Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

11月18日 

http://mainichi.jp/shimen/news/20141118dde041040022000c.html
健康・医療情報:医師の説明理解、半数「難しい」 日本、欧米に比べ−−ネット調査
毎日新聞 2014年11月18日 東京夕刊

 適切な健康・医療情報を入手し、活用する能力(ヘルス・リテラシー)について、日本は欧州に比べ低いことが、聖路加国際大の中山和弘教授(看護情報学)の調査で分かった。調査に協力した日本人の8割以上がヘルス・リテラシーが足りないと判定された。

 欧州の複数の大学や研究機関はヘルス・リテラシーを、「簡単」「難しい」など5段階で評価する47項目の質問票を開発。2012年、オランダやドイツなど8カ国の計約8100人を対象にした面談調査を公表した。

 中山教授は質問票を和訳し、調査会社に登録する20〜69歳の1054人を対象に、インターネットで調査した。例えば、半数近い日本人が、医師の説明を理解することに「やや難しい」「とても難しい」と回答したが、欧州では15%にとどまった。メディアで流れる健康リスクに関する情報の判断も、「やや難しい」「とても難しい」と答えた日本人は3分の2に達した。回答を数値化した総合評価では、ヘルス・リテラシーが「不足」「問題あり」と分類された人の割合は85・4%で、欧州平均の47・6%の約1・8倍も高かった。

 中山教授は「市民が主体的に学び合う場や、専門家から情報を得て行動に移す環境の整備が重要だ」と話す。【八田浩輔】

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 ◇健康・医療情報で「とても難しい」「やや難しい」と回答した人の割合

質問                        日本   欧州
発症時に相談できる専門家を見つける    63.4  11.9
医師の説明への理解              44.0  15.3
薬の服用指示に従う              16.8   6.8
適切な検査時期の判断             53.2  16.3
メディア情報への信頼度の判断        64.2  42.1
生活環境(飲酒、食生活、運動など)の変更 63.6  25.5
食品表示に書かれた情報の理解       41.8  36.2



http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20141118_10
「医師確保が一番の課題」 新大槌病院、6科体制に
(2014/11/18)  岩手日報

 釜石地域県立病院運営協議会(会長・野田武則市長)は17日、釜石市甲子(かっし)町の県立釜石病院で開かれた。東日本大震災で被災し再建中の県立大槌病院について、震災前の体制にリハビリテーション科を加えた6科体制となる一方、医師確保が最大の課題となることが示された。

 新病院は現在の内科、外科、整形外科、皮膚科、眼科に、新たにリハビリ科を設け、入院患者を中心とする維持期のリハビリを提供。仮設で運営する現在は入院機能がないが、新病院は50床(震災前60床)を整備。大槌地域唯一の入院機能を有した亜急性期・慢性期型病院として、後方支援の釜石病院と連携した医療を提供する。

 課題となるのが医師確保。現在は内科医師4人が常勤で、ほかは岩手医大などの非常勤医師が対応している。入院患者のほか平日・時間内の一次救急にも対応するため、医師不足となることは必至。岩田院長は「(県医療局などの)奨学生が戻ってくる5年10年先まで、医師確保が一番の課題となる」と危機感を示した。



http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014111800958
第1外科でも男性死亡 腹腔鏡手術後に−群馬大学病院
(2014/11/18-22:35)時事通信

 群馬大学病院(前橋市)第2外科の医師に腹腔鏡手術を受けた患者8人が死亡した問題で、同病院第1外科でも、腹腔鏡手術を受けた患者1人が死亡していたことが18日、分かった。病院はミスを認め遺族に謝罪した。野島美久院長らが記者会見して明らかにした。
 病院によると、死亡したのは群馬県内の50代男性。昨年4月、助教で第1外科の40代男性医師の執刀で、十二指腸粘膜下の腫瘍を取り除く手術を受けた。医師は当初、難易度の高い腹腔鏡手術を行ったが、難航したため大規模な開腹手術に変更。男性の容体はその後悪化し、今年2月に肝不全などで亡くなった。
 この腹腔鏡手術は病院の臨床試験審査委員会に申請する必要があったが、執刀医は申請していなかった。病院が設置した調査委員会は3月、適切な措置を取れば重症化を防げた可能性があったと判断し、調査結果を遺族に説明。執刀医は同月、病院を退職した。
 野島院長は「手術の規模が拡大する可能性を十分に説明していなかった。ご家族に深くおわび申し上げる」と謝罪した。



http://mainichi.jp/shimen/news/20141119ddm012040142000c.html
群馬大病院:別の科でも患者死亡 50代男性、腹腔鏡手術でミス
毎日新聞 2014年11月19日 東京朝刊

 腹腔鏡(ふくくうきょう)手術を受けた患者8人が相次いで死亡していたことが発覚した群馬大医学部付属病院(前橋市)で、別の科で十二指腸粘膜下腫瘍の腹腔鏡手術を受けた群馬県在住の男性患者(当時50代)も手術中のミスで今年2月に死亡していたことが分かった。同病院が18日、記者会見して明らかにした。遺族には謝罪したという。

 病院によると、男性は昨年4月、腫瘍を取り除くため、第1外科で40代の男性医師による腹腔鏡手術を受けた。難航したため途中で開腹手術に変更したが、別の臓器が傷つき、術後に容体が悪化した。患者は約11カ月後に、肝不全で死亡した。

 病院は記者会見で▽手術中のミスで重い肝障害を招いた▽術後の処置も適切ではなかった−−と医療過誤を認めた。腹腔鏡手術は保険適用外の手術だが、執刀医は必要な院内の倫理審査を受けておらず、本人や家族にも難手術であることを説明していなかった。【尾崎修二】

 ◇保険適用外手術、診療報酬を請求 約35人分

 また、同病院は、腹腔鏡手術を巡り、保険適用外なのに保険診療として診療報酬を請求していたケースがあることも明らかにした。死亡した8人中7人を含む、適用外の手術を受けた56人のうち約35人の手術が「保険適用」として処理されていた。執刀医らが故意に偽っていた可能性もあり、病院は家族や患者に確認している。

 腹腔鏡を使う肝臓切除手術のうち、大きな範囲を取り出す「区域切除」などは難度が高く、保険が適用されない。この場合、一般的に手術費用は病院側か患者側の10割負担になる。

 同病院によると、死亡した8人を執刀した40代の男性医師のカルテには、「保険適用外」や「先進医療」などと患者や家族に説明した記録がなかったという。病院側は会見で「適用内と拡大解釈した結果であり、故意ではなかったはず」と述べたが、厚生労働省は診療報酬の請求に不正がなかったか調べる。

 また、野島美久病院長らは18日、厚労省の事情聴取に対し、「調査を優先させ、(国側に)報告することを失念していた」などと述べ、今年8月の時点で医療事故の疑いがあると認識できたのに、医療法の施行規則で義務付けている国側への届け出を怠っていたことを認めた。【尾崎修二、桐野耕一】



http://mainichi.jp/select/news/20141119k0000m040122000c.html
群馬大病院:保険外の診療で診療報酬を請求
毎日新聞 2014年11月18日 22時13分

 群馬大医学部付属病院で肝臓の腹腔鏡手術を受けた患者8人が相次いで死亡した問題で、同病院が今年8月の時点で医療事故の疑いがあると認識できたのに国側への届け出を怠っていたことが分かった。厚生労働省の18日の事情聴取に対し、野島美久病院長らが認めた。医療法の施行規則は、発生から2週間以内の届け出を義務付けている。同省は報告の遅れについて行政指導を行うとともに、いずれも院内の倫理委員会に申請せずに手術していることなどについてさらに調査を続ける。

 また、腹腔鏡手術については、8人を含め3年半で92例実施されたことが判明しているが、費用を巡り、医療保険を使ったケースがある一方、保険適用外だとして大学側が負担している場合もあり、診療報酬請求に問題がなかったかも調べる。

 病院側は18日夜の記者会見で保険外となる診療で不正に診療報酬を請求していたと認めた。【桐野耕一】



http://mainichi.jp/select/news/20141118k0000e040214000c.html
入札情報漏えい:国循元部長を逮捕 大阪地検
毎日新聞 2014年11月18日 11時27分(最終更新 11月18日 13時15分)

 国立循環器病研究センター(国循、大阪府吹田市)の情報システム業務を巡り、入札情報を受注業者に漏らしたとして、大阪地検特捜部は18日、国循の元情報統括部長(現在は総長付)、桑田成規(しげき)容疑者(47)=大阪市北区=を官製談合防止法違反などの疑いで逮捕した。受注したコンピューターシステム開発会社「ダンテック」(兵庫県明石市)についても代表取締役、高橋徹容疑者(50)=神戸市兵庫区=ら2人を逮捕した。

 特捜部は元部長と業者に癒着がなかったか詳しく調べる方針。この日、桑田容疑者宅などを捜索した。

 桑田容疑者の逮捕容疑は(1)2012年3月、入札でダンテックと競合する大手電機メーカーの応札関連書類を高橋容疑者にメールで漏えい(2)12年11月、別の入札でダンテック以外の会社が不利になる条件を盛り込んだ仕様書案を作成−−などの不正をして入札を妨害したとしている。特捜部は認否を明らかにしていない。

 桑田容疑者の弁護人によると、桑田容疑者は逮捕時の弁解録取書で「入札の秘密に当たる資料は提供していない」と容疑を否認した。高橋容疑者もこれまでの任意の聴取で否認していたとみられる。

 大阪大医学部付属病院の医療情報部准教授だった桑田容疑者は11年9月、国循の情報統括部長に就任した。それ以降、国循発注の情報システムの運用・保守業務の入札にダンテックが参加するようになった。桑田容疑者と高橋容疑者は以前から面識があった。

 特捜部は今年2月、桑田容疑者宅などを捜索。5月以降、桑田容疑者から任意で事情聴取を繰り返していた。国循は4月に桑田容疑者を総長付にした。

 1977年開設の国循は循環器系で国内最先端の医療機関として知られる。10年に独立行政法人に移行した。



http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20141118-OYS1T50005.html?from=sycont_top_txt
徳田虎雄氏裏金1億円、病院建設のリベート
2014年11月18日 読売新聞

 医療グループ「徳洲会」の病院建設を巡り、徳田虎雄・前理事長(76)が、2006年にゼネコン側から受け取った約1億円のリベートを税務申告せず、裏金に回していたと熊本国税局に認定されていたことが、関係者への取材でわかった。前理事長は延滞税を含め所得税3千数百万円を課税されたとみられる。

 グループ関係者らによると、徳洲会が病院を建てる際、徳田前理事長は工事を請け負ったゼネコン側から工事費の3%程度のリベートを受け取っていた。リベートは裏金として保管し、自分や家族の株投資に充てるなどした。多い時で約7億円を保管していたという。

 前理事長は、次男の徳田毅たけし・前衆院議員(43)が当選した12年衆院選の選挙違反事件を巡り、東京地検特捜部の捜索を受けた後の昨年10月、住所のあった鹿児島市を所管する同国税局に裏金について申告した。同国税局は所得隠しだと判断したが、税務調査前の修正だったため法律の規定で重加算税は課されなかった。リベートの授受は06年が最後だとみられ、時効(7年)にかからない分だけ課税対象になった。

 徳田前理事長は読売新聞の取材に対し、秘書を通じて「この件についてはコメントできない」と回答した。



http://www.asahi.com/articles/ASGCL5Q4MGCLUTIL024.html
徳田虎雄氏がリベート1億円受領、病院建設で 国税指摘
2014年11月18日19時40分 朝日新聞

 医療法人「徳洲会」グループの徳田虎雄前理事長(76)が、グループの病院建設を請け負ったゼネコン側から約1億円のリベートを受け取りながら税務申告せず、熊本国税局が所得隠しと認定していたことがわかった。前理事長は昨年、税務調査の前に自ら修正申告したため、重加算税は課されず、延滞税を含めて所得税3千数百万円を課税されたという。

 関係者によると、徳田前理事長はゼネコン側から工事費の3%程度をリベートとして受け取り、自分や家族の株式投資に充てるなどしていたという。だが、2012年の衆院選をめぐる公選法違反事件で関係先が東京地検特捜部の捜索を受けた後の昨年10月、住所地の鹿児島市を所管する熊本国税局に代理人を通じて修正申告したとされる。

 リベートは06年以前にも受け取っていたとみられるが、国税局は所得隠しの時効(7年)にかからない06年分の約1億円についてのみ課税したという。

 同グループは「事実確認中でコメントできない」とし、徳田前理事長の代理人弁護士は「コメントは控える」と話している。



http://www.sankei.com/west/news/141118/wst1411180016-n1.html
診療報酬1400万円を詐取 医療法人理事長を再逮捕 奈良県警
2014.11.18 09:20 産経ニュース

 元従業員5人を診察したように装って診療報酬約1400万円をだまし取ったとして、奈良県警捜査2課などは17日、詐欺容疑で、奈良市南登美ケ丘、医療法人「光優会」(同市)理事長、松山光晴被告(54)=同罪で起訴=を再逮捕した。「5人は全て患者だと認識している」と否認している。

 逮捕容疑は、妻(31)と事務長の男(53)と共謀し、平成22年1月~23年6月の間、25回にわたって同法人など松山容疑者が経営する光優会グループ傘下の事業所に勤務していた31~58歳の元従業員の男性5人を診察したとする虚偽の書類を提出し、診療報酬計約1400万円をだまし取ったとしている。

 県警によると、5人の男性がグループに就職する前や、退職した後にも診療報酬が請求されており、不正請求していた金額はさらに膨らむとみて調べている。



http://www.sankei.com/west/news/141118/wst1411180012-n1.html
国内有数の医療拠点・国循に特捜のメス 入札情報漏えい容疑で元情報統括部長ら逮捕へ 大阪地検特捜部
2014.11.18 08:01 産経ニュース

 国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)が発注した情報共有ネットワーク運用業務の入札情報を漏らしたとして、大阪地検特捜部は18日、官製談合防止法違反の疑いで、センターの40代の元情報統括部長と、受注した兵庫県のコンピューターシステム開発会社の代表取締役を立件する方針を固めた。容疑が固まれば逮捕する。

 疑いがもたれているのは、平成24年以降にこの会社が受注したネットワークシステム関連の業務委託の入札。元部長が23年に就任するまでは、大手電機メーカーが受注していた。

 公開資料によると、運用業務は24年3月この会社が一般競争入札に参加、大手電機メーカーと競合して2億2470万円で落札。25年3月には随意契約で2950万円の業務を、同6月には技術面も評価される公募型企画競争で6300万円の業務を契約している。

 特捜部は今年2月、官製談合防止法違反容疑で元部長宅などを家宅捜索し、関係者を任意聴取していた。

 センターは昭和52年に開設された医療拠点。心肺同時の移植手術が実施できる循環器系の医療拠点として知られる。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/270533/
Doctors Community10周年 注目トピックスと10年後の医療
10年後の年収水準「不変」が半数近く◆Vol.11
2023年の病院勤務医の年収予想、「減る」も3割超
2014年11月19日(水) 池田宏之(m3.com編集部)

 Q.11 2023年の病院勤務医の平均年収の予想
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 Q.11では、医療経済実態調査における、10年後、つまり2023年の病院勤務医の平均年収の予想を聞いた(有効回答数:526人)。

 2012年度の病院勤務医の年収を調べた医療経済実態調査では、医療法人立が1589万6848円、国立が1491万1913円、公立が1516万7406円だった。2023年の予想で最も多かったのは、今と同水準の「1400万円以上1600万円未満」で、45.8%となった。少子高齢化の進展に伴い、2025年に向けて医療需要は増えていくことが見込まれる中、「年収が変わらない」場合、勤務環境の改善などで、勤務医の負担の軽減を考えるのが重要となりそうだ。

 2番目に多かったのは、「1200万円以上1400万円未満」で、16.3%。「1000万円以上1200万円未満」も12.2%、「100万円未満」も6.8%の回答者がいた。3人に1人が、「10年後の病院勤務医の年収は減っている」と予想する結果だ。

 医師の報酬の原資になる診療報酬についても、2000年代に入ってからはマイナス改定が目立っている。さらに、11月18日には、安倍晋三首相が、当初2015年10月に予定されていた消費税率の10%への引き上げについて、2017年4月に先送りする方針を発表。消費税は、自民、公明、民主の3党合意に基づいて、「社会保障費の充実に充てる」方針だったが、各党は、回復しない経済指標を前に、増税先送りを容認する方針。全体として政治家は、国民の負担を増やす結果となる社会保障費の財源確保に熱心とは言えない中、財源の不十分さが、医師の給与にも影響する可能性がある。

 一方で、給与が増加するとの回答もあり、「1600万円以上1800万円未満」は12.7%。「1800万円以上2000万円未満」「2000万円以上」の回答と合わせると、全部で18.8%が「病院勤務医の平気年収が上がる」と予想した。給与が上がる要因としては、当直などの勤務医の待遇の見直しが進む可能性があるほか、医療の成長産業化の成功や日本全体の経済成長、物価上昇などが考えられる。



http://mainichi.jp/select/news/20141119k0000m040087000c.html
広島市立安佐市民病院:患者に2倍量のモルヒネ誤投与
毎日新聞 2014年11月18日 20時56分

 広島市立安佐市民病院(安佐北区)は18日、入院していた末期の男性肺がん患者(75)に対して、今月9日に約6時間にわたって鎮痛剤の塩酸モルヒネを処方の2倍の量投与したことを明らかにした。男性は誤投与の翌日に死亡したが、病院側は「(誤投与による)容体の悪化はなかった」として、死亡との因果関係を否定している。

 同病院によると、男性には今月5日からモルヒネを1日に80ミリグラム、24時間かけて投与していた。同時に鎮静剤も処方していたが、9日に鎮静剤の点滴が終わった際、看護師がモルヒネが切れたと勘違いし、モルヒネを投与したという。ミスに気付いたのは約6時間後だった。【加藤小夜】



http://www.yomiuri.co.jp/national/20141118-OYT1T50061.html
処方の2倍のモルヒネ投与、男性患者が翌日死亡
2014年11月18日 20時43分 読売新聞

 広島市立安佐市民病院(広島市安佐北区)は18日、末期がんの男性患者(75)に、処方の2倍量のモルヒネを約6時間にわたり投与するミスがあった、と発表した。

 男性は翌日に死亡した。病院側は遺族に謝罪したが、「致死量ではなく、ミスと死亡との因果関係はない」としている。

 病院によると、男性にはモルヒネ1日80ミリ・グラムと鎮静剤が処方され、今月5日から点滴で投与されていた。9日に鎮静剤の点滴が終わった際、看護師がモルヒネが切れたと勘違いし、鎮静剤ではなくモルヒネを投与。このため、約6時間後に別の看護師が気付くまで、投与量は2倍になっていたという。

 男性は10日午前に死亡。多幾山たきやま渉院長は「あってはならないことで、問題を検証して再発防止に努めたい」とのコメントを出した。



http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/eye/201411/539516.html
記者の眼
医学生のつもりで自分が欲しい医学書を作る

2014/11/19 平田尚弘=日経メディカル

 このコラム名は「記者の眼」であるが、筆者は最近、記者として取材記事を書く仕事よりも、編集者として書籍を作る仕事の方がメーンになっている。そのため、今回は「編集者の眼」になるがご容赦いただきたい。筆者が医学書を作るプランを考えるときは、「自分が医学生になったつもりで、これは役に立つ、勉強になる」と思える内容の本を作ることを心掛けている。

 当たり前だがほとんどの医学書は、医師または医療関連職種に従事する人しか読まない。特に専門分野に特化した内容だと、その分野の専門性を高めたい医師しか読まない。直木賞や芥川賞を受賞した話題の小説と違って、たくさん売れることは期待できないから、どうしても価格を高くしないと採算が取れない。そこで、医学書の中で一番読者数が多い分野は何だろうと考えてみて、毎年約9000人増える医学生の勉強に役立つ本を作るという方針を決めた。今回はその中から特徴的なものを2冊紹介しようと思う。


 1冊目は『JAMA版 論理的診察の技術』。これは1992年からJAMAに連載されている「The Rational Clinical Examination」の論文を日本語に翻訳したものだ。Evidence Based Medicineという言葉は、もう我が国では説明しなくてもEBMの略号で通じるほどおなじみだが、EBMを深く理解したいなら本書も読んでおく必要がある。臨床医学のエビデンスが、どのような研究から構築されてきたかについて、53の実例を挙げて詳しく解説している。

 EBMというと、有名雑誌に投稿された論文で、正しくデザインされたRandomized Clinical Trial(RCT)の大規模臨床試験の結果を連想する人も多いと思うが、それだけが重要なのではない。毎日の診察で行っている身体所見や患者の主訴がどんな意味を持つのか、尤度比はいくつで診断にどのくらい貢献するのか、除外診断に役立つ陰性的中率の高いデータは何か、日常診療に関わるこれらの疑問に対するエビデンスも蓄積されてきたのである。

 例えば、腹部の触診で拍動を感じる場合、大動脈瘤の診断にどのくらい役に立つのか。それぞれの医師による触診の個人差はどのくらいあるのか。臍周囲部の腹痛が右下腹部に移動して筋硬直がある場合、虫垂炎の診断はどのくらい確実なのか。ガイドラインはどうやってマンモグラフィーによる乳癌スクリーニングを勧める対象者を決めたのか。バチ指を見てCOPD(慢性閉塞性肺疾患)患者と悪性腫瘍患者の区別はつくのか。心不全の診断に胸部X線と心電図とBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)はそれぞれどのくらい貢献するのか。SDS(Self-rating Depression Scale)、PHQ(Brief Patient Health Questionnaire)、BDI(Beck's Depression Inventory)などの質問法はうつ病をどのくらい正確に検出できるのか。

 こうした疑問に臨床研究による現段階での答えが導かれているのだ。700ページを超える書籍なので読み通すには時間が掛かると思うが、若手医師にはぜひ一読をお勧めする。
 


 2冊目は『プライマリ・ケア医に贈るパール563』だ。EBMほどではないが、クリニカルパールという言葉も最近耳にする機会が増えた。教科書に載るほど有名ではないが、豊富な臨床経験から生まれた有用な情報を簡潔に表現したアドバイス、というような意味だ。

 例えば本書の編者の1人であるローレンス・ティアニー氏のパールに「A stroke is never a stroke until it has received 50 of D50(脳卒中と思われる患者では、50%のブドウ糖液を50mL静脈投与するまで脳卒中と診断できない)」というものがある。これは意識障害の患者が搬送されてきたときのためのアドバイスだろう。脳梗塞を疑って頭部のMRI検査を実施したが、実は低血糖が原因だったという経験をした医師も少なくないのではなかろうか。

 EBMの考え方からすると、経験豊富な専門家の意見はエビデンスレベルが低いことになっている。これは個人の意見をより多くの症例に普遍化できるかどうか、まだ臨床研究データで検証していない段階だからだ。しかし、EBMの手法に従って臨床仮説を検証するには、大変な時間と労力が掛かる。たくさんの文献の中から条件に適合する論文を選択して、信頼性の高い研究を統計的に検証する作業が必要だ。その点、若手医師にとってはクリニカルパールの方が覚えていると明日からすぐに役立つ実践的なアドバイスが多いだろう。データに裏付けられた最も合理的な診断と治療を追求するEBMがサイエンスで、診断の達人のような医師のアドバイスはアートに例えられるかもしれない。どちらも併せてお薦めだ。


  1. 2014/11/19(水) 06:20:30|
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