Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

10月29日 

http://www.asahi.com/articles/ASGBY41HFGBYUTIL00W.html
医学部定員、18大学で計65人増 認可必要な私大分
2014年10月29日19時16分 朝日新聞デジタル

 来春の大学医学部の入学定員の増員計画がまとまり、このうち認可が必要な私立大分について文部科学省の審議会が29日認めた。2014年度からの増員数は18大学の計65人で、定員総数は9134人となる。

 医学部の定員は、医療の質の確保などを理由に抑制方針が採られたが、医師不足に対応するため2008年度に増員に転じた。増員数は09年度に693人にのぼった後は減り続け、14年度は28人だったが、初めて前年度を上回った。

 県などが奨学金を負担し、卒業後はその県で一定期間働く「地域枠」による増員が17大学64人と大半を占める。14年度は6大学24人だった。増えた理由について文科省の担当者は「大学が増員を望んでも近くの県が希望しない、医師を増やしたい県では大学の希望がないといったミスマッチの調整を図った影響があるのでは」とみる。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20141029-OYT1T50156.html
患者「たらい回し」が起こる背景…専門医が分析
2014年10月29日 23時32分 読売新聞

 救急専門医の上原淳・川越救急クリニック院長は29日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、患者の「たらい回し」が起こる背景について、「救急専門医不足や、2000年頃から増えた医療訴訟で、専門外の患者は診ない医師が増えたため」と分析した。

 その上で「自力で行けるなら、自分で病院に行った方が早い」と、患者側に呼びかけた。行政に対しても、「救急病院を指定するだけでなく、きちんと機能しているかどうかを見るべきだ」と、質の担保に注文をつけた。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/264822/?category=report
「『反対』述べる場もない」、成田医学部案で地元医師会
日医横倉会長ら、改め反対表明

2014年10月29日 池田宏之(m3.com編集部)

 国家戦略特別区域の「東京圏」の区域計画素案の中に、千葉県成田市などでの医学部新設の可能性が盛り込まれたことを受けて、日本医師会の横倉義武会長は、10月29日の定例記者会見で、「絶対数確保には一定のめど」との認識を示し、改めて反対する考えを示した。会見には、千葉県医師会と成田市のある印旛市群医師会の両会長も出席した(『成田の医学部新設、石破大臣「結論を出す」』を参照)。会見後に、地元医師会会長の2人は「情報が入ってこない」「反対意見を言う場もない」などと指摘し、今後、日医などと協力して意見発信方法を模索する考えを示した。

 区域計画の素案では、「国際的な医療人材の育成のための医学部新設等の新設に関する検討」が、「千葉県成田市などで、医学部の新設等について検討し結論を得る」との表現が入っている。日医らの会見は、正式に検討項目となったことを受けたもの。

 横倉会長は、2015年度の医学部入学定員が9134人となり、2007年度に比べて1509人増となっている点について「15の医学部分の定数が増えている。医師の絶対数の確保には一定のめどが付きつつある」と指摘。その上で、定員の増加が顕著となった2009年度の医学部生が、まだ医療現場に出ていないことなどもあり、「(増員した医学生が)就業した状況を見た上で、医師養成をどうするか議論すべき」と述べた。人口減少や医師育成に医学部6年間で1億円程度かかる点、新設医学部におけるカリキュラムなど、従来指摘してきた問題点も繰り返し強調した。

 同席した千葉県医師会会長の田畑陽一郎氏は、特区の検討項目になったことについて、「困惑している」と発言。医学部新設によって教員などとして地域から医師が引き抜かれる可能性を念頭に、「(人口10万人に対する)千葉の医師数は全国45位、看護師数は46位で、ひっ迫している。(病床の)増床の許可が出ながらも、医師や看護師が足らず、医療機関が破たんするような状況」と訴え、医学部新設に反対する考えを示した。

 印旛市群医師会会長の遠山正博氏は、地域の医療提供体制の観点から、医学部新設に反対する考えを示した。区域内には、成田赤十字病院と、大学病院分院が2つがあり、うち2つが3次救急を提供していて、いずれも院長や副院長が医師会の理事などに入っている点を指摘し、「(医療資源が限定的な中)うまく協力し、なんとか医療を支えている」と発言。成田市の新設医学部では、600床規模の大学病院ができる可能性も示唆する中で、「医師の引き抜きなし、とはならないのでは。地域医療崩壊につながる可能性がある」とした。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/264799/?category=report
医師にも打撃、国保組合改革
国庫補助の見直し法案、次期通常国会に提出へ

2014年10月29日 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は、10月29日に開催された会議で、国民健康保険組合について議論、医師国保組合をはじめ、被保険者の所得水準の高い国保組合に対する国庫補助の減額をめぐり、賛否は分かれた(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 もっとも、この国庫補助の減額は、2013年12月に成立した社会保障制度改革プログラム法に規定されたもの。厚労省は「どの程度減額するかなどは今後の検討課題だが、法律で定められた以上、国庫補助の見直しは行う」(同省幹部)との方針であり、医師国保組合がそのターゲットになるのは必至だ。関連法案が来年の通常国会に提出される予定。

 国保組合は164組合あり、被保険者数は302万人。所得水準(2009年度市町村民課税標準額)は、国保組合全体の加重平均では217万円だが、最高の医師国保組合は644万円、次が歯科医師国保組合の225万円、最低の建築関係国保組合は71万円。医師国保組合には、医師のほか、看護師や事務職員なども加入する。国保組合に対しては、医療給付費等の32%の国庫補助のほか、財政力等に応じた補助が入る。

 国保組合への国庫補助の見直しは、民主党政権時代の2010年11月の行政刷新会議「事業仕分け」などでも取り上げられ、その後、本医療保険部会でも議論されてきた(『2012年度改定の「基本方針」了承、社保審医療保険部会』を参照)。今回の見直しは、その流れをくむものだが、2013年12月に成立した社会保障制度改革プログラム法という根拠が既にある点で、従来の議論とは違う。

 「事業仕分け」では、A案(16.4%から32%までの3段階の定率補助)とB案(0%から32%の定率補助)の2案が検討され、B案が結論になった。B案の場合、市町村国保並みに保険料を引き上げても、医師国保組合は47組合中、41組合は赤字になると試算される。厚労省保険局長の唐沢剛氏は、「A案かB案と決まっているわけではなく、ここ(医療保険部会)や与党でも議論し、最終的な結論を年末の予算編成の中で出していく」と説明、見直しの具体案は今後の検討次第だとした。

 「見直し反対」は当事者のみ

 日本医師会副会長の松原謙二氏は、「今でも医師国保組合の財政は厳しく、これまでの貯蓄を取り崩している状況。国庫補助を減らせば、一気に赤字組合は増える。これまでの歴史の中で、(国保組合は)うまく回っており、保険料の収納率がほぼ100%と高い」などと、国保組合の意義を踏まえて説明。財政悪化で国保組合が解散し、被保険者が市町村国保に加入した場合、医療保険全体での国庫補助がかえって増える可能性があるにもかかわらず、医師国保組合の国庫補助を減額する意味を質した。医師国保組合の国庫補助率は32%が基本だが、市町村国保は50%であるためだ。さらに松原氏は、医師国保組合では、自院で診療した場合の「自家診療」については、請求しないという不文律があることも説明、市町村国保に加入すれば、その分も請求するようになると考えられ、結果として医療費も増えるとした。

 日本歯科医師会常務理事の堀憲郎氏も、ほぼ同意見で、そもそも「所得水準」をはじめ、議論の前提となるデータが十分ではないとした。歯科医師国保組合の場合、被保険者の約40%は歯科衛生士など、歯科医師以外が占める。また所得調査は5年に1回実施され、前回は2009年、現在調査を実施中だ。「最新のデータを基に、さまざまな要素を勘案して議論してもらいたい」と求めた。

 しかし、医療保険制度の公平性の観点から、国保組合の当事者以外の委員からは、「所得水準が高い国保組合に、なぜ国庫補助が入っているかについて、国民の理解は得られないのではないか」(連合副事務局長の高橋睦子氏)など、国庫補助の見直しを求める声が相次いだ。国保組合を持たない日本看護協会副会長の菊池令子氏も、見直しを支持。NPO法人高齢社会をよくする女性の会理事長の樋口恵子氏は、知人が市町村国保から国保組合に変更した結果、保険料が3分の1になった事例などを挙げ、「あまりに不公平な制度だと思っていた。歴史があるから続けるというのは、やめてもらいたい」などと指摘し、公平性の観点から見直しを進める必要性を主張。

 国民健康保険中央会理事長の柴田雅人氏は、国庫補助がない被用者保険とのバランスや整合性という切り口で検討を進めるべきとし、「仮に見直すなら、国保組合の良さを削がないように、段階的にやるべき」と指摘した。国保組合の場合、保険料の収納率がほぼ100%であり、市町村国保と比べて高い。

 市町村国保の都道府県化、財政支援が前提

 29日の社保審医療保険部会では、市町村国保の改革についても議論。財政安定化に向け、国庫からの財政支援を強化した上で、運営主体を市町村から都道府県に変更するとともに、保険料の徴収や保健事業などについては市町村が行うなど役割分担を進めるのが狙い。

 市町村国保改革も、プログラム法に定められたもので、2017年度までを目途に実施する方針。「かなり大きな改革。早く改革を進めてもらいたい、との意見もあれば、適切な準備期間が必要という双方の意見がある」(厚労省保険局国民健康保険課長の中村博治氏)。

 基本路線が支持された中、慎重な意見を述べたのは、全国知事会社会保障常任委員会委員長で、栃木県知事の福田富一氏。今回の市町村改革について、「国の責任が後退した一方、都道府県の財政責任が増すように受け取れる」との見方を示した上で、国による財政支援が、国庫補助がどの程度の額になるかが分からないと、運営主体を都道府県に変更する妥当性を判断できない」と述べた。

 国による財政支援については、保険者支援制度の拡充(約1700億円)のほか、後期高齢者支援金への総報酬割導入により生じる国庫(約2400億円)などが想定されている。「この範囲にとどまらず、新たな地方負担を前提とせず、必要額を国として確保してもらいたい」(福田氏)。

 市町村国保については、(1)国保が抱える財政上の構造問題の解決に向けた方策、(2)国保の運営に関する都道府県と市町村の役割分担(財政運営、保険料の賦課・徴収の仕組み、分賦金の勘案要素、資格管理、保険給付、保健事業)――が改革の論点になる。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/44116.html
地域緩和ケアに教育機能持つ拠点診療所を- 厚労省推進検討会
( 2014年10月29日 22:03 )キャリアブレイン

 厚生労働省の緩和ケア推進検討会は29 日、在宅医療での緩和ケア提供体制についての議論を開始した。委員から、在宅医療で緩和ケアを充実させるために、在宅療養支援診療所(在支診)で一定の要件をクリアした場合、教育機能などを持つ「緩和ケア連携拠点診療所」(仮称、以下、「拠点診療所」)を指定する案が示されたため、同検討会で国の制度として導入できるかどうかを検討することになった。【君塚靖】

 拠点診療所の制度を提案したのは、岐阜県で、県の「緩和ケア連携拠点診療所」事業に取り組んでいる小笠原文雄委員(医療法人聖徳会・小笠原内科院長)。小笠原委員は、「在宅現場を経験していない病院だけでは、在宅緩和ケアを地域で推進するのは無理がある」などとして、実践的な緩和ケア教育や地域のほかの在支診を支援する機能を持った拠点診療所が必要だと強調した。

 小笠原委員は、拠点診療所を中心にして、地域で在宅緩和ケアを普及させていく意義について、▽地域の病院からスムーズに在宅移行ができる▽病院の医師が本来業務に専念できる▽在支診の負担を軽減することができるーことなどを挙げた。また、地域の拠点診療所を束ねるハブ的な役割を担う在宅拠点センター(仮称)を都道府県に1つ程度指定するアイデアも示した。

 これに対して、ほかの委員からは、拠点診療所と、政府が2025年に向け推進している地域包括ケアシステムを、どのように融合させていくのかが課題になるとの意見があり、林和彦委員(東京女子医科大化学療法・緩和ケア科教授)は、「地域包括ケアに組み込む際に、緩和ケアのくくりにするのか、医療提供体制のくくりにするのかが不明瞭だと、推進するときに効率が悪くなる」と指摘。また、拠点診療所の要件に在宅看取り数などが挙がっていることに対し、要件を決める際には地域事情に配慮が必要との意見もあった。

 このほか、在宅での緩和ケアを充実させるための具体的な施策として、参考人として発言した国立がん研究センターがん対策情報センターがん医療支援研究部の加藤雅志部長は、がん診療連携拠点病院などに地域の緩和ケアの状況を把握し、施設と施設をつなぐコーディネーター役として看護師や社会福祉士を配置したり、地域の関係者が緩和ケアについて話し合う「場」を設置したりするなどの案を示した。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/264675/?category=report
「不必要な医療あり」が9割超◆Vol.6
「患者の激しい要求」「経営のため」との声も

2014年10月29日 池田宏之(m3.com編集部)

 Q.6 「不必要な医療」の存否
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 Q.6では、医師が過剰に検査・投薬をしたり、患者が不必要な薬を求めるなど、「不必要な医療」が医師の負担になっているとの指摘が、一部にあることを踏まえて、「不必要な医療」の存否を聞いた(回答数:526人)。

 最も多かったのは「医師、患者ともにある」で、83.5%に上った。「医師のみにあり」が1.3%、「患者のみにあり」が6.7%で、合計91.5%が「不必要な医療がある」との認識だった。「なし」は、わずか8.6%にとどまった。

 卒後20年をめどとして「45歳以上」と「45歳未満」に分けてみると、「不必要な医療がある」との回答は、「45歳以上」で90.9%、「45歳未満」では94.3%となり、若い世代の方が、「あり」との認識が若干高かった。わずかではあるが、経験年数を積んでいくことで、必要性を理解できる医療、あるいは「やむを得ない」と考える医療が存在する可能性を示唆した。

 「不必要な医療」の具体的例について、任意で聞いた。多かったのは、「患者のコンビニ受診」「風邪薬」「訴訟を避けるための検査」「胃ろうなどの終末期医療」を指摘する声だ。「必要のない医療をしないと患者の信頼が得られない」「診療単価が下がっているので、『もっと検査を!』という院長がいる」という意見もあった。

 「不必要な医療」として挙げられた具体例は以下の通り。


【経営に関する問題】
・診療単価が下がっているので、「もっと検査を!」という院長。いやそれ違う。
・医療費の取り合いに発展する過剰医療。
・某私立病院を受診すると、必要ない検査まで多数実施される。患者はいろいろ検査してもらったと喜んでいるらしい。赤字病院が一気に黒字化!
・病院経営のため、客単価を上げるにはどうするべきか真剣に考えている医療者、特に管理者。また、そうしなければ経営が成り立たない状態に追い込んでいる厚生労働省、国。


【薬・検査】
・特に精神科の向精神薬、認知症外来の認知症薬、整形外科の骨粗鬆症薬、泌尿器科の自律神経系内服投与など。その投薬で本来の症状が改善するどころか、ポリファーマシーで薬剤性医原病となり、不必要な入院まで増える。患者が無駄に医療を求め、医者がそれに答える形で病気を作り、無駄な入院が増え、医療費が右肩上がり!
・慢性的な経口摂取不能はPEGの適応なし。ただ、PEG増設しないと療養型病院への転院が難しく、施行せざるを得ない。家族もそのような患者に対し、不必要な治療を求める。
・風邪の抗生剤処方。そもそも風邪の保険診療。湿布の保険適応。
・どうでもいい検査を提案。どうでもいい検査を希望。
・回復の見込みの無い人の胃瘻、抗認知症薬。
・中心静脈ポート、胃瘻、健診における胃バリウム検査。
・食思不振ですぐに点滴。
・保存的治療で十分な脳出血でもコストのため手術する脳神経外科医など。
・ルール破りの不妊治療、命の選別。
・腰痛患者に7種類の鎮痛薬を含む22種類の薬が処方されていた。
・医者は無駄な抗菌薬投与や無駄な入院治療をして経営に転嫁している。
・不必要な検査や投薬は完全に無くすことはできないが、ある程度の歯止めは必要と思う。看護師任せで漫然と処置をするケースは多いと思う。また患者も自己負担が少ない人は後発品をいやがる。 ・初診時の採血で、検査の評価料をもらうために一項目当たり少ない量で多くの種類の検査をする医者。
・頭部打撲で救急病院受診患者の場合、不必要と思われる場合も頭部CT撮影しておかないと見逃しと追及される恐れがあるので、全例撮影するような、「防衛医療」が避けられない現状がある。


【患者問題】
・生半可な知識で要求が激しい患者がいる。
・症状の経過を見て後に診た医師が、前医を批判したり中傷したりする医師も多く、患者もうわさなどに振り回されドクターショッピングしている。
・不必要な医療行為をしなければ、患者の信頼が得られないと感じることもある。
・何も処方しないと患者から不満を訴えられるので、かぜ薬なり何らかの処方をする。
・とにかく専門医(実際は専門医でなくても患者さんが判断)受診したり、すぐ転医したりする患者。
・一方的に患者権利を擁護する時代の流れがその原因となっている気がする。
・治療の必要がなくなっているのに、療養の場がない、家族が見られないなどの理由で退院しない患者。
・中国人が国保で受診し、一時帰国の度に長期大量処方を要求する。
・複数の診療科受診あり、重複を認めることがある。
・多数の病院を同じ患者が同じ科で受診。症例数でいい病院を決める。
・風邪薬や鎮痛薬・湿布薬など予防的に持っておきたいとの希望多い。全て断っている。
・患者を指導していくのも医者の責任。
・適応外手術を受けることによる生命保険収入。
・生活保護患者が、治療により必要のなくなった薬の処方を引き続き要求する。
・医療に対する認識にズレがある上、情報過多な状況からある程度、仕方がないのではないか。


【制度】
・医療費が増える原因は様々あるが、大きな要素は終末期医療である。特に、尊厳死を認めない現在の法律では、必要以上に終末期医療に金がかかる。政府が医療費を削りたいのであれば、自ら尊厳死を考え、法律化することが求められる。また、不必要な検査投薬の原因の一つに、訴訟対策があり、医療事故は全例免責とすれば、不必要な医療費は減るはず。
・出来高払いを一般医療でも考え直すべき。
・もともと、日本では、医療機器も、薬品も多すぎて、供給過剰であって、その背景に企業と政府・官僚のつながりがあることは否めない。よって、今後も続くであろう。
・玉石混淆の論文、データ、不必要な医学書、無茶苦茶なガイドライン。不必要悪の専門医。
・日本は、自由開業医制であり、出来高払い制、イギリスはGPがある地域のプライマリケアを最小のコストで担う。自ずと、我国の医療は出来高払いのため、アメリカに近く、不必要な医療も必要悪として生じ得るであろう(あくまで推測の域ではあるが)。



http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/blog/umemura/201410/539153.html
コラム: 梅村さとしの『今の医療政策で満足ですか』
今そこにある「医師不足」の現実をどう解消?

2014/10/30 日経メディカル

 参議院議員という立場を離れて約1年3カ月がたちますが、最近、私の下によく連絡が入るようになりました。

「梅村さんのお知り合いのお医者さんを紹介してほしい」

 連絡は医療法人の事務長さんからの場合や、理事長ご本人のときもあります。私自身、「医師紹介業」を営んでいるわけではありませんので、あくまで自分の人脈の範囲内での紹介だけになりますが、ほとんどうまくいきません。実際に医師の赴任につなげられるのは10件に1件くらいです。

「日本は医師の絶対数が不足なんだ」
「いや絶対数が不足しているのではない。地域偏在、診療科間偏在が問題なんだ」

 このような議論は医療者の間でよく交わされますし、国会や役所でも頻繁に行われています。

 しかし、多くの医療機関のご相談に乗っていて実感するのは、「『絶対数の不足』だろうと、『偏在』であろうと、その地域や医療機関にとっては『医師不足』であることに変わりはなく、どちらが真実かの論争は横に置いておいて、『医師不足』の解消は急務である」ということです。

保険医登録などを通じて都市部の開業制限を
「医学部を新設しても、実際に医師が働き始めるまでに10年かかる。だから意味がない」

 よく聞かれる主張です。であれば、10年前にもし医学部を新設していたら、今この議論はなくなっていたことになります。「医学部新設」に問題があるのではなく、「医学部新設の仕方」に問題があるのではないでしょうか。

「医師の地方勤務を義務化すればいい」

 これもよく言われています。そして、その反論として「『強制』は憲法違反である」と。この議論は昔からあるにもかかわらず、全く進んでいないこと自体が、実現性の低さを示唆しているような気がします。

 以上から、私は2つの論点を挙げたいと思います。もちろん法律や制度の壁など、クリアすべき点はありますが、私見ですのでお許しください。

(1)新設する医学部の卒業生については、ある一定期間、特定地域でのみの保険医登録とする
(2)保険医療機関や保険医の登録を通じて、都市部については開業制限を行う

 現在、東北地方での医学部新設が話題となっています。どのように設置していくのか、私も詳細は分かりませんが、被災地での医師不足解消が至上命題である以上、従来型の医学部新設では意味がないと思います。

 卒後何年間を対象とするのかは議論しなければなりませんが、その間は被災地での医師不足を確実に解消できるような医師配置をするために、東北地方の指定した地域でのみの保険医登録とすべきだと考えます。医師免許で縛るわけではないので、憲法違反には当たりませんし、そのことを承知で志望者も新設医学部に入学してきますので、納得性が高いのではないでしょうか。文部科学省と厚生労働省とで話を詰めていけば実現可能性はあると思います。

 それに加えて、都市部での診療所開設(開業)に制限を設けることも検討すべきです。これも保険医療機関や保険医の登録を通じて行えばよいと思います。この制限がないままでは、医師の絶対数が増えても、結局は都市部一極集中が続いてしまいます。一見、既得権擁護のように見えるかもしれませんが、地域ごとの大まかな診療所数の目安は国が定めて、実際の議論は、地域住民代表と行政、医師会などの医療団体で運営する協議会で行って決定していけば透明性は確保できます。

 「絶対数不足か? 偏在か?」といった神学論争ではなく、今、目の前にある問題を解決するために、考え得る制度改革を行っていくべきだと思います。



http://diamond.jp/articles/-/61286
野口悠紀雄 2040年「超高齢化日本」への提言【第20回】
医療鎖国体制で
被害を受けるのは日本国民

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
2014年10月30日 ダイヤモンドオンライン

 これまで、医療・介護分野で必要とされる労働力について述べてきた。以下では、国際的な観点から、この問題を考えよう。

日本の人口当たり医師数は少なく、
看護師数はほぼ平均

 医師数や看護師数を国際的に比較すると、日本はどのような位置にいるだろうか? まず、医師数を国際比較すると、日本は先進国の中では低い部類に属する。

 OECD諸国の人口1000人当たりの医師数は、図表1に示すとおりだ。日本は2.3人であり、韓国のつぎに低い。

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 アメリカが2.5人、イギリスが2.8人、カナダが2.5人、ベルギーが2.9人であることを除くと、表に示した国は3人を超えている。オーストリア、ノルウェーでは4人を超えている。

 人口1000人当たりの看護師数は、図表2に示すとおりだ。日本は10.0人であり、OECD34ヵ国の平均8.8人よりは多くなっている。

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 ただし、以上のデータは、必ずしも需要に対しての充足度を示しているとは言えない。なぜなら、高齢者ほど医療需要が大きいからだ。これを考えれば、必要とされる医療専門者は、人口総数に対する比率よりも、高齢者数に対する比率で見るべきだろう。

 日本では人口高齢化が先進国でもっとも進んでいることを考えると、日本における医師や看護師の数は、他国と比較して非常に少ないことになる。しかも、その問題は、将来に向かってさらに深刻化する。

 このように医師の不足が大問題である以上、外国人医師や外国人看護師の活用は重要な課題だ。

看護師の受け入れを
形式的には認めているが…

 医療・介護に必要な人材確保の要請に応えるため、2008年から、経済連携協定(EPA)によって、インドネシアとフィリピンから看護師・介護福祉士候補者を受け入れることとなった。

 ただし、母国で資格があっても日本では無資格扱いとされ、日本語で実施される国家試験に合格しなければならない。看護師は上限3年、介護福祉士は上限4年、日本国内で補助的な業務に就き、受験準備をすることになっている。この期間内に合格できなければ、帰国しなければならない。

 10年2月に行なわれた看護師国家試験で、最初の合格者が出た。しかし、合格したのはインドネシア人2人とフィリピン人1人だけで、残りの251人は不合格となった。なお、同じ試験を受けた日本人受験者の合格率は約90%だった。

 その後、日本語の研修などさまざまな取り組みが行なわれ、13年8月までにインドネシア人候補者は1期生から6期生まで約1050名、フィリピン人候補者は1期生から5期生まで約820名が来日した。

 ただし、合格率はまだ高くない。厚生労働省が12年3月に公表した「第26回介護福祉士国家試験におけるEPA介護福祉士候補者の試験結果」によると、経済連携協定(EPA)に基づく外国人介護福祉士候補者の合格者は78名(合格率36.3%)だった。

 それに、仮に来日候補者のすべての人が合格しても、今後不足する数百万人という規模に比較すれば、誠に雀の涙にしかならない。

 より深刻な問題は、合格者のうち、かなりの人数がすでに母国へと戻ってしまったという問題である。候補者の出身国では、進出日本企業が多いため、通訳や看護師として、日本語が堪能な帰国者たちに対する大きな需要があるからだ。

アメリカでの外国人医師比率は
25%を超える

 医師の国際移動の実態はどうなっているだろうか。これに関しては、世界銀行のデータがある。

 図表3に示すのは、オーストラリア、カナダ、ドイツ、スイス、イギリス、アメリカでの外国人の医師数だ(なお、アメリカに1000人以上の移民医師を出している国は、表に示すもののほかに、イスラエル、オーストラリア、コロンビア、バングラデシュなどがある)。

 アメリカが受け入れている外国人医師は、表にあげた国の出身者を合計するだけでも12.8万人いる。これは、アメリカの医師総数87.2万人の14.7%にも上る。1000人以上の医師を出している国の出身者を合計すると、22.2万人になる。これは、アメリカの医師総数の25.4%だ。

 外国人医師を受け入れる比率は、オーストラリア14.0%、カナダ12.3%も高い。イギリスでは31.7%にもなっている。

 世界全体を見ると、途上国から先進国への移動が多い。低所得国から先進国に頭脳が流出するのは、自然の動きだ。なかでもインドからの移民が多い。パキスタン、フィリピンからも多い。この状態は、途上国の側からは無視できない。だから、世銀はこれを頭脳流出と捉え、途上国の立場から問題としている。ただし、受入国側の医師事情がこれで改善されていることも間違いない。

 ところが、日本では、外国人の医師は事実上ゼロだ。世銀の前記データにも、受け入れ国に、日本の欄はない。日本は世界の潮流からまったく外れてしまっている。

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供給者側の論理が
支配的になっている

 日本はなぜ医療・看護・介護に関して鎖国状態になっているのだろうか?

 まず、言葉の問題があることは否定できない。このほかにも、生活慣習の違いなど問題はあるだろうから、受け入れは決して簡単ではない。

 しかし、真の問題は、供給者側の論理が支配的になってしまっていることだ。

 日本は看護師の受け入れを形式的には認めた。EPAによる受け入れは、ベトナムとの間でも始まった。一方で政府は、「外国人技能実習制度」で介護士を受け入れる方針も打ち出している。しかし、以上で見たように、実際には拒否している。

 EPAを結んで形式的には受け入れても、試験で事実上排除してしまうのでは意味がない。「何もやっていないわけではない」というアリバイづくりと言われてもやむをえない。

 世界的に見れば、医師についても、上で見たように国際間移動は普通の現象なのだが、日本はその動きを拒否している。日本では、医師の国際化は議論にすらなっていない。

 それは、「外国の医師を入れると水準が下がる」という理由によってだ。しかし、本当に水準が下がるのかどうかは、きわめて疑問だ。多数の外国人医師を受け入れてきたアメリカやイギリスの医療水準が下がったとは思えない。

 日本で「医療国際化」と言われる場合に強調されるのは、新興国からの患者を日本で診断する「メディカルツーリズム」だ。それを否定しようとは思わないが、ここには供給者の論理はあっても、患者の視点は少しも感じられない。

 もちろん、「供給者の論理」はさまざまな場で主張される。労働組合は外国人労働者の受け入れに反対だし、経営者は外資の日本進出に反対する。グローバリゼーションの進展によって不利益を被る社会勢力から反対が出るのは、どんな場合でも不可避である。

 しかも資格や免許が必要な職業では、反対は強力で実効性のあるものとなる。したがって、人材開国は極めて困難だ。

 今後、高齢化の進展に伴って、需要側からの声はさらに強まるだろう。日本国内の看護師不足はますます深刻化するだろう。しかし、「日本は事実上外国人を受け入れない」と認識されてしまえば、いかに日本との所得格差があっても、日本行きを希望する外国の看護師はいなくなるだろう。そのときに困るのは、十分な看護サービスを受けられない日本国民である。

 さらに、医療・介護分野で労働力を確保できれば、それでよいというわけではない。なぜなら、あまりに大量の労働力が医療・介護部門にとられてしまえば、他産業での労働不足が深刻化するからだ。

 医療・介護分野で行なわれる議論には、経済全体の視点がない。医療・介護で増えるとするだけであって、経済全体と整合的な形でそれができるのかどうかについての検討がない。経済全体を見据えての議論が求められる。



http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20141030/CK2014103002000044.html
来春の県内新任医師209人 大幅増
2014年10月30日 中日新聞 静岡

◆全国2位の増加数

 県は二十九日、来春から県内の病院で臨床研修を始める新任医師は二百九人で、前年から四十人増えたと発表した。東京都に次ぐ全国二位の増加数で、川勝平太知事は「静岡で働こうと考える若い医師が増えてきた。医師確保の取り組みの成果が出ている」と強調した。

 県地域医療課によると、来春の臨床研修開始予定者は全国で八千三百九十九人。うち静岡は約2・5%だが、過去五年間で三割ほど研修者が増えた。

 県は医師確保に向け、七年前に医学部生向けの奨学金制度「医学修学研修資金」を設立。貸与期間の一・五倍の年数を県内の指定医療機関で勤務すると、返済が免除される仕組みで、二年間の臨床研修も一年分の勤務とみなされる。これまで六百四十六人が貸与を受け、県内での研修者が増えた一因になっている。今年八月には、医学部生を対象に、県内で活躍するベテラン医師との交流会や講演会を浜松市で開いた。川勝知事は「地域医療の魅力を伝えられたと思う。県内の医師を増やすため、さまざまな対策を進めていきたい」と話した。

(石原猛)



http://www.yomiuri.co.jp/politics/20141029-OYT1T50135.html
「医療研」初代理事長に慶大・末松氏…政府決定
2014年10月29日 23時36分 読売新聞

 政府は29日、首相官邸で開いた健康・医療戦略推進本部(本部長・安倍首相)で、来年4月に発足する独立行政法人「日本医療研究開発機構」の初代理事長に、慶応大医学部長の末松誠氏(56)を充てる人事を決めた。


 31日の閣議で正式に了解する見通しで、末松氏は新法人発足と同時に理事長に就任する。

 推進本部を担当する甘利経済再生相は会合後、「末松氏は重鎮の中では一番若手で、発想の柔軟性や行動力などの総合的判断をした」と記者団に語った。

 新法人は、日本の医療研究開発の司令塔の役割を担う。これまで医療研究予算は厚生労働、文部科学、経済産業の各省が別々に大学や研究機関へ配分してきたが、新法人発足後はこれらを一元化し、戦略的に配分する。


  1. 2014/10/30(木) 05:56:16|
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