Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

10月16日 

http://www.m3.com/iryoIshin/article/260707/
安倍政権の医療制度改革
医薬品の参照価格制度「無理」、日医
財務省に意見、薬価の毎年改定にも改めて反対

2014年10月16日(木) 池田宏之(m3.com編集部)

 財務省の財政制度等審議会財政制度分科会が10月上旬に社会保障費についての考え方の論点などを示したのを受けて、日本医師会の横倉義武会長は10月15日の会見で、日医としての考え方を示した(財務省の資料は、同省のホームページを参照)。後発医薬品の利用促進のために先発医薬品との差額を自己負担とする参照価格制度については、供給状況や医療に制約が加わる可能性があるため、「無理ではないか」としたほか、薬価の毎年改定いついて、改めて反対の意思を示した。

 財務省の資料では、消費税率10%引き上げ見据えて、「(通常の改定より早い)2015年10月までに市場実勢価格を踏まえての薬価改定」を求めている点について、横倉会長は、消費税率の引き上げが決まっていないことを踏まえて、「道筋がはっきりしてから」と説明した。


 日医は、反対の意思を示した1点目は、「参照価格制度」。参照価格制度は、後発医薬品の薬価を基準として保険給付額を決定し、先発医薬品を使う場合、差額を患者負担とする制度。「フランスやドイツでも類似の制度がある」として、検討を求めている。これに対して、横倉会長は、支払い能力によって、受けられる医療に制限が起きる可能性や、安定供給されていない後発医薬品がある点を踏まえて、「参照価格制度は無理ではないか」と指摘した。

 後発医薬品について、財務省の資料では、「(普及のスピードが)遅すぎ、(目標が)低すぎ」とも指摘しているが、横倉会長は、原料や添加剤の違いで不安を抱く国民がいることから、「国が、企業に対して品質や供給安定のための指導が必要ではないか」として、普及活動より、安全性の確保に力を尽くすように求めた。その上で、横倉会長は、後発医薬品の普及について「もう少し進んで良いところもある」として、医療者が満足できるような後発品の開発や供給に期待も示した。

 横倉会長が反対の意思を示した2点目は、2年に1回、診療報酬と同時に改定されている薬価改定の頻度の再検討。横倉会長は、以前、薬価の毎年改定のアイデアが出ていた点を踏まえて、「診療報酬とセットでやる前提のルールで、薬価の毎年改定はバランスを欠く」と指摘。薬価引き下げ財源を、診療報酬本体に充てることを「不適当」としている点については、システム更新や医療者の教育コストを踏まえて、「両者は不可分」と、改めて反対の意を示した。

 その他にも、入院時食事療養費について「入院医療と在宅医療の公平を図る観点から、見直すことが必要」として、一般病床などで給付見直しを求めている点についても、横倉会長は「入院時の食事は治療の一環」とした上で、入院患者と介護施設の入所者らを食事の観点で、同じ扱いにすることに疑問を呈した。

 紹介状なしの大病院受診については、対象患者や金額についての議論を重ね、大病院で提供する医療の在り方を考える必要性を指摘した上で、横倉会長は「大病院では勤務医の疲弊状態を改善するのが重要」とした。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/260713/
社会保障審議会
大病院の紹介なし初診、「5000円」で抑制
健保法改正、保険給付を減らすか否かが焦点

2014年10月16日(木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は10月15日の会議で、紹介状なしで大病院を受診する場合の患者負担の在り方について議論、定率の患者の一部負担金とは別に、定額の負担を求める方向でほぼ合意を得た(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。大病院の外来は、これまで主に診療報酬のほか、選定療養で抑制策が取られてきたが、5000円などの定額負担の徴収で、さらなる抑制を目指す。厚労省は今後、詳細を詰め、来年の通常国会での健康保険法改正を行う方針。

 制度設計に関する論点は4つあり、意見が分かれる点もあった。遠藤座長は、(1)定額負担を求める医療機関は、500床以上、特定機能病院が対象であり、3次救急の医療機関を入れるという意見もあった、(2)初診だけでなく、他院に紹介したにも関わらず受診する再診も対象とし、定額負担の額は、5000円もしくは1万円という意見が出たが、基本的には5000円という意見が多かったのではないか、(3)定額負担を求めないのは、救急患者などの場合、(4)療養の給付に要する費用と定額負担との関係は、「パターン2」の考え方が多かったが、「パターン3」という意見もあった――と総括した。

 選定療養では、紹介状なしの初診などの場合、「特別の料金」を徴収できる。遠藤座長は、「どの程度、実効性があるかを疑問視する声もあるが、現在は選定療養で徴収しているところが少ない。しかし、今度は国が決める制度」と述べ、(1)に該当する病院であれば、全て定額負担を求めることになるため、一定の効果を期待できるとした。さらに、「再診に対する定額負担の徴収の在り方が、個人的には、重要だと考えている。診断が確定した段階などで、いつまでも大病院を受診していることが、勤務医の負担増になっている」との考えも示した。

 定額負担を求める方針には異論は出なかったが、意見が食い違った一つが、(4)の論点だ。「療養の給付に要する費用」は、保険給付と一部負担金で賄われている。厚労省は、「パターン1」(一部負担金に加え、保険給付の中の初再診料相当分を定額負担として求める)、「パターン2」(一部負担金に加え、保険給付の範囲内で、定額負担を求める)、「パターン3」(一部負担金に加え、保険給付の範囲外で、定額負担を求める)――の3案を提示。「パターン2」と「パターン3」の一番の相違は、「パターン2」は、定額負担の分、保険給付を減らすか否かだ。(2)の金額についても、5000円と1万円の2つの意見が出た。

 もっとも、複数の委員から、定額負担の徴収という経済誘導だけでは、外来の機能分化は進まないとし、かかりつけ医を持つなど、受診行動に関する患者啓発を行う必要性を指摘する声が上がった。


 「パターン3、病院の収入が増える仕組み」

 定額負担の徴収の在り方について、「パターン3」を支持したのが、日本医師会副会長の松原謙二氏と、日本歯科医師会常務理事の堀憲郎氏だ。

 松原氏は、外来の機能分化が進めば、患者はかかりつけ医をまず受診し、大病院に紹介される仕組みが確立されるとし、「定額負担の徴収がいずれはなくなるのが、最終的な目標」とし、救急患者などには適用しないなどの前提を述べた上で、特定機能病院から段階的に導入することを提案。「少々大きな負担額でも、実効性がある負担額を選ぶことが必要」とし、特定機能病院の1日当たりの入院外医療費は1万8886円(2012年度)であることなどを踏まえ、初診は1万円、再診は5000円という案を提示。受け入れやすく、運営しやすいという理由から、「パターン3」を支持。

 一方で、「パターン2」を支持したのは、健康保険組合連合会副会長の白川修二氏、東京大学大学院経済学研究科教授の岩本康志氏、経団連社会保障委員会医療改革部会長の望月篤氏だ。

 白川氏は、「選定療養の仕組みでも、一般外来が減らない。今回の定額負担でどのくらい効果があるか」と疑問視しつつ、「病診連携や機能分化を進める、さまざまな施策として実施すべき」とコメント。「パターン3」を支持した理由について、「医療機関の収入が増える仕組みであり、これは医療機関も本意ではないだろう。パターン2は、医療機関の収入は同じで、保険給付を減らす仕組み」と説明。対象病院については、特定機能病院と500床以上の病院を挙げ、定額負担の額については、「5000円であれば、軽傷の受診数がかなり抑制されるのではないか」とした。

 岩本氏は、「パターン3は、筋が通らないと以前に指摘されているが、なぜ今も残っているのか」と指摘。7月の社保審医療保険部会で、「医療機関の機能分化・連携を進めるために、大病院について医療費を増やすというのは、本来の政策目的に照らして本末転倒」(全国健康保険協会理事長の小林剛氏)との意見が出ていた。

 「パターン2」支持の意見に反論したのは、日本歯科医師会常務理事の堀憲郎氏。「パターン1と2は、現在の保険給付の一部を給付せずに、患者に負担を求める仕組みであり、限定された特別のケースとはいえ、機能分化の推進とは別な議論が生じる懸念がある。現在の選定療養の仕組みでは、患者負担の額が不確実であり、さらに実効性がある患者負担を求めるのであれば、パターン3ではないか。結果として、病院の収入が増えるという意見があるが、それはあくまで結果であり、副次的なもの」と述べた。

 定額負担のみでは機能分化は不十分

 定額負担の導入に対する懸念点としては、日本看護協会副会長の菊池令子氏からは、徴収対象から救急患者を除外する方針であることを踏まえ、「救急車の不適切利用が増えるのではないか」との指摘も出た。「外来の機能分化が進んでも、別の問題が生じていないことも検証する必要がある」(菊池氏)。

 定額負担の徴収だけでは、外来の機能分化の推進は十分ではないとの意見も相次いだ。白川氏は「病診連携は、非常に重要なテーマと認識している。ただ、紹介状なしで大病院を受診する人に、定額負担を求めるだけで済むのか。これ以外の取り組みもしていかなければいけない。今回の診療報酬改定では、主治医機能が評価された。総合診療専門医の育成もやっていくことが決まっている。さまざまな工夫が必要だと考えている」とコメント。

 岩本氏も、「調子が悪くなったときに、1000円、2000円を支払うのは何でもない。経済誘導には限界があり、国民の意識を変えないと問題は解決しない」とし、かかりつけ医を受診する意識と国民の間に浸透させる必要性を強調。かかりつけ医の重要性を指摘する意見は、全国後期高齢者医療広域連合協議会会長(多久市長)の横尾俊彦氏からも出た。

 医療提供側からは、菊池氏は、15日の医療保険部会に資料として提示された、2013年度厚生労働科学特別研究「病院外来受診時の一定定額自己負担制度導入に関する調査研究」による、「軽症(風邪)・初診であっても約2割、重症(心筋梗塞の前哨)の場合には、初再診ともに約7割が、大病院を受診する」という結果を踏まえ、その背景にある患者意識を分析する必要性を指摘。さらに「地域がどのように機能分担をしているかを周知し、患者に理解してもらうことが必要」と求めた。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/10/16/260716/
平成24年度の調剤医療費、6.7兆円に
薬局新聞 2014年10月15日(水) 配信 Doctors Community 4件

平成24年度の調剤医療費、6.7兆円に 平成24年度国民医療費を公表

 平成24年の国民医療費における調剤医療費は6兆7105億円で、前年から約800億円増加したことが、このほど公表された平成24年度国民医療費からわかった。

 平成24年の国民医療費は39兆2117億円で、前年の38兆5850億円に比べて6267億円(1.6%増)増加している。人口一人当たりの国民医療費は30万7500円で、前年の30万1900円と比較して1.9%増加。診療種類別国民医療費では医科診療医療費28兆3198億円(入院14兆7566億円、入院外13兆5632億円)、歯科診療医療費2兆7132億円、薬局調剤医療費6兆7105億円だった。

 年齢階級別国民医療費は0~14歳2兆4805億円、15~44歳5兆2068億円、45~64歳9兆4384億円、65歳以上22兆860億円で構成比の半数以上を65歳以上が占める結果となっている。人口一人当たり医療費の年齢階級別では65歳未満が17万7100円となっているが、65歳以上は71万7200円で、高齢者の医療費が4倍以上多くなっている。

 薬局調剤医療費の年齢別では65歳未満2兆9840億円、6歳以上3兆7265億円となっている。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/10/16/260811/
医療費適正化を共同研究 協会けんぽ兵庫と神戸大が連携協定
神戸新聞 2014年10月16日(木) 配信

 中小企業の従業員ら約140万人が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)兵庫支部と、神戸大大学院経済学研究科は15日、加入者の健康増進や医療費適正化を目的に共同研究を進めるため、連携協定を結んだ。

 高齢化などで医療費が膨らみ、全国の医療保険者の財政は厳しい。国民の健康増進が重要な課題となる中、厚生労働省は各保険者に、被保険者らの診療報酬明細書(レセプト)や健康診断のデータを分析し、効果的な保健事業に取り組む「データヘルス」の推進を求めている。

 共同研究は同支部のデータヘルス計画の一環。加入者の業種や所得、扶養家族の状況などと、病気との関連を経済学的な観点から分析。地理情報システム(GIS)なども活用して地域の実情に応じた対策を出し、病気や重症化の予防、健康づくりを図る。

 同支部の笠井利雄支部長は「神戸大には統計や地理情報を活用した分析の専門家が多くいる。学術面で指導してもらい、研究のレベルアップを図りたい」と期待する。



http://www.zaikei.co.jp/article/20141016/218139.html
政治家に訊く:羽生田俊自民党参議院議員(2)「日本の医療分野では、なぜノーベル賞を受賞する研究が出にくいのか」
2014年10月16日 11:06 政経新聞
記事提供元:【10月16日、さくらフィナンシャルニュース=東京】

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先週、ノーベル物理学賞に赤崎勇名城大学教授、天野浩名古屋大学大学院教授、中村修二カリフォルニア大学教授が選ばれたことで日本中が沸いた。近年、化学賞や物理学賞を受賞するケースは目立つが、医学生理学賞では2名と圧倒的に少ない。研究費の問題点などを含めて、SFNでは、羽生田俊自民党参議院議員に話を聞いた。
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■医学部新設では国際化ははかれない

横田  今年のノーベル物理学賞を日本人3名が受賞したことは大変に喜ばしいことです。一方、医学生理学賞での受賞者が少ないことが気になります。

羽生田  日本人3人が受賞したことは、大変おめでたいことです。嬉しい限りです。17歳の少女がノーベル平和賞を受賞したことも平和に向けての大きな出来事です。

今、特区で医療の国際化を図るために「医学部を新設しよう」という動きが出ています。

東北に医学部を新設するのはまだわかります。大震災で人材が失われ、医師不足に拍車がかかり、復興の旗印的な医学部を作りたいということですから。

しかし、その他の現在特区としてあがっている話は単に大学をつくって儲けたいとしか思えない。そもそも、今の医学部は、どこも国際的で、海外の大学と連携しています。医師の交流や交換留学も活発です。

むしろ医療の国際化の問題は、日本と外国との「研究費の差」にあると思います。留学経験のある医師は、

「研究費が一桁も二桁も違う」

と、口を揃えて言います。

研究費が多ければ、「動物実験」ひとつとっても違いが出ます。私が大学にいた時は、自分でうさぎの世話や、子猫のミルクの世話まで自分で行ってきました。アメリカでは、動物実験担当の人がいて、

「こういう実験に使う病気のうさぎが欲しい」

と言えば、すぐに実験動物が手元にくる仕組みになっています。

日本でなかなか新しい研究が出てこない理由の一つです。研究熱心な医師ほど外国に残り、研究に成功したら外国で特許をとるという悪循環に陥っています。

日本では、特許を取って製品を作るための支援金もない。医療の国際化を図るなら、それこそ支援が必要です。それなのに、大学の研究費は年々減る一方。日本で研究したければ、附属病院などで稼がなくてはいけない。その結果、臨床に重点が置かれ研究にかける時間も余力も少なくなり、毎日の臨床に疲弊しています。

あくまでも大学は医学教育、研究、研修の場であることが一番大切なことと考えています。大学は文科省の所管なのですから、それこそ、文科省の研究費を有効利用できれば、世界に通用するような、それこそノーベル賞を受賞するような研究も日本から出てくるはずです。

■医療は輸入超過

横田  医療機器の開発や新薬の研究なども日本はだいぶ遅れていると聞きます。申請の認可自体は速まっているそうですが、申請するまでに時間がかかるとか。

羽生田  申請するまでにかかるのは、時間だけでなく、お金もそうです。それなのに全く補助が出ないから新薬の研究が進まないのです。申請から認可までの時間は短縮していますが、延長しているのは申請までの時間です。

医療に関しては、日本は今、「輸入超過」になっている。米国から高い薬や多くの医療機器を購入しています。

ペースメーカーをもし日本でつくれば、外国製品よりも余程いいものが出来るのではと思うのですが、厚労省の腰が完全に引けてしまっていて、補助金をつけて、産学協同で研究するという意識がない。背景には、薬害の問題などであまりに責められすぎたということがあるのでしょうが、

「国が許可すれば、何かあった時に責任をとらなくてはならない」

ということで、新薬の研究に関しては、研究のネックとなっているのが、治験の問題です。

日本では、個人の権利がしっかりしていて、かつ国民皆保険で医療は保障されているので、逆に治験が出来にくい状況にあるのです。

昔は、それぞれの大学に「学用患者」と呼ばれる人たちがいて、治験をお願いすることが出来ました。これは、極論かもしれませんが、私は、大学の附属病院は患者を受ける時に、

「日本の医療の進歩のために治験をさせてほしい。指導医もつけますし、安全性も確認できているものですが、最終確認として治験をやらせていただけないか。また医療職者の学生の実習もさせて頂きたい。その代わり、医療費はいっさいいただかない」

ということを患者さんに頼んでもよいのではと考えています。
それぐらい頑張らなければ、日本の医療は、それこそ政府の謳う「国際化」に遅れをとってしまうでしょう。(聞き手・SFN編集長 横田由美子)【了】

羽生田俊 / はにゅうだ・たかし
1948年、群馬県前橋市生まれ。東京医科大学医学部卒業後、群馬大学医学部附属病院眼科学教室入局。医学博士。78年、羽生田眼科医院院長に就任。群馬県医師会理事、日本医師会常任理事、日本医師会副会長などを経て、2013年、参議院議員選挙全国比例区において初当選。現在、参議院厚生労働委員会理事。趣味は音楽(ハワイアン、マンドリン)、自動車(ラリー競技)など多彩。好きな言葉は「全力投球」。共著に「心の病:治療と呼ぼうの現在」がある。

※この記事はSakura Financial Newsより提供を受けて配信しています。



http://www.sakigake.jp/p/akita/editorial.jsp?kc=20141016az
社説:ドクターヘリ連携 柔軟な運用で命を救え
(2014/10/16 付)秋田魁新聞

 秋田、青森、岩手の北東北3県はドクターヘリが他県まで飛べる要件を緩和し、本格的に広域連携を始めた。従来は自県ヘリが出動できない場合に限り、他県に出動を要請できた。それを自県ヘリが出動できる状況にあっても、他県ヘリが飛んだ方が治療や搬送が素早くできるときは、他県への出動要請を可能とした。救急体制が一歩進んだことになる。今後も迅速で効果的な連携を模索してほしい。

 ドクターヘリは、救急医らを乗せて現場に急行し、患者を治療しながら病院に搬送する。救急医療に必要な機器や薬剤を備えることから「空飛ぶ救命室」とも呼ばれる。本県は2012年1月に運航を開始。昨年4月に青森、岩手両県と広域連携の試験運航を始めた。

 当初は課題を洗い出し、半年ほどで本格運航に移行する予定だった。しかし、秋田、岩手両県が一層迅速な搬送を求めて出動要件の緩和を提案。1年かけて協議し、柔軟で機能的な要件にすることで合意した。

 ヘリの基地病院は3県に四つある。秋田市の秋田赤十字病院、青森市の県立中央病院、八戸市の市立市民病院、盛岡市の岩手医科大付属病院(ヘリポートは矢巾町)だ。

 要件の緩和によってどんなメリットがあるのか。例えば岩手県境に近い秋田側の山中でキノコ採りが遭難し、けが人が出たとする。秋田市からヘリで向かうより、矢巾町から飛んだ方が現場到着は早い。より迅速に対処できると秋田側の医師が判断した場合、岩手側にヘリの出動を要請できる。

 搬送に要する時間の長短は、一刻を争う救命医療では生死の分かれ目となるため、今回の要件緩和は大きな前進といえる。

 要件緩和により転院搬送の要請も可能になった。鹿角市のかづの厚生病院から岩手医大病院への転院搬送を例にすると、ヘリが秋田市から鹿角市へ飛んで盛岡市まで患者を運ぶより、矢巾町を飛び立つヘリに任せる方が早い。天候にもよるが、秋田市から鹿角市までは通常20〜30分かかるが、矢巾町からだと15〜20分で済むからだ。

 大館市の市立総合病院や扇田病院から弘前大付属病院に転院搬送する場合も、青森側から飛んでもらった方が早く、今回、要請できるようになった。

 課題もある。3県の協定では出動する県が運航経費を負担する。ヘリ1機の年間予算は各県とも約2億円。他県に出動を要請することは、費用負担を強いることになり、結果として他県への要請に二の足を踏むことになりかねない。経費の分担をどうするかの協議を今後も続けていく必要がある。

 3県では、試験運航の1年半で広域連携の出動が11件あった。今後は主に転院搬送が増えると見込まれる。医療機関が点在する北東北で、県境を越えて命を救い合う仕組みを一層確かなものにしたい。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/44008.html
新病院建設、資材高騰などで計画見直し- 事業費再設定や開院延期で対応
( 2014年10月16日 20:02 )キャリアブレイン

 新病院の建設や増改築の際、資材の高騰や全国的な職人不足の影響を受け、計画の見直しを迫られるケースが相次いでいる。特に地域の医療圏で中心的な役割を担う公立病院では、入札不調や工期・開院時期の遅れにつながることを避けようと、事業費を再積算したり、設計やスケジュールを変更したりするなど、対応に苦慮している。【新井哉】

 浜松市は15日、浜松医療センターを拠点とする新病院建設構想で、当初試算した約214億円の総事業費を約14億円増の約228億円に見直す方針を、同日開かれた市議会新病院建設特別委員会に示した。2012年9月に策定した新病院構想では、病院本体の建設単価は1平方メートル当たり約30万円と試算していたが、最近の建設費の高騰や他の病院の落札状況などを踏まえ、約35万円に見直したという。

 新病院は既存棟を含め600床程度を計画しており、地域の基幹病院として災害時にも機能を発揮するため、免震構造を採用する予定。市の担当者は「東京オリンピックや東日本大震災の復興に伴う発注のピークを避けたい」とし、基本設計や発注の時期について慎重に検討する見通しだ。

 他の自治体でも事業費などを見直す動きが出てきている。高松市は8日、新市立病院の整備スケジュールを公表。市によると、当初は14年度中の開院を予定していたが、建設用地への工事用道路の整備が遅れたため、18年度の開院を目指して整備を進めることになったという。約89億5000万円と見込んでいた建築費については、資材の高騰などを考慮し、入札不調とならないよう再積算する方針だ。

 15年7月の新病院開院に向けて準備を進めてきた長野県岡谷市の岡谷市民病院も開院の時期が3か月遅れる見通し。建設業界の全国的な職人不足などの影響を受け、工期の見直しや開院時期の変更を決めたという。北海道釧路市も来年度に着工を予定していた市立釧路総合病院の増改築を再検討する方針を示している。



http://www.sankei.com/west/news/141016/wst1410160076-n1.html
マッサージ回数を水増し 5400万円不正受給
2014.10.16 21:59 産經新聞

 兵庫県後期高齢者医療広域連合は16日、神戸市兵庫区のマッサージ業「浜田治療院」が施術回数を水増しするなどし、療養費計約5400万円を広域連合から不正受給していたと発表した。また同日、兵庫県警に告訴状を提出した。

 広域連合によると、平成21年8月~今年2月にかけて、実際の施術回数より多い回数の施術料を請求したほか、実際はしていない、はり・きゅうの施術料を請求するなど計1382件分を不正に受給した。

 今年3月、広域連合が被保険者に医療機関の受診回数などが記載された資料を送ったところ、女性の被保険者から「実際に受けた日数より記載されている日数が多い」と指摘があり発覚した。



http://www.sankei.com/west/news/141016/wst1410160065-n1.html
「死なない医療」から「生き切る医療」に 仏教の視点を 西本願寺医師の会発足へ
2014.10.16 20:02 産經新聞

 医療現場に仏教の視点を取り入れようと、浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺、京都市下京区)は16日、「西本願寺医師の会」を今年度中に発足させると発表した。僧侶や門徒である医師たちが中心となり、患者が直面する生死の苦悩に寄り添える医師を増やすのが目的。伝統仏教教団では珍しい取り組みという。

 本願寺派では緩和ケアを専門に扱う「あそかビハーラ病院」(京都府城陽市)を開設し、僧侶を常駐させて終末期の患者たちに対応している。仏教と医療には命を取り巻く共通の課題があるとみて、僧侶や門徒である医師たちの相互交流が必要と判断した。

 会では医師たちに仏教や浄土真宗の教えを聴聞する機会を設けるほか、医師たちの意見を本願寺派の活動に反映させる。すでに発起人の医師9人が準備を進めており、100人を目標に会員を募集している。

 発起人の一人で門徒の医師、田畑正久さん(65)=大分県宇佐市=は「延命と救命を中心とした『死なない医療』から、人間らしく『生き切る医療』に変わるため、仏教と医療の協力が必要だ」と話している。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/44003.html
医療機関のスプリンクラー新基準が公布- 16年4月施行、既存建物は25年7月から
( 2014年10月16日 14:07 )キャリアブレイン

 延べ床面積3000平方メートル以上の有床診療所(有床診)や、それ未満でも避難のために患者の介助が必要になるような有床診・病院に対し、スプリンクラー設備の設置を新たに義務付ける改正消防法施行令などが16日、公布された。改正内容は、総務省消防庁の検討部会が7月にまとめた「有床診・病院火災対策報告書」に沿ったもの。新基準が新規の建物に適用されるのは2016年4月からで、既存の建物に適用されるのは25年7月からになる。【丸山紀一朗】


 有床診などへの新たなスプリンクラー義務化範囲をめぐっては、患者らが死亡した昨年10月の福岡市の有床診火災を受け、消防庁が翌月に検討部会を設置して議論を重ねた。同部会がまとめた報告書には、スプリンクラーの新基準のほか、有床診・病院への消火器と火災通報装置の設置義務化なども盛り込まれた。

 3000平方メートル未満で、防火区画や延焼を抑制する構造だったり、皮膚科や歯科、産科など計13診療科のみを有していたりする有床診・病院は、新基準でもスプリンクラー義務化の対象にならない。また病院では、精神・感染症・結核病床のみを有しているところや、療養・一般病床を有していても夜間に人員が手厚く配置されている場合は対象外。有床診では、3床以下であれば免除される。


  1. 2014/10/17(金) 08:36:52|
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