Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

10月6日 

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43924.html
矯正医療センターの人工透析、民間委託- 医療刑務所で初のPFI、法務省が基本方針
( 2014年10月06日 17:34 )キャリアブレイン

 法務省は、医療刑務所や医療少年院などを移転集約して新設する「国際法務総合センター」(仮称)の計画の基本方針を発表した。PFI手法を活用し、同センター内に設ける「矯正医療センター」(同)における人工透析治療のほか、医療機器の整備・維持管理や医薬品・医療材料の管理・搬送などの業務を民間事業者に委託する。医療刑務所へのPFI導入は初めて。多くの刑事施設が医師や看護師などの不足にあえぐ中、民間の資金やノウハウを活用し、矯正医療の充実を目指す。【丸山紀一朗】


 国際法務総合センターは、▽八王子医療刑務所▽関東医療少年院▽神奈川医療少年院▽八王子少年鑑別所▽東京婦人補導院▽矯正研修所▽矯正研修所東京支所▽公安調査庁研修所▽国連アジア極東犯罪防止研修所-を移転集約し、東京都昭島市の米軍基地跡地に新設される。2017年9月にオープンする計画。矯正医療センターは医療法上の病院で、開設者は法相、管理者は医師である同センターの長になる。

 全国の刑事施設では現在、約50台の人工透析機器があるが、人工透析に対応できる矯正医官の不足などの問題を抱えている。そこで同センターでは、複数の診療科目のうち、人工透析の実施を民間に委託。医療法人などの医師やスタッフが同センターに赴き、同センター内の人工透析機器を使用して、施設に収容されている人に対して人工透析を実施する。30台の人工透析機器で、患者60人を治療する。ほかの診療科は、国家公務員である矯正医官が診療に当たる。

 民間に委託する医療関係の業務はこのほか、医療情報システムの導入・運用や医療器具の滅菌・消毒、医療関係事務など。法務省は現在、この基本方針について意見と質問を募集している。募集は今月31日まで。また、同省は今後、12月に事業の実施方針、来年5月に入札説明書をそれぞれ公表し、7月から応募書類の受け付けを始める。学識経験者などで構成する事業者選定委員会で審査し、11月に落札者を決定する。

 矯正医療の充実をめぐっては、同省の有識者検討会が今年1月、今後の在り方について報告書を取りまとめた。その中で同検討会は、八王子や大阪などにある医療刑務所や、府中や名古屋などにある医療重点施設の機能を底上げすることが、一般施設の医療面の負担を軽減できる手段だと提言。さらに、同省が検討を進めている矯正医療センターの構想に触れ、「早期実施を目指し、所要の財政的、人的措置を講ずる必要がある」と指摘している。



http://diamond.jp/articles/-/60201
欧州で進む社会実験「12歳から安楽死」の評価は?
[橘玲の日々刻々]

『週刊プレイボーイ』2014年9月29日発売号に掲載
2014年10月6日 ZAI online / ダイヤモンドオンライン

 スイスへの「安楽死ツアー」が密かな話題になっています。

 ヨーロッパでは2002年4月にオランダがはじめて安楽死を合法化し、ベルギーとルクセンブルクがそれに続きましたが、自国民にしか安楽死を認めませんでした。それに対してスイスでは、外国人でも自殺幇助機関に登録でき、不治の病の末期であれば安楽死を受けられます。費用は7000ドル(約70万円)で、現在は60カ国5500人が登録しているといいます。

 ベルギーで「最高齢アスリート」として親しまれてきたエミール・パウェルスさんは今年1月、家族や友人約100人とシャンパンで乾杯したあと安楽死しました。パウェルスさんは高齢者選手権で数々の記録を打ち立てましたが、末期の胃がんで寝たきりの生活を余儀なくされていました。取材に対して、「わたしの人生の中で最高のパーティだ。友人全員に囲まれて、シャンパンと共に逝くのが嫌だなんて人がいるかい?」とこたえています。

 北欧やベネルクス3国など「北の欧州」はネオリベ化が進んでいて、「個人の自由を最大限尊重し、人生は自己決定に委ねられるべきだ」というのが新しい社会常識になっています。こうして売春やドラッグ(大麻)が合法化され、安楽死が容認されるようになったのですが、その流れはますます強まっています。

 安楽死は本人の意思を確認できる18歳以上が原則ですが、オランダでは「子どもを苦痛にさらすのは非人間的だ」との理由で12歳まで引き下げられました。また重度の認知症で意思表示ができなくても、事前に安楽死の希望を伝えておけば、病状が進行したあとに医師の判断で安楽死させることも合法化されました。もっともどの国もうつ病など精神的な理由での安楽死は認めておらず、死が避けられないことや、激しい苦痛をともなうことが前提となっています。

 もちろん、安楽死には批判の声もあります。しかし合法化から10年以上たち、当初懸念されていたような、安易に死を選んだり、家族などから安楽死を強要される、という事態が頻発しないことが明らかになって、国民のあいだで理解が広まりました。それと同時に、ドイツやイギリス、フランスなど周辺国で安楽死の合法化を求める声があがり、法制化を待てないひとたちが「安楽死ツアー」に登録しているのです。

 日本では安楽死に否定的な意見が圧倒的ですが、「いつでも苦痛なく死ねるとわかったら自殺願望が消え、生きる勇気が湧いてきた」との報告もあります。安楽死によって救われるひとがいるのは確かですから、その功罪は一概にはいえません。

「北の欧州」でいま、数々の大胆な社会実験が行なわれています。その目標は、「自由で平等で経済的に効率的な社会」をつくることです。だとしたらもっとも効果的な政策立案とは、そのなから有効なものを選んで日本の社会に取り入れていくことでしょう。

 ところが日本では、北欧ですら採用していないベーシックインカムが礼賛される一方、労働市場改革や農業改革のような効果の検証されているものは無視されます。既得権に手をつける面倒な議論を避け、一発逆転の甘い夢だけを見ていたいのです。

 こうして、「日本より進んだ社会制度がある」という現実を頭ごなしに否定するひとたちが増えていくことになるのです。

<執筆・ 橘 玲(たちばな あきら)>



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1410/1410018.html
医学では“目に見えないこと”が重要ー下川氏,会長講演で説く
第62回日本心臓病学会公認「The Heart Today」から
[2014年10月6日]  MT Pro / Medical Tribune

 東北大学大学院循環器内科学教授の下川宏明氏は,第62回日本心臓病学会学術集会(9月26~28日)の会長講演で「目に見えないものの大切さ」と題して講演。自身の研究の道程を振り返るとともに,心臓病診療の現場においては臨床検査や画像診断では分からない患者の背景を総体として捉えることが重要であり,そのためには問診や身体診察を丁寧に行うことが重要であると説いた。また,医学教育の在り方についても触れ,詳細な知識の伝達のみが教育ではなく,医学の基本に立ち返り,患者と真摯に向き合う姿勢を若い学生たちに示していくことが将来大きな意味を持つことになると強調した。

目に見えない心血管の機能や分子機構を探求

 下川氏は,自身のこれまでの研究生活を振り返り,図らずも“目に見えないもの”の重要性に気付かされたという。

 最初の研究テーマは「冠攣縮」であった。この現象はアセチルコリンなどを用いた誘発負荷試験でしか知ることができない。昨今は冠動脈造影に基づくインターベンションが普及しているが,冠攣縮は通常の造影試験では見ることのできない機能的異常であり,狭心症などの心疾患のリスク因子として非常に重要である。冠攣縮誘発負荷試験は実習によって学ぶ必要があるため,そうした技能を伝えていくことも求められると述べた。

 第二の研究テーマは「内皮由来弛緩因子」である。生体の分子機構は目に見えないものであるが,一酸化窒素(NO)や内皮由来過分極因子(EDHF)などの弛緩因子は心血管系の恒常性維持や心疾患の病態に深く関わっている。同氏は,EDHFの本体の1つが過酸化水素(H2O2)であることを見いだしている。NOやH2O2は活性酸素種であるが,内皮から生理的濃度で遊離される場合は弛緩因子として重要な役割を果たすと述べた。

超音波血管新生療法は医師主導治験が進む

 この内皮由来弛緩因子に対する探求は,第三の研究テーマである「音波による血管新生療法」にもつながっていく。音波を用いた治療は極めて画期的であり,侵襲をほとんど伴うことなく身体深部の臓器に施行することができる。心疾患患者は高齢者が多いことを考えると,侵襲性はなるべく低く,副作用の少ない治療が望まれる。虚血心筋に対して低出力の衝撃波(尿路結石破砕における出力の約10分の1)もしくはパルス化した超音波を照射すると血管内皮増殖因子(VEGF)やその受容体が増加することを同氏らは発見したが,その分子的機序には内皮由来弛緩因子であるNO産生の亢進も関与することを明らかにした。

 こうした知見を受け,2010年には低出力体外衝撃波治療は重症狭心症を適応とする先進医療に認定され,また世界的にも普及しつつある。さらに,超音波血管新生療法は医師主導治験を実施中である。低出力衝撃波は,血管新生のみならず神経・リンパ管再生の作用も動物実験において観察されていることから,今後の発展が大いに期待されている。

医学教育は次世代にスピリットを伝えること

 最後に,下川氏は今後の医学教育の在り方について言及した。自らの学生時代や研修医時代を振り返ると,細かな知識は忘れてしまっているものが多く,また当時の最新知見は時代とともに変遷してしまっているが,「指導教官が日々の臨床や研究に真摯に取り組む姿勢は今も印象強く心に残っている」と述べた。現在でも恩師の姿を思い浮かべ「先生なら,こんなときどうされますか」と心の中で対話することも多いという。同氏は「結婚して子孫をもうけることは生命のリレーであるが,教育は魂のリレーである」と講義で教えているという。「人の身体は失われようとも医療と医学に対峙するスピリットは受け継がれていく。この目に見えないものの影響と重要性は極めて大きい」と述べ,現在の医学教育の在り方を今一度振り振ることを提言し,講演を結んだ。

(第62回日本心臓病学会取材班)



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/50610/Default.aspx
7対1急性期病院 半年間で66病院減少 日本アルトマーク14年5月調査
2014/10/07 03:52 ミクスオンライン

日本アルトマークは10月6日、病院の施設基準届出状況についての定期調査の結果を公表し、一般病棟における看護配置7対1入院基本料を算定する、いわゆる急性期病院が全国で1619施設と、前回調査(13年11月1日時点)に比べ、66病院減少しているとした。これまで手厚い診療報酬が与えられてきた7対1病院だが、14年度診療報酬改定で取得要件が厳格化されたことを受け、これまでの増加傾向から一転、減少に転じたとみられる。特に、比較的一般病床の少ない小規模病院を中心に10対1入院基本料に引き下げる病院がみられた。一方で、看護配置10対1入院基本料の届出病院は増加傾向を示したほか、急性期病床の受け皿として新設された“地域包括ケア病棟入院料”の届出病院は114病院、2720床だった。


調査結果によると、7対1入院基本料の届出は全国1619病院、37万4068床。前回調査(13年11月1日実施)の1685病院、38万454床から66病院、6417床減少した。都道府県別で、7対1入院基本料届出病院が最も減少したのは、東京都の10病院。北海道の7病院、埼玉県の6病院、福岡県の5病院が次ぐ結果となった。一方で、10対1入院基本料の届出病院は、2119病院、18万9087床で、前回調査の2068病院、18万8047床から増加傾向を示した。


特定機能病院などを除く一般病棟入院基本料の算定病院で、前回調査以降、半年間で入院基本料を引き下げたのは120病院。このうち、7対1入院基本料から10対1への引き下げた病院は84病院あり、一般病床数の比較的少ない小病院が多く含まれていた。これに対し、入院基本料の引上げたのは90病院。このうち、10対1から7対1に変更した病院は31病院だった。

◎7対1病院で地域包括ケア病棟算定は2% 急速な移行はみられず

地域包括ケア病棟入院料は、7対1の算定要件の厳格化に伴い、急性期以降の患者の受け皿となり、回復期医療を支える病床への移行を図るため、亜急性期入院医療管理料に変わる包括的評価として14年度診療報酬改定で新設された。今回の調査では、7対1入院基本料算定病院のうち、地域包括ケア病棟入院料を算定しているのは、
2.0%に当たる32病院。亜急性期入院管理料が9月末に廃止されたが、調査の行われた5月時点では急速な移行はみられなかったとしている。



http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2014100600699
大企業の健保、負担増を=75歳以上医療で提案-手当金不正対策も・厚労省
(2014/10/06-20:05)時事通信

 厚生労働省は6日、社会保障審議会(厚労相の諮問機関)医療保険部会に、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度の財源をめぐり、従業員の収入が高い大企業などの健康保険組合ほど拠出金負担を多くする「総報酬割」を全面導入するよう提案した。年内に議論をまとめ、来年の通常国会に関連法案の提出を目指す。
 後期高齢者の医療費約15兆6000億円(2014年度予算ベース)のうち約4割は、大企業の健保組合や、中小企業の従業員らが加入する「協会けんぽ」など現役世代の保険料で賄っている。健保ごとの拠出額は加入者数と加入者の月収に応じて決めているが、厚労省案では月収のみを基準に決める方式に改める。
 新制度により同省は、協会けんぽは最大約2400億円の負担が減ると試算。逆に健保組合は約1500億円、公務員らの共済組合は約1000億円の負担増となる。結果として、協会けんぽへの国庫補助を減らすことができる。同省は、その分を市町村が運営する国民健康保険の赤字穴埋めに回し、国保の運営主体を市町村から都道府県に移し、国保財政を安定させたい考えだ。
 このほか同省は、医療保険から支給される傷病・出産手当金の不正受給対策も提示。現行は受給直前1カ月の収入に応じて手当金を計算しており、その月だけ月収を大幅に増やして高い手当金を不正に受け取っているとみられるケースもある。そこで、過去1年間の月収の平均額に応じて計算する方式に改める。海外で支払った医療費が還付される海外療養費をめぐっても、架空請求などの不正防止のため、申請時にパスポートの写しの提出などを求める対策案を示した。



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1410/1410011.html
耳鳴に初の診療ガイドライン
米国耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が発表

[2014年10月6日] MT Pro / Medical Tribune

 米・耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(AAO-HNSF)は10月1日,耳鳴の診療に関するエビデンスに基づいた初の集学的ガイドライン(GL)をOtolaryngol Head Neck Surg(2014 151: S1-S40)に発表した。耳鳴はQOLを著しく低下させうることで知られ,米国の成人における耳鳴の罹患率は10~15%に上ると推定されているが,これまでエビデンスに基づいた臨床ガイドラインはなかった。同GLの対象は耳鳴の管理に携わる全ての臨床医で,主に持続性(6カ月以上)かつ原因不明の耳鳴を訴える18歳以上の成人患者の管理に関する推奨内容が示された。

罹患率高く個人・社会・経済的負担も大きい

 耳鳴とは実際にはしていない音が聞こえる現象で,感音難聴とともに発現する場合が最も多く,聞こえる音はキーンという音から,ブーン,カチカチ,ガンガンなど,さまざまである。米国では成人の5,000万人以上で耳鳴の経験が報告されており,罹患率にして10~15%に上る。そのうち約20%はなんらかの臨床的介入を必要とする。

 通常は命に関わる状態ではないものの,まれに血管腫瘍や前庭神経鞘腫などの深刻な疾患の症状として発現することがある。また,米国では退役軍人における障害のトップであり,医療経済を逼迫させる原因にもなっている。さらに,持続性の耳鳴は精神的負担も大きく,耳鳴の患者のうち自殺した者の多くに精神疾患が併存していたとの報告もある。

 こうした罹患率の高さとQOLへの影響の大きさにもかかわらず,これまでエビデンスに基づく集学的な耳鳴の診療GLは存在しなかった。今回のGLは,感音難聴以外に原因が特定できない6カ月以上持続する耳鳴のうち,QOLや健康状態に悪影響を及ぼすような煩わしい(bothering)ものの管理に焦点を絞った内容となった。具体的には,診断検査の選択や,検査および治療可能な背景疾患を同定するための精密検査への紹介タイミング,症状とQOLを改善するために最適な介入方法などが詳述された。

煩わしい耳鳴とそうでないものの区別を「強く推奨」

 同GLでは,煩わしい耳鳴とそうでないものを区別することを強く推奨。煩わしい耳鳴であれば,介入を優先すべきか否かを判定し,耳鳴の自然史と今後のケアに関する話し合いを円滑化するために,最近発症したものか6カ月以上持続するものか区別することを推奨している。

 また,「耳鳴と推定される患者の初回診察では,迅速な管理をすれば耳鳴の緩和につながりうる病態を同定するために,ターゲットを絞った病歴の検討と身体検査を行う」「6カ月以上持続する片側性の耳鳴,あるいは聴力低下に関連した耳鳴に対しては,包括的な聴覚検査を迅速に施行する」ことを推奨。さらに,持続性の煩わしい耳鳴患者に対して,「管理方法についての教育とカウンセリングを行う」「聴力低下を合併する場合は,補聴器の処方のための評価を行う」ことが推奨されている他,症状に対する治療に関しては,認知行動療法(CBT)が推奨されている。

 なお,聴力検査のルーチンの実施や,音響療法(sound therapy)※による治療に関しては「行ってもよい」とし,推奨強度は「選択肢の1つとして考慮可(option)」とするにとどまった。

画像検査や抗うつ薬などによる初期治療のルーチンの実施は支持せず

 一方,今回のGLには実施すべきでない項目に関する推奨も含まれている。特に実施すべきでないことが強調されたのは「①片側限局性の耳鳴②拍動性の耳鳴③局所の神経異常あり④左右不均等な聴力低下あり―のうち1つ以上が該当する場合を除き,耳鳴の評価に頭頸部画像検査を用いること」である。

 また,持続性の煩わしい耳鳴に対し「初期治療に抗うつ薬や鎮痙薬,精神安定薬,鼓室内投与薬をルーチンで使用すること」「経頭蓋磁気刺激(TMS)をルーチンの治療として用いること」「イチョウ葉,メラトニン,亜鉛などの食品サプリメントによる治療を行うこと」も「推奨されない」としている。一方,持続性の煩わしい耳鳴に対する鍼治療の効果と安全性については「不明である」としている。

 今回のガイドラインは,耳鼻咽喉科医,老人病医,プライマリケア医,看護師,精神科医,行動神経学者,神経科医,放射線科医,聴覚学者,心理音響学の専門家などさまざまな分野の専門家と患者代表による集学的パネルにより策定された。

(小路 浩史)

※ 耳鳴と耳鳴以外の音響的ノイズを同時に聞くことで耳鳴への意識をそらし,影響を緩和することを目指した治療法



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1410/1410020.html
サルコペニア予防を目的とした介入の効果は長期的
[2014年10月6日] MT Pro / Medical Tribune

 東京都健康長寿医療センター研究所研究副部長の金憲経氏は,サルコペニア予防を目的とした介入の参加者は,長期的に見ても筋肉量の減少や体力の低下を抑制できる可能性があることを,第69回日本体力医学会大会〔9月19~21日,会長=西九州大学スポーツ健康福祉学科教授(長崎大学名誉教授)・管原正志氏〕で報告した。

介入参加者の転倒率が抑制

 骨格筋量の減少に伴う筋力の衰えあるいは歩行機能の低下を指すサルコペニアに対する運動や栄養介入の短期的有効性を認めた報告は多いが,介入効果を長期的に観察した研究はあまり見られない。

 金氏らも2008年に,75歳以上の地域在住高齢女性1,377人から包括的健康診断によってサルコペニア高齢者304人(22.1%)を選定し,うち155人に介入を行った結果(週2回,1回当たり60分,3カ月間),運動と栄養(アミノ酸サプリメント摂取)の双方に介入することで短期的な予防効果を確認したことを報告している。

 今回は,このときの対象の4年後を追跡するため,介入参加者155人中135人(87.1%),介入不参加・除外者149人中124人(83.2%)に対して,既往歴などの聴取および身体機能調査(握力,膝伸展力,最大・通常歩行速度,開眼片足立ち),生体電気インピーダンス法による体組成の測定を行った。

 その結果,全身筋肉量の減少率は介入参加者と非参加者で差はなかったが,足の筋肉量の減少率は介入参加者が非参加者より有意に低かった(P=0.012)。また,筋力については膝伸展力が非参加者で13.6%減少していたのに対して介入参加者の減少率は2.9%と低く(P=0.041),通常歩行速度の減少率も非参加者の15.2%に対して参加者では6.8%と有意に低くなっていた(P=0.022)。

 さらに注目されたのは過去1年間の転倒率で,非参加者では2008年の調査時よりも有意に転倒率が上昇していたのに対して,介入参加者の転倒率は抑制されていることが分かった(図)。一方で,手段的日常生活活動(IADL)の維持効果は確認できなかったという。


 金氏は「およそ15%の追跡不可能者の存在は無視できず,今回の解析結果のみから結論付けることはできないが,サルコペニア高齢者を対象に実施する介入への参加は,長期的にも見ても筋肉量の減少や体力の低下を抑制し,転倒率の減少に寄与する可能性は高いといえるのではないか」と報告した。

(山崎 正巳)


  1. 2014/10/07(火) 06:17:41|
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