Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

9月2日 医学部新設

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140903_11020.html
宿願、責任、知事動かす/(中)決裂と決断/幻の県立医学部 
2014年09月03日水曜日 河北新報

<福祉大案に反発>

 土壇場で、潮目が変わった。
 県庁にほど近いビルに5月25日、東北福祉大、財団法人厚生会仙台厚生病院(いずれも仙台市青葉区)、栗原市の関係者が急きょ集まった。
 文部科学省への大学医学部新設構想の提出期限を5日後に控え、3者はそれぞれ描く構想の案を突き合わせ、本音をさらけ出した。
 「福祉大の考え方を採り入れない構想は認められない。栗原キャンパスでは患者が集まらず、病院経営が厳しい」
 「約束が違う。福祉大案は国の参考基準を満たしていない。疲弊した地域医療を救いたい」
 福祉大と厚生病院は先に、栗原市内の市立栗原中央病院と県立循環器・呼吸器病センターを再編統合し、付属病院化する計画で合意済みだった。
 しかし、福祉大はセンターは譲り受けずに分院として活用する案を突然提示。自己資金の持ち出しを減らそうとする福祉大の言い分に、厚生病院と栗原市が反発した。
 間を置かず、知事村井嘉浩は連携が破談した事実を知る。その日の夜、緊急協議の出席者から電話で「県北の医療が崩壊する。何とかしてほしい」とすがられた。
 即答を避けつつも、村井は対応を急ぐ必要性を感じた。県内の私大を支援する方針を公言していたが、巨額の公費負担を理由に見送っていた県立医学部に心が傾く。
 厚生病院と栗原市から県立医学部設置を正式要請された27日。県庁を訪れた理事長目黒泰一郎と市長佐藤勇を見送った直後、村井は庁内の幹部会で「県立医学部をやりたい」と腹案を口にした。

<苦しむ地域医療>

 東北と被災地の医師不足解消は、村井の宿願だった。
 2005年の知事就任以来、市町村から寄せられる陳情の半数近くを医師不足関連が占めた。11年の東日本大震災では地域医療の担い手である自治体病院の多くが機能不全に陥った。復旧後も、医師や看護師が集まらない現実を突き付けられた。
 県内では福祉大と厚生病院のほかに、東北薬科大(青葉区)が医学部新設に名乗りを上げた。

<卒業生定着が鍵>

 村井は、薬科大の構想に盛り込まれた奨学金制度に着目した。卒業後の義務年限を5年間とする東北出身者対象の地域枠に対し「卒業生定着は国の構想選定の重要ポイント。5年で本当に定着するか」と疑念を抱いた。
 薬科大が東北大医学部と関係が深い点も憂慮した。薬科大は、研究に軸足を置く東北大出身者をスタッフに多く抱える。
 「安倍晋三首相に医学部新設を直談判し、筋道をつけた自負、責任もある。県立医学部をつくって臨床を重視し、自給自足で地域医療を支える総合医を育てたい」
 決裂からたった4日後の29日。村井は臨時記者会見を開いて決断を表明し、信念を貫いた。(敬称略)



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140902_11019.html
村井知事、選定過程に不信感 医学部新設
2014年09月02日火曜日 河北新報

 村井嘉浩知事は1日の定例記者会見で、東北に新設される大学医学部の設置者に決まった東北薬科大(仙台市青葉区)への支援について「学生数や(東北勤務の)義務年限が明確に示されなければ方向性を見いだせない」と明言を避けた。
 文部科学省の構想審査会は薬科大の選定に当たり、運営協議会設置や教員確保策などの七つの条件を課し、地元自治体との連携が不可欠とした。
 薬科大は入学定員120人のうち70人を、東北の病院への一定期間勤務を義務付ける奨学生の対象とする。県は卒業生の地元定着のため基金を設ける方針だが、両者の協議は始まっていない。
 村井知事は「(薬科大の構想では)1人に3000万円を準備する必要がある。修学資金用の基金は運用中に減るリスクもある」と指摘。運営協議会に関しては「東北6県が足並みをそろえなければ意味がない。国が間に入るべきだ」と強調した。
 宮城大医学部を選外とした文科省の構想審査会の選定過程には「大変な不信感を持っている」と述べた。さらに8月29日に文科省高等教育局の吉田大輔局長の訪問を受けたことを明かし、構想提出後に打ち出したカリキュラム編成や教員確保策について「一切評価の対象になっておらず、あぜんとした」と語った。
 県は薬科大の修学資金制度について、公費支出が期待され過ぎているとの懸念を伝えるメールを7月に文科省に送っていた。だが、文科省から薬科大や審査会側に伝えられることはなかったとし、村井知事は「選定手法に納得できる部分はない」と厳しい表情を見せた。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140902_31022.html
達増知事、医師引き抜きに懸念 医学部新設
2014年09月02日火曜日 河北新報

 東北に新設される大学医学部の設置者に東北薬科大(仙台市青葉区)が決まったことに関連し、達増拓也岩手県知事は1日の定例記者会見で「教員として現場の医師が引き抜かれることがないよう訴えていきたい」と述べ、医療現場への影響に懸念を示した。
 達増知事は、2008年以降に岩手医科大(盛岡市)が医学部定員を増やした取り組みに触れ「定員増で入学した学生が再来年、ようやく第一線で活躍する」と強調。県も奨学金制度を創設するなど医師確保に努めてきたことを挙げ「その成果が医師の引き抜きという形で損なわれないようにしてほしい」と語った。
 東北各県などが参加する運営協議会(仮称)の設置が認可の条件とされたことについては「どういう段取りで協議の場が設置されるのか、よく情報収集しながら県の考えを伝えたい」と注視する考えを示した。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140902_11020.html
「一極集中を加速」栗原市長が不満表明 医学部新設
2014年09月02日火曜日 河北新報

 栗原市の佐藤勇市長は1日の定例記者会見で、東北への医学部新設先に東北薬科大(仙台市)が選定されたことについて「仙台への医学部設置は一極集中を加速させる」と、地域再生の側面などが考慮されず不満だと表明した。
 佐藤市長は「安倍晋三内閣は地方創生を掲げるが、何を考えているのか。情けないし、腹立たしい。文部科学省の構想審査会では、どう議論されたのか」と強調した。
 審査会の選考過程に関して「絞り込みを7月末から延ばした1カ月の間、県が文科省に追加提出した資料や考え方が各委員に伝わっていない。おかしい」と疑問を呈した。
 「(県が準備不足のまま提出した)当初の構想書の評価が結論になった。8月28日の審査会の前にヒアリングを開き、それぞれの説明を聞くべきだった」と指摘した。
 地域医療の質低下の懸念に対しては「(栗原中央病院の)医師の引き揚げがあれば問題になる。それは絶対にない」と、不安は当たらないとの考えを示した。


  1. 2014/09/03(水) 05:08:12|
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