Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

9月1日 

http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052970204091304580127133313128978
米国で自分の職業が嫌になる医者が多い理由
By SANDEEP JAUHAR
原文(英語)
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2014 年 9 月 1 日 17:32 JST 更新


 私は最近、どうしたらある患者が診察を受けに来るのをやめさせられるかと診察室の出入り口のそばでそわそわ考えていることが余りに多いことに気付いた。半ばに差し掛かったキャリアを振り返ると、自分が多くの点で、決してこうはなるまいと考えていた医者になってしまっていることを実感する。せっかちで無関心なことが多く、素っ気なく、偉そうなときもあるような医者だ。私の同僚の多くが同じような悩みを持ち、職業上の理想を失っている。


回答した1万2000人の内科医のうち医師という職業にやりがいを持っていると答えたのは6%だけだった

 私はミッドライフ・クライシス(中年の危機)に見舞われているだけなのかもしれない。だが、私には医師という職業自体が中年の危機のようなものに見舞われている気がしてならない。米国の医師はかつて享受していた地位を失っている。20世紀半ば、医師はコミュニティーの中心的な存在だった。賢くて、誠実で、意欲にあふれていて、クラスでトップの成績ならば、就きたい職業として医師ほどに崇高で報いのある職業は他になかった。

 今日の医師は1つの職業に過ぎず、医師は普通の人になってしまった。不安と不満を持ち、将来に懸念を抱いている。調査によると、大多数の医師は医療に対する熱意を失ったと述べ、友人や家族に医師になるのを勧めないと話している。1万2000人を対象に行った08年の調査では、職業にやりがいを持っていると答えた医師はわずか6%にとどまった。84%は収入が横ばい、ないし減っていると答えた。大半はペーパーワークのせいで患者との時間が十分に取れないと答えたほか、半数近くが向こう3年で診る患者数を減らすか、診察自体をやめると述べた。

 米国の医師は集合的マレーズ(不快感)に苦しんでいる。われわれはそれに抵抗し、自らを犠牲にしているが、一体何のためにそうしているのか。われわれの多くにとって、医師は単なる職業の1つに過ぎなくなっているというのに。

 こうした姿勢は医師にとって問題なだけではない。患者にも悪影響を及ぼす。

 ある医師が、医師のオンラインコミュニティー「Sermo」に打ち明けた内容をみてみよう。このコミュニティーには27万人以上の医師が登録する。

 「私はもうやらない。これはお金とは関係ない。私は患者からも、同僚の医師からも、病院の運営者からもほとんど尊敬されていない。正しい臨床的判断、ハードワーク、それに患者への思いやりをもってしてもだ。

 最近の救急治療室では、不必要な幾つもの検査が強要されている(なんと全員がCT検査を受ける!)。これが必要ないことは分かっているし、カネの無駄遣いなことも分かっている。私は病院運営者のマネーゲームの人質になった気分だ。私が医師以外で収入を得て、満足を得る方法は他にたくさんあったはずだ。悲しいことに、価値があって高貴な職だと思ったから医師を選んだのに、私の短いキャリアから判断する限り、そうした医療の姿は偽りだったということだ」

 ではなぜ、こうなってしまったのだろう。

 20世紀半ばの平穏な時期は、米国医学界にとっても黄金期だった。寿命は急激に伸び、1940年の65歳が70年には71歳になった。ポリオワクチンや心肺バイパスといった医学上の功績によって支えられた結果だ。医師たちはおおむね、自分で診察時間と料金を決めていた。テレビの中で医師は、ポジティブに描かれることが多く、ヒーローのように扱われることさえあった。

 この時期の医師たちは概して、自らの置かれている状況に満足していた。彼らは出来高払い制のモデルで大いに繁盛していた。出来高払い制とは、患者が自費ないし民間の保険を通じて費用をカバーするという仕組みだ。医師たちは患者の支払い能力を基に料金を決められたため、慈善事業家のような存在だった。彼らは官僚的なヒエラルキーに従属していなかった。

 1965年に高齢者のセーフティーネットとしてメディケア(高齢者向け医療保険)が導入されると、医師たちの給与は実際には増えた。医療を求める人が増えたからだ。1940年の米国の医師の収入の中間値は、インフレ調整後のベースで約5万ドルだったが、1970年までに25万ドル近くにまで増えた。これは平均的な世帯所得の6倍近くの金額だ。

 しかし、医師が豊かになるに伴い、医療制度からカネをむさぼっていると見られるようになった。米国経済が拡大するにつれ、医療費も急増した。一方で、無駄遣いや詐欺の報告が相次いだ。1974年に行われた議会の調査では、外科医が240万件の無駄な手術を行い、40億ドル近くのコストが生じたほか、1万2000人近くが死亡したとされた。ニューヘイブン郡医師会は1969年、医師たちに対し、「金の卵を産むガチョウの首を絞めるのをやめる」よう警告している。

 医師に患者を管理させるのがまずいとなると、誰かが代わりにそれをやらなくてはならなくなった。1970年以降、医療保険のシステムの1つである健康維持機構(HMO)が支持され、料金を統制し、支出を定額にするという新しい医療の形が推進された。

 メディケアや民間の保険と異なり、この仕組みによって医師たち自身が支出過剰の責任を負うことになった。その他の医療費を削減するためのメカニズムも導入された。患者によるコスト負担の導入、保険会社による医療サービスの審査といったことだ。こうしてHMOの時代が始まった。

 1973年の時点では、正しいキャリア選択をしたかどうか疑いを持つ医師の比率は15%に満たなかった。しかし、1981年までには、医師になることを10年前と同じように強く推奨できないと答えた医師が半数に達するようになった。

 一般人の医師に対する見方も大きく変化した。医師は手放しで称賛される存在ではなくなった。テレビ番組では、医師が人間的に欠点があり、傷つきやすくて、職業的にも個人的にも過ちを犯しがちな存在として描かれるようになった。

 保険会社などが患者に必要な医療の内容を決定してコストを抑制するマネージドケアが伸びる(2000年代初頭までに保険に加入する労働者の95%はなんらかのマネージドケアプランに入った)につれ、医師への信頼感は低下していった。2001年の調査で、質問に回答した医師約2000人のうち58%が過去5年間に医療への熱意が薄れたと述べ、87%が全体の士気が下がったと答えた。より最近の調査によると、現役の医師の30~40%は、もう一度キャリア選択ができるとしたら、医師の道を選ばないだろうと答えた。そして、子供に医師のキャリアを追求することを薦めないと答えた医師の比率はもっと多かった。

 医者たちが幻滅する理由は、マネージドケア以外にもたくさんある。医療の進歩による意図せぬ結果の1つは、患者と十分な時間が過ごせない医師が増えたことだ。医学の進歩は、かつては死に至る病―がん、エイズ(後天性免疫不全症候群)、鬱血性心不全―だったものを、長期的な管理が必要な、複雑な慢性疾患に変えた。医師が持つ診断・治療の選択肢も増えたため、幾つもの検査やその他の予防的サービスを提供する必要が出てきた。

 一方、給与は医師の期待ほど伸びていない。1970年の総合診療医の収入はインフレ調整後ベースで18万5000ドルだったが、2010年の収入は16万1000ドルにとどまった。医師が1日に診る患者の数は2倍近くに増えているにもかかわらず、である。

 今日の患者が医療に支払う金額が増えていることに間違いないが、それを提供する医師などに向かう金額は少なくなっている。2002年に医学誌「アカデミック・メディシン」に掲載された記事によると、患者が最初に診察してもらうかかりつけ医の教育投資に対するリターンは、労働時間の差を調整すると、1時間当たり6ドル未満と、弁護士の11ドルを下回っている。このため、一部には、保険会社による割引のない自費で料金を支払える患者にのみ医療を提供する医師もいる。

 複雑な支払い制度の問題もある。医者たちは1日に平均1時間、年間で8万3000ドルを保険会社の書類のために費やす。カナダの医師の4倍だ。その上、訴訟の怖さも忘れてはならない。医療過誤に備えた保険料はうなぎ登りだ。チェスにたとえるならば医師は保険会社と政府の間の無力な歩兵に過ぎなくなってしまった。

 医師の不満は患者にも深刻な影響を及ぼしている。まずは医師不足だ。特にかかりつけ医は、全ての科の中で最も医療保険による支払いが少額で、おそらく最も不満がたまっている。かかりつけ医に予約を入れようとしてみればわかる。一部の地域ではほとんど不可能だ。特に老人病が問題だ。

 医療制度に失望を感じる患者が増えていることも深刻だ。かつて患者は「わたしの先生」といった言い方をしたものだ。しかし多くのかかりつけの医師が、患者一人一人に適切な治療を施すどころか患者を覚えてすらいない。

 医師が患者に対する思いやりに欠けた発言もよくある。以前、CTスキャンのための造影剤によって腎不全を起こした患者を担当したことがあった。回診の時、彼はわたしに、腎臓の専門医に回復の見込みを尋ねたときのことを話してくれた。患者の質問に対し、その医師は「どういう意味ですか」と問い返し、患者が「わたしの腎臓は良くなるのでしょうかとお聞きしたんです」と質問を繰り返したら、「いつから透析をやっているんですか」と聞き、「2、3日です」と患者が答えたら、専門医は少し考えて「ダメでしょう」と言ったというのだ。

 「『ダメでしょう』、こうですよ」と、その患者はすすり泣いた。

 もちろん、今の時代、不幸なのは医師だけではない。弁護士や教師も、事務処理に忙殺され、社会的地位や尊敬も得られなくなっている。

 ではどうしたら燃え尽きそうな医師を救えるだろうか。医療には幾つもの成功の指標がある。表彰制度を設けるのも一案だ。外科医の手術による死亡率や内科の再入院比率といった数字を公表するのは最初の一歩としていいだろう。または患者に医師を評価させるのもいい。私の病院の内科医は患者とのコミュニケーション術や患者と過ごす時間などの基準に基づき四半期に1度、成績表を受け取っている。

 また報酬の支払いは、治療への対価という現在の形ではなく総額支払い方式に変えなければならない。これは医師らがグループで総額を受け取り、それを分配する仕組みだ。これによって医師は技量に応じた支払いを受けられる。また患者を健康にすることへのはげみになるだろう。

 医師は大量の患者を診察すればよいというのではなく、ビジネス的になり薄れてしまった患者との人間的な関係を取り戻さなければならない。多くの医師は、不満の多い医師も含め、この仕事のいいところは人々の世話をすることだと言う。私は、これこそが現代社会の医師のストレスに対処するカギだと思う。自分にとって何が重要で、何を信じ、何のために戦うかを明確にすることだ。

 医師にとって最も重要なのは人間的な時間だ。医療は人々が弱っているときに人々の世話をすることだ。こうした人間的な時間があるからこそ、弁護士や銀行家がわれわれをうらやむのだ。結局、こうした気持ちを抱けるようにすることこそが、医師という職業を救う最も有効な方法だ。

(注)Sandeep博士は米ロングアイランド・ジューイッシュ医療センターの心臓疾患プログラムディレクター。このエッセーは、同博士の新著「Doctored: The Disillusionment of an American Physician」からの抜粋である。



http://blogos.com/article/93572/
「合法化」へと向かう米欧「安楽死」の現場 - 大西睦子
フォーサイト2014年09月01日 07:00 BLOGOS

 やがて訪れる「人生の終わり」。この瞬間を、私たち誰もが避けることはできません。愛する家族や仲間に、いずれかのタイミングで、最後の別れを告げなければなりません。非常に感情的な瞬間です。死にいく人の恐怖感や孤独感、残される家族や仲間の悲しみやストレスの大きさは計り知れません。その人生の終わりを決定するのは誰でしょうか? 自分で決めるべきなのでしょうか? それとも、家族、医師、あるいは政治家や法律家が決めるべきなのでしょうか?

「医師による自殺幇助」
 先日、スイスにおける「安楽死」の調査結果が、チューリッヒ大学の研究者より報告されました。調査によると、2008年から2012年までに、31カ国、611人が、安楽死のためにスイスの主にチューリッヒ州に渡航しています。その数は、2008年(123人)に比べ、2012年(172人)は39.8%増加しています。

 611人のうち約半分はドイツ(43.9%)、続いて英国(20.6%)、フランス(10.8%)の渡航者が多く、全体の58.5%は女性で、平均年齢は69歳(23−97歳)でした。安楽死を選択する原因となった疾患は、神経疾患(47%)が最も多く、続いて、がん(37%)、リウマチや心臓疾患でした。

【Suicide tourism: a pilot study on the Swiss phenomenon,Journal of Medical Ethics,Aug.20】
http://jme.bmj.com/content/early/2014/07/03/medethics-2014-102091

 ここで論じられている「安楽死」は、「医師による自殺幇助」を意味します。つまり、終末期の耐え難い苦痛を伴う患者さんの要請に基づいて、医師が致死量の薬剤を処方し、患者さんが自ら服用することです。現在、ヨーロッパではオランダ、ベルギー、ルクセンブルクの3つの国において、「安楽死法」として法制化されています。

 一方、英国、フランスでは安楽死は違法であり、ドイツでは、安楽死は法律では規制されていませんが、倫理的な理由から、医師が自殺の幇助をすることが事実上禁止されています。スイスでは、法律でも倫理的にも医師による自殺幇助が明確に規制されていないため、安楽死を目的とした渡航者が増えているのです。

「尊厳死」は「自然死」
 世界で安楽死が最も受容されている国は、オランダです。オランダのメディアによると、オランダでは、安楽死を選択する人は、2006年の1923人から着実に増加し、2012年には4188人(うち3251人ががん患者)で、すべての死亡の3%を占めます。増加の理由としては、医師と患者、また家族や友人など、さらにいえば社会全体に、安楽死を抵抗なく受け入れる風潮が広がってきたのだと考えられています。2012年には、自宅に医師を派遣する“安楽死の出張サービス”までもが導入され、約80%の方が自宅で安楽死を迎えています。

【Euthanasia requests rose in 2012,DutchNews.nl,Sep.24,2013】
http://www.dutchnews.nl/news/archives/2013/09/euthanasia_requests_rose_in_20.php
【Dutch euthanasia clinic offers mobile service,CNN,Mar.9,2012】
http://edition.cnn.com/2012/03/07/world/europe/netherlands-euthanasia-clinic/
【Euthanasia cases in the Netherlands rise by 13% in a year,The Guardian,Sep.24,2013】
http://www.theguardian.com/world/2013/sep/24/euthanasia-cases-up-13-per-cent-in-netherlands

 ちなみに、安楽死とは区別された「尊厳死」という死の迎え方があります。現代は医療の技術が進歩し、回復する見込みが全くない状況においても、生命維持装置によって命を保つことが可能になりました。しかし患者さんにとっては、延命治療は非常に大きな苦痛とストレスになる可能性があります。そのような無駄な延命措置を拒否し、人間の尊厳を保ちながら死を迎えることを「尊厳死」といいます。

 この尊厳死は、米国では「自然死」を意味しています。現在ほとんどの州で、「患者の人権」として、リビングウィル(生前の意思表示)に基づく尊厳死や自然死が、法律で許容されています。英国、ドイツやフランスでも、リビングウィルは法制化されています。

【Healthcare and decision-making in dementia,Alzheimer Europe,Apr.27,2011 】
http://www.alzheimer-europe.org/Policy-in-Practice2/Country-comparisons/Healthcare-and-decision-making-in-dementia

米国内では5州が合法化
 尊厳死までは認められている米国ですが、「医師による自殺幇助」である安楽死の合法化については、現在激しい議論が巻き起こっている段階です。冒頭で触れた今回のスイスの報告も、米国では様々なメディアが取り上げ、議論を呼んでいます。

 米国では、1994年、オレゴン州で「医師による自殺幇助」が法律によって認められましたが、すぐには米国民全体の理解は得られませんでした。その後14年が経過し、2008年にワシントン州において合法化され、さらに相次いでモンタナ州やバーモント州においても容認されました。そして今年、ニューメキシコ州も加わり、現在では5つの州で合法化されています。そしてオレゴン州では、1998年から2012年までに、計673人が「医師による自殺幇助」による死を選択しています。

 2013年、医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・ オブ・メディシン』に、ワシントン州のあるがん専門病院における「医師による自殺幇助」の詳しい状況が公表されました。

【Implementing a Death with Dignity Program at a Comprehensive Cancer Center,The New England Journal of Medicine,Apr.11,2013】
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMsa1213398

 その調査結果によれば、ワシントン州で合法化された2008年から2011年の間に、彼らのプログラムに問い合わせをしてきた余命6カ月未満の末期のがん患者114人のうち、40人が自分の意思で致死量の薬の処方を受け、うち24人が実際にその薬を服用したことによって死亡しました。

 米国での議論の場合、「医師による自殺幇助」に対する反対意見として、低学歴、貧困層のいわゆる社会的弱者や精神的疾患の患者さんへの乱用が懸念されています。しかし、このがん専門病院でのケースを分析してみたところ、「医師による自殺幇助」を選択して死を迎えた人たちの大半は、教育水準の高い白人男性であり、それまで自分の人生をコントロールしてきた、がんに苦しむ患者さんでした。

 また、仮に精神疾患の可能性がある場合、専門医などのカウンセリングを受けなければならず、そこで患者自身に判断能力がないと診断された場合は、致死量の薬の処方を受けることができません。セーフティネットともいえるそれなりの仕組みも確立しているようです。

 この調査報告によって、結果的に、同プログラムは患者と医師双方に肯定的に受け入れられてきているとの評価を受けているようです。恐らくは今後、「医師による自殺幇助」は、他の州でも相次いで合法化されていくと思います。

まずは日本でも議論を
 こうして見てきた通り、文化や歴史などが異なる各国で、安楽死に対する考え方は様々です。ただし、多くの欧米諸国では、リビングウィルによる尊厳死は自然死だと考えられていることは紛れもない事実です。それが現状です。

 翻って日本の医療現場では、患者さんが急に重篤になったときに、リビングウィルが明らかではないため、家族も医師も混乱することがいまも多く認められます。どうしても感情的になってしまうそのような状況において、誰もが冷静な判断を下すことは非常に厳しくなります。

 私自身は、少なくとも20歳以上の成人は、誰もが人生の最後を自分自身の意思で決める権利があるべきだと思います。そのためには、早急に、医療現場におけるリビングウィルを法制化する必要があると思います。その前段として、日本でももっと安楽死についての議論が活発化することを願っています。医療現場でばかりではなく、社会全体で、そして国会の場でも、おおいに議論すべきだと思うのです。

大西睦子
執筆者:大西睦子

内科医師、米国ボストン在住、医学博士。1970年、愛知県生まれ。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月からボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、2008年4月からハーバード大学にて食事や遺伝子と病気に関する基礎研究に従事。



http://blogos.com/article/93564/
「総合診療専門医」と「かかりつけ医」 - 嶋田 丞
先見創意の会

2014年09月01日 09:00 BLOGOS


はじめに

2015年から新たな専門医制度が創設される。あわせて制度の中核的役割を担う「日本専門医機構」が第三者機関として設立され、その組織委員会は、このほど新機構の概要を決めた。

現在、85学会それぞれに認定医制度や専門医制度が存在する。しかし、それらの認定基準は各学会に任されており、統制がとれておらず、ゆえに各学会の認定医・専門医制度の認定と評価に標準化が求められたというのが新制度の背景である。認定・評価基準の標準化により、専門医に対する患者側からの理解と評価を得ることがねらいだ。

制度再構築の大目標は、提供される医療の質の担保、患者の信頼、そして受診への良質な指針である。第三者機関の認定ならば、信頼できる資格として国民に認められ、評価されるであろうが、専門医にとってもプロフェッショナルとして一層の自覚が必要となる。

本コラムでは、この新たな制度の創設に関連してこれまで医療界でなされてきた議論を再整理したうえで、今後のわが国で求められる医師像を考えてみたい。

1. 日本専門医機構の設立と総合診療専門医の研修

設立時の社員は、日本医師会、日本医学会、全国医学部長・病院長会議の3団体に加えて、基本診療領域18学会と総合診療領域の学会の参加が決まっている。機構内部には「総合診療専門医に関する委員会」が設置され、委員は日本医師会、病院団体協議会、全国医学部長・病院長会議、6学会、現場の医師で構成される。第19番目の専門医として総合診療が位置づけられたのは、2025年にピークを迎える高齢者の増加に対応できる医療提供体制の整備に総合診療が必須の診療分野である、と認められたからであろう。

このほど委員会で決まった総合診療専門医の研修プログラムの基本骨格は、医学部卒業後2年間の初期臨床研修を終了した後の医師が対象とし3年間の研修を行うというものだ。

その内容は、内科、小児科、救急の基本診療研修を12ケ月。病院、診療所、総合内科で総合診療に関する専門研修を18ヶ月。外科、産婦人科、整形外科、精神科などの関連診療科研修を6ヶ月行い、研修後に総合診療専門医の試験がある。これは、かつて日本プライマリケア連合学会が提唱していた初期臨床研修後の総合医コースに一致する。

その他、すでに地域で活躍している医師が習得するコース、他の専門医からの移行型も検討されている。

2. 厚生労働省の総合医(総合診療医)

総合医については、2007年頃に厚生労働省医政局が総合科と総合科医(総合診療医)構想を提示し、次のような医師を想定していた。すなわち、厚生労働省認定の専門医として、診療科全体での高い診療能力があり、患者の疾病に合う医療を選択できる能力を持ち、心のケアから終末期まで人間を総合的に診れる能力を備えた医師、というものである。

同じ頃、保険局や老健局は、後期高齢者医療制度がらみの総合医(主治医意見書を書く、地域で開業する診療所医師)を考えており、後期高齢者を総合的に診る医師、医療だけでなく生活、健康状態も把握できる医師、在宅の終末期も担え、高齢者の生活を知り、支える医療が提供できる医師とされた。これは、現在提唱されている「地域包括ケアシステム」に関わる医師像を示している。

3. 日本医師会の「総合医」

2006年、日本医師会は、いわゆる総合医(総合診療医)として医師全体の診断能力を向上させ、総合的な診断能力を備え、全人的な医療を提供できる医師を養成し認定する方向にあった。しかし、地域医師会から、疑問や慎重論が出たことから2008年には専門医としては認めず、日医の生涯教育のなかで、日本プライマリケア連合学会と連携した共同プログラムで「総合医」を認定する方向となった。

しかし、現在、必ずしも両者の協調はとれていない。これは、第三者機構である「日本専門医機構」が主導し総合診療医を第19番目の専門医と位置づけたため、連携の効果が薄れたことが主因と考えられる。

4. かかりつけ医の機能(日本医師会)

日本医師会は、2012年、「かかりつけ医」とは(1)医学的機能と(2)社会的機能を併せ持つ医師と定義づけた。(1)医学的機能とは、日常診療では患者の生活背景を把握し、自己の専門性に基づき医療の継続性を重視した適切な診療を行い、領域外は適切な医療機関へ紹介し、患者にとって最良の解決策を提供することである。(2)社会的機能とは、地域住民と信頼関係を構築し、地域医療、地域保健などの社会的活動、行政的活動に参加し、福祉や介護と連携し、患者が地域で生活できるよう在宅医療にも取り組むこと等である。

現在、日医内部には総合診療医の議論は少なく、地域包括ケアでの「かかりつけ医」機能の充実を目標としている。

5. 総合診療専門医の医師像

日本専門医機構が考えている「総合診療専門医」の医師像は、地域を支える診療所や中小病院で活躍する医師で、日常診療で頻度の高い疾病の初期対応を担当する。必要があれば機能別の専門医を紹介。自ら対応できる患者には継続して医療を担う。高齢者対応として他職種と連携して介護サービス、医療サービスを看取りも含めて包括的かつ柔軟に提供する、というものだ。これは、日本医師会の提唱する「かかりつけ医」と大差はない。

6. 日本プライマリケア連合学会と総合診療専門医

2012年、厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」で日本プライマリケア連合学会の役員が述べた総合医に関する意見は、総合医とは、頻度の高い疾病と障害、予防、保健福祉などの問題について適切な初期対応と必要な医療を全人的な視点で提供できる医師、初期臨床研修後に総合医コースを設け認定試験を実施する、というものであった。

また、他の役員は、高齢者の増加で認知症や複数の疾患を持つ患者に対応する必要があり、患者・家族中心の視点で中小病院・診療所で総合的診療にあたる家庭医療専門医を養成する。加えて大病院や都市部で幅広い診療を担う病院総合医を養成する、との意見を述べた。

現在、日本プライマリケア連合学会は、総合診療の専門医として相応しいものとするために専門医制度のバージョンアップを進めている。将来的に自らの研修プログラムに沿っていけば、その先には総合診療専門医があるとしている。現在の医療技術の尺度は「臓器別専門医」であるが、今後は、家族・地域社会を視野に入れた全人的医療ができる「総合診療専門医」が必要となる。これに対して日本プライマリケア連合学会の持つ、プライマリケア医認定制度、家庭医療専門医制度、病院総合医療養成プログラムをレベルアップさせて統一したプログラムをつくる方向にある。

地域を支える医療を提供する学会として、現時点で地域医療を担っている既存の専門医との連携強化も求められる。検討課題でもある「他の専門医からの移行型」を使って、既存の専門医も同プログラムに参加可能ではないかと考える。

7. 総合診療専門医を目指して

臨床研修医制度が始まってから大学病院の医局や大学院に残る者は減少、逆に大学病院以外で勤務する医師が増加している。それゆえ、臓器別専門医の資格を取得する機会の無い医師、初期研修後に幅広く初期診療(プライマリケア)や家庭医療を目指す医師にとって、「総合診療医」という専門医資格の取得は魅力である。

その他の専門医からの移行も検討されている。移行には、プライマリケア認定医、家庭医療専門医、病院総合医制度を持つ日本プライマリケア連合学会や独自の認定医・専門医制度を持つ日本臨床内科医会等が対応できる。また、すでに地域で活躍している医師が専門医となれる道も検討されており、かかりつけ医機能を重視する日本医師会の生涯教育制度の充実によって、かかりつけ医にも総合診療専門医への道が開けるだろう。

おわりに

2025年をピークとする高齢者の医療需要に対応するために、地域包括ケアのシステム(あるいはネットワーク)を早期に構築する作業が各地で進められている。そして、その中心的役割を担うのが、「かかりつけ医」であり「総合診療医」である。

国が考えている総合診療医は、医療のなかで各科にわたって広く初期診療を行い、臓器別の専門医につなぐ「病院総合医」と、主として高齢者を対象とし、地域において初期診療、専門医紹介、在宅医療、看取りを行う「地域の総合診療医」の2方向の機能を持っている。現在、この2つの機能が混同されて議論がなされており、全体像がまとまらない。

他方、地域が必要としているのは、「総合的な医療と介護の知識を併せ持ち、地域において医療・介護サービスを一体的に提供できる医師」である。そのような医師が目指すべき「総合診療医」と言える。また、現時点において各地域でそれらを主体的に実践しているのは「かかりつけ医」であるのが現実だ。介護の知識も持たず、患者・利用者の生活に対応できない医療だけの「総合診療医」など存在しえない。

患者さんにとって一番身近な存在となりうるのが「総合診療医」である。地域の医療・介護現場の実態が軽視され、医師としてのスキルや専門性の議論ばかりが行政主導で先行する状況を筆者は最も危惧する。総合診療の専門医については、臓器別専門医と違って慎重に議論を進める必要があると考える。

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嶋田 丞(日本臨床内科医会 副会長)
【2014年8月27日初稿受、9月1日掲載】



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1409/1409004.html
SGLT2阻害薬投与後の皮膚障害500例以上と大幅増,改めて注意喚起
「適正使用のRecommendation」改訂版

[2014年9月1日] MT Pro / Medical Tribune


 日本糖尿病学会の理事クラスで構成される「SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会」(適正使用委員会)は8月29日,6月に発表した同薬適正使用のRecommendation(勧告)を改訂した。6月の時点では先行薬1剤に関する副作用報告が主であったが,今回は5月に発売された3剤の報告も追加されている。それによると6月の勧告から低血糖,重度の脱水,脳梗塞の報告数がさらに増加。臨床試験ではまれであった薬疹や発疹などを含む皮膚障害の報告が前回の7例から500例と大幅に増加している。

前回勧告の内容を一部変更

 今回,一部改訂された勧告は次の通り。赤字は前回勧告から記載順の変更あるいは新たに追加された点(編集部で追加)。

1 インスリンやスルホニル尿素( SU) 薬等インスリン分泌促進薬と併用する場合には,低血糖に十分留意して,それらの用量を減じる※。インスリンとの併用は治験で安全性が検討されていないことから特に注意が必要である。患者にも低血糖に関する教育を十分行うこと

2 高齢者への投与は,慎重に適応を考えたうえで開始する。発売から3カ月間に65歳以上の患者に投与する場合には,全例登録すること

3 脱水防止について患者への説明も含めて十分に対策を講じること。利尿薬との併用は推奨されない

4 発熱・下痢・嘔吐などがあるとき,ないしは食思不振で食事が十分摂れないような場合(シックデイ)には必ず休薬する

5 同薬投与後,薬疹を疑わせる紅斑などの皮膚症状が認められた場合には速やかに投与を中止し,皮膚科にコンサルテーションすること。また,必ず副作用報告を行うこと

6 尿路感染・性器感染については,適宜問診・検査を行って,発見に努めること。問診では質問紙の活用も推奨される。発見時には,泌尿器科,婦人科にコンサルテーションすること

7 原則として,同薬は当面他に2剤程度までの併用が推奨される

※ 声明では併用薬の減量方法例として次の3点が示されている。

・グリメピリド2mg/日を超えて使用している患者は2mg/日以下に減じる
・グリベンクラミド1.25mg/日を超えて使用している患者は1.25mg/日以下に減じる
・グリクラジド40mg/日を超えて使用している患者は40mg/日以下に減じる
(2014年8月29日改訂「SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation」)

インスリンとの併用による重篤低血糖目立つ「高齢者以外でも報告」

 発売品目の増加で処方する医療機関が増えたのに伴い,各種副作用の報告数は軒並み前回6月の勧告より明らかに増加した。低血糖は24例から114例(うち重症低血糖は4例から12例)。多数の糖尿病薬を併用している症例での発現が多かったが,重症低血糖については12例中9例がインスリン,SU薬との併用は4例と記されている。適正使用委員会は「DPP-4阻害薬の重症低血糖の場合にはSU薬との併用が多かったのに比べ,SGLT2阻害薬の場合はインスリンとの併用例が多いのが特徴」と分析。SGLT2阻害薬による速やかな高血糖(糖毒性)改善により,インスリンの効果が急に良くなった可能性があるとの見方を示している。

 適正使用委員会は,今回の低血糖は高齢者に限らず,比較的若い人にも起こっていることに注意すべきと述べている。これまでに承認されたSGLT2阻害薬の国内臨床試験ではインスリンとの併用に関する検討は行われておらず,添付文書に併用に関する注意は記載されていない。そのため,上記の通り勧告では「特に注意が必要」との記載が追加された。

 一方,前回の1例から4例に増加したケトアシドーシスの症例では,うち1例がSGLT2阻害薬の使用により高血糖が改善したことによると見られるインスリンの中止例での発現が新たに報告。また,清涼飲料水多飲との関連が示されている症例も含まれている。

重度脱水,脳梗塞,高血糖高浸透圧性非ケトン性症候群「非高齢者でも注意必要」

 SGLT2阻害薬発売前から注意が必要とされていた副作用である脱水については今回,新たに報告数が追加,重症脱水が15例に上っていること,また,脱水との関連が指摘される脳梗塞は前回の3例から12例とさらに増加している。この他脱水に関連した有害事象として高血糖高浸透圧性非ケトン性症候群も2例報告されている。これらの有害事象も高齢者だけでなく若い人でも報告されており,十分な対策と注意が必要と適正使用委員会は強調している。

皮膚障害,重篤例80件以上,SJSも1例「発症したら皮膚科医へコンサルト,他クラス薬へ切り替えを」

 皮膚症状は,前回の勧告で「全身性皮疹」として7例,うち重篤が6例報告されていた。

 今回,重篤でない皮膚障害も含む報告が集積した結果,皮膚関連有害事象の報告数は500例以上となり「最も頻度の高い副作用」と記載された。うち,皮膚症状が全身に及んでいる,ステロイド治療が行われた症例を含む重篤例は80例以上。また,スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)と見られる症例も1例新たに報告された。適正使用委員会によると,皮膚障害はSGLT2阻害薬投与後1日目~約2週間の発症が報告されていることから「投与日を含め投与後早期から十分な注意が必要」と述べている。また,同クラス薬使用後に皮疹が発現したため,別の同クラス薬に切り替えたところ,皮疹が直ちに再燃した例もあり,交差反応性が示唆されると指摘。SGLT2阻害薬で薬品が生じた場合は別のクラスの薬剤に切り替えることを考慮するよう求めている。

 今回の勧告では,皮疹を認めた場合には,速やかに皮膚科医にコンサルトすることが追加されている。

尿路・性器感染症は200例以上

 薬剤発売前から指摘のあった尿路・性器感染症については,今回初めて有害事象報告数が記載。尿路感染症120例以上,性器感染症が80例以上報告。うち,腎盂腎炎など重篤な尿路感染症は12例。対策について,女性に比較的多い合併症と考えられていることから,医師への申告や相談の心理的負担を軽減するため,質問紙の活用による問診などが推奨された。また,発見時には泌尿器科,婦人科へのコンサルテーションを行うことが重要と記されている。

 適正使用委員会は今後もSGLT2阻害薬の安全性情報を収集・分析し,必要な注意喚起を行っていく意向を示している。

(坂口 恵)



http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/eye/201409/538122.html
記者の眼
地域包括ケアは「閉じこもらせない力」が鍵

2014/9/1 増谷彩=日経メディカル

 団塊世代が75歳以上となる2025年を見据え、国は地域包括ケアシステムの構築を進めている。日本医師会も3つの方針の1つに地域包括ケアシステムを掲げ、力を入れる(参考記事:再選の横倉会長が語る日本医師会“3つの方針”)。地域包括ケアシステムは、高齢者が最期まで住み慣れた地域で生活を続けられるよう、地域の実情に合わせた医療・介護・予防・住まい・生活支援サービスを切れ目なく提供するものだ。人口1万人程度の中学校区を1つの単位に想定している。

 地域包括ケアに積極的に取り組む自治体の1つが、埼玉県和光市だ。和光市はこれまで「長寿あんしんプラン」と銘打つ計画を実行してきた。内容は、高齢者住宅への支援やケース調整などを行うための地域ケア会議の開催など様々だ。


埼玉県和光市の介護予防プランについて語る和光市長の松本武洋氏

 その中の1つとして、運動機能向上プログラムや、血圧測定や健康相談が行えるヘルス喫茶サロンなど、複数の「閉じこもり予防事業」を行っている。それだけでなく、送迎サービス費の助成などを行うことで、「家から引っ張ってこれるようになっている」(和光市長の松本武洋氏)と言う。

 なお、和光市では高齢者にアンケートを配布し、「道が歩きづらい」といった地域の課題(ニーズ)抽出を行っている。このアンケートには、単なるニーズ調査ではなく、高齢者の状況をざっくり把握する目的もあるという。アンケートを返さなかった高齢者宅はハイリスクであると予想し、後日自宅を訪問して声掛けするという念の入れようだ。その結果、松本氏は「要介護認定者の減少や、介護保険料の低減など、介護予防効果が得られた」と言う。

 ここで筆者が注目するのは、和光市の「閉じこもらせない力」だ。高齢者の閉じこもりが、寝たきりの原因の1つとなることは、20年以上前から指摘されているところだ。閉じこもり高齢者は、食欲が低下して低栄養に陥り、さらに外出意欲が低下するなど、要支援・要介護のリスクが高まる。また社会活動が不活発になると、認知症の発症リスクが高まったり、人との交流が減ってうつになりやすくなることなどが指摘されており、心身機能の低下につながる恐れがある。

 昨今、独居高齢者の孤立防止の重要性が唱えられ、地域の中に高齢者サロンなどが続々登場している。こうした高齢者が集まれる場を提供することは重要だ。ただしここで疑問に思うのは、こうした場の多くは、「サロンで積極的におしゃべりしたい」高齢者向きだということだ。全ての高齢者が喜んでお茶を飲みに集まるとは思えない。積極的な層に場を提供することも重要だが、問題は人と話をするのが苦手で、毎日予定もなく家で時間を潰すかのように過ごしている層だろう。

多様なメニューでそれぞれの好みに対応
 先日筆者は、「『入院』と『外来』の間を埋める多機能型精神科診療所」という記事を執筆した。これは、東京都墨田区のJR錦糸町駅周辺で行われている精神科の地域ケア「錦糸町モデル」の話題だ。錦糸町モデルの地域にあるクボタクリニック院長の窪田彰氏は、「医療者側がリハビリメニューを提案しても、3人に2人は通わなくなってしまう」と語る。精神疾患患者も、リハビリや外来に通わなくなってしまうと悪化の一途をたどることが多い。
 
 しかし錦糸町モデルの地域には、医療法人の精神科デイケアやナイトケアをはじめ、社会福祉法人の共同作業所やコミュニティーサロンなど、10以上の選択肢がある。1つのデイケアの中にも、パソコン教室や料理作り、外の飲食店に出掛けるイベントやカラオケなど、様々なメニューがある。その上、知的障害や統合失調症などの疾患別、年代別など、対象も緩やかに分けられている。これは、「同じカラオケでも、若い人と高齢の人では歌いたい歌が違う」(窪田氏)ためだ。

 患者は、「作業は嫌だけど会話はしたい」「人と話すのは苦手だが黙々と作業をするだけなら行ける」と内容で選択することもあれば、「外来の待合室でたまに会っていた○○さんがいるからこの施設に行きたい」「なじみの心理士さんが顔を出すことがあるからここなら通えそう」と人間関係で施設を選択することもある。自分の好みでリハビリメニューを選ぶから、続きやすいということだ。

 窪田氏は、「様々なメニューを提供することで、何かに引っ掛かってくれる。最初は黙って作業しているだけでも、続けていく中で人と親しくなるチャンスがある。人と一緒に何かをすることが楽しくなれば、治療やリハビリに通い続けるようになり悪化を防げる」と言う。

「引っ掛かり」を作って家から出す
 記事の例は高齢者の話ではないが、これは高齢者の要支援・要介護移行の予防にも通じる話ではないだろうか。高齢者だからとひとくくりにせず、定年前は職場のマネジメントが生きがいだったという人にはボランティアや福祉事業の運営に関わってもらったり、体をしっかり動かしたい人には運動プログラムを用意、一人の食事は寂しいから誰かと話をしたい人にはお弁当を持ち寄れるサロンを勧める──といったように、複数の選択肢の中から個人に合った「引っ掛かり」を見つけてもらうことが先決なのではないだろうか。

 選択肢は多ければ多いほど、個々の高齢者の嗜好とマッチする可能性が高まる。これらは必ずしも会場やプログラムをきっちりと用意し、イベントとして成立させなければならないわけではない。ハイキング同好会やカラオケサークル、持ち寄った昼食を一緒に食べるだけの会など、緩やかな仲間作りを手助けし、活動は各団体で自由に考えてもらうだけでもよいだろう。

 まずは選択肢を増やして「引っ掛かり」を作ることにより高齢者を引っ張り出し、それでも閉じこもる人は将来要支援・要介護となるリスクが高い人として行政が注視する。筆者は、そんな仕組みを構築することが、地域包括ケアの出発点となると感じている。
 


https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/247265/?category=report
4つの解決策のメリット、デメリット - 1から分かる消費税問題◆Vol.3
日医、四病協、政治家、日歯、それぞれの思惑

2014年9月1日 池田宏之(m3.com編集部)

 不透明な形で医療機関や国民に負担を強いてきた、医療機関の控除対象外消費税の問題。現在、医療界では、負担を透明化した上で、補填を求める案など「消費税率10%引き上げ時の抜本的な解決」を求めて、要望を一本化するための議論が盛んに展開されている。政府との実質的な窓口となる日本医師会は、9月上旬までに医療界の意見集約を図る考えだが、現状でも4つのアイデアが出ている。団体ごとの思惑もあり、どのアイデアに一本化されるかは不透明だ。日医の今村聡副会長は、医療界の要望が一本化しないままでは、政治的にたなざらしにされ、抜本的解決が図られないことを危惧している。四病院団体協議会で消費税問題の取りまとめ役を務める日本医療法人協会副会長の伊藤伸一氏も、「医療機関経営にとって、最大の問題」として、一本化に向けて努力する意向を示している(『医療機関の「損税」とは?- 1から分かる消費税問題◆Vol.1 』、『不完全な診療報酬の補填 - 1から分かる消費税問題◆Vol.2 』を参照)。

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日本医師会が示している4つの抜本的解決策(日医提供)。
クリックすると大きな画像を閲覧できます。

政治家が嫌う「課税転換」

 日医が、各種資料などで示しているのは4つの案。公的保険の医療費に対して、(1)課税転換、軽減税率適用し負担分を控除(免税制度への転換も実質的に同じ)、(2)課税転換し、ゼロ税率適用し負担分を控除、(3)非課税のまま、全額還付、(4)非課税のまま、一部還付――だ。いずれも、消費税法の改正が必要になる。

 (1)と(2)の場合、医療機関は、それぞれ支出にかかった消費税を計算した上で、税務署に報告して、控除を受ける形となる。控除を受ければ、医療機関の負担は生じない。メリットとしては、各医療機関の負担率が明確になることで、設備投資などによって生じていた医療機関の補填不足の問題が解消されることになる。「課税転換」を求める声は、設備投資で、多大な負担を強いられてきた病院団体に根強く、四病協は「原則課税」を求める姿勢だ。伊藤氏は「設備投資だけでなく、外注などの問題もある。“良い医療”を提供しようとすると、負担が増える仕組みはおかしい」と指摘する。

 ただ、「課税転換」のハードルの高さとして指摘されるのは、実情はともかく、一般国民が「医療は非課税」と考えている中で、「課税」という制度転換に納得するかどうかという問題。日医の今村副会長は、控除対象外消費税問題を訴えて、全国を回る日々を続けているが、「医師の集まりで、消費税の問題を理解しているかを聞いても、手を挙げるのは5%程度」としていて、医師の間でも理解が深まっていないことを嘆く。医師すら理解していない現状で、国民が「『建前上、非課税でも負担』から『課税にしても負担はない』」というロジックを理解できる可能性は、高いとは言えない。支持率が徐々に下がっている与党・自民党の国会議員からすると、「『課税転換』となると、国民の負担を増やしたように受け取られ、支持率が低下しかねない」という危惧もあるとみられる。また、全国で10万を超える医療機関ごとの控除手続きの煩雑さから、国税庁が、敬遠する可能性もある。

 (3)の「非課税のまま、全額還付」の場合、負担解消の手段が、「控除」から「還付」となるだけで、実質的に医療機関の損税問題は解消される。加えて、「課税転換」による国民の反発も免れる可能性がある。ただ、「全額還付」としても、制度設計の交渉の中で、実質的な全額還付にならない可能性もありえる。また、「医療費は非課税」という制度が温存されることになる。


四病協と日歯に距離感

 (1)から(3)は、日医が「抜本的解決」としているもので、医療機関の負担や不公平感が解消される意味では、大差はない。ただ、最大の問題は、現状まで診療報酬に上乗せされている補填分を削られる「引きはがし」の問題だ。

 8%時点で、医療機関の消費税負担分について補填されているのは「2.89%分」とされている。実際は「0.67%分」は医療機関が負担しているが、日医は「医療機関と、国、保険者の見解が乖離する可能性が高い」としている。仮に、「2.89%の引きはがし」が実施されると、「0.67%」分の医療機関負担が固定化する可能性が高い。

 引きはがしの問題を回避するために(4)「非課税のまま、一部還付」の選択肢が考えられる。増税分を還付方式にした上で、増税前の部分は、診療報酬の手当てのままとする考え方だ。ただし、今村氏は、「還付率が焦点になると、(100%の還付が得られないまま)抜本的な解決策にならない可能性がある」と問題点を指摘する。

 とはいえ、「非課税のまま、一部還付」を念頭に置いて、動いている団体がある。日本歯科医師会だ。日歯は、「非課税で還付」を要望しているが、歯科の医療機関の場合、過去の消費税補填分が、ほぼそのまま残っているとされる。したがって、項目の削除や減点で負担を強いられてきた医科の医療機関に発生している控除対象外消費税の問題が存在していない可能性が高く、引きはがしへの抵抗感が強い。これに対して、四病協は「原則課税」を求めていく方針を変えておらず、医療界の足並みが揃わない可能性がある。


板挟みの日医、調整難しく

 日医と四病協は、2013年度から、「原則課税」を求める方針で進んできたが、日医は現状の案で、「非課税」の選択肢を残している。日医の今村氏は、「最も望ましい選択肢として『課税、ゼロ税率』との思いは変わっていない」としながらも、課税転換に距離を取る、政治家や日歯を念頭に置いて、「実際には交渉ごと(なので、理想だけを語っているわけにはいかない)。だから広い選択肢を持っている」と説明する。政治側から見た窓口は、日医になるとみられ、今村氏は、様々な団体の事情の調整の難しさをにじませている。9月上旬に向けて、引きはがしに対する考え方や、小規模な医療機関に影響する課税売上が5000万円以下の事業者に対する簡易課税の扱いなどが焦点となる。


2015年10月に解決しない?

 注意すべき点はもう1点ある。解決のタイミングだ。「消費税10%時の解決」は、政府も医療界もコンセンサスが得られている。ただ、「消費税10%時」は、前向きに捉えれば、「(消費税が10%に上がる)2015年10月時点で解決する」と読むこともできるが、「10%引き上げ時から、次の消費税引き上げまでの間(ならいつでも)」とも読める。

 日医が現状で示している(1)から(4)の案は、いずれも、税制改正を伴うもので、病院団体の関係者から「9月に一本化して要望したところで、税制改正に間に合わないのでは」と指摘する声もある。税制改正が間に合わない場合、「診療報酬で対応+高額投資への手当」など、現状の延長線上で対応する必要性が出てくる。



http://www.yomiuri.co.jp/local/niigata/news/20140901-OYTNT50170.html
最新の模擬診察室 新大に医療人育成センター
2014年09月02日 読売新聞

様々な症状を設定して緊急治療の練習ができる人形
 医師などの医療技術向上を目的とした新潟医療人育成センターが8月29日、新潟市中央区の新潟大旭町キャンパスに開設された。最新鋭のシミュレーション機材を配備し、一部の実習室は24時間利用できる。医師不足が深刻化する中、県内の医療機関で活躍する人材の育成を目指している。

 同センターは県地域医療再生基金などによって、総工費約5億9200万円をかけて建設。4階建て延べ1908平方メートルの施設内には、模擬診察室や患者用のベッドが配置された部屋などのほか、260人収容可能なホールも備えた。

 模擬実習機器の中には、成人や小児などに見立てた人形に様々な症状をコンピューターで設定して、蘇生治療の実習が行える患者シミュレーターや、カテーテル治療の手助けとなる画像が実際に確認できる機器などがそろい、高度な医療技術を学べる。

 センター設立の背景には、県内で深刻化する医師不足がある。県によると、2012年時点の人口10万人当たりの医師数は195・1人と全国42番目。研修医も、新潟大では定員185人に対して、今年度は77人にとどまっており、医療従事者に魅力的な環境作りが急がれていた。

 同日の記念式典に出席した泉田知事は「新潟に来たら良質の技術を学べるという環境になっていってほしい」とあいさつ。センター長に就任した高橋昌・同大大学院医歯学総合研究科特任教授も「世界的に最新の機器もそろい、プロの技を磨くのには最高の環境。最大限活用して専門的な力を身に付けてほしい」と期待を込めた。

 医師のほか、看護師が注射や看護の技術を身に付けられる模擬病室もあり、今後は薬剤師も含めて幅広く医療従事者が活用できる態勢を整える予定だ。



http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_kitakyushu_keichiku/article/111577
気分は名医?模擬手術体験 産業医科大 [福岡県]
2014年09月02日(最終更新 2014年09月02日 01時07分)=2014/09/02付 西日本新聞朝刊=

 中高生が模擬手術を体験する「ブラック・ジャックセミナー」が八幡西区の産業医科大であり、北九州市内外の30人が“外科手術”に挑戦した。
 地域医療の担い手となる医師が不足する中、子どもたちに関心を高めてもらうおうと、医療用品大手「ジョンソン・エンド・ジョンソン」と同大が、毎年夏休みに開催。今年は8月23日にあり、中高生たちは医師の指導を受け、1秒間に約5万5千回振動する超音波メスで鶏肉を切るなどした。
 外科医志望という照曜館中3年の原西麻生(あさみ)さん(14)=小倉南区田原=は、物を挟み取るトレーニング用の鉗子(かんし)を使い、ビーズつかみに挑戦。「集中しすぎて息が詰まりそうだった。手術で落ち着いて対処するお医者さんはすごい」と感心した様子だった。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/247528/?category=interview
「医療界の意見一本化重要」今村日医副会長
1から分かる消費税問題、インタビュー編(1)

2014年9月2日 聞き手・まとめ:橋本佳子、池田宏之(m3.com編集部)

 医療界に生じている控除対象外消費税の問題。消費税率10%時の抜本的解決を目指して、医療界の意見を9月上旬にまとめるべく、医療界では調整を続けている。消費税担当の日本医師会の今村聡副会長に、考え方や取り巻く政治状況などについて聞いた(2014年8月12日にインタビュー)。

――「原則課税」を求めてきた日医ですが、現状の案には「非課税」が入り、日医の方針転換と受け止める声があります。

 日医は、医療機関の控除対象外諸費税が生じない仕組みへの変更を求めているのであり、原則課税の方針は、今でも変わりませんし、日医としての理想を言えば、「課税ゼロ税率」か、それに準ずる免税制度の導入です。何も変わっていません。4月以降、色々な意見を示したのは、医療界から多くの意見が出たので、全ての意見を示した上で、「原則課税」を求める方針となった過程を示しただけです。その中で、現時点で、「課税ゼロ税率」「課税軽減税率」「非課税全額還付」「非課税一部還付」の4つが残っている状況です。

――絞り込みの考え方を教えてください。

 (国民に見えない形での負担を強いる)診療報酬での補填は、抜本的解決ではありません。抜本的解決となるのは、(還付の対象を巡って)条件が付けられる可能性のある「非課税一部還付」以外の3つです。3つとも、控除対象外消費税が発生しない形になります。

 ただ、それぞれ問題があります。「非課税全額還付」は、現状では存在しない制度ですので、ハードルが高いと思います。税務署からしても、約10万ある医療機関の全てに対応することになり、交渉ごとである以上、税務署の考え方も無視はできません。

 病院団体は、「税制上の問題は、税(の財源)で解決すべき」として、非課税制度にとどめおくことに反対していますが、「社会保障」という大きな枠組みで考えるとあり得ないことではありません。公的病院の税制措置の問題もあり、病院団体の論法では、税制上の優遇措置は全ておかしいという話になります。

 一方で、課税転換の場合のハードルは、国民と政治家です。軽減税率にした場合でも、「現状の非課税の仕組みを、課税に転換する」というのは、負担増と受け止められてしまうはずです。「現状でも、診療報酬で補填していて、その分の負担が無くなる」と説明したところで、理解を得るのは難しいと思います。政治家も、口には出しませんが、同じことを考えているでしょう。

 ただ、大きな話として、10%の税率は、軽減税率を考慮せずに設定されているので、医療の制度設計次第では、他の業界にも影響し、政府の税収全体に影響を与える可能性もあります。

――日本歯科医会は、非課税制度にとどめ置くことを主張しています。

 歯科の診療報酬は、消費税対応で上乗せされた点数が、医科と違い残っているため、課税転換した場合、現状で診療報酬への上乗せ分の引きはがしの影響が大きいです。さらに、小規模医療機関の事務手続き負担軽減のための、四段階税制が無くなる危惧も考慮していると思います。

 一方で、設備投資などで大きな影響を受けている会員の多い病院団体は、四段階税制は関係がありません。設備投資の消費税負担を減らすのが目的です。利害が、みなそれぞれ違います。ただ、社会保障を充実するはずの消費税で、提供者の一翼が倒産するような皮肉な結果を回避するのは当たり前です。

――最大の懸念は何ですか。

 問題は、医療界の意見が分かれることです。医療界で意見が割れれば、政府から「意見が違うと強引に進められない」となって、今までのような診療報酬上の手当てになる可能性があります。医療界の意見の一本化に、苦労している状況です。

――解決を求めている「消費税10%時」とはいつのことですか。

 「10%時」の解釈は、消費税率が10%に上がると同じタイミングではなく、10%になってから、次の引き上げの間までが、ずっと入ることになります。自民党が考えているのは、税収への影響が計算できる「(10%の)次の税率が決定するタイミング」ではないかと感じています。

――現状の選択肢では、いずれも税制改正が必要です。2015年10月に間に合うのでしょうか。

 2015年10月に間に合えばベストですが、これは、財務省の解決する意思の問題です。(官邸や経済界から強い要望がありながら、なかなか実現しなかった)法人税の引き下げの方針決定の経緯を見ても、抜本的解決は、簡単に実現できるとは思えません。

 ただ、難しいようならば、最終的な解決方法を提示してもらうと同時に、そこに近づけるような過渡的なアイデアを見せてほしいと思っています。最終的なゴールを見せてもらえない状態で、2015年10月を迎えるのは困ります。

――2015年10月に抜本的解決できない場合、どのようなやり方が考えられるのでしょうか。

 一番困っているところです。病院団体からすると、(2014年度の診療報酬改定で先送りされた)設備投資の問題があります。保険料での補填を避けたい保険者も含めて、消費税財源でやってもらいたいと考えていますが、この場合、新しくできた地域医療充実のための基金を使うように求められかねない危惧もあります。いずれにせよ、抜本的解決が2015年10月に難しい場合、医療機関の設備投資における負担への手当ては、議論せざるを得ないでしょう。

――今後は、どのように進めるのですか。

 9月上旬までに医療界の意見をまとめて、12月まで要望活動します。結果がどうなるか分かりませんが、何もやらずに、なりゆきで決まらないように全力を尽くします。まとめ方は、タイミングや解決方法について、納得できる表現を探すしかないと思います。2015年10月に間に合わなかった場合に備えて、設備投資の条件も書き込むことになると思います。実際の制度設計は、要望でなく、交渉ごとですので、医療界が割れていない形を示さないといけません。

――控除対象外消費税の問題は医師の間で理解が深まっているのでしょうか。

 ある程度深まったと思います。ただ、100人くらいを対象にした講演会で、理解している人を聞くと、5人くらいしか手が挙がらないことがあります。実際には、広く薄く理解が広まったというより、よく勉強している人がするどい追求をしている感じです。



http://digital.asahi.com/articles/CMTW1409010700004.html?_requesturl=articles%2FCMTW1409010700004.html&iref=comkiji_txt_end_s_kjid_CMTW1409010700004
双葉郡立診療所を設置へ
2014年9月2日03時00分 朝日新聞デジタル 福島

●いわきの復興公営住宅へ 時期未定

 双葉郡8町村の町村会は先月29日、いわき市内に建設予定の復興公営住宅2カ所に郡立診療所を設けることを決めた。避難者向けの医療体制を充実させ、市内の病院の混雑を和らげる狙い。ただ、住宅の完成のめどが立っていないため、開設時期は決まっていない。

 町村会によると、診療所は市内の好間地区と勿来地区で郡医師会が運営し、内科や歯科などの診察を受けられる。費用は、復興庁などと協議する。町村会長の渡辺利綱・大熊町長は「心身ともに厳しい状況にある避難者の健康のよりどころになり、市内の医療施設の負担軽減も期待できる」と述べた。

 また、この日の会議では楢葉町に県立診療所ができることが松本幸英町長から報告された。以前から町村会が県に要望していた。同町北田の農地を買収して建設し、来年度中の開院を目指すという。


  1. 2014/09/02(火) 08:28:18|
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