Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

8月29日 

http://www.yomiuri.co.jp/national/20140829-OYT1T50106.html
大学病院で患者1万3千人分記録のメモリー紛失
2014年08月29日 22時20分 読売新聞

 大分大医学部付属病院(大分県由布市)は29日、総合内科・総合診療科を受診した患者1万3286人分の個人情報が入ったUSBメモリー1個を紛失したと発表した。


 発表によると、USBには2003年以降の初診の患者(1万3157人)の名前や生年月日、住所、電話番号、検査項目、病名などが入っていた。臨床試験に協力した患者(129人)の名前や投薬時期などのデータも含まれていた。個人情報が悪用されたとの報告は入っていない、としている。

 USBは院内の検査室に置いていたが、21日午後、職員がなくなっていることに気付いた。病院の内規では、USBなど持ち運び可能な記憶媒体に個人情報を記録することを禁じている。医師や職員は「バックアップのためだった」と説明したという。

 記者会見した津村弘・副病院長は謝罪し、「二度とこのようなことがないよう、指導を徹底する」と述べた。



http://www.oita-press.co.jp/1010000000/2014/08/30/002346528
マニュアル違反常態化 大分大病院の情報紛失
8月30日大分合同新聞

 患者約1万3千人分の氏名や住所、病名などの個人情報を記録したUSBメモリーの紛失が判明した大分大学医学部付属病院(由布市挾間町)は29日、病院で会見を開き経緯を説明した。USBやノートパソコン(PC)に個人情報を保存することをマニュアルで禁じていたにもかかわらず、使用が常態化していたことを明らかにした。「関係者の認識が欠如していた」とし、懲戒規定に基づいて処分を検討する。

 会見した津村弘副病院長らによると、医師たちの指示によりUSBやノートPCのデータ入力や管理をしていた非常勤の女性職員が21日、外来エコー室のパソコンラックに掛けていた手提げ袋の中にUSBがないのに気付いた。18日に医師たち数人がノートPCを使い、初診患者の症例や診断の検討会を開いた際にはUSBがあった。
 エコー室や検討会を開いた部屋は日中、鍵が掛かっていない。USBにパスワードは設定されておらず、専用ソフトがあれば誰でも情報を見ることができる。
 医学部で2007年に定めた個人情報の取り扱いに関するマニュアルでは、持ち運びができる媒体への保存は禁止し、内部で管理するサーバーに保存して扱うことを定めていた。
 紛失が判明した総合内科・総合診療科では、03年から初診患者全員分の氏名や電話番号、検査項目、診断名といったデータをノートPCに入力し、病気ごとの年次推移や地域別の統計データとして分析や研究に使っていた。USBはバックアップ用で、いつから使っていたかは不明という。
 病院の聞き取りに対し、医師たちは「ルールを知らなかった」などと説明している。病院は毎年、マニュアルの自己点検をさせており、津村副病院長は「知らないでは言い訳にならない」と批判した。
 病院は29日に大分南署に遺失届を出し、文部科学省など関係官庁へ報告した。再発防止策として(1)全職員から適切な情報管理の誓約書を取る(2)病院内への立ち入り検査を実施する―ことを示した。情報を紛失した全ての患者には説明とおわびの文書を送る。今のところ、第三者への情報の流出は確認されていない。
 津村副病院長は「プライバシーに深く関わる問題で二度とあってはならない。おわび申し上げます」と謝罪した。



http://www.minyu-net.com/news/news/0829/news14.html
双葉郡立診療所、いわきの好間と勿来に設置
(2014年8月29日 福島民友ニュース)

 双葉地方町村会は29日、広野町で会議を開き、いわき市に2カ所設置を検討していた郡立診療所について、同市の好間町北好間と勿来町酒井青柳の両地区に建設される県の復興公営住宅内に整備する方針を決めた。遅くとも2016(平成28)年度までの完成を目指す。
 双葉8町村と県、双葉郡医師会員らによる検討会の中間報告を了承した。両診療所では外来診療のみを行い、内科を中心とした総合診療科と歯科などの診療科を設ける。避難者の心のケアなどにも取り組む。



G3註 (2016/02/24) <誤報と判明したため、ここにあったニュース2報削除>
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http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1408/1408075.html
臨床研究の規制,広告にも拡大へ
厚労省第5回検討委員会

[2014年8月29日] MT Pro / medical Tribune

 8月27日に開かれた厚生労働省の「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」(座長=学習院大学経済学部教授・遠藤久夫氏,以下,制度検討委)において,厚労省側から法的に規制すべき臨床研究として,未承認薬を用いた研究と広告などに用いられる研究とする案が出された。しかし,広告などに用いられる研究の場合,どこまで厳密に行うべきかなどの戸惑いの声が上がった。

risk basedの米国のモニタリング参考になる

 この日は,米国における臨床研究規制について,慶應義塾大学大学院法務研究科教授の磯部哲氏ら4氏へのヒアリングが行われた。

 米国では未承認薬だけでなく,市販後薬であっても食品医薬品局(FDA)の承認内容と一致しない使用法の臨床研究であれば,研究新薬(IND)としてFDAによる事前審査を求めるとする臨床研究の規制制度がある。ただし,後者に関しては,目的(販売承認申請や広告への利用)とリスク(用法・用量,患者集団の違い)の程度に応じてIND申請が免除される仕組みになっている。

 同氏は,問題のバルサルタンの臨床試験をこの仕組みに当てはめた場合,厚労省が承認していない心血管イベントの抑制効果を検証する試験であり,その結果を広告で利用する目的があったことから,申請は免除されなかった可能性が高いと説明した。

 IND申請が必要な臨床研究では,データの信頼性を確保する手段としてモニタリングは必須条件だが,求められるのは主に中央モニタリングであり,試験内容に応じた多様性を許容しているという。監査の実施については法制化はなされていない。

 同氏は臨床研究に求めるモニタリングと監査は治験並みではなく,米国のようにrisk basedで対応できるのではないかと提案。それに対し,委員からも柔軟な形での対応は参考になるとの意見が聞かれた他,モニタリングで不正防止効果が得られるなら,法で規制する必要がないのではないかとの指摘があった。

 虚偽情報の提出や不十分な記録管理といった研究不正が発覚した場合,捜査権限があるFDAの犯罪捜査事務局(OCI)での対応が可能であり,試験新薬・機器の取り扱い資格の取り消しなどの行政処分や,場合によっては刑事告訴といった処置を取ることがある。

 また,米国での広告規制についても報告。FDA内に医療者向けの広告を規制する担当部門があり,製薬企業のプロモーション活動を監視しており,全ての広告資材の提出や,一部ではあるが事前の相談を義務付けているという。

モニタリング・監査ない研究は広告にできない

 ヒアリングの後,委員らは現行の「臨床研究に関する倫理指針」と「疫学研究に関する倫理指針」にはない規制を,どのような研究に適用するのかを議論した。

 厚労省側は,法規制の具体的な内容として「研究計画の行政当局への届け出」「モニタリング・監査」「問題発生時の立ち入り検査・改善命令など」を提案している。そのうち,「モニタリング・監査」の対象として,①適応外を含む未承認の医薬品や医療機器を用いた研究と②広告などに用いられる研究―の2つを挙げた。

 委員からは,研究結果が良ければ広告に用いるのであって,最初から広告ありきの研究が存在するのかとの疑問の声が上がった。それに対し厚労省側は,モニタリング・監査を行っていない研究は,その結果を広告に用いることができないことになると説明した。

 しかし,承認申請時のモニタリング・監査の効率化が図られている現状を踏まえ,広告などに用いられる研究の信頼性を確保するには,どこまで厳密に行うべきか,それをどこが決めるのか,判断の難しさが浮かび上がった。

 重大な研究不正を行った場合の罰則規定を含め,規制対象の線引きなどについて引き続き検討する。

(田上 玲子)



http://digital.asahi.com/articles/ASG8X5FD0G8XUJUB00C.html?_requesturl=articles%2FASG8X5FD0G8XUJUB00C.html&iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG8X5FD0G8XUJUB00C
岩手
医師、手術中に麻酔を自分に注射 使用の罪で在宅起訴

2014年8月29日10時29分 朝日新聞デジタル

 盛岡市の県立中央病院は28日、麻酔科の30代男性医師が手術中に麻酔薬を抜き取り、自分に注射していたと発表した。医師は少なくとも十数回繰り返したと話している。患者に影響は出ていないという。盛岡地検は麻薬取締法違反(使用)の罪で、医師を在宅起訴した。25日付。

 発表によると、医師は6月8日午後4時ごろ、緊急手術中の手術室に入り、麻酔注入管同士をつなぐ器具の穴から、麻薬に指定されている「フェンタニル」数ccを、注射器を使って抜き取った。穴は空気を抜いたり、薬液を注入したりするためのもので、医師は注射器を手術着の胸ポケットに入れ、トイレで自分の腕に注射したという。

 2人の看護師が不審な動きに気づき、手術担当の麻酔科の医師に報告。翌9日、麻酔科長から報告を受けた病院長が本人に確認したところ、抜き取りと使用を認め、10日に盛岡東署に届け出た。

 病院の聴取に、医師は「ストレスがあった。使うとふわっとした気分になった」と話したという。同じ手口で繰り返したが、譲渡や売却はないという。医師は別の県立病院を経て中央病院に異動し、今年で3年目。現在は休職中で、県が今後処分する方針。

 記者会見した望月泉院長は「見学や勉強で手術チーム以外の人が立ち入る場合もあり、違和感をもたれなかったようだ」と述べた。麻薬類は金庫に保管し、薬剤師と限られた看護師以外は開けられず、使用量と残量も毎日照合している。「手術中に抜き取るのは想定外。全医師の倫理を再教育し、手術室の巡回も強化する」と話した。

 起訴状によると、医師は6月8日ごろ、病院内のトイレで病気の治療以外の目的で麻薬「フェンタニル」を含む注射液を自分の体に注射したとされる。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43646.html
アクトス、膀胱がん発生リスクと関連性なし- 疫学研究で結論、武田がFDAにデータ提出
( 2014年08月29日 14:21 )キャリアブレイン

 武田薬品工業は29日、糖尿病治療薬「アクトス」錠(一般名、ピオグリタゾン塩酸塩)などのピオグリタゾン含有製剤について、その投与と膀胱がんの発生リスクとの間には関連性は認められなかったと発表した。市販後に課された疫学研究の完了に伴って同社は、研究データを厚生労働省や米国食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁(EMA)など各国の規制当局に提出した。【室谷哲毅】

 疫学研究は、ピオグリタゾンを投与された患者の膀胱がん発生リスクが増加するかどうかを検討することが目的で、米ペンシルベニア大学とKaiser Permanente医療保険グループの研究部門によって10年間行われた。その結果、過去にピオグリタゾン投与を受けたことがある患者で、統計学的に膀胱がん発生リスクの有意な増加は認められないことが報告されたとしている。

 疫学研究の5年間の中間解析は、2年以上使用した患者において有意なリスク増加が認められたとしていたが、今回の最終解析では有意な増加は認められないとの結論に達した。今年中に研究チームが最終結果を論文投稿する予定という。

 米国では、武田が販売したアクトスを服用していた男性が膀胱がんで死亡したため、遺族が服用に伴うリスクを十分に警告しなかったなどとして、同社を相手取って損害賠償訴訟を起こした。ほかにも同様の訴訟があり、5月の時点で同社は5件に勝訴したが、4月には、ルイジアナ州の連邦地裁で60億ドル(約6200億円)の懲罰的賠償金の支払いを命じる陪審評決が下された。これについて武田側は上訴している。



http://www.kenko-media.com/health_idst/008705.html
文科省・厚労省、ヒト医学系研究で倫理指針案
「疫学研究」「臨床研究」指針を統合

2014/08/29 健康メディア.com

 文部科学省と厚生労働省は9 日、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(案)について意見募集を開始した。02年に両省が制定し07年に全部改正した「疫学研究に関する倫理指針」と、03年に厚労省が制定し08年に全部改正した「臨床研究に関する倫理指針」を統合するもの。
 「疫学研究に関する倫理指針」は、特保申請でヒト試験を行う際に従うことが求められている。特保申請の留意事項(案)では、この指針について「現在見直しが行われていることから、注視すること」としている。一方の「臨床研究に関する倫理指針」は、食品C R O(食品開発業務受託機関)も試験実施時に順守している。2 指針の適用対象となる研究が多様化し、目的・方法で共通する部分が多くなり、「指針の適用範囲が分かりにくい」との指摘もあることから、今回2 指針を統合することとした。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43651.html
病院や診療所、1割超が防火設備違反- 国交省、調査結果を公表
( 2014年08月29日 18:45 )キャリアブレイン

 国土交通省は29日、病院や診療所の防火設備に関する調査結果を公表した。昨年10月に発生した福岡市の有床診火災を受けたもので、全国の自治体が行ったフォローアップ調査の状況(3月末現在)を集計。調査対象となった1万6186件のうち、防火設備で建築基準法令に違反した件数は全体の1割超を占めた。【新井哉】

 今回の調査結果は、前回の調査(1月15日現在)以降、新たに把握された件数も追加された。防火設備で建築基準法令に関する違反があったのは、全体の1割超の1778件。防火戸や防火シャッターの「閉鎖・作動の状況」の違反が最多の963件。閉鎖や作動の障害となる「物品の放置の状況」も369件あった。

 また、無届けの増改築があったのは572件あり、このうち470件が建築基準法令に違反していたという。物件によっては複数の違反があり、耐火建設関係の違反が最も多い275件。防火区画関係(262件)や非常用照明装置関係(157件)なども多かった。

 ただ、前回の調査に比べて是正済みとなった件数が増えており、国交省の担当者は「今後も定期的に同じような調査を行いたい」としている。



http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE000000000000005599.shtml
堺の病院 診療報酬8億円 過大受領
(08/29 06:57) MBS news 毎日放送

 去年12月に廃業した大阪・堺市の総合病院が、全国の自治体などから診療報酬、約8億円を不正に多く受け取っていたことがわかりました。

 問題があったのは、去年12月末に廃業した堺市北区の新金岡豊川総合病院です。

 診療報酬は病院スタッフの人数が基準を満たしている場合、地方自治体から病院に支払われますが、この病院はスタッフの人数の報告を偽り、一昨年まで5年間にわたって、8億円余り過大に報酬を受け取っていたことが、近畿厚生局の調査でわかりました。

 堺市などは先月、元院長らに対し、約6億600万円の返還を求めて大阪地裁に提訴しました。

 病院側の代理人弁護士は「事実上、全額返還ができない見通しなので、減額を求めたい」としています。



http://sankei.jp.msn.com/region/news/140830/ibr14083002080001-n1.htm
研修医教育機関にも活用 北茨城市「家庭医療センター」来春開設
2014.8.30 02:08 産經新聞

 北茨城市は、地域医療の充実を目指す「市家庭医療センター」(仮称)を来年4月に開設すると発表した。9月議会一般会計補正予算に建設費3億円を計上する。

 医療センターは11月4日から診療を開始する新市立総合病院付属診療所に位置づけ、同市中郷町の市有地に建設する。

 延べ面積は約580平方メートルで、診療棟とスタッフルームや宿泊室などの管理棟の平屋2棟。診療科目は内科、小児科、心療内科のほか婦人科や外傷の縫合など、手術を必要としない整形外科にも対応する方針。

 開設時は常勤医2人体制で外来診察や在宅医療、保健予防事業など、地域医療サービスを行う一方、筑波大の家庭医養成の教育拠点として研修医の受け入れにも対応。開院時は1日30人の外来患者と週8人の訪問診療を見込んでいる。

 市では市内の医師数38人(平成24年現在)は人口10万人当たりで83人と、全国平均を大きく下回っていることから、将来的には市内での開業や勤務医などの医師確保にもつなげたい考えだ。



http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20140830/CK2014083002000005.html
岐阜
脳卒中でかかりつけ医に助言 岐阜大病院が電話センター

2014年8月30日 中日新聞

 岐阜市の岐阜大病院は、かかりつけ医などが脳卒中について専門医の助言を電話で受けられる「脳卒中センター」の運営を始めている。脳卒中の後遺症を抑えるには治療に一刻を争うことから、地域の医師との連携を強めることが狙いだ。

 同センターでは医師向けの専用ダイヤルを開設。二十四時間態勢で脳神経外科、神経内科の専門医三人が交代で相談を受け付ける。地域のかかりつけ医は、自分の患者に表情や発語などで脳卒中の兆候を見つけた場合、同センターで応急処置について助言が受けられる。岐阜大病院への患者受け入れ、治療も迅速に行える。

 二〇一二年の厚生労働省の人口動態統計によると、脳卒中の死因は悪性新生物(がん)、心疾患、肺炎に続き四番目。岐阜県内では二千人超が脳卒中で亡くなった。

 一命を取り留めても後遺症に苦しむ人は少なくなく、一三年の調査では、要介護者となった人の18・4%が脳卒中が原因だった。特に脳卒中の一つの脳梗塞は迅速な対応が必要で、一三年の国際脳卒中学会での発表によると、脳梗塞の治療開始が三十分遅れるごとに、後遺症のなくなる可能性が10%ずつ低下するとも指摘される。

 脳卒中の代表的な症状には、「ろれつが回らない」「ものが二重に見える」などがあるが、加齢や疲れと勘違いしている間に重症化する場合もある。こうしたことを少しでも防ぐことが同センターの目的だ。

 小倉真治院長は「今後、脳卒中専用の治療室の設置を検討する」と述べ、将来的にはセンターを診断・治療まで一体で行う拠点としたいとの考えを示している。

 (磯部旭弘)



http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20140829ddlk42040351000c.html
医療事故:心臓手術で脳障害 佐世保市立総合病院、賠償金支払いへ /長崎
毎日新聞 2014年08月29日 地方版

 佐世保市立総合病院は28日、2004年に市内の当時60代の女性患者の心臓カテーテル手術を巡り、脳に障害が残る医療事故を起こしていたことを発表した。すでに、被害者側とは損害賠償金約6500万円を支払うことで示談しており、9月4日開会の9月定例議会に賠償額決定を求める議案を提案する。

 同病院によると、女性は04年8月23日、急性心筋梗塞(こうそく)のため、心臓の動脈を拡張させるカテーテル手術を受け、動脈を損傷した。当時の循環器内科の医師2人が止血処置して症状が安定し、集中治療室に搬送。直後に女性が嘔吐(おうと)して心停止に陥り、低酸素脳症による障害を負って現在も入院中だという。

 江口勝美院長は「止血後の術後管理に不十分な点があったが、現在は細心の注意を払っている。再度このような医療事故を起こさないよう努めたい」と陳謝した。【梅田啓祐】

〔長崎版〕



http://www.m3.com/iryoIshin/article/243029/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140829&dcf_doctor=true&mc.l=59216156
改めて問う専門医制度改革の意義
専門医のレベル、科による相違あり◆Vol.3
医学教育からのシームレスな医師養成必要

2014年8月29日(金) 司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

嘉山 「医師にとっての専門医制度改革の意味」について、お話させてください。私自身は、病気を基本的なところから、もう一度見直す機会につながることを期待しています。

 例えば、がん領域で言えば、がん薬物療法専門医を持って肺癌の治療をしていても、内科学会や呼吸器学会の専門医を持っていない医師がいます。がん薬物療法専門医の受験資格に、内科学会等の専門医取得が含まれていないからです。抗がん剤のことは、非常に詳しく知っていても、肺炎などにうまく対応できない。あるいは、転移した際にどんな症状が出るかについてもあまり理解していない医師もいます。

 専門医制度の改革が進めば、内科全般や呼吸器のことが分かった上で、肺がんの治療を行う専門医の養成につながります。このように医師の原点に戻ることができる改革を、私は期待しています。

――サブスペシャリティの専門医は、19の基本領域のいずれかの専門医取得が前提になるのでしょうか。

池田 基本領域を研修して、サブスペシャリティに進むのが、私は妥当だと思っています。

國土 基本領域とサブスペシャリティの関係は、内科と外科で違いがあるように思います。先ほども説明しましたが、外科専門医の取得には、350例の経験症例が必要なので、早くても5年かかります。長い場合は、7、8年かかる医師もいます。片や内科は3年。内科の場合、基本領域からサブスペシャリティへの移行がかなり早いのです。この点の整合性をどう付けるかも、大きな問題です。

池田 内科も現在、専門医制度の改革を進めています。以前は1年間の「認定内科医」と、その上の「総合内科専門医」でしたが、今は、3年で「新・内科専門医」を取得して、サブスペシャリティに行く形に変更しました。

國土 外科専門医については、内科専門医が3年のため、「350例を少し減らすべきか」という議論もありましたが、外科学会の中ではそれは絶対にやめようという結論になっています。外科専門医の研修期間を短縮する考えは全くありません。

池田 専門医の研修期間を短縮する考えを持つ人は、初期臨床研修の在り方を念頭に置いています。1年目は内科、小児科、救急を研修する。2年目はオプションで、各自が希望する診療科で研修をする。産婦人科医を目指すのであれば、2年目は産婦人科を研修する。その期間を、専門医の研修に含めるという考えです。

 厚労省の「専門医の在り方に関する検討会」でも発言したのですが、初期臨床研修に関しては厚労省の別の審議会で検討しており、学部教育、初期臨床研修、専門医研修について、シームレスに議論する仕組みを作らないと、問題は解決しません。全国医学部長病院長会議などでも、学部教育に、初期研修、後期研修を含めて、どのように医師のキャリア形成を進めるのかという議論を湧き起こしていただきたい。学部教育は文科省、初期研修以降は厚労省ですが、「医師を育てる」ことを考えれば、文科省も、厚労省もありません。

國土 卒前教育については今、(世界医学教育連盟;WFMEが行う)「国際的な認証評価」のために、臨床実習の充実に向けた流れは既にできています(『医学教育の「2023年問題」への対応始動』を参照)。ただ、その先の初期研修をどのように連動させるかという議論がなされていない。

池田 せっかく学部教育が大きく変革しつつあるのですから、初期臨床研修の在り方を今後、議論することが必要です。

嘉山 全国医学部長病院長会議では、学部教育と初期研修を一体化させようという話はしています。ただし、厚労省の審議会では議論は進んでいない。

國土 臨床研修制度の見直しは、5年に1回しか実施しないと聞いています。それでは対応が遅すぎると思います。

――医師国家試験の見直しも含めて、「シームレスな医師の養成」は長年の課題ですが、誰がどこで議論すれば、変わるのでしょうか。

嘉山 「国際的な認証評価」が進めば、医師の国家試験が必要かどうかという議論も出てくると思います。

國土 イギリスのように、国試をなくす方向もあり得るかと。

嘉山 ただ、国試をなくすのは、なかなか難しいでしょうね。

池田 医学教育との関連では、専門医制度は、初期臨床研修の修了後に、いずれかの基本領域の専門医を取得する制度設計にしており、それに当てはまらない若手医師が出てくる懸念もあります。学部教育でも、留年する人が最近、増えています。「国試浪人」の前の時点で、留年する人がいるのです。

國土 臨床実習が難しくなると、結果的にそうなります。さらに、初期研修を終えることができない医師も、少数ながら存在します。

池田 さらに、初期臨床研修を終え、専門医研修に進んでも、研修プログラムのレベルを上げると、クリアできない医師が出てきます。

 米国では、医師の8、9割は何らかの専門医を持っています。言い換えれば、各州の医師のライセンスは持っていても、専門医資格を持たない医師が1、2割はいます。専門医を取得していない医師には、医療保険から支払われないとなると、貧困層などを相手にしたり、健診業務に従事することになっています。

國土 2種類の医師を作るのは、あまり良くないと思うのですが。

池田 武見(太郎)先生が、日本医師会の会長時代、「医師の間に、差別を設けるのはよくない」と言っておられ、日本医師会は以前は、専門医制度に反対していました。確かに、それくらい高いレベルの研修プログラムを作って専門医育成を目指すと、今後は医師免許を持っていても、専門医になれない人が出てくる可能性があります。そのような医師たちへの対応も、今後の検討課題でしょう。

嘉山 国民から見れば、その議論は「どの職業でも当たり前じゃないか」と言われるでしょう。脳神経外科の専門医試験の合格率は、非常に厳しく、昔は6割だったのです。10年受けても、合格しない医師がいた。専門医試験については適切な合否判定を行う。けれども、医師としてドロップアウトさせたくはないので、ある領域の専門医を取得できなければ、他の専門領域に行ける道も作っておく必要があると思います。

――現時点では、学会により、専門医試験の難しさ、認定の基準が違うように思います。

嘉山 それは標準化する必要はないと思います。米国の場合、ドクターフィーは、「肝胆膵の専門医の場合は、このくらいが妥当」と、他科の医師が決めるのです。そうした視点で考えると、各科によって専門医のレベルが違って、当然だと思います。

池田 私も領域によって、違っていいと思います。

國土 新しい専門医制度ができれば、お互いのレベルが分かるので、専門医同士の評価ができるようになると思います。

池田 各領域の専門医のレベルは、合格率で判断できるものではありません。「あの領域の専門医は、合格率が90%だから、やさしすぎるのではないか」といった議論は、決して正しくない。標準的な研修プログラムを修了できるかどうかが重要だと思います。極端な言い方をすると、新制度では、研修プログラム制を採用しますので、各領域の標準的な医療を行うためにふさわしい医師として、研修プログラムを修了すれば、その医師は当該領域の専門医になってもおかしくはない。

國土 外科専門医の場合は、350例を経験して、うち120例は術者。つまり、専門医試験の受験資格を得た医師は、120例を術者として経験したということ。別の言い方をすると、指導医は、その医師に120例の手術を任せたわけです。これは厳然たる事実です。だから、単純に合格率の議論をするのはおかしいと思います。



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