Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

8月28日 

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG28H0U_Y4A820C1CR8000/
東北医科薬科大を正式選定 復興支援で医学部新設
2014/8/28 21:49 日本経済新聞

 東日本大震災からの復興支援のため東北地方に医学部を新設する構想で、文部科学省の構想審査会(座長・遠藤久夫学習院大経済学部長)は28日、東北薬科大が改称して設立する「東北医科薬科大」(仙台市)を選定したと発表した。

 遠藤座長は「被災地の地域医療のニーズに沿ったカリキュラムが組まれ、教員の確保にもメドがついている」と評価。その上で、東北各県や他大学と協議する場を設けることなどを新設の条件として提示した。



http://mainichi.jp/select/news/20140829k0000m040092000c.html
東北薬科大:医学部新設へ 文科省が選定
毎日新聞 2014年08月28日 21時39分

 東日本大震災からの復興支援策で、東北地方の1大学に限って認める医学部新設について、文部科学省の構想審査会は28日、東北薬科大を選定した。名称を東北医科薬科大に変え、2016年4月に開設する予定。医学部新設は1979年の琉球大以来、37年ぶりとなる。

 審査会は東北薬科大と、公立宮城大への設置を求めていた宮城県、福島県郡山市を拠点に病院などを運営する財団法人が立ち上げた国際復興記念大設立準備室の3者からヒアリングをするなどしてきた。(共同)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43644.html
東北医学部新設、東北薬科大に決定- 文科省審査会、総合診療医育成など条件
( 2014年08月28日 22:27 )キャリアブレイン

 東北地方での医学部新設をめぐり、文部科学省の構想審査会(座長=遠藤久夫・学習院大経済学部長)は28日、応募のあった3陣営の中から、東北薬科大(仙台市青葉区)を選定した。同大が構想で示した、きめ細かなカリキュラム内容や附属病院を含めた財政の安定性などが決め手となった。構想審査会は同大に対し、今後、地元医療関係者などの協力の下に運営協議会(仮称)を立ち上げ、医師定着策の協議を開始することや、総合診療医の育成に取り組むことなどの条件を付けた。【君塚靖】

 東北薬科大は、「東北医科薬科大」に改称し、2016年4月の開学を目指す。この日の会合後に記者会見した遠藤座長は、選定された同大に対し、「復興はもちろん、東北地方の医師不足、医師偏在は重要なテーマと思っている。これらは1大学でできることではないので、いろいろな知恵を使って解消する方向に持っていってほしい」と期待感を示した。

 構想審査会は、東北薬科大が医学部を新設するに当たり、運営協議会の設置や総合診療医育成のほか、東北大をはじめとする既存の大学の教育面や卒後の医師確保における役割分担と連携を整理し、東北6県全体の医師偏在解消につなげる枠組みを確立させることや、教員、医師・看護師などを確保するために、地域医療に支障を来さないよう具体的な基準・指針を定めることなどを条件にした。

■宮城県は準備不足、脳神経疾患研究所は財務面がマイナスに

 東北薬科大が選ばれた要因としては、教育上必要な症例数や患者数の確保などで有利な仙台市内に附属病院を持っていることのほか、被災地である宮城県石巻市で再建予定の石巻市立病院へのサテライト設置などが高く評価された。また、被災地の地域医療・災害医療に配慮した6年間のカリキュラム内容が充実していることを評価する意見があった。

 一方、選出されなかった宮城県については、同県知事の総合診療医を育成・確保し、地域医療を立て直したいという熱意が感じられたという意見があったものの、構想で示した教育内容や教育体制に具体性が欠けるなど、準備不足が影響した。もう1つの候補だった脳神経疾患研究所(福島県郡山市)は、同県や既存の医学部を有する大学との連携関係が構築されていないことや、宮城県が支援を約束している東北薬科大に比べ、財務面の確実性に欠けるなどと指摘された。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43643.html?src=catelink
医学部新設、医師引き抜き対策など注視- 日医、東北薬科大の選定受け
( 2014年08月28日 22:30 )キャリアブレイン

 東北薬科大の医学部新設構想を、文部科学省の構想審査会が28日に選定したことを受け、日本医師会(日医)は同日、医師や看護師の引き抜きを起こさないための方策を講じるといった4つの条件を同大が守るよう注視していくとの見解を発表した。【佐藤貴彦】

 文科省と復興庁、厚生労働省は、東北地方に医学部の新設を認可する際の留意点として、「教員や医師、看護師の確保に際し引き抜き等で地域医療に支障を来さないような方策を講じること」や「将来の医師需給等に対応して定員を調整する仕組みを講じること」など4つの条件を挙げている。

 日医は見解の中で、医師不足の課題は偏在で、数の問題ではないとの考えを強調。医学部を新設する安倍晋三首相の方針を尊重するとしながらも、4つの条件が厳守されるよう、引き続き注視していく方針を示した。



http://sankei.jp.msn.com/life/news/140828/edc14082822320004-n1.htm
東北薬科大に医学部新設へ 文科省の審査会が選定
2014.8.28 22:32 産經新聞

 東日本大震災からの復興支援策で、東北地方の1大学に限って認める医学部新設について、文部科学省の構想審査会は28日、東北薬科大(仙台市)を選定した。名称を東北医科薬科大に変え、平成28年4月に開設する予定。医学部新設は昭和54年の琉球大以来、37年ぶりとなる。

 審査会は、地域医療や災害医療についての教育カリキュラムを充実させることや、開設に必要な教員や医師の確保策、財政面の安定などを評価したとしている。

 一方、不十分な点も指摘。選定の条件として、東北各県や大学などと運営協議会を立ち上げて卒業生の地域定着策を協議することや、120人とする入学定員の見直しなどを求めた。

 東北薬科大が設置認可を申請する来年3月までに、審査会が条件を満たしているかを確認する。順調に進めば、大学設置・学校法人審議会の審査を経て、来年夏に正式認可の見通し。



http://www.yomiuri.co.jp/local/miyagi/news/20140828-OYTNT50469.html?from=ycont_top_txt
東北薬科大に医学部 地域・災害医療の構想評価
2014年08月29日 読売新聞

 東北への医学部新設を巡り、文部科学省の構想審査会は28日、東北薬科大(仙台市)への設置を決めた。医師不足の解消や、災害医療に対応できる医師の育成などの構想が評価され、大学側は喜びに沸いた。一方、審査会は県の構想について「準備不足」と指摘、関係者の間には落胆が広がった。

 「これまでの実績が認められた。大きな喜びを感じるとともに、身の引き締まる思いだ」

 薬科大の高柳元明学長は28日夜、同大で記者会見し、感慨深げに語った。「震災復興のための設置で、今までの医学部とは違う」とも述べ、地域・災害医療に対応できる総合診療医の養成を目標に掲げた。

 同大によると、大学名を「東北医科薬科大」に改称し、2016年4月の開設を目指す。キャンパスは仙台市宮城野区福室の付属病院などを使う方向で調整。薬学の知識がある医師の育成のほか、臨床教育拠点として石巻市立病院と連携する方針だ。初年度の定員は120人としていたが、審査会の指摘を受け、100人前後にすることを検討するという。

 審査会の座長で、学習院大の遠藤久夫教授は会合終了後の会見で、薬科大を選んだ理由について「地域医療や災害医療を含む6年間の教育内容に具体性がある。設備経費を自己資金で確保できるなど、財政面でも安定している」と説明した。

 ただ、委員からは「東北大とのネットワークを意識しており、既存の医学部の延長線上にある」との意見も出たといい、審査会は、卒業生が仙台市に集中しないよう取り組むことを薬科大に求めた。

 一方、県は文科省への申請期限前日の5月29日に名乗りを上げた。宮城大に医学部を設置する方針を決め、全学生に修学資金を貸し付けたり、栗原中央病院(栗原市)にある病床を臨床教育に活用したりする運営方法を打ち出したものの、遠藤教授は「知事の熱意に期待感は高かったが、準備不足は否めなかった。開設予定時期までに計画通りの医学部を作るのは困難だと判断した」と指摘した。

 審査会の決定を受け、村井知事は「選定されず、大変残念。県としても、東北地方の医師不足解消に貢献できるよう新設医学部を支援していきたい」とのコメントを出した。

 県の構想でキャンパス予定地となっていた栗原市は、栗原中央病院の隣接地にキャンパス用地として約6ヘクタールの土地を買収する同意を地権者から取り付けていた。地元の商工団体なども、のぼりやポスターを作成して誘致運動を盛り上げてきただけに、佐藤勇市長は「残念としか言いようがない。みんなで頑張ってきたのに……」と肩を落とした。

■被災地から期待と懸念

 医学部の新設先に東北薬科大が選ばれ、被災地の医師や住民の間には期待が広がった。一方、医師や看護師が引き抜かれる恐れがあると懸念する声も出ている。

 石巻市で在宅診療に当たる佐藤保生さん(66)は「一人前の医師が育成されるまで現場の負担は続きそうだが、長期的には医師不足が解消されていく可能性がある」と話す。月に延べ200人を診察するが、医師は佐藤さんだけ。24時間対応を迫られ、休日に市外に出ることもままならない。「地域に根ざして働く医師を育ててほしい」と薬科大に求めた。

 仮設団地の中に開設された同市立病院開成仮診療所の長純一所長(48)も「総合診療医が不足する中、臓器別診療に特化した医師の養成が中心の現状を変える契機になってくれれば」と期待した。

 南三陸町では多くの病院や診療所が津波被害を受け、残った医療機関に患者が集中。人手不足で診察を待たされたり、離れた病院を紹介されたりすることもあるという。86歳の父親と仮設住宅に同居する主婦阿部美枝子さん(58)は「いつ何が起きても大丈夫なように、信頼できるお医者さんが近くに増えてくれたら」と願った。

 一方、県医師会の嘉数かかず研二会長は、「既に医学部の定員増が図られており、将来的に医師不足は解決する。その中で医学部が新たにできれば、東北各地の病院から勤務医や看護師が引き抜かれ、痛手を被る病院も出かねない」と懸念を示した。その上で、「東北に医師が定着する仕組みを制度化してほしい」と薬科大に求めた。

 気仙沼市医師会の森田潔会長は「東北の医療過疎は一朝一夕では解消しない。10年以上の長い年月がかかるという覚悟が必要だ」と語った。



http://sankei.jp.msn.com/region/news/140829/myg14082902190002-n1.htm
東北薬科大に医学部新設 東北の医療レベルアップに期待 宮城
2014.8.29 02:19 産經新聞

 東日本大震災の復興支援として国が東北で1校に限り新設を認めた大学医学部。28日、東北薬科大(仙台市青葉区)が改称して設置を目指す「東北医科薬科大」の選定が正式に決まり、関係者は歓迎の声を上げた。一方、県の「宮城県立医科大(仮称)もしくは宮城大医学部(同)」(栗原市)と、福島県の総合南東北病院を運営する財団法人の「国際復興記念大(同)」(同県郡山市)は選から漏れた。

 「医学部と薬学部との連携で研究の質が向上すると思う」。東北薬科大薬学部1年の女子学生(19)は、自分の大学が選定されたことを喜んだ。

 同学部1年の男子学生(21)は「医学部ができると学校全体のレベルが上がる。チーム医療も充実すると思う」と話し、別の同学部1年の男子学生(19)は「県が名乗りを上げたので心配だったが、東北薬科大に決まってよかった」と笑顔を浮かべた。

 同大の構想によると、入学定員は120人でうち20人の東北地域の特別枠を設ける。臨床実習や医師不足が深刻な沿岸部への後方支援などを行う石巻地域医療教育サテライトセンターを石巻市立病院内に設置。平成28年4月の医学部開設を目指す。医学部新設は昭和54年の琉球大(沖縄県)が最後で、37年ぶりになる。

 医学部新設をめぐっては、政府は医師過剰を招く恐れがあるとして新設を認めてこなかったが、宮城県の村井嘉浩知事らが25年10月に医師不足解消のため東北への新設を国に要望。安倍晋三首相が下村博文文部科学相に検討を指示し、同11月に1校に限り新設を認める方針が決まった。

 当初、東北薬科大、東北福祉大(仙台市青葉区)、脳神経疾患研究所(福島県郡山市)が名乗りを上げたが、5月末の構想の提出期限間際になり、東北福祉大が断念。東北福祉大と連携していた仙台厚生病院(仙台市青葉区)と栗原市の要望を受け、宮城県が構想を申請した。

 東北薬科大が選定されたことについて、宮城県医師会の嘉数(かかず)研二会長は、医学部新設により東北全体の医療レベルが上がる可能性を指摘。一方で「医学部設立で地元のスタッフが引き抜かれたら本末転倒」と懸念を示した。

 また、全国的に医学部の定員が増加しており、将来的に医師不足は解消されるとして、「このままでは医師が増えすぎて、減らすことになる。その調整能力も問われるだろう」と注文を付けた。

                   ◇

 東北薬科大 昭和14年創立。37年に私立薬科大として初の大学院を設置。平成25年に単科薬科大として初めて付属病院(仙台市宮城野区)を開設。学科は6年制の薬学科と4年制の生命薬科学科。学生数は2143人(5月1日現在)。高柳元明学長。



http://digital.asahi.com/articles/ASG8X4FDGG8XUTIL021.html?_requesturl=articles%2FASG8X4FDGG8XUTIL021.html&iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG8X4FDGG8XUTIL021
医学部新設、東北薬科大に決定 その決め手は
高浜行人2014年8月29日00時57分 朝日新聞デジタル

 東北地方の医学部新設をめぐり、文部科学省の構想審査会は28日、応募を受けた3団体の中から東北薬科大(仙台市)を正式に選び、発表した。東日本大震災で被災した沿岸部に教育拠点を置き、地域医療や災害医療に強い人材を育成する方針が決め手となった。

 同大は2016年度の開設に向け、設置認可の手続きに入る。実現すれば、1979年の琉球大以来37年ぶり。通常なら15年3月には文科省に認可申請するが、医師不足の中、それまでに医師を含む最低140人の専任教員を確保できるかが最大の課題だ。

 東北薬科大は、宮城県石巻市に「石巻地域医療教育サテライトセンター」を設け、学生に実習させることを掲げた。学年定員120人の医学部を新設して「東北医科薬科大」とし、うち20人は卒業後5年間、東北地方での勤務を義務づける「地域枠」とする計画だ。

 審査会座長の遠藤久夫・学習院大経済学部長は28日の会見で、医師不足が深刻な沿岸部の石巻市に教育拠点を置く点を挙げ、「教育内容がより具体的であることを評価した」と説明。一方、奨学金の給付枠を増やして地域に定着する人数を増やすことなど7項目を条件とした。開学までに、これらをクリアしたかチェックするという。

 審査会は、教員となる医師を地元から引き抜いて地域医療に支障を来さないことや、卒業生が東北に残るようにすることなどをクリアしているかや財源確保の見通しなどを重視して審査した。

 医学部新設は、医師の過剰供給を防ぐためこれまで認めなかったが、政府は昨年11月、復興に向けた被災地医療の充実や医師不足の解消のため、特例として1校に限り認めると表明。今年5月末、同大のほか宮城県と脳神経疾患研究所(福島県郡山市)の3団体が名乗りを上げていた。

 選ばれなかった2団体については、教育面や財政面について実現可能性に問題があるとした。(高浜行人)



http://digital.asahi.com/articles/CMTW1408280700006.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_CMTW1408280700006
医学部新設、郡山の「大学」落選
2014年8月29日03時00分 朝日新聞デジタル 福島

●出遅れを巻き返せず

 東北地方の大学医学部新設問題は28日、文部科学省の審査会が東北薬科大(仙台市)の構想を選び、脳神経疾患研究所(郡山市)の「国際復興記念大学」は落選した。原発事故の被災県として、放射線研究所を設けるなど原発災害医療の充実などを訴えたが、出遅れを巻き返せなかった。

 医学部新設には両団体と宮城県が名乗りをあげ、有識者審査会(座長=遠藤久夫・学習院大経済学部長)が選考を進めていた。

 遠藤座長はこの日の審査会終了後に記者会見し、脳神経疾患研究所の構想について「原子力災害からの再生を前面に掲げている点が評価されたが、福島県との連携、(学生の)卒後の東北への定着策が十分でない」などと述べた。

 同研究所の渡辺一夫理事長は郡山市で会見し、「まことに残念だが、結果を厳粛に受け止めたい」と語った。

 東北での医学部新設は昨年10月、宮城県の村井嘉浩知事が安倍晋三首相に要望したのを受けて、文科省が設置する方針を決めた。

 ただ、東北薬科大がいち早く同月に医学部構想を発表したのに対し、同研究所が名乗りをあげたのは今年4月。出遅れたうえ、文科省内には「学校運営の経験がない」といった短所を指摘する声もあった。

 同研究所は総合南東北病院(郡山市)など東北・関東で8病院を経営しており、原発事故からの「復興」への貢献を強調。学校運営の経験がない点についても、傘下の病院で「各専門分野を担う教員確保が可能」と訴えていた。(編集委員・上田俊英)




(G3注:8月28日19:30から正式の記者発表があった。それより前の報道は協定違反による情報漏洩として文部科学省が注意を呼びかけている。)

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20140828-OYT8T50129.html
復興支援の新医学部、東北医科薬科大を選考方針
2014年08月28日 15時45分 読売新聞

 東日本大震災からの復興支援を目的に東北地方に大学医学部を新設する構想で、文部科学省の構想審査会(座長・遠藤久夫学習院大教授)が、東北薬科大が改称して設置を目指す「東北医科薬科大」(仙台市)を選ぶ方針を固めたことが27日、わかった。


 28日の同審査会で正式に決定される。2016年春に開設される見通し。

 政府は医師過剰を招きかねないとして1979年の琉球大を最後に、医学部の新設を認めてこなかったが、震災からの復興を目的に、特例的に1校認めることにした。

 応募があったのは、東北薬科大のほか、福島県の脳神経疾患研究所を母体とした団体が目指す「国際復興記念大(仮称)」(福島県郡山市)と、宮城県が目指す「宮城県立医科大(仮称)もしくは宮城大医学部(同)」(宮城県栗原市)。



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1408/1408074.html
STAP現象の有無,再現性を検証
理研が検証実験の中間報告

[2014年8月28日] MT Pro / Medical Tribune


 8月27日に東京都で行われた記者会見で,(独)理化学研究所(以下,理研)発生・再生科学総合研究センター,多能性幹細胞研究プロジェクトのプロジェクトリーダーである丹羽仁史氏がSTAP現象の検証の中間報告を行った。論文記載のプロトコールでは,多能性マーカーの働きが確認できなかったなど,STAP細胞様細胞塊の出現は認められなかったという。

あくまで中間報告と強調

 理研発生・再生科学総合研究センターの相澤慎一氏は「検証実験のほとんどは検討途中で報告する段階に至っておらず,大半の検討中の課題については,この場では報告できない」と強調。同プロジェクトが一定の判断をするに至った検討についてのみ報告がなされた。

 丹羽氏は「今回の検証実験は①STAP現象が存在するか否かを一から検証②論文に記載された方法で再現性を検証(リンパ球からの多能性細胞誘導)③論文に記載された方法とは異なる,より厳密な細胞追跡法を用いてSTAP現象の有無を検証(Cre-loxPシステムを用いた検証)−が目的である」と述べた。

 同氏らは,論文に記載された手順(C57BL/6のOct3/4-GFPトランスジェニックマウス由来の脾臓を塩酸処理した弱酸性条件)で,①遊離細胞塊の出現②マーカー遺伝子であるOct3/4-GFP(GOF)からのGFP蛍光遺伝子発現−によるSTAP細胞の確認作業を行った。

論文の手順でSTAP細胞は確認できず

 丹羽氏らはまず,塩酸を用いた弱酸性条件で処理した脾臓細胞集団〔6μL(pH6.7〜7.0)と10μL(pH5.7〜6.0)〕から細胞塊を得られるかどうかについて検討。10μLの方で,培養7日目に個数は少ないが血液細胞が凝集した細胞塊が検出された。

 次に,この細胞塊についてOct3/4-GFPを蛍光化しているかどうか調べた。本来,ES細胞などのGFPの蛍光は緑色蛍光観察フィルターによってのみ検出され,赤色では検出されない。それに対し,今回のSTAP細胞の検証実験では,脾臓から得られた細胞塊は,緑色のみでなく赤色蛍光観察フィルターでも蛍光シグナルが観察された(図)。同氏は「緑色,赤色の両方で観察される場合,非特異的といえる」としながらも,「ただし,この写真をもって緑色の本来のGFPの蛍光がないとは言い切れない」と述べた。


他の方法でも現時点では検出されず

 丹羽氏らは,C57BL/6マウス脾臓細胞から塩酸処理で得られた細胞集団を他の方法による解析も行っている。しかし,「これまでに,蛍光顕微鏡ならびにセルソーターを用いた解析によるGFPの蛍光の明確な検出,また,定量PCR法を用いた遺伝子発現解析および細胞塊の免疫染色法を用いた解析による内在性Oct3/4遺伝子の有意な発現上昇の検出もできていない」という。

 まだ現在進行中であるが,同氏らは,分化細胞で特異的にDNA分解酵素である遺伝子産物Creを発現させ,分化細胞を追跡するという方法を用いて,分化細胞からの多能性細胞の誘導という論文の後半部分についても検証している。いったんCre遺伝子を発現した分化細胞は恒常的に追跡が可能であるため,トランスジェニックマウスを交配し,その子孫マウスを追跡する。

 現在,この分化細胞標識系は確立しており,これらのマウスからのSTAP様細胞の誘導に関して,当初の計画通り実験を進めている段階であるという。

今後,同条件下で小保方氏も再現実験を行う

 丹羽氏は「脾臓細胞では,C57BL/6に関する実験でポジティブな結果が得られている」と述べた。今後は,C57BL/6以外にC57BL/129およびC57BL/6と129をかけ合わせたF1マウスの検討を予定している。また,他の臓器に由来する細胞における種々のストレス処理によるSTAP細胞誘導の実験も行う予定だという。

 相澤氏は「丹羽氏によるこれまでの実験では,論文に記載された方法でSTAP様細胞塊の出現を認めることはできていない。今後,第三者立ち会いのものと,小保方氏にこの条件での検証実験をしてもらう」と述べた。小保方氏は今年11月まで実験に参加し,検証実験は来年3月末日まで行われる予定。ただし,結果次第では途中で打ち切る可能性もあるという。

(慶野 永)



http://getnews.jp/archives/654870
麻酔薬抜き取り、自分に注射=医師を在宅起訴―盛岡地検
2014.08.28 18:14 記者 : 時事通信社

 麻薬成分を含む麻酔薬を自分の身体に使用したとして、盛岡地検は28日までに、麻薬取締法違反罪で、岩手県立中央病院麻酔科の30代の男性医師=盛岡市=を在宅起訴した。男性医師は手術のため患者に投与される麻酔薬を抜き取って使っていたという。

 病院などによると、6月8日午後に行われた緊急手術中、勤務外だった男性医師は手術室に入り、麻酔薬のチューブのつなぎ目に注射器を挿入。数ミリリットル抜き取って持ち去り、病院内のトイレで自身の右腕に注射した。 

[時事通信社]



http://mainichi.jp/select/news/20140828k0000e040271000c.html
医療事故:カテーテル血管外に、意識不明 大阪市大病院
毎日新聞 2014年08月28日 13時52分

 大阪市立大付属病院(大阪市阿倍野区、石河修院長)は28日、入院患者の心臓につながる血管にカテーテルと呼ばれる細い管を入れた際、誤って血管外に挿入したため、患者が心停止して低酸素脳症となる事故があったと発表した。

 病院によると患者は入院中の60代の女性。事故は7月21日午前9時ごろ、栄養補給のために首から血管にカテーテルを挿入する際に起きた。20代の医師2人が挿入したカテーテルが血管外に出て点滴液が胸腔(きょうくう)にたまり、女性はこの日午後11時過ぎに心停止した。女性は現在治療を受けているが、意識不明の状態だという。

 女性は午前11時過ぎに胸の違和感を訴えたが、別の医師は心電図などから異常はないと判断。午後6時ごろには呼吸が乱れ始め、酸素吸入で対応した。さらに別の医師が1時間後に診察した際も異常に気付かず放置した。女性は同9時ごろに再び胸痛を訴えたため、夜間当直の別の医師が心電図を使って診察したが、不整脈などはなく経過観察にとどめた。結局、女性は午後11時ごろ容体が悪化し、血液とCTの検査などで事故が分かった。蘇生措置で心拍が再開したが、低酸素脳症の状態が続いている。

 石河院長は会見で「深くおわびします。今後、再発防止に努めたい」と謝罪した。【斎藤広子、松井聡】



http://www.minpo.jp/news/detail/2014082817716
福島医大の若手医師岩瀬病院で診療支援 須賀川市 来月から新事業
( 2014/08/28 09:15 カテゴリー:主要 )

 福島医大と須賀川市は同市の医療機能強化と健康長寿を目指し新事業を展開する。同大臨床研究イノベーションセンター所属の若手医師(フェロー)5人が公立岩瀬病院で9月1日から診療を支援する。平成27年度にモデル地区を設定し、健診結果のデータを集めて分析する。フェローや地元の医師、保健師、薬剤師らが住民を指導して病気を予防し、健康寿命を延ばす。
 福島医大と須賀川市が27日、発表した。事業イメージは【図】の通り。市が実施し、同大が全面的に支援する。フェローが市町村で医療活動に当たるのは初めて。
 9月1日から公立岩瀬病院に総合診療外来を設け、フェローが交代で診療する。多くの業務を抱える常勤医師が専門外来や病棟管理に専念できる環境を整え、地域の中核病院としての機能を強化する。
 モデル地区では特定健診に独自の検査項目を導入し、住民の関心を高めて受診率を向上させる。発病のリスクが高い住民をフェローや地元診療所の医師、保健師、薬剤師らが連携して指導する。
 さらに、健診結果のデータベースを構築し、住民の生活習慣や疾病の特徴を分析。医師らの指導に用いる。食事や運動、飲酒などの習慣を改善する予防策に重点を置き、壮年期の死亡や要介護者の減少につなげる計画だ。モデル地区の場所や健診に追加する項目の検討を進める。
 同大はモデル地区で培ったノウハウを活用し、将来的に全県に取り組みを広げる方針。
 同大で記者会見した八木沼洋行同大理事(企画・地域医療担当)は「県民の健康長寿を達成したい。須賀川市の取り組みを全面的に支援する」と述べた。橋本克也市長は事業概要を紹介し、「成果が県全体に波及することを期待する」と語った。
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http://www.kyoto-np.co.jp/shiga/article/20140828000017
経営難の市立能登川病院、公設民営へ 滋賀・東近江市印刷用画面を開く
【 2014年08月28日 08時44分 】京都新聞

 滋賀県東近江市が、経営難の続く市立能登川病院の運営を、日野町に本部を置く医療法人社団「昴(すばる)会」を指定管理者として任せる方針を固めたことが27日、分かった。病院事業に指定管理者制度を導入できる条例改正案を9月1日開会の定例市議会に提案する。

 能登川病院は常勤医不足に伴う患者数の減少で、一昨年度に収益の不足分約4億4千万円を一般会計からの繰入金で補うなど経営難が続いていた。市は新型MRI(磁気共鳴画像装置)の導入による診断機能向上などで自主再建を目指してきたが困難と判断した。関係者によると、市側が27日に病院スタッフや議会に「今後の安定的な医師招へいが難しく、指定管理者の導入で地域医療を充実させたい」などと説明したという。

 昴会は同市と近隣で湖東記念病院、日野記念病院などを運営している。

 能登川病院の経営方針については、第三者委員会の「経営検討委員会」が昨年1月に、市直営の形態を変えるか否かを今年9月までに市が決定すべき、とする報告書を提出していた。小椋正清市長は6月市議会で「さまざまな存続の形態を模索する」と答弁していた。



http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20140828ddlk08040190000c.html
医療事故:中央病院で昨年12月 県、認める 遺族に2300万円賠償へ /茨城
毎日新聞 2014年08月28日 地方版

 県立中央病院(笠間市)で昨年12月、救急搬送された県西地域の90代女性が適切な措置を受けられず、亡くなっていたことが27日、分かった。県は「対応が不十分だった」と責任を認め、遺族に損害賠償2300万円を支払うことを決めた。関連議案を来月1日開会の9月議会に提案する。

 県病院局によると、女性は昨年12月22日午前、「オムツに血が付いている」として、桜川市の県西総合病院を受診。同病院は「精密検査が必要」と判断し、県立中央病院に救急搬送した。中央病院の男性医師は女性の腹部をコンピューター断層撮影し、「下腹部に慢性出血がある」と診断。輸血後、血圧などが改善したとして女性を帰宅させた。

 しかし、女性は約2時間後、体調が急変し、翌日に出血性ショックで死亡。遺族が1月、県医師会の「県医療問題中立処理委員会」に協議を申し立て、賠償金を支払うことで和解した。病院局経営管理課の高橋上(のぼる)課長は「年齢などを考慮し、経過観察などをすべきだった。残念な結果になり、二度と起こらないようにしたい」と述べた。【蒔田備憲】



http://www.47news.jp/CN/201408/CN2014082801001512.html
低酸素脳症で意識不明に 大阪市立大病院、医療ミス
2014/08/28 17:20 【共同通信】

 大阪市立大は28日、カテーテル(細い管)を誤って血管外に入れた医療ミスにより、市立大病院に入院中の60代の女性患者が一時心停止を起こして低酸素脳症になったと発表した。現在も意識が戻らず治療中で、家族に謝罪した。

 市立大によると、女性は7月上旬に腹部の痛みを訴え入院し、肺炎の治療を受けていた。カテーテルは、点滴による栄養補給のために心臓に近い部分に挿入されていた。

 挿入部から点滴液が漏れたため、7月21日午前9時ごろ、20代の医師2人でカテーテルを交換し、ミスで血管を突き破った。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43639.html
医療施設などの「事前移転制度」創設を- 関西広域連合が緊急提案
( 2014年08月28日 16:21 )キャリアブレイン


 8月の記録的な豪雨によって関西各地で被害が相次いでいる事態を受け、関西広域連合(連合長=井戸敏三・兵庫県知事)は28日、被災地の復旧に向けた財政措置や法的整備などを国に求める緊急提案をまとめた。【敦賀陽平】

 緊急提案では、一連の豪雨による災害について、政府が被災地の復旧事業などで財政支援する「激甚災害」に早期に指定するよう要望。また、被災者への介護サービスの提供や介護施設での受け入れに必要な経費に関して、災害救助法の支援対象とするよう求めたほか、同法が適用されない介護サービスの提供については、介護保険制度で対応することを提案した。

 さらに、災害時に特別な配慮が必要な高齢者らが利用する医療施設や社会福祉施設などを対象に、浸水被害や土砂災害が想定される危険地域からの「事前移転制度」の創設も求めた。

 関西広域連合によると、台風11、12号や前線による大雨の影響で、同連合に所属する滋賀、京都、大阪、兵庫、和歌山、徳島の2府4県と、連携する福井、三重、奈良、鳥取の4県では8月27日現在、計8264棟が浸水するなど大きな被害が出ている。



http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=29522
厚生連病院 治験ネットワーク 臨床試験を分担 医療の発展に寄与
(2014/8/28)日本農業新聞

 新薬や医療機器の承認・普及を早めようと立ち上げたJA厚生連病院のネットワークが設立から3年目を迎え、成果を上げている。新薬や医療機器の製造販売について、薬事法上の承認を得るために行う臨床試験である「治験」は従来、製薬会社が個々の病院に一つ一つ依頼していたが、ネットワークは事務手続きを一括で対応、治験を病院で分担し効率的に進める。これまで新薬41件を契約。うち抗がん剤1件は試験を終え、製薬会社が国に承認審査を申請中だ。
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http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/559386.html
道立「療育センター」産科医不在に 今年度、分娩ゼロ 外来診療も休止
(08/28 07:20) 北海道新聞

 先天性疾患のある胎児の分娩(ぶんべん)と高度救命救急を担う、道内で唯一の「特定機能周産期母子医療センター」に指定されている道立子ども総合医療・療育センター(札幌市手稲区、愛称=コドモックル)で、産科の常勤医師が4月から不在になっている。道は「必要に応じて札幌医大の非常勤医師を派遣して対応する」としているが、産科は外来診療が4月以降休止し、分娩も行われておらず、機能停止状態に陥っている。

 コドモックルは、先天性疾患がある胎児の分娩から新生児の高度治療まで1カ所で行うことができ、心疾患や水頭症などの胎児の救命率向上を目指す施設。2007年9月に開設。母子医療センターに、リスクの高い出産に備える母性病床12床、新生児集中治療室(NICU)9床を備える。

 産科は開設当初から医師3人の定員を満たせず、2人でスタート。昨年3月に1人が退職、今年3月末に残る50代の医師も体調不良などを理由に退職した。

 年間で延べ約200人が利用していた産科の外来診療(週3回)は4月から休止。分娩もピーク時の10年度に22件、昨年度も11件の実績があったが、本年度は1件もない。道は非常勤医師による分娩は今も可能とするが、常勤医師がいない状態では出産後の母体の危険などへの対応が難しく、本年度は分娩を札医大病院などに回しているという。<どうしん電子版に全文掲載>



http://sankei.jp.msn.com/region/news/140829/shg14082902180003-n1.htm
経営難の能登川病院に指定管理者制導入へ 滋賀・東近江市
2014.8.29 02:18 産經新聞

 東近江市は28日、経営難が続く市立能登川病院に指定管理者制度を導入し、民間事業者の力で改善を図る方針を発表した。市の病院事業に同制度の導入を可能にする条例改正案を9月1日開会の定例議会に提出。可決すれば来年4月にも、日野町に本部を置く医療法人社団「昴(すばる)会」に運営を移行する見込み。

 能登川病院は昭和22年5月、旧能登川町民国民健康保険組合の直営病院として開設。その後、町営を経て市立病院となったが、常勤医不足などに伴い患者数が減少し経営が悪化。平成18年度以降、赤字経営が恒常化し、25年度決算では1億9800万円の累積赤字を計上した。

 市は昨年度、経営検討委員会で改善策を模索してきたが、小椋正清市長が「今後も安定した医師の確保は望めず、自主再建は困難」と判断。指定管理者制度の導入に踏み切った。

 昴会は、湖東記念病院(東近江市)と日野記念病院(日野町)を経営し、地域密着の医療を展開。能登川病院へも医師を派遣してきた実績があることなどから、市は公募の形を取らずに昴会を指定管理者とする考えで、「3病院の連携で、地域の総合診療体制の充実が図れる」と期待している。



http://www.yomiuri.co.jp/local/mie/news/20140828-OYTNT50113.html
医療従事者の勤務改善 県、支援センター設置
2014年08月29日 読売新聞 三重

 勤務医や看護師の長時間勤務が常態化している状況を改善しようと、県は28日、津市桜橋の県医師会館内に「県医療勤務環境改善支援センター」を置き、業務を県医師会に委託した。各都道府県に支援センターの設置を求める改正医療法の10月施行を前に開設するのは福岡、岐阜県に次いで3番目。


 同センターは、医療の質の向上のため、医療従事者の離職を防いだり、復帰しやすい職場環境を作ったりすることで、1人当たりの負担を軽くするのが目的。社会保険労務士や医療経営コンサルタントらの専門チームを県内の病院に派遣し、労働環境や経営の計画作成に関する助言を行う。

 また、センター内に常勤する社会保険労務士らが電話相談にも応じる。

 県医務国保課によると、県内の看護師数は2012年末で約1万4000人と全国平均を下回っており、結婚や出産、育児などを理由に退職するケースが多い。医師数も全国平均より少なく、1人当たりの勤務時間が長くなっている。

 この日の開所式で、県医師会の青木重孝会長は「医療従事者の勤務環境を良くし、良質な医療を県民に提供したい」とあいさつした。同支援センターの開設時間は平日午前9時~午後5時。問い合わせは(059・253・8879)。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG22H0D_W4A820C1SHB000/
病院で死亡増加 ベッド不足も 「在宅」シフトへ国も動く
2014/8/29 2:00日本経済新聞 電子版

 超高齢化が進むなか、人生の最期をどこで迎えるかは社会的課題だ。国も在宅医療を進めており、病院で亡くなるのが当たり前の時代は変わりつつある。
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 Q 最期を迎える場所についての現状は。

 A 内閣府の2012年調査によると、全国55歳以上の男女を対象とした調査で「治る見込みがない病気になった場合、どこで最期を迎えたいか」の問いに、「自宅」との回答が54.6%で最も多かった。

 しかし現実には病院で死亡する人が年々増加。厚生労働省の統計では、1951年に年間死亡者のうち自宅で亡くなる人の割合が82.5%、病院は9.1%だったが、70年代半ばに逆転。12年にはそれぞれ12.8%、76.3%となった。

 Q 病院のベッド数は足りるのか。

 A 国立社会保障・人口問題研究所の推計では、年間の死亡者数は12年に125万6千人だったのが、ピークの40年には166万9千人に達する。一方で、ベッド数を増やさない政策が続く見通しで、このままでは大量の「介護難民」が生まれかねない。

 Q 国はどのような政策をとっているのか。

 A 厚労省は12年、「施設中心の医療・介護から、住み慣れた場所での生活へのシフト」を掲げた。「生活の場で医療、介護、予防、生活支援、住まいのサービスをトータルかつ継続的に提供する」地域包括ケアシステムの確立を目指す。在宅医療推進はその柱で、一定の条件を満たす在宅医療を行う診療所は、診療報酬を高く設定している。



http://biz-journal.jp/2014/08/post_5853.html?utm_source=nikkan&utm_medium=red&utm_campaign=ctr
ジャーナリズム
ストレス検査義務化が法制化、職場うつの抑制になるか?職場改善面や実効性に疑問の声も

文=海部隆太郎/ジャーナリスト
2014.08.29  Business Journal

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「労働安全衛生法の一部を改正する法律案の概要」(「厚生労働省HP」より)
 職場でのストレスを主因として、うつ病を発症させるビジネスパーソンが増えている。多くの企業を取材する中で、メンタル不調者が1人もいないと断言されたことはない。調査に基づくことではなく感覚的な見方でしかいえないが、大企業、中堅企業、官公庁など、あらゆる業種で職場うつは蔓延中といえる。

 その要因について筆者は5年以上調べてきたが、「断定できない」というのが結論だ。雇用不安や景気情勢など社会的な背景、家庭問題、職場問題など要因は多岐にわたり、それらがさらに細分化され、個々に複合的に絡み合っている。100人いれば100通りの要因がある、といってもいいのではないだろうか。だから、すべてが薬で治せるわけでもないと思うが、複雑な要因が重なる過程では、それらがストレスという状態に変化し、その人の中に蓄積されていく、と考えられる。
 そのストレス度合いを検査することで心の病を防ごうとする強制的な取り組みが、2015年度から始まる。従業員50人以上の企業は年に1回、医師、保健師によるストレス検査を受診希望の従業員に対し実施しなければならない。これは6月に閉会した通常国会で成立した「労働安全衛生法の一部を改正する法律」に明記された項目であり、企業にストレス検査の実施を義務付けた。
 
 50人以上の企業が対象となったのは、産業医の選任が必要とされる企業規模だからである。厚生労働省の原案では、すべての企業を対象にしていたが、自民党の厚労部会で結果管理の悪用が懸念され、50人以下の企業は努力義務となった。また、受診対象者も全員から希望者のみとなった。

●検査の実効性に疑問の声も
 ストレス検査を義務化する厚労省の目的は、職場を原因とする自殺者数を減らすことである。職場でのストレスがうつ病を招き、それが自殺へとつながるケースが多くあったからだ。12年の1年間で、原因が判明した自殺者約2万人のうち、職場を原因とする自殺者は約2500人だった。また、同省は昨年4月に策定した第12次労働災害防止計画において、4年後にはメンタル対策に取り組む企業を80%以上(現状は47%)とする目標を掲げている。こうした目標を達成するためには、ストレス検査を法制化する必要があると同省は考えたのである。
 意識の低い中小企業経営者などに対し法制化でメンタルヘルスに目を向けさせることは、決してマイナスとはいえない。ただ、実効性があるのか、多くの識者が疑問点を指摘する。
 例えば医師でもある亀田高志・産業医大ソリューションズ社長は「医学的には、労働者のストレス状況なりメンタルヘルスの状態をスクリーニング(ふるいわけ)するのは容易なことではない」とは指摘する。
 また、渡部卓・帝京平成大学教授は次のように強調する。
「メンタル不調者を見つけ、あとは医師に任せることが企業の責任になってしまうのではいけない。職場にある問題点を見つけ、働きやすい職場へと改善することに取り組むこと。その姿勢がなければ、職場でのメンタル不調者は減らない」

 今回の法律に罰則規定はないので、対象となる企業がストレス検査を実施しなくても、問題視されるのはコンプライアンスだけ。大手企業はともかくも、中小企業がどこまで取り組めるのか。厚労省安全衛生部は「難しい話ではなく、多額の費用がかかるわけでもない」としているが、「日本にある約380万の中小企業のうち対象となるのは2割程度。その大半は、法律が成立したことも知らない」とメンタルヘルス関連企業の役員は語る。
 企業向けにメンタルチェックなどを提供するEAP(従業員支援プログラム)企業や損害保険会社は、来年度から施行されるストレス検査の義務化を追い風として、新サービスの開発、売り込みに取り組む。「意識の低い経営者に、少しでもメンタルヘルスへの費用負担の必要性を感じてもらえるようになる」(大手EAP企業)といい、中小企業の顧客開拓を行う方針だ。

●企業側が恐れる労働訴訟リスクの増大
 一方、企業が恐れるのは労働訴訟だ。これまでも過重労働でうつ病になり自殺した社員の家族からの訴えで、億単位の賠償を命じられる判決があった。「ただでさえ、企業は不利な状況であり、さらに法律に明記されているストレス検査義務も果たさなかったら、どんな裁判でも勝てるわけがない」と中堅製造業の労務担当者は話す。
 悪意があれば、「自分がうつ病になったのは、何も対応しない会社のせいだ」と訴えることも可能かもしれない。訴訟が怖いからストレス検査を実施するというのでは、職場を原因とするうつ病を減らすという本来の目的を満たすのは困難である。
 今回義務化されたストレス検査では、今後、具体的な検査項目が検討されるが、産業医や保健師がどこまでメンタル分野に対応できるのかという課題も残るため、実際の運用においては混乱を招く懸念もあるといえよう。
(文=海部隆太郎/ジャーナリスト)

  1. 2014/08/29(金) 05:52:17|
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