Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

8月26日 

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43624.html
「救急医療体制が弱い」、埼玉県の課題集約- “市民委員”がワークショップ
( 2014年08月26日 20:20 ) キャリアブレイン

 救急医療体制が弱く、医療機関の人員も不足している―。埼玉県が抱える医療の課題について、市民団体の関係者や大学生らの“市民委員”が話し合う会議が26日、さいたま市内で開かれた。委員らは3つのグループに分かれ、医療を受ける側の目線で、現状の問題点や改善すべき事項を挙げた。【新井哉】

 この会議は、昨年1月に埼玉県久喜市の男性が救急搬送時に病院から36回断られて死亡した事案などを受けて設置されたもので、今年5月から3回にわたり、救急や在宅医療にかかわる医師らから意見を聞くなどしてきた。

 4回目となった同日の会議では、これまでの議論や検証を踏まえ、委員の意見を集約するためのワークショップを実施した。日ごろから感じたり、不十分だと思ったりしている県内の医療提供体制の問題点などを集約することで、効果的な政策提案につなげる狙いがあるという。

 委員らは、伊関友伸委員(城西大経営学部教授)から明治時代に県と議会の対立によって「県立医学校」の予算案が否決されたり、県立病院が廃院となったりした歴史的な経緯や、75歳以上の高齢者の人口推計などの説明を受けた後、グループごとに「在宅医療の支援が不十分」「救急車の適正利用ができていない」といった課題をカードに書き込んだ。

 「医療の質」や「薬」、「教育」などの項目ごとにカードを整理した後、グループの代表者が集約した課題を発表。「よりよい病院で研修を受けようと、医師が東京都内の病院に出てしまう」といった教育体制の問題点のほか、「命にかかわる順にホームページに掲載してほしい」と情報提供の改善を求める意見も出た。

 今回集約した課題などについては、来月16日に開催される会合で、グループごとに改善策や政策を提案する見通しで、今年度内に県に対する提言を取りまとめるという。



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1408/1408069.html
広島土砂災害の避難所に段ボール製簡易ベッドを
日本血栓止血学会がVTE予防を呼びかけ

[2014年8月26日] Medical Tribune / MT Pro

 避難所での雑魚寝生活は,静脈血栓塞栓症(VTE)〔深部静脈血栓症/肺塞栓症(DVT/PE)〕を招きやすい。日本血栓止血学会の榛沢和彦氏(新潟大学大学院医歯学総合研究科講師)は,8月25日に都内で開かれた「世界血栓症デー(World Thrombosis Day)」記者会見・血栓症プレスセミナーで,広島市北部で発生した土砂災害の避難者の健康を守るため,避難所に段ボール製の簡易ベッドを入れるよう呼びかけた。

避難所の環境がVTEの引き金に

 広島市北部で8月20日に起きた土砂災害は,発生から6日目の8月25日現在で死者54人,行方不明者28人を出す大規模な災害となった。政府は,東日本大震災などと同じ「激甚災害」に指定する方針を明らかにしている。難を逃れ避難所での生活を余儀なくされている人に健康上の問題として懸念されるのがVTEである。

 VTEは,長時間,同じ姿勢のまま動かないことが原因の1つと考えられ,最悪の場合は死に至る。避難所では,床に直接または薄いマットや畳などの上に布団を敷き,その周辺に荷物を置いて生活している。他人と同居するストレスに加え,周囲の人に気を遣って極力移動しない,トイレに行く回数を気にして水分補給も十分にしないことなどにより,VTEを発症する条件が整ってしまう。

欧米で問題にならない秘密は「ベッド」

 一般的に欧米におけるVTEの発症率は日本の3〜10倍といわれているが,欧米では避難所生活でVTEが問題になる(VTEリスクが上がる)ことはないという。榛沢氏はその理由として,雑魚寝状態の日本と違い,欧米では簡易ベッドが用意されていることを挙げた。

 実際,1940年代(第二次世界大戦中)のロンドンで,地下鉄ホームでベッドなしの避難生活を余儀なくされた人々の間でVTEによる死亡が増えたことが問題となり,地下避難所に仮設ベッドを導入,それによってVTEが減ったと報告されている。

 2004年に起きた新潟中越地震から避難所での診療に当たってきた同氏は,広島土砂災害の避難所の様子について「新潟中越地震,2007年の能登半島地震,2011年の東日本大震災そして今回と,避難所の環境は何も改善されていない」と指摘し,広島土砂災害の避難所に段ボール製の簡易ベッド(写真)を導入することを提案している。

発災から1〜2週は特に血栓に注意

 また,VTEを予防するには,避難所の環境整備だけでなく避難者自身が積極的に予防に取り組まなければならないという。妊婦や中高年女性,手術後,寝たきり,脚のけが(打撲を含む)がある人などはVTEリスクが高いため,特に注意が必要である。榛沢氏は,避難者自身でできる対策として①昼間は起きて歩く②定期的でこまめな水分摂取③トイレを我慢しない④可能なら弾性ストッキングやスポーツ用のふくらはぎサポーターを着用⑤脚にむくみや痛みを感じたらすぐ医療班に連絡−などを挙げた。同学会では広島の避難者に向けたチラシを作成し,VTEへの注意を呼びかけている。

 これまでの震災避難者の調査では,震災から数年たっても脚の血栓が残り,PEや脳卒中,心筋梗塞の原因になっているという。同氏は「雑魚寝の避難所や車中泊では3日以上で脚,特にふくらはぎの静脈に血栓ができやすくなる。最も血栓の発生が多い時期は発災後7〜14日。明日(8月26日)で発災から7日目を迎える広島土砂災害の避難者では,これからがVTE予防の重要な時期となる」とし,行政も避難者も予防に取り組むよう求めた。

 なお,同氏らは8月26日から現地入りし,許可が取れた避難所に段ボール簡易ベッドを設置するという。

(小島 領平)



http://mainichi.jp/shimen/news/20140826dde041040017000c.html
広島土砂災害:地元の患者、放っておけぬ 被災医師父子が奮闘
毎日新聞 2014年08月26日 東京夕刊

 広島市の土砂災害で最大の避難所になっている市立梅林小学校(安佐南区)で、近くに医院を構える桑原正彦さん(77)と長男健太郎さん(48)の医師父子がボランティアで被災者の診療や健康相談をしている。同地区で約260年にわたって医師だった家系だ。自らの自宅も1階が土砂で埋まったが、「地域を担ってきた責任がある。できることを尽くしたい」と活動している。【大森治幸】

 「避難している人たちの健康状態を診てください」

 同じ地区の山側にあった自宅が被災し、小学校近くの自らの医院に避難していた桑原さん親子に、災害翌日の21日、学校側から依頼があった。

 「ぜひ行きましょう」。二つ返事で快諾した。桑原さんは「地元の医療を担ってきた者としての義務だと思った」と振り返る。その日から毎日、医院の昼休みにあたる午後1〜3時ごろ、梅林小学校の保健室に出向いて診療を続ける。市中心部の広島市民病院に勤める健太郎さんも、非番の日に活動を手伝っている。

 桑原さんは代々医師の家系で、開業は1750年ごろの江戸時代という。現在開設している医院は同校から目と鼻の先。近所の縁から、子供たちの健康診断をする同校の校医も務めてきた。

 保健室には、避難の際にけがをした人や復旧作業中に熱中症になった人、持病用の薬が切れてしまった人たちなどが次々と訪れる。ありあわせのA4サイズの紙が臨時のカルテで、患者の症状などを書き取っている。

 避難中にガラスで足首を切って別の病院で6針を縫ったパート従業員の石原勝さん(63)は、経過を桑原さんに診てもらっているが、「避難所と同じ屋根の下で診てもらえるのは安心だ。遠くまで行かなくて助かる」と感謝する。

 桑原さんは「地元の人たちが苦しんでいるのを放っておくわけにはいかない。必要としている被災者の人がいる限りは続けたい」。校内で子供の心的外傷後ストレス障害(PTSD)の予防法などを保護者に伝えることにも力を入れる健太郎さんは「父の姿を見ていたらじっとしていられなくなった」と話している。



http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014082600565
患者家族にうその手紙=市立病院副院長を処分-岡山
(2014/08/26-15:41)時事通信

 岡山市立総合医療センターは26日、市立せのお病院の50代の男性副院長が、患者の家族に虚偽の内容の不適切な手紙を送付したとして停職3カ月の処分にしたと発表した。副院長は同日付で辞職した。
 同センターによると、副院長は、3月末まで勤務していた市立市民病院に入院していた患者の家族に「病気が悪くなったのは○○医師の責任です。このままだとますます悪くなります。もう黙っておけないスタッフより」などと、虚偽の内容を記した手紙を7月6日付で送付した。
 患者家族から相談を受けた同センターが調査を進めたところ、副院長が市民病院の電子カルテを閲覧していたことが発覚。事情を聞いたところ、手紙送付を認め、「事実と異なることを書いてしまった。申し訳ないことをした」と話したという。同センターは患者の経過確認のため、副院長が市民病院を異動後も、電子カルテにアクセスできるIDを渡していたという。
 せのお病院の津下宏院長の話 医師らに対し、倫理観を持つよう注意する。



http://sankei.jp.msn.com/region/news/140827/oky14082702060001-n1.htm
市立病院副院長を懲戒 患者家族に中傷の手紙 岡山市
2014.8.27 02:06 産經新聞

 岡山市立総合医療センターは26日、市立市民病院を中傷する匿名の手紙を患者家族に送ったとして、同市立せのお病院(同市南区)の50代の副院長を停職3カ月の懲戒処分にしたと発表した。同センターの就業規則違反などによる処分で同日付。副院長は同日付で依願退職した。

 同センターによると、副院長は3月まで勤務していた市民病院の入院患者宅に先月6日、「病気が悪くなったのは○○医師の責任です。病院は隠蔽(いんぺい)しようとしている」「このままだとますます悪くなります」などと書いた手紙を匿名で送っていた。

 患者の家族からの通報で、同病院が電子カルテの閲覧履歴を確認し、副院長が浮上。聞き取り調査で事実を認め、「申し訳ないことをした」と話したという。同センターは「市民病院を誹謗(ひぼう)し、医師を中傷するのはあってはならない反社会的行為。法人の信用を失わしめる」と処分理由を説明した。法的措置は考えていないという。

 市民病院とせのお病院は今年4月から地方独立行政法人市立総合医療センターに移行している。

 また、同日付で医師の指示がないのに自分の長男や義母のX線、CT画像撮影を行った同病院の40代放射線技師を停職1カ月の懲戒処分にした。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43626.html
医療費の水準、最高は福岡- 最も低い千葉との差は1.38倍に縮まる
( 2014年08月26日 21:40 )キャリアブレイン

 厚生労働省は26日、2012年度の医療費の地域差の分析結果を公表した。都道府県ごとの一人当たりの医療費を、年齢構成による差を補正して指数化した「地域差指数」が最も高かったのは福岡で、全国平均を1とした場合に1.208だった。一方、最も低かったのは千葉の0.874。2県の順番は前年度と変わらず、その差は1.39倍から1.38倍に縮まった。【佐藤貴彦】

 地域差指数の基となっているのは、市町村国民健康保険と後期高齢者医療制度の情報。指数が1より高いほど、医療費の水準が高いことになる。福岡の次に高かったのは高知(1.161)で、以下は長崎(1.159)、佐賀(1.158)、北海道(1.155)などと続いた。一方、千葉の次に低かったのは新潟(0.877)で、静岡(0.881)、長野(0.889)、茨城(0.893)も低かった。

 指数を市町村国保だけで見ると、最高は佐賀(1.182)、最低は茨城(0.896)。2県も前年度と順番が変わらず、差は1.33倍から1.32倍に縮まった。一方、後期高齢者医療制度だけの場合は、最高が前年度と変わらず福岡(1.243)なのに対し、最低は、岩手から新潟(0.811)に入れ替わった。最高と最低の差は、前年度の1.54倍から1.53倍になった。

 指数の算出に当たり、年齢構成による影響を補正するのは、高齢者が多いほど医療費が高くなる傾向があるため。年齢構成による影響を補正しない医療費の実績は12年度、一人当たりの最高が、高知の62万5000円。最低は千葉県の40万1000円で、全国平均は48万7000円だった。

 市町村国保だけならば、平均は31万円で、最高が山口(38万3000円)、最低が沖縄(26万6000円)。後期高齢者医療制度のみでは、平均は90万5000円で、最高が福岡(115万5000円)、最低が新潟(72万9000円)。



http://www.sankeibiz.jp/econome/news/140827/ecc1408270500001-n1.htm
医療費、今年度40兆円超も 13年度概算、11年連続最高
2014.8.27 05:00 Sankei Biz

 厚生労働省は26日、2013年度に病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた医療費が概算で39兆3000億円となり、11年連続で過去最高を更新したと発表した。前年度と比べ8000億円増え、伸び率は2.2%。高齢化に加え、医療技術の高度化も影響した。このペースが続けば14年度にも40兆円に届く可能性がある。

 12年度の医療費の地域差分析も公表。都道府県別の1人当たり医療費が最も高い高知県と最も低い千葉県では1.5倍超の開きがあった。

 政府は医療費抑制のため入院治療から在宅医療への移行を促し、都道府県ごとの医療費支出目標を15年度から導入することを目指している。医療費の膨張は国の財政を圧迫しており実効性ある対策が求められそうだ。

 13年度の1人当たりの医療費は前年度から7000円増え30万8000円。75歳未満が3000円増の20万7000円だったのに対し、75歳以上は1万2000円増の92万7000円と大きく膨らんだ。

 医療費を診療別にみると、外来と調剤が20兆6000億円で全体の52.6%を占めた。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF26H0D_W4A820C1000000/
医療費39.3兆円、高齢化で最高更新 13年度2.2%増
2014/8/26 15:40 日本経済新聞

 厚生労働省は26日、2013年度の概算の医療費が前年度比2.2%増の39兆3千億円になったと発表した。11年連続で増え、過去最高を更新した。受診頻度が多い高齢者が増えたのに加え、先進的な薬や手術などを使うなど医療の高度化もあり、費用が増えている。

 概算医療費は労働災害や全額自費の自由診療などを除いた医療費の速報値。1人あたりの医療費は約30万8千円で、やはり過去最高となった。

 75歳以上の医療費は1人あたり92万7千円で、74歳以下の4.5倍近い。医療費の単価にあたる1日あたり医療費は1万5213円で、3.1%増えた。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS26H01_W4A820C1MM0000/
安心のコストなお拡大 厚労予算、過去最大に
2014/8/26 12:11 日本経済新聞

 厚生労働省は26日、2015年度予算の概算要求を自民党厚生労働部会に示した。要求額は高齢化に伴う社会保障費の自然増8155億円を含め、今年度当初予算(30兆7430億円)に比べ3%増の31兆6688億円で、過去最大となった。保育所の待機児童対策に6200億円を計上。成長戦略や地方創生に重点配分する特別枠には女性の活躍推進など2443億円を盛り込んだ。

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 他省庁の概算要求もほぼ固まり、すべての省庁の要求総額は今年度当初予算(95兆8823億円)に比べ約6兆円増の101兆円程度に達する見通し。年末の予算編成に向け、財務省が要求内容を絞り込む。国の予算全体の3割を占める社会保障費の伸びをどのように抑えるかが焦点となる。

 社会保障費が大半を占める厚労省予算が要求段階で30兆円を超えたのは3年連続。特別枠分を除く内訳をみると、医療は今年度当初比2%増の11兆1352億円。高齢化だけでなく、技術の高度化で治療費が伸びる。年金も2%増の10兆9591億円。国が給付額の半分を負担している基礎年金の受給者が増えているためだ。介護は5%増の2兆7618億円。

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 特別枠には、地方自治体と連携した雇用の創出に366億円を計上した。企業の女性登用を促す目標や行動計画を定めた企業に最大20万円の助成金を出す制度も盛った。医療分野の研究開発に512億円、再生医療の実用化などに54億円を求める。患者の希望で保険診療と保険外診療を組み合わせて受けられる「患者申し出療養」の創設に向け、海外事例の調査費なども盛り込んだ。

 15年10月に消費税率を10%に引き上げるかどうかが決まっていないため、要求では消費増税を前提とした子ども・子育て支援の充実や、財政が厳しい国民健康保険への国費投入など1.8兆円強(地方負担含む)分は「事項要求」とした。

 事項要求の扱いは年末の予算編成までに決定する。今年度予算では8%への消費増税が予算要求後に決まり、結果として当初予算は要求額を1800億円上回った。

 厚労省以外も増額要求が相次ぐ見通し。公共事業費が多くを占める国土交通省は今年度当初比16%増の6.6兆円強を要求する。小中一貫教育を推進する文部科学省は10%増の5.9兆円程度、農林水産省は14%増の2.6兆円強とする。島しょ防衛強化のため防衛省も3%増で、過去最大の5兆円強を求める。

 総務省は地方交付税交付金を減額要求する方針だ。景気回復による地方税収の回復を受け、国から地方自治体への財政支援を16兆円程度に縮小できると見込むからだ。

 財政難で政府は毎年度、多額の赤字国債を発行している。債務残高は増え続けているため、財務省は国債の元利払い費を今年度当初予算(23兆2702億円)より多い26兆円程度を要求する。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/245268/?category=report
東大が説明会、「不満残るも、ほぼ満足」
不正疑惑に不安抱く学生の要望で「臨床研究を考える会」

2014年8月26日 橋本佳子(m3.com編集長)

 東京大学医学部・医学系研究科は8月25日、同大医学部生を対象に、「臨床研究について考える会」を開催した。相次ぐ臨床研究をめぐる不正疑惑に対し、医学部医学科6年生の岡崎幸治氏らが、公開質問状を出し、学生向けの説明会の開催を要望していた(『東大総長の回答、「残念」と医学生』を参照)。

 考える会は医学部生限定で、非公開。終了後、岡崎氏のほか、公開質問状に名を連ねた、木村悠哉氏、斎藤宏章氏、吉田礼氏の計4氏が取材に応じ、異口同音に、「大学側は、真摯に学生に向き合おうという姿勢だった。不満が残る部分があるものの、おおむね目的は達成し、ほぼ満足」との感想を述べた。大学側は当初、「臨床研究に関する説明会」と案内していたが、「臨床研究について考える会」との名称に変わった。医学部長の宮園浩平氏からは、「今後の臨床研究の在り方について、学生の意見も聞きたい」との趣旨説明があったという。

 「ほぼ満足」の理由は、岡崎氏らが公開質問状を提出したのは、不正疑惑についてマスコミを通じて耳にするだけで、大学側から直接説明を聞きたいと考えたことがきっかけであり、それが実現したからだ。十分な質問の時間もあった上、今後の不正防止対策の具体策が示された。東大では9月中にも、COIマネジメントを徹底するため、チェックリストで各研究者が確認する方式を導入する予定だという。

 出席した医学部生は約40人。岡崎氏らは、夏休み明け初日のため、もっと少ないと思っていた一方、大学側はもう少し多くの出席者を期待していたようだ。学生の要望を機に開いた会だが、宮園医学部長からは、会の開催を前向きに捉え、「医学部生全員に臨床研究について考える機会を持ってもらいたい」との発言があり、今後、倫理教育の一環として、今回のような会を開いていく方針が示された。

 一方、「不満」の第一は、岡崎氏らは、降圧薬ディオバンの「VART研究」、白血病治療薬の「SIGN研究」、アルツハイマー病の「J-ADNI研究」という、いずれも東大医学部の教授がかかわった3つの臨床研究に関する説明を求めていたが、「VART研究」の説明がなかったこと。「VART研究」は現東大教授が千葉大時代に行われたため、「東大からの意見はない」ことなどが理由だという。

 「先生方が学生に真摯に向き合う様子を社会に見てもらうことが、東大医学部の信頼回復につながる」(岡崎氏)と考えていたため、公開での開催を求めたものの、「非公開」だった点も不満な点だ。大学側は、学部学生への倫理教育の一環と捉えていたため、参加に当たっては、学生証の提示を求めた。静止画の撮影、録画、録音も禁止された。

 さらに、各研究に携わった教授からの説明を求めていたが、実際には「SIGN研究」は、予備調査委員会委員長の斎藤延人氏(東大病院副院長)、「J-ADNI研究」は、予備調査委員会委員長の岩中督氏(東大病院副院長)がそれぞれ説明。この点については、当初「不満」だったが、会の後は「ほぼ満足」に変わっている。

 両調査とも、この6月に報告書をまとめた(『J-ADNI「見解の相違」で混乱、「改ざんなし」東大調査委』を参照)。岡崎氏らは、報告書を読み上げるだけの説明にとどまることも想定していたが、実際には斎藤、岩中の両副院長とも、約20分間、学生向けに分かりやすく説明。研究を知らない学生にとっては「噛み砕いた説明」、既に知っている学生には、「報告書以上の内容はなかった」との感想だが、当事者による説明よりも、公平な説明を聞けたのではないかと、学生らは見る。


右から、東京大学医学部医学科6年生の岡崎幸治氏、斎藤宏章氏、吉田礼氏、木村悠哉氏。
 グループディスカッションも実施

 「臨床研究について考える会」は、午後5時から開始。当初、1時間30分の予定だったが、約2時間に上った。

 大学側の参加者は、宮園医学部長、門脇孝病院長、斎藤氏と岩中氏の両副院長の4人。医学部生は、5、6年生を中心に約40人。

 まず、斎藤副院長が「SIGN研究」を、岩中副院長が「J-ADNI研究」をそれぞれ説明、門脇病院長が臨床研究の基本を解説した。持ち時間は各20分。その後、約40人が5つのグループに分かれ、説明・解説への感想や疑問、さらには臨床研究の改善点を約15分ディスカッションし、それを踏まえ、残る約45分間、質疑応答するという流れだった。

 門脇病院長は、医学の発展には臨床研究が必要であることを説明、研究実施に当たっては、「倫理性、COIマネジメント、正確性」を担保することが重要だとした。その上で、日本における臨床研究の問題点として、COIマネジメントをチェックする組織の不在や、研究資金確保の在り方を挙げた。研究資金については、(1)企業の奨学寄付金、(2)複数の企業が拠出し合う基金方式、(3)公的資金――などがあるとし、(1)の問題点などを説明したという。

 医学部生のCOIマネジメントへの関心高く

 医学部生らからは、多様な意見や質問、提言が出た。中でも多かった一つが、COIマネジメントに関するもの。昨今の臨床研究で、製薬企業の関与に対し、社会的に厳しい目が向けられていることを医学生らも肌で実感しているようだ。

 門脇病院長は、研究資金についての質問に答え、透明性や公平性を図るためにも、前述の(2)の基金方式を、個人的にこれまでと同様、今後も提言していくとした。

 そのほか、医学部生からは、「企業資金による臨床研究では、医師は企業の方を見がちなため、患者の立場に立ち、臨床研究に関わる組織」「研究資金配分前に、研究プロトコールをチェックする組織」などの必要性のほか、「いくらルールを作っても、それが徹底されなければ意味はない。モラル教育も重要」などの意見が上がったという。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/08/26/245346/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140826&mc.l=58784556
大学の財務基盤強化訴え 研究者雇用も、11大学提言
共同通信社 2014年8月26日(火) 配信

 東京大など国立大9大学と早稲田大、慶応大の計11大学の学長らが26日、都内で記者会見し、先端研究を支えるための財務基盤の強化と、若手研究者の雇用の安定を求める提言を発表した。

 提言では、日本では国立大の運営費交付金が削減され、私立大の私学助成が伸び悩み「教育、研究環境の劣化が急速に進んでいる」として、科学研究費補助金などの拡充を求めた。中国やシンガポールなどのアジア諸国では、科学技術への投資が戦略的、集中的に行われ、論文数が増え、世界大学ランキングの評価を上げていると指摘した。

 また日本では「若手研究者の雇用環境の悪化は深刻だ」として、研究者の雇用増員計画や女性研究者の充実が必要だと指摘した。

 会見では「このままでは日本の大学の研究力の存在感が薄れる」(永田恭介(ながた・きょうすけ)・筑波大学長)「若手にしわ寄せがいっている」(山口佳三(やまぐち・けいぞう)・北海道大学長)などの訴えが相次いだ。



http://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/news/20140826-OYTNT50625.html
ドクターヘリ「来年度早期に」 知事
2014年08月27日 読売新聞

 県が導入に向けた準備を進めているドクターヘリについて、石井知事は26日、「来年度のできるだけ早い時期に運航を始めたい」と述べ、9月補正予算で関連費用を計上する考えを明らかにした。県は、共同運航する予定の岐阜県と協議を進める。

 この日、医師や消防の関係者でつくる「県高度救急医療体制検討会」は、3月からヘリの必要性を話し合ってきた結論として、「効果が十分見込まれることから、本県においても導入すべき」という報告を取りまとめ、会長の馬瀬大助・県医師会長から石井知事に提言した。

 石井知事は「答申の趣旨を生かして、岐阜県と具体論を詰めて、議会に諮りたい」と応じた。

 ドクターヘリは医師や医療機器をのせて救急現場に向かうため、救命率の向上が期待される。7月には石井知事が岐阜県の古田肇知事との会談で、ヘリの共同運航を呼びかけていた。

 県によると、ヘリの導入には半年から1年程度かかる。岐阜県とも具体的な運航方法を協議する必要があるため、運用開始は早くても来年度となる見通し。


  1. 2014/08/27(水) 05:51:20|
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