Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

8月22日 

http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/teamiryou/1349396.htm
「チーム医療推進のための大学病院職員の人材養成システムの確立」における事業結果報告書について
平成26年8月22日 文部科学省

 このたび、「チーム医療推進のための大学病院職員の人材養成システムの確立」事業(平成23年度~平成25年度:大学改革推進等補助金)に採択された8大学について、補助事業が終了したことに伴い、3年間の取組実施状況やその成果等を「事業結果報告書」として取りまとめました。

1.事業目的・概要

 近年、医師不足や医療の高度化・複雑化に伴う業務の増大により医療現場が疲弊している中、多種多様な医療スタッフが、高い専門性に基づいて目的と情報を共有し、業務を分担するとともに、互いに連携・保管し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供する「チーム医療」の実践が求められています。
 「チーム医療推進のための大学病院職員の人材養成システムの確立」は、大学病院において、専門職種の積極的な活用、多職種間協働の推進、効率的なサービスの向上を目的としてチーム医療や役割分担を推進するとともに、それに必要な各種医療スタッフの人材養成のための教育プログラムを開発・実践する大学病院を支援することにより、医療・生活の質の向上、医療スタッフの負担軽減、医療安全の向上を図るために実施するものです。

<事業実施期間>  平成23年度~平成25年度(3年間)
<事業選定件数>  8件 (国立大学:5件、私立大学:3件)

2.事業結果報告書について

 各大学の「事業結果報告書」は下記のとおりです。
 本事業の成果に関しましては、社会に広く情報発信するとともに、今後の大学病院における人材養成機能の更なる充実に役立ててまいりたいと考えております。

東北大学事業結果報告書 (PDF:901KB)
筑波大学事業結果報告書 (PDF:2700KB)
岡山大学事業結果報告書 (PDF:737KB)
広島大学事業結果報告書 (PDF:670KB)
九州大学事業結果報告書 (PDF:4060KB)
昭和大学事業結果報告書 (PDF:2430KB)
近畿大学事業結果報告書 (PDF:732KB)
産業医科大学事業結果報告書 (PDF:3150KB)



http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/igaku/1349753.htm
「周産期医療に関わる専門的スタッフの養成(平成21年度選定)」における事業結果報告書について
平成26年8月22日 文部科学省

 このたび、「周産期医療に関わる専門的スタッフの養成(平成21年度選定)」事業(平成21年度~平成25年度:大学改革推進等補助金)に採択された15大学について、補助事業が終了したことに伴い、5年間の取組実施状況やその成果等を「事業結果報告書」として取りまとめました。

1.事業目的・概要

 我が国の医療は、深刻な医師不足の地域や地域医療の崩壊により、国民が安心して医療を受けることが困難な状況にあり、医療提供体制の強化は喫緊の課題です。そのため、地域医療の最後の砦(とりで)であり、医療人材の養成や高度医療の提供といった使命・役割を担っている大学病院において、「周産期医療に関わる専門的スタッフの養成」事業を実施しています。
 本事業は、次代を担う若手医師の教育環境整備や、女性医師の勤務継続支援・復帰支援等の教育指導体制の充実を行うなど、先駆的な事業を実施する大学病院を支援することにより、大学病院の人材養成機能を強化し、医師の過重労働の軽減や、大学病院及び地域の周産期医療体制の構築を行うことを目的としています。

<事業実施期間>  平成21年度~平成25年度(5年間)
<事業選定件数>  15件 (国立大学:9件、公立大学:1件、私立大学:5件)

2.事業結果報告書について

 各大学の「事業結果報告書」は下記のとおりです。
 本事業の成果に関しましては、社会に広く情報発信するとともに、今後の大学病院における人材養成機能の更なる充実に役立ててまいりたいと考えております。

東北大学事業結果報告書 (PDF:737KB)
筑波大学事業結果報告書 (PDF:972KB)
富山大学事業結果報告書 (PDF:764KB)
浜松医科大学事業結果報告書 (PDF:2220KB)
三重大学事業結果報告書 (PDF:521KB)
徳島大学事業結果報告書 (PDF:2330KB)
高知大学事業結果報告書 (PDF:1340KB)
九州大学事業結果報告書 (PDF:1080KB)
琉球大学事業結果報告書 (PDF:1140KB)
横浜市立大学事業結果報告書 (PDF:848KB)
自治医科大学事業結果報告書 (PDF:694KB)
昭和大学事業結果報告書 (PDF:490KB)
東京女子医科大学事業結果報告書 (PDF:1240KB)
大阪医科大学事業結果報告書 (PDF:1500KB)
兵庫医科大学事業結果報告書 (PDF:1880KB)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43603.html
医学生らが日医役員と交流- 女性医師が出産との両立で助言も
( 2014年08月22日 20:39 )キャリアブレイン

 日本医師会は22日、医学生と日医役員との交流会を日医会館で開催した。横倉義武会長は、全国から集まった60人以上の医学生らに対し、昨年定めた日医綱領や、日医として個別の政策への是非を判断する基準に触れ、医療の現状を説明した。また、交流会では現場医師らが講演し、その後のフロアとのやりとりでは、出産・育児とキャリアの両立の秘訣にまで話が及んだ。【丸山紀一朗】

 シンポジウムでは、▽金子伸吾氏(済生会西条病院循環器科医長・心血管カテーテル室長)▽原澤慶太郎氏(亀田総合病院在宅医療部)▽吉田穂波氏(国立保健医療科学院生涯健康研究部主任研究官)▽吉本尚氏(筑波大医学医療系地域医療教育学講師)-の4人が講演した。

 講演後、医学生が出産・育児とキャリアの両立のこつを聞いたところ、産婦人科医の吉田氏は、「多く患者から教えてもらったのは『早く産め、たくさん産め』ということだ」と回答。若いうちに妊娠や出産に慣れることで精神的にも肉体的にも負担が減るという「基本」を知っていたことが、キャリアにもプラスになったと説明した。



http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/locality/20140822000416
地域医療に理解深める/医学生がさぬき市で研修
2014/08/22 17:45 四国新聞

 医学生がへき地や過疎地の医療現場で地域医療について理解を深める研修が22日、香川県さぬき市寒川町の市民病院などで始まった。医学生は市内の診療所や福祉施設を見学したほか、先輩医師らとのグループワークなどを通じ、地域から求められる医師像について思いを巡らせた。23日まで。

 研修は、県出身の医学生らに、地元で医療を支える志を持ってもらおうと、県などが「地域医療スピリット」と銘打ち、2009年から県内各地で開催。6回目の今年は、自治医大と香川大医学部の学生計20人が参加した。

 市民病院の徳田道昭院長が講演し、「市民病院には医療の提供のほか、地域の保健、医療、福祉・介護をコーディネートする役割が求められている」などと説明。その後、市社会福祉協議会が運営する同市鴨庄の福祉施設や、同施設で個人が経営する診療所などを訪れ、地域医療や福祉の現場にも触れた。

 自治医大3年の三好由佳さん(23)=東かがわ市出身=は「在宅医療に関心がある。地域医療の現状を知ることで、これから先、自分が目指すべき方向性を見いだす参考にしたい」と話していた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43598.html
集中豪雨で2割近くの診療所が休診- 京都・福知山市
( 2014年08月22日 16:00 )キャリアブレイン

 集中豪雨で大きな被害を受けた京都府福知山市で、建物や設備が浸水し、休診に追い込まれている診療所が全体の2割近くに上ることが、福知山医師会への取材で分かった。レントゲン機器などの医療機器のほか、紙のカルテが水浸しになったケースもあるという。同医師会と府医師会では、被災した会員に見舞金を支払うなど復旧を支援する。【敦賀陽平】

 福知山医師会の会員約100人のうち、開業医は全体の6割を占める。高尾嘉興会長によると、このうち内科や整形外科など、11件の診療所の医療機器が被災し、現在も10件が休診しているという。

 被害を受けた医療機器は、吸入器(ネブライザー)や超音波機器、レントゲン機器などで、1階に置かれていた紙のカルテやパソコンが浸水した診療所もあった。

 高尾会長は「状況をすべて把握しきれていないが、最悪の場合、被害額は数千万円に上る。再開までに3か月かかるという話も聞いている」と話す。府医師会では、週明けの28日に幹部が現地を訪れ、高尾会長にお見舞金を手渡すとしている。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201408/20140822_11027.html
宮城県が宮城大医学部検討委の会合をあす開催
2014年08月22日金曜日 河北新報

 東北への大学医学部新設に名乗りを挙げている宮城県は21日、県内外の有識者らでつくる「宮城大医学部教育課程・教員等採用検討委員会」の初会合を、23日に県庁で開催すると発表した。
 委員は10人。がん研有明病院(東京都江東区)院長で、宮城大医学部長候補の門田守人氏ら大阪大関係者に加え、東北大や医療機関の関係者らで構成する。委員長には村井嘉浩知事が就く見通し。
 検討委は、文部科学省から宮城大医学部構想が採択された場合のカリキュラム編成や教員・医師の確保に関する方策などを議論し、具体化させるのが狙い。
 初会合では県が構想を説明し、非公開で教員・医師の確保策などをめぐり意見を交わす。
 門田氏と村井知事のほか、委員は次の通り。

 石井正東北大病院総合地域医療教育支援部教授▽石橋忠司東北大大学院医学系研究科副研究科長▽岸本忠三大阪大免疫学フロンティア研究センター特任教授▽北村惣一郎地方独立行政法人堺市立病院機構理事長▽菅村和夫地方独立行政法人宮城県立病院機構理事長▽西垣克宮城大学長▽西田幸二大阪大大学院医学系研究科主任教授▽久道茂宮城県対がん協会長



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/243314/?category=report
学会開催希望の都市、1位東京、2位札幌◆Vol.6
「利便性」「食事」「観光」重視の傾向

2014年8月22日 池田宏之(m3.com編集部)

Q.6 国内学会を開催してほしい都市 (単位:人)
   1位   東京23区  214
   2位   札幌     164
   3位   福岡     106
   4位   京都     105
   5位   大阪     86
   6位   那覇     77
   7位   横浜     53
   8位   神戸     37
   9位   名古屋    34
  10位   仙台     18
  10位   金沢     18
  12位   岡山     12
  13位   鹿児島    11
  14位   広島      9
  14位   松山      9
  16位   北九州     8
  17位   熊本      7
  18位   盛岡      6
  18位   宇都宮     6
  18位   千葉      6
  18位   長野      6
  18位   徳島      6
  23位   さいたま    5
  23位   富山      5
  23位   奈良      5
  23位   高松      5
  23位   高知      5
  28位   青森      4
  28位   福島      4
  28位   中部その他   4
  31位   秋田      3
  31位   山形      3
  31位   川崎      3
  31位   相模原     3
  31位   新潟      3
  31位   福井      3
  31位   堺       3
  31位   和歌山     3
  31位   松江      3
  31位   北海道その他  3
  41位   前橋      2
  41位   静岡      2
  41位   大津      2
  41位   鳥取      2
  41位   山口      2
  41位   佐賀      2
  41位   長崎      2
  41位   大分      2
  41位   宮崎      2
  41位   九州・沖縄その他 2
  51位   水戸      1
  51位   甲府      1
  51位   津       1
  51位   近畿その他   1
  51位   中国その他   1
  51位   四国その他   1
  57位   岐阜      0
  57位   浜松      0
  57位   東北その他   0
  57位   関東その他   0
  57位   北陸その他   0
        特にない   26

Q.6では、「国内学会を開催してほしい都市」について、3つまで選択可能な形式で聞いた(回答者数:506人)。選択肢は、都道府県の県庁所在地と政令指定市をメインに作成した。

 1位は、「東京23区」で214人となった。理由として、多くは、交通の便の良さや、宿泊場所の確保しやすさを挙げている。実際に、大規模な学会を実施するための施設も揃っており、学会を開催しやすい都市でもあるのは間違いない。

 2位は、「札幌」で164人、3位は「福岡」で106人。ともに大都市圏から離れた地方都市が人気だった。任意で聞いた回答理由では、「観光と料理」(札幌、福岡の選択会員)「歴史、美術館・博物館も同時に訪れたい」(福岡の選択会員)というように、食事の豊かさと観光を理由に挙げる医師が多かった。

 4位は「京都」で105人、5位は「大阪」で86人。全体として「利便性」「食事」「観光」の観点から評価の高い都市が並んだ。「利便性」は落ちるものの、観光地として人気の高い「那覇」も77人で6位に入った。

 東日本大震災からの復興を兼ねて、被災地の「盛岡」「仙台」「福島」を選んだ医師も少なくなかった。

 人気がなかったのは「岐阜」と静岡県の「浜松」で、ともに回答した医師はいなかった。「水戸」「甲府」「津」は、いずれも1人のみ。「利便性」「食事」「観光」、いずれの観点からも、上位の都市に比べて、魅力の薄いことが、低迷の原因とみられる。

 回答では、自分の居住地や出身地を選んだ医師も多かった。理由として、「名門コースでゴルフがしたい」、「病院から離れたい」といった回答もあった。

 都市として「その他」の回答では、北海道の「函館」、兵庫県の「姫路」、長野県の「軽井沢地区」、沖縄県の「宮古島」を挙げた会員もいた。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/243020/?category=special
「マニュアル医師」は専門医にあらず◆Vol.2
リサーチマインド養成の視点が重要

2014年8月22日 司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――今の専門医制度は、3階建て、1階部分の基本領域は19と決まっていますが、2階、さらには3階部分の再整理が必要という議論になると思います。

池田 そのためにも、日本の医療全体を考え、グランドデザインについて、あらかじめ議論しておく必要があります。基本領域は、日本の医療の基盤をなす診療領域なので、関係学会の先生方に入ってもらい、議論を活性化させる。基本領域の上にサブスペシャリティを置く。この点までは、皆さんの共通理解が得られていると思います。

 さらに「サブスペシャリティの上のサブサブスペシャリティ」まで細分化して専門医とするのか、あるいは技術認定を専門医制度の中でどのような位置付けにするか。この点も非常に重要です。「この技術を患者さんに提供するのであれば、一定のトレーニングを受けるべき」という形で認定しないと、患者さんに不利益を与えることにもなりかねません。どんな形で進めれば、国民に理解される形になるのかを考えておかなければなりません。

 以前、専門医を取得していたにもかかわらず、腹腔鏡下手術を術者として初めて施行した結果、患者さんが死亡した事件がありました。そのような不幸は、決して起きてはいけない。「この専門医だったら、この手技ができて当たり前」という考え方が必要です。例えば、脳血管内手術であれば、脳神経外科の専門医がさらにトレーニングを受けて、その技術を認定するという考え方が求められます。これは、経験すべき症例数などを考えると、医療の集約化にもつながる話です。外科系の技術認定は、日本専門医機構にとっても重要な課題だと考えています。

國土 私自身の場合、「3階部分」は肝胆膵外科ですが、この部分については、私も池田先生の意見に賛成で、技術認定がいいと考えています。しかし、これはまだコンセンサスが得られていない議論で、「3階部分」にも専門医制度を作るべきだと考えている人もいるので、急いで議論しなければいけない課題です。

池田 その点については、たたき台はある程度、日本専門医機構で作成した方がいいと考えており、早急に議論を始めます。その上で、関係学会と議論を深めていきます。

嘉山 日本脳神経外科学会の関連学会の一つに、日本術中画像情報学会があります。私は日本脳神経外科学会の理事長として、先日開催された学会で、「この学会が、専門医制度を作るのはふさわしくない。自己研さんの場なので、その視点でしっかり勉強してほしい」とあいさつしたのです。

 専門医制度や技術認定以外にも、さらに自己研さんのための学会もあると思うのです。一定の研修をしたら、「受講証」を発行する。それを院内であれば、掲示してもいい。このような考えで、日本脳神経外科学会では、「3階」の部分は作らず、「2階建て」で対応する方針です。最初は、関連学会の中でも独立しようとする動きがありましたが、今はこの方針で日本脳神経外科学会と一緒にやっていく方針で落ち着いています。

池田 独立して学会を作り、専門医制度を創設するのは、あまり賢いやり方ではないと思うのです。先ほどもお話した通り、それが結局、多くの問題を生んできたからです。やはり基本領域の学会をはじめ、関係する学会と連携を取りながら、どんな医師を養成していくのかを考える必要があります。

――「2階建て」プラス技術認定という方向で検討しているとのことですが、その根底には、どの分野の専門医であっても、「裾野の広さを持っているべき」という考えがあると思います。

池田 そうですね。

國土 日本外科学会の専門医は、歴史もあり、ジェネラリストを養成するプログラムになっています。専門医取得のためには、350例の手術経験が必要で、そのうち120例は、術者でなければいけない。外科学会の専門医は、現在でも自他ともに認められているので、そのまま第三者機関にも認めてもらいたいと思っています。

池田 米国の外科専門医のプログラムでは、手術の知識や技術だけでなく、術後ケアの在り方なども含めて、かなりの時間をかけて、相当厳しいトレーニングをします。日本外科学会の専門医研修のプログラムを見せていただきましたが、それに匹敵する内容だと思います。

 さらに、いつも問題になるのですが、研修プログラムの中に、リサーチをどう組み込むかについても、大きな問題です。米国には、3年間のプログラムに、2年間のリサーチを加えて、計5年間のプログラムとして専門医育成に当たっている施設もあります。とても人気があるプログラムだそうです。

國土 今回の専門医制度改革について、「リサーチがないがしろにされる」との危機感を持つ医師もいます。

池田 大学などでは、臨床の研修に加えて、2年程度のリサーチを入れた研修プログラムを作り、それをアピールしてもいいと思うのです。そこに皆が応募し、そのプログラムを終えた医師は、「同じ領域の専門医であっても、一味も、二味も違う」と認められるようになればいい。

國土 新たな専門医制度がスタートすると、若い医師たちの間では、専門医取得が第一になり、「学位なんか、要らない」という極端な風潮になる懸念もあります。

池田 以前、日本内科学会でアンケートしたことがあります。私が若い頃は、8割程度の医師が学位取得を目指していましたが、アンケートでは「学位を取りたい」と考える医師は、2、3割にとどまり、一方で、8割くらいは、「専門医を取りたい」と回答していました。

國土 今の医学生に、「学位と専門医、どちらをまず取るか」を聞くと、多くが「専門医」と答えます。しかし、アカデミックな考え方、科学的な考え方ができずに、技術習得のみで専門医を取得してしまうと、医学の進歩にはつながらず、結局は医療のレベルが低下する危機感を皆、持っています。

嘉山 池田先生には以前、お話したのですが、日本脳神経外科学会はこの8月の理事会で、専門医の受験資格に、「査読者がいるジャーナルに、筆頭著者として研究論文を書いた経験がある」という条件を追加することを決定します。反対の意見もありましたが、「ショック療法」を行わないと、大学教授もリサーチをなかなか教えない。リサーチマインドに欠ける専門医はあり得ません。「マニュアル医師」は、専門医とは言えず、いい医療も、医療レベルの向上も期待できません。「リサーチマインドの育成は、学会のため」という人が時にいますが、それはとんでもない話です。

池田 実は厚労省の「専門医の在り方に関する検討会」でも、リサーチに関する話題を出したのです。しかし、「ここは専門医制度を議論する場なので、医学研究の話題はあまり出さないでほしい」と言われました。研究と言うと、基礎研究をイメージする人が多いのですが、臨床研究の重要性は言うまでもありません。また基礎研究と並行して進める臨床研究は、いくらでもあります。

國土 「研究のための研究」なども以前はあったかもしれませんが、そうした研究を求めているわけではありません。

池田 外科系であれば、臨床の第一線で手術している医師が、さまざまな工夫をする中で、「こんな機器を作ったらどうか」などと現場から提案して、医療機器の開発が進むわけです。

嘉山 物理化学の知識や、リサーチマインドがなければ、そうした発想は出てこない。

國土 外科医は、同じ手術を行う場合でも、日々さまざまな工夫、改善を重ねているわけです。それは科学的な考え方に基づいているわけで、その素養がなければ、いくら手先が器用でも、進歩はありません。

池田 その意味で、専門医制度に、リサーチという視点をいかに入れるかは今後の大きな課題です。各研修施設がプログラムを作成する際に、特徴を打ち出すことにもつながります。大学院制度と一体として考える大学があっても、いいと思います。厚労省は専門医のプログラム作成に今年度から補助を出しますが、そうした発想を現時点では持っていません(『厚労省「専門医認定支援事業」が“迷走”』を参照)。ぜひ日本の専門医制度を支援するための補助の在り方を考えてもらいたいと、厚労省に訴えています。

 ぜひ各大学で、さまざまなアイデアを盛り込んだ専門医のプログラムを作っていただきたい。これは先生方に強くお願いしたい点です。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43601.html
地域ケア病棟届け出済み、会員の1割弱- 日慢協と地域ケア協会が合同調査
( 2014年08月22日 18:27 )キャリアブレイン

 日本慢性期医療協会(武久洋三会長)と地域包括ケア病棟協会(仲井培雄会長)が合同で、両協会の会員病院に実施したアンケート調査では、地域包括ケア病棟入院料か地域包括ケア入院医療管理料を先月末時点で届け出ていたのは、回答した490病院中43病院(8.8%)だった。武久会長が、21日に開いた記者会見で明らかにした。【佐藤貴彦】

 調査によると、病棟単位の地域包括ケア病棟入院料1を届け出ていたのは20病院。同入院料1より点数が低い同入院料2は、2病院が届け出ていた。一方、病室単位の地域包括ケア入院医療管理料1は16病院、同管理料2は5病院が届け出済みだった。

 また、今年3月末時点で亜急性期入院医療管理料を届け出ていたのは76病院だったが、先月末の時点では47病院に減っていた。同管理料は、来月末までで廃止されることになっている。



https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/244276/?category=opinion
患者への花は断るべきでない
責任回避のために全てを奪うな

2014年8月22日 岩田健太郎(神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授)
m3.com

 病院では患者への見舞いの花が持参されることは多い。しかし、それが感染管理上の理由で禁止されることが国内でも国外でもある。日本では2005年2月25日の朝日新聞の記事「病室花はどこいった」以来、禁止の態度を取る医療機関が増えていると聞く。 これをぼくは短見だと思う。医療機関は患者に送られる花を断るべきではない。以下、その根拠を述べる。

 生花やドライフラワー、鉢植えに病原性のある微生物がいるのは事実である。水には緑膿菌やセラチアなどが繁殖しやすいし、土壌にはレジオネラなど土壌に常在する微生物がいることがある。

 しかしながら、「そこに微生物がいる」というのと「それが感染症を起こす」というのは同義ではない。感染症は感染経路が成立していないと発症しないからだ。微生物は感染症の原因であるが感染症「そのもの」ではない。微生物学は感染症学の基盤であるが、感染症学そのものではない。両者を混同しているのが日本の最大の問題点だ。

 花瓶の中に緑膿菌がいても、それが肺に入らないかぎりは肺炎の原因にはならない。血液に入らなければ血流感染の原因にはならず、尿に入らなければ尿路感染の原因にはならない。緑膿菌は花瓶から飛び出して患者の口に入るわけではない。理論的に花瓶の水や花が患者に感染症を起こす可能性は極めて低く、また実際にそのような報告はない。患者の机においてある花瓶よりも、患者についている尿カテーテルの方がずっと感染症のリスクは高い。そちらのほうは無頓着に留置しているのに花瓶を排除するなどとは、リスクの階層作りがちゃんとできていない証拠だ。花瓶(かびん)よりも、尿瓶(しびん)の方がリスクはずっと大きいのである。

 患者は易感染性だから、という意見もある。しかし、ほとんどの患者は退院してからも易感染性である。CD4値が低いエイズ患者など、特殊な場合を除けば、医師は患者が自宅で花を生けたり庭いじりをするのを禁じていないはずだ。自宅で禁じていないのを、病院内「だけで」禁じるのは、患者の安全というより、「自分たちの責任回避」を優先させているからである。 病院は無菌空間ではない。壁にもカーテンにも床にも医療器具にも医療従事者にも微生物がついている。完全なる無菌空間を作るのは事実上不可能で、現実的でもない。というか、当の患者自身が口にも腸にも皮膚にも微生物を有しており、それはときに日和見感染の原因になる。じゃあ、患者の菌も排除すれば良いかというとそうではなく、常在菌を排除すると逆に感染症のリスクとなる。偽膜性腸炎(Clostridium difficile infection, CDI)がそのひとつである。微生物は人間の生活になくてはならない存在でもあるのだ。

 花は感染症以外のリスクをはらむ場合もある。花粉がアレルギー反応を引き起こし、くしゃみや結膜炎を起こす可能性もあるし、花の香りを不快に思う患者もいるかもしれない。しかし、香りについていえば強い匂いを回避したり、苦情に応じて対応すればよいだけの話で、全面的に禁止する根拠には乏しい。というか、病院はもっともっと他の悪臭に満ちているではないか。アレルギーについても問診で回避できる可能性が高いし、そんなことをいうのであれば、差し入れの食べ物などもみな同様の根拠で禁止されるべきであろう(臭いもね)。

 「万が一何が起こったら誰が責任をとるんだ」と人はすぐにいう。もちろん、プロのぼくらが責任を取るべきだ。しかし、責任を回避するために患者から全てを奪うのは医療のプロがやる所行ではない。旅行医学のプロは「どうやったらリスクを最小にして旅行に行けるか」を一所懸命考える。「旅行に行くな」はリスクをゼロにする方法だが、それは相手の思いと全然噛み合っていないリスクヘッジ方法だ。我々医療者は、患者の心を慰め、気持ちを強くしてくれるアイテム(花)をできるだけ活用すべきである。自分たちのほうではなく、患者の方を向いているべきである。

 常に患者目線の亀田総合病院では花を容認するどころか、施設内にフラワーショップをもっている。さすが、院内レストランで患者がビールを飲める先進的な病院である。聖路加国際病院も移植患者など特殊なケースを除けば花の持ち込みは禁じていない。両施設とも国際医療機能評価機関(JCI)の認証を得ている。世界的な基準での医療機関としての質の高さと、花の持ち込みは抵触しない、ということだ。

 患者といっても社会に生きる人間である。彼らの自由は、他の患者の迷惑とバッティングしないかぎりできるだけ容認するのがこれからの医療機関のあり方である。うるさい、まぶしい、臭い、といった病院の特殊環境に患者を強いるのはよくない。尿道にカテーテルを突っ込み、自分の尿が他人にあらわになるのを奇異に感じないのは、我々医療従事者の常識がおかしくなっているからである。世間の常識でものを考えるべきだ。病いに苦悩している患者に、花がどれだけ慰撫となり、勇気付けとなるかを真剣に考えるべきだ。

 もちろん、いろいろなルール作りは必要であろう。他の患者に迷惑にならないこと。花や水の世話は患者本人がしない、という条件下で許可すること、腐った水を放置しないことなど。ICUやNICU、血液内科病棟などでは(たとえ感染を助長するエビデンスがないとはいえ)ぼくも生花を推奨しない。しかし、一般病棟できちんとルールを作った上であれば、ぼくは(あるんだかないんだか分からない)懸念よりも、患者のコンフォートを優先させるべきだと思う。二元論的な「花はありか、なしか」ではなく、「病院で花を認可するのであれば、どのような条件下でか」というクールで理性的で科学的な(そして患者目線の)議論を行うべきだ。

 徳永進先生は、ぼくが学生時代、患者がそこで酒を飲めるホスピスを作った。できるだけ患者にノーと言わないその先進性に驚いたものだ。患者中心の医療なんて玄関の壁に飾っていても患者中心の医療にはならない。患者と同じ目線と、具体的な行動だけがそれを現実にするのだ。

文献

 LaCharity LA, McClure ER. Are plants vectors for transmission of infection in acute care? Crit Care Nurs Clin North Am. 2003 Mar;15(1):119–124,

 Gould D, Chudleigh J, Gammon J, Salem RB. The evidence base and infection risks from flowers in the clinical setting. British Journal of Infection Control. 2005 Jun 1;6(3):18–20.

 Where have all the hospital flowers gone? | The BMJ [Internet]. [cited 2014 Aug 20]. Available from: http://www.bmj.com/content/339/bmj.b5406

※本記事は、2014年8月20日のブログ『楽園はこちら側』で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。


  1. 2014/08/23(土) 06:05:05|
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