Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

8月11日 

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43493.html
総事業費979億円、宮城県の医学部新設- 大規模事業評価で県民の意見募集
( 2014年08月11日 13:30 )キャリアブレイン

 宮城県は、文部科学省に申請中の医学部新設構想の総事業費が979億円に上ることを公表し、この事業の必要性や有効性について、県民の意見の募集を開始した。募集期間は22日まで。事業費の内訳は、キャンパスの用地取得や機器導入などの建設費が270億円、校舎と附属病院の40年間の維持管理費が709億円。【丸山紀一朗】

 宮城県は、県財政への影響が大きい事業について、効率性や透明性を高めるため、事業実施前に第三者による評価を行っている。県は8日、「宮城大医学部設置事業」の自己評価の原案を、県の行政評価委員会に提示。原案では、「当事業は震災復興の観点はもとより、医師不足の解消と大学を核とした地域まちづくりの事業として大きな意義を有する」ため、実施は適切とした。

 県は同日付で、県民の意見募集も開始。意見は郵便とファクシミリ、電子メールで受け付けている。集まった意見は後日、概要が公表され、来月2日に開かれる次回の行政評価委員会の議論に反映される。その後、県の最終評価結果がまとまる見通し。

 また、県が公表した建設計画の素案によると、医学部校舎は、▽臨床医学研究棟(地上5階建て)▽附属図書館・管理棟(同)▽基礎医学研究棟(同)▽実習・RI・動物実験施設棟(地下1階地上4階)▽福利厚生棟(地上1階)-の計5棟で、延べ3万1540平方メートル。さらに、附属病院として地下1階地上5階建て、延べ2万8000平方メートルの外来・入院病棟も新築する。

 県の構想を文科省が採択した場合、県北部の栗原市にある市立栗原中央病院の隣接地を今年度中に買収し、2016年度から「栗原キャンパス」の新築工事を開始する。新設医学部は16年4月に開学予定で、18年4月に栗原キャンパスが利用可能になるまでは、既存の宮城大の大和キャンパス(宮城県大和町)が本拠となる。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/241204/?category=report
「宮城大学医学部」、総事業費は979億
建築費と40年間の維持管理費、県が事業案公表

2014年8月11日 橋本佳子(m3.com編集長)

 宮城県は8月8日、宮城大学への医学部新設が実現した場合の「栗原キャンパス」の建設費は、270億円、開学後40年間の維持管理費は709億600円、合計の総事業費は979億600万円に上るという事業案を、県行政評価委員会の大規模事業評価部会で公表した(資料は、(宮城県のホームページに掲載)。

 事業案について、県は「震災復興の観点はもとより、医師不足の解消と大学を核とした地域まちづくりの事業として大きな意義を有するものであり、事業の実施は適切であると判断」という旨の自己評価結果を、大規模事業評価部会に提出している。

 大規模事業評価部会では、8月8日から22日まで、事業案に対し、県民から意見を募集、それを踏まえ、9月22日に事業案に対する最終評価を取りまとめる予定。

 宮城県では,県民生活や県財政への影響が大きい事業に実施に先立ち、「大規模事業評価」を行っている。今回の事業案の公表、評価もその一環。文部科学省の「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」は、3候補のうち、1候補の絞り込みに至っていない(『東北の医学部新設、1校選定に至らず』を参照)。この段階で、「大規模事業評価」を実施するのは、2016年4月の開学予定を踏まえると、時間的にあまり余裕がないため。

 宮城大学医学部は、2016年4月の開学後2年間は、既存の宮城大学のキャンパスを使用。3年目に当たる2018年4月使用開始予定の「栗原キャンパス」は宮城県栗原市に設置予定で、栗原市立栗原中央病院の隣接地に、同病院も含め、校舎などの施設と附属病院(新棟)を一体的に整備する。

 「栗原キャンパス」の敷地面積は19万4000m2。うち現有地は4万m2のため、残る約15万4000m2は、民有地等を買収する予定。

 建築費270億円は、県債(240億円)と一般財源(30億円)で賄う。40年間の維持管理費709億600万円は、校舎等が119億3200万円、附属病院(600床を予定)が589億7400万円という内訳で、前者は一般財源、後者は附属病院の医業収益でそれぞれ賄う計画だ。

 県の自己評価では、「今回の国による医学部新設の特例措置は、震災からの復興事業に位置付けられているものであり、国の『基本方針』の趣旨に基づき医学部を設置することは、全国でも医師不足が著しい東北地方のニーズに合致する」などとし、事業の実施は適切であると判断している。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/241207/?category=research
一般内科、「今後10年で最も伸びる」◆Vol.1
2位精神科、3位整形外科、高齢化影響か

2014年8月11日 池田宏之(m3.com編集部)

 「今後10年で最も需要が伸びる診療科」「海外で学会を開催してほしい都市」「接待の時に食べたい料理ジャンル」「最も好きな医療ドラマ」。個々人によって、考え方や嗜好はさまざまだろう。 今回は、m3.comの医師会員に対して、多岐にわたるジャンルの質問に回答してもらい、ランキングを作成するアンケートを企画した(調査期間:2013年8月1日から6日)。回答者は、勤務医318人、開業医184人、その他4人の計506人。その結果を、随時掲載する。


Q.1 今後10年で最も伸びると考える診療科
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 Q.1では、「今後10年間で最も伸びる診療科」について、選択肢の中から1つ選んでもらう形式で聞いた。

 1位は、「一般内科」で99人。超高齢化に伴い、生活習慣病をはじめ、慢性疾患が増加することを見込んだ回答とみられる。2位は「精神科」で44人、3位は「整形外科」で43人となった。ともに高齢者の増加で、ニーズ増加が見込まれる診療科が並んだ。「精神科」は、認知症患者の増加のほか、うつ病やPTSDといった疾患に対する社会の認知が広がっていることも影響したとみられる。

 これ対して、子どもが関連する診療科は低位となった。「小児科」は15位(7人)、「産婦人科」は17位(5人)となっていて、少子化の見通しが影響したとみられる。

 実際の回答数が2番目に多かったのは「伸びる診療科はない」で49人。安倍晋三政権は、「医療を成長の柱とする」としているものの、2014年度の診療報酬改定における改定率は名目でプラス0.1%、消費税対応を考慮すると実質マイナス1.26%となるなど、社会保障費を削減する意図が伺われ、医療界に対して明るい見通しを持てない医師が多いことがうかがえる。

 「その他」と回答した会員は34人。「総合診療科」「眼科」「放射線科」「美容形成外科」「脳神経外科」「老年科」「緩和ケア科」といった回答が複数寄せられた。


 回答者属性は以下の通り。
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https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/241203/?category=report
国が女性医師支援の懇談会立ち上げ
今年度内に事例集をまとめる方針

2014年8月11日 池田宏之(m3.com編集部)

 安倍晋三政権の女性の活躍支援方針などを受けて、厚生労働省は「女性医師の更なる活躍を応援する懇談会」を立ち上げ、初会合を8月8日に開いた(資料は、厚労省のホームページ)。座長には、日本女医会会長の山本紘子氏を選んだ。厚労省医政局は、今年度内に、効果のある女性医師支援施策の事例集をまとめたい考え。ただし、法律などの強制力のある取りまとめにはならない見込みだ。

懇談会には、田村憲久・厚労大臣の他、事務局から村木厚子・厚生労働事務次官も出席した。
構成員12人中9人が女性

 安倍政権は、アベノミクス第三の矢と位置付ける「成長戦略」の柱の1つとして、女性支援策を打ち出している。医師養成においては、現在、大学医学部の学生の3分の1が女性が占め、全医師数における女性医師数は2012年で19.7%となっている。ただ、女性医師の割合は、世界各国との比較でも低く、診療科別に見ると、外科や脳神経外科では1割にも満たない状況。出産や子育てを契機に、現場から離れるケースが多く、「多くの医療現場においては、女性医師が多数配置されているという情況をいまだ体験しておらず、働き続けやすい環境のさらなる整備が望まれている」(懇談会趣旨)。

 懇談会の構成員12人のうち、9人が女性。山本座長以外には、iPS細胞を使った網膜再生の臨床研究に取り組む、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の高橋政代プロジェクトリーダーもメンバーとなっている。

 初会合には、厚生労働大臣の田村憲久氏も出席。田村氏は、安倍政権の女性支援政策に触れた上で、「医師の診療科や地域偏在などの問題がある中、女性医師の活躍は日本の医療の発展に欠かせない。女性医師が現場で(長く)活躍できる環境作りに力を貸してほしい」とあいさつした。

女性の管理職養成の重要性強調

 初会合では、構成員2人が、現状の女性医師支援政策を発表。日本赤十字社医療センター第二産婦人科部長の木戸道子氏は、産婦人科領域から見た女性医師の支援政策について紹介した。日本産科婦人科学会は、近年の新規入会の7割が女性となっている。学会のアンケートでは、女性医師会員の分娩の取り扱い割合は、卒後9年目に48.9%、10年目で52.6%で、8割前後を保ち続ける男性医師と比べて低くなっている。

 木戸氏の勤務するセンターでは、2009年6月に、家族と夕食を取ってから出勤できる「夜20時からの勤務」の枠を導入し、医師が勤務日の午前や、勤務明けの午後に家事などに専念できるような勤務とした。さらに、木曜日と月曜日の勤務を選んだ場合、金曜日の午後から月曜日午前までの休暇が取得できるために、木戸氏は「夜勤の日を選べば、まとまったオフが取れ、親の介護などもできる。疲労によるインシデントや医療事故を防止できる」とメリットを強調した。一方で、デメリットとして、当直料がなくなることによる収入減少の可能性や、交代制を維持できる医師数の確保を挙げた。

 木戸氏は、今後の向かう方向性として、現場の医師の声の収集や、モチベーション維持に加え、「女性医師は、現在の地位と収入に満足してしまいがち」として、女性医師の管理職の育成の必要性を強調した。

「介護で離職」の医師も利用できる制度

 岡山大学大学院医歯薬総合研究科地域医療人材育成講座教授の片岡仁美氏は、岡山大の取り組みを紹介。岡山大では、キャリア支援制度として、復職を目指す医師に対して、オーダーメードで、勤務日数や勤務時間を設定できる相談制度を確立している。当初は、出産・育児から現場復帰する女性医師を対象としていたが、現状では、「介護」を理由とした離職者も対象となり、男性医師も利用できる制度となっている。

 制度を利用した医師を対象としたアンケートでは66人中12人が「支援制度がなかったら働いていなかった」と回答するなど効果が出ているという。活動は、大学内に留まらず、医師会や病院協会、行政と連携していて、片岡氏は、復職先が大学病院以外にも広がっている点を強調した。

 残りの構成員は、それぞれ自己紹介。女性構成員の多くは、「会議が(子どもがいると参加できない)夜中となりモチベーションが下がった」「医療以外の職種との連携で、自身の呼び出し回数を減らすことができる」などと、自らの体験を語った。厚労省医政局の担当者も、「個別事例の積み上げが、問題解決の鍵となるのでは」としている。



http://dot.asahi.com/aera/2014081100028.html?ref=aera
病院看護師バブルがやってくる 11年後に14万人 だぶつきの衝撃
(更新 2014/8/11 11:49) dot朝日/ AERA 8月18日号

 大学の看護学科新設ラッシュで看護師が今後急増しそうだ。特に病院では、将来深刻な人余りが予想されている。白衣の天使はいかに生き残ればいいのだろうか。
(編集部 野村昌二)

 11校(1991年度)だったのが、今や226校に(2014年度)──。
 いったい何の数字かといえば、看護学部・学科を設置した看護系大学の数である。97年度以降毎年約10校のペースで増えつづけ、23年間で20倍以上。日本の4年制大学の総数は約770校だから、実に3・4校に1校が看護系学科を持っていることになる。入学定員の数は、558人(91年度)から1万9454人(14年度)と、実に35倍になった。

 少子化もどこ吹く風。大学は今、さながら「看護バブル」ともいえる様相だ。中には、11年度に看護学科を新設した上智大学のように、一見“看護”と縁のなさそうな大学まである。アエラでは、今春看護系学科を新設した17大学にアンケートし、設置理由などを聞いた(文末の資料1参照)。顔ぶれを見ると、北海道から九州・福岡まで全国にまたがる。敦賀市立看護大学(福井県)など3校が単科大学として新設され、奈良学園大学(奈良県)など、これまで医療系学部がなかった大学も新規参入する。そして、ここにも「意外」と思える大学が看護学科を新設している。

●現在は看護師不足だが

 7月下旬の日曜。この春、看護学部を新設した足利工業大学(栃木県足利市)のオープンキャンパスが開かれた。
 開始直前、ゲリラ豪雨に見舞われたにもかかわらず、親子140人近くが参加。
 同大はもともと同じ学校法人傘下の短期大学に看護学科を設置していたが、社会の変化に対応して大学学部への転換を図ったという。
「4年制だと、看護師だけでなく、これから人手不足が心配される保健師の資格も取得できます。保健師としても活躍できる幅の広い看護師になっていただきたい」
 と、荘司和男副学長は大学の使命を語る。 
 実際、看護師不足は深刻だ。
 看護師(准看護師を含む)の数は約144万人(12年)と、9年間で25万人近く増えた。それでも、厚生労働省の「看護職員需給見通し」によれば、15年時点で看護職員(看護師、准看護師、保健師などの総称)の「需要」が約150万1千人なのに対し「供給」は約148万6千人と約1万5千人不足している。アンケートの「看護学部・学科」の新設理由を見ても、
「社会環境の変化と地域における看護師の人材需要に対応」(北海道科学大学)
「地元千葉県をはじめとする社会に貢献」(聖徳大学)
 などと、いずれも不足する看護師への対応を挙げている。
 それにしてもなぜ、大学の数が飽和状態といわれる中、「看護系新設ラッシュ」が起きるのか。
「一言でいうと、看護師不足と大学の学生募集の利害が一致した結果」
 と、教育ジャーナリストの小林哲夫さん。受験生確保に悩む大学にすれば、適当な学部をつくっても受験生が集まらない。また集まっても、就職先がなければいずれ定員割れというリスクに悩むことになる。その点、看護系であれば受験生は集まり就職先にも困らない。大学にとって看護系学科は、学生を確実に集められる「おいしい市場」(関係者)となったのだ。


●診療報酬改定の余波

 しかし、安易な新設はリスクを伴う。
 典型例が04年度に誕生した法科大学院だ。少子化に悩む大学には学生集めの切り札と映り、74校が「乱立」した。だが、司法試験合格率は平均20%台に低迷。学生離れが加速し、募集停止が相次いだ。今年度の入試では67校が学生を募集したが、61校が定員割れし、うち44校は半数にも満たなかった。こうしたことから先の小林さんは、
「本来、看護師の国家試験の合格率は100%に近いが、すでに一部の大学では合格率が60%、70%台のところも出ている。今後、合格実績の低い大学は、法科大学院のように定員割れを起こし募集停止になりかねない」
 と「新設ラッシュ」に懸念を示す。
 そして気になるのが、増え続ける看護師の数だ。
 病院で勤務する看護師14万人が余る──。
 そんなセンセーショナルな試算を、医療コンサルティングの「グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン」(東京都港区)が行った。
 同社の渡辺幸子社長は言う。
「国が描く改革のシナリオをベースに試算した結果です」
「改革のシナリオ」というのが、4月の診療報酬改定だ。
 診療報酬とは、医療機関や薬局が健康保険組合や患者から受け取る代金のこと。原則として2年に1度、改定が行われるが、4月の改定では看護職員数の配置基準も変わった。

●ジェネラリスト目指せ

 国は06年度、高度な医療と集中看護で入院日数を縮め医療費を抑える狙いで、7人の入院患者に対し看護師1人を配置する「7対1病床」の区分を新設。入院基本料も大幅に増額し、それまでもっとも高かった「10対1病床」の1・2倍にした。その結果、増収をあて込んだ多くの病院が7対1病床に飛びついて病院間で看護師の争奪戦が起き、さらなる看護師不足を招いた。
 7対1病床の増加は、そのまま医療費にも跳ね返った。12年度の医療費の総額は過去最高の38兆4千億円。7対1病床に関する政策は明らかな失策だった。
 すると厚労省は手のひらを返し、今年4月の診療報酬改定で、7対1病床を約9万床に当たる25%減らす方針に転じたのだ。すべての団塊の世代が75歳以上になる「2025年問題」に備え、自宅に戻る患者の多い病院に対する評価を高くするほか、在宅医療に取り組む診療所にも診療報酬を手厚く配分するとした。
「訪問看護師の需要が高まり、日本全体で看護師が余るわけではありませんが、そのことは病院で働く看護師が余る可能性を示しています。その数が、25年は最大で約14万人となるのです」(渡辺社長)
 では、病院で働き続けるにはどうすればいいのか。実際、多くの看護師は「病院で働きたい」と本音を漏らす。訪問看護師は「高齢者の介護」のイメージが強く、給与も病院看護師の8割程度だ。
 グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン監修のもとに作成した「病院看護師として生き残るための4カ条」(文末 資料2)をご覧いただきたい。診療科別の病棟から混合病棟になる流れが想定されるため、専門職としての立場だけではなく、ジェネラリストになる能力・順応性を持つことが求められているという。さらに、看護部長を目指したり、生き残れる病院を見極めたりするなど、病院看護師として生き残る道は少なくない。

●訪問看護を魅力的に

 一方で渡辺社長は、訪問看護師の必要性も強調する。
「病院に残る視点も大事だが、高齢化が進む中、むしろ訪問看護師にやりがいや価値を見いだせる仕組み作りが大事」
 そのためには、現場と行政が「在宅医療」のさらなる普及に努め、在宅医療を支える環境を整えるなど、やるべきことは多いと指摘する(文末の資料3「訪問看護師の仕事を魅力的にするための5カ条」参照)。

 日本看護協会によれば、訪問看護ステーションで働く看護師の数は約3万4千人(12年)だが、25年には「最低でも5万人必要」。
 同協会の齋藤訓子常任理事は、看護師の心構えとして言う。
「入院中から『退院したら家で暮らす』ことを視野に入れた病院でのケアが重要です。つまり病院では『治すこと』に主眼がおかれますが、『治療後、一人で暮らせない状態』ではなく、日常生活が送れる身体の状態にすることと合わせて、生活を支えるサービスにつないでいくことが求められます」
 大切なのは、働き場所ではなく、患者に寄り添う気持ちだ。


(資料1)2014年度に新設された 看護学部・学科
※各大学へのアンケートをもとに作成

所在地 大学名学部・学科名 倍率 入学者数(男:女) コメント

公立
福井 敦賀市立看護大学看護学部・看護学科 20.9 57(7:50)
福井県でも特に嶺南地域の医療人材(特に看護職)の慢性的不足の解消

私立
北海道 日本医療大学保健医療学部・看護学科 3.5 85(13:72)
      成熟した看護師教育を目指す。札幌近郊で実践的な「看護学実習」を実施

北海道 北海道科学大学保健医療学部・看護学科 15.3 106(16:90)
      社会環境の変化と地域における看護師の人材需要に対応

青森 青森中央学院大学看護学部・看護学科 3.6 94(16:78)
    医療が高度・専門化する中、看護師に求められる役割も高まってきている

栃木 足利工業大学看護学部・看護学科 3.5 83(8:75)
    社会の変化に対応して大学学部への転換を図った。看護と工学の連携

埼玉 東京家政大学看護学部・看護学科 3.2 110(0:110)
    人々の健康の保持増進と生活の質を維持する看護の実践力をもつ看護者を育てる

千葉 聖徳大学看護学部・看護学科 5.8 96(0:96)
    地元千葉県をはじめとする社会に貢献。最先端の医療機器を配備した環境

千葉 千葉科学大学看護学部・看護学科 2.5 97(17:80) 災害看護学、リスクマネジメント論など幅広い知識を身につけることができる

東京 文京学院大学保健医療技術学部・看護学科 9.0 105(10:95)
    様々な健康レベルの人の生活のあり方を理解するための実習を組み入れている

岐阜 朝日大学保健医療学部・看護学科 4.0 87(11:76)
    地元で活躍する看護師を育て、地域の保健・医療・福祉に貢献する

岐阜 中部学院大学看護リハビリテーション学部・看護学科 3.5 91(18:73)
    総合大学としての強みを活かした総合的な医療・福祉を学べる

三重 鈴鹿医療科学大学看護学部・看護学科 5.0 99(21:78)
    広い視野に立って地域貢献できる看護専門職養成に重点

京都 京都看護大学看護学部・看護学科 4.0 114(17:97)
    京都府内唯一の看護系単科大学として、充実した設備を整える

大阪 大和大学保健医療学部・看護学科 10.9 149(23:126)
    少子高齢化が進む現代社会では、医療への期待がますます高まっている

奈良 奈良学園大学保健医療学部・看護学科 11.4 88(14:74)
    奈良県看護協会及び地域の自治体、関係団体からの要望に基づき設置

広島 安田女子大学看護学部・看護学科 3.7 103(0:103)
    女子総合大学での広く深い学びの実現。看護師、保健師、助産師養成課程の設置

福岡 帝京大学福岡医療技術学部・看護学科 5.1 88(12:76)
    地域で学び、地元で生きていく人材をより多く育てるため

(資料2)
【病院看護師として生き残るための4カ条】

1.当事者意識を持ったジェネラリストになる
専門職としての立場だけではなく、ジェネラリストになる能力・順応性を持つことが求められる

2.看護部長を目指す
管理者としての経験を積み、看護師長、看護部長などの病院経営の幹部を目指す

3.生き残れる病院を見極める
地域の医療ニーズをしっかりとつかんで適切な医療を提供している病院でなければ、今後、生き残ることはできない

4.専門家としての道を極める
専門性の高い看護師は引き続き需要がある。救急や手術室、内視鏡検査などの専門家としての道を狭く深く進む

(資料3)
【訪問看護師の仕事を魅力的にするための5カ条】

1.現場と行政が「在宅医療」のさらなる普及に努める
国や自治体が在宅医療を推進・拡大し、在宅で対応可能な医療の幅を広げることが必要

2.在宅医療を支える環境を整える
患者・家族が在宅で簡便に使用でき安全に管理できる機器や医療材料が必要だが、現在これらの供給が不十分。そのための環境を整える

3.看護師の業務範囲を拡大する
在宅医療拡大のためには、訪問看護師が現場で行う業務範囲の拡大が必要

4.病院と地域の橋渡し役になる
訪問看護師が病院と地域の橋渡し役を担える可能性が最も高く、訪問看護師がそのイニシアチブをとっていくことが望ましい

5.病院看護師と同レベルの給与体系を目指す
給与体系が異なることもあるので、両者に差がないような政策対応、イメージ戦略も欠かせない

※グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン監修



http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/clinic/saiken/201408/537912.html
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2014/8/12 日経メディカル CLINIC MANAGEMENT

 患者アンケートを受けて、どんな対策を講じるべきか、メディファームの裴先生と話し合うことになった。

裴先生 さてアンケートをやってみてどうでしたか?

筆者 患者さんからの生の声が聞けてよかったです。スタッフが勝手なことをしていたことも分かりましたし。


裴先生 アンケートもやりっぱなしではなく、何か変更したり改善したことがあれば院内掲示に出すと、患者さんが「自分たちの声を聞いてくれた」と感じて好感度が上がりますのでやりましょう。あと診療時間はどうしますか?

筆者 現在18時までですが、それ以降の時間帯を受診したいという声が多いので延長します。「平日1日だけでもよいので18時以降開けてほしい」というコメントが幾つかあり、おそらく仕事の後に来るアレルギー疾患の患者さんたちだと思います。まずは受診人数の一番多い金曜日を19時までにしてみます。もう一つ希望が多かった時間帯が土曜午後です。現在土曜は午前中だけなので、午後もやります。

裴先生 患者数を増やす方法として休診日をなくす、というのもありです。平日全て、そして日曜もやることになり大変と言えば大変ですが。

筆者 うーん、今回の結果では日曜・祝日の希望はほとんどないし、コンタクトレンズの量販店と組んでいないので開けても来ないと思います。実際、日曜日にクリニックの辺りを歩いてみても、人通りがほとんどありません。あと平日休みがないと、平日にしかできない銀行回りなどができなくなったりしてちょっとどうかなあ、と思います。学校健診も休診日に行っていますし。

裴先生 用事があるときだけ休診にする、という方法もあります。

筆者 患者さんって、いつも同じ状態を好む傾向があるので、同じ曜日でやっていたり休みだったり、というのはあまりよくないと思います。

裴先生 まあ、それは先生の考え方次第なので、納得のいく変更にしましょう。そして変更したら、本当にそれでよいのか再度アンケートです。変更した曜日に受診した患者さんに「一番受診しやすい時間はどこですか?」と、朝早くから夜遅くまでの時間帯のうち1つに◯印を付けてもらうアンケートをしてみましょう。

筆者 その結果を受けて、また検証するわけですね。

裴先生 そうです。僕からすると朝、特に土曜日はもっと早い時間に開いているとうれしいだろうと思うんですよ。この前、歯の治療を受けていたときに早朝に治療してもらって、その後の時間を有効に使えたし、きっとニーズがありますよ。このアンケートをお願いするときに、「診療時間を変更してそれでよいのか確認しています」と一声添えると、「あ、いろいろ努力しているな」というイメージアップにもなります。

 というわけで、後に時間帯についてのみアンケートを実施し、金曜と土曜日にそれぞれ100人程度の回答を集めてみた。「平日は21時以降希望」という極端な回答もあったが、ほとんどが「19時まで」という回答で、土曜日は10時から15時の間に希望時間帯が集中していた。

 土曜午前のみ診療していたときに「寝坊して間に合わない」という電話をもらったことが数回あり、どうも当院の患者さんたちは週末遅く起きるようである。

Dr.裴のコメント
【素早いフォローがファンを増やす】

 医療機関に「患者アンケートを実施した後、どうしていますか?」とアンケートを取ったことがある。一番多かった回答は「結果は見たが、ほとんど何も(改善策を実行)していない」だった。しかも、3番目に多かったのが「結果を見ていない」という事実には、驚きを通り越しておかしくもあった。

 患者アンケートを実施した後、結果を見ても何をどうしていいか分からないことは意外に多い。例えば「駐車場が狭い」「待ち時間が長い」「〇〇の診療科を作ってほしい」と書かれていても、すぐには改善できないことばかりなので、途方に暮れてしまうかもしれない。そこで、アンケート結果をきちんと分析するプロセスが必要になる。

「待ち時間が長い」という声を因数分解すると、文字通りの意味に加えて「待ち時間にすることがなくてヒマだ」というニュアンスも含まれる。それであれば、待合室に雑誌を置いたり、掲示板にポスターを張ったりすれば効果がある。

 アンケートの分析を丁寧にすれば、(1)今すぐにできること、(2)時間がかかるけど達成できること、(3)当面できないこと――に分かれる。大事なのは、(1)をできるだけ速やかに実行することだ。しかも、経営者がやりたいことで、改善効果がすぐに分かるものほどいい。「すぐに対応してくれた!」という事実が、患者に感動を与えてリピートにつながる。

 また、アンケート結果をうまく活用すれば、なかなか言うことを聞いてくれない医師や職員の気持ちを改めることにもつながる。このクリニックのケースでは、残念ながらアンケート結果を見た受付担当者が退職することになってしまったが(前回参照)、教育効果は確実に表れている。その辺りは、今後の連載で院長に綴っていただくことにしよう。

メディファーム(株)代表取締役 裴 英洙

連載の紹介
本連載の舞台は、MBAの資格を持つ医師・裴英洙(はいえいしゅ)氏が率いるコンサルティング会社、メディファーム(株)の力を借りて経営立て直しを進めてきた眼科診療所。収入の伸びが止まった状態から脱却し、再建を果たしつつある院長に、これまでの取り組みを振り返っていただきます。

著者プロフィール
今卓人(ペンネーム)●2000年代後半、大都市近郊に無床の眼科診療所を開業。白内障などの手術は手掛けず、検査や処置を中心に、こぢんまりとした形で運営している。アレルギー疾患の診療を得意としており、患者もアレルギー性結膜炎などが多い。

  1. 2014/08/12(火) 07:15:34|
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