Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

6月15日 

http://www.yomiuri.co.jp/national/20140614-OYT1T50214.html?from=ytop_ylist
逮捕のノバ社元社員、改ざん否認後に黙秘続ける
2014年06月15日 14時08分 読売新聞

 高血圧治療薬「ディオバン」の臨床研究データ改ざん事件で、薬事法違反(誇大記述・広告)容疑で逮捕されたノバルティスファーマ元社員・白橋伸雄容疑者(63)が、逮捕後の東京地検特捜部の取り調べに対し、「改ざんはしていない」と否認した後に黙秘を続けていることが、関係者への取材でわかった。


 白橋容疑者は、京都府立医大の研究で、ディオバンを服用しなかった患者の脳卒中の発生件数を水増しするなどデータを改ざんした疑いで、今月11日に逮捕された。

 関係者によると、逮捕前の任意の取り調べでも、「大学の研究者や医師の指示に従ってデータ解析を手伝っただけ。数値に誤りがあったとしても、故意ではない」と供述していたという。



http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140615/crm14061512270006-n1.htm
一部症例、外部委に未報告 京都府立医大、ずさんな研究体制
2014.6.15 12:27  産經新聞

 製薬会社ノバルティスファーマが販売する降圧剤「ディオバン」の臨床研究データ操作事件で、京都府立医大の研究チームが論文に使用した一部の症例について、医師の診断の是非を検証する外部の判定委員会を通していなかったことが、関係者への取材で分かった。外部のチェック機関を無視していた形だが、一方で判定委の事務局をノ社元社員、白橋伸雄容疑者(63)=薬事法違反容疑で逮捕=が担当するなど判定委の独立性が担保できない状況だった。

 東京地検特捜部は事件の背景にこうしたずさんな研究体制があったとみて、研究チームメンバーからも事情を聴いている。

 関係者によると、京都府立医大の研究は平成16年1月に始まり、31病院の医師が、ディオバンや既存薬を投与した患者の症例を集めた。判定委は医師の症例判断が正確だったかどうかを判定する機関で、外部の大学教授らで構成される。

 関係者によると、病院による患者データの作成は21年1月に終了し、同年3月末まで研究に参加した医師らが患者データを修正。脳卒中や狭心症など高血圧合併症の発生数が数十件変更された。

 変更された症例は判定委による検討が必要だったが、研究チームは判定委に報告せず、同年4月以降も研究を継続した。別の関係者によると、研究チームは判定委に対して、自らが行った症例判定についての文書を事後的に送付する形で済ませていたという。

 判定委は17年以降、複数回開催されたが、白橋容疑者は事務局として資料を作成するなど事務作業を取り仕切っていた。



http://mainichi.jp/select/news/20140615k0000m040111000c.html
バルサルタン:白橋容疑者 臨床試験の計画段階から関与
毎日新聞 2014年06月15日 07時30分

 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験を巡る虚偽広告事件で、製薬会社ノバルティスファーマ元社員、白橋伸雄容疑者(63)が、京都府立医大の臨床試験に計画段階から関与していたことが分かった。白橋容疑者は、データ収集後の第三者委員会の作業や統計解析に関わっていたことが既に判明している。東京地検特捜部は、白橋容疑者が試験全体に影響力を行使する中でデータを改ざんしたとみて、実態解明を進めている。

 京都府立医大の臨床試験は2004年に始まった。関係者によると、試験開始前の03年、実施計画を定める検討会議が複数回実施され、研究チームに参加する医師らが目標とする症例数や分析対象の疾患、判定基準などを話し合った。

 白橋容疑者は、臨床試験の患者データが集まった後も、医師の診断が適切かどうかを学外の医師が判断する第三者委員会「エンドポイント委員会」の会議に参加し、症例資料の作成や説明を担当していたという。

 作業終了後には、臨床データを自身の元に取り寄せ、第三者委の評価の対象とならない症例を中心に、バルサルタンが他の降圧剤より有利になるようデータを改ざん。虚偽の統計解析に基づく図表を作成し、論文を執筆する医師らに提供した疑いがある。

 一方、白橋容疑者は周囲に「医師の指示に従い研究を手伝っていただけだ」と話していたといい、逮捕後の調べにも自身による故意の改ざんを否定しているとみられる。【近松仁太郎、山下俊輔】



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/inoue/201406/536951.html
コラム: ニュースウォッチャー井上雅博の「世相を斬る」
アウトカム評価に基づく診療報酬の支払いが拡大方向

2014/6/16 日経メディカル/ Nikkei BP net

 前回、地域医療ビジョンに基づく二次医療圏ごとの医療機能の再編について書きました。一連の医療制度改革の中では、このほかにも医療の「質の評価」や、「医療費適正化計画」の遂行も大きなテーマとなっていますので、今回はその辺りの動向に触れておこうと思います。

気になる「医療費適正化計画」の動向
 先日、日本経済新聞のトップに、「医療費抑制へ地域目標 都道府県ごとに」という記事が出ていました(5月26日朝刊)。医療費の目標を設定し、医療費がかかりすぎている都道府県に改善を促すことで「適正化」を進めていくという内容です。この医療費適正化は、“霞が関用語”では「削減」あるいは「節約」といった意味合いとなるようです。

 医療費について都道府県へ改善を促す仕組みとしては、既に2008年度から「第一期医療費適正化計画」が進められ、生活習慣病の予防の徹底(特定健診実施率を2012年度に70%とすることを目標とする)や、平均在院日数の短縮(平均在院日数の全国平均と最短の長野県の差を縮小して29.8日を目標とする)などが行われてきましたが、2010年度時点での中間評価では、例えば特定健診実施率は2008年度の38.9%から 2009年度に40.5%(速報値)に微増しただけで、成功したとはいえません。

 現在、2013年度から17年度までの第二期医療費適正化計画が運用されており、様々な数値目標が設けられています。この目標達成に向けた施策は、今後一層強化されると考えています。具体的な目標としては、これまで進められていた在院日数短縮や後発医薬品の使用促進といったもの以外にも、「医療費の見通し」など気になる言葉がちりばめられています(厚労省「第二期全国医療費適正化計画(平成25~29年度)について(概要)」参照)。

医療の質を測る物差しとしての「病院指標」
 一方の「質の評価」については、現在、厚労省の事業として「病院指標」の作成と公開への話し合いが進められています。公開される病院の指標については、厚労省の審議会において、「診療科別症例数トップ3」「初発の5大癌の病期分類別ならびに再発患者数」「成人市中肺炎の重症度別患者数」「脳梗塞の ICD10 別患者数」「診療科別主要手術の術前、術後日数、症例数トップ3」などが挙げられています。

 既にDPCデータでも、再入院率や院内死亡率などが数値化され、ベンチマークされるようになっています。海外ではPay for Performance(P4P:質に基づく支払い)といった制度が導入されている国もありますが、日本でも今後、アウトカムに関する報告や公表、さらにはアウトカムそのものを評価した報酬が拡大することは十分考えられます。各医療機関の報告データがそろってきたら、医療機関ごとに数値が並べられ、一定の水準をクリアしなければ診療報酬で減算される可能性も出てきます。

 そうなると、これまで以上に「カイゼン」が要求され、チームとしてより良い医療や、より安全な医療を提供できるように切磋琢磨することが求められるようになるでしょう。

「介護の質」の決め手は在宅復帰率
 介護に関しては、厚労省の審議会で次回の介護報酬改定に向けた議論が進んでいますが、ここでも焦点になるのは「介護の質」の評価。厚労省の審議会では、「介護サービスの質の向上に向けて、具体的な評価手法の確立を図る。また、利用者の状態を改善する取組を促すための報酬上の評価のあり方について検討する」という方針を打ち出しています。

 既に介護老人保健施設では、アウトカム指標として「退所者の在宅復帰率」が評価され、在宅復帰率が高いところについては高い基本報酬や加算がつくようになっています。

 今回の診療報酬改定で、急性期病院の入院料に在宅復帰率要件が取り入れられたことから分かるように、厚労省は病院・施設から在宅に戻るようなケアを提供している医療機関や介護施設の存在を認め、報酬面で評価する方向になっています。在宅療養は時代の要請です。

 かつては、患者さんを入れっぱなしにして、検査や点滴で売り上げを確保できた時代もありましたが、そうした時代は終焉し、できるだけベッドを回転させて、在宅療養に戻れるようなケアや医療を提供する形に変化することが迫られています。

 医療機関も介護施設も、治療が終了したら在宅という流れが普通になり、情報公開が進めば、どの医療機関が在宅復帰にどれだけ貢献しているか、あるいはどういう患者さんを入院させているのかが分かるようになると思います。

 2025年まであと11年。今後、政府の議論が、日本の社会保障制度の枠組みを大きく変えていくことが予想されます。我々現場の医療、介護従事者も、医療・介護総合法案の行方を注視していく必要があります。今回は文章が長くなってしまったかもしれませんが、日本の医療や介護の仕組みが変わる大きな節目を迎えていることは意識しておいた方がよさそうです。


  1. 2014/06/16(月) 05:48:13|
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