Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

6月2日 

http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/6/2/220723/?portalId=mailmag&mmp=MD140602&dcf_doctor=true&mc.l=44405479
「電子ジャーナル」高騰 国立大購入費、1億円超 「論文読めなくなるかも」
共同通信社 2014年6月2日(月) 配信

 学術雑誌の電子版「電子ジャーナル」の価格が高騰している。論文の利用が多い国立大1校当たりの平均購入費は1億円を超え、大学全体でも過去8年間で3倍に急増。本体価格の値上げに加え円安が拍車を掛けており、2013年度の購入額はさらに大幅な上昇が予想されている。経営を圧迫される大学関係者は「今後は読めなくなる海外の論文が増えるかもしれない」と懸念している。

 近年は学術雑誌にも電子化の波が押し寄せ、多くの大学で紙媒体に代わってパソコンなどで読むことができる電子ジャーナルが導入されている。学内のネットワークに接続すればどこからでも使えるため、学生にとっても利便性は高い。

 だが、電子ジャーナルは年平均で約8%ずつ価格が上昇しており、1冊当たり200万円という高価なものもある。関係者は「有名な『ネイチャー』や『サイエンス』には年間で数百万円程度払う大学もある」と話す。

 出版社側は価格高騰の理由として、論文の投稿数が増えて審査や編集に費用がかかることや、電子化による新たな機能の追加などを挙げる。

 全国の大学図書館の連合組織「JUSTICE」の今村昭一(いまむら・あきかず)運営委員会委員長は「代替品がない特殊な商品なので市場原理が働かない。円高の時代は価格上昇分を吸収できたが、円安で負担が増えた」と背景に複合的な要因があると分析する。

 文部科学省の調査によると、国立大1校当たりの電子ジャーナルの購入費は09年度以降1億円を超えており、国公私立大全体の1校当たりでも04年度の約865万円から12年度は約2900万円へと3倍以上に増えた。

 多くの大学は、オプション料金を払ってこれまで読めなかった学術雑誌も閲覧できるようになる「パッケージ契約」を出版社と結んでいるが、運営費交付金の減少で大学の図書購入予算が減り続けており、契約内容を見直す動きも出ている。

 また、財務省は電子ジャーナルに消費税を課税することを検討しており、実施されればさらに経費はかさむ。大学関係者は「今後は閲覧できない論文が増え、学生や教員には大きな痛手になる。研究の質にも影響が出るだろう」と話す。

 JUSTICEは、出版社と新たな契約形態をつくるために話し合いを始めているが、「なかなか交渉は進まず、具体的な解決策がないのが現状」と頭を抱えている。

 ※学術雑誌の電子化

 学術雑誌は従来、紙媒体で発行されていたが、インターネットの普及によりオンライン上で利用できる電子媒体での発行が増加した。紙雑誌と電子版の両方を発行している学術雑誌もあるが、紙媒体の発行を取りやめた出版社もある。日本でも2000年代から導入する大学が急増。文部科学省の13年の調査によると、電子ジャーナルの購入費の確保が課題と回答した大学は全体の約8割に上っている。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/220250/?portalId=mailmag&mmp=MD140602&dcf_doctor=true&mc.l=44405642
レポート 医療維新
安倍政権の医療制度改革
地域別の「支出目標」設定で、医療費抑制を
財政審が報告書、薬価の毎年改定も求める

2014年5月31日(土) 橋本佳子(m3.com編集長)

 財政制度等審議会は5月30日、「財政健全化に向けた基本的考え方」をまとめ、麻生財務相に提出した。財政再建に向けて、医療・介護分野では、特に重点的に取り組むべき課題として、実効性ある「支出目標」の導入、薬価の毎年改定、特別養護老人ホーム等の内部留保も踏まえた介護報酬の適正化の3点を挙げ、「避けて通ることは許されない改革の道であることをあらかじめ指摘しておく。当審議会として断固実現を求める」と強調した(資料は、財務省のホームページに掲載)。

 「支出目標」は、レセプトデータを分析し、人口・年齢構成や疾病構造などを踏まえ、医療費のあるべき水準を地域ごとに設定する。「合理的でない医療費の地域差や伸び」を是正し、医療費の効率化につなげるのが狙い。フランスの医療費支出目標制度(ONDAM)が手本だ。医療費水準の標準的な計算式を策定し、2015年からの地域医療ビジョン策定に間に合うよう、「一連の作業は遅くとも今後1年以内の完了を目途とする」と早急な対応を求めている。

 薬価改定については、「いたずらな患者負担、保険料負担、公費負担が生じるなど、国民経済上の明らかな弊害の一方で、薬価調査、さらには薬価改定を毎年行うことについて幾多の前例や各方面からの提言が存在するにもかかわらず、2年に1度という頻度が慣例化されている現状は理解に苦しむ」と強い問題提起をした上で、情報技術の飛躍的な進歩などを踏まえれば、「概算要求前に薬価の市場実勢を把握することも困難とは言えない」とし、毎年の実施を求めた。

 そのほか、医療保険制度については、負担の公平の観点からの患者負担・利用者負担の引き上げ、公的給付範囲の限定、医療供給体制に関してはフリーアクセスの制限をそれぞれ打ち出すほか、診療報酬・介護報酬の抑制とその在り方の根本的な見直しや保険者機能の強化も求めるなど、医療費抑制方針が前面に打ち出された内容になっている。

 「受診時定額負担」「参照価格制」も提言

 各論として注目される一つが、公的給付範囲の限定の一環で、受診時定額負担を打ち出した点だ。外来受診時に、例えば1回100円など少額の定額負担を求める方法で、社会保障・税一体改革の議論でも出たが、医療界の反対で消えた経緯がある。

 「逆評価療養」の導入も提言。これは、保険外併用療養の評価療養から保険適用とされた医療技術等について、費用対効果が低いものは保険適用から外し、再び評価療養に戻す仕組みだ。

 医薬品の給付についても、後発医薬品普及の観点からも、フランスやドイツの参照価格制度に類似した制度として、「特許の切れた医薬品の保険償還額を後発医薬品に基づいて設定し、それを上回る部分は患者負担とする制度」を導入すべきとした。湿布、漢方薬など市販類似薬品を保険適用から外すことも求めている。

 医療提供体制に関しては、今国会で審議中の医療・介護総合確保推進法案で、地域医療ビジョンの策定や実施を通じた、病床の機能分化・連携を進めるとされており、その動きを注視していくとした。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/218884/?portalId=mailmag&mmp=MD140602&dcf_doctor=true&mc.l=44405484
インタビュー 医療維新
無過失補償制度を全診療科に-藤川謙二・日本医師会常任理事に聞く◆Vol.3
総合診療医の訴訟増加を懸念

2014年6月2日(月) 聞き手・まとめ:池田宏之(m3.com編集部)

――医師処分を巡って気になるところは、医療過誤による訴訟があります。日医としての現状の取り組みはどうでしょうか。

 日医では、独自の医賠責を持っています。非会員の人は、学会などの保険に入っていると思いますが、日医の医賠責は、プラスαのサービスが違っています。議論の俎上に上がった場合は、30人くらいの医師や弁護士で、裁判前の事前処置が終わるくらいまで調べ、有責、無責の有無も判断します。有責なら謝罪するように求めますし、保険金も出ますので、早くトラブルが解決します。現場にとって一番のストレスになるのは、訴えが認められるかどうか分からない裁判をすることで、その点では日医の保険は充実していると考えています。

 実際に、日医の会費の半分は医賠責の運用に充てられます。日医を嫌う人がいるのも分かりますが、そこを乗り越えて入ってもらう方が、メリットあると考えています。日医は組織力強化に力を入れていますが、単に団体の力を付けるためでなく、所属してもらう結果として、倫理や資質などの構成員の質が上がるのが大事なわけです。政治的圧力が強くなるだけでは意味がありません。


日医の藤川謙二常任理事は、訴訟に備えた、手術前の説明の丁寧さが、医師の過重労働の1つと指摘した。
――現在の医療事故を取り巻く状況をどう見ていますか。

 訴訟にならないような場合でも、手術におけるトラブルはありますが、事前にリスクを説明するなどして、情報公開して対応していけば、トラブルにならないことも多いと思います。手術室にカメラがあって、別室で家族が医師の解説を受けながら、手術を見守ることができるところもあるくらいですから。

 ただ、トラブルになって、警察に届け出などがあると、警察は動かざるを得ないです。本来は、日本の医療レベルは高いにも関わらず、経済的にも社会的にも、あまり評価されていないのではないでしょうか。そのような状況で、心身ともに疲れる中、医療ミスがあると、すぐ「医療事故」「刑事罰」という話になる状況には、疑問を感じます。国民からは見えない現場なので、十分説明する必要もあると思いますが。

――医師の負担は、どこで発生していますか。

 1つに万が一、訴訟になったときは、リスクを列挙しておかなければならないような状況があり、医師の負担、過重労働の原因になっていると思います。実際、骨折を手術するだけでも、麻酔も含めて、リスクが多くあります。それを、合併症も含めて、全部書いたところで、患者も分からないわけで、「専門医が管理して、ベストを尽くす。トラブルがあれば、誠意を持って対応する」程度にとどめる考え方もあると思います。「亡くなる可能性がある」と丁寧に説明すれば、患者も不安になってしまい、「大病院に行きたい」となってしまいます。なので、納得してもらえるようなインフォームド・コンセントを取るのが重要です。

 ただ、入院期間が短い大病院における救急患者などは、リスクを多く列挙せざるを得ない状況があります。

――医療訴訟関連で、今後期待することはありますか。

 産科でできた無過失補償制度が、全ての患者に支払いができるように広がるべきだと考えています。有責なら医賠責から、無責なら無過失補償制度からとすれば、患者が泣き寝入りということはなくなるのではないでしょうか。とはいえ、無過失でも、「本来助けようとした人が亡くなった」という道義的な謝罪は必要だと思います。そうすれば、安心して手術が受けられるようになると思います。

 また、リピーター医師の話につながりますが、技術的に未熟だったり、十分に経験していない分野について、自分の能力の限界を見極めて、謙虚に自覚するのが大事だと思います。私自身は整形外科ですが、開業してから、脊椎外科や腫瘍などは、診断はしても治療は大学病院や総合病院に送るように決めています。

 脳外科が帝王切開をするような、専門的な教育を経ない治療は難しいわけです。日本では、ほとんどないと思いますが。

――訴訟関連で、今後の懸念はありますか。

 1つ、総合診療医は気にかかっています。内科から産婦人科、眼科まで、オールラウンドとは言いますが、全てについて、最先端の診療を勉強し続けられるのでしょうか。研修を受けたり、雑誌を読むことはできると思いますが、実際の手術や検査を覚えるのは難しいでしょう。総合診療医はあくまでゲートキーパーであり、何でも治療をすると、医療事故が増える危険性があると思います。かつて、総合診療医が専門医に紹介しないまま、手術のタイミングを逃してしまうような状況も起きていました。

 総合診療医が、どこまで外科的な処置に加わるかは今後の課題だと思います。総合診療医が、10程度の診療科の専門医にチャネルを持って、診療に当たれば、安全に機能すると思っています。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/6/2/220696/?portalId=mailmag&mmp=MD140602&dcf_doctor=true&mc.l=44405483
受診歴など共通番号で共有 厚労省検討会が議論開始
共同通信社 2014年6月2日(月) 配信

 厚生労働省は30日、病院の受診歴など個人の医療情報を全国の医療機関で共有できる共通番号の導入について研究会で議論を始めた。

 どの病院でも、正確で詳しい情報に基づく医療が受けられる可能性がある一方、すべての医療機関で多額のシステム投資が必要になるため、費用に見合う効果が期待できるかが焦点となる。扱うのが病気や健康状態のデータだけに、個人情報の保護も課題になる。

 病院の受診日や検査結果、病歴、投薬記録などを共通の番号で共有できれば、かかりつけ医の情報を救急搬送先で活用したり、大病院での検査結果を地域の診療所で参照したりしやすくなる。高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けられる仕組みづくりにも応用できる。

 また、がん患者などのデータを長期間、分析して治療や研究に役立てたり、健康づくりに関する政策立案に利用したりすることも想定される。

 導入が決まっているマイナンバー制度を活用するか、別の番号を用意するかも検討する。マイナンバーは個人の年金や納税情報などを一元的に管理するが、医療情報は含まれていない。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/06/02/220803/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140602&mc.l=44405529
復興牽引へ新指針 福島医大発表、人材育成や健康増進
福島民友新聞 2014年6月2日(月) 配信

 福島医大は1日、ふくしま国際医療科学センターの着工に合わせ、震災と原発事故を踏まえた大学運営の指針となる「ビジョン2014」を発表した。県民一人一人の長期的な心身の健康増進など5項目を柱に、災害医療や被ばく医療に精通した医療人の育成を掲げ、本県復興を牽引(けんいん)する役割を明確化した。

 指針によると、同センターを核に新しい医療産業の創出や地域医療への支援を通じて安全で安心な生活基盤の確立を進める方針を示し、「誰もが復興の達成を感じられる日が来るまで、県民を支え続ける」と宣言した。

 人材育成については付属病院と会津医療センターで診療・教育力を高め、高度な知識と技術、高い倫理性を持つ医療人の養成を目標に掲げた。原発事故を経験した歴史的な使命を自覚し、低線量放射線被ばくによる健康への影響や心のケアを含む災害医療などについて研究を進め、科学的な知見を世界に発信するとした。

 同日、福島市の同大でビジョンを発表する記念式典が行われ、菊地臣一理事長が指針を発表。医学部4年の細矢薫子さん(21)=福島市出身=が「豊かな知性と感性を持ち、社会とのコミュニケーション能力と高度な専門性を備えた医療人を志す」、看護学部3年の高崎洋彰さん(21)=須賀川市出身=は「県民と共に学び、考え、歩むことが責務。その先に一歩進んだ医療、看護の在り方を見いだす」と決意を語った。



http://mainichi.jp/select/news/20140602k0000e040153000c.html
検案医:「死因きっちり判断」研修充実で養成に本腰 日医
毎日新聞 2014年06月02日 10時45分(最終更新 06月02日 11時05分)

 日本医師会は今年度から、研修の充実により、遺体の検案を行う医師の養成に本格的に取り組む。東日本大震災の経験も踏まえ、広域の災害時にも「検案医」を確保できるよう全国的な組織づくりも進める方針だ。

 東京23区など監察医制度のある全国5地域では、専門の監察医が警察から連絡を受けた後に検案を行う。それ以外の地域では大学の法医学者の他、「警察医」「警察協力医」などと呼ばれる地元の臨床医らが担当しているのが実情だ。

 本来、検案は、全ての医師が行うことができるが、法医学の知識が不十分だとして敬遠する医師が多い。医師の偏在や高齢化の影響もあり、一部地域では検案医が不足し、特定の医師の負担が増している。一方で、国の在宅医療推進に伴い、今後は自宅で死亡し、検案が必要となるケースが増えると見込まれている。

 こうした状況を踏まえ、日医は今年度、警察医ら向けの研修会を2回開催。解剖の見学も実施する予定。来年度以降は回数を増やし、今後5年間で計約4000人の受講を目指すとしている。

 また、検案医を束ねる全国組織が存在していないことから、今後は各都道府県の医師会に検案の担当部署を新設。各地域の検案医をリスト化し、警察などからの依頼にスムーズに対応できるようにするほか、被災地に検案医を派遣する際の連絡体制も整える。【一條優太】

 ◇検案

 診療中のけがや病気とは関連しない原因で亡くなるなどした場合に、医師が遺体を観察して死因などを判断する行為のこと。死亡診断書の代わりに「死体検案書」を交付する。死亡診断書と同じ書式で、死因や死亡時刻、場所などが記載される。

 ◇東日本大震災、検案担ってきた地元の医師自身も被災

 東日本大震災の発生当初、被災地では津波の犠牲者の検案に対応しきれなかった。非常に多くの死者が一度に出たことに加え、検案を担ってきた地元の医師自身も被災していたからだ。

 死者・行方不明者の合計が約3700人に上る宮城県石巻市。「警察医」として普段から検案に協力していた内科医の佐藤保生さん(66)の診療所にも津波が押し寄せた。

 市内に住む母、兄夫婦と連絡がつかないまま、警察からの依頼で翌12日から遺体安置所となった体育館で検案を始めた。「家族が運ばれてきたらどうしよう」。めいる気持ちをどうにか抑え、何十体もの水死体と向き合った。検案が終わらないと、遺族は葬儀もできないからだ。

 3人の無事が確認できたのは13日夜。その後も死者は増える一方で、18日ごろまで一日中検案に当たった。他県からの応援が到着すると今度は体調を崩した住民の診察や診療所の復旧に忙殺された。「自分の生活だけで精いっぱいだった」

 九州大大学院の池田典昭教授(法医学)は震災直後に現地入りした経験を踏まえ、「大災害では被災地の検案医も被災する。検案は応援の医師で行えるような体制が必要だ」と強調する。



http://irorio.jp/umemina/20140602/139137/
「患者の声が治療を変える」との調査結果。医師の8割が本音重視
梅沢美奈
2014年06月02日 10時30分 IRORIO(イロリオ) - 海外ニュース・国内ニュースで井戸端会議

昨今、医療の現場で重視されている「アドヒアランス」。治療方針の決定に患者自身が参加し、その決定に沿って治療を受けることを意味する。患者が主体的に治療に関わることでより高い治療効果が期待されることから、アドヒアランス向上のために患者の意向を積極的に取り入れる医師が増えているという。実際に、医師の4人中3人が治療に関する患者のニーズを反映していることが、2014年5月26日発表のQLifeの調査で分かった。

患者1人の声が病院全体の治療方針に影響
同調査は、医師約330人を対象に行われたもの。薬の処方時に、例えば「即効性を求めるか持続性を求めるかを確認してほしかった」という患者の要望が1人でもあった場合、34.6%がその後は「全ての患者の大半」に反映すると回答。他に、33.2%が「同疾患/同薬剤の大半で」、6.8%が「同薬剤の半分程度で」としており、1人の患者の要望を他の患者に反映する医師は4人中3人に及ぶ結果となった。
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こうした確認事項の変化は、薬の処方だけでなく、治療法の選択肢の優先順位や決定パターンにも影響する。そのため、たった1人の患者でも、その発言が医療機関全体の治療法に少なからず影響を及ぼすことが明らかとなった。

医師の8割が「患者の本音」を重視
また、「治療内容に関する患者の本音を聞きたいか」という質問では、83.1%の医師が「ぜひ/やや聞きたい」としている。
年代別では30~40代(88.6%)が最も高く、年齢が上がるにつれてやや下がる結果となった。また施設別では、診療所の院長(78.4%)よりも病院の院長・部門長(91.7%)の方が「聞きたい」人が多いことが分かった。
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「薬のリスクと効果への理解」が最大テーマ
患者とのコミュニケーションを高め、そのニーズを把握したいと感じている医師が多い実態が明らかになったが、具体的に患者からはどのような要望が多いのだろうか。

同調査によると、要望として多かったのは「効果・副作用の詳細説明」(17.4%)と「治療の必要性や見通しの詳細説明」(16.7%)だ。他に、「薬剤指定」(14.1%)、「ジェネリックへの変更」(12.0%)、「検査法・治療法指定」(11.2%)と、特定の薬や診療内容を希望する患者も多いことが分かった。また、「費用軽減」(7.2%)は「ジェネリックへの変更」と合わせると19.2%に上り、要望として最も多いものとなる。つまり患者と医師のコミュニケーションにおいては、「経済的負担」と「薬のリスクと効果についての理解」が最大のテーマになっていることがうかがえる。
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治療法や薬の効果・副作用などは、自分の健康や命を左右することだけに、患者にとっては不安も多い。「要望はあるけど言いにくい……」という人も多いと思うが、治療を効果的に進めるためにも、医師とのコミュニケーションを深めることが重要と言えそうだ。



http://news.ameba.jp/20140602-403/
『DSM-5病名・用語翻訳ガイドライン』に見る「障害」表記をめぐる議論の行方
2014年06月02日 17時00分
提供:ガジェット通信

日本精神神経学会は5月28日に『DSM-5病名・用語翻訳ガイドライン』を公表し「学習障害」を「学習症」に改める(ただし、以前の訳語がある程度普及しているものに関しては「パニック症/パニック障害」のように旧訳を並記する)など、これまで多くの用語において「障害」と訳されて来た“disorder”の訳語を「児童青年期の疾患と不安症およびその一部の関連疾患」を中心に「症」に改める等の方針を打ち出しました。

毎日新聞や共同通信がこのニュースを報じた当初から『Twitter』などでは2000年以降に多くの地方自治体で採用されている交ぜ書きの「障がい」と同様の「過剰な“言葉狩り”ではないか」との批判も出ていますが、今回のガイドラインが公表された背景を考えるに当たっては今回公表されたガイドラインの「はじめに」でも
disorder を「障害」とすると,disability の「障害(碍)」と混同され,しかも“不可逆的な状態にある”との誤解を生じることもある

と指摘されているように、そもそもdisorder、disability、impairmentなど英語ではそれぞれ意味合いが異なる単語を翻訳する際に「障害」の一語で乱暴に包摂して来た経緯を考える必要があるでしょう。

日本では1945年の当用漢字表告示を機として文字通り“一掃”された「障碍」は繁体字表記を「障礙」と書くことからもわかるように、元来は「道をふさぐように置かれている石を疑う」と言う意味を持つ漢字です。現在も中国では「障碍」、また香港や台湾では「障礙」表記が、漢字が日常的に用いられなくなった韓国でも「障碍」を由来とする장애(チャンエ)が使用されていますが、対する「障害」は日本で明治初期にdisorderの訳語として考案された医学用語が起源とみられるものの中国や香港、台湾では使用されていません。韓国では日本統治時代に入って来た「障害」が장해(チャンへ)として医学用語の分野では現在も使われていますが、この語が日本の「障害」のようなdisabilityの意味で使われることはまずありません。

過去にも「痴呆症」が「認知症」、また「精神分裂病」が「統合失調症」と改名されて来た経緯があるように当初の名称が症例を表す際に不適切なものであったり、主として完治の見込みが無いと言う不可逆的なものであると言う誤解を生じさせる場合の用語の見直しは常に行われて来ました。日本精神神経学会が公表した今回のガイドラインに対しても、短絡的に「言葉狩り」と決め付けるのではなく、これまで余りにも多くのニュアンスが異なる英単語を「障害」で一くくりにして来たことが本当に訳として適切であったのかを、多くの要望がありながらも文化庁が今なお拒絶し続けている「碍」の常用漢字追加を含めて考え直す契機とする必要があるでしょう。

DSM-5病名・用語翻訳ガイドライン(日本精神神経学会)
https://www.jspn.or.jp/activity/opinion/dsm-5/



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1406/1406007.html
3学会合同「救急・集中治療における終末期ガイドライン」案を公開
意見募集を開始

[2014年6月2日] MT Pro / Medical Tribune

 日本循環器学会は5月28日,「救急・集中治療における終末期に関する提言(ガイドライン:GL)」案を公開。意見募集を開始した。同GLは日本救急医学会,日本集中治療医学会と合同で作成された。意見募集の締め切りは6月30日。

延命措置への対応,診療録の記載に関する指針示される

 GL案は全5ページで構成。終末期の定義とその判断基準の他,患者あるいは家族らの意思決定の状況に応じた延命措置への対応に関する指針が盛り込まれている。また,後の検証を視野に入れた診療録の記載に関する内容も示された。

 救急・集中治療の特徴として,多くは極めて短い時間に死が切迫する事態となる他,患者本人が意思表示できない,家族らが冷静な判断ができないことが通常と日本循環器学会は3学会合同GL案の背景を説明している。そのような状況で,治療当初の救命などを目的とした生命維持装置を含む高度な医療により「救命不能だが,直ちに心停止には至らない」状況が生じ,結果として患者本人の尊厳を損ねる可能性があること,一方,こうした場合に患者家族らの感情と医療スタッフの終末期に対する考え方の違いから「誰にとっても無意味で無益な状態(futility)になりかねない」と述べている。

 既に2007年日本救急医学会が「救急医療における終末期に関する提言(ガイドライン)」を,日本集中治療医学会は2006年に「集中治療における重症患者の末期医療のあり方についての勧告」などを公表。また,日本循環器学会が2009年にこれら2学会を含む関連14学会の合同研究班で「循環器疾患における末期医療に関する提言」をまとめていた。

 3学会合同GLを策定した理由について,日本循環器学会はそれぞれが想定している対象患者がほぼ一致していること,終末期の定義とその後の対応が一致していることから,複数の提言や指針が存在すると,社会的混乱を招くと判断したためと述べている。

 日本循環器学会は「広く皆様の意見を頂き,より社会に受け入れられるGLにしようと考えている」と呼びかけている。意見募集の締め切りは6月30日(月)まで。意見送付先などの要項は,下記「関連リンク」で閲覧可能。

(坂口 恵)



http://mainichi.jp/select/news/20140602k0000m040104000c.html
バルサルタン:通報の医師、捏造を直感 ありえない値
毎日新聞 2014年06月02日 07時00分(最終更新 06月02日 08時09分)

 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑で、医学的に測定されないはずの血液に関するデータが論文にあることに一人の医師が気付き、日本循環器学会にメールで通報したことが、疑惑表面化へのきっかけになっていたことが分かった。この通報を受けた学会が研究責任者に問題があると認めさせ、その後の各大学の調査につながっていた。

 「死んでいる患者を相手に臨床試験をしたのか」。データのつじつまが合わないことに気付いた興梠(こうろ)貴英医師は「この論文は捏造(ねつぞう)かもしれない」と直感した。2012年9月、東京大病院の研究室。目の前には「コメントをもらえないか」と論文を持ってきた販売元の製薬会社ノバルティスファーマ(東京)の営業担当の男性社員がいた。

 京都府立医大チームによるその論文は、「バルサルタンは糖尿病の高血圧患者の脳卒中などを予防する効果が大きかった」と結論付けていた。循環器内科が専門の興梠医師には興味深い論文だった。

 だが、読み進めるうちにあるデータが目に留まる。「糖尿病でないはずのグループに、糖尿病患者が何人も交じっている」。血中の電解質の値が低すぎたり高すぎたりする患者らも目に付いた。データが真実であれば「死んでいる」患者を調べたことになる。それほどでたらめに思えた。

 府立医大チームはバルサルタンの臨床試験を経て最初の論文を09年に発表。試験には3000人以上の患者が協力しており、膨大なデータが残る。その後もどんな効果があるかを発表し続けた。ノ社はこれらを医師に宣伝し、バルサルタンを累計売り上げ1兆円の大ヒット薬に育てていた。

 興梠医師は論文を読んだ翌月の12年10月、不正を疑う電子メールを、論文を載せた日本循環器学会誌の編集部に送った。

 学会は12月、まずノ社に試験への関与をただしている。ノ社幹部は「一切関与していない」と強く主張したという。学会は続いて試験責任者の松原弘明教授(当時)に説明を求めた。松原氏は「データ集計の間違いに過ぎない」と反論したが、学会幹部は納得せず、その場で撤回が決まった。

 年が明けると、欧州心臓病学会誌が詳しい理由を明かさぬまま、府立医大チームの関連論文を撤回した。【河内敏康、八田浩輔】



http://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=42895
都立病院、自己収支比率は過去最高- 2013年度決算、入院・外来収益が増加
( 2014年06月02日 20:33 )

 東京都は2日、都立病院経営委員会に対し、都立病院の2013年度決算概要(速報値)などを報告した。入院や外来収益などの「自己収益」は、前年度比19億円増の1147億円で、経常費用と自己収益の割合を示した「自己収支比率」も1.1ポイント改善し、過去最高の76.4%を記録。入院、外来の収益が増えており、都は「投薬や注射の増加が収益の増加に寄与した」などと分析している。【新井哉】

 13年度決算では、入院収益が前年度比11億円増の792億円、外来収益が同10億円増の280億円。入院では、病床利用率が同0.3ポイント増の85.5%、1日当たりの患者数も同16人増の4269人、診療単価も同486円増の5万828円となった。

 また、外来についても1日当たりの患者数は同39人増の6519人、診療単価も同410円増の1万4601円。都は、入院、外来の収益が増えた要因として、投薬や注射が増えたことなどを挙げている。

 一方、経常費用は1501億円で、医業費用が前年度比6億円増の1469億円、医業外費用が同2.3億円減の32億円となった。自己収益から経常費用を引いた自己収支は355億円の赤字だったが、前年度よりも15億円の改善が図られた。



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宮城)東北以外から学長や医学部長起用へ 知事方針
中林加南子2014年6月3日03時00分 朝日新聞デジタル 宮城

 県立の大学医学部構想について、村井嘉浩知事は2日の定例会見で、学長や医学部長を東北以外の医療関係者から起用する方針を示した。教員を務める医師を全国から集められることが条件で、月内にも人選を固める。

 医学部の新設には県、東北薬科大(仙台市)、総合病院を経営する財団法人(福島県郡山市)の計3団体が応募している。文部科学省は近く有識者会議を立ち上げ、1~2カ月以内に1団体を選ぶ予定だ。

 医学部では百数十人の専任教員が必要となる。特定の地域だけで確保しようとすると、医師が減って医療に支障が出かねない。このため、文科省は広い地域から計画的に医師を集めるよう求めており、選考では具体的な確保策が重視される見通しだ。

 村井知事は、学長や医学部長など運営責任者の条件として、「経験や実績のある医療関係者で、優秀なスタッフを集められる」ことを挙げた。幅広い人脈を持つ人物を選び、医師や運営スタッフの確保を任せたいという考えだ。(中林加南子)



http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140602/355581/?ST=ndh
3Dプリンターを手術手技の向上に活用、東京医療センターなどが事例を紹介
大下 淳一=日経デジタルヘルス
2014/06/02 19:37

 国立病院機構 東京医療センターと神戸大学の共同グループは、3Dプリンターを腹腔鏡手術のトレーニングに応用した事例について、「ITヘルスケア 第八回学術大会」(2014年5月24~25日、東京医療保健大学)で発表した。講演タイトルは「腹腔鏡手術トレーニングへの3次元骨盤モデル導入の試み」である。

 腹腔鏡手術は、腹腔鏡と呼ぶ内視鏡を用いる腹部外科手術で、従来の開腹手術に比べて侵襲度が低いという特徴がある。近年、その実施件数は飛躍的に増加しているという。

 一方、腹腔鏡手術は視野や手術器具の可動域が限られるなどの難しさがあるため、技術を習得するためのトレーニングが必要になる。従来、東京医療センターでは「ボックス型手術シミュレーター」と呼ぶ装置を使ってトレーニングを行ってきた。ただしこの方法では、実際の手術に近い環境で技術を習得したり、新しい技術の有用性を事前に評価したりすることが難しかった。また、初心者以外にとっては簡単すぎてトレーニングになりにくいという欠点もあったという。

 そこで研究グループは、腹部CTのデータを基に3Dプリンターで造形した3次元骨盤モデルを開発。これを使って「腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術」と呼ぶ、狭い骨盤腔内で行う難度の高い手術のシミュレーションを実施した。

 鼠径ヘルニアの基本モデルはスポンジやナイロンストッキングを用いて作製し、これを3次元骨盤モデル内に収めることで骨盤腔内での手術を再現している。3次元骨盤モデルは、手術支援ロボット「da Vinci」による前立腺摘出術のトレーニング用にファソテックが開発した骨盤シミュレーターを原型にした。この骨盤シミュレーターは、腹部CTから取得した日本人成人男性の骨盤データの平均値に基づいて、3Dプリンターで造形したものである。

 シミュレーションの結果、手術器具の可動域や術野における空間認識の状況などを、従来に比べて忠実に再現できることが分かった。その分、難度も高まり、熟練者でもシミュレーションのタスクを完遂するのに15分以上を要した。すなわち、初心者だけでなく、ある程度のレベルに達した修練者にとっても有用なトレーニングになり得るという。今回の手法は、内視鏡医などを含む手術チーム全体でトレーニングを実施できる点も大きなメリットだとしている。


  1. 2014/06/03(火) 05:41:56|
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