Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月30日 

http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14907962106842
県厚生連 病院間で医師派遣 赤字縮小へグループ制
2017年3月30日(木) 茨城新聞

県厚生農業協同組合連合会(JA県厚生連)は4月から、運営する県内6病院を2グループに編成し、病院間で医師を派遣するなど診療体制の充実と効率化を図る。29日、事業計画を明らかにした。2016年度収支報告によると、当期損益は45億円の赤字を見込む。グループ化などの改善策により、17年度は赤字額25億円に縮小するとしている。

事業計画によると、6病院について、3病院ずつ2グループに分ける。グループ内で医師不足を補うなど効率化を図り、経営基盤の安定を目指す。6病院は独立して運営し、これまで病院間の医師派遣はほとんどなかったという。

「水戸グループ」は水戸協同病院(水戸市)▽県北医療センター高萩協同病院(高萩市)▽茨城西南医療センター病院(境町)の3カ所。「土浦グループ」は土浦協同病院(土浦市)、JAとりで総合医療センター(取手市)、土浦協同病院なめがた地域医療センター(行方市)の3カ所。

水戸グループでは、水戸協同病院から、高萩、西南に内科医を派遣する。高萩には常勤3人を派遣する予定。西南には平日、交代で1人派遣する。

土浦グループは、土浦となめがたの連携を強化し、一体的運営を目指す。なめがたは回復期リハビリ病棟の増床、患者の紹介率向上を図り、土浦から内科、消化器系、循環器系の医師派遣を受ける。

収支報告によると、土浦協同病院の移転新築など大型投資や消費増税が響き、15〜16年度では全6病院で赤字となった。16年度は職員の賞与を大幅削減しているが、当期損益は45億円の赤字。17年度計画では総収入を前年度より32億円増やし、赤字額を25億円に圧縮するとしている。

事業計画などはこの日、県厚生連の臨時総会で可決された。担当者は「改善策により、満足できる地域医療を提供したい」としている。 (磯前有花)



http://www.asahi.com/articles/ASK3Z5J2QK3ZUBQU00F.html
無資格で中絶手術 医師を書類送検 警視庁
2017年3月30日16時45分 朝日新聞

 警視庁は30日、東京都武蔵野市の産婦人科病院「水口病院」=休院中=の男性医師(58)と女性医師(34)を業務上堕胎容疑で書類送検し、発表した。2人は「院長が資格を持っていれば、大丈夫だと思った」と説明しているという。

急死女性の夫「原因を明らかに」 無資格医師の中絶手術
 捜査1課によると、2人の送検容疑は昨年5月~同9月、都医師会の指定を受けないまま、男性医師が17件、女性医師が5件の中絶手術をしたというもの。

 人工妊娠中絶手術は、医師会の指定医しかできないと母体保護法で規定され、指定は勤務する病院ごとに受ける必要がある。2人は非常勤の医師で、ほかの病院での勤務経験もあるが、これまでに指定を受けたことはなかったという。

 この問題をめぐっては昨年7月、この男性医師の中絶手術を受けた東京都西東京市の女性(当時23)が急性うっ血性心不全で死亡。遺族が刑事告訴していたが、同庁が捜査した結果、手術と死亡の因果関係は認められなかったという。



http://mainichi.jp/articles/20170330/ddl/k27/040/411000c
懲戒処分
同僚にセクハラ 30代医師を減給 阪大 /大阪

毎日新聞2017年3月30日 地方版 大阪府

 大阪大は29日、同僚の女性医師にセクハラ行為をしたとして、医学部付属病院の30代男性医師を減給(平均賃金の半日分)の懲戒処分にしたと発表した。

 阪大によると、男性医師は昨年4月、当直勤務中の女性医師が眠っていた病院内の当直室に入り、ドアを施錠して消灯。女性医師のベッドに入り、抱きついてキスしようとするなどしたという。女性医師が同年5月、学内のセクハラ相談室に申し立てて発覚した。

 阪大は調査委員会を設置して調べ、男性医師は「事実ではないので話したくない」などと聞き取り調査を拒否したが、女性医師や関係者への聞き取りなどからセクハラ行為と認定した。【鳥井真平】



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201703/20170330_63055.html
先進医療地域で学ぶ 東北大、共立病院と協定
2017年03月30日木曜日 河北新報

 東北大大学院医学系研究科と福島県いわき市立総合磐城共立病院は28日、医師資格を持つ大学院生が地域医療の場で先進医療を学ぶ「地域先進医療学講座」の設置に関する連携協定を締結した。

 2013年に設置した消化器系の連携講座を発展的に解消、診療・研究分野を拡充した。講座は医学系研究科に置き、共立病院の医師5人が客員教授・准教授として大学院生を指導する。

 仙台市青葉区の東北大大学院医学系研究科であった締結式で、下瀬川徹研究科長は「協定を機に人事交流や研究活動を活発化させたい」と話した。

 清水敏男いわき市長は「共立病院は東京電力福島第1原発事故後、さらに医師が来なくなった。講座の拡充はありがたい」と期待した。



https://medical-tribune.co.jp/news/2017/0330506852/
日医会長「医師が労働者」に違和感〔CBnews〕
検討の場の議論に積極関与

CBnews | 2017.03.30 13:15(2017年3月30日 君塚靖・CBnews)

 日本医師会(日医)の横倉義武会長は29日の記者会見で、政府が前日にまとめた長時間労働を是正する方策などを盛り込んだ「働き方改革実行計画」について、「医師が労働者なのかと言われると違和感がある。(労働時間に罰則付き上限を設けることに)医師は5年間の猶予をいただいたので、そもそも医師の雇用を労働基準法で規定するのが妥当なのかを抜本的に考えていきたい」と述べた。

 政府は医師の働き方改革を「検討の場」で議論していく方針で、「検討の場」は厚生労働省に設置される見通しだ。日医は、その「検討の場」に関与していく考えで、横倉会長は、「医療界も参加することになるので、日医も積極的に参加して議論をリードしていきたい」とした。

 さらに横倉会長は、医師の長時間労働を是正するためには、医療機関などが医師の採用を増やすことも必要になるため、「検討の場」では医師増員に伴う診療報酬の財源の手当てなども併せて検討すべきとの見解も示した。



http://mainichi.jp/articles/20170330/ddm/012/040/093000c
バルサルタン
データ改ざん 東京地検が控訴

毎日新聞2017年3月30日 東京朝刊

 製薬会社ノバルティスファーマの降圧剤「バルサルタン」を巡る臨床研究データ改ざん事件で、東京地検は29日、薬事法(現医薬品医療機器法)違反に問われた元社員、***被告(66)を無罪とした東京地裁判決(16日)を不服として控訴した。地裁は元社員による意図的なデータの改ざんを認定したものの、医師に発表させた論文は「薬事法が規制する広告に当たらない」として無罪を言い渡していた。

G3註:原文は実名報道


https://www.m3.com/news/general/516191?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170330&dcf_doctor=true&mc.l=214081698&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
千葉大医学部生に有罪 集団乱暴事件、準強姦罪で
2017年3月30日 (木) 共同通信社

 千葉大医学部生らが飲み会に参加した女性を集団で乱暴したとされる事件で、準強姦(ごうかん)罪に問われた医学部5年***被告(23)に、千葉地裁(吉村典晃(よしむら・のりあき)裁判長)が30日、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役4年)の判決を言い渡した。

 事件を巡っては、いずれも医学部5年の***(23)、***(23)の両被告が集団強姦罪で、千葉大病院の元研修医***被告(30)が準強制わいせつ罪で公判中。***被告の判決は4人の中で初めて。

 吉村裁判長は判決理由で「繰り返し拒絶する被害者を乱暴した」と指摘した。一方で、被害者に飲酒させて抵抗できなくしたのは他の被告で、飲み会中に乱暴するつもりはなかったと判断。「犯行は衝動的で計画性はない。反省しており、更生が期待できる」と執行猶予を付けた理由を説明した。

 吉村裁判長は最後に「2度目のチャンスはない。社会にどのように貢献していくかが重要。心に刻んでほしい」と説諭した。

 判決によると、***被告は昨年9月21日未明、飲み会で酒に酔った女性を千葉市中央区の自宅に連れて行き、乱暴した。

G3註:原文は実名報道



https://www.m3.com/news/general/516125
群大病院、診療報酬340件不正請求…戒告処分
2017年3月30日 (木) 読売新聞

 群馬大学病院の手術死問題で、保険適用外の手術に診療報酬を不正請求していたなどとして、厚生労働省が同病院に対して戒告の行政処分を出したことが、同病院などへの取材で分かった。

 処分は29日付。

 同病院や関係者によると、厚労省は2015~17年、計17日間にわたって監査を実施。カルテの確認や、同病院の医師らへの聞き取り調査を行ったところ、計約340件、約8000万円の不正・不当請求があったと認定した。これをもとに同病院は今後、過去に遡って調査し、不正請求額を確定して返還する見通し。

 同病院の調査によると、問題の起きた旧第二外科では、10年12月~14年6月に保険適用外とみられる腹腔ふくくう鏡手術が計58例行われ、うち35例で診療報酬が請求されていた。



https://www.m3.com/news/general/516188
投薬ミスの損害4兆円超 WHO、5年で半減目指す
2017年3月30日 (木) 共同通信社

 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は29日、投薬ミスによる損害が世界で年間420億ドル(約4兆7千億円)に上るとの試算を明らかにし、今後5年間で全ての国で投薬ミスによる損害を半減させる取り組みを開始したと発表した。

 WHOは薬の処方や服用のミスに伴う損害は各国で報告されていると指摘し、米国だけでも年間130万人が被害に遭っていると説明。世界の損害額は医療費の1%に当たるとみられるという。

 ミスは医療従事者の疲労やスタッフ不足、訓練の不十分、さらに患者の知識不足などが原因で、いずれも防止可能と強調した。

 特に誤って使用した場合、害となる危険性の高い薬の取り扱いや、さまざまな疾患で複数の投薬を受けている患者の扱いが鍵になるとして各国に早期の対策を求めた。

 WHOのチャン事務局長は「投薬ミスに伴う出費は莫大(ばくだい)かつ不必要なものだ。ミスの防止は人命を救うだけでなく医療費削減にもなる」と訴えた。



https://www.m3.com/news/general/516131
能力不足、初歩的ミス原因 移植患者選定誤りで報告書
2017年3月30日 (木) 共同通信社

 脳死での心臓移植を受ける患者の選定に誤りがあった問題で、日本臓器移植ネットワークは29日、「システム開発会社の初歩的なプログラムミスと移植ネット含めた双方の能力不足が原因」とする第三者調査チーム(委員長・江川裕人(えがわ・ひろと)日本移植学会理事長)の報告書を発表した。

 チームは再発防止策として移植ネットにシステム担当責任者を配置し、患者選定の順位付けをする部門を独立するよう提言した。報告書を受けて会見した移植ネットの門田守人(もんでん・もりと)理事長は「ミスをなくすことに全力を注ぎ、一日も早く信頼回復できるよう再発防止に努めたい」と謝罪した。

 報告書によると、双方のシステム担当者の能力不足から開発に時間がかかり、患者を検索する新システムの最終テスト期間が約1カ月と短くなったため事前にミスを発見できなかった。

 選定ミスは1月末に発覚。昨年10月から今年1月にかけてプログラムに誤りがある検索システムを使ったため、本来移植を受けるはずだった患者2人が手術を受けられなかった。

 移植ネットは2014~15年にも腎臓の脳死移植で選定ミスが相次ぎ、昨年10月に新しい検索システムを導入したばかりだった。



https://www.m3.com/news/general/516208
「地域医療の担い手に」 医師志す4人 懇親会で活躍誓う
2017年3月30日 (木) 山陰中央新報

 今春の大学医学部受験と医師国家試験に合格した島根県浜田市出身者を招いた懇親会が27日、同市殿町の浜田公民館であった。医師を志す参加者4人が、地域医療への思いを語り、医師不足に直面する地元での活躍を誓った。

 参加したのは、国家試験に合格し、3月に島根大医学部を卒業した藪田愛さん(24)=浜田市下府町=と、いずれも同学部に入学する浜田高校出身の床並亜有子さん(19)=同市日脚町=と小松原悠生(ゆうき)さん(19)=同市内田町、石見智翠館高校出身の木村碩達(ひろと)さん(18)=同市黒川町=の4人。

 懇親会では一人一人が自己紹介し、「信頼される医師になりたい」「地域医療を担っていきたい」と力強く抱負を語った。会食に参加した久保田章市市長は「医療の担い手として立派に成長し、地域を支えてほしい」と激励した。

 小松原さんは「医学部での6年間で、知識だけでなく、医師としての自覚も育み、成長したい」と意気込みを述べた。

 県の2016年10月の調査によると、浜田圏域で必要とされる医師の充足率は、県内7圏域で最も低い66・9%だった。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201703/20170330_75051.html
研究に情熱輝く業績 国立大定年退職教授
2017年03月30日木曜日 河北新報

 東北の国立大で研究や教育に携わってきた教授が31日、定年を迎える。東北大大学院医学系研究科の大内憲明教授は乳がん治療研究や教育環境の改善に取り組んだ。文学研究科の鈴木岩弓教授は東日本大震災を機に「臨床宗教師」の養成講座開設に尽力した。宮城教育大の小金沢孝昭教授は東北の農村の活性化に貢献した。3人が長年の研究や取り組みを振り返った。

◎乳がん診断・治療に尽力/東北大大学院医学系研究科 大内憲明教授(65)腫瘍外科学

 「がんへの挑戦」を掲げ、乳がんを30年以上研究してきた。再発率が低く美容面でも優れた乳房温存手術の開発、ナノ・バイオ技術によるがん診断法の確立など成果は多岐にわたる。
 「若い女性が命を落とすのを見てきた。患者の無念を晴らしたい一心でここまできた」と振り返る。
 マンモグラフィー(乳房エックス線撮影)の必要性を説き、日本での導入を実現した。乳がんの大規模研究では、マンモと超音波の併用で乳がん発見率が上がることを明らかにし、論文は昨年1月、英医学誌ランセットの表紙を飾った。
 胆道閉鎖症治療の権威、故葛西森夫氏の元で学んだ。心臓外科が専門だったが、研修医時代に多くのがん患者を診療し、がん研究に転向した。
 医学系研究科長を務めた2012年から3年間、キャンパスを大改修。学生のサポート体制を強化し、教育環境を充実させた。「全国から集まった医学部生の7割が東北に残る。大学に魅力があれば地域医療の向上につながる」と説明する。
 医療過疎の福島県飯舘村で育ち、村の奨学金などで進学した。その村は東京電力福島第1原発事故で全村避難を余儀なくされ、母は避難先で他界した。震災復興への思い入れは強い。
 4月に登米市の病院事業管理者に就任する。「最後のミッションとして地域医療の推進を図りたい」と使命感を燃やす。

<おおうち・のりあき>51年福島県飯舘村生まれ。東北大大学院医学研究科博士課程修了。米国立がん研究所研究員を経て99年から現職。大学病院副病院長、医学系研究科長を歴任。国のがん検診の在り方に関する検討会座長を務める。

◎臨床宗教師定着目指す/東北大大学院文学研究科 鈴木岩弓教授(65)宗教民俗学、死生学

 日本人の死生観を長く探求してきた。多くの命が突然奪われた震災では、宗教者が宗派や教派の違いを超えて人々に寄り添う姿を見た。
 2012年4月、心のケアを担う「臨床宗教師」を養成する「実践宗教学寄付講座」を学内に設置した。他大学に先駆けた試みで、修了生はこれまで152人に上る。
 「震災を機に始まった臨床宗教師は『超高齢多死社会』の今、自己の死を見詰める人のケアにまで発展している。臨床宗教師が病院などで定着し、僕自身が安心して最期を迎えられる世の中になればうれしい」
 小中学生の頃、ジャーナリスト本多勝一氏の探検ルポを読み、異文化に憧れた。東北大文学部に進学、宗教学者の故楠正弘氏、山折哲雄氏に師事した。
 研究の原点は学生時代のアドベンチャークラブ(探検部)の活動。「山登りの口実に山岳信仰を研究テーマにした」と笑う。関心は次第に死を巡る諸問題へと広がった。墓の守り方や遺産相続などに悩む人は多く、さまざまな団体からの講演依頼が引きも切らない。
 脚本家の内館牧子さんは03年から3年間、神事としての相撲を学ぶため研究室に在籍した。「熱心で学生の刺激になったし、顧問を務めた相撲部は強くなった。思い出深い教え子だ」
 4月に総長特命教授に就き、教育研究と寄付講座の運営を続ける。

<すずき・いわゆみ>51年東京都生まれ。東北大大学院文学研究科博士課程単位取得退学。島根大助教授を経て93年東北大助教授、97年から現職。日本民俗学会理事、東北民俗の会会長を歴任。日本宗教学会常務理事を務める。

◎地域の活性化策を探究/宮城教育大教育学部 小金沢孝昭教授(65)農業地理学、経済地理学

 東北の農山漁村で長く、住民と共に活性化策を探る「地域調査運動」に取り組んだ。「里山、里海という宝を守るのは人間。人脈をつくって地域をいかに良くするかを考えてきた」
 ゼミや講義の中からアイデアやプロジェクトが生まれた。名取市の洞口家住宅で子どもが昔の生活を体験する「いぐねの学校」、福島県西会津町の集落に交流拠点をつくる「天空の郷」など、学生と現場を歩いて具体化させた事業が多い。
 1991年から市民と共に農薬削減キャンペーンを展開。翌年ブラジル・リオデジャネイロで開催された「地球サミット」で国際社会にも提唱した。
 この運動をきっかけに、地産地消を実践する仙台市の「朝市・夕市ネットワーク」や農薬・化学肥料に極力頼らない「環境保全米」が生まれ育った。
 学生時代に仲間と長野県佐久市で農村工業の調査を実施して以来、45年近く農村研究に関わった。「サークル活動を続けてきたようなもの」と振り返る。
 震災後、農村の高齢化と農業担い手不足に拍車が掛かった。世界農業遺産の申請認定が今月決まった宮城県大崎地方の「大崎耕土」はこれからの農村のモデルになるという。「そこで暮らすみんなが農業を守る仕掛けを作った。復興も地域振興も住民視点が大切だ」と力説する。
 退任後は学長付特任教授となる。「声が掛かれば地域活性化を手伝いたい」

<こがねざわ・たかあき>52年東京都生まれ。東京都立大(現首都大学東京)大学院理学研究科博士課程単位取得退学。北海道大で農学博士号取得。82年宮城教育大講師。97年から現職。みやぎ食の安全安心推進会議会長を務める。



https://community.m3.com/v2/app/messages/news/2682896?pageNo=1&portalId=mailmag&mmp=RK170330&mc.l=214089074&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
「腕利き医師」「病院のヤクザ担当」逮捕に困惑 京都
17/03/30 朝日新聞 


 暴力団組長の虚偽診断書作成容疑で民間大手「康生会・武田病院」(京都市下京区)の医師や元職員らが逮捕された事件で、京都府警は29日、医師ら3人を同容疑などで京都地検に送検した。容疑がかけられているのは、医療界でも「腕利き」と評判の医師と、院内で暴力団担当だった元職員。府内有数の病院グループで何が起きていたのか。
 
 「気さくな人で職員や患者に人気がある」「全先生がやめたら、武田病院をやめる若い医者もいるんちゃうかな」
 
 逮捕された医師の***容疑者(61)について、同僚の医師らはそろってその人柄を表現する。
 
 そんな医師が、暴力団組長の高山義友希受刑者(60)が刑務所に収容されるのを免れさせようと、大阪高検に虚偽の健康状態を記した意見書を作り、提出した疑いが持たれている。
 
 気さくな人柄だけでなく、その腕前も評判が高い。循環器の医師たちは、「不整脈治療の第一人者」と評する。
 
 複数の医師によると、***容疑者は1980年代に海外で始まった、心臓の不整脈を引き起こす部分を焼き切って治療する手術法「カテーテルアブレーション」を、日本で先駆けて手がけた医療チームの一員だったという。
 
 武田病院に着任後は同手術を数多く手がけ、その名が知られるようになった。そうした実績から、同病院は現在、「心臓の武田」と知られるまでになったという。
 
 近年は、後進の育成にも力を入れていたという***容疑者。武田病院グループの病院などでは、「門下生」たちが治療に当たっている。逮捕について武田病院関係者は、「なぜ虚偽の意見書を書いたのか。動機や背景が知りたい」と疑問を投げかける。
 
■「丁寧な対応、ヤクザに好まれたかも」
 
 総務部長のような役割でトラブルを起こす患者の対応を担っていた。全容疑者とともに逮捕された武田病院元医事部長の***容疑者(45)について、府警はそう説明する。
 
 「ようするにヤクザ担当や」。武田病院関係者は、***容疑者が暴力団関係者の患者の窓口だったと明かす。一方で、「いつもにこにこした温和な人で、とてもそうした担当の人とは思えなかった」という。
 
 京都駅前に中核病院を構える武田病院グループの医療機関を山口組や会津小鉄会の幹部も利用していたと、この関係者は話す。「丁寧な応対をするし融通がきくから、ヤクザに好まれたのかもしれない」
 
 捜査関係者によると、高山受刑者は2011年2月、武田病院で腎臓病の治療を開始。その後、不整脈がみつかった。***容疑者が窓口を務め、***容疑者が治療に当たるうち、関係を深めていったとみている。
 
 高山受刑者が刑務所に収容されないように取りはからってほしい。高山受刑者と関係の深い暴力団組員から依頼された***容疑者は、***容疑者に相談。2人は、実際は発症していないのに「重症心室性不整脈」と診断した虚偽の意見書を作ったとされる。府警は、見返りに少なくとも数十万円相当の現金と商品券が2人に渡ったとみている。
 
 病院関係者は、「高山受刑者と飲食したことがある」と話す医師は他にもいると明かす。武田病院グループ本部は28日、「医師や職員がどのような行動をとっていたのか、把握できていない。事実関係が明らかになり次第、信頼回復に全力で取り組みたい」などとコメントを出した。

G3註:原文は実名報道


  1. 2017/03/31(金) 05:51:06|
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3月29日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/515760?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170329&dcf_doctor=true&mc.l=213909334&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
「罰則付き規制で、応招義務果たせぬ懸念」働き方改革大臣
時間外労働の上限規制、医師は5年間の猶予

2017年3月29日 (水) 高橋直純(m3.com編集部)

 政府は3月28日、働き方改革実現会議を開催し、時間外労働を原則月45時間、特例として労使が合意した場合年720時間(月平均60時間)を上限とすることなどを盛り込んだ「働き方改革実行計画」をまとめた。4月以降、労働政策審議会で議論した後、秋の臨時国会に関連法の改正案を提出、2019年度からの実施を目指す。

 ただし、医師については時間外労働の上限規制が5年間猶予された。会議後の記者会見で加藤勝信・働き方改革担当大臣は「罰則付き上限規制で応招義務が果たせなくなる懸念があった」と説明した(資料は官邸ホームページ)。

 働き方改革実行計画の中では、医師の働き方について、「医師については、時間外労働規制の対象とするが、医師法に基づく応召義務等の特殊性を踏まえた対応が必要である。具体的には、改正法の施行期日の5年後を目途に規制を適用することとし、医療界の参加の下で検討の場を設け、質の高い新たな医療と医療現場の新たな働き方の実現を目指し、2年後を目途に規制の具体的な在り方、労働時間の短縮策等について検討し、結論を得る」と記されている。

 加藤大臣は「医師には医師法上、応招義務があり、時間外労働規制、特に罰則付きの上限規制によって現場の実情や地域の医療体制によっては応招義務を果たせなくなる懸念があった。時間外労働の上限規制の対象とするも、会議には医療関係者がいないので、まずは医療界の参加を得た上で、検討の場を設けていただき、2年後を目途に規制の在り方、労働時間の短縮について検討し、結論を得るという中身になっている」と説明した。

 安倍晋三首相は会議の席で「働き方改革実行計画の決定は、日本の働き方を変える改革にとって、歴史的な一歩であると思う。戦後日本の労働法制史上の大改革であるとの評価もあった。かつては、特に時間外労働については、この間にある溝は埋められないのではないかと思われていたわけだが、本当に労使で合意に達していただいたこと、改めて敬意を表したいと思う」と挨拶した。

 そのほか、医療者が、医療提供に当たって関連する内容は以下の通り。

■病気の治療と仕事の両立
 病気の治療と仕事の両立を社会的にサポートする仕組みを整え、病を患った方々が、生きがいを感じながら働ける社会を目指す。具体的には、治療と仕事の両立に向けて、主治医、会社・産業医と、患者に寄り添う両立支援コーディネーターのトライアングル型のサポート体制を構築する。とりわけ、両立支援コーディネーターは、主治医と会社の連携の中核となり、患者に寄り添いながら継続的に相談支援を行いつつ、個々の患者ごとの治療・仕事の両立に向けたプランの作成支援などを担う。両立支援コーディネーターには、医療や心理学、労働関係法令や労務管理に関する知識を身に付け、患者、主治医、会社などのコミュニケーションのハブとして機能することが期待され、こうした人材を効果的に育成・配置し、全国の病院や職場で両立支援が可能となることを目指す。

■労働者の健康確保のための産業医・産業保健機能の強化
 治療と仕事の両立支援に当たっての産業医の役割の重要性に鑑み、治療と仕事の両立支援に係る産業医の能力向上や相談支援機能の強化など産業医・産業保健機能の強化を図る。また、過重な長時間労働やメンタル不調などにより過労死等のリスクが高い状況にある労働者を見逃さないため、産業医による面接指導や健康相談等が確実に実施されるようにし、企業における労働者の健康管理を強化する。加えて、産業医の独立性や中立性を高めるなど産業医の在り方を見直し、産業医等が医学専門的な立場から働く方一人ひとりの健康確保のためにより一層効果的な活動を行いやすい環境を整備する。これにより、働く人々が健康の不安なく、働くモチベーションを高め、最大限に能力を向上・発揮することを促進する。



https://www.m3.com/news/general/515819
東京女子医大病院 「薬16倍投与で妻死亡」 脳腫瘍女性夫が提訴
2017年3月29日 (水) 毎日新聞社

 東京女子医科大病院(東京都新宿区)で2014年9月に抗てんかん薬を過量投与された女性が重い副作用で死亡した問題で、遺族が28日、病院の運営法人と医師2人を相手取り、総額約4300万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。

 亡くなったのは川崎市の長浜裕美さん(当時43歳)。遺族側によると脳腫瘍を患う長浜さんは14年1月から同病院の処方で抗てんかん薬を服用。同8月には短期間で薬効を高めるとして、別の抗てんかん薬「ラミクタール」(一般名ラモトリギン)を追加され、添付文書で定められた量の16倍の1日200ミリグラムを連日投与された。

 薬剤師が医師に「量は正しいのか」と照会したが見直されず、全身の皮膚に障害が起こる中毒性表皮壊死(えし)症(TEN)を発症。投与開始から20日後に肺出血を併発して死亡した。遺族側は「医学的な必要性がないのに、説明もないまま添付文書に反する危険な処方をした」と訴えている。

 医療関連死の調査モデル事業としてこの件を調べた日本医療安全調査機構の報告書は、処方を「標準的な選択とは言えず、あえて選択するなら必要性やリスクを本人や家族に十分に説明して同意を得るべきだった」と指摘した。同大学広報室は「訴状を見ておらず具体的なコメントはできないが、誠意をもって対応する」としている。【伊藤直孝】

 ◇副作用のリスク「説明なかった」

 「なぜ死ぬリスクのある処方をしたのか」。亡くなった長浜裕美さんの夫、明雄さん(42)は記者会見で悔しさをにじませた。投与開始から20日後、皮膚がはがれ妻は変わり果て、痛みと絶望の中で亡くなった。主治医は「投与量よりも体質の問題」などと説明。だが、薬の添付文書は用法や用量を守らなければ重篤な皮膚障害が表れることがあると警告していたのを後に知った。

 医師から副作用リスクの説明はなかったというが、病院側は「リスクは説明した」と責任を認めなかった。明雄さんは「問題を繰り返させないためにも裁判で原因と責任を明らかにしたい」と強調した。【銭場裕司】



https://www.m3.com/news/general/515815
バルサルタン データ改ざん 東京地検が控訴へ
2017年3月29日 (水) 毎日新聞社

 製薬会社ノバルティスファーマの降圧剤「バルサルタン」を巡る臨床研究データ改ざん事件で、東京地検は28日、薬事法(現医薬品医療機器法)違反に問われた元社員、白橋伸雄被告(66)を無罪とした東京地裁判決を不服として控訴する方針を固めた。関係者への取材で分かった。

 16日の地裁判決は元社員が意図的にデータの水増しや改ざんをしたと認定する一方、医師に発表させた論文は「薬事法が規制する広告に当たらない」として無罪を言い渡した。検察側は控訴審で、バルサルタンを処方する医師が論文を読めば広告要件の「顧客を誘引する手段」に当たると改めて主張するとみられる。【石山絵歩】



https://www.m3.com/news/general/515832
外来診察同席で薬剤費減 - レジデント人件費の2倍に 国立がん研究センター東病院薬剤部
2017年3月29日 (水) 薬事日報

削減効果は年1300万円

 薬剤師レジデントが医師の外来診察に同席して処方提案等の臨床業務を行った効果を検討したところ、3カ月間で337万円の薬剤費削減効果が得られたことが、国立がん研究センター東病院薬剤部の研究で明らかになった。薬剤師レジデントの時給と外来診察に同席した労働時間から人件費の2.2倍の効果が得られ、これを1年間続けて実施したと仮定すると、年間1300万円の薬剤費削減効果が期待できることが推定された。これまで薬剤師の外来同席業務の効果については明らかになっていなかったが、薬剤費削減効果のエビデンスが得られたことで、薬剤師の外来業務に弾みがつきそうだ。
 米国では医師の外来診察に薬剤師が関与し、臨床業務を行っている。日本では2007年に、国立がん研究センター東病院薬剤部が初めて医師の外来診察に薬剤師が同席する業務を開始。現在、薬剤師レジデント3年目の研修の一環として外来診察同席業務を行っている。
外来診察同席業務は、診察前、診察中、診察後の時点で介入を実施。診察前は採血結果が出る前に待合室で患者の症状やアドヒアランス、残薬を確認して医師に情報提供し、診察中には診察室で医師の説明内容や治療方針を共有したり、処方設計を支援する。

 さらに、診察後は待合室や通院治療センターで治療の理解度確認や服薬指導、質問への対応などを行っている。必ず3点で介入するのではなく、医師の希望する方法で患者に応じて柔軟に対応している。ただ、外来診察同席業務は、新規性の高い取り組みではあるものの、その有益性は明らかになっていなかった。

 そこで、同センター薬剤部では、薬剤師レジデント課程3年目に実践している外来同席による薬剤費削減効果を明らかにするため、昨年6月6日~8月31日までの61日間で薬剤師レジデント6人が介入した患者を対象に調査を行った。抗癌剤S-1製剤の減量開始を提案し、本来処方されるはずだった薬剤と差し引いた金額など、カルテから前後の経過を確認し、削減された薬剤費を算出した。

 その結果、61日間で薬剤師レジデントが外来同席に従事した時間は1034時間、対象患者数は4582人、介入した患者は2508人だった。処方提案が行われたのは456件、そのうち薬剤費に関わる提案136件、最終的に採用された提案は119件と採用割合は88%に上った。

 介入した理由についてみると、残薬調整が59%と最も多く、次いで中止提案が26%と、これら残薬調整と中止提案が8割以上を占めた。処方提案によって削減された薬剤は、抗癌剤以外の定期内服薬が69%と7割を占め、抗癌剤が14.6%、支持療法薬が0.4%などとなった。3カ月間で削減された薬剤費は336万8224円となり、そのうち抗癌剤が299万3151円とほとんどを占めた。

 時給1490円の薬剤師レジデントが外来同席に従事した1034時間の労働時間から人件費を算出したところ、154万0660円となった。これを削減された薬剤費336万8224円と比較すると、薬剤師レジデントにかかった費用の2.2倍の薬剤費削減効果が得られたことが明らかになった。さらに、薬剤師レジデントが外来診察同席業務を1年間続けたと仮定すると、年間1300万円の薬剤費を削減できることが考えられた。同センター薬剤部では、「外来診察同席業務は薬剤費の削減に貢献しており、医療経済的に有益」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/515910
シリーズ 中央社会保険医療協議会
薬価調査「医療機関は対象外に」、中川日医副会長
支払側は慎重な検討求める、医療機関と卸の間で齟齬も

2017年3月29日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、3月29日の中央社会保険医療協議会薬価専門部会(部会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、医療機関の負担軽減を狙い、「医療機関は、医薬品卸と交渉して、品目ごとに納入価を決めている。薬価調査は医薬品卸への調査で十分」と述べ、薬価調査の対象から医療機関を外すことを検討するよう求めた。

 一方で、健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏は、「薬価調査の正確性が担保されているのは、(医薬品卸と医療機関双方への調査結果を)突合しているために担保されている。正確性が破壊される恐れがあるので、慎重に検討した方がいい」と指摘。厚労省も過去に双方への調査で、過去に齟齬が生じたことがあると説明しており、医療機関を調査対象から外すことに合意を得られるかは微妙だ(資料は、厚生労働省のホームページ)。

 調査方法の見直し、2017年度から

 2018年度改定に向けた薬価調査についての議論は、2月8日に続き2回目(『薬価の「中間年」の調査、本調査とは別』を参照)。29日の論点は下記だ。

(1)調査の正確性
○ 調査結果の正確性を担保する観点から、調査データをさらに検証する仕組みとして、どのようなことが考えられるか。
○ 調査結果の精度を高めるため、より回収率を上げるための工夫を講じるべきではないか。
(2)調査手法
○ 調査の効率性の観点から、本調査については、都道府県を経由せず、厚生労働省から直接客体に調査票を配布し、回収を行うこととしてはどうか。
※この際、調査客体を確定するための調査、訪問調査については、これまでどおり許可権者である都道府県に依頼する。
○ 調査データを検証する仕組みをどう考えるか。
○ 上記について、2017度本調査から適用してはどうか。

 薬価調査は、医薬品卸(約6000客体)については全数調査、病院・診療所・薬局については抽出調査し、医薬品の品目ごとに市場実勢価格を調査。薬価との乖離を把握が目的だ。

 議論になったのは、(1)。中川氏はまず薬価調査の回収率について質問。厚労省医政局経済課長の大西友弘氏は、医薬品卸72.3%、病院75.6%、診療所61.8%、薬局76.5%と回答。そのうち日本医薬品卸売業連合会に加盟している医薬品卸では9割を超す回答がある一方、加盟していない小規模の卸などは回収率が低いとした。

 「医薬品卸からの回答は、信頼性は高いのではないか」との中川氏の質問に対し、専門委員の吉村恭彰氏(株式会社アステム代表取締役社長)は、「信頼関係があるという前提に正確なデータを出している」と回答。それを踏まえて、中川氏は、医薬品卸の回答に信頼性があれば、医療機関への調査は不要ではないかと提案した。

 これに対し、大西経済課長は、「歴史的には、医療機関の調査が中心だった時代もあり、4者への調査を総合して薬価調査と言っている」と説明しつつ、可能な限り負担軽減を図るために、どんな方法がいいかを検討していくとした。

 「調査データの正確性担保のためにやっているのだったら、齟齬がこれまであったのか」「調査データを検証する仕組みはどう考えているのか」と質したのは、全国健康保険協会理事の吉森俊和氏。大西課長は、「齟齬がある事例は過去にあった。ある薬剤の金額について、(医薬品卸と医療機関等の額が)マッチせず、不整合が発生することはこれまでもあった」とし、調査データを検証する仕組みについては、「今は考えていない」と答えた。

 一方、(2)については、了承が得られた。連合総合政策局長の平川則男氏は、厚労省が直接調査することによる回収率への影響を質問。厚労省医政局経済課長の大西友弘氏は、コールセンターから催促するなど、きめ細かい措置を講じて、回収率が低下しないように対応すると回答。



https://www.m3.com/news/nonmedical/10805
男性医師を減給=女性医師へのセクハラ認定-大阪大
2017年3月29日 (水)  時事通信

 大阪大は29日、女性医師にセクハラ行為をしたとして、医学部付属病院の30代男性医師を減給処分にしたと発表した。
 同大によると、男性医師は昨年4月、女性医師が寝ていた当直室のベッドに入り、抱き付いてキスをしようとするなどした。同5月に女性医師から申し立てがあり、調査の結果セクハラと認定した。男性医師は懲戒処分の文書は受け取ったが、事実関係を認めていないという。 【時事通信社】



http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20170329/CK2017032902000043.html
地域医療、貢献必ず 金大、自治医大「医師の卵」を知事激励
2017年3月29日 中日新聞 石川

 金沢大医学類の地元医師確保推薦枠(特別枠)の合格者十人と、地域医療の人材を育成する自治医科大(栃木県)医学部の地元合格者三人が二十八日、県庁を訪れた。いずれも六年間の勉学と二年間の臨床研修を経て医師となったあかつきには、能登など県内の医師不足エリアで勤務すると約束している学生たちだ。(梅本秀基)

 特別枠は県が二〇〇九年に創設した、知事が指定する公立病院に七年間勤めれば、在学中に支給する月二十万円の修学資金(六年で計千四百四十万円)の返還を免除する制度で、今春には一期生がいよいよ医師としての活躍を始める。同様の資金援助で都道府県の選抜学生を受け入れている自治医科大とともに、医師不足解消の切り札となることが期待されている。

 谷本正憲知事の激励を受けた医師の卵たちは「父の命を救ってくれた医師にあこがれ、外科医を目指すようになった」「終末期医療の担い手になりたいと考えている」などと語りつつ、将来の地域貢献を誓っていた。

 地方の医師不足は、新卒医師が自分で研修先を選べるようになった〇四年以降、全国で生じた。従来は大学病院の医局で研修を受けた後、地方の関係病院に派遣されるケースが多かったのに対し、現在は医療経験を数多く積める都市部の大病院に集中しがちで、過疎地を抱える多くの県が対策に力を入れている。



http://www.asahi.com/articles/ASK3Y6RSFK3YUBQU011.html
医師=労働者?労基法の規制に日医会長が違和感
寺崎省子
2017年3月29日20時18分 朝日新聞

 政府の働き方改革実行計画で、医師の残業時間の具体的な規制内容が今後検討されることについて、日本医師会の横倉義武会長は29日の会見で、「医師の雇用を労働基準法で規律することが妥当なのかも含めて考えていきたい。医師が労働者と言われると、(意識したことがなく)少し違和感もある」と述べた。

 医師には、原則として診療を拒めない「応召義務」がある。実行計画では、医師は規制の適用が5年程度猶予されるが、2019年3月末までに具体的な内容を検討する。新年度に厚生労働省内に検討会が設けられる予定だ。

 横倉会長は、検討課題として医師の健康や応召義務を挙げ、「(残業時間の)上限を超えても、患者の状態が悪くなったとき放っておけず、仕事をしてしまう。罰則を与えるのか、応召義務を外していいのか、大変な議論になる」と話した。



http://www.huffingtonpost.jp/tetsuo-ando/new-medical-speciality-system_b_15672248.html
「角を矯めて牛を殺す」新専門医制度
安藤哲朗  安城更生病院 副院長/神経内科部長
投稿日: 2017年03月29日 17時45分 JST 更新: 4時間前 ハフィントンポスト

角を矯めて牛を殺す――。

この言葉は、小さな欠点を無理に直そうとすると、かえって全体がダメになってしまうという意味である。新専門医制度を評するのに、この諺がふさわしい。

新専門医制度の原点ともいえる平成25年の「専門医の在り方に関する検討会報告書」によると、基本的な考え方は「専門医制度を持つ学会が乱立して、制度の統一性、専門医の質の担保に懸念を生じる専門医制度も出現するようになった結果、現在の学会主導の専門医制度は患者の受診行動に必ずしも有用な制度になっていないため、質が担保された専門医を学会から 独立した中立的な第三者機関で認定する新たな仕組みが必要である。」と記載されている。

「専門医制度の乱立、制度の不統一」という"小さな欠点"が気になったことがそもそもの出発点のようだ。

また、後半の患者の受診行動と専門医制度の関わりについては、たとえ新制度が始まったとしても限定的であると私は考える。

日本にはかかりつけ医という文化があり、かかりつけ医が、自分の信頼する医師に患者を紹介するシステムが広く行き渡っている。その場合、かかりつけ医からみて、紹介先の医師の専門医資格はほとんど関係ない。地理的条件に加えて、個人的に信頼していること、あるいはこれまでの紹介状に対する回答書、さらには学会発表や論文などを考慮して紹介することが多いと思われる。

救急疾患の場合は、近くの救急病院に行くか搬送される。それも専門医資格の有無は全く関係ない。

つまり新専門医制度は、小さな欠点を矯正し、ほとんど意味のない目的を持ったものであるといえる。一応「質の担保」という謳い文句もあるが、質の担保に寄与しそうな内容は皆無であり、基本領域―subspecialty構造による「管理」、専攻医の地域別、領域別の人数の「管理」、基幹施設―連携施設構造による「管理」と、「管理」、「管理」「管理」が並び、これがよい医師を育てることにどう繋がるのか、全く理解ができない。

むしろ、医療の柔軟な発展を阻害し、若手医師のキャリア形成を阻害し、地域医療を支えている指導医のmotivationを低下させ、専攻医のon the job trainingを劣化させる。新専門医制度がもしこのまま開始されると日本の地域医療と将来を担う若手医師達に不可逆的なダメージを与えるだろう。そして多くの地域で、大学医局はこの新制度に乗じて大学復権を目指している。そのことがより事態を複雑にし、地域医療の危機を高めている。

専門医機構および厚労省は平成30年の制度開始を優先せずに、原点に立ち返って、すなわち平成25年の「専門医の在り方に関する検討会報告書」に立ち返って、再検討すべきである。議論が机上の空論で終わらないようにするためには、地域医療の現場で働く指導医や、研修医、女性医師を議論に加える必要がある。

(2017年3月29日「MRIC by 医療ガバナンス学会」より転載)



http://www.sankei.com/region/news/170329/rgn1703290044-n1.html
福島・高野病院長に大町保健所長 長野
2017.3.29 07:03 産経ニュース

 東京電力福島第1原発事故後も福島県双葉郡内で唯一、避難せずに診療を続けた院長が自宅の火災で死亡した高野病院に、県大町保健福祉事務所の阿部好正所長(64)が4月から院長として就くことが関係者の話で分かった。すでに31日付の退職願を県に提出した。

 高野病院は、昨年12月に自宅の火災で亡くなった高野英男さん=当時(81)=が昭和55年に福島県広野町に開業した。原発事故後、常勤医は高野さん1人だった。現在は100人ほどの入院患者を受け入れており、非常勤や同県立医大、県内外からのボランティアなどの医師の支援を受けて診療体制を維持している。

 阿部氏は岐阜県恵那保健所長を経て平成28年に大町保健福祉事務所長兼大町保健所長に就いた。



https://id.nikkei.com/lounge/auth/password/proxy/post_response.seam?cid=627624
医学部新設の国際医療福祉大、那須で地域医療実習 新病棟建設
2017/3/29 7:01日本経済新聞 電子版

 4月に千葉県成田市に医学部を新設する国際医療福祉大学(栃木県大田原市)は、医学部生の実習受け入れに向け関連施設の拡充に乗り出す。2018年度までに約100億円を投じ、栃木県那須塩原市の同大学病院の新病棟などを建設。既存のグループ施設なども使い、学生が地域の医療・福祉を包括的に学べる環境を整える。雇用など地域活性化にもつなげる。

 医学部の新設に政府は従来慎重だったが、国際医療福祉大は成田市と共同で国家戦略特区の事業指定を受けることで、4月に開設する。同月入学する第1期生(140人)が4年目に行う臨床実習では、半数の70人ずつを半年交代の形で、栃木・那須地域と東京都内の各大学病院で受け入れる。うち那須は地域医療を学ぶ場と位置づける。

 那須には医学部はないが、看護やリハビリ、放射線、薬学、医療経営などが学べる大学キャンパスや大学病院のほか、リハビリ患者を受け入れる塩谷病院(矢板市)、看護専門学校(同)、系列の社会福祉法人が運営する特別養護老人ホーム(特養)など介護関連もそろう。「医療・福祉がワンストップで学べる」(大友邦学長)ため、実習の中核となるという。

 具体的には大学病院で4月以降、新たな施設を着工する。新病棟は6階建てで、延べ床面積は1万平方メートル。ベッド(病床)数が現在の353床から55床増え408床となり、栃木北部の高度医療を担える規模を整える。

 研究棟は5階建ての約3000平方メートルで、臨床実習に入る医学部生らが利用する。宿泊棟(5階建て、約5300平方メートル、客室数116)は学生や教員のほか、一般の宿泊客も受け入れられるようにレストランや大浴場、会議室なども備える。

 またグループの社会福祉法人が那須塩原市内で17年度中に病院職員らの子どもを受け入れる認定こども園を設け、特養の増床も計画。これら施設の拡充全体で約250人の新規雇用を見込む。

 成田から実習で那須に入る医学部生は、これら新施設を利用して診療に参加するほか、既存のグループ施設で看護やリハビリ関連などの職種と組み行う「チーム医療・チームケア」にも参画。実践的に地域医療を学ぶ。



http://www.sankei.com/west/news/170329/wst1703290080-n1.html
医療審会長、大阪府と大阪市を批判 住吉市民病院跡地2年「空白」で
2017.3.29 20:21 産経ニュース

 平成30年3月末で閉鎖される大阪市立住吉市民病院(住之江区)跡地に誘致された民間病院の開業が32年4月まで2年遅れ、小児科・産科を含む100病床分の空白が生じる問題で、大阪府府医療審議会の茂松茂人会長(府医師会会長)は29日、「この誘致計画には問題があると審議会では以前から提起していた。駄目でした、では済まない」と府市の対応を批判した。

 府は住吉市民病院が担っている医療機能を、住之江区内で南港病院を運営する社会医療法人三宝会が跡地に建設する新病院と、府立急性期・総合医療センター(住吉区)に振り分けて継承させる再編計画を策定。

 これに対し、知事の諮問機関の府医療審議会は27年10月、「南港病院では市民病院の医療機能を継続できない」などとして計画に反対したが、松井一郎知事が国に承認を申請。その後、三宝会の設計ミスが発覚し、新病院の開業が2年遅れることになった。

 茂松会長は「府立センターは高度医療を担う。(小児科や産科など)市民病院が果たしてきた機能がなくなるわけで、早急に対応策を考えてもらいたい」と指摘した。



http://mainichi.jp/articles/20170329/ddl/k26/040/625000c
舞鶴赤十字病院
休日救急、小児科不在で担当 来月2日間 /京都

毎日新聞2017年3月29日 地方版 京都府

 舞鶴市は28日、舞鶴共済病院、舞鶴医療センター、舞鶴赤十字病院で実施している「休日救急医療」の、4月分のローテーションを発表した。小児科医不在となる赤十字病院はこれまで通り月2回の担当とし、子供の患者は内科医か外科医が診療するが、入院が必要な重症患者は他の2病院に紹介の形で引き継ぐことで、暫定的に体制を維持した。

 舞鶴市の土・日・祝日と年末年始の診療は、市の委託を受け公的3病院が輪番で担当。担当病院には内科系、外科系、小児科の医師が待機し患者を受け入れ、重症であればそれぞれ入院させることになっている。

 赤十字病院は3月末で小児科医が退職するが後任の補充が無いため、4月以降小児科診療を休止する。小児患者受け入れが不可能になれば輪番の維持が困難になるため、市は医師確保に努力しているが見通しは立っていない。4月は15日(土)と16日(日)が赤十字病院の担当だが、それぞれ非小児科医が子供の患者を診察し、重症者は15日はセンター、16日は共済病院の小児科医に引き継ぐ“間に合わせ”の形で行うことにした。

 5月以降の輪番体制もめどが立っておらず、市地域医療課では「軽症など緊急でない場合は、できるだけ平日の診療時間内に受診して」と市民に呼び掛けている。【鈴木健太郎】

〔丹波・丹後版〕



https://www.m3.com/news/iryoishin/515935
シリーズ 中央社会保険医療協議会
院外と院内処方、調剤報酬に6.6倍の開き
かかりつけ薬剤師、医薬分業に厳しい改定予想

2017年3月29日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 解熱鎮痛剤・抗生剤を7日分処方した場合、院内調剤では27点だが、いわゆる門前薬局の調剤では105~110点、かかりつけ薬剤師・薬局での調剤は178点で、約6.6倍の開きがある……。

 2018年度の調剤報酬改定に向けてキックオフとなった、3月29日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で提出されたのが、院内処方と院外処方の調剤報酬の差が大きいことを示す資料だ(資料は、厚生労働省のホームページ)。

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(2017年3月29日中医協総会資料による)

 2016年度診療報酬改定では、大型門前薬局の点数は引き下げになったほか、「かかりつけ薬剤師・かかりつけ薬局」が評価され、単なる調剤業務がメーンの薬局には厳しい改定となった。2018年度改定でも、「対物業務」から「対人業務」へという流れが続くほか、院内処方と院外処方の調剤報酬の差に厳しい目が向けられ、医薬分業そのものに懐疑的な意見も診療側から出され、薬局にとって厳しい改定になる様相を早くも呈している。

 29日の総会で具体的に上がったのが、患者の服薬情報の一元的・継続管理などを評価する点数として2016年度改定で新設された「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括管理料」の要件見直し。患者の同意を得ることが前提だが、安易に算定されている現状もあるとされ、多剤投与や高齢者など、自身で服薬管理をしにくい患者に算定対象を限定する案が出された。

 松本氏「医薬分業ありきで議論しなければならないのか」
 2016年度調剤報酬改定では、患者の服薬情報の一元的・継続管理、重複投薬・残薬管理などを行う、薬剤師の「対人業務」が評価された(『「薬局改革の元年」、2016年度改定』、『「かかりつけ薬剤師」の有無で点数に大差』を参照)

 厚労省は、「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括管理料」の施設基準の届出や、「重複投薬・相互作用防止加算」の算定回数が増加するなど、「対人業務」の充実が進みつつある現状を示すデータを提示。しかし、診療側と支払側、それぞれから厳しい意見が出た。

 特に診療側が問題視したのは、前掲の「調剤報酬の比較について」のほか、下記の「薬局の特徴ごとの機能」だ。

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(2017年3月29日中医協総会資料による)

 日本医師会常任理事の松本純一氏は、これらの資料に対し、「患者に向き合って丁寧に向き合って対応する、かかりつけ医のモチベーションを下げ、傷つけるものだ。『患者本位の医薬分業』というが、『患者本位の調剤』を目指すのではないか。医薬分業ありきで議論しなければならないのか」と問題提起した。2剤以上の内服薬を一包化した場合などに算定できる「一包化加算」も、院内処方には設定されていないなどの問題も指摘。院内処方と院外処方の調剤に係る報酬が整合性に欠ける問題は、日医副会長の松原謙二氏、全日本病院協会副会長の猪口雄二氏からも挙がった。

 こうした指摘に対し、厚労省保険局医療課薬剤管理官の中山智紀氏は、医療機関の全体業務における調剤の評価と、独立した薬局における調剤業務の評価については、「少し観点が違う部分があり、その点を踏まえて検討していく」と回答。「薬局の特徴ごとの機能」の資料については、患者の服用情報の一元的・継続的管理、残薬管理、重複投薬の防止などにつなげ、患者本位の医薬分業に取り組むべきという視点からまとめたと説明した。

 松本氏の発言に、連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員の花井十伍氏は、「医薬分業は患者本位になるという前提を覆す議論」と指摘。医薬分業を推進してきた中で、患者本位ではない部分もあり、その問題点は当然議論すべきだが、「医薬分業が目指すべき形であることを前提に、事務局(厚労省)が毅然として対応しないと、ぶれた議論になる」(花井氏)。

 中川氏「抜けていたのは、分業の担い手は営利企業という視点」

 これを受けて発言したのは、日医副会長の中川俊男氏。「医薬分業は患者のためになる、という思いで仕組みを作ってきたが、決定的に抜けていたのは、分業の担い手が、営利企業であるという点だ。製薬企業も同様だが、公的な国民皆保険のプレーヤーとしての自覚があるかどうかが、(非営利の医療機関と)決定的に違う」などと述べ、昨今の調剤医療費の伸び、特に大手調剤薬局チェーンに財源が集中し、莫大な内部留保があることを問題視。「薬局の特徴ごとの機能」の資料についても、副作用のフォローアップをはじめ、より適切にできるのは院外処方より院内処方であると指摘。

 さらに中川氏は、「かかりつけ薬剤師指導料」の算定は、かかりつけ薬剤師が対応する場合に限られることを踏まえ、かかりつけ薬剤師以外が対応した場合でも同指導料を算定しているケースなどがあれば、「ゆゆしき問題だ。算定要件が甘かったのか」とコメントした。

 中山管理官は、「かかりつけ薬剤師指導料」は、あくまでかかりつけ薬剤師しか算定できないとし、個別指導などの場で確認していく方針を表明した。

 幸野氏「調剤報酬の目的と現場が乖離」

 調剤報酬には、支払側も厳しい目を向けた。全国健康保険協会理事の吉森俊和氏は、「多剤投与や重複投与は非常に悩ましい問題」と指摘。薬局による服薬管理は重要だとし、「かかりつけ薬剤師指導料」が実際にどんな成果を挙げているのか、そのデータを丁寧に分析する必要があると指摘。

 健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏も、「かかりつけ薬剤師指導料」について、「調剤報酬の目的と現場の動きが乖離していると聞く。かかりつけ薬剤師を『取りに行く』のではなく、患者の方から『あなたにかかりつけ薬剤師になってもらいたい』と言われるのが、本来の在り方」と指摘。さらに同指導料の対象は、多剤投与、認知症、高齢者など自身で服薬管理しにくい人を対象にすべきとし、「たまたま風邪で来た患者に対し、かかりつけ薬剤師になるよう、同意を求めることがあってはいけない」(幸野氏)。

 一連の指摘に対し、日本薬剤師会常務理事の安部好弘氏は、「患者から選ばれる薬局」になる動きが高まるなど、2016年度調剤報酬改定で薬局は変わりつつあることに理解を求めた上で、「実態調査を踏まえて、さらに伸ばすべきところ、あるいは見直すべきところはどこかを十分に議論してもらいたい」とエビデンスを基にした議論を求めた。

 そのほか幸野氏は残薬問題についても言及。2016年度改定で、医療機関が発行する処方せんに、薬局で残薬を確認した場合、どう対応すべきかを医療機関が指示するチェック欄が新設された(「医療機関へ疑義照会した上で調剤」もしくは「(残薬調整後に)医療機関へ情報提供」のいずれかにチェック)。「疑義照会しないと処方変更できないのはおかしい。まず処方変更して、後から医療機関に報告すればいい」と見直しを要望。

 松原氏は「残薬が出る場合、飲み忘れたのか、薬が合わなかったのかなどの理由が考えられ、単に量を調整すればいいという問題ではない」とし、それは薬の作用等も理解して医師が行うべきであり、チェック欄は必要と答えた。安部氏も、薬局から医療機関に疑義照会をするのが基本とし、「医師と薬剤師が情報を共有することが重要であり、それをどう効率的に行うかが課題」との考えを示した。


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3月28日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/515415
シリーズ 医師不足への処方せん
岩手県知事が緊急メッセージ、医師偏在対策の議論停滞を受け
地域医療基本法(仮称)の制定を求める

2017年3月28日 (火) 高橋直純(m3.com編集部)

 医師地域偏在対策に関する議論が進んでいなことを受けて、岩手県の達増拓也知事はこのほど、緊急メッセージと提言「地域医療基本法(仮称)の制定で医師の地域偏在の解消を ~地域医療の未来、そして日本の医療の未来を守るために~」を公表した。提言は3月9日付け。

 提言では厚生労働省の医師需給分科会や「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」の議論が停滞していることを指摘しつつ、「地域医療、そして日本の医療の未来を守るためには、一刻も早く具体的な医師偏在対策を実現すべきであり、グランドデザインとしての基本法を制定することが不可欠である」と訴えている。特設ウェブサイトで掲載し、ウェブ広告などを通じて一般向けにピーアールしている。

 岩手県は2009年度から「地域医療再生のためには、国を挙げた総合的な政策が必要である」として、自県の医師確保対策に留まらず医療政策提言などを行っている。2011年度に公表した地域医療基本法(仮称)の草案では、関係者の責務を下記のように記載している。

  国:地域医療再生に関する施策を策定し実施する義務を負う
  地方公共団体:地域特性に応じた施策を策定し実施する義務を負う
  医療機関:国および地方公共団体が講ずる施策に協力するよう努める
  国民:疾病に対する正しい知識を持ち予防に努め、医療サービスの適正利用に留意する
  医師等:国および地方公共団体が講ずる施策に協力し、地域医療再生に寄与するよう努める

 また、医師の適正配置について、国および地方公共団体が必要な施策を策定することを義務づけ、医師に関連しては「配置に協力した場合においては、当該医師の待遇の適性及び研修の充実を図らなければならない」としている。

 今回の緊急メッセージでは、地域医療は医師達の献身と志によって支えられているとして、「現状よりも過剰な負担や過酷な勤務にさらされることになれば、地域医療は崩壊しかねません。国全体で地域医療を守る仕組み、そして、地域医療に関わることで医師が成長し、研鑽を積むことにも繋がる仕組みが必要です」と記載。また、医師のキャリア形成に当たっては「成長過程にある若い医師が、将来、自身が目指すキャリアパスにかかわらず、地域医療に従事する経験を得ることは、医師の偏在解消という観点のみならず、将来の医療需要に対応できる医師を養成するためにも有益であるという視点で、施策の具体化を進める必要があります」と指摘している。

 同県医療政策室によると、厚労省の医師需給分科会やビジョン検討会の取りまとめが延期されるなどの状況を受けて、知事の意向で緊急的に提言を公表することになったという。広く世間に知ってもらう必要があるとして、広告代理店を通じて、ウェブ広告も掲載している。



https://www.m3.com/news/general/515507
医師が虚偽診断認める 百数十万円相当、見返りか 京都、組長収監逃れ
2017年3月28日 (火) 共同通信社

 指定暴力団山口組淡海一家の総長高山義友希(たかやま・よしゆき)受刑者(60)を巡る虚偽診断書作成事件で、京都府警に逮捕された民間大手「康生会武田病院」(京都市)の医師***容疑者(61)が取り調べに、虚偽の診断を認めていることが28日、捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、全容疑者は武田病院グループ職員の***容疑者(45)とともに、暴力団関係者から現金約100万円や数十万円分の商品券を受け取ったと認めたことも判明。府警は虚偽診断の見返りだった可能性があるとみて捜査している。

 ***容疑者は逮捕前の任意聴取に「医師として普通のことをした」とも話しており、慎重に供述内容を調べる。全容疑者は***容疑者から収監を免れたいとする暴力団側の意向を聞き、大阪高検の病状照会に対する回答書を作成していた。

 ***容疑者は当時、トラブルを起こす患者との窓口役で、病院にかかっている暴力団関係者にも対応。2人と一緒に逮捕された指定暴力団会津小鉄会系組員の山田英志(やまだ・ひでし)容疑者(48)が組長側の依頼を伝えていた。

 高山受刑者の実父が会津小鉄会トップで武田病院でも治療を受けたことがあった。府警は山田容疑者と病院側が知り合った経緯を調べる。

 高山受刑者に関し、武田病院と協力関係にある京都府立医大病院(京都市)の医師らも虚偽の診断をした疑いがあるとして、2月に家宅捜索した。

 武田病院グループの担当者は28日、「医療に対する不信を招いてしまったことを深くおわびする」とした上で、虚偽診断や金品のやりとりについて「把握していない。本人たちからも虚偽で書いたことはないと説明を受けている」と話した。

 ***容疑者らは共謀し、2016年1~2月、大阪高検の病状照会に「心室性不整脈はかなり重篤」などと虚偽を記載し、回答書として提出した疑いが持たれている。

G3註:原文は実名報道



https://www.m3.com/news/iryoishin/515416
シリーズ 日医代議員会
「医師偏在や専門医制対策、日医の組織強化が不可欠」
第139回日医代議員会、横倉会長「医学会とも協力」

2017年3月28日 (火) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会会長の横倉義武会長は、3月26日の第139回日医臨時代議員会で、「医師の偏在対策や、新たな専門医の仕組みなどの問題解決の基盤として、医師会の組織をさらに強化していくことが不可欠」と述べ、医師会は「3層構造」であることから、群市区医師会の会員は、都道府県医師会会員に、さらに日医会員になるよう、今後も組織強化に取り組んでいく方針を表明した。

 また一般社団法人日本医学会連合の事務所が今春、日医会館から離れることについては、「連合という別法人が動いたということ。日本医学会はあくまで、日医内にとどまるという整理をしている」と説明、医学会と日医は従来通り協力して活動していくとした。

 日医会員は、2016年12月1日現在で、16万8533人。横倉会長が2012年に就任した当初、日医会員数は減少傾向だったが、「医師会組織強化検討委員会」を中心に取り組んできたとし、組織強化の必要性が広く認識され、さまざまな取り組みが全国の医師会で展開されてきたと説明。例に挙げたのが、和歌山医師会で、研修医の会費無料化をはじめ、臨床研修医の歓迎会の開催、広報誌の発行などの取り組みを行っているという。

 日医としても、勤務医や女性医師の登用に向けた理事定数の増員、医師資格証の普及、会員情報システムの再構築、入会メリットを紹介するパンフレット作成や医学生向けの情報誌『DOCTOR-ASE』の発行などを行ってきたとし、「ようやく下げ止まり、昨年は1500人が入会した。しかし、1年間に新たに医師になるのは、8000人を超えているので、決して十分とは言えない。全国の群市区医師会は約20万人であり、医師の約3分の2は医師会に加入していることになる」(横倉会長)。

 横倉会長は、「日医の組織率を上げるためには、都道府県医師会と郡市区等医師会の協力が不可欠。組織強化に関する各種調査を実施し、その結果を各医師会に返すなどして、各地域の実情に配慮した組織強化に向けた協力を依頼したい」と語った。

 医師の組織強化に向けた取り組みについて、ブロック代表質問したのは、和歌山県代議員の寺下浩彰氏。2015年12月の日医「組織強化検討委員会」の報告書に盛り込まれた内容の実行状況を質問。

 関連して、奈良県代議員の大澤英一氏は、日本医学会とは別に、2014年に一般社団法人「日本医学会連合」が設置され、この春から連合の事務所も日医会館から出ることについて、「(日医内の組織として位置付けられている)医学会が、もぬけの殻になる可能性がある」と述べ、日医の見解を質した。

 横倉会長は、連合として法人化した理由は、日本専門医機構など、法人格を持たないと社員になれない組織があるためであるとし、その上で現状を次のように説明。「今の場所が手狭になり、医学会連合として事務所を持つことになった。しかし、日本医学会会長は現在も日医会館におり、医学会の事務局も日医内にある。連合という別法人が動いたということであり、日本医学会はあくまで、日医内にとどまるという整理をしている。日本医学会と日医は定期的に会合を開き、相互に協力して活動している」。

 「医師の平均寿命、一般より約10歳短い」
 日医の組織強化については、個人質問でも徳島県代議員の大塚昭広氏が、「魅力ある医師会作りを行う方策」としての日医の見解を質した。「医師の平均寿命は、一般人よりも約10年短い」などの現状も提起し、医師の健康管理にも配慮した組織作りの必要性を訴えた。

 常任理事の市川朝洋氏は、横倉会長の答弁を繰り返し説明したほか、今期は「医師の団体の在り方検討委員会」を設置するなど、時宜にかなった課題ごとに委員会を設置し、課題解決を図ってきたとし、理解を求めた。

 そのほか、フロアから組織強化に向けた提案や意見が幾つか出された。

◆長野県代議員の関健氏
 発想を少し変えて行くことが必要ではないか。それには医師資格証を活用する。医師国家試験に合格した人全員にプレゼント、臨床研修が終わったら、医籍に修了登録するが、それも書き込む。また発行から5年後の更新時には、更新料を無料にすることなどを検討すべき。

◆宮城県代議員の橋本省氏
 たびたび代議員会で勤務医の組織強化について質問しているが、医師会員でない医師が約16万人いる。そのほとんどが勤務医であり、組織強化のためには、勤務医が医師会に入るような施策を打つよう要望している。しかし、いまだに直接的に勤務医が「日医が自分たちの見方だ」と思う施策は打たれていない。直接かつ確実に「日医は勤務医の見方だ」という施策を打ってもらいたい。

◆富山県代議員の馬瀬大助氏
 日医に入る動機づけがしっかりないといけない。富山県医師会では、医学会を開催して、専門医制度では必須、共通項目になっている医療倫理の講習を実施したところ、それまで約250人の参加だったが、今回は405人に増えた。日本整形外科学会、日本産科婦人科学会、日本小児科学会の3学会は、シラバスを決めて実施するならいいとして、専門医取得の単位として認めてもらった。医師資格証を持って、講習会に出ないと単位がもらえない、というくらいのインセンティブを付けて運営すると組織強化につながる。



https://www.m3.com/news/iryoishin/515414
医師の残業規制猶予、「医療の特殊性、理解された」日病
専門医機構「情報共有できていない」と指摘

2017年3月28日 (火) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本病院会会長の堺常雄氏は、3月27日の定例記者会見で、2019年度からの導入が検討されている時間外労働の上限規制について、医師では5年間猶予される見通しになったことを受けて、「例外を認めないかなり厳しい改革だが、(政府・働き方改革実現委員会の)委員にも医療の特殊性に対するご理解を得られたと個人的に思っている」と述べた。一方で、病院勤務の医師の「超過勤務の多さは異常だと思う」として、医師に対する規制はさらにその5年後になる見通しだが、2019年度までには可能な限りの対応が必要との考えを示した。

 四病院団体協議会および日本医師会はこれまで、医師を適用除外とするよう要望していた(『「医師は適用除外を」、時間外労働の上限規制』を参照)。今年度中に公表される予定の働き方改革実現会議の「働き方改革実行計画」では、医師に対しての罰則を伴う残業規制は、法施行から5年間猶予される見通しとなった。堺会長は、新たな残業規制の運用が開始される2019年度までの2年間で「できることできないことのタイムテーブルを組んで我々から、(対応策を)言っていかないと行けない。その中で、行政、国民のご理解を得ていきたい」と述べた。

 また、時間外労働の在り方を定める労働基準法についても、「日本の病院は、長い歴史の中で三六協定が何かを明確に理解されていないところがある。医師も労働者となれば、雇用関係の中で『当直業務はこういうもの』『学会参加時は勤務か』といったことをしっかり契約に盛り込み、記録に残す必要がある」と話した。

新たの検討の場を予想、専門医
 3月23日の日本専門医機構社員総会で予定していた「専門医制度新整備指針」の運用細則が審議されなかったことについては、「機構としては予定通り進めたいという意向があるが、いろいろなステイクホルダーの間で情報共有ができていない」と指摘。前執行部体制に比べたらできているとしたが、それでも関係者、特に地方自治体の首長などから「地域医療崩壊」の懸念が出ている背景には、情報伝達不足があると述べた。

 混乱の背景には「医師が一人前になるまでの(卒前、卒後研修、専門研修など)各段階の連携がどうなっているのか。どこが責任を持つのか」が定まっていないことがあるとも指摘。社会保障審議会医療部会での議論が停滞しているとし、今後について「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」のような会議体ができるのはと予想し、「いずれにしても後期研修は、市中病院の関わりが大きく注目していきたい」と述べた。

 3月25日の理事会では、日病独自に養成を検討している「総合診療医」について(『日病が「総合診療医」養成を検討』を参照)、2018年4月からスタートさせる方針を確認したと報告した。



https://www.m3.com/news/general/515513
宙に浮く尊厳死法制化 「今の案では不完全」 「私たちの最期は」「解探る政官学」
2017年3月28日 (火) 共同通信社

 尊厳死の法制化を目指す超党派の国会議員連盟が、法案をまとめ上げたのは2012年だ。

 医師が人工呼吸器などの延命措置を中止しても、刑事、民事、行政上の責任を免除するとの内容。医師の独断で患者の命が左右されないよう、患者本人が正常な判断ができる間に意思を書面にしていること、2人以上の医師が判断に参加することを条件に付けた。

 だが5年たった今も法案は宙に浮いたままだ。

 「いろんな立場や思いがあり、各党とも党内合意がなかなか得られない。機が熟さない」と議連会長で民進党参院議員の増子輝彦(ましこ・てるひこ)(69)。

 人の生死の在り方を法律で規定することに賛否は分かれ、特に障害者や難病患者の支援団体から「命の切り捨てにつながりかねない」との声が上がった。議連は「障害者の尊厳を害することのないように留意しなければならない」との条文を加え、「本人が望まなければ法律は適用しない」と繰り返し説明した。

 増子は「これだけ速いスピードで社会の高齢化が進んでいる。国会も責任を果たす必要がある」と話すが、法案提出の見通しは立っていない。

 議連と伴走する形で法制化を目指してきたのが日本尊厳死協会(東京)。設立は1976年で、自らの意思で無用な延命措置を受けず、自然な死を迎えたいと願う市民約11万人が入会する。終末期医療を巡って医師が刑事責任を問われるたびに関心が高まり、会員数を伸ばしてきた。意思表示ができなくなった場合に備えて書面に残す「リビングウイル」の普及も呼びかけてきた。

 だがここに来て、理事長の岩尾総一郎(いわお・そういちろう)(69)は「議連の現法案のままで法制化を求めるのはやめよう」と考えるようになった。「今となってはあの法案では不完全。社会情勢に内容がそぐわなくなってきた」。この5年間にも高齢化はさらに急速に進み、認知症患者や身寄りのない独居高齢者が増加。終末期での本人の意思確認が困難を極めるケースが増えている。

 「尊厳死が本当に自らの意思なのか、時間がたっても気持ちが変わっていないか。第三者が患者の尊厳を守る仕組み作りが必要。時代に合った法案にしないといけない」

 岩尾は厚生労働省勤務が長く、最後は医政局長を務めた。岩尾の古巣は終末期医療にどう対応しているのか。(敬称略)



https://www.m3.com/news/general/515503
受刑中の国保料、減免に差 自治体への周知要請
2017年3月28日 (火) 共同通信社

 総務省は28日、受刑中も国民健康保険(国保)の保険料を支払うかどうか、自治体によって対応が割れているとして、減免可能なことを周知するよう厚生労働省に要請した。総務省は、減免により出所後の生活に必要な資金が確保され、円滑な社会復帰、再犯防止につながるとしている。

 刑務所や拘置所などに収容されている場合、国保や介護保険は適用されず、医療費などは全額を国が負担。こうした事情などから、自治体が条例で規定すれば、受刑者らの保険料を減免できる。

 総務省は全国64市町村を抽出し、昨年8月時点の状況を調査。国保では3自治体、介護保険では25自治体が減免していなかった。条例に規定がないためで、小規模な自治体が多かった。

 総務省の有識者会議では「法律で減免を定めるのが望ましいが、法定しなくても運営主体間で不均等にならないようにすることが適当」との意見があった。

 これを受け同省は、厚労省に対し、自治体に示している条例のひな型に減免規定を盛り込むことを検討したり、制度上は減免可能であることを自治体に伝えたりするよう要請。減免される場合も、受刑者ら本人からの申請が必要なため、周知を求めた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/515559
シリーズ 日医代議員会
「受動喫煙対策、各医師会も協力を」、今村副会長
第139回日医代議員会、各医師会から推進求める声

2017年3月28日 (火) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会副会長の今村聡氏は、3月26日の第139回日医臨時代議員会で、受動喫煙対策について、「2020年の東京オリンピック、パラリンピックに向けて、屋内完全禁煙を定める罰則付きの受動喫煙防止法や条例の制定を求めていく」と述べ、国民の健康を守るためにも、受動喫煙対策強化に向けた取り組みを邁進していく必要性を強調した。この問題については、対策強化を求める声が各医師会から多数挙がった。

 今村副会長は、低所得者で喫煙率が高く、「所得格差」が「健康格差」になっている現状を問題視。さらに例えば、飲食店では、利用者にとっての問題にとどまらず、そこで働く従業員には若いアルバイトが少なくないことから、「働く人」の健康を守る視点からの受動喫煙対策が重要とし、日医だけでなく、都道府県医師会レベルでの活動が求められるとした。

 ただし、一方で、受動喫煙対策強化には難しさもあるとした。今村副会長は、「たばこ税収が年間2兆円を超え、国や地方にとって大きな財源になっている。財政収入の安定的確保を目的としているたばこ事業法は根本から改めなければいけないが、たばこ税に代わる安定的な財源確保が当然必要になってくる。現在、巨額な債務残高を抱える我が国にとって決して容易なことではない」と説明。

 日本禁煙学会がインターネット上で実施している、受動喫煙防止に関する署名では、「反対が約60万件で、賛成が1万という状況。国民的な支援がない限り、なかなか簡単には行かない」と今村副会長は述べ、関係機関、関係団体が連携し、啓発活動などを継続して行うことが重要であり、その中で医師会が果たす役割は大きいとした。

 「たばこ規制法」の制定が必要
 受動喫煙対策について質問したのは、東京都代議員の蓮沼剛氏。都医師会では従来から受動喫煙対策に力を入れており、「タバコ対策委員会」を設置し、歯科医師会、薬剤師会、看護協会などの団体も巻き込み、対策に取り組んでいる。蓮沼氏は、「たばこ事業法」に代わり、「たばこ規制法」の制定が必要とし、日医の考えを質した。

 今村副会長は、「たばこ規制法」の制定は、「目指すべきゴール」と支持。受動喫煙対策は重要であるとしたものの、健康増進法の改正案について、「多くの国会議員から法案に対する反対意見、あるいは慎重論が出たために、当初の厚生労働案からかけ離れた内容が示されたことについては、国民の健康増進という視点からは容認されるべきものではない」と語気を強めた。

 その上で、受動喫煙により影響を受ける国民全体で問題意識を共有してもらうため、日医としては、国民向けの啓発資料として、『禁煙は愛』という冊子を作成するなど、さまざまな啓発活動に取り組んでいることを紹介。

 今村副会長は、2016年12月、厚労省の「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」の資料にも言及。「40歳代男性の喫煙率は400台と非常に高い結果だった。さらに保険者ごとに違いがあり、所得の低い被保険者が多い協会けんぽにおいては喫煙率が高く、所得格差が健康格差につながる原因になっていると示唆された」。また、健康日本21(第二次)では、たばこが原因とされるCOPDの認知度を向上させることが盛り込まれていることを踏まえ、「都道府県の健康増進計画に位置付けることになっているが、10カ所の県でいまだ位置付けがなされていない。この点については確認し、ぜひ医師会から行政に働きかけをしてもらいたい」と求めた。

 関連で多数の質問
 受動喫煙対策については関連で、以下の通り、多数の質問や意見が出た。

◆東京都代議員の橋本雄幸氏
 東京都医師会では、東京都出身の議員にロビー活動をしているが、今国会で受動喫煙防止法の成立が危ぶまれている状況を鑑み、今後、JTやたばこ栽培農家、あるいは飲食店経営者、自民党のたばこ議連など、法案に反対する団体を圧倒する国民的な運動が必要ではないか。国民の8割くらいはサイレントマジョリティー、つまりたばこを吸わない世の中。日医が医療関係団体の先頭に立って活動することは考えているのか。

◆岡山県代議員の清水信義氏
 日医単独よりも、各都道府県医師会が禁煙宣言を出す方が、国民的な意見としてまとまっているという印象がある。日医は各都道府県医師会にそれを推進するよう働きかけてもらいたい。

◆群馬県代議員の川島崇氏
 サービス産業では、受動喫煙は、客の問題に矮小化されている。職員を守ることが必要であり、職場における受動喫煙対策を実施すると、国民の支援が得られるのではないか。

◆兵庫県代議員の橋本寛氏
 日医として、受動喫煙対策に関する意見広告を全国紙に出してもらいたい。



https://www.m3.com/news/iryoishin/515039
シリーズ 日医代議員会
「医師偏在解消、強制的な仕組み極力排除」、釜萢常任理事
第139回日医代議員会、「医師需給分科会の議論が最優先」

2017年3月28日 (火) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会常任理事の釜萢敏氏は、医師の地域・診療科偏在について、「国は、開業制限、外来受診時制限など、より厳しい規制を強制的に行ったり、医師以外の職種へのタスクシフティングを導入する可能性がある」との懸念を表明、日医としては、医師の自発的な意思を尊重し、強制的な仕組みを極力排除しながら、医師偏在が解消する着地点を探っていく方針であるとした。3月36日の第139回日医臨時代議員会で説明した。

 釜萢常任理事は、日医では「医師の団体の在り方検討委員会」で議論を深めており、同時に厚生労働省の「医師需給分科会」における医師偏在解消の議論が最優先されるべきと主張。横倉義武会長も同日の代議員会で、同分科会の早急な再開を求めていた(『「医師需給分科会、早急に再開を」、横倉会長』を参照)。厚労省は「医師需給分科会」の議論を2016年10月にストップ、代わりに同じく10月に「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」を立ち上げて議論を進めており、近く最終報告をまとめる予定。

 医師偏在対策、日医執行部で見解の違い?
 「日医執行部の考える医師偏在対策についての明確な回答」を求めたのは、奈良県代議員の大澤英一氏。質問の背景として、2016年9月20日の第1回都道府県医師会長協議会で、常任理事の羽鳥裕氏が、経済財政諮問会議で塩崎恭久厚労相による「診療所等の管理者要件として、特定地域・診療科での診療を義務付ける」との発言について、「2015年12月の日医・全国医学部長病院長会議の合同提案の一つ」と回答、2016年11月15日の第2回都道府県医師会長協議会で、常任理事の釜萢敏氏もその方針を大筋で認めるとしたものの、中川俊男氏と今村聡氏の両副会長は、「あくまで本人の意思を優先し、国の強制ではない」と答え、執行部の意見統一が図られていないことを指摘した。

 釜萢常任理事はまず、2004年度の臨床研修制度の導入が、医師の地域・診療科偏在に大きく影響したと認めた。政府は、2008年度から医師全体の養成数を増やす対応を取り、大幅な医学部定員増が行われてきたものの、「さらに新たな医学部の開設が浮上したため、2015年12月に全国医学部長病院長会議との合同緊急提言に至った」(釜萢常任理事)。

 2016年11月の都道府県医師会長協議会では、国の医師偏在対策についての議論の中で、医療計画においてデータに基づく医師不足地域を設定し、医師確保目標を設定、対策の策定を行い、その上で医師不足地域での勤務経験を、保険医登録の条件としてではなく、管理者要件にする案が出されていたことから、「合同緊急提言を踏まえて、大筋認めている」と説明したとし、理解を求めた。

 その上で、釜萢常任理事は、「国は開業制限、外来受診時制限など、より厳しい規制を強制的に行ったり、医師以外の職種へのタスクシフティングを導入する可能性がある。医学部定員についても、適正な水準への修正が延期される恐れがあることから、日医は医師自ら偏在対策についての具体策を提言する必要がある」との認識から、「医師の団体の在り方検討委員会」を設置、議論を深めていると説明。

 2008年度からの医学部定員拡大は、今後、その効果が現れることが期待される。「医師偏在対策は長期の展望に立ち、医学部入学時、臨床研修時、専門研修時など、各局面において一貫性を持って行う必要がある。そのためには、各地域の医師需給の実態を客観的指標に基づいて把握する。その際には、勤務医と開業医別、また診療科別のデータを検証するとともに、地域に暮らす人たちが現状を実際にどう評価しているかが重要。この結果は、地域住民、行政、医療関係者が納得できるとともに、国全体として整合性が取れなければならない」(釜萢常任理事)。

 「医師需給分科会」では、医学部入学時の地域枠の活用、臨床研修を出身大学と同じ都道府県で実施することによる定着など、具体化に向けた方向性が示されたことなどから、「まずは医師需分科会における議論が最優先されるべきと考える」と釜萢常任理事は述べ、医師偏在が実際に解消する着地点を探っていくとした。



https://www.m3.com/news/iryoishin/515188
シリーズ 日医代議員会
「個別指導の8000件目標、既に期限切れ」、松本常任理事
第138回日医代議員会、指導大綱は見直さず運用で対応

2017年3月28日 (火) 橋本佳子(m3.com編集長)

 「個別指導の年間8000件という目標は、既に期限が過ぎているものの、政府答弁で引用され、行政のノルマとなり、件数をこなすことが目的化している」

 3月26日の第139回日本医師会代議員会で、常任理事の松本純一氏はこう説明、この目標を掲げた「経済財政改革の基本方針2007」の考え方が継続されている現状を、再検討すべきと主張する日医方針を説明した。「基本方針2007」は、2007年5月の「医療・介護サービスの質向上・効率化プログラム」で掲げた「個別指導年8000件」の実施を求めているが、これは2008年から2012年までの5年間の目標だ。

 保険診療に関する指導をめぐっては、レセプト1件当たりの平均点数が高い医療機関を対象に行う集団的個別指導、高点数が続いた場合の個別指導の実施を問題視する声も根強い。松本常任理事は、「高点数、イコール悪ではないと主張しているため、個別指導で高点数を下げる旨の指導は行われていないと理解している」と説明したものの、「高点数」を指標とした指導は萎縮診療を招くことから、「本来は診療内容で指導すべき医療機関を選定すべき」とし、さまざまな方策を検討していると説明。

 ただし、現行の指導大綱には問題はあるが、日医としては抜本的な法改正ではなく、厚生労働省当局と協議し、運用見直しにより、できるだけ是正していく方針だという。

 「高点数」を指標とした指導では、各都道府県の診療科別の平均点数、選定された医療機関の平均点数が分からず、「なぜ指導の対象に選定されたのかが、分からない」との問題もある。この点について、大阪府代議員の武本優次氏からは、近畿厚生局への申し入れにより、点数等が分かるような運用にしているとの紹介もあった。武本氏は、医師会の社会保険指導者講習会を、集団的個別指導に変えて医師同士で指導した方が、知識が広がるメリットがあると提案した。

 「高点数、イコール悪ではない」
 集団的個別指導・個別指導等について質問したのは、岡山県代議員の松山正春氏。(1)2007年に閣議決定された、個別指導年間8000件の目標をいつまで引きずるのか、(2)集団的個別指導後の個別指導は、岡山県では「高点数」についての教育的指導は行われず、一般的な指導に終始、通常の個別指導の指摘事項による返還等を求められるだけでは、指導に不信感を持つだけ、(3)1996年に改正された指導大綱を、現実に即した大綱に改める必要がある、(4)地方厚生局の医療指導官は、定年延長、専門医取得が可能になるような柔軟な運用にすべき――と提言。

 松本常任理事は、「保険医と保険医療機関が指導を受けることについては、健康保険法に規定されている」と説明。「保険医療機関の指定時には集団指導と個別指導が行われるが、あくまで教育的なものであり、懇切丁寧に行うこととなっている。その後、レセプト1件当たりの平均点数が高い医療機関は、集団的個別指導の対象となるが、実質的には集団指導のみとなっている。集団的個別指導を受けた医療機関のうち、翌年度もなお高点数の医療機関は、個別指導の主な対象となる。高点数という指標は問題だが、日医は『高点数、イコール悪ではない』と主張しているので、個別指導で高点数を下げる旨の指導は行われていないと理解している」。

 さらに、個別指導の中には、何らの疑義があり、実施されるものもあり、一定の返還金が発生するケースがあるが、「返還目的の指導は厳に慎むべきと主張している」とした。現行の指導大綱には問題があるものの、運用の見直しで是正するよう厚生労働省と協議を行うとし、「2017年度においても、2016年度に引き続き、医療機関の負担軽減の観点から見直しを行ったところ」と述べ、何らかの問題があれば、日医まで連絡するよう求めた。

 松山氏が求める指導医療官の定年延長や、専門医取得が可能になるような柔軟な運用についても、厚生労働省当局との協議で申し入れていくと答えた。

 関連で質問した愛知県代議員の加藤雅通氏は、「高点数で呼ばれる医療機関が、なぜ自院が高点数になったのかが分かるように、愛知県ではレセプトの平均点数を出すようにしている」と説明、ただし、院外処方と院内処方ではレセプト平均点数は異なるが、その辺りの調整がどのように行われているかが不明だとし、ロジックを明確にするよう求めた。

 松本常任理事は、「高点数」の根拠については、日医としても地方厚生局や厚労省に明らかにするよう申し入れているが、なかなか明確な回答が得られないと述べるにとどまった。



https://medical-tribune.co.jp/news/2017/0328506828/
「日病版総合医」、来年春にも研修医募集へ〔CBnews〕
日病・堺会長が方針

CBnews | 2017.03.28 13:00

 日本病院会(日病)の堺常雄会長は27日の定例記者会見で、日病が内部で検討している「総合診療医」について、6月にも研修プログラムを策定した上で、来年4月にも研修医を募集する方針を明らかにした。【敦賀陽平】

 日病は昨年10月の理事会で、病院の総合診療医について検討する委員会を設置することを決定。患者の高齢化に対応できる医師を増やすことが主眼で、同委では、病院の医師を有効活用するための方策などについて協議している。新年度の事業計画でも、人材育成の一環として、重点項目の一つとなっている。

 堺会長はまた、政府の働き方改革に関して、「日本の病院は古い流れの中で、三六協定が何なのかがあまり明確に理解されていないところもある」と指摘した。

 その上で、「雇用関係の中で、『当直業務はこういうものだ』とか、学会に行く時は、『これは業務だが、これ以上は無理だ』とか、そういうことをしっかりと契約し、記録に残す必要がある」と述べ、勤務内容を正確に記録するためのシステムづくりの必要性を示した。

(2017年3月28日 敦賀陽平・CBnews)



http://mainichi.jp/articles/20170329/k00/00m/040/149000c
東京女子医大病院
「薬過量投与で死亡」で賠償提訴

毎日新聞2017年3月28日 22時06分(最終更新 3月28日 22時06分)

脳腫瘍女性遺族、総額4300万円の損害賠償求める
 東京女子医科大病院(東京都新宿区)で2014年9月に抗てんかん薬を過量投与された女性が重い副作用で死亡した問題で、遺族が28日、病院の運営法人と医師2人を相手取り、総額約4300万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。

 亡くなったのは川崎市の長浜裕美さん(当時43歳)。遺族側によると脳腫瘍を患う長浜さんは14年1月から同病院の処方で抗てんかん薬を服用。同8月には短期間で薬効を高めるとして、別の抗てんかん薬「ラミクタール」(一般名ラモトリギン)を追加され、添付文書で定められた量の16倍の1日200ミリグラムを連日投与された。

 薬剤師が医師に「量は正しいのか」と照会したが見直されず、全身の皮膚に障害が起こる中毒性表皮壊死(えし)症(TEN)を発症。投与開始から20日後に肺出血を併発して死亡した。遺族側は「医学的な必要性がないのに、説明もないまま添付文書に反する危険な処方をした」と訴えている。

 医療関連死の調査モデル事業としてこの件を調べた日本医療安全調査機構の報告書は、処方を「標準的な選択とは言えず、あえて選択するなら必要性やリスクを本人や家族に十分に説明して同意を得るべきだった」と指摘した。同大学広報室は「訴状を見ておらず具体的なコメントはできないが、誠意をもって対応する」としている。【伊藤直孝】

「医師から副作用のリスクの説明はなかった」
 「医師はなぜ死ぬリスクのある処方をしたのか」。東京女子医大病院による薬の過量投与後に亡くなった長浜裕美さんの夫、明雄さん(42)は記者会見で悔しさをにじませた。

 投与開始から20日後、皮膚がはがれて妻は変わり果て、痛みと絶望の中で亡くなった。主治医は「投与量よりも体質の問題」などと説明した。だが、薬の添付文書は用法や用量を守らなければ重篤な皮膚障害が表れることがあると警告していたのを後に知った。「妻の身に起きたことがそのまま書かれていた」

 医師から副作用のリスクの説明はなかったという。第三者機関も過量投与を認めたのに、病院側は「リスクは説明した」と責任を認めなかった。明雄さんは「安易な処方が招く結果を考えてほしい。問題を繰り返させないためにも裁判で原因と責任を明らかにしたい」と強調した。【銭場裕司】



http://news.livedoor.com/article/detail/12859723/
文春に360万円賠償命令=徳洲会元事務総長が勝訴-東京地裁
2017年3月28日 20時11分 時事通信社

 医療法人「徳洲会」グループの資金3000万円を着服したとして業務上横領罪に問われた元事務総長能宗克行被告(60)=一審で有罪、控訴=らが、週刊文春の記事で名誉を毀損(きそん)されたとして、発行元の文芸春秋に計6600万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁(伊藤正晴裁判長)は28日、同社に計363万円の支払いを命じた。

 問題となったのは、2013年10月に「徳洲会マネー100億円を貪(むさぼ)る『わるいやつら』」などの見出しで掲載された2本の記事。

 伊藤裁判長は、能宗被告が引き出した資金の相当額は、徳洲会グループなどの政治や選挙活動に支出したと推認されると指摘。同被告が私的に流用したとする記事内容は真実とは認められないなどと判断した。

 文芸春秋の話 承服し難い判決で、直ちに控訴する。 



http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20170328000028
口からビー玉、入院患者への虐待疑い謝罪 京都・舞鶴市民病院印刷用画面を開く
2017年03月28日 09時40分 京都新聞

 舞鶴市立舞鶴市民病院(京都府舞鶴市倉谷)は27日、60代の男性入院患者2人について、体にあざや口の中からビー玉が見つかったと発表した。相談を受けた舞鶴署は虐待の疑いがあるとして捜査している。

 病院によると、1人の患者は2月24日から今月11日の間に4回、手の爪に変色や、左脇や胸にあざが確認された。服用する薬剤の影響であざができやすかったが、短期間に複数できるのは不自然という。別の患者は12日の歯磨きなどの際、直径1・5センチの青色のビー玉1個が口に入っているのが見つかった。

 2人は3階の同じ4人部屋にいて、寝たきりの状態だった。ビー玉が見つかった患者は25日に亡くなったが、病院は持病の悪化で今回の件とは無関係としている。院内には防犯カメラは設置されていないという。

 看護師らへの聞き取りでは全員が関与を否定。舞鶴署には21日に相談した。入院患者や家族への説明を28日以降行う。井上重洋病院長は会見で「偶発か故意かは分からなかった。患者や家族、市民に不安な思いをさせて申し訳ない」と謝罪した。病院は医療療養型で100床。

 病院前では、患者の家族から驚きや不安の声が聞かれた。市内の80代男性は「妻が入院しているが、いつも対応が良いので信じられない。悪い話は聞いたことがなく、本当だろうか」と驚いた様子。義父が入院している市内の50代女性は「義父の容体は良くないので不安だ」と心配した。



https://www.m3.com/news/nonmedical/10793
横浜逓信病院を売却=日本郵政
2017年3月28日 (火)  時事通信

 日本郵政は28日、横浜逓信病院(横浜市)を4月1日付で社会福祉法人、恩賜財団済生会(東京)に譲渡すると発表した。同会は病院を一時閉鎖し、施設を改修した上で2018年以降の開業を目指す。
 日本郵政は全国の10カ所で逓信病院を運営。このうち札幌市、徳島市の病院も4月1日付でそれぞれ別の医療法人に売却することを決定している。 【時事通信社】



http://www.47news.jp/feature/medical/2017/03/post-1672.html
核医学推進へ国民会議設立
深刻な専用病床不足
専門医、患者が参加

2017.03.28 共同通信

 がん治療の一つとして、放射性物質を利用した薬剤を投与し、がん細胞に取り込ませてがんをたたく方法がある。全身に行き渡るので転移がんにも有効で、患者への負担が小さいのも利点だ。だが、日本では入院治療に必要な専用病床が少なく、1年以上待たされる患者がいる。改善に向け、医師や患者、製薬企業などが核医学診療推進国民会議を昨年末に設立し、国などへの働き掛けを強めている。

▽保険適用も
 絹谷清剛・金沢大教授(腫瘍核医学)によると、医薬品に用いる放射性物質には、甲状腺がんなどに対するヨウ素131、骨転移したがんの痛みを抑えるためのストロンチウム89、ある種のリンパ腫に対するイットリウム90、前立腺がんに対するラジウム223があり、それぞれが保険の対象だ。日本では保険適用ではないが、褐色細胞腫など内分泌系腫瘍へのヨウ素131入り医薬品も使われている。

 これらの医薬品は狙ったがん細胞に集まる性質を持たせてあり、がんに至近から放射線を浴びせられる。絹谷さんは「各学会の診療ガイドラインで推奨されている、確立した治療法です」と話す。

 多くは外来治療が可能だが、甲状腺がんや内分泌系腫瘍に対するヨウ素131を用いた医薬品だけは、周囲への放射線量が高くなるため放射線管理のできる専用の病室への入院が必要だ。甲状腺がんの場合、手術で甲状腺を摘出した後、取り残したり転移したりしたがんをたたくためにヨウ素を含む薬のカプセルを飲む。

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▽地域的な偏り
 放射線医学総合研究所の東達也・分子イメージング診断治療研究部長(腫瘍核医学)は「国内に専用施設が少なく、地域差も大きい」と指摘する。

 日本核医学会の2015年のまとめでは、専用病床は全国で計135床。現行制度では採算性が厳しく、廃止が相次いだ結果だ。茨城、岐阜、滋賀、奈良、和歌山、佐賀各県には1床もないか、使われていない。都市部にも少ないという。日本の1床当たりの人口は約94万人で、ドイツの約8万人、フランスの約44万人、英国の約75万人(いずれも1999年当時)と比べて不足が目立つ。

 一方で、社会の高齢化や超音波診断の進歩に伴って甲状腺がん患者は増え、治療までの待ち時間が延びている。

 2013年の同学会のアンケートでは、手術後1カ月未満でこの治療を受けた患者は3%だけ。半年~1年未満が28%、1年以上が56%に達した。半年以上遅れると死亡リスクが4・2倍に増えるとの研究結果があり、制度や設備の限界が患者の不利益になっている。

▽新薬導入にも必要
 東さんは「世界では30を超える放射性医薬品の臨床試験が進行中で、そうした新薬を国内で使うためにも病床が必要。改善が急がれる」と話す。厚生労働省によると、現在進んでいるがん対策推進基本計画の見直しでは、放射線治療の一つとして体制整備を盛り込む方向だが、政策の具体化はまだ先だ。

 こうした現状に、患者団体、患者を支援する団体も危機感を募らせ、国民会議に名を連ねる。

 その一人、NPO法人がんサポートコミュニティー(東京)の大井賢一事務局長は「多くの患者が、こうした治療法があることさえ知らない」と嘆き、「患者に治療法の情報を提供するとともに、治療を受けられない患者の声を国に伝えて改善を求めていく」と話す。

 国民会議代表の絹谷さんも「世界の患者が受けている治療が日本では受けられない状況を解消するため、国民会議の場で患者会とも協力して訴えていきたい」としている。
(共同通信 由藤庸二郎)



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/57339/Default.aspx
医療ICT世論調査 遠隔診療への応用は「患者負担に配慮を」 日本医療政策機構
2017/03/29 03:50 ミクスオンライン

日本医療政策機構は3月28日、一般消費者を対象とした「2016年医療ICTに関する世論調査」の結果を発表した。遠隔医療など、インターネットを用いた医師の診療については、「未治療群」の過半数で前向きに受け止めていることが分かった。遠隔診療を受ける理由は、「通院の手間が削減され、治療の継続が楽になる」が全体の580を占めた。このほか生活習慣病治療の中断理由について聞いたところ、年収400万円未満世帯で「費用面の負担」をあげていた。この調査結果を受け同機構は、政策面での課題に言及し、遠隔診療などに医療ICTを活用する場合は、「患者の個人負担などに配慮する必要がある」と強調した。

同調査は、①遠隔診療、②健康・医療データの共有、③人工知能の臨床応用-をテーマに、2016年11月~12月にインターネットを通じ、全国の男女1191人から回答を得た。

インターネットを用いて医師の診療を受ける「遠隔診療」については、850が「受けてみたい」と回答した。その内容については、予防的な相談や慢性疾患のケアに関するものが多く、さらに回答の内訳をみると、健康体よりも、慢性疾患を指摘された「未治療群」で期待が高いことが分かった。遠隔診療に対する関心度を地域別にみると、離島や山村に限らず、都市部においても関心の高さが浮かび上がり、その理由として「通院の手間」をあげる回答が全体の約6割を占めた。なお、遠隔診療に用いるコミュニケーションツールとしては、テレビ電話をメインにチャットを補助的に用いるが480で最も高かった。

◎ICT活用の遠隔診療は治療中断の障壁を取り除く 政策的には「費用負担軽減を」

生活習慣病の治療中断の理由について聞いたところ、年収400万円未満世帯では「費用面の負担」が340となり、通院の手間や、仕事や家庭環境の変化といった項目を上回った。この結果に対し同機構は、「遠隔診療は治療中断の障壁を取り除く可能性がある」と指摘しており、今後の保険導入に際しての議論では、「個人の費用負担を抑えることも同時に検討する必要がある」と分析した。

◎人工知能の臨床応用「導入段階は医師のサポート」

医療・健康データの取り扱いについては、その管理者や所有者について世代間ギャップのあることが分かった。人工知能の臨床応用については、「診断精度が高ければ人工知能を診断に活用して欲しい」との回答が600と最も高かった。そのほか人工知能の活用については「医師の補助」が510だったのに対し、「メインで使用」が290と、22ポイントの差が見られた。同機構はこの結果について、「人工知能は導入段階ではあくまで医師のサポート役であり、最終的な判断は医師が下すという使われ方の方が受け入れられやすい」と結論づけた。


  1. 2017/03/29(水) 05:46:35|
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3月27日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/514886?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170327&dcf_doctor=true&mc.l=213245699&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ 日医代議員会
「医師需給分科会、早急に再開を」、横倉会長
第139回日医代議員会、「専門医取得は必須でない」との発言も

2017年3月26日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会会長の横倉義武氏は、3月26日の第139回日本医師会臨時代議員会で、医師の偏在対策は喫緊の課題であるものの、新専門医制度だけで解決できるものではないと指摘し、現在は議論がストップしている厚生労働省の「医師需給分科会」の早急な再開を求めた。

 「医師需給分科会」が休会となっているのは、塩崎恭久厚労相が2016年10月に「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」を設置し、医師偏在対策も含めて議論しているため。横倉会長は、日医代議員会の冒頭挨拶でも「政府内での議論の進め方も含めて、大変危惧している」とコメントし、厚労省の医師偏在対策の議論の進め方を問題視していることがうかがえた(『「かかりつけ医の普及と定着、日医の最大課題」、横倉会長』を参照)。

 さらに横倉会長は、専門医取得の考え方について、「全ての医師が専門医にならなければいけない理由はない。また専門医を取得するか否かは、あくまで医師の自律性に基づき実践されるものであり、国の介入による法的な規制を求めるものではない」との見解を表明。

 「総合診療専門医を19番目の基本領域の専門医とすることは不適切」との質問には、「総合診療専門医とかかりつけ医を明確に区分したい」と答弁した。総合診療専門医に限らず、専門医は、あくまで学術的な位置付けであり、医師の生涯にわたる自己研鑽の一手段であるとした。一方、医療提供体制において位置付けるのは、かかりつけ医で、その担い手は内科、外科などの各領域の医師であり、そこに総合診療専門医も含まれるという考え方だ。総合診療専門医は、厚生労働省の2013年4月の「専門医の在り方に関する検討会」の報告書で、19番目の基本領域専門医に位置付けられたことから、「これを外すには、もう一度、検討会を開催して、書き直さなければいけない」(横倉会長)。

 専門医の関連では、日医から日本専門医機構への運営資金の貸し付けに関する質問も出た。横倉会長によると、日医として「1億円を上限として貸し付けることで了解をしているほか、各学会も負担している」と説明。松原謙二副会長がその詳細を次のように説明した。「当初5000万円を貸し付け、3、4年内に、日本専門医機構の運営が軌道に乗れば返却してもらう。そのほか、学会の中に負担できないところがあり、3000万円ほど貸し付けており、この年度末までの返却予定だったが、少し延長することになるだろう。つまり現在、1億円のうち、8000万円まで貸し付けている」。

26日の代議員会は、8つのブロック代表質問と、12の個人質問が出された。

 総合診療専門医、19番目の基本領域は「不適当」
 新専門医制度についてブロック代表質問したのは、和歌山県代議員の寺下浩彰氏。(1)医師の偏在対策は、新専門医制度と切り離して、別の組織で議論すべき、(2)19番目の基本領域の専門医として、総合診療専門医を設定するのは不適当――と述べ、日医の見解を質した。これらに対する横倉会長の答弁は、下記の通り。また関連で、三重県代議員の青木重孝氏が総合診療専門医の位置付けを問題視、兵庫県代議員の橋本寛氏が貸し付けについて質問。

 なお、総合診療専門医については、個人質問でも、大阪府代議員の加納康至氏からも、「総合診療専門医は、サブスペシャルティとして位置付けるよう、制度設計の見直しを図るべき」との質問が出た。答弁した羽鳥裕常任理事は、「内科や外科のサブスペシャルティにした方が合理的ではないか、という意見も多数聞いている。一方、医師不足地域では、基本領域に総合診療専門医を位置付け、当該地域での活躍を期待する声もある。調整が極めて難しい状況にあり、最終的な取りまとめには、もう少し時間がかかる」と回答した。

1.医師の偏在対策と新たな専門医の仕組みについて

 昨年12月に、日本専門医機構は、「専門医制度新整備指針」を策定、その中で、専門医制度確立の基本理念の一つとして、医師の地域偏在等を増長することがないよう、地域医療に十分に配慮した制度設計とすることが明記されている。これは新たな専門医の仕組みにより、偏在が解消するのではなく、これ以上、偏在等を増長することないよう、柔軟な対応をするという趣旨と理解している。

 日医は昨年11月に、日本専門医機構に対して、(1)基幹施設の基準は、大学病院のみ認定されるような基準とすることなく、原則として複数の基幹施設が認定されるようにする、(2)専攻医の採用は基幹施設だけではなく、連携施設でも行えるようにする、(3)研修プログラムの認定に当たっては、各都道府県協議会において、医師会、大学病院、病院団体など、地域医療の関係者の了解を得る――など7項目の要望書を提出した。これらの趣旨は、「専門医制度新整備指針」および運用細則において反映されることになり、最終的な検討が今行われている。

 一方、2月には全国医系市長会が、厚生労働大臣に対して、医師偏在を増長することがないよう、拙速な議論を避けるとともに、基礎自治体の意見反映などを求める要望書を提出している(『「新専門医制度を危惧、拙速は反対」、全国医系市長会』を参照)。

 昨年、新たな制度について、一度立ち止まって再検討することになった最大の要因は、地域医療への影響に対する懸念であったことを鑑み、今後も日本専門医機構の適切な運営、都道府県における協議の場が実務的に機能するように、引き続き日本医師会としても努力していく。

 医師の地域偏在対策は、社会保障審議会医療部会、「医療従事者の需給に関する検討会」の下に設置された「医師需給分科会」で、昨年9月から具体的な議論を開始した。この分科会においては、医学部入学、臨床研修、専門研修など、それぞれの局面で有効な具体的対策、その前提となる各地域の現状の客観的データに基づく検証などの議論を深め、昨年末までに一定の結論を得る予定だった(『医師確保対策は“未定”、医療計画の「作成指針」』を参照)。

 しかしながら、昨年10月に、厚生労働大臣の私的な検討会として、「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」が設置されて以降、政府審議会の下部組織である「医師需給分科会」は開催されていない。

 医師の偏在対策は喫緊の課題であり、日本専門医機構の対策だけでは、偏在解消はできないので、「医師需給分科会」の早急な再開を求め、地域の実情に応じ、医師の個人の意思を尊重した上で偏在が解消できるような仕組み作りを分科会で検討していく。

2.総合診療専門医について

 総合診療専門医については、2013年4月に厚労省の「専門医の在り方に関する検討会」の報告書において、19番目の基本領域の専門医に位置付けられている。高齢化が加速する我が国の状況において、多様な疾患を持つ高齢者の特性等に応じて、臓器別診療能力に加えて、総合的な診療能力が期待されていると認識している。

 総合診療領域に限らず、専門医の仕組みはあくまで医師の生涯にわたる自己研鑽の一手段として、学際的かつ自律的なものと位置付けることが肝要。全ての医師が専門医にならなければいけない理由はなく、また専門医を取得するか否かは、あくまで医師の自律性に基づき実践されるものであり、国の介入による法的な規制を求めるものではない。

 総合診療専門医の養成も、学術的に高いレベルが担保されるべきであり、他の専門領域と比べると、養成課程もまだ不十分であり、このことは日本専門医機構での議論に反映されるように対応していく。

 地域医療や地域包括ケアを支える重要な柱は、医療提供機能としてのかかりつけ医であり、全国各地域でかかりつけ医が十分な機能を発揮できる環境整備が必要。今後ともかかりつけ医が定着するよう鋭意努力していく。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201703/550691.html
臨床研修病院はマッチング時に「地域枠医師」かどうかの確認を
地域枠義務放棄の医師採用は研修補助金を減額

2017/3/27 加納 亜子=日経メディカル

 都道府県や大学により卒後一定期間、所定の医療機関で勤務することなどを条件に設けられた入試枠(地域枠)を活用して医学部に入学した医師を、指定されている場所以外の臨床研修病院が採用した場合、その病院への臨床研修費補助金を減額することなどを記した「医師臨床研修制度における地域枠医師への対応(案)」を3月24日、厚生労働省は医道審議会医師臨床研修部会で提示。大筋で了承された。2017年度以降、補助金の目的として「地域における医師不足の是正」を明示することで、地域枠医師の卒後の義務履行を促したい考えだ。

 地域枠とは、地域医療に従事する明確な意志を持った学生の選抜枠として設けられた入試枠のこと。様々な形態の地域枠があるが、卒後一定期間、地元の医療機関に勤めることを条件とする都道府県の修学資金(奨学金)制度を活用する枠が多い(参照:「医師不足解消の救世主?『地域枠』の実像」)。

 しかし、地域枠を活用して医学部に入学した医師が、卒後に都市部の臨床研修病院を選ぶケースが相次いでおり、何らかの対処をすべきとする意見が示されていた。こうした意見を受け、厚労省は対応策を提示した。

 厚労省が提案したのは、(1)マッチングの規約改正、(2)臨床研修病院への採用前の確認の要請、(3)地域枠医師へのフォロー体制整備――の3つ。

(1)マッチングの規約改正
・ 所定の医療機関での勤務といった臨床研修期間中の義務要件が課せられている地域枠を卒業した医師は、マッチングの選考手続き時に病院に申し出る。
・ 各都道府県は地域枠の学生について、氏名、大学、義務要件のリストを作成し、厚生労働省を経由して臨床研修病院に情報提供する。
・ 研修希望者が地域枠の場合に、臨床研修病院が該当する都道府県に照会できる仕組みを設ける。

(2)臨床研修病院への採用前の確認の要請
・ 臨床研修病院は、マッチング前に研修希望者が地域枠卒業生かどうかを確認する。
・ 研修希望者が地域枠卒業生であった場合、義務履行要件と研修プログラムに齟齬がないかどうかを確認した上で順位登録をする。

(3)地域枠医師へのフォロー体制整備
・ 各都道府県は、地域枠を卒業した医師について採用先病院を調べ、義務履行要件と研修プログラムに齟齬がないかどうかを確認して厚生労働省に提出する。
・ 2017年度から、臨床研修費補助金の目的として「地域における医師不足の是正」を追加。義務履行要件に反する研修医を、臨床研修病院が採用している場合、当該病院に対する臨床研修費補助金を減額する。さらに、当該病院については、今後、募集定員を削減することも検討する。



http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-467714.html
<社説>北部基幹病院整備 県は構想を早期実現せよ
2017年3月27日 06:02 琉球新報

 健康で豊かな生活に医療の充実は欠かせない。地域によって医療体制に差があってはならない。県は北部全12市町村など関係者と連携し、速やかに北部の医療体制の充実を進めるべきだ。

 県立北部病院と北部地区医師会病院を再編・統合し、基幹病院とする構想の実現を求める北部12市町村住民総決起大会が名護市であった。離島を含む北部全域から約3200人(主催者発表)が参加し、500病床の機能集約病院設置などを求める大会決議を全会一致で採択した。
 北部地域では救急対応などの急性期医療は北部病院と医師会病院が担っている。両病院は多くの診療科が重複している一方で、ともに医師が少なく、医師の過重負担が生じ、慢性的な医師不足に悩まされている。
 心筋梗塞や頭部損傷など重篤な3次医療に対応できないこともあり、入院患者の約2割が中南部へ転院せざるを得ない。
 さらに両病院での分散や医療機能の縮小が症例数を少なくし、医師の育成を困難にして新たな医師を確保できないという「負の連鎖」も起きている。
 北部地区では2006年に北部病院の産婦人科が医師不足による休止に追い込まれたことをきっかけに、医療体制構築が喫緊の課題となった。議論の末、14年には県の研究会が両病院の統合を提言した。
 しかし県は今年2月の県議会定例会でも「統合する際の課題の抽出作業に取り組んでいる」と答弁し、統合は見通せない。
 経営形態の違う病院の統合に課題が多いことは理解できる。しかし時間をかけ過ぎることにより、負の連鎖が進んでいるのではないか。
 今回、採択された「やんばるの医療を守る宣言」は行政と医療機関の責務に加え、「安易な夜間診療を控える」など住民の責務を盛り込んだことが特徴だ。限られた医療資源の中で住民自らが努力して地域医療を守るという気概を感じる。
 北部の代表は27日、決議と11万人余の署名を持って県知事や県議会議長に要請する。
 沖縄21世紀ビジョンの将来像5本柱の一つは「心豊かで、安心・安全に暮らせる島」というものだ。その中に「誰もが生きがいをもち、十分な医療や福祉が受けられる沖縄」との項目が含まれる。お題目にしてはならない。



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170315-OYTET50036/
編集長インタビュー
原発事故後の福島で住民と共に歩む医師・坪倉正治さん
坪倉正治さん(4)原発事故後の地域医療 現場からの改革を目指して

2017年3月27日 読売新聞

 暮れも押し詰まってきた2016年12月30日の深夜。丸一日の外来が終わり、自宅でくつろいでいた坪倉正治さん(35)の携帯電話が鳴った。電話の主は、東京電力福島第一原子力発電所から22キロ南にある福島県広野町の民間病院「高野病院」の事務長、高野 己保さんだった。

 「『院長の自宅が燃えています。火事です。おそらく院長はもう助かりません』と言われた。ショックでしたがすぐに医療体制が気になりました。『入院患者さん、当直はどうするんですか?』と聞きました。『1月1日、2日はいつも来てくださっている大学の非常勤医師が来ます。3日は来ません』と言われたので、『3日の当直は僕が行きます。1月中に医師が入っていないのはどこですか?』と返しました。医師がいない日に南相馬市立総合病院などの病院から若手が手伝いに行けるよう調整を始めました」

 高野病院は、原発のある双葉郡内で唯一残った民間病院だ。81歳だった院長の高野英男さんが唯一の常勤医として、週3~4回当直勤務もこなしながら、118床(療養病棟65床、精神科病棟53床)の患者を引き受けてきた。昨年末の火災で院長が急死し、1本の屋台骨でぎりぎり支えてきた医療体制が一気に崩壊する危機に見舞われた。

 坪倉さんはその3年ほど前から事務長と交流があった。

 「浜通り(福島県沿岸部)にある病院が、震災直後どんな状況だったか、今後の対策に役立てるためにインタビューをして冊子にまとめようとしていたんです。原発事故の初期の問題は、医学・医療ではなくて、国家による危機管理の問題です。地域医療が事故当初の3か月でどうなったのかを残しておく必要があると思っていました。対象病院の中で、高野病院は、『双葉郡で一つだけ残り、高齢の医師が孤軍奮闘している』という印象しかありませんでした」

 会いに行ってじっくり話してみると、町の人口は激減し、その後の産業構造も変化している。民間病院という理由で行政の支援も手厚くなかった同病院は、医療スタッフの確保にも経営的にも非常に苦労していた。

 「事務長の己保さんに、『あなた自身が、あなたの言葉で今までの病院の現状を世間に伝えるのなら、お手伝いさせてください』と伝えました。そして、己保さんは2016年から『高野病院奮戦記』というメールマガジンの連載を始め、僕もその内容にアドバイスしていました。それでも、来年院長が82歳になるからもう限界という話になり、知り合いの記者を通じて、新聞に窮状を投書しようと準備していたのが昨年12月。年明けに掲載も決まり、『良かった、良かった。これで仕事納めですね。それでは来年また』と話してから1週間後に、あの火事があったんです」

若手医師らで「高野病院を支援する会」設立

 すぐに南相馬市立総合病院をはじめ周辺病院に勤務する若手医師6、7人の日程を調整し、交代で医師を派遣するシフトを組んだ。翌朝の大みそかには、後輩医師の尾崎章彦さんが事務局長になり「高野病院を支援する会」を設立。ボランティアの医師やそのための資金の寄付を全国に呼びかけた。

 「2か月間ぐらいの短期間をボランティアの医師で回しても、それはただの応急処置。原発事故で町内の人口は減り、代わりに除染復興作業員が多く居住し、その結果、救急が増えました。患者構成が変わっていく中で、これまでのように経営を維持するのは非常に困難だと思います。4月からの常勤医もめどがつき良かったと思います。しかし、それで安定して医療が回るかと言えば、高野元院長の代わりに必死に働かないといけない次の医師が見つかったというだけ。根本から、医療提供体制を見直さないと先はないです」

 東日本大震災と原発事故で一気に医師不足が加速した浜通りで、坪倉さんは若手医師が進んで働きにくる場所になるよう、そして研究や論文発信などの学術的な活動ができる体制を整えてきた。高野病院を含め医療過疎となったこの地もまた、工夫次第で若手に魅力のある医療現場になり得ると考えている。

 「在宅診療や慢性期(症状は安定しているが長期的な療養が必要な状態)のケアを勉強し、地域の中でどうやって一番良い医療を提供するかを実践するなら、格好の場所でしょう? 若い家族が出ていき、自宅に1人ではいられないから病院に入院を続けるという社会的入院も多い。そういう社会の一部としての病院の役割を勉強したいならうってつけの現場です。ただそのためには、診療の指導体制がしっかりし、研究して論文を書いたりする学術的サポート体制がしっかりしていることが必要ですし、そしてお金も必要です。若者がここで勉強するために投資しようという考えが医療行政や病院経営者になくてはなりません」

 「福島県浜通りで起きた医療問題は、ほかの産業の課題と同じで、地域消滅と地方創生の話です。少子高齢化や過疎化など元々抱えていた問題が原発事故で加速し、2030年ぐらいになった状態に置かれています。ほかの産業では、地域の連携強化、ブランド化、ITの導入、病院や役所などの生活に必要な機能が近隣にまとめられたコンパクトシティーなど、いくつかの成功した事例があります。結局、そうした成功事例が目指したのは、旧体制からの脱却です。防波堤や防潮堤、除染のような公共事業にトップダウン的に金が落ちてバラマキが行われ、土建国家型の復興や都市の一極集中、例えば都心部の現場にいない人が全てを決めたり、建設業や土着の限られた企業だけが潤ったりという古い仕組みから脱け出す。自前で将来像を見いだし、ボトムアップの新しい仕組みを 創つく り出すことでしか未来はないはずです。医療も同じ岐路に立たされています」

若手が働きたい場所にするために 医療での挑戦

 そして、医療の世界で地方創生を果たすため、坪倉さんは若手医師が魅力を感じる職場作りに腐心してきた。

 「震災のどのような影響でどのような患者が増えたのかを見極め、診療し医療も産業として成り立つ。かつ、僕ら若手医師はここに来れば新しい勉強ができて、それは将来に役立つ。そして海外に発信することができる――。そんな成功事例を積み重ねることで、この場所をブランド化しようともがいてきたのがこの3年です。一方で、地元の大学病院や有力病院に予算が落ち、そこに新しい建物がどんどん建って、教授職などのポストが増え、そこから地域の病院に若手医師が派遣され、地方からはお礼参りをしないとシステムが回らないというのが典型的な旧体制。高野病院の件でも、トップダウン的に予算が落ち、大きな組織から派遣される形を取るのか、地元が団結して新しい価値を創造し、そちらに予算がつくかという引っ張り合いがなされましたが、結局、関係者で問題認識は共有されたものの、この危機をきっかけに新しい医療体制を作ろうという動きにはならなかった。高齢化で医療が大変、忙しくて人手不足とみんな言っていますが、超高齢社会の地域医療は現在の産業と同じで、一極集中型の土建国家型復興ではどうしようもない。大きな病院からトップダウン型に予算が落ちる仕組みに、なぜみんな違和感や危機感を持たないのか不思議です」

 坪倉さんは週の半分、浜通りの病院に通っているが、夜は、診療後に自主的に坪倉さんのもとに集まる若手医師に対し論文の書き方や研究の進め方の指導をしている。終わるのはいつも日付が変わった後。かつて20代だった坪倉さんが、東京大学で指導教官にしてもらったことを、福島で後輩医師に行っている。

 「自分の専門技能やキャリアを築けるという魅力がないと、若手医師は地方に来る意味を見いだせないし、10年後にここに来る人はいない。今いる平均年齢50~60代の開業医が引退する頃には、誰も帰ってきません。若手が1人来たら、『当直要員が1人増えた!』とロートルが喜ぶようなところには、絶対来ません」

 坪倉さん自身、福島に支援に入った当初は、東大の同期の医師たちに、「キャリアを捨ててもったいないな」「いつまでそんなことやるんだ?」「そんなのは医者の仕事じゃない」と心配されたり、冷笑されたりしてきたという。

 「でもずっとここでやっていて、ある程度学術的な発表をし、良くも悪くもマスコミで取り上げられたりすることが増えると、今度は『お前は現場があって、ちゃんと学術テーマもあっていいな』『羨ましいよ』という声に変わりました。3年目ぐらいで完全に逆転しました。後に続く後輩医師もそれぞれが進路に迷っているはずです。彼らにもやりがいを見いだせるように、環境を整えてあげたい」

 そして、坪倉さんは、自身の人脈や、支援を惜しまない大先輩の東大教授らの協力によって、海外の大学や市町村との連携を図り、様々な挑戦を仕掛けている。

 「ここで診療もしながら公衆衛生をやりたい若手に来てもらえるといいし、それを指導できるような立場になれればいいと思うのです。要は、若手にとってここに来る面白みをどんどん増やすことが必要です。福島に来てから、僕らのチームで発表した論文は約70本。まだこれから残さなければならないデータ、調べなければならないことはその2倍以上あります。イギリスのエジンバラ大学とは、格差など健康の社会的な決定要因についての共同研究を組んで、研究者を受け入れています。大地震の起きたネパールとも行き来し、上海の復旦大学にはうちの医師が1か月間留学し、介護要員不足の問題を共同研究しています。また、南相馬市がドローン(小型無人機)の特区になったので、過疎地医療の対策としてドローンを使った遠隔医療を試してみるといった案も出ています。いろいろ考えています」

さらに成長し、福島に関わり続ける

 支援に入った当初は20代だった坪倉さんも、現在35歳。6年間、無我夢中で走ってきたが、自身の医師、研究者としてのキャリアを考えると、留学も必要となる。

 「6年たってどうするの?と最近よく聞かれます。福島に関わり続けるとしても、そのためにも僕自身、勉強が足りません。教養もないし、ステップアップを図らなくてはいけません。学術的な地位もなく、国の研究費を申請するのも一苦労です。海外とも交流しながら公衆衛生を学ぶのか、放射線防護について学ぶのか、危機における医療コミュニケーションについて学ぶのかなど決められていませんが、自分の専門性を高めるためにも、いったんここを離れて留学することも必要だろうと思っています」

 原発事故後の福島に放り込まれるようにやってきて、住民と共に悩み、新たな地域医療を創り出そうと走り続けてきた坪倉さん。6年たって、自分の将来を考えながら立ち止まり、その先の未来は、何をやろうとしているのだろう。「やはり、若い頃に思い描いていたように政策やシステムを作る仕事をしたいのですか?」と尋ねると、こう返ってきた。

 「政策やシステムを作る仕事をするのは面白そうだと思う反面、そういう仕事を専門で行うようになると、現場を持たなくなりますよね? それにはすごく違和感があります。いつでも現場にはいたい。結局つらいとき、迷ったとき患者さんや地元の人がかけてくれる声に救われて、助けられ、力をもらって前に進むことができました。福島の現場でいろいろな人に出会えたことは一生の財産です。多くのご縁をいただきました。そう思える医者でいられることは、本当に幸せなことです。ここで働けたことに感謝していますし、だからこそ、結果を住民の皆さんに返していきたい。これからもずっと福島に関わり続けたいと思っています」

 (終わり)



https://www.m3.com/news/iryoishin/515025
シリーズ 日医代議員会
「物から人に財源移転を」、横倉会長
第139回日医代議員会、「政治への働きかけ」各医師に協力要請

2017年3月27日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会会長の横倉義武氏は3月26日の第139回日医臨時代議員会で、2018年度診療報酬改定に向けて、「物から人への財源調整、アベノミクスの成果を社会保障の財源に使う」ことを求めていく方針を表明、6月の「骨太の方針」、12月の予算編成がそれぞれ節目になるとし、政治への働きかけも必要であることから、各医師への協力を求めた。

 横倉会長はまず、消費税率の8%から10%への引き上げが延期されたことを挙げ、「極めて厳しい状況の中で、さまざまな活動をせざるを得ない。特に次年度は診療報酬と介護報酬の同時改定であり、地域包括ケアを何としてでも作り上げなければ、高齢化が進む我が国の将来はないのではないか、というくらいの危機感を持っている」との認識を説明。

 その上で、6月に「経済財政運営と改革の基本方針2017」(骨太方針)が決まることから、「その前に、しっかりと対応をしていかないといけない。ゴールデンウイークをはさみ、関係の政治家には医療界全体の意見として申し入れしていくために、今、準備を始めているところ」とした。さらに12月20日頃には次年度の予算編成が決まることから、「それに向けて全国の先生方の協力のもとで、やっていかなければいけない」と呼びかけた。

 横倉会長は、2014年から2015年にかけて国民医療費は3.8%増加したことを説明、「例年は2%前後なので、非常に伸びが高い。特に調剤医療費は9.4%、その中で薬剤費は11.3%伸びている。『物から人へ』の財源の移動を求めているが、『人から物』に動きすぎているのが実態。まずは物の値段を適正な価格にして、その分を人件費に充てていくことが重要」と訴えた。

 安倍政権は、「一億総活躍」「地方創生」を挙げている。「全国に普遍的にあるのは、医療機関。そこで働く人は、300万人を超えるが、実はこの6年間、適切なベースアップができない状況にある。このことをしっかり主張していく」。横倉会長はこう指摘し、物ではなく人に対し、アベノミクスの成果を社会保障の財源に使うよう求めていく決意を表明した。

 以上は、兵庫県代議員の豊田俊氏による質問への答弁。横倉会長は、同代議員会の冒頭挨拶で、2018年度診療報酬改定で「人に対する十分な財源を手当てするよう、政府与党に強く求めていく」などと述べたのに対し、「地域包括ケアシステムの実現は非常に難しいと考えている」とし、財源手当ての見通しを改めて質したことへの回答だ(『「かかりつけ医の普及と定着、日医の最大課題」、横倉会長』を参照)。



https://www.m3.com/news/general/515150
延命中止は犯罪か 医師捜査で混乱、議連動く 「私たちの最期は」「解探る政官学」
2017年3月27日 (月) 共同通信社

 「終末期医療が雑誌の特集で話題になるのは一つの時代の流れ。問題提起してもらうのは決して悪いことではない」

 今年3月、国会内で取材に応じた民進党参院議員の増子輝彦(ましこ・てるひこ)(69)はこう語った。「平穏死」を提唱する動きや、静かに広がる「終活」ブームも念頭にあるのだろう。

 増子は超党派の国会議員約200人でつくる「終末期における本人意思の尊重を考える議員連盟」の会長。患者自らが「尊厳死」を選ぶ権利を法律で定めようと、2005年に発足した。

 当初は「尊厳死法制化を考える議員連盟」という名称だったが、「安楽死を容認する政治活動だ」と誤解されやすく、15年に現在の名称に改めた。増子は「われわれが目指すのはあくまでも尊厳死。安楽死は全く選択肢にない」と強調する。

 尊厳死と安楽死。明確な定義があるわけではないが、安楽死が薬物投与などで積極的に死をほう助することを指すのに対し、尊厳死の場合は、死期を引き延ばすだけの延命措置をしない、または中止し、自然な死を迎えるといった意味合いだ。

 議連の発足前後、終末期医療の在り方を巡り医師が刑事責任を問われるケースが相次いでいた。

 05年5月、心肺停止状態で搬送されてきた90歳の男性の人工呼吸器を外して死亡させたとして、北海道立羽幌病院に勤務していた医師が殺人容疑で書類送検。06年3月には富山県の射水市民病院で末期がん患者の呼吸器が医師2人に取り外され、亡くなっていたことが発覚。2人は08年に殺人容疑で書類送検された。

 1990年代には医師が患者に薬剤を投与し死亡させた「東海大安楽死事件」や「川崎協同病院事件」が起き、2事件とも「法律上許される治療中止」とは認められず有罪が確定した。

 だが羽幌病院や射水市民病院では患者の呼吸器を外しただけで、東海大事件のように薬剤を投与したケースとは様相が異なる。実際、羽幌と射水の場合は呼吸器外しと死亡との因果関係が認められず、嫌疑不十分で不起訴処分となっている。

 死期が迫った患者への延命措置中止は犯罪行為なのか―。捜査の手が相次いで医師に及んだことで臨床現場は混乱。終末期医療のルール作りを求める声が高まった。

 そんな中、議連も尊厳死法制化への動きを加速させていく。(敬称略)



https://www.m3.com/news/iryoishin/515111
シリーズ 日医代議員会
「かかりつけ医研修、2017年度から一部見直し」、鈴木常任理事
第139回日医代議員会、医師資格証の利用も呼びかけ

2017年3月27日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏は、3月26日の第139回日医臨時代議員会で、「かかりつけ医機能には、医学的機能と、社会的機能がある」と指摘、2017年度から「地域包括診療加算・地域包括診療料に係るかかりつけ医研修会」は医学的機能を中心に、「日医かかりつけ医機能研修制度応用研修会」では地域包括ケアシステムの構築に向けて、社会的機能を中心に、それぞれ研修できるよう見直す方針を説明した。両研修会は、内容が一部重複しており、目的が分かりにくいとの指摘があった。

 研修受講に当たっては、「医師会研修管理システム」の利用で、受講履歴の管理が容易になるほか、医師資格証があれば、自分専用のホームページにログインすることで、受講履歴や単位の取得状況が確認でき、地域包括診療加算・地域包括診療料の研修実績の証明にすることも可能であるとし、利用を呼びかけた。

 ただし、研修会のe-learning化は、「診療報酬の算定要件を満たさない」とされていることなどから、その導入は難しいと説明、理解を求めた。

 医学的機能と社会的機能に分けて講義

 「在宅医リーダー研修」「地域包括診療加算・地域包括診療料に係るかかりつけ医研修会」と、2016年度からスタートした「日医かかりつけ医機能研修制度」について、一部内容が重複しており、会員の間で理解不足や混乱があるなどの現状と指摘したのは、秋田県代議員の佐藤家隆氏。(1)各研修の履修項目に互換性や統一性を持たせる、(2)医師会員各自が研修内容が分かるようにするため、「かかりつけ医研修手帳」の作成、(3)e-learningの導入、医師資格証を利用した一括管理システムの開発――を要望した。

 鈴木常任理事は、3つの研修は、地域における在宅医療のリーダーの育成、診療報酬の算定要件、日医独自のかかりつけ医機能の維持・向上と、それぞれ目的別に実施しているが、佐藤氏の指摘の通り、在宅医療や慢性疾患に関する講義など、重複する部分もあると認めた。特に「地域包括診療加算・地域包括診療料に係るかかりつけ医研修会」と「日医かかりつけ医機能研修制度」は、ともにかかりつけ医機能に関する講義であり、一方の研修会を受講することが、他方の要件にも活用可能な制度設計であることなど、違いが分かりにくい部分もある。

 「かかりつけ医機能には、医学的機能と、社会的機能がある」とし、2017年度からは、「地域包括診療加算・地域包括診療料に係るかかりつけ医研修会」では医学的機能を中心として、各疾患についてエビデンスに基づく最新の知見を学習できる内容に、「日医かかりつけ医機能研修制度応用研修会」では地域包括ケアシステムの構築に向けて、社会的機能も理解してもらう内容になるよう、全体調整を図っているところだという。

 e-learningの導入は困難

 次に鈴木常任理事は、各種研修の受講管理ができるよう、新たに「全国医師会研修管理システム」を導入したことを説明。「医師資格証を用いた出欠管理システムとも連動しており、研修会の出欠をオンラインで登録すれば、受講履歴に反映させることができるだけなく、医師資格証があれば、自分専用のホームページにログインすることで、受講履歴や単位の取得状況が確認でき、これを地域包括診療加算・地域包括診療料の研修実績の証明にすることも可能」。

 ただし、e-learningの導入については、診療報酬の算定に係る疑義解釈において、「e-learningの受講では要件を満たさない」とされていることから、「地域包括診療加算・地域包括診療料に係るかかりつけ医研修会」での導入は難しいとした。「日医かかりつけ医機能研修制度応用研修会」についても、本研修制度の社会的信頼性を確保するために、医師会が座学による研修の受講管理を厳密に行う点も、質の担保を図る一環として考えているとし、理解を求めた。

 「医師資格証による管理」への懸念も
 関連して発言した奈良県代議員の大澤英一氏は、「講習会の受講と医師資格証をリンクさせるのは、別問題」と述べ、「国が医師をコントロールしようとして力を注いでおり、日医がその代役を果たすことになりかねない。医師資格証をもって受講資格とすることには、少し危険がある」と指摘した。

 鈴木氏は、「医師資格証を持っていると単位の管理が便利」であり、持っていないと受講できないわけではないと説明。

 続いて日医会長の横倉義武氏は、「政府が医師をコントロールすることは、絶対我々は否定する。しかし、医師の団体として、自律的にいろいろなことをチェックしていくことは必要ではないか、その点はいかがか」と、大澤氏に質した。

 大澤氏は、「プロフェッショナルオートノミーで、医師のグループをコントロールすることは分かる。しかし、たがが外れた場合に、コントロールしすぎると困るという危惧がある。あまり制度化することがないようにお願いしたい」と答えた。

 横倉会長は、「もちろん、制度化は考えていないが、医師資格証をそうしたこと(研修受講管理など)に利用していくことは、医師会としては自律的にやっていくべきではないか、と思っている」と述べ、引き取った。



https://www.m3.com/news/iryoishin/515029
シリーズ 日医代議員会
「受診時定額負担、かかりつけ医普及に水差す」、松本常任理事
第139回日医代議員会、「応能負担の議論も必要」

2017年3月27日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会常任理事の松本吉郎氏は、3月26日の第139回日医臨時代議員会で、かかりつけ医以外を受診した場合の「受診時定額負担」について、「導入されれば、かかりつけ医の普及に水を差すことになり、今後の医療提供に重大な影響を及ぼす」とし、反対していくことを表明した。

 一方で、厳しい財政状況を鑑み、2016年度診療報酬改定で導入された、特定機能病院などの大病院に紹介状なく受診した場合の定額負担については、その対象要件や負担額の検討も必要とし、「それにより生じた財源を地域連携の推進やかかりつけ医の評価に充てていくことも一考に値するのではないか」と提案した。さらに受診時定額負担の前に、社会保障の理念に基づき、応能負担の議論を進めていくべきことも主張していく方針を説明した。

 2016年末から2017年末に結論先送り
 受診時定額負担について質したのは、北海道代議員の今眞人氏。2017年末までに社会保障審議会医療保険部会で、「かかりつけ医の普及の観点から、かかりつけ医以外を受診した場合における定額負担を導入すること」について、結論を得ることとなっていることを踏まえ、日医の考えを質すとともに、「どのような医師がかかりつけ医なのか」と提起し、フリーアクセスを阻害する登録医制度につながる懸念を呈した。

 松本常任理事はまず、受診時定額負担については当初、2016年末までに結論を出すとされていたものの、日医は繰り返し反対し、2016年11月に横倉義武日医会長が、安倍晋三首相と会談した際にも、「国民一人一人がまだかかりつけ医を持つ段階に至っておらず、現在は廃止されている後期高齢者診療料を導入した時のような混乱を招くことから、受診時定額負担は導入すべきではない」と説明したことを紹介。その結果、経済財政諮問会議で2016年12月に決定された「経済・財政再生計画 改革工程表2016改定版」で、2017年末までに結論を得ると先送りされた。「財政健全化の主張もあり、議論は避けられないが、受診抑制につながる受診時定額負担が導入されることのないよう、引き続き政府に厳しく働きかけていく」(松本常任理事)。

 大病院の定額負担、対象要件や負担額検討の余地
 次に、松本常任理事は、日医が、かかりつけ医機能研修制度を通じて、地域住民から信頼されるかかりつけ医を養成し、その普及に努めていると説明。かかりつけ医の評価としては、2014年度診療報酬改定で、地域包括診療料と地域包括診療加算が新設され、2016年度改定ではその要件が緩和された。「かかりつけ医普及の制度的裏付けは、始まったばかりであり、受診時定額負担が導入されれば、かかりつけ医普及に水を差すことになり、今後の医療提供に重大な影響を及ぼす」。

 「わが国の特徴であるフリーアクセスはしっかり守っていかなければならない」としたものの、一方で、「大病院と中小病院、診療所の外来の機能分化の観点から、大病院の直接受診には是正も必要」と主張。2016年度診療報酬改定で「紹介状なし」で大病院を受診した場合の選定療養による定額負担については、対象要件や負担額について、現状を分析した上で検討が必要とした。今は、特定機能病院と一般病床500床以上の地域医療支援病院が対象。その結果、生じた財源を地域連携の推進やかかりつけ医の評価に充てていくことも一考に値するとした。

 関連で発言した東京都代議員の市川尚一氏は、「受診時定額負担という考え方自体に、ノーと言わなければいけない」と訴えた。消費税がいったん導入されると税率が3%、5%と上がっていくことを例に挙げ、「受診時定額負担は100円で導入されても、いつの日か500円、1000円と上がっていくことが懸念される」と市川氏は指摘し、「かかりつけ医とは何かがはっきりしないうちに導入すると、医師の内部が混乱する」とも述べ、受診時定額負担の導入阻止を主張した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/515028
シリーズ 日医代議員会
「最高の医療を提供」との表現はNG、松原副会長
第138回日医代議員会、医療法改正でHPも規制対象に

2017年3月27日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会副会長の松原謙二氏は、今国会に提出された医療法改正法案で、医療機関のホームページも規制対象となったとし、「ホームページでも虚偽、誇大など、不適切な表現をする場合には、規制の対象になった」と説明する一方、基本的には広告やホームページの内容は医療機関の自主性に委ねられるとし、それ故に医療機関や医師が自律的にその内容に責任を持つことが大切だと訴えた。

 現行では「最高の医療を提供します」「日本一の手術件数です」といった、いわゆる比較優良広告は、規制の対象。「今回のホームページ規制案でも、他の病院や診療所として優良である旨を広告しないこととされており、現行の解釈も引き継がれ、規制対象になるものと考えている」(松原副会長)。

 日医は2016年10月、「医師の職業倫理指針」を改訂した。松原副会長は、「今後ともホームページを含む医療広告に関して、医師の職業倫理指針を遵守するよう、その普及啓発に務めていく」方針を表明。同指針は、「医の倫理綱領」として、「医師はこの職業の尊厳と責任を自覚し、教養を深め、人格を高めるように心掛ける」と掲げ、「広告・宣伝」の項で、「国民・患者がその内容を理解し、適切な治療等の選択ができるよう、客観的で正確な情報が提供されなければならない」と記載している。

 問題ホームページが社会問題化
 新潟県代議員の堂前洋一郎氏は、2012年9月に厚生労働省は「医療機関のホームページの内容の適切なあり方に関する指針」(医療機関ホームページガイドライン)を作成したが、各医療機関のホームページを見ると、同指針では掲載してはいけないとされている、「他との比較など自らの優良性を示した内容」などが記載されていると指摘。医療法上の広告規制の対象外のホームページや医療広告についての日医の見解を質した。

 これに対し、松原副会長はまず医療機関のホームページの規制をめぐる経緯を説明。バナー広告を除いて医療広告規制の対象外とされてきたものの、このたびの医療法改正法案で規制の対象になった。「ごく一部の医療機関で、ホームページ上で、虚偽、誇大な表現での利用者の勧誘が行われ、強引な契約締結、ひいて医療事故が発生して、社会問題化したことがある」(松原副会長)。

 2012年9月に厚生労働省は「医療機関ホームページガイドライン」をまとめたものの、2015年7月、政府の消費者委員会から、「美容医療サービスに係るホームページ及び事前説明・同意に関する建議」が出された。その後、厚労省の「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」と社会保障審議会医療部会を経て、医療法改正法案の提出に至った。

 次に松原副会長は、日医の医療広告に対する考え方を説明。「インターネットは、社会に欠かせない技術になっている。それぞれの医療機関のホームページでは、医師自身の診療の理念などを分かりやすく情報発信している。患者、国民にとっても、有益な取り組みだと思う。自由度を守りつつ、氾濫する情報から患者の生命や健康を守り、国民からの信頼を築いていく必要がある」。この観点から、「医師の職業倫理指針」を遵守することが求められるとした。

 医療機関のホームページに対しては、監視体制も必要になる。「厚労省も監視体制の強化を予算化している。ただし、実際に規制を運用するのは、都道府県が基本であり、新たな規制を具体化するには、都道府県が医師会とも連携しながら、監視を行い、問題事例が起きれば、適切に対処できる仕組みにしなければいけない」。松原副会長はこう説明し、日医は今後、詳細な規制内容を検討する場にも参画して、具体的な規制の枠組み作りと、国や都道府県の監視体制の強化を支えていくとし、都道府県医師会に対しても、行政と連携した対応を行い、情報提供を行うよう求めた。



https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0327/ym_170327_3137124550.html
医療事故、過去最多の3882件…昨年
読売新聞3月27日(月)19時5分

 「日本医療機能評価機構」(東京)は27日、昨年1年間に報告された医療事故の件数は全国1031医療機関で、過去最多の計3882件だったと発表した。
 調査は2005年に始まり、9年連続で増え続けている。
 内訳は、医療事故の報告が義務づけられている大学病院など計276医療機関からの報告が8割超の3428件。このほか、任意で755の医療機関が、同機構に454件の事故を報告した。移動時の転倒や手術後に異物が体内に残っていた事故などが目立った。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20170325-OYT1T50058.html
新病院、市議会が3度目「ノー」…住民投票へ
2017年03月27日 15時38分 読売新聞

 滋賀県野洲市が2020年にJR野洲駅南口で開院を目指す新市立病院計画について、市議会は24日、新年度予算案から関連事業費を削減する議員提案の修正案2件を可決した。


 過去2度の関連予算案の否決を経て動き出していた事業は、再び暗礁に乗り上げることになり、山仲善彰市長は「これで計画の命脈が絶たれるなら、市の歴史の大汚点となる」として、建設推進の是非を問う住民投票を実施する考えを表明した。

 市は、老朽化が進む民間の「野洲病院」の資産と事業を19年7月に引き継いで暫定的に市直営とし、20年10月に駅南口の市有地で整備する新市立病院へ移行する事業費86億円の計画を進めている。

 今回、市議から提案された修正案は、一般会計から関連事業費5700万円をカットし、病院用地取得費を計上した土地取得特別会計から約11億円を削減する内容。22日の予算常任委員会では修正案が賛成8、反対9で否決され、市が提案した原案が可決されていた。

 本会議では、駅南口での開院や市直営に反対する市議4人が修正案を提案。採決前の討論で、「他市の公立病院の厳しい現状も見渡し、計画を見直すべきだ」、「駅南口への設置に疑問を持つ市民の意見を排除すべきではない」と強調した。これに対し、市の計画を支持する市議からは「すでに病院設置条例案が可決されている」、「連携する滋賀医大との関係が崩れ、この機会を逃せば市は中核医療を失ってしまう」と主張した。

 修正案に対する採決は記名投票で実施。2件とも賛成9、反対9の同数となったため、坂口哲哉議長の裁決で修正案が可決された。

 市が提案した病院事業会計予算案は、同様に議長裁決で否決した。

 この結果、市は用地取得や実施設計を進められなくなり、事業は凍結状態になった。

 山仲市長は閉会後の記者会見で、「議員や市民の同意を得るため、丁寧に何度も説明してきたが、反対議員がさらに市民の合意が必要と指摘している。残された道は住民投票しかない」と強調。6月議会に実施のための議案や病院関連予算案を提案する考えを示した。

 病院計画を巡っては、市議会が、関連予算案を15年5月と11月の2度否決。その後、市民団体などによる署名集めや要望活動を経て、16年の2月議会で可決した。

 同年10月の市長選では、山仲市長が計画反対派2人を破って3選。同12月議会では病院設置条例案が、総務常任委員会で賛成2、反対4で否決されたが、本会議では賛成10、反対8で可決されていた。(名和川徹)



http://www.asahi.com/articles/ASK3W6WL0K3WPTIL04H.html
組長側の依頼受け、虚偽診断書作成か 男性医師ら逮捕へ
2017年3月27日22時28分 朝日新聞

 暴力団組長をめぐる虚偽診断書作成容疑事件で、民間大手「康生会・武田病院」(京都市下京区)の男性医師が、心臓病の症状を実際より重く見せかける虚偽の意見書を作り、大阪高検に提出した疑いが強まったとして、京都府警は27日、同容疑で逮捕状を取った。捜査関係者への取材でわかった。

 府警は医師のほか、当時の武田病院職員や、暴力団関係者も意見書作成に関わったとみており、容疑が固まり次第、3人を逮捕する方針。

 捜査関係者によると、意見書は、2015年6月に恐喝事件で懲役8年の実刑が確定した山口組系暴力団組長の高山義友希受刑者(60)=今年2月に刑務所収容=の心臓病の症状が記載されていた。

 これまでの調べでは、男性医師は、武田病院で組長の心臓病の診断、治療を担当。16年2月8日には、「重症心室性不整脈」との病名を記し、「今後も不整脈が頻発する」などと実際の症状より重篤に見せかけた虚偽の意見書を作り、大阪高検に提出したという。

 捜査関係者によると、意見書作成に際し、暴力団関係者が医師らに対し、刑務所に組長が収容されないよう取りはからうよう依頼したとの情報があり、心電図などのデータを調べたところ、医師が虚偽の意見書を作った疑いが強まったという。



http://mainichi.jp/articles/20170328/k00/00m/040/062000c
京都府立医大事件
医師ら3人逮捕へ 虚偽診断書作成容疑

毎日新聞2017年3月27日 21時20分(最終更新 3月27日 22時47分)

 京都府立医大付属病院(京都市上京区)などが暴力団組長の病状を偽る書類を作成し検察に提出したとされる事件で、京都府警が虚偽診断書作成などの容疑で「康生会 武田病院」(同市下京区)の男性医師(61)と元病院職員(45)、暴力団組員(48)の逮捕状を取ったことが捜査関係者への取材で分かった。容疑が固まり次第逮捕する。

 組長は、恐喝罪などで懲役8年の実刑判決が確定した指定暴力団・山口組の直系組織「淡海(おうみ)一家」総長、高山義友希(よしゆき)受刑者(60)。捜査関係者によると、医師らは不整脈を患っていた高山受刑者について、「突然死する恐れがあり、収監には耐えられない」とする虚偽の診断書類を検察に提出したなどの疑いが持たれている。

 府立医大病院も、高山受刑者が腎臓病で収監に耐えられないとする書類を作成。これらをもとに大阪高検は2016年2月に高山受刑者の刑の執行を停止した。高検は今年2月14日に高山受刑者を大阪刑務所へ収監し、府警は府立医大病院や武田病院などを家宅捜索した。

 大学関係者らによると、高山受刑者は指定暴力団・会津小鉄会(京都市)の会長だった父の登久太郎氏(故人)が武田病院で診察を受けていたことなどから、武田病院グループで受診するようになった。

 府立医大とは医師派遣などで協力関係にあり、府立医大側は武田病院グループからの紹介で高山受刑者を診察したと説明している。吉川敏一学長は2月の記者会見で、武田病院グループの武田隆久理事長と「古いつきあい」だと話していた。

 府警はこれまで、両病院の複数の医師らから任意で事情を聴取した。このうち府立医大の主治医(44)は「『収監が可能』と判断したが、吉村了勇(のりお)病院長から『拘禁に耐えられない』とするよう指示された」という趣旨の説明をしているという。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG27HC3_X20C17A3CC1000/
京都府医大の協力病院、医師ら3人を逮捕 虚偽診断疑い
2017/3/28 1:19 日本経済新聞

 暴力団組長を巡る虚偽診断書作成事件で、京都府警は27日、虚偽の回答書を作り、大阪高検に提出したとして、京都府立医大(京都市)と協力関係にある民間病院「康生会武田病院」(同市)の韓国籍の担当医、***容疑者(61)=同市左京区=ら3人を、虚偽診断書作成・同行使容疑で逮捕した。

 ***容疑者らが、暴力団関係者から商品券や現金を受け取っていたことも同日、捜査関係者への取材で分かった。

 逮捕容疑は共謀し、暴力団山口組淡海一家の総長、高山義友希受刑者(60)についての大阪高検からの病状照会に、2016年1月27日ごろから2月5日ごろまでの間、「心室性不整脈はかなり重篤」「症状が重篤化することが容易に予測できる」などと虚偽の事実を記載し、提出した疑い。

 高山受刑者は13年6月に京都地裁で恐喝罪などにより懲役8年の判決を受け、15年7月に判決が確定した。この回答書が出された16年2月に大阪高検が刑の執行を停止。今年2月まで収監されなかった。

 他に逮捕されたのは、病院職員の***容疑者(45)=大津市=と、暴力団会津小鉄会系組員の山田英志容疑者(48)=京都府宇治市。

 府警によると、山田容疑者は高山受刑者と親交があり、虚偽診断書を病院側に依頼したとみて調べている。***容疑者は武田病院の不整脈治療センター所長、***容疑者は当時、患者の窓口となる医事部長だった。

 府警は2月、府立医大病院とともに武田病院を家宅捜索。腎臓移植手術を受けた高山受刑者が「BKウイルス腎炎」などの影響で、収監に耐えられないとする回答書を作成した府立医大病院の***院長(64)らについても、虚偽がなかったか捜査する。

 府立医大は武田病院に医師派遣などをしており、同病院が高山受刑者を府立医大に紹介していた。〔共同〕

G3註:原文は実名報道



http://www.sankei.com/west/news/170328/wst1703280009-n1.html
【京都府立医大疑惑】
「心臓の武田」の腕利き医師逮捕…府立医大病院の関係性は 暴力団幹部の虚偽診断書作成事件

2017.3.28 00:33 産経ニュース

 家宅捜索から1カ月あまりを経て、医療機関の“闇”を映し出す事件がついに動き出した。病気を理由に収監を免れた暴力団幹部の病状について、京都府立医大病院(京都市)などが検察に虚偽の報告をしたとされる事件。京都府警が27日に逮捕したのは、府立医大病院と関係が深く、「心臓の武田」ともいわれる民間大手「康生会武田病院」(同市)の担当医らだった。

 虚偽診断書作成・同行使の疑いで逮捕されたのは、武田病院の医師、***容疑者(61)=京都市左京区▽同病院の元医事部長、***容疑者(45)=大津市▽暴力団組員、山田英志容疑者(48)=京都府宇治市=の3人。「業界では腕がいいことで有名な医師だ」。ある医者は、***容疑者をこう評する。

 病院関係者によると、***容疑者は武田病院の特色の一つである「不整脈治療センター」のトップ。***容疑者の治療を受けるために京都府外からも患者が受診に訪れていたという。

 だが、過去には収賄事件で逮捕され、有罪判決を受けたこともあった。

 ホームページによると、武田病院グループは京都府内で9病院のほか、検診施設、介護・福祉施設などを経営。不整脈治療センターは「心臓の武田」を代表する「京都では有数の施設」(医療関係者)だった。

 「もともとは京都大学系の病院だったが、最近では府立医大出身の医師が増えていた」。武田病院を知る関係者によると、同病院を開業したグループ会長(86)が京大出身で、長らく京大系の医師派遣を受け入れていた。だが、現在の理事長(56)に代わってから、府立医大からの医師を積極的に受け入れるようになったという。

 指定暴力団山口組系淡海(おうみ)一家総長、高山義友希(よしゆき)受刑者(60)を患者とし、府立医大側に紹介したのも武田病院グループの医療機関だった。高山受刑者の父親で指定暴力団会津小鉄会(京都市)の故・高山登久太郎(とくたろう)元会長が武田病院で診察を受けていたといい、その縁で高山受刑者も診察を受けたとみられる。

 ***容疑者の逮捕容疑は、高山受刑者が収監されるのを免れさせるため、診断書に虚偽の事実を記載したという内容だ。武田病院を知る医師は、高山受刑者だけでなく、「患者として暴力団組員が出入りしているとの話は耳にしていた」と打ち明ける。

 府立医大と武田病院をめぐっては、武田側から府立医大幹部へ多額の不明朗な現金が渡っていた疑惑も浮上している。京都を代表する民間病院と大学病院が暴力団とどのような関係にあったのか。府警の捜査は本格化する。

G3註:原文は実名報道



http://www.excite.co.jp/News/world_g/20170327/NewsWeekJapan_E189203.html
トランプは張り子の虎、オバマケア廃止撤回までの最悪の一週間
ニューズウィーク 2017年3月27日 17時30分 (2017年3月28日 05時18分 更新)

<トランプは今や、得票数でクリントンに及ばなかった大統領どころではなく、ロシアに当選させてもらった大統領、目玉公約のオバマケア廃止法案さえ通せない大統領、つまり「まぐれの大統領」だ>

ドナルド・トランプ米大統領にとって大きな敗北だ。3月24日、オバマケア(医療保険制度改革)の廃止代替案を議会採決直前に撤回せざるをえなくなったのだ。共和党の「フリーダム・コーカス(下院議員連盟)」と呼ばれる保守強硬派の支持が得られず、賛成票が足りなかった。これで、選挙戦中あれほど強く廃止代替を公約していたオバマケアは予見可能な将来、ずっと続くことになった。上下院を共和党が支配する状況下でさえ、最重要法案を採決に持ち込めない──トランプ米大統領と共和党の驚くべく無能さがさらけだされた瞬間だった。

それだけではない。先週の数日間に、FBI(米連邦捜査局)は米大統領選へのロシアの関与とトランプ陣営の関係について捜査中であることを認め、トランプが指名した最高裁判事候補の議会承認は躓き、極めて良好だったイスラエルとの関係も壁にぶつかった。「最強の交渉役」を自任してきたトランプの面目は丸つぶれだ。フェイク(偽)ニュースや大ぼらでこれまでも散々世間を振り回してきたトランプだが、フロリダでの休暇を取り止めて記者たちへの弁明に終始した今回は、完全にコントロールを失って見えた。

「オバマが盗聴」はでっち上げ

トランプの大統領就任以来続いていた中傷や根拠のない非難、フェイクニュースの嵐を静まらせたのは、先週月曜、FBIのジェームズ・コミー長官が米下院情報特別委員会の公聴会に出席し、米大統領選をトランプ有利にしようと工作したロシアのスパイとトランプ陣営スタッフの関係について捜査中だと証言したときだ。もし本当なら、トランプはロシアに当選させてもらった大統領ということになりかねない。またコミーは、バラク・オバマ前大統領がトランプのことを盗聴していたというトランプの根拠なき主張についても、そんな証拠はとこもないとにべもなく否定した。

それでも、最高裁判事に指名したニール・ゴーサッチが上院に無事承認されていれば、少しは政治的な暗雲も晴れただろう。だが民主党が承認阻止を宣言し、トランプと上院共和党は難しい立場に追い込まれている。民主党が「フィリバスター(議事妨害)」に打って出れば、共和党は8人の民主党議員を味方につけなければゴーサッチを承認できなくなる。

外交面でも傷を負った。ジャンクロード・ユンケル欧州委員長はEUのローマ条約締結60周年の演説で、ナショナリスト的な運動を煽る「いまいましい」トランプへの警戒を呼びかけた。極右など一部を除けば、ヨーロッパは、トランプのポピュリスト的レトリックにうんざりしているのだ。

熱々だったイスラエルとの関係にもヒビが入った。二国家共存という中東外交の大原則に引き戻されるうちに、トランプも歴代大統領を苦しめたのと同じ立場に陥ったのだ。イスラエルに入植活動を停止し、和平合意を尊重するよう説得する立場だ。

散々な一週間の後、トランプは深刻なイメージダウンを被った。共和党の穏健派も保守強硬派も、共和党員の反乱分子は許さないというトランプの脅しをものともせず公然と歯向かった。上下両院で多数を握る共和党は本来、民主党の意思とは無関係に法案を通せるはずだが、内部の亀裂ゆえにそれができない。医療改革、税制改革、インフラ投資などの大型法案をこれからどうすれば成立をさせられるのかも見通せない。

トランプは、大統領就任式の参加者が史上最大だったという嘘をショーン・スパイサー報道官に押し付けた日から、毎日嘘をつくリズムを身に付けたのかもしれない。就任一週目にはそのどさくさに紛れてトランプ自身の支持者が喜ぶ大統領令に署名することができた。だがそんな蜜月は、もう終わったのかもしれない。

このままだと、トランプは「まぐれの大統領」であり続ける。一般の得票数ではヒラリー・クリントン民主党候補に負けた大統領。ロシアに当選させてもらったかもしれない大統領。与党・共和党の8年越しの公約でもあったオバマケア廃止もできない大統領だ。

ニコラス・ロフレド



http://mainichi.jp/articles/20170328/k00/00m/040/089000c
がんのゲノム医療
促進 拠点病院指定、機能や人材拡充へ

毎日新聞2017年3月27日 23時06分(最終更新 3月27日 23時06分)

 厚生労働省は27日、個人の遺伝情報に基づいたがんのゲノム医療を担う拠点病院を指定する方針を明らかにした。同日の有識者懇談会の初会合で、拠点病院に必要な機能や体制などを夏までにとりまとめる考えを示した。

 ゲノム医療は個人の遺伝情報を基に、その人に応じた病気の診断や治療、予防を行うこと。効果が高く副作用の少ない治療が期待される。現在も一部のがんで実施されているが、幅広いケースに対応するまでには至っていない。

 このため、政府は今夏に、がんのゲノム医療の実用化に向けたプロジェクト「がんゲノム医療推進計画」を策定する予定。その中で、ゲノム医療拠点病院や大学、研究機関によるがんゲノム医療推進体制の構築が柱の一つになる。

 一方で、がんゲノム医療を担える医療機関や人材は限られている。厚労省は、人材などを拠点病院に集約することで、質を確保したい考えだ。遺伝子検査によって幅広くデータを集める役割も担う。

 懇談会では、幅広いがんの遺伝子検査への保険適用の必要性や、がんゲノム情報の集約・管理のあり方などについて検討する。【細川貴代】

  1. 2017/03/28(火) 05:51:32|
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3月26日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/514881
シリーズ 日医代議員会
「かかりつけ医の普及と定着、日医の最大課題」、横倉会長
第139回日医代議員会、医師偏在対策は「大変危惧」

2017年3月26日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会の横倉義武会長は3月26日の第139回日医臨時代議員会の冒頭挨拶で、かかりつけ医機能の評価を高め、普及と定着を図っていくことが、「日医を挙げて取り組むべき、最大の課題」として、2018年度の診療報酬改定での評価を求めていくとともに、2016年度から開始した、かかりつけ医機能研修制度の充実を図っていく方針を表明した。日本専門医機構が検討を進める新専門医制度はあくまで学術的な評価であり、かかりつけ医は地域医療を支える存在であり、両者は「明確に分けて捉えている」とも強調。

 さらに政府が進める働き方改革との関連では、医師は生涯学習を続けていく立場であり、応招義務を課せられていることから、医師の残業規制は法施行後5年間猶予し、その間に勤務環境改善に向けた検討を行うという内容が、政府の「働き方改革実現会議」が今月末までにまとめる「働き方改革実行計画」に盛り込まれる予定だ。

 医師の偏在対策についても触れ、「政府内での議論の進め方も含め、大変危惧している」として、日医内に「医師の団体の在り方検討委員会」を設置したことを説明。諸問題の解決に必要な医師の団体の在り方などについての報告書が、間もなく取りまとめられる。

 世界医師会会長に就任、「日本の医療制度を発信」

 横倉会長は挨拶の中でまず、今年10月から世界医師会会長に就任するに当たり、「我が国の優れた医療制度を、世界が経験したことのない高齢社会における安心モデルにまで高め、世界中に発信していきたい。そうした思いからの挑戦であった」との抱負を語った。

 その上で、医療を担う医師の専門家集団には今、医療を取り巻く課題解決に向けた明確な意思表示を行うことが求められているとし、「かかりつけ医機能の評価を高め、さらなる普及と定着を図っていくことが、日医を挙げて取り組むべき最大の課題」と強調。

 かかりつけ医機能の評価をめぐる経緯や昨今の動きとして、2016年度診療報酬改定では、地域包括診療料・加算が拡充され、「人」への評価が行われたこと、今年は第7次医療計画と第7期介護保険事業(支援)計画が策定され、2025年に向けて地域包括ケアシステム構築が全国で急務となっていることから、かかりつけ医の役割がますます重要になってくることなどを挙げた。2018年度の診療報酬と介護報酬の同時改定に向けた議論に当たっては、「人」に対する十分な財源を手当てするよう、政府与党に強く求めていくという。

 かかりつけ医機能の維持・向上に向けて、2016年度から開始した、かかりつけ医機能研修制度の拡充を図っていくほか、この3月から施行された改正道路交通法に対応するため、『認知症高齢者の運転免許更新に関する診断書作成の手引き』を作成したことを紹介。

 「専門医は学際的かつ自律的な位置付け」

 続けて横倉会長は、かかりつけ医機能の研修やその在り方は、日本専門医機構で検討を進める「新たな専門医の仕組み」とは、明確に分けて捉えていると強調した。

 かかりつけ医は、「診療における役割と社会的役割を持って、地域医療を支える存在」。その一方、専門医は医師の自己研鑽の一手段であり、地域医療に混乱を来すことなく、あくまでも学際的かつ自律的な位置付けとしての仕組み作りを進めるべきとした。

 日医は2016年11月に、日本専門医機構に対し、医師の地域偏在の拡大などによる地域医療への悪影響を是正するよう、要望書を提出。同機構が2016年12月にまとめた「専門医制度新整備指針」では、地域医療への配慮や、同機構と学会の関係が見直されるなどの改訂が行われたとした。

 医師、残業規制は5年間猶予

 かかりつけ医の普及と定着は、政府が進める「働き方改革」や医師の偏在問題とも密接に関わってくるとした。「働き方改革」については、過重労働が問題になる医師の健康を守ることは必要としたものの、一方で、応招義務があり、日進月歩の医学・医療の習得に向けた生涯学習が必要なことなどから、「罰則を伴う労働時間への上限規制の性急な導入は、地域医療に相当な混乱を来す恐れがある」と政府等に働きかけた結果、「医師については、残業規制を法施行後5年間は猶予し、その間、勤務環境改善に向けた検討を行う」という内容が、「働き方改革実行計画」に盛り込まれる予定と説明。

 「医師の団体の在り方検討委員会」、近く報告書

 医師の偏在問題については、「政府内での議論の進め方も含めて、大変危惧している」と指摘。そのため、医療界としての提言をまとめるため、「医師の団体の在り方検討委員会」を新たに設置、医師の偏在問題をはじめ、さまざまな問題解決のためにどんな医師の団体が必要か、近く報告書をまとめる予定だという(『「全員加盟の医師の団体」の是非を議論、日医』を参照)。

 最後に横倉会長が強調したのは、「専門職としての能力と倫理の水準を高め、専門職自律の原則に立って、自己規律を行う」重要性だ。医療政策、医療制度の推進に向けて医師が提案していくためには、医療に対する国民からの信頼が必要であるという理由からだ。医師の自己規律の問題は広範にわたるが、中でも医療事故調査制度では、死亡原因を医学的に明らかにし、遺族の納得が得られるように説明し、かつ事故の経験を医療界全体として生かすことができるよう、制度として完成度を高めていくことが必要だとした。

 また昨今、若手医師や医学生による不祥事が起きていることから、医の倫理の向上に努めていく重要性を強調。2016年10月に、「医師の職業倫理指針」を8年ぶりに改訂したことも紹介した(『「医の倫理」こそ、医師の原点 - 横倉義武・日医会長に聞く◆Vol.1』を参照)。

 日医をはじめ、全国の医師会が新生医師会として再出発をしてから、今年でちょうど70年。横倉会長は、「日本は世界における確固たる地位を確保する努力と国内での政策を改善する力を発揮しようとうしている」という2011年に発行されたLancet誌の日本の医療に関する論説を紹介。こうした期待があることを謙虚に受け止めながら、我が国の医療政策をリードし、グローバスヘルスにも積極的に関わることで、全国の医師会員、世界医師会加盟の112カ国に及ぶ医師会員の信託に応えていくとし、挨拶を締めくくった。



https://www.m3.com/news/iryoishin/514886
シリーズ 日医代議員会
「医師需給分科会、早急に再開を」、横倉会長
第139回日医代議員会、「専門医取得は必須でない」との発言も

2017年3月26日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会会長の横倉義武氏は、3月26日の第139回日本医師会臨時代議員会で、医師の偏在対策は喫緊の課題であるものの、新専門医制度だけで解決できるものではないと指摘し、現在は議論がストップしている厚生労働省の「医師需給分科会」の早急な再開を求めた。

 「医師需給分科会」が休会となっているのは、塩崎恭久厚労相が2016年10月に「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」を設置し、医師偏在対策も含めて議論しているため。横倉会長は、日医代議員会の冒頭挨拶でも「政府内での議論の進め方も含めて、大変危惧している」とコメントし、厚労省の医師偏在対策の議論の進め方を問題視していることがうかがえた(『「かかりつけ医の普及と定着、日医の最大課題」、横倉会長』を参照)。

 さらに横倉会長は、専門医取得の考え方について、「全ての医師が専門医にならなければいけない理由はない。また専門医を取得するか否かは、あくまで医師の自律性に基づき実践されるものであり、国の介入による法的な規制を求めるものではない」との見解を表明。

 「総合診療専門医を19番目の基本領域の専門医とすることは不適切」との質問には、「総合診療専門医とかかりつけ医を明確に区分したい」と答弁した。総合診療専門医に限らず、専門医は、あくまで学術的な位置付けであり、医師の生涯にわたる自己研鑽の一手段であるとした。一方、医療提供体制において位置付けるのは、かかりつけ医で、その担い手は内科、外科などの各領域の医師であり、そこに総合診療専門医も含まれるという考え方だ。総合診療専門医は、厚生労働省の2013年4月の「専門医の在り方に関する検討会」の報告書で、19番目の基本領域専門医に位置付けられたことから、「これを外すには、もう一度、検討会を開催して、書き直さなければいけない」(横倉会長)。

 専門医の関連では、日医から日本専門医機構への運営資金の貸し付けに関する質問も出た。横倉会長によると、日医として「1億円を上限として貸し付けることで了解をしているほか、各学会も負担している」と説明。松原謙二副会長がその詳細を次のように説明した。「当初5000万円を貸し付け、3、4年内に、日本専門医機構の運営が軌道に乗れば返却してもらう。そのほか、学会の中に負担できないところがあり、3000万円ほど貸し付けており、この年度末までの返却予定だったが、少し延長することになるだろう。つまり現在、1億円のうち、8000万円まで貸し付けている」。

 総合診療専門医、19番目の基本領域は「不適当」

 新専門医制度についてブロック代表質問したのは、和歌山県代議員の寺下浩彰氏。(1)医師の偏在対策は、新専門医制度と切り離して、別の組織で議論すべき、(2)19番目の基本領域の専門医として、総合診療専門医を設定するのは不適当――と述べ、日医の見解を質した。これらに対する横倉会長の答弁は、下記の通り。また関連で、三重県代議員の青木重孝氏が総合診療専門医の位置付けを問題視、兵庫県代議員の橋本寛氏が貸し付けについて質問。

 なお、総合診療専門医については、個人質問でも、大阪府代議員の加納康至氏からも、「総合診療専門医は、サブスペシャルティとして位置付けるよう、制度設計の見直しを図るべき」との質問が出た。答弁した羽鳥裕常任理事は、「内科や外科のサブスペシャルティにした方が合理的ではないか、という意見も多数聞いている。一方、医師不足地域では、基本領域に総合診療専門医を位置付け、当該地域での活躍を期待する声もある。調整が極めて難しい状況にあり、最終的な取りまとめには、もう少し時間がかかる」と回答した。

1.医師の偏在対策と新たな専門医の仕組みについて

 昨年12月に、日本専門医機構は、「専門医制度新整備指針」を策定、その中で、専門医制度確立の基本理念の一つとして、医師の地域偏在等を増長することがないよう、地域医療に十分に配慮した制度設計とすることが明記されている。これは新たな専門医の仕組みにより、偏在が解消するのではなく、これ以上、偏在等を増長することないよう、柔軟な対応をするという趣旨と理解している。

 日医は昨年11月に、日本専門医機構に対して、(1)基幹施設の基準は、大学病院のみ認定されるような基準とすることなく、原則として複数の基幹施設が認定されるようにする、(2)専攻医の採用は基幹施設だけではなく、連携施設でも行えるようにする、(3)研修プログラムの認定に当たっては、各都道府県協議会において、医師会、大学病院、病院団体など、地域医療の関係者の了解を得る――など7項目の要望書を提出した。これらの趣旨は、「専門医制度新整備指針」および運用細則において反映されることになり、最終的な検討が今行われている。

 一方、2月には全国医系市長会が、厚生労働大臣に対して、医師偏在を増長することがないよう、拙速な議論を避けるとともに、基礎自治体の意見反映などを求める要望書を提出している(『「新専門医制度を危惧、拙速は反対」、全国医系市長会』を参照)。

 昨年、新たな制度について、一度立ち止まって再検討することになった最大の要因は、地域医療への影響に対する懸念であったことを鑑み、今後も日本専門医機構の適切な運営、都道府県における協議の場が実務的に機能するように、引き続き日本医師会としても努力していく。

 医師の地域偏在対策は、社会保障審議会医療部会、「医療従事者の需給に関する検討会」の下に設置された「医師需給分科会」で、昨年9月から具体的な議論を開始した。この分科会においては、医学部入学、臨床研修、専門研修など、それぞれの局面で有効な具体的対策、その前提となる各地域の現状の客観的データに基づく検証などの議論を深め、昨年末までに一定の結論を得る予定だった(『医師確保対策は“未定”、医療計画の「作成指針」』を参照)。

 しかしながら、昨年10月に、厚生労働大臣の私的な検討会として、「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」が設置されて以降、政府審議会の下部組織である「医師需給分科会」は開催されていない。

 医師の偏在対策は喫緊の課題であり、日本専門医機構の対策だけでは、偏在解消はできないので、「医師需給分科会」の早急な再開を求め、地域の実情に応じ、医師の個人の意思を尊重した上で偏在が解消できるような仕組み作りを分科会で検討していく。

2.総合診療専門医について

 総合診療専門医については、2013年4月に厚労省の「専門医の在り方に関する検討会」の報告書において、19番目の基本領域の専門医に位置付けられている。高齢化が加速する我が国の状況において、多様な疾患を持つ高齢者の特性等に応じて、臓器別診療能力に加えて、総合的な診療能力が期待されていると認識している。

 総合診療領域に限らず、専門医の仕組みはあくまで医師の生涯にわたる自己研鑽の一手段として、学際的かつ自律的なものと位置付けることが肝要。全ての医師が専門医にならなければいけない理由はなく、また専門医を取得するか否かは、あくまで医師の自律性に基づき実践されるものであり、国の介入による法的な規制を求めるものではない。

 総合診療専門医の養成も、学術的に高いレベルが担保されるべきであり、他の専門領域と比べると、養成課程もまだ不十分であり、このことは日本専門医機構での議論に反映されるように対応していく。

 地域医療や地域包括ケアを支える重要な柱は、医療提供機能としてのかかりつけ医であり、全国各地域でかかりつけ医が十分な機能を発揮できる環境整備が必要。今後ともかかりつけ医が定着するよう鋭意努力していく。



https://www.m3.com/news/iryoishin/514888
シリーズ 日医代議員会
遠隔診療やAI、「対面診療の補完にすぎず」、中川副会長
第139回日医代議員会、医療の否定への懸念も

2017年3月26日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、3月26日の第139回日本医師会臨時代議員会で、ICTを活用し、日常診療を進化させていくことには否定はしないものの、「遠隔診療のツールであるICTやAI(人工知能)は、対面診療の補完」と説明、ICTを活用した遠隔診療等を診療報酬で手当するためには、ICTの活用が患者にとって有用かつ安全であるというエビデンスを確認することが必要だと主張した。在宅医療を関係職種に業務移転するツールとして、また遠隔画像診断などでICTを活用する場合でも、厳格な運用を求めた。

 さらに中川副会長は、「医療費削減のためのICT診療は、医療の否定につながる」とけん制。ICTを活用した診療支援や遠隔医療が広げれば、医療費のパイが同じであれば、医師の技術料のシェアは縮小し、ICT・医療機器にコストに配分されていくことになる上、遠隔による健康指導等で公的保険外のサービスが広がれば、公的医療費は抑制されることが想定され、「それこそが財政当局の狙い」と警鐘を鳴らした。日医は今後も「ICTやAIの進歩に浮き足立つことなく、しっかりと利点と問題点を明確に指摘し、地域医療の進化に貢献していく」方針であると説明。

 ICT診療、中医協では意見対立

 ICTについてブロック代表質問したのは、山口県代議員の河村康明氏。河村氏は、ICTはあくまで診療の補助手段にすぎず、医療の原則は対面診療であり、医療費削減のための「ICT診療」は、医療の否定につながるとし、日医の見解を質した。この問題は、中央社会保険医療協議会でも話題になっており、支払側と診療側で意見が分かれていた(『「対面診療の原則」、“ICT診療”で代替可能?』を参照)。

 これに対し、中川副会長は、(1)ICTを診療に活用することについての日医の考え方、(2)ICTの活用による遠隔診療等を通じた医療費抑制の懸念、(3)日医としてのアクション――の3つの視点から回答。

 中川副会長は、まず(1)について、ICTは進歩し、多くの国民がスマートフォンやタブレット端末に慣れ親しんでいる現状を踏まえ、「国民に寄り添う形で、ICTを活用し日常の診療を進化させていくことを完全に否定すべきではない」と説明、地域包括ケアシステムにおいてICTを活用しネットワークを構築することには大きな利点があるとした。

 その一方で、「遠隔診療のツールであるICTにしろ、人工知能AIにしろ、医師の補完であることは大前提」であるとし、そもそも遠隔診療自体が、「直接の対面診療の補完」であり、最終的に医療の責任を取るのは医師であると強調した。

 2016年11月、政府の未来投資会議で、塩崎恭久厚労相が「ICTを活用した遠隔医療等を、診療報酬の中に現場や国民がメリットを実感できる形で、十分なエビデンスのもとに組み込む」と発言したことに触れ、「医療の現場では、オンライン診療を行う診療所が増えてきたが、それをもってエビデンスと言うのではない。ICTを活用した医療が、患者に安全、有用であるというエビデンスを確認することが必要」と述べ、安易な診療報酬での手当てに釘を刺した。遠隔診療は、かかりつけ医と患者との信頼関係が構築された上で行うべきとした。

 さらに中川副会長は、在宅医療を関係職種に業務移転するツールとして、安易に遠隔医療を広げたり、遠隔で行う画像診断などもけん制。「医師同士の信頼関係が構築され、個人情報保護も含めて、地域での連携、ネットワークが構築されていることが必須。商業主義で画像診断などを行うことがないよう、今後も厳格な運用を求めていく」。

 「医師の技術料のシェアは縮小」の懸念

 河村代議員が、「医療費削減のためのICT診療は医療の否定につながる」と問題提起したことについて、「鋭い指摘」と中川副会長。

 (2)について、中川副会長は、「遠隔診療では、医療費は医師の技術料とICT・医療機器のコストに配分される。医療費のパイが同じであれば、次第に医師の技術料のシェアは縮小する。一方、ICT・医療機器は、その技術革新で市場を拡大させ、民間投資を呼び込むと期待されている。在宅医療と併せて考えると、在宅医療が広がれば、営利企業が参入している介護サービスの関わりが増えていく」との見通しを示した。「遠隔診療の形態として健康指導なども行われているが、今後、関係職種が、ICTを活用して公的保険外でサービスを展開していく懸念がある。そうなれば公的医療費が抑制され、民間の市場が拡大する。それこそが財政当局の狙いだろう」。

 最後に(3)について、「国民の多くがICTに慣れ親しむ中で、ICT、医療機器の活用を通じて医療行為そのものが営利産業化する懸念がある」と中川副会長はけん制、次のように結んだ。「今こそ、かかりつけ医として、健康相談、予防も含め、何でも相談できる信頼される医師として、全人的視点から対応する覚悟を新たにしなければならない。日医は、ICTやAIの進歩に浮足立つことなく、利点と問題点を明確に指摘し、地域医療の進化に貢献していく」。

 なお、遠隔診療に対する日医の姿勢については、群馬県代議員の川島崇氏も個人質問。日医常任理事の松本純一氏は、「遠隔診療は対面診療を補完するものでないと認められないことは、1997年の旧厚生省通知で出されており、今も生きている」と説明。さらに2015年8月10日の厚生労働省の事務連絡「情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について」についても、「対面診療を行わず、メール等のみで遠隔診療を行うことは無診察診療であり、対面診療を求める医師法20条違反に当たる」との解釈であると説明した。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20170326-OYT1T50001.html
都市圏で暮らしたい…「地域枠」医師、3%離脱
2017年03月26日 08時54分 読売新聞

 地域で働く医師を育成する大学医学部の「地域枠」を昨春卒業した1060人のうち、3%強に当たる35人が地域医療から離れていたことが文部科学省の初調査でわかった。

 「地方では専門性を高められない」「都市圏で暮らしたい」などが理由。地方の医師不足が深刻になる中、全国の71大学が地域枠を導入しており、厚生労働省の検討会が改善に向けた議論を進めている。

 地域枠は、卒業後の一定期間、大学の地元などで医療に従事することを条件に一般枠とは別に募集、選抜するのが一般的。「一定期間の地元勤務」などを条件に奨学金を返済免除とするケースも多い。一般枠で入学後、同様の奨学金を出す自治体もあり、文科省はこれらを含めて「地域枠」と総称している。今回の調査で判明した離脱者35人のうち30人は条件付き奨学金を受け取り、卒業時に返済するなどしていた。



http://newswitch.jp/p/8443
病院の待ち時間は何とかならないか!医師からの答え
「クレームは宝」、予約制も根本的な解決は難しく

日刊工業新聞2017年3月24日

病院は、患者さんの命を預かるという大切な使命を持っています。最近では、医療をサービス業と捉え、患者さんの意向を取り入れ少しでも気持ちよく診療を受けてもらえるよう改善に努めています。

 病院内に「ご意見箱」を設置して、直接声に出して言いにくい意見をいただくとか、定期的に患者満足度調査を行い、問題点の抽出と改善結果を確かめるなどしています。

 ご意見の中には手厳しい指摘も多く、病院だけではなく職員個人に対するものもあり、それを当事者に伝える時は院長といえども緊張します。

 医療安全・質向上のための業務負担の増大や、マンパワー不足からくる余裕のない状況は、院長の責任でもあるからです。

 ご指摘の中で常に上位を占める不満は外来待ち時間の長さです。特に、予約制なのにその時間に診てもらえない不満は大きく、われわれも頭を痛めています。

 一般病院では、予約外の患者を予約患者の合間に診なければならないことがあり、状態の悪い急患は順番に関わらず早い診察を必要とします。このような予約外の患者のみを診察する医師を配置することが可能な病院は、実際にはそう多くはありません。

 逆に、予約優先を徹底すると、新患や急患の診察は予約患者の後となりますが、それはそれで問題が残ります。

 また、普段は3分とは言わないまでも、5分程度で診察が終了する患者さんも、状態の変化がある場合には、十分に話を聞いて診察し記録を取り、検査を入れるなどすると、あっと言う間に30分位は過ぎてしまいます。

 その検査と説明も患者さんの利便性を考え、当日に実施するとか、丁寧な診察をする医師ほど時間は長くなりますし、人気のある医師は、多くの患者さんを診察していますので、待ち時間への影響は大きくなります。

 一般的に予約は、時間ではなく予約枠に割り振られます。例えば9時―9時30分枠の予約であるところを、習慣的に9時の予約と説明してしまうことがあり、時間枠内に診察が終了しても9時に診てもらえなかったという不満が残ります。

 待ち時間の解消や短縮に向けて、各病院はさまざまな対策を講じていますが、なかなか根本的な解決は難しく、満足していただけないのが実情です。

 ただ、手厳しいご意見も「クレームは宝」、この病院が更に良くなって欲しいという期待からであることは十分理解していますので、患者さんにもこの辺りの事情をくんでいただければと思います。
(文=伊藤雅史・社会医療法人社団慈生会等潤病院理事長)



http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201703/CK2017032602000125.html
福島・高野病院長を臨時で2カ月 退任の中山さん「医者とは何か、学んだ」
2017年3月26日 朝刊 東京新聞

 福島県広野町にある高野病院の院長を臨時で務めている中山祐次郎医師(36)は今月末に二カ月の任期を終える。病院は東京電力福島第一原発事故後も患者の治療を続けていたが、昨年末に高野英男院長=当時(81)=が亡くなり、中山医師が来るまで常勤医が不在だった。四月には新たな院長と常勤医が着任する。後任に引き継ぐ中山さんは「この病院で医者とは何か、人の命とは何かを学んだ」と話す。 (片山夏子)

 高野病院は百人を超える入院患者がいる。東京都立駒込病院を退職し、二月一日に院長に就任した中山さんは「自分に何かできればと院長を引き受けたが、百人の患者の主治医になるプレッシャーは大きかった」と振り返った。
 業務は驚くほど多岐にわたった。「前院長は年間百日の当直をこなし、救急患者を受け入れ、地域で亡くなった人の遺体の検案をし、百人の患者の主治医だった。三、四人分の仕事。一人でできる仕事量ではない」。判断に迷うこともたびたびある。そんな時は「看護師、管理栄養士、事務員など、みんなを巻き込んだ」と中山さんは笑う。
 寝たきりや認知症の高齢患者も多い。認知症の患者とうまく会話ができずに悩んだ。しかし、看護師が患者と会話するのを目の当たりにして「きっちりコミュニケーションをしている。まるで家族のように接している」と驚いたという。
 専門の外科以外の治療も多かった。病院には放射線技師がいないため、エックス線撮影やコンピューター断層撮影(CT)検査も医師がする。診断や治療法が分からない場合は知人の医師らにメールや電話をした。
 カルテを見ると、高野前院長が緻密に患者を見ていたことが分かる。認知症の高齢者との会話、食事の介助…。看護師らが患者を事細かに把握していることにも驚いた。高野前院長は看護師に「できる限り患者のそばにいなさい」と言っていたといい、自身も病室で患者や家族と話す時間が増えた。
 院長就任後、止めていた新規患者の外来受け付けを再開すると、訪れた住民から「一カ月困ったよ」と言われた。救急患者の受け入れも再開し、除染や原発の作業員の治療もした。近隣八町村の双葉郡で頑張っている診療所もあるが、入院ができるのは高野病院のみ。目の回るような忙しさの中で、この地域における高野病院の必要性を肌で感じた。
 東京での勤務医生活から、百八十度違う環境で医療に携わり、命との向き合い方も変わった。「患者と過ごす時間も増え、医師として大きな影響を受けた。高齢患者を診る中で人間の尊厳、人間が生きるということを日々考えるようになった」
 バトンタッチする新院長のほか、福島県立医大からも常勤医が一人派遣される。中山さんは二人と月末に会う予定だ。



https://www.m3.com/news/iryoishin/514889
シリーズ 日医代議員会
JMATコーディネーター機能強化、中川副会長
第139回日医代議員会、「統括JMAT」も課題

2017年3月26日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、3月26日の第139回日本医師会臨時代議員会で、JMATについて、2017年度から、都道府県医師会の役職員を対象としたJMATコーディネーター研修を実施するほか、都道府県医師会に災害医療体制に関するアンケートを実施するなどして、JMATの活動強化に努めていく方針を説明した。災害発生時に複数の組織が医療救護に当たる事態を想定して、指揮命令系統の統一の仕組みをはじめ、ルールの明確化を進める一環の取り組みであり、今期の日医の救急災害医療対策委員会でも、現地の状況や慰留尾ニーズの把握、全国への情報発信、コーディネーターの役割を担う「統括JMAT」が重要課題になっているという。

 熊本地震の検証から見えてきた課題

 JMATについて質問したのは、2016年4月、熊本地震に見舞われた熊本県の代議員、坂本不出夫氏。発災当初からJMATの支援があり、感謝の意を述べた上で、震災を検証していく中で見えてきた課題として、(1)現場で混乱を来さないために、JMATと私設救護班について、統一した体制構築の必要性、(2)今後のJMAT活動強化に向けた、研修体制などの見直し――について質した。

 中川副会長はまず、2016年5月に政府の防災基本計画が改定され、JMATの位置づけが明確化されたことを説明。「DMAT活動と並行して、またはその終了以降、JMATを筆頭に、日赤、国立病院機構、国立大学病院や民間医療機関等からの協力を得て、被災地における医療提供体制の確保・継続を図る」とされている。医療計画の5疾病5事業に関する厚生労働省通知においても、JMATが、明確に位置付けられる見込みだという。

 その上で、(1)については、2011年の東日本大震災を受け、都道府県単位や地域単位で、医療チームの派遣調整を行う組織を設置し、被災地に参集したチームはその指揮命令下で活動することになったほか、2014年度からは、災害医療コーディネーターの活動に必要な統括・調整体制の知識の獲得などを目的とする「都道府県災害医療コーディネート研修」がスタートしたことを説明。

 熊本地震ではこれらの積み重ねが実践されたという。熊本県庁には、医療救護調整本部が立ち上げられ、熊本県医師会の役職員が常駐。地域単位でも派遣調整本部が立ち上がり、兵庫県医師会が益城町の調整機能を、沖縄県医師会が熊本市南区のコーディネーターを、東京都医師会が阿蘇地域のJMATのコーディネーターを、それぞれ担った。

 これらを踏まえ、日医として指揮命令系統の統一の仕組みをはじめ、組織全体のルールの明確化を進めているとした。今期の日医の救急災害医療対策委員会では、JMATのコーディネート機能が、会長諮問事項の一つであり、災害発生直後に出動し、被災地の医師会を支援しながら、現地の状況と医療ニーズの把握、全国への情報発信、コーディネーターの役割を担う「統括JMAT」が重要課題となっている。

 2017年度には、都道府県医師会に災害医療体制に関するアンケートを実施するほか、日医の来年度予算で、災害医療研修のための費用を確保、道府県医師会の役職員を対象としたJMATのコーディネーター研修を実施する予定だ。



http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20170327/CK2017032702000095.html
病院間の連携が急務 県南部、不足する産婦人科医
2017年3月27日 中日新聞 /三重

 県最南部の公立病院「紀南病院」(御浜町阿田和)で、昨年四月から産婦人科が休診する非常事態が続いている。人口減少が続く県内で、へき地医療の充実は喫緊の課題。産婦人科は、医師のなり手が少なく問題が顕在化しやすい。医師の養成や派遣をする三重大(津市)は、地域で分娩(ぶんべん)を担う病院の「選択と集中」を推奨するなど、打開に向けた取り組みを強化している。
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 熊野灘を望む高台に立つ紀南病院は、県最南部の熊野市、御浜町、紀宝町の三市町の病院組合が運営する。三重大から派遣された産婦人科の男性医師二人が退職したため、昨年四月に産婦人科を休診し、再開のめどはたっていない。病院関係者は「このままでは産婦人科の看板を下ろさなくてはいけなくなる」と危機感を抱く。

 「何かあった時に頼りになるのは総合病院。一刻も早く産婦人科を再開して」。八歳と六歳の子どもを連れて、紀南病院を訪れた御浜町の主婦(34)は訴えた。病院によると、この地方で出産する場合は、熊野市の民間病院か、車で三十分ほど離れた隣の和歌山県新宮市の公立病院まで行く必要がある。

 「妊娠で体調が良くない時に長時間、車を運転するのは大変。もう一人産みたいけど…」。紀南病院で二人を産んだというこの主婦は困惑顔で言った。

 昨年五月の伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)の舞台となり注目された志摩市でも、県立志摩病院の産婦人科で出産できないなど医師不足は深刻だ。

 「いわゆる『3K職場』で、若い医師のなり手が少ないのが現状だ」。三重大大学院医学系研究科の池田智明教授(産婦人科学)は説明する。

 夜中の出産にも備えるため、二十四時間態勢の当直も必要な産婦人科医は激務で、志す医学生は全体の4%ほどと少ない。約六十人の医師が在籍する医局のうち、半分の三十人が県内外の病院に派遣されて地域医療に従事したり、医療技術を磨いたりしている。

 池田教授によると、県内の出産は年間約一万四千件。うち、紀南病院のある熊野地区は二百三十件。一方、名古屋通勤圏の桑名地区は十倍の二千三百件。隣の愛知県に越境して出産する人も多く、池田教授は「出産数の多い地区に、少ない人材を割り振らざるを得ない」と明かす。

 一方、過疎が進む地域では、激しい医師の獲得競争が起きている。尾鷲市が運営する尾鷲総合病院は独自に産婦人科医一人を雇用し、複数の助産師とのチームで出産ができる態勢を整えている。

 そんな中、当直勤務などの医師の負担を念頭に、池田教授が提唱するのは、出産できる病院の集約化と医師の共有化だ。「公立と民間の枠を超えて、必要な時に病院同士で産婦人科医を融通する仕組みづくりが急務だ」と話す。

 実際に、いずれも四日市の市立四日市病院と県立総合医療センターで産婦人科の連携態勢を構築できたことから、池田教授は紀南病院のある県南部などでも病院間の連携を強化する必要性を訴えている。

 (池内琢)


  1. 2017/03/27(月) 05:49:44|
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3月25日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/509798
シリーズ AIが切り拓く医療の新時代
AI時代こそ、問われる医師の「人間力」
浜松医大・木村氏、問診し決定するのは医師

2017年3月25日 (土) 橋本佳子(m3.com編集長)

 「今後求められるのは、医療に関する知識が豊富で、診療ガイドラインを頭に叩き込む医師ではない。正しい薬を正しい患者の薬袋に入れる薬剤師も要らなくなる。このような仕事は、AI(人工知能)でもできる」

 こう指摘するのは、浜松医科大学医学部附属病院医療情報部教授の木村通男氏。AI(人工知能)が医療分野でも活用される時代に入り、「医師では診断が付かなかった急性白血病の治療法が判明」「AI、医師国家試験に合格も近い?」といったニュースが流れる度に、「AIが医師に取って代わるか?」といった懸念も聞かれる(『そうだ!Watson君に聞いてみよう!』、『医師国試、合格目前!1、2年後には“医師”?』などを参照)。しかし、木村氏の答えは、「ノー」だ。

 「そもそも患者は、医師が必要としている情報を全て話したり、最初から本当のことを話すとは限らない」と語る木村氏は、AIによる「診断」が可能であっても、診断に必要な情報を的確に引き出せるかどうかは、医師のインタビュー(問診)能力によるところが大きいと指摘する。「この先生には本当のことを言った方がよさそうだ、と思われる能力」(木村氏)を持ち、患者が話しにくいことを聞き出す。時には拡散する患者との会話の内容から、診療に必要な情報を選び出す。そうして集めた情報や検査結果を基に、AIが治療法を推奨しても、それを目の前の患者に本当に適用するか否かを最終的に決定するのは医師。治療を開始しても、患者のコンプライアンスがいいとは限らず、その遵守を促すのは医師をはじめとする医療者の役割になる――と木村氏は見る。

 2回目のAIブーム時代「抗生剤選択支援システム」を作成
 木村氏によると、今は「3回目のAIブーム」だという。1回目は1960年代で、大型計算機が民間でも使えるようになった時代。2回目は1980~1990年。

 木村氏は、東京大学工学部計数工学科卒業後に、医師免許を取得した経歴を持つ。木村氏自身も、この2回目のAIブーム時代に「抗生剤選択支援システム ANTICIPATOR」を開発した。これは、感染症の病名、検査結果のほか、判明している場合には起炎菌などを入力すれば、最適な抗生剤を推奨するシステムだ。当時も「医者は要らなくなるのか?」との声があったという。「しかし、必要な情報を入力するのが手間であるなど、そもそも使うのが大変で、使ってもらえなかった。また医師が日常的に使用する抗生剤の種類はそう多くはなく、求められていたのは、どんな薬剤が必要かという情報よりも、その薬剤を選ぶべき理由や薬物動態などのより深い知識、薬剤の用量計算などであり、『医師の代わり』ではなく、『医師の補助』だった」(木村氏)。

 「人工知能×医療」記事、5年で30倍
 ここ数年、急速に医療分野でも「AI」との言葉が使われるようになったのは、レセプトやカルテなどの診療情報の電子化が進んだことが大きい。SS-MIX標準ストレージ(厚生労働省電子的診療情報交換推進事業)を用いた、データの標準化も進んだため、データの利活用が容易になった。並行して、データの解析技術、コンピュータの処理速度、通信技術など、ICTはめざましい進歩を遂げた。

 新聞や雑誌のデータベース「日経テレコン21」で、「人工知能」「医療」という二つの言葉で検索した結果、ヒットした記事の「見出し」(タイトル)は、5年前の2012年は70件、2013年114件、2014年236件と推移したが、2015年から伸び759件、2016年には急増し2116件に上った。2017年は1、2月の2カ月間で既に581件、年間では3000件を優に超す勢いだ。

 「3回目のAIブーム」の特徴について、木村氏は「2回目までは、大量のデータを蓄積し、評価関数は人が定め、回答を導き出していた。今は評価関数もAIが作るようになっている」と説明。評価関数とは、ごく簡単に言えば、刻一刻と変わり得る事象を評価し、次に打つべき手を決定するための関数だ。

 2018年度診療報酬改定でAIの評価を検討
 政府の未来投資会議の構造改革徹底推進会合「医療・介護 - 生活者の暮らしを豊かに」の第4回(2016年12月7日)会議で、厚生労働省は(1)AIを用いた診療支援技術を確立し、2020年度までの実装を目指す、(2)2018年度診療報酬改定において、十分なエビデンスの基に、AIを用いた診療支援に向けたインセンティブ付けの検討を行う――と提示。

 日本医療研究開発機構(AMED)も、「臨床研究等ICT基盤構築研究事業及び医療のデジタル革命実現プロジェク」において、画像診断や病理診断へのAIの応用、AIを活用した診療支援システムの開発などを進める(『AIで画像診断支援、医師不足対策の一助にも』を参照)。

 AIが医療に急速に進む時代にあって、木村氏が医師に求めるのは、前述のようにインタビュー能力。例に挙げるのが、医師国試にチャレンジするAIだ(『医師国試、合格目前!1、2年後には“医師”?』を参照)。

 「医師国試の症例提示文には、回答のヒントになる『光って見える』、あるいは『不自然に見える』『わざとらしい』部分がある。それを見抜けるかどうかが正解できるか否かのカギ。日常診療でも同様で、患者が話している内容について意味づけを行い、あるいは『患者が言っていない』だろうと思われる言葉を引き出すことができるかが問われる。治療においても、最適な薬を選んでも、患者のコンプライアンスが悪ければ、効果は得られない。患者の状態が変化すれば、薬の変更も必要になる。外科手術においても、『微妙な手触り』を感じながら、さまざまな判断をしながら、医師は手を動かしているのであり、これらをAIが取って変わることは当面困難」



http://www.yomiuri.co.jp/local/shiga/news/20170324-OYTNT50165.html
野洲新病院3度目「ノー」・・・市議会
2017年03月25日 読売新聞 滋賀

 ◇市長「住民投票で是非問う」

 野洲市が2020年にJR野洲駅南口で開院を目指す新市立病院計画について、市議会は24日、新年度予算案から関連事業費を削減する議員提案の修正案2件を可決した。過去2度の関連予算案の否決を経て動き出していた事業は、再び暗礁に乗り上げることになり、山仲善彰市長は「これで計画の命脈が絶たれるなら、市の歴史の大汚点となる」として、建設推進の是非を問う住民投票を実施する考えを表明した。(名和川徹)

 市は、老朽化が進む民間の「野洲病院」の資産と事業を19年7月に引き継いで暫定的に市直営とし、20年10月に駅南口の市有地で整備する新市立病院へ移行する事業費86億円の計画を進めている。

 今回、市議から提案された修正案は、一般会計から関連事業費5700万円をカットし、病院用地取得費を計上した土地取得特別会計から約11億円を削減する内容。22日の予算常任委員会では修正案が賛成8、反対9で否決され、市が提案した原案が可決されていた。

 本会議では、駅南口での開院や市直営に反対する市議4人が修正案を提案。採決前の討論で、「他市の公立病院の厳しい現状も見渡し、計画を見直すべきだ」、「駅南口への設置に疑問を持つ市民の意見を排除すべきではない」と強調した。これに対し、市の計画を支持する市議からは「すでに病院設置条例案が可決されている」、「連携する滋賀医大との関係が崩れ、この機会を逃せば市は中核医療を失ってしまう」と主張した。

 修正案に対する採決は記名投票で実施。2件とも賛成9、反対9の同数となったため、坂口哲哉議長の裁決で修正案が可決された。

 市が提案した病院事業会計予算案は、同様に議長裁決で否決した。

 この結果、市は用地取得や実施設計を進められなくなり、事業は凍結状態になった。

 山仲市長は閉会後の記者会見で、「議員や市民の同意を得るため、丁寧に何度も説明してきたが、反対議員がさらに市民の合意が必要と指摘している。残された道は住民投票しかない」と強調。6月議会に実施のための議案や病院関連予算案を提案する考えを示した。

 病院計画を巡っては、市議会が、関連予算案を15年5月と11月の2度否決。その後、市民団体などによる署名集めや要望活動を経て、16年の2月議会で可決した。

 同年10月の市長選では、山仲市長が計画反対派2人を破って3選。同12月議会では病院設置条例案が、総務常任委員会で賛成2、反対4で否決されたが、本会議では賛成10、反対8で可決されていた。



https://news.nifty.com/article/domestic/society/12144-293957/
トランプ政権、オバマケア代替法案を撤回 共和党内にも反対論
2017年03月25日 15時45分 J-CASTニュース

米国のトランプ政権は2017年3月24日(現地時間)、医療保険制度改革(オバマケア)の代替法案について、下院本会議で否決される可能性が高いとして採択を見送り、法案を撤回した。

共和党のライアン下院議長は記者会見で、採択に先立ちトランプ大統領に法案の撤回が最善であると伝え、大統領もそれに同意したと語った。

オバマケアの見直しは、トランプ大統領が公約に掲げた最優先の課題だったが、野党・民主党だけでなく、共和党内の保守強硬派の議員らの反対意見が根強く、撤回に追い込まれた。



http://mainichi.jp/articles/20170325/dde/001/030/043000c
米国
医療保険改革 オバマケア代替案、撤回 共和党決定 政権に打撃 

毎日新聞2017年3月25日 東京夕刊

 【ワシントン西田進一郎】米与党・共和党の下院指導部は24日、トランプ政権が最重要政策の一つと位置付ける医療保険制度改革(オバマケア)を廃止して新たな制度に置き換える法案を取り下げることを決めた。下院本会議での採決を予定していたが、野党・民主党に加え、共和党内の保守強硬派などの反対が強いため可決の見通しが立たず、取り下げることでトランプ氏と合意した。政権発足後最初に取り組んだ重要法案でのつまずきは、トランプ政権にとって大きな打撃となりそうだ。

 トランプ氏と共和党議員らは、昨秋の大統領選と議会選で、オバマ前政権の看板政策だったオバマケアの「廃止、置き換え」を公約として訴えた。同党指導部は今月、オバマケアのうち保険加入の義務づけや罰則規定を廃止し、低所得者にも加入を促すための保険料補助をやめて年齢に応じた税額控除に変えることなどを柱とする法案を議会に提出。法案は、トランプ氏が議会の支持を得て政策を実現する能力を占う試金石とみられていた。

 しかし、党内の保守強硬派は政府の関与をより少なくするよう強く主張し、一方の穏健派は中高年の無保険者が出ることを懸念して反対。このため、指導部はホワイトハウスと連携し、法案を修正するなどして反対議員の切り崩しを続けてきた。

 下院(定数435、欠員5)で可決するためには過半数の216票が必要だ。ところが、米メディアによると24日時点で、237議席を占める共和党で35人以上が反対する意向を示し、採決すれば否決される見通しとなっていた。

 共和党のライアン下院議長は記者会見し、「可決に極めて近づいたが、(賛成票が)足りなかった。大統領に法案取り下げが最善の策だと伝え、合意した」と説明。そのうえで「我々にとって失望の日となった。これはつまずきだが、終わりではない」と強調した。

 トランプ氏はホワイトハウスで記者団に「非常に僅差だ」と悔しさをにじませた。そのうえで「オバマケアは破綻している。(民主党上下両院トップの)ペロシとシューマーこそが敗者だ」などと民主党に批判の矛先を向けた。

 また、トランプ氏は、次に取り組む最重要課題として税制改革を挙げ、「大規模な減税を含む税制改革に非常に力強く取り組むだろう」と語った。

 ■ことば
オバマケア
 米国史上初めて公的補助を通じ国民に医療保険加入を原則、義務付けた医療保険制度改革を指す。当初、国民皆保険を目指した。加入者は推計2000万人増えたが、約3000万人が未加入。改革を進めたオバマ前大統領の名前に医療保険(ヘルスケア)を加えた造語。2014年に本格施行された。



http://mainichi.jp/articles/20170325/ddl/k22/040/215000c
酒気帯び運転
磐田市立病院の医師を懲戒免職 /静岡

毎日新聞2017年3月25日 地方版

 磐田市は24日、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で逮捕、送検された磐田市立総合病院第1医療部の男性医師(28)を懲戒免職処分にしたと発表した。また、管理監督責任を問い、同病院長を訓告、同部長を戒告処分にした。

 医師は16日に浜松市東区で現行犯逮捕され、静岡地検浜松支部は17日、処分保留で釈放。その後に行われた同病院の調査に対し、容疑を認めているという。【竹田直人】



http://www.asahi.com/articles/ASK3T31XMK3TUBQU006.html
「患者の満足度」を重視 大阪国際がんセンターが開業
合田禄、上田真由美
2017年3月25日09時27分 朝日新聞

 西日本で最も入院患者数が多い大阪府立成人病センターが老朽化にともなって移転し、名称が「大阪国際がんセンター」となって25日にオープンする。新病院は大阪城のすぐ西側で、病室の面積を1・5倍に広げるなど、治療だけでなく「患者の満足度」にも力を入れるという。

笑いはがんに効く? 大阪国際がんセンターで実証実験へ
がん患者の食事 治療のためにも栄養のこと考えよう(がん新時代)
 新病院は地上13階、地下2階建てで、総事業費は約290億円。手術室を9室から12室に、外来で抗がん剤治療をする場所も20床から34床に増やす。多方向から高い精度で放射線を当てる「強度変調放射線治療」(IMRT)ができる装置を3台備え、隣に建設中のがん細胞以外の正常な細胞を傷つけにくい重粒子線治療ができる施設とも連携する。

 府立成人病センター当時のがん入院患者数は年間約8千人で、近畿を中心に中四国や関東など全国から患者が集まった。新病院では、病床数は500病床と変わらないものの、2014年度に84・5%だった病床利用率を20年度に95%に高める計画だ。そのために医療設備だけでなく、病室やソフトの水準も高めた。

 茶色いじゅうたんに木目調の壁、ベッドの横にはゆったりしたソファが並ぶ。大きな窓からは大阪城が一望できる。新設する特別病室は広さ27~45平方メートルで高級ホテルのようだ。11室がこの仕様で料金は1日3万2400~5万9400円。高額な特別室を完備する患者数が全国最多のがん研有明病院(東京)や国立がん研究センター中央病院(東京)などに合わせた形だ。

 このほか、4人部屋の一般病室は約45平方メートル(追加料金なし)、個室は20平方メートル前後(1日1万6200円)で、いずれもこれまでより5割広くなる。

 ソフト面でも、院内のホールで在阪の四つのオーケストラが年間計16回、演奏会を開くほか、ウィッグや化粧品の展示会も月1回実施する。吉本興業や松竹芸能などと協力し、患者に漫才や落語を鑑賞してもらい、免疫細胞が活性化するかを調べる実験もする。

 広報担当者は「がん患者に選んでもらえる病院にしたい」と話す。

     ◇

 大阪国際がんセンター 橋下徹知事時代の2009年、府は設立から50年たち、老朽化が進んだ府立成人病センター(大阪市東成区)を大手前地区に移す方針を打ち出した。しかし、府議会の自民党が現地での建て替えを主張して対立。専門家による委員会の「大手前移転の方が工期が短く、患者への影響が小さい」との答申を経て、11年10月に府議会で大阪維新の会と公明などの賛成で大手前移転が決定した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/514733
シリーズ 真価問われる専門医改革
社会医学系専門医、2017年度からスタート
研修プログラムは48、専門医・指導医2000人超の見込み

2017年3月25日 (土) 橋本佳子(m3.com編集長)

 一般社団法人社会医学系専門医協会は3月25日、記者会見を開き、2017年度から開始する「社会医学系専門医制度」について説明、「条件付き認定」を含め、48の研修プログラムを認定し、経過措置として認定する専門医・指導医には2223人の申請があり、順次審査を進めていることを明らかにした。

 4月から6月にかけて、新規に研修を開始する専攻医を募集するほか、研修プログラム、専門医・指導医の申請も引き続き受け付ける。同協会理事長の宇田英典氏(全国保健所長会会長)は、「専門医・指導医は当初1000人規模での認定を予想していたが、それをかなり上回る申請が来ている。予想外にいいスタートが切れた」との見解を述べた。

 48の研修プログラムの内訳は、41が認定、7が条件付き認定(2017年3月18日現在)。「行政・地域」「産業・環境」「医療」の3分野での研修が必要だが、いずれかの分野が弱いために条件付き認定となっており、研修プログラムの修正で認定になる見通し。1つの研修プログラム当たりの募集専攻医数は、若干名から20数人程度。

 記者会見に先立ち開催された25日の理事会では、日本職業・災害医学会、日本医学会連合を新規社員として認めた。その結果、社員は、8学会6団体となる(新規以外の7学会5団体は、日本衛生学会、日本産業衛生学会、日本公衆衛生学会、日本疫学会、日本医療・病院管理学会、日本医療情報学会、日本集団災害医学会、全国保健所長会、地方衛生研究所全国協議会、全国衛生部長会、全国機関衛生学公衆衛生学教育協議会、日本医師会)。

 副理事長に、今中雄一氏(日本医療・病院管理学会理事)が就任することも決定。業務執行理事会と、専門医・指導医認定委員会の下に分科会をそれぞれ設置することも決めた。分科会は、約3年後に行う専門医試験に向けた準備を進める。次回の理事会は6月に、社員総会は7月にそれぞれ開催予定(社会医学系専門医協会の事業年度は7月から翌年6月)。

 48の研修プログラムの過半数は都道府県

 社会医学系専門医協会は、関係学会・団体が協働して2015年9月に発足、2016年12月には一般社団法人化した。社会医学系専門医の活躍が想定される領域は、地域や国の保健・医療・福祉・環境行政、国際保健などと幅広い(『社会医学系専門医協会、700人超す医師登録』を参照)。

 研修プログラムは3年。「行政・地域」「産業・環境」「医療」の3つの分野について、「行政機関」「職域機関」「医療機関」「教育・研究機関」の4つの実践現場で研修する。

 48のうち、過半数は都道府県が運営するプログラムで、他にも10程度の都道府県が運営を検討している。2016年12月に厚生労働省が、都道府県等に対する事務連絡『公衆衛生医師の確保と資質向上にむけた「社会医学系専門医制度」の活用について』で、「医学系専門医制度を積極的に活用して、公衆衛生医師の確保と資質の向上を図り、地域の公衆衛生水準の向上の一助」にするよう求めた。「厚労省の事務連絡は、効果があったと見ている。都道府県等は、社会医学系専門医が、医師個人の資格ではなく、行政に携わる医師に必要な資格であり、その養成は行政の責務であると認識されるようになったのではないか」(宇田理事長)。

 国立病院機構災害医療センター(東京都)、国立保健医療科学院(埼玉県)、産業医科大学(福岡県)は、研修場所が複数の都道府県にまたがる研修プログラムを運営。これらを除くと、研修プログラムが1つのみが26府県、複数有するのが6都府県。

 臨床系では、19の基本領域を核に、新専門医制度が検討されている。宇田理事長は、「20番目の基本領域になることを視野に入れて取り組んでいく方針には変わりはない。ただし、臨床系の基本領域の専門医制度は長い歴史がある一方、我々はこれからスタートするところであり、日本専門医機構とすり合わせ等を行う段階ではない。(専門医制度という)“箱物”はできたので、“中身”を充実させ、質の高い社会医学系専門医を養成していくことが当面の課題」(宇田理事長)。



https://www.m3.com/news/iryoishin/505434
シリーズ 女医の悩み2017
仕事とプライベート「半々を希望」が女医の3割◆Vol.5
女性の長時間労働は減少傾向

2017年3月25日 (土) 高橋直純(m3.com編集部)

Q 仕事とプライベートにかける時間について、理想と現実の比率を教えてください。※例えば、仕事が80%の場合は、「8:2」をお選びください。
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仕事が80%の場合は、「8:2」
 仕事とプライベートのバランス、理想では女性医師の最多は「5:5」で32.9%だった。男性医師の最多は「7:3」で32.7%だった。
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仕事が80%の場合は、「8:2」
 「現実」では女性の最多は「8:2」「7:3」がともに20.6%、男性では「8:2」が32.7%だった。「8:2」を境に、男性は女性より仕事の割合が多いとする回答が多かった。

 2012年調査と比較してみると、「現実」では「7:3」以上の割合は、女性で2012年の70.0%から2017年は58.7%に、男性は82.5%から76.2%に減少していた。
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【調査の概要】
・調査期間:2017年1月9日-2017年1月10日
・対象:m3.com医師会員(30-49歳)
・回答者数:500人(女性医師252人、男性医師248人)



https://www.m3.com/news/iryoishin/514729
日病協、2018年度改定への要望書案を策定
入院基本料の評価基準の見直しなど

2017年3月25日 (土) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本病院団体協議会・代表者会議が3月24日に開催され、2017年度から議長に就任する同会議副議長の原澤茂氏(全国公私病院連盟常務理事)は会議後の会見で、2018年度診療報酬改定に向けた厚生労働省への要望案の骨子を説明した。

◆要望書案
(1)入院基本料の評価基準の見直しと病棟群単位の届出制度の改善
(2)急性期病床の「重症度、医療・看護必要度」の評価。内科系疾患の評価を充実してほしい
(3)DPCで問題になった重症度係数を妥当性にあるものにしてほしい。その他の係数も適切に評価するようにしてほしい
(4)療養病床の方向性の早期決定と看護配置基準の医療区分の見直し
(5)精神疾患患者の高齢化に対する対応
(6)特定入院料などの包括対象範囲の見直し。代替困難な高額薬剤、生命維持に不可欠なものは外出しを求める
(7)診療報酬体系の簡素化
(8)医療のICT化推進の診療報酬上の評価

 原澤氏は、要望書の前文に記載している病院の現状について、「控除対象外消費税問題や人件費の高騰などで苦境に陥っている」と説明。また、地域医療計画などに関連して、「2025年に向けた病院間の機能分化・連携が求められているが、地域によって医療資源の偏在が著しい。全国一律は横暴。診療報酬改定で、急性期医療においては病床数の削減に矮小化すべきではない」と主張した。

 現議長の神野正博氏(日本社会医療法人協会副会長)は、中医協で議論が進む入院医療の見直し(『7対1の要件厳格化、診療側と支払側で意見対立』を参照)については、「病床(機能区分)を入院基本料で全て切っていくことに対しては、これから理論的にも裏付けをしながら異議を申し続けていく」と指摘。

 医療と介護の連携に関連する議論(『看取りの問題「意思に反した搬送・救命措置等」』を参照)では、「中小病院は24時間医療をやっており、訪問看護、看取りの役割も成さねばならない。そういう点では、訪問看護における医療と介護の差を縮小してもらわなければはならない」と訴えた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/514443
シリーズ m3.com意識調査
昼休み「15分未満」、外科系が最多
ランチの平均予算は「500円前後まで」が8割

2017年3月25日 (土) m3.com編集部

 m3.com意識調査『お昼休みある?ランチ、食べている?』において、お昼休憩の実態について伺ったところ、「ほぼ毎日休憩が取れている」との回答は全体の68.7%で、「全く取れていない」は全体の7.9%だった。
 また、Q2の「お昼休みの平均取得時間」について、診療科別に見たところ、「30分未満」が最も多かったのは皮膚科系60.6%、次いで腎泌尿器科系58.2%、外科系が55.8%となっており、医師全体では38.0%が「休憩30分未満」と回答している。「15分未満」の回答割合が最も高かったのは外科系で28.5%だった。

◆意識調査の回答ページ ⇒ 『お昼休みある?ランチ、食べている?』

Q2: 平日のお昼休みは平均何分ですか?
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 Q3の「平日のランチはどうしていますか?」の問いに対しては、勤務医では「弁当持参」が24.8%、「コンビニなどで購入」が24.9%、「職員向け食堂など」が33.8%が多く、外食は5.9%にとどまった。開業医の場合、「自宅で食べる」の割合が24.8%と高く、「弁当持参」も24.8%、次いで「コンビニなどで購入」が15.0%となっている。
 Q4のランチの平均予算については、開業医で「約1,000円」の回答が32.2%だった以外は、多くの回答が500円未満または約500円に集中しており、「500円未満」「約500円」を合わせると全体の約80.9%を占めた。

Q3: 平日のランチはどうしていますか?
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Q4:  平日のランチの平均予算は?
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【調査の概要】
・調査期間:2017年3月16日―3月21日
・対象:m3.com会員(開業医、勤務医、歯科医師、薬剤師、看護師、その他医療従事者)
・回答者総数:1,609人(開業医286人、勤務医978人、薬剤師233人、看護師38人、その他の医療従事者64人、歯科医師10人)
 ※診療科別の回答数は、グラフの( )の数値参照
・回答結果画面:m3.com意識調査『お昼休みある?ランチ、食べている?』

Q4: お昼休みの過ごし方について、ご自身の工夫や習慣があれば教えてください。
・院内コールが減るので、その間にカルテを書いたり患者さんと会ったりすることが多い。もしくは書類書きかな。ご飯はスープ200円以内で済ます。お茶は当然ペットボトルに入れて持参する。缶コーヒーなんぞは絶対に買わない。せこいけど年間にするとバカにならないし、自動販売機で買う意味が分からない。別に腹一杯食べる必要無いと思う。【勤務医】

・なるべく作りたいが、現実には難しい。消化器内科で、検査、外来、病棟と業務に追われるので。当院では、検査のない科では週に半日の外来だけで、残りは全てフリーという、ゆとりのある科も複数あるのを知って愕然とした。【勤務医】

・できるだけ職員食堂を利用して、他部署・他部門のスタッフとのコミュニケーションを図るようにしています。リラックスした状態で会話ができ、様々な情報も得られ、仕事面でもとてもいい効果が得られていると思います。【看護師】
・午前外来が終了するのが14時では食べる時間がない。午後は処置、ムンテラ、救急対応…。54歳にもなって研修医のような生活。田舎病院の悲哀か?まあ丁度よいダイエットでもある。【勤務医】

・自分は休憩中、静かに過ごしたいのですが、一緒に休憩を取るスタッフの笑い声が大きく、特に女性だからか甲高い声なので苦痛。自分にはデスクがあるのでそこで仮眠を取ります。【看護師】

・12~14時が休憩時間で、その分だけ終業が18:30と遅くなっている。昼は小さなパンをまとめ買いして冷凍し、それだけを食べて済ましている。ランチの平均予算は100~150円。 【勤務医】

・医局が個人ブースになっているので、プライベートがかなり保たれていて助かります。一人でウェブセミナーや好きな音楽、Youtubeなどを鑑賞して過ごしています。快適です。【勤務医】

・お昼のお弁当をガーっと胃に流し込むので精いっぱいという生活です。これがお昼休みと言えるのかどうか。お弁当を持参するのは買いに行く暇がないためです。【勤務医】

・看護師や事務職員の休憩時間に重なると食堂が混むので、可能な場合は早い時間に取る。取れるときに取らないと取りそびれる可能性も高いので。【勤務医】

・買い物や、銀行など、用事をすませるだけで終わってしまいます。食後のコーヒーくらいはゆっくり飲みたいと思っていますが、なかなか。【薬剤師】

・理想は15分の昼寝。あまりに疲れていた時はタクシーで飛ばして海を見に行った。たったの5分見ただけであったが 元気が出た。【開業医】

・患者の食事状態を見に行ったり、検査伝票を貼ったり、ナースが詰所にいない間にできる仕事をしており、実際休み時間ではない?【勤務医】

・家内の作った弁当を食べた後、仮眠をできるだけ取るようにしています。仮眠は仕事の能率を向上するという研究がありますので。【勤務医】

・息抜きする時間。仕事以外のことを考えたり、ぼーっとしたりして午後またたくさん考えられるようにリフレッシュする。【薬剤師】

・時間をずらした「昼時間の担当」を作り担当以外の日は45分間だけは なるだけ業務に拘束されないようにしている。【その他の医療従事者】

・気分転換になるように可能な限り外に出るようにしている。しかし、地方なので、お昼の選択肢は少ないのが不満。【薬剤師】



https://www.m3.com/news/iryoishin/514442
シリーズ m3.com意識調査
学生時代の友人との付き合い、5人未満
小学校時代の約束が30年後に実現

2017年3月25日 (土) m3.com編集部

 m3.com意識調査『学生時代の友人との付き合いは?』において、学生時代の友人との現在の関係について伺ったところ、現在も付き合いがある学生時代の友人は、35歳未満では「5~9人」が、それ以外の世代では「5人未満」が回答割合として最も多い結果となった。65歳以上では、「0人」の回答も22.0%と一定割合の回答があった。
 Q1で伺った学生時代の友人と会う頻度については、「年に数回」がどの世代でも最も多く、全体の39.3%だった。「ほぼ会うことはない」との回答は24.8%となっている。また、Q3の「いつの時代の友人か」については、どの世代も「大学時代の友人」が50%を超えており、高校、中学と学年が下がるにつれて割合が下がる結果となった。

◆アンケートの回答結果はこちら → 『学生時代の友人との付き合いは?』

Q1: 学生時代の友人とプライベートで、どのくらい会うことがありますか?

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Q2: 今も付き合いがある(年に1回以上)学生時代の友人は何人くらいですか?
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Q3: 学生時代の友人で、最も付き合いがあるのは、いつの時代ですか?
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【調査の概要】
・調査期間:2017年3月16日―3月21日
・対象:m3.com会員(開業医、勤務医、歯科医師、薬剤師、看護師、その他医療従事者)
・回答者総数:1,374人(35歳未満218人、35-50歳未満507人、50-65歳未満558人、65歳以上91人)
・回答結果画面:m3.com意識調査『学生時代の友人との付き合いは?』

Q4: 学生時代の友人との、その後の付き合いでの思い出やエピソードがあればご記入ください。
【勤務医】
・地方の国立大卒です。仲の良い仲間は全国に散らばりましたが、それでも毎年1回全員集まって旧交を深めております。開催地は持ち回りで決めており、毎年の旅行が楽しみです。【50-65歳・勤務医】

・年に1~2回会って現況報告をして、美味しく楽しく飲み食いして、学生時代の種々の話しで盛り上がって、次回は何処で会うか約束して散会する。【65歳以上・勤務医】

・主に寮で同じだった大学の同期と最低年1回は集まって飲む。それ以外の同期と病院内で会うことはままあるが、挨拶程度でお喋りもほとんどやらないし、一緒に飲む機会は今のところ、まず無い。高校まで九州、大学以降ずっと東日本なので、高校時代の同級生とはほぼ会う機会が無かった。そもそも仲が良いメンバーがほぼおらず、今でもたまに交流がある同級生は1人いるが、別の大学医学部に現役合格し、卒後はずっと沖縄の病院で働いている。【35歳未満・勤務医】

・学生時代に破天荒だった人物も、不惑を迎えると、だいたい皆、それなりの形にはまって生きている。安心すると同時に、なんか寂しい。【35-50歳未満・勤務医】

・大学以外の医師でない友人は、医師に反感を持っているケースが少なくなく(特に、他の学部の偏差値の高い学校の出身)、長く話をすると、徐々にそれが明確になり、無理して会わなければよかったと思うことが多い。【50-65歳・勤務医】

【開業医】
・公立の小中学校と同じ学校へ通い、偶然、私大附属高校も同じ学校へ進学した近所の同級生(政治経済学部卒)が、とある首長選挙に立候補した時、応援のためにまとまった金額を彼へ寄付した。彼は小学生の頃から、将来は政治家になりたいと言っていた。  私は私でずうずうしく、将来金持ちになって応援してあげるよ、などとたわいもない呆れた口約束をしていたが、その小学生の時の軽い口約束を、30年後に本当に果たすことができた。現在彼は、とある首長の二期目を全うしている。【50-65歳未満・開業医】

・地元では小中高校時代の友達で、遠くにいるのが大学時代の友達です。何かの機会に飲みに行くことが多いです。学会などで出会うのが、大学時代の友達や知り合いの方です。【35-50歳未満・開業医】

・小中学校はいじめに遭っていたので、卒業とともに一切の連絡を絶ちました。高校は進学校でしたがそれなりに楽しいこともあり、今でも付き合いのある友人が何人かいます。医学部は都会のセレブの集まりという感じで、貧乏な田舎者の自分には価値観が違いすぎて会話することさえしんどかったです。幸い今は趣味を通じて多くの友人ができましたが、医師・歯科医師は1人もいません。【35-50歳未満・開業医】

【薬剤師】
・普段から中高時代の部活のメンバーとは何人かで会っていましたが、卒業後10年後に部活のメンバー全員で集まることができました。 結婚している人や子供がいる人、それぞれのライフステージは異なりますが、学生時代に戻ったような感じで良い時間を過ごせました。【35歳未満・薬剤師】

・最近は年に一度は北海道と沖縄に離れていますが、旅行をするようにしています。お互いの伴侶も理解してくれて、一緒に4人で出かけます。大学時代の良き友です。パート週3日時間の余裕と職場の理解の賜物です。【65歳以上・薬剤師】

・毎月のように色んなサークルを作って集まります。サークルは古墳巡り、美味い物食べる会、テニス、家庭菜園、書道その他があります。夏には香港、マカオに行きます。【50-65歳未満・薬剤師】

・昨年に還暦を迎えたことで、定年になった同級生が多いのと、担任教授がノーベル賞を受賞したことで同期会が母校でありました。140人中97人が全国から参加しました。【50-65歳未満・薬剤師】

【看護師】
・看護学校の同級生5人で年2回くらいは集まって食事をしたり、温泉旅行に行ったりしている。卒業してから25年ほどになるが、みんな現役で働いているので、職場の愚痴を言い合ったりできるし、懐かしい話もできて盛り上がります。【35-50歳未満・看護師】

・お互い結婚や仕事など多忙で10年ほど音信不通の状態があったが、ふとしたきっかけで定期的に会うことになった。10年のブランクは感じないほど前の続きの話しができるような状態だった。【35-50歳・看護師】

【その他の医療従事者】
・卒後25年で初めて行われた中学の同窓会に行った時に、女子高だったせいもあるけれど、皆基本的には髪型・体型がほとんど変わっていなくて驚いた。【50-65歳・その他の医療従事者】



http://www.nikkei.com/article/DGXKZO14517010V20C17A3EA1000/
社説 フォローする
信頼できる臨床研究体制を

2017/3/26 日本経済新聞

 医薬品の臨床研究で、効果が高く見えるようにデータを改ざんしたとして薬事法違反に問われた製薬会社やその元社員を無罪とする地裁判決が出た。

 改ざんがあったことは認めたが、その研究論文は法律で規制する虚偽広告には当たらず、罪は問えないとの判断だ。

 しかし医療現場では、論文を見た医師の処方に影響を与える可能性は十分ある。人の命や健康に影響したり、医療費の無駄遣いにもつながったりしかねない大きな問題は残ったままだ。

 この事件の発覚を受け、政府は昨年の通常国会に、臨床研究の透明性を高めるための法案を提出している。監査や情報公開を義務付ける内容だ。法案は継続審議中だが、早期に成立させ、信頼できる研究体制の構築を進めてほしい。

 不正があったのは製薬大手ノバルティスファーマがつくる高血圧症治療薬のデータだ。同社は臨床研究の中心となった大学病院の医師らに多額の奨学寄付金を提供していたことも問題になった。

 医薬品や医療機器の開発・改良のためには、実際に人に使ってみて有効性や安全性を確かめる臨床研究が欠かせない。これらの研究には、被験者の安全の確保や外部からの監視の目などが必要になるはずだ。ただ現状では、国が新薬や新医療機器を承認するための研究を除いて、法的な規制はかかっていない。

 今回の不正事件も、すでに国が承認した高血圧治療薬の新たな効果を探る研究の中で起こったものであり、規制対象外だった。

 規制を強めればよいというものでもない。再生医療などの新しい技術の実用化には一定の自由度も必要だ。法律が制定された後も、関係者でよく協議し、医学の発展の芽を摘まないような柔軟さを保ってほしい。

 法規制以前の問題として、製薬企業や研究者は高度な倫理観を持つべきである。不透明な寄付金などによる癒着を排し、改めて襟を正してほしい。



http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/170325/evt17032522070030-n1.html
京都府立医大事件 異例の外部登用 次期学長に竹中洋・元大阪医科大学長
2017.3.25 22:07 産經新聞

 病気を理由に収監されなかった暴力団幹部について京都府立医大病院(京都市)が検察に虚偽の回答書を提出したとされる事件に関連し、府立医大は25日、学長選考会議を開催し、次期学長に元大阪医科大学長の竹中洋氏(68)を内定した。

 4月1日付で大学を運営する京都府公立大学法人が任命し正式決定する。任期は同日から3年間。府立医大卒業生以外の学長就任は珍しいという。

 4月から3期目の任期が始まる吉川敏一学長が暴力団幹部との関係を問題視され、医大の評議会が辞任を勧告。吉川学長は拒否していたが、一転して体調不良を理由に辞退していた。

 次期学長をめぐっては、竹中氏と府立医大付属図書館長兼総合情報センター長の丸中良典氏(64)の2氏を候補とする推薦届が出されていた。府立医大によると、教職員らによる投票の結果、竹中氏が45票、丸中氏が21票となり、面接などの内容も踏まえ、竹中氏を選んだ。

 竹中氏は耳鼻咽喉科学が専門で、大阪医科大卒。府立医大助教授や大阪医科大教授を経て、平成21~27年に大阪医科大学長。同年9月から一般社団法人医学・医療システム研究室(京都市)の代表理事を務める。



https://www.m3.com/news/iryoishin/512461
シリーズ 医師の働き方改革とキャリア
“ハイスペック”職員が医師をサポート - 坂根みち子・坂根Mクリニック院長◆Vol.2
【現状編】ACS、受診から救急搬送、PCIまで30分

2017年3月25日 (土) 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――先生の診療所の運営体制をもう少し詳しく教えてください。全員が女性で、スタッフ教育に力を入れておられます。

 基本方針として、私がいつも言っていることがあります。それは「残業は極力しない。プライベートの時間も大切にしてほしい」ということ。残業は、レセプト請求を行う一時期以外はほぼゼロ、有給消化率はほぼ100%です。有給取得に理由は不要で、遊びでの取得も奨励しています。育児や介護のために、1時間単位での取得もOKです。開院以来、できる限り、有給を取得しやすく少しずつ制度を変えています。

 賃金は、新人を除いて、「同一職種、同一賃金」。賞与は、常勤、非常勤を問わず支給しており、その金額は人事評価によって差を付けています。

――残業がほぼゼロとのことですが、朝は7時30分から診療されています。

 看護師と事務職は、早番、中番、遅番の三交代制。勤務時間は途中休憩を入れて、計8時間30分。それを4 月からは8時間にするため、体制の見直しを進めています。勤務時間はダラダラせず、本当に濃密に働いています。

 当クリニックの特徴は、先ほども触れましたが、看護師と事務職員のいずれもプロとして活躍できるよう、トレーニングをしていることでしょうか。

 問診は看護師の仕事。その結果を踏まえ、どんな検査をすべきかなど、まず看護師が考える。ACS (急性冠症候群)などで危ない状態で来る患者さんはたいてい初診。他の診療所に通っている患者さんでも、「胸が苦しい、だけど、大きな病院へ救急受診させるかどうか迷う場合は、坂根Mクリニックへ」という診診連携が進んでいます。

 ACSが疑われる患者さんだったら、看護師が問診を取りつつ心電図検査を行い、バイタルを確認します。もちろん何らかの判断に迷ったら、私に相談します。

 最も上手くいった例ですが、お昼休みの終わり頃に、「胸が苦しい」と当院を訪れ、クリニックの玄関先で倒れ込んだ患者さんがいました。ST上昇型の心筋梗塞(STEMI)でした。私はクリニックに隣接する自宅にいたのですが、私が戻るまでの間、看護師がバイタルを診て、点滴ラインを取るなどして、救命救急体制を取っており、医療クラークは救急病院への紹介状を書き始めていました。私が到着すると、口頭で指示したことを医療クラークがパソコンに追加入力して紹介状は完成。私が同乗して救急搬送、病院到着まで患者の受診からわずか約30分しか経っていませんでした。

 電子カルテは、診察室の一角にカーテンを引き、その陰で、医療クラークが入力しています。PCI、CABG、アブレーションなど、循環器系疾患でよく使う医学用語を理解しており、電子カルテも入力しやすいよう、心雑音でも、「apexで、Levine III/VI のsystolic murmurが聞こえる」などと私が口頭で言うと、その内容を選択肢から選んで簡単に入力できるように工夫しています。

 例えばステントも、DES、ベアメタルという種類があることを知っているため、紹介状を書く際には、抜け漏れがないように注意してくれます。生検が必要な時にDAPT(2剤の抗血小板薬)をどうするのかなど、細かく記載してくれます。紹介状の8、9割は医療クラークが作成しており、最後のチェックを私がやればいいだけ。本当に助かっています。

 さらにIT化も進めており、スタッフ間の日常業務のやり取りは、インカムを使っています。受付に来た患者さんはまず看護師がトリアージ。急いで対応した方がいい患者さんが受診した場合には、すぐに連絡が入ります。私からも、例えば、検査結果が電子カルテに入っていないときなどは、「どうなっている?」とインカムで聞く。スイッチ一つで、オン、オフができるので、インカムを使うと時間のロスなくやり取りができます。

――新人を除いて、「同一職種、同一賃金」とのことです。

 その代わりに、賞与に差を付けています。賞与は年に2回です。負担が大きいのは、早出と遅出の職員。早出の職員は、7時30分の受付開始に備え、7時すぎにはクリニックに来ます。午後は5時30分まで受け付けており、患者さんが多ければ、その分、帰りも遅くなります。一方、中出の勤務は職員も集まりやすい。朝や夜の勤務をカバーしてくれ、なおかつスキルのある人たちは、ボーナスが当然上がります。

 そのボーナスの原資には、過去半年分の黒字を充てると決めています。黒字が増えたら原資は増えますが、職員数も増えていれば、賞与が減ることもあり得るわけで、職員自身にさまざまな検討、工夫をしてもらっています。

 黒字を増やすには、コスト管理を徹底する。当院の医薬品や医療機器はナース、事務系の備品などは事務職員が、仕入れ先の選定から価格交渉までを全てやっています。必ず2社以上から見積もりを取り、競合させる。コストが下がれば、その分、賞与として跳ね返ってくるわけです。

 また今の勤務時間を8時間30分から8時間に短縮するために、例えば、看護師を1人新規に採用する場合、黒字を増やさなければ、賞与は減ります。本当に1人増やす必要があるのか、業務を見直せば増やさなくても済むのか、あるいは診る患者数を増やすことができるのか、そのためには問診の精度を上げることができるのか――。問診で不足している点があり、私が患者さんに聞き直すと、それだけ時間がかかります。問診のスキルアップは、看護師さんの質を上げる取り組みでもあります。

 医薬品の市販後調査や臨床研究などにも、看護師さんが積極的に取り組んでいます。まず患者さんに市販後調査の概要を説明し、同意を取る。その後、データ取得のための受診計画を立て、その受診を促すのもナースの仕事。看護師さんの協力がなかったら、私一人では市販後調査などは絶対に無理です。

 看護師や事務職員は、「自分たちに必ず還元される」というルールがはっきりしているので、本当に一生懸命です。その結果、私は医師にしかできない仕事に特化できます。医師の働き方改革を進めるに当たって、非常に重要なポイントでしょう。

 医師の仕事として最後まで残るのは、診療そのものと、労務管理。労務管理には細心の注意を払っており、定期的に職員とは面談するほか、何かあればいつもで相談に応じています。


  1. 2017/03/26(日) 06:20:08|
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3月24日 

https://www.m3.com/news/general/514412?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170324&dcf_doctor=true&mc.l=212916345&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
子宮全摘手術で女性死亡 山形の病院、過失認める
2017年3月24日 (金) 共同通信社

 山形県東根市の北村山公立病院で昨年3月、子宮の全摘手術を受けた市内在住の50代女性が、腹部の内出血が原因で3日後に亡くなっていたことが24日、病院への取材で分かった。病院は過失を認め、遺族に慰謝料約4250万円を支払う。

 病院によると、女性は子宮筋腫のため昨年3月16日に手術を受けた。約1時間後に腹部からの内出血で容体が悪化。止血手術をしたが、19日に多臓器不全で死亡した。

 院内外の医師でつくる事故調査委員会が調べた結果、手術時に子宮付近の動脈や静脈を縛った糸が外れていたことが判明。内出血の確認に約3時間かかるなど、対応にも問題があった。

 病院は女性の遺族に謝罪し、今年2月、葬儀費用を含む慰謝料を支払うことで合意した。今後は手術後に出血が予想される場合、血液を排出する医療器具の使用を徹底するとしている。




https://www.m3.com/news/general/514400?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170324&dcf_doctor=true&mc.l=212916337&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
災害時の医療情報システム「EMIS」 県内全病院の登録を完了
2017年3月24日 (金) 熊本日日新聞

 災害時の医療情報を集約する「広域災害救急医療情報システム」(EMIS)の登録が3月上旬、熊本県内の全病院で完了した。昨年4月の熊本地震時点では、県内の病院の登録は半数。県が各地の保健所を通じ、登録を呼び掛けた。

 EMISは、1995年の阪神大震災を教訓に、厚生労働省がインターネットを活用して構築した。災害時、被災した病院がライフラインの状況や必要な支援、患者の受け入れ状況などを入力。DMAT(災害派遣医療チーム)などは、この情報を基に活動し、活動内容も入力する。

 2011年の東日本大震災では宮城県が加入しておらず、支援が受けられなかった病院もあった。

 熊本地震時、県内の214病院のうち、登録していたのは半数の107病院。このため県職員やDMATが未登録の病院へ電話するなどして情報を集めて入力した。また、登録していても入力が遅れた病院もあったという。

 県医療政策課は「災害時は正確な情報が最も重要。入力がなければ支援につながらない恐れもある。システム操作の習熟も目指したい」としている。(森本修代)



https://www.m3.com/news/general/514408?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170324&dcf_doctor=true&mc.l=212916506&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
峡南医療センター貸付金 2億減額
2017年3月24日 (金) 山梨日日新聞

 富士川町議会の3月定例会は23日、2017年度一般会計当初予算案に計上された峡南医療センター企業団への貸付金を2億円減額し、4億5千万円とする修正案を賛成多数で可決した。志村学町長が提出した予算案は病院の収益減に対応し、貸付金を16年度より2億5千万円増額したが、「経営改善策が示されないまま増額は認められない」として議会側が待ったをかけた形だ。

 企業団は14年に社会保険鰍沢、市川三郷町立の2病院を経営統合。市川三郷病院と富士川病院などを運営している。同町によると、企業団は本年度末に金融機関から9億円の借り入れを予定。返済金には両町でそれぞれ4億5千万円の負担が必要になるが、来年度は収益減による運営資金の不足を避けるため、さらに2億円ずつの増額を求めたという。

 富士川町議会の23日の本議会では、貸付金を4億円とする修正案と、4億5千万円とする案が提出され、採決の結果、4億5千万円とする案が可決された。4億5千万円の修正案に賛成した町議の1人は取材に「経営改善策が示されないままでは、年を追うごとに貸付金が膨らみ続けてしまう。丁寧な説明を求めたい」と話した。

 予算案の修正可決を受け、同企業団の中村徹経営管理局長は「今後、経営改善策をしっかりと示し、町議の理解が得られるように努力したい」と説明。志村町長は「病院の運営に当面支障はないが、2億円がなければ、いずれ資金がショートしてしまう。6月の補正予算案に盛り込みたい」と話している。

 一方、市川三郷町議会は貸付金6億5千万円を含んだ、17年度一般会計当初予算を可決している。〈市川和貴〉



https://www.m3.com/news/general/514116?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170324&dcf_doctor=true&mc.l=212916542&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
【兵庫】県包括外部監査:県立病院「実質債務超過」 「尼崎」赤字74億円 15年度
2017年3月23日 (木) 毎日新聞社

 2016年度の県包括外部監査結果が22日、県議会などに報告され、県の病院事業会計について、15年度末で91億円の実質的な債務超過状態と指摘された。病院運営に支障はないものの、極めて厳しい財政状態が浮かび上がった。2015年7月に開業した尼崎総合医療センターも開業初年度に大幅赤字を計上するなど、当初の収支計画の甘さも指摘した。

 包括外部監査は毎年あり、16年度は病院局が対象。坂井浩史公認会計士が監査人を務めた。

 県内の県立病院数は13(うち3病院は指定管理者が運営)で新潟県と並んで全国2位。県が運営する10病院では6病院は15年度決算で収益が赤字になっている。全体では15年度末の累積損失は225億円に上る。包括外部監査では、負債扱いになる退職給付引当金が15年間で分割計上されていることに注目。会計基準では容認された取り扱いだが、一括して計上すると負債が163億円増え債務超過になると指摘した。

 県立病院で進行する建て替えや統合再編では、病院の損益予測の甘さも指摘された。尼崎総合医療センターは、新行革プランでは15年度は黒字になるはずだったが、決算では74億円の赤字になった。収益の向上策として、高額医療機器や保守管理契約を複数の県立病院で一括して行うことなどを挙げた。【井上元宏】

〔阪神版〕



https://www.m3.com/news/general/514404?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170324&mc.l=212916364&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
高萩協同病院 小児・眼科、月内に休診 子育てに不安の声
2017年3月24日 (金) 茨城新聞

 県厚生農業協同組合連合会(JA県厚生連)が運営する高萩市上手綱の県北医療センター高萩協同病院(高橋良延病院長)は、30日で眼科の外来診療、31日で小児科の診療を終了する。高萩市議会は3月定例会最終日の22日、「地域医療が後退しないように要請する」内容の議員提案の決議を可決し、議長名で県厚生連に要請することになった。

 同病院は2006年4月に現在地に移転新築して開院。13年に泌尿器科が休診となり、現在は内科、外科、整形外科、産婦人科など10科で診療を実施している。小児科と眼科の休診は、現在の小児科医が高齢を理由に引退し、眼科医は所属病院から派遣を受けられなくなったのが原因。

 同病院では1月に眼科、小児科の診療終了を院内のお知らせ掲示板に貼り出すとともに、同病院の広報紙「リフレッシュ」(1月30日)にも掲載して患者らに伝えている。

 一方で4月から常勤の内科医は2人から3人となり外来だけでなく、入院対応が可能になるという。

 陳情は県厚生連労働組合が提出していた。陳情の採択を受けて、議員の決議では「診療体制の縮小につながるような政策方針を改め、公的医療機関として住民のニーズを反映した病院づくりを行うこと」などを求めている。

 同病院の小児科が休診すると、市内には小児科が2医院となり、市民からは「出産―子育ての医療体制」などに不安の声が出始めている。

 市は同病院建設で、06~08年度に建設費5億円、当初5年間の運営費8千万円を負担。医師確保のため10~12年度で計5千万円を補助している。15年度からは国の救急告示病院の機能を持つ公的病院に対する交付金を活用して支援している。(飯田勉)



https://www.m3.com/news/iryoishin/514323
「地域枠」義務違反の病院に罰則を検討、臨床研修部会
海外で臨床研修した学生、国内は最短1カ月に

2017年3月24日 (金) 高橋直純(m3.com編集部)

 厚生労働省の医道審議会医師分科会医師臨床研修部会(部会長:桐野高明・東京大学名誉教授)が3月23日に開催された。地域枠で医学部に入学した研修医が指定地域外の病院で初期臨床研修を行う問題に対応するため、医師臨床研修マッチングに当たって、研修医に地域枠であることを申告することを義務づけたり、病院に対して罰則を設けたりするなどの対策を議論した。

 近年、地域枠で入学しながらも、大都市部の病院で初期臨床研修を行ったり、その際に病院側が、義務を果たさない場合に生じる奨学金返済を肩代わりするなどの事例があるという。改正案は、参加者(研修医)向けの規約に以下の2つの条項を追加するというもの。マッチングは医師臨床研修マッチング協議会が実施しており、厚労省がとりまとめた改正案を同協議会と協議する。

規約に追加される条項案
・参加者は、地域医療等に従事する明確な意志を持った学生の選抜枠、いわゆる「地域枠」の入学者であって、臨床研修期間中に指定された地域や病院での従事要件が課せられている場合は、選考過程において参加病院にその旨を伝えること。

・地域枠を設けている都道府県は、参加者のうち、地域枠入学者であって、臨床研修期間中に指定された地域や病院での従事要件が課せられている者の情報(氏名、大学及び従事要件)を、厚生労働省を経由して参加病院に通知する。参加病院は、得た情報を選考過程での参考情報としてのみ用い、また、該当する都道府県に紹介する場合がある。

 規約の改正については大筋で合意された。

 併せて、厚労省は、臨床研修病院が義務履行要件に反する研修医を採用している場合、病院に対し研修医1人当たり60万円程度になるとされる臨床研修補助金を減額するなどの罰則を設ける方針。また、翌年以降の募集定員を削減することも検討している。ほとんどの委員が罰則を設けることに賛成を示したが、社会福祉法人聖隷福祉事業団総合病院聖隷浜松病院顧問の清水貴子氏は「ペナルティを科したいのは重々分かるが、これまでやっていなかったので、まずは周知のみとすべきでは」と指摘。罰則に関する議論は次回に持ち越された。補助金は省令施行通知で実施されており、罰則の適用は早くても2018年度からとなる。

海外で臨床研修した学生、国内は最短1カ月に
 研修医が初期臨床研修を外国の病院で行う場合、これまでは一定の要件を満たした病院を「協力型臨床研修病院」相当とし、日本国内では8カ月以上の研修を義務づけていた。「保健医療2035」において、「グローバルな知見を持つ行政官・医療従事者・研究者の交流・育成を強化する」ことが提言されたことを受けて、厚労省は、新たに国内と同等の要件を満たせば、外国の病院も基幹型臨床研修病院とすることを提案。その場合、国内での研修は、地域医療のみで最短で1カ月以上で済むことになる。こちらも了承された。

 2020年度の臨床研修からの利用を予定する「新たな到達目標・方略・評価」について検討している「医師臨床研修制度の到達目標・評価の在り方に関するワーキンググループ」座長で、聖路加国際病院長の福井次矢氏が、現時点での案(資料は厚労省のホームページ)を説明し、大筋で了承を得た。



https://www.m3.com/news/general/514340
日赤の過失、二審も認定 左腕まひ、東京高裁
2017年3月24日 (金) 共同通信社

 静岡赤十字病院(静岡市)の点滴ミスで左腕がまひする障害を負ったとして、静岡市の女性(40)が、病院を運営する日本赤十字社(東京都)に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は23日、一審静岡地裁判決に続き、日赤側の過失を認めた。

 阿部潤(あべ・じゅん)裁判長は「看護師が腕に針を深く刺して神経を損傷させた」と指摘し、ミスを否定した日赤側の主張を退けた。賠償額は一審が算定方法を誤ったとして、約6100万円から約5700万円に減らした。

 判決によると、女性は2010年12月、甲状腺の手術のために入院していた。

 女性側の青山雅幸(あおやま・まさゆき)弁護士は「適切な判決だ。病院は再発防止に努めるべきだ」と話した。静岡赤十字病院は「判決文が届いていないのでコメントは差し控える」とした。



https://www.m3.com/news/general/514385
邑智病院泌尿器科常勤医着任へ 研究と両立可能に
2017年3月24日 (金) 山陰中央新報

 公立邑智病院(島根県邑南町中野)は22日、泌尿器科に6年ぶりとなる常勤医師が4月1日付で着任すると発表した。島根大医学部(出雲市)が派遣し、同病院で週3日の外来診療を担い、週2日は同大で研究する。それぞれと雇用契約を結び、給与が支払われる国の制度を活用した派遣で、地域医療と研究の両立が可能になるという。

 同病院によると、勤務を始めるのは同大医学部付属病院泌尿器科の安食春輝医師(34)。県内出身で、2009年に同大医学部医学科を卒業した。

 邑智病院は1998年に泌尿器科を開設し、透析診療業務も行っていたが、2011年3月に常勤医師が退職した。以降は、同大から週1回の非常勤医師派遣を受け、外来診療を継続。透析管理は、院内医師と非常勤医師が対応していた。

 安食医師は毎週月、火、金曜の午前中に外来診療に入り、透析管理も担当する。手術は可能な限り対応するという。

 同大は今回、二つ以上の機関と雇用契約を結ぶことで、組織の垣根を越えて活躍できる環境整備を目指す国のクロスアポイントメント制度(混合給与)を活用。給与は邑智病院が6割、同大が4割を負担する。同大での同制度利用は2例目という。

 邑智病院には今年2月、総合診療科に常勤医師が着任しており、安食医師が加わることで常勤医師は10人になる。



https://www.m3.com/news/general/514426
オバマケア代替案採決延期 下院、与党内の調整難航
2017年3月24日 (金) 共同通信社

 【ワシントン共同】米下院は23日、トランプ政権が最優先課題とする医療保険制度改革(オバマケア)を見直す代替法案の本会議採決を同日に予定していたが、延期した。トランプ大統領と与党共和党指導部は、党内の法案反対派とぎりぎりの折衝を続けていたが、可決に必要な票を確保できなかった。24日の採決を目指す。

 前政権の看板政策であるオバマケアを廃止し、新たな制度に替えることはトランプ氏の最重要公約の一つ。共和党指導部は24日の採決まで調整を継続する構えだが、反対派から譲歩を得られるかは不透明だ。

 ロイター通信によると、ホワイトハウスは共和党に対し、否決されれば税制改革を優先させるとのトランプ氏の意向を伝え、可決見通しがなくても採決するよう求めた。しかし、重要公約の実現でつまずけば、大規模減税を含む経済政策は軒並み停滞する恐れがあり、トランプ氏の行政手腕に対する疑念が強まるのは必至だ。

 オバマケアは、公的補助を通じて全国民に保険加入を義務付けた。保険加入者が増える一方で、既往症のある人も加入したため、保険料の値上がりを招いた。

 今月に共和党下院が公表した代替案には、野党民主党に加えて身内の共和党からも異論が噴出。完全廃止を求める保守強硬派と、中高年の無保険者増加を懸念する穏健派の双方が反対していた。

 トランプ氏は23日、保守強硬派議員団と会い翻意を迫ったが、法案への同意を得られなかったため「交渉は終わった」と話していた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/514114
シリーズ 奈良・勾留医師死亡事件
「想定の範囲内、検察審査会が勝負」
奈良県警が書類送検、不起訴のシナリオ予想

2017年3月23日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 奈良県の山本病院に勤務していた男性医師(当時54歳)が、2010年に奈良県警桜井署での勾留中に死亡、岩手医科大学法医学講座教授の出羽厚二氏が、奈良県警察本部に特別公務員暴行陵虐致死容疑で刑事告発した事件で、奈良県警は3月23日、奈良地検に書類を送付した。出羽氏が指摘する勾留中の暴行は認められなかったとの内容と見られる(事件の詳細は、『勾留中の男性医師死亡、法医が刑事告発したわけ』を参照)。

 出羽氏は、「恐らく奈良県警は、形通りの捜査しか実施しなかったのだろう。予想通りの結果」と受け止め、代理人弁護士の小泉哲二氏も、「想定通り。最初から検察審査会が勝負だと考えていた」とコメント。両氏が想定の範囲内とするのは、奈良県警の事件を奈良県警という身内が捜査する構図になっているからだ。「奈良地検でも、不起訴処分になると見ているおり、検察審査会に申し立てを行い、審査を求める方針」(小泉弁護士)。

 出羽氏の告発状が受理されたのは、2016年11月24日。その後、出羽氏は12月26日と27日、小泉氏は今年1月12日に、事情聴取を受けていた。



http://www.minyu-net.com/news/news/FM20170324-158854.php
浪江の「仮設津島診療所」移設 二本松・復興住宅の敷地内に
2017年03月24日 08時01分 福島民友新聞

 東京電力福島第1原発事故に伴う全町避難が続く浪江町は、二本松市の安達運動場仮設住宅に開設していた仮設津島診療所を、同運動場近くの復興公営住宅敷地内に移設した。23日、同診療所で開所式を行った。避難者らが対象で24日から診療を開始する。

 町と県が建設した診療所は鉄骨造り平屋で、延べ床面積約1205平方メートル。うち診療所部分は約816平方メートル。仮設住宅の入居者が減っていることなどから移転した。三つの診察室や内視鏡・検査室などに加え、CT室とリハビリ室を新たに備えた。常勤医師は1人、非常勤医は4人(町内開業医)。診療科目は内科、外科、消化器内科、肛門外科。

 式では馬場有町長が「設備が充実した精度の高い診断ができる」と式辞を述べ、関根俊二所長が「町民の健康維持のために役に立てればいい」とあいさつした。

 診療は月~金曜日の午前9時~正午、午後2~4時。土、日曜日と祝日は休診。



https://www.minpo.jp/news/detail/2017032440093
非常勤医3人招聘へ 総合磐城共立病院 北里大に小児科寄付講座
2017/03/24 10:55 福島民報

 いわき市は4月から北里大医学部(神奈川県)に小児科の寄付講座を開設する。市立総合磐城共立病院に非常勤医3人を招聘(しょうへい)する。23日、神奈川県の北里大相模原キャンパスで講座開設に関する協定を締結した。
 講座は「小児-小児循環器地域医療学(いわき市)」。共立病院小児科での診療協力や小児科医育成に向けた地域密着型後期研修プログラムなどを研究する。
 期間は4月1日から平成34年3月31日までの5年間。4月から非常勤医3人が月に7日と半日勤務する。9月以降は1人増えて4人態勢になり、月に10日と半日働く。
 清水敏男市長、共立病院の新谷史明院長、北里大の伊藤智夫学長と宮下俊之医学部長が協定書を取り交わした。

■東北大大学院の連携講座を拡充 4月から

 総合磐城共立病院は4月から東北大大学院医学系研究科と取り組んでいる連携講座を疾患全般に拡充する。従来は消化器疾患に限定されていた。今月28日に協定を結ぶ。
 病院内に「地域先進医療学講座」を新設する。客員教授と講座を受講する学生が共立病院で働き、地域の先進医療を学ぶ。



http://www.news24.jp/nnn/news86512813.html
半数が県内で研修医に 県立医大で卒業式(福島県)
[ 3/24 20:22 福島中央テレビ]

福島市にある県立医科大学で、卒業式が行われた。
県立医科大学の卒業式には、医学部と看護学部の196人が臨み、菊地臣一学長から、一人ひとりに卒業証書が手渡された。
看護学部の大槻真子さんが卒業生を代表し、「患者に寄り添い温かみのある医療を提供できるよう精進する」と誓った。

*宮城県で研修医となる卒業生は
「勉強はもちろんだが、しっかりと個人個人と向き合える医師になりたいと思う」

*いわき市で研修医となる卒業生は
「地元のいわきに帰るので、地元の医療を考える良い機会だと思うので(研修医としての)2年間頑張りたいと思う」
医学部の卒業生110人のうち、ほぼ半数の57人が、県内の医療機関で研修医として経験を積む。



http://www.medwatch.jp/?p=12943
2018年度改定に向け、看護必要度における内科系疾患の評価充実など8項目を要望―日病協
2017年3月24日|2018同時改定 MedWatch

 2018年度の次期診療報酬改定に向けて、▼重症度、医療・看護必要度における内科系疾患の評価充実▼特定入院料における高額薬剤などの出来高化▼DPCの重症度係数などの妥当性確保―など8項目を要望していく―。

 日本病院団体協議会の原澤茂副議長(全国公私病院連盟常務理事)は、日病協の診療報酬実務者会議でこういった議論を進めていることを24日の定例記者会見で明らかにしました。早ければ4月中に文案を整え、厚生労働省に提出することになります。

ここがポイント!
1 4月中にも第一弾の要望、10-11月に具体的な第二弾の要望
2 診療報酬と病床機能とを結びつけるのはナンセンス

4月中にも第一弾の要望、10-11月に具体的な第二弾の要望

 日病協は、全日本病院協会や全国公私病院連盟、日本病院会など13の病院で構成される協議会で、主に診療報酬に関する要望活動を行うために、各病院団体の足並みを揃える議論を定期的に行っています。2018年度には診療報酬と介護報酬の同時改定が行われるため、▼4-5月頃に総論的な第一弾の要望▼10-11月頃に具体的な第二弾の要望―を行うことがすでに固められていました(関連記事はこちら)。

 今般、原澤副議長は第一弾として次の8項目を要望する方針が固まったことを発表しました。

(1)入院基本料の評価基準見直しと、病棟群単位の入院基本料届け出の改善

(2)重症度、医療・看護必要度の評価における「内科系疾患」の評価充実

(3)DPCにおける重症度係数の妥当性確保と、他の係数の適切な評価

(4)療養病床の方向性の早期決定と、医療区分の見直し

(5)精神疾患患者の高齢化への対応

(6)特定入院料における包括範囲の見直し

(7)診療報酬の簡素化

(8)ICT推進に向けた診療報酬上の適切な評価


 このうち(1)の前段は、現在の「専ら看護配置に応じて設定されている」入院基本料について、他にも評価の軸を検討すべきとの要望です。具体的な評価項目は10-11月に予定される第二弾要望に盛り込まれる見込みですが、例えば「患者の重症度」や「診療内容」などが考えられそうです。また(1)の後段の病棟群単位の入院基本料については、従前から日病協が主張している「恒久化」などを改めて求めていくことになりそうです。現在の「病棟群」は、7対1から10対1に移行するにあたってのワンクッションという位置づけですが、より自由度の高い仕組みの是非が次期改定に向けて議論される見込みです。

 また(6)は、特定入院で包括評価されている「高額薬剤」や「治療に不可欠な項目」について、出来高算定の可能性を探ってほしいとの要望です。後者の「治療に不可欠な項目」に具体例について、原澤副議長は「第二弾要望に向けて詰めていく」と説明するにとどめています。

 さらに(8)は、例えば遠隔診療におけるICT活用の評価なども議論されていますが、よりベーシックなテーマとして「電子カルテ」などの更新・保守費用があると原澤副議長は指摘。「何らかの対応を検討すべき」と要望していく構えです。

 日病協では「消費税率8%の中では控除対象外消費税(診療報酬で補填が不十分なために生じている、いわゆる損税)と、人件費の高騰で病院経営は非常に厳しい状況にある」とし、上記8項目について詳細な文案を整え、早ければ4月中に厚労省保険局医療課に提出することになります。

診療報酬と病床機能とを結びつけるのはナンセンス

 また24日の記者会見では、神野正博(全日本病院協会副会長)から、最近の中央社会保険医療協議会などの議論に対する日病協の見解も発表されました。

 とくに、15日の中医協総会で行われた入院基本料をめぐる議論について、「現在の入院基本料をもって『7対1は急性期』『15対1は回復期』など、地域医療構想や病床機能報告の機能と結び付けようとしている点がナンセンスである」との見解で病院団体が一致したことを神野議長は説明(関連記事はこちら)。

 また「これからは中小病院が24時間対応の医療提供や看取りを担う。このため医療機関からの訪問看護の報酬水準と、訪問看護ステーションの報酬推進との乖離を埋めていく必要がある」との見解でも病院団体が一致しています(関連記事はこちら)。

  

https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0324/san_170324_2186927101.html
【横浜患者殺害】捜査本部設置から半年 大口病院、常勤わずか3人に 県警6646人投入し捜査続く
産経新聞3月24日(金)13時5分

 横浜市神奈川区の「大口病院」で点滴を受けた男性入院患者2人が中毒死した連続殺人事件は、県警が昨年9月に神奈川署に捜査本部を設置してから23日で半年が過ぎた。病院は昨年12月に入院病棟を閉鎖。現在は一部の外来診療を受け付けるのみで、職員もほとんどが退職した。捜査本部は病院関係者が事件に関与した疑いがあるとみているが、捜査はすでに長期化。聞き込みなど地道な捜査が続く。(岩崎雅子、河野光汰)
退職者続出
 「事件以降、医師や看護師らがどんどん辞めている。病院として再開するのは、もう難しいのではないか」。自身もかつて同病院に勤務していた元職員は、状況をこう打ち明ける。
 同病院は昨年10月から、過去に受診歴がある外来患者のみ診療を再開。新規の入院患者の受け入れは中止し、事件前から入院していた患者には転院をすすめてきた。昨年12月に全員の転院が完了すると、入院病棟も閉鎖し、外来診療についても内科とリハビリテーション科は受け付けをやめた。現在稼働しているのは、小児科と整形外科だけという状況だ。
 関係者によると、入院病棟の閉鎖に伴い、医師や看護師らが次々と退職。病院長や看護部長らも辞め、事件当時で56人いた医療職員は、現在常勤では3人にまで減少した。
 同病院の担当弁護士は「患者さんに対し、できる範囲の対応を行おうと努力を続けている。地域のために病院を存続させたいという意志は強い」と話す。

1600人から
 捜査が長期化した原因は、物証の乏しさだ。
 事件の被害者である八巻信雄さん(88)、西川惣蔵さん(88)はいずれも4階に入院。点滴に注射器のようなもので界面活性剤を混入され、中毒死したとみられる。
 2人に投与された点滴は、最初に犠牲になった西川さんの点滴が始まった昨年9月18日の前日、一度に4階のナースステーションに運び込まれた。
 そのため捜査本部はこの約1日の病院内の出入りに注目。一方、ステーションは無施錠で、袋に誰でも触れる状態だったことで、仮に指紋などが検出されても、有力な証拠とはいえなくなっている。院内には当時、防犯カメラも設置されていなかった。
 捜査本部はこれまでに、延べ6646人の捜査員を投入。院内から押収した点滴袋や注射器などの鑑定のほか、病院職員や出入り業者など1600人以上に聞き込みを行うなど、地道な捜査が続く。

最終報告書も
 同病院では事件前、看護師のエプロンが切り裂かれるなどのトラブルが相次いでいた。
 事件発生前の昨年7〜8月、病院を管轄する横浜市には、病院関係者を名乗る人物からトラブルを伝えるメールや電話が計4件寄せられていたが、市は「警察への連絡は病院がするべき」と判断。関係機関に一切連絡せず、事件発生直前の同9月の定期立ち入り検査まで、何も対応しなかった。
 市の対応を検証する第三者委員会は今月15日、情報提供メールへの対処について「消極的で不適切」とする報告書案をまとめた。最終報告書の提出を受け、市は今後、対応指針を策定する方針だ。
 入院先の病院で患者が相次いで殺害されるという特異な事件。同病院では事件後、防犯カメラ設置や薬剤管理の厳重化なども一時進められたが、一方で医療現場からは、「命を守るべき施設で犯罪を念頭に置いた危機管理を行っては、経済的にも人員的にも手が回らなくなる」との声も上がっている。

 事件に関する情報提供は、神奈川署捜査本部=(電)045・441・0110。

 ■大口病院連続殺人事件 横浜市神奈川区大口通の大口病院で点滴を受けていた西川惣蔵さんと八巻信雄さんが点滴に薬品を混入され、平成28年9月18日と20日に相次いで中毒死した事件。薬品は、院内で医療機器の消毒などに使われていた「ヂアミトール」という殺菌剤とみられており、何者かが注射器のようなもので点滴に注入した可能性が高い。八巻さんの死後、点滴が泡立っていることを不審に思った病院側が県警に連絡。県警は9月23日、殺人事件と断定して神奈川署に捜査本部を設置した。犯行手口などから、内部事情に詳しい病院関係者が関与した疑いがあるとみている。



https://www.m3.com/news/general/514342
「約10人から20本強購入」 偽造C肝炎薬仕入れた社長
2017年3月24日 (金) 共同通信社

 C型肝炎治療薬「ハーボニー」の偽造品を仕入れた東京都千代田区の卸売業者「エール薬品」の男性社長(78)が23日、都内で初めて記者会見し「昨年5月ごろから取引し、10人くらいの男女から20本強買った。偽物を買ってしまい深く反省している」と謝罪した。

 社長によると、昨年5月ごろから電話で購入を持ち掛けられ、毎月1~2本を仕入れるようになった。今年1月には2回に分けて7本程度を購入。約10人が入れ替わりで持ち込み「ほとんどが中高年の男だったが、女もいた」と述べた。

 正規のハーボニーの薬価は28錠入りのボトル1本で約153万円だが、約7割の100万円前後で購入。伝票には架空の会社名を記入した。

 持ち込んだ人物の身元確認をしなかったことは「高額な薬なので業界の人だと思った。(販売先に仕入れ先を明かさない)秘密厳守をうたっていたので、名前を聞けなかったというところもある」と説明した。

 偽造品は1月以降、奈良県内の薬局チェーンや東京都内にある複数の卸売業者の在庫から計15本が見つかり、自治体の調査でエール薬品を含む流通ルートも判明。東京都と大阪府、奈良県などは流通に関わった業者や薬局チェーンに、医薬品医療機器法に基づく改善措置命令を出した。

 エール薬品は2月に東京都に届けを出し、現在は営業を休止している。



https://www.m3.com/news/general/514327
健康相談応需スキルの認定制度をスタート
2017年3月24日 (金) 薬局新聞

健康相談応需スキルの認定制度をスタート 現場対応力の底上げと生活者のヘルスリテラシー向上目指す

 日本薬業研修センターは生活者のヘルスリテラシー向上を目的としたコンシェルジュマスター制度を今春スタートする。日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)が先ごろ策定した次世代ドラッグストアビジョン(前号既報)に沿い、関連団体の日本ヘルスケア協会と準備を進めているもので、薬局やドラッグストア(DgS)に勤務する薬剤師・登録販売者といった専門家の資質強化において、健康に関する悩み解決や正しい商品選択を促す展開を目指す。

 コンシェルジュマスター(CM)制度は店頭に従事する専門家を対象とした会員向けコンシェルジュ研修と、一般生活者向けの情報提供からなる。会員向け研修では健康相談窓口としての基礎知識や書籍、関連データなどの資料を通じ、生活者の悩みを解決する方法の提案を行うためのカリキュラムを実施。修得状況に応じて付与されるポイントが一定数に達すると、ヘルスケア協会がCMとして認定し、JACDSが次世代ビジョンで今後のDgSの中核に据える『健康サポートドラッグ』の機能発揮を支える人材育成を推進する。

 具体的な研修内容は、カテゴリーを分解した健康テーマに基づく(1)基礎知識(2)提供される資料の見方(3)説明の仕方(4)地域関係者・施設などの地域情報のまとめ方などで構成し、店頭で解決できない場合に地域の他の専門家や施設などを紹介するための準備や手順なども身に着ける。日本ヘルスケア協会によるCM認定にはランクを設けることで、個々のスキルアップ意識やステータス、勤務評価に働きかける。

 一方、生活者向けについては3月をめどにWEBページを立ち上げ、薬の正しい服用方法や健康維持、介護予防に役立つ体操・運動など、有識者やメーカー担当者などの監修による幅広いコンテンツの提供を予定しており、薬局・DgSでのCM輩出と連動させることで社会的なヘルスリテラシー向上に寄与していく計画にある。



  1. 2017/03/25(土) 05:53:56|
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3月23日 

https://www.m3.com/news/general/513978
医師の残業規制は5年猶予 労働環境改善急ぐ 働き方改革で政府
2017年3月23日 (木) 共同通信社

 政府は22日、働き方改革の焦点となっている罰則付きの残業規制について、厳しい労働環境になりがちな病院勤務の医師への適用を法律の施行から5年後に遅らせる検討に入った。医師は患者の数や診療時間などの業務量を自分で調整しにくいため、建設業や自動車の運転業務と同様に適用までの猶予期間を設け、その間に労働時間の短縮など勤務環境の改善を急ぐ。

 政府は関係団体などと最終調整しており、来週取りまとめる実行計画に盛り込むことを目指す。

 医師は、救急患者への緊急対応や手術などで勤務時間が長くなりやすい。また、法律で「医師は正当な理由がなければ診療の求めを拒んではならない」との義務が課されており、医師が病気や不在時以外は急患を断れないという特殊性がある。

 働き方改革では、残業時間の上限規制を罰則付きに厳格化する方針。医師が1人しかいない山間部の診療所などでは、患者を診察しきれなくなる可能性がある。日本医師会や病院団体は「義務に応えられず、地域医療に混乱を来す恐れがある」として、医師を例外とするよう求めていた。

 現在の仕組みでは、医師は残業規制の対象だが、現場では規制を超えた長時間労働が常態化している。総務省の2012年の調査では、週の労働時間が60時間超の労働者は全体の14・0%。職種別にみると医師が41・8%を占め、自動車運転手(39・9%)よりも長時間労働の割合が高かった。

 ※残業時間の上限規制

 政府による働き方改革の柱の一つ。長時間労働を抑制するため罰則付きの残業の上限時間を設け、労働基準法を改正して規制を強化する。企業が労働者に残業させる場合、労使協定(三六協定)を結んで上限時間を決める必要がある。現在の「月45時間、年360時間」を目安から原則に格上げし、繁忙期に限って年6回まで上限を超える残業を特例で認める。その場合でも上限は単月で100時間未満、2~6カ月続くなら平均80時間以内とする。特例分を含め、残業は年720時間以内に収める。導入から5年後に見直す予定。



https://www.m3.com/news/general/514070
日本の科学研究は「失速」 論文数、5年で8%減少
2017年3月23日 (木) 共同通信社

 英科学誌ネイチャーは23日、日本の著者による論文数が過去5年間で8%減少し、日本の科学研究は失速していると発表した。日本政府が研究開発への支出を手控えた状況が反映されたという。

 同誌は「日本は長年にわたって世界の第一線で活躍してきた。だが2001年以降、科学への投資が停滞しており、高品質の研究を生み出す能力に悪影響が現れている」と指摘している。

 自然科学系の学術誌68誌に掲載された論文の著者が、どの国出身で、どんな研究機関に所属しているかをまとめたデータベースを使って調べた。

 その結果、12年から16年の5年間で、中国の論文数が48%、英国の論文数が17%伸びた一方で、日本は8%減少したことが判明した。米国も6%減った。

 外部の専門家が事前に内容をチェックする「査読」を受けた論文については、世界では過去10年間で80%増加したのに対し、日本は14%しか増えていなかった。

 研究開発への支出額は、ドイツや中国、韓国などが大幅に増やす中、日本は01年以降、ほぼ横ばいだった。

 同誌は、16年にノーベル医学生理学賞を受賞した大隅良典(おおすみ・よしのり)・東京工業大栄誉教授の成果にも言及。若い研究者の待遇改善が重要だと指摘した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/514078
シリーズ 真価問われる専門医改革
新専門医制度の「運用細則」、引き続き意見募集
日本専門医機構、社員総会には諮らず

2017年3月23日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本専門医機構は3月23日、社員総会を開催したが、予定していた「専門医制度新整備指針」の運用細則は審議事項から外れた。去る3月17日に開催された同機構理事会で運用細則を了承、社員総会に諮り、了承を得た後、パブリックコメントの意見などを踏まえ、正式決定する予定だった(『新専門医制、8月から専攻医の募集開始を予定』を参照)。

 社員総会後、日本専門医機構理事長の吉村博邦氏は、社員総会に諮らなかった理由について、「現在、機構のホームページ上で、広く意見を募集しているため」と説明した。パブリックコメントは、3月21日から開始した(同機構ホームページはこちら)。その結果を踏まえ、運用細則を見直す必要があるか否かを検討するほか、並行して関係者への説明を進める方針と見られる。見直す場合には、次回4月の理事会等で再度審議することになる見通し。8月から専攻医の募集開始の予定だったが、「8月以降から開始」(吉村理事長)となり、今後のスケジュールが多少遅れることも想定される。

 社員総会は、同機構の社員23人で構成。日本医師会、日本医学会連合、全国医学部長病院長会議、四病院団体協議会、日本がん治療認定医機構のほか、18の基本領域学会の各代表がメンバー。23日の社員総会では、2017年度の事業計画案と予算案を審議し了承、30分弱で終了した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/514114
シリーズ 奈良・勾留医師死亡事件
「想定の範囲内、検察審査会が勝負」
奈良県警が書類送検、不起訴のシナリオ予想

2017年3月23日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 奈良県の山本病院に勤務していた男性医師(当時54歳)が、2010年に奈良県警桜井署での勾留中に死亡、岩手医科大学法医学講座教授の出羽厚二氏が、奈良県警察本部に特別公務員暴行陵虐致死容疑で刑事告発した事件で、奈良県警は3月23日、奈良地検に書類を送付した。出羽氏が指摘する勾留中の暴行は認められなかったとの内容と見られる(事件の詳細は、『勾留中の男性医師死亡、法医が刑事告発したわけ』を参照)。

 出羽氏は、「恐らく奈良県警は、形通りの捜査しか実施しなかったのだろう。予想通りの結果」と受け止め、代理人弁護士の小泉哲二氏も、「想定通り。最初から検察審査会が勝負だと考えていた」とコメント。両氏が想定の範囲内とするのは、奈良県警の事件を奈良県警という身内が捜査する構図になっているからだ。「奈良地検でも、不起訴処分になると見ているおり、検察審査会に申し立てを行い、審査を求める方針」(小泉弁護士)。

 出羽氏の告発状が受理されたのは、2016年11月24日。その後、出羽氏は12月26日と27日、小泉氏は今年1月12日に、事情聴取を受けていた。



https://www.m3.com/news/general/514117
【滋賀】野洲市:病院建設計画 元代表監査委員、適正な審議求め全市議に要望書
2017年3月23日 (木) 毎日新聞社

 野洲市の元代表監査委員で税理士の山川晋氏(65)は21日、市が計画するJR野洲駅前の市立病院建設について、適正な審議を求める要望書を全市議19人に郵送したと発表した。

 駅前建設に反対する市民団体と連名で、開院8年目から黒字になるとする市の収支計画を「あまりに楽観的で問題が多い」と批判。市の見込み通りに進まず、市民負担が増大する結果となれば、病院関連議案に賛成した市議や市長に損害賠償請求をする考えを明記している。山川氏は取材に対し「計画に疑問を呈する公開質問状を3度にわたり市に提出しているが、納得できる回答が得られていない」と話した。【村瀬優子】



https://www.m3.com/news/general/514116
【兵庫】県包括外部監査:県立病院「実質債務超過」 「尼崎」赤字74億円 15年度
2017年3月23日 (木) 毎日新聞社/兵庫

 2016年度の県包括外部監査結果が22日、県議会などに報告され、県の病院事業会計について、15年度末で91億円の実質的な債務超過状態と指摘された。病院運営に支障はないものの、極めて厳しい財政状態が浮かび上がった。2015年7月に開業した尼崎総合医療センターも開業初年度に大幅赤字を計上するなど、当初の収支計画の甘さも指摘した。

 包括外部監査は毎年あり、16年度は病院局が対象。坂井浩史公認会計士が監査人を務めた。

 県内の県立病院数は13(うち3病院は指定管理者が運営)で新潟県と並んで全国2位。県が運営する10病院では6病院は15年度決算で収益が赤字になっている。全体では15年度末の累積損失は225億円に上る。包括外部監査では、負債扱いになる退職給付引当金が15年間で分割計上されていることに注目。会計基準では容認された取り扱いだが、一括して計上すると負債が163億円増え債務超過になると指摘した。

 県立病院で進行する建て替えや統合再編では、病院の損益予測の甘さも指摘された。尼崎総合医療センターは、新行革プランでは15年度は黒字になるはずだったが、決算では74億円の赤字になった。収益の向上策として、高額医療機器や保守管理契約を複数の県立病院で一括して行うことなどを挙げた。【井上元宏】

〔阪神版〕



https://www.m3.com/news/general/514080
南魚沼市:国立法人や県と協定 市民の便採取、研究 /新潟
2017年3月23日 (木) 毎日新聞 /新潟

 南魚沼市は22日、県と国立研究開発法人「医薬基盤・健康・栄養研究所」(大阪府茨木市)との3者で「研究連携に関する包括協定」を締結した。市民が提供する便(腸内細菌)を同研究所で調査・研究し、食や生活習慣と、生活習慣病の発症との関係を調べる。

 南魚沼市浦佐の池田記念美術館で開かれた締結式には、林茂男市長、米山隆一知事、米田悦啓・同研究所理事長が出席。魚沼圏域はがん検診の受診率が県内上位で、住民理解が得られやすいとみられるほか、がんの標準化死亡比が男女とも県内で最も低く、食や生活習慣に何らかの要因があることが予想されることから、協定締結に至った。

 対象は、特定健診や人間ドックの受診者で、2017年度からサンプル採取を始め、食事内容や生活習慣を聞き取る。サンプル採取は20~70代の男女計600人を予定している。米田理事長は「南魚沼市民の協力が、県民、国民の健康増進につながる」と期待を寄せた。【板鼻幸雄】



http://mainichi.jp/articles/20170323/ddl/k24/040/328000c
紀南病院
病床数「維持したい」 御浜町長、議会で答弁 県が削減案 /三重

毎日新聞2017年3月23日 三重県〔伊賀版〕

 御浜町の大畑覚町長は22日の町議会で、2025年の県地域医療構想最終案で東紀州の病床数が3割以上削減される見込みの中、紀南地域唯一の総合病院、紀南病院(阿田和)の病床数は「維持したい」と述べた。

 世古正議員(共産)の一般質問に答えた。東紀州の病床は870から561に削減される見込み。紀南病院は熊野、御浜、紀宝3市町運営の公立病院で244床。尾鷲、紀北2市町を加えた東紀州の高齢化が進む中、医師の確保や病床数の維持が課題となっている。

 世古議員は昨年7月行われた鈴木英敬知事と大畑町長との対談で、知事から紀南病院は現行の病床数を確保するとの発言があったことを指摘。「医療構想との乖離(かいり)をどう考えているのか。構想では一方で在宅医療の充実を求めている」と質問した。

 これに対し、紀南病院管理者でもある大畑町長は「高齢者人口が減らない限り、医療人口は減らない」と述べ、病床数削減は「知事が(維持を)命ずれば従わざるを得ないと思う。在宅医療は充実に、医師の確保にも努める」と考えを示した。

 この後、町議会は追加議案1件を含む15件を原案通り可決して閉会した。【汐崎信之】



https://www.m3.com/news/general/514075
取り調べ、暴行認められず 奈良、法医告発の捜査終結
2017年3月23日 (木) 共同通信社

 奈良県警桜井署で2010年2月、勾留中の男性医師=当時(54)=が死亡したのは取り調べ中の暴行が原因として、特別公務員暴行陵虐致死容疑での告発を受けて調べていた県警捜査1課は23日、「暴行は認められなかった」として奈良地検に書類を送付し、捜査を終結した。

 遺族の依頼で遺体の鑑定書を調べた岩手医大の出羽厚二(でわ・こうじ)教授(法医学)が昨年11月、「下肢に広範囲の皮下出血があり、暴行による打撲で生じた可能性が高い」として奈良県警に告発していた。

 医師は10年2月、手術ミスを巡る業務上過失致死容疑で逮捕され、勾留中に桜井署で死亡。当時の司法解剖で死因は急性心筋梗塞と判断された。



https://www.m3.com/news/general/513750
中津市民病院 560万円賠償 患者と示談 外科手術で説明ミス
2017年3月23日 (木) 毎日新聞社 /大分

 中津市は、同市民病院(同市下池永)が2015年9月に行った外科手術で起きた機能障害を巡り、患者への事前説明が不足するミスがあったとして、560万円の賠償金を支払うと明らかにした。3月市議会に支払いの議案を提出しており、可決される見込み。

 市民病院によると、患者は60代女性。左頸部の神経に腫瘍があったため切除手術をした後、左腕が肩までしか上がらなくなるなどの障害が起きた。他の病院で1年以上リハビリをしたが、回復しなかった。

 病院は手術前、女性側に「神経を一部切断するので、しびれや痛みが発生する可能性はある」と説明。しかしここまでの障害が起きる可能性には言及していなかったという。是永大輔院長は「説明が不十分だった。反省しています」とコメントした。

 同病院を巡る医療ミスでは、07年に救急外来で来た男性に誤診に基づく治療をし、男性が死亡。遺族に賠償金約3400万円を支払った。【大漉実知朗】



http://www.huffingtonpost.jp/mareyuki-endo/yoshimura-new-system_b_15557006.html
吉村理事長は新専門医制度施行を延期すべき
2017年03月23日 15時27分 JST ハフィントンポスト
 
 日本専門医機構が新専門医制度の平成30年度(平成29年4月)施行を強行しようとしている。3月15日に厚労省説明会があり、17日の理事会では「パブコメを集めたのち23日の社員総会で最終決定」することが決まったという。
 しかしパブコメ募集開始はなんと21日の夜であった。ほぼ一日で細則を読み込み、コメントを書き込めとは、随分と人を喰った話と言わざるを得ない。パブコメなど端から無視するスタンスだったのか、と邪推されても仕方のない対応だ。
吉村理事長は、理事会後の記者会見で、新専門医制度に対する理解が十分でない現状があるとし、専門医制度をめぐる歴史的経緯、制度の意義、新制度の概要などについて、パワーポイントを使用して説明(m3 comの記事(1))したそうだ。
 この吉村氏の「新専門医制度に対する理解が十分でない」という発言も真意が伝わってこない。
対象者は一般市民なのか?だとしたら、あらゆるメディアに対し、誠心誠意この制度の仕組みを丁寧に説明してくるべきだったろう。
 たまに記者会見を開き、web 上に都合のいい文言を載せるだけの「情報公開」など論外である。

 ただ、文脈からの推測だが、「理解が不十分な」者とは、現場の医師を指しているように思える。そしてむしろ「理解が深いがために、制度に反対をしている医師」を念頭においている可能性が高い。
 しかしながら「理解不足」の医師がいるのであれば、「理解」して貰うための説明責任がある筈だ。
 幸い、説明に用いた吉村氏の資料は厚労省のホームページで閲覧できる。作成には相当な努力の跡が見られ、また吉村氏は懇切丁寧に説明した事であろう。ところが資料を読み込むと、あちこちに綻びや、未解決の重大な問題が垣間見えてくる。
一例として「専門医の研修と地域医療について」と題されたスライド39をあげたい。
 まず19の基本領域に加え、内科、外科のサブスペ領域も合わせた数は34領域、一方、後期研修に進む医師は年間8500人とある。
 その後の論考がなんともお粗末だ。後期研修医を各領域均等割り(!)すると1領域あたり250人になる。それを都道府県に均等に割振ると、各自治体あたり一領域5.2人になるという。当たり前である。小学生の算数だ。これで地域医療問題について何を言いたいのか?
 その次に、各領域250人の後期研修医を、都道府県の人口比で配分すれば東京都25人、人口百万人の県2人、になると大真面目に(多分)書いている。
 このような数字をあげる感覚の鈍さには驚かざるを得ない。
 つまり、「人口57万人の鳥取県は各領域1.3人ずつの後期研修医しかとれない」という話を平然としている、ということなのだ。
この説明スライドを素直に読むと、鳥取県には例えば産婦人科、整形外科、小児科、精神科といった重要な診療科の3-5年目研修医が学年ごとにたった「1.3人」しかいない時代が来てしまう。
 果たして鳥取大の教授達は3-5年目の医師が医局に3-4人しかいないという事態を受け止められるのか?逆に、大学教授達もある意味、騙されてきたともいえる。
 それはそれとして、現場やその地方の状況を知らない人間が、机の上の数勘定で専攻医数を決めるとこのような噴飯物の「専門医の研修と地域医療について」とのスライドが出来上がる。
 さらに、図らずも「医師の計画配置、強制配置」を企んでいる腹の中までみせてしまった、ということだ。
 吉村氏の資料を読み込み、この制度や地方医療問題に対する機構の議論が如何に杜撰であるかが、一層深く「理解」できた。確かに自分は「理解不足」だったのだろう。
 それにしてもこの制度は問題がありすぎる。施行されたら最後、日本医療は大混乱に陥るだろう。吉村氏に願う。今一度、制度を白紙に戻し、多様性のある自由度の高い新専門医制度の設計を、現場や若手医師を入れて議論をするべきだ。

(1)https://www.m3.com/news/iryoishin/512746
(2)http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000155449.html

 この拙文を読んで下さったみなさま方、ありがとうございました。
 実は、新専門医29年度施行反対署名サイトがございます(3)。要望書の内容や、呼びかけ人に首をかしげてしまう方もいらっしゃるかもしれません。ただ、制度が始まると取り返しがつかないことになると思います。
 小事にこだわり大事を損なうことがないよう、ぜひ、署名をお願いいたします!
 多数のみなさまのご協力が必要なのです!よろしくお願いします。

(3)新専門医29年度施行反対署名サイト
https://www.change.org/p/stopsinsenmoni-excite-co-jp-%E6%96%B0%E5%B0%82%E9%96%80%E5%8C%BB%E5%88%B6%E5%BA%A6-%E5%B9%B3%E6%88%9030%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E9%96%8B%E5%A7%8B%E3%81%AB%E5%8F%8D%E5%AF%BE%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99
(2017年3月23日「MRIC by 医療ガバナンス」より転載)



http://www.asahi.com/articles/ASK3R2QQTK3RUBQU007.html
千葉県の医師不足深刻、地域の発展に影響
土肥修一
2017年3月23日13時56分 朝日新聞

 千葉市内のホテルで2月下旬、千葉県内外の病院で働く初期研修医を対象にした研修会が開かれた。

医療・介護報酬の同時改定 2025年問題対応できるか

 集まった30人の研修医たちは、千葉大病院など県内の病院の医師から、肩の痛みや甲状腺の腫れといった症状、神経の反応や眼底を診察する際のコツを学んだ。

 研修会は県とNPO法人が企画し今回で2回目。県内の病院での若手医師の定着を目指す。講師の一人、生坂政臣・千葉大病院副病院長は「研修や教育に熱心な医療機関が県内に多いことをアピールすることで、少しでも多くの医師に県内に残ってほしい」と話す。

 取り組みの背景には、県内の医師不足がある。2014年の厚生労働省の調査で、県の人口10万人あたりの医師数は182.9人で、全国45位だ。県内の二次保健医療圏別でみると、例えば、県都の千葉(千葉市)が264.6人にのぼる一方、最も少ない山武長生夷隅(茂原市、東金市、山武市など)は104人と偏在も課題となっている。

 04年に導入された新たな臨床研修制度により、医学生が研修先を選べるようになると、現在、県内唯一の医学部のある千葉大の学生も卒業後、東京など県外の病院に出ていくようになった。以前は千葉大から県内の病院へ医師が派遣されていたが、それも限られるようになり、特に県東部や南部の病院に影響が及んでいる。

 千葉市内から高速道路を使って車で1時間超、茨城県との県境近くに位置する香取市の県立佐原病院。12年4月に30人いた常勤の医師が、16年4月には19人にまで減った。定年や開業により退職した医師に対し、新たな補充ができなかったのが主な理由だ。

 医師が減ったことで、診療も制限を受ける。

 産科は医師が定年退職した07年4月以降、閉じられたまま。小児科も入院ができない状況だ。さらに昨年3月で脳神経外科の常勤医もいなくなり、循環器内科は1人だけ。高齢者に多い脳梗塞(こうそく)や脳出血、心筋梗塞などの手術や入院ができず、患者は市外の病院に運ばざるを得ない。

 この結果、外来や入院の患者数は年々減少し、15年度の入院患者数は前年度比6034人減の5万2519人、外来患者数は同7358人減の11万3269人。収益は前年度から赤字が1・2億円増えて7・2億円の純損失と、経営的にも苦しい状況に陥っている。

 小林進院長は「せめて脳外科、循環器内科の医師がいれば患者さんの医療ニーズにも応えられる。労働条件を良くして、働きがいのある病院にしないと医師は集まらないが、現状ではどうしたらいいか答えがない」と漏らす。

 中核を担う県立佐原病院の医師不足は、地域全体にも大きな影響を及ぼしている。

 香取広域市町村圏事務組合消防本部の調査によると、香取市内の救急患者の半数近くが、搬送に40分前後かかる国保旭中央病院(旭市)や成田赤十字病院(成田市)など市外の病院に運ばれている。お産のできる施設は市内にはなくなり、妊娠しても市外の医療機関に通わざるを得なくなっている。

 香取郡市医師会の坂本文夫副会長は「医療が衰退すれば、若い世帯の流出にもつながり、地域全体が疲弊していってしまう。中核となる県立佐原病院の充実が不可欠だ」と指摘する。

■県、医学生を支援 成田の新設医学部に期待

 医師不足を解消するため、県は対策を打ち出している。

 2009年度から医学生に対する修学資金の貸付制度を開始。貸し付けを受けた期間の1・5倍(最長9年)、県内の病院で働くと返済が免除される。これまでに225人が制度を利用。卒業した28人中23人が県内で働いているという。

 15年度からは医師不足に悩む県内の自治体病院に医師を派遣した病院に対する助成も始めた。県医療整備課の担当者は「若い医師は都市部の病院志向が強く、一朝一夕にはいかないが、支援を通じて何とか医師不足や偏在を解消していきたい」と話す。

 今年4月には成田市に国際医療福祉大の医学部が新設され、3年後には付属病院が開院する予定。県内の医師の増加につながると期待され、県は医学部設置に総額35億円を補助する。

 一方、医学部新設の目的は「国際的な医師の育成」となっており、地域医療の充実を求める周辺地域のニーズとのズレを懸念する声もある。このため、県では同大と「地域医療への貢献」を盛り込んだ協定を結ぶことを検討している。



http://diamond.jp/articles/-/122333
治療費の高い医者が「名医」とは限らない理由
井手ゆきえ:医学ライター
2017.3.24 ダイヤモンドオンライン

同じ病気で、同じ病院に入院しても、担当医が違うと治療費はかなりばらつくようだ。治療成績が金額に比例して上がるならまだ納得できるかもしれないが、高い治療費を払ったからといって死亡率、再入院率にはほとんど影響しないというのだから頭を抱えてしまう。右肩上がりの医療費を補填しようと自己負担増や健康保険料を引き上げる前に、ぽっかり抜け落ちていた「医師個人の臨床能力」の費用対効果と価値にスポットを当てるべき時期なのかもしれない。(医学ライター 井手ゆきえ)

治療費を決定づける3要素
患者の重症度、病院、そして医師個人


 先週、米国医師会が発行する「JAMA Internal Medicine」に掲載された1本の日本人研究者による論文が、米国の医療関係者の注目を集めた。医療費高騰の背後にある治療費のばらつきには、一般に信じられてきた病院側の要因より、医師個人の診療パターンに帰する部分が大きいという結果が示されたからだ。

 治療費を決める要因は、大きく(1)患者の基礎疾患や重症度(当然、重い病気を治すにはお金がかかる)、(2)病院側の要因(MRIやCTなどの設備があるか、専門病院か否か等)、(3)医師個人の診療パターン(検査をたくさんするか、高額な薬を使うか等)の3点に分けることができる。たとえば、全く同じ患者を治療していても、大きな治療費のばらつきがあれば、その責任は(2)の病院や(3)の医師にあると考えられる。

診療パターンの違いが影響か
同じ病院で治療費に40%超の開き


 今回、ハーバード公衆衛生大学院の津川友介氏らの研究グループは、メディケア(65歳以上の高齢者がほぼ全員加入する公的医療保険制度のこと)に加盟している約5万人分(2011~2014年)のデータをもとに、内科の病気で入院した患者についてメディケアから病院および医師個人に支払われた金額(償還額)と治療成績との関係を解析した。

 原則、自由診療の米国では地域や病院単位で医療の価格が数倍も違うことがある。しかも、あらかじめ値引き分を想定した上乗せ請求が当たり前のように行われている。


つがわ・ゆうすけ/ハーバード公衆衛生大学院(医療政策管理学)研究員。東北大学医学部卒業後、聖路加国際病院、世界銀行を経て現職。ハーバード公衆衛生大学院でMPH(公衆衛生学修士号)、ハーバード大学で医療政策学のPh.D.を取得。専門は医療政策学、医療経済学。ブログ「医療政策学×医療経済学」において医療政策におけるエビデンスを発信している。


 しかし、今回の研究ではそれらの影響を排除しているため、日本と同じように統一された診療報酬制度の下で病院や医師への支払いが行われていると考えてもらっていい。

 解析にあたっては患者要因の影響を消すため、特に米国独特の医師の職種である「ホスピタリスト」2万人分のデータを使用した。ホスピタリストは入院病棟に勤務する内科医のことで、一般的にシフト勤務しており、勤務時間内に入院してくる患者を順番に担当する。患者は医師を選ぶことができず、また医師も患者を選り好みすることはできないので、一人ひとりが担当する患者の重症度や病気の内容はある程度同レベルにそろう。

 また同じく病院側の要因の影響を消すため、同じ病院に勤務する治療費の高いホスピタリストと治療費の安いホスピタリストを比較している。

 その結果、同じ病気に罹患した患者に費やされる治療費のばらつきは、病院より医師個人の診療パターンの違いによる影響が大きいことが判明した。同じ病院内ですら、最も金がかかる医師と最もリーズナブルな医師との間に40%以上の治療費格差があったのだ。

 しかも、高額な治療費を取る医師とリーズナブルな医師との間で、入院後30日以内の死亡率と再入院率を比較したところ、差は認められなかった。つまり、「お金をかけてもかけなくても結果は同じ」だったのである。こうなると一部の医師は検査や処置をイヤというほど重ねなければ、同僚と同じ治療成績を残せないのか? と勘ぐってしまう。

患者の負担増をいう前に
医療の無駄の削減を


「この結果から医療費の高騰を効果的に抑えるには、これまでのように病院側の要因に介入するだけでなく、医師個人の診療パターンに焦点を当てるべきだということが分かります。多くの検査をしたり高い薬を使っていても、それは患者さんのためになっていない可能性があります」と津川氏は指摘する。

 従来、米国では高騰する医療費を抑えようと公的医療保険、民間医療保険を問わず、支払い元が病院に厳しい基準を課し、パフォーマンスに応じた支払いを徹底してきた。

 例えば、入院後30日以内の死亡率や再入院率が明らかに高い病院に対しては改善勧告が繰り返され、改善の兆しがない場合は償還率の引き下げや支払い拒否という事態もありうる。さらに2017年からは、医師個人の診療パターンや治療成績を評価し、それによって支払額が増減する仕組みも導入された。今回の結果は、その流れを後押しするもので、今後は医師個人の「腕」を評価する基準作りが進むだろう。

 さて、破綻寸前とはいえ皆保険制度下にある日本はどうだろう。米国民ほど痛切ではないが、日本でも医療費負担が家計を圧迫している。津川氏は「今、日本でも高齢者の自己負担額の見直しや健康保険料の増額が議論されていますが、今回の結果は医師の診療パターン次第でアウトカムを損なわず医療費の無駄を減らせる可能性を示唆しています。国民の負担増をいう以前に、かぜに抗生剤を処方すると言った医療の無駄を減らすことが先決だと思います。」という。

 とはいえ、日本ではようやく昨年4月から、日本版HTA(医療技術評価)が試行導入され医薬品と医療機器の費用対効果に関する評価が始まったばかり。診療プロセスの費用対効果や医師個人の診療パターンの評価なんて何年先になるかわからない。関連団体の猛反発は必至だろうし……。

 とりあえず、個人的に医療の無駄を削減するには、目の前の医師とコミュニケーションをとり、検査や投薬の目的をしっかり聞き取ること。「入院したついでだから、あれもこれも検査しておきましょうか」なんて甘言にノッてしまうと、お財布にも健康にも悪い可能性がある。



https://www.m3.com/news/iryoishin/513756
「医の倫理」こそ、医師の原点 - 横倉義武・日医会長に聞く◆Vol.1
不祥事、「えせ医療」には警告が必要
2017年3月23日 (木) 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

 「医師の規律」「医の倫理」「社会的共通資本としての医療」――。
横倉義武・日本医師会会長が最近の講演でよく使用する言葉だ。日常診療の実践、あるいは臨床研究の不正など最近報道される不祥事を防ぐために、個々の医師に求められる基本姿勢、考え方とも言える。高齢社会かつ価値観が多様な社会で、医療制度の在り方を検討していく上で、医師の専門職集団の拠り所でもある。
 改めて横倉会長にこれらの言葉に込めた思いなどをお聞きした(2017年3月15日にインタビュー。計2回の連載)。

――今、医療界では、臨床研究の不正、精神保健指定医の不正取得問題などの不祥事が相次ぐ一方、生殖医療などの先進医療、終末期医療などの生命倫理の面でも難しさを伴い、さまざまな局面で「医師の規律」が問われる時代になっています。「最適使用推進ガイドライン」の遵守が求められる高額薬剤の問題に代表されるように、適正な保険診療実践に当たっても、「医の倫理」が原点になると考えられます。先生は2月のある講演で、「医師の規律」との言葉を用いられていましたが、現状をどう見ておられるのでしょうか。

 医師という職業の第一の役割は、人間の生命と健康を守ることにあります。その実践のために、患者さんのプライバシーに踏み込むことも許されているなど、医師の役割には特殊な点があり、それ故、「ヒポクラテスの誓い」でも強く求められていることから分かるように、しっかりとした倫理観、道徳観を持つことを常に意識しなければいけません。

横倉義武会長は、医師には、高い倫理観が求められ、医学生の時代から教育していく必要性を説く。

 日本医師会の歴史を振り返ると、医師全体を束ねる組織として、「医の倫理」の重要性を強く主張してきた経緯があります。日本医師会では、1951年に「醫師の倫理」を定め、その総則において、医師は聖職たるべきもので、医師の行為の根本は仁術であると記されています。また、2000年には「医の倫理綱領」を定め、医師は人類愛を基に全ての人に奉仕するものとして、基本理念と言える6項目を定めましたが、その理念は当初から変わっていません(文末に掲載)。「医師会は、医療政策、経済や経営のことばかり考えている組織ではないか」という指摘を聞くことがありますが、医師会の本質は、プロフェッションとしての「医の倫理」の啓発にあると考えています。

 社会保障の在り方を考える際にも、求められるのは、「医の倫理」です。唐澤祥人先生が会長を務められた2006年頃から、日本医師会は社会保障の基本的な考えとして、宇沢弘文先生の考え方や言葉を引用するようになっています。宇沢先生の主張である「社会的共通資本としての医療制度」は、「医療を経済に合わせるのではなく、経済を医療に合わせるべき」という考え方が基本です。医療は、官僚統制ではなく、医療の専門職集団に任せるべきとも言われ、同時に医師は、医療に関する職業的倫理規律に反する行為をしてはならないとも述べています。その前提をよく理解した上で「社会的共通資本としての医療制度」を主張しないことには、社会に受け入れられることは難しいでしょう。

 しかしながら最近、少し一線を踏み外した問題が起きているのは残念なことです。「医の倫理」を意識していない行動が見られるということだと思います。何らかの問題が生じた場合には、医師会として常に警告を発していく必要があります。

 さらに昨今報道される医学生や研修医の女性に対する不祥事は、「医の倫理」以前の問題です。医師を目指す人には、より高い倫理観が求められ、医学生の時代からしっかりと教育していくことが必要でしょう。

 今の医学部は、カリキュラム的に学ぶべきことが非常に多く、「医の倫理」などの教育がおろそかになりがちです。都道府県の医師会の多くは、地元の医学部・医科大学で、医学生向けの講義の時間を持っており、私も福岡県医師会長だった時代、福岡県内の4大学で講義を担当させていただきました。その時に一番話していたのは、やはり「医の倫理」の問題です。

――先生ご自身、長年臨床医として医療に携われてきた中で、「医の倫理」が問われる場面は増えているとお考えですか。またその難しさは変わっているのでしょうか。

 急速な医学・医療の進歩、社会状況の変化とともに、守るべき倫理や規範は変遷しています。日本医師会は、2004年に「医師の職業倫理指針」を刊行しましたが、2014年6月から会内の「会員の倫理・資質向上委員会」で検討を進め、昨年10月に第3版を刊行しました。

――最近、例えば、癌治療において、エビデンスが確かでない治療法を推奨する医師も見受けられます。

 エビデンスがない医療を提供することは、非常に問題であることは言うまでもありません。「医の倫理綱領」の注釈で第一に掲げている「医療の目的」の中でも、エビデンスに基づく医療の実践を求めており、「医療は医(科)学の実践であり、医(科)学に基づいたものでなければならず、近年、根拠に基づく医療(EBM)が強調されている。医師は医学的な根拠のない医療、特にいわゆる、えせ医療(quack medicine)に手を貸すことを厳に慎むべきである」と明記しています。

日本医師会「医の倫理綱領」
 医学および医療は、病める人の治療はもとより、人びとの健康の維持もしくは増進を図るもので、医師は責任の重大性を認識し、人類愛を基にすべての人に奉仕するものである。
1 .医師は生涯学習の精神を保ち、つねに医学の知識と技術の習得に努めるとともに、その進歩・発展に尽くす。
2 .医師はこの職業の尊厳と責任を自覚し、教養を深め、人格を高めるように心掛ける。
3 .医師は医療を受ける人びとの人格を尊重し、やさしい心で接するとともに、医療内容についてよく説明し、信頼を得るように努める。
4 .医師は互いに尊敬し、医療関係者と協力して医療に尽くす。
5 .医師は医療の公共性を重んじ、医療を通じて社会の発展に尽くすとともに、法規範の遵守および法秩序の形成に努める。
6 .医師は医業にあたって営利を目的としない。
在宅への円滑な移行支援のための訪問看護の提供体制を整備する観点から、訪問看護ステーションの事業規模の拡大や、病院・診療所が行う在宅支援の拡大や人材育成を進めるための方策について、どのように考えるか。
・多様なニーズに柔軟に対応するために、訪問看護と他のサービスを組み合わせた複合型のサービス提供を推進することについて、どのように考えるか。
・患者・家族が安心して在宅での療養生活を送るための訪問看護の24 時間対応や急変時対応について、どのように考えるか。
・ 末期の悪性腫瘍等の患者以外の介護サービス利用者の看取り期において、容体変化の不安を抱える家族や介護職を支えるための医療の関与について、どのように考えるか。



  1. 2017/03/24(金) 05:50:25|
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3月22日 

https://www.m3.com/news/general/513635?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170322&mc.l=212610019&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
臨床研究法案を可決 - 附帯決議に被験者の権利規定
2017年3月22日 (水) 薬事日報

 衆議院厚生労働委員会は17日、臨床研究の実施手続きや製薬企業から受けた資金提供について契約締結や公表を義務づける「臨床研究法案」を審議し、全会一致で可決した。採決に際して、被験者保護に万全を期すこと、今後省令で定める「臨床研究実施基準」などで被験者の権利尊重を明確に規定することなど9項目の附帯決議を採択した。

 質疑では、郡和子議員(民進)が「臨床研究法案の立法に当たっては、人間の尊厳や被験者保護の確保という観点が非常に重要にもかかわらず、企業と研究者の資金の関係に強く関心が向き、検討会では一度も検討されていない」と指摘した。

 その上で、第二次世界大戦がもたらした人権侵害など「過去の系統的な反省を行うことがなければ、近視眼的な企業と研究者の不適切な金銭関係の事案のみに焦点を当てた立法になってしまうのではないか」と懸念を表明。「実施基準においてGCPと同様に、被験者の人権保護と安全性保持、研究の信頼性確保が主軸となる原則にすることをしっかり規定してもらいたい」と迫った。

 塩崎恭久厚労相は、「研究対象者の人権保護などを確保することは極めて重要なこと。今後、省令で定める実施基準において、GCPと同様、明確に規定することを検討していくべきではないか」と応じた。

 また郡議員は、特定臨床研究を審査する「認定臨床研究審査委員会」を50程度に集約する方向について、特定臨床研究数を把握せずに50の臨床研究審査委員会で審査することが現実的なのか質した。

 塩崎厚労相は、特定臨床研究の新規申請件数を年間約800件程度と見込み、全国で現在50程度の認定臨床研究審査委員会で月1~2件の実施計画の審査を想定していることを明らかにし、「新規申請が年800件程度見込まれることを考えれば、実施計画の審査が滞ることはない」との考えを示した。

 その上で、附帯決議では、臨床研究法の施行に当たり、国際人権規約の規定の趣旨を尊重し、被験者保護に万全を期すこと、実施基準などで被験者の権利尊重を明確に規定することを求めた。

 また、実施基準の策定に当たって、ICH-GCPやGMPに準拠し、臨床研究の信頼性確保に努めること、治験と臨床研究の制度区分と活用方法を明確化すると共に、承認申請資料として臨床研究データを活用できる仕組みを検討すること、特定の認定臨床研究審査委員会に審査業務が集中することにより、業務の質や公正性が損なわれないよう運営環境の整備を図り、被験者の確実な保護に努めることなどを求めた。



https://www.m3.com/news/general/513637
救急車の出動、過去最多 16年621万件、高齢化で
2017年3月22日 (水) 共同通信社

 2016年の救急車出動は621万82件で、搬送者は562万889人に上ることが21日、総務省消防庁が発表した速報値で分かった。件数、搬送者ともに前年から2.6%増え、7年連続で過去最多を更新した。高齢化に伴う急病への対応が原因。熊本、鳥取は大地震で自然災害関連の出動が急増した。

 消防庁は、緊急性の低い転院搬送では救急車を利用しないよう呼び掛けているが、効果は限られている。担当者は「隊員はさほど増えておらず、過重な負担を抱えている」と指摘。けがや病気の際に救急車を呼ぶべきかどうかが分かるサイトの活用を自治体に求めていく方針だ。

 搬送者のうち、65歳以上は前年から10万7223人増え、全体の57.1%を占めた。出動理由別の搬送者は急病の64.2%が最多で、けがなどの一般負傷が15.1%、交通事故が8.5%と続いた。搬送された人の49.2%は、入院が不要な軽症者だった。

 出動件数は福島、静岡、滋賀、香川を除く43都道府県で前年より増えた。増加率は熊本県の7.9%が最も高く、沖縄5.8%、奈良5.4%と続いた。

 自然災害による搬送者は658人。全体に占める出動理由別の割合はわずかだが、大きな地震のあった鳥取、熊本、台風10号で被災した岩手は増加が目立った。消防庁は、出動理由が急病となっている中にも、避難生活のストレスに伴う病状悪化などが含まれているとみている。



https://www.m3.com/news/general/513635
臨床研究法案を可決 - 附帯決議に被験者の権利規定
2017年3月22日 (水) 薬事日報

 衆議院厚生労働委員会は17日、臨床研究の実施手続きや製薬企業から受けた資金提供について契約締結や公表を義務づける「臨床研究法案」を審議し、全会一致で可決した。採決に際して、被験者保護に万全を期すこと、今後省令で定める「臨床研究実施基準」などで被験者の権利尊重を明確に規定することなど9項目の附帯決議を採択した。

 質疑では、郡和子議員(民進)が「臨床研究法案の立法に当たっては、人間の尊厳や被験者保護の確保という観点が非常に重要にもかかわらず、企業と研究者の資金の関係に強く関心が向き、検討会では一度も検討されていない」と指摘した。

 その上で、第二次世界大戦がもたらした人権侵害など「過去の系統的な反省を行うことがなければ、近視眼的な企業と研究者の不適切な金銭関係の事案のみに焦点を当てた立法になってしまうのではないか」と懸念を表明。「実施基準においてGCPと同様に、被験者の人権保護と安全性保持、研究の信頼性確保が主軸となる原則にすることをしっかり規定してもらいたい」と迫った。

 塩崎恭久厚労相は、「研究対象者の人権保護などを確保することは極めて重要なこと。今後、省令で定める実施基準において、GCPと同様、明確に規定することを検討していくべきではないか」と応じた。

 また郡議員は、特定臨床研究を審査する「認定臨床研究審査委員会」を50程度に集約する方向について、特定臨床研究数を把握せずに50の臨床研究審査委員会で審査することが現実的なのか質した。

 塩崎厚労相は、特定臨床研究の新規申請件数を年間約800件程度と見込み、全国で現在50程度の認定臨床研究審査委員会で月1~2件の実施計画の審査を想定していることを明らかにし、「新規申請が年800件程度見込まれることを考えれば、実施計画の審査が滞ることはない」との考えを示した。

 その上で、附帯決議では、臨床研究法の施行に当たり、国際人権規約の規定の趣旨を尊重し、被験者保護に万全を期すこと、実施基準などで被験者の権利尊重を明確に規定することを求めた。

 また、実施基準の策定に当たって、ICH-GCPやGMPに準拠し、臨床研究の信頼性確保に努めること、治験と臨床研究の制度区分と活用方法を明確化すると共に、承認申請資料として臨床研究データを活用できる仕組みを検討すること、特定の認定臨床研究審査委員会に審査業務が集中することにより、業務の質や公正性が損なわれないよう運営環境の整備を図り、被験者の確実な保護に努めることなどを求めた。



https://www.m3.com/news/general/513728
【福島】南相馬市立総合病院 院長後任に及川氏
2017年3月22日 (水) 毎日新聞社

南相馬市立総合病院:院長後任に及川氏 /福島

 南相馬市は21日、今月末で退任する意向を表明していた市立総合病院の金澤幸夫院長の後任に、及川友好副院長(57)を充てる人事を内示した。4月1日付。

 及川氏は脳神経外科が専門で、いわき市出身。県立医大を卒業後、福島赤十字病院などで勤務し、2007年に市立総合病院の副院長に就任した。金澤氏とともに、東日本大震災後の地域医療の立て直しに当たり、今年2月に業務を始めた脳卒中センター開設の実質的な責任者だった。

 金澤氏は、体調不良で入院しているものの、院長退任後も同病院の医師として患者の診療にあたる見通し。【大塚卓也】



https://www.m3.com/news/general/513729
【宮城】大島診療所 後任決定 同市出身の森田医師 気仙沼
2017年3月22日 (水)毎日新聞社

大島診療所:後任決定 同市出身の森田医師 気仙沼 /宮城

 気仙沼市は、離島・大島の診療所「大島医院」の後任医師に、同市出身で千葉県八街(やちまた)市で整形外科医として勤務している森田良平医師(52)が内定したと発表した。森田医師は救急医療の経験が豊富で、気仙沼市立大島小・中の学校医も務める。

 市によると、大島医院は1970年に開業。市は土地や建物、医療機器などを無償貸与している。現在、同医院で勤務する4代目の山本馨医師(72)が「10年を区切りに家族のいる北海道に戻りたい」との理由で、3月末に退任することになった。このため市は、気仙沼大島大橋が開通する2019年まで、最低2年間勤務できる医師を募集していた。

 森田医師は6月1日に開業予定。4月1日からの2カ月間は、市の保健師による健康相談会や個別訪問で対応する。

 菅原茂市長は「医者として今後は地域医療に取り組みたいという意欲のある方。島民にとって大きな安心感につながる。島の皆さんに頼りにされる医師として活躍してほしい」と話した。【三浦研吾】



https://www.m3.com/news/general/513642
治療費不正請求の対策提案 マッサージ業者、監督強化
2017年3月22日 (水) 共同通信社

 マッサージや、はり・きゅうの施術事業者による健康保険適用の療養費(治療費)不正請求問題で、厚生労働省は21日、社会保障審議会の検討委員会に、事業者が患者に代わって療養費を請求する仕組みを制度化した「受領委任」を導入することを提案した。地方厚生局などによる指導監督の強化が目的。

 療養費は、患者がいったん全額を事業者に支払い、自己負担を除いた分を後で健康保険から受け取るのが原則。ただ実際には事業者が患者負担分だけを受け取り、残りを代理で請求する方法が広く行われている。これを制度化した受領委任では、行政による指導監督や処分が可能となる。

 厚労省の案では、2017年度中に不正対策を強化して制度設計し、18年度中に受領委任を導入。制度への参加は、健康保険組合などの裁量を認めるとした。

 この日の議論では、すでに受領委任を実施している柔道整復で不正請求がなくならないことを理由に、健康保険組合など支払い側の委員からは反対や不正対策の充実を求める意見が続出した。厚労省は今月中に結論を取りまとめたい考えだ。

 また、厚労省は同日、柔道整復師による不正防止に向け、請求業務に携わる「施術管理者」には、3年間の実務経験と研修の受講を条件とすることを決めた。

 ※療養費の不正

 一般の医療費と同じように、マッサージ、はり・きゅうや柔道整復も一定の条件を満たせば健康保険から療養費(治療費)が支給され、患者負担は1~3割で済む。マッサージ、はり・きゅうの患者は高齢者が大半で、75歳以上が加入する後期高齢者医療では、厚生労働省の調査で、事業者の不正請求が過去約9年間で9億5千万円に上った。柔道整復でも、暴力団が関与した事件など不正が相次いでいる。



http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20170322-OYTNT50007.html
病院経営に助言 諮問機関…道設置方針
2017年03月22日 読売新聞

◆医師確保へ連携強化

 道は21日、病院事業の経営改善のため、新年度から新設する特別職「病院事業管理者」に対し、経営上の助言などをする諮問機関「病院事業推進委員会」を設置する方針を明らかにした。現在、道立病院に医師を派遣している道内の医大・医学部の関係者が参加する見通しで、医師確保に向けた連携強化を図る。

 同日の道議会予算特別委員会で、高橋はるみ知事が松浦宗信議員(自民党・道民会議)の質問に答えた。

 高橋知事は、病院事業管理者に、道立子ども総合医療・療育センター長で小児科医の鈴木信寛氏を起用する方針を固めている。知事が持つ人事や給与などに関する権限を移すことで、地域事情や業務に応じた手当措置、短時間勤務の導入検討など人材確保策を積極的に進め、道立病院の経営改革を実施する。

 道は2月、六つの道立病院の2020年度黒字化を目指す収支計画などを盛り込んだ「北海道病院事業改革推進プラン」の原案を策定。一般病床の一部を不足が見込まれるリハビリ重視の回復期病床に転換し、病床利用率の向上を図るなどの方針が盛り込まれており、同プランは3月中に正式決定する。

 道は現在、江差病院(江差町)、羽幌病院(羽幌町)、北見病院(北見市)、子ども総合医療・療育センター(札幌市手稲区)、緑ヶ丘病院(音更町)、向陽ヶ丘病院(網走市)の6病院を運営している。

 道立病院は、民間医療機関が参入しにくい地域での広域的な医療や特殊医療、高度・専門医療など地域に必要な医療を提供。一方、患者の減少などから赤字が続き、医師や看護師などの慢性的な不足が問題となっていた。



http://www.medwatch.jp/?p=12879
医療機関での看取り前の、関係者間の情報共有などを報酬で評価できないか―中医協・介護給付費分科会の意見交換(1)
2017.3.22 MedWatch

 在宅での看取りにおける円滑な医療・介護連携の確保、介護保険施設での看取りにおける外部医療機関からの医療提供の範囲、在宅患者が医療機関での看取りを希望した場合の情報共有の評価、などといった課題をどのように考えるべきか―。

 22日に開催された、「医療と介護の連携に関する意見交換」でこのようなテーマが議題となりました。

ここがポイント!
1 在宅での死亡患者でなければ、在宅ターミナルケア加算は算定できない
2 在宅での看取り、かかりつけ医・24時間訪問看護・後方病床の3点セットが不可欠

在宅での死亡患者でなければ、在宅ターミナルケア加算は算定できない

 2018年度には診療報酬と介護報酬の同時改定が行われます。いわゆる団塊の世代がすべて後期高齢者となる2025年に向けて、医療・介護ニーズが急速に高まるため▼病院・病床の機能分化・連携の推進▼地域包括ケアシステムの構築―が急がれますが、そこに向けて大きく舵を切る最後のチャンスが次期改定になります。そこで厚生労働省は医療・介護の双方にまたがる(1)看取り(2)訪問看護(3)リハビリテーション(4)関係者・関係機関の調整・連携―の4点について、中央社会保険医療協議会と社会保障審議会・介護給付費分科会との意見交換を行うこととしたものです(関連記事はこちらとこちらとこちら)。

 22日の会合では、(1)の看取りと(2)の訪問看護を議題としました。ここでは(1)の看取りについて見てみましょう。

 看取りは、現在、医療機関で行われるケースが8割を占めていますが、自宅療養などを希望する国民の意識に応えるため、▼在宅で行われる場合▼介護保険施設で行われる場合―には、適切なケアや計画作成などを評価する診療報酬(例えば在宅患者訪問診療料の在宅ターミナルケア加算や看取り加算など)と介護報酬(介護福祉施設サービス費の看取り介護加算や、介護保健施設サービス費のターミナルケア加算など)が順次整備されてきています。

看取りやターミナルケアを評価する診療報酬項目 (図 略)

看取りやターミナルケアを評価する介護報酬項目 (図 略)

国民の6割程度は、「自宅での療養」を希望している (図 略)

 しかし、さまざまな課題も指摘されています。在宅での看取りでは、「がん以外の患者では予後予測が困難で、個別ケースに応じた対応が必要となることから、看取りへの対応が必ずしも十分でない」可能性が、また「さらなる医療・介護連携が必要」との課題が指摘されます。

 また介護保険施設での看取りでは、▼看取りを行わない方針の特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)が1割強ある▼有料老人ホームでは、死亡による契約修了者が多いが、負担感から看取りを行わない施設もある―といった課題があります。前者では、常勤の配置医が少ないため、医師法第20条【医師は(中略)自ら検案をしないで検案書を交付してはならない。ただし、診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない】を誤解し、看取りに二の足を踏んでいる特養ホームが一定程度ある可能性も指摘されています。

「施設内看取りを行わない」との方針を掲げる特養ホームが16.3%ある (図 略)

 さらに医療機関での看取りについては、▼情報不足などから患者・家族の希望と異なる救命措置などが施される例もある▼患者が医療機関での看取りを希望している場合には、事前の関係者・関係機関間での情報共有などが報酬上評価されない▼がん診療連携拠点病院以外での緩和ケアの状況が十分に把握されていない―といった課題が指摘されています。

 厚労省保険局医療課の迫井正深課長は、こうした課題に対処するため、次期同時改定では次のような点を検討してはどうかと提案しています。

【在宅での看取り】▽がん以外の患者の看取り期における医療の関与▽末期がん患者へのサービス提供にあたっての、医療職とケアマネジャーとのさらなる円滑な連携

【介護保険施設での看取り】▽特養ホームや居住系サービスが提供すべき医療の範囲▽外部医療機関が特養ホームなどの入所者に提供すべき医療の範囲

【医療機関での看取り】▽医療機関での看取りを希望している患者に対する、医療機関も含めた在宅医療の関係者・関係機関間における情報共有、医療機関が提供するべき医療の範囲▽緩和ケアの在り方

 上記の課題で述べたように、在宅で療養中の患者について▽死亡日▽死亡前14日以内―に2回以上の往診や訪問診療を行い、その患者が在宅で死亡した場合には、在宅患者訪問診療料に「在宅ターミナルケア加算」が上乗せされます(機能強化型の在宅療養支援病院で6000点など)。しかし、在宅療養中の患者が例えば「医療機関での看取り」を希望していた場合には、訪問診療や往診などを行うかかりつけ医師と入院先医療機関の医師との間で、緊密な情報連携を行っていても、報酬上の評価はなされません。今般の資料からは、次期改定において「結果(在宅での死亡)だけに着目せず、ターミナルケアや看取りの実質的なプロセスも評価していく」方針が伺えます。

在宅での看取り、かかりつけ医・24時間訪問看護・後方病床の3点セットが不可欠

 こうした論点について、委員間では活発な意見交換が行われました。

 いずれの場所で行われる看取りであっても、患者・家族の意向を医師らが十分に把握することが重要です。この点について松本純一委員(日本医師会常任理事、中医協)は「私が患者の看取りを行う前には、患者・家族と相当の時間を費やして話し合いを行う。しかし介護保険施設の入所者については、家族や施設職員と話せる機会が少ないように感じる」と指摘。このように連携のベースとなる話し合いが十分に行われれば、「患者・家族の医師に反する治療」などは激減することでしょう。

 中医協委員と介護給付費分科会委員の双方を経験している鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事、介護給付費分科会)も、「高齢者において医療と介護は一体化して提供しなければならない。例えば在宅での看取りであれば、▽かかりつけ医師▽24時間対応の訪問看護▽後方病床―の3つをセットで整える必要がある。また医療機関での看取りであっても、ケアマネジャーを含むチームで患者・家族の意向などをしっかり把握する必要がある」と指摘。次期改定において「在宅で看取りを行った場合に、診療報酬と介護報酬のいずれで評価するのかの明確化(例えば訪問看護では、医療保険でも介護保険でもターミナルケアを評価している)」や「医療機関での看取りに対する多職種連携などの評価」が必要と訴えました。

 また鈴木委員は、「特養ホームの配置医師に求められるのは、健康管理などでは済まなくなってきている。現在、業務内容や報酬はグレーになっているが、全体的に見直し、時代にあった特養ホームでの医療提供体制にしていく必要がある」とも指摘しています。

特養ホームで行われている医療行為の内容 (図 略)

 一方、齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事、介護給付費分科会)は高齢化の進展を見据え、老衰などにより亡くなる患者が増加すると指摘。しかし、「夜間オンコール体制などの施設では、看取りの体制がないために、急性増悪でないにもかかわらず、患者・家族の意向に反して病院に搬送されてしまうのは問題ではないか。多くの介護保険施設で看取れる体制を整備しなければ、『多死』時代に対応できない」と述べ、介護保険施設における看護師などの医療職常駐の必要性を訴えています。


 関連して鈴木委員と武久洋三委員(日本慢性期医療協会会長、介護給付費分科会)は、「国家資格である介護福祉士であっても、診療報酬上は『看護補助者』と扱われるが、何らかの評価を検討すべきではないか」と提案しています。


 なお各種のターミナルケア加算などについて田中滋委員(慶應義塾大学名誉教授、介護給付費分科会長)は、「訪問を評価する加算、計画作成を評価する加算などさまざまである。哲学を揃えるべきではないか」と指摘。これについて厚労省老健局老人保健課の担当者は、「看取りやターミナルケアにおいて、どの職種が、どのような場合に、何をすべきか、それを報酬でどう評価すべきかを、各種加算の整合性も考慮しながら、議論してもらうことになる」とコメントしています。

 

https://www.m3.com/news/general/513622?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170322&dcf_doctor=true&mc.l=212613092&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
山梨唯一「無医村」に診療所…東京から医師移住
2017年3月22日 (水) 読売新聞

 山梨県内唯一の「無医村」の鳴沢村に今年10月、診療所が開設されることになった。

 東京都江戸川区の医師、稲垣智也さん(41)が村の求めに応じて移住を決めて開業するもので、19日は診療所の建設工事の無事を祈る地鎮祭が行われ、稲垣さんや村関係者らが参加した。稲垣さんは「地域のかかりつけ医として、病気やけがだけでなく、気軽に健康相談に来てもらえるような診療所にしたい」と話している。

 鳴沢村には、一般住民の誰でも利用できる病院や診療所が長年なく、村民は富士河口湖町の病院などに通っていた。

 村が2015年11月に村民を対象に行ったアンケート調査では、「近くに病院や診療所がないことが不安」という回答が最も多かった。これを受け、村が昨年7~8月、村内に診療所を開業する医師を募集し、稲垣さんが応じた。

 稲垣さんは東京都出身。山梨医科大卒で、妻は鳴沢村出身という縁が応募の決め手となった。村に移住し、診療所に併設する住宅で暮らす。

 診療所は、村立鳴沢小学校に近い国道139号沿いに建設される。内科を中心に外来患者の診療を行うほか、診療所に通えない高齢者のための在宅医療にも力を入れるという。村は土地や建物、医療機器の取得費として、総額6000万円を上限に補助金を交付する。

 小林優村長は「村内に診療所が出来るのは長年の悲願だった。村民が安心して暮らせる街づくりに貢献してほしい」と診療所の開設に期待している。



https://www.m3.com/news/iryoishin/510134
シリーズ 女医の悩み2017
中堅、内科、皮膚科、麻酔科で女性医師が多め◆Vol.4
男女ともに半数前後が医局人事で勤務先を決定

2017年3月22日 (水) 高橋直純(m3.com編集部)

Q 先生のご専門の診療科をお選び下さい。
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単位:人
 男女ともに約250人ずつの30-49歳の医師を対象とした本調査(医師全体では女性の割合は20%程度※2012年時点)では、男女とも1位は内科だったが、女性がより多かった。2番目に多かったのは女性では皮膚科、男性では外科だった。

Q 先生の勤務先種別を一つお選びください。
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 勤務先では、女性医師が男性医師より多かったのは、診療所(勤務医)、公的病院、大学病院だった。

Q 現在の勤務先はどのようにして選びましたか。
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 男女で傾向に違いはなかったが、わずかに女性医師で医局人事が少なかった。

【調査の概要】
・調査期間:2017年1月9日-2017年1月10日
・対象:m3.com医師会員(30-49歳)
・回答者数:500人(女性医師252人、男性医師248人)



https://www.m3.com/news/iryoishin/513753
シリーズ 中央社会保険医療協議会
看取りの問題「意思に反した搬送・救命措置等」
同時改定に向け、中医協と介護給付費分科会で意見交換

2017年3月22日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省は3月22日、2018年度の診療報酬と介護報酬の同時改定を見据え、「医療と介護の連携に関する意見交換」の第1回会議を開催した。議事進行は、中央社会保険医療協議会会長の田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授が務め、中医協と社会保障審議会介護給付費分科会の両会から計14人が出席(資料は、厚労省のホームページ)。

 意見交換は、同時改定の具体的な検討に入る前に、診療報酬と介護報酬の両方に関係するテーマについて、現状や課題を明確化するのが狙い。22日に取り上げたテーマは、看取りと訪問看護。次回4月19日の第2回会議では、リハビリテーションと関係者・関係機関の調整・連携を取り上げる予定。

 看取りをめぐり最も議論になったのは、「在宅療養中で看取り期の患者が、患者や家族の意思にかかわらず搬送され、希望と異なる救命措置等が施されてしまう例が散見される」問題。今後、死亡者数が増加する「多死社会」にあって、事前に患者やその家族の意思をいかに確認するか、確認できた場合にその意思に沿った看取りができるよう体制を整える必要性が提起された。

 議論の口火を切ったのは、健康保険組合理事の幸野庄司氏。厚労省が複数挙げた看取りをめぐる問題の中で、一番問題であると指摘。その解決に当たっては、まず患者等の意思確認が必要だとし、例えば、75歳になり、高齢者医療制度に加入保険が代わり、新たに保険証が交付される機会を利用して、看取りに関する意思表示をしてもらうことを提案。

 日本医師会常任理事の松本純一氏は、なぜ意思に反した搬送・救命措置等が起きるのか、またどのくらいの件数があるのか、実態を質したほか、「急変したら、驚いて家族が搬送することはあり得る。生前に、かかりつけ医と十分に話し合って行くことが必要」とコメント。厚労省保険局医療課長の迫井正深氏は、意思に反した搬送・救命措置等があるとはしたものの、数値は把握していないと回答。どんなケースで起き得るのかなどの検討が必要だとした。

 日医常任理事の鈴木邦彦氏は特別養護老人ホームなどでのいわゆる老衰の場合も救急搬送されるケースがあり、特養の配置医師の役割も求められると提起した。「健康管理と療養上の指導が役割になっているが、これでは時代に対応できなくなっている。看取りへの対応が、配置医師の役割として含まれているかどうかは、グレーゾーンになっている」と指摘し、検討を求めた。

 迫井課長は、特養での看取りが少ないのは、医師法20条が限定的に解釈されていることも一因に挙げられるとした。同条のただし書きには、「診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない(診察しなくても、死亡診断書の交付可能)」とある。これが限定解釈されており、実際には「診療中の患者で患者の死亡後、24時間が経った後でも、改めて診察すれば、死亡診断書を交付することができる」と迫井氏は説明。

 全国老人保健施設協会会長の東憲太郎氏は、高齢者医療に長年従事している立場から、介護老人保健施設などでの死因は、老衰が増えていると説明。「事前にどんな話がなされていたのか、また死亡前にどのような医療が提供されていたのか、死亡時点で医師がいたのか、いなかったのであれば何時間後に医師が死亡を判断したのか」などの実態を基に、議論する必要性を指摘した。

 日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏からは、高齢者の場合、低栄養や脱水状態から死亡に至るケースが多いことから、看取りやターミナルの定義を明確にし、個人の尊厳や寿命を考え、必要な医療は提供するなど、過不足ない対応が求められるとした。

 もう一つのテーマである訪問看護については、日本看護協会から訪問看護ステーションの「24時間、365日対応」の体制構築に向け、報酬上での評価を求める声が上がったが、夜間等のニーズはあまりないとの指摘もあり、実態を踏まえた議論の必要性が指摘された。


 「人生の最終段階GL」の認知低く
 厚労省は、看取りについては下記を「検討の視点」として提示。

看取りについての「検討の視点」
(1)看取りに関する国民の希望への対応
・「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」を踏まえた対応など、医療従事者や国民の看取りに関する理解の状況について、どのように考えるか。
(2)場所に応じた看取りの実施
1)在宅における看取り
・末期の悪性腫瘍等の患者以外の介護サービス利用者の看取り期において、容体変化の不安を抱える家族や介護職を支えるための医療の関与について、どのように考えるか。
・末期の悪性腫瘍等の患者へのサービス提供に当たっての、医療職と介護支援専門員との円滑な連携の在り方について、どのように考えるか。
2)介護保険施設等における看取り
・ 特別養護老人ホーム及び居住系サービスの入所者の看取り期における医療ニーズに適切に対応するため、特別養護老人ホーム及び居住系サービスが提供するべき医療の範囲と、外部の医療機関等が提供するべき医療の範囲について、どのように考えるか。
3)医療機関における看取り
・ 在宅等で療養している患者やその家族が最終的には医療機関における看取りを希望している場合の、医療機関も含めた在宅医療の関係者・関係機関間における情報共有や、医療機関が提供するべき医療の範囲について、どのように考えるか。
・末期の悪性腫瘍等以外の患者を含む医療機関における緩和ケアを必要とする患者への緩和ケアの在り方について、どのように考えるか。

 前述の「意思に反した搬送・救命措置等」の関連以外にも、幾つかの意見が出た。

 鈴木氏は、看取り期における多職種連携に当たっては、かかりつけ医が、リーダーになって、在宅あるいは施設・病院など、患者側が選択できる体制構築の必要性を指摘。またその際、入院機能を持つ中小病院や有床診療所を活用し、かかりつけ医などを支えることも求められるとした。

 入院患者の高齢化が進んでいる現状を踏まえ、介護福祉士の処遇の問題を挙げたのは、武久氏。「介護福祉士は国家資格であり、介護施設では評価されている。しかし、病院にも介護福祉士がたくさんいるが、看護補助者と呼ばれている」と指摘し、改善を求めた。

 社保審介護給付費分科会の分科会長を務める慶應義塾大学名誉教授の田中滋氏は、診療報酬と介護報酬では、「ターミナルケア加算」の算定要件について、ターミナルケア体制の有無、ターミナルケア計画策定、ターミナルケア実施のいずれの場合でも、同様の名称が使用されているとし、「ベースにある哲学は一緒にした方がいいのではないか」と提案した。

 訪問看護、「24時間365日体制」必要か
 訪問看護については、厚労省は下記の4点を「検討の視点」として提示。

訪問看護の「検討の視点」
・在宅への円滑な移行支援のための訪問看護の提供体制を整備する観点から、訪問看護ステーションの事業規模の拡大や、病院・診療所が行う在宅支援の拡大や人材育成を進めるための方策について、どのように考えるか。
・多様なニーズに柔軟に対応するために、訪問看護と他のサービスを組み合わせた複合型のサービス提供を推進することについて、どのように考えるか。
・患者・家族が安心して在宅での療養生活を送るための訪問看護の24 時間対応や急変時対応について、どのように考えるか。 ・ 末期の悪性腫瘍等の患者以外の介護サービス利用者の看取り期において、容体変化の不安を抱える家族や介護職を支えるための医療の関与について、どのように考えるか。

 日本看護協会常任理事の斉藤訓子氏は、「訪問看護ステーションに求められる役割を考えると、これからは24時間、365日対応は当たり前になる」と指摘、「病院の中のナースステーションが、街にやってきた」との発想で訪問看護ステーションを捉え、「24時間、365日対応」の報酬上での評価を求めた。

 しかしながら、東氏は、「24時間対応を否定するものではないが、緊急時訪問看護加算・24時間対応体制加算を届出している中でも、実際にどのくらいが、24時間対応しているのかが知りたい」と指摘。利用者への意向調査では、「24時間対応を望む」との結果だが、実際に夜間などにどんな訪問看護をやっているのかなどのデータがないと議論を深めるのは難しいとした。松本氏も、「24時間対応の体制は取っていても、実際に訪問しなければいけないケースは少ないのではないか」と指摘、また病院などの夜勤を嫌って訪問看護ステーションで働く看護師もいることから、24時間対応の場合、看護師の確保は難しいとした。

 民間介護事業推進委員会代表委員の稲葉雅之氏は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供している立場から、「あまり普及していない。夜中のニーズがあまりないのではないか」との現状を紹介した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/513744
シリーズ 真価問われる専門医改革
臨床研修「外科と精神科も必修に」、四病協が要望予定
総合診療専門医プログラムも「未研修なら外科も」

2017年3月22日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 四病院団体協議会は3月22日の総合部会で、2020年度に見直し予定の臨床研修制度について、外科と精神科を必修科目に入れるよう、厚生労働省に対し、要望する方針を決定した。3月中にも提出予定。臨床研修制度は、2004年度の制度開始当初は、必修は、外科と精神科も含め、計7科目だったが、2010年度から内科、救急、地域医療の3科目のみとなった。

 同部会後に会見した、日本精神科病院協会会長の山崎學氏は、同要望を出す経緯について、新専門医制度で19番目の基本領域の専門医として位置付けられる総合診療専門医の研修において、外科を入れるか否かの議論がきっかけだったと説明。

 総合診療専門医の研修プログラムは、現時点では、内科1年、救急3カ月、小児科3カ月に加え、総合診療の研修を18カ月以上を基本として検討されており、外科研修の扱いが焦点になっている。四病協では、「初期の臨床研修の選択科目で、外科を選んでいない場合には、外科研修をした方がいいという意見だった。内科中心の診療をしていても、外科の患者が来る可能性があり、その際のトリアージができないと困ると思う」(山崎会長)との意見。さらに「そもそも臨床研修において、外科が必修でないのは問題ではないか」と議論は発展、要望提出という結論に至ったという。

 四病協総合部会では、四病協から日本専門医機構に出している理事から、新専門医制度について、「3月17日の理事会で、専門医制度新整備指針の運用細則がまとまった。3月23日の社員総会で、了解すれば決定する予定」と説明があったという。四病協から出している理事も入った理事会での決定事項であり、運用細則の賛否について、山崎会長は、「総合部会として確認した。慎重に今後の経緯を見守る所存」と述べた。

 山崎会長は、新専門医制度に関する報告事項としてこのほか、(1)サブスペシャルティについては、日本専門医機構の基本問題検討委員会にワーキンググループを設置して、扱いを今後検討する、(2)専攻医の定数については、基本問題検討委員会で、毎年検討し、不都合が生じた場合には見直す、(3)基幹病院が支払う研修プログラムの認定料は、年1万円(消費税別)で、5年更新で計5万円(消費税別)、(4)サブスペシャルティの学会が支払う認定料(5年更新)は、会員数5000人以上は、100万円(消費税別)、5000人未満は50万円(消費税別)――などを紹介した。



http://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-465620.html
医師の残業規制は5年猶予 働き方改革で政府検討
2017年3月23日 02:00 琉球新報

 政府は22日、働き方改革の焦点となっている罰則付きの残業規制について、厳しい労働環境になりがちな病院勤務の医師への適用を法律の施行から5年後に遅らせる検討に入った。医師は患者の数や診療時間などの業務量を自分で調整しにくいため、建設業や自動車の運転業務と同様に適用までの猶予期間を設け、その間に労働時間の短縮など勤務環境の改善を急ぐ。

 政府は関係団体などと最終調整しており、来週取りまとめる実行計画に盛り込むことを目指す。

(共同通信)



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170314-OYTET50030/
コラム 心療眼科医・若倉雅登のひとりごと
「正確無比な診断」「迅速に最適治療」期待する患者に…医師は応えられるか

2017年3月23日 読売新聞

 前回、患者の医師に対する信頼の根幹には、患者である自分に対し、正確無比な診断をし、最適な治療を迅速にしてくれるに違いないという前提があることを述べました。そして、医師は自分のために全力投球をしてくれるに違いないと信じてもいます。それは、医師の本来の役割ですから、是認せざるを得ません。

 しかし、実際には医療の側の環境、さらには、医師のよりどころである医学のレベルにもいろいろ事情があります。

 医師は、多数の患者さんに相対しなければなりません。自分の得意とする領域の、特定のパターンの患者さんならば、ある程度能率的に診ることもできますが、通常は、一人ひとり別の問題を抱え、背景も同じではありません。

 これを、物理的な時間制限の中で診ていくと、どうしても全員に「全力投球する」ことなどできません。医療環境をそういう理想に近づけるには、1人の医師が診る患者数を制限しなければなりませんが、そうするためには一人ひとりの医療費を値上げしなければ、病院、医院は成り立たない理屈になります。

 医療環境が悪ければ、当然見落とし、誤診、医療過誤が生じやすく、患者が望む迅速で、最適な治療は受けられません。

 時代とともに、医療情報はどんどん増え、患者側の要求度も上がっていくことは目に見えています。だから、今の日本の医療環境を直視して、将来の自分たちの医療環境を抜本的に設計する仕組みを今から考えていかなければいけないでしょう。

 さて、もうひとつ、医学のレベルの問題があります。

 大学や、卒後の臨床教育では、現在わかっている医学的知識を教えこまれ、治療技術を学びます。しかし、当然ながら、医学は万能ではありません。

 実際に医師になり、独立すればするほど、今の医学では改善させることのできない進行性の疾患、後遺症を持った患者さんたちの訴えにどう対処してよいか、立ち往生します。加えて、診断のつかない症例、解決策のない症状もおびただしくあるのです。

 仕方なく、医師自身もあまり納得しないままに、仮の診断名をつけるなどしてお茶を濁します。中には、自分ではわからない症例が来ると、いらだって、そんな症状はありえないと否定して怒り、「もう来ないでよい」などと 匙さじ を投げてしまう場合もあるようです。

 多分、医師のプライドが邪魔するのだと思います。

 しかし、医師は、そういうごまかしをせざるを得ない状況に、とても悩む生真面目な医師もいますし、わからない症例が増えて短気をおこしてしまう自分の姿、つまり、患者に対してだんだん意地悪になっていく自分を、持て余している医師の告白を聞いたこともあります。

 医学教育では、診断と治療は学びますが、診断がつかない場合、治療ができない場合の方策については、何ら対応方法が用意されていないのです。

 欧米の教科書には、治療という言葉の代わりに「マネジメント」(対処)という項目が掲載されていることがありますが、そういう考え方は医学が万能でない現在において大事な視点だろうと思います。(若倉雅登 井上眼科病院名誉院長)

若倉雅登(わかくら まさと)
井上眼科病院(東京・御茶ノ水)名誉院長
1949年東京生まれ。北里大学医学研究科博士課程修了。グラスゴー大学シニア研究員、北里大学助教授、井上眼科病院副院長を経て、2002年から同病院院長。12年4月から現職



http://www.joint-kaigo.com/article-3/pg657.html
救急車の出動、昨年は621万件 7年連続で過去最多を更新 高齢化が影響
2017.3.22 介護のニュースサイト Joint

総務省消防庁は21日、2016年の救急車の出動件数(速報値)が621万82件だったと公表した。搬送されたのは562万889人。ともに前年から2.6%の増加となり、7年連続で過去最多を更新した。

「平成28年の救急出動件数等(速報値)」の公表

急速に進む高齢化の影響が大きいとみられる。搬送者のうち65歳以上の高齢者は、57.1%を占める321万1591人。前年から10万7223人(3.5%)増えていた。

出動件数を要因ごとにみると、「急病」が64.0%で最多。次いで、「一般負傷」が14.9%、「転院搬送」が8.4%、「交通事故」が7.9%と続いている。

搬送者の49.2%は「軽症」。そのほか「中等症」が41.0%で、「重症」は8.3%、「死亡」は1.4%となっている。消防庁は「救急車利用マニュアル」で、「救急医療は限りある資源」などと説明。ためらわないですぐに救急車を呼ぶべき症状なども含め、「上手な使い方」を解説している。



  1. 2017/03/23(木) 06:01:42|
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3月21日 

https://www.m3.com/news/general/513349?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170321&dcf_doctor=true&mc.l=212488608&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
国循に117万円賠償命令 副作用のリスク説明不十分
2017年3月21日 (火) 共同通信社

 めまいの症状が出た名古屋市の男性(59)が、この症状の治療法として確立していない抗てんかん剤の投与療法を受け睡眠障害などを負ったとして、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)に約1億6千万円の損害賠償を求めた訴訟で、名古屋地裁は17日、約117万円の支払いを命じた。

 朝日貴浩(あさひ・たかひろ)裁判長は、この薬の投与自体は「医師の裁量で行うことが許容される」とする一方、確立した治療法ではない点や精神に及ぼす副作用のリスクなど説明が十分でなく「説明義務違反があった」と判断した。

 判決文によると、男性は2004年4月に同病院を受診。7月から、抗てんかん剤クロナゼパム(商品名ランドセン)の処方を受けた。

 体のだるさや体重減少が出たため、薬の減量をすると、05年8月ごろには睡眠障害や気分の落ち込みが起こった。06月6月、別の病院を受診して「抑うつ神経症」と診断された。

 男性側は「判決の一部は評価するが、医師の裁量を広く認め過ぎており承服し難い」として控訴する方針。病院側は「判決内容を十分に検討し、今後の方針を決めたい」とのコメントを出した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/513285
「美談」ではなく、医学的な検証を -「高野病院を支える会」の活動◆Vol.3
南相馬市立総合病院の尾崎章彦氏、嶋田裕記氏に聞く

2017年3月21日 (火) 高橋直純(m3.com編集部)

 高野英男前院長の死亡に伴う高野病院(福島県広野町)の危機が全国ニュースになった背景には、若手医師らで作られた「高野病院を支援する会」の活動があった。事務局を務める南相馬市立総合病院の尾崎章彦氏(卒後7年目)、嶋田裕記氏(卒後5年目)の二人の医師にこれまでの活動を改めて語っていただいた。

 活動当初は医療界やマスメディアへの広報に尽力し、現在は、東日本大震災直後の「避難しない」という高野病院の判断について検証を進めている。両氏は、「単なる『美談』でなく、医学的な面からも高野院長の業績を伝えていく必要がある」と口をそろえる。(2016年2月26日にインタビュー)。

――支援する会ができた経緯を教えてください。
尾崎氏 2016年12月30日に高野英男前院長がお亡くなりになって、実務的な面での最初の問題はご遺体の検案をどうするか、そして年明け1月3日以降の診療体制でした。検案に関しては、31日の午前中に私が南相馬市立総合病院で行いました。また、午後には広野町の遠藤智町長が関係機関に連絡を取られ、病院、福島県の地域医療課、広野町、南相馬市立総合病院の4団体が集まって相談の場が設けられました。

 このように広野町は早くから高野病院支援に手を挙げてくれましたが、一方で、町として医療機関の運営に携わっていないこともあり、医療機関の支援は未知の領域だったようです。そこで、遠藤智町長から医師でもある相馬市の立谷秀清市長、さらには南相馬市長に支援要請があり、最も動きやすいのは公立病院である南相馬市立総合病院として、当院に白羽の矢が立ったと伺っています。

 高野病院の1月中のシフトを見ると、支援に入らなくてはならない日・時間帯が多くありました。とても私たち(南相馬市立総合病院)だけでは穴を埋めることができない状況だったので、全国から医師の応援をお願いするためにFacebookで告知を始めました。夕方には支援の申し出が寄せられるようになり、受け皿として「高野病院を支援する会」を設立することになりました。

 初期のメンバーは、南相馬市立総合病院の若手医師3人(尾崎、嶋田、山本佳奈氏)と、相馬中央病院の坪倉正治医師の4人です。年末年始に福島にいたこともあり、当初私が代表として会を立ち上げました。1月3日からは、広野町がより本格的に高野病院の支援に乗り出してくださることになりました。その動きの中で、広野町と支援する会で足並みを揃えて活動していけるように遠藤町長が会長に就任し、私は事務局長として会の運営を継続していくことになりました。

――医師のシフトはすぐに埋まったのでしょうか。
嶋田氏 様々な関係者のご協力があり、活動を始めて4日目に当たる1月3日までに1月のシフトはほぼ埋まりました。初期の活動の中で特に大きな助けになったのが、福島県に住むITエンジニア、浜中圭助氏のご尽力です。高野病院に関するFacebookの投稿を見て、1月1日に「何かできることはありませんか?」と連絡をくださり、1月2日の朝までには無償で会の公式ウェブサイトを作ってくださいました。

 このような動きも後押しになり、1月には約30人の医師が実際にボランティアで駆けつけてくれました。メーンは福島県の沿岸部の浜通りの医師でしたが、長野、千葉、神奈川、静岡、福岡などの各県の先生も来てくれました。みなさん、宿泊費も交通費も要らないという条件でした。

 さらに、1月6日にはFacebookの投稿を見た中山祐次郎医師(当時、都立駒込病院病院に勤務)から会のホームページを通じて連絡があり、1月8日に高野理事長との面談を経て、2、3月の臨時院長に就任してくれることが決まりました。中山先生とは直接的な面識はありませんでしたが、我々の友達の友達という間柄でした。

尾崎氏 今回の高野病院の窮状に関して、高野院長不在の穴埋めは資格上、医師職にしかできませんでした。一方で、医師以外の方からも協力をしたいという声が多数寄せられたことから、遠藤町長のもと1月5日にふるさと納税の枠組みを使ったクラウドファンディングを立ち上げることが決まりました。広野町をはじめとした関係者の不眠不休の取り組みの結果、立ち上げからわずか4日後の1月9日から受付が開始されるという驚くべきスピードでした。寄付先は広野町で、目標金額を250万円としましたが、開始から1日以内に目標額を達成しました。結果として2月末の期限までに576人から894万円の寄付をいただきました。

 県や国などの大きな行政組織はどうしても初動が遅くなってしまいます。その部分で私たちがゲリラ的に活動することで、急場の困難な状況の中で、一定のお手伝いをできたのではないかと思っています。

――マスメディアでも多く取り上げられました。
尾崎氏 私は一臨床医ですので、慣れないことばかりで戸惑いも多かったです。しかし、高野病院の窮状を多くの方々に知っていただき、支援の輪を広げて行く必要があると強く感じていました。そのためには、メディアの方々と良い関係を築き、自分たちの考えを繰り返し発信していただくことは非常に重要であると考えていました。

 実際のやりとりにおいては、メールだけでは伝わらないこともありますので、記者さんと名前が分かる関係になってしっかりと伝えることを意識しました。また、一方的にこちらが望むことだけでなく、基本的には知っていることは全部、伝えるということも意識しました。

――高野英男前院長にお会いしたことはありますか。
嶋田氏 実際にお会いしたことはないです。MRICなどで高野病院が大変という状況は聞いて、何か協力しなくてはと思っていましたが、そうしているうちに今回の事態になってしまいました。お疲れになっていたから、今回の事態(火災で死亡)が起きたのかもしれない。勝手な思いかもしれませんが、『申し訳ない』という気持ちもあって、活動に携わっている面もあります。

――応援の診療には行かれたのでしょうか。
嶋田氏 1月6日に入りました。高野病院は大きな家で、患者さんにとって高野先生は家のお父さんであり、先生の人柄に触れて診察を受けるということが、高野病院に入院中の患者さんにとって、とても大事だったのだと感じました。

――お二人は2014年から南相馬市立総合病院で勤務されています。福島県の医療状況はいかがでしょうか。
尾崎氏 浜通りの北部に位置する相双地域(相馬郡と双葉郡)は、福島第一原子力発電所事故で大きな影響を受けたことは知られていますが、それでも私たちがいる相馬郡では南相馬市小高地区、飯舘村以外は残りました。

 一方で、双葉郡は全ての地区が避難対象となりました。約7万人いた人口もほぼ全員が避難し、関係者の懸命の努力で1万人程度まで回復してきたという状況です。6つあった病院は現在も高野病院だけ、診療所も4分の1という状況です。被災地は若い人が出て行ってしまって、残っているのは高齢者ばかりです。もともとは三世代同居だったのが、息子・娘夫婦が避難してしまい、一度入院した高齢者を在宅に帰そうとしても家族でサポートできない。

 そういった状況のしわ寄せもあってか、浜通りの被災地においては、一人当たりの介護費用や介護認定を受ける住民の増加が起こっています。そのような中で、長期療養のための病床を持つ高野病院は、自宅で十分なケアを受けることができない患者も長期的に受け入れ、地域の復興の中で重要な役割を果たしてきたと考えています。

――今後の高野病院、また、支える会の活動についてお考えをお聞かせください。
尾崎氏 日本全体の文脈を考えると、精神科病棟を減らし、療養病床をなくしていこうという流れがあり、診療報酬も減っています。結果として、高野病院のような形態の病院は経営が難しくなり、退場を余儀なくされるケースも増えています。このような大きな潮流の中で、私たちを含め関係者が、理想と現実の間で揺れ動いていることは理解しています。しかし、原発災害の影響を色濃く受けた双葉地域の特殊性は考慮されるべきです。

 また、帰還政策が国策として進んでいる以上、インフラである医療については行政が一定の責任を果たすべきであると考えています。これまでの双葉地域の医療は、高野先生の超人的な活躍に、国や行政がフリーライドしていた状況です。この地域にどのような医療提供体制が必要で、公的機関がどのように関わっていくかを根本的に議論していくことが不可欠です。

嶋田氏 現在、会のメンバーが中心となって、震災直後に患者を避難させなかった高野院長の判断を振り返る論文を作っています。東日本大震災直後に避難を行った高齢寝たきり患者さんたちは、その死亡率が高かったということが知られています。高野病院による「避難しない」という決断が患者さんの転機にどのように影響したかを改めて検証することで、単なる「美談」でなく、医学的な面からも高野院長の業績を伝えていく必要があると考えています。

 また、精神科病棟は震災後の1年間閉鎖していました。精神科患者の身体機能は保たれており、安全に避難できると判断されたからです。しかし、避難した精神科患者の転機についてはこれまで十分に調査されてきませんでした。現在、この点についても検証作業を行っています。

 3月には院長が亡くなった後の高野病院の状況と私たちの主張について英語でまとめた「"Death of the sole doctor at Takano Hospital six years after the Fukushima nuclear crisis - who is responsible for health care delivery in the Fukushima disaster zone?"(東日本大震災から6年後に起こった高野院長の死 - 福島の被災地の医療に責任を持つのは誰なのか?)」という論説が、QJMという英国の医学雑誌に掲載されました。

 高野先生のやってきたことを美談としてだけ受容しても生産的な議論にはならないし、前向きではありません。先生の意志をいかに継承しつつ、継続可能なモデルが作れるかが今後大事になると考えます。



https://www.m3.com/news/general/513382
【福岡】病院統合 公立八女+筑後市立病院で浮上 久留米大が提案、実現不透明
2017年3月21日 (火) 毎日新聞社

 八女、筑後両市の中核的医療機関である公立八女総合病院(300床)と筑後市立病院(233床)の統合案が浮上している。両病院に医師を派遣している久留米大が昨秋、医師不足を理由に両市と広川町に文書で提案した。ただ、両病院の経営環境は大きく異なり、統合が進むかどうかは不透明だ。【中村清雅】

 ◇背景に医師不足

 文書は昨年10月、3市町の首長と議長宛てに出された。久留米大の医局への入局者数が減少していることから「これまで通り各病院へ医師派遣を続けることが困難」とし、両病院を統合して400床以上の基幹病院を新設することを提案している。

 久留米大の内村直尚医学部長によると、3市町は医師会(八女筑後医師会)が同じで、両病院の距離も比較的近いことから、統合案は医療関係者の間では20年以上前からあったという。ただ「これまでは無理をすれば医師を派遣できた」ため表面化することはなかった。しかし2004年に国が導入した新医師臨床研修制度で、研修医が自由に研修先を選べるようになるなどし、医局への入局者は100人以上から40人程度に激減。現場の医療に支障をきたす段階にきたため、文書で行政に提案するに至った。

 現在、公立八女には47人、筑後市立には35人の常勤医がいるが、どちらも久留米大からの派遣が大半。公立八女で12年から4年間、呼吸器科の常勤医が不在になるなど既に支障は出てきており、統合の検討は避けて通れないという。

 ◇両市長は慎重姿勢

 一方、両病院の経営状態は大きく異なる。八女市と広川町でつくる一部事務組合の企業団が経営する公立八女は11年度から赤字経営(15年度は8億1000万円の赤字)が続いている上、老朽化による施設の改修時期を迎えている。これに対し、筑後市立は11年度に地方独立行政法人になって以降黒字経営が続き、14年には約12億円かけてヘリポートなど大規模な施設整備をしたばかりだ。

 統合案は両市議会の3月定例会一般質問でも取り上げられた。筑後市の中村征一市長は「(統合は)公立八女総合病院の都合という気もする」と述べ「企業団が統合の方向を出してきたら筑後市としての対応を決めていくが、かなり先の話だ」と述べた。八女市の三田村統之市長は「統合案は真摯(しんし)に受け止める」としたが「現時点で私の見解を述べることは差し控えたい」と明確な姿勢を示さなかった。

 久留米大側も両病院の事情は把握している。内村部長は「最低限、統合について協議する場を設けてほしい」と呼び掛けつつ「地元住民の理解が前提。10年程度のスパンが必要になる」と話し、長期的に取り組んでいく方針だ。

〔筑後版〕



https://www.m3.com/news/general/513268
精神科の隔離1万人突破 14年度、拘束も最多更新 厚労省、実態調査へ
2017年3月21日 (火) 共同通信社

 精神科病院で手足をベッドにくくりつけるなどの身体拘束や、施錠された保護室への隔離を受けた入院患者が2014年度にいずれも過去最多を更新したことが、厚生労働省の集計で分かった。隔離は調査が始まった1998年度以来、初めて1万人を突破した。

 精神保健福祉法では、患者が自らを傷つける恐れがある場合などに指定医が必要と判断すると、拘束や隔離が認められているが、人権侵害を懸念する声も上がっている。激しい症状を示す場合がある入院3カ月未満の患者の増加が背景にあるとの指摘もあり、厚労省は定例調査の質問項目を増やして、より詳細な実態把握に努める。

 14年度の保護室への隔離は1万94人で、前年度に比べ211人増えた。都道府県別では東京が683人と最も多く、大阪が652人と続いた。

 拘束は453人増の1万682人。最多は北海道の1067人、次いで東京の1035人だった。調査項目に拘束の状況が加わった03年度以降、増加の一途をたどっている。

 厚労省は毎年度、精神科病院の6月末時点の状況を聞き、14年度は1599カ所について入院患者数や病床数などを調べた。入院患者全体は減少傾向で、14年度は前年度比7030人減の29万406人だった。

 厚労省は今後の調査で、患者の年齢や疾患の内容なども聞いて、隔離や拘束が増えている要因を分析したい考えだ。

 ※身体拘束と隔離

 精神科病院の入院患者に対する行動制限で、医師がやむを得ないと判断した場合に行う。厚生労働省は、患者の人権に配慮しながら、症状に応じて最も制限の少ない方法で実施する必要があると病院に求めている。身体拘束や隔離をされた人数はいずれも増加傾向で、拘束は2014年度までの10年間で約2倍になった。拘束や隔離をしている理由が分かる実態調査は、近年実施されていない。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20170320-OYT1T50003.html
山梨唯一「無医村」に診療所…東京から医師移住
2017年03月21日 18時25分 読売新聞

 山梨県内唯一の「無医村」の鳴沢村に今年10月、診療所が開設されることになった。

 東京都江戸川区の医師、稲垣智也さん(41)が村の求めに応じて移住を決めて開業するもので、19日は診療所の建設工事の無事を祈る地鎮祭が行われ、稲垣さんや村関係者らが参加した。稲垣さんは「地域のかかりつけ医として、病気やけがだけでなく、気軽に健康相談に来てもらえるような診療所にしたい」と話している。

 鳴沢村には、一般住民の誰でも利用できる病院や診療所が長年なく、村民は富士河口湖町の病院などに通っていた。

 村が2015年11月に村民を対象に行ったアンケート調査では、「近くに病院や診療所がないことが不安」という回答が最も多かった。これを受け、村が昨年7~8月、村内に診療所を開業する医師を募集し、稲垣さんが応じた。

 稲垣さんは東京都出身。山梨医科大卒で、妻は鳴沢村出身という縁が応募の決め手となった。村に移住し、診療所に併設する住宅で暮らす。

 診療所は、村立鳴沢小学校に近い国道139号沿いに建設される。内科を中心に外来患者の診療を行うほか、診療所に通えない高齢者のための在宅医療にも力を入れるという。村は土地や建物、医療機器の取得費として、総額6000万円を上限に補助金を交付する。

 小林優村長は「村内に診療所が出来るのは長年の悲願だった。村民が安心して暮らせる街づくりに貢献してほしい」と診療所の開設に期待している。



http://www.medwatch.jp/?p=12857
必要な標準治療を集中的に学ぶため、初の基本領域での研修は「プログラム制」が原則―日本専門医機構
2017年3月21日 | 医療・介護行政全般 MEDWATCH

 新たな専門医について、内科や外科などの基本領域では「プログラム制」による養成を原則とするが、地域枠であるなど特別の事情がある場合には、教育レベル保持を条件として「カリキュラム制」による養成も可能とする。現時点で年間350名以上の専攻医を受け入れている ▼内科 ▼小児科 ▼精神科 ▼外科 ▼整形外科 ▼産婦人科 ▼麻酔科 ▼救急科― では都道府県に複数の基幹施設を置くこととする―。

 日本専門医機構の理事会は17日、こういった内容の「専門医制度新整備指針運用細則」を承認しました(関連記事はこちら)。23日開催予定の社員総会に諮られます。

 また運用細則では、専攻医の都市部集中を避けるために、▼東京 ▼神奈川 ▼愛知 ▼大阪 ▼福岡― の5都府県では、「過去5年の専攻医採用実績の平均値」を採用上限とする点も明記しています。

 なお、機構の吉村博邦理事長(地域医療振興協会顧問、北里大学名誉教授)は、「新専門医制度に対して誤解した批判も出ている」とし、専門医制度の成り立ちから現在に至るまでを詳細に解説。その上で、新専門医制度は ▼医師の質を担保する ▼患者に信頼され、受診の良い指針になる ▼医師偏在を悪化させない―などといった基本理念をきちんと理解してほしいと要望しています。


ここがポイント!
1 プログラム制による研修、専攻医にも地域医療確保にも好ましい
2 内科、外科など専攻医の多い基本領域では、都道府県に複数の基幹施設を設置
3 東京や大阪など大都市では、専攻医採用数の上限を設定
4 指導医のいない施設、基幹施設などとテレビ会議で随時指導を受けられる体制が必要

プログラム制による研修、専攻医にも地域医療確保にも好ましい

 機構では、新専門医制度の、いわば憲法に当たる「新整備指針」を昨年(2016年)12月に制定(関連記事はこちらとこちら)。今般、この指針をかみ砕いた「運用細則」を了承しています。今後、正式決定(23日の社員総会予定)を待ち、各基本領域学会で研修プログラム作成の拠り所となる「整備基準」を制定することになります。

 上記規定から並べると、「新整備指針」→「運用細則」「補足説明」→「整備基準」(各基本領域学会で作成)→「研修プログラム」(各研修施設群が作成)というイメージです。

 ここで改めて、新専門医制度の大枠を振り返っておくと、基本領域(内科や外科など19領域)の研修を3年程度受けた後に、機構・学会から「専門医の資質を満たしている」との認定を受けられれば、「基本領域 内科専門医」「基本領域 外科専門医」などと広告することが可能になります。さらに、細分化したサブスペシャルティ領域(消化器科や循環器かなど29領域)の研修を受ければ、「消化器病専門医」「循環器病専門医」などを併せて広告することも可能です。内科など、領域によっては基本領域とサブスペシャルティ領域が並走するケースもあります。

 今般の運用細則では、「1つ目の基本領域について、原則として研修プログラム制による研修とする」ことが明確にされました。プログラム制とは、年次ごとに定められた研修プログラムに則って研修を行う仕組みで、基幹施設と連携施設で研修施設群を作り循環型の研修を行います。機構の山下英俊副理事長(山形大学医学部長)は、「医師は生涯勉強を続けなければならず、とくに最初に標準的治療をすべて学ぶことが重要となる。このために基幹病院を中心に、連携施設にローテ―としてもらうことが、研修医にとって好ましく、地域医療の確保においても望ましい」とプログラム制の利点を強調します。

 ただし、自治医科大学出身者や地域枠出身の医師は、勤務場所や気管に一定の制限があります。こうした医師にプログラム制を適用することは酷なため、運用細則では▼卒後に義務年限を有する医大卒業生で必要と考えられる▼地域医療の資することが明らかである(地域枠など)▼出産、育児、留学など相当の合理的理由がある―場合には、「教育レベルの保持」を条件に、カリキュラム制(カリキュラム基準を充足した時点で、専門医資格取得を可能とする仕組み。何年かかってもよい)の採用も可能とされました。

 また、サブスペシャルティ領域ではプログラム制・カリキュラム制のいずれの研修体制とすることもできます。さらに運用細則では、サブスペシャルティ領域の制度設計については、基本領域学会とサブスペシャルティ領域の学会が合同で構築していく方向も明示しています。

内科、外科など専攻医の多い基本領域では、都道府県に複数の基幹施設を設置

 新専門医制度については、「地域・診療科における医師偏在を助長してしまう」との強い批判があり、これを防止するための仕組みとするために「1年間の延期」となっていました(関連記事はこちらとこちら)。

 新整備指針では、この点に配慮するために次の2点を明確にしており、今般の運用細則でさらなる詳細が明らかにされました。

(1)基幹施設に大学病院以外の医療機関も認定される水準とする

(2)都市部に基幹施設がある研修プログラムの定員を設ける

 (1)については、従前から「基幹施設の基準が厳しく、実質的に大学病院だけとなっている。そのため地域の病院から大学病院に医師が移ってしまい、地域医療崩壊を助長する」との批判がありました。

 今般の運用細則では、この批判も踏まえて ▼基幹施設の基準は、基本料領域学会が機構と協議し、教育レベル維持の観点から策定する ▼専攻医採用実績が過去5年平均で350名以上の領域(現在は ▽内科 ▽小児科 ▽精神科 ▽外科 ▽整形外科 ▽産婦人科 ▽麻酔科 ▽救急科)では、都道府県ごとに複数の基幹施設を置くことを原則とする―ことを明確にしています。もっとも山下副理事長は、「人口の少ない都道府県では、必ず複数の基幹施設が必要とすると研修ができなくなってしまう。柔軟に対応する」とコメントしています。

東京や大阪など大都市では、専攻医採用数の上限を設定

 (2)の定員については、▼東京 ▼神奈川 ▼愛知 ▼大阪 ▼福岡― の5都府県において「過去5年の専攻医採用実績の平均値」を採用上限とする原則が示されました。これらの地域では、初期臨床研修を終え、専ら専攻医となる「医籍登録後3-5年の医師の全国数に対する割合が5%以上」「大学医学部が4施設以上ある」との特徴があります。これらの地域で採用上限を設けることで、地方にも専攻医が目を向けることが期待されます。

 もっとも、▽外科▽産婦人科▽病理▽臨床検査―の基本領域では、医師数が減少していることから、上記の採用上限は適用されません。また運用細則では、「当面の間、毎年、定数を機構の基本問題検討委員会で見直す」ことを明確にしています。

指導医のいない施設、基幹施設などとテレビ会議で随時指導を受けられる体制が必要

 ところで最初に述べたように、基本領域では、基幹施設と連携施設(全体で連携施設群)をローテ―トするプログラム制による研修が原則となります。

 教育レベルを維持するために、いずれの施設にも「指導医」が在籍していなければいけません(原則として指導医1人につき専攻医3名まで)。しかし新整備指針では「地域医療に必要な施設だが、上記の指導医を置くことができない場合には、指導医が不在であっても関連施設となることを例外的に認める」旨の規定が設けられました。この点について運用細則では、「専攻医がテレビカンファランスシステムの利用などにより、『随時、基幹施設・連携施設の指導医から適切な指導を受けられる』体制が構築されている」旨の基準を明確にしています。

 また連携施設群を形成する地理的範囲について、新整備指針は「都道府県をまたがる」ことも可能としていました。この点、運用細則では、「隣接した都道府県である」ことが原則とした上で、「地域医療を支えるためなど十分な根拠を示す」ことを条件に遠方病院との連携も可能とする基準を明らかにしています。
 
 なお、これまで新専門医制度については「1つの基本領域で研修を受け、その上にサブスペシャルティ領域の研修を重ねる」とのイメージがありましたが、新整備指針は「2つの基本領域の専門医を取得する『ダブルボード』も可能」である旨を明確化。ただし、運用細則では、 ▼初期臨床研修後ただちに開始する研修は、原則として研修プログラム制とする ▼ダブルボードは研修プログラム制、研修カリキュラム制いずれでも選択できるが、専門医のレベルが均等となるようにする―との注意をしています。

  

https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/55290/Default.aspx
臨床研究法案 衆院厚労委全会一致で可決 臨床研究不正受け透明性確保へ
2017/03/21 03:52 ミクスONLINE

衆院厚生労働委員会は3月17日、臨床研究法案について審議し、与野党全会一致で可決した。採決に際し、与野党で付帯決議も可決された。今週中にも衆院本会議で採決後、参院へ送付され、今国会中に成立する見通し。同法案は、昨年5月に閣議決定され、国会に提出されていたが、審議が遅れていた。法案では、製薬企業が資金提供する臨床研究や未承認・適応外薬を対象とした臨床研究を特定研究と位置付け、カルテとデータを照合するモニタリングや利益相反管理の遵守を義務付ける。法整備は、ARB・ディオバンの臨床研究不正をはじめ、製薬企業による不透明な多額の資金提供が明るみになったことを踏まえて進められてきた。法制化により、透明性を確保することで臨床研究の不正に歯止めをかけ、製薬企業と研究者、臨床研究との適正性を確保することが期待される。

法案では、医薬品医療機器等法(薬機法)で定められた未承認・適応外の医薬品、製薬企業等から資金提供を受けて実施される当該製薬企業等の医薬品についての臨床研究を「特定臨床研究」と規定。モニタリング・監査の実施や、利益相反の管理など実施基準の遵守、記録の保存に加え、厚生労働大臣の認定を受けた「認定臨床研究審査委員会」による審査を求めた。

実施基準に違反した場合には、厚生労働大臣が改善命令を行い、従わない場合には臨床研究の中止命令、懲役3年以下、罰金300万円以下の罰則も設ける。

一方、製薬企業に対しては、自社製品の臨床研究への資金提供の契約締結義務化に加え、医師などへの資金提供について、毎年度の公表を義務付ける。違反した場合は、厚生労働大臣が勧告を行い、勧告に従わない場合には企業名の公表を行う。



https://ehime-np.co.jp/article/news201703211897
医療の現場に密着
高校生一日病院体験

2017年3月21日(火)(愛媛新聞)

 医療の仕事に関心のある高校生が病院職員らと触れ合い知識を深める一日病院体験が21日、松山市来住町の愛媛生協病院であり、県内の生徒43人が職種別の職場体験などを通じて現場の仕事を体感した。
 将来の進路選択に役立ててもらおうと同病院が毎年開催。生徒は医師や看護師、薬剤師など8職種の中から希望する職場で学んだほか、自動体外式除細動器(AED)を使った救命や車いすなども体験した。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t280/201703/550628.html
シリーズ◎2018診療・介護報酬同時改定
在宅医療の普及に向けた重点分野を了承
厚労省の在宅医療会議、関係団体を集約した全国組織を求める声も

2017/3/21 土田絢子=日経ヘルスケア

 厚生労働省の全国在宅医療会議は3月15日、在宅医療の普及に向けた重点分野として、(1)在宅医療に関する医療連携、普及啓発モデルの蓄積、(2)在宅医療に関するエビデンスの蓄積――の2項目を了承した。これらに関連して、在宅医療に関わる各団体が現時点での具体的な取り組み内容を報告した。

 今回了承された重点分野のうち「(1)在宅医療に関する医療連携、普及啓発モデルの蓄積」では、在宅医療の提供体制を着実に整備するため、自治体や関係団体による体制構築に資するような、医療機関間の連携モデルやプロセス等の整理・収集を今後促進する考え。また、地域の普及啓発に関する取り組み事例も収集する。

 「(2)在宅医療に関するエビデンスの蓄積」では、国民が主体的に在宅医療を選択できるよう、客観的なデータに基づくエビデンスの蓄積を積極的に進めていく方針。例えば、以下のような研究が対象となる。
(i)疾病の進行や治療など、患者がたどるプロセス等に関する研究
(ii)在宅医療に適した患者の状態、環境条件などに関する研究
(iii)在宅医療サービスの有効性、手法の標準化に関する研究

 一方、同日の会合では在宅医療に関する27の団体や学会などが重点分野に関連する取り組みを報告した。これに対して構成員の武久洋三氏(日本慢性期医療協会会長)は、「よく似た団体が数多くあり、取り組む内容も似ている。これでは国民がどこに相談したらよいか迷うのではないか。全国的な組織である医師会に所属すれば国民も分かりやすくなる」と提案した。

 これを受けて鈴木邦彦氏(日本医師会常任理事)も、「多数の組織がバラバラに動いたら現場がどうなるのかと懸念する。医師会は全国津々浦々で組織している。ぜひ日医のもとで活動してほしい」と述べた。

 同会議座長の大島伸一氏(国立長寿医療研究センター名誉総長)も、「2025年まで時間が足りない。それまでにきちんとしたシステムやエビデンスを構築しなければならない。ある程度集約的に動かないといけないのではないか」と同調した。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t280/201703/550627.html
シリーズ◎2018診療・介護報酬同時改定
一般病棟入院基本料、看護配置以外の評価が争点
中医協総会、患者の状態などを考慮した評価のあり方を議論

2017/3/21 土田絢子=日経ヘルスケア

 厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は3月15日の総会で、2018年度診療報酬改定に向けて一般病棟における入院基本料の評価のあり方について議論した。現行では看護配置中心の評価になっているとし、患者の状態や医療提供体制も考慮した評価のあり方について厚労省が課題を提示し、委員からは賛否両論の意見があった。一般病棟入院基本料の構造の見直しは大きな影響があり、次期改定でどの程度盛り込まれるかは不明だが、今後の議論が注目される。

 同日の総会で同省は、一般病棟全体のデータに加えて、看護配置7対1と10対1の違いに特に着目したデータを提示。それによると、区分別の病床数は7対1が最多(図1)。入院患者の疾患割合は、7対1では「新生物」(癌)の割合が高く、10対1~15対1では「損傷、中毒およびその他の外因の影響」といった救急医療に関連した項目が多くを占めた(図2)。入院患者の年齢構成は、7対1では75歳以上の患者割合が41.5%と最も少なく、10対1では51.1%、13対では61.1%、15対1では66.4%だった。

図1●一般病棟の区分別病床数 第347回中医協総会資料より (図 略)


図2●一般病棟区分別の患者の疾患割合 第347回中医協総会資料より (図 略)

 一方、いずれの区分の病棟でも必要とされる看護職員数より多く看護職員を配置しており、7対1と10対1では約95%の病棟で看護職員以外の職員を配置していた。7対1といった看護配置の区分にどの程度意味があるのか疑問が投げかけられた形だ。1日当たりの平均レセプト請求点数については、7対1を筆頭に10対1、13対1、15対1の順に低くなっていた(図3)。

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図3●一般病棟区分別、1日当たり平均レセプト請求点数 第347回中医協総会資料

 また7対1と10対1の違いに着目したデータによると、重症度、医療・看護必要度(旧基準)と平均在院日数の分布、看護職員配置当たり病床数の分布は、ともにかなりバラついていた(図4、5)。10対1届け出医療機関の中にも7対1届け出医療機関相当のデータを示す医療機関が存在すると考えられた。

 これらのデータを踏まえて厚労省は、「一般病棟入院基本料は主に看護配置の要件で段階的に評価されており、患者の状態や診療の効率性等の要素も考慮する必要があるのではないか」と課題を提起した。ただし、この点についてはさらに詳細な分析を要するとした。

 これに対して支払い側委員の幸野庄司氏(健康保険組合連合会理事)は、「これから相当高齢化が進む中、7対1病床数はやはり多過ぎる。7対1と10対1(の医療機能)には重複部分があり、看護必要度の25%という基準やABC項目といった要件が妥当だったのか検証が必要。医療提供内容を見る指標も必要ではないか」と意見を述べた。また、7対1では若年層の診療割合が高いが、この層は今後人口が減少していくため「7対1を維持し続けることで病院収益が悪化することも考えられる」と懸念を示した。

 診療側委員の中川俊男氏(日本医師会副会長)は、「『7対1』を維持するかは個々の病院が決め、地域医療構想で自主的に動くはず。看護必要度を変えるのは大反対だ。病院は過去2回の看護必要度の改定で混乱し、ようやく落ち着いてきたばかり。さらに次期改定でも看護必要度を見直せば地域医療が混乱する」と指摘した。

 そのほか万代恭嗣氏(日本病院会常任理事)は「7対1と10対1の違いを検討するのであれば、それぞれの患者の状態を詳細に見なければ分からない。効率性を評価する際は、一定の幅を持ったものにしないと患者に優しい医療を提供できない」と述べた。

図4●7対1・10対1病棟でみた重症度、医療・看護必要度と平均在院日数の分布 第347回中医協資料より。病院ごとに平均して算出 (図 略)


図5●7対1、10対1病棟でみた重症度、医療・看護必要度と看護職員配置当たり病床数の分布 第347回中医協総会資料より。病院ごとに平均して算出 (図 略)



http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49484
死のスパイラルに陥る「トランプケア」
最大の敗者はトランプ大統領に投票した高齢の白人有権者

2017.3.21(火) Financial Times
(英フィナンシャル・タイムズ紙 2017年3月16日付)

 大統領は選挙を詩で戦い、政治を散文で執り行う、という言葉がある。ドナルド・トランプ氏の場合、選挙期間中の売り口上はとても詩的とは言えなかった。しかし、分かりやすかった。トランプ氏は強い意志の力で米国を再び偉大にするという。そして、そこにはオバマケア(医療保険制度改革法)をご破算にし、もっと安くて質が高いうえ、すべての米国人をカバーする制度に置き換えるという提案も盛り込まれていた。

 ところが、実際に打ち出された「トランプケア」には、ほぼ正反対の効果があることが明らかになっている。実にお粗末なこの法案で判断する限り、トランプ氏は散文どころか、回りくどくて分かりにくい駄文で政治を執り行っている。

 この法案は、連邦議会で否決されて、トランプ氏にとって政治的な災難になるか、あるいは、可決されて大惨事になるだろう。

 皮肉なことに、トランプ氏はすでにそれを承知しているようだ。生涯、いろいろなものに自分にちなんだ名前を付けてきた同氏だが、この医療保険制度改革法案にだけは自分の名前を付けたくない意向をはっきり示してきた。トランプケアだけは勘弁してほしい、ということだ。だが、この法案にはこの名前がぴったりだ。トランプブランドの政治をまさに体現しているからだ。

 法案の最も重要なポイントは、バラク・オバマ前大統領にちなんだ通称がある法律を無効にすることにある。オバマケアの実際の中身に対する反対意見は、これを新しい法律と置き換えたいという願望の形成にはほとんど関係していない。

 実際、オバマ氏が成立させた医療費負担適正化法(ACA)は、右派のヘリテージ財団が「ヒラリーケア(ビル・クリントン大統領の時に夫人のヒラリー氏が作成したが、成立には至らなかった医療保険法案)」の対案として1990年代に策定した市場本位の法案にかなり多くを負っている。オバマケアはまた、共和党の大統領候補だったミット・ロムニー氏がマサチューセッツ州知事時代に成立させた法案よりも、若干右寄りだった。

 このように、オバマケアは保守派の考えをすでに利用していることから、共和党が現実味のある対案の策定に苦労してきたのは不思議なことではない。だが、オバマケアは雇用を破壊し米国経済を乗っ取る社会主義だと過去7年間形容してきた以上、何もしないわけにもいかなかった。ハッタリはもう通用しない。


 新たに打ち出された医療保険制度改革法案にある2つ目のトランプ的な要素は、富める者に富を再配分する効果があることだ。この法案は、米国の所得最上位2%の税負担を今後10年間で8850億ドル軽くする一方、最も貧しい階層のための支出をほぼ同額削減する内容になっている。その結果、超党派の議会予算局(CBO)によれば、医療保険に加入している米国民の数は2026年までに2400万人減るという。

 医療保険を失うこれらの人々には、トランプ氏に投票した高齢で白人の米国人が不釣り合いに高い割合で含まれることになる。これもまた、トランプ氏の典型的なおとり広告だ。公約したことと、実際にやることが大幅に異なっている。エリートは減税を享受し、貧者は保護を受けられなくなるのだ。

 トランプ氏の法案にはもう1つ、思慮の欠如という特徴がある。イスラム圏6カ国の国民に対するビザ(査証)の新規発行停止という「イスラム禁止」と同様に、あるいは中国問題や北大西洋条約機構(NATO)問題などで見せた180度の方針転換と同じように、トランプ氏は明らかに、法案の中身を把握できていなかった。

 政策は、トランプ氏自身だった。細かいことは後からやる、という具合だ。しかし、その詳細が明らかになった今、この思慮のなさは目に余る。トランプケアは医療保険制度とはほとんど関係がなく、もっぱら財政の再配分と関係している。あまりにもひどい内容であるために、この法案には米国の医療関係のロビイスト(医師、保険会社、年金生活者、病院などのためにロビー活動をする人々)がほぼ全員反対している。

 共和党の大統領にとって、企業が一致団結して自分の計画に反対するよう仕向けるというのは、簡単にできることではない。経営者たちは、何千万人もの人々を保険の傘から追い出せば、そのツケが納税者と雇用主に回ってくると分かっているのだ。

 確かに、オバマケアには深刻な問題点がいくつかある。オバマ氏はオバマケアの法案に、不法行為法改革を盛り込んでおくべきだった。そうすれば、医師が負う賠償責任に上限を設けることができただろう。


 また、保険加入を拒む人へのペナルティーをもっと厳しく設定するべきだった。そうすれば比較的健康な人が加入することでリスクプールが拡大し、保険料も低くできるからだ。さらに、州の境を超えて保険を購入できるように全米をカバーする取引所を創設しておくべきだった。

 しかし、現在の制度を改善することは、トランプ氏の法案が目指すところではない。自分たちは道ばたに取り残されつつあるのだとトランプ氏の支持者たちが理解すれば、世論調査の数字は悪化することになるだろう。すでに、大統領の支持率は40%を下回っている。

 オバマ氏は、大統領就任後の18カ月間のほとんどを医療保険制度改革に費やした。これについては、政治資本を無駄遣いしているとの見方が少なくなかった。だが、この法律のおかげで2000万人が医療保険に加入することができ、米国は国民皆保険に一歩近づくことになった。米国の医療費インフレの進行ペースも鈍った。

 その反動で、最初の中間選挙では民主党が連邦議会の主導権を失うことになった。皮肉なのは、トランプ氏がオバマケアを廃止すると、来年の中間選挙で共和党が議会の主導権を失う可能性が出てくるということだ。

 トランプ氏は今、2つある災難の片方に直面している。比較的悪くないのは、共和党が法案を否決するという災難の方だ。共和党にとっては、こちらの方が自分たちの利益にかなうだろう。トランプケアでは、米国を再び偉大にするどころか、米国の最悪の特徴がさらに悪化することになる。

By Edward Luce
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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/massie/201703/550636.html
コラム: 池田正行の「氾濫する思考停止のワナ」
臨床研究法が臨床研究を撲滅する

池田 正行
2017/3/22 日経メディカル「

 今国会で成立予定の臨床研究法案の第一条は、臨床研究の推進を謳っていますが、実際には逆の効果が予想されます。なぜならこの法案は、最高で3年以下の懲役、300万円以下の罰金、またはその両方が課せられるとした刑事罰規定が設けているからです。

生物統計家の立ち去り型サボタージュ
 臨床研究法が生物統計家の立ち去り型サボタージュを招き臨床研究を撲滅する。それがドラッカーの言うところの「既に起こった未来」であることは、この法案が生まれるきっかけとなったディオバン事件裁判の被告人が誰だったかを考えれば自明です。臨床研究を手伝っただけで刑務所に送られるならば、誰が協力するものですか。

 白橋伸雄氏の無実は認められましたが、それはあくまで裁判所が、公訴事実とされた当該論文は薬機法(旧薬事法)の言うところの誇大広告には該当しないと判断したからであって、臨床研究法では明らかに有罪となります。なぜなら同法で罰則規定の対象となっているデータ改竄はこの裁判でも認定されたからです。

 ディオバン事件裁判は、来たるべき新法の効果を検証する絶好のパイロットケースでした。今後とも厚労省と東京地検特捜部による緊密な連携の下、GCPなど一切関係なく、関係医師から任意で事情聴取を行い、生物統計家によるデータ改竄を認定するだけで、有罪率99.9%は間違いなし。さらにその研究を主導した医師に検察側証人としてご登場願えれば、その確率は100%を超える(?)かも。

 刑事罰により臨床研究を推進するという倒錯したコンセプトに基づく法案に対し、ディオバン事件裁判の判決に一見失望しているように見える報道各社が大きな声援を送っているのもこのためです(関連記事1、関連記事2)。医師法第21条と業務上過失致死傷罪(業過罪)のコンビネーションで医療者を吊し上げ、立ち去り型サボタージュによる医療崩壊を招いた「悪夢よもう一度」というわけです。しかし臨床研究法下で本当に生物統計家の立ち去り型サボタージュが起きるのでしょうか?そこで白橋氏が医師や報道から受けた仕打ちを振り返ってみることにします。

臨床研究法下での生物統計家の運命
 業過罪により末端の医療者を吊し上げる裁判の場合、たとえ公訴事実には争いがない場合でも、被告人を弁護する医師はいました。一方、ディオバン事件は、誇大広告という公訴事実が存在しない冤罪でした。その裁判に登場したのは、ノバルティスから資金を提供され、白橋氏の支援を受けてKyoto Heart Study (KHS)を主導した医師達でした。彼らは白橋氏を弁護するどころか、検察側証人として白橋氏を刑務所に送ろうしました。

 病院幹部により「患者殺し」の汚名を着せられた佐藤一樹氏は、心臓血管外科医としてのキャリアを台無しにされました。それでも佐藤氏は10年かけて東京女子医大から「衷心からの謝罪」を引き出しましたが、それも佐藤氏を応援した医師がいたからこそでしょう。

 一方、KHSを主導しながらも検察側証人台に立って白橋氏を刑務所に送って口封じしようとした医師達は、決して白橋氏に謝罪しないでしょう。せっかく検察側証人という免罪符を研究者としての良心と引き替えたのですから。それにいまさら色褪せた免罪符を放棄して、良心を取り戻したと宣言しても誰も信用してくれません。

 2013年初頭から始まった報道合戦の標的とされた白橋氏は、1年半にわたり追い回され、仕事も私生活も滅茶苦茶にされた挙げ句、2014年6月に逮捕され1年半にわたって勾留されました。その後無実が認められ、「白橋被告」から「白橋さん」との呼び名を取り戻すまで、さらに1年余を要しました。報道による私刑が計4年以上にわたったのです。

 報道記者は、逮捕・勾留されだけで推定無罪ならぬ確定有罪扱いします。ましてや起訴され、公判で被告席に立てば真犯人も同然の扱いを受けます。白橋氏の場合も例外ではありません。その証拠に、白橋氏の無実を喜ぶ報道はただの一つも認められません。ましてや白橋氏に謝罪する記者などいるわけがありません。もし今後も報道による私刑が続き、「研究不正に手を染めながら、裁判官を騙して仮初めの無実をむしり取った狡猾な知能犯」とのラベルが白橋氏について回るのならば、彼に生物統計家として身を立てていく道はありません。

誇大広告も研究不正もなくならない
 「薬害」裁判に対する私の当事者意識は、4年間にわたる厚労省医薬品医療機器審査センター(PMDEC、後のPMDA)での新薬審査で醸成されました。イレッサ訴訟が始まったのは2004年でしたが、私が入省した2003年7月にはすでにPMDECの一角に、将来の国家賠償訴訟に備えて山積みの資料が置かれていました。

 少なくとも私の在籍当時、血友病HIV病裁判で業過罪に問われた松村明仁氏(事件当時厚生省生物製剤課長 2008年3月有罪確定)の運命を知らないPMDEC/PMDA職員はいませんでした。そこには常に「自分達が審査に携わった新薬の副作用でいつ何時訴えられるかもしれない」という緊張感がありました。国が行う新薬審査でさえもそうしたリスクを覚悟せねばならないのです。ましてや裁判に対して一切無防備な臨床研究をや。

 どんな臨床研究でもデータ管理は決して完全ではありません。言い掛かりをつけようと思えばいくらでもつけられる。それは生物統計家が一番良く知っています。刑務所送りを覚悟しながら臨床研究を支援するほど、彼らはお人好しでも間抜けでもありません。こぞって臨床研究から立ち去り、治験に専念するでしょう。では、そうして日本の臨床研究が撲滅されれば、誇大広告も研究不正もなくなるでしょうか?

 とんでもない。ディオバン事件であれほどのお祭り騒ぎを繰り返しても海外の黒幕には指一本触れられなかったことを忘れてはなりません。日本の臨床研究が撲滅された後は、FDAとNEJMが共謀してでっち上げたセレブ誇大広告が、セイタカアワダチソウやアメリカザリガニ顔負けに跳梁跋扈する世の中になるだけです。


  1. 2017/03/22(水) 04:50:21|
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