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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月27日 

https://www.m3.com/news/general/506946?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170227&dcf_doctor=true&mc.l=208388936&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
学長解任の手続き本格化 京都府医大、不可避の情勢
2017年2月27日 (月) 共同通信社

 指定暴力団山口組淡海一家の総長高山義友希(たかやま・よしゆき)受刑者(60)を巡る京都府立医大病院(京都市)の虚偽診断書作成事件で、吉川敏一(よしかわ・としかず)学長(69)に辞任勧告した府立医大の評議会は27日、解任請求に向けた手続きを進めた。関係者によると、吉川学長は同日、大学側に辞任する意思はないと伝えた。

 吉川学長は勧告を受けた24日、「高山氏との特別な関係はなく、辞任するつもりはない」とのコメントを発表。勧告に応じない場合、評議会は強制力がある学長選考会議に解任を請求する方針で、退任は不可避な情勢となっている。27日正午までに辞任する意思があるか返答を求めていた。

 大学によると、吉川学長から回答は来たが、「内容を精査しているので現段階では発表できない」としている。

 吉川学長は選考会議で見解を述べたいとしている。選考会議が審議の結果、学長を続けるのが適当ではないと判断した場合は、大学を運営する府公立大学法人の理事長に対して、学長の解任を申し出る。理事長が最終的に決定する。



https://www.m3.com/news/general/506925
京都府立医大学長らを参考人招致へ 府会小委員会
2017年2月27日 (月) 京都新聞

 京都府立医科大付属病院(京都市上京区)などが暴力団組長の収監を巡り、検察庁に虚偽の病状を記した文書を提出したとされる事件で、府議会は24日、吉川敏一学長ら大学・病院関係者4人を参考人として、3月2日の予算特別委員会・当初予算審査小委員会に出席を求める方針を決めた。

 小委員会は予算と直接関係のない質疑も可能で、議会の対応が注目される。

 4人は吉川学長のほか、同大学の坂本修司事務局長、付属病院の荒田均事務部長、大学を運営する府公立大学法人の中井敏宏事務総長。議会が近く、文書で出席を要請する。

 医大学長らは毎年、新年度予算審議の参考人として議会の出席要請を受け、小委員会に出ている。府職員と同様に質疑の対象となる。

 府議会2月定例会の20、21日の代表質問では「1日も早い全容解明と信頼回復に全力で取り組んでいただきたい」(民進・岡本和徳府議)など全会派が府に真相解明などを求めた。

 だが、府警が付属病院などの強制捜査に乗りだし、府立医大の教育研究評議会が吉川学長の辞任を求めるなど事態が動いている中で、小委員会に出席する府議からは「捜査中の案件について、どこまで追及できるのか」「明確な答えは出てこないのではないか」と戸惑いの声も上がる。

 小委員会は2日午後1時15分から上京区の府庁議会棟で、公開で開かれる。



https://www.m3.com/news/iryoishin/506967
「医師は適用除外を」、時間外労働の上限規制
堺日病会長、四病協・日医の共同で要望予定

2017年2月27日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本病院会会長の堺常雄氏は、2月27日の定例記者会見で、政府の「働き方改革実現会議」担当の加藤勝信・内閣府特命担当大臣と、塩崎恭久厚労相に対し、導入が検討されている時間外労働の上限規制について、医師を適用除外とするよう要望する方針を明らかにした。日病を含む四病院団体協議会および日本医師会とともに、今週中にも行う予定だという。

 堺会長は、「働き方改革の趣旨に反対しているわけではなく、全面的に賛同して協力していく。しかし、できることと、できないことがある」と説明、「医師には応招義務があるなど、医業の特殊性についての理解を求めていく」と述べた。「上限を設定すると、医療には多大な影響がもたらされるのではないか」と指摘し、別途、オールジャパンで医師の働き方等について議論する場を設けることが必要だとした。また研修と労働の切り分けも難しく、その解釈も分かれることから、ガイドライン作成も求められるとした。

 「働き方改革実現会議」では、時間外労働を最大で月平均60時間、年720時間までとし、違反企業に罰則規定を設けることなどを検討。3月末までに実行計画をまとめる予定になっている。ただし、一部の職種については、適用除外される。

 日病は2月25日の常任理事会で、本問題について検討した。「理事には大学関係者もおり、大学の助教以上は裁量労働制であり、適用除外になるようだが、一般病院においては、管理者以外は裁量労働制は認められない」(堺会長)。

 堺会長は会見で、過去の経緯を振り返り、医師の宿日直を時間外労働として扱うかどうかなど、医師の労働の解釈については曖昧になっていた部分があると説明。しかし、宿日直を時間外労働として認めるか否かが争われた奈良県立奈良病院の裁判などもあり、ここ数年、労働基準監督署の対応が厳しくなっているほか、電通職員の過労死事件などもあり、長時間労働の是正が社会的に重要課題になっていると情勢分析。
 「病院からすると、医師に時間外労働の上限が設けられると、なかなか厳しい」と堺会長は述べ、上限設定された場合、人的・経済的コストが増大し、救急や周産期医療など、急変に対応できなくなる懸念もあり、地域医療への影響も大きいとした。実際、労基署の立入検査を受けた病院では、長時間労働是正のため、救急指定を返上したケースもあるという。さらに医師が時間外対応を求められる場面として、患者家族への説明も挙げ、医師の労働時間短縮には国民の理解も必要だとした。

 常任理事会では、「上限を設けたら、勤務医のレベルが低下するのではないか」などの懸念も呈せられたという。米国では、研修医の労働時間は週80時間以内が原則とされ、上限に達すると、診療の途中でやめるケースもあるという。また研さんの機会が減ることも想定されるとした。



https://www.m3.com/news/general/506949
「ガッテン!」で謝罪 NHK番組で誤解招く表現
2017年2月27日 (月) 共同通信社

 NHKは27日までに、総合テレビで22日に放送した健康番組「ガッテン!」で、糖尿病の治療に睡眠薬を直接使えるかのような行き過ぎた表現で誤解を与えたとして、謝罪した。

 番組は「最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎」と題し、睡眠障害を改善することで血糖値も改善したとのデータを紹介。「睡眠薬で糖尿病の治療や予防ができる」など不適切な表現があった。薬剤名が分かる映像も使い、この薬を推奨している印象を与えて配慮に欠けたとしている。

 放送後「睡眠薬の不適切な使用を助長しかねない」などと批判が出ていた。

 NHK広報局は「誤解や混乱を招いたことを深くおわびします」とし、3月1日の同番組でおわびと説明を行う予定。



https://www.m3.com/news/general/506840
医療を治安目的に使うな 識者談話
2017年2月27日 (月) 共同通信社

 独協医大越谷病院の井原裕(いはら・ひろし)教授(精神医学)の話 検察が被告に完全責任能力ありと判断したことに違和感はない。指摘される自己愛性パーソナリティー障害は性格の偏りのようなものだ。事件は被告の優生思想に由来する可能性が高いとはいえ、危険思想自体は治療の対象ではない。例えば、危険思想ゆえにテロを起こしかねない過激派がいた場合、その思想は警備の対象ではあっても医療の対象ではない。しかし、今回の事件後の国の対策は、措置入院患者を一律に危険人物とみなして「安易な退院を許さない」方向に進んでいる。犯罪防止は刑事政策の課題。医療政策の課題ではなく、医療を治安目的に転用することは危険だ。国の対策は見直す必要がある。



http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49267
目に余る医学部教授の老害に厚労省も加担
新専門医制度で天下り狙い、果てはヤクザ絡みの事件まで

上 昌広
2017.2.27(月) JB press

 我が国の医師不足は深刻だ。「OECD Health Statistics (2014)」によれば、我が国の人口1000人あたりの医師数は2.29人。ドイツ3.96人、フランス3.08人、英国2.75人、米国2.46人とは比べものにならない。

 さらに、我が国では医師の遍在が著しい。基本的に西高東低で、東京都(3.05人)を除く、東日本は少ない。京都府3.08人、徳島県3.03人に対し、埼玉県1.53人、千葉県1.83人、福島県1.89人、神奈川県2.02人という具合だ。

 都道府県内でも遍在している。筆者が活動している福島県の場合、福島市3.32人、郡山市2.39人、いわき市1.72人という具合だ。

 余談だが、いわき市は全国の政令指定都市、中核市の中で岡崎市(1.29人)、船橋市(1.36人)、豊田市(1.50人)についで少ない1.72人だ。トップの久留米市(5.51人)の3分の1以下である。

医師偏在防止という名の天下り制度

 医学部教授たちが、医師偏在を是正しようと動き出した。その中心が一般社団法人日本専門医機構だ。

 専門医に関する組織が医師の偏在対策をすることに違和感を抱かれる方も多いだろう。その仕組みは、若手医師が専門医を取得したければ、日本専門医機構が認める病院で勤務しなければならず、日本専門医機構は病院認定において地域のバランスを考慮するという形だ。

 吉村博邦・日本専門医機構理事長は、ホームページの「理事長就任挨拶」の中で、「地域医療の確保対策について、各領域学会に対し、地域の医師偏在防止の現状についての意見を求め、また、さらなる具体的な対策案を検討する」と述べている。

 このやり方に関係者から非難が寄せられている。日本内科学会や日本産科婦人科学会(日産婦)など、学会によって事情は異なるが、大学病院での勤務が、半ば義務化されている地域が多いからだ。

 例えば、日産婦が認定する専門医資格を取ろうとすれば、若手医師は日産婦が認定する拠点病院に所属しなければならない。24の県では、県内に大学病院しか拠点病院がなく、この制度が運営されれば、「専門医を餌に強制的に入局させる」ことになる。

 現在、若手医師や病院団体はもちろん、医師免許を持つ市長で構成される医系市長会も反対した。この制度が運用されると、地域医療が崩壊するというわけだ。

 関係者は、この制度に猛反対している。ただ、日本専門医機構は強引に押し通すつもりだ。厚労省も後押ししている。

 知人の医系市長は「今度、厚労省の官僚と吉村理事長が一緒に説明に来る」という。反対する有力者を個別に撃破するつもりだろう。

 ここまでこじれた以上、この問題は白紙に戻して、一から議論すべきだ。なぜ、日本専門医機構は、ここまで強引なことをするのだろうか。

 私は、彼らが、この制度に固執する真の理由は老後の不安だと思う。

定年後に年収が激減する医学部教授

 日本専門医機構と構成する学会は、基本的に医学部教授の集まりだ。日本専門医機構は「広く国民の声を聞け」という批判を受け、知事や患者代表を理事に加えたものの、2014年5月に発足したとき、理事21人中、現職教授が12人、元教授が6人を占めた。

 また、日本内科学会は理事19人全員が、日本外科学会は理事20人全員が大学教授である。

 新専門医制度を推進することは、大学教授たちにとって、さぞかしうま味があるのだろう。そのうま味とは、定年後の生活の安定だと思う。

 大学教授には権威はあるが、大学の中では雇われている中間管理職に過ぎない。いつか定年を迎える。

 現代の医学部教授のキャリアは高度成長期に確立された。当時の平均寿命は70才。60才で定年を迎え、年金と名誉職で10年程度の余生を全うできた。病院や大学の数も増え、仕事には困らなかった。このあたり、高度成長期の多くのサラリーマンと同じだ。

 70代という「若く」して亡くなるので、介護に要する費用も安かった。子供が40-50代と若いため、面倒を見てくれた。

 しかし事情は変わってしまった。10年ほど前に定年は60才から65才に延長されたが、それ以上に寿命も延びてしまった。

 現在の我が国の平均寿命は男性81才、女性87才だ。インテリで高収入な大学教授たちは、平均より長生きするだろう。大学教授を辞めた後、20年以上の老後を何とか生き延びなければならなくなった。

 大学教授を辞めれば、収入は激減する。秘書はいなくなり、個室はなくなる。一部を除き、医学部教授は診療よりも、医局員の管理、学会活動、政府の審議会の委員などの「管理業務」をこなしてきた。

 このような業務が大きな副業となった。製薬企業が主催する講演会で話をすれば、謝金は10万~30万円程度だ。年間に製薬企業から1000万円以上の謝礼を受け取る教授は珍しくない。

 医局員を派遣している病院からは顧問料などの形で「不労所得」が入る。患者から「謝金」を貰うこともある。外科系の教授ともなれば「相場は10万~100万円(大学病院の外科系医師)」という。

ポストにしがみつきヤクザと関係

 いずれも大学教授の肩書きに付随するものだ。大学教授を辞めれば声はかからなくなる。自分で生きていかなくてはならなくなる。

 高度成長期のように病院が新設され、院長として招聘されることはない。診療報酬の引き下げで、どこも経営は厳しい。患者が呼べない元教授を抱えておく余裕はない。大学教授を辞めると、生活は一気に苦しくなる。将来が不安になるのも当然だ。

 筆者の元にも退官間際の教授から「(病院経営者の)Aさんを紹介してほしい」という連絡がしばしばやってくる。Aさんの意向を聞くが、「若い医師は欲しいけど、辞めた教授など要りません」と回答されることがほとんどだ(もちろん歓迎される人もいる)。

 医学部教授たちが、安定した老後を送るにはどうすればいいか。

 1つは定年を延長することだ。学長などの立場にある医師は、この傾向が強く、いろいろな理由をつけて任期の延長を図る。福島医大や京都府立医大の学長など、その典型だ。

 再任は1回までという内規を変えてまで、3選を認めさせた。当然、不満を持つ連中も出てくる。中には内部告発する人もいるだろう。

 この結果、京都府立医大ではヤクザとのつき合いが露見し、世間を騒がす不祥事となった。知人の記者は「京都府警は二課が捜査しています。贈収賄での逮捕を念頭においているようです」と言う。

 理事長個人の問題ではなく、京都府立医大の存続に影響する大事件になってしまった。

 もう1つの方法が「公共事業」を立ち上げることだ。新専門医制度など、その典型例である。

 専門医制度で大学医局に若手医師を抱え込んだ後、医師偏在対策のための新しい組織を作れば、そこに天下ることも可能だ。国や県から補助金も出るだろう。やがて役人も天下れる。地域医療はどうなるか分からないが、大学教授と役人は利益を得ることができる。

定年後は地域医療に携わる仕組みを

 このあたりの構造は、文科省の官僚の天下り問題とそっくりだ。

 どうすれば、この問題を解決できるだろうか。私は、定年後の大学教授のキャリアを再設計することだと思う。

 仙台厚生病院に勤務する知人の医師は、以下のように言う。

 「定年になった「大学教授」は全員、地域医療に最低10年間携わること、という「制度」を作ると、60歳以上の医師就業問題と、地域医療問題が一気に解決するのではないでしょうか」

 私は一考に値すると思う。大学教授という「役割」を終えた医師が「地位」にしがみつくことなく、顧問などの組織の名誉職に頼らず、自前で稼げるようにしなければならない。

 いまキャリアを議論すべきは若手ではない。50代を超え、定年が見えてきた世代だ。老後の準備をしなければならない。



http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20170227309908.html
松之山診療所に4月から常勤医
十日町市
2017/02/27 18:35 新潟日報

 十日町市は27日、国保松之山診療所に4月、新たな常勤医師が就任すると発表した。同診療所に医師が常勤するのは昨年3月に前任の医師が退職して以来1年ぶり。

 就任するのは現在、東京都大田区の東邦大学医療センター大森病院に勤務する医師(44)。4月4日に松之山診療所で診療を始める。

 同診療所では常勤医不在となった昨年4月以降、市内の国保川西診療所の医師が午後に診療を行ってきた。加えて9月以降は首都圏の病院の医師が毎週金曜に診療を行った。常勤医就任で川西診療所も通常の診療体制に戻る。

 一方、市内の国保診療所のうち室野、倉俣の両診療所は医師が不在で休診が続いている。27日の定例記者会見で関口芳史市長は両診療所について「今後どうするかは引き続き考えたい」と述べた。



http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-02-27/2017022702_03_1.html
厚労省 医療提供「適正化」言うが
2017年2月27日(月) しんぶん赤旗

労働改善ほど遠く、医師数抑制

 厚生労働省は、医療現場の慢性的な人手不足をめぐって、人員確保や、地域・診療科によって人手が偏る問題の是正を検討しています。3月までに「働き方」の見直しを取りまとめ、対策に反映する予定です。医療提供体制の「適正化」を口実にして実態に逆行する方向を示しています。

 この間、医師・看護師の働き方の見直しを検討会で議論し、昨年末に中間整理をまとめました。この中では、医療の持続可能性を掲げて「従事者の配置に重きを置く発想を転換し、多様な働き方やキャリアを実現する」と方向づけ、人員増からは目を背けています。

安全性を脅かす

 医療機関に勤める医師は、厚労省が示す過労死ライン(月残業80時間以上)にあたる週60時間以上働く人が4割に達し、20代は約6割にのぼります(2012年)。看護職員は、16時間以上の2交代制夜勤が5割を超え、女性労働者の平均と比べて2倍近い3割が切迫流産になっています(14年)。

 中間整理も「医療現場では過重労働や超過勤務が恒常化し、医療の質や安全性も脅かされる」と指摘しています。しかし、肝心の対策は、看護師や薬剤師、介護職の業務を広げ、本来は医師が行う医療行為を増やすと明記。医師以外に負担増を押し付ける考えです。

 育児中の女性と医療機関の労働条件を照会する仕組みの構築▽住民の健康管理を支援し、医療需要を抑制―も示しましたが、過酷な労働の抜本改善にはほど遠いものです。

医療団体が懸念

 需給・偏在対策は、厚労省医師需給分科会が15年末から先行して議論してきました。

 3パターンの需給推計を行いましたが、病床削減・再編計画の地域医療構想を前提にして“医師数が過剰になる”結果を出しました。同分科会は、人員増より偏在是正の方が「特に重要だ」と指摘。17~19年度に計画されている大学医学部の追加増員について「本当に必要か慎重に精査する」として人員抑制の方向を示しました。

 医師の偏在対策では▽地域で十分にある診療科の開設について、保険医の配置・定数や開業を規制▽医療機関の管理者にへき地勤務を義務付け―など統制的手法を並べました。

 これに対して医療団体の委員からは、「需給推計は、1個仮定が違うだけで全然数値が違ってくる恐ろしい数字だ」などの懸念が相次ぎました。推計し直すことになり、分科会は16年10月から開かれていません。

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35カ国中の30位

 日本の人口1千人あたりの臨床医は、経済協力開発機構(OECD)による加盟国調査(2016年)で35カ国中30位の2.4人にすぎません。日本医師会の15年調査では、全国の大学病院本院の54.3%が、東京都区部の病院の37.6%が医師不足だと回答しています。

 地方も都市部も医師不足は明白であり、医師数抑制路線からの転換こそが必要です。

 日本医療労働組合連合会は、安全・安心の医療の実現へ「実効策は猶予できない緊急課題だ」と表明しています。対策として1日8時間以内を基本にした労働時間の上限規制や、勤務間に一定以上の休息時間を確保する「インターバル」規制、夜勤回数の制限とともに、医療従事者の大幅増員を求めています。(松田大地)



http://www.medwatch.jp/?p=12539
看護必要度や在宅復帰率など、7対1入院基本料の見直し論議は最低限にすべき―日病協
2017年2月27日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 2018年度の次期診療報酬改定において、7対1入院基本料の施設基準となっている「重症度、医療・看護必要度」や「重症患者割合」、「平均在院日数」「在宅復帰率」についての大きな見直しは好ましくない。また病棟群単位の入院基本料届け出については、制限を設けずに継続するべきである―。

 全日本病院協会や全国公私病院連盟、日本病院会など13の病院で構成される日本病院団体協議会(日病協)では、このような内容を2018年度診療報酬改定に向けて要望していく方向で議論を進めています。

 また、地域医療構想調整会議において「具体的な病院名をあげて機能分化の議論を進めるのは、時期尚早である」といった見解で日病協の代表者は一致しています。

ここがポイント!
1  病棟群単位の入院基本料届け出、制限を設けずに2018年度改定以降も「継続」を
2  地域医療構想調整会議、「病院名」をあげた機能分化論議は時期尚早
3  ICTの活用、日病協は「より広範囲での活用」を柔軟に検討する考え

病棟群単位の入院基本料届け出、制限を設けずに2018年度改定以降も「継続」を

 日病協では、主に診療報酬に関する要望活動を行うために、各病院団体の足並みを揃える議論を定期的に行っています。2018年度には、診療報酬と介護報酬の同時改定が行われ、通常よりも前倒しで中央社会保険医療協議会の議論が進んでいることから、日病協でも▼4-5月頃に総論的な第1弾の改定要望▼10-11月頃に各論に関する第2弾の改定要望―を示す考えを固めています(関連記事はこちらとこちら)。

 現在、第1弾の総論的な改定要望の取りまとめ議論が、日病協の診療報酬実務者会議で進められています。24日の定例会見で原澤茂副議長(全国公私病院連盟常務理事)は、「控除対象外消費税(病院の消費税負担が、診療報酬での対応で十分に賄われていない、いわゆる損税)と、人件費の高騰によって病院経営は非常に厳しい。国の財源不足は理解できるが、病院経営に悪影響を及ぼさないようにしてほしい」旨を強調した上で、▼7対1入院基本料などの施設基準となっている「重症度、医療・看護必要度」および「重症患者割合」「在院日数」「在宅復帰率」などの見直しは最小限にすべき▼病棟群単位の入院基本料届け出については、制限(一度しか届け出できないなど)を設けずに継続すべき―といった点を柱にすえる方向で議論を進めていることを紹介しました。

 またDPCについては、9日に開かれた診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会で、厚生労働省から「III群の細分化」を示唆する見直し方向や、「後発医薬品使用推進の評価(現在は機能評価係数II)の、機能評価係数Iへの移行」案などが示されており(関連記事はとこちら)、こうした点についても議論を深め、第1弾としての総論的な要望がなされる見込みです。

地域医療構想調整会議、「病院名」をあげた機能分化論議は時期尚早

 一方、17日に開かれた「医療計画の見直し等に関する検討会」では、地域医療構想調整会議の具体的な進め方が議題となり、厚労省は「10-12月には、機能ごとに『具体的な医療機関名』をあげた上で、機能分化・連携・転換について具体的に決定していってはどうか」との一例(2)を示しています。

 この点について日病協の代表者会議は、「時期尚早ではある」との見解で一致したことが神野正博議長(全日本病院協会副会長)から報告されました。神野議長は、「1つの病院の中には機能の異なる複数の病棟がある。病棟の割合で『この病院は急性期』『この病院は回復期』という議論をしろというのだろうか」と疑問を投げかけています。

 なお、17日の検討会で厚労省サイドは「あくまで一例である」と説明していますが、西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)は「青森県では、具体的な病院名を明示して機能分化の計画が立てられているが、これを代表例として出すことには違和感がある」と強調しています。

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地域医療構想調整会議の進め方(案)、これを2017年度以降、毎年度繰り返し、構想実現を目指すことになる

ICTの活用、日病協は「より広範囲での活用」を柔軟に検討する考え

 ところで診療報酬改定については、すでに中医協総会で「在宅医療」「入院医療」「外来医療」「かかりつけ医機能」といったテーマについて総論的な議論を開始しています。その中で「ICT活用」について、支払側委員と診療側委員との間で激しい応酬が繰り広げられています。具体的には、支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)から「病状の安定した患者が、主治医に血圧などのデータを電子メールなどで送付した上で、スマートフォンなどを用いて相談・指導を受ける、といった具合にICT活用を進めるべき」と提案。これに診療側の中川俊男委員(日本医師会副会長)が「医療の基本は対面診療である。ICTはあくまで対面診療の補助である。病状が安定しているかどうかは医師が診察して初めてわかる」と反論しています(関連記事はこちら)。

 この点について神野議長は、日病協では「ICT活用はケースバイケースで進めていく必要がある。例えば遠隔地でなくとも、在宅療養中の患者に対するICTを活用した診療などは認めてもよいのではないか」といった具合に、日医よりも「ICTの広範囲での活用」を柔軟に考えていることを紹介しています。

 また、かかりつけ医機能については、「夜間・休日・24時間の対応」と「国民からの『相談』要望」の両者を実行する必要がある点を強調し、クリニックだけでなく、「在宅療養支援病院」(在支病)のさらなる有効活用を検討する必要があると神野議長は強調しました。



http://www.sankei.com/west/news/170227/wst1702270055-n1.html
フランス、イタリア…教授が研究費の一部で美術館や博物館巡り 神戸市看護大
2017.2.27 18:37 産経ニュース

 神戸市看護大は27日、看護学部の教授(62)が平成26~28年度、国の「科学研究費補助金(科研費)」を使った出張中に、研究と関係ない観光をしていたと発表した。大学を設置する神戸市が処分する方針。

 大学によると、教授は哲学や倫理学が専門。学会への参加や医療通訳に関する聞き取り調査の名目でフランスやトルコ、イタリアに3回、計41日間出張していた。

 昨年11月に匿名の告発を受けて大学が調べたところ、うち約30日間は現地にいる知人と合流して学会や研究と関係のない博物館や美術館を訪れていた。科研費で賄った出張旅費は計約92万円で、大学はどこまでが不正利用に当たるか調査する。

 教授は「海外では監視の目が届きにくいので、判明しにくいと考えた」として、弁済と辞職の意向を示しているという。鈴木志津枝学長は「非常に残念。大学としても深く反省する」と話し、出張に関するチェック態勢を強化する方針。


  1. 2017/02/28(火) 05:39:20|
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2月26日 

http://digital.asahi.com/articles/ASK2Q6HP5K2QPLBJ004.html?rm=429
熊本地震、医師と通信途絶…救急隊が輸液 法律想定せず
阿部彰芳
2017年2月26日13時52分 朝日新聞

 昨年4月の熊本地震で、家屋の下敷きになった人が救出後に発症して死亡する危険がある「クラッシュ症候群」を防ぐために、医師と連絡がとれない状況で救急隊が輸液を実施した例があることが分かった。救急救命士法は通信が途絶える大災害を想定しておらず、現場からは対策を求める声が出ている。

 クラッシュ症候群は、手や足の筋肉が強く圧迫されて壊れ、そこから出る毒素が救出後に全身に回って起きる。1995年の阪神大震災では372人発症して50人が死亡し、注目された。救出前から体液などを補う輸液が効果的で、2014年から、講習などを受けた救急救命士が、医師の指示の下で実施できるようになった。

 総務省消防庁が熊本地震の救助活動を調べたところ、クラッシュ症候群が疑われた被災者への輸液は3件あり、うち2件は携帯電話がつながらず医師の指示が受けられなかった。いずれも4月16日の本震直後で、電話回線が混み合い不通だった可能性がある。処置に問題はなく、被災者は救助されたという。

 厚生労働省は本震の2日後、医師の指示なしでも「違法性は阻却され得るものと考える」と通知した。ただ、事後の通知では災害時に救急隊員が判断に迷う恐れがあり、全国消防長会は昨年7月、恒久的な指針を求める緊急要望書を消防庁に出した。

 混乱は2011年の東日本大震災で生じていた。当時も心肺停止の人への輸液や気管挿管が医師の指示の下でできたが、厚労省が熊本地震のときと同様の通知を出したのは震災発生から6日後。消防庁の調査では、被災地で活動した469消防本部のうち14消防本部が、医師の指示がとれずこうした処置が困難な事例があったと回答していた。

 消防庁も厚労省も、必要な場面で処置をためらわないで欲しいというのが本音。ただ、建前上は法律に抵触しかねない行為をあらかじめ認めるのは難しく、20日の消防庁の検討会でも「やっていいのか、悪いのかは言えない」(消防庁)、「どういう状況なら違法にならないかは事前に決められない」(厚労省)との回答に終始した。救急救命東京研修所の田邉晴山(たなべせいざん)教授は「ルールがないために隊員が処置を差し控えることが心配だ。隊員の負担を考えれば、何らかのルールを決める道を探るべきだ」と話している。(阿部彰芳)



https://www.m3.com/news/iryoishin/506682
“始動する“医療事故調”
「奈良県警内での医師死亡」契機に死因究明制度を議論
医療法務研究協会の設立記念講演会、都内で開催

2017年2月26日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

 一般社団法人医療法務研究協会の設立記念講演会が2月25日、「死因究明制度の推進を目指して―奈良県警内での医師死亡を契機に―」をテーマに、都内で開催された。

 同研究会の理事長を務める小田原良治氏(鹿児島県の医療法人尚愛会理事長)は、講演会冒頭の挨拶で、「我々医療者と法律家では、価値基準、思考過程が全く違う。そのすり合わせ、医療と法律の調整が必要。これまでの医療者の対応は、法律の視点を知らないが故に、外部の意見を鵜呑みにし、迎合してきた」と問題提起。医療と法律のさまざまな接点について、相互理解を深めることが研究会の目的であると説明した。同協会(東京都港区)は今年1月31日に設立、医療者や弁護士など、今後、会員を募集していく。

 講演会は、二つのテーマを軸に展開された。一つは、勾留中の男性医師が2010年2月に奈良県警内で死亡した事件。もう一つは、死因究明制度の動向だ。

 前者については、奈良県警らの対応を問題視して刑事告発した、岩手医科大学法医学講座教授の出羽厚二氏が、「一般的な感覚から言えば、人権侵害ではないか」と指摘するとともに、司法解剖を担当した法医の対応も検証すべき点があるとした(『勾留中の男性医師死亡、法医が刑事告発したわけ』、『男性医師の勾留中死亡、奈良地裁、遺族の請求棄却』などを参照)。出羽氏の活動は、法医・医師同士のピア・レビューとも言える。これを受け、千葉大学大学院医学研究院法医学教授の岩瀬博太郎氏は、法医鑑定にばらつきがある現状を指摘し、正確な死因究明に向け、複数の医師が話し合って鑑定を行う体制作りが必要だとした。

 死因究明制度については、厚生労働副大臣の橋本岳氏が挨拶の中で、今後検討される死因究明に関する新たな法律は、厚労省が管轄して進める予定であることを明らかにした。一方で、元厚生労働大臣政務官で、民主党の参議院議員、足立信也氏の代読されたメッセージでは、厚労省が管轄することにより、診療関連死が含まれることをけん制する内容が含まれていたため、会場からその符合への驚きを交えた笑いが起きる場面もあった。

 死因究明の在り方をめぐり、現場の視点から問題提起したのが、茨城県つくば市で開業する坂根Mクリニック院長の坂根みち子氏。「ぴんぴんコロリで死ぬと警察に通報?」と指摘し、在宅での自然死、病死でも、警察を呼ばなければいけない現状があるとし、多死社会を迎えるに当たって、費用面をはじめ体制整備の必要性を強調した。

 法医の「鑑定書」と「鑑定記録」に相違

 岩手医大の出羽厚二氏は、死亡した男性医師には、広範な皮下出血があり、2月23日には取り調べ中に尿失禁し、死亡前日の24日には経鼻栄養となり、急性腎不全の状態にあったにもかかわらず、奈良県警が留置を継続したのは、「一般的な感覚から言えば、人権侵害」と指摘。同時に、司法解剖を担当した奈良県立医科大学法医学教室の対応も問題視した。

 その一つは、同教室が検察庁に提出した「鑑定書」と、遺族に開示した「解剖記録」には相違がある点だ。男性死因は、「急性心筋梗塞」。しかし、「急性腎不全の原因としては横紋筋融解症が考えられる」「本屍において筋肉の障害部位として考えられるのは、右下肢に広範囲の出血が認められることから、右下肢への打撲などの外力が作用したことが考えられ、このために同部位の筋肉が障害されたために横紋筋が遊離(原文通り)したものと考えられる」など、急性腎不全に関係した記載が、「鑑定書」にはあるものの、「解剖記録」には抜けている。さらに同一と見られる組織所見で、「間質の浮腫を認める」「心筋の横紋筋の消失を認める」と二つの異なる解説を付けた部分もある。

 なお、出羽氏は昨年末に奈良県警の事情聴取を受けたものの、刑事告発の目立った進展はないという。

 「いやあ、先生のおかげで有罪にできました」
 千葉大の岩瀬氏は、幾つかの事例を挙げ、「法医鑑定がばらつくことはよく発生している。それは法医学が整備されていないからため」と指摘。日本には法医学に従事する医師が少なく、ディスカッションしながら鑑定ができる体制がないなど、諸外国と比較して法医学が遅れている現状を問題視した。さらに、警察・検察からよく聞く言葉として「他の法医学の権威の先生に解剖写真を見せたら、首絞めと言っているんですけどね……」「いやあ、先生のおかげで有罪にできました」などを挙げ、「公平・校正な立場を保とうとすると、大きなストレスを感じる」現状もあるとした上で、「鑑定のバラツキは、見込み捜査からの立件・起訴を容易にしているのではないか。逆に、捜査当局における暴行死事件については、不起訴しやすいのでは」と警鐘を鳴らした。

 本事件をはじめ、死因究明関連の取材経験も豊富なノンフィクション作家の柳原三佳氏も、死因究明がされる前に、奈良県警が男性医師の死亡を公表するなど、県警の対応を問題視。また他にも勾留中の死亡事案は多々あるものの、その死因は明らかになっていないとし、「ずさんな死因究明システムは、国民の大きな不信感を招く」と問題提起。

 千葉大学大学院医学研究院法医学教室の石原憲治氏は、オーストラリアのビクトリア州のコロナー制度、米国ニュージャージー州のメディカルエグザミナー法など、死因究明制度が整備されている諸外国の例を紹介。「収容下の死に対して、欧米と日本には違いがある。欧米は、『権力は放っておくと、権限を乱用するので法的な歯止めが必要』と考えるが、日本は『お上は滅多に悪いことはしない、悪いのは被疑者被告人または受刑者』と考える。検察官はもちろん、裁判官、法医学者にもそうした予断があるのではないか」と警鐘を鳴らした。

 医療の「内」と「外」の境界域、どう扱う?
 小田原氏は冒頭の挨拶で、2015年10月からスタートした医療事故調査制度に言及。制度設計に当たって、積極的に発言してきた小田原氏は、医療安全の取り組みに資する「医療の内」と、患者側との紛争が生じた場合など「医療の外」を切り分けた制度になり、「医療の内」の制度として医療安全の底上げに寄与していると評価した。

 ただし、「医療の内」と「医療の外」は、「線」ではなく、「境界域」であるため、「医療の内」である医療事故調査の報告書を紛争に用いたり、あるいは「医療の外」から「医療の内」を撹乱する動きが絶えないと懸念。この「境界域」のうち、「医療の内」に近い部分を整理することにより、「医療の内」を安定的な制度にすることが、本研究会の狙いの一つであると説明した。

 「境界域」に関連する一つが、政府が進める死因究明制度の充実だ。

 2012年6月、「死因究明等の推進に関する法律」(死因究明推進法)が、「警察等が取り扱う死体の死因又は身元の調査等に関する法律」と同時に成立した。死因究明推進法に基づき、「死因究明等推進計画」が2014年6月に閣議決定している(内閣府のホームページを参照)。日本の死因究明制度は、諸外国に比べて弱く、高齢化の進展等に伴う死亡数の増加、2007年の「時津風部屋力士暴行死事件」に代表される犯罪見逃し、大規模災害時などに十分に対応しきれていないことが問題視されている。死因究明推進法は、2年間の時限立法であり、同法に代わる新たな法律の制定を制定し、死因究明制度をさらに充実させることが求められている。

 死因究明推進法の特徴は、「診療関連死を除く」としている点。「医療の内」、つまり「医療に起因した、予期しない死亡」については、医療事故調査制度で扱う体制になっている。

 死因究明推進法の管轄は内閣府。診療関連死以外の死亡の死因究明は、「犯罪行為の有無の峻別」、「公衆衛生の向上」などが目的として想定される。後者は厚労省の管轄であり、死亡統計を扱い、また「死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル死体検案書」の作成も同省であるなどの理由から、新たな法律は厚労省の管轄とする方向で検討されているものと見られる。

 民主党議員の足立氏の懸念は、診療関連死を切り離したにもかかわらず、死因究明に関する新たな法律を厚労省が検討する場合、2008年6月に厚労省がまとめた「医療安全調査委員会設置法案(大綱案)」に逆戻りすること。同案は、「医療事故死等」を全て第三者機関への届出を求めるなど、「医療の内」と「医療の外」が切り離されず、医療事故調査が医師らの責任追及、ひいては医療の萎縮などを招くなどと問題視され、結局は法案として提出されなかった。

 「ぴんぴんコロリで死ぬと警察に通報?」
 坂根Mクリニックの坂根氏は、「ぴんぴんコロリで死ぬと警察に通報?」と現状を形容、在宅医療等で診ていない患者が自宅で死亡した場合などの対応に問題が多々あると指摘した。

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医療機関以外の死亡で想定される死因究明の流れ(提供:坂根氏)

 例えば、心肺停止で医療機関に搬送後に死亡し、Ai(死亡時画像診断)などを実施した場合、その費用は医療保険でカバーできないため、医療機関もしくは遺族の負担になる。費用負担、解剖の手続きの手間などを考え、実際には警察に連絡してしまうケースも少なくないという。

 在宅での自然死、病死などで問題になるのが、医師法20条。(1)死亡診断書は、診療中の患者が死亡した場合に交付、原則として死亡後改めて診察することが必要、(2)ただし、診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に限り、改めて死後診察しなくても死亡診断書の交付が可能――と定めているが、医師の間で解釈に誤解があり、2012年に通知が出ている。この通知のきっかけを作った、元厚生労働大臣政務官で、民主党国会議員時代に梅村聡氏は、講演会の挨拶で、「いまだに解釈通知が理解されていない。24時間を経過したからと言って、診察中の患者でも警察に届け出るケースなどがある」と指摘した。

 坂根氏は、多死社会にあって、Aiや病理解剖の費用を負担する仕組みを構築するなどして、自然死や病死には、警察の介入を防ぎ、医療者がしっかりと受け止め、「死」を日常生活の延長線上に取り戻す必要性を強調した。同時に「突然、家族を失った人への想像力も持ってもらいたい。遺族にとっての死はそこから始まる」と述べ、遺族に配慮した対応を医療者に求めた。

 弁護士の井上清成氏も、「他院も含めて、診療継続中だった患者の死亡については、できるだけかかりつけ医等によって死亡診断書を作成していくべき」と指摘。当該患者を最もよく知っているのはかかりつけ医等であり、診療経過を踏まえて死亡診断を行うのが適切であると考えるからだ。在宅死等が発生した場合、警察等の介入を避けるために、最も適切な医師が「死亡診断書」を書けるよう、地域における当該死亡者の診療情報の共有体制の構築や、かかりつけ医等の死体搬送の合法化・正当化などが必要、というのが井上氏の持論だ。



http://www.yomiuri.co.jp/local/chiba/news/20170226-OYTNT50216.html
研修医 県内外30人 診察の技能を学ぶ
2017年02月27日 読売新聞

 初期研修医に、診察の実践的な技能を身に付けてもらう合同研修会が26日、千葉市中央区のホテルで開かれた。

 NPO法人「千葉医師研修支援ネットワーク」(千葉市)の主催。同NPOによると、県内の人口10万人当たりの医師数は全国ワースト3位で、若手医師の定着を図ろうと企画された。

 この日は千葉大医学部付属病院の医師らを講師に招き、県内外から約30人の初期研修医が参加。患者役のボランティアを相手に、甲状腺に腫れがないかどうかを触診で見極めたり、脚気かっけの診断などに使う棒状の器具の扱い方を学んだりした。市立青葉病院の研修医、菅野未知子さん(29)は「触診での指の使い方など細かい技術を学べた」と話した。


  1. 2017/02/27(月) 05:27:04|
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2月25日 

https://www.m3.com/news/general/506289
「辞任するつもりない」 京都府立医科大学長がコメント
2017年2月25日 (土) 朝日新聞

 暴力団組長の高山義友希受刑者との交際疑惑を受けて、京都府立医科大の教育研究評議会から辞任を勧告された吉川敏一学長は24日、コメントを発表した。「高山受刑者との特別な関係はなく、問題とされている診断書などの作成に一切指示や関与はしていない」などとし、「現時点で自ら辞任するつもりはない」と主張。評議会の勧告に対しては「学長選考会議で私が見解をすべて述べたうえで、判断してほしい」と訴えた。



http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20170225-OYO1T50000.html
京都府立医大、学長、辞任勧告を拒否
2017年02月25日 読売新聞

 京都府立医科大付属病院(京都市)などが暴力団組長の病状を検察庁に虚偽報告したとされる事件で、同大学の教授らで構成する評議会は24日、吉川敏一学長(69)に辞任勧告した。吉川学長は「辞任するつもりはない」とのコメントを発表。評議会は今後、解任に向けた手続きに入る見通し。

 勧告は同大学の教育研究評議会が同日午後、吉川学長の代理人弁護士に書面で送付。27日正午までに文書か面会での回答を求めた。

 一方、吉川学長は24日夜に発表したコメントの中で「(組長との)会話の内容は体調に関する助言などで、辞任に値するほどのものか疑問」と訴え、学長業務も「体調回復に努め、近日中に復帰したい」とした。

 評議会は解任権限がある学長選考会議に解任請求することも決めている。吉川学長は、選考会議で見解を述べる考えも示した。

 一方、府と、大学を運営する府公立大学法人は24日、外部専門家らによる調査委員会をそれぞれ設置した。いずれも医師や弁護士らで構成。それぞれ別個の立場で調査を進めるが、互いに情報交換するという。



https://www.m3.com/news/iryoishin/506485
学内幹部、全会一致で学長に辞職勧告、27日を期限に設定
京都府立医大、吉川学長は不安、抑うつ状態

2017年2月25日 (土) 高橋直純(m3.com編集部)

 京都府立医科大学教育研究評議会は2月23日、吉川敏一学長への辞職勧告を出席議員全会一致で採択、24日に弁護士を通じて吉川学長に送付した。勧告を受け入れるかどうかの意思表示の期限を2月27日正午と定め、辞任の意向が示されない場合は、学長選考会議に解任を請求する方針。

 評議会は、教員人事など大学の重要事項を決定する組織。メンバーは19人で、学内幹部16人、学外3人で構成される。23日の定例会では吉川学長と吉村了勇病院長と学外の3人を除く学内幹部14人が出席。全会一致で、「辞職をお願いすることになった」。また、「できれば、代表者がお会いして大学の窮状を御説明しながらお願いしたい」としている。

評議会での主な論点は以下の通り。
 社会に対する倫理的、同義的責任と大学運営に対する支障が論点となった。
 ・学長と暴力団組長とのつながりが報道され、同義的責任は重い。
 ・学長は、教育研究機関としての大学という公器のトップであり、公の立場をわきまえた行動が必用である。
 ・大学の信頼回復に対して、陣頭指揮に当たっていただかなくてはいけない緊急事態であるが、体調を崩されその任が果たされない状況である。

 広報担当者によると、2月21日月曜日に吉川学長から「診療の結果、不安、抑うつ状態で今後2週間の静養が必要と診断された」と連絡があり、以降は出勤してない。診断書も提出されている。「学長と暴力団組長とのつながり」があるかどうかは、大学としては確認していないという。

 現在の大学の実質的トップは久保俊一副学長が務めている。今後、辞任しない、または返答がない場合は、評議会が大学学長選考会議に学長解任の請求をする予定。その場合には、選考会議が吉川学著と評議会の代表者に対してそれぞれ面接をする。

 また、吉川学長が近く会見をするという報道が出ているが、弁護士を通じて公表されたもので大学としては把握していないという。



http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/655950/
暴力団総長「ニセ診断書事件」を追う 病院側が付け込まれた背景とは?
2017年02月25日 17時00分 東スポWEB

 指定暴力団山口組系淡海一家の総長、高山義友希受刑者(60)を巡る京都府立医大病院(京都市)の虚偽診断書作成事件で、府立医大の評議会は24日、高山受刑者との関係が指摘され道義的責任は重いなどとして、吉川敏一学長(69)に辞任を勧告した。

 京都の建設会社からみかじめ料として、約4000万円を脅し取った事件で懲役8年の実刑判決を受けた高山受刑者は、2014年7月に同大病院で生体腎移植手術を受け、術後とその治療を理由に収監を逃れていた。
「今月14日に京都府警が、府立医大病院の院長らがニセの診断書を作成したとして同医大や病院などを家宅捜索。翌日、別のニセ診断書を作成した疑いで府立医大と提携する康生会武田病院を強制捜査した」(捜査関係者)

 事件発覚後、一部マスコミが府立医大の吉川学長が、京都府警のOBから高山受刑者を紹介され、食事をしていたと報じた。

「京都は狭い街ですからね。偶然、飲食の場で患者に会ったら暴力団といえども、知らんぷりできませんよ。それより、問題なのは武田病院です」と言うのは京都の病院関係者だ。

「武田病院は20年前から暴力団関係者の患者が増え、陰で“暴力団御用達”といわれるようになった。府立医大は巻き込まれたんだと思いますよ」(同)

 反社会勢力との“黒い交際疑惑”を巡って、元凶とささやかれているのは民間大手の武田病院というのだ。
「武田病院はグループ病院だが、優秀な医師が少ないため、提携している府立医大から医師を迎え入れ待遇もいい。(武田病院の)幹部医師に頼まれて、ニセの診断書を作成しろといわれても(府立医大側は)断れないんですよ」(同)

 だからといって、ニセ診断書で実刑判決が下っている暴力団総長の“収監”にストップをかけていいとはならない。



https://www.m3.com/news/general/506507
高野病院、対策会議、常勤医派遣を確認 4月以降の診療で
2017年2月25日 (土) 毎日新聞社

高野病院:対策会議、常勤医派遣を確認 4月以降の診療で /福島

 東京電力福島第1原発事故後も避難せず診療を続けた前院長が昨年末に死去し常勤医が不在となった高野病院(広野町)について、県や町、病院関係者らが24日、3回目の緊急対策会議を開いた。4月以降の診療継続へ病院側が院長(管理者)をすでに確保し、県も常勤医1人を派遣することを確認した。

 会議は非公開。県の説明によると、病院側は常勤医3人での診療を目指しており、院長となる小児科の常勤医1人を確保し、精神科の常勤医1人を今後も探す。県は県立医大から内科の常勤医1人を派遣するほか、非常勤の精神科医も週2回派遣する。

 経営は譲渡せず、病院側が続ける。県は緊急対策会議に代わる新たな協議の場を設け、経営面でも病院を支援していく方針を示した。原発事故で地域医療体制の確保が難しい双葉地域を対象に、既存の補助制度の基準見直しや、国が地域医療再生のために設ける基金を活用した新たな支援策も検討するとした。【乾達】



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201702/20170225_61002.html
<高野病院>常勤医2人に 4月から1年間
2017年02月25日土曜日 河北新報

 福島県は24日、院長が火災で死亡し、一時常勤医が不在となった高野病院(広野町)に4月から1年間、県立医大の内科医を常勤医として派遣することを明らかにした。広野町で開かれた対策会議で説明した。
 高野病院は4月以降、病院が独自に迎えた男性小児科医が院長・病院管理者に就く予定で、常勤医2人の態勢となる。病院が確保している非常勤医師に加え、県立医大から週2日、精神科の非常勤医師が派遣される。病院は引き続き、精神科医の確保に努める。
 院長死去を受け、県が開いてきた対策会議は、緊急的課題が解消されたとして今回で終了。今後は経営的課題の改善策を探る場の設置を検討する。県地域医療課の平信二課長は「病院側と連携を密に、対応していきたい」と話した。
 高野病院は東京電力福島第1原発が立地する双葉郡で唯一、入院医療を続けている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/506263
m3.com意識調査
「天下り」38%が理解示す
「優秀な人材確保する仕組み」必要

2017年2月25日 (土) m3.com編集部

 m3.com意識調査『「天下り」問題、どう思う?』において、文科省などで明るみになった天下り問題について、m3.comの会員に聞いたところ、35歳未満では31.3%が「天下りは認めてもいい」と回答したのに対し、65歳以上では14.2%と、世代によって「天下り」に対する意識に違いが出る結果となった。「一切認めるべきではない」との回答は35歳未満が49.4%、65歳以上が61.4%だった。
 また、「Q2. 「天下り」の問題を解決するためにどのような対策が有効か」の質問では、全ての世代で「天下りに関するルールの整備」がトップだったものの、35歳未満が45.0%に対し、65歳では30.7%であり、ここでも世代間での認識差が見られた。その他の選択として65歳以上で高かったのが、「早期退職の慣行の廃止」で27.6%と、他の世代よりも早期退職に対する課題意識が強いことが伺えた。

 ◆意識調査の回答ページ ⇒ 『「天下り」問題、どう思う?』

Q1:「天下り」とされる官僚の退職に伴う、利害関係等がある企業・団体への再就職についてどう思いますか?
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Q2: 「天下り」の問題を解決するためにどのような対策が有効でしょうか?
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【調査の概要】
・調査期間:2017年2月17日―2月22日
・対象:m3.com会員(開業医、勤務医、歯科医師、薬剤師、看護師、その他医療従事者)
・回答者総数:1,808人(35歳未満249人、35歳以上50歳未満669人、50歳以上65歳未満763人、65歳以上127人)
・回答結果画面:m3.com意識調査『「天下り」問題、どう思う?』

Q:「天下り」の問題についてご意見があればご記入ください。
 (年齢は、「35歳未満」「35歳以上50歳未満」「50歳以上65歳未満」「65歳以上」の4区分で記載)

【「天下り」は認めてもいい】
・全てがいいとは言いませんし、悪いとも思いません。勝手にしてください、くらいのことにしか思いません。
 本音を言うと、どこの会社や企業などでも多かれ少なかれあるでしょう。病院・大学でもそうでしょう。病院長退職後、教授退官後などは普通にされています。警察の退職後の再就職もよく聞きます。あまりにも多額の利益享受が発生するのはよくないと思いますが、ある程度はコネも仕方ないと思います。そのために努力しているのですからね。【50歳以上65歳未満・勤務医】

・そもそも批判する側のマスコミの職員やキャスターの収入が公務員よりべらぼうに多いのにも関わらず、貧困報道、官僚や公務員へのバッシング等の「批判される側が反論の機会を与えられない」一方的な報道で、「政治や国際問題に興味が無く、ただスキャンダルみたいな事件を喜ぶ」視聴者を狙っていることがミエミエすぎます。マスコミは社会正義を気取るのであれば、「石綿問題」を建設業界からの広告が減ってから行ったり、ジャ○ーズの不祥事をあえて取り上げない等の偏向報道を無くしてから言ってもらいたいものです。
 結局彼らは「社会正義の為の」報道ではなく、「商業としての」報道が第一なのでしょうから。【35歳未満・勤務医】

・国の行政が適切に行われることは、現在の社会の中で最重要課題の一つである。この仕事を担う者を低賃金・長時間労働で使い捨てる制度にしてしまうと、優秀な人材は集まらなくなり、国の危機につながる。天下り問題の周辺を適切に俯瞰して、どうあるべきかを議論する必要がある。
 視聴率アップ最優先のマスコミやウケ狙いの政治家の論調は、国の将来を益々危うくする。一定以上の社会的責任を負う立場の者は、冷静な対応・情報発信を行う責任があると思う。【50歳以上65歳未満・勤務医】

・全て公開すればいいだけだと思います。どこに誰が再就職して、いくらもらっているのかを全て公開すればまったく問題なし。 国防や最先端技術など国益に密接に関連する場合のみ、in cameraで妥当性を問えばいいのだと思います。最大の障碍は次官以外の同期を退職させる慣行だと思います。
 優秀な実務能力を持つ人材を「天下り」で浪費するのはあまりにもったいない。他官庁が獲りに行ける制度を作っても面白くなりそうですね。【35歳以上65歳未満・開業医】

・前職で関わった企業に再就職するのはあり得ること。就職後に前職の人脈と連絡を取り合うことも相互の利益になるならば民間企業ではあり得ること。
 要するに民間企業間の転職で知識や技術の漏えいに関して厳しい条件があるように、前職と現在の職の間に贈収賄が絡まなければ問題ないはずと思います。定義とルールの整備が必要でしょう。【50歳以上65歳未満・薬剤師】

・優秀な人材が集まるシステムとしての収入は、確保していただくべきだと思います。ただし、自分の組織に有利な環境作りはしないでほしい。そのためのチェック機能を司法に求めてはいけないだろうか。
 司法の人間もその判断ができるように数年は本来の職場以外での勤務を義務付け、その勤務が終わった者に判断を委ねる。【50歳以上65歳未満・薬剤師】

・上級職の給与を倍に引き上げれば無理な天下りは減ると思います。愚息を例に挙げるまでもなく、給与が低すぎます。
 国を作るリーダーたちにどうして過酷な待遇を用意するのか、私には理解できません。厚生労働省は、霞が関では(残業時間無制限で)強制労働省と呼ばれていることも知っております。【50歳以上65歳未満・歯科医師】

・役人の能力には多々あるけれど、優秀な選ばれた少数の役人に対する待遇として、一般の役人とは差別してそれなりの転職先を確保するべきでしょう。
 日本を背負うべき優秀な人材が役人として来なくなりどんどん日本はだめになりそうである。【50歳以上65歳未満・勤務医】

・天下りはあっても良いが、大した仕事もせず名ばかりで、高額の給与や退職金をもらっていることが問題。2年程度で退職し、退職金をたんまりもらい次の天下り先へ・・・(いわゆる渡り)。
 天下りしたら、給与は役員待遇でなく、ノンキャリアの同年代の平均額。タイムカードも押して、フルタイムでなければ減額。退職金は無し、または3年以上勤めたら基本給の1カ月分、6年以上で2カ月分程度と、待遇を下げる。それで、一生懸命天下り先に貢献すればよいのでは。【35歳以上50歳未満・開業医】

【「天下り」は禁止すべき】
・各省庁のキャリアの方は、一般の企業よりも早期に退職するため、天下りした先での退職金も含めて生涯獲得賃金だと考えているところがあります。
 少なくとも、天下りが問題になった2000年代以前に入省した方は、そういう考え方が大勢を占めていると思います。じゃなければ、一流大学を出て賃金の安い省庁などには勤めません。
 省庁も早期退職で給与支出を抑えています。個人的には天下りがなくなったなどとは微塵も思っていませんでした。キャリアの方々は巧妙ですから。今回の文科省の一件はたまたま運悪く見つかってしまった氷山の一角でしょう。天下りさせないためには、公務員の待遇向上が必要でしょうが、どこからその予算を引っ張ってくればいいか?頭のいい方に解決策を教えていただきたいです。【35歳以上50歳未満・勤務医】

・週1~2回程度の出勤で仕事はあまりしないのに高給はおかしいです。知人の上司になった人は、することが無いからと言いながら、おしゃべりに来て仕事の邪魔をするそうです。正社員になれなくて最低限の生活さえままならない人もいる中、どう考えても世の中の仕組みがおかしい。天下りしなくても定年まで働けばいい。顔つなぎに前の職場に行き仕事が取れるとしたらその仕組みもおかしい。【50歳以上65歳未満・女性】

・臨床医療でも天下りが存在する。病院長のポストは医師派遣をしている大学医学部の教授経験者しかなれない、(定年後に天下る)公立病院や公立に準じる病院が決して少なくない。
 長年その病院に勤務していて実力もあっても診療部(科)長で定年を迎えるしかないとなると、ある程度経験を積んだら転職を考える。すると、そこでは実力のある中堅医師がいない環境となる。【50歳以上65歳未満・勤務医】

・「天下り」だけでなく、公務員でありながら法を犯すことに抵抗なく、さらに隠蔽工作を図り、見つからなければ無いことにして、見つかっても逃げおおそうという体質にこそ問題の本質があるでしょう。
 各地でイジメに関して、虚偽の報告や隠蔽が学校・教育委員会によって行なわれていますが、大本山の文部科学省がこれでは、行政の末端までそれに倣うでしょう。【65歳以上・勤務医】

・公僕として務めた際に得た権益(個人の努力で得たものではない)で、大金(天下り先での勤務形態、実勤務時間などを精査すると常識では考えられない)のサラリーを受領して働いていることに違和感を覚えている。サラリーと業務の透明化、時間制などを導入して改善を図ることを検討するべきではないか。【35歳以上50歳未満・その他の医療従事者】

・教育機関での、事務方への天下りは、日常的に行われていて、それで護られているという認識のような印象を受ける。当たり前のことだと、感覚が鈍ってしまっているのでは?
 若い方々もそんな環境で数年過ごせば、そして何事もなく一見安泰な状況であれば、悪いことだとは思わなくなるのだなと感じる。【50歳以上65歳未満・看護師】

・限られたポスト争いに敗れた者は肩を叩かれて退職するが、第二の人生天下り先が用意されているという構図があって、その後の癒着構造が不要な補助金などの国家予算に組み込まれてくる悪の仕組みを粉砕するため、規制を強化するべき。関係する企業への再就職は認めない方向でお願いします!【50歳以上65歳未満・薬剤師】

【その他の自由意見】
・せっかく一流大学を卒業され、真摯に官僚業務と向き合ってきたその対価をもう少し高く見積もって差し下げてもいいかなとは思います。
 上級公務員職の待遇アップもしくは、関連性のない企業・法人への天下りは認めてあげたいところです。実際はそんなことない勤務医を含めた医師全体への高給取りだという幻想、それに伴う異様な医師嫌いを軽減していく必要はあるかと存じます。【35歳以上50歳未満・勤務医】

・外資系企業に勤めていれば、多分2000万円以上の収入を得られていたであろう優秀な人材を公務員として雇用し、安く使っていたのだから、現状の仕組みを維持するなら退職後の収入を含めたセカンドキャリアの安定は必須である。定期的な人事異動による退職をやめ、十分な給与を与えるのがよいと思う。【35歳以上50歳未満・勤務医】

・一言で「天下り」と括るとダークなイメージを持ってしまうが、様々な事情から再就職・再着任をするケースも多々あると思う。
 ただ、例えば官僚のように明らかに庶民の感覚からはかけ離れているケースが取り沙汰されているものが問題ではないだろうか。
 社会の高齢化に伴い労働人口の高齢化も今後予測され、一般的に言うところの「天下り」の事例は増えていくと考えられる。これはやむを得ないことではあるが、積極的に若い人材の起用などを同時並行で進める等の工夫により、戦力を維持しつつ、血の入れ替えや活性化につなげられるのではないだろうか。【35歳以上50歳未満・その他の医療従事者】

・証券会社や生命保険会社等と官民人事交流した結果として、医療法人や社会福祉法人の大規模化が目指されているとすれば…?
 巨大非営利法人が今後官僚の天下り先となるのだとすれば…?と勘繰りたくなってきます。リスクや責任を負わないエリートのあり方に疑問を感じます。また日本のエリートである官僚に労組が必要なのか?ということにも疑問を感じます。【65歳以上・その他の医療従事者】

・適材適所な人事や仕事で必要な人材の転職が行われているのであればいいのですが、利害関係のみで人事されては、周りの皆様に金銭的な迷惑と向上心と夢を抱いた人達のモチベーションを下げる要因になりかねないことだと思います。【35歳以上50歳未満・その他の医療従事者】

・高額の退職金制度を廃止すれば解決する問題。能力ある者が適した場所に再就職することには賛成。天下りが発覚した場合は退職金を国に返上するような制度を設けてほしい。【35歳以上50歳未満・薬剤師】

・能力がある人を登用したい状況は仕方ないと思う。問題はそれを組織間のカードにするかどうかだと思う。切り離しようがないと言えばそれまでだろうけど。【35歳未満・開業医】



https://www.m3.com/research/polls/result/233
意識調査
結果「天下り」問題、どう思う?

回答期間: 2017年2月17日 (金)~22日 (水) 回答済み人数: 1808人 m3.com

文部科学省の組織的天下り問題に関して、医学教育に関わる組織に関する報道も出てきています(『「OBら紹介で採用」 東京の医学教育振興財団』)。
 報道では、汚職・癒着や、不要な役職が増えるといった、マイナス部分が多く取り上げられていますが、一方で有能な若手人材の確保や、経験・能力を生かした再就職先企業への貢献につながっているという意見もあります。
 m3会員の皆様は、今回の報道にあるような天下りに関する問題について、どう考えておられますか。

※ここで言う「天下り」は、「省庁退職前の5年間に、密接な関係があり、利害関係が生じる企業への退職後2年以内の再就職」と定義します。

Q1 「天下り」とされる官僚の退職に伴う、利害関係等がある企業・団体への再就職についてどう思いますか?
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開業医 : 347人 / 勤務医 : 1044人 / 歯科医師 : 48人 / 看護師 : 21人 / 薬剤師 : 296人 / その他の医療従事者 : 52人
※2017年2月22日 (水)時点の結果

Q2「天下り」の問題を解決するためにどのような対策が有効でしょうか?
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開業医 : 347人 / 勤務医 : 1044人 / 歯科医師 : 48人 / 看護師 : 21人 / 薬剤師 : 296人 / その他の医療従事者 : 52人
※2017年2月22日 (水)時点の結果

Q3 Q2で「その他」と回答した方は、どのような対策が考えられるかご記入ください。
回答を集計中です。


Q4 「天下り」の問題についてご意見があればご記入ください。



http://mainichi.jp/articles/20170225/ddp/041/040/034000c
虚偽報告書
組長収監逃れ 組長交際、学長に辞任勧告 当人は拒否 京都府立医大評議会

毎日新聞2017年2月25日 西部朝刊

 京都府立医大付属病院の虚偽診断書類作成事件に絡み、指定暴力団・山口組直系組織組長の高山義友希(よしゆき)受刑者(60)との交際が指摘されている吉川敏一学長(69)に対し、大学の評議会が24日、辞任を勧告した。27日正午までに応じない場合、権限を持つ「学長選考会議」に解任を請求する。これに対し吉川学長は24日、辞任しない意向を公表した。

 辞任を勧告したのは、人事などの重要事項を審議する教育研究評議会の19委員のうち、吉川学長や吉村了勇(のりお)病院長(64)ら、23日の会合を欠席した5人を除く14人。「大学に対する府民の信頼が大きく損なわれており、日々、大学の道義的責任を問う声が大きくなっている」と指摘している。24日午後に代理人弁護士を通じて吉川学長に送付したという。

 一方、吉川学長は同日夜、コメントを報道各社に寄せた。高山受刑者には「受診時に家族とともにあいさつに来て初めて」会い、その後「知人と一緒に飲食店に行った際、偶然2回ほど会った」などと従来通りに説明している。そのうえで、不正をしておらず高山受刑者との特別な関係はないため、「現時点で自ら辞任するつもりはない」としている。

 一方、京都府は24日、医療法に基づく外部調査委員会を設置し、別病院の医師や弁護士ら3委員が高山受刑者のカルテなどを確認する。大学を運営する府公立大学法人も調査委を設け、大学や病院のコンプライアンス(法令順守)について調べる。



https://news.nifty.com/article/item/neta/12128-2017022200053/
75歳以上のがん手術 「する」「しない」論争を検証!
2017年02月25日 07時00分 dot.(ドット)(週刊朝日)

 高齢者(75歳以上)のがん手術は、余命を延ばしているのか? 一部週刊誌で「手術する、しない」論争が起こったこともあり、週刊朝日ムック「手術数でわかるいい病院2017」で手術の是非の検証を試みた。トップ病院での高齢者の術後の5年生存率は、74歳以下に比べて低下。さらに高齢者への手術に、科学的根拠がないこともわかった。

「やっぱり高齢者だと手術自体はうまくいっても、術後に肺炎などが起こってしまうと、亡くなることもありますからね。それは術後合併症の多さにも出ています。5年生存率も74歳以下に比べ、75歳以上は10%は確かに落ちています」

 包み隠さず、自施設のデータを明かしてくれたのは、原発性肝がんで全国1位の手術数を誇る日本大学板橋病院の消化器外科教授、高山忠利医師だ。同院は、週刊朝日ムック「手術数でわかるいい病院」の全国ランキングで2012年版から16年版まで5年連続1位の手術実績を持つ。

 本誌が、「高齢者の手術の是非について取材をしたい。貴院のデータを出してほしい」と依頼したところ、高山医師は「今までそういう視点で分析したことはなかった。初めて高齢者と若年者を比較してみた」と言って、データを作成してくれた。

 ちなみに、「高齢者」の定義にはさまざまあり、医療界でもはっきりとしていないが、高山医師の示すデータの「高齢者」は75歳以上を指す。同院の11~15年5年間の原発性肝がんの手術数は711件。平均年齢は68歳。75歳以上は188人(26%)。うち59人が80代で、最高齢は86歳だった。

 高山医師はデータを眺めながら、こう続ける。

「肝がんの患者さんはどんどん高齢化しています。30年くらい前は50代の患者さんが多かったですけど、今は70代が多い。しかし、高齢でも手術できる人ならふつうに手術しています。80代はさすがに年齢を気にしますけど、年齢だけを理由に断ることはないですね」

 日本人の平均寿命は男性80.79歳、女性87.05歳まで延びている。がんという病気は加齢とともに増加するだけに、がん患者もそれにあわせて高齢化する。

 国立がん研究センターがん対策情報センターが発表する統計で、12年にがんと診断された人の年齢別のデータを見ると、75~79歳が15.9%ともっとも占める割合が高い(グラフ参照)。80~84歳の13.1%、85歳以上の12.5%と合わせると、75歳以上はがん患者全体の41.5%ということになる。

 がん治療を語るうえで、高齢者を避けては通れない状況だ。

 がんの3大治療は、手術、薬物療法、放射線治療で、固形がんの多くは、切除手術が根治的な治療となっている。しかし、手術は、からだへの負担は大きく、全身状態がよくなければできない。まして高齢者となると、がんのほかにも持病があったり、手術に耐えられるだけの身体機能がなかったりと、手術が必ずしも最適な治療法と一概には言えない。

 手術は成功したけれど、ほかの病気の引き金となり亡くなってしまったケース、寝たきりになってしまったケースもある。その一方で、「高齢だからもう手術はあきらめたほうがいい」と医師に言われたが、セカンドオピニオンで別の医師に意見を求めたら手術ができたケースもあると聞く。

 16年の夏、「週刊現代」は「やってはいけない手術」といった見出しの特集を毎週のように組み、「週刊文春」はその反論記事を特集した。

 本誌が「高齢者の手術」をテーマに取材を試みる狙いは、増加する高齢のがん患者に対して、適切な医療が提供できているのかをチェックすることだ。しかし、取材を進めていくと、高齢者のがん治療には、適切か以前に、適切かどうかを検討するためのエビデンス(科学的根拠)自体がないことが明らかになった。

 冒頭の高山医師への取材内容に迫る前に、まず日本の高齢者のがん治療の全容を見ていきたい。

「実は、抗がん剤などの新薬を承認するための臨床試験は、高齢者を除外しておこなわれていることが多いのです。つまり70歳以下や75歳以下の被験者のデータをもとに、有効性、安全性を確認して保険承認されます。その後、高齢のがん患者に使われることになります」

 そう話すのは、福岡大学医学部総合医学研究センター教授の田村和夫医師(腫瘍内科)だ。13年に、高齢者のがん治療に危機感を持った医師を中心に、「高齢者のがんを考える会」を設立した発起人でもある。

 一般的に「高齢化にともない増加するがん」と紹介されるので、がんの治療成績は高齢者も対象にしているはずと誰もが思うだろう。しかし、実際は新薬承認後も、高齢者への効果の検証はされていない。臨床現場では限られた情報のなかで医師の経験則によって、高齢者の治療がおこなわれることが多い。

 これは抗がん剤に限った話ではなく、手術も含めたがん治療全般に言えることだという。学会が中心になって関連する論文を調査して作成する治療指針(ガイドライン)や「標準治療」と呼ばれるエビデンスに基づいた最善の治療法は、その多くが75歳以下のデータによって構築されているということだ。

 なぜ高齢者のがん治療には、エビデンスのあるデータが少ないのか。田村医師は、高齢者は副作用が出やすく余命が短い、そして何より個人差が大きいことを理由に挙げる。

「抗がん剤で延命効果を調べようとする臨床試験では、高齢者は多病を持ちがんと関係ない疾患で亡くなることや、副作用のため十分薬が使えず薬本来の効果を判定できないことがあります。また、高齢者の中にはすごく元気な人もいれば、脆弱な人もいて、若い人に比べて個人差が大きい。高齢者をひとくくりにして臨床試験をしても、結果がばらつき正確な答えが出ないこともあります」

 こうした事情により、高齢者へのがん治療に余命を延ばす効果があったかどうか、科学的な根拠を出すための臨床試験はおこなわれてこなかった。

 田村医師は、高齢者のがん治療の指針を作ることは非常に難しい作業だとしつつも、医師が根拠をもって治療法を提示できないと、医療者の独善的な判断や患者任せになり、「しなくてもいい治療をする」「したほうがいい治療をしない」ことになると懸念する。

「今まで、がん治療において高齢者は忘れられた存在でした。高齢者のがん治療は、若い人の延長線上で測れないところがあります。通常、若い人は根治あるいは長期延命が目標になりますが、余命が短い高齢者は残りの人生をどう過ごしたいかによって目標が変わってくる可能性があります。もっとも個別化医療が必要なのが高齢者なのです」(田村医師)



http://toyokeizai.net/articles/-/157392
病院の「長い待ち時間」はなぜ解消しないのか
経営学と法律の観点から解決策を考える

猪俣 武範  : 医師、医学博士、眼科専門医、MBA / 松尾 剛行 :弁護士、ニューヨーク州弁護士
2017年02月25日 東洋経済

長い病院の待ち時間、どうにかならないものなのでしょうか?
病院の外来や調剤で、長時間待たされた経験がある人は、多いのではないでしょうか。たとえば、レストランで2時間も待たされたら文句を言いたくなるでしょう。しかし、多くの病院では、来院した患者が、長時間待たされているといった光景が常態化しています。それはなぜなのでしょうか?

組織的にサービスを提供する仕組みが必要

生産と消費が同時に発生するサービス業では、どのような仕組みでサービスを提供するのか、すなわち「サービス・オペレーション」が非常に重要になってきます。単に、それぞれの従業者が「よいサービスを提供しよう」と務めるのではなく、組織的によいサービスを提供できる仕組みを構築できていなければなりません。場当たり的で、「誰がサービスを提供するかによって質が違う」といった問題が生じることは、避けなければなりません。

しかし、これまでの医療機関の「サービス・オペレーション」は、個人の属人的な知識や経験、そして個人的な経営者としての資質といったものの積み重ねの中で、運営、評価、改善がなされてきたという評価をせざるをえません。つまり、科学的な分析、組織的な改善が十分に行われてきたとは言いがたいものでした。「来院した患者さんが、長時間待たされている」というのは、いわば病院のオペレーションが滞っている状態なのです。では、何が問題で病院のオペレーションが滞ってしまうのでしょうか。理由は主に2つあり、いずれも法律と関係があります。

1つ目の理由は、「サービスの提供を断ることが容易ではない」ことです。一般のサービス業であれば、供給よりも需要が多い場合にはお客様を「お断り」することができます。たとえば、ラーメン屋であれば、「スープがなくなり次第終了」といったことができます。Appleストアでも、iPhoneは在庫がなくなり次第、予約受け付けに切り替えてその日の販売を終了とすることができます。

同じように考えれば、病院も一定数の患者が来院したら、その後は来院する患者数に制限をかけることで、来院する患者の満足度を上げられるのではないかと考える人もいると思います。しかし、医師は患者の診察を容易には断ることはできません。これを医師の「応召義務」と言います。

断るハードルがとても高い

医師法には、「正当な事由」がないと医者は患者の診察治療の要請を断ってはいけないという規定があります(医師法19条1項)。その理由としては、医師の職務の公共性と、医業独占の負担の2種類が挙げられます。要するに、医師の仕事が生命や健康に直接関係する重要なものであり、広く平等に医療の提供を保障しなければならないこと、そして、医師が医業を独占していることから、医師に断られれば患者は原則としてほかに行くところがないことから、このような応召義務が課せられることになっているのです。

もちろん、例外は認められていて、「正当な事由」があれば拒むことができるとされていますが、患者側の緊急性が高い場合には、専門外、時間外などであっても拒むことができない場合もあり得るなど、サービスの提供を断るうえで、ほかのサービス業にないハードルが課せられています。

2つ目の理由は「価格を自由に調整できない」ということです。この点は、保険診療との関係が重要になります。たとえば、800円で売っているラーメン屋で、毎日長蛇の列ができて11時の開店と同時に売り切れるとしましょう。ここで、900円、1000円、1200円と値段を上げていくと、ある段階で並び時間がちょうどよく、また値段もそう高くない「絶妙なライン」に達します。そのラインを超えて2000円、3000円、4000円、5000円と上げていくと(「高級ラーメン」「ラーメン懐石」などの別のビジネスモデルを取る場合を除き)、需要が減り、売り上げも上がらなくなります。

このように、ラーメン屋などの通常のサービス業は、混雑度合いの調整のために「価格」を使うことができます。しかし、医療において圧倒的多数を占める保険診療では、いわば価格である「点数」が決まっていて、病院の側で自由に価格を操作することはできないのです(健康保険法76条2項参照)。保険適用外のいわゆる「自由診療」は原則として自由に価格を設定することができますが、全体からみるとその数は多くありません。そうすると、上記の「絶妙なライン」というものが、仮に医療において存在するとしても、保険診療である以上、一律の価格(点数)でサービスを提供する必要があるため、価格による混雑度合いの調整も困難になります。

待ち時間解消のための処方箋

このように、病院においては、通常のサービス業が待ち時間を減少をさせるために用いることができる2つの手法が、法律上の理由で用いることができません。では、待ち時間の減少のために、どのような工夫をすればよいのでしょうか。

理論的には、病院が、医師や看護師を大量に確保し、巨大な供給能力を持つことで、供給量を需要量と一致させるということも考えられますが、それは事実上不可能です。たとえば、健康な人が「病院に行くたびにいつも待たされる」という印象を持つ理由としては、健康な人も病院に行かねばならない時期があるといったことが挙げられます。

たとえば、現在(2017年2月)、インフルエンザが流行していますが、そのような流行性疾病がある場合は、健康で普段は病院に来ない患者も多数来院します。逆にいうと、そのような時期以外は、そこまで多くの患者の来院はない病院も多いといえます。すると、ピークの人数を基準に医師や看護師を確保すれば、確かに待ち時間は短くなりますが、それ以外のオフピークの時期には余計な費用が発生するということになるでしょう。

医師や看護師を柔軟に増減することは容易ではありません。病院の経営を考えると、安定的な需要プラスアルファに応える程度の医師や看護師を確保するという方針が合理的であって、瞬間最大風速的なピークに備える医師や看護師の確保は、必ずしも合理的とはいえません。

このように、待ち時間の減少は容易ではありませんが、まったく打つ手がないわけではありません。たとえば一定範囲で予約に基づく診察が認められており、予約制を利用して需要を平準化させる方法があります。また、サービス全体のオペレーションを見直して、ボトルネック、つまり待ち時間を伸ばしている原因となる部分を探し、その部分に集中して人員を増強するなど、少ない経費でできるだけ大きな待ち時間減少効果を達成できるよう目指すことが考えられます。

待ち時間と思わせない工夫を

そのほかにも、待ち時間そのものを、できるだけ待ち時間と感じさせないような環境づくりも必要です。具体的には、待機場所での雑誌やテレビの配置、番号制の導入や、携帯電話での呼び出し、大まかな待ち時間の連絡などが考えられるでしょう。

このような手法を導入するうえでは、需要サイクルを理解する必要があります。需要サイクルとは、特定のサービスに対する需要レベルが、予測可能な範囲で上下を繰り返す周期を指します。病院であれば、4つの時間帯(朝、昼、夕、夜間)と、2つの曜日帯(平日、週末)、3つの季節帯(ピーク期、中間期、オフピーク期)を組み合わせ、4×2×3=24の異なる需要期を分析すべきであると考えます。そしてこれらの需要期に対し、それぞれ特有の改善策を検討することになります。

病院のサービスの質は、医療機関が「こんなものでよい」と押しつけるものではなく、患者側の視点を入れて検討すべきものです。医療機関が差別化を行って行ううえでは、患者さんに評価される質の高いサービスは不可欠です。このような、待ち時間といった医療行為を行う時間以外を含む医療サービス全体の「質」を担保した医療経営が、今後は必要になってくるでしょう。

これまで、医療業界において「経営」という言葉はあまり積極的に発せられず、「MBA」を取ろうという医師も比較的少数派でした。しかも医療については、医療の専門性や法律による制約などの特殊性があるため、外部コンサルタントのような医療をあまり知らない人が入ってきても、改善が容易ではないという特質があります。しかし、法規制を理解し、どのような対策が法律上許されているかを踏まえ、医療経営の観点を入れ、MBA的な手法を導入すれば、医療の問題を改善することも不可能ではないのです。


  1. 2017/02/26(日) 06:03:45|
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2月24日 

http://www.yomiuri.co.jp/local/wakayama/news/20170224-OYTNT50324.html
有田市立病院 分娩再開へ
2017年02月25日 読売新聞 和歌山

 有田市立病院は24日、医師不足で2013年10月から休止していた分娩ぶんべんの取り扱いを、今年夏をめどに再開すると発表した。4月1日から産婦人科の常勤医が着任することが決まり、見通しが立ったとしている。

 現在、7人の助産師のうち、5人を産婦人科病棟勤務にする。出産には、24時間365日の宿直態勢も必要になることから、さらにもう一人医師を確保したいとし、県や県立医大などへの要望を続けるという。

 有田地域で出産できるのは現在、有田川町の民間クリニック1か所だけ。市が「地元での出産ニーズは強く、少子化に歯止めをかける観点からもぜひ再開したい」としていた



http://www.asahi.com/articles/ASK2S44RGK2SPFIB006.html
愛媛)医師不足解消目指し奨学金制度 新居浜と四国中央
寺尾康行2017年2月25日03時00分 朝日新聞

 地域医療を担う医師の不足解消を目指し、新居浜市と四国中央市は新年度から、市内の指定医療機関で勤務すれば返済を免除する奨学金制度を始める。

 新居浜市の制度は「医師確保奨学金貸付事業」。新年度予算案に870万円を計上した。対象は、市内にある高校を卒業して国内の大学医学部に通う学生で、本人か保護者の住所が市内にあること。1年生で奨学金を受けた場合、入学資金奨学金(50万円上限)と修学資金奨学金(月額20万円)6年間分の計1490万円を上限に無利子で貸与される。初年度は3人を予定。募集期間は4月1日~9月末(今年は10月2日)。

 卒業後に奨学金を受けた期間、指定医療機関の住友別子病院、愛媛労災病院、十全総合病院で臨床研修や医師として勤務すれば全額免除される。市の公式ホームページに詳しい募集要項が掲載される。

 市保健センターによると、市内の診療従事医師数は2002年度は305人だったが、14年度には266人に減少し、高齢化も進んでいる。市は、このままの状況が続けば、休日夜間診療や総合病院の救急医療体制に支障が出かねず、地域医療を担う医師の確保が急務、としている。

 四国中央市も、市出身の医学部生を対象に、入学資金50万円と在学中の資金月20万円を上限とする奨学金制度を始める。市指定の医療機関で勤務すると、勤務日数に応じて返還を免除する。4月に募集を始める。

 市によると、市内の医師数は163人(14年)。市の担当者は「県内の市部で最少クラス。なんとかして医師不足を解消したい」としている。問い合わせは市地域医療対策室(0896・28・6157)へ。(寺尾康行)



http://mainichi.jp/articles/20170225/k00/00m/040/188000c
京都府立医大
主治医証言、立件の鍵…専門性の壁で攻防

毎日新聞2017年2月25日 02時30分(最終更新 2月25日 02時30分)

 暴力団組長をめぐる京都府立医大付属病院(京都市上京区)の虚偽診断書類作成事件で府警は、病院から押収したカルテの分析や、主治医(44)らからの任意聴取を通じ、立件を目指している。診断には医師に幅広い裁量が認められ、虚偽と立証するには高い壁があるとされるが、供述や証拠を積み重ねて乗り越える構えだ。

<ニュースの一報>組長収監逃れで虚偽診断書か…京都府立医大病院を強制捜査
 恐喝罪などで起訴された指定暴力団・山口組の直系組織「淡海(おうみ)一家」総長の高山義友希(よしゆき)受刑者(60)は、保釈されて公判中の2014年7月に府立医大病院で腎移植手術を受けた。15年7月に実刑判決が確定したが、吉村了勇(のりお)病院長(64)らが収監に耐えられないとする診断内容の報告書を大阪高検に提出し、16年2月に刑執行が停止された。

 虚偽有印公文書作成・同行使容疑などで病院などを家宅捜索した府警は、診断内容が虚偽だったとみているが、病院側は反論している。吉村病院長は16日の記者会見でデータを示しながら高山受刑者の腎機能が悪化していたと説明し、「衛生状態の不確かな刑事施設では感染症にかかる危険性が高かった」と強調した。

 腎移植に詳しい医師は「高山受刑者の数値が著しく悪いわけではないが、直接患者を診なければ収監できるかどうか分かりようがない」と、医師の判断を覆すことの難しさを指摘する。

 こうした中で捜査のポイントとみられるのは、家宅捜索前の府警の任意聴取に、虚偽内容の診断書類を書いたことを認めたとされる主治医の証言だ。捜査関係者は「病院長の説明が医学的に合っているか間違っているかは、あまり重要ではない」と話し、捜査に自信を示す。

 元東京地検検事の落合洋司弁護士は「『医師の判断や評価は事実でない』と証明するのは簡単ではない。それでも家宅捜索に踏み切ったことを考えると、相当に虚偽性が高いと判断する材料を府警が得ているのではないか」とみる。



http://www.sankei.com/west/news/170224/wst1702240058-n1.html
「全県民を救命せよ」奈良県が自前でドクターヘリ導入、救命率アップへ 地域再生への足がかりになるか
2017.2.24 16:51 産経WEST

 奈良県は3月から、重症患者や急病人の救急搬送に使用する県自前の「ドクターヘリ」を導入する。これまでは和歌山、三重、大阪の3府県のドクターヘリを共同利用してきたが、自由に使うことはできず、一部の重症例でしか活用されてこなかった。今後は県内山間部を中心に幅広い出動が可能になるといい、救命率の向上が期待される。

■片道15分でカバー

 県のドクターヘリは県立医大付属病院(橿原市)が運営主体となり、3月21日から運航を始める。ヘリポートのある南奈良総合医療センター(大淀町)に常駐。365日医師と看護師が2人1組で同センターに待機し、午前8時半から日没までに出動要請があれば搭乗して現場へ急行する。
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 山間部が多い県内では、救急車での搬送に長時間を要するケースが少なくない。たとえば、十津川村では119番を受けて救急車が患者のところに到着するまで、片道2時間以上かかることもあるという。

 一方、時速約200キロのドクターヘリは、県内全域にあたる同センターの半径50キロ圏内を片道約15分以内でカバー。医師と看護師が搭乗するため、到着次第現場で迅速に治療を始められるのも大きな特長だ。

県内病院に搬送

 ドクターヘリをめぐっては、県は平成15年に隣接する和歌山県と、21年に大阪府、28年には三重県と共同利用の協定を締結。山間部を中心に、県境を越えた搬送を依頼してきた。

 だが、県担当者は「他府県のヘリでは搬送先病院の問題があった」と打ち明ける。たとえば和歌山県にドクターヘリを要請した場合、患者は原則、和歌山県立医大に搬送される。他府県の病院となれば、駆けつける家族や入院する患者本人の負担は大きい。

 一方、3月に県のドクターヘリが導入されれば、患者のいる場所や重症度によって、(1)県立医大付属病院(2)南奈良総合医療センター(3)県総合医療センター(奈良市、平成30年春に移転・開院)(4)近畿大医学部奈良病院(生駒市)-の4病院に搬送されることになる。

■救命率アップへ

 ドクターヘリの搬送事例は27年度、和歌山と大阪で計547件あったうち、奈良県は26件にとどまった。

 県立医大救急医学講座の奥地一夫教授はこの理由を、「出動要請は119番を受けた救急隊員が行うため、他府県への要請には慎重にならざるをえなかった」と説明する。共同利用の3府県は各1機しか所有しておらず、要請基準が「生命の危機が切迫している」など重症例に限られるのも要因の1つだ。

 だが、奥地教授は「119番時は軽症でも、長時間の搬送で重症化したり、治療が遅れれば後遺症が出たりする。早期治療にこしたことはない」と指摘。県のドクターヘリでは条件を緩和した独自の要請基準を策定し、年間200件の出動を見込んでいる。奥地教授は「救命率が10~20%アップすると考えている。山間部の医療は大きく向上する」と期待を込めた。



http://www.asahi.com/articles/ASK2R6HC4K2RUBQU00H.html
熊本地震で医師の指示なしで救急隊が輸液 ルール整備が課題
阿部彰芳2017年2月24日06時00分 朝日新聞

 昨年4月の熊本地震で、家屋の下敷きになった人が救出後に発症して死亡する危険がある「クラッシュ症候群」を防ぐために、医師と連絡がとれない状況で救急隊が輸液を実施した例があることが分かった。救急救命士法は通信が途絶える大災害を想定しておらず、現場からは対策を求める声が出ている。

 クラッシュ症候群は、手や足が強く圧迫されて筋肉が壊れ、そこから出る毒素が救出後の全身に回って起きる。1995年の阪神大震災では372人発症して50人が死亡し、注目された。救出前から体液などを補う輸液が効果的で、2014年から、講習などを受けた救急救命士が、医師の指示の下で実施できるようになった。

 総務省消防庁が熊本地震でおもな救助活動を調べたところ、クラッシュ症候群の被災者への輸液は3件あり、うち2件は携帯電話がつながらず医師の指示が受けられなかった。いずれも4月16日の本震直後で、電話回線が混み合い不通だった可能性がある。処置に問題はなく、被災者は救助されたという。

 厚生労働省は本震の2日後、医師の指示なしでも「違法性は阻却され得るものと考える」と通知した。ただ、事後の判断では災害時に救急隊員が判断に迷う恐れがあり、全国消防長会は昨年7月、恒久的な指針を求める緊急要望書を消防庁に出した。



http://www.minyu-net.com/news/news/FM20170224-151469.php
広野町が医療機関に助成 高野病院など、急患や休診日対応で
2017年02月24日 09時20分 福島民友

 広野町は新年度、町内の高野病院と馬場医院に対し救急患者を受け入れたり、休診日に診療したりした際などに費用を助成する方針を固めた。高野病院で一時、常勤医が不在となった問題を踏まえ、町独自の支援制度を通して医療機関の負担を軽減し、勤務医の確保と医療体制の安定化につなげる。町によると、民間の医療機関を市町村が支援するのは県内初の試み。

 町が23日、町議会全員協議会で方針を示した。救急対応では、診療時間内に救急車を受け入れた際は1件当たり1万円、時間外に急患や救急車を受け入れた場合には同2万円を助成。深夜(午前0時~6時)には1件当たり1万円を上乗せし、同3万円とする。

 土、日曜日と祝日の診療に対しては1日8万円を助成。非常勤医の確保費などに充ててもらうのが狙い。休日や救急に応じた体制を整えるため、医療機関が新たな資産を取得した場合は固定資産税を減免する。

 一方、町内で働く医師や看護師など医療従事者の住居確保に向けては、町内の賃貸アパートなどに入居した人に月額1万円の家賃を補助する。町営住宅への入居も優先する。

 町は事業費を1920万円と試算。地域医療費の充実に向けたインターネット上の寄付金を活用する。当面は2020年度まで続ける方向だ。

 広野町では仮設住宅と民間借り上げ住宅の無償提供が3月末で終わり、8割以上の住民が町に帰還する見通しだ。しかし、医療環境に関しては住民の不安が根強く、町は環境の向上に重点的に取り組む考えだ。遠藤智町長は協議会終了後、報道陣に対し「住民が安心して生活できる医療体制を構築していく」と述べた。



https://news.nifty.com/article/domestic/society/12152-233576/
同意なしで検査、病院に賠償命令 横浜地裁判決
2017年02月24日 13時24分 カナロコ by 神奈川新聞

 国立病院機構横浜医療センター(横浜市戸塚区)に検査入院した同区の女性(70)が、不必要な心臓カテーテル検査を強いられたとして、同機構などに156万円の損害賠償を求めた訴訟で、横浜地裁(石橋俊一裁判長)は23日、女性側の主張を一部認めて30万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 判決によると、女性は別の医療機関で動脈瘤(りゅう)の疑いと診断され、2015年12月に同センターに検査入院した。2日後に動脈瘤がないと判明したが、センター側は狭心症の疑いを理由に心臓カテーテル検査を実施した。

 判決は、女性が事前に同意した同検査は動脈瘤に対するものと指摘。狭心症の疑いのために同検査が必要であることを再度説明しなかったセンター側の対応を、「同意なく検査を行った不法行為」と認定した。

 その上で同検査のリスクなどを踏まえ、「狭心症の確定診断のためだけでは女性が検査に同意しなかった可能性は高い」として、検査費用の返還や慰謝料として30万円の支払いを命じた。

 同センターの平原史樹院長は「判決文をよく検討し、機構本部とも相談した上で控訴するかどうか決めたい」とコメントした。



https://www.m3.com/news/general/506208?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170224&dcf_doctor=true&mc.l=208049860&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
学長の辞任勧告決定 京都府立医大評議会
2017年2月24日 (金) 共同通信社

 指定暴力団山口組淡海一家の総長高山義友希(たかやま・よしゆき)受刑者(60)を巡る京都府立医大病院(京都市)の虚偽診断書作成事件で、府立医大が高山受刑者との関係が指摘される吉川敏一(よしかわ・としかず)学長(69)に辞任を勧告することを決めた。大学関係者への取材で24日、分かった。

 大学関係者によると、23日に大学の評議会を開催。反社会的勢力との関係が問題となっている上、学長の職務を果たせていないとして、辞任勧告を決めた。

 大学は今後、弁護士を通じて吉川学長に伝え、早期の回答を求める。辞任しない場合や回答がない場合は、解任の是非を決定する学長選考会議に解任を請求することになる。

 吉川学長は22日に発表したコメントで、高山受刑者との関係について「飲食店で偶然2回ほど会った」などと親密な交際を否定。近く記者会見を開く意向を示している。

 府立医大病院は、高山受刑者の腎臓移植手術を実施した後、吉村了勇(よしむら・のりお)病院長(64)らが「収監に耐えられない」とする虚偽の回答書を作成、提出した疑いが持たれており、京都府警が14日に家宅捜索した。

 ※虚偽診断書作成事件

 京都府立医大病院(京都市)が腎臓移植手術を実施した指定暴力団山口組淡海一家の総長高山義友希(たかやま・よしゆき)受刑者(60)に関して「収監に耐えられない」とする虚偽の診断書を作成し、提出した疑いが浮上。大阪高検が今月14日、刑の執行が停止されていた高山受刑者を収監し、京都府警も同日、虚偽有印公文書作成などの疑いで、府立医大病院や吉川敏一(よしかわ・としかず)学長(69)の自宅などを家宅捜索した。協力関係にある民間大手の「康生会武田病院」(京都市)も捜索を受けた。



https://www.m3.com/news/general/506157
金沢医大医師ら逮捕 看護師と大麻所持容疑
2017年2月24日 (金) 共同通信社

 福岡県警久留米署は23日、久留米市の看護師と共謀して大麻を所持したとして、大麻取締法違反(共同所持)の疑いで、石川県内灘町、金沢医科大病院の眼科医***容疑者(32)ら男2人を逮捕した。同署は認否を明らかにしていない。

 2人の逮捕容疑は、久留米市の看護師***被告(32)=大麻取締法違反で起訴=と共謀。昨年10月5日、***被告の自宅アパートで、大麻1包を所持した疑い。

 同署によると、3人は久留米市内の私立高を卒業した同級生。***被告は、同市の外科医***被告(30)=大麻取締法違反罪で起訴=に大麻を売ったとして、同法違反罪(営利目的譲渡)で22日に起訴された。

 金沢医大の担当者は「事実関係を確認中」としている。

G3註:原文は実名報道



https://www.m3.com/news/general/506228
淫行医師に猶予刑判決 高知地裁「立場利用し悪質」
2017年2月24日 (金) 高知新聞

 患者の女子中学生にみだらな行為をしたとして、児童福祉法違反と児童買春・ポルノ禁止法違反の罪に問われた高知市の男性医師の被告(61)の判決公判が2月23日、高知地裁であり、山田裕文裁判官は懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役4年)を言い渡した。

 山田裁判官は、被告が医師の立場を利用し、精神的不調を訴えていた被害生徒=当時(15)=を信頼させて犯行に及んだとし「弱い立場につけ込み卑劣で悪質。心身の健全な育成に与えた悪影響も甚大だ」と非難した。さらに「犯行が被害生徒の誘いによって誘発された面が大きいかのような弁解をするなど、自己の犯行と向き合えていない」と指摘した。

 その上で、被告が犯行を認め、開設していた診療所を閉鎖せざるを得なくなるなど社会的制裁を受けているとし、猶予刑が相当とした。

 判決などによると、被告は、生徒が18歳未満と知りながら、2013年10月下旬~11月中旬の間、高知市内のホテルなどで複数回、みだらな行為をした。また2013年11月16、17日には生徒の裸をデジタルカメラで撮影した―としている。



https://www.m3.com/news/general/506195
京府医大、「受験生に配慮を」報道機関に要望
2017年2月24日 (金) 高橋直純(m3.com編集部)

 京都府立医科大学は2月24日、報道機関に対して、今週末25、26日に入試があることから、取材活動への配慮を申し入れた。

同大学名での「報道機関の皆様へのお願い」と題した文章では、
「この度の虚偽有印公文書作成、同行使の疑いで家宅捜索を受けた件で報道機関の皆様には、大変ご迷惑をおかけしております。さて、本学では来る2月25日、26日一般入試前期試験を実施いたします。入学試験は受験生の一生を左右する大切な行事であり、普段どおりの実力が十分発揮できる環境で実施したいと考え得ております。つきましては、報道機関の皆様におかれましても、両日の受験生が静かな環境で試験に臨めますよう格別のご配慮ご協力をお願いいたします」と記されている。

 また同大学ホームページでは「受験生の皆さんへ」として、「今回の本学の不祥事についての報道等で、受験生の皆さんには多大な不安を抱かせてしまい心からお詫び申し上げます。現在学内では、授業は普段どおり行われており、2月25日、26日に予定されている一般選抜前期日程試験も、予定どおり実施いたします。また、その後の入学手続きや、新学期の授業等も支障なく行われますのでご安心ください。受験生の皆さんにおかれましては、心配されることなく、試験で日々の勉学の成果を発揮していただくようお願いいたします」という文章を掲載している。



https://www.m3.com/news/general/506286
一般名処方が3割を突破 - 薬剤師による変更調剤進む 中央社会保険医療協議会総会
2017年2月25日 (土) 薬事日報

16年度改定調査 - 後発品「銘柄指定」は半減

 後発品の使用促進策に関する2016年度診療報酬改定の影響を検証した報告書がまとまった。保険薬局対象の調査によると、一般名処方の割合が31.1%と3割を突破。昨年7~9月の後発品の調剤割合は65.5%と、前回調査から4.6ポイント上昇した一方、後発品名で処方された医薬品で「変更不可」の割合は7.0%と前回調査から8.9ポイントも大きく減少した。後発品調剤に積極的に取り組む薬剤師は7割を超え、変更調剤の着実な進展が裏づけられた。22日の中央社会保険医療協議会総会に報告された。

 昨年7~9月の3カ月間における後発品の調剤割合を見ると、「70%以上~75%未満」が16.6%と最も多く、次いで「65%以上~70%未満」が16.3%、「75%以上~80%未満」も16.1%と前回調査の4.7%から大幅に増加。全体の平均は65.5%だった。

 これについて、薬剤師会等の備蓄センターによる後発品の融通がしやすい環境にある薬局では67.6%とさらに高かった。実際、後発品の備蓄状況を見ると、昨年9月の後発品の備蓄品目は315.4品目と17.8%増加しており、融通がしやすい環境のある薬局では、ない薬局より備蓄品目数が21.2品目多いことも分かった。後発品の廃棄金額も融通しやすい環境のある薬局で1471.9円少なく、さらなる使用促進には備蓄センター等を通じた後発品の融通がカギになることがうかがえた。

 昨年10月16~22日の1週間の取り扱い処方箋に記載された医薬品で一般名処方の割合は31.1%と、前回調査の24.8%から上昇。そのうち77.4%で後発品が選択され、その割合も前回調査の73.0%から増加しており、薬剤師による後発品への変更調剤が積極的に行われている実態が明らかになった。

 一方、後発品名で処方された医薬品で「変更不可」の割合は7.0%と前回調査の15.9%から8.9ポイントも大幅に減少。変更不可の後発品が処方されることにより、調剤を行う上で「問題があった」と回答した薬局も40.9%と前回調査より8.4%減少した。後発品の銘柄指定の問題は徐々に解消しつつあるようだ。

 昨年10月時点の後発品調剤体制加算の算定状況を見ると、数量シェア65%以上の「加算1」が34.2%、数量シェア75%以上の「加算2」が30.3%となった。改定前の昨年3月時点で加算2を算定し、改定後も届け出た薬局は65.3%に上ったが、改定後に加算1から加算2に区分を上げたのは11.9%にとどまった。特に薬局店舗数で20~49店舗、50店舗以上のチェーン薬局で加算2の届け出数が大幅に減少しており、数量割合75%以上のハードルの高さが考えられた。

 後発品調剤に対する考えを尋ねると、「全般的に積極的に取り組んでいる」との回答が70.6%と7割を突破。13年度時点に比べると20.0ポイント増加しており、薬剤師による積極的な取り組みが年々広がっていることが裏づけられた。

 後発品を積極的に調剤しない理由としては「患者が先発品を希望するから」との回答が59.2%と最も多かったが、患者調査では「少しでも安くなるのであれば使用したい」との回答が6割以上にまで増えてきており、一層の国民への啓蒙の必要性も課題として浮かび上がった。

 調査結果を受け、支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は「数量シェア80%時代に向け、変更不可欄がある限り国民の不安が解消されない」と主張。次期診療報酬改定の議論で変更不可欄の必要性を検討していきたい考えを示した。

 さらに患者が先発品を希望しても医師、薬剤師が説得することが必要と指摘。特に後発品使用促進の大きな担い手に薬剤師を挙げ、「薬学的管理の腕前を発揮できる部分であり、ぜひ頑張ってもらいたい。後発品への分割調剤の方法もあるので、有効に活用してもらいたい」とエールを送った。



https://www.m3.com/news/general/506245
白岡市、休日診療所を単独運営へ 2月定例会に予算案提出
2017年2月24日 (金) 埼玉新聞

 白岡市は23日に開会する2月定例会に市単独で休日診療所を運営する新規事業(447万円)を盛り込んだ2017年度一般会計予算案を提案する。

 これまで、白岡市は久喜市とともに「久喜・白岡休日夜間急患診療所」の運営事業に参加してきたが、4月から白岡市医師会へ業務委託し、白岡中央総合病院で休日診療事業を実施する。診療日数は日曜、休日、年末年始を含めた年間約70日とし、内科の診療を医師1人体制で実施する。

 白岡市は「身近な市内医療機関で休日診療を実施することで、休日に市民が安心して受診できる体制を整備した」としている。事業は昨年11月の白岡市長選で、小島卓市長が公約に掲げていた。

 久喜・白岡休日夜間急患診療所の管理、運営から白岡市が脱退したことに伴い、久喜市は昨年11月定例会で、診療所の名称を久喜市休日夜間急患診療所に改めることなどを盛り込んだ条例の一部を改正する条例案を提案し、可決。4月から久喜市休日夜間急患診療所として、独自に管理、運営する。

 久喜市によると、これまで南埼玉郡市医師会が医師を派遣していたが、今後は久喜市医師会が医師を派遣することを基本とし、17年度中は白岡市医師会の協力も得られる見込み。久喜市は「白岡市からの負担金は減るが、場所は従来と変わらず、市民が受診する際の影響は無い」としている。



https://www.m3.com/news/general/506229
むつ病院分娩、青森県立病院から助産師派遣
2017年2月24日 (金) 東奥日報

 地域の助産師不足を解消するため、青森県は2017年度から、「助産師出向支援導入事業」を実施する。初年度は試行的に、深刻な助産師不足によって将来の分娩(ぶんべん)制限も懸念されているむつ総合病院に、県立中央病院(青森市)の助産師が出向する。むつ病院の担当者は「助産師が増えれば、よりきめ細やかな妊産婦対応ができる」と期待する。



https://www.m3.com/news/general/506235
高齢者の搬送6割が転倒 田辺消防
2017年2月24日 (金) 紀伊民報

 和歌山県の田辺市消防本部管内で2016年中、交通事故や急病以外のけがによる高齢者の救急搬送は478件あり、そのうち65%(309件)が自宅などの屋内で負傷していたことが同消防本部の調査で分かった。転倒による負傷も65%(312件)を占めており、同消防本部の横矢悟指導救命士(46)は「床のビニール袋やチラシを踏んで滑ったり、床にはわせたコード類でつまずいたりすることが多い」と注意を呼び掛けている。

 同消防本部によると、負傷の形態は「転倒」の312件が最も多く、「落下」が64件、「打撲」が11件。原因は、「滑る」107件、「つまずく」94件、「ふらつく」84件、「踏み外す」33件と続いた。

 屋内で負傷した309件のうち居間は109件(35・3%)、寝室56件(18・1%)、廊下30件(9・7%)など普段活動することが多い場所が目立った。

 負傷の程度別で見ると、中等症(入院3週間未満)と重症(入院3週間以上)、死亡が約半数を占めており、横矢指導救命士は「整理整頓など普段の生活で気を付けることで、ある程度予防できる可能性もある。骨折など大きなけがにつながることも多く、長期間の入院で介護が必要になるきっかけになる場合もあるのでは」と話している。



https://www.m3.com/news/iryoishin/506262
大学・医学教育を考える
実臨床に即したリアルな良問が多数 -第111回医師国家試験総評 - 李権二・TECOM講師に聞く◆Vol.1
解剖画像が目立つ、公衆衛生も増加

2017年2月24日 (金) 高橋直純(m3.com編集部)

 2月11日から13日にかけて行われた第111回医師国家試験の合否は、3月17日に発表される。医学教育、そして医療体制が大きく変革する中で、医学生はどのような知識が求められているのか。エムスリーグループの医師国試対策予備校大手「TECOM(テコム)」講師の李権二氏による総評と近年の医学教育の動向を尋ねた。(2016年2月21日にインタビュー。計2回の連載)。

――第111回試験はどのようなものだったでしょうか。

 受験生に考えさせる良い問題が多かったです。医師国家試験は通常4年ごとにガイドライン(GL)が改定され、本来なら第111回は新しいGLとなりますが、第112回で大幅な改定が予定されており、異例の現行GLの5年目でした。第110回は今までの国試で最も難易度が高かったと我々は分析していますが、第111回もその傾向は変わらず、求められる知識が大量で、受験生は大変です。

 一般問題で問われる知識が高度化したことと臨床問題の症例文が長いことから、形式・内容の両面で非常に重厚なものとなっています。一般・臨床は年々、少しずつ難しくなっていましたが、今回は初日の必修問題が難しかったです。応援のため2日目の試験会場に行くと、真っ青な顔をして「必修で失敗した」と言っている受験生が多かったです。今年は正答率の低い問題が多かったようです。

――近年は実務に即したリアルな出題が多いと聞きます。
 医師が患者にどういう説明をするか、実際の検査や治療の流れを問う問題が出てきます。学生が臨床実習で身に付けたはずのことを、試験でも聞く傾向が強まっています。もちろん実習だけでは解けなので、座学できちんと体系的に学ぶことも不可欠です。座学と実習がうまいことハイブリットされており、座学に加えて、現場で先輩医師の話を聞くことで解けるような問題が出ています。

 第111回試験で印象に残っている問題として、下記があります。

47歳の男性。意識障害のため救急車で搬入された。以前から1カ月に2回程度の5分ほど続く動悸を自覚しており、2年前の健康診断でWPW症候群症候群を指摘されていたが、医療機関は受診していなかった。本日20時頃に突然意識を失って倒れたため、家族が救急車を要請した。脈は微弱(頻脈)。意識レベルはJCSⅠ-30(※) 、心拍数172/分。血圧64/48mmHg。呼吸数28/分。SpO2:92%(リザーバー付マスク10L /分 酸素投与下)。顔色は不良である。2年前の心電図(4A)と今回の心電図(4B)とを別に示す。
 次に行うべき処置はどれか。

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a α遮断薬投与
b β遮断薬投与
c ジギタリス投与
d カテコラミン投与
e カルディオバージョン

※m3.com編集部注:第111回医師国家試験に出された原文では「JCSⅠ-30」となっていますが、「JCSⅡ-30」の誤植と思われます。

 最近は救急を扱った問題が目立っていますが、座学だけではなかなか勉強しづらい部分でもあります。この問題については、我々の試験直前予想で、カルディオバージョンを取り上げていたので、どんぴしゃりという感じでした。

――病理・画像診断の分野も多いようですね。
 その傾向は今年も変わりません。病理、組織、解剖などの分野は医学部の2、3年次に学ぶことで、いかに定着しているかが問われています。6年になるとそこまで手が回らない。病理診断は難しく、医師になっても他科の病理が分かる人はほとんどいません。日本病理学会が学生の知っておくべき病理として「病理コア画像」を公表しており、非常に優れた教材です。この範囲を超えるような問題は難しすぎて、合否に影響しないでしょう。

 今回は画像解剖の問題が目立ちました。ステント留置前後の写真を提示してステントを挿入した動脈を答えさせる、気管支鏡所見で関連する解剖の知識を問うなどの問題がありました。解剖を重視する問題が多いのは、医学教育の観点からも望ましいことです。

――公衆衛生の重要性はいかがでしょう。
 ますます重要になってくるでしょう。国試とCBTの棲み分けが進んでいきますが、CBTでは公衆衛生の出題はわずかなので、国試でこそ問われる分野です。医療制度は大きく変化している途上にあり、知ってほしいという出題側のメッセージ性が感じられます。過去には脳死、臓器移植、高齢者の交通事故の増加などが話題になった時期には、それらを踏まえた出題が増えました。最近は老年医学分野が増えており、世相を感じさせます。

 地域包括ケアシステム、医療事故調査制度などは医師でも理解している人は多くないですが、むしろ若手の方がしっかり勉強していて詳しいでしょう。

――コモンディジーズとの専門領域、どちらが重要でしょうか 。
 コモンディジーズと専門領域のバランスも良くできていると感じます。学部時代の実習でも、大学病院と市中病院をたすき掛けで両方学べるようになってきています。医師であれば、コモンは実地でやって、珍しい病気は論文を読むなどして勉強していきます。国試からも、生涯勉強をしてほしいという意図が感じられます。

 一方で、私は小児科指導医ですが、小児科領域でも唸るような問題があります。それらは国試としては「悪問」だと思いますが、みんなが解けないので実質的には合否に影響しません。


  1. 2017/02/25(土) 06:50:33|
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2月22日 

https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0222/jj_170222_5031223031.html
「指示や関与、一切ない」=文書で京都府立医大学長—虚偽診断書事件
時事通信2月22日(水)19時33分

 京都府立医科大付属病院(京都市)が、病気を理由に刑の執行を停止された暴力団組長の虚偽診断書を作成したとされる事件で、同大の吉川敏一学長(69)が22日、「病状についての診断や照会への回答につき、指示や関与をしたことは一切ない」とする文書を、代理人弁護士を通じて発表した。
 文書で吉川学長は、実刑が確定した指定暴力団山口組淡海一家総長の高山義友希受刑者(60)と会食したという報道について、「知人と飲食店に行った際に偶然2回ほど会い、医師として体調のアドバイスをした。飲食するために出掛けたということは一切ない」と説明した。
 その上で、診断などへの自身の関与を否定し、主治医や病院長についても「誠実に意見を述べたにすぎず、虚偽の診断書などを作成したことはないと信じている」と述べた。
 代理人弁護士によると、吉川学長は体調を崩して療養が必要な状況で、回復を待って記者会見する意向という。 

[時事通信社]



https://www.m3.com/news/general/505386?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170222&mc.l=207714328&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
組長と会食認める 法人理事会で学長 京都府医大事件
2017年2月22日 (水) 朝日新聞

 暴力団組長をめぐる虚偽診断書の作成容疑事件で、京都府警の家宅捜索を受けた京都府立医科大の吉川敏一学長が、同大学を運営する京都府公立大学法人の理事会に出席した際、組長と飲食店で少なくとも2回会食をし、警察官から組長を紹介されたなどと説明していたことが大学関係者への取材でわかった。

 この関係者によると、府公立大学法人の理事らは16日の理事会で、14日に家宅捜索された今回の事件について吉川学長に説明を求めた。これに対し学長は、大学付属病院で2014年7月に腎移植手術を受けた山口組系暴力団組長の高山義友希(よしゆき)受刑者=刑務所収容=との関係について、少なくとも2回にわたり飲食店で会食したことがあると説明。いずれの場合も「行きつけの店でたまたま会った」とし、「警察官から紹介されたと思う」などと経緯を語ったという。

 捜査関係者によると、高山受刑者は手術2カ月前の14年5月、京都市の繁華街・先斗(ぽんと)町のお茶屋で吉川学長と会食。50代の京都府警の元警部補が仲介役として同席したとの情報もある。吉川学長と高山受刑者は、ほかにも京都市の祇園や先斗町の店で繰り返し会食していたとみられている。受刑者の刑務所収容は困難とする意見書は、翌15年に付属病院から大阪高検に提出されていた。

 吉川学長は今月上旬、朝日新聞記者が組長と会食をしたか質問したところ、否定していた。京都府警は、組長が会食などを通じて大学側との関係を深めた可能性があるとみて慎重に調べている。



http://www.medwatch.jp/?p=12477
主治医機能に加え、日常生活から在宅までを診る「かかりつけ医機能」を評価へ―中医協総会(1)
2017年2月22日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 現在の「主治医機能」よりも広い、(1)日常的な医学管理・重症化予防(2)必要に応じた専門医療機関などとの連携(3)在宅療養支援・介護との連携―などといった「かかりつけ医機能」を2018年度の診療報酬改定で評価してはどうか―。

 22日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、こういった議論が行われました。新点数を創設するのか、あるいは主治医機能を評価する地域包括診療料などを見直していくのかといった具体的な評価方法は、今後、さらに議論していきます。

ここがポイント!
1 日医・四病協提言をベースに、厚労省が「かかりつけ医機能」のイメージを具体化
2 患者・国民の「かかりつけ医」への期待と、現実には若干のギャップ
3 英国のような「1人患者・1人GP」でなく、チームでかかりつけ医機能を発揮
4 医療情報ネットワークのリーダー役、かかりつけ医に期待
5 診療・支払両側から「地域包括診療料」の見直し要望
6 在宅医療、診療報酬だけでなく提供方法含めた総合的な検討が必要か


日医・四病協提言をベースに、厚労省が「かかりつけ医機能」のイメージを具体化

 2014年度の診療報酬改定で、▽高血圧症▽糖尿病▽高脂血症▽認知症―のうちいずれか2つ以上の疾患を有する患者に対して、服薬管理や健康相談、介護保険に係る相談、在宅医療の提供や24時間対応などを行うことを包括的に評価する地域包括診療料・地域包括診療加算が創設されました。厚生労働省は、これらを「主治医機能」を評価するものと説明。2016年度の前回改定では、さらに認知症地域包括診療料・認知症地域包括診療加算を新設しています(関連記事はこちらとこちら)。

 22日の中医協総会では厚労省保険局医療課の迫井正深課長から、2018年度改定に向けて、こうした主治医機能に加えて「日常診療から在宅における療養まで」横断的に、より広い視点で患者を診る「かかりつけ医機能」を診療報酬で評価してはどうかとの考えが示されました。

 「かかりつけ医機能」のイメージとして迫井医療課長は、日本医師会・四病院団体協議会の合同提言における定義をベースに、生活習慣病患者を例にとって次の3つの具体的な機能を示しています。

(1)日常的な医学管理と重症化予防:▽疾病教育▽生活指導▽治療方針の決定▽服薬管理▽服薬指導(薬剤師と連携)▽治療効果の評価▽重症化の予防・早期介入―など

(2)必要に応じた専門医療機関などとの連携:▽専門医療機関への紹介、助言▽合併症に応じた療養指導▽急性増悪への対応―など

(3)在宅療養支援・介護との連携:▽在宅医療を行う場合の管理・療養指導▽服薬管理▽服薬指導(薬剤師との連携)▽要介護状態などに応じた療養指導▽介護との連携▽急性増悪への対応▽看取り支援―など

患者・国民の「かかりつけ医」への期待と、現実には若干のギャップ

 厚労省のイメージは、いわば「個々の患者の状況を熟知し、全人的な医療を提供してくれる身近な医療機関・医師」を、具体的な機能に落とし込んだものと言えるでしょう。このような「かかりつけ医機能」を患者・国民の多くも期待しており、健康保険組合連合会が2011年に実施した調査では、「日頃から相談・受診している医師・医療機関に対して、『全人的かつ継続的な診療』(病気や治療についての詳しい説明、病歴・健康状態の把握、必要なときに適切な医療機関などの紹介など)と、『アクセスの良さ』(自宅から近い、必要なときにいつでも連絡がとれるなど)を期待している」ことが分かっています。

 しかし、日本医師会が今年(2017年)に発表した調査結果によれば、「在宅患者への24時間対応や、個々の患者の受診状況・処方されている医薬品の把握などに、多くのクリニックが負担を感じている」ことや、「患者に処方されている全医薬品を管理しているクリニックは19.7%、患者が受診している全医療機関を把握しているクリニックは19.8%にとどまっている」ことなどが明らかになりました。迫医課長は、「国民・患者の期待と、医療現場の実態との間には少しギャップがあるようだ。今後どのようにしていくべきかを議論してほしい」と要請しました。

 割合だけでなく、実数ベースで「少子化」が進む中では、医療の支え手(医師・看護師も含めて)が減少していきます。そこでは、より「効率的な医療提供体制」の構築が求められており、迫井医療課長は▼より多くの患者が、かかりつけ医機能の下で安心して療養できる▼かかりつけ医の負担を軽減する―医療提供体制を構築できるような評価体系を2018年度の次期改定に向けた論点として提示しています。

英国のような「1人患者・1人GP」でなく、チームでかかりつけ医機能を発揮

 「かかりつけ医機能」のイメージは、前述のように日医と四病協の合同提言に基づいたものです。しかし、厚労省から「かかりつけ医機能」の実践例として▼英国のGP制度(GP:General Practitionerから専門医への紹介を受ける)▼フランスのかかりつけ医制度(かかりつけ医の紹介状なく専門医などを受診した場合、通常の3割負担から7割負担となる)▼ドイツの家庭医中心診療契約(9割の国民が契約しており、登録家庭医の紹介を経て専門診療を受ける)―といった報告がなされたことから、診療側の委員からは「外国の事例(フリーアクセスの緩やかな制限)を推奨しているのか。恣意的な資料である」との批判が出されました。松本純一委員(日本医師会常任理事)らは、「日本では専門医が多く、極論すれば『かかっている病気の数だけかかりつけ医がいる』状態である」との状況を説明し、フリーアクセスへの制限を強く警戒しています。この点、迫井医療課長は我が国の医療保険制度ではフリーアクセスが制限されていない点を強調した上で、「1人の患者にかかりつけ医が何人もいる状況が、国民・患者の期待(前述の健保連調査)に沿っているだろうか」との疑問を提示しています。

 なお、迫井医療課長は「単一の医療機関、単一の医師」という英国のような仕組みを推進するつもりもないことを明言。支払側の吉森俊和委員(全国健康保険協会理事)も「『患者1人につき、かかりつけ医師は1人』といった狭い解釈ではなく、場合によっては複数の医師・チームで対応する体制が求められると思う」との見解を示しています。

医療情報ネットワークのリーダー役、かかりつけ医に期待

 ところで、複数の医師やチームを構築して患者の診療に当たる場合、情報の連携が極めて重要になります。この点について迫井医療課長は、「岡山県・島根県・埼玉県ではそれぞれ医療情報連携ネットワークを構築している」ことを紹介、ネットワークに参加している医療機関の間で患者情報などを共有し、「切れ目のない」「質の高い」医療を提供すると同時に、専門医療機関での改めての検査などを効率化しています。

 こうしたネットワークにおいては、患者ごとに「データを統括するリーダー役」が必要と考えられます。さもなければ単なるデータ投稿システムにとどまってしまい、医療の質の確保や効率化が実現できないからです。厚労省はこのリーダー役として「かかりつけ医・かかりつけ医療機関」に期待を寄せていると考えられます。

診療・支払両側から「地域包括診療料」の見直し要望

 では、こうした「かかりつけ医機能」を診療報酬でどう評価していくのでしょう。大きく、新点数を創設する方法と、既存の地域包括診療料などを見直していく方法が考えられ、今後、具体的に議論していくことになります。

 もっとも後者の「地域包括診療などの見直し」手法について、22日の総会では、診療側の松本委員が▼24時間対応を行っている救急医療機関と連携していれば「24時間対応要件」は満たす▼近隣の医療機関と連携していれば「常勤医師2人以上要件」は満たす―といった緩和を要望。また同じく診療側の万代恭嗣委員(日本病院会常任理事)は「大病院がかかりつけ医機能を担っているような地域では、200床以上でも算定可能とすべき」と弾力的な見直しを求めています。また支払側の吉森委員は「認知症地域包括診療料などの効果について、地域による特性なども含めて検証すべき」と提案しています(関連記事はこちら)。

在宅医療、診療報酬だけでなく提供方法含めた総合的な検討が必要か


 なお、かかりつけ医機能に関連して診療側の松原謙二委員(日本医師会副会長)は、「医療機関に専門の異なる複数医師がいる場合、それぞれの医師が訪問診療を実施しても毎回、訪問診療料を算定できるが、診療科の異なる複数のクリニックがそれぞれ訪問診療を行った場合には、1人しか訪問診療料を算定できない。早急に通知などを見直すべき」と改めて要望しました(関連記事はこちら)。この点、迫井医療課長は「在宅医療全体に影響が出るテーマであり、慎重に検討したい」と答えるにとどめています。

 松原委員の要望は「1人の医師で24時間の在宅医療対応はできない。複数の医師で連携して対応する必要があり、個々に訪問診療料の算定を認めてほしい」というものです。しかし、16日に開かれた全国在宅医療会議ワーキンググループでは、日本医師会常任理事の鈴木邦彦構成員が「日本では、医師が積極的に24時間の在宅医療対応を行っているが、諸外国では24時間対応は訪問看護に委ねている」と訴えており、訪問診療を含めた在宅医療については、診療報酬だけでなく、提供方法も含めた総合的な検討が必要かもしれません。

G3註:図表は省略



http://www.medwatch.jp/?p=12486
後発品割合80%の目標達成に向け、処方箋の「変更不可」欄は廃止すべきか―中医協総会(2)
2017年2月22日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 後発医薬品の使用割合について、「2017年央に後発品割合を70%以上にする」との短期目標達成は見えてきたが、「2018から20年度末までのなるべく早い時期に80%以上とする」との大目標に向けたハードルはまだ高い。診療報酬上でどのような対策がとれるか、さらに検討する必要がある―。

 22日に開催された中央社会保険医療協議会の総会では、こういった議論も行われました(関連記事はこちら)。支払側委員からは「処方箋の『変更不可』欄を廃止すべき」との意見も出ていますが、「いくら安くなっても後発品使用したくない」と考える患者も1割以上おり、どう考えるかで診療側・支払側の意見は異なっています。

ここがポイント!
1 後発品割合、病院では2016年9月時点で67.2%、DPC病院に限定すれば74.8%
2 処方箋の「変更不可」欄、支払側委員は廃止を提案、診療側は真っ向から反対
3 東日本大震災・熊本地震に伴う診療報酬特例を9月まで継続


後発品割合、病院では2016年9月時点で67.2%、DPC病院に限定すれば74.8%

 22日の中医協総会、それに先立って開催された診療報酬改定結果検証部会には、2016年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(2016年度調査)のうち、「後発医薬品の使用促進策の影響及び状況調査」結果が報告されました(関連記事はこちら)。そこからは、次のように後発品の使用が進んでいる状況が明らかになっています。

▼2016年10月1日時点で、後発医薬品使用体制加算1(後発品割合70%以上)を算定している病院は16.3%、加算2(同60%以上)を算定している病院は3.9%、加算3(同50%以上)を算定している病院は2.9%で、合計23.1%が加算を算定している(改定前の15年10月1日時点の23.2%から0.1ポイント減)

 
▼入院患者に「積極的に後発品を処方する」方針の病院が41.8%、有床診療所が15.9%

▼後発品使用促進が期待される「一般名処方」による処方箋を発行している医師は、病院で58.2%(前回調査よりも9.4ポイント増)、診療所で74.8%(同6.4ポイント増)

 
▼2016年19月時点で、後発医薬品調剤体制加算2(後発品割合75%以上)を算定している保険薬局は30.3%、加算1(同65%以上)を算定している保険薬局は34.2%

▼改定前に旧加算2(同65%以上)を算定し、改定後に新加算2(同75%以上)を算定している病院は65.3%、改定前に旧加算1(同55%以上)を算定し、改定後に新加算1(同65%以上)を算定している病院は71.3%


▼薬局に来た処方箋のうち「一般名処方」となっていたものの割合は31.1%で、前回調査よりも6.3ポイント増加し、後発品名で処方され「変更不可」となっていたものの割合は1.0%で、前回調査より1.2ポイント減少(2016年10月の1週間分の処方箋が対象)

▼一般名で処方された医薬品について、薬局で後発品を調剤したものの割合は年々増加し、2016年度調査では77.4%になった(前回調査よりも4.4ポイント増)

▼「安くなるかどうかに関わらず後発品を使用したい」「少しでも安くなるなら後発品を使用したい」と考える患者の割合は年々増加し、2016年度調査では62.6%になった(前回調査よりも5.9ポイント増)

 
▼病院における後発品使用割合(数量ベース)は2016年9月時点で平均67.2%(DPC対象病院では78.4%)、診療所における後発品使用割合は2016年7-9月分で平均47.8%

 このように全体的に見て後発品の使用割合は増加しています。支払側の吉森俊和委員(全国健康保険協会理事)は「全国健康保険協会(協会けんぽ)では7割近い(2016年9月時点で68.3%)」ことを紹介し、「「2017年央に後発品割合を70%以上にする」との短期目標達成が射程圏内に入ったとの見解を明確にしました。

処方箋の「変更不可」欄、支払側委員は廃止を提案、診療側は真っ向から反対

 ところで、政府は後発品の使用割合について「2018から20年度末までのなるべく早い時期に80%以上とする」との大目標も掲げています。これについては吉森委員や、同じく支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)、さらに診療側の安倍好弘委員(日本薬剤師会常務理事)ら多くの委員が「相当、ハードルが高い。さらなる対策を検討する必要がある」旨を強調しています。

 吉森委員は、「全国健康保険協会では支部によって後発品使用割合に大きなバラつきがある(最高の沖縄では79.7%、最低の徳島では56.6%)。他の保険者でも同様ではないか。80%達成に向けて全体的な底上げはもちろん、『地域差』を分析し、診療報酬での対応を検討すべき」と提案。

 また幸野委員は、「国民の意識を『後発品使用が当然』という方向に変えていかなければ目標達成はできない」と指摘。例として▼2018年度改定では『変更不可』欄を廃止する▼患者が「後発品を使いたくない」と言った場合には医師・薬剤が説得する▼分割調剤により「後発品のお試し」を可能とする―ことを提案しています。

 幸野委員の指摘の背景には、今般の特別調査において「患者の12%が『いくら安くなっても後発品を使いたくない』と考えている」との結果が出た点があります。いかに診療報酬や調剤報酬で誘導しても、患者が「使いたくない」と考えていたのでは、確かに後発品割合は一定以上には増加しないでしょう。

 しかしこの提案に対して、診療側の松原謙二委員(日本医師会副会長)は、▼患者が後発品を使いたくない理由として「後発品の効き目・副作用に不安がある」との回答が72.6%ある▼「後発品の効き目・副作用に不安がある」と回答した人のうち、29.3%は「効き目が悪くなった」と答え、12.2%は「副作用が出たことがある」と答えている―との特別調査結果をあげ、「プラセボではなく、実際に後発品の中には『完璧とは思えない』ものもあるとの現場医師の指摘もある。患者の希望には沿うべきである」と、幸野委員の「処方箋の『変更不可』欄廃止」提案に真っ向から反対しています。

東日本大震災・熊本地震に伴う診療報酬特例を9月まで継続

 22日の総会では、このほか次のような点も了承されました。

▼東日本大震災・熊本地震に伴う診療報酬上の被災地特例(定数超過入院であっても入院料を減額しないなど)について、「現に利用している特例措置」について地方厚生局に届け出た上で、今年(2017年)9月まで継続利用を可能とする

▼2018年度診療報酬改定に向けて、「選定療養」(個室や予約などで、実費を徴収しても混合診療とならない)の拡大に関する意見募集を行う(関連記事はこちらとこちらとこちら)

 前者については、被災によって医療機関に患者が一時的に集中したり、入院医療が必要でなくなっても患者の退院が困難(仮設住宅などで受け入れられない)となったりした事態に対応するものです。現在、半年を目途に状況確認が行われ、必要な延長措置が行われています(関連記事はこちら)。

 

 また、先進医療とDPCに関して、下部組織(先進医療会議など)からの報告も受けています。

▼新たな先進医療:進行期乳房外パジェット病に対するトラスツズマブ、ドセタキセル併用療法(HER2陽性の切除不能な進行期パジェット病患者に対し、抗がん剤であるトラスツズマブとドセタキセルを21-35日間隔で3サイクル併用投与し、安全性・有効性を確認する)

▼DPC対象病院の合併:旧「淀川キリスト教病院」(大阪府大阪市)と旧「淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院」(同)が合併し、新「淀川キリスト教病院」(同)となる

▼DPC準備病院の合併:旧「新札幌豊和会病院」(北海道札幌市)と旧「豊和会札幌病院」(同)が合併し、新「新札幌豊和会病院」(同)となる

▼DPCからの退出:明芳会新葛飾病院(東京都葛飾区)【回復期リハビリ病院に機能変更するため】

G3註:図表は省略



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50628.html
「かかりつけ医」、数の限定に懸念も- 中医協で議論
2017年02月22日 16時00分 CB news

 中央社会保険医療協議会(中医協)は22日に総会を開き、2018年度の診療報酬改定に向け、「かかりつけ医」の在り方について意見を交わした。医療者側の委員からは、今後、かかりつけ医の数を限定することに対する懸念の声も上がった。【敦賀陽平】

 近年の診療報酬改定では、診療所や200床未満の中小病院を対象に、認知症や高血圧といった複数の疾患を持つ高齢の外来患者を想定した報酬が新設されている。大病院との役割分担を図ることが狙いで、担当医が患者の健康管理や在宅医療の提供などを行う。

 日本医師会(日医)と四病院団体協議会が13年夏にまとめた合同提言では、かかりつけ医について、「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要なときに専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」と定義している。

 また、翌年末に日医総研が実施した意識調査では、有効回答を得た1122人のうち、かかりつけ医が「いる」と答えた人の割合が過半数を占め、「いないがいるとよいと思う」を合わせて、肯定的な意見が全体の7割を超え、70歳以上では8割以上に達した。

 さらに、医療機関の受診の在り方について尋ねたところ、「最初にかかりつけ医など決まった医師を受診し、その医師の判断で必要に応じて専門医療機関を紹介してもらい受診する」に賛成する意見が全体の7割近くを占めた。

 一方、日医がこのほど行った調査では、かかりつけ医の業務負担の実態が明らかになっている。回答した診療所の医師1603人のうち、業務負担が大きい項目として、「在宅患者に対する24時間対応」を挙げた人が49.8%と、全体の半数近くを占めた。以下は「患者に処方されているすべての医薬品の管理」(27.9%)、「患者が受診しているすべての医療機関の把握」(18.6%)などと続いた(複数回答)。

 22日の総会で厚生労働省は、電子カルテを使った患者情報の共有など、ICT(情報通信技術)を活用した先進事例や、家庭医の登録制を導入している海外の事例などを紹介し、かかりつけ医側の負担軽減も含めた、医療提供体制の構築につながる取り組みへの評価を論点として挙げた。

 医療者側の委員からは、「極端な話をすれば、病気の数だけかかりつけ医がいる」「地域によって事情が異なるので、病院は200床未満に限定しない方がいい」など、かかりつけ医の数を絞ることへの懸念の声が上がった。一方、保険者側の委員からは、医師以外の多職種との連携による「かかりつけ医機能」の評価を求める意見もあった。



http://www.chibanippo.co.jp/news/national/388540
医師ら4人を不起訴 千葉大集団強姦事件で地検
2017年2月22日 10:34 | 千葉日報

 千葉大医学部の男子学生らによる集団強姦(ごうかん)事件で、女性にわいせつな行為をしたとして、千葉県警が準強制わいせつ容疑で書類送検した医師の男(29)=千葉市中央区=と、集団強姦罪などで公判中の3人の医学部生らについて、千葉地検は21日、同容疑については不起訴処分とした。地検は詳しい理由を明らかにしていない。

 不起訴処分となったのは医師の男と、同大医学部付属病院の研修医、***被告(30)=同区、別の準強制わいせつ罪で公判中=と、ともに同大医学部5年の***被告(23)=同区、集団強姦罪で公判中=、***被告(23)=同=の計4人。

 4人は共謀して昨年9月20日午後7時40分~翌21日午前0時半ごろまでの間、千葉市内の飲食店で女性にわいせつな行為をしたとして、県警が2日、捜査書類を千葉地検に送付していた。

G3註:原文は実名報道



https://news.nifty.com/article/domestic/society/12136-376040/
少女集団暴行 逮捕の研修医らは親が全員開業医のボンボン
2017年02月22日 09時26分 日刊ゲンダイDIGITAL

少女集団暴行 逮捕の研修医らは親が全員開業医のボンボン
主犯格の***容疑者は東邦大医学部OB(本人ツイッターから)

 千葉大医学部生らによる20代女性集団レイプ事件で、20日、千葉地裁で初公判が開かれた同大付属病院の研修医・***被告(30)と、10代少女集団レイプ事件で逮捕された研修医ら3人には共通点がある。全員、開業医のボンボンだ。

 泥酔した女性のカラダに触るなどした準強制わいせつの罪に問われた***被告は、初公判で起訴内容を認めたが、「(医学部生に)そそのかされた」などと言い訳。軽薄すぎる***被告だが、父親は広島県内の開業医だという。

 10代少女事件で埼玉県警に逮捕された、船橋中央病院の研修医・***(31)、東京慈恵会医科大付属病院の研修医・***(31)、東邦大医学部生・***(25)の3容疑者もそうだ。

 悪辣な暴行犯3人は、どんな環境で育ったのか。

 少なくとも7人の女性を陵辱した主犯格の***容疑者の父親は二十数年前、千葉県内の約300平方メートルの土地に内科医院を開業。最寄り駅から徒歩5分と好立地だ。犯行現場になった東京・大田区のヤリ部屋の家賃17万円は、父親の口座から引き落とされていたという。

 本紙記者は先週末の夕方、***容疑者の実家を2度訪ねた。自宅の雨戸は固く閉められていたが、裏手に回ると2階の部屋の一部に明かりがついていたので、インターホンを鳴らしたが、応答なし。改めて20日、自宅に併設する病院を訪れ、受付の女性に「父親に話を聞かせて欲しい」と頼んだが、「お帰りください。(父親からは)『お断りしてください』ということです」とけんもほろろだった。

「(***容疑者は)小さい頃はおとなしく、目立たない子どもでした。研修医になってからは、外車に乗ってたまに帰ってきていたようです。あまりに派手になっていて驚きました」(近隣住民)

 ***容疑者の父親も二十数年前、都内に4階建てのビルを建て、皮膚科専門医院を開業している。

 同じビルの自宅インターホンを鳴らしたところ、こちらも応答なし。病院の受付で取材したい旨を伝えたところ、「お断りするよう仰せ付かっています。取り次ぎしないように言われています」と相手にもされなかった。

「(***容疑者の)父親は埼玉医大卒で、都内の大学病院の医局長を経て独立。現在は医局に当たる『同門会』の会長で、所属医師の“人事権”を握っている。会長は教授と違って定年がないため、権力が集中します。当然、息子の面倒を見られる立場にもあった。大学病院も大激震でしょう」(病院関係者)

 そして***容疑者の父親は都内の皮膚科、内科の開業医で、地元で2代続く医者の家系だ。

「(***容疑者は)子どもの頃はおとなしく、あまりしゃべらなかったという印象です。ただ高校進学後は相当遊んでいたようです」(近隣住民)

 病院に併設する祖母が住む自宅のインターホンを鳴らすと、「留守番」と名乗る女性が出て「今回の件については一切、お話ししないよう弁護士から言われています」ということだった。

 被害者とその家族は、一生心に傷を負って生きていかなければならない。医療に携わる者として、自分たちの子どもが他人の人生を虫けらのごとく踏みにじったことをどう捉えているのだろうか。

G3註:原文は実名報道



http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doto/1-0371136.html
市立根室病院4月に分娩再開 「出産できる」市民歓迎 初産対応の態勢求める声も
02/22 07:00 北海道新聞

 【根室】市立根室病院(東浦勝浩院長)が4月から10年7カ月ぶりに分娩(ぶんべん)を再開することになり、根室での出産を待ちわびた市民から歓迎する声が上がった。病院の医療環境などから帝王切開が必要な事態になりにくい第2子以降の出産の受け入れに限られるため、子育て中の母親からは初産に対応できるよう態勢構築を求める声が根強い。

 根室病院は大学病院から産婦人科医の派遣が途切れた2006年9月に出産受け入れを休止。市内の妊婦は釧路や中標津などで出産していた。新生児に対応できる小児科の常勤医を13年に採用し、昨年12月には宮崎県で産婦人科の開業医をしていた宮内宗徳医師(59)が常勤の産婦人科医として着任するなど医療環境を整備し、宮内医師の休む週末などに釧路赤十字病院の派遣医師の応援を受ける形で分娩再開にこぎ着けた。



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170220-OYTET50024/
ニュース・解説
主な精神疾患の治療指針を作成…薬の処方などに統一性

2017年2月22日 読売新聞

患者側も疑問払拭に

 精神科ではこれまで、医師が代わると治療方針や処方内容が大きく変わる例が珍しくなかった。患者に不信感や不利益を与えかねないため、近年、主要な精神疾患の治療指針が相次いで作成された。

 現時点で適切と考えられる治療や、推奨されない治療などが分かるので患者や家族にも一読と活用をお勧めしたい。

 治療指針は、治療ガイドラインとも呼ばれる。精神科では作成が遅れていたが、2011年に日本うつ病学会が双極性障害の治療指針を、12年にはうつ病の治療指針をそれぞれホームページで公開。15年には日本神経精神薬理学会が統合失調症の薬物治療指針をホームページで公開した。

 16年秋には治療指針を有効に活用してもらおうと、精神科医を対象とした「EGUIDEプロジェクト講習会」が始まった。全国の主要な大学が手を組んだ長期的な取り組み。受講者は、うつ病の治療指針と統合失調症の薬物治療指針のポイントや生かし方を1日ずつ学ぶ。今年度は北海道大学や東京大学、慶応大学などで計18回行われる。

 九州大学で昨年10月に行われたうつ病の治療指針講習会では、約30人の受講者を前に講師が「精神科は各大学で独自の薬の使い方が伝承され、出身校ごとに処方が異なることもあった。統一的な治療指針の普及が大事だ」と強調した。

 プロジェクトを率いる大阪大学病院神経科・精神科准教授の橋本亮太さんは「受講者が全国の医療機関に広がれば、精神科医療の質は飛躍的に上がる。指針を学ぶことで受講者の処方内容がどう変わったかを調査し、公開したい」と話す。

 統合失調症の薬物治療指針が強調するのは、幻聴や妄想を抑える抗精神病薬の使用を原則1種類にする単剤化だ。日本では、複数の抗精神病薬を併用する多剤大量処方が科学的根拠もなく習慣的に行われ、患者は重い副作用に苦しむ例が多く指摘されている。指針は、症状が再度悪化した患者にも「抗精神病薬の併用治療を行わないことが望ましい」と明記した。

 うつ病の治療指針は、軽症患者に対して「まず薬ありき」でなく、患者の背景を理解し支える「支持的精神療法」を最優先の治療として挙げた。うつ病患者にも処方されやすいベンゾジアゼピン系の睡眠薬や抗不安薬は、適正量でも長期使用で薬物依存に陥る恐れがあることなどから、安易な処方を戒めた。

 これらの指針は医師向けだが、患者や家族が目を通しておくと不適切な治療から身を守ることができる。

 うつ病の治療指針の作成にあたった九州大学病院精神科神経科教授の神庭重信さんは「治療に疑問を感じたら、指針を主治医に見せて質問してほしい。治療は納得して受けることが大切で、患者と医師の信頼関係が深まり、より良い効果につながる」と話す。

 分かりやすい治療指針も求められている。神庭さんは「精神科以外の医師や一般の人向けに、患者や福祉関係者らの意見を盛り込んだ治療指針づくりを検討したい」と語る。治療指針を核に、精神科医療は変わろうとしている。

  治療指針  世界中の研究論文などを基に推奨される治療法などを明示した文書。最新情報を盛り込み、数年で改訂されることが多い。日本では各種のがんで作成が進んだ。がんの治療指針は患者向けも出版されている。(佐藤光展)



http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00350506.html
「最後のオペ」記念撮影を院長謝罪
02/22 01:27 fnn-news

SNS上にアップされた、1枚の写真。真剣に手術をしているとみられる医師と対照的に、ピースサインをしてみせる看護師。さらに、カメラ目線でポーズをとる医師たちの姿もあった。しかし、その下には、手術台に横たわる患者の手。この写真は、1月31日に、福岡県の村上外科病院で、腕の手術中に撮影されたもの。手術に立ち会った看護師の1人が、SNS上に公開したことで発覚した。
なぜ、このような写真を撮影したのか。
撮影を指示したという村上直秀院長(85)は、FNNの取材に対し、「僕が手術につくのが、これが最後だろうから、1枚撮っておこうということで撮った」と話した。
最後のオペの記念とはいえ、全身麻酔で眠らせ、何が起こるかわからない状態の患者と写真を撮るという、非常識な行動。
これまでも、手術室内で記念写真を撮影したという院長は、「患者に申し訳ないことをした。軽率だった」と謝罪している。 (テレビ西日本)



http://www.excite.co.jp/News/column_g/20170222/asahi_2017022100045.html
上昌広医師「医療で進むグローバル化。リスクをとって新しい領域に」
dot. 2017年2月22日 16時00分 (2017年2月23日 04時52分 更新)

上昌広/1968年生まれ。東京大学医学部卒。虎の門病院や国立がんセンター中央病院で臨床研究に従事。2005年東京大学医科学研究所で探索医療ヒューマンネットワークシステムを主宰。16年から特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所理事長に。17年3月に著書『病院は東京から破綻する』(朝日新聞出版)が発売予定

 少子高齢化が進む日本で、今後、医療の現場はどう変わっていくのか。アエラムック『AERA Premium 医者・医学部がわかる』では、医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師に、医学部を志望する学生に向けて「これから求められる医師像」を示してもらった。

*  *  *
「チャンスがあれば、シンガポールかインドネシアで働きたいです。話があれば紹介してください」

 大学時代から指導している医師夫妻に、こう言われた。本稿では、この夫婦を例に、これからの医師像を論じたい。

 二人は1987年生まれの29歳。それぞれ灘(兵庫)、桜蔭(東京)を卒業し、東大理IIIに現役で合格した。

 私は、2016年3月まで、東京大学医科学研究所で研究室を主宰していた。夫は大学1年から、妻は大学3年から指導した。

 大学生のころから、二人は何事にも積極的だった。「医師のキャリアパスを考える医学生の会」というコミュニティーを立ち上げたり、朝日新聞やイギリスの医学誌「ランセット」などに文章を発表したりした。

 二人が大学5年生だったとき、東日本大震災が起こった。自ら希望し、福島・浜通りの医療支援を行っていた我々のチームに合流した。従事したのは、福島県相馬市、飯舘村、川内村などの住民の健康診断から、南相馬市立総合病院の医療記録の整理まで、多岐にわたった。このような活動を通じて二人は親しくなり、いつの間にか付き合い始め、卒業と同時に結婚した。…

 初期臨床研修は、亀田総合病院(千葉)で終えた。その後、二人は「被災地で診療したい」と希望し、夫は相馬市内の民間病院、妻は仙台市内の民間病院に就職した。夫の専門は内科、妻は麻酔科。症例数は多いが医師が少ないため、いち早く経験を積めるからだ。しばらく週末だけ同居する“2カ所居住”を続けていたが、その後、妻は南相馬市立総合病院に移った。現在は相馬市内の自宅で同居している。

 彼らは、ここでも積極的に活動している。仮設住宅、復興住宅の住民のケアから、上海、ネパール、フィリピン、バングラデシュといった国々との共同研究も行っている。主著、共著を含め、夫妻で既に20報以上の英文論文を発表している。今後は日本を離れ、アジアで診療することを希望している。

 なぜ、アジアなのか。

 経済成長が著しいアジアでは、医療ニーズが高まるだけでなく、子どもに高いレベルの教育を受けさせられるからだ。

 例えば、シンガポール国立大学は、いまや彼らの母校である東京大学とレベルは変わらない。英語で教育を受けることができるため、アジア全域から優秀な若者が集う。また、高校のレベルも急上昇していて、英国のケンブリッジ大や米国のハーバード大など、世界中の一流大学に進学するようになった。グローバル化する世界に対応する子どもを育てたいと考えれば、彼らの判断は合理的といえる。

 彼らが日本を出たいと思った理由は、これだけではない。きっかけは「新専門医制度」をめぐる議論だ。…
 新専門医制度とは、大学教授たちが中心となって、初期研修を終えた医師たちの教育カリキュラムの見直しを図ったもので、厚生労働省も、これを支援した。お題目こそ立派な改革だったが、実態は、専門医育成と医師偏在問題を絡めて、大学病院で働かなければ、専門医資格を取れなくしようとする、いわば大学医局の復活を目指したものだった。

 大学教授と厚労省が当初提示した枠組みで新専門医制度が実施されれば、夫妻らは自分で勤務地を選択できなくなる。教授の意向次第では、福島県の被災地で働くことができなくなるかもしれない──。

■医師は肉体労働。活動寿命は短い

 これに立ち向かうべく、彼らは新聞の読者寄稿欄やウェブメディアなど、さまざまな媒体で、自らの意見を発表し続けた。さらに、二人の共著で米国の医学誌に論文を投稿し、受理された。塩崎恭久厚労大臣が、彼らに意見を求めたこともあるほどだ。

 ただ、医学界を仕切る教授たちには、まったく通じなかった。「批判ばかりしていると、君たちの将来にとってよくないよ」とわざわざ“忠告”する人もいたらしい。夫妻には「専門医資格を盾にとり、徒党を組んで、若手医師の稼ぎの上前をはねようとしている」ようにも映った。

 読者の皆さんは、「医師免許さえとれば、将来は安泰だ」と考える人も多いだろう。だが、実態はそんなに甘くない。これまでは医師免許さえあれば、食いっぱぐれることはなかった。だが今後は、そんな保証はない。…

 私は平素から、「医師は肉体労働だ」「寿命は短い」「若いうちからセカンドキャリアを考えるように」と指導している。

 20~30代の医師の週の労働時間は、平均で80時間を超える。これは労働安全の観点からは由々しき問題だが、職業柄、やむを得ない面もある。

 そこまでするのは理由がある。多くの患者を診なければ、実力がつかないからだ。患者は、こちらの都合に合わせて、病院を受診してくれるわけではない。医師が患者に合わせて、待機しなければならないのだ。ゆえに長時間勤務は避けられない。

 医師は体力勝負だ。一人前になるには、診療だけでは不十分。勤務時間外に勉強し、学会発表や論文作成をしなければならない。若くなければやっていられないことが多いのだ。

 医療現場で、この問題が俎上に上ることはなかった。それは、我が国の診療報酬(患者および保険組合が支払う医療費)が高かったからだ。診療報酬は厚労省などが全国一律に決める公定価格だ。物価が高い東京でも医療機関を経営できるくらいだから、地方ではさぞかしもうかっただろう。ゆえに病院は中年を過ぎて働きが悪くなった医師を高給で抱えることができた。学会や講演会という名目で休診する医師も、雇い続けられた。

■駅ナカ診療で桁違いの患者数に

 少子高齢化が進む日本では、社会保障費の抑制が喫緊の課題でもあり、厚労省は診療報酬を抑制している。医療費の総額こそ増えるが、患者が増えるため、「利幅」は薄くなると考えられる。すると、病院の経営は急速に悪化する。首都圏の総合病院で、賞与の支払い遅延などが起こっているのは、このためだ。従来型の勤務医の年功序列賃金体系は崩壊せざるを得ない。

 医学部を目指す若者たちは、必ず、このような試練に遭遇する。生き残りたければ、自らの付加価値を高め、新しい成長領域に進出しなければならない。

 前述の夫妻にとってロールモデルになったのは、彼らの先輩医師たちだった。例えば、東大医学部の先輩である坪倉正治医師(35)は、東日本大震災以降、東京と福島を往復して被曝(ひばく)対策に専従している。これまで10万人以上の住民の内部被曝検査、および相談に従事した。彼のもとには、米国の陸軍など世界各地から専門家が訪れている。イギリスのある大学からは、日本と兼業で雇用したいとオファーしてきた。従来の専門医とは異なる存在だ。

 JRの駅ナカに、いわゆる「コンビニクリニック」を立ち上げた久住英二医師(43)は、新宿駅、立川駅、川崎駅の3駅でクリニックを経営しているが、平日は夜9時まで、土日も診療しているところもある。1日の患者数が千人を超えることも珍しくない。通常のクリニックの患者は30~50人程度だから、桁違いだ。受診者の多くは若年層、特に女性だ。裏返せば、従来の医療提供モデルが、若い人たちに対応していなかったともいえる。この医師のもとには、上海からも医師が訪れている。中国に「コンビニクリニック」を導入するためだ。…

 彼らはいずれもリスクをとって、新しい成長分野に飛び込んだ。冒頭の若き医師夫妻には、まぶしく映ったそうだ。彼らは「自分のやりたいことをするのではなく、患者のニーズを追求しなければならない」という。

■従来の「お医者様」は、もう通用しない

 前述のとおり、アジアでは医療の熱が高まっている。

 例えば、知人の上海在住の女性からは「上海で働きたい医師を紹介してください。最近、共産党は規制を緩和し、一部の民間病院で外国人医師が診療できるようになりました」と言われた。韓国やフィリピンから、医師・看護師が流入し始めているらしい。彼らはハングリーだ。もたもたしていると、日本の医療レベルのリードなど、あっという間に追いつかれてしまう。

 臨床研究でも、アジアが主戦場になりつつある。ある東大医学部の教授は、個人的見解として「アジアからの論文は掲載されやすい」という。

 医学専門誌の発行でも、アジアは市場を拡大している。部数がほとんど伸びない先進国とは対照的に、販売増が期待できる。

 私たちの研究室も、中国や東南アジア諸国との共同研究を始めた。その成果を「ランセット」などに投稿し、これまでに四つの短報が掲載された。これは、通常の採択率をはるかに上回っている。研究室では毎晩のように、スカイプでアジアの若き医師や看護師と共同研究の打ち合わせが行われている。

 多くのアジアの都市は、東京から3~6時間で移動できる。「毎週、通うのも可能です」と意気込む若手スタッフもいる。

 かくのごとく、日本の医療は急速に変化しつつある。その本態は、グローバル化だ。激しい競争が待ち受けるなか、従来のような「お医者様」は通用しない。これから医師を目指す若者たちには、ぜひ、このことを念頭に置いてほしい。

(アエラムック『AERA Premium 医者・医学部がわかる』に寄稿)


  1. 2017/02/23(木) 05:31:57|
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2月18日 

https://www.m3.com/news/general/504271
認知症診療、さらに負荷 「既にぎりぎり」「3、4カ月待ちも」 受診増、早期治療に影響
2017年2月18日 (土) 朝日新聞

 認知症かどうか受診する人の急増で、一般の人を含む患者の早期治療に支障が出るかもしれない――。認知症ドライバーへの対策を強化する改正道路交通法の施行まで1カ月を切る中、治療拠点となる認知症疾患医療センターへの朝日新聞社の調査でこんな懸念が浮かび上がった。現場では専門医不足を補うため模索が始まっている。▼1面参照

 島根大学医学部付属病院(島根県出雲市)の新規の認知症患者は年約200人で、認知症疾患医療センターの予約から受診までの期間は今も1~2カ月かかる。新年度に「認知症のおそれ」と判定され、受診を求められる県内のドライバーは県警の推計で約800人。山口修平センター長は「受診待ちは3~4カ月になる可能性もある。治療を必要とする人への診療が遅れることが心配だ。医師会とも相談して対応を検討中」と話す。

 あずま通りクリニック(福島市)の小林直人院長が最もおそれるのも、緊急対応が必要な認知症患者への初期対応の遅れだ。

 認知症が疑われる人を早期診断につなげる「初期集中支援チーム」の運営を市から委託されている。3年半で約200軒の家庭を訪問したが、6割が一人暮らしか老老介護。幻覚や妄想で眠れない、何も食べていないといった命の危険がある人もいたという。

 小林院長は「優先順位を決めて対処しているが、通常診療と支援チームの活動との調整は今もぎりぎりだ。改正道交法施行後に診断要請が集中すれば、業務が成り立たなくなってしまう」と危惧する。

 診断後のサポート体制を心配する声もあった。いずみの杜(もり)診療所(仙台市)の山崎英樹医師は、免許更新などがきっかけの診断が「早期発見・早期絶望」につながらないような支援が必要と指摘。「認知症の本人が認知症と診断された人の相談に応じるピアカウンセリング、本人同士が語り合う本人ミーティングなど診断後支援の普及が不可欠だ」と提言する。

 調査では、免許取り消しにつながる診断に反発する患者からのクレーム・苦情についても尋ね、回答した73医療機関のうち81%の59機関が「懸念」「やや懸念」と答えた。

 認知症ではないと診断した人が事故を起こした場合など、診断の責任を問われる可能性については、「懸念」「やや懸念」との回答が79%の58機関に上った。

 ■開業医と役割分担、模索

 受診者が殺到した場合の混乱を避けるため、対策に乗り出す動きもある。

 千葉県旭市にある総合病院の国保旭中央病院は、同市を含む7市町をカバーする認知症疾患医療センターだ。昨年11月、地域の中小医療機関や開業医らが入る医師会の代表者ら約20人に集まってもらい、持田英俊センター長(57)が「役割分担」を呼びかけた。

 認知症は専門医でなくても診断できるため、かかりつけ医として日頃診ている患者が認知症かどうかが明らかな場合は、診断書を作成するよう依頼。画像検査の機器がなければ、センターの機器を使ってほしいと伝えた。そして、診断に迷ったり「運転を続けたい」との強い意向があったりするなど、対応が困難となった患者はセンターが対応するとした。

 ほかにも認知症患者を多く診る開業医を個別に訪ねて回り、おおむね賛同を得られているという。持田センター長は「センターがパンクするのを防ぎ、診断書の作成に迅速に対応するには、地域の医療機関との連携がカギを握る」と話す。

 開業医が多く入る日本医師会(日医)も、専門医に診断依頼が集中しないように協力する考えだ。横倉義武会長は1月の記者会見で、診断書作成に会員の医師が不安を持っていることを踏まえ、「長年診ている患者に対応できるよう、診断書作成の手引を3月までに策定するよう準備を進めている」と述べた。

 (森本美紀、十河朋子、編集委員・田村建二)

 ■運転対策、来月強化

 75歳以上のドライバーは、運転免許の更新時に認知機能検査を受ける。更新期間満了日の6カ月前から受けられる。

 今は「認知症のおそれ」と判定されても一定の交通違反がなければ医師の診断を受ける必要はなく、多くの人が免許を更新できている。3月12日施行の改正道路交通法では、「認知症のおそれ」と判定された更新希望者全員に受診を義務づける。さらに信号無視など一定の交通違反をした人も臨時の検査対象に加えた。

 受診は(1)公安委員会が指定する専門医の診断(臨時適性検査)(2)自分で選んだかかりつけ医らの診断書の提出――の二つの方法がある。(1)は公費でまかなわれ、(2)は自己負担がある。認知症と診断された人は、公安委員会が免許取り消し(停止)処分とする。

 ■返納後の移動手段、必要

 日本認知症学会理事の池田学・大阪大教授の話 交通事故の被害者の方のことを考えれば、運転免許の更新にどこかで線を引かないといけないのは確かだ。医師もそのことに役割を果たす必要があるが、多くの認知症疾患医療センターが懸念を持っているのは、運転をやめた人をサポートする社会の整備が遅れていることが大きく影響している。

 運転しなくても移動手段が確保され、安心して暮らせるなら、医師ももっと積極的に患者の診断に臨み、必要があれば、時間をかけてでも運転をやめるよう説得もできる。強制ではなく、患者が納得して免許を自主返納できる対策を急ぐ必要がある。



https://www.m3.com/news/general/504280
認知症診断、遅れる恐れ 免許更新時の対象、大幅拡大 朝日新聞社調査、拠点病院8割「懸念」
2017年2月18日 (土) 朝日新聞

 高齢ドライバーの認知症対策を強化した改正道路交通法が来月12日、施行され、医師の診断が義務づけられる人が一気に増える。安全対策が一歩前進するが、認知症診療拠点の医療機関を朝日新聞社が全国調査したところ、回答した73機関の8割超が受診者急増による「診断の遅れ」と「専門医不足」に懸念を示した。診療体制の整備が進まないと、一般の人を含む患者の診断・治療が遅れるおそれがある。▼2面=さらに負荷

 道交法では認知症の人は免許取り消し(停止)の対象と定められている。75歳以上の人は3年に1度の運転免許更新時に、記憶力・判断力などの認知機能検査を受ける。今は「認知症のおそれ」と判定されても、信号無視などの交通違反がなければ受診義務はなく、運転を続けられる。

 改正道交法では「認知症のおそれ」と判定された更新希望者すべてに診断が義務づけられる。信号無視や逆走などをした際にも認知機能検査を受けることになる。警察庁は、診断対象者が2015年の1650人から年5万人規模に増えると見込む。

 調査は昨年12月~今年1月に実施。認知症の地域医療拠点となる「認知症疾患医療センター」に指定された全国367(昨年10月時点)の医療機関から、無作為抽出した100機関に施行後の診療の課題を尋ね、73機関から回答を得た。

 認知症は症状進行を抑えるため、早期発見・早期治療が大切とされるが、受診者増の影響で診察を受けるまでの予約待ち期間が長期化し、診断が遅れることについて、84%の計61機関が「懸念がある」「やや懸念がある」と答えた。新規患者の予約待ち期間は、29%の21機関が現状も平均1カ月程度かそれ以上とした。

 また、全国に約1500人いるとされる専門医の不足について「懸念」「やや懸念」と答えたのは82%の計60機関に上った。

 警察庁運転免許課の岡本努・高齢運転者等支援室長は「専門医に負担が集中しかねないとの懸念は真摯(しんし)に受け止めている。そうした事態が起きないよう、日本医師会と連携し、都道府県警察が認知症診断に協力してもらえる医師のリストを作成中だ。かかりつけ医にも協力を求め、『どの病院にいけばよいか分からない』という対象者に情報提供できるようにしたい」とする。(編集委員・清川卓史、友野賀世)



http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/406637
救急搬送時に患者転落、けが 唐津市消防本部
ストレッチャー誤操作

2017年02月18日 09時20分 佐賀新聞

 唐津市消防本部は17日、救急搬送中の男性患者を救急車から降ろす際、ストレッチャーの操作を誤って地面に落とし、けがをさせたと発表した。

 同本部によると、昨年12月5日午後4時半すぎ、脳疾患の疑いがある市内の60代男性を病院に運び込む際、高さ約1メートルのストレッチャーから転落させ、左ひじに打撲を負わせた。

 ストレッチャーは水平に引き出せば、前後の脚が伸びて固定される。引き出す役目の救急隊員が重さで水平を保てず、脚が伸びきらずに傾いたとみている。

 3人で対応していたが、小隊長は医師への意識レベルなどの伝達を優先していた。隊員は「急いで病院に運ばなければいけないと考え、2人でもやれると思った」と話しているという。3人は翌日、消防長から口頭で厳重注意を受けた。男性の容体は現在、安定し、けがの影響はないという。

 折尾命消防長は「命を守るべき消防職員が市民にけがを負わせる、あってはならない事故」と陳謝した。再発防止策として、緊迫した状況でも3人での操作を徹底する。



http://kyoto-np.co.jp/top/article/20170218000018
吉川学長、組長と会食認める 京都府立医大調査に
【 2017年02月18日 08時21分 】 京都新聞

 京都府立医科大付属病院(京都市上京区)などが暴力団組長の収監見送りを巡り、検察庁に虚偽の病状を記した文書を提出したとされる事件で、府立医大の吉川敏一学長(69)が病院側の調査に対し、府警OBの紹介で山口組系淡海一家(大津市)総長の高山義友希(よしゆき)受刑者(60)と市内で複数回、会食したことを認めていることが17日、病院関係者への取材で分かった。

 大学のトップが指定暴力団の組長と交際していたことは、教育機関として倫理観が問われそうだ。

 捜査関係者によると、高山受刑者は2014年7月、府警元警部補(58)の引き合いを通じて、同病院で生体腎移植手術を受けたという。医局内では当初、手術に慎重な意見があったが、病院幹部の判断で一転して受け入れが決まったといい、府警が病院と暴力団との関係を調べている。

 吉川学長と高山受刑者との関係について、病院側は当初、院内で会ったことは認めたものの、院外での接触については「分からない」とし、会見で病院長も「答えられない」と述べた。吉川学長は強制捜査以降、会見に応じていない。

 しかし、病院関係者の説明によると、17日までの聞き取り調査に対し吉川学長は、市内で元警部補と食事中、偶然同じ店にいた高山受刑者(当時保釈中)を紹介されたとし、「(高山受刑者に)代金を支払ってもらったことはない」と、接待を否定する趣旨を説明。会食した時期は移植手術の直前だったという。

 また、康生会・武田病院(下京区)が虚偽診断書作成容疑で府警の家宅捜索を受けたことに対し、病院グループの武田隆久理事長は同日朝、同区の自宅前で報道陣に「当グループの医師が虚偽の診断書を作成することは絶対にないと確信している」とのコメントを読み上げた。高山受刑者との面識は「ありません」と述べた。 



http://mainichi.jp/articles/20170218/ddl/k06/010/006000c
小国町立病院
人工透析 中止理由、山形大「事実と違う」 支援、前向き姿勢強調 /山形

毎日新聞2017年2月18日 地方版

 小国町立病院で予定していた人工透析治療の中止が決まった問題で、同町は山形大医学部から2017年度の医師派遣の支援が確約されていない点を中止の理由の一つに挙げた。だが、同大の山下英俊医学部長らは毎日新聞の取材に「事実関係が違う」と述べ、実施に向けて支援に前向きだった姿勢を強調した。また、町が中止を決める前に相談を受けていないことも明らかにした。【佐藤良一】

決定前、町から相談なく

 1月13日、久保田功副学長、山下医学部長、今田恒夫准教授が取材に応じた。町と主にやり取りしたのは今田准教授だった。中止前の計画では、町立病院の透析担当医を公立置賜総合病院(川西町)で昨年12月~今年1月に研修を受けさせた後、同医学部が派遣する専門医師から週3回の指導を受けながら2月に治療をスタート。4月に独り立ちさせ、その後の支援は継続協議する予定だったという。

 町が透析実施の是非を検証したとする全8回の関係者会議を経てまとめた報告書「人工透析実施の是非に関する検証について」では、16年2月5日に盛田信明前町長と町立病院の阿部吉弘院長らが、今田准教授と協議した内容を記載。「4月以降は、一年一年事情が変わるので山大から医師を派遣することは確約できない」などの今田准教授の発言を盛り込んだ。

 これに対し、今田准教授は、阿部院長からもう少し研修を延ばして今年4月から透析を開始できないかという提案を受けた発言だったとした。また、「私が言ったのは『年度を越えれば医局の人事も変わるので、医師派遣を17年2月ではなく4月からと言われても、16年2月の時点では見通せない』という意味で、サポートできないということではない」と反論した。

 さらに「記載内容に異議はないが、前町長や院長からの質問に答えた発言だったため、私の発言のみの記載では正確に意味が伝わらない可能性がある」と話した。そのうえで、「協議を重ねながら状況に応じたサポートが可能だし、常にその姿勢は変わらない」と強調した。

 今田准教授によると、昨年9月下旬ごろ、阿部院長が来訪し透析の実施が困難になったという報告を受けたという。その後、同10月21日に町は報告書に記載する今田准教授の発言部分のみをメールで送り、確認を求めたという。中止決定の報告を受けたのは同12月27日で、同7月の町長選で盛田氏を破った仁科洋一町長と阿部院長が訪れたという。

 この今田准教授の発言部分を根拠に、昨年10月25日の町議会臨時会で町の中止提案に賛成した町議もいる。この町議は「4月以降の大学病院からの協力は分からないという町長の検証報告だったが、医師の確保もできないで見切り発車した」と発言していた。

 山下医学部長は、地域医療を守るために県や各病院、医師会などとともに「山形大学蔵王協議会」として協力体制を組んでいることを説明。「小国町は透析中止の決定前にこの仕組みを活用してほしかった」と述べ、中止の前に相談を受けていたら、さまざまな形態の支援の在り方があったとの認識を示した。
仁科町長「専門医確保できず」

 小国町の仁科洋一町長は、毎日新聞のインタビューに応じた。町立病院の担当医師が指導を受ける専門医師の派遣について、山形大医学部から2017年度の派遣が確約されていなかったことを強調。「中止を決めた一番の理由は、治療をマネジメントする専門医が確保できなかったことだ」と述べた。

 また、町の担当者は昨年2月5日に同医学部と協議したメモを作成し、後に発言者ごとにまとめ、報告書に盛り込まれたことを明らかにした。そのうえで、「元のメモは廃棄して今はない」と話した。

 昨年10月の町議会臨時会で透析関連予算を削除した補正予算案が可決。町は同12月から患者を町外の病院へ送迎している。



http://mainichi.jp/articles/20170218/ddp/041/040/028000c
東京慈恵会医科大病院
がん放置被害の男性死去 亡き妻も医療事故に、再発防止へ活動

毎日新聞2017年2月18日 西部朝刊

 東京慈恵会医科大病院で、肺がんの疑いがあると指摘された男性(72)の画像診断報告書を主治医が確認せず、約1年間放置された問題で、病院は17日、男性が亡くなったと発表した。男性は14年前の妻の医療事故をきっかけに、医療安全を求めて活動しており「自分の問題を契機に、全国で対策が徹底されてほしい」と願っていたという。

 病院によると、男性は肝臓の病気で同病院に通院しており、2015年10月、貧血で緊急入院した。検査の結果、肺がんの可能性が指摘されたが、主治医らは画像診断の報告書を確認せず、男性は退院した。16年10月になり、男性の肺がんが見つかったが、すでに治療できない状態だった。病院側は「1年前に主治医が肺がんの可能性をきちんと受け止めず、結果的に発見が遅れた。その時点なら手術できる可能性があった」と謝罪した。

 この男性の妻も03年、別の大学病院でカテーテルが血管外に入る事故で意識不明になり、その後、死亡した。これをきっかけに、男性は医療事故の被害者や遺族でつくる医療過誤原告の会(宮脇正和会長)の役員として、被害者の相談に乗るなどの活動をしていた。

 宮脇会長によると、昨年12月に見舞った際、男性は「こういう事態になって悔しい。もっと生きたい」と無念さを語り、再発防止を託されたという。

 画像診断報告書の確認不足で治療の遅れなどが生じるケースは全国で起きており、日本医療機能評価機構によると15年には11件の報告があった。宮脇会長は「こうした情報は医療機関などに提供されているが、活用される仕組みがない」と話し、厚生労働省などに再発防止の徹底を求めていくという。【下桐実雅子】


  1. 2017/02/19(日) 06:20:46|
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2月17日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/500915?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170217&dcf_doctor=true&mc.l=206869054&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 女医の悩み2017
女性医師の76%が「不利に感じる」◆Vol.1
改善傾向にあるも、男女で大きな差

 医師調査 2017年2月17日 (金)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 医学部入学者の3割が女性となるなど、今後ますます女性医師が活躍する場面が増えていく。一方で、厚生労働省の検討会が医師の労働力を試算する際、男性医師を1とした場合、女性医師は0.8とするなど、相対的にライフイベントが多様な女性医師は、男性医師並みに働くことが困難であるのも現実だ。

 新専門医制度、医師の偏在対策など医療界が直面する課題においても、女性医師の働き方は重要な課題になっており、m3.com編集部ではこのほど「女医の悩み2017」をテーマに調査を実施。女性医師の就業環境や現場で感じていることなどについて、女性医師と男性医師に尋ねたところ、双方の認識の違いが浮かび上がった。

 調査は2017年1月9、10日の両日にかけて、30-49歳の医師を対象に実施。女性252人、男性248人から回答を得た。一部の設問については、2012年10月に掲載した「女医の悩み」と比較しつつ、紹介する。

Q 勤務先で女性医師が男性医師よりも不利だと感じたことがありますか。
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 女性医師が男性医師よりも不利だと感じたことがあるかについて尋ねたところ、女性の24.6%が「強く感じる」、51.6%が「少し感じる」で計76.2%が不利と感じていた。一方で男性では、「強く感じる」は7.3%、「少し感じる」は41.5%で計48.8%にとどまり、男女で認識の差が大きいことが浮き彫りになった。

 2012年の調査(30-49歳の女性253人、男性241人が回答)と比較してみると、女性は、「強く感じる」27.7%、「少し感じる」57.7%で計85.4%。男性は「強く感じる」17.8%、「少し感じる」52.3%で計70.1%だった(『女医の強みは同性患者と細やかな配慮◆Vol.7』を参照)。男女ともに「感じる」とする割合は減少していたが、減少幅では女性の9.4ポイントに対し、男性は21.3ポイントと、ここでも男女で大きな差が出た。

■回答者の属性(年齢)
 回答者の平均年齢は女性39.6歳、男性42.1歳だった。
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【調査の概要】
・調査期間:2017年1月9日-2017年1月10日
・対象:m3.com医師会員(30-49歳)
・回答者数:500人(女性医師252人、男性医師248人)



https://www.m3.com/ne 
警官、組長と学長仲介か 直後から治療 虚偽診断書事件 
2017年2月17日 (金)配信朝日新聞

 暴力団組長の虚偽診断書の作成容疑事件で、50代の京都府警の元警部補が朝日新聞の取材に対し、現職警官だった2014年1月に組長から腎臓病の病院紹介を依頼されたことを明らかにした。組長は直後の同2月から京都府立医科大付属病院で治療を開始。同年夏の腎移植手術の前には、医科大の吉川敏一学長と会食したとみられる。京都府警は、組長が元警部補の仲介で医科大側との関係を深めたとみて、診断書作成に至る経緯を調べている。

 元警部補は長年にわたり京都府警で暴力団の捜査を担当し、14年6月に懲戒処分を受け依願退職した。虚偽診断書で懲役刑の執行停止を受けた疑いが持たれている山口組系暴力団組長の高山義友希(よしゆき)受刑者=14日に刑務所収容=とも顔見知りで、不適切な関係が処分理由の一つとされた。

 元警部補は昨年11月、朝日新聞の取材に対し、高山受刑者に加えて、吉川学長とも医療ミスの捜査などを通じて交流があったと説明。「学長に就任する前から知っている。すごく社交的な人」などと話した。

 元警部補によると、高山受刑者から14年1月に電話があり、「ヤクザやけど腎移植なんてしてもらえるやろうか」などと相談を受けた。元警部補は「ヤクザやからといって医者は断らない。だから府立医大でも京大でも正面から診察を受けるのが一番いい」と助言。ただ、病院側への紹介については否定している。

 捜査関係者によると、高山受刑者は当時、民間大手の武田病院グループ(京都市)の系列病院で、人工透析などの治療を受けていた。症状の悪化に伴い、この病院は13年1月、地域医療連携の枠組みを通じて、より高度な治療が受けられる医科大付属病院に高山受刑者の情報を伝えていた。

 しかし、実際に高山受刑者が付属病院の診察を受けたのは、元警部補に相談した1カ月後の14年2月。診察を担当したのは、同7月に腎移植手術を執刀した吉村了勇(のりお)院長だったという。

 捜査関係者によると、高山受刑者は手術に先立つ同5月、京都市の繁華街・先斗町(ぽんとちょう)のお茶屋で、吉川学長と会食していた。2人は京都市の花街・祇園や先斗町の料理店、お茶屋で接触を重ねていたとみられ、この時の会食には元警部補が同席したとの情報もある。

 その後、高山受刑者の実刑判決は15年6月に確定した。吉村院長らは同8月、病状を理由に「拘禁に耐えられない」などとする意見書を大阪高検に提出し、高検は16年に刑の執行停止を決めた。京都府警は、元警部補の仲介で受刑者と医科大側が関係を深め、虚偽の診断書作成に結びついた可能性もあるとみて調べている。

 一方、高山受刑者が当初腎臓病の治療を受けた武田病院グループをめぐっては、系列の「康生会・武田病院」(京都市)の医師が心臓病に関する虚偽診断書を作成した容疑で、府警の家宅捜索を受けている。

■高山義友希受刑者をめぐる動き
・2010年4月 京都府警が恐喝容疑で逮捕
・13年1月 京都府立医科大付属病院に、武田病院グループの病院から高山受刑者について情報提供
・13年6月 京都地裁が懲役8年の実刑判決
・14年1月 府警警部補に腎臓病治療について病院紹介を依頼
・14年2月 付属病院の吉村了勇院長が高山受刑者の診察開始
・14年5月 京都・先斗町のお茶屋で吉川敏一学長と会食。その後も会食か
・14年7月 付属病院で生体腎移植手術を受ける
・15年6月 最高裁で上告が棄却され、懲役8年の実刑確定
・15年8月 吉村院長らが腎臓病の意見書を提出。刑務所への収容手続きがストップ
・16年2月上旬 武田病院の担当医が心臓病の意見書を提出
・16年2月下旬 大阪高検が刑の執行停止を決定
・17年2月14日 府警が医科大や付属病院を家宅捜索
・同15日 府警が武田病院を家宅捜索

※捜査関係者らへの取材による



https://www.m3.com/news/iryoishin/496245
総合診療のトレーニングで良いドクターになれる-草場鉄周・北海道家庭医療学センター長に聞く◆Vol.3
開設20周年を迎えた北海道家庭医療学センター
 
インタビュー 2017年2月17日 (金)配信 高橋直純(m3.com編集部)

――家庭医と総合診療専門医の違いは何でしょうか。
 僕は同じ意識で使っています。たまたま、私自身が診療所を基盤とした総合診療を展開しているので、家庭医イコール診療所の総合診療医と捉えられがちですが。総合診療専門医の中にも救急医療を中心にしていたり、病棟医療を中心にしていたりといろいろな立ち位置の人がいて、診療の場に依存するアイデンティティの違いはあり続けるとは思います。ただ、その基盤となるものは均質であり、だからこそ総合診療専門医が地域ニーズに応じて柔軟に診療のあり方を変える貴重な役割を、分断化された日本の医療の中で発揮できるのだと思います。

――改めてお聞きします。家庭医とはどのような存在でしょうか。

 若い時にこの医者だけだと決めて、一人の医者にかかり続けることは少ないと思います。あちこちの医者に自由に行くのが日本だと普通になっています。ただ、それはその都度、過去の病歴や薬歴などをゼロから伝えることになり、非常に無駄が多い。一人の医師にかかっていればヒストリーを全て把握しているので、タイムロスが少なくてすみます。

 そして、たくさんの病気にかかる時期に、ありがたみが出てきます。40代、50代で複数の病気を抱えて、時に入院したり、そういった経験を持つと家庭医を持つことの安心感が増してきます。ちょっとした体の不調、例えば皮膚のかゆみや蓄膿気味といったことを気軽に相談できることで、家庭医の良さを実感していくことでしょう。

 医療機関が村に一つしかないという郡部と比べ、病気が増えてくると都市部が逆に大変かもしれません。調子が悪い時に何科に行くかを決めるのは患者の判断で、それは患者に責任を負わせているとも言えます。腰が痛いと思っても、それは癌の骨転移なのかもしれない。入り口のところでしっかりプロの目で確認する仕組みが必要なのだと思います。郡部はワンストップとなっていますが、本来であれば都市部もそうあるべきでしょう。

――それは、研修プログラムを通じて身に付けるものなのでしょうか。
 大前提として、総合診療をやるには総合診療専門医資格がないといけないわけではないと思います。現場感覚として、それぞれの先生が総合診療的なもの実践し、それをブラッシュアップさせておられます。決して専門医が独占するというものではない。総合診療専門医と開業医は十分共存できますし、共存する前提で僕らは制度設計を考えています。総合診療専門医を何万人も増やすとなると不安を感じる先生もいるかもしれませんが、現実には1学年9000人のうち400人程度のペースでしか増えません。

 では、総合診療専門医の意義は、というと、車やパソコンで言うところの「フラッグシップモデル」のような位置付けとして、将来的にこの領域のリーダーになってほしい。だから、研究や教育のような学術的な力も重要になるのです。普通のコモンディディーズを診るだけならそれほど変わらない。一方で、認知症で心不全もあってターミナルケアも必要という患者さんでは総合診療専門医が診ることのメリットは増えるかもしれません。

――研修プログラムでは何が身につくのでしょうか。
 最初にも言いましたが、我々の診療所に来る患者さんが増え続けているのは、家庭医にかかることの安心感、心地よさが評価されているからだと思います。それは個人の才能、資質ではなく、トレーニングで身に付けたものです。診療の様子をビデオに撮って指導医と一緒に確認するビデオレビューや、プリセプティングという診察の途中に指導医に報告相談するなどの細やかな教育を丁寧にやって、個人のくせなどを一つ一つ修正していくわけです。トレーニングを受けることでほとんどの先生が良いドクターになります。最初は家庭医には向いていないのではと思った人も、変わっていって活躍しています。

 データはありませんが、その成果は経営にもかなりプラスになっているはずです。数ある診療所の中から患者さんが選ぶ時の基準は、見立て(診療能力)が良いか、コミュニケーションが良いかです。質の高い診療能力に加えて、患者が医師に何でも聞きやすいということが大事で、そこが総合診療、家庭医の強みの一つです。今後は他科の先生が開業して診療所を経営する際のリトレーニングもより求められてくるようになると思います。そこでも総合診療の果たす役割は大きくなってくると考えています。



https://www.m3.com/news/iryoishin/501989
シリーズ: m3.com意識調査
勤務先へ「残業代の適正な支払い」期待
「研修医時代、月給2万5000円」の声も
 
レポート 2017年2月17日 (金)配信m3.com編集部

 m3.com意識調査「政府の働き方改革、医療現場は?」で、働き方改革の医療現場での取り組み状況と今後勤務先に期待することを聞いたところ、取り組みを開始あるいは検討中と回答したのは、3割強にとどまり、いまだ改革が進んでいない現状がうかがえた。期待する改革のトップは、「残業時間に対する適正な給与の支払い」だった。

 働き方改革への取り組み状況は、14.9%が「取り組みを現在検討中」と回答し、「取り組みが既に始まっている」との回答は19.1%、合計でも34.0%。一方、回答者の約半数に当たる45.7%は「取り組みの予定はない」だった。

Q1 :ここ1年程度の間で、残業時間の削減など、勤務先において労務改善の取り組みはありましたか?
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 次に働き方改革として、勤務先に期待することを伺ったところ、全体では「残業時間に対する適正な給与の支払い」が42.6%で最も多かった。内訳を見ると、開業医、勤務医、歯科医師は、残業代の適正な支払いが最も回答が多かったのに対し、看護師、薬剤師は有給取得をしやすい職場環境が約半数近くを占める結果となった。
 勤務医では「当直・オンコール明けの通常勤務の改善」が40.5%となっており、当直明けの勤務条件の改善を希望する声が目立った。

Q2: 働き方改革の具体策として、今の勤務先に期待することは何ですか?
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 ◆全ての調査結果はこちら⇒「政府の働き方改革、医療現場は?」

Q3: 働き方改革について、ご意見があればご記入ください。

・今の職場は契約通りの時間で何かあれば休める環境ですが大学病院にいた頃はひどかった。
  研修医時代は月!!2万5000円で(時給は100円くらい?)、1日15時間くらい当直明けも働き、もちろん残業代なんかなし、研修医時代に妊娠した子は嫌味を言われ、もちろんみんな育児休暇は取れずに産前産後の2カ月ずつの産休のみで強制復帰、妊娠中も産後すぐも、もちろん当直付きのフルタイム復帰必須。体調を壊す人も続出し、大変でした。
 時代は少し変わり、今はさすがにそこまでではないようですが、やはり大学の環境は最悪ではないでしょうか。【開業医】

・看護師は他の業種ほど専門分野が狭くないので、結局他職種がやらないことを「患者のため」にやらざるを得ない。交代制勤務と言っても、多くは日勤と夜勤の人数が数倍違う傾斜配置で、夜勤時間帯に予定外の業務が発生したり、日勤時間帯に予定業務が終わらなかったりしても、夜勤には委ねられない。看護師が行う多くの業務は「入院基本料」にまとめられているので、やればやるほど患者・市民の要求が大きくなる。利用したサービス分は支払う制度にして、一般の看護業務でもちゃんと収益につながるようにしてほしい。そうしたら過剰な要求が抑制され、頑張った分は見返りがちゃんとある仕組みになるのでは?【看護師】

・勤務実態の把握という名目で詳細な超勤申請書類を書かなくてはならなくなった。忙しい上に書類仕事まで増えて余計にストレスフルになっている。
せっかく電子カルテ化が進んでいるのだから、カルテ記載から実働時間を割り出して給与を支払ってほしい。そして土日や当直明けに帰れるシステムを作ってほしい。他の職種にはあって、医師にはないのは不公平だと思うし、神聖化していただくほど高給はもらっていない。単純に労働時間で給料割ったらマクドナルドのバイトより安かった。【勤務医】

・中間管理職の管理業務、その他特殊業務は勤務時間内に実施できず、かといって超過勤務扱いにはならず、サービス残業です。
 給与はヒラ職員と同様の計算で、むしろベテランのお局の方がたくさんもらっているのに、業務量も責任も多い。スタッフからすると、昇任に魅力を感じない代表になってしまっている現状。
 教育とは知識や技術の切り売り。なぜ自分より給料の多い人に、時間を割いて自分の知識を与えないといけないのか。毎日辛くなります。【看護師】

・業務は増えているのに残業を減らせと強制される。証拠が残ると怒られるので、タイムカードを打刻してからサービス残業をしているのが実態。勤務のために必要な患者さんの情報を取るために、定刻より1時間前に出勤しているのに残業とは認められない。これだけリスクの高い現場であるからこそ、業務として情報収集する必要があると思う。大きな病院でも看護の世界は超ブラックだと思います。【看護師】

・人件費削減が進み、人手不足のため、仕事に対して人手が足りない。必要な人を雇い、残業しなくても良い状況を作ることを経営者が考えない限り、有能な人は疲弊してしまう。【開業医】

【調査の概要】
・調査期間:2017年2月1日-2017年2月7日
・対象:m3.com会員(開業医238人、勤務医805人、歯科医師18人、薬剤師199人、看護師39人、その他医療従事者39人)
・回答者数:1338人
・回答結果画面:「政府の働き方改革、医療現場は?」



http://www.mutusinpou.co.jp/news/2017/02/45236.html
弘前市立病院17年度予算案 医師減で赤字見込み
2017/2/17 金曜日 陸奥新報

 弘前市立病院運営審議会(会長・今村憲市市医師会会長)が16日、同病院で開かれ、2017年度当初予算案は、医師の減少による入院収益減で総収支は4億3321万円の赤字見込みとなることなどが報告された。市立病院は 、県地域医療構想に基づく新中核病院整備に向けて県から国立病院機構弘前病院との統合案が示されており、20年度の新病院稼働を目途に関係者間で協議を進めている。
 当初予算案における総収益は前年度当初比11・2%減の38億8627万8000円、総費用は43億1780万9000円。差し引きの総収支は赤字見込みだが、財政健全化法上の不良債務や資金不足はなく経営の健全性は保たれるという。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201702/CK2017021702000166.html
【栃木】
佐野市民病院の民営化 市、交渉相手に現指定管理者優先の方針
 
2017年2月17日 東京新聞

 佐野市は、市民病院の譲渡先や譲渡方法について、現在の指定管理者の医療法人財団「青葉会」(東京都世田谷区)を優先的な交渉相手とする方針を決めた。市民病院有識者会議の意見を参考に、交渉相手や譲渡方法を最終的に決める。
 会議は公開で、今月二十日に市役所、三月九日に佐野駅前交流プラザ「ぱるぽーと」、同二十四日に市役所で開く。いずれも午後三時からで、傍聴者は定員四十人。会議が始まる三十~十分前まで受け付け、定員になり次第締め切る。
 市は市民病院を直営していたが、深刻な医師不足に陥って二〇〇八年、青葉会を指定管理者にする形で公設民営化した。昨年五月、青葉会への指定管理期間が一八年三月いっぱいで終わるのに合わせ、民間に譲渡する民設民営化の方針を表明した。
 市はこの方針を市政策審議会に諮り、「概(おおむ)ね理解する」との答申を受けたことから、庁内で検討し、青葉会を優先的な交渉相手とする方針を決めたという。
 有識者会議の傍聴の問い合わせは、市民病院管理課=電0283(20)3813=へ。
  (稲垣太郎)



http://www.medwatch.jp/?p=12430
地域医療構想調整会議を3か月に1回程度開催し、具体的な機能分化の議論を—医療計画見直し検討会(2) 
2017年2月17日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 本年度(2016年度)中にすべての都道府県で地域医療構想が策定されるが、構想実現に向けて「地域医療構想調整会議」を3か月に1回程度開催し、各医療機関の役割の明確化や、個別医療機関の機能分化や機能転換に関する議論を行う必要がある―。

 17日に開かれた「医療計画の見直し等に関する検討会」では、このような調整会議の進め方についても議題となりました。

 すでに調整会議を開催している地域からは、「研究者などの協力を得て、客観的な視点での分析・解釈を加える」ことや、「介護関係者に参加を求める」ことなどで調整会議の議論が活発になっていることが報告されています。

ここがポイント!

1 構想実現に向けて、厚労省が「調整会議の開催状況」を定期的にチェック
2 青森県は「非常に具体的な地域医療構想」が策定されたが、地域の特殊性によるもの
3 都道府県・市町村担当者、有識者が集う「協議の場」で、医療・介護計画の整合性確保

構想実現に向けて、厚労省が「調整会議の開催状況」を定期的にチェック

 いわゆる団塊の世代がすべて後期高齢者となる2025年に向けて医療・介護ニーズが飛躍的に高まっていきます。このため病院・病床の機能分化・連携の推進が重要課題となっており、各都道府県で▼高度急性期▼急性期▼回復期▼慢性期―の必要病床数などを規定した「地域医療構想」の策定が進められています。

 地域医療構想は本年度(2016年度)中に全都道府県で策定され、今後は「構想の実現」に向けた「地域医療構想調整会議」(以下、調整会議)でどのように機能分化・連携の推進を形作っていくかが重要になります(関連記事はこちら)。

 厚生労働省は、調整会議の具体的な進め方の1例として次のようなスケジュール案を提示しました。これを1ルーティンとして、毎年度繰り返すことで、意見の調整を図り構想を実現することが期待されます。

【1回目】4-6月:病床機能報告の結果や医療計画データブック(ナショナルデータベースをもとに厚労省が作成)などを踏まえ、▼各医療機関の役割の明確化▼不足する医療機能の確認―などを行う

【2回目】7-9月:機能・事業ごとの不足を補うため、「地域で整備が必要な医療機能」を具体的に示し、次回の病床機能報告(10月)に向けて「各医療機関の方向性」を確認する

【3回目】10-12月:機能ごとに「具体的な医療機関名」をあげた上で、機能分化・連携・転換について具体的に決定していく

【4回目】1-3月:次年度の調整会議に向けて、具体的な医療機関名や進捗評価(指標も含めて)、地域医療介護総合確保基金の活用などを含めた「取りまとめ」を行う
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地域医療構想調整会議の進め方(案)、これを2017年度以降、毎年度繰り返し、構想実現を目指すことになる

 もちろん、このスケジュール案はあくまで「1例」であり、地域ごとに違う進め方をすることが可能です。ただし厚労省医政局地域医療計画課の担当者は「概ね3か月に1回程度、調整会議を開催してもらい、その進捗状況を定期的に報告してもらう」との考えを示しています。繰り返しになりますが、「地域医療構想の実現」が目標であり、調整会議で各医療機関のベクトル(構想の実現に向けたベクトル)を揃えていくことが極めて重要であるからです。

 また国は、「病床機能の分化・連携に向けた好事例」や「調整困難事例」を都道府県から収集し、それを整理し、地域にフィードバックするなどの支援を行います。17日には、すでに調整会議を開催している地域から報告された意見も紹介されました。

 好事例としては、「大学などの研究者の協力を得て、客観的な視点からの分析・解釈を加える」「診療報酬に関するデータも共有する」「調整会議『以外』の場を設け、意見交換を密に行う」「介護関係者などの参加を募る」ことによって、調整会議の議論が活発になり、地域の課題に関する情報共有が円滑に行えている状況が報告されています。

 逆に「困った」点としては、「データブックが使いこなせない」「各論(個別医療機関の議論)が進みにくい」「人数が多すぎると議論が進みにくい」「『構想=病床削減』と考える委員がいると議論がずれてしまう」といった事例が報告されました。

 データブックは、NDB(ナショナルデータベース、レセプトと特定健康診査のデータを整理したもの)をもとに作られたデータ集です。この点、市川朝洋構成員(日本医師会常任理事)らからも「使用者・使用範囲に制限があり(データの機微性に鑑み、県の担当者や研修修了者などしか使用できない)、使いにくい」との指摘がありました。これに対し厚労省医政局地域医療計画課の佐々木健課長は、「医師会が専門家と協力して、病院データなどを分析した資料を提示し、活用している地域もある。そういった好事例も紹介していきたい」「症例数が少ない場合などは個人特定の恐れがあり、実数を出していないが、『○○の検討をするために必要である』といった具体的な要望があれば、例外的な実数提示についても検討したい」との考えを示しています。

青森県は「非常に具体的な地域医療構想」が策定されたが、地域の特殊性によるもの

 多くの都道府県ではすでに地域医療構想が策定されていますが、その中でも青森県では「津軽構想区域において、▼国立病院機構弘前病院と弘前市立病院を統合し、新たな中核病院を整備する▼黒石病院、大鰐病院、板柳中央病院などは、病床規模の縮小や回復期・慢性期へ機能転換する―という、非常に具体的な構想が示されています。
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青森県が策定した地域医療構想、津軽構想区域について極めて具体的な機能分化・転換方針が示されている

 厚労省医政局の神田裕二局長は、青森県の構想について「政策医療の大部分を公立病院が担っており、機能転換する病院は稼働率が芳しくないという事情があり、議論が早く進んだ」との特殊性を説明しています。

 この点について西澤寛俊構成員(全日本病院協会会長)は、「機能分化は、各病院が報告した病棟の機能と、病棟ごとの診療データ(2016年度分からレセプトに病棟コードが付与された)とを見て議論していくはずだ。まだ病棟ごとの診療データは出ておらず(本年度内に示される見込み)、青森県はスピード違反ではないか」と指摘しました。都道府県、さらには構想区域ごとに事情が異なるため、「機能分化・転換が円滑に進む」地域と「調整に時間がかかる」地域とがあり、地域ごとに柔軟な進め方が求められそうです。

都道府県・市町村担当者、有識者が集う「協議の場」で、医療・介護計画の整合性確保

 ところで2018年度からは、医療計画だけでなく、新たな介護保険事業(支援)計画もスタートします。在宅医療提供体制などについては両計画に関係が深いため、厚労省は両計画の上位指針である「総合確保方針」を改訂し、「都道府県と市町村の担当者が協議する場(協議の場)を設け、両計画の整合性を図る」よう求めています。
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2018年度から新たな医療計画と新たな介護保険事業(支援)計画がスタートするため、両計画の整合を図る「協議の場」の設置と運用が極めて重要となる

 具体的には、医療計画・介護保険事業(支援)計画を具体的に検討していく『前』には『協議の場』を設置し、▼医療計画と介護保険事業(支援)計画で対応すべき需要(在宅医療や介護サービス)▼具体的な整備目標・見込み量の在り方(例えば訪問看護ステーションについて地域偏在がある場合などには都道府県が積極的に調整・支援する)(関連記事はこちら)▼目標の達成状況の評価―などを市町村・都道府県双方の担当者に加えて、地元医師会や介護事業者などの有識者を交えて調整することが求められます。

   

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG17H21_X10C17A2CC0000/
捜索先民間病院の系列、組幹部を医大に紹介 虚偽診断書事件  
2017/2/17 13:47 日本経済新聞

 暴力団組長を巡る京都府立医大病院(京都市)の虚偽診断書作成事件で、同病院に暴力団山口組淡海一家の総長、高山義友希受刑者(60)を患者として紹介したのが、京都府警の家宅捜索を受けた民間大手「康生会武田病院」と同じグループの医療機関だったことが17日、分かった。

 府立医大病院によると、高山受刑者は2014年2月、「京都駅前武田透析クリニック」の紹介で腎臓移植手術の相談に府立医大病院を訪れ、約5カ月後に手術を受けた。

 捜査関係者によると、武田病院側が府立医大幹部の飲食代をたびたび負担していたことも判明。武田病院は医師派遣などで府立医大病院から協力を受ける関係で、同受刑者の紹介にもこうした背景があったとみられる。

 一方、高山受刑者は京都府警OB(58)を介して数年前に府立医大の吉川敏一学長(69)と知り合っていたとされ、府警は手術に至った経緯を詳しく調べている。

 事件に関連し、塩崎恭久厚生労働相は17日の記者会見で「捜査の進展をまず確認しないといけない。はっきりしないところがたくさんあるので事実関係を踏まえて対応を検討したい」と述べた。〔共同〕



http://www.qlifepro.com/news/20170217/fraud-in-antipsychotic-drug-clinical-research.html
【聖マリ医大】抗精神病薬臨床研究で不正-カルテ改ざん、計画も逸脱 
2017年02月17日 AM10:00  QLifePro

■聖マリ医大が報告書‐新たに6試験の中止勧告へ

聖マリアンナ医科大学は14日、神経精神科学教室の准教授らが実施した抗精神病薬ブロナンセリンとアリピプラゾールの医師主導ランダム化比較臨床試験で、実際は単剤試験になっていた実施計画の変更を隠ぺいし、被験者からの開示要求に対してカルテを勝手に改ざんするなどの不正が行われていたと結論づける調査報告書を公表した。製薬企業から講師謝金等を受け取っていた利益相反も申告せず、報告書は「企業に有利となるよう不正を行ったのではないかという疑念を拭えない」と指摘。さらに、同教室が関わる他の6試験でも割付が行われないなどの違反が発覚し、これら試験の中止を勧告した。

同研究は、統合失調症患者を対象に、抗精神病薬のブロナンセリンとアリピプラゾールをランダム化して投与し、認知機能障害に対する効果と両剤の違いを比較検討する目的で実施された。一連の不正は、同教室で精神保健指定医の不正取得が発覚し、責任医師の資格取消処分を知った被験者が臨床試験への参加取り消しとデータ削除を求めたことを契機に明るみに出た。既に同大生命倫理委員会からの勧告により、研究は中止されている。



http://kyoto-np.co.jp/top/article/20170217000014
元警部補、学長への受刑者紹介を否定 京都府立医大偽診断疑惑印刷用画面を開く 
【 2017年02月17日 08時14分 】京都新聞

 京都府立医科大(上京区)の吉川敏一学長(69)と高山義友希受刑者を引き合わせたとされる府警の元警部補(58)は16日、京都新聞の取材に応じ、「吉川学長に紹介した事実は一切ない」と否定した。

 元警部補によると、2013年12月~14年1月、高山受刑者から電話で「手術の必要があるが、組員でも受け入れてもらえるか」と問い合わせがあった。府立医大付属病院と京都大医学部付属病院の医師に確認し、両病院側から「命に関わるので、組員であるかどうかは関係ない」と回答があった。高山受刑者に電話でそのまま伝えたという。

 元警部補は、高山受刑者が組員になる以前から面識があったという。



http://www.sankei.com/west/news/170217/wst1702170031-n1.html
【京都府立医大疑惑】
暴力団との関係、院長「診察以外で一切ない」 経緯説明「控える、答えられない」歯切れ悪く
 
2017.2.17 10:00産経ニュース

 病気を理由に収監されなかった暴力団幹部について京都府立医大病院(京都市)が検察に虚偽報告したとされる事件で16日、公の場に初めて姿を現した院長。記者会見では「公正、適切」と強調しながら、幹部をめぐる院内のやり取りなどには「控える」「答えられない」と繰り返した。医学的な正しさを強調する一方、歯切れの悪さが残った。

 「医学的見地から説明したい」。白衣姿で府立医大の会見場に現れた吉村了勇(のりお)院長(64)はこう述べ、虚偽はなかったとする書面を読み上げた。

 虚偽だった疑惑が持たれているのは、指定暴力団山口組系淡海(おうみ)一家(大津市)総長、高山義友希(よしゆき)受刑者(60)の回答書。「BKウイルス腎炎」を発症したなどとして「刑事施設での拘禁に耐えられない」と重篤さを訴える内容だった。

 捜査関係者によると、京都府警は医療データを別の医療機関の複数の医師に依頼して分析した結果、重篤さを否定する見解が示されたという。
 会見でこの点を問われると、腎移植の権威でもある吉村院長は「腎移植に精通している医師でも意見は分かれるかもしれないが、一般の内科医など腎移植をみていない先生には難しいのではないか」と自負をのぞかせた。

 回答書をめぐっては、府警の任意聴取に対し、担当医(主治医)がいったんは「院長の指示で作成した」と説明していたとされるが、「私にはそんな認識はない」と否定した。ただ、回答書作成の経緯や詳細な中身について質問が及ぶと「差し控える」と答えることも。主治医が作成した段階での回答書の記述についても「捜査中。この席では控える」と明言を避けた。

 一方、暴力団との関係は明確に否定した。高山受刑者とは生体腎移植手術の相談で平成26年2月に初めて会ったとし、「診察室以外で会ったことは一切ない」と語気を強め、むしろ「なぜこうなったのか分からない」と言い切った。

 また、高山受刑者は、同様に診断書などが虚偽だった疑いが持たれている民間大手「康生会武田病院」(京都市)と同じ武田病院グループの「京都駅前武田透析クリニック」(同)からの紹介だったとした上で、武田病院とは「(個人的な交際や便宜は)一切ない」とした。

 だが、吉川敏一学長(69)に質問が及ぶと歯切れの悪さも。吉川学長と手術の相談をしたかなどは「この場では答えられない」とし、吉川学長が、高山受刑者を引きあわせたとされる府警OBと密接に交際しているかどうかは「まったく知らない」とした。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017021702000131.html
船橋の医師が連続準強姦 集団準強姦で別の医師、大学生も 
2017年2月17日 朝刊 東京新聞

 少女を酒に酔わせ、集団で暴行したとして、埼玉県警吉川署は十六日、集団準強姦(ごうかん)と準強姦の疑いで、千葉県船橋市海神六、船橋中央病院医師***(31)=別の準強姦罪で公判中=と東京都港区西麻布四、東京慈恵会医科大付属病院医師***(31)=別の準強姦罪で起訴、大田区大森西三、東邦大医学部六年生***(25)の三容疑者を逮捕、送検したと発表した。
 署などによると、三人は東邦大の先輩後輩で、知人女性らに「合コンをしよう」などと持ち掛けて、マンションで飲み会を開催。「罰ゲームだ」などとして多量の酒を飲ませ、泥酔させた女性を乱暴する手口を繰り返していたという。
 県警は昨年十月以降、準強姦容疑などで***容疑者を五回逮捕。被害女性は十~二十代の計七人に上った。***容疑者の逮捕は二度目。
 三人の送検容疑は、共謀して昨年四月三十日午後十時三十五分ごろ、***容疑者が契約していた大田区のマンションで、泥酔させた十代の少女に集団で暴行したとされる。また、***容疑者は集団暴行の前と後にも単独で、この少女と、別の十代の少女に暴行したとされる。
 署によると、***、***両容疑者は黙秘し、***容疑者は「先輩に誘われた」と容疑を認めている。
 船橋中央病院は「***容疑者の勤務態度に問題はなかった」、東京慈恵会医科大付属病院は「***容疑者に欠勤やトラブルはなかった。逮捕されたのは大変遺憾であり、事実を確認した上で厳正に対応する」とコメントした。

G3註:原文は実名報道



https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-02-16/OLGGGW6TTDSJ01
若返る日本人、「高齢者」は75歳以上-栄養・衛生改善で学会が提案
Yoshiaki Nohara
2017年2月17日 06:00 JST Bloomberg

「高齢者」とは何歳か。

  現代日本では「75歳以上」が妥当ー。こんな提言が学会から上がっている。現在出版されている国語辞典の多くは高齢者を「65歳以上」と定義。公的年金も現在は65歳を標準的な受給開始年齢とする制度に移行している。
  提言したのは日本老年学会と日本老年医学会。今年1月、65-74歳を「准高齢者」、75-89歳を「高齢者」、90歳以上を「超高齢者」とする新たな定義区分を公表した。既成概念を変えることで、「従来の定義による高齢者を、社会の支え手でありモチベーションを持った存在」として捉え直し、超高齢化社会を「明るく活力あるものにする」と意義付けている。
  縮小を続ける生産年齢人口は、この提言に基づいて再定義すると大幅に増える。

  提言のワーキンググループで座長を務めた大内尉義氏(虎の門病院院長)は、今の高齢者は数十年前に比べて若返っていると言う。考えられる要因として、戦後の経済成長で栄養状態が良くなったことや、医療の進歩や衛生環境の改善などを挙げた。65歳で高齢者とレッテルを貼り活力を利用しないのは損失だと主張。自身も68歳で、高齢者だとは「全然思ってません」と笑う。
  日本人の平均寿命は健康寿命とともに延びている。内閣府が14年に60歳以上を対象に実施した調査では、回答した約4000人のうち51.3%が自身を高齢者だとは考えず、高齢者は70歳以上と考えている人が大半を占めた。

  政府は深刻化している労働力不足を補うために高齢者の就労を促している。年金の支給開始年齢も60歳から65歳に引き上げられる過程にある。大内氏は、今回の提言はあくまでも医学など客観的なデータに基づいたものであり、政府による年金支給年齢の一律引き上げのような根拠に使われることには反対との立場だ。
  一方で、社会参加は個人の健康にとっても良いことであり、健康寿命が延びれば結果として医療費を抑制し若い世代の負担軽減にもなる、と話している。



https://www.m3.com/news/iryoishin/504169
シリーズ: 真価問われる専門医改革
専攻医数の上限設定は5都府県、京都は除外へ
正式決定は3月、8基本領域は「各県に複数の基幹施設」
 
レポート 2017年2月17日 (金)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 日本専門医機構は2月17日の理事会で、2018年度から開始予定の新専門医制度において、都市部への専攻医の集中を防ぐため、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡の5都府県において、専攻医の募集定員の上限を設定する方針を固めた。「専攻医採用実績の過去3年間の平均値」が上限になる見通し。1月の理事会では、6都府県で検討していたが、京都府が除外された(『6都府県、専攻医の募集上限設定、都市部集中防ぐ』を参照)。ただし、5都府県においても、外科、産婦人科、病理、臨床検査については上限を設定しない。

 新専門医制度では、大学病院への専攻医の集中を問題視する声も根強い。過去5年間の専攻医採用実績が平均350人以上の基本領域学会については、「基幹病院は、大学病院のみ」という体制にならないよう、各都道府県に基幹施設の複数設置を原則とする。現時点で想定されているのは、内科、小児科、精神科、外科、整形外科、産婦人科、麻酔科、救急科の8領域。

 これらを盛り込んだ「専門医制度新整備指針」の運用細則は、次回3月の日本専門医機構理事会に諮る。同機構理事長の吉村博邦氏は、理事会後の記者会見で「大枠はかなり煮詰まったが、まだ詰めるべき事項があり、次回理事会で正式決定したい」と説明した。募集定員の上限設定や基幹病院の在り方は、重要かつ地域医療への影響が大きい問題だ。「(各基本領域の学会が集まる)基本領域連携委員会を近く開催し、さらに調整を重ねた上で、最終案としたい」(吉村理事長)。

 17日の理事会には、2月15日に開催された「総合診療専門医に関する委員会」の検討内容も報告された。日本専門医機構副理事長の松原謙二氏は、(1)他の基本領域と同様に、2018年度から開始、(2)研修プログラムには、内科、救急、小児科を含める、(3)研修の場は、外来、入院、救急、在宅、(4)サブスペシャルティではなく、基本領域でも総合診療の研修を実施、(5)総合診療専門医のサブスペシャルティを確立、(6)ダブルボードを認める――などが骨子であると説明。理事会では、内科研修を1年することはほぼ了承が得られたが、外科も研修に含めるほか、定員を絞るべきと意見が出た。

 松原副理事長は、「総合診療専門医は、今のところ日本専門医機構が運営する方向で検討している」と説明。さらに、「委員会からは、2018年度から始めたいという希望だった。いろいろな意見が出ているが、ぜひ私としても、2018年度から一斉に始めるべく、速やかに努力したいと思っている。理事会でも、そのことに反対している人はいなかった」(松原副理事長)。

 そのほか、従来の専門医取得者の更新について、吉村理事長は、「地域で活躍している現場の医師に過剰な負担がないようにすることを確認している」と説明した。

 5都府県、「4以上の医学部・医科大学あり」

 都市部への専攻医の集中を防ぐため、募集定員の上限を設定する5都府県は、「医籍登録後3~5年」の全医師のうち、5%以上の医師が勤務しているという基準で選んだ(2014年「医師・歯科医師・薬剤師調査」の特別調査による)。5都府県とも、4以上の医学部・医科大学を有する。

 外科など4基本領域を除外するのは、「医師・歯科医師・薬剤師調査」において、2014年の医師数が、1994年と比較して減少しているため(外科は89%、産婦人科は97%など)。

 日本専門医機構副理事長の山下英俊氏は、都市部での専攻医の上限設定は、医師の地域偏在解消が目的であるとしたものの、「むやみにシーリング(上限)をかけると、都市部の大学等から、地域に医師を派遣している機能が損なわれる。その結果、困るのは地域」と述べ、引き続き丁寧な制度設計を進めるとした。

 総合診療専門医、「外科の追加、定員削減」が焦点

 総合診療専門医について説明した松原副理事長は、まず「医師の地域偏在に務める、また学術的に高いレベルを確保することが求められる」が前提になると説明。

 2017年度から開始予定だった総合診療専門医の研修プログラムでは、研修期間は3年以上とし、総合診療I(診療所・小病院)と総合診療II(病院)をそれぞれ6カ月以上、合計で18カ月以上、内科が6カ月以上、小児科・救急科が各3カ月以上だった。新たな案では、内科が1年に延長した。「内科をきちんと研修しないと、在宅医療は難しい」のが理由だという。

 総合診療専門医の研修プログラムは現時点で、基幹施設が404施設、連携施設として計5505施設の関与が想定されている。「募集定員は約1600人まで絞り込んでもらったが、3分の1は都市部。さらに削減するか、あるいは丁寧に配分しないと、地域偏在が起きてしまう」と松原副理事長は述べ、都市において、内科や外科の専攻医になれなかった場合、総合診療の専攻医を選ぶことなども想定されるため、地域偏在が起きないよう、さらに検討を進めていくとした。



http://www.sankei.com/column/news/170218/clm1702180001-n1.html
【主張】 京都府医大病院 疑惑解明への努力足りぬ 
2017.2.18 05:02 産経ニュース

 京都府立医大病院が警察の家宅捜索を受けた。暴力団幹部の病状について虚偽の診断報告をし、法の執行を妨げる医療の重大な背信行為が疑われている。

 院長は否定したが、組幹部と病院の関係など不明点が多く、説明責任が果たされたとは、とてもいえない。捜査を急ぎ、全容を解明してもらいたい。

 問題の指定暴力団山口組系の幹部は恐喝事件の公判中に健康が悪化し、同病院に入院し生体腎移植を受けた。平成27年に懲役8年の判決が確定したが、虚偽の診断報告が行われ、収監を免れていた疑いが持たれている。

 今月14日、同病院などが京都府警の家宅捜索を受け、組幹部は収監された。

 病院長は16日に記者会見し、「医師の立場から公正、適切に作成した」と否定した。刑事施設で感染症にかかる可能性が高いなどと「拘禁に耐えられない」という判断の正当性を主張した。

 医学的な説明に力点を置いたものだが、信頼回復には遠いと言わざるを得ない。

 医大病院のほか、関係する別の民間病院も、組幹部の心臓病に関し、虚偽の診断書を作成したとして捜索を受けている。

 府立医大の幹部が、この民間病院から多額の飲食代を提供されるなど関係が深いことが指摘されている。府立医大の学長が暴力団幹部と飲食を重ねていた疑いも出ている。2人を引き合わせたのは、この組幹部と不適切な交際があったとして懲戒処分を受けた京都府警のOBだったとされる。

 これでは暴力団との癒着を疑われても仕方ない。組織的に反社会的勢力に手を貸しているとみられかねず、常識に反する。

 院長は会見で「回答を控える」と繰り返した。肝心の学長が記者会見に出てこなかったのも、不誠実である。

 患者が医師に命を預けるのは、医学知識や技術によるばかりではない。倫理に支えられた医師への信頼があればこそである。

 反社会的勢力に不当に手を貸すようなことがあれば、医療への信頼は地に落ちよう。医師はもちろん、相手が暴力団員であっても治療する。ただし、そこに不正があってはならない。

 大学病院の独立と自立性を保つためにも、説明を尽くすことが欠かせない。



http://news.livedoor.com/article/detail/12687529/
集団レイプで現役医師ら3人逮捕 主犯格4度逮捕歴を病院見逃し 
2017年2月17日 17時0分 東スポWeb

 千葉大医学部生が昨年9月、集団レイプ事件を起こしたが、今度は現役医師主導の集団強姦事件が発覚した。

 泥酔した10代少女を集団で暴行した集団準強姦の疑いで16日までに埼玉県警に逮捕されたのは千葉・船橋中央病院医師、***容疑者(31)、慈恵医大附属病院医師、***容疑者(31)、東邦大学医学部、***容疑者(25)だ。

 3人は昨年4月30日~5月1日にかけ、東京・大田区内の上西容疑者が賃貸契約していたヤリ部屋で、10代後半だった少女2人に酒を飲ませ、暴行した疑い。***容疑者は「先輩(***容疑者)に誘われた」と容疑を認め、***、***両容疑者は「黙秘します」と口を閉ざしている。***、***両容疑者も東邦大の卒業生で、同じイベントサークルに所属していた。

 事件を首謀した***容疑者は、過去に4回も準強姦容疑での逮捕歴があった。その手口はいずれも自分の部屋で合コンなどの名目で飲み会を開き、参加した女性に酒を飲ませて暴行していた。昨年7月は泥酔状態の20代女性に性的暴行を加えたとして準強姦容疑で逮捕(処分保留)。その後、9月にも別の20代女性を強姦した疑いで再逮捕されていた。

 驚くのは短期間に何度も逮捕されているのに、病院側が何の処分もしていなかったことだ。

 ある現役医師は「昔からレイプが発覚して病院をクビになる医師はいるが、数年たつとみな別のところに移って何事もなかったかのように勤務していますよ」と明かす。

 ***容疑者は過去の事件では不起訴処分になっているとみられるが、医師免許さえあればお構いなしとはあきれる。どうやらロクに“身体検査”をしない病院が少なくないようだ。

 ***容疑者が過去に逮捕された時には、女性を乱暴する動画が収められたケータイも押収されている。千葉大のレイプ事件でも被害女性を撮影し、仲間内でLINEで共有するという鬼畜行為に及んでいた。

 こんな性犯罪者を野放しにして患者を診察させていた病院の罪は重い。


  1. 2017/02/18(土) 06:08:25|
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2月16日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/503619
「かかりつけ医」機能の評価、報酬と実態にギャップ
日医調査、「地域包括診療料(加算)届出」は診療所の7.4%
2017年2月16日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会の「かかりつけ医機能と在宅医療についての診療所調査」の結果、かかりつけ医機能を評価する点数である地域包括診療料(加算)を届け出ているのは、診療所の7.4%、内科に限っても13.0%にとどまり、「在宅患者に対する24時間対応」の負担の大きさが低調な届出の一因であることが示唆された(資料は、日医のホームページ)。

 地域包括診療料(加算)の要件のうち、「かかりつけ医にとって重要と思う項目」は、「患者に処方されている全ての医薬品の管理」「患者が受診している全ての医療機関の把握」などが多かった一方、「常勤医師2人以上」など体制面を挙げる回答は少なく、診療報酬の要件が現実とそぐわないことも浮き彫りになっている。

 在宅医療についての調査でも、訪問診療を行っている診療所の50.6%が、在宅療養支援診療所(在支診)以外であり、同様に診療報酬上の評価と現場の実態が必ずしも合致していないことが分かった。

 2月15日の定例記者会見で、日医常任理事の松本純一氏は、この調査と、中央社会保険医療協議会で実施している検証調査の結果を基に、2018年度診療報酬改定に向けた、かかりつけ医機能と在宅医療の議論に臨んでいく方針を示した。「在宅患者への24時間対応がネックとなり、地域包括診療料(加算)は広がる見込みがない。また常勤医師2人以上も要件の一つだが、多くの診療所では常勤医師1人であり、かかりつけ医確保のため、現実的な要件にすべき。在宅医療については、在支診のみならず、それ以外の診療所への評価も必要」(松本常任理事)。

 日医会長の横倉義武氏は、かかりつけ医機能を果たす上でネックとなる「24時間対応」について、「1人の医師で対応困難な場合に、時間外と休日の診療に地域で対応する仕組みを検討している」と述べ、個々の医療機関ではなく、地域単位の体制作りの必要性を強調した。

 社会保障審議会医療保険部会などでは、かかりつけ医の普及を目指し「かかりつけ医以外を受診した場合」に患者から定額負担を徴収する改革案が議論されている。横倉会長は、「かかりつけ医をどのように定義付けるかは重要なポイント。この点をしっかりと議論することが必要」との考えも示した。今後、かかりつけ医機能関連の調査をさらに実施し、その結果を踏まえて日医としても議論を深める方針。

 調査は、日医会員のうち、診療所開設者または法人の代表者を兼ねる医師から20分の1を無作為抽出した3416人を対象に実施。回答は、2017年1月23日まで受け付け。有効回答数1603人(有効回答率46.9%)。主な結果は以下の通り。

◆かかりつけ医機能関連の主な調査結果
・2016年10月末時点で、地域包括診療料(加算)を届け出ているのは、全体7.4%、内科13.0%。「届出予定」は、全体8.0%、内科13.4%。
・「かかりつけ医にとって重要と思う項目」(複数回答)は、「患者に処方されている全ての医薬品の管理」44.8%、「患者が受診している全ての医療機関の把握」42.0%と4割を超えたが、「在宅療養支援診療所」11.7%、「常勤医師2人以上」9.3%にとどまった。
・「患者に処方されている全ての医薬品の管理」の実施は、全体19.7%、内科29.9%。「患者が受診している全ての医療機関の把握」の実施は、全体19.8%、内科30.6%。
・「現在実施していて負担の大きい項目」(複数回答)は、「在宅患者に対する24時間対応」49.8%、「患者に処方されている全ての医薬品の管理」27.9%など。

◆在宅医療関連の主な調査結果
・訪問診療所を行っている診療所のうち、在支診の「強化型」9.3%、在支診の「強化型以外」40.1%、在支診以外50.6%。
・通院患者に在宅医療が必要になった時、「自院で対応」28.0%、「自院中心で他院と連携」13.7%で、合計41.7%が、自院がかかわり対応すると回答。
・今後の取り組みは、「現在実施、今後拡大・維持」31.3%、「新たに取り組みたい」6.4%、「現状実施、今後縮小・中止」8.1%で、「現在も、今後も実施せず」は51.5%。



https://www.m3.com/news/iryoishin/503684
医師の喫煙率減少、男性10.9%、女性2.4%
日医調査、男性最多は泌尿器科、診療科で相違

2017年2月16日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会が2016年に日医会員を対象に実施した喫煙意識調査によると、喫煙率は男性医師10.9%、女性医師2.4%で、2000年の調査開始以来、着実に減少しており、一般国民と比べても喫煙率が低いことが明らかになった。ただし、男性医師では診療科により喫煙率には有意差が見られ、最も高い泌尿器科では17.5%、最も低い呼吸器科では3.5%だった(資料は、日医のホームページ)。

 喫煙に関連する要因は、飲酒頻度が多く、運動習慣がない、幸福度が低いなどが挙げられた。医師は患者に禁煙を指導する立場にあるが、「医師は立場上、喫煙すべきではない」「患者は喫煙すべきではない」との回答が、男性医師と女性医師ともに年々増加しているものの、禁煙指導には、「時間がかかる」「患者が初めから指導を拒否している」「(患者が)喫煙問題について、十分な教育を受けていない」などの問題が伴うことも明らかになっている。

 2月15日の定例記者会見で調査結果を公表した、日医副会長の今村聡氏は、「国民平均よりも、医師の喫煙率は低い。個人的な感想だが、喫煙は嗜好と依存の問題を伴うが、医師は禁煙を指導する立場であり、できれば喫煙率はゼロであることが望ましい」とコメント。喫煙意識調査は2000年以降、4年に1回実施している。今村副会長は、「喫煙率の減少幅が若干減少しており、今後、喫煙率がプラトーになるのを懸念している」とも付け加えた。

 政府は、受動喫煙防止法の制定を目指している。ただし、自民党の厚生労働部会では、反対意見や例外規定を設ける声が根強い。2月15日の同部会で受動喫煙防止対策のヒアリングを受けた今村副会長は、「これまでは、たばこ農家や販売業者、飲食店などの声を聞くことが主になっていたと思う」と指摘、患者や小さな子どもを持つ家庭など、禁煙を望む立場へのヒアリングは行われていなかったとし、日医としては受動喫煙防止を求めていく方針を示した。医療機関については、例えばホスピスなどでの喫煙を認める声もあるが、今村副会長は、「完全に分煙ができる条件であれば、認めることもあり得る」としつつ、例外規定が多いと法律が形骸化する懸念があるとした。

 第5回「日本医師会員喫煙意識調査」は、2016年1月から7月にかけて実施。日医会員から男性医師6000人、女性医師1500人を抽出、うち入院等の医師を除き、7218人に調査票を発送、5678人(78.7%)から回答を得た。うち年齢や性別、喫煙状況が不明な95人分を除き、5583人(77.3%)の回答を解析。主な結果は以下の通り。

◆「日本医師会員喫煙意識調査」の主な調査結果
・喫煙率は、4年に1回の本調査で毎回減少、男性医師(2000年27.1%→2016年10.9%)、女性医師(同6.8%→2.4%)。喫煙率の減少は、男性医師では、ほぼ全年齢、全診療科で観察された。ただし、男性医師では喫煙率の最多は泌尿器科(17.5%)で、耳鼻咽喉科(15.3%)、精神科(14.3%)と続き、一方、最低は呼吸器科(3.5%)で、次が循環器科(8.4%)、小児科(8.7%)など。
・男性医師における喫煙に陽性に関連する要因は、飲酒習慣、運動習慣、メンタルヘルス(日常生活が楽しくない、大きいストレス)、不幸せ感・日常生活満足度。
・喫煙に対する考えは、「医師は立場上喫煙すべきではない」(男性医師79.7%、女性医師81.8%)、「患者は喫煙すべきではない」(同59.4%、63.2%)。
・禁煙指導における障害は、「時間がかかる」(男性医師51.8%、女性医師48.7%)、「カウンセリングが診療報酬で保証されていない」(同23.4%、22.2%)、「患者が初めから指導を拒否している」(同17.5%、28.8%)、「喫煙問題について十分な教育を受けていない」(同12.4%、18.1%)など。



https://www.m3.com/news/general/503744
帝王切開の麻酔注射で脊髄損傷 両脚に後遺障害、賠償求め提訴
2017年2月16日 (木) 福井新聞

 福井市の福井県済生会病院で2015年、帝王切開による分娩時に麻酔注射を受けた30代女性が、脊髄を損傷し両脚に後遺障害が残ったとして15日、同病院を運営する社会福祉法人恩賜財団済生会(東京)に約5700万円の損害賠償を求めて福井地裁へ提訴した。同病院は局所麻酔の針が脊髄に達し損傷させた可能性が高いと認め昨年11月、女性に損害賠償を提示したが折り合わず、提訴となった。

 女性は15年12月に同病院で第3子を出産した福井市の主婦。訴状などによると、女性は脊髄近くにある「硬膜」の外側に管を入れる「硬膜外麻酔」の前段階として局所麻酔を施されたところ、両脚に激しい痛みが走った。無事出産したが、退院後も両脚に痛みや腫れなどが残ったままで、16年1月に病院に原因究明を申し入れた。

 同年8月までに局所麻酔の針が脊髄に達し損傷させた可能性が高いと病院側が認め、女性に労務が相当制限されるレベルの後遺障害9級との判断に基づき、約2080万円の損害賠償を提示。女性は後遺障害に伴う自宅改修や家族の負担増などが考慮されていないとして病院側に約4900万円の損害額を提示したが、病院側は拒否した。

 女性によると痛みやしびれは今も残ったまま。つえや車椅子が一生欠かせず、車の運転はできなくなった。女性の代理人弁護士は「夫も育児、家事、介護のため仕事を4年間休まざるを得なくなった」としている。女性は「子どもたちと自由に散歩したり抱っこすることもできなくなってしまった。二度と同じ事例が起こらないことを願っている」と話している。

 同法人の代理人弁護士は「訴状が届いておらずコメントできない」としている。



https://www.m3.com/news/general/503754
薬物事件の医師を再雇用 子ども精神医不足深刻 北九州市立療育センター
2017年2月16日 (木) 西日本新聞

 危険ドラッグ所持の疑いで書類送検され、北九州市立総合療育センター(同市小倉南区)を1月に依願退職した30代の男性精神科医について、センター側は翌日に再雇用する異例の対応に踏み切った。「代わりの医師がいない」ことを理由に苦渋の選択を迫られたという。専門医不足や患者との結びつきの強さなど、子どもの精神科医療を巡る厳しく特殊な現状が、事件を契機に浮かび上がった。

 男性医師は昨年12月に東京都内で危険ドラッグを所持したとして、1月18日に医薬品医療機器法違反容疑で書類送検された。「医師は神様のような存在。事件を知り、患者の親には激震が走った」。広汎性発達障害がある子どもが男性医師の診察を受けているという母親は、今も驚きを隠せない。

 同センターは障害児・者の医療などを担う機関。運営する同市福祉事業団によると、センター常勤の精神科医はこの医師だけで、発達障害やうつ病の中高生を中心に約450人を担当。「音楽療法を取り入れるなど名医として信頼が厚かった」(患者の母親)といい、初診は3~4カ月待ちだったという。

 医師は1月30日に依願退職したが、センターは「専門医が少なく、後任をすぐに見つけるのも困難」として翌日に臨時職員として再雇用。3月末まで勤務させることにした。今回の判断には「公的機関が法を犯した医師を雇うのか」と批判もあるが、患者や家族からは「診察を続けてほしい」との要望が大半という。

 松尾圭介所長は「精神科は担当医師と患者の関係性が強い」と説明。福岡県の開業医は「発達障害の患者は特に変化を嫌う。自傷行為の恐れもあり引き継ぎに時間はかかる」と理解を示す。

 精神科医療を必要とする子どもの数も増加傾向にある。厚生労働省の推計ではうつ病や統合失調症、広汎性発達障害などがある0~14歳の1日の外来患者数は、1999年の3800人から2014年は3倍超の1万2900人に増えている。

 松尾所長は、男性医師の患者の症状や治療歴を3月末までに文書化し、後任医師や他の医療機関に引き継ぐ考えだが「後任が確保できるか分からない。医師会や大学病院に呼び掛けるしかない」と話している。

   ◇    ◇

 患者増加、初診10カ月待ちも

 子どもの精神科の医療現場では、専門医不足が深刻な問題となっている。

 総務省が1月に発表した「発達障害者支援に関する行政評価・監視」勧告によると、全国27の専門医療機関のうち、約半数で初診まで3カ月かかり、中には10カ月待つケースもあった。患者の殺到などを懸念し、専門治療ができることを未公表にしている医療機関も2割ほどあったという。

 九州北部の40代医師は、専門医が少ない背景について「児童精神科を学べる大学病院が少なく、治療マニュアルも確立されていないため、敬遠する医師が多い」と話す。「特に中高生は思春期特有の心の変化があり、障害かどうかの見極めも難しい。高い専門性が求められる」

 「児童・思春期精神科」を備える東京都立小児総合医療センターでは、常勤医師12人が1日約130人を診察するが、年間千人程度が新たな患者として来院するという。田中哲副院長は「病院間、地域間で医師のネットワークを構築し、急な欠員に対応できる態勢づくりが必要だ」と訴えた。



https://www.m3.com/news/general/503778
昏睡少女に集団で性的暴行の疑い、医師ら3人逮捕 埼玉
2017年2月16日 (木) 朝日新聞

 酒に酔って昏睡(こんすい)状態の少女に集団で性的暴行を加えたなどとして、埼玉県警は16日、船橋中央病院(千葉県船橋市)の研修医、***容疑者(31)=同県船橋市海神6丁目、準強姦(ごうかん)罪で公判中=ら3人を集団準強姦の疑いで逮捕、送検したと発表した。

 ほかに逮捕されたのは、東京慈恵会医科大学付属病院(東京都港区)の研修医***容疑者(31)=港区西麻布4丁目=と、東邦大医学部(東京都大田区)の大学生***容疑者(25)=大田区大森西3丁目。***、***両容疑者は黙秘し、***容疑者は容疑を認め「先輩(***容疑者)に誘われた」と供述しているという。

 発表によると、3人は昨年4月30日午後10時35分ごろ、***容疑者が契約していた大田区の部屋で、酒に酔って昏睡していた都内在住の10代後半の少女に集団で性的暴行を加えた疑いがある。***容疑者は同じ夜に1人でもこの少女に性的暴行をしたほか、別の10代後半の少女にも、昏睡中に性的暴行を加えたとして準強姦容疑でも逮捕された。

 当時、室内にはほかにも男女数人がいたが、県警は事件には関与していないとしている。

 県警吉川署などによると、***容疑者はこの日の逮捕容疑以外に、昨年7~9月、東京、神奈川、埼玉各都県の計5人の20代女性に性的暴行を加えたなどとして、同10月以降、計6件の容疑で逮捕され、準強姦罪などで起訴されている。***容疑者もこのうち1人への容疑で昨年12月に逮捕されていた。

 大学などによると、***、***両容疑者も東邦大出身で、2人は大学のサークル仲間。***容疑者は***容疑者と知り合いという。***容疑者らが知り合いの女性らに「飲み会をやろう」などと声をかけて、大田区西蒲田8丁目の部屋に誘っていたという。

 ***容疑者が埼玉県の20代女性に性的暴行を加えたとされる事件の裁判の冒頭陳述によると、***容疑者は大田区の居室を、酒瓶を置いたり照明を取り付けたりして飾っていた。室内の画像をメールで女性に送って「レンタルラウンジ」と説明し、バーベキューパーティーをしようと誘ったとされる。

 昨年9月、マンションに女性や知人らが集まり、***容疑者は暴行目的で女性らに罰ゲームなどの名目で多量の酒を飲ませ、熟睡した女性に暴行。その様子を自分の携帯電話で撮影していたとされる。


G3註:原文は実名報道



https://www.m3.com/news/general/503643
府立医大病院長が学会欠席 虚偽書類作成を否定
2017年2月16日 (木) 共同通信社

 暴力団幹部の虚偽診断書を作成した疑いが持たれている京都府立医大病院(京都市)の吉村了勇(よしむら・のりお)病院長は15日、理事長を務める日本臨床腎移植学会を欠席した。この日は神戸市内で複数のシンポジウムなどがあり、吉村病院長は一部で司会を務める予定だった。

 同学会の剣持敬(けんもち・たかし)副理事長によると、吉村病院長から15日に複数回電話があり、「行けないので代役を頼む。虚偽の書類作成について指示していない。証明できる」と話したという。



https://www.m3.com/news/general/503709
学長と暴力団幹部が会食 府警OB、懲戒処分で退職
2017年2月16日 (木) 共同通信社

 刑の執行が停止された暴力団幹部を巡り、京都府立医大病院(京都市)などの医師が虚偽の診断書や意見書を作ったとされる事件で、府立医大の吉川敏一(よしかわ・としかず)学長(69)が複数回、幹部の指定暴力団山口組淡海一家の総長高山義友希(たかやま・よしゆき)受刑者(60)と飲食を共にしていたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、京都府警OB(58)が数年前、吉川学長と高山受刑者を引き合わせ、その後、2人は京都市内で会食を重ねるようになったとみられる。

 府警OBは元警部補で、2014年6月、暴力団対策担当だった時に知り合った暴力団関係者と私的な交際をしたとして減給の懲戒処分を受け、依願退職していた。20~30年前に知り合った暴力団関係者と電話で連絡を取り合ったり、関係者が経営する会社に出入りしたりした。退職後は京都市内で警備業を営んでいたという。

 府警は既に吉川学長の自宅を家宅捜索しており、病院側が暴力団との関係を深めた経緯を詳しく調べる。

 府立医大病院の荒田均(あらた・ひとし)事務部長は取材に「(学長と高山受刑者は)一度、病院の敷地内で会ったことがあると聞いたが、親しい関係にはないと聞いている」と説明、虚偽書類の作成も否定した。

 高山受刑者は13年6月に京都地裁で恐喝罪などにより懲役8年の判決を受けた。

 府立医大によると、14年7月に府立医大病院で腎臓移植の手術を受け、吉村了勇(よしむら・のりお)病院長(64)らが「ウイルス性腎炎」などで収監に耐えられない健康状態との書類を作成した。

 15年7月に最高裁で判決が確定した後も、書類に基づき収監されていなかった。



https://this.kiji.is/204903419326727673?c=110564226228225532
京都府立医大、虚偽の診断書否定
組長と交際「一切ない」

2017/2/16 19:34 共同通信

 暴力団組長を巡る京都府立医大病院(京都市)の虚偽診断書作成事件で、同病院が16日、記者会見を開き、吉村了勇病院長(64)が「捜査機関などに回答した内容に虚偽はない」と説明した。暴力団組長との交際についても「一切ない」と否定した。

 回答した七つの書面は「いずれも公正・適切なもの」と断言。主治医の講師が作成した原案を訂正するよう指示したとされる疑惑に対しては「内容を変えるよう、指示してはいない」と否定した。京都府警の捜査について「なんでこんなことになったのか分からない」と話した。



http://www.asahi.com/articles/ASK2J55LBK2JPLZB00L.html
「虚偽の内容、一切ない」京都府立医大病院長、容疑否定
2017年2月17日01時10分 朝日新聞

 虚偽診断書作成容疑事件をめぐり、京都府警の家宅捜索を受けた京都府立医科大付属病院の吉村了勇院長は16日、記者会見を開いて「医師の立場から公正に適切に作成したもので、7通作成した意見書などは虚偽の内容では一切ない」と容疑を否定した。そのうえで「世間を騒がせたことは遺憾、残念なことと思っている」と述べた。

捜索受けた2病院側、容疑を否定 虚偽診断書事件

 付属病院は2014年、暴力団組長の高山義友希受刑者の腎移植手術を行った。吉村院長や担当医は翌15年8月、大阪高検へ提出した意見書で「腎炎発症のため、現状は拘禁に耐えられない」と記載。院長は当時の診断理由について「血液検査の結果などから、移植した腎臓の機能障害が見られた」と説明した。

 吉村院長はまた、高山受刑者との関係について「診察室以外では会っていない」と説明。医科大の吉川敏一学長と高山受刑者の学外での交流については「存じません」と述べ、学長が手術に立ち会ったかについても「そうした事実は一切ない」と否定した。一方、高山受刑者の病状について、学長とやりとりしたかについては「回答を控える」とした。



http://mainichi.jp/articles/20170216/dde/041/040/049000c
虚偽診断書
組長収監逃れ 京都府立医大、院長自ら組長診察 退院後も月1回

毎日新聞2017年2月16日 東京夕刊

 病気を理由に刑執行が停止された暴力団組長を巡る京都府立医大付属病院(京都市上京区)の虚偽報告書作成事件で、腎移植手術で執刀した吉村了勇(のりお)病院長(64)が、術後も毎月、組長の検査を自らしていたことが捜査関係者らへの取材で分かった。府警は、組長が収監に耐えられる状態だったことを把握していた可能性があるとみて事情を聴く方針。

 指定暴力団・山口組の直系組織「淡海(おうみ)一家」総長の高山義友希(よしゆき)受刑者(60)は、恐喝罪などで起訴後に健康上の理由で保釈された。2014年7月に府立医大病院で腎移植手術を受け、15年7月には最高裁で懲役8年の実刑判決が確定したが、大阪高検が16年2月に刑の執行を停止した。

 捜査関係者や大学関係者によると、高山受刑者は手術から約1カ月後に退院。移植の拒絶反応や高血圧を抑える薬を飲んでいた。術後の管理をする担当医師は別にいたが、月1回は吉村病院長の診察を受けていたという。

 事件を巡っては、府立医大病院側が吉村病院長名義で「(高山受刑者が)収監に耐えられない」という内容の報告書を高検に提出。治療が難しく感染率が高いとされる「BKウイルス腎炎」などのため、「(刑務所にはない)最新の医療機器がなければ病状が悪化する」などとする意見も記していた。ただ、執刀医の一人が府警の任意の事情聴取に「病院長の指示で事実と異なる内容の報告書を書いた」と認め、他の病院の複数の医師が「収監は可能」との見解を示していた。府警は、府立医大病院側が高山受刑者を収監させないため、虚偽の報告書を作成したとみている。虚偽の報告書を作成したかについて、吉村病院長は毎日新聞の取材に「そんな事実はない」などと否定している。



http://blogos.com/article/210481/
京都府立医大捜査 山口組系組長と蜜月の陰に有名学長
- 西岡 研介
文春オンライン2017年02月16日 11:00 / BLOGOS

 2月14日夜、京都市上京区にある京都府立医科大学。管理棟5階の会議室には新聞やテレビの記者でごった返していた。

 府立医科大学附属病院側と記者とのやり取りが1時間ほど続いた後、筆者は手をあげて、こう質問した。

「高山受刑者の腎移植手術が行われた2014年7月の1カ月前に、吉川学長と高山受刑者が病院外で、個人的に、会われていたという情報を京都府警も把握しているんですが、事実ですか?」


 府立医科大学と附属病院に京都府警の家宅捜索が入ったのは、この9時間前のことだった。捜索は記者会見中も続いていた。

捜索の容疑は〈虚偽有印公文書作成罪〉。捜査関係者が強制捜査に至った経緯を解説する。

「京都の建設業団体幹部を恐喝した事件で、2015年6月に最高裁で懲役8年の実刑判決を受けた指定暴力団山口組系『淡海一家』総長、高山義友希は『腎臓の持病』を理由に判決確定後から今日まで1年半以上にわたって収監を免れていた。その高山が治療を受けていたのが、府立医大附属病院だった」

 高山受刑者(60)は、京都を地盤とする指定暴力団「会津小鉄会」の四代目、故高山登久太郎会長の実子で、父の引退後、山口組系弘道会に入り、淡海一家を設立。2009年に山口組の直参に昇格した。捜査関係者が続ける。

附属病院が提出した「ウソの回答書」

「高山が長らく腎臓病を患っていたのは事実だ。しかし保釈中の2014年7月に、親族から提供された腎臓の移植手術を受け、数カ月後には収監に耐えられるまでに回復した。手術後、大阪高検は数回にわたって、附属病院に対し〈高山が収監に耐えられる(まで回復した)か否か〉を照会したが、附属病院は〈ウイルス性の腎炎のおそれがあり収監には耐えられない〉などと虚偽の内容を記述した回答書を高検に提出していた」

 つまり、大学病院の医師たちが、ヤクザの親分のために、お上にウソをついていた疑いがあるというわけだ。が、移植手術から2年近く経っても高山受刑者の病状が回復しないことを不審に思った大阪高検が昨年6月、京都府警に健康状態を問い合わせたことから、今回の捜査が始まったという。捜査関係者が続ける。

「大阪高検から照会を受けた府警が、高山周辺から情報収集したところ、健康状態は良好であることが分かった。にもかかわらず、府立医大から〈収監に耐えられない〉との意見書が提出され続けていることに疑念を抱いた府警は、府立医大の内偵に入った。府立医大内部から極秘に高山総長の電子カルテ(従来、医師が診察の経過を記入していた紙のカルテを電子データ化し、病院のデータベースに保存したもの)の任意提出を受けたところ、腎機能の目安となるクレアチニンの数値が、電カル上では〈1.1〉などと正常値が記録されていた。

ところが、同時期に高検に提出された回答書には〈10.6〉などと実際の10倍もの異常値が記されていたことが分かった。回答書は高山の主治医である吉村了勇病院長(64)名で提出されていたのだが、実際に意見書を書いたとされるのは、吉村病院長が教授を務める移植・一般外科の講師(44歳)。そこで府警がこの講師を任意で聴取したところ、『吉村病院長の指示で書かされた』などと供述したことなどから、強制捜査に踏み切った」

 そして大阪高検が高山総長を収監するのと同時に、京都府警は附属病院の家宅捜索に着手。講師の勤務する移植・一般外科や病院長室だけでなく、府立医大のトップ、吉川敏一学長(69)の学長室、さらには学長の自宅にまで及んだという。捜査関係者がさらに続ける。

「今回の事件で、府警や京都地検は、吉川学長の関与も疑っている。というのも、府警が吉村病院長や医師の周辺を洗ったところ、高山が移植手術を受ける前段階で、吉村病院長や医師と、高山との病院外での接点は見つからなかった。ところが、府警がさらに内偵を進めたところ、移植手術が行われる約1カ月前、吉川学長が高山と院外で接触していたことが分かった」

アンチエイジングの権威として知られる吉川学長

 吉川学長は1973年、府立医科大学を卒業後、第一内科(現在の「内分泌・糖尿病・代謝内科」)の助教授を経て2000年に教授に昇任した。その後、同大の免疫内科、消化器内科の教授などを歴任し、2011年に学長に就任。以降、2期6年にわたって学長を務め、改選期となる今年も続投に意欲を示し、三選を目指している。

 専門は消化器内科だが、免疫学、アンチエイジングの権威としても知られ「不老革命!」(朝日新聞社)や「アンチエイジング教室」(毎日コミュニケーションズ)など多くの著書を上梓。高視聴率を誇る教育バラエティ番組「世界一受けたい授業」(日本テレビ系)にも「若さと健康の世界的権威」として出演していた。府立医大関係者が語る。

「吉川学長は若い頃から〝政治〟に長けていて、京都府や病院関係者だけでなく、政財界にも幅広い人脈を持っています。2014年には『日本電産』の永守重信会長から70億円の寄付を受け、『最先端がん治療施設』を建設。昨年には『ローム』から20億円相当の『ホウ素中性子捕捉療法』装置の寄付が決まりました。これら多額の寄付が集まったのも学長の政治力の賜物です」

 だが、吉川学長の「幅広い人脈」は政財界だけではなかったようだ。前出の捜査関係者が再び語る。

「府立医大で高山総長の移植手術が行われる約1カ月前の2014年6月、吉川学長と高山受刑者は京都・先斗町のお茶屋の二階で会っている。二人を引き合わせたのは双方と親しい、現職の京都府警の捜査員だった。この捜査員は長らく暴力団捜査に従事していたが、府警内部で淡海一家との癒着が問題視され、組対(組織犯罪対策課)から外され、当時は所轄に飛ばされていた。後に淡海(一家)との関係が表面化し、依願退職するのだが、退職後の今も淡海の息のかかった警備会社の顧問に就いている」

 先斗町のお茶屋で、現役の暴力団幹部と大学学長が、現職警官の仲介で密会したのが事実とすれば、古都・京都の闇の深さが垣間見えるエピソードだが、前出の府立医大関係者によると、高山総長への厚遇ぶりは相当なものだったという。

「高山総長の手術は府立医大の中でも、生体腎移植手術で№1の腕を持つ講師が行い、手術には吉村病院長だけでなく、吉川学長自ら立ち会ったそうです」

筆者の質問に対する病院側の回答は?

 京都府警の捜査を受けて、府立医大が開いたのが、冒頭の記者会見だ。

 会見で、病院側は「回答書は、(患者の)その時々の病状に基づき医師の判断で書いたもので、(強制捜査を受けたことは)疑問だ」(荒田均事務部長)と捜索容疑を否定。講師が「吉村病院長の指示で(回答書に虚偽を)書かされた」と供述していることについても「病院長は『虚偽の事実など書いていない』、『(回答書は)講師と相談して書いた』と話している」などと否定した。

 そこで筆者が冒頭の質問をしたところ、荒田事務部長は「(日時などの)詳細は不明だが、学長は『(高山受刑者と)会ったことはある』と話されていた」と回答。ただしそれは「病院の敷地内でのこと」だという。

 西日本を代表する公立医科大学の医師たちが、現役の暴力団幹部の収監を遅らせるため、検察に虚偽の回答をしていたという前代未聞の捜査は今後、どこまで伸びるのか。



https://www.m3.com/news/iryoishin/503793
「長期処方が増加」診療所は35.5%、問題事例も
日医調査、一般名処方は約7割、後発品の不安も根強く

2017年2月16日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会の「かかりつけ医機能と在宅医療についての診療所調査」の結果、約1年前と比較して長期処方(30日超)の患者が「増えた」と回答した診療所は35.5%だった一方、「減った」診療所は6.9%であり、長期処方が増加している実態が明らかになった(資料は、日医のホームページ)。

 過去約1年で遭遇した長期処方が原因として考えられる事例として、「患者が薬をなくしてしまい、次回予約よりも前に再診」「大病院で3カ月投与(降圧剤)されて、低血圧になった」などが挙がり、調査の総括として、「長期処方には問題もある。患者の理解も得て、是正していく必要があるのではないか」と指摘。

 院外処方の際の「一般名処方加算」の算定診療所は、「加算1」と「加算2」で計69.8%に上り、一般名処方が普及している実態が分かった。同加算を算定していない診療所にその理由を聞いた質問では、「薬局や薬剤師の対応が不安」などの回答は減少、一方で後発医薬品の「品質」と「効果」の問題を挙げたのは、55.1%、51.3%といずれも5割を超えた。

 調査は、日医会員のうち、診療所開設者または法人の代表者を兼ねる医師から20分の1を無作為抽出した3416人を対象に実施。回答は、2017年1月23日まで受け付け。有効回答数1603人(有効回答率46.9%)。

 主な結果は以下の通り。調査では、かかりつけ医機能や在宅医療についても質問している(『「かかりつけ医」機能の評価、報酬と実態にギャップ』を参照)。

◆処方および後発医薬品関連の主な調査結果
・約1年前と比べた長期処方(30日超)の患者が、「かなり増えた」7.2%、「やや増えた」28.3%で、合計35.5%。一方、「やや減った」3.7%、「かなり減った」3.2%で、合計6.9%。「変わらない」は38.2%。
・長期処方が原因と考えられる問題事例は、「患者が薬をなくしてしまい、次回予約よりも前に再診」37.1%、「患者が服薬を忘れたり、中断したりしたため、病状が改善しなかったことがある」33.7%など(複数回答)。
・「薬局からの疑義照会や情報提供の頻度」が多いほど、「処方内容の変更頻度」が高い。疑義照会等が「頻繁にある」診療所では、処方内容の変更が「よくある」63.8%、「たまにある」34.0%、「ない」2.1%。
・「一般名処方加算」の算定診療所は、「加算1」(後発医薬品のある全ての医薬品を一般名処方した場合)を主に算定している診療所43.0%、「加算2」(1品目でも一般名処方したものが含まれる場合)を主に算定している診療所26.8%で、合計で69.8%。
・「一般名処方加算」を算定していない理由として、「患者にとって分かりづらい、患者に説明しづらい」41.7%(2014年調査42.5%)、「後発医薬品を信頼できない」41.3%(同36.4%)、「一般名処方という処方の仕方に抵抗がある」21.2%(同36.4%)、「薬局や薬剤師の対応が不安」15.5%(同30.3%)。



https://news.nifty.com/article/domestic/society/12159-0217m040058/
医薬品:買い取り時、身分確認…卸売業者に義務化
2017年02月16日 20時01分 毎日新聞

偽造医薬品の流通を防ぐ仕組み
偽肝炎薬問題受け


 高額なC型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が見つかった問題を受け、厚生労働省は16日、医薬品の卸売業者に買い取りの際の身分確認と連絡先などの記録を義務付ける通知を出した。今後、罰則のある医薬品医療機器法の改正も検討する。こうした規制強化で、今回の問題発覚前から確立されていた出所が不透明な薬が売り買いされる「裏ルート」の一掃を図る。

 薬機法は薬局開設者と医薬品販売許可を受けた者以外の医薬品の販売を禁じ、違反には懲役3年以下または罰金300万円以下の罰則があるが、買うことを禁じる直接の規定はない。また同法施行規則は、卸売業者や薬局に取引相手の氏名の記録を義務付けているものの、身分確認までは求めていない。こうした法令の隙間(すきま)を縫って、販売許可を持たない医師や患者ら個人から薬を「秘密厳守」で安価で買い取り、市場に乗せて利ざやを稼ぐ商売が成り立っていた。

 15本見つかっているハーボニーの偽造品も、医薬品を即金で買い取る「現金問屋」と呼ばれる卸売業者が初めての取引相手から仕入れ、相手が名乗る名前を台帳にそのまま記入していた。本名でなかったとみられ、警視庁などが店舗に持ち込んだ複数の男女の行方を追っている。厚労省の通知は、継続した取引実績のある相手以外から買い取る際、(1)身分証明書の提示を求めて本人確認する(2)販売業の許可番号や連絡先なども記録に残す(3)添付文書や包装を確認し、異常のある場合は処方しない--ことを求めた。「秘密厳守」などをうたったネット広告の規制や、個人から買った側の罰則などは、今後法改正を含めた議論の中で検討する。【熊谷豪、山田泰蔵】

業界の自律性も課題…解説

 医薬品の卸売業者に買い取り時の身分確認を義務付ける厚生労働省の規制強化は、長年続いていた現金問屋を介した違法取引を排除するための効果的な対策と言える。だが、これだけで医薬品の流通の透明化を徹底できるわけではない。

 秘密厳守で薬を買い取る現金問屋は、医師の横流しによる医療機関の裏金作りの温床になっていると指摘されてきた。ハーボニーと同じC型肝炎薬ソバルディを巡っては、生活保護受給者が自己負担ゼロで処方された薬を現金問屋に売り飛ばす詐欺事件も起きている。医師や患者が薬を売るのは違法で、身元確認でこうした不正は発覚しやすくなる。

 一方で、店舗販売の許可を持った薬局が余剰在庫を転売するのは違法とは言えず、今後も続くとみられる。特に1本約153万円と超高額なハーボニーは薬局が在庫を抱える負担が大きく、だからこそ偽造品が出回る前から現金問屋による買い取り広告がネットに広がっていた。多様な商売はあっていいが、薬価より割安で、メーカーや大手卸が追跡できない薬の流通は、粗悪品や偽造品が紛れ込む素地にもなる。

 医薬品流通に詳しい三村優美子・青山学院大教授は「高額薬は、一定の要件を満たした薬局に優先して卸すのも一案」と指摘。医薬品の流通の健全化は、安全確保と並んで、公定の薬価に反映される市場価格の適正化につながる。由来不詳の薬を絶対に扱わない業界の自律性も必要だ。【熊谷豪】

C型肝炎治療薬の偽造品流通問題

 1月に奈良県の薬局から購入した患者が申し出たのを皮切りに、C型肝炎薬「ハーボニー」の偽造品のボトルが同県と東京都内で計15本見つかった。中身はビタミンのサプリメントや漢方の風邪薬などで、ボトルは大半が正規品。健康被害はなかった。何者かが金銭目的で中身をすり替えて卸売業者に持ち込んだとみて、警視庁などが調べている。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201702/20170216_33051.html
津波で壊滅的被害 医療の拠点ようやく
2017年02月16日木曜日 河北新報 岩手

 岩手県陸前高田市気仙町今泉地区に15日、済生会陸前高田診療所が開所した。社会福祉法人「済生会」(東京)が運営する。東日本大震災で壊滅的被害を受けた同地区で、社会的インフラが整備されたのは初めて。
 診療所は木造平屋で延べ床面積約320平方メートル。医師の伊東紘一所長(76)と看護師2人が常勤する。診療は内科が月~土曜日、整形外科が金曜日。
 訪問診療にも力を入れる。4月に応援医師を増員し、在宅患者数を増やす。所内に訪問看護ステーションを整備し、人員を確保して2019年の開始を目指す。
 今泉地区は大規模なかさ上げや高台造成が続き、大半の住民は地区外に分散した。本年度末にようやく災害公営住宅が完成する予定だが、宅地の引き渡しは17~18年度となる。市は市中心部からの乗り合いタクシー路線を設け、患者の利便性を確保する方針。
 市内の仮設住宅で暮らす元住民の佐々木元子さん(91)は15日、知人の車に乗って訪れた。同地区で家を再建する考えで「年を取っているので、診療所が近いと助かる。地元の人に会えて安心する」と喜ぶ。
 妻が同地区出身の伊東所長は「住民の生活を支援し、地域が元気になるようにしたい」と話す。
 済生会は復興支援の一環で、陸前高田市に診療所の開設を決めた。地盤のかさ上げなどを含め、総事業費は約5億5000万円。15年10月、同市竹駒町の仮設施設で診療を始めた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50589.html
救命救急センター評価に「地域連携」追加へ- 厚労省、入り口・出口問題対処で
2017年02月16日 16時00分 CB news

 厚生労働省は、救命救急センターの充実段階評価を見直すことを決めた。地域の医療機関との連携に関する評価項目を追加する方針で、救命救急センターに患者が集中する「入り口問題」と、状態が安定した患者の転院先が見つからない「出口問題」の解消につなげたい考えだ。【新井哉】

 厚労省は、全国の救命救急センターの充実度を点数化して評価しており、「専従の医師」、「救急医」の有無や、センター長が要件を満たしているかどうかなどを年度ごとに調査している。厚労省と都道府県は、この評価を基に問題のある施設に改善を促してきた。

 しかし、地域の医療機関との連携に関する具体的な評価項目がないため、救急医療関係者からは、「入り口問題」と「出口問題」の改善につながっているかどうかが分からないといった指摘に加え、「救命救急センターに高齢者が殺到している今の実情がおかしい」と、患者の流れを変える必要があるとの意見も出ていた。

■転院調整職員の配置などの追加検討へ

 こうした状況を踏まえ、厚労省は、地域連携の視点を評価に取り入れる必要があると判断。評価の項目・指標として、▽転院を調整する職員の配置▽二次救急医療機関やかかりつけ医などが参加したメディカルコントロール協議会の開催回数▽救急搬送の受け入れ困難事例の割合‐などを追加する方向性を示している。

 また、評価の対象となる「専従の医師」や「救急医」を配置せず、厚労省や都道府県が是正を求めても従わない救命救急センターもあるため、従来の評価項目についても、見直す必要があるかどうか検討している。来年度中に評価の改訂版を公表する予定。



https://www.m3.com/clinical/news/502589
指定医不正問題は「実利なき専門医」を変えるのか
武田雅俊・日本精神神経学会理事長に聞く◆Vol. 2

2017年 年末年始学会理事長インタビューシリーズ
2017年2月16日 (木)配信 m3.com

日本精神神経学会理事長の武田雅俊氏
◇Vol.1『新専門医、精神科にはなかった「あの雰囲気」』はこちら◇

指定医不正問題で浮かび上がった新たな議論

――精神科医と社会との接点というお話がありましたが、精神保健指定医認定の不正取得問題についても、お考えをお聞かせいただけますか。指定医は学会が認定するものではないとは思いますが。

 2016年に発覚した件は、数が多かったですね。2015年に聖マリアンナ医科大学病院で発覚したときは、不正取得した11人と指導医12人が処分を受けましたが、今回は100人近く(申請者49人、指導医40人を含む計101人)が処分を受けます。実際にこの3月には医業停止1カ月となる精神科医が100人近く出てくるわけです。地域の精神科医療がきちんと回るかどうかは、それなりに大事な問題になってきます。

 もちろん、指定医の認定には日本精神神経学会は絡んでおらず、取得のプロセスについて口を挟む立場にはありません。しかし、聖マリアンナ医大の一件に際しては、学会の立ち位置として、「不正取得はけしからぬことであり、不正申請をした人の多くが学会の会員であることから倫理的・道義的な責任を感じている」との声明を出しました。同時に、学会が運営する専門医制度でも、当該医師が不正を働いていないかについて調査・検証し、万一似たような不正が見つかれば厳正に対処する、との立場を示しました。

 実際に専門医制度に申請されていたケースレポートは全て見直し、症例の使い回しといった不正がないかを確認していきました。幸い、症例の使い回しや、担当医でない症例のレポートといった不正は見つからず、ほっとしたところです。

 その後まもなく今回の発表があったわけですが、我々が取るべき基本的なスタンスは前回と同じだと考えています。指定医の申請手続きについて学会は関知しないけれども、会員にそういった不届きな人物がいることは遺憾であり、専門医の方にも不正がなかったかについては調査していく、ということです。

「指定医だけ取ってそれで良し」は変わる?

 大事なのはそこからです。先ほども触れましたが、精神科の専門医制度がスタートしたのはわずか10数年前です。それ以前は、あたかも精神保健指定医が精神科の専門医であるかのようにやってきた歴史があります。この経緯を踏まえて多くの識者――多くの精神科医に共通する声かもしれません――から、「これを機に指定医と専門医の位置付けをもっと明確にした方が良い」という意見が出ています。「専門医はこういう資格で、指定医はこういう資格であるということを、もう少し整理しても良い」という意見です。

――確かに、専門医制度が始まる前からの先生方と、以降の先生方とでは、専門医を取得する意義、価値観の部分が、なかなか共有されないのかもしれませんね。

 そうです。今までは、精神科の専門医を取得しても、実利的なメリットは何もありませんでした。だから、「指定医だけ取ってそれで良し」とする精神科医もいたと思います。しかし今後、新専門医制度が始まれば専門医の意味付けも変わってくるでしょう。今の時代の精神科専門医のあるべき姿、そして精神保健指定医のあるべき姿というものを、もう一度整理しても良いのではないか、という議論はあります。ただしこれは、日本専門医機構の関与する専門医が、実際にどんな意味を持ってくるかに影響される部分になります。

措置入院制度の見直しは小手先?

――2016年に社会を揺るがした重大事件、相模原障害者施設殺傷事件以降の、措置入院制度を巡る議論に関しては、いかがでしょうか。

 我々の学会の中ではいま、大きく2つの意見があると思います。1つは事件を契機として措置入院制度のあり方、特に措置入院以降の対応を問題と考える意見。これは今厚生労働省の有識者会議で取りまとめに向かっている議論です(編集部注:1月27日に見直し案が取りまとめられた)。

 もう1つは、相模原事件の加害者には思想的な問題があったという特殊性を踏まえた意見です。相模原事件の加害者には、「障害者は生きている価値が無い」という思想・信条のようなものがあったといいます。しかし、それは彼の精神疾患の直接の結果ではない。そうした方を、本当に精神医療で診ていくべきなのか、それは司法・警察の範疇なのではないか。そうした要因があることをきちんと認識せずに、「制度だけ少し改めれば同様の事件は防げるだろう」という論に走りがちになっている行政に対して、学会として警鐘を鳴らした方が良いのではないか、という意見ですね。

 措置入院制度を焦点にし、小手先の修正だけ加えて事を納めるというのは、行政の常套手段かもしれませんが、極端な思想を持つ人による事件を防ぐことにはあまり役立たないと考えられます。我々精神科医の間には「それで十分とはならない可能性もあるよ」という視点・観点があることは、社会に対して発信していく必要はあると考えています。

――非常に重要な役割になりますね。

 ええ。とはいえ、今、有識者会議での議論に全面反対というのではありません。措置入院解除後のケアを自治体や地域医療と連携しながら行おう、入院外での精神科治療ケアを充実させていこうという方向性に関しては正しいと思いますから、それはぜひ進めてほしいと考えています(続く)。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201702/20170216_13008.html
<富士通>在宅医療の未来開く
2017年02月16日木曜日 河北新報

 震災はCSR(企業の社会的責任)に新たな視座をもたらした。主役は自らの社会的存在に覚醒した企業。地域や消費者との共存を探る姿があった。(「被災地と企業」取材班)

◎トモノミクス 被災地と企業[16]第3部 覚醒(3)いかす

 ICT(情報通信技術)と在宅医療が、東日本大震災の被災地で出合った。
 1人の患者を巡る医療・介護従事者のやりとり。
 ヘルパー「薬がなくなります。服用が適切でないようです」
 医師「あす診察します」
 薬剤師「薬を届け、服薬指導しました」
 血圧など体調に関する患者情報を専用ソフトに打ち込むと、瞬時に情報が共有される。医療と介護の現場で稼働するシステムは、移動中の医師のカルテ作成支援や夜間・休日の相談受け付けサービスを網羅。職種の壁を越えた連携を容易にし、患者と向き合う時間を最大化した。
 先駆的な技術が今、石巻市の在宅ケアを支える。インターネット上でデータを管理し情報共有できるクラウドシステムを活用し、富士通が開発した。

 イノベーション(技術革新)の芽は、震災直後の混沌(こんとん)の中にあった。
 「有事こそクラウドの出番だ」。震災発生時、川崎市の自宅にいた同社のシステムエンジニア生川(なるかわ)慎二さん(47)は直感した。クラウドなら、インターネットに接続できれば設備が被災しても使える。情報管理の強力な武器になる。
 企画書を作り上げ、震災から4日後、経営陣直轄の支援チームが発足した。生川さんは仙台に飛んだ。
 自治体や避難所は混乱の極みだった。情報の整理が必要だ-。生川さんのチームは、宮城県内約470カ所の避難所の状況を集約するクラウドシステムを無償で構築。省庁や自衛隊も共有した。
 データを通し、最大被災地、石巻市の深刻な医療実態が浮かび上がってきた。
 生川さんは知人の医師に窮状を伝えた。東京で在宅医療に取り組む武藤真祐(しんすけ)さん(45)。武藤さんは震災前、高齢社会の包括サービスを考える団体を設立し、生川さんも参加していた。
 震災から約2カ月後、武藤さんは石巻に入る。被災を免れた病院は全て満床で、高齢者は行き場を失っていた。在宅医療の必要性が高まると確信した。

 「超高齢化社会を迎える2030年の日本が突如、石巻に出現した。医療と介護、生活支援を結び付けたモデルをつくらなければ」
 武藤さんは11年9月、「祐(ゆう)ホームクリニック石巻」を開院した。生川さんは会社に掛け合い、3年間、石巻市に住み、武藤さんを支援した。2人はクラウドを活用した医療・介護の新たな仕組みを作り上げる。
 富士通は13年1月、被災地で構築されたシステムを「高齢者ケアクラウド」として商品化した。
 「社会貢献をするために来たのではない。目指したのはビジネスを通して社会課題を解決すること」。生川さんは言い切る。
 被災地を見詰め、生み出された近未来の処方箋。被災者と医療、企業がそれぞれの「利益」を伴いながら安心の社会を育んでいく。
          ◇         ◇         ◇
 企業の社会的責任(CSR)。21世紀、世界の企業に浸透し始めた概念だ。東日本大震災後、東北の被災地には無数の企業が足を踏み入れ、試行錯誤を重ねた。艱難(かんなん)の地へ、生活の糧を、癒やしを、希望を。企業を突き動かした衝動は何だったのだろう。あれから間もなく6年。CSRを足掛かりに、あの日に返って経済社会を展望する。見えてくる明日を、私たちは「トモノミクス」と呼ぶ。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50593.html
在宅医療、多様な連携モデルが必要- 全国会議WGで委員
2017年02月16日 22時00分  CB news

 厚生労働省の「全国在宅医療会議」のワーキンググループ(WG)は16日、同会議の関係者が、在宅医療を推進するために取り組む重点分野や、それぞれが果たす役割について議論した。同省は、重点分野の「たたき台案」として、医療機関同士の連携モデルの情報を蓄積し、自治体の提供体制づくりにつなげることなどを提示。委員からは、地域ごとの事情に合わせた多様なモデルが必要との指摘が相次いだ。【佐藤貴彦】

 全国在宅医療会議は、在宅医療提供者と学術関係者、行政の全国レベルでの連携などを目的として、厚労省が昨年7月に設置したもの。WGはその下部組織で、関係者が力を合わせて取り組む重点分野などの検討を担っている。WGでの検討を踏まえ、同会議が来月に開く会合で、関係者ごとの役割などを確認する予定だ。

 16日の会合で同省は、重点分野と関係者ごとの役割のたたき台の案を提示。重点分野に、「在宅医療に関する医療連携、普及啓発モデルの蓄積」と「在宅医療に関するエビデンスの蓄積」を挙げた。

 このうちモデルの蓄積は、医療機関同士の連携体制や、それをつくるまでのプロセスなどの情報を集めるもの。自治体が在宅医療の提供体制をつくる際の参考にしてもらうことなどが狙いだとした。

 鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は、在宅医療にかかわる医療機関を2、3通りのパターンだけで考えることはできないと強調。医療現場の実態を無視したモデルが示されれば問題だと訴えた。

 また、城博俊委員(横浜市医療局長)は、医療・介護の資源や患者の家族構成、地域医師会の在宅医療に対する姿勢などにばらつきがあると指摘。自治体は、それぞれの特徴に合った環境を整える必要があると主張した。

 こうした意見を受けて厚労省の担当者は、モデルとして、幾つかのパターンを示す考えだと説明。「一つの形を国が示して、これをやりなさいというのはふさわしくない」と述べた。

■標準化に向けた関係者の役割案に反発

 一方、「在宅医療に関するエビデンスの蓄積」に関して同省は、学会と研究機関、日本医師会などの関係団体のそれぞれの役割を提案した。

 まず、関係団体の協力によって研究に必要なデータを集め、研究機関が研究成果を集約、それに基づいて学会が在宅医療の手法の標準化を図るといったものだったが、委員が反発。委員からは、標準化に向けて関係団体がより重要な役割を果たすべきといった指摘や、学会と研究機関を分ける必要がないといった指摘があった。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50587.html
大学病院本院など29病院がデータ出さず- 3月は加算不可に
2017年02月16日 15時00分 CB news

 厚生労働省は、大学病院本院を含む29病院で、匿名化した患者の診療情報などのデータの提出に不備があったとして、3月いっぱい「データ提出加算」の算定を認めないと、地方厚生局などに通知した。【佐藤貴彦】

 データ提出加算は、退院患者の病態や、入院中の医療行為の内容といった情報を定期的に報告する病院に対する診療報酬。入院料に上乗せされる。同加算を算定する病院は通常、3カ月ごとにデータを提出するルールで、締め切りや提出方法の決まりを守らない場合は、加算を1カ月間算定できなくなる。

 1月22日が、昨年10-12月分のデータの提出期限だった。29病院は以下のとおり。

 公立野辺地病院(青森県野辺地町)▽飯塚病院附属有隣病院(福島県喜多方市)▽内田病院(群馬県沼田市)▽さいたま赤十字病院(さいたま市中央区)▽康正会病院(埼玉県川越市)▽イムス富士見総合病院(同富士見市)▽総泉病院(千葉市若葉区)▽千葉脳神経外科病院(同稲毛区)▽成田富里徳洲会病院(千葉県富里市)▽陵北病院(東京都八王子市)▽あそか病院(同江東区)▽新渡戸記念中野総合病院(同中野区)▽水野記念病院(同足立区)▽柳原病院(同)▽市立大町総合病院(長野県大町市)▽知多厚生病院(愛知県美浜町)▽あま市民病院(同あま市)▽大仙病院(堺市西区)▽谷川記念病院(大阪府茨木市)▽近畿大医学部附属病院(同大阪狭山市)▽桜ヶ丘病院(和歌山県有田市)▽山口赤十字病院(山口市)▽栄光病院(福岡県志免町)▽佐賀市立富士大和温泉病院(佐賀市)▽泉川病院(長崎県南島原市)▽山都町包括医療センターそよう病院(熊本県山都町)▽大島郡医師会病院(鹿児島県奄美市)▽名瀬徳洲会病院(同)▽奄美中央病院(同)


  1. 2017/02/17(金) 06:51:15|
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2月13日 

http://digital.asahi.com/articles/ASK2D2T0YK2DUBQU002.html?_requesturl=articles%2FASK2D2T0YK2DUBQU002.html&rm=842
地域枠1期生は医師不足に何を思うか
日比野容子
2017年2月12日08時46分 朝日新聞

 医師の「偏在」が北海道内で大きな問題となっている。札幌、旭川の2大都市圏に集中する一方、宗谷や根室、日高地方では道内平均の半分にも満たない。これを解決しようと道が設けたのが「地域枠医師」制度だ。1期生7人が昨春から帯広や釧路、小樽などの地域医療の現場で活躍している。

 「お加減はどうですか」

 帯広市の帯広協会病院で、高石恵一さん(28)が地域包括ケア病棟に移ってきたばかりの高齢女性に声をかけた。老若男女、病気の種類を問わない「総合診療科」の医師だ。

 白糠町出身。幼稚園児の頃に中耳炎にかかったが、地元の医師は専門外で、痛みに一晩耐えた経験がある。高校生の時、浜中町の診療所長を長年務めた道下俊一さんの自伝「霧多布人になった医者」を読んだ。「熱がある」「胸が痛い」といった訴えの背後にある生活環境や心配事にまで目を向ける「カルテの裏側」という思想に感銘を受け、「どんな病気でも診られる地域のお医者さん」を目指した。一浪していた時に道の地域枠医師の制度が始まり、08年に第1期生として札幌医大に入学した。

 大学では先端医療や専門医の発言力が強く、総合診療医は肩身が狭いと感じたこともあるという。だが高齢化が進む中、1人の患者が複数の疾患を抱えることが多くなっており、総合診療医は時代の要請だと考えている。

 医師全員に地方勤務を義務づけるという議論には、否定的だ。「医師も人間である以上、強制されてもいい医療はできない。嫌々診療される住民はもっと不幸ではないでしょうか」と高石さん。「地域のお医者さんとして頑張ろうと心底思う人たちを育てることが、『急がば回れ』の解決方法だと思うんです」

 看護師資格を持つ妻との間に1歳半の子どもがいる。地方勤務をためらう理由に子どもの教育を挙げる医師は多いが、高石さん自身、高校入学時に親元を離れた。「子どもが進学したいと言うなら、自分のように下宿させたらいいかなって思います」。今春からは上川町の診療所で勤務する予定だ。

■医師不足の現状

 道地域医療課によると、2014年末現在で道内の病院や診療所で働く医師数は1万2431人。人口10万人あたり230・2人で、全国平均の233・6人をわずかに下回る程度だ。

 だが道内21の「二次医療圏」別に見ると、旭川市周辺の「上川中部」は320・5人、札幌市周辺の「札幌」は281・2人と、全国平均を大きく上回る。一方で残る19地域はいずれも全国平均を下回り、特に「日高」「根室」「宗谷」の3地域は道内平均の半分にも満たない。最少の宗谷は95・3人で、札幌の約3割だ。

 道は「地域医療介護総合確保基金」を設けるなどして医師の偏在解消に取り組んでいるが、大都市への人口集中に伴い、医師の集中にも歯止めがかかっていないのが現状だ。(日比野容子)

■道の地域枠医師制度

 2008年度に札幌医大の学生を対象に創設し、授業料や月額12万円の生活費など6年間で計1213万7千円が貸与される。卒業後の9年間のうち、指定する地方の公的医療機関で5年間働けば返済が免除される。09年度から旭川医大の学生も対象となり、現在の定員は札幌医大15人、旭川医大17人の計32人。札幌医大は推薦入試で、旭川医大は一般入試の合格者の中から選抜する。
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https://www.kobe-np.co.jp/news/kobe/201702/0009912933.shtml
神戸掖済会病院、産婦人科閉鎖へ 医師確保できず
2017/2/14 05:30神戸新聞NEXT

 神戸掖済会(えきさいかい)病院(神戸市垂水区学が丘1)が分娩(ぶんべん)医療をやめ、産婦人科を3月末で閉鎖することが分かった。同科の常勤医2人が大学に戻ることになり、後任医師の確保が難しくなったためとしている。分娩は昨年6月ごろから新たな予約は受け付けておらず、2月中旬の予定分で終了する。

 同科の分娩数は2015年度が300件。近隣に新たな病院ができた影響もあり、最近は減少傾向だった。3人の常勤医のうち、2人が大阪医科大から派遣されている。

 神戸掖済会病院によると、新臨床研修制度が導入された04年ごろから、医師の派遣を受けていたが、昨年4月、「医師不足から来年度は送れない」と告げられたという。

 常勤医1人では分娩に対応できないため、他の大学にも打診したが、後任が見つからなかったという。島津敬院長は「大阪医科大にはこれまでお世話になってきた。分娩の需要は今後もあると思うが、仕方がない」としている。

 産婦人科は、呼び出しが多いなどの過酷な勤務や医療訴訟の多さがかねてから指摘される。

 日本産婦人科医会によると、09年に全国1万79人まで減った産婦人科医はその後増加したが、16年1月時点で7年ぶりに減少し、1万1461人。

 産婦人科が研修医の必修科目から選択科目に変わり、12年以降は新たに産婦人科を専攻する医師が減少していることが背景にあるという。(森 信弘)



http://newswitch.jp/p/7943
遠隔診療いつ実現?医師会「対面が原則」vs.健保組合「医療費減」
日刊工業新聞2017年2月14日

 2018年度診療報酬改定に向け、情報通信技術(ICT)を活用した遠隔診療に関する議論が熱を帯びてきた。医療費の適正化を図りたい健康保険組合などは導入に積極的だが、対面診療が原則と考える医療関係者側は慎重な姿勢を示す。遠隔診療は慢性疾患の治療には適しているとの見方が従来あるものの、今後はさらなるエビデンス(科学的根拠)の積み上げも問われる。

 8日開催の中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働相の諮問機関)で18年度診療報酬改定に向けた外来医療のあり方に関する議論が行われ、この一環で遠隔診療の現状や今後の課題が示された。厚生労働省は16年に行われた政府の未来投資会議で、遠隔診療や人工知能(AI)を用いた診療支援について、18年度改定での対応を検討するとの資料を提出していた経緯がある。

 こうした動きに、中医協の診療側委員を務める中川俊男日本医師会副会長は「あまりにも拙速じゃないですか」とかみついた。支払い側委員である幸野庄司健康保険組合連合会理事は「ICT(を活用した遠隔)診療は慎重にではあるが進めていくべきだ」と指摘したが、中川委員はこれにも反発。「遠隔診療は対面診療の補完であるという原則に反対なのか」とただした。

 幸野委員は「慢性疾患で病態が安定している人にはやっても良いはずだ」と述べたが、中川委員は「かかりつけ医が患者さんの顔色や息づかい、表情を見ることも含めて医療だ」などと主張。診療側と支払い側の議論は平行線で終わった。

 慢性疾患を対象とする遠隔医療サービスはすでに出てきている。メドケア(東京都新宿区)は、生活習慣病に特化した遠隔診療サービス「ドクターズ・クラウド」を開発した。スマートフォンやウエアラブル端末の活用により、定期的な通院が必要な従来型治療よりも医療費を低減できる。企業や団体の健康保険組合へ提案し、削減できた費用の一部を成功報酬として受け取るビジネスモデルだ。

 医師でもあるメドケアの明石英之社長は、「生活習慣病は遠隔医療に適した疾患だ」と話す。病状が安定している場合が多いことや、急性期疾患と違ってすぐには命に関わりにくいことなどを根拠に挙げた。同社が生活習慣病患者547人を対象に行った意識調査では、そのうち約77%の人が遠隔診療に切り替える意向を示した。通院負担を軽減したい需要は大きいようだ。

 従来、遠隔診療は、離島に患者がいるなどで対面診療が困難な場合に限り行われると考えられてきた。だが厚労省は15年8月に条件を厳しく解釈しなくて良いという趣旨の事務連絡を発出している。未来投資会議の内容なども踏まえると、遠隔診療の本格展開に向けて外堀を埋めつつあると言って良さそうだ。

 ただ、遠隔診療は「慢性疾患でも症状の変動がある病気にはあまり向かない。患者が自分の状態を十分に説明できない精神疾患や小児疾患も現段階では難しい」(明石メドケア社長)側面がある。厚労省は十分なエビデンスを基に診療報酬制度における遠隔診療の扱いを検討する方針を掲げるが、どれだけ多くの賛同や納得を得られるかが試される。
(文=斎藤弘和)



https://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201702/0009913318.shtml
西宮の県立、市立2病院「新用地で統合を」検討委
2017/2/13 21:00 神戸新聞

 「兵庫県立西宮病院と西宮市立中央病院のあり方検討委員会」は13日、西宮市役所で最終会合を開き、「両病院を統合し、新たな用地に新病院を整備することが最も望ましい」とする報告書案をまとめた。

 県立西宮病院を増改築して集約する案や、両病院とも存続する案など4案を検討。統合した新病院を別の用地に建てる案が「診療機能の充実や医療従事者の確保などにメリットがあり、最も優れている」と結論付けた。

 課題として、新病院建設費の負担方法や、あと約20年間利用できる県立西宮病院の活用法などを挙げ、「県と市で調整を図り、速やかに統合再編を具体化させること」との注文を付けた。

 両病院統合の議論は、市立中央病院の老朽化などを理由に、西宮市側が要望してスタート。2015年2月には、市の外郭団体が新病院の候補地として、アサヒビール西宮工場跡地(津門大塚町)の一部を購入していた。

 委員会は昨年4月から、両病院関係者と有識者ら11人が非公開で4回開催。報告書は県と市に提出予定で、澤芳樹委員長は「高いレベルの医療を提供し、医師や患者があこがれる病院になってほしい」と話した。(前川茂之)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50565.html
精神保健指定医の要件に精神救急業務経験を- 制度見直し求め関連学会が声明
2017年02月13日 20時00分 CB news

 日本精神科救急学会(平田豊明理事長)は、精神保健指定医の資格認定制度の見直しを求める声明を出した。症例報告を水増しした不正取得が相次いだことを踏まえ、指定医の業務を経験できる精神科救急病院で1年以上経験を積むことなどを資格取得の要件とすることを提案。「精神科医療への信頼回復のために、不祥事の背景要因を分析した上で、指定医の認定制度を見直す必要がある」としている。【新井哉】


 指定医資格の不正取得をめぐっては、厚生労働省が2015年から16年にかけて、指定医の申請に必要な患者の診断や治療などを含めた医学的な知識を証明する「ケースレポート」の不正作成などにかかわったとして、指定医112人の資格を取り消した。自身が深くかかわったと装って症例報告を水増ししたケースもあったことから、現在、再発防止を図るため、資格要件や研修内容を含めた制度の見直しが検討されている。

 同学会は、措置入院の要否などを判断する精神保健指定医について、「精神医学の専門知識だけではなく、鋭敏な人権感覚を含む高度な倫理観が要請されている」と指摘。不正取得の要因として、指定医の権限と義務の重さに対する認識が、一部の精神科医師の間で薄れていたことなどを挙げている。

 また、重症例を数多く体験できる施設に、研修医が必ずしも多く集まるわけでないといった「医師研修制度上のねじれ」があることも指摘。不正取得の中には過去の報告書を写したケースがあったことにも触れ、「書面審査の硬直性が不正の温床になった」との見解も示している。

 「不正の温床」となった制度を改善するため、指定医の業務を日常的に体験できる精神科救急病院などの医療施設での勤務経験(1年以上常勤など)に加え、こうした施設での勤務期間中、指導に当たる指定医の下で措置入院に関する診断書などを一定数以上作成することを義務付けるよう提案。このほか、面接審査の追加や、研修プログラムの義務付けなどで指定医や指導医の水準を確保する必要性を挙げている。



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170213-OYTEW201216/
佐藤記者の「新・精神医療ルネサンス」
聖マリが新たに六つの臨床研究を中止へ

2017年2月13日 読売新聞

 精神科医と複数の大学職員が、元患者の女性についた奇妙な嘘うそ。その理由を探るために始めた当コラムの取材で、ずさん過ぎる内容が次々と明らかになり、ついには中止された聖マリアンナ医大神経精神科の臨床研究(詳しい経緯は過去記事に「聖マリが臨床試験を中止」、「厚労省が聖マリを行政指導」)。厚生労働省が指導に乗り出し、大学が行ったこの研究の詳細な調査が終わり、2月12日、学長らが女性と両親に説明と謝罪を行った。明日14日以降の近日中に、同病院のホームページに謝罪文と報告書が掲載される予定だ。

大学関係者もあきれるほどの「ひどさ」

 問題となったのは、抗精神病薬2種類の認知機能改善度を比較する臨床研究。責任者の准教授は、研究に参加する患者に無作為に割り付けるべき薬を、自ら指定して女性に服用させていた。これでは、よく回復しそうな患者ばかりを、効果を得たい薬に集中的に割り振ることもできるので、公正な比較試験にならない。

 過去の記事で指摘したこのような問題や、記事には書かなかったが、女性や私が大学と厚労省に指摘してきた数々の疑問点(問題発覚後、准教授が女性のカルテを何か所も書き換えたことなど)が、今回の調査でも同様に浮かび上がった。更に、同意を得ていない患者をこの研究に組み込んだり、他の研究に参加している患者のデータをこの研究でも使ったり、他の抗精神病薬などを併用している患者をこの研究に加えたりしたことも分かったという。解析方法もおかしかったようで、同大学関係者ですら「あまりにもひど過ぎて言葉が出ない」とあきれるほどだ。この研究に協力した女性以外の患者に対しては、大学は「今回の経緯を説明する文書を郵送し、誠意をもって対応したい」としている。

治療ガイドラインの参照論文も撤回へ

 この研究は中止されたものの、一部データを用いて既に作成された論文がある。大学はこれを「撤回が妥当」と判断し、共著者らに理解を求める。この論文は、准教授が執筆者として加わった日本神経精神薬理学会の「統合失調症薬物治療ガイドライン」で、参考文献として紹介されており、撤回の影響は学外にも飛び火しそうだ。更に大学は、神経精神科の医師が近年行った他の21の臨床研究についても調査し、このうち六つの臨床研究について「薬の割り付けの問題が見つかった」などとして中心する方針を固めた。准教授以外の医師が責任者を務めた研究もあり、今後も調査を進めるという。

大学は臨床研究の適正管理を約束

 准教授は、研究で扱った抗精神病薬を販売する製薬会社から、講演料などで多額の収入を得ていた。大学は「講演料などに試験結果が影響を受けたという明らかな証拠は見つからなかった」としている。ただし、「状況から見て、疑われても仕方がない」として、これまで自己申告にとどめていた利益相反の管理を、「1円でも収入があれば届け出をするように改める」としている。

 また、臨床研究のデータは学内のデータセンターで一元管理するようにし、新たに臨床研究支援センターを設けて研究の透明性を高めることも検討するという。准教授らの処分は「今年度中には」としている。

 ただし、大学は結果的に「様々な問題が研究から見つかったが、捏造ねつぞうや改ざんを行ったとまでは認められなかった」との見方で、研究がこのような有り様になった理由を「ヒューマンエラー」と説明した。そもそも、最初の割り付けからして恣意しい的でおかしいのに、そんな解釈でいいのか。女性が受けた統合失調症診断にも疑問が残る。ぜひ、多くの人に報告書をお読みいただき、考えていただきたい。

 女性は今、別の複数の医師に「統合失調症ではない」「精神疾患でもない」と診断され、薬をやめてから健康を取り戻し、元気に働いている。だが、このおかしな臨床研究に善意で協力したがために、失った時間は戻らない。

佐藤光展(さとう・みつのぶ)
読売新聞東京本社医療部記者。群馬県前橋市生まれ。趣味はマラソン(完走メダル集め)とスキューバダイビング(好きなポイントは与那国島の西崎)と城めぐり。免許は1級小型船舶操縦士、潜水士など。神戸新聞社社会部で阪神淡路大震災、神戸連続児童殺傷事件などを取材。2000年に読売新聞東京本社に移り、2003年から医療部。日本外科学会学術集会、日本内視鏡外科学会総会、日本公衆衛生学会総会などの学会や大学などで講演。著書に「精神医療ダークサイド」(講談社現代新書)。分担執筆は『こころの科学増刊 くすりにたよらない精神医学』(日本評論社)、『統合失調症の人が知っておくべきこと』(NPO法人地域精神保健福祉機構・コンボ)など。



http://www.medwatch.jp/?p=12356
毎年の薬価改定で医療現場は大混乱、毎年改定にあくまで反対―全自病・邉見会長
2017年2月13日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 メラノーマ、非小細胞肺がん治療に対する画期的な抗がん剤「オプジーボ」の薬価が2月1日から50%引き下げられ、現場は混乱している。これが全品目、毎年改定となれば現場の混乱は計り知れない―。

 全国自治体病院団体協議会の邉見公雄会長は、9日の定例記者会見でこのような状況を説明したうえで、「毎年の薬価改定に反対である」との意見・要望を中央社会保険医療協議会などに伝えていく考えを強調しました。

院内の薬剤師業務を報酬上評価すべきとの声も

 オプジーボについては、患者数が少ない悪性黒色腫(メラノーマ)を適応として薬事承認がなされ高額な薬価が設定されました。その後、患者数の比較的多い非小細胞肺がんに適応が拡大されましたが、高額な薬価が維持されたため、異例の「特例的薬価引き下げ」が行われました(2月1日から50%引き下げ)。

 この点、医療機関や卸の在庫に配慮した経過期間も置かれたため、病院の経営に対して直接、大きな影響はなさそうにも思えます。しかし、全自病が約30の会員病院(常務理事会病院および薬剤部長会役員病院)に対するアンケート結果を見ると、例えば「1月31日に投与予定の患者が、熱発などで同日に投与できなくなり、2月1日以降の投与となると保険償還額が50%になってしまい、大きな損害が生じた」という事例も生じているといい、また、こうした事態を避けるために「買い置きはせず、使用の都度に購入する」という病院もあるようです。

 また「通常の薬価改定のタイミングと違い、期中での薬価見直しにあたり随意契約しなければならず、随意契約が原則不可能な公立病院では、対応が難しかった」との悲鳴や、「他の医薬品も毎年改定になれば薬剤部が大混乱となる。強く反対してほしい」との要望があったといいます。

 一方、院内調剤料に対する「病院薬剤師業務は、調剤薬局の薬剤師業務よりもはるかにハードであるのに低い報酬しか設定されておりず、病院薬剤師の確保が難しい」「高額薬剤に限らず、ハイリスク薬の投与に関する技術を報酬上評価してほしい」との強い指摘も出されたといいます。

 邉見会長は、こうした意見を受け「全自病として、薬価制度の抜本改革を議論している中央社会保険医療協議会に伝える」考えを明らかにしました。例えば、日本病院団体協議会を通じて、あるいは厚生労働省幹部を通じて、中医協にこうした要望が伝えられる見込みです。



https://www.m3.com/news/general/502544
発見1時間前に作動確認 呼吸器電源切れ死亡
2017年2月13日 (月) 共同通信社

 水戸市酒門町の総合病院「丹野病院」に入院していた男性(82)が、人工呼吸器の電源が切れた状態で7日に死亡しているのが見つかった問題で、病院側は10日、電源切れに気付く約1時間前に女性介護士が呼吸器の作動を確認していたと明らかにした。

 茨城県警は、電源が切れた原因や経緯について、事件と事故の両面で調べている。同院の丹野英(たんの・まさる)院長は市内で記者会見し「患者が亡くなったことに、心よりおわびします」と謝罪した上で「当院でも可能な限り、調査したい」と述べた。

 同院の説明によると、死亡した男性は4階の4人部屋の病室で、入り口側のベッドに寝たきりの状態だった。自発呼吸が難しく、人工呼吸器を常時装着していたという。

 女性介護士は7日午後8時ごろ、男性の呼吸器が作動しているのを確認し、栄養を管で送る準備をして部屋を出た。巡回の看護師が同日午後9時10分ごろ、電源スイッチがオフになっていることに気付いたという。

 男性の人工呼吸器は、異常を知らせるアラームが鳴らない仕組み。故障は見つからなかった。今後は、スイッチを一般の人に分かりにくい設定にしたり、面会者の確認を厳しくしたりするなどの再発防止策をとる方針。



https://www.m3.com/news/general/502546
生活保護診療で不正請求 指定取り消し、堺
2017年2月13日 (月) 共同通信社

 堺市は10日、医療法人植田クリニック(同市北区)が生活保護受給者や精神疾患を患っている人の診療報酬約11万7千円を不正請求したとして、生活保護法と障害者総合支援法に基づく医療機関の指定を3月1日付で取り消すと発表した。

 市によると、2011年11月~昨年10月、別の病院に入院中の患者12人に対し、自宅に行き診察したかのように装い、市に診療報酬を不正請求していた。

 また、15年11月~昨年10月の21人分の診療報酬約540万円に関し、カルテに不備がある不当な請求だったと判断。不正請求分と合わせてクリニックに返還を求める。

 昨年8月、クリニックが訪問診療をしたと報告した生活保護受給者に居住実態がないことが発覚。市が不審に思って調べたところ過去の不正が分かった。



https://www.m3.com/news/general/502611
木村医師が着任 市木診療所 宮崎・串間
2017年2月13日 (月) 宮崎日日新聞

 宮崎県串間市市木地区唯一の医療機関で、前任者の退職により常勤医が不在となっていた市木診療所に、福岡市出身の木村頼雄(よりお)医師(62)が着任した。1日から1年1カ月ぶりに常勤医による内科外来診療を再開。木村医師は「早く地元になじみたい」と話している。

 鹿児島大医学部を卒業後、福岡県内の病院などに勤務。2000年4月から16年9月まで北九州市の門司掖済会(えきさいかい)病院で内科部長を務めた。退職後は「地域医療に尽くしたい」と考え、医師を募っていた串間市に数回足を運び着任を決めた。

 市木診療所では前任者の退職後、串間市民病院が派遣する医師が週2回の診療を続けていた。今後は月―金曜日に木村医師が内科を診療。市民病院の医師による診療も総合診療科が週1回、整形外科が隔週1回行われる。

 1日に市役所であった辞令交付式で野辺修光市長は「市木地区は約980人が暮らす。常勤医が来てくれたことで住民も安心できる。末永いお付き合いを期待したい」と着任に感謝。木村医師は「住民のいろんな話を聞くのも仕事。まだまだ宮崎弁に慣れないので、早く地元の言葉で話を聞けるようになりたい」と笑顔で話した。



http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20170214000016
京都府立医大、山口組系組長の診断に疑い 病気で刑執行停止印刷用画面を開く
【 2017年02月14日 08時57分 】 京都新聞

 病気を理由に刑の執行が停止されている指定暴力団山口組淡海一家総長の高山義友希元被告(60)=京都市左京区=に対し、検察当局が大阪刑務所へ収監する方針を決め、出頭を要請したことが13日、捜査関係者への取材で分かった。執行停止の根拠となった京都府立医科大付属病院(上京区)の診断結果に不自然な点が見つかったといい、刑務所の医療態勢で対応可能と判断したとみられる。

 関係者によると、病院側は高山元被告が淡海一家のトップであることを把握していたという。暴力団組長に交付された診断書に疑義が浮上したことで、高度医療を担う公立病院としての信頼が問われそうだ。病気による刑の執行停止を病状回復以外の理由で取り消すのは、異例の対応。

 捜査関係者の説明では、高山元被告は公判中の2014年夏、府立医大で生体腎移植の手術を受けた。実刑確定後の16年2月、大阪高検は、府立医大付属病院医師らから術後の感染症のため医療態勢が乏しい収容施設での生活は難しいとの診断書を受けて、刑の執行停止を決めた。

 しかし、高山元被告の生活状況や、府立医大病院側がいったん手術受け入れを拒否していた経緯などから、捜査機関が当時の診断結果を調べ直した結果、不自然な点が浮上した。検察当局は、高山元被告の現在の体調面などを考慮しても刑務所の医療態勢で診察や治療が可能として、今年2月上旬に刑の執行停止を取り消す方針を決めたという。

 高山元被告は13年に京都地裁で、恐喝罪などで懲役8年(求刑懲役10年)の判決を受け、保釈保証金を納付して保釈されていた。一審判決を不服として控訴していたが、大阪高裁が棄却し、実刑が確定していた。

 判決などによると、高山元被告は、組関係者らと共謀し、05~06年、京都市内のホテルなどで当時60代の男性から計4千万円を脅し取り、09年10月にも500万円を脅し取るなどした。



http://www.sankei.com/west/news/170214/wst1702140008-n1.html
京都府立医大を捜索へ 組長の病状虚偽報告の疑い…刑務所収監逃れか
2017.2.14 07:31 産経ニュース

 指定暴力団山口組ナンバー2の若頭、高山清司受刑者(69)=服役中=と共謀し、みかじめ料名目で現金を脅し取ったなどとして恐喝などの罪に問われ、懲役8年の実刑判決が確定した山口組系淡海(おうみ)一家(大津市)トップで総長の高山義友希元被告(60)をめぐり、京都府警が、近く虚偽公文書作成・同行使容疑で京都府立医大付属病院(京都市上京区)を家宅捜索する方針を固めたことが13日、捜査関係者への取材で分かった。

 高山元被告は平成27年6月に最高裁が上告を退けていたが、体調不良などを理由に刑が執行されていなかった。捜査関係者によると、これに関連し、高山元被告の診断書が不正に作成・提出されていた可能性が浮上。実態解明には、高山元被告の診察にかかわっていた医師が勤務している同病院の強制捜査が必要と判断したもようだ。

 高山元被告をめぐっては、大阪高検が刑事施設に収監するため14日に出頭するよう命じたことも、関係者への取材で判明。今回、施設側が収容に耐えうると判断し、これを受けて高検が出頭を命じたとみられる。

 高山元被告は、25年6月の1審京都地裁判決で「暴力団特有の行動原理に基づく極めて悪質な犯行」として実刑判決を言い渡された。判決によると17~18年、高山受刑者らと共謀し、京都市内のホテルなどで建設業の男性から計4千万円を脅し取るなどした。

 高山元被告側は「恐喝行為をしていない」と無罪を主張していたが、2審大阪高裁でも退けられ、最高裁で上告が棄却されて刑が確定した。


  1. 2017/02/14(火) 09:25:33|
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2月12日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/501681
シリーズ: 総合診療専門医はなぜ必要か?2学会幹部スペシャル座談会
「大学以外で働く9割の医師」養成の義務◆Vol.5
“2023年問題”も総合診療の追い風に

2017年2月13日 (月) 司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

【前野】 大学の話が出たので、私がいつも話していることをご紹介します。以前調べたことがあるのですが、40歳以上の医師の約9割は、大学病院以外で仕事をしています。でも、医師は100%、学生時代は大学にいたのです、当たり前が(笑)。ですから、医学部の教員は、大学病院以外で働く9割の医師を育てる義務があります。一方で、教員は、特定機能病院である大学病院の臨床医でもあります。

 要するに、高度医療を提供しつつ、地域医療を支える医師を育てるのが、大学のミッションです。

司会 総合診療的なマインドは、卒後ではなくて、医学教育の時代から涵養していかなければならない。

【前野】 それは当然です。

【林】 大学病院で診療をしている常勤医師の大部分は、医学部や大学院の教員です。大学院は主として研究を重視するところですので、教員である医師にとっては研究が大切であり、研究成果を出すことは重要なことです。その大学院所属の医師が、医学部の「付属病院」で診療する場合、「研究のために患者さんを診させてください」という立場にあります。大学院において、「総合診療」の研究とは何か、どのような実験をするのかということが、真剣に検討されることもあります。

 大学院の名称も問題となります。私の研究はもともと感染症で、感染症は臓器を選ばないということと、疫学的研究で、疫学はあらゆる疾患に遭遇するので、「感染・環境医学」という大学院の講座名でした。そうは言っても、多くの人は「総合診療科」との関連については理解されません。このような状況の中で、どのように地域医療、総合診療的な医療を教育するかは難しい問題です。ですので、大学の中で「総合診療医学講座」を作っていただき、新たな考えの下に、「総合診療医学」とは何かを学生に教育できるようにしてほしいと思います。

【田妻】 大学には、三つのミッションがあります。それは教育、臨床、研究。

 教育ですが、学部教育から卒後研修にわたります。卒後研修を受けるのは、大学院生、研修医、専攻医などさまざまな立場の医師であり、大学は、シームレスに、長く付き合いながら人を育てる機会をいただいているわけです。これは大変やりがいのある仕事である一方、責任も重い。同時に、総合診療の領域には、極めて親和性の高いミッションなのです。これまでは「君はどこの診療科に行く?」など、診療科を選ぶための学部教育が中心でしたが、私たちは今、「領域を選ばない場」に、学生たちをいざなっているわけです。そこには新しいバトルがありますが、魅力的。

 次に、臨床はどうか。先ほども出ましたが、臓器別の診療科は「患者を選ぶ科」。一方、我々は、「患者を選ばない診療科」。常にそうした意味では、対極的なミッションを抱えています。では、仲が悪いかというと、そんなことはありません。少なくとも広島大学では、私たちは、どの診療科とも、どの講座とも、一緒に仕事をしており、うまく行っていると思います。

 最後に研究ですが、わが国のトップ大学であり続けるためには、スーパーグローバル大学(編集部注:文部科学省が2014年から開始した事業)に指定されるなど戦略的でなければならない。指定されれば、10年間は予算が重点的に付くため、それを目指すことが求められる。それに関連してサイテーションインデックスの高い論文を一定数以上、書くなど、具体的な数値目標も付きまといます。

 領域をある程度絞り込まないと、その種の論文を書くのは難しい。総合診療の多様性の長所を残しつつ、なおかつ新しい研究分野をデザインしていく考えが必要になってきます。

 領域をある程度絞り込んでいかないと、サイテーションインデックスが高い論文を書くのは難しい。総合診療においては、その点は残しつつ、なおかつ新しい研究分野をデザインする考えが必要になってくると思います。

 つまり総合診療は、何もかもが新しく誕生し、成長過程にある分野だと思うのです。シーズをまいて育てていく。総合診療という領域を大学の中で確立することは、私たちの最も重要な仕事です。大学病院に入ったら、「総合診療科」がどこにあるか、学生にも目に見える形で運営していく。

【丸山】 教育の場で、「学生の目に触れる」ことが重要。我々は、今の世代ではなく、次の世代の医師の在り方を考え、その養成に取り組んでいるからです。今の世代の医師には不利益を与えないという前提は、これまでの協議の大前提です。

【田妻】 具体的には、毎日のように外来なり、病棟なり、診療の現場に、トップから足を運んで、必ず学生と顔を合わせる。レクチャーの時間を一緒に持つ。こうしたことを大学病院の中で行うことにより、初めて学生に強く印象付けることができます。筑波大学や九州大学、あるいはその他の大学で、ロールモデルとなっている方々がいます。いわゆる“色”は違っているかもしれませんが、大学病院の中で、昨日も今日も、そして明日も行けばそこに総合診療科のスタッフがいる。それによりシーズが育ち、広がっていくと私は確信し、取り組みを続けているのです。

【前野】 私も基本的に田妻先生のお考えには賛成なのですが、“診療の場”に関しては、私は少し違うやり方で教育しています。

 田妻先生は、「他の専門科は患者を選ぶ科、総合診療科は患者を選ばない科」と言われました。しかし、今は病床の機能分化が非常に進んできて、紹介なく大学病院を受診するのは、非常にハードルが高くなってきています。「患者を選ばない診療を見せる場」として、大学病院は難しい状況に置かれています。

 もちろん、大学の中に総合診療を行う場があれば、そのキャリアパスを見せて、いつでも学生の相談に乗るというやり方もあると思います。けれども、筑波大学の場合は、それが自然にできる場、地域の病院や診療所に学生を行かせています。指導医の方がそこに出向き、背中を見せて教育するというポリシーで取り組んでいます。

 これはどちらが良いというものではなく、それぞれの大学の状況に合わせてアレンジしていけばいいと思っています。

【丸山】 私は大学の立場ではありませんが、総合診療の領域が確立すると、大学は相当なスピードで変わらざるを得ないと考えています。これまでは皆が、それぞれの場、それぞれの大学の特性や環境の中で工夫しながら、この領域を開拓してきました。それがある方向に加速度をもって向かい始めることは、間違いないでしょう。突き詰めれば、卒前教育、臨床研修の問題なのですから。

【田妻】 例えば10年後には、前野先生が言われたように、大学の外に主な軸足を置くことが望ましい環境も、当然起こり起こり得るでしょう。

 もっとも、今でも2年間の臨床実習が行われており、大学で1週間の総合診療の実習を終えると、次は中規模病院に行き、総合診療の実習を4週間、さらに次に診療所に行って2週間以上の診療所実習をやっています。

 つまり「場の提供」は既に行われています。多様性がこの領域の本質なら、既にその端緒に就いています。ほとんどの臨床教育のポテンシャルを外に移すことはあり得るかもしれませんが、シーズを蒔くのは、さまざまな科が同時に並んでいる大学であり、その中で総合診療の特性を見極めるというファンダメンタルを築いた後に、外で研修してもらうのが我々のやり方です。

【前野】 一つだけ、情報提供をさせてください。今、全国の医学部が国際認証に取り組んでいます(編集部注:米国のECFMG(Educational Commission for Foreign Medical Graduates)が、2023年以降の受験資格を「国際基準で認証された医学部出身者に限る」としている)。

 その国際認証の基準では、重要な診療科での実習が必須となっており、総合診療科・家庭医療科が含まれています。つまり総合診療科、家庭医療科の教育をきちんとやっていかないと、国際認証は取得できません。2023年までの取得が必要であり、これが我々の追い風になると期待しています。総合診療の教育を、重要な領域として位置づけるのは、世界標準ということです。

【田妻】 国際認証の取得に向けた取り組みは、各大学ともかなり進めていますが、心強い情報をありがとうございます。大学の管轄である文部科学省と厚生労働省との情報共有を期待します。



https://www.m3.com/news/general/502047
女性医療事故:和解金1966万円 名古屋市支払い /愛知
2017年2月12日 (日) 毎日新聞社

 名古屋市は9日、市立東部医療センター東市民病院(現・市立東部医療センター)で腎結石の治療をした女性に両足まひの障害が残る医療事故があり、家族に和解金1966万円を支払うと発表した。

 市によると、女性は2009年10月、結石を除去する治療後に両足まひの後遺症が残った。脊椎(せきつい)などを保護するため女性が装着していたコルセットを、治療時に長時間外したため、神経を損傷した可能性が高いという。女性は翌年6月に死亡した。

 女性の家族が12年、損害賠償など約1億円を求めて東京地裁に提訴。同地裁は「治療と死亡に因果関係は認められないが、後遺症に対する注意義務違反がある」と和解案を提示していた。【三上剛輝】



http://mainichi.jp/articles/20170212/ddl/k03/040/010000c
震災6年・17年とうほく
災害弔慰金 県への審査委託終了へ 11市町村、遺族の申請減少で /岩手

毎日新聞2017年2月12日 地方版 岩手

 東日本大震災の震災関連死に当たるかどうかを審査する「災害弔慰金等支給審査会」について、県に審査を委託していた県内11市町村が今年度末で委託を終えることが分かった。震災からの年月の経過に伴い、遺族からの申請がなくなってきたことなどが理由。県は、16日に開会する県議会2月定例会に関連議案を提出する。【佐藤慶】

 審査は通常、遺族からの申請を受けた各市町村が審査会を開く。しかし、震災で大きな被害を受けた県内の17市町村では運営に必要な体制が整わなかった。そのため、県はそうした市町村から事務を受託し、2011年に運営を始めた。

 だが、年月がたつにつれ、申請件数は減少。県が昨年8~9月、市町村に来年度以降の委託の必要性を聞いたところ、花巻、北上、奥州市など内陸部を中心とした11市町村が委託をやめる意向を示した。

 11市町村はここ数年、ほとんど申請がなかったという。いずれの市町村も委託終了の議案を昨年の12月議会で可決している。11市町村は来年度以降、遺族らから申請があり、審査会が必要となった場合、新たに設置するなどして対応する方針。継続中の案件については、引き続き県が審査する。

 県の審査会のメンバーは、医師や弁護士など5人。市町村が震災関連死の判定が難しい事例を審査する。

 申請は1月末までに808件あり、うち754件について、市町村が判断できず審査会が扱い、418件を関連死と認定。332件は認めず、4件を継続審査している。この結果、全体では関連死に認定されたのは461件、認定されなかったのは343件、継続審査中は4件となっている。

 災害関連死と認定されれば、世帯主の場合は500万円、世帯主以外には250万円の災害弔慰金が遺族に支給される。

県内の災害弔慰金等支給審査会の設置状況
 県への委託を終了させる自治体=11市町村
花巻市、北上市、久慈市、遠野市、一関市、奥州市、滝沢市、雫石町、矢巾町、一戸町、田野畑村

 県への委託を継続する自治体=6市町村
宮古市、釜石市、大船渡市、陸前高田市、大槌町、野田村

 独自で設置している自治体=3市町
盛岡市、岩泉町、山田町



http://www.sankei.com/west/news/170212/wst1702120051-n1.html
民営化頓挫の高齢者医療・介護施設 建て替えに向けた設計調査に着手、大阪市
2017.2.12 22:01 産経ニュース

 大阪市は、平成29年度、吹田市にある高齢者専門の医療・介護施設「大阪市立弘済院」の付属病院(90床)の建て替えに向けた設計調査に着手する。同病院をめぐっては過去に民営化構想が頓挫し、大阪市内への移転を断念した経緯があり、建設費確保や赤字体質が課題となってきた。市は3月中に特別養護老人ホームを含めた施設全体の整備構想をまとめる方針だ。

 弘済院は吹田市の万博記念公園に隣接する広大な敷地で付属病院(一般90床)と特別養護老人ホーム2施設を運営している。明治42年に大阪市内で発生した大火の際、皇室からの下賜金や市民からの義援金を基金として大正元年に設立された財団法人が前身で、昭和19年に大阪市が事業を引き継ぎ病院を運営してきた。

 その後、41年に第1特養を、平成2年には認知症専門の第2特養をそれぞれ開設。17年には第1特養を建て替え、ほかの施設では入所困難な認知症患者を受け入れている。

 課題となっているのは付属病院の建て替えだ。現在の病棟は昭和43年の建築で老朽化が激しく、耐震基準も満たしていない。規模が小さいうえ、1病床あたり収入も低く、平成27年度は7億円の赤字を出した。

 市は25年、認http://admin.blog.fc2.com/control.php?mode=editor&process=new#知症専門という機能を残すことを条件に土地建物を売却して民間に運営を委ねる方針を決めたが、市場調査で医療法人などから否定的な意見が相次ぎ頓挫。27年には大阪市淀川区への移転も持ち上がったが断念した。

 この間、廃止した養護老人ホーム用地や旧グラウンドを計約80億円で売却。これらを財源に32年度中に病棟を新築し、33年度から地方独立行政法人・大阪市民病院機構に移行して独立採算で運営することになった。

 市は3月中に弘済院全体の整備構想をまとめる。第1特養は将来の民営化を視野に入れ指定管理者制度を継続。第2特養は付属病院などと連携できるよう運営形態を検討する。吉村洋文市長は「大阪市は単身の高齢者が多く、高齢化率より高いペースで認知症になる人が増えている。認知症対策はもっと力を入れないといけない分野。弘済院は重要な役割を占める」と話している。



http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/170212/lif17021210150005-n1.html
「月60時間」は看護師の過労死ライン?! 残業規制は何時間が適切か
2017.2.12 10:15 iza net/産経デジタル

 【ニュースの深層】

 電通の新入社員の過労自殺を発端に、残業時間の規制の動きが急速に強まっている。政府は、過労死ラインとされる「月80時間」を念頭に、月平均で60時間を残業の上限とする意向。しかし、この政府案に待ったをかけたのが、看護師たちだ。24時間体制の過酷な業務は、警察官や消防隊員も変わらない。医療や治安などを守るためにも彼らの言い分に耳を傾ける必要があるが、果たして過労死を防ぐ適切なラインはどこにあるのか。(社会部 天野健作)

 ■違法な残業が蔓延

 電通に入社した高橋まつりさん=当時(24)=は半年間の試用期間を経て本採用になった途端、急に増えた残業に苦しめられた。残業時間が130時間を超える月もあった。

 「もう(午前)4時だ。体が震えるよ」

 「土日も出勤しなければならないことがまた決定し、本気で死んでしまいたい」

 高橋さんのツイッターなどにはこのような嘆きが並んでいた。

 もともと労働基準法では、1日8時間、週40時間を労働時間の上限としている。ただ労使協定を結べば、上限を超える残業も可能で、決め方次第で残業は“青天井”なのが実情だ。政府はここに法律の網をかぶせようとしている。

 では、残業上限はどこが適切なのか。厚生労働省によると、健康障害のリスクが高まるとする残業は「月80時間超」だという。これは、働く日数を月20日間だと仮定すると、1日の労働時間が12時間になる。

 厚労省は昨年4月から、労働基準監督署の立ち入り調査の対象となる残業時間を「月100時間」から「月80時間」に引き下げた。同年9月までの半年間の調査では、前年比の倍となる約1万の事業所を調査。その結果、4割で労使協定を超える違法な残業が確認された。過重労働は蔓延(まんえん)しているのだ。

 若き命を失ったことも教訓に、政府の働き方実現会議は、残業の上限時間を月平均60時間、年間720時間にする。繁忙期には一時的に月100時間まで認めるという案をとりまとめようとしている。

■「過労死を容認するものだ」と反論

 しかし、この「月平均60時間」にも異論がある。

 日本医療労働組合連合会(医労連)は2月、「夜勤交代制労働など業務は過重である。政府案はまさに過労死を容認するもので、断じて容認できない」として、「月60時間」が過労死ラインと主張する談話を公表した。

 医療や介護の分野は特殊である。警察や消防も同様だが、24時間365日の稼働が必要だ。夜勤交代制は体に有毒で、睡眠障害や循環器疾患、長期的には発がん性も指摘されている。医労連の平成25年のアンケートでは、看護師の「慢性疲労」が7割を超え、「仕事を辞めたい」も75・2%に達している。

 ■後を絶たない過労死

 看護師側が「月60時間」を過労死ラインと断ずる理由は、20年10月の大阪高裁判決にある。くも膜下出血を起こして看護師の女性=同(25)=が死亡したことに対し、遺族側が国を訴えたケースだ。

 女性の残業は、国の過労死ラインを下回る月50~60時間程度だった。しかし、判決では、不規則な夜間交代制勤務など「質的な重要性」を併せて過労死と認定したのだ。判決は被告側が上告せず、確定している。

 21年には日本看護協会が残業に関する緊急の調査結果を発表。全国の病院で働く看護師のうち、「約2万人が過労死の危険がある月60時間以上の長時間残業をしていると推計される」とした。

 しかしこの後も看護師の過労死は後を絶たない。

 東京都済生会中央病院に勤務していた看護師の女性=同(24)=が死亡し、労基署が労災を認定した。

 24年12月にも、就職して1年目の看護師=同(23)=が月65時間を超える残業で過労自殺。昨年末、国に労災認定を求め、遺族が札幌地裁に提訴している。



https://www.m3.com/news/iryoishin/500994
シリーズ: 医療裁判の判決詳報
「院内事故調報告書」と「外部専門家の意見書」-愛知がんセンター和解訴訟の詳報◆Vol.2
報告書「婦人科医師の勤務状況、非常に過密」と指摘

2017年2月12日 (日) 高橋直純(m3.com編集部)

 卵巣がん摘出手術後に死亡した女性患者(死亡時40歳)の遺族が、容態急変後にCT検査をしていれば救命できたとして愛知県がんセンター中央病院(名古屋市)と主治医を相手に、約7500万円の損害賠償を求めた訴訟(双方の主張と和解内容は『院内事故調報告書が裁判資料に、愛知がんセンター和解訴訟の詳報◆Vol.1』)。病院側が遺族に1300万円の和解金を支払うことで和解は成立したが、その過程では病院が設置した院内事故調査委員会の報告書と双方が依頼した専門家の意見書が重要な資料となったと見られる。

 事故調査報告書と意見書の要旨を紹介する。

■医療事故調査報告書(全48ページ)
委員・外部有識者5人(医師3人、看護師1人、弁護士1人)、内部2人(医師・副院長兼医療安全管理委員長、副院長兼看護部長)
作成期間:2012年7月30日から10月29日までの全5回。各回とも遺族側弁護士が傍聴。2012年12月に完成した。

※以下では、本件裁判の争点に関する部分のみを抜粋する。
Ⅶ 「臨床状況に影響を及ぼす要因」の「より積極的な治療の必要性」の概要
・後球部の潰瘍は一般的な十二指腸球部潰瘍とは異なり、かなり難治性である。本件では穿孔と出血の2つの病態が併発しているが、適切な治療法の判断のためには、病状の変化した5月31日午後にCTなどの画像検査を行うことが重要だった。

・しかし、本病態は外科的治療に難渋するものと考える。腹腔内ではなく後腹膜主体に炎症が及ぶ場合、十二指腸壁を直接閉鎖をすることはおそらく困難であると予想される。
・穿孔が主症状としても本症例で早期にCT撮影をしても、再開腹の決断に至る消化管穿孔の十分な診断所見が得られるかは不明である。腹膜刺激症状など理学的所見が乏しい上に、特に十二指腸球後部潰瘍穿孔は極めてまれであり、これらを考慮すると手術に踏み切る診断はかなり難しいとの意見が出された。より一般的な十二指腸球部の穿孔の疑いとして保存的治療が行われる可能性もあり、この場合、次に起こったであろう出血に対応できたかは推測しがたい。一方で、正確な診断が困難であるとしても、やはりCT検査の必要性は排除されない。

・穿孔による容態の悪化を伴い多量出血に至った状態では、2つの病態を同時に修復する手術が必要となる。大量出血例に対しては幽門側胃切除では止血効果はなく、再出血に対して緊急で膵頭十二指腸切除術(PD)を行って救命できた1例報告はあるが、穿孔による症状のある例に対して、PDを行えば全身状態は著しく悪化し、縫合不全の確率は高くなると予想される。穿孔による症状が先行し、その後多量出血を引き起こした症例の治療報告も確認しえず、よって本例を緊急手術で救命する治療手段の提言、および救命の可能性があるかないかについて言及することは極めて困難である。

・診断および治療の困難さも然ることながら、やはり厳重なモニタリングと積極的な循環動態の維持が必要であったことを繰り返す。

Ⅷ 「医療安全の臨床状況とその要因のまとめ、さらに改善策の提言」
1.3 状態悪化後の対応

1.診断
・消化管出血や穿孔を想起することは難しいと思われる。
・ただし、この病態の変化に対し、腹部エコーやCTなどによる画像検査を用いた原因探求がされて良かった。また、婦人科のみの判断ではなく、消化器外科や消化器内科へのコンサルテーションをするなど院内での連携がしやすい環境作りも必要である。

2.看護および集中治療室について
・準夜帯、深夜帯での記録の欠落が目立つ。看護師間の情報伝達の不十分さ、ディスカッション不足も要因としてあげられる。
・一般病床で状態が悪化した患者を管理することは人的な面で困難である。集中治療部の充実、および集中管理部長の専従化を行い、術後管理のみならず、急変時に一般病棟から受け入れられる体制のさらなる改善を求めたい。

3.職場の環境
・医師間でのディスカッションがなされても良かった。自由に意見を交換できる風通しの良い職場環境の構築が求められる。
・がんセンター産婦人科医師の勤務状況については、他施設と比較して非常に過密な勤務状況であった。産婦人科医師、特に腫瘍を専門とする婦人科医師が不足している現状から、婦人科腫瘍専門医の置かれている環境は厳しい。やはりある程度、時間的・精神的余裕がなければ、医療従事者間のディスカッションは行われにくいことは指摘しておきたい。
・上記の問題をまとめると、各場面でシステムが良好に運用されていなかった、いわゆるシステムエラーが重なって最悪の結果を招いたと推測される。

4.急変後の対応
・血圧急低下後は機能していると思われる。

5.家族への説明
・状態変化後に家族に伝えた形跡がない。原因が不明であっても、術後に明らかに変化があった時には家族へ連絡することが、医療従事者として必要な対応である。

Ⅸ まとめ
・本症例の救命に影響を及ぼす最も重要な要因は、第3病日午後から第4病日にかけての不十分なモニタリングと診断的画像検査、さらにより積極的な循環動態維持が必要であったことにあり、それが実行できなかったのは組織としての危機管理体制が不十分であったか、または十分に機能していなかったこと、すなわちシステムエラーに起因する。
・これに対し、1)集中治療体制、2)医療の質の向上への対策・医師及び看護師の意識改革、3)医師の増員および適正配置などのシステム改善策を実行する必要があることを指摘しておく。

■「原告側医師の意見書」の概要 (消化器外科指導医)
Q 5月31日午後にはどのような検査が必要だったか?

 状態から出血や感染などが考えられ、速やかに病態の解明が必要である。16時には血圧66mmHg、橈骨動脈で触れずという状態で、ショック状態である。血液検査の他、腹部単純レントゲン撮影のみならず、腹部CT検査、内視鏡検査などを実施することが必要である。腹部の診察も必要である。原因を解明しないまま、必要な検査を翌日に回してはいけない。

Q 5月31日午後にCTを実施していたら、どのような結果が得られていたと考えられるか?
 CTを実施していた場合には、消化管出血を疑わせる像が確認できたものと考える。そしてCTで消化管出血を疑わせる像がある場合には、内視鏡検査を実施して出血やその部位を確認することになる。31日午後に穿孔が発生した可能性が高く、CTを実施していればフリーエアーが確認できたと考える。

 なお、本例は婦人科手術を受けた患者であるが、消化管出血、穿孔については消化器の専門領域であり、早期に消化器内科、あるいは消化器外科の医師にコンサルトされることが必要であった。

Q CTで出血、あるいは穿孔が疑われた場合はどのような診察がされるべきか?
 緊急的な外科手術が選択される必要がある。医療機関の規模によるが、外科医、麻酔科医がそろっている医療機関においては、CT検査を実施してから2時間以内にはこのような手術は可能である。消化管穿孔、出血があり、ショック状態にある患者には、緊急外科手術以外に救命する手段はない。全身状態が悪いからこそ、手術をしなくてはならない。

 画像検査だけでは出血部を特定できないことがあるが、できないからという理由で外科手術をしないという選択肢はない。開腹によって目視で検索すれば発見することができる。

 穿孔部を直接縫合閉鎖するか、小腸パッチをすることになる。腹膜炎を確認すればドレナージをし、再穿孔や出血に備えてPPI投与などすることになる。

 本例は十二指腸球後部の穿孔であったが、そのことを理由に手術が困難である事情もない。

Q 5月31日に手術を実施していたら救命はできたか?
 31日の段階で外科手術をすれば救命できたと考える。本件は術後ストレスあるいはNSAIDs投与に伴い時折発生する消化管穿孔、出血にすぎない。術後の経過としてそれほど珍しくもない。患者は40歳と若く、既往症もない。診療経過から6月1日6時30分頃、大量出血を招いたものと考えられるため、遅くともそれまでに穿孔部を縫合し、止血して手術を終えていれば救命は可能である。

Q 十二指腸球後部の潰瘍、穿孔であったことが、本例の救命を困難にしたのか?
 開腹手術前に十二指腸球後部の潰瘍であることまで確実に診断することは難しい可能性があるが、CT検査などで上部消化管出血、穿孔を診断することはでき、それ以上に部位が特定できなくても手術の実施は必要であるから、潰瘍の部位が十二指腸球後部であることが、救命を困難にすることにはつながらない。

■追加の意見書
Q 5月31日にCT検査をしてもフリーエアーは確認できないという見解にはどのように考えるか?

 十二指腸が穿孔しているのであるから、球後部であろうとCTを撮影すれば所見は得られる。後腹膜側の穿孔であっても、空気の貯留(厳密には腹腔内遊離ガス像を指すフリーエアーではなく、腹膜外の異常ガス像)を確認することができる。

Q 5月31日にCT検査をしたら、炎症性変化の所見が確認できた可能性はあるか?
 6月1日の解剖で、穿孔に伴う軽度から中等の限局性の腹膜炎の所見が、胃、十二指腸、横行結腸などに確認されており、前日のCTでも炎症性変化の所見を確認できた可能性がある。もちろん検査を行うことと、検査所見の解釈は別問題であるが、経験ある外科医と放射線科医のチームワークがあれば正確な情報が取得できるはずである。

Q フリーエアーが描出されても、高侵襲である開腹手術に伴うガス像であるから、穿孔の診断価値がないという指摘についてはどうか?
 ショック状態の患者に対して、フリーエアーが描出された場合には、手術によるガスであるとは即断せず、ショックの原因と関連している可能性を考える必要があり、診断価値がないとは決して言えない。

Q 穿孔や出血に伴う特異な所見に乏しいという点はどう考えるか。患者から強い腹痛の訴えがない点への考えは?
 本例では、28日の術後から硬膜外麻酔としてアナペイン注2mg/mLが持続的に投与されていることなどによるものと考えられる。こうした術後患者では、腹痛の訴えがなくても、慎重な診察を行う必要性は繰り返し警鐘が鳴らされている。

Q 患者がsmall antrum、術後ストレスによる高酸状態であり、縫合や小腸パッチは不適切な術式選択であるとの指摘に対しては?
 高酸状態だから、それらを選択しないということはない。高酸状態であれば制酸剤や抗コリン作動薬などの薬剤を投与して治療すれば良いだけである。本例では、球後部でもVater乳頭の反対側であるから、手術難易度も決して高くなく、直接縫合や小腸パッチの採用は理にかなっている。

Q  広範囲胃切除、膵頭十二指腸切除術を実施した場合、後腹膜に腹膜炎が及んでいたことや、婦人科手術3日後であることから、縫合不全や敗血症の可能性が高く、救命できないという指摘に対しては?
 上記の通り、直接縫合、小腸パッチなどの低侵襲の手技を応用することは可能で、侵襲の高い手術をする必要はない。万一、膵頭十二指腸切除術を選択した場合には、それらの可能性がないとは言えず乗り越える必要はあるが、それゆえに救命できないということはない。

■「病院側医師の意見書1」(被告病院に勤務経験のある消化器外科専門の元大学教授)
Q 5月31日午後にはどのような検査が必要だったか?

 原告医師意見書には、内視鏡検査が必要とある。しかし、31日18時でもヘモグロビン値が10.4g/dlであり、二日前の29日の11.8 g/dlと比べてもわずかの低下が認められるのみである。緊急内視鏡検査を行う必要性は認められない。

Q 5月31日午後にCT検査を実施していたら、どのような結果が得られていたか?
 本症例は、極めてまれな十二指腸球後部潰瘍の後腹膜側への穿孔である。十二指腸の後腹膜側は、後腹膜の結合組織に覆われており、通常は遊離腔ではない。ゆえに、腸管内に存在する空気が後腹膜腔に漏れるか否かは腸管内の内圧と後腹膜腔の結合組織の強さとバランスによって決まり、画像上フリーエアーが描出される程度の空気が漏れるとは限らない。

 一方で、開腹手術に際しては、大量の空気が遺残し、消失まで数時間以上を要すると考えられているのも消化器外科領域の常識的な事実である。そのため、CTでフリーエアーの存在の有無を検査するという診断学的有用性は認められない。

 また、後腹膜腔にはドレナージチューブが挿入されており、ここからの排液は6月1日に至るまで漿液性のままであった。消化器外科の領域においては、このようなドレナージチューブからの排液も重要な判断材料であり、これらを総合すると5月31日の段階で仮にフリーエアーが検出されたとしても、穿孔と診断することは非常に困難である。

 原告医師意見書では6月1日のCT所見についての評価がされていない。6月1日のCT所見では、明らかな炎症所見は指摘されていない。5月31日時点では同じかより軽い所見しか得られないと思われ、解剖所見のみを持って5月31日のCT所見を推定することは不適切と思われる。

 以上により、「開腹手術後第3病日にフリーエアーの存在を検査する目的でCT検査を行うこと」は消化器外科学領域の日常診療上の常識の範囲内にあるとはとうてい考えられない。

原告側医師意見書について
・18時時点で吐血、下血、有意なヘモグロビン低下も認められず、消化性潰瘍の発生が疑われる臨床所見はなかったので、その時点で消化器内科医や外科医へのコンサルトする必要は認めがたい。
・ショック指数のみの考察からCT検査で相当量の出血を確認できるとしているが、それに先立つ発熱の所見を見落としている。通常、消化管出血のみではすぐに発熱を来すことはないが、本症例では発熱と頻脈が先行し、その後ボルタレン座薬の投与とともに、血圧低下が起こっている。
・ヘモグロビン値が下がっていないことの評価が不十分である。

Q 5月31日午後のCTで出血、あるいは穿孔が疑われた場合はどのような診療がされるべきか?
 原告側医師は「出血部位が特定できなくても手術を実施する」という意見を述べるが、常識的な判断ではない。緊急開腹手術が行われた場合を仮定すると、一般論としては、穿孔部を直接縫合閉鎖したり、小腸パッチをするよりも大網充填術が第一選択として選ばれる。しかし、本症例では婦人科手術の際に大網が切除されており、充填術を行うのに十分な量の大網が遺残していたかは不明である。

 穿孔性腹膜炎の環境下で、十二指腸乳頭部の大弯側後腹膜側優位に穿孔した出血性球後部潰瘍の手術は、通常の十二指腸球部潰瘍の治療方針をそのままあてはめることはできない。

 事故調査報告書にも述べられている大量出血を伴う球後部潰瘍に対する緊急膵頭十二指腸切除術が成功した報告事例は、出血部位を切除するという根治手術であったが、腹膜炎を併発していない被覆穿孔例であっために術後合併症の併発もなく成功したものである。腹膜炎の存在下で、膵頭十二指腸切除術を行う消化器外科医は存在しないと思われる。さらに、本症例では4000mlに及ぶ大量出血を伴った婦人科手術後3日しか経過していないことも考慮に入れるとさらに救命率は低下するものと思われる。原告側医師の意見は消化器外科領域の常識の判断の下では理解できない。

Q 5月31日に手術を実施していたら、救命できたか?
 原告側医師には重大な事実誤認がある。原告側医師は通常の手術後の十二指腸球部潰瘍出血、穿孔について述べている。本症例の出血、穿孔の主原因は解剖所見や調査報告書にも述べられているように、small antrum(胃前庭部が異常に小さい疾患)であることは明らかである。

 small antrumの存在が手術後の過酸状態の主因であり、潰瘍の発生の主原因であることも明らかであるにも関わらず、原告側医師は失念しているか、軽視している。

 small antrumがある以上、穿孔部の縫合閉鎖、止血が可能であったとしても、まもなく再出血、再穿孔が発生することは自明である。原因除去を行わない手術療法は誤りである。

Q 十二指腸球後部の潰瘍、穿孔であったことが、本例の救命を困難にしたのか?
 本症例の球後部潰瘍の出血、穿孔の診断が極めて困難であったという事実は事故調査委員会で明らかにされた通りである。事故調の討論の中でもあるように、本例に対する根治手術法は幽門側胃切除を伴う膵頭十二指腸切除術で病巣切除を行う方法しかない。しかし、腹膜炎の存在下ではリスクが高く、救命困難であるのは自明である。

 以上のような理由により、本例のような十二指腸球後部潰瘍出血、穿孔例を救命することは極めて困難であり、同様の症例の手術成功の報告例は1例もなく、学術雑誌から発見することはできていない。

 やはり、本例がsmall antrumによる過酸状態を主因とする十二指腸球後部の潰瘍、穿孔であり、後腹膜優位に穿孔し、腹膜炎を併発していたという病態であることは、本件の救命を困難にした主要因であったと言わざるを得ない。

■「病院側医師の意見書2」の要旨(肝胆膵外科専門の大学教授及び同外科の講師)
Q プロスペクティブに見て、5月31日午後、どのような時点で、どのような疾患を疑い、どのような検査を実施することが具体的に想定されるか?

 最初の蘇生輸液でショックが改善しなかった時点で、理想的には、出血性ショック、心原性ショック、敗血症ショック、アレルギー性ショックなど、あらゆる可能性を検討する必要があった。まず行うべきことは腹部所見を含めた身体、創部の詳細な診察、ベッドサイドですぐできる腹部超音波または造影CTであろう。CTで上腹腔内に体液貯留が認められた場合は、穿刺可能なら採取して性状をチェックする必要がある。感染徴候がある場合は、敗血症性ショックの可能性が高いので、原因として消化管穿孔と絞扼性イレウスの可能性をまずチェックしなくてはならない。

 腹腔内出血が疑われる場合は、造影CTで造影剤の血管外漏出や仮性動脈瘤などの有無などをチェックする。吐下血がある場合にのみ内視鏡を考慮することになるのではないか。また、蘇生輸液でショックが改善しなかった時点で全身管理のため集中管理室管理要請やCT等の精査と他科専門科へのコンサルテーションをすることが望ましかった。

Q 5月31日にCT検査を実施していたら、どのような所見が得られたと考えられるか。消化管穿孔、出血と判断することは高度の蓋然性を持って可能であったか?
 6月1日8時20分のCTでは腹部は膨満し肝表腹水も多量に認め、十二指腸下行脚は全周性に高度に腫大している。また、十二指腸水平部周囲は浮腫状となり小空気泡が散在しているため、十二指腸穿孔が後腹膜に穿通して後腹膜が蜂窩繊炎状になっていると推定される。

 5月31日午後にCTを施行した場合、少量の腹水と十二指腸下行脚の全周性腫大と近傍に細かな空気泡が少量見えた可能性はある。しかし、6月1日の所見ほど明確ではない可能性が高く、消化管穿孔、出血と診断できる可能性については、高度の蓋然性はないと推察する。

Q 5月31日にCTを実施し、仮に消化管穿孔、出血が疑われた場合、どのような治療法が選択されたか?
 既にショックとなっており、不安定なバイタルサイン下での治療法は限られる。開腹洗浄ドレナージのみとなる可能性は高い。剖検所見によると十二指腸穿孔が15×11mmと大きく、炎症による浮腫状変化の中でこれを縫合閉鎖することは困難であることが推察される。

 その場合、可及的に閉鎖して大網などで被覆し、ドレーンを挿入して必要なら持続吸引を行うといった術式が考えられる。しかし、本件では大網が卵巣がん手術で切除されており、被覆するものもなく、困難であった可能性が高い。

 緊急膵頭十二指腸切除術は一般状態、栄養状態が悪すぎて施行不能である。

Q 前項で選択された治療法を行った場合、どのような経過が推測されるか?
 開腹洗浄ドレナージが成功したとしても、一度、ショックとなった患者に対し緊急手術を行うにあたっては多臓器不全を発症するリスクが上昇し、死亡危険度が高いことが推察される。

 また前項で述べたように、十二指腸穿孔部の完全閉鎖は難しく、縫合不全から膵液を含む十二指腸液の漏出により腹膜炎が遷延してさらに重篤な状況になった可能性もある。緊急手術を実施するならば、手術の困難性、リスク、死亡危険度が高いことを家族へ十分説明し、同意を得ることが必要と考える。

Q 5月31日に前項で選択された治療法を行った場合、高度の蓋然性をもって救命が可能であったといえるか?
 31日夕には患者は既にショックとなり、翌朝には死亡している。本疾患の経過は極めて早いと考えられる。31日夕に開腹してドレナージ手術を行ったとしても、大きな十二指腸穿孔部閉鎖の困難さと一般状態不良、ショック状態であることを考慮すると、高度の蓋然性を持って救命可能であったとは言えない。

Q 本症例において、十二指腸球後部潰瘍・穿孔であったこと、後腹膜優位の炎症であったこと、4140mlの出血を伴った婦人科手術の術後であったことは、予後に影響したか?
 十二指腸球後部潰瘍・穿孔であったことは予後に大きく影響を及ぼしたと考える。通常術後3日間は、除痛のため患者の求めに応じて鎮静剤が多用されることもある。穿孔は術後3日以内に発症したと推測され、鎮痛剤多量投与しており、十二指腸球後部潰瘍出血・後腹膜穿通の診断は困難を極めたと推察される。



https://www.m3.com/news/iryoishin/501990
シリーズ: m3.com意識調査
医師の55%「在宅医療受けたい」と回答
課題はマンパワー不足や家族の負担増

2017年2月12日 (日) m3.com編集部

 m3.com意識調査、「在宅医療、経験は?推進すべき?」で、在宅医療に関する経験や意見を聞いたところ、回答者の41.8%が「在宅医療に携わった経験がある」と回答した。「経験はないが、今後携わりたい」と回答した医師は開業医が10.2%、勤務医が21.1%、薬剤師が26.2%、看護師が38.5%、その他の医療従事者が45.1%となった。

Q1: 在宅医療に携わった経験をお持ちですか?
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 自身が緩和医療メーンの患者の立場になった場合、「在宅医療を受けたい」と答えたのは全体の55.1%、受けたくないとの回答は13.0%だった。

Q2: ご自身が、がんの末期で、積極的な治療ではなく、緩和医療がメーンの患者の立場になった場合、在宅医療を受けたいと思いますか?
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 今後積極的に在宅医療を推進していくべきか、という問いに対しては「積極的に進めるべき」が42.4%、「慎重に進めるべき」が40.7%と意見が分かれる結果となった。
「積極的に推進すべき」の回答者では、主に患者側の需要の拡大や医療費抑制の観点で、今後避けて通ることはできないという声が多かったのに対し、「慎重に推進すべき」の回答者では、マンパワー不足や効率性の問題、質の安定化が十分に担保されないといった意見や、家族への負担増を懸念する声が多かった。

以下に自由意見を紹介する。

Q4: 在宅医療についてご意見あればご記入ください

【積極的に推進すべき】
・今後の医療費抑制のためには在宅医療促進は必要だし、既定路線だと思います。ただし、今後、在宅医療を促進していくのであれば、家族に負担とならないような制度作りや、インフラの整備をしていかなければならないと思います。でも、それを地方自治体、しかも市や町のレベルに丸投げしているのが現状です。税収のある地方自治体はいいですが、なにか政府の援助を考えていかないと、地方では崩壊すると思います。また、在宅医療では、必要な物品の購入補助やリースもありますが、今度、促進していくにはかなり多くの新しい医療機械の補助やリースのリストが必要になると思います。【勤務医】

・少子超高齢化社会と核家族化を迎え、誰か(可能であれば、家族)に看取られ、最後の時を畳の上で、安らかに迎えたいとの気持ちをできるだけ叶える態勢を、医療関係者のみならず、社会全体で早急に実現する必要がある。人口は減少傾向であるが、世帯数には変化が無い医療費の有効活用と、急性期の医療を要する人への、医療資源の適正配分にも寄与する。しかし、営利目的のみの(心の通わない)在宅医療は、断固として排除されねばならない。【開業医】

・在宅末期癌ホスピスケアに関わるようになって、既に30年が過ぎつつあります。何人の患者さんに接しても、その都度、身の程の限界を感じており、勉強させられます。先達ともいうべき先に逝く人をご家族と共にいかに見送るか、それぞれが生きてきたようにしか織込めぬ人生模様です。永遠の課題かもしれません。【開業医】

・病院で勤務する医師が、アウトリーチという形で在宅医療にかかわることは、それぞれの専門性を在宅に提供できるということのみならず、生活の視点を持って患者さんに関わることを実地経験として学ぶことにつながる。病院で勤務する医師こそ、在宅医療の経験が必要である。【勤務医】

・医師、薬剤師、看護師ともに在宅を経験すべきです。病院での医療だけが医療だと勘違いしており、個人あるいはステージに応じた治療の仕方や療養の仕方を、患者さんに勧めることができない。治療をやめることができないのは医師であると思う。【看護師】

・在宅医療について薬剤師も積極的に参加していただきたいが、終末期での在宅などのケースでは専門知識以外の対応を求められるため、それなりの準備や研修などに参加してスキルの向上が必要。【薬剤師】

【慎重に推進すべき】

・在宅医療を実践する上で、最大の課題は在宅患者をお世話する人材の枯渇である。申し訳程度の介護サービスでは患者の24時間を支援することはできない。国は地域包括ケア制度を提案し多職種からの支援体制を構築する旨をうたっているが、現実は家族の負担が極めて大きい。また、急増している独居高齢者の在宅医療はその人の持つ資産に依存しているといって過言ではない。何か大きな制度の組み直しをしないと次第に尻すぼみになってしまうのではないか?【勤務医】

・有能で経験を積んだ在宅医師が当院に勤務しているが、人間性、人徳、仕事への取り組みと哲学はすばらしいものがあり、院内講演会や勉強会でも医師、看護、リハビリ、介護、薬剤師、栄養士、等に働きかけており、彼のような在宅医を増やし、他の医師やコメディカルへの教育、啓蒙は非常に重要と思う。【勤務医】

・あるべき医療の姿だと思いますが、その場合の医療費は入院での医療費と比べて安くできるのでしょうか?医療費が高くなるのであれば、現在の国民皆保険制度での負担は難しいと思われます。自己負担も考慮すべきです。年金も含めた社会保障費全体のバランスシートの再検が必須と考えます。【勤務医】

・現実的には日々家族の介助も必要で、ほとんど家族が自宅にいられない社会。限られた時間しか対応できない医療の現状からして政策として進めていくには、その他の受け入れが必要。きれいごとばかりで政策化するのは疑問がある。【開業医】

・病院へ入院すればどうしても延命処置はされてしまうし、不要な投薬・検査なども実施されてしまう。がん末期治療のみならず一定年齢以上には積極的な治療ではなく緩和医療や在宅医療にシフトしていくべきだと思う。しかし、寝たきり状態などで介護実施者に負担がかかる(高齢社会で介護者が仕事を辞めなくてはならないような状態での)在宅医療には反対なので、慎重にしなければならないと思います。【その他の医療従事者】

・在宅医療はマンパワーの分散。人材確保が困難な時代に、医療費抑制の名のもとに、在宅への流れが強いけど、マンパワーが分散され、病院勤務者はますます過酷な労務環境になる。高齢者や進行した疾患にダメ元、これでもかと治療をやたらするのを抑制(欧米では年齢や進行度で治療の選択に制限があると聞く)していく方が、医療費抑制と効率がwin winになるのでは?とも思う。【看護師】

・在宅医療のかかわりは薬局薬剤師が中心となって行っているが、個人の資質に頼っている所ところが大きく、さまざまな報告会に参加しても、もう少しよい方法がないだろうかと疑問を抱くことが多い。残薬管理(ポリファーマシー問題)など解消するために、ガイドラインなど参考となる指針を早めに確立した方がよいと思う。【薬剤師】

【進めるべきではない】
・都会ではこれから在宅医療がもてはやされるのかもしれないが、地方では在宅医療はそろそろ終わりである。そもそも、在宅医療は、患者のほか、その患者を自宅で面倒見てくれる家族の同居が不可欠である。
  老老介護の進むこの時代、患者と一緒に住んでくれる家族がいない世帯が大半であり、田舎では、在宅医療は既に成り立っていない。【勤務医】

・人口減が進む中で在宅医療は持続可能な形式なのか非常に疑問に思います。限界集落の発生、コンパクトシティへの移行が不可避な時代が必ず来ます。残念ながら在宅医療は都市部にのみ許される贅沢となるでしょう。在宅を重視する風潮は、既得権益を墓場まで持って逃げ切りたい団塊世代最後のあがきのように思えてなりません。【開業医】

【調査の概要】
・調査期間:2017年2月3日-2017年2月7日
・対象:m3.com会員(開業医325人、勤務医947人、歯科医師29人、看護師39人、薬剤師183人、その他医療従事者51人)
・回答者数:1574人
◆全ての調査結果はこちら
⇒「在宅医療、経験は?推進すべき?」



https://www.m3.com/research/polls/result/222
意識調査 結果 
在宅医療、経験は?推進すべき?

カテゴリ: 医療 回答期間: 2017年2月3日 (金)~7日 (火) 回答済み人数: 1574人

日本病院団体協議会代表者会議の議長を務める神野正博氏(日本社会医療法人協会副会長)は1月26日、「在宅医療について何らかのガイドラインが必要」との認識を示しました(『「病院の在宅医療にガイドラインを」、日病協』参照) 2025年に向けて地域包括ケアシステムの構築が進む中、在宅医療の今後の在り方が重要になっています。在宅医療のご経験やお考えについて伺います。
(開業医、勤務医、看護師、薬剤師、歯科医、その他医療従事者)

Q1 在宅医療に携わった経験をお持ちですか?
02123.png
開業医 : 325人 / 勤務医 : 947人 / 歯科医師 : 29人 / 看護師 : 39人 / 薬剤師 : 183人 / その他の医療従事者 : 51人
※2017年2月7日 (火)時点の結果


Q2 ご自身が、がんの末期で、積極的な治療ではなく、緩和医療がメーンの患者の立場になった場合、在宅医療を受けたいと思いますか?
02124_20170213095736365.jpg
開業医 : 325人 / 勤務医 : 947人 / 歯科医師 : 29人 / 看護師 : 39人 / 薬剤師 : 183人 / その他の医療従事者 : 51人
※2017年2月7日 (火)時点の結果


Q3. 今後、在宅医療を政策として積極的に進めていくべきだと思いますか?
02125.png
開業医 : 325人 / 勤務医 : 947人 / 歯科医師 : 29人 / 看護師 : 39人 / 薬剤師 : 183人 / その他の医療従事者 : 51人
※2017年2月7日 (火)時点の結果


  1. 2017/02/13(月) 10:01:44|
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