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1月30日 

http://medg.jp/mt/?p=7290
Vol.021 東金市「東千葉メディカルセンターを心配する会」主催講演会:市民は市の財政破たんを心配している(1)
元亀田総合病院副院長  小松秀樹
医療ガバナンス学会 (2017年1月30日 06:00)
2017年1月30日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

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東千葉メディカルセンターは、2014年4月に開院したが、従来の千葉県の極端な医療人材不足により、医師・看護師が予定通り集められなかったことに加えて、計画が、実体を伴わない「山武・長生・夷隅医療圏」に基づいていたため、三次救急病院としての過大な装備、患者数の見込み違いにより、当初の予定をはるかに超える赤字が継続している。東金市民は、このまま放置すると東金市が財政破綻に陥るのではないかと心配し始めた。
2017年1月15日東金市民会館において、「東千葉メディカルセンターを心配する会」主催の講演会が開かれた。小松秀樹は同会の要請を受けて、問題の背景となる医療の状況について講演した。同日、公認会計士の吉田実貴人は東千葉メディカルセンターの経営分析結果を発表した。
以下、小松の講演要旨と吉田の経営分析結果を示す。

I 東千葉メディカルセンター問題の背景と千葉県の責任

●千葉県の医療人材不足は一県一医大制度とその後の人口の変化の結果もたらされた

千葉県では、医師・看護師が極端に不足している。人口10万対医療施設従事医師数、人口10万対就業看護師・准看護師数は、それぞれ全都道府県の下から3番目、2番目である。医師は京都、東京、徳島の60%程度、看護師は九州各県の半数しかいない。
日本の都道府県別人口10万対医師数の地域差は、1970年以後の1県1医大政策とその後の人口の変化によって大勢が決められた。病床規制制度が現状追認的だったため、地域差が固定された。
2015年、人口100万対医学部数を都道府県別にみると、鳥取、島根、高知など人口の少ない県で多く、埼玉、千葉など1970年以後の人口増加が大きく、かつ、人口規模が大きい県で少なかった。
理解のために、四国と千葉、埼玉を比較すると、1970年、四国の人口391万に対し医学部数1、千葉は337万に対し1、埼玉は387万に対し0だった。2015年、四国は人口387万に対し医学部数4、千葉は622万に対し1、埼玉は727万に対し1だった(防衛医大を除く)。
2015年、埼玉、千葉の人口100万対医学部数は、それぞれ0.14、0.16と全国平均0.61に比べて群を抜いて少なかった(防衛医大を除く)。医師の多い地域から少ない地域への移動があるため、埼玉、千葉の医師数は少ないが、それでも、人口100万対医学部数ほど大きい差ではない。

●病床規制(医療計画制度)は千葉県の医療サービス不足を固定化させた

病床規制制度は1985年開始された。二次医療圏ごとに基準病床数を性・年齢階級別人口をもとに一般病床と療養病床に分けて算定し、その範囲内で許可病床を配分する。
既存病床数が基準病床数を超える場合、都道府県は病院開設、増床の中止、申請病床数の削減を勧告できる。勧告に従わないときは、保険医療機関の指定を行わないことができる。許可病床は開床していなくても、既得権として保持できる。
性・年齢階級別退院率(1日当たり入院している確率)、平均在院日数を係数として用いるが、現状追認のために地方ブロックごとに別の係数を用い、病床数の多い地域の基準病床数を多く算定されるようにした。四国、九州、中国で病床数が多くなり、関東、東海で少なくなった。九州、四国各県の一般病床数は、関東基準で計算すると、埼玉、千葉の2倍にもなる。
病床規制制度の目的は、病床数を抑制することと、均てん化することだったが、逆に、現状追認的だったため、医療提供の地域差を固定化した。許可病床が既得権益化して新規参入が阻害されたため、医療の本来あるべき質向上を阻害した。医療計画制度を通じて、県庁に出向した医系技官が強大な権限をもつことになった。2014年の医療・介護総合確保推進法による地域医療構想と地域医療介護総合確保基金創設で、医系技官の属人的権限が強化された。

●医療格差と国民の不平等

医療人材の地域差が、医療提供量の地域差を生んだ。一人当たりの医療費は、西日本と北海道で高く、東日本と東海で低い。2010年度、全国の一人当たりの医療費を1とすると、千葉県は0.872で最低だった。最高は福岡の1.211だった(年齢補正後)。福岡県は千葉県の1.39倍の医療費を使っていた。医療費には公費と被用者保険からの拠出金が投入されている。福岡は千葉より多く投入されている。2010年度、市町村国保が受け取った国費+各保険者拠出金は合計で5兆4千億円であり、市町村国保の医療費の50%に相当した。後期高齢者医療制度が受け取った国費+各保険者拠出金は合計で8兆9千億円であり、後期高齢者医療制度の医療費の70%に相当した。国費+各医療保険者の拠出金の千葉県への投入額は、市町村国保と後期高齢者医療制度を合わせて、1年間で、全国レベルの医療費だと720億円、福岡県レベルだと1890億円、多く投入されたはずである。千葉県民は国から平等に扱われていない。医療サービスと経済の両面で損失を被っている。http://medg.jp/mt/?p=2112

●医師不足による千葉県の医療崩壊

2000年代に入って、千葉県の太平洋側で医師の立ち去りによって、病院が危機的状況になる事態が頻発した。
2004年以後、県立東金病院の内科医が10人から減少し、2006年に3人になった。このため、国保成東病院の負担が増大した。成東病院では、11人いた内科医が2006年にゼロになった。
公立長生病院では、2007年千葉大学からの医師派遣が中止された。内科常勤医が4人から1人に減少した。院長が千葉大から自治医大出身者に交代した。
2008年、安房医師会病院は24時間365日の救急対応で医師が疲弊し、医師不足で破綻寸前に追い込まれた。社会福祉法人太陽会に経営移譲した。
2008年9月30日、銚子市立総合病院は393床を有していたが、医師の給与引き下げを契機に、日本大学が医師を引き上げた。最終的に、病院が閉鎖された。

●山武医療センター(東千葉メディカルセンター)計画の沿革

2003年: 山武地域医療センター構想:9市町村による広域運営体制の構築
2004年~5年: 山武地域医療センター基本計画策定委員会
2008年2月15日: センター長に、支援病院への病床数割り振り権限を与えるかどうかをめぐって、山武郡市首長会議が合意解消。計画断念。支援病院と位置付けられた国保成東病院、国保大網病院が切り捨てられることを、それぞれの病院を持つ自治体が恐れたため。
2008年2月26日: 1市2町による知事への支援要請
2008年 山武郡市を印旛・山武医療圏から切り離し、夷隅・長生医療圏に統合して、山武・長生・夷隅医療圏にした。この医療圏が、東千葉メディカルセンターに県から支援金を支出するための根拠になった。
2008年6月: 九十九里町、東金市予算可決。大網白里町予算否決
2008年10月14日: 1市1町により県に可能性検討申し出
2008年10月: 千葉県より 85億円の支援を含む試案提示
2010年1月29日  千葉県知事より病院開設許可書交付
名称と経緯から分かるように、長生、夷隅は当初より東千葉メディカルセンター設立チームに参加していない。山武郡市の足並みが乱れ、最終的に山武の1市1町だけになった。
医師・看護師不足のために既存の許可病床すら活用できていなかった地域に、多くの医師・看護師を必要とする三次救急病院を設立しようとした。

●医師供給源を千葉大学だけに求めることの愚

一般的に、医師集めを成功させるには、医師のモチベーションを高めるような工夫をしつつ、全国規模で募集しなければならない。この方法は、震災直後、医師がいなくなった南相馬に医師を集めるのに成功した。しかし、東千葉メディカルセンターでは、当初より、医師の供給を千葉大学だけに頼った。千葉県は人口620万人だが医学部は千葉大学のみであり、千葉大学の医局は常に医師不足状態にある。にもかかわらず、多くの大学と同様、他大学出身者との協働に熱心ではない。
日本の大学医局は、自然発生の排他的運命共同体であり、派遣病院を領地として大学の支配下に置き、他大学と領地をめぐって争ってきた。別の大学から院長や医師を採用するだけで、医師を一斉に引き揚げることがある。大学は、しばしば、医師の参入障壁になってきた。東千葉メディカルセンターには千葉大学医学部附属病院東金九十九里地域臨床教育センターの看板が掲げられている。この看板は他大学出身者を遠ざける効果がある。
千葉大学と関連病院は常に医師不足状態にある。東千葉メディカルセンターが予定された56人の医師を確保するためには、千葉大学、あるいは、千葉大学関連病院から56人の医師をひきはがさなければならない。こうした乱暴な方法だと、医師不足による労働条件の悪化や医局内の軋轢が生じ、病院からの医師の立ち去りを増やしてしまう。

●千葉県における看護師獲得競争

看護師不足は、千葉県における医療供給の最大の阻害要因である。看護師は県域を越えて移動したがらない。各病院は、千葉県内の少ない看護師を奪い合うことになる。保険診療においては、病床数当たりの必要看護職員数が決められているので、看護師が不足するとその分、病床を開けない。千葉県には稼働していない許可病床が大量に存在している。看護師不足のために、病床を稼働できていなかった。それにもかかわらず、2012年、千葉県は、高齢者人口の増加に合わせて、医療計画に基づく許可病床を3809床新たに募集した。許可病床は既得権益になる。多くの病院がこぞってこれに応募した。3809床増やすとすれば、4000人近い看護師が必要になる。このため、2012年、千葉県で熾烈な看護師引き抜き合戦が誘発された。http://medg.jp/mt/?p=1769 これに東千葉メディカルセンターの看護師募集が重なった。
千葉県の松戸、柏、市川、船橋などは、日本でも最も高齢者が急増している地域である。今後、これらの地域の看護師需要が増加する。2013年度の千葉県医師・看護職員長期需要調査によれば、2025年には中位推計で看護職員数が14000人不足する。成田市では、国際医療福祉大学医学部附属病院の設立が予定されており、多数の看護師が必要となる。東千葉メディカルセンターの看護師確保は今後もいばらの道である。

●二次医療圏組み換えと千葉県の責任

二次医療圏とは、「地理的条件等の自然的条件及び日常生活の需要の充足状況、交通事情等の社会的条件を考慮して、一体の区域として病院における入院に係る医療を提供する体制の確保を図ることが相当であると認められる」圏域である。千葉県は、二次医療圏を恣意的に変更して、山武・長生・夷隅医療圏を作った。長径80キロの不自然に細長い医療圏であり、一体の区域ではない。医療圏の南西側の夷隅郡市から東千葉メディカルセンターまで遠すぎるので、夷隅の救急患者は安房医療圏にある亀田総合病院(三次救急病院)に運ばれている。救急でなくても患者の流れは夷隅から安房となっている。北東側は、旭中央病院(三次救急病院)が近い。
実は、東千葉メディカルセンターの設置場所は千葉市に近い。すぐ近くに高速道路の入り口があり、千葉市まで20分しかかからない。実体を伴わない二次医療圏を作ったことが、東千葉メディカルセンターの計画規模を拡大させ、計画を誤らせた。千葉県にはミスリードした責任がある。
山武・長生・夷隅医療圏の人口10万対勤務医師数は全国350の二次医療圏の下から7番目である。長生、夷隅は医療過疎だったがゆえに、山武に統合された。狙いは医療過疎の二次医療圏の人口を増やして、県からの補助金を増やすことになる。統合により、山武・長生・夷隅医療圏の人口は45万人になった。ボリュームのある医療過疎地であることを、三次救急病院を作るための論拠にした。従来、三次救急病院の整備目安は、100万人に1か所だった。東千葉メディカルセンターの実際の診療圏は山武の西側地域であり、三次救急病院を支えるには人口が少なすぎる。しかも、現時点では、山武郡市の他の病院と競合している。
東千葉メディカルセンターの実際の診療圏の人口が少ないため、三次救急患者の発生数は少ない。しかも、当初の計画では、診療科が22科、医師数56人であり、三次救急病院としては医師数が少なすぎる。
本来、夷隅郡市に使われるべき補助金が、東千葉メディカルセンターに投入された。当然、夷隅郡市の首長は安房・夷隅医療圏を望んでいる。夷隅郡市2市2町の首長が連名で、2015年8月終わり、千葉県知事に、夷隅を安房と同じ二次医療圏にして欲しいと申し入れた。この直前、山武・長生・夷隅医療圏(8月19日)と安房医療圏(8月25日)のそれぞれの連携会議でも、夷隅、安房から強い変更希望が出された。千葉県は、介護保険計画との整合性から2年間は医療圏を変えない方向であると説明し、会議は紛糾した。
千葉県は、医療圏を決めるのは、千葉県医療審議会の部会である保健医療部会であると主張した。保健医療部会は少人数で、東金市長と山武の前医師会長だった田畑千葉県医師会長が主導権を持つ。ここでは医療圏は変えないという結論は見えていた。地域の意見を聞いて医療計画を立てるという原則を千葉県が反故にした。さらに、形勢不利と見た千葉県は、山武、長生、夷隅、安房医師会にアンケートを取り、山武や長生医師会が医療圏変更に反対しているので、変更はできないと言い始めた。医療は住民のもの、患者のものであり、医師会のものではない。住民の代表である首長の主張より医師会のアンケートが重んじられた。千葉県知事は、役人の行動を監視し、住民を守らなければならないが、これを怠った。

●三次救急病院は金食い虫

国家財政が逼迫しており、診療報酬が削減されるのは間違いない。一方、高価な装備を必要とする三次救急病院は、想像を絶する金食い虫である。とんでもなくリスキーな施設だということが、意外と世間に知られていない。三次救急病院は24時間365日、あらゆる救急患者に対し、高度な医療を提供するため、さまざまな専門家が活動し、あるいは、待機している。多くの医療人材を抱えている必要があり、病院の規模が大きくないと機能しない。通常、巨大基幹病院が三次救急を担うことになる。その予算規模は小規模の市よりはるかに大きい。
フル装備の三次救急病院が相応の患者を集められないと、巨額の損失が生じる。時間に比例して、膨大な赤字が積み上がる。自治体の財政も余裕がなくなっており、赤字を補填し続けることはできない。



http://medg.jp/mt/?p=7293
Vol.022 東金市「東千葉メディカルセンターを心配する会」主催講演会:市民は市の財政破たんを心配している(2)
公認会計士  吉田実貴人
医療ガバナンス学会 (2017年1月30日 15:00)
2017年1月30日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

II 東千葉メディカルセンターのついての経営分析


●財務的な特徴

東千葉メディカルセンターの経営分析にあたって、公表されている財務諸表等の経営データから、まず年間20億円を越える医業損失額の大きさに目を疑った。また当初の9市町村による計画が2市町に縮小されていたにもかかわらず、3次救急の機能を持つ新病院が建設されたことにも驚いた。さらには平成29年度以降の事業計画を見ると、売上及び収支が劇的に改善することになっており、その算定根拠が明確でないことも大きく懸念された。

●開業以来の赤字経営3年目

開院以来、医業損益(医業収益-医業費用)の巨額赤字の病院経営が続いている。開業2年目の医業収益と医業費用の割合は1:2であり、1の売上を稼ぐのに2の費用をかけていて、民間病院ならばいつ倒産していてもおかしくはない。直近の財務データが開示されている開業後3年目の第一四半期においても、その傾向は変わっていない。県、市、町からの補助金を入れた最終損益も、平成26年度15億円、平成27年度17億円の赤字と開業当初の計画を著しく下回っており、現在の運用病床数209に対して巨額な赤字となっている。

●運営資金不足

病院の運営にあたっては、資金すなわちキャッシュフローが重要であるが、その大きなファクターである借入金残高は平成28年3月末時点で、119億円。その元本と利息の返済として平成35年度まで毎年平均8億円の返済が必要で、平成28年度は12億円近くが必要とされている。しかし病院経営自体が巨額の最終赤字なので、返済原資が涸渇していくことは間違いない。

●経営悪化の要因分析

病院経営悪化の原因はどこか。医療収益対材料比率が高い(32%)。医業収益対人件費率が高い(69%)、自己資本比率が低い(-7%)、流動比率が低い(46%)などが挙げられるが、本質的な原因は売上が立っていないこと、医師一人当たりの医業収益が低いことにある。

●限定されたマーケット

売上は、単価×数量で構成される。端的に言えば医業収益を増やすためには、診療報酬単価を上げるか顧客を増やすことである。基本的に全国的に一律の診療報酬単価アップを目指すためは、DPC病院になる、プレミアムな人間ドックを手がける等、非常に選択肢が限られ、また劇的な単価改善は望むべくもない。一方の数量、すなわち患者数はどうか。千葉大学医学部の資料によると、東千葉メディカルセンターの年間患者数の7割近くが山武長生夷隅地区、すなわち近隣周辺地区であり、千葉・東京・横浜等からの患者は1%未満である。それは東千葉メディカルセンターの救急車搬送の患者住所地ベースの調査からも明らかであり、東千葉メディカルセンターが立地する場所は、西は千葉大学病院・北東は国保旭中央病院・南は亀田総合病院という、それぞれ200名を越える常勤医師を持ち、高度医療・3次救急医療の役割を持つ大病院に囲まれており、東千葉メディカルセンターが狙えるマーケットは必然的に限定されている。

●処方箋

では、東千葉メディカルセンターが、いまの経営体制を維持したまま、持続可能な病院となるための処方箋はあるのか考えてみたい。
第一に、病院経営の単年度黒字化を図ることである。まずは補助金込みの最終損益の黒字化を目指すことである。いうは易いが実行には相当の困難が伴う。上記のとおりマーケットが限定されている条件下で、売上を上げていくには、地域内のシェアを上げていくこと、すなわち地域住民に愛されていくことである。それには住民が真に欲する病院機能の見直しが必須であろう。大きな論点として、多くの診療科・常勤医・専門医・看護師等の維持コストを必要とし、そのために運営自治体等が多額の運営補助金を支出しなければ成り立たない3次救急機能が本当に必要か検討しなければならないだろう。また計画上の300床のベッド数も、過去2年間の運営実績から判断して、真に適正なのか再検討しなければならないだろう。既に開業3年目であり、早めに大ナタを振るわないと、医療職の勤労意欲が失われ、医師が立ち去っていくおそれさえある。
第二に、病院が抱える借入金の棒引きが必要であろう。現状の病院の財務状況は極めて危険水準である。既に平成27年度には運営資金不足を要因とする6.7億円の借入があった。単年度で大赤字の病院に、借入金の元利償還負担は重いことは既に述べた。仮に医療職に支払う給与支給が滞れば、病院経営は即座に頓死する。
上記2つの処方箋の実行には、相当高いハードルが予想されるが、早めに行動しなければ将来の世代に大きなツケを残す。そもそも限定された地域・市場を想定した3次救急機能・高度医療を主眼にした新病院の建設計画自体に無理があったのであろう。処方箋の実行にあたっては、当時の計画策定に大きな関与しまた指導を行ってきた千葉県、そして病院の設立団体としての東金市及び九十九里町には大きな責任がある。



http://medg.jp/mt/?p=7288
Vol.020 改憲私案「診療の自由は、これを保障する。」
井上法律事務所 弁護士  井上清成
医療ガバナンス学会 (2017年1月27日 06:00)
2017年1月27日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

この原稿は「月刊集中2月号」に掲載予定です。

1. 憲法施行70周年

本年5月3日、日本国憲法は施行70周年を迎える。現行憲法が優れたものであって、この基本原理を堅持すべきものであることについては、すべての国民の間においてほぼ異論がない。
しかし、70年も経つので、我が国の社会や憲法を取り巻く環境も変化してきている。大なり小なり、時代に合わせた憲法改正も議論すべき時期であろう。
たとえば、今現在、国民の関心事の第1位は、医療・介護である。ところが、憲法改正の議論の中には、「医療」に関する改正の提案が全くない。そこで、筆者の私見ではあるが、「医療」に関する改憲私案として、3つの条文を提示したいと思う。

2. 診療の自由

1つ目の改憲私案は、「診療の自由」である。具体的な条文としては、憲法第23条の2を新設し、「診療の自由は、これを保障する。」と定めるべきだと思う。
「診療の自由」は、患者の診療を受ける権利(受療権)と医師の診療を実施する権利(診療権)とが表裏一体となったものである。普通に言えば「診療の権利」であるが、国家権力(特に警察・検察や厚生労働省)や社会的権力(特にマスコミ)に不当に侵害されないという受け身的な観点から言えば、「診療の自由」という用語のニュアンスとなろう。
特に重要なのが、診療の「機会の確保」と診療の「内容の決定」である。これらは、患者と医師の双方向性によって作り出されるものであって、警察・検察や厚労省さらにはマスコミは、診療の機会や内容に得手勝手に介入してはならない。
なお、憲法第23条の2という位置付けは、憲法第23条のすぐ次、という意味である。ちなみに、憲法第23条は「学問の自由」を定めており、学問の自由とは「真理の探求を目的とする研究とその実践」であり、「科学の自由」も含む。そこで、診療の自由は、学問の自由(科学の自由)の一環として、第23条の次に位置付けるのが適切だと思う。

3. 保険診療受給権・国民皆保険制

憲法第25条は「生存権(字義通りだと、生活権)」を定めた。「健康で」という文言も明記されているので、生存権の健康的側面という意味で「健康的生存権」も含まれると解釈しうるかも知れない。しかしいずれにしても、憲法第25条の法規範性ははなはだ弱いものだと一般に解釈されてきた。そこで、その解釈を一新する意味でも、憲法第25条のすぐ次に条文を新設し、そこに「その疾病に応じて、ひとしく医療を受ける権利」を明示した方がよい。具体的な条文としては、憲法第25条の2を新設し、「すべて国民は、法律の定めるところにより、その疾病に応じて、ひとしく医療提供を受ける権利を有する。」と定めるべきだと思う。
実際上、この権利は保険診療を対象とする。保険診療受給権(または、公的医療受給権)と呼んでもよいと思う。もちろん、国民すべてが保険診療を適切に受給するためには、国民皆保険制が必要不可欠である。この意味で、保険診療受給権という国民の人権と、国民皆保険制という国家の制度とは表裏一体であると言ってよい。なお、保険医の人権(保険診療提供権)も、国民の人権としての保険診療受給権と国家の制度としての国民皆保険制と一体である。
今後も続くであろう医療費抑制政策で、国民の保険診療受給権は傷つけられざるを得ない。また、国際経済の荒波の中で、国民皆保険制も浸食されてしまうであろう。しかしながら、このような状況の今こそ、保険診療受給権や国民皆保険制を憲法上に明瞭に位置付けて、著しく不当な傷害や浸食から守ることが有効適切な方策と考えられる。

4. 医師への適正手続の保障

現行憲法の第31条では、「適正手続の保障」と解釈されうる条項が定められた。「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」という条文である。文字通りでは、この条文の対象は「刑事」手続だけであり、「行政」手続には及ばない。もちろん、その後の裁判所の判例の積み重ねにより、厚生労働省などの行政権による「行政」手続にも及びうる可能性は広がった。しかしながら、その法規範性はやはり、はなはだ弱い。
特に、国民の生命・健康に直結する医療行為を行う医師に対しては、ちょっとした世論の動向のブレによって、余りにも強引な行政処分その他の行政手続が安易に発動されがちでもある。そこで、社会福祉国家化が進んだ現代においては逆に、刑事手続よりもむしろ行政手続からの人権侵害に対するチェックこそが必要と言えよう。そこで、刑事手続だけに重点を置きすぎた憲法第31条を改正して、行政手続をも対象とすることを明示するのがよい。
具体的な条文としては、憲法第31条を全文改正して、「何人も、法の適正な手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪われず、その他の刑罰も科せられず、又は命令、処分、調査、指導、届出その他、公権力の行使により義務を課せられ、若しくは権利を制限されない。」と定め直すべきだと思う。

5. 政局と離れた議論を

以上、「医療」に着眼した3つの改憲私案を提案した。
憲法改正議論は往々にして、政局に巻き込まれがちである。しかし、国家の基本法中の基本法を議論するものであるから、時の政局からは離れて、静かに丁寧に議論したいところではあろう。この改憲私案も、そのような議論の素材の一つとして提示するものである。

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3つの憲法改正私案
1.診療の自由(憲法第23条の2を新設)
「診療の自由は、これを保障する。」
2.保険診療受給権・国民皆保険制(憲法第25条の2を新設)
「すべて国民は、法律の定めるところにより、その疾病に応じて、ひとしく医療提供を受ける権利を有する。」
3.医師への適正手続の保障(憲法第31条を全文改正)
「何人も、法の適正な手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪われず、その他の刑罰も科せられず、又は命令、処分、調査、指導、届出その他、公権力の行使により義務を課せられ、若しくは権利を制限されない。」
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http://www.zaikei.co.jp/article/20170130/349831.html
民間中小病院の経営上の問題、「職員不足」が全体の80.0%で最多
2017年1月30日 08:45 エコノミックニュース 財経新聞

 矢野経済研究所では、国内の民間中小病院を対象にアンケート調査を実施した

 全国の民間中小病院(45件)に経営上の問題や課題を質問したところ、「職員の不足」が全体の80.0%を占めて最も多く、次いで「建物の老朽化」が51.1%、「入院患者の減少」が33.3%、「病床稼働率が低い」が 26.7%、「外来患者の減少」が24.4%の順と、ハード面とソフト面の両面ともに選択された。民間中小病院においては、特に医師や看護師など医療従事者の確保不足が経営に多大な影響を及ぼしていることがわかるとしている。

 在宅医療への対応状況を質問したところ、「在宅医療に対して積極的である」が全体の42.2%を占め最も高く、次いで「どちらともいえない」が同 33.3%、「在宅医療に対して消極的である」が同24.4%の順となった。現在、国は地域包括ケアシステムの構築を推進しているものの、積極的に在宅医療に取り組むとする民間中小病院は約4割に止まっている。また、在宅医療に対する今後の対応について質問したところ、「在宅医療に対して従来よりも積極的に取り組む」が全体の51.1%を占め最も高く、次いで「現状維持」が同40.0%、「わからない」が同6.7%の順となった。

 自院の病床の機能区分の変更について質問したところ、全体の62.2%の施設が「病床の機能区分の見直しは必要ない」と回答した。これに対し「病床の機能区分の見直しが必要」 との回答は同 28.9%(13施設)に止まっており、民間中小病院においては地域医療構想による病床機能区分の影響はあまり受けないと捉えているようであるとしている。

 さらに「病床の機能区分の見直しが必要」と回答した12施設(1施設は回答無し)に対し、現在の自の病床の機能区分別の病床数と、2025年時点における自院の病床の機能区分別の病床予定数について質問した。12施設の機能区分別の病床数の比率を現在と2025年時点予定で比較すると、「回復期機能」が14.4%→35.3%へ増加したのに対し、「慢性期機能」が 37.5%→31.9%に減少、「急性期機能」については48.1%→32.8%と大きく下回る結果となった。

 わが国の医療提供体制の大きな特徴として挙げられるのは、民間中小病院の存在である。これまで、民間中小病院は国民皆保険制度を維持し、保険あって医療なしという状況に陥らないように大きく貢献してきた。一方で、現在、地域において将来(2025 年)のあるべき医療提供体制を構築するために、各都道府県では地域医療構想を策定している。地域医療構想の中では、「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の機能ごとに、各都道府県における必要な病床数についても推計され始めている。わが国では、今後の少子高齢化を乗り切るために、これまでの医療提供体制や制度を抜本的に見直すことが求められており、国が民間中小病院に対して病床の機能区分変更を促す強制力を有していないことが問題視され始めている。

 今回のアンケート結果において、民間中小病院では医師や看護師など医療従事者の確保不足や建物の老朽化が経営上の問題・課題であるとともに、病床の機能区分を調整するのが困難であることが浮き彫りになったと考えるとしている。(編集担当:慶尾六郎)



http://www.news-kushiro.jp/news/20170130/201701305.html
高校生が体験学習/市立釧路総合病院
2017年01月30日 釧路新聞

  市立釧路総合病院(高平真院長)は29日、市内の高校生を対象に、病院の施設や医療スタッフ、機能を紹介する「オープンホスピタル」を同病院で開き、参加者が最先端の医療について知識を深めた。将来の就職先に選んでもらうことを願っての初めての試み。この日は座学と体験学習の2部構成で、湖陵高校と北陽高校から医療の道を志す生徒10人が参加。座学では、現役の医師や看護師らが自身の業務内容や、同院の内視鏡手術支援用ロボット「ダ・ヴィンチ」について説明した。



http://www.medwatch.jp/?p=12155
病院による在宅医療提供、設立母体で可否を定めることは問題―日病協・神野議長
2017年1月30日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 公立病院による在宅医療提供の是非が厚生労働省の審議会などで議論されつつあるが、「地域医療構想調整会議」で地域の実情を踏まえて決めるべきであり、公的病院・民間病院といった設立母体で可否を決めることには多少問題があるのではないか―。

 全日本病院協会や全国公私病院連名、日本病院会など13の病院団体で構成される日本病院団体協議会の神野正博議長(全日病副会長)は、27日に開いた代表者会議後の記者会見で、このような見解を示しました。

 ただし「特定機能病院や地域医療支援病院、3次救急医療機関などの医療機関で在宅医療を提供することが適切か」という機能による切り口は検討に値するとの考えも述べています。

ここがポイント!
1 地域医療構想調整会議での本格議論控え「公立病院による在宅医療」が注目浴びる
2 2018年度改定に向けて、「病棟群の恒久化」を論理的に主張する

地域医療構想調整会議での本格議論控え「公立病院による在宅医療」が注目浴びる

 各都道府県では地域医療構想(構想)の策定が進められており、次の注目ポイントは「構想の実現に向けて、地域医療構想調整会議(調整会議)でどのような議論が進められるか」という点に移りつつあります。

 厚労省の「医療計画の見直し等に関する検討会」が昨年(2016年)末にまとめた意見にも、「調整会での議論の進め方」の一例が盛り込まれており、そこでは2016年度中に改革プラン策定が義務付けられている公立病院などの機能をまず明確にすることとされています(関連記事はこちらとこちら)。ところで、改革プランのベースとなる新公立病院改革ガイドラインでは、「特に、中小規模の公立病院にあっては、介護保険事業との整合性を確保しつつ、例えば、在宅医療に関する当該公立病院の役割を示す(中略)など、地域包括ケアシステムの構築に向けて果たすべき役割を明らかにすべき」とされています(関連記事はこちら)。

 この記述をめぐり、1月18日の社会保障審議会・医療部会で中川俊男委員(日本医師会副会長)から、「民間医療機関が在宅医療を担うことができないなどの地域を除き、公的病院による在宅医療提供や地域包括ケア病棟設置の動きを積極的に行うことは避けるべき旨を明確にしてはどうか」との指摘が出されるなど、公立病院・公的病院の機能に関する議論が俄に熱を帯びてきています。

 この点について神野議長と原澤茂副議長(全国公私病院連盟常務理事)は、地域によって医療提供体制の状況は異なる(公立病院しかない地域では在宅医療も提供すべきであるし、逆に大都会では公立病院は在宅医療を担う必要性は少ない)ため、「本来は調整会議で議論すべき」という点を強調。さらに神野議長は、「公立病院・公的病院か、民間病院かなど、設立母体で(在宅医療提供の可否を)決めるのは多少問題があるのではないか」と述べた上で、「特定機能病院や地域医療支援病院、3次救急を担っている医療機関が在宅医療提供を担うことが適切か、という切り口はあるのではないか」との見解も示しています。また、仮に在宅医療提供のガイドラインなどが検討される場合には、「社保審の医療部会で議論することが適切ではないか」との考えも付言しました。

 なお神野議長は、「在宅医療提供には費用がかかることが分かっている。その点も覚悟した上で、費用の配分(例えば2018年度改定における財源配分)を議論してほしい」ともコメントしています。

2018年度改定に向けて、「病棟群の恒久化」を論理的に主張する

 また2018年度の診療報酬・介護報酬改定に向けた議論が前倒しで進められることを踏まえ(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちら)、原澤副議長は ▼4-5月に大枠、総論的な第1弾の改定要望 ▼10-11月に各論に関する第2弾の改定要望―を示す考えを明らかにしました。

 その際、2016年度の前回改定に向けた要望に盛り込まれた「病棟群単位の入院基本料」の扱いが気になります。日病協では「恒久的な病棟群」を認めよと求めたのに対し、厚労省は「7対1から10対1に移行する際のワンクッション」として、時限的な病棟群を認めるに止めています。

 この点について神野議長は、▼地域包括ケア病棟との役割分担 ▼傾斜配置(1つの入院基本料の中で看護配置に傾斜を付ける)と比べた病棟群のメリット ▼病棟間の患者移動 ▼患者像―などについて日病協の中で議論を踏まえ、「論理的に」病棟群を推し進めていく考えを強調しています。

 また原澤副議長は、「内科系の病院では、重症患者割合25%以上をクリアすることは難しい。私見であるが、『病棟群』の群はカッコ書きにしてもよいのではないかと考えている」と述べ、院内での機能分化を正面から進めるべきとの見解も披露しています。

 なお、27日の総合部会では、来年度、つまり2017年4月1日から、新議長に原澤茂・現副議長が、実務者委員長に池端幸彦氏(日本慢性期医療協会副会長)が就任することも了承されています。



http://www.medwatch.jp/?p=12162
有床診療所、前月に比べて施設数は30、ベッド数は367減少―医療施設動態調査(2016年11月)
2017年1月30日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 昨年(2016年)10月末から11月末にかけて、病院の一般病床数は127床増加した一方、療養病床は105床減少。有床診療所数は30施設減少し、7575施設となった―。

 このような状況が、厚生労働省が30日に公表した医療施設動態調査(2016年11月末概数)から明らかになりました(厚労省のサイトはこちら)。

ここがポイント!
1 有床診、昨年(2016年)は月間24施設程度のペースで減少
2 有床診のベッド数、1年間で4000-6000床程度のペースで減少

有床診、昨年(2016年)は月間24施設程度のペースで減少

 厚生労働省は毎月、全国の病院・診療所の増減を「医療施設動態調査」として公表しています(関連記事はこちらとこちらとこちら)。昨年(2016年)11月末の医療施設総数は、全国で17万9023施設となり、前月に比べて32施設増加しました。施設数増加の要因は、これまでと同じく「無床の一般診療所」の増加で、10月末時点に比べて54施設増えています。また歯科診療所も前月(23施設増)に続き6施設増と、増加を続けています。

 病院の施設数は、前月に比べて2施設減少し8443施設となりました。種類別に見ると、一般病院が7382施設(前月に比べて3施設増加)、精神科病院は1061施設(同1施設減少)という状況です。

 一般病院の中で、療養病床を持つ病院は3821施設で、前月から2施設減少、地域医療支援病院は539施設で、前月から変更ありません。

 診療所のうち有床診は7575施設で、前月から30施設減少しました。2年前の2014年11月末には8395施設、1年前の2015年11月末には7905施設であったことから、2014年10月末から2015年10月末までの1年間で490施設減、さらに2016年10月末までの1年間で330施設減少した計算です。

 さらに2016年に入ってからの有床診施設数の推移は次のとおりです。

▼2016年1月末:7834施設
 ↓(23施設減)
▼2016年2月末:7811施設
 ↓(45施設減)
▼2016年3月末:7766施設
 ↓(26施設減)
▼2016年4月末:7740施設
 ↓(24施設減)
▼2016年5月末:7716施設
 ↓(18施設減)
▼2016年6月末:7698施設
 ↓(27施設減)
▼2016年7月末:7671施設
 ↓(15施設減)
▼2016年8月末:7656施設
 ↓(27施設減)
▼2016年9月末:7629施設
 ↓(24施設減)
▼2016年10月末:7605施設
 ↓(30施設減)
▼2016年11月末:7575施設

 暦月の減少数にはやや幅がありますが、昨年は「1か月当たり24施設弱のペースで減少」しています。2018年度からスタートする第7次医療計画では、病床過剰地域においても有床診が一般病床を届け出られる特例を拡大することになっています。また2016年度の前回診療報酬改定では有床診の経営をサポートする見直し(在宅復帰機能強化加算の新設など)も行われています。改定から間もなく1年を迎えることになり、その効果・影響のほどを持つのか、これからの数字に要注目です。
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病院の一般病床は3桁の増加となったが、療養病床は3か月連続で3桁減少となった

有床診のベッド数、1年間で4000-6000床程度のペースで減少

 病床数に目を移すと、2016年11月末の全病床数は166万2934床で、前月から708床減少しました。このうち病院の病床数は156万128床で、前月に比べて341床の減少です。種類別に見ると、一般病床は前月から127床増加して89万1229床に、療養病床は105床減少して32万7833床となりました。精神病床も前月に比べて363床減少しています。

 有床診療所の病床数は前月から367床減少し、10万2737床となりました。2014年11月末には11万2658床、2015年11月末には10万6890床となり、2014年11月末から2015年11月末までの1年間で5768床減、続く2016年10月末までの1年間で4153床減少したことになります。前月分で見た「2014年10月→15年10月→16年10月」よりも、「2014年11月→15年11月→16年11月」のほうが、病床数減少ペースが速まっています。
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病院の病床数は、再び減少モードに入った
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療養病床数もゆるやかな減少傾向に入った



http://www.sankeibiz.jp/business/news/170130/bsc1701300500007-n1.htm
来月から「オプジーボ」薬価半額に 製薬業界は反発「新薬開発の意欲がそがれる」
2017.1.30 06:05  SankeiBiz

 夢の新薬といわれ、高額ながん治療薬「オプジーボ」の薬価が2月1日、50%引き下げられる。本来なら2018年4月に改定されるところだが、保険医療財政を圧迫するとの理由から、「緊急的な対応」として特例での引き下げが決められた。ただ、発売元の小野薬品工業では見込んでいた収益が得られないことになり、製薬業界も「新薬開発の意欲がそがれる」として反発している。

 オプジーボは14年9月に悪性黒色腫(メラノーマ)の薬として発売され、患者数が470人程度と極めて少ないことから高額の薬価が認められた。その後、肺がんへの適用が決まり、対象患者が1万5000人へ大幅に増えたが、薬価は100ミリグラム約73万円を維持。標準的な患者1人が1年使うと3500万円かかるといわれる。

 健康保険の財政が悪化するなか、厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)は、昨年11月の総会で引き下げを了承。当初25%の引き下げ率が提案されていたが、経済財政諮問会議の主導で50%に拡大された。米国は100ミリグラム約30万円、英国は約15万円と、内外価格差があることも理由となった。

 特例の薬価引き下げに対し、製薬業界からは反発の声が渦巻く。薬価は原則として2年に1度改定される。オプジーボの場合、16年4月に改定があったばかりで、18年4月に見直される予定だった。緊急引き下げで小野薬品は17年3月期の業績予想の下方修正を余儀なくされた。

 新薬開発には、9~16年かかるとされ、開発費が数百億円にのぼることも珍しくない。開発に成功し、新薬として世に出る確率は3万分の1しかないともいわれる。発売後、短期間で薬価が引き下げられるオプジーボのような例が相次げば、投資回収がますます困難になりかねない。日本製薬工業協会(製薬協)は「現行ルールを大きく逸脱したもので、今後二度とあってはならない」と主張する。

 昨年12月には、中医協が薬価と市場実勢価格の乖離(かいり)の大きな品目について、従来改定のなかった年の薬価見直しを示し、薬価を毎年改定するための議論も始まった。製薬協の畑中好彦会長(アステラス製薬社長)は「(毎年改定は)事業の予見性を損なう。対象品を可能な限り絞り込む方向で提言したい」と、制度変更の影響を最小限にとどめることを強く求めている。



https://www.m3.com/news/general/498340?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170130&dcf_doctor=true&mc.l=203614893&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
春日井市民病院に賠償命令 検査でミス、540万円
2017年1月30日 (月) 共同通信社

 愛知県春日井市が運営する春日井市民病院で2012年7月、同市の女性(79)が大腸のエックス線検査を受けた際、看護師の間違った処置によって後遺症が出たとして、市と担当医師に約1355万円の損害賠償を求めた訴訟で、名古屋地裁は27日、約547万円の支払いを命じた。

 朝日貴浩(あさひ・たかひろ)裁判長は「あり得ない注意義務違反で精神的苦痛は大きい」と指摘、腹痛といった後遺障害の慰謝料を一部認めた。一方、女性が主張した付き添いにかかった費用などは認めなかった。

 判決によると、女性は血便を訴えて入院。検査の際に看護師が肛門に入れるチューブを間違って膣(ちつ)に挿入し、検査に使うバリウムが漏れ出て体内に残った。病院側は医療過誤を認めており、後遺症の範囲や賠償額が争点になっていた。

 春日井市民病院の渡辺有三(わたなべ・ゆうぞう)院長は「患者に対し、大変申し訳なかった。再発防止に努める」とのコメントを出した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/496036
シリーズ: m3.com意識調査
「大学主導に回帰」「偏在対策は別」「混沌」
意識調査「新専門医制度、募集定員の上限は必要?不要?」Vol.4

2017年1月30日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)

◆意識調査の結果 ⇒ 「専攻医の上限設定、「反対」は勤務医の47.8%」

◆意識調査の回答ページ ⇒ 「新専門医制度、募集定員の上限は必要?不要?」

◆専門医と偏在対策、切り離すべき?

・専門医制度と医師の地域配分は、別に議論すべき問題である。それらを絡めてしまったことが混乱の理由である。【勤務医、40代】
・基本的に反対。地域偏在を解消したいなら、専門医の件とは別に厚労省が人・金をつぎ込んで行うべき。【勤務医、40代】
・専門医育成の過程に目標を定めたところは評価できる。それと医師の地域偏在の問題とは別と考える。【勤務医、60代】
・専門医のための機構であるならば、医師の偏在を防ぐことではなく、プロフェッショナルとしての質の担保、教育の充実に重きを置くべきである。現状の新専門医制度では単なる偏在防止策としか見えない。これでは賛成する部分が少ない。【開業医、50代】
・医療機関が、働き手の確保のために専門医制度を利用するのは明らかに間違っています。【開業医、50代】

・医師の資格の認定ではなく、適正配置のための国のtoolと化す可能性が高いとは思うが、今後の流れを考えると、致し方ないものと思われる。しかしながら、人口減に向かう日本において、無理なsystemをただ構築しようとすることは、資源の無駄遣いであり愚の骨頂と感じられる。【勤務医、50代】

◆行政、政治の介入、排除すべき

・学会、医師会を基盤としたプロフェッショナル団体のprofession団体とし、質の担保を第三者機関または公の場に求める方向が本道だと感じる。行政が関与すると、この国の場合はおかしなことになるのは、他の歴史事象から証明済みである。【勤務医、40代】
・最悪の一言。 厚労省が口を出す領域ではない!【勤務医、40代】
・専門医の数と質をコントロールすることは賛成だが、それはProfessional autonomy として学会が行うべきことであって、素人の集団である国が主導してするべきことではない。ただ、学会が社会からの信頼を勝ち得ていないのも現実なので、まずは弁護士並みの自浄作用をみせる必要がある。まずは保険請求における不正の処分について医師サイドから提言するようにしてはどうだろうか。【勤務医、50代】
・資格であり、一定のレベルの認定であり、政治的判断を入れるべきではない。【開業医、50代】

◆インセンティブが必要

・診察料金が上がらない限り、専門医を取っても、何もメリットがない。【勤務医、20代】
・インセンティブのつかない専門医制度に、現在の学会認定の専門医制度に優る点は何もない。新専門医制度に求める内容は、インセンティブ以外には何のメリットもない。何のメリットもない制度に、これまで各学会が営々として構築してきた専門医資格認定権を売り渡すのは愚の骨頂である。【勤務医、40代】
・誰のための専門医なのかという、一番の基本が欠落している。専門医の要件を厳しくするなら、報酬等のインセンティブを与えるべき。今の診療報酬体系では教授が診ても、専門医が診ても、研修医が診ても同じ料金。【勤務医、50代】
・専門医制度で医師の勤務先を縛ろうとする考えが無謀だと思います。専門医にインセンティブでもなければ、ある意味、学位と同じで要らないものです。【開業医、40代】

◆従来の制度で可 or 廃止が妥当?

・混沌としていて、その必要性も分からなくなってきた。【勤務医、30代】
・結局、より良いシステムにならない気がする。現行システムでよかったのではないか。全員が専門医になれるように調整する必要はないと思う。【勤務医、50代】
・持っていることのメリットがますます希薄化した。ルール改訂に毎回振り回されず、持たないメリットの方が多くなっている気もする。【勤務医、50代】
・勤務する施設によっては専門医の維持ができなくなるため、現時点では、制度自体に反対。【勤務医、50代】
・内科専門医に関して述べるなら、新専門医制度に反対。今からでも辞めれば良いと思う。【勤務医、50代】
・患者さんと多くの臨床医たちの口から、「新専門医制度」が必要と聞いたことがない。誰のために必要な制度なのか今一度説明してほしい。【勤務医、50代】
・究極はやめて元に戻すなり、専門医制度以外の希望する医師のスペシャルティを高める制度にしてもらいたい。【勤務医、50代】
・新専門医制度そのものに反対です。初期研修医制度ができて、大学偏在ではなくなったのに、また大学主導に戻ります。現状のままでよいと思っていますが。【勤務医、50代】
・種々雑多の問題が次から次へと出てくるのであれば、全て廃止して出直せばいいのでは?現場の医師が望んで始まったことではないのに。【勤務医、60代】
・これまで専門医を育成してきた病院が、ほぼ同様の基幹病院としてプログラムに参加すべき。国立大学病院は給与に関して基幹病院として責任を持てるのか。専門修練医の将来の年金などについて、プログラムによって大きな差が付くことにいかに対処するのか。【勤務医、60代】

・従来通りがベストだと思います。【開業医、50代】
・廃止が妥当。【開業医、50代】

◆早期開始を要望

・医師の知識、技量が継続的に保たれ、患者さんに貢献できるように必要と思います。【勤務医、40代】
・新専門医は早く運用されるとよいと思います。【勤務医、40代】

◆その他

・厳しすぎる。さらに、外科志望者が減ると思われる。【勤務医、30代】
・7、8年の養成期間は長い。医師の晩婚化に拍車がかかる。教育施設での待遇が低すぎる。教育施設抜きでの養成方法が必要。症例レポートは集めることは、大学でも厳しい場合がある。レポートは減らすべきだと思う。【勤務医、30代】
・いいのか悪いのか、やってみなければ分からない。ただ、各学会の思惑だけでなく、国民・患者のことを考えない制度はだめ。【勤務医、40代】
・あくまで医師個人の資質向上のためのものであり、オフィシャルに意義付けをしない方がよい。【勤務医、50代】
・とにかく、日本全国津々浦々医者が行き渡り、科ごとに適正な医者の数になってほしい。プライマリケア医がもっと増えてほしい。【勤務医、50代】
・今まで持っている専門医の資格はどうなるのか不安である。【勤務医、50代】
・若手医師にとっては、6カ月のローテーション時の、身分保障、待遇をどうなるかが大問題ですが、全く解決の方向性が見えません。【勤務医、50代】
・関連ある疾患領域以外では、そんなに何でもかんでも「専門医」を持っているのは、本当の「専門」が何だか分からなくなるので、複数の「専門医」を持つことを制限すべき。【勤務医、50代】
・おかしな学会がたくさんできて、役に立たない専門医がたくさんできたのは、大学病院の医者の待遇を悪くしてきたからの結果。人口も減りつつあるので、医学部の定員を減らして、やがては医学部の無い県を作ってでも、良い教員にはそれなりの待遇を与えないと先は無いでしょう。もちろん基幹病院では、何らかのサイドビジネスもできる優秀な先生は、教育の余裕ができると思います。それぐらい少子化で簡単に医学部に入った甘やかされた若い医学生、研修医を教育するのはストレスフルなのです。【勤務医、60代】
・単科の病院では、専門医取得(更新)で 大半の医師が一斉に休む中、非専門医が支えているという現状。おかしいと思いますけど。【開業医、40代】



https://www.m3.com/news/general/498341
金沢医大医師に罰金30万円 女子高生付きまとった罪
2017年1月30日 (月) 共同通信社

 金沢区検は27日、ツイッターに行動を監視しているような書き込みを繰り返し女子高校生に付きまとったとして、ストーカー規制法違反の罪で、金沢医科大学病院の●●●医師(34)を略式起訴した。金沢簡裁は同日、罰金30万円の略式命令を出し、即日納付した。

 金沢西署によると、●●●医師は昨年10~12月、スマートフォンやパソコンで県内の女子生徒のツイッターアカウントに「バス停で見ているよ」などと計16回書き込み、付きまとったとして逮捕された。

G3註:原文は実名報道。



https://www.m3.com/news/iryoishin/493137
シリーズ: 2016年の医療界:1000人アンケート
「医療費の費用対効果を」「医学部の定員削減」医療界への提言◆Vol.9
制度改革を望む声が多数

医師調査 2017年1月30日 (月)配信高橋直純(m3.com編集部)

Q  医療分野についてのご意見・ご提言、先生ご自身の2017年の目標などをご自由にお書きください。


【意見、提言】

・超高額な医療を保険診療から外す。

・医師患者関係を良く保つために、医学教育の一層の充実を期待します。

・医療費対効果は考えないといけないと思う。

・このままだと産科は絶滅する。なんとかしてほしいが、自分自身はもう逃げ切りで、関係無い。

・早急に医師偏在の解消と医学部定員の削減を行う方針を検討してほしい。

医療には金がかかるのは当然。生命も、水や平和と同じく、ただではない。
・地域格差がより激しくなる。入院患者が追い出される難民化が起きる。

・お金がないのに診療報酬を上げることは世間的にも矛盾しており、理解されるはずがないでしょう。田舎の医者を増やすような対策を考えてほしい。

・リピーター医師の問題解決。また患者とのコミュニケーションを取ることが下手な医師が多い。自身の技量の問題なら、もっと勉強すべし。

生活保護受給者が後発品を拒否できないようにしてほしい、腹が立つ。
・若い医師の夢を奪うような制度設計をしている暇があったら、「いったん立ち止まって」有害なのはまさに自分たちなのだ、ということを、現役を離れた医師たちは自覚してほしい。私自身に目標はありません。幸い専門領域があるので、周囲から必要とされる仕事を、体が動く限り淡々とこなします。

・経済の在り方(所得格差の拡大など)を再考し、真に使うべき税金の使途の策定や、人間社会での拝金主義の是正が図られるよう少しでも、その芽吹きが感じられたら……と願う。

・寝たきり高齢者への延命医療に異を唱え、尊厳のある老後を取り戻したい。

・かかりつけ医として開業する準備を始めており、医療制度としてもかかりつけ医の役割をもっと強化する方向で進めてもらいたい。

・尊厳死についてもっと議論がなされても良いと思う。

・医療費削減ありきの政策では、何も良くなることはない。国民に医療費抑制を行うためには享受される医療の質の低下を伴うこと、その受け入れを行うように広くマスコミなどを使って啓蒙していく必要性を感じる。

・再生医療のより進歩を期待したい。

・医療保険制度の空洞化につながる自由診療の蔓延に反対する。医療を金儲け中心の業務にしてはならない。

・アメリカには外科、内科、母子、精神の救急があるのに、日本では、時間内に来られない患者に対して「医者の時間は患者の時間より大切だ」という医者の意識がまかり通っている。来年こそシステムから考え直すことを始める年になってほしいと、心の底から願う。

・消費税問題を根本的に改善してくれないと大病院は立ちいかなくなる。また、勤務医の時間外などをきちんと把握してその分の報酬をきちんと支払うべきであるが、そうすると病院経営は成り立たなくなる恐れがある。

・医療分野に限らないが,行政はポピュリズムに走らず長期的視野で方向性を示してほしいと思う。

・教育への財源を確保すべき。特に地域には専門科も充実していないところが多くある。そのようなところで医師を確保するのは困難である。

・医師数は現状でもよいが、医師の仕事を補助するコメディカルの数を増やすのが良いと思う。

・後期高齢者になったが、際限なき医療保険、介護保険の高騰。医療負担の高騰で医療を受ける立場の人たち、特に高齢者のことが心配である。

・希望として、現状では日本のおける現行国民保険制度の維持は困難となるでしょうから、政治家・官僚現場ともに、きれいごと、利権をいったん棚あげにして、現実的かつ大胆な保険医療全般にわたる改革に着手していただきたい。

【目標】

・できるだけ処方を減らしたい。

・論文を書く!

・特にありません。毎年一生懸命患者さんを診るだけです。

・必要とされているところで自分のできることを精一杯やる。

・現在勤務している看護学科での講義をがんばる。

・学会参加・論文投稿が全て。

・職場の感染対策の充実化と抗菌薬適正使用のための採用抗菌薬の再選定。院内のNSTの立ち上げと栄養関連のボトムアップ。

・薬物、アルコール、ギャンブルなどの依存症の勉強をしていきたいです。

・引退する先生が残して行く大量の外来患者をスムーズに捌く。

・健康第一。家族第二。仕事第三。

・研究者なので、とにかく論文を出すことが最優先です。

・まだよき時代に医師になれた。今の若い人はあまりにも可哀想。よき教養人であり、よき医師であり、よき市民であることは難しくなっている。

【調査の概要】
・調査期間:2016年12月16日-2016年12月17日
・対象:m3.com医師会員
・回答者数:1015人(開業医338人、勤務医667人)



https://www.m3.com/news/general/498404
【岩手】産科医確保へ診療所開設費用補助 17年度予算、県が方針
2017年1月30日 (月) 岩手日報

 県は2017年度、分娩(ぶんべん)を取り扱う産科医の確保策として診療所の開設費用を補助する方針を固めた。施設整備費の2分の1(上限2500万円)を支援する。県内では産科医の高齢化などで分娩対応を休止する診療所が相次ぎ、県北・沿岸部では診療所ゼロの地域もある。開設費用の軽減を県内参入の呼び水とし、安心して出産できる環境整備を図る。

 県は17年度一般会計当初予算案に関連経費として約3千万円を盛り込み、県議会2月定例会に提案する見通しだ。

 対象は新たに分娩を取り扱う施設整備で、別の診療科施設に分娩機能を追加する場合も想定される。医療機器など設備導入に対する経費補助も含めて検討しており、財源には国の事業を活用する予定。

 県内では妊娠のリスクに応じて岩手医大や県立病院など12病院と診療所が分娩に対応。診療所数は10年の28施設から16年に20施設に減少した。



https://www.carenet.com/news/journal/carenet/43354
治験責任医師と企業の金銭的関係が試験結果に関連/BMJ
ケアネット:2017/01/31

 治験責任医師と試験薬製造会社の経済的な関係は、臨床試験のpositiveな結果と独立の関連があることが、米国・オレゴン健康科学大学のRosa Ahn氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌2017年1月17日号に掲載された。無作為化臨床試験の治験責任医師は、一般的に企業と経済的な関連がある。研究の資金源と試験結果の関連を検証する研究は多数行われているが、企業助成の影響を考慮したうえで、治験責任医師の経済的関係と研究結果の関連を検証した研究は少ないという。

2013年の195試験を横断的に解析
 研究グループは、研究資金源を明らかにしたうえで、治験責任医師の試験薬製造会社との個人的な経済的関係と、試験結果の関連を検証するために、無作為化対照比較試験を対象とした横断的研究を行った(本研究は、直接的な助成は受けていない)。

 Medlineを検索し、2013年1月1日~12月31日に主要な臨床専門誌に掲載された、主に薬剤の効果を検討した無作為化臨床試験の論文を同定した。

 positiveの定義は、試験薬の効果が、優越性試験では対照薬よりも統計学的に有意に優れる場合、非劣性試験では対照薬よりも有意に劣らない場合、多剤の優越性試験では1つ以上の有効性の主要評価項目が有意に優れる場合、多剤の非劣性試験では1つ以上の有効性の主要評価項目に有意な差がない場合とした。

 薬剤の有効性を主要評価項目とし、経済的関係が調査可能で、仮説が明確に記述され、研究助成の情報が含まれた190編(195試験)の論文が解析の対象となった。

 第III相試験が52%、企業助成試験が69%を占め、筆頭著者は米国人が38%(74/195試験)で最も多かった。専門分野は、循環器が16%、腫瘍が11%、感染症が11%、泌尿器が7%、消化器が6%の順であった。また、優越性試験が89%、二重盲検試験が75%、プラセボ対照試験は75%だった。

企業と経済的関係を持つ試験の76%がpositive
 治験責任医師と製薬企業との経済的関係は、132件の研究(67.7%)で認められた。治験責任医師397人のうち、231人(58%)が経済的関係を持ち、166人(42%)は持たなかった。

 156人(39%)の治験責任医師が、顧問料/コンサルタント料の受領を報告しており、81人(20%)が講演料の受領、81人(20%)が不特定の経済的関係、52人(13%)が謝礼金の受領、52人(13%)が被雇用関係、52人(13%)が旅行費用の受領、41人(10%)が株式の所有、20人(5%)が試験薬関連の特許の所有を報告していた。

 試験結果がpositiveであった136試験のうち103試験(76%)で、治験責任医師と試験薬の製造企業に経済的関係が認められ、negativeであった59試験で経済的関係がみられたのは29試験(49%)であった。

 米国の著者は、他国の著者に比べ経済的関係を有する試験が多かった(70% vs.49%、p<0.001)。経済的関係と専門分野には関連はなかったが、登録試験は非登録試験よりも(70% vs.25%、p=0.001)、製薬企業の助成による試験は製薬企業以外の助成の試験よりも(84% vs.31%、p<0.001)、経済的関係がある場合が多かった。一方、優越性試験は非劣性試験よりも、経済的関係がある場合が少なかった(64% vs.95%、p=0.004)。実薬対照試験とプラセボ対照試験、臨床エンドポイントを用いた試験と代替エンドポイントの試験には、経済的関係に有意な差はなかった。

 治験責任医師の経済的関係とpositiveな結果の非補正オッズ比(OR)は3.23(95%信頼区間[CI]:1.7~6.1)、資金源で補正したORは3.57(95%CI:1.7~7.7、p=0.001)であり、有意な関連が認められた。

 無作為化臨床試験の特性[第III相 vs.その他、症例数(4分位)、筆頭著者の出生国(米国 vs.その他)、専門分野(循環器 vs.腫瘍 vs.その他)、試験登録の有無、試験デザイン(実薬対照 vs.プラセボ対照/対照なし)、優越性試験 vs.非劣性試験、臨床エンドポイント vs.代替エンドポイント]を含めた解析を行ったところ、これらの要素は経済的関係とpositiveな結果に明確な影響を及ぼさなかった(OR:3.37:1.4~7.9、p=0.006)。

 著者は、「これらの知見は、エビデンスの基盤へのバイアスの混入の可能性を示唆する」とし、「新たな治療の開発の進展における企業と学界の協働の重要性を考慮すると、エビデンスの基盤の信頼性の確保における研究者、施策立案者、専門誌編集者の役割について、さらに考察する必要がある」と指摘している。
(医学ライター 菅野 守)
原著論文はこちら

Ahn R, et al. BMJ. 2017;356:i6770.
http://pmc.carenet.com/?pmid=28096109&keiro=journal



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG30H8X_Q7A130C1CC1000/
患者の個人情報記録USB紛失 1900人分、北里大東病院
2017/1/30 23:31 日本経済新聞

 北里大東病院(相模原市)は30日、神経内科の入院患者約1900人分の氏名や病名などが記録されたUSBメモリーを医師が紛失したと発表した。第三者への情報流出や不正利用は確認されていないとしている。

 病院によると、患者のデータ管理を担当する30代の男性医師が19日、神経内科のパソコンにデータを登録するため、院内の一室でUSBを使用。23日に再び使用しようとした際、本来の保管場所にないことに気付いた。院内を捜したが見つからず、27日、遺失物として県警に届けた。

 USBには2003年3月~今年1月の患者の氏名や性別、生年月日、病名などが記録されていた。病院は今後、患者らに文書で説明し、謝罪するとしている。〔共同〕



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/55107/Default.aspx
薬事に関する厚労省と製薬産業の官民対話 「条件付き早期承認」の運用 夏頃までに結論で合意
2017/01/31 03:51  ミクスオンライン

厚労省医薬局と製薬産業界の代表が一堂に集う「薬事に関するハイレベル(局長級)官民政策対話」は1月30日、初会合を開き、「条件付き早期承認」の具体的運用について夏頃までに結論を得ることで合意した。早期承認の条件として、全例調査など製造販売後データの提出が義務付けられるが、医療情報データベース(MID-NET)や、疾患レジストリーなど医療ICTを通じて得られたリアルワールド・データの活用を可能にする考えだ。法改正は行わず、省令レベルの改善で対応する方針。高齢化に伴う医療費の伸び抑制が求められる中で、イノベーションの推進と国民皆保険の両立は医薬品業界にとっても重くのしかかる。さらにパイプラインの主軸がアンメット・メディカルニーズに移り、開発コストが高騰も企業経営に直撃する。こうした中で、研究開発や製造販売後臨床試験の効率化を進める仕組みを整備することで、製薬企業の負担を軽減し、新薬開発を後押しする狙いがある。

条件付き早期承認制度は、希少疾患や再生医療などで、全例調査などを条件として承認しており、すでに数百件の実績がある。欧州では過去10年間に30件の条件付き早期承認を行っており、通常の承認よりも約4年間承認が迅速だったとの報告もなされている。

新たな制度では、条件付き早期承認制度での承認条件として、MID-NETやクリニカル・イノベーション・ネットワークのレジストリーなどを活用し、有効性・安全性を確認。承認内容の確認や条件解除、適応拡大などを可能にする考え。条件付き承認の間は、最適使用推進ガイドラインなどを活用して、医療機関や患者像を絞り込むことで、適正使用を推進、安全性を担保したい考えだ。新たな制度を活用することで、製薬企業にとっては、これまでランダム化比較試験(RCT)の実施などで莫大なコストがかかっていた製造販売後臨床試験のコスト削減が期待できる。この日の官民対話でも、米国製薬工業協会(PhRMA)などが、制度化を求める声をあげた。

一方で、有効性・安全性のエビデンスが十分に構築される前に、臨床で活用されることとなる。特に安全性への十分な配慮も求められることになる。会議の冒頭で製薬業界を代表して発言した日本製薬団体連合会(日薬連)の多田正世会長は、「病気で苦しむ患者に一刻も早く革新的新薬を届けるために条件付き早期承認制度がある。行政と我々相互がリスクを取るというような意味合いから形で進めていく」必要性を強調した。


◎高額薬剤問題、PMDAの手数料引き上げで製薬産業取り巻く環境厳しく

この日の官民対話には、厚労省からは武田俊彦医薬・生活衛生局長、森和彦大臣官房審議官らが、産業側からは日本製薬団体連合会の多田正世会長、日本製薬工業協会の畑中好彦会長、日本ジェネリック製薬協会の吉田逸郎会長らが出席した。

初会合に至った背景には、高額薬剤問題に端を発して薬価制度の抜本改革に向けた議論が進むなど、製薬業界を取り巻く環境が厳しさを増したことがある。さらに、PMDAが新医薬品審査・再調査や治験相談などの手数料を2017年度から引き上げを決定。こうした中で、製薬業界にとっても合理的な制度の再構築が求められていた。

会議の冒頭で、日薬連の多田会長は、「先駆け審査制度の恒久化や対象の拡充、審査時間のさらなる短縮、MID-NETの活用した安全対策、研究開発・市販後の企業活動の効率化にご協力いただきたい」と要望。さらに、「PMDAの公共的性格を鑑みると、運営資金の大部分を民間が負担していることは不健全な状況だ。経費の効率化に加え、国からの予算の充実により一層の努力を賜りたい」と述べた。


◎先駆け審査制度の恒久化・対象の拡充を求める

世界に先駆け、日本で承認される革新的医薬品に対し、薬事・保険上のインセンティブを与える“先駆け審査制度”の拡充を求める声も各団体から声があがった。製薬協の畑中会長は、革新的な医薬品へのアクセス向上の必要性を強調。日本国内だけでなく、世界に革新的医薬品を届けるために最適な制度運用を求めた。

先駆け審査制度と同様の制度として、米国でのBreakthrough Therapy、欧州ではPRIMEなどの制度がある。日本より先に欧米で承認された医薬品では先駆け審査制度が該当しないことになる。米国製薬工業協会(PhRMA)、欧州製薬団体連合会(EFPIA)の欧米団体は、新たなドラッグ・ラグが生まれるとの懸念を示し、制度の拡充を訴えた。そのほか、GE薬協は、原薬等登録原簿(マスターファイル)の開示や、安全性の観点から添付文書の医療上重要な事項などの記載を先発品と同等にすることなどを求めた。



http://www.asahi.com/articles/ASK1Z7G8CK1ZUBQU01S.html
国民健康保険の交付金 11億円過大に受領 西宮市
2017年1月30日22時24分 朝日新聞

 兵庫県西宮市は30日、国からの国民健康保険の普通調整交付金を2011年度から5年間にわたり、計約10億9千万円過大に受け取っていたと発表した。交付金を算定するプログラムに誤りがあったためで、市は全額返還する。

 市によると、交付金を算定する際、国保の加入者ではない、後期高齢者医療制度に移行した75歳以上を含めて計算していたことなどから、過大に申請していた。

 誤りは、後期高齢者医療制度が実施された08年度以降続いていたとみられるが、時効になった10年度分までを除く過去5年間分を返還するという。


  1. 2017/01/31(火) 05:56:47|
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1月29日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/497689
シリーズ: m3.com意識調査
女医がよりきれい好き?白衣の洗濯頻度に男女差
意識調査「日常診療、何を着ている?」

2017年1月29日 (日)  高橋直純(m3.com編集部)

 m3.com意識調査「日常診療、何を着ている?」において、日常診療で着用している白衣などの洗濯頻度を尋ねたところ、「2-3日に1度」以上の頻度は男性で計37.1%だったのに対し、女性では計51.5%となった。日常診療で着ている衣服では、白衣が過半数を占めた。

Q 日常診療で着ている白衣などは、どの程度の頻度で洗っていますか
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 日常診療で着る白衣などの洗濯頻度を尋ねたところ、「毎日」は男性(1518人)で12.3%、女性(239人)で18.0%、「2-3日に1度」は男性24.8%、女性33.5%で、「2-3日に1度」以上の頻度は男性計37.1%だったのに対し、女性では計51.5%となった。

Q 日常診療では、白衣など医療用の衣服を着ていますか
01292_20170130052232e4a.jpg
 日常診療で着ている医療用の衣服では、全体で白衣が48.4%、ケーシーが22.4%、スクラブが20.6%だった。着ていないは3.1%だった。

Q 白衣(スクラブ、ケーシー含む)を着る際、その下はどのような服装ですか。
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 白衣の下に着るものでは、「出勤時と同じ服装」が37.6%で最多、次いで「何も着ていない(下着のみ)」が33.7%、「職場用の服装」が22.0%だった。

 「勤務先で医師に対する服装や身だしなみのルールはありますか」では、「ある」が21.8%、「明示的にはないが、慣習がある」が42.3%、「ない」が35.9%だった。

 「勤務先から白衣などは支給されていますか」では、「支給、貸与されている」が63.1%、「支給、貸与されていない」が18.0%、「支給、貸与されているが、自弁したものも利用」が18.9%だった。

 職場での服装に関する自由意見はこちら⇒「白衣は単なる『コスプレ』」、「内科医はネクタイをするべき」



https://www.m3.com/news/iryoishin/497690
シリーズ: m3.com意識調査
「白衣は単なる『コスプレ』」、「内科医はネクタイをするべき」
意識調査「日常診療、何を着ている?」

レポート 2017年1月29日 (日) 高橋直純(m3.com編集部)

Q 職場での医師の服装の状況や、ご意見があればお寄せください。

調査結果はこちら⇒「女医がよりきれい好き?白衣の洗濯頻度に男女差」

【白衣の是非】
・白衣の意味は薄れ、職制を示す単なる「コスプレ」になっている。【女性・勤務医】

・白衣は自分の身を守るために身に付けると教わった。自分のためなので、その下に着るものは相手(患者)に対して失礼のない身だしなみが必要と思います。【男性・勤務医】

・寿司屋よりは綺麗な白衣でいたい。【不明・開業医】

・白衣はポケットがものを入れづらいし、座ったときに裾を椅子のキャスターに挟んだりして汚れることもある。機能性も清潔感も悪い。【男性・勤務医】

・白衣は診察する時には着ない。回診や朝礼など儀式的にのみ着る。処置等には予防着を着用。【男性・開業医】

・亡くなった恩師から、常にきちんとした服装でいるよう厳しく指導されました。白衣のボタンを掛けないと、注意されました。【男性・開業医】

・白衣の前ボタンは必ず閉める。テレビドラマで開けているのはだらしないと思う。【女性・開業医】

・他職種では制服を着崩して着ることはほとんどない。医師だけが白衣の前ボタンが外れている。社会的常識がない職種なのは残念。【男性・勤務医】

・小児科を除き、白衣着用は必須と考える。【男性・勤務医】

・長い白衣の前ボタンを開けているのは大嫌いだ。【男性・勤務医】

・白衣の下にふざけたTシャツを着ている連中が多い。【男性・開業医】

【スクラブの是非】
・公的な医療機関であれば、一般外来であれば白衣(ケーシー含む)を来て診察が普通だと思われる。スクラブなどは、外科手術・オペ室での麻酔科医、救急医、当直医、内視鏡医などの処置系がメインでしている際にはふさわしい服装と思われる。内科の予約外来などではあまりいいとは思えない(患者目線でも、白衣を来ていないと医師と認識してくれない人もいるのでは?)。【男性・勤務医】

・かつてはスクラブを愛用していましたが、現在は、直接診療することがほとんどないため、私服(スーツ)のままです。【男性・開業医】

・若い医師が真っ黒のスクラブを着て診療している姿を見ると、不快に感じています。【女性・勤務医】

・自宅からスクラブ着て、車や自転車を使用し職場に来る(医師・看護師)職員がいる。嫌な感じ。【男性・開業医】

・スクラブは誰が医師か分からない。【男性・勤務医】

・若い医師の間では、テレビドラマの影響かスクラブを普段来ていることが多い。以前よりかっこ良くなったと思います。【男性・勤務医】

・スクラブは手術室、または処置時の下着ですので、外来廊下、病棟でそのままでいるのはやや愚かな。【男性・勤務医】

・外科系でもない女医さんが、常に病院で当直室かオペ室のモノと思われるスクラブを着ているのを多く見かける。理解できない。【男性・勤務医】

【ネクタイの是非】
・ドラマなんかでビシッとした白衣やYシャツにネクタイを締めた医者が颯爽と出てくるが、あのような格好では血管確保や採血等々病棟での処置での行動に耐えられない。手技的には何もしない医者の格好だろう。【男性・開業医】

・ネクタイはやめてほしい。【女性・勤務医】

・立場が上の先生ほど、白衣を着ている率が高い気がします。もちろんワイシャツネクタイの上に。若手はみんな、スクラブオンリーか、スクラブに白衣を羽織っている程度。【女性・勤務医】

・ネクタイの着用は欠かさないようにしている。【男性・勤務医】

・初老の開業医だが常にネクタイをしている。患者も礼儀正しい服装で受診するので。【男性・開業医】

・手技のない内科医はネクタイをするべきではないか?【男性・勤務医】

【診療科の事情】
・小児科なので、白衣は着ないでワイシャツです。【男性・勤務医】

・白衣は親には受けるが、子どもには恐怖でしか無い。【男性・勤務医】

・元々の小児の専門だった時代は白衣が禁忌であった(当時の医局のルール)。いまでも状況によっては白衣は着ないで診察している。【男性・開業医】

・子どもが怖がるので30年前から私服で診療している。【男性・開業医】

・精神科クリニックなので常に私服である。白衣の必要性も感じていない。【男性・勤務医】

・精神科医師の服装は職場によってばらばら。個人的には私服でもよいのではないかと思う。【男性・勤務医】

・精神科は適当です。【女性・勤務医】

・外科系で処置が多く、いろんなもので汚染される。オペ着に白衣で仕事しているが、本当はその下に着ているヒートテックやタイツなども汚染されていそうで、自宅で洗うのは嫌だ。【女性・勤務医】

・在宅訪問診療では白衣も着ていません。【男性・勤務医】

・清潔感があれば良いと思うが、自身を守ると言う意味でも、職場用の上着はあった方がよいと思う。特に、外傷を扱う科は、血液等が付着することがあるので。【男性・開業医】

【服装の在り方全般】
・白衣を着てても、女医は看護師に間違えられる。【女性・勤務医】

・何を着ても良いと思う。白衣は勤務先で洗濯費用を出してくれる。【男性・勤務医】

・「清潔感」だけでなく、公私の区別やすぐ洗えるなどのことも考えるべきではないか。【男性・開業医】

・腕抜きなど服の端をまとめる小物も使うのに良いと思いますが、多少?浮きます。便利さを求めると、小保方さんのような割烹着も良いのかな?と考えます。【男性・勤務医】

・私服はよろしくないと思います。【男性・勤務医】

・次第に自由になってきている。乱れているように思う。【男性・勤務医】

・バイト医が日勤でジーンズならまだしも、短パンで診療するのにはビックリした。【男性・勤務医】

・感染管理の考えから、袖の長さや、白衣のボタンのかけ方など気になります。【男性・勤務医】

・かつては黒のビジネスソックスに革靴、白のカッター、ネクタイが常識で白のスポーツソックスを履いていただけでこっぴどく注意されました。クロックスなんて考えられない。【男性・勤務医】

・天麩羅医者に成らないよう自省を込めて、白衣は着用していない。【男性・勤務医】

・若い医師がファッションショーみたいな白衣を着ているのには閉口する。【男性・勤務医】

・もっと自由度が欲しいですが、職場で来た物を自宅で洗濯をしたり、クリーニングに出すのは衛生面で気になります。仕方なしに職場から提供された物を着用しています。仕方ないです。【男性・勤務医】

・毎日白衣を交換しない不潔な人が多い。【男性・勤務医】

・週4日勤務。毎週クリーニングに白衣を出す。【男性・勤務医】

・米国外科学会の推奨あり、家族の指摘もあり、スクラブから、白衣ジャケットに変えて、イメチェンした。2017年1月から。【男性・勤務医】

・病院指定の衣類しか着用できない病院も存在しているが、その説明はほぼ「感染予防のため」と言っている。しかし、そういう病院は名札の洗浄、靴の管理などは行っておらず、合目的とは言いづらいと考える。【男性・勤務医】

・白衣はここ10年以上着ていないが、歳を重ねてきたので『袈裟』を着て診察して行くことにしました。【男性・開業医】

・白衣が感染源とならないように、外出の際は必ず白衣を脱ぎ、手洗い・うがいを励行している【男性・開業医】

・個人クリニックのため、職員さんの制服は個々の好みで購入されています。【女性・勤務医】

・普段着で仕事しています。毎日違います。一日の中でも汚れれば着替えます。白衣より清潔だと思います。【男性・勤務医】

・病院支給(共有)のものが臙脂色のスクラブと白い長白衣なので、それらを着ています。スクラブだけだとセラピストや看護師に間違えられるので(たとえ口頭で名乗ったところで聞いてません)、初対面の患者や家族に会う時は長白衣着ています。それしても、なぜ頸もとを覆う習慣がないのかとても不思議です。手術に入ると、メガネに細かい血液が付着しているので、当然頸にも飛んでると思うのですが。スカーフを客室乗務員みたいに巻くのはダメなのかとか結構しょっちゅう思っています。ポリエステルのとかにすればじゃぶじゃぶ洗えるし。ドレスコード的にはネクタイの一種なんでしょうから、襟付きのスクラブや白衣と合わせればヘンなものでもないと思うのですが。【女性・勤務医】

【調査の概要】
・調査期間:2017年1月18日-2017年1月25日
・対象:m3.com医師会員
・回答者数:1015人(開業医423人、勤務医1397人)
          (男性1518 人、女性239人、不明63人)
・回答結果画面:「日常診療、何を着ている?」



https://www.m3.com/news/iryoishin/490387
シリーズ: 『「50歳以上ドクター」の悩みと未来』
若手・中堅医師に伝えたいメッセージ◆Vol.21
「安易に開業しないこと」「給料度外視でとことん働け」

医師調査 2017年1月29日 (日)配信高橋直純(m3.com編集部)

Q 若手・中堅医師に伝えたいメッセージがあればご記入ください

【開業医】
・医療は奉仕活動であり、利益追求でない。

・目を見て会話のできることが大事。

・一つ「得意分野」「売り」を作るべし。

・自分の哲学をもって、厚生省の甘い誘いいに乗らないでほしい。

・開業と勤務ではおのずから違う。後継者には経営者としての智慧を学んでほしい。

・Medicin is not still science but art.

・若いときは、迷わずやりたいことを試してみた方が後悔が少ないと思う。

・人工知能が活躍して必ず失業する医師が出てくるので、無駄使いせず、お金をためておくこと。

・光陰矢の如し。自分なりの人生設計を立て、仕事第一に考えず、もし現在の職場環境で自分の人生設計の達成が困難だと感じたら、つまらぬ責任感など捨てて、転職を考えるべき。現在の職場で仕事を続けることだけが人生ではないと自覚してほしい。仕事第一で自分や家族の生活や幸福を犠牲にしても、誰も褒めてくれないし何の報酬も得られず将来後悔するだけである。

・安易に開業しないこと。

・他人の生命を人質にして裕福で恵まれた特権階級である医師の栄光も、ロンドン橋落ちたのように、いつの日か突然終わりを告げますよ。人工知能や医療ロボットの登場によって必ず。そのXデーのために、二足のわらじで人生を歩んでください。

・開業医の実家にとらわれず好きな道を進んで欲しい。娘婿には継承しなくていいと言ってある。先輩達の話には耳を傾け途方がためになると思う。

・若い時はがむしゃらに、ハートのある医師に。専門医や学位は、無用。

【勤務医】
・人生の裏方の仕事なので、人々が表舞台に立って働いてもらえるよう協力しましょう。

・患者の病気だけでなく、生活も考えて治療を組み立て、患者のQOLをより高いものにしてほしい。

・若いうちは給料度外視でとことん働いてください。

・目の前の患者さん一人一人の治療に集中すれば、自分にとって無駄な症例はほとんどない。患者さんは教科書です。

・今後医師を取り巻く環境は、確実に悪くなって行くと思われるので、確実に自身のキャリアを積み上げていく必要がある。

・一生懸命仕事したらいいでしょう。悔いの残らないように。外科医で輝けるのは一瞬なので。

・若いときは自分への投資の時期。超過勤務手当とか、つまらないことを主張するのはやめた方がよい。

・自分一人で生きていけるスキルを磨くことは必要だが、周囲と良好なコミュニケーションを築くことも大事。

・内科医であれば、早くから専門に特化せず、5年程度はgeneralistとして地域医療を含んだ臨床経験を積んでほしい。

・古いと言われるかもしれないが、若いうちは、冷や汗をかきながら、仕事に集中することが大切と思う。

・患者目線での診療を目指してほしい。チーム医療を言葉だけでなく実践できる医師になってほしい。権利を主張するだけでなく義務を果たせる医師になってほしい。

・自分の生活も家族も大事です!ワークライフバランスを大切に、幸せな人生を歩んでください。

・若いうちになるべく都会に出て刺激を受けなさい チャンスがあれば留学した方が良いよく言われることですが、病気を見ずに患者さんを診ること。画像診断に頼らずに、問診・触診をしっかりやること。患者さんから教えていただくこと。

・40歳前までに覚えたことが,医師としての財産になる。



https://www.m3.com/news/iryoishin/496035
シリーズ: m3.com意識調査
「大学 対 市中病院、比較は不適当」
意識調査「新専門医制度、募集定員の上限は必要?不要?」Vol.3

2017年1月29日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

◆意識調査の結果 ⇒ 「専攻医の上限設定、「反対」は勤務医の47.8%」 (1/28)

◆基本領域の専門医の研修場所

【一概には言えず(基本領域による、各病院の症例・指導体制によるなど)」】
・施設や科によって行える医療に差がある。またその質にも差があるから。【勤務医、30代】

・大学病院、市中病院とひとくくりにできない。多種多様。【勤務医、40代】
・大学病院だけでは数が充足しないのは当たり前。しかし、市中病院と言っても、大きな病院のみが対象となれば、中小の病院には数年間若い新しい医師は就職しないことになる。これでは、地域格差だけでなく、県内格差も生じ、つぶれる病院も多発すると思われる。【勤務医、40代】
・指導医の数に合わせて設定すべき。必ずしも大学病院で指導医が足りているとは思えない。【勤務医、40代】
・専門医に求められる資質、内容が領域により異なり、大学病院かどうかで判別できないから。【勤務医、40代】
・大学病院も,基幹病院も保険点数で青息吐息。教育のために実稼動を下げて、経営が成り立つのはどうすればいいのか?適応があれば何でも高額医療をやって、結局保険システムを破壊することと並行しないと、人材育成なんかできないでしょう。【勤務医、40代】

・大学が中心になるのが良いと思うのは、人が多い点や情報が入りやすい点など。市中病院がいいのは、症例の一般性、医師の医療する上での環境(優遇、対応がよい)など。両方ともお互いを立て、大きな地域としてよくしていかなきゃ、ダメ。【勤務医、40代】

・クオリティの高い専門医排出を維持できるのであれば、施設はどこでも良い。専門医になってからのクオリティ維持も今後の課題となる。【勤務医、50代】
・医療機関によって力を入れている分野は異なり、決して大学病院が地域の核になっているとは限らない。【勤務医、50代】
・大学病院と市中病院では、症例の質が異なる。求められる医療スキルも異なる。臨床医としてバランス良く経験することが望ましい。【勤務医、50代】
・大学に症例を集めようとすれば、田舎の市中病院は医師をはがされ、立ち行かなくされて大学に症例を回すことになるでしょう。かといって、市中病院では満足に症例が集まらないのも田舎の定めです。【勤務医、50代】
・大学病院が良いとは限らないが、症例の集積する大学病院と同等規模の病院でまずはトレーニングを受ける必要がある。きちんとトレーニングを積んでから市中の病院での勤務に移行すべきと考えます。【勤務医、50代】
・究極の専門医を求めるのであれば、基礎研究も実施している「大学病院」と一部の「専門医療機関」でなくては意味がない。専門医の定義が「臨床力」を主体とするのか、「基礎研究」も含めるのか否かで養成施設は異なると思う。【勤務医、50代】
・基本的な処置や考えは、大学病院でじっくりと!症例については、市中病院を含め各病院で!【勤務医、50代】

・地方の大学病院よりも、大手の市中病院の方が、患者数・スタッフ数等でまさるところも多くあるので、大学対市中病院という比較は不適当であり、できません。【勤務医、60代】
・大学によっては、全専門領域ができるわけではない。【勤務医、60代】
・大学、他施設を問わず、既に高度な専門性を有している施設を利用するのがリーズナブル。【勤務医、60代】

【大学病院の方が、適切な場合が多い】
・市中病院は、教育の体制、施設が大学病院には劣ることがある。【勤務医、30代】
・人員などの環境が整っていると思う。【勤務医、30代】
・他科のバックアップや連携が必要な場合が多く、多数の科がそろっていることが重要なため。【勤務医、30代】
・市中病院では手術のレベルが劣るため。【勤務医、30代】

・専門性を高めるのであれば、大学病院の方がいい。【勤務医、40代】
・市中病院で専門医になれると錯覚してはいけません。あれはただの職人製造所です。そもそも他人の作ったプロトコールに沿って作業をするだけの人のことを”専門家”とは言いません。”専門家”はプロトコールを作り、かつプロトコールを運用する能力のある者たちのことです。普段大学や学会に対して批判している人間が多い中、そういう大学や学会が主導して運営している専門医のシステムだけに、ただ乗りに近いことをしている矛盾にまずは気づくべきだと思われる。【勤務医、40代】
・市中病院は研究面でかなり劣る。【勤務医、40代】
・指導医の数が異なる。現行の専門医試験でも成績不審者は初期研修~後期研修を通して市中病院のみで研修・修練を行った医師で有意に多い。【勤務医、40代】

・市中病院で甘やかされている研修医が多すぎる。【勤務医、50代】
・大学病院を基幹にしないと、関連病院を多く持つことが難しいと思う。【勤務医、50代】
・市中病院には、病院格差もあり、ある程度指導医のいる病院で専門的な治療の症例数が必要である。【勤務医、50代】
・市中病院は症例数が多いとは思うが、指導医はまず少なく、指導・教育という面では不適だと思う。【勤務医、50代】
・地方の病院に医師を派遣しているのは大学病院であって、市中病院はほとんど、田舎に医師を派遣していない。【勤務医、50代】
・基本的に大学病院だけに限定すべき、そうでなければ専門医の意義がない。【勤務医、50代】
・大学病院は医師派遣機能を持っているが、市中病院は自らの施設のみを増強している。大病院に医師が集中するのを防ぐためには大学病院の医師派遣機能が必要。【勤務医、50代】
・大学の方が専門医を取りやすく、大学に医師が集まると、医局より、地方の病院への医師派遣が可能になってくる。【勤務医、50代】

・アカデミックな面で指導体制が行き届いているから。【開業医、50代】
・市中病院もある程度はいいが、基本的には教育基幹病院で行うべき。【開業医、50代】
・マイナーでは大学以外では、部長の専門に症例が片寄る。【開業医、50代】
・もし専門医を養成できないような大学病院は廃院にすればいい。【開業医、50代】

【市中病院の方が、適切な場合が多い】
・大学中心、医局中心の制度だと得するのは大学病院で、地域の医師の偏在化を助長しかねないと思う。【勤務医、20代】
・市中病院の方が良い症例が集まっているから。【勤務医、30代】
・大学病院は研究と学生への教育が主。実際、精神保健指定医に関しては、症例数が少なく、不正が横行したのは、記憶に新しい。【勤務医、30代】
・大学病院で教官を3年間しましたが、大学病院ではきちんとした臨床医は育てられません。【勤務医、40代】
・大学において臨床経験を伸ばすことは困難である。【勤務医、40代】
・大学主導を外すのがそもそもの目的だったはず。【勤務医、50代】
・大学病院は縦割り、教授一局集中。【勤務医、50代】
・大学病院は給与に関して専門修練医に保障できないため。【勤務医、60代】
・大学病院は基本領域専門医を育てる能力に欠ける。【勤務医、60代】

・common diseaseは一般的には市中病院のほうが接することが多いから。【開業医、40代】
・無意味な雑用が少ない。【開業医、50代】
・大学は研究機関。【開業医、60代】



https://www.m3.com/news/general/497988
精神保健医、審査に面接、資格不正の続出受け 厚労省方針
2017年1月29日 (日) 毎日新聞社

精神保健医:審査に面接、資格不正の続出受け 厚労省方針

 厚生労働省は27日、精神障害者を措置入院させる判断をする精神保健指定医の資格の不正取得が相次いだ問題を受け、審査に面接を導入する方針を決めた。現在はリポート提出だけで審査していた。こうした再発防止策を盛り込んだ精神保健福祉法改正案を通常国会に提出する。

 昨年10月に資格の不正取得で取り消し処分になった指定医49人は、自身が診察していない同僚の症例リポートを国に提出して資格を得ていた。

 このため、審査を厳格化し、面接で診療経験を確実に審査することにした。

 この日開かれた専門家会議に厚労省が示した案によると、指定医の取り消し処分を受けた医師については、再教育研修を受けることを資格再取得の要件にする。また、不正取得にかかわったものの処分前に指定を辞退した指定医が6人いたため、このような「処分逃れ」を防ぐため、辞退者は指定を5年間受けられないことにする。

 相模原市の障害者施設殺傷事件では、大麻精神病などを理由に容疑者が事件前に措置入院になったが、指定医が十分な治療や退院後のフォローをしなかったとされる。このため、指定医の専門性を向上するため、指定時の研修内容に薬物対応を加える。【熊谷豪】



http://blogos.com/article/207802/
都会と田舎の医療格差 少し変わった当直医のブログから 地域に住むという自由とそれに伴うリスク
中村ゆきつぐ
2017年01月29日 10:52 BLOGOS

一部の世界では有名なDr.まあや。その方の都会と田舎の医療格差についてのブログが公開されていました。
http://www.joystyle.net/articles/340

この先生、デザイナーと非常勤医師の2足のわらじを履いて仕事をされています。しかもその地域は釧路と東京! 大学勤務も経験しているため普通の医師のこともわかりながら、デザイナーとしても苦労され、今の医療状況をある意味冷静に見ることができている先生です。

本文から引用します。
>それから数年たち、今は都会と田舎、しかも東京と道東と、言って見れば両極端な場所で医者をしているが、ちょっとしたことに格差を感じることはある……。
>症例によっては、助かる命も助からないこともあるのでは、と思わざるを得ない。それが現実だ。
>都会と違って、各科揃っているわけではない。専門の先生に診てもらいたければ、都会に行くしかない。札幌や東京に行くしかないのだ。


 道東地区の医療の現状を表しています。どうしても地域格差はあります。まして血液内科も同じです。北海道で常勤医がいるのは札幌、函館、旭川、帯広ぐらいなんでしょうか。まあ広い北海道ではある意味交通を充実させることの方が効率的なんでしょう。ジェット機構想なんてありましたね。

>大学病院時代、「多摩地区全滅です!」…何度か聞いてきた緊急事態…。

 東京は正直最高の医療が受けれる場所です。それでも少し田舎の方は大変なのです。また東京はずっと書いてきたように埼玉、千葉、神奈川の一部も負担されています。

今現在、東京、名古屋、福岡、京都などの大都市は救急車の受け入れなどはなんとかです。(大阪は奈良、和歌山の負担のため少し厳しい?)ただ今後高齢化が進んだとき、医療が進歩し続け治療対象が増え続けた時どうなるかは正直予想がつきません。在宅医療が進んでいく中、救急医療、がん医療をどのように行うのかもしっかり決めていかなければいけません。今のまま病院や医者個人に任せるのは政治的に無責任だし、医療安全、医療経済的に危険すぎます。

>地域格差は大小様々どこの国にも地域にもあるだろう。医療行為を受ける側、そして医療現場にいる側もそれぞれの地域の特性や状況を知り、それに合わせてうまくやっていくしかない。

 現場の先生方の真摯な意見です。医療者は目の前に患者が来ればやっていくしかないのです。それを赤字だ、無駄だと言って削るのならばちゃんとした代替案 (先ほどの輸送手段など)を示すしかないのです。

この間お亡くなりになった院長の代わりに福島の病院に赴任した中山医師。美談にするだけでは何の解決にもなりません。いや医学部定員が増えている現在、5年後には大丈夫と厚労省は考えているのでしょう。本当に治療介入が必要な患者数増加がちゃんと見積もられています?
6年前から言い続けているのですが、少なくとも高齢化に伴い増えてきている血液疾患、治療が良くなって寿命が伸びてきた悪性リンパ腫、骨髄腫、MDSなど治療適応の患者は明らかに増えています。そして病棟は常に不足。(ex:東京はなんとか?)今後が恐ろしいとしか思えません。

自分の中では心を鬼にして言わなければいけないことがたくさんあると思います。正しい知識と価値観との折り合い。はっきりとした答えはないですが、地域に住むという自由とそれに伴うリスクを受け入れなければいけない状況です。



https://newswitch.jp/p/7754
ハードからサービス、サイエンスまで 
患者と医師の“依存関係”を変える時がきた
医療・介護の大改革に臨む

日刊工業新聞2017年1月27日

 わが国の保険医療は少子高齢・人口減少社会に臨んで持続困難なことから、2013年8月にまとめられた社会保障制度改革国民会議の報告書に則り、医療介護総合確保推進法などによって大胆な改革が進められています。

 また、13年6月に閣議決定された「日本再興戦略」では、健康・医療を成長戦略の中核とし、先端研究振興、新産業創出、国際展開、雇用創出などのけん引役として位置付け、医療を国民負担から成長の切り札へとパラダイムシフトさせています。

 民間活力で保健・医療を補完することによって保険医療の守備範囲や内容が大きく変わろうとする現在、医療機関の改革と併せて国民にも受療行動の変容が求められる時代です。

 国民会議報告書の最初には「医療は自助を基本としつつ自助および自助の共同化としての共助で対応できない場合に公助が補完する」とあります。

 医療の権利的側面が取り上げられることの多い今日、義務としての自助の確認は意義あることだと思います。生活習慣病のように発症・進展に自身の関与が大きく影響する疾病もありますし、そもそも自らの主体的関与なくしては医療は成り立ちません。

 また、報告書には医師業務をチーム医療によって分業化し、効率的な医療提供を求めています。病院は組織を介して継続的に医療提供できることが特徴ですが、実情は個人の職能や医師への依存が大きく、組織力を発揮できずに効率が悪いと言われています。

 医療提供者側は分業を推進する一方で、患者さんも受療行動を変えて医師だけに依存した医療からの脱却が求められています。

 さらに、病院の共助も必要でしょう。経営の異なる病院間で医療提供に必要な機器や運営の仕組みの共通化を図れば、医療連携の推進や病院経営の合理化は大きく進むと考えます。

 共通化の対象は、医薬品、診療材料、医療消耗器具、備品などの材料、医療機器から組織運営の諸規定まで多岐にわたります。電子カルテのようなシステムはその恩恵が大きいでしょうし、医療の質向上にも貢献すると思われます。

 医療はその公益性ゆえにさまざまな規制と独占があるのですから、経営の独立性と運営の共通化を両立することは可能だと思います。むしろその先の質向上や特徴を競うべきでしょう。

 医療を受ける人も医療を提供する側も、自助と共助に努めてわが国の医療を支えることが重要な時代です。
(文=野村幸史・医療法人財団慈生会 野村病院理事長) 


  1. 2017/01/30(月) 05:29:55|
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1月28日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/497770
シリーズ: m3.com意識調査
専攻医の上限設定、「反対」は勤務医の47.8%
意識調査「新専門医制度、募集定員の上限は必要?不要?」Vol.1

レポート 2017年1月28日 (土)配信橋本佳子(m3.com編集長)
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 2018年度の開始に向け、準備が進みつつある新専門医制度。日本専門医機構は1月13日の理事会で、専攻医の都市部への集中を防ぐため、東京など6都府県で募集定員の上限を設定する方針を固めた(『6都府県、専攻医の募集上限設定、都市部集中防ぐ』を参照)。その是非をm3.com意識調査「新専門医制度、募集定員の上限は必要?不要?」で、m3.com医師会員を対象に聞いたところ、全体では、51.0%「反対」と回答。内訳を見ると、開業医では63.4%が「反対」と体勢を占めた一方、勤務医でも「反対」が47.8%で最も多かったものの、何らかの上限設定が必要との回答は計45.2%あり、多少意見が食い違う結果になった。

◆意識調査の自由意見 ⇒ 「専門医、医師の偏在解消の道具にあらず」

◆意識調査のの回答ページ ⇒ 「新専門医制度、募集定員の上限は必要?不要?」

Q 専攻医の募集定員を設定(地域別、基本領域別:ただし、外科、産婦人科、病理、臨床検査の4領域を除く)する方針について、支持するのは?【単一回答】
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 日本専門医機構が現在検討しているのは、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、福岡の「6都府県」において、過去3年間の採用実績をベースに上限を設定する案。ただし、外科、産婦人科、病理、臨床検査の4基本領域については、医師数が減少していることから対象外。この案から幾つかの組み合わせが想定されるが、最も多かったのは、「反対」で、開業医の63.4%、勤務医の47.8%が選択。

 一方で、何らかの上限設定が必要との回答は、開業医の計26.4%、勤務医の計45.2%。その内訳を見ると、開業医と勤務医ともに、日本専門医機構の提案通り、『「6都府県」×「4領域は除く」』との回答が最多だった(開業医9.7%、勤務医16.8%)。


 開業医と勤務医を問わず、卒後10年目前後で専門医取得を終えた医師が少なくない「35歳以上」と「35歳未満」に分けて見ると、上限設定に「反対」は、「35歳以上」(51.5%)の方が、「35歳未満」(46.9%)よりも、多い結果となった。
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Q 19の基本領域の専門医養成、基幹施設となるのは、大学病院と市中病院のどちらが適切だとお考えですか。【単一回答】

 新専門医制度に対しては、「大学が中心になる」との懸念が、市中の基幹病院などから出ている。では、そもそも基本領域の専門医養成に適切な場はどこなのだろうか。最も多かったのは「一概には言えず(基本領域による、各病院の症例・指導体制によるなど)」で、全体では34.6%、内訳は開業医41.4%、勤務医32.8%。次いで多かったのは、「大学病院の方が、適切な場合が多い」、僅差で「大学病院と市中病院はほぼ同等」が続いた。

 年代別では、「35歳未満」では、「大学病院と市中病院はほぼ同等」、「35歳以上」では、「一概には言えず」がそれぞれ最多だった。
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https://www.m3.com/news/iryoishin/496034
シリーズ: m3.com意識調査
「専門医、医師の偏在解消の道具にあらず」
意識調査「新専門医制度、募集定員の上限は必要?不要?」Vol.2

レポート 2017年1月28日 (土)配信橋本佳子(m3.com編集長)

◆意識調査の結果 ⇒ 「専攻医の上限設定、「反対」は勤務医の47.8%」

◆意識調査の回答ページ ⇒ 「新専門医制度、募集定員の上限は必要?不要?」

◆『「6都府県」×「4領域は除く」』で専攻医の募集定員設定

【反対】

◆勤務医

・食っていけるか食っていけないかは切実な問題であるが、将来、自分が進みたい道に進める権利を剥奪する権利は誰にもないと思うから。もっと、みんながなりたがらない科目の医師には給料を良くするなどのインセンティブな付加価値を付けて、それに釣られてくる者を釣り上げた方が理に適っていると思います。【勤務医、20代】

・いわゆるプロフェッショナル・オートノミーって確保されているのでしょうか。例えば、同様の専門家集団たるべき日本弁護士会が結局は極左反日集団に堕してしまったのを鑑みるに、現時点での執行部世代に多くを期待すべきでないのは重々承知していますが、正反対に霞ヶ関や政府与党に尻尾を振るのも情けない。30代、40代の、制度によって深刻な利害影響を被る世代に発言を求めるべきではないでしょうか。エライ方々はもういいでしょ。【勤務医、30代】
・専門医を取得したい医師は、誰でも目指せるようにすべきである。【勤務医、30代】
・インセンティブも付かないのに、何の意味があるのか。【勤務医、30代】
・住居・勤務先住所の自由は医師にもあるべきです。【勤務医、30代】

・いずれにせよ新しい専門医制度には賛同できない。【勤務医、40代】
・医師の職業選択権の自由を侵害するものだ。【勤務医、40代】
・専門医制度と、医師の地域配分の問題は全くの別の問題。これらを絡めてしまったことが、事態を混乱させた最大の理由である。【勤務医、40代】
・民間人が居住制限を受けるという、憲法に違反する規制は許しがたい。【勤務医、40代】
・県単位では範囲が広すぎますので、制限するのであれば、都市部のみの制限にするのがよいと思います。【勤務医、40代】
・専門医と言っても、今の制度では特に診療報酬の特典もないし、意味がない。【勤務医、40代】
・上限を設定しても、地方に来ることは絶対にないと思う。【勤務医、40代】
・人口の多い都会ほど、医療の必要性が増すはず。【勤務医、40代】

・先行者が得で、あとから目指す人を締め出すようなことをすべきではない。【勤務医、50代】
・専攻医の数で調整するのは本末転倒である。各自治体に拠点病院を作り、集約化して医療機関を限界集落にばらまく行政は間違っている。【勤務医、50代】
・医師の偏在解消は必要と思うが、専門医の上限設定はおかしいと思う。【勤務医、50代】
・医師が専門分野を選択するのに、制限を設定する理由が理解できない。無理矢理制限するようなものではない。【勤務医、50代】
・基準が不明。専門医制度と医師不足は別の問題。【勤務医、50代】
・専門医を取得する段階で選別すべき。チャレンジする機会は公平であるべき。【勤務医、50代】
・基本上限はあり得ないでしょう。能力があれば、専門医として認められるべきです。【勤務医、50代】
・診療内容が細分化、専門化してきており、従来のような医師数で一般診療を行うことが難しくなっている。したがって、医師数を規定することは不可能。(大都市において)現場が多くの医師を必要とするならば、需要が満たされるまでそこに医師が集まるのはやむをえない。自然な流れに任せるべきである。【勤務医、50代】
・職業の自由に関する問題です。専門医で制限しても地方の医療の改善にはつながらないでしょう。【勤務医、50代】

・大阪でも専門医が不足している地域がある。【勤務医、60代】
・個人の資格を区域の資格に変換するのは、医師の資格を否定することにつながる。【勤務医、60代】
・全ての科で、意欲的な方を上限なしで認める。新専門医を医師の偏在とするのは、問題のすり替えである。【勤務医、60代】
・上限設定にどのようなふるい分けをするのでしょう。試験で採用と不合格を決めるのでしょうか?医学校の質は、千差万別です。できるだけ、日本国内で上質な臨床医を養成しようとの意気込みで挑むのが、医学会の質を担保します。自ずと、自分のレベルを知って地方に流れて行くでしょう。個人に任せるようにする方が良いでしょう。【勤務医、60代】

◆開業医
・結局開業などで都心部に戻ってくると思う。まず、職業選択の自由が失われる。【開業医、30代】
・6都県にも医療過疎の町はある。【開業医、30代】

・教育は都市部で集中してやった方が効率がよい。上限を定めるには反対ではないが、現状案では領域内の全ての病院に影響を与えるのであり、都市単位や病院単位の最大数の設定であればよいのではないかと思う。【開業医、40代】

・需要があるから病院側も募集をかけるわけで,医師が都心に充足していれば募集自体しない。【開業医、50代】
・定員オーバーの場合の選定の基準が明らかでないため。【開業医、50代】
・人口減少地域に医師だけ一定数配備すれば、医師の収入が維持できないですよね?【開業医、50代】
・この6都市におおよその手術が集中しており、地方に専門医が行くことで十分な研修を受けられなくなる可能性が高い。むしろ都市圏にもっと集約すべき。【開業医、50代】
・職業選択、住居の自由など憲法の記載に抵触するのでは。【開業医、50代】
・以前から医師の偏在はあった。医師が地元を離れる原因を不明確にしたままでは根本的な解決にならないと思う。【開業医、50代】

・日本専門医機構は何のために作られたのか?上から目線の厚労省の下請け機構か?なりたい専門医になれない制度なんか不必要。機構なんか不必要。【開業医、50代】
・募集人員は、その施設にゆだねるべきです。学会などはあくまで、その医者の資格の情報しかありません。実績や実力、将来性を無視しています。【開業医、50代】
・そもそも専門医は技術担保が目標であり、地域偏在解消のための道具ではない。【開業医、50代】
・上限を設定しても、希望した専門医資格を取得できない医師が、希望しない地域に着任するとは考えにくいため。【開業医、50代】

・東京都でさえ、東と西側の状況は異なるので、県で仕切ってしまうのはいかがなものか?【開業医、60代】

【賛成】

◆勤務医
・人数の少ない科へ進む医師の確保のため。【勤務医、20代】
・教育を十分に受けられるよう、専攻医の数と新入局員の数のバランスは大事。【勤務医、20代】
・偏在を防ぐ意味ではいいのではないでしょうか?【勤務医、30代】
・分布が偏らないように、上限設定は必要だが、現時点で人数の足りない領域は除外すべき。【勤務医、40代】
・医師の偏在、レベルの向上に貢献するのではないでしょうか。適正数を誰が、どうのように判断するのか問題です。【勤務医、50代】
・都市部への集中を抑制する点では、有効であるかもしれない。【勤務医、50代】
・関連施設を含めた基幹施設の定員は、現在都市部で現行の専門医を目指している実際の人数の数倍になっていると推定されます。現実の人数よりも少なくすることには反対ですが、現状よりも多すぎる定員にすれば、地方から都市部への流入が加速するのである程度の上限設定は必要です。【勤務医、50代】
・将来の適切な医師配置を実施する端緒としたい。【勤務医、60代】
・拡散を防ぎ、集中も六ブロックくらいにして効率を図る。【勤務医、70代】

◆開業医
・地域医療は崩壊しつつあり、対応が急務である。ただし、制限をかける以上は、単純な上限設定ではなく、インセンティブも必須であり、「アメとムチ」の両方が必要である。【開業医、50代】
・多くの地方では専門医が少ない。専門医はアメリカみたいに定数にするのもいいかと思うが、その場合、余計6都府県では上限を設定すべき。【開業医、70代】



https://www.m3.com/news/general/497786
福岡、メディカルモール開設の医療法人が破産、負債16億円
2017年1月28日 (土) 東京商工リサーチ

 (医)大郁会(福岡県福津市日蒔野5、設立2001年11月20日、代表者:大原郁一氏)は1月24日、福岡地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。申請代理人は森豊弁護士ほか2名(伊達法律事務所)。監督委員には吉岡隆典弁護士(けやき通り法律事務所)が選任された。負債総額は申請時点で約16億円。

 2001年11月設立の医療法人で「福津中央クリニック」を運営。人工透析や内科・循環器科を手掛けていたが、赤字が慢性化していた。2015年12月期では営業収入が5523万円に対して当期純損失5273万円を計上し、債務超過となった。これらの状況を打開するべく、2015年11月以降、産婦人科の「福津中央ウィメンズクリニック」、小児科の「キッズクリニック福津中央」からなるメディカルモールを本社近隣に開設。他社が運営する調剤薬局なども入居し、来院客の増加が見込まれた。しかし、メディカルモールは軌道に乗らず、2016年9月10月にはキッズクリニック福津中央を閉鎖し、今年に入り福津中央ウィメンズクリニックが診療を停止していた。メディカルモールへの投資負担の他、さらに内部にて資金面のトラブルも発生し、資金繰りに行き詰まり今回の事態に至った。

 なお、福津中央クリニックは2月1日に診療を再開する予定と聞く。



https://www.m3.com/news/iryoishin/497825
「病院の在宅医療にガイドラインを」、日病協
神野氏「在宅医療は費用覚悟で議論すべき」

2017年1月28日 (土) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本病院団体協議会代表者会議の議長を務める神野正博氏(日本社会医療法人協会副会長)は1月26日、同会議後の会見で、病院が在宅医療に乗り出すことについて、地域医療構想調整会議で議論する際に用いる「在宅をやる病院はこうあるべしという、何らかのガイドラインが必要ということで一致した 」と報告した。

 1月18日に開催された社会保障審議会医療部会で、日本医師会副会長の中川俊男氏が「医療機能の役割分担」「在宅医療」に関する議論の中で、「大学病院あるいはその分院、地域の基幹となる公立病院等が、在宅医療をやる動きが出てきている。医療の機能分化と連携を考えると、役割が違う。“草刈り場”のように、在宅医療に取り組むことは、地域包括ケアシステムの構築と逆行する」と指摘(『医師確保対策は“未定”、医療計画の「作成指針」』を参照)。

 神野氏は「公立病院がやっていいか悪いかは、本来ならば調整会議で議論すべき。地域の事情があり、公だから、私だからと決めるのは多少問題がある」と指摘。同会議の議論は「三次救急医療病院ではどうか、地域医療支援病院はどうか、特定機能病院はどうか、その分院はどうかという切り口はあるだろう段階」と説明した。

 2017年度から議長に就任することが公表された同会議副議長の原澤茂氏(全国公私病院連盟常務理事)は、ガイドラインは必要としつつも「地域によって違うことを念頭に置くべき。金太郎飴みたいになるのはおかしい。大きな病院の中でやらざるを得ない地域もあるし、大都会の大病院がやるのはおかしいということになるかもしれない。地域による差があって当たり前で、地域の調整会議で担うべき」と述べた。

 2018年度の医療・介護報酬同時改定に向けて神野氏は、「多くのデータが出ているように、施設に比べて在宅医療が金銭的に安いわけではない。今後決められた診療報酬の中で、入院医療と増え続けていく在宅医療をどういう割合にするかが大きな関心事になり、それは介護保険の在宅との絡みもある。在宅医療にはそれなりにお金がかかることを覚悟の上で、議論を進めてもらいたい」と主張した。



http://www.minyu-net.com/news/news/FM20170128-144815.php
高野病院に2月から勤務・中山医師に聞く 「診療、後任探しに力」
2017年01月28日 09時33分 福島民友新聞

 高野病院(広野町)が常勤医不在となっている問題で、2~3月に院長(管理者)・常勤医として勤める外科医中山祐次郎氏(36)は27日までに、現勤務先の都立駒込病院で福島民友新聞社の取材に応じ「入院患者をしっかりと診療し、後任探しにも力を入れたい」と決意を語った。

 ―抱負を。
 「2カ月限定の勤務だがまずは入院患者の診療にしっかりと取り組む。人命が懸かっており、後任の常勤医を探すことが仕事の一つと考えて力を注ぐ。高野病院を契機にした地域医療の問題や福島県の現状についても積極的に発信したい」

 ―赴任を決めた理由は。
 「医者でありながら被災地に一度も携わったことがなく、心の中でずっと引っ掛かっていた。高野病院の窮状を知り『私が行けばいいのでは』と瞬間的に思って手を挙げた。専門が外科で高野病院の診療科目とは離れているが、療養型の病院での勤務経験はある。精神科に関しては専門医の指導を受けて対応していく」

 ―高野病院の現況をどう受け止めているか。
 「非常勤医やボランティアの医師がいなければ死者が出るレベルだった。しかし今の体制を継続するのは難しい。複数の医師が根付くような体制をつくるためには自治体、病院ともに努力が必要であり、関係先と協力して解決を目指す」



http://www.sankei.com/region/news/170128/rgn1701280047-n1.html
“コンビニ受診”抑制へ 舞鶴地域医療推進協議会が「お医者さんマップ」
2017.1.28 07:09 産経ニュース

 かかりつけ医をもってもらうことで“コンビニ受診”を減らそうと、舞鶴地域医療推進協議会(事務局・舞鶴市地域医療課)は「平成28年度 まいづる お医者さんマップ」を作成した。市内全域の病院・医院や歯科医院、助産院の計91施設を掲載。市役所の市民課窓口で転入者に配るほか、病院窓口や市の施設窓口などで配布している。

 “コンビニ受診”とは、外来診療をしていない休日や夜間の時間帯に、緊急性のない軽症患者が「平日は休めない」や「日中は用事がある」など個人的な理由で、救急外来をコンビニエンスストアに行くような感覚で受診する行為を指す。緊急医療を必要とする重症患者の受け入れや入院患者の急変に対応できなくなることから、全国で社会問題化している。

 マップはA2判8つ折りで、5千部を発行。平成20年度に発行を始め、毎年改訂している。今回は同市内の病院・医院56施設や歯科医院34施設、助産院1施設の所在地や電話番号、診療科目、診療時間を掲載。“コンビニ受診”への注意や、日常的な診療や健康管理などを気軽に相談できる「かかりつけ医」をもつことの重要性を記している。

 問い合わせは同市地域医療課(電)0773・66・1051。



http://www.sankei.com/premium/news/170128/prm1701280004-n1.html
【衝撃事件の核心】
手術後の30代女性に「わいせつ」幻覚か真実か 41歳医師の釈放求めて署名4万人 捜査当局 vs 医療界の全面対決に

2017.1.28 16:00

 手術後の女性患者にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪に問われた男性医師の公判が東京地裁で開かれている。公判は無罪を主張する弁護側と、検察側が全面対決する構図が鮮明となっている。この事件をめぐっては、病院側が捜査段階から一貫して男性医師を擁護し、有志の医師らも「医療現場の萎縮につながる」と支援団体を結成。一方、警察・検察当局は有罪立証に自信を見せる。“捜査当局VS医療界”の様相をも帯びた公判の行く末に注目が集まっている。(社会部 小野田雄一)

(※1月17日にアップされた記事を再掲載しています)

検察側…胸なめ、自分の股間こする


 「医師のプライドにかけて無罪を主張します。妻と3人の子供がいますが、長期の勾留で失業し、貯金も底を尽きました。早く元の生活に戻してほしい」

 昨年11月30日の初公判で、乳腺外科医、●●●被告(41)は冤罪(えんざい)を主張した。一般傍聴席21席の抽選に対し170人が列をつくり、関心の高さをうかがわせた。

 検察側によると、●●●被告は昨年5月10日、東京都足立区の「柳原病院」で、30代の女性患者の片胸の乳腺を摘出する手術を執刀。手術後、病室にいた女性とカーテン内で2人きりになり、胸をなめるなどした上、自分の股間をこするなどしたとされる。女性が被害を訴え、警視庁が同日夕、女性の胸から唾液の検体などを採取。8月25日に逮捕した。

 検察側は冒頭陳述で「女性から被害を訴えられた母親が、女性の胸に唾液のにおいを感じた。女性の胸からは、唾液成分と、会話による唾液の飛沫(ひまつ)などでは考えられない量の●●●被告のDNA型が検出された」と主張。さらに「●●●被告は通常、患者の胸だけの写真を3枚程度撮っていたが、女性については顔と胸を入れた写真を15枚ほど撮っていた。女性に性的関心があった」などと指摘した。

弁護側…診察中に唾液が胸に付着することある

 一方、弁護側は徹底抗戦の構えだ。

 初公判では、女性の被害の訴えについて「捜査段階から被害状況の説明などが変遷している。“被害”は女性が麻酔から覚醒する途中で譫妄(せんもう)に陥り、幻覚を見た可能性が高い」と指摘。唾液やDNA型についても「診察中に唾液が胸に付着することはある。採取・検出方法には不審な点が多く、決め手にならない」と反論した。

 また、犯行状況については、「カーテン内に2人でいた時間は非常に短時間で、しかもカーテンの下部は開いており外から見える状態だった。病室は4人部屋でほかの患者や家族らがいたほか、看護師らの出入りも激しかった。こうした場所での犯行は不可能だ」と指摘した。

 弁護側は初公判では写真の多さに関して反論を述べなかった。しかし関係者によると、今後の公判で「女性は水着撮影などを伴う仕事をしていた。女性から『通常よりもしっかり手術後の胸の再形成をしてほしい』との要望があり、普段以上の注意を払う必要があった。写真が多くても不自然ではない」と主張する方針だという。

守る会…早期釈放求めて医師らが支援団体

 今回の事件は単なるわいせつ事件にとどまらず、医療界を巻き込んだ問題となっている。

 柳原病院は独自に関係者らからの聞き取りや現場検証などの調査を行い、「わいせつ行為はなかった」と結論付けた上で、警視庁に抗議する文章を公表した。

 有志の医師らも支援団体「外科医師を守る会」を結成。早期釈放を求める約4万人分の署名を集め、東京地裁に提出するなどした。同会は「患者証言に基づく医師の逮捕は医療関係者に不安を与え、医療を萎縮させ、ひいては多くの患者に不利益を与える」と立件の不当性を訴えている。

 審理を担当する大川隆雄裁判官は初公判で、「双方の主張が激しく対立し、争点や証拠の整理も容易ではない」として、次回期日は当事者間の協議後に指定すると決定。公判は既に長期戦になりそうな様相だ。



 【譫妄(せんもう)】=手術への恐怖やストレス、入院による環境の変化、麻酔などの薬物投与などにより、認知能力が一時的に低下した状態。「寝ぼけ」のような状態となり、意味不明な言葉を発したり、現実感を伴う幻覚を見たりする場合などがあるとされる。

G3註:原文は実名報道。



http://www.sankei.com/west/news/170128/wst1701280030-n1.html
子宮手術で腹腔内に器具取り残し、別の病院で見つかる 兵庫県が慰謝料支払いへ
2017.1.28 08:45 産経ニュース

 兵庫県は27日、県立尼崎総合医療センター(尼崎市)で、同市の当時20代の女性が子宮の手術を受けた際、子宮頸管が狭まるのを防ぐための器具をうまく取り付けられず、腹腔内に入っていたのを検査などで見つけられなかったミスがあったと発表した。女性が別の病院を受診して発覚した。県は女性に謝罪し、慰謝料を支払う方針。

 県によると、女性は子宮頸管狭窄症と診断され、昨年6月1日に手術を受けた。その後、同センターを6回受診したが、検査などで見つけられなかった。器具は子宮内膜を破って腹腔内に入っていたという。

 女性は昨年9月に西宮市内の病院で受診。腹腔内に器具があるのが見つかり、11月に摘出手術を受けた。



https://www.m3.com/clinical/journal/17208
外科医研修プログラムの離脱率判明【JAMA Surg】
2017年1月16日 (月) 

Khoushhal Z et al. Prevalence and Causes of Attrition Among Surgical Residents: A Systematic Review and Meta-analysis. JAMA Surg. 2016 Dec 14. doi: 10.1001/jamasurg.2016.4086. [Epub ahead of print]

 一般外科研修医の研修プログラムからの離脱状況を、22件の研究(対象計1万9821人)のシステマティックレビューとメタ解析で検証。プール解析での推定離脱率は18%(95% CI, 14% - 21%)だった。離脱率は男性より女性で高く、1年目の研修終了後に多く発生した。離脱理由で最も多かったのは、ライフスタイルがコントロール不能なことであり、離脱後の進路としては再配置、または麻酔科や他科への転向が多かった。


  1. 2017/01/29(日) 05:50:13|
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1月27日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/496226
「家庭医にかかる安心感」で患者増-草場鉄周・北海道家庭医療学センター長に聞く◆Vol.1
開設20周年を迎えた北海道家庭医療学センター

2017年1月27日 (金) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本における家庭医療、総合診療の実践、人材育成をリードする北海道家庭医療学センターが2016年に開設20周年を迎えた。これまでに45人の家庭医療学専門医を養成する一方で、センターが運営する診療所は2017年4月には9カ所に拡大するなど着実に経営基盤を固めていっている。センターの現状と、21年目の展望を理事長の草場鉄周氏に聞いた(2017年1月16日にインタビュー。計3回の連載)。

 草場氏の経歴やセンターの歩みについては「私の医歴書◆草場鉄周氏(北海道家庭医療学センター)」を参照。

――現在のセンターの経営状況についてお尋ねします。

 僕らは公的な機関ではなく医療法人であり、独立採算でやらなくてはいけません。現在は8カ所の診療所の運営に携わっており、直営で経営している診療所4カ所と、医師を出向させている診療所4カ所、さらに病院1カ所があります。直営の施設は十分な黒字を出しており、北海道家庭医療学センターの経営を牽引するパワーを持っています。

 一例を挙げると、室蘭市の本輪西ファミリークリニックは開設して18年目、私たちが直接経営するようになって9年目ですが、患者数は少しずつですが持続的に伸びています。室蘭市は人口も減少し高齢化も進んでいるのですが、地域住民に信頼されてじわじわ増えているのだと考えています。

――なぜ、患者さんが増えているのでしょうか。
 高度先進医療などと違って、一度来て「他と全然違う」と体感するものではないですが、家庭医にかかることの安心感、心地良さが評価されていると思います。「ここに来て医師、看護師、受付の人の顔を見るだけでほっとする」と言ってくれる患者さんもいます。チーム全体で家庭医療を提供するという雰囲気を持っていることは大きいと思います。

 来てくれる患者さんは、家庭医がいるということを認識されています。病気に対する不安や診療への期待などの胸の内をじっくり聞いてもらえるという安心感は、かかり続けることで育まれてきます。

――自治体の診療所などにも医師を派遣していますね。
 大学医局の派遣と違って、医療法人職員という身分のまま出向となります。公設民営のように自治体診療所を直接経営しているわけではなく、診療機能のみを委託され担っています。郡部にある自治体立施設が多く、経営的には黒字化は難しいです。

 家庭医、総合診療専門医への期待として、医療費の削減というものもあるかと思いますが、医療費削減目的のみで自治体が我々に診療を委託するということはゼロです。きちんと医療を提供して収入を得ないと医療機関の経営は悪化しますが、自治体財政にとっては医療費増加につながる面もあります。自治体の場合、入りも出も住民の財布なので経営のあるべき姿の評価は単純ではありません。

 良い医療を提供することで受診が減ったり、介護予防になったりするかもしれませんが、長生きすることで医療費が増えることもあります。このように、財政の視点からだけで家庭医を捉えることは危険ですので、あくまでも理想の地域医療を提供する医療人材として捉える視点が重要だと思います。

――運営に携わる診療所が増えています。
 決して拡大を目的にしているわけではないですが、センターが提供する研修プログラムを修了した人が活躍できるフィールドを確保しようとする努力が結果的にこうした流れにつながっています。力を持った人材が、診療所の所長として活躍してくれ、徐々に増えていきました。

 今年4月から北海道千歳市に新たなクリニックを開設しますが、その地域で働く能力と意思を持つ家庭医がいて、なおかつその地域の住民から家庭医に活躍してほしという強い期待が寄せられたことがうまくマッチしたので、進出することになりました。

 同じように自治体から家庭医が欲しいという要望はたくさん寄せられていますが、ほとんど応えられていません。希望してくれるところに家庭医を派遣したい気持ちは強くありますが、僕らもふんだんに医師が入職してくれる状況ではない。もっともっと努力せねばと思います。

 現在は、京都市の病院や福岡県の診療所にも、ご縁があって協力していますが、全国フランチャイズを作りたいということはなく、あくまでも北海道を中心にしながら丁寧に運営していきたいです。

――2014年のインタビューでは、今後の課題として「家庭医が働く診療所の経営の在り方」を挙げていました( 『“追い風”の今こそ、ふんどし締める◆Vol.10』を参照)。
 診療所経営のあり方もチャレンジの連続です。センター内でも、この4月に診療所の所長の異動を行います。今後は、異動を当たり前にしていきたいとも考えています。

 診療所医療の多様な選択肢を提供するのもセンターの役割だと思っています。医師の地域偏在を考える上で、重要なのが医師個人のライフサイクルの問題。総合診療 、家庭医療に関しては、他科と違って郡部に行くことで診療の経験が広がるという特色があり、独身時代や夫婦二人の時には田舎の生活でも良いという人も多いです。しかし、子供が修学する年になると、教育を考えて、「都市部だよね」となってしまう。

 だから、郡部にずっといてくれと言うつもりはなく、都市部に出た時でも家庭医療を続けられる場を作ることが僕らの役割です。都市部に出た時に就職先は病院となってしまいがちですが、家庭医療の実践にはやはり診療所です。しかし、開業となると自己の負担も大きく、失敗できない。だからこそ、我々が札幌や旭川で家庭医として働く場を提供したい。子供がある程度大きくなれば、また郡部に行くこともあるでしょうし、さらに年を取って体が弱くなったら都市部に戻るという循環もあるかもしれません。

 かつ、グループ診療が大切です。24時間一人で対応するのは大変です。これまでは開業医として、“自己犠牲”を払ってきた先生もたくさんいますが、そのモデルでは若い先生は難しい。我々の仕組みは自己責任、自己資金で診療所をやるのをやめて、センター全体で責任を負い、お互いに助け合おうというもの。分からない症例があれば、ビデオ会議システムなどで相談もできますし、病気になって診療できない時や旅行に行く時は、お互いに診療支援にいきます。

 今年3月には私も旭川のグループ診療所に診療支援に行く予定です。こうした環境を整えていけば、開業志向がない若い先生でも家庭医として働き続けられるイメージが持てるはずです。楽しくやって、自己実現もでき、結果的に社会貢献にもなるシステムを、我々が作らなくてはいけないと思っています。



https://www.m3.com/news/iryoishin/497766
シリーズ: 新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会
「強力な医師偏在対策を」、四病協神野氏が要望
日看協、四病協、現場の医師4人にヒアリング

2017年1月27日 (金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」(座長:渋谷健司・東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授)は、1月26日の第9回会議でヒアリングを行い、四病院団体協議会の神野正博氏(全日本病院協会副会長)は、「医師の偏在対策なくして、需給の議論はない。強力な偏在対策によって、初めて需給調整が可能」とし、保険医定数制や開業規制、総合診療医のアイデンティーの早期確立と臓器別専門医の抑制などの検討が必要だとし、偏在対策ができないのであれば医師の総数を増やすべきと主張した(資料は、厚労省のホームページ)。

 神野氏が挙げた医師の偏在対策は、厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会」の中間取りまとめで検討課題として挙がっている事項だ(『偏在対策「強力」に、「医師の働き方ビジョン」も策定』を参照)。ビジョン検討会の第8回会議でプレゼンテーションした日本医師会副会長の今村聡氏も、医師の偏在対策の重要性を強調し、この点では日医と四病協の意見は一致しているが、四病協の場合、「偏在対策ができなければ医師増が必要」と打ち出している点が異なる(『「14の医師偏在対策、議論深化を」、今村日医副会長』を参照)。

 神野氏は、医師偏在の現状をデータを用いながら提示、「地方では医師不足に拍車がかかっている」とした。例示した一つが、国際医療福祉大学医療福祉・マネジメント学科教授の高橋泰氏の研究データ(『東京「区中央部」の医師、10年で32%増』を参照)。例えば、2004年から2014年までの間に、東京都区中央部は人口当たりの医師数が32%増加した一方、僻地などでは減少した地域が少なくない。神野氏は、医師の需給をバケツの水にたとえ、偏在対策が的確になされれば、「小さなバケツ」で済み、少ない医師数でも、地方や全ての診療科に医師が行き渡るものの、「乏しい偏在対策」であれば、「大きなバケツ」(多数の医師)が必要であると主張した。

 総合診療に従事する医師の必要性を訴えたのが、亀田総合病院(千葉県鴨川市)総合内科部長の八重樫牧人氏。医療のニーズは、「日本で1000人が1カ月生活している」との想定の場合、外来受診者は307人である一方、入院する患者数は7.2人、大学病院に入院する患者数は0.3人にすぎないという研究結果などを踏まえ、「99.9%はコモンな病気であり、コモンな病気を診る専門医が数多く必要。それがプライマリ・ケア医」と主張。プライマリ・ケア医の増加効果として、予後改善効果、コスト削減効果などを挙げ、「医療の質も専門医に比べ劣らない」と説明。

 その上で、八重樫氏は、「私見」と断りつつ、「総合医(総合内科医、総合診療医、小児科医)が、少なくとも全医師の30%必要」と提案。この目標達成には、政策誘導が必要だとし、(1)今後開業するなら、総合医の資格取得を必須とする、(2)グループ開業を誘導する(かかりつけ医でも、オン・オフがはっきりする)、(3)地域ごとの必要医師数算定と調整、(4)かかりつけ医制度の導入、(5)出来高制ではなく、Pay-for-performance――などを挙げた。

 ビジョン検討会の次回(第10回会議)は、2月上旬の開催で、第8、9回のヒアリングを踏まえたフリーディスカッションの予定。その議論を踏まえ、最終的な取りまとめに入る見通し。ビジョン検討会の議論の重要なデータとなる、約10万人の医師を対象に実施した「医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査」の結果が注目されるが、非公開で行われた第9回会議後のブリーフィングで、厚労省医政局医事課長の武井貞治氏は、「2月に向けて、データクリーニングや詳細な分析を行っており、2月に公表できるように、急ぎ準備をしている状況」と説明、第10回会議後に公表されるか否かは現時点では未定だ。

 看護師の働き方改革、総合診療、AI
 第9回会議では、神野氏と八重樫氏のほか、日本看護協会会長の坂本すが氏、佐賀県の唐津市民病院きたはたの大野毎子氏、東京慈恵会医科大学脳神経学講座の高尾洋之氏、東京大学医科学研究所付属病院血液腫瘍内科の横山和明氏の4人へのヒアリングを行った。

 検討会後の厚労省ブリーフィングによると、日看協の坂本氏は、看護師の役割が現在大きく変わりつつあることから、今後の看護師に求められる資質、働き方、教育内容について説明。その中で、「夜勤回数が多いほど、離職率が高い」「夜勤のできる看護職の勤務負担が増大」などと指摘し、夜勤・交代制勤務改革の必要性を訴えた。また教育を充実する必要性を訴え、基礎教育を4年制に変えていくことが重要だとした。

 唐津市民病院の大野氏は、人口12.5万人、高齢化率29.3%(2015年)における唐津市における僻地診療、家庭医療の現状について説明。唐津市民病院は、56床の医療療養病床として運営している。常勤医5人のうち、3人が総合診療医(家庭医療専門医、もしくは総合内科医)。療養病床と総合外来を持ち、「地域密着型ハブ病院」として機能をしている。病診連携では、急性期病院とは紹介・逆紹介を行うほか、僻地を含む開業医の入院適応患者を受け入れ、療養病棟であっても、高齢者の急性期入院は頻繁だという。佐賀大学の総合診療部と連携し、医師のキャリアデベロップメントを考えながら、地域医療に貢献できる体制を構築しているのも特徴で、大野氏自身、研修日には大学の外来カンファレンスなどに参加している。

 慈恵医大の高尾氏は、病院におけるICT導入の現状を紹介。例として挙げた一つが、高尾氏らが開発した「Join」だ。これは、遠隔地にいる専門医が、スマートフォンを使ってMRIなどの医用画像の診断支援などを行うシステム。旭川医科大学での実証研究では、大動脈解離などの患者で、連携病院からの救急搬送の時間が短縮でき、予後改善や医療費削減につながる早期治療を実現できた。医療機器プログラムとして認証され、2016年度診療報酬改定では、「Join」を活用した場合に、「脳卒中ケアユニット入院医療管理料」の常勤医要件が緩和された。病院でICT化が進まない問題点として、(1)導入費に対する費用対効果、(2)業務内容の効率化を見える化できるか、(3)新しいことをやることへの抵抗感――を挙げる一方、ICTの活用で、仕事の効率化が可能であり、患者中心の医療につながると説明。

 東大医科研の横山氏は、同研究所で、臨床シークエンスを実施し、急性骨髄性白血病患者の治療法を見いだした実例などを紹介(『そうだ!Watson君に聞いてみよう!』を参照)。AIの使い方として、多数の情報の中から関連データ(論文や遺伝子変異など)を収集することは特異だが、それを臨床に適用していくのは医師の仕事であり、「できること」と「できないこと」を踏まえて、活用していく大切さを説いた。



https://www.m3.com/news/general/497715
科研費、若手応募しやすく 自由な発想重視と文科省
2017年1月27日 (金) 共同通信社

 文部科学省は27日、研究者個人の研究活動をテーマごとに選んで助成する科学研究費助成事業(科研費)について、自由な発想を重視し、実績の少ない若手研究者が応募しやすくなるような制度改革の方針をまとめた。

 文科省では、ノーベル賞級の成果を生み出すような制度を目指そうと、有識者会議などで改革の在り方を議論していた。昨年、ノーベル医学生理学賞を受賞した大隅良典(おおすみ・よしのり)・東京工業大栄誉教授も、科研費などによる基礎研究への手厚い支援を訴えていた。

 新方針では、斬新な発想に基づいた研究を対象とする「挑戦的研究」への助成を拡大する。これまで最長3年で最大500万円だったが、6年で2千万円の枠を新設。論文などの実績よりも発想の新しさを重視して選ぶ。成果が出るまでに時間がかかる研究を見逃さずに支えるのが狙いで、2017年度の対象を選ぶ公募が既に始まった。

 また、400以上に細分化していた審査区分を300程度に減らし、区分ごとの審査の対象範囲を広げる。既存の研究分野に縛られずに応募できるようにする。今年9月に公募する18年度対象分から適用する。



https://www.m3.com/news/general/497636
新薬研究「費用対効果」を重視…医療研機構、支援先の選定で
2017年1月27日 (金) 読売新聞

 国の医療研究の司令塔である日本医療研究開発機構は新年度から、支援する研究の選定基準について、従来の「治療効果」に加え、「費用対効果」を重視する方針を決めた。

 製品開発が招く医療費の高騰を抑えるためで、開発費を抑える手法の研究支援も並行して進める。

 同機構は、政府の医療研究関連予算の3分の2にあたる年間1440億円を一元的に管理し、有望な研究を行う大学の研究者らに資金として分配している。国の医療イノベーション政策のもと、がん治療薬や医療機器、手術用ロボット、細胞を使った再生医療製品などが重要課題となった。

 現状では、開発コストの増大は製品価格に反映する。日本発のがん治療薬オプジーボ(肺の場合、1人当たり年間約3500万円、2月より半額)など高額な薬剤や医療機器が今後、相次いで登場すれば、医療費の高騰は避けられない。

 このため、同機構は研究支援の選定時、治療効果一辺倒だった基準に加えて、想定される価格が効果に見合っているかの判断を重視する。

 また、臨床試験(治験)を少ない患者で行う手法や、効果を短期間に見極める手法の開発など低コストで効果の高い製品を生み出す研究も手厚く支援する。薬剤が効かない患者を事前に判定する手法の開発にも積極的に助成していく。



http://www.nishinippon.co.jp/nnp/nagasaki/article/304101
常勤医、早急に確保を 平戸市の市立2病院改革、検討委が答申 [長崎県]
2017年01月27日 06時00分  西日本新聞朝刊 

 平戸市に二つある市立病院のあり方について協議してきた市立病院新改革プラン検討委員会(委員長・調漸長崎大副学長、6人)は26日、常勤医の早急な確保を求める答申書を黒田成彦市長に提出した。

 答申によると、患者数に対し必要な医師数は平戸市民病院は9・2人、生月病院は5・5人。現在、常勤医はそれぞれ7人、4人と不足しており、それぞれ非常勤医2人、1人を雇ってやりくりしている。常勤医の高齢化も進み、当直勤務などで中堅や若手の負担が増しているという。

 答申では「このままの体制ではさらなる常勤医の流出も懸念され、病院自体の存続が危ぶまれる」と指摘。「県や長崎大病院に積極的な支援策を呼び掛けるなど、あらゆる方策を駆使して、全力で医師確保を図っていく必要がある」と強く要請している。

 人口10万人当たりに換算した医師数(推計)は、県平均は約300人。平戸市は152人と大きく下回っており、市立病院が地域医療に果たす役割は大きい。

 また、答申は国の在宅医療の推進を受けて、平戸市民病院の一般病床58床、療養42床、生月病院の一般60床の病床数は維持しつつ、その中で回復期病床を増やす一方、休止中の訪問看護ステーションを再開するよう求めた。積極的な経営戦略の構築のため、外部登用を含め専門職員の確保も求めた。

 答申を踏まえ、市は2月までに、新改革プラン(2020年度まで)を策定し、実現を目指す。



http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2017/01/post_14685.html
東日本大震災
「福島第一原発事故」アーカイブ

2017/01/27 11:36 福島民報

相双地方 医療再生見通せず 国との協議平行線

 東京電力福島第一原発事故に伴う避難指示解除が今春に相次いで予定されている中、県や関係機関は相双地方の医療体制の再構築を急いでいるが、抜本的な対策を見いだせない状況が続いている。医師と看護師ら医療従事者不足に加え、再開が困難な医療機関も出ている。医療関係者は被災地に特化した特例措置などを国に求めているが、協議はかみ合わない。

■職員補充難しく
 県によると、相双地方の病院に勤務する医師と看護師、准看護師、保健師ら看護職員の推移は【グラフ】の通り。医師は東日本大震災後に震災前の6割ほどに減った。その後、増減はあるもののほぼ横ばい状態だ。県などは背景に医療技術の維持・向上を望む医師が増える中、症例や患者の少ない被災地に人材が集まりにくい状況に陥りつつある-とみている。
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 看護職員は平成26年まで回復基調だったが、27年に713人、28年に711人と2年連続で減少した。
 9病院が稼働している相馬、南相馬両市を中心とする相馬地域では特に看護職員不足が深刻だ。全国からの応援派遣が26年を境に減少に転じたのに加え、定年退職を迎えた職員の補充がままならない。南相馬市のある病院は看護職員の定年退職が続く一方で、新規採用者を確保できていない。担当者は「入院機能を維持できるか先行きが不透明だ」と明かす。
 県は30年4月に富岡町での開所を目指している「ふたば医療センター(仮称)」でも医療従事者不足を想定しており、首都圏の自治体に昨年秋、看護師らの派遣を要請した。

■再開めど立たず
 双葉地域で休止中の5病院は現時点で避難指示解除後の再開のめどが立っていない。
 富岡町の今村病院は90床を備え、地域医療の中核を担っていたが震災による建物の損傷が激しく取り壊しを決めた。建て直し費用の捻出が困難な上、震災前に約1万6000人いた町民の帰還の規模が見通せず運営継続が困難と判断した。今村諭院長は町内の町立とみおか診療所で診察に当たっており、病院を新設するかどうかは未定という。
 震災と原発事故後、双葉郡内で唯一、避難せずに診療を続けていた広野町の高野病院は院長が亡くなり、医師や管理者の確保が課題となっている。県、町、福島医大などが協議しているが、継続的な診療体制は現段階で定まっていない。

■国関与が不可欠
 医療関係者は、医師確保に向けて研究論文の作成や臨床研究に取り組める環境づくりが肝要だと指摘する。
 県は「ふたば医療センター(仮称)」にその機能を担わせたい意向だ。入院機能、二次救急医療に加え、医師による教育・研究の機能を充実させ、医療人材確保の拠点にする。浜通りの医療関係者は「被災地勤務が医師の能力向上につながる国の仕組みづくりが必要だ」と訴える。
 また、被災地の病院関係者は医療環境の改善に向けて診療報酬の一つである「入院基本料」を引き上げる特例措置を求めている。引き上げは経営面の後押しとなり、勤務者の賃金アップにつながるとみているためだ。厚生労働省も被災地医療の再生に向けて国が前面に立った支援の必要性は認めているが、特例措置の創設については「適用の規模などを精査してからでなければ可否を判断できない」として消極的な姿勢を崩していない。
 浜通りの病院で組織する東電原発事故被災病院協議会は被災地の医療再生に国の関与を引き出すため、粘り強く要望していく構えだ。



http://mainichi.jp/articles/20170127/ddl/k20/040/224000c?ck=1
少女わいせつ
医師が無罪主張 地裁公判 /長野

毎日新聞2017年1月27日 地方版

 勤務していた長野市内の病院(昨年11月に懲戒解雇)で入院中の少女にわいせつ行為をしたとして準強制わいせつの罪に問われた千葉県松戸市竹ケ花西町、精神科医、●●●被告(47)の公判が26日、長野地裁(伊東顕裁判官)であった。伊藤被告は「わいせつな行為は一切行っていない」と起訴内容を否認した。

 検察側は冒頭陳述で、2015年12月、自ら主治医を務めていた少女(当時15歳)に、スマートフォン向け無料通話アプリを通じ「産婦人科の検査をやらないと退院できない」と言い、病室で少女の体を触るなどしたと述べた。弁護側は、被告は少女と連絡を取ったが「産婦人科の検査をする」などとは伝えておらず、当日に病院で会った事実は認めたがわいせつな行為はなかったと無罪を主張した。

 弁護人は閉廷後の取材で「少女と会ったのは診察のためだった」と改めて説明した。【安元久美子】

G3註:原文は実名報道。



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170127-OYTET50013/
2人死亡の鹿児島徳洲会病院、インフル感染65人に
2017年1月27日 読売新聞

 鹿児島市の鹿児島徳洲会病院で入院患者らがインフルエンザに集団感染した問題で、市保健所は26日、同日午後1時までに入院患者33人(60~100歳代)、職員32人(22~64歳)の計65人がインフルエンザと診断されたことを明らかにした。重症者はいないという。

 市保健所は同日、医療法に基づく立ち入り検査を行い、医師や看護師らから約2時間にわたり聞き取り調査を行った。同法の施行規則で義務付けられた院内感染対策の体制に問題がなかったかどうかを確認したほか、職員間での感染拡大を防ぐマニュアルの作成などを指導したという。

 市保健所の担当者は「事態の収束に向けて情報共有し、必要に応じて指導していきたい」と話した。

 同病院では、16日に事務職員2人がインフルエンザと診断され、21日頃から入院患者にも感染が広がった。発症者を個室に隔離したり、見舞客の面会を禁止したりする措置を取ったが、循環器系の疾患を抱えて入院していた男性患者2人(60、70歳代)が、23~25日に相次いで死亡。病院側は「死因は調査中だが、インフルエンザが影響を与えた可能性がある」としている。



http://www.yano.co.jp/press/press.php/001647
プレスリリース
民間中小病院の経営状況に関するアンケート調査を実施(2016年)

2017年01月27日 矢野経済研究所

※プレスリリース全文(PDF)
http://www.yano.co.jp/press/pdf/1647.pdf

調査要綱

矢野経済研究所では、次の調査要綱にて、国内の民間中小病院を対象にアンケート調査を実施した。

1.調査期間:2016年11月~12月
2.調査対象:民間中小病院
3.調査方法:郵送(留置)アンケート方式

<民間中小病院へのアンケート調査について>
本調査における民間中小病院とは、①一般病床数40床以上100床未満、②医療法人 または医療法人社団、③DPC/PDPS対象病院 または地域包括ケア病棟入院料及び地域包括ケア入院医療管理料(1・2)の対象施設のいずれにも当てはまる病院をさし、それらの病院を対象として経営状況に関するアンケート調査を実施し、45施設から回答を得た。


調査結果サマリー

◆民間中小病院における経営上の問題・課題は「職員の不足」と「建物の老朽化」
全国の民間中小病院(45件)に経営上の問題や課題を質問したところ、「職員の不足」が全体の80.0%を占めて最も多く、次いで「建物の老朽化」が同51.1%、「入院患者の減少」が同33.3%と、ハード面とソフト面の両面ともに選択された。特に医師や看護師など医療従事者の確保不足が経営に多大な影響を及ぼしていることがわかる。

◆ 在宅医療に対して積極的な民間中小病院は約 4 割に止まる
全国の民間中小病院(45 件)に在宅医療への対応状況を質問したところ、「在宅医療に対して積極的である」が全体の 42.2%を占め最も高く、次いで「どちらともいえない」が同 33.3%、「在宅医療に対して消極的である」が同24.4%の順となった。現在、国は地域包括ケアシステムの構築を推進しているものの、積極的に在宅医療に取り組むとする民間中小病院は約 4 割に止まっている。

◆ 地域医療構想による病床機能区分については、約 6 割の施設が見直しの必要はないと回答全国の民間中小病院(45 件)に対して、自院の病床の機能区分の変更について質問したところ、全体の 62.2%の施設が「病床の機能区分の見直しは必要ない」と回答した。これに対し「病床の機能区分の見直しが必要」への回答は同 28.9%に止まっており、民間中小病院においては地域医療構想による病床機能区分への影響はあまり受けないと捉えている結果となった。

◆ 資料体裁
 株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:press@yano.co.jp


プレスリリース
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【 調査結果の概要 】
1. 民間中小病院における経営上の問題・課題は「職員の不足」と「建物の老朽化」

全国の民間中小病院(45 件)に経営上の問題や課題を質問したところ、「職員の不足」が全体の80.0%を占めて最も多く、次いで「建物の老朽化」が 51.1%、「入院患者の減少」が 33.3%、「病床稼働率が低い」が 26.7%、「外来患者の減少」が 24.4%の順と、ハード面とソフト面の両面ともに選択された。民間中小病院においては、特に医師や看護師など医療従事者の確保不足が経営に多大な影響を及ぼしていることがわかる。

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注 1.調査期間:2016 年 11 月~12 月、調査対象(集計対象):全国の民間中小病院 45 件、調査方法:郵送(留置)アンケート方式、複数回答

2. 在宅医療に対して積極的な民間中小病院は約4割に止まる
全国の民間中小病院(45件)に在宅医療への対応状況を質問したところ、「在宅医療に対して積極的である」が全体の42.2%を占め最も高く、次いで「どちらともいえない」が同33.3%、「在宅医療に対して消極的である」が同24.4%の順となった。現在、国は地域包括ケアシステムの構築を推進しているものの、積極的に在宅医療に取り組むとする民間中小病院は約4割に止まっている。
図 2.現在の在宅医療への対応について
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注2.調査期間:2016 年 11 月~12 月、調査対象(集計対象):全国の民間中小病院 45 件、調査方法:郵送(留置)アンケート方式、単数回答、四捨五入のため図内の合計が一部異なる
 また、在宅医療に対する今後の対応について質問したところ、「在宅医療に対して従来よりも積極的
に取り組む」が全体の 51.1%を占め最も高く、次いで「現状維持」が同 40.0%、「わからない」が同 6.7%
の順となった。
図 3.今後の在宅医療への対応について
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注 3.調査期間:2016 年 11 月~12 月、調査対象(集計対象):全国の民間中小病院 45 件、調査方法:郵送(留置)アンケート方式、単数回答

3. 地域医療構想による病床機能区分については、約6割の施設が見直しの必要はないと回答
全国の民間中小病院(45件)に対して、自院の病床の機能区分の変更について質問したところ、全体の62.2%の施設が「病床の機能区分の見直しは必要ない」と回答した。これに対し「病床の機能区分の見直しが必要」への回答は同28.9%に止まっており、民間中小病院においては地域医療構想による病床機能区分への影響はあまり受けないと捉えている結果となった。

図 4.地域医療構想に対する取り組みとして、病床の機能区分の見直しについて
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注 4.調査期間:2016 年 11 月~12 月、調査対象(集計対象):全国の民間中小病院 45 件、調査方法:郵送(留置)アンケート方式、単数回答

さらに「病床の機能区分の見直しが必要」と回答した 12 施設(1 施設は回答無し)に対し、現在の自院
の病床の機能区分別の病床数と、2025 年時点における自院の病床の機能区分別の病床予定数につ
いて質問した。12 施設の機能区分別の病床数の比率を現在と 2025 年時点予定で比較すると、「回復期
機能」が 14.4%→35.3%へ増加したのに対し、「慢性期機能」が 37.5%→31.9%に減少、「急性期機能」
については 48.1%→32.8%と大きく下回る結果となった。

図5.2025年時点における病床の機能区分の予定について
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注 5.調査期間:2016 年 11 月~12 月、調査対象(集計対象):全国の民間中小病院 45 件のうち「病床の機能区分の見直しが必要」と回答した 12 件、調査方法:郵送(留置)アンケート方式、12 施設の機能区分別病床数を合算し、その構成比を算出した。

4. まとめ
わが国の医療提供体制の大きな特徴として挙げられるのは、民間中小病院の存在である。これまで、
民間中小病院は国民皆保険制度を維持し、保険あって医療なしという状況に陥らないように大きく貢献
してきた。
一方で、現在、地域において将来(2025 年)のあるべき医療提供体制を構築するために、各都道府
県では地域医療構想を策定している。地域医療構想の中では、「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢
性期」の機能ごとに、各都道府県における必要な病床数についても推計され始めている。わが国では、
今後の少子高齢化を乗り切るために、これまでの医療提供体制や制度を抜本的に見直すことが求めら
れており、国が民間中小病院に対して病床の機能区分変更を促す強制力を有していないことが問題視
され始めている。
今回のアンケート結果において、民間中小病院では医師や看護師など医療従事者の確保不足や建
物の老朽化が経営上の問題・課題であるとともに、病床の機能区分を調整するのが困難であることが浮
き彫りになったと考える。

※参考情報(その他の病院アンケート調査結果)
「リハビリテーション病院における脳卒中リハビリ実態アンケート調査を実施(2016 年)」(2016 年 11 月 29 日発表)

※プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
この調査結果掲載の資料

資料名:「2017年版 病院の将来」

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http://mainichi.jp/articles/20170128/ddm/012/040/041000c
精神保健医
審査に面接、資格不正の続出受け 厚労省方針

毎日新聞2017年1月28日 東京朝刊

 厚生労働省は27日、精神障害者を措置入院させる判断をする精神保健指定医の資格の不正取得が相次いだ問題を受け、審査に面接を導入する方針を決めた。現在はリポート提出だけで審査していた。こうした再発防止策を盛り込んだ精神保健福祉法改正案を通常国会に提出する。

 昨年10月に資格の不正取得で取り消し処分になった指定医49人は、自身が診察していない同僚の症例リポートを国に提出して資格を得ていた。

 このため、審査を厳格化し、面接で診療経験を確実に審査することにした。

 この日開かれた専門家会議に厚労省が示した案によると、指定医の取り消し処分を受けた医師については、再教育研修を受けることを資格再取得の要件にする。また、不正取得にかかわったものの処分前に指定を辞退した指定医が6人いたため、このような「処分逃れ」を防ぐため、辞退者は指定を5年間受けられないことにする。

 相模原市の障害者施設殺傷事件では、大麻精神病などを理由に容疑者が事件前に措置入院になったが、指定医が十分な治療や退院後のフォローをしなかったとされる。このため、指定医の専門性を向上するため、指定時の研修内容に薬物対応を加える。【熊谷豪】



http://mainichi.jp/articles/20170128/k00/00m/040/136000c
心臓移植
3例誤選定 あっせん順位ミス計5例

毎日新聞2017年1月27日 20時20分(最終更新 1月27日 22時16分)

 日本臓器移植ネットワークは27日、昨年10月から今月19日までに行われた脳死臓器移植20例のうち3例で、心臓移植のあっせんを受ける患者の選定を誤り、本来優先すべき患者とは別の患者に移植していたと発表した。移植を受けられなかったのは2人で、1人は2度飛ばされたという。あっせん順位を誤るミスは2014年、15年の腎移植各1例に続き、計5例となった。

 移植ネットの門田守人理事長らが緊急記者会見を開き、謝罪した。2人とも容体は安定しているといい、近く直接謝罪する。性別や年代、地域、移植実施日など詳細は明らかにしなかった。

 昨年10月に導入し、移植を待つ待機患者の情報を入力したコンピューターシステムで、待機日数を計算するプログラムに誤りがあったのが原因とみられるという。他の臓器でも誤りがあったのかは不明。厚生労働省は移植ネットに対し、このシステムであっせんした事例の検証や再発防止策などをまとめるまでシステムの使用を中止し、原則手作業で選定するよう、臓器移植法に基づき指示した。

 心臓の移植患者(レシピエント)を選択する際の優先順位は(1)親族間(2)病状の程度(3)年齢(4)血液型の適合--で決まる。条件が同じ場合は待機日数が長い患者が優先される。

 移植ネットによると、今月26日に新たな移植患者候補を大阪大病院(大阪府吹田市)に打診した際、同病院が入院中の患者2人について「第1候補と第2候補の順番が逆ではないか」と指摘し、誤りが発覚した。移植ネットが待機日数を再計算したところ、病状の悪化などで患者情報を修正する際に、日数が二重計算されるプログラムミスが見つかった。門田理事長は「一刻も早く正常化し、信頼を回復したい」と陳謝した。【五十嵐和大】

解説 見直しのさなか、また
 脳死臓器移植において、移植が必要な患者を公平に選ぶ作業は、日本臓器移植ネットワークのあっせん業務の根幹をなす。度重なるミスは移植医療そのものへの国民の信頼を損なう重大事だ。

 臓器のあっせんを巡っては、2014年11月、優先的に腎移植のあっせんを受けるべき患者に対し、提供を受けるか意思確認しないミスが発生。15年3月にも、コンピューター端末の操作を誤り、腎移植の優先順位が高い患者を飛ばすミスが生じている。

 いずれも人為的なミスだった。事態を重くみた厚生労働省は、15年に移植ネットへ異例の立ち入り検査を実施。移植ネットも常勤理事3人全員が辞任するなど、根本的な業務の見直しを迫られていた中で再び起きたミスだけに、問題は深刻だ。

 今回の原因について、移植ネットはプログラムミスとみているが、システムは15年に起きた人為的なミスを反省して導入したもの。より慎重な扱いが求められるはずで、システムの運用に当たる移植コーディネーターがなぜミスに気づかなかったのか疑問だ。移植ネットの関順一郎専務理事は「人為的なミスの可能性も含めて検証する」と話している。【五十嵐和大】


  1. 2017/01/28(土) 05:53:51|
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1月26日 

https://kumanichi.com/news/local/main/20170126001.xhtml
MRワクチン接種、500人待ち 熊本市で不足
2017年01月26日 熊本日日新聞

MRワクチン接種、500人待ち 熊本市で不足の写真、図解
MRワクチン不足についての要望書を米納久美・熊本市保健衛生部長(左)に提出する熊本市医師会の宮本大典理事=25日、熊本市中央区
 はしか(麻疹)と風疹の混合ワクチン(MRワクチン)が熊本市で不足している問題で、接種できずに待機中の子どもが昨年12月時点で少なくとも約500人いることが25日、同市などの小児科医でつくる芝蘭会の調べで分かった。

 同会は昨年12月、同市と近郊にある小児科医院46施設にワクチン接種の待機状況を尋ねる調査を実施。回答した42施設のうち、待機者「41人以上」は7施設、「31~40人」が3施設、「21~30人」が6施設あり、合計で500人を上回った。中には100人以上待機している施設もあったという。また、83%が「ワクチン供給が不十分」と答えた。

 MRワクチンは予防接種法に基づく原則無料の定期接種で、Ⅰ期(1歳)とⅡ期(就学前の1年間)にそれぞれ受ける。期間外の接種は有料となる。

 同会と熊本市医師会は25日、「3月にⅡ期の期限が切れる子どもが大量に出る恐れがある」として、ワクチン供給不足の解消や、定期接種期限が過ぎた場合の経済的負担減などを求める要望書を市に提出。県にも対策を求めた。

 宮本大典・同市医師会理事から要望書を受け取った米納久美・市保健衛生部長は「定期接種の時期を過ぎた子どもについても、同じ条件にできるよう検討している」と述べた。(森本修代)



https://id.nikkei.com/lounge/auth/password/proxy/post_response.seam?cid=1200922
必要ベッド数 2割過剰に 四国4県、25年の地域医療構想
2017/1/26 6:02日本経済新聞 電子版

 四国4県は2025年時点の医療のあり方を示す「地域医療構想」をそれぞれまとめ、医療機関の連携強化や病床の機能転換などに向けて検討に乗り出した。急速な高齢化や人口減を見据え、医療体制の再構築を促す。ただ、構想で推計された25年の必要病床数では4県合計で現状の約2割、1万床以上が過剰となる。病床再編には医療機関の抵抗も予想され、構想の実行力が問われる。

 香川県は23日、県庁で高松市やさぬき市など3市2町の医療関係者らを集め、東部構想区域地域医療構想調整会議を開いた。構想を巡る協議のため県内3区域に設けた調整会議の一つ。昨年10月の構想策定後では初の開催となった。出席者からは「必要病床数との乖離(かいり)をどう埋めていくのか」などの意見が出され、合意形成の難しさをうかがわせた。

 昨年12月までに出そろった4県の地域医療構想によると、人口見通しなどから算出した25年時点の必要病床数は合計で約4万5千床。15年7月時点の病床機能報告に基づく現状と比べると、1県分に相当する約1万2千床が過剰となる計算だ。

 県別では、人口当たりの病床数が全国1位の高知で必要病床数が約1万1千床と現状を24%下回り、減少幅が最も大きい。徳島は22%減の約9千床、愛媛も22%減の1万5千床、減少幅が最も少ない香川は15%減の1万床だった。

 各県とも必要病床数は医療体制の方向性を示すもので、削減目標ではないとする。定性的な基準に従った各医療機関の自己申告に基づく病床機能報告と算出方法も異なる。ただ、在宅医療の拡充方針もあり、将来の病床過剰感や、求められる病床機能の変化への対応を迫られる。

 具体的には急な病気やけが、慢性疾患の悪化などのため集中した治療が必要な「急性期」や長期療養のための「慢性期」向けの病床は各県で余ってくる。一方で急性期を脱して病状が安定した患者が在宅復帰に向けてリハビリなどに取り組む際の「回復期」の病床数は足りなくなる。

 高齢化の進展で脳血管疾患や骨折などの患者が増え、回復期病床は重要性が高まると想定されるが、拡充には各医療機関に他の病床機能からの転換を進めてもらう必要がある。地域の医療機関の役割分担による連携強化も欠かせない。

 16年4月に香川県の小豆島で2つの公立病院が統合するなど構想に呼応した病院再編の動きもあるが、病床の数や機能は医療機関の経営に大きく関わる。民間の中小医療機関を中心に懸念も強く、構想の実現には曲折が予想される。

         ◇

 ▼地域医療構想 2025年には団塊の世代が75歳以上となり、国民の3分の1が65歳以上という超高齢化社会を迎え、人口減で医療従事者も足りなくなる。限られた医療資源を生かしニーズの変化に即した医療体制の再構築を促すため、国が都道府県に策定を求めた。医療費抑制も狙う。

 構想区域ごとに25年時点の必要病床数を高度急性期、急性期、回復期、慢性期の4機能に分けて示す。おおむねリハビリ中など回復期は現状より多いが、全体では減る推計となっている。これを踏まえ各区域で医療関係者らが病床の再編や医療連携などを協議する。



http://www.medwatch.jp/?p=12127
高額療養費の見直しで720億円、療養病床の居住費負担見直しで50億円の医療費適正化―社保審・医療保険部会
2017年1月26日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 昨年(2016年)末に塩崎恭久厚生労働大臣と麻生太郎財務大臣との折衝によって決定された「高額療養費制度の見直し」により全体で約720億円(給付費ベース)、「医療療養病床における居住費負担の見直し」により全体で約50億円(同)の医療費適正化効果が見込まれる―。

 25日に開催された社会保障審議会・医療保険部会で、厚生労働省からこのような説明が行われました。

 これまでに「国費の縮減額」は明示されていますが、医療費自体に対する影響額が明らかにされたのは初めてです。この点、白川修二委員(健康保険組合連合会副会長)は「医療費全体(2014年度の国民医療費は40兆8071億円)に比べると、効果は小さい。このままでは近い将来、医療保険制度が破綻するのは明らかである。引き続き改革に取り組んでほしい」とコメントしています。

ここがポイント!

1 委員からは「医療費全体に比べて適正化効果が小さい」との指摘
2 支払基金法の改正案、医療保険部会でも議論
3 今後、改定基本方針や医療保険改革について検討

委員からは「医療費全体に比べて適正化効果が小さい」との指摘

 医療保険制度改革については、経済財政諮問会議が作成した「経済・財政再生計画 改革工程表2016改定版」をベースに医療保険部会で具体案を検討し、昨年(2016年)12月8日に議論の整理が行われました。厚労省はその後、与党との調整を行い、さらに12月19日に塩崎厚労省と麻生財相の折衝を経て、次のような案がまとまりました。

(1)高額療養費の見直し

(2)後期高齢者の保険料軽減特例の見直し

(3)入院時の光熱水費(居住費負担)の見直し

 (1)は70歳以上の高齢者のうち、現役並み所得(年収370万円以上)・一般所得(年収156万-370万円)の人について月額負担上限を引き上げるものです。厚労省は、この見直しで「国費が220億円縮減できる」ことを明らかにしていますが、25日の部会では、さらに医療費全体への影響額(適正化額)が次のようになることが報告されました。

▼給付費ベース(自己負担分を除く)で約720億円(公費330億円、保険料390億円)の適正化

▽公費330億円の内訳:国費220億円、地方負担100億円

▽保険料390億円の内訳:協会けんぽ130億円、組合健保130億円、共済組合40億円、市町村国保50億円、後期高齢者広域連合40億円
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高額療養費について一部見直しを行う(高所得者には若人と同程度の負担を求める)
 
 また(3)は、医療療養病床の65歳以上の入院患者における居住費負担(光熱水費相当)を見直す(医療区分1で負担額引き上げ、医療区分2・3で負担を新設、ただし難病患者は除く)ものです。これについても、次のような医療費適正化効果があることが明らかにされました。

▼給付費ベース(自己負担分を除く)で約50億円(公費30億円、保険料20億円程度)の適正化

▽公費30億円の内訳:国費20億円、地方負担10億円

▽保険料20億円の内訳:協会けんぽ8億円、組合健保8億円、共済組合3億円、市町村国保3億円、後期高齢者広域連合3億円

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療養病床における65歳以上入院患者の居住費負担を見直す(医療区分1では増額、医療区分2・3では新設)

 (2)は保険料負担を国費で緩和しているもので、見直しによって国費負担が190億円減少します。なお上記金額は、端数処理の関係で合計が合わないことがあります。
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国保の保険料軽減特例措置について一部を見直す(本則に段階的に戻していく)
 
 こうした説明に対し、白川委員は「政治の圧力の中で改革案をまとめた厚労省は評価できる」と賞賛したものの、「医療費全体から見れば、適正化効果は小さい。この程度の適正化では、医療保険財政が近い将来破綻することは明らかである」と述べ、引き続きの改革が必要との見解を明らかにしました。

支払基金法の改正案、医療保険部会でも議論

 また25日の部会には、昨年末で議論を終えた「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」の報告書(1月12日公表)の内容が、厚労省保険局保険課の宮本直樹課長から説明されました(関連記事はこちら)。

 内容のポイントをいくつかあげると、▼審査業務の効率化・審査基準の統一化に向けて、審査支払機関(社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険団体連合会)のコンピュータチェックルールを公開し、レセプト請求前に医療機関でのチェックを可能とする ▼健康・医療・介護のデータベースを連結しプラットフォーム化していくことで、個人の保健医療に関するヒストリーをビッグデータとして民間を含めた専門家が分析することを可能にし、医療の質向上につなげる ▼支払基金の「審査・支払システム刷新計画」を全面的に見直し、ビッグデータ活用のためのシステムの実装時期も踏まえ2020年度中に新システムを実施できるようにする―といった点が注目されます。

 また、こうした改革を進めるために(1)業務効率化(2)ビッグデータ活用―のそれぞれについて工程表の基本方針を来春(2017年4-5月)にも固める方針も報告書に示されています。宮本保険課長はさらに、「工程表をまとめた後、来年(2018年)の通常国会に社会保険診療報酬支払基金法の改正案を提出することになる。法案作成に向けては、医療保険部会で議論してもらう」との考えも示しています。ただし、医療機関における事前のレセプト審査などは、特段の法規改正を経ずに実施することができる見込みです。

今後、改定基本方針や医療保険改革について検討

 ところで、医療保険部会では今後、▼2018年度診療報酬改定の基本方針 ▼医療保険改革(経済・財政再生計画改革工程表2016改定版) ▼任意継続被保険者制度の見直し ▼高齢者医療制度の在り方―などについて議論していくことが、厚労省保険局総務課の城克文課長から説明されました。

 医療保険改革については、工程表で2017年末・2017年度末が期限とされている「かかりつけ医の普及に向けた選定療養による定額負担の対象見直し」や「都道府県別診療報酬(高齢者医療確保法第14条)の活用方法」などがあります。


 また任意継続被保険者制度については、被用者保険サイドの白川委員が「議論は尽くされており、厚労省も被用者保険側の意見を『もっともである』と受け止めてくれたと思う。あとは財源確保のみで、2018年度予算の概算要求の中にきちんと書き込んでほしい」と要望しましたが、国保サイドの原勝則委員(国民健康保険中央会理事長)は「任意継続被保険者制度の見直しは国保へも影響する(被保険者が被用者保険から国保に移ることになる)ので、慎重に検討すべき」と反論しました。城総務課長は「論点は出ているが、部会としての『答え』はまだ出ていないと思う。さらなる議論が必要」との見解を示しました。


 なお、診療報酬改定基本方針の論議は、通常、夏頃からスタートしますが、委員からは「すでに中央社会保険医療協議会で改定論議が始まっている。部会のスケジュールが遅い」との指摘があるため、検討スケジュールが前倒し(夏前から議論を始める)される可能性も否定できません(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちら)。



http://www.qlifepro.com/news/20170126/renewal-msd-msd-manual-professional-online-medical-encyclopedia.html
オンライン医学事典「MSDマニュアル プロフェッショナル版」をリニューアル-MSD
2017年01月26日 AM11:15  QLifePro

100年以上の歴史があり、世界中で読まれている医学事典のひとつ
MSD株式会社は1月23日、医療従事者・医学生向けのデジタル医学事典「MSDマニュアル プロフェッショナル版」の日本語版ウェブサイトをリニューアルオープンしたと発表した。

「MSDマニュアル」は、1899年に同社の米国本社が医学知識の普及のため、非営利事業の一環で出版した医学事典。収載内容を拡充しながら日本語を含む多数の言語に翻訳され、世界で最も読まれる医学事典のひとつとなっている。米国およびカナダでは「Merckマニュアル」、その他の国と地域では「MSDマニュアル」の名称でオンライン版を無償提供しており、日本では1994年に翻訳版を初刊行。医療従事者向けの「プロフェッショナル版」と、医療情報を平易な文章に編集した「家庭版」がある。利用登録は不要で、誰でも無料で閲覧可能だ。

同社の医薬品開発やプロモーションとは完全に独立した編集プロセスで一貫して制作されており、300名を超える社外専門家による執筆と厳格なピアレビューにより独立性を担保している。なお、日本語版監修・監訳は、先端医療振興財団臨床研究情報センター長で京都大学名誉教授の福島雅典氏が担当している。

動画や学習ツール、最新医学ニュースなどマルチメディアコンテンツを拡充
「MSDマニュアル プロフェッショナル版」の今回のリニューアルでは、診療や学習に役立つコンテンツを多数収載。24の幅広いセクションからなる充実した医学情報に加え、疾患解説動画や学習ツール、最新医学ニュースなどさまざまなマルチメディアコンテンツを拡充したという。また、今回のリニューアルから書籍を廃止し、デジタル形式のみの出版へ完全移行。収載内容の継続的な更新により、加速する医学の進歩にいち早く対応していくとしている。

さらに、今回はユーザーがより使いやすいウェブデザインを採用。全てのページとコンテンツにおいてレスポンシブデザインを採用しており、パソコンのほかスマートフォンやタブレット端末でも快適に閲覧できるという。

なお、「家庭版」は2017年末までに改訂予定としている。(横山香織)

▼関連リンク
・MSD株式会社 ニュースリリース
http://www.msd.co.jp/newsroom/msd-archive/2017/corporate_0123.xhtml



http://www.sankei.com/west/news/170126/wst1701260027-n1.html
お笑いパワー、がんに効く!? 吉本、松竹と大阪府タッグ…患者が鑑賞、病院・医療の実証研究
2017.1.26 09:30 産経ニュース

 大阪府は25日、3月に開業する大阪国際がんセンター(大阪市中央区)で、笑いががん医療に効果があるかどうか実証研究を行うと発表した。患者に漫才や落語を鑑賞してもらったうえで、免疫細胞の状態などをを調べる。継続的な笑いががん医療に及ぼす影響をみる研究は日本初という。

 府によると、外来患者を中心に、がんの種類や症状などを考慮して選んだ数十人の患者に協力を依頼。同意した患者には5月中旬から約4カ月の間、1人あたり数回程度ずつ漫才や落語を鑑賞してもらう。

 鑑賞前後に血液検査などを実施。免疫細胞が活性化する状況やストレスの指標となる物質コルチゾールの量などを調べるほか、アンケートで精神状態の変化も探る。

 鑑賞の対象となるのは吉本興業と松竹芸能、米朝事務所の芸人ら。出演者は未定だが、患者が笑うことが研究の前提になるため「できるだけ有名な方に出てもらいたい」(府立病院機構の担当者)としている。

 センターは府立成人病センター(大阪市東成区)の移転に伴って建設中。最先端のがん治療に取り組むとともに、臨床研究の拠点を目指している。



http://www.asahi.com/articles/ASK1V2PP7K1VUBQU007.html
都立広尾病院、移転用地購入を凍結
2017年1月26日08時05分 朝日新聞

 東京都は25日、都立広尾病院(渋谷区)の移転予定地の購入を一時見合わせる方針を明らかにした。2016年度予算に計上した購入費370億円の執行を見送る補正予算案を2月開会の定例都議会に提出する。移転の妥当性について外部有識者が検討しており、都は今夏をめどに方針を決める予定だ。

 都が移転先としていたのは、国立児童館「こどもの城」があった渋谷区の国有地。老朽化した広尾病院を移転して大規模災害時の医療拠点とする計画を作り、舛添要一前知事が在任中だった昨年1月に国有地を購入する方針を公表した。

 しかし、都医師会などが移転に反対し、有識者による検討委員会の結論も出ていない。このため小池百合子知事は昨年末、「これからどうするかは白紙」と述べるなど議論を見守る姿勢を示していた。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB25HGN_V20C17A1L60000/
栃木県、小山で回復期病床を増床 国の特例使い病院公募
2017/1/26 7:01日本経済新聞 電子版

 栃木県は南部の小山地区でリハビリをする入院患者が使う「回復期」の病院のベッド(病床)を100床増やす。27日から回復期病床を手がける病院を募る。国は医療費抑制のため病床は原則増やせないと規制。ただ回復期に限っては高齢化に伴い需要が増え、供給が追いつかない。全国でも珍しい病床規制の特例を使い不足を補う。

 栃木県が25日開いた医療審議会(県知事の諮問機関)後の病床整備部会で承認された。26日に発表する。

 入院医療は検査や手術、投薬などで費用がかさむため、国は病床を減らす方向で厳しく規制。ただ、地域医療で公的病院が病床を減らした場合には、その一部を再配分することで他の病院の病床設置や病院新設を認める特例を設けている。

 県はこの特例を使うため国と事前協議をしており、公募については了解が得られたという。

 具体的には16年1月に移転し開院した新小山市民病院(小山市)、16年5月に3つの病院が再編したとちぎメディカルセンター(栃木市)がそれぞれ病床を減らしており、その合計数114床を下回る113床が特例による再配分の対象。県は小山地区で不足する回復期病床を補うのに100床を充てることにした。

 27日から2月10日まで回復期リハビリテーション病床を手がける病院を募る。2月にヒアリングし、3月末に採択する。

 栃木県とは別に、小山市も独自に回復期リハ病院を整備する計画を公募し、医療法人社団友志会(栃木県野木町)を選んでいた経緯がある。ただ、小山市の病院計画は県が権限を持つ病床規制に抵触するとされ、事実上頓挫していた。今回の県による公募に友志会も応じるとみられる。

 栃木県の推計では、救急や重症の患者が使う「高度急性期」「急性期」の病床は人口減少もあって全県的に余る一方、回復期は高齢者を中心に不足する。県南部の場合、回復期は15年時点で402床。25年には1360床不足すると試算する。

 病床規制のもとで国や県は既存の病院が急性期病床を回復期に衣替えすることを期待するが、転換には時間がかかるため、特例を活用して補充を先行する。



https://www.m3.com/news/general/497339
「息子死亡は県病院対応ミス」 県の過失一部認める 宮崎地裁判
2017年1月26日 (木) 宮崎日日新聞

 全身やけどを負った息子=当時(29)=が亡くなったのは、県立宮崎病院の対応が原因として、福岡市に住む両親が県に約9400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決は25日、宮崎地裁であった。五十嵐章裕裁判長は病院側の過失を一部認め、両親へ220万円支払うよう命じた。

 判決によると、亡くなった男性は2011年3月22日、自宅浴槽で首から下にやけどを負い、意識を失って同病院に救急搬送された。同31日には手術に対応できる宮崎大医学部付属病院に転院。その後、手術を受けたが同年4月20日に亡くなった。

 判決で五十嵐裁判長は、男性の全身管理を優先し、転院準備を行ったのが3月29日であることに対し「手術には転院が避けられないと認識した3月22日の時点で、準備を行わなかったことには過失がある」と指摘。ただ、「状態が安定した時点で手術をしても、確実に救命できたとはいえない」との判断も示した。

 判決を受け、県病院局は「患者が亡くなったことは残念だが、県側の過失はないと考えている」とコメント。控訴するかどうかは県、両親側の弁護士ともに判決文を見てから判断したいとしている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/497241
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
「診療報酬、地域医療構想に“寄り添う”」、迫井医療課長
7対1は半年で4000床減、次期改定に向け入院医療の議論開始

2017年1月26日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は1月25日、2018年度診療報酬改定に向け、入院医療に関する議論をスタートした。総論的な議論が展開し、医療機能の分化や連携をさらに進める点では、診療側と支払側から異論は出なかったが、地域医療構想との関係が論点になることが浮き彫りになった(資料は、厚生労働省のホームページ)。地域医療構想が描く2025年の医療提供体制に向け、“誘導”するように入院医療の診療報酬が設定されることへの懸念は、医療現場に根強い。

 厚労省資料では、一般病床の7対1入院基本料の届出病床数は減少傾向にあり、2014年をピークに同基本料の算定回数が減少しているほか、稼働率も低下傾向にあるなど、人口が高齢化する中でも急性期の医療需要が減少トレンドにあることも示された。7対1入院基本料は2006年度診療報酬改定で創設、ピーク時の2014年3月には38万400床だったが、2014年度改定で患者要件が厳しくなり、在宅復帰率が導入され2014年10月には36万6200床に減少。2016年度改定で要件がさらに厳格化、2016年4月の36万6000床から、半年間で4000床減少し、36万2000床になった。

 「厚労省資料の中で、地域医療構想という言葉が多いのが、非常に気になる」とけん制したのが、日本医師会副会長の中川俊男氏。厚労省保険局医療課長の迫井正深氏は、「地域医療構想に絡めて提示している」と説明し、「(地域医療構想が描く)医療提供体制を推進することに対して、診療報酬がどう支援するのか、どう“寄り添う”のかについては、まさに今後議論してもらう課題」と回答。中川氏は、「全国一律の診療報酬で、地域医療構想を推進することはあり得ない。“寄り添う”ということであれば、4つの医療機能のいずれを選択しても、経営が成り立つようにすることではないか」と釘を刺した。

 一方、支払側の健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏も、「診療報酬で無理矢理に“引っ張る”のではなく、自主的に病床の転換を促す環境を作っていくことが必要ではないか」と述べたものの、既存病床と地域医療構想の「病床の必要量」の比較で、急性期病床の多さが問題になるとし、「急性期病床で、回復期の患者を診ることがあってはならない」とも発言。中川氏が地域医療構想の趣旨を解説し、幸野氏に理解を求める場面もあった。

 地域医療構想は、各都道府県が、構想区域(原則2次医療圏)ごとに策定する。迫井課長は、地域医療構想の推進に資する評価を考えていくが、「地域別の診療報酬の設定は考えていない」とも説明。

 そのほか、厚労省資料で、公立病院の経営状況などに触れていることから、日本病院会常任理事の万代恭嗣氏は、「公立病院改革が前面に出すぎている、という印象がある」と指摘。日本の医療は医療法人や個人が運営する医療機関が多い現状を踏まえ、「公私にかかわらず、将来に向かって医療体制を構築していくことが必要」とけん制した。

 続いて中川氏も、厚労省資料の「新公立病院改革ガイドラインでは、公民の適切な役割分担の下、地域において必要な医療提供体制を確保することが求められている」との記載について、公民で診療報酬に差を付けることを考えているのか否かを質した。迫井医療課長は、「あくまで医療提供体制での役割分担であり、報酬上の役割分担ではない」と回答。中川氏は加えて、公民の役割分担について、「公立病院しかない構想区域は別として、公立病院が在宅に積極的に参入していくのは問題。この点も中医協で議論してもらいたい」と求めた。

 2018年3月末で設置期限が切れる、医療療養病床も議論になった。人員配置基準が低い療養病棟入院基本料2の算定病床は、新たな施設類型への転換が求められる(『介護療養病床、「3つの新類型」に転換』を参照)。「介護療養病床では、6年間の経過措置で、新類型に移行していくことが検討されている。新施設類型には医療療養病床からも移行できる。混乱を避けるため、介護療養病床とそろえて経過措置を設けてもらいたい」(中川氏)。

「診療報酬、地域医療構想に“寄り添う”」、迫井課長

 25日の議論は、入院医療に関する総論の議論で、厚労省は入院や外来の患者数の推移など全般的なデータのほか、「急性期入院医療」「地域包括ケア病棟・回復期入院医療」「慢性期入院医療」に分けて、診療報酬上での評価や届出病床数の推移などのデータを提示。

 地域医療構想は、これら全てに関係する問題。現在、各都道府県で策定が進められており、2016年度中に全都道府県で終える予定。2025年の医療提供体制の構築に向けて、超急性期、急性期、回復期、慢性期の4つの医療機能ごとに、かつ構想区域(原則は2次医療圏ごと)に「病床の必要量」などを推計する。

 中川氏は、「今回の資料を見て、地域医療構想という言葉が多いのが、非常に気になる」と指摘。「地域医療構想が推計する『病床の必要量』は、医療需要を病床の稼働率で割り戻した数値であり、患者数に限りなく近い」と説明、構想区域ごとの「病床の必要量」を全国ベースで合計した数値と、病床機能報告制度で挙がってきた高度急性期、急性期、回復期、慢性期の病床数の全国合計などとの比較には、意味がないとした。両者を比較すれば、急性期の病床が多く、回復期の病床が少ない結果となるが、病床機能報告制度は病棟単位で行うものであり、例えば、急性期病棟には、基本的には急性期の患者が入るが、それ以外にも回復期の患者なども入り得る。地域医療構想の「病床の必要量」との過不足数を念頭に、医療機能の分化を進めるのは問題があり、あくまで医療機関の自主的な判断で、医療機能を選択するのが地域医療構想の狙い――というのが、中川氏の従来からの主張だ。

 その上で、中川氏は、厚労省資料で、入院医療に関する課題の整理として、「地域医療構想における医療機能別の病床の必要量を踏まえ、今後予想される入院医療のニーズに対応できるよう、地域医療構想の取り組みでは、地域の高齢化のスピードや必要とされる医療ニーズに応じた医療提供体制の構築を目指している」と記載した点について、「診療報酬で誘導する意味で書いたのか」と質した。

 迫井医療課長は、資料の多くは、「地域医療構想に絡めて提示している」と認めたものの、「地域医療構想が描く)医療提供体制を推進することに対して、診療報酬がどう支援するのか、どう寄り添うのかについては、まさに議論してもらう課題」と回答した。

 これを受け、中川氏は改めて地域医療構想は、医療機能の過不足を直すものではないとし、「不足している病床機能を手当するものであり、全国一律の診療報酬で、地域医療構想を推進することはあり得ない。“寄り添う”ということであれば、4つの医療機能のいずれを選択しても、経営が成り立つようにすることではないか」と述べた。

 迫井課長は、「適切な医療機能に対して、適切な報酬を、というのは指摘の通り。その点についての異論はない。あとは、現時点での医療機能と、医療のニーズとのミスマッチがあるのかどうか、あるいは効率的な提供体制になっているのか、さらに将来を見据えてどうしていくのか、などについて今後、深掘りし、診療報酬に反映させていきたい」と答えた。

 これらの議論を受け、健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏は、厚労省が青森、岐阜、広島の3県の地域医療構想を例示したのを踏まえ、「いずれも急性期病床が多く、その分、回復期病床が不足している」と指摘。「この3県だけが特異な例ではなく、ほとんどの県でそうなっている。急性期病床で回復期の患者を診ることはあってはならないので、診療報酬で無理矢理に“引っ張る”のではなく、自主的に病床の転換を促す環境を作っていくことが必要ではないか」(幸野氏)。

 幸野氏が、発言の中で、「急性期病床で回復期の患者を診ることはあってはいけない」とした点について、中川氏は、改めて「病床の必要量と、病床数を比較してはいけない」と指摘、「病床機能報告制度では、主に担っている医療機能を報告しているだけでなり、そこにはいろいろな患者が混在している。急性期病床の患者は、100%が急性期ということは、あり得ない。ぜひその点は理解してもらいたい」と求めた。

 厚労省資料の「地域の高齢化のスピードや必要とされる医療ニーズに応じた医療提供体制の構築を目指している」との記載には、全国健康保険協会理事の吉森俊和氏が、「地域の実情に応じて診療報酬上でも異なる評価をする趣旨か」と質した。

 迫井課長は、「それぞれの地域の実情に応じて医療提供体制を構築するのが、今後の医療の向かうべき方向。その推進に資する評価の在り方を検討するという意味であり、地域別の診療報酬の設定は考えていない」と回答した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/497244
“安い物求める”薬局の姿勢を問題視、鈴木・日医常任理事
偽造医薬品流通で厳罰化を求める

2017年1月26日 (木) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会の鈴木邦彦常任理事は1月25日の定例記者会見で、C型肝炎治療薬「ハーボニー」の偽造品が薬局チェーンで見つかった問題を受けて、「(報道では)少しでも安い物ということで手を出したと聞いているが、人の命に関わるものでそういう対応を取るべきではない」として薬局チェーンの姿勢を疑問視した。

 鈴木氏は偽造薬については世界的に問題になっているとし、過去にも米国研究製薬工業協会(PhRMA)と共同シンポジウムを開催するなどしてきたが、「問題が生じるとしたらインターネット通販などだと思っていたが、流通過程での偽造薬判明は初めてで大変驚いている」と見解を示した。その上で、「今回問題となった薬剤師、薬局だけでなく、全ての医療関係者が偽造医薬品の脅威に対して、迅速かつ強力に対応する必要がある。厚生労働省は見直すべき点は見直し、偽造医薬品に関わった者への罰則を強化すべき」と訴えた。

 また、個人的見解と断った上で、「むき出しで、添付文書も入っていない医薬品を買ってしまうことが問題。医師であれば、疑って購入しないという判断をすると思うが、その辺りの薬局の認識が違ったのかと思う」と述べた。

 同日の記者会見では石川広己常任理事が、日医と四病院団体協議会で昨年末に「災害医療を国家として統合するための提言」を松本純内閣府特命担当大臣(防災担当)と、神田裕二医政局長に提出したことを報告した。提言では災害医療に関する国家的な常設研究機関の設立などを求めている。



https://www.m3.com/news/general/497259
「箱なし」扱い停止求める 厚労省、肝炎薬偽造問題
2017年1月26日 (木) 共同通信社

 C型肝炎治療薬ハーボニーの偽造品が見つかった問題で厚生労働省は25日、正規の箱に入らずに流通している製品は偽造の可能性があるとして、医薬品の卸売会社や医療機関、薬局で取り扱わないよう求める通知を都道府県や政令市に出した。

 ハーボニーの正規品は28錠入りのボトルが箱に収められているが、これまでに見つかった偽造品14本はいずれも箱に入っていなかった。厚労省は通知で、箱に入っていない製品があれば他の医薬品と区別して保管するとともに、こうした製品の在庫や販売履歴を調べ、見つかった場合は自治体に報告させるよう求めている。

 厚労省は17日、ハーボニーの偽造品が奈良県の薬局チェーンで計5本見つかったと公表。その後、この薬局の卸元に当たる会社など、東京都内の卸売会社2社の在庫からも計9本が見つかった。健康被害は報告されていない。



https://www.m3.com/news/iryoishin/497289
シリーズ: 医師不足への処方せん
国際医療福祉大医学部の出願倍率、一般入試27.69倍
2017年4月に医学部新設、センター試験利用は31.2倍

2017年1月26日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 今年4月に新設する国際医療福祉大学医学部の出願状況がこのほど明らかになり、一般入試は、募集定員100人に対し、出願者数は2769人で、倍率は27.69倍、大学入試センター試験利用入試は、同20人に対し、624人で、倍率は31.2倍になった。新設医学部の募集定員は計140人で、20人の留学生枠は、定員数通り入学者が決まる見通し。

 一般入試の1次選考は1月24日に終えたが、実際の受験者数は現時点では未公表。1時間の個人面接を行う2次選考は1月31日~2月5日、合格発表は2月9日。センター試験利用入試の2次選考(英語、小論文)は2月11日、個人面接は2月13日~2月14日で、合格発表は2月20日。

 留学生枠は、昨年秋に第1回選抜入試を実施済みで、入学手続きを終えた学生がいるという。1 月7日に第2回選抜入試を実施、2月1日に合格発表を行う。

 医学部の新設は2年連続で、2016年4月に新設した東北医科薬科大学の初年度入試の倍率は、合格者に対する受験者数の割合で22.78倍だった(『東北薬科大が合格発表、倍率は22.78倍』を参照)。東北医科薬科大学の今年入試は、募集定員100人に対し、出願者数2240人で、倍率は22.4倍。

 国際医療福祉大学の医学部新設は、千葉県成田市の国家戦略特区の中で認められた。2016年8月に文部科学省から正式に設置認可が下りた(『2017年4月に医学部新設へ、国際医療福祉大学』を参照)。

 私立大学医学部の中では、最も安い学費(6年間で1850万円)に設定。「国際的に広く開かれた新しい医学部」として、英語教育を充実させ、海外での臨床実習の義務付けるほか、海外からの留学生枠を設けるなどの特徴を打ち出している。


  1. 2017/01/27(金) 05:45:26|
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1月25日


http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50445.html
偽造品? 見つけたら都道府県に通報を- C型肝炎の偽薬問題で日医が通知
2017年01月25日 20時00分 CB news

 C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が流通した問題で、日本医師会(日医、横倉義武会長)は25日、都道府県医師会にあてて注意を促す通知を出した。偽造品の疑いがあるものを見つけた場合、速やかに都道府県などに連絡するよう求めている。【新井哉】

 同剤の偽造品に関しては、これまでに奈良県内の薬局チェーンと東京都内の卸売販売業者から偽造品の入ったボトル計14本が見つかっている。偽造品の流通には複数の卸売販売業者がかかわった可能性があり、東京都などが入手経路を調査している。厚生労働省も偽造品の使用を防ぐため、薬剤師が患者の前で開封して形状などを確認してから渡すよう求めている。

 日医の通知には、偽造品への対策として、紙箱に収められていないボトル容器だけのものを受け付けないといった注意事項や、在庫品や過去の取り扱い状況を確認する必要性を記載。また、医師は医療用医薬品への信頼を基に処方箋を交付する立場にあることを挙げ、今回の偽造品の流通は「医師の信頼と患者の安全を揺るがすもの」としている。

 今回の偽造品はボトル容器に入っていたが、海外では他の薬剤の偽造品に1錠ごとに包装するPTPシートが使われていたケースも報告されている。25日に行われた日医の記者会見で、薬事を担当する鈴木邦彦常任理事は、医療現場での薬剤の確認について「PTPシートまで偽造されている状況であれば、さらに慎重にしなければいけない」と述べた。



http://mainichi.jp/articles/20170125/ddl/k24/010/318000C
松阪市
夜間診療時間拡大へ 来年度も2カ所で対応 /三重

毎日新聞2017年1月25日 地方版 三重県

 松阪市は検討していた2017年度の休日・夜間医療について、民間クリニックを含めた2カ所での対応を維持し、深夜の診療時間を拡大することを決めた。竹上真人市長が24日の記者会見で明らかにし、「深夜の診察時間を増やせたのは大きな一歩。関係者に感謝し、一層の充実を目指す」と述べた。

 市は、4月に松阪市春日町に新築オープンする市直営の同市健康センター「はるる」に一元化することを検討したが、市民の要望も受け、同市久保町に2015年秋に開設された「いおうじ応急クリニック」でも引き続き応じることにした。加えて双方で深夜時間帯の対応を充実させた。

 はるるでは、松阪地区医師会などの協力で休日・夜間応急診療所を運営する。原則、内科、外科、小児科を置き、日曜祝日の午前9時~正午と午後2~5時、日曜の午前0~6時、夜間は連日午後8時~10時半の時間帯で対応していく。

 また「いおうじ応急クリニック」でも火、金曜の午後10時半~翌日午前8時と、木曜の午後0時半~8時で対応する。市からの年間の事業委託金は従来通り約2550万円。診療報酬を加えて運営し、内科、外科と、可能な限り小児科に対応する。重軽症度を判別する「トリアージ」も実施する。

 同クリニックは業務委託とは別に、日曜祝日の午前8時半~午後2時と同5~8時のほか、火、金曜の午後6時半~9時半にも診察する方針。【橋本明】

〔三重版〕



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201701/20170125_63005.html
<高野病院>理事長 県へ無償提供の意向
2017年01月25日水曜日 河北新報

 東京電力福島第1原発が立地する福島県双葉郡で唯一、入院医療を続ける高野病院(福島県広野町)の管理者と常勤医が不在となっている問題で、運営法人の高野己保理事長(49)は24日、河北新報の取材に対し「(病院施設を)県に無償提供したい」と述べ、診療継続と病院存続に向け、県などと協議したい意向を示した。高野氏は昨年末に自宅の火災で死亡した高野英男院長=当時(81)=の次女。(聞き手は福島総局・高橋一樹)

 -2~3月は常勤医赴任が決まったが、4月以降は未定だ。病院経営の方針は。
 「同じ場所で診療を継続させたい。そのためには県など公的機関に病院を無償提供したいと考えている。県立となるほか、公設民営の形も考えられるが、病院が続くのであれば、自身の経営権にはこだわらない」

 -無償提供を考える理由は。
 「原発事故後、双葉郡で唯一の病院を高野院長が一人で支えてきた。県には人的支援を再三要請したが、『民間病院で特別扱いできない』と断られてきた」
 「民間だからといって『管理者が見つからなければそれまで』とはいかない。診療、経営、当直と一人何役もこなし、院長が身を削って6年間つないだ地域医療と、患者、スタッフを守らなければならない。院長の死が無駄になる」

 -県は4月以降、県立医大と連携して常勤医を派遣する方針を示している。
 「医師が確保できても、管理者は再び無理のある経営を強いられる。管理者がいなくなれば、また行き詰まる。民間が地域医療を担う仕組みを変えるべきだ」

 -今後の進め方は。
 「県などと続けている次の緊急会議で、無償提供の意向を正式に表明し、検討の土俵に上げたい」



http://www.Cabrain.net/news/artiCle/newsId/50441.html
7対1届け出病床、1年で7700床減- 厚労省
2017年01月25日 16時00分 CB news

 「一般病棟7対1入院基本料」(7対1)を昨年10月時点で届け出ていた病床数は、前年同月と比べ7700床(2.1%)少ない36万2000床だったことが、厚生労働省の調べで分かった。昨年春の診療報酬改定で、7対1を届け出るための要件が見直された影響とみられる。【佐藤貴彦】

 7対1は、急性期治療が必要な患者を受け入れて短期間で退院させる病棟が対象の入院基本料。2015年10月には、全国の病院の計36万9700床が届け出ていた。

 昨年春の改定では、病棟に入院する患者のうち、「重症度、医療・看護必要度」が高い人の割合が原則25%以上でないと、7対1を届け出できないルールになった。従来の基準は15%以上で、昨年9月末までを期限に、新基準を満たさなくても届け出が無効にならない経過措置が設けられていた。

 厚労省によると、7対1を届け出る病床数は、昨年4月時点で計36万6000床となり、10月時点までに、さらに4000床減った。同省はこの結果を25日の中央社会保険医療協議会の総会に提示=グラフ=。7対1の届け出病床数は、13年度まで増加が続いていたが、14年度以降は「横ばいからやや減少の傾向」との見方を示した。
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■地域包括ケア病床は4割増

 同省はまた、「地域包括ケア病棟入院料」か「地域包括ケア入院医療管理料」を届け出る病床数の調査結果も提示した。それによると、昨年10月時点は5万2492床で、前年同月と比べ1万6115床(44.3%)増加していた。

 地域包括ケア病棟入院料は、14年春の診療報酬改定でできた入院料で、急性期治療後の患者の在宅復帰に向けたリハビリテーションや、在宅療養中に急性増悪した患者の治療などを受け持つ病棟が届け出る。一般病棟などの一部でそうした機能を担う場合は、同入院料と報酬額が同じ地域包括ケア入院医療管理料を、病室単位で届け出るルールになっている。

 同入院料と同入院医療管理料には、入院中に実施した手術やリハビリなどの報酬が包括されていたが、昨年春の改定で、手術と麻酔の報酬を別に請求することが認められた。



https://this.kiji.is/196937177723617289?C=39546741839462401
お笑いの免疫効果、実証研究へ
大阪がんセンター3月開設

2017/1/25 19:37 共同通信

 大阪府は25日、府立成人病センター(大阪市東成区)が「大阪国際がんセンター」へと名称変更して3月25日に同市中央区に移転し、同27日から外来診療を開始すると発表した。吉本興業などと連携して笑いによる免疫力の変化を調べ、がん医療への有効性を確かめる実証研究を実施する。府によると全国初の試み。

 実証研究の対象は外来の患者が中心。吉本興業の他、松竹芸能、米朝事務所の落語家や漫才師を定期的に招いてセンター1階のホールでイベントを開催し、前後に採血する。5月中旬から約4カ月間実施し、免疫細胞の変化を調べる。



http://www.medwatCh.jp/?p=12110
薬価の外国平均価格調整、診療・支払両側から「米国価格は参照対象から除外すべき」との指摘―中医協・薬価専門部会
2017年1月25日|医療・介護行政をウォッチ MedWatCh

 医療用医薬品の公定価格(薬価)を設定する際の「外国平均価格調整」ルールにおいて、医療保険制度や医薬品の償還価格決定ルールが我が国と大きく異なる「米国」を、参照対象から除外すべきではないか―。

 25日に開かれた中央社会保険医療協議会の薬価専門部会では、診療側・支払側双方の委員からこういった指摘が出されました。ただし、米国は「医薬品の世界最大のマーケット」であり慎重な検討が行われます。

「米国価格は市場実勢価格ではない」と両側委員は指摘

 中医協の薬価専門部会では、昨年(2016年)末に塩崎恭久厚生労働大臣、麻生太郎財務大臣、菅義偉内閣官房長官、石原伸晃内閣府特命担当大臣の4大臣会合で決定された「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」(基本方針)に沿って、具体的な改革案を議論しています(関連記事はこちら)。

 25日の部会では「外国平均価格調整」ルールの見直しが議題となりました。このルールは同一医薬品の内外価格差を是正するために導入されたもので、米国・英国・フランス・ドイツの平均価格に比べて、我が国の薬価が一定以上高額(あるいは低額)の場合に、価格を引き下げる(あるいは引き上げる)ものです(関連記事はこちら)。ただし、昨今の新薬算定において「為替変動により外国価格が高騰し、我が国の医薬品価格も想定外に高額になってしまう」ケースが発生するなど、課題があることが指摘されています(関連記事はこちらとこちら)。
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外国平均価格調整ルールの概要(その1)

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外国平均価格調整ルールの概要(その2)

 このため基本方針でも「特に高額医薬品などについて、制度の差異を踏まえつつ外国価格をより正確に把握するなど、外国価格調整の方法の改善を検討」することを明確にしています。厚労省保険局医療課の中山智紀薬剤管理官は25日の部会で、(1)参照国や参照価格の妥当性(2)価格調整すべき医薬品の範囲(3)調整方法(4)再算定との関係―といった検討課題を提示しています。

 このうち(1)について支払側の吉森俊和委員(全国健康保険協会理事)は「医薬品の償還価格について米国は自由価格だが、我が国は公定価格であり、参照価格とすることに違和感を覚える」と指摘。また診療側の中川俊男委員(日本医師会副会長)も「(市場実勢価格を把握できないのであれば)米国は参照国から除外すべき」との考えを明確にしました。さらに診療側の安倍好弘委員(日本薬剤師会常務理事)は、「米国価格は参照価格から除外し、『最大限参考にする』こととしてはどうか」と提案しています。
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価格参照をしている4国の医療保険制度と、医薬品償還価格決定の仕組み

 ちなみに、英国・フランス・ドイツに比べて、米国では医薬品価格が高い傾向にあるとのデータが中山薬剤管理官から示されています。これは、我が国の薬価を設定する際に「米国価格にひっぱられて高額な方向にシフトしやすい」ことを示していると言え、逆に考えれば米国価格を除外すると「我が国の薬価が下がる」可能性が一定程度あることがわかります。
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米国では我が国に比べて同一製品の医薬品価格が高くなっている(あくまで参照とする対象の価格であり、市場実勢価格ではない)

 また、支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)から「米国でトランプ大統領が誕生した。参照価格から米国を除外した場合に、(日本への医薬品供給などに)影響は出ないのか」との質問が、中川委員から「2011年の日米経済調査会議で米国の関心事項として『日本における価格が外国平均価格より高いか低いかに関わらず、製品が平等に扱われるよう外国平均価格調整ルールを改定する』といった項目が盛り込まれた。これが再燃する可能性もあり、覚悟をもって検討する必要がある」との指摘があったことを受け、厚労省保険局医療課の迫井正深課長は「医薬品の価格設定や流通に関しては『公平・公正』という原則の下で、各国で適切に運用されている。米国で政権が変わったが、我が国における適切な制度運用に向けた覚悟を持って臨んでいく」との見解を示しています。

 一方、製薬メーカーの立場で出席している加茂谷佳明専門委員(塩野義製薬株式会社常務執行役員)は、「外国平均価格調整のルールは非常に複雑であり、簡素化に向けた議論も行ってほしい」「対象範囲や適用の限定についても検討してほしい」との要望を行いました。
 

 なお部会の検討テーマとスケジュールについては、1月11日の前回会合で大枠が示されていますが、中山薬剤管理官は25日の会合で「前半部分」について、より詳細なスケジュール案を提示しています。
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薬価制度抜本改革(前半検討部分)の詳細な検討スケジュール案
  


https://www.m3.Com/news/iryoishin/490381
シリーズ: 『「50歳以上ドクター」の悩みと未来』
「金儲け主義に対抗」「年齢を経てもまだ伸びしろがあるはず」◆Vol.20-1
やり残したこと、やりたいこと【開業医】

医師調査 2017年1月25日 (水) 高橋直純(m3.Com編集部)

Q 医師としてやり残したこと、あるいはこれからやりたいことがあれば教えてください。

【50歳以上の開業医】

・「内視鏡」をしたい。その一念。

・大学教授になれなかったこと。子供たちに夢を託しています。

・大学病院、金儲けクリニックの検査漬け主義に対抗して、しっかりとした自分の考える医療をやっていきます。診療所の収入は当然少なくなりますが。

・日々精一杯しているのでいつ辞めても遣り残しはない。

・自分としては十分であるが、後継者が失敗しないか気になる。サポーターであるべきか、あっさり身を引くか問題と思う。

・従業員の雇用確保のためできるだけ長くいい仕事をして、そのうえ社会に貢献したい。

・開業後、アカデミックな仕事をしていない。

・一時期、体調を崩していたので、今は自分のできる範囲で患者さんや地域に貢献していきたい。

・ほぼやったので悔いはないが、外来の診断能力(目利き)やカウンセリング能力については年齢を経てもまだ伸びしろがあると考えています。

・一人の人間としての生活。40歳までは勤務医として過労死寸前の生活を強いられ、41歳で開業してからは両親の介護と仕事との両立に忙殺され、十分な睡眠時間の確保さえままならず、結婚もできなかった。52歳となり結婚は最早諦めざるを得ないが、せめて睡眠や食事の時間が十分確保できる、人間らしい生活を送りたいと思う。

・早く引退したい。そのために資金をためたい。

・地域医療をもう少ししっかりやりたかった。介護制度の導入などでわけがわからなくなってしまった。

・旧制高等学校での寮生活をやってみたい。

・弁護士の資格を取得する。

・後継者をどうするか。

・もうちょっと手術をしたかったが・・・。私立の医学部に二人入れるには開業しかないが、留学していればよかった(教授からの誘いを断った)。

・開業医として、世間様への恩返しはある程度出来た気がする。後は債権者への義理が果たせれば医師としての目的は十分果たせただろう。

・大学で骨粗鬆症の研究をしていた。開業医の父の肺癌で発病で実家を継承した。研究をもっと続けたいと思う。

・やり残したことばかりで後悔しか出来ることはない。

・医師会の公職についているので医療以外の仕事が多忙。公職を離れてからが楽しみ。

・現在地での開業もそろそろ飽きてきました。離島医療に興味があります。

・自身の診断・治療ミスをやり直したいとは思うがそれはそれで自己責任ということで納得。やりたいことは医師的にはありません。

・海外留学をしたかった。英文paperを数編first authorで書いているが、もっとimpaCt faCtorの高い雑誌にfirst authorとして掲載されたかった。

・超音波機器の解像度を含めた性能がどんどん進歩してきているので、これを用いた診断、治療を更に究めて行きたい。

・長く付き合って来た、地域の患者さん達をしっかり診ていきたい。

・親父より引き継いだ診療所を、善意の第三者に承継する事。

・世界一周のクルーズ船に乗って1ヶ月かけてのんびり旅行したい。



https://www.m3.Com/news/iryoishin/490386
シリーズ: 『「50歳以上ドクター」の悩みと未来』
「地域再生を完成させたい」「患者とのふれあいの時間を多く」◆Vol.20-2
やり残したこと、やりたいこと【勤務医】

医師調査 2017年1月25日 (水) 高橋直純(m3.Com編集部)

Q 医師としてやり残したこと、あるいはこれからやりたいことがあれば教えてください。

【50歳以上の勤務医】


・他科に移ること。

・ほとんどこの職場で定年を迎えると思うので、特にやり残したことはありませんが・・・『Nature』に論文が掲載されるという目標は駄目でした。それが残念。老後できるわけもなく・・・。

・健康面や経済的な事情が許せば、一度海外留学をしてみたかった。

・5年前に自分の専門から離れて、僻地で万屋的な医療を実践している。後しばらくこの生活を続けるつもり。

・現在進行形の地域再生を完成させたい。

・やり残したことはない。今も忙しく仕事をしている。ひと休みしたい。

・腹腔鏡下手術を現在もしているが、若手指導も含めもう少し携わっていたい。

・内科ですが、外科に行って先端技術を扱う医師にあこがれていました。これからは、研究も行っていますが、何が人助けになるかを考えていきたいと思います。

・既に60歳を越え、子供や配偶者も自立して扶養から外れています。借金もありません。仕事へのモチベーションは高くない状態です。これからやりたいこととしてはやはり「趣味に生きる」でしょうか?

・これから手術は困難となってくると思うので、違う形で最前線で活躍したい。

・医師でなく、生まれ変わりたい。早く辞めたい。

・今まで培ってきた医療技術を若い医師に伝えたい。

・癌の本態の解明。最善の癌予防法の解明。

・「いい人生だった」と満足して人生を終わらせるためのサポートを、現在の仕事をリタイアしたらやりたい。

・臨床研究をもっとしたかった。

・臨床研究をして、少しは役に立ちたい。

・40歳から50歳代の働き盛りの方々の健康に対する啓蒙活動。

・医療過疎県にいてそれなりに尽くしてきたと思うが、これからも変わらない。

・経験した貴重な症例を論文にまとめること。

・今まで訴訟など恐れず、患者さんのことを第一に考えて、正しいと思う医療を分かりやすく患者家族に説明して、納得してもらった上で診療を行ってきたと思う。これからもこのスタンスで全うしたい。

・今からでも技術を取得したい(内視鏡やエコーなど、一般医・プライマリケアが出できる医師としてのキャリアを積む)。

・漢方の勉強をこのまま続けたい。

・患者とのふれあいの時間を多くし、その患者を深く知ることでよりよい医療が可能になる。

・若い時代に、臨床に役立つ基礎研究を行い、何らかの貢献をしたかったとの思いが今も残っている。

・生涯、最先端の医療の近傍に存在していたいと思う。医療の進歩は眼が離せない。社会システムや医療経済が追いつかないように思える。常にギャップがあるのは仕方がないが、追いつく努力は怠るべからずと思う。



https://www.m3.Com/news/general/496910
「2万~3万円安く購入」 偽造C肝薬、奈良の薬局
2017年1月25日 (水) 共同通信社

 C型肝炎治療薬「ハーボニー」の偽造品が奈良県の薬局チェーンで見つかった問題で、薬局を運営する「関西メディコ」(同県平群町)が24日、取材に応じ「ボトル1本当たりの価格が正規の販売ルートより2万~3万円安い業者からも購入していた」と説明した。

 同社は、ハーボニーを製造する米製薬会社ギリアド・サイエンシズが指定した卸売販売業1社から正規品を購入していたのとは別に、安価で計4社から仕入れていた。ギリアド社から、患者に渡す前にボトルを開けないよう説明を受けており、中身は確認していなかった。

 正規品と同じボトルで、製造番号やメーカー名も記されており、見分けが付かなかったという。偽造品には正規の箱がなかったが、関西メディコの担当者は「ボトルは密閉されており、中身が偽造品かどうか疑う余地はなかった」と話した。

 奈良県は、関西メディコが運営する「サン薬局」の全59店舗を調査し、新たな偽造品は見つからなかったとしている。



https://www.m3.Com/news/iryoishin/497014
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
キイトルーダ「最適使用推進ガイドライン」案
中川日医副会長、2月収載予定の薬価をけん制

2017年1月25日 (水) 橋本佳子(m3.Com編集長)

 厚生労働省は1月25日、中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)に対し、この2月の薬価収載が予定されている、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する抗PD-1 抗体、キイトルーダ(一般名ペムブロリズマブ)の「最適使用推進ガイドライン」案を提示した。2月に予定されている薬価収載時に、確定版のガイドラインと、保険診療上の取り扱いを示した「留意事項通知」を発出する予定。その同時期に、類似薬であるオプジーボ(一般名ニボルマブ)の「最適使用推進ガイドライン」も出す方針(資料は、厚生労働省のホームページ)。

 キイトルーダの「最適使用推進ガイドライン」案は、使用できる施設要件、対象患者などを示した内容。施設要件は、オプジーボと同じで、(1)厚生労働大臣指定のがん診療連携拠点病院等、(2)特定機能病院、(3)都道府県知事指定のがん診療連携拠点病院、(4)外来化学療法加算1または2算定――のいずれかを満たした上で、5年以上のがん治療の臨床研修を行っている医師等を配置、医薬品情報管理体制や副作用への対応体制の整備等が求められる。またオプジーボと異なり、キイトルーダは、ファーストラインから使用可能だが、有効性が示されているのは「化学療法歴のない、EGFR遺伝子変異陰性、ALK融合遺伝子陰性およびPD-L1陽性(TPS≧50%)」などに限定される。今後、根治切除不能な悪性黒色腫など、キイトルーダの適応拡大に合わせ、ガイドラインを作成していく。

 ガイドライン案について異論は出なかったが、意見が出たのは、注目される薬価の取り扱い。キイトルーダの薬価は、類似薬効比較方式で算定される。その対照薬であるオプジーボは、この2月1日から薬価が50%引き下げられる(『オプジーボ、来年2月から50%引き下げへ』を参照)。

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、キイトルーダとオプジーボは、類似薬であることを踏まえ、「シェアは分け合うため、対象患者数は激増しないが、キイトルーダは、ファーストラインから使用できるので、対象患者は増えるだろう」と指摘し、キイトルーダの薬価算定時に、この辺りが考慮されるかについて質問。

 厚労省保険局医療課薬剤管理官の中山智紀氏は、「一般的に言えば、類似薬があれば、その価格に合わせるのがルール」と説明した上で、キイトルーダの具体的な薬価算定の方法については現在検討中と回答した。

 中川氏はさらに、「外国平均価格調整を行うのか」と質問。中山管理官は、「外国価格との差が一定程度あれば、実施する」と答えた。薬価算定方法については現在抜本改革の議論が進められているが、キイトルーダについては現行ルールが適用される(『「効能追加で薬価検討」こそ抜本改革、中川日医副会長』を参照)。その際、米国のキイトルーダの価格は、「対象になることは間違いない」(中山管理官)。オプジーボの薬価引き下げの際、海外との比較でも日本のオプジーボの薬価は高く、点滴静注100mgの場合、日本の72万9849円に対し、米国約15万円、イギリス約30万円との推定が出ていた。



https://www.m3.Com/news/general/496907
スイッチOTCへの要望募集結果を公表 厚労省16成分を視野に具体的な検討へ
行政・政治 2017年1月25日 (水)配信薬局新聞
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スイッチOTCへの要望募集結果を公表 厚労省16成分を視野に具体的な検討へ

 厚生労働省は、スイッチOTC医薬品の候補となる要望募集に提出された16成分について公表した。新たに策定されたスイッチ成分の評価システムに基づいて公表されたもので、今後は転用に関する評価検討会議での議論を踏まえて具体的な検討に入る。

 昨年12月現在で公表された成分名では、レバミピド(医療用販売名ムコスタ錠100mg)、オメプラゾール(同オメプラール錠10)、ランソプラゾール(同タケプロンOD錠15)、ラベプラゾール(同パリエット錠10)といったこれまで医師会方面から強く反対されている消化器内成分が改めて記載されているほか、ヨウ素・ポリビニルアルコール(PA・ヨード点眼・洗眼液)が角膜ヘルペス、洗眼殺菌の効能・効果で要望されている。このほかに片頭痛5成分が盛り込まれた。

 レボノルゲストレル(ノルレボ錠0.75mg、1.5mg)は緊急避妊を効能・効果として要望しており、これまでにないスイッチOTC成分として注目が集まる一方、販売方法など、その手法の検討にはかなりの時間を要することが想定される成分も示されている。

 今回、厚労省が公表した要望提出成分は以下のとおり。
「成分名・ 要望する効能・効果」
「ヒアルロン酸ナトリウム・ ドライアイ、乾きなど」
「レバミピド・ 胃潰瘍など」
「レボノルゲストレル・ 緊急避妊」
「リザトリプタン安息香酸塩・ 片頭痛」
「スマトリプタンコハク酸塩・ 片頭痛」
「エレトリプタン臭化水素塩酸・ 片頭痛」
「ナラトリプタン塩酸塩・ 片頭痛」
「ゾルミトリプタン・ 片頭痛」
「クリンダマイシンリン酸エステル・ にきび」
「ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル・ 湿疹」
「オメプラール・ 胸やけなど」
「ランソプラゾール・ 繰り返しおこる胸やけなど」
「ラベプラゾール・ 胸やけなど」。
「メロキシカム・ 関節痛」
「フルチカゾンプロピオン酸エステル・ 鼻づまりなど」
「ヨウ素・ポリビニルアルコール・ 目の殺菌など」



https://www.m3.Com/news/general/496905
敷地内薬局の解釈の統一を要望 厚生局の担当者で見解が変わる事例を報告
2017年1月25日 (水) 薬局新聞

敷地内薬局の解釈の統一を要望 日本薬剤師会会長会で厚生局の担当者で見解が変わる事例を報告

 地方厚生局の担当者の見解で変わることがないようにお願いしたい。いわゆる敷地内薬局の開設に関する解釈を巡り、栃木県薬剤師会の大澤光司会長は、18日に行われた日本薬剤師会第4回都道府県会長協議会のなかでこのように要望し、地方厚生局の解釈統一を求めた。

 保険薬局の構造規制見直しに関して、日薬の考え方について質問。執行部は「そもそも敷地内薬局に反対している」ことを改めて強調し、「既に示されている厚労省の留意事項と照らし合わせ、少しでも独立性に疑問がある場合は保険指定しないよう強く求めている」ことなどを説明したうえで「地方社会保険医療協議会で諮ったうえで判断して欲しい」とした。

 日薬の解釈を聞いたうえで大澤・栃木県薬会長は、「厚生局で協議する『保険薬局の存在や出入口を公道等から容易に確認できないもの』が、『公道等から確認できる』という逆説的な視点で許可を与えている事例に遭遇した。つまり地方厚生局の担当官によって解釈に相違がある」として、日薬から厚労省に解釈の統一を働きかけて欲しいと要望した。

 このほかに会長会では、昨年末に決定した薬価制度改革について山本信夫会長が「何とか踏みとどまったところであり、今後の中医協での議論に移行すると思うが、注視していきたい」と語り、引き続き対応に取り組むことを強調したほか、健康サポート薬局制度については3桁に到達する状況について「急いで進めるものではない」と制度開始当初から主張している考えを話し、着実な浸透に努めることを訴えた。

 また今夏から本格化する診療・介護の同時報酬改定議論に関して山本会長は新年賀詞交歓会の挨拶で、「チーム医療で地域包括ケアシステムの構築を進めることが前提であり、改定議論に関しても不公平なことが無いように周辺事情を良く見極めながら取り組んでいきたい」と展望した。



https://www.m3.Com/news/general/497020
【静岡】インフルエンザ、病院集団発生、1人死亡 入院患者の86歳 東伊豆
2017年1月25日 (水) 毎日新聞社

インフルエンザ:病院集団発生、1人死亡 入院患者の86歳 東伊豆 /静岡

 東伊豆町白田のリハビリテーション病院「熱川温泉病院」(199床、職員243人)は24日、インフルエンザが集団発生し入院患者1人が死亡したと発表した。

 病院によると、6日に職員1人に発熱とせきの症状があり、24日までに計32人(患者22人、職員10人)が陽性と診断された。そのうち、15日に感染と診断された86歳の女性入院患者が肺炎を併発し、22日に死亡した。入院患者2人(うち1人は重症)と職員1人を除き、既に症状はないという。【梁川淑広】



https://www.m3.Com/news/general/496959
院内でインフル集団感染か 鹿児島徳洲会、男性死亡
2017年1月25日 (水) 共同通信社

 鹿児島市の鹿児島徳洲会病院で、入院患者や職員ら30人以上がインフルエンザに感染し、うち70歳の男性患者1人が死亡したことが25日、市への取材で分かった。市は、集団感染の可能性が高いとみている。

 市保健所によると、24日午前、病院から「10人以上のインフルエンザ患者が発生した」と連絡があった。23日には、拡張型心筋症などを患い入院中だった1人が死亡。インフルエンザとの関連を調べている。

 病院は24日から、入院患者との面会を全面的に禁止するなどの対策を講じた。市保健所は病院からの詳しい報告を踏まえて、対応を検討する方針。



http://www.Chibanippo.Co.jp/news/national/381606
ノロ再び猛威か 千葉県内でも増加に転じる 感染研
2017年01月25日 10:26 | 千葉日報


 国立感染症研究所は24日、年末年始に大流行が収まっていたノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者が9~15日までの1週間(2017年2週)に再び増え始めたと発表した。1医療機関当たりの患者数は6・48人となり、前の週から1・17人増えた。

 なお千葉県内も、16年50週(同年12月12~18日)の24・11人(患者数3255人)から、17年1週(同年1月2~8日)には4・43人(同598人)まで減ったが、同2週は5・89人(同795人)と増加に転じている。

 新学期で幼稚園や保育園、学校などが再開したことが背景にあるとみられる。同研究所は「高い水準の地域もあり、引き続き手洗いなどで予防を」と呼び掛けている。

 患者は昨年末に1医療機関当たり20人を超え、06年以来の大流行となっていた。

 全国に約3千ある定点医療機関から新たに報告された患者数は1週間に2万506人で、前週より約4千人増加。1医療機関当たりの患者数は大分(18・25人)、福井(16・05人)、宮崎(15・25人)、熊本(12・92人)、愛媛(12・84人)などが多かったが、いずれも流行警報を発する基準となる20人を下回った。

 いったん警報を出した場合、警報の終息には12人を下回る必要がある。



https://www.m3.Com/news/iryoishin/497075
シリーズ: 社会保障審議会
「かかりつけ医以外」受診で負担増、改めて議論
医療保険部会、次期改定の基本方針は今夏から検討

2017年1月25日 (水) 橋本佳子(m3.Com編集長)

 厚生労働省は、1月25日の社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学教授)で、同部会が議論する「当面の主要事項」を提示、最も重要なのは、介護報酬との同時改定となる2018年度の診療報酬改定の基本方針としたものの、「かかりつけ医の普及の観点からの外来時の定額負担」のほか、「金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担の在り方」「市販品類似薬に係る保険給付の見直し」などを挙げた(資料は、厚労省のホームページ)。改定の基本方針は、例年通り、今夏から議論を開始、今年末の取りまとめの予定だが、それ以外の検討スケジュールは現時点では未定。

 「かかりつけ医の普及の観点からの外来時の定額負担」などは、2016年後半の医療保険部会で一通り議論したが、見送りとなった(『70歳以上の負担増、2017年から実施を、医療保険部会』を参照)。改めて議論するのは、政府の社会保障制度改革推進本部が2016年12月22日に取りまとめた「今後の社会保障改革の実施について」において、提案されたため。

 外来時の定額負担については、以下の二段階で検討を進める。いずれも、中央社会保険医療協議会も関係するテーマでもある。

【かかりつけ医の普及の観点からの外来時の定額負担】(2016年12月22日:社会保障制度改革推進本部)
・かかりつけ医の普及に向けて、まずは病院・診療所間の機能分化の観点から、医療保険財政の持続可能性の観点等を踏まえつつ、病院への外来受診時の定額負担に関し、現行の選定療養による定額負担の対象の見直しを含め、関係審議会等において具体的な検討を進め、結論を得る。【2017年末まで】
・かかりつけ医以外を受診した場合の定額負担の導入を含め、かかりつけ医の普及を進める方策や外来時の定額負担の在り方について、関係審議会等においてさらに検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずる。【2018年度末まで】

 そのほか、「当面の主要事項」としては、(1)任意継続被保険者制度の見直し、(2)データヘルス改革――がある。(1)も、昨年後半に議論した継続課題。さらに厚労省は、中期的な検討事項として、医療保険制度を持続可能とするため、高齢者医療制度などを挙げた。

 (2)では、「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」の報告書を踏まえた対応を検討(『レセプト審査、「コンピュータチェックルール公開を」』を参照)。報告書は、「審査支払機関における審査業務の効率化・審査基準の統一化、支払基金の組織体制の在り方」と「ビックデータを活用した保険者機能の強化、医療の質の向上」を提言した内容で、2017年春を目途にその基本方針、2017年夏を目処に政府方針で方向性を示し、2018年の通常国会に支払基金法等の改正法案を提出予定。これらの過程で、必要に応じ、医療保険部会でも議論する。健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、「被用者保険全体で、年間約800億円の支払基金の手数料を負担している。保険者の負担をなるべく抑えてもらいたい」と要望した。

 高齢者医療制度について、連合副事務局長の新谷信幸氏は、被用者保険の支出の約4割を高齢者医療制度の拠出金が占めることを踏まえ、社会保障制度全体のグランドデザインを示し、抜本改革を進めるよう要望。白川氏は、「2025年問題の前に抜本的改革を実施しなければ、保険財政はもたない」と述べ、新谷氏の考えを支持したものの、「グランドデザインを待っていたのでは、間に合わない。高齢者の自己負担や保険給付の範囲の見直しは、少し早めに議題として取り上げてもらいたい」と要望した。

「引き続き改革を」との意見、相次ぐ

 医療保険部会が2016年後半に議論した医療保険制度改革は、(1)70歳以上の高額療養費制度の見直し:2017年8月施行、(2)後期高齢者の保険料軽減特例の見直し:2017年4月から、2018年4月、2019年4月にわけて段階的施行)、(3)入院時の光熱水費相当額に係る患者負担の見直し:2017年10月施行――となる。

 もっとも、(1)は、医療保険部会の提案から、負担増は軽減されたこともあり、各委員からは、改革は前進したものの、課題が残るとの意見が相次いだ。

 白川氏は、「かなり政治的な圧力もあったと感じているが、その中で、3項目が実行に移るため、全体としては評価できる改革。しかし、最初の案から若干後退した面がある」と述べ、各改革の財政効果を厚労省に質問。「全体の医療費適正化効果は、医療費の伸びから考えれば、少し額が低いのではないか。これくらいの改革では、近い将来、保険財政が持たないことは明らか。引き続き改革に取り組んでもらいたい」(白川氏)。

 厚労省保険局は、2017年度の財政効果は、(1)の高額療養費制度の見直しは、保険料390億円、公費330億円で、計720億円(保険給付費ベース)、(2)の保険料軽減特例の見直しは190億円(公費等)、(3)の患者負担の見直しは、保険料25億円、公費30億円(保険給付費ベース)、計約55億円――と説明。

 全国後期高齢者医療広域連合協議会会長の横尾俊彦氏も、改革には一定の前進があったと評価したものの、引き続き改革を進めるよう要望。加えて、厚労省の2017年度予算で、「医療分野におけるICTの利活用」が盛り込まれていることから、NDB(レセプト情報・特定健診等情報データベース)の活用や、IoT(Internet of Things)を前提としたインフラ作りなども今後求められるとした。



http://www.yomiuri.Co.jp/loCal/kagoshima/news/20170125-OYTNT50032.html
霧島リハビリセンター閉院 来年3月末
2017年01月26日 読売新聞

 鹿児島大学病院(鹿児島市)は、霧島市牧園町高千穂の同病院霧島リハビリテーションセンターを来年3月末で閉院すると発表した。施設の老朽化が主な理由という。外来診療は同2月末まで続ける。

 鹿大病院によると、今年でセンターが築30年、看護師宿舎が築46年となった。一時は建て替えも検討したが、財政的に厳しいとして閉院を決めた。地元の牧園地区自治公民館長には、既に伝えたという。23日現在、患者39人が入院しており、今後は近くの病院に協力を求めながら転院を促す。

 同センターの病床数は50床、職員は常勤医師5人を含む87人。1937年に設立された県立霧島温泉療養所が前身で、戦時中は海軍病院として運営された。霧島温泉郷に立地する特徴を生かし、温泉を用いた運動浴を行ったり、サウナを骨折などの疾患の治療に用いたりしてきた。

 建物や跡地の利活用方法は未定。来年4月からは研究機能などを鹿大病院に移し、リハビリロボットや再生医療の研究などを工学部などと連携して行う予定。



https://www.mixonline.jp/ArtiCle/tabid/55/artid/55084/Default.aspx
中医協総会 病院の機能分化推進を 地域医療構想実現にアクセル
2017/01/26 03:50 ミクスオンライン

中医協総会は1月25日、47都道府県が策定中の「地域医療構想」が3月末までに出揃うことを踏まえ、医療機能や患者の状態に応じた診療報酬体系についての議論に着手した。高齢化のピークと人口減少がほぼ同時期にやってくる地方都市の病院経営は大きな転換期を迎えており、病床機能の転換や医療機関同士のネットワーク化を模索する動きも出始めている。厚労省保険局医療課の迫井正深課長は、「地域の実状に応じた医療提供体制に対して診療報酬がどうより添うのかというのはまさに議論そのものだ」と強調。地域医療構想実現に向け、診療報酬改定がいかに後押しするかが、2018年度改定最大の焦点となりそうだ。

地域医療構想は、高齢化のピークを迎える2025年を見据え、地域の人口推計などをベースに医療需要と病床の必要量を病床機能ごとに試算するもの。すでに47都道府県ごとに策定作業が進んでおり、一部は自治体のホームページに地域医療構想を公開している。

この日の中医協に厚労省は、青森、岐阜、広島の地域医療構想の概要を報告した。特に人口減少の著しい青森県津軽地域の医療構想では、2025年度の推計として、自治体病院の病床規模を縮小する一方で、回復期・慢性期病床への機能分化を図る方針が明記されている。加えて病床利用率の低迷する一部自治体病院については、再編・ネットワーク化を検討する方針を明示した。

2016年4月実施の診療報酬改定では、急性期病院の入院患者について、重症度や在宅復帰率などを評価した。急性期病院の場合、安定経営のためには病床利用率を8割程度でキープすることが求められる。ところが青森県津軽地域のように人口減少の著しい地域では、今後5年~10年後の医療需要が低下することも想定され、病院経営の観点からは、病床のダウンサイジングか、病床機能の転換が喫緊の課題となっている。一方で、国が在宅復帰を推し進める中で、回復期病床の不足も課題となっている。厚労省としては、こうした地域の実情を踏まえた診療報酬体系のあり方を中医協で議論し、2018年度改定に反映させたい考えだ。


◎支払側・幸野委員「医療機関が自主的に転換する環境づくりを」

この日の中医協総会で迫井医療課長は、「地域の実状に応じて医療提供体制を構築する、地域医療構想をはじめとした取り組みが、今後の向かうべき方向、地域での取り組みと理解している。その推進に資する評価だ」と趣旨を説明。「現時点で医療の機能とニーズとのミスマッチがあるのかないのか、公的な提供体制となっているのか、将来見据えてどうするのかということを深堀りしていただき、診療報酬の議論につなげる」ことを求めた。全国一律の診療報酬の点数を地域の実状に応じて変えるということについては、「地域ごとに報酬を設定したりということを直接的に意識していたり、求めているわけではない」と明確に否定した。

これに対し、診療側が診療報酬上での機能分化誘導に危機感を示したのに対し、支払側からは地域医療構想実現に向けた診療報酬上の評価を肯定する声が相次いだ。

診療側の中川俊男委員(日本医師会副会長)は、「地域医療構想は病床機能の凸凹を直すものではなく、不足している病床機能を手当てするものだ。全国一律の診療報酬で地域医療構想を推進するということはありえない」と指摘。医療機関が4機能(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)のうち、どの機能を選択しても医療経営が成り立つような制度設計を訴えた。

一方、支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、地域医療構想の内容を踏まえ、「各医療圏で、急性期が過剰になっているのは事実。その分回復期が不足している。急性期病棟であっても回復期をみるようなことはあってはならない。2025年に向けて是正していくことが必要だ」と指摘。「診療報酬で引っ張っていくということまでは言い切らないが、医療機関が自主的に適切な機能に転換する環境を作っていくことも必要ではないか」との考えを示した。

これに対し、診療側が反発。中川委員は、「急性期の病棟で回復期の患者をみることはあってはならないと言ったが、それは間違いだ」と主張。急性期で入院しても在宅復帰への過程で様々な転帰をとることなどから、「色々な患者が混在している。それが医療だ。未来永劫急性期と報告した病棟に、100%急性期の患者がいるというわけではない」と述べた。診療側の猪口雄二委員(全日本病院協会副会長)も「診療報酬と4機能を絡めて議論するのは時期尚早ではないか。今後もそういう形にはならない」と強調した。


  1. 2017/01/26(木) 06:07:58|
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1月24日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/493136
シリーズ: 2016年の医療界:1000人アンケート
2017年の目標、「昇給する」が上昇◆Vol.8
プライベートの目標は「運動」「家族との時間」

2017年1月24日 (火) 高橋直純(m3.com編集部)

Q 2017年の先生の仕事上の目標を3つまでお選びください。
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 2017年の仕事上の目標を複数回答(3つまで)で尋ねた。1人当たりの回答数は1.2だった。1位は2015年調査と変わらず、「特にない」だった(『職場変更や昇給を目指す、2016年度の目標◆Vol.7』を参照)。

 2位は「昇給する」で2015年調査の4位より上昇。3位は「職場を変える」だった。

 その他では「給与減額を避ける」「海外からの招聘講演をできるだけ引き受ける」「基礎医学の再学習」「診療できる科目を増やすこと」「勤務医への転進」「認知症診療・骨粗鬆症診療に力を注ぐ」などが寄せられた。

Q 2017年の先生の仕事以外での目標があれば、3つまでお選びください。
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 2017年の仕事以外の目標を複数回答(3つまで)で尋ねた。1人当たりの回答数は1.9だった。1位は「定期的な運動」、2位は「家族との時間を大切にする」、3位は「趣味を充実」、4位は「ダイエットをする」、5位は「休暇を取る」で、2015年調査と同じだった。毎年、回答結果に変化がないのはそれだけ実現が難しいということなのかもしれない。

 その他では「病気からの回復」「少しずつ身辺を整理する」「別業界の友人との時間を取る」などがあった。

回答者の勤務先
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【調査の概要】
・調査期間:2016年12月16日-2016年12月17日
・対象:m3.com医師会員
・回答者数:1015人(開業医338人、勤務医667人)



https://www.m3.com/news/general/496615
5~10歳若返った 虎の門病院の大内尉義院長 「高齢者って何歳から?」提言をまとめた医師
2017年1月24日 (火) 共同通信社

 日本老年学会などが現在は65歳以上とされている「高齢者」の定義を75歳以上に見直すよう提言した。とりまとめたワーキンググループの座長や、高齢者の現状に詳しい関係者に話を聞いた。

   ×   ×

 ―ワーキンググループの座長として提言をまとめた。

 「実態と合わなくなっているという意見は10年以上前からあって、2013年から3年かけて本格的に議論した。単に『定義を変えた』と宣言するのならすぐにでもできる。科学的データを基に医者だけでなく心理学や社会学の専門家も交え、国民の意識変化も踏まえて議論した。

 その結果、要介護認定率、受療率、死亡率など、さまざまなデータを見ても10~20年前と比べて5~10歳若くなっていた。

 分かりやすい例が、1946年から新聞に連載された漫画『サザエさん』のお父さん、波平の年齢設定で、54歳だ。今の平均的な50代のイメージとは懸け離れている。中身だけでなく見掛けも若くなっている」

 ―提言後の反応は。

 「歓迎の一方で批判も多く『年金受給開始年齢の引き上げを狙う政府に頼まれたんだろう』と勘繰る声もあった。学会はあくまで科学的な議論を踏まえて提案しただけ。社会保障制度や企業の定年制度などの在り方を決めるのは最終的には国民だ」

 ―「死ぬまで働かせるのか」という反発もある。

 「退職して元気なうちに趣味に打ち込みたい人もいるだろう。そういう人を無理に働かせるために提案したのではない。元気で『働きたい』『社会貢献したい』と望む人の受け皿づくりのきっかけにしてほしい、選択肢のある社会になってほしいというのが学会の基本姿勢だ。

 日本はこれから超少子高齢社会を迎え、若い人だけで地域社会や経済活動を支えるという仕組みは近いうちに限界が来る。支える側と支えられる側のバランスは大きく崩れるだろう。元気で経験豊富な人たちの力を生かさないのはもったいない。働いたり、社会貢献したりしている人の認知症発症率が少ないというデータもある。

 1年や2年で社会の仕組みは変わらない。超高齢社会でもみんなが豊かな暮らしを送れるよう、来るべき日に備えておく必要があると思う」

   ×   ×

 おおうち・やすよし 67歳。岡山県生まれ、東大医学部卒。専門は老年医学。2013年から現職。



https://www.m3.com/news/general/496519
山形)米沢市、地域医療法人創設へ
2017年1月24日 (火) 朝日新聞

 米沢市の中川勝市長は23日の記者会見で、地域医療の連携について考える検討委員会を設置したことを明らかにした。今後、市立病院(35診療科、322床)と市内にある三友堂病院(19診療科、190床)で「地域医療連携推進法人」をつくる方向で議論を進めるという。

 同法人は来年度から始まる新しい制度。県知事の認定を受け、地域内の複数の医療機関が参加する一般社団法人で、病床の融通や医師の再配置、医療機器の共同購入などができるようになるという。

 検討委の委員には、中川市長や三友堂病院の仁科盛之理事長、山形大学医学部の嘉山孝正参与らが就いた。オブザーバーは県の地域医療対策課長ら。両病院は老朽化から病棟の建て替えなどが課題になっているといい、中川市長は「救急医療などのため、どのような連携が必要か、1年ほどかけて協議したい」と話した。(石井力)



http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/398333
大町町立病院「新武雄」に譲渡 町議会可決
2017年01月24日 10時51分

■診療所で総合内科、整形外科

 杵島郡大町町の町立病院民間移譲問題で、大町町議会は23日、4月から町立病院を新武雄病院(武雄市)に経営譲渡する関連議案を賛成多数で可決した。譲渡額は3億5千万円。今後、入院病床が順次削減され、診療科目を減らして「診療所」として存続する。

 可決されたのは病院設置条例廃止議案と、病院の敷地約4600平方メートルと建物6棟(延べ床面積3400平方メートル)を、新武雄病院を運営する社団法人「巨樹の会」に3億5千万円で有償譲渡する議案。いずれも賛成7、反対2だった。

 採決前の討論では「有識者から十分に話を聞けたか」「民間移譲する根拠が薄弱で、町民との対話も欠いている」という意見や反対討論の一方、「有償譲渡で診療所が残り、病院間のバスも運行される。希望する職員の雇用も維持される」という賛成討論があった。

 水川一哉町長は議会後、「町民に賛否がある中、議会には重い決断をしてもらった。今後も地域医療充実のため医療機関や介護施設、周辺市町などとの連携に力を入れたい」と話した。

 大町町立病院の現況は、診療科目は外科、皮膚科など7科で入院病床は60床。常勤医3人を含めた正職員は52人、臨時職員は10人。移譲後は総合内科と整形外科を存続する。眼科も現医師を慰留する方向だが、存続のめどは立っていない。現在40人の入院患者は、新武雄病院などへの転院を勧めるが、期限は設けず状況に合わせて対応する。



https://www.m3.com/clinical/news/489783
新専門医制、混乱の根源は「画一化」
嘉山孝正・日本脳神経外科学会理事長に聞く◆Vol.2

2017年 年末年始学会理事長インタビューシリーズ2017年1月24日 (火)

――2016年の医療界の注目トピックスとしては、新専門医制度をめぐる動きがあります。先生は、日本専門医機構の「役員候補者選考委員会」の委員を務めたほか(『日本専門医機構の新理事候補、来週にも決定か』を参照)、全国医学部長病院長会議の立場でさまざまな働きかけをされていました。

 まずなぜ専門医制度改革が必要だったのかを考えてみたいと思います。1990年代に大学院重点化が進んだことが、根底にあるでしょう。大学院はあくまで研究組織ですが、その細分化の流れが臨床組織にまで及んでしまったという問題があります。

 東大の有名な「冲中内科」(1946年から1963年まで東大教授を務めた、冲中重雄氏による第三内科)では、内科的疾患を幅広く診ていた。しかし、今は例えば、消化器系でも、消化管、胃、肝臓、大腸など、それぞれ専門が分かれています。外科系も同様です。胃の手術だと思い、腹部を開けたら、複数臓器が癒着していたら、いったい誰が手術をするのでしょうか。

 こんなに細分化してしまったら、教育もできない。医療そのもののレベルが下がってしまう……。今回の専門医制度改革の議論で、そのことが露呈したのです。つまり、約20年かかって、ようやく軌道修正が図られようとしています。

 私が2010年3月まで医学部長を務めていた山形大学は、メジャー内科を残しています。例えば、第三内科には、神経内科、糖尿病・代謝・内分泌内科、血液内科にそれぞれ1人、計3人の教授がいます。しかし、主任教授は順番制です。各科別にも活動しつつ、全体での合同カンファレンス、会議などをやっており、専門外の領域についても、知識はブラッシュアップできる体制になっています。

――全国医学部長病院長会議と国立大学医学部長会議は11月11日、塩崎恭久厚労相と面談し、「実質医師数増員の提案」と「医師の地域への配置提案」を提出しています(『「医学部の暫定定員増、政府方針に」医学部長会議が要望』を参照)。

 慢性疾患のトリアージは、ゆっくり時間をかけても支障はありません。問題は急性疾患のトリアージとその対応。生命にすぐにかかわるのは、脳・心臓・肺の疾患、急性腹症の4つ。あとは抗癌剤やインスリンの大量投与を防ぐこと。したがって、脳や心臓の機能を維持するために血液を循環させる、呼吸を維持するために気管切開などを行う、急性腹症を見逃さないなど、生命に直結する事態に対応できる判断力やスキルを、どの診療科の医師も研修するようにすればいい。

――それは初期の臨床研修で行うのでしょうか。

 はい。例えば内科の研修でも、全領域を回る必要はなく、内科の急性疾患のトリアージとその対応について、教育すれば、さまざま事態に対応できる医師が増え、かつ2年間の臨床研修の期間も短縮できます。その結果、地域医療の崩壊も防ぐことができます。

 今病院の経営者が困っているのは、「使いものにならない医師」が来ること。内科でも腎臓しか診れないとか。大学病院など先進医療をやっている病院以外では、それでは困るのです。夜の当直のことを考えれば、想像できますが、脳・心臓・肺の疾患、急性腹症に対応できる医師をそれぞれ揃えたら、医師が足りなくなるのは当たり前。

――急性疾患への対応を中心とした研修であれば、臨床研修は1年で済むのでしょうか。

 はい。今は卒前の臨床実習が相当充実しているので、卒前教育で基本的な医行為を学び、卒後は内科や精神科など、診療科を問わず、急性疾患の全身管理を1年で研修する。気管挿管や気管切開をはじめ、侵襲的な行為を伴う医行為も学ぶ。徹底的に「人の命を助ける」ための研修を行い、その後に専門医研修に進む。我々の提案は、卒前の臨床実習から卒後の臨床研修、専門医研修までをシームレスに行うことが主眼です。

 もっとも、領域によっては、専門医の養成の在り方を変えてもいいのです。今は無理ですが、例えば今後、心臓外科を目指し、その研修過程で全身管理を学べるのだったら、卒後すぐに心臓外科に進んでもいいのです。各領域とも内容が違うのに、それを画一的にやろうとするから問題です。しかし、これは今後の検討課題です。

 今回、2017年度から開始予定だった新専門医制度がとん挫したのも同様に、「画一的」に進めようとしたことが一因だと考えています。

――それはどのような意味でしょうか。

 これまでは、「学会の専門医制度」。今回の新専門医制度で本来目指すべきは、「各基本領域の専門医制度を、各専門領域学会が運営し、担い、それに対し、日本専門医機構が助言・評価を行う」仕組みのはずでした。しかし、それがいつの間にか、日本専門医機構が全てをやる仕組みに変わってしまった。

 そもそも、日本専門医機構が、19の基本領域の専門研修プログラムを作成したり、専門医試験ができるはずはありません。専門医として必要な能力は何か、そのためにはどんな研修を受け、どんな講習会を聞かなければいけないのかなどは、各学会関係者しか分からないはずです。それこそがプロフェッショナルオートノミーであり、対象とする疾患から来る特殊性を加味せずに、画一的にやろうとしたから、混乱を招いたのです。例えば、皮膚科と脳神経外科の専門医養成の在り方が、同一であるはずはありません。 

――仕切り直し後の新専門医制度は、2018年度からのスタートが可能なのでしょうか。

 サブスペシャルティとの関係も含め、難しい検討を迫られる内科と外科の動向次第ではないでしょうか。

――脳神経外科の専門医は。

 脳神経外科は、以前から研修プログラム制を採用しており、今回の新専門医制度でもあまり変更点はなく、粛々とやっていきます。

 もっとも、脳神経外科の専門医制度には、「指導者」という資格制度は導入していません。資格化すると、受験が目的になってしまう。そうではなく、各基幹病院で研修プログラム制を導入し、そのトップがそのプログラムを運営する専門医を指名すれば、専攻医を指導する立場になります。専門医が指導者になるのは当たり前で、試験を通っていない指導できないのは、おかしい。

 残る課題は、高齢になり、メスを置き、手術をしなくなった脳神経外科専門医への対応です。手術をしなくてもカンファレンスなどに出席していれば、最新の脳神経外科学を学べます。患者さんから見れば、そうした医師を受診すれば、適切な専門医にトリアージしてもらえ、最適な医療を受けることができます。

 一方、内科系では、「メスを置く」などのキャリアチェンジはありません。だから専門医の更新基準も、基本領域ごとにそれぞれのやり方があっていい。つまり、各基本領域学会が、緻密に丁寧に専門医制度を構築すれば、混乱は生じなかったと思うのです。

 さらに言えば、専門医とは何か、と言う議論をしなかったから、混乱が起きたと思います。



http://synodos.jp/society/18984
被災地の病院が医師の不在で危機に――少子高齢化時代の地域医療を考える
坪倉正治×矢澤聰×伊藤由希子×荻上チキ
2017.01.24 Tue SYNODOS

福島第一原発事故から5年以上の間、双葉郡内唯一の入院可能施設として機能してきた高野病院。院長の高野英男氏がたったひとり、常勤医として近隣住民の診療にあたっていた。しかし昨年末高野氏が火災で亡くなったことにより、病院は常勤医不在の非常事態となっている。このニュースをきっかけに、医療過疎地域の現状に注目が集まった。少子高齢化の中であるべき地方医療の姿とは。地域医療の専門家たちにお話を伺った。2017年1月12日放送TBSラジオ荻上チキ・Session22「福島県・高野病院の事例から、少子高齢化時代の地域医療をどう支えていけばいいのか?」より抄録。(構成/増田穂)

■ 荻上チキ・Session22とは
TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番組を作って行きます。あなたもぜひこのセッションに参加してください。番組ホームページはこちら →http://www.tbsradio.jp/ss954/


ひとりの医師が地域医療を支えていた

荻上 本日のゲストをご紹介いたします。福島県相馬中央病院の医師で高野病院を支援する会のメンバーでもある坪倉正治さんです。後ほど埼玉で在宅医療を行う矢澤聰さん、東京学芸大学準教授の伊藤由希子さんにもご登場いただきます。よろしくお願いいたします。

坪倉 よろしくお願いします。

荻上 まず、高野病院はどのような役割を果たしてきた病院なのか、坪倉さんに伺います。

坪倉 福島第一原発から南22kmに位置する病院で、主に慢性期と精神科医療、寝たきりの方などの長期治療が必要な方や、精神科の患者さんが入院されていた病院です。

荻上 医療を継続して行うための重要な場所だったのですね。規模はどれくらいだったのですか。

坪倉 精神科と療養型の病床が約50ずつで、現在は100人ほどが入院されています。

荻上 第一原発から非常に近い位置にある病院ですが、事故後も避難せずに診療を行っていたのでしょうか。

坪倉 はい。病院のある広野町は原発事故の後一時的に避難区域になり、病院も避難の選択を迫られました。しかし、高野院長の決定によりそのまま診療が続き、これまで双葉郡内唯一の入院可能な医療施設として機能してきました。

荻上 こうした地域で医療が続けられることの意味とはどういったものなのでしょうか。

坪倉 医療の継続は、特に高齢者を中心とした地域の人びとには非常に重要なことです。現在の帰還政策でも、住民が帰還の意思決定をするにあたり、その地域の医療事情は重要な判断材料になっています。高野病院の場合双葉地区に唯一の入院施設ですので、地域の人びとにとっての重要性は非常に高いものです。

荻上 原発に近い地域では若い方の帰還が進まず、高齢化の傾向が見受けられます。高齢者医療を支える病院の存在はことさら欠かせなくなりますね。

坪倉 そうですね。やはりどの地区でも、放射線の影響を懸念して、若い世代は避難を継続し、相対的に高齢者が帰還する傾向があります。その結果高齢化が進み、必然的に医療の重要性は高まっています。また、高齢者世帯の増加に伴い、介護などの需要も増えているので、慢性的医療を行える施設の重要性が特に高い地域だと思います。

荻上 院長の高野英男さんはどういった方だったのでしょうか。

坪倉 何十年も地域医療に尽力されてきた方で、特に原発事故以後の6年近い期間、たった一人の常勤医として地域の医療を支えていました。もちろん非常勤の医師がサポートには入りましたが、ただひとりの常勤医として、連日の当直、100床強もの病床の見回り、緊急搬送、外来、検案と昼夜を問わず働かれていました。

荻上 ひとりの医師が全ての荷を背負っていたことで、その方ひとりが亡くなったことで地域医療が立ち行かなくなってしまった側面もあるのですね。広野町の住民の帰還状況はどうなのですか。

坪倉 報告では4,000人ほどの住民が戻られています。他にも除染や原発の作業員の方もいらっしゃいます。今後の帰還を考えている方にとってもインフラとして医療施設の存在は重要なものになると思います。


日本における地域医療問題の縮図

荻上 坪倉さんも、双葉郡同様原発に近い南相馬で医師として働かれていますが、こうした地域で医療が直面する課題とはどういったものなのでしょうか。

坪倉 どちらも医師、看護師、介護士などの医療者が非常に少ないのが問題です。双葉郡では病院がひとつしか開いていませんでしたし、南相馬では診療こそ続いていますが自転車操業状態です。医療者の負担はかなり大きいです。

荻上 福島での医療というと被ばく関連の話題が多いですが、こうした地域での医療では被ばくに関する検査も重要なのですか。

坪倉 実はそうではありません。もちろん放射能による汚染があったことは事実です。しかしこれまでの何十万回と行われてきた被ばく検査の結果から、福島県民の被ばく量は不幸中の幸いにも非常に低いレベルに抑えられていることがわかっています。

「健康」という意味では、放射線が直接与える影響は限定的です。より問題なのは、原発事故により社会構造や家族構成が変化し、それまで支えられてきた医療や介護が立ち行かなくなっている点です。新しい医療が必要とされているというより、もともと必要だった医療がさらに必要とされているイメージです。

荻上 住居や家族構成、地域との関わり方が変化することで行動が変わり、さまざまな健康問題として上がってきているわけですね。

坪倉 ええ。たとえば高齢者の方に何か症状が出た場合、2世代が同居していると子どもが病院に行くことを勧めたり、病院まで付き添ったりして早い段階で診療が可能になります。しかし、別居していると症状を我慢して診察が遅れ、診断やその後の治療に影響するのです。他にも家にサポートできる家族がいないことで、自宅療養なども難しくなります。結果入院が長引いたり、家に戻って症状がぶり返したりするのです。

現場の人間としては、原発災害における最大の課題は被ばくではなく、もともと存在した問題が社会変化により助長された点だと感じています。高野病院は慢性期医療として、それまで家族や周囲で支えられていた健康管理を一手に引き受けていました。今まさに被災地に必要な健康問題と向き合っていたのです。だからこそ、その維持が重要な問題になっています。

荻上 高野病院には精神科もあったそうですが、原発事故の影響による精神的なサポートの必要性についてはどうお考えですか。

坪倉 もちろん、うつやPTSDの患者さんへのサポートは欠かせません。しかし実態は例えば認知症高齢者が肺炎を発症し、家族が面倒見られないため入院していたり、家族や地域のサポートが難しくて入院していたりというケースが多くを占めます。こちらも社会環境の変化が複雑に絡み合ったもので、単純に原発事故によるトラウマの心理的サポートというわけでは全くありません。

荻上 高齢化による医療や健康の問題が集中して起こっているわけですね。1月3日には高野病院を支援する会で記者会見も行い、坪倉さんもお話をされていますが、具体的にメディアに伝えたかったことは何だったのでしょうか。

坪倉 何よりもまず、高野病院を守り広野町とその周辺の地域医療を維持しなければならないことを伝えたいと思いました。そして、被災地医療の現状です。献身的な医師がひとりで震災後5年以上もの間地域の医療を支えた話は確かに美談です。しかし医療がひとりに依存することで、その人がいなくなった時、全てがなくなってしまう。現在の被災地の医療はそうした非常に脆い状況の上に成り立っています。

医療はそもそも社会インフラの一つです。ヒーローの話をすると、次のヒーローが必要になります。そしてその新しいヒーローが倒れるまでやり続ける。構造的な問題を見落として、ヒーロー話を延々と続けるわけには行きません。こうした現状を直視し、今後どうやってみんなでよりよい町へ再生していくのか、もう一度考え直さなければならないという視点でお話をしました。

荻上 高野病院を支援する会で資金調達のため使用したクラウドファンディングでも、無事目標金額に到達したそうですね。

坪倉 有難いことです。今、高野病院は全国各地の医師がボランティアで業務を担当し、診療が継続されています。多くの医師からボランティア申し出ていただき、とても嬉しく思っています。クラウドファンディングも、こうした医師の交通費や宿泊費に当てようとはじめました。250万円の目標金額もすぐに達成し、多くの方から励ましの声をいただき、本当に有難いことだと思っています。

荻上 当初医師を入れるために250万円はとても少ないと思ったのですが、あくまで当座をしのぐため、ということなんですね。

坪倉 長期的に常勤医を雇うとなると、また話は別になってきます。とりあえずは1月〜3月のボランティアスタッフの交通費宿泊費を維持するための資金集めとして開始されました。ただ、4月以降の運営のためにも資金は必要です。おかげさまで目標金額には到達しましたが、将来のため今後も募金をお願いしていく予定です。

荻上 クラウドファンディングで寄付してくださった方の反応はいかがですか。

坪倉 多くの方が双葉郡の地域医療を守ろうとして助けてくださいます。心から感謝を申し上げたいです。皆様のお気持ちに大変励まされました。

公的な支援が不可欠

荻上 今回はクラウドファンディングで資金を集められましたが、持続可能性についてはどうお考えですか。

坪倉 もちろんボランティアは有難い話なのですが、善意だけでは限界があります。行政などが継続的に支援するシステムがないと長期的にはやっていけないでしょう。

荻上 高野病院は私立の病院ということですが、そもそも個人経営の病院には行政からの公的な支援は入らないのでしょうか。

坪倉 浜通りなど、原発被災地となった地域では、医療復興の目的で福島県主導の支援がいくらか行われています。具体的には、人件費に一部補助がでたり、看護師などの医療従事者の確保や就業改善のための補助金などです。しかし現状、それだけではやっていけません。

例えば、レストランなどの飲食店であれば、お客さんがいなければ店の運営は成立しない。しかし、人は飲食店が全く無いような場所には帰りません。どちらが先か、鶏と卵のようです。私立の病院にも現実問題として経営があります。負の循環に陥っています。特に避難地域では人口が少ない上、地域社会の変化で医療ニーズが流動的なので、どのような医療を提供すべきか不透明です。例えば、復興作業員のかたに対する医療と、高齢者に対する医療は異なります。救急と慢性期も異なります。こうした点をうまくカバーする行政支援と双葉地方全体の中でどうするのかという指針がないと、継続は難しいと思います。

荻上 広野町や福島県は高野病院の件に関心は持っているのでしょうか。

坪倉 広野町に関しては、火災当初から遠藤町長が動かれ、その後も継続的な支援を呼びかけてくださいました。町役場の方々にも献身的に支援していただいています。県の担当者も対応を考えてくださっていると聞いていますし、会議なども行っています。しかし手続きなどの関係もあり、こちらはまだ目に見えた成果には繋がっていません。

荻上 リスナーからのメールです。

「医療を含めたインフラの整備は、地元の人たちの生活には欠かせません。以前使用していた病院に医師が戻れば帰還も進むと思います。現時点で、どのくらい整備が進んでいるか、そうした動きを後押しする制度があるのか伺いたいです」

いかがでしょう。

坪倉 多くの方が尽力してくださっていますが、足りていないですし、この地域全体としてどのような医療を提供していくか、その大きな枠の中でそれぞれの医療機関がどんな役割を果たしていくのか。この連携がうまくいっていないのが実情です。既存の医療施設を使用することも、実は難しい問題です。以前からの施設を使えば人も集まりやすく、経済的にも負担減になるように思えますが、既存の私立病院を利用することは、利益誘導の問題になるといって行政は非常に及び腰になります。震災後これまでもずっとそうでした。現在、福島県立医大が主導で各地に小さい救急病院を設置する計画がありますが、以前とは別の場所に作る方向で計画が進んでいます。

例えば自営業のクリニックに関しても、もとの場所に戻って開業すれば援助をするといわれて戻ったとします。支援を頼りに戻ってみても、肝心の支援はいつ打ち切られるかわからない上、人口の動きや医療ニーズがどうなるかが不安定で、援助なしで経営が成り立つようになる目処も立ちません。なかなか開業に踏み切れないのが心情だと思います。残念ながら地域医療が震災前の水準に戻るまではまだ時間がかかりそうです。


医療過疎、1日がかりで通院する

荻上 なるほど。福島以外での地域医療の問題はどうなっているのでしょうか。こちらは埼玉で実際に地域医療に携わっている北本矢澤クリニック院長の矢澤聰さんに伺いたいと思います。まず矢澤さんの病院の位置と、どのような医療を行っているのか教えていただけますか。

矢澤 埼玉県の県央地域である北本市で、在宅療養支援診療所を運営しています。具体的には、進行がんの方や、脳梗塞後や神経難病で日常生活能力が低下している方、認知症の方、小児科の患者さんや精神疾患の方など、自力で通院が困難な方に対して、365日24時間対応で医師や看護師が自宅に出向いて医療を行う在宅医療サービスを提供しています。

荻上 在宅医療のメリット・デメリットとはなんなのでしょうか。

矢澤 メリットとしては、(1)自力での通院が難しい患者さんが通院の負担なく、診療を受けられること、付き添いの家族の負担が減ることがあげられます。埼玉の県央地域は高齢化が進む医療過疎地域です。短時間の治療を受けるために丸々1日かけて通院される方、それに付き添うご家族が少なからずいらっしゃいました。医師や看護師が訪問することでこうした負担が軽減されます。

(2)同時に、実際に医師が自宅へ行くことで、患者さんの生活がわかりますので、在宅介護をしやすいよう、医療器具、介護器具、福祉制度などについてアドバイスも可能です。より日常に近いかたちで負担の少ない療養生活を送ることが出来るのです。

(3)入院による治療では、一旦社会生活からは切り離されることになります。しかし在宅医療でしたら、家族や地域の中で変わらぬ絆を保ちながら療養生活を送れます。患者さんは安心した状態で療養でき、その結果周囲も安心する。そうすると患者さんも勇気づけられます。在宅医療のメリットですね。

一方デメリットとして、在宅医療は外来診療に比べると時間も手間もかかり、1人の医師が診察できる患者数も少なくなります。課題として、在宅医療を必要としている人に対して質の高い在宅医療をいかに安定的かつ確実に供給できるかという点があげられます。

荻上 埼玉の医療過疎は深刻な状況なのでしょうか。

矢澤 地域により異なりますが、当クリニックの周辺でも市街地を離れると状況は深刻です。先日も郊外のある地域で唯一運営されていたクリニックのご高齢の院長が、お亡くなりになり閉院になり、住民の方が困っているという話がありました。

荻上 高野病院と同じような状況だったわけですね。

矢澤 高野病院の話を聞いたときは、超高齢期社会における日本の医療の問題の縮図だと感じました。

荻上 一医師として、昨今の日本の医療過疎問題についてはどうお考えですか。

矢澤 坪倉さんからもコメントがありましたが、現在の日本の、医療過疎地域における医療は一人の医師の理念や情熱で何とか支えられている状況が少なくありません。このような、被災地や過疎地における医療システムの脆弱性を危惧しています。まちなか集積医療に代表されるように、効率的な医療提供システムを目指す動きもありますが、一方で住み慣れた地域で家族や仲間と共に暮らす幸福のかたちもあります。両者のバランスの取り方が重要な課題になると感じています。

荻上 矢澤さん、ありがとうございます。在宅医療は各地で議論されるべきテーマになるのですね。

坪倉 そうですね。埼玉、千葉、神奈川などの大都市は対人口比で医療者の数がより少ないことも問題にあげられます。あまりに人口が多く医療者が足りないので、病院のたらい回しなどの問題も増えてきます。病状が進行すると医者以外の介護者や家族のサポートも必要になりますが、そうしたことが共通認識としてまだまだ不十分なのも重要な問題ですね。

荻上 埼玉での医療過疎問題などは「首都圏なのに」という声もありますが、逆に首都圏だからこそということなのですね。

坪倉 そういうことです。


相互に欠かせない在宅医療と集積医療

荻上 政策的な問題についても考えて見たいと思います。こちらは「まちなか集積医療」に関する研究をされている東京学芸大学準教授、伊藤由希子さんに伺います。よろしくお願いいたします。

伊藤 よろしくお願いします。

荻上 医療の研究者の立場から、今回の高野病院のニュースはどう感じられていますか。

伊藤 高野先生の功績を非常に心強いと思うと同時に、やはり医療の社会的構造に問題があったと感じています。本来の医療は1人の医師が普通に働いて成り立つべきだと考えます。

荻上 現在の医療制度の問題点について、どうお考えでしょうか。

伊藤 現在の日本の医療体制は高度経済成長期に作られたものです。この制度に縛られ、変化する現状に対応できていないのが問題だと思います。

また、病院や病床が多すぎて、それを担当する医療者の数が足りないことも課題です。地方医療では特に医療スタッフが少なく、病床が増えることで医師はひとりで数多くの患者を担当しなければなりません。結果として医療が不十分になります。患者としても、そのひとりの医師が動けなくなることで医療サービスを受けられなくなるという不安定な状況です。

荻上 「まちなか集積医療」とはどういったものなのですか。

伊藤 多すぎる病院を減らすことで病院1件あたりの医療スタッフを充実させる試みです。同時に「まちなか」、つまり地域の中で現状最も利便性が高い場所にサービスを集め、アクセスしやすい仕組みを作ろうとしています。病院とその他の施設を併設するような仕組みも提案するようにしています。

荻上 点在する医療施設を一箇所に収斂することで地域の拠点を作る試みということでしょうか。

伊藤 その通りです。患者さんもそこに行けば包括した支援が受けられることになります。スタッフもそこで業務分担が可能になり、患者と医療提供者双方にメリットになります。集中投資もしやすく、限られた医療資源の中で持続可能な体制を築くには有効な手段だと考えています。

また、病院の数が多すぎるために、必要な病院と不必要な病院が区別されていないので、まずはこの判断が必要ですね。同時に、そこに効率性だけを追求するのではなく、患者が望む療養生活が送れるよう選択肢を多く残すことが必要です。このバランスを見極めて体制を整えていかなければなりません。

荻上 集積医療と在宅医療の連携は可能なのですか。

伊藤 まちなかに医療機関が集積することでその後の日常的なケアが受けられないようなことが起こらないようにするためにも、在宅医療の充実は不可欠です。集積医療設備を充実させ、急性期の症状に対応できるようにすると同時に、そうした患者が快復した後、ケアを受けられる在宅医療の仕組みが必要です。

荻上 国内での集積医療に関する議論はどの程度進んでいるのでしょうか。

伊藤 近年各地の病院の老朽化や公立病院の経営難から、建替え事業や病院の再編成が進んでいます。この動きの中で、地域がそれぞれうまく方針を決められるかが鍵になってくるでしょう。

荻上 医療従事者同士のネットワークの構築も必要になってきますね。

伊藤 ええ。今までは公立と私立の運営形態が異なることで鍔迫り合いが多かったのですが、こうした枠も超えて取り組む必要性がありますね。具体的に取り組みが進んでいる地域もありますので、今後の経緯を見守っていきたいです。

荻上 伊藤さんありがとうございます。まちなか集積医療と在宅医療、一見相対する発想のように見えますが、同時に行うことで患者第一の地域医療を進めていけるという話でした。坪倉さん、いかがですか。

坪倉 高野病院の一件を通して感じるのは、我々の健康は地域が守っているのだということです。周囲の人との繋がりや、暮らしに必要な社会インフラが整備され、医療者介護者同士もつながって、情報共有されていることが重要であり、病院はその一部でしかないのです。現在の医療需要と供給の不一致は最適化されなければなりませんが、病院や医師の数だけ増やせば健康が守れるわけではありません。地域が健康を守ることを人々が理解し、ネットワークや繋がりを再構築していく必要があるでしょう。

荻上 地域の人々の参画のもと、現状の設備などを活かしつつ町づくりの文脈の中で総合的に議論していく必要がありますね。坪倉さん、本日はありがとうございました。


■高野病院を支援する会のクラウドファンディングサイトはこちら
https://readyfor.jp/projects/hirono-med
***現状の動向なども報告しております。ぜひご覧ください。***



https://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201701/0009857811.shtml
丹波市の新県立病院 開院遅れ、19年度上半期に
2017/1/24 20:33神戸新聞

 兵庫県立柏原病院と柏原赤十字病院(いずれも丹波市柏原町柏原)が統合・移転する新県立病院について、開院時期が当初の「2018年度内」から「19年度上半期」へとずれ込む見通しとなったことが24日、県への取材で分かった。昨年実施された建設工事の入札が不調となり、完成が遅れることが影響した。県は資材価格などの設計を見直して20日に再入札を公告しており、3月7日に開札予定。(岩崎昂志)

 新病院は同市氷上町石生に建設予定で、鉄骨造り7階建て。同じ敷地内に、丹波市が「市地域医療総合支援センター(仮称)」と市立看護専門学校を一体的に整備する予定で、関連施設は県が一括で設計や発注を行う。

 県は昨年10月、病院棟や同センター棟、渡り廊下、外構工事などの一般競争入札を公告。しかし、11月の開札では参加業者の入札額が予定価格を上回り、不調に終わった。県は資材価格の高騰などが原因と分析している。

 工事は約2年かかる見通しで、当初は18年12月完成、移転準備を経て19年3月までの開院が想定されていた。再入札をすることにより、工期は19年3月20日までとされ、移転期間を含めると18年度内の開院は困難となった。

 また、工事スケジュールは、同センター開業や看護専門学校移転、柏原赤十字病院閉院のそれぞれの時期にも影響。県病院局は「建物の完成が最優先。再入札で年度内に契約を実現し、着工したい」とし、柏原赤十字病院は「(閉院時期などは)今後検討しなければならない。新病院がうまく動き出せる準備は着実に進めたい」としている。



https://gomuhouchi.com/serialization/3242/
連載コラム「つたえること・つたわるもの」⑨
〈ことば〉で伝えにくい「つらさ」を聴く、触れる、診る。

出版ジャーナリスト 原山建郎
2017-01-24 ゴム報知

 2013年の冬、ファイザー㈱・エーザイ㈱によるプレスセミナー「『痛み』をめぐる医療と言語研究がもたらす新たな可能性」のレジュメと「47都道府県比較:長く続く痛みに関する実態調査2013」(2013年9月発表)の配布資料を入手した。そこで、当時、東洋鍼灸専門学校で講じていた社会学の授業で、『「痛み――ことばでは説明できないつらさ」を聴く・触れる・診る』をとり上げた。たとえば、整形外科など標準的西洋医学が苦手とする「痛み(疼痛)の除去」は、鍼灸治療など東洋物療では得意分野なのだが、実際に患者の訴えを「聴く、触れる、診る」手がかりとして、ことばによる「痛み」表現のとらえ方が重要となる。

 また、プレスセミナーで注目されたトピックは、2011年3月11日に発生した東日本大震災の救援活動に入った医療チームが、東北地方の方言、とくに被災地(福島・宮城・岩手)の高齢者が訴える「つらさ」を理解するのに苦労した経験から、翌2012年3月、岩手県出身の竹田晃子さん(国立国語研究所非常勤研究員)が作成した『東北方言オノマトペ用例集』(https://www.ninjal.ac.jp/pages/onomatopoeia/)である。用例集の表紙には、おばあちゃんが訴える「のどぁ ぜらぜら」に耳を傾ける医師の姿が描かれている。「ぜらぜら」とは「のどに痰がからまって鳴る」様子をあらわす、青森・岩手地域の〈ことば〉だそうだ。

 オノマトペとは、自然界の音や声(擬音語)、物の形状や動き(擬態語)のことで、かつて文字をもたなかった上代日本の話しことば(やまとことば)は、オノマトペの音韻から生まれた〈ことば〉である。

 身近なところでは、戸を開ける音(カラカラ、ガラガラ)、花びらが散るさま(ハラハラ、バラバラ、パラパラ)、痛みの訴え(ヒリヒリ、ビリビリ、ピリピリ)などが挙げられるが、日本語を母語として育った私たちには、それぞれ清音・濁音・半濁音で伝わる「からだ感覚」の微妙な違いを理解することができる。

 webサイト「メディカル・オノマトペ」で、竹田さんは「母語としての方言」の重要性を訴えている。

 オノマトペには、体調や気分を表す表現がたくさんあります。共通語では、痛みをシクシク、キリキリ、ズキズキなどと表現することがありますが、各地の方言にも独特なオノマトペがあります。(中略)方言は、地域で暮らす人の生活を支える母語です。方言をなくすのではなく、方言を使う人と使わない人とが互いの立場を尊重しながら、必要に応じて意思の疎通を円滑に行うことができる社会を目指して 、医療現場の協力を得ながら、この問題に取り組みたいと考えています。
(『東北方言オノマトペ用例集』の取り組み)

 普段は共通語(標準語が母語)で暮らす私たちもまた、「痛み」を訴えるとき、【ズキズキ・ズキッ・ズキリ・ズキン・ズキンズキン/チクチク・チクリ・チクン・チクッ/ズンズン・ズーンズーン・ズン・ズーン/ガンガン・ガーンガーン・ガーン/ギシギシ・ギシリ・ギシッ/ゴリゴリ・ゴリッ/ジンジン・ジーン・ジン/ビリビリ・ビリリ・ビリッ/ピリピリ・ピリリ・ピリッ……】などのオノマトペを使い分けている。

 「痛みに関する実態調査2013」には、〈お国ことば〉で伝える「痛み、つらさ、苦しさ」が紹介されている。たとえば、同じ「痛み」であっても、各地特有のオノマトペを通して、からだの悲鳴が聞こえてくる。

【ワクワク:頭痛(中国・四国地方)/ハチハチ:頭痛(中国・四国地方)/ニシニシ:腹痛(香川)/ウラウラ・マクマク:めまい(東日本)/キヤキヤ:胃痛(関東・中部地方)/カヤカヤ:のどの不調(静岡)/エキエキ:暑苦しい(秋田・山形)/ゾミゾミ:悪寒(岐阜)/タクタク:足の疲労(島根)……】

 また、「つらい」「苦しい」の訴え表現にも、〈お国ことば〉ならではの多彩なバリエーションがある。
【あんばいわるい、うい、えらい、おぶない、かなしい、きつい、こわい、しょうない、しろしい・しろしか、しんどい・しんどか、ずつない・ずつなか、せちい・せつない、せんない、たいそな、てきない、なずむ、なんぎする、のさん、ひどい、むずかしい、ものい、よわる……】

 竹田さんは、「実態調査」結果から、医療現場における「痛みのオノマトペ」の積極的活用を訴える。
①痛みは把握が難しいため、症状を医師・看護師に理解してもらうには、何とかして伝える必要がある。/②しかし、診療の場では、患者はしばしば自身の痛みをうまく説明できていないという実態が明らかになり、痛みの症状伝達の難しさが浮き彫りになっている。/③その一方で、「痛みのオノマトペ」を用いて表現すると、医師・看護師の理解獲得に手応えを感じる患者が多い。/④医師・看護師が患者と同じ表現(オノマトペ・方言)を使うことによる効用がみられ、コミュニケーションの活性化を通じて、よりよい診療の実現が期待できる。

 「お国なまりは、お国の手形」ともいう。〈お国ことば〉による相互理解が、強く求められる時代の到来。

【プロフィール】
 原山 建郎(はらやま たつろう) 
 出版ジャーナリスト・武蔵野大学仏教文化研究所研究員・日本東方医学会学術委員



https://www.m3.com/news/general/496635
【栃木】国際医療福祉大、新病棟など建設 こども園も 17年度着工、那須塩原市財政支援へ
2017年1月24日 (火) 下野新聞

 【那須塩原】国際医療福祉大(大友邦(おおともくに)学長)グループは19日、井口の同大病院敷地内に新病棟のほか、研究棟、宿泊棟、認定こども園などを2018年度中に整備する構想を明らかにした。市と共に同日、市役所で記者会見して発表した。総事業費は約100億円。市は固定資産税相当額の奨励金を交付する企業立地促進条例を制定し、最大で5年間事業を支援する方針。

 同グループによると、同病院(353床)は55床を増床する予定で、増床分を新たな病棟(6階建て、延べ床面積約1万平方メートル)として既存病棟に併設する。

 さらに千葉県成田市に4月、同大医学部キャンパスを開設するのに伴い、学生の臨床実習先となる研究棟、学生や教授らの短期滞在先となる宿泊棟(116室)も病院敷地内に建設。宿泊棟はレストランや大浴場を備え、一般にも開放する。いずれも17年度中に着工し、18年度に完成する。

 認定こども園はグループの社会福祉法人が病院敷地内に建設。病院職員以外の子どもも受け入れる。このほか特別養護老人ホームの増床も計画しており、グループで新規に250人を採用する方針だという。

 一方の市は支援策となる条例を新たに制定。固定資産税相当額の奨励金を最大5年間交付できる内容で、市議会3月定例会に条例案を提出。可決されれば4月から施行され、同グループが適用第1号となる見込み。

 会見に臨んだ君島寛(きみじまひろし)市長は「国際医療福祉大グループの新たな事業は市民の安全安心、ひいては本市の魅力向上につながるもの」と述べ、桃井真里子(ももいまりこ)病院長は「那須塩原市の支援を得てよりいっそう市民の健康、より良い生活に貢献できるよう努力していきたい」とコメントした。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/clinic/scout/201701/549853.html
医師ヘッドハンティングの舞台裏
病床機能再編で医師の大移動が始まる?

武元 康明(半蔵門パートナーズ)
2017/1/25 日経メディカル

 年末はギリギリまでインタビューのお約束が入っていました。例年以上に、この時期でも、「会って話したい」と言ってくださるエグゼクティブサーチ(ヘッドハンティング)の候補者の先生が多かったからです。

 実際、昨年お目にかかった先生の数は過去最高となりました。時代が変わりつつあることを敏感に感じ取り、危機感を持たれているようです。

 「今後の医療界の動向について知りたい」「今すぐというわけではないが、今後の身の振り方を考えるうえで中長期的に備えておきたい」という先生が目立った気がします。

 では2017年、医療提供体制はどう変わっていくのでしょうか。医療分野のヘッドハンティングを手掛ける立場で医療界を見ている者として、個人的な見立てを述べさせていただきたいと思います。

 今、医療界では医療提供体制を巡るパラダイムシフトが起きています。これまでの改革は厚生労働省主導で実施されてきており、改革の焦点は、増大する医療費をいかに抑制するかなどが中心でした。しかし、これからはさらに大きな枠組みでの改革が進められるのは間違いありません。なぜなら21世紀、医療産業は経済成長の有力なエンジンと目されているからです。安倍政権が掲げる「成長戦略」の柱の1つとしても、医療が掲げられています。

 労働政策研究・研修機構の「平成27年労働力需給の推計」によれば、2014年から2030年にかけての産業別就業者数の増加数が最も大きい産業は医療・福祉で、163万~215万人増えるとされています。つまり、これだけの雇用が創出されると見込まれているということです。2番目に増加数が多い情報通信業は14万~36万人ですから、あらゆる産業の中でどれだけ際立った成長分野であるか、ご理解いただけると思います。

地域活性化やまちづくりの一翼を担う存在に
 では、医療をいかに経済成長のエンジンにしていくのか。これは高齢社会や人口減少に対抗する国家戦略でもあり、財政問題とも大きく関係しています。(臨床研究中核病院や治験中核病院などを除く)医療機関が単に利益を上げるだけではなく、医療事業収入を地域に還元し、雇用を生み出し、それに付帯する事業を立ち上げる。地域活性化やまちづくりの中で医療が一翼を担う存在となっていく。こうした社会を支える産業へと進化させようとしているように感じます。中には既にそうした環境が表れているところもあります。

 さらに医療界は、輸出産業として日本経済をけん引することも期待されています。日本の医療技術、臨床力はそれだけの素地を持っていて、まさに今がチャンスといえます。

 医療が「経済のエンジン」「まちづくりの中心」「新たな輸出財」などの役割を担う。このような壮大な目標に向かって大改革が進めば、当然、現場にも大きな地殻変動が起こります。ではこうした動きが医師の転職にどう影響を与え、具体的にどんな求人が増えるのでしょうか。

 医療界がそれだけ大きな役割を担うには、一つひとつの医療機関が担うべき機能を明確化し、実践していくことが当然必要です。そう考えれば、既に始まった、医療機関として(あるいは地域で連携して)患者を急性期から看取りまで一元的に管理する体制づくりや急性期医療の機能強化、急性期以降のステージを担う病床や在宅医療、健康増進の取り組みの拡充といった動きが加速するのは間違いありません。

 そうなると、現時点で急性期医療に携わっている先生が今後も、そのままの立ち位置でいられるかどうかは非常に不透明になります。現状維持でいられる勤務医の先生方と、別のステージに転換する方の割合はどの程度なのか。大げさかもしれませんが、私はそれが「半々」となるくらいインパクトのある動きになると考えています。

 現実に、私どものクライアントにも、病床機能再編により急性期後のステージまで担う方針を打ち出す施設が増えており、それに伴い、回復期や慢性期、さらには在宅医療において「専門領域を持ちつつ、ジェネラルに対応できる」医師のニーズが急速に高まっています。この傾向はますます顕著になっていくはずです。

 こうした改革が現場にもたらす影響の大小、とりわけ医師流動化は関東・甲信越を境に東日本と西日本、都道府県別、そして都市部か地方かで傾向は全く異なります。病院数が多い都市部であれば「ブティック型経営」、つまりカバーする分野を限定してブランド力を高めるという運営も可能なので、医師も自分の専門領域の中だけで生きていくことが可能かもしれません。

 ただそれでも、急性期病床に関しては、病床機能再編の影響から減っていくことは避けられません。もし、今の勤務先で望むような働き方やポジションが見当たらなければ、他の病院に移ることも選択肢となるでしょう。

 一方、地方の病院の中には「百貨店型経営」として多様な領域をカバーしているところが多く、医師1人でより幅広い範囲をカバーしないといけません。過疎地に行けば行くほど、医療機関としてジェネラルな方向性が不可欠になります。

 しかも今後は、まちづくり(地域包括ケアシステム)への関与を背景として、在宅医療・介護の強化、さらには地域医療連携推進法人制度による法人間連携など、病院によっては業務がさらに多様化するでしょう。実際、弊社のクライアントにも、まちづくりを意識して医療・介護に付随する公益性の高い事業に着手するところが幾つか現れています。それに合わせ、働く人材も地域との接点が必要とされ、とりわけ調整力やコミュニケーションスキルは重要になると思われます。

 一連の再編は、2018年の診療報酬と介護報酬のダブル改定を受け、より活発化するでしょう。各都道府県の「地域医療構想」策定の動きなども見ていれば、勤務先の病院が担うポジション、病院統廃合など今後の方向性がある程度見えてくるはずです。

 となれば、先生方も「このまま今の病院にいて自分の能力を発揮し続けられるか否か」の判断がつくので、これから医療界全体で医師の流動化が進むとみています。病院側も、今後の事業展開をにらみ様々な領域、ポジションの求人を行うでしょう。ただ、魅力あるポジションは一連の人材流動化を背景にこの1~2年で確保が進み、その後は徐々に減少すると予測しています。

 これだけの地殻変動は医療業界で初めてのことかもしれません。激動の時代で生き残っていけるのは、先を見据えた明確な経営ビジョンを描き、成長軌道に乗れる病院だと思います。先生方が、自分がやりたい医療を続けるためには、ぜひこの点を知っておいていただきたいと思います。こうした病院は人を大切にし自由度が高く、持てる能力を存分に発揮できるはずです。医療界のパラダイムシフトをプラス思考で捉え、自らのキャリアアップに結びつけていただきたいと願っています。


  1. 2017/01/25(水) 05:50:11|
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1月23日 

https://www.m3.com/news/general/496267
MRワクチン不足 熊本市の医療機関、3割が接種できず
2017年1月23日 (月) 熊本日日新聞

 熊本市ではしか(麻疹)と風疹の混合ワクチン(MR)が不足し、接種の予約を受けていない同市内の医療機関が3割あることが20日、同市感染症対策課の調べで分かった。接種を受けられないまま、定期接種の期間を過ぎた子どももいるとみられる。同市医師会などは25日、供給不足を解消する対策を県と市に要望する。

 MRワクチンは予防接種法に基づく原則無料の定期接種で、I期(1歳)とII期(就学前の1年間)にそれぞれ受ける。同課には昨年10月ごろから、「期限が近づいているが、接種できる医療機関が見つからない」と保護者の相談が相次いだ。

 同課は11月、同市内の小児科などの医療機関187カ所を対象にアンケートを実施。回答した166カ所のうち、「予約を受けていない」が57カ所、「かかりつけ患者以外の新規は断っている」が41カ所に上った。「定期接種の期間に接種できなかった」と答えた施設も数カ所あった。

 ワクチン不足の背景として県や同市は「医療機関の在庫が被災した」「地震後の4~5月に受けられなかった人が、秋ごろ一斉に受け品薄になった」と地震の影響を指摘するほか、「昨年秋に関西空港などではしかの発生があり、大人も接種を受け始めたのではないか」との見方もある。

 ワクチン製造の北里第一三共ワクチンが2015年秋、「効き目が基準を下回る可能性がある」として約2万5千本を自主回収し、その後も出荷していない影響も考えられる。厚生労働省予防接種室は「別の2社が増産しており、全体量は確保されている」、県健康危機管理課も「県内の流通量は昨年とほぼ同じ」としているが、同社と取引していた卸業者によるワクチン確保が難しく、偏在の可能性があるという。

 熊本市医師会は「3月に、II期の期限を迎える子どもが大量に出る恐れがある」と懸念している。県は既に厚労省に調整を求めており、同省予防接種室は「自治体や卸業者と協力して、偏在の解消につなげたい」としている。



https://www.m3.com/news/general/496322
iPS細胞の提供、一部停止 誤った試薬使用か 京大
2017年1月23日 (月) 朝日新聞

 京都大iPS細胞研究所(CiRA、山中伸弥所長)は23日、再生医療用iPS細胞の一部について、大学や企業などへの提供を停止すると発表した。誤った試薬を使って作製した可能性があり、安全性についてリスクを否定できないとしている。

 問題があったのは、赤ちゃんのへその緒の血液(臍帯血〈さいたいけつ〉)から作ったiPS細胞。昨年8月以降、13機関の23プロジェクトに出荷していた。CiRAは提供先の具体名は明らかにしていないが、大半が患者には直接使わない研究用。ただ患者に使う目的での提供もあり、取材によると、大阪大のグループの角膜移植の臨床研究が、1年ほど遅れる見通しだという。

 会見したCiRAによると、iPS細胞は不純物が入らないようにした施設内で、血液の細胞に遺伝子を入れて作る。昨年11月、本来使わない試薬のチューブに製造時に使う試薬のラベルが誤って貼られているのが見つかった。職員らへの聞き取りや製造記録などの確認を行ったが、いつラベルが貼られたのか特定できなかった。本来使わない試薬に含まれる遺伝子が混入した可能性を否定できないため、提供停止を決めた。

 再発防止のため管理体制を見直すほか、細胞製造に実績のある民間企業タカラバイオ(滋賀県)と連携し、高品質な細胞を生産できる体制を目指す。

 CiRAは、再生医療用のiPS細胞を提供するため、事前に作って備蓄する「iPS細胞ストック事業」を進めている。同じく提供している通常の血液(末梢(まっしょう)血)から作ったiPS細胞は正しい試薬で作られたことを確認。理化学研究所などが取り組む網膜組織を移植する臨床研究に影響はないという。

 山中所長は会見で「(作製の)根幹の遺伝子導入で、正しい遺伝子以外が使われた可能性を否定できない。所長として反省している。深くおわび申し上げます」と述べた。(西川迅、合田禄)



https://www.m3.com/news/general/496179
後発薬の特許侵害認めず スイス製薬会社敗訴
2017年1月23日 (月) 共同通信社

 抗がん剤に関する特許を延長したスイスの製薬会社「デビオファーム・インターナショナル・エス・アー」が、東和薬品(大阪)の後発医薬品が特許を侵害するとして、生産の差し止めなどを求めた訴訟の控訴審判決で、知財高裁は20日、「後発医薬品は延長した特許と実質的に同じものとはいえない」と判断し、一審東京地裁に続き、デ社側敗訴を言い渡した。

 延長特許の効力を巡って具体的に争われた訴訟は初めてで、設楽隆一(したら・りゅういち)裁判長はまず「後発医薬品に延長特許と異なる部分があっても、わずかな違いにすぎなければ実質同一なものとされ、特許の効力が及ぶ」との基準を示した。

 その上で今回のケースを検討。「特許は、がんに効く有効成分の水溶液に添加剤を含まないことを技術的特徴とするが、後発医薬品には添加物が加えられている」と述べ、わずかな違いではなく延長特許の侵害はないと結論付けた。

 特許権の期間は出願日から20年だが、医薬品は厚生労働省の製造販売承認を得るまで時間がかかるため、延長が最大5年まで認められている。訴訟は裁判官5人の大合議で審理した。

 争いになったのは、結腸がんなどに効果がある点滴薬。デ社が開発したものは、ヤクルト本社が「エルプラット」の名前で製造し、東和薬品は「トーワ」として製造、販売している。



https://www.m3.com/news/general/496272
ボランティア医師へ交通費支援、正式決定 広野・高野病院
2017年1月23日 (月) 福島民友新聞

 広野町は20日、院長と常勤医が不在となっている高野病院で診療するボランティアの医師に対し、交通費と宿泊費を支援することを正式に決めた。同日の臨時議会で関連予算を計上した305万円の一般会計補正予算案が可決された。

 交通費や宿泊費の財源には、町がクラウドファンディングを活用してインターネット上で募っている寄付から目標額の250万円を充てる。手数料の55万円については町が負担する。

 寄付には、ふるさと納税制度を適用。2月28日まで特設サイトで受け付けており、これまでに目標額の2倍を超える670万円以上が寄せられている。目標額を上回った分について、町は医療や保健、福祉事業への活用を検討している。



http://www.medwatch.jp/?p=12066
かかりつけ医による検査データを、特定健診データに活用できるようルール整備―厚労省
2017年1月23日|医療・介護行政をウォッチ MediWatch

 2018-23年度(第3期特定健康診査等実施期間)において、特定健康診査(特定健診)の一部項目および特定保健指導の実施方法を見直すとともに、かかりつけ医と保険者との連携を強化し、本人の同意を条件として「診療における検査データを特定健診データとして活用できる」ようにルールを整備する―。

 厚生労働省は20日に、このような「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」の議論まとめ(第3期特定健康審査等実施計画期間(平成30-35年度)における特定健診・保健指導の運用の見直しについて)を公表しました(関連記事はこちらとこちら)(厚労省のサイトはこちら)。

ここがポイント!
1 特定健診の項目、血中脂質や血糖検査などの内容を一部見直し
2 特定保健指導、実施方法の一部見直しに伴い「初回面接」の重要性高まる
3 2017年度分から、保険者毎の「特定健診実施率」などを公表

特定健診の項目、血中脂質や血糖検査などの内容を一部見直し

 特定健診は、40-74歳の人を対象としたメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した健診です。特定健診によって「生活習慣の改善が必要である」と判断された場合には、特定保健指導が行われます。

 今般、厚労省検討会で特定健診・保健指導の運用に関する見直しの方向性がまとめられました。2018-23年度の健診・指導を対象にしたものです。

 まず特定健診については、過去データとの連続性などが求められることから、基本的には現行項目が維持されますが、次のように一部項目について若干の見直しが行われます。

▼血中脂質検査:定期健診などで中性脂肪が400mg/dl 以上や食後採血のためLDLコレステロールの代わりにnon-HDLコレステロールを用いて評価した場合も「実施」とみなす

▼血糖検査:原則として「空腹時血糖」または「ヘモグロビンA1c」を測定し、空腹時以外はヘモグロビンA1cのみの測定とする。やむを得ず空腹時以外にヘモグロビンA1cを測定しない場合は、食直後を除き随時血糖により血糖検査を行うことを「可」とする

▼血清クレアチニン検査:詳細な健診の項目に追加し、eGFRで腎機能を評価する。対象は「血圧または血糖検査が保健指導判定値以上の者のうち、医師が必要と認める者」とする

▼心電図検査:対象者を「当該年の特定健診の結果などで、血圧が受診勧奨判定値以上の者または問診などで不整脈が疑われる者のうち、医師が必要と認める者」とする

▼眼底検査:対象者を「原則として、当該年の特定健診の結果などで、血圧または血糖検査が受診勧奨判定値以上の者のうち、医師が必要と認める者」とする

▼標準的質問票:生活習慣の改善に関する歯科口腔保健の取組の端緒となる質問項目の追加などを行う

特定保健指導、実施方法の一部見直しに伴い「初回面接」の重要性高まる

 次に特定保健指導に関しては、対象者の選定基準について現行を維持(例えば男性では腹囲85cm以上、女性では腹囲90cm以上など)します。ただし、現在対象になっていない「腹囲が基準未満だが、高血圧・脂質以上・高血糖などのリスク要因がある人」については、対応方法を引き続き検討することになっています。

 また実施方法については、例えば ▼行動計画の実績評価を3か月経過後(積極的支援では3か月以上の継続的な支援が終了後)に行うことを可能とする ▼保険者と委託先との間で適切に特定保健指導対象者の情報が共有され、保険者が対象者の特定保健指導全体の総括・管理を行う場合は、初回面接実施者と実績評価を行う者の同一性を求めない ▼検査結果が判明しない場合の初回面接について、一部情報(腹囲・体重、血圧、質問票の回答など)と面接内容をもとに、医師・保健師・管理栄養士が行動計画を暫定的に作成し、後日、全ての項目の結果をもとに医師が総合的な判断を行い、専門職が本人に電話等を用いて相談しつつ、当該行動計画を完成する方法を可能とする ▼2年連続して積極的支援に該当し、「1年目から2年目にかけて状態が改善している」者については、2年目の指導は動機付け支援相当でもよいこととする―などの見直しを行うほか、ICTを活用して遠隔の初回面接を推進するため「国への実施計画の事前届け出」を2017年度から廃止されます。

 ただし、こうした(実質的な)緩和・効率化によって指導の質が低下しないよう、検討会では「的確な初回面接がこれまで以上に重要となる」といった点を強調しています。

 

 さらに、「医療機関(かかりつけ医)との適切な連携」を進め、治療中であっても健診の受診勧奨を行うようかかりつけ医に期待するとともに、「本人同意のもとで保険者が診療における検査データの提供を受け、特定健診結果のデータとして円滑に活用できるよう、一定のルールを整備する」こととしています。

 また、▼看護師が保健指導を行える暫定期間を2023年度末まで延長する ▼保険者協議会で、保険者間のデータ連携のための共通ルールを整備し、健診・レセプトなどのデータ分析を通じて健康課題を共有し、効果的な保健事業に取り組む環境整備を進め、加入者の生涯を通じた健康づくりを医療保険者全体で支援する―といった運用面の改善も行われます。

2017年度分から、保険者毎の「特定健診実施率」などを公表

 なお、健診受診率などの目標値を次のように設定するともに、全保険者の実施率を2017年度実施分から公表し、保険者機能の責任を明確化するとしています。

【全体の実施率目標】特定健診:70%以上、特定保健指導45%以上(第2期目標を維持)

【メタボリックシンドローム該当者・予備群の減少率】特定保健指導の対象者2013年度までに08年度比で「25%減少」する

【保険者毎の目標】

▼特定健診:市町村国保60%以上、国保組合70%以上、協会けんぽ・船員保険65%以上、単一健保組合90%以上、総合健保組合・私学共済85%以上、共済組合90%以上

▼特定保健指導:市町村国保60%以上、国保組合30%以上、協会けんぽ35%以上、船員保険30%以上、単一健保組合55%以上、総合健保組合・私学共済30%以上、共済組合45%以上



http://www.zaikei.co.jp/article/20170123/348682.html
ストレスチェック義務化から1年、受験率平均が約9割に
2017年1月23日 12:05 財経新聞

 2015年12月から労働安全衛生法に基づく「ストレスチェック制度」が施行され、企業に対してストレスチェックの実施が義務化されている。ストレスチェックを受けるかどうかは従業員が選択できるが、全ての労働者がストレスチェックを受検することが望ましいとされ、企業は制度の周知や推奨に力を入れる必要がある。これまでストレスチェックは、中小企業で実施や準備が遅れていることが指摘されていた。こうした背景をうけて保健同人社とヒューマネージは、ストレスチェック義務化1年目に従業員の受検状況を調査した。

 調査結果によれば、従業員のストレスチェック受検率の平均は88.4%となった。さらには、従業員の9割以上が受検した企業が全体の約6割(59.6%)を占め、受検率100%の企業も5%を上回っていた。企業規模別の受験率(平均)は、従業員数「51~100 名」で91.6%、「101~300 名」で88.7%となり、いずれも全社平均より高くなった。このことから従来、対応の遅れが不安視されていた中小企業についても、制度開始から1年でストレスチェックの普及が進んだとみられる。

 ストレスチェックは受験することで、メンタルヘルス不調の従業員を早期に発見し、相談機関等での面談やセルフケアにつなげることができる。受験するのみではほとんど意味がなく、メドピアが医師に対して行ったアンケートでは、ストレスチェックがメンタルヘルスの一次予防に対して効果がないと答えた医師は6割以上(「どちらかと言えば効果はない」(45.3%)、「まったく効果はない」(16.8%))となっている。

 また、実対策についても属性や個々の症状に応じたものが求められており、たとえば、メンタルヘルス不調の患者が若年化の傾向があることを考慮して若年層への配慮を手厚くするといった対応が必要だ。ニッセイ基礎研究所によれば、02年ではメンタルヘルス不調者の割合が男女とも70歳代をピークとして年齢が上がるほど高い傾向があったのに対し、14年調査では40代頃を中心とする就労世代で最も高くなっている。厚生労働省の10年1月から15年3月までの調査では、うつ病などの発症時の年齢が、男性で30代が436人(31.8%)で最も多く、40代が392人(28.6%)、20代が262人(19.1%)となっている。女性についても30代が最多で195人(31.2%)、次に20代の186人(29.8%)と若年層でのメンタルヘルス不調が目立つ。受験率が順調に伸びているストレスチェックだが、有効な実対策につなげることが次の課題となる。(編集担当:久保田雄城)



https://www.m3.com/clinical/news/495575
「患者で困る」のは問診、説明、それとも指導?
m3com意識調査「患者とのやり取りで困ったことは?」Vol.1

m3com意識調査2017年1月23日 (月) 

 m3.com意識調査「患者とのやり取りで困ったことは?」で、m3.com会員医師に「問診、診察などでの情報収集」、「治療方針、検査内容の説明や同意を得る」、「服薬や生活指導のコンプライアンス」の3シーンで困った経験などを尋ねたところ、「問診、診察などでの情報収集」で44.9%と最も多くの回答を集めた。開業医(168人)と勤務医(613人)に分けて見ると、困っている割合は勤務医の44.0%に対し、開業医が48.2%とやや上回った。(小数点第2以下は四捨五入)

◆意識調査の結果はこちら⇒「患者とのやり取りで困ったことは?」

Q. 問診、診察などでの患者情報収集の際、困ったこと、困っていることはありますか。【単一選択】

 問診、診察などでの「困ったこと」や「困っていること」があるかを尋ねた質問では、全体で44.9%が「はい」と答えた。「はい」を選択した回答者の割合を開業医、勤務医別に見ると、開業医48.2%、勤務医44.0%だった。

 「困ったこと」や「困っていること」の具体的な内容について質問すると、患者の理解力や、患者が自身の症状をうまく医師に説明できないことなどが挙げられた。
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Q. 患者に治療方針、検査内容の説明や同意を得る際、困ったこと、困っていることはありますか。【単一選択】

 患者に対して治療方針、検査内容の説明や同意を得る際に「困ったこと」や「困っていること」があるかを尋ねた質問では、全体で40.8%が「はい」と回答した。開業医、勤務医別の割合では、勤務医の39.6%に対し開業医は45.2%と、その差が「問診、診察などでの患者情報収集」に比べ若干の開きがあった。

 具体的に「困ったこと」や「困っていること」について質問したところ、患者の理解力に加え、患者家族への対応などが理由として挙がった。
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Q. 患者の服薬や生活指導のコンプライアンスについて、困ったこと、困っていることはありますか。【単一選択】

 服薬や生活指導のコンプライアンスで「困ったこと」や「困っていること」の有無を尋ねたところ、全体の43.5%が「はい」と答えた。開業医では50.0%、勤務医では41.8%と3シーンの中で最も差が開いた。

 具体的には、患者が服薬の用法用量を自己判断で変えられることや、生活習慣改善の必要性に対する無理解などが理由として挙がった。
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Q. その他、患者とのやり取りにおいて困ったこと、困っていることはありますか。「はい」と回答した方は、その内容について、具体的に教えてください。【自由回答】

診療行為は、患者さんとの診療契約が中心です。ご親族に半ば強制されて受診している場合、「患者とのやり取りにおいて」困ります。(認知症の患者さんのケースに限りません)。【脳・神経科勤務医】
特に問題なくても何とか自分で病気と診断されるように持っていこうとする。【脳・神経科勤務医】
わがままなことを言ってくる。「処方期間を延ばせ」とか、「ついでになんの薬が欲しい」とか。【内科開業医】
健康食品や民間療法のうんちくを語る人。【内科開業医】
同じ疾患であっても病態が異なる場合に、理解してもらいにくいのは困る。【内科勤務医】
湿布を必要以上に要求して、家にストックしている方。【内科勤務医】
病気になったことへの怒りを主治医に向けたり、病院の規則内で対応できない部分に対する完全な患者や家族のわがままによるクレームが多すぎたりすること。【消化器科勤務医】
女性医師だと、話を聞いてくださらない場合が多い。特に男性患者。【消化器科勤務医】
あらゆる検査を行っても器質的疾患がない場合、症状がなぜ生じているか、説明しても(機能異常や神経痛の可能性を)納得してくれない。「具合の悪いのは、処方されている薬の副作用のせい」だ、と主張して譲らない患者はほとほと困ります。【消化器科勤務医】
あらかじめ院内規定に同意をもらっているにも関わらず、規定日数以上の処方を希望する。【精神科開業医】
職場柄(救命センター)、とても怖い人たちが来ることがあるが、警察は「病院内の問題には不介入」と言って来てくれない。【外科系勤務医】
最近の医薬品の値段が高く、後から文句を言われることがある。【皮膚科勤務医】
テレビなどのメディアから仕入れた情報に左右される患者の対応。【小児科勤務医】
手術で完全に症状が取れたりすると考えられていること。事前に説明はするが、やはり他人事としてとらえているようだ。【腎・泌尿器開業医】

【調査の概要】
・調査期間:2016年12月7日-20日
・対象:m3.com会員
・回答者数:781人
・回答者属性:開業医168人、勤務医613人。
・回答結果画面:m3.com意識調査「患者とのやり取りで困ったことは?」



http://www.medwatch.jp/?p=12069
後発品割合は68.3%に上昇、増加ペースが維持されれば2017年3月に70%超―協会けんぽ2016年9月
2017年1月23日|医療・介護行政をウォッチ Med Watch

 主に中小企業のサラリーマンとその家族が加入する協会けんぽでは、ジェネリック医薬品(後発品)の使用割合が昨年(2016年)9月時点で68.3%(数量ベース、新指標)となり、政府の掲げる「70%以上」の第一目標までわずか1.7ポイントに迫っている―。

 こうした状況が、協会けんぽを運営する全国健康保険協会がこのほど公表した医薬品使用状況から明らかになりました(関連記事はこちらとこちら)(協会のサイトはこちら)。

ここがポイント!
1 協会けんぽの後発品使用割合、現状ペースで進めば今年(2017年)3月に目標達成か
2 沖縄や鹿児島など14道県で70%以上をすでに達成、一方、徳島では56.6%にとどまる
3 薬効別の後発品使用割合(数量ベース)、血管拡張剤は75.9%、去たん剤は72.4%

協会けんぽの後発品使用割合、現状ペースで進めば今年(2017年)3月に目標達成か

 医療保険制度の持続可能性が我が国の大きな課題となり、制度改革に関する議論がさかんに行われています。そうした中で、医療費の増加そのものを抑える(医療費の適正化)ことが重要テーマの1つとなり、「予防・健康増進」(そもそも病気にならない)や「早期発見・早期治療」(医療資源投入が小さくて済むうちに治療する)などのほか、「効果が同じで費用が安い」ジェネリック医薬品(後発品)の使用促進が重視されています。政府は後発品の使用促進に向けて、「2017年央に後発品の使用割合を数量ベースで70%以上とし、18年度から20年度末までのなるべく早い時期に80%以上とする」という目標を設定しています。

 協会けんぽを運営する全国健康保険協会でも「後発品の使用促進」を重要施策に位置付け、加入者に対して「後発薬に切り替えた場合に、自己負担額がどの程度軽減されるのか」という効果通知を行っているほか、毎月の後発品使用割合を公表するなどしています。昨年(2016年)9月の状況を見ると、数量ベースで68.3%(新指標、調剤分)となり、過去最高記録を更新しました。

 2016年度の診療報酬改定以降の、後発品割合の動向を見てみると、▼2016年4月:66.8%→ ▼5月:67.1%(前月から0.3ポイント増)→ ▼6月:67.3%(同0.2ポイント増)→ ▼7月:67.5%(同0.2ポイント増)→ ▼8月:67.9%(同0.4ポイント増)→ ▼9月:68.3%(同0.4ポイント増)―となっており、1か月当たり平均0.3ポイントのペースで増加している状況です。このままのペースで進むと、今年2017年3月には政府の第一目標値である「70%以上」をクリアできる見込みです。
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協会けんぽ全体の後発品使用割合(数量ベース、調剤分)は、2016年9月に68.3%になった

沖縄や鹿児島など14道県で70%以上をすでに達成、一方、徳島では56.6%にとどまる

 一方、都道府県別の後発品使用割合を見ると、依然として大きなバラつきがあることが分かります。昨年(2016年)9月に後発品割合が高かったのは、沖縄県(79.7%)、鹿児島県(75.1%)、岩手県(74.7%)、山形県(71.9%)、宮崎県(71.8%)、長野県(71.7%)、富山県(71.1%)、青森県(71.1%)、宮城県(70.8%)、島根県(70.7%)、北海道(70.5%)、新潟県(70.4%)、石川県(70.2%)、山口県(70.1%)で、これら14道県ではすでに目標達成しています。

 逆に徳島県56.6%、山梨県60.2%、高知県62.9%などでは、目標達成までにまだまだ時間が掛かりそうです。ただし前月からの上昇度合いを見ると、徳島県では0.4ポイント増、山梨県では0.5ポイント増、高知県では0.7ポイント増となっており、平均以上の大きな推進が見られます。今後のさらなる推進に期待したいところです。
(図 略)
都道府県別に見ると、14道県ですでに70%を達成できているが、まだまだなところもあり、大きくバラついている

薬効別の後発品使用割合(数量ベース)、血管拡張剤は75.9%、去たん剤は72.4%

 主な薬効分類別に、後発品使用割合が高い医薬品を見ると、数量ベースでは血管拡張剤の75.9%、去たん剤の72.4%、消化性潰瘍用剤の65.4%など、金額ベースでは血管拡張剤の62.6%、去たん剤の56.1%、抗生物質製剤(主としてグラム陽性菌、マイコプラズマに作用するもの)の39.2%などとなっています。

 逆に後発品使用割合が低いのは、数量ベースでは代謝拮抗剤の1.9%、ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)の9.7%、金額ベースでは代謝拮抗剤の1.5%、抗ウイルス剤の2.6%などです。
(図 略)
主な薬効別に見た、後発品使用割合(数量ベース)。血管拡張剤や去たん剤で後発品の使用が進んでいることが分かる

(図 略)
主な薬効別に見た、後発品使用割合(金額ベース)。こちらでも、血管拡張剤や去たん剤で後発品の使用が進んでいることが分かる



http://www.yomiuri.co.jp/local/chiba/news/20170123-OYTNT50219.html
被災地へ薬局駆けつけ 移動車両を導入
2017年01月24日 読売新聞

 八千代市薬剤師会は今月、移動薬局の機能を備えた「災害対策医薬品供給車両(モバイルファーマシー)」を導入した。車内での調剤作業と医薬品の引き渡しが可能で、県内のほか県外の被災地にも出動する。同薬剤師会によると、関東地方では初の導入という。

 キャンピングカーを改良した車両には、太陽光など計2台の発電機のほか、給水タンクや無線、薬を個別に仕分ける分包機、薬を量るてんびんなどを搭載。薬剤師が寝泊まりできるようベッドやトイレも設けられている。乗車定員は3人。災害時以外は、県内自治体の防災訓練やイベントでのPR活動に使う。

 同薬剤師会によると、移動薬局車両は、東日本大震災で多くの薬局が被災し、持病がある被災者への薬の処方が困難になった経験を踏まえ、宮城県薬剤師会が考案、開発した。これまでに宮城のほか、大分、和歌山、広島、鳥取各県の薬剤師会が導入しており、市町村では八千代市薬剤師会が第1号という。

 費用は備品を含め計約1500万円。同薬剤師会は昨年4月の熊本地震の際、移動薬局車両による支援活動に薬剤師を派遣するなど導入準備を進めてきた。秋吉恵蔵会長は「災害派遣医療チームと連携し、被災者を支えたい」と話している。


  1. 2017/01/24(火) 05:52:24|
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1月22日 

https://www.m3.com/research/polls/result/207
意識調査
大学受験、どのくらい勉強した?

カテゴリ: 現場の思い 回答期間: 2017年1月11日 (水)~17日 (火) 回答済み人数: 2315人

 1月14日、15日は大学入試センター試験です。センター試験から私立大学入試、国公立大学の二次試験と、受験生にとって大変な時期が続きます。会員の皆様も受験生時代はかなりの時間を受験対策に費やされたと思います。
 今回の意識調査では皆様の受験生時代の思い出などについてお伺いいたします。

Q1 大学受験対策として、自宅や塾などで1日平均何時間くらい勉強しましたか?※進学大に合格した年度の夏以降(学校の通常授業は除く)を想定してください。
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開業医 : 435人 / 勤務医 : 1541人 / 歯科医師 : 9人 / 看護師 : 16人 / 薬剤師 : 223人 / その他の医療従事者 : 91人
※2017年1月17日 (火)時点の結果

Q2 大学受験は国公立大、私立大どちらを受験しましたか?※防衛医科大は国公立、自治医科大は私立として回答ください。
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開業医 : 435人 / 勤務医 : 1541人 / 歯科医師 : 9人 / 看護師 : 16人 / 薬剤師 : 223人 / その他の医療従事者 : 91人
※2017年1月17日 (火)時点の結果

Q3 大学受験は何校受験しましたか?(進学大に合格した年度内で受験した数)
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開業医 : 435人 / 勤務医 : 1541人 / 歯科医師 : 9人 / 看護師 : 16人 / 薬剤師 : 223人 / その他の医療従事者 : 91人
※2017年1月17日 (火)時点の結果

Q4 進学した学部以外の学部を受験しましたか?
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開業医 : 435人 / 勤務医 : 1541人 / 歯科医師 : 9人 / 看護師 : 16人 / 薬剤師 : 223人 / その他の医療従事者 : 91人
※2017年1月17日 (火)時点の結果

Q5 大学入試の思い出について、ご意見をお寄せください
(別記)



https://www.m3.com/news/iryoishin/495464
シリーズ: m3.com意識調査
医師の5人に1人、「1日8時間以上」勉強
「大学受験、どのくらい勉強した?」Vol.1

2017年1月22日 (日) m3.com編集部

 m3.com意識調査「大学受験、どのくらい勉強した?」において、大学受験の学習経験について聞いたところ、「1日8時間以上」と回答したのは医師が22.0%、薬剤師9.0%、看護師6.3%、その他医療従事者は18.7%となった。「6~8時間」の回答は医師19.0%、薬剤師13.9%、看護師6.3%、その他医療従事者20.9%だった。

 コメントの中には「1日12時間以上」という声も少なくなく、「良い思い出」であると同時に「二度とやりたくない」など辛い経験だったとの意見が目立った。

◆自由意見はこちら→「東大入試が中止に」「文系偏差値30代から国立(医)合格」
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 また、受験した大学数について聞いたところ、医師では「1校」「2校」がそれぞれ28%ずつで、半数以上が2校以下の受験数だった。薬剤師は「1校」が19%、「2校」が17%、看護師は「1校」が50%、「2校」が19%、その他医療従事者は「1校」が29%で「2校」が19%だった。
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・調査期間:2017年1月11日-2017年1月17日

・対象:m3.com会員(開業医、勤務医、歯科医師、薬剤師、看護師、その他医療従事者)

・回答総数:2315人(うち開業医435人、勤務医1541人、歯科医師9人、薬剤師223人、看護師16人、その他の医療従事者91人)

・回答結果画面:大学受験、どのくらい勉強した?

◆自由意見はこちら→「東大入試が中止に」「文系偏差値30代から国立(医)合格」



https://www.m3.com/news/iryoishin/495470
シリーズ: m3.com意識調査
「東大入試が中止に」「文系偏差値30台から国立(医)合格」
「大学受験、どのくらい勉強した?」Vol.2

2017年1月22日 (日) m3.com編集部

 Q5: 大学入試の思い出について、ご意見をお寄せください

◆調査結果はこちら→医師の5人に1人、「1日8時間以上」勉強

◆回答結果はこちら→大学受験、どのくらい勉強した?

・東京での約1年の浪人生活は大変楽しゅうございました。東大入試が中止になり、志望校の変更を余儀なくされましたが、郷土の先輩が多く在籍していた大学へ入学することになり結果的に良かったのではと振り返っています。通学した駅付近を歩いてみましたが、学校がどこにあったのかわからず、頭の衰えを思い知らされました。【開業医】

・自分の欲を全て捨てて、水の中に顔をつけて息を我慢する時のように、極限まで我慢して我慢して勉強に打ち込んだ。おかげで1年で文系偏差値30台から国立大の医学部に合格できました。【勤務医】

・心はとっくに折れていたけど、最後まで鉛筆を動かすことはやめなかった。やる気は年々なくなってきたけど、鉛筆を動かし続け、問題慣れすることで、偏差値は、次第にupし、特に数学と物理は思考回路のテンプレートを作ってからは、代ゼミや河合の各大学プレテストで常に上位に食い込むようになった。センター試験はなぜか、毎年不出来ではあったが、二次偏差値と総合判定B(旧帝大クラス)をいただけたのは、うれしかった。親の説得により、帝大受験はあきらめ、旧6へ進んだ。多浪でも成績上昇例を目の当たりにし、数名の方々のやる気増進につながったようだ。【勤務医】

・数学と物理で苦労したこと。駿台最終模試でやっと志望校のB判定が取れたことを覚えています。 まだ1期校、2期校の時代です。1浪しましたが、第一志望の1期校も、最初の発表では不合格でした。しかし2期校には奇跡的に合格しました。2期校の発表後、そちらへ行く気になっていたのですが、すぐに1期校も補欠合格をいただき、私の受験生活も何とか1浪で終わりました。 しかし、浪人時代のどこにも受からないかもしれない、という不安は今でも夢に出てきます。こうした経験は浪人した方でないと分からないかもしれませんね。【勤務医】

・もう40年近く昔の話です。東北地方の小さな地方都市の進学校でした。偏差値70クラスの生徒もいれば,高卒後は地元に就職するようなレベルの人も少なからずいて、医学部受験のノウハウを知る先生もいなければ、切磋琢磨できるような学力レベルにいる人も少なく,進学塾もなく、受験では苦労しました。今思い出してもポイントを得ない勉強ばかりやってよく入れたと思います。大学に入ってみて、都市の進学校から来た人の勉強環境との差に驚いたことを思い出します。【開業医】

・間違えて外国語を英語でなくドイツ語で申し込んでしまったが、後日大学事務局から自宅に電話がかかってきて、本当にドイツ語で受験しますか?と確認されました。間違いです、英語で受験しますと説明をし、ちゃんと英語での受験ができました。ちなみに受験番号がとても縁起の良いものでした。【勤務医】

・毎日が時間通りのスケジュールに則った計画通りの勉強でした。毎晩1日が終わって寝るときにはほっと一息ついて眠るのが幸せでした。そして朝が来ると、また1日頑張ろうと思い、勉強が始まりました。自分にとって受験勉強は1年間の浪人生活として非常に大変な1年でした。もう二度とこんな生活はしたくないと思いました。【勤務医】

・文系志望からの理転だったので、兎に角勉強したが楽しかった。眠気覚ましに紅茶を飲み過ぎて紅茶の匂いが鼻について紅茶嫌いになって、いまだに飲めないのが唯一の後遺症。 生物を選択できる学校を3校受けましたが、入学してからは生物選択が正解だったなぁと実感しました。入学してからの方が勉強は大変でしたね。【勤務医】

・高校時代に全く勉強してなかったので、浪人した1年間基礎的なところからかなりの時間勉強しました。ほぼ、監獄生活のような感じでしたが、今となっては良い思い出です。ただ、自分より常に優秀だった人が、結局医学部には受からなかったのを見て、実力を発揮する難しさと運とがあるんだなと感じました。【勤務医】

・とにかく共通一次試験が終わるまで落ち着かず。国語と社会がかなり負担になっていたのは事実。それが終わった後の爽快感があった。その後、突然つきものが落ちたかのように頭の中がすっきりし始め、分からなかった問題がスラスラ解けるようになる。あれは不思議だった。それがきっかけで3校合格した。【開業医】

・一日のノルマを計算して地道にこなし続けた。大変だと思わなかったわけではないが、死ぬほど勉強したという感じでもなかった。6年後の国試も同じ手法でひたすら勉強することになったが、学習量はけた違いだった。大学入試は「必死の勉強」ではなかった、というのが今になってみるとの感想。【開業医】

・高2までは「一応は理系も受けられるように」という科目選択をしつつも文学部志望で、高3から医学部志望になりました。高校の最後の部分まで学習が進まなかった教科も多く、浪人して目指そうと思った旧帝大を下見のつもりで受けました。合格してしまってビックリしたのを覚えています。【開業医】

・直前の模擬試験でE判定が出て目の前が真っ暗になったけれど、なんとか気を取り直して受かりました。脳には最後の最後に突如つながる回路があるようなので、模試の判定は気にし過ぎずやってきたことに自信を持って臨むよう、現在本番直前の息子に話しております。【勤務医】

・全力出し切りました。腕試しの慶応受験で上京する際の新幹線の中で、おさらい用に持参した単語帳や出る文など、超集中して見直しできた。アドレナリン出まくりで本番の国立受験までこわいほどに集中していた。またやれと言われても二度とできないでしょう。【勤務医】

・合格発表の翌日のお米がとてもとてもおいしかった。65歳になった今でも思い出しただけで唾液が出る。その後、一般的には高価な美味しいものをたくさん食べたけど、それらより群を抜いておいしく思い出す。【開業医】

・1日14時間、ボールペンインクが2日で一本無くなるまで勉強しました。受験当日はA判定の模試結果を持参して緊張したら、それ見て落ち着かせてました。結局第一志望落ちましたが、地元の公立医科大に進学しました。【勤務医】

・吐きそうになりながら、泣きそうになりながら、勉強した(というか、実際、吐いた。泣いた)。しんどかったが、いい経験になった。だからこそ、今があるって思える。 受験生のみなさん、がんばって。【勤務医】

・60年以上も前の話です。田舎でしたので、私が、この街始まって以来の浪人生でした。偏差値のない頃でしたので、自分の実力を知らないで自力で勉強していました。情報誌は「蛍雪時代」だけでした。【勤務医】

・私の高校は東北の公立の進学校で、国公立を目指せというような校風で、それに合わせた授業でした。私は関東の私立の薬学部を目指していたので、そういった授業にはついていけず、個別指導の塾に通い、受験勉強をしていました。どうしても関東に進学したくて、一般で4校受けましたが、どれも手応えがないまま試験を終え、泣きながら新幹線で1人で帰ってきました。3校の不合格が分かり、残りの1校の発表の日、祈るようにインターネットで合格者の番号を見ていると、、、私の番号があり、一気に涙が溢れてきました。【薬剤師】

・大学の受験日が続き、受験当日、受験後、翌日受験校の下見みたいな感じで、一度の上京で済ませようと受験校を選択してきつかったのが印象的でした。【薬剤師】

・入試の願書を書くのは万年筆(浸けペンも含む)が必須で、ボールペンは不可だったことを思い出す。今ではボールペンが当たり前だけれど。インクのせいらしかった。どうでも良い話です。【その他の医療従事者】

・二次試験対策も必要ではあるが、まずはセンター試験で高得点を取れることが何よりも大事だと感じた。センターで志望大学のボーダー以上の点を取れば二次試験に落ち着いて臨むことができるため、「この問題を解けないと落ちてしまう」などで解答中に焦ることがなかった。【その他の医療従事者】



https://www.m3.com/news/iryoishin/495463
医療事故調査・支援センター、今すぐにできること
偶発症に関する情報共有の『場』充実、学会に勧告を

2017年1月22日 (日) 中島恒夫(一般社団法人全国医師連盟代表理事)

 第6次改正医療法に基づいた新しい医療事故調査制度が運用されて1年以上経過した。これまで検討されていた医療事故調査制度は、「処分・懲罰」につながる「責任追及」や「補償」を目的としていたが、新しい医療事故調査制度は、将来に向けて次なる医療事故被害者を生み出さないという「学習」に目的が転換した。遅ればせながら、他の分野の事故調査制度と同程度の事故調査制度が、ようやく整ったばかりである。

 医療事故も他の事故と同様に、さまざまなエラーが重なり合ってしまった「システム・エラー」の結末として表出する。何か一つの原因だけで発生することは、「まずはあり得ない」と考えなければならない。すなわち、何か一つの原因(点)だけを改善すれば、それで再発しなくなるわけではない。医療事故が発生するまでのさまざまな伏線を詳細に、かつ緻密に分析し、それら全ての伏線を改善することで「システム」として改善でき、再発の発生リスクをより軽減できる。伏線を一つでも残しておけば、いずれ、どこかで、再発してしまう。「RCA(Root Cause Analysis)」という手法や「要点整理」という事故調査手法が、医療事故調査に不向きであることをお分かりいただけるだろう。

 RCAや要点整理は、事故調査を行う立場では仕事量を減らすことができ、楽をすることができる。それ故、これまでの事故調査では重宝されてきた。しかし、複数ある背景要因を棄捨してしまうため、真の再発予防にはつながらない。

 非常に残念なことだが、この新しい医療事故調査制度を「処分」「懲罰」「責任追及」「補償」の目的で運用しようとする旧来の考え方から転向しきれていない人たちが、いまだに多くいる。他の分野の事故調査制度から非常に大きく遅れていた医療事故調査制度を変えることのできる「好機」であるにも関わらず、次世代のために運用することを「悪し」と考えているかのようだ。次なる医療被害者を生み出さないことを目的とする新しい医療事故調査制度は、日本国民にとっての最大公約数的な公益につながる。公益と真逆の私利私欲を目的とするのであれば、新しい医療事故調査制度には馴染まないどころか、新しい医療事故調査制度自体から退場してもらわなければならない。

 さて、この新しい医療事故調査制度を次世代のために正しく運用するためには、それぞれの立場によって視点を変える必要がある。(1)現場の医療従事者、(2)医療機関の管理者、(3)医療事故調査・支援センターごとの視点が必要になる。

(1)現場の医療従事者の場合

 旧来の医療事故調査制度では、医療事故の最終立会者となってしまった医療従事者の大多数が、「自分が責任を取れば丸く治まる」という発想で、辞職、賠償補償などの詰め腹を強いられてきた。この発想では、同様の事故が、他の部署で、他の医療機関で、いずれ発生する。同様の医療事故で、次なる被害者を生み出さないためにも、「自分が責任を取れば丸く治まる」という発想を現場の医療従事者は捨て去らなければならない。

 そして、医療事故の最終立会者となってしまった同僚を責めてはいけない。その同僚は、あなたの代わりに立ち会ってしまったのかもしれないのだから。

(2)医療機関の管理者の場合

 これからの医療事故調査制度では、各医療機関は次なる医療事故被害者を自院で再び生み出さないための「学習・研鑽」に努めることが求められることとなった。管理責任者である病院長・院長を先頭に、各々の医療機関ごとに日頃からの「ヒヤリ・ハット」を通じて学習し、全職員の技量向上、全職員間の連携に努めることが大切である。

 「ヒヤリ・ハット」を通り越して医療事故が実際に発生してしまった場合に、管理者がしなければならないことは、その医療事故の最終立会者である職員(非資格者も含めて)を、医療事故を発生させたシステム・エラーを発見した最大の「功労者」として賞賛することである。上述したが、これからの医療事故調査制度は「学習」が目的である。いわば、人材育成の一環とも言える。一罰百戒の発想を捨てなければ、全職員の学習機会を奪うことになる。そして、それは、その医療機関の技量水準を上げず、むしろ萎縮医療しか提供できなくなることを意味する。

(3)医療事故調査・支援センターの場合

 最後にもう一つの別の視点がある。医療事故調査・支援センターにしかできない視点である。それは、第6次改正医療法にも記されている。第6次改正医療法には、新しい医療事故調査制度の仕組みおける医療事故調査・支援センターの役割を、以下のように示している(厚労省のホームページ)。

 「医療事故が発生した医療機関において院内調査を行い、その調査報告を民間の第三者機関(医療事故調査・支援センター)が収集・分析することで再発防止につなげる」

 上述した(1)と(2)の内容は、いわばミクロの視点である。医療事故調査・支援センターに求められている役割は、ミクロの視点ではなく、マクロの視点である。1件の医療事故調査だけで全ての伏線が解明され、日本全国で同様の医療事故が再発しなくなるわけではない。そのために、医療事故のデータ集積が必要になる。マクロの視点に立たなければならない医療事故調査・支援センターが、ミクロの視点で実際の医療事故調査に立ち会うことは、ある種の利益相反とも言えよう。

 しかし、医療事故調査・支援センターである日本医療安全調査機構からは、マクロの視点からの分析が公表された形跡がない。日本医療安全調査機構のホームページにも、「再発防止に関する分析」の公開がいまだに無い。2016年11月2日に発表された「医療事故報告等に関する報告について―医療事故調査制度開始1年の動向(2015年10月~2016年9月)」(以下、同動向)に記されている内容は、あくまでも収集動向だけである(同機構のホームページ)。「再発防止に関する分析」は、一言も記されていない。「1年以上も研究していれば、学会発表できるだけの『n』があるはずだ」と、医局員達をかねがね叱責してこられたお歴々が医療事故調査・支援センターにも所属している。しかし、同動向に記されている161件から、なにがしかを分析する資質も無いらしい。しかも、数字の羅列だけで、検定を行った痕跡すら記していない。

 医療安全とは、これまでに起きてしまった医療事故を収集し、分析する「科学的学問」である。客観的な再発防止策を提言するためには、捏造につながり得るような『情』を完全に排除した姿勢が必須である。1年間以上注視してきたが、現時点での日本医療安全調査機構には、その資質が全く見えない。

 もっとも、医療事故調査・支援事業運営委員会には、分析する資質を持ち合わせていない委員もいるため、医療安全につながる適切な分析手法を、医療事故調査・支援センターに指定された日本医療安全調査機構が身に付けているなどという妄想は、私にはない。

 医療事故調査・支援センターが、今すぐにできること

 同動向に記されているさまざまな数値を見れば、実臨床に携わっている一介の勤務医である私の立場からでさえ、ある程度の分析はできる。これは、実臨床に身を置いているからこそ言える点でもある。それは、同動向の2ページに記されている合計1531件にも上る「医療機関・支援団体等の相談内容」に着目するだけである。そこに記されているグラフから言えることは、多くの医療機関が「偶発症」の取り扱いに苦慮しているのだろうということである。グラフの項目にある「医療事故報告対象の判断(347例)」「相談・報告の手続き(500例)」「院内事故調査に関すること(475例)」、全体の86.3%に当たるこれら1322例の全てが偶発症に関連しているとは言えないだろうが、その大多数が偶発症に関連していると考えることは容易だ。

 医療従事者自身やその施設で経験があり、予期できた偶発症ばかりではないはずだ。十分に経験があり、予期できた医療事故であるなら、医療機関の管理者が医療事故調査・支援センターに報告する必要はもちろんない。

 同様の事例は他の医療機関で発生したことがあるかもしれない。であれば、これらの偶発症に関する情報共有を行う『場』を広く設ければ良いだけのはずである。その場として最も適切なのは、各種学会であるはずだ。

 かつては、どの学会でも偶発症に関するセッションがあった。しかし、近年はどうだろうか。私の関連する消化器疾患の一大学会であるJDDW 2016 KOBEでは、「ワークショップ18 こんな時どうする? ERCP・EUS関連手技におけるトラブルシューティング」「デジタルポスター がん検診 超音波・偶発症」「デジタルポスター 偶発症・リスクマネージメント」だけしかなかった。他の医療機関が、他の医師が経験したさまざまなトラブルやそのトラブル・シューティングを、学会での発表を通じて見聞するだけでも医療安全の学習はできる。

 医療事故調査・支援センターが各学会に対して、偶発症に関する発表の場をもっと充実するように勧告するだけでも、医療安全に大きな貢献をすることができるはずである。しかも、元手をかけずに。



https://www.m3.com/news/general/495673
福島)医師兄弟、Uターン開業 復興、地域医療で貢献
2017年1月22日 (日) 朝日新聞

 東京電力福島第一原発事故の影響で医師不足が続く南相馬市で、地元出身の兄弟医師がそろって開業にこぎつけた。故郷が厳しい状況にある今こそ、自分たちが戻ってできることで復興に協力したい――。兄弟がUターンを決断した大きな理由だ。

 タッグを組むのは、昨年7月に避難指示が解除された小高区出身の三沢幸辰(ゆきとき)医師(49)と三沢辰也医師(44)の兄弟だ。

 整形外科医の辰也氏は、昨年12月1日に原町区日の出町に「三沢整形外科スポーツクリニック」を開業。

 幸辰氏は病院勤務の心臓外科医から地域医療に専念する内科医に転身し、弟のクリニックと同じ敷地内で2月1日に「三沢内科ハートクリニック」を開業する。

 兄弟を故郷に向かわせたのは、医師不足にあえぐ南相馬市の窮状だ。

 県内外の病院に勤務していた辰也氏は、南相馬市が、整形外科など不足する分野での新規開業医に対し、設備経費など5千万円まで支援する制度を発表したことを受け、地元での開業を決断した。

 会津若松市内の病院で勤務していた幸辰氏もこのごろ、「地域のために何か貢献できることはないか」と思案中だった。そんな折、辰也さんの開業計画を聞いて刺激を受け、「一緒にやろうか」と内科クリニックの開業を決めた。

 専門分野が違うため、互いに補完・協力できるのが兄弟タッグの強みだ。

 小高小学校4年のときからサッカーを始めた辰也氏は、県立原町高校卒業後に県立医大に進学。サッカー好きをいかしてスポーツ医学も修め、県内の病院勤務などを経て、Jヴィレッジ(楢葉町)にあるJFA(日本サッカー協会)メディカルセンターでジュニア選手へのケアなどにあたってきた。

 震災時はメディカルセンターで勤務中。小高区の自宅にいた妻などと連絡が取りづらいなか、当日夜は避難所になったJヴィレッジに医師として待機。その後、一時は家族で新潟まで避難したが、すぐに県内に戻り、南相馬市内や宮城県内の病院に勤務してきた。

 幸辰氏は、県立医大卒業後、県内各地の病院で心臓外科医として勤めてきた。震災時は出張していた南相馬市立総合病院で、ペースメーカーの手術を終えた直後。翌日からは原発事故の緊急態勢で毎日のように医大病院に出勤し、急患対応などに追われたという。

 13年4月からは会津若松市の病院に勤務したが、昨年5月に退職。故郷の町での開業準備に入った。

 震災を経て、兄弟は自らの経験や知識を地域医療に還元したい考えだ。

 震災後、長期の避難生活に疲れ、運動不足から骨折したりする高齢者を、辰也氏は診察することが多くなったという。「地域での予防医療の必要性を身にしみて感じた」と話す。スポーツクリニックの看板を掲げ、部活で身体を酷使して重症化した中高生のニーズにも応えたいという。

 「以前は開業なんて考えたことなかった」と話す幸辰氏だが、「心臓外科医といっても本当の治療のためには患者の全身管理が必要なことを学んできた」と話し、「地域医療でその経験を生かしたい」と話した。(本田雅和)



https://www.m3.com/news/general/495847
宮崎市、小児夜間救急撤退か 運営委託の市郡医師会、「人手不足」理由に協議要望
2017年1月22日 (日) 毎日新聞社

 県央唯一の小児夜間・一次救急拠点の宮崎市夜間急病センター小児科(同市北高松町)の運営を委託されている市郡医師会が、医師の高齢化や人手不足を理由に、将来的に継続が難しいと市側に伝えていることが分かった。

 センターは県立宮崎病院敷地内にあり、午後7時から翌朝午前7時まで年中無休で、子どもの発熱や腹痛など軽度の救急外来を受け付けている。

 市によると、市郡医師会に所属する小児科の開業医と宮崎大の医師の計約30人が交代で常時1人、当直を担当し、2015年度の患者数は1万750人。昨年最も患者が多かった2月は一晩で平均38人が訪れた。

 市郡医師会から昨年4月に市が受け取った要望書には、宿直を担当する市郡医師会の小児科医23人のうち60歳未満は17人で、3年後には6人に減るといった記述があり、今後、県央部の小児夜間救急体制について県や市で協議してほしいという内容という。

 要望書を提出した市郡医師会副会長で同センター所長のたかむら小児クリニック(同市大坪町)の高村一志医師は「撤退すると断定したわけではないが、厳しい現状を伝えた。今後、誰が夜間救急を支えるのか県や市に協議してほしい」と話す。

 市は昨年12月に戸敷正市長が県に、協議の場を求める要望書を提出。今後、県と市、市郡医師会、宮崎大病院、県病院など関係機関で協議する場を設けるという。【塩月由香】



https://news.biglobe.ne.jp/trend/0122/aab_170122_6737318099.html
「9割がよくある病気」って本当ですか?
All About1月22日(日)18時45分

お医者さんが日常の外来診療でよく見かける病気って、一体どんなものが多いのでしょうか? 調べてみたら、意外なことがわかったのです……。
外来でお医者さんが見ている病気は、一体どんなものが多いのでしょうか? なんとなくドラマをみていると、毎日切羽詰ったことが起きていて、見たこともないような病気の人が外来にやってくるようなイメージがあるかもしれませんが、実際のところ、どうなのでしょうか?

そもそも「よくある病気」ってなんですか?
英語で「common disease」という言葉があります。これを日本語に訳すと「よくある病気」、つまり「お医者さんが日常の外来診療でよく見かける病気」という意味です。

筆者は整形外科医ですが、外来で一日に同じ説明を10回以上繰り返していることは良くあります。なんとなくドラマをみていると、医療の現場では毎日心肺蘇生して、人工呼吸しているようなイメージがありますが、どちらかといえばそれは切羽詰った救急外来の一部だと思います。

さて、それでは「外来診療で日常よく見かける病気」はどのくらいの数で、何パーセントくらいをカバーできるのでしょうか。

そこで筆者はまず直感的に「30個の病名で外来患者さんの9割はカバーできる」という結論を出して、周囲の整形外科のお医者さんに聞いてみました。すると、「いや9割5分はカバーできる」「病名は15個、いや20個だ」という意見が相次いだのです。ここで非常に面白かったのは、「30個では足りない」「9割もカバーできない」というお医者さんがほとんどいなかったのです。

でも、「これは整形外科だけのことかもしれない」と疑り深く筆者は考えました。そして、整形外科で30個の病名ならば、内科では扱う疾患、患者数から考えて100個くらいの病名が必要かなと思い、内科のお医者さんの友達に「外来で診察する病気って、わりとよくある病気の繰り返しでしょ? 内科だったら100個くらいの病名でカバーできる?」と聞いてみました。

するとさらに驚いたことに、なんと「いや、100個もいらない、30個で十分じゃない?」という答えが返ってきました。筆者が「30個」という個数を全く口に出していないにも関わらずです。ここで筆者は自分の直感にかなりの確信を得ました。

しかし、さらに懐疑的に筆者は考えます。筆者の周りにたまたま偏った病気しか来ない病院でしか働いたことのない人が多いのかもしれない……。職場が同じ、友人同士などは似たりよったりの環境にいることが多いものです。

厚生労働省のデータとも一致
そこで筆者は客観的なデータを求めて厚生労働省の統計を調べてみることにしました。

まず、厚生労働省の発表している病名(疾病別年次推移表)から、患者数5万以上のものを機械的に抽出して病名の整理をしました。さらに、内科に関して多いもの順にまとめるとその病名数は約40に絞ることができたのです。さらに内科医師5人(卒後7年以上)にメールでアンケートし、外来診療でよく見る疾患を無作為で挙げてもらいました。

すると、内科医師5名がそれぞれ挙げた病名数は23〜44個、この病名と厚生労働省の病名とはなんと、ほぼ8割から9割の高い一致率だったのです。

さらに、調べてゆくうちに間接的な証拠と考えられる例もありました。独立行政法人国立病院機構は、内科外来の7割は20の症状に集約されるという報告をしています。

そこで、筆者は、

「外来にかかる患者の9割はよくある病気」であり「その病名数は約30」である

と言い切ってもいいのではないかと考えたわけです。

30の病気を知る意味
もちろん詳細はもっとより多くの調査を行ってデータを得る必要があるともいえますが、筆者が言いたいのは、

「この30の病気が何であるかを知って、その症状と予防法、そして緊急時の対策さえ知っておけば、かなりの確率で安心できる」

ということなのです。

人は、知らないことに関しては大きな不安を抱くものですし、医師が患者さんを前にして落ち着いているのも、「知っている」ということが大きいのです。

「あなた」は世界中探しても一人しかいない貴重な人間ですが、「あなたの病気」はまれな病気ではなく、統計的にありふれた病気である確率が高いのです。

マスコミが取り上げる病気のなかには交通事故より確率の低い病気はざらであり、飛行機事故と同じくらいの確率の病気を取り上げることもあるようです。気をつけるのは重要ですが、外を歩くたびに交通事故を心配していたら外を歩けないですよね。そういった情報にむやみに不安にならず、「よくある病気」さえおさえてしまえば、あとは知識として把握して、注意すればよいのではないでしょうか。

じゃあ、その30個の病気って、どんな病気なの?
ズバリ、これが30個の病名です。

●脳・神経系
  脳卒中、認知症、頭痛症、不眠、うつ、パーキンソン病
●呼吸器系
  呼吸器感染症、喘息、閉塞性肺疾患(COPD)
●消化器系
  胃腸炎、消化性潰瘍、便秘症、肝炎、肝硬変、胆石
●循環器
  虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)、不整脈、高血圧
●腎・泌尿器
  尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎)、前立腺肥大症、尿路結石、慢性腎臓病(CKD)
●内分泌・血液
  糖尿病、高脂血症、甲状腺機能異常、痛風、貧血
●免疫系
  慢性関節リウマチ、じんましん(食物アレルギーなど)
●がん

ちなみにこの病気の分け方は、からだの部位をその働きによって分類し、病気との因果関係がわかるような分け方になっています。病気の原因と症状は一つ一つの臓器だけの問題として独立して考えるよりも、その器官がからだの中でどんな役割を担っているかなど、機能によって分類したほうがはるかにわかりやすいのです。

ですから、病院の診療科もこういった分け方をしていますよね。

(文:山田 恵子)



https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0122/joj_170122_1803169185.html
“原発に最も近い病院”の医師が焼死…次女が語る孤独な闘い
女性自身1月22日(日)17時0分

「院長も高齢で、昨年夏ごろから足腰が弱ってステンと転んだり、体調も思わしくなかったんです。だからいつかこんな日がくるだろうと後継者のことも考えていましたが、まさかこんな形で急に逝ってしまうとは……」

こう語るのは、福島第一原発から南に22km福島県双葉郡広野町にある高野病院理事長・高野己保さん(49)だ。高野病院は双葉郡8町村で唯一存続している民間病院で、稼働する病院としては原発に最も近い。常勤医師は震災後6年間、己保さんの父で院長だった故・高野英男さん(享年81)ただ一人だった。

ところが地域の医療を守ってきた高野院長が、昨年12月30日に病院敷地内の自宅で火事により焼死。発見された遺体は、DNA鑑定され身元が判明した。院長の死亡により現在、双葉郡は地域医療崩壊の窮地に陥っている——。

「人口約5千人だった広野町は福島原発事故後、避難指示区域に指定されましたが、院長が『避難することで命を落とす重症患者もいる』としてここに残ったのです」

高野院長は精神保健指定医、内科医、レントゲン技師、当直医、救急医のひとり5役をこなして震災後6年間休まず治療にあたってきた。高野病院の病床数は現在、118床(内科療養病棟65床・精神科病棟53床)。102人の入院患者を抱えるほか、外来には地域住民や、除染や廃炉作業員なども訪れる。近隣のいわき市からも、救急搬送を受け入れている。

「院長は『自分がやらなければ被災地の医療はなくなってしまう。それで困るのは地域の患者であり家族』と常々話していました。『今日は応援の先生が来てくださる日だから休んでください』と言っても『患者がいるだろう。臨床医とはそういうものなんだ』と一喝されて。結局出勤していました(笑)。体力が落ちていくなかで院長を動かしていたのは気力だけでした。これまで何度も『うちがつぶれたら双葉郡の医療は終わりですよ』と県に支援要請の陳情や要望を出していたんです。しかし『民間である高野病院だけ特別に扱うのは公平性の観点からも不都合』などという理由で、協力を得ることはできませんでした」

そんなときに己保さんが怒っても、高野院長は「まぁ仕方ない。ねばるしかない、ねばれ」「なにを言われても正しいと思ったことを続けよう。自分ができることを粛々とやればいいんだ」と言って、どっしり構えていたという。スタッフがこれまで崩れずにやってこられたのはそんな院長の姿勢が一貫していたからだったと、己保さんは言う。

しかし、高野院長のように5役をこなせるヒーローのような医師はなかなかいない。「そもそもたった一人で医療を守ることを美談にしてはいけない」と己保さんは語る。

「みなさんがお住まいの地域でも、同じことが起こってもおかしくありません。ひとりで頑張ってきた大先生がいなくなったらそれでおしまいではだめなんです。病院がなくなったら高齢者でも隣町まで1時間近くかけて病院に通うんです。べつに大きな病院を建てろと言っているのではありません。町の規模に見合った医療を継続できる仕組みをつくるのが行政の仕事ではないでしょうか」

そう訴える己保さんがふと父親とのこれまでを振り返り、こう語った。

「父としてはロクでもないですね。(笑)仕事しかしないんだから。でも、これが院長の人生なんだろうと。大人になってからですね、それがわかるようになったのは。でも私も、子どもに同じ思いを味わわせていないかな……」

己保さんには中学1年生の双子の娘がいる。震災は、小学2年生になる直前だった。

「事故から3年間はほとんど病院に詰めていましたから、その間、娘たちにはさみしい思いをさせてしまいました。原発事故によって失われた家族との時間は二度と戻りません。震災後4年目くらいからやっと休みがとれるようになっていたのに、院長が亡くなってまたふりだしに戻った感じですね(苦笑)」

己保さんには悲しみに暮れる間もない。病院を維持するために奔走する日々は続く。

「私は院長の人生を、医者としてまっとうさせてあげたかった。それはある意味、叶いました。あとは父が命がけで守ってきた“地域医療”の火を消さないこととスタッフの雇用を守ること。なにがなんでも、このふたつはやらなきゃいけないと思っています」



http://www.asahi.com/articles/ASK1Q3DNZK1QUBQU003.html
双葉郡唯一の高野病院、福島県が4月から常勤医派遣検討
長橋亮文
2017年1月22日10時19分 朝日新聞

 唯一の常勤医だった高野英男院長(81)が火災で死亡した高野病院(福島県広野町)について、福島県は18日、4月以降の常勤医を県立医大と連携して派遣する方針を示した。ただ、病院の管理者である病院長は務めさせない方針。4月以降の病院長は決まっておらず、高野病院の運営は不安定な状態が続いている。

 県は同日、広野町や復興庁、病院関係者らが参加した緊急対策会議で、病院側に「4月以降に常勤医が不在だった場合は県立医大と連携して派遣する」との支援策を提示した。

 ただ、「県から派遣する医師が医療法人の経営に参画することは想定していない」(県地域医療課の平信二課長)として、派遣する常勤医は病院長を務めさせない方針。県は、病院側が独自で病院長を探すことを求めた。

 医療法では、病院は管理者となる医師を設置することが義務づけられており、厚生労働省の通知で「常勤医が望ましい」とされている。2月から3月末までは、東京都立駒込病院に勤務する中山祐次郎医師(36)が常勤医として病院長を務める予定だが、4月以降は決まっておらず、綱渡りの運営が続いている。



http://mainichi.jp/articles/20170122/ddl/k07/040/082000c
脳卒中センター
相双地域唯一の治療拠点 南相馬・落成式 /福島

毎日新聞2017年1月22日 地方版

 南相馬市立総合病院(同市原町区)が建設を進めていた脳卒中センターが完成し、21日に落成式があった。専門医5人が交代で、24時間態勢で救急患者を受け入れる。脳卒中などの脳血管疾患では相双地域で唯一の治療拠点になる。

 センターには脳神経外科のほか整形外科、小児科、救急などの外来、100床の入院施設、屋上ヘリポートなどがあり、高度な救命治療が行える「2・5次救急病院」を掲げる。複数のMRI(磁気共鳴画像化装置)など最新医療機械を導入した。

 今後は常勤医師や看護師など不足するスタッフの確保が課題だが、開設責任者の及川友好副院長は「全国平均をはるかに上回る地域の脳卒中死亡率を下げるよう努力したい」と語った。式典では桜井勝延市長が「(震災以降)疲弊する地域医療を立て直し、住民の安心につながる施設になるよう努力をお願いしたい」と関係者を励ました。【大塚卓也】



https://www.minpo.jp/news/detail/2017012238352
「新地クリニック」起工式 休診の小高赤坂病院開設
福島民報 2017/01/22 10:35

 東京電力福島第一原発事故の影響で休診している南相馬市小高区の小高赤坂病院が新地町に開設する「新地クリニック」の起工式は21日、現地で行われ、関係者が無事完成を祈った。
 渡辺瑞也院長や工事関係者ら約10人が出席した。神事で工事の安全などを祈願し、渡辺院長がくわ入れをした。
 JR新地駅東側の約1500平方メートルの土地に平屋のクリニックを新築する。精神科、心療内科、内科の3つの診療科目を設ける。8月の開所を目指す。渡辺院長ら医師2人が診察に当たり、看護師は今後募る。小高赤坂病院は今後も休診する。
 渡辺院長は「多くの住民が避難している浜通り北部で被災者のメンタルヘルスに努めたい」と話した。

 

https://www.m3.com/news/general/495853?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170122&dcf_doctor=true&mc.l=202437664
滋賀県立成人病センター、人工関節手術で 執刀医を口頭注意処分
事故・訴訟 2017年1月22日 (日)配信毎日新聞社

 県立成人病センター(守山市守山5)で2013年12月、70代の男性患者の左膝の人工関節置換手術の際、右膝用の器具を取り付けるミスがあったことが20日、分かった。同センターの宮地良樹院長が記者会見を開いて「患者や県民に不安を与え申し訳ない」と謝罪し、執刀した50代の男性医師を口頭注意処分にしていたと発表した。

 センターによると、同月3日午前に手術をした際、午後から右膝を手術する予定だった別の患者のレントゲン画像を手術室に掲示。その画像を見た器具取り扱い業者が右膝用の器具を用意し、看護師を通じて医師に渡した。手術終了間際に業者が左膝の手術が行われていることに気づき、ミスが発覚したという。

 器具は左右でほとんど違いが無く、手術後の患者に脱臼などの影響は出ていないという。患者が「不安定さを感じる」「頭では問題ないと分かっていても心情的に納得できない」などと訴えたため、昨年6月に再手術費用に相当する100万円をセンター側が支払うことで示談が成立。センターは同年8月29日に医師を注意処分とした。重大な後遺症がなく、処分も基準に達していないため非公表だったが、この日に一部メディアに報じられたため記者会見を開いたとしている。

 センターでは手術前に患者の氏名や手術内容などを医師や看護師らが声に出して確認することをマニュアルで定めていたが、この医師は氏名の確認を怠っていた。その後は確認の有無をチェックするなどして再発防止に努めているという。【衛藤達生】



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/eye/201701/549836.html
地域包括ケアは「囲い込み」から「連合」へ
2017/1/23 豊川 琢=日経ヘルスケア

 地域の“お隣同士”の医療機関や介護事業者、薬局などが連携して患者・要介護者の生活を最期まで支える──。そんな地域包括ケアシステムの構築が推し進められ、各地で動きが活発化しています。

 「各地域では保健・医療・介護・福祉の資源が別々に整備されてきた。だが、今後はこれら資源に“横串”を通し、住民に最適なサービスを迅速に提供できる仕組みづくりが重要になる」

 こう指摘するのは、医療経営コンサルタントで(株)医文研・代表取締役の茨常則氏。特に、高齢化と若年人口の減少が進む地方では、医療・介護の需要と供給のミスマッチが広がっており、「効果的・効率的な医療・介護提供体制の構築が喫緊の課題だ」と言います。

 地域包括ケアシステムは、住民が住み慣れた地域で最期まで暮らせる環境の整備を目的とします。2012年施行の改正介護保険法でその構築が国や自治体の責務とされ、法的根拠が与えられました(図1)。

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図1 国の政策において地域包括ケアシステムがクローズアップされてきた経緯(日経ヘルスケア編集部作成)

地域包括ケアは子育て支援も含めた町づくりにつながる概念
 そのため当初は、介護分野の概念として捉えられる傾向がありました。ですが、社会保障制度改革国民会議が2013年8月にまとめた報告書では、その構築の促進が前面に掲げられると同時に、介護や医療だけでなく福祉・子育て支援も含めた、町づくりにもつながる概念として打ち出されました。

 その後、同報告書を基に2014年6月に成立した「地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律」(医療介護総合確保促進法)でも地域包括ケアシステムの構築を明示。介護保険事業(支援)計画だけでなく医療計画などを策定する際のベースとなる概念とされ、医療分野においても重視される形となりました。

 これと並行して2014年度診療・調剤報酬改定では基本認識(方針)として、「医療提供体制の再構築」と併せて「地域包括ケアシステムの構築」が提示。その一翼を担う機能として地域包括ケア病床や地域包括診療料が創設されたのは記憶に新しいでしょう。さらに、病床再編などを目指す地域医療構想や内閣府の経済・財政再生計画の中でも言及され、地域包括ケアシステムの構築は今や国の最重要課題となっています。

 もちろん、住み慣れた地域で最期まで生活を継続できる環境の整備が最大の目的ですが、これだけ同システムが重視される背景には、社会保障費の伸びの抑制があるのも事実。「ときどき入院、ほぼ在宅」「『治す医療』から『治し、支える医療』への転換」「自助・互助・共助・公助の適正な役割分担」などを推進することで、社会保障財源の効果的・効率的な配分を実現しようというわけです。
 
入院から在宅まで切れ目ない体制づくりを重視
 ここ数回の診療・調剤・介護報酬改定を概括すると、入院から在宅までを担う医療・介護機能の切れ目ないつながりを強化する方向が打ち出されていることが分かります。入院においては高度急性期から慢性期に至るまで早期の退院に軸足が置かれ、外来や薬局ではかかりつけ機能の充実、在宅診療や介護では中重度者の在宅生活の継続支援などが重視されてきました。

 具体的な報酬点数を見ても、医療機関・介護事業者・薬局の間の連携を後押しする項目が数多く存在します(図2)。

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図2 診療・介護・調剤報酬における連携などに関連した主な点数項目(日経ヘルスケア編集部作成)

 例えば、2016年度診療報酬改定では退院支援加算が再編・新設され、入院患者の退院を促進すれば、高度急性期から慢性期まであらゆる病棟で高い点数を算定できるようになりました。そのほか、入院・入院外の間での診療情報の共有なども手厚く評価されています。

 在宅分野に目を向けると、早期退院に向けて医療機関・介護事業者・薬局の連携促進を念頭に置いた点数項目が目立つほか、患者の急変時などに多職種でカンファレンスを開いた際の評価も設けられています。介護保険リハビリテーション移行支援料(2014年度診療報酬改定で新設)のように、サービスの医療保険から介護保険へのスムーズな切り替えや、要介護者の社会参加の促進(訪問・通所リハビリにおける社会参加支援加算、2015年度介護報酬改定で新設)を図る仕組みも盛り込まれました。

 国の政策の後押しを受け、各地では地域包括ケアシステムを構築する動きが活発化。「地域包括ケア推進課(室)」といった専門部署を創設し、普及に努める市町村が増えています。在宅医療の提供機関マップの作成、医療や介護などの多職種が一堂に会する会議や研修会の開催、患者・要介護者の情報共有を目的としたIT(情報技術)システムの導入といった取り組みを見聞きしたことのある方も多いのではないでしょうか。

地域の実情で異なるシステムの形
 こうした流れを受け、医療機関・介護事業者・薬局において自身の分野以外の法人や事業者と「顔の見える関係」を築かなければ、患者や介護サービス利用者の確保が難しくなると考える経営者が目立つようになりました。ある介護事業者は、「患者や要介護者を自法人ばかりで囲い込む時代は終わった。これからは、地域の外部の医療機関や他の介護事業者、薬局と連携を強めて高齢者の在宅生活を支えることが重要になる」と語ります。

 地域包括ケアシステムは地域の実情を勘案して構築され、当然ながら各地域で形が違ってきます。自治体によって医療・介護資源の状況や人口推移、住民同士のつながり度合いなどが異なるからです。医療機関、介護事業者、薬局ともに、今後、自身の地域の現状や地域包括ケアシステム構築の方向性などをしっかり見極め、他法人・事業者との「ご近所連合ケア」に積極的に参加していくことが重要になるといえそうです。
 



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO11988570S7A120C1CR8000/
生活保護世帯に健康指導 厚労省、医療費削減狙う
2017/1/23 0:31日本経済新聞 電子版

 生活保護受給者が糖尿病などの生活習慣病になったり重症化したりするのを防ぐため、厚生労働省は健康状態を把握し必要な支援を行う体制を作る。自治体の福祉事務所が医療機関の検査結果などから抽出したリスクの高いすべての人を個別計画に沿って生活改善を指導する。来年の国会に生活保護法の改正案を提出することも視野に入れている。

 生活保護を受けている世帯の医療費(医療扶助費)は全額が公的負担。厚労省によると、2014年度の国と地方を合わせた生活保護費の実績額は約3兆6700億円に上る。このうち医療扶助費が約1兆7200億円と46.9%を占め、削減が課題になっている。

 生活保護世帯の健康支援を巡っては現在、福祉事務所のケースワーカーが面談などを通じて生活習慣病を把握している。厚労省は対象者が一部にとどまっているとみて、福祉事務所が全員の健康状態を把握し、生活習慣病のリスクの高い受給者全員に生活改善を促していく方向で検討する。

 厚労省によると、福祉事務所はまず▽社会保険診療報酬支払基金の医療扶助のレセプト(診療報酬明細書)▽医療機関が保有する血液検査などの結果――といった情報の提供を受け、生活習慣病のリスクの高い人を割り出す。

 その上で、福祉事務所は喫煙や飲酒などの本人の生活の現状を踏まえた一人ひとりの支援計画を作成する。薬局との連携による服薬管理・指導、家庭訪問による生活指導、歩数計などを使った運動指導を行う。1年ごとに検査値の変化を確認し、支援を数年間続ける。

 厚労省は今年3月をめどに福祉事務所が行う生活保護受給者への健康支援の枠組みを決める。福祉事務所の負担が増すため、17年度に地方自治体と義務化するかどうかを協議する。制度化が決まれば18年の国会に生活保護法の改正案を提出する。

 厚労省によると、福祉事務所が人員不足で対応しきれない場合を想定し、民間に事業委託することを認める方針。外部の事業者が一定のルールに沿って個別の支援計画を作成できるようにマニュアルの作成を検討していく。


  1. 2017/01/23(月) 05:43:09|
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1月21日 

http://mainichi.jp/articles/20170121/ddl/k45/040/347000c
宮崎市
小児夜間救急撤退か 運営委託の市郡医師会、「人手不足」理由に協議要望 /宮崎

毎日新聞2017年1月21日 地方版

 県央唯一の小児夜間・一次救急拠点の宮崎市夜間急病センター小児科(同市北高松町)の運営を委託されている市郡医師会が、医師の高齢化や人手不足を理由に、将来的に継続が難しいと市側に伝えていることが分かった。

 センターは県立宮崎病院敷地内にあり、午後7時から翌朝午前7時まで年中無休で、子どもの発熱や腹痛など軽度の救急外来を受け付けている。

 市によると、市郡医師会に所属する小児科の開業医と宮崎大の医師の計約30人が交代で常時1人、当直を担当し、2015年度の患者数は1万750人。昨年最も患者が多かった2月は一晩で平均38人が訪れた。

 市郡医師会から昨年4月に市が受け取った要望書には、宿直を担当する市郡医師会の小児科医23人のうち60歳未満は17人で、3年後には6人に減るといった記述があり、今後、県央部の小児夜間救急体制について県や市で協議してほしいという内容という。

 要望書を提出した市郡医師会副会長で同センター所長のたかむら小児クリニック(同市大坪町)の高村一志医師は「撤退すると断定したわけではないが、厳しい現状を伝えた。今後、誰が夜間救急を支えるのか県や市に協議してほしい」と話す。

 市は昨年12月に戸敷正市長が県に、協議の場を求める要望書を提出。今後、県と市、市郡医師会、宮崎大病院、県病院など関係機関で協議する場を設けるという。【塩月由香】



http://www.asahi.com/articles/ASK1P349BK1PUBQU009.html
子どもの発達障害、初診待ち最長10カ月 総務省が改善勧告
四倉幹木
2017年1月21日09時46分 朝日新聞

 総務省行政評価局が、発達障害のある子どもの診断をしている医療機関の受診状況を調べた結果、半数以上の機関で初診までに3カ月以上待たされていることがわかった。中には約10カ月以上待たされる機関もあった。総務省は20日、厚生労働省に改善を勧告した。

 行政評価局は昨年8~11月、子どもの自閉症やアスペルガー症候群、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などの発達障害を診断できる医師がいる全国約1300の医療機関のうち、主要な27機関について調べた。

 その結果、高校生以下の受診者が初診を受けるまでにかかる期間は、1カ月以上3カ月未満が6機関、3カ月以上半年未満が12機関、半年以上が2機関あり、そのうち1機関では約10カ月かかっていた。

 初診を待つ子どもの数は10~49人が9機関、50~99人が4機関、100人以上が8機関だった。

 学校側への調査では、中学校の教員の勧めで保護者が生徒を受診させようとしたが、予約から受診までに数カ月かかると医療機関に言われてあきらめたケースもあったという。

 医療機関からは、現行制度について「子どもの発達障害の診察には長時間かかるのに、診療報酬が短時間の診察しか想定しておらず実態に合わない」などの意見があったという。行政評価局は「専門医や専門的医療機関が不足している」として医師や機関の確保を急ぐよう厚労省に求めた。

 厚労省障害児・発達障害者支援室は「発達障害の診断ができる医師を、かかりつけ医などへも広げるための人材育成に一層努めていく。診療報酬の見直しも検討していく」と説明している。



http://www.nishinippon.co.jp/feature/life_topics/article/302901
破綻10年の夕張市、医療費抑制 病院ゼロ 住民ら意識変化 元市立診療所長 森田洋之さん 「在宅医療 充実を」
=2017/01/21付 西日本新聞朝刊=

 高齢化や医療の高度化に伴う医療費の増大に頭を悩ます自治体が多い中、北海道夕張市で市民1人当たりの医療費が抑制傾向にある。2007年の財政再建団体への転落で、唯一の病院をなくす“荒治療”を経てたどり着いたのは、予防医療と在宅介護の充実で最期まで自分らしく暮らせる街づくりだった。そんな夕張市の挑戦を描き、16年度日本医学ジャーナリスト協会優秀賞に選ばれた「破綻からの奇蹟(きせき)~いま夕張市民から学ぶこと」の著者で、夕張市立診療所元所長の森田洋之さん(45)=鹿児島市=にこれからの地域医療の在り方を聞いた。

 《夕張市の破綻で171床の市立総合病院が閉鎖され、19床の市立診療所と3人の開業医だけになった。現在、高齢化率は48・9%と全国の市で最高、人口は炭鉱最盛期の13分の1の約8700人まで減った》

 私が内科医として勤務した宮崎市の総合病院を辞め、妻子とともに夕張市に移り住んだのは09年。在宅医療に関心があったほか、破綻後、公設民営の夕張市立診療所の医師が在宅を柱にした地域医療の再構築に取り組んでおり、その姿勢や手法を学ぼうと思ったのがきっかけだった。

 診療所は破綻後の2年間で在宅医療の態勢を整え、訪問診療の対象は約120人。24時間対応の訪問看護や訪問介護の道筋も付けてきた。破綻前は市内で訪問診療をする医師はおらず、家でも介護施設でも、お年寄りに何かあったら救急車、延命治療-というパターンだった。それが定期訪問するようになり「食べられなくなったら、どうする? 胃ろうを作ることもできるけど…」と本人や家族の延命治療の希望を早くから聞けるようになった。

 《介護施設入所者など高齢者約560人に肺炎球菌ワクチンを接種し、口腔(こうくう)ケアも行うなど肺炎予防も徹底した》

 病院閉鎖で市民の健康状態が悪化していないか調べたところ、死亡率は横ばい。死因は肺炎が減り、老衰が目立つようになった。自宅や施設でのみとりが増えた結果、救急車の出動回数が半減し、医療費の大半を占める診療費も減った。介護費は増えたものの、トータルの費用は減少した=イラスト参照。
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 市外の方からは「重症患者は市外に移り住んだんだろう」「市民は我慢しているのでは」と指摘を受けた。確かに子育て世代は流出した。だが75歳以上の後期高齢者は年々増加しており、腎臓病の透析患者数も減っていない。私がいた4年間で、高齢になって入院を希望する患者や家族に出会わなかった。市立診療所も年平均5、6床しか埋まらず、需要は低かった。

 夕張市の高齢者の半数は独居だが、最期まで自宅で過ごす人は多い。介護環境が整えば、住み慣れた家で自然に死を受け止めていくことが一番良いと市民も医師も気付いた。

 《九州各県は1人当たりの医療費が高く、とりわけ福岡県の後期高齢者医療費は10年以上、全国最高額となっている》

 全国的に見ても1人当たりの医療費が高いのは、人口当たりの病床数が多い都道府県。最大で医療費は1・5倍、病床数は3倍の開きがある。医師会の多くは「医療費が高いのは医療体制が充実しているからで、一概に悪いとは言えない」と主張する。だが病床数の多さが、平均寿命や健康寿命を延ばすことにつながっていないことは調査で明らか。医療が人々の幸せにつながっていない。

 胃ろうや気管切開の執刀医や慢性期病院の医師たちに「あなたなら延命治療をしますか」と聞いてみるとよく分かる。本人の意志による延命治療はすべきだが、そうでない場合が少なくない。

 《地域包括ケアの実現に向けて各県が策定する地域医療構想には、離島の病床を4割削減といった数字も盛り込まれている》

 医療費を減らすためにお上から言われて渋々する数合わせではなく、あくまで市民の側から「最期まで家で自分らしく過ごしたいから、こんなに病床はいらない」と積み上げた数字であるべきだ。今のお任せ医療のままでは、受け入れ態勢もないまま患者が放り出されかねず、悲劇を生む。

 人は100%死ぬ。まずは自分はどんな最期を迎えたいか、ということから家族と話を始めてはどうか。

 ▼もりた・ひろゆき 内科医。一橋大経済学部を経て宮崎医科大(現宮崎大医学部)を卒業。2009~13年に夕張市立診療所に勤務、12年から所長。現在は鹿児島市の病院に非常勤医師として勤める傍ら、地域医療の研究や講演活動に励む。横浜市出身。



https://www.minpo.jp/news/detail/2017012138323
町、協力医師に交通費 広野・高野病院の常勤医不在問題
2017/01/21 09:32 福島民報

 広野町の高野病院で常勤医が不在となっている問題で、町は同病院のボランティア医師に交通費や宿泊費を助成する。20日開かれた町議会臨時議会で、関連予算を盛り込んだ305万円の平成28年度一般会計補正予算を可決した。
 「地域医療を守る助成金」として250万円を計上した。インターネットを通じて資金を募るクラウドファンディングで町に寄せられた寄付金の一部を充てた。
 臨時議会ではこの他、2件の工事請負契約の変更を可決した。



http://www.asahi.com/articles/ASK1N7F99K1NUBQU00S.html
新設医学部 受験生ら注目
芳垣文子2017年1月21日08時18分 朝日新聞

 医学部の新設が長く抑えられてきた中で、今春、千葉県成田市に私立国際医療福祉大医学部ができる。医学部の新設は、昨春の東北医科薬科大に続き2年連続で、首都圏では43年ぶりだ。医学界からは「既存大学の教育を充実させる方が効率的」などとして新設に反対する声も出ているが、医学部人気は高く、関心が集まりそうだ。
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■首都圏では43年ぶり 国際医療福祉大

 東京都心から電車で1時間余り。京成線「公津(こうづ)の杜(もり)」駅(千葉県成田市)を出ると、目の前に「国際医療福祉大」(本校・栃木県大田原市)の成田キャンパスがある。建物には「医学部 平成29年4月新設」の表示。2016年4月、一足先に成田看護学部と成田保健医療学部が開設されたキャンパスではクレーンのアームが高く伸び、医学部の建設が進む。

 医師の「需給」を考慮し、医学部の新設は現在、抑えられているが、16年春、17年春と特例的に新設が続く。昨春は東日本大震災の復興支援として、琉球大以来37年ぶりに東北医科薬科大学に医学部が新設された。国際医療福祉大は、国が国家戦略特区に指定する成田市で「国際的な医師の育成」をめざして例外的に認めた。首都圏では東海大以来43年ぶりだ。

 定員は140人で、うち20人が留学生枠。多くの科目で英語での授業を行い、6年次には4週間以上の海外臨床実習が必修になる。20年には、キャンパスから約8キロのところに640床規模の医学部付属病院ができる予定だ。成田空港にも近い地の利を生かし、外国人が治療目的で来日する「医療ツーリズム」も視野に入れる。計5千平方メートルを超える「医学教育シミュレーションセンター」では、学生が行う診察や処置に合わせて、コンピューターで制御した患者シミュレーターの状況を改善させたり悪化させたりするなど、最新の指導システムを導入する。

 6年間の学費は約1850万円。私立大医学部では2千万~5千万円かかるとも言われる中、最低水準だ。大学は「長期にわたる法人全体の財政見通しのもとで決めた」と説明する。大友邦学長(62)は「高い総合的な能力と信頼性を兼ね備えた医師の育成を目指す」と話す。医学部長に就任予定の北村聖教授(63)も「これからの医学部は個性を打ち出す時代。本学は国際的に活躍できる人材育成を個性として進めていきたい」と語る。

 受験業界の反応はどうか。大手予備校「河合塾」で、医学部を専門に目指す受験生が通う麴町校の横井徹校舎長(55)は、「私立大医学部の中では慶応など最難関校に次ぐ中堅レベルの難易度になるのでは」と予測する。人気の要因の一つは学費を低く抑えた点にあるとみる。また都心からの距離も60キロ程度。週末に実家に帰ったり、何かあったときに親が駆けつけられる距離なのも理由だとしている。

 河合塾の全国模試のデータを見ると、国際医療福祉大の出願希望者は回を追うごとに増えており、横井さんは「認知度が高まれば、さらに難易度が上がる可能性がある」と話す。同大広報によると、留学生枠を除いた定員120人に対し、出願者数は一般入試(定員100人)が2769人、センター試験利用入試(同20人)は619人(20日正午現在)となっている。

 一方で新設ならではの懸念もある。先輩や卒業生がいないため、教育や医師国家試験などについて経験者の話を聞くことができない点だ。また、医学部生は保護者も医師の場合が多く、「自分の子どもは、よく名の通った大学や系列病院に進ませたい」と望む傾向が強いという。

■根強い医学部人気

 医学部の受験指導に携わる横井さんは、成績上位者の医学部志向は昔も今も変わらないとみる。「医学部合格はそのまま国家試験受験資格、さらに大学病院勤務など就職につながる。いわば資格取得と就職が保障されているとも言え、不況などに左右されず、他の学部にない確実性があります」。去年開学した東北医科薬科大医学部は、定員100人に対し実際の受験者数は2278人。合格者は297人で、7・7倍の高倍率だった。

 一方、定員が増えたことで、かつてに比べると医学部には入りやすくなっているといい、優秀な学生の奪い合いが始まっているという。学費を低く抑えることはその戦略の一つと言えそうで、横井さんは「国際医療福祉大は初年度から優秀な学生を集め、上位校に食い込んでいこうという強い意気込みが感じられる」と分析する。

■新設に慎重意見も

 医学部新設には反対意見もある。定員は07年度の7625人から17年度の9420人へ、新設2校の240人を除いても1555人増えている=グラフ。

 必要な医師の数は高齢化や技術革新などで変化し、バランスが難しいとされる。国は08年度以降、地域枠を中心に定員増を図っているが、地域による医師偏在が解消したとは言えない。一方、医学部を新設すると教授陣や大学病院、医療スタッフなどを擁する一つのシステムをつくることにもなるため、地域医療への影響も考えられる。新設を抑制し、定員増で対応しているのはそのためだ。

 日本医師会、日本医学会、全国医学部長病院長会議は15年2月、「医師不足対策にならず、むしろ医療の質を低下させる恐れがある」「新設に伴い全国の大学や地域の基幹病院から医師・教員が引き抜かれれば、地域医療の再生の妨げになる」などとして、国家戦略特区による医学部新設に反対する声明を出した。全国医学部長病院長会議顧問の森山寛・東京慈恵会医科大学名誉教授(68)は「今春入学した学生が6年かけて卒業し、一人前の医師になるのは10年以上先。団塊世代の寿命が訪れて人口が減少し、医師過剰の時代がくる。既存の大学の教育体制を充実させる方が効率的で、いま一度、医学部政策を考え直すべきだ」と指摘する。



https://www.m3.com/news/general/495626
人工関節手術で左ひざに右用を誤装着 100万円で示談
2017年1月21日 (土) 朝日新聞

 滋賀県立成人病センターは20日、人工関節を男性患者に装着する手術で、右ひざ用の部品を誤って左ひざに取り付けるミスがあったと発表した。

 センターによると、担当した男性医師が2013年12月3日午前、左ひざを治療している男性患者の手術で、同日午後に同様の手術を予定していた別の患者のエックス線写真を誤って見ていて、手術にかかわっていた業者が右ひざ用の人工関節を用意。手術中に部品が違うことに気づいたが、取り外すと手術部位を傷めてしまうおそれがあったため、そのまま縫合したという。

 センターは手術後、患者に謝罪。「歩行などに問題はない」としているが、精神的苦痛を与えたとして100万円を支払い、昨年6月、示談が成立した。執刀した医師を口頭注意したという。



https://www.m3.com/news/general/495642
ジェネリック薬「特許侵害ない」 知財高裁、基準示す
2017年1月21日 (土) 朝日新聞

 後発医薬品(ジェネリック)の抗がん剤に特許を侵害されたとして、スイスの製薬会社が東和薬品(本社・大阪府)に後発薬の製造・販売差し止めを求めた訴訟で、知財高裁(設楽隆一裁判長)は20日、一審と同様に「特許の侵害はない」との判決を言い渡した。

 訴えていたのは、デビオファーム社。日本で製造販売する抗がん剤「エルプラット」の特許を、東和薬品が販売している抗がん剤が侵害したと主張していた。

 医薬品の特許の保護期間(20年)は最大で5年間、延長できる。製造販売の承認を得るまで時間がかかるためだ。延長すると特許の効力が及ぶ範囲は狭められるため、訴訟では延長期間中に保護される範囲が争点に。知財高裁は今回、通常より2人多い5人の裁判官による「大合議」で審理し、初めて基準を示した。

 具体的には、(1)すでに知られていた技術で加えた(2)技術的な特徴や効果が同一(3)分量などで意味のない範囲での違いにとどまる(4)用法や用量をみれば同じとみられる場合――に、「延長された特許の効力が及ぶ」と判断した。

 その上で、東和薬品の抗がん剤がこの基準に当てはまるかどうか検討。デビオ社の成分に安定剤を添加物として加えており、デビオ社の抗がん剤とは「実質的な同一物ではない」とした。

 東和薬品は「知財高裁の判決でも特許権の効力が及ばないことが認められたので、引き続き(抗がん剤の)安定供給に努めていきます」とコメントした。(塩入彩)



http://newswitch.jp/p/7645
赤字病院大国・ニッポン、就任3年目で病院長が黒字化できた理由
「自分や家族の受診したい病院」を全職種で共有

2017年01月21日 日刊工業新聞2017年1月20日

 私が現在の職場である国立病院機構東京病院に院長として着任したのは、2012年4月のことでした。病院は東京都清瀬市にあります。私の、この病院に対する最初の印象は、森に囲まれたホテルを思わせる立派な建物で、何と素晴らしい医療施設だろうと感激しました。

 私が訪れた海外の病院を含めても、ベストだといえる素晴らしさでした。前院長との細かな業務の引き継ぎはないままに、4月1日付で任命され、翌月曜日の4月2日に、新年度の職員への辞令を手渡すことから、仕事が始まりました。

 東京病院は立派な病院ですが、毎年赤字で、経営状況が良くないことも明らかとなりました。

 私は、これまで主に大学の研究室の運営や呼吸器・アレルギー内科学教室の拡充と運営という、どちらかというと小規模のマネージメントに携わっていましたが、組織の運営については自信を持っていました。

 このような立派な施設と実力のある職員が勤務していて、なぜ赤字になっているのか、とても不思議でした。原因を探ってみると、外来患者数が極めて少ないうえに、それに連動して入院患者数も少ない、また救急医療についても消極的でした。

 最近言われるブランディングは、「結核の病院」でした。そこで患者数を増やすために、患者さんの視点に立って受診しやすさを求めました。受付時間を14時までに延長し、中央線方面からのアクセスが悪いことから、武蔵野線の新秋津駅と病院との間にシャトルバスの運行を始めました。

 さらに敷地の一部を、薬局のあるスーパーに貸しました。「結核の病院」というイメージから脱却し、外部の医療機関との連携を充実させるために新たな病院の紹介冊子を作成したり、連携医の増加を図り、患者紹介の手続きの簡略化を行いました。

 信頼度の高い電子カルテシステムを再構築して、DPC(包括医療費支払い制度)に参加しました。

 加えて、救急医療も積極的に行う体制が整い、地域医療の中核病院として貢献できる状況になりました。また、呼吸器領域に関しては日本のトップクラスと呼べる状況になりました。

 全ての職種で共有する心得は、「自分や家族の受診したい病院」ということです。経営は、就任3年目で黒字化に成功しました。当院が将来にわたってさらに発展し、日本の医療に貢献するものと確信しております。
(文=大田健・国立病院機構東京病院院長) 



http://www.minyu-net.com/news/news/FM20170121-143081.php
「内容を精査して取り組む」 高野病院・無償提供で広野町長
2017年01月21日 08時59分 福島民友新聞

 高野病院(広野町)を経営する医療法人社団養高会の高野己保(みお)理事長が診療の継続を前提に「病院を無償提供したい」と表明したことを巡り、広野町の遠藤智町長は20日の町議会全員協議会で「内容を精査して取り組むことが肝要だ。県や国など関係機関と情報を共有しながら、しっかりと信頼関係を構築し、議論を進めていく」との見解を示した。

 県は「養高会の意向を踏まえ、緊急対策会議で協議していきたい」(地域医療課)としており、2月上旬にも開かれる国や県、町、病院関係者らによる会議で解決策を探る見通しだ。

 高野理事長は「入院患者やスタッフ、地域医療を守るために決断した」として公的機関への譲渡を念頭に置くが、実現は不透明だ。20日の町議会全員協議会では、町議から病院の存続について「一義的な責任は養高会にあり、管理者(院長)を確保できるよう工夫すべきだ。しかし、行政が見過ごすわけにもいかず、病院の在り方を共に考えていく必要がある」との意見が上がった。

 高野病院の診療体制を巡っては、高野英男院長(81)が火災で亡くなり、4月以降の管理者と常勤医が見つかっておらず、存続が危ぶまれている。県は福島医大と連携して常勤医を派遣する方針を示す一方、経営を担う管理者については養高会が独自に探すべきだとしている。



https://news.biglobe.ne.jp/entertainment/0121/sgk_170121_5808730183.html
「75歳以上」高齢者定義見直し提言の狙いをWG座長に直撃
NEWSポストセブン1月21日(土)16時0分

「75歳以上を高齢者」と区分する提言の意図は

 日本老年学会等でつくるワーキンググループ(WG)が、1月5日に、従来の65歳以上ではなく「75歳以上を高齢者」と区分する提言を発表し、波紋を広げている。「日本人は若返っている」という理由からだというが、政府の動きとあわせて、最初から「75歳」ありきで議論が進んでいたのではないかとの疑念がぬぐえない。提言は最初から「社会保障費削減」という国策実現のためのものではないのか。

 日本老年学会理事長でワーキンググループ座長の1人、甲斐一郎・東京大学名誉教授にぶつけた。

──高齢者の定義見直しを提言した狙いは何か。

「私どもは国の機関ではない。あくまで老年学の学問の対象とする高齢者を75歳以上にしてもよいのではないかという提案です」

──年金など増大する社会保障費を削減するための布石という指摘もある。

「国民一般に向けて発信する形を取っているので、そう見られることは仕方がないですね。政府の委員会の人が提言を見て、年金支給年齢引き上げの根拠にする専門家がいてもおかしくはない。ただ、私たちにとって本意ではありません。

 (WGの)メンバーには政策の研究者や社会学者も入っているが、財政や労働法の専門家はいないので、年金、定年延長、医療費負担などについては守備範囲外で、なにかいうつもりはない。ネガティブな影響が出ないようにしていただきたい」

──年金、医療財政が厳しいと政府が強調している中での提言だけに、議論を呼ぶのは当然ではないか。

「われわれもそれは否定しません」

 日本人の若返りと生活負担増の中で、「高齢者」の定義から弾かれた65〜74歳のシニア世代は、これからどう生活・人生設計を組み立て直すかを改めて問われる。

※週刊ポスト2017年1月27日号


  1. 2017/01/22(日) 05:45:47|
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