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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

Google Newsでみる医師不足 2016年12月31日

Google Newsでみる医師不足 2016年12月31日
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U.S. Faces Doctor Shortage Despite Specialist Growth
DEC 30, 2016 @ 08:20 AM Forbes‎ (USA)

Though the number of physicians is on the rise, it's not enough to alleviate a shortage of tens of thousands of doctors over the next decade, new data indicates. The Association of American Medical Colleges, which has a vested interest in seeing more doctors being churned out, has new data to bolster its contention that Congress and the U.S. health system at large aren’t doing enough to supply the nation with physicians as the population ages.



Doctor shortages leave remote communities without proper medical support over festive period: RDAA
ABC Online‎ - Tue Dec 27, 2016 at 7:59am (Australia)

Rural doctor shortages are exacerbated over the Christmas and New Year period when many regional areas can be left without a doctor, sometimes for weeks on end, the Rural Doctors Association of Australia (RDAA) says.
The RDAA says decades of work to increase the number of medical professionals in remote locations has failed to deliver real results, and rural and remote medical staff deserve better support.



Tri-State-area health systems gird for coming doctor shortage
Herald-Mail Media‎ Dec 30, 2016 (Pemssilvania, USA)

CHAMBERSBURG, Pa. — Health-system administrators in the Tri-State area said physician recruitment is going to be a major issue in the next decade, with a federal agency projecting a shortage of more than 20,000 doctors nationwide by 2020.

"This could impact accessibility of care for patients across the country, and mean longer waits and fewer options," said Niki Showe, senior vice president of physician services for Summit Health in Franklin County, Pa.



Doctor shortage in poor, rural areas needs to be addressed
Sacramento Bee‎ - DECEMBER 20, 2016 2:00 PM (California, USA)

Within individual states, the rural doctor shortage is especially pronounced. California, for example, has 86 primary care physicians per 100,000 residents in the mainly urban San Francisco Bay Area – but just 48 per 100,000 in the largely rural San Joaquin Valley and 43 per 100,000 in the Inland Empire east of Los Angeles.



Doctor shortage puts pressure on out-of-hours service
The Ulster Herald‎ - 7:24 pm December 29, 2016 (UK)

A QUARTER of doctor shifts are unfilled in the out-of-hours centres in the Western Trust area, which is also facing the added pressure of seasonal colds and flu epidemics.
In a statement, Western Urgent Care which delivers the out-of-hours service said they were “experiencing significant staffing pressures”. The service was fielding a staggering 200 telephone calls per hour on Boxing Day.
“Currently, 25 per-cent of our shifts remain unfilled every week, this puts significant extra pressure on our clinical as well as non-clinical staff which may result in delays in getting back to you or seeing you either in base or at home.

Other 5 news in top 10 ranking from: Ontario (Canada), Taxas (USA), Navada (USA), Israel and UK


  1. 2016/12/31(土) 09:13:11|
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12月30日 

http://www.medwatch.jp/?p=11840
2016年度改定の経過措置終了後、7対1や療養病棟2が減少し、地域包括ケア病棟などが増加―全日病
2016年12月30日|医療現場をウォッチ MedWatch

 2016年度改定前(2016年3月)から経過措置修了後(2016年10月)にかけて、7対1の病棟・病床数は減少する一方で、地域包括ケア病棟・病床数は増加している。また療養病棟2(25対1)が大幅に減少する一方で、医療区分2・3の患者割合などを満たさない療養病棟2の新設が大きい―。

 全日本病院協会は先頃、こういった調査結果を発表しました。

ここがポイント!
1 重症患者割合の経過措置終了などにより、7対1は減少
2 療養病棟2が大幅減、減少分の8割は「95%減算」の経過措置病棟が占める

重症患者割合の経過措置終了などにより、7対1は減少

 この調査は、全日病が会員病院を対象に行ったもので、有効回答病院は963件となっています。

 まず入院料の届け出状況が2016年度改定前(2016年3月)から経過措置終了後(2016年10月)にかけてどのようになったのかを見てみると、次のような点が目立ちます。

(1)一般病棟7対1:1075病棟(4万7308床)→1001病棟(4万6433床)【マイナス24病棟(マイナス875床)】
(2)一般病棟10対1:499病棟(2万1709床)→501病棟(2万1763床)【プラス2病棟(プラス54床)】
(3)地域包括ケア病棟入院料:132病棟(5280床)→161病棟(6537床)【プラス29病棟(プラス1257床)】
(4)回復期リハビリ:332病棟(1万4948床)→338病棟(1万5201床)【プラス6病棟(プラス253床)】
(5)障害者施設等:127病棟(5859床)→123病棟(5649床)【マイナス4病棟(マイナス210床)】
(6)療養病棟1:519病棟(2万3881床)→517病棟(2万3771床)【マイナス2病棟(マイナス110床)】
(7)療養病棟2:193病棟(8826床)→130病棟(5796床)【マイナス63病棟(マイナス3030床)】
(8)療養病棟2(95%減算):52病棟(2518床)【新設】


 (1)の一般病棟7対1については、2016年10月以降、新たな重症度、医療・看護必要度項目(A・B綱目の見直しやC綱目の新設)に基づいて重症患者の割合を25%以上に保つ必要があります(2016年4-9月は経過措置があり、重症患者割合は不問)(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちらとこちら)。この施設基準厳格化によって7対1の病棟・病床数が減少していると考えられますが、今般の結果では病棟数ベースで2.2%、病床数ベースで1.8%の減少にとどまっています。

 7対1からの転換先を見てみると、▼10対1へが22病棟・881床▼病棟群単位へが2病棟・95床▼地域包括ケア病棟へが14病棟・544床▼回復期リハへが1病棟・46床▼それ以外へが5病棟・33床―となっています。

 全日病では「重症度、医療・看護必要度」の状況についても調べており、「68.5%は問題なく満たせているが、30.2%では対策を講じている」ことが分かりました。講じた対策としては▼病棟群単位▼救急患者受け入れ体制の強化(救急搬送患者は2日間A項目2点となるため)▼責任者のチェック徹底▼研修会の実施―などのほか、「7対1の減床」という病院もあります。なお、「重症度、医療・看護必要度」についてはデータ精度に問題を抱える病院が少なくありません。現在、「問題なく25%をクリアしている」と考える病院でも、データクリーニングを行うと25%を満たしていない可能性もあります。グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC)では、症例単位でデータ精度を向上するだけでなく、「重症度、医療・看護必要度のベンチマーク分析」も可能としたシステム『看護必要度分析』を開発しています。是非、ご活用ください(関連記事はこちらとこちらとこちら)。

 なお、ICUやHCUから7対1へ移行した病床数も一部(22床)あります。これが「ICUなどの施設基準を満たせない」がための移行なのか、「7対1の施設基準を満たす」ための移行なのか、今後の分析が待たれます。仮に後者であれば、「病院・病棟の適切な機能分化」という面からやや問題がありそうです。


 また(3)の地域包括ケア病棟の増加からは「機能分化」が進んでいる状況が伺えます。一方、(4)の回復期リハ病棟は微増(病棟数ベースで1.8%増、病床数ベースで1.7%増)にとどまっていますが、この背景として「リハ専門職(PT、OT、ST)の確保が難しくなっている」ことや「アウトカム評価への懸念」などが考えられ(関連記事はこちらとこちら)、今後の分析が待たれます。 

療養病棟2が大幅減、減少分の8割は「95%減算」の経過措置病棟が占める

 2016年度診療報酬改定では、療養病棟2(25対1)においても施設基準に「医療区分2・3の患者受入割合50%以上」が盛り込まれました。一方、療養病棟1(20対1)では従前から「医療区分2・3の患者受入割合80%以上」が設定されており、多くの療養病棟で「医療区分2・3の患者の奪い合い」が生じている可能性があります。このため、療養病棟2において、医療区分2・3の患者を獲得することが難しくなっており、いずれの療養病棟区分においても((6)と(7))届出病棟数が減少しているのではないかと考えられます。特に療養病棟2の大幅減が注目されます。

 また、2016年度改定では「酸素療法」「頻回の血糖検査」「うつ状態に対する治療」(いずれも医療区分に関係する項目)について、事実上の「厳格化」が行われており、この点も影響している可能性があります。

 なお療養病棟2については、医療区分2・3の患者割合50%以上を満たせない場合、あるいは看護配置25対1のみを満たせない場合には、「2018年3月31日まで所定点数の95%を算定可能とする」との経過措置が設けられました。前述のように「医療区分2・3の患者」獲得や看護師の確保が難しく、この経過措置を設けなければ「特別入院基本料」として1日当たり584点を算定せざるを得なくなるためです(経営は極めて困難になる)。

 今般の調査では(8)のように、療養病棟2減少分の8割超を経過措置病棟が占めていることが分かりました。もちろん療養病棟2から機能強化をして療養病棟1に移行したケース、療養病棟1から経過措置に陥ってしまったケースも考えられ、今後、詳細な分析を行う必要があるでしょう。

 ところで医療区分1は「医療区分2・3以外」と定義され、末期がん患者なども医療区分1に含まれるなど、医療現場からは「医療区分1の患者でも医療の必要性の高い患者は少なくない」との指摘があります。全日病も含めた13の病院団体で構成される日本病院団体協議会は、2018年度改定に向け「医療区分とADL区分の見直しに向けた検討を行うよう要望していく」考えを示しており、今後の中央社会保険医療協議会の議論に注目が集まります。



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/1230506121/
147病院でアスベスト飛散・吸引の恐れ〔CBnews〕
厚労省、保温材使用の調査結果公表

CBnews | 2016.12.30 17:00 Medical Tribune

 厚生労働省は、病院の建材に保温材(断熱材などを含む)として使われているアスベストの調査結果を公表した。調査によると、職員らが飛散したアスベストを吸い込む可能性のある病院は147施設あることが分かった。アスベストを吸引した場合、がんの一種の中皮腫を発症する恐れがあるため、厚労省は都道府県に対し、適切な措置を取らない病院に修繕命令を出すよう要請した。

 アスベストなどが原因で発症する中皮腫の死者数は、ここ数年増加傾向となっており、2015年には年間の死者数が初めて1500人を超えた。労働者としてアスベストにさらされる業務に従事したことが原因で、中皮腫などのアスベスト関連疾患を発症したと認められた場合、厚労省は「労災補償を受けることができる」としている。

 調査は、アスベストが使われている可能性のある全国の7458施設を対象に実施。865施設がアスベストを含んだ保温材を使った場所があると回答した。飛散防止の措置を実施済みの病院が238施設あった一方、壁などが壊れたり、劣化したりしてアスベストが飛散する恐れのある病院が147施設あった。

 厚労省は、アスベストが使われている国立ハンセン病療養所や国立病院機構などの46施設については、日常的に利用する場所の損傷・劣化によって患者や職員らがアスベストを吸い込む恐れがあると指摘している。

 こうした場所について、厚労省は、飛散防止の措置を実施するまでは立ち入り禁止にすることや、立ち入る際は防じんマスクを着用することを要望。また、適切な措置を取らない病院に対しては、都道府県知事が医療法24条に基づき、開設者に施設の修繕を命じる必要があるとしている。

壁のアスベスト露出対策、16病院が未実施

 厚労省は、08年に実施した病院の壁などに吹き付けられたアスベストの実態調査の追跡調査の結果も公表した。アスベストが飛散する恐れのある病院が調査時点で109施設あったが、8割超の施設が飛散防止に取り組んだり、建物を解体したりして飛散の恐れがなくなった。しかし、16施設が対策を行っていないため、厚労省は都道府県に対し、指導を徹底するよう求めている。

(2016年12月28日 新井哉・CBnews)



http://mainichi.jp/articles/20161231/ddm/041/040/059000c
精神指定医不正
90人以上、医業停止へ 厚労省処分 1~2カ月

毎日新聞2016年12月31日 東京朝刊

 厚生労働省は、精神保健指定医の資格の不正取得について、2016年に資格取り消しとなった医師89人に行政処分を科すことを決めた。大半は診療行為を禁じる「医業停止」となる可能性が高い。取り消し前に資格を返上した医師6人も対象となる見通しで、90人以上の精神科医が医療行為をできなくなれば、地域医療に影響が出る恐れもある。

 厚労省は対象者の弁明を聞く手続きを始めており、来年3月にも医師の処分を決める医道審議会に諮る。医業停止期間は1~2カ月になる見通しだ。

 資格の不正取得は15年に聖マリアンナ医科大病院(川崎市)で発覚。他の医師が診察してまとめた症例リポートを使い回して審査を受けていた医師と、それを見逃した指導医計23人が取り消された。その後、厚労省が全国調査を実施し、指定医49人、指導医40人の不正が発覚。16年10月に資格取り消し処分を決めた。

 聖マリアンナ医大のケースでは指定医が医業停止1カ月、指導医は同2カ月の行政処分を受けた。今回もこれに準じた処分になるとみられるが、これだけの規模の精神科医が一斉に医業停止になった例はない。特に、指定医は一定の経験のある中堅以上が多く、病院の精神科トップや開業医もいるため地域医療への影響が心配される。このため、厚労省は関係する自治体に対応を検討するよう求めるとみられる。

 精神保健指定医は、自傷他害の恐れがある精神障害者を措置入院させるかどうかなどを判断する権限を持ち、診療報酬上の優遇もある。厚労省の資格取り消し判断を巡っては、一部医師が判断取り消しを求める訴訟を起こしている。【熊谷豪】



http://www.qlifepro.com/ishin/2016/12/30/accessrank-2016/
医心アクセスランキング2016 -アクセス数から見る医療界の課題-
2016年12月30日 QLife Pro / 医心

2016年も残り僅かとなりました。本年も医心のコラムニストの方々の提言を数多く掲載させていただきましたが、最後にアクセスランキングを公開致します。皆様が今年を振り返る一助としてお役立ていただければと思います。まずは6位-10位です。


6位  「産後うつ対策が、ガイドラインへ」
7位  「世界に冠たる日本の周産期医療が、なぜ縮小?」
8位  「産後うつと自殺」
9位  「妊娠とお薬」
10位 「卒業式」

6位から10位は、寄しくも周産期医療や子どもの疾患に関する記事が入りました。10位の「卒業式」では小児における移植医療の現状。9位の「妊娠とお薬」では、妊婦に対する薬物療法へのリテラシー、8位と6位は産後うつ、7位は産科施設数の減少についての提言でした。いずれも妊産婦と子どもの医療に関するお話でした。


1位  「28年度診療報酬改定:かかりつけ薬剤師指導料導入のインパクト」
2位  「28年度診療報酬改定:メッセージを読み解く」
3位  「平成28年熊本地震:医療関係者に活用して欲しい情報源」
4位  「28年度診療報酬改定:ポリファーマシー問題に思う」
5位  「28年度診療報酬改定:病院・医院と薬局とを隔てるもの」


なんと、3位の熊本地震に関する編集部の記事以外は、すべて診療報酬改定に関するものとなりました。今年度の報酬改定はかかりつけ薬剤師に対する評価、ポリファーマシー対策に対する評価、リハビリテーションに対する評価など、2025年問題に向けての大きな改革の端緒と言われています。その改革の流れを、診療報酬改定の内容で推し量ろうとしたこれらの記事にアクセスが集まったのは、ある意味当然かも知れません。

いかがでしたでしょうか。実は医心で年末にランキングを発表することは初めてのことでした。編集部としても、コラムニストの皆様に有意義な提言をしていただくためには大変勉強になりました。来年も、より存在感のある提言を発信するコラムサイトであるよう努力致しますので、引き続きご愛読のほど宜しくお願い申し上げます。

では、皆様よいお年をお迎えください。



G3註: 今年も1年間、ありがとうございました。いい年をお迎え下さい。



  1. 2016/12/31(土) 09:10:27|
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12月29日 

http://www.minyu-net.com/news/news/FM20161229-138082.php
勤務医32人に増、震災直後の8倍 南相馬市立総合病院
2016年12月29日 08時24分   福島民友

 医師不足が続く南相馬市で、東日本大震災直後に4人まで減少した同市立総合病院の勤務医が今年4月現在で8倍の32人まで増加したことが28日、同病院の研究チームのまとめで分かった。研究チームは、東京電力福島第1原発から北方23キロに位置する同病院に関する報道や英語論文発表の増加などで、知名度が上昇したことが医師数の増加に結び付いた可能性があると分析している。

 研究は同病院の山本佳奈医師らの研究チームがまとめ、28日までに豪州の医学雑誌オンライン版に発表した。研究チームは、2010(平成22)年から16年までの同病院の常勤医師数の推移と震災前後の同病院に関する全国紙の記事数、同病院から発表された英語論文数を調査した。

 研究では、震災前の10年4月には12人だった常勤医師が震災直後には4人まで減少したが、今年4月現在で32人に増加した。震災前、同病院に占める県外出身医師は8.3%だったが、14年4月に500まで増加、今年4月には62.5%まで増加した。特に震災前はいなかった県外出身の30歳未満の医師が13年以降増加し、16年は8人になった。

 全国紙に掲載された同病院に関する記事数は震災前の10年は4だったが、震災の11年には48に急増。また、震災前に同病院から発表された英語論文はなかったが、今年7月11日現在で発表された英語論文数は39だった。

 研究チームは、「地方の医師不足の対策の一つとして、報道の増加や積極的な調査活動が有効である可能性がある。加えて、これらの方策は若手医師への教育を強化し、魅力ある職場環境やキャリアアップの機会を構築することにつながる」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/490161
シリーズ: 2016年の医療界:1000人アンケート
2016年の10大ニュース、1位はノーベル賞受賞◆Vol.1
高額薬剤、新専門医制度など医療制度改革の関心高まる

2016年12月29日 (木) 高橋直純(m3.com編集部)

 2016年を振り返れば、大隅良典氏(東京工業大学栄誉教授)のノーベル医学生理学賞受賞という喜ばしいニュースがある一方で、医療機関や福祉施設を舞台にした大量殺人事件、連続不審死といった思いもよらない事件が起きた。医師の関心が高かった新専門医制度は2017年度からの全面実施が延期されることが決まった。高額薬剤への対応をめぐって、薬価制度、中医協の在り方をめぐる議論も、政治主導で進もうとしている。

 m3.comでは、年末恒例の医療界1000人アンケートを実施し、2016年の所感と2017年の展望を尋ねた(実施日2015年12月16日~17日、開業医388人と勤務医667人の医師会員計1015人)。調査結果を年末から年始にかけて連載する。

Q 2016年の10大ニュースをお選びください(1本以上、10本まで)
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 m3.com編集部が選んだ2016年の医療関連の66のニュースから、1人につき最大10まで選んでもらった。1人当たりの選択数は3.7だった。

 1位は大隅良典氏(東京工業大学栄誉教授)のノーベル医学生理学賞の受賞(『ノーベル医学生理学賞、大隅氏が受賞』を参照) 。日本人の同賞受賞は、2015年の大村智・北里大特別栄誉教授に続き2年連続、合計で4人目。大隅氏は会見などで、繰り返し「基礎科学」の重要性を訴えた。

 2位は適応拡大で市場が拡大した抗がん剤オプジーボの薬価を、緊急的に2017年2月から500引き下げることを決定したというニュース(『オプジーボ、来年2月から500引き下げへ』を参照)。薬価の毎年改定も決まり、官邸主導で議論が進行したことへ、危機感を持つ医療関係者も多い(『安倍首相、「薬価制度、引き続き諮問会議で議論」』を参照)。

 3位は2017年度の全面実施が予定されていた新専門医制度を1年間延期するという決定だった(『新専門医制度、2017年度の全面実施見送りへ』を参照)。本決定に至るまで、日本医師会と四病院団体協議会が緊急会見を開いたり、日本専門医機構の執行部が大きく様変わりしたりするなど、新専門医制度は大きく揺れた。2016年後半から本格化した医師の偏在対策に関する議論とも密接に関係するため、2017年も注目を集め続けるだろう。

 4位は東京都足立区の柳原病院で起きた準強制わいせつ事件(『シリーズ:乳腺外科医準強制わいせつ逮捕・起訴事件』を参照)。逮捕、起訴された男性外科医は一貫して容疑を否認しており、11月からは東京地裁で裁判も始まった。勤務医では4位となった一方、開業医では10位で、関心の差が大きかった。

 5位は米大統領選で共和党のドナルド・トランプ氏が当選したことだった(『トランプ氏当選の受け止め、男女で差』を参照)。日本の医療にどのような影響があるかは未知数だが、医師会員の関心の高さがうかがえた。

 6位は4月14日と16日に二度も震度7を観測した熊本地震。医療機関にも大きな被害を与えた(『シリーズ:熊本地震』を参照)。7位はいまだ解決の糸口が見えない横浜市の大口病院で起きた連続不審死。8位は千葉大医学部の学生による集団強姦事件。指導的立場だった研修医も逮捕される事態に至った。9位は勾留中の医師が死亡した件で、岩手医科大学法医学講座教授の出羽厚二氏が奈良県警を刑事告発した事件(『奈良・勾留医師死亡事件』を参照)。10位は1981年の琉球大学医学部以来、35年ぶりとなる東北医科薬科大学医学部の開校(『東北医科薬科大学、一期生100人が入学』を参照)。2017年には千葉県成田市の国家戦略特区に国際医療福祉大学医学部の新設が予定されている。

11位以下は下記の通り。
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http://news.ameba.jp/20161229-734/
医師が選ぶ「2016年の医療ニュース」 「大口病院事件」より注目されたのは
2016年12月29日 19時00分  提供:J-CASTヘルスケア

医師専用コミュニティーサイト「Medpeer(メドピア)」を運営するメドピアは2016年12月26日、医師を対象にした「2016年で最も注目した医学・医療界のニュース」についてのアンケート結果を発表した。

3位は「大口病院事件」、2位はオプジーボなどの高額薬剤問題、1位は新専門医制度をめぐる混乱だった。調査は11月30日~12月6日、メドピア会員医師4378人に実施した。

4位は大隅氏ノーベル賞受賞 1位の「新専門医制度で混乱、2018年度に延期へ」は全体の250(1083人)が挙げた。現在は内科や外科といった学会別に認定する専門医の資格を、第三者機関が統一の基準で認定するよう変更する「新専門医制度」は当初17年度から導入予定とされていたが、制度設計に検討が必要とされ、18年度に延期された。

2位「オプジーボなど『高額薬剤問題』急浮上」は230(1008人)、3位「謎の中毒死、大口病院事件」は130(556人)が挙げた。

トップ10の中には他に、4位「『オートファジー』大隅氏にノーベル賞」(11%、499人)、6位「熊本地震など、全国から災害医療支援」(3%、145人)、9位「医師需給、2040年に1.8万人過剰に」(2%、104人)などがある。
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http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50263.html?src=catelink
医療事故調「制度趣旨踏まえた考え方示す」- 中央協議会が初会合
2016年12月29日 10時00分 CB news

 日本医師会(日医)や日本看護協会、全日本病院協会など、医療事故調査制度で医療事故が起きた医療機関に助言などをする医療事故調査等支援団体(支援団体)は28日、同制度を円滑に運用するための中央の支援団体等連絡協議会(協議会)を初めて開催した。中央の協議会は、都道府県単位で開催される地方協議会の意見調整の役割を担い、医療機関が医療事故を医療事故調査・支援センターに報告すべきかどうかの判断などについての統一的な考え方を示していく方針だ。【君塚靖】

 中央協議会は、日医会館で開催された。初会合となるこの日は、中央協議会の役員を選出するのが主な議題となった。会長には、日医の横倉義武会長が選出され、副会長には、全日本病院協会の西澤寛俊会長と全国医学部長病院長会議の「大学病院の医療事故対策委員会」の有賀徹委員長が、それぞれ就任した。中央協議会は適宜、開催される予定で、実務的には下部組織の運営委員会が地方協議会の意見を調整する。

 中央協議会は、日医が事務局となったことから、会合終了後には、日医の横倉会長と、同制度の第三者機関である日本医療安全調査機構の高久史麿理事長のほか、日医で同制度を担当する今村定臣常任理事が記者会見した。会見で今村常任理事は、「昨年10月に制度がスタートして以来、この制度の統一的なガイドラインの必要性が指摘されているが、中央協議会はガイドラインを策定するのではなく、制度の趣旨を踏まえた統一的な考え方を示していきたい」と述べた。



http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-12-29/2016122902_01_1.html
8割のサービスで収益悪化
2016年12月29日(木) しんぶん赤旗

介護事業所調査 報酬削減が影響

 厚生労働省は28日、2016年度の介護事業経営概況調査の結果について、社会保障審議会介護給付費分科会に報告しました。介護保険の全21サービス中、8割近い16サービスで収益が悪化しており、2015年度の介護報酬改定で2・27%の引き下げを行ったことが影響しています。

 改定時には介護職員の処遇改善加算を設けましたが、収入に対する給与費割合の伸びは3%、2%台は各2サービス、1%台は11サービスと低く、報酬引き下げが影響していることを示しています。

 調査は今年5月、改定前の14年と改定後の15年の決算について、1万6280施設・事業所を対象にし、47・2%の7681施設・事業所から回答を得ました。補助金を含めた収入と支出の差から利益率を算出し増減を比較しました。

 収支率は夜間対応型訪問介護が3・5%減、短期入所生活介護2・7%減、訪問介護1・9%と軒並み減益しました。増えたのは、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能型居宅介護など5サービスだけでした。このうち居宅介護支援サービスは、収支差はプラスとなったものの、収益は2年連続減となりました。

 委員からは「大幅なマイナス改定の結果、ほとんどの収支率の低下が明確になった」(日本医師会)、「介護老人保健施設は収支差率が3・2%だ。税金を払って借金を払ったらぎりぎりで回らないような状況だ」(全国老人保健施設協会)などの意見が出されました。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201612/CK2016122902000156.html
167人が感染性胃腸炎 独協医大病院、ノロ集団感染か【栃木】
2016年12月29日 東京新聞

 独協医科大学病院(壬生町)で、九~九十三歳の入院患者百六十二人と看護師五人が感染性胃腸炎の症状を訴え、うち患者一人からノロウイルスが検出されたことが分かった。病院側が明らかにした。重症者はいないという。同病院はノロウイルスの集団感染の疑いがあるとして、感染ルートや原因を調べている。
 病院によると、二十五日から患者らに下痢や嘔吐(おうと)などの症状が出た。二十七日に保健所に報告、立ち入り検査と指導を受けたという。入院患者への面会を禁止し、医師や看護師に使い捨ての手袋、マスク着用を徹底させるなどの対策を取っている。



https://www.m3.com/news/general/490377
職員添い寝中に男児死亡…覆いかぶさり窒息か
2016年12月29日 (木) 読売新聞

 障害がある子供らの支援施設「川崎市中央療育センター」(川崎市中原区)で今月、入所していた男児(9)が就寝中に心肺停止となり、死亡していたことがわかった。

 神奈川県警は、添い寝をしていた20歳代の女性職員が過って男児を窒息死させた可能性があるとみて、業務上過失致死容疑で捜査している。

 捜査関係者によると、職員は26日未明、ぐずる男児を寝かしつけようと添い寝しているうちに眠ってしまった。約2時間後に起きると男児は意識がなく、病院に搬送されたが死亡が確認された。

 司法解剖の結果、男児は窒息死の可能性が高いことが判明。県警は職員が男児と寝ていた際に、口や鼻を塞ぐ状態になったとみている。職員は「目が覚めると男児に覆いかぶさっていた」と話しているという。男児は23日から施設に入所していた。



https://www.m3.com/news/general/490392
医療事故調査、基準検討初会合
2016年12月29日 (木) 毎日新聞社

 医療死亡事故の第三者機関への報告を全医療機関に義務付けた医療事故調査制度で、報告すべき事故に関する統一基準などを検討する「中央医療事故調査等支援団体等連絡協議会」が28日発足し、初会合を開いた。

 事故調査制度では、報告すべき事故かどうかの解釈が医療機関などによって大きく異なっており、統一基準など解釈の差をなくす必要性が指摘されていた。

 ただ、画一的に一気に基準をつくる必要があるかも議論すべきだとの意見もあり、基準作成は将来的な課題となる見通し。当面は、医療機関などに対する研修の実施や、協議会内での意見交換などを通じ、グレーゾーンの事故も含め積極的な報告をすべきだとする考え方を広めていく方針だ。

 中央協議会は日本医師会を中心に、事故が発生した際に医療機関に助言を行う支援団体となる日本看護協会や日本病院会、日本医学会など29団体で構成。【山田泰蔵】



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201612/20161229_13017.html
<登米市>東北医薬大と連携し医師確保
2016年12月29日木曜日 河北新報

 登米市は28日、第3、4次の市病院事業中長期計画(2016~25年)を明らかにした。市立3病院の役割分担を明確にし、医師確保につながる医学生の臨床実習の実施を新たに盛り込んだ。

 新中長期計画では、市立3病院の分担を明確化。市民病院が急性期の患者を中心に診察し、米谷病院と豊里病院は主に療養型の診療を行うとしている。

 臨床実習は、今年4月に開学した東北医科薬科大(仙台市青葉区)の協力を得て、2017年度から実施する。市民病院内に同大が設ける登米地域医療教育サテライトセンターを拠点に、2年次以降の学生が5~7人のグループを組んで、毎年、市民病院で実習を重ねていく。同大の指導教官が市民病院で診療にも当たるため、患者の担当医師が増えることなる。

 さらに、実習に参加した学生が将来的に市民病院などに就職してもらうことを狙う。このため、市民病院で外科や内科といった診療科の枠を超えて患者の初期診療に当たる「総合診療医」の資格を取得できる態勢の整備を今後進めていく。

 現在、市立の3病院4診療所の医師数は計32人。05年の登米市誕生時には45人いたが年々減少している。市医療局は「収支の改善を図りながら、医療提供体制の充実を進めたい」と計画の狙いを説明する。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201612/20161229_33005.html
年明け医師ゼロ 陸前高田・広田に衝撃
2016年12月29日木曜日 河北新報

 東日本大震災で被災した陸前高田市広田町の国保広田診療所長の近江三喜男さん(68)が30日の休日当番医を最後に辞職することになり、広田地区に常勤医がいなくなる。震災前後の約11年間、住民の命と健康を守ってきたが、医療の復興を巡る市の姿勢に「主体性に欠ける」と不満を抱いた。

 今年秋、診療所の患者たちに近江さんの手紙が届いた。「このまま仕事を続けることは精神的にきわめて難しい」。初めて思いを知り、地域に衝撃が走った。
 同市出身の近江さんは東北大医学部を卒業後、心臓血管外科医の実績を重ね、国立病院機構仙台医療センター(仙台市宮城野区)の心臓血管外科部長を務め、東北大医学部臨床教授を兼任していた。2006年4月、医師が辞めた広田診療所に着任。1人で訪問診療をこなし、学校医も務めた。震災で診療所が全壊してもすぐ、避難所の小学校の保健室で医療を続けた。
 一方で市の対応に不満が募った。仮設診療所の設置は避難所閉鎖から2カ月後の11年8月。感染対策などに問題を感じて何度も市に改善を求めたが、変わらない。再建が遅れる中、同じ高台で集会施設が先に着工し「広田の医療をないがしろにしている」と落胆した。
 市によると、診療所の再建は設計変更などで遅れ、17年6月ごろの見通し。菅野利尚民生部長は「決して診療所を置き去りにしたのではない」と説明する。
 診療所の患者は1日35人前後。広田地区コミュニティ推進協議会には「なぜ引き留められなかったのか」と電話が殺到した。斉藤篤志会長(76)は「分かっていれば市に対応を要望していた」と悔やむ。
 同協議会は今月中旬、市に週5日診療の確立と情報の共有を求めた。斉藤会長は「住民側も常に医師と交流を図らなければならない」と考える。
 近江さんは来年1月から岩手県田野畑村の診療所に勤め、村に常駐する唯一の医者になる。「新たなチャレンジ。早く環境になじみ、じっくりと患者に接したい」と話す。
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http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/12/29/10.html
民事再生へ…川越の2病院 患者ら寝耳に水、県「切れ目なく継続」
2016年12月29日(木) 埼玉新聞

 川越市の武蔵野総合病院と本川越病院を経営する2医療法人が、さいたま地裁に民事再生法の適用を申請したことが分かったことを受け、武蔵野総合病院に診療で訪れた患者などからは、驚きと病院継続を希望する声が上がった。一方、県は「医療サービスの継続を確認できた」とし、地域医療に影響はないとみている。

 膝の治療で整形外科に診療で訪れた同市の男性(80)は「本当ですか」と驚いた様子を見せた。「この年で他院に行くのは大変。病院が継続してくれることを望む」と不安そうに語った。内科の診察を受けるため来院した同市の女性(60)は「周囲で病院の経営面などが悪いという声もあったので心配していた」と語った。

 個人での通院や勤務先での定期健診で同病院を利用している日高市の男性会社員(55)は、28日午前に民事再生法の適用申請を知り「寝耳に水だった」。ただ「多角経営で厳しくなったのか。近隣の高齢者で通院する人もいるはず」と病院の継続を訴えた。

 川越市の会社役員(50)は「多くの市民が公共交通のアクセスが良い中心部の総合病院や医療施設が充実する大学病院を選ぶようだ。結果的に患者を奪われてしまったのでは」と指摘した。

 一方、県は28日、武蔵野総合病院と刀圭会本川越病院の両医療法人が民事再生法の適用を申請したことについて、同法人の担当者らから報告を受けた。両法人ともキャピタルメディカ(東京都)から資金面の支援を受けることが決まっており、県医療整備課は「両法人からは入院、外来とも切れ目なく医療サービスが継続されることを確認できた。地域医療に支障は出ないとみている」と述べた。

 両病院とも県の2次救急指定病院になっており、特に武蔵野総合病院では年間約1150件の救急搬送の患者を受け入れているという。同課は「両病院とも地域の中核病院であり、今後、医師派遣などの相談があれば、できる限り支援していく」としている。

 川越市保健所は病院側から説明を受け、事業が継続されることを確認したという。今後は「適切な医療が提供されるよう、県と連携しながら動向を注視していきたい」としている。
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  1. 2016/12/30(金) 06:52:41|
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12月28日 

https://news.biglobe.ne.jp/domestic/1228/jj_161228_9946285958.html
「法廷で真相聞きたい」=執刀医ら提訴の父親—女子医大事故
時事通信12月28日(水)18時17分

 東京女子医大病院(東京都新宿区)で手術を受けた2歳の男児が死亡した事故で、執刀医ら2人を提訴した40代の父親が28日、東京都内で記者会見し、術後の管理などに携わった他の医師や看護師も訴える方針を明らかにした。父親は「医師らからは、いまだに説明も謝罪もない。法廷で全員から話を聞かせてもらう」と話した。
 父親は「事故直後は『原因究明が自分たちの責務』と言ったのに、その後説明を一切拒否して答えない」と執刀医らの姿勢を厳しく批判。「あんなに元気だった息子が、わずか7分の手術でなぜ亡くなったのか。それを知りたい」と強調した。 

[時事通信社]



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG28H9V_Y6A221C1CC1000/
死亡男児の両親、東京女子医大の医師提訴 鎮静剤過剰投与
2016/12/28 21:52 日本経済新聞

 東京女子医大病院(東京・新宿)で2014年2月、男児(当時2)が鎮静剤「プロポフォール」を大量に投与された後に死亡した事故で、男児の両親が28日、手術を担当した主治医と執刀医の2人に計1億5千万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。

 訴状などによると、男児は14年2月18日に首の腫瘍を除去する手術を受け、集中治療室で人工呼吸器をつけた状態だった同21日に死亡した。男児にはプロポフォールが成人許容量の2.7倍投与されていた。プロポフォールは人工呼吸器をつけた子供への使用が原則的に禁じられている。

 病院側が設置した外部の専門家による調査委員会は15年2月、男児の死因がプロポフォールの長時間・大量投与に起因する「プロポフォール注入症候群」とした報告書をまとめた。

 両親は訴状で「主治医らから麻酔薬を使うことを聞いていれば、手術を受けることはなく、死亡することはなかった」と主張。術後管理で主治医らが麻酔科と連携しなかった点も事故の一因と指摘した。

 都内で記者会見した男児の父親は「法廷の場で医師から真相を聞きたい」と訴えた。今後、別の医師や看護師に対しても提訴を検討しているという。

 両親から相談を受けた警視庁は、手術後の安全管理を怠ったことが男児の死亡につながった可能性があるとして、業務上過失致死容疑で捜査。医師から事情を聴くなどしている。

 東京女子医大病院は「ご遺族の判断であり、コメントは差し控える」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/489881?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161228&dcf_doctor=true&mc.l=198276663&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 奈良・勾留医師死亡事件
男性医師の勾留中死亡、奈良地裁、遺族の請求棄却
警察の暴行の有無は言及せず、「公平な訴訟指揮と思えず」

2016年12月27日 (火) 橋本佳子(m3.com編集長)

 奈良地裁(木太伸広裁判長)は12月27日、奈良県の山本病院に勤務していた男性医師(当時54歳)が、奈良県桜井警察署に勾留中の2010年2月、呼吸停止になり搬送先病院で死亡した事件で、奈良県を訴えた遺族の請求を棄却した。遺族は、勾留中の留置業務管理者である奈良県に過失があるとし、9682万5418円の損害賠償を求めていた。代理人弁護士の小泉哲二氏は、「公平な訴訟指揮とは、とても思えない」と問題視、2017年1月4日までに控訴する方針。

 遺族は、「男性医師は急性腎不全に起因する多臓器不全によって死亡した」と主張していたが、判決は、本件全証拠によってもこの主張は認められないと判断。「留置業務管理者や搬送先の病院が、男性医師を入院させた上で必要な検査・治療を行っていれば、死亡することはなかった」との遺族側の主張は、「その前提を欠く」として退けた。遺族側は、取調官による殴打で傷害を負い、横紋筋融解症を発症したことが急性腎不全の原因と指摘していたが、判決では取調官の行為等には言及していない。

 判決後、会見した遺族は、「勾留中、どんな様子だったのか、なぜ下肢などに痣ができたのかなど、私が一番知りたかったことが判決には全然記載されていない。また裁判に提出しても採用されていない意見書もあり、奈良地裁で十分な審理が尽くされたとは考えていない。高裁で審理してもらうことが、私にとって一番納得する方法」と語った。

 小泉弁護士も、「判決では、男性医師の死因が何だったのか、その特定は判断から除外しており、急性腎不全から多臓器不全を発症し、死亡したことが認められないという理由だけで、われわれの請求を棄却している。留置中の状況についての判断は、われわれの関心事だったが、意図的に排除したのではないか」と指摘した上で、「公平な訴訟指揮とはとても思えない」と述べ、二つの問題があるとした。「男性医師は急性心筋梗塞による死亡とされているが、それを否定する一番重要な意見書が採用されていない。また勾留中の留置管理記録も開示されていない。大変不透明な判決」(小泉氏)。年末年始を挟むことから、控訴は2017年1月4日までに行う予定。

 民事裁判で遺族側の意見書を提出するとともに、奈良県警の対応を問題視し、奈良県警察本部に2016年11月に刑事告発した、岩手医科大学法医学講座教授の出羽厚二氏は、「医学的かつ科学的な検討がもう少しされてしかるべきだったのではないか。その上で、裁判所に判断してもらいたかった」とコメント(『勾留中の男性医師死亡、法医が刑事告発したわけ』、『告発から9日目の受理、「異例に早い」と担当弁護士』を参照)。「司法解剖の際に、予断を持たないよう、臨床データは見ずに行うと法廷で述べていた司法解剖医の意見をどれほど取り入れていいのか。大いに疑問がある」(出羽氏)。

 CK高値、「横紋筋融解症と心筋梗塞の併存あり得る」と奈良地裁

 男性医師は当時、勤務していた山本病院で2006年6月16日、助手として入った肝臓腫瘍切除術の医療事故で患者が死亡、2010年2月6日に業務上過失致死容疑で逮捕された。2010年2月6日に逮捕、その19日後の2月25日、勾留中の奈良県桜井署で呼吸停止になり、搬送先の病院で死亡が確認された。奈良県警は男性の死因を「急性心筋梗塞」としていたが、死因に疑問を持つ遺族が奈良県に損害賠償を求めて、2013年2月19日に提訴。

 判決で、急性腎不全を否定したのは、(1)死亡前日の2月24日に受診した病院での検査で、血中尿素窒素値や血清クレアチニン値は基準を上回っていたものの、高カリウム血症を示す所見はなかった、(2)死亡当日、病院に搬送された際、オムツが尿で重くぬれており、これは腎機能の低下の程度が軽度なものであったことの現れ、(3)司法解剖における腎臓組織検査で、尿細菅上皮の脱落は認められたが、尿細管上皮の壊死や尿細管内円柱は認められず、腎組織に死因となり得るような障害を発見できなかった――という理由からだ。

 一方で、(1)男性医師は、心房性期外収縮の現病歴があり、逮捕当日の2月6日に受診した病院で、狭心症と診断された、(2)司法解剖等の結果、心臓に急性心筋梗塞の初期像や以前からの心筋障害の存在をうかがわせる間質の線維化が認められる――という理由から、「動脈硬化等による血管狭窄のために冠状動脈の血液量が減少し、心筋が虚血になって壊死した状態で、不整脈等を起こして、急性心筋梗塞により死亡した可能性が高い」と判断している。

 死亡前日の検査で、CK(クレアチニンキナーゼ)が1万4280U/Lと高値だったことについて、出羽氏らは「打撲等による高度の骨格筋の崩壊(筋挫滅)を生じ、これにより、横紋筋融解症、ミオグロビン尿症、急性腎不全がそれぞれ引き起こされ、多臓器不全となって死亡したと一元的に考えるのが合理的。それとは別に急性心筋梗塞が発症して、短期間に心肺停止になったと考えるのは多元的でありすぎる」と主張していた。これに対し、判決では、「横紋筋融解症と心筋梗塞が併存することが、医学的にあり得ないものと認めるに足る根拠はない」と判断、出羽氏らの主張によっても死因が急性心筋梗塞である可能性は否定できないとした。

 急性心筋梗塞を否定する意見書、採用されず

 小泉弁護士は、「裁判官のこれまでの訴訟指揮から見ると、想定の範囲内の不当な判決」とし、「審理が十分に尽くされていない」と問題視するのは、二つの理由からだ。

 一つは、男性医師の勾留中の様子が分かる、留置管理記録の開示を求めたが、「警察が拒否したならまだ分かるが、裁判所自体が開示を決定しない」(小泉弁護士)。

 もう一つは、遺族側が提出した4つの意見書のうち、男性の死因が急性心筋梗塞か否かを最も詳細に検討している意見書が裁判所では採用されていないことだ。本意見書が提出されたのは2016年9月13日。一方で、同日に提出した出羽氏の3回目の意見書のほか、その後、9月26日に提出した意見書も採用された。本裁判は9月26日に結審、小泉弁護士は2回にわたり弁論再開を求めたが、認められなかった。

 男性医師は、死亡前日に受診した病院で、輸液2000mL、経鼻栄養などの処置を受けた。奈良県側の準備書面などでは、翌25日の死亡当日の朝、男性医師は自ら布団を片付けるなどの作業をしたとしている。裁判では24日のカルテや検査結果、司法解剖の結果が証拠として採用されているが、勾留中の様子についての客観的証拠はない。「自ら布団を片付けていたと言うが、とても納得できない。臨床経過からして不自然。では前の日の受診は何のためだったのか」。看護師でもある遺族はこう疑問視する。

 判決では、弁論再開しなかった理由として、裁判の完結が遅延し、不採用の意見書はより早い時期に提出できたことのほか、各証拠を基に検討しても男性医師の死因に関する判断は左右されないことなどを挙げた。

 刑事事件、計7時間半強の事情聴取

 今回の奈良地裁判決の刑事事件への影響について、小泉弁護士は「判決は、男性医師の痣については、慎重に判断を避けている」と指摘、勾留中に取調官の暴行があったか否かなどを争う刑事事件には、影響はないと見通した。

 なお、告発人である出羽氏は12月26日と27日の2日間、計7時間30分以上にわたり、奈良県警の事情聴取を受けた。告発状の内容を一つ一つ確認するためのやり取りだったという。「留置管理記録などの確認をしたかなどを私の方から質問しても、回答はなかった」(出羽氏)。



https://www.m3.com/news/general/490046?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161228&dcf_doctor=true&mc.l=198276662&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
補助金7600万円不適切 鳥取大医学部、国に報告
2016年12月28日 (水) 共同通信社

 鳥取大は27日、文部科学省から医学部(鳥取県米子市)に交付された4年分の補助金のうち、人件費と旅費の計約7600万円の使い方が不適切だったとする大学の調査委員会の最終報告を文科省に提出したと発表した。文科省は年度内にも大学に返還を求める方針。

 大学によると、不適切と判断したのは2013~16年度に「未来医療研究人材養成拠点形成事業」として受け取った補助金約2億4千万円のうち、人件費約7255万円と旅費約348万円。

 補助金で雇用されると対象の業務に専念する義務があるが、雇用された延べ11人のうち教員や技術補佐員ら8人が他の業務もしていた。旅費に関しても出張349件のうち、他の業務を兼ねたものが48件確認された。いずれも意図的ではなく、担当者の説明・理解不足が原因で、問題が表面化した今年8月以降は改善されたとしている。

 鳥取市の大学本部で27日記者会見した医学部付属病院の清水英治(しみず・えいじ)病院長は「職員や関係者に対するコンプライアンス教育を強化し、再発防止に努める」と陳謝した。一方、厚生労働省の補助金約6500万円については引き続き調査を続け、終わり次第、関係者の学内処分を検討する。



https://www.m3.com/news/general/490106?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161228&dcf_doctor=true&mc.l=198276668&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
病院側の賠償確定 高知、出産医療ミス訴訟
2016年12月28日 (水) 共同通信社

 高知赤十字病院(高知市)で生まれた子どもに重い脳性まひが残ったのは医師らによる分娩(ぶんべん)時のミスが原因だったとして、高知県内に住む両親と本人が運営元の日本赤十字社に損害賠償を求めた訴訟で、病院側が控訴期限までに控訴しなかったことが28日、分かった。1億8千万円余りの支払いを命じた9日の高知地裁判決が確定した。

 確定判決は、出産直前のデータから、自然分娩を継続した場合は子どもに脳性まひなどの後遺症が生じることが予見できたと判断。帝王切開などを検討、実施しなかった過失を認定した。

 高知赤十字病院は「判決内容を厳正に受け止め、二度とこのようなことが起こらないように取り組んでいく」とのコメントを出した。



https://www.m3.com/news/general/489983
オプジーボ、胃がんも 来年度に承認見通し 治療適用を申請
2016年12月28日 (水) 朝日新聞

 小野薬品工業は27日、がん治療薬「オプジーボ」を胃がんの治療にも使えるように、審査を担う独立行政法人の医薬品医療機器総合機構に申請したと発表した。来年度に承認される見通しだといい、すでに使われている肺がんや腎臓がんなどに加え、患者数の多い胃がんにも活用の幅が広がることになる。

 オプジーボは、がん細胞が抑えている免疫細胞の攻撃能力を活性化させ、がんを攻撃する。小野薬品は胃がんのほか、あごや舌などのがんの治療にも使えるように申請している。ただ、高額なため、医療費を抑えたい政府は来年2月からオプジーボの薬価を半額に下げることを決めた。



http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/12/29/03.html
民事再生へ…武蔵野総合病院など川越の2医療法人 通常通り事業継続
2016年12月28日(水) 埼玉新聞

 医療法人武蔵野総合病院(川越市大袋新田、小室万里理事長)とグループの医療法人刀圭会本川越病院(同市中原町、同理事長)が、さいたま地裁へ民事再生法の適用を申請したことが28日、分かった。帝国データバンク大宮支店によると、負債額は計62億円(武蔵野約34億円、本川越約28億円)。

 両法人は「破産とは異なり、再建のための手続き。これまでと何ら変わらずに通常通り事業を継続し、入通院患者に対して医療サービスを提供していく」とし、今後の資金面についてはキャピタルメディカ(東京都港区)から支援を受ける方針を明らかにした。

 帝国データバンクによると、医療法人武蔵野総合病院は1967年11月設立。地域の中核病院として幅広い診療科目を有し、2005年3月期には年収入高約31億円を計上していた。しかし、診療報酬の改定や患者数の減少など取り巻く環境が厳しさを増す中、各種設備投資への負担や、本川越病院への多額の資金支援が重くのしかかった。

 医師や看護師の慢性的な人手不足も影響し、各種コストが上昇。16年3月期の年収入高は約27億8200万円となり、最終赤字約1億5千万円を計上した。資金繰りが悪化する中、自主再建を断念した。

 医療法人刀圭会本川越病院は58年12月設立。06年11月に民事再生法の適用を申請し、その後、医療法人武蔵野総合病院がスポンサーとなり、同法人をグループ化。「本川越病院」(70床)として経営していたが、業況は安定せず赤字が常態化していた。



https://www.m3.com/news/general/490182
鹿児島、6期連続赤字でクリニック破産
2016年12月28日 (水) 東京商工リサーチ

(医)拡海会(鹿屋市西原1、設立1987年3月12日、白浜浩司理事長)は12月15日、鹿児島地裁鹿屋支部より破産開始決定を受けた。破産管財人には鳥丸真人弁護士(鳥丸法律事務所)が選任された。負債総額は約4億3600万円が見込まれる。

 1987年3月、白浜外科医院の経営を目的に(医)白浜外科として法人設立。2011年3月、(医)拡海会に法人名を変更し、医院名も「西原外科クリニック」に改称した。2011年3月期の事業収益は8141万円に伸長したが、同期より事業費用が事業収益を上回る採算割れの状況に陥り、単年度で2419万円の欠損を計上、その後も赤字決算を余儀なくされた。このため、2015年までに医院の全面改装を実施し同年4月、医院名を「西原クリニック」に改称、診療科目も従来の外科、呼吸器外科、リハビリテーション科、麻酔科に内科、神経内科を加え、2015年3月期の事業収益は1億8222万円に伸長した。

 しかし、2015年7月、白浜朝海理事長が死去、白浜浩司氏が新理事長に就任したものの、2016年3月期の事業収益は1億6884万円に低下。既往投資の負担大きく借入金は約3億7000万円に膨張する中、金利負担も大きく、2011年3月期以降、6期連続の赤字を計上し、2億779万円の債務超過に陥っていた。「西原クリニック」は10月20日頃から閉業状態に陥っている。



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO11159450X21C16A2LA0000/
HITO病院、全医師にタブレット 症例確認、業務効率化
2016/12/28 6:02日本経済新聞 電子版

 愛媛県四国中央市のHITO病院は医師、看護師らの労働環境改善に、IT(情報技術)を使った業務効率化に乗り出した。院内のどこでも医療情報を確認して診療できるよう、全医師にタブレット(多機能携帯端末)を配布。併せて文書や資料作成の負担を軽減するため、2017年夏をめどに医療スタッフや患者の話した内容を文字化する音声認識ソフトも院内全体に配備する。

 タブレットは米アップルのiPadを使う。32人の医師全員に今月中旬、1台ずつ配布した。まずは診断、治療法の検討に必要な症例集や診療ガイドラインを参照できるようにした。院内メール、スケジュールの確認も可能。今後は電子カルテも見られるようにしていく方針だ。

 従来、診療に必要な情報はパソコンが置いてある診察室などに行かないと確認することができなかった。一方、入院患者を回診するなど医師は頻繁に院内を移動する必要があり、IT機器の配置が効率化の妨げになっている面があった。

 音声認識ソフトは汎用品の言語変換機能を医療向けに改良。今月初め、先行的に入院病棟にあるパソコン4台に導入した。今後、医療スタッフが使うほぼすべての院内パソコン約100台に配備する。手持ちマイクで声を拾うが、胸などに取り付けるピンマイク型の開発も検討している。

 医療現場ではカルテなど文書や資料の作成が医師ら医療スタッフの負担になっている。音声認識ソフトで関係者が話した大筋の内容を文章化することで、すべて手入力するのに比べ負担軽減につなげることを狙う。

 リース導入のタブレットと音声認識ソフトの年間運用コストは合わせて1000万~2000万円の水準になるとみられる。同病院は「病院全体で本格的にタブレットや音声認識ソフトを活用するケースは、全国的にもまだ珍しいのではないか」(秘書広報室)という。

 HITO病院は社会医療法人石川記念会(四国中央市)が運営する地域中核病院。ベッド数は257床で年間総収入は約50億円。これまでにパソコン配備などで事務作業を効率化したが、医師や看護師の負担軽減は進まなかった。

 優秀な医療スタッフを確保していくには待遇改善に加え、働き方を改革して休暇をとりやすくするなども不可欠と考え、IT化をさらに進めることにした。IT化による業務効率化で患者に接する時間が増え、医療の質の向上にもつがると期待している。



https://www.m3.com/clinical/news/489857
生活習慣病、GL推奨薬の処方率低く
日本認知症学会学術集会で発表

QLifePro 医療ニュース2016年12月28日 (水)

 近年、患者数の増加が指摘されている認知症。その発症には脳血管疾患なども含めた生活習慣病がベースにあることが従来から指摘されている。東北大学が宮城県栗原市の地域住民を対象に行った認知症・寝たきり予防プログラム(栗原プロジェクト)での調査から、高血圧や糖尿病患者では関連学会などが策定した診療ガイドラインの推奨薬剤の処方率が低いことが明らかになった。同大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター高齢者高次脳医学寄附研究部門の今川篤子氏らが第35回日本認知症学会学術集会で発表した。

 栗原プロジェクトは宮城県栗原市在住の75歳以上の後期高齢者592例を対象に、2008~2010年に高血圧・糖尿病・冠動脈疾患・認知症の有病率や治療状況などについて調査を実施。今回の今川氏らの研究ではこれら対象住民全員のお薬手帳を調査し、この当時用いられていた「高血圧治療ガイドライン2004/2009」(日本高血圧学会編)、「糖尿病治療ガイド(2008-2009)」(日本糖尿病学会編)と照合した。

 対象住民の中で糖尿病や耐糖能異常者は126例、高血圧症や調査時に高血圧と診断されたのは504例。このうち糖尿病の124例と高血圧の440例は既にそれぞれの疾患と診断を受けていた。対象住民における有病率は、糖代謝異常が21%、高血圧症が74%だった。

 糖尿病の診断確定例124例中、101例が高血圧を合併し、さらにこのうち33例が冠動脈疾患を有していた。糖尿病で高血圧はないものの冠動脈疾患を合併している例も6例いた。糖尿病治療ガイドでは心血管合併症を有する糖尿病での推奨薬剤はインスリン抵抗性を改善するチアゾリジン系やビグアナイト系の薬剤だが、調査対象でこれらが投与されていた遵守率は約12%にすぎなかった。また、高血圧症380例のうち耐糖能以上がなく、慢性腎臓病(CKD)もない220例では、ガイドライン推奨薬剤の処方割合が8割を超えていた。しかし、高血圧症で耐糖能異常がなくCKDがある67例、高血圧症と糖尿病・耐糖能異常がありCKDはない67例、3疾患いずれも合併している26例ではいずれも当時のガイドライン推奨薬剤であるアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE)、直接的レニン阻害薬(DRI)の処方割合は非推奨薬剤の処方割合よりも低く、3疾患合併例での推奨薬剤遵守率に至ってはわずか12%であった。

 また、この高血圧症380例を、同じく糖尿病・耐糖能異常と冠動脈疾患の合併の有無で分類したところ、耐糖能異常がない症例では冠動脈疾患の合併の有無にかかわらず推奨薬剤の遵守率が高く、糖尿病・耐糖能異常があり、冠動脈疾患を合併していない例でも遵守率は高かった。その一方で高血圧症、糖尿病・耐糖能異常、冠動脈疾患を全て合併する例では、推奨薬剤としてARB、ACE、DRIに加えカルシウム拮抗薬も挙げられており幅広いにもかかわらず、推奨薬剤の遵守率は半分以下の約47%だった。

 特に複数の疾患を合併している複雑な症例ほど推奨薬剤遵守率が低く、今川氏らは「推奨薬剤についての認識不足の可能性がある」と分析。同時に(1)虚血性心疾患合併の糖尿病例の場合に、糖尿病で推奨されている薬剤が心不全例には慎重投与であること、(2)虚血性心疾患合併糖尿病で降圧薬処方が必要なケースでは、腎機能低下の恐れや、心疾患で処方されている冠拡張薬の影響で目標血圧に達している可能性があること、(3)腎障害合併高血圧症の場合は推奨されているレニン系薬剤が腎機能悪化や高カリウム血症の副作用に注意が必要であることなどの理由から、推奨薬剤の処方が回避された可能性があることも指摘した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/490178
シリーズ: 始動する“医療事故調”
“事故調”支援団体の中央協議会、29団体で発足
会長は横倉日医会長、副会長に西澤氏と有賀氏

2016年12月28日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会をはじめ、29団体で組織する「中央医療事故調査等支援団体等連絡協議会」(中央協議会)が発足、12月28日に第1回会議を開催した。会長には日医会長の横倉義武氏、副会長には、全日本病院協会会長の西澤寛俊氏と、全国医学部長病院長会議の「大学病院の医療事故対策委員会」委員長の有賀徹氏がそれぞれ選任された。

 横倉会長は、医療事故調査制度においては、支援団体の活動が重要であるとし、「全国で1000近く指定されている。医療事故として報告するか否か、また院内調査を実施する際など、さまざまな場面で支援していくことが求められる。お互いの支援団体が共通の認識の下、連携していくことが必要。適宜開催して、各地域の取り組みが円滑に進むよう、連絡・協議を重ねていきたい」と抱負を語った。

 中央協議会の一員である日本医学会の会長で、医療事故調査制度の第三者機関である医療事故調査・支援センターに指定されている日本医療安全調査機構の理事長を務める高久史麿氏も、「センターにとって支援団体の存在は重要であり、各都道府県の医師会などが支援団体になっているが、これらの調整役として中央協議会が発足したことは、センターにとって非常に心強い」とコメントした。

 2015年10月からスタートした医療事故調査制度は、2016年6月の改正で各都道府県と中央にそれぞれ、支援団体の協議会を設置することが決まった。中央協議会については、日医をはじめ、9団体が発起人となり、その在り方を検討してきた。日医の医療事故担当である常任理事の今村定臣氏は、「法令や通知では、協議会の設置についての定めはあるが、具体的な設置手続きや方法の規定はないため、検討を進め、本日に至った」と説明。医療事故に該当するか否かの判断、医療事故調査を行う場合に参考とすることができる標準的取り扱いについての意見の交換、病院等の管理者が行う事故報告および医療事故調査や支援団体が行う支援の円滑な実施のための研修の実施、病院等の管理者に対する支援団体の紹介などの役割が想定されるが、「今後、優先順位を付けて、徐々に活動を広げていくことになる。中央協議会の活動は、地方協議会の活動の標準となるような活動にしなければいけない」(今村常任理事)。

 今後、重要な事項については中央協議会で協議するものの、下部組織として運営委員会を設置し、具体的な活動を展開していくとした。運営委員会の正式なメンバーは決まっていないが、発起人会を中心とした10人程度を想定している。

 医療事故調査制度をめぐっては、医療事故としてセンターに報告する考え方などに、支援団体による相違がある。統一的なガイドライン作成の予定の有無を問われた今村常任理事は、それを求める意見がある一方、画一的な方法でやることへの懸念もあると述べるに留まった。日医としては、報告対象か否かを迷う「グレーゾーン」については、再発防止や医療の質向上という制度の趣旨を踏まえ、報告して調査すべきとの考えで取り組んでいると説明。「日医は、センターから委託を受けて、医療事故調査の研修も実施している。制度の趣旨などを説明し、できるだけ統一的なやり方でやってもらいたい」(今村常任理事)。



https://www.m3.com/news/iryoishin/490169
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
安倍首相「診療報酬の議論は中医協で」
横倉日医会長、電話会談で確認

2016年12月28日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会会長の横倉義武氏は12月28日の定例記者会見で、安倍晋三首相の電話会談で、診療報酬については中央社会保険医療協議会で議論することを確認したことを公表した。

 経済財政諮問会議の民間議員が、12月21日の同会議で診療報酬の議論も行うよう発言。これに対し、日医は遺憾であるとし、見解を公表していた(『「まさに青天の霹靂、極めて遺憾」、日医が反論』を参照)。

 電話会談は12月26日に5分程度行われ、安倍首相は「経済財政諮問会議における民間議員の発言は、薬価の効果を知りたいという趣旨であり、診療報酬については中医協で議論していく」と述べたという。薬価の効果とは、費用対効果評価など、薬価制度改革の効果等のことだ。ただし、医療費総額に関しては諮問会議で議論することはあり得るという。

 さらに横倉会長は、民間議員の「院内処方、院外処方の在り方、あるいは技術料の在り方などについても、しっかりと諮問会議で議論していくべき」との発言について、諮問会議の議事録を確認し、技術料は調剤技術料を指すと解釈できるとした。



https://www.m3.com/news/iryoishin/489838
卒然卒後教育のシームレス化を要望、医学部長病院長会議
京大は国試対策のために卒業試験を廃止

2016年12月27日 (火) 高橋直純(m3.com編集部)

 全国医学部長病院長会議は12月26日の定例記者会見で、厚生労働省幹部に対して「医学部教育の卒然卒後のシームレス化」に関する説明を行ったことを報告した。卒前の臨床実習から卒後の臨床研修、専門医研修までをシームレス化することで短期的に1万6000-2万4000人の医師を現在より2-3年早く配置できるようになるという提案で、11月11日に塩崎恭久厚労相(『「医師1万6000人の実質増員策」、塩崎厚労相に提案』)、11月22日に神田裕二医政局にそれぞれ説明した。

 提案は2年間の初期臨床研修の内容の一部を卒前の臨床実習に前倒しすることで、「幅広い診療に従事できる医師」を現在より2年早く現場に配置できる。さらに、現在の初期研修と後期研修がシームレスになることで、「専門領域の標準的な医療を提供できる医師」が現在より2-3年早く配置できるというもの。全国医学部長病院長会議会長の新井一氏(順天堂大学学長)は提案の理由を「(医学部の国際認証取得への対応など)これまでの改革で、時が熟してきた」と説明。

 実現には医師国家試験の改革や、医学生の医行為の違法性の阻却を明確にすることなどが課題に挙げられている。同会議広報員会委員長の稲垣暢也氏(京都大学病院長)は京都大学の取り組みや現状を説明した。国際認証に向けて臨床実習の時間が50週以下から73週にまで増加させた。「臨床実習期間が半年以上増えている一方で、初期臨床研修はオブリゲーションが減り、2年目の研修が空洞化しつつある。しかし、専門研修では、特に内科、外科は2年ぐらい各科(サブスペシャルティ)を回らなくてはならず、若い医師たちの負担感が増えている」。臨床実習の充実とともに国試対策の時間の確保が必要になっていることから、京大では2年前から医学部の卒業試験を廃止したという。

 また、全国医学部長病院長会議の医学教育委員会委員長の山下英俊氏(山形大学医学部長)は「若い人たちはより実践的なことをやりたがっており、前倒しによって負担が増えるのは指導医」として、教育体制の改善が必要との考えを示した。

医学部の国際認証、今年度中に18校
 医学部での医学教育を評価する一般社団法人「日本医学教育評価機構(JACME;Japan Accreditation Council for Medical Education)」の活動状況について、同会議医学教育の質保証検討委員会委員長の奈良信雄理事(順天堂大特任教授・東京医科歯科大特命教授)が審査状況を報告(『日本医学教育評価機構が発足、国際的な質保証目指す』を参照)。今年度中に18校の審査が完了する予定で、JACME自身も来年中に世界医学教育連盟(WFME:World Federation for Medical Education)から認証を受ける。



http://www.yomiuri.co.jp/local/tochigi/news/20161228-OYTNT50263.html
独協医大病院 感染性胃腸炎、新たに31人
2016年12月29日 読売新聞

 患者や医療従事者計167人が感染性胃腸炎を発症し、うち1人からノロウイルスが検出された独協医大病院(壬生町)で28日、新たに患者31人の発症が確認された。計198人のうち、既に141人が治癒したという。同院の病床数は1167床で、全患者の1割以上が発症したとみられる。33の病棟の大半で発症しており、県南健康福祉センターは28日も立ち入り検査を実施し、感染経路などを調べている。

 感染を受け、同病院は入院患者への面会を原則禁止しており、28日は、お見舞いに来た家族や知人らが、持参した着替えや花束を病院に預けて帰っていた。同病院庶務課によると、重篤な入院患者への面会は個別で相談に応じるという。

 県健康増進課によると、県内48の観測医療機関の感染性胃腸炎の報告数は、12月12~18日の週で1機関当たり14・44人。警報基準の20人には達していないものの、例年より半月程度早く流行が始まっており、6年前の同時期に近い高水準という。

 同課は「例年、年が明けると流行は鈍化するが、3月まで患者数が高い水準で推移する」と、対策を呼びかけている。

 感染性胃腸炎の感染経路は、ウイルスに汚染された食品を食べる「経口感染」や患者の嘔吐おうと物の処理で消毒しきれなかったウイルスが塵などと一緒に舞い上がって、人が吸い込む「塵埃感染」などがある。

 県生活衛生課によると、県は食品を取り扱う飲食店や食品製造業者にせっけんを使った手洗いの徹底や、下痢、嘔吐の症状がある従業員を業務に従事させないことなどを呼びかけている。

 また塵埃感染を避けるため、嘔吐物を除去する際には、次亜塩素酸ナトリウムを含む消毒液や漂白剤で消毒するのが効果的という。



https://www.m3.com/news/general/489829
入院患者31人感染―うわまち病院、保菌者隔離、VRE
2016年12月28日 (水) 神奈川新聞

 横須賀市立うわまち病院(同市上町)は26日、抗生物質が効きにくくなるバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)を入院患者31人から検出したと発表した。いずれも発症はしておらず、病院は保菌者を隔離するなどして感染の拡大防止に努める。

 沼田裕一院長は「院内感染の可能性があると受け止めており、早期の全棟検査が重要だった。患者や家族にご心配とご迷惑をお掛けし、申し訳ない」としている。

 同病院は15日、入院患者387人を対象とした全棟検査を実施。30~90代の男女31人が陽性と判明した。うち13人が既に転・退院したほか、がん患者の70代男性が死亡したが、VREとの因果関係はないとしている。

 11月中旬から12月上旬にかけて、他の医療機関で同病院の元入院患者から複数の保菌者が見つかったとの報告があり、市保健所の指導を受けていた。同病院は専用病棟に保菌者を隔離。10月末に中断していた全患者対象の入院時検査を再開するなどの対策を講じる。

 三浦半島エリアでは2015年秋以降、横須賀共済病院(横須賀市米が浜通)と三浦市立病院(三浦市岬陽町)でも保菌者が確認されていた。


  1. 2016/12/29(木) 05:51:44|
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12月26日 

http://www.medwatch.jp/?p=11769
地域中心で医師偏在対策などを決定すべき―厚労省・ビジョン検討会
2016年12月26日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 (1)地域が主導して医療・介護・生活を支える(2)個人の能力と意欲を最大限発揮できるキャリアと働き方を実現する(3)高い生産性と付加価値を生み出す―。

 厚生労働省に設置された「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」は22日、中間的な議論の整理の中で、こういった3つのビジョンを示しました。

 また、地域・診療科の医師不足解消の前提として「医師偏在の解消」が不可欠であるとし、今後は10万人規模で行っている働き方調査の結果などを踏まえて、まず医療機能の存在状況の「見える化」を行う方針なども提示。地域単位で医師偏在対策に取り組む方向なども示しています。

10万人規模の「働き方調査」などをもとに、医療機能の「見える化」をまず実施

 ビジョン検討会は、「医師従事者の需給に関する検討会」による、「医師の働き方・勤務状況などの現状を把握するための全国調査を行う」「新たな医療の在り方を踏まえた医師の働き方ビジョン(仮称)の策定を行う」といった中間まとめに沿って設置されました。当初は、年内に「医師の偏在対策」をまとめる予定でしたが、ビジョン検討会が出した結論を踏まえて、改めて医師需給の推計などを行うことになりました。こうした過程やビジョン検討会が非公開で開催されている点などには、社会保障審議会・医療部会などで強い批判が出されています(関連記事はこちらとこちら)。

 ビジョン検討会は年度内に意見の取りまとめを行う予定ですが、今般、中間的な議論の整理を行っています。

 そこでは、(1)地域が主導して医療・介護・生活を支える(2)個人の能力と意欲を最大限発揮できるキャリアと働き方を実現する(3)高い生産性と付加価値を生み出す―という3つのビジョンを提案する考えを示しています。

 (1)では、「地域医療構想を踏まえ、地域(都道府県など)が中心となってリソースである医師や看護師などの医療従事者の需給・偏在対策を決定する」ことを打ち出し、地域では ▼地域での医療・介護ニーズや必要なマンパワーやリソースの定量的な調査・分析の定期 的な実施 ▼地域での医師養成や医療資源配分の主導を、専ら大学医局のみに依存しないよう、ガバナンスと政策実行能力を早急に開発すべく具体的な施策(特に、地域医療を分析し、 実効的な政策を推進できる社会医学やマネジメント能力に長けた人材の育成)を講ずる―、国では ▼必要な権限の委譲 ▼人材育成や必要な財政的支援、ミニマムスタンダードの設定、マクロ的な資源調達、都道府県間の資源配分の適正化、全国的に必要な調査・分析―などを行うよう求めています。

 さらに、▼プライマリ・ケアの確立 ▼医師のみならず、看護師や介護職等を含めたプライマリ・ケア人材の育成と確保 ▼看護師・薬剤師・介護人材など業務範囲拡大などによる柔軟なタスク・シフティング、タスク・シェアリング―の重要性も指摘したほか、患者・住民が予防・治療に積極的に参画していくことも求めています。

 (2)では、▼多様な生き方・働き方を阻害する制度的制約を取り除き、年齢・性別に依らず個々人の能力と意欲に応じた選択肢を用意し、疲弊しない体制の下でやりがいをもって切磋琢磨できる環境 ▼若手・中堅医師の本質的な動機付けとなっていると考えられる「専門性の追求」を存分に行える環境―などを整備することを掲げました。

 さらに(3)では、「エビデンスの蓄積・分析・活用によって更なる医学の進歩と知見の拡大・深化を促す」と同時に、「非専門的労働や情報技術で代替可能な業務を抽出して置き換えを進める」方針を打ち出しています。

 一方、当面の課題とされている「医師偏在」対策については、「地域・診療科の医師不足」を解消するための前提であることを強調。その上で、▼身近で広範な医療の機能は全国各地で容易にアクセスできるようにする(プライマリ・ケアの確保、情報技術の活用、チーム医療の推進、人材の重点的な育成や地域ごとの規制の特例など) ▼高度な医療の機能については、機能の集約と成果の見える化、モニタリング、情報公開―が必要と指摘し、まず「医療の機能の存在状況の『見える化』を進める」考えを明確にしています。

 このため、現在10万人規模で実施されている「働き方調査」の結果を踏まえるほか、▼都道府県などが、大学医局、関係団体などと協議しながら、効果的に取組を進められるよう、医師養成、確保にかかる制度的な環境整備を進める ▼グループ診療の推進等のサービス提供体制の強化 ▼情報技術の活用を促進する ▼診療報酬、地域医療総合確保基金など経済的手法や規制的手法の効果を精査した上で、どう組み合わせるべきかを検討する―などの具体的な提案も行っています。また「一律な制度設計ではなく、なぜ偏在が発生しているのかについて地域や医療機関ごとに要因を精査し、都道府県等の地方自治体が地域の状況に応じて自律的に対策を組み合わせて活用できる」ようにすることが重要と強調しています。

 今後は、上記の「働き方調査」結果を踏まえた上で、関係者(医療従事者や職能団体、自治体担当者、住民など)の意見も聞きながら、年度末に向けて取りまとめに向けた議論を進めていく予定です。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50256.html
医学生の3割がうつ病―47カ国研究から- 【あなたの健康百科】
2016年12月26日 15時00分 CB news

 病気で苦しむ人を助けたい―そんな気持ちから医師を志す人が多いだろう。しかし、病気を治す医師になるために一生懸命勉強に励む医学生の中に、逆に自分が病気に苦しめられてしまう人がいるという。47カ国で実施された研究を解析したところ、医学生のうつ病・抑うつ症状を抱えている割合は27.2%、自殺念慮(死にたい気持ち)は11.1%に上る一方、精神科での治療を求めた医学生は15.7%にすぎないことが判明したと、米ハーバード大学医学部の研究グループが米医学誌「JAMA」(2016; 316: 2214-2236)に発表した。

医療の質にも影響 

 研究グループは、(1)医学生のうつ病、抑うつ症状、自殺念慮の研究、(2)2016年9月17日以前に発表、(3)妥当性が確認された評価方法を使用、(4)論文の言語は問わない―の条件で47カ国の195件の研究を特定し、12万2,356人からうつ病・抑うつ症状のデータ、2万1,002人から自殺念慮のデータを抽出して解析した。

 うつ病と抑うつ症状の人の割合を算出したところ、有病率は27.2%だったが、研究によりかなりのばらつきが見られた。

 さらに、医学部に入学する前と在学中の抑うつ症状について評価した9件の研究を解析したところ、入学後に抑うつ症状が13.5%増加していた。しかし、治療に関するデータが報告されていた7件の研究の解析では、うつ病の検査で陽性と出て、精神科での治療を求めた医学生の割合は15.7%にすぎなかった。自殺念慮に関しては、24件の研究から算出した有病率は11.1%で、研究間でのばらつきが大きかったという。

 研究グループのRotenstein氏らは「これらのデータは、医療機関の医療の質にも悪影響を及ぼす可能性があることを示めす」とコメント。さらに、「うつや自殺念慮の原因としては、学内での競争によるストレスや不安などが考えられ、教育カリキュラムや学生の評価方法を見直すことで改善できるかもしれない。今後の研究では、学生時代のうつ病から研修医になった後のうつ病をどの程度予測できるか、また学生時代の対応の効果が、研修医になってからも持続するかについても検討すべき」としている。

(「あなたの健康百科」2016年12月22日配信)

http://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2474424
Original Investigation
December 8, 2015
Prevalence of Depression and Depressive Symptoms Among Resident Physicians
A Systematic Review and Meta-analysis

Douglas A. Mata, MD, MPH1; Marco A. Ramos, MPhil, MSEd2; Narinder Bansal, PhD3; et al Rida Khan, BS4; Constance Guille, MD, MS5; Emanuele Di Angelantonio, MD, PhD3; Srijan Sen, MD, PhD6
JAMA. 2015;314(22):2373-2383. doi:10.1001/jama.2015.15845



https://news.biglobe.ne.jp/domestic/1226/mai_161226_5332062025.html
<子宮頸がんワクチン>未接種で症状…副作用と類似
毎日新聞12月26日(月)14時0分

 子宮頸(けい)がんワクチンの接種後に運動障害などが生じた問題で、厚生労働省研究班は26日、全国の病院を対象にした疫学調査で、接種を受けたことがない人にも、副作用として報告されたのと同様の症状が出ているとの結果を公表した。調査結果からは接種を受けた人と受けていない人を単純に比較できず、接種と症状の因果関係は判断できないとした。

 厚労省は2013年4月からワクチンを公費負担による定期接種としたが、副作用報告が相次いだため、同年6月に接種の呼びかけを中止した。調査結果は26日午後の厚生科学審議会の部会で報告されるが、呼びかけを再開するかどうかについて、厚労省は「部会では接種勧奨の議論はしない」と説明している。

 調査は研究班代表の祖父江友孝大阪大教授らが実施。小児科や神経内科など1万8302の診療科に調査票を送り、昨年7〜12月の間、感覚や運動の障害や痛みなどが3カ月以上続き、通学などに支障があった12〜18歳の患者がいたか聞いた。

 当時、接種対象だった女性で症状のあった365人のうち、接種後に発症した人は103人、接種を受けたことのない人も110人いた。接種を受けたかどうか不明は137人、その他15人だった。これを統計的に分析すると、接種者で症状のある人は人口10万人あたり27.8人、接種を受けていないが症状のある人は同20.4人と推計された。

 研究班によると、接種者の多くは16歳以上なのに対し、非接種者は15歳以下が大半。また、接種者をみた医師はワクチン接種との関連病名で診断しやすい「バイアス」がかかりがちという。このため因果関係の判断ができないという。【野田武】



https://www.m3.com/news/iryoishin/489364
シリーズ: 真価問われる専門医改革
社会医学系専門医協会、700人超す医師登録
2017年4月から専門医制度開始、厚労省も後押し

2016年12月26日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 社会医学系専門医協会は12月5日の一般社団法人化後、初めての理事会を12月25日に開催し、専門医・指導医の登録者数は700人に上ると発表した(12月22日時点)。既に登録料払込済みは750人、今後も増え、1200~1300人に上ると見込んでいる。同協会が運営する「社会医学系専門医制度」は、予定通り2017年4月からスタート、認定済み研修プログラムは6つあり、他に5、6のプログラムが申請中だという。同協会理事長の宇田英典氏(全国保健所長会会長)は、「15~20の研修プログラム数くらいになれば」と期待を込める。

 厚生労働省健康局健康課は12月16日、都道府県等宛てに、『公衆衛生医師の確保と資質向上に向けた「社会医学系専門医制度」の活用について』と題する「事務連絡」を発出。「社会医学系専門医制度を積極的に活用して、公衆衛生医師の確保と資質の向上を図り、地域の公衆衛生水準の向上の一助にする」ことを求める内容だ。認定済み研修プログラムのうち、島根県と兵庫県の二つは行政主体のプログラム。この事務連絡を受け、他の自治体でも、研修プログラムの作成を検討する動きが出ているという。「専門医取得が可能」というメリットを打ち出し、医師確保につなげる狙いからだ。

 この「事務連絡」について、宇田氏は、「臨床系の専門医制度は、プロフェッショナルオートノミーとして運営され、個人の資質の認定という意味合いが強い。しかし、行政の責務として進めなければいけない分野で仕事をするのが社会医学系専門医であり、少し立ち位置が違う」と前置きした上で、次のように語る。「われわれの目的は、公衆衛生医師の確保と、公衆衛生に従事している現職の医師の資質向上、住民だけでなく、医療者の公衆衛生への認知度と信頼度を上げること。厚労省もこれら3つの観点から、以前は適当な距離感を持って支援するというスタンスだったが、少しその距離が近づいたのではないか」。

 12の学会・団体で構成、日医も参加

 社会医学系専門医協会は、関係学会・団体が集まり協議を重ね、2015年9月に任意団体として発足、共通の専門医制度の確立を目指し、活動してきた。12月5日の法人化を機に、日本医師会が社員として加わり、現在は社会医学系7学会と公衆衛生関連4団体、計12学会・団体で組織する。

 社会医学系専門医の研修プログラムは、「行政・地域」「産業・環境」「医療」の3分野を学ぶため、行政、職域、医療現場、教育・研究機関の4つを実践現場とする。最近の厚労行政では、地域医療構想をはじめ、地域単位の取り組みの重要性が増す中、その核となる人材養成が急務となっている(『医師偏在、「プライマリ・ケア」と「地域」で解消』などを参照)。

 研修プログラムとして認定したのは、「産業医科大学社会医学系専門医研修プログラム」、「ご縁の国しまねプログラム」(島根県)、「京都プログラム」(京都府・京都市・京都府立医科大学・京都大学)、「兵庫県(神戸市・尼崎市・西宮市・姫路市)社会医学系専門医研修プログラム」、「慶應義塾大学・東邦大学連合プログラム」、「名古屋大学プログラム」の6つだ(2016年11月29日時点)。大学主体のプログラムは2017年4月スタートが多いが、行政主体の島根県と兵庫県のプログラムは4月には限らず、職員の中途採用も多いので、研修希望者が出た時点で随時開始。研修プログラムも今後、申請に基づき、随時認定していく。いずれも研修期間は3年で、専門医試験は年1回の予定だ。

 専攻医を指導する立場として、経過措置として一定の要件を満たす専門医・指導医を募集、その登録者数が12月22日時点で700人。1月21日に第1回の専門医・指導医認定委員会を開催、認定作業を行う。その後も、随時、募集・認定を続ける。

 20番目の基本領域専門医か、別の立ち位置か?

 日本専門医機構では、19の専門医を基本領域として新専門医制度をスタートさせる方針。宇田氏は、「任意団体の段階から、われわれは『密接な関係性を持って』という方針で取り組んできた」と述べ、20番目の基本領域とするか、あるいは別の立ち位置にするかは、今後の検討課題とした。

 臨床系専門医と同様に、「2階建て」の専門医制度にする予定であり、社会医学系専門医の上に、サブスペシャルティを置くが、その分野については決まっていない。「一番近いのは、(既に専門医制度を持つ)産業衛生専門医だが、そのままサブスペシャルティとするのか、それ以外の分野についても、学会別に専門医を作るのか、あるいは何らかのグルーピングをするのかなどは決まっていない。ベースとなる社会医学系専門医に魂を入れるのが先であり、希望する若手が夢を持ってこの制度を活用できるようにしていきたい」(宇田氏)。

 初回の理事会、3つの委員会を設置

 法人化後の最初の25日の理事会は、定款等の確認、業務執行理事の選任、委員会の設置と委員長の専任、2016年度(2016年7月から2017年6月まで)の事業計画と収支予算など、法人としての運営体制が議題だった。副理事長は2017年3月開催予定の次回理事会で決定する。

 業務執行理事は、総務担当が今中雄一氏(日本医療・病院管理学会理事)、会計担当理事が大久保靖司氏(日本産業衛生学会理事)。

 委員会は、法人化前を引き継ぎ、研修プログラム認定委員会、企画調整委員会、専門医・指導医認定委員会の3つを置くことが決まった。



http://www.medwatch.jp/?p=11761
一般病床数、療養病床数ともに2か月連続で3桁の減少―医療施設動態調査(2016年10月)
2016年12月26日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 今年(2016年)9月末から10月末にかけて、病院の一般病床数は296床、療養病床は223床減少。有床診療所数は24施設減少し、7605施設となった―(関連記事はこちらとこちらとこちら)。

 このような状況が、厚生労働省が22日に公表した医療施設動態調査(2016年10月末概数)から明らかになりました(厚労省のサイトはこちら)。

ここがポイント!
1 有診療所、ここ2年間で840施設以上減少
2 病院の一般・療養病床数、いずれも2か月連続で3桁減

有診療所、ここ2年間で840施設以上減少

 厚生労働省は毎月、全国の病院・診療所の増減を「医療施設動態調査」として公表しています。今年(2016年)10月末の医療施設総数は、全国で17万8991施設となり、前月に比べて71施設増加しました。施設数増加の要因はやはり「無床の一般診療所」の増加で、9月末時点に比べて73施設増えています。また歯科診療所も前月(33施設増)に続き23施設増加しています。

 病院の施設数は、前月に比べて1施設減少し8441施設となりました。種類別に見ると、一般病院が7379施設(前月に比べて1施設減少)、精神科病院は1062施設(同増減なし)という状況です。

 一般病院の中で、療養病床を持つ病院は3823施設で、前月から4施設減少、地域医療支援病院は539施設で、前月から3施設増加しました。

 診療所のうち有床診は7605施設で、前月から24施設減少しました。2年前の2014年10月末には8447施設、1年前の2015年10月末には7927施設であったことから、2014年10月末から2015年10月末までの1年間で520施設減、さらに2016年10月末までの1年間で322施設減少した計算です。

 さらに2016年に入ってからの有床診施設数の推移は次のとおりです。

▼2016年1月末:7834施設
 ↓(23施設減)
▼2016年2月末:7811施設
 ↓(45施設減)
▼2016年3月末:7766施設
 ↓(26施設減)
▼2016年4月末:7740施設
 ↓(24施設減)
▼2016年5月末:7716施設
 ↓(18施設減)
▼2016年6月末:7698施設
 ↓(27施設減)
▼2016年7月末:7671施設
 ↓(15施設減)
▼2016年8月末:7656施設
 ↓(27施設減)
▼2016年9月末:7629施設
 ↓(24施設減)
▼2016年10月末:7605施設

 暦月の減少数にはやや幅がありまずが、今年に入ってからは「1か月当たり20施設程度のペースで減少」しています。2018年度からの第7次医療計画では、病床過剰地域においても有床診が一般病床を届け出られる特例を拡大することになっており、また2016年度の診療報酬改定では有床診の経営をサポートする見直し(在宅復帰機能強化加算の新設など)も行われています(関連記事はこちらとこちら)。これらがどういった効果を持つのか、今後の推移を見守りたいと思います。
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病院の一般病床と療養病床の数は、2か月連続で3桁減少となった


病院の一般・療養病床数、いずれも2か月連続で3桁減

 病床数に見てみると、2016年10月末の全病床数は166万3642床で、前月から883床減少しました。このうち病院の病床数は156万469床で、前月に比べて536床の減少です。種類別に見ると、一般病床は前月から296床減少して89万1102床に、療養病床は223床減少して32万7938床となりました。一般病床、療養病床ともに2か月連続で3桁の減少となっている点が気になります。精神病床は前月に比べて16床減少しています。

 有床診療所の病床数は前月から347床減少し、10万3104床となりました。2014年10月末には11万3160床、2015年10月末には10万7210床となり、2014年10月末から2015年10月末までの1年間で5950床減、続く2016年10月末までの1年間で4106床減少したことになります。
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病院の病床数は、再び減少モードに入ったように見える

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療養病床数も減少傾向に入った感がある



https://www.m3.com/news/iryoishin/485387?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161226&dcf_doctor=true&mc.l=197709573&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 2016年度マッチングに対する全国医学部生アンケート
「専門医のため初期から症例数」「後期研修で大学に戻る」◆Vol.6
マッチング参加、医学部生の声1

2016年12月26日 (月) 高橋直純、玉嶋謙一(m3.com編集部)

Q 将来的に、どのようなキャリアプランを描かれているかを具体的に教えてください。可能な範囲で、短期(~3年)、中期(~10年)、長期(11年以上)くらいのスパンでご記入ください。

【市中病院・男性】
・初期研修後は大学病院に行き、県内の医療に広く関わりたい。機会があればぜひ海外で数年ほど勉強してみたい。長期的には、生まれ育った地域が医師不足ということもあり、戻って地元の大きな病院で働きたい。【市中病院・男性】

・後期研修医終了後は大学に帰局して、ドクターを取りたいと思います。【市中病院・男性】

・専門医資格を早く取るために初期研修期間中に積める症例数を各科で積み、3年目からの後期研修で最短で専門医を取る。【市中病院・男性】

・出身大学のある県で初期研修や後期研修を終え、10年以内に出身県に戻り、20年以内に開業する。【市中病院・男性】

・5年目辺りまでは初期研修先の病院で基本的な手術を経験し、それ以降は医局に入り、研究なども行い、学位を取得したい。【市中病院・男性】

・後期研修まで当院で研修をし、その後は医局人事で勤務。初期研修含め2~3病院での勤務を経験した後、大学院入学、その後留学し、その後は医局のスタッフとして医局人事で動き、どこかしらの関連病院の部長になる。【市中病院・男性】

・3年目で、どこかの大学に入局。その後、8年目での専門医取得に向けての修錬と同時に学位取得も進めたいと考えている。その後は、勤務医として従事する予定である。【市中病院・男性】

・2年間は初期研修に励み、3年目以降に必要な主治医として患者を診ていく力を養う。3年目以降はへき地の中核病院や診療所等で地域を支える一翼を担う。9年目までは間に2年間の後期研修を挟みながら、県からの要請に従い地域医療を支えていく。10年目以降はまだはっきりとしたビジョンはないが、そのまま地域に残り地域を支えていく医師になりたいと思っている。あまり専門医に対する強いこだわりはない。【市中病院・男性】

・中期的には出身大学の医局に入局し、専門医を取得し、関連病院で働きたい。長期的には関連病院の部長を務めたい。【市中病院・男性】

・短期的には、前期・後期研修後(5年)、大学院で専門医、学位取得(9年)。その後は大学に残り臨床研究あるいはドイツ・カナダ・スイス辺りに留学できればと考えている。【市中病院・男性】

・今の時点では小児科か内科で迷っており、診療科を完全に決めているわけではないので、初期研修を通じてまずは将来進む診療科を決めたいと思っています。初期研修では将来の進路を考えると同時に、各診療科での研修や通年の救急外来当直を通じてさまざまな疾患と出会い、まずはしっかり「医師」になることに集中したいと考えています。研究や教育にも強い関心があるので、中長期的には大学の医局に所属してアカデミックな環境で研鑽を積み、最終的には医学教育にも携わっていきたいです。【市中病院・男性】

・入局して博士号と専門医を取ってから独立したい。【市中病院・男性】

・短期:研修修了後に大学院入学(IFの高い論文が書けそうなラボ、病理専門医も取得可能なコースが好ましい) 中期:大学の常勤。科研費では基盤B以上が取れるように研究成果を出す。病理専門医を大学院卒業後に取得。長期:最終的には自分のラボを持ち、世界的な競争力を持つ。【市中病院・男性】

・これから将来的に専門医の資格がないと診療、待遇等差が出てくる時代が来そうなので、できるだけ早期に専門医を取れるように行動したい、という曖昧なキャリアプランです。【市中病院・男性】

【市中病院・女性】
・初期研修終了後はそのまま同じ病院にて後期研修をし、専門医取得を目指す。後期研修中あたりに妊娠・出産となる可能性があるので、後期研修終了はほかの人より遅くなるかもしれない。専門医取得後は、バイトなど自由な働き方をしたい。【市中病院・女性】

・内科医になりたいので、初期研修医中は、内科全般中心に臨床的な力を。中期的には、独り立ちが早いとされている消化器内科医を目指し、長期的には家庭との両立できる勤務体系で働きたい。【市中病院・女性】

・初期研修で救急医療の基本を学び、志望診療科を確定する。初期研修終了後、入局、後期研修。臨床と研究の両方に携わりたいという希望があるので、大学病院での勤務を希望する。【市中病院・女性】

・短期では、初期研修を終えて専門医を取りたいです。中期では結婚して子育てをしながら、程よく働きたいです。長期では、医学教育に携わりたいです。【市中病院・女性】

・初期研修が終わったら大学医局に指定された病院で後期研修をし、専門医を取った辺りの時期(5~10年後)に大学院で博士号を取るつもりでいる。何かしらの形で研究に携わりたいと思っているが、将来臨床と研究どちらに重点を置くかは大学院時代に考えていきたい。希望としては、臨床に活かせる基礎研究をしたい。【市中病院・女性】

・おそらく3年目で都内の大学に入局。中期で結婚、出産と仕事の両立を頑張り、少し遅れて専門医取得?しばらくは時短勤務を続け、子供が大きくなったら本格的に仕事に復帰したい。【市中病院・女性】

・初期研修後は出身大学の医局に入局し実家の近くで後期研修を行いたい。そのころには結婚をして専門医取得を遅らせてでも20代のうちに子供を産みたい。将来的には出身地で開業したい。【市中病院・女性】

・初期研修の段階から、総合診療科として地域で働くことを視野に入れた、幅広い研修を行いたい。また中期的には、家庭を持ち、出産、子育ても視野に入れたキャリアを周囲と相談しながら積み、長期的には地域の診療所と在宅医療、そして地域医療中核病院といった地域医療の多様なニーズに応えることができる医療者を目指したい。【市中病院・女性】

・外科に進む。外科専門医を取得し、10年目くらいで院へ行きたい。50代後半で開業も考えている。【市中病院・女性】

・麻酔科志望。短期:入局もしくは入局せず専門医を目指す。中期:専門医取得、博士をとるかは未定。結婚、子供がいたらもうキャリアは追わず、手術麻酔で稼いでいく。長期:集中治療専門医取得を目指し、最終的には手術麻酔よりもICU管理で働いていく。【市中病院・女性】

・短期:大学の医局で小児科後期研修。中期:子供病院で開業を視野に入れ働く、途中からクリニックを運営する医療法人で研修。長期: 開業、地域貢献。【市中病院・女性】



http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016122690185638.html
名古屋大病院、肺がん放置 報告見逃し女性死亡
2016年12月26日 22時58分 中日新聞

 名古屋大病院(名古屋市昭和区)は26日、通院患者に肺がんの疑いがあることを把握しながら、主治医が報告書を見落としたとみられるミスで治療を怠ったため、4年後に死亡する医療事故があったと発表した。遺族に謝罪し、損害賠償の話し合いを進めている。

 名大病院は昨年12月と今年9月にも院内の連絡ミスや見落としで治療が遅れ、患者が肺がんで死亡する事故があったと発表している。記者会見した石黒直樹院長は「ミスを繰り返したことはざんきに堪えず申し訳ない。起こったことを肝に銘じ医療安全に努めたい」と述べた。

 亡くなった患者は名古屋市内の80代の女性。耳のがんで耳鼻咽喉科に通院中の2011年2月、全身の画像診断で左肺2カ所に陰影などが見つかり「肺がんの可能性を否定できない」と主治医に文書で報告された。しかし、主治医は耳のがんの手術をしただけで、肺がんに関しては経過観察や治療をしなかった。女性は14年3月、耳のがんの転移の有無を確認するための画像診断で末期の肺がんと判明。既に手遅れの状態で15年4月に死亡した。

 病院が外部識者3人を加えた事例調査委員会で検証した結果、疑いを放置せず、肺がんだと確認して早期に手術すれば長期の存命が期待できたと結論付けた。

 病院の聴取に対し、主治医は、画像診断の報告書は読んだとしたうえで、肺がんに関する記載について「記憶がない」と説明。通常、肺がんが疑われた場合に実施する胸部の詳しい画像診断を指示していないことなどから、見落とした可能性が高いという。

 名大病院では、がんなどの重要症例の場合、科ごとの症例検討会で治療方針などを話し合うが、この女性については耳のがん手術を行う際に検討会の議題にならなかった。主治医が別の患者の手術で不在だったためで、他の医師が状態をチェックできなかった。

 今回の事故を受け、耳鼻咽喉科は主治医不在でも、症例検討会で議論するよう変更。見落としを防ぐため重要な内容を目立たせるよう画像診断報告書の記載方法の改善も図っていく。

(中日新聞)



http://www.qlifepro.com/news/20161226/determination-of-basic-policy-on-price-reform.html
薬価改革の基本方針決定-毎年改定は乖離大きい品目
2016年12月26日 AM11:00 Q Life Pro / 薬事日報

■政府 4大臣会合

政府は20日、塩崎恭久厚生労働相、麻生太郎財務相、石原伸晃経済再生担当相、菅義偉官房長官の4大臣会合で、薬価制度の抜本改革に向けた基本方針を決定した。全品目の薬価改定を毎年行い、通常改定のない年も大手卸等を対象に薬価調査を実施し、市場実勢価と乖離の大きい品目について薬価を見直す。具体的な方法や品目を来年中に決め、2018年に調査して19年度に薬価改定を実施する予定。また、効能追加等による市場拡大に対応するため、保険収載の機会を活用して年4回薬価を見直す。効能追加への対応は17年度から始める。一方、新薬創出等加算の抜本的改革に乗り出し、真に有効な薬を見極めイノベーションを評価する方針も明記した。

塩崎厚労相は記者会見で、国民皆保険の持続性、イノベーションの推進を両立し、国民負担軽減、医療の質向上を目指す四つの原則を強調。製薬業界などから毎年改定への強い懸念が示されていたことに対し、「この大きな原則を基本としていけば、懸念は解消されるのではないか」との考えを示した。

その上で、「機能する新しい薬価制度を作り、どこかに不当な負担のしわ寄せがいかないようにし、最終的には国民負担を軽減することが一番大事」と薬価制度の抜本改革の目的を強調した。

こうした観点のもと、基本方針では全品目を対象に毎年市場実勢価との乖離率を調べ、薬価改定を実施する。2年に1回の通常改定に加え、改定のない年も大手卸等を対象に価格調査を行い、薬価差が大きい品目について薬価を見直す。

具体的な方法、品目については来年中に結論を得るとし、次期改定年の18年に調査を行い、改定のない年に当たる19年度に薬価改定を実施する予定だ。薬価調査の手法についても検証し、薬価調査そのものの見直しも検討していく。効能追加に対応して収載時に年4回薬価を見直す対応も来年度には始める。

一方、革新的新薬の創出を促すため、新薬創出等加算をゼロベースで抜本的に見直し、イノベーションを評価して研究開発投資を後押しする方針も明記した。費用対効果の高い薬は「薬価引き上げ」も含め、費用対効果評価を本格導入することにより、真に有効な薬を見極めてイノベーションを評価するとした。

薬価制度の抜本改革と合わせ、薬価算定根拠の明確化や算定プロセスの透明性向上について検討すると共に、影響を受ける製薬企業、卸、薬局、医療機関など関係者の経営実態も機動的に把握し、必要に応じて対応を検討するとした。製薬産業のあり方についても、長期収載品に依存するモデルからの転換を検討するなどとした。



https://news.nifty.com/article/magazine/12107-20161226-2016122200226/
自治体が今注目する“八王子方式”「がん検診」とは?
2016年12月26日 07時00分 週刊朝日

 日本では2007年に「がん対策基本法」が施行、それを受けて「がん対策推進基本計画(基本計画)」が作られている。このがん対策に対し、総務省が出した勧告の一つが、「がんの早期発見のための取り組みの推進」。つまるところ、「がん検診」をもっとしっかりやってよ、と厚労省に訴えたわけだ。

 では、どんながん検診対策が望ましいのか。

 今、全国各地から視察に訪れ、注目されているのが、東京都八王子市だ。胃がん、肺がん、子宮頸がん、乳がんの四つのがんで精検受診率90%以上を達成した。同市の医療保険部成人健診課は、「人口50万人都市でここまで精検受診率が高いのは、ほかにあまりないのでは」と自信を見せる。

 同市は、もともとがん検診に対する意識が高い医師会と連携。肺のエックス線検査や乳がんのマンモグラフィ検査では見逃しのないよう二重読影が基本だが、医師会内に専門の委員会が設置され、複数の医師が画像を囲む形でチェックしているという。

 そのうえで、再検査が必要な人には医師会から推薦を受けた医療機関が紹介され、受診の結果が把握できない場合は、専属の保健師が直接電話をかけるなどして確認をとる。

 10年からはがん検診に特化したシンクタンクと契約。その助言を受けてコール・リコールを実施。施策は事前に必ず対象となる年代の住民に意見を聞く。

「乳がんや子宮頸がんのがん検診受診勧奨ハガキは、年齢が低い人と高い人でメッセージを使い分けています。

若い人はがんと自分が結びつかないので、若干、危険性を訴えるネガティブな内容のほうが受診率アップには有効でした。一方、年齢の高めの人には命を守ることの重要性を訴えた内容にしています」(同)

 こうした施策はすべてデータ化し、結果を評価するのも、八王子市の検診対策の特徴だ。

「基本コンセプトは、『一度検診を受けた方を逃さない』。自治体のがん検診は対象者をつかむことが難しい。ですので、一度検診を受けていただいた方をつなぎ留める。新規の受診者を獲得しつつ、そうやって2回目以降のがん検診受診につなげることが大事だと考えています」(同)

(本誌・山内リカ、吉崎洋夫)

※週刊朝日  2016年12月30日号


  1. 2016/12/27(火) 06:03:30|
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12月25日 

http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20161221-OYT8T50120.html
来たれ女子受験生!東大は国立医学部に勝てるか
駿台進学情報センター 石原 賢一
2016年12月25日 05時20分 読売新聞

 東大が女子学生に家賃を補助する――。あの東京大学が女子受験生を集めるために本気を出し始めたというニュースに、驚いた人も少なくないだろう。女子の成績上位層は、東大ではなく国立大医学部の志望に流れているという。その背景と東大が取り組むべき課題を駿台進学情報センターの石原賢一氏に解説してもらった。

女子の人気、国立医学部が圧倒

 東大が2017年度入学生から女子学生に限って、1、2年生が通う駒場キャンパスまでの通学時間が90分以上の場合、キャンパスの近くにマンションなどの住まいを確保し、月額3万円の支援を行うと発表したことが話題になっている。男子学生に対する逆差別ではないかという声も聞こえる中で、「どうしても女子学生を獲得したい」という東大の強い決意が感じられる施策だともいえる。

 東大が受験生獲得に力を入れる、ということを意外に受け止めた人も少なくないだろう。

 表1は、いわゆる旧帝大といわれる難関国立大学の、2016年度入試における一般選抜試験での入学者の女子占有率を示したものである。

 これを見ると、2割を切っているのは東大のみで、阪大、名大は3割を超えており、北大も3割に迫っている。かつての大阪外国語大を統合してできた外国語学部をもつ阪大は特別な例としても、東大の次に女子占有率が低い京大と比較してさえ2.4ポイントの差がついている。
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 一方で、表2は医学部医学科(以下「医学部」と表記)、特に地域医療を担う医師を養成する目的で1970年代に設立された地方大学医学部について、一般選抜試験での入学者の女子占有率を示したものだ。
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 これを見ると、佐賀大、浜松医科大、愛媛大では女子占有率は4割を超えており、表2に示した中で最も低い富山大でも3割近い数値となっている。実際の入学者には、これに加えて一般的に女子比率が高いとされる特別選抜(推薦入試・AO入試)による入学者が加わるため、全体としての女子占有率はもっと高くなる。

地元に残るなら医師がいい

 それでは、なぜ女子の志望は地方国立大学の医学部に向かっているのだろうか?

 まず、地方の状況を考えてみる。少子化が進む中で、地方の保護者は都市部以上に、できれば子どもには地元(少なくとも同一県内)に残ってほしいという要望を強くもっている。

 かつて子どもの数が多かった頃は、長男は地元に残って家業や自宅や田畑といった資産を引き継ぐとしても、他のきょうだいたちは将来の自立のために首都圏や関西圏といった都市部に進学、就職するのが当たり前だった。保護者もそれを積極的に奨励し、都市部の大学へ進学する学費や生活費を負担することは、遺産の生前分与という側面ももっていた。

 しかし、いまや地方にも少子化の波は押し寄せており、先祖伝来の資産を引き継いでいくためには、保護者の意識は男女に関係なく「子どもには地元に残ってほしい」というふうに変化している。その際に問題になるのが、大学卒業後の職業選択だ。

 都市部では、景気の回復傾向もあって2015年度以降は経済・経営・商学部系や国際関係系を中心とした文系学部の人気がアップしているが、地方経済はまだまだ厳しい状況が続いている。その結果、文系学部に進学しても地方ではなかなか満足できる仕事が見つからないことから、志望動向はいわゆる「文低理高」が継続している。

 地元に残って就職するためには理系学部、その中でもメディカル系学部に進学して、医療関係の職業を目指すことが最も堅実な道だというわけだ。男子以上に地方での就職状況が厳しい女子の成績上位層では、社会的なステータスや収入が高く、活躍の場も男性に劣らないと思われる医師を目指すことが、最も魅力的な進路となっている。

東大より合格しやすい「地域枠」

 これに加えて、東大、京大といった旧帝大を除く国立医学部に設けられるようになった「地域枠」が医学部進学へのハードルを低くしたことも、医学部志向の高まりに拍車を掛けている。「地域枠」というのは、地域医療を担う人材を育成することを目的として設置された募集枠だ。出願時の要件として、受験生の出身地が各大学の定めた地域にあることや、医師国家試験合格後の一定期間を大学病院や自治体が指定する医療機関で医師として働くことなどが示されている。

 このように出願時の条件に制限があることから、「一般枠」よりも「地域枠」の合格目標ラインは低くなる。国公立大の医学部合格には一般的にセンター試験で85%程度の得点率が必要になるが、「地域枠」を利用できれば80%以下の得点率でも合格可能な大学が存在する。つまり、地方の受験生にとっては、東大進学よりも低いハードルで地元大学の医学部に進学できるわけで、「東大よりも地元医学部」という志望者が増加している。

 地方では文系学生の就職が厳しいことから成績上位層の志望が理系に偏っており、その理系の中でも、地元国公立大の医学部志望者の割合が増加しているということだ。東大との志望者の取り合いという側面から見ると、入試科目や学習内容が医学部に近い理科二類(薬・農系)のみへの影響だけではなく、かつてなら東大の文科類を受験したような生徒たちも、進路選択の段階で医学部志望に流れている。結果、東大全体の志望者減少につながっている。

首都圏でも「男女格差」が東大選択を阻む

 それでは、都市部における状況はどうであろうか?

 まず首都圏においては、医学部を持つ国公立大が関東1都6県には、6大学(東大、東京医科歯科大、千葉大、筑波大、群馬大、横浜市立大)しかなく、人口規模を考えると設置が少ない。さらに北海道・東北地区の国公立大医学部の「地域枠」設置で首都圏から進学する間口が狭められてしまい、「東大よりも国公立大医学部」という状況ではなくなっている。

 しかし、ある程度、経済的に余裕のある層では、首都圏の私立大医学部への志向が高まっている。順天堂大が2008年度に学費を値下げしたのをきっかけに、他大学でも志願者確保のために学費値下げが続いたことが背景にある。

 首都圏では、文系学部やメディカル系以外の理系学部を卒業しても就職先は豊富に存在する。しかしながら、女子の成績上位層は、企業や官公庁ではまだまだ男子との格差が存在すると感じている。加えて保護者も自らの経験から、資格と技術さえあれば男女間の評価差が小さい医師という職業へ進むことを期待している。こういった状況が、女子の東大志望が増加しない要因だといえる。

 一方で関西圏には、近畿2府4県に医学部を持つ国公立大が8大学(京大、阪大、神戸大、滋賀医科大、京都府立医科大、大阪市立大、奈良県立医科大、和歌山県立医科大)と多く設置されている。さらには、東大に匹敵する最難関大である京大も存在する。京大も理系志望の成績上位層を国公立大医学部にとられているが、地元志向と最難関への挑戦を回避しようとする安全志向から非医学部志望の学生が京大を受験する傾向があり、関西圏からの志望が東大に向かわない要因となっている。

女子の「明確な目標」に応えられるか

 東大への逆風は別角度からも吹いている。

 ここ数年、都内の女子校からの京大進学者が増えているというのだ。自然に考えれば、東大に進学する彼女たちが、なぜ京大を選択したのだろうか。

 私は、両大学の制度の違いに着目した。

 東大には進学選択制度(旧進学振分制度)があり、進む学部は、入学後2年間の教養学部前期課程を修了しないと定まらない。

 東大が今も2年間のリベラル・アーツ教育に重きを置くのに対して、東大以外の大学では1年次から専門性の高い講義をカリキュラムに組み込んでいる。その中でも「自由な学風」を学是とする京大では、強い意欲と積極性があれば、自分の希望する分野について早くから学べる環境が整っている。

 高校生ぐらいの年齢では女子の方が早熟で、それに比べると男子はまだ幼く将来の希望が語れないといった話を、よく耳にする。実際、駿台予備学校に在籍する生徒たちを見ても、女子の方が明確に将来の目標をもっていることが多い。京大は、こういった女子には魅力的だろう。

 東大のリベラル・アーツを重視する考え方にはもちろん共鳴する点も多い。だが女子には、入試を経てなお、さらに2年間の教養学部前期課程でよい成績をとらなければ目標の学部に進学できない点が、忌避されているのだろう。

これを裏付けるように、2016年度から導入された東大の推薦入試合格者の女子占有率は37.7%と、入学者全体の女子占有率よりもずっと高かった。推薦入試の合格者は入学時点で所属学部が決定されるという点が、女子には魅力だったのではないだろうか。

 東大の価値は国際化の流れによっても相対化されている。最近は男女を問わず、高校卒業時から海外の大学を目指す動きが活発になりつつあるのだ。日本の大学では「エリートは作らない」という方針からか、成績最上位層について、さらに上昇志向を高めるようなカリキュラムやシステムはあまり作られてこなかった。この現状に飽き足らない生徒たちが、海外の大学を目指しているという側面がある。東大においても、推薦入試のように入学時点で将来の進路を担保するような制度を拡大することが必要だろう。

 経済格差も広がる中、女子学生に対する月3万円の家賃補助は決して小さくない支援ではある。だが、根本から考えなければならないことは、「女子生徒たちが東大で学ぶ意味」である。その第一歩は、どのような理念に基づいて女子学生を増やしたいのかを、東大自身が見つめなおすことから始まるのではないか。

プロフィル
石原 賢一(いしはら・けんいち)
 学校法人駿河台学園・駿台教育研究所進学情報センター長。1981年に駿台予備学校に入職後、学生指導、高校営業、カリキュラム編成を担当。神戸校校舎長を経て、06年より現職。現在は特に高大接続改革に関する情報発信に尽力している。



http://mainichi.jp/articles/20161225/ddm/016/040/004000c
ドクター元ちゃん・がんになる
初めて気づいた贈り物 「キャンサーギフト」で夢実現=金沢赤十字病院副院長・西村元一

毎日新聞2016年12月25日 東京朝刊

 「キャンサーギフト」という言葉を聞いたことはありますか。インターネットで検索すると「がんという命に関わる重い病気になって初めて見える命の大切さ、時間の大切さ、周りの人々の温かさがあり、それらはがんがくれた贈り物、つまりキャンサーギフトという」と書いてありました。

 自分自身が患者になる前、医師としてがん患者と向き合っていたとき、「キャンサーギフト」という言葉は、おめでたいイメージがあって使えませんでした。患者の皆さんとは「多分そんなこともあるんじゃないか」という程度に話していました。

 しかし今回、自分が患者になってみると、本当にたくさんのギフトがあると分かりました。がんになって感じることが「ギフト」か「ギフトでない」かは本人にしか分かりませんが、私は、このような状況になったからこそ出会えた人、行った場所、得られた機会、それらのすべてが「ギフト」といっても良いのではないかと思います。

 病気が見つかるまでの私は、いろいろな分野に足を踏み入れていたこともあり、本当に忙しい毎日でした。どれも中途半端になって、たくさんの人に迷惑をかけていたかもしれません。ふと思い出すのは、あるとき仲間の一人から「西村先生は本当は何をしたいの?」と聞かれた時です。そのとき、返す言葉がありませんでした。

 恐らく周囲からは「やりたいことをやっている」というよりも、毎日の業務をこなしているようにしか見えなかったのだと思います。最初は興味があって足を踏み入れたにもかかわらず、いつの間にか業務をこなすだけになっていたようです。

 ところが、昨年3月に病気が見つかり、残された人生が長くないと気付いたとき、「あと何ができるか? 何をしないといけないか? 何をやめるか?」という取捨選択を迫られました。そして自分の経験を生かすことができ、自分のような境遇の人に役立ち、多くの仲間と夢を語っていた、がんの患者と医療者が気軽に語り合える「金沢マギー」つまり「元ちゃんハウス」の実現にまい進し、今月にオープンできたことが、最大のキャンサーギフトだと感じています。病気にならなければ夢物語だったことと思います。

 周りからもたくさんの応援をいただき、周りの本気度にも助けられました。実現したことよりも「本当に素晴らしい家族、仲間、友人、同僚に恵まれているんだ」「人間はたくさんの人に支えられているんだ」と気付いたことが本当のキャンサーギフトなのかもしれません。

 「元ちゃんハウスを作る」「出来上がりまで頑張る!」と闘病意欲につながったことも、自分にとって大きなギフトだったと思います。逆に、この夢が実現できたことは、協力してくれた皆にも、何かしらのギフトになったのではないでしょうか。元ちゃんハウスを訪れる患者の皆さんにとっても、ちょっとでもギフトになればと願っています。

 ギフトは、数や大きさが決まっているものではありません。このようにキャンサーギフトの相乗効果によって、もっと大きなギフトになれば、とクリスマスに考えました。=次回は1月29日掲載

 ■人物略歴
にしむら・げんいち
 1958年金沢市生まれ。83年金沢大医学部卒。金沢大病院などを経て、2008年金沢赤十字病院第一外科部長、09年から現職を兼務。13年から、がん患者や医療者が集うグループ「がんとむきあう会」代表。



https://www.m3.com/news/iryoishin/488559
シリーズ: m3.com意識調査
今年1年の自己採点「80点以上」が28%
「看取りの在り方を考える」「マナー悪い患者が増えた」

2016年12月25日 (日) m3.com編集部

 m3.comの意識調査での、「2016年の仕事、自己評価は何点?」についてのアンケート(2016年12月15日 (木)~21日 (水))によると、自己採点が100点満点だったのは全体の5%、「80~99」は23%だった。最も多かったのは「60~79」で45%で半数近くを占めた。

 
 番外編はこちら→年を経るごとに、直言を言うのがためらわれる

 回答者:開業医283 勤務医999 薬剤師198 看護師 15 その他医療従事者49
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 意識調査のQ2では「仕事においてうれしかった、または最も良い仕事をしたと思うエピソード」を。Q3では「仕事において怒った、またはヒヤリとしたエピソード」を募集した。

 以下に、その回答の一部を紹介する。

 ◆Q2. 今年ご自身の仕事においてうれしかった、または最も良い仕事をしたと思うエピソードを教えてください。

 ・71歳を超える老医となりましたが、かかりつけ医として在宅医療も続けています。今年はお二人を自宅で看取りましたが、患家からは「自宅で看取れるとは思わなかった」と強く感謝されました。【開業医】

 ・なぜか1週間のうちに4例も「急変」が担当病棟にありました。各症例に対して適切な処置、対処で対応できたことが「うれしかった」出来事です。【勤務医】

 ・食事ができなくなった患者に対して点滴を施行していたが、自然死を希望したので看取りの話をして点滴を中止したときに、ご本人は喜んだ状態で安らかに死を迎えたとき、感動した。【開業医】

 ・新しい職場(初めての紙カルテonly)で慣れない環境であったが、以前と同等とまではいかないまでもできる限りフォローアップをして、紹介・治療ののち、患者さんに感謝された。【勤務医】

 ・看取りをした方で、何も医療をしないという選択をしたときに一番喜んでくれたのがご本人だったという事実を厳粛に受け止め、今後の看取りの在り方を考える一助にしたい。【開業医】

 ・初期研修、後期研修1年目と上級医がついての診療だったため、4月は不安が多かったが、自分の意思で治療をした患者さんが治ってくれたことが一番うれしかった。【勤務医】

 ・知人の社長から電話が入り、数日前から言葉が発しにくい、真っ直ぐに歩けない等の症状を聞いた。脳梗塞の症状なので、直ぐに救急に駆け込むようにと伝える。仕事もあるので、家族や従業員の制止も聞かず我慢していたと。本人は軽い気持ちで一晩寝て考えると悠長な事を言っていたが、一刻を争うので直ぐに病院に行くように重ねて訴えた結果、脳梗塞の診断で緊急入院。若干の後遺症を残すが元気になった。「あの時、あなたの一言がなかったら病院にも行かず、多分もうこの世にいなかった。命を救われたよ、ありがとう。」と言葉をいただいた。直接の仕事ではないが、結果的に嬉しい出来事だった。【その他の医療従事者】

 ・かかりつけ薬剤師の契約書を交わした患者様からほぼ24時間フリーに連絡をいただくが、その時できる限りの対応で後日来局時に感謝されると、報われたと感じます。【薬剤師】


 ◆Q3:今年ご自身の仕事において怒った、またはヒヤリとしたエピソードを教えてください。

 ・褥瘡委員として、毎週廻診に出ています。看護トップのパーソナリティに問題があり、必要最低限の器具も揃いません。看護・介護職員たちは 手弁当で研修に出かけることを義務付けられています。理想から遠い病院で、日々腹を立てています。でも、自分が開業してもうまくいかないことは分かっているので、いっそう滅入ってしまいます。【勤務医】

 ・人工透析施行患者で併用注意薬のクラリスロマイシンとニフェジピンの最高容量(他2種類の降圧剤)で透析中に、過度の血圧降下があり大変だったらしい。部下の薬剤師に「併用薬に注意していてください」と注意を促していたのですが。私は患者さん本人からその報告を聞いて、冷や汗と血の気が引いて、身体中が冷えていました。【薬剤師】

 ・もともと、重症患者はあまりいない病院でした。しかし、術中の極度の血圧低下に対してノルアドレナリンを希釈してシリンジポンプを点滴につけて帰室させたところ、翌朝点滴のバッグが外されてシリンジポンプからダイレクトにサーフロにノルアドが送られていた光景を見たこと。下手なお化け屋敷に入るより、恐怖体験でした。【勤務医】

 ・患者のあまりに一方的な独りよがりな反応と要求で、やや激高する寸前になったが、寸前で自己抑制コントロールができたのは結果的に良かったと思っている。【開業医】

 ・ずっと通院している家族の一人に院内でやや大きい声でアドバイスをしたら、後で母親からプライバシーを傷つけられた。今後気配りをしないとSNSに当院の悪口をじゃんじゃん書いてやると脅された。今まで信頼関係がしっかりできている家族だと思っていたので驚いてしまった。【開業医】

 ・マナーの悪い患者が増えました。日々たしなめています。狭心痛を訴える患者さん、心電図でも大きな所見は無かったのですが、念のために病院に紹介したところ心筋梗塞でした。幸い救命できて職場復帰を果たしました。【開業医】

 ・薬の卸の担当者の対応がひどく、注文していない薬を納入したり、納入していない薬の請求をしてきたり、その他色々ありました。こちらが請求書を逐一チェックしていたから分かったのですが、こちらの確認がなければ、そのままになっているところでした。【薬剤師】

 ・週明けまで様子を見れるかな、と思いつつも土曜日午後、強引に病院に送り込んだ患者が直後に敗血症を起こして重篤になったようだ。あそこで週明けまで待ってたら危なかった。【勤務医】


https://www.m3.com/news/iryoishin/488564
シリーズ: m3.com意識調査
「2016年の仕事、自己評価は何点?」【番外編】
年を経るごとに、直言を言うのがためらわれる

2016年12月25日 (日) m3.com編集部

 Q2: 今年ご自身の仕事においてうれしかった、または最も良い仕事をしたと思うエピソードを教えてください

 調査の結果記事はこちら→今年1年の自己採点「80点以上」が28%

・足壊疽を患っていた、末期糖尿病の患者さんが足切断をいよいよ行わないといけないことになり、ストレートに話したら、患者さんの娘から「先生よくそんな簡単にいいますね」とかなりきついお叱りを受けました。医学的な状況は変わらず、結局切断をしましたが、体力は回復せずに、そのまま御看取りになりました。切断しても結局寿命は延びなかったと思われたので、医学的に正しいかどうか、切断が正しい判断だったのかどうか、亡くなった後も時折考えていました。

 その後、2、3カ月経ち、患者さんの娘さんとすれ違い、お礼を言われました。「あの時は、生意気なこといってすみませんでした。父も最後は痛みがやわらいだようで、先生のおかげで、少しでも寿命が延びたと思っています」。切断したことで、今までの慢性の潰瘍から来る、眠れないほどの疼痛が幾分和らいだこともあり、最期の1、2週間は好きなコカ・コーラを飲んで、亡くなられたとのことでした。

 足切断は壊疽から敗血症を予防するため、緊急度が高い割には、当然ですが、患者さんの満足度は非常に低い手術です。また、患者さんや家族とのトラブルも比較的多い印象があります。死亡した場合は、「なぜもっと早く切断しなかったのか」と言われます。通常の鎮痛剤では対応困難な痛みを和らげようとペインクリニックに紹介すると「たらいまわしにしようとする」と言われたりもします。そもそも、糖尿病から足切断になることの因果関係が分かりにくく、ましてや、足切断になる患者さんの寿命がかなり悪いことなど到底理解できるはずもないですので、現実とのギャップに直面した時の負の感情の放出を一手に受け止めることになりやすいわけです。

 外来通院で、フォローしていた別の末期糖尿病で血液透析を行っていた患者さんが敗血症で亡くなられたときは、家族大勢に取り囲まれ、「あなたの言うことを今までやってきたのに、死んだ。毎日、来なかったので、対応が遅れた。なんでもっとはやく足を切断しなかったのか」と1時間、説明室で詰問されました。そのときには、やはり私も人の子ですから二度と末期糖尿病の足壊疽の治療に関わるまいと思いました。やった仕事が全く感謝されず、誤解も招くことが多いのはさすがにつらく思いました。

 この娘さんの言葉で救われ、やる気を出したというのは、陳腐すぎるので、認めたくないですが、やはりうれしく思いました。段々年を経るごとに、直言を言うのがためらわれるようになりました。特に、このようなことがあってからです。強い言葉は、必ずオブラートを包むようになってきてしまいました。昔は「年配の医師ってなんではっきり言わないんだろう」と思っていましたが、自分自身がそうなってきていることに気づかされる今日この頃です。【勤務医】



https://www.m3.com/news/iryoishin/488508
病院経営、全国上位50法人のうち19法人が最終赤字
厳しさ続く医療機関の経営、「東京商工リサーチ」データ

2016年12月25日 (日) 高橋直純(m3.com編集部)

 一般病院の運営事業を主たる業種とする法人の2016年度決算の売上高をまとめた。データは調査会社「東京商工リサーチ」(TSR)の調査による。上位は、全国上位50法人のうち、19法人が最終赤字となっており、医療機関の経営が厳しい状況が見て取れた。

 TSRの調査によると、2012年度決算では売上高上位50法人では3法人が最終赤字だった(『医療法人など売上トップ100、1位は日赤』を参照)。2016年度決算では50法人のうち19法人が最終赤字になった(※2012年度は学校法人を除外しているが、2016年度は11の学校法人がを含まれているむ)。

 法人の所在地を見ると東京都が15法人、大阪府、神奈川県が4法人、埼玉県、千葉県、福岡県が3法人、北海道、静岡県、愛知県、兵庫県が2法人だった。

※一覧は調査会社「東京商工リサーチ」のデータを基に、47都道府県別に売上高上位20位の法人をピックアップ、その上で、売上高の多い順に全国ランキングを作成。対象は、一般病院の運営事業を主な業種とする法人などで、同社が把握していない医療法人などは含まれない。売上額には、一般病院以外の事業分も含まれる。決算書などが公開されていないものは、TSRの独自調査による数値。「-」は、データがないもの。
※決算期は原則的に最新のもの(例えば、2015年12月期、2016年3月期など)。一部、最新の数値がない場合はそれ以前の年度の場合もある。
※事業所数は本社所所在地以外の事業所の数。
※営業種目での、(○○%)は当該事業が売上高全体に占める割合。
※主たる医療機関は、m3.com編集部で独自に記載。
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https://www.m3.com/news/general/489095
群大手術死、執刀医ら調査結果に反論…「反省感じられない」遺族落胆
2016年12月25日 (日) 読売新聞

 群馬大学病院の手術死問題で、遺族側の弁護団は22日、執刀医の須納瀬豊医師と上司で旧第二外科の竹吉泉・元教授に送った質問状への回答内容を明らかにした。

 第三者調査委員会の調査報告書で指摘された問題に反論する内容で、遺族は「反省が感じられない」と落胆の声を上げた。

 弁護団は10月、質問状を両者に送り、今月15日付で回答を得た。

 須納瀬医師は「調査委員会の判断を評価する立場にない」と前置きしながら再三にわたり反論。「管理体制が十分であれば死亡が回避できた可能性がある」とされたことに「不十分であるという認識はなかった」とした。不十分とされた患者への説明は、「必要な説明はした」とし、記載が乏しいカルテも「必要な記載はした」との認識を示した。

 竹吉元教授は、別の医師が手術中止を進言したことに対し、「廊下ですれ違う時に言われたことはあった」としたが、「正式に進言されたことはない」と否定。参加していない手術も実績として数え、学会の認定資格を得ていたことが調査で指摘されているが、「実績は申請資格を満たしていたため取得した」とした。

 遺族会代表の男性は「以前より 真摯しんし に答えてくれるのではと期待したが、失望した」と話した。

 肺癌学会員2割、勤務先「喫煙可」と回答…「全面禁煙」対応遅れ明らかに

 肺がんの診療に携わる日本肺癌学会の会員の2割近くが、勤務先の医療機関が敷地内全面禁煙になっていないと回答したことが、同学会の調査で分かった。

 国は受動喫煙防止対策として、医療機関の敷地内全面禁煙を打ち出したが、対応の遅れが明らかになった。

 同学会の禁煙推進小委員会が昨年11月から今年8月にかけて、全会員を対象に禁煙に関するアンケートを実施。14%にあたる1044人から回答があった。

 勤務する医療機関の禁煙対策について、80%が「敷地内全面禁煙」としたが、10%は「屋内のみ禁煙」、6%が「(建物内に)喫煙区画あり」と答えた。

 肺がん患者の喫煙には85%が「吸うべきでない」とする一方、学会員を非喫煙者に限ることに「賛成」としたのは75%だった。

 調査をまとめた高野義久医師(熊本県八代市)は、「禁煙についての医学教育が遅れている。たばこと関連が深い肺がんを日常的に診ている会員こそ、禁煙にもっと高い意識を持つべきだ」と話している。


  1. 2016/12/26(月) 05:56:34|
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12月24日 

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161224-OYTET50001/
「やせ薬」向精神薬を中国人に大量不正転売…麻薬特例法違反に訴因変更
2016年12月24日 読売新聞

 「やせ薬」と呼ばれる大量の向精神薬を中国人に不正転売したとして、麻薬取締法違反などで公判中の薬剤師の男について、福岡地検がより法定刑の重い麻薬特例法違反(業としての譲渡)への訴因変更を福岡地裁に請求し、認められたことがわかった。

 検察側は、男がこの「やせ薬」を約半年間で約5万錠入手し、医師の処方箋もないのに転売していたと主張。日本製の医薬品が中国で高い人気を集めていることが背景にあり、捜査関係者は「事件は氷山の一角」とみている。

 男は、福岡県太宰府市の加藤聡被告(43)。訴因変更後の起訴事実などによると、加藤被告は昨年7月~同10月、向精神薬「マジンドール」を含む錠剤(製品名・サノレックス)少なくとも4000錠を、経営する同県大野城市の薬局などで、多数の中国人に不正転売を繰り返した、としている。

 これまでの検察側主張などによると、加藤被告は2002年頃に同市で薬局を開設。漢方を専門的に取り扱い、研修で中国を訪れるなど、中国人らと交流を広げていた。

 加藤被告は、中国人向けのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「微信(ウィーチャット)」を通じて、在日中国人ブローカーらとやりとりし、日本の医療用医薬品を販売。その中で、食欲を抑制する作用がある「サノレックス」も不正転売するようになったという。

 加藤被告は薬剤師の立場を悪用し、昨年3月~同10月に業者から約5万錠に上るサノレックスを仕入れていた。医療用医薬品は市販薬と違い、原則として医師の処方箋が必要だが、中国人ブローカーに不正に転売していたとされる。

 捜査関係者は「中国で日本製医薬品は人気で評価が高い。中でもサノレックスは、1、2年前頃から、『よく効くやせ薬』として評判になっていた」と説明。「ほかにも不正転売されている可能性は否定できず、今回の事件は氷山の一角の恐れがある」と指摘している。

 加藤被告は今年4月、中国人女性にサノレックスを不正転売したなどとして麻薬取締法違反容疑で九州厚生局麻薬取締部に逮捕されていた。同法違反などで起訴されたが、地検が公判途中の10月12日付で訴因変更を請求し、地裁に認められた。麻薬特例法の「業としての譲渡」は法定刑の上限が無期懲役で、今後、裁判員裁判で審理される。



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161224-OYTET50000/
肺癌学会員2割、勤務先「喫煙可」と回答…「全面禁煙」対応遅れ明らかに
2016年12月24日 読売新聞

 肺がんの診療に携わる日本肺 癌がん 学会の会員の2割近くが、勤務先の医療機関が敷地内全面禁煙になっていないと回答したことが、同学会の調査で分かった。

 国は受動喫煙防止対策として、医療機関の敷地内全面禁煙を打ち出したが、対応の遅れが明らかになった。

 同学会の禁煙推進小委員会が昨年11月から今年8月にかけて、全会員を対象に禁煙に関するアンケートを実施。14%にあたる1044人から回答があった。

 勤務する医療機関の禁煙対策について、80%が「敷地内全面禁煙」としたが、10%は「屋内のみ禁煙」、6%が「(建物内に)喫煙区画あり」と答えた。

 肺がん患者の喫煙には85%が「吸うべきでない」とする一方、学会員を非喫煙者に限ることに「賛成」としたのは75%だった。

 調査をまとめた高野義久医師(熊本県八代市)は、「禁煙についての医学教育が遅れている。たばこと関連が深い肺がんを日常的に診ている会員こそ、禁煙にもっと高い意識を持つべきだ」と話している。



https://www.m3.com/news/iryoishin/486037
シリーズ: 『「50歳以上ドクター」の悩みと未来』
50歳以上医師、8割超が管理業務、苦労の声多く◆Vol.13
人事、労務管理などの悩みを多く抱える

2016年12月24日 (土) 高橋直純(m3.com編集部)

Q:管理職としての業務を担っていますか。
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 66%が管理職に就き、15%が管理職ではない立場で管理業務を担っていた。
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 勤務医では「管理職」は51%、「管理職でないが管理業務を担っている」が21%だった。「管理業務を担っていない」も28%いた。開業医では90%が「管理職」と答えた。

Q 管理職、管理業務の悩みがあればご記入ください。
 開業医で圧倒的に多かったのは人事、労務管理の悩み。特に看護師の採用が難しいという意見が多かった。勤務医では、管理業務を担っているにもかかわらず、それに見合う権限を得ていないことや臨床から離れることへの不満が挙がった。どちらにも共通したのが、孤独、相談相手がいないという意見だった。

【開業医の悩み】
・クリニックの建て替え。
・人事が大変。特に看護師不足は著明。
・職員の高齢化。
・准看護師が集まらない。
・一人で仕事。孤独。
・職員の急な退職に伴う補充。
・厚生局の保険指導、返戻査定など保険診療の枠。
・職員(特に看護師)の確保が困難。
・スタッフの揉め事を収めたり、退職 新規採用に疲れることあり。
・人を雇うのが最も難しいと思う。
・医師としての本来の業務に専念できない。政府による度重なる医療費抑制策により医療経営は厳しさを増し、将来への展望が開けない。医師としての士気も低下せざるを得ない。
・開業医なので人事から給与計算から、施設の維持修繕から何から何まで考えなくてはならない。なんて面倒くさいんだ。

【勤務医の悩み】
・人事、簡単に言えば人間関係の調節が難しいですね。
・役場との折衝。
・人事権のない管理職なので、看護師や事務官に不満がある。
・若いDrの行動は予想ができない。
・収益を考えなければならないこと。
・組合との関係。それに尽きます。
・やる気のない医師、自分勝手なスタッフが非常に多い。
・問題のある医師への注意の仕方など、医師不足の現状で、いろいろ悩むところがある。
・人事権のない管理職なので医局員をコントロールできない。
・権利を主張して、義務を果たさない若手(専攻医)が増えている。
・中間管理職は悲哀に満ちている。義務も責任も、医師としてではなく背負わされている。
・病院経営に苦労しています。
・年々、保険請求等の変更で利益が出にくくなってきている。
・責任がある割には権限が制限されている。
・看護師などの人員確保が大変である。
・院長に経営能力&管理能力が無い。
・孤立、言うことは無視されて、非常勤の病院当直以外に、在宅当番医もたった一人でやっている。月に12-13日は夜または休日拘束されるのに。
・部下の精神的不調。
・使うより使われている方が楽と思う。
・つらすぎる。
・会議が多い。
・麻酔科のため外科系各科の調整に非常に苦労する。
・コミュニケーションの不足。
・臨床業務を兼ねているので忙しい。年俸が上がらない。
・やめられない大学医局とのいやな関係がある。
・幹部ではないので、意見を言ってもなかなか通らない。
・孤独。相談相手がいない。
・自分には指導能力や管理能力がないがその職についていること。
・医師が皆高齢化し医師不足で若い医師の獲得に苦戦している。
・人望のない人間が院長となったこと。
・臨床から管理職に移行することはかなりの勉強努力を要するのみならず、有効な管理が出来ているのか疑問の残るところである。
・患者を診ることにもっと時間をかけたいが、会議や経営関係の業務が多くてできない。しかし職員全体を預かっていると思うとそうも言っていられない。結構葛藤はある。
・かつて管理職を経験したが、収益と診療の質のはざまで苦労が絶えなかった。現在、役職を離れ診療に傾注できている。今後も管理職に就くことはない。
・民間の医療機関では、管理職といえども雇い主の言いなりが大半。現在は管理職を外れたが、これも雇用主の一方的な宣言で。



https://www.m3.com/news/general/488908
野洲市議会、病院条例案、僅差で可決 市長「整備進められる」 
2016年12月24日 (土) 毎日新聞 /滋賀

 野洲市議会は22日の本会議で、市がJR野洲駅前で計画する市立病院の設置条例案を賛成10、反対8で可決した。山仲善彰市長は「病院を設置するという意思表明の条例。駅前整備を望んでいる市民に喜んでもらえる結果だ」と歓迎した。

 設置条例は病院の名称や場所などの基本事項を定める。9日の市議会総務常任委員会では賛成少数で否決され、20日に市長や守山野洲医師会などが可決を求めて議長に慎重な審議を要望。採決の行方に注目が集まっていた。

 この日は市民ら約80人が傍聴に訪れた。討論では公明の賛成議員が「5年以上かけて審議、採決を繰り返し、(基本設計費の予算案可決で)政策検討の段階を抜けて事業段階に入っている。今更病院をやる、やらないという議論をしていること自体、議会が市民の声に耳を傾けていないことになる」と主張。

 これに対し、自民系の最大会派「野洲政風会」などの4議員が「直営による公立病院の多くが財政に影響を与えるほどの赤字に苦しんでいる」「駅前に反対している人たちの声を聞いてほしい」などと反対を訴えた。

 採決では議長を除く18人のうち、共産(3人)▽公明(2人)▽「リベラル野洲」(4人)▽「じみんやす」(1人)が賛成した。

 可決を受けて記者会見した山仲市長は「僅差ではあるが可決され、大変喜んでいる。登山口から3合目くらいのところで、まだ道は遠いが、着実に整備を進めていける」と述べた。【村瀬優子】



https://www.m3.com/news/general/488892
小国町立病院、透析治療中止 医師確保など要望書 知事に「命守る会」 
2016年12月24日 (土) 毎日新聞 /山形

 医療スタッフの未整備などを理由に小国町立病院で予定されていた人工透析治療が中止となった問題で、「透析患者の命を守る会」の斎藤広実代表(68)ら9人が22日、吉村美栄子知事と面会した。透析治療の実現に賛同する4091人分の署名と、医師や看護師の確保に支援を求める要望書を手渡した。

 斎藤代表は「冬になると一番大変なのが、交通事故やスリップで国道113号が通れなくなり、町外までの通院と治療で1日がかりになる。小国で治療できれば一番いい」と訴えた。

 吉村知事は「できるだけ身近な医療機関で透析できることが望ましいが、安全の確保を考えて送迎になったと聞いている。小国の地理的な要因もある。今後、何ができるのか考えたい」と応じた。

 10月25日の町臨時議会で透析事業の中止が決まり、町は代わりに希望する透析患者16人の通院送迎を12月5日に開始した。【佐藤良一、野間口陽】



https://www.m3.com/news/general/488905
新宮市医療センター、医療ミス訴訟和解、遺族に解決金 
2016年12月24日 (土) 毎日新聞 /和歌山

 新宮市立医療センターは22日、がんの手術を受けた入院患者の太ももの神経を、担当医師が誤って切断した医療ミスを巡る損害賠償請求訴訟で、遺族に解決金1000万円を支払うことで和解したと発表した。同日の市議会12月定例会で関連議案が可決された。

 同センターによると、患者は局部のがんで入院した三重県紀宝町の当時62歳の男性(故人)。2013年3月に同センターでリンパ節のがん部分を摘出する手術を受けた。その際、医師が両大腿神経を誤って切断。別の医師が後日手術をしたが、後遺症で歩行困難となった。男性はその後、がんが肺に転移し、同年9月に亡くなった。

 これに対し遺族3人が14年9月、損害賠償を求め大阪地裁に提訴し、同地裁は16年7月、市に約876万円などの支払いを命じた。市はこれを不服として大阪高裁に控訴。高裁は同年10月の控訴審で和解を勧告していた。解決金は保険会社が支払う。

    ◇

 新宮市議会の12月定例会は22日、市立医療センターの医療ミスを巡る解決金などの関連議案や、総額2億8300万円の一般会計補正予算案など27件を可決し、閉会した。【神門稔】

  1. 2016/12/25(日) 05:40:21|
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12月21日 

http://mainichi.jp/articles/20161221/k00/00e/040/293000c
昭和南海地震
犠牲必ず減らす 新旧医療学生、思いは一つ

毎日新聞2016年12月21日 13時08分(最終更新 12月21日 13時18分)

90歳の元高知県立女子医学専門学校学生、教壇に

 昭和南海地震では、開校2年目だった高知県立女子医学専門学校の学生たちが防疫活動に奔走した。翌年に医専が廃止されたため調理学の道に進んだ1期生は今、食の面から防災に取り組む。医専の後身の高知県立大学も災害看護に力を注ぎ、多くの学生が学んでいる。「災害はいつか必ずやってくる」。地震から21日で70年。同じ思いが医専1期生と現役の学生の原動力だ。

 高知女子医専は戦争による医師不足解消のため創立され、高知市の松崎淳子さん(90)は1945年8月に入学した。46年12月21日早朝は、試験勉強のため自宅で薬理学の教科書を開いていた。「突然机の上のインクつぼが右へ左へ動き始めて……」。家がきしみ、激しく揺れた。外に飛び出すと「地面が波打っていた」。

 学生たちは予防注射など現場で奔走した。松崎さんは地震翌日、約20キロ離れた現在の同県土佐市宇佐町へ向かう。たどり着いた街は家が流され、船がひっくり返って打ち上げられ、港自体がなくなっていた。「手に負えない……」。自らの無力をかみ締めた。

 高知県では679人が犠牲になり、全国の死者・行方不明者の半数近くを占めた。県財政も直撃し、47年には運営費がかさむ医専の廃止と女子専門学校への変更が決まった。「みんな泣きましたよ」と松崎さんは振り返る。在校生の多くは他県の医専に転校したが、松崎さんは経済事情もあって女子専門学校に進み、土佐の伝統料理を研究した。

 県立大名誉教授(調理学)となった松崎さんに被災の記憶をよみがえらせたのは、2011年の東日本大震災だ。教壇から退いていたが、「防災食」を提唱し普及に取り組み始めた。栄養豊富で保存が利くショウガのつくだ煮や大根のふりかけなどのレシピを考案し、各地で講演などを続けている。

 今月16日、地震の被害状況が刻まれた宇佐町の石碑を初めて訪れた。「地震はいつかくるんだという思いを、とにかく忘れないでほしい」。碑を前に語った言葉は、県立大学で学ぶ後輩らへのエールでもある。【岩間理紀】

「災害看護グローバルリーダー」の養成に力を入れ

 県立大学は98年に看護学部を設立、南海トラフ巨大地震などを見据えた「災害看護グローバルリーダー」の養成に力を入れている。

 東京医科歯科大などとつくった「共同災害看護学専攻」で博士課程の西川愛海さん(29)=高知市=は、持病などがある災害弱者の「減災」に尽力する。生まれ育った街がいつか必ず被災地となると考え、「人々の健康や生活を守るために地域に深く関わり、『備え』と日常をつなげる役目をしたい」と思うからだ。昭和南海地震で奔走した女子医専の思いは受け継がれている。



http://mainichi.jp/articles/20161221/ddl/k17/040/301000c
金沢医大
男性遺族「医師連携不足で死亡」 賠償求め提訴 /石川

毎日新聞2016年12月21日 地方版 石川県

 内灘町の金沢医科大病院で、県内の70代男性が肝細胞がんを死滅させる手術後に死亡したのは医師間で情報共有されず処置が遅れたことが原因として、遺族が金沢医科大に計約4400万円の損害賠償を求める訴えを金沢地裁に起こしたことが分かった。提訴は19日付。

 訴状によると、男性は2015年11月10日、針で肝細胞がんを死滅させる「ラジオ波焼灼(しょうしゃく)術」の手術を受けた。横隔膜が針で損傷し出血が続いたが医師間で共有されず、処置が遅れたため11日、死亡したとしている。

 病院側は「訴状が届いてからコメントするか判断する」としている。

 遺族の代理人弁護士によると、男性の死亡は、患者の予期せぬ死亡を対象とした医療事故調査制度の対象となり、調査報告書は、医師間の連携が取れず出血の発見が遅れたと指摘したという。



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161221/k10010815551000.html
産婦人科医不足の北海道東部の3町 首都圏で募集広告
12月21日 20時54分 NHK news

産婦人科の医師不足に悩む北海道のオホーツク海側の遠軽町など3つの町が、首都圏から医師を募集しようと、21日から1週間首都圏の鉄道で中づり広告などの掲示を始めました。
広告を出したのは、北海道のオホーツク海側にある遠軽町と湧別町、それに佐呂間町の3つの町です。

このうち遠軽町の遠軽厚生病院には、この地区で唯一の産婦人科がありますが、去年医師が不在となり、その後町の呼びかけで、ことし8月から医師の常駐が再開されましたが医師は1人だけで、地域医療に十分に対応できていないのが現状です。

今回の広告の掲示は、医師の数が多い首都圏で集中的に呼びかけようと行われ、3つの町の場所を示した地図などを載せて産婦人科医を募っています。

広告は、21日から1週間首都圏を走るJR京浜東北線の1編成と一部の週刊誌に掲載され、21日は遠軽町の佐々木修一町長が広告が掲示されている京浜東北線の車内を視察しました。

遠軽町は、リスクの高い分べんにも対応できるよう、少なくとも新たに2人の産婦人科の医師を確保したい考えで、佐々木町長は「少しでも多くの人たちに見てもらい、地域医療の現状に目を向けてもらえればと思う。1人のドクターでは必ず限界が来るので、何が何でも複数の医師を確保したい」と話していました。
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http://www.niigata-nippo.co.jp/life/medical/news/20161221298061.html
県央基幹病院の早期開院へ初会合
三条 整備推進会議

2016/12/21 16:25 新潟日報

 県が2023年度の開院を目指す県央基幹病院の整備推進会議が20日、三条市の燕三条地場産業振興センターで初会合を開いた。地元の医療関係者らが早期開院に向けた課題などについて意見を交わした。

 県央基幹病院は救命救急センターを備え、県央地域の新たな医療拠点として期待されている。燕市の燕労災病院と三条市の三条総合病院を統合再編して、三条市上須頃に整備する。

 推進会議は地元の病院長や大学、医師会の関係者計16人が委員を務め、不定期で開催する。事業の進ちょく状況について情報を共有し、病院再編に向けて協力関係を強める狙いがある。

 初会合は冒頭を除いて非公開だった。県によると、県が測量や基本設計をする業者の選定を進めていることを報告。課題となっている周辺道路の渋滞や冠水対策については、引き続き地元市などと協議していく方針を説明した。委員からは「現場の意見を大切にしてほしい」などの指摘があったという。

 会長の荒川正昭・新潟大元学長は会議後、「地元の方々と情報を交換し、意見を聞く中でいい病院をつくっていきたい」と話した。
【医療】



https://www.minpo.jp/news/detail/2016122137469
地域医療再生へ236億円 復興庁当初予算案 総額1兆8153億円
2016/12/21 10:07 福島民報

 復興庁は平成29年度当初予算案で東京電力福島第一原発事故による被災地の地域医療再生支援費として新たに236億円を確保する方針を固めた。東日本大震災に伴う社会基盤整備が進んだことなどから、予算総額は前年度に比べ約5900億円少ない1兆8153億円を見込んでいる。
 復興庁が当初予算案に盛り込む主な内容は下記の通り。地域医療再生支援費は避難指示が解除された地域の医療体制の再構築に充てる。福島県農林水産業再生総合事業に47億円を確保し生産、流通、販売の各段階で風評対策事業を展開する。
 福島再生加速化交付金などに1116億円を計上し、帰還困難区域内の特定復興拠点の整備や避難者の生活支援に活用する。
 東日本大震災復興特別会計には復興庁以外の各府省が所管する復興関係事業の予算が盛り込まれ、総額2兆7000億円程度の見通し。

【復興庁の当初予算案の主な内容】
・被災者支援総合交付金200億円
・被災地域における地域医療の再生支援236億円
・福島県農林水産業再生総合事業47億円
・被災地の人材確保対策事業10億円
・観光復興関連事業51億円
・イノベーション・コースト構想関連事業101億円
・自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金185億円
・福島再生加速化交付金等1116億円
・中間貯蔵施設の整備等1876億円
・除去土壌の適正管理・搬出等の実施 2855億円
・復興道路・復興支援道路の整備2400億円
・東日本大震災復興交付金525億円
・災害復旧事業2599億円



https://www.m3.com/news/general/488161
保険指定取り消し15施設 15年度返還請求124億円
2016年12月21日 (水) 共同通信社

 厚生労働省は20日、診療報酬の不正請求などで2015年度に健康保険法に基づく指定を取り消した保険医療機関等は、歯科を含む計15施設(前年度比2施設減)だったと発表した。登録を取り消した保険医等は医師6人、歯科医師15人、薬剤師1人の計22人。

 このほか22施設が取り消し相当だったが、いずれも取り消し前に廃業、4人が自主的に登録の抹消を届けた。

 指導や監査で不正請求を確認し、返還を求めた総額は約124億4千万円(前年度比約8億8千万円減)。一部の診療機関は返還金額が確定してないが、架空の診療報酬を付け足すなどして診療報酬を不正請求していた札幌市手稲区の板垣小児科内科医院(閉院)が約2670万円で最多だった。



https://www.m3.com/news/iryoishin/488258
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
「薬価制度の抜本改革、メーカーの成長戦略か」と疑念
中川日医副会長、「中医協の自主性低下」も危惧

2016年12月21日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会薬価専門部会(部会長:西村万里子・明治学院大学法学部教授)は12月21日、「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」を議論した(資料は、厚生労働省のホームページ)。同基本方針は、薬価調査を毎年実施し、価格乖離が大きい品目について、薬価改定を行うことが骨子で、前日20日に開かれた塩崎恭久厚労相ら4大臣会合で合意していた(内容は、薬価制度の抜本改革案、明らかに、4大臣会合へ』を参照)。

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、基本方針に対し、「改めて読むと、非常に大きな問題がある。薬価改定財源を国民皆保険制度の維持ではなく、製薬企業の成長戦略のために充てる方針のように見える」と疑念を呈した。毎年の薬価改定を打ち出す一方、「費用対効果の高い薬には薬価を引き上げることを含め、費用対効果評価を本格的に導入」「より高い創薬力を持つ産業構造への転換」などと記載しているからだ。

 さらに中川氏は、薬価専門部会でも薬価制度改革について議論しており、本来は中医協マタ―であるにもかかわらず、「4大臣合意」として基本方針が取りまとめられたことを踏まえ、「中医協の自主性が少しずつ失われつつあるのではないか」とも懸念、中医協での主体的な議論を訴えた。

 一方、支払側の全国健康保険協会理事の吉森俊和氏は、薬価の毎年改定に向けた薬価調査の在り方をはじめ、基本方針には「来年中に結論を得る」とされている点について、その主体を質した上で、「一方的に経済財政諮問会議からボールが投げられることがないように留意してもらいたい。検討項目は多岐にわたり、相当ハードな議論になるだろう。優先順位を付けて、納得性のある議論をするためにも早く議論を開始してもらいたい」と中医協で主体的に議論していくよう、釘を刺した。

 厚労省保険局医療課薬剤管理官の中山智紀氏は、吉森氏の質問に対し、2017年の年初から、薬価専門部会で議論を開始し、基本的な内容については同部会で議論を深めていくと説明。ただし、その結論は、関係省庁や経済財政諮問会議と最終的に調整をして、2017年末までに得るとした。

 健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏は、各論について質問。薬価の毎年改定のための薬価調査が、「大手事業者等を対象に行い」とされている点について、大手4社で取り扱う医薬品の数量シェアは約75%だが、中小卸を外すことで、実勢価格を正しく評価できるか」と質問。さらに、DPCなど薬剤費が包括されている点数の扱いのほか、薬価制度と同様に特定保険医療材料の価格算定方式についても検討が必要だとした。

 抜本改革の基本方針には、薬価の毎年改定のほか、(1)オプジーボに代表されるように効能追加等に伴い、市場が一定規模以上拡大した薬については、新薬収載の機会を最大限活用して、年4回薬価を見直す、(2)新薬創出・適応外薬解消等加算制度をゼロベースで見直し――が盛り込まれており、12月21日の経済財政諮問会議に報告される。

 今後の焦点は、毎年改定の薬価調査の方法、「価格乖離の大きい品目」の定義、毎年薬価改定の財源の取り扱いだ。通常の薬価調査の在り方なども含め、2017年中に結論を得ることになっており、2017年の年明けから議論がスタートする。

 「最大の目的は国民皆保険の維持」のはず

 中川氏はまず、「このような基本方針を、中医協が主体的かつ自律的にまとめることなく、4大臣合意という形でまとまったのは、非常に遺憾」と述べ、「来年末までに結論を得る」などと指示されていることなども踏まえ、「中医協の自主性が少しずつ失われつつあるのではないか」と指摘し、診療側と支払側ともに自戒すべきと語った。

 吉森氏が、今後の議論はハードであり、時間がかかると見通した点については、中川氏はこれまでも議論を重ねてきたことから、それほど時間はかからないとし、厚労省に対し、スピード感を持って議論を進めるよう求めた。「のんびり議論していたのでは、経済財政諮問会議が何らかの意見が出てきかねない。そうした危機感を持ってやってもらいたい」(中川氏)。

 その上で、中川氏は、基本方針が、安倍政権がかかげる成長戦略を狙った方針に映ると指摘した。

 基本方針は、序文に「国民皆保険の持続性」と「イノベーションの推進」の両立を基本理念として掲げている。中川氏は、オプジーボ(一般名ニボルマブ)の薬価引き下げを求めていたのは、公的国民皆保険の維持が最大の目的であり、現実にはこれらの両立は容易ではないと指摘。

 基本方針には、「革新的新薬創出を促進するため、新薬創出・適応外薬解消等促進加算をゼロベースで抜本的に見直すこととし、併せて費用対効果の高い薬には薬価を引き上げることを含め、費用対効果評価を本格的に導入」「我が国の製薬産業について、長期収載品に依存するモデルから、より高い創薬力を持つ産業構造に転換するため、革新的バイオ医薬品およびバイオシミラーの研究開発支援方策等の拡充を検討、ベンチャー企業への支援」など、イノベーション評価や研究開発投資の促進を狙った記載が多い。

 中川氏は、創薬支援の対象となる「我が国の製薬産業」とは、内資系企業に限るのか、外資系企業も含まれるかを質問。「新薬創出・適応外薬解消等促進加算で恩恵を受けたのは、内資系ではなく、外資系企業であるという歴史的な経緯がある」(中川氏)。厚労省保険局医療課長の迫井正深氏は、「我が国に必要な医薬品を提供するという制度設計を行っている」と述べ、内資系か外資系かを問わず、日本の医療において薬を提供する企業全体を指すと説明。

 そのほか、現在は試行的に導入されている「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」について、ゼロベースで見直すとされている点も質問。中川氏は従来から、革新的新薬創出の支援は、診療報酬ではなく、補助金等で対応すべきと主張してきた。中山薬剤管理官は、「現行の加算について、どのような課題があるかを洗い出して、研究開発投資の促進という観点で見た場合、どんな制度であるべきかをしっかり考え直すことだと理解している」と述べるにとどまった。

 中川氏はそのほか、オプジーボの類薬に当たるキイトルーダ(一般名ペムブロリズマブ)の薬価の問題にも言及。キイトルーダは12月19日、悪性黒色腫に続いて、PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する効能・効果について薬事承認された。オプジーボはセカンドラインに使用するが、キイトルーダはファーストラインにも使用可能だ。早ければ2017年2月にも薬価収載される見通し。この点も踏まえ、中川氏はオプジーボの患者からの変更だけでなく、対象患者の拡大が見込まれる上、今後も他の癌種でも効能・効果の拡大が検討されていることから、厚労省に対し、迅速な対応を求めた。



https://www.m3.com/news/general/488257
日本臨床疫学会が発足‐データベース研究を推進
2016年12月21日 (水)  薬事日報

 ビッグデータを活用した質の高い臨床研究を通じて、医療が直面する課題の解決を目指す「日本臨床疫学会」が発足した。実臨床のリアルワールドデータを活用した研究の方向性が示される中、疾患横断的に中立的な立場からデータベース研究の標準的な方法論を提供すると共に、学会内に「臨床疫学専門家制度」を創設して若手研究者の育成を図る。同学会代表理事に就任した福原俊一氏(福島県立医科大学副学長)は、18日に都内で開催された発足記念講演会で、「臨床疫学がビッグデータにアクセスできる時代になった。臨床研究で日本の医療を元気にしたい」と抱負を述べた。

 同学会の設立日は今年の2月12日で、本格的な活動に向けて準備を進めてきた。「医療者」をメインとした学会だが、企業やそこに在籍する個人、学生も会員になることができる。患者中心の医療に向けて、企業や行政、国民とも対話する開かれた学会を目指す。

 質の高い臨床研究を世界に発信していくため、ビッグデータを活用した研究の振興と研究人材の育成に力を入れる。福原氏は、「臨床疫学はずっと注目されてこなかったが、ビッグデータを医療に活用できるようになったことで、臨床疫学研究の“適時”がやっときた」と強調。学会を通じて若手研究者が研究成果を発信する場を提供していく考えを述べた。

 日本の国際的地位は年々低下している。基礎研究には強い一方、臨床研究で見ると日本から生まれた論文数は世界30位以下で、2002年の11位をピークにじりじりと下がっている。福原氏は、「医療者が研究したいリサーチクエスチョンを持っていても、それを具現化するリテラシーや方法論が分からないために、研究として反映できなかった」と原因を分析する。

 こうした中、ITの技術革新を通じて、電子カルテやレセプトデータなど医療データベースを活用する研究の可能性が開けるようになり、「データベース研究の作法を提供していきたい」とし、学会主導で研究を進めていくための方法論や倫理的基準を提示していく考えだ。

 また、高齢化社会を迎え、「多重併存疾患を持つ患者が増える中、臓器別専門医が患者の病気を治す医療が限界となり、今後治療と予防を行えるような総合診療医、総合内科医が求められている」と指摘。自らの医療行動を科学的に評価できる医師を育成していくためにも、「新たな学術基盤として臨床疫学研究が必要になる」との方向性を挙げた。

 学会立ち上げに伴い、臨床疫学の専門家制度を創設した。ある一定のスキル・経験の要件を満たせば、「認定専門家」「上席専門家」「卓越専門家」の3段階で認定。医療経験5年以上の「医療者会員」とその他の「特別会員」が専門家資格の対象となる。5年以下の医療者で区分された「一般会員」や、企業に在籍する「企業会員」「賛助会員」も、臨床疫学研究の経験が5年以上などの条件を満たせば、「特別会員」の資格を取得できる。



https://www.m3.com/news/general/488240
【秋田】呼吸器内科3月末で休止、由利組合病院 常勤医師2人退職で
2016年12月21日 (水) 秋田魁新報

 秋田県由利本荘市川口の由利組合総合病院(佐藤一成院長、606床)の呼吸器内科が来年3月末で外来、入院とも休止することになった。同診療科の常勤医師2人が退職し専門医が不在となるが、代わりの医師確保が困難なためだ。病院は1月以降、徐々に新患や入院などの診療制限を行わざるを得ないとしている。

 県内では呼吸器内科医が不足している。医師派遣を行っている秋田大医学部呼吸器内科学講座の医局員も6人と少なく余裕がない状況という。県医師確保対策室によると、県内に69ある病院のうち、12病院で呼吸器内科医の不足を訴えている。

 由利組合総合病院では、呼吸器内科の常勤医2人のうち1人が3月末で定年を迎え、もう1人は市内で開業するため2人とも退職するが、補充のめどが立たないという。



https://www.m3.com/news/general/488160
次官級「医務技監」新設へ 厚労省、子ども家庭局も
2016年12月21日 (水) 共同通信社

 政府は20日、国の医療政策の司令塔役として、省庁の官僚トップである事務次官と同等のポスト「医務技監」を来年度、厚生労働省に新設する方向で最終調整に入った。同省の組織を再編し、子ども・子育て支援に特化した「子ども家庭局」、安倍政権が掲げる働き方改革を進める「雇用環境・均等局」も新設する方針だ。

 医務技監は、医師免許を持つ厚労省の医系技官を充てる想定。専門的な立場から政府の医療・保健政策を統括し、国際連携などにも対応する。来年の通常国会に厚労省設置法改正案を提出し、来夏の人事異動で誕生する見通しだ。

 米国で公衆衛生政策を指揮する「医務総監」などがモデルで、厚労省は同じ名称にしたい考えだったが、国土交通省の次官級ポスト「技監」にならうことになった。

 組織再編では、厚労省は生産性の向上を進める「人材開発局」の新設も内閣人事局に要求していたが、現行の職業能力開発局を「人材開発統括官」組織に衣替えする方向になった。厚労省は省全体で局の数を一つ増やしたい考えだったが、認められなかった。



https://www.m3.com/news/general/488239
岡山大がデトロイトに研究拠点 iPS細胞由来のがん幹細胞解析
2016年12月21日 (水) 山陽新聞

 岡山大は20日、大学間協定を結ぶ米ミシガン州のウェイン州立大に共同研究拠点を開設したと発表した。大学院自然科学研究科の妹尾昌治教授(生物工学)らのグループが手掛けるがん細胞を巡る研究を加速させる狙い。来春にも本格稼働させる。

 計画では、岡山大の研究者1~2人が常駐。妹尾教授らは人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、がんのもとになる多種多様な「がん幹細胞」を作り出して解析することで、一人一人の患者に合った治療法の開発を目指しており、同州立大や併設されているがん研究所の研究員らと共同研究する。

 拠点は、同州立大に昨年10月に開設された「統合バイオサイエンスセンター」のオープンスペースの一角を賃借。研究者用オフィスと細胞培養ができる実験スペースを確保した。「岡山大ウェインラボ」の名称で運用する。契約期間は12月1日から2年間。

 妹尾教授は「互いのコミュニケーションが密になり、新しいアイデアが生まれやすくなる。両大が中心となって国際的な産学官の連携組織をつくり、米国内での資金獲得も目指したい」としている。

 同州立大はデトロイトにある総合大学で、1868年に創立された。岡山大のグループは2012年、マウスのiPS細胞を培養する方法でがん幹細胞の作製に世界で初めて成功。その後、iPS細胞から異なる種類のがん幹細胞も生み出している。両大は14年に共同研究や教員、学生の交流に関する協定を結んでいる。



https://www.m3.com/news/general/488246
病院条例案、適正な採決を 滋賀・野洲市長が要請書
2016年12月21日 (水) 京都新聞

 滋賀県野洲市がJR野洲駅南口に整備を計画している市立病院の設置条例案が今月9日の市議会総務常任委員会で否決されたことを受け、山仲善彰市長は20日、「条例案の適正な採決を求める」とする要請書を坂口哲哉議長に提出した。

 条例案は22日の定例会最終日に本会議で審議、採決が予定されている。要請書は「条例案が否決されると開院が遅れ、市への社会的信頼が損なわれる。委員会の審議内容を精査すると、病院整備の問題の本質とは思えない議論が多い」とし、会期延長も含めた慎重な審議を求めている。

 また同日、守山野洲医師会と市社会福祉協議会、市老人クラブ連合会、「新病院を望む女性の会」がそれぞれ、条例案の適正な審議を求める要望書を坂口議長に提出した。女性の会は10月の市長選の結果を踏まえ「民意を無視したかのような審議が行われている」などと批判した。

 同病院計画は市議会で関連予算案が2度否決されたあと、医師会など各団体が早期整備の要望活動を行い、3度目の提案で可決された経緯がある。

 坂口議長は取材に「議会で議論は十分やってきており、会期の延長はない。本会議の結果を見てほしい」と話した。



https://www.m3.com/news/general/488227
乳房切除の誤診訴訟和解 兵庫・高砂市が謝罪、賠償
2016年12月21日 (水) 共同通信社

 兵庫県高砂市が運営する高砂市民病院による検体の取り違えで乳がんと誤診され、右乳房の一部を切除した20代の女性が、市に約1850万円の損害賠償を求めた訴訟が21日、大阪地裁(比嘉一美(ひが・かずみ)裁判長)で和解した。

 原告側代理人によると、市が女性へ謝罪し、約620万円を支払う内容。和解条項には再発防止策を設けることも盛り込まれた。

 訴状などによると、女性は2014年4月、病院での病理検査で乳がんと診断された。別の医療機関で翌5月、切除手術を受けたが、摘出部位からがん細胞が検出されず、病院が50代女性の検体と取り違え、誤診していたことが判明。病院側は解決金として250万円を提示し、賠償すべき額が争われていた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/488280
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
2018年度改定、「3ラウンド」に分け議論
厚労省、主な検討項目とスケジュール提示

2016年12月21日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省は12月21日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)に対し、2018年度診療報酬改定に向けて、主な検討項目と今後の検討スケジュールを提示した(資料は、厚労省のホームページ)。

 主な検討項目は、過去数回の改定でも柱となった、入院や外来、在宅医療の機能分化と地域包括ケアシステムの構築に加え、介護報酬との同時改定を見据え、「医療と介護の連携」を加えたほか、政府レベルでの重要課題となっている薬価制度の抜本改革、次世代の医療を担うイノベーションの推進の観点から、バイオテクノロジーやAI(人工知能)などへの対応を入れたのが特徴だ(『「薬価制度の抜本改革、メーカーの成長戦略か」と疑念』、『2018年度医療介護の同時改定、「キックオフ」』を参照)。

 各検討項目について、診療報酬基本問題小委員会をはじめ、中医協の下部組織で基礎的事項を整理した上で、中医協総会で議論を深める。2017年当初から集中的に検討を開始し、各検討項目について「第1ラウンド(~夏頃)」で経緯や主な論点、「第2ラウンド(~秋頃)」で具体的な方向性についてそれぞれ議論、「第3ラウンド(~年末)」で改定の基本方針を踏まえた対応を議論――というスケジュールを想定している。加えて、介護報酬との同時改定になることから、中医協と社会保障審議会介護給付費分科会から関係する委員が集まり、意見交換をする場を設ける。

 「意見交換」の場の位置付けは?

 主な検討項目と今後の検討スケジュールに対し、質問や意見、要望が幾つか出た。

 全日本病院協会副会長の猪口雄二氏は、改定後は医療機関の現場が対応に苦労している現状を紹介、「診療報酬の簡素化」という視点も求めた。さらに入院基本料の「重症度、医療・看護必要度」などを評価するにも人手が必要となることから、ICTの活用による簡素化、さらには医療機関の創意工夫の余地がある報酬体系を要望した。

 連合総合政策局長の平川則男氏は、介護給付費分科会との意見交換は重要としたものの、その位置付けについて質問。厚労省保険局医療課長の迫井正深氏は、「物事を決めたり、合意形成をする場ではなく、文字通り意見交換という位置付けである」と説明。

 全国健康保険協会理事の吉森俊和氏は、「検討課題について、足並みがそろうことが重要であり、議論の整合性が取れるように、また1度ではなく節目ごとに何度も意見交換の場を設けてもらいたい」と要望。

 費用対効果評価、「本格導入に向けた検討」

 薬価制度の抜本改革について、「スピード感を持って議論してもらいたい」と求めたのは、日本医師会副会長の中川俊男氏。

 その上で、医薬品や医療材料に関する費用対効果評価について「試行的導入および本格導入に向けた検討」と打ち出されている点を質問。2016年度診療報酬改定の附帯意見では、「医薬品・医療機器の評価の在り方に費用対効果の観点を試行的に導入することを踏まえ、本格的な導入について引き続き検討」となっている。

 迫井課長は、塩崎恭久厚労相ら4大臣が12月20日にまとめた「薬価制度の抜本改革の基本方針」で、「費用対効果評価を本格的に導入」と記載されているとし、「従来のスケジュールとは、少し違った対応が必要になっている」と説明した(『薬価制度の抜本改革案、明らかに、4大臣会合へ』を参照)。

 それを受け、中川氏は改めて費用対効果評価について質問。基本方針では、「費用対効果の高い薬には薬価を引き上げることを含め、費用対効果評価を本格的に導入する」と記載されている。「高すぎるものを適正な価格にするのが、費用対効果評価の大前提ではないのか。『引き上げも含めて』となると話が変わり、国民皆保険の持続性に問題が生じかねない」と中川氏は質した。

 迫井課長は、現時点では試行的導入に向けてさまざまな作業をしているとし、「その結果をどんな形で薬価に反映させるかは、次のステップとして重要であり、今後の検討課題」と答え、薬価が下がるか、あるいは上がるかは、最終的に費用対効果評価をどのように薬価に反映させるかによるとした。

 これに対し、中川氏は、「費用対効果が高い薬は、単価を上げなくても数量ベースで売上は伸びる。あえて薬価を引き上げる必要はないと考えている」と、薬価引き上げにつながる費用対効果評価に釘を刺した。



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/1221506053/
毎年改定、実勢価格との差が大きい薬に限定〔CBnews〕
薬価の抜本改革で4大臣が基本方針

CBnews | 2016.12.21 18:55

 塩崎恭久厚生労働相や麻生太郎財務相ら4大臣は20日、薬価制度の抜本改革に向けた基本方針をまとめた。焦点となっていた「毎年改定」については、公定価格と実際の販売価格との間の乖離が大きい品目などが対象となる。市場実勢価格を毎年把握するための調査の方法などに関しては今後、中央社会保険医療協議会(中医協)で検討する。塩崎厚労相は近く開かれる経済財政諮問会議で基本方針について報告する。【敦賀陽平】

 現行では、医薬品卸売業者などを対象に2年に1度、全品目の市場実勢価格を調べ、下落幅を薬価に反映させているが、基本方針はこれを毎年実施することが柱だ。

 経済財政諮問会議の民間議員は、すべての品目の薬価を見直すよう求めていたが、基本方針では、販売価格との乖離の大きい品目に限定するとした。また、調査に協力する業者などへの負担に配慮し、通常調査の間の年については、対象を大手の医薬品卸売業者などに絞る。来年中に中医協で調査方法などを決め、2019年度にも「毎年改定」へ移行する。

 がん治療薬「オプジーボ」の薬価の問題は、非小細胞肺がんへの適応拡大で対象患者が急増したにもかかわらず、薬価を柔軟に変えることができなかった制度面の不備が原因だった。このため、効能追加などで市場規模が一定以上広がった場合は、年4回の新薬の保険収載のタイミングに合わせて薬価を見直す。これについては、早ければ17年度から実施する。

 また、革新的な新薬の創出を支援するため、特許期間中の新薬の薬価の引き下げを猶予する現行制度を抜本的に見直すとともに、費用対効果の高い薬の薬価を引き上げるなど、イノベーションを評価し、研究・開発投資の促進を図る。費用対効果の評価は、今年春から試行的に始まっており、今後の本格導入の在り方について、来年中に中医協で結論を得る。

 さらに、薬価が決まるまでのプロセスが不透明との指摘もあることから、価格の根拠の明確化などに向けた対策に加え、社会保障制度の違いによる価格差が懸念されている「外国価格調整」を改善させるための具体策についても、中医協で話し合う。このほか、制度改革の影響を受ける関係者の経営実態を把握し、必要に応じて対応を検討するとした。

(2016年12月20日 敦賀陽平・CBnews)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50241.html
救急車利用の転院搬送が過去最多- 消防庁集計、初の50万件突破
2016年12月21日 10時00分 CB news

 いったん医療機関に収容された患者の症状悪化や専門的な処置が必要となった場合、他の医療機関に搬送するために救急車が出動する「転院搬送」の1年間の件数が過去最多となったことが、総務省消防庁の集計で分かった。6年連続で増え、統計を取り始めた1963年以降で初めて50万件を突破した。緊急搬送の必要がないケースも少なくないため、消防庁は救急車の適正な利用を呼び掛けている。【新井哉】

 消防庁によると、2015年の転院搬送件数は51万818件で、前年よりも1万2112件増えた。15年の救急出動件数(605万4815件)のうち転院搬送が8.4%を占めている。

 転院搬送に救急車を使う主な理由は、▽専門的な治療が必要▽他の疾病が見つかったが搬送先の医療機関で治療ができない▽精神疾患があるため、精神科病院に移る―などがあるという。

 しかし、緊急に搬送する必要がなかったり、タクシーの代わりに使ったりするといった本来の救急業務の範囲外とみられるケースも少なくない。また、救急出動件数が増えた消防本部のうち、4割超の消防本部が「転院搬送の増加」を要因に挙げており、不適切な利用が搬送件数の減らない要因の1つとされていた。

 こうした状況を改善しようと、消防庁と厚生労働省は今年3月、都道府県に対し、消防機関が救急業務として行う転院搬送の条件やルール化といったガイドラインを策定するよう通知。要請元医療機関が消防機関に転院の理由などを示した転院搬送依頼書を提出するといったことを地域の関係者間でルール化することを促している。
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https://www.m3.com/clinical/journal/17144
薬剤名のスペルミス、ただならぬ割合
BMJ 

2016年12月21日 (水) m3.com

Ferner R et al. Nominal ISOMERs (Incorrect Spellings Of Medicines Eluding Researchers)―variants in the spellings of drug names in PubMed: a database review. BMJ 2016; 355 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.i4854 (Published 14 December 2016)

 誤表記(スペルミス)されることの多い30の薬剤名を対象に、PubMed検索への影響を検討。正表記でのヒットは計32万5979件、誤表記でしか得られないヒットは3872件(1.17%)あった。誤表記の74%は文字の順番違い(iとyなど)と文字抜けだった。最後がin、ine、micinで終わる薬剤名には特にミスが多く、例えば抗うつ薬Amitriptylineには18種類のスペルミスが見られた(8530ヒット中179ヒット)。薬剤名で検索する際はスペルミスも含める必要があると著者らは指摘している。

【原文】British Medical Journal
http://www.bmj.com/content/355/bmj.i4854



http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20161222/CK2016122202000025.html
入院、外来機能は維持へ 中津川の坂下病院
2016年12月22日 中日新聞 岐阜

 縮小案が出ている中津川市の国民健康保険坂下病院について、青山節児市長は二十一日、入院と外来の機能は残し、急性期病床を市民病院に集約する方針を示した。同日の市議会病院・医療等対策特別委員会で表明した。市検討委員会が打ち出し、一部市民から反対の声が出ていた診療所化は見送られた。

 青山市長は人口減少や高齢化の現状に触れ、「両院の現状のままでの継続は困難。機能を見直す必要がある」と言及。市の地域包括ケアシステムの中で、坂下や川上、山口地域の外来と在宅医療の機能を坂下病院に担わせる方針を打ち出した。

 坂下病院の入院規模は縮小し、規模を今後、検討する。外来機能は医師確保が可能な診療科を残す。来年度までに坂下老人保健施設を同院に移す。

 また、青山市長は医師確保に「最善を尽くす」とした。両院の財政については、「両院を合わせた収支均衡を目指す」と一体的にとらえる考えも示した。坂下病院利用者が多い長野県南木曽町と大桑村にも方針を伝える。

 打ち出した方針は二〇一八年度に改めて見直しを行うという。

 両院は診療報酬の引き下げや医師不足から経営が悪化。市検討委は六月、坂下病院の入院機能を市民病院に集約する診療所化案を出していた。

「坂下病院は命のとりで」と訴える市民ら=中津川市健康福祉会館前で
写真
 一方、特別委が開かれた市健康福祉会館前では、市民ら六十人が「坂下病院は命のとりで」と訴えた。市長方針に対し、「病院を守る会」の梶田邦子さん(72)は「一定の評価はできるが、医師が確保されないと、かかれる診療科もなくなってしまうのでは。今後も会として何ができるか考えたい」と話した。

 (星野恵一)

G3註:国民健康保険坂下病院 199床 10診療科
   中津川市民病院  360床 24診療科
   両院の関係に関する広報:中津川市民病院・坂下病院の現状
   http://nakatsugawa-hp-vision.jp/



http://www.huffingtonpost.jp/izumi-yoshida/uber-doctor_b_13445210.html
どこへでも飛んでいく、Uber医師
吉田いづみ  ハンガリー・Semmelweis大学医学部 在学中

2016年12月06日 11時35分 JST 更新: 2016年12月06日 11時35分 JST ハフィントンポスト

私は現在、医療系の研究室でインターンをしている。研究室には多くの医師や看護師が出入りする。体調が悪い時など、スマホで先生方に相談することもある。足腰が痛く、歩きづらい時や、生理痛がひどい時など、処置の仕方から薬局で買える薬の紹介など、メッセージ一つで済んでしまう。
 
そこで私が思ったのは、「医師と患者でも、このようにスマホ一つで診察、治療ができないのか」ということだ。
 
先日、先輩医師を訪ねて、福島県南相馬市にお邪魔した。南相馬市は福島第一原発から近く、今年の7月に避難区域が解除された地域もある。ちょっとした皮膚の炎症でも、病院で診てもらうため、何十分も車を走らせなければならないそうだ。大変な思いをして、病院に行っても、氷で冷やし、軟膏を塗れば済む症状だったりする。
 
私の祖母は長崎市内に住んでいて、街は坂だらけだ。祖母は腰が悪く、坂道を歩くことができない。病院に通えるのは、叔父の仕事が休みの日だけだ。そんな祖母は、家の中で転んだり、つまずいたりして、腰を痛めることがあるそうだ。大した痛みでないにしても、一人で病院に行くことができないため、救急車を呼ばざるをえない。病院で受ける処置は痛み止めの注射くらいだ。診察が終わり、家に帰るのも一苦労だ。叔父の仕事が終わるまで、病院で待っていなければならない。
 
南相馬の住民の方や祖母を見ていると、「電話一つで、スマホ一つで何とかなるのに、そんなに苦労するなんて」と、もどかしくなる。きっと誰しも、街中や自宅で具合が悪くなった、どこか怪我してしまったということがあるはずだ。救急車を呼ぶほどではないけど、念のために医師に相談し、薬を出してもらいたいと思ったことがあるだろう。
 
このような医療ニーズに応えるため、Uberのシステムを導入すればどうだろう。
 
Uberとは2009年にアメリカで設立された企業によって運営されている自動車配車アプリである。これはアメリカ人創設者2人がパリを旅行中、雨の中、大荷物でなかなかタクシーがつかまらず、2人で不満をもらしていた時にひらめいたアイディアから始まったそうだ。「スマホ一つで自分の場所に車を呼び、目的地まで送ってもらう」というシンプルだが、なかなか思いつかないアイディアだ。
 
私は普段は、ハンガリーの大学に通っているのだが、もちろんハンガリーでもUberは常識だ。友人たちと夜まで遊んだ際、帰宅する時に必ず使う。タクシーを使う感覚で利用している。ただ値段がタクシーよりとても安いため、お手軽だ 。日本に帰国し、このUberが使われていないことにとても驚いた。
 
ご存知の方も多いと思うが、Uberとは「安い値段でタクシーに乗りたいお客さん」と「時間があるのでアルバイトをしたい運転手」のマッチングシステムだ。具体的には、携帯電話でアプリをダウンロードして、クレジットカードを登録する。そして、利用したい時に、自分の現在地と行き先を入力する。すると、一番近くにいるドライバーの到着時間とおよその値段が表示され、ワンクリックでその車を呼ぶことができる。現在地まで迎えに来て、目的地まで送ってくれる。まさにタクシーと同じだ。
 
しかし、Uberはタクシー会社を通さないため、はるかに安い。交通状況などにもよるが、だいたい半分程度の料金で、私たち大学生でも躊躇なく利用できる。そして、行き先はもう登録してあるので、運転手と会話する必要はない。言葉の通じない海外でも簡単に使える。また、お会計は後ほどクレジットカードから引き落としなので車内でお金を払う必要もない。
 
他にも車の車種を選ぶことができたり、ドライバーの5段階評価やコメントも事前に確認し、選ぶことができる。
 
私の考えているUberの医師版というのは、スマホ一つで近くにいる医師の診察、または相談を受けることができるというシステムで、いわば「患者さんと医師のマッチングシステム」だ。
 
実際このUberの医師版が実現すれば、近くにいる医師や医療関係者がすぐに駆けつけ、診察や治療をすることができたり、多くのことが電話一本、スカイプ一回で解決してしまう。

例えば、電話で対処法をおしえて貰えれば、南相馬の高齢者が、わざわざ何十分も車を走らせる必要がなくなる。また、祖母の場合は近くの医師に注射を一本打ってもらうだけで時間もお金も節約できる。
 
ただ、これを実現させるには主に3つの大きな壁が立ちはだかる。
 
一つめは医師法20条だ。「医師は自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付し(省略)てはならない」と明記されている。

医師法での「診察」とは直接の対面診療のみを意味し、電話などでの遠隔診療は基本的に認められていない。医師法とは昭和23年にできたものだ。スマホはおろか、電話も普及していなかった。平成23年になって、遠隔診療のために注意書きが追加されたのだが、内容は「初診の患者、急性期の患者、対面診療のみで診療可能な患者には適用すべきでない」などの制限が多い。
 
そして二つめは診療場所だ。医師法で定められている、「医療提供施設」でなければ診察、治療はできないことになっている。しかし今、日本が推進している「在宅医療」のように自宅では診療可能なのに、一歩外に出ると診療は不可能だ。在宅医療も再診の方のみ診療可能だ。どうして、街中で診察してもらったらいけないのだろう。
 
最後は診療報酬だ。社会保険診療報酬が明確にされていない。遠隔診療の報酬面は、再診料+処方箋料、◯◯管理料など算定できません。例えば、風邪の場合は初診料+処方せん料で350点(3500円)にもかかわらず、遠隔診療の場合は、再診料の72点(720円)が算定されるだけだ。これでは、医師への報酬が十分とはいえない。 つまり同じ病気でも対面で行った方が報酬が高いため、あえて少ない報酬を選択する医師は少なくなるのだ。
 
ここまで話すと、患者は得するが医師には利益がないように思える。しかしそれは違う。
 
私は将来、医師として働く。結婚もしたいし、子供も欲しい。せっかく医師免許を取ったならば、専業主婦ではなく、仕事も続けたい。しかし、医師という仕事をしながら、私生活や子育てを充実させるのはとても難しそうだ。医学生の私も今から将来のライフバランスに不安を感じる。だが、Uberの医師版が実現したら、それぞれの医師が独立して働けるため、好きな時間に働くことができる。そうなれば、家庭とのバランスも難しくなくなるのだ。
 
こんな患者にも、医師にも優しい「Uberの医師版」という仕組みができることを切に願う。


  1. 2016/12/22(木) 05:46:12|
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12月17日 

http://mainichi.jp/articles/20161217/ddl/k06/040/042000c
米沢2病院
市立と三友堂、建て替え視野に連携 経営難で再編も /山形

毎日新聞2016年12月17日 地方版 山形県

 米沢市立病院(同市相生町、322床)と民間の三友堂病院(同市中央、190床)が、双方の建て替えを見据えた連携で合意したことが16日、分かった。ともに医師不足と経営難に加えて、建物の老朽化に伴う建て替えの必要性に迫られており、病院再編や地域医療連携推進法人の設立、診療科の役割分担などが選択肢という。検討委員会を来月に設置し、初会合を開く。来年中に建て替えの結論を出したい考え。

 先月7日に中川勝市長と三友堂病院の仁科盛之理事長らが検討委の設置で合意。中川市長は「2016年度中に民間病院との連携の方向性を示したい」と発言していた。

 検討委のメンバーは、中川市長や仁科理事長の他、米沢医師会長や山形大学医学部教授、県地域医療対策課長ら。将来的な地域医療の確保を課題とし、人口減少を見据えて県が9月に策定した「県地域医療構想」を踏まえ、市内の救急医療体制の維持や病床数再編なども話し合う。

 市立病院は1958年に発足。35の診療科を持ち、外来診療棟は65年に完成。三友堂病院は1886年に三友舎として開設。19の診療科を持つ。リハビリセンターや看護専門学校なども運営している。【佐藤良一】



http://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/311531.html
「医学部地域枠」拡充へ 静岡県、2大学と協定
(2016/12/17 08:24)静岡新聞NEWS

 静岡県は16日、県内病院での勤務を条件に県外の医学生に奨学金を出す医学部地域枠について、順天堂大(東京都)、川崎医科大(岡山県)と協定を結んだ。川勝平太知事と両大学関係者が県庁で調印式に臨んだ。静岡県の地域枠は6大学計26人分になった。
 入学募集時から将来的に静岡県内での勤務を希望する受験生を募る推薦入試。入学定員の増員となるため国の認可が必要になる。これまでも5人分の地域枠があった川崎医科大は10人分に拡充され、順天堂大は新たに地域枠5人分を設けた。
 川勝知事は「医師不足が深刻な中、地域枠の設置は大変励みになる」と謝意を伝えた。伊豆の国市に医学部付属病院を置く順天堂大の新井一学長は「静岡県は第二の地元。静岡のために地域枠を活用したい」、川崎医科大の福永仁夫学長は「地域医療に貢献する医師を育てるという思いを県と共有する」とそれぞれ話した。
 地域枠で在学6年間に貸与される最大1440万円の奨学金は、県内病院に一定期間勤務すると返還を免除される。



http://www.asahi.com/articles/ASJDK3D45JDKUBQU00G.html
日本専門医機構の新整備指針、社員総会で承認
寺崎省子
2016年12月17日10時32分 朝日新聞

 日本専門医機構の社員総会が16日あり、2018年4月の開始を目指す新しい専門医制度の基本理念や骨組みを定めた新整備指針が承認された。地域医療への配慮や、研修の中心となる基幹施設は一般の病院もなれる基準にすることなどが明記された。

 これまでは、各学会が経験年数や手術件数などで独自に専門医を認定していた。しかし、基準にばらつきがあり、質が必ずしも保証されていなかったため、厚生労働省の検討会の報告書に基づき、中立的な第三者機関である機構が統一的な基準で認定する新しい専門医の制度ができた。

 そこで指針では「専門医」について、各専門領域で「国民に標準的で適切な診断・治療を提供できる医師」と定義。制度確立の基本理念として、①プロフェッショナル・オートノミー(専門家による自律性)に基づいた専門医の質を保証・維持できる制度であること②国民に信頼され、受診にあたり良い指標となる制度であること③専門医の資格が広く認知される制度であること④医師の地域偏在などを助長することがないよう地域医療に十分に配慮した制度であること――を掲げた。

 今後、新たに医学部を卒業し診療に携わる医師は、原則としていずれかの専門領域を選び、その基本領域学会の専門研修を受けることを基本とする、とした。

 また、養成の中心となる基幹病院の基準が大学病院に集中すれば、研修を受ける医師が大学病院に集まることで指導医が地方から引きあげられれば、都市部への医師偏在がより進み、地域医療に影響が出かねないと心配する声が出ていた。

 このため、「専門医育成の質を保証するものが最も大切であるという条件のもと、大学病院以外の医療施設(病院など)も基幹施設となれる基準とする」「研修を受ける医師が集中する都市部の都府県に基幹施設がある、基本領域のプログラムの定員などについては、都市部への集中を防ぐため、運用細則で別途定める」と明記された。

 機構は来年1月に、19の基本領域の運用細則を決め、同6月から研修を受ける希望者を募る予定だ。



https://www.m3.com/news/iryoishin/487033?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161217&dcf_doctor=true&mc.l=196275880
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医制度、2018年度開始に向け前進
日本専門医機構、社員総会で「新整備指針」了承

2016年12月17日 (土) 橋本佳子(m3.com編集部)

 日本専門医機構の社員総会が12月16日に開かれ、「専門医制度新整備指針」を了承した。新整備指針は、12月9日の同機構理事会で了承を得ており、正式に決定したことになる(内容は、『新専門医制度の「新整備指針」、機構理事会了承』を参照)。出席した23の社員のうち、1学会のみ当該学会の理事会報告後に正式に了承するという条件付きだが、それを含めた了承だ。

 来る2017年1月13日に開催予定の同機構理事会で、新整備指針の運用細則を決定。各基本領域の専門医研修の運用を担う各学会は、専門研修プログラム整備基準を作成、それを基に各基幹病院は専門研修プログラムを作り、2017年4、5月頃には専門研修プログラムの2次審査を終え、6月頃から専攻医の募集を開始、2018年度から新専門医制度を開始するスケジュールを予定している。

 社員総会後、日本医師会会長の横倉義武氏は、「新整備指針は、われわれの7項目の要望を満たした内容になっている」と評価。日医は11月、日本専門医機構に対し、「都道府県ごとに、大学病院以外の医療機関も含め、複数の基幹施設を認定する」など、地域医療への配慮などを求める7項目の要望書を提出していた(『新専門医「整備指針」、地域医療に配慮し12月に改訂』を参照)。

 日医副会長で、日本専門医機構副理事長の松原謙二氏も、社員総会後、「地域の医師偏在を助長しないよう、専門研修プログラム整備基準や専門研修プログラムの作成などを進めてもらいたい」と述べた。

 「専門医制度新整備指針」は、2017年度から開始予定だった新専門医制度の整備指針(2014年7月作成)の改定に当たる。改定前の指針では、大学病院あるいは都市部への集中が懸念されたことから、新整備指針では、「各施設の認定基準は、研修内容が専門医育成の質を保証するものが最も大切であるという条件のもと、大学病院以外の医療施設(病院等)も基幹施設になれる基準とする」「機構は、基本領域学会と協同して、研修プログラム制による専攻医登録をする際に、医師の都市部への偏在助長を回避することに努める」など、地域医慮への配慮を求める記載がある。

 そのほか、日本専門医機構と各基本領域学会との関係も変わり、改定前は同機構主導だったが、新整備指針では、両者が協同する体制になった。年次(例えば3~5年)ごとに定められたプログラムに則って研修を行う、プロセス重視の研修プログラム制以外にも、到達目標で研修の進捗を管理するアウトカム重視の研修カリキュラム制を認めるなど、各基本領域あるいは各専攻医の特性や意向を踏まえ、柔軟に運用できる制度に変更した(これまでの検討経緯は、シリーズ『真価問われる専門医改革』を参照)。

 新整備指針は、新専門医制度の基本骨格であり、地域医療にどんな影響が生じるかは、各基本領域学会や各基幹施設が作成する専門研修プログラム整備基準、専門研修プログラムにかかってくる。さらに、日本専門医機構においても、運用細則のほか、総合診療専門医養成の在り方やサブスペシャルティの問題など、検討すべき課題はいまだ山積している。特に、2018年度から19の基本領域で新専門制度をスタートさせるには、総合診療専門医の検討が急務だが、議論は深まっておらず、同専門医の先行きはやや不透明だ。



https://www.m3.com/news/iryoishin/487080
薬価制度の抜本改革案、明らかに、4大臣会合へ
「毎年調査」は全品目、改定は価格乖離大の品目

2016年12月17日 (土) 橋本佳子(m3.com編集長)

 3つの柱から成る薬価制度の抜本改革の基本方針案がこのほど明らかになった。12月19、20日にも開かれる塩崎恭久厚労相、菅塩崎厚労相ら4大臣で検討し、基本方針を決定、経済財政諮問会議に報告する。改革により、「国民皆保険の持続性」と「イノベーションの推進」の両立を図り、「国民負担の軽減」と「医療の質の向上」の実現を目指すとしている。

 改革の柱の一つが「薬価の毎年改定」で、12月7日の同諮問会議で合意が得られていた。焦点だった対象薬は、一部ではなく全品で、薬価調査で価格乖離が大きい品目について、薬価改定を行う(『薬価の毎年改定」で一致、「全品か一部か」が焦点』を参照)。日本医師会も、この方針については一定の理解を示していた(『薬価の毎年改定、「乖離率大」なら理解、日医』を参照)。

 薬価調査の毎年実施は、関係者の負担が大きいことが懸念されていた。大手事業者等を対象に調査を行うことを想定しており、その具体的方法を今後検討する。併せて現在は2年に1回実施している通常の薬価調査についても、調査結果の正確性や調査手法等について検証し、見直しを検討する。いずれも、2017年中に結論を得る。

 残る2つの改革の柱は、(1)オプジーボに代表されるように効能追加等に伴い、市場が一定規模以上拡大した薬については、新薬収載の機会を最大限活用して、年4回薬価を見直す、(2)革新的新薬を促進するため、現在は試行的に導入されている新薬創出・適応外薬解消等加算制度をゼロベースで見直し、費用対効果が高い薬の薬価は引き上げるなど費用対効果評価を本格的に導入、真に有効な医薬品を適切に見極め、イノベーションを評価し、研究開発投資の促進を図る――だ。

 さらに改革と併せた今後の取り組みとして、(1)薬価算定方式の正確性・透明性徹底に向けた、薬価算定の根拠の明確化、薬価算定プロセスの透明性向上、高額医薬品等に関する外国価格調整の方法改善、(2)薬価制度改革により影響を受ける関係者の経営実態把握、必要に応じた対応、(3)長期収載品に依存するモデルから、より高い創薬力を持つ産業構造への転換に向けた、革新的バイオシミラーの研究開発支援方策などの拡充、ベンチャー企業への支援、後発医薬品企業の市場での競争促進、(4)医薬品流通の効率化、流通改善の推進、市場環境変化に伴う収益構造への適切な対処、特に単品単価契約の推進と早期妥結の促進について効果的な施策、(5)評価の確立した新たな医療技術に関する、費用対効果を踏まえつつ国民に迅速に提供するための方策の在り方――の5点について検討し、結論を得ることを求めている。



https://www.m3.com/news/general/486889
死亡率5%減へ数値目標 脳卒中・循環器病、5カ年計画 関連学会が策定
2016年12月17日 (土) 朝日新聞

 脳卒中と循環器病の死亡率を5%減らすことなどを目標にした5カ年計画を、日本脳卒中学会と日本循環器学会が16日、発表した。関連19学会の協力を得て初めて策定した。計画は2035年まで5年ごとに見直しながら強化する。目標の実現に、「脳卒中・循環器病対策基本法」の法制化を求める活動も進める。

 脳卒中と、心不全や心筋梗塞(こうそく)などの循環器病は、悪化と軽快を繰り返しながら生活の質を低下させる。合わせた死亡数は65歳以上ではがんと肩を並べ、75歳以上ではがんを上回る。介護が必要となる原因の約4分の1を占め、平均寿命と、日常生活に制限がない「健康寿命」との差をもたらす最大の原因とされる。

 計画では、脳卒中と循環器病の年齢調整死亡率を5年間で5%、10年間で10%減少させ、健康寿命を延ばすことを大目標に設定、その実現のために、たばこや飲酒など生活習慣や危険因子の管理についても数値目標を盛り込んだ。

 医療体制の充実のため、急性期の患者を速やかに適切な医療機関に救急搬送できる仕組みをつくる。24時間365日外科的治療も可能な「包括的センター」を核に、専門的な検査・治療を担う「1次センター」を設け、ネットワーク化を進める。

 (寺崎省子)

 ■5カ年計画の主な目標

<全体>
・脳卒中と循環器病の年齢調整死亡率を5%減、健康寿命を延伸

<生活習慣や危険因子の管理>
・喫煙率を19%(昨年)から15%へ2割減
・1日の食塩摂取を2グラム減
・多量飲酒者(アルコール換算1日60グラム)の割合を10%減
・運動習慣がある人の割合を倍増、1日の平均歩数を1千歩増
・収縮期血圧(上の血圧)を2ミリHg下げる
・糖尿病患者数を減少へ
・脂質異常症の有病率を10%減
・BMI(体格指数)30以上の人の割合を10%減



https://www.m3.com/news/general/487046
深堀り・熊本地震:医療機関の免震対策を 総合周産期母子センター、全機能喪失 /熊本
2016年12月17日 (土) 毎日新聞社

 熊本市民病院(熊本市東区)は熊本地震で、県内最大の総合周産期母子医療センターの全機能喪失という国内では前例のない事態に直面した。新生児集中治療室(NICU)18床、継続保育治療室(GCU)24床を抱えていた同院北館は、4月16日の本震では倒壊の恐れがあると入院患者全員を転院、退院させざるを得なかった。同院の川瀬昭彦・新生児内科部長は「補完しにくい部門を抱える医療機関は免震などの災害対策が整った施設に建て替えてほしい。大規模NICUは自治体病院に多く、経営的に思わしくない所には国の補助も検討すべきではないか」と提言した。【福岡賢正】

 ■本震時の治療中は38人

 同院北館のNICUの病床数は県内の4割近くを占め、県内で生まれる体重1000グラム未満の超低出生体重児の3分の2、先天性の心疾患や心臓病の全新生児を受け入れていた。川瀬部長によると、本震時はNICUに18人、GCUに20人が入院中。このうち7人が人工呼吸器、6人が鼻にはめる呼吸補助、2人が酸素投与を受けていた。

 センターでは4月14日の前震後、通常業務を続けながら避難時の優先順位(トリアージ)を確認して色分けしていた。色分けは四つで、症状の重い順に黒、赤、黄、緑のタグをつけた。人工呼吸管理などをする赤タグは17人、輸液や管で栄養を取る黄タグが19人、哺乳瓶で口から飲めて搬送用バッグで保温しながら避難できる緑タグは2人だった。窒素療法や低体温療法、終末ケアなど最重度の黒タグがいなかったことは幸いした。川瀬部長はこう振り返った。「本震は看護師の勤務交代の時間帯に起き、勤務が終わりかけの10人と勤務始めの10人の計20人がいたのも幸いでした。そうした幸運が重なって、当直医は迅速に避難を決断した」。川瀬部長が熊本市東区の自宅から病院に駆けつけた時には看護師たちが手分けして1階のリハビリ室に38人の避難を終えていたという。

 しかし、その後も気の抜けない状況は続いた。人工呼吸器をつけていた7人には一刻も休むことなく手押しのバッグから空気を送り、酸素の配管がないリハビリ室では交代でボンベから8人に酸素を投与し続けた。新生児の体を冷やさないように毛布や職員の上着などをかけて保温に努め、余震の度に看護師らが新生児の上に覆いかぶさった。

 ■県内外の12病院に搬送

 川瀬部長は新生児内科でみていた子供の転院先を確保しようと主に二つのルートを探った。一つは新生児生育医学会災害対策委員会の災害時連絡網を通じて福岡、佐賀、鹿児島各県などのNICUの部長に連絡を取るルート。もう一つはNICUを持つ熊本大学病院(熊本市中央区)と福田病院(同)、久留米大学病院(福岡県久留米市)に市民病院から連絡するルートだ。

 災害時連絡網には各部長の携帯電話番号とメールアドレスが登録されており、熊本大学病院や福田病院には県から救急搬送時の連絡用として産科と新生児科にPHS端末各1台が配布されていた。連絡は順調に取れ、各病院から周産期医療専用のドクターカーが迎えにきたり、災害派遣医療チーム(DMAT)が手配して福岡県から派遣されていた自治体の救急車や市民病院のドクターカーなどで送り出したりできた。

 当初は熊本大学病院が10人、福田病院が11人を受け入れたが、収容能力やライフラインの問題もあり、両病院から鹿児島市立病院(鹿児島市)のヘリで同病院や九州大学病院(福岡市東区)などへ2次搬送された。結果的に新生児38人のうち37人が県内外の12病院に搬送され、1人は退院した。川瀬部長によると、時間がたって亡くなった子はいたが、震災関連死に認定された新生児は把握されていない。ただ、「幸運が重なり、周囲のNICU施設の協力などでたまたまそうなっただけで、よくやったという感じは全くしない」と語った。

 熊本市民病院は今月、2001年に建設された耐震性に問題のない事務棟の新館内を改造してNICU 9床とGCU 5床を稼働させる。熊本大学病院と福田病院にはNICU各3床が増設され、県内のNICUの病床数は被災前に近づく。しかし市民病院に産科部門はなく、心臓病も手術できない。他県などに送り出した妊婦から生まれた子供の病状が安定した後に受け入れるしかなく、県外頼りの状態は当面続く見通しだ。川瀬部長は「地震だけでなく、普段から自分の病院が使えなくなった時、入院患者をどう割り振るかを考えておくべきで、都道府県を超えた連携を意識しておく必要がある」と訴える。

 同院は北館、南館と事務棟の新館の三つの建物からなる。1979年建設の南館は耐震基準を満たさず、昨年度に建て替えの着工予定だったが、資材費高騰などで総工費が当初の133億円から209億円に膨らみ、延期されていた。前震時は救急患者約300人を受け入れるなど治療を継続できたが、本震で壁に多数のヒビが入り、柱も破損、損傷した水道管で水浸しになるなどして、南館だけでなく北館も倒壊の恐れがあると判断。約310人の入院患者全員を転院、退院させた。

 ■1282施設が建物など被害

 県が県内の全医療機関2530施設に行ったアンケートによると、半数超の1282施設が建物や医療機器などに被害を受け、入院患者2912人が転院(1625人)や退院(1287人)を迫られた。昨年9月時点の病院の耐震化率(厚生労働省調べ)は62・6%と全国平均を約7ポイントも下回り、全国で下から7位だった影響を受けたとみられる。

 耐震化の遅れは全国の医療チームが補った。県災害対策本部は前震後、DMATの派遣を要請。活動を終えた4月22日までに508チーム(2199人)が救命救急や外傷治療、入院患者の転院支援などを行った。DMATの活動を引き継ぎ、避難所や在宅被災者への健康支援などを担う日本医師会災害医療チーム(JMAT)は6月2日までに563チーム(2515人)、日本赤十字社救護班339チーム(1894人)、全国知事会医療救護班199チーム(1041人)と続々と熊本に入り、県内の医療機関が再開するまでの治療などを担った。

 JMATが地震直後から被災地で本格的に活動したのは熊本地震が初めてだった。関係者によると、日本医師会がJMAT結成を検討中だった2011年3月11日に東日本大震災が発生し、JMATが結成されて同15日に派遣を決めたが、被災直後の急性期を担うDMATから亜急性期、慢性期を支えるJMATへの引き継ぎが課題とされた。今回は本震翌日の4月17日には県医師会が県外のJMATへ派遣を要請。県医療政策課医療連携班の冨安智詞班長によると、被災直後から現場でともに活動することで円滑に引き継ぎもできたという。

 県の災害対策本部の医療救護対策室に災害医療コーディネーターが常駐し、広域に及んだ被災地の医療ニーズを把握して派遣調整したことも、うまく連携できた要因という。コーディネーター制度は、地域で医療支援に濃淡が出た東日本大震災の教訓から、県が13年6月に九州で初めてスタートさせ、4月までに訓練を受けた医師15人が登録していた。コーディネーターは医療機関の被害状況や支援要請を集約し、自衛隊やDMATなどの担当者と連絡し、搬送車両や医師らの派遣を手配。「専門的な知識と技能を持つ医師が対策本部で的確に指示するので、非常に心強かった」と言う。

 冨安班長は「医療救護活動の遅れで死者が出たり、病気も拡大せず、震災関連死も比較的に少なかったのではないか」と話した。反省点に▽被災した保健所が地震直後は機能しなかった▽保健所に設置した地域調整本部にも本部同様の調整役が必要――などを挙げた。

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 ■熊本市民病院からの搬送先■

病院名     (所在地)     1次搬送 2次搬送

福岡こども病院 (福岡市東区)      4    4
九州大学病院  (福岡市東区)      0    2
聖マリア病院  (福岡県久留米市)    3    3
久留米大学病院 (福岡県久留米市)    1    1
佐賀病院    (佐賀市)        2    2
熊本大学病院  (熊本市中央区)    10    5
福田病院    (熊本市中央区)    11    8
慈恵病院    (熊本市西区)      2    2
熊本労災病院  (八代市)        0    1
都城医療センター(宮崎県都城市)     1    1
鹿児島市立病院 (鹿児島市)       3    6
今給黎総合病院 (鹿児島市)       0    2

      計             37   37



http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161218-00000007-asahi-soci
看護部長ら退職・経営難…患者中毒死の病院「まだ混乱」
朝日新聞デジタル 12/18(日) 5:01配信

 横浜市神奈川区の大口病院で入院患者2人が相次いで中毒死した事件は、最初の犠牲者が出てから18日で3カ月になる。物証が乏しく捜査は長期化の様相を見せる一方、病院は経営難から年内に入院病棟(85床)を閉鎖する方針を決め、地域医療への影響も懸念されている。

 病院には今も連日、神奈川県警の捜査員が出入りする。事件後、病院は再発防止のために看護態勢を強化し、警備員を常駐させるなどしてきたが、ある病院関係者は「経済的な損失は非常に大きい」。入院病棟の閉鎖に向け、患者の転院を進めている。

 県警のこれまでの調べでは、院内で使われていた消毒液が点滴に混入されたとみられており、医療器具に詳しい院内の関係者の関与が疑われた。ただ、物証に乏しく、院外から侵入した者が事件を起こした可能性も排除しきれないという。

 県警は殺意の立証や混入があった時間帯の絞り込みを進めるため、点滴に混入された消毒液「ヂアミトール」の致死量について専門家に分析を依頼するなどしている。だが、ある捜査関係者は「進展につながるものがない」と打ち明ける。

 高橋洋一院長は「まだ混乱している」と言葉少なに話す。看護部長を始め、退職する看護師も出始めた。事件が起きた4階に入院患者はおらず、3階にわずかに残っている。勤務する看護師は「責任もあるし、最後の患者さんが転院されるまで辞めない。ただ事件の真相がわからず、情報が欲しい」。


  1. 2016/12/18(日) 07:18:53|
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12月16日 

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50218.html
専門医育成、単科の医療機関も基幹施設に- 機構が新整備指針、地域医療に配慮も
2016年12月16日 21時00分 CB news

 日本専門医機構(吉村博邦理事長)は16日、新専門医制度で専門医を育成する研修基準などを定めた整備指針を大幅に改定し、地域医療に配慮する方向性などを盛り込んだ「新指針」をまとめた。従来の指針では研修施設に指導医がいることを求めていたが、指導医のいない施設でも研修ができるように条件を緩和。研修の中心的な役割を担う基幹施設についても、一定の水準を満たせば、単科の医療機関であっても認定が可能とした。【新井哉】

 従来の専門医制度では、学会がそれぞれの基準を設けて専門医を育成してきた。整備指針は、新制度で専門医を育成する研修施設の基準を示すもので、同機構が第三者機関として統一の基準を策定し、専門医の質の確保を図る狙いがある。

 これまで示してきた整備指針では、研修施設(基幹・連携施設)に指導医を置くことを規定していた。しかし、地域によっては指導医を確保できず、研修施設が都市部の大病院に偏る恐れも指摘されていた。こうした状況を踏まえ、機構は指導医がいない場合も「連携施設に準ずる施設」として研修が行えるようにすることを「新指針」に盛り込んだ。

 また、地域の医療体制に配慮し、大学病院以外の病院も養成の基幹施設になれることに加え、各学会の定める必要な水準を満たす場合は「基幹施設として認定することができる」と記載。専攻医の登録に関する基本的な考え方についても、指導医1人に対する専攻医の登録数を原則として3人までと明記した。

 従来の学会認定制度で専門医を養成してきた医療機関が、専攻医の受け入れを希望する場合は、一定の条件の下で基幹施設の承認を得れば連携施設になれると記載。専門医の認定については、各学会が一次審査を行い、機構が二次審査と認定を行うこととした。

 また、機構が専門研修プログラムを承認する際は、大学や行政、医師会、病院団体などで構成する各都道府県協議会と事前に協議することも明記した。機構は来年1月にも運用の細則を決めた上で、6月ごろから専攻医の募集を始める予定。



http://www.pressdigitaljapan.es/texto-diario/mostrar/553002/
今年もスペインから新人研修医が逃げていく
Taichi Nakagawa
16年 12月 16日 14時 29分 Press Digital Japan Te Informa

Medicos jovenes

スペイン医療学会機構(OMC)が発表したところによると、2016年にスペイン国内から離れ外国に就職先を求めた医師が3,200人ほどいたことが分かった。 2015年に比べて9.7%増加した。

同機構の発表によると、外国に出て行った医師の多くが若い年齢であったとのこと。
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外国に出て行った医師らの目的は、仕事(72%)、協力(7%)、学習(6%)と海外に仕事を求めて行く。

自治州別にみると、カタルーニャ州から662人、マドリード州から627人外国に渡航した。

渡航先としてはイギリスが773人と一位で、次いでフランス508人、アイルランド188人、ドイツ167人となった。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50215.html
薬価の「毎年改定」、乖離率に関係なく反対- 日病協・神野議長
2016年12月16日 18時00分 CB news

 13団体でつくる「日本病院団体協議会」(日病協)の神野正博議長(日本社会医療法人協議会副会長)は16日の定例記者会見で、政府の経済財政諮問会議の民間議員が提言する薬価の「毎年改定」について、「特殊な薬は別にして、今のところ、乖離率うんぬんではなく反対ということに尽きる」と述べ、薬価と市場実勢価格との差の大きさにかかわらず、全面的に反対する考えを示した。【敦賀陽平】

 日本医師会(日医)の横倉義武会長は14日の記者会見で、毎年改定に反対の立場を改めて強調する一方、薬価と市場実勢価格の乖離率の幅が一定以上の品目に限定した見直しには一定の理解を示しており、日医と病院団体との見解の違いが浮き彫りとなった。

■社保審分科会に病院団体の委員の追加を
 会見に先立って開かれた代表者会議では、社会保障審議会(社保審)の特別部会がまとめた介護療養病床に代わる新たな施設類型の骨子について意見を交わした。新類型の具体案に関しては、今後、社保審の分科会で話し合うことから、同部会の委員を務めた病院団体の代表者を、同分科会の委員として追加するよう、厚生労働省側に要望することで一致した。

 会見で神野議長は、「ほとんどが両論併記になっている。特別部会と同じメンバーが分科会で話をするのが筋ではないか」と語った。



http://www.asahi.com/articles/ASJDJ55P5JDJUBQU00W.html
ルールなき臨床研究 生命倫理研究者、ぬで島次郎さん
聞き手・出河雅彦
2016年12月16日16時10分 朝日新聞

 病院で行われるのは、患者の治療だけではない。薬の効果などを患者の体を使って調べる「臨床研究」も進められている。医療の進歩には不可欠だが、日本では本来の治療との境目があいまいなままだった。患者を守るには、どうすればいいのか。医学研究のあり方に厳しい目を注いできた生命倫理研究者、ぬで島次郎さんに聞いた。

 ――臨床研究など自分には関係ないと思っている人が少なくないと思います。ふつうの治療とどう違うのですか。

 「臨床研究にはさまざまな形があります。比較的身近なのは、治験でしょうか。新しく開発された薬物や機器について、国の承認を得るために患者のデータを集めることです。既に承認されている複数の薬で効果を比較したり、新しい手術方法を開発したりする臨床研究もあります」

 「こうした実践は、医学の進歩には欠かせません。しかし、通常の医療が目の前の患者の病気を治すことを目的とするのに対して、臨床研究の目的は患者(被験者)の体を使って有効性や安全性を確かめること。参加した患者のためになるとは限りませんし、生命や健康、安全を損なうおそれもあって人権にかかわる問題です」

 「通常の医療と研究をきちんと区別する。これは現代の医学倫理の根本原則ですが、日本では十分行われてきませんでした」

 2013年に表面化した高血圧治療薬「ディオバン」をめぐる臨床研究不正では、研究結果が無駄になり、巻き込まれた患者の権利は軽んじられた。データを改ざんしたとして、製薬会社ノバルティスと同社元社員が薬事法違反の罪に問われ、裁判になっている。

 ――このような不正が、なぜ横行するのですか。

 「臨床研究全般を管理する法律がなかったのが、最大の問題です。医学界はかねて臨床研究に伴うルールを軽んじがちで、その風土を反映しています。研究を法律で管理することに反対する医学界が持ち出してきたのが、憲法上の『学問の自由』でした。しかし、人間の生命と健康を守るために存在する医学には、純粋な学問研究というより、技術開発に近い性格があります。そうした認識が医学界に足りないようです」

 「臨床研究は、医師が自分の裁量でできる範囲を超えており、通常の医療より患者の保護を手厚くする必要があります。研究計画が適切かどうかを事前に倫理委員会が審査し、研究に参加しようとする患者が、自身が不利益を被る可能性も含めて研究内容を十分に理解したうえで、自発的に同意できるようにするのが本来の姿です」

 ――海外では臨床研究をどのように管理しているのですか。

 「米国では、臨床研究の倫理審査の体制を定めた国家研究法が1974年にできました。60年代後半から心臓移植など先端的な技術が次々と医療現場に持ち込まれるようになり、通常の医療と臨床研究を厳格に分ける必要性が認識されるようになったのです」

 「最後の一押しが、72年に発覚したタスキギー事件でした。黒人の梅毒患者に対し、治療をしないまま病気の進行を経過観察する臨床研究が、第2次世界大戦をはさんで40年以上も続けられていました。戦後、ニュルンベルク裁判でナチス・ドイツの人体実験を裁いた米国でも非人道的な臨床研究が行われていたと、衝撃を与えた事件でした」

 ――日本でも、68年に札幌医大で実施された国内初の心臓移植手術に伴い、さまざまな問題が表面化しました。しかし臨床研究を法的に管理するきっかけにならなかったのですね。

 「新しい実験的な医療技術に対してどのような制度設計が必要か、このとき議論すべきでした。ところが、心臓を提供した患者の救命治療や移植手術自体の必要性に疑問が出て、執刀医が刑事告発されたことも影響し、『一人の悪い医師がいた』ということで幕引きされてしまいました」

 「医学界は十分な検証もしなかったので、国民の側には強い医療不信が生まれ、臓器移植法の制定を経て心臓移植が再開されるまで、30年以上もかかりました。患者の人権を保護する法律を整備しないと、先端医療は阻害されてしまうことを示した例です」

 ――公的な第三者機関による臨床研究の事前審査などを盛り込んだ法律の試案を2003年に共同で発表されていましたね。ディオバン問題などをきっかけにようやく臨床研究を管理する法案がつくられ国会に提出されています。

 「法規制に向かっているのはいいのですが、内容はまったく不十分です。まず、今回の臨床研究法案が目的とするのは『国民の臨床研究に対する信頼の確保』であり、被験者の権利保護がうたわれてはいないのです」

 「内容についても、研究者と製薬企業との関係の透明性や、研究データの信頼性の確保など、研究不正の再発防止を意識したものになっています。規制対象も、製薬会社の資金提供を受けていたり、未承認・適応外の医薬品、医療機器を用いたりする臨床研究に限られます。対象になるのは臨床研究の3割未満にすぎないと、厚生労働省が国会で答弁しています」

 ――臨床研究に参加する患者の姿が見えにくいですね。

 「本来は臨床研究全般を管理する被験者保護法をつくるべきです。臨床研究のうち、治験については薬害事件や国際基準に対応するため法が整備され、再生医療も、未確立な施術による死亡例が起こったことをきっかけに立法がなされました。今回は、ディオバン問題を受けてそれに近い臨床研究だけを対象にした法整備をしようとしている。厚労省の対応は、常に場当たり的でした」

 「人権に根ざした立法が必要であるという、法治国家で最も基本的な認識が足りないとしか言いようがないです」

 ――医師や医療を管理する側と市民の意識の隔たりを感じます。

 「09年の臓器移植法改正案をめぐる参院審議に参考人として呼ばれ、『医学実験、人体実験には本人の同意が欠かせない』と発言したら、医師出身の議員から『人体実験は不適切な用語なので、撤回せよ』と言われました。細菌兵器開発などのために捕虜を実験台にした旧日本軍の731部隊や、ナチスがしたようなことだけが人体実験と思っている医師が多いのですが、間違っています。どう言い繕っても、臨床研究は人体実験にほかなりません」

 2年前には、群馬大病院で腹腔(ふくくう)鏡を用いた肝臓切除手術で患者8人が死亡していたことが明らかになった。第三者委員会が今年7月にまとめた調査によると、手術は安全性が十分に確かめられていない保険適用外の方法だったが、院内で事前に倫理審査はしておらず、患者・家族にも保険適用外であることは説明されていなかった。

 ――難易度の高い手術を安全に行うには何が必要でしょうか。

 「群馬大病院の事故では、医師たちが第三者による審査を受ける必要性を認識できなかったのでしょう。医学倫理の根本をわきまえず、自分たちの裁量でできる通常の診療だと思い込んで起きた事故だと思います。難易度の高い手術の実施は臨床研究に準じるものとの位置づけを明確にすべきです」

 「手術法のような医療技術は、ある研究グループが開発し、少しずつ別の医療機関に広がる過程で安全性や有効性が検証され、やがて公的医療保険に取り込まれ、通常の医療となるという道をたどるのが一般的です。普及の過程では医師が手技を研修する必要がありますが、患者を練習台にするのはやめなければいけません。トレーニングは、シミュレーターによる訓練や動物での実験、献体を使うことで可能です。難易度の高い手術は、一定の研修を積んだ医師に限って実施を認めるようにしたほうがよいと思います」

 ――だれもが、いつかは患者になります。医師や医療機関とどう向き合えばよいのでしょうか。

 「患者が個々の医師の質や力量を見極めるのは難しいです。医師の質を確保することは、専門職である医師集団全体の責任です。医療事故を繰り返す、不適切な臨床研究をする、あるいは医学的な根拠のない医療行為をする、といった医師は、医師集団の責任において医療の場から排除するか、改善させる必要があります」

 「同じ専門家集団でも、例えば弁護士会はルールを守らない弁護士を弁護士法に基づいて懲戒するしくみをもっています。同様の法整備を、医学界が自ら、国会などに提案すべきだと思います」

 「一人ひとりの市民にも、できることはあります。通常の医療と臨床研究があいまいになっていることが不祥事や重大な医療事故の背景にあることを理解し、どの医療機関でも患者の安全と人権が守られるようにする立法を国会に粘り強く求めていくことが必要です」(聞き手・出河雅彦)

■略歴
 ぬでしまじろう 1960年生まれ。東京財団研究員。専門は生命科学、医学を中心とした科学政策論。著書に「生命科学の欲望と倫理」「これからの死に方」など。



http://blogos.com/article/202388/
歯科医師の過剰問題 厚労省が推計するが果たして実効性ある対応が取れるのか
猪野 亨2016年12月16日 09:46 BLOGOS

歯科医師の過剰が言われて久しいですが、厚労省が過剰であるとの推計をまとめました。そのため歯科医師国家試験の合格基準の引き上げも検討するというものです。
「歯科医、2029年には1万4千人過剰…合格基準引き上げも検討」(ヨミドクター2016年12月13日)
「歯科医師が2029年に約1万4000人過剰となるという推計を厚生労働省がまとめた。厚労省は文部科学省と連携し、歯学部定員の削減や国家試験の合格基準引き上げを検討する。」

 コンビニの数より多いと言われる歯科医師ですが、この歯科医師過剰問題は今に始まったことではありません。
 増員政策から始まり、その後、過剰と言われ始めた時期から今日に至っています。

昭和44年 目標値「人口10万人当たり歯科医師数50名」(閣議決定)
 この時期には予防医学のような発想はありません。虫歯になる子どもらの増加に対して歯科医師の増員でもって対処しようとしていました。

昭和59年 人口10万人当たり52.5名に達する。
   昭和44年の閣議決定は、このとき達成しました。しかし、歯科医師の増員に歯止めを掛けるような政策は実施されませんでした。

昭和61年 「将来の歯科医師受給に関する検討委員会」(旧厚生省) 新規参入歯科医師を20%程度の削減を示す

昭和62年 旧文部省 大学歯学部・歯科大学入学定員の20%削減目標を示す

平成10年 「歯科医師の需給に関する検討会」(厚労省)
      更なる10%程度の削減が提言されました。

平成18年 厚労相・文科相が歯科医師の養成数の削減等に一層取り組む「確認書」

平成18年 厚労省「今後の歯科保健医療と歯科医師の資質向上等に関する検討会」中間報告書

平成21年 「歯学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」(文科省)
   入学者の確保が困難な大学等に関して入学定員の見直しを検討

平成24年 人口10万人当たり78名
    一向に減る兆しがありません。

平成26年 歯学部定員2447人
   昭和62年に目標が設定されてから、ようやく27.2%削減、但し、国立が35%を削減した結果であり、私学での定員削減は進んでいません。
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歯学部定員削減状況

 厚労省は歯科医師国家試験の基準を引き上げることも検討するということですが、現状でも実はかなり歯学部の学生の水準の厳しさが指摘されています。
 歯学部は6年で卒業ですが、その6年で卒業して歯科医師国家試験の合格までストレートで達成できる学生の割合は決して高くありません。
 国立大学で64.8%、私立大学で42.2%です。
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最低修業年限 歯学部

 水準を引き上げて抑制するということになると、さらにこの数字が悪化してくことになります。
 私学の歯学部はもっとも学費が高い学部ということにはなっていますが、私立歯学部はこのような学費やその他寄付金によって成り立っています。歯科医師の子の入学先として確保されているということもでもあり、遅々として定員削減が進まない原因でもあります。

 歯科医師会も業界団体として削減にむけて活動はしています。
「歯科医師受給問題の経緯と今後への見解(PDF)」(平成26年10月)

 しかし、その「政治力」についても万能ではなく、その過程で日歯連事件(2015年10月)なども起きていますが、歯科医師会(厚労省)と私立歯学部(文科省)との対立構造があります。
 明らかな過剰でありながら、なお国費を投じての人材養成にどれほどの意味があるのか、法曹養成制度と対比してみても憂うべきものがあります。

「今年の司法試験合格者数は1,583人 法科大学院擁護の数字 それでも法科大学院制度の低迷を抜け出すこと不可能だ」



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50212.html
医療分野の研究開発、表彰制度を創設へ- 政府方針、推進計画に明記も
2016年12月16日 14時00分 CB news

 政府は「日本医療研究開発大賞」(仮称)を創設する方針を決めた。医療分野の研究開発の推進に多大な貢献をした事例が対象。この表彰制度を健康・医療戦略推進法に基づく「医療分野研究開発推進計画」に明記する方針で、臨床研究を含めた研究開発に対する国民の理解を深めてもらう狙いがある。【新井哉】

 内閣官房健康・医療戦略室によると、11月9日に日本医師会の横倉義武会長が首相官邸を訪れ、安倍晋三首相に対し、医療分野の研究開発を促進させる観点から、貢献者の表彰制度を設ける必要性を伝えた。これを受け、政府内で貢献者を評価する制度の検討を進めた。

 医療分野の研究開発については、臨床研究を実施する際に被験者を確保するといった他の分野にはない特性があることを踏まえ、今年度中に見直すことが予定されている推進計画に「国民の関心と理解を深め、幅広く協力を得ることが重要」と追記する方針。政府は表彰を制度化することで、研究開発の成果を実用化する重要性や意義を国民に浸透させたい考えだ。

 今後、健康・医療戦略室が中心となって対象となる研究開発や貢献者の選考基準などを取りまとめ、早ければ来年秋ごろにも表彰が行われる見通し。



http://www.qlifepro.com/news/20161216/constant-understanding-for-revisions-every-year.html
【日医】横倉会長、毎年改定に「一定の理解」-高額薬や乖離率高い品目
2016年12月16日 AM10:45 QLifePro / 薬事日報

日本医師会の横倉義武会長は14日の記者会見で、近く塩崎恭久厚生労働相など4大臣で政府基本方針をまとめる予定の薬価制度の抜本改革に言及。市場実勢価との乖離率が高い品目や海外に比べて薬価が高い品目については、毎年改定に「一定の理解をする」と容認する考えを示した。

薬価制度の抜本改革に向けては、経済財政諮問会議における安倍晋三首相の指示を受け、塩崎厚労相、麻生太郎財務相、石原伸晃経済再生担当相、菅義偉官房長官の4大臣会合で基本方針をまとめることになっている。7日の諮問会議では全品目の毎年薬価改定が提言されたが、横倉氏は一部報道で市場実勢価との乖離率が一定幅以上の品目の薬価を毎年引き下げる部分的な改定を模索している動きがあるとし、「そういう方針に一定の理解をする」との考えを示した。

「オプジーボ」のような高額薬剤や海外に比べて薬価が高い品目については「最初の価格付けに問題がある」とし、「こうした品目の毎年薬価改定には一定の理解をしていかざるを得ないだろう」と述べ、さらに市場実勢価との乖離率が大きい品目についても、部分的な毎年薬価改定を容認する考えを示した。

その上で、「日医として一番大事なのは、診療報酬の技術料を2年に1度引き上げていくこと」と目的を強調。「やはり、医薬品に充てる分(の価格)を下げて新たな技術料に使うという方向性になるよう、従来の診療報酬見直しのあり方を考える時期」との考えを述べた。



http://www.asahi.com/articles/ASJDJ2PHDJDJUBQU002.html
今治の産科問題「医療ミスない」 愛媛県医師会が会見
藤家秀一
2016年12月16日08時18分 朝日新聞

 愛媛県今治市の産婦人科診療所で出産後に大量出血で女性が死亡するなどの事例が相次いでいた問題で、愛媛県医師会は14日夜、松山市内で記者会見した。医療ミスではなかったとの認識を示したうえで、日本産婦人科医会が提案した地域医療支援に取り組む意向を示した。

 県医師会の久野梧郎会長は「問題となった事例は重く受け止めている。日本産婦人科医会から提案のあった改善点に沿って医院を指導する」と述べた。

 診療所では2009年以降、いずれも30代の女性4人が出産の際に出血が止まらなくなるなどし、うち2人が死亡した。日本産婦人科医会が今月11日に現地調査し、改善を指導した。

 県医師会が問題を把握したのは今年9月。10月には県産婦人科医会の池谷東彦会長ら複数の医師が症例を検証したという。池谷氏は「色々な条件が重なり合った中で、個人(診療所医師)が一人奮闘したような格好で症状が進んでいった」としたうえで、「我々としては医療的な処置に関してミスはなかったと確信している」と述べた。

 今治市医師会の木本真会長は昨年1月、診療所について告発する提言書を受け取って問題の一部を把握し、2月に診療所医師を呼んで聴取した。「医療訴訟などもなく、偶発的に事故が起きたのだろうと認識した」。医師に対して大きな病院に早めに送るよう厳重注意したが、県医師会には報告していなかった。

 日本産婦人科医会の現地調査では、診療所が妊娠中の検診を担い、出産は大きな病院で実施する「セミオープンシステム」の導入を提案された。久野会長は「産婦人科医療の再構築のため、愛媛大学や地元医師会などの協力を得て、導入を目指したい」と話した。近く今治市内で会合を開き、システム導入に向けた協議を始める。



https://www.m3.com/news/general/486792
レーザー治療で視力低下 病院など提訴
2016年12月16日 (金) 河北新報

 宮城県塩釜市の坂総合病院で両目のレーザー治療を受けた後に右目の視力が著しく低下したとして、同市の男性(69)が15日までに、病院を運営する宮城厚生協会(多賀城市)と眼科医、診療に関わった東北大などに約1900万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。

 訴えによると、男性は2014年4月、脳梗塞の後遺症による左半身のしびれを改善するため、同病院を受診。医師の勧めでレーザー治療を受けたところ、0.3だった右目の視力が0.02まで下がり、矯正もできなくなった。

 男性側は「過剰なレーザー照射で網膜に大きなダメージを受けた」と主張。東北大病院の眼科医が誤った治療方針を坂病院側に指示した、と指摘している。

 同協会は「医学的な過失はないと認識している」、東北大は「訴状の内容を確認中で、コメントは差し控える」と話した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/486038
シリーズ: 『「50歳以上ドクター」の悩みと未来』
ミドルエイジ・クライシス、3割がメンタルに問題◆Vol.11
「自分でSSRIを処方」「妻と教授に相談」

2016年12月16日 (金) 高橋直純(m3.com編集部)

Q 「ミドルエイジ・クライシス」という言葉がありますが、メンタルに問題を抱えた経験はありますか。
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 50歳以上の会員医師にメンタルに問題を抱えた経験を尋ねたところ、「治療を受けた」が5%、「治療は受けていないが、経験はある」が25%で、3割が経験があると回答した。
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 開業医と勤務医で傾向に違いはなかった。

Q: メンタルに問題を抱えた経験や対応策について教えてください。
・常にメンタルに関心をもち、鍛えておくことである。

・妻に相談。教授に相談。

・長男の自殺と、それに続く離婚、現役常勤外科医としてのリタイアを50歳で経験。以降、再婚と老人病院への再就職など、人生のリセットを図ることで乗り越えられた。

・時々鬱になるが、とにかく寝ることにしている。

・落ち込まないうちに、趣味に没頭するなどの気分転換をする。

・地方中核病院を辞め僻地の町立病院を探して異動した。自分で抗鬱剤を処方して服用した。

・本業とプライベートの両方で同時に心身ともにボロボロとなった。うつ病を発症した。

・全てに混乱し休養を必要とした。

・無責任になること。仕事の負担を減らすこと。

・教授が変わって医局をやめる時に鬱になった。精神科専門医に診てもらった。

・母親の認知症で、一時自律神経不安定となった。高齢者施設に入れて落ち着いた。

・軽いパニック症状が出る。

・約5年前に過労で、前病院を退職しました。その時の経験から、無理なことや困った依頼は 断わるようにしています。

・有給休暇・時短勤務を有効に活用する。

・時間的余裕がないのに、こなさないといけない仕事があり、誰の援助も得られなかったことから、パニックになりかけたことが数回ありました。対応策は全くありません。

・同級生の自殺後、やる気がなくなった。

・以前勤めていた公立病院が再整備された際に民営化され、解雇された。PTSD状態になったが同じ境遇の先輩、同僚、部下と話したり、家族に聞いてもらったりし、また次の職場でやりがいを見いだして徐々に落ち着いた。

・ミドルエイジゆえではなく、仕事の理不尽さに嫌気が差し、しかも辞めさせてもらえなかった。理解のある人から対策を伺って無理に退職したが、ストレス性高血圧症になり、今も服薬している。

・医療過誤、患者とのトラブル、山の様な研究医局ワーク、将来像がみえないことなどなど色々メンタルに関する問題が多かった。

・今も抱えている、辞めたいと毎日思っている。

・酒を嗜み、時の流れと共に忘れる。

・精神科を受診したり、カウンセリングを受けたことがある。しかし、根本的な解決にはならなかったので、最近はマインドフルネスやコーピングに興味を持っている。

・以前は救急業務をやっていたので燃え尽きた。

・常に手を抜くことなく患者さんと対峙することを心がけている。治療がうまく行かなくても、患者さんや家族からは感謝をされる場合がほとんどである。心の拠所となる。

・30歳台で罹患した悪性腫瘍のために生命保険など担保になるものが得られず、開業に限らず都心に居を構えることもあきらめざるを得なかった。抗うつ剤とトランキライザーに頼った。

・かつての病院の副院長時代に、院長はじめ他科のやる気が全くなく、自分の科だけが忙しく、利益も唯一黒字であったにもかかわらず、他科にやる気・改善しようという気がまったくなく、また、給与も実績とは関係ないため、院長に改善を求めたが、まるっきり改善せず、一方でこちらは忙しくなるばかりのため、鬱状態になった。自分でも危機感を感じ、すぐに病院を辞めた。

・忙しすぎる職場では、一般に仕事ができる人や性格がいい人が、逆にいろいろ仕事を押し付けられたり、嫌な仕事が回ってきたりして、それをそつなくこなしてしまうので、どんどんきつくなってしまう。こんな事を言ってはいけないかと思いますが、病弱な人や仕事が遅いとかできない人の方が、最初から頼まれないので、いいよねとか休めるよねって、ねじ曲がった考えになることもありました。楽天的な性格なのでただ思うだけで、しょうがないかと諦めて、淡々と仕事してました。若いうちは少しきついぐらいの職場で経験積むことに意義があると思っていましたのでいいですが、忙しさが分散される職場になる環境があればいいと思います。後は無理をしないこと。だめと思えば、体や心が病む前に思い切って去る勇気を持つことです。



https://www.m3.com/news/iryoishin/486391
シリーズ: m3.com意識調査
薬価の毎年改定、勤務医は「賛成」、開業医は「反対」
「効能効果追加薬」の薬価引き下げは支持

2016年12月16日 (金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 政府レベルで薬価制度改革論議が進む中、m3.com意識調査「現実味帯びる薬価の毎年改定、賛成?反対?」を聞いたところ、開業医と薬剤師では意見が一致し、「全医薬品の毎年改定」には反対意見が多かったものの、勤務医では賛成意見が多く、意見が分かれる結果となった。

 医療経済的には、薬価は市場実勢価格に近付けるのが妥当。しかし、薬価改定に当たって実施される薬価調査自体にコストがかかる上、医療機関や薬局にはレセプト等のシステムの更新や在庫管理の手間が生じる。医療経済的側面と経営面のどちらの視点をより重視したか、つまり立場の相違が回答結果の違いにつながったと言える。

(回答総数は1639人、開業医:327人、勤務医:885人、薬剤師:346人)

◆全ての調査結果はこちら⇒現実味帯びる薬価の毎年改定、賛成?反対?
 今回の議論は、効能効果の追加で市場規模が拡大したオプジーボ(一般名ニボルブマブ)の薬価引き下げ問題に端を発している。「薬価の毎年改定」は、「全医薬品」と「効能効果が追加された薬など一部のみ」では、意味が異なることから、本調査でも分けて分析。

 「薬価の毎年改定」について、開業医では「反対」37%、「賛成(全医薬品について)」26%を上回った。薬剤師でも、「反対」42%、「賛成」13%と3倍以上の開きが見られた。これに対し、勤務医では、「賛成」32%で、「反対」16%の2倍以上となった。
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 塩崎恭久厚労相が経済財政諮問会議に提出した薬価制度改革案の一つに、「効能効果追加で、市場規模が拡大した薬について、新薬収載の機会(年4回)に薬価改定」がある(『「薬価の毎年改定」で一致、「全品か一部か」が焦点』を参照)。その賛否を聞いた結果、一連の改革論議やその意味がまた浸透していないためか、「分からない」との回答も2、3割を占めたが、開業医、勤務医、薬剤師のいずれも「賛成」が「反対」を上回る結果となった。特に勤務医では、「賛成」52%で、「反対」16%の3倍以上だった。
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 仮に薬価の毎年改定が導入された場合、想定される影響を複数回答で聞いた結果、「レセプト等のシステム更新が煩雑」「在庫管理が煩雑(改定後薬価が、改定前納入価を下回るなど)」「卸との価格交渉が煩雑」が上位3位。特に薬剤師の回答では、3つの選択肢がいずれも7割を超え、日常業務として医薬品管理や価格交渉に携わる立場として、薬価の毎年改定に対する強い懸念が伺えた。
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https://www.m3.com/news/iryoishin/486446
シリーズ: 降圧剤論文問題と研究不正
「私からはありません」白橋被告、ノバ社裁判が結審
注目の判決は2017年3月16日

2016年12月15日 (木) 高橋直純(m3.com編集部)

 ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員とノバ社に対する第38回公判が、12月15日に東京地裁(辻川靖夫裁判長)で開かれ、検察側、弁護側双方が、前回公判での論告・弁論に対して追加の主張をした。最終意見陳述で白橋伸雄被告は「私からはありません。ありがとうございました」、ノバ社の執行役員も「同様です」と述べた。判決は2017年3月16日。

 2015年12月16日の初公判からほぼ1年。本日を含め公判回数は38回に上り、論告・弁論公判後(『「ずさんな試験の責任は研究者らが負うべき」、白橋被告側弁護士』)に、さらに主張の補充と最終意見陳述を行う時間が設けられた。

 検察側は改めて弁護側弁論に反駁する形で、45症例が白橋被告によって改ざんされたなどと主張。白橋被告弁護側は無罪を主張し、白橋被告のみがデータを操作できる立場にいたなどとする事務局の男性医師Aの証言に対しては「責任転嫁するための計算に基づいたもので信用できない」と訴えた。ノバ社弁護側も、検察側の主張には多数の矛盾があると指摘した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/486472
シリーズ: m3.com意識調査
「高すぎる薬を適正価格に」「在庫管理が困難」
現実味帯びる薬価の毎年改定、賛成?反対?

2016年12月16日 (金) m3.com編集部

Q5: 薬価の毎年改定」についてご意見があれば、自由にお書きください。

◆調査記事はこちら ⇒ 薬価の毎年改定、勤務医は「賛成」、開業医は「反対」

【賛成】
・「固定した薬価」は、医薬品の価格の著しい高騰・変動を防ぎ、安定的な保険財政運営のためのものであり、基本的には市場価格の把握が容易であれば、こまめに改定することが適当である。【開業医】
・医院という狭い立場では煩雑で面倒です。しかし、毎年の薬価改定で2000億円程度の削減が可能であり、国民皆保険を守るには是非必要である。【開業医】
・毎年見直すのは、単価の高い薬品、上位100品目ぐらいで良いでしょう。【開業医】
・薬価が安くなって患者さんの負担が少なくなるので賛成。【開業医】
・限られた医療資源であるので、薬価を下げる、薬局の調剤料を下げるのが医師を守るために絶対必要です。【開業医】

・改定の必要な高額薬剤が今後発売されると予想され、止むを得ないと思います。【勤務医】
・近年の医療費高騰を考えると、やむを得ない。【勤務医】
・高すぎる薬を適正価格にすることは大賛成。【勤務医】
・投資家への利益還元が行き過ぎており、薬価の高騰の一因であろう。高薬価のものは、値下げは十分に、低薬価のものは供給維持のため、一部値上げも必要。【勤務医】

・効能効果が追加された薬剤の改訂は年1回に限り行うとし、基本的には2年に1回の全体改定が望ましい。市場規模が拡大した薬について、年4回の改定は現場の混乱を招くのでやめてほしい。特に1つの薬剤で年に複数回改訂されたら、対応しきれないことが予測される。【薬剤師】
・薬価毎年改定と合わせて、収載品目の削除も実施すべきでは。【薬剤師】
・毎年合理的価格にしていくことに賛成ですが、日常業務のシステム化ができれば問題ないと思う。【薬剤師】
・毎年改定や薬価差益減は個人薬局においては存続の危機。しかし、高額薬の薬価毎年改定は仕方がないと思う。"【薬剤師】
・適正な薬価の算定のため実行すべきである。【薬剤師】

【反対】
・全医薬品で毎年薬価改定したら、1年の4分の1は薬価関連の事務処理に追われて膨大な時間とコストがかかり、かえって無駄が増えるのは明らか。1年に1回、オプジーボなどの特殊な薬に限定して薬価改定すれば十分である。【開業医】
・薬価改定毎に薬価は低下し、高い薬価で仕入れした薬が低い薬価で請求しなければならず、院内処方している診療所にとっては馬鹿にならない損害を被ることになる。できれば改定後の2カ月くらいは以前の薬価で診療報酬請求をさせていただきたい。【開業医】
・普通レベルの診療所は、対応が増えるので、院外処方せんが増えるだろうし、レセコン改定費用も手間も増えるだろう。【開業医】
・院内処方で、値引き以上に薬価が下がり、わずかな調剤料では穴埋めできず、院外を検討しようにも、今の件数や地理的な状況から無理です。【開業医】
・まず、断固反対である。2年に1回の改定でも大変なのに毎年などとんでもない。医療費は上がっていると国は言っているが、実際はH27年度は消費税分しか上がっていない。このまやかしを何とかしてほしいが、会議のメンバーは医療費を下げることしか頭にない人たちで、医療現場の苦労や今の医療、これからの医療について見識のない人たちであり、そのような人たちに意見を求めるのもひどい話である。【開業医】

・改定後薬価が改定前購入価を下回る場合、その差が大きい時は影響が大きい。どの薬が改定されるか分からないので、特に年度末の院内薬剤の在庫管理が困難となることが予想される。【勤務医】
・在庫を持っているだけで改定分、財産が下がるので、この点をマスコミにも認識してほしい。棚卸しも改定ごとにやらないと税務署が納得しないだろう。【勤務医】
・新たな薬の開発が、少なくとも日本ではなくなり、海外からの薬も導入しにくくなり、隣国並みの医療レベルになると思います。【勤務医】

・毎年改定にすることで、製薬企業はより警戒感を強め、結果的に薬価が下がりにくくなるのではないかと思う。【薬剤師】
・個人薬局など弱小店などでは改定後の在庫額の目減りで経営が苦しくなる。地方の地域に根付いた薬局が辞めざるを得なくなり、他の方針との整合性に疑問を感じる。【薬剤師】
・本部からただでさえ、棚卸と薬価改定の時は在庫を絞るよう指示があり、かなり手間がかかる。それが増えるのは大変。期限切れ等でロスもあるのに、改定ばかりされると、かなり痛い。【薬剤師】
・毎年改定にするならば、改定後の薬価が改定前の購入価を割り込んだ場合は、国が在庫の差額分を補償すべき。【薬剤師】
・薬価改定で半年くらいは振り回される。毎年となると継続的に医療行為に専念できなくなる。【薬剤師】

【薬価制度全般への意見】
・最近の新薬の保険薬価の算定基準が高すぎる。これが、保険薬の財源の圧迫の温床の一つである。先発メーカーは、その開発費にさらなる経費を要するOD錠という剤型の薬剤を製造して、薬価防衛に躍起になって、生き残り対策をしている。先発メーカー品の薬価も、ジェネリックと同額の薬価に統一すべき。薬価の毎年改定など、目先の対応だけで、保険医療下における医療費抑制を考えるのは、ナンセンス。高額薬価の薬剤を使う最先端医療を医療保険の枠組みで考えるのであれば、そういった高額医療の対象例では、異論はあるかもしれないが、公的なレフリー制度(審査会など)を活用して、対象の症例であるかの検討も必要ではないでしょうか。【開業医】

・『薬の値段』(薬価)に根拠はありません。薬価は恣意的(ほしいまま)に高い水準で決定されます。需要と供給の市場原理からはずれた、公定価格(管理経済)です。
 →「意見」:薬価を市場原理にゆだねるべきです。
 次に『知的財産権』は不当です。化学構造に特許はあり得ません。coatingなど製剤技術などに企業秘密があったとしても、それを防衛するのは製造者です。
 →「意見」:薬に『知的財産権』がないのだから、製造は市場原理にゆだねるべきです。
 あとは「神の見えざる手」(by アダム・スミス)にゆだねます。【勤務医】



https://www.m3.com/news/iryoishin/487033
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医制度、2018年度開始に向け前進
日本専門医機構、社員総会で「新整備指針」了承

2016年12月17日 (土) 橋本佳子(m3.com編集部)

 日本専門医機構の社員総会が12月16日に開かれ、「専門医制度新整備指針」を了承した。新整備指針は、12月9日の同機構理事会で了承を得ており、正式に決定したことになる(内容は、『新専門医制度の「新整備指針」、機構理事会了承』を参照)。出席した23の社員のうち、1学会のみ当該学会の理事会報告後に正式に了承するという条件付きだが、それを含めた了承だ。

 来る2017年1月13日に開催予定の同機構理事会で、新整備指針の運用細則を決定。各基本領域の専門医研修の運用を担う各学会は、専門研修プログラム整備基準を作成、それを基に各基幹病院は専門研修プログラムを作り、2017年4、5月頃には専門研修プログラムの2次審査を終え、6月頃から専攻医の募集を開始、2018年度から新専門医制度を開始するスケジュールを予定している。

 社員総会後、日本医師会会長の横倉義武氏は、「新整備指針は、われわれの7項目の要望を満たした内容になっている」と評価。日医は11月、日本専門医機構に対し、「都道府県ごとに、大学病院以外の医療機関も含め、複数の基幹施設を認定する」など、地域医療への配慮などを求める7項目の要望書を提出していた(『新専門医「整備指針」、地域医療に配慮し12月に改訂』を参照)。

 日医副会長で、日本専門医機構副理事長の松原謙二氏も、社員総会後、「地域の医師偏在を助長しないよう、専門研修プログラム整備基準や専門研修プログラムの作成などを進めてもらいたい」と述べた。

 「専門医制度新整備指針」は、2017年度から開始予定だった新専門医制度の整備指針(2014年7月作成)の改定に当たる。改定前の指針では、大学病院あるいは都市部への集中が懸念されたことから、新整備指針では、「各施設の認定基準は、研修内容が専門医育成の質を保証するものが最も大切であるという条件のもと、大学病院以外の医療施設(病院等)も基幹施設になれる基準とする」「機構は、基本領域学会と協同して、研修プログラム制による専攻医登録をする際に、医師の都市部への偏在助長を回避することに努める」など、地域医慮への配慮を求める記載がある。

 そのほか、日本専門医機構と各基本領域学会との関係も変わり、改定前は同機構主導だったが、新整備指針では、両者が協同する体制になった。年次(例えば3~5年)ごとに定められたプログラムに則って研修を行う、プロセス重視の研修プログラム制以外にも、到達目標で研修の進捗を管理するアウトカム重視の研修カリキュラム制を認めるなど、各基本領域あるいは各専攻医の特性や意向を踏まえ、柔軟に運用できる制度に変更した(これまでの検討経緯は、シリーズ『真価問われる専門医改革』を参照)。

 新整備指針は、新専門医制度の基本骨格であり、地域医療にどんな影響が生じるかは、各基本領域学会や各基幹施設が作成する専門研修プログラム整備基準、専門研修プログラムにかかってくる。さらに、日本専門医機構においても、運用細則のほか、総合診療専門医養成の在り方やサブスペシャルティの問題など、検討すべき課題はいまだ山積している。特に、2018年度から19の基本領域で新専門制度をスタートさせるには、総合診療専門医の検討が急務だが、議論は深まっておらず、同専門医の先行きはやや不透明だ。



http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2016/12/post_14533.html
双葉郡へ医師派遣強化 広島大学長、内堀知事と懇談
2016/12/16 11:50 福島民報

 広島大の越智光夫学長は15日、県庁で内堀雅雄知事と懇談し、双葉郡への医師派遣に力を入れ、復興支援を一層進める考えを伝えた。同大は福島医大と連携し、年明けにも医師による訪問診療や地域の保健活動への協力を本格化させる方針だ。

 内堀知事は「ふたば医療センターの設立など医療のとりでづくりに今後も力を貸してほしい」と述べた。越智学長は「今後もできる限り支援したい」との考えを示した。福島医大の菊地臣一理事長兼学長は「廃炉作業が完了するまで支えてもらえればありがたい」と話した。広島大副学長の神谷研二福島医大放射線医学県民健康管理センター長、谷川攻一福島医大副理事長、広島大病院から福島医大に出向している宇都宮裕人助教らが一緒に訪れた。

 広島大は福島医大の「ふたば救急総合医療支援センター」に医師を派遣し、双葉郡の医療環境が整うまで地元自治体や医療機関を支援する。体が不自由な住民などへの訪問診療を2月にも始める予定。総合健診時の住民からの相談の受け付け、心のケアの専門医と連携した対応など町村と医療、保健、福祉の各分野で協力する。

 東日本大震災、東京電力福島第一原発事故後、広島大は福島の復興支援に努めている。延べ1300人の被ばく医療や放射線の専門家を派遣した上、福島医大との連携協定に基づき、専門の医師らによる活動に取り組んでいる。



http://www.excite.co.jp/News/column_g/20161216/Postseven_475308.html
医薬分業 医師と薬剤師が利益最大化で患者には二重搾取
NEWSポストセブン 2016年12月16日 16時00分 (2016年12月16日 16時33分 更新)

医薬分業に患者はウンザリ?

 慢性疾患で“いつもの薬”をもらうことが目的となっていても病院は2週間や1か月分しか薬を出してくれないことが大半だ。患者が不便を強いられる一方、病院は来院を小刻みにすることで再診料などが確実に稼げる。

 高血圧薬や糖尿病薬などは期間の上限なく処方できるもの。病状の安定した人なら、60日分や90日分を一度に出しても問題ないケースもある。だったら診断を受けることなく、過去にもらった処方箋だけで薬を買いたいと考える人も少なくないだろう。

 薬にまつわる「患者不在」の歪な構造の背景には、「医薬分業」という制度がある。1970年代までは病院内で薬が処方される「院内処方」が主流だった。病院は薬を出すほどに儲けが大きくなったため、患者に大量に薬を出す“クスリ漬け医療”が横行し社会問題となった。

 事態を重く見た厚生省(現厚労省)は1974年以降、薬の処方と調剤を分離する医薬分業を推し進めた。患者の診察、薬剤の処方は医師が行ない、医師が出した処方箋に基づいて調剤や薬歴管理、服薬指導を薬剤師が行なう形である。

 現在では医薬分業率は約70%に達し、調剤薬局で薬をもらう「院外処方」が主流になった。大病院の前に5つも6つも薬局が軒を連ねる「門前薬局」が次々と現われ始めたのは、今世紀に入ってからだ。

 厚労省は医薬分業のメリットを、医者が出した処方箋が安全で有効かを薬剤師の目でダブルチェックできるため医療の質が向上し、医療費の抑制も図れると喧伝した。…

 だが、実際に起きたことは、医者と薬剤師がそれぞれの分野で利益を最大化しようとして、患者の負担を“倍増”させたことだった。山野医療専門学校副校長で医学博士の中原英臣氏が指摘する。
「医薬分業の結果、医師の処方権は強いまま残り、患者は薬のためだけの通院を余儀なくされ、さらに金銭的な負担も増えました。理由は調剤薬局が、院内処方ではなかった『調剤技術料』や『薬学管理料』といった名目で報酬を受けているためです。

 私は昨夏、手足口病に罹り、皮膚科で塗り薬を処方してもらいました。その時の薬代は1580円でした。内訳は調剤技術料1050円、薬学管理料340円、薬代に当たる薬剤料はたったの190円です。私の医療費は3割負担のため、実際に払ったのは500円もしませんが、調剤薬局は190円の塗り薬を出すのに1390円も報酬を得ていたわけです」

 調剤技術料とは、薬剤師が薬を調剤する“技術”に対する報酬だ。中原氏が続ける。
「何が技術ですか。実際は医者が書いた処方箋に従って、棚から薬を出して袋に詰めるだけの作業が大半ですよ。薬学管理料は、薬剤師が副作用や薬の飲み方を患者に説明したことに対する報酬ですが、これも説明が尽くされているとも思えない」

 米山医院院長の米山公啓氏もこう話す。
「メリットであるはずのダブルチェックも患者側には実感しにくく、患者のことを思えば、“院内処方に戻すべきだ”との揺り戻しの動きが厚労省内で起きていると聞きます」

 患者は医師に処方箋を書いてもらうため自分の時間を奪われ再診料という余計なカネを払い、院外薬局でも不当に高い薬代を払わせられる“二重の搾取”を受けているのである。
※週刊ポスト2016年12月23日号


  1. 2016/12/17(土) 08:28:22|
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