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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

11月11日 

https://www.m3.com/news/general/475951?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161111&dcf_doctor=true&mc.l=189192396&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
医師退職勧奨、賠償減額 名古屋高裁
2016年11月11日 (金) 共同通信社

 愛知県碧南市の碧南市民病院の歯科口腔(こうくう)外科部長だった男性医師(62)が違法に退職勧奨され、拒否したのに退職に追い込まれたとして、同市に約4300万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁(永野圧彦(ながの・あつひこ)裁判長)は11日、約4100万円の支払いを認めた一審名古屋地裁判決を変更、支払額を約50万円減額した。

 一審名古屋地裁は今年2月、事実上の人事権を持つ教授に退職を勧めさせ、自由な意思決定を妨げたと判断。医師の訴えを認め、市に支払いを命じた。

 一審判決によると、2010~11年、市役所や新聞社に医師のパワーハラスメントがあったとの投書が届いた。医師が否定し詳しい調査を求めたが、病院側は調査せず退職を勧めたため、12年3月末で退職していた。



https://www.m3.com/news/general/475955
「精算機に届かず急発進」 病院突入事故で運転男性
2016年11月11日 (金) 共同通信社

 栃木県下野市の自治医科大病院の正面玄関付近に車が突っ込み、女性(89)が死亡した事故で、車を運転していた茨城県古河市、小久保益男(こくぼ・ますお)さん(84)が「(病院の)駐車場の精算機に手が届かず、誤ってアクセルを踏み急発進した」との趣旨の話をしていることが11日、捜査関係者への取材で分かった。

 駐車場の入場バーが壊れており、県警は小久保さんが精算機の前で停止後、精算しようとした時にブレーキとアクセルを踏み間違え、バーを突破しロータリーを走行後に病院に突っ込んだとみて、小久保さんのけがの回復を待って自動車運転処罰法違反(過失致死傷)などの容疑で調べる方針。

 事故は10日午後2時5分ごろ発生。車は正面玄関に続く通路脇のベンチに座っていた東京都港区の和田八重子(わだ・やえこ)さんをはね、和田さんは頭を強く打ち死亡した。ほかにさいたま市大宮区の女性(85)と娘(58)がけがをした。小久保さんも骨折する重傷を負った。



https://www.m3.com/news/iryoishin/475946
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
「報酬体系の改革でパラダイムシフト」安倍首相
未来投資会議でAI、ビッグデータ、ロボットの活用を議論

2016年11月11日 (金) 高橋直純(m3.com編集部)

 政府は11月10日、成長戦略を策定する第2回未来投資会議(議長:安倍晋三首相)を首相官邸で開き、医療・介護の現場でAIやビッグデータ、ロボットを導入し業務を効率化した場合に報酬に反映させるための議論を始めた。安倍晋三首相は会議で「スピード感を持ってパラダイムシフトを起こすため、特定の先進事例を予算などで後押しするだけでなく、医療や介護の報酬や人員配置基準といった制度の改革に踏み込んでいく」と表明した。2017年1月の中間取りまとめに向けて議論が進む。

 未来投資会議は「第4次産業革命(※1)」によって「Society 5.0(※2)」を目指すために必要な投資分野を検討するための会議体で、これまであった「産業競争力会議」「未来投資に向けた官民対話」を発展的に統合させた。2016年9月に設置され、関係閣僚のほか、日立製作所、DeNAなどの企業トップや東大総長などが参加している。下部組織に当たる「未来投資会議構造改革徹底推進会合」では7つのテーマで議論が進んでおり、「医療・介護-生活者の暮らしを豊かに」会合は「ローカルアベノミクス(農業・観光・スポーツ・中小企業等)の深化」会合と並んで、最多となる3回開かれている。

 10日の未来投資会議では、医療介護分野が議題となった。会議後に記者会見を開いた内閣府特命担当大臣(経済財政政策)の石原伸晃氏は、厚生労働大臣の塩崎恭久氏が初めて、医療介護分野で技術革新を報酬体系に組み込む方針を示したことを説明した。

 資料として配られた「優先的に取り組むべきアジェンダ」では、下記などが例示された。
・予防・健康管理と自立支援に軸足を置くパラダイムシフトを通じて、健康寿命を延伸させるととともに、重介護者数を減少させる
・膨大な健康、医療データを全国で治療、予防に活用するための基盤整備
・患者自らが生涯にわたる健康・医療情報を経年的に把握できる仕組み
・人工知能を活用した医療診断支援、ITを活用した遠隔診療、健康維持に対するインセンティブ
・要介護者減少に向け、自立支援に向けた取り組みの強化(自立支援介護の標準化、データ
・人工知能を活用した要介護度改善、会議報酬上のインセンティブ)

 会議に出席した自治医科大学学長の永井良三氏は「人工知能を活用した総合診療支援システムの開発」状況について、日本医師会の横倉義武会長は日本健康会議の健康寿命延伸の取り組みを説明した。

 介護分野では国際医療福祉大学大学院教授の竹内孝仁氏が、自立支援介護により高齢者の肺炎、骨折が減少することで、特別養護老人ホームの入所者分で1767億円、全介護保険利用者分で8692億円の医療費が削減できるとする試算を示した。

 「医療・介護-生活者の暮らしを豊かに」会合会長の翁百合氏は団塊の世代が後期高齢者になる2025年に安心できる医療・介護を定着させるには、2020年には技術革新を取り入れ、予防・健康管理と自立支援を促進・評価する報酬体系、人員基準の整備が必要と提言した。

【いずれも政府資料より引用】
※1 第4次産業革命:(1)紡績機、蒸気機関車の発明 (2)石油・電気による大量生産の開始、 (3)IT、コンピューター、産業用ロボットによる生産の自動化、効率化――に続くあらゆるものがインターネットにつなげ、そこで蓄積される様々なデータを、人工知能などを使って解析し、新たな製品・サービスの開発につなげること。
※2 Society 5.0:(1)狩猟社会 (2)農耕社会 (3)工業社会( 4)情報社会――に続く、人類史上5番目の新しい社会がSociety 5.0(超スマート社会)。



https://www.m3.com/news/general/475886
女性医師復職支援に疑問 燃費不正防止策も議論
2016年11月11日 (金) 共同通信社

 政府は10日午後、中央省庁の事業に無駄がないかを有識者が公開で点検する「秋のレビュー」を続行した。安倍政権の看板政策である女性活躍関連では、出産や育児が落ち着いた医師の復職支援事業を点検。予算1億6千万円をかけて復職者が47人だった2015年度実績を巡り、費用対効果に疑問の声が上がった。

 三菱自動車などで発覚した燃費不正問題を踏まえ、独立行政法人が実施する自動車の環境基準審査も検証し、不正の再発防止に向け検査側の技術向上が必要と指摘した。

 成長戦略関連で取り上げた、機器をネットで結ぶ「モノのインターネット(IoT)」普及促進を目的とした総務、経済産業両省の事業では、有識者は「過度な重複や抜け落ちがないような仕組みを作り、司令塔を強化することが必要だ」との意見をまとめた。

 成長戦略の議論を前にあいさつした山本幸三行政改革担当相は「アベノミクスを成功させるために事業を点検し、政策効果を高めることが大事だ」と意義を強調した。



https://www.m3.com/news/general/475887
昇給制度条件に1万円上げ 介護職員の待遇改善
2016年11月11日 (金) 共同通信社

 厚生労働省は10日、来年度から介護職員の賃金を月平均1万円引き上げる対象を、経験年数や資格によって昇給する仕組みをつくった事業所に限る方針を決めた。7割の事業所が条件を満たすとみられる。16日の社会保障審議会の分科会に案を示す。

 事業所が(1)経験や勤続の年数(2)介護福祉士などの資格(3)実技や人事の評価―のいずれか具体的な昇給の仕組みを就業規則などで設けた場合、月額1万円に相当する介護報酬を加算する。昇給は基本給、手当、賞与などいずれでも可能にする。

 厚労省は昨年4月の介護報酬改定でも、職員1人当たり月平均1万2千円相当の加算を実施しており、72%の事業所が導入した。今回の加算も7割の事業所が対象になると見込んでいる。ただ、介護職以外の調理職や理学療法士などは対象外とする方向。

 一方、今回の加算の実施で、40~64歳が支払う介護保険料は来年度、月60円程度引き上がりそうだ。65歳以上は変わらない見通し。

 介護職の賃金は他の産業より低いため、政府は今年6月に決めた「1億総活躍プラン」で格差是正に向け、引き上げ方針を盛り込んでいた。



http://resemom.jp/article/2016/11/11/34887.html
【大学受験2017】医学部の入学定員158名増、国際医療福祉大の医学部新設など
リセマム 2016年11月11日 16時45分 (2016年11月11日 23時38分 更新)

 河合塾は11月10日、大学入試情報サイト「Kei-Net」の入試・教育トピックスに「2017年度医学部入学定員158名増の予定」を掲載した。内訳は、国立大1校と私立大4校による増員18名と、新設される国際医療福祉大医学部の入学定員140名。医学部増員は10年連続となる。

 「2017年度医学部入学定員158名増の予定」は、文部科学省がこのほど発表した2017年度の医学部(医学科)入学定員の増員計画をまとめたもの。2017年度の医学科増員数は158名となる見込みで、10年連続の定員増。河合塾によると、2008年度からの増員数は1,795名となり、100名定員の医科大が18校新設されたのと同規模だという。2017年度増員の内訳は、新成長戦略などに基づく地域枠での18名と、来春に医学部が新設される国際医療福祉大学の入学定員140名。

 地域枠は国策に基づき2010年度から実施されている医学科増員の3つの枠組みの1つで、都道府県が地域医療再生計画に基づく奨学金を設け、大学が地域医療を担う意思を持つものを選抜する。2017年度に地域枠で増員を行うのは、長崎大学2名、埼玉医科大学1名、順天堂大学7名、日本医科大学2名、川崎医科大学6名。埼玉医科大学は4年連続、順天堂大学は3連連続での増員となる。

 都道府県別では、静岡県が10名、埼玉県が5名、長崎県が3名。埼玉県は、厚生労働省が実施する医師・歯科医師・薬剤師調査(2014年)において人口10万人対医師数が全国でもっとも少なく、地域枠での増員は今回で4年連続。なお、今回の地域枠での増員は過去の増員と同様、2019年度までの期限つきの増員となっている。

 国際医療福祉大学の医学部新設は、国家戦略特区「国際医療学園都市構想」の一環として行われるもの。成田看護学部・成田保健医療学部がある成田キャンパスにて開設され、大多数の科目で英語による授業を実施するなど、世界水準の医学教育が特長。国際医療福祉大学の入学定員140名のうち20名は、留学生枠となっている。

《黄金崎綾乃》

資料
http://www.keinet.ne.jp/topics/16/20161110.pdf
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http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20161111/dms1611111141016-n1.htm
【喫煙を考える】禁煙学会“驚きの光景” 「公正を欠く」公開ヒアリング議長の発言
2016.11.11 zakzak

 2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、政府は受動喫煙防止対策の強化を本格化させた。

 先月12日、一部マスコミに向けて強化案(たたき台)を公開。官公庁や病院、学校などは敷地内を全面禁煙とし、飲食店や駅・空港ビルなどは喫煙室以外の建物内を禁煙とする方針を明らかにした。成立すれば、違反した施設の管理者や喫煙者本人には罰則が科せられるようになる。

 「たたき台」は、今年1月に厚生労働省に設置された受動喫煙防止対策強化検討チーム・ワーキンググループによって作られたもの。先月31日の第1回公開ヒアリングを皮切りに関係団体への聞き取りを数回行い、最終決定に持ち込む意向だ。

 公開ヒアリング直前の29日と30日には、日本禁煙学会が第10回学術総会を開催。学術総会会長を務める尾崎治夫・東京都医師会会長は「たたき台」について、「学会見解として喫煙室設置を認めたことには異議を唱えるが、本音としてはこの『たたき台』のままで法制化されることを歓迎する」と見解を示した。
 この総会で目を疑ったのが、公開ヒアリングで議長を務める厚労省健康局健康課長が来賓として挨拶したことだ。

 挨拶では当然のことながら「たたき台」への理解を求めた上で、「学会で異議を唱えておられる『喫煙室』の要件はこれからわれわれの方で詰めていく。また、公開ヒアリングが始まると飲食店事業者を中心に反対勢力が束になって押し寄せてくると思われるが、これにはわれわれも徹底抗戦する構え。ただ、法案提出には与党審査というプロセスもあるので、ここが大きな関門。世論が動けば議員も動くので、学会にもぜひそのためのサポートを願いたい」と協力を仰いだ。

 2020年が近づき、厚労省が受動喫煙防止対策の強化を急ぎたいのはわかるが、公開ヒアリングの議長がこうした場で発言したことは、「はなから公正を欠いている」と指摘されても仕方のない状況。第1回のヒアリングでは、船舶関連、私立大、シティホテル、フードサービス、ホスピスなどの団体がそろって「たたき台」の緩和の見直しを訴えたが、彼らの切実な声は一体どこまで届いたのだろうか。 



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49980.html
オプジーボ、悪性リンパ腫にも適応拡大へ- 薬食審・医薬品第二部会が了承
2016年11月11日 23時00分 CB News

 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は11日、抗がん剤のオプジーボ点滴静注20mg、同100mg(一般名ニボルマブ【遺伝子組み換え】)の効能・効果に、悪性リンパ腫の一種を追加することを了承した。早ければ来月中旬にも正式に承認される見通し。これにより、同剤が適応されるがんは4種類となる。【松村秀士】


 オプジーボは、2014年7月に「根治切除不能な悪性黒色腫」の治療薬として日本国内で製造販売が承認された。15年12月には「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」、今年8月には「根治切除不能、または転移性の腎細胞がん」が効能・効果にそれぞれ追加された。

 さらに11日の第二部会では、同剤の効能・効果に、「再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫」を追加することで合意した。

 同剤は通常、成人に1回、体重1kg当たり3mgを2週間ごとに静脈注射する。同様の効能がある医薬品として、アドセトリス(一般名ブレンツキシマブ ベドチン【遺伝子組み換え】)やアドリアシン(同ドキソルビシン塩酸塩)などがある。

 ホジキンリンパ腫は、悪性リンパ腫の一種で、リンパ球と呼ばれる白血球に発現するがん。厚労省によると、国内の患者数は推定約2000人で、そのうち8-9割ほどが、「古典的ホジキンリンパ腫」の患者とされる。

 オプジーボについては、医療保険財政を圧迫すると懸念の声が上がっており、中央社会保険医療協議会の部会では、18年4月に迎える次の改定年度を待たない「期中改定」を含め、同剤の薬価の見直しが検討されている。

■セログループ1のC型肝炎治療剤を了承

 第二部会はまた、セログループ1のC型慢性肝炎治療剤「ジメンシー配合錠」(同ダクラタスビル塩酸塩・アスナプレビル・ベクラブビル塩酸塩)の製造販売承認を了承した。

 同剤の効能・効果は、「セログループ1のC型慢性肝炎、またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」。通常、成人に対して1回につき2錠を1日2回、食後に経口投与。投与期間は12週間とする。

 同剤の国内での推定患者数は約26万人とされている。同様の効能がある医薬品として、ハーボニー配合錠(同レジパスビル アセトン付加物・ソホスブビル)とヴィキラックス配合錠(同オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル)がある。



http://www.topics.or.jp/localNews/news/2016/11/2016_14788411906969.html
紹介状なしの子供に初診料上乗せへ 県立中央病院
2016/11/11 14:12 徳島新聞

 徳島県立中央病院(徳島市蔵本町1)は、かかりつけ医の紹介状のない患者から徴収する初診料上乗せ(3240円)を、2017年1月4日から18歳未満の全ての子どもに適用する。これまでは市町村がそれぞれ医療費を無償にしている年代を対象に免除してきたが診療時間外に来院する軽症の小児患者が急増しているため見直す。

 県病院局によると、13年度に中央病院が小児救急医療拠点病院となり24時間体制での受け入れを始めてから、時間外に来院する小児救急患者が急増。年間の小児救急患者数は12年度の2967人から15年度には4381人と約1・5倍に増加し、8割近くは緊急度の低い軽症患者だったことから、高度医療が必要な患者への対応がおろそかにならないよう上乗せを決めた。

 これまで県は子育て支援の一環として、市町村が医療費を無償にしている年代の子どもを対象に上乗せを免除。徳島など4市町が小学校卒業まで、美馬など12市町が中学校卒業まで、阿南など8市町村が18歳になった年の年度末までそれぞれ免除されていたが、今後は18歳まで全ての子どもに適用される。

 ただ今後も大人と同様に、救急車での搬送や即日入院が必要なケースは免除する。

 中央病院での初診料上乗せは、大病院の高度医療への専門化や地域の診療所との役割分化を進める国の方針を受けて1996年に始まった。県病院局によると、徳島大学病院や徳島赤十字病院、徳島市民病院でも紹介状のない子どもに対しての初診料上乗せは行われている。



http://gigazine.net/news/20161111-usb-hiv-tester/
PCに挿すだけで30分以内でHIVテストを行えるUSBドングルが登場
2016年11月11日 12時30分00秒 GIGAZINE

従来は専門の機関に依頼が必要で、結果が出るまでに2~3日の時間が必要だったHIVテストを、自分で実施してわずか30分以内に結果を知ることができるUSBドングルが発表されました。

Scientists have developed a type of HIV test on a USB stick
http://phys.org/news/2016-11-scientists-hiv-usb.html

A USB stick that can test HIV levels in under 30 minutes | TechCrunch
https://techcrunch.com/2016/11/10/usb-hiv/

このHIVテスト用USBデバイスを発表したのは、インペリアル・カレッジ・ロンドンとDNA Electronics社の研究者チームです。この装置を使えば、血液を一滴採取するだけで血中に含まれるHIVウイルスの数値レベルを検査することが可能です。
1111C.jpg

検査を行う時は、まず患者の血液を少しだけ採取し、ドングルにたらします。するとドングルに搭載されたチップが作動して、血中にHIVウイルスが存在しているかをチェック。血中にHIVウイルスが存在する場合には血液の酸度が変化するという特性があるので、この装置では血液の酸度を測定して電気信号に変換し、コンピューターに送信することでHIVウイルスの数値レベルを評価することが可能になってるとのこと。

このドングルで検査できるのは、HIV-1タイプのウイルスがどの程度血中に存在しているのかという項目であり、主にHIVウイルスを保有していることが明らかな患者に対する検査に用いることが想定されています。それよりも前の段階の「HIVに感染しているかどうか」の検査の場合は、すでに市販されている診断キットを用いることがより適切であるとのこと。

現在主流となっているHIV治療は、HIVウイルス(レトロウイルス)の増殖を抑える「抗レトロウイルス治療」と呼ばれるもので、治療においては定期的に血中のHIVウイルスの数値レベルを検査し続けることが重要となっています。従来であれば、この検査を行う際には患者の血液サンプルを採取して専門機関に送る必要があり、結果が出るまでには数日間かかっていました。そのため、特に医療機関が近くにない患者の場合には十分な処置を行うことに問題が存在していました。

そんな問題のソリューションとなりそうなのが、このUSBドングルというわけです。このデバイスがあれば、あとはPCさえあれば誰でも短時間で検査を行うことが可能になり、しかもインターネット経由でデータを送ることで、遠く離れた場所からも処置を行うことが可能になります。


装置はまだ開発中の段階ですが、最新の調査では991件の血液サンプル検査を実施したところ95%の確度が確認されたとのこと。また、結果が出るまでにかかった時間は、平均して20.8分(20分48秒)だったとのことです。


  1. 2016/11/12(土) 06:46:44|
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11月10日 

http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20161110290399.html
夫らが研修医労務改善申し入れ
新潟市民病院での自殺問題で

【社会】 2016/11/10 09:00 新潟日報

 新潟市民病院に勤務していた当時30代の女性研修医がことし1月に自殺し、過労が原因として遺族が労災申請している問題で、女性の夫と代理人弁護士は9日、新潟市役所を訪れ、市民病院の医師の労働時間削減などを篠田昭市長宛に申し入れた。

 弁護士によると、2015年6月に市民病院で勤務していた全研修医43人の電子カルテから労働時間を調べた。その結果、過労死の恐れが大きくなるとされる月80時間を超えて時間外労働をしていた医師は35人に上ったという。

 女性の夫と弁護士は「もっと事態を重く受け止めてほしい」と述べ、労働時間を正確に把握するシステムの構築などを市に求めた。

 取材に対し、女性の夫は「労災申請をしても妻は戻らないが、同じ目に遭う人をなくしたい」と訴えた。

 申入書を受け取った市民病院の高橋豊管理課長は「可能な限り月内に対応したい」と話した。



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/1110505621/
患者情報、厚労省が一元管理へ...医療・介護現場などで活用〔読売新聞〕
yomiDr. | 2016.11.10 10:40
(2016年11月9日 読売新聞)

 厚生労働省は、病院などが持つ患者の治療・服薬歴、健診結果のデータベース化に乗り出す。一元化した情報を全国の医療や介護現場で活用したり、治療法の開発に役立てたりする。2020年度からの運用開始を目指す。

 患者個人の治療情報などはこれまで、病院や自治体が個々に管理していた。データベース化で、患者とかかりつけ医、介護ヘルパーらが情報を共有して、救急搬送時や災害時、認知症になった時でも、最適の診療を受けられるようにする。患者自身は、自分の情報に常時、アクセスできる。医療機関は人工知能を使い、患者の病気の原因や最適な治療法を探るために活用する。

 また、データを、患者の同意を得たうえで匿名化し、行政や研究機関、企業などに提供し、創薬や医薬品の安全対策などの研究に役立てる。



https://www.m3.com/news/general/475492
オプジーボ、500値下げへ 政府、年度内にも がんの高額新薬
2016年11月10日 (木) 共同通信社

 優れた効果はあるものの、極めて価格の高い新型がん治療薬「オプジーボ」について、政府は9日、本年度中にも薬価を500引き下げる方向で最終調整に入った。対象患者が急拡大し、医療保険財政を圧迫するとの指摘が出ていた。

 政府は社会保障費の圧縮に向け、医療・介護で高齢者の負担増なども検討しているが、高額薬の値下げは一般国民の理解が得やすいと判断したとみられる。厚生労働省は16日にも開く中央社会保険医療協議会(中医協)の会合で提案する見通し。

 厚労省はこれまで、値下げは2017年4月に最大でも250にとどめ、18年4月に追加で引き下げる2段階の実施方針を示していたが、首相官邸などとの協議の結果、時期を前倒しし、値下げ幅も拡大する方向になった。

 既存の薬価改定ルールのうち、年間販売額が予想以上に増えた場合に最大500値下げする特例を援用する考えだ。

 オプジーボは当初、一部の皮膚がんを対象に保険適用され、100ミリグラム約73万円の薬価が認められた。その後、肺がんへの効能追加で対象患者が拡大したが、薬価は見直されていなかった。

 欧米での価格が日本の半分以下であることから、経済財政諮問会議の民間議員らから500以上の引き下げを求める声が出ていた。

 ※オプジーボ
 「免疫チェックポイント阻害剤」という新しいタイプのがん治療薬で、点滴で投与する。一般名はニボルマブ。ヒトの体にはがん細胞などを排除する「免疫」の機能がある一方、がん細胞への攻撃にブレーキをかける分子もある。こうした分子の活動を「阻害」することで免疫の力を回復させ、がん治療に活用する仕組み。国内では小野薬品工業(大阪市)が、2014年9月に発売。現在の薬価では、患者1人への投与で年間3500万円かかるとされる。



https://www.m3.com/news/general/475578
在宅看取り、浸透せず 京都、届け出医療機関で実施ゼロも
2016年11月10日 (木) 京都新聞

 24時間体制で終末期患者らを診るため、在宅療養支援の診療所や病院として厚生労働省に届け出ている京都府内の医療機関のうち350が過去1年間、自宅での看取(みと)りを一度も行っていなかったことが8日までに分かった。支援医療機関が担当する患者の6割近くは、病院など自宅以外で亡くなっていた。超高齢社会で、国は自宅で最期を迎える「在宅看取り」を増やす考えだが、医師や患者の負担が大きく、十分に浸透していない。

 京都新聞が厚労省近畿厚生局に情報公開請求し、開示資料で判明した。府内の支援医療機関345施設のうち35・00(121施設)が、6月末までの1年間、自宅での看取り件数がゼロだった。担当患者で死亡した3238人のうち、在宅死は44・50(1442人)にとどまった。

 容体急変などに伴う緊急往診は支援医療機関の大きな役割の一つだが、21・40(74施設)が一度も行っていなかった。通常の往診と訪問診療、訪問看護のいずれもしていなかった施設は11カ所あった。

 厚労省によると、全国の全死亡者のうち、支援医療機関が自宅で看取ることができたのは12・80(2014年)にとどまり、多くの人が病院で亡くなっている。国は医療費削減の狙いもあって病院のベッド削減とともに在宅医療の拡充を掲げているが、現場の態勢や意識は整っていない。

 全国在宅療養支援診療所連絡会(東京都)は「全国でも、自宅での看取りを支援する本来の役割を果たせている支援診療所は3割程度しかないのではないか。行政が現状を調査し、チェックできる仕組みを早急につくるべきだ」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/475488
平均在院日数の地域差是正、基準病床数の算定式了承
第7次医療計画基本方針、有床診の「特例」拡大も

2016年11月10日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は11月9日の第6回会議で、2018年度から始まる第7次医療計画の基本方針に盛り込む基準病床数の算定式のほか、地域包括ケア推進の観点から、有床診療所を医療計画上の病床として算定せずに届出で新設できる特例を拡大する方針を了承した(資料は、厚労省のホームページ)。

 「5疾病5事業および在宅医療」については、PDCAサイクルを回し、医療提供体制の現状把握と施策立案、計画実行、評価を進めるための各種の「指標」の案が提示された。急性心筋梗塞は対象範囲を広げ、急性期だけでなく、回復期や慢性期の提供体制を整備するため、「心筋梗塞等の心疾患」に変更する。訂正などを求める意見が幾つか出ため、次回の会議で改めて議論する。

 医療機器のうち、放射線治療装置などの高額機器については、共同利用の状況や新規導入に向けた方針を、地域医療構想調整会議で協議し、適正配置や連携などにつなげる方針も盛り込む。病院とは異なり、医療監視を定期的に受けていない診療所に対し、CTやMRIの保守点検状況の報告を定期的に求める。


11月9日の会議資料が、各構成員に送付されたのは、前日の夜で、「十分な検討時間がなかった」との指摘も構成員から出た。

 基準病床数の算定に当たって用いる病床利用率は一般病床760、療養病床900(2010年から2015年の平均)を下限値とする。各都道府県の直近値が、下限値を上回る場合は、その値を上限値とする。

 平均在院日数は、近年の変化を見込み、かつ地域差を是正する観点から設定する。ブロックの平均在院日数が、(1)全国平均を下回っている(短い)場合は、当該ブロックの直近6年の短縮率、(2)全国平均を上回っている(長い)場合は、「全国値+α」と、当該ブロックの直近6年の短縮率を比較し、より高い短縮率――をそれぞれ用いる。「α」の値は今後の検討課題だ。当初、在宅医療等への移行が見込める患者分を反映させることも検討したが、近年の平均在院日数の短縮は、この層の患者分も含まれていると考えられ、今回は反映しない。

 有床診は、現行では在宅医療、へき地医療、小児・周産期医療を担うとして必要性が認められる場合には、既存病床数が基準病床数を上回る「病床過剰地域」であっても、特例として都道府県への届出で開設が可能。(1)急変時の入院患者の受け入れ機能(年間6件以上を想定)、(2)夜間看護師を1人以上配置し、入院患者のケアを行う機能、(3)患者からの電話等による問い合わせに対し、常時対応できる機能、(4)他の急性期医療を担う病院の一般病棟からの受入を行う機能(入院患者の1割以上を想定)、(5)看取りを行う機能(年2件以上を想定)、(6)全身麻酔、脊椎麻酔、硬膜外麻酔(手術時に限る)を実施する(分娩を除く)機能(年30件以上を想定)、(7)病院からの早期退院患者の在宅・介護施設への受け渡し機能――を担う場合、この特例を適用する方針。

 第7次医療計画の基本方針は、2017年の2、3月頃に関連告示、通知を出す予定であり、「医療計画の見直し等に関する検討会」は今年内の取りまとめを目指す。

 診療報酬の算定件数、「指標」に活用
 医療計画に盛り込む、「5疾病」とは、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患だ。第5回会議の議論を踏まえ、PDCAサイクルを回す際の各種指標について議論した(『医療計画の5疾病対策、「回復期から慢性期」重要』を参照)。

 がんについては、均てん化の視点から、がん診療連携拠点病院がない2次医療圏に、地域がん診療病院を整備する一方で、放射線治療やゲノム医療、希少がん、小児がんなどの高度・希少な分野については、集約化を進める。その実現に向け、地域がん診療病院の整備状況を追加するなど、指標を見直す。

 脳卒中では、標準的な治療の普及、一貫したリハビリテーションの実施、合併症予防の促進が課題。標準的な治療の普及の視点から、最近のエビデンスを踏まえ、脳血管内治療の実施件数が追加されたのが注目点。

 急性心筋梗塞については、急性期だけでなく、回復期や慢性期の提供体制を整備するため、「心筋梗塞等の心血管疾患」とする。指標として、「来院後90分以内の冠動脈再開達成率」「心臓リハビリテーション実施件数」を追加するほか、「慢性心不全館患者の再入院率」など、回復期・慢性期についての指標も今後追加する予定。

 糖尿病では、発症予防・重症化予防に重点を置いた施策を実施するため、医療機関間の連携体制の構築、多職種による取り組みが課題。「糖尿病透析予防指導管理料」「外来栄養食事指導料」の算定件数など、重症化予防、多職種連携を狙う診療報酬を指標として活用する。

 精神疾患でも、多様な精神疾患ごとの医療機関の役割分担・連携の推進に向け、圏域ごとの体制の「見える化」を目指し、「抗精神病特定薬剤治療指導管理料」「依存症集団療法」などの診療報酬の届出件数を指標として使う。

 5事業とは、救急医療、災害医療、へき地医療、周産期医療、小児医療。「へき地保健医療計画」あるいは「周産期医療提供体制整備計画」を、「医療計画」に一本化するなど、各種施策を連動させるのが特徴の一つ。

 在宅医療については、「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」の議論を踏まえ、ストラクチャー指標ではなく、医療サービスの実績に着目した指標を充実させる(『第7次医療計画、「在宅医療」の方向性固まる』を参照)。

 「2次医療圏単位が原則」に異議も
 これらの考え方について、日本病院会副会長の相澤孝夫氏が問題提起したのが、「2次医療圏」単位で医療提供体制を整備する点だ。例えば、がんでは、がん診療連携拠点病院がない2次医療圏であっても、隣接する2次医療圏の拠点病院に受診可能であれば、地域がん診療病院を整備する必要性はないという指摘だ。「なぜ拠点病院がないのか、ないことによって、住民にどんな不都合が生じているのか、あるいはいないのか、などをしっかりと分析して、その中でどんな対策を取るべきかを検討すべき」と相澤氏は述べた。

 全日本病院協会会長の西澤寛俊氏は、急性心筋梗塞から、「心血管疾患」の回復期、慢性期まで対象疾患が広がった点について、「反対ではないが、急性期医療体制も不足している中で、一気にやるとかえって混乱するのではないか」と述べ、慎重な議論と対応を求めた。



https://www.m3.com/news/general/475637
自治医大病院の玄関付近で車暴走、女性1人死亡
2016年11月11日 (金) 読売新聞

 10日午後2時15分頃、栃木県下野市薬師寺の自治医大病院の正面玄関付近の通路で乗用車が暴走し、付近にいた女性3人をはねて建物に衝突した。

 警察によると、はねられた3人のうち、高齢の女性が死亡。女性2人も負傷、運転していた80歳位の男性も負傷したが意識はある模様だという。



http://www.medwatch.jp/?p=11160
5疾病・5事業、2018年度からの第7次医療計画で「指標」も含めて見直し―厚労省・医療計画検討会(2)
2016年11月10日|医療ニュースをウォッチ MEDWATCH

 5疾病・5事業のうち「がん」については、均てん化を継続しながら、ゲノム医療などについて集約化を図る。「脳卒中」については、t-PA療法指針の改訂や、脳血管内治療の科学的根拠の確立、さらにリハビリの推進などを目指す。さらに「急性心筋梗塞」については回復期や慢性期を踏まえて「心筋梗塞等の心血管疾患」に改める―。

 9日に開かれた「医療計画の見直し等に関する検討会」では、医療計画に盛り込む5疾病・5事業について、厚生労働省からこうした見直し案が示されました(関連記事はこちら)。

 またCTやMRIの保守点検を含めた医療安全状況を、各診療所が都道府県に報告することも行われることになります。

ここがポイント! [非表示]
1 5疾病・5事業の方向や、具体的指標を見直し
2 医療機器の安全管理や、共同利用の推進も目指す


5疾病・5事業の方向や、具体的指標を見直し

 お伝えしているように、検討会では2018年度からの第7次医療計画に向けて、都道府県が計画を作成する際の拠り所となる「基本方針」の策定・見直し論議を続けています。9日の検討会では、「5疾病・5事業」についての見直し方向も示されました。5疾病・5事業の構造を維持したまま、より充実した医療提供体制を構築するための見直しです(関連記事はこちらとこちら)。

 第6次の医療計画からは「都道府県でPDCAサイクルを回す」ことになっていますが、ベースとなる指標に「都道府県で収集できない項目がある」「課題と数値目標のつながりが明確でない項目がある」といった問題点があり、うまくPDCAサイクルが回っていないのが実際です。そこで厚労省は、5疾病・5事業の評価指標についても見直しを行うことにしています。

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PDCAサイクルを回すため、指標の見直しも行う

 例えば、5疾病の1つである「がん」について見てみると、「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」の議論整理を踏まえて、▼拠点病院のない2次医療圏に地域がん診療病院(拠点病院の要件を一部緩和している)を整備するなど「均てん化」を推進する▼ゲノム医療や高度放射線治療などについては「集約化」を図る―といった見直し方向が明確にされています。

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がん医療提供体制の見直し方向案

 指標については、新たに「拠点病院のない2次医療圏における地域がん診療病院の整備状況」を盛り込むほか、「診療ガイドライン等に基づき作成されたクリティカルパスを整備している医療機関」を「地域連携クリティカルパスに参加している登録医療機関数および適応患者数」に、また「悪性腫瘍手術・放射線治療・外来化学療法・緩和ケアの実施件数」を「がん診療連携拠点病院における標準的治療実施割合」に見直す考えも示されました。

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がんの指標見直し案

 この点、相澤孝夫構成員(日本病院会副会長)は「2次医療圏に拠点病院がない背景には、さまざまな事情がある。指標を『がん診療病院の整備』のみとすると、県は指標に沿って、無理にがん診療病院の整備を進めてしまう。『分析して課題を明らかにする』ことを明確にする必要がある」と指摘。厚労省医政局地域医療計画課の担当者は「分析の視点などを明らかにしたい」と明言しています。
 

 また、各疾病・事業についての見直し方向を見ると、次のような点が目立ちます(他の検討会の議論を待つ部分もある)。

【脳卒中】▼標準的治療(t-PA療法指針の改訂や、脳血管内治療の科学的根拠の確立など)▼一貫したリハビリの実施▼合併症予防の推進―など

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脳卒中医療提供体制の見直し方向案

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脳卒中の指標見直し案

【急性心筋梗塞】▼回復期・慢性期の体制整備(急性心筋梗塞を「心筋梗塞等の心血管疾患」と見直すなど)▼標準的治療の普及(カテーテル治療などの低侵襲な治療法など)▼一貫した医療提供体制の構築―など

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急性心筋梗塞医療提供体制の見直し方向案

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急性心筋梗塞の指標見直し案

【糖尿病】▼医療機関などの連携体制構築(重症化予防も踏まえて、定期的な眼底検査・栄養指導・腎機能検査なども提供できる体制)▼多職種による取り組み―など

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糖尿病医療提供体制の見直し方向案

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糖尿病の指標見直し案

【救急医療】▼地域連携の取組み(円滑な受入れ体制の整備や出口問題への対応など)▼救急医療機関等の機能の充実(救命救急センターの充実段階評価を見直し、地域連携の観点をより取り入れる。数年間受入れ実績がない救急医療機関は、都道府県による指定の見直しを検討する)

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救急医療提供体制の見直し方向案

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救急医療体制の指標見直し案

【周産期医療】▼計画の一体化と体制整備の充実(周産期医療体制整備計画を医療計画に一本化し、基幹病院へのアクセス範囲なども考慮した圏域の設定など)▼災害に備えた対応の充実(小児周産期災害リエゾンの養成など)▼精神疾患合併妊婦への対応―など

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周産期医療提供体制の見直し方向案

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周産期医療体制の指標見直し案
【小児医療】▼地域の実情に応じた体制整備(日本小児科学会の提言も踏まえた「小児地域支援病院(仮称)」の設定など)▼地域における人材育成と住民への情報発信の推進―など

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小児医療提供体制の見直し方向案

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小児医療体制の指標見直し案

医療機器の安全管理や、共同利用の推進も目指す

 さらに第7次医療計画では「医療機器の配置及び安全管理の状況等」について、▼高度な医療機器の配置状況に加え、稼働状況など等も確認し、保守点検を含めた評価を行う▼CT・MRIなどを有する診療所について、都道府県が保守点検を含めた医療安全の取り組み状況について、定期的に報告を求めることとする▼特に高額な医療機器(放射線治療装置など)については共同利用の状況や新たな導入に向けた方針などについて、地域医療構想調整会議で協議する―といった見直し方向も示されました(関連記事はこちら)。


 検討会では、年内に報告書をまとめる予定です。それに沿って厚生労働大臣が医療計画作成のための基本指針(告示)を定め、さらに、厚労省医政局長から基準病床数などを定めた「医療計画作成指針」、同局地域医療計画課長から5疾病・5事業等に関する通知が発出されます。これらに則って、来年度(2017年度)から各都道府県で医療計画の作成が行われる運びとなります。

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医療計画策定に係る指針などの全体像



http://www.medwatch.jp/?p=11149
医療資源投入量の少ない患者、基準病床数の「平均在院日数短縮」で勘案―厚労省・医療計画検討会(1)
2016年11月10日|医療・介護行政をウォッチ MEDWATCH

 2018年度からの第7次医療計画では、一般病床の基準病床算定式について▼地方ブロック毎の経年変化を踏まえた平均在院日数を設定する▼病床利用率は760を下限に都道府県の実情を一定程度踏まえることを可能とする―。

 9日に開かれた「医療計画の見直し等に関する検討会」では、このような「基準病床数」算定式の見直し案が了承されました。

 また医療資源投入量が175点未満の患者についても、計算式の中の「平均在院日数の短縮」の中で織り込むことも認められ、今後、厚生労働省で「175点未満の患者がどのような状態で、どのような経過を辿っているのか」を精査し、具体的な反映方法を探る予定です。

ここがポイント!
1 一般病床・療養病床の基準病床計算式を見直し
2 資源投入量少ない患者は「平均在院日数短縮」の中で勘案、具体的手法は今後
3 有床診療所、「届出」のみで一般病床の整備可能とする特例を拡大


一般病床・療養病床の基準病床計算式を見直し

 事実上の「地域における病床数」上限となる基準病床数の算定式については、2018年度からの第7次医療計画において次のような見直しを行うことが了承されました。

【病床利用率】(一般および療養)

▼一般病床は760、療養病床は900を下限値とし(2010-15年の平均)、「都道府県における直近の値」が下限値を上回る場合は、その数値を上限値として設定する

【平均在院日数】(一般)

▼平均在院日数の経年変化や、ブロック毎の平均在院日数の乖離などを踏まえ、地域ブロックごとに「2009から15年にかけての平均在院日数の変化率」(直近6年の短縮率)をベースとする(関連記事はこちら)

▼地域差是正のため、▽平均在院日数が全国平均を下回るブロックでは、当該ブロックの直近6年の短縮率を使う▽平均在院日数が全国平均を上回るブロックでは、当該ブロックの直近6年の短縮率と『全国値+α』とを比較し、より高い短縮率を使う(αは、地域差の是正を目的とした適正値を厚労省で設定し、告示する)

【流出入】(一般および療養)

▼流出先または流入元の都道府県と協議を行い定めた数とする

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2018年度からの第7次医療計画では、基準病床数の計算式が見直される

資源投入量少ない患者は「平均在院日数短縮」の中で勘案、具体的手法は今後

 このうち平均在院日数については、「医療資源投入量が少ない患者を勘案すべきか」というテーマが宿題として残っていました。地域医療構想策定ガイドラインでは、1日当たりの医療資源投入量が175点を下回る患者については、「慢性期」「在宅医療等」での対応を念頭に置くこととしています。仮に「医療資源投入量が175点未満となった患者をすべて在宅に移行する」という方針が決まった場合、「一般病床の基準病床数を減少する(平均在院日数が短くなるため)」という選択肢が浮上してくるため、ここをどう考えるかが、検討会の下部組織「地域医療構想に関するワーキンググループ」で宿題とされたのです。

 この点について、厚労省がNDB(ナショナルデータベース)のデータを用いて分析したところ、▽入院期間に関わらず、入院初日から退院日までのいずれの時点でも175点未満の患者が出現するが、入院後半に多くなる傾向がある▽入院期間が長くなるにつれて175点未満の患者出現頻度は、退院日に近づく傾向にある(ただし、極端に退院前日もしくは退院日近辺に集積してはいない)―ことなどが明らかになりました。

 こうしたデータも踏まえながら厚労省は、「基準病床数の算定式では平均在院日数の経年推移(短縮)を見込む」ことになっており、「175点未満の患者」も含んだ退院患者の増加を加味したものとなっていることを確認しています。平均在院日数の短縮とは「在宅移行を含めた退院患者の増加」を意味し、これは前述のように基準病床数算定式の中で勘案することが決まっています(A)。また、地域医療構想では医療資源投入量の少ない(175点未満)患者の在宅移行を推進するとしており、これは平均在院日数のさらなる短縮を意味します(B)。したがって「医療資源投入量が少ない患者」は、算定式における「平均在院日数の短縮」という考え方の中に織り込まれているとの考えを厚労省は示しています。

 検討会では、この考え方についても了承されています。ただし、上記の(B)、つまり「175点未満の患者の在宅移行による平均在院日数の短縮率」をどの程度見込むかについてはデータの解析が間に合っておらず、「今後、さらに精査する」ことになっています。

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1日当たりの医療資源投入量が175点未満(C3未満)の患者は、入院期間にかかわらず、入院の初日から退院日まで出現するが、比較的「入院後半」に多く出現する傾向が伺える

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入院期間が長くなるにつれ、医療資源投入量175点未満の患者の出現ピークは入院後半にシフトしていく

有床診療所、「届出」のみで一般病床の整備可能とする特例を拡大

 9日の検討会では、「有床診療所における特例」を拡大することも了承されました。

 現在でも、▽在宅医療▽へき地▽小児・周産期その他特に必要である―といった機能をもつ有床診療所は、病床過剰地域であっても、「届出」のみで一般病床を設置することが可能です(有床診特例)。

 しかし、有床診は減少の一途を辿っており、今般、この特例を下図のように拡大することが了承されました。厚労省医政局地域医療計画課の担当者は「病院から、有床診+介護老健施設へ転換するなどの選択肢を増やすことが狙い」と説明しています。ただし、既存の有床診はこの特例の対象にはならず、新規開設(無床から有床、病院から有床診など)のみが特例の恩恵を受けられます。

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有床診療所の特例を拡大する



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161111/k10010764531000.html
小児がん拠点病院 9割近く「医師や看護師など不足」
11月11日 4時17分 NHKニュース

子どもが亡くなる病気で最も多い小児がんの治療を専門的に行う全国15か所の小児がん拠点病院を対象にNHKがアンケート調査を行ったところ、9割近くの病院が「医師や看護師などが不足している」と回答し、専門的な人材の確保が課題になっていることがわかりました。
小児がんは年間2500人前後が発症し、患者数は少ないものの、各地の数多くの医療機関で治療され、適切な医療を受けられない実態があると指摘されてきました。

このため、厚生労働省は平成25年2月に全国15の医療機関を小児がん拠点病院に指定し、患者を集めて専門的な治療を行う態勢を整備しました。

NHKは、先月から今月にかけて、すべての小児がん拠点病院を対象に医療態勢の現状や課題についてアンケート調査を行いました。

この中で、医師や看護師など小児がんに対応する人員の態勢について聞いたところ、「不足している」、もしくは「どちらかと言えば不足している」と回答したのは合わせて13の病院で、全体の870に上りました。

不足している職種で最も多かったのは医師で、次いで、看護師、療養中の子どもを支援する「チャイルド・ライフ・スペシャリスト」などとなり、専門的な人材の確保が課題になっています。

国立がん研究センターがん対策情報センターの若尾文彦センター長は「小児医療そのものの人材確保が難しいなかで、拠点病院の場合は、さらに専門的な知識、技術を持っている医師を集めなければいけない。小児がん拠点病院に行けばしっかりとした治療が受けられる態勢を作っていくことが大事で、小児がん拠点病院に人材を集める対応が必要になってくる」と指摘しています。


  1. 2016/11/11(金) 06:22:04|
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11月9日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/474618
シリーズ: 医師不足への処方せん
東京「区中央部」の医師、10年で32%増
高橋・国際医療福祉大教授、「医師偏在対策、全国一律はNG」

2016年11月9日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 1位は「区中央部」で2627人(32%増)、2位は「福岡」で1174人(24%増)、3位が「名古屋」で1113人(19%増)……。

 2次医療圏別に見た、2004年から2014年までの間の「医師数の増加数」の全国トップスリーだ。全国平均は4万834人(15%)の増加。これに対し、東京都の千代田、中央、港、文京、台東の5区から成る、増加数トップの「区中央部」の医師数は、2004年の8204人だったが、2014年には1万831人に達した。土地柄、他の2次医療圏からの患者流入が多いことを割り引いても、医師数の増加は際立つ。

 この分析を行ったのは、国際医療福祉大学医療福祉・マネジメント学科教授の高橋泰氏。「2004年の人口当たりの医師数が非常に多いにも関わらず、医師が激増した地域」は、「区中央部」の他にも幾つかあることから、「これらの地域の医師を、医師不足地域にローテーションさせれば、医師偏在の問題は解消するのでは」と冗談ながらも、半ば真面目に指摘する。

 高橋氏は、2004年と2014年の「医師・歯科医師・薬剤師」調査の結果を基に、2次医療圏ごとに医師数の増減を、この間に起きた2次医療圏の統廃合も踏まえて分析、その結果、非常に興味深い事実が浮かび上がっている。データ分析だけでなく、これまで全国344(2014年時点)の2次医療圏のうち、342の医療圏を自らの足で訪れ、“皮膚感覚”として、地域の医療機関の実情を把握する高橋氏は、厚生労働省などで医師の偏在対策の議論が本格化している折、次のように警鐘を鳴らす。

 「医師不足の現状は、地域による差が大きく、国が一律の施策を講じても、問題は解決しない。マクロの視点ではなく、ピンポイントで各地域の問題を分析し、対策を考えることが重要」

 「医師過剰地域」でも医師激増

 高橋氏は、分析結果の一部を、10月9日の第58回全日本病院学会でも発表、多くの参加者の関心を集めた。11月下旬には、日医総研のホームページに詳細結果を掲載予定だ。

 2004年から2014年までの間、全国の医師数は27万371人から31万1205人へと4万834人、率にして15%増加。344医療圏(2014年10月時点)のうち、医師数が増加したのは233医療圏、減少は111医療圏だ。

 人口数や人口密度から、2次医療圏を「大都市」「地方都市」「過疎地域」という3区分に分けることもでき、「大都市」に該当する2次医療圏の医師数は21%増、「地方都市」12%増だったのに対し、「過疎地域」は3%減少した。

 2004年の人口当たりの医師数が非常に多いにも関わらず、2014年までの間に、医師が激増した2次医療圏の代表例が、「区中央部」のほか、東京都の「区西部」(5235人から982人増の6217人)、千葉県の「安房」(378人から202人増の580人)、京都府の「京都・乙訓」(5627人から1042人増の6669人)など。

 一方、「2004年の人口当たり医師が少ないにも関わらず、2014年までの間に、医師が減少した地域」「2004年の人口当たり医師が少ないが、2014年までの医師が激増し、医師不足が緩和された地域」があり、全国平均で15%医師が増えたものの、2次医療圏別に見ると、明暗は分かれる。

 東京周辺でも医師が充足傾向に

 首都圏の場合、東京都中心部は人口が多く、その周辺の千葉、埼玉の医師の少なさが問題視されることが多いが、「高齢者の増加のスピード以上に、医師は増加している」と高橋氏は指摘。過去10数年以上にわたり、「高校生の医学部進学志向」が高まっており、東京をはじめ、首都圏の進学校の高校生が地方大学の医学部に進学、卒業後は戻りたいと考えても、東京都中心部は医師数の増加が著しいため、周辺地域に流れたのでは――と高橋氏は見る。

 ただし、関東でも千葉県の「香取海匝」「山武長生夷隅」、茨城県の「鹿行」など、「東京から通勤するのが難しい地域」(高橋氏)では、医師不足は解消されていない。

 また高橋氏が、興味深い地域として挙げるのが、愛知県の「尾張中部」。「2次医療圏単位で見れば、日本を代表する医療過疎地」(高橋氏)だが、面積は狭く、「名古屋」「尾張西部」(一宮市などを含む)などの2次医療圏に隣接しており、「名古屋や一宮へのアクセスは良く、とても医療が充実している地域と言える」(高橋氏)。

 病院、診療所別でも医師数の増減分析

 高橋氏は、2次医療圏別の医師数の増減について、病院、診療所勤務別にも分析している。東京の「区中央部」は、いずれも増加率は全国1位。内訳は、病院医師数が2004年の5757人から、2014年は1556人(27%)増の7313人、診療所医師数は2004年の2447人から、2014年は1071人(44%)増の3518人。

 医師の偏在対策を考える場合、医師の供給側の要因としては、地域別、病院・診療所別に加え、診療科別の現状のほか、現在働いている医師の年齢構成や勤務実態、2008年度から2016年度までに1637人増員した医学部の卒業生の今後動向など、医師の需要側の要因としては、人口動態をはじめ、さまざまな要素を勘案して検討する必要がある。その結果、導き出される課題や施策は、地域によって多種多様であり、「“ご当地医療”の考え方で、対策を講じていくことが必要」と高橋氏は指摘している。



https://www.m3.com/news/general/475155
酒気帯びの医師を停職7日 危篤患者に対応と軽減
2016年11月9日 (水) 共同通信社

 長崎県は8日、酒気帯び運転をした県対馬病院(対馬市)の男性医師(59)=同市=を停職7日の懲戒処分とし、管理職から一般職に降格したと発表した。通例では免職に相当するが、危篤状態の患者の元に向かっていたことを考慮し、処分を軽くしたとしている。

 病院を運営する長崎県病院企業団によると、医師は7月9日未明、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで現行犯逮捕された。自宅で発泡酒3本を飲んで眠り、約6時間後に病院から呼び出しを受けて乗用車を運転していた。企業団の聞き取りに「お酒は抜けていると思った」と説明したという。

 10月に厳原簡裁から罰金30万円の略式命令を受け、納付した。



https://www.m3.com/news/general/475239
「手術遅れて死亡」山形大が争う構え 遺族、賠償請求
2016年11月9日 (水) 山形新聞

 急性大動脈解離により山形大付属病院(山形市)で死亡した米沢市の男性=当時(52)=の妻ら遺族が山形大に対し、手術の遅れが原因として慰謝料など約1億1800万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が8日、山形地裁であった。大学側は答弁書を提出し、請求棄却を求めて争う姿勢を示した。

 訴えに対する認否、反論は答弁書になく、大学側は次回期日までに主張するとした。一方、原告側も準備書面を提出。手術予定日は調整中だったとする病院側に対し、当時の手術室の使用状況や、担当医の勤務状況などの説明を求めた。

 訴状によると、男性は2015年3月30日朝、別の医療機関を受診し大動脈解離が判明。同病院に転院搬送され、集中治療室に入ったが、午後10時すぎに死亡した。深刻化が見込まれた症例で、遺族は「緊急に手術すべきだった」と訴えている。



http://mainichi.jp/articles/20161109/ddl/k15/100/260000c
介護ロボット
新任医師ら体験 上越の特養ホームで /新潟

毎日新聞2016年11月9日 地方版

 今年度、新たに上越市内などの病院に採用された医師らが8日、同市安塚区の特別養護老人ホーム「あいれふ安塚」を訪れ、実証実験が進められているコミュニケーションロボットや介護支援用機器の活用を見学、体験した。

 県による臨床研修・地域保健研修の一環で、医師4人と歯科医師2人が参加。6人はまず、腰痛を防ぐために開発された介護支援用ロボットスーツ「HAL」を体験した。

 HALは腰に装着することで、お年寄りを抱えたり、重たいものを持ち運ぶ際の補助となるもので、筋力の約40%をサポートしてくれる。6人は実際に水10リットルが入ったポリタンクを持ち上げ、装着した場合としていない場合を比較。医師の山崎仁史さん(27)は「装着がシンプルで使いやすい。老老介護の現場でも使えるのではないか」と評価していた。

 その後、6人はコミュニケーションロボットの使い方を学び、集団レクリエーションを見学。太田雅俊施設長は「いいと思ったことは、ぜひやってください」とエールを送っていた。【浅見茂晴】



http://mainichi.jp/articles/20161109/ddl/k09/040/193000c
佐野市民病院
民営化「おおむね理解」 市政策審答申へ /栃木

毎日新聞2016年11月9日 地方版

 佐野市民病院の経営形態について市から諮問を受けた市政策審議会(委員長・三橋伸夫宇都宮大教授、委員17人)は8日、第4回会議を開き、病院を民間に譲渡して民営化を目指す市の方針について「おおむね理解する」とする答申案をまとめた。近く岡部正英市長に答申する。

 不採算部門の切り捨てなど民営化後の病院機能などについて不安が残るため、民間譲渡について市民や患者、医療スタッフに十分説明する ▽譲渡先に医療サービスの向上に取り組ませる ▽担当セクションを設置し、譲渡先などと十分に協議する--ことを市に求める付帯事項を付ける。

 佐野市民病院は深刻な医師不足による経営難を背景に2008年10月、指定管理者制度を導入。医療法人財団「青葉会」(本部・東京)が運営を引き継いでいる。市は、青葉会との指定管理協定が18年3月末で満了することから、18年度以降の病院の経営形態について検討。今年5月に民間譲渡を目指す方針を打ち出した。市民生活に直結する課題のため、市の重要政策についての諮問機関である市政策審議会で、民営化の是非について議論を重ねてきた。【太田穣】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49940.html
厚労省・元医系技官の新たな挑戦- ネット社会の「かかりつけ医」を模索
2016年11月09日 10時00分 CB News

 11月1日、東京都渋谷区のJR代々木駅から歩いて10分以内にあるのに、駅周辺の喧騒がほとんど聞こえない閑静な住宅街に、内科や小児科などを標榜する「みいクリニック」がオープンした。

 このクリニックで院長を務める宮田俊男(41)は、同区本町で昭和30年代に開業した伊村診療所の地域医療に取り組む「こころ」を引き継ぐ形で開業した。すでに閉院した伊村診療所の伊村欣祐院長と、妻の千春医師は、共に昨年他界した。みいクリニックは、伊村診療所のあった場所から、約1キロしか離れていない。

 みいクリニックの診察室は、当時の伊村診療所の診察室と見紛う雰囲気を再現しており、故・伊村夫妻の長女は驚いた。また、診察室と待合室を隔てる壁はあえて白色を使わず、木製の板をニスで塗装し、木の優しい雰囲気をそのまま使っている。内装のほとんどは、患者会を含めたボランティア有志約15人が休日に集まって仕上げた。

 待合室は、患者会や地域住民が集えるカフェの機能も兼ねており、がんの治療経験者や患者会の人が受付を担当している。そこには伊村診療所で長年使われていた、赤ちゃんを横に寝かせながら測る木製の身長計と赤ちゃん用の体重計がインテリアとして置かれている。

■1年3カ月前、診療所を地域のために残してほしいと頼まれた

 宮田は変わった経歴を持つ。渋谷区で幼少期から大学生までを過ごした。宇宙工学を志望して早大理工学部に入学。その後、人工心臓に出会い、医師になろうと阪大医学部に入り直した。卒業後、外科専門医となり、心臓外科医となった。

 同大医学部附属病院や三井記念病院などでの勤務後、厚生労働省の医系技官となり、社会保障の安定と財源確保を目指した2012年の社会保障・税一体改革の草案づくりで、事務局の一員として永田町と霞が関を奔走した。

 宮田は厚労省を退官後、外科医に復帰するとともに日本医療政策機構(黒川清代表理事)に参画し、政府や地方自治体の医療政策のアドバイザーを務めるなど、多忙な毎日を過ごしていた。そんな中、1年3カ月前に伊村診療所の故・伊村夫妻の長女から、「診療所の後継ぎがおらず、地域に申し訳なくて困っている」との相談を受けた。

 伊村院長は、宮田家の「かかりつけ医」だった。宮田は「こう見えて、小さいころは細くて病気がちだった」と笑いながら当時のことを振り返る。小学1年の1年間のうち、30日は休むほど病弱だった。宮田の母親は、息子が発熱などをするたびに伊村診療所に駆け込んだ。夜中に扉をたたくこともあった。

 中学1年の時だった。1週間ほど、原因不明の40度の高熱が続いた。その時も、伊村診療所に世話になった。「今、思うと、代々木公園で遊んでいた時に蚊に刺されたことによるデング熱だったのではないか」と話す。中学3年になると、おたふく風邪にかかり、3週間近く自宅で療養しなくてはならず、伊村院長は毎日のように往診に来てくれた。

■「臨床医として地域医療連携のモデル示したい」

 「厚労省を退職して講演などで全国を巡る中で、医療政策のあるべき姿を提言するだけではなく、臨床医として地域医療連携の政策などを実践してみたいとか、少しおこがましいですが、いつかモデルを示したいと思っていました」-。宮田は開業に踏み切った胸の内を明かす。

 診療所を引き継いでほしいという依頼は、グッドタイミングだった。宮田が伊村診療所の地域医療に取り組む「こころ」を継承することを決めるのに、長い時間はかからなかった。それに一緒に取り組む多くの仲間がそろっていた。

 住宅街にある みいクリニック の周りでは、閉院する診療所が相次いでいる。診療所の後継ぎ難の問題が深刻化しており、都内では同じような状況が、ほかの住宅街などで起きている。一方、最近の開業は「ビル診」といって、駅中や駅に併設されたビルに集中している。事実、みいクリニック周辺に住む高齢患者の多くは、家から離れた「ビル診」まで足を運んで、診療を受けなくてはならなかった。

 宮田は みいクリニック の開業が、診療所の後継ぎ問題や、地域医療をめぐるさまざまな医療課題の解決につながると期待している。

 「診療所で24時間365日、一人で地域医療を背負っていくのは大変です。ここが診療所のグループの一つのハブになり、多くの医師や看護師、薬剤師が関与する新しい形の診療所ネットワークを目指しています。多くの医師が複数の診療所を支え、一人の医師が診療所で診察している間に、もう一人がへき地や新興国の医療に対応することもできるし、ICTで互いの診療分野を補完し合えると思っています。ネットワーク社会に対応した診療所、さらには都市型のかかりつけ医のあり方を模索していきます」 =敬称略=



https://www.m3.com/news/general/475260
筑波記念病院:腹部大動脈瘤破裂、103歳の手術成功 /茨城
2016年11月9日 (水) 日新聞社

 筑波記念病院(つくば市要、小関迪総院長)は8日、腹部大動脈瘤(りゅう)破裂の103歳の男性患者に対する人工血管を装着する手術に成功したと発表した。この病気で、100歳超の高齢患者の救命例はまれだという。

 大動脈瘤は、大動脈がこぶのように膨らむ病気で、破裂すると大量出血で命に関わる。同病院によると、筑西市内に住む103歳の男性患者が今月4日、強烈な背中の痛みを訴えて同市内の病院に運ばれた。腹部大動脈瘤破裂と診断され、同日中に筑波記念病院の心臓血管外科に救急搬送。両脚の付け根を切開して細い管を挿入。人工血管を動脈瘤のある部分に届けて装着し、動脈瘤に血液が流れ込まないようにする手術をした。

 同科によると、手術は成功し、男性患者は8日に集中治療室から一般病棟に移った。食欲もあり、自力で歩けるほどに回復した。

 当初は高齢で全身状態が悪化しており、手術に耐えられる可能性は低いと考えられた。同科の末松義弘部長は「患者本人が倒れる直前まで元気で体力があり、家族も治療を希望したことから手術に踏み切った。高齢というだけで手術を諦めるのではなく、可能な場合は積極的な治療に努めたい」と話している。【大場あい】



https://www.m3.com/news/iryoishin/475301
薬価、10万円ダウンでも問題なし?
トルツ薬価再申請、企業戦略と薬価算定方式に異論続出

2016年11月9日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は11月9日、23成分、35品目の薬価を承認したが、尋常性乾癬などに適応を持つトルツ皮下注(一般名イキセキズマブ)については、製薬企業の経営姿勢に対し、委員から厳しい指摘が続出、薬価算定方式にも問題があることから、2018年度改定に向けて、抜本的な見直しを求める声が相次いだ(資料は、厚生労働省のホームページ)。薬価基準収載は、2016年11月18日の予定。

 トルツ皮下注は、今年8月の中医協総会で、24万5873円(80mg1mL1筒)の薬価で承認されたものの、その後、日本イーライリリーは薬価収載を取り下げた。今回再申請され、決まった薬価は、14万6244円(同)。日本医師会副会長の中川俊男氏は、薬価が約10万円も下がった点を挙げ、「企業は、これで十分にやっていけるということか」と指摘、その上で「企業戦略に翻弄されてはいけない」と問題視した。薬価算定方式における外国平均価格調整は、「製薬企業の希望小売価格である、アメリカの価格」(中川氏)に左右される場面が多いことから、比較対象国からアメリカを除外するなど、2018年度改定において薬価算定方式を抜本的に見直すよう強く求めた。

 健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏も、いったん中医協で承認されたにもかかわらず、製薬企業の論理で薬価収載を取り下げ、再申請された点を挙げ、「中医協の審議を経ないまま、取り下げることが可能なのか」と一連のプロセスを問題視。中川氏と同様に、約10万円薬価が下がった点にも触れ、薬価算定に当たって上乗せされる製薬企業の営業利益の在り方も2018年度改定に向けた検討課題であるとした。

 多岐にわたる指摘や批判が噴出したが、新薬の薬価算定における外国平均価格調整と営業利益率の在り方、いったん中医協で薬価が承認された新薬の薬価収載取り下げの手続き、新薬創出のイノベーションの原資――という論点に集約できる。厚労省保険局医療課長の迫井正深氏は、この日の中医協総会での指摘事項を踏まえ、2018年度薬価制度改正に向けた議論を進めていくと回答した。

 為替レート変動で外国平均価格調整の対象外に

 トルツ皮下注は、今年8月24日の中医協総会で、日本イーライリリーが申請した14万6244円から、外国平均価格調整が行われ、24万5873円(80mg1mL1筒)に引き上げられた。高薬価になったことから、(1)「尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」において、既存治療で効果不十分な場合に使用、(2)(1)の場合、同種同効で薬価が安いルミセフ皮下注をまず使用し、トルツ皮下注を用いる場合には、レセプト等にその臨床的理由を記載――という内容の留意事項通知が出されることになった(『「同種同効なら低薬価品」、厚労省が留意事項通知』を参照)。

 しかし、同社は、8月31日に薬価基準への収載取り下げを行った。高薬価かつ留意事項通知付きでは、普及が見込めないとの経営判断とみられる。

 外国平均価格調整とは、算定された薬価が(1)1.25倍を上回る場合には引き下げ調整、(2)0.75倍を下回る場合は引き上げ調整」を行う仕組み。比較対象国は、アメリカ、フランス、イギリス、ドイツの4カ国で、当該薬剤が販売されている国の薬価を基に調整を行う。為替レートの関係から、8月の時点では、アメリカ58万6001円、イギリス20万2500円、外国平均価格39万4251円で、トルツ皮下注の薬価が引き上げ調整された。しかし、今回はアメリカ55万6455円、イギリス18万4500円。「最低薬価の3倍を上回る国の薬価は対象外」とするルールがあることから、結局、外国平均価格はイギリスの18万4500円とされ、(1)と(2)のいずれにも該当せず、外国平均価格調整は行われず、トルツの薬価は、日本イーライリリーの申請通り、14万6244円に決まった。

 「米国と日欧の比較、フェアではない」

 日医の中川氏はまず、一連のプロセスと外国平均価格調整の方法を問題視、「為替レートの推移を見ながら、調整がかからないように上手に企業戦略としてふるまったという理解でいいか」「場合によっては、(薬事承認から原則)60日以内、遅くとも90日以内、薬価基準収載するというルールは守らなくていいのか。メーカーの勝手ということか」などと問い質した。トルツ皮下注の製造販売承認日は、2016年7月4日だ。

 厚労省が薬価収載の再申請を指定した期日は、10月3日。同省保険局医療課薬剤管理官の中山智紀氏は、「薬価算定組織の議論に間に合うように期日に設定した」と述べ、「60日ルール」「90日ルール」は、原則守るものだが、その期間内に収載されないこともあり得ると説明した。

 中川氏はさらに、外国平均価格調整に用いる諸外国の価格についても問題視。「アメリカの価格は、メーカー希望小売価格。これに対し、欧州と日本の薬価は公定価格。これらを同列に並べるのはフェアではない」と指摘し、アメリカを比較対象国から除外するなど、外国平均価格調整の在り方の抜本的な見直しを求めた。

 日本病院会常任理事の万代恭嗣氏も、「リストプライスではなく、マーケットプライス(実際の取引価格)で提示してもらいたい。しかし、後者の把握には、一定程度の費用がかかるため、あくまでアメリカの薬価は参考程度にする、とした方が現実的」と中川氏の意見を支持。

 そのほか、中川氏は、「新薬開発のイノベーションを、政府が成長戦略として位置付けることに異論はない。しかし、営利企業である製薬企業のイノベーションを促すために、公的医療保険の診療報酬の加算を原資として使うのは無理がある」とも述べ、経済産業省予算を例に挙げ、補助金等を確保する必要性を指摘した。

 「トルツの薬価収載取り下げ、業界紙で知った」

 健保連の幸野氏は、トルツ皮下注の薬価収載取り下げは「業界紙で知った」と切り出し、中医協という場で承認した薬価を、製薬企業の戦略で取り下げることが可能な現行ルールを問題視した。取り下げるだけの明確な理由を提示してもらい、中医協で議論、承認するという手続きをルール化するよう求めた。

 さらに幸野氏は、「薬価が約10万円下がっても、企業として成り立つのだと、改めて支払側として感じた。薬価の中に、どの程度の営業利益が入っているのか、隠されている営業利益は相当なものがあると、疑わざるを得ない」と指摘、薬価算定方式における営業利益率の在り方も、次回改定に向けた課題とした。



http://www.medwatch.jp/?p=11133
DPCの機能評価係数II、2018年度の次期改定で再整理―DPC評価分科会
2016年11月9日|医療・介護行政をウォッチ Medwatch

 DPCの機能評価係数IIについて、2018年度の次期診療報酬改定で全体を「再整理」する―。

 9日に開かれた診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会で、こういった方針が確認されました。

 また医療機関群についても、要件や参加ルールとともに、名称(I群、II群、III群)の見直しも検討していくことになります。

ここがポイント!
1 I群・II群・III群の体系は維持するが、名称や要件を見直す方向か
2 機能評価係数II、後発品係数と重症度係数を中心に「再整理」を実施
3 ICD10(2013年版)に基づくコーディング、2017年4月以降もDPC事務局で実施

I群・II群・III群の体系は維持するが、名称や要件を見直す方向か

 DPC制度については、2016年度の診療報酬改定附帯意見で、▼調整係数から機能評価係数IIへの置き換えに向けた適切な措置を講じる▼医療機関群・機能評価係数IIの在り方を検討する―こととされています。

 厚生労働省は9日のDPC分科会で、当面(2016年度中)の検討課題として(1)基礎係数(医療機関群)の在り方(2)調整係数の在り方(3)機能評価係数II―を掲げ、それぞれについて次のような論点を提示しました。今年度(2016年度)内に方向を固め、来年(2017年)4月以降、個別事項について具体的な制度設計の議論が行われる予定です。

(1)基礎係数(医療機関群)の在り方

▼各医療機関群について、「基本的な診療機能に着目した群ごとの適切な基礎係数(出来高点数の平均値)を設定する」との趣旨を踏まえた現行の在り方をどう考えるか

▼医療機関群の要件設定や参加に係るルールをどう考えるか

(2)調整係数の在り方

▼置き換えとともに、激変緩和措置の対象病院についてのより詳細な分析が必要ではないか。また激変緩和対象病院への今後の対応をどう考えるか

(3)機能評価係数II

▼各係数の趣旨や導入目的に鑑み、全体の「再整理」が必要ではないか。その際、重み付けを行うことをどう考えるか

▼重症度係数について、実績や役割の検証が必要ではないか

▼医療機関間の機能分担・連携を推進するような機能評価係数IIの在り方をどう考えるか

 

 (1)の医療機関群については、診療報酬支払のための分類というよりも、「病院の格付け」要素として受け止められている現実があります。小山信彌分科会長(東邦大学医学部特任教授)や井原裕宣委員(社会保険診療報酬支払基金医科専門役)は「折に触れて格付けではないと説明するが、なかなか受け入れられない」との現実を強調。また福岡敏雄委員(公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院総合診療科主任部長)は、「II群を目指すために、要件として評価されにくい診療科(例えば産科など)を縮小しているという話を聞くと複雑な気持ちになる」と訴えます。

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II群の要件の概要


 この点について美原盤委員(公益財団法人脳血管研究所附属美原記念病院長)は「基礎係数の評価シェアが機能評価係数IIよりも大きいとの印象が拭えないために『II群を目指したい』との心情が働くのではないか」と分析します。

 こうした意見を踏まえて、具体的な見直し方向を探っていくことになりますが、藤森研司分科会長代理(東北大学大学院医学系研究科・医学部医療管理学分野教授)は「各委員が、具体的な見直しモデルを持ち寄り、それに基づいて議論してはどうか」と提案しています。そこでは以前に検討された「絶対的な基準(現在はI群の最低値をクリアするという相対的な基準)」なども議論される可能性があります。

 また「III群の細分化」なども議論される可能性がありますが、厚労省保険局医療課の担当者は「委員の意見を聞く限り、現在のI群・II群・III群の体系を維持しながら、要件などを見直していく方向になるのではないか」と分析しています。なお小山分科会長は、医療機関群が「格付け」になっている背景には「I群、II群、III群」という名称もあるのではないかとし、「名称の見直し」も検討する考えを示しました。
 

 また(2)については論点どおり「激変緩和対象病院」の分析を進め、その結果を踏まえて議論する方向が確認されました(関連記事はこちら)。

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調整係数から機能評価係数・機能評価係数IIへの置き換えが進んでおり、2018年度の次期改定で完了する予定となっている

機能評価係数II、後発品係数と重症度係数を中心に「再整理」を実施

 (3)の機能評価係数IIについては、全体的な「再整理」をする方向が厚労省から示されました。現在の機能評価係数IIは、大きく「全DPC病院が目指すべき望ましい医療の実現」に向けた係数・指数(例えば保険診療指数や効率性指数など)と「社会や地域の実情に応じて求められている医療の実現」に向けた係数・指数(例えば地域医療指数など)に分けられており、この構造を維持しながら再整理を行うことになります。これに対する異論は出ませんでした。

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機能評価係数IIは、大きく「全DPC病院が目指すべき望ましい医療の実現」に向けた係数(保険診療指数など)と「社会や地域の実情に応じて求められている機能の実現」に向けた係数(地域医療指数など)に分けることができる

 ただし、当初からある6項目(保険診療、効率性、複雑制、カバー率、救急医療、地域医療)は、病院の基本的な機能を評価するものゆえ現在の体系を維持し、その後に導入された項目(後発医薬品、重症度)を中心に、基本的な考え方から見直していくことになりそうです。とくに2016年度改定で導入された重症度係数については「ゼロの病院もあるが、重症患者を受け入れていないわけではない」との批判が分科会でも出されており(福岡委員や山本委員)、どのように見直されるのか注目が集まります。

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2016年度改定で導入された「重症度係数」の概要

 また井原委員は、「DPCの機能評価係数IIは読めば読むほどよくできていると感じるが、その分複雑で、説明に苦労する。例えば保険診療指数1つをとってもさまざまな視点が盛り込まれている」と述べ、複雑さを解消するために再整理が好ましいとの見解を表明。さらに「再整理をすることで重み付けができる可能性もある」と指摘しました。

 重み付けについては、2016年度改定に向けた議論の中で「技術的に困難」と判断されましたが、厚労省保険局医療課の担当者は「要件を満たせば1ポイント、満たさなければゼロポイント」という評価体系の中で「要件の満たし方によって2ポイント、あるいは0.5ポイントといった評価」を拡大していくイメージを持っていることを述べています。

 また山本修一委員(千葉大学医学部附属病院長)や金田道弘委員(社会医療法人緑壮会理事長兼金田病院長)は「地域における機能分化・連携を機能評価係数IIで評価する」ことを強く要望しています。特に金田委員は、▽地域医療連携を評価する診療報酬項目(診療情報提供料や退院調整加算など)の算定割合に応じた評価▽地域医療連携推進法人に対する評価―などの具体案も示しました。来年度(2017年度)以降、個別事項を議論する中で検討されることになります。

 さらに、こうしたテーマに関連して池田俊也委員(国際医療福祉大学薬区部薬学科教授)は「医療の質の評価に関する研究が進んでおり、そうした視点からの機能評価係数IIも検討してはどうか」「例えば循環器疾患について高いパフォーマンスの病院があったとして、病院全体ではなく、病院の循環器疾患患者について評価を行うことも検討すべきではないか」と提案しています。来年度からの個別事項の中で検討される可能性があります。

ICD10(2013年版)に基づくコーディング、2017年4月以降もDPC事務局で実施

 9日のDPC分科会では、ICD10(2013年版)への対応方針も固まりました。

 2018年度改定以後、ICD10(2013年版)に沿ったDPCコードで請求を行うため、「現在のICD10(2003年版)に基づくコーディング」と「見直し後のICD10(2013年版)に基づくコーディング」の2つのデータが必要となります。前者は2018年度改定までの診療報酬を請求のために、後者は新DPC点数設定のために必要なのです。

 この点について厚労省は、9月12日の前回会合で(1)2016年10月-2017年3月は、DPC事務局で2013年版のコーディングを行う(病院でのコーディングは2003年版のみ(2)2017年4月以降は各病院で2013年版のコーディングを行う(病院でのコーディングは2003年版と2013年版の2つ)―という提案をしていましたが、委員からは「病院の負担が重すぎる」との反対意見が出されました。

 そこで今般、新たに(2)の2017年4月以降も「DPC事務局で2013年版のコーディングを行う(病院でのコーディングは2003年版のみ)」とすることが厚労省から提案され、了承されました。

 ただし、2013年版のDPC事務局によるコーディング内容について各病院での確認作業は必要となります(2017年4月以降)。この点、厚労省保険局医療課の担当者は「確認が必要な部分を明示するなどし、病院の負担軽減に努める」ことを明確にしています。

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ICD10(2013年版)への対応方針、厚労省は当初上段の提案をしていたが、病院に負担に配慮し後段の提案に切り替えた。各病院は「2003年版に基づくコーディング」と、「DPC事務局が行った2013年版に基づくコーディングの確認」のみを行う


  
  1. 2016/11/10(木) 06:14:12|
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11月7日 

http://www.sankei.com/west/news/161107/wst1611070089-n1.html
想定外の新薬「薬価制度に合わない」オプジーボ問題で小野薬品社長
2016.11.7 21:36 産經新聞

 高額ながん治療薬「オプジーボ」の薬価引き下げが検討されている問題で、オプジーボを製造・販売する小野薬品工業の相良暁社長は7日、「近年、想定外の薬が出てきて、現状の薬価制度に合わなくなってきている」との見解を示した。

 この日、大阪市で中間連結決算の記者会見に臨んだ相良社長は、「日本の薬価制度は優れた制度。よく機能してきた」としつつ、「オプジーボのように1つで10を超える効能を持つ薬は想定外」と指摘した。

 また、オプジーボの販売が想定を少し下回っているとし、「薬価議論の中で、医師による処方に抑制がかかっているのではないか」と話した。オプジーボの収益を1260億円とする平成29年3月期連結決算の業績予想は修正していない。



https://www.m3.com/news/iryoishin/473600
シリーズ: m3.com意識調査
「大学医局に期待」「地域枠を活用」
医師の偏在解消、有効な施策は?◆自由意見3

2016年11月7日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)

Q:医師偏在対策として、「インセンティブ」となる有効な方法、あるいは規制的な手法についてご意見があれば自由にお書きください。

◆調査結果はこちら ⇒ 医師の偏在解消、有効な施策は?

◆大学、地域枠、自治医大卒の在り方再考を

・東京・大阪の大学を卒業した医師の過疎地勤務の義務化。【勤務医】

・少なくとも地域枠で入学した方は、一定期間その地域で勤務すべきである(法的な問題があるので、期間が足らない方はその地域以外での開業ができないようにと思います。その地域での開業可能とすれば、都会の病院で学んだ知識をその地域に生かせるとも思いますが)。はっきり言って、地方での勤務を希望する方はほとんどいません(自治医大の先生方は偉いですが)。小泉改革以降、地方の疲弊化はどうしようもありません。経済が絡むと地方はどうしようもありません(今の時代、結局はお金です)。医療、福祉から地方再生を考えればと思います。【開業医】

・多額の税金で医師となった国公立大学、自治医大の医師を、基幹医療施設へ派遣義務化。過疎地には基幹病院派遣医師の定期的巡回。【開業医】

・自治医大の卒業生がきちんと地域医療を担うべき。しかし現状は、就業義務年限を過ぎると都市部へ帰ってしまう。義務年限の期間内でも、地域の診療所等ではなく、中核病院に勤務しているのはおかしい。3カ月でも、4カ月でも・・・」という医師の募集の仕方も、その地域の人たちのことを全く考えていない募集の仕方で、医師が始終変われば治療方針も違い、薬もコロコロと変わり、不安を煽るだけである。何でも「医師を配置」すれば良いのではない。【開業医】

・自治医大と地域枠の卒業生の義務年限を大幅に延長(25年ー30年程度)し、彼らの専門枠に定員を設けるべし。並行して特に国公立大学医学部で一般入学枠を大幅減少させ、地域枠を大幅に増やせばよい。だいたい5割ずつが妥当と考える。医師過剰に対して一般・地域枠合計でも、国公立医学入学定員の大幅削減を行うべし。私立に関しては地域枠を廃止すべき。ただし、自治医大・一般枠の卒業後、医師国会試験合格後に義務年限を辞退する場合には3億円程度を一括で支払わせるべき。【開業医】

・そもそも医学部を各県に設けたのは、医師の偏在を防ぐためだと理解しています。その地方の医学部に地元以外の方が、たくさん入学したのでは、医学部を各県に設置した意味が薄れてしまいます。論議は、まずそこからでしょう。【開業医】

◆大学医局の役割に期待
・大学医局の頑張りに期待する方が現実的。以前はそうだった訳だし、それはそれで上手く行っていたはず。厚労省やお役人の策は所詮、机上の空論、名ばかり、予算獲得の名目、天下り機構の新設……になるのがオチ、医療を政争のネタにしてはいけません。【勤務医】

・昔は医局制度で医局員を順番に僻地に派遣したのはいいルールだったが、不公平はあったし、出来の悪い教授の場合は、自分の利益優先で派遣していた経緯もあったので、厚生労働省につぶされたと思う。教授の人選自体人間性を問うようにして、教授たちがしっかりとしたルールづくりの下で、医師派遣を行っていればこんなことにはならなかったとは思う。【勤務医】

・厚労省を解体し、医局制度を再度、復興するしかないでしょう。官僚が諸悪の根源。【勤務医】

・教授、または実質の担当者が人事権を振りかざして、左遷みたいなことができない制度。各医局にキチンとローテンションを組んで、 3-6カ月ごと義務化する。上手に派遣を回避できたものが生き残る、教授などになるなどが起こらない制度にする。【開業医】

・地域の大学医局が、責任と権限を持って対応するのが良いと思います。【開業医】

◆専門医制度と関連させるべき?
・専門医優遇をやめて、総合医をもっと優遇すれば、医師の偏在は大幅に改善すると思われる。地方に行けば専門医を維持できなくなるのは明らかである。【勤務医】

・専門医機構による専門医の資格付けなど、学会と重複するような制度はいらない。指定講習や単位の獲得など規制で縛り付ければ、大病院にいる医者しか専門医を取得できない。何のインセンティブも付かない「専門医」は義務が増えるだけ。拘束の長い、裁判沙汰が多い産婦人科が嫌われるのは当然の結果であり、専門医と偏在の問題をリンクさせるべきではない。【勤務医】

・現行の研修医制度と専門医制度をうまく組み合わせることで、どうにかならないかと思っています。具体的には、研修期間の最後の半年に医師の少ない地方の病院・診療所での総合診療科の研修を義務化する。研修終了後、総合診療科の認定医を取得した人が各専門医を取得できるようにする。【勤務医】

◆他職種への業務の移譲、賛成?反対?
・医師ではなくてもすることができる多くの雑務を、医師がやらざるを得ないという状況が極めて多いので、できる限り他職種の人間でもできることは医師以外の人がやるようにして、医師が診療行為に集中できるようにするべきだと思います。【開業医】

・他職種への権限の委譲は結果として医療レベルの低下を招く。一度委譲された権限を返上ということはあり得ず、医療の指令系統の多様化は徒に混乱を招来するだけとなろう。医師の一つの意思決定、治療の手技選択実施などは結果が外見的に単純なものであっても、深甚な考察と多様な選択肢から抽出される結果であり、単に外見をまねて済む問題ではない。薬剤師、看護師、救命救急士への権限の委譲は、医療の質の大いなる低下を招き取り返しのつかない事態を招くこと必定である。【開業医】

◆その他
・大都市偏在が問題にされているが、大都市集中はあらゆる職業で生じている。医師という職業に限ったことではない。不用意に制限すると基本的人権の侵害にもなりかねない。地方でも魅力ある研修教育機関を創設すべきである。診療科偏在は、医学教育の問題でもある。医学生に興味を持たせるような教育がなされているのか。診療科の選択は職業選択の自由ともつながる。【勤務医】

・原則各都道府県内のみでしか使用できない医師免許の導入を行い、自治体ごとに必要な医師数を養成する。【勤務医】

・医学部の定員数を増やし、医師数を増やす。研究医・産業医・健診医・行政官・教育者まで充足して、初めて偏在対策ができる。【開業医】

・医師の養成、進路決定など、民主主義国家では本人の自由、本人が決めることだと思います。【開業医】

・報酬と待遇。特に救急を担う勤務医の負担が大きいことが問題。コンビニ受診を減らす。救急車の有料化。【開業医】



https://www.m3.com/news/general/474512
【九大】タミフルなど抗インフル薬、入院費に比べ薬剤費高額
2016年11月7日 (月) 読売新聞

 タミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬は重症化を抑えるものの、費用対効果は良くないとする研究結果を九州大のグループが発表した。

 入院する患者を1人減らすために薬剤費が約20万円かかる計算という。研究グループは、全国健康保険協会(協会けんぽ)福岡支部の被保険者で、2012年9月~13年8月にインフルエンザと診断された20~65歳の計7万6236人の投薬や入院の状況を調べ、抗インフルエンザ薬の効果と経済性を分析した。

 それによると、投与された患者6万4497人のうち、入院したのは238人(0・37%)。投与されなかった1万1739人では248人(2・11%)に上り、患者の年齢や持病を考慮しても重症化を防ぐ効果が認められた。

 ただ、重症化して入院する患者を1人減らすために57人に投与する計算で、薬剤費は18万~25万円に上る。約10万円の入院費用の2倍に相当するという。研究グループの 馬場園ばばぞの 明・九大教授は「薬としての効果は認められたが、経済性はよくない。糖尿病など重症化する危険性が高い患者に絞るような使い方を検討すべきだ」と話す。



https://www.m3.com/news/general/474276
診療報酬資料改ざん セミナーで助言 「捕まえる側から逃がす方に」元Gメン、歯科医らに
2016年11月7日 (月) 毎日新聞社

 診療報酬の不正請求を調べる厚生労働省の「個別指導」を巡り、コンサルタント会社を営む元厚生官僚(65)が指導対象の歯科医に資料改ざんを指南していた問題で、元官僚が東京と大阪で毎年開かれるセミナーでも資料の書き換えを助言していたことが分かった。参加した歯科医は、元官僚が「(不正請求を)捕まえる側から逃がす方になった」などと発言していたと証言。資料改ざんが他の歯科医にも広がっている可能性が出てきた。【藤田剛】

 関係者の証言や内部資料によると、セミナーは「歯科医療経営セミナー」と題し、年2回、元官僚を講師役として開催。参加費は2万円で、今年は6月に東京都内と大阪市内で開かれ、計数十人が集まった。

 参加した歯科医らによると、元官僚は厚労省から個別指導の通知が来た際の対応策などを解説。歯にかぶせる金属や義歯などを業者に発注した「技工指示書」やその「納品書」について、診療報酬の請求内容と食い違いがあれば書き直すように教えていたという。

 個別指導の際に持参するカルテについては「色をつけて打ち込むように」と発言。「色をつける」とは、医師の所見や治療方針などの記載を後から加えてカルテ用のコンピューターに入力し直すという意味だとある歯科医は話す。元官僚は、加筆せずにカルテを持参すると厚労省から記載不足を指摘され、「100%再指導になる」とも発言。指導が重なって処分が重くならないようにカルテの修正を指南した。

 セミナーで配布された資料には、報酬請求の内容と不一致があった場合に「納品書訂正依頼を行う」と記載され、カルテについても「検査の数値を修正する」などと書かれていた。ある歯科医は「書類の偽造だと思った」と話す。その一方、資料には「不正請求が確認された場合は『誤入力』を理由に報酬請求を取り下げる」などとも記されていた。

 元官僚は旧厚生省時代、「医療Gメン」と呼ばれる医療指導監査官で、歯科を指導する立場だった。以前のセミナーでは「(現役時に)おれの判子1個で保険医取り消しとかを決めていた」「今までは(不正請求した歯科医を)捕まえていたけど、今後は逃がす方になった」などと話していたという。

 元官僚は取材に「セミナーでは不正を教えているわけではなく、『的確に書いて持って行かないと資格取り消しになりますよ』と言っている。カルテの『改ざん』ではなく『整備』だ」と話した。



https://www.m3.com/news/general/474554
秋田大と元教授控訴 医療機器購入・懲戒処分訴訟
2016年11月7日 (月) 秋田魁新報

 医療機器の購入を巡り損害を被ったなどとして秋田大が医学部付属病院中央検査部長だった元教授(65)に損害賠償を求めたほか、諭旨退職の懲戒処分は違法などとして元教授が同大に損害賠償を求めた訴訟で、同大と元教授は4日までに、双方に損害賠償の一部支払いを命じた一審秋田地裁の判決を不服とし、仙台高裁秋田支部にそれぞれ控訴した。控訴は大学側が2日付、元教授側が4日付。



https://www.m3.com/news/general/474573
【鹿児島】垂水徳洲会病院の閉鎖決定 人材確保困難など理由
2016年11月7日 (月) 南日本新聞

 垂水市の垂水徳洲会病院を運営する徳洲会グループの社会医療法人・鹿児島愛心会は4日、東京都で理事会を開き、同病院の閉鎖を決定した。閉鎖時期は明らかではないが、徳洲会幹部は5月、垂水市に2017年3月末の閉鎖方針を伝えている。同病院の78病床を法人内の大隅鹿屋病院(鹿屋市)に移す方針も承認した。

 複数の関係者が取材に答えた。徳洲会の幹部が近く市を訪ね、理事会の決定を報告するとみられる。

 理事は徳洲会幹部や鹿児島県内の関連病院・診療所等の管理者ら約20人。理事会は非公開だった。鹿児島愛心会は閉鎖理由として、設備の老朽化に加え、医療従事者の確保が非常に困難であることを挙げている。

 垂水徳洲会病院の78病床は大隅鹿屋病院に移し、機能の集約化を目指す方針。



https://www.m3.com/news/general/474574
【福島】県、看護師ら派遣要請 確保困難首都圏に ふたば医療センター
2016年11月7日 (月) 福島民報

 福島県富岡町に平成30年4月に新設する県立病院「ふたば医療センター(仮称)」の看護師ら医療従事者が不足するとして、県は首都圏の9都県市に職員の派遣を要請した。二次救急医療に24時間・365日対応するセンターのスタッフ確保は、県内の県立病院からの異動や新規採用だけでは難しいと判断した。県が必要と試算した看護師など5職種計39人のうち、12人を9都県市から募っている。

 県が県立病院への職員派遣を他自治体に求めるのは初めて。県病院局がセンター運営に必要と試算した医療従事者の内訳は看護師30人、放射線技師、臨床検査技師各3人、栄養士2人、作業療法士1人。9都県市には看護師を計8人、残る4つの職種を1人ずつ要請している。

 派遣期間は開院から33年3月までの3年間。1人当たりの勤務期間は原則1年、3年以上の実務経験を条件とする。派遣職員には、いわき市などにアパートを借り上げて提供する。大型タクシーやバスによる無料送迎など、通勤手段にも便宜を図る。

 県病院局の幹部が10月下旬までに9都県市の担当部局を訪ね、協力を依頼した。29年3月までに全体の応募状況を確認し、29年度以降の職員配置や採用計画、再要請の可否などの検討材料とする。東京電力福島第一原発の廃炉に携わるメーカーなどが県外に設置している「企業立病院」からも看護師5人を募る。

 県はセンターの医療従事者について県立大野病院の勤務経験者を含む県立病院からの異動や新規採用、大野病院と統合予定だった双葉厚生病院を運営するJA福島厚生連からの派遣などで確保する方針だ。しかし、原発事故前に双葉郡に勤務していた経験者の生活状況の変化や全県的な医療従事者の不足を踏まえ、県内の人材だけでは充足できない恐れがあるため要請を決めた。

■派遣に意欲職員意向調査 横浜市

 要請先の9都県市は首都圏の4都県(東京、神奈川、千葉、埼玉)と5政令指定都市(横浜、川崎、さいたま、千葉、相模原)。5月に福島市で開いた「9都県市首脳会議」で復興支援の継続を確認、横浜市の林文子市長は医療人材の派遣に意欲を示していた。

 同市は県からの要請を受け、市立病院など市内11の病院の該当職員に意向確認を進めている。「年内をめどに調査結果をまとめ、福島県側に伝える」(医療局)としている。



http://www.medwatch.jp/?p=11094
2016改定前後で療養病棟の半数超は入院単価が減少、回復期リハでは7-8割が単価上昇―日慢協調査
2016年11月7日|2016診療報酬改定ウォッチ Medwatch

 2016年度の診療報酬改定の前後で、入院患者1人1日当たりの平均請求額(単価)の増減を病棟種類別に見ると、療養病棟入院基本料1の届け出病棟では65.8%の病院で減少したが、回復期リハビリ病棟では減少は2-3割にとどまり、地域包括ケア病棟では減少は4割程度となっている―。

 日本慢性期医療協会(武久洋三会長)が2日に公表した2016年度診療報酬改定影響度調査の結果から、こういった状況が明らかになりました(日慢協のサイトはこちら)。

 病棟の種別によって改定の影響が異なっており、今後の各病院における「病床戦略」の参考になりそうです。

ここがポイント!
1 日慢協の会員病院、回復期リハや地域包括の届け出が増加
2 地域包括の看護職員配置加算や、回復期リハのリは充実加算、算定割合が上昇
3 療養病棟1の65.8%で入院単価が低下、回復期リハ1の79.1%で単価が上昇

日慢協の会員病院、回復期リハや地域包括の届け出が増加

 この調査は、日慢協が会員病院を対象に改定前(2016年3月末)と改定後(同7月末)で診療報酬の届け出・算定状況や入院患者の単価(1人1日当たり請求金額)の変化を見たものです。

 まず入院基本料などの届け出状況を見ると、大きな変化こそありませんが、比率に一定の増減があります。届け出病床数の割合が減少したのは、▼療養病棟入院基本料1(改定前37.0%→改定後36.8%で0.2ポイント減)▼同基本料2(9.2%→8.9%で0.3ポイント減)▼回復期リハ病棟2(4.1%→3.8%で0.3ポイント減)▼一般病棟7対1入院基本料(3.3%→3.2%で0.1ポイント減)▼同10対1入院基本料(4.3%→4.1%で0.2ポイント減)―などです。一方、割合が増加したのは、▼回復期リハ病棟1(6.6%→7.0%で0.4ポイント増)▼地域包括ケア病棟・管理料1(2.8%→3.0%で0.2ポイント増)▼地域包括ケア病棟・管理料2(0.2%→0.3ポイントで0.1ポイント増)▼一般病棟13対1入院基本料(0.4%→0.6%で0.2ポイント増)―などです。回復期リハ1や地域包括ケアへの移行が進んでいると考えられます。

 また介護保険対象病棟については、機能強化Aの割合が改定前の11.5%から改定後には0.8ポイント増加し、12.3%になりましたが、機能強化B(2.3%→2.1%で0.2ポイント減)、その他(機能強化A、B以外、2.6%→2.0%で0.6ポイント減)となりました。より」重症の患者を受け入れている状況が伺えます。

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地域包括の看護職員配置加算や、回復期リハのリは充実加算、算定割合が上昇

 次に各種加算などの算定状況(算定対象病院に占める算定病院数)を見てみると、地域包括ケア病棟の「看護職員配置加算」(改定前77.0%→改定後79.8%で、2.9ポイント増)や、回復期リハ病棟の「休日リハ提供体制加算」(93.6%→95.8%で、2.2ポイント増)、「リハ充実加算」(60.4%→63.6%で3.2ポイント増)、「医師事務作業補助体制加算」(例えば加算1の50対1では2.0%→3.7%で1.7ポイント増)、「一般名処方加算2」(26.8%→34.6%で7.8ポイント増)、「データ提出加算1」(12.4%→15.1%で2.7ポイント増)、「データ提出加算2」(12.2%→14.9%で2.7ポイント増)などで算定病院数割合が大きく増加しています。人員配置などを手厚くし、より高機能にシフトしていると考えられます。

 また2016年度改定で新設された加算などの状況を見ると、▼認知症ケア加算1は3.7%▼認知症ケア加算2は33.7%▼排尿自立指導料は10.0%▼リハの目標設定等支援・管理料は38.5%▼リンパ浮腫複合的治療料は0%▼退院支援加算1は16.6%▼退院後訪問指導料は10.0%▼薬剤総合評価調整加算は0.5%―などという状況です。

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療養病棟1の65.8%で入院単価が低下、回復期リハ1の79.1%で単価が上昇

 また入院患者の単価(1人1日当たり請求金額)に目を移すと、次のように病棟種別で傾向に違いが出ています。

▼療養病棟入院基本料1:増加した病院が34.2%、減少した病院が65.8%

▼同基本料2:増加した病院が47.8%、減少した病院が52.2%

▼回復期リハ病棟1:増加した病院が79.1%、減少した病院が20.9%

▼回復期リハ病棟2:増加した病院が72.1%、減少した病院が27.9%

▼地域包括ケア病棟・管理料1:増加した病院が58.2%、減少した病院が41.8%

▼介護療養の機能強化A:増加した病院が57.0%、減少した病院が43.0%

 このうち回復期リハ病棟1・2では、改定前後で単価が9%以上上昇した病院がいずれも1割以上となっています。一方、療養病棟1・2の3割弱では、改定前後で単価が1-3%減少しており、2016年度改定では「病棟の種別によって明暗が別れた」要素もあるとも言えそうです。

 今後、同じ病棟種別の中で、「単価が上昇した病院」と「単価が減少した病院」との間にどのような違いがあるのかなどの分析に期待したいところです。

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 なお、チーム医療を評価する栄養指導料や介護支援連携指導料については、改定前後で算定が「増えた」と答えた病院が「減った」とする病院よりも圧倒的に多く、2016年度改定の重要項目の1つである「チーム医療の推進」は一定の効果を収めていると見ることができます。



http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2016110802000005.html
抜歯で顎の骨が壊死 骨粗しょう症でBP系薬剤服用
2016年11月8日 中日新聞

 骨粗しょう症の薬を服用していて、歯科医院で抜歯したら、顎の骨が壊死(えし)してしまった-。長野県の女性(67)から、こんな情報が本紙生活部に寄せられた。女性が飲んでいたのは、代表的な治療薬のビスホスホネート(BP)系薬剤。国や関連学会が、服用中に抜歯などの歯科治療を控えるよう呼び掛けているが、歯科医師や医師に十分徹底されていないのが原因とみられる。

 「抜歯した後はずっと痛くて、痛み止めを飲んでも治まらない。まさか骨粗しょう症の薬と関係しているなんて」。顎骨(がっこつ)壊死と診断された女性は驚きを隠さない。

 昔から骨密度が低く、二〇〇六年から整形外科でBP系薬剤を処方され、服用し始めた。一三年に地元の歯科医院で、弱くなった上の前歯を抜いて差し歯を入れた。治療後、周りの歯茎が腫れ、手で触ると刺すような強い痛みが続いた。

 「歯科医師に何度も痛みを訴えたけれど、ずっと原因が分からなかった」。痛み止めを何度も飲み、自費で差し歯を作り替えても、一向に改善しなかった。一四年に別の病気の薬を服用する必要があり、BP系薬剤の服用をやめたが、痛みは続いた。

 たまりかねて、総合病院の口腔(こうくう)外科を受診。コンピューター断層撮影(CT)で骨を診たところ、抜歯した部分と、していない部分の骨の形が違うことが判明。BP系薬剤服用による副作用で顎骨壊死の初期段階と診断された。治療で激しい痛みは治まったものの、壊死した骨は元には戻らず、通院を強いられている。

 女性は、歯科医師だけでなく、BP系薬剤を処方した医師、薬剤師のだれも「歯科治療の危険性について説明をしてくれなかった」と話す。抜歯した歯科医師からは「BP系薬剤服用者に歯科治療を行う危険性は知っていたが、確認不足だった。申し訳なかった」と謝罪されたという。

◆「患者は薬の使用伝えて」

 BP系薬剤は、古くなった骨を壊す「破骨細胞」の活動を抑え、骨粗しょう症やがんの骨転移などを防ぐのに高い効果がある。

 一方で、服用中の患者が抜歯やインプラント(人工歯根)を入れる手術を受けると、顎の骨の壊死や骨髄炎を起こすことがまれにあるとされる。歯周病など口腔内に感染症があるとリスクが高まることも分かっている。

 愛知県歯科医師会理事で、橋本歯科医院(名古屋市南区)院長の橋本雅範さん(62)は「リスクを下げるため、BP系薬剤を服用している人は、普段から口の中を清潔にするケアをしてほしい」と話す。

 同様の事例は国内で十年ほど前から報告されており、独立行政法人医薬品医療機器総合機構によると、一四年度には三百三十二件、一五年度には百八十三件(いずれも疑われる例を含む)が発生している。

 歯科医師会や医師会、関連学会、製薬会社などは以前から、会報やウェブサイトでBP系薬剤で顎骨壊死を起こす危険性を訴えてきたが、生かされなかった。

 このため橋本さんは「もしBP系薬剤を飲んでいて歯科にかかる場合は、そのことを必ず伝えてほしい」と患者に呼び掛ける。

 (宿谷紀子)



http://www.qlifepro.com/news/20161031/guidelines-full-revision-of-the-blood-products.html?utm_source=20161107&utm_medium=mail&utm_campaign=QLMIDnews
【厚労省】血液製剤の指針全面改定-約12年ぶりに大幅見直し
2016年10月31日 AM11:00  QLifePro

厚生労働省は26日、「血液製剤の使用指針」の全面改定案を、薬事食品衛生審議会血液事業部会の適正使用調査会に示した。日本輸血・細胞治療学会が赤血球製剤や血小板製剤など、各血液製剤の使用ガイドラインを策定している動きに合わせたもので、2005年以来の大幅な改定となる。改定案では、出血量が多い子宮筋腫の手術などで、より安全性の高い自己血輸血を推奨するなど新しい項目を設置するほか、アルブミン製剤の使用指針の変更などを盛り込んだ。今年度中にも改定する予定。
改定案では、各血液製剤の適正使用に関する要約部分を削除し、これまで指針で定義してきた治療開始のトリガー、目標値の設定の仕方などについて、同学会による科学的根拠に基づく輸血ガイドライン(仮称)に準拠させた。また、使用指針の推奨度について、「強く推奨する」と「弱く推奨する(提案する)」の2通りで提示。これらにそれぞれアウトカム全般のエビデンスを強い順にA~Dの4段階で示した。

具体的な章立てについては、赤血球液の適正使用に関して「慢性貧血に対する適応」や「急性出血に対する適応」「重症または敗血症患者の貧血」に新たな項目を設置した。そのうち、慢性貧血に対する適応では、鉄欠乏症やビタミンB12欠乏性などの貧血患者には、生命の維持に支障を来す恐れがある場合以外は赤血球輸血を推奨しないことなどを盛り込んだ。

「疾患別の自己血貯血の適応」も新たな項目として盛り込み、出血量の多い子宮筋腫の手術や産科手術、開心術などの心臓血管外科手術においては、他人の血を輸血する同種血輸血よりも、より安全性が高い自己血輸血を推奨した。

また、「新生児・小児に対する輸血療法」では、流産や小頭症、肝炎などを引き起こすサイトメガロウイルス(CMV)抗体陰性血の適応疾患に関する項目を新たに記載。母体が抗体陰性または陰性が確認されていない場合に行う胎児輸血、また同様の母体から生まれた子どもに生後28日未満の間に行う輸血は、可能であればCMV抗体陰性血の使用を推奨した。CMV抗体陰性の造血幹細胞移植受血者、臓器移植を受ける患者、CMV抗体陰性エイズ・HIV陽性者に対しても、可能であればCMV抗体陰性血の使用を推奨するとした。

血液製剤の使用指針は、感染症の副作用や合併症の危険性など、血液製剤が持つ危険性を回避することや、血液の国内自給率向上には血液製剤の適正使用を促す必要があることから、1999年に策定された。05年の大幅な改定後も一部改正が重ねられてきたが、同学会が各血液製剤の使用ガイドラインの策定を進めていることに合わせ、指針の見直しを行うことにした。今後、調査会で改定案を検討し、今年度内をメドに指針を改定する方針。


  1. 2016/11/08(火) 05:58:01|
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11月6日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/473902?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161106&dcf_doctor=true&mc.l=188223438
シリーズ: 『「50歳以上ドクター」の悩みと未来』
50歳以上の勤務医、6%が月8回以上の当直◆ Vol.2
1日10時間以上勤務は2割、いまだ長時間労働

医師調査 2016年11月6日 (日)配信高橋直純(m3.com編集部)

Q 平日1日当たりの平均労働時間を教えてください。
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 50歳以上の医師全体では、21%が1日10時間以上働いていた。開業医と勤務医の別でみると、勤務医は26%、開業医は15%で、勤務医がより忙しい実態が明らかになった。もっとも、35歳以下では、10時間以上の勤務する医師は55%だったので、若手よりは忙しさは緩和されていた。
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 1カ月当たりの当直回数では、ゼロが65%で最多。一方で、8回以上も全体で4%おり、特に勤務医では6%だった。

■回答者の属性
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https://www.m3.com/news/iryoishin/473599
シリーズ: m3.com意識調査
「へき地勤務、給与2倍に」「市場原理で競争」
医師の偏在解消、有効な施策は?◆自由意見2

2016年11月6日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

Q:医師偏在対策として、「インセンティブ」となる有効な方法、あるいは規制的な手法についてご意見があれば自由にお書きください。

◆不足地域・診療科勤務の待遇手厚く
・医師不足地域で勤務する立場からの意見です。義務的に配置された医師は、勤務意欲が損なわれます。それよりも医師不足病院に赴任したいと希望するような給与を設定することが肝要です。そのためには医師過剰地域と医師不足地域で医療費に差を設けるのがいい。無理やり赴任させても、モチベーションは低下する。【勤務医】

・人口によって保険点数の100%未満や、100%以上の支払いを作る。都市部では一人当たりの患者収入が減り、必然的に農村部に資金が流れ、そこに人が流れる。あるいは地域医療の研修義務化とそれに対する補助金交付。【勤務医】

・科目間、地域間で均一な給与体制の見直し。例えば、小児科・外科・産婦人科は、内科の2倍の給与など。需要と供給の自由バランスが働いていないのが原因。【勤務医】

・勤務医と開業医の収入を逆転して、勤務医を優遇する。殊に医師不足地域の勤務医(救急医療&急性期入院を扱う医師)には、高給を!【勤務医】

・不足している地区の診療科の保険点数を10倍にするなどして、給与を上げれば良い。【勤務医】

・地域医療、特に過疎地医療を一定水準で維持するには、給与額でしかない。したがって、2次医療圏の統廃合による病床の見直しと、厚労省、都道府県知事の権限強化による再編成および住民合意が必要だ。【勤務医】

・偏在は仕方ありません。しかしながら、米国のようなインセンティブは必須であり、誰でもどこまでも医療が受けられるこの情勢を是正すべきです。その上で、足りない医師を集めるためのインセンティブを地方自治体が支払えばよい。医師により医療技術に差があることは自明であり、皆保険のように全て同一ということはあり得ない。差をつけて当然。患者を集められる医師を地方が呼べばよい。科の偏在については、充足している科についてはインセンティブを下げればいい。他の仕事と同じにすればよいだけのことです。【勤務医】

・地方勤務では救急外来で対応する場合、専門以外の対応も求められる。後期研修である程度専門科を修練した医師が短くても2年程度、入れ替わり地方病院勤務をして、総合診療のような対応をするのは腕試しもできて有意義なのかとも思う。ただし、強制は困難なのでやはり希望性ということにはなると思う。地方派遣期間は給料を良くするなど、対応すれば現実味がありそう。【勤務医】

・僻地病院の給料を現行の3倍以上とするか、卒業大学がある県に5年以上在籍することを義務とすることが必要と思います。【勤務医】

・不足地域へ赴任する医師に十分なインセンティブを、専門医団体毎に用意することが必要であると思う。【勤務医】

・僻地医療では、コストがかかるため、都会医療の保険請求の1.2倍を医療費として認めることが僻地医療の存続に必要である。【開業医】

・診療報酬の3割増と、それに伴う給料の3割増。系列病院で地方の方が給料が高いとなれば、地方に進んで行くでしょう。人間は誰しも現金ですから。【開業医】

・政府は、人数が少なくて困っている科の待遇を給与面等でよくすることしか、介入できないのではないか。各科が後輩を自分の科に招き入れることは、その人達のやる気しだいだと思う。人数が増えすぎることは、競合相手を増やすことだから、科の偏在はその科の勧誘度合いも左右すると思うが。【開業医】

・いやがる人に「規制」をする制度はうまくいかないので、自発的にその方向に向くような「インセンティブ」を考えるしかない。具体的には地域や診療科により高い報酬など希望するものが得られるようにすればよい。【開業医】

◆税制面で工夫を
・偏在対策につながるとは思えませんが、偏在しているとされている診療科および地域で働く勤務医の給料を上げることはできないので、地方税、所得税を軽減するという手法があれば、勤務医達の溜飲が下がるかもしれません。【勤務医】

・地域偏在については、地域手当、税金免除など、金銭的な協力なインセンティブがあれば恐らく解消すると思う。あと医療側だけではなく、患者のアクセスの自由にある程度規制をかけるべき。【勤務医】

・田舎で開業する場合の税控除政策。【勤務医】

◆診療科偏在、「訴訟対策」が必要
・診療科偏在対策:侵襲的治療(外科手術、お産など)に対する報酬(行った侵襲的治療件数とその保険点数に応じて)、医療訴訟対策(無過失補償制度、医療訴訟に一定の制限を設けるなど)【勤務医】

・科の偏在対策として医療行為に伴い生じ得る事故に対しての法的道義的責任を求めさせないよう完全な免責とする。【勤務医】

・産科などの訴訟対策、過失なしでも十分な補償、裁判の見直し、無知な警察の介入抑制。勤務時間、休日当直等、年俸の引き上げなど。【勤務医】

・正当な報酬を支払い、労基法を遵守する。または税制面での優遇、理不尽な訴訟等からの保護を保障。このうちのいずれかでかなり改善されると思う。強制的な手法でモチベーションの落ちた医師が勤務させられても、医師本人、地域住民ともに不幸なだけ。【開業医】

・高度医療を受ける際、訴訟を起こさないという誓約書を国が準備して書かせる。誓約書が無ければ受診すら不可とする。【開業医】

◆対策は街づくり、環境整備から
・なぜ、若手医師の割合がトップの都道府県が、ダントツで東京都かを考えれば明らか。田舎在住であればあるほど、21世紀になって、田舎で医師をやる意味を、若い医師諸君にとても説明できる勇気も根拠もありません。高齢医師割合で全国トップの福島県から見たら、東京どころか、大都会を有する地域に比べて、若手医師を引きつける魅力は、あれもこれも無いとこだらけです。何をどうやっても「蟷螂の斧」です。
 若手医師の皆さんにお願いすることは、「人生の価値観」を少し変えてくださることだけです。私は、医師が嫌ってしまう田舎側の問題を、あまりにも医業優先の要求ばかり(医師が足りない、いなくて困るなど)で、医師としてよりも前にあるべき、一人の人間としての「生活」支援を無視している住民達が多いことに尽きる(高給払ってんだから、後は知らない)だろうと考えています(東京は、金と気は遣うでしょうが、生活はとても便利なのですから)。
 つまり、短期であっても、田舎での医師生活を少しでも快適にしてあげる考え方こそが、地元自治体が具体的にできる医師招聘策と考えます。規制で何とかなる問題では無いはずです。【勤務医】

・都市部への人口集中こそ制限すべき。医師を制限しても仕方がない。地方に人がいれば、おのずとそこに医師が集まるのだから。【勤務医】

・町づくりです。住みたくない町に医者は住みません。「おらが町の病院だべー、言うこと聞けー」という田舎者を排除する。【勤務医】

・働き盛りの医師が地方もしくは僻地に異動する最大の障壁は子供の教育なので、質の高い公立の充実がひつようなのでは?【勤務医】

・過疎地、僻地の勤務は住居を提供し、高給を保証し、勤務年限を1,2年として、次々と医師を派遣するようにする。昔は医局がそのような方法を行っていた。短期間という保証があれば希望者はある。僻地の診療所をバックアップする病院も必要である。【開業医】

◆規制には反対、市場原理が基本
・市場原理に任せていれば偏在もそのうち解消する。下手な策を講じない方がよい。【勤務医】

・国レベルでの規制を始めると柔軟な対応ができなくなるため、市場原理を導入した自然淘汰に任せるのが最善。病床数の管理をやめれば、自然と人口比に応じた病院や医師の分布になると思う。ただ、診療科の偏在だけは、訴訟のリスクがある以上、インセンティブがかなり強くないと補正するのは難しいのでは?【勤務医】



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161031-OYTET50020/
QOD 生と死を問う 第3部
[QOD 生と死を問う]意思決定(3)終末期、葛藤する家族

2016年11月7日 読売新聞

「自宅でゆっくり」 「入院して長生きを」

「これで良かったよね」。塚本さんは仏壇の前で思わず妻・公江さんに語りかける時があるという

 人生の最後の時期をどこで過ごし、どんな医療や介護を受けるかを決める際、本人よりも重視されがちなのが家族の意向だ。本人と異なる希望を持っていたり、家族間で意見が分かれたりすることも多い。葛藤を抱えつつ、決断した家族の思いを取材した。

 「妻は、口にはしなかったけど、病室ではつらそうで……。その姿に、私も切なくなりました」。千葉県松戸市の塚本悠策さん(81)は、2年前に亡くなった妻の公江さん(当時77歳)が、子どもたちの勧めで入院した時のことを振り返った。

 公江さんは、2013年秋に末期の脳腫瘍と分かり、余命6か月と宣告された。夫婦で「つらい延命治療は受けたくない」と話し合っていたため、残された時間を一緒に自宅で過ごしたいと考えた。だが、3人の子どもたちは「治療するのが当然。あきらめるなんてひどい」と、同年12月、公江さんを放射線治療で有名な病院に入院させた。

 病院では、治療の他にマッサージや歩行訓練もあり、周囲の人には「頑張って」と励まされる。「長生きが勝者だと言わんばかりで、それを押しつけられる妻の気持ちはどんなものか」。悠策さんは、ゆっくり休むこともできない妻の様子を見かねて、1か月もたたないうちに家に連れ帰った。

 自宅では、訪問診療の医師らの支えで、天気のよい日は車椅子で散歩し、春には満開の桜を一緒に眺めた。退院から半年、公江さんは、遊びに来ていた息子一家と悠策さんに見守られて、息を引き取った。

 「つらくても治療を続けるべきだったのかと思うこともありますが、家に戻ってからの妻は笑顔が増えました。子どもたちも母親のことを一生懸命考えてくれたんですが、私たち年寄りとは感覚が違っていたようです」と、悠策さんは話す。


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 離れて暮らす家族や親戚が、本人の希望に反して、積極的な治療を求めることは少なくない。

 昨年末、千葉県内の自宅で肝臓がんの父親(当時87歳)をみとった女性(58)は、亡くなる数日前に東京から見舞いに来た叔母が「なぜ入院させないの」「救急車を呼びなさい」と声を荒らげるのに困惑した。「父自身が『最期まで家で』と望んでいると説明しても納得せず、私たちが見殺しにしているかのように責められました」。この経験をインターネットに書き込むと、「私も同じ目に遭った」との声が寄せられたという。

 できる限りを尽くしてでも生きていてほしいと願う家族にも、迷いは残る。

 東京都八王子市の男性(71)は、認知症の母の症状が進み、ものが食べられなくなった際、胃に穴を開けて栄養剤を流し込む「胃ろう」の手術を受けることを決めた。「医師は『自然にしたらどうですか』と手術に賛成ではなかったが、重ねて頼んだ」と話す。

 母親は、男性が若い頃に事業に失敗した際、自宅を売って助けてくれた。「ダメな息子に文句一つ言わずいつも支えてくれた。せめて少しでも長生きしてもらうのが親孝行だと思った」

 介護施設に入ってからも毎日、面会して「100歳まで頑張ろうね」と語りかけた。今年7月、心肺停止で救急搬送された際も「何とか助けてください」と頼んだが、母は93歳で帰らぬ人となった。男性は、「大切な母親に一日でも長く生きていてほしいという一心だった。ただ、今になって、母が本当はどうしたかったのかと考えてしまうこともある」と打ち明ける。

「本人が決定」1割強

 厚生労働省の研究班が2013年、終末期のケアを主に誰が決めたのかを調査したところ、「家族」が最も多く、療養場所にかかわらず半数以上を占めた。療養場所が自宅の場合でも、本人が決めたのは1割強だった。

 終末期の医療などについて本人の意思表示の重要性を訴えている長寿社会開発センターの石黒秀喜理事は「家族だから、どんな選択をしても悩み、後悔の念を抱く」と指摘する。実際、親や配偶者が亡くなってから「自分の選択が命を縮めてしまったのではないか」などと思い悩んだ末、うつ病を発症してしまう人もいる。

 石黒さんは「家族に重荷を背負わせないことが、最後の子ども孝行、配偶者孝行だ。本人の意思表示があってこそ、『本人の希望がかなえられたのだから』と納得できる」と話している。

 ◎QOD=Quality of Death(Dying) 「死の質」の意味。

 (飯田祐子、大広悠子)



http://www.excite.co.jp/News/column_g/20161106/asahi_2016110400095.html
米国は医療費の大幅削減に成功 “強い”薬も薬局で買える
dot. 2016年11月6日 07時00分 (2016年11月7日 04時52分 更新)

 風邪薬、下痢止め、咳止め、酔い止め、鎮痛剤……。ドラッグストアでさまざまな薬を手軽に入手できる点はアメリカも日本も同じだが、決定的に異なるのは、日本では医師の処方が必要な「強い」薬が、アメリカではドラッグストアでも売られているところだろう。

「赴任したとき、日本では医師が処方しなければならない胃潰瘍薬、『プロトンポンプ阻害薬』がドラッグストアに並んでいたことに驚きました」

 と、アメリカのマサチューセッツ州ボストン在住の医師、大西睦子さんは言う。

 米国では、病気などの初期症状が出たとき、ファーストステップとして、病院に行くより、市販薬に頼るケースが一般的だ。

 2015年度の米国消費者ヘルスケア製品協会の報告によれば、米国の市販薬市場は400億ドル、平均的な家庭は年間に約338ドルを市販薬に使っていることになるという。

「8割以上の成人は、軽い病状が現れた場合、まず市販薬に頼りますし、深夜に子どもに症状が出た場合も、7割近い親が市販薬を与えているというデータがあります。医療費が高額になりがちな米国では、市販薬は、手ごろな価格でアクセス可能な、貴重な医療手段なのです。市販薬がないと、軽い症状でも、高額な医療に依存しなければなりません」

 市販薬は医療費の削減という意味でも効果的だ。医療機関を受診すれば6~7ドルかかるが、市販薬では1ドルで済むとされる。医療費を770億ドル、薬のコストを250億ドル削減しているという。セルフメディケーションが成功しているように見える米国だが、消費者リテラシーはやはり高いのか。

「副作用や他剤との飲みあわせなどの諸注意は、『ドラッグファクト』としてパッケージに大書きされ、メディアで定期的に周知されているので、理解は進んでいると思います。市販薬のポーションは大きく、数百錠単位で売られているものもあります。子どもが大量に誤飲してしまえば大事ですから、保存場所にも気を配るのが常識です」

 それでも、特に健康リスクの上がる高齢者は、多剤服用での相互作用や、腎機能や肝機能低下などが問題になるケースは後を絶たない。手に入れやすいために、乱用して中毒に陥るケースも報告されている。

「たとえば、解熱鎮痛剤のアセトアミノフェンは、過剰服用で毎年3万人が入院し、重篤な肝障害を引き起こすこともあるため、FDA(米国食品医薬品局)も注意を促しています」

 医師にかかりづらいといわれる米国だが、市販薬を服用する際は、かかりつけ医(プライマリードクター)に電話で相談できる仕組みもあるという。

「セルフメディケーションは、消費者の理解が進むことはもちろんですが、薬剤師や医師など医療従事者の理解と協力、それを支える仕組みが機能してはじめて、成立するものだと知ってほしいです」

(編集部・熊澤志保)

※AERA 2016年11月7日号



http://www.yakuji.co.jp/entry54389.html
後発医薬品を安定的かつ持続的に未来に届けるための提言~後発医薬品数量シェア80%時代に何をするべきか?~
医薬品流通未来研究会代表 藤長 義二
(連絡先:yosh6@icloud.com)
2016年11月7日 (月) 薬事日報

はじめに

 後発医薬品については骨太の方針2015において、「2017年(平成29年)央に70%以上とするとともに、2018年度(平成30年度)から2020年度(平成32年度)末までの間のなるべく早い時期に80%以上とする」と新たな数量シェアの目標値が示された。


 医療用医薬品の中でスペシャリティドラッグと後発医薬品が大部分を席巻する時代が近づいており、後発医薬品80%超の目標と同時に医療用医薬品市場は大転換期を迎えることになる。医薬品産業もこうした時代の変化への対応は必須となっている。

 医薬品流通未来研究会は、急速に進展するカテゴリーチェンジや地域包括ケア時代の到来を見据え、2015年8月に「日本の優れた医薬品流通機能を未来に届けるための提言~持続可能性と負担の公平性の確保~」を全ての医療医薬品産業関係者に向けて一つの問題提起として提案した。

 その中で、後発医薬品については先発医薬品の利益で後発医薬品の赤字を補填している現状が明らかとなり、後発医薬品のみでも医薬品卸経営を成り立たせるために後発医薬品のコストを踏まえたリベート体系の導入を提言した。

 官民を挙げての後発医薬品使用促進の結果として後発医薬品数量シェアが80%を超えたとしても、医療機関と医薬品卸から見て苦難の道以外の何物でもないのであれば、後発医薬品流通は破綻する。後発医薬品数量シェア80%の時代においても日本の優れた医薬品流通機能を持続させるために、本研究会では後発医薬品にフォーカスを当て、2015年8月の提言以降、課題が改善されたのかを検証するとともに、医薬品卸が抱えている課題と対応の方向性について新たに提言していきたい。

1.後発医薬品流通における現状と課題

 もともと日本の医薬品市場では、後発医薬品出現以前から国民皆保険制度の下で全ての国民に必要な医薬品の円滑・確実な供給が実現できていた。従って、安価な後発医薬品の売上が拡大しても、医薬品市場がそれにより拡大する訳ではなく、後発医薬品は先発医薬品・長期収載品からの置き換え効果を持つに過ぎない。これは、流通小売業の立場から見れば、減収減益の負のスパイラル以外の何物でもなく、後発医薬品の成長に伴う医薬品産業中の成長セクターは後発医薬品メーカーのみに限定される、という特徴を有している。

 急速な後発医薬品拡大は医薬品流通にどのような影響を及ぼしているのであろうか。以下の三つの視点で現状と生じている課題を考察したい。

[1]国民・消費者・患者の視点

 国民・消費者・患者に対し、「先発医薬品の安価な代替品」という後発医薬品の有する基本的価値は、十分に広報され周知されてきている。その反面、未だに医師・薬剤師には後発医薬品の「品質」に対する疑問を感じている意見が多いことも事実である。
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表1 平成26年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査より抜粋
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 外来診療において医師に後発医薬品を積極的に処方しない理由を尋ねた調査によると、診療所・病院医師ともに「品質に疑問があるから」という回答が約80%と非常に高くなっている。次に「情報提供が不足しているから」が約45%である(表1参照)

 先発医薬品は、国際水準の品質スペックによって品質保証がなされている。一方で後発医薬品の品質についてはまだまだ医療者の理解を得られているとは言えない。

 後発医薬品は先発医薬品と品質に関して、何が同じで何が違うのかを国民に周知し、国民が自ら安心して後発医薬品の恩恵を受ける体制が必要である。

[2]調剤薬局経営の視点
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表2 調剤薬局における後発医薬品割合の変化(在庫)
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 調剤薬局における在庫品目数や在庫スペースにおける後発医薬品比率はもはや看過できない経営問題となっている。ある調剤薬局チェーンにおける後発医薬品在庫の割合は2011年から2016年にかけて17.81%から25.31%に増加しており、2016年では1店舗あたり全1,695品目のうち実に429品目が後発医薬品となっている(表2参照)

 また、仕入数量に占める後発医薬品の割合が20.20%から36.98%に、返品数量に占める後発医薬品の割合が12.88%から22.48%と年々増加傾向にある(表3参照)
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表3 調剤薬局における後発医薬品割合の変化(仕入・返品)
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 このことから、仕入・処方・返品・廃棄・棚卸といった調剤薬局の在庫管理業務全般にかかる作業負荷が増加していることが推察できる。それに加え、在庫のない後発医薬品を調達する際には調達コスト・患者の待ち時間・医薬品卸の至急配送が増加し、特に医薬品卸の急配頻度の増加によるCO2排出量増加は環境問題でさえあると言える。

 調剤薬局は各種調剤報酬加算によって補填してきたが、後発医薬品によって減少する薬剤費に比して調剤報酬が増加するために、期待した医療費の合理化にはつながっていかないという矛盾を抱えている。

[3]医薬品卸経営の視点

 ある医薬品卸の事例では、先発医薬品1成分に対し後発医薬品を平均10~20品目在庫しており、物流センターでは売上高比で10%にも満たない後発医薬品の専有面積は50.7%にまで拡大を続けている。平均在庫日数は先発医薬品の11日に対して後発医薬品は14日と回転が遅く、ピース当たりの平均単価は先発医薬品9,529円に対して、後発医薬品3,195円と非常に安い。配送コストは先発医薬品と後発医薬品で同一であることから、後発医薬品の流通は医薬品卸の経営効率化・生産性の向上を大きく阻害しているのである。
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表4 内資・外資上位5メーカー統計値(2013年度実績)
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 このような実態を踏まえ、本研究会で主要医薬品卸5社における2013年度の後発医薬品の最終利益率を調査したところ、内資メーカーからの最終利益率が▲1.0%、外資メーカーからの最終利益率が▲0.8%となっており、後発医薬品の使用促進において医薬品卸が果たしている役割は非常に大きいにも関わらず、現時点では後発医薬品には適正な流通マージンが反映されていないという実態を報告した(表4参照)

 この調査結果を踏まえ、本研究会では以下のような提言を行っている。

提言:「後発医薬品流通におけるコストを踏まえたリベート体系の導入」

 本研究会の調査により医薬品卸の経営は先発医薬品の利益で後発医薬品の赤字を補填している現状が明らかとなった。先発医薬品の場合は従来のリベート・アローアンスにより流通コストを吸収することが可能であるが、先発医薬品薬価の60%ないし50%で発売される後発医薬品については、コストを実額ベースで吸収できず赤字負担をせざるを得なくなっている。

 後発医薬品数量シェア80%時代を見据え、後発医薬品のみでも卸経営は成り立つべきである。後発医薬品の安定的な流通を行うためにも、メーカーは先発医薬品のような率ベースのリベート体系ではなく、コストに応じた金額ベースでのリベート体系に変更するべきである。後発医薬品の価格が低下しても流通コストは変わらないため、このような体系への変更が実現できれば、医薬品卸が最低限かかっているコストを後発医薬品メーカーと共に負担していくことにより、後発医薬品のさらなる拡大に貢献していくことが可能となるであろう。

 本研究会の提言のほかにも、日本医薬品卸売連合会をはじめ、「後発医薬品の持続的成長をはかる」ため、後発医薬品メーカーと医薬品卸が、後発医薬品の流通経費をそれぞれ適正に負担する旨の提案が発表された。その中には流通マージンを「率から額」へ転換すべきという意見もあった。
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表5 主要医薬品卸5社における後発医薬品取引上位5メーカーの最終原価率
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 本研究会では昨年度の提言を踏まえ、2016年度薬価改定後に主要卸5社における後発医薬品取引上位5メーカーの最終原価率を調査し、後発医薬品メーカーの流通マージンがどのように変わったのかを検証した。投稿時点では2016年4~9月の最終利益率データ集計ができなかったため、2016年4~6月度のデータと薬価改定前である2015年4~6月度の最終原価率データを比較することとした(表5参照)

 調査の結果、驚くべきことに、主要医薬品卸における後発医薬品メーカーの最終原価率が軒並み値上げ傾向である実態が判明した。一部メーカーは二桁の値上げとなっている。

 言うまでもなくこの「利益マージン」は、医薬品卸が医療機関に後発医薬品を安定的に供給するための必要な原資となるものである。残念ながらこの「後発医薬品の持続的成長をはかるための流通経費」を、後発医薬品メーカーは増額どころか減額してきているのが実態であった。当調査の結果として、医薬品卸サイドが長期収載品等の少ない利益を転嫁して、後発医薬品の流通経費を生み出している現実が改めて確認された。

 ではなぜ後発医薬品メーカーは、後発医薬品の普及に必要な「流通経費」を捻出できないのであろうか。1成分につき30社以上の後発医薬品が発売されるため、シェアを確保するために多くのMRを抱え熾烈な価格競争を行うという後発医薬品メーカー同士の「過当競争」が、それぞれの企業体力を弱め、結果として医薬品卸への最低限の流通経費をも捻出することが厳しくなってきている。後発医薬品メーカー同士の高コスト体質と低価格の過当競争が、皮肉にも後発医薬品数量シェア80%時代に向けての大きな阻害要因となりつつあるのではないか。

2.将来への提言

 前述の通り、後発医薬品のシェア拡大は、単価が低下する一方で取扱メーカー数が増加することにつながり、医薬品卸の経営面において減収・減益・コスト上昇という三重苦を意味することになる。医薬品卸は先発医薬品の利益を補填することで現状を維持してきたが、それが限界を迎えていることは医薬品卸企業の共通認識であり、後発医薬品流通を維持していく上での課題が山積している。

 後発医薬品数量シェア80%時代でも安定的な医薬品流通を確保していくために、本研究会では以下のような提言をしたい。

[1]医薬品卸への提言

(1)安心できる後発医薬品の確保

 (a)品質面での安心の確保

 前述の通り、後発医薬品の品質に対する不安が依然として多いことが確認された。

 患者・医師・薬剤師の誰もが安心できる品質の後発医薬品を確保するためには、「安かろう、悪かろう」と思われる後発医薬品を排除していくことが求められており、流通上の中立性という特徴を生かし、医薬品卸がその役割を担うことができないのであろうか。仕入れた商品の品質を担保することは卸売業者としての基本機能でもある。

 医薬品卸自らが溶出試験等を委託実施できる体制を主体的に整備したり、または自らが後発医薬品メーカー工場の品質管理体制を監査するなど、医薬品卸として後発医薬品の品質保証を行うことができれば、医薬品卸は望ましい後発医薬品、品質の高い後発医薬品メーカーのみを集約し、医療機関に対し推奨することで安心感が高まる。

 現状、主要医薬品卸では独自に推奨後発医薬品を設定しているが、医療機関の要望に応じ推奨品以外にも仕入・在庫をしていることが過剰な品目数と在庫スペースを占めている主因である。望ましい後発医薬品を推奨することで粗悪な後発医薬品を市場から駆逐でき、その結果、先発医薬品1成分に対し、後発医薬品が30品目以上も存在するという事態は解消されるだろう。

 品質面で医療機関の不安がない長期収載品並びにAG(Authorized Genericのこと。先発医薬品と成分が同一だけでなく、剤型・添加物・コーティング剤・製造プロセスが完全に同一な医薬品)については、医薬品卸は積極的に先発医薬品メーカーと交渉を行い、後発医薬品のプライベートブランド(PB)を持つ方向も検討するべきである。

 海外に目を向けると、1980年代初頭の米国では後発医薬品が急速に拡大し始めた。全ての後発医薬品を在庫し、顧客のニーズに応えることを目指したのが当時米国第4位卸であったFoxMeyer社である。

 FoxMeyer社は巨大物流センターを建設し、後発医薬品のフルライン化を志向したが、物流の非効率、生産性の低下を招き1983年に倒産した。これを契機に米国卸のBIG3はAGのPB化を進め、現在の高効率物流体制を構築していった。

 (b)物流面での安心の確保-GDP(Good Distribution Practice)機能の整備-

 現在、日本における医薬品の物流品質は、医薬品卸としては日本医薬品卸売業連合会の自主規範である「JGSP」がベースとなっているが、2014年7月のPIC/S-GDP加盟を契機としたグローバル水準の品質管理基準が浸透すると考えられ、医薬品卸はさらなる物流機能の整備が求められる。

 特に、後発医薬品数量シェア80%時代を見据えた後発医薬品流通においては、後発医薬品の専門販社がその機能を十分に果たすためには多くの超えるべきハードルがあると考えられる。そこで、医薬品卸が主体としてリーダーシップをとり、医薬品物流に関するガイドライン(GDP:Good Distribution Practice)を整備することを提言したい。

 GDPの整備を進めることで、医療者や患者が持つ安定供給や、商品回収時の対応などに対する不安を払拭できるよう努めるべきである。

 GDPにおいては、医薬品が「生命関連商品」という特性があることを踏まえ、温度管理などの流通工程における品質管理や衛生管理、災害時を含めたリスクマネジメント、商品回収や返品時の対応、偽薬の混入防止を含めたトレーサビリティなど、多岐にわたる項目への対応が必要である。

 特に、東日本大震災や熊本地震などの大規模災害時にも医薬品の安定供給を果たせるインフラと各地域の状況を熟知した人的資源を保有する医薬品卸は、その自らの機能を磨くとともに、その社会的インフラとしての役割をさらに訴求していくべきである。

 (c)プロモーション面での安心の確保-GPP(Good Promotion Practice)機能の整備-

 後発医薬品の基本的価値は薬価の安さであるが、先発医薬品と同一成分である後発医薬品についてMRによるプロモーションは必要なのであろうか。
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表6 後発医薬品メーカーの各年度の4月1日時点のMR数推移(新入社員除く)
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 エルゼビア・ジャパン社「MONTHLY ミクス2014・増刊号、2015・増刊号、2016・増刊号」より、比較可能な後発医薬品メーカーのMR数を算出したところ、一部の後発医薬品メーカーでは、MRを増員している実態が明らかとなった(表6参照)

 安価な後発医薬品に従来の長期収載品と同様に多数のMRを抱え販促活動を行うことは、後発医薬品の製造原価上昇につながり、社会保障費の適正化という観点からも矛盾した動きだといえる。

 なお、後発医薬品が普及しているアメリカの医療費は、2012年で2.8兆ドルであり日本の7倍強の規模であるにも関わらず、MR数は日本の約半数である。

 一方、医薬品メーカーMRは医師・薬剤師に対し、適正使用情報の提供や副作用情報の収集、商品回収時の対応などを行っていたが、後発医薬品数量シェア80%時代においては、先発医薬品メーカーではなく、後発医薬品メーカーがその役割を果たさなければならないという課題がある。しかし、先発医薬品メーカーと医療関係者との面会であっても、十分な時間が得られない現状からみても多忙な医師・薬剤師が個別の後発医薬品メーカーのために貴重な時間を割くことは医療機関にとっても大きな負担となる。

 そこで、医薬品卸が後発医薬品の情報提供や副作用情報収集等のプロモーション機能を強化すべきである。現状として、医薬品流通におけるプロモーションにおいてもガイドラインは存在しない。医薬品卸が主体となって、医薬品プロモーションに関するガイドライン、いわばGPP(Good Promotion Practice)機能を整備することで、後発医薬品メーカーは安心してプロモーション業務を医薬品卸に委託するようになるだろう。

 特に今後の後発医薬品においては、生活習慣病や感染症などのいわゆるプライマリー領域の製品だけでなく、オンコロジーなどのより正確でタイムリーな情報提供および情報収集が必要な領域の製品の増加が予測され、医薬品卸は各エリアに密着し、長期的に製品使用のフォローができるMS機能の可能性に着目すべきである。例えば、後発医薬品メーカーのMR機能をMSが代行するモデルは、医療経済的にも大きく貢献できると考えられる。

[2]メーカーへの提言

(1)医薬品卸MSの情報提供機能、副作用情報収集業務の活用

 上記のように、医薬品卸が後発医薬品のプロモーション業務を担うことができれば、後発医薬品メーカーは自社でMRを保有するのではなく、医薬品卸に委託すべきである。社会保障財源の観点からも、医薬品卸に適正なフィーを払ってMR機能を代替させる方が効率的であり、後発医薬品の情報提供・副作用情報収集・販促活動については医薬品卸のMSを活用するべきである。

 なお、フィーについてはMR業務の代行をすることで後発医薬品メーカーのMR人件費削減に寄与するため、従来型のプロモーション施策に支払っていた単価ではなく、MR人件費額分を多少上乗せした単価設定にすることが望ましい。

(2)合理的な包装パッケージの開発

 メーカーは調剤薬局における調剤業務効率化のために、合理的な包装パッケージを検討するべきである。
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表7 調剤薬局チェーンにおける内服薬の投与日数別処方箋枚数
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 たとえば、ある調剤薬局チェーンでの1カ月分の処方箋を分析したところ、内服薬の約60%は処方日数が7の倍数となっていた。これは患者に対して1週間単位で処方されていることを意味する(表7参照)

 しかしながら、処方日数が7の倍数となっている内服薬の包装数を分析してみると、その65%は100錠包装や500錠包装などであり、28錠包装など7の倍数である包装は35%に過ぎないのが現状である(表8参照)

 つまり、多くの調剤薬局においては10錠1シートというPTPを、7の倍数で処方するためにハサミで切るという作業をしており、これが患者の待ち時間の増加だけではなく、錠数誤りといった調剤過誤の原因になっているのである。

 そのため、14錠包装や28錠包装といった、薬剤師が箱を開けなくてもそのまま患者に渡す、いわゆる箱出し調剤に対応可能な包装パッケージの開発を求めたい。既にC型肝炎薬のソバルディ、ハーボニーにおいては、調剤時に中の乾燥剤を取り除く手間はあるが、実質的には箱出しと同じである。箱出し調剤が定着すれば、調剤薬局における調剤業務は各段に効率化されるだろう。
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表8 内服薬の処方日数と処方薬剤の包装単位の関係
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 患者の待ち時間を増加させる要因として、一包化調剤も挙げられる。ある調剤薬局チェーンで1カ月間の処方箋を調査したところ、処方箋枚数ベースでは3.67%、行数ベースでは9.29%で一包化がされていた。ここで、一包化がない場合の待ち時間が平均10.7分であったのに対し、一包化がある場合は14.2分と、30%以上待ち時間が増加していた。そういった意味で一包化調剤は高齢者の飲み間違いや飲み忘れを防止する意味で大変有効な作業であり、それに対する技術料を算定することができる反面、調剤薬局の調剤業務を増加させる要因となっているといえるだろう。

 これを包装パッケージの観点から分析すると、現時点の内服薬9,834品目のうち、バラ包装が用意されているのは約33%の3,282品目(YJコードベース)にとどまっている。そのため一包化をする場合は調剤室内でPTPシートから薬剤を1錠ずつ取り出す作業が必要となり、これが調剤時間増加の一要因として考えられる。

 安価な後発医薬品に先発医薬品と同じコストを投入するということは、医薬品流通における問題と同様に調剤薬局経営にも売上・利益・コストの関係のバランスを大きく阻害することとなる。

 アメリカにおける後発医薬品数量シェアは、2016年5月のデータで92%に達したと言われている。このような後発医薬品拡大は、調剤薬局における自動化、特に調剤ロボット(計数調剤を主に行い、リアルタイムの品目別在庫管理、さらには発注点を決めておけば発注指示を出したり、能力的にはオンライン発注までを可能にしている)の急速な技術革新と導入拡大が起きている。

 これらの調剤ロボットは、平均的に調剤薬局調剤業務(計数調剤)の60~70%をカバーする能力を持っているが、この調剤ロボットに欠かせないのが「バラ包装」である。バラ包装ボトルからロボットのカセットへの医薬品投入はバーコード照合で担保されている。

 医薬品卸、調剤薬局の後発医薬品選択基準の一つに包装形態が加わることもあり得るのではないだろうか。

[3]行政への提言

(1)薬価の単純化(後発医薬品薬価制度の見直し)

 長期収載品・AG・後発医薬品の薬価を単純化するべきである。特に医薬品卸物流センターの例にも挙げたように、先発医薬品1成分に対して、後発医薬品が10~20品目あるというような状態は異常な状態である。

 医薬品卸が推奨品を持つためにもこれらの品目の薬価を単純化することは急務である。製品の安定供給状況や品質検査の結果により、良質な後発医薬品と不安の残る後発医薬品を明確に分ける、例えば後発医薬品プラス群、後発医薬品マイナス群というようなグループで薬価を設定するなど、医療者が安心して使用できる良質な後発医薬品が、不安の残る後発医薬品の販売戦略等に引きずられることなく、安定的に供給できるような措置が必要だと考える。

 上記は一例であるが、先発医薬品と後発医薬品の価格体系が異なる以上、後発医薬品は先発医薬品と同じ薬価制度でいいのであろうか。後発医薬品の薬価制度は見直しを検討する時期に来ていると考える。

(2)メーカーによるAG選択制の導入

 AGについては、先発医薬品メーカーのグループ会社で展開する方法と、全く別の他社にライセンスアウトする方法の2通りが存在する。後発医薬品数量シェア80%時代になれば、ほぼ後発医薬品に変わることに違いはないが、現在、後発医薬品加速のために設定されているインセンティブが廃止になれば、再び長期収載品を使用するのではないかという懸念も残る。

 そこで先発医薬品の特許が満了した時点で、当該メーカーの申告によりAG扱いとする制度の導入を検討するべきではないかと考える。そうなるとメーカーにとっては、追加のコスト負担なく長期収載品をAGにすることが可能となり、よりAGの普及が進むことが予測される。また自社で展開しない場合は権利をライセンスアウトすることになるが、後発医薬品メーカーにも相応の資金力が求められることになり、規模の拡大を目指して業界再編が加速すると思われる。

 後発医薬品数量シェア80%時代には、患者は長期収載品か後発医薬品かを選ぶのではなく、後発医薬品の中でAG、またはそれ以外の後発医薬品を選ぶという選択をすることとなる。メーカーはAG以外の後発医薬品について、患者と薬剤師に選ばれるよう製剤的な工夫やパッケージ面の提案等を行うことが求められる。

(3)調剤薬局の経営合理化

 調剤薬局の調剤業務は極めて非効率である。同時に規模の利益、生産性による経営改善が極めて困難である。

 例を挙げると、ここに1日処方箋が約50枚集まる調剤薬局があると仮定する。薬剤師1人当たりの処方箋処理枚数の平均は27枚前後であるが、休日や急な休みのためのゆとりを考慮すると、理想的には約2.5人の薬剤師が必要となる。

 もしここに500枚の処方箋が集まる薬局があると仮定すると、薬剤師は何人必要となるか。筆者が調査した人たちによる平均的回答は17、18人というところに集まった。単純倍数の25人に比べて相当な合理化が期待できる。

 米国最大のHealth Care Providerの一つであるKaiser Parmanenteのカリフォルニア州にあるメールオーダー薬局を今年7月に訪問した。処方箋のほぼ100%が電子処方箋となっている。その時に得たデータによると、1日の処方箋処理数が120,000行(米国の処方箋は基本的に1疾病・1枚・1行)とのことで、これを1日延べ50人の薬剤師で処理している。薬剤師は3交代で24時間稼働している。薬剤師1人当たりの処理行数は2,400行であり、少し乱暴に日本の処方箋枚数に換算すると約600枚程度と考える。薬剤師のプロフェッショナルフィーが概算かつ日本円換算で200円程度と仮定すると、1人当たりの薬剤師が1日で得るプロフェッショナルフィーは約480,000円である。

 日本の薬局勤務薬剤師の1日当たりの処理枚数の上限は40枚である。調剤技術料を概算2,000円と仮定すると、上限の40枚の場合でも80,000円である。実際には薬剤師1人当たりの処方箋処理枚数の平均は27枚前後であるため、54,000円程度である。Kaiser Permanenteと比較すると1/6以下の生産性に過ぎない。

 この低生産性を改善する方途は、薬局の勤務薬剤師1人当たりの処方箋40枚制限を緩和、または解除することである。調剤薬局業務を行う体制の省令は昭和39年から変わっておらず、時代に合わせた見直しが求められる。

 調剤薬局の経営合理化は医療費の合理化に深い関係を持っている。処方箋40枚制限の段階的緩和ないしは解除は、薬剤師間の競争を促進する。サービス品質の向上につながり、利用者からは歓迎されるだろう。

 調剤薬局における調剤業務の自動化を進めて、機械でできることは機械に任せていく。それをさらに支援するための箱出し調剤やバラ製剤の必要性は既に述べた通りである。財政的な支援も望まれる。

 折しも「かかりつけ薬剤師」が求められる時代である。単純調剤業務から解放された多くの薬剤師が、在宅調剤が求められる高齢化社会の中で活躍することで、高齢化社会の薬物療法に必要な条件の一つが解決していくであろう。

3.最後に
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表9 米国における医療用医薬品売上上位10品目(2014年実績と2020年予測)
※画像クリックで拡大表示

 ここに興味深いデータがある。2020年の米国市場における医療用医薬品の売上上位10品目予測のうち、9品目がスペシャリティドラッグであるという予測である(表9参照)

 日本においても後発医薬品数量シェア80%時代の到来の前提として、後発医薬品のない新薬創出・適応外解消等促進加算品の比率が高まることを意味している。

 本研究会で主要医薬品卸5社における先発医薬品の取引上位5メーカー(ギリアド社を除く)の最終原価率も同様に比較したところ、下記の通りとなった(表10参照)
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表10 主要卸5社における先発医薬品取引上位5メーカーの最終原価率
※画像クリックで拡大表示

 先発医薬品メーカーでも最終原価率の上昇が確認された。ただし、値上げ率は後発医薬品メーカーと比較すると小さいものであった。先発医薬品メーカーではカテゴリーチェンジの進展により、新薬創出・適応外薬解消等促進加算品比率の拡大と長期収載品比率の減少が生じている。原価の高い病院販路のオンコロジー商品等のシェアが高くなってきたために、結果として最終原価率が上がってきたと分析できる。

 この点についても、医薬品卸にとっては深刻な影響が予測される。当報告書の趣旨とは少し論点がずれるので、今回はデータを提示するにとどめるが、今後も検証をしていなかければならない。

薬事日報 2016年11月7日号 9~12面 PDFファイル
http://www.yakuji.co.jp/wpyj-002/wp-content/uploads/2016/11/y11795_20161107_p09-12_s.pdf



https://newswitch.jp/p/6693
高額薬は「世界の恥」? 薬価制度、抜本見直しへ
国民皆保険揺るがす問題。引き下げ幅合意形成難しく

2016年11月06日 ニュースイッチ

 高額な医療用医薬品をめぐり、激しい議論が続いている。小野薬品工業の抗がん剤「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)は緊急に薬価を引き下げる方向となったものの、引き下げ幅などの調整が続く。識者からは初回の薬価算定時点で薬の価値を適切に判断できるよう、制度を抜本的に見直すべきだとの声もあがっている。国民皆保険の維持と革新的な医薬品の評価を両立させるため、すべての関係者が知恵を絞る必要がある。

オプジーボの薬価は英国の約5倍

 「こんな常識外れの薬価が許されるのか。世界の恥だ」。全国保険医団体連合会(保団連)の住江憲勇会長は憤りを隠さない。日本ではオプジーボの薬価が英国の約5倍、米国の約2・5倍に設定されているという。

 同剤は2014年7月に皮膚がんの治療薬として承認を受けた。年間予測患者数は470人で、小野薬品の採算も考慮されて薬価は100ミリグラムで約73万円となった。

 だが15年12月、万人単位の患者がいる肺がんに適応が拡大した。効能や効果の追加に伴って市場が広がった薬剤は2年に1回の薬価改定時に再算定が行われるが、オプジーボは16年度薬価改定で再算定が間に合わなかった。

 16年4月には財務相の諮問機関である財政制度等審議会で、同剤の薬剤費が年間1兆7500億円に上るとの試算が出された。中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働相の諮問機関)でも国民皆保険を揺るがしかねない問題とみなされ、同剤の薬価を緊急的に下げる検討が進んでいる。引き下げ時期は17年度初頭が有力だ。


25%か50%か

 10月5日の中医協薬価専門部会ではこの方法論として、以前からある市場拡大再算定の考え方を適用する案が示された。予想よりも大幅に売れた薬の価格を見直すもので、年間販売額が1000億―1500億円の場合は最大25%引き下げる。

  通常、この仕組みは市場での実勢価格や販売数量を調べる薬価調査の結果をもとに運用される。だがオプジーボはこれを実施していないため、小野薬品による予想販売額を活用する提案がなされた。同日時点の予想額は1260億円だった。

  これについて中医協委員からは、「数字の根拠をきちんと企業側から説明してもらうべきだ」(幸野庄司健康保険組合連合会理事)との意見が出た。市場拡大再算定では年間販売額が1500億円超の場合、薬価引き下げ幅が最大50%となる。幸野委員は「実績と乖離(かいり)があった場合の対処も検討が必要だ」とも指摘し、引き下げ幅の合意形成は容易でないことをうかがわせた。

影響は他の薬剤にも波及

  影響は他の薬剤にも波及する。MSD(東京都千代田区)は9月28日、オプジーボと作用が似た抗がん剤「キイトルーダ」(一般名ペムブロリズマブ)の製造販売承認を取得した。順調なら11月中に薬価収載の見通しだが、厚生労働省がオプジーボの現行価格と同等の薬価をキイトルーダにつけることには異論が予想される。この観点からも厚労省はオプジーボの薬価見直しを急がざるを得ない。

 「18年はこんな緊急対応をしなくていいよう、薬価制度自体も抜本的に見直すべきだ」(吉森俊和全国健康保険協会理事)。効能・効果の追加に伴って市場が拡大した薬剤については2年に1度の薬価改定を待たずに価格を引き下げる「期中改定」が制度化される公算が大きく、製薬企業には打撃となる。

製薬業界、臨床試験の効率化を模索

  製薬業界は経営予見性が損なわれ新薬開発が滞るとして、期中改定に猛反発している。だが「わが国の医薬品産業は他の製造業に比べて異常に高い収益率を享受している」(保団連)などと“もうけすぎ”を指摘する声が根強く、薬剤費削減の流れに歯止めがかかる気配は乏しい。

 過去に類似薬がない新薬に関しては研究開発費を含む原価や流通経費などを考慮して薬価が決まるため、製薬企業が研究開発を効率化できれば結果として薬価低減につながる可能性がある。利害関係者の理解を得る意味でも、そうする意義は高まっていると言える。

 日本製薬工業協会(製薬協)は臨床試験の効率化に向けた検討を進めてきた。その一つが「リスクベースドモニタリング(RBM)」の推進だ。

 試験の進捗(しんちょく)を管理する際、全ての医療機関へ専門家が出向いて治療データを逐一確認するのは労力がかかる。RBMは試験で起こりうるリスクをできるだけ洗い出しておき、リスクが低いと考えられる医療機関に関してはITの活用などで確認作業を円滑化する思想だ。

 医療機関へ支払う費用の見直しも模索する。「日本では1症例当たりいくらで費用が算出される。医療機関では3日で(患者が亡くなるなどして)中止しても試験を満了しても、同じ金額になることがほとんど」(高杉和弘製薬協臨床評価部会副部会長)。海外では出来高払いになっている事例があるという。

 こうした取り組みを加速するには当局や医療機関との連携が欠かせない。多様な関係者が互いに歩み寄り、幅広い観点で医療費増大への対策を検討する姿勢が求められている。

「価値に応じた値付けを」

 適応拡大で薬の売り上げが伸びるのはオプジーボ以前にもあった話だが、さほど注目されてこなかった。(期中改定をはじめとする)いろいろなルールを後付けでつくられると困る、という製薬会社の意見は一理ある。

 当局は(オプジーボの薬剤費のような)問題が生じてから慌てて価格を切り下げていくのではなく、初めから薬の価値に応じた値段をつける仕組みを考えないといけない。

 従来の薬価算定方式は、(安全性の高さや薬が効く仕組みの新規性などが)ある程度優れていたら何%加算する、という考え方だ。だが、つけた価格が効き目に見合っているかという費用対効果の評価も必要だろう。
(文=斎藤弘和)
日刊工業新聞2016年11月3日「深層断面


  1. 2016/11/07(月) 06:22:15|
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11月5日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/460918?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161105&dcf_doctor=true&mc.l=188164743
<シリーズ: 『「50歳以上ドクター」の悩みと未来』
span style="font-size:large;">「医療やりにくくなった」が7割、50歳以上の医師◆Vol.1
介護、リタイア後の家計、生きがいを調査

医師調査 2016年11月5日 (土) 高橋直純(m3.com編集部)

 全ての団塊の世代が後期高齢者になる2025年に向けて、医療・介護体制が大きく変わろうとしており、現役でいることを求められる期間も長くなっている。医師も例外ではない。一方で、自身の健康、介護、リタイア後の家計、生きがい……、キャリアを重ねたからこその悩みも多い。そこで今回、m3.comの医師会員のうち、50歳以上の先生方に今の思い、医療界の将来などについて尋ねた。

 調査は2016年9月5、6日の両日にかけて実施。510人から回答を得た。非常に早く回答が集まり、医師の関心の高さをうかがわせた。 一部の設問については2016年5月に掲載した35歳以下の医師への調査結果(『今どきの「U35ドクター」2016』)と比較しつつ、紹介する。

Q ご自身が医師免許を取得した時期と現在を比較すると、どちらが医師にとって、医療をやりやすい環境(医療制度、患者や国民の目、メディアの取り上げ方など)だとお考えですか。
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 自身が医師免許を取得した頃と、現在ではどちらが医療をやりやすいかを尋ねたところ、73%が「医師免許の取得当時」と回答した。「現在」は8%にとどまり、19%が「どちらとも言えない」だった。

■回答者の属性
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https://www.m3.com/research/polls/result/159
医師の偏在解消、有効な施策は?
カテゴリ: 医療 回答期間: 2016年10月27日 (木)~11月2日 (水) 回答済み人数: 1633人

 m3.com意識調査「2016年再び議論!医師不足?それとも医師は過剰?」では、医師不足に現状をお聞きしたところ、「医師の絶対数の不足」よりも、診療科や地域の偏在を問題視する意見が多い結果となりました。

 今回の調査では、診療科や地域の医師偏在を解消する有効な方法について、お聞きします。現在、厚生労働省、その他では、どちらかと言えば規制的な手法が中心に議論されていますが、医師にとって「インセンティブ」となる有効なアイデアがあれば、最後の設問の自由記入欄にぜひお書きください。

【調査結果】「医師不足の診療科にインセンティブを」、「専攻医の定員設定」支持低く(2016年11月5日掲載)

 医師の地域・診療科偏在対策として、計8つの施策を挙げて、その賛否を聞いたところ、最も支持されたのは、「Q7.【診療科偏在】医師不足の診療科医師へのインセンティブ(診療報酬・給与体系の変更、待遇改善など)」でした(「賛成」「やや賛成」の合計は、開業医70%、勤務医77%)。

 Q1で、総論として、「一定の規制的な対策」の賛否を聞いた結果、「賛成」(開業医39%、勤務医47%)が、反対(開業医36%、勤務医29%)を上回り、長年続く医師偏在問題の解決には、止むを得ないとの答えだったものの、規制よりもインセンティブ施策を期待する声が根強いことが分かります。

 医師の業務範囲を見直し、他職種に移譲する施策も、多くの医師が支持(Q8、Q9)。特に勤務医の支持率は高く、「賛成」との回答は、「Q8.【地域・診療科偏在】「医師以外でも担える業務」について、他の職種に移譲」は73%、「Q9.【地域・診療科偏在】「現行法では、医師しか担えない業務」を見直し、他の職種に移譲」が60%という結果でした。

 反対に、最も支持率が低かったのは、「Q6.【診療科偏在】専門医を目指す専攻医数について、診療科別の定員を設定」です。勤務医は「賛成」40%、「反対」35%。開業医では「反対」44%が「賛成」29%を上回りました。

 開業医と勤務医の比較では、勤務医はいずれの施策も「賛成」が「反対」を上回ったものの、開業医では「Q3.【地域偏在】病院・診療所の保険医療機関の責任者、「医師不足地域で一定期間勤務」を義務化」と、「Q6.【診療科偏在】専門医を目指す専攻医数について、診療科別の定員を設定」の2項目で、「反対」が「賛成」を上回りました。


Q1 診療科や地域の医師偏在対策、「一定の規制的な対策」の実施
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開業医 : 333人 / 勤務医 : 993人 / 歯科医師 : 6人 / 看護師 : 21人 / 薬剤師 : 245人 / その他の医療従事者 : 35人
※2016年11月2日 (水)時点の結果

Q2. 【地域偏在】医学部「地域枠」の見直し(「地元高校生を優先入学」「卒後の一定期間、当該大学のある都道府県に勤務を義務化」など)
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開業医 : 333人 / 勤務医 : 993人 / 歯科医師 : 6人 / 看護師 : 21人 / 薬剤師 : 245人 / その他の医療従事者 : 35人
※2016年11月2日 (水)時点の結果

Q3 【地域偏在】病院・診療所の保険医療機関の責任者、「医師不足地域で一定期間勤務」を義務化
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開業医 : 333人 / 勤務医 : 993人 / 歯科医師 : 6人 / 看護師 : 21人 / 薬剤師 : 245人 / その他の医療従事者 : 35人
※2016年11月2日 (水)時点の結果

Q4 【地域偏在】大学医局の役割充実(関連病院への医師派遣、医師のキャリア形成支援など)11057.jpg

開業医 : 333人 / 勤務医 : 993人 / 歯科医師 : 6人 / 看護師 : 21人 / 薬剤師 : 245人 / その他の医療従事者 : 35人
※2016年11月2日 (水)時点の結果

Q5 【地域偏在】都道府県の役割充実(地域医療機関の医師派遣、医師のキャリア形成支援など)
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開業医 : 333人 / 勤務医 : 993人 / 歯科医師 : 6人 / 看護師 : 21人 / 薬剤師 : 245人 / その他の医療従事者 : 35人
※2016年11月2日 (水)時点の結果

Q6 【診療科偏在】専門医を目指す専攻医数について、診療科別の定員を設定
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開業医 : 333人 / 勤務医 : 993人 / 歯科医師 : 6人 / 看護師 : 21人 / 薬剤師 : 245人 / その他の医療従事者 : 35人
※2016年11月2日 (水)時点の結果

Q7 【診療科偏在】医師不足の診療科医師へのインセンティブ(診療報酬・給与体系の変更、待遇改善など)
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開業医 : 333人 / 勤務医 : 993人 / 歯科医師 : 6人 / 看護師 : 21人 / 薬剤師 : 245人 / その他の医療従事者 : 35人
※2016年11月2日 (水)時点の結果

Q8 1105b.jpg
【地域・診療科偏在】「医師以外でも担える業務」について、他の職種に移譲

開業医 : 333人 / 勤務医 : 993人 / 歯科医師 : 6人 / 看護師 : 21人 / 薬剤師 : 245人 / その他の医療従事者 : 35人
※2016年11月2日 (水)時点の結果

Q9 【地域・診療科偏在】「現行法では、医師しか担えない業務」を見直し、他の職種に移譲
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開業医 : 333人 / 勤務医 : 993人 / 歯科医師 : 6人 / 看護師 : 21人 / 薬剤師 : 245人 / その他の医療従事者 : 35人
※2016年11月2日 (水)時点の結果

Q10. 医師偏在対策として、「インセンティブ」となる有効な方法、あるいは規制的な手法についてご意見があれば自由にお書きください。【任意】



https://www.m3.com/news/iryoishin/473598?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161105&dcf_doctor=true&mc.l=188164744
m3.com意識調査
「全保険医、標榜診療科を制限」
医師の偏在解消、有効な施策は?◆自由意見1

2016年11月5日 (土) 橋本佳子(m3.com編集長)

Q: 医師偏在対策として、「インセンティブ」となる有効な方法、あるいは規制的な手法についてご意見があれば自由にお書きください。

◆調査結果はこちら ⇒ 医師の偏在解消、有効な施策は?

◆実態把握、適切な方法での検討を
・偏在対策は、そもそも医師が不足している場所を行政機関が正確に把握しているのかが疑問です。あと10年もすれば都市部での医師不足が問題になると予想されていますが、これに関してはどう考えているのでしょうか?医師不足の基準が客観的な基準よりも、住民の声の大きさを繁栄して決められているのではないでしょうか?【勤務医】

・需要と供給との関係をもっと適正にして、条件の悪い科や地域での報酬は良くするなどの市場原理が働くようにしないと、いくら強制してもますます希望者はいなくなると思う。【勤務医】

・全ての臨床医の専門・居住地域・開業等の勤務体勢を国が把握し、完全に管理すればいい【勤務医】

・現状の専門医制度もそうだが、医療の実態がほとんど分かっていない役人が主導しているため、無駄無理ばかり多くてほとんど機能できていない。まず、現在の役所役人主導を改めて、現場主導で、役所がアシストするシステムにしてからの議論でなければ、何の意味もない!【開業医】

◆「定数」の考え方、導入必要
・最も重要なのは、医師免許さえあれば、どの地域でもどの科目も自由に標榜し得ることに尽きると思います。開業し得る枠を決めて、それ以上開業できないようにすれば、勤務医を増やすことができます。また欧米と同じように、科目の定員の大枠を決めて、ある特定の科に人員が流れないようにすべきと考えます。そして専門医制度を充実するのなら、専門医を持つものと持たないもののインセンティブの差を付けない限り、専門医としての重要度は増さないし、苦労して専門医を採る人間がいなくなります。そして、高騰する医療費を賄うために、ある程度の患者負担(受益者負担)をしていかないと安定した医療財源が得られないと思います。【勤務医】

・診療科選択の制限・定数制化し、研修医のみならず、全保険医の標榜診療科に制限をかける。かかりつけ医を診療科として登録を認め、それ以外は全て地域での必要数に絞り、地域での診療実績に応じた割り振りとし、まず、開業医・診療所を全てかかりつけ医化する。一定数の診療実績の伴わない医師は保険医登録の更新を認めない。その上で、地域のかかりつけ医の定数を、その地域の人口・年齢分布ごとに決め、保険医登録を制限する。定数以上のかかりつけ医は医療保険対象外とし、保険医登録そのものを認めない。更新も認めない。
 一方、病院の医師には制限をかけない。病院の外来を含めた地域の必要数に応じた専門外来のみ(かかりつけ医との併診を認めない)外来を認める。病院に登録された医師による訪問診療・院外診療活動に関しても、診療科制限もかかりつけ医制限もかけない。
 職業選択の自由を認め、保険診療外での開業、保険医登録以外での診療科標榜は自由とする。医療保険は日本では皆保険であり国民の共有財産であるので、その保険利用が制限を受けることは憲法に違反しない。【勤務医】

・地域開業医の資格として一定期間、過疎地勤務義務、試験、都市部での開業枠を設ける。勤務医報酬について、待遇改善に地域格差をもっともっと設ける。【勤務医】

・人口に比例する医師数・各専門科数など強制的に配置する。税金で医師を教育しているので過疎地への赴任は当たり前である。【開業医】

◆医師不足地域での勤務を義務付け
・偏在対策として、週に1、2回の非常勤でも良いので、多い地域から少ない地域への勤務を義務付ければよいと思います。私も実際に月に1回ですが、僻地の日当直に行っています。非常に感謝され、その後の仕事のモチベーションも上がります。専門医更新の際に僻地診療証明書のようなものを出すことを義務づけるのも良いでしょうね。【勤務医】

・保険医を簡単に認めすぎています。保険制度を熟知した人、講習会受講、資格試験など必要でしょう。能力の無い人ほど医療でなく医術、商売に走っている。保険医の資格に、僻地医療を義務化すべきでしょう。【勤務医】

・週で地域に拘束される曜日、日数を決め、それ以外の曜日は地域よりフリーとするべき。【勤務医】

・臨床研修で、過疎地の病院研修を義務化すること。過疎地の病院での勤務経験は、原始的な機械だけで診断する技術を身に付ける良い機会です。カンファレンスが必要ですが。【開業医】

・保険医になる資格取得の条件に、過疎地域での一定期間勤務を義務付ける。【開業医】



https://www.m3.com/news/general/473419?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161105&dcf_doctor=true&mc.l=188164748
石川)金沢にがん患者交流施設 闘病の医師西村さん準備
2016年11月5日 (土) 朝日新聞

 がん患者を支援するNPO法人「がんとむきあう会」が金沢に患者らの交流拠点「元(げん)ちゃんハウス」を開く。中心となっているのは、金沢赤十字病院副院長で自らもがんと闘病する西村元一さん(58)。患者、家族、遺族らが苦しみや悩みをわかちあえる常設の施設として、12月のスタートを目指している。

 西村さんは消化器外科の専門家として約30年間医療現場の第一線で働いてきた。転機となったのは、2010年にある講演会に行ったことだった。そこで英国のがん患者施設「マギーズセンター」の存在を知った。家のようにゆったりとくつろげる雰囲気で、患者同士の交流や、身体的・精神的な状態を改善するための様々なプログラムが提供されていた。

 医療現場では患者が不安を吐露できる場所はなかなかなく、医師も十分に対応できる時間的ゆとりがない。もどかしさを感じていた西村さんは心を揺さぶられ、こう思った。「日本にも作れないだろうか」

 その矢先、昨年3月に急に気分が悪くなって下血。胃がんが見つかった。すでに肝臓に転移していた。「このまま治療しなければ余命はあと半年」と告げられた。まさかの現実だった。「ある年齢になれば誰でもなりうるのはわかっていたが、『自分は大丈夫だろう』という思いが正直なかったとは言えない」

 胸にあった交流拠点づくりの夢が闘病生活の目標となった。昨年12月からは金沢市高岡町の町家を活用してがん患者や家族、遺族、医療従事者、僧侶らが自由に語り合う「金沢マギー」を月数回開いてきた。

 交流会を重ねながら、誰かに話を聞いてもらいたがっている患者が多いことに改めて気づいた。なにより西村さん自身が、がん患者となって病院以外の場で誰かと不安をわかちあえる専門施設が必要だと実感として分かるようになった。

 今年3月には当面の運営費や新施設の改装費など計2千万円を目標に「元ちゃん基金」を創設した。すると県内外から個人を中心に寄付が集まり、すでに1900万円を超えた。施設には医療機器会社の旧社屋(金沢市石引4丁目)を利用することが決まった。

 鉄筋コンクリート4階建て。床を木に、壁を珪藻土(けいそうど)にしてぬくもりある空間にした。話し合いのスペースに加え、個別相談室も設けることにしている。常設化を前に今月5日から交流会を始めるという。

 がんを告げられて1年半。胃は摘出し、入院生活が続く。「もう完治はない。それは自分でよく分かっている」。それでも病院から出て、患者との集まりにまめに顔を出している。

 常設の施設を継続的に運営できるのか不安もあるが、「がんだけでなく認知症やその家族らが悩みを吐き出せる場は高齢化が進む現在の日本には間違いなく必要。後に続く人の参考になるような施設にしたい」と話す。

 問い合わせは、がんとむきあう会事務局(076・221・1923)。(定塚遼)



http://mainichi.jp/articles/20161105/ddl/k12/040/118000c
東千葉MC .
全面開業延期へ、21年度に 看護師確保できず /千葉

毎日新聞2016年11月5日 地方版 千葉県

 東金市丘山台の地域中核病院「東千葉メディカルセンター」(MC)の全面開業が、当初計画の今年度中から2021年度に延期される見通しとなった。必要な数の看護師を確保できなかったのが主な理由。MCを運営する、東金市と九十九里町でつくる地方独立行政法人「東金九十九里地域医療センター」が4日、計画変更案を明らかにした。

 MCは14年4月に開業。当初計画では3年間かけてスタッフ数やベッド数などを段階的に増やし、今年度中に医師57人、看護師276人、診療科23、病床数314床で全面開業する予定だった。

 しかし全国的な看護師不足の中、MCは目標の人数を確保できずに今年度は196人で、これに伴い病床数も当初計画の3分の2の209床にとどまった。その結果、診療収益を増やせずMCは15年度に資金不足に陥り、県と2市町から約12億円の追加支援を受けた。変更案では5年後の21年度に医師58人、看護師273人の確保を目指すとしている。

 運営法人は「看護師確保の状況などを踏まえ、経営的視点などを総合判断して計画案を変更した」と説明している。変更案は東金、九十九里両市町の12月議会で審議される。【吉村建二】



http://www.sakigake.jp/news/article/20161105AK0012/
秋田大と元教授控訴 医療機器購入・懲戒処分訴訟
2016年11月5日  秋田魁新聞

 医療機器の購入を巡り損害を被ったなどとして秋田大が医学部付属病院中央検査部長だった元教授(65)に損害賠償を求めたほか、諭旨退職の懲戒処分は違法などとして元教授が同大に損害賠償を求めた訴訟で、同大と元教授は4日までに、双方に損害賠償の一部支払いを命じた一審秋田地裁の判決を不服とし、仙台高裁秋田支部にそれぞれ控訴した。控訴は大学側が2日付、元教授側が4日付。



  1. 2016/11/06(日) 05:58:15|
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11月4日 

http://vpoint.jp/column/76295.html
第2回日本メディカルジャーナリズム 日本の若手はすごい
中村 幸嗣  
2016/11/04(金)  ViewPoint 

ハロウィーンの真っ最中、第2回日本メディカルジャーナリズム勉強会に参加しました。前回の第1回も良かったのですが、今回は日本の若手が素晴らしいことを実感出来る会でした。

発表者は石井洋介さん(横浜市立病院)と加藤美生さん(東京大学医療コミュニケーション学 特任助教)の2人。特に石井先生のお話はある意味カルチャーショックでした。

医師6年目の彼の特殊性はこちらを見ていただくとよくわかります。端的に述べると検診を受けさせるためにゲームを作成したということ。(今“排便周り”がアツい!? 「日本うんこ学会」はムーブメントを起こせるか 排便記録アプリ、腸内細菌叢解析サービス、美少女ゲーム、学会…、日本うんこ学会)またその前に研修医を高知に集めるために、ネットを含めた様々なコンテンツを活用したということ(高知の研修環境の改善に尽力 研修医激減の医療情勢に奮起)。本当に現場で動きまくっている若手医師です。(この研修医集め、アカデミアとは違うけど現場の教授達は講義受けた方がいいよ。)

患者に対する広報。本当に医療とマスコミとの融合について彼の実例をもとに議論が白熱しました。それこそ今の医療現場で何が問題か。それは患者と医師の間での情報伝達にズレがあること。そのためまずは正しい医療情報に飛びついてもらわなければ始まらない。そして正しい医療行為を維持させていくのはどうすれば。そして長谷川さんのように炎上しないようにするには。多分今まで誰にも相談できなかった質問が次から次に出てきました。

結論は異種の仲間と協力し楽しく仕事!

発表者を含めこんな若手(医師以外も含む)が現場にいることにある意味感動しました。まだ日本の医療は大丈夫かも。そして石井先生は今厚労省に出向中。本当頑張って欲しいです。

患者と医師の間での情報伝達のズレを補うために、患者さん達はネットとかを活用されているのですが、どうもそれがいい加減。それこそWELQ問題も議題に挙がっていました。グーグルの特性を生かして、検索サイトトップに出る戦略は明らかにビジネスとして大成功しています。ただ医学倫理として「小指の痛み」が心筋梗塞!なんていう情報を垂れ流すのは健康を扱うキュレーションサイトとしてどうなのかの良心が問われています。

加藤さんが発表された医療とメディアをつなぐ団体設立を含め、今後が楽しみです。少なくともとんでも医療をどう駆逐していくのかへの道が見えてきたかもしれません。

「中村ゆきつぐのブログ」より転載
http://blog.livedoor.jp/dannapapa/



http://www.excite.co.jp/News/column_g/20161104/asahi_2016110200211.html
医者に接待攻勢していたMRは今 ホンネ匿名座談会
dot.朝日  2016年11月4日 11時30分 (2016年11月4日 21時52分 更新)

 医療用医薬品を医師に「営業」する専門職、MR(医薬情報担当者)。彼らの職場環境も大きく変わっている。

Cさん:「AI(人工知能)に奪われる仕事」みたいなタイトルの記事があると、ついついクリックしちゃうんだよね。私みたいな古いタイプのMRは、もう必要ないんじゃないかって。

Dさん:確かに時代は変わった。いまだに「MRって医者に接待しなきゃいけないの?」なんて聞かれることもあるけど、もうありえない。私は外資にいたから、もともと内資(日系企業)ほど接待はなかったけど、昔を懐かしがる医者もいますね。相手にはしないけど……。

Cさん:2012年4月からMRの世界が変わりました。製薬会社でつくる公正取引協議会が接待の規制を強化し、ゴルフやカラオケはもちろんダメ。医療情報提供のための飲食も一人5千円以下に。実質的な接待の禁止でした。

Dさん:製薬協(日本製薬工業協会)もガイドラインを作り、医師や医療機関に支払った講演料や研究開発費、接待費までを開示するよう製薬会社に求めました。その上に、各社がさらに自主規制をかけ、とにかく厳しくなっています。

●15秒で決めゼリフ

Cさん:規制がかかる前の最後の1カ月はすごかったね。「先生、まだ経費が残っていますから」なんて、週に5日接待して、週末はゴルフに行って、月に100万円は使っていた。

Dさん:この世界に入って驚いたのは、入社1年目から車とクレジットカードが与えられたこと。あとは、束のタクシーチケットも。1カ月分の請求金額が自分の給料より高くて、最初はビビっていました。

Cさん:すべての医者がそうではないけど、いま思えば医者もそうした状況に甘えていた部分はある。「ゴルフクラブが欲しいんだけど」なんてお願いしてくる人もいれば、講演会に来てもらうために渡したタクシーチケットを悪びれもせず私用で使う医者も少なくなかった。

Dさん:2次会、3次会もありで、ピンクなお店では領収書を切れないから、なじみのお店にその分を上乗せした請求書を作ってもらうようにお願いしたり……。とにかく飲ませて「うちの薬を採用してください」と。当時はMR一人あたり、半期で100万円くらいは接待予算を持っていました。課で使い切れない人の分も使えば、半年で300万円を超えることもありました。

Cさん:狙うは大病院。まずは薬局長を口説いて、次に自分の担当する薬の領域の部長を口説き落とし、採用申請を出してもらう。大きな病院で採用されれば、その実績をもとに開業医を攻めていけばいいんです。

Dさん:接待相手は医者だけではなく、秘書や薬局のスタッフも。仲良くなれば、こっそり病院で使用している薬の一覧表を見せてくれたりする。そして、他社の入り込み具合を見ながら、自社の戦略をたてる。4番手、5番手ではなかなか入り込めないから、この病院は別の領域の薬を売り込もうとか。

Cさん:夕方になると医局(医者の詰め所)の前で先生を待った日々が懐かしいね。……部屋から部屋に移る数秒間のために、テレビCMじゃないけど、15秒で収まるセリフを作っていました。最後の決め文句は「この薬には、世界的なエビデンス(科学的根拠)があります!」なんて。

●増える理系出身者

Dさん:思い出話はこのくらいにして。昔は専門知識なんて二の次。飲食店事情に詳しく、場を盛り上げられるMRが重宝されたが、もはや用なし。

Aさん:製薬会社自体、二極化していて、早期退職を募ったり、訪問するだけのMRは減らしたりしていきたいという会社も増えています。生活習慣病などは、各企業の薬の効能も横並びのことも多く、MRの営業力がモノを言う部分もありました。しかし、ジェネリックも登場し、生活習慣病薬を売るためにMRを大量投入するという時代は終わりました。医者も簡単な情報ならネット経由で手に入れられるため、付加価値のある情報を伝えられるMRが求められていると思います。

Dさん:入ってくる人材も変わってきていますね。今の40代以上には文系出身のMRも多かったのですが、今は大学院を修了した人も珍しくないほど学歴が高く、理系が多い。どんな薬でも担当した昔と違い、いまは領域性に分けるなど、MRに専門的な知識を求める傾向にあります。

●MR派遣も増加の兆し

Bさん:コントラクトMR(以下CMR)と呼ばれる、MR派遣のニーズも増えています。欧米ではすでに1割ほどがCMRになっています。日本は現在5%程度だけど、欧米に追随する動きで増えているようです。
MR未経験者でも、ジェネリックや難しくない薬の情報提供なら、担当するケースもあります。

Dさん:CMRは転勤がないのは魅力かもしれないけど、製薬会社の正社員MRと比べると待遇がね……。給料はかなり減ると思ったほうがいい。

Bさん:MRは薬が売れると一気にその領域に投入されるので、変動が大きい。CMRにすることで人件費を削減できるということでしょう。大手のCMR派遣会社では、1千人以上の規模のMRが所属しています。

Cさん:もう、本当に私みたいな人間には、早く辞めてほしいんでしょう。もはや、接待できないMRは不要と言わんばかりに、医者から「高給取りのあなたたちがいなくなれば、日本の薬剤費も下がって、医療財政も救われる」と言われたこともある。Aさんのように、引く手あまたのMRもいるんだけど。

●今の花形はがん担当

Aさん:抗がん剤が担当できるMRは重宝されます。抗がん剤は副作用も多く、難しい症例も多いので、情報提供は非常に重要な仕事。自分も文献を調べ、学会に定期的に参加して、勉強しています。

Bさん:確かに今、MRの花形はがんの治療薬。かつては医者の方がMRよりも完全に地位が上だったけど、医師と専門的な話ができるMRは尊敬される。欧米ではMRを、専門性の高い学術的な専門家と営業に分ける動きがあります。学術的な話を医師とするのは、MSL(メディカルサイエンティフィックリエゾン)と呼ばれる専門職で、医師、薬剤師、獣医など専門性の高い人が多い。日本の製薬業界は海外に追随しているので、いずれその方向に移るのではないですか。

Aさん:MRにとって、コミュニケーション能力も大事。以前、異なる学閥の大学病院の医師に集まってもらう講演会を1年がかりで企画しました。医者の世界は学閥のつながりが強く、とても難しかったのですが、参加した医師から「症例を共有できたこと以上に、出身大学以外の医師と交流ができて、困った時に相談できる環境ができ、感謝している」と言われたときは、とてもうれしかったですね。

Cさん:もう高給取りの正社員MRには、Aさんのような専門性もあり、人間力のある人しか採用されなくなるのでしょう。

Bさん:もっとも、これまでのMRの給与が高すぎたのかもしれない。今でも他業種に比べて恵まれていますよね。

Cさん:しかも、接待やゴルフで満足に休暇をとれない時代ではなく、いまは定時で仕事を終えることも増えました。私が活躍できるのは、もはや病院主催の忘年会や納涼会で、場を盛り上げるくらいです……。

Aさん:接待のあったころは、深夜3時に飲み会が終わり、漫画喫茶で仮眠してそのまま出社、ということもありました。以前のように飲み会で時間をつぶされることもないですし、いつ誰に会うか、自分で自分の予定を立てるので、私はむしろ仕事がやりやすくなりました。

Bさん:優秀なMRほど状況の変化を理解していて、危機感を強く持っています。転職を意識して、MBAを取得するためにビジネススクールに通うMRもいると聞きますよ。(編集部・澤田晃宏、熊澤志保、長倉克枝)

※AERA 2016年11月7日号



http://news.biglobe.ne.jp/economy/1104/prt_161104_4737840290.html
TPP:日本政府は医薬品の流通・普及とイノベーションを妨げる条項の拒否を!
PR TIMES11月4日(金)15時12分

日本の国会で、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定に関する審議が進められている。国境なき医師団(MSF)は国会議員に対し、医薬品を高価格帯に据え置くことにつながる有害な条項を削除しない限り、TPP協定の締結を拒否するように呼びかける。

当該条項は医薬品の入手に関する協定としては最悪であり、世界中の患者と医療従事者が、薬価高騰に直面する恐れがある。薬剤耐性を始めとした公衆衛生上の優先事項は、公衆衛生ニーズ主導で創設されるインセンティブを緊急に必要としているのだが、TPPにはそのような制度創設は含まれていない。

TPP協定がこのまま承認・施行されれば、製薬会社による独占が強化され、命をつなぐ薬が手に入りづらくなる。薬価の引き下げにつながるジェネリック薬(後発医薬品)の流通を妨げたり、遅らせたりする内容だからだ。

また、TPPは公衆衛生面のセーフガードを取り除き、日本を含むTPP協定の締結国に対し、製薬会社による知的財産権の乱用を受け入れる形での国内法改正を強いることになる。その結果、一般の消費者、政府、医療従事者にとって手ごろな価格で医薬品を利用することが難しくなる。

TPP協定の交渉は5年以上にわたって非公開で行われた末、2016年2月、12ヵ国(日本、米国、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナム)がこれに署名した。その間、第三者が内容を精査する機会は設けられなかった。これから署名することも可能とされており、TPP協定は将来の貿易協定のあり方を示す青写真と位置づけられている。

MSFは、国際公衆衛生のリーダー格である日本政府に対し、TPPが環太平洋地域で患者に及ぼす影響を重視し、域内の公衆衛生推進への取り組みに従って行動するよう求める。



http://www.qlifepro.com/news/20161104/field-might-be-confusion-by-the-secant-pattern.html
外観上は割線のように見える「割線模様」の錠剤 現場に混乱を来たす可能性
2016年11月04日 PM04:00  QLifePro

第49回日本薬剤師会学術大会で田中秀和氏らが発表

医師の指示に基づき錠剤に刻まれた割線で2分割(半割)して薬剤師が調剤するケースは日常的に保険薬局などで行われている。これは一部条件が伴うものの、調剤報酬の自家製剤加算を取得することができる。割線については通常、添付文書に有無が明示されているが、外観上は割線のように見える「割線模様」を有する錠剤があり、調剤現場で混乱をきたす可能性があることがわかった。先頃開催された第49回日本薬剤師会学術大会で、あじさい薬局(神奈川県横浜市)の藤澤哲也氏、あい調剤薬局(長崎県五島市)の田中秀和氏、明治薬科大学大学院薬学研究科の三上明子氏、杏林大学医学部付属病院薬剤部の若林進氏が発表した。

同グループは独立行政法人・医薬品医療機器総合機構(PMDA)の医療医薬品添付文書DB、医薬品卸・アルフレッサが提供する医療用医薬品添付文書DB「SAFE-DI」で錠剤を対象に割線の有無を検索(2016年9月3~4日時点)。PMDAでは添付文書件数として「割線あり」が1835件、「割線なし」が2751件、SAFE-DIでは調剤包装単位当たりで「割線あり」が3438件、「割線なし」が5354件という結果になった。

両者の件数定義が異なるため、一番大きな情報ギャップが起こり得ると思われるPMDA検索での「割線なし」とSAFE-DIの「割線あり」と検索された品目について手作業で照合を行った。その結果、PMDAの添付文書で「割線なし」としながら、SAFE-DIでは「割線あり」とされている錠剤は153件存在した。これらを製造販売元別に分類すると、トップは後発品を主に製造販売するA社が27件、次いで先発品を主として製造販売するB社、後発品を主に製造販売するC社が各10件などとなった。

また、SAFE-DIで「割線なし」と分類されていた5354件の中にも画像で判別すると割線と判断できるものを有する錠剤は54件。田中氏は「医療従事者向けの医薬品情報専門サイトですら、割線模様を割線として認識している可能性が示唆された」と説明した。

34.8%の薬剤師「割線模様の存在すら認識しておらず」

また、病院・診療所および保険薬局の薬剤師へのアンケート(回答者155人)から、外観のみで割線判断を行った経験を有する薬剤師は、病院・診療所勤務、保険薬局勤務にかかわらず7割以上存在し、勤務年数にかかわらず7割以上の薬剤師が添付文書を参照せずに外観のみで割線の有無を判断した経験を有していることがわかった。さらに、全体の34.8%は割線模様の存在すら認識していないこともわかった。

その一方で割線模様を知らなかった薬剤師の割合は、病院・診療所勤務、保険薬局勤務ともに勤務年数が長くなるほど低くなる傾向があった。割線模様の錠剤を分割した場合、自家製剤加算は取得できず、「勤務年数が長いほど、レセプト審査での返戻の経験やその口伝などで割線模様の存在を認識しているためではないか」(田中氏)との見方を示した。

そのうえで田中氏は「添付文書上に割線ありとの記載がないにもかかわらず、一見して割線と見える割線模様を有する錠剤については、必ず割線として承認を得て添付文書へ明記などの制度の見直しが必要」と提言している。

田中氏は「割線として認められていない割線模様での分割は、患者に成分量が統一されていない錠剤を不規則に調剤することと同じ。割線の有無を添付文書などの資料で確認することは薬剤師として必須の作業」と指摘。さらに薬剤師でも割線模様の存在を知らない人たちが存在するため、「介護職員などの他職種が患者の服薬介助に関与する場合は、割線と思われる線が存在することで、構造上半割や粉砕が不可とされている薬剤を半割してしまうリスクがさらに高まる」と警告した。(村上和巳)



https://www.m3.com/news/iryoishin/468078
医療維新
「人生の最終段階」対応、同時改定の課題 - 迫井正深・厚労省保険局医療課長に聞く◆Vol.4
2035年へとシフトする政策ターゲット

2016年11月4日 (金) 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――次回改定の特徴は、介護報酬との同時改定という特徴もあります。介護報酬を特に視野に入れて改定をしなければいけないと考えている部分はありますか。

 「共通の土俵で議論すべき」という事項は、明らかにあります。それは先ほども触れましたが、「人生の最終段階」の在り方です。これまでは病院で迎える局面ばかりに、フォーカスが当てられてきました。しかし、そうではなく、むしろ日常生活の中で、死と向き合う局面があるわけです。

 生活を支えるのが社会保障。生活を支える医療、介護が求められます。健やかな生活を送ることができ、本人が望む形で人生の最終段階を迎えられるよう、医療と介護、それぞれが考えていかなければいけない。医療について言えば、「病院内」「敷地内の話」から、退院後を見据えた議論が求められます。入院する段階から、いかに治療をして、日常生活に戻ってもらうかという大きな設計図が必要。それがない中で、「早く退院してもらいたい」と考えるから、「退院調整」という話になるのだと思います。

「2025年」ではなく、「2035年」も見増えて既に動いているという。

――「退院調整」という言葉自体の見直しも必要。

 その点も含めた検討が必要になります。

――感染症中心で、患者の年齢も若く、病院で治療したら、すぐに治る患者さんが多い昔の時代から、大きく患者層が変わっています。

 そうした問題意識を持っている方は全国に多くおられます。医療者は、患者さんの生活を支える一員です。その大転換が、2035年以降も含めて求められているのだと思います。

――なかなか転換ができないのは、医学教育においてそうしたことを学ぶ機会がないからでしょうか。地域医療のカリキュラムを取り入れる大学も増えています。

 医学教育で学ぶべきこと、トレーニングすべきことが、以前と比べて格段に増えているのは事実でしょう。薬や医療機器をはじめ、技術が革新的に進化すると、その方向にどうしてもフォーカスが当たり、それをキャッチアップする方向に医学教育が進んできました。

 けれども、「裾野が広がっている」という視点でも、キャッチアップしなければなりません。その問題意識を持って医学教育をされている方も増えていると思います。「病院の敷地内だけでなく、病院の外の世界まで支えないと、医療には意味がない」という教育は大事。もっとも、医学教育で学ぶには限界があり、現場に出てから、実地で、スキルアップしていくプロセスにおいて、「地域で生活をする人々を支える」ことを絶えず意識してもらいたいと考えています。

――では、同時改定に向けて、改定のプロセス自体は、何か工夫はされる予定でしょうか。

 前回の2012年の同時改定の時に、介護給付費分科会と中医協の合同で1回だけ会議をやりました。あまり参加人数が多すぎる合同会議はワークしないので、共通の土俵や課題を共有するような何らかの工夫はしたいと思います。

――先ほど、「2035年」という言葉も出てきましたが、今のスコープは2025年ではなく、2035年なのですか。

 「保健医療2035」は、一つの象徴でしょう。2025年はもう目の前に来ている話であり、政策のターゲットは絶えずシフトしています。2025年と言っていたのは、2010年前後の話。将来を見据えた数字は、時間とともに動いていくわけです。2020年が見えてきた今の時期に、2035年という数字が出てくるのは、極めて自然だと思います。

――2025年ではなく、2035年をターゲットとした場合、医療の在り方はどの程度、変わってくると想定されますか。

 団塊の世代が75歳以上になる時期が「2025年」であり、2035年にはその世代が85歳以上になる。「センチナリアン」に代表されるように、今の高齢者は長生きします。マクロな視点での人口構成の変化だけでなく、どんな疾患が高齢者で増えているのか、今65歳の方がいったい何歳でお亡くなりになるのかなど、20、30年前とは大きく変わっているはずです。この辺りも確認しながら、今後求められている高齢者医療の在り方を考えていく必要があります。



http://hirakata.keizai.biz/headline/219/
関西医科大学が未来のブラックジャック探す? 中高生対象に大学体験事業
2016年11月04日 枚方経済新聞

 関西医科大学(枚方市新町2)が11月19日、体験型学習イベント「『未来のブラックジャックはきみだ!』見て・触れて・医学の魅力を体験しよう」を開催する。

 学園都市ひらかた推進協議会事業の一環で、同市と市内6大学の連携による「より魅力あるまちづくり」を目的に行う。

 当日は同大学と付属病院を学びの場として提供。同市に在住・通学する中高生を対象に、施設見学や講義、医療機器を使用する体験学習を予定している。同大学によると、今年は文部科学省のプロジェクト「がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン」の地域医療事業ともタイアップするため、「昨年より一層内容の充実を図る」という。

 時間は13時30分~18時。参加無料。申し込みなど詳細は同大学のホームページで確認できる。



https://www.m3.com/news/general/473861
広田診療所長が年内辞職 陸前高田・地区唯一の医師
2016年11月4日 (金) 岩手日報

 2006年から10年半にわたり陸前高田市広田町の医療を支えてきた、市の国民健康保険広田診療所の近江三喜男所長(68)は、12月末で辞職し古里を離れる。同診療所は東日本大震災で全壊したが、被災直後から広田小などで献身的に診療を継続してきた功労者。市は後任の募集を始めており、地区唯一の医師招聘(しょうへい)に向け誠実な対応が求められる。

 近江所長は数々の大手術を手掛けた心臓血管外科の名医として知られ、東北大医学部臨床教授だった06年4月に古里の陸前高田市に戻った。話好きで、子どもから高齢者まで地域に欠かせない存在になっていた。昨年度は仮設診療所で1日平均約36人の患者を診療している。

 本設の診療所は本年度内の完成予定だったが、設計変更などで来年6月に延期。早期再建を要望していた近江所長は市との意見の相違などもあり、「患者には悪いが、市にはもう少し本気になって動いてもらいたかった」と苦渋の決断を余儀なくされた。9月下旬に退職願を市に提出し、患者にも辞意を伝える手紙を送った。



https://www.m3.com/news/general/473792
マッサージ不正で全国調査 厚労省が初めて実施へ 後期高齢者医療を対象に
2016年11月4日 (金) 共同通信社

 健康保険を使ったマッサージ、はり・きゅう治療で療養費の不正請求が相次いでいる問題を受け、厚生労働省は2日、75歳以上が加入する47都道府県の後期高齢者医療広域連合を対象に不正請求の額や事例について調査することを決めた。

 厚労省によると、マッサージ、はり・きゅうの療養費を巡る不正で国が全国調査するのは初めてとみられる。

 共同通信が全国の広域連合に実施した調査では、施術回数や出張料(往療料)を水増しするなど不正・不適切な請求で返還を求めたケースが、過去5年半で約4万8千件、約9億円に上った。

 調査の実施は、厚労省が同日開いた社会保障審議会の検討委員会で表明した。12月に予定する次回の委員会までに結果をまとめる方針。

 健康保険が適用されるマッサージなどでは、患者の大半が高齢者。相次ぐ不正の背景には、自宅や老人ホームへの訪問施術にビジネス目的で参入する事業者の増加があるとみられる。

 厚労省は委員会で、介護施設の運営事業者らに金品を渡して患者紹介を受けたケースを療養費の支給対象外にするための具体策を来年3月までにまとめるなど、不正防止に向けた工程案も示した。

 また、柔道整復師による療養費の不正請求を防ぐため、請求内容を審査する協会けんぽなどの審査会が柔整師に資料の提出を求められるようにするなど、来年度から審査会の権限を強化する。



https://www.m3.com/news/general/473797
産業医大病院が再発防止策 入館簿、監視カメラ設置
2016年11月4日 (金) 共同通信社

 点滴袋の不審な穴や、薬品保管庫の鍵束紛失が判明した北九州市の産業医大病院が、再発防止策をまとめた報告書を市に提出した。夜間に見舞いに訪れた人を対象とした入館簿を新たに置き、病棟に監視カメラを設置する。2日、取材に明らかにした。

 病院によると、夜間見舞いができる午後5時~8時に訪れた人に対し、入館簿への氏名や目的、行き先の記入と、入館証の携行を求める。問題のあった病棟には監視カメラを設置する。こうした改善点を盛り込んだ報告書を市に1日提出した。入館簿は10月28日から置いている。

 市は4日、報告書を基に改善状況や再発防止の取り組みを確かめるため、病院を調査する。

 病院では10月20日、点滴袋3個に針で刺したような穴が開けられ、薬品保管庫などの鍵束と鎮痛剤2本が紛失していることが分かった。福岡県警が窃盗、器物損壊事件として捜査している。



http://www.medwatch.jp/?p=11063
医療事故報告、制度発足から1年で388件が報告され、161件で院内調査完了―日本医療安全調査機構
2016年11月4日|医療・介護行政をウォッチ  メディウォッチ

 医療事故報告制度が昨年(2015年)10月からスタートして1年が経過した。相談件数は累計で388件、うち院内調査が完了したものは161件。また、第三者機関である医療事故調査・支援センター(以下、センター)への調査依頼は16件あり、うち遺族からが13件。調査を依頼した理由は「治療や死因に関する院内調査結果に納得がいかない」というものが多かった―。

 日本医療安全調査機構(日本で唯一のセンター)が2日に公表した「医療事故報告等に関する報告について―医療事故調査制度開始1年の動向(平成27年10月~平成28年9月)」から、こういった状況が明らかになりました(調査機構のサイトはこちら(要約版)とこちら(数値版))。

ここがポイント!
1 事故発生から報告までの期間が延伸ぎみ
2 院内調査における外部委員参加や解剖実施は増加傾向
3 センターへの調査依頼、遺族から13件、医療機関から3件
4 遺族からセンターへの相談内容、報告制度と無関係のものも多い

事故発生から報告までの期間が延伸ぎみ

 医療事故調査制度は、医療事故の原因を探り再発防止策を策定・周知することを目的として昨年(2015年)10月からスタートしました。すべての医療機関が、「医療に起因し、または起因すると疑われる死亡または死産」のうち「管理者が予期しなかったもの」すべてをセンターに報告します。さらに事故が発生した医療機関で事故の原因を調査し、それをセンターや遺族に報告。センターでは事例を集積して再発防止策などを練ります(関連記事はこちらとこちらとこちら)。

 今般、制度発足から1年が経過したことを受け、調査機構が制度開始から1年間の状況を公表したものです。

 まず、報告された事故の件数を見ると1年間で388件となっており、ここ半年間は「1か月当たり30件台」で推移していますが、調査機構では「傾向は見えない」とコメント。

 地域別・病床規模別に見ると、人口100万人当たり報告件数は九州ブロックで3.93件、東北ブロックで2.22件、病床1万床当たりの報告件数は関東甲信越ブロックで3.24件、中国四国ブロックで1.37件と差がありますが、制度開始から時間が経つとともに差が縮小してきています。調査機構では制度の正しい理解に向けて「支援団体等連絡協議会と連携して、研修などを実施する」としています。

 また事故発生から報告までの平均期間は、制度開始から半年間は21.9日でしたが、それ以降の半年間は41.2日に伸びています。報告までに3か月以上かかっている事例も大幅に増加しており、この背景について詳しく分析する必要があります。

院内調査における外部委員参加や解剖実施は増加傾向

 事故を報告した医療機関は、事故の原因などを自院内で調査することが必要です。報告された388件のうち、すでに院内調査が完了したものは161件で、全体の41.5%に相当します。

 事故報告から院内調査が完了するまでの期間は平均118.5日ですが、6か月を超えても完了していない事例が59件あり、今後、この期間はさらに延びると予想されます。調査に時間がかかっている背景には、▼外部委員の選出に時間がかかっている▼制度の理解(報告書提出義務など)が不十分であった▼解剖結果が出るまでに時間がかかっている▼遺族への対応に時間を要している―などがあり、調査機構では詳細な分析を行うとともに、「外部委員の推薦体制」を整備するなどの支援が必要と提言しています。

 なお解剖の実施割合や外部委員の参加割合が時間の経過とともに増加しており、より明確かつ公正・中立に死因などを把握できる環境が整ってきています。調査機構は「必要に応じて適切に解剖調査が実施されることが望ましい」とコメントしています。

センターへの調査依頼、遺族から13件、医療機関から3件

 医療事故調査制度では、院内調査がベースとなりますが、遺族や医療機関からセンターに調査を依頼することも可能です。遺族が院内調査に納得できない場合や、小規模な医療機関で十分な調査体制を整えられないようなケースが考えられます。

 センターへの調査依頼件数は累計で16件。その内訳は遺族から13件、医療機関から3件となっています。

 調査依頼の理由を見ると、遺族は「院内調査結果(治療や死因など)に納得できない」というものがやはり多くなりました。医療機関は「死因が明らかでない」「院内調査結果を検証してほしい」という理由で調査を依頼しています。

遺族からセンターへの相談内容、報告制度と無関係のものも多い

 先に説明したとおり、医療事故報告制度の報告対象は「医療に起因し、または起因すると疑われる死亡または死産」のうち「管理者が予期しなかったもの」とされていますが、現場では判断に迷うケースも少なくありません。

 このためセンターには数多くの相談が寄せられます。制度発足から1年間になされた相談件数は1820件、うち医療機関からが1078件、遺族などからが525件という状況です。

 医療機関からの相談は「相談・報告の手続き」「院内調査」「報告対象の判断」など多岐にわたります。遺族などからの相談は「報告対象の判断」が圧倒的ですが、その7割は「制度開始前の死亡事例」や「生存事例(事故にあった本人からの相談)」となっており、現行の医療事故調査制度とは直接の関係がないものです。調査機構では「(国民全体に対する)制度に関するさらなる普及啓発の必要性」を強調しています。

 冒頭にも述べましたが、医療事故報告制度は「再発防止」を目的としており、制度の浸透とともに、これまで以上に迅速な報告と公正・中立な調査が進むことが期待されます。

 

http://mainichi.jp/articles/20161105/ddl/k13/010/109000c
八王子市
看護学校生に支援金 来年度から年12万円、市内勤務条件に /東京

毎日新聞2016年11月5日 地方版

 八王子市は来年度から、卒業後に市内の医療機関に勤めることなどを条件に、市立看護専門学校生に年額12万円の修学支援金を支給する。全国的に自治体の看護師養成機関の閉校が相次ぐなか、地域の医療や介護の現場に人材を引き留めるとともに、経済事情などから進学をためらう人たちにも受験の機会を広げる狙いだ。

 1975年開校の八王子市立看護専門学校は、全日制(3年)で1学年定員40人。支援金は、卒業後に看護師として市内の病院や福祉施設などに5年以上勤め、市内に住民登録し5年以上住むことを約束した生徒に、年間12万円(上限36万円)を支給する。

 同校や都などによると、都内には七つの都立看護専門学校があるが、区市町村立は八王子のみ。授業料は年間12万6000円と都立の半額以下で、格段に安い。市外からの入学者が例年、4~5割を占め、卒業後の市内での就職率も54%(2011~15年度平均)にとどまる。

 一方、1人親家庭などで貸与型奨学金やアルバイトが頼りの学生もいる。経済事情などから受験を迷う人の背中を押し、慢性的な人手不足状態の続く看護師に市内にとどまってもらおうと、支援金の支給に踏み切った。

 自治体による看護師養成機関は財政事情などを背景に、ここ数年をみても京都市や立川市などで閉校が相次いでいる。八王子市のように、市直営の病院を持たない自治体が運営しているケースは珍しく、卒業生は市内の病院や介護、福祉施設などから、即戦力として期待されている。

 13~15年年度の同校卒業生の国家試験合格率は100%。小沢久美子副校長は「看護師は、疾患や身体構造を理解したうえで患者さんに身近に接する責任の重い仕事。地域を支える力になってほしい」と、修学支援金を歓迎している。【野倉恵】

〔都内版〕



  1. 2016/11/05(土) 06:20:55|
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11月3日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/472848
シリーズ: m3.com意識調査
医学部定員増で過重労働、過労死防止を
2016年再び議論!医師不足?それとも医師は過剰?◆Vol.4

2016年11月3日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

Q: 医師数をめぐる現状認識について、ご意見があればお書きください。

◆調査結果はこちら ⇒ 2016年再び議論!医師不足?それとも医師は過剰?

◆【関連記事】「医師が足りない!」、最多は東北、最少は近畿

【医学部定員◆増やすべき】

◆医師の激務緩和を
・現在の医師数の2倍程度増やして、医師の過重労働、それによる過労死・過労自殺を防ぐとともに、誤診・過剰治療、過度な利益追求をなくして、国を挙げて医師の待遇を平均的に保証していく必要がある。【勤務医】

・当直をする医師、総合医が減っている。絶対数を増やして、当直も交代制にしたり、当直後は確実に休める体制にしなければ、崩壊してしまう。給料は減ってもいいから、休みがほしい。【勤務医】

・24時間拘束の訪問診療制度を改善するには、医師数を増やして診療体制を整備する必要を痛感している。安全確保のためにも、非人間的な医師労働はなくすべきだ。病院の当直明けの勤務もなくする必要があると考える。【勤務医】

・OECD最下位レベルの医師数、看護師数、リハビリ技師数、ME技師数……、全てが足りません。医師には労働基準法は適用されません。このような現状を看過できません。開業医の地方における高齢化も大問題です。今後医療崩壊しかねません。【開業医】

◆医師の需給推計を的確に
・医師の必要数の算出が従来通りの勤務態勢を念頭に置いて行われていると感じる。諸外国と同様、病院勤務医の勤務態勢に真のチーム制、交代勤務制が取り入れられなければ、いつまで経っても日本の病院勤務医の疲弊は解決されない。特に女性医師比率が4割にまで達した今、交代可能な勤務態勢を構築していかない限り、分娩、育児を機に退場していかざるを得ない女性医師は後をたたないだろう。【勤務医】

・医師数は、実稼働含め正確な統計を取ることから始める必要があると思います。現状は、医師数=病気などで働いていない人を含めた医師免許を持っている人数となっていませんか。【勤務医】

・女性医師、というより女性医師免許保持者全体の医師としての実労働時間が、どのようになっているのか把握できているのだろうか?【勤務医】

◆医療の専門分化への対応必要
・医学が専門化し、かつ、それぞれの分野の内容が深くなっている。信頼度の高い生体検査の技能を習得するのに時間がかかり、他分野にまで手を伸ばす時間が無くなってきている。一人の医師が一つの専門分野にかける時間が長くなっている。一般人の医学に対する期待度も大きくなっている。これらは、医学医療の需要度に対する医師数の不足を招来する。今後も医師不足は続くと考えられる。【勤務医】

◆適正な競争で質向上
・医療職で業務の分担した上で、医師の養成を増やせば良いと思う。適正な競争が無いと、努力せずに資格だけで何とかしようとする方が増えていく。それは医師の方々にとってもマイナスイメージになるはず。【勤務医】

・定員増加を心配する向きもあるが、医師が増えれば腕の悪い医師は自然淘汰されるのではないでしょうか。ただ医学部の学費は安くするべきです。元を取ろうとしないように。【勤務医】

・絶対数が充足すれば、都市部の医師平均給与が低下し、地方都市への移動が起こり、診療科決定にも影響を及ぼすと思う。【勤務医】

◆その他
・60歳になって田舎町の老健の施設長になりましたが、前任者も72歳まで勤務していて、自分も最低10年は勤務をすることを期待されていると感じます。提携先の病院の内科医の平均年齢も59歳で、大学から若手が派遣される予定がありません。「研修医制度ができたら、田舎の医療は潰れる」と言ってきた中堅医師が年寄りになり、地域医療の終末を支えているような気分です。【老健施設長】

・限られた仕事しかできない医者が増え、まともな医者の負担が大きい。どんどん増やしてよい。【勤務医】

・医療に対する評価が低い、医師に対する報酬が少ない、次世代の医師を育てる経済的資力が損なわれ、我が国の医療資源としてハード面もソフト面も不足している。医師は安い報酬を補うために、多くの労働時間と過酷な医療労働に聖職の美名を着せられて、働かされている。【勤務医】

・研修医制度を廃止してほしい。また、適材適所に医師が配置できるよう何らかの措置が必要。【勤務医】

・日本国内の医師数は、診療している人数が少ないだけでなく、教育する教員や研究者の数も必要で、大幅に少ないと思っています。【勤務医】

・診療報酬で医師の業務負担軽減策を講じている状況にも関わらず、過剰を危惧する医師会の対応は奇異に感じる。医師会や大学病院幹部が医学部の新設などに反対しているが、本当に勤務医の業務過多に耳を傾けているのか疑問である。学生の質の低下の懸念は医療人として志の高い学生を入学させ、入学後の教育により克服すべきではないか。また、開業医の増加、系列病院への医師派遣について大学間の競争激化により、自らの勢力縮小を危惧しているのではないかと疑いたくなる。【開業医】



https://www.m3.com/news/iryoishin/473581
無認定施設でのNIPT実施「直ちに中止を」
報道を受け、日医、日産婦などが共同声明

2016年11月3日 (木) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会と日本医学会、日本産科婦人科学会など5団体が11月2日、「『母体血を用いた出生前遺伝学的検査』についての共同声明」を公表し、記者会見を開いた。日産婦が認定した施設以外で母体血を用いた出生前遺伝学的検査(NIPT)が行われているという報道を受けての対応で、声明では「認定を受けず検査を行っている医師、医療機関、検査機関や仲介業者は直ちに中止すべきである」などと訴えている。 日産婦理事長の藤井知行氏は「日産婦のみでは対応に限界があるが、日医、日本医学会に所属する医師会員、学会は指針を順守するよう求める」と訴えた。


 声明は日医、日本医学会、日産婦、日本産婦人科医会、日本人類遺伝学会の会長、理事長の連名で出され、会見には各団体の代表が出席した。日産婦は2013年3月に「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査に関する指針」を公表、同日に今回の声明と同じ5団体で「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査についての共同声明」を公表している。声明では、NIPTは「日本医学会臨床部会運営委員会『遺伝子・健康・社会』検討委員会」の下に設置した「『母体血を用いた出生前遺伝学的検査』施設認定・登録部会」で認定を受けた施設で、臨床研究として行うことを求めている。遺伝カウンセリング体制の整備が実施施設の条件となっている。

 検査はダウン症など3種類の染色体異常に限って実施。受診には出産時35歳以上で、染色体異常の子どもを妊娠したことがあるなどの条件がある。現在までに76施設が認定され、8631人の妊婦が検査を受けているという。施設の約9割は病院。

 2016年10月の報道をきっかけに、認定施設以外でも検査が行われていることが表面化。日産婦に所属していない医師の関与も確認されたこともあり、5団体での声明となった。声明に拘束力があるのかという質問に対して、横倉義武・日医会長は「倫理違反に対してペナルティを与える組織にはなっていない」と答え、拘束力はないと説明した。

 日産婦理事長の藤井氏によると、報道などで判明した会員医師が所属する3施設についてヒアリングを行うこととし、既に2施設の医師から話を聞いた。聴取内容を基に12月10日の日産婦理事会で処分を決定する方針。藤井氏は「確信犯でやっているところと、止むに止まれず行ったところがある。処分にも軽重があるだろう」と説明した。3施設のうち2施設では、検査を中止する方針を示しているという。



https://www.m3.com/news/general/473521
柔道整復師の不正に防止策 厚労省、来年度から実施<
2016年11月3日 (木) 朝日新聞

 接骨院などで働く柔道整復師による健康保険の架空請求や不正請求が相次いでいることを受けて、厚生労働省は2日、不正防止策をまとめた。不正請求の疑いの強い施術所にはカルテの提出を求め、保険請求できる「施術管理者」になる条件を厳しくすることが柱。来年度から順次実施する。

 社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の専門委員会で示した。来年度からは、まず審査の強化を進める。

 不正の疑いがあれば、「柔道整復療養費審査委員会」が患者のカルテなどをチェック。「部位転がし」の審査も強める。「部位転がし」とは、保険請求上は治療箇所を変えて打撲やねんざを繰り返していると装い、実際には保険が適用されない肩こりなどの施術を長期に続ける手法。近年増えている不正だという。

 施術管理者になる条件に3年程度の実務経験と研修受講を加えることも早期にめざす。現在は整復師の養成施設などを卒業して国家試験に受かればだれでも開業できるため、保険の知識やモラルが不十分なケースがあるという。(生田大介)

 ■柔道整復師の不正防止策

 【2017年度実施を目指す】
・負傷部位を変えながら長期の治療を続ける「部位転がし」の審査強化
・不正請求の疑いの強い施術所にカルテなどの提出を要求
・不正をした施術所では患者が窓口でいったん全額を支払う仕組みを徹底

 【早期実施】
・保険請求できる「施術管理者」になる条件に研修受講や実務経験を義務づけ

 【継続的に実施】
・不適正な広告の是正



http://mainichi.jp/articles/20161103/ddl/k22/040/176000c
焼津の準強姦
「別に3人被害」 被告の医師、年内追起訴へ 初公判 /静岡

毎日新聞2016年11月3日 地方版 静岡県

 女性に薬を飲ませ意識をもうろうとさせた上で性的暴行をしたとして、準強姦(ごうかん)罪に問われた元焼津市立総合病院の研修医、大谷祐介被告(28)の初公判が2日、静岡地裁(佐藤正信裁判長)であった。大谷被告は女性2人への事件で相次いで起訴され、10月17日に別の女性への準強姦容疑で焼津署に再逮捕されている。検察側は公判で、さらに3人が同様の手口で被害に遭っていたとして、年内に追起訴すると説明した。

 この日は起訴された1件について審理。大谷被告は「準強姦罪で処罰されることに異議はない」と述べたが、弁護人は「女性との合意があった」として争う姿勢をみせた。

 検察側は冒頭陳述で、大谷被告が事前にインターネットで精神安定剤の成分を含む錠剤を購入し、それを溶かした液体を飲み会に持参。飲み物に混入された女性が薬の作用で心神喪失状態にあることを認識しつつ、犯行に及んだと指摘した。

 起訴状によると、大谷被告は今年8月26~27日、焼津市内の居酒屋で女性(当時24歳)に薬の水溶液を混ぜた焼酎を飲ませて心神を喪失させた上、同市内のダイニングバーで女性に性的暴行をしたとされる。【古川幸奈】



http://mainichi.jp/articles/20161104/ddm/041/040/064000c
歯科報酬資料改ざん
偽装指南、微に細に コーヒーに浸して古さ装う/レントゲンを色鉛筆で修正

毎日新聞2016年11月4日 東京朝刊

 偽装した書類をコーヒーに浸して古びたように見せ、レントゲン写真は色鉛筆で修正。診療報酬の不正請求を調べる厚生労働省の「個別指導」を巡り、元厚生官僚(65)が歯科医に指南した「偽装工作」の詳細な手口が、内部資料や関係者の証言で分かった。現役時には「医療Gメン」と呼ばれ、指導を取り仕切っていた元官僚。歯科医は助言に従い資料改ざんに手を染めたが、最後は「医師の名義借り」まで指南され「ひどいことになる」と考え相談をやめたという。【藤田剛】

 2014年11月10日、元官僚が経営する神奈川県のコンサルタント会社(現在は東京都に移転)から大阪市内の歯科医院に1枚のファクスが届いた。歯科医院は10日後に厚労省近畿厚生局の個別指導を受ける予定で、元官僚に相談。ファクスはその事前準備を細かく指示していた。「伝票の照合作業を行い、不一致が生じた場合には訂正依頼をする」「訂正分カルテを業者に依頼し18日までに新カルテの入力作業を行う」

 元官僚が泊まりがけで来院すると作業は本格化した。歯の治療を装うためレントゲン写真の上から銀の色鉛筆で着色し、2年以上前の書類を作り直す際は水で割ったコーヒーに漬け、ドライヤーで乾燥。指示内容をまとめた内部資料にはこんな記載もあった。「検査の数字はいろいろな太さで書く。同じ日に全部書いたのではないことをアピールする」「技工所(義歯などの加工業者)には納品書の書き換えなど協力を要請しておく。1枚5000円が謝礼の相場」

 個別指導は翌年以降も続き、厚労省から特に不正が疑われたのは高齢者施設などに出向く「訪問診療」関連の請求だった。訪問診療は20分未満なら報酬が大幅に下がるが、実際は20分未満なのに20分以上と装い請求していた。個別指導でつじつまを合わせるには医師の数が足りなかった。

 院長によると、元官僚から「他院のドクターから名義を借りる」「20分以上と証明するには『認知症で治療開始まで時間がかかる』などのストーリーメークが必要」と助言され、一時は虚偽の資料作成を始めた。別の歯科医院の協力も得られる見通しだったという。

 院長は「言う通りにやっていたら、運が良ければウソを貫き通せるかもしれないが、少しでもつじつまが合わないとめちゃくちゃひどいことになる。『これは丸わかりやん、あかんな』と思った」と話す。結局、名義借りをあきらめて元官僚への相談もやめ、元官僚に支払った謝礼は約50万円だったという。

歯科医院>コンビニ 20年で1万カ所増

 厚生労働省調査(2015年)では歯科医院は全国に約6万8700カ所で、20年前より約1万カ所増えた。コンビニエンスストア(今年9月時で5万4400店余)より多く「経営は厳しい」(ある開業医)という。厚労省は新規開設医を含めて年間約3000件の歯科に個別指導を行い、10~14年度に保険医登録の取り消し処分(取り消し相当含む)を受けた歯科医師は88人。医師の46人や薬剤師の18人を上回る。

 保険医登録を取り消されると原則5年間、保険診療ができないため、インターネット上では「個別指導対応」をうたうコンサルタントなどのホームページが増えている。ただ、現状でコンサル業を規制する法律はない。



http://mainichi.jp/articles/20161104/ddm/001/040/152000c
診療報酬資料改ざん
元厚生官僚、歯科医に指南

毎日新聞2016年11月4日 東京朝刊

 診療報酬の不正請求を調べる厚生労働省の「個別指導」を巡り、東京都内でコンサルタント会社を営む元厚生官僚(65)が、指導対象となった大阪市内の歯科医に不正が発覚しないよう資料の改ざんを指南していたことが分かった。元官僚は現役時、「医療Gメン」と呼ばれる医療指導監査官で、現在は全国の歯科医に行政対応を助言。厚労省は「指導逃れ」に当たるとみて、この歯科医を再調査する方針だ。

国の不正調査時

 厚労省などによると、元官僚は歯科大で博士号を取得し、1980年に旧厚生省入り。歯科衛生課長補佐などを務め、97年に退職後、2000年にコンサル会社を設立。現在約40カ所の歯科医への助言のほか、東京や大阪で定期的にセミナーを行っている。大阪市内の歯科医院の院長は14年11月に厚労省近畿厚生局の個別指導を受けた際、元官僚に対応を相談した。

 個別指導では、厚生局が指定した患者30人分のカルテやレントゲン写真、歯にかぶせる金属や義歯(入れ歯)を業者に発注する際の「技工指示書」などの資料を歯科医が持参。厚生局は診療報酬の請求内容と矛盾がないかを調べる。

 複数の関係者によると、元官僚は資料の不備や不正請求が疑われないように広範な書き換えを指示。義歯に安い金属を使っているのに高い金属で診療報酬を請求したケースでは技工指示書を作り直したり、納品書を業者に書き換えてもらったりするよう助言した。偽装資料はコーヒーに漬けた後に乾燥させ、古びて見せる手口なども示していた。

 院長は「(元官僚は指導の)裏を知っている人だから、言うことを聞けば確実だろうとその時は思った」と証言。院長によると、高齢者施設などに出向く「訪問診療」での請求を巡る意見の食い違いから途中で相談をやめ、今年3月まで続いた個別指導では訪問診療での不正請求など数百万円を返還したという。関係者は「元官僚の指南がなければ(他の診療の不正も指摘され)更に重い処分を受けた可能性がある」と話す。

 元官僚は「書き換えをしないと歯科医がクビ(資格取り消し)になる。応急処置をせざるを得なかった。書類の不備がないよう助言しており、不正請求を助長しているつもりはない」と話した。【藤田剛】


 ■ことば
個別指導
 診療報酬の請求などを巡り主に厚生労働省が医療機関に行う指導。新規開設や不正請求の情報が寄せられた場合などに対象となる。不正が見つかれば報酬返還や、より厳しい監査を経て保険医登録の取り消しなどもある。診療報酬のうち原則3割は患者(7割は健康保険組合など)が負担するため、不正請求があれば患者らにも被害が及ぶ。
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  1. 2016/11/04(金) 06:09:14|
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11月1日 

http://www.carenet.com/news/general/carenet/42728?utm_source=m1&utm_medium=email&utm_campaign=2016102800
理想の年収額は2,000万円以上―医師1,000人へのアンケート
ケアネット  公開日:2016/11/01

 ケアネットでは、9月9日(金)~12日(月)に会員医師1,000人(各年代200人ずつ)を対象に「医師の年収に関するアンケート」を行った。その中で、ご自身の業務内容・仕事量に見合うと思う年収額について尋ねたところ、現在の年収帯と同じ年収帯を回答する医師が多かった。なお、全体で最も回答数が多かった年収帯は2,000~2,500万円(17%)であった。
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 年収別では、ほとんどの年収帯で現在と同じ年収帯を回答した医師が多かったが、800~1,000万円の年収帯では1,000~1,200万円(39%)、1,800~2,000万円の年収帯では2,000~2,500万円(40%)と、千万の位の数字が上がる年収額を回答した医師が最も多かった。2,000~2,500万円では38%が現在と同等という回答が最も多かった。3,000万円以上では90%が現在と同等の年収額を回答した。
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 年代別では、35歳以下では1,000~1,200万円(20%)という回答が最も多かったが、36歳以上では各年代とも2,000~2,500万円という回答が最多であった(36~45歳:19%、46~55歳:22%、56~65歳:23%、66歳以上:14%)。
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 上記のほか、男女別、病床数別、勤務先別、診療科別で集計したグラフについても、以下のページで発表している。

医師の年収に関するアンケート2016【第4回】適正年収
(ケアネット)http://www.carenet.com/useful/income2016/cg001774_index.html



http://medg.jp/mt/?p=7091
Vol.236
群馬大学病院事件を考える:認識、想像力、柔軟な発想 ~最優先課題はインフォームド・コンセント~

元亀田総合病院副院長
小松秀樹
医療ガバナンス学会 (2016年11月1日 06:00)

●想像力と柔軟性
 群馬大学病院の旧第二外科で、腹腔鏡下肝切除術の術後死亡率が高いことが、群馬大学全体を巻き込む大きな問題に発展した。その後、群馬大学病院で改革が進んでいる。関係者の努力を多としたい。しかし、事件には、人間の利己的性質、人の行動を支配する権力構造の性質、「旧慣への惑溺」(福沢諭吉『文明論の概略』)など厄介な問題がかかわっている。杓子定規に煩雑な手続きを現場に課しても、安全性は高まらない。現状の正しい認識、優先順位、想像力と柔軟な発想による賢い対応が必要になる。
 何年か前、群馬大学病院に講演のためによばれたことがある。当時の病院管理者は熱心で知識も豊富だった。事件の報告書(1)によれば、群馬大学病院では安全のための制度は整えられていた。制度はあったが、機能しなかった。
 筆者は、医療の改善を阻む最大の要因を、因習への惑溺だと思っている。福沢諭吉が『文明論之概略』で示した明治初期の日本人についての認識は、今も通用するところが多い。人の考え方や行動は簡単には変わらない。
 制度はすでに過剰になっている。患者安全のための制度は職員を追い立て、勤務時間外の会議を増やしている。議論を制度論から、因習への惑溺を減じる方法、人の考え方を変えていくための手段、プロセスに移す必要がある。

●認識
 現状を正しく認識するためには、比較が必要である。医学研究では、調査群と対照群の選択が認識の内容を決める。今回の事件では、旧第二外科が問題になった。しかし、旧第一外科も肝切除術、膵頭十二指腸切除術の手術死亡率が全国平均より高かった(2)。他の診療科について報告書に記載はなかったが、背景に群馬大学病院の体質があるとすれば、他の診療科にも問題があるかもしれない。
 群馬大学病院は、事件について外部委員を含めた調査委員会を設置した(3)。しかし、委員が一同に会して議論する場面が1回しかなかった。対照群との比較検討は行われなかった。総括報告書案を調査委員でない病院長が作成した。病院長は、個別報告書の事例ごとに「過失があったと判断される」と追記し、外部委員の許可なく、これを報告書として公表した。個人的不祥事として処理しようとしていると批判された。病院は第三者のみによる調査委員会(第三者委員会)を設けざるをえなくなった

●大学病院は新しい医療を好む
 日本の大学は、教育より、学問を優先する。学問はオリジナリティ、すなわち、新しさを要求する。このため、大学病院は新しい医療、目立つ医療に価値をおく。これが患者安全と矛盾する。自分たちのやりたい医療に患者を誘導しがちになる。
 2002年、慈恵医大青戸病院で腹腔鏡下前立腺全摘除術を受けた患者が死亡した。死亡原因は、輸血体制の不備により輸血が遅れたためである(『医療崩壊 立ち去り型サボタージュとは何か』朝日新聞社)。出血量は多かったが、輸血さえしていれば、死に至るようなレベルではなかった。慈恵医大の執刀医の手術技量は決して高くなかったが、当時、この手術の第1人者とされる医師の技量も高くなかった。「第1人者」が担当した慈恵医大本院の第1例目では、青戸病院事件とほぼ同量の出血に加えて直腸損傷があったが、輸血体制が整っていたため、患者の生命が脅かされるような状況にはならなかった。当時、全国の大学の泌尿器科学教室で、無理を承知で、この手術を導入しようとした。患者の自己決定権を尊重する説明は一般的には行われていなかった。
 大学病院の性質を冷静に認識し、制御方法を考える必要がある。病院を大学から切り離すことも選択肢から排除すべきではない。

●「解決」はない
 第三者委員会報告書の結論部分に、「『日常診療の中に標準から逸脱した医療が登場した場合、それを早期に発見し、より安全な医療へと是正する自浄的な取り組みをするにはどうすればよいか』という命題に対し、医療界の叡智を集めて解決することが求められる」と書かれていた。極めて重要な指摘である。
 しかし、「解決」があるとは思えない。有効な自浄的取り組みがあったとしても、成果は限定される。論理的整合性のある単一の大体系には、必ず嘘や無理がある。相矛盾する対策を、状況によって使い分ける必要も生じる。
患者安全の領域では、人間に由来する事故をシステムで対応することが提唱されてきたが、注意不足に起因するエラーの多くは、システムの問題として扱いようがない。ダブルチェックにしようが、トリプルチェックにしようが、注意不足が重複することを防げない。日本医療機能評価機構の医療事故情報収集等事業の10数年間の歴史の中で、人間に由来する問題の多くがシステムで対応できるようにはならなかった(4)。
 医療行為は有害事象を伴う。患者・家族は永遠の健康を願うが、人間は生老病死から逃れられない。理性で感情をコントロールすることが困難である限り、医療をめぐる軋轢は永遠に続く。医療の問題に終着点があるわけではなく、歴史の流れの中で、揺れ動きながら、変化していく。目指すべきは、現状を悪くしないこと、できれば、多少なりとも改善することである。
 第三者委員会は、いくつかの対応策を提案したが、優先順位を示していなかった。実現が疑問視されるような提案もあった。人間の労力は有限である。不要な手続き、無理な制度は有用な安全対策のための労力を奪い取る。有用性の低い安全対策を廃棄しなければ、新たな労力を負荷することはできない。

●最優先課題はインフォームド・コンセント
 最優先課題は、インフォームド・コンセントである。インフォームド・コンセントは、ニュルンベルグ綱領の第一項目に由来する。第二次世界大戦後確立した医療倫理の根幹である。インフォームド・コンセントが適正化できれば、医師・患者関係が大きく変わる。医療内容に大きな影響がでる。
 個人を尊重し、自他の区別を明確にしなければならないので、医師と医師の関係、医師と他の医療従事者との関係も変化する。適正化のためには、群馬大学病院で働く人たちの考え方を変える必要があるが、人の考え方は簡単には変えられない。現場の医療従事者による自発的な運動が必要になる。管理者側のリーダーだけでなく、現場のリーダーが求められる。
 第三者委員会の報告書によると、手術を受けるかどうかの判断に必要な情報が、患者、家族に伝わってなかった。医師と患者の間で、情報を共有しようとする姿勢があったとは思えない。執刀医は「手術をしない選択肢を示すことは、患者が『見捨てられた』と感じて落胆したり、紹介元の医師の意向に反することになるかもしれない」と述べた。患者、紹介元の医師、執刀医の判断が明確に区別できていない。自他の区別が明確でなければ、自己決定権を尊重できない。
 遺族へのヒアリングでは、「手術しないとあと半年」「手術で切除できる」「今ならば初期なので手術可能」「手術がベストである」「難しい手術ではない」「あと10年生きられる。これが最後のチャンスだ」「腹腔鏡でやりましょう。体力が残る。手術しかない」といった言葉が記憶に残っていた。遺族の記憶が正しいとすれば、患者の自己決定をゆがめる誘導があったことになる。手術成績が悪いことを承知した上で、このような説明をしたとすれば、非難されてしかるべきである。
 執刀医の考え方は少なくとも、20年前までは、大学病院の主流だった。群馬大学病院で、医師の考え方が20年前にとどまっていた可能性がある。旧第一外科の膵頭十二指腸切除術の術後死亡率は、全国平均よりかなり高かったが、手術件数は減少しなかった。正当な説明がなされていたとは想像しにくい。旧第一、第二外科以外の診療科で、正当な説明が行われていたと推測する理由はない。第三者委員会では、他の診療科の実情が調査されていなかった。
 筆者が20年ほど前まで在職した大学病院では、患者の自己決定権を尊重する医師はまれだった。適切な説明をする医師に、別の診療科の医師が苦情を述べる場面さえあった。群馬大学がこのレベルにとどまっていた可能性があるが、必要な調査がなされていないので分からない。

●想像力
 第三者委員会報告書には想像力を欠いた記述があった。倫理委員会という言葉が具体像をイメージすることなしに、万能の免罪符として使われていた。群馬大学病院で倫理委員会がほとんど開かれていなかったのは、不要と判断したか、議論の作法を具体的にイメージできなかったからだと想像する。
 筆者は、『医療崩壊 立ち去り型サボタージュとは何か』(朝日新聞社)を2005年に出版したあと、さまざまな病院に講演を依頼された。病院管理者は必ずしも、医療倫理について十分な知識をもっていなかった。現在の医療倫理がどのような経緯で登場したのか、どのような合意があるのか知らなかった。ニュルンベルグ綱領やヘルシンキ宣言の背景、内容、意義を知っているとは思えなかった。倫理委員会について、診療行為が倫理的に正しいかどうかを、フリーハンドで議論する場と考える管理者もいた。医師に、本人が適切でないと判断している医療を実施することを、上級医師が命令できると思っている管理者もいた。個別診療については、個々の医師が判断主体であり、自身の行動と言葉に自身で責任をとらざるを得ない。問題のある医療行為に加われば、命令に従っただけだという言い訳は通用しない。カンファレンスは、医師の判断を深め、不適切な医療を排除する。
 ナチス政権下、医師はドイツの国内法に従って、非人道的な医学実験や大量殺戮に関与し、戦後、個人として責任を問われた。現行の医療倫理はナチスの反省から生まれた。世界医師会によるジュネーブ宣言の第10項目は「私は、たとえ脅迫の下であっても、人権や市民の自由を犯すために、自分の医学的知識を利用することはしない」と宣言している。これは特定の国家に所属しない世界医師会が、全世界に向かって発出した宣言である。医師は、国内法が医師を処罰するかどうかにかかわらず、ジュネーブ宣言を優先させる。通常の国家は、ジュネーブ宣言やヘルシンキ宣言を尊重している。
医療倫理には歴史的経緯と議論の積み重ねがあり、世界的合意がある。倫理委員会の任務は、独自の医療倫理を考えることではない。受け入れるべき世界的合意の範囲を確認して、院内ルールをそれに則ったものにすることである。必ずしも、個別医療を倫理委員会で検討する必要はない。世界的合意の外にある問題でない限り、倫理委員会は独自の判断をすべきではない。世界的合意が何かを知らないまま、倫理委員会で議論してはならないのである。

●非公式情報収集
 群馬大学病院では、国立大学病院共通ガイドラインの基準によるインシデント報告制度を導入していた。2010年9月よりこれに加えて、バリアンス報告制度を導入していた。これは、術中の問題を把握するためのもので、術中、あるいは術後の心停止、呼吸停止、心筋梗塞、肺塞栓など重篤な合併症、予定外の再手術、想定外の大量出血などを報告する制度である。実は、筆者が虎の門病院在職中に考案したものである。当事者でなくても報告できるが、当事者以外だと告発というニュアンスが生じる。旧第2外科では、肝切除後の死亡事例18例中、2010年に1例がバリアンスとして報告されていただけで、残り17例はインシデントとしてもバリアンスとしても報告されていなかった。
 報告が少ないのは、人間の性質に起因する。医療の結果が悪い場合、医師は報告したがらない。自分が処罰されるとすれば、なおのことである。当事者以外の報告も期待しにくい。日本では、内部告発者は同定され、孤立し、しばしば処罰されてきた。千葉県立がんセンターでは、内部告発者が、パワーハラスメントで退職に追い込まれた。告発者は損害賠償を求めて千葉県を訴え勝訴した。千葉県は自らの正当性を主張し、控訴して争った。内部告発者を退職に追い込んだことを反省しているとは思えない。
 院内報告制度では、健康被害が生じた事例は、重大であればあるほど報告されにくい。健康被害がない膨大な事例が報告されても、努力しているというアリバイにしかならない。患者安全を高める効果はない。
 筆者は、ある病院で、手術に問題がないか非公式にモニターしていたことがある。問題がある可能性のある手術について、手術室の職員に定期的にリストを出してもらっていた。診療録を調べて問題があるかどうかをチェックした。比較的簡単に問題事例をチェックすることができた。他に、院内での死亡例について退院サマリーをチェックすることでも、問題事例をスクリーニングできる。病院管理者は、報告制度に頼らず、非公式な方法を含めて複数のルートで診療を継続的にモニターすべきである。

●柔軟な対応
 事故調査委員会という言葉には、非日常的出来事の印象が強い。手術成績という日常診療の水準を議論する場としては、医療事故調査委員会が適切とは思えない。有害事象の総和が大きくなる前に対応するという意味では、日常的に医療についてモニターし、自己評価することがより重要である。
 対応すべき問題だと認識した後の対応は難しい。過去、多くの院内医療事故調査委員会が、社会への対応を優先するために、個人に責任を押し付けてきた。これが二次紛争を招いた(5)。東京女子医大病院事件(6)では、非科学的な実験までして、無理やり個人に責任を負わせた。院内事故調査委員会報告書のために、佐藤一樹医師は、無罪が確定するまで、7年間、刑事被告人としての立場を強いられた。
 善悪の問題として個人を断罪し、処分するには、人権に配慮した厳密な手続きが必要である。処分の重さが適切であることを示す合理的ルールが必要である。処分される個人に、反論の機会を与える必要がある。処分の判断を下す人間に、利益相反があってはならない。権力闘争にかかわっている大学人では、何らかの利益相反が生じるのは避けられない。意見の対立を無理やり解決するのは、手続きと権限を持っている裁判所でしかできない。裁判官はこのために、社会から隔絶した生活を送り、利益相反が生じないよう配慮している。
 病院には、過失を認定したり、処罰を確定させるための、機能と権限が備わっていない。対立を強制的に終結させることはできない。対立が大きければ二次紛争に発展する。調査委員会の責任が問われることもある。
早い段階だと、問題として確定させることもできない。明確な服務規程違反がなければ、手術死亡率が多少高いからといって、解雇するのは難しい。多数の委員により構成される事故調査委員会では対応は不可能である。病院管理者が自身の責任で対応するしかない。退職に持っていくとしても、乱暴なやり方では、反発を招き、紛争化する。医師の将来まで配慮しなければ合意は得にくい。
 手術技量に問題がある場合、よほど特殊な事例でない限り、再教育で改善されるとは思えない。本人を説得し、実施できる手術を限定させたり、手術以外の業務に専念させる必要がある。抜本的対策は、人の入れ替えだが、簡単なことではない。

文献
1.群馬大学医学部附属病院 医療事故調査委員会報告書 平成28年7月27日
2.国立大学法人 群馬大学医学部附属病院腹腔鏡下肝切除術等の医学的評価報告 2016年4月6日
3.群馬大学医学部附属病院 腹腔鏡下肝切除術事故調査報告書 平成27年2月12日
4.小松秀樹:規範的医療事故報告制度と認知的医療事故報告制度. MRIC by 医療ガバナンス学会. メールマガジン; Vol.1036, 2015年2月24日. http://medg.jp/mt/?p=3166
5.小松秀樹, 井上清成:「院内事故調査委員会」についての論点と考え方. 医学のあゆみ, 230, 313-320, 2009.
6.小松秀樹:東京女子医大院内事故調査委員会 医師と弁護士の責任を考える. m3.com医療維新,
2010年4月26日, http://www.m3.com/iryoIshin/article/119297/
2010年4月28日、http://www.m3.com/iryoIshin/article/119298/
2010年4月30日、http://www.m3.com/iryoIshin/article/119299/



https://www.m3.com/news/iryoishin/472844?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161101&dcf_doctor=true&mc.l=187302734&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: m3.com意識調査
「医師が足りない!」、最多は東北、最少は近畿
2016年再び議論!医師不足?それとも医師は過剰?◆Vol.1

2016年11月1日 (火) 橋本佳子(m3.com編集長)

 m3.com意識調査「2016年再び議論!医師不足?それとも医師は過剰?」の医師の回答結果を、全国8つのブロック別に分析すると、ご自身の今の仕事において、「医師が足りない」と感じるのは、最も高い東北ブロックでは68.3%に上る一方、最も少ない近畿ブロックでは52.2%で、16.1ポイントの開きがあり、地域による差が大きいことが分かった(調査は2016年10月21日から27日に実施。開業医600人、勤務医1760人の回答を集計。詳細はこちら)。
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 ただし、今後の医学部定員の在り方を「増やすべき」「現状維持」「減らすべき」「分からない」の4つの選択肢で聞いたところ、いずれのブロックでも「現状維持」が最も多く、最多の四国ブロック62.5%、最少の東北ブロック45.3%。次が「減らすべき」との回答が続く結果だった。「増やすべき」との回答は、最も多かった東北ブロックでも16.2%にとどまった。

 その理由として、どのブロックでも、医師不足の実態は、「地域・診療科偏在のみ」と感じている人が多いことに加えて、「医師が、医師以外でもできる仕事をしている」と捉え、業務の一部を他職種に移譲することで、医師の負担を軽減でき、医師不足の問題解決につながると考えている医師が多いことが挙げられる。

 もっとも、医師の立場によって意見はさまざま。下記の記事において、今回の調査に寄せられた自由意見を紹介する。



https://www.m3.com/news/iryoishin/472846
シリーズ: m3.com意識調査
過酷な時間外労働、どこの世界の話?
2016年再び議論!医師不足?それとも医師は過剰?◆Vol.2

2016年11月1日 (火) 橋本佳子(m3.com編集長)

Q:医師数をめぐる現状認識について、ご意見があればお書きください。

【医学部定員◆減らすべき】

◆将来は人口減、医師過剰
・現在~将来人口が減少するのに医師数を増やしてどうするつもりだ。厚労省・政府は今しか見てない。今、医学部定員を増やしたとして、その人たちが一人前の医師として働けるようになるには(医学部の6年+初期研修・後期研修で6年+さらに多くの経験を積むために6-8年の合計)18-20年先になる。そのころの人口、医療必要者数を想定しているのか大いに疑問だ。【勤務医】

・今の行政は今を取りつくろうことだけを考えているような気がし、将来の展望を考えているとは思えない。人口減少を考えれば、老人も減り、将来的には医師は過剰になるはず。今増やしている医師候補者は、当然過剰となるのではないのではないだろうか?
 今の医学部の状況を見てみると、落第が多くなってきていると思う。そのはず、能力が急に増えるはずもないのに入れる定員を増やす、つまりレベルを下げて、定員を増やしているからだ。各大学では国試合格率の維持は重要である。では能力のない学生はどうなるのか、落第するに決まっている。急に日本人の高校生が利口になるはずがないのに。彼らも気の毒ではないだろうか?
 学年が上がらない、卒業ができない、医師になれない。医学部は専門学校である。それがその専門に就けない。現在の医療政策を考えるものは、常識・当たり前のことを無視して、いわゆる“正義”をかざしているだけではないか? このシステムは誰を幸せになるのだろうか?患者の気持ちを考える神様のような医師像を考えてるようだが、患者さんは能力のない気持ちの良い医師と、気持ちが良くなくても能力のある医師のどちらを選ぶだろうか? 日本が貧乏国になったとき、患者さんは、ご飯を買うお金を選ぶのだろうか?それとも薬を買うお金を選ぶのであろうか? 行政を行うもの、これは神(昔のお上)であろう、自分たちの行いに、自分の人生をかけなさい。【勤務医】

・昭和41年には18歳人口699人に1人が医学部に入学していたのに対し、平成26年には、18歳人口の130人に1人が医学部に入学してきている(医学部入学定員9069名。18歳人口118万1000人)。これは、医学部入学がやさしくなったことだけを意味しない。経済学的に考えると、もし仮にある医師の同一世代が1人年間10万円の医療費を払うとすると、過去は699×10万円=約7000万円で、1人の医師とパラメディカルの給料、機械代、薬代を支えていた。日本人1人が払う医療費が変化しないと仮定すると、未来は、130×10万円=約1300万円で1人の医師とパラメディカルの給料、機械代、薬代を支えないといけない。この計算は、非常に概算のものだが、考え方は正しいと思う。今のままでは、将来医師の貧困化が到来する。【勤務医】

◆既に医師は過剰
・私はトップレベルとみなされる大学医学部の卒後24年だが、もう15年前から医局に所属していながら、母校卒・専門医取得後・医局所属医師の勤務先が確保されないほど、首都圏では形成外科医師についてあり余っている。(新たに自分自身で勤務先を開拓するか、開業するしか選択肢はない状態)。首都圏で働きたければ、仕事先は自分で何とかしなければならない状態であり、当の昔から医師過剰状態の何物でもない。【勤務医】

・夜間勤務・緊急呼び出し、過酷な時間外労働はどこの世界の話なのか?医師自身の仕事の効率の悪さで時間を食って、仕事をしているのは見かけるが、朝は外来開始時間ギリギリの出勤、昼はゆうに2時間の休憩、夕方ちょこっと回診して、口頭指示で電子カルテ入力もしない。オペは楽しんでやっているが、外来診療は、医師一人に診療補助の事務員一人を付けた上に、看護師は余るほどで、トータルは赤字。医師が「仕事」をしていても、赤字になるなら給与を見直すべき。それなら地域・診療科の偏在も解消されるのでは? 【勤務医】

・開業医が多すぎて過当競争です。病院も生き残るために不要な仕事を増やしているだけです。医療が必要な人がどれだけいるのかを検討しないときりがありません。【開業医】

◆地域・診療科偏在対策が必須
・医師数をめぐる問題は診療科、地域のことなしには議論しても意味がない。東京圏では医師数は数年前と比べ大分充足してきたが、それ以外の地域では依然と医師数は足らない。どこの地域で働いている医師に聞くかによって意見は全く違うと思います。医師数を増やす議論より、偏在を解消することに論点を置いた方が有効なのではないでしょうか。【勤務医】

・地域偏在は、卒後10年の地方勤務を義務付ける。高級公務員扱いとして給与プラス年金受取額のアップを確約する。診療科偏在はアメリカのように専門機関を置いて、診療科選択の入り口をコントロールする。人口減社会なので医師数を増やす必要はない。【勤務医】

・医師を強力にコントロールできる大学医局制度(奴隷制度ではありません)が望ましい。医者はプライドが高いので、昔のように医師補制度(軍隊での衛生兵みたいな)で簡単な医療を専ら行う職種があってもよいかもしれない。【勤務医】

・医師数をめぐる問題は、単に地域・診療科の偏在のみの問題です。その解消には、他国が通常行っているような一定の制限や行政の介入が必要です。このままでは、医療費の膨大化が進む割には、医療レベルが医療先進国と肩を並べられない状態から抜け出せないでしょう。日本の医療レベルは、平均寿命では世界の中でトップレベルに見えてしまいますが、本来、医療レベルは健康寿命で測られるべきでしょう。そして、単なる平均寿命の高さが、その国の真の社会保障の充実度を反映しているのではないと、そろそろ国民も気づく頃だと思います。人間の尊厳という観点から、多くの寝たきり患者を大量に生産あるいは養っていく医療制度は、今後も持続可能なのでしょうか。むしろ、医療の限界、あるいは医療提供の限界を国民に納得させることも必要な時代だと思います。2025年を過ぎた先には、医師過剰が問題となることは目に見えております。目先の医療の供給不足を憂うのではなく、供給体制の合理化、際限なく医療は提供されると思い込んでいる国民意識の啓発こそが必要な時代だと思います。【開業医】

◆他職種との業務分担進めるべき
・医師でなければできない仕事が多すぎるため、他職種の役割を増やす(ただし、医療もどきをするのであれば、それなりに責任は負ってもらう)。拘束時間や命に直結する重症患者を扱う分野へのドクターフィーを認めるべき。【開業医】

◆医師のニーズは変化、減少
・日本の人口減少、財政面での医療費負担が進んでいること、高齢化が進んでいる現状を見たとき、AIの導入や医療技術が進歩することで、医療にかかわる人の数を少なくして医療を行っていくことが可能になる。一方で、財政面から考えると、医療費や保険を負担する世代が減少している点から考えると、先端医療受給者に対しての負担増ならびに急性期医療機関の数を減少させなければいけないと思う。一方で、高齢化社会が進むと、人口の流動性が減り、多くの疾患を抱えることから、地域医療およびかかりつけ医による総合的な管理を行えるようにしていく医療の需要が増えるものと考える。【勤務医】

・有能な医師の絶対数が少なすぎます。単純に医師数の問題ではなく、過疎地の医師には医師としての能力、体力、精神力などが必要で、能力のない医師には自信がなく仕事はできません。特に外科系の医師の修練は現在の医療体系、社会情勢では十分にできません。私は外科医でしたが、昔から自身が安心してかかれる医者が周辺にはなく心配でした。有能な医師の必要性は大きく不足もしていますが、作ることは困難です。だめ医者が多すぎ。この人たちの仕事はAI技術の進歩により取って代わられます。じきに有能な医師以外は過剰となると考えています。このアンケートは無意味でしょう。【勤務医】

・専門分野と称してどんどん細分化してワークシェアリングを行ってきたが、その結果、臓器や疾患を診る医師が増えて、人を診られる医師が激減した。患者にとって任せられる医師がいなくなった状態を、医師不足と表現している。数をいくら増やしても、満足して医療を受けられない限り、医師不足感は解消しない。【開業医】

◆患者の受療行動も改善の余地
・今の診療報酬体系と国民皆保険制度では、かなり大量生産で患者さんを見なくてはならず、この点が問題。診療報酬を高くし、患者の自己負担を増やせば(一般の方、さらに生活保護も自己負担を設定する)、かなり医者の数の問題は改善しますよ。要するに欧米のように、安易な受診を減らしていくのも必要では。【開業医】



https://www.m3.com/news/general/472869
看護師を停職1カ月 患者の病名漏らす、大阪
2016年11月1日 (火) 共同通信社

 地方独立行政法人の大阪府立病院機構は31日、患者の電子カルテを閲覧し、病名などを自分の家族に漏らしたとして、府立成人病センターの女性看護師(47)を停職1カ月の懲戒処分とした。「興味本位でやってしまった」と話している。

 機構によると、看護師は7月、患者の電子カルテをパソコンで閲覧し、自分の家族に病名や病状を伝えた。患者と家族は知人だったが、看護師は面識がなかった。

 家族から「(患者が)成人病センターにかかっている」と聞き、職務上関係のない患者情報を見てはいけないと知りながら閲覧したという。病院から説明を受ける前に、家族が病名などを患者に話し、発覚した。



https://www.m3.com/news/general/472931?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161101&dcf_doctor=true&mc.l=187302741&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
1326万円を不正受給 京都のマッサージ師処分
2016年11月1日 (火) 共同通信社

 大阪府内全43市町村でつくる府後期高齢者医療広域連合(事務局・大阪市)は1日、マッサージ施術をしたと装うなどして療養費約1326万円を不正に受け取ったとして、郡田貴伸(ぐんだ・たかのぶ)施術師(38)=京都府宇治市=に対し、患者から委任されて療養費を請求し支給を受ける「代理受領」を5年間できなくなる処分にしたと発表した。刑事告訴も検討する。

 同連合によると、郡田施術師は現在、所在不明で連絡がとれていない。

 郡田施術師は出張専門の施術師として、2011年8月~16年4月、大阪府内の75歳以上の5人の患者に対し、施術をしたと装ったり、移動距離を実際より長く算定したりして療養費や出張料(往療料)を不正請求した。

 今年5月、患者の一人が、医療費通知に記載された施術日数が多いことに気付いて発覚した。郡田施術師は代理受領者のマッサージ関連会社から委託を受けて施術しており、不正受給分は会社が全額返還した。



https://www.m3.com/news/general/472862?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161101&dcf_doctor=true&mc.l=187302871&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
介護、3割負担案浮上 高所得の高齢者対象に 給付費抑制で政府
2016年11月1日 (火) 共同通信社

 介護保険制度の見直しで、現役並みに所得の高い高齢者を対象に、サービス利用時の自己負担を3割に引き上げる案が政府内で浮上していることが31日、分かった。増え続ける介護給付費の抑制が目的。実施する場合、来年の通常国会に提出予定の介護保険法改正案に盛り込むことになる。

 ただ、介護保険の自己負担は制度スタートから一律1割で、昨年8月から一定以上の所得(単身で年金収入だけの場合年収280万円以上)がある人を対象に2割にしたばかり。浮上しているのは、2割負担の人の一部をさらに引き上げる内容。高齢者からの反発は必至で、調整は難航しそうだ。

 厚生労働省は制度見直しの一環として、40~64歳が支払う介護保険料の計算方法を変え、大企業社員の負担を増やす「総報酬割」を早ければ来年度にも導入する方針。

 大企業の負担が増えるため、経済界は「給付抑制策も実施するべきだ」と反発しており、支払い能力のある高齢者に負担を求め、現役世代の理解を得たいとの考えがある。10月19日に開かれた社会保障審議会の部会でも、高所得の高齢者の負担増には理解を示す意見が大勢を占めた。

 政府は、高齢者の上位20%の所得層が対象となっている2割負担の対象拡大を検討してきた。だが、これ以上広げると、中所得層に負担増が及ぶため与党内に異論が強く、負担割合引き上げの検討を始めた。

 医療では、70歳以上は原則1~2割負担だが、年収370万円以上の場合などは「現役並み所得者」と区分し、自己負担を3割としている。「介護もそろえるべきだ」との意見がある一方、「医療と違って介護は長期間続くため、負担が大きい」との慎重論もある。



http://www.minpo.jp/news/detail/2016110136043
「保健医療推進監」を新設 丹羽氏(県病院事業管理者)就任へ
2016/11/01 10:44 福島民報

 県は保健・医療・福祉分野の施策で県に総合的な助言などをする非常勤の特別職「保健医療推進監」を新設する。2日付で県病院事業管理者の丹羽真一氏(69)が就任する。県が31日、発表した。
 保健医療推進監は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故後の課題となっている医療・介護などの人材確保や県立病院事業の推進などについて専門的な立場から県に助言する。保健福祉分野の計画策定や目標達成などにも力を尽くす。
 丹羽氏は愛知県犬山市出身。東大医学部卒。福島医大付属病院長、福島医大副理事長などを歴任した。平成24年11月から務めた県病院事業管理者は1日付で退任する。

■被災地の医師確保を 丹羽真一氏に聞く
 2日付で県保健医療推進監に就く丹羽真一氏は31日、福島民報社のインタビューに応じ、これまでの経験を生かして県民の健康を守り、被災地の医師確保などにも努める考えを示した。
 -就任に向けての抱負は。
 「東日本大震災と東京電力福島第一原発事故後、県民の健康への意識は一層高まっている。県内各地域の需要をしっかりと把握し、県の施策に助言するとともに業務に取り組む職員を支えたい」
 -被災地の医療・介護の環境整備が大きな課題となっている。
 「病院事業管理者として開設に携わった楢葉町のふたば復興診療所は大勢の住民が利用しており、医療ニーズの高さを再確認した。これまでの経験や人脈を生かし、富岡町のふたば医療センター(仮称)の整備とともに人材を着実に確保し、住民の帰還を促進していく」
 -県は今年度中に新たな県立病院改革プランを策定する。県立病院の機能をどう充実させるか。
 「避難者の心のケアが課題となっており、矢吹病院が対応の拠点となるよう改修などを進める。改革プランには県立病院が地域おこしなどにも携わる内容を盛り込む」
   ◇  ◇
 丹羽氏は31日、県保健医療推進監への就任と県病院事業管理者の退任のあいさつのため、福島民報社を訪れ、高橋雅行社長と懇談した。佐竹浩県病院局長らが一緒に訪れた。



http://www.yomiuri.co.jp/local/shiga/news/20161031-OYTNT50096.html?from=oytop_ymag
薬の重複 ありませんか
2016年11月01日 読売新聞

 ◇東近江市 複数受診、60~74歳に通知

 複数の医療機関を受診して処方された薬が重複していないか確認してもらおうと、東近江市は処方された全ての薬を表示した「服薬情報通知」を発送した。薬の飲み合わせによる健康被害を防ぐとともに、増加傾向にある市の医療費負担の軽減が目的で、全国初の試みという。

 国民健康保険加入者で複数の医療機関を受診し、6種類以上の薬を処方されている60~74歳の1152人が対象。入院と歯科を除き、診療報酬明細書(レセプト)の情報を基に6月分で作成し、10月27日に送付した。

 医療機関名と薬局名、薬の名前を一覧で表示。数量や回数、調剤日、内服・頓服など剤型も記されている。成分が同一の場合、「○」印を付け、一目で薬の重複がわかるように工夫しているのが最大の特徴だ。

 服薬履歴は、薬局や医療機関で配られる「お薬手帳」で確認できるが、複数の医療機関を受診した場合、履歴情報の一元管理が手間になる。市は今後、送付の翌月となる11月診療分のレセプトと比較し、通知の効果を検証する。

 担当者は「薬の飲み合わせが悪い場合もある。通知を医師や薬剤師に見せて情報を共有してもらい、適切な処方につながれば」と話している。(小宮宏祐)



http://mainichi.jp/articles/20161101/dde/041/040/072000c
かかりつけ薬局
「ある」41% 「指示通り使う」4割どまり

毎日新聞2016年11月1日 東京夕刊

 いつも薬を受け取る「かかりつけ薬局」を決めている人は、昨年末時点で41%との調査結果を、製薬企業でつくる「くすりの適正使用協議会」が発表した。

 協議会は5年ごとにインターネット調査を実施。2015年12月、全国の20~69歳の男女1500人に答えてもらった。その結果、かかりつけ薬局を決めている人は「処方箋を出して薬をもらう薬局として」「薬のことを相談する薬局として」などを合わせて41%。前回調査(10年)の34%から7ポイント増えた。

 医療機関で処方された薬の使用方法では「きちんと指示通りに使う」が42%で、前回の36%より増加。しかし、それ以外の答えをした人に、処方薬が残った場合にどうするかを尋ねたところ、「保存しておいて同じ症状が出たときに使う」「同じ症状の家族や友人に分けてあげる」など、誤った「使い回し」をしている人が38%(全体に対する割合では22%)いることが分かった。

 同じく「きちんと指示通りに使う」以外の人に、薬が余ることへの意識を聞くと(複数回答)、「医療費が無駄だと思う」との答えが42%で最多だったが、「次の診察時に医師や薬剤師に伝えるべきである」としたのは23%にとどまった。

 かかりつけ薬局は、患者の普段の体調や持病を把握していて、適切な服薬の管理や指導ができるなどの利点が指摘されている。



http://toyokeizai.net/articles/-/142957
年間約10兆円!薬剤費の膨張を止められるか
あの手この手で無駄をなくせ

2016年11月01日 AERA編集部/東洋経済

年間40兆円を超える国民医療費のうち、約2割を占めるのが薬剤費。医療費全体を上回るペースで伸びている。放置して大丈夫か。

宇都宮市にある国立病院機構栃木医療センターで内科医長を務める矢吹拓さんがこの日訪れたのは、畑違いの整形外科病棟。骨折で入院した80代の患者に、こう声をかけた。

「血圧が100を切っていますね。お薬が効いているようですが、あまり下げすぎても転ぶ危険があるので、ちょっと減らしてみましょうか」

矢吹さんはこのとき、「ポリファーマシー外来」での役割を果たしていた。2015年1月に全国で初めてつくられたチームだ。ポリファーマシーは、英語で「多くの」を意味するpolyと、「薬」のpharmacyを組み合わせた造語で、高齢者を中心に社会問題化している多剤投与を防ぐのが目的だ。

「多剤」に苦しむ高齢者

同センターに1週間以上入院する見込みで、5種類以上の内服薬を処方されている高齢者(65歳以上)の中から希望者が受診できる。5種類を超えると、組み合わせの問題などでふらつき、認知機能の低下などが生じやすいとされるためだ。

時には複数にわたるセンター内外の主治医から情報提供を受けたうえで、チームの内科医たちが、入院中の患者の病歴や診察所見、検査値などと照らし合わせながら、本当に必要な薬はどれか、整理していく。

きっかけは14年。口腔疾患で入院した高齢の患者が、入院1週間後からふらつき、転倒、食欲低下、さらに意識障害を起こし、院内で亡くなった。この患者は、日常的に生活習慣病を中心に14種類の薬を飲んでいたが、入院後に抗菌薬も加わった。死因はある薬の中毒だと分かった。医師や薬剤師、看護師だけでなく、事務職員も参加して再発防止を図るチームができた。

ポリファーマシー外来では、週に2回、1人の患者に30分~1時間ほどかけて、じっくり話を聞く。1日に2人をみるのが精いっぱいだ。開設後1年間に受診した47人で、受診前の平均9種類を5種類に減らすことができた。全員で削減できた薬剤費は年間約900万円。1人当たり20万円近くに上る。最も多く削減できたのは睡眠薬だった。

ただ、入院中の規則正しい生活や減塩、カロリー計算された食事といった環境変化が、血圧や血糖値の正常化につながった面も考えられる。矢吹さんは、「生活習慣を整えれば、薬を減らせるという“成功体験”を積んでもらうことも有用」という。「退院後、環境や生活習慣が元に戻れば、元の薬が必要になるかもしれない」とも伝えるようにしているという。

多剤問題は、単純に薬剤費が膨らむだけでなく、多剤になることによって飲み残し(残薬)が増えるという側面もある。日本薬剤師会の推計によると、在宅の75歳以上の高齢者だけで、残薬は年間およそ475億円分に上る。

子どもの場合、多剤の長期化はまれだが、風邪などでせき止め、熱冷まし、鼻水止め、整腸剤、漢方、貼り薬、そして抗菌薬などと、一時的に薬が積み重なることがある。特に抗菌薬は、安易に使い過ぎると耐性菌が蔓延し、効く抗菌薬が将来的になくなる恐れがある。薬剤耐性菌は、先の主要7カ国(G7)保健相会合でも主要課題になったほどで、とりわけ、抗菌薬の使用が突出して多い日本は、適正使用が求められている。

今年度の診療報酬改定では、入院患者の内服薬を減少させる取り組みを評価する「薬剤総合評価調整加算」も新設されて、国も多剤の対策に本腰を入れ始めている。

ただし、患者の自己判断で薬を減らしたり中止したりすると、病状の悪化につながる可能性もある。気軽に相談できるかかりつけ医やかかりつけ薬剤師を持っておくことが肝心だ。

薬剤費を減らすなら、量だけでなく値段にも注目する必要がある。

費用対効果の視点も

1年間使えば薬代が3500万円に達するがんの免疫療法薬「オプジーボ」など、高額の薬剤が最近、何かと世間をにぎわせている。このままではいけないと、薬や医療機器の価格を議論するときに「費用対効果」を考慮しよう、という取り組みが今年度から始まった。

基本的にメーカーと使う側の「交渉」と市場価格に基づいて決まる欧米諸国のやり方に対し、日本には薬価を決めるための「ルールブック」があるが、そこには「費用対効果」という観点は入っていなかった。

厚生労働省の中央社会保険医療協議会に12年、費用対効果評価専門部会ができた。ここでいう「費用」は、個人の負担ではなく、国全体の負担を指す。今年4月、費用対効果の検討対象になった医薬品は、オプジーボやC型肝炎治療薬のソバルディやハーボニーなど七つ。具体的には、メーカーに分析データの提出を求め、専門家が分析結果の妥当性を検証。次回の薬価改定時に、価値に見合った価格に是正していく。

検証には、「質調整生存年(QALY)」と呼ばれる指標を使う。QALYは、薬によって延びた生存年数に、その間の生活の質も加味したもの。すでに英国などで利用実績がある。

英国では、医療費はすべて国の税金で賄われており、費用対効果への意識は高い。一方、医療サービスの内容に地域間格差があったことから、1999年に国立医療技術評価機構(NICE)が創設され、薬などの費用対効果を測り、使い方の推奨などを提言するようになった。

実績積み重ねる英国

NICEの基準は、「1QALY(健康で活動的に1年生きている状態)当たりの費用が、2万~3万ポンド(約250万~380万円)以下であれば費用対効果として良好。それ以上であれば税金の賢い使い方とは言えない」。単なる総医療費の削減ではなく、定められた財源の中で、より効率的な治療を提供することをめざす。

NICEが肯定的な提言をした場合、すべての地域の医療機関はその決定に基づいた治療を3カ月以内に提供することが義務付けられる。逆に否定的な提言に強制力はないが、「費用対効果に見合ったものではない」とされると、その薬の使用は事実上難しくなる。

NICEは最近、高額の抗がん薬を中心に評価し、約半数について「費用対効果の点から非推奨」とした。

国際医療福祉大学薬学部の池田俊也教授は、「例えば、延命効果が数週間の抗がん剤があるとすると、患者にとって数週間はとても重要だが、そこにかけるコストも考慮せざるを得ない」と語る。

日本でもこれまで、2年に1度の診療報酬改定に合わせて、すべての薬剤について薬価を見直してきたが、その基準は市場価格の動向だった。費用対効果評価専門部会の参考人でもある池田氏は、「日本では、患者や社会にとってどれぐらい価値があるのかという視点で薬価が定められていなかった。現場でも、例えば生活習慣病の薬に複数の選択肢がある中で、効き目が同等ならより安価な物をといったコンセンサスがなかった」と指摘する。18年からは、高額な薬剤や医療機器などについて費用対効果指標に基づいて、薬価の見直しが行われる予定だ。

後発医薬品なら4割安

医療経済にも、個人の財布にとっても「救世主」と期待されるのが、後発医薬品(ジェネリック)だ。

新薬が市場に出るまでには10年以上もの年月と数百億円規模の研究開発費がかかるため、先発品の公定価格(薬価)はそのコストを回収できるよう、高めに設定される。さらに、特許申請から20~25年間は、先発品メーカーにその薬を独占的に販売できる権利があるが、特許期間切れを迎えた薬は、他の製薬会社が効能・効果、用法・用量などが同じ医薬品を製造・販売できるようになる。これがジェネリックで、先発品に比べて開発費用がかからないため、価格も先発品の6割以下に抑えられることが多い。

政府は、18年度から20年度末までのなるべく早い時期に、後発品があって代替可能な薬剤のうち、後発品のシェアを数量ベースで80%にし、国民医療費を年間で約1兆3千億円削減することをめざす。

後発品シェアはすでに56%に達している。ジェネリックが普及した理由の一つが、10年前から始まった処方箋(せん)の様式の変更と、処方する医師や調剤する薬局への診療報酬上の加算だ。

以前の方式では、医師は処方箋に薬の「商品名」を書き、患者はその通りの薬しか受け取れなかった。しかし06年からは、先発品の商品名で処方された場合も、医師が処方箋に「後発品への変更可」のチェックをすれば、薬局で後発品に変更できるようになった。

さらに08年からは、後発品への変更に差し支えがあると医師が判断した場合に医師がサインするやり方に改定。12年からは、一つひとつの薬剤ごとに「変更不可」欄にチェックを入れなければならない方式になるなど、一貫してジェネリックへの切り替えを促す制度改正が続いてきた。ただ、いずれの場合も、後発品に変更するかどうかは、薬剤師が患者に十分な説明をして、同意を得た場合に限られる。

後発品が安いのは間違いないが、効果や安全性への不安を持つ患者は依然としている。先発品と後発品は、有効成分(原薬)は同一だが、成型などを目的に加えられる賦形剤やコーティング剤、着色剤などの添加物まで一緒とは限らない。例えば、色素に過敏反応を示すかもしれない人は、ジェネリックに替えるには慎重さが求められるだろう。

とはいえ、アレルギー症状が起きるかは体質の問題であって、先発品だから安全とは言えない。先発品は発売前、多くて約1千人規模の臨床試験で、効果と安全性が確認されたにすぎず、市販後に未知の副作用が判明する可能性がないとは言えない。後発品は、発売から特許が切れるまでの間、多くの患者に使われた実績のある先発品に基づいて製造されており、予期せぬ副作用の可能性は低いと考えられる。

実際には、先発品も含めて原薬は輸入品が多く、先発品と後発品が同じ製造ラインで生産されている例もあるという。

日本大学薬学部の亀井美和子教授は、「後発品だけを特段不安に思う理由はない」と語る。

さらに近年、注目を集めているのが「オーソライズドジェネリック」だ。後発品メーカーが、先発品メーカーから独占的に許可を得て、原薬はもちろん、使う添加物も製法も全く同じで、いわば同一の医薬品を製造する。現在、抗アレルギー薬や降圧薬などで14銘柄が市販され、通常のジェネリックに比べ価格差は小さいものの、先発品よりは低い価格で市場での存在感を強めている。

先発品しのぐ後発品も

「スーパージェネリック」、または「アドバンストジェネリック」と呼ばれる後発品も登場した。後発であることを生かし、服用のしやすさや容器の改良などで先発品に付加価値をつけた薬のことだ。例えば、子どもにも飲みやすくするよう、苦みを抑えてフレーバーを加えたり、錠剤をラムネのような口腔内崩壊錠にして、水がなくても飲めるようにしたりする。飲み間違いを防ぐために、表示を見やすく改良したものも登場している。

国民は、自己負担額の増加や保険料の引き上げに抵抗感が強い。一方、薬価の引き下げについては製薬企業や医療従事者の賛同が得られにくい。そんな対立構造にはまらないために、従来のやり方にとらわれて温存された「無駄」を、柔軟な発想でなくすよう、誰もが積極的に取り組むべきだろう。

(ジャーナリスト・塚崎朝子)
※AERA 2016年11月7日号



http://mainichi.jp/articles/20161101/ddl/k40/040/545000c
患者塾
医療の疑問にやさしく答える がん検診は受けない方がいいですか/下 /福岡

毎日新聞2016年11月1日 地方版

 ■今回のテーマ・がん検診は受けない方がいいですか

 「がん検診は受けない方がいいですか」をテーマに、9月24日に福岡県水巻町であった第202回患者塾。医療に関するさまざまな情報とのつきあい方、診療ガイドラインの考え方について専門家が助言した。
アレルギー性鼻炎は治る?

 ◆会場からのおたずね 39歳の息子は子供のころからアレルギー性鼻炎です。どうしたら治りますか。
新療法で根治の可能性も

 西間さん アレルギー性鼻炎には季節性と通年性があります。季節性はイネ科やスギヒノキ科の花粉、通年性はダニが原因です。アレルギー性鼻炎などアレルギーは、基本的には治りません。免疫異常だから完全に消えることがないのです。小児ぜんそくも中年以降にまた出てきます。

 今、アレルギーを唯一、根本から治す可能性があるといわれる新しい治療法に、舌下免疫療法があります。アレルギーの原因物質(アレルゲン)を含む錠剤またはエキスを舌の下に投与し、体内に吸収させる方法です。この投与を継続的に行うことで症状を軽減させていきますが、3年くらい毎日続けなければなりません。これ以外は対症療法ですが、抗ヒスタミン剤やステロイドなどの薬でも、うまくやればかなり効果はあります。

経過観察の定期検査は無意味?

 ◆福岡市の男性(71) 大腸がん手術の後、経過観察で定期的に腫瘍マーカーの測定など血液検査と内視鏡検査、CT(コンピューター断層撮影)検査をしています。しかしある医師が書いた本に、こうした検査は意味がないと書いてありました。
最低限、術後5年は診察を

 平田さん 治療にはガイドラインがあります。大腸がんの場合、再発リスクがある方には術後5年は3カ月ごとの診察と採血、腫瘍マーカー、半年ごとのCT検査を勧めています。しかしこれは法律ではないので、5年たっても続ける医師がいれば、途中で見なくなる医師もいます。大腸がんの転移で一番多いのは肝臓ですが、早めに切除できれば再発しない人もいます。

 ガイドラインは科学的に根拠のある多くの臨床データを集約したマニュアルです。最先端の治療から数年遅れていますが、既に確立されたものです。大腸がんの肝臓転移のガイドラインは、まず切除できるものはする。できないものは抗がん剤治療をする。抗がん剤治療をする体力のない人には緩和治療となっています。

 伊藤さん CT検査は半年に1回は受けた方がいいでしょう。僕だったら3年間は年2回、CTと血液検査は受けますね。ガイドラインには幅があり、患者さんの事情で選択もできますが「手術した責任があるから最低ここまでは受けてください」と言います。

 小野村さん 「検査に意味がない」というのは法律的に問題はありませんか。

 松村さん 意見の表明自体に法的責任を問うのは難しいですね。また、スタンダードではないという見解が本に記載されていても、これを全面的に信用するということは一般的ではないといえるので「本の記載を信じたせいで疾病の発見や治療が遅れた」として責任を問うのも困難でしょう。

    ◆

 第204回患者塾「心の病気の見つけ方 治し方」は3日午後1~3時、北九州市八幡西区の産業医科大学ラマツィーニ小ホールで。入場無料。

出席された皆さん 
 西間三馨さん=国立病院機構福岡病院名誉院長(福岡市、アレルギー科・小児科) ▽矢田親一朗さん=遠賀中間医師会おんが病院院長(福岡県遠賀町、消化器内科) ▽平田敬治さん=産業医大第1外科教授(北九州市) ▽津田文史朗さん=遠賀中間医師会会長(福岡県水巻町、小児科・アレルギー科) ▽伊藤重彦さん=北九州市立八幡病院副院長(外科) ▽安藤由起子さん=安藤ゆきこレディースクリニック院長(北九州市、産科・婦人科) ▽松村龍彦さん=安原・松村・安孫子法律事務所弁護士(福岡市)
 ▼司会 小野村健太郎さん=北九州市立大大学院特任教授、おのむら医院院長(福岡県芦屋町、内科)

質問は事務局へ
〒807-0111
福岡県芦屋町白浜町2の10「おのむら医院」内
電話  093・222・1234
FAX 093・222・1235
〔福岡都市圏版〕



http://www.miyakomainichi.com/2016/11/94126/
診療費未収2億6600万円/宮古病院
前年比減も高水準/経営圧迫、サービス低下懸念

2016年11月1日(火) 9:06 宮古毎日新聞

 県立古病院は31日、同院で診療を受けたものの、支払いを未だ受けていない未収金(個人医療費分)は2016年9月末現在(累計)で総額2億6600万円、人数にして2604人に上ると発表した。前年に比べ0・2%減少したが、依然として高い水準で推移している。生活困窮のため医療費が払えない人や、健康保険料未納に伴う自己負担分の増加などが要因と見ている。会見で上原哲夫院長は「未収金が多くなると病院の経営が圧迫された状態になる。医療器具が購入できなくなり、医療サービスの質の低下につながる可能性がある」と指摘した。11月は県立病院の未収金対策強化月間。

 医療費を払えない理由として「経済的」を挙げる人が多く、「分割納入」や、納入を約束しても守らない「納入約束不履行」が全体の6割以上を占めている。

 交通事故の自賠責委任や、生活保護などの社会福祉制度を申請中の人もいる。

 「その他」は、亡くなった人や住居不明な人などで、全体の約3割を占め請求が難しい状況だ。

 上原院長は「原則として診療費による収入によって病院を経営している」と強調。「宮古病院は県立病院だから、赤字が出ても県から補てんされる」などといった誤解が未収金を発生させる要因の一つになっていることも挙げた。

 同院は未収金の縮減に向け文書や電話、訪問督促などを実施。支払う能力があるのに支払わないなど、特に悪質と思われる滞納者に対しては財産差し押さえなどの法的措置を実施する。
 過去には、実際に法的措置を実施したこともあり、また、数人については法的措置を準備中という。

 同院では、診療費の支払いが難しい場合には気軽に相談するよう呼び掛けている。

 連絡先は宮古病院未収金対策係(電話72・3151)まで。



https://www.m3.com/news/general/472854
予防接種ミス、過去最多の6168件…15年度
2016年11月1日 (火) 読売新聞

 全国の市区町村で2015年度に行われた定期予防接種で、対象でない人に接種してしまったなどのミスが過去最多の6168件に上ったことが、厚生労働省の専門家会議で報告された。

 接種10万回当たりでは約14件になる。感染など健康被害は確認されていない。

 それによると、最も多いのは、接種間隔のミスで2991件(49%)。このほか、規定の回数より多く接種925件(15%)、期限の切れたワクチンの使用671件(11%)など。使用済みの注射器を別の人に使ってしまったなど血液感染のおそれがある重大な間違いも8件あった。

 ミスの件数が最多となった背景について同省は、14年10月から、子どもの水痘ワクチンと高齢者の肺炎球菌ワクチンが新たに定期接種になり、全体の接種回数が増えた影響と見ている。



https://www.m3.com/news/general/472923
こども病院医師、暴行容疑で逮捕 静岡中央署
2016年11月1日 (火) 静岡新聞

 静岡中央署は31日、暴行の疑いで静岡市葵区大岩、静岡県立こども病院の医師の男(39)を現行犯逮捕した。逮捕容疑は同日午後3時半ごろ、同区漆山の同病院敷地内で、同区の建設業男性(42)の頭を平手で殴った疑い。同署によると、容疑者と男性が口論になったという。

 同病院によると、容疑者は小児集中治療科の医長。同日は午後5時から勤務の予定で、病院に出勤してきたところだったという。瀬戸嗣郎院長は「極めて遺憾であり、事実関係を確認した上で、厳正に対処してまいりたい」とコメントした。



http://www.yomiuri.co.jp/local/gunma/news/20161101-OYTNT50297.html?from=ycont_top_photo
群大、医療安全講座設置へ
2016年11月02日 読売新聞

 ◆先端医療センターも新設

 群馬大学は1日、同大病院の手術死問題を受け、来年度から医療安全の教育や研究を行う「医療安全・管理学講座」を設置すると発表した。同病院には「先端医療開発センター」を新設し、難度の高い医療を安全に行える体制を整備する。

 県とともに同病院の医療安全体制の構築などを話し合う第3回協議会で報告した。

 同大によると、医療安全・管理学講座では、医学生などが医療倫理や医療事故の発生メカニズム、安全管理体制の構築などについて学ぶ。県内の他の医療関係者も受講できるようにする。教職員が国内外の大学などで安全管理に関する研修を受けられる制度も設ける。

 一方、同病院に新設する先端医療開発センターでは、最新で難度の高い医療技術や未承認薬を使った医療を、国際標準の安全管理体制のもとで実施できるようにする。

 地域にある他の医療機関の医師らもセンターに集まれるようにし、医療技術などのノウハウを共有し、効率的かつ安全に診療を行えるようにする。

 同大は、病院の管理体制について外部の有識者が検証する改革委員会などから、医療事故の報告が複数部署からあがる仕組みの構築など、改革に向けた様々な提言を受けている。

 こうした提言に基づき、同大は改革の工程表を作成した。その上で、インフォームド・コンセント(説明と同意)の書類の様式を675種類まで増やし、説明を尽くせるようにした。また、医療事故につながりかねない事例の報告が、医師を中心に増加したとしている。

 田村遵一病院長は記者会見で「医療安全体制を整える上で、ここまでやればいいということはない。県や医師会などと連携し、医療レベルの向上に努めたい」と述べた。

 同大の報告を受け、反町敦副知事は「地域医療への貢献も書き込まれており評価できる。病院長や本部役員がリーダーシップを発揮し、病院のガバナンス(統治)が強化されることを期待している」とコメントを出した。

 ◆今後の改革に向けた取り組み

 ▽「医療安全・管理学講座(仮称)」を新設し、国際標準の医療安全教育・研究を実施する
 ▽「先端医療開発センター(仮称)」を設置。難易度が高い医療技術や未承認薬を用いた医療を安全に提供する
 ▽県や県医師会、医療機関などと医師の交流や育成を行い、県全体の医療レベルの向上に貢献する



http://www.yomiuri.co.jp/local/shiga/news/20161101-OYTNT50116.html
新病院暫定的に市営化 
2016年11月02日 読売新聞 滋賀

 ◇野洲市、2段階方式説明

 野洲市は1日、2020年10月の開院を目指す新市立病院について、民間の「野洲病院」の資産・事業を19年7月に引き継いで暫定的に市直営とし、JR野洲駅南口で整備する新市立病院へ移行する「2段階方式」で進める方針を明らかにした。

 同日の第三者委員会(委員長=塩田浩平・滋賀医科大学長、12人)で示した。

 市側は、市や銀行への多額の債務を抱える民間の野洲病院の返済見通しを精査し、残債などが想定より早く軽減できると説明。▽新病院のスタッフを確保しやすくなる▽地域医療が切れ目なく継続できる――などと理解を求め、了承された。

 第三者委は今後、新病院各階の構成などを専門委員会で審議する。(名和川徹)



http://mainichi.jp/articles/20161102/ddm/016/010/003000c
介護・医療保険制度見直し
目立つ利用者負担増 所得・年齢に応じた割合議論

毎日新聞2016年11月2日 東京朝刊

 2018年度の介護報酬、診療報酬の同時改定に向けて、介護保険制度と医療保険制度の見直しが議論されている。年末までに結論を出し、来年の通常国会に関連法案を提出、一部は来年度から実施する予定だ。介護、医療費が増え続ける中、両制度の「整合性」を理由とした負担増の項目が並ぶ。【有田浩子、阿部亮介】

 原則1割の利用者負担(9割は保険給付)で00年に始まった介護保険サービスは、15年度の前回改定で、所得上位20%の層にあたる一定以上の所得のある高齢者(年金収入のみの場合280万円以上)に、初めて2割負担を導入した。

 厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会では今回、医療保険の患者負担割合との均衡を図るなどとして、所得や年齢に応じた利用者負担の拡大が検討されている。

 具体的には2割負担の対象者拡大と、利用者負担が高額になった時に払い戻される「高額介護サービス費」の上限額の引き上げだ。

 ただ昨年8月に2割に引き上げたばかりで、対象者の拡大により中所得層の負担が増すことには与党内に慎重論も強く、2割負担の高齢者のうち現役並み所得者の負担割合を3割にすることも検討する。医療保険では、70~74歳は2割負担に移行中で75歳以上は1割だ。だが年収370万円以上の現役並み所得者についてはいずれも3割となっており、これをモデルとする。
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 高額介護サービス費も、医療保険の「高額療養費」に合わせ現役並みの所得層だけでなく、課税されている一般所得層について月額3万7200円から4万4400円に引き上げることが論点として示されている。

 一方、社会保障審議会医療保険部会では、介護保険との整合性を踏まえた負担増が論点として示されている。

 介護保険では、所得に応じて食費や居住費の補助(補足給付)を行っている。これを参考に、入院患者の預貯金など、金融資産に応じて医療費を負担する仕組みが導入できないかや、前回の介護報酬改定で1日320円の介護施設の光熱水費(居住費)が370円に引き上げられたのにならい、療養病床に入院する65歳以上の医療必要度の低い患者についても引き上げる案が検討されている。金融資産に応じた患者負担については慎重な意見が多く、導入は見送られそうだ。

 両部会とも、所得や年齢に応じた自己負担割合の設定について、容認する意見がある一方、同列に論じるべきではないという意見もある。介護部会では、要介護度の低い人ほど利用者負担を重くすることが論点として示されたが、賛成意見はなかった。

 医療、介護の両サービスを使っている場合にも、自己負担額を合算し上限額を超えれば還付される制度がある。しかし、いずれにしても過度な負担になれば利用を控えるようになり、症状が悪化したり、在宅生活が難しくなったりする可能性がある。両部会の委員からは、家計への影響や高齢者の負担余力について、国が示すデータでは不十分との意見も出ており、低所得者へのきめこまかな配慮などが求められる。
生活援助縮小、論点に

 このほか介護保険では、調理や掃除など生活援助を保険給付から外す案など、サービスの縮小が論点としてあがっている。しかし、前回の改定で先行実施が決まった要支援1、2の高齢者の訪問介護、通所介護を、実際に地域支援事業に移した自治体は、昨年4月から1年半が経過してなお半分に満たない。このまま対象が広がれば混乱を招くとみて、要介護1、2については介護給付に残る見込み。

 ただし、生活援助サービスを実施する人員基準を緩和することなどで新たな担い手の類型をもうけ、介護報酬を引き下げる方向で検討が続いている。

 被保険者については、大企業の社員ほど負担増となる総報酬割りは段階的に実施される方向だが、介護保険料の支払いを40歳未満にも求めることは見送られそうだ。

 医療保険では後期高齢者制度で低所得者の保険料を最大9割軽減している特例の廃止を17年度から実施予定。ただし現在の月額平均380円から、年間にすると1万円程度新たな負担が発生するため「混乱のないように進めるべきだ」との注文がつく。かかりつけ医以外を受診した場合の定額負担なども検討されているが、「かかりつけ医」の定義がはっきりしないことから見送られる公算が大きい。

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 おおむね実施が固まったのは、介護職員の待遇改善(月1万円)▽事務負担などが課題だった要介護認定の更新期間の延長(2年から最大3年)▽超高額薬オプジーボの価格引き下げ--などだ。
社会保障給付費 25年度に148兆円、15年度比20%増

 厚生労働省が行った社会保障給付費の推計によると、2025年度は148・9兆円に達する見込みで、15年度より20%以上増加する。中でも介護給付費は、25年度には19・8兆円と15年度に比べ2倍近くに増加することが見込まれる。医療の方も54・0兆円と40%近く増える見通しだ。

 これは、前後の世代に比べ人数の多い団塊の世代が、25年には全員75歳以上となるためだ。国民の4人に1人が75歳以上という超高齢社会を迎え、増大する医療や介護費用への対策は急務だ。

 このため保険料の引き上げも必要で、65歳以上の介護保険料は15~17年度は全国平均で月額5514円となっているが、25年には8000円を超えると見込まれている。




http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49923.html
出来高手術実施、包括ケア患者の1割未満- 地域包括ケア病棟協会の会員調査
2016年11月01日 21時00分 CB News

 急性期治療を終えてリハビリテーションが必要な状態の患者や、在宅療養中に急性増悪した患者らを入院させる病院の「地域包括ケア病棟」で、入院患者に手術(「短期滞在手術」を除く)を行ったケースが1割に満たないことが、「地域包括ケア病棟協会」(仲井培雄会長)の会員調査で明らかになった。【佐藤貴彦】

 地域包括ケア病棟は、病院の役割分担を進める上で、急性期治療後の患者を受け入れる「ポストアキュート」機能や、在宅療養中に急性増悪した患者を受け入れる「サブアキュート」機能などを果たす病棟が必要になるとして、2014年度の診療報酬改定で創設された。

 当初、手術や麻酔を含め、ほとんどの医療サービスが定額の入院料に含まれていたが、今年春の改定で、病院が手術・麻酔の診療報酬を、入院料と別に出来高で算定できるルールに見直された。この見直しは、同病棟の「サブアキュート」機能を強め、手術が必要な状態の患者の受け入れを促すためのものだ。

 地域包括ケア病棟協会は8月22-31日、今年春の改定の影響などを調べるため、地域包括ケア病棟を持つ会員病院の実態調査を実施。地域包括ケア病棟から退院・転棟した1132症例について調べ、同協会のホームページで「中間報告」として結果を公表している。

 それによると、入院中に手術を行い、その報酬を入院料と別に出来高算定したのは80症例(7.1%)で、そのほかに70症例(6.2%)で「短期滞在手術」を実施していた。入院中に「短期滞在手術」を実施した患者には原則、地域包括ケア病棟の入院料を算定できない。

■改定後、「サブアキュート」の割合に変化

 また同協会が、地域包括ケア病棟の機能別の症例数を調べたところ、分類できない20症例を除く1112症例のうち、「ポストアキュート」は706症例(63.5%)、「サブアキュート」は137症例(12.3%)だった。

 昨年秋の状況を調べた前回の会員調査で、「ポストアキュート」の割合が68.8%、「サブアキュート」の割合が9.9%だったのと比べると、今年春の改定後、「サブアキュート」機能がより発揮されていると言えそうだ。

 また今回の調査では、入院患者に対して看護職員数が手厚い看護配置「10対1」以上の一般病棟がある病院と、そうでない病院とに分けて、地域包括ケア病棟の機能別の症例数を集計している。その結果、「10対1」以上の病棟がある病院は、「ポストアキュート」の割合が71.4%で最も高く、「サブアキュート」は6.6%だった。これに対し、「10対1」以上の病棟がない病院では、「サブアキュート」(34.6%)が「ポストアキュート」(32.9%)を上回った。


  1. 2016/11/02(水) 06:23:26|
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Google Newsでみる医師不足 2016年10月31日

Google Newsでみる医師不足 2016年10月31日
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Queen's Medical Center treats doctor shortage
By Kristen Consillio
Honolulu Star Advitizer. Posted on October 26, 2016 12:05 am (米国 ハワイ州)

The chief executive of the Queen's Medical Center says the hospital is trying to help fix the state's critical primary care shortage in private practice even as it offers lucrative contracts to persuade doctors to join its staff.


Oklahoma Faces Large Doctor Shortage
Posted: Oct 07, 2016 11:48 AM JST  News9.com - Oklahoma(米国 ハワイ州)

OKLAHOMA CITY -. Oklahoma routinely ranks at the bottom of health rankings. The state scrapes the bottom of lists for conditions like obesity, heart disease and premature death. But it turns out, there just aren't enough doctors to go around.
According to the United Health Foundation, Oklahoma's doctor shortage is one of the worst in country. The state comes in at 48 for the number of doctors, with just 85 for every 100,000 people and it gets worse when you break it up by specialist.


B.C. defends doctor shortage despite lack of available physicians in Victoria.
Vancouver Island CTV News. Wednesday, October 5, 2016 7:02PM PDT (カナダ ブリティッシュコロンビア州)

An ongoing shortage of physicians has some slamming the B.C. government for its promise that every British Columbian would have access to a family doctor. The Liberal government had promised in 2010 to provide a general practitioner for every patient in the province who wanted one, but recently admitted that goal won’t be achieved.


Remote Victorian community spearheading creative hunt to end doctor shortage
ABC News. Posted Fri at 2:09pm (オーストラリア)

Residents of Mallacoota, on the Victorian coast 500 kilometres east of Melbourne and a 30-minute drive from the New South Wales border, have spearheaded a campaign to end their ongoing doctor-shortage problem. At the moment the town's medical centre is operating on restricted hours to allow the town's only doctor to take lunch breaks and time off.


Doctor shortage in Portneuf leaves 1 ER doctor to cover entire region for 48 hours
Citizens blame health care reorganization, warn doctors in region are abandoning public system - CBC
CBC News: Oct 13, 2016 7:00 AM ET(カナダ)

A citizens health care committee in Portneuf says the region's emergency services are so dangerously understaffed that over a 48-hour period earlier this month, one doctor covered two emergency rooms serving 52000 people.

(他に10位以内のニュースは、カナダ・ブリティッシュコロンビア州(2)、カナダ、米国 (AAMC: Association of American Medical College)、インド、からも)


  1. 2016/11/01(火) 06:14:48|
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