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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

8月14日 

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/266682
社説
群馬大手術死 許せない患者軽視の医療

2016年08月14日 10時36分 西日本新聞

 患者の命をこれほど軽視した医療が許されるはずはない。

 群馬大病院で同じ男性医師の手術を受けた患者が相次いで死亡した問題で、第三者調査委員会が報告書を公表した。浮き彫りになったのは、病院のずさんな安全管理と深刻なモラルの欠如である。

 2009年度、男性医師の肝臓切除手術などを受けた8人が死亡した。異常な事態だ。医師の資質や技量が疑われて当然だった。

 ところが、一時休止しただけで、手術は漫然と継続された。死亡症例検討会はほとんど行われず、記録も残っていない。第三者委は病院側が適切に対応していれば、その後の手術死を防ぎ得た可能性を示唆している。遺族の怒りや無念は察して余りある。

 10年度以降、男性医師は高難度の腹腔(ふくくう)鏡手術も手掛けるようになる。手術死は続いた。病院の調査では、計30人が死亡した。

 見かねた同僚が、手術の中止を指導教授に進言したが、受け入れられなかった。それどころか、教授は死亡件数を過少に記載して論文を発表し、先進医療の実績をアピールしていた。倫理の欠如にはあきれるばかりだ。

 群馬大病院は手術数の増加を経営の柱に据えた。年間の手術件数は20年で倍増し、病院規模の許容量の限界にまで増えていた。

 医師の負担は過剰になる。丁寧な術後管理や患者への説明にも十分な時間を取れない。必要な倫理審査の手続きも行われなかった。

 第三者委が「患者中心の医療とは大きく乖離(かいり)した」とする群馬大病院の医療は、すなわち経営優先の医療と言わざるを得ない。

 群馬大病院は第三者委の提言を踏まえ、再発防止に着手した。信頼を取り戻すには、遺族の意見も取り入れて抜本的な病院改革を断行し、成果を示すしかない。

 群馬大病院で確認された一連の問題について、第三者委は「全国の病院にも多かれ少なかれ存在する」と鋭く指摘している。

 患者本位の医療を実践しているか-。全ての病院が改めて自己点検をしてほしい。

=2016/08/14付 西日本新聞朝刊=



https://www.m3.com/research/polls/result/135
意識調査
結果新専門医制度、「1年延期」、支持する?

カテゴリ: キャリア・働き方 回答期間: 2016年8月6日 (土)~12日 (金) 回答済み人数: 1869人

 日本専門医機構は、2017年度から開始予定だった新専門医制度について、19の基本診療領域のいずれも「1年延期」することを決定しました。これから専門医の取得を目指す若手医師・医学生、専門医の更新を控えている医師、専門研修の受け入れ準備を進めてこられた指導医、各研修病院など、それぞれの立場で影響を受けていることと思います(『「新専門研修プログラム」、2017年度は併用含め6領域』を参照)。
 そこで今回の決定、さらには専門医の取得についてのお考えをお聞きいたします。
新専門医制度の「1年延期」は半数が支持、「移行の必要なし」も半数  
 
「1年延期を支持するか」との質問に、全体では46.8%が支持すると回答。ただ、「どちらとも言えない」も25.0%と、4人に1人が選び、判断しかねる医師も少なくありません。
 
 その一因として、そもそも新専門医制度に関する情報が、十分に伝わっていなかったことが挙げられます。「日本専門医機構および所属学会から十分に入手できたか」との問いには、「あまり入手できず」(33.8%)、「ほとんど入手できず」(30.8%)を合わせると、計64.6%にも上りました。この辺りも、新専門医制度に対する現場の不満につながっていたと考えられます。

 現時点では、2018年を目途に19の基本領域のいずれも新専門医制度に移行する予定。今後の検討課題としては、「専攻医の地域による偏在対策」「専攻医の診療科による偏在対策」「基本診療領域とサブスペシャルティの関係の整理」が3割前後。注目されるのが「そもそも新専門医制度に移行する必要はない」が開業医で5割、勤務医で4割を超えた点です。

 今回の調査は医師限定で、回答総数は1869人、内訳は開業医424人、勤務医1445人。

 新専門医制度については、実に数多くの医師からご意見をいただきました。M3.com医療維新でご紹介します。また本ページのコメント欄では、引き続きご意見を受け付けています。

Q1 新専門医制度の「1年延期」という決定を支持されますか。
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開業医 : 424人 / 勤務医 : 1445人
※2016年8月12日 (金)時点の結果

Q2 これまで新専門医制度に関する情報を、日本専門医機構および所属学会から十分に入手することができましたか。
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開業医 : 424人 / 勤務医 : 1445人
※2016年8月12日 (金)時点の結果

Q3 新専門医制度は、「1年延期」し、2018年度から開始予定です。今後の検討課題は、何だとお考えですか。【複数回答】
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開業医 : 424人 / 勤務医 : 1445人
※2016年8月12日 (金)時点の結果

Q4 新専門医制度において、専攻する診療科および研修施設の決定の際、初期の臨床研修と同様の考え方で「マッチング」制度を導入する案について、どうお考えですか。

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開業医 : 424人 / 勤務医 : 1445人
※2016年8月12日 (金)時点の結果

Q5 専門医取得をめぐるご自身の悩みや不安、さらには新専門医制度への意見、提言などがありましたら、ご自由にお書きください。
回答を集計中です。



https://www.m3.com/news/iryoishin/449519
シリーズ: m3.com意識調査
「お気軽専門医」の淘汰のために振り回された
新専門医制度、「1年延期」、支持する?【自由意見◆Vol.1】

2016年8月14日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

Q 専門医取得をめぐるご自身の悩みや不安、さらには新専門医制度への意見、提言などがありましたら、ご自由にお書きください。

新専門医制度の「1年延期」は半数が支持、「移行の必要なし」も半数

【新専門医制度とその混乱ぶりに異議】
・ まず変革ありきで開始された感が否定できません。これまでの制度で何が問題だったかを、地域差も考慮して、もっと徹底的に討論すべきではなかったでしょうか。医療の偏在化にますます拍車がかかるような気がします。【勤務医】
・ 現在の専門医制度は基本診療科やサブスペにおいて、健全に適切に運用されている。地域診療と専門医制度は本来別次元で考えるべき問題。乱立する「お気軽専門医」の淘汰のために、この数年我々は振り回されたのではないでしょうか。【勤務医】
・ ここまで準備して新制度が始められないのであれば、1年延期しても無理でしょう。診療報酬とリンクさせることへ反対、専門医の地域偏在が問題と言っていますが、これは医師会の先生方の既得権維持を主張しているとしか思えません。医師会は医師の代表ではありません。開業医の代表です。医師会としっかり立ち向かってほしいと思います。【勤務医】
・ 直前に、反対意見が多いからと言って延長するのは納得できない。各診療科学会も、これまでに問題点は数多く想定されていたのだから、もっと早く反対できたはずで、泥縄感は否めない。各学会にも大いに責任があり、執行部は猛省してもらいたい。【勤務医】
・ そもそも、新専門医制度に移行しようとするとき、各学会が問題点を挙げられず、「長いものには巻かれろ」の感じで、国民の生活に医療がどのように必要なのかを考えられないことが情けない。各学会は十分反省すべきである。【勤務医】
・ (1)当初は導入に賛成していたが、内容が臨床現場と解離(内科では抄録のpeer reviewが必要な点など)しており、ハードルが徒に高過ぎる点が制度の再考の余地ありと思い直すに至った、(2)内科医師のライフ設計(女性医師の妊娠出産や若手医師の育児など)に対する配慮が足りない、(3)サブスペとの整合性がいまだ熟していない、(4)そもそもリサーチマインドは内科の実診療において必須の「アイテム」であるのか。大学や大病院に所属する医師の傲慢ではないのか(内科学会の新専門医制度に関する教育病院会議における演者の意見表明に偏りはないのか)【勤務医】
・ 偉いと思っている人が勝手に決めており、現場の意見を聞くべきである。【勤務医】
・ 医療形態や医療教育の地域格差を是正せずに画一的な変革を進めるのは、患者や被教育者を無視した悪行である。【勤務医】
・ 延期になろうが、既に指導医の集約化が始まっています。当院では脳神経外科が消滅し、他の科も指導医が引き上げされています。【勤務医】
・ 官僚主体の変革ではなく、現場の医師、患者のための変革となるべき。【勤務医】
・ 結局、専門医機構(天下り機関?)の独り勝ちを目指している印象がぬぐえない。厚労省が医師の人事を掌握したいという内なる野望をかついでいるだけではないか。【勤務医】
・ 研修制度自体が失敗だったのに、さらに新専門医制度で失敗するのは目に見えている。【勤務医】
・ 判断が紆余曲折すぎてとても不安でした。何でもよいので早く決めてほしかった。【勤務医】
・ 専門医を宣伝、政治の道具にすることがおかしい。そもそも医師の専門性の担保であったはず。【勤務医】

・ 制度移行の必要性が不明な上に、状況が二転三転。学会に所属する会員全員で決を取り、半数以上の反対であれば即刻、廃案にすべき。【開業医】
・ 新専門医制度は都会の病院や大学が中心となる制度であり、医局に人が集まれば地域の病院に臨床医が派遣されると考える。ただ、それまでの期間が大変で医師不足が起こる。また、更新は困難になると考えられる。【開業医】
・ 今までの制度でも開業医は専門医を取得するのが非常に困難な環境にあり、さらに複雑な制度となれば専門医を維持することも不可能になる。大学や大病院勤務のDR向けの制度である。【開業医】
・ 新研修医制度で、地方の医療の崩壊を招いたと言われるのに、再度、同じような轍を踏むようで、心配している。【開業医】
・ 地域や診療科などの個々の実情を十分に考慮することなく、中央の一部の官僚や医師の考え方に基づき、全国で画一的に施行されることに危惧を抱く。【開業医】
・ ずっと放置していた制度を今さら手を付けても、いいものができるわけがない。医療行政の怠慢が招いた混乱だ。【開業医】
・ 学会の意向と関係なく、突然始まった新専門医制度には、違和感を覚える。特に、外科系開業して、ほとんど内科の開業医と変わらないことをしており、更新そのものが無理だと思える。無力感を感じる。【開業医】
・ 本当の専門医である町の開業医より、特殊な病気しか診ない大学病院の医師の方が専門医であるという不思議な制度設計に疑問があります。【開業医】
・ 大人の身勝手さで、子供達を路頭に迷わせないようにしなくては。【開業医】


  1. 2016/08/15(月) 05:59:05|
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8月13日 

http://www.sanyonews.jp/article/397577/1/?rct=okayama1
医師志望の高校生が外科手術体験 岡山市民病院でセミナー
(2016年08月13日 20時16分 更新)山陽新聞

 医師などを目指す高校生を対象にした「外科手術体験セミナー」が11日、岡山市立市民病院(北区北長瀬表町)であり、模擬手術などで外科医療への理解を深めた。

 市内と赤磐市の計7校から1~3年生42人が参加し、外科医が指導。手術着を着て実際の手術室に入り、超音波メスで鶏肉を切除する模擬手術や、腹腔(ふくくう)鏡手術のトレーニング機器で鉗子(かんし)操作を体験した。

 医療関係の仕事を目指している大安寺中等教育学校の女子(16)は「憧れの世界を垣間見ることができ、モチベーションが上がりました」と話していた。

 セミナーは外科医不足が叫ばれていることから、同病院が北区天瀬にあった2014年から開いている。



http://www.ca-girlstalk.jp/news_topic/82839
諸外国が羨む?「日本の医療」が優れている4つの特徴
GIRL'STALK 2016/8/13

どこか体の不調を覚え、医療機関にかかるとき、私たちは健康保険証をもって、総合病院や個人医院に向かいます。これを私たち日本人はごく普通のこととして感じていますが、世界から見ると、日本の医療制度はいろんな面で優れていると評価されるようです。

今回は、日本の医療の優れた面について、医師に詳しい話を聞いてきました。

その1:健康保険制度
日本の医療制度が、海外と比較して優れているのは、まず健康保険制度ではないでしょうか。

収入によって健康保険の月々の掛け金に差はあるものの、諸外国と比較すると家計にそれほど負担にならない額に設定されています。

また、かかる金額にも、保険外医療を除けば、上限が設けられていて、大きな病気にかかっても破産するような心配はしなくて済む場合がほとんどでしょう。


その2:専門医の受診
もう一つ、日本の医療制度の優れているところとしてよく言われるのが、専門医に会うまでの時間の短さです。

私たちは、目に痛みが出れば眼科、湿疹が出たら皮膚科を受診するのが当たり前のようになっていますが、アメリカやヨーロッパの多くの国々では、まず、PCP(Primary Care Physician)と呼ばれるプライマリーケア医に予約をとり、そこから必要性を認められれば紹介状を書いてもらって、初めて専門医の予約がとれるようになる、という仕組みです。

そもそもPCPに予約をとる時点で数週間を要することも多く、日本のシステムに慣れた私たちから見ると、非常に複雑で時間のかかる仕組みではないでしょうか。

その3:わかりやすい会計
日本であれば、外来の場合も入院の場合も、病院を出る前に会計が済み、支払いを終わらせて帰るというのが一般的です。

しかし、アメリカなどでは、数カ月たってから自宅に請求書が送られてくる、というパターンが多いようです。また、健康保険によって請求額が異なることも当然のことなので、健康保険の会社を変えたら、同じ内容の受診であってもずいぶん請求額が異なった、ということも、よくあるようです。

一般にアメリカなどでは、日本よりは金額自体高いことが多いので、しばらくの間ドキドキしながら待つことになりますね。実際に医療費が原因で破産してしまうという問題もアメリカには蔓延しているそうです。

その4:医療機器や技術
医療機器や技術が優れているものも、日本の医療の特徴です。

内視鏡など、日本の医療機器は国際的にもハイレベルであることが知られており、特にアジア方面からは医療ツーリズムなどで、日本の優れた技術を導入している人間ドックを受けるために来日される方も増えているようです。

医師からのアドバイス
日本の医療制度がいかに国民に優しいかということがお分かりいただけたかと思います。

医療や医療費は、私たちの生活に深くかかわる問題でありながら、日本に生まれ育った私たちは、あまり意識しないのではないかと思います。
これは大きな病気にかかると、本人の命だけではなく、家族ともども経済的破たんの恐怖を味わうことになる国のかたにとっては、非常にうらやましいことでしょう。

もちろん医療のシステムや地方の医師不足など、日本でもまだ、さまざまな問題点は残されていますが、平均的に見れば、世界の中で、比較的恵まれた環境に置かれているということがいえそうです。

(監修:Doctors Me 医師)



http://mainichi.jp/articles/20160813/ddl/k09/040/146000c
男女共同参画フォーラム
医療界でも深めよう 日本医師会が宇都宮で /栃木

毎日新聞2016年8月13日 地方版

 医療界で男女共同参画への理解を深めようと日本医師会はこのほど、宇都宮市内のホテルで「第12回男女共同参画フォーラム」を開き、全国から約350人の医療関係者が参加した。

 「男女共同参画が医療界にもたらすメリットとそのエビデンス」をテーマに、資生堂の前田新造相談役の基調講演や有識者によるシンポジウムなどを行った。県内での開催は初めてで、福田富一知事は冒頭のあいさつで「県職員の育児休暇取得率は7%。県民の意識改革を進め、2020年には13%以上に向上させたい」と話した。

 シンポジウムでは、大学教授や医師など4人が登壇し「21世紀の男女平等とは何か」を探った。宇都宮大の藤井佐知子副学長は日本の研究者に占める女性の割合が14・6%と他国に比べて少ないことに言及。「家庭と仕事の両立が困難」という理由が多いことを挙げ、意識改革の必要性などを訴えた。

 また、山形県酒田市病院機構の栗谷義樹理事長は、同病院の時短勤務や院内保育所などの制度を紹介し、「女性医師問題は医師不足に悩む地方病院の医療提供体制作りと結びついている」とした。

 フォーラムでは最後に「第12回男女共同参画フォーラム宣言」として、男女が医療人として成長できる勤務環境の整備 ▽労働の質や効率を評価 ▽全てのライフステージで自らに誇りを持てる仕組み作り−−の3点を採択した。【田中友梨】



http://mainichi.jp/articles/20160813/ddl/k42/040/295000c
長崎市立市民病院訴訟
遺族へ和解金 長崎地裁 /長崎

毎日新聞2016年8月13日 地方版

 長崎市立市民病院(現・長崎みなとメディカルセンター市民病院)の医師が適切な診断を下さず、直後に亡くなったとして、2010年に急性心筋梗塞(こうそく)で死亡した女性(当時63歳)の遺族が同病院を運営する市立病院機構に約5300万円の損害賠償を求めた訴訟は長崎地裁(田中俊行裁判長)で和解が成立した。

 同病院の企画総務課によると、病院側が解決金400万円を支払うことで6月28日に和解した。病院側は和解協議の中で遺憾の意を示した上で、医療安全体制の構築を進めることを遺族側に伝えた。

 訴状によると、女性は10年9月26日夕、吐き気などを訴え同病院で受診。ウイルス性腸炎と診断され、整腸剤などを処方されたが病状は改善せず、翌朝、急性心筋梗塞で死亡した。遺族は「循環器専門医への相談や、経過観察などの義務を怠った」と主張していた。【今手麻衣】

〔長崎版〕



http://mainichi.jp/articles/20160813/ddl/k28/040/376000c
誤嚥事故訴訟
病院側と和解 遺族に600万円 /兵庫

毎日新聞2016年8月13日 地方版 兵庫県

 神戸市須磨区の病院に入院していた認知症の女性(当時74歳)が看護の過失による誤嚥(ごえん)がきっかけで死亡したとして、女性の次女(54)が病院を運営する医療法人に損害賠償を求めていた訴訟は12日、神戸地裁(倉地康弘裁判長)で和解が成立した。原告側弁護士によると、医療法人が600万円を支払う内容という。

 訴状などによると、女性は2014年5月7日、高熱などの症状を訴えて入院。同19日に朝食を1人で食べた際、誤って気管に入れて窒息を起こし、急性循環不全で死亡した。同年8月に次女が慰謝料など770万円の支払いを求めて提訴していた。

 次女は「人手不足はあると思うが、事故をなくすための対策を医療機関で考えていってほしい」と話した。【井上卓也】

〔神戸版〕



https://www.m3.com/news/iryoishin/434056
シリーズ: どうなる?「日本の未来の医療」
医師の6割以上、「標榜科の制限は必要」◆Vol.9
専門医資格との連動は否定的

2016年8月13日 (土) m3.com編集部

 日本の自由標榜制に対する批判は根強い。厚生労働省の検討会が今年末までに「在り方を検討する」との中間とりまとめを発表し(『偏在対策「強力」に、「医師の働き方ビジョン」も策定』を参照)、日本医学会会長の高久史麿氏ら、医学界の重鎮からも自由標榜制の改善を求める声が強い(『専門医、「標榜」と将来は連動◆Vol.26』を参照)。 m3.com会員の医師はどう考えるのか。医師509人(勤務医253人、開業医256人)に尋ねた((調査の詳細は『高齢者の保険診療に制限、過半数の医師が支持◆Vol.1』を参照)。

Q. 現在、医師の標榜科に制限はありませんが、専門医資格の有無と連動すべきだとの意見があります。どのように考えますか?
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 勤務医の46.9%が「専門医資格と連動した標榜科の制限は必要」と回答。31.3%は別の方法での制限が必要だとした。これに対して、開業医で最も多かったのは、「標榜科の制限は必要ない」で38.7%が選択。31.6%が専門医資格と連動した制限を必要だとし、30.4%が別の方法による制限が必要だとした。全体では、勤務医の78.2%が何らかの方法で標榜科の制限が必要だと考え、開業医でも62.0%は制限が必要だと考えていることが分かった。

 制限が必要だと考えている回答者のうち、勤務医では「専門医資格の有無との連動すべき」との回答が過半数を占めたが、開業医では「専門医資格の有無との連動」「別の方法による制限」の回答者数がほぼ拮抗する結果に。全体としては何らかの制限が必要だとしつつ、具体的な制限の方法について、コンセンサスを得るのは難しい状況だと言えそうだ。

 「その他」の意見を紹介する。

・標榜していない科でも心がけによっては、とても上手な医師もいる。総合的なセンスが必要な職種なので、そもそも評価の仕方を再検討すべきと思う。知識だけでもらえる専門医の資格は、本当に人のためになっているだろうか?【60代以上勤務医】
・今の専門医資格にあまり意味が無いと思うので、患者さんの期待には応えられないと思うので違う方法が良い。経験した症例数を記載するとか。【50代勤務医】
・制限は難しい。まともな患者なら、不適切な標榜に気づく。ただ気づけるまで、被害者を出すのはいけない。医師会のえらいさんでも、診られないのにたくさん標榜しているのがいる。まずそういうのを裁くべき。【50代開業医】


  1. 2016/08/14(日) 06:19:01|
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8月12日 

https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0812504415/
スイッチOTC、候補成分要望の門戸拡大〔CBnews〕
厚労省、学会や消費者からも受け付け

CBnews | 2016.08.12 17:10

 厚生労働省は、医療用医薬品を一般用医薬品に転用する「スイッチOTC医薬品」の候補となる成分の評価システムについて、従来の医薬品関連学会からの要望に限定されていた仕組みを改め、医学系などの学会や一般消費者(個人)などからの要望も5日から受け付けるようにした。軽度の身体の不調は身近な一般用医薬品を利用する「セルフメディケーション」の推進につなげたい考えだ。

 医療情報データベースは、スイッチOTC医薬品をめぐっては、「日本再興戦略」改訂2014で、セルフメディケーションを推進するため、「産業界・消費者等のより多様な主体からの意見が反映される仕組みを構築する」とされた。こうした状況を踏まえ、厚労省の検討会議で課題や改善方法などを議論。厚労省は学会や団体、企業、一般消費者から要望の受け付けを始めることを決めた。

 受け付けた要望については、検討会議で、▽医療用医薬品としての使用実績 ▽要指導・一般用医薬品として適切と考える理由 ▽副作用の発生状況 ▽海外での使用状況― などの観点からスイッチOTC医薬品にすることの妥当性を科学的に検証する。

 厚労省によると、従来の評価システムでスイッチ候補の成分としてこれまでに22成分が公表され、このうち5成分がスイッチ化されている。新たな評価システムでは、厚労省が学会や消費者から提出された要望品目のリストを作成し、関係する医学会や医会の見解と共に検討会議に提出。検討会議の議論を経た上で候補成分を公表する見通しだ。

 要望の募集を通じて、スイッチOTC医薬品の開発などを促す狙いがあり、厚労省は「国民のセルフメディケーション実施における選択の幅が広がる」としている。

(2016年8月12日 新井哉・CBnews)



https://www.m3.com/news/general/449493
患者失踪、東電に賠償命令 原発事故原因で死亡と認定
事故・訴訟 2016年8月12日 (金)配信共同通信社

 認知症で福島県大熊町の双葉病院に入院中、福島第1原発事故が起き、職員の避難後に行方不明になった女性=当時(88)=の家族が、東京電力に4400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は10日、原発事故が原因で死亡したと認め、慰謝料など2200万円の支払いを命じた。

 東電は事故と失踪に因果関係はないと主張したが、水野有子(みずの・ゆうこ)裁判長は「女性は職員が一切いなくなって以降に外出しており、原発事故で職員が避難しなければ防げた」と指摘した。

 判決によると、女性は徘徊(はいかい)の症状があり2006年に入院。震災3日後の14日には病棟にいるのを職員が確認した。警察の指示で同日夜に全職員が避難。15~16日に自衛隊が残された患者を救出したが、女性はいなかった。家族の申し立てを受けた福島家裁相馬支部が13年に失踪宣告をした。

 原告代理人の新開文雄(しんかい・ふみお)弁護士は判決後に記者会見し、「緻密な認定だ」と評価する一方「女性が今もどこかに保護されている可能性がある」と争った東電の姿勢を非難した。東電は「判決の内容を確認し、真摯(しんし)に対応する」と発表した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/448005
シリーズ: 真価問われる専門医改革
「1年延期、正直ほっとしている」- 邊見公雄・全自病会長に聞く◆Vol.2
医学教育、医療提供体制も合わせ総合的検討を

2016年8月12日 (金) 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――新専門医制度を問題視する声が高まってきたことから、今年2月の社保審医療部会で、「専門医養成の在り方に関する専門委員会」の設置が決まり、3月、4月、5月と計3回開催されました(『新専門医、予定通り開始せず、2017年度は“試行”』を参照)。5月には、専門委員会座長の永井良三・自治医科大学学長が私案を提示しています。

  “永井私案”は、専攻医数の募集枠を設定する案。永井先生は、来年4月からスタートしなければならないと思っていたのではないでしょうか。


――ただし、結局は「1年延期」となりました。その背景には、政治的な動きが大きいのではないでしょうか。関西広域連合は、連合長の井戸敏三・兵庫県知事が中心となり、5月16日、新専門医制度に関する意見書をまとめています。邊見先生(赤穂市民病院名誉院長)が井戸知事に働きかけたのでは。

 井戸知事に私が言ったというより、「あうん」の呼吸。兵庫県は、県立柏原病院の小児科医不足の問題(『ケーキ屋での茶話会が「守る会」の発端』などを参照)のほか、公立八鹿病院など、これまで医師不足の問題で苦労をしてきており、県病院局は“医療崩壊”に敏感です。井戸知事もその辺りのことをよく分かっており、知事の方から私に話を聞きたいという話があったのです。また奈良県の荒井正吾知事は、関西広域連合の知事の一人で、社保審医療部会の委員でもあり、私の“戦友”。政治家の勘で、皆が「これは、あかん」と思ったのでしょう。

 井戸知事は、全国自治体病院開設者協議会会長の西川一誠福井県知事と親しく、5月17日の同協議会総会の冒頭で新専門医制度について問題提起し、「専門医数の制限や一定期間、医師不足地域への勤務の義務付けなどを講じ、医療提供体制の均てん化施策を早急に実行すること」などを求めた要望書をまとめ、関係省庁のほか、当時、自民党幹事長代行だった細田博之氏が会長を務める自治体病院議員連盟などに提出しています。細田さんの選挙区は、隠岐も抱える島根1区。医師不足の大変さをよく分かっておられた。自治体病院議員連盟も同日、塩崎恭久厚労相宛てに意見書を出す決議をしています。

――結局、5月から6月にかけて、「一度、立ち止まって」「1年延期」という判断に傾いていった(『新専門医制度、2017年度の全面実施見送りへ』を参照)。

 そもそも政治課題にならなくても、あのままでは、やはり問題であり、正直、延期になってほっとしています。「一度、立ち止まって」は、今年の医療界の流行語大賞になるでしょう(笑)。けれども、立ち止まる時間が少ない。1年しかないのだったら、本当に必死で、毎週くらい会議しないといけない。2年は延期してもらいたかった。2年かけて議論すれば、より良い専門医制度ができるかもしれないと考えています。医師のキャリアを考えた場合、サブスペシャルティをどうするかという問題があります。そこまで制度設計してスタートするなら、2年は必要でしょう。

 そもそも今の基本領域の専門医が全て悪いわけではありません。脳神経外科専門医のように、質が高く、かつ地域医療への影響が少ない体制で専門医を養成している領域については見直す必要性は乏しいでしょう。

 一方、今の専門研修プログラムでは、問題が起きそうな領域を先に検討し、進めるべき。例えば、整形外科では、基幹施設が全国で100程度しかありません。うち約80が大学病院だったら、「基幹施設は大学病院のみ」という県が出てきます。各基本領域の基幹施設は、全国の大学病院(本院)の2倍は必要なのでは、と考えています。あるいは、医師不足が続く産婦人科や小児科などでは、専攻医の枠をきちんと決めていくとか。

 そのほか、新たに基本領域の専門医となる、総合診療専門医の問題もあります。都市部の病院に勤務しないと取得できないような高いハードルでは問題であり、地方で活躍している医師たちが取得できる基準を考えていくことが必要です。

――新専門医制度は、「専門医の質」と同時に、「地域医療への影響」も念頭に置いて検討しなければいけない問題があることが、今回の一連の動きで改めて明らかになりました。

 その通りです。私は厚労省の「医療従事者の需給に関する検討会」の構成員、文部科学省の医学教育・歯学教育の「モデル・コア・カリキュラム改訂に関する専門研究委員会」の委員を務めています(『偏在対策「強力」に、「医師の働き方ビジョン」も策定』、『コアカリ、「総量のスリム化を念頭」』を参照)。さらに今、各地域で地域医療構想の策定も進んでおり、第7次医療計画の策定も2018年度から始まります。新専門医制度に限らず、これらを総合的に考えていけば、より良い医療提供体制ができるでしょう。



https://www.m3.com/news/general/449548
「誤投薬で入所者が死亡」遺族が施設を提訴
2016年8月12日 (金) 河北新報

 登米市の短期入所施設で生活していた宮城県美里町の女性=当時(93)=が死亡したのは、施設側が他の入所者の薬を誤って服用させたためだとして、遺族が10日までに、同市の運営法人に計2530万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。

 訴えによると、女性は2012年10月、施設と短期入所契約を締結。約1カ月半後、施設内で意識を失い、救急搬送先の病院で「糖尿病の薬を飲んだことが原因と考えられる」と指摘された。女性は意識が戻らず、13年2月に死亡した。

 遺族側は「女性は糖尿病の薬を服用しておらず、スタッフが他の入所者の薬を誤って渡したと思われる。誤投薬により命を失った」と主張する。

 施設の担当者は「この件については答えられない」と話した。



https://www.m3.com/news/general/449489
「夢の新薬」値下げ図る 皆保険揺るがす懸念 「表層深層」厚労省が高額薬対策
2016年8月12日 (金) 共同通信社

 治療によく効くと同時に価格も極めて高い新薬に関し、厚生労働省が対策に乗り出した。公的医療保険の財政が圧迫されかねないとの懸念からだ。特に標的となるのは、がん患者が"夢の新薬"と期待を寄せる「オプジーボ」。薬価改定は原則2年に1度で次回は2018年度だが、それを待たずに特例的に値下げする可能性も出てきた。

 ▽年3500万円

 「薬価の在り方全般について抜本的に見直すこととしてはどうか」。7月27日、薬価や診療報酬を決める厚労相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)。2時間近くの大半が高額新薬を巡る議論に費やされた。

 オプジーボは国内では小野薬品工業(大阪市)が一部の皮膚がんの治療用に14年9月に発売。免疫細胞のがんに対する攻撃力を回復させる全く新しい仕組みの治療薬だ。

 中医協は当初、想定患者数が年約470人に限られることから100ミリグラム約73万円という価格を認めた。体重60キロの人が1年間使うと約3500万円かかる計算だが、費用に上限を設ける「高額療養費制度」を利用すれば患者の負担は多い人でも月約30万円に収まる。

 ところが昨年12月、オプジーボの肺がんへの保険適用が認められ、対象患者が数万人に拡大。16年度の販売予測は1260億円と前年度の6倍に。今月5日には腎臓がんの一部への使用が承認され、血液のがんなどにも承認を申請中。使用は今後広がる勢いだ。だが、患者負担を除く費用を賄うのは保険財政。国民が払う保険料や税金にしわ寄せが及びかねない。

 ▽「国家を滅ぼす」

 国に先んじて一石を投じたのは日本赤十字社医療センター(東京)の国頭英夫(くにとう・ひでお)化学療法科部長だ。

 「医学の勝利が国家を滅ぼす」。月刊誌で昨秋、衝撃的なタイトルの論考をペンネームで発表。その後も学会などで「高額な新薬が、日本の医療を支えてきた国民皆保険体制や、国家財政を破綻させる」と訴えてきた。

 今年4月には財務省の財政制度等審議会に出席。仮に患者5万人が1年間オプジーボを使うと1兆7500億円かかるとの試算を示した。小野薬品の予測より1桁多い。国民医療費約40兆円のうち薬剤費は10兆円足らずだが、国頭氏は「高額薬が次々に出れば5兆円の防衛予算など全部飛ぶぐらい」と警鐘を鳴らす。

 オプジーボの課題は主に2点。一つは、治療効果がある患者は2~3割だが、投与前にどの患者に効くか分からないこと。次に、効果が持続する期間の見極めが困難で「やめどき」を決めにくい点だ。「結果的に無駄が多くなる」(国頭氏)。

 ▽新ルール

 加えて7月中旬、副作用での死亡例が複数判明。別の免疫療法との併用などが原因で、小野薬品や学会が注意喚起した。

 こうした事態を受け、厚労省が動く。同27日の中医協で対策案を提示。(1)新薬の適正使用指針を策定して対象患者の基準を設け、使用を副作用対応ができる医師と医療機関に限る(2)販売量が急増すれば、通常の薬価改定前でも値下げする新ルールを検討―が柱だ。

 厚労省の念頭には相次ぐ高額新薬の登場がある。高脂血症用のレパーサ、C型肝炎ではソバルディとハーボニー...。今後も開発が見込まれ、薬剤費抑制は急務だ。同省の強硬姿勢に製薬業界は「政府のイノベーション促進策に逆行」「新薬開発の意欲をそぐ」と反発。値下げ自体には賛成の日本医師会も「保険給付の範囲縮小につながらないように」とくぎを刺す。



https://www.m3.com/news/iryoishin/414637
高額新薬「薬価を考慮して保険収載も」、日医・中川副会長
財政審の議論受け、薬価算定の見直しを提案

2016年4月7日 (木) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会の中川俊男副会長は4月6日の定例記者会見で、財政制度等審議会財政分科会で社会保障費抑制のため、薬剤の在り方を見直す議論がされたことについて、「抜本的な薬価の見直しをすべき。患者を前にした医師としては辛いことだが、医療経済学的なことを考えながら医療を行う時代に入ってきたのかと思う」とし、薬事承認と薬価算定に係る厚生労働省内の議論の仕組みの変革が必要と指摘した。横倉義武会長は「高額薬剤を保険収載するために、市販品類似薬を対象外にするのは全く別の問題」と述べた。

 4月4日に開催された財務省の財政制度等審議会財政分科会は、「薬剤を巡る状況」を議論した(資料は、財務省のホームページ)。日本赤十字社医療センター化学療法科部長の國頭英夫氏は「癌治療のコスト考察;特に肺癌の最新治療について」として、免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」(『肺がん治療でオプジーボを出来高算定』を参照)による医療保険財政への影響について問題提起。患者1人当たりの年間薬剤コストは約3500万円となり、対象患者が5万人の場合、年間1兆7500億円に達する可能性があると推計した。

 横倉会長は会見の冒頭で、「安全性と有効性が確認された薬品が速やかに保険収載されるのは、患者のみならず医療人が望んでいること。一方で持続可能な保険財政の観点から、医薬品の費用の適正化は進めるべき。国民皆保険の財政を揺るがすような高額な薬価の在り方については中医協の判断を仰がなくてはいけない」と指摘した。

 財政審の議論の中で、薬剤費抑制のため市販品類似薬の保険給付の見直しを求める提案が出されたことに対しては、横倉会長は「高額薬剤を保険収載するために、市販品類似薬を対象外にするのというのは全く別の問題。容認できない」と訴えた。

 中川副会長は、 薬事承認と薬価算定に係る厚労省内の議論の仕組みを問題視。薬事承認は医薬食品局、薬価算定は保険局と分かれている状況に対し、「局を横断的な議論をする場を設けるよう提案している」と説明した。

 「承認するが、保険収載すべきかどうか、という議論があっても良い。評価療養や先進医療、患者申出療養に留まる薬も今後あり得るかもしれない」とも説明。報道陣から会見後に真意を尋ねられると「これまでと同様、お金のあるないに関わらず必要な医療を受けるべき、保険適用させるべきという基本線は全く崩していない。ただ、特殊な超高額な薬品は特殊に扱うべきという時期が来たと思う」と述べた。混合診療の解禁という意図はないことを強調した。

 さらに中川副会長は、中医協と薬事・食品衛生審議会薬事分科会の両委員を務めている経験から、「薬事承認を決める際には、薬価は全く考慮されていない。薬価は関係ないというのは違うのでは」と指摘。一方で、「(薬価の情報を)知ったから薬事承認を絞ることはないだろう」とも述べた。

 薬価算定方式について、オブジーボでは2014年に悪性黒色腫(年間患者数500-4000人)を対象に保険適用された価格のまま、2015年に非小細胞肺がん(同約10万人)に拡大されたことなどを問題視し、「予測される市場が拡大され原価が下がったはずであり、薬価を見直すべきでは、と率直に思う。開発に費用がかかったとしても、あれだけ市場規模が大きければ十分回収できるはず」と指摘。診療報酬改定時に行われている薬価の見直しを、適応拡大や剤形追加時にもするよう提案した。

 2016年度改定から導入された「特例拡大再算定」(『「年間販売額1500億円超」のソバルディなど4成分』を参照)については、「(適用基準を)少なめに見て市場拡大再算定を適用するのと、精緻に市場規模を予測し基準を作るという二つの考えがあるが、日医としては適切な患者数を予測して適正な薬価を決めるべき」と述べた。

 中川氏はC型肝炎治療薬のソバルディ、ハーボニーのような根治し得る薬剤と、オブジーボのような延命のための薬剤では「同じ次元で議論することに無理があると感じる」と問題提起。「数カ月、半年、1年延命するために、これだけ莫大な金額をかけるのをどう考えるのか。今まではタブーだったが、日医としてこれから丁寧な議論をしていく必要がある」と強調した。

 横倉会長は薬価を巡る日医内の議論のきっかけについて「日本は医療の中で薬剤比率が高い。昨年末の診療報酬の財源確保の中で、そこを下げて技術(診療報酬本体)に付けるべきでは、という議論からだ」と説明した。


  1. 2016/08/13(土) 08:07:43|
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8月11日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/449310
日医、医師会養成の看護師減に危機感
神奈川では准看護師課程が3校停止

2016年8月11日 (木) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会の釜萢敏常任理事は8月10日の定例記者会見で、医師会立の看護師学校養成所などの状況について報告。応募者、入学者とも減少傾向にあり、医師会立学校卒の看護師が減ることで、地域における看護職員の確保が困難になる恐れがあるとする危機感を表した。

 調査は2016年5月に実施し、医師会立の准看護師課程189校、看護師2年課程82校、看護師3年課程68校、助産師課程6校のうち、入学者もしくは卒業者のあった343校を対象とした。神奈川県では黒岩祐治知事の意向もあり、准看護師課程が2016年に3校募集を停止した影響もあり、全体でも応募者、入学者数が減少した。准看護師課程は2011年度の応募者2万9058人、入学者9816人から2016年度は応募者1万6487人、入学者8123人に減少。看護師2年、3年課程も准看護師よりは緩やかだが減少傾向にある。景気状況や看護系大学の増加などの影響が大きいと分析している。

 卒業生の県内就職率では、医師会立では各課程で7-8割が県内に就職しているのに対し、看護系大学では5割にとどまっている。釜萢氏は「全体としての養成数が増えるのは良いが、地域に根差した医師会立の卒業生が減ることで地域の看護職員の確保が困難になる」との危機感を示した。経営面や教員確保でも苦労しているとし、地域医療介護総合確保基金などの補助金の増額や各種規則の柔軟な運用などを求めた。

 准看護師課程について釜萢氏は「准看護士は新たに医療職に入ってくる大事な窓口。取得後に看護師や介護職など様々に羽ばたいてもらいたい」とし、日医の見解を改めて説明した。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201608/20160811_13021.html
<石巻市立病院>9月開院 被災ピアノ披露
2016年08月11日木曜日 河北新報

 東日本大震災で被災しJR石巻駅前に移転新築された石巻市立病院で10日、9月1日の開院に先立ち記念式典が行われた。米国の人気歌手シンディ・ローパーさんが寄贈した被災ピアノが初めて披露され、地域医療の再生を願う旋律が新病院に響き渡った。
 エントランスホールであった式典には関係者ら約100人が出席し、テープカットで再出発を祝った。伊勢秀雄病院長が被災当時の写真を示しながら再建経緯を説明。「皆さまの力でやっとできた。今までの支援に感謝したい」と述べた。
 被災したグランドピアノは、市内の楽器店「サルコヤ」が弦や鍵盤を修復。同市出身のピアノ教師小林美恵子さん(68)=東京都町田市=がクラシック2曲を弾き、出席者は美しい音色に耳を傾けた。
 ピアノの寄贈は、ローパーさんが復興支援で2012年3月にサルコヤに立ち寄った際に申し入れた。今後はボランティアらによる院内コンサートなどで活用される。サルコヤの井上晃雄社長(87)は「これからも素晴らしい音楽を届けてほしい」と語った。
 海沿いの南浜地区から移転新築された市立病院は1階が駐車場で、1~2階の間を免震層にして津波や災害に強い構造にした。事業費は、当初計画の2倍近い137億円に膨らんだ。
 市は11日に市民向けの内覧会を実施する。午前10時~午後3時、予約不要で病棟やリハビリ庭園などを見学できる。



http://www.yomiuri.co.jp/local/miyagi/news/20160810-OYTNT50215.html
石巻市立病院、再建祝う 来月1日開院
2016年08月11日 読売新聞

 東日本大震災の津波で全壊した石巻市立病院(石巻市)の新病院が完成し10日、記念式典が行われた。9月1日に開院する。

 海沿いの同市南浜町にあった旧病院は津波で5階建ての1階部分が水没。看護師2人が亡くなり、入院患者153人は3日後に救助された。震災後は内陸の仮設診療所で外来診療を続けてきた。

 新病院は約2キロ内陸のJR石巻駅前に移転し、鉄骨一部鉄筋コンクリート7階建てで、延べ床面積は2万4000平方メートル。免震構造で、震災の教訓から1階は駐車場、2階以上に病院機能を設けた。屋上には新たにヘリポートを配置した。

 また、石巻地域では初となる、がん終末期の患者の苦痛を和らげる緩和ケア病棟(20床)を設けるほか、長期入院患者のための療養病棟(40床)など計180床も整備した。

 診療科は内科、外科、整形外科など計6科で、常勤医は東北大からの長期派遣を含めて20人。建設費は資材や人件費の高騰で、当初予定の2倍の137億円で、国の交付金を財源にした県の補助金を活用した。

 式典であいさつした亀山紘市長は「震災で疲弊した地域医療の回復に向けて大きな一歩を踏み出した。医療機関と連携し、切れ目のない医療体制を作り上げたい」と決意を語った。11日には市民向けの内覧会が開かれる。

 ◆シンディさん買い取り寄贈 被災ピアノもお披露目

 病院の記念式典では、被災地支援で石巻市を訪れた米歌手のシンディ・ローパーさんが寄贈したグランドピアノもお披露目された。

 シンディさんは2012年3月に同市を訪れ、市内の楽器店「サルコヤ」に立ち寄った。津波で塩水をかぶったピアノを修理する社長の井上晃雄さん(87)の姿に感動し、シンディさんはその場でピアノを買い取り、「市民のために寄付してほしい」と託した。

 井上さんは新病院に贈ることを決め、今年2月から5か月かけてさびた部品を交換したり、傷ついた板を塗り直したりして修復した。

 この日、ピアノにはシンディさんの名前と「震災復興ピアノ」と書かれたステッカーが貼られた。式典では旧病院にピアノを寄贈したことがある同市出身のピアノ講師・小林美恵子さん(68)が演奏を披露し、院内に美しい音色を響かせた。

 井上さんは「シンディさんとの約束がようやく形になった。皆さんの笑顔を見たら地道に修理してきた努力が報われました」と話した。ピアノは今後、院内で開催されるコンサートで使われるという。



https://www.m3.com/news/iryoishin/449107
シリーズ: m3.com意識調査
「一人の外科医の暴走か?」「大学、学会の責任は?」
群大の執刀医、担当教授の処分は妥当か?【勤務医の自由意見】

2016年8月11日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

Q 医療事故と関係者の処分の在り方について、ご意見があれば、お寄せください。

◆m3.com意識調査「群大事件、執刀医は「懲戒解雇相当」、教授は「諭旨解雇」は妥当?」の結果はこちら ⇒ 群大の担当教授、「緩い処分」も2割強

【外科医の立場から】
・医療事故の関係者の処分のあり方は、今後同じような医療事故を起こさないようにする方法が良いと思います。ではなぜ医療事故を起こすのでしょうか?それは執刀医が「自分はこんなに難しい手術だってできるのだ」と他人に自慢したい気持ちが一因となっています。手術をやる者ならこの気持ちがどうしても抑えきれないものです(自分の体験より)。医療事故が起きれば自分は解雇になり、医師免許を失い、女房子供に愛想をつかされ、指導教官も解雇になり、医師免許を失い、路頭に迷う。指導教官からは一生恨まれ続け、嫌がらせをされる。そこまで厳しい処分が待っていれば、無謀な手術にチャレンジする医師はいなくなると思います。医者はバカではありません。自慢するために一生を台無しにするリスクを負う人はいないでしょう。この医療事故を知った時、私は他人に自慢できるような手術ができなくてかえって良かったような気がしました。
・私は外科医なので、そもそも一人の外科医(助教)が暴走したとは信じられません。教授をはじめとするチームがあったはずですから。検討会を繰り返しやっているハズなので、普通はこんなことが起こるはずがありません。何かあったんだろうな~、というのが本音です。
・外科医として難易度の高い症例を数多く担当しておれば、不幸な転帰を経験していない医者は皆無に近いと思う。それらのケースとどこに線引きをするのか?とても重要で簡単に回答の出ない問題と考えます。
・高難度の手術の執刀を行う機会が増えるほど、処分が受ける可能性が高くなる傾向があり、外科系医師は訴訟を起こされるリスクは少なくない現状であり、非常に働きづらく感じる。

【処分は妥当】
・一罰百戒の感はありますが、報道内容に嘘がなければやむを得ないでしょう。医師の使命は、自らの業績や名誉を作ることや他者を犠牲にして技術を進歩させることではなく、目の前の患者さんの幸せを作ることと思います。
・大学や学会の信用力を失墜させた責任は非常に重い。社会的影響力を考えると、その立場なりの、罰則を適用すべきです。例えば、警察官の窃盗と、非警察官の窃盗では、同じ窃盗であっても、同じ処分でよいことにはならないと思います。
・むしろ今まで我が国では個人の責任が曖昧になっていすぎたと思う。まずは個人がしっかりしていたらこういう事態にはならないのだから。

【処分は厳しすぎる】
・このような処分が続けば、医療従事者はいつかいなくなってしまうと思われる。
・法人化以降、大学医局の金銭的待遇改善はあったが、学術的ノルマの加えて経営ノルマが加わり、中間管理職の労働環境は劣悪化しており、構造上の問題を語らず個人を処罰するのは問題があると考える。
・医療事故で、個人を処分することは不適切と思います。もしも処分をするならば、担当教授には執刀医と同様かそれ以上の責任(執刀医に対する監督責任も含めて)があります。周囲(どの程度の範囲かが分かりませんが)の人も、組織として責任を取るならば、執刀医と同様の処分が必要です。いずれにせよ、解雇や戒告などの処分内容は、医療事故には不適切と思います。
・トカゲの尻尾切りのような今回の処分には、強い違和感を禁じ得ない。
・トカゲの尻尾切りは許されない。システムが悪かったのだから、監督省庁にも、責任がある。
・結局、個人の責任に帰結してしまった感があり、根本的な改善は望めない印象。日本型解決の典型か。

【処分は緩すぎる】
・私は、公立病院の副院長で、呼吸器外科を担当しています。医療安全の機能が全く働いていないのは、病院全体の問題でしょう。手術後の死亡事例あるいは、インシデント3以上の症例は、医療安全で検討しています。手術後30日以内の死亡事例を含め、院内の死亡症例は、毎月安全委員会と診療委員会で事例検討を行っているので、院内での情報は常に開示と検証を繰り返しています。術後死亡事例が8例、その後の報告では、30日以後の在院死亡が数例あるとの報告を考えれば、病院全体の医療安全対策が機能していないと考えるべきでしょう。その点を考慮し、当時と現在の医療安全管理者の処分は、不十分と言わざるを得ないと考えます。
・日本は何かと広い範囲まで連帯責任を負わせる文化がある。今回の件で言えば、執刀医とそれを監督する立場にある教授が厳しく処分されればよい。行政処分は執刀医のみでよい。強いて言うならば、執刀医の今回の現状を現場で「直接」把握できる立場の者以外の処分は不要。

【教授、トップの責任を問う】
・教授は科を代表するもの、医局員は教授の方針に沿って医療行為・医療方針を決定するため教授がほとんどの責任を負うべきです。群馬大学だけでなく、似たような大学がありますが、全くこのことを教訓としておりません。
・教授は懲戒解雇処分が妥当。担当医に全て責任を押し付けるのは卑怯である。教授は全て医局内で起こったことに対し責任を取るべきであり、責任を問われた場合にすぐに辞める覚悟で教授になるべきである。
・本来ならば管理能力の無い教授も懲戒解雇にすべきでしょう。
・病院長の責任は当事者と同等である。なぜ、病院長は懲戒処分にならないのか?
・医師個人の医療における人間性に問題があるのは明らかですが、似たような医師はほかにもいて、表面化していないだけです。手術件数が多いことを高く評価する病院の体制はなかったか、を考えれば、事務長や人事部長も処分対象とすべきです。

【組織の責任を問う】
・科の問題ではなく、大学の問題です。これまで、さんざん人を診ない医者が上に立って、効率、成果を押し付け、何か問題があったときだけ、軽い処分。学長、院長の責任です。こうやって、研究費やポストを減らすと脅して、臨床のノルマを課してきたんでしょう?幹部の責任は万死に値します。当の医者はがんばって、それに応えようとしていただけです。転勤すれば、いい医者になっているはずです。大学病院の体制に問題があります。科の問題ではなく大学の問題。
・部下に仕事の自由度を与えたのは上司(教授)。その上司を人選したのは大学。医療安全責任者に個々の診療科に対する診療制限の権限を与えて責任を持たせるべき。遺族に対して賠償するのは大学であり、それを機に身を切る大学改革をして医療安全に注力してほしいです。

【群大に一言】
・群馬大学の外科は、特殊な閉鎖的な危険な環境下にあった可能性がある。前高―群大医学部が一番である気質、これが現在のAO試験または地域枠に反映されている。開かれた自由な大学病院に変貌することを望む。

【学会、医療界に一言】
・こういった中で、旧第一外科の教授が日本外科学会の会長となることを認めた日本外科学会の良識を疑います。日本外科学会の会長というのは、日本の外科医の模範となるべき存在です。
・日本医療界においては手術技量を基に外科医が淘汰されることはありません。しかし、患者側からしてみれば一定の外科的水準を保証するものもなく淘汰もされず、論文だけで執刀が可能となるのはやはりおかしいと思います。手術可能な病院を集約し、外科医の年間執刀数を確保できる体制を整えるべきです。また次年度の日本外科学会の学会長を群馬大学が取り下げられず敢行されることに、周囲の外科医は憤りを覚えています。
・群馬大関係者を群馬大学が処分しても同じ事件の防止にならない。外科学会が調査を行い、外科学会員を処分する、病院学会(正確には知らないが該当する学会)が会員病院を処分するという医療界の自浄作用が働く必要がある。
・東京医大の心臓手術問題の時と同じような、展開かとも思える。術者に専門医、指導医の資格を与えた学会の責任、見解は、大学の指導的立場に任命していた大学、理事会等の見解はどうなのか。

【その他】
・この騒ぎ、何が問題なのか明確に示されていない。患者が死亡するたびに問題と表現するのであれば、緩和ケア病棟など入院患者数だけ問題が発生する。侵襲的な医療行為に伴う死亡に限定しても、医療行為に伴う死亡率を掛けた数だけ必ず問題が発生する。事前に決められた医療行為を適切に実施しているのであれば、不幸な結果になったとしても医療者に責任はない、死亡した患者自身に問題があったと(感情的ではなく)合理的に説明・報道すべきである。事前に定められた手順を逸脱していた事例のみを検討すべきである。
・同じような医療をやっている病院は他にもあると思われます。そうした病院でも上層部は知っていても知らぬ顔をしているのではないでしょうか。処分についてはメディア向けのパフォーマンスのように思います。
・複数の部署をおいて、競い合い向上することは一般的によくあること。群馬大学だけでなく、いくつかの大学で行われようとしている複数の外科を統一して総医局にしなければならないような風潮もいかがなものかと考えます。
・類似した事例は、まだ多くある。群馬大学の問題は氷山の一角にすぎない。
・エビデンスありきの医療、論文至上主義の医療を目指すがための無理な治療、事故であるのでもっと厚労省が考えるべきです。
・この事故は最新治療が最高の医療であるとし、それに若手医師を扇動したマスコミやマスメディアの責任でもあると思う。安全が確立された日本医療を根底から見直すべく、メディアの人間も活動していただきたい。

【今後への提言】
・自分の能力と現代の医学との限界を客観的に把握して、医療と医学に真摯にかつ、謙虚に向き合う姿勢が必要だ。教授を頂点とした封建的、官僚主義的な上下関係は、一見、責任の所在を明確にして良い体制の如く思われがちだが、その実は、無責任、やぶ医者を産む温床だ。忌憚無き意見を誰彼構わず、お互いに言い合える(サルの惑星でなく!)ヒューマンな、真に平等、対等な人間関係こそが、良い医療と医学の発展のために不可欠だ。
・医療行為自体は成功不成功の症例はあり得るので、善意に伴う行為については罰するという考えはないと思うが、個人的な目的や興味で行ったこと、そして明らかに間違った方向に向かっていることを放置した監督不行き届きに対しては罰することは当然あり得ますが、メディアに対して、そして情報公開が不完全で、マスコミが変な誤解を生むようなことは、他の医療者、医療行為を行う人たちに迷惑を生むのできちんと情報発信をしてほしい。
・医療モデルを確立するべきです。疾病・外傷を持った個人が個人の意思で医療機関と診療契約を結びます。医療とはそれに対する何らかの「介入」ですが、その結果(outcome)が個人にとって不利益になる可能性もあります。医療契約とは、不幸な結果(outcome)に陥る可能性もあることを含みおいて、個人の意思で結ぶものです。



https://www.m3.com/news/iryoishin/449108
シリーズ: m3.com意識調査
「処分は当然」「マスコミによる断罪はいかがか」
群大の執刀医、担当教授の処分は妥当か?【開業医、看護師等の自由意見】

2016年8月11日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

Q 医療事故と関係者の処分の在り方について、ご意見があれば、お寄せください。

◆m3.com意識調査「群大事件、執刀医は「懲戒解雇相当」、教授は「諭旨解雇」は妥当?」の結果はこちら ⇒ 群大の担当教授、「緩い処分」も2割強

【開業医の意見】
・医療事故は1)医師自身の問題、2)管理体制の問題の2点であろう。1)で医師の研修や実績の自己評価、2)周りからの評価がなされる。一般的には全例が死亡する病気でなければ、処置や治療後に死亡例の評価や検証がなされ、2例目は死亡させないのが一般的で何例も死亡することは異例中の異例ではないか。1)と2)のいずれにも欠陥があるといわざるを得ない。
・群大はひどすぎるので、もっと重い処罰(病院の休業など)が必要。
・悪いことは悪い。処分は当然。
・術前、術後の丁寧すぎるくらいの説明と患者、家族の納得と心からなる同意が必要だったと思います。しかも、技術的に十分な修練が不可欠と思います。これでは、患者をモルモットにしたと言われても仕方がない。
・遺族の心情を考えると処分が遅すぎたと思う。

・この案件は医療事故が問題なのではないと思う。処分に関しては医療事故の側面ではない部分が大きかったと思う。
・事故原因とその後の対応が十分に検証されたものとは思えない。意図を持った何者かが、患者家族およびマスメディアへの対応として作られたものと思われる。

・そもそも委員の人選に問題がある。”医療事故”の調査に一般人や弁護士を入れるのは、責任追及のための証拠集めを「公正・中立・透明」のきれいな言葉でやっているにすぎない。このやり方にごまかされていては医療は崩壊する。
・医療事故の真相が十分に解明されないまま、個人の処分がなされた印象がある。もう少し組織のシステムに踏み込んだ調査がなされるべき。個人の責任にすることで、システム上の問題が無いような結論になっている。
・詳しい状況は分からないが、結果責任で、医師の責任を、それも個人の責任を問うのか、いかがなものか?これによって、個人のみの責任で幕引きが図られるように思われるが、そうなると、同じような問題の再発を防ぐために資するのか、疑問がある。
・現場の医療者を罰してはいけない。根本に過重労働を許容せざるを得ない医療現場の現実がある。国の責任も重い。
・内部に甘い体質そのものを改善しない限りは何度でも同じことが起こります。時代遅れもはなはだしい。
・病院としての安全管理が最大の問題。
・教授を処分するのなら、件の教授を選考した教授会、つまり教授全員の責任が問われるべき。なぜ今まで第一外科、第二外科と同じような分野の教室(講座)の存在を許してきたのか。教授選考の過程で適正化を図ることはできなかったのか?執刀医は調査委員会も認める通り明らかに労働基準法違反の過重労働を強いられていたのでありむしろ被害者。責任を問うのは、お門違いである。執刀医は労働基準法違反の過重労働で大学を訴えてもらいたい。カルテ記載の不備も患者や家族への説明不足も手術成績の拙劣さも、全て過重労働に起因したものである。

・内部事情は誰にも分からない。本人も能力を超えてやり続けなければという思いがあったのだろう。でも、たぶん複雑な人間関係がそうさせたと思う。時間に追われる中、名誉欲をセーブさせる客観的な監視が必要である。萎縮して、隠れて、人の忠告を受け入れられるオープンなシステムがないものだろうか?
・医学界の基本的な問題を含んでいるように思います。誰でも功名心を持っていますが、それよりも人命第一という風潮が主流になる必要があるのでは無いでしょうか。
・思わしくない結果は一定の確率で起こり得るが、フィードバックのかかるシステムを構築するべきであった。そういった教育を含めた処分も必要と考える。

・執刀医は実名が出ており、行政処分をしなくても社会的に制裁を受けている。技術的に未熟なのに難度の高い手術を行い、術後管理もできていないので擁護するつもりはないが、マスコミやネットによる集団制裁は賛成できない。このようなマスコミやネットによる断罪はいかがなものか。

【看護師の意見】
・本件に至っては賛否両論あるだろうが、医療に従事する者としては個人的には賛成である。治療を目指すか、緩和ケアなどで余生を有意義に使ってもらうか正当な助言を行うのも医療の一貫と考えるからだ。それに同じ医療従事者として患者のことを考えず、オペを行い、死に至らしめたことについて重症患者だから仕方ないでは、ご遺族も納得されないだろうし、行為そのもの自体を恥ずかしく思う。適格性に欠ける医師は剥奪されるべきである。患者あっての医療、患者あっての我々の生活が成り立っているということを忘れてはならない。
・どんなに忙しい環境であっても患者が死亡する点では、担当医だけでなく上司、同僚医師、担当看護師、該当病棟師長、医療安全対策関係者、病院長、看護部長、事務長までは、疑問を持つ必要があるだろう。特に医療安全対策チームは、実情改善に乗り出すべきであった。
・普通の間隔なら、数人亡くなった時点で、技術の問題があるのかもと自分を振り返るし、上司は振り返りをさせるでしょう。1外と2外が争っていたのか知らないが、怠慢だ。
・直接関わった医師の他、看護師など病院の人間は、腹腔鏡手術で死亡例が多数だったことをほぼ知っていたと思う。特定機能病院の取り消しなど当たり前だと思う。
・処分は事故が起きたからということではないと思います。医療者・組織で働く職員として、管理監督者としての職務を果たしていないことに対するものと理解しています。

・外部委員のみで構成された事故調査委員会が「可視化」の道筋として群大に起死回生の提言をしたにも関わらず、執刀医の「懲戒解雇相当」の処分、担当教授の「諭旨解雇」の処分で、一件落着という古い構図と同じである。逆に、医療者は、今後、事故調査が行われても事実が解明されず、報告書が提出されたら、すぐに担当者が処分されると学んでしまうことが危惧される。
・医療事故は個人を責めるよりも、組織で改善すべきだと思います。しかし、組織の改善はなかなか難しく大きな社会問題とならなければ改善ができない。群大の事故で関係者の処分の在り方が問われることの意味を日本の医療界には求められている。医師の意識改革は衝撃がないと難しい。
・院内の推進方法や運用上の体制など、事務局を含めた院内の自浄作用について体制整備が必要。

・医療過誤・事故で、関係者が処分されるようになると、誰もリスクのある行為を敬遠する。悪い結果を非難されるのであれば、良くも悪くも結果を残さなければ(何もしない)結果をとやかく言われない……。目に見えない患者側の不利益(治療してもらえない)になるのではないでしょうか?医療の発展にも悪影響な気がします。
・医療事故と一言で言っても内容によると思います。どの事象であっても個人一人を責めるのであれば私は看護が怖くてできなくなります。

・医師は医療安全に関して無頓着すぎるため、厳しい処分にしないと全国どこの病院も変わらない。
・医療安全に関する研修も医師はほとんど出席しないのがどの病院も現状である。

【その他の医療従事者】
・患者が死んでも自分たちの手技、治療方針の誤りをまず考えない、執刀医も、教授も、そして周囲の職員も。患者の死はあまりに他人事で、その様は、旧日本軍の大本営のように、前線を鑑みない官僚主義だ。保身、責任逃れ、逃避、これらは自浄作用のない日本の組織の本質なのだろうか。なぜ、一人一人の死亡事例について他科、病理やAiも含めた検証をしなかったのか。まるで、旧日本軍の陸海軍のごとき組織内のくだらないメンツのために患者を殺してしまったとしたら、誰が腹を切るのか。私は、執刀医は医師免許停止だろうだと思う。医師はあまりにおのれの裁量権と地位にあぐらをかきすぎた。
・病気を診ずして患者を診ろと言う医療の原点を忘れて、外科同士の対抗勢力に走った群大の行為は、許されるものではない。もっと厳しい処分を課して抜本的な改革をするべきと思われる。

・報告書では病院のシステムに問題がありとされていながら、執刀医・教授だけが解雇となっている。システムに問題があるのであれば、誰が起こしてもおかしくない事故であり、その風土を作った大学の運営方針に問題がある。解雇となった二人は、再発防止策が実行された大学で更正すべきであり、その責任を果たさず、個人の責任として解雇とした大学の方針に疑問を感じる。
・解雇や行政処分が必要だと思うのなら、大学は刑事告発すべき。それができないのなら、システムの問題と考えるべきで、個人の責任は懲罰ではなく、再発防止で取るべきだと思う。また、大学はそうさせる責任がある。当事者を切って終わりではないかと、大学の再発防止への決意に疑問を持たざるを得ない。
・一般論として、「病院」と名が付いていても、実態は個人商店で運営されているところが多い。組織として動いていることを理解するリーダー、実践するフォロアー作りへの道筋を、処分の中に込めてほしい。医療事故は再発防止の仕組み作りが、関係者への真摯な回答になるはず。
・あらゆる疾病について、全責任を持たねばならいない担当教授もしくは准教授といった上職による診断とその治療方針の指示を持たずして、経験の浅い、未熟の一担当医が自己判断によって治療行為を実施できる体制に、問題の原点があるのではないでしょうか?!? 医療事故防止の第一ステップはTeam Work の徹底であって、関係者の処分は直接事故防止に功を奏するとは考えられません。
・職務、注意義務を怠った点については処分は当然なこと。ただそれと同時に、医療管理システムの整備を第一優先課題として推進させることが重要と考える。データの可視化とチェックシステムの徹底を図る。



https://www.m3.com/research/polls/result/134
意識調査
結果群大事件、執刀医は「懲戒解雇相当」、教授は「諭旨解雇」は妥当?

カテゴリ: 事故・訴訟 回答期間: 2016年8月4日 (木)~10日 (水) 回答済み人数: 2380人

 腹腔鏡下肝切除術で死亡事例が相次いだことをきっかけに明るみになった、群馬大病院の医療事故問題。既に昨年6月には特定機能病院の承認が取り消されていましたが、この7月末には、外部委員から成る事故調査委員会が報告書をまとめ、群馬大は8月2日、記者会見を開き、旧第二外科の執刀医を懲戒解雇相当(2015年3月末に退職済み)、同科教授を諭旨解雇とするなど、関係者10人の処分を発表しました(『群大、執刀医と教授を解雇処分』を参照)。一連の問題についてはさまざまな角度からの検証が必要です。今回は、医療事故と処分の在り方について、お聞きします。
 
  執刀医と教授の処分理由は以下の通りです。
執刀医:(1)医師法に触れる可能性があるほど診療録の記載が不十分だった、(2)術後の患者への説明が不十分だった、(3)腹腔鏡手術の導入、導入後の対応が不十分だった、(4)腹腔鏡下肝切除術の学術論文に不適切な記載があった、(5)大学の名誉、信用を失墜させた、(6)死亡事例が続いた際に、医師として適切な対応を取れなかった。
教授:(1)執刀医への指導が不十分だった、(2)カンファレンスを適切に開催していなかった、(3)腹腔鏡下肝切除術に関する論文の不適切な記載があった、(4)大学の名誉、信用を失墜させた、(5)死亡事例が続いた際に、管理職として適切な対応を取れなかった。

群大の担当教授、「緩い処分」も2割強

 執刀医の「懲戒解雇相当」の処分は妥当か」との問いには、全体では56.0%が「妥当」と回答(Q1)。しかし、職種別に見ると、医師の間でもやや意見に相違があり、勤務医では「厳しい処分」が21.9%で、開業医の13.0%を上回った。

 この執刀医が所属していた旧第二外科教授の「諭旨解雇」処分については、「妥当」の割合が、執刀医の処分に比べて低下した一方、「緩い処分」も22.6%で、執刀医の9.2%の2倍以上に上った(Q2)。担当診療科を管理・監督する責任を問う声が一定程度強いことが分かる。

 何らかの医療事故が起きた場合、次に想定されるのが、医師免許停止などの行政処分。全体では「執刀医と担当教授、両方に必要」が37.2%と最も多く、「執刀医のみに必要」が20.9%。しかし、「両方とも不要」が開業医の24.7%、勤務医の29.2%に見られ、医療事故で「処分」という形で責任を問うことを疑問視する医師も少なからずいることが分かる。

 回答総数は2380人、内訳は開業医 : 438人、勤務医 : 1563人、歯科医師 : 13人、看護師 : 60人 、薬剤師 : 179人 、その他の医療従事者 : 127人でした。

 自由意見では、「処分は妥当」とする意見の一方、大学など組織の問題を問う声、さらに同じ外科医の立場としての心情を吐露した声など、さまざまな意見が寄せられました。m3.com医療維新でご紹介します。


Q1 執刀医の「懲戒解雇相当」の処分は妥当?
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開業医 : 438人 / 勤務医 : 1563人 / 歯科医師 : 13人 / 看護師 : 60人 / 薬剤師 : 179人 / その他の医療従事者 : 127人
※2016年8月10日 (水)時点の結果

Q2 担当教授の「諭旨解雇」の処分は妥当?
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開業医 : 438人 / 勤務医 : 1563人 / 歯科医師 : 13人 / 看護師 : 60人 / 薬剤師 : 179人 / その他の医療従事者 : 127人
※2016年8月10日 (水)時点の結果

Q3 執刀医と担当教授への行政処分(医師免許の停止、戒告など)は必要か?
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開業医 : 438人 / 勤務医 : 1563人 / 歯科医師 : 13人 / 看護師 : 60人 / 薬剤師 : 179人 / その他の医療従事者 : 127人
※2016年8月10日 (水)時点の結果

Q4 執刀医と担当教授のほか、「前副病長、元医療安全管理部長、旧第一外科教授、旧第二外科元助教、元・前理事、前学長」、計10人が処分。対象者は妥当か。
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開業医 : 438人 / 勤務医 : 1563人 / 歯科医師 : 13人 / 看護師 : 60人 / 薬剤師 : 179人 / その他の医療従事者 : 127人
※2016年8月10日 (水)時点の結果



http://biz-journal.jp/2016/08/post_16261.html
連載
上昌広「絶望の医療 希望の医療」
大学病院と医学学会が、日本の医療と若い医師を破壊し始め…新専門医制度という愚策

文=上昌広/特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長
2016.08.12 Business Journal

 新専門医制度が揉めている――。
 7月20日、一般社団法人日本専門医機構は、新制度の開始を2018年4月とし、1年間延期することを決めた。
 従来、専門医資格は内科や外科などの学会が独自に認定してきたが、新制度では第三者機関である日本専門医機構が統一的な基準を設け、専門医の質を評価することになる。日本専門医機構の素案では、専門医を目指す医師は大学病院を中核とする拠点病院を中心に、地域の協力病院と連携して経験を積まねばならない。内科や外科では、循環器内科や心臓外科などの専門医になるため、数年間、内科や外科全般を研修することが義務づけられる。
 専門医資格の取得条件として、幅広い知識と豊富な経験を求め、第三者がその質を検証する。お題目は立派だ。ただ、この制度は重大な問題を抱え、多くの関係者が批判している。
 特に、指導・研修のために医師が都市部の大病院に集中し、地方の医師不足が加速する可能性が高いことは、重大な懸念材料だ。日本専門医機構は、朝日新聞の取材に対し「都市部の大病院で専門医の研修を受ける医師らが集中しすぎないように、施設ごとの定数を学会と調整する」と回答しているが、実効性に疑問が残る。
 南相馬市立総合病院の森田麻里子医師(28)は「研修プログラムの要件緩和や、地域を回る期間を少し長くするといった付け焼き刃的な修正で、済ませてほしくない」と批判する。
 私も同感だ。この問題は根が深い。高齢化が進むわが国で、どのような専門医が必要か、それを育成するにはどうすればいいか、多くの専門家や国民を巻き込んだ議論が必要だ。日本専門医機構という任意団体の理事会で決めるべき話ではない。

専門医資格と大学病院

 専門医制度を議論するうえで大切なことは、これからの専門医に求められることは何か、じっくりと考えることだ。
 これまで、専門医は大学病院を中心に育成され、教授たちが仕切る「学会」が認定してきた。今回の専門医制度の見直しも、教授たちが主導した。日本専門医機構の幹部の大部分が教授か教授経験者だ(最近、理事に数名の一般人を追加した)。
 ところが、肝心の大学病院の競争力が低下している。たとえば、朝日新聞出版社の調査によれば、13年度に胃がんの手術数が多い病院は、がん研有明病院(1417件)、静岡県立静岡がんセンター(1348件)、国立がん研究センター中央病院(1310件)、国立がん研究センター東病院(867件)と続く。
 大学病院でもっとも手術数が多かったのは、埼玉医科大学国際医療センター(204件)で全国7位だ。ちなみに、私の母校である東大の付属病院は611件で16位である

 この傾向はがん治療だけではない。循環器、眼科、産科、小児科などの領域でも専門病院の優位は歴然としている。診療分野を絞り、経営資源を集中させたほうが高い医療水準を維持できる。ハイレベルの医療を受けることができるのだから、患者が集中する。この状況は若き医師にとってもありがたい。短期間に、多くの症例を経験できるため、腕があがるからだ。このように考えれば、専門病院に患者と医師が集まるのは自然な流れだ。
 この状況は流通業界と似ている。かつて、三越・そごうなどの総合百貨店は、わが国の流通業界をリードしてきた。しかしながら、1990年代以降、総合百貨店は衰退する。ピークの91年に12兆円であった年間売上は、いまや7兆円だ。
 総合百貨店が衰退したのは、「洋服の青山」などの紳士服専門店、「ビックカメラ」などの家電量販店が台頭したからだ。専門店が、顧客のニーズに合う多様な商品を提供したのに対し、総合百貨店はどの店も同じような商品が並ぶ「同質化」に陥ったと、大西洋・三越伊勢丹ホールディングス社長は指摘している。医療であれ、流通であれ、生き残るには「選択と集中」が欠かせない。「総合」であることが大きなハンディキャップとなる。
 ここで注意すべきは、都市部の病院では、選択と集中がほぼ完了していることだ。いくつかの「勝ち組」が決まっており、今から新規参入は難しい。このような病院には多くの若手医師が殺到し、病院経営者は医師確保に苦労することはない。つまり、「勝ち組」の専門病院の医師はすでに充足している。若手医師の待遇は悪いし、専門病院で「修業」して「専門医資格」をとっても、その病院に就職するのは難しい。
 通常の病院に就職する際に必要なスキルは、一般診療だ。内視鏡や心臓カテーテルの技術は求められるが、大学病院や高度専門病院が得意とする心臓や脳の手術、あるいは移植医療のスキルは求められない。苦労して、身につけた技術は活用できない。この意味で、大学病院や都市部の専門病院で「修業」する費用対効果は低い。

今後、成長が期待される分野

 では、医療界では今後、どのような分野が成長するのだろう。それは、ニーズが高まる領域だ。この点でも、流通業界の経験が参考になる。流通業界では、国民の多様化したニーズに併せて、コンビニエンスストアや宅配サービスが発達した。

 たとえば、コンビニ業界の年間売上は、91年から現在までに約4倍に増えた。総合百貨店とは対照的だ。同じ事態が医療界でも起こるはずだ。すでに萌芽は認められる。

 前者の代表は、立川・川崎・新宿の駅ナカで営業するナビタスクリニックだ。私も毎週月曜日に新宿で診察している。このクリニックは、平日は午後8時まで、土日は午後2時まで受け付けている。会社帰りの会社員、さらに新宿の駅ナカで働く人たちが受診する。平日昼間に病院へ通えない人たちだ。
 彼らは「名医」や「丁寧なサービス」以上に「便利さ」を追求する。ナビタスクリニックは、このニーズを捉えている。患者数は3つのクリニックを合計して、1000人を超える日も珍しくない。ナビタスクリニックを率いるのは久住英二医師だ。もとは骨髄移植の専門家だった。先端医療から転身したことになる。
 便利さを追求するのは、わが国に限った話ではない。米国では昨年、薬局やスーパーに併設されるリテール・クリニックが900%も成長した。オバマケアにより中間層が医療にアクセスしやすくなったからだ。
 宅配サービスは、改めていうまでもない。在宅診療が代表例だ。在宅診療に求められるのは、プライマリーケアのスキルだ。大学病院や専門病院が得意とする領域でない。今後、この領域は成長する。アマゾンやクロネコヤマト、ドローン、さらにITを用いた遠隔診療とも連携することになるはずだ。わが国でエッジの効いたサービスを確立すれば、経済成長著しいアジアに進出することになるだろう。
 筆者の東大医学部の3年後輩の武藤真祐医師が、その先駆者だ。彼も循環器内科の専門医から転身した。これまで東京都内と宮城県石巻市で在宅診療を行っていたが、最近、シンガポールにも進出した。今後、香港などアジアでの展開を考えているという。

 繰り返すが、大学病院は高度医療に重点を置いてきた。一方、医療界に求められるのは、患者の価値観に合わせて、多様なサービス提供方法を確立することだ。久住医師や武藤医師は、このような時代の変化にうまく対応した。従来型の「専門医」と比較して、今後、彼らのような「専門医」のニーズが高まる。若手医師は、どのようなキャリアを選択するか、自分の頭で考えたほうがいい。

厚生労働省の問題

 新専門医制度が迷走した理由は、大学病院の競争力低下だけが理由ではない。本当の理由は別にある。それは「利権」だ。
 ポイントは、専門医の質を保証するため、特定の病院(特に大学病院)で研修することを義務づけたことだ。どの病院も若手医師が欲しい。安い給料で長時間働き、病院に収益をもたらすからだ。新専門医制度ができれば、無条件で研修施設に認定される大学病院は有利な立場に立つ。学会を仕切っているのは大学教授だから、我田引水である。

 この方針を厚労省も支持した。自らのホームページで「日本専門医機構」の活動を紹介している。
 また、専門医認定支援事業として、2014年度は3億4313万円を計上している。厚労省がお墨付きを与え、金も出している。日本専門医機構は一般社団法人であり、あくまで民間の任意団体だ。厚労省が、この組織を特別扱いする理由はない。両者の連携は、多くの国民が想像もできない利権をもたらす。たとえば、専門医資格と処方権の連動だ。
 イレッサ薬害事件以降、厚労省は一部の薬剤の処方を学会が認定する専門医に限定してきた。たとえば、話題の抗がん剤オプジーボが処方できるのは、皮膚悪性腫瘍指導専門医やがん薬物療法専門医が在籍する施設だけだ。7月21日には、日本経済新聞が一面トップで『高額薬適正投与へ指針 厚労省病院や医師に要件』という記事を掲載した。厚労省のリークだ。
 大きな批判がなければ、高額薬の処方は学会の認定する専門医に限定されそうだ。オプジーボの薬剤費は年間3000万円を超えることもある。病院に大きな利益をもたらすため、病院経営者は専門医資格を有する医師を雇用せざるを得なくなる。
 もし、高額な医薬品が問題になるなら、値段を下げるべきだ。処方できる医師を、大学や専門病院に限定すれば、地方の患者が憂き目を見る。ただ、学会からも厚労省からも、そのような声は聞こえてこない。今後、特定の診療行為を専門医に限定する規制はますます強化されるだろう。厚労省、学会のいずれにも都合がいいからだ。
 厚労省にとっては、医療統制に使える手段が増える。学会にとっては、新たな利権の創出だ。専門医資格の有無が病院収入に直結するため、若い医師が就職する際には専門医資格が必須となる。学会は何もしなくても会員が増え、会費収入が入ってくる。

若手医師の人権

 日本は法治国家だ。メチャクチャなことは法的にできないようになっている。厚労省と日本専門医機構は、法律を無視して横車を押している。
 たとえば、この制度が運用されれば、後期研修医は30代半ばまで強制的に有期雇用の非正規職員になるしかない。これでは、女性医師は出産、子育てが難しくなる。昔から医師の修業は過酷だった。後期研修医は、月給20万円程度の非正規雇用で、昼夜を問わず働いた。ただ、それ以外の選択肢も残されていた。あくまで、若手医師の選択に委ねられていた。ところが、新制度では実質的に日本専門医機構が指定する「カリキュラム」以外に選択肢はなくなる。

 また、直接、労働契約を結ばない日本専門医機構がカリキュラムを通じて、若手医師の職場や居住地域を決めてしまう。憲法違反の可能性が高い。新専門医制度は、労働者派遣法にも違反する。日本専門医機構は人材派遣業者ではない。それなのに、新専門医制度では、若手医師を拠点病院・連携病院などに強制的に異動させる。
 もし、合法的にやろうとすれば、すべての若手医師を基幹病院が雇用し、協力病院には「研修」の名目で派遣するしかない。その場合、人件費・保険・年金は基幹病院が負担する。経営難に喘ぐ大学病院の経営戦略上、これでいいのだろうか。
 かくのごとく、新専門医制度をめぐる議論は杜撰だ。

学会と専門医の関係

 学会と専門医資格の関係は難しい。自己規律がなければ、容易に腐敗するからだ。米国の専門医制度に詳しい岩田健太郎・神戸大学教授は「諸外国では専門医制度は学会から独立している」と指摘する。
 たとえば、米国で内科専門医資格を認定するのは、「アメリカ内科専門医機構(ABIM)」だ。米国医師会と米国内科学会が共同で設立した。注目すべきは、ABIMが、学会や政府から独立していることを明言していることだ。そして、このことを行動を通じて、構成員や社会に訴えてきた。
 たとえば、ABIMは専門医のレベルを維持するため「MOC」というプログラムを導入した。ところが、「あまりに手間がかかるために患者ケアの質まで落としてしまう」(岩田教授)と現場から批判を受けた。権威ある医学誌である「ニューイングランド医学誌」や「アメリカ医師会誌」でも問題点が指摘された。これはABIMにとって、痛手だったろう。
 ただ、彼らはこの批判に対して、真摯に対応した。まず、ABIMは内科医たちに批判内容を紹介したメールを送り、そしてMOC制度を中断したのだ。ABIMと医療現場の間には、いい意味での緊張関係があり、これがABIMの信頼性をうみだしている。この姿勢は、厚労省の権威にすがる日本専門医機構とは対照的だ。
 残念なことだが、日本の医学界は腐敗しているといわざるを得ない。ノバルティスファーマが、販売する降圧剤をめぐる臨床研究不正事件では頬被りを決め込んだ。ロハス・メディカル編集発行人である川口恭氏は、「『あの程度は大した事案でない』と医療界の多くの人が考えているのでしょう」と言う。

 臨床研究不正事件の舞台のひとつとなった千葉大学で研究の責任者を務めた小室一成氏(現東大教授)は、今年6月から、日本循環器学会の代表理事に就任した。日本循環器学会は、内科学会を構成する主要な団体だ。同学会幹部の常識を疑う。問題は内科学会だけではない。オピニオン誌「選択」は6月号に『日本外科学会 医療を腐らせる「黒い利権装置」』という記事を掲載した。
 このなかで、日本外科学会の財務諸表が紹介されているが、内訳がひどい。総収入は約10億円。賃借料1億3211万円、旅費交通費6783万円、そして交際費3588万円。学術交流団体なのに、なぜこんなに金がかかるのだろう。この連中が中心になって運用する新専門医制度が、現場の医師から信頼されないのはやむを得ない。
 前出の岩田教授は手厳しい。日本の専門医資格のことを、「学会にお金を払い、御褒美のように専門医資格をもらえる」(岩田教授)と批判する。彼が所属する日本感染症学会は、専門医の更新の際に自らが発行する「感染症学会誌」に論文発表した場合には10点、それ以外では5点を付与する。「ランセット」や「ニューイングランド医学誌」などの一流誌より自前の学会誌のほうが評価が高いらしい。
 今こそ学会は、その本義に立ち返って議論したらどうだろう。学会の本来の目的は会員の交流だ。近年、IT技術が進化して会員の交流は容易になった。学術誌も増えた。論文を発表する際にも、わざわざインパクトファクターの低い日本の学会誌に投稿する必要はない。従来型の日本の学会モデルが通用しなくなっている。学会は変わらねばならない。ところが、彼らがとった対応は不誠実だった。専門医資格で若者を縛り付けようとした。医療現場への統制を強めたい医系技官と思惑が一致し、事態はこじれた。
 新専門医制度は、「大学教授」という特権階級が、厚労省に「天下り」や「博士号」などを提供し、また彼らの政策を「擁護」する見返りに、診療報酬や補助金などの「保護」を求めているように見える。
 こんなことをしていたら、日本の学会に将来はない。どうすれば、会員の情報交換を活発にできるかを考えるべきだ。おそらく、徹底した情報開示と、権威勾配のない自由な議論の場の提供だ。新専門医制度は、抜本的に見直さなければならない。
(文=上昌広/特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長)


  1. 2016/08/12(金) 06:00:43|
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8月10日 

http://www.huffingtonpost.jp/motoi-miura/america_history_b_11422252.html
アメリカの医学の歴史
三浦基
中央大学経済学部国際経済学科 4年
2016年08月10日 20時47分 JST 更新 ハフィントンポストジャパン

 自分は、今、大学4年で将来のヴィジョンは頭の中にあるもののそこまでの道のりに迷っている。自分は将来、労働や医療に関する政策に何らかの形で関わっていきたいと思っている。

 そこで、現在、人的資源管理を学ぶか、公衆衛生学を学ぶか決めあぐねている。しかし、これには自分なりの複雑怪奇な理由がある。
 自分は、MBAに行き、人材を資本とみなしてより効率的な労働とは何であろうか研究したかったというとても漠然とした理由を持っていた。しかし、その考えは音を立てて崩れる。ある体験が自分の考えを変えたのである。自分は、高校から現在まで陸上を続けている。また、詳しいことは割愛するが、現在、日本では貧血が深刻な問題になっている。自分を含めて陸上競技をやっている人は言わずもがなである。

 六月の上旬、貧血と日本の陸上との関係を、研究を指導していただいている先生に話すと、論文を書いてみないかと提案された。現役の陸上競技者が考える貧血についての論文はとても新鮮だったらしく、先生は自分の論文をとても評価してくださった。この経験から、仮に自分が、医療関係者で、貧血は深刻ですと論文を書いても何の印象も与えられなかったのではないかと思った。つまり、自分が、陸上の現役プレイヤーの視点から書いたから、「うけた」のである。

 これは将来やりたいことについても同じなのではないかと思った。というのは、医療・労働分野の政策にかかわるのに、人的資源管理の知識を学習して、多くの人と同じようにいわば王道パターンでその道に進むのもでもよいと思う。
 しかし、少し変化球を投げて、公衆衛生学などの専門的な医療の知識を習得して、政策に携わるのもインパクトを与えられるのではないかと思ったのである。というわけで、自分は現在、MBAか公衆衛生学を学ぶか悩んでいるのである。

 ところで、アメリカでは四年間の教養教育の後に、大学院における教育として医学が学ばれる。つまり、大学で教養を十分身につけた後に、専門的な分野にアタックできるのである。このシステムは、非常に多角的な視点を持った人物を育成する上で非常に有効であると考える。
 余談であるが、自分はこのアメリカの教育システムから発展させて、日本では迫り来る高齢化のために教養として医学を習うことだけでも有効な手段であると考える。

 自分は、常にさまざまな視点から物事を論じられる人間でありたいと思う。そんな自分にとってアメリカの、まったく違う畑から医学の畑に進むシステムは衝撃的であった。これも、自分の進路を迷わせている要因であろう。
 自分の進路のことを考えると、自分は以上のような非常にフレキシブルな学び方を可能にした、アメリカの医学の発展の歴史が気になった。以下は自分が調べてきたことを医学教育の発展を中心に述べる。



 医は仁術であるという格言めいた言葉が我が国では存在するが、アメリカの医学の発展は、戦争や、利権争いなどのある意味で人間味あふれた形で発展したことがうかがえた。

 まず植民地時代のアメリカにおける医療の状況をみる。1607年にヨーロッパからの植民が始まると、南部の植民地でマラリアが大規模な被害を出した。治療機関としては、民間療法が主で、そのほかに理髪店、助産師などがあげられて、この人たちはイギリスか植民地で教育を受けた人たちであった。治療は自己責任であり、政府の規制はなく、ほとんど公衆衛生に対して配慮はなかった。

 また、感染症の脅威にさらされていながらもこの時代の健康問題への人々の見方は、病気とは神の摂理であり、人の力が及ばないところとするもので、この考え方がより病気を拡大していった可能性もある。

 18世紀になって、イギリスとスコットランドで教育を受けた医師が、その優位性を主張し始めて現代医学が広まった。最初の医療機関としては、1700年代初頭にニューオリンズ、ルイジアナに建てられた病院が始まりである。
 前者は、王立の軍用の病院として建てられたが、カトリックの女子修道会で中央集権的でなくそれぞれ個々で活動を行う、聖ウルスラ会の修道女が病院を経営するようになると、民間の病院として設備も拡張した。後者は、前者の王立病院にかかることができない貧困者がかかる病院であった。

 最初の医療従事者養成機関は、18世紀にボストンにできたものである。そして、独立戦争で軍医として参戦して、後にスコットランドのエディンバラ大学で学位を取ったジョン・モーガンが、Medical College of Philadelphia を設立した1791年を機にボストンの医療従事者養成機関は合併された。

 1767年王立大学医学科が設立され、1770年に初めてMDの学位を授与した。19世紀の初めまでに、1728年にピューリタンの指導者育成のために創設されたハーバード大学がメディカルスクールを創設したのを筆頭に、キリスト教の教団を中心に多数の医学校が設立された。
 この背景として、生徒から運営費として莫大な利潤が得られることがあった。また、運営費が生徒の学費のみに依存したため入学基準はとても甘かった。この医学部設立ブームは1910年ごろまで続くことになる。

 そして、1775年に起こったアメリカ独立戦争においては、これらの大学で学んだ医師も多数参加した。しかし、この時期メディカルスクールを修了してM.Dの称号を持つ医者は全体の10%で、ほとんどの医者は他の医者の真似をして医療行為を行っていた。
 余談であるが、この戦争終結後、1778年にアメリカ合衆国憲法が制定される。これはイギリスの不文憲法に対して成文憲法として制定されたため、アメリカのイギリスからの独立を象徴するものとなった。

 先ほど、知識や技術の水準が不明な医者が多いという状況を見た。これを鑑みて1847年にNew York Medical Societyによって、AMA(アメリカ医学学会)が設立されて、医者の質を上げることが画策された。しかし、当時はジャクソニアンデモクラシーが市民権を得ていたため、専門知識を持った特別階層をうむことは受け入れられず、AMA設立はあまり意味をなさなかった。

 この結果、医療は一般の人が行なうものという性格がより強くなったのであった。しかし、1861年からのアメリカ南北戦争で状況は少しずつ変わる。1861年に勃発したアメリカ南北戦争では、多数の兵士が病気で亡くなり、さまざまな要因で兵士を再起不能なものとした。そして両者とも医療従事者の数は不足した。

 この南北戦争はアメリカの外科技術、看護分野などにおいて様々な影響を与えた。南部連合軍の治療方法は危険で、さまざまな新たな病気を発生させた。また、悪天候、不十分な避難環境なども多数の死者をもたらした。このような状況は昔から戦争においては普遍的な状況で、北部連合軍は各州に病院を設立することでこれに対応した。

 病院の設立を可能にしたのは、率先して協力する団体の登場や豊富な資金であった。また、多数の新たな私的な組織が、兵士の医療や士気を必要とすることに焦点を置き始め、活動を広げた。この戦争においてオハイオ州は、戦場に船を送って病院として使用するなど新たな試みも始めた。

 この戦争の結果、医療に対する人々の眼差しが変わり始めて、医療は専門的な知識を持った医師に任せるべきであるという風潮が高まった。
 ここから南北戦争以降、近代の医学の発展について述べる。1898年米西戦争に勝利して、1898年のパリ条約で、キューバの独立をスペインに認めさせて、プエルトリコ、グアム、フィリピンを買収すると、イギリスからの独立から100年程で、独自に市場を開拓し経済的にも一国の植民地宗主国として独立した形となる。

 この過程で、医学も、ヨーロッパ大陸の医学を採用してイギリスとは袂を分かつ。具体的にイギリス医学とは、渡部昇一著「かくて昭和史は甦る;教科書が教えなかった真実」によると、イギリスの医学は経験主義的な影響で臨床重視の医学であるとしている。例えば、種痘を発見したジェンナーはイギリスの医学の流れをくむが、臨床重視であったので、いかに種痘を治すかに腐心した。発病するメカニズムの研究は二の次だったのだ。



 一方、大陸の、特にドイツを中心とする医学とは、イギリスとは逆で、病気のメカニズムの研究、つまり学問として医学を扱ってきた医学である。例えば、結核を発見したコッホはドイツ人であるが、彼は病原体の発見はしたものの治療法については編み出せなかった。

 このように、イギリスからの独立によって、経験主義、臨床重視の医学は、研究主体の医学に取って変えられたのである。前回述べたとおり19世紀後半には、ヨーロッパの研究の賜物である、細菌説や、科学を基礎とした医学はアメリカでも採用されるようになった。また、この頃前述の通り、学校は医学部の経営によって莫大な利潤が得られるという理由から1910年頃まで医学部は乱立した。一方で医学自体は科学を基にする非常に高度なレベルに発展したため、従来通り生徒からの学費のみで学校の経営をするのは難しくなっていた。

 この医学に対するトレンドの変化と経営難の二つの状況に上手く対応した例が、1893年のジョンズ・ホプキンス病院の付属の医学部が設立である。この学校は、医学部の入学定員に制限をかけて、また国や慈善家からの補助金を得て経営や研究に関する費用を賄った。同時に、カリキュラムも一新させドイツの教育パターンを模範として授業を行った。
 例えば、科学的な部分に力点を置いたり、指導の一環として基礎研究を行ったりして従来の医学校とは一線を画した。対して、全国の他の私立大学は入学者の減少、それによって発生する運営費および授業料の減少を防ぐために、入学基準をあまくしたりするなどの策を講じた。



 しかし1910年に当時有名な教育者として知られていたアブラハム・フレクスナーとカーネギー財団は、医学部教育レベルの独自の基準を作り全国の大学が満たしているかどうかを調査した。
 その時存在した全米のメディカルスクールのうち教育基準を満たすのは、5校だけであって、財団は全国の大学にジョンズ・ホプキンス大の教育カリキュラムを採用するように推進した。結果、全米の医学部のレベルが上がった。世に言うフレクスナーレポートによって全米の医学部のレベルが上がったという説である。

 しかし、一連の調査は利権の獲得が狙いであったという説がある。その利権を狙った超本人は、かの有名な資本家ロックフェラーである。彼は、石油産業から製薬産業へ目をつけそこで利権を獲得しようとした。
 そのために、自分たちの薬を医学に関与する人間の間で浸透させることが必要不可で、そのためには薬を使用する科学的な医学が中心的な地位を占めることが条件であった。だから、当時中心的な地位を占めていた代替的な治療を行う大学は煙たかった。

 結果、医学部の水準を図ると称して、代替的な治療、つまり薬を使わない医療を教える医学部に次々と不適当であるという根拠のない烙印を押した。これで、アメリカの医療が完全に薬で症状を抑えるアロパシー中心になった。

 また、アメリカ医師会(AMA)というアロパシーを礼賛する団体がいることをロックフェラーは発見する。彼はここに援助をすることで、自分の開発した薬が使ってもらえ、利潤が得られた。同時に、レポートによって、無理矢理アロパシー中心になったアメリカの医療業界では、アロパシーを信奉するAMAは独占的な地位と絶大な権力を得られた。

 だから、AMAは、従来まで医療サービスを行えた民間の医療提供者や、自然治癒を奨励するものに対して制限をかけられて、一種の参入障壁を築くことができたのである。つまり、フレクスナーレポートは、ロックフェラーはもちろん、1847年以来あまり絶大な権力をもつに至らなかった、AMAにとっても都合がよいものであった。

 付け足しておくが、薬を用いた医学を教えない大学は生徒が集められず窮地に陥ったため閉鎖を余儀なくされた。よって、1910年までに457あった医学校の数は激減する。
 以上様々な陰謀めいたことも考えられるが、ジョンズ・ホプキンスシステムは急速に浸透した。バプテストが設立したロチェスター大学が1921年にジョンズ・ホプキンスのカリキュラムを採用するなどここでも、キリスト教系の学校がここでも改革の先駆者となり、ジョンズ・ホプキンスの教育パターンを採用していった。

 しかし、ジョンズ・ホプキンスの教育パターンの採用だけでは、問題は全て解決したわけではなかった。というのは、医学の専門化によって学習量が膨大になり医学関連の人文科学や社会科学の分野がカリキュラムからはずされて、医学の科学化がより進んだ。この状況に対して、各専門に特化したカリキュラムに変更せざるを得なかった。

 この取り組みにいち早く対応したのは、ウエスタンリザーブ大学であった。ウエスタンリザーブ大は必修科目を減らして、専門的な選択科目を多くしたカリキュラムを提案した。この方法は1950年以降各学校で一般的となった。



 話の軸を元に戻して、20世紀初頭の話をする。まず1901年に議会は国立衛生研究所 (NIH) を建設し、また1901年にはロックフェラー財団も研究所を設立して、基礎医学研究が盛んになった。また、臨床医も生理的な実験に基づいた治療を模索することが仕事であった。この背景には、前述の経験を基にした治療から、科学的な根拠を基にした治療の転換があった。

 このように、アメリカの医学は、戦争や利権によって翻弄されながらも、紆余曲折を経て現在の形に至るのである。
 以上のようにアメリカの医学の発展の歴史を教育の分野を中心に簡単に20世紀の初頭まで見てきた。ここまで見てきた自分の印象を少し述べる。医学は「人の命を助ける学問」という印象が自分の中であり、周辺の環境とは独自に発展してきたという印象があった。

 しかし、実際、戦争や、利権争いを機に医学や医学教育が動くという事実を目の当たりにして、良いか悪いかは別として、単純に驚いた。
 冒頭の通り、自分は将来、労働や医療政策に携わりたい。また、現在の日本は高齢化が進んでいる。だから、ビジネスにしろ政策にしろ、「医療」というキーワードがとても大事になってくると考えている。その時に、「医学」を少しでも知っておくのと知らないのでは見方が違ってきて、政策やビジネスの中でのパフォーマンスの差が歴然としてくると思う。

 我々、非医学部の者が、医学を教養として知る一歩前段階として、今回のように、医学の発展の歴史を調べることは、政治・経済と、医学が密接に結びついているかを知るうえで非常に有益な行為であったと思う。次は、人類が経験した最初の世界大戦である第一次世界大戦から、アメリカの医学の歴史を振り返りたいと思う。

(2016年8月9日「MRIC by 医療ガバナンス学会」より転載)



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0810504408/
医療関係職の免許登録早期化を要望―日医〔CBnews〕
CBnews | 2016.08.10 18:35

 日本医師会(日医)は10日に開いた記者会見で、看護師や理学療法士などの医療関係職の国家資格の免許登録を毎年3月末までに完了するよう、塩崎恭久厚生労働相に要望したことを明らかにした。塩崎厚労相あての要望書は3日、厚労省医政局の神田裕二局長に手渡した。

 医療関係職でも医師の免許登録は、国家試験を前倒しで実施することなどで、3月末までに完了する体制が整っている。一方、看護師や理学療法士などは免許登録の時期が、早くて4月第二週から第三週までずれ込んでしまうため、その期間に適切な医療が提供できないなどの問題がある。

 日医は要望書の中で、4月1日から有資格者として業務に従事できるよう、免許登録にかかる業務体制の強化や、国家試験の実施・合格発表を早めるなどして、3月末の免許登録完了に向けた対応を求めている。

(2016年8月10日 君塚靖・CBnews)



http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/iryou/1375664.htm
「課題解決型高度医療人材養成プログラム(平成28年4月)」の選定結果
平成28年8月10日 文部科学省


本年度から開始する「課題解決型高度医療人材養成プログラム」について、別紙のとおり選定事業を5件決定しました。

1.事業の背景・目的

平成26年度より実施している本プログラムは、全国の大学・大学病院における人材養成機能を一層強化し、我が国が抱える医療現場の諸課題等に対して、科学的根拠に基づいた医療を提供でき、健康長寿社会の実現に寄与できる優れた医療人材を養成することを目的に事業を実施しておりますが、今般新たに医療現場等で人材が不足している以下の2領域についてテーマを設定し、公募の上で支援を行うこととしました。


2.事業概要

○選定件数:5件
  テーマ1 放射線災害を含む放射線健康リスクに関する領域(2件)
  テーマ2 慢性の痛みに関する領域(3件)
○補助期間:平成28年度から最大5年間
○補助金基準額:20,000千円(初年度・年間)
○補助事業上限額:40,000千円(初年度・年間)

3.選定結果(詳細は下記の選定結果一覧を参照)

【テーマ1】放射線災害を含む放射線健康リスクに関する領域 2件(申請件数7件)
【テーマ2】慢性の痛みに関する領域 3件(申請件数13件)

4.選定方法

専門家・有識者により構成された「課題解決型高度医療人材養成推進委員会」で審査を行い決定しました。
(課題解決型高度医療人材養成プログラム 選定結果一覧)


課題解決型高度医療人材養成プログラム 選定結果一覧

【取組1-(2):特に高度な知識・技能が必要とされる分野の医師養成】
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 ①放射線災害を含む放射線健康リスクに関する領域 申請件数:7件 選定件数2件
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No 区分 申請担当大学名  連携大学名       事業名

1  国  筑波大学                放射線災害の全時相に対応できる人材養成

2  国  長崎大学   広島大学、        放射線健康リスク科学人材養成プログラム
             福島県立医大学
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 ②慢性の痛みに関する領域 申請件数:13件  選定件数3件
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
No 区分 申請担当大学名  連携大学名       事業名

1  国  三重大学    鈴鹿医療科学大学     地域総活躍社会のための慢性疼痛医療者育成

2  国  山口大学    大阪大学、滋賀医科大学、 慢性の痛みに関する教育プログラムの構築
             愛知医科大学、
             東京慈恵会医科大学

3  公  名古屋市立大学              慢性疼痛患者の生きる力を支える人材育成
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http://www.sankei.com/economy/news/160810/prl1608100161-n1.html
医療機関の9割以上で高ストレス者の割合が10%を超える結果に
2016.8.10 13:39 産経ニュース

株式会社エス・エム・エス
~職員の健康管理を行う産業医は、約3割の医療機関で経営者が兼務~

医療・介護の情報サービスを提供する株式会社エス・エム・エス(代表取締役社長:後藤夏樹、東証一部上場、以下「当社」)は、当社グループが提供する「医療機関特化型ストレスチェック代行サービス」を通してストレスチェックの実施支援をした医療機関の結果を分析しましたので、お知らせします。

厚生労働省のストレスチェック制度実施マニュアルには、「職業性ストレス簡易調査票」に基づき、高ストレス者の割合が「10%」となるように設定された数値基準の例が示されています。当社グループでストレスチェックの実施支援をした医療機関を上記基準で判定したところ、9割以上の医療機関で高ストレス者の割合が10%を超える結果となりました。
このように医療業界に高ストレス者が多く存在している一方で、本来職員の健康管理に重要な役割を果たすべき産業医については、約3割の医療機関で「理事長・院長」が兼務している状態であることがアンケート調査により明らかになりました。経営者が産業医を兼務している場合、労働者の健康管理よりも事業経営上の利益を優先するなど、産業医としての職務が適切に遂行されない恐れがあると推測されます。

なお、「医療機関・介護事業所におけるストレスチェック実施のポイント」について、2016年8月10日発売の「日経ヘルスケア8月号」にも解説記事を寄稿しております。こちらも併せてご覧下さい。

【「医療機関特化型ストレスチェック代行サービス」について】
労働安全衛生法の一部改正により、2015年12月1日より50名以上の事業所において従業員への「ストレスチェックの実施が義務化」とされました。その結果、病院などの医療機関においては、その多くが義務化の対象となるため、2016年11月までにストレスチェックの実施を行う必要があります。しかし、医療機関においては医療機関ならではの課題があり、自病院での実施が困難なケースも少なくありません。
そこで当社グループの株式会社エス・エム・エスキャリアでは、医療機関ならではの特徴や課題を踏まえたストレスチェック代行サービスを提供しております。現在導入確定事業所数は300事業所を突破し、受検見込み医療従事者数は10万人を超える予定となっております。

【医療機関におけるストレスチェック実態調査レポート】
調査1.医療機関における高ストレス者の割合

[画像1: http://prtimes.jp/i/13298/56/resize/d13298-56-876917-1.jpg ]
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結果:ストレスチェック実施済医療機関の約9割で、高ストレス者の割合が10%を超える

91.9%の医療機関で、高ストレス者の割合が10%を超える結果となった。 また、15%を超える医療機関も29.7%存在した。
※数値基準は「ストレスチェック制度実施マニュアル」に記載のある「職業性ストレス簡易調査票(57 項目)」を用いて、20万人のデータから高ストレス者の割合が「10%程度」となるように設定された数値基準の例を基に判定

■分析:
高ストレス者割合の目安となっている10%を91.9%の医療機関が超えただけでなく、15%を超える医療機関も29.7%存在するなど、業界として高いストレス傾向を示す結果となった。
医療機関は入院患者の生死を扱う職場であることや、夜勤当直などの不規則なシフト勤務が多いことに加えて、慢性的に人手不足であることなどから心身への負担度合いが高く、高ストレス者の割合が高くなったと推測される。高ストレス者の割合が10%という目安については「ストレスチェック項目等に関する検討委員会」において、現場が対応出来る上限という意見なども踏まえて設定されているため、産業医などの現場スタッフへの負担が懸念される。

調査2.医療機関における産業医選定状況
[画像2: http://prtimes.jp/i/13298/56/resize/d13298-56-567551-2.jpg ]
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結果:医療機関における産業医の約3割は、院長や理事長などの経営者が兼務している

25.6%が「産業医は院長・理事長などの経営者」と回答した。
また、院内の医師が産業医を兼務しているケースは全体の87.2%にのぼることも判明した。

■分析:
今回の調査で、25.6%が経営者と産業医を兼ねていると回答したが、理事長・院長などの法人の代表者・経営者や、事業場において事業を統括管理する者による産業医の兼務については、労働者の健康管理よりも事業経営上の利益を優先する可能性があることから、平成29年4月1日より禁止される予定となっている。(参考:厚生労働省報道発表資料http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000115152.html)
また、経営者に加え、一定の人事権を有していると想定される「役職者」が産業医を兼務しているケースも加えると約55%の医療機関が該当する。人事権を持つ職員が産業医を兼務する場合、人事上の不利益を懸念し、職員が自身の健康や精神的な悩みについて相談しづらくなるなどのリスクが想定される。そのため、「院外の医師」に産業医を依頼することが有効であると考えられるが、外部委託している割合は、10.3%に留まっている。
仮に人事権が無かったとしても、内部の医師が産業医を兼務している状況自体が、職員心理や産業医の独立性・中立性の観点から望ましくないと考えられるため、今後医療機関における産業医選定の方向性が変わっていく可能性があると予測される。

【調査概要】
調査1
  調査対象 :当社グループにて「医療機関特化型ストレスチェック代行サービス」を提供した医療機関
  調査期間 :2016年6月15日~2016年6月23日
  調査方法 :上記期間においてストレスチェック結果の集計が完了している医療機関のデータを分析
  調査対象数:36事業所

調査2
  調査対象 :病床数20以上の医療機関に勤務する事務長
  調査期間 :2016年6月10日~2016年6月23日
  調査方法 :当社運営の医療機関事務長向け情報サイト「じむコム」上でアンケート調査を実施
  有効回答数:78名

【日経ヘルスケアへの寄稿について】
本リリースの内容も踏まえた「医療機関・介護事業所におけるストレスチェック実施のポイント」について、2016年8月10日発売の「日経ヘルスケア8月号」にも解説記事を寄稿しております。こちらも併せてご覧下さい。

タイトル:『「ストレスチェック」実施は11月までに!医療機関・介護事業所が実施する際のポイントは?』
掲載媒体:「日経ヘルスケア」2016年8月号
発行者 :日経BP社
発売日 :2016年8月10日

【株式会社エス・エム・エスとは】
2003年創業、2011年東証一部上場。「高齢社会に適した情報インフラを構築することで価値を創造し社会に貢献し続ける」ことをミッションに掲げ、介護・医療・ヘルスケアなどの領域で「高齢社会?情報」を切り口にした40以上のサービスを開発・運営しています。

【本件に関するお問い合わせ先】
・広報担当  株式会社エス・エム・エス 経営企画部 平島(ひらしま)
電話  :03-6721-2404 E-mail : smsinfo@bm-sms.co.jp
URL   : http://www.bm-sms.co.jp/

・事業担当  株式会社エス・エム・エスキャリア ソリューション事業部 内藤(ないとう)
電話  :03-6870-6177 E-mail:stresscheck@bm-sms.co.jp



https://www.m3.com/news/iryoishin/449034
医学研究3指針の改正案、パブコメへ
研究責任者、来年4月まで対応迫られる

2016年8月10日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 文部科学省、厚生労働省、経済産業省の3省合同による「医学研究等における個人情報の取扱い等に関する合同会議」(座長:福井次矢・聖路加国際病院長)は8月9日、改正個人情報保護法の全面施行に対応するための医学研究に関する3つの改正指針案を了承した。今後、各省庁の関係審議会に諮り、その後、パブリックリックコメントを求める。必要な修正があれば加え、2017年春予定の改正個情法の施行に合わせ、各指針を施行する。

 改正個情法のポイントは、「個人識別符号」「要配慮個人情報」なども、新たに法規制の対象となる「個人情報」として定義されたほか、匿名化した場合の取り扱いが変更された点。例えば、これまで「個人情報」に当たるか必ずしも明確ではなかったゲノムデータなども、「個人情報」に当たり得る可能性があり、該当する場合には新規取得時のインフォームド・コンセントの取得、安全管理、第三者提供などの際は、改正個情法に則ることが求められる。

 今後、医学研究の場で、患者からのインフォームド・コンセントの取得をはじめ、変更を迫られることは多い。中でも、問題になりそうなのが、改正個情法の施行前から実施していた医学研究で、新たに「個人情報」に該当することになる試料・情報等を取り扱う場合で、研究計画書の見直しが必要になる。各研究責任者は2017年春予定の新指針施行前までに、自らの研究計画を点検し、変更がある場合には倫理審査委員会の審査や研究機関の長の承認など、所要の手続きを経る必要がある。

 9日の合同会議で議論されたのがこの点で、多数の研究計画書の審査が必要になると想定されることから、倫理審査委員会の「迅速審査」の仕組みを使うとともに、同委員会の委員のみでは審査に対応しきれない場合を想定して、研究期間の長が指名する人も審査の支援に当たるなどの対応を予定。

 ただし、そもそも研究責任者が、研究計画書を点検しないことには、計画見直しの要否も判断できないことから、何が新たに「個人情報」に当たるのかについて、医学研究3指針の改正内容を周知徹底する重要性が強調された。厚労省医政局研究開発振興課も、「これまで倫理審査委員会の審査対象外だった研究も、チェックしなければいけない。できるだけ早く周知する必要がある」との認識を示した。

 なお、本合同会議の当初から、「過去に遡ってカルテを見直す、カルテデータ調べは、オプトアウトで実施されていることが多いが、病歴等が含まれる場合は要配慮個人情報となり、オプトアウトでの実施ができなくなる」などの懸念が呈せられていた(『「臨床研究一般の萎縮が生じる」との懸念も』を参照)。9日の会議でも、「カルテなどを調べて行う観察研究については、甚大は被害が生じる可能性がある。日本医学会やその分科会に対して意見聴取する機会を設けなくていいのか」(国立がん研究センター企画戦略局長の藤原康弘氏)などの指摘が出た。この点について、厚労省医政局研究開発振興課は、「公衆衛生」が目的であれば改正個情法の原則適用外と説明、今後考え方を整理する方針。

 医学研究3指針とは、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」「遺伝子治療等臨床研究に関する指針」。今回の改正を機に、3指針で整合性が取れていなかった点も修正される。倫理審査委員会もあり方も見直され、多施設共同研究が行われる場合には、各研究機関で個別審査を進めるのではなく、一つの倫理審査委員会で一括審査を認める方針。

 なお、改正個情法の政令、施行規則の改正案については、法改正を機に新たに発足した独立機関(府省の外局として置かれる、いわゆる3条委員会)である「個人情報保護委員会事務局」が、8月2日から8月31日までパブリックコメントを募集している。


 「個人識別符号」「要配慮個人情報」を定義

 改正個情法では、「個人識別符号」「要配慮個人情報」を新たに定義、情報を得る際のインフォームド・コンセントの取得、安全管理、第三者提供などの際に、適正な取り扱いが求められる。

 「個人識別符号」には、ゲノムデータ、指紋データ、顔画像データ、保険証番号などが該当する。「要配慮個人情報」に該当するのは、(1)身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)その他の個人情報保護委員会規則で定める心身の機能の障害があること、(2)本人に対して医師その他医療に関連する職務に従事する者により行われた健康診断その他の検査の結果、(3)健康診断その他の検査の結果に基づき、又は疾病、負傷その他の心身の変化を理由として、本人に対して医師その他医療に関連する職務に従事する者により心身の状態の改善のための指導又は診療若しくは調剤が行われたこと――などの情報。

 9日の合同会議では、これまでの議論を取りまとめた「個人情報保護法等の改正に伴う指針の見直しについて」(中間とりまとめ)(案)も了承。医学研究3指針の改正内容をまとめたもので、「総論」と「各論」から成る。「総論」では指針見直しの趣旨や主な改正点を解説。「各論」では、「匿名化など用語の定義の見直し」「インフォームド・コンセント等の手続の見直し」「匿名加工情報・非識別加工情報の取扱いの追加」「新指針施行までに対応すべき事項及び経過措置」「ゲノム研究における倫理審査体制について」について説明している。

 9日の会議で議論されたのは、「経過措置」の問題。新指針の施行後は、「旧指針に基づき実施中の研究は直ちに新指針に移行し、新指針に基づく遵守事項を遵守して実施」することが求められる。(1)改正個情法に関係する遵守事項は、新指針の施行後、直ちに実施、(2)改正個情法に関係しない遵守事項は、施行後半年以内など、一定の猶予を設ける――という対応。

 新指針の施行が、2017年春頃に予定されているため、改正個情法および新指針に対応するための研究計画書の見直しなど現場の対応の大変さから、簡便な対応で済むよう求める声が出た一方、恣意的に新指針の規制対象外と判断する可能性も否定できないことから、一定程度の審査を必要とする意見も出た。実際に、研究計画書の見直しが必要となる研究がどの程度、生じるかを調査して、対応を考えるという意見も出たが、時間的余裕もないことから、研究計画書を見直す場合には、倫理審査委員会の「迅速審査」を経ることを原則とし、その際、研究機関の長が指名する者が判定に加わるなど、倫理審査委員会や現場の負担を軽減するための選択肢を用意する方針で落ち着く見通し。

 「カルテ情報」を用いた公衆衛生目的の研究は原則対象外

 現行の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」では、インフォームド・コンセントの取得対象として、血液検体など「人体から採取された試料を用いる研究」と、「人体から採取された試料を用いない研究」は区別されているが、新指針ではこの区別がなくなる。この点のほか、「個人識別符号」「要配慮個人情報」が定義されることから、カルテ情報などを用いた研究が困難になる懸念が呈せられている。

 文科省は、法律の厳格な遵守が求められることから、この区別はなくす必要があると説明。ただし、今進められている研究等を阻害する意向はないとし、改正個情法の適用除外に当たる「公衆衛生の向上」等に該当する研究であれば、インフォームド・コンセントの取得が不要になるよう整理する方針。



https://www.m3.com/news/iryoishin/449048
シリーズ: 真価問われる専門医改革
「家庭医療専門医」の新規養成、2017年度も継続
日本プライマリ・ケア連合学会、「総合診療専門研修」にも配慮

2016年8月10日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本プライマリ・ケア連合学会が8月9日、2017年度も同学会の「家庭医療専門研修プログラムVer2.0」を継続運用し、家庭医療専門医の養成を進めることを公表した(詳細は、同学会のホームページ)。新専門医制度をめぐる混乱に配慮し、従来は家庭医療専門研修を行っておらず、総合診療専門研修を新規に開始する予定だった研修施設に対する特例措置も設ける。

 翌10日付けで、「2017年度より総合診療領域の後期研修を希望する医師を全面的にサポートするために、全国のプログラムの関係者や指導医と連携しながら、家庭医療専門研修を安心して受けていただけるような体制整備を行っていく予定」という同学会理事長の丸山泉氏のコメントも掲載。丸山理事長は、今年6月の同学会の学術大会で、新専門医制度か否かを問わず、総合診療を担う専門医の養成に取り組む方針を示していた(『総合診療の担い手養成、揺るがず、プライマリ・ケア連合学会 』を参照)。

 2017年度から開始予定だった新専門医制度は、19の基本領域の全てで1年延期(『新専門医制度、全19領域とも「1年延期」へ』を参照)。新たに基本領域に加わる総合診療専門医の専門研修プログラムは、「家庭医療専門研修プログラムVer2.0」をベースにしている。1年延期になったことで、日本専門医機構は8月5日の理事会で、総合診療専門医を目指す専攻医予定者は、家庭医療専門医を取得する道があり、新専門医制度が2018年度から開始した場合でも、不利益を被らない何らかの措置を講じることを承認した(『「新専門研修プログラム」、2017年度は併用含め6領域』を参照)。

 日本プライマリ・ケア連合学会は8月7日の理事会で決定したのは、(1)家庭医療専門研修プログラムVer2.0は、2017年度も継続運用、(2)既に家庭医療専門研修プログラムVer2.0として認定を受けているプログラムが、総合診療専門研修プログラムでの運用を視野に入れて変更などを予定している場合、研修施設や指導医の追加・変更は、現行制度で対応、(3)既に総合診療専門研修プログラムに申請したものの、家庭医療専門研修プログラムには申請・登録がない施設についても、特例措置として新規申請を受付――などの事項だ。



https://www.m3.com/news/iryoishin/448819
シリーズ: The Voice(医療)
地域包括ケアを破綻させる論拠不在の経団連の主張に反論
75歳以上高齢者の2割負担と外来負担上限の撤廃に反対

2016年8月10日 (水) 桑島政臣(神奈川県保険医協会政策部長)

 社会保障審議会医療保険部会は7月14日、高齢者の患者負担を議論。75歳以上の後期高齢者への2割負担導入(現在は1割負担)、70歳以上の高齢者の高額療養費制度(=患者負担の上限)の外来特例撤廃の主張が、経団連からの委員により、導入根拠も示されず主張された。席上、低所得者への配慮など慎重論も出されているが、次年度の制度改定、次期通常国会への法案提出が既に想定されている。われわれは、国民医療を守るため導入に反対するとともに、治療を阻害する患者負担の解消へと方向転換することを強く求める。

◆事実無根、外来特例で頻回受診は起きていないし、兆しもない

 医療保険部会では経団連で医療・介護改革部会長を務める望月篤委員(大和証券常務執行役員)は、70歳以上の高額療養費制度(患者負担上限)が外来特例により70歳未満と異なり、外来負担が低く抑えられているため、“頻回受診を招く懸念もある”とし外来特例の廃止が妥当と主張。また75歳以上の後期高齢者の患者2割負担の導入について、「引き上げは避けられない」と、いずれも何ら根拠提示もなく、議論を先導した。

 外来特例とは、老人保健制度(現:後期高齢者医療制度)で対象年齢を75歳以上と引き上げ定率1割負担とした際に設けられたものである。それまでの対象年齢だった70歳以上に対し外来負担の上限を8,000円(住民税非課税、ほかに一般:12,000円、現役並み所得:44,400円)としたものである。経団連の望月氏はこれを頻回受診と結びつけ槍玉に挙げたのだが、全くの事実無根である。

 データが如実に物語る。後期高齢者医療制度の被保険者の年金収入を見ると、基礎年金の満額水準(約80万円)以下が4割を占めているが、住民税非課税となる水準155万円以下は1,100万人で全体の7割に及ぶ(『平成27年度後期高齢者医療制度被保険者実態調査報告』)。これらの多くの高齢者が外来特例、すなわち患者負担の上限は8,000円となる。後期高齢者医療は患者1割負担であり、医療費で8万円(レセプトで8,000点)が分岐点となるが、実際8,000点を超えるレセプトは全体の2.4%しか存在していない 1)。つまり、外来特例により8,000円を超えても負担がないことを理由にした頻回受診は誘発されていない。後期高齢者患者と一般患者を比べても、ひと月の受診日数は各々1.86日と1.49日と大差がなく 1)、複数疾病を抱える後期高齢者の身体特性を勘案すれば問題にされる水準ではない。外来受療率をみても1996年以降、患者負担増の制度改定で大幅な下落をみせたままであり、1980年代水準はおろか70年代水準にもない 2)。

 しかも、高額な医療費は、診療報酬点数の設定や構成から、その殆どは「在宅医療」に関するものであり、この外来特例により経済的に「救済」されている。これを撤廃することは、「治し・支える医療」への転換と「居宅生活での限界点を高める」(二木立・日本福祉大学学長)ための国策、「地域医療包括ケアシステム」の構築に水を差し、破綻の引き金となる。

◆まやかしの「世代間公平」に照らしても、不公平な患者2割負担引き上げ

 後期高齢者への2割負担導入も同様の帰結となるが、患者負担が2倍化し、より影響は深刻となる。一人当たりの平均収入に対する年間の自己負担額の割合は現在、後期高齢者は4.3%であり、65歳未満の1.4%より3倍も重い 3)。患者負担1割の世代が、患者負担3割の世代より、過重感が強い状況にある。これを2割負担とすると、単純計算でその割合は8.6%と極端に重くなる。

 俗論の「世代間の公平」論に、我々は与しないが、これに照らしても「公平」とは到底言えない。そもそもこの俗論は、個々の一生涯に経る年代ごとの給付のあり方という点を無視し、通過点・年代で輪切りにし、世代間分断を煽る、詐術である。

 70歳未満と後期高齢者等との高額療養費の基準を統一することも出されている。70歳以上の住民税非課税の場合、患者負担上限が24,600円から35,400円へと1万円強引き上がることになる。しかし、現在、高額療養費の1件当たり支給額(患者負担への「補填」)は、75歳以上は16,832円にすぎず、それ未満の1件当たり支給額76,894円の1/5程度である。上限額を超える医療費部分は、高齢者では本当は少ないのである。

 つまりは、先に見たように患者負担が過重な下で、高額療養費の基準統一がなされると、高齢者の患者負担を軽減、救済する仕組みは、ほとんど実効をなさなくなる 3)。

 よく問題にされる重複受診、複数科受診だが、実は、「同一疾病」で複数の医療機関を受診する「重複受診」は、高齢者患者の2%に過ぎない 2)。また、複数医療機関の後期高齢者の受診は3カ所以上は1割に過ぎず、2カ所が24%となっており2)、「異なる疾病」での複数診療科、複数医療機関を考えれば、妥当な数字である。実際、後期高齢者の64%は2種類以上の慢性疾患を保有し治療している 3)。

 根拠提示のない、社会的に流布された言説を「常識」、「通念」とした議論は厳に慎むべきである。

◆経団連の社会保険部会の委員? 不可欠なのは患者目線の議論 財界視点は不要

 医療保険部会には、保険者側の委員が複数名存在する。しかし、2001年より、なぜか経団連が、2011年からは日本商工会議所もと財界から委員が就いている。患者代表や難病団体、非正規・中小企業労働者の代表など、医療保険制度、健康保険制度に密接に関係する立場のものは委員から除外されている。

 病気治療の際、交通費や病衣、タオル代、洗濯代など、治療費の他にも諸費用が意外と嵩むのが、実社会である。財界代表の視点や牽強付会ではない、患者目線での議論が不可欠である。

 そもそも、医療保険、健康保険制度は、疾病・負傷の治療を保障するために、経済的障壁を解消する制度である。治療へのアクセスが制度的に開放され、医療そのものの現物給付を原則としている。

 そのフリーアクセスを阻害し、受診行動のハードルを高く敷く、後期高齢者2割負担導入や高額療養費の特例の撤廃などは、この制度趣旨に完全に逆行している。これでは「治し・支える」医療は破綻する。

 高齢者は、加齢により高血圧、糖尿病、心疾患、関節症、白内障など疾病を多く抱えがちであり、後期高齢者の86%は外来で慢性疾患の治療を行っている 3)。

 この現実を無視した、後期高齢者の患者2割負担導入、70歳以上の高額療養費の外来特例撤廃と制度の負担上限の引き上げに我々は強く反対する。制度本旨に立ち戻り、患者負担解消の方向に舵を切るべきだ。

【参考資料】
1)『平成27年社会医療診療行為別統計』
2)中医協H27.4.8資料
3)「医療保険部会」H28.7.14資料.

※本記事は、2016年8月9日付けの「政策部長談話」として、神奈川県保険医協会が同協会のホームページ上で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



https://www.m3.com/news/general/448447
《再生への課題 群馬大病院報告書》地域医療 人材育成に暗い影
2016年8月8日 (月) 上毛新聞

 「研修医の時にしっかりとした教育が受けられないと十分に技術を磨けない。医療事故が多い病院は敬遠してしまう」

 東京都内の私立大医学部5年の男性は、群馬大医学部附属病院(前橋市)で臨床研修を受ける気は起こらないと話す。

■臨床研修が急減

 新人医師が医療現場で指導を受ける臨床研修制度が2004年に導入されてから、地方病院は研修医の確保に苦労している。多くの学生が首都圏の病院を希望するためだ。群馬大病院で手術を受けた患者が相次いで死亡した問題は、県内でその傾向を加速させ、本県医療を担う人材の育成に暗い影を落としている。

 厚生労働省によると、卒業を控えた医学生が臨床研修先を選ぶ「マッチング」で、2015年度に県内病院に内定した学生は83人で前年度から20人減った。群馬大病院が14人に半減した影響が大きく、減少数は都道府県別で最多だった。この結果は、県内でキャリアを重ねる可能性の高い医師が減ることを意味し、関係者に衝撃を与えた。

 館林厚生病院は常勤医を確保できないため、出産の取り扱いを10年以上休止している。小児科、整形外科、眼科の入院患者の受け入れや夜間の緊急診療も行っていない。同病院は県外の大学病院や仲介会社に医師の派遣を依頼しているが、反応は良くないという。「研修医が減り続ければ、地域医療はさらに厳しくなる」と懸念する。

■信頼回復へ協議

 一連の問題は、群馬大病院の経営にも影響を与えている。群馬大病院は15年6月、診療報酬の優遇措置のある特定機能病院の承認を取り消された。15年度は約3億3000万円の減収になったとの試算がある。厚生労働省の監査の結果次第では診療報酬の返還を求められる可能性もある。

 状況の改善に向け、県と群馬大は5月、協議会を設置した。今後は県医師会なども交えて、群馬大病院の信頼回復や医療体制の再構築について話し合う。県医務課の武藤幸夫課長は「事故調の報告書などで示された提言や指摘をクリアするために皆で知恵を絞りたい。患者のための医療を提供できる病院に再生してほしい」と話している。

  1. 2016/08/11(木) 09:00:32|
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8月9日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/441650
新専門医制、サブスペシャルティへの影響大 - 小室一成・日循代表理事に聞く◆Vol.3
循環器専門医、研修開始遅れなどで減少懸念

2016年8月9日 (火) 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)、高橋直純(m3.com編集部)

――次に新専門医制度についてのお考えもお聞かせください。内科領域への影響は大きく、今までは認定内科医1年、その後にサブスペシャルティの研修に入る仕組みでしたが、今検討されている新専門医制度に移行すれば、内科専門医の研修は3年でサブスペシャルティの研修開始が遅くなります。基本診療領域とサブスペシャルティの専門医はどうあるべきだとお考えでしょうか。

 新専門医制度の開始は1年延期となりましたが、前のプログラムには、研修期間や経験すべき疾患の種類と数の多さなど、幾つか検討した方が良い点があったと思います。

 確かに内科全般の研修は重要ですが、3年間終わらないとサブスペシャルティに行けないのはどうでしょうか。最近、卒前の医学教育も臨床実習参加型になっています。初期臨床研修2年の後に、さらに3年間内科全般の研修をするのはやはり長いのではないかと思います。またその間、研修病院を移らないといけないことも研修の効率や給与の面など、考慮すべき点があります。いろいろな疾患を経験するのは重要ですが、日本専門医機構が専門研修モデルプログラムとして出しているのを見ると、それほど患者数の多くない疾患が含まれています。これらの疾患を経験するには、大病院に在籍しないと難しく、「専攻医の大病院集中」が起きるでしょうし、「患者さんの取り合い」が生じるかもしれません。

 さらに、今までは卒後3~5年目の医師であっても、見習いながらも臨床の一線で勤務していたわけですが、それができなくなるので、小規模な病院などは医師が非常に不足してしまう可能性があります。


小室一成氏は、新専門医制度が、サブスペシャルティにも影響してくる、と見る。

――新専門医制度の開始から3年間は、サブスペシャルティの研修を始める医師が激減してしまう。

 はい。その上、専門医取得までの期間が延びると、内科のサブスペシャルティに進む医師が減ってしまう可能性もあります。

――従来の制度で、認定内科医を1年で取得し、サブスペシャルティに進んだ場合、やはり内科全般を診る診療能力は不足していたとお考えでしょうか。

 初期研修で内科を回る期間にもよるとも思います。ただ皆が同じように、若くて一番、体力も吸収力もある時期に、3年間内科全般を研修するのはどうでしょうか。もう少し柔軟に、個々のニーズに応じた選択肢があるとよいでしょう。最初から内科の患者さんをジェネラルに診たいという人は、内科を3年間研修してもいい。そうではなく、循環器をやりたい、さらにはカテーテル治療など専門的な技術を身に付けたい、または大学院に入り研究もしてみたいというのであれば、少しは早くサブスペシャルティに入れる道も作るとよいのではないでしょうか。超高齢社会となり、一人の患者さんが多くの疾患を持っています。したがって、サブスペシャルティに進んだ後でも、他の疾患を診る機会は多く、内科医としての経験を積むことは可能です。そこが手術を中心とした外科とは異なるところだと思います。

――内科専門医の3年間のプログラムの中に、循環器研修を組み込むような方法もあり得ますか。

 そう思います。内科専門医の取得時期は同じであっても、ジェネラルな内科を3年間やる人もいれば、1年ほど早くから循環器の研修に入る人もいる。そんなプログラムがあってもいいと思います。

――新専門医制度では、いまだサブスペシャルティの部分は固まっていませんが、その辺りは交渉していく。

 はい。ある程度、柔軟な体制の方がいい。その方が、若い医師も伸び伸びと意欲的な研修ができるでしょうし、地域の医療崩壊、小規模の病院の医師不足なども解消されるのではないかと思います。

――先ほど、新規入会の若手医師が頭打ちとお聞きしました。最後に循環器疾患の魅力を先生ご自身がどう捉えておられるか、改めてお聞かせください。

 循環器領域の技術の進歩は、診断、治療ともに日進月歩であり、毎年新しいデバイスや新薬が誕生しています。適切な治療をしないと命を落とすような患者さんでも、適切に診断し、治療をすると、元気になって、歩いて退院できることも多い。循環器は、本当に医師の技術が問われる領域です。また患者さんの数が多く、疾患もバラエティに富んでいる。その意味でも臨床的に非常にやりがいがある分野です。

 研究の面では、まだまだ病態解明が進んでいません。残念なことに循環器の研究を行う基礎研究者が減っています。従って我々循環器内科医が、それこそカテーテルもやりながらも、試験管をふって研究するしかないのです。大変と言えば大変ですが、それを逆にやりがいと思ってやってもらえたらと思います。患者数は、消化器と並んで最も多い。急性心筋梗塞や心不全、不整脈など、救急医療の対象となる疾患も多く、とても忙しい領域ですが、それをやりがいと感じてもらえたらと思っています。

【お知らせ】

 本件インタビューにつき、2016年7月25日に、小室氏、および日本循環器学会顧問の石上晴康弁護士から「小室氏はVARTやノバルティス社、さらには白橋氏などの件に関するVol.4-6の内容を、Vol.1-3と同様に公開することをいったんは承諾しました。しかしながら、小室氏は日本循環器学会代表理事であり、その要職にある者が現在進行中の刑事事件(ノバルティス事件)に関するコメントを述べること自体が不適切と思われますので、Vol.4-6の掲載中止をお願いしたい」という旨の文書を受け取りました。

 m3.com編集部としては、現在進行中のKHS (Kyoto Heart Study)を巡る裁判に対して、VART問題に関する小室氏の発言が影響を与えるか否かは判断しかねますが、刑事事件の一審判決後に残るVol.4-6を掲載することを前提に、小室氏側の意向に沿った対応をすることにいたしました。

 引き続き、本件について正確な情報提供に取り組んでいく所存です。



https://www.m3.com/news/iryoishin/434054
シリーズ: どうなる?「日本の未来の医療」
専門医で「診療報酬に差」、勤務医の約半数が支持◆Vol.8
開業医は反対意見が多数派、「責任も相応に」「判断基準に困る」

2016年8月9日 (火) 成相通子(m3.com編集部)

 日本外科学会がこの4月に実施した若手を対象にしたアンケートでは、外科専門医資格を取得しても給料や地位が変 わらず、メリットが実感できないという厳しい意見が多く挙がった。同時に、7割は「昇給や昇格などのインセンティブを付けるべきだ」と考え、6割強は、地位や待遇が上がることが保証される制度になるならば、「取得の条件が現状より厳しくなっても良い」との意見に賛同していた(『外科専門医、取得しても意味ない?高い?』を参照)。

 m3.com会員の医師はどう考えるのか。医師509人(勤務医253人、開業医256人)に尋ねた(調査の詳細は『高齢者の保険診療に制限、過半数の医師が支持◆Vol.1』を参照)。

Q. 専門医の認定要件を厳しくする代わりに、診療報酬上のインセンティブを付けるべきという議論があります。現在、日本の医療制度では同じ診療行為に対して、医師の経験年数などによる診療報酬の差はありません。専門医などの医師の資格や経験年数などによって、診療報酬などに差を付けるべきだと考えですか?
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 勤務医の47.3%は、専門医資格の有無で「診療報酬に差を付けるべき」と回答。専門医資格以外の経験年齢や医師のスキルなどで差を付けるべきとしたのが22.7%だった。反対に、開業医は47.4%が「診療報酬に差を付けるべきではない」と回答。専門医資格の有無で差を付けるべき、としたのは30.0%にとどまった。全体では、専門医資格の有無もしくは、他のスキルなどで、診療報酬に差を付けるべきとの考え方が勤務医、開業医のいずれも過半数を超えた。差を付ける方法については、経験年齢や医師のスキルのほか、さまざまな意見があるが、専門医資格の有無がある程度の目安になると考えている人が多いようだ。

 「その他」で寄せられた意見は下記の通り。

・多くを知っている医師ほど、いろいろな気付きがあるので、診療に時間がかかります。人数が診られないので、報酬はかえって少なくなる可能性あります。専門医も名ばかりの人が多く、どれだけ患者が健康を回復しているかなど、関心のない医師もいます。専門医と言っても、診療内容は個人差があるので、簡単に考えては行けないと思う。専門医であっても、他科のことを8割程度は知らないと医師として使い物にならない。【60代以上勤務医】
・専門医なんて名目だけで何の役にも立っていない。臨床を30年もやっていない大学教授に注射してもらうか?【60代以上開業医】
・保険上は差を付けるべきではない。【60代以上開業医】 
・差を付けるべきだが、判断基準に困る。【60代以上開業医】
・専門性ばかりを重視するのは考えもの。【50代開業医】
・個人の資格と病院の規模を併用で。【50代勤務医】
・専門医資格及び経験年数の両方。【50代勤務医】
・専門医であれば報酬増で良いと思うが責任も相応に重くすべきと思う。【50代勤務医】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49367.html
新専門医制度に向け学会との役割を明確化- 機構が基本的な方針公開
2016年08月09日 18時00分 キャリアブレイン

 日本専門医機構(機構、吉村博邦理事長)は9日、新しい専門医制度の開始に向けた基本的な方針をホームページで公開した。学会との役割分担の明確化を図るほか、医師の地域偏在の対策について、学会に意見を求めながらさらに検討するといった方向性を示している。また、総合診療専門医を目指す若手医師に向け、来年度から日本プライマリ・ケア連合学会の研修を受講するよう勧めるメッセージも出した。【佐藤貴彦】

 機構は、新しい専門医制度で学会に代わって専門医の認定などを行う第三者機関として設立された。新制度による専門医の養成を来年度から始めるために準備を進めてきたが、地域偏在を悪化させるといった懸念が医療界から表明されたことを受けて先月、開始時期の1年間延期を決めた。

 機構は「緊急のお知らせ」として、今後に向けた方針をホームページで発表した。この中で、学会が学術的な観点から研修プログラムを作成する一方で、機構は専門医制度の標準化や、専門医資格の認証などを担うといった役割分担をはっきりさせる方向性を示した。また、「機構で全てを決定し学会はそれに従う」といった関係でないことも明確にするとした。

 さらに、新制度が医師の地域偏在を悪化させるといった懸念を払しょくするため、専門医の養成に伴う偏在の対策について学会に意見を求めたり、さらなる具体策を検討したりする考えも示した。

 また、総合診療専門医を目指す若手医師に向け、日本プライマリ・ケア連合学会の家庭医療専門医になるための研修を受けるよう勧めるメッセージも公開した。その上で、来年度から研修を受ける予定の医師が将来、研修のやり直しを迫られるといった制度上の不利益を被らないように、何らかの措置を検討する方針を強調した。



https://www.m3.com/news/general/448782
【神奈川】ドクターヘリが着陸に失敗 患者は救急車で搬送
2016年8月9日 (火) 神奈川新聞

 8日午後2時5分ごろ、秦野市平沢のコベルコマテリアル銅管秦野工場グラウンドで、東海大医学部付属病院(伊勢原市)のドクターヘリが着陸に失敗、機体後部が破断するなど激しく損傷した。操縦士や医師、看護師ら5人が搭乗していたが、けがはなかった。秦野署などが原因を調べている。

 同署や秦野市消防本部によると、交通事故の負傷者1人を搬送するため、同病院から飛来。現場の約5メートル上空でホバリングしていたところ、何らかの不具合で機体のコントロールを失ったという。負傷者の男性は救急車で同病院に搬送されたが、間もなく死亡した。

 県によると、県内で運用しているドクターヘリは同病院が実施主体となっているこの1機のみ。川崎重工製のBK117型機で朝日航洋(東京都)の所有。昨年度の出動は281件で、広域連携している山梨、静岡両県への出動も13件あった。事故があったグラウンドは搬送時に救急車から移し替える離着陸場に指定されていた。

 今回の事故を受け、県は「しばらくは使用できなくなるので、別のヘリの確保や山梨、静岡両県からの応援も含めた代替措置を早急に検討する」としている。

 現場は、小田急線渋沢駅から東北約1キロの工場が立ち並ぶ区域。近くに住む男性(73)は「散歩していたら、ドーンという大きな音がした」と驚いた様子だった。



https://www.m3.com/news/general/448769
《再生への課題 群大病院報告書》組織改革 診療科超え情報共有
2016年8月9日 (火) 上毛新聞

 「がんの転移はない?」「あの検査をしてみたら」。手術を控えた患者の情報を映し出すモニターが設置された群馬大医学部附属病院(前橋市)の一室。検査結果や手術の方法を説明した担当医に対して声が上がった。

■全死亡例を検証

 旧第1、第2外科を統合して昨年4月に発足した外科診療センターが週1回開いている合同カンファレンスは、多い時は医師や看護師ら約70人が顔をそろえる。センター全体の情報共有の場になっている。

 外部有識者でつくる医療事故調査委員会の報告書は、同じ分野の診療を手掛ける二つの外科が、競い合って協力し合うことがなかったと指摘した。こうした組織の在り方を根本から改善しようと、同センターは横断的な組織づくりに取り組んでいる。

 センター長の桑野博行教授は「情報を共有し、診療科を超えて協力し合う。それが統合した意味。もっと積極的に意見を言える環境をつくりたい」と話す。来春には大学院に残る二つの外科学講座も統合する予定だ。

 また、一連の問題を早期に把握できなかった反省から、院内のすべての死亡例を検証する体制を整え、「手術時間が予定の1.5倍以上に延びた」など、病院に報告する基準も明確にした。これからも事故調や、病院運営の在り方を検証した病院改革委員会の提言を受け止め、改革を進めることになる。

■人手不足続く

 ただ、現場は慢性的な人手不足が続いており、いかに効率よく改革するかも求められる。改革委の木村孟委員長は2日の会見で「国立大は法人化してから財政的に非常に大変。人を増やしたくてもできない。その中で最適解を探すしかない」と述べ、最終提言でも現場に過度の負担を強いることのないよう忠告した。

 改革委の委員で、リスク管理に詳しい早稲田大理工学術院の小松原明哲教授は「『患者本位の医療』の真の意味を病院や医学部の関係者が共有し、病院が『個人』から『組織』に脱皮することが重要だ」と指摘する。

 「顧客意識を持つこと。個人を尊重し信頼しつつ、個人任せにしないこと。これは時代の流れで、どこの組織も同じ。群馬大は世の中の動きから取り残されていたと言える」



https://www.m3.com/news/general/448705
「自前救急車の搬送誤り」 遺族、新日鉄住金を提訴へ
2016年8月9日 (火) 共同通信社

 新日鉄住金大分製鉄所(大分市)で今年1月、作業員が転落し病院で死亡が確認された事故があり、119番をせずに同社配備の救急車で病院に運んだのは誤りだったとして遺族が同社などに損害賠償を求め大分地裁に提訴することが8日、分かった。遺族側は「消防機関にいる救急救命士が乗っていれば、一命を取り留めたかもしれない」と訴えている。

 大分県などによると、消防機関のほか、事業所でも緊急走行ができる車を配備することができるが、救急救命士の乗車は義務付けられていない。

 訴状などによると、1月9日午前10時5分ごろに、塗装工事の足場を組む作業をしていた建設会社の男性作業員(43)が高さ約10メートルから転落。連絡を受けた大分製鉄所は同20分ごろに同社の救急車に男性を乗せ、約20分後に大分市内の病院に運んだが、呼吸は停止し瞳孔も拡大。病院の救急救命スタッフが心臓マッサージをしたが、同45分に死亡が確認された。死因は外傷性脳挫傷だった。

 遺族側は、大分製鉄所が、事故の発生を確認したら救急車が待機している正門に連絡するルールを請負業者に順守させていたと指摘している。

 大分製鉄所での負傷者を診察したことのある医療関係者は「心肺停止の場合は、救急救命士でないと気管挿管や薬剤投与などができない。すぐに119番すべきだったと思う」と話す。

 大分製鉄所は「訴状を見ていないのでコメントは差し控える」としている。



http://news.ibc.co.jp/item_27827.html
被災地の中高生が医療現場で職場体験
(2016年08月09日 17:55 更新) 岩手放送

 将来の夢を、ひと足早く体験です。医師や看護師など、医療の現場で働くことを目指す沿岸被災地の中高生が盛岡の病院で職場体験を行いました。
 職場体験が行われたのは盛岡赤十字病院です。震災後、沿岸の被災地では医療系の職場体験の場があまりないため被災地の中高生に医療現場の仕事へ理解を深めてもらおうと3年前から実施しています。9日は夏休みを利用して宮古や大船渡、陸前高田などの中高校生合わせて90人が参加しました。生徒たちは医師や看護師のほか、薬剤師や放射線技師など希望する7つの分野に分かれてそれぞれ職場体験です。このうち、医師をめざす生徒たちがやってきたのは実際に使われている手術室。青い手術着に身を包み、手袋とマスクをした生徒たちは緊張した面持ちで模擬手術に臨みます。鶏肉を人の体に見立て、電気メスを手に執刀体験をしたり針と糸を使って傷口を縫い合わせたりしました。また、看護師をめざす生徒は誕生したばかりの赤ちゃんを胸に抱き、命の尊さを感じていました。
 「重くはないけどとてもかわいくてあったかくて、命の大切さを感じます。私も看護師になって子どもと触れ合っていく機会を楽しみたいです」(宮古商業高校 堀内綾乃さん)
 医療現場の最前線を経験した生徒たちは、将来、故郷で活躍する医療人を目指し、夢をさらに膨らませていました。



http://www.yomiuri.co.jp/local/tokyotama/news/20160809-OYTNT50248.html
医療現場、子供ら体験 町田市民病院で好評
2016年08月10日 読売新聞

 町田市民病院(町田市旭町)が、小学4~6年生を対象に行っている体験型の「夏休み子ども病院見学会」(無料)が好評だ。医療現場に関心を持ってもらおうと2012年に初めて実施され、今月20日の開催で4回目を迎える。

 ドクターの指導の下、手術室で超音波メスと電気メスの両方を使って鶏肉を切り比べて縫合したり、薬剤師の手ほどきでお菓子を使って調剤したり、ふだんはなかなかできない実習で医療の最前線を実感できる。

 今年も、昨年に倍増させた40人の定員があっという間に埋まり、応募した85人の中から抽選で参加者が選ばれた。

 見学会には未来の医療従事者を育てる意味もあり、病院を挙げて実施されてきた。

 今年は4班に分かれて行われる。メインとなる手術室では、外科医や看護師が、約10人がかりで手術の手順や機器を説明。全員が、本番と同じ手術衣と帽子、マスク、手袋を身に着け、手術時特有の手の洗い方から、メスの使い方、機械による縫合などを教わる。

 このほか、放射線技師がMRI(磁気共鳴画像装置)を作動させながら説明したり、実際に子供たちが人形を使ってAED(自動体外式除細動器)を操作したりする。栄養科では、病院食の話を聞き、管理栄養士が手作りしたお菓子も振る舞われるという。一連の見学は午前8時半に始まり、4時間に及ぶ。

 同病院の敦賀英一・医事課長は「子供たちに医療現場を見てほしいというのは、スタッフ全員の願いでもある。病院側の負担はあるが、これからも、できる限り続けたい」と話している。



https://www.m3.com/news/general/448778
【兵庫】地域医療の課題と強み探る 医学生が10日報告会
2016年8月9日 (火) 神戸新聞

 但馬の医療の強みや課題を知ろうと、神戸大や岡山大の医学部生ら9人が8日、兵庫県養父市を訪れ、医療関係者や住民に聞き取り調査をした。将来但馬などで働く予定の医学生らでつくる「但馬ゆかりの医療系学生の集い」が企画。10日まで同市に滞在し、地域の健康づくりの課題を探り、対策も提案する。

 県の奨学制度を利用し、卒業後の一定期間、医師不足の地域で勤務する医学生や、理学療法士、薬学部生ら。昨年は豊岡市で同様の取り組みをした。

 この日はまず疾患ごとの死亡者数や高齢者の独居率などの統計データを把握。その後、班ごとに医療機関や福祉施設などを回った。

 養父市大屋町加保の大屋診療所では、学生3人が加藤健医師(37)と意見交換した。加藤医師は訪問診療など地域ならではの働き方を説明し、「患者だけでなく家族を含めた生活全般に目を向けている」と説明。さらに「今のうちに視野を広げておいて」と助言した。

 参加者は10日午後1時、同市八鹿町八鹿の「八鹿ふれあい倶楽部(くらぶ)」で住民向けの報告会を予定している。「―集い」の発起人で自治医科大(栃木県)医学部5年の守本陽一さん(23)=養父市出身=は「地域の健康課題を医療関係者や住民が再発見できるようにしたい」と話している。(那谷享平)



http://www.medwatch.jp/?p=10000
我が国の保健医療支出は米国、スイスに次ぐ第3位、「日本は低医療費」に疑問符―医療経済研究機構
2016年8月9日|医療・介護行政をウォッチ

 各国の保健医療支出を比較するに当たり、OECD(経済協力開発機構)は訪問介護や特別養護老人ホームなどの費用を含めるとする「新基準」(SHA2011:A System of Health Accounts)を定めました。

 これに基づくと、2014年度における日本の保健医療支出は55兆3511億円で、対GDP比は11.4%。これは、米国、スイスに次ぐ第3位となることが、医療経済研究機構の調べで明らかになりました。

 これまで我が国は「低費用で高い質の保健医療サービスを受けている」とされてきましたが、この認識を改める必要もありそうです(関連記事はこちら)。

OECDの保健医療支出の新基準では、多くの「介護費用」も含めることに

 OECDは、これまで各国の保健医療支出をSHA1.0という基準(旧基準)で比較してきました。この基準には、我が国の介護サービスのうち訪問看護や介護療養型医療施設などの費用は含まれていましたが、訪問介護や特養ホーム、多くの地域密着型サービスの費用などは除外されていました。

 この点、新基準であるSHA2011では、これまで除外されていた介護サービス費も保健医療支出に含むことになりました。医療経済研究機構は、新基準では長期医療(保健)サービスに「医療の有資格者が提供するサービス」(これまで含まれていた訪問看護や介護療養病床など)に加えて、「ADLに関するサービス」が含まれることになった、と説明しています。

OECDの保健医療支出比較の新基準(SHA2011)では、多くの公的介護保険サービスの費用(ブルーの部分)が含まれることになった
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 旧基準によると、2014年度の保健医療支出は49兆2059億円と推計され、対GDP比で10.1%となっています。OECD加盟35か国中10位(米国、オランダ、スイス、スウェーデン、ドイツ、フランス、デンマーク、ベルギー、カナダに次ぐ)となります(諸外国は2012または13年度)。

OECDの旧基準によると、日本の保健医療支出は35か国中10位(2014年度)で、先進諸国と比べて低い水準と言える
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 また1人当たり保健医療支出は、同じく旧基準によると38万6542円で、35か国中14位(米国、スイス、ノルウェー、オランダ、ドイツ、スウェーデン、アイルランド、オーストリア、デンマーク、ベルギー、カナダ、ルクセンブルグ、フラス、オーストラリアに次ぐ)となっています。

旧基準で1人当たりの保健医療支出を見ると、日本は35か国中14位で、やはり先進諸国と比べて低い水準と言える
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 これらは先進諸国に比べて低い水準となっており、「我が国は低い費用で、質の高い保健医療サービス提供を実現している」とされてきました。

 

 しかし、公的介護保険給付の多くを加えた新基準によると、2014年度の保健医療支出は55兆3511億円と推計され、対GDP比で11.4%となります。これは、米国、スイスに次ぐ第3位の数字なのです。(ただし1人当たりで見ると43万4816億円で、35か国中15位)

介護費用を含めた新基準で保健医療支出を見ると、我が国は米国、スイスに次ぐ第3位、多くの先進諸国よりも保健医療サービスに高い費用がかかっているといえる
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1人当たりの保健医療支出については、新基準でみても35か国中第15位となっている
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 このため、我が国の「低費用で高品質の保健医療サービス提供を実現する」という認識を改めなければならない可能性もあります(関連記事はこちらとこちら)。もっとも医療経済研究機構では、「SHA2011の新基準に対し、諸外国がどのような対応をとったのかは明確になっていない」と慎重な姿勢をとっています。諸外国でも介護サービス費用の計上がなされていない可能性もあり、今後のOECDデータに注目する必要があります。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201608/20160809_13031.html
パワハラを主張 看護師2人提訴
2016年08月09日火曜日 河北新報

 公益財団法人仙台市救急医療事業団(仙台市若林区)事務局の男性幹部2人からパワハラを受けたとして、同事業団で勤務する仙台市の40代の女性看護師2人が8日、男性幹部2人に計約680万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。
 訴えによると、2人は非常勤嘱託職員。1年間の雇用契約を毎年更新しており、今年3月、本年度の勤務時間を「週20時間未満」とする雇用契約書を事業団から示された。2人が昨年度と同じ「週29時間」に戻すよう申し出たところ、男性幹部2人は面談で解雇をほのめかし、反省や謝罪を強要した、としている。
 看護師側は「面談で人格を否定され、不眠症になったり、精神安定剤の処方を受けざるを得なくなったりした」と主張する。
 事業団事務局は「基本的にパワハラに当たる事実はないと考えている」と話した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/448824
シリーズ: 始動する“医療事故調”
“事故調”、5件のセンター調査依頼、累計9件
2016年7月実績、6月に続き医療機関からも

2016年8月9日 (火) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医療安全調査機構は8月9日、医療事故調査制度の7月1カ月間の実績を公表、医療事故調査・支援センターへの事故調査依頼は、医療機関からが2件、遺族からは3件、合計5件に上ることが分かった(資料は、同機構のホームページ)。2015年10月の制度開始から10カ月間の累計は9件、医療機関の依頼は6月の1件に続き2カ月連続(『“事故調”、医療機関から初のセンター調査依頼』を参照)。

 院内調査を終え、センターに調査結果が報告されたのは20件で、過去10カ月間で最も多い。制度開始からの経過とともに、調査を終了する医療機関が増える一方、その結果に納得できないなどの理由から、センター調査を依頼するケースも増加基調にあることがうかがえる。

 6月の医療事故報告の受付件数は32件で、2015年10月からの10カ月間の累計は317件。ここ数カ月はほぼ30件で推移。相談件数は139件で、累計は1520件。

 10カ月間の累計で見ると、病院・診療所別、診療科別、地域別の傾向は従来通り。317件の内訳は、病院293件、診療所24件。診療科別では、最も多いのが外科53件、内科46件が続き、以下、整形外科30件、消化器科26件、循環器内科21件、産婦人科19件など。

 地域別では、多い順に、関東信越132件、九州46件、近畿50件、東海北陸38件、中国四国23件、北海道15件、東北13件。


  1. 2016/08/10(水) 05:52:07|
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8月8日 

http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000080925.html
ドクターヘリが着陸に失敗、大破…搬送のため急行中
(2016/08/08 18:52) TV朝日

 ドクターヘリが着陸に失敗し、尾翼部分が大破しました。

 警察などによりますと、8日午後2時ごろ、神奈川県秦野市のグラウンドに着陸しようとしたドクターヘリがバランスを崩し、尾翼を地面に接触させました。尾翼部分が折れて大破しましたが、乗っていた医師ら5人にけがはありませんでした。ヘリで搬送予定だった20代の男性は、別の救急車で病院に搬送されたということです。警察などが事故の原因を調べています。



https://news.nifty.com/article/domestic/society/12152-191233/
ドクターヘリが秦野で着陸に失敗 患者は救急車で搬送
2016年08月08日 16時05分 カナロコ by 神奈川新聞

着陸に失敗し尾翼が破損したドクターヘリ=8日午後15時27分、秦野市平沢
 8日午後2時5分ごろ、秦野市平沢のグラウンドで、東海大医学部付属病院(伊勢原市)のドクターヘリが着陸に失敗した。乗務員や医師ら計5人が搭乗していたが、全員無事だった。秦野署などが原因を調べている。

 同署や秦野市消防本部によると、着陸地点の約5メートル上空でホバリング飛行していたところ、何らかの不具合で着陸に失敗。ヘリは尾翼が折れるなど激しく損傷しているという。

 ヘリは交通事故で重傷を負った患者の搬送現場に着陸するところだった。事故により、患者は救急車で同病院に搬送した。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG08H5S_Y6A800C1CC0000/
自衛隊札幌病院で不正請求か 診療報酬、歯科部長を調査
2016/8/8 13:05 日本経済新聞

 札幌市南区の自衛隊札幌病院で歯科部長を務める50代の男性医師が、診療報酬を不正請求した疑いが浮上し、同病院が7月下旬から調査していることが8日分かった。

 陸上自衛隊北部方面総監部や病院によると、男性医師は、保険診療の適用外の治療をしたのに、保険が適用される治療と偽って診療報酬を請求した疑いが持たれている。

 陸自に匿名で情報提供があった。病院の担当者は「調査中で、不正が認められれば相応の処分をせざるをえない」と話している。

 自衛隊札幌病院は防衛省が設置、運営する自衛隊地区病院の一つで、陸上幕僚長の指揮下にあり病院長は陸将が務めている。従来、自衛隊関係者に利用が限られていたが、近年では一般患者も受け入れている。〔共同〕



http://www.qlifepro.com/news/20160808/a-new-framework-in-the-development-of-ari-drugs-to-expand-the-requirements-for-unapproved-drugs.html
【厚労省】ARI薬開発に新枠組み-未承認薬の要件拡大へ
2016年08月08日 AM11:00  QLifePro

厚生労働省は、国際的に脅威となっている薬剤耐性感染症(ARI)に対する治療薬開発を促す新たな枠組みを設ける。未承認薬迅速実用化スキームの要件を拡大するもので、今後、検討が進められているARI治療薬の臨床評価ガイドラインの骨子案を秋頃までにまとめた上で、スキームの対象となる必要な一定要件の具体的内容を議論する方針だ。3日の医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議に示した。
厚労省は、世界に先駆けて重篤な疾患の治療薬を開発するため、欧米など6カ国のいずれの国でも承認されていないものの、医師主導による国内第III相試験を実施中または終了していること、優れた試験成績が論文等で公表されているなどの一定要件を満たす治療薬を「未承認薬迅速実用化スキーム」の対象品目として同会議で検討し、企業に開発要請を行っている。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49352.html
地域医療構想の支援、基金とは別の財源を- 全日病が要望
2016年08月08日 16時00分 キャリアブレイン

 全日本病院協会(全日病、西澤寛俊会長)はこのほど、2017年度予算の概算要求に関する要望書を厚生労働省の神田裕二医政局長に宛てて提出した。18年度に地域医療構想(ビジョン)を踏まえた新たな医療計画と介護保険事業計画がスタートすることなどから、全日病ではビジョンの実現に向け、「地域医療介護総合確保基金」とは別の形で財源を確保するよう求めている。【敦賀陽平】

 地域医療介護総合確保基金は、団塊の世代が全員75歳以上となる25年に向け、地域の医療・介護提供体制を整備する目的で、2年前に各都道府県に設置された。今年度の当初予算では、公費ベースで1628億円が確保されている。基金は、各都道府県が作成する事業計画に基づいて交付されるが、医療機関の施設・設備に関する事業や医療従事者の確保など、使途は5項目に限定されている。

 18年度には診療報酬と介護報酬の同時改定も予定されていることから、全日病では医療と介護の連携をさらに推進し、各地域で継続的に取り組むため、地域医療介護総合確保基金とは別の財源を確保することを要望した。

 要望書ではこのほか、熊本地震で被災した医療機関や介護施設の支援のための予算を引き続き確保することや、政府が6月に閣議決定した「ニッポン一億総活躍プラン」で掲げた「介護離職ゼロ」の実現に向け、介護保険制度の対象とならない医療現場の看護補助者にも支援を広げるよう求めた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49356.html?src=catelink
退院支援、「受け手もインセンティブ必要」- 厚労省・鈴木局長
2016年08月08日 20時00分 キャリアブレイン

 厚生労働省の鈴木康裕保険局長は8日、CBnewsのインタビューに応じ、2018年度の診療報酬改定に向け、急性期病院から在宅医療の現場まで、患者を地域で支える体制を構築するため、病院から退院する患者を受け入れる側にも、「それなりのインセンティブ」が必要との考えを示した。【敦賀陽平】

 16年度の診療報酬改定の基本方針では、「治す医療」から「治し、支える医療」に転換する重要性が指摘され、病院の退院支援業務や認知症のケアなどに手厚い診療報酬が付いた。鈴木局長はこうした点数設定について、「(18年度の介護報酬との)同時改定で益々多くなると思う」と語った。

 その上で鈴木局長は、「病院側に退院調整のための点数を手当てするだけでなく、急性期から慢性期、もしくは慢性期から在宅と、受け取る側にもそれなりのインセンティブを与え、質の向上のループが生まれるようにしなければならない。その点も含め、きちんと考える必要がある」と述べた。

■看護必要度データ、次期改定で活用を
 鈴木局長はまた、10月から7対1病院に提出が義務付けられる「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)のデータ(Hファイル)について、18年度の診療報酬改定で活用したい考えを示した。

 看護必要度は患者の重症度を計る指標。4月の診療報酬改定では、手術後の患者の状態などを評価する「C項目」が新設され、重症者の基準を満たす、7対1病棟の入院患者の割合が「15%以上」から「25%以上」に引き上げとなったほか、7対1病院が国に提出するデータの一つとして、新たに看護必要度が加わった。

 18年度改定では、約37万床に上る7対1病床の動向が最大の焦点で、患者の状態を詳しく知ることができる看護必要度のデータの取り扱いが今後の議論のかぎを握る。

 鈴木局長は看護必要度について、「きちんと整合性があり、後からの評価にも耐えられるようなものにしていくことが大事だ」とした上で、「(データを)最大限活用できるような形で、看護師さんの配置にしろ、入っている患者さんの重症度にしろ、把握した上で対応することになる。次期改定でもかなり色を出すことになると思う」と述べた。

※インタビューの詳細は18、19日に「医療経営CBnewsマネジメント」に掲載します



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49353.html
PTとOT、病院の4割が雇用増と回答- 四病協調査、2025年までの見通しで
2016年08月08日 14時00分

 団塊の世代が75歳の後期高齢者となる2025年までに、病院の約4割が理学療法士(PT)と作業療法士(OT)の雇用を増やす予定であることが、四病院団体協議会(四病協)の調査で分かった。「増やしていく」と回答した施設の割合が「現状のまま」よりも高かった。施設側は「訪問リハビリの拡大に向けて増員が必要」といった理由を挙げているという。【新井哉】

  調査は4963施設を対象に5月27日から6月30日まで行われたもので、PTとOT、言語聴覚士(ST)の需給に関して1061施設から回答を得た。

 現在と比較して25年までに雇用を増やすかどうか尋ねたところ、PTに関しては、施設の約39%が「増やしていく」とし、「現状のまま」(約22%)を上回った。OTに関しては約42%が「増やしていく」と回答。約22%が「現状のまま」とした。STに関しても「増やしていく」が全体の3割超を占めた。

 ただ、3職種の雇用見通しを「未定」と回答した施設が少なくなく、PTとSTに関しては約4割が未定とした。

 雇用を増やす予定の施設は、調査の自由記載欄で、「高齢者が増えるにつれて、リハビリの必要度も増してくるため」や「訪問に力を入れるため」などの理由を挙げているという。

 今回の調査結果について、四病協は「高齢社会による嚥下障害の訓練や脳血管リハビリなど今後リハビリが必要とされる疾患の増加、地域包括ケア病棟への転換を考えて人員増加を考える施設がある一方、診療報酬改定や医療制度の変更を見越して『未定』と回答する施設も多く見られた」としている。



http://www.kobe-np.co.jp/news/tajima/201608/0009368195.shtml
地域医療の課題と強み探る 医学生が10日報告会
2016/8/9 05:30神戸新聞NEXT

 但馬の医療の強みや課題を知ろうと、神戸大や岡山大の医学部生ら9人が8日、兵庫県養父市を訪れ、医療関係者や住民に聞き取り調査をした。将来但馬などで働く予定の医学生らでつくる「但馬ゆかりの医療系学生の集い」が企画。10日まで同市に滞在し、地域の健康づくりの課題を探り、対策も提案する。

 県の奨学制度を利用し、卒業後の一定期間、医師不足の地域で勤務する医学生や、理学療法士、薬学部生ら。昨年は豊岡市で同様の取り組みをした。

 この日はまず疾患ごとの死亡者数や高齢者の独居率などの統計データを把握。その後、班ごとに医療機関や福祉施設などを回った。

 養父市大屋町加保の大屋診療所では、学生3人が加藤健医師(37)と意見交換した。加藤医師は訪問診療など地域ならではの働き方を説明し、「患者だけでなく家族を含めた生活全般に目を向けている」と説明。さらに「今のうちに視野を広げておいて」と助言した。

 参加者は10日午後1時、同市八鹿町八鹿の「八鹿ふれあい倶楽部(くらぶ)」で住民向けの報告会を予定している。「-集い」の発起人で自治医科大(栃木県)医学部5年の守本陽一さん(23)=養父市出身=は「地域の健康課題を医療関係者や住民が再発見できるようにしたい」と話している。(那谷享平)



http://dot.asahi.com/business/pressrelease/2016080800171.html
【医師アンケート調査】「夏休みの取得予定日数」について、医師の半数が「3~6日」と回答
(更新 2016/8/ 8 15:00) dot.asahi

- メドピア株式会社

医師10万人以上(国内医師の3人に1人)が参加する医師専用コミュニティサイト「MedPeer(メドピア)」( https://medpeer.jp )を運営するメドピア株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長:石見 陽)は、会員医師を対象に、「夏休みの取得予定日数」についてのアンケートを実施いたしました。以下、結果をご報告します。

■サマリー

「夏休みはどのくらい取得できそうですか?」の質問に対し、4,050人の医師が回答した。結果、最多回答は「5~6日」(29.6%)、続いて多かったのは「3~4日」(27.5%)となり、合わせて半数以上の医師が「3~6日」夏休みを取得する予定であることが分かった。

コメントを見ると、「病院の規定で3日もしくは5日と決まっている」という例が多かった。他の医師達と協力し合ってまとめて取得できている医師もいれば、バックアップ体制が無いために数回に分けて取得しているという医師も見られた。

その他、「1週間以上」取得予定の医師は合計20.8%、「0~2日」の医師は合計22.0%であった。病院・クリニックの方針や、地域や科目、組織体制などによっても変わる、休暇中のバックアップ体制の有無で差が出ているようだった。

同じくMedPeerの医師会員への「有給休暇の取得率」に関する調査結果( http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000010134.html )では、4割の勤務医が「ほとんど取れていない」と回答したが、日ごろは多忙で休暇が取りにくい医師も、年に1回の夏休みは、職場で調整をしながら取得しているようだ。
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■回答コメント(上位回答のみ、一部を抜粋)

「5~6日」  1,200件


・常勤は5日あります。上から下まで交代でとります。日ごろ休日もろくにないだけに、夏休は全員必ずとらせます(50代、産婦人科、女性)
・一応病院の規定で、夏休み3日に年休2日の5日と決まっています。(50代、麻酔科、男性)
・例年このぐらいの日数です。あまり長いと同僚の医師に負担がかかるので。(40代、整形外科・スポーツ医学、男性)
・病院から夏季休暇はとるように言われます。(30代、呼吸器内科、男性)
・開業医なので、休めるのはここだけですから。(50代、呼吸器内科、女性)
・原則的には13,14,15日ですが、山の日が出来たので5日間としました。(60代、整形外科・スポーツ医学、男性)
・1週間+前後の土日です。私の医局は、1年目からすべての関連病院共通。医局員に夏休みを取らせるのは、関連病院の科長の義務です。(40代、麻酔科、男性)
・産科の現場ではなかなか難しいですが、だからこそお互い協力して取るようにしています。(50代、産婦人科、男性)


「3~4日」  1,113件

・もう少し取りたいところですが、なかなかうまくいきません。(40代、呼吸器内科、女性)
・いわゆるお盆の期間のみです。もっと取りたいですが、後(休み明け)が大変なので躊躇します。(50代、一般内科、男性)
・医局の決まりです。取らないといけないと言われます。(50代、腫瘍内科、男性)
・手術する外科医師は術後患者がいつもいるので、連続休暇はとりにくい。いつも駆けつけてきてくれることが信頼関係につながるから。よってバラバラに数日しかとれない。(50代、一般外科、男性)
・長年の習慣であまり長期に休みをとってもかえって落ち着かなかったりします。悲しいかな。(50代、呼吸器外科、男性)
・お盆休みの13日~16日です。毎年同じです。本当はもっと休みたいが、皮膚科は休み明けがつらいので、しかたなく世間並にしています。(60代、皮膚科、男性)


「7~9日」  703件

・勤務医時代は実質ゼロでしたが開業してから1週間と自分で決めました。(40代、一般内科、男性)
・療養型病院に移ってからはまとめてとれるようになりました。急性期病院時代は土日もいれて最大4日でしたから。(50代、一般内科、女性)
・前後の土日を含めて9日間あります。電話対応はしなければなりません。(50代、一般外科、男性)
・これぐらいは休まないとリラックスできません。(30代、泌尿器科、男性)
・部長権限をふりかざし7日間とります。もちろん部下にも取らせますよ。オンオフ大事です。(50代、脳神経外科、男性)
・大学勤務の唯一の利点です。(40代、産婦人科、男性)
・土日含めて1週間ですが、他のスタッフとの交渉次第で9日間に延長も可能です。(40代、脳神経外科、男性)
・できれば欧米の医師くらいに1か月ほどバケーションとりたいですね。(40代、消化器外科、男性)


「取らない(取れない)」  508件

・24時間365日待機の田舎の麻酔科医です。夏休みなんてありません。(30代、麻酔科、男性)
・医師不足で無理です。(50代、一般内科、男性)
・非常勤勤務なので夏休みはありません。(60代、小児科、女性)
・開業医で売上を考えると今年も無理!(40代、一般内科、男性)
・産科の一人部長なので休めません。(50代、産婦人科、女性)
・毎日、訪問診療があります。よって休みなし。(60代、一般内科、男性)


■調査概要
調査期間:2016/7/11 ~ 2016/7/17
有効回答:4,050人(回答者はすべて、医師専用コミュニティサイトMedPeerに会員登録をする医師)
調査方法:MedPeer内の「ポスティング調査」コーナーにおいて、医師会員からご投稿頂いたテーマをもとに、以下の質問を投げかけました。

今年の夏休みはどのくらい取れそうですか?
下記の中からご予定に近いものをお選びください(今年から8月11日が国民の祝日「山の日」となります)。

1. 取らない(取れない)
2. 1~2日
3. 3~4日
4. 5~6日
5. 7~9日
6. 10~14日
7. 15日以上

■(参考)過去の関連調査
・「有給休暇はどのくらい取得できているか?」について、勤務医の4割は「ほとんど取れていない」と回答
 https://medpeer.co.jp/press/_cms_dir/wp-content/uploads/2016/06/Posting_20160621.pdf
・「夏休みの宿題の進め方」について、約半数の医師は、余裕をもって仕上げていた
 https://medpeer.co.jp/press/_cms_dir/wp-content/uploads/2014/08/Posting_20140826.pdf


■記事引用時のお願い
・医師専用コミュニティサイト「MedPeer」調べ、と明記ください。
・WEB上での引用に際しましては、「MedPeer」にhttps://medpeer.jpへのリンク付与をお願い致します。


【メドピア株式会社について】
・社名:メドピア株式会社( https://medpeer.co.jp )
・代表者:代表取締役社長 石見 陽 (医師・医学博士)
・設立:2004年12月
・運営サービス:医師専用サイト「MedPeer(メドピア)」( https://medpeer.jp )



http://www.medwatch.jp/?p=9992
総合診療専門医、2017年度は「日本専門医機構のプログラム」での募集は行わず
2016年8月8日|医療・介護行政をウォッチ


 新たな専門医制度の一斉スタートは2018年度に延期されることとなり、来年度(2017年度)は各学会の判断で専門医の養成を行います。

 これに関して日本専門医機構は、各学会の意向を確認し、▽小児科 ▽整形外科 ▽耳鼻咽喉科 ▽救急科 ▽形成外科 ▽病理―の6領域で暫定プログラム(新たなプログラム)に基づく専門医養成を行うものの、地域医療への配慮がなされていると判断しました。残りの12領域では既存のプログラムに基づいた専門医養成が行われます。

 また懸案となっていた総合診療専門医については、2017年度は「機構のプログラムによる養成は行わない」ことが決まりました。

6分野で暫定プログラム(新プログラム)運用も「地域医療への配慮」がなされる

 新たな専門医制度について、日本専門医機構は7月20日に理事会、同25日に社員総会を開き、「2018年度に一斉スタートする」方針を決定。来年度(2017年度)は、各学会の判断で専門医養成を行うことになりました(関連記事はこちら)。

 その際、「既存プログラムによる養成」を機構から依頼し、「暫定プログラムによる養成を行う場合には、医師の偏在を助長させない策を講じているからなど、地域医療への配慮について各学会と機構で話し合い、確認をする」こととしていました(関連記事はこちら)。

 機構の調べでは、▽小児科 ▽整形外科 ▽耳鼻咽喉科 ▽救急科 ▽形成外科 ▽病理 ―の5領域で、暫定プログラムによる専門医養成がスタートとする模様です。また機構は、各領域で次のような「地域医療への配慮」を講じることも確認しています。

【小児科】 連携施設について、「規模」や「指導医数」を承認基準から除外する。大都市圏では「小児科専門医/小児人口」の比を参考に募集定員の削減を行い、定員は過去実績の1.3倍とする。さらに応募において地域偏在が生じた場合には、大都市の基幹施設で「地方・地域へ専攻医をローテートさせるプログラム」となっていない場合には、募集定員をさらに削減する

【整形外科】 定員を過去実績の1.2倍とする。関連施設において既存プログラム・暫定プログラムを併用し、施設の指導医要件を緩和する

【耳鼻咽喉科】 現行の育成システム(地域中核病院の主たる担い手は専門医資格取得者であり、専攻医はプログラム2-3年目に専門医の所属する地域中核病院で研修を受ける)とほぼ変わらない。指導医のいない施設に対し、指導医資格の取得を促すとともに、基幹施設から外勤形式で指導医を派遣して研修指導をサポートする

【救急科】 すでにネットワークが構築されており、多様な研修内容の確保とプログラム内での柔軟な人的配置が可能である

【形成外科】 暫定プログラムと既存プログラムを併用する

 また病理について吉村博邦新理事長(地域医療振興協会顧問、北里大学名誉教授)は、「もともと専攻医が少なく、都道府県を跨ぐ広範囲で研修を行うプログラムが大半である」と説明。

 なお、▽内科 ▽皮膚科 ▽精神科 ▽外科 ▽整形外科 ▽産婦人科 ▽眼科 ▽脳神経外科 ▽放射線課 ▽麻酔科 ▽臨床検査 ▽リハビリ-の各領域は、来年度(2017年度)は実質的に既存プログラムでの専門医養成となります。

 こうした状況を総合的に勘案し、機構の理事会は5日に「地域医療への混乱はない」と判断しています。


 また懸案となっていた総合診療専門医について5日の理事会では、「来年度(2017年度)は機構として養成する枠組みはしない」ことを決断。ただし、日本プライマリ・ケア連合学会による「家庭医療専門医」の養成プログラムを受講した専攻医について「不利にならないような配慮を行う」(吉村理事長)との方針も固まっています(総合診療専門医の資格を取得できる取り扱いとするかは、今後、詰めることになります)。


 さらに5日の理事会では、機構内部に「基本問題検討委員会」(吉村理事長が委員長を務める)を設置し、制度の基本的枠組みやサブスペシャリティ領域の検討、ダブルボードの検討、総合診療専門医のあり方などを議論することも決定。吉村理事長は「9月中には一定の方向性を出したい」とコメントしています。


  1. 2016/08/09(火) 06:57:32|
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8月7日 

http://mainichi.jp/articles/20160807/ddl/k42/040/223000c
熊本地震
支援続く 入院中止病院から職員15人受け入れ 佐世保市総合医療センター /長崎

毎日新聞2016年8月7日 地方版

 佐世保市総合医療センターは被災した熊本市民病院(熊本市)から看護師10人、助産師3人、臨床工学技士2人を受け入れた。助産師の井上真実さん(24)は「佐世保で学んだことを今後に生かせるよう頑張りたい」と前を向く。

 市民病院は被災後、倒壊の恐れもあって、入院治療を中止した。県内の医療機関が職員を受け入れるのは、長崎みなとメディカルセンター市民病院(長崎市)に続き2例目。佐世保市総合医療センターの15人は最長、市民病院再建予定の2018年度までとどまる。1日の辞令交付式で、澄川耕二院長が「コミュニケーションを大事にして元気に活躍してほしい」と励ました。【浅野孝仁】

〔長崎版〕



http://www.mutusinpou.co.jp/news/2016/08/42589.html
高校生が看護の現場体験/弘大病院
2016/8/7 日曜日 陸奥新報

 高校生の一日看護体験が2日、弘前大学医学部附属病院で行われ、津軽地域から参加した生徒たちが実際の現場を体験しながら看護職への理解を深めた。
 看護の心を理解し看護職を目指す動機づけの一助としてもらおうと県看護協会(熊谷崇子会長)が主催。今年は同病院を含む県内39医療機関で500人余の高校生が参加を予定している。



https://www.m3.com/news/iryoishin/434053
シリーズ: どうなる?「日本の未来の医療」
開業医はよりシビアに評価、高額医薬品◆Vol.7
「保険収載すべき」、勤務医に多い声

2016年8月8日 (月) 成相通子(m3.com編集部)

 高額新薬が社会保障費を圧迫しているとの批判が相次いでいる。分子標的薬、特に抗体医薬のオプジーボ(ニボルブマブ)、ソバルディ(ソホスブビル)、ハーボニー(レジパスビル)は、それぞれの年間売上が1000億円を超える上、オプジーボは適応拡大でさらなる市場拡大も見込まれている(『高額薬剤、使用医師の要件をガイドラインで規定』を参照)。従来の治療薬で効果が得られなかった患者の一部に対して、生存期間の有意な改善が見られるものの、公的医療保険に支障を来すような高額医薬品の保険収載について、賛否が分かれている。

 画期性が高くても、高額な医薬品や医療機器は、保険制度の維持を考慮して、保険収載しないという判断をすべきなのか。医師509人(勤務医253人、開業医256人)に尋ねた(調査の詳細は『高齢者の保険診療に制限、過半数の医師が支持◆Vol.1』を参照)。

Q. 画期的な効能や効果が望めるものの、非常に高額な医薬品や医療機器が続々と登場しています。それらの高額な医薬品や医療機器について、従来品と費用と効果を比較して価格を見直す「費用対効果評価」の一部導入が始まりました。画期性が高いものの、高額な医薬品・医療機器の保険収載と費用対効果について、どのように考えますか。その理由も教えてください(任意)。
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 勤務医と開業医で意見が割れた。勤務医では、「画期性が高ければ、高額でも保険収載すべき」が54.3%で、過半数を超えた。反対に開業医では、「画期性が高くても、高額なら保険収載すべきでない」が53.0%で、多数派となった。勤務医は、開業医と比べて、外科系や大病院の医師が多く、実際にそのような治療を必要としている患者と接することが多い半面、開業医は経営者の視点から、保険診療についてシビアな考えで見ていることが背景にあるかもしれない。

 「その他」では、「限度を決めるべき」、「保険収載をするが、自己負担額を増やし、保険の負担額の上限を設ける」、「健康保険以外の制度を創設して対応」、「支払いのできない人のための補助金制度を作るべきである」、「加入保険の補償範囲を考慮する」、「費用対効果を見極めて、個人負担分を導入する」など、現在の保険負担のあり方とセットで、保険適用の対象の見直しが必要だとする意見のほか、現在の保険適用の評価基準について、「画期性ではなく、必要性で判断すべき」「今の画期性の定義を見直し、薬価を決める際に健康寿命への寄与も勘案すべき」「社会的有用度で決定すべき」といった別の尺度での評価が必要との指摘もあった。

 また、「ケースバイケース」、「薬剤や適応疾患毎に評価すべき」、「専門医の見解に委ねる」、「処方医の制限、対象の見直しなど」、「保険収載は必要であるが、全例に適用すべきではない」など、柔軟に評価する仕組みが必要だとの意見のほか、「高齢者は条件付きで」「個人や病院負担は出来ませんので、政治の力が必要と考えます」などの意見も寄せられた。

 回答の理由についても尋ねた。以下、紹介する。

【画期性が高ければ、高額でも保険収載すべき】
・ 治すための医療だから。【40代開業医】
・ 当然です。【50代開業医】
・ 自分なら、そのような治療を保険で受けたいと思うから。【40代勤務医】
・ 等しく医療が受けられる権利があるから。【40代勤務医】
・ 命の沙汰も金次第というアメリカのような医療は倫理的に好ましくない。【50代勤務医】・医療に関しては平等であるのが基本であり、受けにくい医療を勧めるべきでない。【60代以上勤務医】
・ 例えば、陽子線治療は有効なのに、一日でも長く生きられる人が、お金がないために治療できず、死んで行くのは納得いかない。【50代勤務医】
・ 画期的な効能や効果が望めるものならば、万人に使えるようにすべき。【60代以上勤務医】
・ ある程度までは保険で賄えるようにした方がいいと思う【50代勤務医】
・ 生保患者はすべての医療を無料で受けられるのに、働いている人たちがワーキングプアで高額な医療を受けられないのはおかしい。【50代勤務医】
・ 低所得者層でも医療が受けられるように。【50代開業医】
・ 自己負担は増やすべき。【50代開業医】
・ 自己負担の上限を上げる、生保にも自己負担を。【50代開業医】
・ ある程度の限度額を設ける。【60代以上開業医】
・ 高額にならないような仕組みを作るべきです。【40代開業医】
・ 保険収載により高騰を防ぐ。【50代開業医】
・ 高額な薬剤でも需要が増えてくれば薬価が下がると思うから。【50代開業医】
・ 高額な医療については、毎年原価計算を実施して薬価を低めにしていく。【60代以上勤務医】
・ 値段を下げる工夫が必要。【40代勤務医】
・ 原則として高額なものほど保険適用させるべき。ただし、あまりに高額な場合には年齢制限などのある程度の制限は必要と考える。【50代勤務医】
・ 最初は予想以上の使用がされると思うが、徐々に適応症例が絞り込まれてくると思うから。【60代以上勤務医】
・ ただし、費用対効果の正確な評価法を見い出すべき。【50代開業医】
・ 保険から外す薬剤も考慮すべき。アスピリンにPPIは全例に本当に必要なのか。ピロリ菌の存在下でPPIを投与すると、萎縮が進行し癌の発生率の上昇が予想されるのに、検査せずにPPIが投与されている例が多い。保険診療の見直しが必要。【50代開業医】
・ iPS細胞のように企業ではなくて、公的機関が特許を持つようにすべき。そうすれば、高額にならない。企業は、本来利益を追求するものだから。【60代以上勤務医】
・ とはいえ実際に使用するかどうかは厳密に考えるべきである。効く確率2割では低すぎる。【40代勤務医】

【画期性が高くても、高額なら保険収載すべきでない】
・ 保険制度が破たんする。【60代以上開業医】
・ 公的保険制度であるので、保険財政が破綻してしまっては意味がない。【60代以上開業医】
・ 何でも保険では保険財政が破たんする。個人が民間の保険等入って対応するのが筋。【50代開業医】
・ 効果も大事だがお金も大事。費用対効果で考えるべき。【50代勤務医】
・ 一定の金額以上の薬、検査、治療法(手術等)は皆保険に馴染みません。それらの高額な薬、検査、治療法等は自費もしくは民間保険で賄う併用診療で行かざるを得ないと思います。【50代開業医】
・ 国民健康保険制度を今後も存続させるためには、健康保険を国民の最低限の文化的生活を送るために存在するべき。【50代勤務医】
・ 残念だが、どこかで線引きが必要。【50代開業医】
・ 普通の治療が広く受けられるようにするのが保険の役割である。【50代開業医】
・ 製薬企業の減額努力を期待します。また、厚労省の薬価基準を見直し、製造法や製造承認などの規制は撤廃すべきです。国の保障をなくし無駄な費用や時間をかけず安価にできるはずです。副作用が出たときは、製薬メーカーや大学・医師会などで保障すべきでしょう。保険者は、常に自分は将来の子孫たちの健康の礎になる覚悟を持って最新治療を受け入れましょう。そうすれば、本当に良い薬しか残らず、安価で理想的な医療が受けられるでしょう。訴訟の保険のため高額な医療費になるのはもったいない。また、深く考えずに高額医療を受けようとする人も少なくなるでしょう。【60代以上開業医】
・ 日本は縮小社会であるから。【50代開業医】
・ 高額な医療でも徐々に価格を下げていき、費用対効果のreasonableなところで保険収載はすべきであろう。【50代開業医】
・ 価格の根拠がはっきりしない。【60代以上開業医】
・ 残念ながら、器機をペイするための不必要と思われる検査が行われている。【60代以上開業医】
・ とても高額な医療のみ保険外にしたらいいと思う。【40代開業医】
・ 医師たちは保険制度に反して、どんどん使用してしまう。【50代勤務医】
・ ある程度自費負担も考慮。国民皆保険制度の見直し。【40代勤務医】
・ コストに見合った「社会的」メリットがなければ保険収載すべきではない。C型肝炎治療の薬のように将来の肝がん治療費を抑制できるものは良いが、延命だけの高額な抗がん剤は認めるべきではない。陽子線と同様高度先進医療扱い程度にすべきである。【40代勤務医】
・ 健康保険制度を破綻させないために、まず現状の安い健康保険料を引き上げてから考えてほしい。【50代勤務医】
・ 混合診療の拡大が必要。【60代以上勤務医】
・ 高額医療となるような薬剤は、保険外算定とすべき。【50代勤務医】
・ 高額診療の開発ばかりが起きてしまう。【50代勤務医】
・ 財源が限られている上に、高齢化が進むことでこのままでも医療費は上昇する一方なので、何らかの制限が必要と思う。【50代勤務医】

【その他】
・ 高額医療の一部は事情により認められるようにするべきだが、無制限では現在の医療制度が維持できない。公費(税)負担の適応を明確化して、それを超える分は個人負担とする。一律に制限してしまうと、高額所得者はよい医療を求めて、外国に逃げるため、我が国の医療は発展を妨げるし、国民への還元ができない。【60代以上勤務医】
・ 画期性ではなく、必要性で判断すべき。例えば、手術の方法として、開腹術、腹腔鏡手術、ロボット手術があるが、いずれも制癌効果は同等。開腹術は保険診療にすべきだが、腹腔鏡、ロボットのコストに関しては個人負担でよいと考える。その他、QOLに関連する医薬品は個人負担増とするべき。【50代勤務医】今の画期性の定義を見直し、薬価を決める際に健康寿命への寄与も勘案すべき。保険収載の道を残し、如何に妥当性のある薬価にするかを考えるべき。開発コストに対しては特許期間の延伸というインセンティブも考えられのではないか?【50代勤務医】
・ 薬剤や適応疾患毎に評価すべき。高齢者のがん治療などでは抗がん剤の使用は禁止するなどすべき。【30代勤務医】
・ 原則、保険収載すべきだが、金がないので、保険の負担額の上限を設けたらどうか。その場合、自己負担額の増加部は民間保険で補填するのはどうでしょう。民間保険に加入できない場合は別のセイフティネットを考慮してはどうか。【50代開業医】
・ 現在の保険診療はこのままいけば破綻しますので、どこかで制限をかけるか、最低限の保証医療にするか、何らかの対応が必要になると思います。【60代以上開業医】
・ 所得や、保有資産に応じて分けるのがいいと思っている。【50代勤務医】>
・ そもそも、市場に登場して評価がどうであろうと値段が下がる設定になっている。そもそもの値段は適正なのでしょうか?【40代勤務医】
・ 良い治療薬ができても肝心の患者に支払えないのでああれば、医療は社会的責任を果たしているとは言えない。元気に現場復帰できれば社会的生産性が上がることまで、評価する仕組みを作って、高額医療でも安心して受けられるようにすべきである。病気が治せないまま、結局、長期入院や生活保護を受け続けることになるとしたら、社会復帰の方が、本人の自己実現と言う点でも貴重である。カウンセリングなども充実して上で行なう必要はあるだろうと思いますが。【60代以上勤務医】


  1. 2016/08/08(月) 05:50:23|
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8月6日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/434051
シリーズ: どうなる?「日本の未来の医療」
勤務医の8割、フリーアクセス制限もやむなし◆Vol.5
開業医は慎重な意見が多い傾向

2016年8月6日 (土) 成相通子(m3.com編集部)

 高齢化や医療技術の進歩で増え続ける医療費。厳しい財政状況の中で、医療費抑制のためには、フリーアクセスの制限もやむを得ないとの意見もある。2016年度診療報酬改定では、紹介状なしの大病院受診時には5000円以上の定額負担が義務化されるなど、実質的なフリーアクセスの制限につながる施策も打ち出された。現場の医師はどう考えるのか。医師509人(勤務医503人、開業医506人)に尋ねた(調査の詳細は『高齢者の保険診療に制限、過半数の医師が支持◆Vol.1』を参照)。

Q.この4月から、特定機能病院と、一般病床500床以上の地域医療支援病院では、紹介状なしの初診の際は5000円以上の定額負担が義務化されました(以下、定額負担制度)。これまで、日本の医療ではフリーアクセスが基本になってきましたが、医療費抑制のためにかかりつけ医制度を促進し、フリーアクセスを制限すべきとの意見も聞かれるようになりました。今後、医療へのアクセスについて、先生はどのように考えますか。
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 紹介状なしの大病院受診時に5000円以上の定額負担を求める現行制度(=現行の定額負担制度)とそれ以外のフリーアクセスの制限について、上記の選択肢から1つを選んでもらった。結果は、「現行の定額負担制度の拡大」が最も支持され、勤務医の41.4%、開業医の39.9%と4割前後を占めた。勤務医では、次に「現行の定額負担制度以外の、法的な規制」を23.4%が支持し、より強力なフリーアクセスの制限を求める声も強かった。開業医では、「現状を維持すべき」が24.9%と二番目に多く、フリーアクセスの制限に対して、勤務医と比較して慎重な声が多いことが分かった。

 全体としては、勤務医の8割強、開業医の7割が「何らかのフリーアクセスの制限が必要」との考えを支持している結果になった。

 「その他」では、「もっと考えて患者さんも医療側も納得できる体制に」「負担拡大、法的制限の両者」「本当に正しい診断と治療ができる医師は一握りです。本当の名医をどこで探せば良いのかと言う情報があれば、患者さんは大病院に殺到しないと思います。卒業したての医師が大いに誤診するのも、大病院です。その実態を知れば大病院はガラ空きになるかもしれません」などの意見が寄せられた。



http://www.topics.or.jp/localNews/news/2016/08/2016_14704611940113.html
高校生43人が地域医療の現場体験 那賀町、徳島市
2016/8/6 14:25 徳島新聞

高校生43人が地域医療の現場体験 那賀町、徳島市 医療関係への進学や就職を考えている高校生に、地域医療の現場を体験してもらうツアーが5日、那賀町大久保の相生包括ケアセンターなどであり、10校の1~3年生43人が参加した。

 包括ケアセンターの三橋乃梨子医師は、医者という職業を「医学知識と医療技術を用いて、人を喜ばせる仕事だ」と紹介。医療と保健、福祉が一体となり、高齢患者らが住み慣れた町で最期まで過ごせる社会を目指す「地域包括ケアシステム」の取り組みについて説明した。

 この後、コンピューター断層撮影(CT)の検査装置やレントゲン室、デイケアルームなどを見学した。富岡西高2年の藤田アビゲイルさん(16)は「医師だけではなく看護師や保健師らが連携して、病院が運営されているのが分かった。『国境なき医師団』を目指し、勉強したい」と話した。

 徳島市の県立中央病院では、ドクターヘリや最新の治療設備を見学した。



http://digital.asahi.com/articles/ASJ865H5BJ86TLTB00F.html?rm=266
鹿児島)高校生が手術体験 鹿児島大病院でセミナー
島崎周
2016年8月7日03時00分 朝日新聞

 医学に興味のある高校生が、実際の医療現場で手術の仕方を体験したり学習したりする「ブラックジャックセミナー」が6日、鹿児島市桜ケ丘8丁目の鹿児島大学病院であった。

 セミナーは、鹿児島大学大学院の消化器・乳腺甲状腺外科学の夏越祥次教授が「実体験を通して医療の世界に興味を持ってもらいたい」と企画。2011年から毎年開いている。

 この日は、県内の高校1~3年生約30人が参加。外科医や医療機器メーカー社員の説明を受けながら、超音波を使って止血しながら切ることができる切開装置や自動縫合器などを使って、様々な手術について学んだりした。

 外科医を目指しているという鶴丸高校3年の有馬悠平さん(17)は、「どういう感じで手術をするのかが分かって、いい体験になった。医者になるという決意が強くなり、モチベーションが上がった」と話した。(島崎周)



https://www.m3.com/news/iryoishin/448004
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医制度、「ドミノ的に全医師に影響」- 邊見公雄・全自病会長に聞く◆Vol.1
「大きな期待と少しの不安」から「大きな不安」へ

2016年8月7日 (日) 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

 地域医療を担う立場から、新専門医制度の影響を懸念してきた団体の一つが、全国自治体病院協議会。2015年11月18日の時点で、全国自治体病院開設者協議会などの関係団体とともに、新専門医制度について、「医師の診療科偏在や地域偏在が助長されていないか、国が責任を持って検証、対策を講じる」ことなどを盛り込んだ要望書をまとめ、公表していた。

 厚生労働省の「専門医養成の在り方に関する専門委員会」の委員でもあり、日本専門医機構の第二期執行部の理事に就任した全自病会長の邊見公雄氏に、会長の立場として、新専門医制度の「1年延期」という判断(『2017年度の専門医養成の方針、8月上旬までに集約』を参照)をどう受け止めているかについて、これまでの経緯なども含めてお聞きした(2016年8月4日にインタビュー。計2回の連載)。

――新専門医制度に対する懸念は、いつ頃から強まってきたのでしょうか。

 新専門医制度が議論されていた最初の頃は、「大きな期待と少しの不安」という気持ちで見ていました。「大きな期待」があり、新専門医制度により地域医療が良くなると考えていたのは、主に三つの理由からです。

 第一は、全国自治体病院協議会としては、総合診療専門医に興味があったこと。全自病の会員には地方の中小病院も多く、そこで頑張っている医師たちに、(臓器別の)専門医と同じ資格を持ってもらいたいと考えていました。

 また専門医の中には、脳神経外科のように、口頭試験も行うなど、ハードルが高い専門医がある一方、講演会などに何回か出席し、点数を稼げば取得できる専門医もあります。学会により専門医取得のハードルが違うので、それが是正されると考えたのが、第二の期待。

 第三は、(新専門医制度の創設に向けて議論し、2013年4月に報告書をまとめた厚生労働省の)「専門医の在り方に関する検討会」の座長は、高久史麿先生(日本医学会会長)は、自治医科大学の学長を16年間務めており、地域医療のこともよくご存じで、信頼していたため、より良い制度ができるという期待があったこと。同検討会には、八戸市立市民病院副院長の今君(今明秀氏)が委員として入り、自治体病院の立場から意見を言ってもらっていました。

 一方、「少しの不安」は新しい制度であるため、何が起きるかは分からないというもの。しかし、2015年5月頃から「少しの不安」は「大きな不安」に変わっていきました。

――それは何らかのきっかけがあったのでしょうか。

 知り合いのある県の臨床整形外科医会会長から、「外科はどう?整形外科の基幹施設は指導医のハードルが高いから、県内で基幹施設になれるのは、大学病院一つしかない」とか、ある県立中央病院長から「2人の外科医が、大学に引き揚げされた。新専門医制度は、(2004年度から必修化された)臨床研修制度よりも、医療現場に悪い影響を及ぼす」と言った声が聞かれるようになったのです。実際に、(日本専門医機構が作成した)専門研修プログラム整備指針を2、3見てみると、現行制度よりも非常にハードルが高まった領域がありました。

 さらに自治医科大学で義務年限がある医師たちも、奨学金を返済して「足抜け」し、都会を目指したり、若手医師たちは、初期臨床研修に入る段階から、専門医取得を考えて研修先を選ぶようになるとも考えられます。今は市中病院で初期臨床研修を行う医師が増えていますが、新専門医制度が始まれば、大学病院での研修を希望するようになるなど、ドミノ的に全ての年齢層の医師に影響が及ぶことになるでしょう。

 新専門医制度の制度設計が具体化するにつれ、懸念が強まってきたことから、全自病では昨年11月の常務理事会で集中討議し、新専門医制度の見直しを求める要望書をまとめるとともに、外からいくら言ってもなかなか変わらないことから、まず日本専門医機構の社員になって内部から機構を変えようと思い、社員入会の申し込みをしたのです。そもそも私どもの協議会は、これまで18の基本領域では専攻医の20数%、サブスペシャルティを入れると30数%の研修実績があり、恐らく我が国で一番の専門医養成施設群です。もっとも、この申し込みは、「なしのつぶて」でした。

――そもそもなぜハードルが高くなったとお考えですか。

 「専門医療」ではなく、「専門医学」の立場で、医療の現場から遊離した制度設計を行ったことが、ボタンをかけ違った最大の理由でしょう。

 ここ数年、地域医療の崩壊とその充実が叫ばれ、医学部入学定員も「地域枠」を中心に大幅に増えました。一方で、大学については、最近、医師の“大学離れ”もあり、論文の数や質が落ちてしまった。「大学がその地位を挽回するために、新専門医制度を作ったのでは」と見る人もいます。

 「専門医学」では、例えば、整形外科では、肩、手、腰、股関節、足、スポーツ整形、小児整形などと、非常に専門を細分化して考えます。私は極端に言えば、整形外科は、基本領域なのだから、その指導医は「上半身と下半身の2人でいい」と思う。

 その上、新専門医制度の専門研修プログラムは、今は大学病院などの基幹施設が上にあり、連携施設がその下にあるという「親分、子分」の関係になっていることが多い。しかし、そうではなく、両者は同格であり、基幹施設が真ん中に、その周囲にハブのように連携施設があり、連携施設で研修できない部分を基幹施設で学ぶという体制で進める必要があると考えています。

 いろいろ働きかけをしても、埒が明かなかったことから、私は2015年12月の厚労省社会保障審議会医療部会で、「本部会は、医師の需給や偏在をはじめ、医療全般に関する“親会”として、さまざまなことを議論すべき」と発言、日医の釜萢先生(常任理事の釜萢敏氏)がすぐ賛成して、新専門医制度のことを取り上げるべきと提案しました。



https://www.m3.com/news/iryoishin/434052
シリーズ: どうなる?「日本の未来の医療」
医師の6割強、「多剤・重複投与の是正」を支持◆Vol.6
「薬剤費適正化の余地なし」は2~4%のみ

医師調査 2016年8月7日 (日) 成相通子(m3.com編集部)

 2016年度診療報酬改定では、「薬」が医療費削減のターゲットになった。基本方針には、後発医薬品の使用促進、残薬や重複投薬、不適切な長期処方の減少などの適正使用を推進、門前薬局にもメスが入った(『「治し、支える医療」に転換、削減のターゲットは薬』を参照)。2017年度は診療報酬改定の予定はないが、消費税増税を先伸ししつつ「財政健全化」を掲げる安倍政権の下、医療費抑制に向けた動きは今後強まりそうだ。さらなる薬剤費の適正化の余地はあると考えられるのか。医師509人(勤務医503人、開業医506人)に尋ねた(調査の詳細は『高齢者の保険診療に制限、過半数の医師が支持◆Vol.1』を参照)。

Q. 2016年度診療報酬改定では、重複・多剤・長期投薬の是正、予想より売れた医薬品の薬価引き下げ、医薬分業の在り方の見直し、後発医薬品の使用促進など、医薬品関連でさまざまな改定が行われました。薬剤費を適正化する余地はどの辺りにあるとお考えですか。(複数回答)※「適正化する余地はない」とお考えの場合には、下から2番目の「薬剤費を適正化する余地はない」の選択肢をお選びください。
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 「多剤投与」と「重複投与」に支持が集まった。勤務医で最も支持が高かったのは「多剤投与」で、63.2%が選択。続いて「重複投与」を62.1%が選んだ。開業医で最も多かったのは「重複投与」で63.3%が支持し、46.9%は「多剤投与」を選択した。勤務医では、この2つの支持が圧倒的で、その他の選択肢は30%台以下となった。開業医では、「薬局の調剤報酬の見直し」(46.5%)、「新薬の薬価引き下げ」(42.2%)を支持する声も比較的多かった。

 「その他」では、「医療保険分析の徹底、公開」「新薬剤の14日ルールを半年間にする」「高額医薬品使用制限」「医療保険から、風邪薬や湿布を外す」「後発医薬品の使用促進において、生保患者に選択性を持たすべきでない」「後発薬と先発薬の値段を同じに」などのコメントのほか、下記の意見が寄せられた。

・製薬会社を保護しすぎている。日本の製薬会社の無駄な接待のために高額薬剤があるように思う。【50代勤務医】
・本当に、薬のことを評価できる人が評価すべきである。30の薬を使って元気に社会復帰を果たしている方が、半分に減らして緊急入院するよりは社会的生産性の向上や医療費削減に役に立っている。最終責任を取るのは医師であり、行政や薬剤師など、患者に対して最終責任のない連中に口出しされたくないですね。【60代以上勤務医】
・高齢の患者さんが多量の内服を管理できず適当に内服しているのをしばしば見てきた。内服状況をもっと管理するか処方薬数に制限かけては?【50代勤務医】
・補足だが、長期投与を是正しても、甲状腺ホルモン剤のように長期投与が必須なものを制限すればかえって医療費がかさむので、あまり効果的とは考えられない。【50代勤務医】



https://www.m3.com/news/iryoishin/446477
シリーズ: 「医体」の思い出・2016
「医体」、1位はラグビー、2位硬式テニス
回答医師の8割が参加、「大会運営」の経験も

医師調査 2016年8月7日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

 “スポーツの夏”。盛り上がるのは、リオデジャネイロオリンピックに限らない。医学生の部活の祭典、東日本医科学生総合体育大会(東医体)と西日本医科学生総合体育大会(西医体)が今年もいよいよスタート。過去に参加した医師会員も多く、「この時期になると、さまざまなエピソードを走馬灯のように思い出す」との声もよく聞かれる。m3.comでは、医学生時代の参加経験のほか、部活動の経験がその後の医師人生にどんな影響を与えているかをお聞きした(調査は、2016年7月19日から7月21日に実施。計1049人から寄せられた回答を集計。回答者の出身大学は、計79大学)。

 最初に聞いたのは、学生時代、医体(東医体/西医体)への参加経験。そもそも医体に関心が高い医師が、本アンケートにも関心を持ち、回答したというバイアスが想定されるが、回答者の79.4%が「参加したことがある」と回答した。「参加したことはない」との回答者に「体育会系以外の部活」への参加の有無を聞いたところ、「参加していた」が51.4%で、わずかながら「参加していなかった」を上回った。
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 では、医体でどんな競技に参加していたのか。最も多かったのは「ラグビー」、2位が「硬式テニス」、3位が「サッカー」という順位だった。団体競技か、個人競技かを問わず、さまざまな競技が上位に入った。「その他」としては、「応援団」「大会運営者」など、裏方として医体を支えていたという回答も寄せられた。
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  1. 2016/08/07(日) 08:15:28|
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8月5日 

http://www.asahi.com/articles/ASJ853448J85PTIL002.html
近畿大病院、補助金を裏口座管理 タクシー代に流用
2016年8月6日00時08分 朝日新聞

 近畿大学医学部付属病院(大阪府大阪狭山市)は5日、府の補助金など公金計約2200万円を、各医局の裏口座で不適切に管理していた、と発表した。一部はタクシー代や懇親会費にも流用されており、約360万円を裏口座から病院会計に移すよう求める。責任者の医師4人を厳重注意処分にした。

 同病院によると不適切な管理が見つかったのは、救命救急センターと小児科、産婦人科。医師の個人名でつくられた計4口座に、府の救急医療体制強化のための補助金などが収められていた。うち救命救急センターの2口座は医師らの私費も一緒に管理。同病院はこの2口座から不適切な支出が行われたと認定した。

 大阪府立急性期・総合医療センターが裏口座で公金を管理していた問題を受けて、同病院が3月から調査を進めていた。



http://www.sankei.com/west/news/160805/wst1608050066-n1.html
近大病院で不適切会計 2200万円の一部飲食に 大阪府の補助金など個人口座で管理
2016.8.5 17:55 産経ニュース

 近畿大病院(大阪府大阪狭山市)の救命救急センターと小児科、産婦人科の医師らが、府の補助金など少なくとも計約2200万円の公金を個人名義の口座で管理し、うち約360万円を懇親会や当直時の飲食費に使用していたことが5日、分かった。病院は不適切な会計処理だとして同センター長ら4人を厳重注意処分とした。同日、記者会見し明らかにした。

 病院によると、記録が残る平成23年度以降、府の救急医療事業への協力費や、周辺自治体の救急隊員への指導料などが大学の代表口座ではなく、医師らの名義の口座に直接振り込まれていた。

 病院では部署ごとに、書籍購入費や懇親会費用を積み立てる口座を個人名義で設ける慣例があった。公金が振り込まれるようになった経緯は不明としている。

 救命救急センターではセンター長ら2人の名義の口座に飲食費やタクシー代など補助金の不適切な使用を確認。約360万円を大学会計に返還するよう求める。小児科や産婦人科が運用していた口座については、不適切なケースはなかった。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49350.html
来年度からの専門医養成で医師偏在しない- 機構が調査、総合診療は暫定措置もせず
2016年08月05日 22時00分 キャリアブレイン

 日本専門医機構(機構、吉村博邦理事長)は5日、専門医を目指して来年度から研修を受ける医師の募集方法などを各学会に任せても、医師の地域偏在といった問題が生じる危険性が低いとの調査結果を明らかにした。また同日の理事会で、総合診療領域の専門医について、「暫定的な措置」を含め、来年度は機構として養成を行わない方針を決めた。【佐藤貴彦】



https://www.m3.com/news/iryoishin/447787
シリーズ: 真価問われる専門医改革
「新専門研修プログラム」、2017年度は併用含め6領域
2018年度からの新専門医制度、9月中に基本的枠組み決定

2016年8月5日 (金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本専門医機構は8月5日、理事会を開催し、2017年度の専門医制度の実施状況を説明、小児科と耳鼻咽喉科、病理の3基本領域は、新専門医制度用に準備していた「暫定プログラム」を使用、整形外科、救急科、形成外科の3基本領域は暫定プログラムと現行制度を併用するものの、いずれも地域医療への影響はないと判断した。内科をはじめ、12領域は現行制度を続ける方針を決めている(『日本内科学会、2017年度は現行の専門医制度』を参照)。これらの状況を近く、厚生労働省や関係団体などに報告する予定。

 総合診療専門医については、日本専門医機構は「暫定的な試行」の実施を検討していたものの、2017年度の実施は見送る(『新専門医制度、全19領域とも「1年延期」へ』を参照)。総合診療専門医を目指す医師は、日本プライマリ・ケア連合学会が実施する家庭医療専門医の研修に入ることが選択肢になる。

 新専門医制度は当初、2017年度から開始予定だったが、日本専門医機構は7月の理事会および社員総会で、「1年延期」を決定、8月上旬までに各学会の対応状況をまとめるとしていた(『2017年度の専門医養成の方針、8月上旬までに集約』を参照)。同機構理事長の吉村博邦氏は、「専攻医には何の瑕疵もないので、不利にならないような措置を検討する」と説明、2018年度から新専門医制度がスタートした場合、2017年度から研修開始の専攻医についても、何らかの移行措置を検討することが想定される。

 5日の理事会では、2018年度からの新専門医制度の基本的な枠組みを検討するため、吉村理事長を委員長とする「基本問題検討委員会」の設置を決定。サブスペシャルティの専門医、複数の基本領域の専門医取得を認めるか否かなどの「ダブルボード」問題、総合診療専門医の在り方などを検討する。吉村理事長は、「9月中には、一定の方向性を出したい」と述べ、その結果を理事会に諮り、機構の方針として決定する。

 基本領域連携委員会の新設も決定し、日本専門医機構と各学会との役割分担などを検討する。日本専門医機構にはそのほか既存の委員会が複数あるが、いずれも「基本問題検討委員会」の結論を待って、基本的枠組みの決定後に具体的検討に入る。なお、同機構には、既存の23の社員に加え、全国自治体病院協議会などから社員として加わるよう要請が挙がっているほか、将来の専門医養成の議論の場も設ける予定だが、これらの点についても「基本問題検討委員会」の結論後に検討する。


理事会後に記者会見する理事長の吉村博邦氏(中央)、副理事長の松原謙二氏(日本医師会副会長、右)と副理事長の山下英俊氏(山形大学医学部長、左)。
 小児科、募集定員を削減して対応
 暫定プログラムを使用する6基本領域のうち、病理については、「比較的専攻医の数が少なく、全体で115のプログラムのうち、都道府県をまたがるものが84あり、広範囲で地域医療をカバーしている、という回答だったので問題ないと判断した」(吉村理事長)。

 残る5つの基本領域について、地域医療への対応が重要であるとし、日本専門医機構として確認した。暫定プログラムに移行する小児科は、「小児科専門医/小児人口比」を参考に大都市圏の募集定員を減らし、188プログラム(募集定員1428人)から159プログラム(同1140人)に削減。そのほか、連携施設の承認基準を緩和するなどして対応。耳鼻咽喉科は、地域中核病院における耳鼻咽喉科診療の主たる担い手が専攻医ではなく、専門研修を終えた専門医が中心である上、現行制度と暫定プログラムの研修指導体制は大差ないことから問題ないと判断。

 現行制度と暫定プログラムを併用する整形外科は、募集定員を専攻医の過去の実績値の1.2倍とし、指導医の要件緩和を図るなどして対応。救急科は全190プログラムのうち、大学病院以外の基幹施設が105(55%)を占めるなど、地域の医療機関が研修を担うほか、基幹施設となる85大学病院も、うち64施設は他のプログラムの連携施設になるなど、ネットワーク化されているため、柔軟な人的配置が可能と判断。形成外科についても、現行と暫定のプログラムの併用で対応する。



http://www.security-next.com/072580
1年前に医師が患者情報を紛失、匿名で届き発覚 - 広島病院
(Security NEXT - 2016/08/05 )

県立広島病院は、すでに退職している医師が在職中の2015年7月に、患者情報が保存されたUSBメモリを出張先で紛失していたことを明らかにした。同医師は紛失について報告していなかったという。

2015年7月15日に在職中だった同院医師が、患者情報を保存した私物のUSBメモリを出張先で紛失したもの。2016年7月27日に匿名の封書が同院へ届き、問題が発覚した。

紛失したUSBメモリには、患者2236人の氏名や性別、生年月日、患者番号、傷病名などが保存されていた。そのうち319人については、住所や電話番号、健康保険に関する情報も含まれる。2236人のうち1104人分に関しては、パスワードが設定されていた。

同医師は出張先で空いた時間に患者データを整理するため、許可なくデータを持ち出しており、名古屋市内の宿泊先で作業。翌16日に出張の目的だった浜松市内の学会会場でUSBメモリを紛失していることに気付いたが、その後紛失については報告していなかったという。

今回の問題を受けて同院では、対象となる患者に説明と謝罪の書面を送付。8月中をめどに、パスワードロック機能が付いたUSBメモリをすべての医師に配布するなど対策を講じるとしている。



https://www.m3.com/news/general/447680
不正医薬品、日本が標的 - レジストラのGMO経由で 米レジットスクリプト社
2016年8月5日 (金) 薬事日報

日本語の不正医薬品ウェブサイトの登録レジストラの内訳

 違法医薬品販売ウェブサイト(不正薬局ウェブサイト)が日本で猛威を振るっている。オンライン薬局を対象に違法販売の監視・調査業務を行う米レジットスクリプト社によると、世界の不正薬局ウェブサイトの約1割が日本語サイトであり、今や日本が不正医薬品販売のサイバー犯罪の世界第2位の標的だ。さらに、違法に医薬品を広告、販売するウェブサイトについては、それを管理するドメイン名登録業者(レジストラ)が対策を講ずる義務が生じるが、日本語の不正薬局ウェブサイト全体の3分の2は、日本最大のレジストラ「GMOインターネット」に登録されているという実態が浮かび上がった。海外ではインターネットでの医薬品不正販売による死亡例が報告されており、レジットスクリプトでは「一般の人たちの健康や安全を脅かす大きな問題」として警鐘を鳴らしている。

 インターネット上で未承認の医療用医薬品を販売する薬局ウェブサイトは、世界に約3万以上存在し、97%が不正とされている。レジットスクリプトではその約1割が日本語ウェブサイトと推定している。薬剤の供給先は、規制されていないインドやシンガポール、中国、トルコなど免許を持たない海外の薬局から配給され、薬剤師や医師が介在することなく購入者の手に渡っている。これらは製造元、流通経路などが不明な薬剤だ。

 レジットスクリプトでは、不正医薬品販売問題の解決に向け、世界中のレジストラと協力し、医薬品の違法広告、販売を行うウェブサイトを閉鎖する活動を進めてきた。国内では厚生労働省の委託業務として、1年間で日本語の不正薬局ウェブサイト約2300件のうち、約1900件の閉鎖にこぎつけた実績がある。

 ただこれらのほぼ全ては、海外のインターネット会社経由によるもので、日本のレジストラによる閉鎖ではない。レジットスクリプトの岡沢宏美氏は、本紙の取材に対し、「日本だけが世界的に遅れている」と指摘し、世界中の不正医薬品販売業者から日本が標的とされている現状に懸念を示す。

 中でも、日本語不正薬局ウェブサイトの66%が国内最大手レジストラのGMOインターネット1社に登録されているという問題だ。レジットスクリプトでは、再三にわたってGMOインターネットに対し、不正薬局ウェブサイトを閉鎖するよう要請を行ってきたが、一向に違法行為に使用されているドメイン名の停止措置が行われていないという。

 世界最大規模のレジストラで、不正医薬品販売に使用されているドメイン名の停止を拒否しているのはGMOインターネットだけで、米国やインド、中国、欧州のレジストラは日本語の不正オンライン薬局のドメイン名も積極的に停止させているという。岡沢氏は、「海外のレジストラが不正薬局ウェブサイトを閉鎖させたとしても、日本最大手のレジストラが共同歩調を取らなければ、そこに不正薬局ウェブサイトが集中する」と話す。

 インターネットの不正医薬品販売では巧妙な仕掛けが用意されている。多くの一般者がインターネット上で薬剤名を入力して検索すると、医療用医薬品では広告等が制限されているため、上位には個人のブログやアフィリエイトサイト、違法広告が表示され、そこから不正薬局ウェブサイトにたどり着いて購入に向かう。

 そこには、ウェブサイト運営者のほかに、レジストラや広告会社、アフィリエイト、ブログ運営会社、インターネットオークションなどの運営会社、銀行やクレジットカード会社、運送会社などがかかわり、不正な医薬品販売で得られた収益が様々な利害関係者に分配されている。岡沢氏は、「多くの利害関係者が違法医薬品販売に関与させないための仕組みづくりが必要」と訴えている。

若年に広がる個人輸入 - 官民挙げた啓発活動を

 一方、一般の人たちの医薬品購入にあたってのリテラシー教育も課題だ。製薬企業の有志団体が行った調査によると、一般の人たちによる医療用医薬品の個人輸入経験が4%強という驚くべき結果が発表された。購買行動を見ると、医療目的というよりは、勃起不全治療薬や美容目的の抗肥満薬などを購入していた。特に若い世代だけを絞ると、購入経験比率は高く、副作用などのリスクを認識せず、インターネット上から手軽に安く購入できるという利便性から、個人輸入による不正な医薬品購入は増加の一途を辿っている。

 7月13日には、抗癌剤「オプジーボ」「ヤーボイ」の個人輸入による不適切な使用実態が日本臨床腫瘍学会から報告され、臨床現場が副作用に対して適切に対処できないとの問題が明るみに出た。

 標的とされる日本で、国、業界団体、消費者団体、レジストラが一緒になって、インターネット販売業者による違法行為を断ち切ると同時に、一般の人たちへのリスク啓発を進めていく必要があるといえそうだ。


  1. 2016/08/06(土) 10:16:37|
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