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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

5月15日 

http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/opinion/editorial/2-0059078.html
お産の安心 医師増やす道筋が大切
05/15 08:50 北海道新聞

 地方を中心に、必要な医師を確保できずに休診や閉院する産婦人科が増えている。

 広い北海道でも、お産ができる医療機関は2014年段階で95カ所しかない。それまでの10年間で23カ所も減った。

 道は、インターネットを通じて離れた場所から診察する遠隔医療システムの整備、医療機関同士の妊産婦の電子カルテ共有化―などの緊急対策をまとめた。

 当面は、こうした対策を積み重ねていくことになるだろう。

 しかし、地方の取り組みだけでは限界がある。

 少子化対策は政府の重点施策だ。お産の安心を取り戻すため、医師の確保に明確な道筋をつける手だてを求めたい。

 産婦人科に医師が集まりにくくなった背景として、勤務の過酷さと、医療事故による訴訟リスクへの不安が指摘される。

 現場では、医師不足が過重労働を招き、事故が懸念される悪循環に陥っているのが実情だ。

 06年に常勤1人体制の医師が逮捕された福島県立大野病院の妊婦死亡事故を機に、この傾向が強まったと言われる。

 それを断ち切るには、何よりも産科医の絶対数を増やさなければならない。

 まず大切なのは、産科医を目指す学生を増やすことだ。

 一定期間、地域医療に従事することを求める地域枠入試を行う大学医学部が増えている。ここに「産科医枠」を設けることなども検討してよいのでないか。

 政府は、産科医志望者を増やし、現場を離れた産科医を呼び戻す誘導策に知恵を絞ってほしい。

 日本産科婦人科学会は昨年、都道府県や地域の基幹病院に、10~20人の産科医を集めるなどの緊急対策を提言した。

 現在、20~30代の産科医の6割を占める女性医師は、自身の出産や育児を機に現場を離れるケースも少なくない。他の医師がカバーがしやすい集約化を進めることに、一定の効果はあろう。

 助産師の存在にも着目したい。

 現在、お産の99%は医療機関で行われており、助産院は減っている。一方で、医療機関内で助産師が対応する助産師外来と院内助産所が徐々に増えてきた。

 医師との連携に加え、難しいお産は医師、正常なお産は助産師と役割分担を明確にして、医師の負担を減らす利点は大きい。

 国などはこうした医療機関を増やすことにも目を配ってほしい。



http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0515/ym_160515_6938291210.html
佐賀の医療機関、結核で1人死亡…計9人も感染
読売新聞5月15日(日)9時25分

 佐賀県は14日、県西部の医療機関に入院していた80歳代の女性患者1人が結核を発症して死亡し、同じ病院の患者や職員ら計9人(30〜80歳代)が集団感染した、と発表した。
 県健康増進課によると、死亡した女性は発熱や呼吸器の状態が悪化する症状がみられたため、入院していた医療機関で検査を受け、今年1月26日に結核と診断された。その後、転院して治療を受けたが、2月中旬に死亡したという。
 このため、県は、入院先の医療機関の医師や職員、入院患者ら約220人を調査し、男性3人、女性6人の感染を確認。うち4人が発症していた。重症患者はいなかった。
 感染者数人から採取した結核菌を調べたところ、遺伝子型が一致した。県は今後も、この医療機関の患者らを対象に検査を行う方針。



http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20160515/CK2016051502000039.html
介護、医療職 待遇改善を 金沢駅 県内医師ら署名運動
2016年5月15日 中日新聞 石川

 介護、医療職の労働環境の改善を目指す署名運動が十四日、金沢市のJR金沢駅兼六園口であった。県内の病院、介護施設で働く医師や介護士ら五十人が参加した。

 県医療労働組合連合会、県民主医療機関連合会、県社会保障推進協議会が主催。十二日の看護の日に合わせて毎年、開いている。

 参加者は、夜勤勤務が多いことや、職員数が少ないことなどを説明し、医療、介護職の待遇改善を国に求める署名への協力を呼び掛けた。熊本地震の復興支援のための募金活動も行った。

 集めた署名は十九日に国会に提出する。 (蓮野亜耶)



https://community.m3.com/v2/app/messages/news/2526544
柔道整復師の不正防止に実務経験 厚労省原案
朝日新聞16/05/14

 厚生労働省は13日、接骨院などで働く柔道整復師による健康保険の架空請求や不正請求が相次ぐことを受けて、不正防止策の原案をまとめた。3年程度の実務経験と研修の受講を経なければ、患者の窓口負担が療養費の1〜3割ですむ「受領委任制度」を使えないようにするのが柱だ。年内にも不正防止策を決める。
 この日開かれた社会保障審議会の専門委員会で示した。柔道整復師は資格をとれば開業でき、「受領委任制度」を使える。この制度を簡単に利用できることが不正の温床になっているとみて、条件を厳しくする。
 実務経験の基準を満たさずに開業する場合は、患者が窓口でいったん全額を払い、あとで健康保険組合などに請求することになる。


  1. 2016/05/16(月) 05:57:18|
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5月14日 熊本震災関連 

http://mainichi.jp/articles/20160514/ddl/k43/040/274000c
熊本地震
熊本市民病院18年めどに移転、再建  /熊本

毎日新聞2016年5月14日 地方版

 熊本市の大西一史市長は13日、熊本地震で被災した熊本市民病院(東区湖東、556床)を2018年をめどに移転、再建する方針を明らかにした。市は再建するプロジェクトチームを6月にも設置する予定。同区東町の国有地が候補地に挙がっており、今年度中の着工を目指す。

 同院は4月16日の本震で天井が落下して、入院患者310人が転院や退院を余儀なくされ、今も機能の大半が失われている。母体・胎児集中治療室(MFICU)などを備える周産期母子医療センターも休止。妊婦や新生児の受け入れができなくなり、九州全域の周産期母子医療に影響が出ている。【井川加菜美】



http://www.sankei.com/region/news/160514/rgn1605140061-n1.html
熊本市民病院移転へ 30年度中にも再建目指す
2016.5.14 07:00 産経ニュース

 熊本市の大西一史市長は13日、地震で一部を除き休診している熊本市民病院(東区)を、平成30年度中にも別の場所で再建すると発表した。

 移転先は東区の公務員住宅跡地で、本年度中にも着工する。移転により工期短縮を図る。大西氏は「多額の費用が必要で国による支援がなければ困難だが、一日も早い再建を目指す」と語った。

 市民病院は昭和21年に開設。総合周産期母子医療の中核を担ってきたが、耐震化に伴う建て替えが検討されていた。地震で建物が損壊し、入院患者310人を転院させるなどした。


  1. 2016/05/15(日) 06:18:22|
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5月14日 

http://www.asahi.com/articles/ASJ5G2V5QJ5GUBQU005.html
群馬大病院再生に群馬県が関与へ
三浦淳、仲田一平
2016年5月14日08時52分 朝日新聞

 群馬大学医学部付属病院(前橋市)で肝臓手術を受けた患者の死亡が相次いだ問題で、群馬県が群大病院の再生に向けた協議会を設置することを決めた。20日に初会合を開く。地域医療への悪影響を最小限に抑えるため、群大病院の支援に県が積極的に関与していく必要があると判断した。

 協議会では、群大病院から改革への取り組み状況の説明を受けて、診療体制刷新後のガバナンス機能の強化や医療事故の再発防止に向けた取り組みについて県が助言などをしていく。厚生労働省が昨年6月に取り消した「特定機能病院」の承認について、再指定を目指すための支援も行う。

 特定機能病院は高度な医療を提供できる病院で、承認が取り消されると、診療報酬上の優遇が受けられなくなり、年間数億円規模の減収の恐れがある。ブランド力の低下も深刻で新規受診患者は大幅に減少した。臨床研修医の採用は前年の半分程度に落ち込み、県全体の医師確保や関連病院への医師派遣機能の低下も懸念されている。

 県は群大病院に人材育成や臨床研究などを担う中核病院としての役割を期待し、患者や地域医療への影響を最小限に抑える必要があると判断。今年4月には、群大病院から紹介患者を受け入れる医療機関への影響を緩和させるため、県独自の制度で群大病院を「がん診療連携中核病院」に指定し、診療報酬の優遇措置を一部復活させた。

 協議会のメンバーは反町敦副知事ら県幹部と群大病院の田村遵一病院長らを予定している。県医務課は「群大病院と県で積極的に情報共有し、連携を密にしていく」と説明している。



http://www.asahi.com/articles/ASJ5G72SWJ5GUBQU00Q.html
佐賀の医療機関で結核10人集団感染 入院患者1人死亡
秦忠弘
2016年5月14日21時17分 朝日新聞

 佐賀県は14日、杵藤(きとう)保健福祉事務所管内の医療機関で結核の集団感染が確認されたと発表した。入院患者と医療スタッフなど計10人が感染し、うち80代の女性1人が死亡した。

 県によると、女性は入院中、発熱や呼吸状態の悪化などを訴え、1月26日に結核と診断され、2月に死亡した。同事務所は女性の家族や医療スタッフら89人を調査。3月には調査対象外だった入院中の別の80代女性が結核と診断されたことから、対象に入院患者ら130人も加えた。

 その結果、2人のほかに計8人が感染し、うち3人が発症していることが4月から5月にかけてわかった。発症した患者らの結核菌の遺伝子調査で遺伝子型が一致したことから、感染に関連性があると判断した。県は「発症者は適切な治療を受けており、医療機関でも早期発見に努めるなど適切な措置を講じている」としている。



https://www.m3.com/news/general/424549?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160514&dcf_doctor=true&mc.l=157618736
臨床研究法案、国会へ 第三者がデータ確認 閣議決定
2016年5月14日 (土) 朝日新聞

 政府は13日、一部の臨床研究について第三者によるデータチェックなどを義務づける「臨床研究法案」を閣議決定し、国会に提出した。高血圧治療薬のディオバンをめぐる研究不正問題の発覚から3年余、最高で懲役3年か罰金300万円の罰則を定めた規制を設ける。ただ、企業からの資金提供の公開義務を限定するなど課題も残る。

 対象は製薬企業から資金提供を受けた薬などの臨床研究や、未承認・適応外の薬の臨床研究。研究責任者は臨床研究の実施基準に基づいた計画を作り、厚生労働相が認めた審査委員会の審査を経て厚労相に提出する。記録の保存や第三者によるデータチェックや事後の監査なども義務づけられる。厚労相は研究が適正に実施されていない場合、改善命令を出し、従わなければ中止を命じられる。

 企業側には、研究資金を提供する場合に契約を結び、公表を義務づける。研究開発費のほか、寄付金、原稿執筆料、講演謝礼も公表するが、飲食などの接遇費は含まれない。対象は研究責任者とその所属する研究機関に限り、研究に協力するほかの施設の医師らは対象外だ。(寺崎省子、浅井文和)



https://www.m3.com/clinical/kenshuusaizensen/416871
矯正医官、多様な働きが可能に【研修最前線】
第26週「矯正施設の医療について」東京医科歯科大学2015年研修医セミナー

酒井夏子(m3.com編集部)2016年5月13日 (金)

深刻な医官不足から、崩壊の危機にある矯正医療。 こうした状況を改善するための改革が進められている。まずは、制約が多い国家公務員としての働き方を、医官については見直しが進められている。
法務省東京矯正管区長の松田美智子氏が矯正医療のこれからを語る。
まとめ:酒井夏子(m3.com編集部)

松田 非常に特殊な矯正医療ですが、被収容者の診療を外部の医療機関にお願いすることがどうしても出てきます。矯正施設内では対応しきれない場合が多いですが、外部の医療機関からすれば、「どうぞ、どうぞ」と歓迎されるような患者では決してありません。犯罪や非行をした怖い人だと病院では思われることが多いです。防犯や警備上の配慮を私どもはもちろんするものの、病院の方でも気遣いが必要になるのだと思いますが、外来で来ている又は入院している他の患者さんに悪い印象を与えるのではないか、と受け入れに難色を示されます。

 なんとか診ていただけないかとご理解いただけるようにいろいろと説明するのですが、困難な場合が多いです。そういった意味もあり、普段から近隣の医師や医療関係の方々とは良好な関係を築けるように、各施設が努めています。医療関係者や保健所、消防署の方々を含めて、医療関係の協議会を毎年開き、そこで施設の医療の現状を説明してご理解を頂き、なんとかご協力をお願いしています。

 皆さんもいきなり矯正施設で勤務をしてみようとは、おそらく思われないと思いますが、御自身が地域で開業なり勤務なりされたときに、『どこどこ刑務所が患者を診てほしいと言っています』ということがないともいえません。そのような依頼が来たときは本当に困っておりますので、ぜひ診ていただきたいというふうに思います。

深刻な医官不足

 こうした矯正医療の特殊性もあって今、一番問題になっているのは医師不足です。充足率は、医師全体の定員の約7割であり、中には全く常勤医がおらず、非常勤医で対応している施設もあります。理由はいくつか考えられます。このようなお話をいろいろな大学でさせていただくのですが、そのあとのアンケートで皆さん書いてこられるのは、「給与が悪すぎる」と書かれます。矯正医官は国家公務員ですので国家公務員の医療職の俸給表で給与が決まり、私たちなんかに比べるとすごく高いのですが、民間の開業医の方と比べると格段に低いです。それが一番問題だと言われています。しかし、国家公務員である以上、ここは何ともしようがありません。研修や兼業の制約をなんとか改善していこうと今、取り組んでいるところです。

 もう1つ、私たちにとって意外だったのですが、矯正医官のことを医師もご存じでないものですから、矯正医官の勤務経験が医者としてのキャリアアップになかなか結び付かないところがあります。そんなことでなかなか医師が得られなくて苦労しているところです。

「よくこんな状況で持ちこたえている」矯正医療

 こうした問題は、いくつかの新聞にも取り上げていただきました。塀の中の医療が崩壊寸前だということで、平成25年に法務省が、「矯正医療の在り方に関する有識者検討会」を立ち上げて、どうすればいいかということについて広く意見を頂きました。委員の方の名前がずらっと挙げてあります。医師だけではなく法律家やジャーナリストなど、いろいろな方面から集まっていただいて、半年くらいかけて各施設をご覧になったり、働く医師のお話を伺われたりして検討結果を出していただきました。

 その報告書ですが、だいたい役所の報告書は淡々と始まって、淡々と提言がなされるのですが、これは冒頭に大変率直な感想を述べられて始まります。私が見た限りでは珍しい報告書だと思ったのですが、「よくこんな状況で持ちこたえているなとの一言。これが検討を終えた8人の委員の共通認識だ」というところから始まっています。矯正医療の現場を見て、よくこんな状況で持ちこたえているなと思われたということです。それが矯正医療の特殊性などに起因する現在の状況だと思います。

矯正医官として多様な働き方が可能に

 問題に対して有識者検討会から提言があり、その中で基本的な考え方が示されました。一つ目は、塀の中の医療は崩壊の危機に瀕しているという認識を、みんなが持たなければいけないということです。やるべきことはいろいろありますが、常勤の国家公務員としての医師を確保することが必要です。それから医師に対するリスペクトを形成しなければなりません。それから地域医療との共生を図りなさいということです。

 そして改革の道筋として、医師の確保に向けて特例法の整備も視野に入れた対策を取った方が良いと提言がなされました。

 それらを受けて、矯正医官の兼業及び勤務の特例等に関する法律が平成27年12月1日から施行されました。簡単に言えば、国家公務員は、働き方にいろいろ制約があるのですが、医師についてはそれをある程度外して、柔軟な勤務形態をとっていただくことを可能にしようというものです。

 医師それぞれのニーズに応じた多様な働き方を可能にしようと、フレックスタイム制、それから兼業が広く認められます。もちろん勝手にはできません、一応、届出が必要ですが、勤務時間外だけではなく勤務時間内でも兼業ができるような法律が作られ、医師それぞれのニーズにあった働き方ができるように法整備をしたところです。もちろん、これだけではありません。さらに施設の医療のレベルを上げるなど、まだまだやらなければならないことはあるのですが、まずは第1歩である制度が整ったと思っています。

矯正医官、女性医師の選択肢の一つにも

 矯正施設、刑務所と聞くと怖いというイメージがあると思うのですが、意外かもしれませんが、実際には多くの女性の医師に活躍いただいております。比率をお示ししておきました。先ほどからこんな大変、怖いと散々話した後なのであまり説得力がないかもしれませんが、矯正施設も悪いことばかりではありません。実際に御勤務いただいている方によれば、残業があまりないし、病院になっている施設以外は当直がありません。そういう意味では子育て中のママさんドクターには良いところではないかという意見もありましたので、ご参考までに御紹介します。

 さらに医師確保に向けた取り組みを紹介させていただきます。医師の卵についても、矯正医官の修学生ということで、できるところで応援をし、できるだけ来ていただきたく制度を整えているところです。また、もしご関心があれば個別に聞いていただけたらと思います(続く)
(図表省略)



https://www.m3.com/news/iryoishin/416814
シリーズ: 臨床医学リスクマネジメント学会シンポ「大野病院事件を振り返る」
「医師起訴」、左右したのは病理鑑定◆Vol.4
大野病院事件、弁護側と検察側で食い違い【動画】

2016年5月14日 (土) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本臨床医学リスクマネジメント学会の4月3日のシンポジウム「県立大野病院事件を振り返る」で、本病院事件で、弁護側の依頼で胎盤の病理鑑定を行った大阪府立母子保健総合医療センターの中山雅弘氏が登壇、鑑定依頼を受けた際のエピソードや鑑定結果などについて講演した。

 中山氏は、胎盤病理の第一人者。その経験症例数は日本でもトップクラスだ。中山氏は、業務上過失致死罪に問われた産婦人科医の弁護側から病理鑑定の依頼を受けた際、「剥離した胎盤の写真を見て、被告の先生の供述に嘘はなく、お引き受けしようと思った」と明かした。帝王切開手術後に死亡した患者は全前置癒着胎盤で、「産婦人科医がクーパーで胎盤を切開し、大量出血した」ことが検察の起訴事実の一つだったが、胎盤写真には、切開した痕跡は見当たらなかったからだ。

 検察の起訴の根拠となった病理鑑定は、福島県のある病理医で、胎盤病理の経験は乏しい。かつ組織切片を顕微鏡で観察したのみで、中山氏が見た胎盤全体を撮影した写真は見ていなかった。「組織所見のみで、癒着胎盤や癒着に伴う大出血を診断できるか」について、「まず不可能だと思う」と中山氏は答えた。仮に検察側の病理医が胎盤の写真を見ていれば、異なる鑑定結果を出した可能性もある。中山氏は可能であれば臨床医の立ち会い下で実施するなど、病理鑑定の実施に当たっては、単に組織切片を観察するだけでなく、多角的視点から行う必要性を強調した。

◆中山雅弘氏(大阪府立母子保健総合医療センター)
日本臨床医学リスクマネジメントシンポジウム(2016年4月3日)
(動画あり)

 シンポジウムの司会を務めた弁護士の上捨石哲郎氏は、「刑事事件化したポイントはどこにあるのか」と問いかけ、大野病院事件の弁護人を務めた安福謙二弁護士は、「要因として大きいのは、胎盤をクーパーで一緒に切ったという、(検察側の)病理鑑定」と答えた。

◆安福謙二氏(弁護士・県立大野病院事件弁護人)
日本臨床医学リスクマネジメントシンポジウム(2016年4月3日)
(動画あり)

 「子宮前壁に癒着胎盤なし」
 中山氏は、講演の最初に癒着胎盤の頻度などの基礎データを紹介。大阪府立母子保健総合医療センターの場合は、約2200例に1例であり、帝王切開の増加に伴い、この50年で約10倍に増えた。

 中山氏への「鑑定依頼事項」は、(1)胎盤の大きさ、形状、(2)癒着胎盤(胎盤が子宮に癒着していた部位)の位置、面積、深度、形状、(3)胎盤組織の残存位置、面積、深度、形状、(4)胎盤の特徴(膜様胎盤、副胎盤)――の4項目だった。

 検察側病理医の「検察官面前調書」には、「通常の帝王切開手術より多量の出血があったのであれば、その原因は、帝王切開手術時に癒着胎盤部を一緒に切開したこと」などと記載されている。しかし、中山氏は「帝王切開手術で胎盤を切開した根拠はない」と指摘。また裁判では、(2)で、帝王切開時に切開されやすい部位、つまり、子宮前壁に胎盤の癒着があったか否かが重要な争点になったが、検察側病理医が「前壁に癒着あり」としたのに対し、中山氏は「前壁に癒着なし」とするなど、両者の鑑定結果は食い違う点が多々あった。

 「子宮後壁は相当程度の広さで癒着していたが、前回の帝王切開手術の創部分を含め、前壁に癒着があったと認めるには合理的な疑いがある」。これが中山氏の病理鑑定の結論だ。



https://www.m3.com/news/general/424511
柔道整復師の不正防止に実務経験 厚労省原案
2016年5月14日 (土) 朝日新聞

 厚生労働省は13日、接骨院などで働く柔道整復師による健康保険の架空請求や不正請求が相次ぐことを受けて、不正防止策の原案をまとめた。3年程度の実務経験と研修の受講を経なければ、患者の窓口負担が療養費の1~3割ですむ「受領委任制度」を使えないようにするのが柱だ。年内にも不正防止策を決める。

 この日開かれた社会保障審議会の専門委員会で示した。柔道整復師は資格をとれば開業でき、「受領委任制度」を使える。この制度を簡単に利用できることが不正の温床になっているとみて、条件を厳しくする。

 実務経験の基準を満たさずに開業する場合は、患者が窓口でいったん全額を払い、あとで健康保険組合などに請求することになる。


  1. 2016/05/15(日) 06:17:45|
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5月13日 熊本震災関連 

http://mainichi.jp/articles/20160513/ddl/k43/040/344000c
熊本地震
被災地で肺炎患者2倍 避難疲労から免疫低下、細菌感染 口腔ケア呼びかけ /熊本

毎日新聞2016年5月13日 地方版

 熊本地震の被災地で肺炎患者が増えている。震度7の揺れに2度襲われた益城町と隣接する熊本市東区の熊本赤十字病院によると、1〜7日の肺炎の入院患者は26人となり、前年同期に比べて約1・9倍に増加。このうち約25%が避難所や車中泊を強いられたと同院はみている。死亡者はいないが、過去の災害でも避難生活の疲労による免疫低下と歯磨き不足から細菌による感染が広がっており、同病院は口腔(こうくう)ケアを呼びかけている。【柿崎誠】

 「やはり震災2週間後に増えてきた」。帖佐(ちょうさ)俊行医師(総合内科)は8日、避難所から救急搬送された80代女性の治療にあたった。女性は地震後、余震を恐れて避難所に身を寄せ、夜は車中泊。歯磨きは減り、「夜はゆっくり眠れなかった」と疲れで免疫が低下したことが肺炎につながったと帖佐医師はみる。

 同院によると、4月17日〜5月7日の肺炎の入院患者は35・8%増の72人だった。多くは65歳以上の高齢者で、口の中の細菌が唾液などと一緒に気管や肺に入る「誤嚥(ごえん)性肺炎」を引き起こすケースが目立った。帖佐医師によると、水や食事でむせたり、微熱が続いたりするのが肺炎の前兆という。予防法は歯磨きだが、歯ブラシがなければ食後の水やお茶のうがい、ハンカチやガーゼを指に巻いて歯の汚れを取るのも効果があるという。

 避難所で口腔ケアや唾液の分泌を促す体操を指導してきた九州看護福祉大(玉名市)の淀川尚子准教授は「避難所では口が乾燥しがち。あご下にあるツボを両手の親指で押すと自浄作用のある唾液が出やすくなって肺炎やインフルエンザの予防にもなる」と話す。

 阪神大震災では地震後に肺炎で亡くなる事例が相次いだ。阪神では震災関連死の922人のうち、24・2%にあたる223人が肺炎で亡くなった。東日本大震災でも、被災した福島県相馬、南相馬の両市で、震災後1カ月で75歳以上の高齢者の死亡率が震災前の同期比約1・5倍に増えたという研究成果を相馬中央病院(相馬市)の森田知宏医師(内科)のチームがまとめた。死因は肺炎が最も多く、男女とも約3割を占めた。森田医師は「口の中の衛生状態を清潔に保てなかったことが要因の一つ。熊本地震の被災地でも同様の傾向が考えられるので注意してほしい」と指摘する。



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160513-OYTET50019/
ニュース・解説
熊本地震避難所、感染症疑い100人超す…ノロウイルスやインフルなど

2016年5月13日 読売新聞

 熊本地震を受けて開設された熊本県内の避難所で、ノロウイルスなどによる感染症の疑いのあった人が累計で100人を超えたことが、県と熊本市への取材でわかった。


 食中毒などが広がりやすい梅雨期が近づく中、熊本市では「拠点避難所」22か所への避難者の移動を本格化させており、専門家は「再び共同生活の規模が大きくなり、集団感染のリスクは高まっている」と警戒を強めている。

 県や同市などによると、12日現在、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎が疑い例を含めて計65人、インフルエンザは計48人で累計は113人に上る。入院したケースもあったが、全員が回復したとみられる。

 特に感染性胃腸炎は、避難所となっていた南阿蘇村の南阿蘇中で「本震」の1週間後に集団発生。4月23日に20人以上が下痢や 嘔吐おうと などを訴え、10人以上が救急搬送された。さらに同25日までに同中などで19人が症状を訴えた。

 発症者が出た避難所では、様々な対策が取られている。南阿蘇中では、医師らが避難者に手洗いを指導し、ウイルスが屋内に広がらないよう、土足禁止のエリアを広げた。熊本市は、市保健所が専門チームを派遣。発症者を別の部屋へ移動させ、症状が治まっても2日間は、一般避難者のスペースとは違う部屋へ移し、トイレも使い分けるよう指導している。

 県内の避難者は、約18万人が855か所に避難した4月17日をピークに減少。熊本市は今月8日から、避難者の生活改善のため拠点避難所への移動を促している。ただ、拠点避難所でも布団を敷いたままだったり、トイレの清掃が不十分だったりするケースがあるという。市保健所は、衛生面の管理を徹底したい考えだ。

 避難所のある自治体を管轄する各保健所では、梅雨時や夏場に向け、蚊が媒介するデング熱や、食べ物に付着した細菌などが原因となる食中毒に対しても注意を促している。そんな中、熊本市では6日、避難所で提供された食事が原因で集団食中毒が発生し計34人に症状が出た。同市保健所は「食事はすぐ食べ、残した場合も保存せずに捨ててほしい」と呼びかけている。

          ◇

梅雨控え食中毒も警戒

 避難所では、気温が上昇する中、食中毒への対策が急務となっている。衛生状態も悪化し、感染症のリスクも高まっており、熊本県は注意を呼び掛けている。

 県健康危機管理課は「冷蔵庫がない場合は最低限、直射日光を避けて調理後はすぐに食べてほしい」と指摘。食料を提供するボランティアらにも ▽おにぎりを握る時はラップを使う ▽調理品はしっかり加熱 ▽手が荒れている場合は食材に直接触らない――などの対策を呼びかけている。

 感染症については「丁寧な手洗いが最も大切」と強調。「アルコール消毒でも代わりになる。また、せきなどが出ている人は、周囲に広げないためにもマスクの着用を徹底してほしい」としている。



https://kumanichi.com/news/local/main/20160513014.xhtml
熊本市民病院、移転新築へ 18年度完成めざす
2016年05月13日 熊本日日新聞

 熊本市の大西一史市長は13日、熊本地震で被害を受けた市民病院(東区湖東)について、東区東町4丁目の国有地に移転新築する方針を明らかにした。2018年度中の完成を目指す。

 市民病院は地震後、重症の妊婦や新生児に対応する総合周産期母子医療センターの機能を停止。一部の診療しか再開できていない。市は短期間での再建に向け移転に踏み切る。

 大西市長は「全国の母子を受け入れる市民病院の存在意義を再認識した。子供たちと市民の命を守るため1日も早い再建が必要。復興のシンボルの一つにしたい」と話した。

 移転先に検討しているのは、陸上自衛隊健軍駐屯地南側の国家公務員宿舎「東町北住宅」の敷地(3万5千平方メートル)。団地12棟のうち東側の9棟は利用されておらず、財務省が処分を検討している。

 市は災害時に強い病院を目指し、敷地約2万平方メートルを確保したい考え。移転先選定の理由として(1)災害時に協力できる自衛隊に近く、現在地(約1万4千平方メートル)より広い(2)空港やインターチェンジにも近い-を挙げた。今後、財務省と具体的に協議を始める。

 市は診療科目や病床数などを検討。今月下旬に有識者懇談会を発足させ、意見を聞いて移転計画をまとめる。大西市長は「市だけでの再建は困難。国に財政支援を求める」としている。

 現在の市民病院は3棟で、34診療科目、556床。建物の耐震強度などが課題となり、現在地に建て替える計画だったが、事業費が膨らみ、昨年12月に計画見直しを始めていた。熊本地震では入院患者310人が転院や退院を余儀なくされた。(高橋俊啓)



https://www.m3.com/news/iryoishin/423965
シリーズ: The Voice(医療)
震災と感染予防。キャッチアップ・スケジュールの制度化を望む

岩田健太郎(神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授)
2016年5月13日 (金) m3.com

 熊本地震からの復興が進んでいる。学校も再開し、避難所も再構成されつつあるようだ。しかしながら、現在も多くの方は避難所に避難しており、また車内で夜を過ごしている。当初から懸念されていた感染症と血栓症のリスクはいまだに存在する。

 インフルエンザやノロの場合、感染経路の遮断は比較的容易である。感染経路を遮断すれば感染は広がらない。もっとも、過密な環境下であれば両者を防ぐのは極めて困難であり、避難所の人ー人間のスペース確保が大事である点はすでに述べた。

 さて、人-人間のスペースを確保しても感染の広がりを防げない感染症もある。その一つが水痘(みずぼうそう)だ。

 水痘患者が発生した場合、患者は速やかに隔離されねばならない。しかし関連率はとても高く、皮疹が発生する前に他者への感染性は生じている。(一部の例外を除き)、水痘は一回罹患してしまえばなんどもかかる病気ではない。だからすでに水痘罹患率がある方は心配ない。水痘ワクチンも有効なので、ワクチン接種歴があっても(1回でも2回でも)たいていは大丈夫だ。

 しかし、日本では水痘ワクチンが定期接種化されたのはつい最近(2014年10月)のことである。多くの人には免疫がない。小児に多い病気だが、成人でも免疫がなければ発症するし、その場合は肺炎などを合併し重症化することが多い。

 水痘患者が発生したとき、周辺の人達で、かつ免疫のない人(かつ免疫抑制のない人)には曝露後予防接種という方法で水痘罹患を防ぐ方法がある。受動免疫といって免疫グロブリン(VZIG)を投与する方法もあるが、これは日本にはない。アシクロビルなど抗ウイルス薬も、ワクチン禁忌の場合などに用いることもあるが、曝露後予防薬として有効であるというエビデンスを欠いている。

 災害救助法では、罹災した患者に医療を無償で提供できる。しかし、ここには曝露後予防という概念はない。また、日本の定期接種システムは非常に窮屈なシステムで、無料でワクチンを提供できる年齢に制限が多い。したがって、災害でリスクの高い避難所で水痘患者が発生したとき、確実に予防効果が期待できる水痘ワクチンを曝露後予防として提供するのは事実上極めて困難である。

 しかし、この問題を解決する方法がある。それは予防接種のキャッチアップを定期接種という制度に取り込むことである。これは国際的には「常識」である。日本小児科学会もこれを推奨しているが、国としては制度を採用していない。日本のワクチン事情は近年ずっと改善されてきているがこういうところはまだまだ「後進国」である。

 キャッチアップとは、定期接種で推奨される年齢で当該予防接種がなされなかったとき、それを補うために後からワクチンを接種するやり方をいう。日本でも長期療養などごく一部の事例でキャッチアップが定期接種で認められるが、その適用範囲は極めて小さい。これを水痘の免疫のない方全てに適用すれば、定期接種として堂々と曝露後予防ができる。というか、事前に避難所で(曝露前に)予防接種を提供し、リスクを事前にヘッジできる。保健師たちが一所懸命水痘患者のサーベイ、スクリーニングをする苦労だって激減する。

 キャッチアップの対象者はけっしてマジョリティではないのだから、財務省も厚労省もこれを認め、もっと緩やかなシステムにすればよいのだ。「新型」インフルのとき、厚労省はご丁寧にものすごく細かくて長い接種者対象リストを作って現場を困らせた。もっとザックリにしておけば、接種者全体が増えて、コミュニティー全体が得をするのに、どうして「細かいところでやたらと正しいんだけど、大きいところで間違える」方法を選んでしまうのだろう。年齢をうるさく計算しないと接種できず、待ちの間に肺炎になったら泣くに泣けない大人の肺炎球菌ワクチンも、よくもまあこんなに細かく作ったもんだと呆れるようなおかしなプランである。

 数多くの震災の経験から、日本の震災対応はだんだん改善していると思う。そして、次の震災は日本のどこかに必ず、間違いなくやってくる。そのときに同じ苦労をしなくてよいよう、現時点での問題点は必ず把握し、そして事前に改善しておくべきだ。その方法の一つとしてのキャッチアップ採用の提案である。

※本記事は、2016年5月11日のブログ『楽園はこちら側』で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/245106
医大生 寄り添う覚悟 避難所で奮闘「俺が頑張らないと」 熊本地震1カ月
2016年05月14日00時18分 (更新 05月14日 01時47分) 西日本新聞

 「本荘小(避難所)、食料、水、毛布いずれも不足してます」。熊本大医学部6年の川口恭央(やすお)さん(23)=熊本市中央区本荘=は、4月16日の本震直後から、身を寄せた避難所の窮状を会員制交流サイト(SNS)に投稿し続けた。記録をたどると、避難者としての心情、医大生として高齢者や子どもたちに心を砕いた日々が浮かび上がる。あれから1カ月、決意を新たにしている。「子どもたちに寄り添う医師に」

 激震直後、駆け付けた避難所は、足の踏み場もなかった。ふと気が付くと、左膝に血がにじんでいる。本荘小の体育館と空き教室には避難者が続々と集まり、運動場も車が押し寄せて混乱した。川口さんはとりあえず、交通整理役を買って出た。

 16日午前、物資が不足する状況を、スマートフォンから投稿した。福岡県久留米市の友人が翌17日、水や菓子パンを満載した車で駆け付けてくれた。指定避難所だった本荘小は、次第に物資が届き始めた。空腹と渇きが解消すると、余震の恐怖と避難所生活のストレスが被災者をさいなむ。18日午前、こう書き込んだ。「体調を崩す人が出始め、衛生用品が不足してきました」

 恐れていたのは、脱水症状や感染症だった。肩を寄せ合うような集団生活。あっという間に患者が広がりかねない。高齢者や子どもたちにこまめに声を掛け、予防法を伝えた。避難所には、災害派遣医療チームが1度来ただけ。「俺が頑張らねば」。自宅の片付けでけがをした人の指先を消毒したり、体調の悪そうな人を病院に連れて行ったりもした。

 本震から2週間、体育館で寝泊まりした。自宅に戻っても避難所へ足が向く。子どもたちの心的外傷後ストレス障害(PTSD)が気掛かりだった。一緒に体を動かし、アニメの曲を歌う。子どもたちに「お兄ちゃん」と呼ばれる。大人からは「先生」。うれしいような、くすぐったいような。

 2年前、保育士だった母=当時(56)=を、膵臓(すいぞう)がんで亡くした。発達障害の園児などの世話をする背中を見て育った。「子ども専門の精神科医として、地元の熊本で開業したい」

 今月9日、大学の実習が再開した。国家試験に向けた追い込みとなる。「避難所の経験は、大学の座学以上に将来のためになる」。次の休みも避難所に顔を出すつもりだ。「サッカーしよう」。いつもせがんでくる子どもたちの笑顔が浮かぶ。


  1. 2016/05/14(土) 05:46:29|
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5月13日 

http://www.yakuji.co.jp/entry50776.html
社説
高額薬剤の議論を考える

2016年5月13日 (金) 薬事日報

 抗癌剤「オプジーボ」の効能追加をきっかけに、高額薬剤による薬剤費増を懸念する議論が沸騰している。国の医療保険制度が持たないという危機感が席巻し、中央社会保険医療協議会の場では、さらに薬価を引き下げるための薬価制度の抜本的な見直し論も浮上している。

 ただ、そもそも抗癌剤の高薬価は、分子標的薬が登場した2000年代はじめから指摘されていたことでもある。転移性乳癌治療薬「ハーセプチン」、B細胞性非ホジキンリンパ腫治療薬「リツキサン」、慢性骨髄性白血病治療薬「グリベック」、非小細胞肺癌治療薬「イレッサ」と、わが国に分子標的薬が相次いで登場し、より効果の高い分子標的薬の時代が幕を開けたのと軌を一にしてきた。実際、その効果は劇的で、寝たきりの末期癌患者が日常生活を送れるまで回復するようなことが医療現場で実感されることが少なくなかった。

 翻って現在、大きな議論となっているのは、医療保険で高額な抗癌剤をカバーするのは限界に近く、国民皆保険制度が破滅しかねないという危惧からのものだが、問題は特定の患者に劇的な効果を発揮する抗癌剤等の薬価をどう考えるかということだ。

 厚生労働省の統計によると、最近の医療費の増加要因は医療の高度化によるところも大きい。分子標的薬の開発もその流れにあり、特定分子をターゲットにした新しいコンセプトに加え、年齢や性別、遺伝子変異など様々な患者背景をもとに、効果のある患者を絞り投与することになる。こうした医療の高度化が高薬価につながっているという視点も議論する必要があるだろう。高薬価の側面ばかりを指摘されたのでは、製薬企業側に画期的な新薬を開発する意欲が沸くはずもない。

 今年度から日本でも新薬の費用対効果を検討する試行的な取り組みが始まった。高薬価に見合った効果を発揮する薬であるかどうかを、しっかり検証していくことは必要だ。とかく費用対効果は薬価引き下げのターゲットとして語られがちであるが、もっと全体的な視点で費用対効果を考えていく意義は大きい。

 また、青天井に伸びると危惧される薬剤費の抑制には、むしろ個別化医療の研究を国として加速化させ、効果が見込まれる「患者の選別」を積極的に進めていくべきだし、国民の意識改革を促す努力も必要になるだろう。患者や家族も安易に「新薬を使いたい」と求めていないか、医師も安易に使っていないかの検証も求められる。

 そう考えると、医療者、製薬業界、そして政府全体で、高額薬剤の使用と医療保険制度のあり方について、痛みも含めて十分な説明を尽くし、国民的な議論を喚起していくべき時期ではないか。高額薬剤の議論は最終的に人間の命のあり方、国民負担に直結するだけに、この機会を生かし国民を巻き込んだ議論を期待したい。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48745.html
営業損失続く逓信病院、検査院が譲渡求める- 郵政民営化後の最大損失を問題視
2016年05月13日 14時00分 キャリアブレイン

 逓信病院を運営する日本郵政の病院事業について、会計検査院は12日、今後も改善が見込めない逓信病院の譲渡などを求める報告書を公表した。2014年度の営業損失が郵政民営化以降で最大の60億円超となったことを挙げ、「厳しい経営状況」と指摘。長期間営業損失を計上していて改善が見込めない施設は「譲渡等を含む見直しを検討すること」としている。【新井哉】

 日本郵政が運営する逓信病院の事業は、病床利用率の低迷や外来・入院患者の減少などに伴い、民営化以降は毎年度営業損失を計上している。昨年は仙台市や新潟市、神戸市にあった3病院を他の医療法人に譲渡。今年3月末には大阪北逓信病院を閉院した。

 報告書によると、08年度には外来患者数が約105万人、入院患者数は約37万人だったが、14年度は外来が約23万人減の約82万人、入院が約7万人減の約30万人と落ち込んだ。08年度に約50億5900万円だった営業損失も、14年度は約10億円多い約60億6500万円となった。

 病床利用率も低迷が続いている。総務省は病床利用率が70%未満の公立病院に「抜本的な見直し」を求めているが、14年度の逓信病院の病床利用率の平均は、それを大幅に下回る57.8%となっている。

 こうした経営状況について、検査院は、診療報酬や薬価基準のマイナス改定に加え、中小規模の逓信病院が多く専門性が低いことや、施設・設備の老朽化が背景にあると分析。日本郵政は3病院の譲渡と大阪北逓信病院の閉院後も全国で10病院を運営しているが、これについても報告書は、病院の譲渡を含めた見直しを検討する必要性を提示。日本郵政に対し、効率的、効果的な事業運営を求めている。



http://www.medwatch.jp/?p=8872
「突然の7対1返上」に絶対ならない4つの正しいステップ、医療・経営の質向上の入口は看護必要度―GHCがセミナー開催
2016年5月13日 GHCをウォッチ

 GHCは5月10日、大阪府吹田市で「これだけは知っておきたい!『看護必要度ショック』を乗り切る方策とは?」と題したセミナーを開催しました。講師を務めたマネジャーの湯浅大介は、病床戦略を見直して年換算6000万円超の増収に導いた病院の事例などを紹介。対応を誤れば、7対1入院基本料の算定返上にもなりかねない「重症度、医療・看護必要度」の分析を入口に4つのステップに分けたコンサルティング・プログラムを解説した上で、「看護必要度は、医療と経営の質向上の重要なポイントであり、入口。今後の戦略的病床戦略・病床管理のカギになる」と強調しました。

ここがポイント! [非表示]
1 まずは「データ精度」に問題ないか着目を
2 正しい看護必要度データ記入6つの要点
3 「何を守りたいか」が最終的な判断基準
4 好評のため都内で追加セミナー


まずは「データ精度」に問題ないか着目を

 厚生労働省は現状、「急性期病床数が過多、回復期が不足」と考えており、医療提供体制の需給ミスマッチを問題視しています。2016年度診療報酬改定でも、病床の機能分化と連携をさらに推進。中でも急性期病院が着目すべきは、看護必要度の改定です。

 主な改定は2つ。7対1入院基本料の算定要件である看護必要度はこれまで、重症患者割合の基準値は15%でしたが、これが25%(200床以下は23%の経過措置あり)へ引き上げられました。さらに、看護必要度の生データの提出が義務化されました(図表1)。

(図表1)7対1入院基本料の算定要件
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 重症患者割合の引き上げは、A項目の見直しと新設のC項目追加で重要患者とカウントする間口が広がったため、実態は「10%の引き上げ」というイメージとは異なります。ただ、改定の影響がありそうな手術なし症例など個別疾患ごとのチェックは必要です(図表2)。

(図表2)手術なし症例と手術あり症例による重症患者割合シミュレーション
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 急ぎ対策が必要なのは、看護必要度の生データの提出義務化と言えます。GHCはこれまでのコンサルティング経験を通じて、多くの病院で看護必要度の生データは精度に問題があると考えています(関連記事『看護必要度、「データ監査」に衝撃 相澤病院、教育と仕組み化で精度を大幅改善』)。

 例えば、GHCがシミュレーションしたA病院は、重症患者割合の総計が16.0%(図表右端「総計」の「現行」)と15%をぎりぎりでクリアしており、新制度では21.9%(同「新規項目考慮」)と新基準をわずかに満たせないように見えます(図表3)。しかし、看護必要度データとDPCデータを突合して精度を確認したところ、実際は11.3%(図表右端「総計」の「A項目補正」)で基準値を満たしておらず、新制度では17.6%(同「補正後新規」)と基準値との差が大きく、7対1入院基本料の維持はかなり難しいことが分かりました。

(図表3)旧制度と新制度でのデータ精度分析
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 16年10月以降、看護必要度の生データ提出が義務化されます。A病院のように、看護必要度データの精度の問題を放置したままでは、急性期病院としての経営計画の前提が大きく崩れてしまうばかりか、当局から指摘を受け、7対1入院基本料の返上という事態に発展する可能性も考えられます。

正しい看護必要度データ記入6つの要点

 湯浅は、こうした事態に陥らないよう、看護必要度のチェックを入口に、7対1病院を想定した新制度対応の4つのステップを紹介しました(図表4)。

(図表4)7対1病院を想定した新制度対応4つのステップ
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 最初のステップは、新制度の基準値25%を「大幅に」上回るかの確認です。大幅に上回っているのであれば現状(7対1の)維持ですが、そうでない場合は次のステップに進みます。ここで重要なことは、ただ単に重症患者割合を計算するのではなく、「現状を正しく知り、適正な対策を知ってから次のステップに進むべき」(湯浅)ということです。

 現状を正しく知る最適な手法は、看護必要度データとDPCデータを突合して精度を確認することです。それが難しい場合には、(1)看護必要度データの漏れ(2)DPCデータの請求漏れ――の2つの視点でのチェックが有効です(図表5)。それぞれ、(1)については「チェック時点の評価ではなく、0時からチェック時点までを振り返る」「電子カルテの詳細画面で実施した項目を必ず確認」「前日の評価をコピーしない」「前の勤務者の評価を『参考』にする」――の4つ。(2)については、「実施したすべての項目は必ず入力する」「医師への声がけも積極的に」――の2つあり、計6つのポイントを順守できれば、データ精度が向上する可能性は高いです。

(図表5)正しい看護必要度データ記入6つの要点
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 また、「看護必要度セミナーを複数回開催する」「いつ、誰が、どのように、など採点方法のフローを病棟間で統一する」などの手法もあります。ただ、これらは精度を向上するための具体策の一部であり、現状を正確に知るための手法ではありません。

 GHCではこれまで、看護必要度データの精度向上プログラムをコンサルティングサービスとして提供してきましたが、この4月に「病院ダッシュボード」のオプションサービスとしてシステム化した「看護必要度分析」をリリースしました。湯浅は、「データ精度の分析に汗をかくのではなく、こうしたツールを活用するなどして、戦略立案や改善の実行に汗をかくべき」としました。

「何を守りたいか」が最終的な判断基準

 次のステップでは、在院日数の短縮で基準値を満たせるかを検証します。

 重症度割合を高める方法は大きく2つあります。重症度割合は、延べ評価日数を分母に、基準を満たす日数を分子にすることで決まります(図表6)。したがって、重症度を高めるためには、(1)いかに分母を小さくするか(2)いかに分子を大きくするか―という視点が欠かせません。(2)の分子を大きくする手法の1つには、先ほど紹介したデータ精度の向上などがあります。

(図表6)重症患者割合を決める計算式
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 (1)の分母を小さくする具体的な方法は、「在院日数の短縮」がその一つです。例えば、内科系救急は入院早期の退院調整が重要で、きちんと対策すれば在院日数の短縮につながります。B病院の事例で見ると、肺炎は3日目以降で評価対象になりにくいことが分かります。ほかにもクリティカルパスの再構築などで在院日数の短縮が見込める疾患があるので、これらをしっかりと分析して検証することで、どれだけ重症度割合を高めることができるかのポテンシャルと現実的な目標数値が見えてきます。

 3つ目のステップは増加の見込みで、4つ目のステップは病床再編となります。2つのステップを、C病院の事例で同時に見ていきましょう。

 C病院は400床前後の公的病院で、強みは主に内科系疾患。この医療圏で唯一のDPC病院です。回復期リハビリテーション病院(民間)との地域連携パスを構築しており、療養病院や介護施設が周辺に複数存在しています。C病院の内部環境と外部環境を精査した上で、地域における役割と自病院の強みと弱みを検証した結果、地域連携の視点と自病院の将来像を考え合わせると、「地域包括ケア病棟を1病棟創設する」という選択をしました(図表7)。

(図表7)地域包括ケア病棟の役割のイメージ
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 結果、在宅復帰に対する病院全体の意識が向上し、在宅医療や介護との連携もよりスムーズになり、医療の質が大きく向上しました。経営の質においても、DPC算定病床における1日単価は4700円増加し、総収益は年換算で6000万円超の増収となりました。看護必要度においても、A項目2点以上の症例割合が3ポイント向上しました。

 最終的に病床再編のステップにならざるをえなくなった場合、C病院のようにケアミックスの道を選択するか、病床削減で急性期病院としてダウンサイジングする選択の2つが想定できますが、湯浅は「『何を守りたいか』によって選択結果は全く異なる。しっかりと自病院(内部環境)と周辺地域(外部環境)の状況を分析した上で、今後の病床戦略をジャッジする必要がある」としました。その上で、「看護必要度は、医療と経営の質向上の重要なポイントであり、入口。今後の戦略的病床戦略・病床管理のカギになる」と講演を締めくくりました。

好評のため都内で追加セミナー

 この日のセミナーでは、「看護必要度分析」を直接触って試すことができるコーナーを設置。参加者の皆様に実際の操作や分析方法などを体験していただきました。同様の内容のセミナーはご好評につき、東京都内で5月16日、23日に追加開催いたします。

解説を担当したコンサルタント
湯浅 大介(ゆあさ・たいすけ)
株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパンのコンサルティング部門マネジャー。
早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。グループ病院の財務分析、中央診療部門の業務改善、経営戦略室立上げ支援、コスト削減、病床戦略策定支援などを得意とする。諏訪中央病院(事例紹介はこちら)など多数の医療機関のコンサルティング、日経BP社「日経ヘルスケア」(掲載報告はこちら)などへの寄稿なども手がける。



https://www.m3.com/news/iryoishin/424230?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160513&dcf_doctor=true&mc.l=157415511&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 降圧剤論文問題と研究不正
併用薬剤の使用状況は「推定」、KHS
ノバ社・府立医大論文改ざん事件、第24回公判

2016年5月13日 (金) 高橋直純(m3.com編集部)

 ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員とノバ社に対する第24回公判が、5月12日に東京地裁(辻川靖夫裁判長)で開かれ、前日に続き白橋伸雄被告への被告人質問が行われ、本件の対象となるCCB(カルシウム拮抗薬)論文の解析について白橋被告は「CCBの使用状況のデータが十分でなく、『推定』で作成した」と証言した。

 また解析や論文作成における関与は事務局医師の指示の下だったとし、「白橋被告が主導した」とする主任研究者を務めた元京都府立医科大学教授の松原弘明氏や事務局の男性医師Aらの証言と真っ向から対立した。

 併用薬の解析手順についての白橋被告の説明にあいまいな点があったため、辻川裁判長は弁護側質問を遮って、「ある部分だけのパーセンテージを求めて、それが全体のパーセンテージであるように嘘を言って送ったのですか」と質問。白橋被告は「そうです」と答えた。その後、弁護側は「一部を全体とすることは嘘という認識か」と質問し、白橋被告が「嘘とは思っていない。欠けている部分を推定した」と補足する場面もあった。

 試験終了を決めるDSMB(Data and Safety Monitoring Board)や安全性勧告委員会、エンドポイント委員会、中間解析の状況についても質問されたが、辻川裁判長はこの日の公判の最後に、「試験終了から解析用データ作成までの流れが、具体的に分からない。弁護側は追加の冒頭陳述をするか、質問で整理するなどしてほしい」と要望した。

白橋被告「CCB群分け、医師の指導の下」
 前日に続いて、白橋被告の弁護人による被告人質問が行われ、起訴事実となるバルサルタン(ディオバン)とCCBの併用に関する論文の作成過程などについて質問された。

 CCB論文について、事務局を務めた男性医師Aはこれまでの公判で、ノバ社のディオバンとCCBのアムロジピンの配合剤である「エックスフォージ」のプロモーション資材として利用するため、白橋被告が作成を持ちかけたと証言している(『KHS主論文、白橋被告が「手法」「結論」「図表」を作成』を参照)。白橋被告は12日の公判で、男性医師Aが提案したと反論した。

 KHSでは登録時点の併用薬に関するデータがなく、試験期間中の併用薬情報も試験の途中から収集するようにしたため、白橋被告は「感覚的に3割程度しか併用薬情報はなかった」と説明。男性医師Aにデータがない中で本当にやるのかと確認すると、「講演会で質問が出ているのでやらざるを得ない」と指示されたと述べた。

 CCB使用状況の群分けは白橋被告が「医師の指導の下」に行ったとし、ランダム化前の登録前の薬剤情報と試験開始後6カ月ごとの併用薬の使用状況からパターン分けをし、背景因子や合併症の状況を加味して補完推定していった。論文ではCCB投与群の定義を「研究期間中のCCBの使用期間が12カ月を超える場合」としており、推定で算出したとの記載はない。白橋被告は群分けについて「満足するのはできなかった。松原氏にも報告していた」と述べた。

 CCB群全体については有意差が出なかったが、男性医師Aは「グラフをよく見ると何か方法はないか」と要望。白橋被告は男性医師Aが考えたストーリーを「CCBでも効果があり、バルサルタンを併用するとさらに効果がある」というものだったと説明。白橋被告は「ストーリーに合わせて検討する」とし、当初考えていた解析手法ではなく、別な手法を使って有意差ありという解析結果を出した。男性医師Aに報告すると「これで考えている通りのストーリーになった」と言われたという。

 CCB論文作成について、松原氏は「ノバ社社長が論文化を催促した」と説明している(『「詰問すると白橋さんは目を見開いて睨んできた」府立医大元教授』)。論文作成した2010年当時について、白橋被告は「当時はプロモーションに関与していない。会社からCCBを活用するようにといった指示はなかった。会社としては当時登場したばかりの『アリスキレン』を積極的に行っており、バルサルタンは何もなかった」と説明した。

松原氏「上手くやってほしい」と指示
 KHS発表後に松原氏が行った講演会などで、併用薬の使用状況を質問されることが多く、松原氏は白橋被告に、講演会で使う併用薬の薬剤表を作成するように指示した。白橋被告はデータがある部分の使用率を求めて、それが全体の使用率であるような表を作成した。松原氏や男性医師Aにも薬剤データが不足していることは報告しており、「上手くやってほしい」と言われたという。作成した薬剤表について「精度は良くなく上手くはできなかったが、完成はした」と説明した。

 白橋被告はKHSでのサブ解析にあり方について、主論文作成後にテーマ設定が行われたことについて、「『パブリケーションバイアス(都合の良い結果が出た時だけ論文化する)』を避けるため、研究開始前に予め決めておくべきだった」と、進め方に不満があったことを認めた。

松原氏、男性医師Aの証言と対立
 これまでの公判で松原氏、男性医師Aが証言した内容と対立する発言も多く出た。両氏は、KHS主論文では白橋被告が「Method」「Result」を執筆したと証言しているが、白橋被告は「書いていない。依頼されたが返事はしていない。英語論文を書いた経験はなく、書く能力もなくとてもできない。求められた点について意見はしたが、重要な部分ではない」と真っ向から反論。提供した図表についても「JHSと同じようにしてほしいと言われ、何も考えずに言われた通りに対応した」と述べた。主論文を示しながら、いくつかの図表は男性医師Aが作成、または白橋被告が提供した物を改変していると説明した。


  1. 2016/05/14(土) 05:45:25|
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5月12日 

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48738.html
医師偏在解消へ専門医定員枠など方向性提示- 塩崎厚労相が諮問会議に報告
2016年05月12日 19時00分 キャリアブレイン

 塩崎恭久厚生労働相は、11日に開かれた経済財政諮問会議(諮問会議)の会合で、地域や診療科の医師偏在の解消に向けた取り組みを報告した。厚労省の検討会・分科会で医師の偏在を議論していることを踏まえ、今後検討を進める対策の事例として、専門医の地域・診療科の定員枠設定や診療所の管理者要件、保険医の配置・定数の設定などを示した。【新井哉】

 医師の需給をめぐっては、2008年度以降、医学部の定員を大幅に増員したが、地域・診療科の偏在の解消につながっていないとの指摘が出ていた。こうした状況を改善しようと、昨年12月以降、厚労省の検討会や分科会で、医師らの需給見通しや地域偏在、確保対策などの検討が行われている。

 諮問会議に提出した資料で、診療科や勤務地の「選択の自由」を前提とした従来の医師確保対策見直して医師に対する規制を含めた偏在の是正する方策を検討し、年内にも意見を取りまとめる方向性を示した。

 また、今後検討を進める対策として、「医師養成課程の見直し」と「都道府県の役割強化」の2分野を提示。養成に関しては、▽臨床研修の募集定員の配分に関する都道府県権限の強化▽出身大学の地域での研修の促進▽地域・診療科ごとの専門医定員枠の設定―などを検討事項に挙げた。

 また、不足する地域・診療科で確保すべき医師の目標値を都道府県の医療計画で設定することや、将来的に偏在が続く場合、保険医の配置や定数の設定を検討するほか、特定の地域や診療科に従事したことを診療所などの管理者要件にすることも検討事項とした。



https://www.m3.com/news/iryoishin/423906?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160512&dcf_doctor=true&mc.l=157314780&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
「医師の選択の自由」、前提変え規制を検討?
医師偏在の問題解消へ、経済財政諮問会議

2016年5月12日 (木) 成相通子(m3.com編集部)

 政府の経済財政諮問会議が5月11日に開かれ、塩崎恭久厚生労働大臣が「経済・財政再生計画」に沿った社会保障改革として、医師の地域・診療科偏在の解消に向けて強力な取り組みを推進する方針を示した。塩崎厚労相が示した資料では、医学部定員を大幅に増加したものの医師偏在の問題が解消されていないとして、診療科・地域について「医師の選択の自由」を前提にした医師確保対策から、「医師に対する規制を含めた地域・診療科偏在の是正を検討」し、年内に取りまとめるとしている(資料は、内閣府のホームページ)。

 今後検討を進める対策としては、「医師養成課程の見直し」と「都道府県の役割強化」などが挙がっている。都道府県の役割強化では、医療計画で不足する地域・診療科等で確保すべき医師の目標値を設定した医師確保計画を策定するほか、将来的に医師の偏在が続く場合は、保険医の配置・定数の設定等を検討する。また、地域医療支援センターの機能を抜本的に強化し、特定の地域や診療科での診療の従事を、診療所等の管理者要件とすることも検討する。

 医師養成課程の見直しでは、(1)医学部でより地域定着が見込まれる入学者枠を検討、(2)臨床研修の募集定員の配分に関して都道府県権限の強化、出身大学の地域での研修の促進、(3)専門医の地域ごと、診療科ごとの定員枠の設定――などが紹介された。

 経済・財政再生計画は、国の財政健全化に向けて社会保障分野の改革などの工程表を掲げている。工程表の中で、医師の地域・診療科の偏在解消に関しては、医療・介護提供体制の適正化の一環として、「地域医療構想との整合性の確保や地域間偏在の是正などの観点を踏まえた医師・看護職員等の需給について検討する」としており、2016年度までに検討会で結論を出す。



http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0269040.html
刑務所常勤医5年ぶり増 北海道内、兼業認める特例法効果で
05/12 16:00 北海道新聞

 医師不足が続いている道内の刑務所や少年院で4月以降、医師確保の動きが急速に進んでいる。網走刑務所(網走市)など3施設で常勤医(矯正医官)の採用が決まり、矯正医官の数は5年ぶりに増加に転じた。民間病院などとの兼業を認める特例法が昨年12月に施行された効果が大きく、受刑者の医療だけでなく地域医療の新たな担い手としても期待が高まっている。

 矯正施設の医師不足は全国的な傾向だ。4月1日現在、定員328人に対し74人の欠員が出ている。道内では13施設の定員18人に対し、3月末時点で8人の欠員が生じ、6施設が常勤医不在の状態だった。2010年から常勤医が不在となった網走刑務所では、13年1月に3人の受刑者が病死し、早急な対策が求められていた。

 矯正医官は民間病院の医師より収入が少ない上、国家公務員であるため兼業が厳しく制限されることなどが不人気の理由とされる。法務省の有識者検討会が14年に改善を求め、昨年12月に特例法が施行された。



http://www.medwatch.jp/?p=8839
医療費の地域差、具体的な縮減水準の議論を主導すべき―経済財政諮問会議で民間議員
2016年5月12日|医療・介護行政をウォッチ

 医療費の「地域差半減」に向けて、今年(2016年)夏までに医薬品の適正使用を含めた医療費適正化基本方針を改定し、地域差縮減の具体的な水準は経済財政諮問会議で議論するべき。また介護費についても地域差の縮減や「見える化」を強力に推進する必要がある―。

 11日に開かれた経済財政諮問会議では、民間議員からこのような要請がなされました。

ここがポイント! [非表示]
1 介護分野の地域差縮減や、医療費自然増などのエビデンスに基づいた検証もすべき
2 塩崎厚労相、「『規制』も含めた医師の地域・診療科偏在是正を検討する」


介護分野の地域差縮減や、医療費自然増などのエビデンスに基づいた検証もすべき

 我が国の経済と財政の一体的再建(600兆円経済の実現と、2020年度の財政健全化目標達成)を目指し、安倍晋三内閣は骨太方針(経済財政運営と改革の基本方針)2016を近く閣議決定します。

 経済財政諮問会議では骨太方針2016の策定に向けた議論を進めており、11日の会合では民間議員(伊藤元重議員:東京大学大学院経済学研究科教授、榊原定征議員:東レ株式会社取締役会長、高橋進議員:日本総合研究所理事長、新浪剛史議員:サントリーホールディングス株式会社代表取締役社長)から意見が提出されました。

 昨年度(2015年度)の骨太方針2015では、「2016-18年度を経済・財政再生計画の集中改革期間」と位置付けており、民間議員は、その初年度に当たる今年度(2016年度)において ▽健康増進 ▽コンパクトなまちづくり ▽住民・行政サービスの広域化・IT化― を強力に進めることを要望。また、歳出(国の支出)についてデータ分析を行った上で、「経済再生と財政健全化の双方に資するかどうか」という点からの優先順位付け(ワイズ・スペンディングのチェック)をし、予算編成を行うべきと求めています。

 また財政健全化の本丸に位置付けられている社会保障改革については、次のような取り組みを行うべきと提言しています。

(1)経済・財政再生計画に掲げられた44改革項目の着実な実行

(2)医療費適正化計画・介護保険給付適正化計画などに基づいて、集中改革期間内に長期的な医療費・介護給付費などを推計する

(3)自然増のエビデンスに基づいて検証する

(4)医療費の地域差「半減」に向け、夏頃までに医療費適正化基本方針の改定を行い、地域差縮減の具体的な水準を経済財政諮問会議で議論する

(5)介護分野についても「見える化」や地域差縮小に向けた取り組みを強力に推進する

(4)の医療費については、ほかに「データヘルス」(レセプト・健診データなどに基づく効果的なヘルス事業)の強力な推進、「人生の最終段階における医療」に関する国民的な議論や、看取りも含めた在宅医療・訪問看護の充実(医療専門職の配置見直しなど)を行うべきとしています(関連記事はこちら)。

 また(5)の介護分野については、「介護と医療のレセプトデータなどを紐付けする」仕組みを全国的に構築し、「介護・医療を統合した『見える化』を進めて、地域差を分析する」ことや、介護給付費の適正化に取り組む市町村(介護保険者)へのインセンティブ導入などを行うべきと提言しています(関連記事はこちら)。

 厚生労働省の分析によれば、「1人当たり介護費」と「1人当たり入院医療費」には正の相関(1人当たり入院医療費が高い都道府県は、1人当たり介護費も高い)があることが分かっており、両者の地域差を一体的に縮小していくべきと民間議員は主張しています。

厚労省の分析によれば、「1人当たり入院医療費」と「1人当たり介護費」との間には正の相関があることが分かっている
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 さらに(3)に関して、2012年度以降、国民医療費が過去の推計値よりも低く推移していることを紹介し、「過去の実績を踏まえた積み上げ」ではなく、エビデンスに基づいて検証するよう求めています。

2012年度以降、過去の推計値よりも実際の国民医療費が小さくなっており、この要因を分析すべきと諮問会議の民間議員が指摘している

 具体的には、医療費の伸びに関する「その他」要因(高齢化、診療報酬改定以外)について、▽1日当たり費用 ▽受診動向 ▽後発医薬品の使用― などに着目して地域差の分析を行ってはどうかと提案しています。
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塩崎厚労相、「『規制』も含めた医師の地域・診療科偏在是正を検討する」

 また臨時議員として出席した塩崎恭久厚生労働大臣からは、▽医師の地域・診療科偏在の解消▽医療・福祉人材の活用 ▽地域包括ケアの深化 ▽イノベーションの促進― など社会保障改革の推進に向けた厚労省の取り組みの一部が紹介されました。

 このうち「医師偏在の解消」に関しては、医師に対する『規制』を含めた地域偏在・診療科偏在の是正策を本年(2016年)中に取りまとめる方針です。

 具体的には、▽医学部入学定員における「より地域定着が見込まれる入学者枠」 ▽専門医の地域・診療科ごとの定員枠 ▽不足する地域・診療科などで確保すべき医師の目標値の設定(地域医療計画)― などのほか、「将来的に偏在が続く場合に、保険医の配置・定数の設定を行う」ことや、「診療所などの管理者要件に、特定地域・診療科での診療従事経験を盛り込む」ことなどが検討されます(関連記事はこちらとこちらとこちら)。

医師偏在の是正に向けて、塩崎厚労省から「将来的に偏在が続く場合には、保険医の配置・定数の設定などを検討する」ことが説明された
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http://www.sankei.com/west/news/160512/wst1605120055-n1.html
レセプトでっち上げで診療報酬を不正受給容疑、京都の医師を再逮捕
2016.5.12 14:50 産経ニュース

 京都府警中京署は12日、虚偽申告で診療報酬を不正受給したとして、詐欺の疑いで京都市上京区一条横町の医師、清水光明容疑者(42)=有印私文書偽造・同行使罪などで公判中=を再逮捕した。

 再逮捕容疑は、自身が経営する上京区の訪問看護ステーション「清水の訪看」が患者3人に対して78回の訪問看護をしたと偽って、レセプト(診療報酬明細書)を作り、平成26年11月~27年1月、市から計約66万円をだまし取ったとしている。

 同署によると、清水容疑者は「全く訪問看護をしていないのにレセプトを作成した」と容疑を認めている。3人は清水容疑者の診療所の患者で、市に「訪問看護を受けていないのに通知が来た」と相談。市が4月に府警に告発した。

 清水容疑者は患者をかたって交通違反の反則切符に記入したなどとして逮捕され、公判中。



http://mainichi.jp/articles/20160512/spn/00m/200/003000c
タレント女医
初公判 9割以上がニセ患者、治療せず院長室でゲーム

2016年5月12日 毎日新聞/スポニチ

 経営する美容クリニックで治療したように装って診療報酬をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた、医師でタレントとしても活動していた脇坂英理子被告(37)の初公判が11日、東京地裁(林直弘裁判長)で開かれた。

 テレビ番組に「Ricoニャン先生」として出演していた際は、付けまつげ、濃いアイラインのギャルメークだったが、この日はノーメーク。パジャマのような上下グリーンのスエット姿で、後ろで束ねた金髪の根元部分は黒くなり、「ホストクラブで一晩に900万円使った」「(男性経験は)4桁にいかないくらい」と豪語していた“美人女医”の面影はなかった。

 起訴状によると、会社役員早川和男被告(39)=同罪で公判中=らと共謀、12年11月〜14年10月、千葉県船橋市の「Ricoクリニック」などで患者に治療したように装い、診療報酬計約154万円をだまし取ったとされる。

 裁判長から職業を聞かれた脇坂被告は「医師です」と小さな声で答え、罪状認否では「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で「ホストクラブで散財するなど借金を重ねた。クリニックを開院したが患者が集まらず診療報酬の水増しや架空請求を始めた」と指摘。「来院者の9割以上が(患者を装った)紹介患者で、被告は来ても対応をスタッフに任せ、院長室でゲームをしていた」との看護師の供述調書も読み上げた。

 情状証人として出廷した脇坂被告の母親は毎月、クリニックの運営資金に困っていると相談され、合計4000万円を渡したことを明かした。

 今後は交友関係と金銭を管理するといい「子供みたいだけど、お金が必要な時に小遣いを渡すようにする」と断言。最後に「反省して立ち直ってほしい。親としては絶対に見放しません。私が死んだら妹が面倒を見ます」と話すと、脇坂被告はうつむき、ハンカチで涙を拭った。

 ◆診療報酬詐欺事件 警視庁組織犯罪対策4課は昨年11月、通院患者の診療回数を水増しするなどして自治体から診療報酬や医療費をだまし取っていたとして、指定暴力団住吉会系組長の三戸慶太郎被告らが逮捕・起訴された。一連の事件で、逮捕されたのは接骨院元経営者や歯科医院の元院長ら20人以上。不正受給総額は数億円規模で、一部が暴力団にも流れていたとみられている。大手芸能プロのお笑い芸人も患者役として関与しており、芸能界にも波紋を広げた。(スポニチ)



http://www.nikkansports.com/entertainment/news/1645766.html
脇坂英理子被告が詐欺認める 9割以上はニセ患者
[2016年5月12日8時21分] 日刊スポーツ

 美容クリニックで治療をしたように装って診療報酬をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた医師でタレントの脇坂英理子被告(37)は11日、東京地裁の初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で「被告は2011年以降、ホストクラブで散財するなど借金を重ねていた。12年にクリニックを開院したが、患者が集まらないことから診療報酬の水増しや架空請求を始めた」と指摘した。

 「来院者の9割以上が(患者を装った)紹介患者で、被告は来ても院長室でゲームをするなど何もしていなかった」との看護師の供述調書も読み上げた。起訴状によると、会社役員早川和男被告(39=同罪で公判中)らと共謀、12~14年に千葉県船橋市の「Ricoクリニック」などで患者に治療したように装い、診療報酬計約154万円をだまし取ったとされる。

 ◆脇坂英理子(わきさか・えりこ)1978年(昭53)12月、東京都生まれ。東京女子医大卒業。03年に医師免許取得。東京女子医大病院麻酔科で心臓手術などに携わる。自身が院長を務める「Ricoクリニック」で内科などを扱ったが、14年に閉院。



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160512-OYTEW156739/
さよならを言う前に~終末期の医療とケアを語りあう~
テーマ「現状と課題」 “延命至上主義”が高齢者の最期を苦しめる

2016年5月12日 読売新聞

高齢者の終末期を病院で診る立場から 宮本顕二・礼子

 私たちは、高齢者は過剰な医療や延命措置を受けることなく、穏やかに人生を終えてほしいと願っています。

 そう考えるようになったきっかけは、2007年にスウェーデンで認知症の専門病院や施設を見学し、案内してくれたアニカ・タークマン老年科医師から、「スウェーデンでも20年前は、高齢者が終末期に食べなくなると、点滴や経管栄養を行っていました。でも、今では、食べるだけ飲めるだけで安らかに看取みとります」と言われたことです。私たちは終末期の高齢者に点滴や経管栄養を行うのは当たり前と思っていたので、日本の医療との違いに驚きました。

 点滴や経管栄養などで延命しないので、日本のように何年も寝たきりの高齢者はいません。無理に食べさせないので、口内の細菌や食べ物が肺に誤って入って起きる「誤嚥ごえん性肺炎」もありません。私(顕二)は肺の病気を専門としていますが、日本に多い「誤嚥性肺炎」がスウェーデンではほとんどないと聞き、驚きました。

 翌年から、欧米豪6か国の高齢者終末期医療の現場を見て回りました。その結果、日本で行われている終末期の高齢者に対する医療は、世界の非常識であることに気がつきました。

 12年には、「高齢者の終末期医療を考える会」を札幌で立ち上げ、医療・介護・福祉関係者向けの講演会と市民公開講座を、それぞれ年1回開催し、どうしたら高齢者は穏やかに人生を終えることができるかを模索しています。

 15年には、ヨミドクターでのブログ連載「今こそ考えよう 高齢者の終末期医療」(https://yomidr.yomiuri.co.jp/archives/shumatsuki/)をもとに、『欧米に寝たきり老人はいない -自分で決める人生最後の医療-』(中央公論新社)を出版しました。満足して人生を終えるためにはどうしたらよいかを、家族と一緒に考えてほしいからです。

 ここで、私たちが経験した我が国の高齢者終末期医療の現状を紹介します。

 私(礼子)が以前勤務していた病院で目にしたことです。99歳の女性が老衰の果てに食べなくなりました。寝たきりで話すこともできません。超高齢であるにもかかわらず、主治医は家族に胃ろうが必要であると説明し、胃ろうを造りました。案の定、栄養剤は吸収されずに下痢となって出てきました。さらに、免疫力が落ちているため、胃ろうの傷口は化膿かのうしました。結局、胃ろうを造ってから数週間後に亡くなりました。

 2人目は103歳の男性です。この方の長女が、父親の経管栄養を中止する方法はないかと、私たちに相談の手紙をくれました。その中には、「父親が食事中に肉を喉に詰まらせ、救急病院に運ばれました。一命は取り留めましたが、意識は回復しませんでした。医師と私たち家族は延命しないことに決めました。しかし、次に送られた病院では、家族に断りなく経管栄養が開始されていました。私たちは『103歳まで力をふりしぼってしっかり生きた父を、もう楽にしてあげたい』と医師に経管栄養の中止を申し出ました。しかし、経管栄養は続いています」とありました。

 3人目は86歳の女性です。この方は終末期のアルツハイマー病でした。さらに、脳出血の後遺症で右側の麻痺まひと失語もありました。食事は介助が必要で、毎回1時間以上かかりました。食べる量も3分の1に減りました。唯一の身内である弟は、「もう十分がんばったので、これ以上は見るに忍びない。意思の疎通もできなくなったので、点滴や経管栄養は望まない」と言いました。認知症病棟での治療が終わり、内科病棟に移ることになったので、私は担当医に「家族は自然な看取りを希望している」旨を申し送りしました。

 しかし、その後様子を見に行くと、まず中心静脈栄養が行われ、次に鼻チューブによる経管栄養が行われました。目には涙を浮かべていました。その後、肺炎を繰り返し、2年7か月後に亡くなりました。認知症病棟で、自分が最後まで診ればよかったと後悔しています。そうすれば、数か月後に穏やかに亡くなったと思います。人工栄養を行った結果、3年近く延命されました。どちらが良いのか、判断が分かれるかもしれません。しかし、この方の尊厳を考えると、人工栄養をしたことが良いとは思えません。

 このように我が国では、老衰でも、意識がなくても、終末期の認知症でも、中心静脈栄養や経管栄養で延命されます。それは、“延命至上主義”を是としている人が多いからです。実際、家族の中には、「どんな状態でも生きているだけでいいので、できることは何でもやってください」と言う人がいます。一方、医師も、“医療とは患者の命を助けること”と教育されているので、1分1秒でも長く生かすことを考え、延命されている患者の尊厳やQOL(生命・生活の質)を考えることは、ほとんどありません。

 そもそも、延命を望んでいるのは本人ではありません。周囲の者が人の命を勝手に延ばす、これは倫理的に許されることではありません。

 欧米豪では、延命は人の尊厳を損なうことから、ほとんど行われません。日本独特の延命至上主義は、一体どこから来るのでしょうか。「四」という数字を日常生活で避けることからも、日本には「死」を“忌み嫌う文化”があります。それが延命至上主義につながっているかもしれません。しかし、死を先送りしていては、人間らしい尊厳ある生涯は送れません。“延命至上主義の是非”について考えるべきです。皆さんはどう思いますか?

【略歴】
 宮本顕二(みやもと・けんじ) 北海道中央労災病院長、北海道大名誉教授。
 1976年、北海道大卒。日本呼吸ケア・リハビリテーション学会理事長。専門は、呼吸器内科、リハビリテーション科。「高齢者の終末期医療を考える会」事務局。

 宮本礼子(みやもと・れいこ) 桜台明日佳病院認知症総合支援センター長
 1979年、旭川医科大学卒業。2006年から物忘れ外来を開設し、認知症診療に従事。日本老年精神医学会専門医、日本認知症学会専門医、日本内科学会認定内科医、精神保健指定医。「高齢者の終末期医療を考える会」代表。



https://www.m3.com/news/iryoishin/423843
シリーズ: 降圧剤論文問題と研究不正
白橋被告、VARTやJHSへの関与状況を証言
ノバ社・府立医大論文改ざん事件、第23回公判

2016年5月12日 (木) 高橋直純(m3.com編集部)

 ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員とノバ社に対する第23回公判が、5月11日に東京地裁(辻川靖夫裁判長)で開かれ、白橋伸雄被告への被告人質問が始まった。白橋被告はKHS(Kyoto HEART Study)以外の他大学の臨床試験への関わり方を説明。大学の内部調査で「統計解析を担当した可能性が高い」と結論づけられた千葉大学の「the Valsartan Amlodipine Randomized Trial(通称:VART)」研究について、「主論文で統計解析をしたことはない」と証言した。

 また、薬事法の解釈を巡って厚生労働省の所管部署の課長が証人として出廷し、「学術論文であっても、虚偽や誇大の内容であれば薬機法の取り締まり対象になり得る」との見解を示した。

VART「ミーティングに参加した程度」
 白橋被告への質問は、白橋被告弁護人、検察官、ノバ社弁護人の順番で行われる。11日は証拠として提出された検察作成の白橋被告の供述調書の取り調べや白橋被告弁護人による質問が行われた。

 供述調書や被告人質問で、白橋被告はKHSのほか、それ以外のバルサルタン(ディオバン)に関する他大学での臨床研究の関わりについて説明した。千葉大学のVARTとの関わりについては、弁護側質問では「ミーティングに参加した程度」と説明。検察作成の供述調書では「主論文では統計解析や図表の作成はしていない。サブ解析では解析や図表の作成をした」と供述していた。

 2014年7月に公表された千葉大学の調査委員会の最終報告では、「本委員会としては、ノバルティス社の関係者であるS氏が本臨床研究の一部のデータの提供を受けて中間、最終段階の統計解析を実施するとともに、主論文に掲載した一次エンドポイントの一部及び二次エンドポイントに関する図表の作成も行った可能性が高いものと判断した」(『臨床研究「VART study」に関する国立大学法人千葉大学研究活動の不正行為対策委員会最終報告』の25ページ)と結論付けた。同大の調査に対して、白橋被告は「統計解析に関するアドバイスを行ったのみである」と説明しており、改めて反論した。

 KHSにおいては、統計解析やエンドポイント委員会への出席は、事務局の男性医師らによる要請があったから行ったと説明した。エンドポイント委員会で使用する判定資料の作成に当たっては、入力漏れなどのデータが不完全な症例では、事務局の男性医師Aの確認のもと、「追記」をしていたと証言。具体的には、「脳卒中の報告では当然、MRIやCTの検査があるべきで、それがない場合は、男性医師Aが『その病院はMRIがないからCTだろう』と判断をしていた」と説明した。

 また、厚生労働省や京都府立大の調査に対して、データの入手方法などで事実と異なる説明をしたことについては「当時は判定資料を作る過程をよく思い出すことなく、曖昧に答えていた。メールは削除しており確認できなった」と釈明した。

■白橋被告が説明する自身の各大学の研究への関わり方
※供述調書や被告人質問への回答から作成

京都府立医科大学:KHS
(1)プロトコル作成時に研究者の打ち合わせに参加し、アドバイスをした
(2)データ管理業者の紹介
(3)エンドポイント委員会への出席、司会進行やそこで使われる判定資料の作成
(4)事務局からの指示で中間解析を行いその結果を安全性勧告委員会等に報告
(5)事務局の依頼で頼まれた部分に対して統計解析を実施
(6)主論文の基となる図表の作成 ※複数パターンを作成し、事務局医師らに選んでもらった
(7)主論文について松原教授や事務局医師らから質問を受け回答
(8)サブ解析において担当者と打ち合わせをし、図表を提供

東京慈恵会医科大学:JHS
(1)プロトコル作成時に研究者の打ち合わせに参加し、アドバイスをした
(2)データ管理業者の紹介
(3)エンドポイント委員会への出席、司会進行やそこで使われる判定資料の作成
(4)事務局からの指示で中間解析を行い、研究者に提供した
(5)安全性勧告委員会などに出席し、中間解析を報告した
(6)論文をまとめる際に、提供されたデータで頼まれた部分について統計解析をした
(7)主論文について図や薬剤テーブルを作成
(8)サブ解析において頼まれた図表を提供

千葉大学:VART
 VARTでは千葉大でプロトコールを作成した際に、担当MRとともに事務局会議に出席。JHSやKHSのように意見を述べることはなく、具体的な関与はない。エンドポイント委員会への出席や判定資料の作成もしていない。統計解析をしたことはない。図表は作成していない。2009年度の欧州心臓病学会の前に相談を受けたことはあるが、それ以外にはっきりした記憶はない。日本循環器学会の学会誌Hypertension Researchへの投稿された主論文では、相談は受けたが私がデータをもらって解析をしたことはない。サブ解析論文では解析や図表の作成をした。

滋賀医科大学:SMART
 特にしたことはない。上司の指示で研究を持ちかけ、主任研究者らと数回ミーティングをしただけで、同僚に引き継いだ。プロトコールは研究者が作成し、私が意見を述べたことはない。解析や図表作成したことはない。データ管理会社を紹介。

名古屋大学:NHS
 データ管理会社を紹介。エンドポイント委員会に出席し、判定資料の読み上げをしたが、資料は事務局が作った。事務局の指示で中間解析をしたが、事務局自身も行っており結果は同じだった。最終解析も行ったが、ダブルチェックの意味で行われていた。私が提供した図表も論文では使われていなかった。サブ解析の打ち合わせに参加し、相談を受けたが、解析は行っていない。

■白橋被告弁護人からの質問と回答の概要
Q KHSにはいつから参加したか。
白橋被告:2003年6月。ノバ社のマーケティング担当者の要請。当時はJHS、VART、SMARTが既に始まっていた。

Q 当時、バルサルタンの研究はどのくらいあったか。
白橋被告:ノバ社が国内で把握していたのは250ぐらい。私は20ぐらいに関与していた。当時は、バルサルタン以外でも年間数百件の臨床試験に関与していた。

Q KHSでは、ノバ社マーケティング担当者からどのような指示を受けたか。
白橋被告:具体的にはなかった。2003年6月の打ち合わせでは、松原教授、事務局医師、ノバ社担当者らがいた。松原教授、事務局医師らとは以前から面識があった。松原教授は大規模研究をしたいと述べ、他大学の研究について尋ねてきた。「いろいろ教えてください」と言われた。そのほかに、奨学寄付金の話が出て、松原教授は「年間4500万円ぐらい欲しい」と言っていた。

Q プロトコール作成ではどのように関与したか。
白橋被告:ノバ社MRとともに打ち合わせに同席。JHSのプロトコルを参考にした。対象患者は事務局の男性医師らが決めた。症例数やエンドポイントの選び方について説明した。

Q PROBE法を採用した理由は。
白橋被告:必然的なものだった。医師主導でオープンで、他に選択肢はない。二重盲検法は偽薬が必要なことや診療報酬の問題があり、治験以外では現実味がない。

Q 禁止薬や評価項目は誰が決めたのか。
白橋被告:ドクター。アドバイスはした。

Q 主要評価ポイントは、複合エンドポイントとして設定しているが、その理由は。
白橋被告:複数にしないと、統計学的検出力がでない。単一では数万の症例が必要になる。必要数から要素を決めていった。

Q 項目別の解析結果に統計的価値はあるか。
白橋被告:ない。評価できるのは複合エンドポイントだけ。

Q 安全性勧告委員会などのKHSの委員会の人選は誰がしたか。
白橋被告:松原教授。

Q 論文にある独立解析機関はだれが選んだか。
白橋被告:事務局。

Q 当初は、独立解析機関に依頼した人物に本当に解析を依頼する予定はあったのか。
白橋被告:あったと思う。依頼した教授の健康がすぐれず、できないようになったと思う。研究途中で、男性医師Aからメールで依頼があった。

Q メールというのは2006年6月に男性医師Aから送られた「後任は白橋さんではだめですか。(当初依頼した教授の)後任の先生は統計解析に詳しく、あれこれ注文を付けられると困る」というものか。
白橋被告:はい。研究開始当初から私に解析を依頼されていたものではなかった。

Q KHSのWeb入力を行ったことをあるか。
白橋被告:ない。実際に画面を見たことはない。

Q KHSのWeb入力ではどのようなアドバイスをしたか。
白橋被告:イベント報告は広く集めるように言っていた。

Q エンドポイント委員会には出席していたか。
白橋被告:はい。事務局からJHSと同じようにやってほしいと言われた。

Q 判定資料はどのように作成したか。
白橋被告:男性医師Aの指示で、Web入力データから作成した。データはデータ管理会社から送ってもらっていた。

Q 大学や厚生労働省のヒアリングではどのように入手していたと答えたか。
白橋被告:事務局からもらっていたと答えた。当時は判定資料を作る過程を良く思い出すことなく、曖昧に答えていた。当時は1日100-200通のメールを受信していたが、要件が多く、そのたび消しておりメールが残っていなかった。聞き取りに際して復元しようとしたができなかった。検察の任意の取り調べでも、過去のメールを示されることはなかった。

Q エンドポイント委員会の判定資料作成の相談はどのようにしたか。
白橋被告:毎回、事務局の医師と面会で指示を受けていた。エンドポイント委員会ではデータに抜け落ちが多いと指摘されていた。

Q 指摘を受けて、どのような対応をしていたか。
白橋被告:男性医師Aがメールマガジンを作成し、参加医師に注意喚起をしていた。男性医師Aはエンドポイント委員会の内容を把握していたと思う。

Q 改善されたか。
白橋被告:不十分だった。

Q 不十分な場合はどうしていたか。
白橋被告:私が男性医師Aに確認して追記をしていた。具体的には、脳卒中の報告では当然、MRIやCTの検査があるべきで、それがない場合は、男性医師Aが「その病院はMRIがないからCTだろう」と判断をしていた。

Q データを登録した担当医に直接確認したか。
白橋被告:男性医師A、私ともしていないと思う。

厚労省課長「学術論文も薬事法の対象なり得る」
 11日の公判では薬事法(現医薬品医療機器法)の広告規制を所管する厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課の課長が証人として出廷し、同法の解釈や告発に至った経緯を説明した。

 本事件の被疑事実は「被告らは、研究者に虚偽のデータを提供し、論文を作成、海外ジャーナルに投稿させ、不特定多数の者が閲覧可能な状態にし、もって医薬品であるバルサルタンの効能または効果に関して、虚偽の記事を記述したものである」としており、薬事法66条1項に違反するとしている。

薬事法66条1項
「何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない」

 厚労省課長は、立法時の経緯や逐条解説などを基に、「記事」とは「何らかの事実に関すること」、「広告」とは「顧客を誘引することで広く知らしめること」と説明。広告については、厚労省の通知で「顧客誘引性、特定性(特定の医薬品を説明)、認知性」の3要件があると紹介した。「記述」とは「雑誌や書籍に掲載すること。海外の雑誌も含む」、「流布」とは「パンフレットやチラシで宣伝するもの」と解釈されると述べた。

 学術論文が薬事法の対象になるかについては、「手段を問わず、虚偽誇大な情報が広められると健康被害が生じ得る。学術論文も対象になり得る。虚偽の論文を記述することへの規制が学問や表現の自由を制限するというのは飛躍がある。『誇大』については実務上、難しいと考える」と説明した。

 検察官の尋問に答える形で、「今回のケースのような虚偽な論文が、医薬品企業の関与によってできたのは薬事法の担当者として看過できない。薬事行政の根幹にかかわることが生じている。事実関係を明らかにして、責任の明確化をしてほしい」と述べた。

 弁護側は、厚労省の解釈や通知が、内閣法制局の確認を得ていないことを確認。学問や表現の自由に抵触するとの懸念を示した。また、ブログやツイッターで一般人が「この薬が一番効く」と書くことも薬事法に抵触するかと質問。厚労省課長は「看過できないような被害拡大につながるとしたら、なり得ると思う」と述べた。薬事法の広告規制と学問、表現の自由との関係を検討したことがあるかについては「調べた限りはない」と説明した。

 厚労省は2014年1月に東京地検に対して、本件で告発状を提出している(資料は、厚労省のホームページ)。告発内容としては、KHSやJHSの結果を基に作成した資材を、医療情報誌などに掲載し、広告を行ったとしていた。弁護側は同年6月にも厚労省が再度、告発状を提出した経緯を質問。その際には告発内容は現在の公訴事実と同じ、「学会誌に虚偽の記事を記述したものである」と変更された。

 厚労省課長は検察庁と協議した上で告発をしたと説明した上で、「本件は虚偽の論文が作成され、広告されたというもの。1月には全ての事案について事実の確定をしてほしいとして告発した。6月には、全体像となると膨大で、行為の特定が難しくなるとし、まずは虚偽の論文作成に絞った」と変更理由を述べた。また、告発状で違反内容を「記事の記述」とし、「広告」としなかった理由については、「顧客誘引性が明らかでなかったから」と説明した。


  1. 2016/05/13(金) 05:48:26|
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5月11日 熊本震災関連 

https://www.m3.com/news/iryoishin/423645
シリーズ: 熊本地震
熊本地震、医療機関の7、8割は通常業務へ
日医と被災地医師会が「TV会議」、JMATは継続

2016年5月11日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会会長の横倉義武氏は、5月11日の定例記者会見で、10日に実施した熊本地震の「TV会議」の様子を報告、熊本県の医療機関の7、8割は通常業務に戻っているものの、益城町や南阿蘇村ではまだ多くの避難者がいる上、これらの地域の医療機関は夜間や入院などの診療体制が震災前の半分以下の状態であることなどの事情を鑑み、JMAT(日医災害医療チーム)の派遣はもうしばらく継続することを表明した。被災地からの要望についても取りまとめを行い、日医や被災者健康支援連絡協議会として、近く政府に要望する予定(資料は、日医のホームページ)。

 横倉会長は、今回の震災の教訓として、支援に当たった医師会が果たしたコーディネーター機能が重要だったことから、震災収束後、その検証を行う必要性も強調。さらに10日の参議院厚生労働委員会で、羽生田俊議員が、被災した医療機関の復旧・復興の費用として、補助対象の拡大や増額を求めたことも明らかにした。

 「TV会議」には、日医執行部のほか、九州各県の医師会関係者などが出席。熊本、大分両県の状況報告を受けたほか、今度の支援の在り方などについて、約1時間にわたり議論した。

 熊本県医師会からは、医療機関の被害状況調査の結果を基に、(1)最初の地震発生の翌日(4月15日)には自宅が倒壊している人もいる中で、5~6割の医師は、通常通り、医療機関に出勤していた、(2)5月10日現在で、医療機関の7~8割は通常の体制に戻っている――などが報告された。

 ただし、地域によって復旧状況に違いがあり、益城町には約4000人、南阿蘇村にも1000人以上の避難者がおり、下げ止まっているという。日本赤十字社や、全国知事会の要請に基づく医療チームが近く撤退する予定であり、その後の医療ニーズがまだ把握できないこと、益城町の18の医療機関のうち、1施設以外は診療を再開しているものの、夜間診療、入院応需、往診などの体制は、震災前の半分以下にとどまっていることなどから、JMATの派遣はもうしばらく続けることを決定した。

 いまだ余震が続く中、避難者の心のケアも必要なことから、保健所機能を強化する意見もあったという。

 熊本地震におけるJMATの活動実績は5月11日10時現在、「派遣中」が21チーム(123人)、「派遣に向けて準備中」が45チーム(202人)、「派遣終了」が410チーム(1634人)となっている。

WMA理事会、二つの決議

 11日の定例記者会見ではこのほか、4月末に開催された世界医師会(WMA)ブエノスアイレス理事会の内容と、日医母子保健検討員会答申が報告された。

 WMA理事会では、喫緊の課題であることから、今年10月のWMA総会を待たずに、(1)ジカウイルス感染、(2)難民と移民――の二つの事項について、対応を求める理事会決議を行った。

 日医母子保健検討員会の答申は、(1)安心して安全に妊娠、出産し子育てができる環境の整備、(2)増加する子どもの貧困問題と児童虐待、(3)学校や職場を通じた母子保健についての健康教育――など10のテーマについて、課題と対策を整理した内容。なお、「育児基本法」(仮称)は議員立法として提出するよう働きかけており、今通常国会での提出が難しい場合には、今秋の臨時国会の提出を求めていくとした。



http://www.asahi.com/articles/ASJ5C3GMLJ5CUBQU006.html
肺炎、前年同期の2倍近く 熊本赤十字病院発表
2016年5月11日11時02分 朝日新聞

 熊本県などでの一連の地震の影響で肺炎患者が前年同期の2倍近くに増えていると、熊本赤十字病院(熊本市東区)が10日、発表した。避難生活の長期化によって免疫力が低下したり、歯磨きなどの口腔(こうくう)ケアが不十分だったりするため、細菌感染を起こしやすい状態になっているとみている。

 病院によると、肺炎の入院患者は例年5月以降は減少傾向だが、今年は5月第1週に26人となった。前年同期は14人だった。

 予防には歯磨きのほか、口をすすいだり、ウェットティッシュでぬぐったりするなどの対策や、下あごのラインに沿った唾液(だえき)腺のマッサージなどが有効だという。

 記者会見した総合内科の帖佐俊行医師は「異常を感じたり見つけたりしたら、すぐに医療機関を受診してほしい」と話した。


  1. 2016/05/12(木) 06:29:40|
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5月10日 

https://www.koukouseishinbun.jp/2016/05/44000.html
高校生の活躍
【SGHリポート】地域医療課題解決へ徹底取材 兵庫 柏原高校

(高校生新聞 2016年4月号から)

 柏原(かいばら)高校(兵庫)で3月5日、SGHアソシエイトとしての取り組みを報告する「地域課題から世界を考える日」が開かれた。「知の探究コース」の2年生38人は、6班に分かれて取り組んできた地元・丹波地域に関する研究の成果をポスター発表した。

 このうち、「地域医療研究班」7人は、丹波市の少子高齢化、医師不足、患者の市外流出といった問題を打開する方法を探った。まず、地元の丹波新聞を取材。井本日和さんは「安心して医療を受けたい地域住民の立場と、過重労働に陥っている医療従事者の両方の悩みを知り、この研究を進める大きな一歩となった」と語る。7人は市役所、ボランティア団体、地元病院などへの取材を重ね、意見をまとめた。

生徒の提案に議員も関心

 医療従事者の定住化を進めるため、空き家になっている古民家を再生し安価で提供する案や、現在ある看護専門学校を医療系公立大に発展させ、地元で学び働く場とする案などをまとめた。報告会では、提案を聞いた市議会議員が予算について尋ねるなど、提案の具体化に向けた質問が相次いだ。

 谷垣隼大君は「研究を進める中で地域医療の大切さを学んだ。医療の勉強を進め、地元の役に立てるようになりたい」と話す。課題研究は終わったが、今後も課外で市議との話し合いの場を設けるなど、地域医療に貢献したいという。

(新居康俊)

■2014、15年度とSGHアソシエイト校に選定。「地域に学び、地域から世界へと発信していくグローバル人材の育成」をテーマに地域課題を研究する。



https://www.value-press.com/pressrelease/162018
地域医療活性化のため新たな医師紹介サービス「ふるさとドクター」を開始
エムスリーキャリア株式会社!2016年5月10日 10時

医師会員約25万人を有するエムスリーグループで医療人材ビジネスを展開するエムスリーキャリア株式会社(本社:東京都港区虎ノ門)はこのたび、医師不足地域の医療機関に医師をご紹介する、短期・地域医療プログラム「ふるさとドクター」を開始しましたのでお知らせいたします。
医師会員約25万人を有するエムスリーグループで医療人材ビジネスを展開するエムスリーキャリア株式会社(本社:東京都港区虎ノ門)はこのたび、医師不足地域の医療機関に医師をご紹介する、短期・地域医療プログラム「ふるさとドクター」を開始しましたのでお知らせいたします。

≪背景≫

厚生労働省の必要医師数実態調査(2010年)によると、全国の病院および分娩取扱い診療所が必要と考えている医師数は、現員医師数の1.1倍。この倍率は島根県、岩手県、青森県などにおいてさらに高い上、同じ都道府県内でも地域差があり、医師不足が顕著な地方が全国に点在している状況となっています。医師採用のニーズが高いこれらの地域で活躍する医師を増やしていくことが不可欠だといえます。
こうした状況を踏まえて当社では、医師採用のニーズが高い地域の医療機関へ医師を紹介する短期・地域医療プログラム「ふるさとドクター」を立ち上げる運びとなりました。

≪サービス概要≫

「ふるさとドクター」は、医師不足地域の医療機関に、医師が希望する勤務条件に合わせて医師を紹介するサービスです。日本国内の医師の約8割に当たる約25万人の医師会員を有するエムスリーグループの強みと、全国の医師と医療機関のマッチングを実現させてきた当社の実績を活かし、地域の特色に鑑みた上で医師・医療機関双方にとって満足のいくマッチングができるよう、勤務条件や雇用期間の調整、医師ご紹介後のフォローアップなどを行ってまいります。
こうした趣旨に賛同し、医師紹介のご依頼をいただいている医療機関の数は、2016年4月26日現在約60施設に上っています。今後、当サービスを通じた紹介実績を重ねていくことで、2017年3月末には300施設の医療機関とパートナーシップを結ぶことを目指します。

本プレスリリースに関するお問い合わせ
エムスリーキャリア株式会社
医師事業部 マーケティンググループ 島村
事業部代表 03-6895-1759(TEL) 03-6735-7207(FAX)
お問合せフォーム https://www.m3career.com/contact/



http://www.47news.jp/feature/medical/2016/05/post-1493.html
診療所、訪問専門もOKに
高齢患者のニーズに対応
厳しい条件どうクリア

2016.05.10 47ニュース/共同通信

 医師が患者の自宅や介護施設などを訪ねて診察する訪問診療だけを専門に行う診療所の開設を、厚生労働省が4月から認めた。急速に進む社会の高齢化に伴い、在宅での医療を望む人が増えることを見込んだ対応だ。こうした診療形態は今後地域に増えていくのか、注目される。

▽悪化予防も

 「腰の痛みはどうですか」「まあまあですね」。今年3月、川崎市にある有料老人ホーム。西山葉子医師が、高血圧など複数の持病がある女性(99)の居室を訪れた。定期検査の数値をチェックしながら女性を診察し、薬の種類を体への負担が少ないものに変更した。

 この日ホームで20人弱を診察した西山医師は「要介護で通院が難しい高齢患者への訪問診療は、持病の悪化や体調の急変を予防する意味もあります」と話す。

 西山医師が所属する横浜市の「青葉アーバンクリニック」は昨年の開設以来、月平均約330人の在宅患者を医師7~8人で診る。外来患者は月に数人と少なく、その分、訪問診療に集中し、在宅で最期を迎えるみとりまで対応する。

▽方針を転換

 厚労省はこれまで、訪問専門の診療所を公式には認めてこなかった。「公的医療保険制度の中で診療する医療機関は外来患者に対応するのが基本」との考え方からだ。ただ実際には、ごく短い時間でも外来に対応していれば、開設を容認する例もあった。

 背景にあるのは、通院が困難な高齢者の急増だ。厚労省の推計によると、2014年に急病時の往診を含む訪問診療を受けた患者は1日当たり15万6400人。1996年の7万2300人から倍増した。

 厚労省は在宅での医療を充実させるため、外来に加え訪問診療も担う「在宅療養支援診療所」の普及に力を入れてきた。だが、日中に外来患者を診た診療所の医師が、深夜や早朝にもニーズがある訪問診療もこなすのは負担が重く、訪問専門の解禁を求める声もあった。

 こうした中、政府の規制改革会議が14年、厚労省に規制緩和を要請。同省は解禁へとかじを切った。

 日本医師会は解禁に原則反対の立場だったが、都市部で在宅医療に取り組む医師が不足している現状があることから、国の方針転換を消極的ながらも受け入れた。

▽地域に貢献

 しかし、訪問専門の診療所には「同じ施設を巡回するだけで、効率よく軽症者ばかりを診察して荒稼ぎするのでは」と、医療の質低下を懸念する声も根強い。このため厚労省は「地域医療に貢献してほしい」と、開設に厳しい条件を付けた。

 具体的には (1) 緊急時にいつでも連絡できる態勢づくり (2) 患者の半数以上は重症者 (3) みとりは年20人以上 (4) 施設入居の患者は全体の7割以下―など。これらを満たさなければ診療所が受け取る報酬は2割減となる。

 青葉アーバンクリニックは条件をほぼ満たすが、施設患者の割合が高いため、訪問診療専門でやろうとすれば報酬が減るという。長瀬健彦院長は「規制強化と言えるほど厳しい条件。クリアできる所は少ないのではないか」と話す。

 「本来は、患者の状態に合わせて外来から在宅医療まで手掛ける診療所が理想」と話すのは、全国在宅療養支援診療所連絡会の新田国夫会長。だが、患者に身近なかかりつけの診療所であっても、スタッフが手薄でケアに手が回らないこともある。補完する形で24時間態勢の訪問専門診療所が連携すれば、患者のメリットになり得ると指摘する。
(共同通信 岩田泰典)



http://www.yomiuri.co.jp/national/20160510-OYT1T50085.html
製薬会社員が代筆 新薬の発売後調査で 帝人ファーマ
2016年5月10日14時24分 読売新聞

 新薬の発売後に安全性などを再審査する国の制度で、投与実績など本来は医師が書くべき調査票の項目を、製薬会社「帝人ファーマ」(東京都)の営業担当者が「代筆」していたことが同社と厚生労働省への取材でわかった。厚労省は「信頼性を揺るがす行為で不適切だ」として、今年3月に再発防止策を提出させる行政指導をした。厚労省は安全性の問題は確認されていないとしている。

 この薬は2007年発売の気管支ぜんそく治療薬「オルベスコ」。厚労省によると、昨年4月までの8年間の再審査期間に、投与量や副作用の有無などについて医療機関に記載してもらい、同社が国に提出することになっていた。しかし、提出された調査票の「医師の署名」欄の筆跡が同社の営業担当者の筆跡に似ていることを国側が昨年9月に見つけたという。

 指摘を受けて同社が調べたところ、全国で集めた3747件の調査票のうち189件で、医師が書くべき項目を、営業担当者43人が医師らから聞き取って書き写すなどしていた。営業担当者は「不適切だとの認識はあったが医師が多忙で協力が得られなかった」などと話しているという。

 同社は記入内容に誤りはなかったとして、今年3月に厚労省に再発防止策を出し、再審査を改めて申請した。過去に再審査を受けた薬では問題がなかったとする一方、現在再審査期間中のほかの6製品でも代筆がなかったかを調べている。

 帝人ファーマは「営業担当者の教育や社内チェックが不十分で申し訳ない。再発防止に努める」としている。



http://www.asahi.com/articles/ASJ5B4QWGJ5BUBQU007.html
製薬会社員が代筆 新薬の発売後調査で 帝人ファーマ
2016年5月10日14時24分 朝日新聞

 新薬の発売後に安全性などを再審査する国の制度で、投与実績など本来は医師が書くべき調査票の項目を、製薬会社「帝人ファーマ」(東京都)の営業担当者が「代筆」していたことが同社と厚生労働省への取材でわかった。厚労省は「信頼性を揺るがす行為で不適切だ」として、今年3月に再発防止策を提出させる行政指導をした。厚労省は安全性の問題は確認されていないとしている。

 この薬は2007年発売の気管支ぜんそく治療薬「オルベスコ」。厚労省によると、昨年4月までの8年間の再審査期間に、投与量や副作用の有無などについて医療機関に記載してもらい、同社が国に提出することになっていた。しかし、提出された調査票の「医師の署名」欄の筆跡が同社の営業担当者の筆跡に似ていることを国側が昨年9月に見つけたという。

 指摘を受けて同社が調べたところ、全国で集めた3747件の調査票のうち189件で、医師が書くべき項目を、営業担当者43人が医師らから聞き取って書き写すなどしていた。営業担当者は「不適切だとの認識はあったが医師が多忙で協力が得られなかった」などと話しているという。

 同社は記入内容に誤りはなかったとして、今年3月に厚労省に再発防止策を出し、再審査を改めて申請した。過去に再審査を受けた薬では問題がなかったとする一方、現在再審査期間中のほかの6製品でも代筆がなかったかを調べている。

 帝人ファーマは「営業担当者の教育や社内チェックが不十分で申し訳ない。再発防止に努める」としている。



http://www.sponichi.co.jp/society/news/2016/05/10/kiji/K20160510012560920.html
慶大病院の医師逮捕 危険ドラッグ密輸疑い 小包検査で発覚
[ 2016年5月10日 16:06 ] スポーツニッポン

 危険ドラッグ「ラッシュ」を英国から密輸したとして、神奈川県警は10日までに、医薬品医療機器法違反(輸入)などの疑いで、慶応大病院の麻酔科医(49)=東京都品川区=を逮捕した。「輸入はしたが、違法とは知らなかった」と話しているという。

 逮捕容疑は昨年9月28日、ラッシュの入った小瓶10本を英国から国際郵便で輸入した疑い。

 県警によると、川崎市にある横浜税関川崎外郵出張所で、麻酔科医宛ての小包を検査したところ、液体の入った瓶が見つかり、鑑定の結果、危険ドラッグの成分が検出された。

 県警が9日夜、自宅を家宅捜索。調べに対し、輸入したことを認めたという。



http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0510/mai_160510_4716918391.html
<危険ドラッグ>輸入容疑で慶応大医師を逮捕…神奈川県警
毎日新聞5月10日(火)11時15分

 危険ドラッグを輸入したとして、神奈川県警は10日、慶応大病院の麻酔科医、藍公明(あい・きみあき)容疑者(49)=東京都品川区大井3=を医薬品医療機器法違反(輸入)と関税法違反の容疑で逮捕したと発表した。

 逮捕容疑は2015年9月28日、指定薬物の亜硝酸イソプロピルを含む液体が入った小瓶10本(計208グラム)を英国から航空便で密輸したとしている。藍容疑者は「輸入したのは間違いないが、違法とは知らなかった」と話しているという。

 県警によると、横浜税関川崎外郵出張所が藍容疑者宛ての小包をレントゲン検査して発覚した。小瓶には「ALPHA(アルファ)」と記され、成分は危険ドラッグの「RUSH(ラッシュ)」と同様という。家宅捜索で自宅から空き瓶14本が見つかり、危険ドラッグが入っていたとみて調べている。

 慶応大の岡野栄之医学部長は「大変遺憾。事実であれば厳正に対処したい。勤務態度も真面目で、医師としての能力も高かったので非常に驚いている」とのコメントを出した。【村上尊一】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48717.html
高ストレス者、選定の手順を解説- 厚労省がチェック制度マニュアルを改訂
2016年05月10日 16時00分 キャリアブレイン

 厚生労働省は、ストレスチェック制度実施マニュアルを改訂した。制度に関する実施プログラムの整備などを踏まえ、医師による報告書・意見書の作成方法や高ストレス者の選定方法を解説。同制度の実施が努力義務となっている労働者数が50人未満の事業場への支援も取り上げている。【新井哉】

 このマニュアルは、ストレスチェック制度の実施が義務付けられている労働者数50 人以上の事業場の産業医や保健師、衛生管理者といった産業保健スタッフ向けに昨年5月作成。その後、ストレスチェック指針の改正や実施プログラムの整備などがなされたことから、内容の変更や追記を行ったという。

 例えば医師の報告書や意見書の作成については、長時間労働者や高ストレス者の面接指導の報告書作成方法などを記載したマニュアルを参照するよう要望。事業者に対しては、労働者がパソコンでストレスチェックが受けられるプログラム(無料)の利用も促している。

 また、数値基準に基づいて高ストレス者を選定する手順も解説。労働者が入力・記入した調査票から合計点数を算出する際、点数が低いほどストレスが高いと評価する質問もあるため、点数の置き換えが必要な場合があるといった留意事項も記載している。

 労働者数が50人未満の事業場にも触れ、小規模事業場に対して産業保健サービスを無料で提供する産業保健総合支援センターの地域窓口を活用するよう提案。費用面についても、労働者健康安全機構の助成金制度を利用することを勧めている。



http://www.iwanichi.co.jp/tankou/13310.html
待望の診療再開 前沢診療所 鈴木所長 「思いやりの心で」
(5/10)岩手日日新聞

 常勤医師の不在のため診療を休止していた奥州市の国保前沢診療所(前沢区字立石)が9日、約1年9カ月ぶりに診療を再開した。同日は患者21人が訪れ、常勤医の鈴木順所長(内科医)の診療を受けた。

 診察受け付け前に再開セレモニーを行い、鈴木所長をはじめ技士、看護師ら職員、市医療局の関係者が出席。小沢昌記市長は「長らく休診していたが、鈴木医師の着任により外来診療が再開できる。患者に親しまれる診療所であってほしい」とあいさつ。鈴木所長は「当診療所のモットーである思いやりの心を持って、患者を診療したい。愛されるかかりつけの診療所でありたい」と語り、スタッフ全員でモットーを斉唱した。

 同診療所によると、同日は事前予約に9人が診察を申し込んでいたが、予約なしで訪れた患者が多かった。いずれも初診のため医療スタッフが慌ただしく対応していた。

 外来診療を再開した同診療所では、月曜日から金曜日(金曜午後、土日・祝日は休診)までに、鈴木所長による内科、非常勤医による呼吸器内科、消化器内科を週1回、循環器内科を月1回開設する。

 同診療所では、待ち時間が短くなる診察予約の利用のほか、来所前に事前連絡するよう呼び掛けている。

 問い合わせ先は同診療所=0197(41)3200=。



http://www.medwatch.jp/?p=8804
医療従事者の勤務環境改善に向け、都道府県が支援センターなどを設置―厚労省
2016年5月10日|医療・介護行政をウォッチ


 都道府県において2016年度の「医療従事者の勤務環境改善に向けた年次活動計画」を策定し、計画の中には医療勤務環境改善支援センターの設置状況や2015年度の活動実績も盛り込んでほしい―。

 厚生労働省は先ごろ、このような内容の事務連絡「医療従事者の勤務環境の改善に関する年次活動計画について(依頼)」を行いました。

ここがポイント! [非表示]
1 都道府県が医療機関の取り組みを「専門家の助力」も得て支援
2 各医療機関が「独自の勤務環境改善システム」を導入することを都道府県が支援


都道府県が医療機関の取り組みを「専門家の助力」も得て支援

 2014年6月に成立した医療介護総合確保推進法(地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律)では、「医療機関の勤務環境改善」に関する事項が含まれています(2014年10月1日施行)。

 具体的には、厚生労働省が「医療機関の管理者が講ずべき措置の『指針』」を策定し、都道府県が「医療機関の勤務環境改善を促進するための支援(相談、情報提供、助言、調査、啓発活動など)を行うとともに、「医療勤務環境改善支援センター」機能を確保することなどが必要です。
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 そこで厚労省は、2016年度における医療機関の支援を行うための計画(医療従事者の勤務環境の改善に関する年次活動計画)を策定するよう依頼しているものです。

 計画には、次の3点を盛り込むことが必要です。

(1)医療勤務環境改善支援センターの設置状況など

(2)2015年度の活動実績

(3)2016年度の取り組み予定

 (1)の医療勤務環境改善支援センターは医療機関からの相談に応じたり、必要に応じて助言を行うなどして、勤務環境改善を支援する組織です。都道府県が主体的に関与し、都道府県の医師会・看護協会・病院団体・社会保険労務士会・医業経営コンサルタント協会、労働局などの参画を得ることが必要ですが、非営利法人に委託することも可能です。

医療勤務環境改善支援センターの設置形態(非営利法人に委託しても良いが、都道府県の主体的な関わりが必須)
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 また具体的な支援を行うために、次のような専門スタッフを配置することが求められます。

▽医業経営アドバイザー:診療報酬面、医療制度・医事法制面、組織マネジメント・経営管理など医業経営に関する専門知識を有するアドバイザー(この経費には「地域医療介護総合確保基金」を活用することが可能)

▽医療労務管理アドバイザー:社会保険労務士など(勤務シフトの見直し、労働時間管理、休暇取得促進、就業規則の作成・変更、賃金制度の設計、安全衛生管理といった労務管理面全般の知識を有するアドバイザー)

 さらに、アドバイザーでの対応が困難なケースに備えて、▽女性医師バンク・女性医師支援相談窓口の相談員 ▽地域医療支援センター ▽雇用均等指導員 ▽メンタルヘルスなどに関する相談員- との連携を図ることも必要です。

 厚労省は、この医療勤務環境改善支援センターを「可能な限り2014年度中に設置」するよう求めていますが、実際には一部自治体で未設置になっています。このため2016年度計画では、センターの ▽設置状況(未設置の場合には設置の予定) ▽業務体制 ▽運営協議会の構成―などを盛り込むことが必要です。


各医療機関が「独自の勤務環境改善システム」を導入することを都道府県が支援

 (2)の2015年度活動実績としては、▽目標の達成状況と、未達成の場合にはその理由 ▽医療従事者の勤務環境改善に関する事業と予算 ▽運営協議会の開催状況、協議事項―のほか、「医療勤務環境改善マネジメントシステム」に関する状況も報告することが必要です。

 医療勤務環境改善マネジメントシステムとは、各医療機関等において、「医師、看護職、薬剤師、事務職員などの幅広い医療スタッフの協力の下、一連の過程を定めて継続的に行う自主的な勤務環境改善活動を促進することにより、快適な職場環境を形成し、医療スタッフの健康増進と安全確保を図るとともに、医療の質を高め、患者の安全と健康の確保に資すること」を目的として、各医療機関等のそれぞれの実態に合った形で、自主的に行われる任意の仕組みとされています(「医療分野の「雇用の質」向上のための勤務環境改善マネジメントシステム導入の手引き」2014.6より)。

医療勤務環境改善マネジメントシステムのイメージ
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医療勤務環境改善マネジメントシステム導入のイメージ
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 2016年度計画では、2015年度における医療勤務環境改善マネジメントシステムの▽周知・啓発 ▽医療機関の実態やニーズの把握 ▽システムの導入・定着支援―といった都道府県の取り組みと合わせて、実際にシステムを導入している医療機関の状況も報告することが求められます。

 このうち周知・啓発に向けた取り組みとしては、▽ホームページの開設 ▽説明会・セミナーなどの開催 ▽パンフレットなどの配布 ▽医療機関への訪問 ▽医療関係団体への協力依頼▽各種会議などでの説明―などが例示されています。


 2016年度の取り組み予定としては、▽目標(数値を定めることが重要) ▽事業と予算額 ▽運営協議会の開催予定、協議予定事項 ▽マネジメントシステムの導入に関する事項―などを具体的に書き込む必要があります。



http://www.asahi.com/articles/ASJ5B6VJ8J5BUBQU00L.html
医療事故調査の届け出 7カ月で200件超
2016年5月10日20時50分 朝日新聞

 昨年10月に始まった医療事故調査制度で、第三者機関「医療事故調査・支援センター」を運営する日本医療安全調査機構は10日、4月に届け出があった死亡事故は34件で、制度開始から7カ月間で計222件になったと発表した。

 222件のうち病院からが202件、診療所は20件。診療科別では、外科が35件、内科が34件、整形外科が25件で上位を占めた。

 制度開始以来の医療機関などからの相談件数は計1141件。内容ごとにみると、死亡事故を報告するための「手続き」が330件で最も多く、報告すべきかどうかの「判断」(299件)と合わせ、約半分を占めた。



http://www.sankei.com/life/news/160510/lif1605100020-n1.html
予期せぬ死亡、4月分は34件届け出 医療事故調査制度
2016.5.10 18:13 産経ニュース

 患者の予期せぬ死亡を対象とした医療事故調査制度で、第三者機関の日本医療安全調査機構(東京)は10日、4月に医療機関から「院内調査」が必要として届け出があった事案は、前月より14件少ない34件だったと発表した。昨年10月の制度開始後の累計は222件となり、このうち規定に従って院内調査の結果報告書が機構に提出されたのは66件となった。

 4月の34件の内訳は病院(20床以上)が33件で、診療所(20床未満)が1件。地域別では関東信越が最多の11件で、九州8件、近畿6件、東海北陸5件、中国四国2件、北海道と東北が各1件だった。診療科別では外科が6件、内科と整形外科、消化器科が各5件、産婦人科が2件など。

 4月に機構に寄せられた相談は129件で、医療事故報告の手続きなどに関する内容が64件、院内調査の方法などに関するものが38件などとなっている。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201605/20160510_11042.html
医療+介護で2町連携 「2025年問題」視野
2016年05月10日火曜日 河北新報

 宮城県加美、色麻両町の高齢者に在宅での医療と介護を一体的に提供しようと、両町の関係団体が「加美郡在宅医療・介護連携推進協議会」を発足させた。団塊の世代が75歳以上になり、医療・介護需要が増加する「2025年問題」を視野に、国が15年度に始めた在宅医療・介護連携推進事業の一環。両町によると、市町村が合同で協議会を設立するのは県内で初めて。

 色麻町の加美老人保健施設で4月27日、初会合が開かれ、協議会が本年度から2年間かけて、両町内の医療・介護施設の状況把握や連携の課題抽出を実施し、切れ目のない在宅での医療・介護の提供体制を構築することを申し合わせた。医療・介護従事者の研修や住民向けの出前講座など普及啓発も行う。
 協議会は加美郡医師会や公立加美病院、デイサービスなどの代表者や担当者21人で構成。会長には公立加美病院の横山成邦在宅診療科医長が就任した。
 両町によると、今年3月末現在で、加美町の高齢化率は33.2%、色麻は30.3%。要支援・要介護認定者は加美町が1608人で、色麻町は426人。65歳以上の認定率は加美町が19.3%。色麻町が20.3%。



http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14628056162839
筑西・桜川 「新中核」で公立2病院 看護師確保、育成へ
再就業支援や奨学金

2016年5月10日(火) 茨城新聞

筑西・桜川両市が進める新中核病院の2年後の開院をにらみ、筑西市民と県西総合(桜川市)の公立2病院が看護師の確保と育成に乗り出した。出産や子育てなどで離職した“潜在看護師”の再就業支援を今月から開始。看護学校などの学生で奨学金支給の希望者も募っている。地域の2次救急医療の役割を担う新中核の運営には、看護師の技術向上と人材が必要。関係者は「看護師不足の中でも優れた技能を持つ人材を発掘したい」と話している。

新中核病院は、両病院と民間の山王(同)の3病院を再編統合し、筑西市養蚕地区に建設予定。看護師は主に両病院の計約150人が継続して勤務し、2018年10月の開院を目指す。

ただ、筑西市民は新卒を10年以上採用しておらず、特に20〜30代の割合が少ない。救急医療に対応できるスタッフも必要で、9科目とした診療科目も増える可能性があるため看護師の確保とスキル向上が課題だ。

そこで両病院は4月、課題解消へ向け、筑西市民内にナース育成センターを発足させた。市内外の看護資格保有者の再就業を支援する形で、研修受講者6人を募集する方針を決めた。

同センターによると、募集期間は16日から7月15日まで。両病院のいずれかに就職後、引き続き新中核に勤務するのが条件。希望者は今夏、県ナースセンターで講義を、両病院で実務を、それぞれ5日間受けた後、3カ月間以内の試用期間を経て正式採用される。

看護学校などで学ぶ学生たちを対象にした奨学金貸出制度の利用者も5月10日まで募集。希望者は選考を経て月5万円と一時金10万円が支給される。

研修受講と奨学金に関する問い合わせは、同センター(電)0296(28)2261まで。

(溝口正則)



https://www.m3.com/news/general/423312
診療所、訪問専門もOKに 高齢患者のニーズに対応 厳しい条件どうクリア 「医療新世紀」
2016年5月10日 (火) 共同通信社

 医師が患者の自宅や介護施設などを訪ねて診察する訪問診療だけを専門に行う診療所の開設を、厚生労働省が4月から認めた。急速に進む社会の高齢化に伴い、在宅での医療を望む人が増えることを見込んだ対応だ。こうした診療形態は今後地域に増えていくのか、注目される。

 ▽悪化予防も

 「腰の痛みはどうですか」「まあまあですね」 今年3月、川崎市にある有料老人ホーム。西山葉子(にしやま・ようこ)医師が、高血圧など複数の持病がある女性(99)の居室を訪れた。定期検査の数値をチェックしながら女性を診察し、薬の種類を体への負担が少ないものに変更した。

 この日ホームで20人弱を診察した西山医師は「要介護で通院が難しい高齢患者への訪問診療は、持病の悪化や体調の急変を予防する意味もあります」と話す。

 西山医師が所属する横浜市の「青葉アーバンクリニック」は昨年の開設以来、月平均約330人の在宅患者を医師7~8人で診る。外来患者は月に数人と少なく、その分、訪問診療に集中し、在宅で最期を迎えるみとりまで対応する。

 ▽方針を転換

 厚労省はこれまで、訪問専門の診療所を公式には認めてこなかった。「公的医療保険制度の中で診療する医療機関は外来患者に対応するのが基本」との考え方からだ。ただ実際には、ごく短い時間でも外来に対応していれば、開設を容認する例もあった。

 背景にあるのは、通院が困難な高齢者の急増だ。厚労省の推計によると、2014年に急病時の往診を含む訪問診療を受けた患者は1日当たり15万6400人。1996年の7万2300人から倍増した。

 厚労省は在宅での医療を充実させるため、外来に加え訪問診療も担う「在宅療養支援診療所」の普及に力を入れてきた。だが、日中に外来患者を診た診療所の医師が、深夜や早朝にもニーズがある訪問診療もこなすのは負担が重く、訪問専門の解禁を求める声もあった。

 こうした中、政府の規制改革会議が14年、厚労省に規制緩和を要請。同省は解禁へとかじを切った。

 日本医師会は解禁に原則反対の立場だったが、都市部で在宅医療に取り組む医師が不足している現状があることから、国の方針転換を消極的ながらも受け入れた。

 ▽地域に貢献

 しかし、訪問専門の診療所には「同じ施設を巡回するだけで、効率よく軽症者ばかりを診察して荒稼ぎするのでは」と、医療の質低下を懸念する声も根強い。このため厚労省は「地域医療に貢献してほしい」と、開設に厳しい条件を付けた。

 具体的には(1)緊急時にいつでも連絡できる態勢づくり(2)患者の半数以上は重症者(3)みとりは年20人以上(4)施設入居の患者は全体の7割以下―など。これらを満たさなければ診療所が受け取る報酬は2割減となる。

 青葉アーバンクリニックは条件をほぼ満たすが、施設患者の割合が高いため、訪問診療専門でやろうとすれば報酬が減るという。長瀬健彦(ながせ・たけひこ)院長は「規制強化と言えるほど厳しい条件。クリアできる所は少ないのではないか」と話す。

 「本来は、患者の状態に合わせて外来から在宅医療まで手掛ける診療所が理想」と話すのは、全国在宅療養支援診療所連絡会の新田国夫(にった・くにお)会長。だが、患者に身近なかかりつけの診療所であっても、スタッフが手薄でケアに手が回らないこともある。補完する形で24時間態勢の訪問専門診療所が連携すれば、患者のメリットになり得ると指摘する。(共同=岩田泰典)



https://www.m3.com/news/general/423240
850病院が耐震不備 全施設の1割、各地に点在 災害拠点も遅れ 厚労省調査で判明
2016年5月10日 (火) 共同通信社

 全国8477病院に対する昨年9月の国の調査で、関連施設の全ての建物が震度6強以上を想定した耐震基準を満たすと答えたのは7割弱で、1割に当たる850病院には依然、耐震基準を満たさない建物があることが9日、厚生労働省への取材で分かった。この中には、災害時に24時間体制で傷病者を受け入れる「災害拠点病院」と「救命救急センター」(712施設)の1割となる89施設も含まれる。全体の2割は耐震性が不明とした。

 熊本地震では、地域住民の命を預かる医療機関が損壊し、診療に支障が出る事態が発生。病院の早期耐震化の必要性があらためて浮き彫りになった。調査では耐震基準を満たさない病院が47都道府県に点在している実情が判明。財源確保など課題は多いが、厚労省は国の補助金制度活用などによる耐震化促進を求めている。

 国の調査は2008年以降、東日本大震災があった11年を除き毎年実施。昨年は9月時点の状況について、対象の全8477病院から各都道府県を通じて回答を得た。

 その結果、「全ての建物に耐震性がある」としたのは5880病院(69・4%)。これに対し、「一部の建物に耐震性がある」が719病院(8・5%)で、「全ての建物に耐震性がない」が131病院(1・5%)だった。また「建物の耐震性が不明」の病院が1747病院(20・6%)に上ることから、実際に耐震性不適合な病院はさらに多い可能性もある。

 一方、災害拠点病院と救命救急センターについて、国は18年度までの耐震化目標を89・0%と設定している。今回の調査では712施設中、「全ての建物に耐震性がある」としたのは604施設(84・8%)。「一部の建物に耐震性がある」は88施設(12・4%)で、「全ての建物に耐震性がない」は1施設(0・1%)だった。建物の耐震性が不明としたのは19施設(2・7%)。

 現行の耐震基準は、建築基準法の施行令に定められている。

 ※災害拠点病院

 地震やテロなどの災害発生時に24時間体制で傷病者を受け入れる医療機関で、都道府県が指定する。災害派遣医療チーム(DMAT)を持つことや、病院敷地内や近くへのヘリポート確保などが指定要件になっている。東日本大震災では建物の損壊や通信手段の断絶、食料や医薬品の備蓄が尽きるなどの課題が露呈し、国は震災後、耐震性の強化を義務付けている。



https://www.m3.com/news/general/423325
「自宅看取り」ゼロ47% 岡山県内の在宅療養支援診療所
2016年5月10日 (火) 山陽新聞

 岡山県内の在宅医療を24時間体制で支える「在宅療養支援診療所(在支診)」のうち半数近くが、2015年6月までの1年間に患者の「自宅看取(みと)り」を1回も行っていなかったことが分かった。容体急変などに伴う「緊急往診」も約3割の施設が未実施だった。国が「病院から在宅へ」をキーワードに在宅医療を推し進める中、担い手として期待される在支診が十分機能していない実態を浮き彫りにしている。

 山陽新聞社が行った中国四国厚生局(広島市)への情報公開請求による開示文書で判明した。在支診は在宅医療に取り組む診療所を増やすため06年度に創設されたが、看取りをはじめとした緊急時は従来通り、病院への救急搬送などに委ねられている可能性がある。専門家からは在宅医の負担解消など早急なサポートを求める声が上がっている。

 開示文書によると、厚生局に報告のあった県内の在支診324施設のうち、14年7月~15年6月の1年間で患者方などでの「自宅看取り」が1回もなかったのは152施設(47%)、「緊急往診」がゼロだったのが100施設(31%)。常勤医の数でみると、両項目とも実施していなかった施設の多くは1人だった半面、10人以上を自宅で看取った施設(10カ所)は平均3・1人と複数で対応していた。

 毎年10人以上の自宅看取りを行う在支診医師は「認知症専門などを除いて自宅看取り、緊急往診とも年間ゼロは考えにくく、敬遠しているのではないか」と指摘。一方、自宅看取りと緊急往診が1回もなかった在支診医師は「地域に医療機関が少なく『自分がやらねば』という気持ちはあるが、1人で外来診察をしながらの看取り、往診には限界がある」と打ち明ける。

 医療制度に詳しい東京大高齢社会総合研究機構の辻哲夫特任教授は「24時間365日、自宅への訪問診療から看取りまでをフォローするのが在支診の本来の役割だが、全国的にも機能していないケースが少なくない。市町村や郡市の医師会が中心となり、在宅医を支える仕組みづくりが急務だ」としている。



http://www.shimotsuke.co.jp/category/life/welfare/medical/news/20160511/2321134
「うつのみや病院」市医師会は現状維持要望 自治医大も難色示す
5月11日 朝刊 下野新聞

 宇都宮記念病院を運営する社会医療法人「中山会」による独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)うつのみや病院の譲渡要望を巡り、宇都宮市医師会がJCHO体制の存続を求めていることが10日、分かった。うつのみや病院へ多くの医師を派遣している自治医大が、同会に譲渡された場合、支援の打ち切りを検討していることも明らかになった。

 片山辰郎(かたやまたつろう)宇都宮市医師会長は、下野新聞社の取材に対し「同市からの意見照会を受け、4月にJCHOによる存続を希望する回答をした」と説明。「中山会が公的医療を維持できるか疑問」とした上で、現在のうつのみや病院が担っている災害医療や感染症医療の拠点病院を引き合いに、「収益につながりにくいことを引き受けることが市民のメリットになる」とした。

 うつのみや病院の常勤医33人のうち、16人の医師を短期派遣している自治医大も譲渡に難色を示している。


  1. 2016/05/11(水) 05:46:42|
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5月9日 熊本震災関連 

http://www.qlifepro.com/news/20160509/there-were-no-confusion-about-information-in-kumamoto-earthquake.html
【熊本地震】日薬・山本会長「薬剤師を適切配置」-情報一本化し混乱起こらず
2016年05月09日 AM11:0 0QLifePro

日本薬剤師会の山本信夫会長は4月28日の定例会見で、同月14日に発生した熊本地震への対応状況について説明。日本医師会災害医療チーム(JMAT)に帯同する形で避難所などの「必要なところ」に薬剤師が適切に配置されていることや、現地に入った担当常務が日薬との連絡の窓口となり、「情報の混乱がなかった」との見解を示した。

会見で山本氏は、地震の被災者や被災した会員にお見舞いの言葉を述べると共に、全国の薬剤師会から支援薬剤師派遣の応募があったことに謝意を表明した。震災への対応については、熊本県医師会と熊本県薬剤師会の調整がうまくいったため、JMATに帯同する形で「必要なところに必要な」薬剤師が配置されていることを説明。

地震発生直後に、災害対策担当役員の田尻泰典常務理事が現地入りし、その後も、永田泰造常務理事や大原整理事など、被災地での支援活動経験がある役員を派遣するなどし、「現地の薬剤師会の動きをサポートしながら日薬との窓口を一本化でき、情報の混乱がなかった」とした。

山本氏は、役員や会員の中には2011年3月に発生した東日本大震災の経験者が「たくさんいる」とし、「今回、比較的早い時期に支援体制が組めたのは、その時の経験が生きていたため」と振り返った。

石井甲一副会長は、現地と日薬の対策本部が連携できている要因として、地震発生直後も電話やFAX、メールでのやりとりができていることを挙げ、「休日返上で情報共有できており、不安にならずに活動できている」と説明した。

この日の会見には、熊本で支援活動を行った大原氏も出席。大分、広島、和歌山の3県薬剤師会が熊本県へ出動させた災害支援車「モバイルファーマシー」が現場で大きな役割を果たしていることを報告した。

■支援薬剤師派遣、今月末まで延長

また日薬は、これまで「10日まで」としていた熊本地震被災地への支援薬剤師の派遣期間を今月31日まで延長することを決めた。

日薬は、被災地では未だに避難所生活を余儀なくされている人が多数いることや、地元で被災した薬剤師も救護活動を続けていることから、薬剤師の派遣期間を延長することとした。派遣期間は11日から31日まで。必要人数は引き続き「1日につき15人程度」を想定しているが、避難所の状況等により、変更になる可能性がある。

都道府県薬は、派遣可能な薬剤師の名簿(氏名、年齢、性別、携帯番号、出動可能な期間)を専用の用紙に記入し、メールアドレス:saigai-haken@nichiyaku.or.jpに送付する。派遣先は、▽益城町総合体育館 ▽益城町保健福祉センター ▽阿蘇熊本空港ホテルエミナース ▽嘉島町役場 ▽南阿蘇白水庁舎 ▽その他の避難所・救護所等――の6カ所で、これまでと変更はない。

支援薬剤師の集合場所となる熊本県薬剤師会までの交通手段については、福岡県薬剤師会に集まってからレンタカーで移動する方法だけでなく、新幹線や飛行機が運行を再開したことを踏まえ、直接、県薬会館に集合する方法も挙げている。

宿泊については、基本的には車中またはテント(毛布、寝袋、テント等は各自用意)が基本となるが、派遣場所によっては熊本県薬会館内に宿泊できる場合もあるという。


  1. 2016/05/10(火) 06:22:09|
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5月9日 

http://www.qlifepro.com/news/20160509/loss-of-480-billion-yen-in-the-original-drugs-immutable.html
先発品の「変更不可」指定で4800億円の機会損失-解消で後発品促進に効果か
2016年05月09日 AM10:30  QLifePro

医師が院外処方箋に記載する処方薬の変更不可指定によって、2014年度に日本全体で推計約4800億円の経済的機会損失があったことを、横井正之氏(パスカル薬局)らの研究グループがカナダの電子版学術雑誌「Canadian Open Public Health Journal」で発表した。パスカル薬局が応需した1年分の院外処方箋を解析し、最も安価な後発品に変更できないことによる機会損失額を推計した。

横井氏らは、パスカル薬局が14年度に130医療機関から応需した7353枚の院外処方箋を解析した。このうち変更不可指定の記載があったのは772枚(10.5%)だった。院外処方箋に記載された医薬品数の累計は2万2559品目。そのうち2531品目(11.2%)が変更不可に指定された。このうち687品目については、代替可能な後発品が存在しないにもかかわらず、変更不可と記載されていた。

院外処方箋1枚あたりの費用は平均7536円。変更不可指定医薬品が最も安価な後発品に置き換わったと仮定した場合、1枚あたりの費用は平均4728円になる。差し引きすると、変更不可指定による院外処方箋1枚あたりの経済的機会損失額は2808円になった。この損失額は、院外処方箋1枚あたりの薬剤料の52.5%に相当していた。パスカル薬局単体では14年度の1年間で約217万円の経済的機会損失があった。

日本全体の14年度1年間の院外処方箋総枚数は8億8310万枚。変更不可指定の記載があった院外処方箋の割合は19.3%だった。これらの数字から、変更不可指定によって最も安価な後発品に変更できないことによる日本全体の機会損失額を算出すると、その金額は約4800億円に達すると推計できたという。

横井氏は「このような解析が論文化されたことはこれまでなかったと思う。推計値とはいえ、数千億円規模の機会損失が存在することはまず間違いない」と述べた。不必要な変更不可指定の解消は、後発品の使用促進に役立つことを示唆している。

16年度の診療報酬改定で、後発品の銘柄を指定し、変更不可にする場合にはその理由を処方箋に記載する義務が医師に課せられたが、先発品を変更不可にする場合には理由を記載する必要はない。しかし、経済的機会損失額の大きさから横井氏は「先発品についても変更不可にする明確な理由を処方箋に記載するのは、医師の義務であり責任ではないか」と投げかけている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/419762
外科医の待遇改善に「インセンティブを」
多根総合病院、緊急手術料10%、1時間1万円の手当も

2016年5月9日 (月) 成相通子(m3.com編集部)

 第116回日本外科学会定期学術集会の4月14日の特別企画「外科医の待遇―明るい未来のために―」で、きつこう会多根総合病院(大阪市西区)の森琢児氏が、同病院の外科医の待遇改善に向けた取り組みを紹介した。夜間と休日の緊急手術で手術料の10%(助手は5%)と、1時間 1万円の呼び出し料をインセンティブとして支給するなど、思い切った外科医の待遇改善で病院の収益につなげている(特別企画の基調講演は『外科の待遇改善、「医師と施設の集約化必要」』を参照)。


 多根総合病院(病床数304床)は、救急搬送件数が年間6743件(2015年度)に上る二次救急指定病院で、年6~8人の初期研修医を受け入れている。森氏は、外科医の労働環境改善のためには「初期研修医の取り込み」と「外科医になった後の勤務環境改善」の2つが必要だと指摘。それぞれに対する同病院の取り組みを説明した。

 外科医になった後の環境改善対策では、(1)外科医同士でペアを組んで助け合うBUDDY制度の導入、(2)当直明けの帰宅制度を明文化(同病院の当直規定で、当直明けの午後は帰宅してOK、土日や祝日の当直分は平日に1日休んでOKと明記)、(3)医療補助スタッフを活用し、雑務を軽減、(4)インセンティブ制度の導入――などを実施。同病院では、2015年度に外科医12人で全身麻酔手術を1921例実施しているが、1週間の平均労働時間は約53.2時間(2012年度の日本外科学会アンケートでは約78.5時間)で、全国平均を大きく下回っており、労働時間の短縮の成果を上げている。

 インセンティブ制度では、2014年度から夜間と休日の緊急手術に手術料の10%(助手は5%)と、1時間当たり1万円の呼び出し料を基本給以外での上乗せを始めた。ある若手外科医は1カ月の手当てが20万円近く上り、「夜間、休日に働くモチベーションの一つとなっている」という。病院側としても、手術件数の増加で収入が増え、年間に外科医1人当たり約2億円の収入につながった。

 初期研修医の取り込みでは、6カ月間の外科必修プログラムの中で、研修前の「なかなか執刀できない」「激務」などのネガティブな印象を変えて、外科の魅力を伝えることに注力。実際に手術の面白さを伝えるために、研修医にも鼠径ヘルニア(5~10例)などの手術を執刀させている。第一、第二助手として、予定手術の助手(130~160例)、緊急手術の助手(12~15例)も経験させ、「手術は面白い」「外科医になって手術がしたい」と思える環境づくりを整備する。

 さらに、学会発表や資格獲得の経済的補助も実施。国際、全国学会の発表で5万円、地方学会では3万円を支給するほか、交通費も支給する。海外の施設や手術見学も奨励している。そのほか、研修医とコミュニケーションを取るため、休日に釣りなどのレクリエーションをしたり、外科希望の国家試験不合格者を臨床研修センター所属として採用し、その後の同病院での勤務につなげたりするなど「温かい対応」を心がけている。

 森氏は、「さまざまな工夫で、初期研修プログラムで外科の魅力を伝えることや、外科医の労働環境の改善は可能。明るい未来が期待される」と結んだ。



http://www.yomiuri.co.jp/local/iwate/news/20160509-OYTNT50084.html
新病院支える70歳「医僧」…大槌
2016年05月10日 読売新聞

 東日本大震災で全壊した大槌町の県立大槌病院が本格復旧し、9日に外来診療の受け付けを始めた。新病院を支える医師の中には、震災1年後に長崎から移り住んだ院内最高齢の心療内科医がいる。僧侶でもある宮村通典さん(70)は「医僧」を名乗り、被災住民の心身を支え続ける。(柿沼衣里)

 診療が始まった午前9時。受付に次々と住民が訪れ、宮村さんの元にも、4年近く診察を受けている町内在住の前川克さん(78)が顔を見せた。持病を抱える前川さんに、宮村さんは毎日30分程度の運動をするようアドバイスし、「少しずつ良くしていきましょう」と優しく語りかけた。

 前川さんは震災で自宅が被災し、町職員だった息子を亡くした。「包み込んでくれるような優しさを感じる。『頑張りすぎないで』という言葉に励まされてきました」と宮村さんに信頼を寄せる。

 宮村さんは震災時、長崎県大村市の病院の副院長を務めていた。娘の夫が大槌町出身の縁で、震災の半年後に町に足を運んだ。壊滅的な被害を受け、全ての医療機関が被災した町中心部を見て言葉を失った。愛読する宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の一節「東ニ病気ノコドモアレバ 行ッテ看病シテヤリ……」の「行ッテ」という言葉に、実際に行動を起こすことの大切さを感じていた。

 「ここで何かしなくては、一生後悔する」。阪神大震災の際は開業医で、支援に行けなかったことも心残りだった。「病気の背後にある人間そのものに迫りたい」と阪神大震災後に53歳で出家し、被災地への思いはより強くなっていた。

 2012年4月に看護師資格を持つ妻(63)と移住し、大槌病院の仮設診療所で診察にあたってきた。家族を失った悲しみを吐露する患者に「ここからは坊さんとして話すけど」と前置きし、死や生について1時間以上説くこともある。

 新病院の完成を区切りと考えていたが、仮設生活の長期化や恒久住宅への移行の本格化を目にし、当面は勤務を続けることにした。「被災者の心のケアはこれからますます重要になる。医者として、僧侶として、被災者の悲しみに寄り添っていきたい」と話している。



http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20160510/2320083
地域医療の核に、ディカルセンター「しもつが」開院 栃木
5月10日 朝刊 下野新聞

 【栃木】市内3病院を統合・再編し発足した一般財団法人「とちぎメディカルセンター」が運営する急性期病院「とちぎメディカルセンターしもつが」の開院式が9日、大平町川連の同所で開かれ、関係者ら約100人が地域医療の中核となる新病院の門出を祝った。同日から外来診療が始まり、426人の患者らが訪れた。

 「しもつが」(307床)は富士見町の下都賀総合病院を移転、新築した。地上7階建てで、明るく開放的な雰囲気が特徴。屋上にはヘリポートも備える。地域の基幹病院として質の高い医療を提供するほか、救急医療の拠点となる。既に4月30日から入院患者の診療を行っている。

 開院式で同センターの麻生利正(あそうとしまさ)理事長は「3病院の再編の形がようやく整った。地域の皆さんに愛される病院を目指します」とあいさつ。鈴木俊美(すずきとしみ)市長は職員たちを前に「誇りと責任を持って市民の安心安全のために頑張ってほしい」と激励した。



http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/life-topic/life-topic/1-0267850.html
病院の1割、耐震不備 国調査 道内は37施設・23%が未診断
05/09 17:37、05/09 23:44 更新 北海道新聞

 全国8477病院に対する昨年9月の国の調査で、関連施設の全ての建物が震度6強以上を想定した耐震基準を満たしていると答えたのは7割弱で、1割に当たる全47都道府県の850病院には依然、耐震基準を満たさない建物があることが9日、厚生労働省への取材で分かった。このうち災害発生時に24時間体制で傷病者を受け入れる「災害拠点病院」と、「救命救急センター」も、712施設のうち約1割で耐震基準を満たさない建物があると回答した。

 熊本地震では、地域住民の命を預かる医療機関が損壊し、診療に支障が出る事態が発生。病院の早期耐震化の必要性があらためて浮き彫りになった。調査では耐震基準を満たさない病院が全国に点在している実情が判明。財源確保など課題は多いが、厚労省は国の補助金制度活用などによる耐震化促進を求めている。

 国の調査は2008年以降、東日本大震災があった11年を除き毎年実施。昨年は9月時点の状況について、対象の全8477病院から各都道府県を通じて回答を得た。

 その結果、「全ての建物に耐震性がある」としたのは5880病院(69・4%)。これに対し、「一部の建物に耐震性がある」が719病院(8・5%)で、「全ての建物に耐震性がない」が131病院(1・5%)だった。また「建物の耐震性が不明」の病院が1747病院(20・6%)に上ることから、実際に耐震性不適合な病院はさらに多い可能性もある。

 道内では「全ての建物に耐震性がある」は397病院(70・1%)、「一部の建物に耐震性がある」は33病院(5・8%)、「全ての建物に耐震性がない」は4病院(0・7%)。「建物の耐震性が不明」は132病院(23・3%)だった。道地域医療課は「耐震診断未実施の病院が多いのは、診断費用が問題になっているためだろう。国の補助制度の活用を呼び掛け、今後も耐震化を求めていく」と話している。

 一方、災害拠点病院と救命救急センターについて、国は18年度までの耐震化目標を89・0%と設定している。今回の調査では712施設中、「全ての建物に耐震性がある」としたのは604施設(84・8%)。「一部の建物に耐震性がある」は88施設(12・4%)で、「全ての建物に耐震性がない」は1施設(0・1%)だった。建物の耐震性が不明としたのは19施設(2・7%)。

 建物に震度6強の地震でも倒壊しない強度を求めた現行の耐震基準は、建築基準法に基づいている。



http://www.sankei.com/life/news/160509/lif1605090029-n1.html
850病院が耐震不備 全施設の1割、各地に点在 厚労省調査で判明
2016.5.9 22:06 産経ニュース

 全国8477病院に対する昨年9月の国の調査で、関連施設の全ての建物が震度6強以上を想定した耐震基準を満たしていると答えたのは7割弱で、1割に当たる全47都道府県の850病院には依然、耐震基準を満たさない建物があることが9日、厚生労働省への取材で分かった。

 このうち災害発生時に24時間体制で傷病者を受け入れる「災害拠点病院」と「救命救急センター」も、712施設のうち約1割で耐震基準を満たさない建物があると回答した。

 熊本地震では、地域住民の命を預かる医療機関が損壊し、診療に支障が出る事態が発生。病院の早期耐震化の必要性があらためて浮き彫りになった。調査では耐震基準を満たさない病院が全国に点在している実情が判明。財源確保など課題は多いが、厚労省は国の補助金制度活用などによる耐震化促進を求めている。

 国の調査は平成20年以降、東日本大震災があった23年を除き毎年実施。昨年は9月時点の状況について、対象の全8477病院から各都道府県を通じて回答を得た。


  1. 2016/05/10(火) 06:21:42|
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