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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

Google Newsでみる医師不足 2016年3月31日

Google Newsでみる医師不足 2016年3月31日
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Experts: State faces worsening shortage of primary care doctors
Hawaii News Now‎ - 2016年3月29日前 (Hawaii, USA)

That's the reality for many primary care doctors in Hawaii, who say a host of factors make caring for patients in Hawaii an an expensive proposition.
The problem comes as Hawaii's population ages. An older population is expected will mean higher demand for physician care, which means the doctor shortage is expected to grow more acute in coming years.


Doctor shortage top concern for chamber of commerce
The Daily Courier (subscription)‎ - 2016年3月30日(Wisconsin, USA)

More doctors and Okanagan teamwork top the agenda of the new president of the Kelowna Chamber of Commerce. “The chamber has already been working hard on addressing the doctor shortage in the Okanagan,” said Tom Dyas shortly after being sworn in as president of the 1,300-member business group.


Doctor shortage leaves Nevada ranking near the bottom
News3LV‎ - 2016年3月16日(Nevada, USA)

It's not a ranking anyone in Nevada is proud of. Our state sits near the very bottom of the list when it comes to the number of doctors in our community. But News 3 found out that steps are being taken to fix that.
Negotiations are still going on with the county to acquire two pieces of property, the site of the old health district and conveniently located near two hospitals.


Walk-in clinics getting slammed by doctor shortage, owner says
CBC.ca‎ (Canada) 2016年3月7日

"Now, with a physician shortage and a larger number of people who don't have a family doctor, there are people showing up at the walk-in clinic and they have complex care needs … the clinics are providing that care but are not being paid for it.".


'Highway medicine': Hundreds rally as Interlake deals with doctor shortage
CTV News‎ (Canada) 2016年3月11日

A lack of emergency room services in a Manitoba hospital spurred a rally of more than 300 people Friday.
The Interlake-Eastern Regional Health Authority is dealing with a doctor shortage in Eriksdale, Man., located 142 kilometres northwest of Winnipeg.
While the ER remains open, patients face referrals to surrounding communities for emergency care when a doctor's not available..


(他に10位以内のニュースは、全米、米国・カリフォルニア州、ワシントン州、ノースカロライナ州、英国などからも)


  1. 2016/03/31(木) 06:12:09|
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3月29日 

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201603/20160329_75038.html
<定年退職国立大教授>産科医集約 体制整備
2016年03月29日火曜日 河北新報

水沼英樹(みずぬま・ひでき)51年栃木県生まれ。群馬大医学部卒。米テキサス大留学、群馬大医学部助教授を経て01年から現職。日本女性医学学会理事長などを歴任した。ふくしま子ども・女性医療支援センター設立準備室長を務める。

 東北の国立大で研究や教育に携わってきた多くの教官が31日、定年を迎える。東北大大学院文学研究科の大渕憲一教授は攻撃心理の解明に努めた。弘前大大学院医学研究科の水沼英樹教授は産科医の集約化に貢献した。両氏が長年の研究や取り組みを振り返る。

◎弘前大大学院医学研究科 水沼英樹教授(64)=産科婦人科学

 「とにかくマンパワーが足りなかった。医師の絶対数が減る中、集約化は必然的な動きだった」。弘前大に着任早々、青森県内の産科医不足の窮状を目の当たりにした。
 危機感から県内6拠点への医師集約化を急ぎ、患者受け入れ体制整備と医療従事者の待遇改善を図った。2004年、県立中央病院(青森市)に妊産婦の救急搬送システムを備えた総合周産期母子センターが稼働。命の危険が高い妊娠・出産、新生児に集中的に対応できるようになった。
 集約化の中で外来を廃止した地域も。「最寄りの病院でお産ができなくなって困るとよく言われた。不便を強いた」。半面、拠点病院を充実させ、安心な医療を提供できるようになった。
 専門だった神経内分泌学から不妊症や更年期障害にも関わるようになった。長年の経験で「女性の健康は長いスパンで診なければならない」と実感している。
 4月からは、産科・小児科医不足が懸念される福島で人材確保、養成を担う「ふくしま子ども・女性医療支援センター」の初代センター長を務める。「医療システム構築に携わり、福島の子どもと女性を助けたい」と使命感に燃える。



http://www.asahi.com/articles/ASJ3Y4SD6J3YULBJ005.html
医師への謝礼、公開義務化へ 厚労省、製薬企業に
武田耕太
2016年3月29日22時41分 朝日新聞

 相次ぐ論文不正を受け、臨床研究を規制する法案づくりを進めている厚生労働省は、製薬企業から研究機関や医師への資金提供の公開について、原稿料や講演の謝礼なども義務付ける方針を決めた。これまでは研究に直接関係がないとして除外していたが、方針を転換した。

 29日にあった自民党の部会に厚労省が示した。公開の義務化は当初、研究開発費や奨学寄付金などに限り、講演謝礼などは業界の自主的なルールに委ねるとしていた。

 厚労省によると、自社製品の研究を手がけている責任者らへの謝礼は「研究と無関係とは言えない」などの指摘もあり、対象に含めることにしたという。

 資金提供の公開は毎年実施する。違反した場合は、指導や勧告をし、従わなければ企業名を公表するとしている。厚労省は法案を今国会に提出することを検討している。(武田耕太)



http://www.medwatch.jp/?p=8250
来年度から2018年度の診療報酬・介護報酬の同時改定に向けた議論を開始―日病協
2016年3月29日|2016診療報酬改定ウォッチ

 2018年度に予定される診療報酬・介護報酬の同時改定に向けて、来年度(2016年度)から早くも議論をしていく必要がある―。

 このような考えが、日本病院団体協議会の次期議長となる神野正博現副議長から発表されました。

日病協の議長は1年が任期、来年度は神野正博氏が議長に

 日本病院団体協議会(日病協)は、日本病院会や全日本病院協会、全国公私病院連盟、日本医療法人協会など12の病院団体で構成される組織で、主に診療報酬改定において病院サイドの要望を実現するために議論・提言などを行っています。

 日病協の会長は1年が任期とされており、来年度(2016年度)の議長には、現在、副議長を務める神野正博氏(董仙会恵寿総合病院理事長)が就任します(関連記事はこちら)。

 神野副議長は、来年度の活動方針について「2018年度に予定される診療報酬・介護報酬改定の方向性は2017年の9月、10月頃には固まってしまう。したがって、可能であれば2017年度を待たず、来年度(2016年度)から同時改定に向けた議論を開始したい」との考えを25日の定例記者会見で述べました。

 また2017年4月に消費税率が10%に引き上げられるのであれば、それに伴う診療報酬改定なども考えられるので、「日病協としても対応していかなければならない」とも述べています。

 一方、2016年度改定に向けて日病協の議論を取り仕切った楠岡英雄議長(国立病院機構大阪医療センター院長)は、今回改定について「中央社会保険医療協議会で議論が先に進み、改定基本方針が後ろからついていく形になった」と振り返った上で、「社会保障審議会・医療部会では多くの委員から『医療部会で基本的な方向性を議論し、それをベースに社会保障審議会・医療保険部会で保険の面から議論し、最終的に中医協で点数設計を行うべきである』というクレームが出ていた。今後の改定では、こうした点を踏まえて改定論議を進めていくことが必要となる」とコメントしています。

 なお前述のように日病協には、現在12団体が加盟していますが、4月から地域医療機能推進機構(JCHO)が日病協に加盟し13団体となります。

 楠岡議長は、「日病協への加盟規定などはなく、その団体の役割などを考慮し、『一緒にやっていこう』と代表者会議で了承されれば参加していただく形である。例えば大きな病院団体の一部が独立して名乗りを上げたような場合には、参加は認められないのではないか。ケースバイケースで議論していくことになる」と説明しています。



https://www.m3.com/news/general/412009
当事者双方に賠償命じる 旭川医大の電子カルテ訴訟
2016年3月29日 (火)配信 共同通信社

 旭川医大病院(北海道旭川市)への電子カルテシステム納入が遅れたことをめぐり、医大と、発注先のNTT東日本が互いを訴えた2件の訴訟の判決で、旭川地裁は29日、それぞれ相手方への賠償を命じた。賠償命令額は医大側が約3億8300万円、NTT東日本側が約3億6500万円。

 判決理由で武藤貴明(むとう・たかあき)裁判長は「プロジェクトが頓挫した最大の原因はNTT東日本側が医大側の追加開発要望に翻弄(ほんろう)されて適切に進捗(しんちょく)を管理できなかったためだ。協力が不十分だった医大側にも一因がある」と指摘。その上で過失割合をNTT東日本側が8割、医大側は2割とし、双方の損害と認めた額から相殺し、賠償命令額を算出した。

 医大側は納入遅れによる逸失利益や違約金など約19億3500万円の損害賠償を請求。NTT東日本側は不当な契約解除で利益を失ったとして損害額を約23億6900万円と算出。転用できた物品分を除いて最終的には約22億7900万円を請求していた。

 判決によると、医大とNTT東日本は2008年10月31日、電子カルテシステムを中核とする病院情報管理システム納入の契約を結んだ。10年1月にシステムを稼働させる予定だったが納品が間に合わず、医大は同4月に契約解除した。

 医大病院には最終的に別の業者がシステムを納入した。医大側は「導入が遅れた結果、余計な経費が必要になり、削減できたはずの経費も削減できなくなった」と主張。

 NTT東日本側は「納期に間に合わなかったのは、システム開発段階で医大から当初の契約にはなかった仕様の追加や変更を求められたからだ」などと反論していた。



https://www.m3.com/news/general/406481
投薬中止賠償訴訟、山形県が上告方針固める
2016年3月9日 (水)配信 山形新聞

 県立河北病院で投薬治療を中止したため、通院していた妻=当時(51)=の病気が再発し死亡したとして、村山地方の60代の夫ら遺族が県に約4700万円の損害賠償を求めた訴訟で、慰謝料など計2365万円の支払いを命じた仙台高裁判決を不服とし、県が上告する方針を固めたことが8日、複数の関係者への取材で分かった。上告期限は11日。

 妻は1994年7月、赤血球や血小板などが減少する特定疾患「再生不良性貧血」と河北病院で診断された。投薬治療で安定していたが、副作用があることなどから病院が2002年12月に投与を中止。その後再発し、03年4月から投薬を再開したものの、同10月に死亡した。

 14年12月の一審山形地裁判決は、投薬が長期に及び、副作用も懸念されることから「直ちに再投与する義務があったとは認め難い」などとし、遺族側の請求を棄却。一方、先月の控訴審判決は「検査結果を十分に検討しなかったため再発を見落とし、投与を再開する義務を怠った」として病院側の過失を認定。投与の状況と死亡との間には「相当の因果関係がある」とし、一審判決を変更した。



https://www.m3.com/news/general/411950
両親逆転敗訴の二審確定 病院の産後処置めぐる訴訟
2016年3月29日 (火)配信 共同通信社

 出産後の医師らの経過観察が不十分で、次女(6)が重い障害を負ったとして、両親らが国立病院機構九州医療センター(福岡市)側に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(池上政幸(いけがみ・まさゆき)裁判長)は28日までに、両親らの上告を退ける決定をした。24日付。両親ら逆転敗訴の二審福岡高裁判決が確定した。

 二審判決によると、母親は2009年11月20日正午ごろに次女を帝王切開で出産。同日深夜、母親の胸に抱かれていた際に次女に異変が生じ、心肺停止状態となり、低酸素脳症で障害が残った。

 両親らは「意識がもうろうとしていた母親に抱かせて長時間放置した」と主張。一審福岡地裁は「鎮静剤の影響などで、母親が次女の容体の変化に対処できないと病院側は予見できた」と約1億3千万円の賠償を命じた。だが二審は「母子に異常をうかがわせる兆候はなく予見は困難」と一審を取り消した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411767
シリーズ: 日医代議員会
医師資格証、日医会員は年会費無料化
第136回日医臨時代議員会、「組織強化のツールに」

レポート 2016年3月29日 (火)配信高橋直純(m3.com編集部)

 3月27日の第136回日本医師会臨時代議員会で、日医常任理事の石川広己氏は日医が発行する医師資格証の年会費について、今年4月から日医会員では無料にすると発表した。一方で、非会員に対しては年間利用料を6000円徴収するとして、「価格差を付け、医師会の入会を促していきたい」と説明した。

 今年4月から診療情報提供書および検査結果・画像情報等について電子的にやり取りした場合に加算が算定できるようになる(『診療情報提供書、「ネット送受信」可能に』を参照)。質問した福井県代議員の末松哲男氏は、福井県医師会が構築した医療連携や在宅連携のための「ふくいメディカルネット」では、日医の医師資格証またはMEDIS(一般財団法人医療情報システム開発センター)の電子証明が必要であるとし、医師資格証の利用料を安くすることはできないかと質問した。

 答弁した石川常任理事は「医師資格証について、生涯教育講習会の出欠、飛行機内での緊急対応の際の身分証などとして活用する仕組みを進めている。4月から進む電子処方せんによる電子証明でも、電子処方せんのガイドラインで医師資格証を用いたものにすると規定された。これまでと全く環境が大きく変わり、普及が進むと想定される」と説明した上で、医師会員では医師資格証の年会費を無料にすることを明らかにした。

 ただ、資格証発行にはICチップやホログラムの費用がかかるとして、5年ごとに5000円の発行手数料を徴収する。日医会員の場合は初回取得時の発行手数料も無料となる。現在は、日医会員は年会費5000円、非会員同1万円となっている。

 一方で、非会員には、初回は年間利用料6000円と5000円の発行手数料の計1万1000円を徴収する。その後も2-4年目も毎年6000円を徴収する。石川氏は「この差は医師資格証が日医の組織強化のツールの一つに位置付けられていることに関係する。非会員が希望する場合は可能な限り医師会に入会することを前提としている。価格差を付け、医師会の入会を促していきたい」と説明した。

 また、医師資格証の受付はこれまではLRA(地域受付審査局)のみだったが、今後はLRAに加えて、郵送でも受け付けるようになる。会場からは「LRAのために臨時職員を野党などしてきたので、戸惑っている。勤務医を含めて発行しやすくなるので、早急に周知してほしい」、「代議員総会も紙カード提出ではなく、大きな会社や役所のよう入館証として医師資格証を活用すべき。まずは役員が進めていただきたい」などの声が寄せられた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411761
シリーズ: 日医代議員会
控除対象外消費税問題、2017年度税制で結論
第136回日医臨時代議員会、今村副会長「軽減税率適用はマイナス」

2016年3月28日 (月)配信 成相通子(m3.com編集部)

 3月27日に開催された第136回日本医師会臨時代議員会で、今村聡副会長は、医療機関の控除対象外消費税問題について、3月1日に医業税制検討委員会が答申した解消策を基に、「2017年度税制改正大綱に結論を記載することを目指す」と表明した。解消策は、「現行の非課税制度を維持したまま、診療報酬で仕入税額相当額として上乗せされている、2.89%相当額を上回る負担をしている場合に、超過額を税額控除(還付)する新たな仕組み」だ(『控除対象外消費税への対応、「医療界として一本化」今村日医副会長』を参照)。

 これまで日医では、消費税問題解決に向けて、「非課税制度を課税制度に転換して、軽減税率導入する方法 」を中心に検討してきたため、代議員からは「今までの検討は無駄だったのか」などの質問があった。今村副会長は「決して無駄にはならない」とした上で、課税方式への転換は診療所へのマイナスの影響が懸念されるなど課題が多いとして、医業税制検討委員会の案が次善の策だと強調。「より現実的に解決できる、現場に影響が出ない方法を模索している」と理解を求めた。

今村聡日医副会長が控除対象外消費税問題について説明した。

 関連質問では、消費税率10%引き上げの先延ばし議論について、横倉義武会長に対して「より強く反対する姿勢を示すべきだ」との意見が出た。横倉会長は「現時点で総理からは引き上げるとしか聞いていないが、消費税率引き上げで経済成長鈍化による税収低下が起きれば、元も子もないとの意見もある。当然引き上げて社会保障に充てるように十分主張はやっていくが、引き上げられなかった場合の議論もしないといけない」と応じた。

 さらに、横倉会長は「5月の連休前後に政府の経済財政諮問会議で2017年度予算への方向性が示されるという話もあるので、我々としても早く手を負うたないといけないと検討している」と述べ、7月の参院選挙で政治力が問われると指摘した。

「医療界の求めを一本化が重要」

 消費税に関しては、愛知県代議員の杉田洋一氏と山口県代議員の加藤智栄氏がブロック代表として質問し、今村副会長が回答した。控除対象外消費税の解消策について、「今までの検討は無駄になったのか」「10%引き上げに間に合うのか」「日医としての新たな方針はあるのか」などの質問が出た。

 医療機関の控除対象外消費税の問題は、診療報酬で十分な補填がされているとの政府の主張に対し、医療機関側は十分な補填がされていないとして、意見が対立し長年の課題になっている。医療団体はさまざまな解消法を検討して政府に要望しており、日医は、控除対象外消費税の問題の解決を目指し、「現行の非課税制度を課税制度に転換し、軽減税率を適用することを解決法の中心に位置付けてきた」(今村副会長)。

 しかし、2014年度の消費税率引き上げと診療報酬改定後の補填状況を検証した中央社会料保険医療協議会の分科会の調査で、医療機関等全体で見たマクロの補填率は102%とカバーされている一方、大規模な病院と診療所などの小規模な医療機関では補填率に差があったことが判明(『消費税補填、「診療報酬では限界」』を参照)。昨年末から、診療所は診療報酬の上乗せの方式を維持し、病院に対しては仕入れ税額控除を導入する「二階建て」の案が有力視されるようになった(『消費税問題「病院と診療所の二階建てを」』を参照)。

 今村副会長は、医業税制検討委員会の答申内容は、病院と診療所の対応を分ける考え方を「さらに進化させ、一つの制度として実現する」もので、四病院団体協議会や三師会からも全面的な賛成を得たほか、厚生労働省からも「財務省と交渉できるよう磨く」と前向きな発言があったと説明。「医療界の求めを一本化が重要だ」と強調した。今後は、「医療機関等の消費税問題に関する検討会」で方向性を取りまとめ、8月に取りまとめる厚労省の2017年度税制改正要望に盛り込まれるよう準備し、2017年度税制改正大綱への記載につなげたいとした。また、財務省や政治家と交渉が必要だとして、都道府県医師会などの協力と理解を求めた。

「軽減税率適用は、マイナスの影響」

 「なぜ軽減税率の適用による解消を求めないのか」との質問に対しては、今村副会長は、軽減税率の適用には非課税方式から課税方式への転換が前提であり、転換の際に4つの問題点があると指摘した。

 1点目は、過去の上乗せ分が「引きはがし」、つまりマイナス改定となる点。特に2014年度改定で消費税率5%から8%への増税分として、加算された初診料12点、再診料3点に加え、過去に国が補てんしたとしている1.53%について、「最低限マイナス改定が求められる」という。全国の医療機関がそれを理解し受け止めるのは困難だと指摘した。

 2点目は、診療報酬の所得計算の特例(いわゆる四段階制)が廃止となる可能性が高い点。日医のアンケートによると、この制度が廃止になれば、地域の高齢医師は新たに増える事務負担に対応できず、診療施設を閉鎖するとの回答があり、「地域医療の崩壊を招きかねない」と危機感を示した。

 3点目は、現行で課税対象となっている予防接種や健診等の自由診療で、患者から預かる納税実務に関し、小規模医療機関は免税事業者あるいは簡易課税事業者になっているが、社会保険診療を課税転換すると、免税事業者から簡易課税事業者に、あるいは簡易課税事業者から一般課税事業者に立場が変わるため、事務負担と税負担が問題になる。4点目は、課税転換で、事業税非課税措置について廃止の議論が急速に進む懸念があることだ。

 「国民の理解を得て、軽減税率の適用を求めてはどうか」との質問に対しては、軽減税率での大前提は、社会保険診療を課税取引に転換するため、国民の理解を得るのは難しいと指摘した。もともと課税されているものを低い税率にする食品などの軽減税率の議論と異なり、医療の場合、言葉上は「非課税」になっているため事実上患者が負担していても、見えない形になっており、「現状で国民の正しい理解を得ると言うのは非常に難しいと実感した」と今村副会長は説明した。

還付の場合はインボイス必要に

 個人質問では、北海道代議員の鈴木伸和氏が質問し、今村定臣常任理事が回答した。「非課税方式を導入した場合、診療所でもインボイスを導入するのか」との問いに対しては、「還付する場合は、インボイスを利用して、診療所も仕入税額を計算して、還付の手続きを行ってもらうことになると思うが、議論が必要だろう」と回答。また、非課税方式での診療報酬の上乗せ部分について、「消費税率がさらに上昇し、財源的に耐えきれなくなって、引きはがされる恐れはないのか」との懸念に対しては、「仮に課税転換となれば、当然引きはがしの議論は起こるが、それ以外のタイミングで、理由なき引きはがしの問題は起こって来ないのではないか、と考えている」と応じた。



https://www.m3.com/news/general/412054
【静岡】周産期センター業務開始 三島総合病院、医師3人体制
2016年3月29日 (火)配信 静岡新聞

 三島総合病院(三島市谷田、旧三島社会保険病院)の周産期センターが28日、業務を開始した。全国的な産婦人科医不足の影響で昨年10月の予定が約半年遅れた。当面は常勤医1人、非常勤医2人の体制で、市内の産婦人科医院から紹介のあった患者を中心に受け入れる。

 関係者を集めた開設式で内野直樹病院長は「開設まで時間が経過したことをおわびします」と開設が遅れたことを陳謝。続いて「県東部の周産期救急の一翼を担うようなものを作りたい」と言葉に力を込めた。

 来賓の豊岡武士市長は「市内には産科診療所が2カ所しかなく、市民の6割強が市外で出産してきた。全国的な産科医不足により分娩(ぶんべん)取り扱いを休止する病院が増えている中、オープンできることは画期的なこと。一日も早く運営を軌道に乗せてほしい」とあいさつした。

 昨年8月に完成したセンターは、鉄骨3階建てで、産科、婦人科、小児科の診療室、新生児特定集中治療室(NICU)を含む24床の病室、分娩室などの機能を持つ。早産、未熟児などを診る小児科医を確保できていないため、小児科は当面、運営しない。早ければ2016年度後半、遅くとも17年度の運営開始を目指す。

 内野病院長は「理想は産婦人科医5~6人、小児科医3人で、そこを目指していく。県東部の産科救急は順天堂大医学部付属静岡病院と沼津市立病院に頼っているので、すみ分けをして負担を軽減していきたい」と話した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411428
勤務医パワハラ自殺、「納得できない」と遺族
上司の個人賠償責任、認められず

2016年3月29日 (火)配信 成相通子(m3.com編集部)

 2007年に兵庫県養父市の公立八鹿病院で、過重労働と上司医師2人のパワーハラスメントにより医師免許取得3年目の整形外科医(当時34歳)が自殺したとして、整形外科医の両親が損害賠償を請求した裁判。2015年3月の二審高裁判決はパワハラや過重労働を認定したが、公立病院であることから国家賠償法を適用し、上司個人の賠償責任は認めずに病院組合に約1億円の支払いを命じた。両親は上司の個人責任を認めるよう求めて上告していたが、最高裁第2小法廷(山本庸幸裁判長)は3月16日付で両親と病院側双方の上告を退ける決定をした。

 最高裁の決定について、原告となった医師の母親は「厳しい裁判だと分かっていたので、予想通りだったが、悔しいし納得できない」と悔しさをにじませる。「上告棄却というのは、最高裁の場で問題にもされなかったということで、最低の扱いだ」と憤る(要旨は下記に掲載)。

 原告の代理人を務めた弁護士の岩城穣氏は、「申し立てが認められず残念だ。もう少し社会の実態を踏まえてほしい」とコメントした。

 国家賠償法では、公務員の職務に関して個人責任は問えないとする解釈が一般的で、公務員個人の責任を求めて訴訟を起こす原告にとって、大きな壁になっている。近年では、公立学校の部活動中に亡くなった子どもの遺族が教師に対して損害賠償請求を行ったが、同じく最高裁で上告棄却された。

 今回の裁判では、当時公務員だった上司2人に対しても国賠法が適用されるかどうかが争点だった。岩城氏が「画期的」と評した一審判決では、公立病院でも民間病院と医療の実態は変わらないとして上司個人の賠償責任を認定したが、二審判決は一審判決を変更して、国賠法を適用して個人の賠償責任を認めなかった(詳細は、『「過労自殺、上司のパワハラ認定」の訳 - 岩城穣・弁護士に聞く◆Vol.1』を参照)。

 原告は、公立病院でも民間病院と医療の実態が変わらない点に加え、上司が故意にパワハラを行っており、「悪意、重大な過失」があることから、国家賠償法の例外規定に当てはまると主張。二審判決を不服として、両親と病院側双方が上告していた(『医師自殺で上司の責任求め、遺族側上告』を参照)。

 二審判決によると、整形外科医は2005年に医師免許を取得し、2007年10月から同病院の整形外科で勤務を始めたが、同年12月に病院宿舎で自殺した。(『勤務医の過労自殺、上司の個人責任認めず』、『「息子の名誉が回復された」、一部は評価』を参照)。

遺族の話
 決定後、原告の母親の話を聞いた(3月25日)。要旨を紹介する。

 知人からの電話で最高裁の決定を知りました。2月末に夫と34年続けてきた診療所を閉院したばかりで、その後片づけや手続きなどで非常に忙しく、弁護士からメールももらっていたのですが、気が付きませんでした。聞いた時は、「やっぱり」と思いました。国賠法が争点になることは裁判を始めた時から分かっていて、厳しい戦いだと思っていました。

 それでも上告したのは、「万に一つでも、最高裁の扉が開くこともあるかもしれない」と思ったからです。損害賠償が認められ、上告しない方が金銭的に有利という話もありましたが、損得ではありませんでした。(数ある公務員を対象にした裁判の中でも、公務員の不法行為をめぐって)国賠法を争点に上告できるのはごくわずかです。扉が開いても開かなくても、自分が上告できる立場を生かさないといけない。私の一生でできる社会貢献として、息子も喜んでくれると思いました。

 内容は納得できません。国民も納得できない人が大多数だと思います。予想通りではありますが、上告棄却というのは、最高裁の場で問題にもされなかったということで、最低の扱いだと思います。近代国家に許されない扱いではないでしょうか。最高裁がこのような扱いをするのは本当に残念です。

 上司の個人責任を争ったのは、再発防止が目的です。息子が亡くなった後、医局の若い医師から労働環境を聞き、「こんな環境で人が働くなんて受け入れられない」と思いました。職場の看護師も訪ねてきてくれて、上司の問題などを教えてくれました。前任者も「人生から消し去りたい記憶だ」と話していました。息子は本当に辛かったと思います。

 こんな上司を許していいのか。息子のような死を再発防止したいと思いました。これが一般病院なら個人責任も問われるはずなのに、残念無念です。

 裁判を起こすのは一大決心でした。弁護士には当初、公務員の上司個人を相手に損害賠償請求の訴状は書けないと反対されました。地域や病院との関係も気にしました。それでも裁判をして意味があったと思ったのは、医局の若い医師が「このままでは第二の○○(亡くなった整形外科医の名前)になる」と、医局に勤務環境の悪さを訴えたと聞いた時です。他にも辛い状況にいる若い医師が声を上げやすくなったのかもしれません。また、この裁判を知って、多少なりともパワハラを自重した人もいるかもしれません。再発防止につながる部分があったと信じたいです。

 上司は裁判でウェブサイトで(個人)攻撃されてたまらないと発言していました。お金は払われなかったけど、お金に変えられないものを失ったのではないでしょうか。(係争中、被告らから息子に対し)事実無根の誹謗中傷を、悔しい思いもしましたたが、人々のコメントを見て、「これが世の中の評価だね」と夫と話しました。理解してコメントしてくれた人には感謝しています。

 最高裁の決定後、息子には「長い戦いで、こういう結果だったけど、お母さん精一杯やったよ。私は自分にできる全てのことをしたよ。これが最後のプレゼントだよ」と言いました。息子は満足してくれていると思います。

 決定を受けて落ち込んでいるのではないかと心配してくれる人もいますが、自分としては、それなりに結果につなげられたという達成感はあります。できるだけのこと、やれるだけやり通しました。弁護士に理解してもらい、陳述書には書きたいことや言いたいことを全部書けました。今後も、後に続く人が出てほしいです。1人では(最高裁の)扉は開かなくても、勇気を持って叩いてくれる人がいれば、将来につながると信じたいです。

 診療所は「後継ぎはもういないからきれいに片づけないと」と思い、機材も全て処分しました。患者さんには、「息子さんが生きていたら続けられたのに」と泣かれました。息子が医師になった時、「先生、継承者ができて良かったですね」と言われました。息子も継ぐつもりだったと思います。夫は生前に「息子にバトンタッチする」と約束した年齢を超えました。

 後に続く人が出てくることを祈ります。理不尽を理不尽と言えるように。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411928
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医制度「厚労省は最大限の関与を」、堺・日病会長
災害医療への国家的対応を提言

2016年3月29日 (火)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 日本病院会の堺常雄会長は3月28日の定例記者会見で、延期を求める声もある新専門医制度について、「厚生労働省は関われる最大限のことをやっていただきたい」と話し、厚生労働省の社会保障審議会医療部会で始まった議論への期待を示した。

 厚生労働省の社会保障審議会医療部会に「専門医養成の在り方に関する専門委員会」が設置されたことを受け(『新専門医制度、「調整の労は取る」と厚労省』を参照)、堺会長は「厚労省はプロフェッショナルオートノミーを尊重するとして少し引いた感じでいるが、担当部署がどこかを明確にして、関われる最大限のことをやっていただきたい」と注文した。

 堺会長は日本専門医機構の社員でもあり、「社員総会の中で、機構は専門委員会の議論に注目し対応してほしいと言っている」と説明。「最初から『延期ありき』ではなく、動きの中で最大限努力していただきたい」と強調した。

 また、新専門医制度では地域間の格差が問題になると指摘。地域での対応を巡っては2016年1月15日に厚労省医政局医事課長名で「地域医療対策協議会等の場を活用し、専門研修を行う基幹施設及び連携施設、大学、医師会、病院団体、都道府県等の関係者が、専門研修について協議する場を設けること」とする通知が出されている。堺会長は「何気なく通知が行われた感がある。協議会を作って『地方の問題ですよ』となるのが怖い」とし、「都道府県間の温度差に対して、厚労省としてどのようなことができるか明確にし、有機的な協力指導、サポートをしてほしい」と要望した。

 この日は3月26日に開かれた日病の社員総会についても報告。「災害医療を国家として統合する提言」では、「災害医療に関する知見を集積し、その学術的根拠を背景として災害医療の国家的統合を実現するために、『常設の研究機構』を設立する」ことを求めており、今後、四病院団体協議会や日本医師会と合同提言したいと説明した。



http://www.sankei.com/affairs/news/160329/afr1603290019-n1.html
医療事故、最多3654件 前年比460件増 評価機構「報告の意識定着」
2016.3.29 11:22 産経ニュース

 日本医療機能評価機構(東京)は28日、平成27年に全国の医療機関から報告があった医療事故は前年比460件増の3654件で、年単位の集計を始めた17年以降、最多を更新したと発表した。27年末時点の参加医療機関は1018施設で、339施設から報告があった。件数の増加について機構は「再発を防ぐため報告の意識が定着してきた」としている。

 昨年10月には国内全ての医療機関や助産所(計18万施設)を対象に、「患者の予期せぬ死亡事例」が起きた場合の第三者機関への届け出と、院内調査を義務付けた医療事故調査制度がスタート。医療機関の対応が今後も問われている。

 機構によると、法令に基づき報告が義務付けられている大学病院や国立病院機構の病院は243施設で3374件の報告があった。このうち死亡事例は306件(9.1%)、障害が残る可能性が高い事例は324件(9.6%)だった。

 報告の内容別で最多だったのは、患者の転倒など療養上の世話に関する事例(36.4%)で、治療や処置に関する事例(30.2%)が続いた。

 一方、任意で参加する医療機関の事故報告は、96施設で280件。機構は「報告義務のある医療機関と差が大きい」として積極的な報告を求めている。

 機構は、医療行為に関連して患者が死亡したり、当初予期された水準を上回る処置が必要になったりしたケースを医療事故として情報収集。17年からは1年間の報告件数を取りまとめている。



http://www.yomiuri.co.jp/local/chiba/news/20160329-OYTNT50294.html
新設医学部 英語教育目玉に
2016年03月30日 読売新聞 千葉

◇国際医療福祉大 北島学長に聞く

 国家戦略特区の枠組みで成田市に医学部の新設が認められたことを受け、来年の開学を目指す国際医療福祉大(栃木県大田原市)が3月中に医学部の設置認可を文部科学省に申請する。4月には同大成田看護学部・成田保健医療学部を京成線・公津の杜駅前で開学し、成田市畑ヶ田では医学部付属病院の2020年開業を目指す。同大の北島政樹学長(74)に展望を聞いた。(聞き手 植村直人)

 ――医学部は、順調なら8月に設置が認可される。目玉は。

 「(精巧な人体模型や手術室などを備えて模擬訓練を行う)医学教育シミュレーションセンターと、多くの科目で行う英語教育だ。6年生時には4週間以上、外国で(臨床実習の)勉強をさせる」

 ――地域医療への貢献は。

 「地域医療の理念や概念のとらえ方で違ってくる。医師免許を取ってすぐに地域で働くのではなく、外国に出て、得た知識を持ち帰ったほうが市民や国民に恩恵がある。当然だが、付属病院は地域の患者を受け入れる」

 ――学生が6年間に納付する額は1850万円と私大医学部では安いが、経営に影響はないのか。

 「サラリーマンの優秀な子どもにもチャンスを与えたい。病院収入を上げることで医学部の教育を充実させる。先進医療と成田空港を生かし、付属病院に医療ツーリズムをたくさん受け入れることでも収入は増えると思う」

 ――1学年の定員は140人(うち留学生20人)と多いが、細やかな教育は可能か。

 「教育スタッフと施設が充実していれば多すぎることはない。教員は300人余りを採用したいと考えており、医学教育シミュレーションセンターもある」

 ――市は医学部誘致で、22億7600万円をかけて用地を取得した。医学部の校舎建設には県と計80億円を補助する。さらに財政負担を求める可能性は。

 「企業努力をしていくし、新たな問題が起きたときには話し合いをするので、一方的に負担を求めることはない」

 ――他病院との関わりは。

 「医師や看護師の引き抜きは一切ない。医学部の教員には国内から400人、海外に住む日本人医師を含む130人の応募があった。本学には医師700人以上が在籍し、うち180人は教職経験者で、この中からも選ぶ。看護師も全体で約2400人いる」

 ――看護・保健医療学部や医学部、付属病院は成田市にどんな効果をもたらすか。

 「千葉県は人口10万人あたりの医師数が47都道府県中で45位だ。医師や看護師らの人員的な貢献ができる。学生は看護・保健医療学部が1360人、医学部は840人まで増え、教職員も1000人ほど雇用する。付属病院の職員約2000人を合わせ将来は計5000人超になり、市内に経済波及効果をもたらす」

◆きたじま・まさき 1941年8月、横浜市生まれ。慶応大医学部卒。同大病院長、医学部長、国際消化器外科学会会長などを歴任。2009年7月に就任した国際医療福祉大の学長は3月31日付で退任予定で、同大副理事長兼名誉学長に就く。



http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2016033002000072.html
名大病院救急医9人が退職 体制半減、受け入れに影響も
2016年3月30日  中日新聞 朝刊

 名古屋大病院(名古屋市昭和区)で救急搬送患者らに対応する救急科の医師二十一人のうち九人が、三月末で一斉に退職することが、病院関係者への取材で分かった。四月以降に退職する意向を示す医師もおり、医師がほぼ半減する異例の事態となる。職場環境への不満や救急医療の方針への反発が、退職の理由とみられる。他の診療科の協力で救急患者受け入れは継続するが、規模縮小は避けられない見通しだ。

 名大病院は複数の外部識者を交えた調査委員会を設置し、こうした事態が生じた経緯を調べる。

 名大病院は、他の診療科の医師の応援を得るほか、当面は、医師の当直回数を増やすなどして、救急対応を継続する方針だ。ただ、救急搬送が複数重なった場合など、受け入れきれずに、他の医療機関に回さざるを得ないケースも想定される。長期的な態勢の再構築も不透明だ。

 退職する九人は、九州など出身地の医療機関に移ったり、名古屋市内や東京都の別の病院に移ったりする。

 退職する医師の一人は取材に対し、「明らかに理不尽と感じる方針を押しつけられ、他の診療科とあつれきが生まれる場面も何度もあった」と、職場環境が要因だったと明かした。

 一方、指導する立場の救急科の教授は「各医師の人生設計やキャリアアップが主な理由だ」と説明し、「どんな職場でも不満は生じる。現状をどう感じるかは各医師次第だが、全国的に救急医の数を増やさないと根本的な解決にはならない」と話す。

 名古屋市消防局によると、二〇一四年の救急搬送件数は約十万三千件。名大病院は同年、約四千二百台の救急車を受け入れている。〇九年度は千台余りだったが急増した。高度先進医療に対して、救急部門は遅れがちで、六年ほど前から、重度の患者を常時受け入れられる「救命救急センター」を目指し強化してきた。病院幹部は「この傾向に無理があったのかどうか。原因はどこにあるのか。客観的に検証するため外部識者を招いてきちんと調べ、適切な組織のあり方を探りたい」と話した。

 今回の事態に関し、救命救急センターを備える名古屋市内の別の病院幹部は「市内には、救急搬送の受け入れ医療機関が充実しており、大きな影響は出ないだろう」と話した。



http://mainichi.jp/articles/20160330/ddm/016/040/034000c
終末期ケア
相談手厚く 医療機関に専門職チーム設置へ 厚労省、全国200カ所目標

毎日新聞2016年3月30日 東京朝刊

 人生の最期はどう迎えたらいいのか−−厚生労働省は来年度から、病気などで死期が迫った患者と家族を支援する専門職のチームの設置を全国の医療機関に促す。研修費用6100万円を来年度予算に盛り込んでおり、全国200以上の医療機関で研修を受けたチームが活動することを目指す。

 チームには医師や看護師のほか、患者の入院生活などに関する相談に応じる医療ソーシャルワーカーらも加わる。病状などを十分に説明したうえで、胃ろうなど栄養補給を行うか、病院や自宅など最期をどこで迎えたいかなどを確認して治療方針を決める。精神的ケアも行う。

 治療方針は文書にまとめるよう促すが、病状の変化や時間の経過で患者の考えが変わることがあるため、必要に応じて意思を再確認する。認知症など患者の意思が確認できない場合は、家族と話し合うなどして治療方針を決める。

 日本の年間死者数は120万人を超える。末期医療に関する厚労省の調査(2013年3月)では、口から水を飲めなくなったり肺炎にかかったりした時に点滴を「望む」人は6割程度いるが、栄養補給のための胃ろうや人工呼吸器は約7割が「望まない」としている。ただ、意識がはっきりしないなどで患者の意思が分からず、家族や医師らが対応に悩むことも多い。

 厚労省は、患者の希望に沿った治療ができるよう終末期医療のガイドラインを策定しているが、「知らない」とする医師や看護師が3〜4割に上っている。

 厚労省は14、15年度にモデル事業を全国計15カ所で実施。「希望がより尊重された」とする患者が多く、全国的に実施することを決めた。【堀井恵里子】



http://mainichi.jp/articles/20160330/ddm/016/010/030000c
診療報酬
医療「在宅」を強化 地域で暮らし続ける社会目指す 介護制度改革と連動

毎日新聞2016年3月30日 東京朝刊

 4月から医療の値段である診療報酬=NewsWord=が変わる。今回は身近なかかりつけ医や、かかりつけ薬剤師の充実に力点を置いている。政府は、最期まで地域で暮らし続けられる仕組み「地域包括ケアシステム」の構築を目指している。かかりつけ重視は、在宅シフトを一層強めることで地域包括ケアの柱である「医療」を強化する狙いがある。【鈴木直】

 今回改定では認知症の人と小児(原則3歳未満)のかかりつけ医に対する報酬や、薬局のかかりつけ機能の評価を初めて設ける。前回2014年度改定で導入したかかりつけ医一般に対する報酬の要件についても、常勤医3人を2人に緩和。かかりつけ機能を持つ医療機関の増加を目指している。

 今回、かかりつけ機能を大きく前進させたのは次回(18年度)が介護報酬との同時改定になることをにらんだ対応だ。

 政府が目指す地域包括ケアシステムは、住まい・医療・介護・介護予防・生活支援のそれぞれの面から高齢者を支え、重度の要介護状態となっても住み慣れた地域で暮らせる仕組みだ。政府は団塊の世代(1947〜49年生まれ)が75歳以上となる25年をめどに構築したいとしている。

 在宅の高齢者が暮らし続けるためには、かかりつけ医による継続的な健康管理だけでなく、いざという時に在宅で医療を受けられる体制も重要になる。

 そこで、現在は深夜の往診にしか認められていない特別報酬を休日の往診でも請求できるようにする。さらに、在宅専門の医療機関も開設できるようになる。

 医療機関は原則、患者が来たら診察に応じなければならないが、地域で外来患者の受け入れが確保されていることや、緊急時に連絡が取れることなどを条件に「在宅専門」を認める。
ジェネリック、値下げ 売れ筋の先発薬も安く

 医療費の伸びを抑制するため、医薬品の価格を徹底して引き下げたのも今回改定の特徴だ。

 新たに発売されるジェネリック(後発医薬品)の価格は、現在、先発薬の原則6割となっているが、さらに引き下げ5割とする。

 また、売り上げが年間1000億円を超える新薬の価格を引き下げる特例も設けた。現在も想定より売れた医薬品は価格を引き下げるルールがあるが、特に「ヒット」した商品は特例としてさらに価格を下げる。対象となるのは、C型肝炎の新薬「ソバルディ」や「ハーボニー」、直腸・結腸がんの点滴薬「アバスチン」など。これらは4月から価格が大幅に引き下げられる。

 一方、診療報酬改定とは関係はないが、厚生労働省は4月から、革新性の高い高額な医薬品や医療機器の価格に関し、「費用対効果」の観点を導入することも決めている。高額なのに効果が不十分なら価格を引き下げる。

 ただ、業界側には「革新を阻害する」との意見もあるため、当面は試行と位置づけ、18年度改定からの制度化を目指している。



http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201603/0008940312.shtml
日赤に1.2億円賠償命令 神戸の病院で医療ミス
2016/3/29 23:24 神戸新聞

 兵庫県災害医療センター(神戸市中央区)での治療ミスによって重い障害が残ったとして、三木市で入院中の女性(42)が同センターを運営する日本赤十字社などに損害賠償を求めた訴訟で、神戸地裁は29日、同社に約1億2100万円の支払いを命じた。

 判決によると、女性が搬送された5日後の2008年3月26日、医師が女性の気管に挿入中のチューブを抜いたところ異変が生じ、再挿管を2回試みたが心停止となった。別の医師が喉の切開手術で気道を確保したが、手足が動かせず、食事を自分で取れないなどの障害が残った。

 地裁は、心停止時間と蘇生の関係などから、チューブを抜いた医師が切開手術ができる別の医師に早期に応援を求めておけば、重篤な後遺障害は残らなかったと指摘。「医師の注意義務違反と因果関係が認められる」とした。

 日本赤十字社は「判決を吟味し、弁護士と対応を協議中」とコメントした。

 センターを設置した兵庫県の賠償も請求されたが、地裁は棄却した。


  1. 2016/03/30(水) 05:41:28|
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3月28日 

http://www.medwatch.jp/?p=8229
新専門医制度で地域の医師偏在が進まないよう、専門医機構・都道府県・国の3層構造で調整・是正―専門医の在り方専門委員会
2016年3月28日|医療・介護行政をウォッチ

 新専門医制度において医師の地域偏在が生じないよう、国と都道府県が専門医研修プログラムをチェックし、必要があれば是正を促す―。

 このような方針が、25日に開かれた社会保障審議会・医療部会「専門医養成の在り方に関する専門委員会」で厚生労働省から報告されました。


新専門医の養成プログラムをチェック、「大病院のみ」のプログラムは不可

 「専門医資格の標準化を行い、より質の高い医療提供を行ってもらう」という方針の下、来年(2017年)4月から新たな専門医の養成が開始される予定です。

 専門医の養成プログラムを認証と、専門の認定を行う公正・中立な第三者機関「日本専門医機構」では、新制度の開始に向けた準備を進めており、現在、大学病院などの基幹施設から養成プログラムの申請を受け付けています。

 しかし、病院団体などから「養成プログラムを見ると、連携施設となる基準が厳しすぎる。これでは地域医療の現場から、専門医を目指す若い医師が離脱してしまい、地域の医師偏在が拡大してしまう」との指摘が出てきました。このため社会保障審議会・医療部会は2月18日に、日本専門医機構から状況報告を受けましたが、一部委員から「地域の医師偏在是正が不十分である。新専門医の養成開始は延期すべき」との強い意見が出されたため、部会の下に「専門委員会」を設置し、課題解決に向けた議論を行うことになったのです。

 25日に開かれた専門委員会の初会合では、厚労省から「医師偏在を生じさせないための調整方針」が報告されました。そこでは、大学病院などから申請された養成プログラムについて(1)日本専門医機構(2)都道府県(3)厚労省―の3層構造で「地域の医師偏在の有無」を検証し、調整することが明確にされました。

(1)の日本専門医機構では、プログラムの審査にあたり▽大病院のみ・特定の医療グループのみというプログラムは認めず、是正を求める▽必要な「地域医療の研修」が含まれていることを確認し、調整する▽「過去5年間に研修実績のある医療機関」が連携施設から漏れていないかを確認し、調整する▽診療領域ごとに、研修施設のない2次医療圏が出ないように調整する▽都市部に専攻医が集中しないよう募集定員を調整する―といった取り組みを行います。

(2)の都道府県は、日本専門医機構から養成プログラムの申請状況などについて報告を受け、大学・基幹施設・連携施設・医師会・病院団体・都道府県などの関係者で構成される「協議会」において、▽地域医療確保の観点から必要な施設が漏れていないか▽プログラムの改善が必要ないか―などを議論。そのうえで日本専門医機構に必要な改善などを求めます。

(3)の厚労省は、都道府県からの報告を受け、専門委員会で「基準の見直しが必要ないか」を検討するとともに、日本専門医機構や都道府県の調整を支援します。

 (2)の協議会については、1月18日に都道府県宛てに通知が出されていますが、全国衛生部長会の調べでは、開催済が16自治体、場の設置(未開催)が13自治体、未設置が18自治体となっています。このため厚労省医政局医事課の渡辺真俊課長は「再度、」都道府県に宛てて協議会の設置などを求める通知などを発出したい」と説明しています。


整形外科では、募集定員について都市部よりも地方部を優遇

 25日の専門委員会には、日本専門医機構から(1)の取り組みについて具体的な内容が報告されました。

 例えば外科領域では、▽連携施設でも最低6か月以上の研修を必須とする(基幹施設だけでの研修は不可)▽これまで外科学会の修練施設のうち申請プログラムの含まれていないところには照会とプログラムへの参加仲介を行う▽専攻医受入上限数が少ない小規模病院へ配慮した定員調整を行う▽研修施設のない2次医療圏(当初は14医療圏)について、これまで外科学会の修練施設であったところに「連携施設となることの希望」の有無を照会する▽500床以上の大病院のみのプログラムに対し地域の中小病院と連携するよう勧告する―といった地域医療への配慮がなされています。

 また産婦人科領域では、▽産婦人科医師の不足地域では、専門医が1名いれば連携施設として認める(通常は指導医1名以上の常勤が必要)▽これまでに研修指導施設であったところが、プログラムから漏れている場合には、追加募集の案内や個別確認を行う▽専攻医の大都市集中が進まないように「過去の実績に見合った募集定員」となるよう調整する―といった取り組みが行われています。

 さらに整形外科領域では、▽地域医療施設での3か月間の研修を必須とする▽地域部の募集定員を都市部よりも優遇する(都市部は過去5年間実績の1.2倍まで専攻医を募集できるが、地方部では過去5年間実績の2倍までの募集を認める)―など、地域の医師偏在を進めないような配慮をしています。

 専門委員会では、今後、他の領域(総合診療専門医など)からも状況報告を求める考えです。


大学病院と中小病院では、「地域医療」の視点に異なる部分もあるとの指摘

 このような「地域の医師偏在」への配慮が報告されていますが、専門委員会では厳しい意見が出されています。

 森隆夫委員(日本精神科病院協会常務理事)は、「学会の会員からも異論が出ている。日本専門医機構はその声を真摯に受けとめてほしい」と強い口調で指摘。

 今村聡委員(日本医師会副会長)や山口育子委員(ささえあい医療人権センターCOML理事長)らは「都道府県が地域偏在是正の支援をする方針だが、都道府県には温度差がある」と指摘。これに対し厚労省医政局の神田裕二局長は「県の担当者に協議会の設置や、プログラムの要請に積極的に乗り出してもらうよう強く要請している」ことを説明した上で、厚労省の調整に尽力する考えを強調しています。

 また末永裕之委員(日本病院会副会長)は、「新専門医制度の目指すところには誰も異論がないはずだ」とした上で、「大学病院と地域の中小病院では『地域医療』に対して、少し視点が異なる部分があるようだ。これを補完するために都道府県に協議会が設置されてきているが、まだ懸念は払しょくできていないのではないか」とコメントしています。

 新専門医についてはボタンの掛け違えから感情的な議論になってしまう面もありましたが、25日の専門委員会では全体としては「課題を是正し、よりよい制度にしていこう」という建設的な議論を行う方向に流れが向いているようです。神田医政局長は「行政は『出過ぎない』ようにしているが、専門委員会でコンセンサスが得られるよう調整の労を厭わない」と述べており、今後もより「建設的な議論」が行われるよう期待したいところです。



http://mainichi.jp/articles/20160328/ddl/k39/040/411000c
手術模擬体験
夢に一歩 高知大医学部で中高生60人 /高知

毎日新聞2016年3月28日 地方版
高知県

 高知大医学部は26、27両日、付属病院(南国市岡豊町小蓮)で手術体験セミナーを開いた。中高生約60人が実際の手術室で、内視鏡外科手術のシミュレーターや、遠隔操作で手術する支援ロボットを使い、模擬体験した。

 手術着に着替えた生徒は六つの手術を体験。他に、人体に見立てた鶏肉を無影灯で照らし超音波メスで腫瘍を取り除いたり、曲がった針と溶ける糸で、研修キットの腸管を縫合したりした。

 本番さながらの体験に、産婦人科医を目指す土佐塾中3年の福田那奈さん(15)は「命の重みと医師のありがたさを感じた。医師になったときのイメージもできた」と話した。

 セミナーは2007年から東日本大震災が発生した11年を除き毎年開催。昨年までに475人が参加し、約3割が同大学医学部で学んでいるという。

 花崎和弘教授(外科)は「医師は人間をみる仕事。あいさつや体力、友人関係を築くことが大切。理系だけでなく、本を読み教養を身につけてほしい」とアドバイスした。【上野宏人】



https://www.m3.com/news/general/411646
「夫、死ななかったはず」…群大病院第一外科、遺族が体制批判
事故・訴訟 2016年3月28日 (月)配信 読売新聞

 群馬大学病院(前橋市)で手術後に患者の死亡が相次いだ問題で、日本外科学会による検証の結果、問題の第二外科だけでなく第一外科でも手術後の死亡率が高いことが明らかになったのを受け、第一外科での手術後に死亡した患者の遺族が27日、読売新聞の取材に応じた。遺族は「第二外科の問題に病院が早く気付いて調査していれば、死なずに済んだはず」と無念の思いを語った。

 取材に応じたのは、夫が第一外科で消化器の手術を受けた後、1年以内に死亡した群馬県内の女性。夫は担当医から、体への負担が少ない手術だと事前に説明を受けていたという。女性は「執刀医個人ではなく、手術を続けさせていた病院の体制に問題がある。二度と同じ被害を出さないために、しっかりと原因を調査してほしい」と話した。

 27日には群馬大が設置した第三者の調査委員会(委員長=上田裕一・奈良県総合医療センター総長)が開かれた。会議後に記者会見した上田委員長によると、同学会が医学的検証結果に関する報告書を提出し、内容を説明したという。上田委員長は今回の検証結果を踏まえ、5月下旬に調査委として最終報告書をまとめ、公表する考えを示した。

 同学会は調査委の委託を受け、第二外科だけでなく第一外科も含めた消化器の手術全般について、2007~14年度の症例を調査。死亡した患者のうち50人の診療内容を精査した。同学会が提出した報告書は約200ページに及ぶという。上田委員長は「学会の報告を各委員が考察し、調査委としての提言や意見をまとめたい」と述べた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411557
シリーズ: 日医代議員会
新専門医制度、「徹底して軌道修正図る」
第136回日医臨時代議員会、中川副会長「見切り発車」けん制

レポート 2016年3月28日 (月)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 3月27日に開催された第136回日本医師会臨時代議員会で、副会長の中川俊男氏は、新専門医制度について、「仕組みが確立しないまま、いわば見切り発車でスタートすることは、専門医の質の確保という本来の目的を達成しないばかりか、専攻医にかえって不安を与えかねない」と釘を刺し、日本専門医機構のガバナンス強化、組織運営の透明性の確保を最優先に取り組んでいくとした。さらに厚生労働省社会保障審議会医療部会に下に設置された「専門医養成の在り方に関する専門委員会」の場も活用し、「徹底して軌道修正を図る」と表明した。

 日本専門医機構のガバナンスについては、日医役員の理事を増員する方針。今年5月の同機構役員の改選時には、日医からの役員は現在、理事1人、監事1人だが、理事2人、監事1人とする予定。中川副会長は、「日医の発言力が高まる。同じく理事として参加する病院団体、全国医学部長病院長会議ともしっかりと連携し、議論を尽くす」と語気を強めた。

 専門委員会は、3月25日に第1回会議が開催された(『新専門医制度、「調整の労は取る」と厚労省』を参照)。日医からは2人の役員が委員になっており、「地域医療に悪影響を及ぼさないことを確認しながら、正しい方向に向けて舵を切り直す」(中川副会長)方針で臨むという。

 さらに中川氏は、専攻医となる若手医師、研修プログラム作成などに当たる現場の医師を念頭に、次のように語り、新専門医制度については改めて出直し、日本医学会、全国医学部長病院長会議、四病院団体協議会、基本領域の18学会などの意見を結集して臨むとし、理解を求めた。

 「延期も視野に入れて、改めて議論を尽くすことに心配されるかもしれないが、日医は、新たな専門医制度を後退させようとしているわけではない。むしろ、これまでの専門医の仕組みの優れた点を生かして、専攻医がより良い研修の場を得られるようにすることを目指している。同時に、地域住民がこれからも安心して医療を受けられるよう、全力で取り組む。これまでの過程を見てもこの両立は容易ではないが、まだ遅くはない。新たな専門医の仕組みが円滑に運営されるためには、地域の関係者間での密接な連携を欠かすことはできない」

 新専門医制、関心高く、ブロック質問で2人、個人質問で1人
 ブロック代表質問では、北海道代議員の小熊豊氏と、宮城県代議員の橋本省氏の2人、そのほか、個人質問では、福岡県代議員の白石昌之氏、計3人が新専門医制度について質問した。

 小熊氏の質問は、(1)新たな専門医制度によって、専攻医が都市部に集中し、地方では医師不足が深刻化して地域医療の確保が困難になる恐れがあるのではないか、(2)仮に延期をした場合、専攻医などがかえって混乱するのではないか、(3)新専門医制度と日医と全国医学部長病院長会議による、2015年12月の「医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言」と整合が取れているのか(『医師のキャリア形成、大学が生涯にわたり支援』を参照)――の3点。

 中川副会長は、まず日医会長の横倉義武氏が2月18日の定例記者会見で、「延期も視野に検討」と発言、翌19日の社保審医療部会で、中川副会長が問題視した経緯を紹介した(『新専門医制度、「延期も視野」と日医会長』、『新専門医の開始延期も含め検討、専門委員会発足』を参照)。

 その上で小熊氏の質問の(1)については、「医師の地域偏在については、日医も大変な危機感を持っている」と述べ、北海道医師会では、専門医制度連絡協議会を立ち上げ、地域医療に配慮したプログラムの検討や問題点の協議を行っているとしたものの、それ以外の地域では取り組みが進んでおらず、社保審医療部会では、全国知事会の委員から「全然進んでいない。聞いたことがない」という発言があったと紹介。

 (2)に関しては、「新たな専門医の仕組みが確立しないまま、いわば見切り発車でスタートすることは、専門医の質の確保という本来の目的を達成しないばかりか、専攻医にかえって不安を与えかねない。さらに、このまま医師の偏在が深刻化すれば、地域包括ケアシステムの構築を阻害する恐れがあり、このような形で地域住民を巻き込むことはあってはならない」と説明。(3)の「医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言」については、現在病院団体と協議を重ねており、新専門医制度も見据えて、その具現化を目指す方針を示した。

 機構、学会ともに膨大な作業量
 橋本氏も、新専門医制度による地域医療への懸念を示したほか、「現在検討されている研修プログラムが、当初の目的である専門医の標準化から外れているのでないか」と質問。

 中川副会長は、新専門医制度の準備状況について、「各学会が専門医研修に集中できない状況に陥っている問題がある。各学会は日本専門医機構にプログラムを申請するに当たり、膨大なデータの提出が求められているが、その量は同機構が内容を精査できるボリュームを超え、各学会は、多額の出費と事務作業の増加で疲弊している」と指摘し、厚労省の「専門医養成の在り方に関する専門委員会」で、機構のガバナンスや業務の在り方を確認していく必要があると回答した。

 さらに中川副会長は、医師の地域偏在について、「専門医の仕組みの修正が喫緊の課題」としたものの、偏在を是正する地道な取り組みも必要だとした。「例えば、地域医療構想の医師版で、自主的な収れんを目指すことが挙げられる」と述べ、「医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言」では、医師、医学生に、地域や診療科の患者数などの医療需要の見通しに関する情報提供を提言していることを紹介した。

 開業医も資格更新が可能な仕組みに
 白石氏の3点についての質問には、日医常任理事の小森貴氏が回答した。小森氏は、日本専門医機構の理事も務める。

 第一は、新専門医制度が指導医数と経験症例数を重視することへの懸念。小森常任理事は、「地方から医師がいなくなる事態が絶対にあってはならない」と回答し、日医の働きかけにより、(1)専門医取得に当たっては地域医療現場での研修が必修になった、(2)専門医がいない施設での研修も、一定の要件を認めることになった――と説明。

 第二は、総合診療専門医とサブスペシャルティの関係についての質問。小森常任理事は、「総合診療専門医はあくまで学問的な面から評価したものであり、今後も地域医療を守るのは地域のかかりつけ医」と前置きした上で、「総合診療専門医が、サブスペシャルティにも進むことを可能とする方向で議論している」と答えた。

 第三は、新専門医制度が高いハードルになると、開業医などが専門医資格の維持が難しくなる懸念。この点については、都道府県医師会が開催する講習会や日医生涯教育制度におけるe-ラーニングで資格維持が可能になるよう準備をしたと、小森常任理事は説明、「中小病院の勤務医師あるいは開業医師が、地域医療と専門医の資格更新を確実にできるようにしていく」と述べた。

 小森常任理事の答弁の後、白石氏は「専門医の配置」という視点からの検討が進むと、「国が考える管理医療、医療の国有化につながらないかと大変懸念している」と述べ、「延期ではなく、本来なら見直しを依頼したい」と重ねて要望した。

 これに対し回答したのは、中川副会長で、「医療部会で、私が強く発言したのは、日医は一貫して、開業医が専門医資格維持を両立ができる、地域医療の妨げにならないよう、かつプロフェッショナルオートノミーを基盤として運営するなど、いろいろいな要求をしてきたが、そのほとんど担保されない状況で進もうとしていたからだ。修正できるまでは実行できず、今のスケジュールでは到底間に合わないと考え、『延期も視野に入れるべき』と強い意見を言った」と説明。厚労省の「専門医養成の在り方に関する専門委員会」では実効性のある取り組みを目指すしと、日本専門医機構の理事増員について改めて説明、「日医の発現力が増すと思っている」と強調した。



https://www.m3.com/news/general/411407
鳥取県立中央病院人権救済申し立て 法務局、侵犯判断できず 兵庫の男性「調査不十分」/鳥取
事故・訴訟 2016年3月28日 (月)配信毎日新聞社

 県立中央病院(鳥取市)の医師が、患者の求めにもかかわらず診断結果に関する意見書を適切に作らないのは人権侵害に当たるなどとして、京都府内のJR西日本の関連会社に勤める兵庫県新温泉町の男性(55)が昨年5月に鳥取地方法務局に申し立て、8月に受理さた人権救済について、同法務局が今月9日付で「人権侵犯の事実があったとまでは判断することができない」として侵犯事実不明確の決定をした。男性は今後、法務局の対応が不適切だとして弁護士会に人権救済を申し立てる方針という。

 男性によると、同法務局から今月17日付の書面が郵送された。同法務局は取材に対し「決定があったか否かも含め、個別の事案について言及はできない」と説明するが、男性は「十分な調査を尽くしたのか疑問で、なし崩しの曖昧な判断がされた。公務員の不作為で納得できない」と話している。

 申立書などによると、男性は2014年6~12月、同病院の医師からストレス障害との診断を受けた。職場の上司によるパワハラが原因として刑事告訴を検討していたため、障害とパワハラの因果関係を証明する意見書作成を同12月に医師に要請したが、15年3月に「回答不可能」とされた。また、リハビリ就労解除の診断書も要請したのに書いてもらえなかったと訴えていた。【真下信幸】



https://www.m3.com/news/general/411405
内視鏡誤操作訴訟 延岡市医師会に569万円支払い命令 宮崎地裁支部/宮崎
事故・訴訟 2016年3月28日 (月)配信 毎日新聞社

 内視鏡検査の誤操作で直腸に穴が開いて人工肛門装着を余儀なくされたとして、延岡市の女性(76)が同市医師会に慰謝料など2815万円の支払いを求めた裁判で、地裁延岡支部(塚原聡裁判長)は25日、市医師会に569万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 判決によると、女性は2013年1月10日、医師会病院で受けた内視鏡検査の誤操作で大腸に傷がついた。同院担当医の処置後も腹痛が続き、うみがたまるなど症状が悪化し、女性は転院した大分大学医学部付属病院で人工肛門をつける手術を受けた。女性はその後、約1年3カ月間にわたって人工肛門をつける不自由な生活を強いられた。

 塚原裁判長は「医師の過失と因果関係のないと思われる請求もある」と、人工肛門装着後に行った自宅浴室などの改装費や治療費の一部の請求は退けた。【荒木勲】



https://www.m3.com/news/iryoishin/411721
「研究費不正、欺罔行為に当たらず」、弁護側最終弁論
元東大教授の研究費不正受給事件、6月に判決予定

レポート 2016年3月28日 (月)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 元東京大学政策ビジョン研究センター教授の秋山昌範氏が、研究費を不正受給したとして詐欺罪に問われた裁判の第27回公判が3月28日、東京地裁(稗田雅洋裁判長)で開かれ、弁護側は最終弁論で、秋山氏の行為について「欺罔行為に当たらないか、故意が存在しないのであるから、詐欺罪は成立せず、また可罰的違法性もない」と述べ、無罪を主張した。検察は2月の公判で、懲役5年を求刑していた(『元東大教授、「重大な詐欺」で懲役5年求刑』を参照)。判決言い渡しは6月28日の予定。

 弁護側の主張を読み解くと、秋山氏の研究費受給について、手続き的に全く問題ないとは言い切れないものの、「形の上で詐欺罪が成立するとしても、刑事犯罪として処罰を必要とするほどの違法性があるとは言えない」という論理展開をしている。

 検察は、秋山氏について、2009年度の長寿医療研究委託事業の委託費(以下、委託費)と、2009年度から2011年度の厚生労働科学研究費補助金(以下、科研費)に不正受給があったと主張。IT関連会社計6社と共謀して、業務を行った事実はないにもかかわらず、あるように装って内容虚偽の納品書と請求書を発注、東京大学から1894万4400円、岡山大学から294万円、計2188万4400円を不正受給したことが詐欺罪に当たるとしていた。

 弁護側も、2011年度分の科研費については、2009年度と2010年度分とは異なり、関係会社が「名義貸し」的な役割を果たしていたことを、秋山氏が認識していなかったとは言えないとしたものの、同社名義で納品書や請求書等を東大に提出した行為は、「人を欺く行為」には当たらないと主張。

 その理由として、詐欺罪の成立要件の一つである「人を欺く」意図が秋山氏にはなかったことや、研究費の成果物として報告書が納品されていることなどを挙げた。報告書を受け取った発注元の医師について、「苦情を言ったり、やり直しを求めず、研究費の支払いも止めなかった」などと指摘し、報告書の内容が納品物として許容できると判断されたと主張。一連の研究は、生活行動見守りシステムや服薬管理システムなどを備えた在宅医療支援システムの開発につながり、2011年度に総務省の実証実験として行い、高い評価を得たと説明した。

 さらに弁護側は、日本の大学における研究費の仕組みに不合理、不自由なシステムがあり、「建前とは異なる運用工夫が多く行われている」実態も理由として挙げた。憲法23条に定める学問の自由から「大学の自治」が認められ、研究費などの「予算管理の自治」もあるとし、「研究費の不正使用の問題が起きた場合の対応については、まずは大学によって行われるべきであり、大学の自治を超える社会的な問題であることが明白な場合に限って、刑事事件として処理することが許されるべき」と刑事手続きの謙抑性を求めた上で、研究費の支給元である東京大学と岡山大学が本件について被害届を提出しておらず、研究費の返還請求もされていないと主張した。

 最後に裁判長から「言っておきたいことがあれば」と求められた秋山氏は、「私は無罪。公正な裁判をお願いしたい」と語った。

 裁判所が、弁護側が主張する大学の研究費をめぐる現況、「大学の自治」の問題なども踏まえ、問題なしとは言い切れない研究費の不正受給が「詐欺罪」に当たるか否かをどのように線引きして判断するか――。6月の判決が注目される。

 弁護側、4つの論点から反論

 約1時間50分にわたった最終弁論で弁護側は、4つの論点を提示、その上で詳細を論じた。公判における関係者の証言の不自然さを指摘しながら、秋山氏には「人を欺く」意図はなかった上、成果物が作成された事実があることなどを訴えた。

 4つの論点の中で、第一に挙げたのが、「人を欺く行為」に当たるとするためには、「財産的処分行為の判断の基礎となるような重要な事項」について、「事実を偽る」ことが必要である点。本件で、検察側は、東大などからの研究費について、IT関連会社が「名義貸し」などの形で受注し、秋山氏の親族が経営する株式会社ARIに再委託したことなどが詐欺罪に当たると主張していた。これに対し、弁護側は、東大と岡山大のいずれにおいても、研究費の関連規定に加え、研究費支出の際の審査実務などの事情に照らせば、研究費の受注名義人(IT関連会社)と、業務担当者(ARIなど)が同一であるか否かは、「研究費の支払いの可否を判断する上で、重要なものとは位置付けされていない」と主張。

 「ARIの名前を出さないように」の真意

 第二は、2009年度で問題となった研究のうち、受注名義人が、そのほとんどの業務の一部を行っている点。受注名義人がARIに「名義貸し」などを行ったとする、検察側の主張は当たらないとした。第三は、2009年度と2010年度で問題になった研究のうち、秋山氏には「受注名義人が業務を行っていない」という認識はなかった点。

 検察は、詐欺の意図があるという根拠の一つに、秋山氏から、ARIの社員などに宛てたメールに、「ARIの名前を出さないように」と記載した経緯を挙げていた。この点についても、当時、山形県立病院で検討していた秋山氏開発の電子カルテ導入が、別の2社の業者に変更されたエピソードに言及。秋山氏が開発していたのは「POAS理論」という独自理論に基づく電子カルテ(エクスカリバー)。業者変更の際に「秋山氏の理論は、机上の空論であるという風評が流された」と弁護側が主張、東大政策ビジョン研究センターの他の研究室に1社の出向社員が研究員として来たことから、「ARIの名前を出さないように、と言ったのは、圧力をかけられ、またエクスカリバーの開発がとん挫してしまうと、秋山氏は恐怖に感じたため」と説明した。

 東大、「研究費を柔軟に支出」

 第四は、「万一、本事件において業者名を偽ることが、処分行為の基礎となる重要な事項に含まれていて、形の上では詐欺罪が成立するとしても、可罰的違法性がない」こと。この視点から弁護側が言及したのが、大学の研究費の仕組みに不合理、不自由なシステムがある現状だ。(1)使途が厳格に規定、(2)予算が不明なうちに申請しなければならない、(3)単年度主義、(4)間接経費は、研究代表者しか認められない――と指摘。

 さらに東大においては、研究費を柔軟に支出し、(1)研究費から人件費、部屋代を賄っていた、(2)人件費の付け替えが行われていた、(3)日付のバックデートが行われていた、(4)研究費の件名が行われた、(5)研究の成果物の納品前に、納品手続きが行われていた、(6)形式的に相見積もりを取っていた――などの事実があるとし、「東大のさまざまな工夫に比べれば、単に他社の名義を借りたのみであり、その他については何ら事実と異なることがない本件は、非常に軽微な事案」と弁護側は主張した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/411645
シリーズ: 群馬大学腹腔鏡死亡事故
死亡43症例で院内安全管理部門への報告なし、群大事故調
最終報告書は5月下旬予定、報道の仕方にも疑問

レポート 2016年3月28日 (月)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 群馬大学医学部付属病院で腹腔鏡手術を受けた患者8人が死亡した問題を受けて、同大が新たに設置した外部委員による「群馬大学医学部附属病院医療事故調査委員会」(委員長:上田裕一・奈良県総合医療センター総長)の第14回委員会が3月27日に東京都内で開かれ、専門的な調査を委託していた日本外科学会から調査結果の報告を受け取ったことを公表した。

 報告内容の中には、外科学会の調査の対象となった50症例のうち、43症例で院内の医療安全管理部門に報告がされていなかったことを明らかにした。外科学会の報告を巡っては、委員会開催前までに一部報道機関が内容を報じており、上田氏は「厳重に扱われているはずのものがどのように出て行ったのか、理解できない」と話した。また、最終報告書の公表は5月下旬になることが示された。

 3月27日までにNHK、読売新聞が日本外科学会の報告内容を報道(『群馬大病院、第一外科も高死亡率…肝臓手術』などを参照)。これらは、(1)腹腔鏡手術による死亡例が続いた旧第二外科では、肝臓手術で全体死亡率が11%で、全国平均の10倍、旧第一外科でも肝臓の手術の死亡率が4%で全国平均の4倍だった、(2)群大病院の外科は全国の国立大学病院の中でも1手術室当たりの年間手術数がトップクラスで、目標手術数達成のため2つの外科が競い合うように手術をしていた、(3)学会が調査対象とした約50の死亡症例で、本来手術すべきではない症例があった。また43例で院内の医療安全管理部門に報告がされていなかった――などと報じていた。

 上田氏は「委員会として精査できていないので、報告内容は公表できない」と説明。ただ、報道陣からの質問に答える形で、報道された内容についてはおおむね記載があったことは認めた。

 外科学会の報告内容が報道されたことについては、「厳重に扱われているはずのものがどのように出て行ったのか理解できない。未定稿であり、精査されていない段階のものが出る仕組みが理解できない。本来、私には調査委員会の委員長として説明するという役割があるが、その役割を果たすために本日の段階では報告できない」と話した。

 また、「外科医の立場からすると、手術の死亡率は単純に比較されるべきものではない。単純に2%は1%の倍であるという考え方はなじまない」と強調した。

 委員会は非公開で、上田氏が終了後に記者会見を開いた。事故調査委員会の報告書は5月下旬に公表する予定で、外科学会の報告内容も全文添付する方針。また、前回に会見を開いた1月の第11回(『49症例で遺族が調査を同意、群大事故調』を参照)の後に、2月20日に12回、2月28日に13回の委員会を開催したことを報告した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48425.html?src=catelink
日医の非課税還付制度に賛意- 日病・堺会長が表明
2016年03月28日 21時00分 キャリアブレイン

 日本病院会(日病)の堺常雄会長は28日の定例記者会見で、控除対象外消費税が医療機関の経営を圧迫している問題に関して、日本医師会(日医)が公表した非課税還付制度の新設を求める提案に賛同する考えを表明した。【敦賀陽平】

 日医案は、医療機関が仕入れの際に負担する消費税が、消費税スタート時から診療報酬に上乗せされている2.89%相当額を上回る場合に超過額の還付を認めるというもの。堺会長は、「四病協(四病院団体協議会)の中でも意見の違いはあるが、日医に沿う形で今後、意見調整なり検討を行っていきたい」と述べた。

 来年4月に予定されている10%への消費税増税が再延期となる観測が出ていることについて、堺会長は「基幹病院などでは高額な医療機器の投資がある。消費税がストップしたからやらないというわけにはいかない」とし、再延期が決まった場合も「当然その部分の財源の確保について要求していく」と語った。

 堺会長はまた、日医がまとめた医師法21条の見直し案についても、「ほぼ同調する」とし、罰則規定の削除など、日医案に賛意を示した。医師法の改正をめぐっては、医療事故調査制度が始まった直後であることを理由に、日本医療法人協会(医法協)が慎重な姿勢を示しているが、堺会長は「医法協の考えを聞いて、意見集約できるかどうか議論していきたい」と述べた。


  1. 2016/03/29(火) 05:40:00|
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3月26日 

https://www.minpo.jp/news/detail/2016032629826
鮫川、医師不在に 唯一の診療所31 日で休診
2016/03/26 09:04 福島民報

 鮫川村唯一の医療機関である村国民健康保険(国保)診療所は31 日を最後に休診する。診療に当たっている医師二人と村の嘱託契約が今年度末で切れ、後任を確保できないためで再開の見通しは立っていない。村は当面、希望者を古殿町の病院に送迎するが、村内での訪問診療や往診は打ち切りとなり、住民から早急に対策を講じるよう求める声が上がっている。
 村国保診療所では現在、村と嘱託契約を結んだ60代と80代の男性医師2人が月曜日から土曜日まで日替わりで内科などの診療に当たっている。平成28年度は2年ごとの契約更新期に当たるが、2人とも手続きを見送った。
 医師が不在となる対応策として、村は4月にも村中心部と古殿町の民間医療機関「ふるどのクリニック」を結ぶマイクロバスの運行を始め、希望者を送り迎えする。所要時間は片道1 5分程度で、診療所の看護師1 人を同行させる。
 村国保診療所が担当してきた村内の小中学校、幼稚園、保育園、福祉施設などの健康診断はふるどのクリニックが引き継ぐ。
 高齢者らを対象とした訪問診療や、急病などに対応する往診が休止となることも踏まえ、村は県を通じて新たな人材の確保に全力を挙げている。しかし、大楽勝弘村長は「県内全域で医師が不足している。山間地に医師を呼ぶのは、ことのほか難しい」と明かす。
 村内の男性(68)は「お年寄りが多い地域だけに、身近に医師がいると安心感があった。診療所の休診は残念だ」と嘆いた。
 村国保診療所は昭和34年に開所し、2回の移転を経て平成1 5年に村保健センター内に併設された。平成26年度の診療日数は計290日で、患者数は延べ4756人。訪問診療件数は1 53件に上る。

■「個別の事情」「評価不十分」

 平成22年から勤務している60代の医師は首都圏に家族を残し、単身で診療を続けてきた。「鮫川村は好きだが、家族と離れて暮らしているなど、個別の事情がある」と説明している。26年に村に移住した80代の医師は「村が十分に(実績を)評価してくれなかった」と話している。
G3註:地図
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https://www.m3.com/news/iryoishin/409772
シリーズ: 始動する“医療事故調”
千葉がん“事故調”、引き受けたわけ ‐ 長谷川剛・上尾中央総合病院院長補佐に聞く◆Vol.1
病理検体取り違え、再発防止を啓発

2016年3月26日 (土)配信 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

 昨年10月からスタートした医療事故調査制度の特徴は、院内調査を中心としている点。ただ調査実施の経験を持ち、ノウハウを蓄積している医療機関は多いとは言えないのが現状だ。
 医療安全の第一人者である、上尾中央総合病院(埼玉県上尾市)の院長補佐を務める長谷川剛氏に、直近で関わった千葉県がんセンターの病理検体取り違え事故における院内調査(『「乳腺外科と病理の間で連携不足」、千葉がん・取り違え事故』を参照)の経験、院内調査の留意点、制度開始から半年近く経った医療事故調査制度の評価などをお聞きした(2016年3月17日にインタビュー。計2回の連載)。

――先生は医療安全に長年携わっており、さまざま医療事故調査の外部委員も務められています。直近では、千葉県がんセンターの病理検体取り違え事故における院内事故調査委員会の外部委員を務められました。

 千葉県がんセンターの事故調査をお引き受けしたのは、類似の病理検体の取り違え事故は、過去にも他の病院で何度も発生しており、今回の事故を通じて医療界に啓発ができればと考えたことが一因です。乳癌の患者さんの病理検体取り違え事故だったので、病理検査と乳癌の専門医が各1人、そして私が医療安全の専門家として入り、外部委員は計3人、バランスが取れた構成だったと思います。院内事故調査の委員は同センターが選んだ人選です。

 外部委員を引き受けるに当たっては、「なるべく早く調査を実施し、報告書をまとめなければ」とも考えました。病理検体の取り違えに遭った患者さんは、お二人とも、その後も同センターで治療を続けており、患者さんと病院との関係を早くいい状態に戻す必要があったからです。取り違え事故は2015年12月の初めに発生、12月末に外部委員の依頼を受けました。1月から調査を開始、関係者へのヒアリングを数回を行い、全員が集まる会議を3回開催し、並行してメールでやり取りし、2月の初めには報告書をまとめ、2月17日には記者会見を開いています。調査がスムーズに進んだのは、調査開始に先立ち、必要書類をセンターに求めたところ、的確な情報提供があったことが大きい。

――病理検体の取り違え事故は、多発しているのでしょうか。

 病理検体の取り違え事故は、欧米では「ミスラベリング」と言います。2012年の米国の報告では、1000件に1件程度の頻度で発生しているという結果でした。ただし、そのうち、100分の1から1000分の1は、診断書作成やカンファレンスなどの段階で気付くため、取り違えに最後まで気づかず、臨床に影響を及ぼすのは10万分の1から100万分の1と低い確率です。

 日本の臨床現場でも、「危なかった」と取り違えに途中で気付いた経験を持つ医療者は少なくないはずです。取り違え事故の要因の一つとして、病理検査の増加が挙げられます。多くの急性期病院では、ここ5~10年、右肩上がりで手術や検査の件数が増えています。DPCの枠組みの中では、手術や検査の数を増やさないことには病院経営は安定しない。にもかかわらず、手術数などの増加に対して病理担当の臨床検査技師の数は増えていません。千葉県がんセンターは、今回、手術件数や病理検査数、臨床検査技師数や一人当たりの検査数などの詳細なデータを出してくれました。これは非常にありがたかった。今後は、病理学会や技師会などが、労務負荷軽減の観点から、取り違え事故のリスクを減らすためにも、病理検査数と必要技師数についての基準をまとめることが必要でしょう。

 もう一つは、“ローテク”な作業工程です。乳腺外来で生検してから、病理伝票を作成し、病理検査室まで運び、病理検査室で受付してから、検体の処理、パラフィン処置、薄切、染色、病理医への提出まで、実に何人もの医療者が関わり、ガラス板に鉛筆で番号を書き込むなど手作業で標本作成が行われています。病理標本の作成はもともと職人芸的な要素が大きい領域です。そこに業務量増大という負荷が増加している状態です。これでは病理検体の取り違えが一定の確率で起きるのは当たり前とも言えます。もっとも、医療安全をやっている人でも、誤薬、転倒転落などについてはさまざまな検討を行っても、病理検体の取り違えに対する意識は低い。多くの医師や看護師は病理診断のプロセスを知らないのです。生化学検査と同じように、「ボタン一つ押せば、結果が出てくる」と思っている医師もいるほどです。

 今後、癌の患者さんがますます増えれば、病理検査の件数も増加します。上手にITの導入を進め、2次元バーコードなどを利用し、適切に管理できるプロセスを作ることが不可欠だと思います。

 さらに言えば、病理検体を取り違えても、臨床所見と病理検査の結果が大きく異なれば、「そんなこともあるか」ではなく、「なぜか」と立ち止まって考えることが必要です。その際に医師は鑑別診断の一つに検体の取り違えを含めるべきです。医師はカンファランスなどの場で、病理検体の取り違いに気付く「最後の砦」なのです。医師が取り違えに気づく能力を持つことは、安全の観点から非常に重要なことなのです。この点もぜひ注意喚起したい点です。

――院内調査の実施に当たって、心がけていることをお教えください。一歩間違えると、院内は険悪な雰囲気になり、調査もうまく進まなくなる懸念があると思います。

 これまで多くの調査を担当してきましたが、院内調査で重要なのは、関係者へのヒアリングと資料集めです。関係者へのヒアリングには、本当に気を遣っています。警察的に乗り込んでしまえば、事故の当事者を傷づけるだけでなく、病院全体が険悪な雰囲気になり、事故を機に立ち直れなくなってしまう懸念があるからです。

 特に事故を起こした当事者がある程度同定できるような場合には、本人が強く責任を感じており、最初は本人が動揺しており話を聞ける状況にはないことも多いのが現実です。「同じようなことが、二度と起きないようにするためにも、話を聞かせてほしい」と言っても、その言葉が聞こえないくらい動揺している人もいます。あるいは、最初はいろいろ話してくれても、後日、改めて話を聞くと、前回の発言内容を否定する場合もあります。時間が経つにつれ、周囲の状況が見えてきて、「自分の立場が悪くならないか」「責任を問われるのではないか」などと思うようになるからかもしれません。

 事故調査については、一般的には「中立性、公正性」を保ちつつ、第三者的な立場から行うように言われますが、私の場合はやや異なります。ヒアリングのプロセスは、カウンセリングであり、メンタルケアだと思っています。まずは信頼関係をいかに築くかが重要です。1回だけでは終わらないこともあり、複数回ヒアリングを必要とすることもあります。やはり書面だけでのやり取りではなく、「Face to face」で話さないと伝わらない部分があるからです。中立性や公平性が強調する人がいますが、私は理念としては理解しますが、それを実現することは不可能だと思っています。だからといって一方だけに偏ることも問題です。「時にこちらに寄り添い、時にあちらに寄り添う」といった、自分の立ち位置とその偏りを自覚しながら臨むという「不変性不偏性」のスタンスで調査に関わるように心がけています。

 ヒアリングの際は、クッション的な役割を担い当事者をケアできる方に同席してもらうことも大切です。千葉がんセンターの場合、例えば、臨床検査技師へのヒアリングであれば、私と病理の専門医のほかに、医療安全の看護師さんに同席してもらいました。

 さらに、事故調査をめぐっては、「患者家族の意見を聞いていない」と批判されることもあります。ただ、患者さんの中には「話したくはない」「もう関わりたくない」と考える人もいるかもしれません。ヒアリングを強制することはできず、話をしたいかどうかについて意向を聞くことが大切です。私が外部委員の立場で、患者家族へのヒアリングに臨んでも、中には「病院の回し者か?」と見られることもあります。できるだけその時点で分かることを丁寧に話すことと、相手の話をよく聴くことが大切です。

 千葉県がんセンターの場合、患者さんのお二人とも、ヒアリングを希望されませんでした。ただ、お一人は文書で質問内容を提出されました。その患者さんには私から報告書の内容を説明したのですが、説明の中で関係者の中には「病院を辞めたい」とまで言い、強く責任を感じている人がいることを伝えたところ、それまで心を開いてくれないように見えた患者さんが、「そこまで責任を感じてくれるなら、いいです」と言ってくださった。「この方は、これから前向きに治療を続けてくれる」と感じた一瞬でした。確かに医療安全は、責任追及と切り離して考えなければいけません。しかし、患者さんには「誰かが責任を感じてくれている」ことを知ることで、救われる面もあり、この辺りは難しい問題です。



http://mainichi.jp/articles/20160326/ddl/k41/040/367000c
伊万里松浦病院移転問題
機構理事長 「診療所」で同意探る 伊万里市長は不快感 /佐賀

毎日新聞2016年3月26日 地方版

 伊万里松浦病院を運営する独立行政法人地域医療機能推進機構(東京)の尾身茂理事長は25日、伊万里市役所で記者会見し、病院の移転跡地に代替医療機関として診療所を建設する意向を表明した。しかし、塚部市長はこれに強く反発した。

 両者の会談は予定の倍の1 時間に及んだ。直後の記者会見で、尾身理事長は「塚部市長から診療所建設の要望があった。地元区長会と市議会も求めており(地元の意向として)重く受け止めたい」と語った。更に「病院移転は住民の理解が大前提」とも指摘した。

 その後、塚部市長も記者会見。「現時点で跡地に診療所を要望するのは、病院の長崎県松浦市移転を認めた事になる。理事長が仮定の話として重ねて聞くので答えたまで」と、不快感を表明した。

 移転後に医療の空白地帯が生じないよう市も内々では診療所の建設を求めている。しかし、理事長が「移転先は最終的に決めていない」と言う以上、市長も「病院の現地建て替え」という市の原則論を押し通した形だ。

 尾身理事長は24日には松浦市長と会談。連日の移転候補地巡りは「最終決断の前」の地ならしで、理事長は伊万里市で「理解が一歩進んだ」と評価した。だが、塚部市長は「松浦移転が前提のような会談だった」と感想を述べた。誘致合戦の終戦処理は波乱含みの展開となりそうだ。【渡部正隆】



https://www.m3.com/news/iryoishin/411191
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医制度、「調整の労は取る」と厚労省
委員会発足、「延期ありき」一辺倒の議論にならず

2016年3月26日 (土)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の社会保障審議会医療部会「専門医養成の在り方に関する専門委員会」の第1回会議が3月25日に開催された。2月18日に開催された医療部会で、地域医療に支障を来す懸念など新専門医制度をめぐり議論が噴出したため、その議論を深めるのが狙い。委員長には、医療部会部会長の永井良三氏(自治医科大学学長)が就任した。

 冒頭で、厚労省医政局長の神田裕二氏は、新専門医制度は、プロフェッショナルオートノミーが基本であり、「行政はあまり出すぎないように、と認識していた」と前置きしつつ、専門医制度は医療法上の広告制度とも連動してくる問題であり、厚労省予算も計上(専門医に関するデータベース構築費用など)していることから、「全くの民間の自立的な仕組みとは異なると考えている」とあいさつ。「調整の労は取らせてもらう」と述べつつ、「関係者の中で、コンセンサスを作ってもらうことが最も重要」と建設的な議論を期待した。

 「調整の労」の言葉に、厚労省の現時点でのスタンスが現れている。新専門医制度は、臨床研修制度とは異なり、法律に根拠を持つ制度ではないためだ。

 厚労省が提示したのは、「専門研修プログラム認定までの調整方針(案)」。予定通り2017年度開始を前提としたスケジュールを踏まえ、医師の地域偏在が今以上に進むことがないよう、地域医療への影響を検証しつつ、専攻医の募集人数の調整などをまずは行う内容だ。日本専門医機構、都道府県、厚労省の三者が取り組むべき課題を実施時期別に整理している。厚労省は、都道府県に対しては、今年1月15日付の通知で、関係者による専門医制度に関する「協議会」の設置を求めており、さらに周知徹底を図るため、近いうちに通知を再度出す予定。

 厚労省や都道府県が調整役を担うことに対しては異論は出なかったが、「協議会」を設置しても果たして機能するのかなど、実効性を疑問視する声が挙がった。

 もっとも、今、議論になっているのは新専門医制度と医師の地域偏在との関連だが、日本専門医機構のガバナンスを問題視する意見やゼロベースでの検討など、根本的な議論を求める声も根強かった。ただ、医療部会では、2017年度開始予定の新専門医制度について、「延期すべき」との意見も出ていたが、「延期ありき」一辺倒の展開にはならなかった(『新専門医の開始延期も含め検討、専門委員会発足』を参照)。

 次回の第2回会議では、第1回の会議での論点を整理するとともに、基本領域の研修プログラムの審査状況の確認などを行う予定だ。全国衛生部長会アンケート(3月10日時点)では、「協議会」の開催済みは、47都道府県中、16にとどまる。日本医師会は「協議会」の設置状況や議論の内容などを把握するため、3月23日から4月11日までの期間で、全国の都道府県医師会を対象に調査を実施中だ。その結果も次回会議での検討材料になる見通し。専門委員会は、現時点では何らかの取りまとめを行うことは想定せず、新専門医制度の準備を検証、関係者に改善要望をしていく位置付けになる見通し。

 2017年度開始を目指す場合、今年6、7月頃には研修プログラムの審査を終える必要がある。その時点までに、地域医療への影響を払拭する材料がそろい、関係者の納得が得られるか、日本専門医機構のガバナンスの問題をはじめ、議論をどこまで広げるか……。新専門医制度をめぐっては、日本専門医機構自体の社員総会でも、いまだ議論がくすぶる(『新専門医制、予定通り開始?延期?それとも……?』を参照)。何らかの調整を行って予定通り開始するか、延期するか、今なお流動的だ。

 都道府県単位の「協議会」での調整目指す
 「専門医養成の在り方に関する専門委員会」は、日本医師会、病院団体、大学関係者など、計17人の委員で構成。日本専門医機構から理事長の池田康夫氏をはじめ、4人が参考人として出席。

 「専門研修プログラム認定までの調整方針(案)」は、まずは都道府県が、管内で研修プログラムに参加する基幹施設および連携施設、専攻医の募集人数などを確認、地域医療に支障が生じそうな場合には、調整を図るものの、調整が難しい場合には、日本専門医機構、さらには厚労省が調整を支援するというスキームだ。

 具体的には、都道府県に対して、「協議会」を設置し、(1)4月上旬まで:日本専門医機構からのプログラム申請情報の共有、(2)4月中:地域医療確保の観点から必要な施設が漏れていないかを検証、基幹施設から連携施設への説明を要請、(3)5月中:必要な改善事項に関する意見照会(連携施設に対し、指導医の配置方針、専攻医のローテート方針、その他、基幹施設との間で改善が必要なことを照会)、基幹施設と調整し、さらに必要な改善事項については機構に提出、(4)6月中:機構への協力、連携、プログラム認定前に関係者の合意を「協議会」で確認、その旨を厚労省に報告――などを求めている。例えば、地域枠の医師の派遣が想定される医療機関が研修施設から漏れている場合には、連携施設として研修に加われるように機構に改善要求することなどを想定、厚労省はこの調整を支援したり、場合によっては地域医療確保の観点から必要な基準等の見直しを検討する。

 「外科、産婦人科、整形外科」では調整進む
 第1回会議の議論は、「専門研修プログラム認定までの調整方針(案)」の説明の後、日本専門医機構が、外科、産婦人科、整形外科の研修プログラムの審査状況を説明、その後、ディスカションという流れで進んだ。

 研修プログラムは、19の基本領域のうち、16領域では既に募集を締め切り、審査段階にある。新専門医制度は、大学病院などの基幹施設と、地域の連携施設が組み、研修プログラムを作成、それを日本専門医機構が審査・認定する仕組み。

 日本専門医機構専門研修プログラム研修施設評価・認定部門委員長の四宮謙一氏は、2月18日の医療部会の意見について「大部分はもっともなこと」であると述べ、研修プログラム審査に当たって、「過去5年間に専攻医が在籍したことがある施設が、連携施設から漏れていないか」など、研修プログラムの1次審査のポイントを追加したことを説明。

 外科領域では、現行では指定施設1221施設、関連施設854施設の計2075施設が、日本外科学会の修練施設として指定され、専門医研修に関わっている。うち新専門医制度の研修プログラムに参加していない施設が342施設あったため、日本外科学会が連携施設となる希望の有無を照会し、希望する場合には地域の研修プログラムへの仲介を行っている。また、専攻医の募集定員の総数は当初は2159人で、外科後期研修医の過去の実績(800~900人)の2倍以上だったことから、大学の研修プログラムの募集定員を減らすなどして、地方の小型プログラムが有利になるよう調整して総数を2000弱まで絞り込んでいる。研修希望者数と募集定員との間に開きがある場合、都市部などへの専攻医の偏在が懸念されるためだ。344の2次医療圏のうち、外科領域の研修施設が存在しないのは14医療圏(4.1%)であり、うち13医療圏には過去に修練施設として指定された施設が25施設あったので、これらについても連携施設になる意向を確認中だ。

 産婦人科と整形外科の領域についても、同様の考え方で調整を進めている。

 永井委員長「希望数基に募集定員の上限設定」を提案
 日本専門医機構の説明に対し、日本医師会副会長の今村聡氏は、現行で専門医研修を携わっている施設が、新制度で外れるケースがある理由を質問。さらに外科など3領域は、調整が進んでいる例であるとし、基本領域の残る16領域の調整状況を質した。

 四宮氏は、外れる施設については「専攻医は要らないというところが多い」と説明。3領域以外については、特に、内科、小児科、総合診療については地域医療への影響を配慮して、研修プログラムの審査を行うよう求めているとした。

 永井委員長は、「(専門医を目指す医師に対し)毎年希望を調査して基礎データを取り、その1.1倍、あるいは1.2倍を募集定員総数として全国に配布するやり方は考えられないのか」と提案。臨床研修マッチングでは、地域偏在を懸念して、募集定員総数が研修希望者数の約1.1倍にまで減らすよう調整している。同様の仕組みを専門医研修でも導入する提案だ。これに対し、池田理事長は、今回はその代わりに、過去3年、あるいは過去5年の研修実績を基に推計して調整していると説明。

 永井委員長は、総数を把握した後に、調整の役割を果たすのが「協議会」であるとしたが、これに疑義を呈したのが、東京大学大学院教授の北村聖氏。「例えば、外科を希望する医師は、永遠に外科を希望する前提」と指摘、「東京で外科の研修を希望してもダメだったら、整形外科を希望する医師もいる」などと述べ、専門診療科を問わず、「東京での研修希望」を優先する現状もあるとした。

 「白紙に戻して議論するはずでは」
 各論の議論が続いた後、「医療部会では、白紙に戻して議論することになったはずだが、来年4月の実施を前提として話している」と口火を切ったのが、全日本病院協会会長の西澤寛俊氏。日本医療法人協会会長の加納繁照氏、NPO法人ささえあい医療人権センターCOML 理事長の山口育子氏も、西澤氏の意見を支持。

 永井委員長は、「まずは日本専門医機構の現状説明についての議論を行う」と修正を図ったものの、日本精神科病院協会常務理事の森隆夫氏は、新専門医制度について、「他の領域はここまでやっているから、我々もここまでやらなければいけない」として、基本領域間で高いレベルの研修プログラムを目指すという、「競争心」をあおっていると指摘した上で、「機構がやっていることに反対しているわけではないが、今の状況がかなり危機的な状況であることを認識しているのか」と強い口調で正した。「(新専門医制度に向けた)準備は、各学会が会員の会費を使ってやっている。会員の中には、専門医制度がなぜ必要かとの声もあり、会員が学会に対して反乱を起こしかねない状況になっている」(森氏)。

 池田理事長は、「そうした話は承っているが、大方の先生方からは、今の方針についての理解をもらっている」と回答。森氏は支持しているのは、学会執行部などの一部の医師であるとし、現場の医師の声を聞き、真摯な態度で見直すべきと譲らなかった。

 「キャリアパスが見えず」との批判も
 議論は次第に拡散した。全国自治体病院協議会会長の邊見公雄氏は、日本専門医機構のガバナンスの問題に触れ、「地域医療を担っている病院の意見が反映されていない」と機構の社員構成を問題視。四病院団体協議会は社員だが、個別の病院団体は社員ではない。北村氏からは、当初は「学会から独立した第三者機関」が想定されていたが、各基本領域の学会が社員として加わった経緯を正す意見も出た。池田理事長は「機構の設立当初は4団体だったが、学会との調整が必要のため、社員になった」と説明(『専門医機構、18学会を社員として認定へ』を参照)。

 基本領域とサブスペシャルティとの関係が明らかではなく、キャリアパスが見えないため、「もう少し全体像が見えないと、研修医は混乱する。『場合によっては、少し待つ』ではどうか」と提案したのは、日医常任理事の羽鳥裕氏。「内科専門医を選ぶのは、循環器や呼吸器などの専門に行きたいため。ただし、少し簡単な総合診療専門医からも行けるのであれば、内科専門医を選ばず、総合診療専門医を選ぶ医師も出てくる」(羽鳥氏)。加納氏も、全体像が見えるまでスタートを遅らせることが必要ではないか、と提案。

 「協議会、機能しなかった場合の責任は」
 その後、永井委員長は、改めて今後の進め方について意見を求めた。

 最初に意見を述べたのは、今村氏。「地域偏在を起こさないことが中心課題」と指摘、「協議会」の設置やその検討状況には都道府県による差があることから、「情報共有、連携などと言うのは簡単だが、制度的にどのように担保していくのか。(研修プログラムなどについて、改善要望があった場合に)強制的に変える権限はあるのか」と質問した。厚労省医政局医事課は、「協議会」が未設置の都道府県も今後、設置することは確認しているとの回答に対し、今村氏は「設置しても、そこが機能しないと意味がない。機能しなかった場合に、誰がどう責任を取るのか。日本専門医機構にはその権限はない」と返した。

 神田医政局長は、「強制力という権限は、(厚労省にも)ない」と答え、厚労省としては各都道府県と連絡を取りながら調整などを依頼し、都道府県からの要望が改善に結び付いているかについて、厚労省が間に立って調整していくと説明した。

 今村氏は、「新専門医制度の理念に反対はしていない」とも述べ、都道府県だけでなく、関係団体がそれぞれの立場で、医療現場で混乱が起きないよう調査していくことも重要だとした。

 山口氏からは、会議の議論について、「医療部会で出た疑問に対して、ほとんど答えていない」と問題視、地域医療への影響に留まらず、専攻医の身分保障、指導医研修の在り方、日本専門医機構の事務局体制など、さまざまな検討課題があるとした。「見切り発車したのでは、国民にとっても安心できる専門医制度にはならない」(山口氏)。

 その後も、以下のようなさまざまな意見が出て、第1回会議は問題提起にとどまり、終了した。

 「日本専門医機構が目指している医師像には異論はないだろう。しかし、研修プログラムを作る段階になって、より良い専門医を養成しようとなり、要件が厳しくなった。そのために基幹施設が限定されたと思っている。専門医の更新の際にも、実績が求められるため、大病院に指導医が集中すれば、中小病院に指導医がいなくなる。地域医療で本当に苦労している医師の視点が抜けているのではないか。それを補うために協議会ができたが、各地域で権限を持った組織が本当にできるのか」(日本病院会副会長の末永裕之氏)

 「日本専門医機構の事務局の構成および財務には、大きな問題がある。機構のプログラム委員などは本当に大変。(脆弱な財政への支援として、地域医療介護総合確保基金の)904億円の基金をこちらに充当してはどうか。また日本の医療を支えているのは、民間の中小病院であり、こうした視点が研修プログラムで抜けている」(邊見氏)

 「約8500病院の約8割は民間病院。日本の医療は、民間病院のがんばりで成り立っている。これから重要なのは、高齢者医療をいかに担うかであり、その中で専門医の養成は必要だが、医療現場をどのように維持していくかが重要」(加納氏)

 「(専攻医を目指す)若い先生方は何を危惧しているのか。不安感を払しょくするためにヒアリングする場を設けてはどうか。また(機構の事務局が脆弱なのであれば)実績を持つ事務局機能を活用することも検討してもらいたい」(今村氏)

 「各都道府県が独立して、協議会を設置して、コントロールできるのか。(都道府県を超えた病院で研修プログラム作成もあるため)もう少し道州制な考え方で実施しないと、医師の調整が難しい都道府県が出てくるのではないか」(北村氏)

 「卒前教育は、共用試験やスチューデントドクター制も導入されるなど大きく変わってきた。臨床研修についても見直しに向けた検討が進められている。医学教育制度を考えた時に、専門医制度を切り分けるのではなく、卒前教育、臨床研修も含めて議論していくことが必要」(全国医学部長病院長会議専門医に関するWG座長の小川彰氏)



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シリーズ: 中央社会保険医療協議会
地域医療構想が先、診療報酬が後- 宮嵜雅則・厚労省保険局医療課長に聞く◆Vol.3
経済誘導は機能分化ゆがめる恐れ

2016年3月26日 (土)配信 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――地域包括ケア病棟入院料については、包括点数の範囲から、手術と麻酔が除外されました。この狙いと現状の届出数をどう受け止められているのか、お聞きかせください(『手術・麻酔、地域包括ケア病棟入院料の包括外へ』を参照)。


宮嵜雅則課長は「DRG-PPSの導入まで一気に、という話にはならない」と語る。
 届出数が多いか少ないかを言うのは難しい問題。届出数を増やすかどうかという視点からの議論は、今回はしていません。現在、地域医療構想の策定が各地域で進められています。各地域でさまざまな構想が出てきた時に、地域包括ケア病棟入院料の届出数もにらみながら、2018年度の改定で対応することになると思っています。

 その一方で、届出数の問題とは別に、地域包括ケア病棟入院料をせっかく前回改定で新設したものの、本来期待されている役割を発揮できているかという問題があります。急性期後の患者さんを受け入れるなど、当初想定した役割を果たしている病院はもちろんあります。しかし、例えば、整形外科疾患が多いといった患者さんの疾患や、行われている診療行為が偏っていたり、在宅で急変した患者さんを診る役割も期待されていますが、その割には手術などの実施数はかなり少ない病院もありました。これらが議論のきっかけとなり、手術や麻酔は包括外にした方がいいという結論になりました。

――診療報酬体系と病床機能報告制度を連動させることについては、どうお考えですか。

 地域医療構想を踏まえて、各地域でそれぞれの医療機関が役割分担と連携を進めていく際に、診療報酬にはそれを支えていく役割が求められると思っています。確かに、「診療報酬で評価して、少ない医療機能を増やした方がいい」と言う方もいます。診療報酬には、経済誘導という政策的な側面があるのも事実ですが、地域医療構想については今まさに議論している最中なので、診療報酬によって議論がゆがめてはいけません。したがって、今回は、診療報酬と病床機能報告制度を連動させるような改定は行っていないつもりです。

 今年の終わりぐらいには、各地域の地域医療構想が出揃ってくると思います。それを受けて、2018年度改定でどう対応するのかが大きな流れになります。

――従来とは異なり、地域医療構想の策定がまず先にある。

 はい。例えば、「地域包括ケア病棟を増やすべき」と言って、高い点数を付ければ、全国に広がるかもしれません。しかし、増えすぎて、各地域の地域医療構想や病院の役割分担と連携がうまく行かなくなるのは、本意ではありません。数は議論の俎上には載せず、あくまで地域包括ケア病棟が本来の役割を果たしているかという視点から今回は検討したわけです。

――DPCは次回の2018年度改定で調整係数をなくす方針です。

 今回の改定では、調整係数の75%を置き変えています(『DPC見直し決定、診療実態をより評価した体系へ』を参照)。新しい指数を、機能評価係数IIに入れたりしていますが、激変緩和措置の対象となる病院は出てくるでしょう。次回改定で調整係数の置き換えを75%から、一気に100%まで進めることができるかは本当に難しい問題で、今後の2年間、相当丁寧に議論しなければいけないと考えています。

 次回改定で調整係数を完全に廃止する場合、従来の激変緩和措置は使えなくなります。他にいい指数あるいは置き換え方法が見いだせればいいですが、「赤字になる病院はそのままつぶれてください」と言うわけにはいきません。

――DPCのI群、II群、III群分けの基本的な考え方は、大きく変わるものではない。

 I群の大学病院本院についても、精神病床を持たない病院の指数を下げるなど、若干見直していますが、I群は大学病院本院という考え方は、基本的には変わらないと思います。

 まだ議論があるのは、II群の在り方だと思います。その選定要件についてI群の病院の外れ値を除外した最低値を用いることとしていますが、「I群の出来によって、II群の基準が変わるのはおかしい」という意見もあり、引き続き議論が必要です。

――DPCは「1日当たり」の定額制ですが、「1入院当たり」の定額制への変更についてどうお考えですか。

 個人的な考えですが、恐らく近い将来は入らないと思います。DPCは非常に日本的というか、中庸的な発想の点数です。出来高制と(1入院当たりの)DRG-PPSの中間と言えます。

 DPCは、出来高制ではなく、「1日当たり」の包括ですが、入院期間を加味した3段階の設定になっているなど、「1入院当たり」の包括制よりも、きめ細かく評価しています。DPCの制度の見直しはあっても、DRG-PPSまで一気に、という話にはなかなかならないと思います。



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160323-OYTET50016/
ニュース・解説
201 6年度診療報酬改定のポイント…「医療の役割分担」促す

2016年3月27日 読売新聞

 201 6年度の診療報酬改定が行われ、4月から医療の「値段」が変わる。国は改定を通じて目指す医療のあり方を示しており、今回は「医療の役割分担」が大きなテーマだ。

 診療報酬は、医療機関などが受け取るお金のことだ。通常は診療行為ごとに金額が決められ、患者は、その1 ~3割を窓口で負担する。国は力を入れてほしい診療に高い報酬を設定し、医療機関に取り組みを促す。

 国が目指しているのは、高度な専門医療は大病院、日常の医療は中小病院や診療所という役割分担だ。

 中小病院や診療所のかかりつけ医は、患者の健康管理や服薬状況など日常生活全般を見守り、必要に応じて専門的な医療機関につなぐ橋渡し役を担う。

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 改定では、乳幼児や認知症の高齢者を丁寧に診るかかりつけ医を評価。3歳未満の子どもを就学前まで継続的に診察し、発達段階に応じた助言や予防接種に関する指導などを行った場合、最大で初診時71 20円、再診時5230円を医療機関に多く支払う。他の病気も抱える認知症患者に対しては、在宅医療や服薬管理などを24時間対応で行うと、最大で月1 回1 万51 50円を支払うようにした。

 薬剤師にもかかりつけ機能を求めている。複数の医療機関にかかり、何種類もの薬の処方を受ける高齢者が増え、多剤服用で副作用が出たり、飲み残しで薬が無駄になったりする例が多いためだ。かかりつけ薬剤師として患者の薬をまとめて管理する薬局への報酬を手厚くする。

 一方、大病院には、高い入院基本料を得るための条件となる重症患者の入院率を現在の1 5%以上から25%以上に引き上げ、より多くの重症患者を受けるよう求めた。治療を終えた患者の早期退院を促すとともに、質の高いリハビリを提供する回復期の病院への報酬も増やした。在宅医療専門の診療所を開設することを認め、休日の往診に対しても新たに報酬を支払う。

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 また、大病院を直接受診する患者に対し、一定の費用負担を求める仕組みを作った。

 軽症患者が大病院に集中すると医師や看護師が疲弊し、重症患者の治療に専念できなくなる恐れがある。安易な受診で地域医療が機能不全に陥るのを防ぐため、かかりつけ医の紹介状なしに大学病院などの大病院を受診すると、そのまま入院となるような重症の場合などを除き、患者に初診で5000円以上、再診で2500円以上の全額自己負担を求めることにした。

 だが、国が描く役割分担は患者から信頼されるかかりつけ医師・薬剤師が身近にいなければ始まらない。絵に描いたもちに終わらせないために幅広い病気に対応できる医師、薬剤師の養成も欠かせない。(赤津良太)

未承認薬も対象「患者申出療養制度」

 診療報酬で未承認の薬や医療機器を、患者の申し出で使えるようにする「患者申出療養制度」も4月にスタートする。

 未承認の薬などを使うと原則、診察や入院費なども、患者が全額負担しなければならない。新制度では、患者の申し出を受け、国内四つの臨床研究中核病院が1 年程度かけて治療の実施計画を作る。国の審査で認められれば、未承認の治療部分だけが患者の全額負担になる。

 臨床研究中核病院の一つ、国立がん研究センター中央病院(東京・築地)は、この制度を含めたがん治療に関する総合的な相談をがん相談対話外来で受け付ける。担当の同病院乳腺・腫瘍内科医長の米盛勧さんは「まず保険診療や治験参加、先進医療などの枠組みで治療できないかを考えた上で、患者が申し出た未承認の治療法を検討する」と話す。

 同制度の窓口は大学病院など全国84の特定機能病院にも設置される。ただ実際の利用は、高額の患者負担などから、限定的とみられる。(渡辺理雄)



https://www.m3.com/news/iryoishin/409611
シリーズ: m3.com×『週刊ダイヤモンド』共同企画「医師&一般人 緊急アンケート」
ドクターショッピング、患者負担増を◆Vol.9
m3.com医師会員【自由意見1】

スペシャル企画 2016年3月26日 (土)配信橋本佳子(m3.com編集長)


◆医療機能の分化:患者教育が不可欠

【病院】
・二次救急の負担が大きすぎる。二次救急で受診する患者の大部分は一次救急のレベルであり、ごくまれに三次救急が入っている。そうすると三次救急の患者の見逃しなども起きやくなる。救急受診の抑制方法も考えてほしい(40代、200床~500床未満)
・(1)救急車は原則有料化とする、(2)救急外来における休日・時間外加算分などは、全額自己負担とする、(3)生活保護患者においても、窓口での医療費負担を強制する(40代、500床以上)
・健診代わりに無駄、過剰な検査を要求する患者が多い。断るとクレームを付けてくる場合もある。検査費用は一律に、いったん窓口で全額自己負担としてほしい。その後の患者への返金は、保険支払機関が決めればよい。つまり保険支払機関の審査は、医療機関への支払い審査ではなく、患者への返金可否を審査する仕組みに変えた方がよい(50代、200床~500床未満)
・「大安に退院したい、週末に退院したい」という患者都合で追加される数日分の入院費は、非保険でよいと思う(40代、500床以上)
・大病院受診が問題というよりは、一人で多数の病院、医院を受診するという行為の方が医療費の無駄が多い(50代、500床以上)
・患者の受診への姿勢によって保険の利率を変える。例えば、自動車免許と同様に、受診予約時間を守らない、時間外受診を理由なく繰り返すなどには、点数を減点し、0点で利率を上げるか、講習を受けるようにする(50代、500床以上)
・認知症の老人介護を放棄するために『腰痛』と訴えて入院させたがる家族が多すぎて問題である。入院の適応がないのに医療費を使っているのが目立つ(50代、200床未満)

【診療所】
・病院ショッピングを行う患者の自己負担を増やす。自由診療の要件を緩める。または自由診療/混合診療を一般の治療でも認めること(40代、診療所)
・患者の複数医療機関受診がある。今後医療機関からの診療報酬請求はオンライン化で重複分を判別し、医療機関から報酬を削減するのではなく、患者から費用を請求するようにしたら良い(40代、診療所)
・日本人は大病院を受診するのが好きです。その国民性を何とかせずに制度だけ変えても現場が混乱します。1軒1軒まわるぐらいの覚悟を持って、医療費抑制のための政策を国民にしっかりと理解してもらってください。後発品に関しては、まず議員、閣僚、官僚とその家族の皆さんは一番安い薬しか使ってはダメ、というところから始めてください。安い後発品は品質が悪いので、ご自身でしっかり体験してから政策に挙げてください(50代、診療所)
・あまりにもイージーに医療機関にかかりすぎ。医療費全体を上げて、敷居を高くすべき。受診者が減れば医師の数も減らし、昔のように医療機関受診は大変なことと認識させるべきである。平均寿命を延ばして認知症の老人の数を増やすのが医療の目的ではない(60代、診療所)

◆大病院の受診規制、かかりつけ医推進:賛成が多数派

【賛成】
・「かかりつけ医」を育てるキャリアパスがない現状で、「かかりつけ医」という患者の受け皿が存在しないのは当たり前。一方、世界に冠たる医療費の低負担国(低負担で最先端の医療を受けられる可能性がある)である日本の現状で、患者が高度の医療を提供し得る大病院に集中するのも当たり前と思います。やはりこの2つ、かかりつけ医の育成と大病院受診に対するインセンティブは医療の持続性を維持する上で必須と思います(現在の講座制で「かかりつけ医」を育てるのは難しいと思いますが)(40代、500床以上)
・集約化と機能分化をもっと促進させるべきでしょう。特定療養費に関しては、救急で来られた場合、かからないのを何とかしないと。救急のコンビニ化が進むだけでは?あと、生保の人は受診し放題なのでしょうか?(40代、200床~500床未満)
・大病院の定義を500床以上から、300床以上などに引き下げるべき。軽症頻回受診する者からの過料など(40代、200床~500床未満)
・大学病院での紹介状無し受診は、もっと初診料を高額にすべき (40代、500床)
・基本的にはどこの病院にも受診できるのが良いのでしょうが、現実的には無理です。かかりつけ医も一人では対処できないので何人かでグループをつくるのが良いのかな(50代、診療所)
・フリーアクセスの制限は必要になっていくと思われる(60代、診療所)
・必要もないのに通院継続させている大病院が多い。近医に転医を勧めるも、主治医が反対しているなど。色々と矛盾が認められる(60代、診療所)
・原則として主治医制度の導入が必要。緊急時にERを利用する(70代以上、診療所)

【反対】
・かかりつけ医から紹介状を貰って大病院にかかると、初診料+紹介料で、いきなり大病院にかかる5000円負担と大差なし。かかりつけ医に行く手間・時間を考えれば、最初から大病院に行った方が得(50代、診療所)
・大病院の受診時定額制を導入しても、大病院指向の人は大病院を受診するだろう。この制度を認めてしまうと、将来、厚労省の言う「かかりつけ医」以外に受診する際には定額負担を求めるようになることが懸念されるので、この制度には反対である。医療費抑制はある程度必要な部分はあるが、高齢者が増えれば医療費がかかるのはやむを得ない。防衛費や米軍への思いやり予算など削れる財源はあるはず。法人税減税をするくらいなら、その分を医療、社会保障に回すべきであり、政治の責任は大きい(50代、診療所)

◆医療提供体制に関するその他の意見

【30代】
・差はあって当たり前。頑張らない地域市民にしのぎをけずっている地域と、一緒のサービスなどあり得ない。働かない高齢者への優遇はあってはならない。小学校から選挙権を持たせ、子供にお金が回るようにする(30代、200床~500床未満)

【50代】
・病院経営が悪化する中、経費をかけられず、メディカルクラークがいない中で、診療時間内に今より多くの紹介状を書くのは難しい。高齢化や社会・制度の谷間に落ち込んだ患者の社会的入院がある中で、入院期間を短縮するのは、受け皿のシステムを作らない限り限界がある。大病院=ブランドという患者意識をどうやって転換するのかなど、難問山積(50代、200床未満)
・医療費削減のために病院と介護施設の中間的な施設 (例えばナーシングホームのようなもの)をもっと作ればいいと思います(50代、200床~500床未満)
・人口減と税収減でコンパクトシティ構想が進む中、どの地域に住んでいても均一な行政、医療サービスが享受できるという意識は捨ててほしい。僻地では全能医が求められるが(眼科医が盲腸の治療をするなど) 、医師は全科に全能な訳ではない(50代、200床~500床未満)
・いわゆる大病院と言われる施設の医療レベルが必ずしも高いわけではない。特に大学病院(50代、診療所)
・フリーアクセスの制限をし、一定以上の受診は自費とする。インフルエンザの検査や治療薬を市販する(50代、200床未満)
・入院期間について:急性期で改善が早い患者さんは、短縮可能のケースもあるが、慢性の重篤な患者さんの入院期間は、短縮できないことが多い。制限をつけると受け入れ先がない(50代、200床未満)

【60代】
・開業医数の地域制限はすべきで、やはり在宅診療所を地域包括で整備すべき(60代、200床~500床未満)
・患者は生きている人であることを忘れずに。 急性期病院の負担軽減のために、定額制の療養病床でも急性変化に対して出来高算定を認めて、急性期病床に転送せずに治療を行える仕組みが必要(60代、200床未満)



https://www.m3.com/news/general/411139
痔の手術後に死亡、賠償命令 病院側に4600万円 千葉地裁
2016年3月26日 (土)配信朝日新聞

 千葉県四街道市にある四街道徳洲会病院で2010年に痔(じ)の手術を受け、4日後に死亡した女性(当時60)の遺族が、病院を運営する医療法人「沖縄徳洲会」などに損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、千葉地裁であった。岸日出夫裁判長は、手術後に血液検査をして重篤と判断していれば「生存していた相当程度の可能性があった」として沖縄徳洲会と担当医2人に計約4600万円を支払うよう命じた。

 訴えていたのは、夫ら3人。判決によると、女性は10年1月26日、日帰りで痔の摘出手術を受けた。同28日夜、強い痛みを訴えてこの病院に搬送され、翌29日に人工肛門(こうもん)をつける緊急手術を受けたが、翌30日に敗血症で死亡した。

 原告側は手術時に医師が痔を適切に取り除かず、女性が下半身の痛みを訴えたのに29日の緊急手術時にも、担当医が麻酔後の神経障害を疑って血液検査を怠り、敗血症に気づかずに死亡したと主張した。岸裁判長は、手術での過失を認めなかったが、血液検査については「縫合不全を含む重篤な疾患の可能性を検討するためにも、検査すべきだった」と過失を認めた。


  1. 2016/03/27(日) 05:46:39|
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3月25日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/410513
シリーズ: 東日本大震災から5年
福島医大、寄付講座活用し医師不足に対応【福島編◆Vol.1】
県と一体で“復興のシンボル”として地域医療を支援

スペシャル企画 2016年3月25日 (金)配信高橋直純(m3.com編集部)

 もともと医師不足が深刻だった福島県は、東日本大震災による福島第一原発事故で、さらに苦境に陥った。福島県立医科大学は県内唯一の医師養成校、そして公立大学として、県と一体となって地域医療を守るためのさまざまな取り組みを行っている。

医師1人分を派遣するため6人分のポスト

 原発事故で生じた避難区域の医療再生拠点として、県が楢葉町に整備した「県立大野病院付属ふたば復興診療所」(愛称・ふたばリカーレ)が2月1日から診療を開始した。診療科は内科と整形外科で、平日午前9時半から午後4時まで診療を受け付ける。医師は所長で整形外科医の伊藤博元氏(日本医科大学名誉教授)と、交代で派遣される福島医大の助手6人だ。

 県と同大は、ふたば復興診療所に医師を派遣するために、5つの内科系講座(循環器、消化器、腎臓、神経内科、呼吸器)と整形外科講座に、新たに助手のポストを増設した。同大地域医療担当理事の八木沼洋行教授は「医師を一人出すのは講座にとって大きな負担になるが、医療機関は復興のシンボルになる。コストをかけても整備していかなくてはいけない」と強調する。

 2011年の東日本大震災以前から医師不足だった福島県。2010年の人口10万人当たりの医師数は183人で全国で37位だったが、震災後は減少傾向に拍車がかかり、2012年は同179人、全国44位となった。福島医大は地域医療の要という役目も担っており、県内の地域医療支援を担う県の一部局の福島県地域医療支援センターは大学内に設置されている。医師確保策が徐々に成果を挙げ、医師増加の兆しが見えてきた。
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地元企業や病院、自治体による23の寄付講座

 震災後、地域に派遣する医師を確保する手段として福島医大が積極的に活用しているのが寄付講座の開設だ。2016年現在、23の講座が開設されている。2012年に設置された「災害医療支援講座」には、地銀、地場の医薬品卸会社、福島民報社 地元新聞社などの地元企業だけでなく、東芝やジョンソンアンドジョンソン社などの医療関係企業が寄付金を拠出。講座を通じて、医師不足が深刻な相双地区(相馬市、南相馬市など)の医療機関に対し、20人弱の医師を派遣している。23講座のうち14講座は県内の病院や自治体が寄付元になっており、2015年度の1年間で11の講座が増えた。

 各病院が求人を出しても医師を集めることは難しい。八木沼教授は「大学は県外に人脈を持っていることもあり、大学を通じた方が人を集めることができる」と説明。「講座が増えることで大学に研究力が付くだけでなく、講座の寄付が間接経費として使え、大学を充実させることができる。医師、病院、大学の三方一両"得" の仕組み」と語る。

 いわき市立総合磐城共立病院が寄付元になった「地域産婦人科支援講座」の本多つよし教授は、同病院の「地域医療連携推進室だより」(2014年11月号)で「大学に寄付を行い、その見返りとして医師を派遣していただく。そう思っている方が多いと思うが、大きな間違い」とし、研究も重要な活動であると強調する。講座の設置に当たって、筆頭著者の英文論文3本以上が条件になっているという。

 本多氏は、研究テーマに(1)性教育、(2)子宮けいがんの啓発活動、(3)卵巣がんにおける腫瘍マーカーとしてのメソテリンの有用性の検討、(4)癌幹細胞――の4つを設定しており、「産婦人科医師獲得のみを目標としているわけでなく、いわきを中心とした地域における産婦人科医療の充実を目標としている」と説明している。

「医局という言葉は死語になっている」

 震災以前から福島医大が持っていた地域医療支援の仕組みに、「支援教員制度」がある。2003年に県内の診療所で常勤医が入院したことで休診を余儀なくされという非常事態をきっかけに、2004年度から始まった制度。県が人件費を支援し、後期研修修了後の若手医師を大学が助手、助教として採用する。主たる勤務先は大学で、月5〜6回程度、大学が指定する勤務先で働くことが義務付けられている。派遣先の給与は医師個人に払われる。八木沼教授は「他の国立大学ではできない、県と一体化しているからできるユニークな取り組み」と説明する。

 当初は15人から始まり、現在は95人に拡大している。以前は講座単位で医師派遣をしていたが、現在は大学が窓口を一本化して、一体となった支援システムとなっている。八木沼教授は「医局という言葉は、福島医大では死語になっている」と語る。

2021年には新学部も

 医療従事者の不足も深刻な状況だ。もともと足りていなかった状況に震災が拍車をかけている。2021年4月を目途にJR福島駅前に新学部が設置される予定だ。県が示した基本構想では、1学部4学科としての新設。理学療法士(1学年の40人)、作業療法士(同40人)、診療放射線技師(同25人)、臨床検査技師(同40人)を養成する。施設整備費は120億円、定員満了時の運営費は約10億円を見込む。八木沼教授は「今はたくさん支援が来ているが、いずれは自前でやらなくてはならない。足りない人材は自前で育てる必要がある」と説明する。



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0325503054/
津波被害の甚大地域で震災後の突然死が増加
学会レポート | 2016.03.25 10:40 Medical Tribune

 東日本大震災において津波の被害を受けた地域では震災後の突然死が持続的に増加していることが明らかになった。岩手医科大学心血管・腎・内分泌内科分野の研究グループが岩手県内の東日本大震災による津波被害地域で被災後3年間の急性心筋梗塞(AMI)と突然死の発生状況を検討した結果から同大学内科学講座の田中健太郎氏らが第80回日本循環器学会学術集会(3月18~20日,会長=東北大学大学院循環器内科学教授・下川宏明氏)で示した。

17市町村で34万人を調査

 対象は岩手県の沿岸部を含む17市町村,人口34万人,高齢化率32%。地域内に総合病院が12施設存在し,うち4施設で循環器科を設置している。これらの施設と岩手県盛岡市,青森県八戸市の基幹病院のデータを基に震災前の2年間(2009~10年)と震災後の3年間(2011~13年)について検討した。AMIと突然死の登録はあらかじめ定義を定めて各施設を訪問し,現場医師と協力し実施した。院外発症24時間以内の突然死は各地域の保健所で死亡診断書を参照し,循環器医が判断して突然死の登録を行った。

 また,震災による津波の影響を加味して検討するため,浸水率(浸水地域を建物用地面積で除す)を用いて分類。浸水率10%以上を高被害地域,10%未満を低被害地域としたところ,岩手県沿岸南部に高被害地域が集中し,県北は低被害地域が多かった。

2013年は突然死が震災前の1.4倍に

 非致死性AMIと突然死の年間発症数を見ると,非致死性AMIは震災後に一時的に上昇したが,その後減少傾向にあった。一方,突然死は年を追うごとに増加していた。しかし,両者の比較には人口減少の影響を調整する必要があるため,人口の推移を見ると,特に高被害地域で震災後に人口の減少が顕著だった。

 人口構成の変化を調整するため,標準化発症比(SIR)を算出,検討した。SIRは2009~10年の非致死性AMIと突然死の年齢ごとの発症率を算出し,震災後の隔年の人口構成と発症率から期待される発症数と実際の発症数を比較することで得た。SIRが1を超えた場合は震災前よりも上昇し,1未満の場合は減少したことを示す。

 その結果,非致死性AMIのSIRは低被害地域では震災前後で変化が認められなかった一方,高被害地域では震災後に一過性に増加したが,その後は減少傾向にあった。突然死のSIRは,低被害地域では震災後に減少傾向にあったが,高被害地域では震災後に増加傾向にあり,2013年には震災前の1.4倍と有意な上昇が認められた。

 低被害地域では死者や避難者数が相対的に少なく,突然死のSIRは低かった。高被害地域,特に釜石市,大船渡市,陸前高田市では死者や避難者数が多く,突然死のSIRも高かった。突然死のSIRと死者数や避難者数には正の相関関係があり,津波の被害が大きくなるとSIRが大きくなった。

 以上から田中氏は「津波の被害を受けた地域では突然死が持続的に増加していることが分かった。津波の被害が大きかった市町村で突然死の増加の程度は高く,津波の被害は突然死発症の重要な要素であることが示された。非致死性AMIの年ごとの発症数は津波の被害にかかわらず,明らかな変動は認められなかった。津波の被害による突然死の増加の原因は明らかでないが,住居の損失,失職,収入の減少,避難所での生活,受診機会や運動する機会の減少,家族・友人の喪失,精神的ストレス,生活習慣の乱れなどにより,突然死を含む心血管イベントの増加に至った可能性がある。今後もこれらの要因について留意しながら,被災地の地域医療を支える必要があると考える」と結んだ。

 なお,同研究では心不全に関しても検討され,同学会でその結果が報告されている(関連記事)。

(大江 円)


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https://www.m3.com/news/general/410834?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160325&dcf_doctor=true&mc.l=149601058&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
日赤に6千万円賠償命令 左腕まひ「点滴ミス原因」
2016年3月25日 (金)配信 共同通信社

 静岡赤十字病院(静岡市)の点滴ミスで左腕がまひする後遺症が出たとして、同市の女性(39)が計約7200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、静岡地裁(細矢郁(ほそや・ふみ)裁判長)は24日、病院を運営する日本赤十字社(東京)に計約6100万円の支払いを命じた。

 細矢裁判長は判決理由で「病院側が注意を怠って点滴の針を深く刺し過ぎたため、神経が傷つけられた」と指摘した。

 原告の女性は弁護士を通じ「主張が認められほっとしている」とのコメントを出した。静岡赤十字病院は取材に対し「判決を精査して対応を検討したい」としている。

 病院側は弁論で「針の刺し方は適切なものだった。女性の左腕にまひはあるが、点滴をしたこととの因果関係は分からない」と主張していた。

 判決によると女性は2010年12月、甲状腺腫瘍を除去するため入院。手術の前に麻酔を点滴する際、看護師が針を手首に深く刺したため神経が傷つき、左腕が完全にまひする後遺症が生じた。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20160324-OYT1T50140.html
静脈注射で左腕まひ、日本赤十字社に賠償命令
2016年03月25日 15時33分 読売新聞

 静脈注射で神経を傷つけられ、左腕まひの後遺症が残ったとして、静岡市内の30歳代の女性が、静岡赤十字病院を運営する日本赤十字社(東京)を相手取り、慰謝料など計約7170万円の損害賠償を求めた訴訟で、静岡地裁(細矢郁裁判長)は24日、計約6100万円の支払いを命じる判決を言い渡した。


 判決によると、女性は2010年12月、甲状腺腫瘍の切除手術を受けるため、同病院に入院。看護師が点滴を行う際、神経を傷つける可能性があり、深く刺さないようにする義務があるのに十分な注意を払わず、左腕の中枢部から静脈に留置針を刺し、神経を傷つけた。その結果、女性は手足がしびれるなどする「複合性局所疼痛とうつう症候群(CRPS)」を発症し、左腕がまひする後遺症が残った。

 判決で、細矢裁判長は、「手関節部から中枢に向かって12センチ以内の部位に留置針を刺す際は、十分な技量を持つ者が、他の部位に比べて十分な注意義務を払って行うべきだ」と指摘。看護師が左手関節から4、5センチ付近に刺した針によって、「神経が傷ついたと認めるのが相当」と認定した。

 原告は「認められて今はほっとしています」とコメントを発表。代理人の青山雅幸弁護士は「将来の医療事故の再発防止につながれば」と述べた。

 一方、静岡赤十字病院の担当者は「判決内容を精査した上で、今後の対応を決める」とコメントした。



https://www.m3.com/news/iryoishin/410878
医療費の地域差、「見える化」で適正化
社会保障審議会、「平均在院日数は目標にあらず」と厚労省

2016年3月25日 (金)配信 成相通子(m3.com編集部)

 3月24日に厚生労働省の社会保障制度審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)が開かれ、2017年度以降を対象とする「第3期医療費適正化計画」の基本方針案の報告があった。NDB(National Data Base)を利用し、医療費や後発医薬品の使用割合、重複・多剤投薬の取り組みの「地域差の見える化」を行い、地域差の削減を推進する方針。また、これまで都道府県の目標としていた「平均在院日数の短縮」は次期目標に含まないとしている(資料は厚労省のホームページ)。

 「医療費適正化計画」は、都道府県と国が「医療費の見込み」と「医療費適正化のための取組」について5年ごとに策定する。第2期は2017年度までが対象の予定だったが、第3期計画を早期に実施するため、都道府県が前倒しで計画を策定している。2017年度からの前倒しの実施に合わせ、2016年度末までに大臣告示の医療費適正化計画の基本方針を策定する。基本方針は、都道府県が医療費目標を推計するための算定式と医療費適正化の取組が主な内容になる。

 基本方針案の主な改正内容は、適正化の取組内容で平均在院日数を目標から外す一方、後発医薬品の数量シェア(80%以上)、医薬品の適正使用の推進、予防接種、生活習慣病の重症化などの予防・健診づくりの推進に関する目標を追加する点。これまでの特定健診の実施率(70%以上)、保健指導実施率(45%以上)、メタボリックシンドローム該当者・予備軍の減少率(25%以上)などの指標は継続する。

 また、第3期計画で掲げる2023年度の都道府県の医療費目標で、外来医療費については、上記の特定健診・保健指導実施率や後発医薬品の数量シェアなどの目標が達成された場合の医療費削減額を反映させる方針。その上で1人当たり医療費の地域差の削減を目指すことを明記する。入院医療費については、病床の機能分化と連携の推進の成果等を踏まえる。

 1人当たり医療費の「地域差」は、国が「見える化」を行う。各都道府県の最大54の疾病別医療費、後発医薬品の使用促進、重複・多剤投薬についてNDBを利用して分析し、2016年度末までに結果をまとめて都道府県に提供する。

 3月24日の社保審では、このほかに「療養病床の在り方等に関する特別部会」の設置が提案され、了承された。介護療養型医療施設と看護職員配置が25対1の医療療養病床については、2017年末に設置期限を迎えるため、その後の慢性期の医療・介護ニーズにどう対応するかが課題になっていた。今後の在り方について医療・介護分野を横断して総合的な検討を行うため、専門部会を設置し、月1回ペースで開催して年内に結果を取りまとめる。



https://www.m3.com/news/iryoishin/410825
医療機関ホームページの規制議論、厚労省検討会
美容医療でのトラブル増加受け、消費者委員会が要望

レポート 2016年3月25日 (金)配信高橋直純(m3.com編集部)

 厚生労働省の「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」(座長:桐野高明・東大名誉教授)の第1回会合が3月24日に開催され、医療機関のホームページの在り方についての議論が始まった(資料は厚労省のホームページ)。2016年秋頃を目途にに取りまとめを行う予定。
 医療機関のホームページを巡っては2012年に「医療機関のホームページの内容の適切なあり方に関する指針(医療機関ホームページガイドライン)」が厚労省医政局長名で出され、都道府県が医療機関へ指導する際の参考として使われている。しかし、美容医療に関するトラブルが増加しており、内閣府の消費者委員会は2015年7月、「美容医療サービスに係るホームページ及び事前説明・同意に関する建議」を公表。「厚労省が講じた対策では効果が十分とは言い難い状況にある」とし、さらなる対策を求めた。

 新たな検討会では、建議を受けて(1)医療機関のホームページなどを広告として扱うことについてどう考えるか、(2)虚偽・誇大な表示などにあたるものを禁止することについてどう考えるか、の2点を論点として設定した。

 初回の24日には各委員が自由に意見を述べた。日本医師会常任理事の石川広己氏は「保険診療と美容医療は全く違う。議論が難しい。一部を取り上げて、医療機関全体に規制をかけるのは同意できない」と指摘。NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長の山口育子氏は「一般的に保険診療をしている医療機関に関しては、問題はほぼないと思っている。問題であるところがガイドラインで規制できなかった。(今検討でも)対象を絞れば一般の医療機関には影響はないと思う」と述べた。

 医療法および厚労省の「医療広告ガイドライン」では、限定的に認められた事項以外は、原則として広告を禁じている。ホームページは「通常広告」ではないとされているが、消費者委員会では広告とした上で規制を強化すべきと提言している。栃木県保健福祉部医療政策課長の森澤隆氏は「住民が医療機関を選択するための情報は積極的に提供していかなくてはいけないと思う。ホームページを広告とすると、かなり内容が限定されてしまい、リスクが高い。ポイントを絞って議論をしていくべき」と述べた。

 時事通信社編集局総務兼解説委員の小林治彦氏は「規制すべきは正しくない情報。正しい情報は開示すべきで、広告可能な事項とされる13項目は、書くべき事項にすべき」という論点を提示した。日本労働組合総連合会総合政策局長の平川則男氏は「医療法で広告規制を行う意義と、消費者関係法での規制を行う意義をそれぞれ整理してほしい」と事務局に要望した。

 終盤には論点が広がり、委員からは「何を目的にしているのか分からない」という指摘も出た。事務局を務める医政局総務課は「我々のテーマとしては医療全般。美容医療以外にも問題がある事例があり、テーマとしては全般を扱うことでお願いしている。ただ、問題は特定分野に集中しており、きちんとやっているところについては、美容医療の規制が引っ掛かってこないはず」と述べた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/408722
シリーズ: m3.com×『週刊ダイヤモンド』共同企画「医師&一般人 緊急アンケート」
「診療報酬、上げるべき」「患者から選ばれる医師に」◆Vol.8
ダイヤモンド・オンライン会員【自由意見4】

スペシャル企画 2016年3月25日 (金)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

◆高齢者医療:受診行動に厳しい目

・高齢者向けの医療負担は限界に来ており、削減策をどんどん進めて行くしかない(30代、男性)
・近所の内科は、平日の午前中は老人の世間話の場所と化している。不必要な医療費を削減できるような仕組みを設けるべき(40代、男性)
・老人の重複する通院、軽微な症状での通院を減らす。不必要な投薬を減らす(50代、男性)
・医療費や社会保障費が財政を圧迫しているなか、国民が今以上の負担を強いられることは受忍せざるを得ない。高齢者についても、軽度の症状で毎日病院に行って、世間話をするような現状は慎むべきで、高齢者への負担額の上昇がそれらのストッパーになるなら即やるべき(40代、男性)
・病院の待合室がサロン化する高齢者医療を制限して、医療を必要とする疾患等以外は、ウォーキング等健康指導により、自分に健康は自分で築く社会を実現することが必要と思います(70代以上、男性)
・病院に行くと老人ばかり。井戸端会議的な待合室、暇つぶしに来てるのかな? ってのは納得できない。資産家はそれなりに高額な負担をしてもらいたい(70代以上、男性)

◆高齢者医療:応分の負担を

・どこも体調が悪くないのに、通院している高齢者が多いと思う。高齢者の自己負担額を引き上げないと、社会保障制度は崩壊してしまうと考える(20代、女性)
・年齢、資産、収入に応じる金額設定、パーセンテージ設定をすべきです。自己負担を増やすことになりますが、高齢になっても軽減しない、基本的な処方は後発薬を用い、それ以上のモノ、価格を提示し、高いものを選ぶ場合は、完全自己負担とする。特には資産がある、収入がある場合は%を引上げ、自己負担100%まであっても、しかるべきと考えます。よろしくお願いします(40代、男性)
・所得の高い高齢者については、軽減された自己負担を引き上げる必要がある。現役世代よりも所得が高い 高齢者も多くおり、これら高所得高齢者については、最低限現役世代と同程度まで引き上げるべきと考える(50代、男性)
・高齢者重視の政策を見直すべき。 自己負担額は最低3割負担として、収入に応じて還付(所得控除、税額控除)されるようにするべき(50代、男性)
・現在の高齢者層は恵まれすぎており、負担を増やし、若い層の施策に当てるべきである。ただし、医療費を負担できない高齢者には別途対策を考えるべきである(60代、男性)
・高齢者の財産を調べる仕組みをすぐに作り、高齢者だから自己負担1~2割でなく、不動産・預金類を含む資産合計が2000万円以上であれば3割負担とする(70代、男性)

◆終末期医療:延命治療の在り方、検討を

・終末医療、QOLについての情報提供を十分に行い、国民全体に、延命措置の是非を議論する必要性を喫緊の課題と感じている(50代、男性)
・延命治療について他国との比較を踏まえて倫理観を見直す議論が必要(50代、男性)
・年齢によって延命治療を抑制した方が良いと思います。胃瘻や人工呼吸器など、家族の負担と国の負担が増える治療はコンセンサスとしてやめるべきだと思います。それ以上に子供の負担をゼロにすべきと思います(60代、男性)
・終末医療の方法を、もっと自然の法則に則ったものにし、とにかく生かすだけのやり方をやめる(70代以上、男性)
・身内に心臓が動き自己呼吸をしているだけで、動くことができず、ものを食べることができない、認知症の86歳の高齢者を胃ろうで生かしています。胃ろうを止めれば死です。保険給付があるから長々と生かしているのです。このような例は他に数多くあることを承知しています。自費で生かしたい人はどうぞということです(70代以上、男性)
・急速に進む少子高齢化に対して、病に苦しみ絶望的な高齢者などの安楽死を認められるよう真剣に考える時期に来ていると思っています。(70代以上、男性)

◆最後に……医師をめぐる意見

・医師も看護師も厳しい環境で仕事しているので、診療報酬をもっと上げるべき。診察代が高くなれば、患者は病気予防に努めると思う(30代、男性)
・医療機関(医師)の既得権益をなくし(特に税控除)、競争原理を持ち込み、まずは患者から選ばれる医療機関(医師)としての、(1)医療知識・技術の向上、(2)社会的役割の自覚、(3)外科・小児科等まんべんなく診療科を目指す人材育成のための大学教育の改革――という医療業界の革新を図るのが先決(それまでは医師優遇税制などは全面凍結)。その後、社会としての医療資源の配分や受益者負担を原則とした仕組みの見直しという手順が、世界に先駆けての高齢社会の日本にスピードをもって(ある意味独裁的リーダーシップによるトップダウン)求められる(50代、男性)
・長期でみれば医師養成は全額国の金で行い、一定期間僻地勤務を義務付けるべきだ。薬価、医療機器の価格にもっとメスを入れるべき(60代、男性)
・医科大学を増設して、医者不足を解消してほしい(60代、男性)
・パソコン画面と話すのではなく患者を診てほしい(特に内科消化器系)(60代、男性)
・開業医に比べ勤務医は過酷な勤務をしている。開業医の優遇をやめる形で報酬を削減する一方、勤務医の勤務状況改善を図ってほしい(60代、男性)
・医師の資質向上。電子化に伴い、患者より画面に頼りすぎです。医師の技術が未熟(70代、男性)
・診療報酬改定や医療費削減策をする場合、地域医師の知識、技術力をアップしてほしい。医師の差がひどすぎる。また医師はネット等で常に治療の最新情報を持つことを義務付けてほしい(70代、男性)

※『週刊ダイヤモンド』3月19日号では、今回のアンケート結果を掲載した「全国病院[改革]ランキング」を特集しています。



https://www.m3.com/news/general/410836
適切な滅菌せず器具使用 兵庫の病院、感染恐れなし
2016年3月25日 (金)配信 共同通信社

 兵庫県立加古川医療センターは24日、適切な滅菌がされていないはさみやピンセット計16本を2月末から3月上旬にかけて使用したと発表した。使用した可能性のある患者は52人。健康被害は出ておらず、感染の恐れはないとしている。

 センターによると、滅菌は業者に委託。超音波洗浄と高温乾燥はしていたが、パック包装後の高圧蒸気滅菌をしておらず、業者が滅菌済みと思い込み納入した。高圧蒸気滅菌済みの器具は包装パックに表示された文字の色が変わるが、現場でも確認が不十分だった。

 患者52人に状況説明や体調確認を実施。チェックシートの使用や滅菌を確認するテープを貼ることで再発を防止するという。



http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/293004
松浦病院、伊万里存続「難しい」
機構、最終判断先送り

2016年03月25日 12時58分 佐賀新聞

 伊万里市山代町の伊万里松浦病院(旧社会保険浦之崎病院)の移転先をめぐり伊万里市と長崎県松浦市が競合している問題で、病院を運営する独立行政法人地域医療機能推進機構の尾身茂理事長は24日、松浦市役所で記者会見を開き、現地建て替えや旧伊万里市民病院跡地(二里町)への移転は難しいという認識を示した。結論については「伊万里、松浦両市の関係者と意見交換した上でなるべく早く最終的に判断したい」と先送りにした。

 友広邦洋松浦市長との会談後、会見に応じた尾身理事長は、病院移転をめぐる一連の経緯に触れ、「当該地域の医療の現状を(機構が)どう考えているのか十分理解してもらった上で最終判断することが極めて重要」と説明した。

 現在地での建て替えは、(1)同等の病床数を持つ民間病院の存在など山代地区の医療環境の変化(2)患者の減少(3)市街地から離れているため医師確保が難しい-という理由を挙げ「難しい」と強調した。市民病院跡地も伊万里有田医師会や伊万里有田共立病院長の反対を理由に、否定的な見解を示した。

 松浦市への移転は「(長崎県の佐世保県北医療圏が)病床過剰地域のため特例許可が必要」とハードルを示唆する一方で「救急患者の受け入れ先がないなど医療ニーズがある」と述べた。

 25日は伊万里松浦病院を視察した後、塚部芳和市長と会談する。尾身理事長は「(伊万里市の)状況を客観的に認識してもらい、こちらも質問に答えるなどのプロセスを踏んだ方がいい」と語った。



http://www.nikkei.com/article/DGKKZO98852860V20C16A3MM0000/
75歳以上 医療費膨らむ
保険料、来月から18府県で上昇 診療報酬下がっても加入者増

2016/3/25付 日本経済新聞 夕刊

 75歳以上の後期高齢者が4月から払う医療保険料は千葉県、三重県など全国の4割にあたる18府県で上昇する見通しだ。石川県、東京都など残る29の自治体はインフルエンザの大流行に備えた基金などを取り崩すなどして引き上げを回避する。国は医療の公定価格の診療報酬引き下げを決めたものの、高齢化に加え、技術進歩も治療費を押し上げる要因になっており、医療費の膨張は止まりそうもない。

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 日本経済新聞社が全都道府県に対し、2016~17年度の1人あたり年間平均保険料を聞き取り調査した。後期高齢者医療制度は都道府県ごとの広域連合が運営し、保険料を2年ごとに見直す。

 14~15年度当初見込みに比べた保険料上昇率が全国で最も大きいのは岡山県だ。4月からは6%(3892円)上がり、年6万5930円となる。剰余金や基金を取り崩すが、加入者が1万人以上増え、医療費支払いが膨らみそうなので、大幅に値上げする。千葉県、三重県、高知県、沖縄県なども保険料の引き上げ幅が年1000円を上回る。

 東京都は9万5492円と約2%下がる。昨秋時点では初めて10万円台に乗るとの試算だった。だが高齢者の生活に影響が出かねないとの指摘もあり、基金を取り崩し、区市町村も資金を負担することにした。それでも全国で最も高い。

 保険料は75歳以上の所得水準が高い都市部が地方より高い傾向がある。神奈川県は9万円台、愛知県や大阪府は8万円台だ。最も低い秋田県は3万5558円で、東京より63%低い。

 高齢になると体調を崩す人が増え、70歳代の医療費は平均の2倍以上、80歳代では3倍以上に増大する傾向がある。08年4月以降、75歳以上の医療費の9割は行政や現役世代が負担してきた。ただ少子化で現役世代が細りつつあり、国は4月から医療費に占める後期高齢者の負担率を0.26ポイント上げ10.99%とする。

 保険料は所得や住む場所により異なるが、14~15年度の全国平均は年6万8014円と08年の制度発足以来、最も高くなった。16~17年度も高水準で推移しそうだ。

 厚生労働省によると、後期高齢者医療制度で14年度に支払った医療費は13兆4289億円と前の年度に比べ2906億円増えた。1947~49年生まれの団塊の世代が75歳以上になる2025年ごろには医療費が一段と増える見通しだ。病気予防や値段の安い後発医薬品の利用促進、重複受診を控えるなどの取り組みが重要になる。



https://www.m3.com/news/general/410937?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160325&dcf_doctor=true&mc.l=149601612&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
高知県と聖マリアンナ医科大、大阪医科大が医師派遣の協定更新
2016年3月25日 (金)配信 高知新聞

 高知県は24日、県内に若手医師を派遣している聖マリアンナ医科大学(川崎市)、大阪医科大学(大阪府高槻市)と2期目の協定を結んだ。協定期間はそれぞれ4年と2年。引き続き連携し、高知県の地域医療の充実に取り組む。

 高知県は聖マリアンナ医科大学と2012年2月、大阪医科大学と2015年1月に協定を締結。両大学から中山間地域の公立病院などに医師1、2人が3~4カ月交代で派遣されているほか、医学生の実習なども受け入れている。

 締結式は大学ごとに行い、聖マリアンナ医科大学の三宅良彦学長、大阪医科大学の大槻勝紀学長が出席した。

 聖マリアンナ医大の締結式では、尾崎正直知事が「医師確保は地域住民の切なる願い。協定更新は心強い」と述べ、三宅学長は「高知から帰って来た医師たちは異口同音に『有意義だった』と評価している。今後も手を携えたい」と応じていた。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG07H65_U6A310C1SHA000/
医師の偏在なくせ 「地域枠」卒業生、活躍の場広く
明日を拓く(2)

2016/3/26 2:00日本経済新聞 電子版

 島根県の西端、人口5万人足らずの益田市。「具合はどうですか」。益田赤十字病院の医師、山口祐貴さん(29)は高齢の入院患者に優しく声をかけた。

 山口さんは島根大医学部の「地域枠」の1期生。定員の一部を地元出身者に割り当て、県が学費や生活費として月10万円を出す。その代わり、医師になった後は6年間、へき地を中心に県内の医療機関で働くことが義務付けられる。

 益田市は県内でも医師不足が深刻だ。市内の山間部で生まれ育った山口さんは小学生のころ、実家周辺に常勤医がおらず、家族が車で長時間かけて通院するのを見て、ふるさとの医療を担おうと考えた。医師になって4年目。様々な病気を診察できる総合医を志しており「将来も地元に残るつもり」だという。

 医学部に地域枠が導入されたのは、1990年代後半。それが2006年度以降、急速に広がった。背景にあるのは、04年度に始まった臨床研修制度だ。

■都市に人気集中

 新米医師は出身大学の医局に入り、付属病院で腕を磨くことが多かったが、新制度では全国どこでも研修先を選べるようになり、大都市の病院に人気が集まった。医師のレベルアップや医局の弱体化を狙った新制度には偏在を助長する「副作用」があった。

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 都道府県は医師を確実に確保できる地域枠に着目。15年度には全国の医学部の約9割に当たる70大学に広がった。定員は計1500人を超え、全体の2割弱を占める。厚生労働省の担当者は「卒業生が増えていけば、地域医療は力強さを増す」と指摘する。

 医師の配置を巡るもう一つの偏在、診療科の問題も解消に向けた取り組みが動き出している。

 神奈川県の発想は地域枠の応用といえる。横浜市立大医学部(横浜市)の定員90人のうち5人を「指定診療科枠」とした。学費などを支援する代わり、担い手が足りない産科、小児科、麻酔科、外科のいずれかに将来の診療科を限定する。1期生は今年度から現場に出ており、県は「地域の期待は大きい」と話す。

■潜在人材生かす

 出産や育児で現場から離れた「潜在医師」を活用するのは、岡山大学病院(岡山市)。子育て環境に応じて働く日数や時間を設定できるのが特徴だ。15年4月までに100人以上が復職した。産婦人科医の春間朋子さん(33)は長女を出産した2カ月後に戻り、半年間は週2回、午前9時~午後3時の勤務だった。

 2~7歳の子供3人を育てながら小児科医として働く山下美保さん(37)も朝から夕方までの勤務で、残業や当直はない。「限られた時間でも、仕事を続けることで技術や知識を維持できる」と強調する。

 医師の偏在は長年の懸案で一朝一夕で解決しない。欧州では地域ごとに診療科や医師数を割り当てる国もあるが、医師の権利を制限するおそれがあり、日本での導入は「慎重に検討する必要がある」(厚労省)。社会全体が知恵を絞り、努力と工夫を積み重ねて解決すべきテーマといえる。



http://www.asahi.com/articles/ASJ3T5PYBJ3TUDCB01N.html
痔の手術後に死亡、病院と担当医に賠償命令 千葉地裁
2016年3月25日23時00分 朝日新聞

 千葉県四街道市にある四街道徳洲会病院で2010年に痔(じ)の手術を受け、4日後に死亡した女性(当時60)の遺族が、病院を運営する医療法人「沖縄徳洲会」などに損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、千葉地裁であった。岸日出夫裁判長は、手術後に血液検査をして重篤と判断していれば「生存していた相当程度の可能性があった」として沖縄徳洲会と担当医2人に計約4600万円を支払うよう命じた。

 訴えていたのは、夫ら3人。判決によると、女性は10年1月26日、日帰りで痔の摘出手術を受けた。同28日夜、強い痛みを訴えてこの病院に搬送され、翌29日に人工肛門(こうもん)をつける緊急手術を受けたが、翌30日に敗血症で死亡した。

 原告側は手術時に医師が痔を適切に取り除かず、女性が下半身の痛みを訴えたのに29日の緊急手術時にも、担当医が麻酔後の神経障害を疑って血液検査を怠り、敗血症に気づかずに死亡したと主張した。岸裁判長は、手術での過失を認めなかったが、血液検査については「縫合不全を含む重篤な疾患の可能性を検討するためにも、検査すべきだった」と過失を認めた。

 同病院の広報を担当する医療法人「徳洲会」グループは「司法の判断を厳粛に受け止め、ご遺族の負担を考え、全額支払います」とコメントした。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48412.html?src=catelink
日病協が13団体に、JCHOが参加- 今後の追加は個別に判断
2016年03月25日 19時00分 キャリアブレイン

 12団体でつくる日本病院団体協議会(日病協)は25日の代表者会議で、地域医療機能推進機構(JCHO)を日病協の構成団体として加えることを承認した。終了後の記者会見で、楠岡英雄議長(国立病院機構理事)が明らかにした。来月の代表者会議から出席する。団体の追加は、一昨年夏の日本社会医療法人協議会以来となる。【敦賀陽平】

 日病協では現在、入会に関する明確な規定がない。この日の代表者会議では、今後、他の病院団体から参加の申請があった際の対応について話し合ったが、団体の規模などで単純に線引きをすることは困難なため、最終的に「申請があった際、ケース・バイ・ケースで議論して決めることになった」(楠岡議長)という。

■同時改定の議論にも前向き―神野新議長

 会見ではまた、来月1日付で議長に昇格する神野正博副議長(日本社会医療法人協議会副会長)が抱負を語った。

 神野副議長は「次の診療報酬改定は来年9、10月にはほとんど決まっている。次期議長になってからでは手遅れになる」と指摘した上で、「(来年4月に)消費税増税があれば、それに伴う改定に日病協として取り組む。それがなければ、(2018年度の)同時改定に向けた対策を行うことになると思う」と述べた。

 日病協の議長、副議長の任期はいずれも1年で、同時改定の前年の17年度の議長には、新たに副議長となる全国公私病院連盟の原澤茂常務理事が昇格する見通しとなっている。

G3註: 日本病院団体協議会(通称:日病協): 参加団体: 全国公私病院連盟、全国自治体病院協議会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本私立医科大学協会、日本精神科病院協会、日本病院会、国立病院機構、国立大学病院、日本療養病床学会、労働者健康福祉機構、日本社会医療法人協議会の合計12団体


  1. 2016/03/26(土) 05:51:57|
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3月24日 

https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0324503057/
日医の被災地支援活動が終了
仮設の高田診療所(陸前高田市)閉所で

健康・公衆衛生 | 2016.03.24 18:45 Medical Tribune

 東日本大震災で,市内の多くの医療機関が被災し壊滅状態にあった岩手県陸前高田市。その医療体制の窮地を救う役目を担っていた岩手県医師会高田診療所が,4年8カ月の務めを終えて3月20日に閉所された。3月23日の記者会見で日本医師会(以下,日医)は,同月15日に開催された第12回日医理事会において,同診療所の閉所をもって東日本大震災における日医の被災地支援活動を終了することが了承されたと,日医常任理事の石井正三氏が報告した。

 被災直後のDMAT(災害派遣医療チーム)からJMAT(日本医師会災害医療チーム),JMATⅡへと引き継がれてきた被災地医療だが,JMATでは延べ6,054人,JMATⅡでは延べ6,574人の医療者が登録,派遣されてきた。特にJMATⅡでは医師数が3,912人と多く,日医からは被災前から恒常的にあった東北地方の医師不足を反映したものだという説明もなされた。

 昨年(2015年)4月からのJMATⅡの状況を見ると,岩手県の高田診療所に岩手県医師会から153人,宮城県の公立志津川病院南三陸診療所に栃木県医師会から4人が派遣されていた。南三陸診療所は昨年11月末に閉所(翌月,南三陸病院として開設),そして今月20日に高田診療所が閉所となり,正式に東日本大震災におけるJMAT活動の終了が決まったという。日医会長の横倉義武氏は「(被災)地域の医療機能が回復してきたということだ」との見解も示した。岩手県では,県立病院への心療内科の支援を継続していくが,JMATを介しての支援は予定されていない。

 また,被災地への直接的な医療支援が終了した現在,災害医療に対する今後の日医の取り組みとして,①災害対策基本法上の「指定公共機関」の指定②被災者健康支援連絡協議会の開催③災害医療コーディネート研修の共催④東京オリンピック・パラリンピック対策-など10以上の項目も公表された。

(川崎智文)


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https://www.m3.com/news/general/410466
病院に220万円賠償命令 事故で搬送の女性死亡
2016年3月24日 (木)配信 共同通信社

 2010年に福井市内で交通事故に遭った女性=当時(78)=が、搬送先の医療法人厚生会「福井厚生病院」(福井市)で死亡したのは、医師の措置が不適切だったためとして、遺族が約1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福井地裁は23日、訴えを一部認め、病院側に約220万円の支払いを命じた。

 林潤(はやし・じゅん)裁判長は判決理由で「適切な検査をすればシートベルトの圧迫による肝損傷を把握し、転院などの措置を取れた可能性がある」と判断した。

 病院側は取材に「司法判断を重く受け止めたい」とコメントした。

 判決によると、女性は10年2月8日、夫が運転する車の助手席に同乗して福井市内を走行中、交差点でトラックと衝突し、厚生病院に搬送された。腰部打撲と診断され、いったん整形外科に入院。血圧が低下するなどしたため、外科に移し再検査したが、同日午後、肝損傷による出血性ショックで死亡した。



http://mainichi.jp/articles/20160324/ddl/k18/040/265000c
損賠訴訟
厚生病院に賠償命令 女性死亡「措置不適切」 地裁 /福井

毎日新聞2016年3月24日 地方版 福井県

 2010年に福井市内で交通事故に遭った女性(当時78歳)が、搬送先の医療法人厚生会「福井厚生病院」(福井市)で死亡したのは、医師の措置が不適切だったためとして、遺族が約1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福井地裁は23日、訴えを一部認め、病院側に約220万円の支払いを命じた。

 林潤裁判長は判決理由で「適切な検査をすればシートベルトの圧迫による肝損傷を把握し、転院などの措置を取れた可能性がある」と判断した。

 病院側は取材に「司法判断を重く受け止めたい」とコメントした。

 判決によると、女性は10年2月8日、夫が運転する車の助手席に同乗して福井市内を走行中、交差点でトラックと衝突し、厚生病院に搬送された。腰部打撲と診断され、いったん整形外科に入院。血圧が低下するなどしたため、外科に移し再検査したが、同日午後、肝損傷による出血性ショックで死亡した。



https://www.m3.com/news/general/410455
診療報酬詐欺事件、「日医としても反省」横倉会長
2016年3月24日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 タレント女性医師が診療報酬詐欺で逮捕されたことを受け、日本医師会の横倉義武会長は3月23日の定例記者会見で「医師としての品位保持に努めることは社会および医師集団に対する信頼を維持する基盤であり、 (逮捕された女医は)このような意識が欠けていた」と指摘。「日医として今回の事件を反省し、より倫理観の醸成を強くすべきと強く思った」と述べた。

 診療報酬を不正受給したとして、警視庁は3月9日、医師でタレントの脇坂英理子容疑者を詐欺容疑で逮捕した。脇坂容疑者はテレビのバラエティー番組に「タレント女医」として出演していたこともあり、世間の注目を集めている。脇坂容疑者は東京女子医科大学出身で、同大医師会を通じて東京都医師会、日医の会員だった。

 横倉会長は「当人は容疑を否認しており断定的なことは言えないが、事実なら国民と医師の信頼関係を損ない大変遺憾」と述べた。また、タレント活動は医師の職務でなく是非を言う立場にないと前置きした上で、「医師であることがタレントしての大きな要素であった。医師としての品位保持に努めることは社会および医師集団に対する信頼を維持する基盤であり、(逮捕された女医は)このような意識が欠けていた 」と苦言を呈した。

 また、「日医として今回の事件を反省し、より倫理感の醸成を強くすべきと強く思った」とし、2004年に日医がまとめた「医師の職業倫理指針」の改定作業を進めていることを紹介。2008年に続く3回目の改定で、ほぼ完成しており、4月に国民からパブリックコメントを求めるという。

 一方で、「職業倫理指針は(このような事件を)想定しておらず、医学教育をしっかりやらなくてはならない」とも述べた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/410505
大学病院の別法人化、教育研究を担保に可能
金田病院、恵寿総合病院、地域医療連携法人制度の活用へ

2016年3月24日 (木)配信 成相通子(m3.com編集部)

 3月23日に開かれた政府の産業競争力会議で、文部科学省が「地域医療連携法人制度」の具体化に向け、同制度に参画する大学附属病院を大学と別法人化する際の要件の方針を明らかにした。年内をめどに告示等で正式に定める予定で、「大学医学部の教育研究に必要な機能の提供」を担保することに主眼が置かれている(資料は、首相官邸のホームページ)。

 また、同日の産業競争力会議には、緑壮会金田病院(岡山県真庭市)理事長の金田道弘氏、董仙会恵寿総合病院(石川県七尾市)理事長の神野正博氏が民間有識者として出席し、2つの病院が地域医療連携推進法人制度への参画を検討していることを明らかにした。金田病院は、近隣の落合病院と地域医療連携推進法人の立ち上げを検討しているという。

 地域医療連携法人制度は、より良い地域医療連携や最適な医療機関の事業運営等を目的として、2015年9月に公布された改正医療法に盛り込まれており、2017年4月に施行する見通し。これまでに、岡山大学病院を中心に岡山市内の複数医療機関が参画する「岡山大学メディカルセンター構想」が名乗りを上げている(『「岡山大学メディカルセンター構想」提言 - 森田潔・岡山大学学長に聞く◆Vol.1』を参照)。

 同制度は、複数の医療法人が参加して統一的な医療連携方針を決定した上で、診療科や病床の再編、医師の共同研修、配置換え、医薬品等の共同購入、資金貸付等が実施できる。大学の附属病院が参加するには、大学からの別法人化が必要で、関係する政省令などの整備が求められている。文科省は別法人化のために必要な要件を告示等で定めた上、それらを満たす大学等を個別に文科大臣が指定するとしている。

 文科省が別法人化の要件として示したのは、(1)附属病院の開設者は一般社団法人とし、定款で「大学医学部の教育研究に必要な機能の提供を行うための病院の開設と管理」を必須の目的と事業に位置付け、大学医学部の教育研究に関する事項についての議決権の過半数を大学設置者が保有する、(2)大学医学部の教育研究に必要な施設としての病院機能を確保するため、大学設置者と附属病院を開設する報じ、地域医療連携推進法人が協定を締結し遵守する――の2項目。

 一方で、地域医療連携推進法人の具体化に向けた動きとして、病院関係者2人が取り組みを説明した。神野氏は、地域医療連携推進法人設立で、事務用品や一般材料の共同購入や患者送迎の共同運航で経費節減が期待できることや、チーム医療に係る教育や研修を共同で行えることなどのメリットを指摘。金田氏は「単独のダウンサイジングでは限界が近く、民間病院の統合は極めて困難」として、同制度のメリットを強調した上で、優先的な基金の配分や税制上の配慮などのインセンティブを要望した。

 また、厚労省が同制度の活用を検討している事例を複数紹介。岡山大学メディカルセンター構想など、大学病院や私立病院などの総合病院同士のグループ化のほか、中規模の医療法人では、地域の中堅病院間の診療科目の分担や職員の相互交流、患者の電子カルテの統一を中心とした連携、給食サービスの共同化を中心とした連携などを検討している。また、総合病院と診療所、介護施設を中心に総合的なコールセンターを設置し、連携促進を検討している例や、がん治療専門の医療法人同士が、薬剤の共同購入や高額医療機器による治療の連携等を検討している例、自治体病院の改築に合わせて他の医療法人と地域の病院再編を目指す例などが紹介された。



https://www.m3.com/news/iryoishin/408721
シリーズ: m3.com×『週刊ダイヤモンド』共同企画「医師&一般人 緊急アンケート」
「医療費は増加するもの」「削減は必須」◆Vol.7
ダイヤモンド・オンライン会員【自由意見3】

2016年3月24日 (木)配信橋本佳子(m3.com編集長)

◆医療費総額:増やすべき?減らすべき?

【維持・増額が必要】
・医療の費用は削減すべきではなく、その他の歳出面での削減を目指すべきなのではないかと感じます。予算にムダが多すぎる(20代、女性)
・高齢者が増え、若年者が減れば、医療費は増加するもの。医療費削減政策は国民皆保険制度に矛盾する。人口を増やす政策が解決策と考える(50代、男性)
・人の生命に関わる施策は、年齢を問わず差し迫った問題なので、他に優先して充実させるべきです。削減する施策は他にたくさんあると思います(60代、男性)

【抑制が必要】
・健康保険制度を維持してほしいので、ある程度の変更は仕方がないと思う。しかし、医療費がこのまま無制限に上がり続けるのは、制度維持にかかわるし、他の政策に金が回らなくなるので、その辺りの対策があれば、給付削減負担増も納得できる(30代、男性)
・社会保障費の削減は必須で、高齢者の自己負担を増やさざるを得ないと思う。また、医療も商売であるから、持てる者がより良い治療を受けるのは当然(40代、男性)
・国家財政が破たん状態にあるので、国負担の医療費助成は極力軽減した方がよい。そうでないと次世代にまで負担がかかってますます生きにくい日本になる恐れがある(60代、男性)
・国民にとって痛みを伴う部分もあるが、医療費抑制は今や避けて通れない問題、やむなし(70代、男性)

◆生活保護:無駄あり、無料化の廃止を

・本当に体調が思わしくなく、仕事ができない状態の生活保護者が病院に行くということはよいが、処方薬の転売などしているような生活保護者がいることをどうにか突き止めて、そのような人の生活保護をなくしてほしい。本当に必要としている人は苦しい思いをしているから(40代、女性)
・生活保護の医療費無料化は廃止し、自己負担金、あるいは上限までの自己負担をさせる制度を導入すべき。高齢者の疾病のうち、明らかに生活習慣が原因とする疾病に対し、自己負担率を上げ、薬物治療等が1年にわたり効果が見られない場合は、治療継続を見直すな制度が必要。医療費を一律に削減するのは難しく、無駄遣いと思われる部分のスリム化が大事であると思われる(40代、女性)
・生活保護者の医療費は無料だが、国民健康保険に加入させ、月の保険料は無料とし、受診ごとに1割負担(上限設定)にすべき。過剰診療で医者が儲けている(60代、男性)

◆行政に一言:政策決定プロセス透明化を期待

・現在は、社会保障制度が過度に充実しているため、国や地方公共団体の財政が悪化しつつあるのだと思います。社会保障政策は国民の生活を守るための最小限で最後の砦であってもらいたいです(20代、男性)
・医療にまつわるお金の動きが見えない。無駄や不正、不条理がどこに生まれるのかという検討を、客観的に行ったのか不明(40代、男性)
・決定しているのは困っていない大都会の人々だと思うので、地方の現状が分かっていないと思われる。医療難民が出ないよう、全国均等な施策に近付く努力をしてほしい(40代、女性)
・医師不足、看護師不足、介護士不足など、政府がもっと考えるべき(資格取得に関することに力を入れるなど)。税金の使い方で、見直す所は沢山あるはず(40代、男性)
・病院に勤務する勤務医、看護師の激務は是正すべきだと考えるので、診療報酬の引き上げを含めて、適正な医療を検討すべき。特に高齢者は複数の診療科にかかると、十種類以上もの薬を投薬されており、とても全部服薬しているとも思えない。結果的に廃棄される医薬品に保険が適用されているのかと思うと、ばかばかしくなる。全体として適正な医療と適正な診療費を検討しなければならないのでは?(50代、女性)
・診療報酬改定は日本人の命に係わる重大な問題なので、国民に十分納得してもらえるよう十分な時間を掛けて、進めてほしい(50代、男性)
・診療報酬で政策に誘導するという、まどろっこしいやり方では医療費削減は進まない。法整備とある種の規制は必要だと思う(50代、男性)
・金や人口密度優先ではなく、あるべき医療の姿を考えたい。地方の時代と言いつつも、都市集中となるような施策の延長線とはしたくない(60代、男性)
・医療も介護も場当たり的な施策のみで先が見えません。官僚の言いなりで責任の所在が見えないことに怒りを感じます(60代、男性)
・過疎地域の医療が削減されないような施策を実施してほしい(60代、男性)
・目先の財政論のみが先行し、本来重要な医療政策の基本的な方向性等についての議論が不十分である(60代、男性)
・そもそも医療費削減の前に防衛費、米軍への思いやり予算や国会議員の定数や歳費を削減してから国民の命に関わる医療費削減に着手すべきでは?(70代以上、女性)

※『週刊ダイヤモンド』3月19日号では、今回のアンケート結果を掲載した「全国病院[改革]ランキング」を特集しています。



http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/politics/politics/1-0250073.html
初の地域枠医師、現場に 道、医療担い手確保へ奨学金 来月から帯広など7人
03/24 07:00 北海道新聞

 道が地域医療の担い手を確保するためにつくった「地域枠医師」制度の1期生7人が札幌医大卒業後2年間の研修を終え、4月から帯広市や渡島管内松前町などで働き始める。来年からは、旭川医大卒の地域枠医師も加わる。道は、この制度による地域勤務の医師が10年後に最大160人程度になると見込んでいる。

 2008年度入学の地域枠1期生は当初8人いたが、1人退学した。勤務先は帯広市が23人で、釧路、小樽、江別各市と松前町が1人ずつ。7人は23日、道庁で高橋はるみ知事から「広大な北海道では、医師がいなくて苦労している人が多い。活躍を心から期待する」と激励を受けた。

 帯広に赴任する高石恵一さん(27)=釧路管内白糠町出身=は席上、「道民の税金で大学を卒業させていただいた責任と期待を胸にやっていきたい」と抱負を語った。取材には「小さいころに中耳炎になった時、地元の診療所に『釧路に行って』と言われた。北海道の医師の少ない所で貢献したいと思っていた」と話した。

 道によると、来年4月には札医大卒の13人、旭医大卒の6人が地域勤務に入る予定だ。一方、15年度までに地域枠として219人が奨学金を得たが、3人が退学し、4人が地域枠の利用を取りやめた。いずれも奨学金を返す必要がある。



https://www.m3.com/news/general/410566
福井厚生病院に支払い命令 福井地裁 医療訴訟、原告の主張一部認める
2016年3月24日 (木)配信 福井新聞

 2010年に福井市内での交通事故により負傷した女性=当時(78)=が、搬送先の福井厚生病院(同市)で死亡したのは、医師が転院など適切な措置を怠ったためとして、遺族が1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が23日、福井地裁であった。林潤裁判長は原告の主張を一部認め、病院側に220万円の支払いを命じた。

 判決理由で林裁判長は「シートベルトの圧迫があり、肝損傷を疑うことはできた。適切に状態を把握し転院などの措置を取るべきだった」と認定。一方で、適切に転院措置を取ったとしても死亡を防げたとまでは認められないとした。

 判決によると、女性は10年2月8日午前、夫が運転する車の助手席に同乗して福井市内を走行中、交差点でトラックと衝突し、同病院に搬送された。胸などの骨折により整形外科に入院。間もなく血圧が低下したため外科で再検査したが、同日午後、肝損傷による出血性ショックで死亡した。

 遺族の1人は「病院側の過失を認めてもらえた」と話した。病院側は「判決内容を重く受け止めている。判断を尊重したい」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/410529
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
DPCは「ブラックボックス化している」の声も
四病協、2016年度診療報酬改定で要望へ

2016年3月24日 (木)配信 成相通子(m3.com編集部)

 四病院団体協議会(四病協)の総合部会が3月24日に開かれ、部会後に加納繁輝議長が記者会見し、2016年度診療報酬改定を受けてDPC制度について「重症度指数が理解できない」「ブラックボックス化しつつある」との意見が部会で相次いだことから、四病協として厚労省に説明を要望する方針を明らかにした。

 DPC制度に関して特に問題視されたのは、新設された「重症度指数」。診断群分類点数表では反映しきれない患者の重症度を評価するために機能評価係数IIに追加されたが(『DPC見直し決定、診療実態をより評価した体系へ』を参照)、「厚労省の説明会で説明されても、仕組みがよく分からない」「中医協の基本問題小委員会でも十分に議論されておらず、委員も理解できていない」などの批判があったという。

 加納氏は、「厚労省は診療報酬を示すに当たり、データを基に係数を説明する責任がある」と指摘し、重症度指数に関して「中央社会保険医療協議会の場で、しっかり議論してほしい」と要望する考えを示した。

 その他、急性期病床の「重症度・医療看護必要度」の見直しで、「外科系の評価が高く、内科系の評価が不十分」との指摘があり、「内科系疾患の患者を救急で受け付けると、基準を満たせなくなるのではないか」との危惧も示された。四病協として実態調査を行い、地域のニーズに合った基準作りを求めて行く方針。



https://www.m3.com/news/iryoishin/410456
シリーズ: 医療機関の消費税問題
控除対象外消費税への対応、「医療界として一本化」今村日医副会長
非課税維持、診療報酬上乗せ分超額の税額控除を提言

2016年3月24日 (木)配信高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会の今村聡副会長は3月23日の定例記者会見で、医業税制検討委員会の答申を報告し、「初めて医療界として具体的な提案に一本にまとまった」と述べた。控除対象外消費税への対応では、現行の非課税制度のままで「診療報酬で仕入税額相当額として上乗せされている、2.89%相当額を上回る負担をしている場合は、超過額を税額控除(還付)する新たな仕組み」を提言した(資料は、日医のホームページ)。

 医業税制検討委員会は2014年9月から議論を始めており、四病院団体協議会の会員も参加している。日本歯科医師会、日本薬剤師会からも答申への賛同を得ているとし、今村氏は「初めて医療界として具体的な提案に一本にまとまった」と強調した。控除対象外消費税に関して、答申は「医療界側で一本化した解消策を提言できず、それが立法当局の解決の先延ばしに口実にも使われていた」と分析している。

 答申は(1)控除対象外消費税の解決策、(2)医療法人税制の課題、(3)予防医療に関する税制の諸課題――の3部構成になっている。

 消費税に関しては、2017年税制改正に当たって、「現行の非課税制度を前提として、当局が診療報酬に仕入相当額として上乗せしている2.89%相当額を上回る、仕入消費税額を負担している場合には、その超過額の税額控除(還付)を認める新たな制度を提言する」としている。病院などが大規模な設備投資を行った際には全額控除で きる。さらに、課税制度への変更による、現在診療報酬に上乗せされている消費税分のいわゆる「引きはがし」を心配しなくて済む、と指摘している。

 消費税率の10%への増税を巡っては延期の可能性も取り立たされているが、今村副会長は「消費税が上がらないかもしれないから、このような要望にしたということはない」と述べた。

 「医療法人税制」では、「持分あり医療法人出資に対して、非上場株式等に係る納税猶予制度の準じた制度の創設」を提言。「予防医療」については、現在の医療費控除は「診療または治療の対価」が対象になっているが、予防医療の重要性が高まっているとして、インセンティブ確保のためには対象の拡大を訴えていく必要があると提言した。



http://mainichi.jp/articles/20160324/ddl/k06/040/007000c
米沢市立病院
署名9837人分、市長に提出 精神科存続求める会 /山形

毎日新聞2016年3月24日 地方版

 米沢市立病院精神科が23月末で休止になる問題で、市民団体「米沢市立病院精神科の存続を求める会」が23日、中川勝市長、海老名悟議長、渡辺孝男病院長宛てに9837人分の署名を提出した。1月28日から1万人を目標に障害者支援施設や町内会、街頭などで訴えたが市民の関心が高く、ほぼ目標通りを集めた。追加分は後日、提出するという。【佐藤良一】

 黒沢巌代表世話人は「閉鎖の期日が迫っているが、重症の患者はいまだに行く先が見つからずにいる。何とか精神科の継続を模索してほしい」と中川市長に要請した。転院した市内の女性は「市立病院には精神科の他に内科と婦人科もあり安心して通院できた。転院先を紹介されたが先生も薬も代わり不安でいっぱいだ。一日も早い再開をお願いします」と訴えた。同会は、精神科診療の空白を作らない対応策も今後、提案するとしている。

 中川市長は「市民の思いとして重く受け止める。医師確保に努めてきたがなかなか難しいので、民間との連携も視野に入れている。何とか地域の中に精神科病床を消さないように努めていく」と答えた。同病院は医師確保のため、今月中にインターネットの医師求人サイトで全国公募する準備を進めている。

 同病院総務課によると、昨年12月に約1500人いた入院・外来患者の転院先(3月23日現在)は、市内のクリニック781人 ▽置賜地域の医療機関315人 ▽村山地域の医療機関45人 ▽他診療科へ296人 ▽診療中止40人−−などという。

 同病院は休止中の対応について、4月から1カ月半、常勤医1人を確保して転院先の紹介を続けるとしている。これとは別に、渡辺病院長は17日の市議会で、「てんかん外来は私が、小児の精神疾患は小児科が診療する。一般病棟患者の心のケアは山形大医学部と置賜総合病院から各1人の支援を週2回受けることになる」と明かした。

 また、市は、9日から診察が受けられないデイケアの希望者を南陽市の佐藤病院へ送迎を始めた。29人乗りのマイクロバスで平日に2往復し、1年間運行するという。



http://www.asahi.com/business/reuters/CRBKCN0WQ0O0.html
焦点:「ブロックバスター」の薬価引き下げ、対日投資に冷水も
2016年3月24日17時28分 朝日新聞

 [東京 24日 ロイター] - C型肝炎の完治が見込める画期的な新薬が異例ともいえる大幅な薬価引き下げの対象となり、製薬業界が反発している。薬価引き下げは財政を圧迫する医療費削減につながる一方で、企業の収益にマイナスとなる。日本市場での新薬開発の魅力が薄れれば、投資の優先順位が後退する懸念があり、医療ビジネスを成長産業と位置付ける安倍晋三政権の戦略に逆風ともなりかねない。 

 <C型肝炎治療薬、30%超の薬価切り下げ> 

 焦点となっているのは、米ギリアド・サイエンシズが売り出したC型肝炎治療薬「ソバルディ」(昨年5月に日本発売)と配合薬「ハーボニー」(昨年9月発売)。副作用が少なく、経口で約3カ月で治療できる点に特徴がある。これまでC型肝炎の治療の主流はインターフェロンで副作用が強かった。

 売上高1000億円を超える薬は「ブロックバスター」と呼ばれ、その実現に各社はしのぎを削る。IMSの医薬品市場統計によると「ソバルディ」の昨年の売上高(薬価ベース)は1117億円、「ハーボニー」は1176億円。発売から1年未満でブロックバスターとなったことからも需要の大きさは読み取れる。

 しかし、この異例とも言える売上げが、大幅な薬価切り下げを招いた。

 政府は今春の薬価改定から「特例拡大再算定」という制度を導入。「年間販売額1000億円超・1500億円以下、かつ予想販売額の1.5倍以上」の品目は最大25%、「年間販売額1500億円超、かつ予想販売額の1.3倍以上」の品目は最大50%の価格引き下げを行う。

 血小板薬「プラビックス」(サノフィ)、抗がん剤「アバスチン」(中外製薬 <4519.T>)とともに「ソバルディ」、「ハーボニー」が「特例拡大再算定」の対象となり、この2品目は3割超の薬価切り下げとなった。

 <国民皆保険維持とイノベーションの板挟み> 

 「特例拡大再算定」は「皆保険を維持するための例外的な制度」と位置付けられるが、昨年後半に導入が議論された時から「革新的で成功した新薬に対するペナルティに他ならない」(米国研究製薬工業協会)など反対意見が相次いだ。

 「急にルールの提案が出て、急に実施された」(日本製薬工業会の川原章専務理事)という声も聞かれ、事業を進める前提条件が変化したことに対する不信感も渦巻いている。

 「ハーボニー」のように病気の完治が見込める医薬品は将来的に患者の数が減っていく可能性がある。発売開始時点で売上高が想定を上回ったからと言って薬価が大幅に切り下げられれば、企業は投資回収の機会を失いかねない。

 製薬協の川原専務理事は、C型肝炎が肝硬変や肝がんに進行して、さらに膨大な医療費がかかることもあるなか、12週間で完治が見込め、その後、健康な生活も可能となる薬剤に対する「価値」をきちんと考慮すべきと指摘する。 

 <日本への投資回避に懸念> 

 医薬品の候補として研究を開始した化合物のうち、新薬となるのは3万分の1と言われる。各社とも限られた研究開発費を投入するに当たり、どの市場が最も大きい投資リターンを期待できるか優先度を検討する。

 特に、世界各国で事業を展開している大手外資系製薬メーカーにとっては、日本は多くの市場のひとつに過ぎず、収益の先行きが読めないとなれば、投資の優先度が低下してしまう。 

 ファイザー日本法人の梅田一郎社長は、「イノベーションが適切に評価される市場では、投資が増え、画期的な新薬を継続して創出することができるようになる」と述べ、新薬に対する正当なリターンの確保を強調する。医療費削減に比重を置いた変更が続けば「対日投資減少のリスクが高まる」と懸念する。

 この他にも、政府の経済財政諮問会議では、現在2年に1回行われている薬価改定を毎年行うことが議論の俎上にのぼるなど、薬価制度をめぐっては不透明な部分が多い。

 日本イーライリリーは、世界同時開発・同時発売を開発の方針のひとつとし、2003年には7.2年あった「ドラッグ・ラグ」を15年には0.8年に縮めた。

 パトリック・ジョンソン社長は「薬価制度の予測可能性と安定性がなくなれば、投資は他国に行ってしまう。薬価の毎年改定が実施されれば、日本の投資に影響を与えるし、日本イーライリリーの成長にはマイナスの影響を与える」と述べ、2020年に日本でトップ10入りという目標実現には、安定した制度の維持が必要と訴える。

 薬価算定においては「新薬創出等加算」や「先駆け審査指定制度」など新薬創出を後押しするための制度もあるが、インパクトの大きな薬価引き下げに、業界内では異論が消えない。厚生労働省では「特例拡大再算定」のあり方について、16年度改定以降も検討を続けることとしている。

 (清水律子 編集:宮崎大)



http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20160324/CK2016032402000008.html
病院整備3度目で可決 野洲駅南に設計着手へ
2016年3月24日 中日新聞 滋賀

 野洲市がJR野洲駅南口市有地で建設を目指していた市立病院整備事業をめぐり、二十三日の市議会本会議で病院整備の基本設計費を含む二〇一六年度一般会計予算案が賛成多数で可決された。病院関連予算はこれまで二度、本会議で否決されていたが、ようやく事業のめどがついた。山仲善彰市長は「ほっとしました」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 本会議では、基本設計業務委託料などを盛った八千百八十五万円を含む一般会計予算案を審議。「予算案が三度目の正直として提案されたのは、市立病院実現を願う多くの団体や市民の後押しがあったから。病院整備は市民の切なる願い」などと四人が賛成討論。一人が「経営形態を市の直営とすることは国の公立病院改革プランが目指す方向に即していない」と反対討論した。採決の結果、賛成十一、反対七で可決された。

 昨年十一月の本会議で採決前に退席し、今回は賛成した岩井智恵子市議は本会議後の取材に「市立病院実現を願う多くの市民の署名やこのままでは危機的な状況になる、との医師会の訴えを聞いて判断した」と話した。

 山仲市長は「市立病院に賛同する市民からの一万数千人の署名があった中での可決で、重い。慎重に進めていきたい」と話した。

 民間の野洲病院は、市がこれまで通り支援を続け、市立病院完成時に法人を解散することが理事会で決まっている。岡田裕作院長は市立病院への移行を想定し「駅前での整備を認めていただき、実現に向けて第一歩を踏み出せうれしい。どういう医療体系にもっていくかは市と協議しながら進めたい」と話した。

 (前嶋英則)

 <野洲市立病院整備計画> 市が支援する民間の野洲病院が5年前、施設の老朽化、基幹施設の耐震化工事の必要性などを理由に、市に公設民営化を打診。市は中核病院の必要性や市民病院として運営が可能かなどを医療関係者らと協議し、採用しがたいと判断。市立病院を整備、直営することを決めた。病院整備の基本設計費を盛った予算案は、財政的理由や駅前建設に反対する声が大きく昨年5月と11月の本会議で否決。一時、計画は頓挫したが、病院実現を願う市民や開業医らの署名、要望を受け、再提案された。病院は9診療科、病床数199。総事業費86億円で、2020年の開院を目指す。



http://www.yomiuri.co.jp/local/nagasaki/news/20160324-OYTNT50059.html?from=ycont_top_txt
松浦市移転案に一定の評価 病院側理事長が市長と会談
2016年03月25日 読売新聞

 佐賀県伊万里市の伊万里松浦病院の移転問題で、病院を運営する独立行政法人「地域医療機能推進機構」(本部・東京)の尾身茂理事長は24日、誘致を表明している松浦市の友広郁洋市長と市役所で会談した。尾身理事長は同市への移転案に一定の評価を示し、現状のままでは伊万里市内での存続は難しいとの考えを明らかにした。


 機構は昨年2月、病院周辺の人口減による収入の落ち込みや施設の老朽化などを理由に、伊万里市に旧市民病院跡地への移転案を提示した。しかし、地元医師会の反対で計画が進まず、昨年9月に松浦市に受け入れを打診。同市が市中心部の市有地を無償貸与する方針を示す一方、伊万里市は現地建て替えによる市内存続を要望している。

 会談は非公開。終了後に記者会見した尾身理事長によると、松浦市への移転案については、患者の約4割を同市民が占めることから「自治体は違うが、一体の医療をしている」との認識を示し、伊万里市が求める現地建て替えは、市街地から離れていることを課題として挙げたという。

 尾身理事長は移転先の最終判断に向け、25日には伊万里市の塚部芳和市長と意見交換する予定。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48409.html?src=catelink
医療費適正化計画の基本方針、31日に告示- 厚労省
2016年03月24日 22時00分 キャリアブレイン

 厚生労働省は24日、社会保障審議会医療保険部会(部会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)で、早ければ2017年度に始まる第三次医療費適正化計画の基本方針の改正内容を報告した。今月上旬まで募集したパブリックコメントの結果を踏まえたもので、病床の機能分化や連携、地域包括ケアシステムの構築による医療費の削減額を目標とするよう、都道府県に求めることが最大の特徴だ。同省では31日に基本方針を大臣告示する。【敦賀陽平】

 現行の基本方針では、平均在院日数の短縮や生活習慣病の予防の効果を想定し、医療費を推計することになっているが、新たな基本方針では、病床の機能分化と連携の成果を踏まえた入院医療費の見込み額を盛り込むよう求める。

 また、外来医療費については、特定健診・特定保健指導の実施率(それぞれ70%以上、45%以上)と後発医薬品の数量シェア(8割以上)の政府目標を達成することを見込んだ医療費を推計した上で、一人当たりの医療費の地域差を縮めるよう促す。

 現行の方針では、平均在院日数の短縮を目標とするよう求めているが、厚労省では「現時点で目標とすることは考えていない」としている。

 現在、各都道府県で地域医療構想の策定作業が進んでいることなどから、同省ではその内容も踏まえ、今年夏をめどに基本方針を一部改正し、医療費を推計するための算定方法を示す方針だ。

■療養病床の新類型で専門部会設置へ

 この日の部会で厚労省は、17年度末で設置期限を迎える医療療養病床(25対1)と介護療養病床の在り方を協議する専門部会の設置の準備を進めていることを明らかにした。

 同省の検討会は1月、現行の病床に代わる選択肢として、施設内に医療機関を持つ「施設型」と、居住場所と医療機関の「併設型」の2つの類型案をまとめており、専門部会では、人員配置や施設基準など、具体的な制度設計がテーマとなる。開催時期は未定だが、同省では設置後、月1回程度のペースで会合を重ね、年内の取りまとめを目指すとしている。



  1. 2016/03/25(金) 05:48:49|
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3月23日 3.11震災関連 

https://www.m3.com/news/iryoishin/406386
シリーズ: 東日本大震災から5年
【福島】「天災以上に人災に苦労」「除染をやめてほしい」◆Vol.16

医師調査 2016年3月24日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)

Q 東日本大震災からの復興に関して、行政や医療界に望むこと、広く知ってもらいたいことなどがあれば、ぜひともご記入ください。
【福島県】

・医療人や研究者の二次被災は、意外に多いので、押しの強い、詐欺的な人への過度の信頼が、裏切られる事態が、頻繁に生じている。醜態を隠そうとする偽善支援者が、二次被災を悪化させるということは、大学関係者に往々にして観察される。東北医科薬科大の新設が、偽善者の増産につながることがないように、注意していただきたいです。
・無駄遣いだらけ、実状に合っていない。
・住民がかなり減っている。代わりに除染業務の人が関東や関西からたくさんやってきています。除染の人は、ガラが悪く、健康保険に加入していないとか、問題をいろいろ持っています。除染を行っても、あまり効果がないので、除染をやめてほしいです。お金が無駄になっているだけと思います。
・医局制度の復活、ある程度の強制的出向がなければ、自由意思のみではどうにもならない。赤字なので給料も低い。経営者がある意味、やり手でない病院は確実に淘汰される。
・被災地域の医療問題、医師不足をしっかり伝えてほしい。対策を早急に取ってほしい。
・人手不足の被災地をさらに窮地に追い込むような専門医制度をこの時期に始めたこと。
・良いことしかいわない行政にびっくり。
・除染特需となり、誰かの懐に血税が転がり込んでいるのをみると腸が煮えくり返る。
・いわき市の医師・看護師は不足している。
・現場で困っていることをもっと積極的に取り上げてほしい。
・療養病床の縮小は当地方の実情にそぐわない。
・復興予算は箱モノや「イベント」に費やされ、建設業界などは潤った。しかし、一次産業が大きな被害(風評被害も含め)を受け、回復しそうもなく、高齢化や後継者難は拍車がかかっており、福島県GDPは復興予算が尽きれば先細る運命。患者減は人口減に伴うもので、震災がなくても、自然減は免れなかったのだから、加速しただけ。医療再編は、高齢化への取り組みにほかならない。あたりまえのことだ。「震災がらみ」でオブラートにくるんでも、現実は厳しい。
・復興大臣は医療に関しては何も手を付けていない。分からないから仕方がないでは、医療は疲弊する。医師不足は国が主導で改善しなければ変わらない。
・低線量被曝よりも喫煙の害の方が大きい。罰則付きの受動喫煙防止法を制定すべき。
・風評や無理解による女性職員の離職が残念。
・パニックを避けるためとはいえ、放射性物質が飛散している時に、マスコミも行政も情報を隠していた。そのため多くの人が屋外で被ばくした(水の配給を受けたり、買い出しの際、一番飛散していた時期に無防備で)。放射性ヨーソの被ばくなので、どれだけ被ばくしたかは誰にも分からない。これから5年が非常に気にかかる。
・震災から5年も経過した現在、除染が必要かどうか?
・低線量被曝に対する不安が科学的に妥当なものか否か、判断が困難なことと、不安に対する対処方法は個人差が大きく、適切な対応には熟練を要すると感じています。
・現場で骨身を削っている医療者のことを本気で考えないと、福島県の医療は(特に民間の施設は)崩壊すると思うし、その実感がますます強くなっている。
・被災して大変な思いをしている方々も多い。その一方、被災者への給付金がこれまでの収入を上回っているとかで、タクシーで登校する子供、働かずパチンコ三昧の大人、「被災者なんだから優遇しろ」という人・・・いろいろ考えさせられます。
・天災以上に人災のもたらした影響に大変苦労している。
・何も望まない。
・私の災害医療総合学習センターでは学生のみならず医療職・行政保健職に積極的に情報提供を行いつつ、地域住民とのコミュニケーションを小さなコミュニティレベルでも推進している。住民だけでなく、医療・保健職も放射線健康影響について考えることを避けたまま当初の認識(影響が出るに違いないという思い込み)が固定したままになっている。今後、避難者住宅支援の変更や避難区域解除に伴い、県外に避難した住民の帰還が加速することが予想されるが、県外避難者の多くは県内在住者にまして福島の実態を知らず、震災直後の認識のままの方が多い。医療職が最も住民の放射線健康不安に密接に接するべきであり、かつ期待されているにもかかわらず、医学・看護教育において放射線健康影響に関する分野は極めて手薄である。地域行政とも連携しながら福島の現場での教育・地域支援を行いつつ、放射線教育を全国に展開すべく積極的に発信していきたいと考えている。
・震災時から変わらず地道に地元で貢献している医師がいることを知ってもらいたい。そのような医師らは決して自ら表舞台に出るようなことはしない。よそから来た復興支援医師が脚光をあびる風潮があるようだが。
・もはや手遅れの感があります。可能なら、これからの復興財源を医療機関の統廃合に使ってほしいと思っています。
・県立大野病院の時もそうだが、このm3だって変だったし原発事故に関しては全部だめ。誰がいつどのように責任を取ったか?使ったのは税金だよ。岩波書店の月刊誌「科学」は必読です。
・SNSや報道による根拠のない放射線障害の風評が、住民の恐怖を煽り、疾病を増加させている。
・福島県の医師(silent majority)が堪えていることを知ってほしい。現在も助けが必要であることも。
・医療関係者の無知が多い。
・失望している。
・生鮮食料品、水産物の風評被害がまだある。また、医療従事者不足がまだまだある。人口減をストップしてほしい。
・何を言っても無駄。絶望している。
・地方病院の医師やスタッフのマンパワー不足、偏在化が深刻化していること。
・震災復興の中で自治体当事者たちは、結局震災前の法体制で医療資源は集まり、状況がどう変わろうと規制に従い、行政が求める形で各医療期間が協力を惜しまないものだと、思い込んでいる節がある。被災した県の行政ですら、この“もんだ族”が跋扈していることを懸念します。これじゃ、被災地外での風化など、止めようはないでしょう。
・行政にもっと本気で廃炉問題・風評被害解消を解決してほしい。強権発動もやむを得ない場合それをすることも行政の義務だと思う。
・震災の影響で大変だというのが世間の印象で、何かと「被災地のために」というのを聞きますが、世間で思われているほどひどくない、というのをむしろ知ってほしいです。福島市や郡山市は影響は皆無ですし。被災地では一部の人達は大変かもしれませんが、賠償金のおかげで外車率がとても高いとか、パチンコ屋が大繁盛しているとかそういうマイナスの影響も公平に伝えてほしいです。出身者としてはそういう面で「賠償金で生きていけるという道が本当に復興に繋がるのか?」と危惧しています。医療に関しては、原発地域はもともと過疎地域だったわけで、通常の過疎地域のレベルを超えることは難しいわけです。大変ではありますが、それは通常の過疎地域が抱えることと同じ問題だったりします。
・福島は元気であること。
・復興が進んでいないのに東京オリンピック誘致は早すぎた。東北地域の復興のスピードを遅らせている。
・子供たちの甲状腺検査は進められているが、住民全体の健康調査が必要。
・医師不足は新しく医学部を作ったり、地元優先枠で入学させることでは問題解決にはならない。被災地や東北で働く意欲、モチベーションが上がるように賃金や教育環境など含めた環境整備が今、現在仕事をしている人たちに対して必要と思われる。除染作業員の質が余りにも悪すぎる、犯罪が多い、こんなことなら除染作業なんてやめてもらって結構。
・東電も政府もすでに福島県民を見捨てている。東電には加害者という意識はもうない。このような状況で、原発再稼働を進める安倍政権と各地の電力会社は、国民および立地県民を愚民視している。
・避難準備区域などという曖昧な区域を設定しないで、現場に実際に足を運ぶべきだ。
・絶対的に医師、看護師不足であり 特に若い世代が不足していることによって 50代以上の医療従事者に負担が増している。
・福島県は原発事故による被災が主です。現在除染をしていますが、線量が低いところも高いところも同じように除染しているのは労力と費用の無駄です。原発周辺地区は線量が減っていません。避難した住民は帰宅を諦めています。無理に帰宅可能として、保障を止める行政は国民の生活と財産を守っているとはとても思えません。
・いわき市では、勤務医不足が続いている。特に、神経内科医、呼吸器内科医、腎臓内科医、皮膚科医が不足して困っている。
・全体的に閉塞感がある。国は中央を向いており、取り残され感がある。地方あっての国政と思うが。
・行政は安全を謳っているのなら自主避難者の優遇を止めるべき。県内で働いてまっとうに納税している人間に失礼である。原発避難者への底なしの賠償は止めるべき、住む人間のいなくなった自治体は統合し自治体職員のリストラも進めるべき。住民がいなくなって役場職員だけが残るのは一般企業では考えられない。福島県内の原発賠償とは無関係な人間からすると、底なしの原発避難者への補償を不快に思っている人間は少なくないし、原発乞食を増やすだけで福島県の恥である。



https://www.m3.com/news/iryoishin/409855
シリーズ: 東日本大震災から5年
被災地へ「細く長い」支援、全国の小児科医【被災3県】
学会と被災3県が連携

2016年3月23日 (水)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 被災地の小児医療を支援する取り組みが、震災から5年が経っても続いている。日本小児科学会、日本小児救急医学会の支援の下、岩手、宮城、福島の被災3県が合同で取り組む東日本大震災小児医療復興新生事務局(以下「事務局」)による支援医師の公募事業だ(事務局のホームページ)。URLは「細く長く(http://www.hosokunagaku.jp/)」。医師が足りない日に応援に来てくれる医師を全国から募るというもので、少ない人数で奮闘する被災地の医師を支える貴重な力になっている。同事務局のサイトでは、「(受け入れる理由は)全国の皆様に、是非、震災医療、そして地域医療を肌で感じていただきたいからに他なりません。そして皆様とともに地域医療の未来を築いていきたいと思います」と、広く全国の医師に呼びかけている。


公立相馬総合病院
 2016年2月のある日曜日、福島県相馬市の公立相馬総合病院の小児救急に、東京都大田区にある池上総合病院の小児科科長、辻祐一郎氏が応援に訪れた。土曜日午前中の自身の病院での勤務を終えた後、東北新幹線で福島駅に向かう。そこからタクシーに約1時間半かけて相馬市に入り、駅前のホテルに宿泊。日曜日午前9時から診療に入った。帰りは夕方4、5時ごろに病院を出て、帰京する。


辻祐一郎氏
 応援に入ったのはこの日が5回目。日本小児科学会で配られたチラシを見て参加を決意した。「小児科医は東京でも足りてはいないが、被災地の先生が頑張っている中で、ほんのちょっとでも力になれたらという気持ち」と参加の理由を説明する。事務局に参加可能な日を伝えておくだけで、応援を必要とする病院とのマッチングをしてくれるなど、応援医師の負担が少ないことも本事業の長所だと語る。

 応援を受け入れる相馬総合病院小児科長の伊藤正樹氏によると、同病院には福島県立医科大学から4人の医師が派遣されている。そのうち1人をさらに南相馬市立病院へ派遣しており、残る3人で外来と入院を担当している。応援医師が入る日も入院患者の担当で出勤するが、「救急室から出られなくなってしまうことがままある。応援に来てもらえると負担が全然違う」と話す。病院が払う応援医師への日当、交通費、宿泊費の一部は、福島県の復興関連の基金から補助を受けている。

 東日本大震災直後から始まった日本小児科学会、日本小児救急医学会の岩手県気仙地域(大船渡病院、高田病院)支援のスキームを発展させることで、2012年12月から支援対象を3県に拡大し、東日本大震災小児医療復興新生事務局が発足した。全国からスポットで応援に来てくれる医師を募集するというもので、支援対象施設は岩手県5病院、宮城県1施設、福島県3病院。参加希望の医師と各施設の調整は、事務局が主体となって行う。事務局サイトにあるカレンダーには、各施設が募集している日が記されている。病棟業務があるか、白衣の持参が必要かどうかなどの詳細も、病院ごとに記載されている。

 2015年9月末までに3県の病院に対し、124人の医師が計1119日分、本事業を通じて支援に入った。事務局サイトには「みんなのコメント」として、応援医師、受け入れ病院の感想が写真入りで200件近く掲載されている。応援医師からは「少しずつ回復してらっしゃる印象をうけましたが、同時にまだまだ、時間がかかる印象をうけました。地域の医療にわずかではありますが、かかわらせていただければと思います」「現場の先生方から震災当時のお話をたくさん伺えたことが大変ありがたかったです」など支援に入った印象、病院からは「当地域から石巻までの移動時間だけで、5~6時間かかりますので、先生の精力的な活動には心から感服しております」といった言葉が並んでいる。

 何度も応援に入るうちに事務局を通さず直接病院と連絡を取り合う場面も多くなっているほか、応援医師が地元医師会で講演を依頼されることもあるという。支援募集をきっかけに常勤医師として定着したケースも4件(岩手3件、福島1件)あった。被災地と全国の医師をつなぐ回路になりつつある。


伊藤正樹氏
 相馬総合病院では南相馬市からの避難者などで患者数は増加傾向にあるが、小児科の常勤医数は震災以前から3人であることは変わらない。伊藤氏は「当初は、大震災の被災地を皆で助けようと始まったものだが、今では、それを昇華させて、へき地医療への支援事業にもなってきている。支援に来て下さる先生がいるということで、現場で働く医師の気持ちはとても楽になる。被災地に限らず、医療過疎の地域に派遣できる事業になればいいと思う」と展望を語る。

 全体の事務局代表を務める岩手県医師支援推進室の福士昭・医師支援推進担当課長も「この3県はもともと医師不足や医師の地域偏在が深刻であったが、震災からの復興を通じて、地域医療確保の重要性に注目してくれる方が全国にいた。より多くの先生に関心を向けてほしいという状況は変わらない。細く長く続けていけたらと思っている」と話す。

東日本大震災小児医療復興新生事務局


  1. 2016/03/24(木) 06:20:31|
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3月23日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/409060
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
一番時間を割いたのは7対1の議論- 宮嵜雅則・厚労省保険局医療課長に聞く◆Vol.2
中小病院の経過措置、今後の検討次第

インタビュー 2016年3月23日 (水)配信 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――改定の内容についてお聞きします。先ほど「今改定で一歩進めていく」と言われましたが、入院医療の関係では、7対1入院基本料の改定が一番の注目点です(『7対1病棟の重症者割合、25%に引き上げ』を参照)。「重症度、医療・看護必要度」は項目が見直され、該当患者割合の要件は、従来の15%から25%に引き上げられました。

 入院医療全般について病床の機能分化を進め、患者さんの病状に応じて、適切な病床で治療を受けていただき、それを評価していくのが基本的な考え方です。急性期医療に限らず、慢性期医療についても機能分化を進めるため、療養病棟入院基本料2で「医療区分2または3の患者が5割以上」という区分を入れたりしています。

 確かに今回、一番時間を割いたのは、7対1入院基本料をめぐる議論です。「看護師さんを7対1配置していれば、いくら支払うか」ではなく、「重症な患者さんが一定数入院していた場合に、7対1の看護師さんを配置していれば、いくら支払うか」が基本になるので、患者さんの状態をしっかり捉えていく必要があります。

 前回の改定でも一歩進めて、「看護必要度」から「重症度、医療・看護必要度」に変更し、該当患者割合を15%に設定しました。今回は、「従来の基準で拾いきれないところは、もっと拾っていこう」という考えが基本。A項目を増やす、B項目を見直す、C項目を新たに追加し、重症の患者さんの受け入れを評価する方針は、支払側、診療側ともにほぼ同意していたと思います。

 基準についても、「A項目2点以上、かつB項目3点以上」だけでは、早期離床を進めると、B項目の点数が下がってしまい、該当しなくなる患者さんが出るという問題があったので、「A項目3点以上」だけの基準を作ったり、「C項目1点以上」として術後の患者さんを拾えるようにした。この見直しに対しても、それほど両側とも反対意見はなかったと思います。

 「重症度、医療・看護必要度」の項目と基準を見直すと、当然ながら該当患者の割合は増えます。従来の15%ではなく、どこが妥当な線かを検討した際、診療側は「20%台の低い方」、支払側は「20%台の高い方」をそれぞれ要望していたので、事務局として調整させていただいた結果、25%に落ち着きました。

――中医協では、支払側は「該当患者割合が25%ということは、75%は該当しない患者が入院していること」などと問題視していました。

 「残りの75%の患者が重症ではない」という解釈は間違っています。「重症度、医療・看護必要度」は、「重症な患者さんの基準」ではなく、「重症な患者さんとして拾う基準」です。例えば、C項目では、開頭手術をした患者については、「術後7日目までは重症」と決めました。しかし、8日目になったら退院できるのか、重症ではないのか、と問われれば、それは別問題。あくまで割り切って基準を作り、この基準に該当する患者さんの割合を25%以上と決めただけです。その拾い方をもう少し幅広くすれば、該当患者割合は30%以上にする、逆にもう少し狭くして該当患者割合を下げる、といった議論も、将来はあり得ると思います。

――7対1入院基本料の見直しに当たって、200床未満の病院については、該当患者割合が「25%以上」ではなく、「23%以上」という、2018年3月末までの2年間の経過措置が設けられました。

 「25%以上は厳しいのではないか」という議論があり、二つの経過措置を設けました。まず、病棟群単位による届出を認め、一般病棟入院基本料の届出において、7対1入院基本料から、10対1入院基本料に変更する際に限り、7対1と10対1を病棟群単位で持つことを可能にしました。しかし、中小病院からは、「こうした仕組みを利用することもできない。利用してもほとんどメリットにならない」といった声があったので、「23%以上」という少し低い基準を設けました。

――経過措置の延長は、あり得るのでしょうか。今後の議論になりますか。

 基本は2年間の経過措置なので、今のままであれば2年後には経過措置は無くなります。ただ別の見方をすれば、2年ごとに診療報酬改定はあるので、2年ごとに経過措置を延長するか、経過措置を変えるのかといったことも含めて議論をしていけばいいと思います。維持期のリハビリテーションも医療保険から介護保険への移行が検討されていますが、2年ごとにその扱いを議論しています。これらと同様に考えていけばいいでしょう。

――今回の改定で、急性期の患者を受け入れる病棟としての7対1入院基本料の評価の在り方は、ほぼ完成したのか、あるいはまだ見直す余地があるのでしょうか。

 今回の答申の附帯意見でも、「今後さらに検証して、必要な見直しを行う」となっています。まずは今の「重症度、医療・看護必要度」が妥当かを検証します。項目や基準を見直すのであれば、該当患者割合を上げる、あるいは下げるという議論は当然出てくると思います。



https://www.m3.com/news/general/410150
遅れで63人死亡 無保険、窓口負担分払えず
2016年3月23日 (水)配信 共同通信社

 経済的な理由で国民健康保険の保険料が払えずに「無保険」状態になったり、保険証を持っていても医療費の窓口負担分が払えなかったりしたために受診が遅れ、死亡した人が2015年に32都道府県で63人に上ったことが22日、全日本民主医療機関連合会(民医連)の調査で分かった。無職や非正規労働者が多く、家族全員が無保険という世帯もあった。

 調査は民医連に加盟する病院と診療所計646施設が対象。担当者は「全体からみれば氷山の一角。働き盛りの世代も増えており、行政による早急な対策が必要だ」としている。

 死亡した人のうち、無保険が22人。保険料を滞納し全額自己負担となる「資格証明書」の発行を受けていたのは6人、滞納で有効期間が短くなる「短期保険証」を持っていたのは8人だった。残る27人は、保険証はあるが自己負担分の医療費が払えない人など。

 雇用形態別にみると、無職が最多の44%。非正規雇用の21%、年金受給者17%が続いた。世帯構成別では36%が「独居」で、「二・三世帯同居」と「夫婦のみ」が各14%。年齢別では多い順に60代が40%、50代は27%となっており、死因はがんが約6割を占めた。

 引きこもりの息子を養いながら印刷会社で30年間働いた60代女性は、リストラされた後、国民健康保険への加入手続きができず、倒れた時には末期の乳がんと診断され、そのまま亡くなった。また、派遣で警備の仕事をしていた50代の男性は給与が月平均7万円で、糖尿病と診断されたが、収入が不安定で仕事を休めず治療できないまま自宅で死亡したという。



https://www.m3.com/news/general/410151
手術誤りと熊本大を提訴 「切除の胃にがんなし」
2016年3月23日 (水)配信共同通信社

 胃がんという誤った診断に基づく手術を熊本大病院(熊本市)で受け、胃の一部を切除されたとして、熊本県の男性(44)が大学に1500万円の損害賠償を求める訴訟を熊本地裁に起こしていたことが22日、分かった。提訴は2月19日付。

 訴状によると、男性は昨年6月、通院していたクリニックで胃がんと診断され、同7月に熊本大病院を受診した。同病院の担当医は入念に検査をする必要があったにもかかわらず怠り、クリニックの検査結果を基に胃がんと診断し、胃の3分の2を切除した。

 しかし、切除した胃からがん細胞は発見されず、がんでなかったことが判明。男性は手術後、食事の際に吐き気を催すようになったと主張している。

 熊本大病院は「訴状の内容を確認中で、コメントを控える」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/408720
シリーズ: m3.com×『週刊ダイヤモンド』共同企画「医師&一般人 緊急アンケート」
「診療所医師の経歴・実績をオープンに」◆Vol.6
ダイヤモンド・オンライン会員【自由意見2 】

スペシャル企画 2016年3月23日 (水)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

◆かかりつけ医:持つべきか否か?意見分かれる

【賛成】
・信頼できる、かかりつけ医が少ないため、多くの人が大病院に行くことになる。信頼できる、かかりつけ医を養成することが必要(50代、女性)
・重篤な症状が無い病人は地元医にかかるようにすべきで、紹介状をもらって大病院へ行く制度には賛成です(60代、男性)
・かかりつけ医を中心にした病気予防体制を構築することが、医療費削減につながる(70代以上、男性)
・「かかりつけ医」をどう定着させるかが、大きな課題です。現状では多くの人が大病院を望みますから(70代以上、男性)

【消極的・反対】
・地域ごとに大病院が個人開業医の役を担っているところもあり、一概に個人診療所をまず使うのはいかがなものか。1回診療を受けるごとに¥1,000をまず払い(年齢、性別関係なく)、その上で診療報酬の上乗せを行うのがよい(60代、男性)
・かかりつけ医師を見つけるのが大変。もっと診療所医師の経歴・実績をオープンに。全ての病状に対応して的確な診断のできる総合医を養成してからにし、かかりつけ医師の診療所と専門病院の区別の制度に進んでほしい(70代以上、男性)
・かかりつけ医を決めろと言われても、高齢になるほど病院通いが多くなり、受診科も多くなるので、なかなかかかりつけ医を決められない(70代以上、男性)
・単独の医師の判断に診療方針を委ねることを、法律で縛ることには賛成できない(70代以上、男性)
・大病院での紹介状制度は反対です。患者の症状や、かかりつけ医療機関から紹介状をもらえないといったケースもあるから(70代以上、男性)

◆医療提供体制: 医療機能の分化、おおむね支持

【30代】
・例えば風邪のような症状の場合、市販薬よりも強い効能を求めて医療機関に行く人もおり、それによって薬価代以外に受診料等、追加コストが発生していると思われます。市販薬について、本人登録および薬剤師の立会いを前提として、効能範囲を広げると、そのような部分が削減できるのではないでしょうか(30代、男性)

【40代】
・不要な外来患者防止策が必要です(40代、男性)
・高齢者の受診については、もう少し負担を増やすか制限を付けても良いと思う。子供の受診については判断できずに受診してしまう場合もあるので、受診時に不要な投薬や治療が発生しないように医療機関側できちんと判断してほしい(40代、女性)
・病院側の改革もさることながら、住民の病院のかかり方、受診の仕方を教育することにも施策を講じる必要があると思う(40代、女性)

【50代】
・医師による技量差がかなりあると感じるので、通院先を決められるのはおかしいと思う。技量、設備、応対など、病院によってかなり差がある(50代、男性)

【60代】
・医療コンサルタントに相談しながら治療を受けるシステム構築(60代、男性)
・大病院に病気の確定をしてもらい、治療は町医者で対応できるよう設備・技術を充実させる補助に切り替える(60代、男性)
・医療費削減のための改善になってほしい。疾病の程度による、かかりつけ医と大病院とのすみ分けが必要(60代、男性)

【70代以上】
・病状や病気の種類により第一次に受診する病院や診療所を決めるシステムをもっと厳密に確立し、病状や病気に適した病院で受診できる体制作りをお願いしたい(70代以上、男性)

◆薬:後発医薬品、意外と高い、使いにくい

・ジェネリックは思ったより安くないのが現実です(50代、男性)
・ジェネリック薬品をもっと増やして医療費を削減したいと思います(50代、女性)
・ジェネリック医薬品を、使える限り、使用している。しかし、貼り薬に 大変使い難いものが有り、正規薬を使わざるを得ない。改良に努力をしていただきたい。削減策は、過剰医療は削減していただきたいが、生命にかかわる治療の削減は、かなりの検討が必要です。風邪や、食べ過ぎ・飲み過ぎなどの日常病は、患者負担率を上昇させるべき。また、医療費とは違うが、救急車のタクシー的使用については、有料化を実施すべし。要請拒否を許さないマスコミ・国民です(60代、男性)
・正規医薬品に比較し、ジェネリックが安くない。また調剤薬局にジェネリック使用料金が入るのがりかいできない(60代、男性)

◆薬:無駄削減の余地あり

・製薬会社が勉強会と称して病院勤務者に行っている便宜提供を止めれば、薬価は大幅に下がると思います(40代、男性)
・合理的な医療費削減(過剰な薬を出さない等)にインセンティブを与える(40代、男性)
・現在診療所ごとに薬局が隣接設置されており、院外処方は無意味となっているので、これを止めて元の院内処方に戻し、処方せん発行手数料などの削減を図るべき(50代、男性)
・無駄な処方をなくすべき、特に高齢者への1疾患に対する複数薬の処方など(50代、男性)
・レセプトデータの一元管理により重複診療や薬剤の無駄を削減する(60代、男性)
・昨年亡くなった母は、長年かかりつけの内科医院がありましたが、残された明細を見ると、長年10種類ほどの薬をまじめに飲んでいたようです。最晩年診てくれたある2つの大病院の医師は搬送された症状とは別に、異口同音に「薬に対して過敏かもしれず、代謝しきれず腎機能が落ちている方が心配」と告げました。水泳も運転もしていた人が、めまいや転倒などをするようになるなど、不思議でした。かかりつけ医がさんざん検査と投薬を繰り返したという不信感がいまだに抜けません。医師側が安易に検査や投薬を重ねることは改めてほしいです。患者への説明や啓発には時間も手間もかかるので、それで済ませる方が簡単だし、お金になるのだと思いますが、それなら、「相談・助言・指導」としても費用を請求できるようにしたらいいのではと思います。患者は不安なので、一番ありがたいのは親身になっての助言です。それが有料でもOKという人達もいると思います(60代、女性)
・地域の医療機関は、安易に薬を多く出す傾向があるように感じられます。この点のチェックは、どのようになっているのかと思います(70代以上、女性)
・薬の投与だけで、医療そのものが、マンネリ化してしまって長期になっている例が多い(70代以上、男性)

※『週刊ダイヤモンド』3月19日号では、今回のアンケート結果を掲載した「全国病院[改革]ランキング」を特集しています。



https://www.m3.com/news/iryoishin/410193
技術評価、全体改定率は101.74%のプラス
「やや不満も前回より良かった」と外保連会長

レポート 2016年3月23日 (水)配信 成相通子(m3.com編集部)

 外科系学会社会保険委員会連合(外保連)の岩中督会長が3月23日に会見し、2016年度診療報酬改定で、医科本体の改定が0.56%のプラス改定だったことを受け、「薬価引き下げ分が本体に充当されておらず、やや不満が残るが、前回に比べればよかった」と一定の評価をした。外保連が医療技術評価で改正や新設を要望した計412件中118件が採用され、手術料の改定率は改定されていない手術も含め全体で101.74%のプラス改定になった。

 また手術料などの医療技術では新たに保険収載された術式が38件、増点となったのが301件で、減点となった術式は無かった。岩中氏は「今回、手術点数が上がったのは、比較的高度で手間がかかる手術。外科医療を担当している外科医にとっては、うっぷんを晴らす結果になったと思う」と述べた。

 瀬戸泰之実務委員長によると、外保連が要望していた412件中、採用された118件の医療技術評価の内訳は、新設要望210件中53件、改正では202件中65件だった。各領域の改定率も全てが100%を超え、瀬戸氏も「おしなべてプラス改定で、まずまずだ」と評価した。

 2014年度改定後に緊急要望項目として厚生労働省に提出した項目では、小児外科の短期滞在手術等基本料3や肥満症治療の腹腔鏡下スリーブ状胃切除術等の点数が見直されたほか、前回の改定で手術時間の短縮から点数を下げられた帝王切開術の点数も引き上げられるなど、5項目で考慮されている。

 ただし、外保連の重点項目として要望していた「手術・処置の休日・時間外・深夜加算」の施設基準の緩和については、疑問が残る結果となった。同加算は2014年度改定で新設され、点数は高いものの施設基準が厳しい。外保連のアンケート結果では算定できる施設は約12%で、大病院に限られていた(『時間外手術の「高額加算」、算定は1割強』を参照)。2016年度改定では、「当直医師が毎日6人以上いる施設」に限り、これまで年間12日以内としていた翌日の手術などの勤務の基準が、24日以内に変更された。瀬戸氏は、「当直医が6人以上いる病院がどれぐらいあるのか。本当に緩和されて算定施設が増えるのか疑問に思っている」と指摘した。

301項目が増点

 手術などの医療技術に関しては、手術委員長の川瀬弘一氏が説明し、「まんべんなく増点や新規採用された印象」と評価した。新たに保険収載されたのは、新しい技術や手術がメーンで、関節鏡下や内視鏡下、腹腔鏡下の手術など。増点された301項目のうち、12術式は27~30%引き上げられた(『手術料、約300項目で最大30%アップ』を参照)。

 外保連では、医療技術の新しい評価軸として、(1)手術を行うベネフィットのスコア化の策定(生命維持・延命効果、QOLの維持・改善効果、医療資源の有効活用)、(2)医療紛争リスク、(3)手術中の緊急度(レベル別、エビデンスの有無により3段階に分類、(4)2つの命を扱う手術、(5)費用対効果――の5項目を2016年度改定に向けた外保連手術試案に盛り込んだ(『「手術時間短縮で減点」回避へ、今秋に要望』を参照)。今回の改定で該当したのは、(1)のうちQOLの維持・改善効果が6術式、(3)の手術中の緊急度が30術式、(4)の2つの命を扱う手術が8術式、(5)の費用対効果が11術式。述べ55術式で、重複するものを除くと49術式だ。


 従来の評価軸では時間の短縮が救命や予後改善につながる手術に対する評価が不十分で、2014年度改定で、帝王切開等、時間短縮した手術が人件費などの観点から点数が引き下げられ、問題になっていた。これに対し、2016年度改定では緊急帝王切開が2万140点から2万2200点に増点。選択帝王切開は2万140点のままだが、前置胎盤を合併する場合や32週未満の早産等の複雑な場合の注として2000点の加算が新設された。

 処置項目では、処置委員長の平泉裕氏が「毎回、処置は考慮される件数が少ないが、今回は意外と考慮の件数が多かった印象だ」と評価。リハビリテーションの推進では、回復期リハビリ料のアウトカム評価の導入や、廃用症候群リハビリ料が新設された。一方で、外保連が要望していた重度の脊髄損傷の患者の気管内吸引の技術、起立性低血圧に対する専門的技術への点数の新設等は無かった。

 今回、高く評価されたのは、外科の基本的な処置となる創傷処置。材料の高機能化とともに費用が高くなっており、点数の増加を要望していた。面積別で5点ずつ増点になった。「点数は十分ではないが、今まで何度言っても評価されなかったので、良かったと考えている」(平泉氏)。また、注目された硬膜外自家血注入は800点と「比較的安い」(平泉氏)設定だが、合併症のリスクも伴うため、当直・緊急手術体制のある有床施設であることなどの施設基準が設定されたほか、学会の画像診断基準に基づいて確実または確定と診断されたものに限って実施するなど、実施基準も設定された。

 検査では、新設は冠動脈バイパス術における術中グラフト血流評価等、改正ではCTやMRIの共同利用施設における加算等の見直しがあり、「全体的には評価できる」(土田敬明検査委員長)とした。

 「残念な結果」と述べたのは麻酔委員長の山田芳嗣氏。要望した新設6件、改正12件のうち、認められたのは1件ずつで採択率が良くなかった。認められずに「極めて不合理」(山田氏)としたのは、麻酔管理料の長時間麻酔加算。長時間麻酔の負荷が最も強い、例えば食道がんの手術や膵頭十二指腸切除術等の手術が適用手術に含まれておらず、見直しを求めたが採用されなかった。



https://www.m3.com/news/general/410194
【山形】政府関係機関地方移転 鶴岡市に一部機能移転 国立がん研、政府方針 診断薬や解析技術開発
2016年3月23日 (水)配信 毎日新聞社

 政府の「まち・ひと・しごと創生本部」が22日に決定した政府関係機関の地方移転の基本方針で、国立がん研究センターの一部機能を鶴岡市に移転することが盛り込まれた。同市にある慶応大先端生命科学研究所と連携し、がんの診断薬や解析技術などの開発に向けて研究を推進していく。がん研のメタボローム研究分野の拠点が、2016年度にも設置される見通しという。

 吉村美栄子知事は22日の記者会見で、「大変喜ばしい。方針に沿って両研究所が連携して行う研究内容や推進態勢の検討をするなど移転に向けて具体的に取り組む」と述べた。さらに、「日本人の死亡原因1位であるがんの予防・治療に関する研究開発を進め、国内外に誇れるバイオ関連産業の創出・集積に努めていく」と力を込めた。

 県は、慶応大先端研に細胞内代謝物質を網羅的に分析する独自の測定技術「メタボローム解析」がある▽既に両研究所ががん研究で連携した実績がある▽県と鶴岡市がバイオ産業振興に積極的――などが評価されたとみている。

 鶴岡市の榎本政規市長は「県とともに進めてきた先端生命科学による研究産業クラスターの形成にとって、また一つ新たな成果への道筋が開かれたものと大きな期待を持って受け止めている」とのコメントを発表した。

 一方、県が政府に提案していた農業・食品産業技術総合研究機構の一部機能の県内移転は盛り込まれなかった。【山中宏之】



http://www.medwatch.jp/?p=8169
病院の一般病床数が前月から726床減少、無床のクリニックも減少―医療施設動態調査(2016年1月)
2016年3月23日|2016診療報酬改定ウォッチ

 昨年末から今年の1月末にかけて、一般病床数は726床減少し、無床の診療所(クリニック)も16施設減少した―。このような状況が、厚生労働省が毎月公表している医療施設動態調査から明らかになりました。

 また、有床診療所の減少にも歯止めがかかっていません。


無床の一般診療所は前月比16施設減、前月も1施設増に止まる

 厚生労働省は毎月、全国の病院・診療所の増減を「医療施設動態調査」として公表しています。

 今年(2016年)1月末の医療施設総数は、全国で17万8300施設。前月に比べて66施設減少しています。病院、診療所、歯科診療所のいずれも施設数が減少しています。特に、増加が続いていた「無床の一般診療所」が16施設減少している点が目を引きます。また、有床診療所は前月から30施設減少しており、減少に歯止めはかかっていません。

 有床診療所の減少は継続しているものですが、無床診療所(前月は前々月に比べて1施設増加)や病院の減少が一時的なものなのか、今後も継続するのか注目する必要がありあそうです。

 病院は8471施設で、前月から4施設減少しました。種類別に見ると、一般病院が7408施設で4施設減少、精神科病院は1063施設で前月から増減なし、都合、4施設の減少です。

 一般病院の中で、療養病床を持つ病院は3841施設(前月から増減なし)、地域医療支援病院は505施設(前月から2施設増加)という状況です。

 有床診療所は7834施設で、前月から30施設減少しました。減少にはまったく歯止めがかかっていません。

 2016年度の診療報酬改定の内容が固まり、有床診の経営に追い風となる項目としては、▽在宅復帰機能強化加算の新設(1日につき一般では5点、療養では10点)▽在宅復帰機能強化加算を届け出ている病院を7対1病院などからの在宅復帰先に追加 ▽夜間看護配置加算の評価充実(加算1、加算2ともに5点引き上げ )▽在宅医療関係の報酬充実―などがあげられます(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちら)。これらが4月から運用される中で、有床診の減少に歯止めがかかるのか注目されます。


病院の一般病床は726床減、今後の動向に要注目

 一方、病床数を見ると、2016年1月末の全病床数は167万774床で、前月から1124床と大幅に減少しました。

 このうち病院の病床数は156万4760床で、前月に比べて770床減少しています。種類別に見ると、一般病床は前月から726床も減少し89万2956床に、一方で療養病床は98床増加して32万8901床となりました。平均在院日数の短縮や、入院医療の外来シフトが進む中で、長期的に見て病床の必要数が減少傾向にありますが、これが現実のものになっているのかもしれません。今後の状況を注視する必要があります。

 また有床診療所の病床数は前月から354床減少し、10万5940床となりました。有床診が8000施設を切った2015年8月以降の半年間を見ると、月平均380床強のペースで病床数が減少しています。このペースが続くと、来春(2017年春)には10万床を切ることになりそうです(関連記事はこちらとこちら)。



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0323503044/
子どもの医療費、国保の国庫負担減「早急に見直しを」...厚労省検討会〔読売新聞〕
yomiDr. | 2016.03.23 17:40読売新聞

 厚生労働省の「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」は22日、子どもの医療費を助成している地方自治体に、国が国民健康保険の国庫負担を減額する措置について、見直すよう求める報告書を了承した。

 報告書には「早急に見直すべきとの意見が大勢を占めた」と明記された。政府はこれを受け、5月に策定する「ニッポン1億総活躍プラン」に見直し案を盛り込む方向で調整する。減額措置を廃止した場合、国費で年間約90億円の財源が必要となる。医療費の増大を懸念する財務省は、見直しに慎重だ。


  1. 2016/03/24(木) 06:17:35|
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3月22日 3.11震災関連 

https://www.m3.com/news/iryoishin/406385?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160322&dcf_doctor=true&mc.l=149120104&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 東日本大震災から5年
【宮城】「医療者用の支援物資を」「月に一度でも被災地考える日を」◆Vol.15
被災地の医師からメッセージ

医師調査 2016年3月22日 (火)配信高橋直純(m3.com編集部)

Q 東日本大震災からの復興に関して、行政や医療界に望むこと、広く知ってもらいたいことなどがあれば、ぜひともご記入ください。

【宮城県】


・医師の数を増やす必要はない。

・復興担当大臣は東北に常在すべき。

・特にありません。みなさん頑張ってきたし、今も頑張っていると思います。

・公営住宅や住居をたくさん作っていますが、本当に必要か疑問です。必要かどうか何度も再調査してから柔軟に対応してもらいたいです。

・震災時に情報を共有できないということは 世間が悲惨な状況を知るすべがないということです。全ての病院に衛星回線を国からプレゼントするのが、最低限必要な大至急の課題となっていると思います。

・県庁所在地ばかりに資材・金銭を投入せず、田舎での人員不足に対処してほしい。

・マイナンバー制度について反対の意見も多いが、マイナンバーと医療機関受診、薬剤処方歴などの紐づけは必要。災害時に、過去の医療行為検索や服薬状況把握がスムーズにゆく。

・5年経ったからと言って、復興しているわけではなく、被災地は震災前とは全く別のものになってしまった。

・震災直後、割と患者支援物資は届くのですが、医療従事者(医師・看護婦等)への支援がほとんどない。バナナとお茶で泊まり続けた医者が何人もいます(それでもバナナの支援はあったのですが)。医療従事者は買い出しに並ぶこともできないし、場合によっては病院から出ることもできません。普通の勤務のつもりで病院で働いて、震災のため家に帰れず泊まり込んで働いています。下着とか毛布とか食料とかの支援が必要だと思います。病院に備蓄されているものはほぼ患者のためのものですし、医療従事者のためのものといっても患者に使ってしまいます。支援物資こそ、医療従事者へと限定して届けてほしいものです。

・東北メディカルメガバンク機構は、ただ研究をしたい、ポスト増やし、予算取得のみ。スタッフは震災を経験していない全国からの研究・ポストを求めてきた方が多く、心ない会議がなされている。

・今なお、仙台市の街中でも仮設住宅で冬を越さざる得ない人々が多数いること。

・国公立病院等には支援、援助はあるが個人診療所には何も無く、勤務医になるしかなかった。産業医認定等の講習単位の軽減処置が無く、認定医の資格を失ってしまった。

・よく復興が遅いと行政に文句を言う人がいますが、当たり前です。何十年もかかってできた町並みがそんなにすぐに回復できるはずがない。

・災害医療は事前にプログラムされた診療を行うことではなく、新たな課題に対応していくことが求められる。行政は規程に当てはまるかどうかではなく、必要かどうかで判断し、行動していただきたい。医療者は、災害医療科という診療科があるのではなく、医療の基礎的な部分であることを認識して身につけてほしい。そのために、災害医療をやる医療者もその専門性にこだわらないようにしてほしい。

・特に望むことはない。ただ、震災でいまだ仮設住宅に住んでいる方々が多数いることを忘れないでいただきたい。福島第1原発もいまだ収束が見えない状況も同様。

・宮城県の人でさえ震災は過去のものとなっています。津波被災地域や原発被災地域の住民の現実を考える日が、月に一度でもあると良いかと思います。

・金より仕事を与えて、住民のモチベーションが上がるようにしないと乞食が増えるだけだと思う。

・むやみに変な専門家ばかりを作らないように願います。

・公立病院からの支援で、個人病院は後回しだった。

・震災発生直後から薬の流通が一時的に停止したため、処方が不十分になってしまうことが見られた。流通を止めないよう調整を望む。

・継続性のない医療支援は百害あって一利なし(短期的~3カ月ぐらいの解決のみ)

・東日本大震災は津波被害です。沿岸から離れたところは、もう何もなかったような生活です。しかし、被災地に行けば仮設住宅に住む方々は沢山いて、一人暮らしの高齢者の方が大勢います。孤独死や生活不活発病などの対策が一番と考えます。

・東京一極集中を避けるべき ドイツなどの都市が分散化しているような状態が望ましい。一方で、医療についてはその分散化した都市の中でセンター化を行うべき。過疎地に高度医療設備は不要。それよりも搬送設備の充実。それにより高度医療設備を必要とする医師も集中化させる。

・やはり現在の問題の焦点は福島の沿岸地域の復興だろうと思います。

・復興と称して、なぜ遺伝子の研究が必要なのか?(=メディカルメガバンク)・メディカルメガバンクは明らかに研究事業であるのに、若手医師派遣のスキームも組み込まれ、住民の研究参加と医師派遣がバーターになっているといってもいい状況である(少なくとも首長はそのような判断をしたと推定される)。これは倫理的に許されないと思うが、そのことがメディアに取り上げられなすぎであると思う。大学医局は若手医師派遣を沿岸にシフトしている印象。内陸の病院の医師不足が深刻している。登米市立病院や公立刈田病院といった内陸の基幹病院の医師不足が深刻化している。これらが位置する自治体は、メガバンクの研究対象となっていない。これを偶然と説明できるのか??何も期待しない。

・ヘリコプター医療に慣れる必要がある。ヘリ救助方法も臨機応変にできる法整備が必要。

・マンパワー不足は明らかだが、派遣される医師自身の人生やQOLを考えると、報酬をあげるなど何らかのインセンティブをつけないと難しいと思う。

・原発で作業している人たちの中に、明らかに放射線障害と思われる症状群で亡くなる人がいる。これを無視すべきではない。彼らが働かなくなれば、原発の廃炉は全く進まないので、必要な人たちではあるが、彼らの疾病に対してきちんと保障すべきである。福島県や宮城県丸森町など、放射能汚染の可能性のある地域に対しきめ細かく、長く、対応してほしい。

・津波被害を受けた地域は高齢化が一気に進んだわけで、単なる復旧はほとんど意味がなくなっている。住民が戻れるかどうか分からない状態で医療だけ何とかしようというのは無意味である。

・老健施設の増加。人口分布の把握。地元の再建の意思の確認。病院再編成。在宅の推進 年齢構成の変化。

・震災から5年、不登校やメンタルケアの必要な患者が増加しているが、専門家も少ないので、対策をしてほしい。

・それ以前に、国民が医療に対してコスト意識を持ち、自分がどの程度の負担をする意思があるのか、自覚する必要がある。

・プライマリーケア医は幅広い疾患を的確に診断して専門医に送らなければならないが、きちんと医療機器を備えているところが少ない。

・その場かぎりのご機嫌取りの政策や型通りの政策ではなく、現状に併せてほしいとは思う。

・震災前から進んでいる医療過疎(「医療崩壊」と呼んでいますね)と超高齢化に備えてスーパーナースを多く育てる必要がある。患者・医師・看護師から頼られる頼もしい看護師を東北の隅々まで、との思いで教育に取り組んでいます。特定行為研修制度に多くの批判があるようですが、要は「どう生かすか」であって、広く知ってもらえればと考えています。教育は100年の計ですので多くの医師とともに取り組んでいきたいと考えています。

・献血に関しては、被災地での献血者が増えた印象がある。受けた援助に対する感謝の気持ちを献血で示すとの気持ちがあるのであろう。

・総合的に診られる医者であってこその専門医であると思うが、今の医療の方向性は専門性の方向に偏在している。

・被災地域による復興格差は拡大の一途をたどり、単身高齢者や障碍者など生活弱者への援助が続々と打ち切られ、社会からの排除が静かに進んでいるように感じます。彼らが自立して生きがいを見つけることができるような援助を期待しています。

・医師の確保につきます。

・市民病院への期待や要望を市内の医療関係者などに意見を求めたりしていない、と思う。本当にでき上がるのか何をしてくれるのかのアナウンスが聞かれない。日赤は外来の混雑異常で救急受け付けてもベッド満床状態つづいている。

・今の時点では、診療所では院内処方の推進が大事。電子化はバックアップ体制が不十分なら何の利益にならない。震災直後は公的な医療機関にのみ補助金など配分しようとしたが、県医師会の強力な働きかけで診療所、私的医療機関にも配布するようになり、それは大きな効果をもたらした。

・医療を支えるインフラや業種の緊急時の対応策を考えて欲しい。地域の薬局の倉庫には薬があるのに使えないで困るケースがあり、一方で取り残される患者は多く、病院と患者だけではその地域で医療を続けられない現状がある。



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160318-OYTET50030/
編集長インタビュー
石木幹人さん(3)地域医療の再建 震災影響で認知症も増え

016年3月21日 読売新聞

 震災の翌月、岩手県立高田病院は、スタッフの避難所兼救護所としていた米崎コミュニティーセンターで、本格的に一般診療を再開した。3月下旬には、震災直後から自身も被災者なのに休みなしで働いていたスタッフに休暇を取らせ、4月4日に改めて全員集合した。震災前に行っていた一般検査はほぼすべてできるようになり、調剤薬局も備えた再出発だった。その頃には、地元の開業医や外からの応援医療者により、市内7か所で八つの救護所が運営されていたが、その中心となる高田病院の本格再開だった。

 「同じ医療圏の中で、高田病院で受け入れられない患者が殺到して疲弊している基幹病院、大船渡病院の負荷をどうにかしなくちゃいけないというのが、自分の中ではかなり大きな課題でした。高田病院で一般診療を再開するには、検査と薬局が欠かせない。だから検査科と薬剤科のスタッフの尻をたたいて、鬼のような院長だったと思います」

 陸前高田と盛岡を何度も往復しては、行政と事務手続きを急ピッチで進め、検査科のスタッフと検査機器を集めるのに奔走した。調剤薬局を作るために、薬剤科のスタッフや薬剤師会と話し合いを繰り返した。

 「当時は、『なんでこんなに時間がかかるんだ!』と腹を立てていたけれど、今振り返れば、あの震災から1か月足らずで一般診療を再開するなんてすごいことだった。大船渡病院の外来数も、4月には震災前とほとんど同じぐらいに落ち着いたのです。地域医療は、一つの病院のことだけを考えたらいいわけじゃない。地域全体のそれぞれの病院の役割や負担のバランスも考えなくちゃいけない。だから、みんなでよく頑張ったなと今は思いますね」

 再集結の日に、病院のスタッフ全員で、これからどういう診療を目指していくのか、グループに分かれて話し合いをした。当面の活動方針として、〈1〉入院機能を持つ仮設病院の早期再建〈2〉訪問診療の充実〈3〉住民の健康管理(保健師活動)への参加〈4〉心のケアの充実――の四つを大きな柱と決めた。どのグループも共通して掲げた目標は、「入院機能を持った仮設の病院」だった。

 「みんなが入院機能を必要だと思っていることを最初に確認したから、その後、自分がこの件で、ぶれることは全くありませんでした。必ずそういう病院が立ち上がるに違いないし、絶対に造ってみせると思っていました。県の医療局にも度々通い、高田病院は入院機能のある仮設の病院にしてくれないとだめだと訴え続けました」

 陸前高田市役所には、被災していない地区で仮設病院が建設できる広さの土地を探してもらうよう交渉し、7月には、コミュニティーセンターとは別の場所にプレハブの仮設外来棟がオープンした。

 診療の本格再開直後から、車を流されるなど足がなくて通院できない高齢被災者のために、「自宅を病室に」を合言葉に、訪問診療を始めた。寝たきりの母親と妻を自宅で介護していた70代の男性が、訪問診療に来た石木さんに「仮設病棟ができたら、入院させるから。それまで頑張って」と励まされたというエピソードが残っている。

 震災の被害を受けながら、自宅で老々介護を続け、疲れ切っていた高齢者。その人たちとの約束を守りたいと、県や周囲の病院関係者と話し合いを重ね、10月の県議会で、県知事が「高田病院は有床の仮設病院にします」と宣言した時は、スタッフで祝杯を挙げた。

 翌年2月、41床の仮設病棟が完成し、入院患者の受け入れが始まった。市役所でも多くの保健師が亡くなったため、全戸を訪問して住民の健康状態を調べる保健師活動に、高田病院の看護師も参加させた。病院に専用のリハビリ室を作り、震災前に思い描いていたリハビリの充実にも本格的に取り組み始めた。

 「震災が起きても、直前に発令された人事は生きていたから、リハビリのスタッフも5人は確保できていたのです。彼らは、入院病棟がない間は、仮設住宅に出向いて、運動不足になっているお年寄りの訪問リハビリをしっかりしてくれたし、引きこもりにならないように運動を指導する仕事もしてくれた。病院で仕事ができない期間も、住民の健康維持のためにかなり貢献してくれたのです」

 開業医と連携して、訪問診療を充実させるホットツバキシステムも、病棟の完成数か月後には患者登録が始まった。

 震災前に開設を考えていた認知症外来も、間もなくスタートした。避難所にいた住民が仮設住宅に移り、仮設での生活が長くなってきたころから、石木さんは、認知症患者がじわじわと増えてきているのを感じていた。

 「もちろん加齢に伴う自然な機能低下もあるのですが、被災に伴う精神的なストレスがきっかけになっていると思える患者さんも中にはいるのです。連れ合いも含めて、今まで一緒に住んでいた人が亡くなったり、老後の面倒をみてもらうつもりだった娘が亡くなったりした場合はかなり厳しいですよ。別の子どもにみてもらおうとしても、そりが合わなくて落ち込んでしまう。ほかにも、例えば趣味の踊りや歌のサークルに入っていたお年寄りが、慕っていたお師匠さんが亡くなってしまって、やる気をなくしてしまうことがありました。ほかのサークルを勧めても、そのお師匠さんでなければだめなのですね。かけがえのない存在を失ったショックは、それまで認知症になるのをかろうじて押しとどめていた大きな支えを、ぼろっとはいでしまったのです」

 さらに、生活環境の大きな変化も、認知症の増加に影響している印象を受けるという。

 「大家族で暮らしていた高齢者は、大人数で住める仮設住宅がないので、若い人と別々に住むことになってしまった。すると、高齢者だけではなかなか動けないから、引きこもりがちになる。また、高齢になると、新しいことをなかなか覚えられないので、トイレや電気のスイッチの場所が変わったとか、扉が引き戸に変わったことなどで戸惑っていると、家族に怒られてしまいます。特に水洗トイレの流し方が覚えられなかったりして、そのままにしておくと『ばあちゃん、汚ねえ』とか言われる。新しいことを覚えなくてはならないストレスに、周りに非難されるストレスが重なり、そのうち『帰る』というようになる。『どこに帰るの?』と聞くと、昔うちがあったところに行って、『ほら、ないでしょう?流されたのよ』と突きつけられ、絶望的な気持ちになって仮設に戻る。そういうことが重なることで、認知機能が悪化しやすいという状況が被災地にはあるのだと思います」

 診療が再開してからしばらくは、患者の医療情報がないことにも苦労した。津波でカルテがすべて流され、患者は予想以上に、自分の飲んでいた薬も病気の経過も覚えていない。医師らは、問診に時間をかけて、患者の医療情報の掘り起こしを行った。


 診療の立て直しの合間、石木さんは、病院で亡くなった全ての患者やスタッフの家族の訪問もした。

 「父は詳しく語らないのですが、ご家族の中には父の責任を厳しく問う人もいたそうです。なぜ助けられなかったのかと。院長としてできたことがあったのではないかと。そういうことも父は一人で受け止めて回っていました」と娘の医師、愛子さんは振り返る。

 診療が大幅に縮小したため、当初看護師の半数は、大船渡病院に一時的に配属されていた。「自分は高田病院に戻れるのか」。不安を抱えるスタッフに、「いつか必ず戻ってもらうから」と、声をかけて安心させるのも院長である石木さんの役目だった

 高田病院のスタッフは、米崎コミュニティーセンターから近くの住田病院2階に住む場所を移し、そこで6月いっぱいまで共同生活を営んでいたが、7月には、仮設住宅に移動。石木さんも、愛子さんと一緒に西和野の仮設住宅に入った。病院スタッフと共同生活を送った時は、食事もベテラン主婦のスタッフが作ってくれたりしていたが、仮設での生活が始まると、石木さんは家事も始めるようになった。愛子さんはこう語る。

 「それまでは母がすべて家事を引き受けていましたから、忙しい仕事の合間に家事を覚えるのは、きっと大変だったと思います。夜ご飯は私が作りましたが、朝は父が用意しました。食べるのも飲むのも好きな人ですから、料理の本を見ながら、みそ汁を作ったり、おからを煮たりしていましたね」

 昼ご飯は弁当の宅配サービスが間もなく始まったが、弁当も自分で作るようになった。

 「外食する場所もないし、配達の弁当を頼んだら揚げ物が多くて胃もたれしてしまって、弁当を自分で作るようになりました。大学の頃は自炊をしたこともないわけではないですが、医者になってから料理はしたことがないですから、最初は大変でしたよ。今では慣れて、毎日自分で作っています」

 食卓には、妻のたつ子さんの遺影を置き、夕飯の時は、石木さん、愛子さん、たつ子さん、3人分のおちょこを用意して、一緒に晩酌した。自分の分をすっかり干した後、最後に、「じゃあ、お母さんの分ももらうかな」と、石木さんがたつ子さんの分も飲み干して笑うのが日課になった。酔うと、石木さんはたつ子さんとの出会いの秘話や新婚の頃の思い出話を楽しそうに娘に語ることもあった。2人でたつ子さんのことを思い出し、時には笑いながら語り合うのは、大事な時間だった。

 入院病棟ができると、多くの患者が高齢者であるため、 看取みと りも数多く行うようになった。肺炎や食欲の衰えで、亡くなることが続くと、看取りの経験が少ない愛子さんは落ち込み、石木さんに「私、死に神になったみたいだ」と漏らすようになった。

 「年齢のせいだから仕方ないと片づけられていましたが、知識や経験がもっとあれば、助けることができる人もいるかもしれないと悩みました。地域での介護サービスも不足していて、お嫁さんが自分の生活を犠牲にして介護に専念し、亡くなると生きがいをなくして、今度はそのお嫁さんの体調が悪くなる。日本の高齢化の課題が凝縮されたような土地で2年間働いて、地域力、介護力の弱さが、お年寄りの健康悪化につながっていると感じ、もっと勉強したいと思いました」

 愛子さんは、東北大で加齢医学を学びたいと石木さんに告げ、3年目にこの土地を去ることになった。石木さんは一人、陸前高田に残って診療を続けた。

 被災前も高齢化率34.5%(2010年)と全国に先駆けて高齢化の進む陸前高田市だったが、震災で、若い世代が仕事のある都市に移住することもあり、少子高齢化の課題はより深刻になった。石木さんは市内の医療、介護、福祉施設に声をかけて、互いの連携を強める「陸前高田市の在宅医療を支える会―チームけせんの和」を設立し、会長に就任。地域の住民に病気予防に関心を持ってもらうよう、「チームけせんの和」のメンバーが俳優となって、病気の予防策を演劇で伝える「劇団ばばば☆」も設立した。町の高齢者を招待した初演は、「減塩」の大切さを訴える舞台で、石木さんも医師役の「俳優」として熱演した。

 「ばばばっていうのは、テレビドラマの『あまちゃん』のじぇじぇじぇと一緒で、この地方で、びっくりしたという意味の方言なんです。減塩だけでなく、転倒予防やお口の健康など演目も増えていて、とても好評なんですよ」

 次の院長が決まり、2014年3月、岩手県の医療職を退職した時、石木さんは、一人で仮設住宅に残って仕事を続けることを心配する子どもたちに問われた。

 「これからどうするの?」

 「チームけせんの和」も作ったばかり。雪の季節は、山奥の地域は医療や介護サービスが届かない。高齢化率が35%に迫る陸前高田市で、これから医療や介護の連携をどうしていくのか、介護予防の運動をどう広げていくのか、課題は山積していた。盛岡市に自宅はあり、老健施設の所長などの誘いもあり、心は揺れた。迷った末、陸前高田市に残ることを決めた。

 「どこに行ってもやりがいは見つかるの。全国で少子高齢化の課題を抱えているところなんてどこでもあるのだから、自分のやってきたことを生かせる場所はどこにでもある。でも、ここで被災したというのが大きいのだろうね。自分も被災者の一人だし、妻を亡くしているし、ここでは知った人がやたらと多い。町を歩いているとあいさつされるのは普通だし、運転していても車の窓越しにあいさつされる。そんな人たちが困っている話を聞くと、立ち去りがたい気持ちになる。根付いたというのは何だけど、高田の人たちが安心して暮らせるようにしたいっていう思いは震災後にますます強くなりましたね」

 (続く)

  1. 2016/03/23(水) 05:58:08|
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3月22日 

https://www.m3.com/news/general/409802
病院側への賠償命令確定 医師パワハラ自殺
その他 2016年3月22日 (火)配信 共同通信社

 兵庫県養父市の公立八鹿病院の男性医師=当時(34)=が自殺したのは、上司のパワーハラスメントや過労が原因として両親が損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(山本庸幸(やまもと・つねゆき)裁判長)は18日までに、両親と病院側双方の上告を退ける決定をした。16日付。パワハラを認定して病院側に約1億円の支払いを命じた二審広島高裁松江支部判決が確定した。

 一審鳥取地裁米子支部は「雇用関係などが民営病院と同じ」と判断、病院側と上司に賠償を命令。だが二審は「医師は公務員で個人は賠償責任を負わない」と一審を変更、病院側にだけ支払いを命じていた。

 二審判決によると、男性医師は2007年10月から同病院の整形外科で勤務していたが、上司からのパワハラや過労でうつ病になり、同年12月に自殺した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/408719
シリーズ: m3.com×『週刊ダイヤモンド』共同企画「医師&一般人 緊急アンケート」
「ゴールド健康保険証」の提案も◆Vol.5
ダイヤモンド・オンライン会員【自由意見1】

スペシャル企画 2016年3月22日 (火)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

◆予防への取り組み:各年代ともに推進支持

【40代】
・生活習慣病など自分の責任で回避できる疾患については、保険診療に制限を設ける必要性もあると考える(40代、男性)
・もっと予防に力を入れるべきだと思います。予防にも保険を適用し、相対的に全体で係る費用を抑える。太っている人や喫煙者には保険負担を多くするなどの自己責任は必要です。所得が多い人がたくさん診療代がかかっても良いのか?多く稼いでいる人は所得税、住民税だけでもたくさん既に払っています。働かなかったら、払わなかったら良いのはおかしいと思いませんか?!権利だけ主張して、納税(医療費も負担だと考えると)義務を果たさない国民は、国民の義務を怠っていると思います(40代、女性)

【50代】
・高齢化社会と共に今後医療費は増加が予想されるので、健康を維持する施策も打つべきだ。例えば何年間かほとんど病院に行かなかった場合には、「ゴールド健康保険証」を発行し医療費を安くするとか(50代、男性)
・検診の受診や予防接種などの予防的なことが、もっと安くなったり、税金の医療費控除になるといいと思う。低所得者ほど、そういったことが受けられずに、病気が悪くなってから受診することになる(50代、女性)
・病気にならないように努力している者と、無頓着に放蕩の限りを尽くした者が医療費を同じく負担するのは明らかにおかしいと思う(50代、男性)

【60代】
・国民の健康増進対策を優先させ、診療や医療にかかる費用が結果的に削減できる施策を強力に推し進めるべきです(60代、男性)
・病気の予防対策の制度化を。また利害関係者の整理も必要ではないか(60代、男性)
・病気予防を行っている人に対する支援を行う(60代、男性)

【70代以上】
・病気予防に力を入れるべき。病気になると本人の苦しみ、保険制度の出費が格段に増加する。病気治療で満足するのは医師だけだ(70代以上、男性)
・受診回数が少なく、健康を維持している人は安くなる保険料率・仕組みを考えてほしい(70代以上、男性)
・医療費削減の観点だけから診療順路を設けるのは?ちょっとしたことで医者に行く医療依存度を控えることも重要(70代以上、男性)
・健康の自己管理に心がけた生活をしている人々への関心が低い。生活保護を受けてパチンコ、飲酒で体を壊し、医療費を浪費している現実がある(70代以上、男性)

◆医療費負担:応能負担か?それとも?

【応能負担を支持】
・高額所得者には、累進性の負担額を設定する。一方で、低額の一律負担額も併用してはどうかと思う(40代、男性)
・年齢にかかわらず低所得者もきちんとした医療を受けられるようにし、高所得者には所得に見合った負担をしてもらうようにする。マイナンバーを活用し、薬をもらいすぎるなどの無駄をなくす(40代、男性)
・たとえ風邪であっても、貧困家庭にとっては必要な薬(食事)が得られず、生命に影響する場合も考えられる。単純な給付の有無ではなく、所得状況に応じた負担(一律3割等ではなく)システムの検討も行ってみるべきではないでしょうか。所得そのものが社会から得られるものであるならば、得られた所得を社会に還元することも義務の一つであると考えるからです(40代、男性)
・ある程度窓口負担が増えるのはやむを得ないと思うが、現役世代も老後も、お金持ちだけが医療を受けられる世の中にはなってほしくない。診療報酬改定や医療費削減策は今後もっと議論、調査等をしてから実施してもらいたい(50代、男性)
・所得格差によって受けられる医療に格差が生じる世の中にはしてほしくない。国民皆保険は世界に誇れる日本の制度です。他に省くことができるムダはあるはず(50代、男性)
・現在でも収入の格差で受けられる診療に差がある。これ以上、格差が広がらないような施策を望む。高齢者が置いてきぼりにならないような施策を望む(50代、女性)
・リタイアされた方の年齢が上がるにつれて、収入も年金だけとなる場合を考慮し、資産、給与等ある方との差をつけないと、将来的に現行の医療システムは維持できないと思う(60代、男性)
・高齢者の費用負担を支払い能力に応じて増やすべきだと思う(60代、男性)
・医療レベルを下げることなく健康保険を維持するため、お金のあるところから取るのが良い。健康保険の医療レベルを下げると自由診療、民間医療保険に向かってしまう(60代、男性)

【疾患の重症度等に応じた負担を支持】
・より重篤な病状に対しては手厚い国の補助があるべき。しかし、風邪などで通院してしまう人には現時点よりも高額の負担を課しても問題ないと感じる。また、救急車は使用目的により料金の徴収を課しても問題ないと考える。ドクターヘリも左記に同じ(30代、男性)
・高齢者の費用負担を支払い能力に応じて増やすべきだと思う(60代、男性)
・加齢や寿命による衰えを容認する医療にすべき。標準以上の医療行為の費用は、本人負担の割合を増やすべき。また、お金に余裕がある人がより多く負担すべき(60代、男性)

【その他】
・医療費負担の可否で治療を判断しなくてはいけないことが問題。高額な患者負担を軽減する施策が必要。一定額以上は国が負担など。命をお金で買う(医療費が払えるか払えないかで判断)ことをなくす。平等に治療を受けられ、負担も少なくなる(40代、男性)
・同じ治療を受けるのに、なぜ所得の大小で決めるのか理解できません。これこそある意味、不平等で妬み根性ではありませんか?(60代、男性)

※『週刊ダイヤモンド』3月19日号では、今回のアンケート結果を掲載した「全国病院[改革]ランキング」を特集しています。



https://www.m3.com/news/general/409887
広がるか遠隔診療 ベンチャー企業次々参入 低い診療報酬が普及の壁 「医療新世紀」
2016年3月22日 (火)配信 共同通信社


 ITの普及で身近になったテレビ電話などを活用して医師が患者を診察する遠隔診療への関心が高まっている。長く原則禁止と解釈されてきたが、厚生労働省が昨年出した通知が事実上の解禁と受け止められ、ベンチャー企業が相次ぎサービスの提供を始めた。だが、健康保険では遠隔診療をしても医療機関に支払われる報酬は低く、どこまで広がるか未知数だ。

 ▽山間部の安心

 香川と徳島の県境山間部に位置する高松市塩江(しおのえ)地区。車1台がやっと通れる険しい道を市民病院塩江分院の訪問看護師、山崎(やまさき)さやかさん(37)が運転していく。藤沢昭(ふじさわ・あきら)さん(87)は山の中の一軒家に1人暮らしだ。

 「体調はお変わりないですか」。山崎さんが持ってきたタブレット端末の画面から、分院の主治医が語り掛ける。藤沢さんはこたつに入りっ放しのため、脚に低温やけどをしていた。山崎さんが端末のカメラを患部に向け、医師が確認。緊急性はなさそうだった。

 藤沢さんは「症状を言ったら調べてくれるし、薬も出してもらえるのでありがたい」と安心した笑顔を見せた。

 ただ塩江分院は、テレビ電話の診察については診療報酬は受け取っていない。香川県は遠隔医療で国の特区に指定されており、あくまでその事業の一環だ。

 厚労省は従来「診療は医師の直接対面が基本」として、遠隔診療は離島やへき地、慢性疾患などでの例外と位置付けてきた。同省の2014年の調査によると、遠隔の在宅診療を手掛ける病院は全国で18カ所、診療所でも544カ所にとどまる。

 ▽スマホ診察

 しかしITの高度化やデジタル端末の普及で、政府の規制改革会議から見直しを求められた同省は昨年8月に通知を出し、離島やへき地などは例示であって限定ではないことを明確化した。

 これを受け、インターネットで医療情報サービスを展開する企業が、都市部の診療所などに相次いで遠隔診療システムの提供を始めた。多忙な会社員らがターゲットだ。

 医師紹介を手掛ける「MRT」(東京)はIT企業と組み、スマートフォンで医師の診察を受けられる「ポケットドクター」という事業を4月から開始予定。全国約1300の医療機関が参加する。初診は対面の必要があるが、2度目以降はテレビ電話で受診でき、保険も適用される。

 一定の料金を払うと医師に健康相談できる保険外のサービスも加える考えで、今後3年で1万医療機関の参加を目指す。

 ネット上で病気事典などを提供する「メドレー」(東京)は、クレジットカードでも支払える同様のシステム「CLINICS」を開発、複数の診療所が導入を決めた。薬が必要な患者には自宅に処方箋を配送する。

 都内で小児科診療所4カ所を開く医療法人社団「ナイズ」も、親が頻繁に連れてくるのが難しい子どもらを対象に、1月から独自に保険適用で遠隔診療を始めている。

 ▽標準化も課題

 普及の壁になっているのが診療報酬だ。テレビ電話による診察で医療機関が得る報酬は原則的に電話再診料(720円)のみ。他にもさまざまな報酬が入る対面診療に比べると、収入は1~2割に減ってしまうという。

 そのため新規参入の動きは、利益よりも将来性に期待して他社に先駆けようという側面が強い。

 日本遠隔医療学会の原量宏(はら・かずひろ)会長は「企業がそれぞれの方式で医療機関を囲い込むのではなく、標準化して進めるべきだ」と指摘。その上で「適切に使えば、生活習慣病のコントロールや医療の効率化、介護する家族の負担軽減にもつながり、国民全体の利益になる」として、国に報酬の引き上げを求めている。(共同=市川亨)



https://www.m3.com/news/general/409795
医療、年金4月から負担増 大病院は紹介状必要
2016年3月22日 (火)配信 共同通信社

 4月から社会保障の負担が見直される。医療では紹介状なしでの大病院受診や保険料、入院時の食費などが軒並みアップし、国民年金保険料も上がる。家計にとっては重荷となりそうだ。

 医師の紹介状がないと窓口で追加負担を求められるのは、500床以上などの大病院で、全国約240カ所に上る。診察の費用以外に初診で5千円以上、再診で2500円以上が必要となる。

 大病院に患者が集中し、待ち時間が長いなどの問題が指摘されているため、軽症の人はまず診療所などで受診するよう促す。高度な医療を担う大病院と、身近なかかりつけ医との役割分担を進めるのが狙い。

 入院時の食費負担も1食260円から360円に増える。対象者は約70万人と見込まれる。住民税が非課税の人や難病、小児慢性特定疾患の人の負担額は据え置く。

 高所得者は健康保険料がアップする。会社員が加入する健康保険組合などの保険料は、算定の基礎となる「標準報酬月額」の上限を引き上げる。市町村が運営する国民健康保険でも、医療分の保険料の年間上限額が69万円から73万円に引き上げられ、高所得者の保険料負担を増やせるようになる。適用される年収基準は市町村が決める。

 国民年金の保険料は670円上がり、月1万6260円になる。一方で支給額は据え置かれ、負担だけが増える形だ。

 このほか雇用保険料率を1・0%から0・8%に引き下げることが盛り込まれた法案は3月中に成立する見通し。保険料は労使折半で、年収400万円の会社員の場合は、保険料負担が年1万6千円(4千円減)となる。



http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20160322/news20160322923.html
高校生が病院の仕事1日体験 松山
2016年03月22日(火) 愛媛新聞

 医師や看護師らの仕事体験を通じて医療について学ぶ「高校生1日病院体験」が22日、松山市来住町の愛媛生協病院であり、県内の高校生約40人が現場で使う器具に触れるしなどして理解を深めた。
 体験は同病院が春と夏に毎年開催している。高校生はグループに分かれ、医師や理学療法士など希望する職種のプロの仕事を学んだ。看護師の班では、血圧の測り方や脈の取り方を教わり、互いの腕を使って実践。実際の注射針を使って点滴に薬を混ぜる疑似体験も行い、医療系の進学を目指している参加者たちは将来への夢を膨らませていた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48375.html
臨床研修病院指定、申請期限を前倒し- 厚労省、採用活動安定化で省令改正案
2016年03月22日 16時00分 キャリアブレイン

 厚生労働省は、臨床研修病院の指定を受けようとする病院開設者が提出する申請書の提出期限を8カ月早める省令改正案をまとめ、パブリックコメントの募集を始めた。8月下旬の審査前から、指定されるかどうか分からない状況で臨床研修医の採用活動が行われているため、指定を早めて安定した採用活動につなげる方針だ。パブコメの募集期間は4月17日まで。【新井哉】

 医師法16条で、診療に従事する医師は2年以上、臨床研修を受けることが定められており、医学を履修する課程を置く大学の附属病院や厚労相が指定する病院で臨床研修が行われている。

 臨床研修病院の申請書の提出期限は、研修を始める前年度の6月30日までで、その約2カ月後に開かれる医道審議会医師分科会医師臨床研修部会で申請書の内容を基にした審査を実施している。

 ただ、臨床研修医の採用活動は前年度の4月ごろから行われており、「実際に指定を受けることができるかどうか不明な状況で採用活動が行われる期間が生じている」(厚労省)という。

 こうした状況を改善しようと、厚労省は、申請書の提出期限を研修開始年度の前々年度の10月31日に早め、その年度内に医師臨床研修部会が開かれる環境を整えたい考えだ。

 厚労省は医師法で規定する臨床研修に関する省令の一部を改正し、7月1日から施行する方針で、「既に研修開始年度の臨床研修病院が決定している状況で、より安定した採用活動が行われるようにする」としている。



https://id.nikkei.com/lounge/auth/password/proxy/post_response.seam?cid=58764
不正請求はびこる接骨院 暴力団の資金源にも
2016/3/22 12:00日本経済新聞 電子版

日経ビジネス
 2015年11月に暴力団組長らが詐欺容疑で逮捕された接骨院の療養費不正受給事件。以前から接骨院業界は不透明な保険請求がまん延しており、暴力団に目を付けられた。タレント医師が関与する同種の事件も起きており、問題の先送りはもう許されない。

 「何だ、これは?」。2015年9月、東京に本社を置くA社の健康保険組合の担当者は、都内の整骨院(接骨院)から提出された2枚の療養費の申請書類を前に、思わず首をかしげた。

 整骨院や接骨院は、国家資格を持つ柔道整復師(柔整師)が施術に当たる。特定の療養には健康保険が適用され、保険から療養費が支払われる。

 2枚の申請書はいずれもA社の被保険者である佐藤美代さん(仮名)の4月分の請求で、1枚は東京都渋谷区のX整骨院(実際は「X」の部分に人名が入る)が、もう1枚は渋谷区の別の地にあるX整骨院の支店が作成していた。


 不可解なのはその中身。店舗は異なるにもかかわらず、負傷名、負傷年月日、施術開始・終了年月日、施術日、請求金額など、施術の内容欄は全く同一だったのだ。この書類を見る限り、佐藤さんは左膝と右足首の捻挫で、4月に計10日間にわたってX整骨院とその支店に通院して、それぞれの店で施術を受けていたことになる。
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 だが、それはあり得ない話だった。佐藤さんは埼玉県在住・在勤。捻挫しながら、通勤ルートに関係なく、電車で1時間半近くかかる渋谷区の、しかも離れた場所にある2カ所の整骨院に通院するとは考えにくい。

 健保担当者のそうした読みは的中した。佐藤さんにヒアリングしたところ、実は過去に一度も整骨院にかかったことはなく、X整骨院も支店のことも知らなかった。捻挫の事実もなかった。本人の健康保険証と自宅住所の情報がどこからか漏れて、知らぬ間に架空請求されていたのだった。

 療養費は原則、患者がいったん全額を払い、あとで自己負担分を除いた金額の返還を自ら保険者に求めることになっている。だが、接骨院や整骨院については、患者は自己負担分だけを支払い、残りの費用を柔整師が患者に代わって保険者に請求する「受領委任払い」も特例で認められている。受療委任の場合、柔整師は保険者に療養費を代理請求するため、申請書には患者本人の署名が必要となる。だが、佐藤さんの申請書ではそれも偽造されていた。

 A社の健保組合はX整骨院とその支店に療養費を「不支給」と決めた。

■所轄警察署から警視庁案件へ

 不正に気付いたのは、同一内容の療養費の申請書が異なる2店舗から届いたため。施術日や期間などがずれていたら、問題なしと判断して、架空請求に応じていた可能性もあった。そこで、A社の健保組合は参加する「保険者機能を推進する会」のメンバーらに、今回の件について情報提供し、注意を喚起した。すると、他の企業健保でも同じくX整骨院と支店による不正請求が疑われる事例が次々と明らかとなった。

 推進する会では、一連の調査結果をまとめて2015年10月上旬、第一報として所轄の警察署へ通報。ただ当初、警察の反応は鈍かったという。ところが、11月になると事態は一変した。

 警視庁組織犯罪対策4課は11月8日までに、接骨院で施術したと偽り療養費をだまし取ったとして、指定暴力団住吉会系の組長や柔整師ら16人を詐欺容疑で逮捕。手口はウソの請求に必要な患者の保険証情報などを集めて療養費を架空請求するもので、X整骨院のやり口と一致していた。そのせいからか、X整骨院の不正請求も、反社会的勢力の関与を否定できないとして、11月半ばには、所轄警察署から警視庁預かりの案件となった。現在は水面下で捜査が進められている模様だ。

 X整骨院と暴力団が実際に関連するのかどうかは今後の捜査を待つしかないが、暴力団の影が柔整師の療養費に忍び寄りつつあるのは確かだろう。

 柔整師の療養費を巡っては、以前から不正受給が問題になっていた。悪質な不正の代表格が、架空請求に加え、日数や負傷部位の箇所数を増やす「水増し請求」だ。現場の事情をよく知る人物によると、実際の手口としてこんなやり方があるという。

 保険者から患者に送られる医療費通知には、施術回数が掲載されることもあるが、柔整師は患者に対して、「あなたへの施術は通常より施術時間が長いので、2回分として請求する」と言い含める。また、架空請求に同意した患者の保険者情報を、同じ接骨院から請求し続けると怪しまれると考えるのか、定期的に他の接骨院と交換する。さらに柔整師同士でお互いの保険証を貸し合うこともあり、これは柔整業界では「互助会」と呼ばれている。

 そのほか、治療が長期にわたる患者に、治療部位を次から次へ変更したかのように装う「部位転がし」も横行。また、療養費の支給対象外の症状であるにもかかわらず、支給対象となる負傷として療養費を不正に請求する「振り替え請求」に至っては、常態化しているとも指摘されている。

 本来、柔整師の保険請求が認められるのは、骨折、脱臼、打撲、捻挫、肉離れのみ。日常生活での単なる肩こりや筋肉疲労、加齢による慢性的な腰痛などは対象にならないが、捻挫などと偽って保険請求することが少なくない。

■柔整師は供給過多に

 健康保険の不正請求の実態については、会計検査院が2010年に報告した調査がある。長期間、あるいは3カ所以上にわたって施術を受けた人(203施術所、940人)に対し、聞き取り調査を行ったところ、患者が申告した症状と、柔整師側が保険請求した内容が食い違っていたものが、66%もあった。また日常生活で起こる肩こりなど、本来なら健康保険が認められないのに施術を受けた割合が50.7%と、半数以上に及んでいた。

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 不正が相次ぐ背景には、柔整師の数が近年、大きく増え、過当競争で経営が苦しくなっている事情がある(下グラフ参照)。1990年代に3万人ほどだった柔整師は、養成学校の設立が規制緩和されたことを受け、現在は約6万4000人となり、施術所は4万5000カ所に倍増した。「完全な供給過多の状態」(健保関係者)に陥っているのだ。

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注:2010年は、東日本大震災の影響により、宮城県が含まれていない(出所:厚生労働省「衛生行政報告例」)
 柔整師数の増加にあわせて、保険請求手続きを代行する団体も増えた。請求代行するには許可も届け出も必要ないからだ。

 請求代行はかつて旧厚生省通知で、各都道府県に1つずつある「社団法人柔道整復師会」の会員だけに認められていた。だが、反発した柔整師が70年代以降、委任団体を結成。88年の通知改正で、すべての柔整師に門戸が開かれた。その流れで請求代行団体の数は一気に増えたとされる。正確な実態は不明だが、現在全国で300を超えるとみられる。

 請求代行団体の中には、「療養費を食い物にする悪質な業者も含まれる」と、業界関係者は打ち明ける。請求代行団体は柔整師側からの手数料が収入になるため、「悪質なところは柔整師に水増し請求を奨励している」と語る。さらには、柔整師側の協力者を募って、請求代行の際にデータを改ざんして上積み分を詐取しているケースもあるという。

 2015年11月に逮捕された暴力団組長らによる療養費詐取事件でも、代行業者を使い療養費を不正に請求していた。

 「柔整業界は行政の指導や管理が甘く、野放し状態なのではないか」。柔整問題に取り組む松本光司医師(日本臨床整形外科学会システム委員会委員長、松本整形外科院長)は、こう指摘する。

 例えば、柔整師の守備範囲はあいまいなまま放置されてきた。柔整師が保険で扱える疾患は前述の5つの疾患だけだが、国の定める支給基準には、それら対象疾患の前に「急性または亜急性の外傷性の」という文言がついている。このうち亜急性の解釈について、医師は「受傷後2~3週間経過した状態」と考えるのに対して、柔整師は「継続・反復性の弱い力が加わった状態」まで含めて広く捉えている。そのため、主婦が日々の家事で徐々に腰部を痛めても、柔整師側は「亜急性の腰の捻挫」と見立て、保険請求している実態がある。

 「拡大解釈することで、単なる肩こりや腰痛にも柔整師は施術に当たる。その際、無理な施術をして、健康被害が出ている事例も散見されている」と松本医師は言う。日本臨床整形外科学会で収集した事例の中には、腰椎の圧迫骨折や、脳脊髄液の漏出など重篤なケースの報告もあった。

■動き始める健保組合

 制度の不備についても、柔整師に特例として認められている受療委任払いが諸悪の根源と松本医師は捉えている。

 患者が施術内容と金額を確認し、保険者からの療養費の受け取りを施術者に委任するというのが本来の受領委任払いのやり方だ。しかし、現在の接骨院や整骨院では、初診時に白紙の療養費支給申請書にサインさせるところが少なくない。サインさえもらえば、あとでどんな施術内容を記載しても患者には分からない。したがって、患者は請求の内訳を知らずに保険請求されている実態がある。

 ただ、療養費の支給申請書は月単位。同月内に来院するか分からない患者もいるため、月初などに「“白紙委任”してもらうしかない」という柔整師側の切実な声もある。そうであれば、月単位ではなく日単位にするなどの方策も考えられるが、制度見直しの気配はない。

 数々な課題が存在するものの、監督官庁の厚生労働省は、柔整師業界の政治力が強いこともあって、どこか及び腰だ。不正がはびこる責任の一端は保険者にもある。療養費は保険者が支給できるかどうかを判断し、最終決定する仕組み。そうである以上、厳正に支給の適否を判断する必要があるが、実態としては、書類上の不備がない限り、漫然とやり過ごしている健保組合は少なくない。

 理由は大きく2つある。一つは、各請求は多くて数万円にとどまるため単価の高い医科の点検を優先してしまうこと。もう一つは、柔整師からの猛烈なクレームにしり込みしてしまうケースだ。

 2点目について、保険者が支給しない決定を下したり、適正化に向けた新たな取り組みを始めると、柔整師から執拗なクレームが寄せられることが往々にしてあるという。「業界の専門用語を交えながら、1時間以上電話で話し続けてくるので、付き合いきれなくて不正に目をつむってしまうことはあった」。そう正直に打ち明ける大手健保関係者もいた。

 厚労省によると、柔道整復の療養費は年4000億円近くに上る。国民医療費に占める割合は1%にとどまるが、不透明な保険請求がはびこり、暴力団の資金源につながっている事態が起きている以上、問題の先送りは許されない。

 療養費の不正請求に毅然と立ち向かう保険者の動きも着実に出始めている。冒頭に紹介した架空請求のエピソードに直面したA社の企業健保が参加する「保険者機能を推進する会」は現在、83の大手企業健保が加入する。その部会に当たる「柔整問題研究会」では2015年、会の本部がある東京都千代田区内の柔整師が管理する全施術所を回って、違法な看板や案内サインがないかを現地調査し、リポートを作成。2016年2月に、千代田保健所に提出した。

 柔道整復師法では、(1)柔道整師である旨と氏名(2)施術所名(3)電話番号・所在場所(4)施術日や時間(5)その他厚労大臣が定める事項──以外は広告できないことになっている。しかし、現実にはこの規制はまったく守られていない。調査の結果も、違法性がなかったのは全58施設のうち、1カ所だけだった。

 奈良県橿原市では、違法広告の取り締まりを強化して柔整療養費の適正化につなげた実績がある。その取り組みをヒントに、「行政に動いてほしいとの狙いで調査を進めた」(太陽生命健康保険組合の長嶺秀一氏)。狙いは奏功し、保健所側は早速、幾つか訪問や指導を始めた。

■運用次第で療養費は3割減

 健康保険組合連合会の愛知連合会の取り組みも興味深い。同連合会では、2014年10月、全国健康保険協会(協会けんぽ)愛知支部、愛知県内の市町村国保、愛知県後期高齢者医療広域連合と共同で、「療養費等適正化勉強会」を立ち上げた。企業健保が取り締まりを強化すると、不正請求は国保に向かいがちなため、企業健保と国保とで共闘することにしたのだ。

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大同特殊鋼健保組合が社員に配布している接骨院・整骨院にかかった際の保険給付の支給規定に関するチラシ

 実際、愛知県内の企業健保は療養費適正化対策に積極的だ。このうち大同特殊鋼の健保組合では、柔道整復療養費について独自の支給規定を定め、2013年8月から運用を始めた。療養費支給の条件として、(1)かかった都度、健保組合に領収書を郵送(2)健保組合からの照会があれば回答書を提出(3)3カ月以上継続してかかったときは、健保組合指定の整形外科で診察を受け、診断書を提出する──の3つの規定を被保険者に課した。

 (3)に関し、ある柔整団体からは「柔整師の施術内容の開示に相当し不当」との抗議文も寄せられたが、「あくまで被保険者の健康被害や重症化防止のため」と、突っぱねた。

 この規定を作ったことで、同健保の療養費は2016年度末は取り組み前の3割減となる見込み。国保との勉強会では、ノウハウや結果を披露し情報共有した。

 当然ながら、柔整業界全体が不正に手を染めているわけではない。3月26日には、公益社団法人大阪府柔道整復師会が大阪市内でシンポジウムを開き、団体自ら襟を正すため、療養費適正化理念を発表する予定だ。柔整業界の中から適正化が必要だという声はこれまでも上がっていたが、具体的な内容に踏み込んだ理念を発表した例はない。

 この大会を大阪臨床整形外科医会が後援する。整形外科医と柔整師は“仁義なき戦い”とも言われるほど長らく対立関係にあり、協力することなどなかった。その意味でも画期的な取り組みで、保険者にも参加を呼び掛けている。

 「柔整師対整形外科医、保険者」の構図で反目し合っていても事態の膠着を招くだけ。互いに知恵を絞りながら、いかに適正化していくのかを協議すべき時期に来ている。

(日経ビジネス編集委員 庄子育子)

[日経ビジネス2016年3月21日号の記事を再構成]



http://kakogawa.keizai.biz/headline/137/
加古川東市民病院のロビーで「健康講座」 講師は職員、地元で話題に
2016年03月22日 加古川経済新聞

 加古川東市民病院(加古川市平岡町一色)のロビーで開催される「健康講座」が地元で話題となっている。

 同講座は2011年11月開始から毎月2回、ロビーを利用して「健康耳より話」として親しまれており、今年4月には4年半を迎える。

 講師は医師だけではなく、看護師、技師、事務職員など、どう病院の職員全員がそれぞれの専門知識を生かした講師となり、地域の人が気になっている幅広い内容で講義を行う。

 3月15日には同院の理学療法士である筧達也さんによる「知っておきたい糖尿病の運動方法について」が開かれ、約60人が集まった。

 講座の企画担当、中島成美さんは「講座は日々の生活にマッチした内容にしている。処方箋を待っている方や、通りがかった人が立ち止まって聞いてくれることも多く、中には講座に参加するために病院を訪れる方もいる」と話す。

 地域の方々に健康情報を届けたいとの思いから始まったが、あえて会議室ではなく正面玄関近くのロビーで、15分という短時間で行うことが長く続いている理由という。

 7月には加古川東市民病院と加古川西市民病院が統合され、(仮称)加古川中央市民病院として新たにスタートすることが決まっている同院。

 中島さんは「せっかく長年続けてきて、楽しみにされている方もいる。新しい病院でも引き続き地域の方と近い距離で健康情報をお届けしたい」と意気込みを見せる。

 講座の問い合わせは同院(TEL 079-437-2515)まで。



http://www.medwatch.jp/?p=8151
「収益の最大化」「病床利用率の確保」から脱却し、「医療の価値」向上を―GHCが2016年度改定セミナーを開催
2016年3月22日|2016診療報酬改定ウォッチ


 お伝えしているとおり、2016年度の診療報酬改定に備えるため、GHCは19日、都内で改定セミナーを開催しました。

 厚生労働省保険局医療課の林修一郎補佐から改定内容や留意点について説明していただいたほか、GHC社長の渡辺幸子とマネジャーの湯浅大介から、今後、病床再編時代を生き抜く為に戦略的な病床戦略をどう策定し、どう実行すべきかをお話しています。

 またGHCの会長で、米国グローバルヘルス財団の理事長であるアキよしかわはセミナー冒頭に挨拶。昨年上梓した「日本医療クライシス」(アキよしかわ、渡辺さちこ著、幻冬舎)の中で、「看護必要度の生データ提出」についてGHCがいち早く注目していた点を強調しています。

 ここでは渡辺と湯浅の講演内容を紹介しましょう。


医療の質を上げ、コストを下げることで「医療の価値」を向上

 渡辺は、今後の病院経営に当たって「収益の最大化」のみに着目した発想から脱却しなければいけないと強調します。多くの急性期病院は増収減益傾向。今後もし、医業収益が飛躍的に伸びない、または医療ニーズが縮小するなら、これまでの「収益を最大化する」モデルから「、減収となっても利益を維持するあるいはまたは増益を目指す」モデルへの戦略シフトが必要となります。そのためには、病床機能の適正化(適正病床数を視野に急性期病床のダウンサイジングも含む)やコストコントロールは必須と渡辺は指摘しまです。

 ここで渡辺が最も重視すべきと説くのは、「医療の価値(=質/コスト)」という概念です。これは米国メイヨークリニックが提唱するもので、GHCでも創立当初から「医療の価値を高める」(医療の価値の方程式)ための支援を続けています。

 具体的には、(1)医療の質を上げる(2)医療のコスト下げる―この2点を行うことで、「医療の価値」が高まります。

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「医療の価値」の方程式

 例えば、アウトカムが同じであれば、入院よりもコストの低い外来でその医療を提供したほうが、価値は高くなります。同様に、同じ予定手術や検査でアウトカムが同じであれば、在院日数の短い方が価値は高い。しかし、病院によっては「7対1を届け出ており、看護職員の人件費を賄うために、病床利用率を高めに維持する必要がある。そのため外来で行える医療を入院で行う、または不要に入院日数を延ばす」という戦略を採っていないでしょうか。現在の急性期病床数が自院にとって本当に適正なのでしょうか。渡辺は「病床利用率向上」の呪縛を解きから、「常に患者のために『医療の価値』を第一に考えてほしい」と訴えます。


看護必要度のデータ精度向上が喫緊の課題

 また、2016年度の診療報酬改定で最も注目を集めている「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)の見直しについて、渡辺は「データの精度」が最大の課題であると指摘します。

 過去4年のGHCの分析・研究によれば、多くの病院ではデータの精度は必ずしも高くありません。DPCデータと看護必要度のデータをGHCが分析したところ、例えば、ある公立病院では輸血製剤の請求をしているにもかかわらず、看護必要度A項目の「輸血や血液製剤の管理」にチェックがなされていないケースがあります。また、免疫抑制剤に至っては、請求はなされているものの、看護必要度A項目の「専門的な治療・処置」にまったく反映されていないことも分かりました。
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免疫抑制剤を請求していても、看護必要度としてチェックしていないケースが少なくない

 これらは過小評価(請求していながら、看護必要度に反映されていない)と言えます。

 一方、看護必要度のデータ上はチェックされているものの、レセプトには載っていない(請求されていない)項目もあります。こちらは過剰評価で、意図的でないとしても重症度割合を過剰に申告していることになるので問題視されるでしょう。実は多くの病院で、過剰評価が過小評価を上回っていることがGHCの分析・研究で明らかになっていります。

 渡辺は、「こうしたデータ精度を向上させなければ、『うちの病院では25%を軽くクリアできる』と考えていても、実態は過剰が過小を上回り、25%を切る可能性がある」と指摘します。

 2016年10月分からDPCのHファイルとして看護必要度の生データ提出が義務化されるため、データ精度の向上は、多くの病院にとって喫緊の課題となります。

 GHCでは、次世代型病院経営支援ツール「病院ダッシュボード」に4月新たに「看護必要度分析」の機能を搭載し、次のような分析を可能としています。

▽ 自院の状況を時系列で把握することが可能で、「病棟ごとの重症患者割合」を可視化できる

▽ 自院のデータ精度(創傷処置、呼吸ケア、モニタリング、輸血血液製剤、専門的処置)を把握するとともに、他院との比較が可能である

▽ 病棟別、診療科別、疾患別などの状況も把握でき、「どこから対策をとればよいか」「どの疾患に力を入れれば重症患者割合の向上に寄与しやすいか」などを検討できる

 「看護必要度分析」には上記に加え、今夏、▽疾患別ベンチマーク、▽看護必要度を用いた病床戦略などのソリューションを追加予定です。

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看護必要度のデータ精度向上に向け、GHCは病院ダッシュボードの新機能として「看護必要度分析」をリリース


シームレスケアの中、病院が単独で生き残ることは困難

 さらに渡辺は、今後の人口動態などを総合的に勘案すると、「病院は単独(スタンドアローン)では生き残れない」のではないかとも見通します。

 わが国は人口減少社会に突入しており、また高齢化の進行も急激なペースで進んでいます。高齢化に伴い医療ニーズ(患者数)は増加しますが、病床機能分化が進むと、急性期の病態でない患者は回復期や慢性期病床で診ることになるので、急性期病床のニーズはその分減ります。さらに、平均在院日数のさらなる短縮や入院医療の外来へのシフトが進む中では、ますます急性期病床のニーズは減少していくでしょう。

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医療機関の統合には、「異なる機能同士の統合」(垂直統合)と「同じ機能同士の統合」(水平統合)とがある

 また渡辺は、「症例数と医療の質(例えば医療安全)は相関する」ことを紹介。これは米国メイヨークリニックやスタンフォード大学とGHCの共同研究から明らかになったもので、膝関節置換術や結腸切除術(開腹と腹腔鏡)の事例を用いて、年間の症例数が少ないほど合併症の発症率が高まる結果を示しました。これらを総合的に考慮すると、「病院の統合による症例の集約化」が今後の重要な選択肢の1つになると渡辺は指摘しています。

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膝関節置換術において、症例数と合併症発生率との間には逆相関がある

看護必要度と患者確保を考慮して、今後の病床戦略を策定することが必要

 GHCマネジャーの湯浅は、2016年度改定を踏まえた上で「外部環境の変化に、内部環境の見直しで向き合う必要がある」と強調しました。

 外部環境としては、まず地域人口の高齢化が挙げられます。先にも述べましたように、高齢化が進展する中では急性期の医療ニーズが減少します。

 また、診療報酬改定によって「急性期の基準」が厳格化することも外部環境の変化と言えます。2016年度改定では看護必要度が見直され、7対1入院基本料を維持することが難しい病院・病棟も出てくることが予想されます。

 湯浅は、多くの病院では「出来高時代に設定された病床数」を抱えているが、▽急性期医療らしさの追求▽在院日数の短縮―によって、「稼働率低下による医業収入の落ち込み」が生じており、今後、できるだけ早期に「明確な戦略を打ち立てることが必要」を訴えます。

 では病院の戦略を立てる際に、何に気を付ければよいのでしょう。

 この点について湯浅は、(1)看護必要度の基準値(2016年10月からは25%)を大幅に上回るか?(2)増患が十分に見込めるか?―という2点が急性期病院にとってのポイントになると指摘します。


看護必要度と集患が、今後の病床戦略の大きなポイント
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 (1)で重症患者割合25%以上を大幅にクリアできるのであれば、現状(7対1)の維持という選択肢を採ることになります。

 また(1)で25%の大幅クリアが難しいとなれば、(2)の増患見込みを考慮することになります。地域のニーズを踏まえて急性期患者の増加が見込まれるのであれば、やはり現状(7対1)を維持するという選択肢が考えられます。

 しかし、(1)の25%クリアが難しく、(2)の増患も見込めない場合には、▽10対1への転換▽回復期リハビリや地域包括ケア、療養への転換▽病棟群単位の入院基本料―といった選択肢を現実的なものとして考慮する必要があります。

 さらに状況によっては「ダウンサイジング」を検討する必要もあるでしょう。

 こうした大きな方向を示した上で、多くの病院ではやはり(1)の25%クリアという課題に直面することになります。この点について湯浅は「在院日数短縮」と「外科系疾患確保」がポイントになると指摘。

 その上で、在院日数短縮の必要性が高い疾患に対し、特に重点的に退院支援を行い、退院困難患者を早期に抽出した後に「栄養サポートチーム(NST)、栄養指導・摂食機能療法などのチーム医療に繋げ、骨太な退院支援を心がけてほしい」と提案しています。

 ただし、在院日数の短縮は病床稼働率を下げることにもつながりかねません。ここで湯浅は、手術件数の増加を検討することも提案。具体的には(1)内部業務改善(2)患者の確保(3)執刀医の確保(4)枠の確保(5)手術件数の増加―という順を追っていくことが重要と指摘しています。

手術件数の増加に向けたステップとポイント
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  1. 2016/03/23(水) 05:56:16|
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