Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

1月30日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/395171?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160130&dcf_doctor=true&mc.l=141910151
シリーズ: The Voice(医療)
必要な医師数とは そろそろパンドラの箱を開けましょう

オピニオン 2016年1月29日 (金)配信中村幸嗣(危機管理専門血液内科医)

 日曜の朝日新聞記事です。(あの時それから)
記事中の元官僚の言葉に琴線が触り、こんなツイートをしました。

#朝日新聞
   あのときそれから
   医師数 ぶれ続ける政策より

   将来に向けて医師はどれくらい必要なのか。(中略)
   医療行政に詳しい元官僚はつぶやいた。
   『誰も全体像をわかって議論していないのではないでしょうか』

   それを調べるのがお前の仕事だろう
   怒!
   今からでも調べろ!
   2016年1月23日 18:46


 私のFBにも載せたところ同級生(消化器内科+精神科)からとてもいいコメントをいただきました。以下少し表題について書きたいと思います。

 医師数は本当に足りないのか。今まで記事にしてきたテーマです。そして必要な医師数とはどこから導き出されるのでしょう。私の同級生のコメントです。

 「必要」という基準ひとつとっても、「必要最小限」から「必要十分」まで幅が広い。また同じ日本語で「必要最小限」と表現しても、例えば極小未熟児が救えない地域が存在する状態を必要最小限の医療が確保されていると見るのか、確保されていないと見るかは論者次第で違う。

 結局、「必要が充足された」の判断基準を共通化することなしに議論は噛み合うはずがない。だから、「全体像を分かる」の前段階の、何をもって「医療崩壊の解決」や「望ましい医療体制確立」と判断するかというゴールの共通認識確立が大事だと私は思います。

 医療に結果責任負担や無謬の注意義務を限りなく要求するなら、医師はいくら増やしても足りないし際限ない医療費膨張をも認容してもらうしかないでしょう。反対に「力及ばず死亡」を老若男女問わず全て「仕方ない、寿命だった」と国民の殆どが受容してくれるなら、過疎地域に医師を確保する必要性自体がそもそも下がってくるでしょう。

 「税負担増は嫌だが、日本全土であまねく最高の医療体制確立はなきゃ嫌だ」は、そもそも両立しえない「ないものねだり」でしょう。頭が悪いから正しい政策に至らないのではなく、みんなで不能解を探しているだけなのではないでしょうか?

 素晴らしい意見です。以前私が救急現場問題で述べさせていただいた(救急医療への提言(1):マグネットホスピタルから4年半)

★ 成熟した国家として、国民の医療に何を要求し何を供給するかというビジョン★
につながります。
具体的に言えば、
1 がん診療はどこまでするか

 a 何割改善する可能性があれば緩和治療を選ばず改善させる侵襲的治療を行うか
 b 合併症、副作用が出るとすれば何割までであれば治療を行うか

  これは現在の治療内容、予後予測をしっかり説明して、患者さん、家族に治療等を決定してもらうという現在の医療決定の手順を踏んでいくと思われます。この流れはこれからも続くでしょう。
  ここでの問題点に、医師の説明が下手、患者が理解できないなどが絡んで大変です。そんなこんなである人間は、正直で残酷な医師より言葉の優しい民間医療になびきます。

 c 医学的には根拠に乏しい個人の希望を優先するのであればどこまで実施するか、またその費用は

  日本の保険制度/予算を考える際どこまでを保険で、どこまでを自費でという問題が存在します。保険適応治療では患者さんの払いは高額療養制度でだいぶ緩和されています。しかしそれでも治療費の問題は存在しています。
  医療者側が忙しすぎて寄り添えない原因などから根拠のない民間医療に陥いる患者さんは、言い値の値段で効果が少ない民間医療を受けます。当然保険診療より利益が出ますので患者の払いはさらに大変になり、利益重視の民間医療は日本で蔓延っています。

2 終末期医療、そして尊厳死はどうするか

 意識のない、人工呼吸器で管理されている患者さん。認知などで正常な判断ができず胃瘻などで生きている患者さん。この間米国では医師からの余命宣言で安楽死した患者さんもいましたが(米国の安楽死問題 医者の余命宣告はそんなに当たらない)本当に治療の適応という上で難しい問題です。
 医師側から回復の見込みはないと言われても、最後まで出来る限りの治療をという家族もいます。それこそ96歳で手術して100まで元気な三笠宮さまという例もあります。(三笠宮さま 96歳の心臓手術 医師の言葉 責任)何が正しく何が間違いという確立した答えはありません。
 欧米には死生観を補う宗教があるのですが、日本は戦後家族制度の崩壊も相まって今ひとつ死に向き合えていません。その意味でも樹木希林さんのキャンペーンは良かったと思っています。(死ぬときぐらい 好きにさせてよ!そのためには人、金、時間、そして知識が必要)

 まだまだ細かいことはありますが、結局は命をどのように扱うのか、いや医療が助けるべき命の定義というある意味パンドラの箱を開けて議論をすべきです。そうすることで本当に初めて必要な医師数、費用がわかります。前提が違っては終着点はいつまでたっても見えません。なんとなく現場に任してはもう限界になっていると思っています。そう思ってから6年が経ちます。少ししか医療の現場が改善されていないことが残念です。

※本記事は、2016年1月26日の『中村ゆきつぐのブログ』で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。




http://digital.asahi.com/articles/DA3S12174900.html?_requesturl=articles%2FDA3S12174900.html&rm=150
(あのとき・それから)昭和48年 一県一医大構想 医師数、ぶれ続ける政策
2016年1月23日16時30分 朝日新聞

一県一医大構想の一環で最初にできた山形大学医学部の最初の入学式。1期生のうち地元出身者は1人だった=1973年11月(山形大学医学部創設十周年記念誌より)
 (1973年)

 この春、私立の東北薬科大(仙台市)に医学部が誕生する。東日本大震災の復興特例で、新設は国内で37年ぶり。定員100人に2463人が志願。6年で3400万円かかる学費を、最高で3000万円まで条件つきで貸与する修学資金枠を55人分用意したこともあり、24倍を超す狭き門になった。

 新設を巡っては、これ以上の「激戦」が43年前にもあった。当時の田中角栄内閣が閣議で決めた「一県一医大構想」の先陣を切る形で、山形大、旭川医大、愛媛大の3医学部で1973年10月、最初の入試があった。

 認可が遅れたため通常より半年遅い、異例の秋入試。最も倍率が高かったのは山形大で実質倍率は37倍だった。1期生になった山大付属病院長の久保田功教授は、「『ああ、これで浪人せずに済む』とホッとしたことを覚えています」と振り返る。

     *

 医師の養成は40年代まで、東大などの旧帝国大と、戦時下で短期間に医師を育てるために増えた旧医学専門学校が担っていた。戦後しばらくは、大陸から引き揚げてきた医師も加わり、医師数はむしろ多かった。

 だが、高度経済成長期に入り、61年に国民皆保険制度ができて医療機関を受診しやすくなると、病院にかかる人が増えた。同時に医師不足と、医療の質に対する不満が顕在化していく。

 国は、60年代は医学部などの定員を増やして対応したが、医学部がない県では医師確保が難しかった。このため、医学部設置は地域の「悲願」に。70年、戦後初の国立医学部が秋田大に設置されると、医学部のない県の中央への陳情が盛んになった。

 この頃、自民党幹事長で、次期首相を狙う田中角栄は山形を訪れ、「佐藤(栄作)首相は5選はしないだろうし、これから(残る任期の)2年間は政治に没頭できる」として、将来の新幹線や高速道路などの整備と合わせ、医学部建設の調査費計上を約束。それは地方での選挙対策の「切り札」の一つでもあった。

 73年には4校、74年に滋賀、宮崎など3校、といった具合に、79年の琉球大まで、7年で16の国公立の医学部・医科大ができた。私立の新設も相次ぎ、81年には防衛医大を除いた79校で、入学定員は8280人になり、10年余りで倍以上になった。

 ところが82年、「将来、医師が過剰になる」という声が医学界などから上がり、国は削減策に転換する。国の医師需給の検討会は84年、「2025年に医師の1割程度が過剰になる」という推計をもとに、「1995年をめどに最小限10%程度削減する必要がある」という意見を出した。結局、定員は2003年に7625人まで減り、一県一医大達成時より約1割減った。

     *

 だが皮肉なことに、医師過剰時代は訪れていない。医師の質をあげるために導入した新人医師の臨床研修の必修化、医師を地域病院に派遣する医局制度の崩壊、医療の高度化などで、現場は医師不足で疲弊している。

 国は08年から定員の増加政策に転じ、今年から医学部の新設も再開される。「わが国の医師数政策ほど振り子のように揺れた政策はめずらしい」「1割削減という目標は達成された。だが、その時すでに1割過剰どころか、1割以上不足であることが明らかになっていた」と、国立保健医療科学院の岡本悦司統括研究官は著作で述べている。

 将来に向けて医師はどれくらい必要なのか。医療や介護の費用の面でも重要な見通しだが、医療行政に詳しい元官僚はつぶやいた。「誰も全体像をわかって議論していないのではないでしょうか」(権敬淑)

 ■優秀な看護師育成に力を 医学部の立ち上げに関わった山形大元教授・精神科医、外崎(とのさき)昭さん(78)

 戦時中に医学専門学校がたくさんできた影響で、1940年代半ばは、医学部の入学者は1万人以上いたんじゃないでしょうか。引き揚げの医師も加わって、多くが開業医に。そういう方が当時の国民衛生のために活躍された。

 しかし、GHQの公衆衛生福祉局長は、日本の医学教育について、「日本に医科大学無し」と厳しく評価しています。日本の教育や設備、医療の質は決して高くはなかったんです。

 60年代半ばになると、戦後に開業した先生方の子弟が医学部を目指した。そのころは定員も減り、ものすごい競争に。そういう背景も、当時の一県一医大構想につながっています。

 東北大で解剖学を教えていて、山形に初めて足を運んだのは72年秋。地元では医学部への期待はあっても、現実的な理解は薄かった。「医者が来てくれればいいだけ。教育や研究はいらない」と言われたり、「死体を置くなんて」と解剖学教室に反対が起きたり。苦労はしましたが、理想を持って一から創るのはやりがいがありました。

 現在、精神科医として社会と折り合いをつけづらい人や認知症の方と接します。日本の医療、介護の将来を考えるなら、医学部の定員をいじるより、教育の充実で優秀な看護師を育てたり、介護者のレベルアップに力を注いだりする方が現実的ではないでしょうか。

 ■医学部と入学定員を巡る流れ

1886年~   旧帝国大7校に医科大学
1940年代前半 各地に医学専門学校
61年    国民皆保険制度が確立
73年2月  一県一医大構想を閣議決定
  9月  旭川医大、山形大、愛媛大に医学部開設
79年    琉球大に医学部。無医大県解消。
82年    医師過剰への配慮を閣議決定
84年    厚生省検討会が医師数1割削減の意見を出す
85年    地域別の医療計画づくり開始
86年    医学部入学定員を約1割削減へ
97年    医学部の整理・合理化も視野に医学部定員削減を続ける閣議決定
2004年    新人医師の臨床研修が必修に
08年    医師不足を背景に既存校の定員を期間限定で増やす
16年    特例で東北薬科大に医学部
17年    国際医療福祉大に医学部(予定)



https://www.m3.com/news/iryoishin/394054?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160130&dcf_doctor=true&mc.l=141910148
シリーズ: 真価問われる専門医改革
専攻医数、「激変回避」のため調整も- 池田康夫・日本専門医機構理事長に聞く◆Vol.2
研修プログラム審査、1次と2次の2段階

インタビュー 2016年1月30日 (土)配信  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――2015年12月から、研修プログラムの申請受付も開始しました。

日本専門医機構理事長の池田理事長によると、研修プログラムは今年6月の終わり頃に公表予定。
 産婦人科と耳鼻咽喉科、病理、臨床検査については、12月1日から申請受付が始まっています。それ以外の領域でも、順次開始しており、現時点で申請を受けているのは、19の基本領域中、14領域。内科も間もなく開始します(取材は1月13日に実施)。残る4つの領域のうち、一番遅くなるのが恐らく総合診療でしょう。総合診療については、モデル専門研修プログラムの最終の検討段階にあり、今月(1月中)には完成予定で、2月上旬から申請受付が始まるでしょう。

 産婦人科については、研修プログラムがほぼ出そろったようです。耳鼻咽喉科も先日、札幌での専門医研修に参加したのですが、100施設弱と想定される基幹施設から申請があったと聞きました。

――基幹施設は、各領域でどの程度の数を想定されているのでしょうか。

 多いところで、外科は300前後の施設、内科は350前後の施設。小児科、整形外科、産婦人科が200施設弱。一方、単科の領域は、大学病院を含めて、100施設前後でしょう。

 予測しにくいのが、総合診療。総合診療については、研修プログラム整備基準の作成までは既に終え、機構のホームページにも掲載していますが、全国からいろいろな質問が来ています。

 総合診療の研修プログラムは3年間で、うち18カ月が総合診療固有の研修、残り18カ月のうち内科6カ月、救急と小児科が各3カ月は必修という内容です。指導医1人つき、指導できる専攻医は3人までですが、中小規模の施設などから、内科と日本プライマリ・ケア連合学会の両方の指導医資格を持っている場合、何人まで指導できるのかといった質問など、研修プログラム作成に関連したものが、中小病院あるいは診療所から多く日本専門医機構に寄せられています。これらの質問についてのQ&Aを、間もなく機構のホームページに掲載します。

――総合診療の領域では、診療所でも10数人の医師で運営しているケースがあります。

 その通りです。一方で、大学病院でも総合診療の研修をやっています。これらを合わせ、総合診療では300~400くらいの研修プログラムが申請されるのではないでしょうか。

――研修プログラムの申請受付は、いつまでですか。今後のスケジュールをお教えください。

 だいたい申請開始から2カ月間を予定しています。12月から開始した領域では、1月末がメドです。2月から開始する領域でも、3月末くらいまででしょう。その後に、研修プログラムの審査を行います。審査には、1次審査と2次審査があります。1次審査は、各領域の研修委員会が担当し、審査基準に従い、申請受付の終了から1カ月から1カ月半くらいで実施。2次審査は5月末から、6月の半ばくらいまでに、全ての領域で終える予定です。6月の終わり頃に、全国各地にどんな研修プログラムがあるかを、領域別に公表します。

 7、8月にかけて、2年目の初期研修医が、各研修プログラムを見て、見学に行ったりして、9月から10月にかけて、第1回の専攻医の募集を行い、採用試験を実施するスケジュールになります。第1回の試験で決まらない医師については、第2回、第3回の募集を行っていきます。第4回くらいまでやると、だいたい落ち着くでしょう。初期臨床研修のようなマッチングのシステムは考えていないので、採用試験は、各基幹施設で試験と面接が行うことになります。

――研修プログラムの審査は、どんな基準で行うのでしょうか。

 領域別の研修プログラムの審査基準は今、作製中です。

 1次審査の基本は3つあります。第一は、研修内容が充実しているか、専門性が担保されたプログラムになっているか。第二は、地域医療とリサーチマインドの涵養がプログラムに組み込まれているか。第三は、研修施設群が適切に構成されているかです。例えば、全国に複数の病院を展開している組織が、地域を超えて全国で研修施設群を構成することや大病院連合での研修プログラムはやめてほしい。地域の病院がその地域で研修施設群を作り、その施設群で経験できない診療領域がある場合に、他の遠方の地域にも連携施設を持つことをなどを否定するわけではありませんが、基本的には都道府県あるいは2次医療圏の単位でプログラムを作成してもらいたい。

 1次審査は、各専門学会から推薦された委員などで構成する領域別の研修委員会で行います。ただし、1次審査は個別の研修プログラムの審査なので、全体像は分かりません。2次審査は、日本専門医機構と、領域別の研修委員会が合同で行い、各領域の研修プログラムが全国でどんな分布になっているかといった視点から審査します。ある領域の研修プログラムが1つもない県がある一方、数多くある県があったりする場合、募集する専攻医数に地域による偏りが生じ、新専門医制度の開始後、医師の地域偏在を助長することになります。こうした事態を避けるため、「是正勧告」をする予定です。地域医療の混乱を回避するために、激変を避けることが重要です。

――その「是正勧告」には強制力はない。

 そうです。初期の臨床研修とは異なり、新専門医制度は法律に則った制度ではないので、強制力はありません。しかし、日本専門医機構の設立時の社員である、全国医学部長病院長会議や日本医学会連合などから、大学病院や学会に対し、ステートメントを出し、「是正勧告」などがうまく機能するように進めたいと考えています。

――募集予定の専攻医の分布を検証する場合、現状の専攻医の養成数などが参考になると思います。各学会は地域別の専攻医数を把握しているのでしょうか。

 おおよそは把握しています。過去3年間の平均を基に、そのプラス20%以内程度に収まるように、各地域の専攻医の募集数を検証する予定です。

――募集する専攻医の合計数は、応募専攻医数よりも多いので、どこまで調整が可能なのでしょうか。

 募集専攻医数の方が、かなり多いと、都市部に集中したりする懸念はあります。都市部には減らしてもらい、地方には増やしてもらうといった調整を、どの程度行うかについては、2次審査までには2カ月くらいあるので、その間に検討します。

――専攻医が応募した段階で、地域偏在を是正するような仕掛けは考えておられますか。

 その辺りは、どんな仕組みにしたら一番いいのかを今、検討しています。我々は基幹施設等と説明会で話し合いをしていますが、今の初期臨床研修医への情報提供や話し合いは不十分です。当事者である彼らに新専門医制度を理解してもらう努力が必要です。

――取得する専門医の領域、あるいは研修地域について強制される仕組みは、専攻医には敬遠されるのでは。

 日本専門医機構の理事会でも話は出ていますが、「職業選択の自由」があるわけです。それぞれの希望を叶えられるようにする工夫は必要。しかし、各基幹施設が研修のキャパシティを超えて専攻医を採用することはできないことは理解してもらわないといけません。

――今秋から採用試験を開始するとのことですが、その採用結果は、各基幹施設から、学会および日本専門医機構に報告してもらうことになりますか。

 はい。研修は始められませんし、報告により、各基幹施設で研修する専攻医が、日本専門医機構に登録されることになります。登録がなければ、専門医資格は取得できません。



https://www.m3.com/news/iryoishin/395112?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160130&dcf_doctor=true&mc.l=141910150
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
後発薬、診療所の「院内処方」を評価
「全て一般名処方」の高加算も新設

レポート 2016年1月29日 (金)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は1月29日、2016年度診療報酬改定で、後発医薬品の使用促進に向け、診療所については院内処方の場合でも後発医薬品の使用率に応じて加算を設けるほか、院外処方の場合に後発医薬品がある全ての医薬品を一般名処方した場合の加算を手厚くする方針を了承した(厚生労働省のホームページ)。そのほか、入院料の加算である「後発医薬品使用体制加算」では高い評価を設け、薬局の「後発医薬品調剤体制加算」の基準を引き上げる。

 政府は「骨太の方針2015」で、後発医薬品使用の数量シェア目標を「2017年央に70%以上」と引き上げた。2016年度改定はこれを踏まえた対応。

 後発医薬品関係の主な改定内容は以下の通り。

【2016年度診療報酬改定の主な項目(後発医薬品関連)】


1.院内処方を行う診療所の後発医薬品使用を評価
 「外来後発医薬品使用体制加算」を新設、「加算1」と「加算2」の2段階とする(後発医薬品の数量割合の要件は今後決定)。薬剤部門または薬剤師が、後発医薬品の品質、安全性、安定供給体制等の情報を収集・評価し、後発医薬品の採用を決定する体制の整備などが条件。

2.「後発医薬品使用体制加算」の高ランクを新設
 従来は「加算1」と「加算2」の2段階だったが、高ランクを新設し、3段階に変更(後発医薬品の数量割合の要件は今後決定)。

3.「一般名処方加算」の高ランクを新設
 現行は、処方せんに1品目でも一般名処方が含まれれば、「一般名処方加算」(2点)を算定できる。改定後は、「後発医薬品が存在する全ての医薬品が一般名処方」の場合を「加算1」として評価し、従来の加算は「加算2」とする(後発医薬品の数量割合の要件は今後決定)。

4.薬局の「後発医薬品調剤体制加算」の施設基準の引き上げ

 「加算1」(数量割合55%以上)、「加算2」(数量割合65%以上)の数量割合をそれぞれ引き上げ(具体的数値は今後決定)。



https://www.m3.com/news/iryoishin/395185?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160130&dcf_doctor=true&mc.l=141910149
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
支払側意見、「暴言に近い」と日医中川副会長
7対1の要件見直し、意見の集約はできず

レポート 2016年1月29日 (金)配信 成相通子(m3.com編集部)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)が1月29日に開かれ、7対1入院基本料の要件見直しについて議論した(資料は、厚生労働省のホームページ)。支払側と診療側で意見集約はできず、議論は持ち越しになった。2月の答申までに決定する。

 厚労省が提示した改定案では、一般病棟の「重症度、医療・看護必要度(以降、重症度)」について、手術直後の患者や「救命等に係る内科的治療」が必要な患者を評価するM項目を新設。重症度の該当患者(以後、重症者)の範囲を拡大した上で、7対1入院基本料の施設基準となる病棟内の重症者の割合を現行の15%から引き上げる。支払側からは「25%に引き上げても、速やかに退院すべき患者が75%もいる」との発言が飛び出し、日本医師会副会長の中川俊男氏が「それは違う。暴言に近い」と苦言を呈する場面もあった。

内科治療も含まれ、「改善」

 今回提示された改定案で、重症度の評価対象に内科的治療が含まれたことに対し、診療側は「ある程度改善された」と評価。重症者の割合の引き上げについては、医療現場への影響が大きいとして、「20%台前半」(日本医師会副会長の中川俊男氏)を求めた。2015年12月の厚労省の資料では、内科的治療に関する見直しが含まれていなかったため、内科系の総合病院に不利になる懸念があった(『内科系の総合病院、経営困難に』を参照)。

 「20%台前半」を求める診療側に対し、支払側は、「当初は25%と主張していたが、対象患者が拡大しており、25%より高い数字にすべきだ」(健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏)と述べ、真っ向から意見が対立。

 厚労省が提案した在宅復帰率の計算式の見直しについても、新たに有床診療所を退院先として認めることに反発。在宅復帰率は基準の75%を超えている病院が多く、「形骸化している」(幸野氏)として、平均在院日数の短縮を今改定に盛り込むよう改めて求めた(『7対1入院基本料、“平均在院日数の短縮”は明記せず』を参照)。これに対し、中川氏は、「在宅復帰率が高いことは悪いことなのか。病院完結から地域完結の医療へと進んでいる表われであり、むしろこれは評価すべきこと」と返し、平均在院日数についても、さらなる短縮には強く反対した。

病棟群の届出を新設

 7対1入院基本料病棟から10対1入院基本料病棟に転換する際の激変緩和策として、今改定で初めて導入する「病棟群単位の届出」については、対象病院の拡大と期限を設けずに導入することを求める診療側と、あくまで経過措置にとどめるべきだとする支払側で意見が分かれた。これまで一般病棟の入院基本料は、病院単位で統一し、混在が認められていなかったが、複数病棟を病棟群としてまとめ、7対1と10対1を同時に届出ができるようにする。

 7対1入院基本料の見直しについて、改定案で盛り込んだのは、重症度のほか、在宅復帰率の見直し、病棟群単位での届出許可など。支払側が主張する「平均在院日数の短縮」は改定案に含めなかった。

10対1の評価を充実

 重症度については、A項目に新たに「無菌治療室の治療」「救急搬送」を追加。B項目は「起き上がり」「座位保持」を削除した上で、「危険行動」「診療・療養上の指示が通る」を追加し、認知症やせん妄の患者を評価できるようにした。さらに手術後の状況や、内科的治療を評価するM項目を新設し、「救命等に係る内科的治療」のほか、開頭・開胸・開腹、腹腔鏡・胸腔鏡といった手術や、全身麻酔や脊椎麻酔が必要な場合などの手術直後(一定日数内)については、重症度が高いと評価し、重症患者として取り扱う。

 病棟群単位の届出については、改定案で施設基準を設置。2016年3月末までに7対1入院基本料の届出があり、4以上の病棟を持つ病院は1つの入院基本料の病棟数を複数にすること、 届出は1回に限定し、届出をした場合は7対1と10対1の間での転棟を原則禁じることなどが盛り込まれている。これに対し、診療側は基準の緩和を求めた。

 このほか、改定案では重症者の割合を条件に、10対1入院基本料算定病棟に対して、看護必要度加算の評価引き上げも提案され、この点について異論は出なかった。



http://jp.wsj.com/articles/JJ10188886575198493846917884574072726579313
若手医師確保、給与や休日増で=年100万増で3%上昇—日医総研
2016 年 1 月 30 日 17:30 JST 更新 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

 病院が若手医師の年収を100万円増やせば、勤務先として考慮される確率が3.4%高まるとの調査結果を、坂口一樹・日本医師会総合政策研究機構主任研究員と森宏一郎滋賀大教授が30日までにまとめた。休日増や当直勤務の減少も効果があった。医師不足に悩む地域が対策を講じる際の参考になると期待される。

 調査は若手医師を対象に、2015年5〜6月、全国80大学の診療科を通じて実施。年収や所在地など八つの条件を記した架空の病院の求人票を示し、勤務先の候補になるかを尋ね、1302人から有効な回答を得た。

 調査結果によると、年収が100万円上がると、選択される確率が3.4%上昇した。休日が月1日増えると、同様に1.2%上昇。逆に当直が月1回増えると、3.3%低下した。

 過疎地や離島は避けられる傾向が強く、現在東京に勤めている医師が異動する場合は、800万円近くの年収増が必要な計算となった。北海道・東北に勤務している医師では年約200万円の増加で済んだ。

 男性は女性の2倍、収入を重視し、女性は当直の少なさなどを重視していた。 

[時事通信社]



https://www.m3.com/news/iryoishin/395393
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
「治療に関係ない検査」で自費徴収を検討
厚労省「選定療養」の拡大提案、「差額診察室」も

レポート 2016年1月30日 (土)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省は、1月29日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、保険外併用療養費の「選定療養」の類型追加などを提案したが、診療側と支払側からともに異議が出て、再度整理し次回以降の総会で改めて議論することになった(厚生労働省のホームページ)。

 「選定療養」の類型追加案として厚労省が提案したのは、「治療中の疾病または負傷とは直接関係しない検査」。併せて、タミフルの予防投与など実費徴収できる範囲の明確化、差額ベッドと解釈されてきた「特別の療養環境」に、「差額診察室」を加え、長時間滞在が必要な治療を個室など特別の療養環境で行った場合の患者負担徴収など、既存の「選定療養」の解釈の幅を広げることも提案した。

 「治療中の疾病または負傷とは直接関係しない検査」の例として挙がったのが、ノロウイルス検査だ。同検査は、3歳未満と65歳以上には保険適用されているが、それ以外の年齢層は対象外。例えば、食品などを扱う会社に勤務する壮年層が腹痛を訴えた場合に、雇用先から「ノロウイルス感染ではない」証明を求められた場合などに、ノロウイルス検査分を実費で負担することなどが想定される。

 保険外併用療養費は、先進医療などの「評価療養」と、差額ベッドなどの「選定療養」に大別できる。「評価療養」は、保険導入を前提としているが、「選定療養」は、保険導入を前提としていない。しかし、厚労省は、今回の「選定療養」の対象拡大に当たって、「医療を取り巻く状況の変化や技術の進展等によって保険導入の可能性が生じることがあり得る」との解釈も同時に提示。「ノロウイルス検査で、ウイルス感染が判明し、治療法が変わるようになるのであれば、(現在保険導入になっていない年齢層でも)保険導入することはあり得る」(厚労省保険局医療課保険医療企画調査室長の三浦明氏)。

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、提案されたノロウイルス検査と同様の考え方を広げていくと、「普通の医療が押し込められる可能性がある」と警戒。さらに「選定療養」が「保険導入することはあり得る」との厚労省に解釈に、医療保険制度の考え方を根本的な変更につながりかねないことから、「今回は無理、止めるべき」と議論に入ること自体を避け、今後改めて慎重に議論することを求めた。

 支払側も、「中医協だけでなく、(社会保障審議会)医療保険部会で議論しないとまずいのではないか」(連合総合政策局長の平川則男氏)、「次回以降の議論してもらいたい」(健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏)との意見が出るなど、「選定療養」の対象拡大以前の問題として、議論の進め方に戸惑いを隠さなかった。

 「選定療養」の拡大は、告示事項。厚労省は、2016年度診療報酬改定の答申時に、告示することを目指していたが、そもそも拡大が可能か、拡大する場合でもその時期など、先行きは不透明だ。

 「制限回数を超える医療行為」、腫瘍マーカーの対象拡大も

 診療側と支払側ともに議論自体に異論を呈したのは、厚労省が用意した資料のタイトルが、「選定療養に導入すべき事例等に関する提案・意見募集の結果について」となっていたからだ。

 「日本再興戦略」(改訂2014)に基づき、関連学会・医療関係団体・国民から、「選定療養」に追加すべき項目を昨年募集。その結果、91件の意見が挙がり、その結果を基に、厚労省は、(1)「選定療養」の新たな類型として位置付け、(2)実費徴収を認める、(3)引き続き検討、(4)既存の「選定療養」の類型の見直し――に分類した。

 「選定療養」は現在、10類型。(1)として厚労省の今回の提案が認められれば、11類型になる。

 差額ベッドのイメージが強い「選定療養」については、「アメニティ」という言葉で形容されてきた。しかし、実際には、紹介状のない大病院受診の際の初診時の負担など、「アメニティ」には当てはまりにくいものも含まれる。このため厚労省は今回、「選定療養」を、「快適性・利便性に係るもの」「医療機関の選択に係るもの」「医療行為等の選択に係るもの」という3つのカテゴリに分けられると新たに整理。「これまで選定療養は、漠然とアメニティという言葉が使われ、少し丁寧さが欠けていたように思う。アメニティの一言で、10類型を片づけることができるのか」(三浦室長)。

 「医療行為等の選択に係るもの」のカテゴリは、将来の保険導入の可能性もあるというのが厚労省の解釈。(1)として挙がった、「治療中の疾病または負傷とは直接関係しない検査」がこれに該当する。

 (2)の「実費徴収を認める」の対象案として挙がったのは、タミフル・リレンザ等の予防投与、検査当日のキャンセル料、院内託児所の使用料、がん患者等を対象とした美容・整容等の支援、糖尿病患者を対象としたがん検診など。(4)の「既存の選定療養の類型の見直し」には、「差額診察室」のほか、「制限回数を超える医療行為」として現在認められている腫瘍マーカー以外への対象拡大(PSAなど)などが候補だ。

「選定療養」の考え方(厚労省による、既存の10類型の分類)
1. 快適性・利便性に係るもの
    特別の療養環境(差額ベッド)、予約診療、時間外診療
2. 医療機関の選択に係るもの
    大病院の初診、大病院の再診
3. 医療行為等の選択に係るもの
    制限回数を超える医療行為、180日超の入院、歯科の金合金等、金属床総義歯、小児う触の指導管理



http://medg.jp/mt/?p=6470
Vol.030 『地域包括ケアの課題と未来』編集雑感 (11): 急性期病院からの退院と自治体病院建設
医療ガバナンス学会 (2016年1月30日 06:00)
2016年1月30日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

(ソシノフブログhttp://www.socinnov.org/blog/p469より転載)
小松秀樹

●急性期病院が退院を急がせる理由
 亀田総合病院の藤田浩二医師に、急性期病院からの退院について書いてもらった。急性期医療とは、藤田医師が述べたように、病気の発症から、進行を止める、あるいは、回復が見込める目途を付けるまでの医療である。急性期病院からの退院をめぐっては、早く退院させようとする病院側と、長くとどまりたい患者側で行き違いが生じる。病院側が早く退院させたがるのは経済的理由による。急性期病院は莫大な資金を必要とする。診療報酬はギリギリで設定されているので、多くの患者を受け入れないと赤字になる。急性期医療と回復期医療を区別する必要が生じたのは、診療内容の違いもあるが、急性期医療に膨大な資源と人材が必要だからである。
 自治体病院の建て替えは、自治体にとって大きな問題である。医学の進歩と共に、基幹病院は巨大になり続け、その財政規模は、人口数万の基礎自治体を超える。赤字になると母体の自治体の財政が破綻しかねない。一方で、住民は多様なサービスを求め、これが病院を大きくする圧力となる。さらに東日本では医師・看護師不足のため、病院の新設や規模の拡大にリスクを伴う。医師・看護師を集められなければ膨大な赤字が生じるからである。現在、自治体病院には国庫から補助金が投入されているが、国の累積債務が膨大になっていることから、国からの補助金は、将来削減される可能性がある。状況が厳しく、意見対立が大きいため、医療は政治問題化しやすい。

●国保松戸市立病院建替計画検討委員会
 以下、自治体財政と病院についての議論を観察する。1995年、国保松戸市立病院は耐震性に問題があるとされ、以後20年近く、建て替えが検討されてきたが、計画が二転三転した。2008年川井市長が移転構想を表明したが、2010年の市長選挙で現地建て替えを主張した本郷谷氏が当選した。これを受けて、立替計画検討委員会で検討されたが、現地建替えには問題点が多く、移転建て替えすべきとの結論になった。

 2010年10月から、2011年3月にかけて松戸市立病院立替計画検討委員会が開催された。議事録から、立場による意見の違いを見たい。

市民
 市民公募委員の応募作文では、救命救急の充実、維持、小児・周産期の充実、24時間受け入れを望む声が大きかった。一方で、高齢者医療、慢性期医療、寝たきり予防、認知予防、終末期医療の充実を望む意見が2位の10件あり、あらゆることを大病院に期待していること、市民が医療と財政の状況を十分に理解していないことがうかがわれた。2010年12月12日、市立病院建て替えに関する意見を聴く会が開かれた。急性期病院に看取り、長期入院を求める意見が目立った。
 「市立病院については、自分の人生の最後を締めくくる場所だというふうに考えておりま すので、ホスピス、この制度を取り入れていただきたいと思います。」
 「高齢者が病院から早々に追い出されないような、そういう対策も考えていただきたい。」

 国や県に頼めば、いくらでも金が出てくるというお上頼みの意見も目立った。
 「国民の命を預かるというのは国の責任。市長は国に対して、あるいは県に対して、相応の補助金の支援を強く求めるべき。」

●病院管理者
 病院管理者は現状の狭い土地での建て替えではなく、新築移転と600の病床を維持することを望んだ。
 「病院医師105名にアンケート。現地建替えには7割の方が反対しています。残り3割は保留の方がほとんどで、賛成の方は2名しかいませんでした。」
 「3次救急と小児医療とか不採算部門の責任を我々が全うしないといけないということが第一義的にこの病院の存在意義。150 床くらいは新生児科及び小児科、小児外科が占めていますので、全体で 600 床くらいは必要だということです。」
 「500 床以下ですとほとんど黒字は出ていません。採算部門である程度病床数を確保してその入院患者数を上げないと、経営赤字が続いて病院が継続できないという事態になります。」
 「地域ごとに病床数が決まっており、病院間で争奪戦になっております。今松戸市立病院は600床を使っておりますけれども、150床返した瞬間に他の病院が持っていってしまいます。」

●医師会
 医師会は難しい患者を、医師会員の求めに応じて、迅速に松戸市立病院に引き取ってもらうことを望んでいた。医師会代表は、膨大な項目のリストを提出して、各項目の医療を高レベルで提供することを求め、600床が必要だと述べた。
 「全国 867 自治体の公立病院で分析を行いましたのが図でございます。病床数が減ずるにつれて、1日当たりの入院単価が正比例して減少いたしました。病床が減少するにつれて平均在院日数は延長し、病床稼働率は低下しました。」

●市民公募委員
 市民公募委員の一人は、経済合理性について粘り強く議論した。会議の運営がどのようなものだったか理解できる。
 「一番気にしているのは現在の松戸市の財源なんです。これで、例えば、600床なり520床なり540床なりの建物をつくっても毎年20億、30億近くの赤字補填をしていたら、多分、いずれ指定管理者制度とか、民間に移譲するという話も現実問題として出てきてしまうのではないかと思うのですが。」
 「平成 16 年度から平成21年度にかけては平均在院日数も減ってます。しかも病院稼動率は落ちてます。それに来ている延べ患者数も落ちてます。事実としてこの数字というものが存在すると思うのですが。この委員会で600床だということを先生方は言い切られましたけども、このまま600床で突っ込んでいっちゃっていいのでしょうか。松戸市立病院は今80%で病床率稼動してますけれども、周りで実際に病床が増えるわけですよね。千葉西及び新東京病院で。そうすると、この稼動率というのは、実際ひょっとしたら現在よりも下がる可能性もあると思うのですけれども。600 床はまずいんじゃないかなというふうに思うんですね。いかがでしょうか。」
 「公立病院の改革プランの評価委員会では、M先生が、松戸市立病院は500床でもいけるんじゃないかというかなり具体的な話をされています。」
 「平成 42 年の平均在院日数 10.5 日というシミュレーション値については、もっともっと短くなっていくという可能性も高いのではないかというふうに私は思います。また急性期病院として松戸市立病院がやっていくのであれば、このぐらいのレベルの平均在院日数の短縮をどんどんと達成していかなければ、収益の改善というのはやっぱりまずは見込められないのではないか。」
 「前の川井市長さんが紙敷の方ですごい病院をつくるぞというふうに600ベッドでの移転計画を描いて、それで何故か松戸市医師会さんの方でも600床に固執されちゃっているような気がするんです。私なぜダウンサイジング、ダウンサイジングと言うかというと、やっぱり市立病院を維持していって欲しいからなんです。」
 「Y委員長を批判するわけじゃないんですが、やっぱり600床の方に舵を切っちゃいましたよね、この我々の委員会として。」
 「そうじゃなくてもっと病院の規模というものを、改革プランとか客観的な数字が出ているものに則って議論していく必要があると思うんです。」
 「(M先生をこの委員会に呼んで)松戸市立病院500とか、手術に強い病院にしたらそういう運営の仕方もあるんじゃないかとか、そういう意見を是非聴きたい。」
 「冒頭で委員長が、評価委員会の委員の先生をお呼びするのは今回は控えたいということですが、我々のこの建替計画を検討する委員会と、経営の改革を評価する委員会とは目的が違います。ただ全く違うかというと決してそうではないと思います。改革プランというのは総務省が平成 21 年からやりなさいということで松戸市も始めました。『3 年以内に経営改善をし、それでもその後 2 年経っても黒字化されなければ、独法化、あるいは民間移譲しなさい』というようなかなり突き付けられている条件だと思います。私委員の一人として強く委員長に参考意見として評価委員会 の先生の意見を聴く機会を設けていただきたいと希望します。」

●自治体病院専門の学者委員
 副委員長として、議事録に正確な記録を残すことに気を配った。このため、議論の実態がよくわかる形で公開された。学者の立場を堅持し、対立に関わることを注意深く避けた。

●病院建築専門家委員
 全体でどこまでお金をかけられるか、病床利用率が低迷した場合にどの程度の財政負担まで覚悟するのかという懸念については、上記市民公募委員以外で明確に発言したのは、病院建築の専門家だけだった。

●コンサルティング業者の試算
 「一般論で場所を限定しない更地に600床程度の急性期病院を建設した場合、建設費はどのくらいになるのか(土地買収費は除きます)。600 床規模で算出しますと、113億4千万円から144億円となります。」

●質問状
 市民公募委員は委員会の進行を問題視し、以下の内容を含む質問状を提出したが、質問者が期待するような回答は返ってこなかった。
・ Y委員長が第9回委員会において、『600床規模以外での答申はするつもりがない』とする議事進行を行ったが、これは、一方の意見・主張のみに傾倒し公平性を欠く。
・ (医師会代表のY委員が)第9回委員会において『松戸市が発表した公式な実績値』を根拠なしと否定したが、病院建設事務局はどのような見解をもっているか。

●最終的な建設費
 市議会で新築移転が決まり、2013年、600床で、上限提示価格134億円で一括発注されたが、応募した3社はいずれも辞退した。そこで上限価格を設定せずに再度公募。最終的な建設費は600床で191億円になった。総事業費は268億円に達するという。2017年12月の開院を目指して、2015年11月25日、起工式が行われた。

●自治体病院と自治体の今後
 筆者自身、600床での新築移転という結論に対し強い意見を持つものではない。しかし、議論の進行は興味深い。紛糾の状況が議事録にリアルに示されている。議論が尽くされたように見えない。全体として、医療に携わっている委員、すなわち、松戸市立病院に医師を送りこむ大学の代表(委員長)、医師会代表、松戸市立病院管理者はいずれも、病床数を600床に維持しようとした。学者の委員は対立に関わろうとしなかった。財務上の責任を負う立場での議論は市民公募委員1名に限られており、投資拡大側が数的に優位だった。

 こうした委員会が日本中で行われていることは想像に難くない。財政上の理由で、抑制がかかる場面が想定できない。過大な投資、人手不足で病院が赤字になるのを阻止できない。国、自治体の赤字が膨らむ中で、病院の新築を契機に、自治体の存続が脅かされる事態が頻発する可能性がある。すべてを把握し、長期的見地から国益を考え、国民を適切に指導する「お上」は、存在しない。これを住民は覚悟すべきである。



http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2016/01/30/20160130m_04.html
室蘭・日鋼記念が首都圏対象者向けの検診と観光ツアー
【2016年1月30日(土)朝刊】 室蘭民報

 室蘭・日鋼記念病院(柳谷晶仁院長)は、室蘭や登別のホテルに宿泊しながら、がんの有無などを調べる検査(PET―CT)が受診できる「PET検診ツーリズム事業」をスタートする。西胆振の観光・医療資源を組み合わせた「地域宿泊型検診ツアー」として、首都圏をターゲットに2月1日から募集を開始。4月まで実施する。


 PET―CTは、がん細胞だけに目印を付ける専用の検査薬を投与し、陽電子放射断層撮影(PET)とコンピューター断層撮影(CT)の両装置の鮮明な画像で腫瘍の位置や大きさを撮影する検査。これにより「全身のがんの有無だけでなく、がんの位置や大きさ、進行度なども捉えることができる」(同院)という。

 ツアーは2泊3日。同院でのPET―CT検査の合間に、夜景、食など室蘭・登別の観光が楽しめるお得感を前面に打ち出した。

 同事業は昨年7月、室蘭商工会議所の創立90周年記念事業・元気づくりファンドに採択。関係機関などと実施に向けた調整を進めていた。

 同院では「室蘭の医療・介護の充足度だけでなく、観光資源などの魅力も広く認知され、地域全体の活性化に寄与できれば」と意欲を話している。
(松岡秀宜)



http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160130-046238.php
病理診断センター新設 磐城共立病院、中核病院の役割強化
2016年01月30日 08時24分 福島民友

 いわき市は29日、新年度の市立総合磐城共立病院の組織改正を発表した。2014(平成26)年に指定されたがん診療連携拠点病院として、現在ある病理診断部門を独立させて「病理診断センター」を新設、地域の開業医や医療機関からの病理診断に関する相談体制を整え、地域の中核医療機関としての役割を強め、地域全体の医療水準向上を図る。

 病理診断は、がんなどの病気を特定するために欠かせないが、市内の病理医は同病院の1人を含む計2人のみという。

 組織改正により、地域の開業医や医療機関からの病理診断に関する相談などを請け負い、同病院の病理医が対応することで、18年末に開院予定の新病院での医療提供体制強化にもつなげることが狙い。

 事務局組織では、新病院開院に向け業務を効率的に推進するため、契約や物品取得などの業務を総務課から病院建設課に集約させるほか、経営企画課企画係を「企画広報係」に名称変更し、経営企画課と総務課で担ってきた広報業務を一元化する。


  1. 2016/01/31(日) 05:55:30|
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1月29日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/395065
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
「減薬に成功」で新点数、入院・外来ともに評価
残薬管理で処方せん様式変更、長期投薬是正で「分割調剤」

2016年1月29日 (金)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は1月29日、2016年度の個別改定項目について議論、多剤投薬を適正化する観点から、入院患者の内服薬を減薬した場合の「薬剤総合評価調整加算」を新設する方針を了承した(資料は、厚生労働省のホームページ)。外来と在宅医療についても同様に、処方内容を調整して内服薬を減薬した場合の医療機関に対する「薬剤総合評価調整管理料」と、当該調整に際し、他の医療機関や薬局に照会した場合の「連携管理加算」を、それぞれ新設する。

 医薬品の残薬管理に向け、処方せん様式も見直す。処方せんの欄に新たに、「保険薬局が調剤時に残薬を確認した場合の対応」の欄を設け、(1)医療機関へ疑義照会した上で調剤、(2)医療機関へ情報提供――のいずれかを指示する場合には、「レ」または「×」を記載する。

 長期投薬にもメスを入れ、30日超の投薬を行う場合には、病状変化時の対応を患者に周知するという要件を課す。この要件を満たさない場合に長期投薬する場合には「30日以内に再診」「200床以上の病院の場合には、200床未満の病院、診療所に文書による紹介を行うことを申し出」「患者の病状は安定しているが、服薬管理が難しい場合には、分割指示処方せん交付」のいずれかの対応を行う。

 多剤投与、残薬・不適切な長期投薬の是正は、2016年度診療報酬改定の重要課題だ(『「不適切な長期投薬」は是正、削減対象は薬』を参照)。

入院については「6種類以上」が対象か
 入院基本料の加算である「薬剤総合評価調整加算」は退院時に1回算定でき、対象は、(1)入院前に○種類以上の内服薬(頓服薬と、服用開始から○週間以内の薬剤を除く)が処方されていた場合に、処方内容を総合的に評価し、退院時に○種類以上減少した場合、(2)精神病床に入院中の患者では、入院直前または退院1年前のいずれか遅い時点で、○種類以上の抗精神病薬を内服していた場合、退院までの間に○種類以上減少した場合――だ。「○」の部分は、今後の検討課題だが、入院については「6種類以上」の場合に、「2種類以上」削減するという案などが挙がっているようだ。

 外来または在宅医療における「薬剤総合評価調整管理料」は月1回算定可能で、対象薬は、「薬剤総合評価調整加算」と同じ。

処方せんのチェック欄は2種類

 残薬管理に当たって、処方せんのチェック欄を、(1)医療機関へ疑義照会した上で調剤、(2)医療機関へ情報提供――という2パターンを設けたのは、(1)では、疑義照会を受ける医療機関がすぐには対応できない場合が想定されるからだ。(2)では、いったん処方せん通りに調剤、その後に残薬があったことを医療機関に情報提供、その後に患者が受診した際に、医師は患者の服薬管理を行う際に参考にするという流れが想定される。

薬局の分割調剤、医師の指示で可能に
 長期投薬への対応に当たって、医師が「分割指示処方せん交付」を交付する場合は、処方せんの備考欄に、「分割日数と分割回数」を記載することが必要となる。分割調剤は、長期投薬や後発医薬品を初めて使用する場合以外にも、医師が必要であると認めた場合には可能。

 薬局側はこの指示を基に、分割調剤を行った薬局は、2回目以降の調剤時は患者の服薬状況等を確認し、処方医に対して情報提供を行う。



https://www.m3.com/news/iryoishin/395112
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
後発薬、診療所の「院内処方」を評価
「全て一般名処方」の高加算も新設

2016年1月29日 (金)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は1月29日、2016年度診療報酬改定で、後発医薬品の使用促進に向け、診療所については院内処方の場合でも後発医薬品の使用率に応じて加算を設けるほか、院外処方の場合に後発医薬品がある全ての医薬品を一般名処方した場合の加算を手厚くする方針を了承した(厚生労働省のホームページ)。そのほか、入院料の加算である「後発医薬品使用体制加算」では高い評価を設け、薬局の「後発医薬品調剤体制加算」の基準を引き上げる。

 政府は「骨太の方針2015」で、後発医薬品使用の数量シェア目標を「2017年央に70%以上」と引き上げた。2016年度改定はこれを踏まえた対応。

 後発医薬品関係の主な改定内容は以下の通り。

【2016年度診療報酬改定の主な項目(後発医薬品関連)】

1.院内処方を行う診療所の後発医薬品使用を評価
 「外来後発医薬品使用体制加算」を新設、「加算1」と「加算2」の2段階とする(後発医薬品の数量割合の要件は今後決定)。薬剤部門または薬剤師が、後発医薬品の品質、安全性、安定供給体制等の情報を収集・評価し、後発医薬品の採用を決定する体制の整備などが条件。

2.「後発医薬品使用体制加算」の高ランクを新設
 従来は「加算1」と「加算2」の2段階だったが、高ランクを新設し、3段階に変更(後発医薬品の数量割合の要件は今後決定)。

3.「一般名処方加算」の高ランクを新設
 現行は、処方せんに1品目でも一般名処方が含まれれば、「一般名処方加算」(2点)を算定できる。改定後は、「後発医薬品が存在する全ての医薬品が一般名処方」の場合を「加算1」として評価し、従来の加算は「加算2」とする(後発医薬品の数量割合の要件は今後決定)。

4.薬局の「後発医薬品調剤体制加算」の施設基準の引き上げ
 「加算1」(数量割合55%以上)、「加算2」(数量割合65%以上)の数量割合をそれぞれ引き上げ(具体的数値は今後決定)。



https://www.m3.com/news/general/395069
現場判断での報告漏れ防ぐ 医師の負担増に懸念も
2016年1月29日 (金)配信 共同通信社

 腹腔(ふくくう)鏡などによる肝臓手術で患者の死亡が相次いだ群馬大病院の医療事故では、病院側の問題把握が遅れたとの指摘が出ている。特定機能病院に、全死亡事例の院内報告を義務付けた厚生労働省は、その狙いを「医師個人の判断による報告漏れをなくすため」と説明。ただ医療現場からは死亡事例の多さを踏まえ、「医師への負担が大きい」との懸念も出ている。

 同じ医師に肝臓手術を受けた患者の死亡が続出した群馬大病院については、院内で事態を把握できず、チーム医療も機能しない実情が浮き彫りになった。一方、東京女子医大病院でも禁忌の鎮静剤投与を受けた男児の死亡事故が表面化した。

 国の承認を受け高度医療を提供する特定機能病院に対し、全死亡事例を院内の安全管理部門に報告するよう求めた厚労省。担当者は「制度がある病院でも報告の基準が不明確なのが現状。医師個人の判断で検証が必要な事例が漏れることがないよう、病院が全てを把握することが重要だ」。

 ただ関係者によると、特定機能病院の大半を占める大学病院では、病死も含め各施設で1年間に数百人程度が死亡しているとされ、北海道大病院の南須原康行(なすはら・やすゆき)医療安全管理部長は「全死亡事例で報告を求めると、現場の医師の手間は相当増える」と話す。

 北大病院では2015年に院内で約250人が亡くなったが、想定外の急変や合併症などによる死亡事例や事故として主治医から報告があったのは約10例。全死亡事例をチェックしている南須原部長が、カルテの確認や主治医への聞き取りを行ったのは他に5、6例だった。この計十数例の中で、問題のある事例はほとんどなかったという。

 南須原部長は、病院が全死亡事例を把握する必要性を認めるものの「明らかな医療事故以外の場合、診療科からの報告は簡易な報告にとどめ、医療安全管理部門を中心に確認を徹底すればいい」と指摘する。



https://www.m3.com/news/general/395072
腎不全患者ら、二審も敗訴 病気腎移植訴訟、高松高裁
2016年1月29日 (金)配信 共同通信社

 「病気腎移植」を国が原則禁止としたのは日本移植学会の元幹部らによる発言がきっかけだったとして、腎不全の患者や遺族計4人が治療を受ける権利の侵害を訴えて学会の元幹部ら5人に計約2700万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、高松高裁(吉田肇(よしだ・はじめ)裁判長)は28日、請求を退けた一審松山地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。

 問題となったのは「移植できる腎臓は摘出の必要がない」「がんの臓器を移植することは絶対禁忌」などの発言。

 原告らはこれらの発言で臓器移植法の運用に関する厚生労働省のガイドラインが改正されたと主張したが、判決は一審と同様に「発言に違法性はなく、ガイドライン改正も国の主導で行われた」として発言と改正の関連性を認めなかった。

 病気腎移植は、がんなどで摘出した腎臓の病変部分を切除し、別の患者に移植する手術方法。2006年、宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の臓器売買事件に絡んで問題となった。日本移植学会などは07年に「医学的妥当性はない」との声明を発表した。



https://www.m3.com/news/general/395130
男性准看護師の不起訴不当 介助中の女性死亡事故で
2016年1月29日 (金)配信 共同通信社

 札幌市の脳神経外科病院で2011年、入院中の女性=当時(79)=が転倒し、その後に死亡した事故で、札幌検察審査会は29日までに、介助が不十分だったとする男性准看護師の業務上過失致死容疑を不起訴とした札幌地検の処分を「不当」と議決した。27日付。

 議決書によると、女性はくも膜下出血のため入院中だった11年1月8日午後2時半ごろ、トイレで倒れそうになった。准看護師が体を支えようとしたがバランスを崩し、女性は個室のドアに頭をぶつけ、同22日に急性硬膜下血腫のため死亡した。

 地検は12年10月31日、嫌疑不十分で准看護師を不起訴処分にしたが、議決書で検審は「女性は何かにつかまることなく歩くことは困難だった。准看護師には女性のプライバシーを保護しつつ、近くで女性の動静を頻繁に見守り、何かあってもすぐ対応できる体勢を取っておくべきだった」と判断した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/394857
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
「薬局改革の元年」、2016年度改定
かかりつけ薬剤師を評価、「対物」から「対人」へ

2016年1月28日 (木)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 「薬局の改革の元年であり、量から質に転換してもらい」

 1月27日に開催された中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、薬局関連の個別改定項目についてこう評したのは、健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏だ。幸野氏の指摘通り、2016年度診療報酬改定で、保険薬局は大きな変革を迫られる(資料は、厚生労働省のホームページ)。医薬分業が普及した今、「二度手間」「院内調剤よりも患者負担が高い」などの批判を払拭するため、分業の「質」を問うのが今改定だ。

 一言で言えば「対物業務から対人業務への転換」を求める内容。患者への服薬指導などを行う、かかりつけ薬剤師を評価する点数として、「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括管理料」を新設する。その一方、基準調剤加算の施設基準を抜本的に見直し、在宅患者に対する服薬指導、24時間調剤体制(他の薬局との連携も可)、在宅を行う病医院との連携などを要件とする。新設の指導料・管理料の届出も条件となっており、基準調剤加算のハードルは高い。

 かかりつけ薬剤師機能を担っているか否かは、薬局の基本的な点数である調剤基本料にも影響する。「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括管理料」「重複投薬・相互作用防止等加算」「在宅患者訪問薬剤管理指導料」などを一定期間算定していない場合は、調剤基本料を減額する。

 いわゆる門前薬局の評価のあり方も見直す。現在は特定の医療機関からの処方せんの集中率に着目し、その割合が高い薬局の調剤基本料を低く設定している。その集中率の要件を下げるとともに、集中率によらず処方せんの受付回数が一定以上の場合の調剤基本料も低く設定する。さらに、「同一法人グループ内の処方せん受付回数の合計が1月に一定回数を超える」場合、(1)特定の医療機関からの処方せん調剤割合が一定率以上、(2)特定の医療機関と不動産の賃貸借関係がある――のいずれかに該当する薬局の調剤基本料も引き下げる方針。ただし、かかりつけ薬剤師の業務実施などの所定の要件を満たせば、引き下げの対象外となる。

 薬局の関連では、医療機関との連携による減薬を進めるほか、残薬確認する仕組みも導入する。「重複投薬・相互作用防止加算」は処方変更がない場合の評価を廃止し、処方変更の場合のみ算定可とする。残薬確認については、処方せん様式を変更、薬局が残薬確認を行った場合には、(1)医療機関へ疑義照会をした上で調剤、(2)医療機関へ情報提供――のいずれかの対応を、処方せんの記載指示に基づき行う。そのほか、長期投薬などの場合に、分割調剤する仕組みも導入する。

 薬剤師による一連の服薬管理を推進するため、「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」も改正。「正当な理由なく療養に関する指導に従わない患者等を把握した場合」は、保険者への通知義務を規定する。

 2016年度改定、「かかりつけ機能」評価

 2016年度改定は、「かかりつけ機能」を医師、歯科医師、薬剤師のそれぞれについて評価するのが特徴(『かかりつけ医を重点評価、小児も対象に』を参照)。

 かかりつけ薬剤師は、患者1人に付き1人。「かかりつけ薬剤師指導料」を算定には、薬剤師としての一定以上の経験が必要で、患者への服薬指導が主な業務だが、医療に関する地域活動などへの参画も求められる。薬局での一定以上の勤務経験のほか、薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得などが要件になる。「かかりつけ薬剤師包括管理料」は、調剤基本料など基本的な調剤報酬を包括した点数で、「かかりつけ医」機能を評価する点数である地域包括診療料・加算を算定する患者が対象で、「かかりつけ薬剤師指導料」の算定要件を満たすことが必要。

 かかりつけ薬剤師が担う役割は、多岐にわたり、そのハードルは高い。(1)患者の理解に応じた適切な服薬指導、(2)患者が服用中の薬剤について、患者を含めた関係者が一元的、継続的に確認できるよう、手帳を用いて指導などの内容を記載、(3)患者が受診している全ての医療機関の情報を把握し、処方薬、要指導医薬品、一般用医薬品、健康食品などについて把握、その内容を薬剤服用歴に記載、(4)患者から24時間相談に応じる体制を取り、開局時間外の連絡先を伝える、(5)患者が他の薬局で調剤を受けた場合には、その服用薬などの情報を入手し、薬剤服用歴に記載、(6)調剤後も患者の服薬状況の把握、指導などを行い、その内容を処方医に情報提供、必要に応じて処方提案、(7)継続的な薬学的管理のため、ブラウンバック(服用中の薬剤などを薬局に持参する動機づけのための薬剤等を入れる袋)を必要に応じて配布――などの実施が求められる。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201601/20160129_11044.html
<被災者医療費免除>打ち切り→受診控える4割 宮城県保険医協会アンケート
2016年1月29日 (金) 河北新報

<被災者医療費免除>打ち切りなら受診控える4割

 東日本大震災で被災した国民健康保険(国保)などの加入者の一部を対象とした医療費の窓口負担免除が打ち切られた場合、対象者の4割弱が「受診を控える」と考えていることが、宮城県保険医協会のアンケートで分かった。国の財政支援は3月で終わるため、協会は制度維持に向けた支援の継続を国や県に求めている。
 免除対象は国保と後期高齢者医療制度の加入者のうち、自宅が大規模半壊以上などの住民税非課税の世帯。介護サービス利用料の免除もある。
 アンケートは仮設住宅と災害公営住宅に住む被災者を対象とし、免除を受けているのは回答者全体の55.0%だった。免除の有無にかかわらず82.1%に持病があり、85.4%が医療機関を受診していると答えた。
 免除対象者の37.5%が、免除が打ち切られたら「受診回数を減らす」「受診をやめる」と答えた。対象が限定されていることには48.8%が「納得できない」と回答。「納得できる」(45.9%)を上回った。
 井上博之理事長は「震災から5年がたつのに先が見えず、自殺を考えるほど追い詰められている被災者もいる。医療費負担免除はそうした人たちに手を差し伸べる措置で、国や県、市町村は継続と拡充をしてほしい」と強調した。
 アンケート用紙は2015年11月~16年1月、仙台市や石巻市など9市町の仮設・災害公営住宅1万1885世帯に配布。2527世帯が回答した。回答率は21.3%。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201601/20160129_11043.html
<被災者医療費免除>自治体の意向調査へ
2016年01月29日金曜日 河北新報

 被災した国保加入者の医療費窓口負担を免除する国の財政支援が3月で打ち切られるのを受け、宮城県は2月中旬までに国保保険者の35市町村を対象に、免除を続けるかどうかの意向調査をする。震災から5年が経過する中で市町村が継続の必要性をどう判断するか把握し、対応を検討する。
 県国保医療課などによると、県内の免除対象者は約2万7000人。同様に負担免除がある後期高齢者医療制度の対象者は約1万4000人、介護保険のサービス減免の対象者は約6000人で、重複もある。
 免除の財源は国が8割を占め、国の支援が終わると市町村の多くは継続困難になるとみられる。県は国に支援を続けるよう求めているが、「低所得者には別の軽減措置で対応する」(南三陸町)と早々に免除終了を表明した自治体もある。
 免除対象者以外からは制度の不公平感を指摘する声も出ている。県国保医療課は「復興の進行具合や施策の優先順位は市町村ごとに異なる。まずは市町村の考えを聞く」と説明する。



http://dot.asahi.com/dot/2016012500102.html
年収1000万円以上でも割に合わない? 医者の収入と貯金大調査!
(更新 2016/1/29 11:30) dot朝日

 医師は、どのような環境や待遇で働いているのだろうか。

 『医学部がわかる』(AERAムック)では、医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の協力のもと、現役医師344人への一斉アンケートを行い、医師たちのリアルと本音を調査した。気になる年収や貯金を公開!

*  *  *
 高収入のイメージが強い医師。この調査でも、年収1000万円以上が全体の8割超を占めた。ただし、医師になればすぐ高給かというと、そうではない。研修医時代の収入は多くないうえ、原則としてアルバイト禁止の研修病院も多い。

「研修医時代の給与は、当直代などを除けば、手取り月20万~30万円程度でしょう。研修医制度の改定前は無給だった施設も多く、以前よりは恵まれていると思います。勤務医は、手取り30万~40万円程度から始まるのが一般的です」(診療所の副院長を務めるA医師)

 勤務医になれば、アルバイトが解禁になる。アルバイト収入は、就職間もない医師にとって貴重だ。半日勤務が1コマで、報酬は約4万円。週1回で年間200万円、2コマこなせば、年間約400万円もの収入になる。大学病院勤務の30代の医師は、毎週2~3コマと、産業医のパートも務めている。

 ニューハンプシャーMC取締役で、医師向けのキャリアコンサルタントを務める中村正志氏によると、ベースになる常勤先の収入は、勤務先により大きく異なるという。

「大学病院の医局や高名な病院は、症例が多く効率的に学べるメリットがありますが、医師も集まりやすいため、給与がそれほど高くないことも多い。一方で、医師不足に悩む病院は増えています。認定医や専門医などの資格を取ってから、よりよい条件の病院へ転院する医師が多いんです」(中村氏)

 気になるのは、医師たちの本音だ。「割に合わない」「お金持ちにはなれない」との不満が多数あがっている。

「医師の満足度の分岐は年収1500万円といわれています。1000万円未満の所得は、大学病院所属者が多いようです。技量や経験に、収入が比例しないため、不満もたまりやすいのではないでしょうか」(中村氏)

 A医師も言う。

「特に国公立の病院の場合、公務員に準じた扱いなのでアルバイトもできない。管理職になっても年収が1000万円を超えません。名誉と収入が一致しない、珍しい職業です」

 次に、貯金を見てみよう。収入に対して貯金額は、やや慎ましい傾向にある。A医師が言う。

「医師はランニングコストが高い。認定医や専門医の取得や維持のため、各地の学会に参加しますが、その費用や試験費用はたいてい自腹。大学院に進学すれば、学費がかかります。開業するなら、資金も必要です」

 開業費用は、立地にもよるが、ビルで5000万円、戸建てで1億円以上といわれる。

 生活水準が高いために出費も多いと指摘するのは、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命のライフカウンセラーである戸田充俊氏だ。

「収入も多いですが、住宅費や生活費のほか、子どもの教育資金がかさむケースも多いため、なかなか貯蓄にまわらない世帯も多いようです」

 ひとつの勤務先に留まることが希で、転院することも多いため、退職金は通常の企業勤務のように期待できないことがほとんど。ただし、定年にも縛られないため、生涯現役で働く人が多いのも、医師の特徴だ。

※AERA Premium『医学部がわかる』(AERAムック)より
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http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016012901001845.html
がん新薬、糖尿病の副作用 適用拡大で注意喚起
2016年1月29日 17時36分 中日新聞 共同

 厚生労働省は29日、新しい仕組みで免疫細胞ががんを攻撃する力を強める治療薬「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)の投与を受け、1型糖尿病を発症する副作用がこれまで7人で報告されているとして、日本医師会や日本糖尿病学会、自治体などに注意喚起したと明らかにした。

 注意喚起は28日付。オプジーボの添付文書は2015年11月に既に改訂済みだが、同12月に肺がんにも適用が拡大され使用患者の増加が見込まれることから、医師に適切な対応を求めた。

 報告のあった7人に死亡例はないが、進行が早く症状が重い劇症例が3人であった。

(共同)



http://www.medwatch.jp/?p=7455
7対1の重症患者割合、診療側は「20%台前半」「病床規模別の設定」などを要望―中医協総会
2016年1月29日|2016診療報酬改定ウォッチ Medi Watch

 7対1入院基本料の重症患者割合は20%台前半とし、医療現場の混乱を避けるために「病床規模別」「内科系・外科系」の基準値も検討する必要がある―。29日に開かれた中央社会保険医療協議会・総会で、診療側の中川俊男委員(日本医師会副会長)はこのように要望しました。

 一方、支払側は「M項目に内科的処置などが追加され重症とカウントされる患者が増える。以前に『最低25%』と述べたが、それよりも高い基準値とすべき」と反論しています。

 2016年度の次期診療報酬改定において最も注目されている「7対1入院基本料の施設基準」を巡り、ぎりぎりの調整が続けられます。

「現場の混乱を避けるための配慮が必要」と診療側・中川委員

 厚生労働省が前回27日の中医協総会に個別改定項目(いわゆる短冊)を提示したことから、2016年度改定に向けた議論はまさに大詰めを迎えています。短冊の項目は膨大なため、「7対1入院基本料」を巡る議論は、29日に持ち越しとなっていました。

 短冊で示された7対1の見直し内容をおさらいすると、次のような点がポイントとなっています(関連記事はこちら)。

(1)看護必要度の項目見直し(A項目、B項目の内容を見直し、術後患者などのM項目を新設)

看護必要度の項目と重症患者の定義見直し案、M項目に新たに「脊椎麻酔」「救命等に係る内科的処置」後の患者が追加されている
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(2)重症患者割合の基準値(現在は15%以上)を引き上げる

(3)在宅復帰の対象に「在宅復帰機能強化型の有床診療所」(新設)を追加し、基準値(現在は75%以上)を引き上げる

(4)7対1から10対1に移行する際の急激な変化を緩和するため、一定期間「病棟群単位の入院基本料」を認める

 このうち最大の争点は(2)の重症患者割合の基準値です。具体的な数値は未確定ながら、12月9日に示された資料から「厚労省は25%を想定している」との見方が強くなっています。

 この点について29日の総会では、診療側の中川委員から「20%台前半を希望する」という具体的な要望が出されました。さらに中川委員は「基準値を一律に設定するのではなく、状況を見て『病床規模別の設定』や『内科系・外科系に分けた設定』などの配慮をし、現場の混乱を避ける必要がある」との見解も表明しました。

 これに対し支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、「M項目に脊椎麻酔後の患者・救命等の内科的治療を受けている患者が追加され、12月9日の厚労省試算値よりも重症とカウントされる患者は増える。25%よりも高く設定すべきと考える」と反論しています。


「在宅復帰率は7対1の指標に値しない」と支払側・幸野委員

 また幸野委員は(3)の在宅復帰率について、「これまでは『自宅』『高齢者向け住宅』に退院する患者を最重視し、他院の回復期リハ病棟などに転院する患者の評価を低くする方向で検討が進んでいたが、短冊では在宅にカウントする患者を広げる方針だが、なぜか」と質問。

 厚労省保険局医療課の宮嵜雅則課長は、「有床診療所の在宅復帰機能を評価すべき」「在宅復帰率は2014年度の前回改定で導入されたばかりで、大幅な見直しは混乱を招く」という診療側の意見を踏まえたものと説明しています。

 しかし幸野委員はこの説明に納得せず、「今回の見直しで、在宅復帰率はかなり高くなる。基準値を引き上げても7対1の指標に値しない」と批判しています。

 さらに幸野委員は「短冊には盛り込まれなかったが、平均在院日数も短縮するべきである。厚労省の調査分析では、平均在院日数の長い7対1病院では診療密度が低いことが分かっている。看護必要度・重症患者割合と平均在院日数、この2点を厳しくするべき」と改めて主張しましたが(関連記事はこちら)、中川委員は「在院日数は年々短縮している。これを政策的に短くすれば地域医療が崩壊してしまう。在院日数は医療の質に関係ない。在院日数が長く安い医療費(診療密度が低い)で、患者が納得して退院すれば医療の質も上がる」と強く反対しています。また同じ診療側の万代恭嗣委員(日本病院会常任理事)も、「同じ7対1でも一般病棟の平均在院日数要件は18日以内だが、特定機能病院は26日以内と長く設定されている。しかし特定機能病院の方が医療の質が低いとは考えられない。高度な医療を提供するには、一定の入院期間が必要である」との考えを述べ、理解を求めました。

 最終的にどのような調整が行われるのか注目する必要があります。

平均在院日数の長い(上位10%)の病院では、看護必要度のA項目に該当する患者が少なく、1日当たり請求点数も小さい
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病棟群単位の入院基本料、2018年度改定以降も重要テーマとなる見込み

 (4)の病棟群単位の入院基本料については、万代委員は「非常に厳しい基準が設定されているため、かえって『7対1を維持しよう』との考えに向かいかねない。7対1から10対1への移行を促進し、7対1病床を削減することが目的であると思うが、安心して移行できるような運用が必要」との考えを述べています。

 ところで、7対1からの移行先の1つである10対1について「重症患者割合に着目した加算」の点数が引き上げられます。10対1の魅力を高め、7対1からの移行促進を狙うものですが、この点について万代委員は「十分な充実(引き上げ)をしてほしい」とも要望しています。

 なお、今回の「病棟群単位の入院基本料」は一時的なもの(経過措置)とされています。この点について中川委員は「病棟群の状況を検証した上で経過措置に止めるのか、継続すべきなのかを中医協で議論することとしてはどうか」と提案しており、2018年度の診療報酬改定以降に重要な検討テーマとなることが予想されます。


 このように、7対1入院基本料の見直しについては、診療側と支払側で意見の隔たりがあり、今後もぎりぎりの調整が続けられます。



http://www.jiji.com/jc/zc?k=201601/2016012900490&g=eco
病院と薬局、フェンス不要に=構造規制を緩和-厚労省
(2016/01/29-13:13)時事通信

 厚生労働省は29日、病院と薬局との構造上の分離を義務付けた規制の見直し案を中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に示し、了承された。フェンスで仕切るなどし、公道にいったん出ないと行き来できない構造を一律に求めた規制を緩和する。厚労省は2016年度中に新たなルールの運用を始める方針だ。
 構造規制は、医師の処方内容を薬剤師がチェックする機能などを期待した「医薬分業」を推進するために設けられている。しかし、フェンスがあると車椅子の患者や高齢者は不便だとして、政府の規制改革会議が見直しを求めていた。
 規制緩和により薬局が病院と同じ敷地内に併設されている場合でもフェンスは不要になる。ただ、病院の建物内での営業や、両者を専用道路で結ぶことは従来通り認めない。 
 病院と薬局の「一体的な経営」は禁止されているため、規制緩和を認める上で、薬局には経営上の独立性が確保されていることを証明する書類の提出を求める。



http://mainichi.jp/articles/20160129/ddl/k24/040/316000c
名張市立病院
赤字解消へ初会合 改革委、5月に原案 /三重

毎日新聞2016年1月29日 地方版 三重県

 2014年度決算で約2億2200万円の経常赤字を出した名張市立病院が自立できるようにする「改革検討委員会」の初会合が28日、同市百合が丘西の介護老人保健施設ゆりの里で開かれた。県が年度内に策定する「地域医療構想」を踏まえ、有識者や医療関係者、市民ら委員9人が協議し、5月下旬に原案を、8月中旬に最終案を市議会に示し、9月の策定を目指す。

 同委は、国の新公立病院改革ガイドライン(2014年度)に従って設置。経営改革をはじめ、伊賀市の市立上野総合市民病院と岡波総合病院を含めた3病院における名張市立病院の役割についても審議する。

 この日、亀井利克市長は市内への移住が増える子育て世代は地域医療への関心が高いとして「経営面とバランスを取りながら市民に愛される病院にするため、スピード感を持って課題に取り組んでほしい」とあいさつ。同病院の伊藤宏雄院長は「経営は良くなってきているが赤字が続く。皆さんの知恵を拝借して改革プランを立てたい」と語った。

 その後、委員長に岩崎利彦・大阪商大非常勤講師を、副委員長に名賀医師会の東明彦副会長を選出し、病院側が09年度から5年間取り組んだ改革プランを説明。収益は増加傾向にある半面、当初建設費の借金返済や人件費、救急医療などで赤字が続く現状を示した。

 次回の第2回会合は2月25日で、改革案の骨子を審議する。7月下旬までに5回開き、最終案をまとめる。【鶴見泰寿】

〔伊賀版〕



http://www.asahi.com/articles/ASJ1Y4PT6J1YUBQU00H.html
特定機能病院の承認要件見直し 全死亡例に報告義務
2016年1月29日14時04分 朝日新聞

 群馬大病院や東京女子医大病院で死亡事故が相次いだことを受け、高度な医療を提供する大学病院などの「特定機能病院」について、厚生労働省は、新たな承認要件をまとめた。入院患者の死亡例はすべて、医療安全を担当する部門への報告を求める。今年4月以降は、要件を満たさなければ、承認の取り消しが検討される。

 厚労省の専門家会議に28日報告し、大筋で了承された。

 死亡例は医療事故が疑われないものも含めて全例が報告対象になる。死亡していなくても、通常であれば必要とされない治療などをした事例も報告させる。また、医療安全を担当する部門には、医師、薬剤師、看護師の各1人を専従させることを原則として求める。

 いずれも4月をめどに実施するが、準備が間に合わない病院もあるため、一定の経過措置期間を設ける。

 厚労省によると、特定機能病院は全国に84カ所。群馬大と東京女子医大の両病院は、昨年6月に承認を取り消している。



http://www.nikkei.com/article/DGXKZO96631660Y6A120C1NZBP01/
高齢者の服薬、安全に 代替薬や服用法など例示
新指針、増える種類に対応

2016/1/28付[日本経済新聞夕刊2016年1月28日付]

 病気に悩む高齢者にとっては薬は手放せない。しかし多くの薬を服用するため、予想もしなかった副作用に襲われる事態が問題になってきた。解決に向けて日本老年医学会は2015年11月、10年ぶりに「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」を改訂した。服用を慎重に考えた方がよい薬や代わりの薬を例示しており、消費者も参考にできそうだ。

■処方の「流れ図」

 年齢を重ねると、1つだけでなく複数の病気にかかりやすくなり、慢性的な症状に悩まされる。新薬が続々と登場し、それぞれの診療科で治療薬が勧められる。いつのまにか多くの種類の薬を長期間服用する「多剤併用」に陥る。厚生労働省研究班や日本老年医学会などの共同調査から、5~6剤以上を服用する患者に転倒が多くみられるようになり、緊急入院や通院の長期化といった問題が起きることが分かってきた。

 今回のガイドライン作成を担当した東京大学の秋下雅弘教授は「75歳以上や要介護状態の高齢者に目立つ。15領域で2098本の信頼できる論文をもとに、多剤併用の問題を避ける方策を提示した」と説明する。
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 05年に作成した前ガイドラインと大きく違う点は、高齢者に適した処方の流れ図を示し「特に慎重な投与を要する薬物のリスト」を掲げたことだ。重い副作用が出る薬剤は「服用をすぐに中止する」と判断するのではなく、服用状況を見直しながら、代わりになる薬や服用法を検討する。

 例えば高血圧治療薬の場合、一般の大人と同じように高齢者が服用すると、時に血圧が下がりすぎてしまう。糖尿病治療薬の場合は、血糖値が下がって意識を失う危険がある。通常の3分の1から2分の1の量を目安に適切な服用量を見つける対策が有効だという。

 投与を慎重にする薬とは逆に、推奨する薬も流れ図を示しながら例示した。精神疾患や循環器疾患、糖尿病など15領域でそれぞれのリストを作り、昨年末に冊子を発売した。「一般向けのパンフレットも作り広めたい」(秋下教授)

 漢方薬の扱いも前ガイドラインから大きく変えた。検証に利用できる論文が少なく、他の薬と同様に評価できなかったためだ。しかし伝統的な薬物療法であり利用している高齢者が多い実態を考慮し、疾患ごとのリストから外して独立の章を立てて副作用や注意事項を紹介した。

 日本老年医学会は当初、15年4月に案を公表し、外部から意見を募って修正したうえで6月ごろにまとめる予定だった。ところが意見が158件に及び、特に精神疾患や神経疾患分野で関連学会が調査が不十分な点を指摘。再検討の作業が長引き、11月にずれ込んだ。秋下教授は「10年前のガイドラインはほとんど注目されなかった。超高齢社会の到来を実感する」と話す。
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 意見が対立した代表は、認知機能の低下を招くと評価した一連の薬剤だ。治療現場でよく使われる「三環系抗うつ薬」に老年医学会は当初、使用を禁じるような評価を下した。これに対し日本うつ病学会や日本神経精神薬理学会などは「リスクを強調しすぎる」などと異議を唱えた。

 完成版のガイドラインでは処方の流れ図を加え、名称を「慎重な投与を要する薬物」と和らげた。しかし、75歳以上の高齢者に安易に使える薬ではないとして、評価を大きく変えてはいない。

■他学会が批判も
 日本睡眠学会も当初のガイドライン案に再検討を求めた。一例は、老年医学会が「慎重な投与を要する薬物」に加えた「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬」だ。不眠治療の現場で約3割の利用率があり、違う分野の学会が「慎重な投与を要する」と唱えても、臨床の医師が優先して支持することにはならない。

 睡眠学会のガイドライン委員を務める、国立精神・神経医療研究センター精神生理研究部の三島和夫部長は「高齢者向けのリスクだけを強調し、代わる対策を示さないのは混乱を招く」と解説する。

 高齢の患者やその家族も、多剤併用に陥らないよう心がける必要がある。医師の診断を受けて出された薬は、信用してつい使ってしまうが、多くの診療科を回っていると胃腸薬のように似た薬が重なってしまうことも多い。診察時に使っている薬をはっきり伝え、相談するとよいだろう。

 曜日と時間ごとに薬を区分けできる「服薬カレンダー」や「お薬ケース」も市販されている。老年医学会も「薬の間違いや見落としを減らせる」と利用を勧めている。

(編集委員 永田好生)



https://www.m3.com/news/iryoishin/395053
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
手術・麻酔、地域包括ケア病棟入院料の包括外へ
入院中の他医療機関受診時の減算規定も緩和

2016年1月29日 (金)配信 成相通子(m3.com編集部)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)が1月27日に開かれ、入院医療について議論した(資料は、厚生労働省のホームページ)。地域包括ケア病棟入院料の包括範囲から手術・麻酔を除外するほか、入院中の他医療機関受診時の減算規定を緩和する方針を厚労省が示し、了承された。7対1入院基本料に関しては、1月29日に議論する予定。

 地域包括ケア病棟入院料は、2014年度の診療報酬改定で新設された。今回の見直しで、包括範囲から手術、麻酔にかかる費用を外し、出来高算定することについて、健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏は「病床転換は進んでおらず、時期尚早だ」と反発。「包括料も見直すべきだ」と指摘した。これに対し、日本医師会副会長の中川俊男氏は「包括の点数が十分でないために手術ができない現状がある。趣旨を理解してほしい」と応じ、包括料の引き下げには否定的な見方を示した。

 入院中の患者が他医療機関を受診時する際には、現行制度で出来高の入院料の場合は原則30%、包括の場合は70%(精神療養病棟、認知症治療病棟、有床診療所療養病床では15%)が減算される 。これに対し、診療科が少ない医療機関の負担が大きいとする批判があり、それぞれの減算幅を緩和する方針だ。具体的な減算幅や点数は今後の議論になる。

 そのほか入院料の関連では、短期滞在手術等基本料や特定集中治療室の重症度、総合入院体制加算、療養病棟に関しての見直し案が提示された。

 短期滞在手術等基本料3は、手術の内容や対象によって評価を細分化する。水晶体再建術で、片眼と両眼で評価を分ける。鼠径ヘルニア手術では、年齢に応じて3歳未満と3歳以上6歳未満、6歳以上15歳未満、15歳以上で評価を分ける。腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術も同様に年齢で評価を分ける。また、「経皮的シャント拡張術・血栓除去法」「体外衝撃波腎・尿結石破砕術」「ガンマナイフによる低位放射線治療」の3項目が、短期滞在手術等基本料3に新たに追加する。

 特定集中治療室用の「重症度、医療・看護必要度」では、A項目のうち、心電図モニター、輸液ポンプ、シリンジポンプの管理の3つについて、他の項目より低く評価するように設定、B項目については、「起き上がり」と「座位保持」の項目を削除した上で、認知症やせん妄の患者への対応として、「診療・療養上の指示が通じる」「危険行動」などの項目を追加する。

 総合入院体制加算の見直しでは、化学療法の実績件数を引き下げるほか、総合入院加算1・2に続いて3も新設し、年間手術件数や救急搬送の件数、精神疾患患者の受け入れ体制などを要件に評価をする。また、療養病棟に関しては、医療区分の評価を変更した上で、該当患者の割合の規定を引き上げ、療養病棟入院基本料2の病棟で、医療の必要が高い患者の増加を目指す。障害者施設等入院基本料等における脳卒中患者の評価の見直しも実施する。



http://www.medwatch.jp/?p=7458
選定療養費、「保険導入の可能性」が生じることもあり得ると厚労省が明示―中医協総会
2016年1月29日|2016診療報酬改定ウォッチ Medi Watch

 差額ベッドや制限回数を超える医療行為など、保険外併用療養の1形態である「選定療養費」でも、保険導入の可能性が生じることがあり得る―。こういった見解が、29日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会に厚生労働省から提示されました。

 この考え方に沿って、新たに選定療養費項目を追加するのか、中医協で議論される見込みです。

「選定療養は保険導入を前提としていない」わけではない
 わが国の医療保険制度では、安全性・有効性が確認され、広く国民が享受すべきと考えられる医療は「保険給付」に導入されます。逆を返せば、保険給付されていない医療は、必ずしも安全性・有効性が確認されていないと考えられ、これを受ける場合には保険給付が受けられなくなります(混合診療の禁止)。

 しかし、保険給付されていない医療にもさまざまな種類があり、例えば「一定程度、安全性・有効性が確保され、将来的に保険給付を目指す医療」などは、患者の利益を考慮して保険給付と保険外の医療とを同時に受けることも可能です(保険外併用療養費)。

 保険外併用療養費には、(1)評価療養(2)選定療養―の大きく2区分があります。ちなみに、来年(2016年)度から始まる「患者申出療養」は、新たな保険外併用療養費の1区分で、来年度からは3区分になります。

(1)の評価療養には、先進医療や治験に係る診療などが該当し、「将来的に保険導入を目指す」ものです。

 一方、(2)の選定療養には、「差額ベッド」や「200床以上の大病院における紹介状がない場合の特別負担(来年度から特定機能病院などでは廃止され、特別費用の徴収が義務となる。関連記事はこちらとこちらとこちら)」、「制限回数を超える医療行為」など10項目があります。

 一般に、「(1)の評価療養は保険導入を目指すもの、(2)の選定療養は保険導入を前提としないもの」と位置付けられがちですが、29日の中医協総会で厚労省保険局医療課保険医療企画調査室の三浦明室長は、「医療を取り巻く状況の変化や技術の進展などに伴って、『保険導入の可能性』が生じることがあり得る」ことを説明しました。もっとも、厚労省は方針を展開したわけではなく、「選定療養は保険導入されない」という誤解を解くために、考え方を明確にしたというものです。

選定療養の基本的な考え方、「選定療養でも、保険導入の可能性が生じることがあり得る」ことを明確にしている
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 さらに三浦室長は、この考え方に立って「治療中の疾病または負傷とは直接関係しない検査」を11項目目の選定療養として認めてはどうかとも提案しました。広く関係学会や医療関係団体、国民から寄せられた「新たな選定療養の項目案」を検討した結果で、具体的には「治療方針の決定に直接影響がなく、治療の実施上は必要ないノロウイルス検査などを実施する」場合、選定療養として保険給付との併用を認めてはどうかという提案です。

 現在、ノロウイルス抗原定性検査(D012 感染症免疫学的検査)は、▽3歳未満の患者▽65歳以上の患者▽悪性腫瘍の診断が確定している患者―などでは、「感染が疑われる場合」でも保険給付されます。しかし、例えばサラリーマンの家族がノロウイルスに罹患し、自身に嘔吐などの症状が出ていない場合、別のA疾患で治療を受けながら、会社にノロウイルスの診断書を提出する必要があって検査を受けると、ノロウイルス検査は保険外のため、A疾患の治療も保険給付を受けられないということが生じてしまいます。

 こうした場合でも、ノロウイルス検査を選定療養とすれば、A疾患の治療は保険で、ノロウイルス検査は保険外(自費)で受けるということが可能になるのです。なお、将来的には、若年成人についてもノロウイルス検査(疑い)が保険導入される可能性は否定できません。ここで、前述した「選定療養にも保険導入の可能性がある」点の明示が意味を持ってくるのです。

新たな選定療養の追加に関する提案一覧(抜粋)、オレンジで囲った部分が、厚労省が新たな選定療養として追加を提案しているところ
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 しかし中医協総会では、提案の前提となった「選定療養も保険導入の可能性がある」という点について、「すぐに了承はできない」という意見が診療側・支払側の双方から出され、結論は保留となっています。近く審議し直される見込みです。

 選定療養の拡大には、診療報酬点数の改定などと同じく厚生労働省告示の改正が必要ですが、2016年度の診療報酬改定と同時に行われるかどうかは決まっていません。


 なお、厚労省は上記のほか▽当日に検査をキャンセルした患者から、キャンセル料を徴収することが可能(保険とは関係なし) ▽院内託児所の使用料も実費徴収可能(同) ▽がん患者を対象としたウィッグ貸与や化粧方法の講習に関する費用も実費徴収可能(同)―であることなどを選定療養に関する通知などで明確化する考えも提示。

 さらに、関連通知の改正(新たな選定療養の創設ではない)によって、▽長時間の滞在が必要な治療を個室などで提供する際に「差額診察室」を徴収することを認める▽夜間や土日などの特別な時間枠での予約診療について、特別負担を認める―考えも示しました。

新たな選定療養の追加に関する提案一覧(抜粋2)、グリーンで囲った部分が、厚労省が通知改正などを考えているところ
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 これらについても中医協は結論を保留しており、更なる検討を待つ必要があります。


  1. 2016/01/30(土) 06:53:04|
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1月28日 

http://www.asahi.com/articles/ASJ1W547YJ1WUTFL006.html
紹介状なく大病院受診、患者負担5千円以上に 4月から
小泉浩樹
2016年1月28日08時37分 朝日新聞

 厚生労働省は、紹介状なしで大病院を受診した患者に初診時で5千円以上、再診時で2500円以上の定額負担を求める方針を決めた。安易な受診を抑えて大病院が重症患者の治療に専念できるようにする狙いで、診療所との役割分担を図る。4月から実施する。

 診察代や検査料などの窓口負担は収入などに応じて1~3割。紹介状がない受診に対する定額負担は、これに上乗せされる。初診時の5千円、再診時の2500円は最低額で、病院側の判断でこれ以上の請求もできる。歯科は初診時で3千円以上、再診時で1500円以上とする方針。

 対象は高度な医療を提供する大学病院などの「特定機能病院」と、500床以上ある病院の計約250カ所。現行でも200床以上ある病院は、地方厚生局に届け出れば紹介状がない患者から特別料金を徴収できる。多くが初診時に3千~4千円を徴収しており、実質は1千~2千円ほどの負担増となりそうだ。

 近くに診療所がなく大病院に行くしかない地域の患者は、定額負担を免除される。診察後すぐに入院が必要だったり、急病や天災などで搬送されたりした場合も負担する必要はない。(小泉浩樹)



https://www.m3.com/news/iryoishin/394516?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160128&dcf_doctor=true&mc.l=141532886&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
医療クラーク、大学病院でも評価
勤務医負担軽減、手術「時間外等加算1」も一部緩和

2016年1月27日 (水)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は1月27日、2016年度診療報酬改定の個別改定項目について議論、同改定の重点課題の一つである、勤務医の負担軽減に向け「医師事務作業補助体制加算1」を見直し、点数を引き上げるほか、大学病院本院など特定機能病院についても同加算に限り、新たに算定を認める方針を了承した(資料は、厚生労働省のホームページ)。具体的な基準や点数は、2月の診療報酬改定の答申時に提示される予定。

 「医師事務作業補助体制加算1」については、要件も緩和し、「医師の指示に基づく診断書作成補助や診療録代行入力」に限っては、病棟あるいは外来以外の場所での実施も評価する。同加算の算定には、医師事務作業補助者が、延べ勤務時間の8割以上を「病棟または外来での医師事務作業補助業務」に充てるという要件があるが、診断書作成補助等については、病棟・外来以外の場所での実施も業務時間として算定する。なお、特定機能病院での算定可能加算を「加算1」に限ったのは、「加算2」は「その本来の機能に含まれる」との理由からだ。

 勤務医の負担軽減の関係では、2014年度改定で新設された、手術・処置の「休日・時間外・深夜加算1」の施設基準も見直す。同加算は、診療科単位の届出制で、予定手術前日の当直免除などが要件だが、その例外を「年間12日以内」まで認めている。ただし、「年間12日以内」は届け出た診療科の合計であり、解釈が2014年度改定後に明確化され厳しくなったことから、現場の混乱を招いた経緯がある(『時間外手術の「高額加算」、算定は1割強』を参照)。2016年度改定では、「全診療科で届出」という条件付きだが、手術前日の当直回数の制限を緩和する。

 診療報酬上の常勤医師の取り扱いも変更する。労働基準法に定める産前・産後休業、育児・介護休業法に定める休業を取得中の医師がいる場合、複数の非常勤従事者を常勤換算方法により計算することを可能とするほか、短時間勤務制度を利用し、正職員として勤務する場合は一定時間以上勤務する場合は常勤扱いとする方針。

 そのほか、(1)脳卒中ケアユニット入院医療管理料の医師配置要件の見直し(「神経内科または脳神経外科の経験5年以上の専任医師が常時1人以上」という要件を、夜間・休日では、5年以上の経験医師に常時連絡可能で、診療上必要な情報を送受信できる体制などを条件に緩和)、(2)画像診断管理加算の夜間等における負担軽減(夜間・休日に撮影した画像については、画像の読影・送受信を行うための十分な装置・機器を用いた自宅等での読影でも算定可能)――などの改定も行う。



https://www.m3.com/news/general/394795
入院乳児ベッド転落、鹿児島市が控訴 1億円賠償命令に
2016年1月28日 (木)配信 朝日新聞

 鹿児島市立病院で2007年、当時生後7カ月だった男児(9)がベッドから転落して重い後遺症が残ったとして両親と男児が病院を運営する市に損害賠償を求めた訴訟で、市は27日、約1億1350万円の支払いを命じた鹿児島地裁の判決を不服として福岡高裁宮崎支部に控訴した。

 判決によると、男児は自宅で転倒して頭を打ち、市立病院に入院し、翌日に診察用ベッドから転落した。地裁は13日の判決で「(転落)事故が無ければ後遺障害を回避できた」と病院側の過失を認めた。

 鹿児島市の森博幸市長は28日の定例記者会見で「搬送された時点で、患者はすでに重篤だった。(地裁判決で)主張が認められなかったのは残念。今後も裁判の場で主張していく」と述べた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/394508
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
かかりつけ医を重点評価、小児も対象に
2016年度診療報酬改定、地域包括診療料等の普及へ

2016年1月27日 (水)配信 成相通子(m3.com編集部)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)が1月27日に開かれ、2016年度診療報酬の個別項目について、厚生労働省が改定案を提示した(資料は、厚労省のホームページ)。地域包括ケアシステムの推進を目的に、かかりつけ医を重点的に評価し、地域包括診療料等の施設基準の緩和、小児かかりつけ診療料を新設するほか、歯科医や薬剤師のかかりつけ機能も診療報酬上で評価する。


1月27日の中医協は4時間近く開催され、厚労省が詳細な改定案を説明した。

 診療側・支払側ともに、大きな異論は出なかった。中医協では、個別事項の方向性について全体的な議論をした上で、具体的な点数設計の議論を来週以降にする見通し。

 病院の地域包括診療料は 、救急病院等の指定の施設基準を削除するとともに、診療所の地域包括診療料・加算は現行の「常勤医師3人以上配置」の施設基準を緩和する 。同診療料・加算は、2014年の診療報酬改定で中小病院や診療所で主治医機能の評価を目的に、新設されたものの、看取り件数や常勤医の配置数といった要件がハードルとなり、普及して いなかった(『地域包括、看取り件数・医師数がハードル』を参照)。今回の基準緩和で、届出医療機関を増やし、急性期病棟からの変換を促すのが狙い。

 小児についても、「小児かかりつけ診療料」を新設する。小児外来医療で患者の同意の上、「継続的かつ全人的な医療」を提供する医師の評価が狙い。小児科を標榜し、外来で診療する場合、小児かかりつけ診療料として、処方の有無、初診・再診に分けて包括点数を設定する。対象は3歳未満で、患者の電話等の問い合わせに常時対応することや、予防接種履歴や健診の把握、急性疾患やアトピー性皮膚炎やぜんそくなどの慢性疾患について指導や診療を行うことなどが算定要件。施設基準は、小児科外来診療料の届出機関であることや、小児科または小児外科の常勤医師がいることなど。

 また、複数疾患がある認知症患者の主治医機能の評価を新設する。地域包括診療料の届出をしている医療機関は、認知症および他の疾患もある患者に対して、認知症地域包括診療料・加算が算定できることになる。包括診療料は患者1人に対し月1回のみ、加算は再診料に加算する。ただし、患者の投薬に関して、1処方で4種類以下の内服薬であること、抗うつ薬・抗精神病薬・抗不安薬・睡眠薬で2種類以下であることなどの制限がある。服薬管理が難しい認知症患者に対し、主治医機能を評価するのが狙い 。

 かかりつけ歯科医に関する診療報酬上での評価は今回が初めて。エナメル質初期う蝕管理加算、歯周病安定期治療、在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料の加算の3つが新設される。方向性について異論は出なかったものの、支払側から算定要件に患者の同意書と常勤歯科医師の要件を加えるよう要望があり、調整する。健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏は「糖尿病患者の重症化予防や口腔ケアに期待したい」と述べた。

 かかりつけ薬剤師・薬局についても評価を新設した。一定程度の勤務経験や研修認定の取得などを要件に、地方厚生局長に届出をした、「かかりつけ薬剤師」は、患者の署名付きの同意書を作成した上で、服薬指導等をする場合に「かかりつけ薬剤師指導料」を算定できる。算定要件には患者からの相談を24時間応じる体制なども盛り込まれた。地域包括診療料・地域包括診療加算等の算定加算患者を対象にした「かかりつけ薬剤師包括管理料」も新設する。他の指導料等の同時算定はできない。基準調剤加算1・2については統合し、後発医薬品の調剤割合が低い門前薬局は、基準調剤加算が算定できなくなる。



https://www.m3.com/news/iryoishin/394733
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
看護師の夜勤、計算方法見直しを検討
7対1、10対1とそれ以外で対象範囲を変更

2016年1月28日 (木)配信 成相通子(m3.com編集部)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)が1月27日に開かれ、2016年度診療報酬改定の個別項目について議論した(資料は、厚生労働省のホームページ)。入院医療で7対1入院基本料の算定病床削減に向けた議論が進む中、厚労省は、同基本料の算定要件にかかる、看護職員の夜勤時間の制限を見直す改定案を示した。支払側委員と日本看護協会副会長の菊池令子氏が反対意見を表明し、診療側は厚労省案を支持した。改定案の文言はそのままで、具体的な要件を今後議論する。

 一般病棟入院基本料等の算定では、看護職員1人当たりの月平均夜勤時間数が72時間以下であることが要件になっている(「72時間ルール」)。この基準が満たせない場合は2割減算などの厳しい措置が課されるため、診療側が見直しを求めていた。今回、見直されるのは、月平均夜勤時間数の計算の対象者の範囲。現在は月当たり夜勤時間数が16時間以下の看護職員は対象外になっているが、厚労省の案では、7対1入院基本料と10対1入院基本料とそれ以外の病棟で、計算方法に含まれる対象者の範囲を変更。16時間よりも引き下げ、対象者の拡大を検討している。

 連合総合政策局長の平川則男氏は、「特定の看護師の夜勤の回数が多くなる懸念が拭えない」と指摘し、見直しに反対する意見を改めて述べた。菊池氏も、「夜勤が増えれば、患者に提供されるケアの質や医療安全も憂慮される」として、72時間ルールの堅持を訴えた。一方で、日本医師会副会長の中川俊男氏や同常任理事の松本純一氏は基準の緩和を求めた。

 厚労省は、72時間ルールを満たせなかった場合の減算措置を2割から引き下げて緩和する案や、その他の基準は満たしている医療機関については、看護職員の採用活動状況を届け出た上で、新たに夜勤時間特別入院基本料を算定できるようにする救済案も提示。これらの案について、診療側、支払側ともに、異論は出なかった。

 夜間の看護体制に関しては、負担軽減を目的に、7対1、10対1一般病棟入院基本料等の算定病棟で、夜間に12対1、16対1などの手厚い配置をしている場合の評価の引き上げ、看護補助者の夜間配置の評価の充実を検討している。また、有床診療所でも看護職員の夜間配置の評価を引き上げる。



https://www.m3.com/news/iryoishin/394726?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160128&dcf_doctor=true&mc.l=141532887&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
DPC見直し決定、診療実態をより評価した体系へ
「高度・先進的な医療」、医師主導治験・治験を評価

2016年1月28日 (木)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は1月27日、2016年度診療報酬改定における、DPC制度の改定方針を決定した(資料は、厚生労働省のホームページ)。DPCをI群からIII群に分けて評価する基本方針に相違はないが、包括評価に当たって、診療実態を適切に評価できるよう、各係数を見直すのが狙い。

 DPCのII群の対象病院設定に当たって使用する「実績要件」において、従来の「外保連試案」に加えて、内保連(内科系学会社会保険連合)による「特定内科診療(2014年度版)」で定められた技術の実施も、評価対象に追加(『DPC病院、「高度な内科系技術」も評価』を参照)。

 機能評価係数IIも、診断群分類点数表では反映しきれない患者の重症度を評価するため「重症度指数」を追加し、現行の7指標から8指標に増やす。「地域医療指数」では、新たに2017年度から「高度・先進的な医療の提供体制」を評価する。その指標としては、当初は臨床研究中核病院が挙がっていたが、診療側委員から反対意見があり、「年間10例以上の医師主導治験」などに落ち着いた(『DPC、「臨床研究中核病院」の評価で対立』を参照)。

 DPCに関係する主な改定内容は以下の通り。

【2016年度診療報酬改定の主な項目(DPC)】

1.調整係数の機能評価係数IIへの置き換え
 2003年度のDPC開始以降、円滑な導入のため、医療機関別に設定されていた調整係数の75%を、機能評価係数IIに置き換え、残る25%は「暫定調整係数」として設定。調整係数は、2018年度改定で廃止。

2.基礎係数の見直し
・DPC病院のI群(大学病院本院)、II群(I群に準じる病院)、III群(それ以外の病院)という3群構成を維持。
・II群の選定に係る「実績要件」の1~4のうち、「実績要件3」=「高度な医療技術の実施」を見直す。外科系実績(手術実施症例など)に加え、内科系(重症脳卒中、髄膜炎・脳炎、重症筋無力症クリーゼなど「特定内科疾患25疾患」の症例割合、DPC算定病床当たりの症例件数、対象症例件数)の実績評価を追加。

3.機能評価係数IIの見直し
 現行の評価項目(7指数)に加え、重症度指数を追加して、8指数により評価を行う。7指標のうち4指数については、見直しを行う。
・保険診療指数:(1)本院よりも機能が高い分院(DPC病院)を持つ大学病院本院、(2)II群の実績要件決定の際に外れ値に該当した大学病院本院、(3)精神病床を備えていない、または医療保護入院もしくは措置入院の実績のない大学病院およびII群病院――に関する評価項目を追加。病院情報の公開に関する取り組みも評価(0.05点加点、2017年度以降の評価導入を検討)。
・カバー率指数:がんや小児など、専門病院・専門診療機能に一定の配慮を残した上で、機能がより評価されるように評価方法を変更。
・地域医療指数:地域がん登録に関する評価を廃止し、高度・先進的な医療の提供体制に対する評価項目を2017年度から追加。具体的には、(1)10例以上の医師主導治験、かつ10例以上の先進医療、かつ1例以上の患者申出療養の意見書作成(1ポイント)、(2)20例以上の治験、かつ10例以上の先進医療の実施または10例以上の患者申出療養の意見書作成(0.5ポイント)――と設定。
・後発医薬品指数:政府の後発医薬品数量シェア目標の変更(2017年央に70%以上)に合わせ、評価上限を60%から70%に引き上げ。
・重症度指数(新設):診断群分類点数表では十分評価されない患者の重症度の乖離率を評価(当該医療機関における「包括範囲出来高点数」と「診断群分類点数表に基づく包括点数」の比を評価)。

4.算定ルールの見直し
・第Ⅲ日(包括算定の終了日)を入院日から 30 の整数倍とし、入院期間Ⅲの点数の調整を行う。
・DPC 対象病棟に入院中は、DPC 制度に基づく算定または医科点数表に基づく算定のいずれかに、一入院で統一する。
・再入院の契機となった病名に「分類不能コード」を用いた場合には、同一病名での入院による一連の入院として取り扱う。
・診断群分類点数表の一部(脳血管疾患、肺炎、糖尿病)に、「重症度を考慮した評価手法」として、CCP (Comorbidity Complication Procedure)をマトリックスを導入する。
・適切なコーディングを行うための体制の強化を図るために、コーディング委員会の開催回数の要件を年2回から4回へ引き上げる等の必要な対策を講じる。

※DPCの包括評価部分の点数は、「診断群分類別点数」×「医療機関別係数」で決まる。「医療機関別係数」は、(1)I群からIII群の医療機関群別の「基礎係数」、(2)各医療機関の機能に応じて変わる「機能評価係数I」(人員など医療機関の構造を評価する係数)と「機能評価係数II」(医療機関の実績などを評価する係数)、(3)「暫定調整係数」(前年度の実績を保証するための係数)――で決まる。



https://www.m3.com/news/iryoishin/394498?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160128&dcf_doctor=true&mc.l=141532885&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
在宅専門診療所、「訪問エリア規定」で可能に
在支診の施設基準高く、安易な参入に釘も刺す

2016年1月27日 (水)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は1月27日、2016年度診療報酬改定の個別改定項目について議論、在宅医療専門の診療所を保険医療機関として認めることを了承した。在宅医療を提供する地域をあらかじめ規定したり、外来診療が必要な場合に対応できるよう地域医師会から協力の同意を得ていることなど、7項目の要件を満たすことが条件。

 一方で、在宅専門診療所に対しては、在宅療養支援診療所(以下、在支診)の施設基準を追加、この基準を満たさない場合には在宅時医学総合管理料(以下、在総管)を減額する。在宅専門診療所を認める代わりに、高いハードルを課し、安易な在宅参入に釘を刺した(資料は、厚生労働省のホームページ)。

 在宅医療の関連ではそのほか、(1)在総管について、月1回の訪問診療の場合の点数を新設(現行は月2回)、(2)従来は緊急・夜間・深夜の往診については、往診料の加算があったが、「休日」の往診にも加算を新設、(3)緩和ケアの体制を整え、緊急往診や看取りの実績を有する、機能強化型の在支診および在宅療養支援病院(以下、在支病)について、「在宅緩和ケア充実診療所・病院加算」の形で評価――などが注目点。

 また2014年度改定では、「同一日・同一建物」の複数患者への在宅医療関連の点数が大幅に引き下げられたが、日をずらしてこの減額を回避するケースもあった。2016年度改定では定義を見直し、「単一建物診療患者の人数」、つまり訪問診療の日を問わず、医学的管理を行う患者数に応じて、在総管などの点数を設定する。

在宅医療専門の診療所の保険医療機関の開設要件
(1)無床診療所である。
(2)在宅医療を提供する地域をあらかじめ規定。
(3)外来診療が必要な患者が訪れた場合に対応できるよう、地域医師会から協力の同意を得ている、または(2)の地域内に協力医療機関を2カ所以上確保。
(4)規定した地域内において在宅医療を提供、在宅医療導入に係る相談に随時応じる、医療機関の連絡先等を広く周知。
(5)求めに応じて医学的に必要な往診や訪問診療に関する相談を行い、医学的に正当な理由等なく断ることがない。
(6)診療所において、患者・家族等からの相談に応じる設備・人員等の体制を整える。
(7)緊急時を含め、随時連絡に応じる体制を整える。
 在支診の算定、施設基準を追加
 在宅専門診療所を認めたのは、最近、「在宅専門」をうたう診療所が増えてきたことへの対応。健康保険法上、保険医療機関は外来応需の体制を有していることが原則となっている。

 在宅専門診療所が在支診を算定する場合には、追加の施設基準が設定される。「現行の機能強化型の在支診」の施設基準に加えて、過去1年間の在宅看取りの実績のほか、在総管および特定施設入居時等在総管の算定対象のうち「要介護3以上」等の患者が一定割合以上であるなどが求められる。この基準を満たさない場合には、在総管の点数が減額される。具体的な基準や点数は、2月の診療報酬改定の答申時に提示される予定。

 そのほかの在宅関連の主な改定内容は、以下の通り。

【2016年度診療報酬改定の主な項目(在宅医療関連)】

1.在宅時医学総合管理料(在総管)と特定施設入居時医学総合管理料(特医総管)について、月1回の訪問診療の場合の点数を新設(現行は月2回)
 訪問診療の回数と患者像に応じて、(1)月2回(重症度が高い患者)、(2)月2回〔(1)以外の患者〕、(3)月1回――の3区分について、「単一建物診療患者の人数」が、(1)1人のみ、(2)2~9人、(3)10人以上――の3種類に分け、在総管等を設定。

2.往診料の「夜間加算」を「夜間・休日加算」に変更
 従来は緊急・夜間・深夜の往診については、往診料の加算があったが、「休日」の往診でも加算が算定できるようにする。

3.「在宅緩和ケア充実診療所・病院加算」を新設
 緊急、夜間・休日または深夜の往診、ターミナルケア加算、在総管・特医総管、在宅がん医療総合診療料の加算として新設。(1)機能強化型の在支診または在支病を届出、(2)過去1年間の緊急往診と在宅看取りの実績、(3)緩和ケア病棟または在宅での1年間の在宅看取り実績が10件以上の医療機関において、一定期間の勤務経験がある常勤医を配置――などが要件。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/1000research/201601/545546.html
連載: 医師1000人に聞きました
医師2561人に聞きました
医師が健康のために摂取している食品は?
積極的に摂取、第3位が「青魚」、第2位が「コーヒー」、第1位は…

2016/1/28 友吉 由紀子=日経BPメディカル研究所主任研究員

 医師は、医療の専門家であるとともに、健康に関しても豊富な知識をもった「健康のプロ」と言える。その医師たちは、自らの健康のために、どのようなことに気をつけているのだろうか。今回は、医師の「食生活」の実態に迫ってみた。

 日経BPメディカル研究所が、日経メディカルOnlineの医師会員を対象に調査を行ったところ、医師2561人から回答があり、そのうちの78.8%が、「日々の食事に気をつけるようにしている」と回答した(図1)。具体的に医師が食生活上、注意しているのは、「栄養のバランスの良い食事」(64.3%)、「規則正しく食べる」(46.7%)、「腹八分目で暴飲暴食をしない」(40.5%)、「塩分を摂り過ぎない」(39.5%)などだった。

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図1 「日々の食事にどのくらい気をつけていますか」(n=2561)

 医師が積極的に摂るよう心がけている食材について聞いたところ、最も回答が多かったのは「豆腐」(61.2%)で、これに次いで「コーヒー」(60.6%)、「青魚」(59.9%)、「納豆」(53.9%)、「ヨーグルト」(50.4%)などが挙がった(図2)。

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図2 「日々の食事で健康維持のために積極的に摂るよう心がけているものは何ですか」(n=2561 )

 また「最近、注目している栄養成分や食品」について聞いたところ、最も多くの医師が注目していると回答したのは「ヨーグルト」。こちらも「コーヒー」が第2位で、以下、「日本茶」「納豆」「オメガ3脂肪酸」が続いた(図3)。

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図3 「最近注目している栄養成分、食品は何ですか」(n=2561)

 これらの健康食材について、医師はどのような効果を期待しているのだろうか。注目する理由について自由記述形式で記入してもらったところ、「コーヒー」については、大腸癌や肝臓癌をはじめとする「癌の予防効果」を期待する声が最も多く、「カフェインの覚醒作用」「寿命を延ばす効果」などの記述も見られた。

 最も注目度の高かった「ヨーグルト」については、「腸内細菌叢の改善」や「整腸作用」の効果をあげる人が多く、「免疫力向上」「アレルギー改善」などの記述も見られた。

 「日本茶」については、「抗酸化作用」「抗菌作用」など、カテキンの効果を期待する声が目立った。「納豆」は発酵食品としての効果を挙げる人が多かったほか、「良質の蛋白源」であることを評価する声も見られた。「オメガ3脂肪酸」は、「動脈硬化予防」を上げる人がほとんどで、「心血管イベントの発症予防」や「認知症予防」などを上げる人もいた。

 なお、「健康のためになるべく摂取を控えているもの」について聞いたところ、糖質や砂糖を含む食品を上げた医師が約4割に上った。

調査概要 日経メディカル Onlineの医師会員を対象にウェブアンケートを実施。期間は2015年12月22日~24日で、回答数は2561人(男性2291人)。内訳は、病院勤務医69.4%、診療所開業医14.6%、診療所勤務医9.7%、病院理事長・院長3.0%。年齢は、29歳以下が2.3%、30歳代が18,2%、40歳代が27.3%、50歳代が38.0%、60歳代以上が13.4%。

連載の紹介
日常臨床における選択から日常生活における嗜好やスタイルまで、日経メディカル Onlineの医師会員の方々1000人(目標)にお聞きした結果をいろいろとご紹介します。「他の先生はどうしているんだろう?」と感じる疑問があれば、お問い合わせフォームからご提案ください。調査のテーマとして検討いたします!



http://www.medwatch.jp/?p=7420
DPCの地域医療指数に、「高度・先進的な医療提供」の評価項目を追加―中医協総会
2016年1月28日|2016診療報酬改定ウォッチ Medi Watch

 DPCの地域医療指数の中に、「高度・先進的な医療提供」を評価する項目を2015年度から追加する―。こういった方針が、27日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で了承されました。

 このほかに、▽II群の高度医療技術実施要件については6項目中5項目を満たせばよいこととする▽2016年度改定でも激変緩和措置(診療報酬の変動を2%以内に抑える)▽新設される重症度指数(機能評価係数II)には上下限を設ける▽精神病床のないI群・II群病院などでは保険診療指数を0.05点減点する―などの見直しも了承されました。

10例以上の医師主導治験などを行う病院を評価

 DPC制度改革について昨年(2015年)末の中医協総会で大枠が了承されたことを受け、厚生労働省が今般、詳細な見直し案を提示。委員からは反論が出されず、原案通り了承されています。

 厚労省は、この見直し案(出来高部分の改定内容も含めて)に沿って、診断群分類や包括点数の設定、各DPC病院の係数などを計算していきます。

 DPC改革の中で、1点だけ固まっていない部分がありました。それは「臨床研究中核病院の評価」です。この点について厚労省は、特に診療側から「拙速である」などの指摘が強かったことを受け(関連記事はこちらとこちら)、次のような修正を行いました。「臨床研究中核病院」に限定することなく、「高度・先進的な医療提供を行う病院」を評価する内容ですが、かなり厳しい要件が設定されています。

◆次の要件を満たす病院について「高度・先進的な医療を提供している」点を地域医療指数の体制評価指数」の新項目とする

▽10例以上の医師主導治験の実施、10例以上の先進医療の実施、1例以上の患者申出療養に係る意見書の作成(すべて満たす場合に1ポイント)

▽20例以上の治験(協力施設としての実施も含む)、10例以上の先進医療の実施、10例以上の患者申出療養の実施(いずれかを満たす場合に0.25ポイント)

 前者の要件のうち「患者申出療養の意見書」は臨床研究中核病院のみが作成でき、また「10例以上の医師主導治験」は臨床研究中核病院に求められる要件よりも厳しい(承認要件では4件以上などに止まる)ものとなっています。

 一方、後者は臨床研究中核病院以外の病院でも基準を満たすこと自体は可能です。

 なお、今回の見直しは「地域医療指数の体制評価指数」の新項目を増やすものにすぎません。現在、I群病院とII群病院については、全12項目の体制評価指数のうち10項目を満たせば満点の評価を受けられます。これが13項目となったとして、既に10項目を満たしていれば、それ以上評価が上がることはありません。


 このほか機能評価係数について次のような見直しが決まりました。

▽「本院よりも機能が高い分院を持つI群病院」(実績要件9項目のうち5項目以上分院の方が高いケース)、「II群の実績要件決定の際に外れ値に該当したI群病院」、「『精神病床を持たない、または医療保護・措置入院実績のないI群・II群病院』について、保険診療指数を0.05点減点する(関連記事はこちら)

▽CCPマトリックスの導入で、脳血管疾患・肺炎・糖尿病の分類が大幅に増えることを受け、カバー率指数の計算にあたって「CCPマトリックスの対象傷病では診断群分類でなく『支払分類』を用いる」こととする

▽新設される重症度指数(「包括範囲出来高実績点数と診断群分類点数表との比」に着目し、資源投入量の多い患者受け入れを評価する項目)について、上限値を90パーセンタイル、下限値を10パーセンタイルとする。例えばDPC病院が1000病院と仮定した場合、上位100病院は「最高点」(100位の病院の指数を用いる)、下位100病院は「最低点」(901位の病院の指数を用いる)、中間はそれぞれの病院で計算された指数、となるイメージ。

機能評価係数IIの具体的な設定方法、保険診療指数(減算規定を追加)、カバー率指数(下限値を設定)、地域医療係数(新たな体制評価指数の項目を追加)、重症度指数の新設などの見直しが行われている
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機能評価係数II、見直しの大枠
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II群の「高度な医療実績」、6項目中5項目以上満たすことが必要
 2016年度改定から、II群の実績要件が見直されます。現在、II群になるためには▽診療密度▽医師臨床研修の実施▽高度な医療技術の実施▽重症患者に対する診療の実施―という実績要件を満たす(I群の最低値、あるいは外れ値を除外したI群の最低値をクリアする)ことが必要です。

 このうち「高度な医療技術の実施」について、これまでの外科系の診療実績3項目に加えて、新たに特定内科診療(重症脳卒中や髄膜炎など、内科系で高度な技術が必要な25疾患)の診療実績3項目が設定され、都合6項目となります(関連記事はこちら)。

いわばDPC版の特定内科診療、赤字部分が修正されている
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(G3註:オリジナルでも解像度不良)

 厚労省は27日に中医協総会に、「6項目中5項目以上を満たす」ことで、高度な医療技術の実施有と考えることを提案し、了承されました。GHCが協力した内科系学会社会保険連合のグリーンブック(特定内科診療について詳述した冊子、関連記事はこちら)では「6項目中5項目以上を満たす病院をII群としてはどうか」と提案されており、これも踏まえた格好です。

 また、高度な医療技術6項目については、すべて「外れ値を除外したI群の最低値」が基準値とされます。これまで手術実施症例件数は「全国平均値」が基準値でしたが、見直されているのでご注意ください。

 なお、II群の実績を判断するにあたり、2016年度から新規にI群となる東北薬科大学病院のデータは除外されます。

II群の実績要件の考え方、「高度な医療技術の実施」について項目を追加(特定内科診療の診療実績)し、基準値を変更する(すべて「外れ値を除外した最低値」にそろえる)
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高額な抗がん剤用いる治療など6分類をD方式に追加

 このほか、次のような見直しも行われます。

▽点数設定方式Dに次の6分類を追加する(高額な抗がん剤を用いたものが多い。診断群分類の最終見直しにより変更となる場合もある)

(1)060020xx99x7xx 「胃の悪性腫瘍 ラムシルマブ」

(2)080005xx99x2xx 「黒色腫 ニボルマブ」

(3)010070xx9910xx 「脳血管障害 E003 造影剤注入手技」

(4)100020xx99x2xx 「甲状腺の悪性腫瘍 I131 内用療法」

(5)010030xx9910xx 「未破裂脳動脈瘤 E003 造影剤注入手技 動脈造影カテーテル法 主要血管の分枝血管を選択的に造影撮影した場合」

(6)050050xx9920xx 「狭心症、慢性虚血性心疾患 D206 心臓カテーテル法による諸検査+血管内超音波検査等」

点数設定方式D(入院初日に高額な薬剤の費用などを支払ってしまう)に6つの診断群分類が追加される(暫定)
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▽激変緩和措置を継続する(出来高部分も含めた推計診療報酬が2%を超えて変動しないよう、暫定調整係数を調整する)

▽コーディング委員会の開催頻度を「年4回」に増やす

▽入院患者の超過が1.05倍以上(月平均入院患者数/許可病床数)となった場合、当該月の翌月から出来高算定とする



https://www.m3.com/news/iryoishin/394865
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
身体合併症の精神患者、受入で加算
2016年改定、精神を重点的に対応

2016年1月28日 (木)配信 成相通子(m3.com編集部)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)が1月27日に開かれ、厚生労働省は2016年度診療報酬改定で重点的な対応が求められる分野として、精神医療の推進の改定案を示した(資料は、厚生労働省のホームページ)。身体合併症がある精神疾患患者を受け入れた一般病院に対する加算や、自殺企図後の患者に対する指導の評価などが新設されたほか、向精神薬の多剤処方に対する減算規定の対象を拡大する。委員からは異論は出なかったため、これらの方針を基に2月に点数を決定する。

認知症を持つ高齢者の増加に対応

 身体・精神の両方の疾患がある患者について、一般病院での受け入れ体制の強化を目的に、新設されたのは2種類の加算。精神科病院の要請に応じて、転院を受け入れた場合に算定できる「精神疾患診療体制加算1」と救急搬送患者を精神保健指定医等の精神科医が診察した場合に「精神疾患診療体制加算2」だ。精神病棟では、高齢化で認知症患者の割合が増えるなど、身体と精神、両方の疾患への対応の必要性が高まっているが、精神科を持つ総合病院は減少傾向で、急患でも精神疾患がある場合は、「専門外で対応が難しい」などの理由で断られるケースが多かった。そのため、これらの加算で一般病院での受け入れを促す。また、精神科救急・合併症入院料や、精神科身体合併症管理加算の対象疾患を拡大。末期の悪性腫瘍や劇症肝炎などを追加する。


1月27日の中医協総会で、個別項目についての改定案が示された。
 自殺企図後の患者に対する、継続的な指導の評価も新設する。継続的な介入で、再企図を予防するのが狙い。精神科医の指示を受けた看護師、精神保健福祉士等が、自殺企図後の6カ月以内の患者に対し、必要な助言・指導を行った場合に「救急患者精神科継続支援料」が算定できる。入院中は指示をする精神科医が週一回以上の診察をしていること、退院後は看護師、精神保健福祉士等が1カ月に2回以上、電話等で指導をした上で、外来でも対応することが要件になる。精神科医や看護師、精神保健福祉士等は研修の受講も必要だ。

向精神病薬、適正使用目指す

 向精神薬を多種類処方した場合の減算対象は拡大する。2014年度改定で、処方料・薬剤料・処方せん料については、臨時の場合を除いて、3種類以上の抗不安薬、3種類以上の睡眠薬、4種類以上の抗うつ薬、または4種類以上の抗精神病薬の投薬で減算する規定が設けられたが、抗うつ薬と抗精神病薬の種類をさらに引き下げるほか、除外となる臨時の規定を厳しくする見込みだ。また、適切な説明や医学管理が行われずに、多種類の抗精神病薬や抗うつ薬が処方された場合、通院・在宅精神療法の精神科継続外来支援・指導料の半減を検討している。現在、年1回の報告が義務付けられている抗精神薬多剤投与に関する報告書については、年1回以上に提出頻度を上げる方針だ。

 長期入院の精神疾患患者の地域への移行を目的に、「地域以降機能強化病棟入院料」も新設された。精神保健福祉士などを重点的に配置し、退院後の生活のための訓練や居住先の確保といった退院支援を評価する。

 精神科デイ・ケアに関しては、最初の算定日から1年以上経った患者について、新たに週3日以上の利用の算定要件を設定。医学的な判断や診療計画の実施が義務付けられるほか、当該医療機関における週3日以上の患者の割合も設定し、これらの条件が満たせないと算定できなくなる。長期にわたって頻回に利用している患者に対して、「より自立した生活した生活への移行を促す」のが狙いだ。

 このほか、精神医療では、精神科医、看護師、精神保健福祉士などのチームで精神科医療に当たる「精神科リエゾンチーム加算」について、基準の引き下げと評価の充実を図るほか、総合病院の精神病棟に対して、同リエゾンチーム加算の届出や一定数の医師数と身体合併症の患者数などを条件に「精神科急性期医師配置加算」も新設。「精神科重症者早期集中支援管理料」の要件緩和、20歳未満の外来患者に対する児童・思春期の専門的な精神科医療を評価する「児童思春期精神科専門管理加算1・2」の新設、薬物依存症の集団療法を評価する「依存症集団療法」の新設などが提案された。



http://mainichi.jp/articles/20160128/ddl/k10/040/093000c
行政ファイル
個人情報紛失の群馬大医師、戒告処分 /群馬

毎日新聞2016年1月28日 地方版 群馬県

 群馬大は27日、医学部付属病院の患者584人の個人情報を記録したUSBメモリーを紛失した40代の男性医師を戒告とした。USBメモリーには2015年4〜9月に輸血を受けた患者の氏名▽住所▽電話番号▽血液型▽受診科−−といった個人情報が記録され、男性医師が11月17日に紛失に気付き、病院側は11月27日に公表していた。個人情報流出は確認されていない。院外に持ち出していないことから「書類整理中にごみ箱に捨てた可能性がある」と釈明している。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/53654/Default.aspx
16年度診療報酬改定 多剤併用、残薬を“減らす”評価で医薬品適正使用推進 処方せん様式変更も
 2016/01/28 03:52 ミクスオンライン

厚生労働省は1月27日、中医協総会に2016年度診療報酬改定の個別改定項目について提示した。高齢化が進展し、残薬・重複投薬、不適切な多剤投薬の問題が社会問題化する中で、“医薬品の適正使用”の推進を強く打ち出した。かかりつけ薬剤師が職能を発揮し、かかりつけ医と連携することで、多剤併用が指摘される複数疾患を合併する高齢者や精神科領域などでの適正使用を進めたい考え。具体的には、内服薬を減少させる取り組みを評価する「薬剤総合評価調整加算」、「薬剤総合評価調整管理料」、「連携管理加算」などの新設や、残薬についての取り組みを促す処方せん様式の変更を盛り込んだ。製薬企業にとっても、医療環境が変化する中で、高齢化や多剤併用、残薬などを切り口とした医薬品の適正使用推進に向けた情報提供が迫られることになりそうだ。

新設される薬剤総合評価調整加算は入院時、薬剤総合評価調整管理料は、外来受診、在宅患者について、向精神薬など多剤併用の状況に陥っている高齢者の処方薬剤を減らすことを評価する点数だ。6種類以上の内服薬を処方されていた入院患者について、効果、副作用を総合的に評価し、退院時に2種類以上減少した場合を評価されることになりそうだ。連携管理加算は、外来受診、在宅患者において、別の保険医療機関、保険薬局に照会、情報提供を行った場合算定できる。また、医師と連携して減薬した取り組みを評価する「重複投薬・相互作用防止加算」は、これまで算定できなかった同一保険医療機関の同一診療科でも算定できるよう拡大される。ただし、処方変更がない場合については評価を廃止し、処方を変更した場合のみ評価されることとなる。

◎残薬対策に分割調剤も 調剤料や一包化加算も見直しへ

残薬対策としては、残薬への対応を明記するよう処方せん様式を変更することや、調剤後の継続的な服薬的な管理の手厚い評価、30日を超える長期投薬の際の分割調剤の考慮、などを盛り込んだ。

処方せん様式は、残薬が確認された場合の対応として、▽保険医療機関へ疑義照会した上で調剤、▽保険医療機関へ情報提供-のいずれかの項目にチェックをつける形が検討されている。これにより、保険医療機関と保険薬局が円滑に残薬確認、残薬を伴う日数調整ができるよう後押しする。

調剤後の継続的な服薬管理については、服用中の薬剤を袋に入れて保険薬局に持参してもらい、服薬管理を進める(いわゆる“ブラウンバック”)取り組みなどを評価する。患者や患者家族が保険薬局に持参した服用薬の整理などの服薬管理を行い、その結果を医療機関に情報提供した際にも外来服薬支援料を算定できるよう拡大する。また、分割調剤の範囲をこれまでの長期保存が困難な場合や後発医薬品を初めて使用する場合だけでなく、患者の服薬管理が困難である場合なども可能にした。多剤併用の原因として診療側から指摘されていた30日を超える長期処方を行う際、患者の病状や服薬管理が安定していない場合には、再診や他院の紹介に加え、「患者の病状は安定しているが服薬管理が難しい場合には、分割指示処方せんを交付する」ことも明記された。

一方で、これまで処方薬の剤数に応じて点数が伸びてきた内服薬の調剤料や一包化加算は見直す。一元的・継続的な服薬管理を包括的に評価する“かかりつけ薬剤師包括管理料”でも調剤料も含めて包括化されている。これまでのような処方薬の剤数に応じた評価から患者ひとりへの評価へと大きく舵を切った。つまり、薬剤師側からみれば、処方の剤数を増やすことのメリットは16年改定で大きく減少するとみられる。

◎かかりつけ医 向精神薬などで多剤投与は引下げ範囲拡大

かかりつけ医の評価でも同様に、処方薬剤数を減らす方向性を明確に打ち出した。向精神薬の多剤投与をする際の処方料、処方せん料、薬剤料減算の拡大や、医学的管理が不十分なまま向精神薬が大量処方された可能性の高い患者については通院・在宅精神療法などの評価を新たに引き下げる。また、今回新設された認知症患者に対する主治医機能を評価する「認知症地域包括診療料」でも、1処方につき▽5種類を超える内服薬がある、▽抗うつ薬、抗精神病薬、抗不安薬、睡眠薬を合わせて3種類を超えて含む―場合には、算定できないとしている。

◎お薬手帳 2回目以降で薬歴管理料低く 継続来局うながす

不適切な多剤併用や残薬を解消し、医薬品の適正使用を進めるためには、お薬手帳などを介した患者の服薬状況の一元管理が重要になる。薬剤服用歴管理指導料は、初回来局時の点数に比べ、2回目以降の点数を低くする。患者負担が軽減されることで、患者にとって継続的に同じ保険薬局に来局することのインセンティブを感じてもらい、継続的な来局を促したい考えだ。保険薬局にとっても、継続的にお薬手帳を活用した服薬管理を行うことで、手間が省ける。一方で、手帳を持参していない患者や、大型門前薬局など調剤基本料の特例対象となる保険薬局では、来院回数にかかわらず、初回来局時と同じ点数を算定する。少なくとも過去1年分の服薬情報を一覧的に閲覧できることや、データ移行ができるなど要件を満たした電子お薬手帳については、紙媒体と同様の点数の算定も可能になる。



http://www.medwatch.jp/?p=7441
入院患者の退院支援、「体制に着目した評価」に大幅な組み替え―中医協総会
2016年1月28日|2016診療報酬改定ウォッチ MediWatch

 これまで入院日数に着目した点数設定となっていた退院調整加算について、2016年度の診療報酬改定では「退院を支援する体制」に着目した点数設定とし、大幅な組み替えを行う―。このような方針が、27日に中央社会保険医療協議会総会に示され短冊から明らかになりました。

 また入院基本料の施設基準となっている「看護師夜勤時間」の計算方法見直しなどの詳細も明らかになっています。

退院支援を専門に行う看護師などを配置する医療機関を高く評価

 在宅復帰の促進には、「ADLの低下を防ぐ」「院内感染リスクを低減する」「在院日数の短縮につながり医療費を適正化する」などの効果があります。現在、診療報酬上でもさまざまな早期退院を支援する項目があり、中でも「退院調整加算」が代表的と言えます。

 退院調整加算は、「入院早期から退院困難な患者(がん、要介護認定未申請、入退院を繰り返しているなど)を抽出し、退院支援計画を策定し、その計画に基づいて退院させる」ことを評価するもので、入院日数に応じた点数(早期退院ほど高い点数)が設定されています。

 この退院調整加算について、2016年度の次期改定では大幅な見直し(組み替え)を行うことが分かりました(関連記事はこちら)。

 まず「退院調整加算」という名称が廃止され、「退院支援加算」となります。退院支援加算は大きく3種類設けられ、次のような位置づけとなります。

(1)退院支援加算1:新設

(2)退院支援加算2:退院調整加算の組み替え

(3)退院支援加算3:新生児特定集中治療室退院調整加算の組み替え

 (1)の退院調整加算1は、退院支援に向けた体制を非常に手厚くしている医療機関を評価するもので、「現行の退院調整加算の厳格化版」と言えるかもしれません。具体的な施設基準は次のように設定されます。

▽現行の退院調整加算の施設基準を満たすこと

▽退院支援・地域連携の専従看護師・社会福祉士が、各病棟に専任で配置されていること(退院支援業務について2病棟まで併任可能)

▽一定数以上の医療機関・介護事業所などと転院・退院体制について事前に協議し、連携していること

▽連携先の医療機関・介護事業所などの職員と、当該医療機関の退院支援・地域連携職員が、一定以上の頻度で面会し、転院・退院体制の情報共有などを行っていること

▽介護支援連携指導料の100床当たり算定回数が、一定以上であること

▽廊下などの見やすいところに、分かりやすく退院支援職員とその業務を掲示すること

新設される退院支援加算1(退院調整加算の体制強化版のようなイメージ)の施設基準と算定要件案
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 退院支援の専任者が、他の医療機関や介護施設と緊密な連携をとることは早期退院を促すために極めて重要です。メディ・ウォッチでも紹介した大阪府の生長会府中病院では、こうした取り組みを点数設定前から行って効果を上げており(関連記事はこちら)、ここに診療報酬が追い付いてきたと見ることもできそうです。

 また、具体的な業務(算定するための要件)としては、現在の退院調整(前述)に加えて、▽他院に出向くなどして担当者と面会し、転院・退院体制の状況を共有する▽退院支援職員が、入院後一定期間内に退院困難患者などを抽出する▽退院困難患者・家族と入院後一定期間内に退院後の生活を含めた話し合いをする▽入院後一定期間内に病棟看護師・退院支援職員・退院調整部門の看護師などがカンファレンスを行って退院調整に当たる―ことが必要です。

 単に人員を配置するだけではなく、具体的な取り組みを含めて評価するものと言えます。


退院支援体制の充実が、早期退院に向けて大きな効果を持つ
 (2)の退院支援加算2は、現行の退院調整加算を組み替えたものです。退院調整加算は入院日数に応じた評価となっていますが、これを廃止している点が注目されます。

 この点について厚生労働省保険局医療課の宮嵜雅則課長は、「体制をしっかり整えることが退院調整にとって非常に有効であることが分かったため、そこを第一に評価する体系に組み替えた」旨を説明しています。

 ところで、入院日数に応じた評価の廃止は、平均在院日数の短縮などにブレーキがかからないだろうかとの心配もありますが、この点について厚労省保険局医療課の担当者は「在院日数に応じた評価としては、一般病棟入院基本料の加算などさまざまなものがある」点を強調し、今般の見直しでブレーキがかかることはないとの考えを示しています。

 また(3)の退院支援加算3は、新生児特定集中治療室退院調整加算をベースにしたもので、施設基準などは同じ形になる見込みです。

 
 このほか退院支援については、▽地域連携診療計画管理料などを「地域連携診療計画加算」に組み替える▽救急搬送患者地域連携紹介加算・同受入加算などを廃止する▽介護支援連携指導料や退院時共同指導料の評価充実▽入院医療機関の看護師が患者宅を訪問し療養上の指導を行うことを「退院後訪問指導料」として評価する―といった見直しも行われます。


看護師の月平均夜勤時間、計算方法を見直し
 入院基本料に共通する施設基準の1つとして「看護師の1人当たり月平均夜勤時間が72時間以下であること」(いわゆる夜勤72時間要件)があります。現在、夜勤専従者や月の焼時間が16時間以下の看護師は、計算対象から除外されていますが、厚労省は「より多くの看護師で夜勤負担を分け合うべきではないか」との考えの下、最終的に「7対1病棟および10対1病棟」と「それ以外の病棟」で計算対象から除外する短時間夜勤の看護師を分ける考えを提示しました。例えば、「7対1・10対1では月当たり夜勤時間が●時間以下の看護師は含めない、それ以外では月当たり夜勤時間■時間以下の看護師は含めない」といった定め方になる見込みです。

 この考え方には平川則男委員(日本労働組合総連合会総合政策局長)や菊池専門委員(日本看護協会副会長)から、「看護師の総数を減らしても夜勤72時間要件を満たせることになり、1人当たりの夜勤負担が増える可能性がある。慎重な検討をすべき」との要望が出されています(関連記事はこちらとこちら)。

 また夜勤に関しては、▽月平均夜勤時間超過減算の割合(現在は20%)を見直す▽夜勤72時間要件のみを満たせない場合の「夜勤時間特別入院基本料」の新設―も提案されています。後者は、前者の「月平均夜勤時間超過減算」と「特別入院基本料」の間に位置するクッションの役割を果たすものです。

72時間要件を満たせない場合、減算(救済)点数の算定期間を延長(1)するとともに、特別入院基本料までにさらにワンクッション(2)置くことにしてはどうかと厚労省が提案している
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身体疾患で入院した認知症患者、多職種チームでの対応を評価
 また入院医療に関連して、「身体疾患で入院した認知症患者」への病棟対応などを向上するために、「認知症ケア加算」が新設されます。各種の入院基本料や特定入院料の加算という位置づけです(関連記事はこちら)。

 まず、▽認知症患者の診療に十分な経験・知識のある常勤医師▽認知症看護に従事した経験を持ち、適切な研修を修了した専任の常勤看護師▽認知症患者の退院調整経験のある専任の常勤社会福祉士・常勤精神保健福祉士―で構成されるチームを設置し、身体拘束の実施基準を含めた認知症ケア手順書を作成・活用する医療機関では、「認知症ケア加算1」を算定することが可能です。

 具体的な取り組みとしては、▽認知症症状の悪化予防▽適切な看護計画の作成と実施▽多職種チームが患者家族や病棟職員への助言▽院内研修―などが期待されます。

 また、▽認知症患者の入院する病棟に、認知症看護などの研修を受けた看護師を複数配置▽体拘束の実施基準を含めた認知症ケア手順書を作成・活用―する医療機関では、「認知症ケア加算2」の算定が可能です。

 加算の算定対象は、「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準」でランクIII以上となった人が想定されています。


 なお、2016年度の次期改定では、救急患者の受け入れ体制を強化するために、▽「時間外、休日、深夜における再診後に、緊急で入院となった場合」にも再診料・外来診療料の時間外などの加算を算定可能とする▽夜間休日救急搬送医学管理料の評価を充実する―などのほか、救急医療管理加算1の対象に「緊急カテーテル治療・検査」「t-PA療法」が必要な患者が追加される見込みです(関連記事はこちら)。



http://mainichi.jp/articles/20160129/k00/00m/040/165000c
特定機能病院
患者全死亡事例の院内管理部門報告義務付け

毎日新聞2016年1月28日 22時30分(最終更新 1月28日 22時30分)

 厚生労働省は28日、大学病院など高度医療を提供する「特定機能病院」の安全対策強化を目的とした新たな承認要件を取りまとめた。事故かどうかにかかわらず、患者の全死亡事例を院内の医療安全管理部門に報告するよう義務付けることが柱。必要に応じて検証を実施した上で、病院長への報告も求めている。病院と利害関係のない第三者が過半数を占める監査委員会の設置も規定した。

 群馬大病院や東京女子医大病院で2014年に相次いで発覚した医療事故を受けた措置。

 4月にも省令を改正し、現行の全国84カ所の特定機能病院には半年から2年の経過措置期間内に要件の順守を求める。年に1度の立ち入り検査や業務報告で実施状況を確認し、できない場合は国が承認を取り消す可能性もある。新たに承認を申請する病院はこれらの要件を満たすことが必要となる。

 また、これまで事実上、専従は看護師のみだった医療安全管理部門に、専従の医師と薬剤師を配置することも義務化。常勤で、就業時間の8割以上を安全業務に従事していることを原則とする。

 一方、難易度の高い医療技術を導入する際に、その適否を確認する部門も設置するよう規定。患者へのインフォームドコンセント(十分な説明に基づく同意)徹底と、診療録の管理を担当する責任者をそれぞれ置く。(共同)



http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/01/28/03773/
シリーズ◎2016調剤報酬改定
大手チェーンの門前薬局は調剤基本料を引き下げ
集中率や妥結率なども加味して調剤基本料が5区分に

2016/1/27 内海 真希=日経ドラッグインフォメーション

 2016年度調剤報酬改定では、大手チェーン薬局に属する門前薬局に対して厳しい評価となりそうだ。1月27日に中医協で示された個別改定項目のたたき台によると、大手チェーン薬局で集中率が極めて高い、いわゆる大型門前薬局や、大手チェーン薬局で特定の医療機関と不動産の賃貸借関係のある薬局については、調剤基本料の評価を見直す。大手チェーン薬局は、「同一法人グループ内の処方箋受付回数の合計が1月に一定回数を超える法人グループ」と定義されている。

 また、現在の処方箋受付回数と集中率に基づく特例対象も拡大する。ただし、特例対象の薬局や大型門前薬局であっても、かかりつけ薬剤師としての業務を一定以上行っている場合は、特例対象から除外する。これに伴い、現在の特例対象除外要件である24時間開局の要件は廃止する。

 ここに、妥結率が5割を超えるか否かという指標も加わり、調剤基本料は「調剤基本料1」から「調剤基本料5」まで、5つの区分に分けられるもようだ。

 さらに、かかりつけ薬剤師指導料、かかりつけ薬剤師包括管理料、重複投薬・相互作用防止等加算、在宅患者訪問薬剤管理指導料などを一定期間算定しておらず、かかりつけ機能を十分発揮していないとみられる薬局に対しては、処方箋受付回数が少ない場合を除き、調剤基本料を減算する。減算幅(%)は現時点では明らかになっていない。

 なお、薬局における妥結状況の推移などを踏まえ、大手チェーン薬局に属さない薬局については、妥結率の報告は、契約書の写しなどを添付資料として提出することを不要とし、簡素化する方針も示された。



http://mainichi.jp/articles/20160128/ddl/k10/040/093000c
行政ファイル
個人情報紛失の群馬大医師、戒告処分 /群馬

毎日新聞2016年1月28日 地方版 群馬県

 群馬大は27日、医学部付属病院の患者584人の個人情報を記録したUSBメモリーを紛失した40代の男性医師を戒告とした。USBメモリーには2015年4〜9月に輸血を受けた患者の氏名▽住所▽電話番号▽血液型▽受診科−−といった個人情報が記録され、男性医師が11月17日に紛失に気付き、病院側は11月27日に公表していた。個人情報流出は確認されていない。院外に持ち出していないことから「書類整理中にごみ箱に捨てた可能性がある」と釈明している。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/irohira/201601/545555.html
コラム: 色平哲郎の「医のふるさと」
出色の特集「NOと言えない医療制度改革」

色平 哲郎(佐久総合病院)
2016/1/29 日経メディカル

 読者の方々は、『月刊保険診療』(医学通信社)という雑誌をご存じだろうか。

 同誌の新年号は、「永久保存版」ではないかと思う。この雑誌の読者は、医療機関の保険請求事務にかかわる事務職が中心だが、医師や看護師、コメディカル、あるいは行政、メディア関係者もぜひ、目を通してほしい内容となっている。
 
 特集「『NO』と言えない医療制度改革(座談会)~TPPと国民皆保険の憂鬱な未来~」では、植草一秀氏(オールジャパン平和と共生運営委員)、金子勝氏(慶應義塾大学教授)、小池晃氏(参議院議員)、本田宏氏(医療制度研究会副理事長)が、安倍政権のデマゴークぶりを、メディアの萎縮、官僚や財界への官邸支配などを背景に語りあう。

 たとえばアベノミクスでは、2013年4月に黒田日銀総裁が「物価上昇率2%以上」と公約し、大胆な金融緩和が行われた。ところが大企業の株価は上がっても、一般市民の消費は上向かず、公約は破たん。メディアはこれを指摘せず、批判せず、国民は気づかない。

 社会保障分野の締めつけは厳しい。2016年度は社会保障費の自然増分を概算要求の6700億円から5000億円まで減らし、診療報酬は全体で1.03%引き下げることになった。介護報酬はすでに過去最大規模の引き下げが行われており、東京商工リサーチの調査では介護事業者の倒産数は前年度比1.4倍だという。「社会保障と税の一体改革」で消費税増税分を社会保障に回すと言いながら、結局は増えた分の5分の1しか回らなかったと金子氏は指摘する。

 そこにTPP合意で医薬品と医療機器を起点に医療費高騰の道がひらかれる。特集冒頭のマンガのように、20年後の日本の学校では教師が「財政のお荷物だった国民皆保険からの解放」→「自由で高度な医療を実現!」と大真面目で生徒に教えているのかもしれない。

 特集に続く「21世紀『医療制度改革』総まとめ」も、どの内閣が何をしたかが一目瞭然で貴重な資料。小泉内閣と第二次安倍内閣が国民に「痛み」を押しつけた一方、民主党政権の野田内閣が「初めに増税ありき」に踏み出したことも記銘しておきたい。

 この『月刊保険診療』1月号が出色なのは、医療制度関連記事が続いた後、ノンフィクション作家の山岡淳一郎氏が「視点・『在宅医療ルポ 在宅医療の現場から』」と題し、診療に同行して「血の通う」現場について詳述しているからだ。この現場リポートによって、制度と現実に橋がかかっている。

 自由診療を含む高額の入院医療費に耐えかねた患者家族が患者を退院させ、口から食べ物を摂らせ、胃瘻を外し得たエピソードなどは、庶民の「まっとうな」ちから勁さを感じさせる。



http://www.medwatch.jp/?p=7449
病棟群単位の入院基本料は厳しい、ICU廃止し7対1に統合するような動きを懸念―日病協
2016年1月29日|2016診療報酬改定ウォッチ MediWatch

 病棟群単位の入院基本料は、中央社会保険医療協議会の総会で示された短冊を見る限りとても厳しく、病院側は病棟群単位の届け出はしにくい。7対1を死守するために、ICUやHCUの患者を7対1に移行させるという本質的でない動きが出る可能性がある―。日本病院協議会(日病協、日本病院会や全日本病院協会など12の病院団体で構成される)の楠岡英雄議長と神野正博副議長は、このような見解を28日の定例記者会見で述べました。

 一方、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度(看護必要度)のM項目に「脊椎麻酔後の患者」や「救命等に係る内科的治療後の患者」が追加された点については、評価できるとの見解も明らかにしています。

7対1から10対1への転棟、どういったケースで認められるのか
 厚生労働省は27日に開いた中央社会保険医療協議会の総会に、2016年度診療報酬改定に向けた、いわゆる「短冊」を提示しました(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちらとこちらとこちら)。そこでは「病棟群単位の入院基本料」の骨格も示されています。

 それを見ると、「病棟群単位の入院基本料」は、7対1病院が10対1病院に移行する際のワンクッションであることが明確にされており、その内容は厳しいものとなっています。例えば、「一定期日移行は7対1のベッド数が一定割合以下とする」「4病棟以上の病院では、どちらとも複数の病棟にしなければならない」「7対1から10対1への転棟は原則認められない」ことなどです。

 こうした点について神野副議長は、「かなり厳しいもので、病院側として病棟群単位を選択しにくい」と指摘。

 その結果、「7対1を死守するために、ICUやHCUをやめ、重症患者を7対1に移行させる病院が出るのではないか。これは医療の質、医療安全という面、さらに看護師の労働環境などの面でも問題がある」と見通し、本質的でない動きが出ることを神野副議長は懸念を示しました。

 また楠岡議長は、「7対1から10対1への転棟が原則として認めないとされているが、原則がどこまでをさすのかが不明確である」と述べ、今後の議論を注意深く見守る考えも示しています。さらに、「病棟の機能に基づく評価をすべきである。病院群単位の入院基本料が余分なコスト(例えば比較的軽症な患者でも7対1入院基本料を算定するなど)を発生させている」とも指摘。また「これまで厚労省は『病棟群単位の届け出など、あり得ない』という姿勢だったが、一時的にせよ認めることになった。今後、入院基本料の混合がうまく活用できることが分かれば、他にも広がっていくかもしれない」と期待もにじませています。

 一方で、看護必要度のM項目には「「脊椎麻酔後の患者」や「救命等に係る内科的治療後の患者」が追加されています(関連記事はこちら)。これについては楠岡議長、神野副議長ともに厚労省の考えを高く評価。内科的治療の具体的な中身は明らかにされていませんが、神野副議長は「通知などで示されることになるが、広く認めるべき」との考えを述べました。

 ただし、重症患者割合を例えば25%に引き上げる点については、依然として「厳しい」との考えも示しています。

地方では「地域包括ケア病棟が複数必要」な大病院もある


 ところで短冊では、地域包括ケア病棟の見直しも明らかにされています。

 そこでは500床以上の大病院やICUなどを持つ病院では、地域包括ケア病棟は1病棟しか設置できないこととされました(関連記事はこちら)。この点について神野副議長は、「地方で、その病院しかないというところでは、複数の機能の病棟を設置せざるを得ない。そういった点も考慮して今後(通知などを)検討していく必要がある」との考えも述べました。

 さらに、地域包括ケア病棟で手術・麻酔が出来高になることが明確にされましたが、この方針に対して「看護配置の薄い地域包括ケア病棟で手術・麻酔をすることは、(医療安全などの面で)本末転倒にもなりかねない」と指摘し、注意深く今後の動向を見ていく考えも述べています。


 なお28日の記者会見では、来年度(2018年度)から、神野副議長が日病協の議長に就任し、副議長には全国公私病院連盟(公私病連)から選出されることも報告されました。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG28H7N_Y6A120C1CR8000/
厚労省、死亡例すべて報告義務 特定機能病院の要件に
2016/1/28 23:48 日本経済新聞

 厚生労働省は28日、すべての死亡事例を院内の医療安全管理部門に報告するよう義務付けることなどを柱とする、高度な医療を提供する特定機能病院の新たな承認要件をまとめた。第三者が過半数を占める監査委員会の設置も求めた。

 東京女子医大病院や群馬大病院で深刻な医療事故が相次いだことを受けた措置で、厚労省は4月にも省令や通知を改正。現在大学病院など84ある特定機能病院に対し、2年後までに新要件を順守していくよう求める。

 国は年1回の定期検査などで守られているかをチェックし、不備がある場合、承認を取り消す可能性もある。今後、新たに承認を申請する病院は新要件を満たすことが必要になる。

 新要件では、(1)患者の全死亡事例を安全管理部門に報告し、必要に応じて検証して病院長に伝える(2)同管理部門に原則として就業時間の8割以上を安全業務に従事する専従の医師と薬剤師、看護師を配置する――ことなどを義務化する。

 医療安全の専門家や法律家ら利害関係のない第三者が過半数を占める監査委員会を設けることや、難易度の高い新たな医療技術を導入する際に適否を確認する部門を設けることも求めた。

 特定機能病院は医療法に基づき、集中治療室(ICU)を整備するなど高度医療を提供する能力があるとして厚労相の承認を受けた病院。診療報酬が加算される優遇措置がある。



http://www.medwatch.jp/?p=7433
改善効果の低い回復期リハ病棟、疾患別リハを1日6単位までに制限―中医協総会
2016年1月28日|2016診療報酬改定ウォッチ Medi Watch

 入院時点と退院時点のADL改善度合い(効果)を見て、リハビリの効果が低い回復期リハビリ病棟では、疾患別リハビリ料の算定を「1日6単位まで」に制限する(通常は1日9単位まで算定可能)―。こういった見直し案の詳細が、27日の中央社会医療協議会・総会に示された短冊から明らかになりました。

 リハビリの効果は次のような式で計算し、それが水準以上かどうかを判定します。

 Σ【回復期リハ病棟から退棟した全患者の入院時FIM運動項目得点-退院時FIM運動項目得点】÷Σ【回復期リハ病棟から退棟した全患者の退棟までの日数÷状態に応じた上限値】

 中医協委員からは「早期の結果検証が必要」との意見が出ています。

リハの効果出にくい人を計算から除外し、クリームスキミングを防止
 回復期リハビリ病棟では、1日当たり9単位までの疾患別リハビリ料を算定でき、また1日6単位の疾患別リハビリ料を算定する場合にはリハビリテーション充実加算も算定できます。

 こレまでの中医協論議では、「一部の病院では効果を考えずに、多くの入棟患者にリハビリを過度に提供している」可能性が浮上し、厚労省は「効果の低いリハビリを提供している回復期リハビリ病棟では、1日当たりに算定できる疾患別リハビリ料を6単位までに制限する(6単位を超過する部分は、入院料に包括する)」との考えを示しました(関連記事はこちら)。短冊では、具体的な考え方が明らかにされています。

 まず「効果」の判定方法ですが、次のような計算式で「効果」を測定し、これが今後定める基準値以上かどうかで判定します。

 Σ【回復期リハ病棟から退棟した全患者の入院時FIM得点-退院時FIM得点】÷Σ【回復期リハ病棟から退棟した全患者の退棟までの日数÷状態に応じた上限値】

 ただし、高齢者や認知症患者など、リハビリの効果が出にくい患者もいます。しかし、こうした患者にも十分なリハビリを提供することが必要なため、厚労省は次のような人を「計算式の分母から除外できる」ことも明らかにしました。具体的な数値は今後を待たなければいけませんが、一般に「リハビリの効果が出にくい」患者が網羅されており、クリームスキミングは避けられるものと考えられます。

●分母から必ず除外する

・回復期リハビリ病棟入院料を一度も算定しなかった患者

・在棟中に死亡した患者

●分母から全数除外できる

・「高次脳機能障害の患者が一定割合以上入院している医療機関」に入院する高次脳機能障害患者

●分母から一定割合を除外できる

・FIM運動項目得点が一定以下

・FIM運動項目得点が一定以上

・FIM認知項目得点が一定未満

・一定年齢以上の高齢者

 このほか「FIM運動項目得点が1週間で急激に低下した患者」については、低下の直前に退棟した、と扱うことも可能です。

 なお、「脳血管疾患などの患者で、発症後60日以内」の患者については、早期の集中的なリハビリが必要なため、今回の制限は適用されず、1日6単位を超えて算定することが可能とされています。

 この制限の適用時期は決まっていませんが(2月中旬に確定)、「今年(2016年)4月1日以降に入院した患者」が対象になることは明確にされました。なお、短冊では「過去6か月間に回復期リハビリ病棟入院料を算定した患者が一定数未満の場合」を除外する規定が設けられているため、
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このアウトカム指標に基づく制限措置は大きな影響を医療現場に与えると見られており、中医協では猪口雄二委員(全日本病院協会副会長)や万代恭嗣委員(日本病院会常任理事)から「早期の結果検証が必要」との意見が出されています。

回復期リハにおける「リハ提供の効果」の測定方法、効果の出にくい患者を除外する規定も整備されている
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 また、リハビリ効果の低い回復期リハ病棟については、6単位を超えるリハビリ提供量(包括され、出来高で算定できないリハビリ提供量)を、リハビリテーション充実加算の施設基準を満たすかどうかの判断に用いることはできません。事実上、リハビリテーション充実加算を算定できない(極めて困難)ことになります。


早期リハ加算・初期加算の起算日などを整理
 このほかリハビリについて、次のような見直し項目の詳細が明らかにされています。

▽回復期リハビリ病棟の専従医師が、病棟業務以外の業務を行う場合の「体制強化加算」を新設する

▽疾患別リハ料の早期リハビリ加算・初期加算の算定対象を「急性疾患、手術、慢性疾患の急性増悪」患者に限定する

▽心大血管疾患リハ、呼吸器リハについて、早期リハビリ加算・初期加算の起算日を「発症、手術もしくは急性増悪から7日目、または治療開始日のいずれか早いもの」と見直す

▽脳血管疾患等リハ、運動器リハについて、標準的算定日数の起算日を「急性疾患、手術、慢性疾患の急性増悪」患者はそれぞれの日から、それ以外では「最初に診断された時点」に見直す(関連記事はこちら)

現在、発症から時間が経っていても、「治療開始日」から起算した一定期間は初期加算・早期加算を算定できてしまう
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▽廃用症候群に対するリハを脳血管疾患等リハ料から独立させる。施設基準は脳血管疾患等リハの施設基準と同様とするが、専従の常勤理学療法士・作業療法士について、他の疾患別リハとの兼任を一定程度可能とする(関連記事はこちら)

▽要介護被保険者への維持期リハビリ(運動器、脳血管疾患等、廃用症候群)については、介護保険への移行を「2018年度から」に延期するが、減算規定は厳しくする(支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)らは、延長を強く批判し、減算を厳しくするよう強く求めている)(関連記事はこちら)

▽脳血管疾患等・運動器・廃用症候群リハを受ける要介護被保険者などに対し、目標を設定した上で、予後の見通しなどを説明し、リハビリとの関係を説明することを評価する「目標設定等支援・管理料」を新設する

▽脳血管疾患等・運動器・廃用症候群リハを受ける要介護被保険者などに対し、標準的算定日数の3分の1が経過しても、一定期間内に「目標設定等支援・管理料」を算定しない場合には疾患別リハ料が減算される

▽リンパ浮腫に対する治療を充実するため、リンパ浮腫複合的治療料を新設する。2年間にリンパ浮腫の治療を5例以上診療した常勤医師1名、リンパ浮腫について適切な研修を受けた専任の常勤看護師などが1名勤務していることなどが必要。対象となるのは、一定のがん手術後にリンパ浮腫に罹患した病気分類I期以降の患者で、II期以降の患者は「重症者」とされ、より高い点数の算定が可能となる。重症者では月1回(治療開始月と翌月のみ月2回)、それ以外の患者では6月に1回、所定点数が算定可能(関連記事はこちら)

新設される「リンパ浮腫複合的治療料」の算定要件と施設基準案
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▽ADL維持向上等体制加算について、「専従・専任を含めた5名以下の常勤理学療法士を定め、そのいずれかが実際にその病棟で6時間以上勤務する」「自宅などの環境を把握して、退棟後のリスクを多職種カンファレンスで共有する」「必要に応じて機能予後に対する患者の理解を多職種カンファレンスで共有する」「必要に応じて患者の希望を多職種カンファレンスで共有する」ことを施設基準として追加し、点数を引き上げる(関連記事はこちら)

 なお、ADL維持向上等体制加算について、「予定手術患者では必然的にADLが低下してしまう」点を考慮し、解釈通知などで一定の配慮が行われる見込みです(関連記事はこちら)。

  1. 2016/01/29(金) 06:18:45|
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1月27日 

http://www.medwatch.jp/?p=7407
地域包括ケア病棟の手術・麻酔を包括外(出来高算定)に、点数据え置き―中医協総会
2016年1月27日|2016診療報酬改定ウォッチ メディウォッチ

 地域包括ケア病棟では、比較的軽度な急性期患者の受け入れ体制を充実させるため、手術と麻酔を包括評価の外に出し、出来高算定とすることを認める。その際、現在の包括点数は据え置く―。こういった提案が、27日の中央社会保険医療協議会・総会に示された短冊から明らかになりました。

 診療側委員は、「軽度な手術は地域包括ケア病棟で、高度な手術は7対1などで実施することになり機能分化が進む」と評価していますが、支払側委員は苦い表情です。


手術・麻酔の出来高算定で機能分化進む、と診療側

 地域包括ケア病棟においては、「手術と麻酔を出来高とすべきか否か」という点が、大きな争点になっていました。通常の「診療側vs支払側」という論争よりも、「診療側vs診療側」の論争が大きかったことが特徴的です(関連記事はこちらとこちら)。

 この点について、27日の短冊では「出来高評価とする」方向が示されています。

 ところで包括範囲が一部分を除くのであれば、その分、包括点数を引き下げることが筋と言えそうです。しかし、短冊からは「包括点数は据え置く」ことが分かります。

 これに対し支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)も、「手術・麻酔の出来高化は時期尚早である。仮に出来高とするのなら包括点数は引き下げるべき」と主張。

 しかし診療側の中川俊男委員(日本医師会副会長)や猪口雄二委員(全日本病院協会副会長)は、「手間のかかる高度な手術は急性期で、一般の比較的軽度な手術は地域包括ケアでという機能分化が進む」「現在の包括点数そのものが不十分である(点数引き下げは好ましくない)」と述べ、理解を求めました。出来高・包括点数据え置きの方向で改定内容が詰められる見込みです。


 また短冊では、次のような病院において「地域包括ケア病棟は1病棟に限定する」方針も示されました。今年(2016年)1月1日時点で既に複数の地域包括ケア病棟を届け出ている場合はこの限定から除外されますが、それ以後に複数病棟を届け出ることはできなくなります。この点、診療側の万代恭嗣委員(日本病院会常任理事)は「駆け込みの転換は許すべきでないという厚労省の考えは理解できるが、転換に向けて準備を進めている病院もあると思う。弾力的な運用をしてほしい」と要望しています。

▽許可病床数500床以上の病院

▽救命救急入院料、特定集中治療室管理料(ICU)、ハイケアユニット入院医療管理料(HCU)、脳卒中ケアユニット入院医療管理料(SCU)、小児特定集中治療室管理料を届け出ている病院

 なお、既報のとおり「病棟群単位の入院基本料」は、7対1と10対1の間で患者の転棟ができない旨が規定されています。つまり患者の容態が安定し、看護必要度が低くなってきたので7対1から10対1に転棟してもらおう、ということができないのです。一方、7対1から地域包括への転棟は可能ですが、上記のとおりICUなどを保有する病院では1病棟しか設置できなくなります。施設基準をクリアすることが難しい7対1にとっては、進むべき選択肢がかなり狭められた形と言えそうです。


療養病棟、一般病棟などから転棟した患者の在宅復帰をより高く評価

 療養病棟をはじめとする慢性期医療に関しては、これまでの議論を踏まえて次のような見直しが行われます(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちら)。

(1)療養病棟入院基本料2(25対1など)でも、医療区分2・3の患者割合基準を設ける(数値は未定)

(2)医療区分のうち「酸素療法」「頻回の血糖検査」「うつ症状の治療」について、きめ細かな状況を考慮する

(3)在宅復帰機能強化加算を見直す

(4)障害者施設、特殊疾患病棟に入院する脳卒中患者(医療区分1と2のみ)について、評価を見直す

(2)のうち酸素療法については、現在、一律に医療区分3に該当しますが、患者の状態に応じて細分化します。まず「常時、毎分3リットル以上を必要とする状態」あるいは「流量が3リットル未満でも、心不全(NYHA重症度のIII度・IV度)、点滴治療(肺炎などの急性増悪による)を実施している場合」には、現行どおり医療区分3となりますが、そうでなければ医療区分2となります。

 また頻回の血糖検査では「インスリン製剤・ソマトメジンC製剤を1日1回以上注射」するケースに限定(検査日から一定期間該当)して、うつ状態では「精神保健指定医がうつ症状に対する医薬品を投与している」ケースに限定して、医療区分2と評価されます。

医療区分2・3に該当する「酸素療法」「頻回な血糖測定」「うつ状態」について、きめ細かな状況を勘案する
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 (3)の在宅復帰機能強化加算については、「他院からの転棟患者」の在宅復帰をより高く評価するために、次のような見直しが行われます。

▽在宅復帰率(50%以上)を計算するに当たり、退院からの転棟患者には入院期間の制限を設けず、自院からの転棟患者は「入院期間が1か月以上」という制限を設ける

▽これまでの病床回転率の考え方を大きく転換し、「一般病棟・地域包括ケア病棟から転棟して在宅復帰した患者が、全入院患者の一定割合以上」と見直す

現在の在宅復帰機能強化加算の算定要件
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療養病棟入院基本料1の「在宅復帰機能強化加算」について、「他院の急性期病棟などからの転棟患者の在宅復帰」をより高く評価する
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 (4)の障害者施設・特殊疾患病棟に入院する脳卒中患者については、新たに「医療区分2に該当する患者の点数」と「医療区分1に該当する患者の点数」がそれぞれ設定されます。この場合、障害者施設(原則、出来高)、特殊疾患病棟(包括範囲が小さい)に入院していても、療養病棟入院基本料と包括範囲が同じく設定されます。点数については、療養病棟の点数が参考にされますが、具体的な水準は今後さらに調整されます。

 ただし中医協では、「障害者施設などに入院する脳卒中患者には状態の不安定な患者も少なくない」との指摘があったことから、短冊では、医療区分3に該当する場合は現行どおり「障害者施設等入院基本料、特殊疾患病棟入院料、特殊疾患病棟入院医療管理料に規定する点数」を算定することが明確にされました。



https://www.m3.com/news/iryoishin/394516
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
医療クラーク、大学病院でも評価
勤務医負担軽減、手術「時間外等加算1」も一部緩和

2016年1月27日 (水)配橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は1月27日、2016年度診療報酬改定の個別改定項目について議論、同改定の重点課題の一つである、勤務医の負担軽減に向け「医師事務作業補助体制加算1」を見直し、点数を引き上げるほか、大学病院本院など特定機能病院についても同加算に限り、新たに算定を認める方針を了承した(資料は、厚生労働省のホームページ)。具体的な基準や点数は、2月の診療報酬改定の答申時に提示される予定。

 「医師事務作業補助体制加算1」については、要件も緩和し、「医師の指示に基づく診断書作成補助や診療録代行入力」に限っては、病棟あるいは外来以外の場所での実施も評価する。同加算の算定には、医師事務作業補助者が、延べ勤務時間の8割以上を「病棟または外来での医師事務作業補助業務」に充てるという要件があるが、診断書作成補助等については、病棟・外来以外の場所での実施も業務時間として算定する。なお、特定機能病院での算定可能加算を「加算1」に限ったのは、「加算2」は「その本来の機能に含まれる」との理由からだ。

 勤務医の負担軽減の関係では、2014年度改定で新設された、手術・処置の「休日・時間外・深夜加算1」の施設基準も見直す。同加算は、診療科単位の届出制で、予定手術前日の当直免除などが要件だが、その例外を「年間12日以内」まで認めている。ただし、「年間12日以内」は届け出た診療科の合計であり、解釈が2014年度改定後に明確化され厳しくなったことから、現場の混乱を招いた経緯がある(『時間外手術の「高額加算」、算定は1割強』を参照)。2016年度改定では、「全診療科で届出」という条件付きだが、手術前日の当直回数の制限を緩和する。

 診療報酬上の常勤医師の取り扱いも変更する。労働基準法に定める産前・産後休業、育児・介護休業法に定める休業を取得中の医師がいる場合、複数の非常勤従事者を常勤換算方法により計算することを可能とするほか、短時間勤務制度を利用し、正職員として勤務する場合は一定時間以上勤務する場合は常勤扱いとする方針。

 そのほか、(1)脳卒中ケアユニット入院医療管理料の医師配置要件の見直し(「神経内科または脳神経外科の経験5年以上の専任医師が常時1人以上」という要件を、夜間・休日では、5年以上の経験医師に常時連絡可能で、診療上必要な情報を送受信できる体制などを条件に緩和)、(2)画像診断管理加算の夜間等における負担軽減(夜間・休日に撮影した画像については、画像の読影・送受信を行うための十分な装置・機器を用いた自宅等での読影でも算定可能)――などの改定も行う。



https://www.m3.com/news/general/394471
元准教授に退職金返還要求 京大病院汚職
2016年1月27日 (水)配信 京都新聞

 京都大医学部付属病院臨床研究総合センター(京都市左京区)の研究機器納入をめぐる汚職事件で、京大は26日、収賄罪で有罪が確定した元准教授の男性医師(48)を「懲戒解雇相当」とする処分結果を発表した。既に退職しており、退職金の返還を求めるという。

 京大は、元准教授が医療機器販売会社の元従業員=贈賄罪で略式命令=から2010年12月~13年10月、計約93万円相当の物品を受け取り50回以上の飲食接待を受けたと認定した。接待には他の医師2人が同席したこともあり、厳重注意した。

 再発防止のため、教職員の倫理教育徹底や研究機器購入は複数人でチェックする体制を構築したという。会見した京大の湊長博理事は「システムより個人の倫理観の問題」と、防止の難しさをにじませた。

 また元准教授の事件とは別に、京大病院の臨床工学技士だった40代の男性が、13年7~12月、人工心肺で用いる遠心ポンプ23個について、実際には使っていないのに診療報酬を不正に請求していたことを明らかにした。既に辞職しているが、「停職1月間相当」とした。捜査機関と協議の上、刑事告発は見送ったという。湊理事は「極めて遺憾」と謝罪した。



http://mainichi.jp/articles/20160128/k00/00m/040/012000c
医薬分業
厚労省が一部見直し案 一律の構造規制見直しへ

毎日新聞2016年1月27日 18時07分(最終更新 1月27日 18時07分)

 薬局を医療機関の建物や敷地内に併設してはならないという「医薬分業」の規制について、厚生労働省は27日、一部の見直し案を中央社会保険医療協議会(中医協)に提案した。政府の規制改革会議が昨夏まとめた答申に沿い、医療機関と薬局の間にフェンスを設置するといった一律の構造規制を見直す。医療機関の建物内の薬局設置はこれまで通り禁止するなど限定的な規制緩和とする。

 厚労省は現在、医療機関から薬局に行く際は公道を通るよう求めており、双方が隣接する場合は間にフェンスが設けられている。薬剤師が医師の処方をチェックできるよう医療機関からの薬局の独立性を構造上も担保し、「医薬分業」を進めるためだ。ただ「車いすや高齢の患者には不便」との指摘があり、政府は昨夏見直し方針を決めていた。

 見直し案は、公道通過を求める基準を撤廃しフェンスは不要となるが、薬局を医療機関の敷地の奥に設置するなど、特定の医療機関の患者専用と受け取れるような薬局は設置を認めない。また、医療機関の建物内や、医療機関と専用通路でつないだ薬局の設置もこれまで通り禁止する。一方、経営の独立性を担保するため、経営に関する書類などは、保険薬局の指定時だけでなく指定更新時も提出を求める。【堀井恵里子】



http://www.iwanichi.co.jp/tankou/10019.html
病院・診療所改革プラン改訂 病床維持に関心 市議会
(1/27) 岩手日日新聞

具体案へ注目集まる

 奥州市立病院・診療所改革プランの改訂で、市が一時凍結している市立有床診療所の病床休止検討を盛り込む考えを示していることに、市議会で病床の維持に関する発言が目立っている。現行プラン策定時(2013年度)に前沢、衣川両診療所の休床化が大きな議論となった経緯があるためだ。議員からは「地域包括ケアの体制づくりに必要」「地域によって違いがあるので十分に検討してほしい」と慎重な対応を求める意見もあり、市が2月中旬に示す改訂の具体案に注目が集まっている。

 現行プランは、市内公立病院の勤務医減少で休診診療科の増加や勤務医の高齢化、医療の機能低下などを背景に、市が担うべき地域医療の方向性を明確にしようと13年度に策定。財務・経営の統一や救急医療と在宅医療の推進、総合水沢病院の改築検討などが柱となっている。

 今回の改訂は、総務省が昨年3月に策定した新公立病院改革ガイドラインに基づき、県の地域医療構想策定作業と並行して実施する。

 必要事項を加筆、修正することに主眼を置き、14~18年度とする計画期間を20年度まで2年間延長するほか、高齢社会に向けた医療提供体制の必要性を加筆。市立医療施設の今後の方向性のうち、再編・ネットワークでは、医療連携室設置による連携強化・市立医療施設間での応援体制強化などのほか、一時凍結となっている有床診療所(前沢、衣川)の休床化検討も盛り込まれる方向だ。

 20日に市役所で開かれた市議会議員全員協議会で、市が改訂に向けた基本的な考え方(策定骨子)を示したのに対し、議員からは「ベッドが多いとか少ないとかでなく在宅医療、地域の実情を県に訴えていくべきだ」「有床診療所のベッドはこれからの地域包括ケアの体制づくりに非常に必要だ」と病床維持に向けた発言が相次いだ。

 また、市の進め方に対して議員からは「江刺区の診療所を廃止するとか、前沢、衣川の診療所を休床するとか、具体的な中身が出た時に、不安を払拭(ふっしょく)する中身ができていないと、前回のように大変な議論になってしまう」と丁寧な対応を求める声もあった。

 一方、改訂案を議論する地域医療懇話会では、「医師1人でベッドを持てる時代ではない。それだけ厳しい状況」「各区に診療所、病床が必要ではない」など、複数の委員が現在のまま病床を維持するのは困難という認識を示している。

 市は今年度中の改訂を目指しており、2月中旬に予定する地域医療懇話会に具体的な改訂案を提示し、協議することにしている。



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0127038295/
医師は自分の終末期の積極治療に後ろ向き
米・医療保険DBの後ろ向き研究

ワーク・ライフ | 2016.01.27 Medical Tribune

 自分が死亡する半年前に,手術や集中治療室(ICU)入室といった積極治療を受けていた医師の割合は,一般人口での割合に比べ低いとの結果が,米・New York University School of MedicineのSaul Blecker氏らにより報告された(JAMA 2016; 315: 301-303)。同氏らは「医師は終末期の積極治療に限界があると考えていることが裏付けられた」と述べている。

病院での死亡,終末期の手術,ICU入室が少ない

 Blecker氏らはメディケア受益者データベースを用いて,マサチューセッツ州など4つの州で2004~11年に死亡した65歳以上の人の医療記録を解析。医師など属性別に死亡前の6カ月間に受けていた終末期の積極治療の実態を調べた。調査対象に含まれたのは医師2,396例,弁護士2,081例,非医師の医療従事者を含む一般人口66万6,579例。

 解析の結果,医師は一般人口に比べ病院で死亡した割合(27.9% vs. 32%)や,終末期に手術を受けた割合(25.1% vs. 27.4%),そしてICU入室の割合(25.8% vs. 27.6%)が少なかった。また,社会経済的背景や教育レベルが類似しているとの仮定で設定された弁護士との比較では,医師の病院で死亡した割合が少なかった(27.9% vs. 32.7%)が,他の指標に差は見られなかった。

「医師自身が死に直面した際,積極治療の限界を知るが故にこうした治療を避けていると考えられる」と同氏ら。また,一般の人が病院で亡くなることが多いのは経済的な理由や介護者が不在といった障壁が存在するのではないかと考察している。

日本でも同様の傾向を裏付ける調査

 2014年3月に公表された日本の「人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書」では,医師3,300人,一般の人5,000人,その他の医療従事者などを対象とした終末期医療に関する調査が行われている。同調査でも,末期がんや重度の心臓病などで症状のコントロールができていれば,終末期を医療機関以外で過ごしたいと回答した割合は,一般の人に比べ医師や看護師で高いとの結果が示されている。

(坂口 恵)



https://www.m3.com/news/iryoishin/394521
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
診療情報提供書、「ネット送受信」可能に
IT化推進、「電子版お薬手帳」も認める

2016年1月27日 (水)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は1月27日、2016年度診療報酬改定で、患者紹介に当たって、診療情報提供書および検査結果・画像情報等について電子的にやり取りした場合の点数を新設する方針を決めた(資料は、厚生労働省のホームページ)。

 診療情報提供書には現在、署名または記名・押印が必要なため、電子カルテの普及や地域連携におけるIT化の進展で、紙ベースでのやり取りが負担になっている。今改定では、電子的に署名し、かつ安全性を確保し、診療情報提供書を送受信した場合の点数として、「電子的診療情報提供料」を新設する。検査結果・画像情報等を電子的に送受信した場合の「検査・画像情報提供加算」も新たに設ける。訪問看護管理療養費の算定に係る文書や服薬情報等提供料についても電子的送受信を認める。

 IT化の関連では、電子版の手帳(電子版お薬手帳)も認める。(1)提供した保険薬局以外の保険薬局や保険医療機関、患者等が容易に手帳の内容を閲覧し、手帳へ記入し、その内容を紙媒体へ出力できる、(2)医療従事者が患者の保有する機器(スマートフォン等)を直接受け取ることなく手帳情報の閲覧等ができる仕組みを有している――などが条件。

 「自己負担なし」でも明細書の無料発行

 そのほか、医療事務作業の関係では、明細書の無料発行も推進し、自己負担のない患者にも、患者から求めがあった場合の無料発行を原則義務とする。現在、無料発行が義務化されているのは、電子レセプト請求が義務付けられている病院、診療所、薬局だが、公費負担医療に係る給付により自己負担がない患者は対象外。

 ただし、「自己負担なし」の患者に明細書発行ができないレセコンを使用、あるいは自動入金機の改修が必要な場合には、一定期間の経過措置を設ける。



https://www.m3.com/news/iryoishin/394498
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
在宅専門診療所、「訪問エリア規定」で可能に
在支診の施設基準高く、安易な参入に釘も刺す

2016年1月27日 (水)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は1月27日、2016年度診療報酬改定の個別改定項目について議論、在宅医療専門の診療所を保険医療機関として認めることを了承した。在宅医療を提供する地域をあらかじめ規定したり、外来診療が必要な場合に対応できるよう地域医師会から協力の同意を得ていることなど、7項目の要件を満たすことが条件。

 一方で、在宅専門診療所に対しては、在宅療養支援診療所(以下、在支診)の施設基準を追加、この基準を満たさない場合には在宅時医学総合管理料(以下、在総管)を減額する。在宅専門診療所を認める代わりに、高いハードルを課し、安易な在宅参入に釘を刺した(資料は、厚生労働省のホームページ)。

 在宅医療の関連ではそのほか、(1)在総管について、月1回の訪問診療の場合の点数を新設(現行は月2回)、(2)従来は緊急・夜間・深夜の往診については、往診料の加算があったが、「休日」の往診にも加算を新設、(3)緩和ケアの体制を整え、緊急往診や看取りの実績を有する、機能強化型の在支診および在宅療養支援病院(以下、在支病)について、「在宅緩和ケア充実診療所・病院加算」の形で評価――などが注目点。

 また2014年度改定では、「同一日・同一建物」の複数患者への在宅医療関連の点数が大幅に引き下げられたが、日をずらしてこの減額を回避するケースもあった。2016年度改定では定義を見直し、「単一建物診療患者の人数」、つまり訪問診療の日を問わず、医学的管理を行う患者数に応じて、在総管などの点数を設定する。

在宅医療専門の診療所の保険医療機関の開設要件
(1)無床診療所である。
(2)在宅医療を提供する地域をあらかじめ規定。
(3)外来診療が必要な患者が訪れた場合に対応できるよう、地域医師会から協力の同意を得ている、または(2)の地域内に協力医療機関を2カ所以上確保。
(4)規定した地域内において在宅医療を提供、在宅医療導入に係る相談に随時応じる、医療機関の連絡先等を広く周知。
(5)求めに応じて医学的に必要な往診や訪問診療に関する相談を行い、医学的に正当な理由等なく断ることがない。
(6)診療所において、患者・家族等からの相談に応じる設備・人員等の体制を整える。
(7)緊急時を含め、随時連絡に応じる体制を整える。
 在支診の算定、施設基準を追加
 在宅専門診療所を認めたのは、最近、「在宅専門」をうたう診療所が増えてきたことへの対応。健康保険法上、保険医療機関は外来応需の体制を有していることが原則となっている。

 在宅専門診療所が在支診を算定する場合には、追加の施設基準が設定される。「現行の機能強化型の在支診」の施設基準に加えて、過去1年間の在宅看取りの実績のほか、在総管および特定施設入居時等在総管の算定対象のうち「要介護3以上」等の患者が一定割合以上であるなどが求められる。この基準を満たさない場合には、在総管の点数が減額される。具体的な基準や点数は、2月の診療報酬改定の答申時に提示される予定。

 そのほかの在宅関連の主な改定内容は、以下の通り。

【2016年度診療報酬改定の主な項目(在宅医療関連)】


1.在宅時医学総合管理料(在総管)と特定施設入居時医学総合管理料(特医総管)について、月1回の訪問診療の場合の点数を新設(現行は月2回)
 訪問診療の回数と患者像に応じて、(1)月2回(重症度が高い患者)、(2)月2回〔(1)以外の患者〕、(3)月1回――の3区分について、「単一建物診療患者の人数」が、(1)1人のみ、(2)2~9人、(3)10人以上――の3種類に分け、在総管等を設定。

2.往診料の「夜間加算」を「夜間・休日加算」に変更
 従来は緊急・夜間・深夜の往診については、往診料の加算があったが、「休日」の往診でも加算が算定できるようにする。

3.「在宅緩和ケア充実診療所・病院加算」を新設
 緊急、夜間・休日または深夜の往診、ターミナルケア加算、在総管・特医総管、在宅がん医療総合診療料の加算として新設。(1)機能強化型の在支診または在支病を届出、(2)過去1年間の緊急往診と在宅看取りの実績、(3)緩和ケア病棟または在宅での1年間の在宅看取り実績が10件以上の医療機関において、一定期間の勤務経験がある常勤医を配置――などが要件。



https://www.m3.com/news/iryoishin/394417
シリーズ: m3.com意識調査
医療者の78%が「新年の誓い」立てる
意識調査:年末年始SP結果発表3

2016年1月27日 (水)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 2015年12月26日から2016年1月11日 にかけて開催した「意識調査:年末年始スペシャル」。通常のテーマ設定と趣向を変えて、2015年の振り返りや、2016年の展望を聞いたところ、m3.com会員の「新年の目標」を立てると回答した。Q7からQ10の結果を紹介する。

 10テーマに対して、回答者数は延べ2万4884人だった。

Q1-3の結果はこちら⇒67%の会員が「2015年に頑張ったことある」(1)
Q4-6の結果はこちら⇒「2016ノーベル生理学賞、日本人受賞出る」、過半数が予想 (2)

※各質問に関するコメントは意識調査の結果ページ下部のコメント欄で、全てが閲覧可能です。現在も書き込めますので、ぜひ感想をお寄せください。
※沢山のご参加、誠にありがとうございます。抽選で50人に、Amazon券1000円分をメールで発送いたしました。「新年の運だめし」はいかがでしたでしょうか。

■Q:7 2016年、「新年の目標」を立てた?
回答総数2421人
 「立てた」(39%)、「立てるつもり」(39%)と78%の会員が「新年の目標」を立てると回答した。「自身の健康維持」「仕事を減らす」などが多かった。

【コメント欄:「新年の目標」の中身】
【医師】
・仕事に費やす時間を減らす。
・次の人生プランを本気で考える
・国際学会に久しぶりに行こうかな。
・息子と孫と私と3人一緒に母校のラグビーの親善試合に出てウイングでトライをとる。これが夢。

歯科医師】
・自分らしく、自然体で生きる。

【薬剤師】
・そうだ、結婚しよう。
・疲れた時にも優しくあること!

【看護師】
・高齢の親との北海道旅行。
【その他医療従事者】
・資料、業務、部屋、プライベート・・・今年は全てにおいて「整」とする。

コメント全文はこちら⇒

■Q:8 2016年、新たに挑戦してみたいことは?
回答総数1954人

 複数回答でお尋ねしたところ、【1位】「プライベートの充実」(31%)、【2位】運動の習慣づけ(29%)、【3位】ダイエット・健康増進(29%)、【4位】語学の習得(23%)、【5位】資格取得(22%)、【6位】論文執筆・学会発表(19%)、【7位】出世・給与向上(12%)、【8位】その他・特になし(11%)、【9位】社会貢献・ボランティア活動(8%)、【10位】転職(6%)――となった。

【コメント欄:挑戦したいこと】
【医師】
・健康法の開発。
・エクササイズを毎日続け、ワイフと過ごす時間を少しでも増やしたい、お腹が出たので、ライザップに挑戦するつもりです。
・バンド演奏を老健、ディケア慰問演奏に加え、商店街祭りでも披露したい。できれば、前座バンドではなく、メインバンドになりたい。
・副院長なので、あと1つ上があります。大変そうだけど。

【歯科医師】
・体力づくりのため、バドミントンのチームに入ろうかと検討中。
【薬剤師】
・在宅軽度認知症の本人やご家族、ヘルパーの方々に利用していただきたい、服薬管理お薬ケースを作成しました。必ず服用しなければいけない薬があります。心疾患・血圧等の薬です。ただ高齢者は服用したことを忘れて過量服薬となるリスクを避けるロック機能を付けました。何とか一人でも多くの方に利用していただき、服薬継続が出来るようになればいいと思っています。

【看護師】
・認知症の学習療法に取り組みたい。

【その他医療従事者】
・運命共同体と思える伴侶とともに歩みたい。

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■Q:9年末年始、テレビを見た?
回答総数2149人

 テレビ離れと長年言われつつも、まだまだつい見てしまうテレビ番組。「少し見た」(62%)、「たくさん見た」(22%)、「全く見なかった」(16%)という結果だった。実際に見た番組では、「紅白歌合戦」「箱根駅伝」の2番組が最も多かった。お笑い番組、格闘技という意見も多かった。他には「英国一家,正月を食べる」「ウイーンフィルニューイヤーコンサー」「相棒」「孤独のグルメ」「芸能人格付けチェック」などが挙がった。

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■Q:10年末年始、リフレッシュできた?
回答総数3294人

 「できた」が50%、「できなかった」が25%、「できなかったが、良い年末年始だった」が24%となった。

【コメント欄:年末年始の感想】
【医師】
・初アマダイを釣りに行き、4匹釣れ、初詣に家族を送り出し 一人伸び伸びとワックスがけを完遂(主婦のリフレッシュは、我ながらつましいものです)。でも満足感・達成感大でした!
・年末年始など長期の休みは全て当直。
・今年は医師になって初めて、年末年始全て勤務だった。充実しているとも言えるかも。
ずーーーーっと働きづめで、休みはなかったです。周りが仕事しないのも全てまわってくるので普段より何倍も忙しいだけ。タダ働きで収入は一切増えないし、年末年始いいことは何もありません。

【歯科医師】
リフレッシュできました。

【薬剤師】
遠くで仕事をしている息子が久々に帰ってきたので、うれしかったです。

【看護師】
・結婚を決め、両家に御挨拶に行きました。
・認知症の親とゆっくり対話ができて笑顔が増えると幸せ気分で過ごせた。

【その他医療従事者】
・家族と一緒に過ごせてリフレッシュできた。

   ↓
   ↓
(1)
https://www.m3.com/news/iryoishin/394415
シリーズ: m3.com意識調査
67%の会員が「2015年に頑張ったことある」
意識調査:年末年始SP結果発表1

レポート 2016年1月27日 (水)配信高橋直純(m3.com編集部)

 2015年12月26日から2016年1月11日にかけて開催した「意識調査:年末年始スペシャル」。通常のテーマ設定と趣向を変えて、2015年の振り返りや、2016年の展望を聞いたところ、m3.com会員の67%が、2015年に「頑張った」と言えることが「ある」と回答した。2016年のノーベル医学・生理学賞で、日本人受賞者が出るかについては、54%が「出る」と予想した。Q1からQ3の結果を紹介する。

 10テーマに対して、回答者数は延べ2万4884人だった。

Q4-6の結果はこちら⇒「2016ノーベル生理学賞、日本人受賞出る」、過半数が予想
Q7-10の結果はこちら⇒医療者の78%が「新年の誓い」立てる

※各質問に関するコメントは意識調査の結果ページ下部のコメント欄で、全てが閲覧可能です。現在も書き込めますので、ぜひ感想をお寄せください。
※沢山のご参加、誠にありがとうございます。抽選で50人に、Amazon券1000円分をメールで発送いたしました。「新年の運だめし」はいかがでしたでしょうか。

■Q1:2015年、一番良かった『運』は?
回答総数2769人

 2015年中の一番良かった『運』を尋ねたところ、最も多かったのは「なかった」(31%)で、以下、「家族運」(21%)、「仕事運」(19%)、「健康運」(14%)、「恋愛運」(6%)、「金運・その他」(5%)という結果だった。

【コメント欄:良かった運の内容は?】
【医師】
・頑張ってるさ!毎日の診療で精一杯。
・異動があったが、新任地のチームがすごくよかった。
・継承開業1年目にして患者数が以前より増えた。
・英文の論文2編、教科書、雑誌1編ずつを投稿できた。
・toto二等が当たった。とにかく、びっくりした。

【歯科医師】
・ホールインワン達成。

【薬剤師】
・北陸新幹線1番列車乗車!

看護師】
・看護部長、師長が代わって、働きやすい職場に。健康的にもありがたかったです。

【その他医療従事者】
・やっと信頼できそうな歯医者さんに出会え、歯の治療に前向きになれた。

コメント全文はこちら⇒

■Q2:2015年、「頑張った」と言えることある?
回答総数2485人

 「頑張った」と言えること、「ある」の方が多く67%、「ない」は33%だった。

【コメント欄:「頑張った】内容は?】
【医師】
・食欲と闘いながら1年間かけて少しずつダイエットできた(100kgから80kg)。もう少し頑張るぞ。
・職場の忘年会で、外来のメンバーと急遽結成したバンドで演奏した。
・サブスペシャルティ2個取得した。

【歯科医師】
・本職以外の勉強や趣味を頑張った。

【薬剤師】
・国家試験に向けての勉強と就職後の自己学習。

【看護師】
・医療事故調査制度を院内職員に浸透させるためにシステムを構築した。

【その他医療従事者】
・夫の看病。
・抗がん剤の副作用に耐えながらも、学会発表ができた。

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■Q3:2015年に出会ったお勧めの映画、音楽、本などはありますか? 
回答総数2460人

 「ある」と「ない」が50%ずつだった。推薦コメントが多かったのは、12月に公開された映画「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」。小説では、お笑いタレント又吉直樹氏の芥川賞受賞作「火花」、テレビドラマでは「コウノドリ」「下町ロケット」が人気を集めた。高視聴率だったNHKの朝の連独ドラマ小説「あさが来た」も、テレビ、主題歌、原作本をお勧めするコメントが寄せられた。


(2)
https://www.m3.com/news/iryoishin/394416
シリーズ: m3.com意識調査
「2016ノーベル医学学賞、日本人受賞出る」、過半数が予想
意識調査:年末年始SP結果発表2

レポート 2016年1月27日 (水)配信高橋直純(m3.com編集部)

 2015年12月26日から2016年1月11日 にかけて開催した「意識調査:年末年始スペシャル」。通常のテーマ設定と趣向を変えて、2015年の振り返りや、2016年の展望を聞いたところ、2016年のノーベル医学・生理学賞で、日本人受賞者が出るかについては、54%が「出る」と予想した。Q4からQ6の結果を紹介する。

 10テーマに対して、回答者数は延べ2万4884人だった。

Q1-3の結果はこちら⇒67%の会員が「2015年に頑張ったことある」
Q7-10の結果はこちら⇒ホームページ医療者の78%が「新年の誓い」立てる

※各質問に関するコメントは意識調査の結果ページ下部のコメント欄で、全てが閲覧可能です。現在も書き込めますので、ぜひ感想をお寄せください。

※沢山のご参加、誠にありがとうございます。抽選で50人に、Amazon券1000円分をメールで発送いたしました。「新年の運だめし」はいかがでしたでしょうか。

■Q4: 2016年、ノーベル医学・生理学賞で日本人受賞者は出る?
回答総数2770人

 「出る」が53%、「出ない」が47%となった。

【コメント欄:受賞の可能性がある人は?】
・がんの免疫療法の研究:本庶祐氏
・HIV治療薬の開発:満屋裕明氏
・IL-6の発見:岸本忠三氏
・制御性T細胞を発見:坂口志文氏
・スタチンを開発:遠藤章氏
・修復の仕組み解明:森和俊氏
・オートファジーを解明:大隅良典氏
など。

コメント全文はこちら⇒

■Q5:2016年、医療界はどうなると思う?
回答総数2382人

 51%を占めた「現状と同じ程度」を筆頭に、「悪くなる」(34%)、「良くなる」(7%)、「とても悪くなる」(5%)、「とても良くなる」(1%)となった。

【コメント欄:医療界はどうなる?】
【医師】
・金をかける気が無いのだからよくなるはずが無い。
・整形外科医にとって、処置の点数が何カ所治療しても35点。腰椎・膝関節等は徒手矯正術の治療法があります。保険請求も点数もありますが、治療して請求しても削られてしまいます。その結果、腰痛は治らない、頭の問題であると。膝関節痛は関節内注射で一時しのぎをして、変形性膝関節症を作り出している。外来での温熱療法などは、自宅で風呂に入れば済むことである。整形外科はお先真っ暗です。

【歯科医師】
・歯科の医療費2兆7000億円(約7%)10年間横ばい状態です。毎年、約2300人前後の歯科医師が誕生しています。医療費全体では、毎年1兆円ずつ増加しています。歯科医療費の増額をお願いしたいところですが、もっと根本からの改革が必要です。医療費ベースでの削減目標でなく、医療制度改革を皆で真剣に議論すべき時期に来ているのではないでしょうか。

【薬剤師】
・診療報酬や薬価改定など暗い未来を感じさせます。

【看護師】
・厳しくなるが目に見える変化はなさそうに思える。
【その他医療従事者】

・医療が営利の対象となり、国が医療を棄て、命や人権や尊厳が、価値としては金銭で測られ、それも仕方ない、護れないのは「自己責任」というのであれば、いくら医療従事者が「能率効率」を上げ「自己犠牲」を続けても「じりじりと右から下がり」は避けられないでしょう。それでも抵抗くらいはするつもりですが。

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■Q:6 2016年、医療の質を良くするために、政府が一番重点的に取り組むべき課題はなんでしょうか?
  回答総数2200人

 【1位】「医療従事者の労働環境の改善」(38%)、【2位】患者や国民全体の教育(29%)、【3位】「医療従事者の教育制度の改善・チーム医療の推進 」(6%)、【5位】「地域包括ケアシステムの推進・その他」(5%)、【7位】「医学研究の推進・医療従事者数の増加」(4%)、【9位】医療事故調査制度の改善(2%)――となった。

【コメント欄:政府の課題は?】
【医師】
・患者の教育が一番効果が出やすいと思います。
・善意で行った行為に対して個人の責任を追及できるシステムが存続する限り、わが身を守る医療を行わざるを得ないと思います。一審と上級審の判断が異なったからといって、どちらかの裁判官が刑事罰や民事責任を問われたことはないと思います。
・医師の偏在、医師の労働環境の問題も日本の医療システムを考え直さないと解決しない。効率的に高度の医療を提供するつもりがあるなら、保険診療では基本的にフリーアクセスを禁止して、機能分担を明確にすべきだろう。もちろん自費診療によるフリーアクセスを保証することはやぶさかではない。医療機関の過疎地では自治体が責任を持って当たるべきだろう。

【歯科医師】
・大げさでなく、経済的理由から歯科医療は崩壊前夜の状態と言っていいと思います。歯科医療が後退するのは先進国にとっては良くないことだと思います。割と危機的だと思います。

【薬剤師】
・患者さんのためにもっと頑張りたいが、これ以上頑張ると正直体がもたない。と感じている医療従事者の方々が世の中に沢山おられると思います。政府はその点にもっと目を向けなければいけないのでは?

【看護師】
・医療者の責務だけではなく、患者の義務をもっと教育すべき!

【その他医療従事者】
・センター試験に「保健」を入れてほしい。



http://mainichi.jp/articles/20160128/ddm/041/040/158000c
ロボットスーツ
医療保険適用へ 中医協

毎日新聞2016年1月28日 東京朝刊

 厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)は27日、全身の筋肉が徐々に動かなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの患者の歩行機能を改善するロボットスーツ「HAL医療用」(下肢タイプ)を使ったリハビリ治療を、4月から公的医療保険の対象とすることを決めた。ロボットスーツの保険適用は初めて。

 HALは筑波大発のベンチャー企業サイバーダイン(茨城県つくば市)が開発。下半身に装着して太ももなどに取り付けた電極から神経の信号を読み取り、モーターを動かし関節の動きを助ける。対象はALSのほか、筋ジストロフィーや脊髄性筋萎縮症などの患者で推定約3400人。治療の自己負担額は今後決まる。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ27HPK_X20C16A1TI5000/
医療ソフトに初の保険適用 CT画像など、医師が共有
2016/1/27 20:18 日本経済新聞

 ベンチャー企業のアルム(東京・渋谷)が開発したソフトウエア「Join」が保険適用されることが決まった。コンピューター断層撮影装置(CT)の画像などをスマートフォンやパソコンで複数の医師が共有できる。ソフトウエアが保険適用されて報酬が認められるのは初めてで、医療のICT(情報通信技術)化の進展にもつながりそうだ。

 27日の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)で決まった。Joinは若手と熟練した医師がCT画像の情報などを手軽に共有することで、治療に役立てるソフトウエア。すでに東京慈恵医科大学などで導入実績がある。

 2014年11月に施行された医薬品医療機器法(旧薬事法)によりソフトウエアも医療機器として認められるようになった。Joinも15年7月に医療機器としての認証を受けていた。ICTを用いた診療行為に報酬が付くのは初めてとなる。

 一方、同日の協議会ではサイバーダインが販売する装着型ロボットの「HAL」の保険適用も決まった。ロボットへの保険適用は手術用ロボット「ダヴィンチ」に続いて2例目となる。JoinとHALの保険報酬については今後議論し、4月以降に保険適用される見通しだ。


  1. 2016/01/28(木) 05:59:56|
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1月26日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/394053
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医制、大学は地域医療に配慮を - 池田康夫・日本専門医機構理事長に聞く◆Vol.1
地域全体での専攻医育成を期待

2016年1月26日 (火)配信聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

 2017年度の新専門医制度の開始まで1年強。2015年12月からは、研修プログラムの申請受付が始まるなど、準備が具体化しているが、同時に専門医研修のあり方が変わり、大学病院をはじめ、大規模病院に専攻医並びに指導医が集中し、地域医療への影響を懸念する声も出ている。

 日本専門医機構理事長を務める池田康夫氏に、現場から挙がっている懸念やその対応を中心に、新専門医制度の準備状況についてお聞きした(2016年1月13日にインタビュー。計3回の連載)。

――日本専門医機構では2015年後半、各地域で説明会を開催したとお聞きしました。

 今、新専門医制度の準備は、正念場を迎えていると思っています。情報提供のために、昨年9月から12月かけて、新制度に関する説明会を北海道、東北、関東、北陸、中部、関西、中四国、九州という各ブロックのほか、要請があった県などでも開催しました。地方厚生局に案内をお願いし、大学病院、基幹施設の候補となる病院、医師会、行政の方々に集まってもらいました。各ブロックで、300~400人くらいの出席がありました。我々機構側が、新制度の概要や研修プログラムの作成方法などを1時間半にわたり説明、残り1時間あまりが質疑応答の時間でした。

――質疑応答の中で、最も多かった質問は何でしょうか。

 さまざまな質問が出ましたが、多かったのは、新専門医制度が地域医療の混乱を招くのではないか、という懸念の声です。

 新専門医制度では、研修プログラム制を採用、基幹施設を中心に、連携施設とともに研修施設群を構成して、そのプログラムを実施します。基幹施設は、各地域の大学病院のほか、国公立などの大規模病院が中心になるでしょう。連携施設になるには、指導医と一定の症例数が必要。結果的に専攻医、また指導医も、各地域の都市部に集まり、地域の中小の病院で医師不足が起きるのではないかと不安視する声が聞かれます。

 こうした懸念を払拭するため、我々は、基幹施設、特に大学病院には、その地域全体を俯瞰し、資格のある地域の施設と連携して研修プログラムを作ってもらうことを求めていますし、全国医学部長病院長会議でも理解していただくようにお願いしています。また各領域の研修プログラムをどのように作成するかについて、行政や医師会、大学病院などが集まって協議する場を各地域で設け、地域全体で専攻医を育成する体制を構築するよう求めています。これらの要請を盛り込んだ通知を2015年11月18日に、都道府県、全国の大学病院をはじめ、関係者に配布しました(資料は、機構のホームページ)。

――連携施設も、一定程度、大きな施設を想定されているのでしょうか。

 特に外科などは、設備が整い、症例数が多い施設でなければ、手術のトレーニングはできず、連携施設になることは難しいでしょう。これに対し、内科については、指導医がいない地域の中小病院や診療所でも、基幹施設と上手に連携を取れて、研修の質が保証できる体制を構築できれば、連携施設になれる仕組みを作っています(『新専門医研修、「指導医不在でも一定要件下で認めるべき」』を参照)。領域によって多少異なりますが、専門研修プログラム整備指針に記載がなくても、運用上、内科と同様の考え方で研修施設群を作ることも可能と考えています。

――関係者の「協議の場」ですが、当初から想定していたのか、それとも説明会などで地域医療への影響を懸念する声を受けた対応なのでしょうか。

 研修施設群を構成する新制度においては、「協議の場」があった方がいいという話は以前からありました。実際に説明会において、地域医療への影響についての質問が非常に多かったので、各地域で設置するよう要望した経緯があります。既に「協議の場」を設置済みなのは北海道。道内の3大学医学部・医科大学、医師会、行政、基幹施設などが参加し、適正に研修プログラムを配置させるための議論をしている最中です。

――先の11月の通知では、「無理な申請は、開始早々に修正を行わざるを得なくなる、あるいは研修プログラム廃止の原因にもなり、専攻医およびその地域に深刻な影響を及ぼす危険性があります」などと記載されています。何らかの問題となる動きがあったのでしょうか。

 実際にクレームが来たこともあります。例えば、ある地域で、大学病院が、研修施設群を作るとします。同じ地域で領域によっては基幹施設になれる病院に対して、「大学の連携施設になってほしい。基幹施設として手を挙げるのであれば、大学としては協力できない」などとプレッシャーをかけるケースです。昔ながらの医局の権限を振りかざす例が皆無ではないようです。

 今回の新専門医制度では、各領域の専門的な実のある研修はもちろんのこと、「地域医療を経験する」と「リサーチマインドを涵養する」という二つの到達目標があります。大学病院では、地域医療は経験しにくいので、いろいろな施設と連携することが、研修プログラム作成の観点からも求められます。また大学病院は、先進医療の推進だけでなく、医育機関として人を育て、また地域医療を守る役割も担っています。全国医学部長病院長会議でも、研修施設群の構築に当たっては、地域医療に配慮するよう求める通知を、全国の大学に出す予定と聞いています。

 一方で、規模が大きい病院でも、大学病院から医師を派遣してもらっている配慮から、基幹施設に手を挙げないケースもあるようです。基幹施設になれば、その施設のレベルが上がることが期待されるため、大学病院以外にも、基幹施設として手を挙げてもらいたい。大学病院が専門医研修の中心になっていくことが予想されますが、各地域でそれ以外の基幹施設を育てていくことも大切です。

――研修プログラム制は、最初から研修施設先を決める仕組みです。国立がん研究センターなどから、基本領域の研修の途中でも「がん領域に関心を持ち、研修を受けたい」と思った場合に、短期間研修を可能にするなど、柔軟的な運用を求める声が出ています(『新専門医制、「がん」研修に支障も - 堀田知光・国立がん研究センター理事長に聞く』を参照)。

 6つのナショナルセンターからは、2015年12月に要望書を受け取っています。ナショナルセンターは、人を育てる施設として非常に重要。ただ特に、国立循環器病研究センターや国立がん研究センターは、特定の診療領域に特化しているので、基幹施設になりにくいのは確かです。大学病院など、他の基幹施設とうまく連携を取り、役割を果たしていただけたらと思います。とはいえ、全ての施設とあらかじめ連携施設の契約を結ぶのは難しい。例えば、東大での外科の研修プログラムを運用する際に、東大の連携施設となっていなくても、「6カ月間、がん研究センターで研修したい」という希望が出た際には、プログラムの責任者がそれを認め、日本専門医機構に届出を行ってもらえれば、短期研修は可能だと考えています。

 また、基本領域の研修プログラムは3年が基本ですが、実際には3年で終わらない人もいると予想されます。妊娠や出産などで研修を中断せざるを得なかったり、あるいは思ったように研修が進まず、4年や5年かかるケースもあり得ます。やむを得ない事情で勤務地の異動を希望することも想定されます。こうした際にも、フレキシブルに対応し、研修の中断や延長を行うほか、プログラム責任者が研修内容が同等であると判断した場合には、他の研修プログラムに移ることも考えられます。要するに、研修プログラムで規定した内容を、カバーしてくれればいい。期間等を問わず、研修プログラムを修了した時点で修了証が得られ、各領域の専門医試験を受験してもらうことになります。



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0126038293/
車の運転中止で高齢者の抑うつが2倍
システマチックレビュー

2016.01.26 MEDICAL TRIBUNE

 社会の高齢化に伴い,高齢者の自動車運転に関する問題が注目されている。日本では2014年から施行の改正道路交通法で,医師による認知症患者への自動車運転の中止に関する説明や当局への任意の届け出制度などが始まっている。米Columbia University Medical CenterのStanford Chihuri氏らは,高齢(55歳以上と定義)運転者の自動車運転中止による健康影響を検討した報告のシステマチックレビューを実施。運転中止例の非中止例に対する抑うつ症状のオッズ比が約2倍に上ることなどを報告した(J Am Geriatr Soc 2016年1月19日オンライン版)。

長期療養施設への入所リスクは5倍に上昇の報告も

 自家用車を持つことや自動車運転が高齢者の自立や生活満足度に強く関連するとの報告は多いとChihuri氏ら。一方,先進国では人口の高齢化に伴い,高齢運転者の増加と加齢による運転能力の低下による影響が研究課題として注目されている。高齢者の健康状態と運転中止は互いに密接な因果関係があるが,運転中止に伴う実際の健康影響を網羅的に検討した報告は少ないと同氏らは指摘している。

 今回,同氏らは55歳以上の運転者を対象に運転中止者と現運転者の健康指標を比較した横断またはコホート研究,症例対照研究のうち,導入基準に合致した16件の報告を抽出。運転中止は全体的な健康状態や身体機能,社会機能,認知機能の低下の他,長期療養施設への入所リスクが5倍近く上昇するとの報告や死亡リスクの上昇との関連を示した報告もあった。

 運転中止と抑うつ症状の関連を検討していた5件の報告を統合した解析では,高齢運転者の運転中止の非運転中止に対する抑うつ症状のオッズ比は1.91倍(95%CI 1.61~2.27)であった。

 同氏らは「高齢者が自動車運転を中止する際には健康状態への悪影響も考慮すべき」と結論付けている。ただし,先行研究では,自動車運転に変わる交通手段の使用は運転中止に伴う抑うつ症状の改善につながらないことも報告されているそうだ。こうした課題の解決には,高齢者の可動性や身体・社会機能の維持を支援する有効なプログラムの開発が必要と提言している。
(坂口 恵)

Chihuri, Stanford, et al. "Driving Cessation and Health Outcomes in Older Adults." J Amer Geriatr Soc (2016).
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jgs.13931/abstract;jsessionid=5A5133E5BA8298D6803C225DE2E8B299.f01t02



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0126038292/
神戸の病院、生体肝移植10例目も死亡...死者6人に〔読売新聞〕
yomiDr
2016.01.26(2016年1月26日 読売新聞)

 患者の死亡が相次いだ神戸国際フロンティアメディカルセンター(田中紘一理事長)で昨年10月に生体肝移植を受けた10例目の患者が今月、神戸市内の病院で死亡していたことがわかった。

 これで、同センターの生体肝移植10例のうち6人の患者が死亡したことになる。一般に生体肝移植の患者の1年生存率は80%以上だが、同センターでは大幅に下回っている。

 2014年11月に開院した同センターで、15年4月までに行った生体肝移植8例中患者4人が死亡。日本肝移植研究会が診療体制の不十分さを指摘して移植が中断されたが、同6月に独自の判断で再開して行った9例目の患者も手術終了翌日に死亡した。日本移植学会などが同センターに第三者による検証を求め、再び移植は中断された。

 10例目は、同センターが設置した外部委員からなる評価委員会が「体制が概ね備えられている」と判断したとして移植再開を発表してから初の事例。ただ、評価委は、移植を再開する場合は医師の増員などによる体制改善を求めていた。10例目は、その約2週間後に行われた。

 関係者によると、10例目の患者はインドネシア人の成人男性で、移植でつないだ肝静脈の血流に問題があるなどして術後の容体が悪く、入院治療が続いていた。昨年11月下旬に同センターが診療を事実上休止してから近くの病院に転院していたが、今月22日に死亡した。

 同研究会によると、日本で13年までに生体肝移植を受けた患者の1年生存率は83・8%に上る。同センターは、10例のうち5人が移植後1か月以内に死亡、10例目の患者は4か月以内に死亡した。

 10例目の患者の転院先だった神戸市立医療センター中央市民病院は「(10例目の)患者が亡くなったことは事実だが、それ以上のことは申し上げられない」としている。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/opinion/orgnl/201601/545472.html?n_cid=nbpnmo_mled
私の視点
生体肝移植患者死亡報道の余波で…
「このままだとKIFMECは閉院の憂き目に」
弁護士の山崎祥光氏に聞く

2016/1/22 聞き手は満武里奈=日経メディカル

 生体肝移植を行った7例中4例が術後早期に死亡したと2015年4月に報道されて以降、その動向が注目されている神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)が存続の危機に立たされている。2015年10月に移植を再開したものの、資金繰りがうまくいかず、11月下旬からは事実上、休院状態となっているという。一体、何が起こり、今後どうなってしまうのか――。同センター設立者の田中紘一氏のアドバイザーを務める弁護士の山崎祥光氏に話を聞いた。


やまざきよしみつ氏○2003年京都大学医学部卒業。同附属病院で1年間研修した後に京都大学法科大学院に入学し、2009年に司法試験に合格する。翌2010年に井上法律事務所(東京都港区)に就職し、現在に至る。医療側に立っての医療紛争や医療訴訟を中心に弁護士活動を行っている。

――KIFMEC理事長の田中紘一氏からは、2015年10月に移植を再開し、11例目も予定されていると聞いていました(関連記事)。しかし最近、「閉院へ」といった報道もありました。一体、何があったのでしょうか。
山崎氏 11月下旬から資金繰りがうまくいかなくなり、このままでは移植待機患者さんに迷惑を掛けてしまう恐れがあるため、11例目となる予定だった患者さんや外来患者さんなど、全ての患者さんを他の病院に紹介したとのことでした。11月下旬からは診療を休止しています。現在は、診療再開を目指して、追加融資してくれる支援者を募っている状況です。


――資金繰りがうまくいかなくなったのはなぜでしょうか。
山崎氏 そもそもKIFMECは、2007年に神戸市が示した医療産業都市構想に基づいて設置された医療施設の1つで、2014年11月に開設されました。総合病院である神戸中央市民病院を核とし、その周辺に高度専門病院を作ってネットワークを形成することでアジアの医療拠点となるメディカルクラスターを形成するという構想です。実際には、神戸市が所有している土地を約10社の企業が借りて、その土地にKIFMECの建物をまず建てました。その建物を医療法人であるKIFMECが賃借するという構図で成り立っています。KIFMECは5つの銀行から10億ほどの融資を受け、開院3年後から返済を開始する予定でした。

 しかし、開院から5カ月であのような報道があり、風評被害を受けたことで、患者数は想定の半分以下となってしまいました。本来であれば、診療収入で人件費などを賄えるようになる時期だったのですが、それが難しい状況となってしまったのです。

 追加融資がないため、運転資金が捻出できない状況となり、11月には一部の事務職を残し、医師と看護師などほぼ全ての職員を解雇せざるを得なくなったとのことです。


――閉院の危機を耳にされたときの率直な感想は?
山崎氏 あまりに急な話で、閉院するのはもったいないと強く思いました。

 生体肝移植はもともと難しい治療法ですが、ある程度の成功率を目標にすべきとの考え方もあり、リスクが高い症例は、医師が一歩踏み込まないと移植できないのです。そういったチャレンジが必要な症例に対しても患者さんと家族の要望があれば移植を検討してきたのが田中先生でした。田中先生が移植したことで、死を免れ、現在も元気に生存されている方は複数います。

 KIFMECがなくなってしまうことは、患者さんが生きるための選択肢が減ることを意味しますので、非常に危機感を覚えています。

――山崎先生はKIFMECの顧問弁護士ではないと聞いています。山崎先生が理事長の田中先生をサポートされるようになった経緯を教えてください。
山崎氏 私は京都大学医学部を卒業し、医師免許を持っています。医学生時代の病院実習、いわゆるポリクリの際、田中先生が教授をされる移植外科で1週間ほど指導していただいたのが最初の出会いです。

 実習や研修では様々な科を回りますから、いろんな医師の働き方を目の当たりにすることができます。その中でも特に田中先生は「技術は非常に高く、患者さんのことを最優先に考えている医師」というのが定評で、私もその通りの印象を持ちました。

 例えば、移植を迷っている患者さんにもご自身の携帯番号を伝えておられました。時間の掛かることは部下に任せてもおかしくないとは思うのですが、パイオニアである田中先生自ら、患者さんに携帯番号を伝え、真摯に対応する姿を見て、大変感銘を受けました。

 そんな中、2015年4月には、KIFMECで生体肝移植を受けた患者が術後早期に死亡していたことが報道されましたが、京大時代の知り合いの先生も多く勤務しておられたので気に掛かっていました。その後、日本移植学会と日本肝移植研究会は5月に、生体肝移植施設に求められる体制をまとめた緊急注意喚起を出しました(関連記事)。

 世間の注目を集める中で、6月に再開された9例目の移植は、術直後に患者が死亡。5人目の死亡事例が出たと、またもや大きく報道されました。

 9例目の患者さんの手術は神戸市保健所の立ち入りと報道の影響を受け、予定よりも1カ月近く遅れていたとのことですが、もともと厳しい患者さんの状態は1か月でさらに悪化し手術成功の可能性はより厳しくなっていたでしょう。メディアバッシングと世間の目が厳しく光っているこの状況で手術に踏み切った田中先生は、やはり施設や自身の保身ではなく患者さんのことだけを考えておられるのだと思い知り、いたたまれなくなって田中先生に連絡したのが6月中旬のことでした。さらに、その状況で亡くなられた患者さんのご家族が「移植できたことを感謝する」という趣旨の記者会見をされていたことも、患者さん・ご家族と田中先生たちチームの信頼関係を感じました。

 その後は神戸と東京を往復しながら、田中先生のサポートを積極的に行っています。KIFMECには顧問弁護士がおられますので、私は医療者側の紛争処理などを専門にする立場から田中先生にアドバイスをしてきました。

 開設間もない施設で、残念ながら複数のレシピエントの方が亡くなられたことから、KIFMECでは真っ先に、第三者を招いて移植体制を評価し、より安全な移植のできる体制、継続的に移植体制を確認・改善する仕組みを立ち上げられました。第三者委員会は今年8月に発足され、医療安全の専門家を委員長に据えて生体肝移植、肝臓内科、周術期管理、医療倫理、レシピエント経験者、ドナー経験者ら、外部の専門家10人が参加しておられます。

 計6回開催され、検討した結果、2015年9月時点で「適応評価や移植手術、術中術後経過について専門家のサポートや参加を行うこと、今後の生体肝移植症例の経過を踏まえ、より詳細な体制評価を行うこと」を条件に、生体肝移植の再開ができると結論を出しました(関連記事)。その後、10月に10例目の移植を再開したところでした(関連記事)。


――閉院の危機を聞いた患者さんから声が届いているそうですね。
山崎氏 はい。これまでにKIFMECで移植を受けたことがある患者さんやその家族から2015年の12月末ごろにメールをいただきました。

 胆道閉鎖症で入退院を繰り返していた娘さんがKIEMECで生体肝移植を受けたというKさんのメールには、「(閉院の危機を聞き、)あまりのショックに言葉がありませんでした。今では薬も飲まずに、結婚、出産と順調に過ごしています。あの日あの時に田中先生にお会いできたことで娘の『今』があることに感謝のほかに何もありません。そんな私たちの喜びをこれからの患者家族にも思っていただけると感じていた矢先の出来事。なぜ?の思いと残念としか思えません」とあります。

 また、KIFMECで移植手術を受けたSさんは「生体肝移植を望んでいる患者さんやその家族の方々がどんなにか落胆されているだろうと思うと心が痛みます。脳死肝移植が進まない現状ではKIFMECの閉院は、胆道閉鎖症の子どもたちをはじめ移植でしか命をつないでいけない肝疾患の人々にとっては生きていく道を閉ざされたことにもなります。患者のいのちを救いたいという一心で治療に取り組んでこられた田中紘一先生はじめ、多くの医師の真摯な気持ちがどうして報われないのでしょうか」と訴えています。

 現在は追加融資者が現れるのを待っている状況ですが、現状は厳しく、このままでは早晩、閉院することになるでしょう。多くの患者さんの命を移植で救うことができるはずのこの施設がこのまま閉院になってしまうのは、非常に残念です。追加融資してくれる人が現れることを心から願っています。



http://www.medwatch.jp/?p=7385
2016年1月26日|医療・介護行政をウォッチ
有床診の減少止まらず、2015年11月には7905施設・10万6890床に―医療施設動態調査(15年11月)

2016年1月26日 Medi Watch

 有床診療所の減少に歯止めがかかりません。2015年8月末に8000施設を割り込み、11月末には7905施設となったことが、厚生労働省が毎月公表している医療施設動態調査から明らかになりました。


有床診、前月から22施設・320床減少

 厚生労働省は全国の病院・診療所の増減を毎月調べ、医療施設動態調査として公表しています。

 15年11月末の医療施設総数は、全国で17万8443施設。前月に比べて87施設増加しました。主な原因は「無床の一般診療所の増加」で、無床診は前月に比べて89施設増加しています。有床診の無床化や病院勤務医の開業などが続いていると考えられます。

 病院は8479施設で、前月から3施設減少しています。種類別に見ると、一般病院が7416施設で3施設減少、精神科病院は1063施設で前月から増減なし、都合、3施設の減少となっています。

 一般病院の中で、療養病床を持つ病院は3842施設(前月から24設減少)、地域医療支援病院は500施設(前月から1施設増加)という状況です。

 有床診療所は7905施設で、前月から22施設減少しました。8月末に8000施設を割り込み、その後も減少にまったく歯止めがかかっていません(関連記事はこちらとこちらとこちら)。
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有床診療所の減少には歯止めがまったくかからない状況である
 
 地域包括ケアシステムの中では、地域に密着する有床診の機能も重視されていますが、どう確保するのかも考えていく必要があるでしょう。中央社会保険医療協議会では2016年度の次期診療報酬改定に向けた議論が進んでおり、1月13日には、これまでの議論を整理した「現時点の骨子」が取りまとめられました。そこでは有床診療所に固有の項目こそないものの、▽主治医機能を評価する地域包括診療料・地域包括診療加算の対象患者拡大▽処置に関する評価の充実▽診療所型認知症疾患医療センターとかかりつけ医が連携した取組の評価―などが盛り込まれており、これがどのような効果をもたらすのか注目が集まります(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちら)。


有床診の病床数は、1か月に300-400床のペースで減少続く

 病床数に目を移すと、2015年10月末の全病床数は167万2635床で、前月から848床減少しました。

 このうち病院の病床数は156万5671床で、前月に比べて528床減少しています。種類別に見ると、一般病床は前月から378床減少して89万3508床に、療養病床も127床減少して32万8732床となっています。平均在院日数の減少や外来シフトによって、病床の必要数は長期的には減少していくと考えられています。

 また有床診療所の病床数は前月から320床減少し、10万6890床となりました。減少ペース(1か月に300-400床減少)が落ちておらず、このまま進めば、2017年初め頃には10万床を切ると予測されます。
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病院の病床数は、大きく見ると減少傾向にある。ここ最近停滞していたが、また減少カーブを描きだした
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療養病床数も緩やかな減少傾向にある。ここ最近はやや増加していただが、2015年11月には再び減少した




http://www.medwatch.jp/?p=7376
地域包括ケアシステムの構築に向け、地域包括支援センターの体制を強化―厚労省
2016年1月26日| 医療・介護行政をウォッチ MediWatch

 地域包括ケアシステムの構築に向けて、厚生労働省はこのほど地域包括支援センターの体制強化や関係機関との連携強化などを進めるために設置運営要綱の改正を行いました。

地域包括ケアシステムの構築に向け、地域包括支援センターの機能を充実する必要がある
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高齢化の進行に伴い、支援センターは適切な人員確保が必要


 地域包括支援センターは、高齢者が要介護状態になっても住み慣れた地域で暮らせるよう「保健・医療・福祉の向上」「介護予防マネジメント」「高齢者からの相談受け付け」などを総合的に行う施設で、各市町村に設置されています。

 設置の根拠は介護保険法第115条の46に規定されていますが、どのような人員体制を整備するのか、どのような運営を行うのか、具体的な業務はどのようなものなのかなどは設置運営要綱(厚労省の通知「地域包括支援センターの設置運営について」)に記載されています。

 ところで厚労省は、地域包括ケアシステムの構築を最重要施策の一つに位置付けており、その一環として2015年に介護保険法の改正を行いました。今般、改正法の趣旨も踏まえて地域包括支援センターの体制強化などをめざし、設置運営要綱の改正を行いました。主な改正点は次の4点です。

(1)「地域包括支援センターの体制強化」を市町村の責務に加える

(2)地域ケア会議の実施に関する内容を加える

(3)関係機関との連携に関する内容を加える

(4)「新しい総合事業」創設に伴う見直しを行う

 (1)の体制強化については、▽適切な人員の確保▽市町村との役割分担・機能強化▽センター同士の役割分担と機能強化▽効果的なセンター運営―に関する規定が置かれました。

 地域包括支援センターの人員は、業務量に応じて配置する必要があります。例えば、高齢化が進展すれば、それに伴って相談件数が増加することが考えられるため、人員増を検討しなければいけません。

地域包括ケアシステムの構築に向け、地域包括支援センターの人員体制などを強化する
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 この点、市町村の行う包括的支援事業・任意事業の上限額については、2014年度までは「介護給付費見込額の2%」とされていましたが、2015年度からは「介護給付費見込額の2%に、その市町村における『65歳以上高齢者数の伸び率』を掛けた金額」に引き上げられています。

 設置運営要綱では、この上限額引き上げの枠組みも活用しながら、適切な人員を確保することを求めています。

包括的支援事業・任意事業について、2015年度から上限額が引き上げられている
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地域全体の課題を解決するために、多職種による地域ケア会議を開催

 (2)の地域ケア会議は、地域の個別事例のうち、地域全体で解決するべき課題をテーマに、多職種で解決方法を検討するものです。Aさんへの介護サービスを行うには大きな課題があり(例えば医療・介護の連携が上手くいっていないなど)、それを解決することが地域全体の介護サービスを向上させるケースなどが代表的でしょう。

 2015年の介護保険法改正で、地域ケア会議の設置・開催が「法律上の制度」(市町村の努力義務)に位置付けられ(法第115条の48)、地域包括支援センターがその運営を担います。

 設置運営要綱では、地域ケア会議の留意点として次のような項目が付加されました。

▽会議で検討するために、必要に応じて関係者に資料や情報提供などの協力を求めることができ、関係者は協力するよう努めなければならない

▽会議の参加者は、正当な理由なく会議で知り得た情報を漏らしてはならず、違反者には罰則がある

▽会議の目的や、管内で統一すべきルールなどを市町村と地域包括支援センターが共有し、センターが抽出した課題(前述の例であれば、医療・介護連携の不足)を、市町村が適切に集約し、課題の活用方法なども併せて提示する

▽地域包括支援センターは、関係機関(在宅医療・介護連携推進事業、生活支援体制整備事業、認知症総合支援事業などを推進する関係者)との緊密な連携を図る必要がある


新たな総合事業の創設に伴い、支援センターの業務内容を整理
 2015年の介護保険法改正では、新たな総合事業が創設されました。これは、高齢者が要介護状態になることを防ぐ(介護予防)ために市町村に実施が義務付けられたもので、要支援者などに対する「介護予防・日常生活支援総合事業」と、すべての高齢者を対象とした「一般介護予防事業」で構成されます。

 この新たな総合事業の創設によって、従前の「介護予防ケアマネジメント事業」が「第一号介護予防支援事業」(前述の要支援者などに対する事業の一環)に変更されます。

 そこで設置運営要綱では、この事業を実施するに当たって地域包括支援センターの業務内容を整理しています。

介護保険法の改正によって「新たな総合事業」が創設された
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http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=129472
佐藤記者の「新・精神医療ルネサンス」
高齢者の2割にベンゾ処方 118万人調査で判明

(2016年1月26日 読売新聞)

 前回の記事「聖マリアンナの虚言」には多くのアクセスがあり、貴重な情報、証言が寄せられた。続報を近く掲載したい。

 その前に、抗不安薬や睡眠薬の多くを占めるベンゾジアゼピンについて、改めて取り上げてみよう。依存性のあるベンゾを長期服用することで生じる害は、この2、3年で一般にもだいぶ知られ、慎重な処方を望む患者が増えた。以前はベンゾの長期処方の問題を書く度に、精神科医らに陰口をたたかれたものだが、書き続けた甲斐かいがあった。だが、ベンゾに頼り切りだった医師たちが、そう簡単に治療内容を変えられるはずはない。医療経済研究機構の主任研究員、奥村泰之さんらが行った最新の大規模調査で、日本国内のベンゾの処方実態が明瞭に浮かび上がったので紹介する。

66%に1年後も処方


 この調査は、国の科学研究費補助金を受けた「過量服薬の再発予防に向けた大規模レセプト情報を活用した臨床疫学研究」の一環。健康保険組合の加入者約118万人を2012年から追跡し、医療機関の外来でベンゾを処方された人の数などを調べた。その結果、1年間にベンゾを処方された人のうち、13%が2か所以上の医療機関でベンゾを処方されたことが分かった。また、1か所の医療機関でベンゾを処方された人のうち、66%は1年後もベンゾの処方を受けていた。

 118万人のうち、12年10月から13年9月までの1年間に、医療機関(身体科と精神科。歯科は含まない)でベンゾを処方された人は5万8314人。全体の約5%にあたる。118万人の中には、この間に医療機関を受診しなかった人も多く含まれるので、医療機関を受診した人に絞って計算するとベンゾの処方率はもっと高くなる(118万人の中の受診者数や未受診者数は今回集計されていない)。

年齢上がると処方率も上昇

 年代別で見ると、処方率が最も高いのは65~74歳。この年代の健保組合加入者1万7863人のうち、3366人にベンゾが処方されたので、ベンゾ処方率は約19%だ。この年代の高齢者の実に5人に1人が、ベンゾの処方を受けていることになる。

 今回の調査対象は健保組合加入者なので、仕事をリタイアして国民健康保険に加入する高齢者よりも元気な人が多いと考えられる。そのため奥村さんは「高齢者全体でみると、ベンゾ処方率はもっと高くなる」とみている。

 同様に、50~64歳のベンゾ処方率は、18万3259人のうち1万6933人で約9%。35~49歳では、38万1941人のうち2万5241人で約7%。20~34歳では、25万1251人のうち1万184人で約4%。0~19歳では、34万4047人のうち2590人で約0.8%だった。年齢が上がるにつれて高まるベンゾ処方率は、不眠の悩みが多い高齢者への処方の多さとともに、若い頃から数年、十数年、あるいはそれ以上続く長期処方の存在を暗示している。

 日本老年医学会が2015年に改定した「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」には「特に慎重な投与を要する薬物のリスト」(対象は75歳以上。それ未満でも体力が著しく低下した高齢者は含む)が盛り込まれ、抗精神病薬や抗うつ薬、抗パーキンソン病薬などと共にベンゾが記載された。ベンゾの主な副作用として「過鎮静、認知機能低下、せん妄、転倒・骨折、運動機能低下」を挙げ、注意を喚起している。

 だが、ベンゾを長年処方され続けた高齢者の中には、減薬すると頭痛や不眠などの苦しい離脱症状が出て、簡単にはやめられない人が多い。こうした長期処方の被害者たちにどう対応するのか。不適切な漫然処方を放置し続けた国や医療界の早急な対応が求められる。



佐藤光展(さとう・みつのぶ)
読売新聞東京本社医療部記者。



https://www.m3.com/news/general/394044
3大学が世界トップ20入り 5千人未満校のランキング
大学 2016年1月26日 (火)配信 共同通信社

 【ロンドン共同】英教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)は25日、学生数が5千人未満の大学を対象にした今年の世界ランキングを発表し、20位内に日本から東京医科歯科大など3大学が入った。

 東京医科歯科大が12位、横浜市立大が16位、東京海洋大が20位だった。1位は米国のカリフォルニア工科大で、アジア勢では韓国の浦項(ポハン)工科大が4位と最も高かった。

 ランキング作成を担当した同誌のフィル・バティ氏は、小規模な大学では教授や講師のサポートを受けやすいと利点を強調。「規模が大きい大学の方がいいという学生もいるが、小さな規模を選ぶのも正しい選択だ」と指摘し、日本の3大学は「小さな規模でも世界クラスの授業や研究が可能だということを示している」と評価した。

 ランキングは論文の引用頻度や教員スタッフ1人当たりの学生数、留学生の数など13の指標で評価している。



http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/160126/evt16012622430076-n1.html
自治医大入試会場に男侵入か 「試験問題の漏洩ない」
2016.1.26 22:43 iza / 産経デジタル

 仙台市内の宮城県自治会館と宮城県庁で、20代とみられる不審な男が職員と称し、夜間に警備員から鍵を受け取って建物内に侵入する事案が連続して起きていたことが26日、分かった。2施設はいずれも自治医大の入学試験に関連しており、県は同一人物の可能性があるとみているが、入試問題の漏洩(ろうえい)はないと説明している。

 県によると、22日午後6時半ごろ、自治会館で、男が実在しない県の部署と職員名をかたって警備員から2階会議室の鍵を受け取った。会議室は25、26日の2日間にわたって自治医大の入学試験会場だった。「入試の準備作業をしていたが、中に新幹線の定期券を忘れた」と話したという。

 23日午前3時半ごろには、県庁で男が実在する職員の名前を言って、警備員から入試事務を所管する医師確保対策室の鍵を受け取り、約1時間、庁内に入った。入試問題は自治会館にも医師確保対策室にも保管されておらず、盗難などの被害もなかった。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47942.html
地域医療支援病院が500施設に- 厚労省
2016年01月26日 20時00分

 厚生労働省は26日、紹介患者の積極的な受け入れなどで、地域の診療所や中小病院を支える「地域医療支援病院」として承認を受けた病院が、昨年11月末までに500施設に達したと発表した。【佐藤貴彦】

 地域医療支援病院制度は、患者が身近な地域で医療サービスを受けられる体制を整備するため、1998年4月にスタートした。紹介状を持って受診する患者の割合(紹介率)などで一定の基準をクリアする病院を都道府県知事が承認し、承認を受けた病院は入院料が加算されるなど、診療報酬上の優遇措置が受けられる。

 厚労省によると、昨年11月に1施設が承認を受け、500施設の大台に乗った=グラフ=。同月末時点の病院数は計8479施設で、その6%近くが承認を受けていることになる。

 地域医療支援病院として承認されるための基準は2014年4月に見直され、より高い紹介率が求められるようになった。承認を受ける際にそれを満たしていない病院や見直し前に承認を受け、新基準に届かない病院は、2年程度かけて改善することになっている。それでも達成できないと承認が取り消される場合もあるため、地域医療支援病院の数には今後も注目が集まりそうだ。
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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/1000research/201601/545440.html?n_cid=nbpnmo_mled
連載: 医師1000人に聞きました
医師3248人に聞く
発熱でも38℃未満ならば、9割の医師は出勤
「かぜ」で医師が飲むのは葛根湯、ロキソニン

2016/1/25 加納亜子=日経メディカル

 空気が乾燥し、気温が下がるこの季節。かぜ(感冒)を引くのは患者に限らない。医師は自身が発熱や咽頭痛、咳といったかぜ症状(ウイルス性上気道炎)を発症した場合、どう対処しているのか――。

 日経メディカル Onlineの医師会員3248人に、かぜ症状を発症した場合の対処法に関する調査を実施。その結果、58.5%と半数以上の医師が「欠勤せず睡眠時間を十分にとる」と答え、「薬剤を服用する」(52.1%)、「水分を十分にとる」が33.5%。「欠勤・勤務時間を短くして休養する」と答えた医師は12.2%に留まっていた(図1)。

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図1 自身が発熱や咽頭痛、咳などのかぜ症状(ウイルス性上気道炎)を発症した場合の対処法

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図2 かぜ症状で発熱が何℃以上になったら欠勤するか

 次に、何℃以上の発熱を生じたら欠勤するかを尋ねた。最も多かった回答は「38.0℃以上」で34.6%、「38.5℃」が22.1%、「39.0℃」が21.5%と続き、合わせると92.1%。ほとんどの医師が38℃未満の発熱では欠勤していないことが分かった(図2)。

 また、自身のかぜ症状に「薬剤を服用する」と答えた医師に、どの薬剤を服用しているかを尋ねた結果では、解熱・鎮痛剤と答えた医師が47.8%、続いて総合感冒薬42.0%、漢方薬29.0%、抗菌薬18.7%となった(図3)。解熱・鎮痛剤や総合感冒薬、漢方薬を用いている医師が多い傾向が見られた。

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図3 自身がかぜ症状を来した場合に服用する薬剤
回答者3248人のうち、「薬剤を服用しない」と答えた1080人を除外した。

 かぜ症状によく服用する薬剤の具体名を自由回答で聞いた結果では、西洋薬ではロキソニン、カロナール、ムコダイン、PL顆粒を多くの医師が挙げた。漢方薬では葛根湯、麻黄附子細辛湯、麻黄湯、市販薬ではパブロンを挙げる医師が多かった。

かぜ症状によく服用する処方薬とその理由

【西洋薬】

●ロキソニン(385人)
・ロキソニンと葛根湯。通常のかぜ薬は眠くなってしまうから。(50歳代男性、勤務医、脳神経外科)
・ロキソニンとフロモックス。上気道感染を悪化させないため。(40歳代男性、勤務医、形成外科)
・ロキソニンとそのジェネリック。他は特に効くとは思っていないので、とりあえずNSAIDsで熱を下げて、あとは寝て治す。(40歳代男性、勤務医、一般内科)
・ロキソニンが結局無難。(40歳代男性、開業医、泌尿器科)
・ロキソニン。解熱効果が得られ、日中のパフォーマンスをキープできるから。(30歳代男性、勤務医)
・ロキソニン。熱が下がれば仕事はできる。(30歳代男性、勤務医、呼吸器内科)

●カロナール(118人)
・解熱目的にカロナール。かぜのひき始めの体力増強を目的に葛根湯。クラビットは細菌感染を起こしたときに。(30歳代男性、開業医、循環器内科)
・カロナール。倦怠感などの症状を緩和してくれるため。(30歳代男性、勤務医、総合診療科)
・カロナール。解熱・鎮痛剤として無難な薬剤です。(70歳以上男性、病理科)
・カロナールと葛根湯です。高熱が出ては仕事に差し支えるので服用します。かぜの初期症状では葛根湯を利用して、血行を良くします。咳、鼻についてはよほどでない限りあまり服用しません。(40歳代男性、勤務医、一般内科)
・カロナールとアレグラ、クラビットをよく飲みます。鼻水と熱が高いとものを考えられなくなるので。(50歳代男性、勤務医、代謝・内分泌内科)

●ムコダイン(110人)
・ムコダイン、メイアクトです。細菌感染対策に。(50歳代男性、開業医、小児科)
・ムコダイン。黄色痰が出て、痰が切れにくい場合はフロモックスを服用することもある。(60歳代男性、勤務医、一般内科)
・ムコダイン。気道の粘膜を修復するため。(50歳代男性、勤務医、小児科)
・ムコダイン。痰が切れにくいと蓄膿や喘息の再発が心配なので。(50歳代男性、勤務医、精神科)
・ムコダイン。湿性咳嗽がある場合や鼻閉がある場合などに効果があると思うので。(40歳代女性、勤務医、小児科)

●PL顆粒(160人)
・PL顆粒。眠気は出るものの、鼻水等は止まるため。あとはロキソニンも。解熱、鎮痛効果が早く発現するため。(50歳代男性、勤務医、一般内科)
・PL顆粒。比較的早期に服用すればよく効く。(50歳代男性、勤務医、脳神経外科)
・PL顆粒。毎回感じる化学薬品という喉越し感、まれに感じる引きこまれる脱力感、睡魔、薬が効いてる実感が得られるから。(50歳代男性、勤務医、循環器内科)
・PL顆粒。副作用が少ないため。(30歳代男性、勤務医、一般内科)
・PL顆粒。たいていの症状が緩和され、手に入りやすいから。(50歳代男性、勤務医、麻酔科)

●クラリスロマイシン(44人)
・クラリスロマイシン。抗菌作用と抗炎症作用を期待して。(60歳代男性、開業医、循環器内科)
・クラリスロマイシン、PL、ムコソルバン。この組み合わせが自分に合っている。(50歳代男性、勤務医、一般内科)
・重症化予防にクラリスロマイシン。(50歳代男性、開業医、一般内科)
・クラリス。マイコプラズマなときがあるから。(40歳代男性、勤務医、リハビリテーション科)
・クラリス。ウイルス感染に有効であるので。(40歳代男性、勤務医、小児科)


【漢方】

●葛根湯(451人)
・葛根湯などの漢方薬。漢方は免疫力に作用する可能性があると考えているため。抗菌薬はただのかぜでは絶対に服用しない。(40歳代男性、勤務医、一般内科)
・葛根湯と補中益気湯。かぜの初期症状と体力回復によい。(50歳代男性、開業医、一般内科)
・葛根湯。漢方で眠くならないから。解熱、消炎のために消炎剤。(50歳代男性、勤務医、心臓血管外科)
・葛根湯。免疫を上げるため理にかなっているから。桔梗湯は咽頭痛に非常によく効く。小青竜湯は鼻炎、湿性咳嗽によく効く。(30歳代男性、勤務医、総合診療科)
・葛根湯。服用後眠気が少ないのが良いから。PL顆粒は鼻水をすぐ止めたいときに役立つが、眠気・口渇がつらい。(30歳代男性、勤務医、放射線科)
・葛根湯:かぜ症状の初期に服用すると著効する印象があります。鼻炎症状のみでもかなり効果あります。場合によっては倍量服用することも発熱を伴う激しい症状の時は麻黄湯を使うこともあります。(50歳代男性、勤務医、脳神経外科)

●麻黄附子細辛湯(29人)
・麻黄附子細辛湯や参蘇飲。自分自身の証を見て服用すると奏功するため。(30歳代男性、勤務医、精神科)
・麻黄附子細辛湯。悪寒が和らぐから。(50歳代男性、勤務医、精神科)
・麻黄附子細辛湯。初期に服用すれば効く。(50歳代男性、勤務医、眼科)
・麻黄附子細辛湯(喉かぜの切り札)。五虎湯(咳にも有効)。(30歳代男性、勤務医、神経内科)
・麻黄附子細辛湯。体質に合っているから。(20歳代女性、勤務医)

●麻黄湯(55人)
・麻黄湯と葛根湯を一緒に熱湯で内服、1日4~5回繰り返す。(50歳代男性、勤務医、産科・婦人科)
・麻黄湯が効果があり、愛用しています。(30歳代男性、勤務医、麻酔科)
・麻黄湯。これまで試したかぜの中で一番合っていた。(40歳代男性、勤務医、精神科)
・麻黄湯。発汗→解熱により回復が早いから。(50歳代男性、勤務医、麻酔科)
・麻黄湯。たいてい就寝時に飲んでおくと翌朝は治っている。(60歳代男性、勤務医、麻酔科)

【市販薬】

●パブロン(31人)
・パブロン三層錠。なぜかいつも家にある。(40歳代男性、勤務医、一般内科)
・パブロン。安価だから。(40歳代男性、勤務医、小児科)
・パブロン。対症療法に徹する。(50歳代男性、開業医、小児科)
・パブロン。いつも飲んでいるので。(50歳代男性、勤務医、一般内科)
・パブロン。処方箋なしで購入できるから。(30歳代男性、勤務医、放射線科)

調査概要
 日経メディカルOnlineの医師会員を対象にウェブアンケートを実施。期間は2015年11月15日~11月23日。有効回答数は3248人。

  1. 2016/01/27(水) 05:55:01|
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1月25日 

http://news.biglobe.ne.jp/economy/0125/scn_160125_9051213434.html
日本の医療レベルは「最高だ」・・・爆買いの次は医療観光か=中国
サーチナ1月25日(月)20時18分

 質の高い日本の医療サービスを受けるために日本を訪れる中国人が増えている。訪日の目的は「爆買い」だけではなく、医療観光も爆買いに続こうとしている。

 中国メディアの網易はこのほど、「日本は世界保健機関(WHO)も認める医療先進国」だと伝え、日本の医療技術に関する水準は極めて高く、中国人が日本の医療サービスを求めて訪日するのも理解できるとの見方を示した。

 記事は、中国人に人気の医療観光は「米国でのがん治療と英国での肝臓移植、それに日本の人間ドック」であると紹介。とりわけ日本は中国から地理的に近く、漢字文化圏で食習慣も似ているうえ、医療水準も高いので人気上昇中のようだ。

 中国での健康意識の高まりを受け、日本でも各社が「医療+観光」のプランを準備しており、日本旅行を楽しみながら自身の健康状態を把握できるツアーが組まれている。費用は高めだが、先進的な医療技術、医療設備と医療システムは中国の富裕層の間で人気を博しているという。

 報道によると、中国人旅行客が受ける検診内容は、脳や心臓、消化器系などの健診、最新設備による血糖値や内臓脂肪含有量の測定、動脈硬化や代謝異常の早期発見、生活習慣の改善指導など多岐にわたる。日本で人間ドッグを受けた中国人旅行客の9%で早期がんが発見されたという統計もあるほどだ。

 また、医療観光というシステムが合理的であることも人気の理由のようだ。記事は「日本の病院はたいてい商業施設の近くにあり、結果待ちの時間を活用してショッピングを楽しむことができ、1日か2日待つ必要があれば、温泉や富士山観光で異国体験する時間もできる」とその魅力を紹介した。

 日本にとっても医療観光は大きなマーケットであり、日本の強みを活かすることのできる分野だ。日本政策投資銀行によれば、2020年までに健康診断を目的とした中国人の医療観光者は年間31万人を超え、潜在的市場は約5500億円にのぼると予測されており、爆買いに続くブームになる可能性を秘めている。(編集担当:村山健二)



http://getnews.jp/archives/1364477
医療先進国の中で日本のがん患者の死亡数が増えている理由
DATE:2016.01.25 16:00 NEWSポストセブン

 日本人の死因のトップはがんで、2014年に約37万人が亡くなっている(厚生労働省調べ)。男性の場合、肺がんがもっとも多く、女性の場合は大腸がんがトップだ。

 がん治療のキモはとにもかくにも「早期発見」だとされている。がんの進行度は0(早期)から4(末期)までのステージで分けられるが、たとえば、肺がんの場合でステージ1の5年生存率は76.5%であるのに対し、ステージ4では3.1%である。がん治療の技術は日々進歩しているが、早期発見が重要であることに変わりはない。

 ところが、日本ではいまだにその認識が定着していない。がん難民コーディネーターの藤野邦夫氏はいう。

「欧米を含めた医療先進国で、がん患者の死亡数が増えているのは日本ぐらい。OECD30か国のがん検診率を見ると、概ね70~80%であるのに、日本は30~40%です。ステージ4でやっとがんが発見される患者が後を絶ちません」

 しかし、ひと言で「がん検診」といっても、住民検診や会社での検診、人間ドックでのがん検診など形態はさまざまあり、メディアでは日々、開発中の新たな検査法が紹介されている。本当にがんがみつかるのか、費用対効果はどうなのかなど、疑問を持つのは当然だ。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏はいう。

「検査によって科学的な根拠はさまざまですが、住民検診や職域検診といった国の制度の下で推奨される検査で、集団の死亡率を下げたという根拠があり、受けておきたい。一方で、人間ドックで採用されている検査はより多様ですが、科学的根拠を積み重ねている段階で、発展途上のものも含まれるということは覚えておくべきです」

 人間ドックは従来の検診とは全く別物だと誤解している人が多いが、人間ドックのがん検診というのは、伝統的な実績のある検査を含め、新たに開発された別の検査をさまざま組み合わせて、精度を上げていくものだという。

 たとえば、従来、胃がんの検診はX線(レントゲン)検査で行なわれ、現在も厚労省は推奨しているが、近年、【内視鏡(胃カメラ)検査】の検査精度の高さが明らかになり、人間ドックでは主流に。厚労省もがん検診の指針で、胃がんの検査で推奨するようになっている(胃がんの内視鏡検査は今年4月から)。

 内視鏡検査は施術者の技能に検査精度や身体への負担の大きさが左右されるのが難点ではあるが、胃がんや大腸がんを発見する確率は最大で95%とされる。胃がんの内視鏡検査の費用は3万円ほどだ。なお、がん検診は治療ではないため、保険適用はない(自治体や会社による補助はある)。

 現在、人間ドックで利用されている検査法も実績を積めば、いずれ標準の検査法になる可能性はある。100%間違いなくがんを発見できる検査法というものは、世の中に存在しないが、複数の検査を組み合わせることで、発見の確率を上げていくことができる。

※週刊ポスト2016年2月5日号



http://www.medwatch.jp/?p=7366
後発品使用割合60%程度で足踏み状態、「17年央に70%」の目標達成に暗雲―協会けんぽ15年9月時点
2016年1月25日|医療・介護行政をウォッチ Medi Watch

 主に中小企業のサラリーマンが加入する協会けんぽでは、ジェネリック医薬品(後発品)の使用割合が昨年(2015年)9月時点で60.8%(数量ベース、新指標)となったことが、全国健康保険協会の調べで分かりました。

 2015年1月から60-61%となっており、やや足踏み状態となっていることが伺えます。


2015年9月には60.8%だが、1月から60%程度で横ばい

 政府は医療費の膨張を抑えるために、先発品と効能・効果が同じで安価な後発品の使用促進を重要施策の1つに位置付けており、2016年度の診療報酬改定でも後発品促進策が盛り込まれる予定です(関連記事はこちらとこちらとこちら)。

 2013年4月には、「2018年3月末までに後発品の使用割合を数量ベースで60%以上にする」との目標値を定めましたが、昨年(2015年)6月には、この目標値が上方修正され「2017年央に70%以上とし、18年度から20年度末までのなるべく早い時期に80%以上とする」こととされました。

 協会けんぽを運営する全国健康保険協会でも、「後発品(ジェネリック)の使用促進」を重要施策に位置付け、▽後発薬に切り替えた場合の自己負担額の軽減効果を通知するサービスの対象範囲の拡大▽後発薬希望シールの配布▽地域の実情に応じた医療機関関係者、薬局関係者への働き掛け―などを行っています。

 全国健康保険協会がこのほど発表した「ジェネリック医薬品使用割合(数量ベース)」によると、2015年9月には数量ベースで60.8%(新指標、調剤分)となったことが分かりました。2年前(2013年9月)の49.4%に比べると11.4ポイント上昇、1年前(2014年9月)の58.1%に比べると、2.7ポイント上昇しており、着実に増加しているように見えます。

 しかし、昨年1月に60%の大台に乗って(61.2%であった)から、▽2月:60.5%▽3月60.3%▽4月:60.9%▽5月:61.0%▽6月:61.2%▽7月:59.9%▽8月:60.4%▽9月:60.8%―という具合に後発品使用割合は横ばいとなっており、ここに来て「足踏み」状態となっていることが分かります。
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協会けんぽの後発品使用割合(数量ベース、調剤分)の年次推移、2015年1月から足踏み状態にあることが伺える

 以前には「協会けんぽについて、後発品使用割合の目標値は達成できそうだ」との見通しを述べましたが(関連記事はこちら)、この足踏み状態が長引けば、目標達成には暗雲が立ち込める可能性もあります。


後発品割合が最も高いのは沖縄の73.3%、最も低いのは徳島の49.9%


 都道府県別に見ると、沖縄県の73.3%が最も高く、次いで鹿児島県67.7%、岩手66.8%、山形65.7%と続いています。トップの都道府県での「足踏み」が気になります。

 逆に、最も低いのは徳島県の49.9%で、山梨52.2%、高知54.4%、和歌山56.7%なども低い状況ですが、後発品使用割合は徐々に上昇しています。
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都道府県別の後発品使用割合、大きな変動はないが、使用割合上位での足踏みが気になる
 

 主な薬効分類別に、後発品使用割合が高い医薬品を見ると、数量ベースでは血管拡張剤の69.6%、去たん剤の64.4%、消化性潰瘍用剤の60.5%などで、いずれも上昇傾向にあります。また金額ベースでは、血管拡張剤の57.0%、去たん剤の47.2%、ビタミン剤の38.6%などが目立ちます。

 逆に後発品使用割合が低いのは、数量ベースでは代謝拮抗剤の1.8%、ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)の8.1%、泌尿生殖器官及び肛門用薬の21.4%、金額ベースでは漢方製剤0.0%、代謝拮抗剤の1.6%、ホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)の1.7%などとなっています。

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主な薬効分類別に見た後発品使用割合の年次推移(数量ベース)

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主な薬効群別に見た後発品使用割合の年次推移(金額ベース)



http://blogos.com/article/156745/
米国で深刻化する「薬価」問題(上)ジェネリックが暴騰する仕組み - 大西睦子
新潮社フォーサイト2016年01月25日 13:00

 通称「ダラプリム」と呼ばれる、62年前に開発された薬剤をご存じでしょうか。これは妊婦が感染すると死産や流産を、あるいは免疫力が低下しているエイズ患者や一部のがん患者などが感染すると重篤な脳症から場合によっては死に至るというトキソプラズマ症や、高熱や頭痛を引き起こす感染症であるマラリアの治療薬として利用されています。

 昨年9月、その薬剤に関するニュースが全米の注目を集めました。米製薬会社「チューリング医薬品(Turing Pharmaceuticals)」の32歳のCEO(最高経営責任者)マーチン・シュクレリ氏が同年8月、ダラプリムの製造販売権を買収し、なんと、一晩で薬価を1錠13.50ドル(約1620円)から750ドル(約9万円)へ、実に55倍以上も引き上げたのです。米メディアはシュクレリ氏を「米国で最も嫌われる男」と呼んだほどでした。

 ところが、元々がヘッジファンドマネージャーであったシュクレリ氏は、人々の注目を浴びたがる究極のナルシストとも言われ、傲慢な態度でテレビに出演したりソーシャルメディアに情報を発信したことで、皮肉にも、連邦捜査局(FBI)や証券取引委員会(SEC)の調査のターゲットになりました。その結果、昨年末の12月17日、彼が以前所有していた会社が「ポンジ・スキーム」と呼ばれる投資詐欺を行っていた容疑で逮捕されました。その事件が契機となり、再び米国で薬価高騰の問題に関心が集まっているのです。

【Drug Goes From $13.50 a Tablet to $750, Overnight,The New York Times,Sept.20】

【Reviled drug CEO Martin Shkreli arrested,CNN money,Dec.17】

製薬会社が自由に薬価を吊り上げ

 2003年、米国の連邦法として定められた法律「メディケア処方薬剤改善、近代化法」は、製薬会社に2つの大きな利益をもたらしました。

 1つ目は、米国の高齢者および障害者向けの公的医療保険制度であるメディケアによって、アメリカ食品医薬品局(FDA)で承認されたすべての抗がん剤の治療費を公的保険でカバーしなければならなくなったことに起因します。しかも、ほとんどの州の民間保険会社も、メディケアに準拠します。つまり、製薬会社にとっては薬剤の販売チャンスが飛躍的に増大することになりました。

 2つ目は、米国では政府が薬価について製薬会社を規制できないことになりました。つまり、製薬会社が自由に薬価を設定できるのです。

 この2点によって、製薬会社が、古い薬でも新しい薬でも価格を思うままコントロールできる環境が生み出されました。すなわち、シュクレリ氏がダラプリムの薬価を一挙に55倍以上も上げたことは、不道徳ではあっても、政府が薬価を規制する日本を含む多くの他の国と違い、米国では全く合法なのです。

 それだけに、シュクレリ氏の事件後、専門家や識者らは製薬会社への批判を強めました。たとえば、『ニューズウィーク』誌によると、クリントン政権時の労働長官で、現カリフォルニア大学バークレー校公共政策大学院教授のロバート・ライシュ氏は、「シュクレリ氏のやったこと(薬価の大幅値上げ)は、巨大製薬会社がずっとやってきたことだ」と指摘しています。

 これに対し、製薬会社やバイオ企業などの業界団体である「米国研究製薬工業協会」(Pharmaceutical Research and Manufacturers of America:PhRMA)は、シュクレリ氏は薬の開発をしているわけではなく、古い薬の製造販売権を買収して薬価を上げただけで、製薬会社ではなく投資家である、と反論しています。

 しかし、米国の製薬会社は、シュクレリ氏のように薬価を一気に55倍は上げていなくても、がんや高コレステロール血症、糖尿病などの薬価を毎年10%以上も上げています。そうした実態があるからこそ、ライシュ教授の指摘に多くの人が共感するのです。

【Shkreli Was Caught Doing What Big Pharma Does All The Time,Newsweek,Dec.24】

1年で80倍以上暴騰!

 一方、日本でも近年普及してきたジェネリック医薬品とは、特許が切れた新薬を他の製薬会社でも製造販売できるようになった薬剤のことです。新薬と同じ有効成分、同じ効き目でありながら、複数の製薬会社が競って販売できるため、低価格になるのが魅力です。米国のジェネリック製薬協会によると、現在米国内で処方されている薬剤の86%がジェネリック医薬品ですが、購入された総額から見ると、薬剤全体の27%にしかなりません。これはつまり、新薬の価格がいかに高額かを示しているデータです。

 ところが、低価格であるはずのジェネリック医薬品についても、米国では近年、価格の上昇が問題になっています。2014年10月、米国上院議会の健康に関する小委員会メンバーが、一般的な10種類のジェネリック医薬品を調査したところ、1年間で最低でも388%、最高で8281%も価格が上昇していることが明らかになったのです。

 こうした実態に対し、ハーバード大学医学部のアロン・ケッソルハイム教授らは、ジェネリック医薬品を販売する競争相手がいないため、市場を独占して薬価が上げられていると批判する論文を医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』(The New England Journal of Medicine:NEJM)に発表しています。

 本来ならば複数社が競合することで低価格になるはずなのに、なぜ競争相手がいないのでしょうか? 

 仕組みはこうです。たとえば、A社が開発したB薬の特許が切れて、他の3社がジェネリック医薬品を製造販売し始めたとします。するとA社は3つの会社のジェネリックの製造権を買収し、ジェネリックの販売を止めることで競合をなくし、B薬の価格が下がることを防ぐのです。あるいは、買収したジェネリックの価格そのものを上げることもできます。もちろん、市場の独占は米国でも違法ですが、他の会社が販売しようとしない薬(上記のケースで言えば、買収された3社以外の会社が参入しないこと)を単独で販売することは、残念ながら違法ではないのです。(つづく)

【http://www.gphaonline.org/media/cms/GPhA_Comments_on_Docket_FDA-2013-N-0500.pdf】

【http://www.sanders.senate.gov/download/face-sheet-on-generic-drug-price-increases?inline=file】

【High-Cost Generic Drugs-Implications for Patients and Policymakers,NEJM,Nov.13,2014】

執筆者プロフィール
大西睦子
内科医師、米国ボストン在住、医学博士。1970年、愛知県生まれ。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月からボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。2008年4月から2013年12月末まで、ハーバード大学で、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度受賞。現在、星槎グループ医療・教育未来創生研究所ボストン支部の研究員として、日米共同研究を進めている。著書に『カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側』(ダイヤモンド社)。『「カロリーゼロ」はかえって太る!』(講談社+α新書)。『健康でいたければ「それ」は食べるな』(朝日新聞出版)などがある。
関連記事



http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/20160125_740480.html
ビッグデータ解析で薬剤副作用予測がほぼ100%可能に
~京大発表。今後はSoC活用で処理を高速化

(2016/1/25 12:30)PC Watch

 京都大学の江谷典子医学研究科特定研究員は22日、薬剤やその副作用、疾患の原因のとなる遺伝子などのビッグデータを解析することで、副作用をほぼ確実に予測できるとの研究成果を発表した。

 これまで、ビッグデータを用いた薬の副作用の予測は、必要な臨床試験のデータが公開されていない場合が多いことから、十分な成果が得られていなかった。今回の研究では、公開されているデータベースから疾患の原因となっている遺伝子や、薬の働きかける部位、タンパク質と化合物の相互作用に関するデータ、市販されている薬を含む薬剤の副作用や発症率の5項目を統合し、新たにデータベースを構築。さらに、これを元にした統計や機械学習を用いたシステムを開発し、副作用の種類や発症率を予測したところ、ほぼ100%予測できたという。

 また、既存の薬剤の中で、元々のターゲット以外の疾患に効果を発揮する可能性があるものについての予測も行ない、今まで治療薬が公開されていない疾患に対して300件以上の候補を発見した。

 個人の体質や遺伝的特性によって治療効果の高い治療法を選択する「個別化医療」への貢献が期待される。

 江谷氏は、将来的にSoC (System-on-a-Chip)を用いることで、セキュリティ強化や処理の高速化を図れるようになるため、大規模なビッグデータを用いた予測を手軽に行なえるようになるだろうとしている。



http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0125/jc_160125_3662502625.html
がん専門病院で黒字はほとんどない! 「外保連」、外科治療への適切な評価を要望
J-CASTニュース1月25日(月)11時30分

外科系学会社会保険委員会連合(外保連)が主催する記者懇談会が2016年1月12日、東京で開かれた。外科系学会が集まり、臨床技術のコスト計算をし、科学的な診療報酬のあり方を検討する外保連の発足は1967年。

82年に初めて手術試案を公表、以来、厚生省・厚生労働省に適切な診療報酬の算定を働きかけている。

459 項目の技術度、人件費、材料代、要望点数などをまとめる

16年度診療報酬改定向けに刊行された『外保連試案2016』は、手術、処置、検査、麻酔459 項目の技術度、人件費、材料代、要望点数などをまとめた。たとえば人件費は、経験何年の医師、看護師、技師らが何人、何分働くかを、医療職国家公務員の給与をもとに計算した精密なものだ。

川瀬弘一・手術委員会委員長(聖マリアンナ医大小児外科)は前回14年の診療報酬改定では、国が手術時間の短縮のみに着目し、子宮手術の点数を下げたことを遺憾とし、効果や手術緊急度などを考慮した評価方式を訴えた。それにより、大動脈りゅう、緊急帝王切開、斜視など55手術への特別な点数配慮を要望した。

平泉裕・処置委員会委員長(昭和大学整形外科)は使用する材料の高額化により、人件費もまかなえない処置が増えている現状を訴えた。高い技術が求められる急性すい炎への動脈注入療法、気管内薬液注入などが例示された。

診療報酬が低く、割に合わないとして出産を扱う病院が減っていることは知られているが、記者からは「必要な手術や処置が不採算のために行われなくなっているケースがあるか」との質問もあった。担当役員からは「がん専門病院で黒字は癌研究会有明病院ぐらい、他は赤字だが大部分は国公立のため補填でもっている」「大学病院の 3分の 1は赤字だが、やりくりで何とかカバーしている」との返事があった。

(医療ジャーナリスト・田辺功)



http://www.sankeibiz.jp/business/news/160125/prl1601251013020-n1.htm
在宅医療に関わる費用 76.4%「負担に感じる」、71.6%「今後も増えると思う」 平均自己負担額19,590円 最大で月12万円支払うケースも~在宅医療費に関する患者家族の意識調査~
2016.1.25 10:13 Sankei Biz

最近1ヶ月間の在宅医療費を教えてください在宅医療費は今後増えると思いますか
 月600万人が利用する日本最大級の病院検索・医薬品検索・医療情報サイト群ならびに医療者向けサービスを運営する株式会社 QLife(キューライフ/本社:東京都千代田区、代表取締役:山内善行)は、在宅医療を受けている患者の家族500人を対象に、在宅医療費について意識調査を実施した。調査は2015年12月18日から12月24日まで、インターネット経由で行われた。

 調査結果から、認知症や脳梗塞、脳卒中などの脳血管障害患者の家族を中心に、4人に3人が在宅医療費について負担に感じていることが分かった。現在の平均自己負担額は月2万円前後だが、約7割の家族が今後も在宅医療費が増加すると考えており、在宅医療が長期化するにつれ、その負担感はますます増大するものと思われる。しかしながら、約7割の家族が「入院よりも在宅のほうが良い」と回答するなど、住み慣れた家での治療を望んでおり、在宅医療費の負担軽減は解決すべき大きな課題の1つであると思われる。

◆在宅医療にかかわる費用について、76.4%が負担に感じている

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 76.4%が「とても負担に感じている」「少し負担に感じている」と回答した。疾患別では「認知症」が最も高く、87.8%が負担に感じている。次いで脳卒中、脳梗塞などの「脳血管障害」の81.1%だった。

◆在宅医療費の自己負担額は平均で月2万円前後。最大12万円支払っているケースも
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 在宅医療費の自己負担額は平均で19,590円、最少額は1,000円、最大額は120,000円だった。
年代別に見ると、在宅医療を受けている家族の年齢が「70代未満」では、平均21,610円で、最大120,000円、「がん」(平均30,650円)や「脳血管障害」(平均25,070円)で負担が多くみられた。
「70代以上」では、平均18,890円、最大44,000円だった。

◆在宅医療費 71.6%が「今後も増えると思う」。それでも70.2%「入院よりも在宅のほうが良い」
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 71.6%が在宅医療費について「今後も増えると思う」と回答。また、今後の治療方針については70.2%が「入院よりも(このまま)在宅医療のほうが良い」と回答した。



http://www.qlifepro.com/news/20160125/only-for-the-optimization-of-the-large-gate-pharmacist-proper-assessment-and-awareness.html
【中医協公聴会】適正化の対象、大型門前のみで-「かかりつけ」適切な評価と周知を
2016年01月25日 AM11:00  QLifePro

 中央社会保険医療協議会は22日、さいたま市で公聴会を開き、2016年度診療報酬改定に対する意見を医療関係者、保険者、患者等10人から聞いた。薬剤師を代表して、保険薬局の立場から意見を述べた斉藤祐次氏(灰屋薬局・埼玉県薬剤師会副会長)は、骨子に盛り込まれている「大型門前薬局等に対する評価の適正化」について、大型のチェーン薬局のみが対象となるような要件設定を求めた。また、評価の対象となっている、かかりつけ薬剤師・薬局に対しては、「適切な評価と制度の周知」を要望した。

 改定の骨子では、いわゆる大型門前薬局などを念頭に、現行の処方箋受付回数および特定の医療機関にかかる処方箋による調剤割合に基づく調剤基本料の特例対象範囲を拡大する方針が示されている。

 斉藤氏は、こうした調剤報酬適正化の対象となる薬局について、「あくまで大型のチェーン薬局であるべき」と主張。

 ただ、大型門前の中にも地域でかかりつけ機能を発揮している薬局については、調剤報酬が低い特例点数の対象から「外れるべき」とした。

 また、評価の対象となっている、かかりつけ薬剤師・薬局による服薬情報の一元管理については、「これまで以上に推進することが求められている」とし、そのための適切な評価と「かかりつけ薬剤師・薬局について理解してもらうための環境整備もお願いしたい」と要望した。

 新たな数量シェア目標を踏まえ、要件を見直す方針が盛り込まれている「後発医薬品調剤体制加算」については、「政府の数値目標が引き上げられたが、これまで以上に努力していきたい」としつつも、「医薬品の備蓄増に伴う負担増も大変。これがうまくいかないと高い目標はクリアできない」と強調し、後発品の品質に対する懸念払拭などの「環境整備をお願いしたい」と述べた。

 後発品のさらなる使用促進に向けては、「後発品薬価の引き下げや現場での説明が重要になる」との観点から、「医師や薬剤師に対するインセンティブが拡大される必要がある」との意見も出た。

 斉藤氏は、骨子に盛り込まれている特定集中治療室等への薬剤師配置を診療報酬で評価することについても言及。

 高度急性期医療を担う現場において薬剤師の配置が進むことで、「他の医療職種と連携しながら、入院患者に投与される薬剤の相互作用チェックなどが行われている」との現状を示し、「こうした取り組みが他の医療職種の負担軽減や、医薬品の安全使用につながっている」とし、評価を求めた。

 公聴会では、保険者の代表者から、医薬分業の進展により、患者負担が増加していることを踏まえ、「患者のための薬局ビジョン」で示されている機能を「しっかり発揮する」よう求める意見も出た。



https://www.m3.com/news/general/393798?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160125&dcf_doctor=true&mc.l=140828635&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
【兵庫】小児科専門医院 “空白地帯”相生に今秋開業
2016年1月25日 (月)配信 神戸新聞

 長らく小児科の専門医がいなかった兵庫県相生市に、秋にも小児科専門医院が誕生する。開業を計画しているのは、兵庫県太子町出身の小児科医、村瀬真紀さん(53)=栃木県那須塩原市=。「子育て世代の力になりたい」との思いから、故郷近くでの開業を決めた。子育て施策に力を入れる同市に届いた“朗報”に、地元は大きな期待を寄せている。

 村瀬さんは神戸大医学部を卒業後、加古川市民病院やたつの市御津病院(現たつの市民病院)などを経て、現在は栃木県の大学病院に勤めている。昨年、西播磨での開業を検討していた頃、相生市医師会(魚橋武司会長)から要請を受けた。

 同市医師会などによると、市内に小児科を掲げる病院は5カ所あるが、いずれも小児科専門医は在籍していないという。“空白地帯”ともいえる市の現状が、村瀬さんの背中を押した。

 村瀬さんは少しでも同市になじもうと、昨年10月から週に一度市民病院に非常勤医として働くように。栃木から片道約5時間かけて通勤しながら、開業に向けて奔走している。「地域で頑張っている若い世代のために、自分の経験を少しでも役立てたい」と、村瀬さん。16年10月に同市向陽台で開業する予定だ。

 子育て世代にとってはこの上ない朗報で、開業を待ちわびる保護者は多い。3カ月の子どもを育てる女性(30)は「子どもが小さいうちは、急な病気や少しのけがで不安になることも多い。近くに専門医がいると心強い」と話していた。(杉山雅崇)



https://www.m3.com/news/general/393515
学術論文、ネットで原則公開へ 公的資金使った研究対象
2016年1月25日 (月)配信 朝日新聞

 公的資金を使った研究について、政府は学術論文やデータをネット上で原則公開させる方針を決めた。国内の科学技術関連予算は年間約4兆円に上るが、論文の多くは有料の商業誌に掲載され、自由に閲覧できない。成果を社会で広く共有し、研究の発展を促す狙い。

 国内の大学や研究機関が関わる科学技術の論文数は年間7万本を超える。米国や英国で公的資金を使った研究論文の公開義務化が広がっており、日本でも進める。22日に閣議決定した第5期科学技術基本計画(2016~20年度)の期間中に実施を目指す。

 国の研究費を配分する科学技術振興機構や日本学術振興会が大学などに研究資金を出す際、論文の公開を条件にする方法などを検討している。研究者は、論文を無料で読める電子雑誌に投稿するか、有料の雑誌に出す場合は大学などが設ける専用サイトで、ほぼ同様の内容を無料で読めるようにする。

 STAP細胞などの研究不正が相次いだことなども受け、論文の根拠となったデータも公開の対象とする。知的財産などに問題のない範囲が対象で、データを管理、検索できる基盤作りを国立情報学研究所が中心になって進める。多くの人が論文やデータを目にしやすくなれば、成果の活用が進み、研究の透明性も高まると期待されている。

 ただ、無料公開の電子雑誌に掲載するには、著者が数万~数十万円の費用を出版社に払う必要がある。大学などの専用サイトに載せる場合、出版社側から公開の猶予を求められ、公開の時期が遅れる可能性もある。

 京都大と筑波大はこの方針を先取りし、雑誌に載った論文などを学内の専用サイトに登録、公開する方針を今年度に打ち出した。

 文部科学省で公開について検討する委員会の委員を務める西尾章治郎・大阪大総長は「公開が進めば、異分野のデータが組み合わさって新たな研究領域をひらきやすくなる」と話している。(阿部彰芳)



https://www.m3.com/news/iryoishin/393757
学会に女性役員、「クォータ制」の導入を
医学領域のガラスの天井、「すり抜ける」

2016年1月25日 (月)配信 成相通子(m3.com編集部)

 「医学領域のガラスの天井をすり抜けて~女性活躍の量的拡大から質的拡充へ~」と題した、順天堂大学女性研究者研究活動支援シンポジウムが1月23日に開催された。日本女医会理事の津田喬子氏が基調講演を務め、個々人と社会の意識改革の重要性を指摘し、日本産科婦人科学会や日本麻酔科学会が進める女性役員の「クォータ制」の導入やキャリア教育の充実を訴えた。

 津田氏は医学会の役員数の格差について紹介。2011年の女性医師会員数は、日本眼科学会で41%、日本麻酔科学会で34 %、日本内科学会で20%など、一定の割合を占めるものの、女性役員数(2015年)は日本眼科学会1人、日本麻酔科学会では2人、日本内科学会においては1人もいないなど、女性の登用は遅れている。一方で、2013年に日本産科婦人科学会 が特任理事5人のうち3人を女性とすることや、2016年度から日本麻酔科学会でも一定数の女性代議員や4人の女性理事枠を新設するなど、「クォータ制」の導入の兆しが見えているという。

 順天堂大学は、2015年に「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ」が文部科学省の補助事業に採択され、男女共同参画推進に取り組んでいる。シンポジウムでは、津田氏のほか、杏林大学医学部麻酔科教授の萬知子氏、東京医科歯科大学難治疾患研究所・エピジェネティクス分野教授の石野史敏氏、順天堂大学大学院医学研究科細胞・分子薬理学教授の櫻井隆氏が講演。順天堂大学の研究支援制度を利用した女性医師の体験談などを踏まえ、パネルディスカッションで今後の女性キャリア支援について意見を交わした。

 順天堂大学の木南英紀学長、男女共同参画推進室長を務める新井一医学研究科長・医学部長もシンポジウムに駆けつけ、あいさつした。

量的拡大から質的拡充へ

 津田氏は、「私と社会の意識改革」と題して基調講演し、医学界の女性支援の変遷について、以前は女性医師の量的拡大が主眼だったが、近年はマンパワーとしてだけでなく、女性が医師としてキャリアを継続・発展できる環境の整備など、質的な拡充が必要になっていると指摘。具体的に、(1)保育(育児)施設の設置場所と質の改善、(2)産休・男女の育休取得の推進、(3)医学界の男性中心構造の脱却(指導的立場への女性登用、学会役員のクォータ制導入など)、(4)キャリア継続と向上への意識醸成に向けた医学教育の改革と実践、(5)妊娠・出産に対応した専門医・認定医取得規定の考慮、(6)医師の地域及び診療科偏在の解消(勤務医の待遇改善、勤務条件の明確化)など、6項目のキャリア支援が必要だとした。

クォータ制の導入と成果目標

 日本麻酔科学会常任理事も務める萬氏は、「男女共同参画推進活動のない社会に未来はない~ポジティブアクションのすすめ~」と題して講演した。日本の女性研究者数は欧米諸国と比べて少なく、増加の傾向も鈍い状況で、「ヨーロッパには、女性研究者の増加で研究が強くなったという成功体験があるが、日本にはそういう合意がない」と指摘。女性の活躍を促すためには、女性と男性の社会的性差を認識し、男性優位の状況下では、クォータ制などのポジティブ・アクションを導入が必要だと主張した。

 麻酔科学会では、2016年度の選挙から代議員(282人)の15%を、追加で女性枠とするほか、現在2人いる女性理事に加えて、さらに4人の女性理事の別枠を設置するといい、課題として、女性の立候補者を増やすことや、女性増による成果目標の設定を挙げた。萬氏は、ポジティブ・アクションの目標達成によって、研究開発力の向上など成果も狙うことが必要で、そのような責務も、選ばれた女性が担う覚悟が必要だと強調した。

「多様な視点」が重要

 研究者の妻を持つ石野氏は、「ともに最先端を歩むために」と題して講演。それぞれ別々のテーマで研究していた2人がいかに共同で研究を始め、研究を発展させてきたかを振り返った。お互いの得意な分野を生かしつつ、哺乳類の胎生に関する獲得遺伝子の特定につながったかを説明。胎生の哺乳類は、単為発生の胚を作成しても、初期で死んでしまうことを引用しながら、「男性と女性は異なるが切り離せないもの」として、お互いの独立性や異なる能力を生かすことなどが重要だと指摘。男性的な競争社会で、短期的な成果を追い求めるのではなく、多様な視点で充実した研究を男女が行える環境作りも重要だとした。

 櫻井氏は、「次世代を担う研究者の育成・支援のために:順天堂大学基礎研究医養成プログラムにおける取組」と題して講演。順天堂大学のMD研究者養成の取り組みを説明した。同大では、2010年に「基礎医学研究者養成プラン」を策定し、2012年、2014年に基礎研究医養成プログラムを拡充。女性研究者数も少しずつ増えてきている。櫻井氏は、今後、女性研究者へのさらなるサポートを進めたいとした。

「しなやかな考え」ですり抜ける

 順天堂大で、女性研究者支援を受ける2人の女性医師の実体験も紹介。同大小児外科医学部助教の田中奈々氏と呼吸器内科医学研究科大学院生の難波由喜子氏が自身の体験を語った。

 そのほか、ニッピバイオマトリックス研究所所長の服部俊治氏と日本医科大学小児科教授で女性医師研究者支援室室長の前田美穂氏らと、講演をした4人でパネルディスカッションを実施した。石野氏は、研究の発展には幅広い視点が重要だと改めて強調。津田氏は「(女性の進出を阻む)ガラスの天井は、打ち破るだけでなく、すり抜けるというのもあるかもしれない。しなやかな考えでやってほしい」と述べた。


パネルディスカッションでは、津田氏、萬氏、石野氏、櫻井氏のほか、ニッピバイオマトリックス研究所所長の服部俊治氏と日本医科大学小児科教授で女性医師研究者支援室室長の前田美穂氏がそれぞれの立場で取組みや課題を話した。



https://www.m3.com/research/polls/result/52
意識調査意識調査一覧
結果外国人患者が来たら……。外国語は話せる?

カテゴリ: 医療 回答期間: 2016年1月12日 (火)~18日 (月) 回答済み人数: 3096人

 円安やビザ発給要件の緩和などにより、訪日外国人が増加しています。政府は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、「2020年までに訪日外国人2000万人」とする目標を立てていましたが、2015年中に目標達成の見込みが出てきたことから、さらに上乗せして3000万人に目標を引き上げようとしています。また、日本に中長期で居住する外国人は2014年末現在で212万人に上ります。

 有名観光地だけでなく日常的な生活の場で、外国人と接する機会も増えてきました。医療現場では、医療通訳の必要性や重要性が指摘されるようになってから久しいものの、具体的な対応はまだ模索中です。そこで、医療従事者の皆様の外国語スキルについてお伺いします。
医師の6割、「英語で診療可」

 医療従事者の外国語スキルについてお伺いした本調査。日本語以外で医療現場で使うことができる言語を尋ねたところ、医師の6割が「英語」を挙げました。英語以外は数パーセント前後と少ないものの、中国語やドイツ語を挙げる方もいました。看護師は33%、薬剤師は43%が英語を仕事で使えるとしています。

 日本人が苦手とされる英語のリスニングやスピーキングはどうでしょうか。医師では、2割が「言っていることは分かるが、話せない」を選択、3割弱は「ほとんどできない」としています。日常会話にない専門用語も必要な医療現場でも、不自由なく使えるのは、2割未満のようです。開業医も勤務医もほぼ同じ傾向でした。

 今後学びたい言語について質問したところ、圧倒的に多かったのは英語。全体の過半数を超えました。次に多かったのは中国語で、約1割。実際に中国人の患者も多いようです。次に多かったのはスペイン語、その次がフランス語でした。

   最後に外国人患者とのエピソードや、外国語にまつわる思い出、お薦めの勉強方法を尋ねたところ、約1000人からさまざまな回答が寄せられました。一部を下記にご紹介いたします。

 回答者総数は3096人、内訳は開業医657人、勤務医2202人、歯科医師 3人、看護師18人、薬剤師166人、その他の医療従事者50人でした。

Q1 日本語のほかに、診療などの医療現場の仕事で、使うことができる言語はありますか?

      開業医   勤務医   歯科医師  看護師   薬剤師   その他の医療従事者
英語     59%    64%    100%   33%     43%    50% 
中国語     3%     1%     0%     0%      7%    0%  
韓国・朝鮮語  3%     1%     0%     0%      2%    0%  
ポルトガル語  2%     2%     0%     0%      2%    6%  
スペイン語   2%     1%     0%     0%      2%    2%  
フランス語   2%     2%    33%     6%      1%    2%  
ドイツ語    3%     1%    33%     0%      1%    4%  
その他     2%     2%     0%     0%      0%    0%  
なし     40%    35%     0%   61%     54%    44%  
 
開業医 : 657人 / 勤務医 : 2202人 / 歯科医師 : 3人 / 看護師 : 18人 / 薬剤師 : 166人 / その他の医療従事者 : 50人
※2016年1月18日 (月)時点の結果

Q2 英会話はできますか
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開業医 : 657人 / 勤務医 : 2202人 / 歯科医師 : 3人 / 看護師 : 18人 / 薬剤師 : 166人 / その他の医療従事者 : 50人
※2016年1月18日 (月)時点の結果

Q3 今後学びたい言語や、現在勉強中の言語はありますか?
(複数選択)
      開業医   勤務医   歯科医師  看護師   薬剤師   その他の医療従事者
英語     51%    60%   67%    89%    71%    64%    
中国語    12%     4%    100%    11%    17%    14%    
韓国・朝鮮語  5%     3%    33%    17%     8%     6%    
ポルトガル語  2%     3%     0%     0%     1%     6%    
スペイン語   9%    10%    33%     0%     6%    16%    
フランス語   9%     9%     0%     0%     4%    10%    
ドイツ語    6%     6%    33%     6%     4%     4%    
その他     2%     3%     0%     0%     2%     0%    
なし     31%    22%    0%     6%    19%    12%    
 
開業医 : 657人 / 勤務医 : 2202人 / 歯科医師 : 3人 / 看護師 : 18人 / 薬剤師 : 166人 / その他の医療従事者 : 50人
※2016年1月18日 (月)時点の結果

Q4 外国人患者とのエピソードや、外国語にまつわる思い出、お薦めの勉強方法があれば教えてください。
こちらでは、「外国人患者とのエピソード」で、困った話や嬉しかった話、恥ずかしかった話やびっくりした話などをご紹介します。

【困ってしまった話】
1.咄嗟の対応に苦慮
・May I help you?と言ったら、しゃべれると思われ、一気に話しかけられて参った。【薬剤師】
・救急当直の時にマラリアを心配する留学生が来たことがある。英語もだが、マラリア自体に対して咄嗟に反応が出来ず、たどたどしい診察になってしまった。【勤務医】

2.「なんて言うの?
・腰椎麻酔の際に、「エビのように丸く」が伝わらなくて難渋した。【勤務医】
・急性膀胱炎のインド人婦人に、頻尿?と尋ねるのに困った。【開業医】
・死亡宣告は難しかった。特に分からない言語のときは。【勤務医】
・膀胱炎の説明に苦慮した。【勤務医】

3.英語以外の言語
・急患がルーマニア語しか話せなくて困った経験がある。【勤務医】
・最も困ったのが、日本語も英語も話せない韓国人患者であった。患者は辞書を持参して・きたが、自分自身は韓国語は分からず、英語対応も通じず、病名も説明も不可能であったことは残念であった。【開業医】

4.言葉以外の理由
・中東の患者様で女性であったが、宗教上の理由で男性の診察を断られた上に英語も通じず苦労したことがある。【開業医】
・慢性期統合失調症で中国語しか分からない方が入院したが、言語と症状の両方のため全く話していることが分からないので対応に困っている。【勤務医】

5.伝えるのが困難
・病状は聞き取れても、治療などの説明がなかなか伝わらなかった。【勤務医】
・皮膚の手術のときにあらかじめ同意書を取得して、いざ行おうとしたとき、実は手術をすることがうまく伝わっていなくて、直前に同意していないと言われたことがあり、外国人との意思疎通の難しさを痛感しました。【勤務医】
・日本在住の外国人で健診異常を指摘され来院したので、2次健診が必要なことを英語を交えて時間をかけて一所懸命説明し、検査の予約までしたが、結局来院しなかった。上手く通じなかったのかも知れない。【勤務医】
・鼠径部腫脹患者が来た。鼠径ヘルニア専門分野ではあるが、病態は異なっており、上手く英語で伝えられず、難渋した。【勤務医】
・イタリアの方が受診。日本語は全く話せず、お互い片言の英語で何とか成立。ステロイド外用薬を処方。翌日、日本人通訳の方と再診。処方されたのがステロイド剤と分かり、もう少し説明してほしかったと気まずい雰囲気になってしまった。【開業医】

6.尻込みしてしまう
・東南アジアからの留学生や見学が定期的にある。英語で質問されるが、なかなか答えられない。また教えてあげたくても話せないことから尻込みしてしまう。せっかくの機会なので積極的にするべきだが、「話せない」ということが頭をもたげて、ついついだんまりさんになってしまう。おすすめの勉強方法は教えてほしいくらい。【勤務医】
7.その他
・電子カルテのカタカナ表記の名前が呼びにくくて困った。【その他の医療従事者】
・相手の言いたいことが分からず、様子と身体所見から検査をせざるを得なかったことがありました。結局画像検査で虫垂炎だったのですが。【勤務医】
・細かい症状が聞き取れなくて、もういいと諦められることもあり、残念な気持ちになった。【勤務医】
・在日韓国人の患者さんに説明をした時のこと。日本語を問題なく話されるので、いつも通りに説明、熱心にメモを取っておられました。説明が終わった後、「先生のおっしゃる要点はこの通りですか?」とメモを見せられましたが全てハングル語。全く分かりませんでした。【勤務医】
・海外旅行に薬も持っていかれる患者様の依頼で、薬品情報提供書を英訳してお渡ししたことがあるが、上手くできなくて大変だった。【薬剤師】

 英語で苦労し、恥をかいたり、切ない気持になったりしたエピソードも寄せられました。
【間違えたり、恥をかいたりした話】
1.日本語の方が分かる
・日本在住で奥さんが日本人のオーストラリアの方が受診された際、必死に英語を交えながら説明していたところ、『かえって分かりにくいから全部日本語でお願いします』と言われたことがあります。【開業医】
・30年前プライベートでサイパンを旅行した際、片言の英語でショッピングをしていたら、現地の人に日本語の方が良く分かると言われ、自分の語学力の無さを恥じた。【開業医】

2.恥ずかしい経験
・麻酔の術前外来を英語で行うも、座薬が英語で出てこずジェスチャーで表現。「オオー、サポね!!」と返してもらった。恥ずかしかったな… 【勤務医】
・通訳に手伝ってもらいながらやるしかない状況でかっこ悪かった…ことがあります。【勤務医】
2.言い間違い、聞き間違い
・hymenectomy(※処女膜切除術)とhymenotomy(※処女膜切開術)を間違えて叱られた。【勤務医】
・meetとmeatを、間違えて、恥をかいた 。【開業医】
・コーラ頼んだらコーヒーを持って来た。そんなに発音悪い?【勤務医】
・食べられないものがあるかと聞いたら冷麺冷麺!と言っているかと思い、冷麺?と聞き返したらlemonだった。【勤務医】

3.切ない
・日本に住んでいるアメリカ人を長く見てきたが、結局最後は母国に帰って手術を受けた 。【勤務医】
・散々英語で会話させて最後に「英語の練習」と日本語で言われた。【勤務医】
・御主人がアメリカの方で日本語が話せない。咳が1カ月以上も続くと言うことで来院。検査にて肺炎クラミジア感染症と判明して除菌を行う方向となったが、漢方以外の薬をとにかく飲みたがらないので直接説明してほしいとのこと。どうにか片言の英語で説明したが結構日本語が分かるとのことでした。それならそうと早くに言ってくれれば・・・と思いました。【勤務医】

4.話せても切ない?
・幼少時の環境のため希少言語が分かります。受診される方も少ないですが、まれにその言語の方が来られると、先方はまさか医者がその言語を理解するとは思ってもいないので、診療の合間にあれこれ遠慮なく自国語で話します。英語や日本語で愛想良くても、合間にご不満をおっしゃっていたりして。分かるのがいいのか悪いのか。【開業医】

 苦労も多い外国語の診察ですが、異国で不安を抱えながら診察を受ける外国人患者に喜んでもらえた経験を大事に思っている方も多いようです。
【喜んでもらえた話】
1.信頼関係を構築
・在米華僑のご家族と、日本で受傷した重症外傷の患者さんのやりとりを英語でしたことがあります。説明をできるだけシンプルに、事実のみを繰り返し説明しました。結局亡くなったのですが、お帰りの際にご家族にハグされました。もう10年近く前のことです。【勤務医】
・留学経験がないのでそれほどうまくないが、元外交官だった外国人患者さんに話が通じたため非常に信頼されたことがある。ビジネス英会話を聞いていたからかもしれない。【勤務医】
・不安感を持って受診した英語しか話せないフィリピン人の患者さんと英語で医療面接し、診療後には安心して帰っていただけた。【勤務医】
・日本の病院では日本語しか通じないと思っていた外国からの観光客から、とても喜ばれ感謝された。【勤務医】

2.英語以外の言語
・中国残留孤児の方に中国語で診療し、不安が無くなったと非常に感謝された。【勤務医】 ・ロシアのバレリーナがトレーニング中に足を捻挫して受診したことがあった。マネジャーが同行したが、彼は英語が得意ではなかった。ロシア語で「心配ない。また踊れるようになる。」と言ったら感激して泣いていた。【開業医】
・利用する外国人の国に合わせて、中国語、ベトナム語、インド・ネパール語、タイ語については「大丈夫」や「健康である」などの安心させる言葉はその国の言葉で話すようにしている。それだけで安心してもらえるようだ。【開業医】

3.英語を褒められた
・ジェスチャーも加えながら必死に問診を取り、診断や治療についての説明をしたら患者さんのお母さんに非常に感謝され、うれしかった。英語もほめてもらえた。【勤務医】
・オーストラリア人の英語教師が救急搬送されたとき、医療英語のみしか話せなかったが、退院時に「あのドクターは英語の達人だ」と日本語で言い残していったため、その後、英語圏の患者は全て私の外来に回されるようになった。今から20年前の話です。【勤務医】
・英語学習歴30ウン年。英語圏の患者が来た時に英語で話したら、この辺りの病院の医師で英語が一番上手と褒められたのが良い思い出です。【勤務医】

4.コミュニケーションの重要性
・日本のギャグを教えてやる、例えば「コマネチ!」患者と2人で練習、コマネチはどんな人かも教えてあげました。喜んでいました。【開業医】
・観光で日本に来たアメリカ人が、急に一側の耳が聞こえなくなり受診した。見ると一側の耳垢栓塞によるもので、複雑耳垢除去術を行い、聞こえるようになった。その時、「This is mede in USA 」と言ったところ、大受けして、以来その患者と親しくなり、帰国後プレゼントをもらい友人関係となった。【開業医】
・学生時代に著名なピアニストの方(ロシア人)に対して院内で誰も検査の内容を説明出来ず困っていたため、必死でコミュニュケーションを試みたら検査に非協力的であったのが一転し、馬鹿なのに医学生として重宝され、以後外国人で性格的に難しい人の問診担当となった。人間、何でも特技を持つと生き延びられると痛感した。【勤務医】
・外国人患者から、ここの病院は英語ができる医者がいると友人に教えると言われたが、非常勤の勤務医で歩合制ではないのでうれしくなかった。初めて、開業して英語ができることを宣伝しようかな、と考えた。しかし、いまだに非常勤医。【勤務医】
・南アフリカ人、虫垂炎術後の退院処方(3種類)に関して、私なりに説明したところ(専門的な単語は知らない)大変感謝され、帰国後に感謝状が送られてきた。【勤務医】

5.院内スタッフからも感謝
・通勤時のラジオで、ドイツ語、スペイン語、フランス語、中国語は少しだけ勉強したことがあり、他診療科入院中の患者であったが、看護師と患者で意思疎通が難しく間に入って説明したところ双方から感謝された。【勤務医】
・以前の勤務先の夜間当直で、チリ人の患者さんが来院。英語も日本語もできない方でした。小生がスペイン語が話せたので、患者さんとのコミュニケーションが取れ、看護師さん達から、尊敬の眼差しで見られた経験があります。今となっては、年齢で当直免除のため、懐かしい思い出です。【勤務医】

6.その他
・国際便内(日本への復路)での急患発生時に英語でのやりとりができ、患者を地上の医療施設に移動でできたこと。【勤務医】
・後期研修医のときに日本語が話せないイギリス人患者のために、入院診療計画書を自前で英文にして作ったことがあります。【勤務医】
・研修医時代に入院した子が外国人だったが、退院時にご両親がお礼にと絵本をくださったのが印象深い。【勤務医】

びっくりするような話や印象的な話、思わず笑ってしまうようなエピソードも寄せられました。
【印象的な話】
・25年近く前、オーストラリア原住民が診察に現れ、付添いのオーストラリア大使館の方が原住民の言葉を英語に通訳してくれたことがあった。また15年程前、セネガル人の犯罪者を警察が連れてきて、フランス語を辞書片手に通訳してくれたこともあった。ともに診察には大変苦労したが、今となっては話の種として面白い。【勤務医】
・警察官に連れられた外国人犯罪者がベーチェット病+糖尿病。【勤務医】
・けいれんで救急搬送されたアイルランド人、ビザも切れており大使館に連絡したり大変だった。結局支払いはしてもらえず仕方なく帰したが、翌週ATM強盗をして逮捕されていた。【勤務医】

【面白?逸話も】
・昔、外国人の入院患者が浅田飴をナースステーションに預けていて、ある朝、飴が欲しいと言ってきたので、「浅田飴ね?」と聞いたところ「朝ダメね」と言われたと思ってスゴスゴと引き返していったという申し送りを聞いたことがあります。【開業医】
・昔行っていたバイト先の病院は隣のブースとは壁1枚だったので会話が丸聞こえだった。自分の曜日は内科の自分と40才手前の整形外科医と二診体制だった。ある日、日本語がほとんど話せない英語圏の患者を整形外科医が診察していた時、カタカナ発音の英単語をつないで話していた。しかし、彼は片言ながら「Yeah」「Oh!」「aha」など感嘆詞を交え自信満々の診察。「フムフム..英語に不慣れながらも頑張って診察してる。頑張れよォ」と聞き耳を立てていた。そして最後、処方の説明になった時「アイ、ギブ、ユウ、ドラッグ、イズ、シィップウゥゥ...」と 英語風イントネーションで湿布と言い放ったのが聞こえた時は、吉本喜劇的でき過ぎた落ちに、ぶっ飛んで机から転げ落ちそうになった。【開業医】
・職場近くでホテルまでの道を英語で聞かれ、思わず「〇〇ホテル、アッチ」と英語訛りで言ってしまった。【勤務医】
・外国の人に、検査の説明を日本語で大きな声で説明している看護師がいた。耳が悪いわけじゃないのに、勢いで説明しているのに、爆笑!【看護師】

【びっくりした話】
・大学病院に勤めていた頃、救急にカナダ人の20代の女性が膀胱炎で受診した。診察ベッドに寝てもらいカーテンをしたら、裸になっていた。タオルを渡して日本では一般に服は脱がないと教えてあげた。【勤務医】
・屈強なドイツ人の患者の採血で、針を挿した途端に気を失って椅子から崩れ落ちたときには、驚きました。こんな怖がりがどこにいる、と思わず言いそうになりました。 【開業医】
・母親と話していたら、子供が○○弁で答えたのはビックリしました。【開業医】
・外資系製薬会社に勤めるドイツ人の主治医でしたが、最初日本語が分からず、英語での診察でしたが、1年くらい経つと、日本語でのやり取りにほとんど問題がなくなり、言語獲得能力の高さに驚きました。【勤務医】

「お薦めの勉強法」、「外国人の診察時のコツ」、「外国語による診療の賛否」など、他に寄せられた回答は、随時ご紹介いたします。



https://www.m3.com/news/general/393676
輸血で慢性肝炎さらに3人 E型感染、20~30代患者 日赤、献血時の検査なし
2016年1月25日 (月)配信 共同通信社

 輸血を受けた患者がE型肝炎ウイルスに感染し、新たに3人が肝硬変や肝がんにつながる恐れがある慢性肝炎になった疑いがあることが23日、関係者への取材で分かった。3人は20~30代の血液がん患者。昨年10月には、臓器移植時の輸血感染で2人が慢性E型肝炎を発症した国内初の事例が明らかになったばかり。

 献血を募る日本赤十字社は、過去に食品による感染で死亡例が出て、献血者の感染率が比較的高い北海道を除いて同ウイルスの検査をしておらず、検査体制の強化が求められそうだ。

 日赤などによると、感染の報告があったのは2004~14年で、3人はいずれも関東甲信越地方の病院で輸血を受けた。このうち、関東地方の病院で血液がんの治療を受けていた30代女性は輸血後に肝機能の異常が現れ、同ウイルスへの感染と慢性化が判明した。抗ウイルス薬の投与を受けているが、完全には回復していない。そのほか、20代女性は慢性化したが回復。20代男性は肝機能が改善したものの、元の病気の合併症で死亡した。

 昨年10月には肝臓移植に伴う輸血感染で2人が慢性E型肝炎になったことが明らかになった。

 輸血によるE型肝炎ウイルスへの感染は02~14年までに17人が確認されており、5人の慢性化例も含まれる。日赤は少なくとも4人については慢性化とみられる事例だと認識していたが、具体的な対策は取っていない。「状況をきちんと整理して把握したい」としている。

 豚の生レバーを食べてもうつることのあるE型肝炎ウイルスは急性肝炎を起こすが、慢性肝炎になることはないとされてきた。筑波大の大城幸雄(おおしろ・ゆきお)講師(消化器外科)は「抗がん剤治療を受けている人やエイズウイルス(HIV)感染者などは免疫の力が落ちていることから、海外では慢性化例も報告されており、リスクが高い」としている。

 国立感染症研究所などによると、英国では一部の輸血でE型肝炎ウイルスの検査をする方向で検討が進んでいる。感染研の石井孝司(いしい・こうじ)室長は「免疫が低下していてリスクが高い人に輸血するときは、E型肝炎ウイルスの検査が必要ではないか」としている。

 ※E型肝炎

 E型肝炎ウイルスへの感染が原因で、発熱や黄疸(おうだん)などの症状が出て急性肝炎となるほか、一部は劇症化することもある。妊婦や高齢者はリスクが高いとされる一方、症状が出ないこともある。主な感染経路はウイルスに汚染された食品の飲食で、発展途上国で多く見られる。日本では加熱が不十分な豚肉からの感染が疑われており、厚生労働省は2015年、生レバーを含む生の豚肉の提供を禁止した。C型肝炎などとは異なり慢性化しないとされてきたが、近年国内外で慢性化した例が相次いで報告されている。



http://mainichi.jp/articles/20160125/k00/00e/040/206000c
医師法違反容疑
歯科医が「がん治療」…警視庁が逮捕

毎日新聞2016年1月25日 15時00分(最終更新 1月25日 15時59分)

 医師にしか認められていない医療行為を無資格で行ったとして、警視庁生活環境課は25日、東京都江東区有明3の診療所「東京有明メディカルクリニック」(既に廃院)院長で歯科医の玉置秀司容疑者(58)=東京都府中市宮町=ら3人を医師法違反(無資格医業)容疑で逮捕した。クリニックは事実上、歯科医師しかいないのに、「遺伝子治療」などとし、内臓にがんを抱える患者らを診察するなどの医療行為をしていた疑いがあるとして、警視庁が捜査していた。【斎川瞳】

 捜査関係者によると、玉置容疑者らは内臓にがんを抱える患者らに対し、通常では医師にしか認められていない点滴注射などの医療行為をした疑いがあるという。玉置容疑者は昨年11月の毎日新聞の取材に対し、「(歯科医に認められている)口腔(こうくう)がんの予防などを行っていただけ」などと話していた。

 クリニックでは、玉置容疑者が経営するようになった2011年当初は実際に医師を雇って診療を行っていた。

 しかし、14年初めまでに医師が相次いで辞め、その頃から、実質的に歯科医の玉置容疑者だけが診療を行っていたとみられる。「医師じゃない人が治療している」などの情報が江東保健所などに寄せられ、生活環境課が14年秋にクリニックを捜索していた。
医師が名義貸し、一度も出勤せず

 14年初め以降は30代の男性医師が書類上、管理者となっていたが、この医師は名義貸しだけでクリニックに出勤したことは一度もなかったという。医療法は病院や診療所が常勤医師を管理者として置くことを義務づけており、生活環境課は同法違反容疑でも調べている。

 玉置容疑者が理事長を務める医療法人「秀真会」は都内で複数の歯科医院を展開している。秀真会を巡っては、脱税の疑いがあるとして東京地検特捜部が法人税法違反容疑で捜査し、昨年11月末に玉置容疑者を在宅起訴した。



http://mainichi.jp/articles/20160126/k00/00m/040/127000c
無資格がん治療
歯科医、未承認薬を投与

毎日新聞2016年1月25日 22時29分(最終更新 1月25日 23時07分)

 東京都江東区の診療所「東京有明メディカルクリニック」(閉院)での「がん遺伝子治療」を巡る医師法違反事件で、同法違反(無資格医業)容疑で逮捕されたクリニック院長で歯科医の玉置秀司容疑者(58)=東京都府中市宮町=らが、内臓にがんを抱える患者らに未承認薬を投与していたことが、警視庁生活環境課への取材で分かった。クリニックに関係する人物が開発したとみられ、投与された患者の中には湿疹やめまい、脱力感などの副作用的な症状を訴える患者もいるという。

 他に逮捕されたのは、NPO法人「先端医療支援機構」代表、玉置公人(42)と、看護師の赤坂修子(しゅうこ)(42)の両容疑者。3人の逮捕容疑は2013年9月〜14年3月、医師免許がないのに、東京都や宮城県などに住む30〜60代の乳がん、大腸がんなどの患者6人に対し、点滴や注射などの医療行為を行ったとしている。秀司容疑者は「(歯科医として)口腔(こうくう)がんの治療と予防をしていただけ」と容疑を否認。他の2人も否認しているという。

 生活環境課によると、投与されていた未承認薬は「AJS2010」という薬品で、治験(臨床試験)などは行われず、効果や危険性も確認できていない。クリニックは13年半ば以降は事実上、医師がおらず、主に秀司容疑者が診療していた。医療系の資格を持たない公人容疑者が白衣を着て診療することもあったという。

 クリニックはホームページで「『がん』に狙いを定め、体を切らずに治療する」などと宣伝。13年9月からの半年間で少なくとも16人のがん患者に未承認薬を投与し、治療費計約2500万円を受け取っていた。歯科医は一般的に口腔がんの治療はできるとされるが、16人はいずれも他の部位にがんを抱える患者で、病状が進んで他の医療機関での治療を断念した末に来院した人もいるという。

 また、病院や診療所は医療法上、常勤医師を管理者として置くことが義務づけられているが、クリニックは書類上の管理者である男性医師(40)に名義だけを借りていた疑いもあり、生活環境課は医療法違反容疑でも調べている。【斎川瞳】
「内臓は治療せず」秀司容疑者

 玉置秀司容疑者は逮捕前の昨年11月、東京都内で毎日新聞の取材に応じ、クリニックで行われていた行為は医師法違反にはあたらないとの認識を示していた。主な一問一答は次の通り。

 −−内臓にがんを抱える患者に対して医療行為を行っていたとの疑惑がある。

 歯科医として口腔(こうくう)がんの治療や予防を行っていただけ。歯科医師法も「治療のみならず予防にも努めよ」としている。それを忠実に守っていた。

 −−口腔がんの患者だけでなく、内臓にがんを抱える患者も来院していたようだが。

 あくまで口腔がんの予防、ケアという視点で点滴などを行っていた。点滴は全身を巡るので、その副作用として他のがんに効くことは期待したが、胃がんや肺がんなどの治療をしたということは一切ない。

 −−常勤医師(管理者)を置かずに医療行為を行っていたのか。

 クリニック内部で経営を巡るトラブルがあり、一時的に管理者不在となった。短い期間ならばいいか、と男性医師の名義を借りて診療を続けていた。

 −−投与した薬は自分たちで開発したのか。

 院内製剤として開発し、安全試験も行った。決して危険なものではなく、サプリメントとなんら成分は変わらない。私たちの扱っている薬品は日本最高レベルで、効果も劇的だ。



https://www.m3.com/news/general/393783?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160125&dcf_doctor=true&mc.l=140828636&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
【高知】土佐清水市の特養で投薬ミス 看護師が名前の確認怠る
2016年1月25日 (月)配信 高知新聞

 高知県土佐清水市が運営する土佐清水市以布利の特別養護老人ホーム「しおさい」(山本弘子園長)で2015年12月、利用者へ間違った薬を投与するミスがあり、泥谷光信市長が22日の土佐清水市議会1月会議で報告、陳謝した。施設では2004~2014年度に薬の誤配が計38件発生し、マニュアル改善などを進めているが、2015年4月にも薬を誤飲させるミスがあったばかりだ。

 土佐清水市の報告などによると、投薬ミス発生は12月16日午後4時半ごろ。4人部屋を訪れた50代の女性臨時看護師が、90代の女性利用者の鼻から胃へ通しているチューブに、粉薬を溶かした白湯(さゆ)が入った注射器状の容器を接続する際、誤って、同じ部屋にいる別の利用者用の容器をつなぎ、中身をそのまま投与した。

 女性利用者に予定していたのは便を軟らかくする薬のみだったが、ミスにより、寝付きをよくする▽血圧を下げ血流を増やす▽鉄分補給▽不安や緊張を緩和する―の4種類を投与された。約10分後に現場に来た別の看護師が誤りに気付き、市内の病院に連絡した。翌朝まで施設内で経過を観察し、体調に大きな変化は見られなかったという。施設側は利用者と家族に謝罪した。

 従来は看護師が1人で投薬する場合、利用者のベッドの名前と、容器ラベルの名前を声に出して確認するよう申し合わせていたが、徹底されていなかった。

 施設側はその後、投薬時は必ず2人でチェックするよう業務マニュアルを変更した。

 施設は2015年4月の薬誤配の後、11月までに高知県から計4回の指導監査を受けている。泥谷市長は市議会本会議で「研修を重ね一定の改善が図られていた中での事故で、深くおわびする」と陳謝した。

 詳細報告を受けた市議会産業厚生委員会では、委員から「命を預かっている認識がない」「家族にとってたまらない問題。年に何回もあっては話にならない」など、ミスを繰り返す施設側に厳しい声が上がった。


  1. 2016/01/26(火) 06:28:28|
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1月24日 

http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=350817&nwIW=1&nwVt=knd
【療養病床再編】今度こそ確かな安心を
2016年01月24日08時16分 高知新聞

 医療の必要性は低いのに、高齢者が家庭の事情などで病院で暮らさざるを得ない。こんな社会的入院の場にもなる「療養病床」の在り方が、あらためて問われている。

 療養病床の再編問題で厚生労働省の有識者検討会は、全国の約33万床のうち約14万床を廃止し、医療と住まいが一体化した2種類の施設新設を盛った報告書をまとめた。

 10年前の再編計画が順調に進んでいたら、療養病床の問題は解決に向かっているはずだった。

 なぜそうならなかったのか。この点を検証し、その反省を踏まえながら廃止後の受け皿づくりを考えることが大切だ。

 療養病床は適用される保険によって医療型と介護型に分かれるが、高齢者の社会的入院は社会保障費の上昇につながるため、厚労省は2006年に再編方針を打ち出した。

 当時の療養病床は約38万床。2011年度末までに医療型は25万床から15万床に減らし、介護型は13万床を全廃するとしていた。

 計画通りだと、病床は大幅に減っているはずなのに、2015年段階で33万床もある。全廃方針だった介護型は6万床を超えている。

 高齢者の増加もあって、医療、介護のニーズを的確に予測することは難しい。こんな事情があっても療養病床の再編は、予測と結果の落差が大きすぎる。計画の練り直しに当たっては、この苦い体験から教訓をくみ取る必要がある。

 2006年計画では医療型と介護型で合わせて23万床が削減され、これに見合う受け皿が必要だった。そうしないと「医療・介護難民」の発生は避けられない。

 受け皿としてはコストの低い老人保健施設、自宅などが想定されたものの、転換は期待通りには進まなかった。老健施設では報酬の低さ、在宅では支援態勢の不十分さが指摘されている。

 厚労省は、療養病床を削減することで社会保障費の抑制を目指していた。そんな思いがあっても、受け皿づくりが進まなければ絵に描いた餅で終わってしまう。

 2017年度末までに約14万の療養病床を廃止する厚労省にとって、前回のつまずきは反省材料といえる。

 有識者検討会の報告書は、新たな受け皿として「医療内包型」「医療外付型」の2施設を構想する。ともに医師らが常駐するが、前者は入所者の容体急変にも対応でき、後者は容体が安定している人の利用を想定している。

 しかし2種類の新施設は、既存の老健施設、特別養護老人ホーム、グループホームなどと機能が重なることはないのだろうか。役割分担を明確にする必要がある。

 利用者の負担額が大きいと低所得者には遠い存在になる。負担額の設定もポイントの一つだ。

 厚労省はこれから新施設の具体像や患者の費用負担などを詰める。2006年再編の教訓を生かし、利用者の安心につなげてもらいたい。



https://www.m3.com/news/iryoishin/387212
シリーズ: 2015年の医療界:1000人アンケート
「親超えは 学費だけだよ ドラ息子」◆Vol.11-3
「家庭・日常での一コマ」「言いたいこと」

2016年1月24日 (日)配信 成相通子(m3.com編集部)

 医師川柳の第3弾では、「家庭・日常での一コマ」を表した川柳のほか、「“名医”の定義」を詠んだ川柳、「言いたい一言」「医療制度・薬」についての川柳をご紹介します。最後に「その他」として、医師調査のアンケートで突然「川柳」を聞かれ、苦渋の末に編み出したとみられる一句や、寄せられたコメントを掲載します。

【家庭・日常での一コマ】


親超えは 学費だけだよ ドラ息子
頑張って 休み取ったら 家は留守
宅配便 ハンコをついて 「お大事に」

【“名医”の定義】

ああすれば あの時できたら 名医かな
迷医ほど 検査手術と 薬漬け
マスコミに 出れば出るほど 馬鹿にされ

【言いたい一言】

委員会 仕事増やすな ひま(時間)つくれ
鎮静剤 財務と厚労 飲んでくれ
オトナなら 持っててほしいの くすり手帳

【医療制度・薬】

がん検診 放射被曝で 癌作る
けいれんも 誰もみなけりゃ 著変なし
専門医 深さがなければ ただのひと
専門医 金も出さずに 改善か
どの薬 薬局任せの 後発薬
効き悪い 安いのこれは 後発品
鳴かぬなら 鳴くまで待っても 仕方がない
医者なんて 最も威張るは 悪官僚

【その他、「字余り」など】


民主主義 今は本当の民主主義?
貧乏暇なし 良医なら
患者さんに 身の引き際を 教えられ
もうけます どうしてお金が ほしいのか
薬局に あやつられる 診療所
今日もまた 研究するも なかなか一歩前に進まず
人の病は 見るけれど 自分の病はやぶの中
嫌な患者は 医者坊主教師
金と名誉 焦って 全て台無しに
患者に 教えられ 石(医師)になる



https://www.m3.com/news/iryoishin/393503
「燃え尽きた」「今でも夢に見る」、受験の思い出
意識調査「大学入試の勉強、役に立った?」自由記述2
2016年1月24日 (日)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 1月14日から21日にかけて、m3.com意識調査で実施した「大学入試の勉強、役に立った?」において、

Q4「受験・試験に関わる思い出やお考えがあれば、ご記入ください」には非常に多くの回答が寄せられました。

 貴重なご意見を、医療維新内で2回に分けてご紹介します。たくさんのご回答ありがとうございました。

調査結果はこちら⇒「大学入試の勉強、役に立った?」
自由記述1はこちら⇒受験で得たもの、「頑張れる自信」、「嫉妬心」など

【今でも夢に見る

・今でも夢に見る。【勤務医】
・ 医者になって30年経過しても、ときどき大学入試の夢を見る。相当のトラウマになっていることは確か。
【開業医】
・時々試験ができない夢を見る。【勤務医】
・今でも国家試験を受ける夢を見ることがある。【開業医】
・寝苦しい夜には、必ず卒業試験の単位が足らない夢を見てしまう。【勤務医】
・"国家試験の夢を、医師になって約10年経っても見ます。【勤務医】
・大学受験から40年以上経ちましたが、いまだにこの時期になると受験する大学から全て不合格通知が来る夢でうなされます。人生で一番先が見えない不安感が強かった時期です。二度と経験したくありませんが、人間的には強くなれたと思います。【勤務医】
・死に物狂いで、勉強したのに、受験票を忘れた悪夢を思い出す。【開業医】
・社会人になってからも入試の夢はよく見ていた。最近はあまり見なくなった。【開業医】
・卒後36年経っても、まだ国家試験の夢を見ることがある。あと大学の進級試験で落第した(実際は落第したことはないが)夢を見てびっくりして飛び起きたことがある。【勤務医】
・大学受験の厳しさは、トラウマになってしまって、今でも夢にうなされます。【開業医】

【専門医制度】


・専門医試験ほど勉強したことはありません。30歳で子供が3人いたので自宅では勉強できず、病院で毎日仕事を終えてから午後11時まで勉強した9カ月間でした。その前の1年で論文のコピーに費やした時間もかなりの時間を要したと思います。【勤務医】 ・この歳になっても試験を受けなければならない専門医制度って何様?【勤務医】

【その他】

・医師である以上は一生勉強だと思いますが、楽しみながらしないとなかなか続くものではありません。最近、ようやくそのような境地になりかけています。【勤務医】
・60過ぎても新しい勉強している。新しい経験を続けていることが、退屈しない人生になっていく。【勤務医】
・大学入試の勉強があまりできなかったので、思う大学に進学できず、出身校の大学(当時、入試偏差値46)にコンプレックスを感じ、その後、国立大の大学院に進んだ。高校3年生(一応、現役入学)のとき、もっと勉強していればと今も感じている。【勤務医】
・今の仕事上の勉強に比べれば、受験勉強はちゃんちゃらおかしい。【勤務医】
・自分以上に子供の受験の方が身につまされた。【勤務医】
・高校の教師からは東大に行くよう繰り返し指導を受けたが、言うことを聞かずに医者になってよかった。【勤務医】

・受験で必死に勉強したせいか、車の筆記試験では勉強する気になれず、勉強しないで試験を受けたら2回も落ちた。【薬剤師】
・国家試験に合格し、実臨床に入って、己の知識のなさ(専門分野以外、特に人間性、社会性、教養等)を痛感した。【開業医】
・勉強の方法は田舎では間違っていた。採点する側から勉強すれば楽だった。都会の方が情報も多く試験に有利。【勤務医】
・当時は受験勉強だけをしてればよかった。その後の人生の方がはるかに困難だ。【開業医】
・人生初の一生懸命が受験勉強でした。【勤務医】
・私自身の経験が子供の大学受験に際して非常に役立った。【開業医】
・中学入試で燃え尽き、大学入試はだめでした。【勤務医】
・36歳で医学部に学士入学して、死ぬほど勉強して医師になって20年。離婚してシングルマザーとなり子育てしたが、子どもはあまりできがよくなく、元夫の後妻の子供3人とも医学部へ入った。結局、自分のことを優先にすると失うことも多いってことだと思う。最初の大学から大学院やら医学部などいろんな学校へ行ったが、学士入学した医学部の勉強が大変だった。あのときの努力のおかげで今があると思うし、やり遂げた自分を今も誇りに思っている。【勤務医】
・中学受験が一番頑張りましたが、最もその後の人生に影響があったのも中学受験だと思います。日常生活で数学は必要ないとか、生物の名前を知っている必要がないという意見もあるようですが、理論的な考え方をするためのトレーニングであり、また身の回りの基本的な内容を知っているかどうかで、応用を利かせた生活や研究に進んでいけるものと考えています。「お受験戦争」というミーハーな言い方を使うことで、内容がゆがめられていますが、私は賛成です。【勤務医】

【受験の弊害】

・受験勉強では、もっと有益な勉強をする時期を失った気がする。【開業医】
・時間をかけた割には役に立っていない。無駄な暗記だけのものや、細かすぎて意味がない内容まで必要とされたことは、単に字受験対策だけで意味はなかったと考えています。【勤務医】
・すわりっぱなしで痔になったのがつらかったです。【勤務医】
・長時間座りすぎて、膝に妊娠線みたいなのができています。【勤務医】

【受験の意義】

・「決められた勉強さえしていればよい」ことさえできない者に、その後の社会の理不尽を乗り越えられるわけがない。【勤務医】
・「受験をどのように乗り切るか、たかが受験だが、社会人になって困難に遭遇したとき、君たちのほとんどは、受験を乗り切ったようなやり方で困難に立ち向かうだろう」と高校教師に言われた。自分や周りを見ていると結構、当たっている。【開業医】
・医学部をあきらめ他の学部にランクを落として「大学生になる」ことも考えた時期がありましたが、医師になりたいという初志を貫きました。結果は不合格。浪人し国公立医学部に進学しましたが、浪人時代に経験したこと 出会った友人は素晴らしく、40歳代になった今でも交流しています。私にとって浪人時代はつらくて人に語りたくない暗い浪人時代ではなく、「誇り高き浪人時代」でした。大学生に成りたい気持ちから志望校を変えずに良かったと思います。受験生の皆さんに伝えたいです。「模試の合格ライン判定とか現在の成績で自分の夢をあきらめないでください。あなたの夢が原動力です」と。【開業医】
・丸暗記を馬鹿にする人がいますが、受験は全て丸暗記と思います。丸暗記は決して無駄なことではありません。医学部に入学しても、解剖、生理、生化学など全て丸暗記が必要です。【開業医】
・「勉強をする」ということは発達期の脳のトレーニング、脳機能の評価には、非常に有用な標準化された方法だと思います。「勉強ができたからと言って」なんて発言をよく聞きますが、人物の社会性を評価・トレーニングするものではないという認識に欠けた発言であると思います。【勤務医】
・塾などに一度も行ったことがなかったが、浪人して予備校に行ったことで、目的を達成する方法論を学ぶことができた。それまでは常に100点や、正しい解答を目指してきたが、受験は100点を取るのが目的ではなく定員内の人数に入ることが目的、そのためには何点くらい取ればいいのか、どれくらいミスをしてもいいのか、答えにたどり着かなくても分かるところまで書けば合格に十分な点数が取れるなど、いろいろ学ぶことができた。その後の人生においても、常に、目的が何か、何が求められているのか、を細かく具体的に考えて取り組むようになった。つい、100%正しい答えを患者に求められているような気がしてしまうが、実はそうではないことはよくある。痛みが取れなくても、原因が分かるだけで安心する人や、症状が消失しなくとも改善しただけで満足する人など。また、深く学ぶことができたので、大学や社会に出てからも当時勉強した内容が下地となり、数々の場面で役に立っている。とてもいい人生経験を受験によって得ることができたと思っている。【開業医】
・医師(特に臨床医)として勤務することについては、円周率やルートなどは必要ない。計算機を用いて四則計算ができれば、患者の治療には十分である。この意味では、受験勉強は「人生最大のムダ」であったと言えよう。しかし、論理的な思考能力や科学的な態度(これらは医師の資質としては必須なものであると思うが……)は、この時期に育成されたと思う。アタマのトレーニングにはなったと考える。教育職に就く場合には、デキの悪い学生を見抜いて叱責するのにも、大いに役に立つだろう(笑)。


現在の入試問題は、

◎重箱のスミをつつくような難問奇問
◎計算力の高さ/速さのみを評価する
◎単に、解き方を知っているか否かで勝敗が決する(=予備校を利するのみ)
に偏りすぎると思う。医師として最も求められる能力は
◎おかしいものを見て「異常だ」と判断できる鑑識眼
◎異常/異変を評価するために、何に対して、どのような手段でアプローチしていったらいいか、という「実験」のデザインを組める能力
◎結果を見て、最初の仮説が正しいかどうか、絶えずフィードバックして、コマメに進路変更ができる柔軟さ
◎もう1つ言えば、失敗しても(困難に直面しても)決してくじけない精神的タフさ
◎持久戦/ゲリラ戦を生き延びられる、ネズミ的要素
◎雑多な部隊をまとめられるリーダーシップ
など、ではないだろうか。単発の入試で、これらの能力を評価するのには無理がある。方法論を根本的に改める必要があるだろうね。
ちなみに、自分個人についていえば、現在でも役に立っているのは、
◎国語(現代国語):論理的で、分かりやすい文章を書く能力
◎英語:論文執筆には必須 日本語の論文は、何枚書いてもムダ
◎理科:薬剤を扱うのに、基礎化学の知識が大いに役に立つ 特に、現代の臨床医学では、栄養学と浸透圧を軽んじているように思われる
◎数学:場合分けと偏微分の考え方(鑑別診断に役立つ)
◎統計:論文執筆にも役立つが、それ以上に、「確率の高い順に疑う/試す」という態度の育成につながる
である。

まあ、自分は運よく医学部に合格したからいいが、こういう切羽詰まった体験は、あまり好まない。「もう二度と経験したくない」というのがホンネかな(笑)。
3000字まで書けるとのことだから、最後に、今でもなお鮮明に記憶しているエピソードを1つ紹介させてほしい。自分が医学部の1年生か2年生の頃、郷里の後輩から、「医学部進学を考えているので相談に乗ってほしい」という手紙が来た。新設医大か、地元の医学部のどちらを受験したらいいのか迷っているというのだ。手紙に書くのは長いので、カセットテープに録音して、延々何時間も話して送った記憶がある。
◎自分の大学の現状
◎新設医大について(あまり評価が定まっていないようなモノの言い方をしてしまったかな?)
◎学閥や系列なるものの一般論について
などなど。

その後、彼からお礼の返事が来て
◎色々な選択肢がある中で、自分の人生は、この時点で決まってしまう
◎18歳の自分には、とても荷が重いです
と書いてあった(この手紙は、今でも捨てずに持っている)。結局、彼は、地元の医学部を受験するのだが、3浪してしまい、その年の夏に自殺してしまった。お気の毒に。一人息子だったようである。「どこでも、一番受かりやすいところを選べ」と一言言っておけばよかったのかな。悔やまれる。【開業医】



https://www.m3.com/research/polls/result/53
結果大学入試の勉強、役に立った?
カテゴリ: キャリア・働き方 回答期間: 2016年1月14日 (木)~21日 (木) 回答済み人数: 3875人

 1月16、17日は大学入試のセンター試験です。入試方法が多様化していますが、現在でもペーパー試験による「一発勝負」が主流です。これまでに経験してきた受験や試験のための勉強、その経験はその後の人生ではどのように役立ったでしょうか。

大学受験の「経験」、74%が「役に立った」

 大学受験など、これまでに経験した試験勉強についてお尋ねした本テーマ。人生で一番勉強をした時をお尋ねしたところ、最多はやはり「大学入試のため」(50%)でした。ついで、「現在の職業の国家試験のため」(30%)、「中・高校受験のため」(8%)となりました。「受験、試験以外のため」は5%でした。
 辛く厳しい大学入試。その「内容」がその後の人生に役に立ったかどうかについては、「とても役に立った」「役に立った」は計57%でした。「経験」については計74%が「とても役に立った」「役に立った」としています。

 回答総数は3875人。内訳は開業医826人、勤務医2717人、歯科医師9人、看護師17人、薬剤師219人、その他の医療従事者87人でした。

 受験にまつわる思い出やご意見をお伺いしたところ、長文のご意見が多数寄せられました。「医療維新」でご紹介させていただきます。

⇒受験で得たもの、「頑張れる自信」、「嫉妬心」など
⇒「燃え尽きた」「今でも夢に見る」、受験の思い出

Q1 人生で一番勉強をしたのは?  ※研究活動を除く
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開業医 : 826人 / 勤務医 : 2717人 / 歯科医師 : 9人 / 看護師 : 17人 / 薬剤師 : 219人 / その他の医療従事者 : 87人
※2016年1月21日 (木)時点の結果

Q2 大学の入学試験 のために勉強した「内容」は、その後の人生で役に立った?
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開業医 : 826人 / 勤務医 : 2717人 / 歯科医師 : 9人 / 看護師 : 17人 / 薬剤師 : 219人 / その他の医療従事者 : 87人
※2016年1月21日 (木)時点の結果

Q3 大学の入学試験のために勉強した「経験」は、その後の人生で役に立った?
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開業医 : 826人 / 勤務医 : 2717人 / 歯科医師 : 9人 / 看護師 : 17人 / 薬剤師 : 219人 / その他の医療従事者 : 87人
※2016年1月21日 (木)時点の結果

Q4 受験・試験に関わる思い出やお考えがあれば、ご記入ください【任意】。
回答を集計中です。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/53613/Default.aspx
メドピア医師調査 3割弱が今年は「悪い年」 診療報酬改定、医師過剰を懸念
公開日時 2016/01/25 03:50 ミクスオンライン

メドピアが同社の医師専用サイト「MedPeer」の会員を対象に2016年の医療界についてアンケートを行ったところ、28.3%が「悪い年」と回答した。その理由に診療報酬改定や医師過剰を懸念する意見がみられた。

アンケートは1月1日~3日まで行われたもので、2372人から回答が寄せられた。そのうち24.2%は「程々に悪い年になる」、4.1%が「かなり悪い年になる」だった。

寄せられた意見を見ると、「診療報酬改定で医療界は厳しい年になるでしょう。経営効率を考えないと生き残れないでしょう」(50代、呼吸器内科 「程々悪い年」)、「診療報酬本体はプラス改定という言葉に誤魔化されてはいけないと思います」(50代、整形外科・スポーツ医学 「かなり悪い年」)と、診療報酬改定が理由の1つに挙がった。

また、「成田と東北に新しく医科大学ができて医師過剰時代に突入する元年」(50代、代謝・内分泌科 「程々悪い年」)、「これからは厳しい。そもそもベッドが多すぎて医者が足りなかったのが、ベッドは減って医者は増える。将来は不安」(40代、一般外科 「かなり悪い年」)と、医師過剰に対する懸念も理由に挙がった。

最も多かったのは55.1%の「良くも悪くもない年になる」だが、その意見の中にも「診療報酬改定次第だと思います」(50代、総合診療)と、改定内容を気にする意見が見られた。

ほか「かなり良い年になる」4.1%、「程々に良い年になる」13.3%。再生医療の発展、無駄な医療が年々減っていくといった声が寄せられた。


  1. 2016/01/25(月) 06:18:35|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

1月23日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/393320
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
「内科系の総合病院、経営困難に」と危機感
中医協公聴会、2016年度診療報酬改定に意見

2016年1月23日 (土)配信 成相通子(m3.com編集部)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)の公聴会が1月22日、さいたま市で開催された。埼玉県の保険者や企業経営者、患者、医療提供者ら10人がそれぞれの立場から2016年度診療報酬改定に対する意見を述べた。報道関係者も含め約470人が来場し、耳を傾けた。

 2016年度改定の重点課題となる「医療機能の分化強化」について意見が相次いだ。7対1入院基本料の「重症度、医療・看護必要度」の見直しに関して、地元健保組合の代表者が同基本料算定病床の削減を前提に「真に急性期の患者像に合ったものにしてほしい」と発言し、厳格化を要求。一方で、診療側の済生会 川口総合病院院長は、現在中医協で議論されている見直し案について、「内科系の総合病院は病院経営が困難になる」と強い危機感を示した。

 そのほか、保険者や企業経営者からは、調剤報酬の見直しや後発医薬品促進による医療の効率化、適正化を求める声があり、医療提供者側からは、地域包括ケアシステムの構築に向けて、主治医と連携する専門医や、認知症患者への評価を求める声などが挙がった。

 中医協は、昨年12月に閣議決定した改定率(『「2回連続のマイナス」、2016年度改定率決定』を参照)と社会保障審議会が策定した基本方針(『「不適切な長期投薬」は是正、削減対象は薬』を参照)を基に、これまでの議論の内容を整理した資料を1月13日の総会で策定(『7対1入院基本料、“平均在院日数の短縮”は明記せず』を参照)。資料に対する意見をパブリックコメントや公聴会で集め、医療現場や患者などの「国民の声」を診療報酬改定に反映させるとしている。公聴会で意見を述べた10人は、保険者・企業経営者の立場から4人、医療提供の立場から5人、患者と行政から立場から各1人で、 それぞれの立場で意見を述べた後、中医協委員と質疑応答を行った。

急性期医療の在り方

 病院の経営悪化について懸念の声を上げたのは、日本病院団体協議会(日病協)の 診療報酬実務者会議の委員長も務める済生会川口総合病院長の原沢茂氏。中医協では、7対1入院基本料の「重症度、医療・看護必要度」の指標を変更し、該当する患者の範囲を拡大すると同時に、病棟における該当者割合の施設基準を15%から25%前後まで引き上げるよう支払側が求めている(『7対1厳格化に「やり過ぎ」の声も』を参照)。しかし、原沢氏によると、同実務者会議で実施したシミュレーションでは、指標の見直しで11病院中6病院が25%の基準をクリアできるが、5病院は25%未満。「全身麻酔の手術件数が多い外科系病院には有利だが、内科系の総合病院は病院経営が困難になる」(原沢氏)と危機感を示した。

 13日の中医協総会では、7対1入院基本料の要件見直しの項目に、「重症度、医療・看護必要度」「在宅復帰率」のほかに「平均在院日数」を入れるよう求める診療側と反対する議論が紛糾。公聴会で使われた資料には同項目が記載されなかったため、健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏が支払側として、平均在院日数を含めた3項目の見直しを求めていることを補足した。

 原沢氏は平均在院日数について、「DPC病院としては、ぎりぎりのところに来ている。長いと言われる病院でも地域特性があり、やむを得ないと思う。削減すべきではない」と主張。日本医師会副会長の中川俊男氏は「平均在院日数の短縮が医療の姿をゆがめ、勤務医の疲労につながっている」と述べた。

 診療報酬明細書の無料発行については、連合埼玉の佐藤道明氏が患者の安心・納得を高めるとして、「期限を区切って、全ての医療機関で実施すべき」と主張した。診療側では、埼玉県医師会副会長で湯沢医院院長の湯沢俊氏が「診療所の初診料、再診料の充実」を要求。地域包括ケアシステムの拡充に向けて診療所医師の評価が不十分だと指摘した。また、主治医以外の専門医の連携・協力を評価することや、特別な対応が必要な認知症患者に対して、診療報酬上の配慮など、医療機関が安定した経営ができる点数設定を求めた。

後発医薬品の普及のカギ、「薬剤師の裁量権」?

 医療費の適正化として、後発医薬品の促進や調剤報酬の適正化を求める声も多かった。埼玉県中小企業団体中央会専務理事の渡部貞一氏は後発医薬品の普及に地域格差があることに触れ、「低い県にはペナルティがあってもいいのではないか」と提案。埼玉県薬剤師会副会長で、薬局経営の斎藤祐次氏は、医薬分業と後発医薬品の促進について意見を求められ、「医薬分業は医師が処方し、薬剤師が調剤するという原則を守ることが重要。(後発医薬品に関しては)薬学的管理で疑義照会 した時、薬剤師の権限、裁量権をもう少し認めてもらった方がスムーズになり、患者のためになる業務になる」と発言した。

 中川氏が裁量権の具体的内容について質問。斎藤氏は「非常に言いにくいが、意思疎通をスムーズにやりたいということ。現場では上手くいっていないと聞く」として明言を避けた。疑義照会の問題について、さらに質問を受けると、「時間の制限がある中で、医師とタイムリーに意思疎通し、患者を納得させないといけない。医師と薬剤師で立場の違いもあり、最も苦慮する」と医師との関係で苦慮していると述べた。

 斎藤氏は、後発医薬品の促進についてほかにも「備蓄医薬品や患者への説明などの負担もある。使用促進に向けて環境整備をしてほしい」と要望。大型門前薬局の調剤報酬見直しについては、「大型門前薬局でもかかりつけ薬剤師・薬局としてやっているところもある」と指摘し、一部大型薬局は見直しの範囲から外すべきだと主張した。

 難病疾患の患者の立場から、明治学院大学の大野更紗氏が意見を述べた。小児慢性特定疾患に関し、シームレスな医療供給体制の重要性を指摘したほか、難病治療に関して、医療従事者の負担軽減と積極的な評価、専門的な拠点の拡充などを求めた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/393314
シリーズ: 降圧剤論文問題と研究不正
「JHSから手を引いたわけ」元慈恵医大医師の供述調書
ノバ社・府立医大論文改ざん事件、第4-6回公判

2016年1月23日 (土)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員とノバ社に対する第4-6回公判が、1月20、21、22日の3日間に渡って東京地裁(辻川靖夫裁判長)で開かれ、検察側の証拠調べが行われた。

 検察側は、京都府立医大の前に2002年から東京慈恵会医科大学で行われた医師主導臨床試験「JIKEI HEART Study」(JHS)を巡る関係者の証言や、白橋伸雄被告のノバ社での立ち位置や研究への関与などに関する供述調書などを提示した(検察側の主張は、「ノバ社、元社員とも否定、府立医大論文改ざん事件」を参照)。

 21日の第5回公判で、検察側はJHSで事務局を務め、論文執筆者だった元慈恵医大の医師の供述調書を読み上げた。主な内容は以下の通り。

「一生懸命やった結果。外野の遠吠え聞かない」と望月元教授

 JHSではサブ解析論文を作成しようとしていたが、2011年3月に手を引いた。試験統括医師である望月正武教授(2007年に、慈恵医大を退職)が偏ったイベント報告をしていることが分かり、JHSのデータを信頼することができなくなったから。研究不正を疑った同僚による調査では、臨床医として考えにくい結果だった。望月教授がバイアスをかけたと思い、なぜこんなことをしたのかと残念だった。

 ただ、JHSとして「慈恵」の名前が付いており、大学の恥になるとして公開するつもりはなかった。後日、望月氏の自宅を訪ね、説明を求めると「これが事実だ。一生懸命やった結果だ」と答えるだけだった。さらに、面会後、望月氏の妻から法律アドバイスを受け「同僚が医局からデータを持ち出したのは窃盗罪だ。単なる外野の遠吠えは聞かない」とする手紙を送ってきた。

 その後、2013年に改ざんが分かり、(JHSの結果を掲載した、2007年4月のLancetの)論文が撤回されると、一生懸命やってきたので悲しいことであると思った一方、大きな問題だと思っていたので、撤回できたのは良かったとも思った。

 慈恵医大の名誉のために言うと、望月氏以外でイベント報告にバイアスをかけた医師はいないと思う。当時の医局員の雰囲気では「これは慈恵 HEART Study」ではなく「望月 HEART Study」と揶揄する声もあり、皆きちんと報告していた。望月氏の症例だけで一次エンドポイントの症例に80件の差が付いている。バルサルタンが心血管系イベントの発生を抑制したという論文の結果は、ほぼ望月氏の症例だけから出されている。

白橋被告、「4000件以上の論文作成に関わった。落ちたことない」

 21日の第5回公判では、検察側は白橋被告のノバ社での立ち位置も説明した。ノバ社の執行役員だった男性の供述調書によると、白橋被告はJHS、KHS(Kyoto HEART Study)への貢献により、2009年に同社では唯一の「社長賞」を受賞。定年退職の1年8カ月前だったが、定年後も当時の年収1500万円と同様の条件で再雇用することが決まった。社長賞受賞に際しての社内講演会では、白橋被告は「4000件以上の論文作成に関わった。これまでに落ちたことがない」などの「ほぼ全て自慢話」だった。

 ノバ社とKHSを行った京都府立医科大学の元教授の松原弘明氏の関係についてのノバ社関係者の供述調書も複数提出された。2003年から2007年にかけて約2億3000万円の奨学寄付金を提供していた。前任の教授時代は年間で数100万円規模だった。当時のノバ社の京都営業所所長は、KHS終了後も「サブ解析論文もあり、減額を申し込んで機嫌を損ねられると支障が出ると思い、しなかった」として、引き続き多額の奨学寄付金を提供していたという。元役員も「松原氏は金銭にドライ。露骨に減らすと怒りを買って、ライバルの試験を行ってしまう」と供述している。

 2009年の欧州心臓病学会の発表前には、同社が京都のホテルで発表準備やメディア対応をトレーニングなども行っていた。

疑惑発覚後、口裏合わせを要求

 論文に疑義が呈されるようになると、白橋被告が口裏合わせをしようとしていたとする供述調書も提出された。症例データ管理システムを開発、運用した会社のスタッフの供述調書では、毎月、暗号化されていない生データを白橋伸雄被告に送付していたと証言している(『「生データを白橋被告に送付」、データ管理会社スタッフ証言』を参照)。2013年に厚生労働省がデータ管理会社のスタッフにヒアリングを行う際には、白橋被告は、「自身はデータを取り扱っていない」とする主張に沿うよう、口裏合わせを要求。スタッフがヒアリングに対して、事実を話し、そのことを伝えると、白橋氏は複数のメールアドレスから「生データを送ったと言われては困る」となどの「恨みがましいメールを送ってきた」という。

「苦しくて自殺も考えた」、KHS事務局医師


 22日の第6回公判では、日本循環器学会の学会誌「Circulation Journal」の編集担当理事を務めた医師の供述調書が読み上げられた。会員からの指摘で、京都府立医科大学に調査を要請するなど論文撤回に至る経緯を説明。学会が独自にヒアリングを実施した際に、KHSの事務局を務めた医師が「松原氏のプレッシャーで本当のことを言えなかった。苦しくて自殺も考えた」と証言。白橋被告がノバ社の社員であることを知りつつ、データ解析やグラフの作成を行った経緯を話した。同席した弁護士は「こんな『完落ち』見たことがない」と漏らしたという。

 同理事は一連の研究不正の影響について、国内外で日本の臨床研究への信頼が失われたことと、製薬会社からの奨学寄付金が滞るようになり、臨床研究ができず「国民、患者の不利益になる」ことの2点を挙げた。

 第6回公判の午後からは弁護側の証拠調べも行われた。KHSに登録された3031例のうち、約3割で併用薬のデータが登録されていなかったり、医師に代わって事務局の職員がデータを登録していたケースもあることなどが説明された。

 次回公判は2月1日で、証人尋問が予定されている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/393117
「被災地住民、年齢上昇で睡眠薬の服薬傾向」、東北大調査
東北メディカル・メガバンク機構、2万人を分析

2016年1月23日 (土)配 信高橋直純(m3.com編集部)

 東北大学東北メディカル・メガバンク機構(機構長:山本雅之・東北大学教授)はこのほど、東日本大震災の被災地を対象とした地域住民コホート調査の分析結果として、年齢が上昇するごとに睡眠薬の服薬を開始する傾向があることが分かったと発表した。津波被害が甚大だった太平洋沿岸部地域では、抑うつ傾向などのメンタルヘルスのリスクが高い傾向が引き続き見られた一方、わずかながらも回復の兆しがあった。慢性疾患の治療中断リスクは、高血圧で高い傾向が見られた。

 1月21-23日に開催された日本疫学会学術総会を前に、1月18日に東北大で記者会見を開いた。東北メディカル・メガバンク機構が行っている地域住民コホートは2013年5月に開始し、2016年1月8日現在で5万999人が調査に参加している。今回発表したのは、2013-14年度に宮城県内の特定健康診査会場などに参加した2万4703人分の分析結果。対象は20-74歳の男女だが、自治体の行う検診のため勤労男性は含まれておらず、平均年齢60.1歳、男性37%となっている。

 太平洋沿岸部地域では、震災後、生活環境の変化やストレスなどからうつ・不眠などのメンタルヘルスのリスクが高いとされている。睡眠薬の服薬開始状況では、不眠と抑うつ症状を両方有する2555人のうち330人(13%)で震災後に服用を開始していた。開始の要因として有意な項目(p値<0.05)は
 ・ 高齢(1歳上がるごとにオッズ比1.03)
 ・ 子供がいない(いる者に比べ同1.71)
 ・ 震災時の家屋が全壊(損壊なしに比べ同1.94)
 ・ 震災後の転居回数1回(転居なしに比べ同1.70)
 ・ 震災後の転居回数2回(転居なしに比べ同2.03)
 ・ PSTR(心的外傷後ストレス反応)あり(なしに比べ同2.21)
 ・ 心理的苦痛あり(なしに比べ同1.41)
だった。

 内陸部と沿岸部を比較した調査の結果では、抑うつ症状のリスクは2014年の内陸部を1.00とした場合、同年の沿岸部は1.11、2013年の沿岸部は1.32だった。依然として沿岸部でリスクが高い傾向にあるものの、時間の経過とともに内陸部との差が縮まり、回復の兆しが見えた。心理的不安、不眠、PSTRでも同様の傾向があった。同機構予防医学・疫学部門個別化予防・疫学分野教授の寶澤(ほうざわ)篤氏は「震災から時間が経ったことが、周辺環境の整備が回復につながっていると考えられる」と説明した。

 同機構では調査の結果、メンタルヘルス面のハイリスク者に対しては、機構専属の心理士が電話をかけ、カウンセリングや相談に応じている。2014年度末までに1074人に電話をし、553人に支援活動を行った。メンタルヘルスケア推進室長の富田博秋教授は「心理的な問題はなかなか相談できず、一人で悩みを抱えている場合も多い。調査結果のフィードバックが必要」と指摘した。

 震災による慢性疾患の治療中断リスクでは、内陸部を1.00とした場合、沿岸部では、高血圧で1.5、糖尿病で0.9、高脂血症で1.0だった。寶澤氏は「糖尿病や高脂血症は複数の病気を患うことが多く受診しようという人が多い一方で、高血圧は単剤治療であり、中断されやすいのでは」と推測した。

 被災状況別に見ると、高血圧の治療中断リスクは、内陸部を1.00とした場合、全壊・大規模半壊でオッズ比0.9、一部損傷・半壊で同1.7、損壊なしで同1.9となるなど、甚大な被害を受けてもリスクが高まらなかった。医療費の免除などの措置があったことが一因の可能性があると分析しているという。寶澤氏は「行政サービスによって、リスクが緩和されていた可能性があることが見えてきた」と話した。

 東北メディカル・メガバンク事業は東日本大震災からの復興事業として計画され、被災地住民の健康不安解消、個別化予防医療の推進のため、ゲノム情報を含む生体試料、健康情報、診療情報などを収集、バイオバンクを構築している。東北大、岩手医科大学の2大学が主体で、地域住民コホート、三世代コホートなどを実施している(『“1000人ゲノム”、2013年度の完成目指す』などを参照)。



http://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20160123-OYTNT50346.html
小児救急 24時間体制に
2016年01月24日 読売新聞 埼玉

◆埼玉医大総合医療センター

 県は、埼玉医科大総合医療センター(川越市鴨田)を、3月1日から重篤な小児救急患者を24時間体制で受け入れる「小児救命救急センター」に指定すると発表した。指定は県内初で、全国でも9番目となる。

 指定には、診療科目を問わずに24時間体制で小児救急患者を受け入れる体制や、小児集中治療室(PICU)を6床以上設置することなどが条件となる。

 同大総合医療センターなどによると、敷地内に高度救命救急センターの新棟が完成したことに伴い、新棟3階に小児救急に特化した部門を新設。PICUは現状の2床から8床に増強され、専門医6人と看護師24人で患者を受け入れる体制が整った。人工透析や小児用の人工心肺装置も備え、頭部を冷やす低体温療法などにも対応できる。



http://mainichi.jp/articles/20160124/ddm/001/040/130000c
国立大学病院
資金提供元、8割示さず 45病院、計525億円分

毎日新聞2016年1月24日 東京朝刊

 全国の国立大学病院が昨年初めて公表した民間企業などからの資金提供の状況(2014年度分)を毎日新聞が集計したところ、総額は約692億円に上り、このうち提供元が明示されているのは24%にとどまることが分かった。提供元が分かるのは主要な製薬企業だけで、医療機器メーカーや研究資金を助成している財団法人などは全て「その他」の扱いで名前が伏せられている。そうした企業や団体の中には、自主的に支出先と金額を公開しているケースもあり、大学病院側の情報開示に対する消極姿勢が目立つ。(3面にクローズアップ)
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 開示したのは医学部を持つ国立42大学の45病院。降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑を巡って研究者と企業との不透明な資金関係が問題になったことなどを受け、国立大病院長会議が14年6月に定めたガイドラインに沿って、ホームページなどで公表した。公立大や私立大の病院は対象外。

 受領した資金は、契約に基づく受託研究などの研究開発費 ▽ 研究振興などを目的とした寄付 ▽ 研究者個人に支払う講師謝金や原稿執筆料、コンサルティング料 ▽ 接遇費−−などに分類され、総額は692億7700万円。このうち76%の525億5000万円は、提供元の名前が出ていなかった。

 大学病院側が名前を開示したのは、業界団体「日本製薬工業協会(製薬協)」の加盟約70社からの提供分のみ。製薬協は病院側より早い12年度分から、奨学寄付金や原稿料などを渡した研究室や個人名を公表するガイドラインを設けており、受け取る側もそれに対応した形だ。一方、製薬協非加盟の製薬企業や医療機器メーカーの一部も同水準の情報開示を始めているが、病院側は公開していない。

 医療や生命科学の研究では近年、公正さを担保するために、利害関係のある企業との金銭面などの関連の有無を透明化する動きが強まっている。バルサルタン問題が出てからはさらに加速し、政府は資金提供の情報開示を製薬企業に義務付ける新法の今国会提出を検討している。

 国立大病院長会議代表の山本修一・千葉大病院長は「資金提供に関する情報開示は社会の要請だと認識している。今は公表に同意した製薬企業に限っているが、将来的には開示の範囲を広げられるよう検討したい」と話す。【河内敏康】

 ■解説

率先し情報開示を

 国立大病院が民間から受け取った資金のうち、主要な製薬企業以外の提供元を非開示としたのは「提供先を公開していない企業・団体から開示の同意を一つずつ取り付けるのは、手間を考えると現状では難しい」(山本修一・千葉大病院長)からだという。

 だが、医療機器メーカーの業界団体「日本医療機器産業連合会」は製薬企業の団体と同様のルールを作り、全てではないものの、2014年度には約250社が公開を始めている。公募で選んだ研究者への助成額を公表している財団もある。「同意取り付けが困難」との主張は説得力を欠く。

 バルサルタン事件などを受け、研究者と企業との関係に厳しい目が向けられている現状を考えれば、そもそも病院側が率先して開示すべきだが、それでも「提供元の同意が必要」というなら、全ての資金提供を目的が明確な契約の形にしたり、公開を前提としなければ受けないという条件にしたりすれば透明性は高まる。信頼回復に向け、公立・私立大病院も含めた意識改革が望まれる。【河内敏康】



http://mainichi.jp/articles/20160124/ddm/003/040/098000c
クローズアップ2016
国立大病院、資金開示 不透明感なお強く 機器メーカーなど対象外

毎日新聞2016年1月24日 東京朝刊

 全国の国立大学病院が初めて公開した民間資金の受領データから、病院側が製薬企業以外からも寄付金などの形で多額の資金提供を受けている実態が明らかになった。今年度から始まった情報開示は本来、企業などとの利害関係を透明化して研究への信頼性を高めるのが目的だが、大学病院側の消極姿勢の結果、提供元を明かさない資金が全体の8割近くを占め、かえって不透明感を強めている。【河内敏康、清水健二】
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 民間からの提供資金のうち、注目されるのが研究振興などのため各部署(診療科、講座など)に提供された「奨学寄付金」だ。支払う名目があいまいで、降圧剤バルサルタンの臨床試験を巡る事件でも多額の提供で問題になった。民間資金の受領総額が96億8000万円とトップだった大阪大病院は、奨学寄付金でも29億6000万円と最多だった。このうち55%が提供元不明の「その他」で、企業名が全て開示されていたのは126部署中わずか10部署だった。

 「その他」は、業界団体「日本製薬工業協会(製薬協)」の加盟社以外から提供された資金を示す。相当な割合を占めるとみられるのが、医療機器メーカーだ。国は医療機器産業を成長戦略の柱の一つと位置付け、承認審査の迅速化などで開発を後押ししている。厚生労働省によると、2011年の国内売上額は2兆3860億円で、医療用医薬品の3割程度だが、1994年比で1・6倍に増えた。

 医師資格を持つ業界関係者は「ヘルスケア分野にエレクトロニクス企業などが参入し、共同研究などで大学との結び付きを強めている。競争激化に伴って少なくない額が寄付金などで大学に流れている」と指摘。医療機器業界に詳しい専門家は「医薬品同様、研究者と企業との距離が縮まり、利益相反(利害関係の衝突)が深刻化する恐れがある」と解説する。

 見えない形での製薬企業からの資金提供もある。国内の製薬企業は約350社あるが、うち約70社しか製薬協に加盟していない。世界的な業界再編が進む中、ベンチャー企業の新規参入や、経営戦略上の別会社設立も少なくない。製薬協非加盟の製薬企業の関係者は「奨学寄付金として数千万円提供した」と証言するが、これは開示資料からは読み取れない。

 同じく「その他」扱いの財団やNPOにも、製薬企業が原資を拠出している場合がある。

 複数の大手製薬企業は、研究テーマを公募し、審査を経て研究者にそれぞれ数十万〜数百万円程度を助成する財団を持っており、年間の助成総額が億単位の組織もある。結果的に財団を経由した製薬企業からの資金提供になっており、日本製薬医学会の研究報告によると、大学のデータベースに登録された臨床研究のうち薬を使った研究の約2割が財団などの負担だった。

 医療機器はガーゼや注射器のような消耗品から巨大な診断装置まで分野が幅広く、医療専門でない企業が開発に携わる場合も多い。このため全体をカバーする業界団体は作りにくく、自主ルールを設けても浸透させるには限界がある。

 また、財団やNPOには、そもそも横断的な組織がない。国立大病院側が今回のように、提供する側が属する組織の方針に応じて開示の可否を決める「受け身」の姿勢を取り続けるなら、透明性は高まらない。

 上昌広・東京大医科学研究所特任教授(医療ガバナンス)は「バルサルタン事件の後、利益相反は一層注目されてきている。失われた信頼を取り戻すためにも、受け手の病院側は民間資金の流れを全て透明化すべきだ」と指摘する。

売れ筋薬へ提供集中

 開示された製薬企業からの資金提供は総額167億2600万円。奨学寄付金の41%、講師謝金の71%、原稿料の48%、コンサルティング料の31%を占める。額の多い奨学寄付金の提供先を診療科(講座)別に集計すると、外部資金を元に開設される「寄付講座」を除く上位は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、がん、リウマチなどを扱う内科に集中していた。

 これらの診療科で使われる医薬品は、高額だったり、長期間の服用が必要だったりして、製薬企業側には大きな利益が期待できる。大学病院で自社の薬を新しい効果や治療法の研究に使ってもらえれば大きなPRにもなるため、売れ筋の薬を扱う研究者には自然と資金が集まるようになる。

 ある製薬社員は「薬の売り上げにつながることを想定しない資金の提供なんて考えられない」と断言する。

 受け取る側の大学教授も「製薬企業の姿勢は、バルサルタン事件が発覚した後も根本的には変わっていない」と話す。

 ただ、バルサルタン事件を境に、大学への製薬マネーは減少傾向にあるようだ。国立大病院側の情報開示は14年度分しかなく変化がつかめないが、私立大も含めた「全国医学部長病院長会議」による各大学へのアンケートによると、ここ数年は総額370億円程度で推移していた民間からの奨学寄付金を含む研究費助成額が、事件の後の14年度は326億円と1割以上減ったという。奨学寄付金が「以前より減少した」と答えた大学は7割を超えた。

 それでも、医学界に大きな力を持つ東京大、大阪大、京都大などの旧帝大や首都圏の国立大の病院には、14年度に軒並み数億〜十数億円の奨学寄付金が渡っている。

 地方の大学病院との差は大きく、製薬企業側が資金提供の「選択と集中」を進めていると考えられる。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=129379
療養費1774万不正受給…マッサージ業者が制度悪用
(2016年1月23日 読売新聞)

 秋田県後期高齢者医療広域連合は22日、秋田市楢山愛宕下、マッサージ業「柊ひいらぎ治療院」(小松聡代表)が3年5か月にわたり、架空あるいは虚偽の療養費請求を繰り返し、約1774万円を不正に受給していたと発表した。同連合は不正受給分の返還を求めると同時に、刑事告訴を検討している。

 発表によると、柊治療院は2012年4月~15年9月、後期高齢者医療制度の被保険者46人に対し、自宅やグループホームなどでマッサージ、はり・きゅうの施術を延べ801回行ったとして同連合に療養費を請求した。ところが、このうち20人の延べ467回については、実際には施術をしていなかったり、事実と異なる施術内容を記載したりしており、1774万9973円が不正受給だった。

 療養費は被保険者本人の申請、受領が原則だが、利便性向上のため、施術者が代理できる。柊治療院はこの制度を悪用し、申請をでっち上げていた。同連合は柊治療院の代理受領を5年間停止する処分を出した。

 申請書類に疑問点が見つかり、同連合が被保険者を調査して不正が発覚した。小松代表は「以前、誤った請求が通ったことがあり、不正を続けた」と釈明し、不正受給分を返還する意思を示しているという。



http://mainichi.jp/articles/20160123/ddl/k45/040/334000c
日向市立東郷病院
新常勤医決まるも院長定年へ 新年度の診療体制は未定 /宮崎

毎日新聞2016年1月23日 地方版 宮崎県

 医師不足で診療体制を縮小している日向市の市立東郷病院に、常勤医1人が4月1日付で着任することが決まった。ただし市によると、現在唯一の常勤医である崎浜正人院長が3月に定年を迎えるため、4月以降の診療体制は未定。

 市によると、新常勤医は現在、鹿児島県・沖永良部徳洲会病院で院長を務める佐藤大亮医師(53)。専門は外科だが救急、地域医療の経験があり、市は内科診療もできると説明している。

 同病院は3人いた常勤医のうち2人が相次いで退職し、昨年8月からは民間病院から派遣を受けて内科外来診療を週1日(午後のみ)だけ続けている。【荒木勲】


  1. 2016/01/24(日) 07:27:50|
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1月22日 

http://www.asahi.com/articles/ASJ1Q6DBQJ1QUBQU00F.html
産科医、知的障害の患者に「結婚できないでしょ」発言
2016年1月22日19時10分 朝日新聞

 長崎大病院(長崎市)の女性産婦人科医が昨年7月、重度の知的障害がある20代の女性を診察した際、「生理は子を産むため。将来、彼氏も結婚もできないでしょ」と女性を差別するような発言を母親に対してしていたことがわかった。病院は昨年12月、母親に謝罪した。

 病院によると、女性は昨年7月、生理不順を訴え、母親とともに受診。医師は診察後、母親に顔を近づけて「生理は何のためにあると思いますか。子を産むためでしょ。将来、彼氏も結婚もできないでしょ」と発言した。

 翌8月、母親がこうした発言について、「なぜあんなことを言うのか理解できない」と病院の意見箱に投書して発覚。増崎英明院長が会長を務める意見箱の検討会は、障害のある人に配慮するよう医師を注意した。

 ただ、女性側への連絡はしなかった。12月に母親が説明を求めたのを受け、産婦人科の別の医師が母親と面会し、不適切な発言だったと認め、謝罪した。

 発言をした医師は「妊娠や診療の心配はないことを伝えたかった」と話しているという。増崎院長は「配慮を欠いた説明により誤解を招き、たいへん遺憾。(医師の)真意は障害者を蔑視したわけではなく、言葉が足らなかった」とコメントした。



http://healthpress.jp/2016/01/yahoojaxa131438.html
謝礼もリスクも高い!? 「Yahoo!」が〝治験者募集〟〜JAXAは13泊14日で38万円!!
2016.01.22 ヘルスプレス

 大手IT企業のヤフーが運営する自社検索サイト「Yahoo!」で治験協力者を募る取り組みを1月12日から始めた(リンク先を参照)。医療関連企業と提携した新たな試みで、日進月歩な薬の種類の多様化に伴い、より有効性・安全性が問われ、広範な治験協力者が必要とされている事情が背景にある。

 「治療の臨床試験」を略して治験。医薬品や医療機器の製造・販売に際しては厳格な臨床試験を経た上での法令上の承認が必要だが、旧来の協力者探しは口コミ紹介などの企業主導型で行なわれてきた。が、企業の開発プロセス上に含まれるという条件が法改正で緩和され、医師主導型でも実施可能となって以降は新聞や求人誌上の公募広告もよく見かける。

月々の治療費が浮いてランチ代も

 ヒトへの治験は、動物を用いた非臨床試験(前臨床試験)を通じて薬の候補物質が絞られたり、機器の有効性・安全性が慎重に検討された後、製造・販売の可能性が期待される場合に初めて行なわれる。しかし、あくまでも人体試験である故、総じて協力謝礼は高めだ。

 先日利用したタクシーの運転手さんが、治験予備軍の一人と知って道中、体験談を聞いた。「同僚の誘いで1年程前から月1回、治験の仲介会社とクリニックに通っている」という彼の場合は、毎回の交通費&治療費相当が協力費の名目で支給され、「ランチ代程度は残るかな」とのこと。

 境界型糖尿病の彼は、従来から月一度の検診を居住区の病院で受けてきた。それが「治験のバイト代欲しさで指定の主治医に変更したかたち」だ。が、治験の設定条件をクリアするまでの処方箋(=薬代)は従来と変わらず自分持ち。実質、治療費が浮くのが「利点」だという。

 合格して治験が開始されれば「5000円の協力費が月1万円にアップされ、元来の仲介を取り持った紹介会社からも合格祝い金が改めて出る(笑)」。ところが、初提案の薬は試用中の血糖値で不可、2度目の試みも薬との相性が合わずで、「この1年間、合格体験はゼロ」と語る。

注射や投与、宇宙開発まで選択肢は広いが……

 これは高額謝礼というよりも治療代浮かし的な治験例だ。昨年、師走のネット上で一般公募されていた「閉鎖環境に2週間」滞在するJAXA(宇宙航空研究開発機構)の試験協力費はなんと38万円! 対象は20~55歳の健康な男性に限られ、募集定員は8名と掲示された。

 参加者はJAXA筑波宇宙センター内のISS(国際宇宙ステーション)を模した適応訓練設備に13泊14日(計2週間)滞在。外部から隔絶された閉鎖環境下で食事はすべて宇宙食、実際に宇宙飛行士が担う実験やグループ作業を連日こなす。結果、長期滞在が飛行士たちに及ぼすストレスを客観的な指標(ストレスマーカー)で評価しようというのが目的だ。

 今回の滞在試験期間(2週間)が従来の倍と長期なのは「来るべき火星旅行も視野に入れているのでは……」との憶測もある。2015~2016年度に最大4回が予定されている。好奇心旺盛で健康に自信があり、2週間の浮世離れが苦でない方は今後の募集にも注目だろう。

 一方、治験のリスクを象徴しているのが、1月18日付の外電が報じたフランス国内での死亡事故だ。問題の治験は、痛みと気分障害の治療を目的とし、ポルトガルの製薬会社Bialが開発した新薬を試すもの。委託受注先の民間研究機関Biotrial社が計108人の治験協力者の参加を得て行ない、半数の90人には異なる量の薬を投与。残り半数には偽薬を与えたが……。

 前者の90人中、最多量の投与を受けた組から6人(28~49歳の男性)に副作用が見られて仏・北西部Rennesの病院へ。それが一週間前の出来事で、とりわけ深刻な副作用に見舞われた1人が、脳死状態に陥って17日に死亡した。残り5人の容態は安定中と報じられたが、動物実験後初の今回がヒトに適用する第1相試験(フェーズ1)と聞けばやはり鳥肌が立つ。

 ヤフーの公募参入は時代の趨勢下、治験の普及や協力者獲得の拡大に大きな効果を及ぼすだろうが「体が資本」の「自己責任」が大前提。応募要項はもちろん面接時や合格時の付帯条件を熟読し、素人判断でも腑に落ちない点を感じたら撤収する勇気も肝要だろう。
(文=編集部)



http://mainichi.jp/articles/20160122/ddl/k08/010/176000c
桜川市
市立病院名称を公募 来月から /茨城

毎日新聞2016年1月22日 地方版

 桜川市は2018年10月の開院を目指す市立病院の名称を公募する。20日開かれた第4回市立病院整備委員会(委員長、延島茂人・真壁医師会桜川支部長、委員10人)で決まった。

 市立病院の総事業費は約68億円。JR水戸線大和駅北方の高森地区に建設される予定だ。

 応募資格は市民と市内在勤者で、公募期間は2月1日から3月18日まで。郵送やハガキ、ファクスなどで受け付ける。今年4月に開かれる予定の第5回委員会で選出する。問い合わせは市病院整備推進室(0296・58・5111、代表)。【庭木茂視】



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201601/20160122_13047.html
<救急不備訴訟>気仙沼市が棄却求める
2016年01月22日金曜日 河北新報

 宮城県気仙沼市立病院を受診した同市の男性会社員=当時(31)=が救急医療体制の不備が原因で死亡したとして、遺族が市に約9330万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が21日、仙台地裁であり、市は請求の棄却を求めた。
 市側は「当直医の診察時、男性に呼吸困難の症状はなく、急変を予想するのは極めて困難だった。専門医が診察すべき状態でもなかった」と反論した。
 遺族側は「呼吸困難の症状を専門医に正しく伝えていれば専門医自らが診察したか、適切な指示を仰げたはずだ」と主張している。
 訴えによると、男性は2014年3月16日夜、喉の強い痛みと呼吸困難を訴えて同病院を受診。当直の男性医師はカルテに「呼吸困難なし」と記し、男性を入院させた。男性は翌17日未明に容体が急変し、急性へんとう炎などにより同日夜、死亡した。



https://www.m3.com/clinical/news/392137
高齢者薬物治療で気を付けるべき薬-秋下雅弘・ガイドライン研究代表者に聞く◆Vol.2
エビデンス弱くても実臨床の声を重視

日本老年医学会2016年1月22日 (金)  一般内科疾患内分泌・代謝疾患投薬に関わる問題

 高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015の「高齢者処方適正化スクリーニングツール」では、特に慎重な投与を要する薬物や開始を考慮するべき薬物のリストが明示されている。この中には、エビデンスの質が弱いものの実臨床の経験則に基づく意見を反映し、推奨度を強くした薬剤もある。同ガイドライン研究代表者の秋下雅弘氏(東京大学大学院加齢医学教授)に解説いただいた。(聞き手・まとめ:森圭吾、m3.com編集部)

「常識的なリスク」も考慮した評価

――慎重な投与を要する薬物の中には、エビデンスの質が低いにもかかわらず、推奨度が「強」となっているものがあります。

 リストに掲載した薬剤は、システマチックレビューの結果に基づき、高齢者で重篤な有害事象が出やすかったり、有害事象の頻度が高かったりすることを主な選定理由としています。その上で、高齢者では安全性が有効性に劣る、もしくはより安全な代替薬があると判断した上でまとめています。ただ、エビデンスが乏しくても実臨床で使用してきた多くの医師の使用経験や各種ガイドラインの指摘も参照し、検討した薬剤もあります。

 例えば、ベンザミド系抗精神病薬のスルピリドは、エビデンスの質は「低」ですが、推奨度は「強」です。作成委員のほとんどがスルピリドによる有害事象を経験しており、高齢者に問題のある薬剤であることは教科書的でもあるのですが、案外論文がヒットしない。つまり当然過ぎて研究の対象とならないのだろうと。このように十分な論文がなくても、常識的なリスクは、推奨度を「強」にする方針でまとめたのです。ただし、推奨度は「強」「弱」の2択しかないため、必ずしも危険と強く警告している訳ではなく、あくまでも減量や中止を考慮する際の参考にしていただければと思います。

原案公表後に有害事象の経験談も

――抗精神病薬以外でも、エビデンスの質と推奨度に差異がある薬があります。

 2005年の初版に載せた「高齢者に対して特に慎重な投与を要する薬物のリスト」から表記を変えた薬剤の1つが、H2ブロッカーです。当時から同薬を75歳以上に常用することに医師の間では少なからず議論がありましたが、まだプロトンポンプ阻害薬(PPI)が今ほど浸透していなかったり、より良い粘膜保護薬がなかったりしたため、結局リストには載せていませんでした。

  ところが、この10年でPPIが有効な代替薬となり得る状況になったこと、H2ブロッカーの害を示す論文も多く出されたことから、エビデンスの質は「中」で、推奨度を「強」と変えたのです。よい代替薬があって変更の余地があるのであれば、やはり検討すべきでしょう。実際、158件の意見が寄せられたパブリックコメントに伴ってこの案を示した後に、何人かの医師から高齢者にH2ブロッカーを使用していたところ、せん妄や認知機能の低下を認め、中止したら改善したという声を聞きました。

 DPP4阻害薬を除く糖尿病薬をリストに入れたことについては、日本糖尿病学会と検討を重ねた上で判断しました。色々と意見は寄せられましたが、何よりも「低血糖を避ける」ことを前提として決めたことにご理解をいただきたい。高齢者の糖尿病治療に関しては、日本糖尿病学会と日本老年医学会が合同で指針を作成中なので、完成後はそちらも参照してほしいと考えています。

薬剤師との連携強化へ

――今回は領域別指針の項目に「薬剤師の役割」も追加しています。

 過剰なポリファーマシーの是正には薬剤師も重要な役割を担うと考え、5ページを割いています。薬物有害事象を回避するための関わり方や、漫然処方の見直しに関するクリニカルクエスチョンを設けました。理想的には一元管理が望ましく、それを主治医が担って推進していけるように薬剤師に求められる役割を示しています。2016年1月に日本老年薬学会を立ち上げており、高齢者を取り巻く医療提供環境の充実を図っていく予定です。

 今回のガイドラインは発刊までに非常に多くの議論がありました。評価については、2016年の早い段階で日本老年病学会の専門医約1500人を対象にアンケートを実施し、寄せられた声を次回の改訂に反映させる考えです。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47918.html
地域包括センターの運営などで改正通知- 厚労省
2016年01月22日 18時00分

 厚生労働省は、地域包括支援センターの運営や設置などに関する通知を改正し、都道府県や市町村の担当課や介護関係団体に発出した。市町村が同センターの運営方針を定める際、踏まえるべき内容や、センターが公表に努めるべき事柄などが示されている。また、地域ケア会議を行う上で配慮すべき具体的なポイントについても盛り込まれている。【ただ正芳】

 改正された通知では、センターの設置主体について、市町村に加え、一部の事務組合や広域連合なども含むと明記。その上で、市町村の責務や事業内容に関する改正が示されている。

 このうち市町村の責務では、地域の高齢化の状況や相談件数の状況などを総合的に勘案し、センターの専門職らが地域ケア会議や地域の訪問などの活動を十分に実施できるよう、適切な人員体制を確保する必要があると指摘。さらに市町村が示すセンターの運営方針で踏まえるべき内容としては、「市町村の地域包括ケアシステムの構築方針」や「介護事業者・医療機関・民生委員・ボランティアなどの関係者とのネットワーク」「地域ケア会議の運営方針」「介護支援専門員に対する支援・指導の実施方針」などを挙げた。

 管内に複数のセンターがある場合は、地域で基幹的な役割を担い、センター間の総合調整や地域ケア会議の後方支援の機能を持つ「基幹型センター」や、一定の分野の機能を強化し、他のセンターを支援する「機能強化型センター」を設置するなどして、センターの間での役割分担と連携を強化すべきとした。

 センターが公開に努めるべき情報としては、名称と所在地、法人名、営業日、営業時間、担当区域、職員体制、事業の内容、活動実績などを示している。

 また、介護支援専門員や医療・福祉に関する専門家、民生委員らが参加して実施する地域ケア会議については、その目的を「多様な関係者が適宜協議し、介護支援専門員のケアマネジメント支援を通じて、介護などが必要な高齢者の住み慣れた住まいでの生活を地域全体で支援していくこと」と明示。さらに、介護支援専門員の資質向上につなげるため、すべての介護支援専門員が年に1回は地域ケア会議での支援が受けられるようにする必要があるとしている。



http://www.medwatch.jp/?p=7343
2016年度改定に向け、7対1の平均在院日数や看護必要度などで現場から意見を聴取―中医協・公聴会
2016年1月22日 2016診療報酬改定ウォッチ メディウォッチ

 2016年度の次期診療報酬改定で、7対1入院基本料の平均在院日数を短縮すべきか否か―。22日に開かれた中央社会保険医療協議会の公聴会で、この点が改めて議論になりました。

 中医協支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、「13日に中医協総会でとりまとめられた『現時点の骨子』には平均在院日数について盛り込まれていないが、今後、改めて議論をしていく」ことを明言。これに対し、意見発表を行った原澤茂氏(済生会川口総合病院院長)は「平均在院日数の短縮は限界に来ている」ことを強調しています。

 また7対1で注目される重症度、医療・看護必要度について、原澤氏は内科系の病院が不利になるとし、具体的な注文をつけています。

平均在院日数、病院からは「短縮は限界」との意見


 公聴会は、中医協委員と厚生労働省保険局医療課の担当者が地方に赴き、直接、一般市民の意見を聞くもの。中医協は2016年度の次期診療報酬改定に向けて、これまでの意見を整理した『現時点の骨子』を13日に取りまとめました(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちら)。厚労省はこれを基に、国民から意見を募っており(パブリックコメント)、この日の公聴会意見と合わせて、今後の中医協審議の参考にする考えです。

 2016年度改定に向けた公聴会は、22日に埼玉県さいたま市で開催され、報道関係者を含め約470名が参加しました。

 まず、冒頭でも触れた平均在院日数について見てみましょう。中医協の幸野委員は、「急性期の機能分化を進めるためには、(1)重症度、医療・看護必要度(以下、看護必要度)(2)在宅復帰率(3)平均在院日数―の3点をセットで考えなければいけない。平均在院日数の短縮についても、今後、中医協で議論することになっている」と説明。2016年度の改定での平均在院日数の短縮を求める考えを強調しました(関連記事はこちら)。

 これに対し、意見発表を行った済生会川口総合病院の原澤院長は、「地域特性によって入院期間が長引くことがやむを得ないケースもある。平均在院日数の短縮は限界に来ており、今(次期改定で)短縮するような状況にはない」との意見を述べました。

 今後、中医協では、いわゆる「短冊」に基づいた詰めの議論が集中的に行われますが、7対1の平均在院日数がどのような扱いになるのか注目されます。


看護必要度、A項目・M項目に具体的な注文も

 注目されている看護必要度について、済生会川口総合病院の原澤院長は「日本病院団体協議会の緊急分析では、調査対象11病院のうち4割で重症患者割合が25%を下回った。また、看護必要度の項目見直しは外科には有利だが、内科では厳しく、内科を中心にした7対1病院の経営が困難になることが予想される」と指摘。その上で、▽A項目に追加される救急搬送を3-4日程度にする(厚労省提案では1-2日)▽新設されるM項目に腰椎麻酔下手術・硬膜外麻酔下手術・アブレーション治療・ESD手術(内視鏡的粘膜下層剥離術)後の患者なども加える―ことを検討してほしいと要望しています(関連記事はこちら)。

 このほか原澤院長は、▽在宅復帰率の計算式は現状を維持すべき ▽救急医療に関する評価を充実すべき―との考えも述べています(関連記事はこちら)。


健保組合などは「機能分化推進の必要性」を強調

 一方、金久保浩一氏(埼玉機械工業健康保険組合常務理事)は健保組合財政が非常に厳しいことを訴えた上で、「7対1入院基本料の看護必要度項目・重症患者割合などを見直し、患者の状態にあった評価を行うことで、入院医療の機能分化を進める必要がある」と訴えました(関連記事はこちら)。

 また、佐藤道明氏(日本労働組合総連合会埼玉県連合会事務局長)は、「シームレスな医療・介護提供体制を整備するためにも、急性期の機能を明確にするとともに、急性期後の患者を受け入れる回復期・慢性期病床の確保を進める必要がある」との見解を述べました。

 両氏は、医療保険の中で診療報酬を支払う側の立場であり、中医協の支払側と同趣旨の見解を述べた格好です。

 なお佐藤氏は、入院基本料の施設基準となっている「看護師の月平均夜勤72時間要件」について、長時間の夜勤が助長されないよう計算式は現行を維持すべきと強調。さらに「地域包括ケア病棟入院料などにも月平均夜勤72時間要件を拡大してはどうか」などとも提案しています(関連記事はこちら)。


機能強化型の訪問看護、看取り件数の年次変動などを考慮すべき

 このほか22日の公聴会では、次のような意見が示されました。

▽地域包括ケアシステムで重要な役割を果たす「かかりつけ医」の機能を推進するため、診療所の経営基盤である初診料・再診料・在宅患者訪問診療料を引き上げるべき(湯澤俊氏:湯澤医院院長・埼玉県医師会副会長)

▽小児慢性特定疾患(小児がんや慢性腎疾患、慢性呼吸器疾患など)などについて、小児入院医療管理料の対象年齢の上限を引き上げ、20歳以降も安定した治療を受けられるようにすべき(大野更紗氏:患者代表、明治学院大学)(関連記事はこちら)

▽機能強化型訪問看護ステーションの要件である「看取り件数」は、年によって変動があるため、この点を考慮した基準としてほしい。在宅での看取りについて訪問看護師が患者・家族に説明を行うことを評価してほしい。小児の在宅患者について、各種サービスの調整(いわばケアマネジメント)を訪問看護師が行っており、その点の評価を充実してほしい。認知症高齢者の早期退院を進めるためにも、認知症の在宅患者への訪問看護を評価してほしい(三塩操氏:埼玉県看護協会川口訪問看護ステーション所長)(関連記事はこちら)

▽糖尿病の重症化予防や、過剰・重複投薬の是正を進めるとともに、地域包括ケアシステムの構築に向けたかかりつけの医師・歯科医師・薬剤師の評価を行うべきである(森岡有子氏:川口市健康増進部国民健康保険課課長補佐)(関連記事はこちら)

▽かかりつけ薬剤師・薬局について適切に評価すべきである。大規模の門前薬局の中にも「かかりつけ薬剤師・薬局」の機能を持つところがあり、その点は考慮してほしい。ICUなどにおける薬剤師の業務を評価すべきである。調剤時に疑義が生じた場合に、医師と薬剤師で迅速に対応する必要があるが、両者ともに忙しいので、薬剤師の裁量権を一定程度認めてほしい。後発品使用を促進するために、患者・医師の不安が払しょくできるような情報提供などを国が進めるべき(斉藤祐次氏:灰屋薬局・埼玉県薬剤師会副会長)(関連記事はこちら)

▽後発医薬品のさらなる使用を促進し、地域間の格差を是正する必要がある(渡部貞一氏:埼玉県中小企業団体中央会専務理事)

▽歯科医師の技術を評価し、歯科医療機関の経営基盤となる再診料を引き上げてほしい。1981年時点を100とすると、物価や賃金は3割程度上昇し、医科医療機関の損益差額は18%向上したが、歯科医療機関の損益差額は67%に減少している(中村勝文氏:川口歯科医師会会長)



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201601/20160122_13046.html
<転院患者死亡>南東北病院側「請求棄却を」
2016年01月22日金曜日 河北新報

 総合南東北病院(宮城県岩沼市)に入院していた亘理町の女性=当時(80)=が転院直後に死亡したのは、命に危険がある状態で退院を求められたためだとして、遺族が病院を運営する医療法人に100万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が21日、仙台地裁であり、法人は請求の棄却を求めた。
 法人側は具体的な認否を留保。次回以降、具体的に反論する意向を示した。
 訴えによると、女性は2014年12月、敗血症などで入院。同病院は約半月後、自宅療養が可能と判断し女性に退院を求めた。女性は市内の別の病院に移り、4日後に急性腎不全と診断され、肺に水がたまり呼吸不全で死亡した。



http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=72590
高齢化で救急出動増、到着遅れ 緊急性ない例も 鹿児島県内
(2016 01/22 06:30) 南日本新聞

 鹿児島県内で119番を受けた救急車の出動件数が右肩上がりで増えている。出動件数のうち1割は搬送する必要がなく、実際に搬送した3割以上は軽症だった。「不適正利用」の横行も一部で指摘され、現場到着の所要時間は年々遅くなる傾向にある。県消防保安課は今月から、適正な利用を呼び掛けるチラシを、県内の商業施設やコンビニエンスストア計87店の店頭に置き、周知に努めている。
 同課によると、出動が増えたのは、高齢化に伴う急病者の増加が主な要因。2014年は前年比で1384件多い7万7549件に達し、ここ数年は前年を1000~3000件上回るペースで推移する。平均して7分に1件出動するため、救急車が最寄りの消防施設から駆け付けられない事態も多く、通報から到着に要する平均時間は8.2分(14年)で、10年前に比べて1分以上遅くなった。
 不適正な利用としては「小指が少し痛い」「病院までのタクシー代を払いたくない」など悪質なケースも目立つ。鹿児島市では昨年、50代男性から「酒を飲んでふらふらする」と119番があり、救急隊が自宅を訪れたところ、酩酊(めいてい)状態だった。脳疾患の可能性を懸念して医療機関に搬送したが、受診結果は異常なしだった。帰宅を促したところ、途中で「ふらふらする」と119番が再度あり、駆け付ける事態となった。こうした通報を繰り返す「頻回利用者」が市内には数十人いる。



http://www.yakuji.co.jp/entry48430.html
問われるのはビジョンの実現
2016年1月22日 (金) 薬事日報 社説

 メーカー73社が加盟する日本製薬工業協会が、産業ビジョン2025「世界に届ける創薬イノベーション」を発表した。ビジョンは1~5と補論から構成されており、ビジョン1では「先進創薬で次世代医療を牽引する~P4+1医療への貢献~」を掲げた。P4とは、Personalized(個別化)、Predictive(予測的)、Preventive(予防的)、Participatory(参加型)で、プラス1はProgressive(進歩的)のことだ。このP4+1医療の実現に貢献すべく、先進技術の積極的な利活用と、既存技術の高度化を合わせて創薬を進化させ、患者の理解のもと、患者ごとに最適な薬を、先制医療を含めた適切なタイミングで提供することを目指す。

 ビジョン2「世界80億人に革新的な医薬品を届ける」では、世界の患者の期待に応えるため、自らが創出した革新的医薬品を届けることを目指す。

 ビジョン3は「高付加価値産業として日本経済をリードする」を掲げた。経営の効率化と研究開発の合理化による創薬で、健康増進に寄与すると共に日本の経済成長にも貢献する心意気を示す。

 ビジョン4の「健康先進国の実現を支援する」では、サブタイトル「心おきなく健康で長生きできる社会に」が付いている。メッセージとしては、心おきなくという表現が秀逸だが、社会保障制度の持続可能性を高めるという点では、医薬品の給付と償還の仕組みにかかる政策提言機能の強化も忘れていない。

 ビジョン5は「志高き信頼される産業となる」である。生命や健康に直結する製品を生み出していくのだから、志は当然高いことは事実である。問題は信頼だ。信頼されるためには、昨年のような不祥事案件が1件も発生しないことが前提条件であり、この点については2025年といわず、今年からぜひとも実現してもらいたい。

 ビジョン2の補論「グローバルヘルスに対する使命と貢献」と共に、ビジョン3の補論として、先に厚生労働省がまとめた医薬品産業総合強化戦略で促されたM&Aに対する返答として、「企業規模・再編に対する考え方」が示された。そこでは、「研究開発型製薬企業は、ステークホルダーの意向を踏まえつつ自らが最適解を求めて決断していく」という、製薬協としての考え方、方向性を打ち出した。

 5ビジョンには、それぞれ実現に向けた戦略のポイントも明記されている。誤解を恐れずに言えば、お題目としてビジョンを描き戦略を立案することは誰でもできる。問題なのは、それを本当に実現できるかどうかだ。真の意味で画期的新薬を創出できるのは、まだ日米欧の3極だけであることを誇りとして、グローバルヘルスの観点から世界中の人々に健康という福音を届けられる“創薬イノベーション”を必ずや実現してもらいたい。たった10年後の話である。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47922.html
高齢者人口倍増する埼玉で中医協が公聴会- 医療関係者が提供体制の整備訴え
2016年01月22日 21時00分 キャリアブレイン

 中央社会保険医療協議会(中医協)は22日、2016年度診療報酬改定に向け、さいたま市内で公聴会を開催した。埼玉県は、人口当たりの医師数の少なさや75歳以上の高齢者人口の増加率がいずれも全国トップ。登壇した同県の医療従事者らは、超高齢化を乗り切るため、入院や在宅での医療提供体制を整備する必要性を訴えた。【佐藤貴彦】

 厚生労働省の調査によると、県内の医療施設で働く人口10万人当たりの医師数(14年末時点)は、全国で最も少ない152.8人。就業中の看護師数(同)も、人口10万人当たり568.9 人で全国ワースト1だった。一方、同省の研究機関の推計では、同県の75歳以上人口は25年、10年時点と比べて99.7%多い117万7000人になる。この増加率は全国トップだ。

 22日に開かれた公聴会では、地元の医療従事者や保険者ら10人が、16年度診療報酬改定への意見を発表した。

 連合埼玉県連合会の佐藤道明事務局長は、急速に進む県内の高齢化に限られた医療資源で対応するには、医療機関の役割分担を進める必要があると強調。急性期患者を受け入れる医療機関の機能を明確にした上で、急性期の治療を終えた患者にリハビリテーションを行う医療機関や、在宅医療を提供する医療機関の充実を図るべきだとした。

 県医師会の湯澤俊副会長も、高齢者のさらなる増加を見据え、通院患者や在宅患者を診る診療所の医師を確保することなどが喫緊の課題だと指摘。「在宅医療を担う診療所が安定して経営できるような(診療報酬の)点数設定をお願いしたい」と述べた。

 また、県薬剤師会の斉藤祐次副会長は、薬局の薬剤師が医療機関の医師などと力を合わせて高齢者の暮らしを支えるため、患者の服薬情報を一元的に管理する取り組みなどを診療報酬で後押しするよう要望した。

 一方、県看護協会が運営する川口訪問看護ステーション(川口市)の三塩操所長は、高齢者の増加に伴い、認知症と身体疾病を併せ持つ患者が増えることも予想されると指摘。そうした人が住み慣れた地域で在宅療養できるように、訪問看護の提供体制も整備すべきだと主張した。

 この日、公聴会の会場には500人近くが詰め掛けた。中医協は、公聴会で発表された意見や22日までに集まったパブリックコメントなどを踏まえ、2月中旬までに16年度の改定案を答申する。



http://www.yomiuri.co.jp/local/shimane/news/20160122-OYTNT50042.html
医師不足 依然続く
2016年01月23日 読売新聞 島根

 ◇県調査、県内の充足率は76・5%

 県は、2015年の勤務医師の実態調査結果を発表した。県内の医療機関が必要とする医師数1222・3人(前年比8・8人増)に対して935・4人(同15・4人減)、充足率は76・5%(同1・9ポイント減)で、依然として医師不足の状況が続いている。(土屋吾朗)

 島根大医学部付属病院を除く51病院と40診療所について、今年4月の医師の必要数と、昨年10月1日現在の医師数を調べた。

 県内を7地域に分けた2次医療圏別の充足率は、82・7%(同0・7ポイント増)の松江、80・1%(同4・3ポイント増)の益田以外、すべて低下。最も低いのは雲南の62・5%(同1・1ポイント減)で、次いで浜田63・8%(同8・1ポイント減)、大田68・7%(同1・6ポイント減)だった。

 医師数は、浜田と出雲の減少が目立ち、浜田は11・7人減の112・8人、出雲は10・1人減の215・5人だった。

 充足率を診療科別で見ると、救急(53・2%)、リハビリテーション科(58・5%)、耳鼻咽喉科(61・5%)、皮膚科(66・7%)、眼科(67・4%)、泌尿器科(67・8%)が70%を下回った。

 県はこれまでも、県内の医療機関勤務に興味のある人を登録する「赤ひげバンク」を設置。積極的に県外の医師と面談するなどして、医師を呼び込もうと努め、13年度は9人、14年度は10人を招くことにつながった。

 医師を育てる取り組みも続けている。県内の医療機関で一定期間勤務すれば奨学金の返還が免除される医学生向けの制度や、地域医療の魅力を伝える島根大での寄付講座、「しまね地域医療支援センター」で若手医師の研修やキャリア形成を支援するなどの対策を実施している。

 しかし、医師の充足率は過去10年間、07年の80・2%を最高に、77%前後が続いており、医師不足の状況に大きな変化は見られない。

 県医療政策課は、医師不足が続く要因として、医療の専門性が高まっていることに伴い、医師の必要数が増えていることを挙げる。同課は「学生や研修医が医師として育つには一定の年数が必要。これまでの取り組みを地道に続けていきたい」としている。

 ◇看護職員低下 目立つ隠岐

 県は、県内51病院を対象にした昨年の看護職員の実態調査結果も発表した。今年4月の必要数6383.0人(前年比43.7人増)に対し、昨年10月1日現在の人数は6107.5人(同13.5人増)で、充足率は95.7%(同0.4ポイント減)だった。

 充足率を圏域別に見ると、隠岐の低下が目立ち、6.7ポイント減の92.4%だった。最も低いのは雲南の91.7%(同2.2ポイント増)、最も高いのは出雲の96.5%(同0.9ポイント増)だった。

 必要数は、33.5人増の出雲など5圏域で増えた。県医療政策課は、夜勤態勢の充実や産休・育休取得者の増加、病床利用率拡大への対応が要因とみている。



https://www.m3.com/news/general/393003
解雇不当と兵庫医大を提訴 「虚偽記載」で元教授
2016年1月22日 (金)配信 共同通信社

 認知症に関する著書や論文への虚偽記載など複数の規定違反があったとの理由で懲戒解雇処分を受けたのは不当だとして、兵庫医大(兵庫県西宮市)の西崎知之(にしざき・ともゆき)元主任教授が21日、大学に地位確認や2200万円の慰謝料支払いなどを求め、神戸地裁に提訴した。

 訴状によると、西崎氏は著書「認知症はもう怖くない」などで大学の倫理審査委員会の承認を受けていない研究を「承認を得た」としたが、誤記であって故意の虚偽記載ではなく、データの盗用もしていないなどと主張。解雇の理由にはならず、大学の処分発表で名誉を傷つけられたとしている。

 西崎氏は提訴後に記者会見し「これまでの研究を否定するような処分を受けた。今後も認知症の研究を続けて貢献したい」と話した。

 兵庫医大は昨年12月、西崎氏を懲戒解雇処分にした。同大は「処分は適切な手続きを経ており、有効と考えている。しかるべき対応をする」としている。



https://www.m3.com/news/general/393044
群大術後死、執刀医代理人「大学側の承認あれば遺族に回答」
2016年1月22日 (金)配信 読売新聞

 群馬大学病院で手術後に患者の死亡が相次いだ問題で、遺族側弁護団は21日、遺族に直接説明するよう求める通知書に対し、執刀医の代理人から「大学側の承認を得られれば回答する」とする文書が20日付で届いたことを明らかにした。

 弁護団は先月、執刀医と病院長らにあてて、「遺族に説明義務を果たさないのは違法」と指摘し、今月13日を回答期限に通知書を送付していた。執刀医側は、昨年3月末で退職したことを理由に、説明には大学の意向確認が必要とした。


  1. 2016/01/23(土) 06:33:03|
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1月21日 

http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20160121230236.html
松之山診療所の医師が3月末退職
後任は未定

2016/01/21 19:30 新潟日報

 十日町市は21日、国保松之山診療所にただ1人勤務する林一男医師(60)が、契約の満了する3月末で退職すると発表した。4月以降の診療体制は決まっていない。

 市によると、林医師は昨年5月からことし3月までの契約で就任。現在は松之山で週5日診察するほか、国保倉俣診療所でも週2日出張診療をしている。

 昨年12月、林医師が「病気ではないが体調が優れず、もう少し穏やかに働ける職場を見つけたい」などと年度内で退職する意思を表明。市は慰留したが、林医師は「待遇に不満はない」として固辞したという。

 市は4月以降も後任医師を配置できるよう、公募や地元出身医師への声掛けを開始。医師が見つからなかった場合には、近隣の医療機関から出張してもらうなどの対応策も検討する。

 十日町市の国保診療所をめぐっては昨年、松之山、倉俣、室野の3診療所を担当する医師2人が相次いで退職。診療所の休止や常勤医不在などの影響が出た。



http://www.j-cast.com/tv/2016/01/21256210.html
「終末期鎮静」は安楽死か?激痛の末期がん患者に鎮静剤投与し「眠ったまま最期」
2016/1/21 15:31 Close up 現代/ J-CASTニュース

激しい痛みを訴える末期がん患者の在宅医療の現場で、「終末期鎮静」が広がっているという。苦痛を取り除くため鎮静剤を投与し、意識を落として眠ったまま最期を迎えるというものだ。多くのケースで水分や栄養は与えられず、眠ったまま数日から1週間で死亡する。昨年(2015年)、NHKなどが行ったアンケートでは、在宅治療を行った医師の4割が過去5年間に終末期鎮静を行った経験があると回答した。

しかし、「持続的な深い鎮静」と呼ばれる終末期鎮静は、安楽死と区別ができないという指摘もある。

家族の苦悩「死に加担してしまったという罪悪感」
NHKの池田誠一記者(報道局特別報道チーム)はこう報告する。「日本で違法となる『積極的安楽死』では、医師が患者に死にいたる薬を投与して命を終わらせます。終末期鎮静は苦痛緩和を目的として鎮静剤を投与するもので、積極的安楽死とは違うとされています。しかし、薬を投与したあと患者が命を終えるという点で、両者はよく似ているんです」

自宅療養で強い痛みを訴える末期がん患者に終末期鎮静を行ったある医師は、「穏やかな状態で患者を見送りたいのが本音ですが、必要となる人はどうしても出てきてしまう」と話す。鎮静は「患者さんを取りまくすべての人たちの苦痛を緩和する最後の切り札」だが、「ご家族にも場合によっては何年も残るような後悔と、つらかった思い出になる」と言う。

姉を子宮けいがんで亡くした女性は「姉の死に加担してしまったという罪悪感」を感じ続けているという。家族は終末期鎮静を希望していなかったが、本人の希望を受け入れて行った。しかし、「たとえ本人が苦しかろうと、望んでなかろうと、生きるための医療行為をし続けることが、姉をあきらめないことなんじゃないか」との思いがあるという。



https://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20160121_8
前沢診療所、待望の再開 奥州市、新体制で4月から
(2016/01/21) 岩手日報

 奥州市は、常勤医の不在で2014年8月から休所している前沢区の市前沢診療所(19床)の外来診療を4月から再開する。同市出身の内科医が常勤医として着任する。同診療所は区内唯一の公立診療所。休診が長引くことに住民は不安を募らせていただけに、新たな体制での地域医療の充実が期待される。

 市が20日の市議会議員全員協議会で報告した。市によると、着任するのは岩手医大付属病院の鈴木順(じゅん)准教授(53)=同市水沢区出身。専門は心療内科と呼吸器内科で、日本心療内科学会の被災地の医療支援などにも携わっている。外来診療のみで再開し、診療科目や看護師らスタッフの配置などは今後協議する。

 同診療所は、常勤医1人、内科、眼科、整形外科の3科で外来診療と入院を担っていた。12年度実績は、1日平均外来患者数76・2人、同入院患者数13・2人だった。同診療所は14年6月に常勤医が死去し、同8月から休所。市は医大病院や県などに医師確保を要望してきた。

 小沢昌記市長は「懸案事項に一つの礎ができた。(県の地域医療構想に合わせて策定する)市立病院・診療所改革プランで、見通しをしっかり示したい」と述べた。



https://www.m3.com/news/general/392612
不適正臨床研究、中止命令可能に 厚労省、規制法案提出を検討
2016年1月21日 (木)配信 朝日新聞

 製薬大手ノバルティスファーマの高血圧治療薬ディオバンの論文不正事件などを受け、厚生労働省は臨床研究を規制する法案に、研究が適正に行われていない場合は中止を命令できるようにする条項を盛り込む方針を決めた。自民党の部会で20日、法案の枠組みを示した。今国会への提出を検討している。

 厚労省によると、現在は指針で改善を命じることはできるが、法的な強制力はないという。

 検討中の法案では、臨床研究を実施する研究機関に対し、患者に対するインフォームド・コンセント(事前の説明と同意)や、治療経過のチェックなどに関する実施基準を設ける。研究中に実施基準違反などが明らかになったときは、厚生労働相が法律に基づいて改善命令を行い、従わないときは研究中止などを命じることができる、とした。

 対象となるのは、国の承認を受けていない薬や医療機器を使った研究と、製薬企業から資金提供を受けて行う研究。製薬企業に対しては、臨床試験に関する研究機関への資金提供の状況について、毎年度の公表を義務づけるという。



https://www.m3.com/news/general/392673
カンガルーケアで請求棄却 病院側の賠償責任認めず
2016年1月21日 (木)配信 共同通信社

 出産直後の乳児を母親に抱かせる「カンガルーケア」を事前に十分説明せずにさせたため、男児(5)に重度の脳性まひが残ったとして、両親らが愛媛県今治市内の病院を経営する医療法人に計約2億3千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、松山地裁は20日、請求を棄却した。

 森実将人(もりざね・まさと)裁判長は判決理由で、カンガルーケアのリスクに関して「あらゆる注意点を説明すべき法的義務はない」と述べ、病院側の過失を否定。低血糖への対応や観察も「医療水準に照らし不適切ではなかった」として、原告側主張を退けた。

 判決によると、男児は2011年1月に出生直後、カンガルーケアをされる間に低血糖と判明。ブドウ糖を飲ませられるなどしたが、心肺が一時停止したため脳性まひの重い障害が残った。

 カンガルーケアをめぐる訴訟は大阪、福岡などでも起こされた。



https://www.m3.com/news/general/392765
インフル集団感染、秋田県大館市の市立扇田病院 入院患者と看護師計10人
2016年1月21日 (木) 秋田魁新報

 秋田県大館市の市立扇田病院(大本直樹院長)は20日、院内でインフルエンザの集団感染が発生、入院患者と看護師合わせて10人が発症したと発表した。療養病棟の70代男性患者が重症化しており、個室で治療を受けている。

 病院によると、18日に入院患者4人と看護師2人がインフルエンザと診断された。20日現在の感染者は入院患者8人、看護師2人。患者の感染者は4階の療養病棟に集中。70代の男性患者を除き、症状は落ち着いているという。



http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/01/21/03125/?rt=nocnt
特集◎医療再編で「勤務医」が変わる《8》インタビュー
「総病床数は2割減るとみています」

国際医療福祉大学大学院 医療経営管理分野教授 高橋 泰氏
2016/1/21 聞き手:大滝 隆行=日経メディカル

 未曾有の少子高齢化に向け、医療制度改革が本格化してきた。過剰気味の急性期病床は回復期病床や地域包括ケア病床などへの転換が進み、勤務医の働き方にも大きな影響を及ぼしそうだ。地域医療の現状や医療政策に詳しい高橋氏に、医療制度改革の方向性や現場への影響について聞いた。

たかはし たい氏
1959年石川県生まれ。86年金沢大学卒。東京大学病院で研修後、東京大学医学系大学院医学博士課程修了。92年米スタンフォード大学アジア太平洋研究所客員研究員、94年ハーバード大学公衆衛生校武見フェロー。97年から国際医療福祉大学医療福祉学部医療経営管理学科教授。2005年から08年まで同学科長。09年から現職。

──講演などで日本の医療制度改革の方向性を、「中国の大河」に例えて分かりやすく説明されていますね。

 医療関係者の方から「国は医療制度をどのように変えようとしているのか理解できない」「医療制度改革の先行きが全く読めない」という声を多く耳にします。私は医療制度改革に関する講演を行う際、制度改革の流れをつかんでもらうため、船井総合研究所の創業者、船井幸雄先生の『一粒の人生論』という本の中に出てくる「中国大陸を流れる2つの大河、黄河と揚子江は、“大局的”に見れば、“西から東に”流れる」という話をよく引用します。

 黄河と揚子江は西のチベット高地から大きく蛇行しながら東の海へ注ぎ込みますが、途中地域によっては北や南に流れている所があります。黄河を下る船に乗っていると想像してみてください。河の流れがこれだけ蛇行すれば、いま船がどの方角に向かっているか分からなくなるでしょう。ここ数年、医療制度が頻繁に大きく方向性を変えているので、蛇行する黄河を進む船の船員が方向を見失うのと同様、医療者が制度改革の方向性を見失いがちになるのは無理ありません。

 将来の日本社会の変化を考える際、「西に高地、東に海」という地形に相当するのが「後期高齢者の一時的な急増と、若年人口の長期にわたる大幅な減少」です。医療や介護を含めた今後の日本の多くの制度も、この“地形”に沿って変化していくと思われます。

──医療制度では、急性期病床の削減と機能分化の方向への流れですか。

 全日本病院協会副会長の安藤高朗先生は、急性期医療には治癒が至上目的の「とことん型」医療と、高齢者などが家で調子が悪くなったときに病気は完全に治らなくても地域で生活を続けられるよう体や環境を整える「まあまあ型」医療があると提唱されています。

 この言葉を借りるならば、とことん急性期の中の高度急性期を担っている病床の2~3割ほどがダウンサイジングへ、とことん急性期の中の非高度急性期を担っている病床の3割ほどがまあまあ急性期を担う病床へ転換すると、今後の人口構造の変化から予測しています。

 2013年10月の財務省の財政制度等審議会財政制度分科会では、日本の医療提供体制の問題として、(1)医療資源レベルや医療需要推移の地域差が大きい、(2)「とことん型」と「まあまあ型」の医療の分化が進まず、しかも両型の病床比率が患者ニーズと合わなくなっている──という指摘がなされました。

 また、これらの問題を解決するには、両型が区別された病床区分の設定や、都道府県による病床区分別目標病床数の設定と「地域医療ビジョン」の作成、現状と「ビジョン」の乖離是正への計画・取り組み、診療報酬による「まあまあ型」への転換誘導などが必要であるという提言がなされました。その後、厚生労働省により示された制度改革の原案は、「高度急性期」「急性期」「亜急性期」「慢性期」という案であり、とことん急性期は高度急性期と急性期に、まあまあ急性期は、「亜急性期」に含まれるものでした。

 この案のまま制度改革が進めばよかったのですが、審議の途中で、「急性期」の中にとことん急性期とまあまあ急性期を含める一方、「亜急性期」を「回復期」にするという変更がなされ、結果的には現場が大混乱することになりました。

──病院勤務医は今後、そうした医療制度改革の波にもまれそうですね。

 最近気になっているのが、全国的な病床稼働率の低下です。いろいろな病院の声を聞くと、病床稼働率が数年前より1割以上低下している病院が多いようです。

 その要因は3つあると考えています。1つは在院日数が短くなっていること。2つ目は、高齢者、特に後期高齢者が元気であり、なかなか病気にならなくなってきていることです。現在の後期高齢者は健康オタクが多く、健康に気を使う人が多いことが、病床稼働率低下に少なからず影響しているように思われます。

 3つ目は、高齢者の病院の使い方が変わってきているように思えることです。10年前の後期高齢者に比べて現在の後期高齢者は貧しくなってきており、経済的な面で受診抑制が掛かっていることと、「病院に行けばなんとかなる」と考える人が少なくなってきていることにより、入院を選択することが減ってきているように思います。

 人々の受療行動がすごく変わりつつあることを実感しています。また、介護施設や住居の代わりに病院を利用していた人たちもある程度いたわけですが、今後各病院の病床区分が明確になることで、治療やリハビリテーションの必要がないと判断された入院患者は施設に移ったり自宅に戻らざるを得なくなります。

 以上をまとめると、とことん医療を行う急性期病床の必要数は2030年ごろに向けて2~3割減り、まあまあ急性期の病床への転換は急速に進む一方、機能の低い回復期・慢性期の病床は施設への転換が進み、総病床数は現在より2割ぐらい減るのではないかとみています。

 勤務医自身も、とことん医療だけでなく、まあまあ医療、生活支援型の医療にも強くなっておかないと生活しづらくなるかもしれませんね。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47897.html
在宅医療と介護連携事業、自治体7割が実施- 厚労省調査
2016年01月21日 09時00分 キャリアブレイン

 2018年4月までにすべての市区町村で実施が義務付けられている「在宅医療・介護連携推進事業」について、7割超の市区町村が何らかの取り組みをすでに始めていることが、厚生労働省の調査結果で明らかになった。15年度内に実施を予定している自治体は約1割あることも分かった。【松村秀士】

 在宅医療・介護連携推進事業は、介護保険の地域支援事業に位置付けられているもので、市区町村が地域の医師会などと連携し、関係者の連携を進める取り組み。

 具体的な事業は、▽地域の医療・介護の資源の把握 ▽在宅医療・介護連携の課題の抽出と対応策の検討 ▽切れ目のない在宅医療と介護の提供体制の構築推進 ▽医療・介護関係者の情報共有の支援 ▽在宅医療・介護連携に関する相談支援 ▽医療・介護関係者の研修 ▽地域住民への普及・啓発 ▽在宅医療・介護連携に関する関係市区町村の連携―の8つ。

 これらの事業が実施可能な市区町村は、15年4月から取り組みをスタートさせ、準備などが整っていない市区町村では、18年4月までに開始することが義務付けられている。

 厚労省は15年9月、全国の1741市区町村に対して同事業の実施状況に関する調査を実施した。それによると、同年8月1日現在で、何らかの事業を行っている市区町村は全体の71.2%を占めた。

 このうち、始めている事業の数で最も多かったのは、「2つ」で12.3%。次いで、「3つ」の11.6%、「4つ」の10.8%などと続いた。「全て」は2.6%だった。

■「実施せず」で最多は、在宅医療と介護連携の相談支援

 8つの事業のうち、「実施していない」との回答(複数)で最多だったのは、「在宅医療・介護連携に関する相談支援」で73.3%。このほか、「切れ目のない在宅医療と介護の提供体制の構築推進」(70.6%)、「医療・介護関係者の情報共有の支援」(62.8%)、「在宅医療・介護連携に関する関係市区町村の連携」(62.3%)なども多かった。



http://www.medwatch.jp/?p=7323
かかりつけ医以外の外来受診、新たな定額負担の是非について年内に結論を出す―社保審・医療保険部会
2016年1月21日 メディ・ウォッチ

 かかりつけ医以外を外来受診した場合に新たな定額負担を導入するのか、25対1医療療養や介護療養の転換を具体的にどう進めるのか、このような医療保険・医療提供体制に関する課題について、今年中(2016年)に結論を出す―。20日に開かれた社会保障審議会の医療保険部会では、こういった検討スケジュールを確認しました。

今年中(2016年末まで)に結論を出さなければならない課題が山積

 政府の経済財政諮問会議は、昨年12月24日に「経済・財政再生計画改革工程表」を取りまとめました。わが国の経済と財政を再生するためには、さまざまな課題を解決する必要があります。工程表では、解決方策を「いつまでに」「どこで」議論するのかが明らかにされており、具体的な改革内容は今後、各所で行われる議論に委ねられています。

 少子高齢化が進展する中で、社会保障費がわが国の財政を圧迫し、かつ企業の経済活動にも影響を及ぼしている(例えば健康保険料や年金保険料の事業主負担の高騰)ことから、経済・財政改革の中では、社会保障にも厳しい目が向けられており、工程表の中でも44の改革項目が提示されています。

 20日の医療保険部会では、44項目のうち保険局に関連する項目と、改革スケジュールについて厚生労働省保険局総務課の渡辺由美子課長から説明が行われました。

 例えば、「慢性期の医療・介護ニーズに対応するサービス提供体制に係る制度上の見直し」として、介護療養病床や25対1医療療養病床の転換策について2016年末までに結論を得ることとされています。この項目については、15日に開かれた「療養病床の在り方等に関する検討会」で3つの新たな転換先案が取りまとめられ、近く、社会保障審議会の医療保険部会・医療部会・介護保険部会などで具体的な制度設計に関する議論が始まります(関連記事はこちら)。


 また、「医療・介護を通じた居住に係る費用負担の公平化」として、入院時の光熱水費相当額に関する患者負担をどのように見直していくべきか、やはり2016年末までに結論を得る必要があります。

 「かかりつけ医の普及の観点からの診療報酬上の対応や外来時の定額負担」に関しては、かかりつけ医以外の外来を受診した場合に新たな定額負担を導入すべきか否か、やはり2016年末までに結論を出す必要があります(関連記事はこちら)。一方、診療報酬上の対応については、▽主治医機能の推進 ▽紹介状なく大病院の外来を受診した場合の新たな定額負担―について、現在、中央社会保険医療協議会で具体的な内容の議論をしており、2016年度からの新たな点数などに反映される見込みです(関連記事はこちらとこちら)。

 さらに「世代間・世代内での負担の公平化を図り、負担能力に応じた負担を求める」点に関しては、主に高額療養費制度(歴月の医療費自己負担が一定額を超える場合には、超過額を保険から給付し、自己負担を一定額に抑える仕組み)の見直しについて、2016年末までに結論を得ることが求められています。


 また「医療保険、介護保険ともに、マイナンバーの活用などにより、金融資産などの保有状況を考慮に入れた負担を求める仕組み」を、2016年末までに検討しなければなりません。介護保険では、補足給付(低所得の施設入所者に対して、室料などを保険から給付する)に関して金融資産の保有状況などを考慮して対象者を選定する仕組みが導入されており、これを医療保険にも拡大してはどうかというテーマです。

 このほか、「スイッチOTC化された医療用医薬品に係る保険償還率の在り方」についても2016年末までに結論を得ることが必要です。

 2016年末まで、つまり今年中に結論を出さなければならない項目が多数あることが分かります。遠藤久夫部会長(学習院大学経済学部教授)は、「医療保険部会で十分な審議時間がとれるよう工夫してほしい」と事務局に指示しています。


委員からは「後期高齢者医療制度の抜本改革」求める声も

 ところで、医療保険に関連する課題は、このほかにも ▽高齢者医療制度の在り方 ▽被用者保険をめぐる諸課題(例えば任意継続被保険者制度の是非) ▽子どもの医療費助成―などがあります。20日の部会では、「こうしたテーマについても検討スケジュールを示してほしい」との要望が相次ぎました。

 新谷信幸委員(日本労働組合総連合会副事務局長)や小林剛委員(全国健康保険協会理事長)は、特に高齢者医療制度について「被用者保険の中には、後期高齢者医療制度などへの拠出金・納付金負担が収入の4割を超えているところもある。現役世代の負担を過重にする仕組みは速やかに見直すべきである」と強く訴えています。

 75歳以上の後期高齢者は、現役世代とは異なる「後期高齢者医療制度」に加入します。後期高齢者医療制度の財源は、患者負担を別にすると、▽公費5割(国4割、都道府県1割、市町村1割)▽高齢者自身の保険料1割▽現役世代からの支援金4割―という構造になっています。

 現役世代からの支援金は、依然は「当該保険者の加入者数に応じたもの」となっていましたが、徐々に「当該保険者の負担能力に応じたもの」へと移行することになっています(関連記事はこちら)。しかし、少子高齢化が進む中では、支援金の負担が重くなってきており、抜本的な見直しを求める声がかねてからあります。今後の医療保険部会での議論が注目されます。



http://www.asahi.com/articles/ASJ1P3QV5J1PUBQU001.html
「歴史ある」薬は値下げ除外へ 薬価改定で厚労省方針
竹野内崇宏
2016年1月21日11時20分 朝日新聞デジタル

■大ヒット薬は半額下げも

 医療現場で長年使われている薬について、厚生労働省は来年度の薬価改定で価格を下げず、維持する方針を決めた。一方、想定よりも巨額の売り上げがあった薬については最大半額まで値下げする。厚労相の諮問機関・中央社会保険医療協議会(中医協)に20日提案し、了承された。具体的な価格は3月までに決める。

 厚労省によると、維持の対象は、鎮痛剤アスピリンやモルヒネ、点滴用のブドウ糖など134種類。いずれも医療現場で25年以上使われている「ロングセラー薬」。薬は通常、2年ごとの改定で価格が下げられる傾向にある。ただ、下がりすぎると製薬企業が撤退する恐れもあるとして、製薬業界が対策を求めていた。

 一方、値下げになるのは、がん治療薬アバスチン(一般名・ベバシズマブ、1瓶約4万7千円)や、C型肝炎治療薬ソバルディ(同・ソホスブビル、1錠約6万2千円)など4種類。当初の想定より3~5割増し以上売れ、年間の販売額が1千億円を超えた薬を対象とした。ただし、月ごとの支払額に上限を設ける「高額療養費制度」などが使えれば、患者の自己負担額は変わらない。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/massie/201601/545478.html
コラム: 池田正行の「氾濫する思考停止のワナ」
こうして教授はだまされた

2016/1/21 池田 正行 日経メディカル


 仙台市泉区の旧北陵クリニックで起きた筋弛緩剤点滴事件で、クリニックの実質経営者だった半田康延東北大名誉教授が20日、仙台市で記者会見した。(中略)半田氏は「容体急変直後のコンピューター断層撮影(CT)検査で、脳卒中に似た症状は確認されず、ミトコンドリア脳筋症ではない。乳酸値もすべてのデータではなく、高い値だけを採用して結論を導き出すなど、医学論文ならば罰則を受ける内容だ」と語った。再審請求については「受刑者の権利であり、再審請求だけならば何も意見は述べなかったが、医学的根拠のない主張を展開し、A子さんの家族を傷つけているので記者会見した」と話した。
(「医学的根拠ない」意見書に反論 仙台・筋弛緩剤事件、河北新報 2010年07月21日)

 医療事故裁判での検察官は、判決を自分たちに有利な方向に導くために、権威あるお医者様に味方になってもらおうとします。北陵クリニック事件の裁判でベクロニウム中毒説を展開したのは、当時東北大学医学部麻酔科学教授だった橋本保彦氏でした。その後を継ぎ、「医学的根拠のない主張を展開し、A子さんの家族を傷つけている」(関連記事)のが仙台地裁の検察官や河北新報ではなくミトコンドリア病と診断した矯正医官であると信じ込んでいる半田氏もまた、同大名誉教授です。

教授だからこそだまされやすい

 詐欺師は相手がだまされたと決して気づかないように心を砕きます。裏を返せば、詐欺被害を回避するために不可欠なのは「もしかしたら自分はだまされているのかもしれない」という謙虚さです。しかし、大学教授のような権威者は、「自分が『バカなマスコミ』や脈の取り方一つ知らない警察官や検察官にだまされるわけがない」という傲慢な思考停止に陥っていることに、ほとんどの場合気づいていません。そんな教授をだますのは、国家試験に備えて様々な分野を猛烈に勉強している医学生をだますよりもはるかに簡単です。マスメディアや検察にとって、教授のような偉いお医者様こそが絶好のカモなのです。

 さらに、ようやく手に入れた教授の椅子は、初心や基本を忘れさせる重大なリスクになります。たしかに橋本氏にとっても半田氏にとっても、ミトコンドリア病は全くの専門外でしたし、科捜研鑑定の嘘を見破るための質量分析の知識も持ち合わせていませんでした。しかし、検査診断学の初歩さえ知っていれば、ベクロニウム中毒が真っ赤な嘘であることは簡単に見破れたのです。それは冒頭の記事で半田氏が「急性期のX線CTで脳に異常が認められないからミトコンドリア病が否定される」、つまり「ミトコンドリア病の急性期脳病変に対するX線CTの感度は100%である」とした橋本氏の初歩的な過ちをそのままなぞっていることからも分かります(関連記事)。

教授に「自分は万能医」と思わせる「魔法」

 北陵クリニック事件では、守大助氏は1人の殺人と4人の殺人未遂で全て有罪とされました。ミトコンドリア病のA子さん(当時11歳)は4人の殺人未遂のうちの1人で、北陵クリニックと救急搬送先の仙台市立病院での診断名は「原因不明の脳症」でした。その他の4人についても、てんかん重積(1歳女児)、脳性麻痺とてんかん発作(4歳男児)、薬剤によるアナフィラキシー(45歳男性)、心筋梗塞(89歳女性、死亡例)と、全て麻酔とも手術とも全く関係のない診断・病態であり、年齢層も小児科から老年病内科まで多岐にわたっていました。

 麻酔科学教授だった橋本氏にとって、5人とも全て専門外の患者さんであり、誰一人として診療はおろか顔さえも見たことはありませんでしたが、担当医による診断名を全て否定し、5人が全てベクロニウム中毒であると診断しました。しかしその診断根拠は不明です。なぜなら橋本氏は、意見書も鑑定書も一切書かなかったからです。橋本氏は法廷で証言していますが、それは医学の素人である検察官や弁護人との問答集に過ぎませんから、そこには合理的な診断根拠は一切示されていません。

 A子さんがミトコンドリア病であると診断するにあたって、私も橋本証言を検証し、再審請求審に提出した意見書としてまとめました。その橋本証言は、病歴や神経症候に対する考察を欠き、血中乳酸の高値を始めとしたミトコンドリア病を支持する検査所見を見落とし、前述のようにミトコンドリア病の急性期脳病変に対するX線CTの感度が100%であると主張する等、専門医どころか、臨床医として最低限弁えておくべき常識すら欠いたものでした。

 検察側証人の大学教授に誘導尋問により専門外の患者さんの診断を否定させながら、その破綻した論理に気づかせない。そして誤診の証拠になる文書も残させない。これが北陵クリニックでの医療事故を殺人事件に仕立て上げた検察官お得意の“魔法”の正体です。数々の冤罪に関与した古畑種基も、マスメディア・警察・検察によって、自らが法医学の神の化身であると信じ込まされていたのかもしれません。

 それでも我々は、橋本氏や半田氏をあざ笑うことなど決してできません。自分がだまされていることに気づけない教授は、検察官が使うトリックを学生に教えることもできません。こうして検察官と彼らに媚びへつらうジャーナリストたちを一切批判できない医療者が拡大再生産されてきました。その結果、高濃度カリウム製剤誤投与裁判でも、ウログラフィン誤使用事故裁判でも、我々は本質的な事故原因の隠蔽を阻止できませんでした。患者・家族、そして市民を食い物にする医療事故ビジネスの横行も許してきました。

 では、我々はこれからも無力であり続けるのでしょうか?私自身は決して悲観的ではありません。現状に対して問題意識を持ち、法的リテラシーやメディアリテラシーを身につけることが自分と患者さんの両方を守ることになる。そのことに気づいた仲間が、学生、医師、市民、さらにはジャーナリストの中でも確実に増えてきています。そういう仲間との交流の楽しさがなかったら、今日まで6年間も北陵クリニック事件に関わり続けてはいなかったでしょう。



http://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/news/20160121-OYTNT50472.html
医師不足、確保へ奔走
2016年01月22日 読売新聞 富山

 医師不足に悩む県内の病院が、医師の確保に懸命だ。郊外の病院が常勤医を呼び込む戦略に知恵を絞る一方で、都市部の病院は実習生の受け入れ態勢を手厚くするなど、地域の事情に合わせた手法で医師獲得に奔走している。富山市周辺を除くと、県内は人口10万人当たりの医師数が、全国平均を大幅に下回る状態が続いている。

 朝日町が運営する「あさひ総合病院」(朝日町泊)では、2006年度に17人いた常勤医が、今年1月には11人に減った。高齢者が多く受診する整形外科は1人だけの常勤医が診察するため、患者の待ち時間が長くなった。婦人科の常勤医はゼロ。199床あるベッドも、08年から5階病棟(49床)を閉鎖した。

 14年度からは医師の手当を拡充したが、常勤医は増えていない。病院の担当者は「実績や専門性を求める若い医師は、地方の病院には行きたがらない」と嘆く。

 こうした中、朝日町は1月、富山大大学院に寄付講座を開設した。18年3月末まで、町が4500万円を寄付する代わりに、講師を務める医師2人に定期的にあさひ総合病院での診療や地域医療の調査・研究に取り組んでもらう。17年度中には、一戸建ての医師公舎3棟の建設も検討している。

 同病院の道用慎一事務部長は「当面の医師を確保しながら、富山大との関係を強化して、将来は常勤医を招き入れたい」と期待する。

            ◎

 一方、都市部の病院も若手医師らのつなぎ留めに懸命だ。3年連続で研修医がゼロとなっていた富山赤十字病院(富山市牛島本町)は今年度、実習にきた医学生に新たに「世話役」の職員を配置し、学生の悩みや要望を丁寧に聞き取った。

 また、救急救命の専門医がいないことが、これまで医学部卒業生の研修先として敬遠されてきた一因となっていると分析し、東京・武蔵野赤十字病院での救急医療を臨床研修プログラムに追加した。

 こうしたきめ細かな対応の結果、今春は研修医の定員5人を満たすことができた。研修を担当する同病院の黒川敏郎血液内科部長は「学生の目線になって話を聞いてあげることが大切だ」と語る。

             ◎

 県医務課によると、14年末現在、県内の医療施設に従事する医師数は2513人。富山市周辺の富山医療圏では、人口10万人当たりの医師数が279・4人と全国平均の233・6人を上回ったものの、他の地域では砺波202人、高岡192・6人、新川195・2人と3医療圏で全国平均を下回る。富山市周辺など都市部の病院に医師が集中する一方で、朝日町など周辺地域では医療過疎の状態が恒常化している。

 県医務課の担当者は「まずは県内全体の医師の数を増やし、その後に地域差の解消を図りたい」と話している。



http://www.sankei.com/west/news/160121/wst1601210078-n1.html
「スキンシップが一番の治療法」高知市のわいせつ医師逮捕…15歳にみだらな行為容疑
2016.1.21 22:41 産経ニュース

 高知南署は21日、患者だった当時15歳の少女に治療と称してみだらな行為をしたとして、児童福祉法違反の疑いで高知市一宮徳谷、医師、嶋崎達也容疑者(60)を逮捕した。同署によると「スキンシップが一番の治療法だと連れ出した」と容疑を認めているという。

 逮捕容疑は平成25年10月22日から11月6日の間、高知県内の当時中3だった女子生徒に対し、18歳未満と知りながら県内のホテルで複数回みだらな行為をしたとしている。

 高知南署によると、女子生徒は25年春、嶋崎容疑者の内科などのクリニックに患者として通っていた。昨年7月ごろ、女子生徒が親族とともに同署に相談に訪れ、被害を届け出た。



https://www.minpo.jp/news/detail/2016012128209
越智医師(相馬中央病院)おイネ賞最高賞 被災地の医療向上に尽力
( 2016/01/21 10:04)福島民報

 日本初の産科女医、楠本イネ(1827~1903年)にちなみ、女性医師らの活躍をたたえる第4回「おイネ賞(愛媛県西予市主催)」で、相馬市の相馬中央病院内科診療科長の越智小枝医師(41)が最高賞の全国奨励賞(日本医師会推薦)に選ばれた。本県関係では初受賞。東日本大震災以降、相馬市の仮設住宅などで健診に当たるなど地域医療に尽くしている点が評価された。「被災地の医療向上に尽くしたい」と決意を新たにしている。

 ―受賞の感想を。
 「東日本大震災、東京電力福島第一原発事故をきっかけに被災地と出合い、地域医療に携わりたいと思った。従来の医師のキャリアとは違う道を選んだ。相馬で医療に従事し、患者に接していると、医学の教科書には書かれていない経験を積むことができる。今後も勉強と経験を重ねたい」
 ―被災地を選んだきっかけは。
 「留学決定直後、東京で震災を経験し災害公衆衛生に興味を持った。震災後の平成23年5月、初めて福島に入った。留学を経て24年夏から相馬市の仮設住宅で健診などに当たった。被災地では震災から時間がたっても医療へのニーズが高いと感じた。被災地で力になりたいと思った」
 ―5月に相馬市で開かれる「こども放射線防御・震災復興国際シンポジウム(相馬地方市町村会主催、WHO共催)」で実行委員長を務める。
 「震災や原発事故では避難生活の長期化で体調を崩したり亡くなる人が出ている。災害後の対処によって新たな患者や死者を減らせる。被災地で学んだことを発信し、世界で情報共有することで新たな被害軽減につながる。相馬市は各方面からの支援を受けつつ、地域の力で災害から立ち直ってきた。こうしたことを発信する機会にしたい」
 ―今後の抱負を。
 「地域住民のニーズに合った医療を提供できるよう、たくさん学びたい」

 おち・さえ 東京都出身。東京医科歯科大医学部卒。東京都立墨東病院勤務、インペリアルカレッジ・ロンドン公衆衛生大学院への留学を経て平成25年11月から現職。剣道6段。41歳。


  1. 2016/01/22(金) 05:48:48|
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