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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

11月26日 

http://www.m3.com/news/iryoishin/378383
シリーズ: 地域医療構想
地域医療構想の策定、41県は「2016年度半ば」
4つの「医療機能」の定量的指標、設定は前途多難か

2015年11月26日 (木)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)の第12回会議が11月26日に開催され、各都道府県の地域医療構想策定の進捗状況や、2016年度の病床機能報告制度の現状が報告された(資料は、厚労省のホームページ)。構想策定は一定程度は進んでいるが、2県は「策定時期は未定」とするなど、一部の地域では遅れている。今後の病床機能報告制度の見直しに向けた議論では、高度急性期をはじめとする4つの医療機能に関する定量的指標を設定する難しさのほか、地域医療構想の策定や、病床機能を報告する各医療機関の戸惑いなどが浮き彫りになった。

 地域医療構想の策定予定は、2015年度中が20府県、2016年度半ばが21都道府県。医療法上の策定期限は2018年3月末だが、厚労省は2018年度からの第7次医療計画に組み込むことを踏まえ、「2016年度半ばまでの策定が望ましい」としており、41都道府県が間に合う見通し。残りは、2016年度中が4県(長野、高知、福岡、熊本)、未定が2県(新潟と兵庫)。全ての都道府県で1回以上は、地域医療構想策定に関する会議を開催しており、最多は東京都の6回。「構想区域ごとの会議」の開催は、全ての区域で実施が32都府県、一部のみの実施が6道府県、未実施が9県であり、地域による差はある(いずれも2015年10月20日現在)。

 病床機能報告制度では、毎年1回10月に、各医療機関に報告を求める。締め切りは10月31日。2015年度の報告状況は、11月8日現在で76.2%(報告対象1万4684施設中、1万1196施設)にとどまる。そのうち、提出ファイルが正常だったのは、83.6%。

「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」の次回会議では、2015年度の病床機能報告制度の概況が報告される予定。

病棟単位か、病院単位か

 26日の会議で議論になったのは、「病床機能報告の改善」について。初年度の2014年度の報告内容は、(1)特定機能病院は、報告時点の85病院中、75病院が、全ての病棟を、「高度急性期機能」として報告、(2)高度急性期機能を選択し、循環器科を持っている病院でも、PCIの実績がない――など、実施している医療の内容と、医療機能の選択が一致していない例が見られた。

 病床機能報告制度では、「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の4つの医療機能から、各医療機関が、現時点でどの医療機能を担っているか、将来どの機能を担うかなどを「病棟単位」で報告する。その際、現時点での定性的な定義では、解釈にばらつきが生じ得る。

 厚労省は、(1)各医療機関が、医療機能の判断に迷わないように、定量的な指標の設定、(2)地域医療構想策定後、各構想区域で、医療機能の分化・連携のための話し合いの際に活用――という目的から、各医療機能の指標となる項目について、分析する方針を示した。(2)は、例えば、急性期機能が過剰、回復期機能が不足している構想区域において、この定量的な指標を基に、急性期機能を担い続ける病棟、あるいは回復期機能に転換すべき病棟を把握する際に用いるイメージだ。

 例示されたのが、病床規模別(200床未満、200~399床未満、400床以上など)に、「全身麻酔手術の件数」「悪性腫瘍手術の件数」「救急車受入件数」を「分析項目」とする案だ。これらの「医療の内容に関係する項目」は、2015年度までは「病院単位」だが、2016年度以降は、同年の診療報酬改定時のシステム改修の際に、レセプトに病棟コードを付記する対応を求めるため、「病棟単位」での把握が可能となる。

 しかしながら、「分析項目」を議論する以前の問題として、病床機能報告制度で把握すべき機能が、「病棟単位」あるいは「病院単位」なのかなど、根本的な疑問や意見が呈せられた。

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、「手術件数はなぜ病棟単位で把握しなければいけないのか、意味が分からない」と指摘。さらに「今日の資料を見ると、先祖返りして、変質しているように見える」との問題意識も示した。地域医療構想の策定後は、各医療機関の自主的な取り組みによって、2025年の医療提供体制の構築を目指すが、定量的な指標の策定により、“見える化”が進むため、医療機能の転換に「強制力」が伴いかねないことを懸念した発言と言える。

 日本病院会副会長の相澤孝夫氏も、「病院機能で見たいのか、それとも病棟機能で見たいのか、両者は異なる。混在していて分からないので、整理をしなければいけない」と指摘。さらに「(各医療機関によって)急性期機能の判断は違う。いったい急性期機能は何かについて合意しないと、議論は始まらない」とも述べた。

 厚労省医政局地域医療計画課課長の迫井正深氏は、さまざまな情報があり、混乱が生じていることは認め、「分析項目」については改めて整理し、検討すると引き取った。

経済財政諮問会議の議員、「7対1」を誤解

 26日の会議では、2回目を迎えた病床機能報告制度でもなお、各医療機関において混乱や戸惑いが見られる現状についても意見が出た。

 中川氏が問題視したのは、社会保障制度改革推進本部「医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会」の今年6月の「第1次報告」を問題視。日医は反対したものの、都道府県別の2025年の医療機能別必要病床数が公表されたとし、「案の定、現場に大混乱、ショックをもたらした。その弊害がいまだに続いている。必要病床数が削減目標と考えている県庁の担当者がたくさんいる」(中川氏)。さらに11月24日の経済財政諮問会議に、民間議員が提出した資料で、7対1入院基本料の病床が全て「高度急性期機能」としており、誤解がある点も指摘した。

 日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏は、2014年度の病床機能報告制度が「急性期機能」が多数を占めたことから、「あの数字を見ると、『急性期機能で報告した方がいい』と思う。数値が独り歩きして、かえって“規制”をしている」と実情を話した。さらに、各地域で地域医療構想の策定会議が実施されているが、「医師会(の役員)が司会をしていても、県主導で会議が進んでいる」(武久氏)。

 相澤氏が、現場で一番問題になるのは、「患者の流入、流出」だとした。地域医療構想は「構想区域」(原則、2次医療圏単位)で策定する。相澤氏が経営する相澤病院は、長野県にある。「県は、なるべく構想区域単位で完結するように、と言っている」と述べる相澤氏は、「構想区域」別の患者の流出入のデータは提示されているが、「どこと、どこの病院が患者のやり取りをしているかなどのデータがない。そのため今、とん挫しており、具体的な話になっていない」のが現状だとした。「構想区域」単位で、4つの医療機能を充足させるために、例えば、過剰な機能から不足している機能に転換すれば、他の「構想区域」の患者の流入は減少する。この辺りの調整が難しいとした。

 これに対し、中川氏は、現状の体制を反映させ、患者の流出入を前提として、地域医療構想を策定すれば済むとの解釈を提示。一方で、全国自治体病院協議会議長の邊見公雄氏は、「そうした時は、今の構想区域を変えればいい」と述べ、2次医療圏を追認する必要はないとした。

構想実現に向けて情報共有

 厚労省はそのほか、地域医療構想策定後の取り組みについても提示。(1)医療機関には、毎年10月の病床機能報告の際に、前年度から病床機能を転換した場合には、どんな施策で何床転換したのか、地域医療介護総合確保基金を活用したかなどについて報告を求める、(2)都道府県には、調整会議の検討状況、病床機能の転換状況、基金の活用状況などの情報提供を求める――という案。情報共有を通じて、構想実現につなげるのが狙い。



http://www.qlifepro.com/ishin/2015/11/26/the-report-of-medical-care-and-long-term-care-part-i/
フランスの医療と介護(1)
2015年11月26日 QLifePro

今回機会をいただき、5日間の日程でフランスの医療介護事情を視察させていただきました。
日本とフランスのこの領域の制度は似通っていると言われますが、もちろん個々の制度設計は事情に合わせて違っています。日本のほうが進んでいることもあるかもしれませんし、逆も然りです。非常に厳しい時期に渡仏することになりましたが、学びや発見の多い貴重な視察となりました。皆様にもシェアできることがあればと、数回に分けてレポートさせてもらえればと思います。

まずはパリ17区で開業する看護師のクリストフ・ラセフ(Christophe Lasserre)氏のもとに伺い、フランスでは一般的な開業看護師についていろいろお話をお聞きしました。

■フランスの開業看護師はどのようなことを行っているのか

フランスで看護師免許を持っているのは約60万人。うち98,249名が開業看護師として独立して仕事をしている。開業看護師のうち15,000人が男性。看護師が開業するためには24カ月以上の勤務看護師としての職歴が必要。やはり専門職としての力が必要だし、バイタルだけでなく「第六感」のようなものが必要。
開業看護師の対人口密度はフランス全土でばらつきがある。偏在を防ぐため、看護師密度の高いところでは新規開業はできないようにされている。逆に、医療サービスの少ない地域でなければ新規開業できない。現実としては密度の高い地域では既存の開業看護師に雇用されるか、開業看護師の廃業を待つ(暖簾を買う)しかない。南仏は看護師の数も多い。中仏や北仏であれば新規開業は容易であり、また年間3,000ユーロの補助金も出る。社会保障費の支払いも軽減される。
一人で開業することもできるが、365日×24時間を一人でやることは難しい。日本の常勤2.5人という制限は理にかなっていると思う。一人開業している看護師はフランスにもいるが、そのような看護師は実際には24時間対応できず、患者が困ることになる。

■クリストフ氏の開業看護師としての取り組み

17区の中心地で開業して13年目になる。3名の看護師で開業した。12万人が暮らす地域内に5つのステーションがあるが、競争ではなく協働という関係にある。(クリストフ氏「だけど僕たちがベスト!」とおっしゃってました)
ちいさな地域(「●丁目」単位)で地域に密着した活動、急変が起こった時にもすぐに対応ができる範囲で仕事をしている。

平均的な1日のスケジュール
07:00~13:00:1回目の巡回訪問、患者住所や処置内容に応じて毎朝プログラムする。
13:00~14:00:ステーションで処置(通院が可能な方への皮下注やガーゼ交換など)。来られる人はできるだけ来てもらうようにしている。空いた時間にサンドイッチなどで軽くランチ。処置の後は電話メッセージへの対応、カルテ記載、緊急対応、入院・退院の管理、請求業務、訪問計画の見直しなど。
14:00~17:30:午後の巡回。
17:30~22:30:ステーションに戻ってきてから、通院可能な方へのステーションでの処置。
その後、翌日のプランニングをしてから、夜の巡回に。自宅に帰るのは22:30~23:00くらいになる。
全員が毎日こんな働き方ができるわけはない。クリストフ氏の場合は月15日くらいがこのような感じだという。

▽急変時の対応
 看護師がファーストで対応する。
 看護師が救急搬送、病院受診、医師への往診依頼などの判断をすることが多い。看護師からの往診依頼に対しては医師はフレキシブルに対応してくれる。
▽対応患者数
 1日あたりの平均的な対応患者数50~70名/看護師1名。
 最高で1人当たり94件を対応することも。地域密着かつ患者を熟知しているからこれが可能になる。
 (ちなみにこの日は遅刻ができないので、午前中は9件「だけ」に制限したとのこと)
 患者とは家族のような関係、自分にとっての祖父や祖母のような関係を作っている。
▽看護師の報酬
 3人の看護師が各自の業務に対する診療報酬をそのまま得ている。
 働く看護師は1人あたり1,000ユーロを支払い、ステーションのプラットフォームを使用する。
 (一匹狼が3人集まっているイメージ)
▽対象患者
 新生児から高齢者まで。現在の患者の最高齢は107歳。
▽移動手段
 徒歩・自転車・スクーター
▽ステーションの設備・施設
 病院の外来や待合室のような感じ。
 処置のためのスペースと設備もある。衛生材料・医薬品キャビネットとデスクとPC。
▽ICT
 看護業務用ソフトがあり、医師からの処方箋(指示箋)や処置内容から訪問計画が容易になっている(PC上ですべての処置内容や訪問計画が管理されている)。予定表をプリントアウトしてポケットに入れて巡回していく。
 PCにはカードの読み取り機があり、患者の持つVITALカード(※1)と、プロフェッショナルカード(医師・看護師などの専門職が持つ)が両方差し込まれて初めて機能するようになっている。これで誰が担当したのかが明確になる。VITALカードには保険情報が入っていて、PCから電子的にレセプトが送られる。
▽処置材料等
 基本的なものは携行しているが、必要な医療材料はあらかじめ医師が処方しているので、患者のベッドサイドに準備されていることが多いとのこと。

■開業看護師の業務内容

▽臨床検査
 臨床検査センターも開業コメディカルによる。これらの検査センターと連携し、医師の指示に基づき、検査が必要な患者は朝早めに訪問し、検体を採取する。
▽医療処置
 筋注・皮下注・ヘパリン注射、糖尿病患者のサポート(インスリン)など対応可能。いずれもプロトコールが決まっている。
▽医療機器管理
 中心静脈栄養や留置カテーテル、ストマなどの医療機器の管理も。カテーテルの挿入や抜去も。栄養バッグの交換を担当している患者もいる。
▽服薬支援
 高齢者の在宅支援のため、看護以外の仕事もする。特に重要なのが服薬管理。服薬カレンダーのセットのみならず、高齢者が薬をきちんと飲めているのかどうか確認するための訪問を組むこともある。
 日本では薬剤師による介入(訪問服薬指導)が可能だが、フランスでは薬剤師にこのような役割はない。地方では薬剤師のボランティア精神による薬剤配達などはあるようだが、フランスでは「薬を飲む」という医療行為の管理も看護の業務に含まれると看護師が考えているとのこと。
▽在宅化学療法
 在宅でも病院の処置室と同じような清潔環境を作ってラインを挿入し、中心静脈からの抗がん剤投与を行う。
▽外科手術後のフォローアップ
 在院日数短縮のため、術直後で退院する患者が多い。外科医の指示箋に基づき抜糸までの創部消毒などの処置などを行う。またドレナージチューブの処置も在宅で行う。多くの患者は通院してくるので在宅訪問はしないで済んでいる。
▽外科処置
 褥瘡や皮膚潰瘍に対し、局所麻酔を伴う処置を行うこともある。
▽在宅緩和ケア
 一般的な緩和ケアに加えて、皮膚に露出した腫瘍の処置など。
▽在宅看取り
 多くの方を看取っている。
 ターミナルケアはかかりつけ医と開業看護師だけではカバーしきれないことがある。緩和ケア入院ができないケースはHAD(在宅入院連盟 ※2)が介入する。HADから看護の業務を請け負う形に移行する。
 またモバイルチームやネットワークとも連携している。
 在宅の看取りには家族がいることが必須条件になる。家族がいたとしても疼痛治療が在宅で十分提供できない場合には、病院がより適しているとクリストフ氏は考えている。フランスでも在宅での看取りを推進しているが、実際には最終的に病院に搬送してしまうケースが多いとのこと。
▽生活支援
 経過に伴いCureからCareに重点が移っていく。入浴支援などの衛生面の支援などもカバーしていくことになる。
▽コスト・請求
 行為ごとに点数が決まっている(AMI(点数コード))。
 例)皮下注射:行為4.73+加算1.35+訪問料2.50=8.50ユーロ
 米国では同じ行為に対し85ドル。
 ガーゼ交換:15.10ユーロ、複雑なガーゼ交換:20.10ユーロ、点滴:30.85ユーロ。
 開業看護師で稼ぐためには、たくさんの業務量をこなさなければならない。情熱や患者への愛情がなければ続けられない。

その 他、クリストフ氏と話してわかったポイントなど、雑感——————

■看護師に処方権
2007年4月15日から看護師に処方権が与えられた。衛生材料(ガーゼ、点滴材料、カテーテル類、外用薬など)は看護師で処方できるようになった。これらの処置や処方のための医師受診が必要でなくなった。
(処方箋がなくてもかなりの範囲の薬をOTCとして購入することができる。)

■やはり連携が重要
自由気ままに仕事をしているように見えるかもしれないが、開業看護師にもチームワークが必要。特にかかりつけ医、病院との連携は非常に重要。また薬局・薬剤師、PTなどのリハ職など。HADとのパートナーシップは(HADからの患者紹介が多いので)非常に重要。特定の薬局を紹介することは禁止されているとのこと。
情報共有は適宜行っているが、時間を合わせてカンファランスなどはしない。ただ、医師とは自由に意見交換できる関係にある。

■請求根拠のトレーサビリティ
処置のトレーサビリティを確実にするために、医師の指示箋と処置内容を照合するために、SCOREというソフトを使用している。

■最後に・・・

「このような事態にもかかわらず、パリに来ていただいて本当にありがとう。
いま医療現場は被害者の治療に追われて大変な状況になっている。
パリは本当に素晴らしい街。またぜひ来てください」

————————-

日本では開業権があるコメディカルは助産師のみ。クリストフ氏からは医療専門職としての自信と誇りを感じました。また協働する看護師が、給与を受け取るのではなく、逆に経費を分担で支払い、それぞれが自分の業務内容を請求するという仕組みも明確でよいと思いました。また、心身共にストレスの多い仕事でもあるが、オンとオフをはっきり分けることでこの仕事を続けていけるとおっしゃっていました。コメディカルのあり方について、フランスのスタイルには参考にできることが多いと思いました。
ただ、看取りの支援のあり方については日本のほうが少し進んでいるかな?
フランス国内では安楽死を望む声も上がってきているという話も聞くそうです。隣国ベルギーのように合法化はされていないが、実際には病院で死期を早めてしまうような治療を行うことが事実上認められているとのことでした。
ちなみにクリストフ氏は44歳とのこと。同世代です。

※1)https://ja.wikipedia.org/wiki/ヴィタルカード
※2)在宅入院(Hospitalisation a Domicile:HAD)、またはその事業を行う事業体の全国的な組織「在宅入院連盟」のこと。2008年現在、フランス全土に177の事業所がある(1事業所あたり60床程度か)。患者さんの自宅のベッドを1床としてカウントする。対象疾患は精神科を除く周産期からターミナルケアまでの急性期疾患。

(編集部より)
佐々木医師がオーガナイザーを務め、各方面で大きな話題となっている「在宅医療カレッジ」の特別企画としてシンポジウムが開催されます。「地域包括ケア時代に求められる医療と介護の役割」 と題し、厚労省の専門官も含めたパネリスト10人のディスカッションが行なわれるとのこと。詳しくはこちらをご覧ください。

[2015年12月10日開催]在宅医療カレッジ特別企画 「地域包括ケア時代に求められる医療と介護の役割」

佐々木淳   医療法人社団 悠翔会 理事長・診療部長
プロフィール
筑波大学医学専門学群、東京大学大学院博士課程卒業。三井記念病院、医療法人社団 哲仁会 井口病院副院長等を経て、24時間対応の在宅総合診療を提供する医療法人社団 悠翔会を設立。



http://www.asahi.com/articles/ASHCV35R9HCVUTIL008.html
「タダで診療」 協力者に芸能関係者も 療養費不正請求
2015年11月26日15時02分 朝日新聞

療養費と診療報酬がだましとられるまでの流れ
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 暴力団員らが総額1億円以上の療養費と診療報酬を不正請求したとされる事件の構図が、警視庁への取材でわかってきた。健康保険が適用されない自由診療をタダですると持ちかけて1千人近くまで協力者を増やし、得られた患者情報でうその請求を繰り返す――。協力者には芸能関係者らも含まれていた。

療養費不正請求、9割が国保加入者 容疑者「審査甘い」

 警視庁は今月、東京都杉並区の接骨院を摘発、指定暴力団住吉会系組長(50)や会社役員(38)ら16人を詐欺容疑で逮捕した。指南役とみられる会社役員は、弁護人に「グループでは自分が始めた手口」と説明し、こう漏らしたという。「どんどん広がり自分の知らない人にまで拡散した」

 大手芸能事務所に所属する30代のお笑い芸人の男性も、「患者役」の一人だった。捜査関係者によると、この男性はアルバイト先の客に「モニター登録すれば無料でマッサージが受けられる」と誘われて接骨院に通うようになったという。

 ある女性は「美容注射が無料で受けられる」と聞き、都内の美容外科医院を訪れた。院長は、テレビのバラエティー番組に出演していた女性医師が務めていた。都心繁華街で飲食店紹介業をしていた30代男性は、「国の助成金を使って歯のホワイトニングを受けないか」と言って客の女性らに千葉県内の歯科医院を紹介した。

 いずれも暴力団員らのグループの関与が疑われ、警視庁が詐欺容疑で捜査している。

 ログイン前の続きマッサージや美容注射、ホワイトニングは本来、費用全額を患者が支払わなければならない。捜査関係者は「けが人は探せないがマッサージを受けたい人ならいくらでもいる。詐欺グループが患者情報を集めるための手口だった」とみる。

 グループは、こうして来院させた患者から健康保険証の情報を入手。それを元に、健康保険が7~9割を負担してくれる保険診療の申請書を作って不正請求を繰り返していたという。

 ある接骨院では、来院者に3~4カ月分の申請書に署名させ、同部位の施術が怪しまれないように施術部位を変える「部位転がし」という手法で不正請求を繰り返していた。サービスに近い自由診療を無料にして患者を誘い、うその保険診療の請求で取り戻す構図だった。

■組長ら逮捕「氷山の一角」

 厚生労働省によると、医療費の不正請求が認定され返還された金額は2009年度は約56億1千万円だったが、13年度には約146億1千万円と急増した。厚労省の担当者は「事件で発覚したのは氷山の一角だ」と話す。

 不正請求に関与したと明かす人が取材に応じた。その手口は、摘発された詐欺グループのものとほぼ同じ。その一人は「使い古された方法」とも話した。

 都内の接骨院で働いていた男性(41)は院長の指示で「モニターとして無料でマッサージします」と知り合いに声をかけ、まず保険証を集めたという。

 来院者に療養費の請求用紙に署名をもらい、打撲やねんざの施術をしたことにした。「(自治体などから)問い合わせがあったら『院に通っている』と答えて」と口裏合わせを頼み、「毎月500万円ほど架空請求した」。患者の署名はコピーし、空欄の用紙と重ねてガラス机の下から照らしてなぞっていたという。

 神奈川県内の接骨院に勤めていた男性(35)は、院長が不正請求する現場を目の当たりにした。慢性の腰痛や肩こりでもねんざや打撲として扱い、患者の体の一部を強く押して痛みを生じさせて「急性の症状」として保険申請することがあった。

 こうした不正を指南する「経営セミナー」も開かれているという。「接骨院にダイレクトメールが送られ、広まっている」と、この男性は話す。講師は接骨院の関係者や経営コンサルで、「保険の使い方」を教えてくれるのだという。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201511/CK2015112602000170.html
【千葉】
成田・新設医学部の事業者候補 国際医療福祉大に内定

2015年11月26日 東京新聞

 成田市に国家戦略特区を利用して新設する医学部の事業者候補に二十五日、国際医療福祉大(栃木県大田原市)が内定した。政府の国家戦略特区会議の分科会が二十日に同大を候補に選び、二十五日までの追加募集で他に応募がなかった。今後、政府の特別区域諮問会議を経て正式決定される見通し。同大は来年三月に医学部の設置認可を文部科学省に申請。二〇一七年四月の開学を目指す。 (渡辺陽太郎)
 同大によると、一学年の定員は百四十人で教員は二百人以上。原則として全学生が海外での臨床実習を履修し、海外経験豊富な医師による英語教育などで「世界的に活躍できる医師」の養成を目指す。
 日本医師会などは、医学部や付属病院が新設されると、地域の医師が教員として引き抜かれ医療崩壊を招くと懸念している。同大はこれに対して「(医師などの)引き抜きはせず、(都内などの同大付属病院や関連病院など)グループ七百人の医師から選ぶほか、国内外からの公募で確保する」と説明している。
 同大は来年四月に看護学部と保健医療学部を市内に開学し、医学部はその隣に設置する計画。市は二十二億七千六百万円かけて用地を取得し、無償貸与する方針。さらに県に協力を求め、八十億円を上限に校舎設置費の半分を補助する方針を表明している。



http://www.j-cast.com/trend/2015/11/26251582.html
超高齢・人口減少社会で、国民皆保険を守るためになすべきこと
2015/11/26 15:48 印刷 J-Cast News

■「医療政策を問いなおす―国民皆保険の将来」(島崎謙治著、ちくま新書)

30代の頃、家族とともに3年ほど、アメリカで暮らしたことがある。初めての海外暮らしだったが、一番、苦労したことは「医療」だった。

日本のように保険証一枚で、どの医療機関でも受診可能なわけではなく、また、料金も医療機関ごとに違っていて、しかも高額だった。自宅に請求書が届くと、少なくとも日本の数倍、ときには10倍を超える医療費にたまげた。

特に、妻が切迫早産のため、3週間の入院の末、次女を産んだときには青ざめた。何と請求総額が300万円を超えたのだ。

あのときほど、日本の「国民皆保険」のありがたみを感じたことはない。「いつでも、どこでも、だれでも」医療が受けられること。日本で暮らしていたときには、気にも留めなかったアタリマエが、いかに素晴らしいことなのかを知った。

それから20年近くが経ち、この世界に誇る国民皆保険も、「超高齢・人口減少社会」という厳しい状況を前にして、大きなチャレンジを受けている。

本書は、厚生労働省で長年、医療行政に従事した後、アカデミアの世界に転じ、内外の医療政策をウォッチしてきた著者が、これからの厳しい時代に、この国民皆保険をどう守っていくかについて、具体的に論じたものだ。

同時に本書は、医療提供体制、医療保険制度、診療報酬など、医療に関する複雑な制度・政策をわかりやすく解説するほか、なぜ日本は社会保険方式なのか(税方式ではないのか)、なぜ被用者保険と国民健康保険の二本建てなのかといった、そもそもの話を平易に説明している。コンパクトながら日本の医療政策の全体像を理解する上でも役に立つ。

国民皆保険の形骸化リスクの最大要因は、人口構造の変容

国民皆保険に対する内外の評価は高い。著者曰く、「(日本において)医療政策をめぐる関係者の対立は激しいが、『国民皆保険の堅持』の一点については広範な支持がある」という。

しかし、今後半世紀以上にわたって続く「超高齢・人口減少社会」という人口構造の変化が、この国民皆保険を危うくする可能性がある。保険財政の面でも、医療提供体制の面でも、必要な資源を確保できず、「国民皆保険の堅持」という旗を掲げたまま、事実上形骸化してしまうことが危惧されるというのだ。

著者によれば、日本の国民皆保険は、1961年に実現し、その後、「右肩上がり」の社会経済の下で成熟し、1973年にほぼその形を整えたという。しかし、今後、日本社会の人口構造、さらにその影響を受けた経済状況が「右肩下がり」になれば、この世界に誇る国民皆保険制度は、1961年以前まで逆行してしまう可能性があると指摘する。

1961年当時の医療を振り返ると、
① 公的保険で利用できる医療の範囲が制限されていた(制限診療)。例えば、抗生物質は自由に使えず、サルファ剤→ペニシリンの順で使用し、それでも効かない場合に初めて使用できるなど、治療方法の順番が指定されていた。
② 同一の病気による給付期間は3年間に制限されていた。
③ 国民健康保険の給付率も被用者保険の被扶養者の給付率も5割にとどまっていた(現在は高額療養費制度の効果もあって実質的な給付率は87 %)。
今から見れば、「そんな時代があったのか」という感覚かもしれないが、今後、高齢者の増加による医療・介護費の増加、生産年齢人口の減少に伴う経済の低迷、そして医療・介護従事者の不足などの条件が重なれば、公的保険の給付範囲や給付率の縮減、地域医療や介護の崩壊が進み、国民皆保険とは名ばかりの状態、すなわち1961年当時の状況と変わらない事態になってしまう可能性があるというのだ。

著者は、こうした事態を回避し、現在の国民皆保険を実質的に堅持するためには、近未来の人口構造の変容の影響を正確に把握した上で、日本の医療の実情に即した医療政策を考えるべきと主張する。

担い手(マンパワー)不足への対応が重要課題

人口構造の変容を考えた際に、医療・介護の財政問題と並んで懸念されるのが、担い手(看護師や介護士などのマンパワー)不足である。

2012年段階で医療・福祉就業者は既に労働力人口の約11%を占めているが、今後、要介護者等が急増する中で、2013年には約16%にまで達すると見込まれている。その後も高齢化率は32%(2030年)→36%(20140年)→40%(2060年)と上昇することを考えると、将来的には医療・福祉就業者が労働力人口の2割超という事態も覚悟する必要がある。

近年、労働需給がタイトとなっていることもあって、都市部を中心に担い手不足がクローズアップされているが、今後は、この担い手問題が、医療・介護政策の中心課題となり続けるのだ。

問題解決には、まずは、医療・介護ロボットの導入など医療・介護現場での生産性向上が最優先だが、著者は、看護・介護人材の確保方策として、以下の4つを挙げている。

① 新規養成数を増やす
② 離職を防ぐ
③ 潜在看護師(約71万人)や潜在介護福祉士(約53万人)等の活用を図る
④ 外国人の看護職・介護職の受け入れを図る
著者によれば、①については、今後、若年労働力の需給がさらに逼迫することを考えると、現実的な選択肢ではないという。また、経済界を中心に主張されている④の外国人労働力の積極的受入れも、送り出す側の東南アジア諸国の出生率が低迷しており、中長期的に見ると、多くを期待することはできないとする。

つまりは、①離職を防ぐとともに、②一度、業界を離れた有資格者にカムバックしていただくほかないのだ。そのためには、看護・介護の仕事の魅力を高めるために、キャリアアップへの道筋とそれに応じた抜本的な待遇改善など、現場の実情に即した、本格的な取組みが不可欠となる。
2018年は日本の医療政策の転換点―方向性は共有、問題は実現できるか―

本書で繰り返し述べられているように、2018年は、次期医療計画や医療費適正化計画の策定、国民健康保険の財政運営の見直し(都道府県の責任主体化)の施行、そして、診療報酬と介護報酬の同時改定という節目の年である。著者の言葉を借りれば、ここ数年は日本の国民皆保険の将来に関わる正念場ということになる。

そこで、ポイントとなるのは、①医療機関の機能分化と連携、そして、②地域包括ケアの推進である。

誤解を恐れずにいえば、前述の2018年に実施される各種施策は、いずれもこの2つを実現することを主眼としているといっても過言ではない。そして、この2つの方向性については、医療界のみならず、費用負担を担う経済界にも財政当局にも異論はない。

問題なのは、本当に実現できるのかという点だ。

振り返れば、この2つの課題は、1980年代以降、常に医療行政の課題として意識され、様々な方策が講じられてきた。しかし総じていうと、目覚ましい進展がないまま今に至っている。その背景には、これらの課題が、自由開業医制、私的医療機関中心の医療提供体制、「医療は都道府県、介護は市町村」という行政の役割分担など、歴史的沿革や日本の医療制度の構造から派生した問題であり、ある意味で必然だったからだ。

また、同時に、問題の射程が、医療にとどまらず、介護、福祉、そして、住まい、まちづくりと、範囲が広がり、総合的・一体的な取組みがどんどん難しくなっているという事情もある。

しかし、団塊の世代が後期高齢者となる2015年まで残り10年を切った今日、医療・介護をはじめ限られた社会資源を効率的にフル活用できる体制を地域ごとに構築していくことは至上命題となっている。

そんな危機感を背景に、ここ数年の間に、地域医療構想、地域医療介護総合確保基金、地域医療連携推進法人制度、総合診療専門医、都道府県による国民健康保険の財政運営など、これまでにない様々な政策手段が整えられてきた。今、これらの仕組みを本当に活かせるかどうかが問われている。

本書において、著者が繰り返し指摘しているように、最も政策効果の高い診療報酬を基本ツールとしながらも、こうした新たな政策手段を適切に組み合わせ(ポリシー・ミックス)、総力戦で臨む必要がある。そのためには、これまで医療政策に距離を置いてきた自治体(都道府県や市町村)をはじめ、各セクターが有為な人材を配置するなど、正面から本腰を入れて医療問題に取り組む体制が求められている。

国民皆保険という日本の貴重な財産を、どう引き継いでいくか、そのために関係者が小異を捨て、知恵を絞り、そして、ねばり強く連帯することが大切だと思う。

JOJO(厚生労働省)



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=126992
「Dr.コトー」の後任見つからず…住民「不安」
(2015年11月26日 読売新聞) 読売新聞


 鹿児島県薩摩川内市が下甑島(人口約2400人)にある3診療所を来春、一つに集約する再編計画を示したのに対し、住民らが3診療所体制の維持を求めて署名活動したり、市や市議会に嘆願書、陳情書を出したりしている。

 再編に加えて、下甑手打診療所の所長で人気漫画「Dr.コトー診療所」のモデルになった瀬戸上せとうえ健二郎さん(74)は来年3月に退任の見通しで、住民からは不安の声が上がる。(江上純)

 「納得がいかない」「住民の命を何だと思っているんだ」

 20日、島北部の鹿島地区で行われた市の住民説明会。鹿島診療所に来年4月以降、常駐する医師がいなくなることを聞いた100人超の住民からは、再編計画に反対する意見が相次いだ。

 市の計画では、瀬戸上さんの退任後、従来の3診療所を、医療機器が充実して入院設備もある手打診療所に集約する。鹿島診療所と下甑長浜診療所の医師計2人は手打に移り、それぞれ鹿島、長浜両地区に週2回出張診療するほか、ほかの4地区も含めて週1、2回、希望する住民を手打、長浜両診療所へ市が送迎する方針だ。

 市は昨年3月、瀬戸上さんの市職員としての任期が残り2年になったことを踏まえ、瀬戸上さんが推薦する医師のもとを訪ね、下甑島の診療所に来ることに前向きな返事をもらっていた。ところが今年になって、この医師が家庭の事情で来島できなくなったという。市は後任医師を募ったり、病院を回って常駐医師の派遣を要望したりしたが、後任は見つからず、今回の再編計画を立てた。

 住民の間には「医師が確保できないのだから仕方がない」との意見もある。しかし、不安を訴える声の方が目立つ。

 20日の住民説明会で、鹿島地区コミュニティ協議会の中野重洋会長(68)は、現状の医療体制の堅持を求め、市長宛ての嘆願書と住民296人分の署名を市の春田修一・市民福祉部長に手渡した。春田部長は「皆さんの思いは胸に刺さるが、再編計画は5年後、10年後の下甑島全体の医療を守るための苦渋の選択です」と理解を求めた。

 再編計画に反対する動きは手打地区でも起きている。手打地区コミュニティ協議会の日笠山直宏会長(76)と自治会長3人は連名で、3診療所の維持を求める陳情書を20日、市長らに宛てて郵送した。「75歳を区切りにひと休みしたい」と話す瀬戸上さんについても、地元有志は「瀬戸上先生は島の宝。もう少し頑張ってほしい」と訴えている。



http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20151126219912.html
がんセンターで2件のがん見落とし
2015/11/26 21:31 新潟日報

 県立がんセンター新潟病院(佐藤信昭院長)は26日、同病院で会見を開き、がんの疑いを示す検査結果を見落とし、適切な治療を怠るミスが2件あったと発表した。病院は本人と家族に謝罪し、慰謝料の支払いなども検討している。同病院では2010年にもCT検査の報告書を見落とし、がんが進行して患者が死亡する医療ミスを公表しており、第三者がチェックする規定をつくったが機能しなかった。

 同病院によると、見落としがあったのは、燕市の70代男性の肝臓がんと、新潟市の60代女性の腎臓がん。

 男性は昨年9月、胃がん手術後の定期検査で肝臓がんの疑いが判明、同10月にMRIとPET―CT検査を受けた。放射線診断医の検査結果報告書にはがんの所見があったが、主治医が確認せず、今年9月の定期検査で初めて気付いた。男性は先月、手術を受けた。他の臓器などへの転移はないという。検査結果を確認する日程などを調整する際、検査部門と主治医の連携が不十分だったとみられる。

 女性は先月、男性のミスを受けたデータの一斉点検で判明した。今年3月にCT検査を受けたが、検査を依頼した医師が退職。引き継ぎが不十分で、検査結果が放置された。女性は経過観察を続けているという。

 同病院では10年の事故を受け、院内でつくる医療安全管理担当が毎月1回、未確認の報告書のリストを出して主治医に確認させていたが、徹底されていなかった。

 同病院は、未確認の報告書がなくなるまで各医師に閲覧を督促するなどの再発防止策を講じるという。会見で、佐藤院長は「おわび申し上げたい」と謝罪。「(10年の事故と)同じような案件が起きたことを重く受け止め、再発防止に全力を尽くす」と述べた。

【社会】



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201511/20151126_15019.html
医療と福祉担う病院 被災地の南三陸に完成
2015年11月26日木曜日 河北新報

 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町の公立志津川病院の後継となる南三陸病院・総合ケアセンター南三陸が完成し、25日に現地で落成式があった。地域医療と福祉の拠点となる施設の誕生に関係者が期待を寄せた。

 防災集団移転事業が進む志津川東地区に整備。鉄筋一部鉄骨3階で、延べ床面積1万2270平方メートル。建設費は55億8000万円。内装に南三陸杉を使った。隣り合う災害公営住宅や新役場庁舎予定地とともに新しい町中心部を形成する。

 新病院は12月14日に開院する。内科、外科、小児科など診療科は10科。病床数は人口減を見越し、震災前より36床減の90床を確保した。保健センターや子育て支援室を置き、一つの施設で医療と保健福祉を組み合わせた地域包括ケアが可能になる。

 落成式典には、台湾紅十字組織やイスラエル医療団といった支援に携わった国内外の団体から関係者約150人が出席。佐藤仁町長は「新病院は町民にとって心のよりどころになるだろう」とあいさつした。

 旧公立志津川病院は津波で5階あった建物の4階まで浸水し、入院患者や職員74人が死亡、行方不明になった。震災後、町は町内に仮設診療所を置く一方、登米市のよねやま診療所に間借りする形で38病床を持つ病院を開設し、2拠点体制を取っていたが、新病院の開院でいずれも閉じることになる。



http://toyokeizai.net/articles/-/94048
薬の大量処方で医者が儲かるという「大ウソ」
薬が減らないのには2つの原因があった

和田 秀樹 :精神科医
2015年11月26日 東洋経済オンライン

医者は金儲けのために薬を出しているのではない

日本人は、諸外国と比べて、医者に行った時の薬の処方が多い。それに疑問を感じているのか、「薬漬け」ということばもよく使われる。

その理由について、医者が利益を得るために薬を必要以上に大量に出しているからだと考える人が少なくない。だから一般の人と比べて医者の収入が多いと思われているフシもある。

どうも日本には医者の「性悪説」のようなものがあるようだ。

たとえば、かつて老人医療費が無料になった時代があるが、当時、病院の待合室が高齢者であふれ返っていた。高齢者のサロンとさえ揶揄された。

その際に待合室で元気そうな高齢者が、次に行く旅行の相談をしているとか、いつも来ているおじいさんが今日は顔を見せないので聞いてみると「風邪をひいてるから」というようなオチになっている。要するに、病気でも何でもない高齢者を医者が集めて金儲けをしていて、本当に病気のときは来ないという話である。

しかし、ここでよく考えてほしい。高齢者の通院患者というのは、風邪をひいたなどの急性の病気で医者にくるほうが珍しく、多くの場合は、高血圧や糖尿病、骨粗しょう症など慢性の病気で医者に来ているのである。体調がいいのであれば、待合室で旅行の相談をするのは何の不思議もないし、むしろ待合室でよぼよぼしているとすれば、薬の出し過ぎか、医者がちゃんと体調を管理できていないことになる。私の外来に通う認知症の患者さんだって、風邪をひいている時は、代わりに家族が来ることなどざらにある。

しかし、日本の医者は薬を出すことで金儲けをしていると厚生労働省(当時は厚生省)も考えたようで、90年代後半くらいから医薬分業を強烈に推し進めた。要するに院内で処方するのではなく、院外薬局で薬を患者がもらうシステムに変えていった。そうするといくらたくさん薬を出しても、医者に入るお金は処方箋料だけとなる。たくさんの薬を書くと余計に手間が増えるのに入るお金は同じというシステムだ。

結論的にいうと、これでほとんど処方は減らなかった。世間や厚生省が考えるほど、医者は金儲けのために薬を出していたのではなかったのだ。

薬漬け医療を生む「専門分化主義」の弊害

では、なぜ、たとえば高齢者だと15種類も出されるような、多剤処方、いわゆる薬漬け医療が蔓延するのだろうか?拙著『だから医者は薬を飲まない』でも解説しているが、私は基本的に医学教育の在り方に問題があるのだと考えている。

ひとつは「専門分化主義」、もうひとつは「正常値至上主義」である。

大病院、とくに大学病院に行ったことがあればお気づきになるだろうが、内科という科はその手の病院では消滅している。代わりに、呼吸器内科、内分泌科、消化器内科、循環器内科という臓器別の診療科が並んでいる。

このような専門分化は、特定の臓器の病気と診断がついている場合、とくに珍しい病気に対して、専門的に治療を行うには望ましい。しかし、それによって専門外の分野の治療はお粗末になってしまうということは珍しくない。

一般に大学病院や大病院の医師などが開業する場合、糖尿病の専門医や消化器内科の専門医として開業できればいいが、それでは広く患者が集めきれないので、一般内科ということで開業するケースが多い。ところが高齢者の場合、一人でいくつもの病気を抱えているほうがむしろ通常だ。高血圧で血糖値も高く、そのうえ、骨粗鬆症も始まっているなどということがざらだ。

その際、循環器の専門医であれば、高血圧に関しては、自分の専門知識で治療ができるだろう。しかし、糖尿病や骨粗鬆症については、専門外の素人のような感じで治療をすることになる。

そういう際の医者向けのマニュアル本はいっぱい出ている。それぞれの病気についての「標準治療」が紹介されている本だ。どんな検査をして、どんな治療をすればいいかが書かれているから、確かに大外れの治療にはならないだろう。しかし、多くの場合は標準治療として、2、3種類の薬を飲ませればいいという話になっている。すると、4つ病気を抱えたお年寄りに「標準治療」を行うと12種類の薬を飲ませることになる。

ところがこの手の標準治療は、ほかの病気が合併していることはほとんど考慮に入れられていない。基本的にその病気の専門家が作るのだが、その病気に詳しくてもほかの病気に詳しくないことには変わらない。そして、多くの場合、ほかの薬を飲んでいる場合に、その処方をどうすればいいのかなどは書かれていない。

結果的にほかの分野のことを知らない専門医が次々と開業していくうえに、患者層の多くが高齢者(これからはその傾向がどんどん強まっていくだろう)なので、多剤併用の傾向がさらに進んでいくことになる。

ところが大学病院というのは、基本的に教育スタッフがほとんどこの手の「専門家」である。こういう人が医学教育を牛耳っている以上、多少制度をいじっても、むしろ受けた教育に忠実なまじめな医者ほど薬をたくさん使ってしまうことになる。

本当は正常ではない「正常値」

もうひとつの問題は、「正常値」主義である。要するに検診などで異常値が出れば、ある病気の早期発見ができたということで、治療が開始されてしまうということだ。

2012年の人間ドック学会の発表によると、人間ドックでどの項目も異常がなかった人はわずか7.8%しかいなかったという。92.2%の人は何らかの形で異常を抱え、それを医者に見せるとその異常値を正常化させるような治療が行われてしまう。

ここでも、専門分野の病気なら、「この程度の異常なら大丈夫」と言えるのかもしれないが、専門外の場合は「一応、治療しておきましょう」になりかねない。

実際、血圧の正常値などは大規模調査の結果などで、ときどき変更されるが、検査の正常値というのは、平均値プラスマイナスアルファなどという「雑な」決め方をされていることが多い。身長が平均よりひどく高くても、ひどく低くても病気とは言えないように、「平均を外れていること=病気である」とは言えないだろう。

どの値を超えれば病気になりやすいという大規模調査をすればいいのに、それがほとんど行われていないのが現実だ。また検査データを正常にしたら、本当に病気が減るのかもわからないということも珍しくない。

本当に「正常な値」と、薬を使うことで「正常にした値」というのは、体に与える意味が違う。たとえば、ピロリ菌があると胃がんになるというので、最近は除菌が盛んに進められるが、生まれつきピロリ菌がない人は確かに胃がんにならないのだが、長い間ピロリ菌が胃の粘膜に影響を与えていた人は、菌を殺しても胃がんにならないとは限らないそうだ。

検査値を正常にしないといけないというイデオロギーに、医者(患者の多くも)が染まっている限り、異常値にはつい薬を使うということになって、どんどん薬が増えていってしまう。

これからの時代に必要な医者とは

最近になって高齢者が増えてきたこともあって、専門医でない総合診療医や、地域の患者への往診を含めて(要するにその患者さんの生活状況もみる)サポートしていく地域医療医が再評価されているという。

総合診療医というのは、専門医ほど各臓器には詳しくないが、人間全体をみて、その人に何が大切かの優先順位がつけられる。15種類の薬を飲んでいる人に、これだけは飲んでくれという5種類が選べるような医師だ。

総合診療や地域医療、そして彼らによる啓もう活動が盛んな長野県は平均寿命が男性1位、女性1位になっていながら、ひとり当たりの老人医療費は全国最低レベルだ。つまりきわめてコストエフェクティブ(コストがかからず、患者さんの健康長寿につながる)な治療を行っていることになる。いっぽうで、大学病院の多い県ほど、平均寿命が短く、老人医療費も高いという傾向がある。検査値の正常主義はむしろ時代遅れなのだ。

高齢化が進んでいるのだから、医学教育の大幅な改変が求められる。しかし、大学の医学部の教授というのは、一度なると定年までやめないし、各医局が定員を削る気がないから、専門医ばかりが養成され、総合診療医がなかなか教育できない。

だとすれば、旧来型のダメな大学病院は半分くらいスクラップして、総合診療や心の治療、がんへの特化などのニーズにあった医学部をどんどん新設すべきなのだ。

厚生労働省は医療費を制度で削ろうとばかりするが、医学教育改革こそが、もっともコストエフェクティブな制度だと私は信じている。



http://www.m3.com/news/general/378301
阪大の医療過誤認めず 遺族の請求棄却 地裁 /大阪
2015年11月26日 (木)配信 毎日新聞社

損賠訴訟:阪大の医療過誤認めず 遺族の請求棄却 地裁 /大阪

 大阪大学病院(吹田市)が悪性リンパ腫の男性(当時70歳)のB型肝炎感染を知りながら、肝炎発症の副作用がある抗がん剤の投与を続けたため死亡したとして、遺族が大阪大に対し計約1億3200万円の賠償を求めた訴訟の判決が25日、大阪地裁であった。川畑正文裁判長は「B型肝炎による肝不全が死因とは認められない」と判断し、原告の請求を棄却した。【三上健太郎】



http://www.m3.com/news/iryoishin/378211
「医療だけ低賃金になる」、横倉日医会長が危機感
社会保障費増の5000億円弱抑制「大きな問題で遺憾」

2015年11月26日 (木)配信 成相通子(m3.com編集部)

 日本医師会の横倉義武会長は11月25日に記者会見し、財務省の財政制度等審議会が11月24日、社会保障関係費増を5000億円弱に抑制することを掲げた「2016年度予算の編成等に関する建議」をまとめたことを受け、「地域医療の崩壊につながる大きな懸念がある。到底容認できない」と危機感をあらわにした。その上で、安倍政権が企業に賃上げを要請している点に触れ、「今回の診療報酬改定で削減ありきの議論では、医療従事者だけ賃金上昇が無い、低賃金でやりなさいということになりかねない」と述べ、アベノミクスが目指す所得拡大のためにもマイナス改定は避けるべきだと主張した。

 「2016年度予算編成等に関する建議」では、社会保障関係費の伸びを「確実に高齢化による増加分の範囲内」とする5000億円弱に抑制するように要請。厚労省が増加分として概算要求した6700億円から1700億円強の削減となる(『「社会保障費増、5000億円弱に抑制」財政審建議』を参照)。

 横倉氏は、財政審の建議について、「具体的な削減を示唆しているのは大きな問題で、遺憾に思う」とコメント。建議の根拠となった、社会保障費の伸びを3年間で1兆5000億円以内にするとした「経済財政運営と改革の基本方針2015(骨太の方針)」は、「あくまで目安と受け止めるべき」と述べ、画一的でない柔軟な対応が必要だと主張。現在の医療機関の厳しい経営環境では、厚労省が示した6700億円が必要な財源だと訴えた。

 財政審の建議では薬価引き下げを診療報酬本体の財源に充てないと明記され、同24日開催の経済財政諮問会議でも7対1入院基本料の厳格化等を求める意見が出ており、2016年度診療報酬改定の引き下げ圧力が強まっている(『財務相、社会保障費増「5000億円弱に抑制」と念押し』を参照)。横倉会長は、会見で、「薬価を含めた全体の改定率のマイナスはやむなし」との見方について意見を求められると、この時点では意見を差し控えるとした上で、「全体のプラスマイナスの議論は、必要なのかというのはあると思う」と発言。財政審の審議会長の吉川洋氏(東京大学大学院経済学研究科教授)の言葉を引用し、「分配をしっかり、メリハリを付けてやっていくのは正しいと思う」と述べ、全体の改定率よりも改定の中身の方が重要との見方を示した。

 一方で、7対1入院基本料の算定病床の削減など、診療報酬本体の削減を求める声については、「今の状況では地域医療が困難になる可能性が有る」と指摘。さらに、看護師の夜勤時間の「72時間ルール」(『看護師の「72時間ルール」緩和を提案、厚労省』を参照)の緩和を求める動きを踏まえ、「72時間ルールをクリアするためには、7対1の看護職員がいないと看護体制が組めない。7対1を削減して10対1にした時、72時間ルールをクリアできる看護体制が組めるのか。常に両方を見ないといけない」と述べ、7対1入院基本料の算定病床を削減するならば、72時間ルールの緩和も必要だと指摘した。



http://www.m3.com/news/general/378306
人工呼吸器エラーで死亡 院長ら3人書類送検
2015年11月26日 (木)配信 共同通信社

 京都府警は26日、人工呼吸器がエラーでアラームが鳴っているのに気付かず、患者を死亡させたなどとして、業務上過失致死の疑いで、京都市右京区の泉谷病院の男性院長(68)と女性看護師長(40)、女性看護師(30)の3人を書類送検した。

 送検容疑は、ことし8月4日午前3時ごろから同3時40分ごろまでの間、入院中の男性患者(76)が装着していた人工呼吸器が正常に作動しない場合に鳴るアラームに気付かず、処置が遅れ、低酸素脳症で死亡させた疑い。

 府警によると、同じ階に看護師3人がいたがいずれも仮眠中でアラーム音に気付かず、別の階にいた看護師が気付いて発覚した。人工呼吸器の管が外れていたとみられる。

 3人はいずれも容疑を認め、院長は「全員が仮眠しているとは知らなかった。看護師長に任せていた」、看護師長は「今まで事故が起こらず、誰かが気が付くと思っていた」と供述している。


  1. 2015/11/27(金) 05:48:35|
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11月17日 

http://www.m3.com/news/general/375663?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD151117&dcf_doctor=true&mc.l=131488399&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
「レセプト債」8社が破産 負債総額400億円以上か
2015年11月17日 (火)配信 共同通信社

 医療機関の診療報酬請求権を買い取り「レセプト債」と呼ばれる債券を発行、運用していた資産運用会社「オプティファクター」(東京都品川区)と、その関連会社の計8社が、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けていたことが16日、分かった。

 帝国データバンクによると、負債額はこれまでに判明した4社分だけで計約291億7700万円に上り、総額は400億円以上になる可能性もあるという。

 決定は、オプティ社など6社が13日付、残り2社が6日付だった。



http://www.m3.com/news/general/375727
テレビ見過ぎで死亡率上昇 「医療新世紀」
2015年11月17日 (火)配信 共同通信社

 テレビを長時間見るほど死亡率が高まるという研究結果を米国立がん研究所のチームが米医学誌に発表した。運動不足に陥ることで、さまざまな病気になるリスクが高まるためだという。

 1995~96年の時点で慢性疾患がなく、年齢が50~71歳だった米国在住の約22万人を平均約14年間追跡し、テレビ視聴時間と死因別の死亡率の関係を分析した。

 その結果、「がん」「心臓病」「慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)」「糖尿病」「インフルエンザ・肺炎」「パーキンソン病」「肝臓病」「自殺」では、視聴時間が1日2時間増えるごとに死亡率が増加するという関係のあることが分かった。

 注)AMERICAN JOURNAL OF PREVENTIVE MEDICINE

G3註:
Keadle, Sarah K., et al. "Causes of Death Associated With Prolonged TV Viewing: NIH-AARP Diet and Health Study." American journal of preventive medicine (2015).
http://www.ajpmonline.org/article/S0749-3797(15)00265-2/abstract
“television viewing time mortality” で検索すると多数の論文がヒットする


http://www.m3.com/news/general/375430
精神医療 評価を点数化、病院選択の一助に 全国850機関、NPOがWEB公開
2015年11月17日 (火)配信 毎日新聞社

精神医療:評価を点数化、病院選択の一助に 全国850機関、NPOがWEB公開

 精神障害があっても生きやすい社会を目指すNPO法人「地域精神保健福祉機構(略称コンボ)」(千葉県市川市)は16日から、精神科病院・クリニックに通う当事者(コンボ賛助会員)へのアンケートを基に、全国の医療機関を点数化した情報をコンボのウェブサイト(http://comhbo.net)で公開している。【坂根真理】

 コンボが2012~13年、信頼できる精神科の医師に出会うまでにかかった時間を尋ねると「5年以上かかった」との回答が4割を超え、うち「10年以上」が2割を占めた。その間に症状を悪化させるケースも多く、病院でどのような医療が行われているか一目でわかる仕組みの検討を進めてきた。

 アンケートは6月から実施。質問は「通院している病院・診療所を他人に紹介するか」「医師は話を聞いてくれるか」「治療終了の見通しの説明はあったか」「飲んでいる薬の種類はいくつか」など25項目で、4択で評価してもらう。

 約1200件の有効な回答が寄せられ、11月9日現在で843の医療機関の情報が集まった。4択の回答は数値化して項目ごとに全国平均を割り出し、各医療機関の点数と比較できる。

 賛助会員になっている医療機関は反論などのコメントを寄せることができる。

 コンボ専務理事の島田豊彰さんは「透明化を図り、自分に合った病院を選択できるようになればと期待している。まだスタートライン。今後も継続して回答を集めていきたい」と話している。

 ウェブサイトは30日まで誰でも閲覧できるが、それ以降はコンボの賛助会員に限定して公開する予定。問い合わせはコンボ(電話047・320・3870)へ。



http://www.chunichi.co.jp/s/article/2015111790214831.html
検査の5人に「ホルマリン」誤投与 松本市立病院
2015年11月17日 21時48分(中日新聞)

 長野県松本市立病院(同市波田)は17日、医師2人が健康診断で胃の内視鏡検査を受けた30~50代の男女計5人(男性1、女性4)に対し、発がん性が指摘される「ホルムアルデヒド」を含む「ホルマリン」を誤って投与したと発表した。5人のうち3人が胃の炎症で一時入院したが、現在は快方に向かっている。

 病院によると、5人は13日に内視鏡検査を受けた。女性医師が4人、男性医師が1人にそれぞれ胃などの収縮を抑える薬剤を投与する際、容器を取り違えてホルマリン20ミリリットルを投与した。

 前日に女性看護師が薬剤を置く場所に誤ってホルマリンを置いていた。名前を記したラベルは張られていたが、ともに茶色のプラスチック製容器に入っており、医師や同席した看護師も気が付かなかったという。

 検査直後に異臭がしたため、医師が誤投与に気付いた。病院は5人に謝罪、血液検査などをしたところ、患者の男性1人と女性2人に胃の炎症が確認されたという。

 会見した同病院の高木洋行院長は「劇物ホルマリンの管理が不十分だった。ホルムアルデヒドの影響はないとみられるが、5人の健康診断を継続する」と陳謝した。



http://www.asahi.com/articles/ASHCK6X23HCKUOOB01B.html
内視鏡検査で薬剤誤り胃に炎症 長野・松本市立病院
2015年11月17日22時33分

松本市立病院の高木洋行院長は、二つの薬剤を同じ色と形のボトルで保管していたため、取り違えが起きたと説明した=長野県松本市波田
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 長野県松本市の市立病院が、胃の内視鏡検査を13日に受けた42~59歳の男女5人に、本来使用すべき薬剤ではなく、間違って劇物のホルマリン(ホルムアルデヒドの水溶液)を使った、と17日発表した。3人の胃に軽度の炎症が見られ、経過観察のために入院したが、17日までに退院したという。

 高木洋行院長によると、消化管の動きを抑制するミントオイルのボトルと、ホルマリンのボトルとを取り違えた。検査は午前9時ごろに始め、同11時ごろ、医師が異臭に気づき、すぐに5人の胃を洗浄した。

 二つの薬剤は、いずれも同じ形の茶色のボトルに入っていた。ホルマリンは検査前日、病理検査の標本を作るために使われたが、看護師が片付ける際、他の薬剤と勘違いし、冷蔵庫に入れた。検査当日、別の看護師が取り出した。このときも、ボトルのラベルにホルマリンと記されているのを見落とした。

 病院はボトルの色を変えるなど「管理方法を改善した」と説明した。



http://www.sankei.com/west/news/151117/wst1511170068-n1.html
「Dr.コトー」モデル退任へ 74歳、瀬戸上健二郎医師「潮時だと思う」
2015.11.17 18:16 産経ニュース

 人気漫画でテレビドラマにもなった「Dr.コトー診療所」のモデルとして知られる鹿児島県薩摩川内市・下甑(しもこしき)島の瀬戸上健二郎医師(74)が本年度末で下甑手打(てうち)診療所長を退任することになった。市職員の任期が切れるためで、瀬戸上医師は「総合的に考えると良いタイミング、潮時だと思っている」と話している。

 瀬戸上医師は同県東串良町出身。県本土の病院勤務を経て昭和53年、下甑島に赴任した。設備やスタッフが不十分な中、昼夜を分かたず離島医療の充実に注力し、その姿は無医村に赴任した医師の活躍を描く漫画のモデルになった。

 もともと定年は65歳だったが、住民の要望から市は定年延長などで対応。70歳の時には任期付き職員として採用したが、来年3月で期限(5年)が切れ、法的に続投は困難と判断した。

 市は後継を探したものの、見つからなかった。このため、現在は島内に3カ所ある診療所を1カ所に集約。医師2人が常駐し、出張などで島全体をカバーする。

 瀬戸上医師は取材に「今の医療体制は長い年月かけて築いてきたもので、維持していくべきだ」と語った。

 下甑島は薩摩川内市の川内港から約50キロにあり、人口約2400人。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/52359/Default.aspx
アドレナリンの濃度間違いで注意喚起 250倍濃度で投与も
公開日時 2015/11/18 03:52 ミクスOnline

日本医療機能評価機構は11月16日、注意が必要な医療ミスを定期的に取り上げる「医療安全情報」で、アドレナリンの濃度間違い投与について注意喚起した。2012年1月から15年9月30日までに6件報告され、約33倍~最大250倍の濃度で注射され、患者には頻脈、高血圧、心室細動が現れたケースもみられたという。外用目的の院内製剤を注射したケースが4件あり、ミスがあった医療機関では、ラベルに「禁注射」と表示する対策が取られたことを紹介した。

「医療安全情報No.108」で取り上げられたもの。その中の事例によると、医師がアドレナリン50万倍希釈液(0.0002%ボスミン)を皮下注射するつもりで、手術前、医師は看護師に「ボスミン生食をください」と指示したのに対し、看護師は、院内製剤の0.05%ボスミン液(アドレナリン2,000倍希釈)を準備。医師が手術部位に計60mLを皮下注射したところ、頻脈・高血圧が出現し、心室細動となったという。看護師は「0.05%ですか」と医師に確認したものの、詳細を確認せず「うん?うん」と返答があり、また、看護師も0.05%ボスミン液が外用目的の製剤だと知らなかったという。


  1. 2015/11/18(水) 05:48:38|
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11月15日 

http://medg.jp/mt/?p=6260
Vol.229『地域包括ケアの課題と未来』編集雑感 (4): 和田勝「介護保険制度の設計思想」を語る
医療ガバナンス学会 (2015年11月14日 06:00)
小松秀樹
2015年11月14日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

この原稿は、ソシノフブログ http://www.socinnov.org/blog/p221 より転載です。

 ある会合で役人が嫌いですかと聞かれた。とんでもない誤解である。例えば、和田勝氏の業績と背景にある考え方を私は高く評価する。和田氏は1990年代半ば、高齢者介護対策本部事務局長として、厚生省(当時)のエースたちを率いて、介護保険制度の設計を指揮した。
 当時、家族の介護負担は深刻な社会不安になっていた。介護サービスは公費による老人福祉と医療保険という2つの異なる制度で提供されていたが、不公平で使いづらいものだった。94年細川護煕首相の国民福祉税構想があっけなく挫折した。この事件で厚生省は税に頼ることの難しさ、危うさを痛感し、社会保険による介護の提供を本気で考え始めた。

『地域包括ケアの課題と未来』から、和田氏の考え方を示す文言を抜き出す。

「重視したのは、単なる財源対策ではなく介護に関する新たな理念を打ち出すこと」「それが、『個人の尊厳』の尊重であり、それに由来する『自立支援』です。」

「保険制度の下では、サービス利用は被保険者の権利ですから、『選択・契約』の仕組みとなり、その結果、市場機能が効いて事業者のサービス提供拡大や質の改善の意欲を刺激します。介護ニーズの拡大は確実で、サービス利用があれば保険から事業者に金が支払われます。予算範囲内でしかサービスを提供できない措置制度に比べて、サービス提供量が増加します。」「拡大するニーズに対応するため、在宅サービス分野では営利法人・協同組合・NPOなどの民間事業者の参入を認めました。」

「(保険者は)地方自治の本旨からすれば、当然市町村が担うべき役割です。」

 「給付は、現物給付とし、家族への現金給付は制度化しないこととしました。足りないのは『カネ』ではなく『良いサービス』だからです。」

 和田氏は中央統制より市場機能を重視し、サービスの受け手と提供者の自由意志を尊重する。その背景に憲法があることが、「個人の尊厳」と「地方自治の本旨」という日本国憲法固有の文言がそのまま使われていることから読み取れる。

 高橋和之(『立憲主義と日本国憲法』有斐閣)によると、「憲法はその社会の基本価値を体現」しており、日本国憲法の基本価値は「個人の尊厳」である。「社会あるいは国家という人間集団を構成する原理として、個人に価値の根源を置き、集団(全体)を個人(部分)の福祉を実現するための手段とみる個人主義の思想に基づく。」「『個人の尊厳』を表明した日本国憲法は、全体主義を否定し個人主義の立場にたつことを宣言したのである。」全体主義のナチスドイツでは、社会的弱者が大量殺戮の対象になった。弱者への福祉サービスは個人主義に親和性を持つ。

 「地方自治の本旨」という文言には「団体自治」と「住民自治」という2つの意味がある。「団体自治」とは、自治体に、国家に対するチェック・アンド・バランス機能を持たせることであり、一定以上の規模が要請される。都道府県が想定されるが、日本の都道府県の実態は憲法の期待を裏切っている。和田氏が求めているのは「地方自治の本旨」のもう1つの意味「住民自治」である。個人に身近な基礎自治体が住民参加により個人の尊厳の確保をすべく努力することを意味する。

 筆者は、過去10年間、厚労省の医系技官とくに、医療事故や感染症に関わる医系技官と厳しい議論を繰り広げてきた。彼らは医療事故調査委員会の設計にあたり、医療を善悪の尺度で、中央主導で裁こうとした。医療における正しさを法システムで固定し、進歩を阻害しようとした。医学における正しさは善悪というより知に関するものであり、仮説的、暫定的である。知を増大させるために、未来に向かって議論が継続されなければならない。新型インフルエンザ騒動では、大量の事務連絡を連発して、医療現場を混乱させた。科学的に無意味な検疫と停留措置で人権を侵害した。「社会保障制度改革国民会議報告書」以来、医療行政の「強制力」を強めようとしてきた。医療の需要を測定し、医療サービスを計画的に供給することを目指してきた。医療機関から消費税損税を取り上げ、それを補助金としてばらまき、医療機関を支配し、経営努力の空間を狭く窮屈にした。あたかも、旧共産圏の統制医療を目指しているかのようである。

 和田氏の介護保険の設計思想は、今日の医療政策の進んでいる方向と真逆である。

 少し脱線する。筆者は2015年9月、行政官の違法行為を指摘したことを理由に、医系技官の指示に従った経営者によって懲戒解雇された。経営者は、医系技官に筆者の行政批判を止めさせないと、補助金を出さないと脅された。経営者は、筆者に補助金がもらえないと困るので、行政批判を差し控えられたいと、当たり前のごとく、何の屈託もなく述べた。脅した医系技官も経営者も、立憲主義の基本的な考え方を知っていたとは思えない。日本国憲法は、憲法の基本価値である「個人の尊厳」を守るため、国家権力を制限している。日本国憲法が、国民ではなく、公務員に憲法を尊重し擁護する義務を負わせているのはこのためである。憲法という制限がなくなると、国が暴走して人権侵害が生じ、国が危うくなるというのが憲法の前提である。医系技官という集団に憲法無視の傾向が見られるとすれば、医系技官制度の基本部分を考え直さなければならない。

 話を元に戻す。和田氏の文章には、措置制度に対する強い問題意識がみてとれる。措置制度は個人の尊厳と密接に関連する。和田氏の問題意識は周囲で共有されていた。

 大森彌東大教授(当時)は、地方分権を専門とした行政学者である。高齢者介護・自立支援システム研究会の座長として、介護保険法成立に大きな役割を果たした。大森教授の措置制度に対する考え方を大熊由紀子氏の『物語介護保険』(岩波書店)から紹介する。大森教授は、座長役になることを依頼されたとき、「厚生省は本気で措置制度を廃止する決心をしているのですか」と尋ねた。「大森さんは幼くして父を失い、町工場で働きながら夜学で高校を卒業した経験の持ち主です。」「生活保護を受けていることが小学校の担任教師の口から、級友に知られてしまい、惨めな思いもしました。人間の誇りを傷つける『措置』という制度の宿命を、身をもって体験していたのでした。」

 元キャリア官僚の武田雅弘氏は、自ら介護事業を立ち上げた経験を有する。厚生省に入省直後に、和田氏の部下として薫陶を受けた。武田氏は『新13歳のハローワーク』(幻冬舎)で、中学生向けに介護保険について解説した。メインテーマは「措置から契約へ」である。「介護をしてあげる側」と「介護をしてもらう側」という、片方がもう片方に一方的に恩恵を与えるという関係そのものを変えていかなければ、介護サービスの質は向上しない。人が人に何かを「してあげる」という関係は、一歩間違えると「善意でしてあげているのだから、してもらったことには文句を言うな」とばかりに、「してあげる側」は強者の立場に立つ。これは悪徳によるのではなく、関係が対等でなかったために、人の心の働きによって自然にそうなった。措置から契約になって「してもらう側」が「お客様」に変化すると、介護事業者はサービスの品質を高くしないと、サービスを買ってもらえなくなり、事業を続けていけない。「お客様」も、利用可能な範囲を超えるとすべて自腹になるので、何でもかんでもしてほしいという甘えは通用しなくなる。

 1990年代半ばの厚生省の法令事務官たちと、現在の医系技官の違いがなぜ生じたのか、国を危うくしないためには、人間の深い部分にまで立ち入った研究が必要である。



http://medg.jp/mt/?p=6254
Vol.226 震災避難民をおそう「寝たきり」の恐怖
医療ガバナンス学会 (2015年11月11日 06:00)
九州大学整形外科
石井武彰
2015年11月11日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

 「あぁもう限界。」「いやぁ、やったことないから難しいわぁ。」

相馬市の仮設住宅では一風変わった健康診断が行われました。ここでは一般の健康診断にあわせて、高齢者を対象とした体力測定を行っています。受診者の笑顔と賑やかな雰囲気が、ともすれば殺風景な健診会場を活気のあるものとしています。
 相馬市は福島第一原子力発電所からおよそ40km北に位置する自治体です。東日本大震災では沿岸部が津波による甚大な被害をうけました。また山間部においては、避難区域として指定はされませんでしたが、原発事故に伴う放射能汚染が生じています。市の中心部では津波の直接被害は無く、震災前とほぼ変わりない生活が営まれているのにくらべ、仮設住宅では生活環境が急変し健康を損ねている方も少なく有りません。医師でもある相馬市長は、被災者の健康対策に力を入れており仮設住宅健康診断を定期的に実施しています。そして健康促進の一環として、2012年より仮設住宅で実施される健康診断に体力測定を導入しました。

 私は東日本大震災後の2012年の1年間、当時所属していた大学院を休学し福島県相馬市の民間病院で整形外科医として勤務しました。大学院復学後も非常勤の医師として診療に相馬市に通うかたわら、整形外科医の視点から被災者の健康診断や復興支援に関わっています。◯月◯日、冒頭の体力測定の結果が英文医学誌Preventive Medicine Reportsで発表され[1]、仮設住宅住民では明らかに足腰の力が衰えていることがわかりました。一番の原因は仮設住宅生活にともなう生活習慣の変化から身体を動かす機会が減ったことに有ると考えられます。足腰の衰えは転倒そして要介護のリスク因子となり寿命を縮める可能性も指摘されています。仮設住宅生活にともなうリスクの一つとして啓発そして対応が求められます。

 今回の発表では65歳以上の高齢者で、仮設住宅住民を対象とした体力測定の結果と、一般住民を対象とした体力測定の結果を比較しています。仮設住宅での体力測定は、2012年7月におこなわれた仮設住宅健康診断に併せて実施されました。一般住民を対象とした体力測定は、同年9月から10月にかけておこなわれた特定健康診査、後期高齢者健康診査に併せて実施されました。それぞれ207人、1683人の方が受診しています。

 体力測定の項目として「握力」、「バランス」、「歩行能力」を測定しました。「握力」は握力計を用いて測定しました。「バランス」は、目を開けて両手を腰においた姿勢で何秒間片脚立ちができるかを測定しました。「歩行能力」は椅子に座った姿勢から、立ち上がって3m先の目印を回って椅子に戻り、座るまでの時間を測定しました。それぞれ2回測定して良い値を結果として採用しています。「バランス」は15秒未満、「歩行能力」は11秒以上が体力低下の指標とされています。

 仮設在住高齢者では、「バランス」および「歩行能力」で体力低下と判定された割合が、一般高齢者の約2倍という結果でした。「バランス」で体力低下であったのは、仮設在住高齢者の約60%に対して一般高齢者は約30%。「歩行能力」で体力低下であったのは仮設在住高齢者の約8%に対して一般高齢者は約3%でした。特に「バランス」においては年齢のばらつきを考慮した統計学的解析でも差がある(偶然ではない)と判定されました。仮設住宅で体力測定を実施している際に、あまりに成績が悪いことに戸惑いを感じたことを覚えています。

 仮設在住高齢者の成績の悪さは、仮設住宅生活にともなって身体を動かす機会が減ったことが一因となっていると考えました。仮設住宅の世帯あたりの面積は30m2弱であり、「半径3mの生活」と自嘲する人もいます。「家じゃ畑してたんだけどな」「掃除する部屋もへって家事が減ったんだ」と家でじっとしている時間が増えているようです。病院の患者さんからは、「介護ベッドを置くと他に何もおけなくなる」といった悩みも聞こえてきます。周辺環境の変化も影響が有るようです。「震災前は散歩してたんだけど、仮設の周りは散歩しても気がめいるからな」と運動を止めてしまったという人もいます。また多くの仮設住宅は市街地から慣れた場所に建設されて、買い物等の移動も基本的には車での移動となり生活の中で体を動かす機会が減少しています。

 今回の震災の特殊事情として原発事故による失職もあげられます。仮設住宅には沿岸部の漁業関係者も多数生活しています。2012年当時、放射能汚染への不安から本格的な漁は再開されておらず、仕事で身体を動かしていた人が家で時間を持て余している話も聞こえてきました。農業従事者に置いても、作付けを控えて家で過ごしていたという方もいます。実際に外来患者さんで、1年ぶりに耕運機を動かそうとした所、思うように動かせずに転倒して背骨を骨折してしまった方がいます。「(耕運機は)慣れた操作だったのに、身体がなまっていたのかもしれない」と気を落としていました。失職に伴う身体活動の低下という要因も見逃せません。

 一方で、「握力」は仮設在住高齢者が一般高齢者より強いという、「バランス」や「歩行能力」と一見矛盾する結果なりました。仮設高齢者の握力平均値は男性35.2kg, 女性23.7kgに対して、一般高齢者の握力平均値は男性32.2kg, 女性21.3kgでした。年齢のばらつきを考慮した統計学的解析でも差がある(偶然ではない)と判定されています。これは下肢の筋力が低下し、上肢の筋力は保たれていることを示唆します。

 この矛盾が生じた理由として、仮設高齢者は震災前より一般高齢者より「握力」が高かった可能性を考えています。仮設住宅に避難しているのは、津波で家を失った沿岸部の住民の方がほとんどです。震災前は漁業関連の体を動かす仕事をしていた方が多く、少なくとも震災前に「握力」を含め体力が一般高齢者より弱かったとは考えにくいです。また「バランス」や「歩行能力」の低下が疑われる中、「握力」だけあがったと考えることにも疑問を感じます。ベッドで寝たきりになった人でも上肢筋力は比較的保たれやすいとの過去報告もあり、今回の結果と矛盾しません。

 今回の結果を受けて、相馬市は高齢者の体力維持・増進に寄与する公園を整備する計画でいます。また相馬市社会福祉協議会のメンバーが市内4カ所ある仮設住宅を毎日訪問しており、定期的にお茶会を開催しています。お茶会では住民同士の「交流の場」となるように活動が展開されていますが、そのなかで運動不足解消のための運動も取り入れられています。地域の理学療法士も介護予防講演会などで積極的に地域住民に啓発活動を行っています。また仮設住宅では今回の結果の説明会をかねた運動教室も複数回開催されています。

 今回の体力測定は筆者が当地で整形外科診療をおこなうなかで気付いた問題意識から始まりました。仮設住宅の患者さんとの会話の中から、「家じゃ何にもしてねぇ」、「まえは散歩してたんだけどな」など身体を動かさなくなった話を多く聞いていました。足腰の力が弱ることによる転倒・骨折のリスクが高まっていると思いました。また相馬市には骨折した時に手術可能な施設が公立相馬総合病院のみでした。しかも、そこで常勤ではたらく整形外科医は一人という明らかな医師不足の状態でした。そこで転倒・骨折の予防が必要と考え、そのために体力測定を行って自分の体力に対して啓発をおこなうことが有効ではないかと思い至りました。

 仮設住宅での体力測定には福岡豊栄会病院の旧知の理学療法士の力が大きな助けになりました。もともと仮設住宅での一般的な健康診断が計画されていましたので、同時に体力測定をおこなうことを相馬市長に提案したところ了承を得ました。そこで福岡豊栄会病院の旧知の理学療法士に相談したところ、手弁当で駆けつけてくれることとなりました。実際の健診では、体力測定をした後に、結果を踏まえて経験豊富な理学療法士あるいは作業療法士から個別に時間を取って日常生活指導を行いました。

 実際の体力測定中に、測定結果が想定より悪いため首をかしげる事態となりました。体力測定の練習のため、整形外科手術後の入院中の患者さんで希望者を対象に、同様の項目を測定していたのですが、手術後の患者さんに比較しても、仮設住宅の測定結果が悪いように感じられたからです。集計の結果でも成績が悪いことがわかりました。相馬市長に報告したところ、一般住民と比較する必要を指摘され、特定健康診査、後期高齢者健康診査でも同様の体力測定を実施することが決まりました。その結果は前述のとおりです。

 体力測定を行うことは、一部の方ではありますが行動変容のきっかけになったようです。自身の体力と向き合うきっかけとなり、後日受診した方から「散歩を始めた」、「近くのジムに通い始めた」、「バランスの練習してんだ」などの話を聞くことが出来ました。年齢に伴いなんとなく体力の低下を感じているひとは多いのですが客観的な結果を知る機会は限られています。健診の機会を利用して体力測定することは、近所の顔見知りや年齢平均の値と結果を比べることで、自分の体力を振り返る機会となります。子供の体力測定をおこなっているので大人も体力測定を実施してもおかしくありません。

 また体力測定では病気という程では無いが、これから病気に向かうリスクのある「未病」状態の方を見つけることが出来る可能性があります。これらの方々は病気としては捉えられませんので、病院の診察室で出会うことはありません。しかし何らかの介入を行うことで元気に老いを過ごしてもらえる可能性が高まるかもしれません。超高齢社会に突入した日本では、病は未病の状態で食い止め健やかな老いを過ごしてもらう援助が有効と考えています。

 健診での体力測定はその一つの方法になりうると思いますが、今回の経験から反省すべき点も有りました。まずは測定項目に再考の余地がありそうです。秒単位で測定する「バランス」「歩行能力」は結果のばらつきが大きい印象が有ります。次に、仮設住宅での成績が悪い原因として、身体を動かさなくなったことが一番の原因だと考えていますが、他の原因が有るかもしれません。そのほか、仮設住宅での体力測定ではリハビリ専門家による丁寧な個別指導が実施できましたが、特定健康診査、後期高齢者健康診査ではそこまでの対応は出来ませんでした。実現可能な方法を探って行く必要が有ります。また体力測定の効果も、今後取り組みが進む中で検証の必要が有ると思っています。

 最後になりましたが、今回の論文でとりあげた体力測定は、相馬市職員、福岡豊栄会病院の他、瀬戸健診クリニック、星槎グループ、相馬郡医師会、公立相馬総合病院、相馬中央病院、相馬市社会福祉協議会、東京大学医科学研究所の皆様をはじめ、多くの健診支援者の御協力のもと実施されました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

[1] Ishii T, Ochi S, Tsubokura M, et al. Physical performance deterioration in temporary housing residents after the Great East Japan Earthquake. Prev Med Rep. 2015 XXX



http://www.m3.com/news/iryoishin/373299
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
美座椅子、腸内洗浄、ミドリムシ……. NP読者は医師より健康オタク◆Vol.9
健康法を実践する医師は41.6%

2015年11月15日 (日)配信 佐藤留美(NewsPicks編集部)

 m3.comとNewsPicks(以下、NP)共同特集の締めくくりは、m3.comのアンケート回答者である医師と会社勤めが79.8%を占めるNPのアンケート回答者が実践する「健康法」と、その違いについてリポートする。まず、両者に「実践している健康法はありますか」と聞いたところ、NP読者のうち、58.4%が「ある」と回答した。一方、医師では「ある」と答えた人は41.6%に留まった。連載7回目で紹介した通り、今回のアンケートに回答してくれた医師のうち7時間以上の睡眠を確保している人は25.8%にすぎない。過剰労働による睡眠不足で、自身の健康にかまっている余裕はないのかもしれない。
111501.jpg

 では、「健康法がある」と答えた医師の具体的な内容とは。その中身は意外なほどシンプルで、自由回答欄を見ると、食事法と運動、もしくはその両方を行っている場合が大半を占めた。食事法については、「夕食の炭水化物制限。野菜中心の食事」「糖質を適切な量に管理」「炭水化物をなるべく採らない」「ケトン食」など糖質制限の支持が高い。

 また、実践しているスポーツについては、ランニングと答えた医師が多勢派で、その他は「散歩」「スクワット」「筋トレ」など。食事法と運動以外の回答としては、「サプリメント」「ココナッツオイル、オメガ3油を積極的に摂取している」「マインドフルネス瞑想」などの回答が見受けられた。

ベジタブルファースト、泣く、喋る
 一方、NP読者の「健康法」は多種多様、それもユニークなものが目立った。例えば、「ストレス社会に入らない」「家族とのコミュニケーションによる心身のリフレッシュ」「関わる相手全てに敬意を持って接することが健康法です。情緒を安定させることができ、ひいては身体の健康にもつながると確信しています」など、人との接し方を変えることでメンタルを整える健康法を実践している人が見られた。

 また目立ったのが、複数の健康法を同時進行で実践する人の多さだ。「美座椅子、青汁」「1日2食、水を2リットル以上、スポーツ週3時間以上」「野菜ジュース、腸内洗浄」「Lアルギニンを飲む、糖質制限、ランニング」「ヨガ、キックボクシング」「運動、筋トレ、人参リンゴジュース、サプリメント」「月100キロのランニング&ミドリムシ」「溜め込まず吐き出す。体にある不要物を出すことが健康維持と考えています。泣く、喋る、排せつも含む」「昼休みを利用したランニング、抗酸化作用の高いキウイフルーツを毎朝摂取、免疫力を高めるヨーグルトを毎晩摂取」などの回答に、驚くほどの健康意識の高さがうかがえる。

 食事にしても、そのこだわりは「ベジタブルファースト」「牛乳を一切やめた、赤肉、乳製品を控える、自炊」「添加物や化学調味料を避ける」「塩分控えめ」「ココナツオイルをとる」など相当にマニアック。極め付きとして、「不食(1日のうち何も食べない。水分のみ。)。または1日1食。始めてから2カ月で体重7キロ減。血管年齢が実年齢よりマイナス9歳」というやや極端な回答も見受けられた。

 病気や健康のプロである医師が、適度な食事に有酸素運動中心のごくオーソドックスな健康法を実践するのに対し、健康に関する知識は元来門外漢であるはずのNP読者は、果敢に最新の健康法に挑む――。この対照的な結果が印象的だ。

ビジュアル作成:櫻田潤(NewsPicks編集部) ※健康法に関するm3.com会員、NewsPicks読者のコメントははこちら⇒



http://www.m3.com/news/iryoishin/373428
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
医師の健康法「糖質制限」「ココナッツオイル」
m3.com×NewsPicks共同企画◆Vol.9 自由回答

2015年11月15日 (日)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 『m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」』の第9回「医師の健康法「糖質制限」「ココナッツオイル」で紹介した、仕事への悩みについての医師、NewsPicks読者の自由回答を紹介する。

Q 実践している健康法を教えてください。

■■NewsPicks読者
・瞑想。
・家族とのコミュニケーションによる心身のリフレッシュ。
・関わる相手全てに敬意を持って接することが健康法です。情緒を安定させることができ、ひいては身体の健康にもつながると確信しています。
・水を2リットル以上飲む。
・美座椅子、青汁。
・夕食炭水化物制限。
・黒酢を飲む。
・野菜ジュース、腸内洗浄。
・マッサージ。
・スクワット。
・ココナツオイルを採る。
・Lアルギニンを飲む、糖質制限、ランニング。
・添加物や化学調味料を避ける。
・運動、筋トレ、人参リンゴジュース。
・腹筋に力をいれた状態で過ごす。
・砂糖や牛乳は食べない、飲まない。
・牛乳を一切やめた。
・溜め込まず吐き出す。体にある不要物を出すことが健康維持と考えています。泣く、喋る、排せつも含む。
・昼休みを利用したランニング。
・抗酸化作用の高いキウイフルーツを毎朝摂取。
・免疫力を高めるヨーグルトを毎晩摂取。
・ビール酵母を愛用している。天然食材で栄養価が高いのが理由。
・武道の稽古。
・喉が痛い、あるいは痛くなりそうだな、と感じたら、それが感じられなくなるまで、朝・昼・晩と常にイソジンでうがい!これでもう何年も風邪をひいてない。イソジンと水道代だけで治る。病院に通うための時間や治療費、ドラッグストアで買う風邪薬代の節約になるし、ゴホゴホして周りに迷惑をかけることもない。何より、自分が快適ですよ。
・ベジタブルファースト。

■■医師(m3.com会員)
・ジムトレーニング。
・自転車に乗る。
・多少早めに歩くとか・・勤務中はエレベーター類を一切使用しないで怪談を使って移動しています。
・糖質制限食。
・水泳。
・バランスの良い食事と適度な気晴らし。
・体にいいものを食べる。魚を食べる。有機野菜を食べる。コーヒーを飲む。豆乳を飲む。無理しない。
・筋力トレーニング。
・なるべく階段を利用する。
・朝5時におきて、ジョギングして、仕事中は片足6ポンドの重りを付けています。
・ランニング、寝る前に布団の上での軽く体を動かすこと。
・週一回の加圧トレーニング。
・9時以降は飲食しないダイエット。
・玄米食。
・ケトン食。
・運動を定期的にして、運動量を測定管理している。
・プチ糖質制限。
・糖尿病の食事療法。
・コレステロールを下げる豆乳を飲んでいる。気休めですが。
・マインドフルネス瞑想。
・サプリメント。断食3日間。朝は水分のみ。
・ココナッツオイル、ω3油を積極的に摂取している。



https://www.m3.com/research/polls/result/23?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD151115&dcf_doctor=true&mc.l=131254225
意識調査意識調査一覧
結果【医師会員からの質問】今の収入の満足度

カテゴリ: キャリア・働き方 回答期間: 2015年11月6日 (金)~12日 (木) 回答済み人数: 2000人

今回のテーマは、「収入と満足度」。m3.comの複数の医師会員から質問のテーマとして提案がありました。 11月4日に開催された中央社会保険医療協議会で医療経済実態調査の概要が公表され、2014年度改定前後を比較した病院や診療所の経営状況や常勤職員の年収などが明らかになりました。

一般病院では、病院長の平均年収は1900万~2900万円、医師の平均年収は約1400万~1500万円ほど。一方、診療所では、医療法人の院長は約2900万円、医師は約1200万円程度でした(『病院は1.4ポイント赤字増、診療所は黒字維持』)。

開業や起業などの選択肢もある医療従事者の方々は、ご自身の医療資格と業務の内容を鑑みて、収入や今後の勤務体系をどのように考えているのでしょうか。

収入増策、開業よりもアルバイト増

 今回のm3.com意識調査では、医療従事者の収入についてお伺いしました。収入満足度が比較的高かったのは、医師。開業医は「満足している」(46%)が「満足していない」(27%)を大きく上回りました。勤務医でも「満足している」(39%)が「満足していない」(37%)を上回っています。一方で、他の全ての職種で「満足していない」が「満足している」よりも割合が高い傾向にありました。特に看護師は、「満足していない」(59%)が「満足している」(12%)を凌駕しました。

 ご自身の周りで、「仕事の内容に比べて収入が多いと感じる職種」について尋ねましたが、実際に平均給与が高い「医師」を選ぶ人が多い傾向にありました。

 では、収入を増やすための方策として、どのようなことを検討しているのでしょうか。「アルバイト先を増やす」が人気だったのは、勤務医と歯科医師(いずれも40%)。「勤務先を変える」に票が集まったのは、看護師(47%)と薬剤師(40%)。収入満足度が高い上、勤務先の変更は困難で、アルバイトするのも容易ではない開業医は、必然的に「いずれも検討していない」(51%)の回答が圧倒的に多くなりました。「開業・起業」を考えているのは、歯科医師(30%)が多かったほか、勤務医(13%)、薬剤師(18%)、看護師(16%)という結果でした。

Q1 今の収入に満足していますか?(単一選択)
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開業医 : 375人 / 勤務医 : 1258人 / 歯科医師 : 10人 / 看護師 : 17人 / 薬剤師 : 299人 / その他の医療従事者 : 41人
※2015年11月12日 (木)時点の結果

Q2 ご自身の周りで、仕事の内容に比べて収入が多いと感じる医療従事者の職種はどれですか。
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開業医 : 375人 / 勤務医 : 1258人 / 歯科医師 : 10人 / 看護師 : 17人 / 薬剤師 : 299人 / その他の医療従事者 : 41人
※2015年11月12日 (木)時点の結果

選択肢の設定に不備がありました。2015年11月6日午後9時に「該当なし」の選択肢を追加しました。これまでに180人の方にご回答いただいております。ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。

Q3 収入を増やすために、検討したいことがあれば教えてください。
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開業医 : 375人 / 勤務医 : 1258人 / 歯科医師 : 10人 / 看護師 : 17人 / 薬剤師 : 299人 / その他の医療従事者 : 41人
※2015年11月12日 (木)時点の結果

Q4 Q3までのご自身の回答について、理由やご意見があれば教えてください(任意)

皆様の自由なご意見などをお伺いしました。一部をご紹介します。

【開業医】
・医師間でも診療科による、労働対収入の乖離が酷い。調剤薬局は、責任の割には法外な利益。看護師も人手不足を背景に、高賃金にすぎる。
・年齢的に収入増は望まない。
・仕事の内容や拘束される時間、ストレスなどを考えた場合、収入はそれには見合わないほど少ないが、贅沢さえしなければ生活はできるし、金のために働いているわけではない。
・65才の開業医ですが、身の丈以内で充実した医師生活を誇りを持って送りたいと思っています。自分の趣味(読書、旅行、音楽、スキー、ゴルフ、お酒など)もほどほどに楽しんでいきます。一生医師でいられることを、ありがたく思っており、患者さんにとって自分が役に立てると思われる間は、勉強会や学会などにも積極的に参加して自己研鑽を積んでいきます。その限りにおいては、現在の収入で十分だと思います。
・医師には患者さんに対し「応召の義務」が法的に規定されて居り、アルバイトとしてではなく職場での業務専念から職場を離れることは許されることを周知徹底する必要がある。他の医療施設で医療に従事せざるを得ない事情がある。
・一般サラリーマンに比べ金額的には確かに多いですが、仕事をしている時間ははるかーーーーーに多いです。好きでなければやっていけない。ちなみに私は医療法人の院長ですが、上記の実態調査の半分以下です。
・措置法第26条の範囲で小さく開業すれば、かなりお得です。
・開業するのが一番の収入アップの近道だと思うが、精神的ストレスや長期休暇が取りづらいことなどを考えると、美味しいとこ取りはないのかな、と納得するしかない。
・78歳です。6月から診療時間を9時から13時にしました。従来の1/2です。従業員の給与は70%にしましたが引き続き来てくれています。いつまで継続できるか疑問です。11月からは私の給与も70%にする予定です。
・インカムはおおむね満足だが、アウトカムが多大で出納バランスが取れていないのが問題。
・福利厚生、退職金、年金などを考えれば、さほど恵まれているとも思えない
・医療事情を知らない医事評論家、マスコミ、政治家、官僚達は勤務医の収入と開業医の収入を単に数字だけで比較して開業医は儲かっているといい加減な発言をしているが、開業医は大きな債務を負って、さらに患者に対する責任の重さ、従業員に対する責任の重さ、運営・経営等々雑多な全責任を勤務医と比べると、はるかに質的・量的に困難な業務を行っている。そういうリスクや重圧や困難度を考慮すればむしろ差が少なすぎると言える。 そしてほかの業種と比べれば困難度・責任の重さ等を鑑みれば収入は明らかに少ない。
・家庭のこととパートをある程度両立できているので、収入としてはこんなものかと満足しています。ただキャリアアップやスキルの持続の面では不安な要素はあります。
・勤務医でも業績上げれば収入も増えるし、バイトも効率良く働けば結構な収入になる。自分を必要とされている職場をさがせば良い。贅沢言うから収入に結び付かない。どんな仕事でも同じと思うが。ちなみに給料バイト合わせて4K超え、他に事業者所得もあるけど・・・

【勤務医】
・歩合制の要素を含んだ報酬体系に加えて、患者や職員からの評価を取り入れた給与になれば、努力が収入に結び付く割合が高くなると思います。
・医療従事者の収入は、自分の仕事内容を周囲が観て、それに対し評価、つまり収入は いつの間にか後からついてくるものという考え方が良いと思うし、そう考えるのが正しいという 医療の世界であってほしい。
・一時は開業を考えましたが、国の政策がどう変わるかで先行き不透明であり、諦めました。
・若い頃は収入より経験重視で医師の仕事をしていたが、子供もでき、次第に大きくなると収入もある程度必要になり、仕事の割に給料が安い病院は就職の域からは除外するようになりました。ただし、仕事の内容も医師のプライドを捨ててまで高収入に拘ることはない。
・世間では開業医と勤務医の収入格差が取りざたされているが、開業医は医師としての業務以外に経営者としての業務、責任があり、比較すること自体がナンセンスだと思う。
・私自身は家族(小学生2名)のことも考慮して、勤務内容、勤務時間、院外での拘束と年収とのバランスを重視しました。9-17時、残業なし、オンコールなし、当直なし、週4.5日勤務で2000万円です。転職前はもう少し高給でした。
・65歳以上となり悠々自適ではないが、不自由なく生活し満足している。
・勤務医ですが、自分の病院で昇進しようが当直増やそうが大して給料増えないことが分かっているから。
・医局人事で派遣された医者とフリーで採用された医者とで給料に違いがあり、不公平感満載。
・定時出勤定時退勤、呼び出しもない科の医師と、定時などないに等しく土日も出勤、呼び出しも頻繁、リスクの高い手術をこなす我々外科(系)医師の収入に大差ないのは納得できない。
・所得税減税や扶養者控除(特に児童・生徒を持つ世帯)が絶対に必要だと思う(そう思いませんか?)
・公務員の副業禁止規則をなくしてほしい。アルバイトができる機会すらない。
・勤務医の場合、やればやるほど損をする。
・公務員で、バイト禁止であるが、専門外来を土曜日などに実施したい。
・開業医と比べ経費なども使えず、著しく勤務医の給料が安い。そのために勤務医は足りず開業医のみ過剰になっているのでは、と思います。
・忙しさに対する適切な報酬とは考えられないことが多いので、収入を増やすより勤務緩和をしてほしいと考えます。
・当直や救急などの時間外、予定外の労働が少なく、完全予約で仕事量をコントロールできる歯科医師は労働のコスパが高いと感じる。
・国公立から民間病院に来ると、QOLの高さは開業医に近くなります。
・一般に60歳を超えると勤務医の契約年報は低下する傾向ですね。一方、生活水準は給与の高い時のままのことが多いようです。相対的に暮らしにくくなったと考えがちです。現行の年金水準では老後悠々などとはほど遠く、それこそ死ぬまで働かねばならいようです。さてどうなることやら。
・医師の名ばかり管理職問題を解決してほしい。
・医師で内科認定医および学会指導医および難病指定医ですが、現在の大学ではそれを生かす場が限られています。公務員給与がむしろ下がる傾向の昨今に不安を感じています。元気なうちにと思っている次第です。
・違う職場で同じ業務をしても金額の評価が違うことに、医者という職業の矛盾を感じる。
・薬剤師は、業務内容(重要度)を私が正確に理解していないのかも知れないが、基本定時の仕事で6年間も大学に在学してくる割には単純作業だと思う。
・医者は医者である限り、給料は頭打ち。
・勤務医のため、必要経費など、税金対策がよく分からない。
・診療報酬が、適切に配分されていない現状を全国民に知らせることが必要。
・既に67歳、定年を迎えた友人もいます。私はまだ現役です。お金はあって困るものではないけど、子供達も巣立ってしまい、それほど大金を必要とする訳でもない。そうなると、あまりお金に関心が向かなくなってしまいますね。
・学会維持費の増額や税金の増額で収入減であり、学会出張が困難になりつつある。これ以上の業務を増やすと学会準備や情報集取の時間や体の維持管理の時間がなくなる。
・勤務医の常勤収入にはある程度限界があり、業務量や昇格による昇給は微々たるもの。アルバイトは直接的収入増加、能力があるなら転職による増収が現実的。
・日本の現状をみると今の収入でしょうがないとは思うが、退職金が年々少なくなるのは不安である。特に自分は婦人科医なので再就職は女性医師に比べて不利である。他の職種について言えば、常勤の事務職は恵まれていると思う(非常勤の人達は大変ですが)。
・大学病院勤務は研究目的ですので、楽しい面もございますが、遠方にバイトに行かないと生活が厳しいと伺っております。現在は研修中でバイトができないので。
・放射線技師の給料が看護師よりいいのは納得できないところ。
・診療報酬改定により手術点数は上昇傾向にあるが、それが給料には全く反映されていないのは不満です。
・医師は一見、収入が多いように見えるが、経営上のリスクなどがあり、そのための予備費としての取り分は必要である。このようなサイトでも、金額だけが目立つような記事を載せないでほしい。他の業種は薬剤師にしても看護師にしても、最終責任を医師に任せている点では、給料が安くても仕方がない。患者の診療結果に対して最終責任を取るつもりで医療に従事するか否かで、給料が決まると言うことであれば,医師の給料は、やはり高くないと、不公平である。知的労働としての評価が必要である。
(一部省略)勉強している方が収入にならない経験がある。慢性の咳の患者が他院で2週間入院して気管支鏡の検査をして結果的に結論が出なくて退院した。その患者、仕方なく当院を受診した。初診の時に服薬している薬を聞いたところ、血圧の薬による慢性の咳と分ったので、その薬をやめるように言った上で代替えの血圧の薬を処方した。次の診察時には咳は出ていなくて感謝された。2回の受診と1枚の処方せんで治った場合と2週間の入院と気管支鏡では、どちらが医療費をたくさん請求したか想像してほしい。税金も無駄になったと思う。自分はプライドで仕事をしているから良い仕事をすることで満足だが、同時に公平である事も重要視しているので、ぜひ公平になるような診療報酬のあり方を検討してほしい。
・公的病院の看護助手の正規職員の給与が、看護師の給与より高額なのはおかしい気がする。年功序列制度の見直しが必要に思う。
・この年になってもう現役で働く必要はないのですが、設備の悪い施設なので若い医者がやって来ないので仕方なく働いているといったところです。医療事故を恐れてリスクを回避したいのです。若い医師は。

【看護師】
・田舎と都会の賃金差が大きすぎる。愛媛県の南予の看護師は安すぎです。求人を見ても軒並み15万~16万円くらい。手取りだと10万円くらい。家賃は都会並みで平均6万円くらい。ライバル店が少ないので物価は高い。インフラ整備が遅れているので自家用車は必要。共稼ぎは当たり前。そのくせ医師の賃金は全国で12位とのこと。報酬の点数は全国一律のはず。まるで都会暮らしを推進しているような感覚です。
・時間外手当が全てきちんと支給されるなら、それなりの額になるので経営側の体制や残業を申請しにくい雰囲気が問題。

【薬剤師】
・今の職場は昇級しても手当がかなり少ないようなので、どうせなら早いうちに職場を変えるのも手だと思う
・組織内のイチ薬剤師は昇進しても給料があまり上がらない。また昇進すると臨床現場から離れ、管理職になることが多く、業務自体に魅力がなくなるため昇進自体に魅力がない。
・仕事内容はともかく、大学の授業料が高いのに薬剤師の給料はあまりにも安すぎると思います。若いときはそこそこ良い給料が貰えますが、年をとっても殆ど昇給しません。普通の会社員なら50代で、年収は800万〜1000万くらいになりますが、薬剤師で800万ある人はほとんどいないでしょう。このままだと、薬学部に進学する学生はいなくなると思います。実際、自分も子供達は薬学部へは進学させませんでした。
・医師で固められている当院の理事会はコメディカルスタッフの能力を正しく評価してくれず、辞職願を出して初めて所得アップを提示してきます。結局、能力のあるスタッフは転職し、能力のないスタッフのみ残ります。分かってはいますが、管理職となった今、現場を見捨てて去るわけにもいきませんし、これまで培った職場内外の人脈をリセットして転職するのも勇気が要ります。
・地方の薬剤師は基本的に給料が高いです。個人の経験が浅かったり技術量が低くても高いことがあります。
・診療報酬等の引き下げが顕著になる中、これまでの収入を維持するにはもっと多くの業務量をこなす必要が出てくる予感がしている。現状でも多くの業務目標がある中でこれ以上、働く必要が出てくるのであれば、思い切って異業種へ転職するのもいいかもしれないと感じている。
・仕事の割にはもらっていると思う。(調剤)
・どの職種であってもしっかり仕事をされている人であれば、それなりの対価があってよいと思います。次期診療報酬改定はモチベーションの維持ができるものであってほしい。
・サラリーに不満があるなら、手持ちの資産を運用すればずいぶん解消するのでは?
・責任のある職に就かないと充実した条件にはならないと思います。
・薬剤師としての資格だけでは給与的には頭打ちになってしまい、卒後10年もすれば薬剤師能としてはさほど変わらないと思う。それ以外のマネージメント力や他資格とかを有しないとワーキングプアになりかねない。
・調剤薬局の専務取締役で妻が社長をしています。近くの公立病院が院外処方にする時に、私は薬局が宣伝をすることには賛成できないので、広告もしませんでした。地区薬剤師会の一部会員が、共同で門前薬局を作りましたが、私は宣伝しなかったので、隣の眼科の患者でも、市民病院はそちらに行っている患者が多い状態です。病院からの距離はほとんど同じですが、初めに市民病院の処方も受け付けることをPRしておくべきだったと思いました。
・公務員の薬剤師は医2(栄養士、臨床検査技師等)で一括で給与表が決定される。これは民間の給与を反映しているとは言えないと思う。
・調剤薬局は医療関係ではあるが、病院のような医療法人とは異なり株式会社。利益を出さないといけないため、人件費にそこまでかけられない。
・Q2は便宜上付けましたが、同業でも任されていることは異なるのに給与体系は年功序列であるため、不公平感はあります。学会における学術奨励金のような「基本給+α」の制度があれば、熱心な方は頑張るのではないでしょうか。
・103万円の壁で仕事量を減らさざるを得ず、家庭との両立に悩むここ数年。フランスのように短時間勤務の常勤など福利厚生が保てる所があっても良いのにと、来年は壁が下がる可能性もあり超える予定にしています。
・薬剤師は、保険薬局と病院で収入差が大きすぎる。
・病院の収入は減少傾向にある。将来の収益増に繋がる業務を開拓し種を蒔いていきたい。 ・リウマチ科のある病院の薬局長なら転職を考える。

【その他の医療従事者】
・一般病院勤務ですが、収入はそれほど上がらないのでバイト先を増やすことで一定の収入を保っています。
・田舎の公的病院の労働環境が悪すぎる。組合がないためか、人が少ない職種の新採用だけ基本給を上げており、今までいた人との補正や他の職種と不均衡が、起こっている。また、公務員にもかかわらず、基本給を下げたりとブラック企業のようなことをしている。



http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03150_03
クロストーク 日英地域医療
■第12回(最終回) 地域の健康を支えるために

川越正平(あおぞら診療所院長・理事長/松戸市医師会在宅ケア担当理事)
澤 憲明(英国・スチュアートロード診療所General Practitioner)
企画協力:国際医療福祉大学大学院教授 堀田聰子
週刊医学界新聞   第3150号 2015年11月16日

日本在宅医と英国家庭医──異なる国,異なるかたちで地域の医療に身を投じる2人。現場視点で互いの国の医療を見つめ直し,“地域に根差す医療の在り方”を,対話[クロストーク]で浮き彫りにしていきます。

 本連載では,地域で活躍する医療者の視点から,日英の医療現場の違い,そして互いの国の強みと課題(表)を考えてきた。最終回となった今回,川越氏,澤氏,さらに企画協力の堀田氏にまとめとなる寄稿をいただいた。

表 英国GPの8つの役割
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澤氏は,英国GPの役割を上記の8つと提示。本連載でもこれらを軸にして対話を進めてきた。

日本と共通の課題に取り組む,英国の実践

澤 憲明


 連載を通して日本の地域医療の課題を伺いましたが,英国も似た状況と言えます。例えば,「社会の高齢化に伴う多疾病患者」への対応です。現在,英国でも日本同様,複数の慢性疾患や複雑な健康問題を抱える集団にも対応できるシステム作りとその強化が急務となっています。まさに日本と共通の課題にチャレンジしているわけです。

共通課題に英国はどう挑んでいるか

 そうした課題を前に,英国では「医師単独」体制から「チーム」体制への転換が図られています。各専門職の専門性が強化され,役割は拡大しており,GPに期待されるものも従来的な「臨床医」としての狭義の役割から,それぞれの地域に合った小規模チームの舵取り・後方支援や,運営に責任を持つ“コミュニティーコンサルタント”としての役割へと変わってきています。私の地域でも,家庭医の専門性が求められていない問題に対しては,他職種が対応するという流れが生まれています。例えば,在宅医療の場における軽度な医療的問題であれば,十分な訓練を受けた看護師によって対応がなされるということが始められています。また,シンプルな薬剤処方,用量調整を必要とする患者に対し,家庭医を通さずに臨床的な訓練を受けた薬剤師(Clinical pharmacist)を受診してもらうという試みも検討されています。

 こうした流れを支えているのが,ツールの充実によるGPと各専門職との連携強化と言えます。例えば,訪問看護師によるSkypeなどのビデオコール(テレビ電話)を使った連携もその一つでしょう。訪問看護師は,出先の患者宅で何かGPに確認すべきことがあれば,ビデオコールを用いて,診療所にいるGPに連絡を取る。GPはモニター越しに患者の様子を見て,必要に応じて検査のオーダーや治療方針を決定する,という取り組みも試験的に導入されています。また,地域の専門職らの間で電子カルテによる情報共有も進みました。私の地域ではGP,診療所看護師,助産師,保健師,訪問看護師,訪問理学療法士,訪問作業療法士,「社会的処方(Social prescribing)」の専門家(第7回/第3129号参照)などの職種だけでなく,最近ではホスピスともつながるようになっています。医療・ケアにかかわる関係者が同じ情報を共有しながら,地域住民の幅広い問題に対応できる仕組みが整ってきているのです。

 さらに,ヘルスケアとソーシャルケアの統合も現在,重要な課題として議論され始めています。これは地域住民の広義の意味での「健康」を支えていくためには欠かせないことでしょう。私の地域では,介護施設,GP,病院,地方自治体,救急車サービス,ソーシャルケア,住宅行政,Age UK(第7回/第3129号参照),地域の支援団体などが一つとなり,幅広い健康の決定要因に対応できるように「Connecting Care」と呼ばれるパイロット事業を始めたところです。児童虐待のようなSafeguarding(安全保護)に関する情報も電子カルテを介して共有されるようになりました。地域住民にどのようなメリットをもたらすことができるのか,今後が期待されています。

個の実践に優れた日本に学ぶこと

 なお,来日した際にはいくつかの医療機関を見学しました。数は限られていますが,在宅医療の施設(中心となる実践者)として,下記3施設が印象に残っています。いずれも,英国の在宅医療の現場で参考になる実践が行われていました。

①ものがたり診療所(佐藤伸彦氏)
②桜新町アーバンクリニック(遠矢純一郎氏)
③あおぞら診療所(川越氏)

 ①で注目したのは,患者固有の「人生の物語」に寄り添う姿勢です。一つの例としては,患者・家族・スタッフとのフォトブックのようなものをカルテ内に取り込むことで,患者の自伝的な記憶・記録を大切にされていました。まるで,ろうそくの火を両手で囲うようにして,患者の人としての尊厳を,医療の“高度細分化”“商業化”の力から守っているように感じられるものでした。②では,ITの積極的な活用を通し,業務の効率化が図られています。例えば,往診医は往診車内でボイスレコーダーに診療記録を吹き込み,音声データを在宅勤務する看護師(休職中の潜在看護師を活用)に送る。その看護師が音声データを文字に起こし,医師が確認した上で,事務方スタッフが電子カルテに転記する,という役割分担が行われています。さらに③では,ジェネラリストとスペシャリストが,ひとつ屋根の下でグループ診療を提供しています。特定の臨床領域において,二次医療レベル以上の専門性を持つ医師たちが親密に協働しておられました。日本の現場の一部を垣間見ただけですが,英国と同様の課題を持つ日本では,全国各地で“現場発”の先進的な取り組みが実践されているのだと実感できた貴重な経験でした。

 健康を完全に良好な状態とする世界保健機関(WHO)の定義は,医学では治らない疾患が増えている現代社会ではもはや適切ではない――。そう感じるのは私だけではないと思います。さまざまな問題を抱えた人々が,それらとともに自分らしく生きていくのを助けるため,健康概念そのものの再定義,そしてシステムの再構築が求められています。そうしたチャレンジングな新しい時代を,日本と英国は一緒に迎えているのではないでしょうか。


英国GPから読み解く,かかりつけ医がめざすべき道

川越 正平


 英国のGPは,患者をトータルにサポートする「主治医」として,継続的な意思決定の支援や「過度の医療化」から患者を守ることも自らの役割だと明瞭に認識しています。病院の医師が治療方針の決定に苦慮する場合には,「GPに意見を求めてくる」というエピソードがその存在意義を象徴しています。その一方でGPは,「子どもがジャンクフードばかり食べている」「一人暮らしが寂しくて仕方がない」というような住民の相談事にも関心を示し,必要に応じてソーシャル・キャピタルを紹介するというような「社会的処方」をも担っていると伺いました。

 翻って,わが国ではどうでしょうか。症状が現れて,患者自身が受診を思い立ち,クリニックを訪れて初めて,医師は患者と出会うこともしばしばです。ややもすると訴えられた症状だけに対応したり,継続的に管理している疾病に対して医学的に対処することに終始している場面もあることでしょう。しかし,英国GPが提供する全人的アプローチを,日本の開業医が提供できないわけでは決してありません。個人レベルで見れば,日本にも優れた実践者,かかりつけ医は多く存在します。

 人口構造の急速な変化が進行しつつあるわが国においては,「地域完結型医療」への転換が急がれています。かかりつけ医がその中心的な役割を担うためには,専門外の領域も含め対象者の健康問題を丸ごと引き受け,予防や健康増進にもかかわる。そして患者だけでなく,その家族や家庭背景,地域社会との関係性にも関心を払うなど,臨床に臨む姿勢を地域包括ケアの文脈で再整理していく必要があります。

 「ただでさえ忙しいのに,もっと役割を果たせとはめまいがしそうだ」という声もあるかもしれません。ここで本連載を通して学び得た,英国の診療所像や各職種との役割分担が大いに参考になりそうです。つまり,①診療スタイルや医療機関の形をニーズに応じて柔軟に見直すこと,②多職種間の役割分担や協働を先例にとらわれることなく進めていくこと,③地域における診診,診看,病診など連携体制の構築,が鍵になるのではないでしょうか。考え方の基本線として,医師の負担を減らしより専門性を要する役割に集中させる,多職種が総力を挙げて「チーム」としてさまざまな命題に対応するという方向で策を講じる,地区医師会などを基盤として医師職能団体が力を合わせて地域で役割を果たしていく,ということになるのだと思います。

 これまでの対話を通し,多くの示唆をいただいた澤先生に感謝いたします。

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 お二人の語りは,あらためて私たちの暮らしを持続可能な形で支える医療・医療者,患者の在り方,それを支える仕組みや基盤となる哲学について,さまざまなヒントを投げ掛けるものでした。関係者全てが「持てる力を最大限出し切る」ことが,必ずしも患者のベストインタレスト(最善の利益)につながるわけではありません。患者を中心とする「目標共同体」としての信頼に基づく多主体多職種チームと,専門職の「人間的な」働き方,たゆまぬ対話に基づいた協働を促すガイドラインや制度など,イノベーションをさらに加速させたいものです。
堀田聰子

(了)



http://wired.jp/2015/11/15/illegally-share-papers/
秘密のことばで論文を違法に「シェア」する若手研究者たち
ある研究者が、科学論文をこっそり交換することを同僚たちに奨励するハッシュタグをTwitterにつくった。合法的にダウンロードするにはお金がかかりすぎるのだ。
TEXT BY SANDRO LANNACCONE
TRANSLATION BY TAKESHI OTOSHI

WIRED NEWS (ITALIA)
2015.11.15 SUN  WIRED.jp

音楽や映画、ソフトウェアやゲームに続いて、オンラインでの著作権侵害は科学の分野にもやって来ている。

BBCが報じているように、世界中のより多くの科学者たちが、論文の違法ダウンロードの力を借りるようになっている。専門誌があまりにも高額になりすぎて、大学や研究機関では購読できないからだ。

記事では、アンドレア・クシェウスキがこの現象を解説してくれている。彼女は認知科学の分野の科学者でありながら、科学ジャーナリストでもあり、Twitterのハッシュタグ#IcanhazPDFを立ち上げた人物だ。IcanhazPDF[訳注:「PDFもらえますか?」という意味]は、ネットでよく知られている英語の言葉遊びを改変したものである。

「必要としている論文のリンクに、このハッシュタグと自分のメールアドレスを付けてツイートします。待っていると、誰かが返信するでしょう。それは、例えば、所属する大学が専門誌を購読しているので、論文にアクセスできる科学者たちからかもしれません」とクシェウスキは説明する。

一度コンタクトが取れると、会話は非公開になる。論文のファイルはメール経由で送られ、元のツイートは削除される。交換の痕跡は何も残らない。もちろん、このシステムは著作権を侵害している。一方で、科学者のなかでもとくに、経済的に貧しい発展途上国の大学の科学者たちが最新情報を入手して、自分の研究を続けるためには不可欠だという研究者もいる。

出版社たちは当然のことながら、このシステムに不満がある。

BBCは、例えば英国の医学誌『ランセット』を出版しているオランダの出版グループ、エルゼヴィアが、Sci-Hubというサーヴィスを提訴したと報じている。これは、カザフスタンの科学者アレクサンドラ・エルバキアンのつくった論文交換サイトだ。

クシャウスキーは自分が正しい側にいると確信していいて、論文の交換が窃盗だとは思わないと語る。

「窃盗は、あなたが物を盗んで誰かから所有権を奪うときに起こるものです。著作権の侵害の場合は、あなたは誰からも何も盗みません。多くの科学者は、こうした論文にアクセスしなければ、研究ができません。その理由は、購読に費用がかかりすぎるからなのです」


  1. 2015/11/16(月) 06:13:44|
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11月11日 

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47274.html
「群大ブランド」回復を、病院長が奮起促す- 教職員説明会で再評価の必要性強調
2015年11月11日 13時00分 キャリアブレイン

 群馬大医学部附属病院(前橋市)で肝臓の腹腔鏡手術を受けた患者が死亡する事例が相次いだ問題で、外部有識者らの委員会が医療安全管理体制の改善などを求める提言(中間報告)を取りまとめたのを受け、同病院は10日、教職員向けの説明会を開いたことを明らかにした。【新井哉】

 提言では、旧講座の外科学第一と同第二の教授の指揮命令系統の下で、二つの組織が独立して運営され、協力体制が構築されていなかったと指摘。旧第二外科の肝胆膵チームは、スタッフ数に見合わない数の診療行為を行い、カンファレンスの機能不全やカルテ・説明同意文書の記載不十分など「医療の質の低下を引き起こした」としている。

 また、今回の重大事案発生の根底にある問題点については、「低質な医療が提供され続けたことを病院が問題として認識せず、対策が講じられなかった」と指摘。安全管理体制やチーム医療などの強化を図ることを求めている。

 同病院によると、9日に開いた説明会には教職員約300人が参加。田村遵一病院長が提言の内容などに加え、個人ではなく大学病院自体に問題があるとの指摘があったことも説明。社会から再評価される必要があることを強調し、「群大ブランド」を回復するために各自が取り組むべきことがあることを説いたという。



http://www.m3.com/news/iryoishin/372138?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD151111&dcf_doctor=true&mc.l=130659652&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 改革進む医学教育
「地域医療のためにも大学のパワーは落とせず」◆Vol.3
鹿児島大・大脇教授インタビュー

2015年11月11日 (水)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 鹿児島大学医学部離島へき地医療人育成センターの大脇哲洋教授に、地域医療における医学部の役割や地域枠学生への期待を聞いた。

――なぜ地域枠の学生にだけ実習を行うのでしょうか。

 地域枠で入学した学生には6年間で940万円の奨学金が貸与される一方、9年(臨床研修2年+実務研修1年を含む)の義務年限がある。まずは地域に慣れてもらうことが重要。1、2年生は受験が終わってだらけがちだが、住民と触れあって、初心を思い出してもらう。全ての学生が行けたら良いが、日程的にも資金的にも研修先の確保面でも難しい。夏休みは短いが、夏の良い時期に行って、こんな良いところだと思ってほしい。

――へき地で働く医師に求められる能力はどのようなものでしょうか。

 基本的には変わらないが、地域になればなるほど医師は診療だけでなく保健衛生、予防医療、行政的な事もやらなくてはいけない。災害医療の中心にもなり、都市部のかかりつけ医とは少し違う。座学ではなかなか学べないが、現場で医師や行政職員、首長から話を聞くと全然違う。

――へき地で働くことでキャリア形成に支障が出るという声もあります。

 地域でずっと働けと言っているわけではない。地域枠の学生は毎年入ってくるので、交代制で気分良く仕事してほしいという仕組み。また、義務の間はできるだけ、次のステップにつながるように派遣先を組んであげるのが本人のためになる。派遣先は県が決めるが、大学、医師会も一緒に考える。研究や専門医取得も9年間が終わってからで大丈夫。9年間のうち2年間は初期研修で、1年間は実地研修が認められている。実質的には6年間で、あっという間。若く入学する学生が多いので、多少の遅れはすぐにリカバーできると考えている。

――大学の医師派遣機能が弱まってきていると言われています。

 肝付町立病院も以前は大学から派遣されていたが、引き揚げられてしまった。10年前に比べ大学病院に残る学生が4割減った。どうしても少なくなった分を補うために引き上げるしかない。最近、医学系論文が日本から少なくなっていると言われているが、研究資金を確保するには自分たちで取りに行く必要があり、実績を出さなくてはいけない。鹿児島大が崩壊したら、鹿児島県の医療が崩壊する。だからこそ大学のパワーを下げるわけにはいかない。

――地域枠の学生は一般受験の学生より学力が低いという指摘もあります。

 鹿児島大では、地域枠の学生の学力が低いということはない。その指摘の背景にあるのは県の人口と大学の定員の関係。人口が少ない県で、出身者を限定すると下がる面もある。鹿児島は180万人の人口を抱え、モチベーションが高い分、卒業時には優秀な学生も多い。

――日本医師会などから、大学が卒業後の動向を把握すべきという意見が出されました。

 大学は単なる職業訓練校ではなく、医師という社会インフラの一つを担う人材作る社会貢献という面もあるので、動向の把握なども大学がしてもおかしくない。鹿児島県の医療においては鹿児島大学が責任を負っている。県内に派遣される医師のほとんどは鹿児島大学からの派遣で成り立っている。ただ、どこで勤務しているかを一生追いかけられ続けることを個人が許容できるか。政策的に必要でも上手くいかないと思う。医師の配置は医師会、大学、行政、住民で考えていく必要がある。

――地域医療の担い手として総合診療医が期待されています。

 総合診療的なスキルはやりながら学ぶ面がある。インターネットも普及し、調べやすくなったので大きな間違いは少なくなった。私自身も分からないことがあれば「ごめん、知らなかった」と言って患者の前で調べることがある。患者さんに教えてもらって、お互い勉強していくところがある。ただ、これからは、総合診療医として育って行く医師がどんどん出てくる。他の専門医として育った人が、今のように年齢を重ねてから「総合診療専門医」に移れるかというと、そんなに甘いものではないだろう。



http://www.m3.com/news/general/373945?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD151111&dcf_doctor=true&mc.l=130659653&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
高級クリニック、大阪人は敬遠?…続々進出も利用低迷
2015年11月11日 (水)配信 読売新聞

 大阪市中心部の大型複合ビルで、高級感を売りに進出した有名病院などが関わるクリニックの受診者数が伸びず、苦戦している。いずれも全国有数の乗降客数を誇るターミナル近くにあり、都心で働くビジネスマンに加え、訪日外国人の受け入れを狙った。しかし、外国人があまり訪れないなど、撤退した施設もあり、戦略の見直しが迫られている。

■便利なビル内だが
 ターミナルの利便性に加え、各施設は規模が大きく、高級な調度品をそろえるなど洗練された都会的なイメージ作りや、年々増える訪日外国人の富裕層にも対応するなど共通点は多い。

 一昨年5月、JR大阪駅北側の「グランフロント大阪」で開業した「淀川キリスト教病院付属うめきたクリニック」は今年9月末、開業から2年半で撤退した。

 多忙な会社員向けに夕方からの健診や、近隣の高級ホテルと連携した人間ドックなどのコースを設けたが、「大阪で最高クラス」とされるテナント料の支出が収入と見合わないことなどから、北約3キロの本院への統合を決めたという。

 同院担当者は「外国人は期待したほど訪れず、料金設定も割高のため、集客も難しい面があった」と話す。

■見込みの3割
 JR天王寺駅に近い、日本一高いビル「あべのハルカス」(高さ300メートル、60階建て)の21階に鳴り物入りで入居した「大阪市立大付属病院」の健診施設は、専門医による精度の高い健診を武器に、年間1万4000人の受診者数を目標としたが、開業した昨年度は3割弱の約3800人、今年度も約4200人(9月末現在、予約含む)と、目標達成は難しい状況だ。外国人受診者も累計10人余りにとどまるという。

 担当者は「認知度が上がらず、訪日客も旅行会社が契約した別の医療機関に行くことがほとんど」と見込みの甘さを打ち明ける。テナント料や検査機器のリース料などを含めた運用コストは年約6億7000万円にも上るといい、「大阪は健診の受診率が全国最低レベル。公的機関として受診率向上を図る役目もある。何とか工夫したい」と危機感を募らせる。

■外国人強調より…
 阪神梅田駅が最寄り駅の「ハービスプラザ」に10月開業したばかりの医療モールの運営支援会社も「外国人受け入れを強調すれば外国人専門と思われ、逆に日本人に敬遠される。『オフィス街の保健室』という理念をより前面に打ち出したい」と話す。

 南海難波駅近くに2018年9月に完成する「新南海会館ビル(仮称)」も、同駅経由で関西空港を利用する訪日客らを受け入れる大規模なクリニックを誘致する予定だ。先行施設の状況を受け、担当者は「受け入れには、言葉の壁や宗教上の問題など難しい面もあると聞く。入居する医療機関としっかり協議を進めたい」としている。



http://www.m3.com/news/iryoishin/373741
脳卒中診療医の4割が「燃え尽き」状態 長時間労働、短い睡眠時間、経験年数の少なさが関連因子
2015年11月11日 (水)配信 軸丸靖子(m3.com編集部)

 日本で脳卒中診療に携わる医師の多くが疲弊しており、4割以上が“燃え尽き症候群”に該当する状態にあることが、国立循環器病研究センター循環器病統合情報センターの西村邦宏氏らが行った調査で明らかになった。日本の脳卒中専門医および脳外科専門医の名簿に載っている全員に配布したアンケートの結果で、「長時間労働」「短い睡眠時間」「経験年数の少なさ」が関連因子になっていた。

 10月に札幌市で開かれた第74回日本脳神経外科学会特別企画「データから見る日本の脳神経外科のReality」で発表された。アンケートの配布は2011年11月で、配布人数は1万0741人。有効回答2724人中、今回必要なデータの全てが得られた2564人について結果を解析した。解析対象の92%は男性医師で、医師免許取得後10.19年が38%と最も多く、66%が脳外科医だった。

 燃え尽き症候群の客観的指標であるMaslach Burnout Inventory(MBI)スコアを用いて評価したところ、脳卒中診療医の41.1%が燃え尽き症候群に該当しており、一般市民での該当率(27-28%)を大きく超えることが分かった。重篤な燃え尽き症候群に該当する脳卒中診療医も2割を超えていた。ただし、血栓溶解療法(tPA)の施行が可能な超急性期脳卒中加算の施設基準を満たす施設では、燃え尽き症候群の該当率は21%と少なかった。

 燃え尽き症候群の関連因子には「長時間労働」「短い睡眠時間」「経験年数の少なさ」が指摘された。労働時間が10時間増えるごとに燃え尽き症候群の該当率は12%増加し、毎日の睡眠時間が1時間増えるごとに該当率は20%減少していた。

 さらに健康関連の生活の質(QOL)を測定する指標SF-36を用いて検討したところ、脳卒中診療医のQOLは「女性医師」「勤務年数が長い」「夜間の呼び出し回数が1回増える」ことで低くなる傾向があった。逆に、「より高い年収」「休日の1日増加」「睡眠時間の1時間増加」は比較的高いQOLの要因となっていた。また、燃え尽きている医師ではそうでない医師に比べ、「自分のパフォーマンスは低い」と自己評価する率が2倍以上高いことも分かった。

 この結果から西村氏らは、「医師配置の集約化や効率化によって脳卒中診療医の睡眠時間や休日が増え、労働時間が短縮すれば、燃え尽き症候群の減少、ひいては医師不足の解消につなげられる可能性がある」と提言している。



http://www.m3.com/news/general/374014
ノ社が副作用報告遅れ 約5500人分 厚労省が行政処分へ
2015年11月11日 (水)配信 共同通信社

 約5500人分の薬の副作用情報を期限内に報告しなかったとして、厚生労働省は11日までに、製薬会社ノバルティスファーマ(東京)に対し、医薬品医療機器法に基づく業務改善命令を月内にも出す方針を固めた。副作用情報の報告遅れに関して、ノ社に行政処分を出すのは3回目となる。

 厚労省によると、ノ社は複数の薬の副作用情報について、同法で最大30日と定められている期限内に国に報告していなかった。今年初めに起きた社内のシステム障害が原因と説明しているといい、隠蔽(いんぺい)などの悪質なケースは確認されていないという。

 ノ社は、白血病治療薬の副作用情報を期限内に国に報告していなかったとして昨年7月に業務改善命令を受けたほか、今年2月には3200人分以上の白血病治療薬の副作用情報を最大14年にわたって報告していなかったとして、15日間の業務停止命令を受けている。

 ノ社は取材に「現時点ではコメントを控える」としている。

 ※ノバルティスファーマ

 スイスに拠点を置く製薬会社の日本法人。設立は1997年で、禁煙補助薬ニコチネルや鎮痛消炎剤ボルタレンなどを販売している。降圧剤ディオバンをめぐり、臨床研究データを改ざんしたとして元社員が逮捕、起訴される刑事事件に発展。ノ社が研究を実施した複数の大学に奨学寄付金を提供、ディオバンに有利な内容の研究論文を販売促進に利用していたことも批判を浴びた。



http://www.m3.com/news/general/373894
「安易に病名報道しないで」 てんかん協会が声明
2015年11月11日 (水)配信 朝日新聞

 日本てんかん協会(鶴井啓司会長)は10日、東京・霞が関の厚生労働省で記者会見を開き、交通事故を起こした運転者の病歴や病名を安易に報道しないよう求める声明を発表した。てんかんの発作や抗てんかん薬の影響と事故との因果関係が明らかになっていない状況での病名報道は、てんかんに対する誤解や偏見を助長させるとしている。



http://www.m3.com/news/general/373962
柔道整復師ら21人行政処分 療養費の不正請求目立つ
2015年11月11日 (水)配信 共同通信社

 厚生労働省は10日、刑事事件で有罪判決が確定したり、療養費を不正に請求したりした柔道整復師ら21人の行政処分を発表した。免許取り消しが3人、業務停止5年~3カ月が18人。療養費をめぐる不正請求や刑事事件に問われたケースが21人中14人と目立っている。

 免許取り消しは、交通事故の偽装などで保険金を詐取した罪に問われ、それぞれ2011年と13年に実刑判決が確定した石川県加賀市のマッサージ師(46)と福島県いわき市の柔道整復師(47)のほか、療養費約130万円を詐取した罪などで13年に有罪判決が確定した和歌山県紀の川市の柔道整復師(51)。

 業務停止は5年が1人、3年が3人、1年6カ月が1人、6カ月が1人、3カ月が12人だった。



http://www.m3.com/news/general/373956?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD151111&dcf_doctor=true&mc.l=130659802&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
国税OBら3人再逮捕 医療法人脱税関与の疑い
2015年11月11日 (水)配信 共同通信社

 国税OB税理士らが脱税を指南したとされる事件で、東京地検特捜部は10日、医療法人の脱税にも関与したとして、法人税法違反の疑いでいずれも元国税職員の元税理士植田茅(うえだ・ちかや)(70)、税理士松本剛(まつもと・つよし)(54)と、会社役員木下洋介(きのした・ようすけ)(42)の3容疑者を再逮捕した。

 再逮捕容疑は、植田容疑者らが顧問を務める医療法人社団「秀真会」(東京都調布市)の理事長と共謀。架空のコンサルタント料を計上し、2011年8月期までの2年間の法人所得約1億4400万円を圧縮し、約4300万円を脱税した疑い。特捜部は理事長の刑事処分も検討する。

 また特捜部は10日、別の顧問先であるシステム開発会社「システムソリューションズ」(東京都府中市)が12年4月期に法人税約3億4500万円を免れたとして、法人税法違反の罪で植田、松本両容疑者ら計4人と法人としてのシステム社を起訴した。



http://mainichi.jp/select/news/20151112k0000m040121000c.html
肝臓手術:学会など腹腔鏡使う症例登録制度スタート
毎日新聞 2015年11月11日 22時30分(最終更新 11月11日 22時43分)

 日本肝胆膵外科学会と肝臓内視鏡外科研究会は11日、腹腔鏡(ふくくうきょう)を使う肝臓手術の症例登録制度を始めたと発表した。高度な手術を行う200以上の施設から順次、参加する見通し。3カ月程度に1度データをまとめ、死亡例が続くなどの異常が見られた場合は、指導を行えるようにする。

 群馬大病院や千葉県がんセンターで死亡例が相次ぎ、腹腔鏡に対する不安が広がったことを重大視。問題への早期対応を進め、信頼向上を図る。

 対象の手術は一例ずつ、方法や結果、担当した医師の経験数、患者の体の状態などをオンラインで入力する。従来のアンケートに比べ、症例を隠すなどの操作がしにくい仕組みとした。(共同)


  1. 2015/11/12(木) 05:40:10|
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11月10日 

http://apital.asahi.com/article/news/2015111000010.html
東北6県、ベッド数削減へ 地域医療構想
2015年11月10日 朝日新聞

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 10年後の医療態勢を示す地域医療構想(ビジョン)の策定作業が始まった。国は都道府県に、救急治療やリハビリ、退院に向けた療養など機能ごとの病床(ベッド)数を定め、軽度の入院患者は在宅医療に移すよう促している。高齢化で増え続ける医療費の抑制を国は目指すが、地域医療の現場からは懸念の声が出ている。

 過剰とされるベッド数は、岩手県は約4400、青森県は約4700、秋田県は約3500、東北6県はすべて過剰という結果に=図上。全国では15万以上という規模になった。

 2025年時点で適正とされるベッド数(必要病床数)を推計し、それを上回る分は過剰なベッドとして、政府の社会保障制度改革推進本部の専門調査会が6月に公表した。

 国はベッド数が適正な数を上回ると不必要な入院治療が増えるとしている。このため、病状が落ち着いた入院患者は、自宅や特別養護老人ホームなどの介護施設に移ってもらう考えだ。

 専門調査会の推計結果について、岩手県の千葉茂樹副知事は10月、県議会定例会でベッド数削減の考え方を問われ、「試算は参考値。国も削減は強制ではなく、医療関係者と協議のうえ自主的な取り組みが基本という考えだ」と答弁した。

 質問に立った県議は「医療費削減のためにベッドを減らせというのは乱暴な議論。在宅医療を支えるには介護のサポートが必要だが、施設も人手も不足している」と指摘した。

 ■深刻な担い手不足

 地域の医療、介護の担い手からも、ビジョンの実現に懐疑的な声が相次いでいる。

 岩手県が国の考え方をもとに、今後在宅医療で受け入れる人数を試算したところ4627人だった=図下。県は今年度中のビジョン策定に向けて、県内9ブロックに分かれている2次保健医療圏ごとに医療、介護の担い手と意見交換を重ねた。相次いだのは、在宅医療の受け皿が脆弱(ぜいじゃく)な現状を指摘する声だ。

 沿岸南部の中核都市、釜石市。約20年前から在宅医療に取り組んできた釜石医師会の小泉嘉明会長は在宅医療を支える家族の介護力の低下を懸念する。「患者を在宅で受け入れようにも、家族の体力が落ちている。誰かが患者に気を配る必要があるけれど、家族は日中、働きに出て不在のところが多い。寝たきりの人が在宅医療を受けるのは難しい状況となっている」

 高齢化に伴い、65歳以上の一人暮らし世帯、夫婦ともに65歳以上の高齢夫婦世帯が増えている。二つ合わせると世帯全体の2割を超すとみられる。

 老老介護には、介護サービスのサポートが不可欠だが、介護スタッフの人手不足は深刻だ。岩手県では10年後、約5千人の介護人材が不足する。東北各県も同様の見込みだ=図中央。

 退院患者の受け皿は、自宅に加えて特別養護老人ホームや介護老人保健施設などだ。しかし、建設費の高騰や、必要な人材確保が困難なことから事業者が施設建設を見送るなど市町村が定めた整備計画の目標に達していない。岩手県内では早急に施設入所が必要とされる高齢者約1千人が空きを待っている。

 ■医療も態勢不十分

 医療を担う側も人手不足が深刻だ。地域の医療ニーズに応えるのに必要なスタッフをそろえるのが優先課題だ。

 沿岸北部、久慈市を中心とする医療圏域では、常勤医が不足し、産科やリハビリ、透析治療の態勢を十分に確保できていない。「この地域は医師の絶対数が少ないために、病院での診療で手いっぱいで、国がめざす在宅まで手が回らない」と、圏域の基幹病院、県立久慈病院の吉田徹院長は話す。

 産科では、リスクの高い分娩(ぶんべん)は車で約1時間かかる二戸病院に引き受けてもらっている。

 「安心して分娩できるということは、若い人を呼び、子どもを安心して産みやすくなる。人口減に悩む地域にとって医療提供態勢の確保が最重要課題」

 増え続ける認知症患者の対応も問題だ。

 「認知症患者を在宅に戻そうにも、中等度以上に進行した認知症で妄想や徘徊(はいかい)といった問題行動(BPSD)のある患者さんの場合は、自宅に帰せるのは2割弱ぐらいでは」。こう指摘するのは久慈圏域で認知症治療の中核施設、北リアス病院の長岡重之院長だ。

 岩手県内の65歳以上の認知症高齢者は約3万8千人と、10人に1人の割合だ。国の推計では、国内の認知症高齢者は462万人(12年)から25年には約700万人となる見込みだ。

 「問題行動がある認知症患者を在宅で受け入れるためには家族が四六時中つきっきりにならないと難しい。この視点が国の地域医療構想の策定方針から抜け落ちている。医療財源ありきで、現実を見ていない」

(角津栄一)
(朝日新聞 2015年11月10日掲載)



http://www.huffingtonpost.jp/masahiro-kami/university-professor_b_8519996.html
大学教授に求められること
上昌広  東京大学医科学研究所 先端医療社会コミュニケーションシステム社会連携研究部門 特任教授
投稿日: 2015年11月10日 21時14分 JST 更新: 1時間前 ハフィントンポスト

腹腔鏡を受けた患者の死亡事故が続いた群馬大学では、10月26日、改革委員会が記者会見を開いた。群馬大学の外科の体質が「閉鎖的」で「体制的な欠陥」があり、「適格性を疑わざるを得ない医師」が執刀していたと糾弾した。

群大は二つの外科を外科診療センターにまとめ、大学院の改組や相談窓口の一本化をするなど改革に取り組んでいるという。

私は、こんなことをしても問題は解決しないと思う。なぜなら、今回の問題の本質は組織図や手続き論ではなく人事だからだ。下手な医師が手術をすれば事故は起こるし、統率力のない教授が指導すれば、医局は緩む。議論すべきは、どうすれば適材適所の人材を登用できるかだ。

私は群大が反省すべきは、教授の選考システムだと思う。医局では教授に権限が集中する。誰に手術をさせるか、どこの病院に異動させるかは教授に決定権がある。医局は教授次第と言っていい。

では、教授はどうやって選ばれるのだろう。これは先輩教授による教授選挙だ。医学部の教授選考で重視されるのは、研究と診療の実績だ。確かに何れも重要だ。ただ、これで教授を選ぶのは危険だ。

なぜなら、論文の筆頭著者や主治医に求められる能力と教授に求められる能力は異なるからだ。

筆頭著者や主治医は、研究であれ診療であれ、与えられた課題を着実にこなせばいい。他者が課題を設定すると言う点で受験勉強と本質的に変わらない。医師には得意な人が多いだろう。

一方。医局のトップとして、教授に求められるのは「統率力」だ。

医師派遣などの医局の仕事は、通常の雇用関係を伴わない掟の世界だ。実態として一番近いのが「ヤクザ」だ。トップに力量がなければ組織はもたない。

「統率力」を評価するには、実際に管理職を務めさせないとわからない。内部昇格させると、しばしば失敗する。論文や診療で実績があっても、「親分の権威を借りている」ことが多いからだ。

では統率力とは何だろうか。私は部下の信頼だと思う。かつて山口組全盛の時代、故田岡一雄組長は絶大な信頼があった。

では、トップは部下の信頼をどうやって勝ち取っていくのだろう。それは、自らが指導し、部下の期待値を超える実績を挙げ続けることを重ねるしかない。つまり、統率力を高めるには実績が必要だ。

では、その際、教授には何が求められるのだろう。大学院生や准教授以下のように猛烈に働くことではない。必要なのは、方向性を示すこと、および部下の仕事が評価されるように根回しすることだ。つまり、「企画」と「営業」だ。業務遂行は部下に任せばいい。

「企画」ではオリジナリティーがものをいう。オリジナリティーとは何か。それは模倣だ。他の領域での先行事例を、自分の領域に取り込めばいい。ニュートンもアインシュタインもそうやって成功したという。

「模倣」するに知識がなければならない。特に異分野の知識が欠かせない。教授を目指す人は雑多な本を読み、様々な分野の人と会わねばならない。同じ領域の専門家とばかり話していては「医学バカ」になってしまう。

一方、「営業」に求められるのはネットワークだ。個人的な経験から言っても、医学誌から新聞・雑誌まで編集者を直接知っていれば、文章は掲載される可能性が高い。それは、その媒体の読者が何を望んでいるかが分かるからだ。文章が論文やメディアに掲載されることで実績となり、部下のブランドが確立していく。

「企画」と「営業」に重点をおくこと、実はアップルなどの水平分散システム型企業の戦略と同じだ。かつての医局は同類が集う蛸壺型組織だった。大学は自前で全ての専門家を用意する垂直統合型の日本企業だ。IT技術が進歩した現在、どちらに競争力があるか明らかだろう。

医局が生き残るために、リーダーに何を求めるか。今こそ、大学教授選考を見直すべきだ。

* 本稿は医療タイムスでの連載に加筆修正したものです。



http://apital.asahi.com/article/news/2015111000015.html
銚子市の元病院担当「制御効かず」 百条委で証言 市立病院問題
2015年11月10日 朝日新聞

 銚子市立病院医師宿舎をめぐる念書問題について市議会調査特別委員会(百条委)が9日開かれ、当時の市の担当者4人への証人尋問があった。4人は全員、今年1月に問題が表面化するまで念書の存在を知らなかったと証言。医師宿舎の確保に市として積極的に関わったことはないとした。

 尋問では、念書以外に、指定管理者だった市立病院再生機構が業者と交わしたマンションの賃貸借契約書や、当時の野平匡邦市長名で出された業者あての賃貸借依頼文書について、市の関わりや作成経緯が尋ねられた。

 青柳清一・元病院対策監は、機構によるマンション借り上げが市側に正式に伝えられたのが1カ月半後だった点などについて、「事後承認が多かった。事前に承認を受けるよう文書などで働きかけたが改善されず、コントロールが効かないという印象だった」と証言。「市長から、機構に細かいことを言うべきではないという趣旨の指示が何度かあり、我々の思うように事業を進めることができなかった」とも述べた。

 次回は12月7日。元理事長ら機構側の7人に証人として出頭するよう求める。

(朝日新聞 2015年11月10日掲載)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47266.html
地域包括診療料、算定患者は延べ3千人強- 今年5月診療分調査
2015年11月10日 17時00分 キャリアブレイン

 外来患者の主治医機能を評価する「地域包括診療料」(地包診)を今年5月に算定した患者数が延べ3262人だったことが、中央社会保険医療協議会(中医協)の調査で分かった。【佐藤貴彦】


 地包診は2014年度診療報酬改定で、許可病床200床未満の中小病院や診療所の医師の評価として新設された。2つ以上の慢性疾患を併発する患者が対象で、24時間の対応や在宅医療の提供を含めた継続的かつ全人的な医療の提供を条件に、月1回1503点を算定する。この点数には、往診料や薬剤料などを除くほとんどの評価が含まれている。

 中医協の調査では、16年度改定に向けた議論の資料とするため、電子レセプト情報を分析して地包診の算定状況を調べた。

 一方、14年6月審査分(5月診療分に加え、月遅れで請求された4月診療分などを含む)の電子レセプト情報を活用した厚生労働省の調査では、地包診を算定した患者数は延べ3499人で、今年5月診療分の算定患者数はこれを200人強下回る。

 また中医協の調査によると、今年5月に地包診を算定した医療機関数は48施設で、このうち16施設では、患者50人以上に算定していた。

■地域包括診療加算、「2日に一回」算定するケースも

 一方、地包診と同様に外来患者の主治医機能を評価する再診料の加算「地域包括診療加算」(地包加、一回20点)については今年5月、診療所3477施設が延べ64万3136人に算定していた。算定回数は計103万8242回だった。

 一つの医療機関が一人の患者に地包加を算定した回数は、69.1%が1回のみだったが、ほぼ2日に一回に当たる15回以上の頻度で算定されたケースもあった=表、クリックで拡大=。

 算定回数は、算定施設の6割超が300回未満だった一方、23施設は1300回以上算定していた。
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http://www.jacom.or.jp/nousei/news/2015/11/151110-28518.php
TPPは医薬品取引に有害 国境なき医師団(MSF)が声明一覧へ
2015.11.10  農業共同組合新聞

 TPP協定の全文が公開されたことを受け、国境なき医師団(MSF)は必須医薬品キャンペーン米国マネージャー兼法政策顧問 ジュディ・リウス・サンフアンによる声明を発表した。

 MSF日本は、「環太平洋パートナーシップ(TPP)協定は5年以上におよぶ非公開の交渉を経て、一般には精査する機会もないまま、 11月5日、大筋合意文書が正式に公表された。これから各国内で署名と批准の手続きに回される見通しだ。同協定には国際法で制定されている公衆衛生分野の保護手段を撤廃し、安価なジェネリック薬(後発医薬品)の普及を制限して何百万人もの人に影響を及ぼす危険な条項が盛り込まれているため、国境なき医師団(MSF)は現在も極めて強い懸念を抱いている」としたうえで、以下の声明を発表した。

【MSF必須医薬品キャンペーン米国マネージャー兼法政策顧問 ジュディ・リウス・サンフアンによる声明】(全文)

 MSFはTPP協定がもたらす影響を重く見ています。これが発効されたら、安価な薬を手に入れるにあたって何百万もの人が影響を受けるからです。公開されたTPPの大筋合意文書では、今回の協定が医薬品の市場独占を延長・強化して製薬会社を保護することで、価格低下につながるジェネリック薬による競争をさらに遅らせる内容であることが確認されています。

 TPPは医薬品の取引にとって有害です。 MSFのような医療・人道援助従事者にとっても、米国を含む世界中で安価な医薬品を必要とする人にとっても悪い協定と言えます。

 命を救う医薬品とワクチンが高い価格であることは、効果的な治療を行う上での障壁となるということがますます広く知られるようになってきました。それにも関わらず米国政府と製薬会社が厳しい規制の導入に成功し、より長期間医薬品の価格をつり上げ、ジェネリック薬による競争を促すために政府と市民社会がもっている手段が制限される見通しになったことを大変懸念しています。

 例えば、もしTPPが発効されれば、国家規制当局は特許がない場合でも生物製剤の安全性と有効性を証す既存のデータを利用することができなくなり、競合他社製品の販売認可を行えなくなります。また、TPPによって各国政府は製薬会社の要請に応じて特許による独占を現行の20年間からさらに延長する義務が生じます。また、どのようなタイプの医薬品が特許に値するかを再定義し、部分的に変更を加えただけで既存の医薬品に新規特許を付与する義務も生じます。

 TPP大筋合意条項は医薬品の価格をつり上げ、不要な苦しみを引き起こすばかりでなく、かつて米国政府が『2007年版 新しい通商政策』に盛り込んだ保護手段を始め、国際保健に取り組む姿勢から完全に離れることを意味しています。

 TPPによってこれ以上安価な医薬品の普及が制限される事態を防ぐのに遅すぎるということはありません。大筋合意文書が各国国会で最終承認の手続きに回される中、MSFは全てのTPP加盟国政府に対し、大筋合意文書が安価な医薬品の普及や生物医学的イノベーション推進において進んでいきたい方向なのか注意深く検討するように訴えます。もしこの方向と合致していなければ、TPPには変更や却下が必要だということです。



http://mainichi.jp/premier/health/entry/index.html?id=20151109med00m010004000c
医療プレミアニュース
同時に2人の専門医に相談 新形態のセカンドオピニオンサービス登場

奥野敦史 / 毎日新聞 医療プレミア編集長
2015年11月10日  毎日新聞

 国内で患者数、死亡者数ともに急増している大腸がんの患者や家族が、オンラインで2人の専門医に同時に相談をし、セカンドオピニオンを受けられるサービスがこのほど始まった。患者、家族が抱く現在の治療方針や将来の生活などへの不安、疑問に対し、医師2人が目の前で議論を交わしながら助言をし、より納得感と安心感の高いセカンドオピニオンを提供するという。新形態のセカンドオピニオンとして、またオンラインで医師と医師、医師と患者をつなぐ遠隔医療の新しい試みとして、今後の展開が注目される。

ビデオチャットで専門医2人に同時相談

 医療コミュニケーション事業などに取り組むベンチャー企業「ミトコンドリア」(東京都、緑川岳志社長)のサービス「ダブルドクターズ」で、10月下旬にサービスを開始した。利用方法はまず、利用者がメール、電話等で希望日時を伝え、相談を申し込む。すると登録された専門医から2人が選ばれ、面談日時が設定される。利用者は面談当日、東京・銀座の「ダブルドクターズ相談室」に出向き、オンラインのビデオチャットを使って、医師2人と同時に会話をしながら、相談ができるという仕組みだ。料金は1回1時間で税別8万円。

臨床の現役医師が参画 紹介状なしの相談も可

 同社では、「大腸がんの手術または放射線治療▽化学療法(抗がん剤治療)▽緩和ケア、の3領域のうち2領域にまたがる診療」を、「現在臨床の現場で実際に行っている」ことを条件として、「相談医」を全国からピックアップ。現在は三嶋秀行・愛知医科大教授、永田直幹・北九州総合病院院長ら6人が相談に応じる態勢を整えた。今後、相談医は約60人まで拡充するという。

 相談の際は、病院のセカンドオピニオン外来と同様、主治医からの紹介状持参を勧めているが、「主治医に紹介状を求めることをためらう患者さんが多い」(緑川社長)ため、紹介状なしでの相談も受け付ける。また患者不在で家族のみでの相談も可能だ。事後には相談時の映像と、質疑応答を書き起こした報告書が利用者に送付されるため、医師の助言の再確認や、当日不参加の家族への説明も簡単になるとしている。

「無用なドクターショッピング解消を目指す」

 緑川社長は「医師同士が患者の治療方針を議論するカンファレンス(症例検討会)の場に、患者が同席できればより納得して治療が受けられるはず、という発想からサービスを設計した」と説明する。そして「患者の不安をワンストップで解消し、無用なドクターショッピング(次々と異なる医師を受診すること)を減らして、健全な医療費削減にも貢献したい」と話している。今後は、他のがんへの対応、東京以外での相談室の開設など、事業の改良を続けていくという。【医療プレミア編集長・奥野敦史】

奥野敦史  毎日新聞 医療プレミア編集長
おくの・あつし 1971年兵庫県生まれ、同志社大学卒。93年に毎日新聞社へ入社、岡山支局、奈良支局、大阪本社科学環境部、京都支局、東京本社科学環境部で科学・医療・学術取材を担当した。2010年デジタルメディア局に異動、医療を中心とした新規事業開発に携わる。15年6月より医療プレミア編集長。



http://www.m3.com/news/iryoishin/373676
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
地域包括、看取り件数・医師数がハードル
「連携機能を重視すべき」の声も

2015年11月10日 (火)配信 成相通子(m3.com編集部)

 11月6日に開かれた中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、2014年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査の7項目のうち、「主治医機能の評価の新設や紹介率・逆紹介率の低い大病院における処方量等の適正化による影響を含む外来医療の機能分化・連携の実施状況調査」の速報値が発表された(資料は、厚労省のホームページ)。

 2014年度の診療報酬改定では、外来の機能分化の推進のために、(1)中小病院や診療所で主治医機能の評価として「地域包括診療料」「地域包括診療加算」の新設、(2)大病院に紹介なしに受診した場合の初診料、外来診療料の新設、(3)対象病院への30日以上の投薬に関する処方料の減額――が行われた。調査はこれらの改定結果の影響を把握することが目的。

 調査結果では、地域包括診療料の届出予定がある、もしくは届出を検討している病院は約25%、地域包括診療料もしくは加算の届出予定・検討中の診療所は約11%で、大半は「届出の予定はない」と回答。「慢性疾患の指導に係る適切な研修を修了する」「院外処方の場合の24時間対応の薬局との連携」「看取り件数」「常勤の医師が3名以上配置」などの要件がハードルになっていることが明らかになり、医科の委員から要件の見直しを求める声が相次いだ。

 日本医師会常任理事の松本純一氏は、地域包括診療加算について、「常勤医師3人以上という条件は、診療所の医師では重要とは思わない。外形的な要件は一つの診療所の規模よりも地域の連携を重視すべきではないか。また、医師と患者の信頼関係、絆と言うのは、さまざまな対応の仕方があるので、24時間対応もさまざまな方法がある」と主張。

 日本医師会副会長の松原謙二氏も「連携をどのようにするかが課題。1人の医師が診療所には多いが、365日24時間を1人で戦うのは無理。1人が24時間対応するのは大変。仲間でチームを組んできちんとやれば、真夜中でも対応できる仕組みができる。連携を取りながらできるような点数配分が必要だ」と述べ、常勤医師3人の在籍や24時間対応の算定要件を見直すよう求めた。

 日本病院会常任理事の万代恭嗣氏は、地域包括診療料の未届出病院では「施設基準の要件が満たせない」との理由が一番大きいと指摘。「地域包括ケア病棟の届出に二次救急の指定である必要は必ずしもないのではないか」と述べ、見直しが必要だとした。

 このほか、大病院に紹介なしに受診した場合の初診料、外来診療料の新設の影響に関しては、紹介なし受診の初診料について、ほぼ全ての特定機能病医、500床以上の地域医療支援病院が導入していると回答。その他の大病院でも80%を超えた。徴収しないケースに関しては、「救急搬送者」「公費負担医療制度の受給対象者」「健康診断で外来受診を薦められた患者」「他の診療科を受診中の患者」などがあった。

 万代氏は、「健康診断で受診されるのと病気で受診されるのは意識が違うので、(健康診断で薦められたのに初診料を取ると)受診抑制につながるのではないか。予防医療の流れを阻害しないためにも、病気を見つけるための受診は初診料、再診料は取らないようにすべきだ」と主張した。

 調査は2015年7月~9月に実施。1011施設が回答した。

 地域包括診療料は、診療所または許可病床が200床未満の病院が対象。高血圧、糖尿病、脂質異常症、認知症の4疾患のうち2つ以上を有する患者に対し、慢性疾患の指導に係る研修を修了した担当医を指定。24時間の対応や、服薬管理、在宅医療の提供を行っていること以外に、診療所は3人以上の常勤医師が在籍する在宅療養支援診療所であること、病院は2次救急指定病院または救急告示病院で、地域包括ケア入院料等を算定する在宅療養支援病院であることなどが求められる。地域包括診療加算は、診療所が対象で、算定要件が上記よりも緩やかな設定だ(詳細は厚労省の資料)。



http://www.m3.com/news/iryoishin/373694
シリーズ: The Voice(医療)
損益率「悪化」が半数と実態調査で判明、マイナス改定に反対
患者の「医療の質」と経営基盤確立は表裏一体

2015年11月10日 (火)配信 桑島政臣(神奈川県保険医協会政策部長)

 医療経済実態調査が11月4日公表され、「損益率」が「マイナス」(赤字)となった一般診療所が17.8%、歯科診療所が7.9%、「対前年度増減」で「マイナス」(経営悪化)となった一般診療所が56.4%、歯科診療所が49.3%と半数を占めることが判明した。早くも財政制度等審議会で、診療報報酬の本体マイナスが提唱されたが、それでは皆保険で全国事業の医療提供に支障を来す。医療の再生産や、患者へ提供する医療の質、医療基盤の安定を保障するものが診療報酬である。われわれは医療の持続可能性を高め患者・医療者に希望の「灯」をともすためマイナス改定に反対しプラス改定を強く求める。

◆保険診療費の中央値(医科診療所5,000万円、歯科診療所2,500万円)周縁の損益差額の提示を

 医療経済実態調査は診療報酬の「改定率」の斟酌指標とするため実施される。そこで見られるべきは「保険診療収入」と「費用」、「損益差額」(=「医業等収入―医業等費用」)である。ただ、調査結果はいくつか問題がある。(1)前回の調査方法の変更で連続する事業年度対比となったが、事業年度終期が前回改定年度(H26年度)内に1カ月でもあればH26年度データと処理するため、実際の改定年度の影響は4割程度しか反映しない、(2)また疑義解釈の混乱や経営方針変更がある改定年度と落ち着きを見せている前年度の対比は妥当性に疑問が残る、(3)「全体」の損益差額は「個人立」の院長給与を含んだまま平均化した数値である。これらの点の考慮は最低限、必要がある。

 旧来にならい改定年度対比でみると、医科診療所(無床)は損益差額が232.4万円増(+13.5%)となる。保険診療収益を583.6万円増と伸ばし、医業等費用の306.8万円増を上回った結果であるが、注目は保険診療収益の1億573.8万円である。H25年度の医科診療所(無床と有床)の1施設あたり保険診療費は中央値で7,417万円、最頻値で5,000万円であり(厚労省「医療費の動向」)、現実との乖離が大きく「代表値」として相応しくない。損益率の悪化を示す内実が浮き彫りにならない。

 一方、歯科診療所は損益差額を170.9万円増(+17.3%)としているが、これは主に給与費や福利厚生費や消耗品費などその他の医業費用を▲127万円(▲3.3%)と切り詰めた結果である。前回指摘した自費診療などの「その他診療収益」や産業医などの「その他医業収益」への依存度はこれらの収益が減額しても15.5%と高い。保険診療収益の4,113.2万円は、医科同様に中央値3,242万円、最頻値2,500万円はおろか平均値3,883万円よりも遥かに高い。現実の経営悪化は推して知るべしとなる。

 損益差額の最頻値データにみる保険診療収益も医科診療所で8,040万円、歯科診療所で2,968万円と先の中央値よりも高く分散の平均である。中央値周縁の医療機関の集計データの提示は必須である。

◆骨太方針による▲3.5%改定?の懸念 中医協発表前の先行報道、財政審での路線づくりは言語道断

 医療は「生活圏」で提供される。損益率の悪化へのマイナス改定は医療機関のそこでの存立を危うくする。それだけにとどまらない。患者1人あたり医療費(月)は、医科外来で13,263円(H25年)から13,251円(H26年)へと▲0.1%、歯科で12,654円(同)から12,532円(同)へと▲1.0%下げている(「社会医療診療行為別調査」)。医科診療所は1施設の受診延べ日数が▲0.4%(H26年度)と患者数減少の中での医療資源の投入量の減となっている。診療報酬は患者に提供される医療の質と表裏一体であり、医療者の給与に議論は矮小化すべきではない。「骨太方針2015」で今後5年間1.9兆円の社会保障費の削減が示されている(二木立・日本福祉大学長)。単純平均で年3,800億円を次年度改定で実現するとすれば▲3.5%相当となる。地域包括ケアのネットワークの確立のためにも土台となる診療報酬はマイナス改定とすべきではない。この間の中医協発表前の先行報道、財政審でのマイナス改定提唱の規定路線作りは言語道断である。われわれは改めてプラス改定を求める。

※本記事は、2015年11月9日付けの「政策部長談話」として、神奈川県保険医協会が同協会のホームページ上で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



http://www.m3.com/news/iryoishin/372133
シリーズ: 改革進む医学教育
医師4年目、高齢化率50%の地区で診療所長◆鹿児島大Vol.2
鹿児島大地域枠1期生、今年度からへき地医療で活躍

2015年11月10日 (火)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 この夏、鹿児島大医学部の2人の学生が実習で訪れた鹿児島県肝付町。その中でも岸良地区は人口743人、高齢化率も50%(2014年4月現在)を超え、鹿児島市内から、車で2時間半かかる。文字通りへき地だ。同地内の唯一の医療機関、岸良診療所では週2回の午前中のみ診療が行われている。今年4月からは、2006年に鹿児島大学医学部の地域枠の第1期生として入学し、医師になって4年目の新村尚子氏が診療所長を務めている(『地域枠の学生、へき地の公立病院で実習◆鹿児島大Vol.1』を参照)。

 看護師3人とともに新村氏が診療所に到着するのは午前8時ごろ。診療開始は午前9時だが、ほぼ全員の患者が高齢者ということもあり、午前6時ごろから並び始める人も多い。診療所で20人前後の患者を診察した後、午後はそのまま同地区で訪問診療を行う。新村氏は「診療所を頼ってくれる人を全部、診なくてはいけない。大きな病気の前兆を見逃さないように心掛けている」と話す。

 見学を引率していた同大離島へき地医療人育成センターの大脇哲洋教授は「先輩が現場でどのように活躍しているかを見て、何を学ぶべきかを見つけてほしい」と話す。見学している2人の学生に対しては、待合室から幾つもの激励の声が掛けられた。

 地域枠で入学し、地域医療を志した理由を、新村氏は「鹿児島市内でずっと育って他の地域を知らなかったが、必要としてくれるところで働きたいと思っていた」と話す。

 2006年の入学当時の地域枠の義務年限は5年間(現在は9年間)。そのうち2年間の初期研修は、鹿児島大学医学部附属病院か鹿児島県立病院のどちらかで行うことが義務付けられている。新村氏は、鹿児島大で2年間の初期研修を行った。

 初期研修を終えた2014年度の1年間はそのまま大学に残り、心臓血管内科に入局。今年4月に地域枠で入学した学生の義務として、肝付町立病院(40床)に着任、同時に岸良診療所長に就任した。新村氏を含む2006年に採用された地域枠の学生2人が、県の派遣で地域の医療機関での勤務を始めたのは今年度が初めてとなる。

 肝付町立病院では、生活習慣病や腰痛などのコモン・ディディーズが中心。大学病院で学びにくいとされるが、新村氏は初期研修の中で地域医療を見据えたプログラムを組んでおり、奄美大島にある県立大島病院で半年間を過ごし、整形外科や小児科、救急科について学んできたという。

 肝付町立病院の常勤医師は井畔能文病院長と新村氏の2人。困った時は院長や他の病院の医師に相談することも多いが、「大学病院ほど周りの医師に頼れるわけではないので、自分でしっかり勉強しなくてはいけない」と話す。

 新村氏は、病院横の医師官舎に住みながら診療に当たっている。「道で声をかけてくれることも多く、担当する住民の近くで診ることはやりがいになる」と新村氏。当直は週1~2回。休日には鹿児島市内に戻ることもあるという。

 地域で働くことには、最先端の医学から離れたり、専門医取得に必要な症例を確保することが難しくなったりするという面もある。新村氏は循環器内科を専門にしたいと考えており、その志望を汲む形で、週2回は半日、近隣で二次救急医療を提供している鹿屋医療センターで、心臓カテーテルについて学ぶ時間が設けられている。肝付町立病院では外科手術も行っており(2014年は計81件)、手術になれば新村氏も立ち会う。病院長は心臓血管外科を専門としており、新村氏の同病院への配属は教育的な配慮もあるという。

 地域で働くということもあり、学生時代は総合診療医が必要と考えていたが、研修の中で、「義務年限後を見据えて医師としての今後を考えると、何かしら専門を極めたいという思いが出てきた。循環器については最先端のことを学んで自分でできるようになりたい」。ただ、ストレートに専門に進まないからこそ、学べることも多いとして、「まずは一般内科的なものを学べて良かったと思う」とも話す。

 肝付町立病院は長年、鹿児島大学から交代で医師が派遣されていたが、2009年2月末で常勤内科医が異動転出した後は後任が補充されていない。大学からの週2回の内科医派遣、週1回の外科医派遣と近隣クリニックの当直応援などで、日常診療、救急医療の体制を維持している。医師不足は病院経営にも直結しており、2013年度純損失は2354万円。

 2010年には井畔氏が着任したことで常勤医師3人態勢になったが、2014年1月に1人が退職し、12月に副院長が死亡退職したことから常勤医師が1人という体制が続いていた。町立病院庶務係長の榮倉元志氏は「鹿児島大を中心に医局派遣依頼を続け、県外の関係機関等にも足を運んでいる。民間コンサルティング会社にも登録しているが応募がなく、非常に厳しい状況が続いている」と話す。そのような状況の中、2015年から新村氏が県から派遣されるようになった。榮倉氏は「本当にありがたい。来年度以降も引き続き派遣のローテーションに加えてほしい」と願う。

■井畔氏に地域医療の現状と課題を尋ねた。

――どのような人がへき地医療にふさわしいのでしょうか。

 ずっとここにいて地域に貢献したいという人がふさわしい。一度は専門を極めた、50歳過ぎでも良いのでは。
――では、若い先生がへき地で働く意義は何でしょうか。

 何もかも診ることができる。ここで色々学べれば良いと思う。現在の初期研修の2年間はお客さんでなかなか鍛えられない。大学に人が残らなくなったので、なるべく良いところを見せようとする。僕らが外科に入ったころは、3カ月後には麻酔をかけるなど、すごく鍛えられた。
――大学からの医師派遣が途絶えて久しいです。

 一番理想的なのは、この病院が大学の医局派遣のローテーションに入ること。ただ、内科も外科も人数的に難しい。ナンバー制から臓器別の医局制になって、各診療科にローテーションするほど人がいない。一外科だったら「行って来い」と言えても、呼吸器外科だと症例数が集まらない小さい病院には派遣できない。
――へき地医療になかなか医師が集まらない原因は何でしょう。

 結局、医者が寄り付かないのは、子供たちへの教育の問題。ここも高校がない。僕は子供が卒業したので妻と二人だけど、若い先生だと悩むだろう。



http://www.m3.com/news/general/373696
群馬大病院 組織再編し新設診療科長に調氏
2015年11月10日 (火)配信 毎日新聞社

群馬大病院:組織再編し新設診療科長に調氏 /群馬

 群馬大医学部付属病院(前橋市)は5日、患者の死亡が相次いだ問題を受け新設した肝胆膵(かんたんすい)(肝臓、胆道、膵臓)外科の診療科長に、調憲(しらべけん)・前九州大医学研究院准教授が就任したと発表した。着任は1日付。

 病院は4月、組織の閉鎖性や非効率性を改善するため旧第1、第2外科を統一した「外科診療センター」を新設し、全6科に再編。術後死が相次いだ旧第2外科の肝胆膵外科チームは「肝胆膵外科」になった。調氏は医学系研究科(肝胆膵外科学分野)の教授にも就任した。【尾崎修二】



http://www.asahi.com/and_M/living/SDI2015110902751.html
中村江里子 パリからあなたへ
パリの診療所は予約が必須

中村江里子
2015年11月10日  朝日新聞

 先日、日本に一時帰国していた際に人間ドックを受けました。ここ数年、日本に帰国する秋頃には必ず受診しています。100%自己負担の私にとっては大きな額ですが、それでも20年以上のお付き合いのあるドクターのもと、半日で基本的な検査ができるのは魅力的なのです。

 フランスには、人間ドックはないようです。もしかしたら、大きな病院で健康診断システムを採用している所はあるかもしれませんが、少なくとも私の周りのフランス人たちで人間ドックを受けた人はいません。「素晴らしいシステムだね!」と言われます。

 14年間パリに住んでいても、医療システムはよくわかりません。日本に比べて分業制となっていることや、キャビネ(診療所)がアパルトマンの一室であること、保険の仕組みなど違いが多々あります。もちろんクリニックや総合病院もありますが、今回はキャビネについて書きたいと思います。

 パリに住み始めて、すぐに風邪をひきました。夫は出張中だったので、管理人さんや周りの方に教えていただきながら近所のドクターに何とか予約を入れることができました。まずは予約からスタート。高熱で体はつらいのですが、診ていただくためには予約が必要なのです。冬場で体調を崩している人が多かったのでしょう。どこも「今日はもう予約がいっぱいなので、2日後なら空きがあります」という感じでした。「いや~、今、すごくつらいのですが……」。ようやく予約できたドクターのキャビネへ向かいました。

 着いた場所はごく普通のアパルトマン。建物の入り口に真鍮(しんちゅう)のプレートがあり、そこにドクターのキャビネ名が書かれていました。その重厚感に圧倒されるほどでした。狭いエレベーターに乗り、やはりごく普通のドアの呼び鈴を押します。ドアを開けてくれたのは、白衣を着た男性でした。通常、秘書またはアシスタントと呼ばれる女性がいるのですが、私の初めてのドクター体験ではその女性がいなくて、ドクターがすべて一人で取り仕切っていました。

 待合室は、まるで友人宅のサロン(居間)のよう。そして、診察室も書斎という感じです。まだフランス語がよくわからない私にとっては、涙が出そうになるくらい不安な時間でした。ドクター一人のキャビネもありますが、何人かのドクターがアパルトマンの一室と秘書やアシスタントを共有しているケースが多いです。

 とにかく予約は必須。また、診察後、別の検査を要する場合にはさらに別の専門キャビネへ行かなければなりません。検査結果はドクターへ送られるので、問題があれば再度予約を入れて訪れます。

 すべてにおいて手間と時間がかかります。自分を含め、子どもたちも体調を崩すことのないように細心の注意を払っています。鼻づまりになったり、鼻水が出ている時にはすぐに生理食塩水で鼻の掃除。咳(せき)が出ている時には、咳止めのシロップや自家製のシロップでおさえます。いずれにしても、日本のように気軽に近所の診療所に行くという感じではありません。子どもの小児科健診も学校や習い事のスケジュールに合わせて、私はおよそ2カ月前に予約を入れます。

 次回は11月24日の配信を予定しています。



http://www.mag2.com/p/news/122934
製薬会社の「接待」規制、その後も抜け道だらけという実情
2015年11月11日 マグマグニュース

MRという職業をご存知でしょうか? MR(Medical Representatives)は、医薬品メーカーの「医薬情報担当者」のことで、病院などの医師に医薬品を紹介して販売する医薬品メーカーの営業部門に属する人のこと。現役MRの辻さんが医療機関や医師、製薬会社の裏事情を伝える『製薬業界の裏側がわかる現役MRメルマガ』では、製薬会社による医師への接待事情について赤裸々につづっています。

製薬会社の現在の接待事情

こんにちは。現役MRの辻です。
製薬会社に入社すると接待が忙しすぎて、大変なのでは?
という疑問を持たれている方もいらっしゃると思います。
では、2015年11月現在における接待事情を解説していきます。
私が入社したのは今から3年半前の2012年4月です。
この2012年4月というのは、製薬業界における接待の大規制が入った月です。
ですので、私は入社してから厳密には接待をしたことがありません。
今までは、「先生、飲みにでも行きますか」みたいな感じで、製薬会社のお金で先生と飲みに行けたらしいです。
さらにその一昔は2次会も会社負担で行けたみたいですし、タクシーチケットもバンバン出していたみたいです。
タクシーチケットというのは、タクシーを利用した際に、現金ではなくチケットで支払いを行う事ができる乗車券のことです。後で会社に請求が来ます。それは今でもありますが、基本特別なイベントがあるときにしか使えません。
つまり昔は1次会で美味しい寿司屋にでも行って、2次会で高級キャバクラやクラブに行って、最後にタクシーチケットを渡して帰ってもらう。みたいな感じだったそうです。
では、今はどうなのか。
今は製薬業界において「接待」という言葉はなくなったことになっています。
ただ、接待とほぼ同じことは不可能ではないです。
その方法の一つとして先生に講演をしていただいて、その後に「慰労会」という形で飲みに行けます。
講演と聞くとホテル等の会場を借りて、何人かの聴講者を集めて担当の先生に講演していただく……。というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。
そういった場合もあります。自社製品やその疾患や周辺情報を理解していただくために講演会を開催することも多くあります。というか今はそれが乱立しています。
ただ、その場合は講演会終了後に大体の割合で、「情報交換会」という名の立食パーティーみたいなものがあります。
パーティーというほどのものではないですが、立食とお酒もついて来るので、仲がいい先生方がわいわい会話をしている感じです。
そこにMR達がお酌をする……。
こういったものもありますが、あまり接待という感じはしませんよね?
まぁ接待がなくなった今では先生と仲良くなれるいい機会ではありますが、接待ほどのパンチ力はないように感じます。
ではどうやって接待もどきをするのか?
それをする1つの方法として社内講師というものがあります。
社内講師とは、会社に先生を呼んで、講演していただく、というものです。まぁプチ講演会みたいな感じです。
社内講師なので、聴講者はその会社の社員の人たちです。
ただ、ある大きな製薬会社では、小さな講演会だったら、会社内の大きな会議室を使って講演会をするところもあるみたいですが、大体の社内講師は聴講者は社員のみで、先生1人で講演していただく、というような形をとります。
社内講師ですが、これも各社呼び方が様々で、外来講師、社内講演会、社外講師、レクチャーミーティングと呼ぶ会社もあるみたいですが、どれもほぼ一緒です。

病院の先生だけでなく、その辺のクリニックの先生や、病院の薬剤師、臨床工学技士等の方も講演することもあります。
大体1時間くらい講演していただいて、謝礼金を払って、そのあとに講演の「慰労会」という名の接待に行くわけです。
つまり先生は謝礼金3~7万(高い人は10万以上)をもらって、なおかつ美味しいご飯を食べに行けるということです。
例として診察が終わって19時~20時で講演していただいて、終わって大体20時15分くらいから接待スタートという流れです。
上限金額は1人2万円までなので、先生、所長、MRと3人で行くパターンが多いのですが、それだと6万円までOKなので、そこそこいいお店に行けます。
こういったイベントの時はタクシーチケットが使えます。ただ、講演会等がないとタクシーチケットは基本使えません。
講演の内容も様々で、自社製品の使用経験を講演していただいたり、ある疾患に関して講演していただいたり、症例報告を提示してもらったりと、本当に様々でいろんな講演を聞いてきました。
中でも面白いのが、先生がプライベートで行った旅行の動画を延々と流して終了の場合もあれば、どうでもいい写真をひたすら解説する場合もあります。
1時間と書きましたが、中には30分とか40分で終了して、残りの時間は聴講している社員が沢山質問して、なんとか時間を潰すパターンもあります。
別に1時間という決まりはないですが、接待するお店の予約時間の関係とかもあり、大体1時間が多いです。
こうすることで、「慰労会」という名の接待が未だにありますが、結構面倒なので、やはり数は2012年4月以前より減ったそうですね。
なので、最初に申し上げた接待が忙しすぎて大変ということはほぼありません。
経費の上限も各社少なくなってきているので、せいぜい半年に1~3回くらいだと思っていいです。
以上、製薬会社の現在の接待事情でした。

■本日の出来事

今日は得意先のゴルフコンペが近づいてきたので、
少し仕事をサボって景品を買いに行ってました。(笑)
時間を自由に調整できるのが、MRのいいところでもあります。

明日は仲のいい薬局の社長と飲み行ってきます。



http://news.biglobe.ne.jp/domestic/1111/san_151111_4038396016.html
大阪市大付属病院、医師が泌尿器科手術患者665人分の個人情報紛失
産経新聞11月11日(水)0時28分

 大阪市立大は10日、医学部付属病院泌尿器科の20代の男性医師が患者665人分の個人情報を記した書類約30枚を紛失したと発表した。個人情報の外部への持ち出しは禁じられているが、資料作成のため無断で持ち帰っていたという。
 同大によると、書類には昨年に泌尿器科で手術を受けた全患者の氏名、生年月日、病名などが記載されていた。
 医師は6日夜、書類をショルダーバッグに入れて持ち帰ったが、途中で同僚と飲食店などに立ち寄り、翌午前2時すぎにタクシーで帰宅。直後にバッグごとなくなっていることに気付いたという。



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151111/k10010301271000.html
医療通訳の派遣制度 全国で11県のみ
11月11日 4時02分 NHKニュース

医療現場で日本語が分からない外国人の患者をサポートする通訳者、いわゆる医療通訳を派遣する制度がある都道府県は、全国で11にとどまり、サポート態勢が十分ではないことが、NHKのアンケート調査で分かりました。
医療通訳は、日本語が分からない外国人が病気やけがで医療機関にかかった際、医療関係者と本人の間で通訳を担当します。
国は、外国人の観光客が増えていることに加え、2020年に東京オリンピックが開催されることも踏まえ、今年度、全国の病院などで医療通訳の現状を検証することにしています。
こうしたなか、NHKでは、全国の都道府県に医療通訳を派遣するなどの制度があるかどうかアンケート調査を行いました。
その結果、制度があるのは、外国人が多く勤める企業の工場がある群馬県や愛知県など、11の県にとどまっていました。さらに、これらの県でも、事前に予約が必要で緊急時に対応できなかったり、通訳に対する報酬が安いなど、サポート態勢が十分ではない現状が明らかになりました。
また、医療通訳には専門的な知識が必要であることなどから、国に統一的な制度や資格を整えるよう求める意見が多く寄せられました。
医療通訳の現状に詳しい愛知県の藤田保健衛生大学大学院の瀧澤清美客員准教授は、「医学の基礎知識が求められるうえ、患者それぞれの生活環境なども配慮しなければならず、国が責任を持って制度を作るべきだ」と話していました。


  1. 2015/11/11(水) 05:29:33|
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http://news.biglobe.ne.jp/economy/1109/pre_151109_1951621670.html
「偏差値が高いだけの医師」はなぜ危険なのか
順天堂大学病院副院長・心臓血管外科教授 天野 篤
プレジデント社 11月9日(月)12時15分

■医学部ブームの裏側で何が起きているか

受験生にとっては、追い込みのシーズンになりました。ここ数年医学部ブームが続いており、読者の中にもご自身が医師を目指していたり、お子さんを医学部に進ませたいと思っていたりする方がいるのではないでしょうか。

先日、私のところにも、高校生、医学生、そして研修医が、心臓外科手術の見学に来ました。中には、ぜひ、心臓外科医になってほしいと思うような有望な若者もいるのですが、残念ながら、既に研修医になった人でも自分勝手な解釈による自己利益しか頭にない人もいます。自分が患者だったらそういう医者には診て欲しくないと思うので、医局員は増やしたいところではありますが、一緒に働く仲間には加えないようにしています。

多くの医学生は、成績がいいから医学部を目指し、どの大学を受けるかも偏差値で決めることがほとんどでしょう。日本の医学部入試制度や進学指導が長年にわたってそのような方向で医学生をつくってきたことが大きな原因となっています。医学部ならどこでもいい感じで、教授陣の顔ぶれや教育方針や各大学の特色を調べて選んでいるわけではないようです。本来は、A先生の授業を受けたいとか、こういうことがやりたいからB大学にするといった選び方をすべきではないでしょうか。オープンキャンパスなども盛んにやっているわけですから、大学のほうももっと情報を公開して、大学の特色や、特徴のある授業をアピールしたほうがいいと思います。

ただ偏差値が高いだけで漠然と医師を目指し、努力もしないで自分は選ばれた人間であるかのように勘違いした状態で医師になってしまうと危険です。医師になれば安定した生活が送れるので、早く一人前になりたいと考えるのは、まだ患者さんを診察しようという意欲が失せていないだけましなのかもしれません。自分は選ばれた人間なのだから、新しい治療を実施して有名になろうとか、患者さんを診るのは二の次で患者さんの顔がレセプト(診療報酬表)に見えて、その枚数を稼いでお金儲けができればいいというふうになってしまう恐れがあります。

<医師には知らざるは許されない。医師になることは身震いするほど怖いことだ>

これは、2002年4月16日付の朝日新聞の「私の視点」に「医学生へ 医学を選んだ君へ問う」というタイトルで掲載された金沢大学名誉教授の河崎一夫先生の文章の一節です。私はこの新聞の切り抜きを、教授室に貼っています。少し長いのですが、一部を紹介します。

■医学生は「よく学び、よく学ぶ」しかないと覚悟せよ

<君に問う。人前で堂々と医学を選んだ理由を言えるか? 万一「将来、経済的に社会的に恵まれそう」以外の本音の理由が想起できないなら、君はダンテの「神曲」を読破せねばならない。それが出来ないなら早々に転学すべきである。

さらに問う。奉仕と犠牲の精神はあるか? 医師の仕事はテレビドラマのような格好のいいものではない。重症患者のため連夜の泊まりこみ、急患のため休日の予定の突然の取り消しなど日常茶飯事だ。死に至る病に泣く患者の心に君は添えるか?

君に強く求める。医師の知識不足は許されない。知識不足のまま医師になると、罪のない患者を死なす。知らない病名の診断は不可能だ。知らない治療をできるはずがない。そして自責の念がないままに「あらゆる手を尽くしましたが、残念でした」と言って恥じない。

こんな医師になりたくないなら、「よく学び、よく遊び」は許されない。医学生は「よく学び、よく学び」しかないと覚悟せねばならない>

<最後に君に願う。医師の歓びは2つある。その1は自分の医療によって健康を回復した患者の歓びがすなわち医師の歓びである。その2は世のため人のために役立つ医学的発見の歓びである>

医師を目指す医学生へ向けて書かれたものですが、私はいつもこの記事を見るたびに、身が引き締まる思いがします。私の思いも全く同じです。医師に知識不足は許されません。医師になった後も、よく学び、よく学ばなければいけないと思います。私自身、医学的な知識を身につけることはもちろん、幅広い分野の本を読んで日々勉強するようにしています。

「世のため人のため」、「社会のため」に働くというのは、言葉にすると口幅ったいのですが、これは医学に限ったことではありません。ビジネスの世界や介護現場、教育現場でも同じかもしれませんが、自分が快適に1日1日を過ごして人生を過ごすために何をするかではないでしょうか。何もしなかったら快適ではないですし、人に対して、害を及ぼすようなことしたら自分もあまり気持ちよくありません。自分がいい1日だったと思ういい1日を作る要素は何かを考えると、行動が何に対してプラスか、自分に対して、人に対して、社会に対して、プラスの割合をどのようにするかです。

■医師になった恩恵を社会に還元しなければならない

目標を立てて、その目標に向かって実現を得るために努力することは、社会の中である一定の責任を背負っている方たちは経験してきたことだと思います。世のため人のためと思ってやったことでも、その中には失敗もありますから、自分、他人、物に対してのダメージ、周囲に対してのダメージ、世の中に与えたダメージがどのくらいか、取り返しがつくかつかないか、そういう分析をしっかりすることも重要です。自分やチームとして実施したことを、1週間、1カ月、四半期、半年、1年間といったスパンで振り返り、今年はこれだけのことができたから、来年はこんなことができるといった予測のもとに経時的な目標を持って動くことが大切です。

先日、これまで24年間勝利を得ることができなかった日本のラグビーチームが、世界最高峰のワールドカップで番狂わせとも思われる南アフリカから劇的な勝利を得て、その後もサモア、米国に勝利しました。残念ながら決勝トーナメントには進めませんでしたが、その結果もさることながら、世界一と評価される猛練習が紹介されていました。これに対して異を唱える世論は聞こえず、さらに精進して次の日本大会ではもっと大きな成果をと期待は高まるばかりです。

われわれ医師の世界も一部の自己利益だけを追求する同業者が存在するうちは世界一にはなれないでしょう。全ての同業者が世界をリードする業績を賞賛し、さらなる成果を期待するようになって初めて世界一の医療体制と言えるのではないでしょうか。番狂わせではない確実な進歩を勝ち取るためには、医師になることがゴールと考え、その後はしらけた観衆になるような若手を減らし、患者貢献・社会貢献を責務とする医療界を構築することが大切だと思うのです。

経済界では、災害や諸外国からの影響を受け、自分の努力だけではどうにもならないことも起きます。しかし、医療の世界は、そういった外界の影響をあまり受けずに相当予測した状況で動ける利点があります。将来の人口動態を踏まえて、きちんとした将来ビジョンのもとに医療者が動くようになれば、もっと医療もよいものになるのではないでしょうか。特に、医師は自分ひとりの力で医師になれたわけではなく、国立大学はもちろん、私立大学でも国からかなりの助成を受け税金を使って育てられています。最低でも20年、私の場合は40年かけて、その恩恵を社会に還元しなければならないと考えています。

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天野 篤(あまの・あつし)
順天堂大学病院副院長・心臓血管外科教授
1955年埼玉県生まれ。83年日本大学医学部卒業。新東京病院心臓血管外科部長、昭和大学横浜市北部病院循環器センター長・教授などを経て、2002年より現職。冠動脈オフポンプ・バイパス手術の第一人者であり、12年2月、天皇陛下の心臓手術を執刀。著書に『最新よくわかる心臓病』(誠文堂新光社)、『一途一心、命をつなぐ』(飛鳥新社)、『熱く生きる 赤本 覚悟を持て編』『熱く生きる 青本 道を究めろ編』(セブン&アイ出版)など。
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(順天堂大学病院副院長・心臓血管外科教授 天野篤 構成=福島安紀 撮影=的野弘路)



http://blogos.com/article/143623/
財務省案から見えてきた 薬局の方向性と危険性
高橋秀和
2015年11月09日 14:06 BLOGOS

財務省の財政制度等審議会が、来年度以降の医療費について見解を示しました。

  診療報酬のマイナス改定必要、調剤も抜本見直し=財務省(朝日新聞デジタル)
  http://www.asahi.com/business/reuters/CRBKCN0SO0AZ.html
  財務省資料
  https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia271030.html

急速に進む日本社会の高齢化を考慮すれば、医療費の削減は避けられません。

今回の財務省案では、特に薬価(医薬品の公定価格)などの医薬品分野と、調剤報酬の削減に重点を置いています。これは昨今の調剤バッシング報道に同意するか否かという単純な論点に留まらず、薬価・医薬品制度が技術料に比較して制度全般への影響が少なく、金額的にも大きい上、将来的には患者の受療行動のコントロールにも繋がること。また調剤報酬にあっては、その発足当初より、減額の必要性が生じた場合には確実に実施できるよう工夫された制度設計であることが影響しています。
財政状況を考慮すれば、こうした「手を付けやすく、確実に医療費削減に繋がる」政策を着実に実行することは重要です。後述しますが、他の部分のコスト削減にはもっと時間がかかります。

今回の財務省試案から、幾つかピックアップします。

◆薬価・医薬品に関する改革案

この分野では、薬価の減額、ジェネリック医薬品の使用拡大、医薬品への公的支出削減案などを挙げています。この中で、患者側の支払い等に直接影響する項目を挙げます。

『後発医薬品の額を超える部分については患者の追加負担(保険給付しない)』
現在の制度では先発医薬品と後発医薬品のいずれを選択しても保険でカバーされるため、患者負担額の差が小さく、後発医薬品を選択する十分なインセンティブが働きません。差額について保険給付しなければ負担額の差が大きくなるとともに、そもそも患者希望による差額を公的医療費で賄う必要がなくなる、という案です。
現在、薬剤師が患者側に後発医薬品の使用を勧め、使用率が高い薬局で調剤基本料を増額するという施策が採用されています。この方法については患者・薬剤師双方の批判も根強い上、近い将来、削減額は頭打ちになりますので、個人的には賛成です。

『市販薬類似品について、保険償還率を引き下げる、または保険給付外とする』
資料では、950円で市販されている湿布が受診して医師に処方してもらうと自己負担金20円、1296円の漢方薬の場合、受診すれば自己負担金80円(共に3割負担の場合)といった実例が挙げられ、日本では諸外国と比較してセルフメディケーションが十分に進んでいないと指摘しています。この制度を導入すると、医師に処方してもらうと安いので受診する、大量に処方してもらい家族や知人に配るといったモラルハザードの防止に繋がる一方、負担金増額による受診抑制も予想されます。


◆調剤報酬(薬局が得る報酬)の減額

調剤報酬の具体的な方向性について、案では

『調剤報酬水準全体の適正化を図りつつ、「立地から機能へ」「対物業務から対人業務へ」「バラバラから1つへ(かかりつけ薬局による服薬情報の一元化)」の実現を進める観点から、現行の調剤報酬については、診療報酬本体とは別に、ゼロベースでの抜本的かつ構造的な見直しが必要』

とし、具体的には、投与日数や剤数に応じて点数が高くなる仕組みの抜本的な見直し、員数規定(一日処方箋40枚につき薬剤師1名)の緩和もしくは撤廃、「真にかかりつけ薬局」として求められる機能を発揮している薬局を評価するための要件の設定などを挙げています。

もちろん、政策誘導によって「もっとよい薬局ができるはず」と考える姿勢は大切です。ただ、お薬手帳の無料化と有料化を繰り返して患者の不信感や医療現場の混乱を招き、「かかりつけ薬局が重要」としながら「同一薬局利用なら患者負担金減額」といった患者誘導策を実施しない等、これまでの政策が現在の薬局問題に大きな影響を及ぼしていることも確かです。

「真のかかりつけ薬局」といった薬局の利用の仕方は、患者の比率としては、少なくとも今後10年は少数派に留まるでしょう。全体的には質の低下が続くことになりますので、ご注意ください。元々薬局の分野では、どこで薬を購入しても、また誰から購入しても安心・安全という制度になっていません(購入者・患者が適切に選択できるとしています)が、その傾向は今後、より強くなります。
現実的には、ほとんどの薬局が「より安く、あっさりとした対応」へと舵を切ります。かかりつけの薬剤師とのコミュニケーションも、薬を受け取る際には短時間になるでしょうから、その他の手段(窓口が空いている時、別の日、電話など)で穴埋めすることになると思います。ご理解、ご協力をお願いします。

◆日本の薬局のこれから

日本の薬局・医薬品販売制度の特徴は、
   
・市販薬は大きく規制緩和し、市場に委ねている(利便性が高い、価格が安い、薬剤師による介入は少ないか全くない)
・「市販薬を販売する薬局(ドラッグストア型)」と「調剤を主体とする薬局」に二分されている
・調剤を主体とする薬局の多くが病院・医院とマンツーマンの形態をとっており小規模な薬局が多い、医師からの独立性に問題がある
・不完全な医薬分業制度(処方箋を発行せず、事務員等が投薬を行う医療機関が少なくない)

といった点にあります。

日本の調剤報酬が高コストであることはよく指摘されます。平成25年の報酬単価は平均約2100円+薬価差益(薬局の購買力によって異なる)ですが、例えばドイツでの処方箋調剤は一件につき8.35ユーロ(1100円)+薬価の3%です。
これは多くの先進国において、薬局が市販薬販売と調剤の両方で利益を得られることも、理由の一つです。近年では、この部分のフィーを抑制すると共に、薬局での予防接種や安定した高血圧・糖尿病患者の管理指導といった、新たな業務を導入する国が増えつつあります。日本ほどではありませんが、多くの国で高齢化や医療費の膨張といった問題に直面しており、医療の質を保ちつつ、コストをコントロールするためには有効な政策と考えられています。

日本では医薬品販売制度の規制緩和を選択しましたので、市販薬での利潤は小さくなり(購入者側にとっては低価格)、ドラッグストアにおいても収益の多くは日用品や化粧品、健康食品が占めています。集客の手段としたいコンビニ業界にとって市販薬販売は魅力的でしょうが、調剤を主体とする薬局が今後、利益の減少を市販薬でカバーできるということはないでしょう。現状では諸外国のような薬剤師の職能拡大の可能性もありませんので、多くの薬局では人員の削減によって対応することになります。

市販薬の分野では今後も規制緩和が中心となり、スーパーやコンビニ等で購入できるようになる可能性は高いと思います。

◆次の医療費削減の焦点と今後の医療

日本では医療に占める医薬品費の割合が高い上、ジェネリック医薬品への置き換え率や薬価などの課題もあり、当分は焦点であり続けると思います。一方で調剤技術料は医療費全体の5%余りに過ぎません(だからといって放置すべき問題だとはいえませんが)。
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次の医療費削減のための方策が進みつつあります。
大手メディアの報道を見ると、3年後・5年後の改定を見据え、世論の形成を図っているように感じます。

  病院の受診回数、日本は先進国平均の2倍(日経新聞)
  http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS04H3P_U5A101C1EE8000/

今後の世論誘導は、「日本の医師は頻繁に患者を受診させることで、高い収入を得ている」というものだと私は考えています。
日本の医療における頻回受診の問題として代表的なものは、

・医療へのアクセス性(かかりやすさ)を重視することで、軽度の症状にも公的医療費が使われる
・気軽に医師にかかることの裏返しとして、医師は多くの患者を診なければならず、一人ひとりに十分な診察時間がとれない
・診療報酬には医師の報酬のみでなく、検査費や薬剤費が付随するため、余剰の医療費がかかる

といったものです。医師の報酬は薄利多売になるだけで、報酬総額(医師の収入)とは直接の関係がありません。
実際に、糖尿病の管理といった項目では日本医療の問題点が指摘されています。結局のところ医師の診察を受けていても、互いの意見をやり取りしたり、療養についての助言を受け話し合うといった、時間を要する場面では困難があります。これほどの医療体制と公的医療費をつぎ込みながら、医療への信頼感が低く、誤った健康法に惑わされる人々が多い現状には、こうした医療制度・医薬品販売制度の影響があると私は考えています。

「軽い症状でも医師に診てもらいたい。市販薬は安全であるはずだし、どこでも購入できて安いほうがいい。」

といった顕在的な認識やニーズを重視する日本では今後、表面的な利便性は保ったまま、『「医療施設としての薬局」という受け皿を持たない、病院を受診しづらい医療』へと変容します。
これは超高齢化という要素を除いたとしても、諸外国より危険な制度だと私は思います。
厚労省等の制度設計担当者、また制度を議論する立場の方々には、「患者側の利便性と自由な選択、お買い得感、満足感」といった甘言に傾斜することなく、誠実な議論をお願いしたいところです。

また制度の受益者である皆さんには、こうした医療制度や今後の状況を知った上で危険を回避できるよう、受療行動を工夫して頂きたいと願います。今後実際に医療の問題に直面したとき、「日本の医療制度や医師、薬剤師が悪いのだから仕方ない」として諦めるのはもったいないことです。



http://blogos.com/article/143490/
療養費不正請求問題 いや療養費詐欺 性善説に基づく今のやり方ではダメ
中村ゆきつぐ
2015年11月09日 06:30  BLOGOS

暴力団が関与して行われた療養費詐欺問題。今の医療のお金の仕組みを考える上でとても示唆に富む事件です。(アルバイト感覚で芸人ら数百人が加担 療養費詐欺、ずさん審査が不正請求の元凶)(療養費詐欺 保険証の名義人に複数のタレント)

まず柔道整復(いわゆる骨接ぎ)の医療費請求方式が今回の問題の一つのきっかけです。くわしくはないのですが、一般的には柔道整復に対する施術費を患者さんが施行者に全額払ったのち、後で患者さんが保険機関に請求して保険部分の返還を受けるのが本来の仕組みだそうです。(患者さんは面倒臭い!)

しかし委任状をもらってこの返還行為を施行業者が代行することで、患者さんはこの手間が省け、施術費の1−3割しか施行業者に払わなくていいようにできるのだそうです。そう保険診療と同じです。

そうすると患者さんもどきに保険請求の委任状を書いてもらい、その保険証の請求先に対し実際に行っていない施術に対し保険請求を行えば、施術と関係なく施術費用が請求できます。つまり詐欺行為です。このやり方で暴力団の資金源になっていたようです。

保険証を使用され騙された一般の患者さんもどきは、ただでマッサージをしてもらいアルバイト代をもらえるわけですから、この仕組みが国等を騙す詐欺であると知らなければ仕方がないでしょう。まあ保険請求と同じ今回の方式は医療者の性善説が絶対に必要になります。

柔道整復の療養費不正請求問題は今までネットでもよく話題になっていました。本来保険請求できない施術に、病名をつけて自由診療の施術を保険で料金を請求する不正請求や、医師に嘘の診断書を書いてもらい保険請求するとか、骨転移とか骨髄腫を見逃して治療するとか、私が知っているだけでも危ない話があります。

まあ保険請求できれば、払う額が安くなるので患者さんたちが訪れやすくなるし、自分たちの利益も安定します。整形外科で器械を使ったなら保険1割負担で200円でできるマッサージが、柔道整復で2000円だとどうしてもお年寄りはきてくれません。

と思っていたら、バカな医師もこれに絡んでいたようです。まあマスコミがもてはやし、年収5000万などと報道されていた女医。もういい加減にしてほしい。そう柔整だけでなく医師も、精神科医療の問題(治療を受けない自由;加害者の人権と被害者の人権 精神科医療と情報)とか、生活保護の医療の問題(NHK TV 所さん!大変ですよ「ぐるぐる」病院の謎 いい仕事です)など一部に性善説崩壊が起きています。

この新聞記事では審査を厳しくするべきだとまとめていますが、審査をする人がちゃんと勉強した人がやってくれないと、現場の医師は正しい医療をしているのに査定されて病院に損を出したと事務からいじめられるんですよね。そしてその査定された医療費を取り返すために、報告書を作成させられるんですよ。これがまた時間がかかる。

おかしなことをやる医療者のおかげで、締め付けが厳しくなり、結果真面目な医師は疲れバカを見る。本当やってられません。

医療の料金の支払いの請求の仕組みは何か変えなければいけないでしょう。そうしないと、やはり悪い心を持った医療者が療養費を不正請求することはなくならないと思います。はっきり言うと、今のように不真面目にやってもバレないようなやり方では残念ながら不届きものは出ます。だって病院だってもうけないと給料が出せないんですから。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47244.html?src=topnewslink
「変更不可」の後発品、調査対象に偏り- 厚労省が分析
2015年11月09日 14時00分 キャリアブレイン

 銘柄名が「変更不可」とされた後発医薬品の割合が、昨年度に大幅に増加したとする中央社会保険医療協議会(中医協)の調査結果について、対象となった薬局に偏りがあることが厚生労働省の分析で分かった。【敦賀陽平】

 この調査をめぐっては、先月の中医協総会で、昨年度に銘柄名で処方された後発品に占める「変更不可」の割合が、前年度の2倍近くに上ったとする結果に対して、保険者側の委員が「後発品の使用促進の阻害要因になっている」と指摘。この発言に医師側の委員は、「医師は患者さんの体調を見て処方する。後発品ならば何でもいいということではない」などと反発し、議論となっていた。

 厚労省が調査対象を分析した結果、全体の約7%となる36施設の薬局で、銘柄名が指定された後発品の「変更不可」の割合が9割超を占め、調査対象となった品目数全体の8割超に上ることが分かった。

 中医協の部会では6日、今年度に「変更不可」とした後発品の割合が前年度より28.9ポイント低下したとする調査結果(速報)を発表。同省側はこれに関しても、対象となった薬局の約7%に当たる40施設で、銘柄が指定された後発品に占める「変更不可」の割合が9割超に達し、その品目数が全体の半数近くに上るとしている。

 同省では、「一部の施設が全体の変更不可の割合に大きく影響していることが考えられる」と分析している。


http://www.j-cast.com/tv/2015/11/09250018.html
『患者』1000人抱き込み架空治療費詐取!バレにくい国保悪用・・・暴力団資金に
2015/11/ 9 11:11  J-CAST NEWS

接骨院で施術を受けたと偽り、健康保険の医療費をだまし取ったとして、警視庁はきのう8日(2015年11月)までに、指定暴力団住吉会系組長三戸慶太郎 (49)ら16人を詐欺の疑いで逮捕した。患者の協力者は1000人近くになり、詐取の総額は約1億円になるとみられる。

協力者にお笑い芸人

調べによると、三戸らは11年8月~13年6月、杉並区の「杉並すこやか接骨院」(すでに廃業)を舞台に不正請求を繰り返していた。直接の逮捕容疑は、患者4人の施術を新宿区などに申請して45万円をだまし取った疑い。
防ぐには?
整骨院は辺土名朝紀容疑者(36)=同容疑で逮捕=が経営していたが、実質的には三戸の経営で、配下の組員らが集めた健康保険証のコピーをもとに申請書を作成していた。11年6月~13年10月に療養費約2700万円を受け取っている。
三戸らはこのほか、千葉県内の歯科医院や都内の美容外科医院も使って同様の詐欺をしていたとみられる。患者として、組員やお笑い芸人を動員していた。お笑い芸人は「先輩からただでマッサージしてくれるからといわれて行った」と話している。
三戸らは会社などの健康保険組合加入者を避け、チェックの甘い国民健康保険加入者を主に使った。療養費請求の9割(約300人)が国保加入者だった。その半数は1度も通院していなかった。



http://news.biglobe.ne.jp/economy/1109/pre_151109_5199309813.html
健保組合の8割が赤字!「病院に行けない」時代が到来する
プレジデント社11月9日(月)10時15分

▼不安ポイント

・70歳の窓口負担が「2割」にアップ
・医療費負担は75歳から急増
・健保組合の多くはすでに赤字
・さらなる「負担増」はあるのか
・民間医療保険で備えるべきか

■現役世代が高齢者の医療費を肩代わり

2014年4月から、70〜74歳の高齢者の医療費の自己負担割合が1割から2割へと引き上げられた。窓口での支払いが2倍となる厳しい変更だが、増え続ける医療費は、健康保険制度を根幹から脅かしつつある。

現在、国民が病気やけがの治療のために医療機関に支払う医療費(=国民医療費)は年間およそ40兆円。その半分以上が65歳以上の高齢者の医療費だ。医療費と年齢の関係には、明確な相関関係がある。厚生労働省の資料によると、20歳から59歳までは自己負担と保険料の合計は医療費より少ない「黒字」だが、60歳から医療費が増えて「赤字」になる。さらに高齢になるほど医療費は増え、「70〜74歳」では60.9万円、「80〜84歳」で89.1万円、90歳以上になると100万円を超えるようになる。

厚労省の見通しでは、高齢化などにより、医療費は国内総生産(GDP)の伸び率を上回って増えていく(図1)。保険料ではまかないきれず、公費負担は、2025年度には現在より10兆円以上増え、25兆円に達する。つまり税金として主に現役世代が医療費の肩代わりをすることになる。

さらに状況が悪くなることも考えられる。とりわけ健康保険制度の状況は深刻だ。自営業者や非正規労働者などが加入する国民健康保険は、単年度の収支(2012年度)が3000億円あまりの赤字だ。一方、企業のサラリーマンなどが加入する健康保険組合も財政状況は厳しい。全国1419の健康保険組合が加盟する健康保険組合連合会(健保連)によると、2014年度予算早期集計では、79%にあたる1114組合が赤字で、経常赤字は全体で3689億円と見込まれている(図2)。


■「民間保険」より貯蓄を優先せよ

高齢化とともに増え続ける医療費と、それを支える保険制度の疲弊。状況は厳しいが、「公的医療保険はいずれ破綻する」と考えて、民間医療保険に手厚い保障を求めるのは早計だ。ファイナンシャルプランナーの内藤眞弓氏は「民間の医療保険に加入しても決して老後は安心できない」と話す。

「民間医療保険は医療費負担がどんなに重くなろうと、入院などの契約条件を満たさない限り、一切受け取れません。日本の公的医療保険の保障の厚さを考えれば、医療費のためだけに使えるお金が150万円程度あれば十分。保険に払うお金を貯蓄にまわして老後に備えたほうが合理的です」

日本はすべての人がいずれかの公的医療保険に加入する「国民皆保険制度」だ。このなかには医療費の支払額を一定以下に抑える「高額療養費制度」があり、保険内であればどれだけ高度な医療を利用しても、支払額は10万円程度で済む(図3)。このため医療費が数百万円に及ぶようなケースはない。

以前は、窓口で全額を立て替える必要があったが、現在は「限度額適用認定証」を提示すれば、自己負担限度額だけの支払いで済ませられるようになった。

さらに会社員などが加入する健康保険には「傷病手当金」の制度があり、病気やけがで3日連続して休むと、4日目以降から最長で1年半のあいだ手当金が支給される。内臓疾患などが治癒せず障害と認定されれば、公的年金から障害年金が受け取れるが、これは自営業者なども対象となる。

内藤氏は「公的保険を信用せずに、民間保険を信じるのは間違い」と話す。

「米国のように、医療を市場原理に委ねたために、高額の医療費で自己破産する人が続出する未来図は避けるべきです。日本の1人当たりの医療費は、米国の3分の1以下。医療費の総額は増えていますが、各国と比べれば効率的で優れた制度だといえます」

ファイナンシャルプランナーの小屋洋一氏も、「日本の公的保険は手厚く、民間保険は必要ない」と話す。

「保険より貯蓄を優先させたほうがいいでしょう。医療財政の現状は厳しいですが、現状でもかなりの負担感があるので、これ以上、自己負担割合を引き上げることは考えづらい。負担増があるとすれば、高額所得者や資産家などに対象を限ったものになるでしょう」

内藤氏は「医療保険をセールスする人が『公的保険は信用できない』というのは無責任すぎる」と話す。1961年に「国民皆保険制度」が始まって以降、日本人は公的保険の恩恵を受けてきた。だが、限られた予算と人員で対応しなければならない医療現場は窮状を訴えるようになった。世界に誇る「皆保険」を守れるかどうか。いま正念場を迎えつつある。

▼対策ポイント
・これ以上の負担増は考えづらい
・負担増はあっても「高額所得」が対象か
・民間の医療保険より貯蓄でまかなう
・「高額療養費制度」を賢く使いこなす
・ 最大の課題は医療現場の疲弊改善

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ファイナンシャルプランナー
内藤眞弓(ないとう・まゆみ)
1956年年生まれ。大手生保に13年間勤務後、独立。独立系FP会社「生活設計塾クルー」取締役。著書に『医療保険はすぐやめなさい』など。

ファイナンシャルプランナー
小屋洋一(こや・よういち)
1977年生まれ。マネーライフプランニング代表。近著に『30歳サラリーマンは、年収1000万円でも破産します。』がある。
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(佐々木 実=文 遠藤素子=撮影)



http://www.ytv.co.jp/press/society/TI20191570.html
「休日救急センター」失敗…診療体制に課題
(11/10 01:51)  読売テレビ NEWS&WEATHER

 キーワードでニュースを読み解く「every.キーワード」。9日は、「命を救う“準備”」をテーマに日本テレビ・小栗泉解説委員が解説する。

 ■お薬手帳・靴…救急車呼んだら準備

 11月9日は「119番の日」。誰でもけがや急病で救急車のお世話になる可能性がある。安易な利用は許されないが、本当に必要なときにはスムーズに搬送してもらえるよう準備が必要だ。

 119番をしてから、救急車が到着するまでの間に準備しておくものとして、消防庁は次のようなものを紹介している。保険証とかかりつけの病院の診察券、普段飲んでいる薬やお薬手帳。そして、靴。救急隊員の方にうかがったところ、室内から担架に乗って運ばれた時、病院から帰るのに靴がないということが、よく起きるのだそうだ。さらに、乳幼児の場合には、母子手帳や紙おむつ、ほ乳瓶、タオルといったものも用意しておくといいだろう。

 そして、救急車が来たときに伝えることをメモにしておくことも大切だ。どう体調が悪いのかを伝えることは大事なことだが、それに加えて、持病やかかりつけの病院についての情報のほか、体調が悪くなってからの様子や変化、自分で行った応急手当についても時刻とともにメモしておくと、救急隊員が処置する上で役立つという。

 ■どうする「夜間」「休日」

 救急車を呼ぶほどの事態ではなくても、通常の病院の診療時間外に急に体調が悪くなることもある。そうした夜間・休日についてはどうするか。

 ある調査では、夜間や休日に具合が悪くなった時の対応として、7割近くの人が「情報を調べて救急医療機関に行く」と答えている。そうした声を受けて休日の救急医療を充実させようとした自治体がある。千葉・木更津市だ。

 木更津市では現在、救急車を呼ぶほどではない患者を休日に診察する病院が当番制になっている。どうしても休日に病院に行きたい場合には、その日当番になっている病院を調べ、探して行かなくてはならない。看てくれるのはいいが、具合が悪い時には少し大変だ。

 ■「休日救急センター」の試み…失敗

 そこで打ち出したのが、「休日救急センター」の設置。休日にそれほど重症ではない患者を1か所で受け入れる計画だった。休日でも、とにかくそこに行けば看てもらえるという所があらかじめ決まっていれば、安心にもつながるというわけだ。

 ところが、この計画は中止になってしまった。市や医師会によると、「休日救急センター」に派遣する医師のメドがたたなかったことなどが理由だという。全国の医師を対象に、業務の種類ごとに負担の感じ方を聞いた調査では、時間外の診療や救急対応について「負担が大きい」と回答した医師が37.5%に上り、手術について「負担が大きい」と回答した18.9%よりもかなり多くなっている。

 「休日救急センター」の計画が中止になってしまった木更津市では、今後、周辺の自治体と共同で夜間休日の診療拠点を作ることを目指すとしている。

 ■命を救う体制の実現を

 きょうのポイントは、「命を救う体制の実現を」。政府は、昨年度から休日や時間外の診療報酬を上げ、救急対応をする医師をサポートしようとしている。医師のやる気だけに頼るのではなく、私たちが利用しやすい救急医療の仕組みはどうやったら実現できるのか、考えていくべきではないだろうか。



https://www.m3.com/news/iryoishin/372127?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD151109&dcf_doctor=true&mc.l=130260279&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 改革進む医学教育
地域枠の学生、へき地の公立病院で実習◆鹿児島大Vol.1
医局派遣が途絶え、苦境続く病院で学ぶ

2015年11月9日 (月)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 地方での医師不足解消のために導入された医学部の地域枠。へき地、離島を多く抱える 鹿児島県でも、鹿児島大学に地域枠を設け、今年4月から1期生がへき地の医療機関に派遣されるようになった。今夏には2人の現役学生が、1期生の先輩医師が勤務する病院で実習を行った。スペシャル企画「改革進む医学教育」の第八弾では、実習に同行し、へき地医療の現状と地域枠医学生への教育の様子を取材した(計3回の連載)。

 すれ違うのもやっとの細い道を車で走って、患者の家に訪問する。患者は目が見えなかったり、ベッドからから起き上がれなかったり、高齢者が中心だ。鹿児島県の大隅半島の東側にある肝付(きもつき)町。肝付町立病院の井畔能文病院長が月曜午後に行う訪問診療に、この9月、鹿児島大学医学部に地域枠で入学した2人の学生が同行した。まだ1年生と2年生で、診療に参加できることはほとんどない。それでも、実習に付き添う鹿児島大離島へき地医療人育成センターの大脇哲洋教授は「地域で働くことの何が楽しく、辛いのかを見てもらうことに意味がある」と意義を説明する。


 地方での医師不足解消の手段として期待される地域枠の学生。医学部入学定員は2007 年の「緊急医師確保対策」で、各都道府県で 5 人の入学定員の増員が認められ、増加分の多くは地域枠の学生となっている。鹿児島県では国の政策に先立ち、2006年度から県独自に2人の地域枠を設けており、肝付町立病院に今年4月に着任した、医師になって4年目の新村尚子氏は地域枠での初めて派遣医師だ。鹿児島大では現在、1学年20人(1 年次入学 17 名、学士編入学 3 名)にまで拡大している。

離島人口17万人の鹿児島

 28の有人離島を有し、離島人口が約17万人と全国で最も多い鹿児島県は、以前よりへき地・離島医療の担い手の育成が課題だった。鹿児島大医学部では、この問題を解決するため、2001年度に日本で初めて「離島医療学講座」を設置。2007年には離島・へき地医療に従事する医学生、医師向けの教育プログラムの作成、研修を行うための「離島へき地医療人育成センター」を開設した。

 地域枠で入学した医学生を対象とした離島へき地医療実習も、同センターの取り組みの一つだ。6年生になると全学生が実習を行うが、夏季休暇中に行われる離島へき地実習は地域枠の1~3年生限定となっている。2泊3日の実修にかかる費用は県が負担しており、一般入学の学生がうらやむことも多い。大脇氏は「地域枠の学生はそれだけ自覚が求められ、活躍も期待されている」と説明する。3年生の実習では自分でテーマを決めて調査することが求められる。

 実習にはセンターを中心とした教員が必ず付きそう。大脇氏は「教員自身も、自分のライフワークの話も濃密にできる。教員と学生が濃密に交流する時間は大学の中ではあまりない。教員の負担は多くても、できるだけ接する機会を増やしたい」と話す。

 病院での実習の合間には、町立病院の職員が、肝付町の中でもさらに過疎化が進む集落や観光資源にもなっているJAXA (宇宙航空研究開発機構)の内之浦宇宙空間観測所などを案内した。診療時間中はなかなか話す時間も持てなかったが、夜には病院職員を交えた懇親会も開かれ、井畔氏や新村氏から現場のやりがいなどを聞いた。1年生の山田千裕氏は「いろいろな知識が必要だと実感した。楽しそうに働いているのが印象的」と感想を述べた。町立病院庶務係長の榮倉元志氏は「地域枠の学生が増えることが楽しみ。いつか戻ってきてくれたらうれしい」と期待する。



https://www.m3.com/news/general/373346
「保険料逃れ」を是正 賞与分割で企業負担減 厚労省、抜け道防ぐ
2015年11月9日 (月)配信 共同通信社

 厚生年金と健康保険にかかる社会保険料の負担を軽くするため、一部企業が賞与(ボーナス)を分割し月々の「手当」として支給する手法を導入していたことが6日、厚生労働省などへの取材で分かった。違法ではないが、制度の隙間を突いた「保険料逃れ」と厚労省は見ており、抜け道を防ごうと保険料算定のルールを見直し、全国の健康保険組合などに通知した。

 サラリーマンの保険料は、給与と賞与にそれぞれ一定の保険料率をかけた額を、従業員と企業が原則的に半分ずつ負担している。保険料逃れをすると企業の支出は減る。従業員も負担は軽くなるが、将来受け取る年金が同じ給与水準の人より少額になる上、医療を受けた際の支払いで混乱が生じる可能性もある。

 今回判明した手法では、社内の賃金規定を変更。年2回支給していた賞与を、総額は変えずに毎月の手当として分割して月給に上乗せする形をとり、賞与にかかる保険料の負担を軽くしていた。

 東京都内のコンサルタント会社が顧問先の企業に手法を指南。東京都や滋賀県、大阪府、兵庫県などの企業が導入していたことが全国総合健康保険組合協議会の調査で判明した。節減した保険料総額の半分は、コンサル会社が報酬として受け取っていた。同社は「社会保険の制度上、企業や従業員の不利益を避けるため、最適な制度を選択できるようにアドバイスしていた」としている。

 ただ、この手法では月によって手当を含めた給与額が大きく変動する。都内の健保組合関係団体によると、高額療養費の請求で「自己負担額が突然跳ね上がった」との苦情が寄せられたケースがあったという。

 「きちんと保険料を納めている企業に比べ不公平」との指摘もあり、厚労省は9月に通知を出し、10月以降は賞与を分割支給していても、支給総額の実態に合わせて計算するよう指導した。

 ※会社員の社会保険料

 会社員が加入する厚生年金や健康保険で、給付を受けるために払う掛け金。月給や賞与に応じて計算し、原則は労使で折半する。負担分は賃金から天引きされる。月給の保険料は、一定の金額幅の枠内にある月給を「標準報酬月額」という基準額に置き換え、保険料率を掛けて算出。例えば29万円以上31万円未満なら「30万円」に料率を掛ける。厚生年金は全国一律で17・828%。健康保険の料率は制度ごとに異なり、中小企業の従業員が加入する協会けんぽの全国平均は10%。大企業が中心の健康保険組合は平均9・021%(2015年度見通し)。



https://www.m3.com/clinical/sanpiryoron/373416
酸化Mg注意喚起で使い方どうなる?
使用量や定期検査、長期処方への影響は

森圭吾(m3.com編集部)2015年11月9日 (月)

 厚生労働省は2015年10月20日、制酸・緩下剤の「酸化マグネシウム製剤」に対し、国内副作用症例の集積などから「使用上の注意」の改訂指示を出した。幅広い診療科で頻用されている薬剤であり、その影響を考えたい。

 添付改訂の理由は、直近3年度の国内副作用症例として高マグネシウム(Mg)血症が高齢者や便秘症患者を中心に29例集積されたことなどで、19例は因果関係が否定できなかった。死亡も4例あり、うち1例は因果関係が否定できていない。これらの副作用症例では、定期的に血清Mg濃度の測定が行われておらず、意識消失などの重篤な症状が出現するまで高Mg血症の発症に気付かれなかったケースが目立ったという。

 今回の添付改訂指示に併せ、酸化Mg製剤を製造販売する17社も処方に際しては必要最小限の使用にとどめることや、定期的に血清Mg値を測定するなど高Mg血症の発症に留意するよう求める適正使用依頼文を公表している。

 これらの動きを受け、医療従事者の間では「どれ程度注意すればいいのか」「腎機能が正常な人にも検査をするとなっては、医療費はどうなるのか」「長期処方はまずいのか」などと懸念する声も出ている。酸化Mg製剤の使い方は、変わるのか、変わらないのか―。



https://www.m3.com/news/general/373417
レセプト債「未払いない」…破綻前、顧客に強調
2015年11月9日 (月)配信 読売新聞

 医療機関の診療報酬請求権を債券化した金融商品(レセプト債)の発行元ファンドが破綻した問題で、債券を販売する証券会社が今年に入り、顧客に対して「過去に金利や償還の未払いは一度もない。運用状況は改善している」と強調していたことが、関係者の話でわかった。

 ファンドの運用成績の低迷を受け、顧客の不安を払拭するためだったが、結果的に事実と異なる説明をしていたことになる。

 問題の債券は、東京都品川区の資産運用会社「オプティファクター」が組成したファンド3社が発行。中央区のアーツ証券が紹介役となって、国内の計7社の中小証券会社が販売していた。発行残高は約227億円に上る。

 関係者によると、証券各社はアーツ証券の要請を受け、今年8月頃から、ファンドの運用報告書を顧客に配布するようになった。報告書では、ファンド3社のうち英領バージン諸島に本店を置く2社が債務超過状態にあることが示されていたという。



https://www.m3.com/news/general/373311
診療報酬めぐり応酬激化 強まるマイナス改定圧力
2015年11月9日 (月)配信 共同通信社

 医療機関などに支払われる診療報酬の2016年度改定をめぐり、応酬が激化している。年末の予算編成に合わせて改定率が決まるが、財政再建のため引き下げを求める財務省に対し、医療側は警戒を強める。来年の参院選を意識する与党も巻き込み、決着は最終盤までもつれ込みそうだ。

 診療報酬は2年に1回改定される医療サービスの公定価格で、医師や歯科医、薬剤師の技術料(本体)と薬の値段(薬価)で成り立つ。

 「プラス改定を行わなければ医療崩壊の再来を招く。とんでもない」。日本医師会(日医)の横倉義武(よこくら・よしたけ)会長は5日の記者会見で強調した。財務省が10月末の財政制度等審議会分科会で「(本体部分は)一定程度のマイナス改定が必要だ」と打ち出したからだ。

 前回改定(14年度)はぎりぎりの折衝の末、全体では0・1%増で決着した。プラス改定は医療の充実につながるとされるが、診療報酬の財源は保険料と公費、患者の自己負担だ。財務省は医療費の抑制圧力を強めており、実現は難しい状況になっている。今回引き下げになれば、08年度以来となる。

 財務省は薬価部分だけでなく、薬剤師の調剤報酬など本体部分にも切り込む構え。塩崎恭久厚生労働相も6日の記者会見で「財政的にも持続可能な形で意見を集約したい」と述べ、報酬上積みよりも財政再建に配慮する姿勢を見せた。

 医療関係者は塩崎氏に対し「消極的すぎる」と不満顔。「物価や賃金を上げるアベノミクスを進めているのに、医療だけ報酬を切り下げるのか」と、政府への恨み節も聞かれる。

 一方、与党からは懸念の声も出始めている。マイナス改定を強引に推し進めれば、来夏の参院選を前に、有力な支持母体の医療関係団体の反発を招きかねないからだ。ある自民党議員は財政再建を実現しつつ、選挙への影響を抑えるため「プラスマイナスゼロがいい落としどころではないか」と読む。

 ※診療報酬改定

 公的医療保険で受ける医療サービスの公定価格である「診療報酬」を見直すこと。2年に1回実施する。報酬は手術や検査の内容ごとに単価が決まっている。全体の増減を示す改定率は年末の予算編成過程で決定する。前回の2014年度改定は0・1%増、12年度改定は0・004%増だった。患者は医療機関や薬局の窓口で、診療報酬で決められた価格の原則1~3割を負担し、残りは保険料と税金で賄う。



https://www.m3.com/news/general/373341
運営費交付金の充実不可欠 国立大評価委が所見
2015年11月9日 (月)配信 共同通信社

 国立大学法人評価委員会は6日、国立大の運営費交付金を毎年度1%ずつ削減するよう求める財務省案に対し「国民や社会の期待に応えるには、運営費交付金の確保・充実が必要不可欠」との所見をまとめた。

 所見では「自己収入の確保に向けた努力を図ることは重要だが、削減に見合う規模の収入を得るのは非現実的と言わざるを得ない」と指摘。削減すれば「質の高い教育研究を通じた社会貢献が立ち行かなくなることは必至」と訴えた。

 一方、大学側に対しては「極めて厳しい財政状況の下で、教育研究が国民によって支えられているという事実」を強く認識するよう求めた。



https://www.m3.com/news/general/373412
小児救急電話相談の受付時間延長 島根県、夜中に対応
2015年11月9日 (月)配信 山陰中央新報

 島根県は、平日の夜間や休日に子どもの病気に関する相談を受ける電話の受付時間を延長した。休日は24時間態勢で家庭のニーズに応える。「コンビニ受診」による救急外来の負担も減らしたい考え。

 全国共通番号「♯8000」にかけると東京都内の委託業者につながり、保健師や看護師が、発熱やけいれんなどの症状に応じて対処方法を助言したり、医療機関の受診を勧めたりする仕組み。

 従来、平日は午後7時から同11時、休日は午前9時から午後11時までだった。平日は、翌朝の午前9時まで延長し、休日とともに夜中に対応できるようにした。

 相談は無料だが、通話料は利用者が負担する。

 2007年度に始まった相談は、14年度に過去最高の3061件、15年度は9月末時点で1688件の利用があった。



https://www.m3.com/news/general/373409
無料・低額診療の利用が増加 北海道の29医療機関、生活困窮者に実施
2015年11月9日 (月)配信 北海道新聞

 医療機関が生活困窮者を対象に実施している無料・低額診療制度の利用者が増加している。少ない所得で生活する人たちが、無料か一部負担で診療を受けられる制度で、対象の患者からは「この制度がなければ医者にかかれなかった」との声も上がる。自治体の中には制度利用者に対して、適用対象外の院外処方の薬代を助成する所も出てきた。

 「少ない金額の年金生活では病院に行く余裕がなかった」。札幌市内に暮らす無職男性(63)は語る。

 男性は3年前から月額約11万5千円の年金で生活している。ちょうどそのころ、せきやタンが止まらなくなった。これまでにない症状におかしいと思いながらも経済的な理由から、病院に行くのを我慢していた。3カ月後、耐えられなくなり地元の区役所に相談すると勤医協札幌病院を紹介され、肺気腫と診断された。同病院は生活困窮者を対象にした無料・低額診療を行っており、医療費の自己負担分について全額免除の適用を受けた。

 その後もヘルニアや網膜剥離を患っても、無料・低額診療を利用することで何とか病院での受診が可能になっている。今も月に1度は検査のために同病院に通う男性は「この制度がなければ病院に通うことはできず、今ごろどうなっていたか分からない。早く病状を回復させてもう一度、仕事がしたい」と語る。

 道央圏で無料・低額診療を行っているのは4月1日現在、札幌や小樽、苫小牧などにある29医療機関。このうち20の病院と診療所で導入している北海道勤労者医療協会(道勤医協、札幌)は、2002年度に同診療を始めて以降、利用者は増加しており、13年度には入院と外来の利用者が計2467人と過去最高となった。

 北海道社会事業協会(札幌)は運営する道内7病院で無料・低額診療を実施。05年度に8050人だった利用者が、14年度は1万6650人と倍増した。対象は年金生活を送る高齢者が多いといい、同協会の担当者は「少ない年金で生活する高齢者の生活は困窮しており、今後も需要が高まるのではないか」と話す。

 ただ、この制度では助成の対象外の院外処方の薬代が払えない生活困窮者が、診療を控える例も出ているという。道勤医協の利用者は14年度、2124人と前年を下回ったが、薬を院外処方に切り替えたためとみている。道勤医協は「薬代が払えない患者が診療を中断したケースがあるのではないか」と推測する。

  1. 2015/11/10(火) 06:10:11|
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11月7日 

http://mainichi.jp/select/news/20151107k0000m010155000c.html
柔道整復師:保険請求厳格化…施術不正を根絶 厚労省検討
毎日新聞 2015年11月07日 08時30分

 厚生労働省は、柔道整復師(柔整師)やはり・きゅう師らによる施術に公的医療保険を適用する療養費制度について、不正請求対策を強化する検討に入った。整骨院などの増加に伴い過当競争状態になり、療養費の架空請求や水増し請求が横行。本来は保険を使えないマッサージと変わらないような施術で患者を集める悪質なケースもある。同省は年明けにも社会保障審議会の専門委員会などで具体策の協議を始める。

 厚労省によると、整骨院などの施術所は1994年の約2万カ所から2014年には約4万5000カ所に増えた。療養費を巡る不正は後を絶たず、肩や腰など症状の出た部分を次々と変えて施術し、マッサージ代わりの利用が疑われるような「部位転がし」と呼ばれる問題も表面化している。財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の財政制度分科会でも今年4月、療養費制度について、不適切な事例の調査や監査の強化などが議論になった。

 厚労省が想定するのは、接骨院などの管理者(経営者)に定期的に講習を受けるよう要請▽「部位転がし」を重点的に審査▽地方厚生局による指導監査体制の強化▽審査に必要な情報を得るため申請書の記載事項を追加−−など。不正に療養費を申請する悪質な業者をこうした対策で排除すれば、13年度に約5500億円だった療養費を削減できるとみている。

 現在、柔整師の施術で保険適用されるのは、骨折、脱臼、捻挫、打撲。骨折と脱臼の手当てには医師の同意が必要になる。療養費は原則、患者がいったん全額負担した後、健康保険組合などに保険適用分を請求する仕組み。これとは別に、患者は自己負担分だけを支払い、残りの費用を柔整師が患者に代わって健保組合などに請求する「受領委任払い制度」も特例で認められている。【阿部亮介】

 ◇柔道整復師◇

 厚生労働省が認可する国家資格で、接骨院や整骨院で施術する。骨折や脱臼などの施術は保険の対象になるが、単なる肩こりや腰痛は対象外で、医療行為はできない。2014年時点で約6万4000人が就業している。



http://digital.asahi.com/articles/ASHC26CTHHC2UTFL00G.html?rm=300
薬局、店舗多い法人ほど高い利益率 病院近くで効率的に
小泉浩樹
2015年11月7日16時35分 朝日新聞

 厚生労働省は4日、診療行為や薬代の公定価格である診療報酬を改定する基礎データとなる2014年度の医療経済実態調査の結果を公表した。保険薬局の利益率(収入に占める利益の割合)は店舗数が多い法人ほど高く、20店舗以上の法人では12%近くになった。

 実態調査は約8500の病院・診療所・保険薬局などを対象に13~14年度の収支などを尋ね、半数余りから回答を得た。来年度の診療報酬改定に向け、厚労省が4日の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に結果を示した。

 保険薬局の収入源となる調剤報酬は診療報酬の一つ。ほかに比べて伸びが大きく、報酬全体のマイナス改定を狙う財務省が特に大幅削減を求めている。

 ログイン前の続き保険薬局の利益率は、個人と法人を合わせた全体で前年度比2・1ポイント減の7・2%だった。1店舗を持つ法人の場合は0・0%(前年度比1・7ポイント減)とほとんどなく、2~5店舗なら3・9%(同3・2ポイント減)。一方、6~19店舗の法人は10・0%(同0・3ポイント増)、20店舗以上は11・9%(同1・5ポイント減)と、店舗数が多い法人は2桁の利益率を確保した。

 多くの店舗を展開する大手の調剤薬局チェーンは、近接の病院や診療所の処方箋(せん)を主に扱う「門前薬局」が多く、効率的に利用者を集めているとされる。

 また、精神科を除く病院の利益率はマイナス3・1%(同1・4ポイント減)、一般診療所は11・7%(同1・1ポイント減)、歯科診療所は23・6%(同0・1ポイント増)だった。(小泉浩樹)



http://www.m3.com/news/iryoishin/373053
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
分割調剤や残薬調整、診療側と支払側で意見対立
課題は薬剤適正化、長期処方や多剤投与の是正では一致

2015年11月7日 (土)配信 成相通子(m3.com編集部)

 11月6日に開かれた中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、薬剤使用の適正化について議論した。厚生労働省は、高齢者の多剤投与や残薬の問題への取り組みとして、残薬調整についての医師の指示欄を処方せん様式に設置することや分割調剤の導入などを提案した。多剤投与を減らすための対応も提案され、高齢者に対するきめ細かい処方が求められそうだ。(資料は、厚労省のホームページ)。

 厚労省が薬剤使用の適正化等について提示した論点は、(1)処方日数の制限の考え方と新薬の処方日数制限、(2)医療機関等が多剤処方の薬剤を減らす取り組みを行い、処方薬剤数が減少した場合の評価、(3)処方せん様式に残薬調整の可否に係る医師の指示欄の設置、(4)分割調剤の導入と新薬の処方日数制限の緩和――だ。そのほか、6日の中医協総会では、後発医薬品の使用促進についても議論(『後発品の「変更不可」、理由も記載?』を参照)。

 特に議論が集中したのは、(2)の多剤処方への対応と(4)の分割調剤の導入。(4)については、診療側が激しく反発した。(3)の残薬管理についても、医科の委員は、薬局ではなく、処方医が行うべきと主張。

 厚労省案の(2)では「医療機関」もしくは「医療機関と薬局が連携」して、多剤処方を減らした場合を評価するとしているが、明確な評価対象は定義していない。診療側は「連携するのは薬局ではなくかかりつけ薬剤師」(日本医師会常任理事の松本純一氏)と変更を求めた上で、薬剤師の提案で処方せんを変更する処方医も評価の対象にするべきだと主張。支払側は、医師、薬剤師の両方を評価することは「どうかと思う」(健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏)と述べ、否定的な見解だった。

 (4)の分割調剤については、診療側は従来からの反対の姿勢を崩さなかったが(『日医、リフィル処方せん反対明言』を参照)、支払側は「医師の処方権が担保された上で薬剤師が判断」を条件に賛同する考えを示した。

 (1)のうち、14日以上を禁じる新薬の処方日数の制限の緩和については、診療側、支払側ともに原則反対の立場だった。一部、安全性が確保されていれば「例外を厚労省が指定する方法もある」(日本医師会副会長の松原謙二氏)といった意見も出た。

残薬の調整は院外薬局でも可能?

 (3)の残薬の調整は医師が担うべきだと主張したのは、松原氏。厚労省が提案では、「薬局で残薬確認と日数調整を行う」としているが、松原氏は「医師がやるのが筋で、提案は間違い。院内調整では、余っていないか、薬が適切か、患者に話を聞いて調節している。薬剤の有効期限は箱にだけ書かれていることが多く、その薬局で調剤したものでないと期限が分からない。(院外の薬局で残薬調整するのは)期限が切れた薬を服用してしまう危険性がある」と主張。

 これに対し、日本薬剤師会常務理事の安部好弘氏は「薬局では外部から処方せんをもらった場合も相談に乗っている。いつ調剤しているのかも確認する。相談に乗る中で、処方医と連携してやっていく必要がある」と述べ、医師と連携して薬局でも残薬調整ができると述べた。

長期処方の是正は一致

 処方日数は、2002年度の改定で、新薬以外の処方日数が撤廃されて以降、増加傾向にある。処方日数が長ければ「患者の通院負担の軽減」につながる一方、「服薬を忘れたり、中断したために、病状が改善しなかったことがある」などの問題も一部にあるとされる。

 長期処方については診療側、支払側ともに是正が必要という方針で一致したが、日数の制限については、「1カ月程度を超える長期処方の理由を書いてはどうか」(松本氏)、「医師の判断に委ねるべき」(幸野氏)といった一律の制限は必要がないとする意見が出た。

 一方で、日本医師会副会長の中川俊男氏は「特に大病院で長期処方が多く、なぜ診療所は長く出してくれないのかと言われる」と述べたほか、安部氏は「薬局では90日分の処方が来て、体調の変化などで2週間でその薬を止めるという場合に、薬局で薬代を返してと言われる問題がある」と指摘し、何らかの適正化対策が必要だとした。



http://www.asahi.com/articles/ASHC754VWHC7UTIL015.html
療養費不正請求、9割が国保加入者 容疑者「審査甘い」
2015年11月8日01時15分 朝日新聞

国民健康保険を狙った不正請求の構図
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 暴力団が絡んだ組織的な療養費不正請求事件で、摘発された接骨院が請求した療養費の9割近くが、国民健康保険加入者のものだったことが、捜査関係者への取材でわかった。容疑者の一人は取材に「審査の甘い国保を狙った」と証言。警視庁は、容疑者グループが国保加入者を選んで不正請求していたとみて調べる。

 捜査関係者によると、詐欺容疑で逮捕された指定暴力団住吉会系組長の三戸慶太郎容疑者(49)が実質的に経営していた「杉並すこやか接骨院」(廃業)は、2011年6月の開業から廃業までの約2年4カ月間で、施術を受けたとして療養費を申請した約350人のうち300人前後が国保加入者だった。支払われた療養費の総額は約2700万円で、警視庁は、一部は架空請求によるものだったとみている。

 グループは、報酬を払って「患者役」の協力者を集めていたほか、医療機関に一度かかった患者の情報を勝手に使っていたという。

 ログイン前の続き組長らとともに逮捕された接骨院関係者は、経理を担当していた別の接骨院で「患者が国保加入者かどうかを健康保険証を見て確認し、無断で水増し請求することもあった」と明かす。その理由を「サラリーマンが加入する健康保険組合は、施術回数が多いとチェックが入ると聞いたから」と話した。

 報酬をもらって知人の女性ら100人以上を紹介したという30代の男性も取材に「国保加入者以外は必要ない、と言われた」と話した。

 国民健康保険(国保)はサラリーマンが加入する健康保険組合などに入ることができない人向けの公的な医療保険だ。加入者は全国で約3500万人で、市区町村ごとに保険料を集めて運営している。

 かつては自営業や農業が多かったが、現在は年金暮らしの高齢者や非正社員が約7割を占める。国保の全国組織「国保中央会」の担当者は「健康保険組合だと、働いているはずの時間に治療や療養を受けていれば気付かれる可能性がある。国保の方が患者の囲い込みも不正もしやすかったのではないか」と話す。

 市区町村は、医療機関からの医療費の請求内容が正しいか点検することが法的に義務付けられており、都道府県ごとに設立された「国保連合会」に点検を委託している。ただ、請求内容が決められたルールの範囲内に収まっているかを点検するだけで「架空や水増しといった不正請求を見抜くことはまず無理」(国保中央会)なのが現状だ。

 不正が発覚するのは、市区町村から出される医療費通知を見た患者が不審に思って通報したケースがほとんどで、患者ぐるみで不正を行っている場合、不正に気付くのは極めて難しい。

 厚生労働省によると、医療費の不正請求が認定され返還された金額は2009年度は約56億1千万円だったが、13年度には約146億1千万円と急増した。厚労省の担当者は「地方の厚生局では、担当者が医療費と療養費の監査を兼ねている場合が多く、療養費まで手が回らない。発覚したのは氷山の一角だ」と話している。



http://www.m3.com/news/iryoishin/372066?portalId=mailmag&mmp=RA151106&mc.l=130090930
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
産婦人科、内科診療所で経営悪化、外科は改善
診療所の医療経済実態調査、診療科で二極化

2015年11月4日 (水)配信 成相通子(m3.com編集部)

 11月4日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で公表された医療経済実態調査のうち、医療法人立の無床診療所の結果を診療科別に見ると、医業と介護の収益から費用を引いた「損益差額構成比」の比率が伸び、経営が改善した診療科は外科のみで、「損益差額構成比」が1.1ポイント増となった(2014年度14.4%、2013年度13.3%)だった(資料は厚生労働省のホームページ)。

 一方、最も悪化したのは、産婦人科で、2.3ポイント減(2014年度1.6%、2013年度3.9%)。全体では、0.4ポイント減(2014年度9.2%、2012年度8.8%)となり、悪化していることが明らかになった(病院を含めた全体の結果は『病院は1.4ポイント赤字増、診療所は黒字維持』を参照)。

 2014年度の調査で、損益差額構成比が高かった診療科は、外科14.4%、整形外科14.1%、皮膚科14.1%、眼科14.0%で、いずれも14%台の高い構成比を維持。一方、その他の診療科は、低い順に産婦人科1.6%、精神科5.3%、内科7.1%、小児科8.2%、耳鼻咽頭科8.2%で、産婦人科が極めて低い比率になったほか、いずれも10%未満に留まり、診療科によって損益に大きな開きが見られた(その他診療科は5.8%)。

 2014年度の診療報酬改定前後で比較すると、皮膚科は2013年度の14.1%を2014年度も維持したが、皮膚科と唯一損益差額構成比が伸びた外科以外の診療科は、減少幅が小さいものの、軒並み悪化していた。

 産婦人科に次いで悪化したのは、内科が0.6ポイント減(2014年度7.1%、2013年度7.7%)、小児科が0.4ポイント減(2014年度8.2%、2013年度8.6%)、眼科が0.4ポイント減(2014年度14.0%、2013年度14.4%)など。

 損益差額構成比が唯一伸びた外科の要因を見ると、費用が1.1ポイント減り、経営改善につながった。損益差額構成比が最も悪化した産婦人科では、収益が変わらないまま、給与費などの費用が1.7ポイント増加し、損益が悪化した。


  1. 2015/11/08(日) 06:11:44|
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11月6日 

http://www.m3.com/news/general/372754?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD151106&dcf_doctor=true&mc.l=130041778&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
組長ら療養費詐欺容疑 十数人に逮捕状、柔整師も 不正受給額1億円超か
2015年11月6日 (金)配信 共同通信社

 接骨院で患者に施術したように装い療養費を不正受給したとして、警視庁組織犯罪対策4課は6日、詐欺の疑いで、指定暴力団住吉会系組長(49)や柔道整復師ら十数人の逮捕状を取り、一部を逮捕した。順次逮捕する。

 捜査関係者によると、不正受給には東京都内や千葉県内の接骨院や医院、歯科医院などのほか、患者役として数百人以上が関与した疑いがある。療養費や診療報酬の不正受給総額は1億円以上とみられ、同課は暴力団の資金源になっていたとみて全容解明を進める。

 逮捕状の容疑は2011~13年、東京都杉並区の接骨院で施術を受けたと偽り、療養費計数十万円をだまし取った疑い。

 同課は今後、医院や歯科医院による診療報酬の不正受給容疑も立件する方針。

 組長らは、患者役に接骨院などを受診するよう指示。その後は患者役の保険証を使い何度も通院したことにして、診療機関に療養費の不正請求を繰り返させていた。

 患者役には報酬を渡していたほか、仲介料を支払って別の協力者を紹介させるなどしていたという。患者役の大半は国民健康保険加入者で、暴力団組員やお笑い芸人も含まれていた。

 警視庁の任意聴取を受けた患者役の40代の男性は、共同通信の取材に「知人の紹介で、接骨院で無料でマッサージを受けた。ここまで大ごとになるとは思っていなかった」と話した。

 ※療養費と診療報酬

 国民健康保険加入者が接骨院や鍼灸(しんきゅう)院で保険適用の施術を受けた場合、加入者は施術料の一部を自己負担し、残額は施術した柔道整復師らが市区町村に申請書を提出して療養費として受給する。歯科医院など医療機関が診療報酬明細書を市区町村に提出して受け取るのが診療報酬。厚生労働省によると、診療報酬の不正請求は2013年度に全国で計約146億円。接骨院などの療養費の不正請求も1億~2億円に上るとみられる。



http://mainichi.jp/shimen/news/20151106dde041040038000c.html
療養費不正受給:組長ら、1億2000万円詐取か 警視庁、十数人逮捕へ
毎日新聞 2015年11月06日 東京夕刊

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療養費詐取事件の構図
拡大写真
 柔道整復師(柔整師)の診療報酬にあたる「療養費」を不正受給したとして、警視庁組織犯罪対策4課は6日、指定暴力団住吉会系組長の男(49)や接骨院などを運営する会社役員の男(35)ら十数人について詐欺容疑で逮捕状を取り、数人を逮捕した。6日中に全員を逮捕する方針。捜査関係者によると、組長らは東京都内のコンサルタント会社役員の男(38)らと共謀して架空の施術記録を作成し、都内の自治体など健康保険事業を運営する「保険者」100機関以上に療養費を架空請求し、約1億2000万円をだまし取ったとみられる。

 また、都内の医院や千葉県の歯科医院でも同様の手口で診療報酬の不正請求を繰り返した疑いもあり、同課は詐取金が暴力団の資金源になったとみて調べている。暴力団関係者が「患者」をあっせんしていたとみられ、お笑い芸人が「患者」になっている請求もあったという。組長らは2011年8月〜13年4月ごろ、東京都杉並区の接骨院(既に閉鎖)で、組員や知人らの保険証を悪用して、架空の施術記録を作成し、療養費を世田谷区などに請求し、現金数十万円をだまし取った疑いが持たれている。

 運営会社役員の男は昨年11月、毎日新聞の取材に「(杉並区の接骨院に)柔整師を派遣していただけで、経営には関わっていない」と関与を否定していた。

 柔整師は厚生労働省認可の国家資格で、接骨院や整骨院で施術する。同省によると、患者が柔整師の施術を受ける場合、骨折や打撲といった緊急の治療が必要なけがに限って健康保険が適用される。

 保険適用の施術を受けた場合、患者の支払い方法は、接骨院などの窓口でいったん全額を払った後に自分で保険適用分を保険者に請求する「償還払い」と、窓口で自己負担分を支払い、保険適用分を接骨院などが代理請求する「受領委任」の二つ。自分で手続きする手間を避けるため、多くの患者が受領委任を選択するという。

 受領委任の場合、接骨院などに代わって療養費の請求をする民間の代行業者もおり、組長らはこうした業者らも関与させ、組織的な不正受給を繰り返していたとみられる。

 ◇接骨院巡る疑惑、絶えず

 柔道整復師(柔整師)の療養費を巡っては、以前から不正受給が問題になっていた。会計検査院は2009〜10年、全国の接骨院など208カ所の患者2万8293人を対象に検査し、7割超の2万1009人の療養費の請求書に不正受給が疑われる事例があった。患者が知らないうちに、接骨院などが通院回数を水増ししたり、本来は保険対象外の施術を治療と偽ったりした可能性があるという。

 厚生労働省の「柔道整復療養費検討専門委員会」委員の相原忠彦医師は、不正受給が横行する原因の一つに、接骨院などから依頼を受けて療養費の請求をする代行業者の存在を挙げる。通常の手続きでは接骨院などが保険者に療養費を請求しても支払われるのは治療数カ月後。このため、代行業者の中には、治療の翌月など早期に療養費を立て替え払いするサービスを展開しているところも多いという。

 だが、代行業者は認可や届け出などの法規制がない。09年には大阪地検特捜部が、施術実績を水増しして約2億円を詐取したとして、療養費の代行請求をしていた柔整師団体の代表の男らを逮捕している。

 療養費の年間支給総額は12年度、約3985億円に上った。保険者は膨大な審査件数に対して人手が不足している。都内のある区の担当者は「毎月3人で1万人分ほどを審査しており、誤記がないかなど形式的なチェックにならざるを得ない」と審査の甘さを認めている。



http://www.m3.com/news/general/372699
教え子の卒論、教授が盗用 「権利は自分に」、福教大
2015年11月6日 (金)配信 共同通信社

 福岡教育大(福岡県宗像市)は5日、教育学部の50代男性教授が教え子の卒業論文を盗用し、大学紀要に掲載していたと発表した。教授は「コピペ(文章の切り貼り)した」と認めているが「(学生に)アイデアを出した自分に権利があり、盗用ではない」と話している。大学側は、他にも無断引用などの不正があったとして、本年度中に処分する方針。

 この教授はスポーツの研究が専門。指導した学生の卒論からの盗用は2件で、うち2012年に発表した紀要の論文は卒論の一部をほぼ丸写ししていた。

 大学によると10~13年、他にも3件の論文で海外の文献をそのまま和訳したり、他人の論文を無断で引用したりしていた。

 盗用と指摘する第三者からの告発を受けた日本学術振興会から昨年5月に依頼を受け、大学が調査委員会で調べていた。

 櫻井孝俊(さくらい・たかとし)理事は記者会見で「倫理観の欠如は明白。研究に基づいて学生を指導するのに、不正があり申し訳ない。再発防止を徹底する」と話している。



http://www.m3.com/news/general/372738
「就職せず」「未定」が激増 - 就職調査、薬剤師国試の低合格率反映
2015年11月6日 (金)配信 薬事日報

 薬学教育協議会は、「2015年3月薬系大学卒業生・大学院修了者就職動向調査」をまとめた。6年制薬学部73大学(74学部)の卒業生の進路は、薬局が最も多い傾向は変わらなかったが、就職しなかった学生の総数が1559人と昨年度の1019人に比べて大幅に増加。このうち、進学者は約7割減少したのに対し、非就職者と未定の合計は1367人と昨年度の743人から1.8倍増となった。第100回薬剤師国家試験の合格率の低さを反映したもので、同協議会は「進学者の減少と非就職者の増加は、薬学の将来にとって憂慮すべき傾向」と警鐘を鳴らした。

 調査は、6年制第4期生を輩出した薬系大学をはじめ、全国の国公私立薬系大学73大学(74学部)から回答を得た。卒業生総数は8769人で、昨年度に比べて234人増加した。男女別に見ると、男性が3528人、女性5241人だった。

 このうち、大学が進路を把握していた就職者は7210人で、卒業生の82.2%となった。就職率は昨年度に比べて5.9%低下し、特に男性では79.7%と8割を切った。就職しなかった人の総数は1559人で、13年度の742人、昨年度の1019人に比べて大幅に増えた。その中で、進学者が170人と、昨年度の246人に比べて約7割も減ったのに対し、非就職者と未定の人の合計は1367人と、昨年度の743人から1.8倍も増えたことが明らかになった。

 非就職者と未定の人の割合は全体の15.6%を占め、1割を大きく突破した。これは、第100回薬剤師国家試験の合格率が63.17%と低かったことを反映したもので、同協議会は「このような進学者の減少と非就職者の増加は、薬学の将来にとって憂慮すべき傾向」と懸念を示している。

 6年制卒業生の就職先を見ると、最も多かったのは薬局の2846人で、32.5%を占めた。ドラッグストアなどの一般販売業の405人、卸売販売業の62人を合わせると約4割に上る。次いで、病院・診療所薬局の2346人(26.8%)となった。

 これに対し、医薬品関連企業に就職した人は、「開発・学術」が286人と3.3%にとどまり、「医薬情報担当者」(MR)の410人、「研究・試験・製造」の162人を含めても、合計895人と全体の約1割に過ぎなかった。行政への就職者は225人と、昨年度の198人から増加している。

 昨年度と同様、多くの卒業生が患者と直接触れ合う医療現場、薬剤師免許を活用できる職種を目指しており、医療人養成を目標に掲げる6年制学科卒業生の傾向がうかがえた。

4+2+3博士修了者、教育職への就職際立つ

 一方、6年制薬学部に併設される4年制学科の第1期生で、大学院博士前期課程(修士課程)、博士後期課程を修了した(4+2+3)卒業生の進路を見ると、博士課程修了者は、国公立が183人、私立が29人で、国公立修了者の85.8%、私立修了者の79.3%は男性だった。

 国公立の薬系大学院博士課程修了者の就職動向を見ると、製薬(研究・開発)が65人と最も多く、次いで大学の助教など教育職が51人、他大学や公的研究機関のポスドクなどその他が32人、化学・食品等が11人となっており、特に教育職への就職が27.9%と際立っていた。

 一方、私立の薬系大学院博士課程修了者では、同様に製薬(研究・開発)が10人と最も多く、次いで化学・食品等が6人、その他が5人などとなった。私立出身者の進路は、化学・食品等を含めた企業が55.2%を占め、昨年度32.5%の割合だった教育職への就職者は6.9%と大幅に減少した。



http://www.m3.com/news/general/356109
教育・学生の質確保、議論深まらず‐行政側「国試合格率操作を問題視」、大学側「6年制成果への着目主張」
2015年9月9日 (水)配信 薬事日報

 薬学教育6年制に伴う薬剤師養成のあり方などをめぐって関係者が意見を交わす「新薬剤師養成問題懇談会」(新6者懇)は4日、6年制薬学教育や卒業生の質確保をテーマに議論した。私立大学を中心に進級率の低い大学があることや、直近2年間の国家試験合格率が60%台に低迷していることなどを背景に、文部科学省と厚生労働省が教育の充実改善、学生の質確保を要請。教育関係者は、これまで以上に臨床能力を備えた卒業生が医療現場に輩出されるといった、6年制導入で得られた成果にも目を向けるべきと主張するなど、懸案事項となっている教育や学生の質確保をめぐる議論は深まらなかった。

 文科省は、各大学の入学者に対する卒業率と国試合格率、実質競争倍率の関係を整理したデータを提示。実質競争倍率の高い大学では、6年間でストレートに卒業する学生の割合などを示す卒業率や、国試合格率が高い傾向にあり、卒業率、国試合格率とも低い大学は実質競争倍率も低い傾向にあることを示した。

 また、実質競争倍率が低いにもかかわらず、卒業率や国試合格率が高い大学が存在している点を指摘。実質競争倍率が低くても卒業率が高い大学では、国試合格率が低く、逆に国試合格率が高い大学は卒業率が低い傾向にあるとのデータを示した。

 これらの結果は、学生を適正に選抜できなかった大学では、ストレートに学生を卒業させれば、国試の合格率が下がり、卒業延期や留年などによって国試の合格率を上げようとすると、卒業率が下がるという問題を抱えているという現状を浮き彫りにしているものとみられる。

 文科省は、「あくまで指標の一つであり、これらの数値を改善することを最終的な目標とするものではない」としながらも、「進級率や卒業率、国家試験合格率を指標として見た際に、必ずしも順調といえない大学があり、教育の改善充実に向けた一層の取り組みが必要」とした。

 厚労省は、「薬学教育が6年制に移行した後の卒業生を対象とした国試の合格率はここ2年間低迷しており、薬学部卒業生の質の確保が急務」とし、改善を促した。

 薬学教育協議会の望月正隆代表理事は、「(国試の)問題の傾向が大きく動いている」と述べ、基礎と臨床の知識を組み合わせた複合問題が増えていることが合格率低下の要因の一つになっていることを示唆しつつも、「この動きは決して悪いものではない。固定化して進めていってもらいたい」とした。

 全国薬科大学長・薬学部長会議の市川厚会長は、「国試の合格率低下をもって教育の質が低下したというのはどうか」と疑問を呈した上で、6年制の導入によってこれまで以上に高い臨床能力を身に付けた薬剤師が医療現場に輩出されている現状を示し、「6年制のメリットの部分にも目を向けるべき」との考えを示した。

 日本病院薬剤師会の松原和夫副会長は、「4年制時に比べ、6年制の(卒業生の)方が様々な知識を持って医療現場に来ていると思っている」とし、一定の効果があったことを認めたが、医師の国試では、基礎と臨床を組み合わせた問題が大半を占めていることから、「医師との比較で今後、どういう問題が必要になるのか考えた方がいい」と述べ、苦言を呈した。

 日本薬剤師会の山本信夫会長は、薬剤師として医療現場に出て行こうとする人を評価するための指標として、国試が重要な役割を果たしていることに言及し、「数字だけの議論ではないとは言いにくい部分があるのでは」と述べた。

改善・充実に努める

 全国薬科大学長・薬学部長会議と日本私立薬科大学協会は、この日の懇談会に「薬剤師養成の責務を担う立場から」と題する文書を提出した(文書本文を3面に掲載)

 医薬分業の是非をめぐる動きが活発化する中、薬学教育に携わる一人ひとりが、 医療現場で必要とされる薬剤師の育成に取り組んでいることをアピールしたもので、「6年制教育課程の卒業生が真に修学成果を発揮し、社会的認知を得られるよう、今後も教育の改善と充実に努める」としている。



http://www.m3.com/clinical/news/372446
ニトログリセリン舌下錠が販売中止へ
日本化薬の「NK」、2017年1月にも

m3.com編集部 2015年11月6日 (金)配信

 日本化薬はこのほど、狭心症治療薬「ニトログリセリン錠」(商品名:ニトログリセリン舌下錠0.3mg「NK」)の販売中止を発表した。2017年1月頃を予定しており、同社ではより安定性を向上させた後発品のニトロペン舌下錠0.3mgを代替薬として提示し、医療従事者らに対応を呼び掛けている。

 ニトログリセリン舌下錠0.3mg「NK」は、1953年2月に販売を開始した。1988年には後発品のニトロペンが登場し、以後は同薬が狭心症治療の現場で広く普及した。同社では、ニトロペンの普及状況などから、「NK」の販売中止を決定。中止時期は、2017年1月頃を予定しているという。



http://www.m3.com/news/general/372588
医師人生、地方で集大成 元産婦人科部長、人材不足の病院へ
2015年11月6日 (金)配信 朝日新聞

 長年働いてきた大都市圏の病院を離れて、医師人生の次の舞台に地方を選んだベテラン医師がいる。医師としての残り時間を、どう働くか考えた末に決断した。人材確保に苦しむ地方では、こうしたキャリアを積んだ人材を迎え入れる動きが広がる。

 ■新科開設、ゼロから奔走

 愛媛県の東の端、松山市から100キロ近く離れた人口9万人の四国中央市にある、社会医療法人石川記念会・HITO病院(257床)。40年近い歴史を持つ病院が、一層の機能充実を目指し、2013年春に増床・リニューアルした。

 24時間の救急体制を誇る地域の中核病院だが、リニューアル当初は子宮がんや卵巣腫瘍(しゅよう)などを診る婦人科がなかった。周辺大学を含む地元の医師不足は深刻で、適任の医師が見つからなかった。

 でも、1年後。大阪厚生年金病院(現JCHO大阪病院)の産婦人科部長だった小川晴幾(おがわはるき)さん(63)が着任し、14年5月に婦人科を開設できた。石川賀代院長は「経験やキャリアはもちろん、穏やかな物腰で患者さんと接する姿勢が素晴らしい。がん対応を強化したい病院の方針に合う良い先生に巡りあえた」と話す。

 小川さんにとっては、「動くなら今しかない」と考えての決断だった。

 出身が愛媛県。小さい頃は体が弱く、よく医者の世話になり、医師に憧れた。東大工学部に進んだが、卒業直前に夢が頭をもたげ、阪大医学部に学士入学。お産の感動と手術への関心から、産婦人科医になった。

 阪大の医局に籍を置きながら系列病院を回り、臨床や研究、学生指導に明け暮れた。専門は婦人科腫瘍だったが、産科も兼任。当直や夜中の呼び出しは当たり前の医師生活を送った。府医師会の理事として、崩壊しかけていた周産期の医療体制の維持にもあたった。

 「とにかく忙しかった大阪時代」を無我夢中で走り続け、定年が迫ったとき、考えた。病院に残ることもできそうだが、あと何年、自分は医師ができるのか。何がしたいのか。地元で暮らす両親も心配だ――。

 ちょうどその頃、医師仲介会社を通じてHITO病院で働く話が届いた。「今までは、医師数も患者数も多い都市型医療。ともに少ない地方型医療は、どう築けばいいのか」に興味を持った。院長との面談を経て「お役に立てるなら」と決心。子ども3人は成人しており、夫婦で移り住んだ。

 大阪時代は年金病院だけで10人いた産婦人科医は、四国中央市には数人だけ。少しでも体制充実に貢献すべく、ゼロからの婦人科開設に取り組んだ。時には緊急手術も必要な婦人科の病気は、勇気をもって受診すること自体が大切な場合も多い。まずは知ってもらおうと市内を講演にも回り、外来数も増えてきた。

 夫婦で暮らす家からは、瀬戸内海も四国の山並みも一望できる。朝焼けや田園風景を楽しみながら、ゆったり30分ほど歩いて病院まで通うのが日課だ。月に2回は大阪に戻り、家族とコミュニケーションを取る。

 「都市部でも地方でも、患者さんは患者さん。これから都市部は医師が余るかもしれない。田舎勤めも選択肢に入れては」と小川さん。自分が来なければ、この病院では治せなかった患者さんを治して帰ってもらえた時に、喜びを感じる。

 「市内の患者さんは、市内で診られるようにしたい。大阪時代から、そういう気持ちでやってきた。残りの医師人生も、充実したものにしたいんです」

 ■都会志向強く難しい採用

 人口10万人あたりの医師数は全国平均237人(12年)。東京都は313人、大阪府は269人いるが、200人未満の県も多い。

 人材スカウト会社サーチファームジャパンの武元康明社長は「04年の研修医制度改革で、大学が系列病院への医師派遣を減らして以降、医師不足に悩む病院が増えた」と指摘する。県庁所在地など都市部と他地域との「県内格差」もある。医師も都会志向は強く、派遣が細ったり大学の影響が薄かったりすると採用は簡単ではない。高齢化で医療ニーズが増せば不足感は一層強まる。

 地域の中核病院は街づくりの手腕を持つ事務長も必要で、上場企業の幹部級も紹介しているという。医療機関だけでなく、企業が人材を探す相談も増えているが、求める水準の人は限られるのが実情だ。武元氏は「のびしろや自由度が地方の魅力。柔軟性や創造性があり、挑戦の楽しさと大変さの両面を捉えられる方が向いている」と話す。

 (吉川啓一郎)



http://www.m3.com/news/general/91428
平成19年度医学部卒業者の卒後翌年度の県内定着率、半数にも満たない結果
2009年2月9日 (月)配信 厚生政策情報センター

医学教育カリキュラム検討会(第1回 2/2)《厚労省》
 文部科学省が2月2日に開催した、「医学教育カリキュラム検討会」の初会合で配布された資料。この検討会は、臨床研修制度の見直し、医師不足への対応など医学教育をめぐる状況を踏まえ、医学教育のカリキュラムに関する専門的事項について検討を行うために設置された。  主な検討事項は、(1)臨床研修の見直しを踏まえた医学教育の改善・充実方策(2)医師として必要な臨床能力の確実な習得を確保する方策(3)地域や診療科に必要な医師を養成・確保するための方策-などとなっている(P2参照)。  この日、提示された資料から、医学部卒業者の卒後翌年度の県内定着率は、平成14年度では平均57.8%だったのに対し、平成19年度では平均49.1%となっており、8.7ポイントも低くなっていることが明らかになった(P18参照)。

http://www.m3.com/tools/Document/WIC/pdf/200902_2/1000_2_1.pdf



http://www.sankei.com/west/news/151106/wst1511060071-n1.html
大阪市立大医学部附属病院で不審火2件 けが人なし 阿倍野区
2015.11.6 20:29 産経ニュース

 6日正午ごろ、大阪市阿倍野区旭町の大阪市立大医学部付属病院の中庭で、植え込みの草木が燃えているのを女性看護師が発見。大阪府警阿倍野署によると、連絡を受けた医師らが消火器で火を消し、約5平方メートルが焼けたがけが人はなかった。

 また約30分前の午前11時半ごろにも、同病院6階の女子トイレの清掃用具入れに置いてあったトイレットペーパー2個の包装紙に焦げたような跡があるのを清掃員が発見していた。周囲に火の気がないことから、同署は連続不審火の可能性が高いとみて捜査している。



http://apital.asahi.com/article/news/2015110600026.html
市立病院計画が頓挫 野洲市議会で予算案否決 財政負担懸念
2015年11月 6日 朝日新聞

 野洲市立病院の整備を巡り、市議会(定数20、欠員1)は5日の臨時会で、市側が提案した病院の基本設計費を含む予算案など2議案をいずれも賛成少数で否決した。取材に応じた山仲善彰市長は「市の病院のプロジェクトはこれで終わった」と話し、市立病院の整備は頓挫した形になった。

 人口約5万人の野洲市内には、公立病院がない。中核的な医療拠点の役割を担う民間の野洲病院も老朽化などのため、機器の更新や耐震化への対応が難しくなっており、市が2011年から病院整備を検討していた。

 市は、JR野洲駅前の市有地での建設や収支の見通しなどを盛り込んだ基本計画をまとめ、基本設計費を含む予算案を市議会に提案。市議会がこの予算案を否決し、市側は総事業費が86億円、開院後8年目で収支が黒字になるとの見通しを含む基本計画の見直し結果を公表した。

 市側は、この日の本会議に、病院の基本設計費などを含む3600万円の予算案と、病院整備や運営に充てる基金を置く条例案を提案。予算案には、共産と無会派の議員が「病院の早期建設が、多くの市民の願いだ」などと賛成討論した。反対討論はなく、議長を除く18人の採決で、最大会派の野洲政風会の8人と野洲ネットの1人が反対、野洲ネットの3人と共産3人、公明1人、無会派の1人が賛成した。政風会の1人は退席し、8対9の賛成少数で否決した。基金設置の条例案も賛成少数で否決した。

 政風会の立入三千男会長は取材に対して、「病院はほしいが、市の財政規模を考えると持ちきれないと思う。(否決は)議員それぞれの判断だ」と話した。

 市は野洲病院に対して、1998年度から、借入金の返済や医師確保などのために補助を続けている。予算案などの議決を受けて、山仲市長は支援の継続は難しいとし、「市民のための中核的な医療サービスをどう守るのか。今後、検討したい」と話した。

(朝日新聞 2015年11月6日掲載)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47236.html
後発品の政府目標、「達成難しい」- 中医協で議論が過熱
2015年11月06日 19時00分 キャリアブレイン

 政府が2020年度末までに後発医薬品の使用割合を80%以上に引き上げる目標を掲げる中、中央社会保険医療協議会(中医協)では、来年春の診療報酬改定に向けた議論が熱を帯びている。中医協の調査(速報)では、後発品への不信感が根強い現状が浮き彫りとなっており、委員からは「不信感を払拭する方法を考えないと、目標が今から『駄目だ』と宣言しているようなものだ」との声も上がっている。【敦賀陽平】

 調査は今年7-9月、医療機関と薬局合わせて5000施設を対象に行われ、病院489施設、診療所813施設、薬局703施設から有効回答を得た。

 病院と有床診療所(有床診)を対象に、入院患者への後発品の使用状況を聞いたところ、「薬の種類によって、後発品を積極的に処方する」が共にトップだったが、有床診では「後発品を積極的には処方しない」(23.2%)が2番目に多く、病院でも1割近くを占めた。

 また、今年4月以降に後発品への「変更不可」とする処方せんを発行したことのある病院と診療所の医師約600人に、その理由を尋ねた結果(複数回答)、いずれも「患者からの希望があるから」が最も多かったが、「後発品の品質(効果や副作用を含む)に疑問があるから」(病院48.1%、診療所50.3%)がこれに続いた。

 さらに、薬局を訪れた患者約800人に対して、後発品の使用の意向を調べたところ、「少しでも安くなるのであれば使用したい」が約6割に上る一方、「いくら安くなっても使用したくない」(13.7%)との回答が2番目に多かった。

 その理由としては(複数回答)、「後発品の効き目や副作用に不安があるから」(75.7%)が最も多く、以下は「使い慣れたものがいいから」(36.0%)、「医師が勧めないから」(14.4%)などの順だった。

■後発品の疑念払拭へ抜本的な施策を
 中医協は6日に総会を開き、この調査結果について意見を交わした。保険者の委員からは、「先頭に立つ医療機関が品質に疑問を持っている現状で、本当に使用が進むのか」との声も上がり、医療機関側の不安を払拭する抜本的な対策を講じる必要性を示した。

 医師側の委員は、「医療者だけでなく、患者にとっても後発品の信頼性は低い。この結果を真摯に受け止めるべきだ」と主張し、品質を安定させるため、後発品メーカーの再編・統合を求めた。また別の委員は、先発品の特許が切れた段階で、先発品の価格を後発品と同等まで引き下げ、それを先発品メーカーの新薬開発の支援に回すことを提案した。

 来年春の診療報酬改定に向け、中医協では今後、後発品の使用を促進するための具体策の検討を進める方針だ。



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151106/k10010296571000.html
ジェネリックに医師の半数以上が不信感
11月6日 15時39分

 医薬品の特許が切れたあとに販売される価格が安い後発医薬品、いわゆるジェネリックについて、医師の半数以上が品質などに不信感を持っていて、普及に向けた課題になっていることが厚生労働省の調査で分かりました。
 政府は医療費の抑制に向けて、医薬品の特許が切れたあとに販売される、価格が安い後発医薬品、いわゆるジェネリックの使用割合を現在の50%程度から、2020年度までのなるべく早い時期に、80%以上に引き上げるとする目標を掲げていてます。
 こうしたなか、厚生労働省は医師などを対象に行った、ジェネリックについての意識調査の結果を6日開かれた中医協=中央社会保険医療協議会に報告しました。
 それによりますと、病院の医師にジェネリックに対する不信感の有無を尋ねたところ、「不信感はない」と答えた医師が40.7%だったのに対し、54.9%が「不信感がある」と回答しました。そして、「不信感がある」と答えた医師に、その理由を複数回答で聞いたところ、「新薬との効果・副作用の違い」が67.9%と最も多く、次いで「新薬との使用感の違い」が38.6%などとなりました。
 出席者からは、「多くの医師がジェネリックへの不安を払しょくできていないことが普及に向けた課題になっており、安全性などのさらなる情報提供が重要だ」といった意見が出されました。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=126076
高齢者が注意すべき薬…安易な長期投与に警鐘
(2015年11月6日 読売新聞)

 日本老年医学会が4日、10年ぶりの改定となる「高齢者の安全な薬物療法指針」を決定し、主要部分をホームページに公開した。指針は医師向けだが、高齢者に有害な副作用が表れやすい「特に慎重な投与を要する薬」のリストをまとめており、超高齢社会の安易な薬の処方に警鐘を鳴らしている。

 不眠、認知症、高血圧、糖尿病、足腰の痛み……。高齢者はさまざまな持病を抱え、多くの薬を長期間飲み続けていることが多い。一方で、薬の成分を体外に排出する機能が落ちて、副作用が出やすくなる傾向がある。

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 そして、薬のなかには、特に、高齢者が飲むと有害な副作用を起こすリスクが高いものもある。指針には、そうした薬への注意を喚起する狙いがある。

 同学会の作業部会は、10年ぶりの指針改定に当たり、改めて国内外の2000を超える論文を分析したうえで、注意すべき薬の一覧を見直し、4月に指針案を公表。その後、関係学会や医療関係者などから寄せられた意見も踏まえて修正を加えた。

 指針の主な対象患者は、75歳以上。ただし、75歳未満でも、体力が著しく低下した高齢者は含まれる。基本的に、1か月以上の長期処方を問題にしている。

 「特に慎重な投与を要する薬」のリストには、約30種類の薬が、主な副作用とともに掲載された。

 例えば、睡眠薬では、認知機能の低下やふらつき、転倒を招く危険などが指摘されている。

 抗精神病薬を、認知症患者の徘徊や暴力を抑えるために投与した場合は、手足のふるえなどの神経障害や認知機能の低下のほか、脳血管障害の発症と死亡率の上昇などが挙げられている。

 いろいろなタイプがある糖尿病薬については、低血糖など、それぞれの種別ごとに出やすい副作用を示している。近年発売された新しい薬の情報もある。

 指針では、これらの薬について、別の薬に変更したり、使用期間を短くしたりするなど、対処法も提案している。

 ただし、指針をまとめた東京大教授(老年医学)の秋下雅弘さんは、「患者が自己判断で薬をやめると、急激に悪化する危険もある。自分や家族が使っている薬に疑問を感じたら、必ず主治医や薬剤師に相談してほしい」と話している。



 実は、4月に公表された指針案の段階では、このリストの名称は、「中止を考慮すべき薬」だった。しかし、在宅医や患者家族から「禁止薬のような印象を受ける」「全く使えなくなると困る」などの意見が寄せられたため、結局、「特に慎重な投与を要する薬」という名称になった。

 とはいえ、「基本的に、このリストにある薬を安易に長期投与するのは望ましくない、という当初のメッセージに変わりはない」(秋下さん)。

 例えば、高齢者の訴える不眠では、就寝時間が早すぎて、未明に目を覚ましているケースも少なくない。秋下さんは、「高齢者の治療においては、薬に頼るだけでなく、生活習慣の見直しなどの工夫が必要だ。指針には特に注意を要する薬を挙げているが、一方で、薬の種類にかかわらず、高齢者が5種類以上の薬を飲み続けていると転倒のリスクが増えるというデータもある」と指摘している。
(高橋圭史)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47235.html
認知症の合併患者、やはり多い内服薬の処方- 意識障害など招きやすい6剤以上も半数近く
2015年11月06日 18時30分 キャリアブレイン

 認知症と他の慢性疾患を合併する患者の1割超が、10剤以上の内服薬を処方されていることが、中央社会保険医療協議会(中医協)の調査で分かった。意識障害などの有害事象につながりやすいとされる「6剤以上の投薬」を受けている患者も半数近くに達していた。【ただ正芳】

 中医協の部会では今年7月、全国の医療機関を対象に、外来患者の処方の状況などについて調査。1011施設から回答を得た。

 調査では、認知症と慢性疾患を合併する患者(1841人)に処方した内服薬の数も分析。その結果、最も多かったのは「6剤」(13.5%)で、次いで多かったのは「10剤以上」(12.9%)だった。以下は、「5剤」(12.7%)、「4剤」(12.0%)、「3剤」(11.4%)などの順となった。意識障害や肝機能障害など、有害事象の発生増加に関連するとされる6剤以上の投薬を受けている患者は、全体の半分近く(47.4%)を占めていた。

■多種類の服薬、減少させた場合は「報酬で評価を」

 厚生労働省では、服薬回数や薬剤数が多いほど、薬剤が正しく服用されにくくなるという課題もあると指摘。こうした状況を改善するため、医療機関や薬局が、多種類の服薬を行っている患者の処方薬剤を減少させることができた場合は、報酬で評価することも検討すべきと提案している。



https://medical-tribune.co.jp/news/2015/1106037736/
特定機能病院に医療安全管理の専従医師・薬剤師の配置などを義務付けへ
厚労省医療安全タスクフォース

2015.11.06 Medical Tribune

 特定機能病院の承認取り消しが相次いだ件を受け,厚生労働省内に設置された「大学附属病院等の医療安全確保に関するタスクフォース」(タスクフォース,関連記事)は昨日(11月5日),特定機能病院の承認要件見直しに向けた取りまとめ案を示した。特定機能病院の現行の要件である高度な医療の提供などに加え「医療安全管理体制の確保」を求める記載が医療法に盛り込まれる見通し。具体的には,従来,看護師が専従,あるいは医師が兼務で担っていた医療安全管理部門に専従の医師および薬剤師を配置することを義務付ける内容などが示された。顧問の委員からは「特定機能病院に厳しい条件が求められることになる」との指摘も聞かれた。

「インシデント・アクシデントが年間1万件を超える病院も」

 見直し案は,今年(2015年)6~9月の顧問委員を含むタスクフォースによる全国84カ所の特定機能病院の集中検査結果を受けて作成された。集中検査で会議の議事録など関係書類の確認,管理者や医療安全管理部門関係者や病院職員などへの聞き取りが行われた。
 その結果,「開設者・管理者が医療安全に積極的に取り組んでいない病院があった」「医療安全対策の徹底には専従の医師・薬剤師の配置を求める現場の声が多かった」「インシデント・アクシデントの報告件数は,年間2,000~3,000件の病院から1万件を超える病院まであった」「死亡事例について,全ての事案を把握する病院がある一方,今般の群馬大学医学部附属病院での事案以降も取り組みを開始していない病院があった」「管理者や医療安全管理部門が院内ラウンドを行っていない,またはほとんど行っていない(年1回程度)病院があった」他,「インシデント・アクシデントの約3分の1が薬剤に関連していた」(タスクフォース顧問・NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長,山口育子氏)といったことが分かったようだ。ただし,今回の会議ではこうした問題を抱える,あるいは医療安全管理への取り組みを行う病院の割合などは開示されなかった。

外部監査委員会の設置やIC時の職員立ち会い求める

 タスクフォースは「医療安全管理体制等に関連して,ガバナンスの確保とともに,第三者の視点の不足や高難度新規医療技術に関する導入プロセスの策定および遵守等,対応を行うべき点が明らかになった」と判断。特定機能病院の要件に「医療安全管理体制の確保」を加え医療法に位置付けるなど,特定機能病院に対する国の規制強化を強める方針を示した。
 具体的には「医師だけでなく法律家や一般からの外部委員が過半数を占める監査委員会の設置」「医療安全担当副院長の配置」「専従の医師および薬剤師の配置を義務付ける」を含む内部統制の強化の取り組みを求めている。この他,全ての死亡例および重大な事例の医療安全管理部門への報告の義務化,「診療録等の管理の強化」として,インフォームド・コンセントの際に説明医師以外の職員が立ち会うことなどが求められる見通し(図)。

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図. 特定機能病院における医療安全体制の見直しのイメージ
(当日配布資料)

 顧問の1人楠岡英雄氏(社会保障審議会医療分科会長,国立病院機構大阪医療センター院長)は「特定機能病院に厳しい条件が求められることになり,その準備には時間がかかる。大学病院によっては医師不足のところもあり,医療安全管理だけが業務ではない。バランスを考慮する必要もあるだろう。また,医療安全管理部門に専従の医師や薬剤師を設置した場合,具体的な業務内容を示す必要があるのではないか」と意見を述べた。

塩崎厚労相「大学病院の大半が病院長を選挙で選んでいる」

 厚労省は今後,高難度新規医療技術導入の際の標準的なルール作り,特定機能病院の承認要件の見直しに向けた検討を進める。さらに報告書では「特定機能病院,なかんずく大学附属病院のガバナンス改革に関して検討の場を設け,可及的速やかに結論を得る」との意向も示されている。
 同タスクフォースの本部長を務めた塩崎恭久厚生労働相は,結びの挨拶で大学病院の人事体制について言及。「現在,84カ所の特定機能病院のうち78カ所が大学病院。このうち50病院で病院長が選挙で選ばれている。病院長が選挙で選ばれ2年で交替することで,患者本位の医療安全に不可欠なリーダーシップを発揮することにつながらないのではないか。本日のとりまとめをもとに特定機能病院の承認要件の見直しに着手するとともに,大学病院のガバナンス改革に向けた議論を始めていきたい。各特定機能病院におかれては,国民の信頼に足る診療体制の構築に向けて,あらゆる面での過去のしがらみと決別する改革を断行して頂くようお願いしたい」と述べた。
(坂口 恵)



http://news.biglobe.ne.jp/domestic/1106/mai_151106_8731137018.html
<診療報酬改定>日医、財務省案に猛反発…引き下げ巡り攻防
毎日新聞11月6日(金)8時30分

 2016年度診療報酬改定をめぐり、関係者の応酬が始まった。財務省が先月30日の財政制度等審議会の分科会に引き下げ方針を提案したのに対し、日本医師会(日医)は強く反発。年末の予算編成での改定率決定に向け攻防が繰り広げられる。

 「さらなるマイナス改定は地域医療の崩壊をもたらす」。日医の横倉義武会長は5日の記者会見で、財務省方針を厳しく批判した。

 診療報酬は医療サービスの値段でほぼ2年に1回改定される。手術や調剤などの技術料の「本体」と「薬価」からなる。前回(14年度)は0.1%増だが、消費増税に伴うコスト増を除いた実質ではマイナスだった。今回引き下げれば実質2回連続、名目では8年ぶりのマイナスになる。

 財務省は社会保障費を概算要求から約1700億円削減する意向。診療報酬だけで削るなら約1.5%引き下げに相当する。

 診療報酬のうち「薬価」は実際の取引価格との差の千数百億円程度引き下げの見込み。財務省は足りない分を「本体」に求める。特に、調剤報酬に狙いを定め、加算要件など細かい見直し方針を示している。ただ、調剤報酬だけで残り数百億円を捻出するのは困難で、医師の技術料など日医の「本丸」にまで切り込まれる可能性があり、全体としてプラスにするのは厳しいのが実情。厚生労働省は「必要なものは確保する」(幹部)と態度を明確にできずにいる。自民党の閣僚経験者は「『プラス改定だ』と言わないと大幅マイナスになってしまう」と同省に強気の姿勢を促す。【堀井恵里子】



http://www.miyakomainichi.com/2015/11/82261/
未収金2億6700万円/宮古病院
前年比2・9%悪化/サービスの質低下懸念
14、15年度で2件の法的措置

2015年11月6日(金) 9:06 宮古毎日新聞

 宮古病院(上原哲夫院長)は5日、未収金額(個人医療費分)が2015年9月末現在で2億6704万円(2624人)に上ることを公表した。前年同時期に比べて2・9%悪化している。会見で上原院長は「未収金が増えると病院の経営に必要な資金が不足し、医療サービスの質の低下につながる」と懸念した。今後も滞納者への督促を徹底するほか、特に悪質な滞納者に対しては法的措置を講じるとしており、14、15年度で2件の法的措置を実施したことも発表した。

 未収金額の内訳でみると、「分割支払いを約束したが不履行」が最も多く51・4%。人数では1324人で、金額は1億3737万円となっている。

 次いで、「分割支払約束の履行中」が全体の35%で人数は904人、金額は9352万円。「患者死亡・患者転居により請求困難」が9・8%などとなっている。

 同院では未収金発生の要因として ①生活困窮のため医療費が支払えない ②健康保険料未納に伴う自己負担分の増加 ③支払い約束の不履行-を挙げる。

 未収金縮減の対策としては文書督促(分割納入中の者を除く)や高額未収者に対する電話・訪問督促等を徹底して納入を促す。悪質な者には法的措置を視野に入れた姿勢で臨むとしている。

 会見で上原院長は、宮古病院で必要な経費の大部分は患者が支払う医療費によってまかなわれていることを訴え「宮古病院は独立採算が原則。未収金の増加により赤字が増えると経営が破たんし、医療サービスが提供できなくなる可能性もある。地域医療を守るために理解してほしい」と述べた。

 そのほかにも、2011年度以降、同病院における未収金額は増加傾向にあることを報告し、未収金縮減に向けて理解と協力を呼び掛けた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47231.html
一般病院などの収支「悪化しているもよう」- 医療実調受け、塩崎厚労相
2015年11月06日 18時00分 キャリアブレイン

 全国の病院や診療所などの経営状態を調べた第20回医療経済実態調査(医療実調)の結果を受けて、塩崎恭久厚生労働相は6日の閣議後の記者会見で、「一般病院や一般診療所、保険薬局の収支は全体として悪化しているもよう」との認識を示した。その上で、今後の中央社会保険医療協議会での議論などを踏まえ、2016年度診療報酬改定の改定率について検討する考えを示した。【松村秀士】

 今回の医療実調では、13、14年度の2期分の通年調査を行った。14年度の損益差額率(医療・介護に関する損益差額を収益額で割ったもの)は、一般病院がマイナス3.1%で、前年度と比べて赤字幅が1.4ポイント拡大。一方、一般診療所の損益差額率は15.5%で前年度から0.6ポイント減少し、保険薬局は7.2%で2.1ポイント減少したが、それぞれ黒字を維持していた。

 この日の会見で、塩崎厚労相は、「大切なことは国民にとって安心できる医療がきちんと確保できるかということ」と強調。持続可能な社会保障制度にするため、関係団体などの意見を集約し、16年度診療報酬改定の改定率について議論する必要があるとした。



http://mainichi.jp/opinion/news/20151107k0000m070152000c.html
社説:診療報酬改定 薬剤費の削減を重点に
毎日新聞 2015年11月07日 02時31分

 来年度の診療報酬改定の議論が本格化している。高齢化や技術革新の影響で医療費は膨らむ一方だ。医療費全体の40兆円のうち10兆円を占める薬剤費は特に増加が著しい。大胆に薬剤費の削減に切り込み、医療費の伸びを抑えるべきだ。

 財務省は社会保障費を概算要求から1700億円削減する方針で、診療報酬に当てはめると1.5%程度の引き下げになる。前回(2014年度)の報酬改定も実質マイナスであり、日本医師会は2回連続の減額に強く反対している。マイナス改定が続いた小泉政権時に地方の病院や診療科が閉鎖に追い込まれたことを引き合いに、医療崩壊を招きかねないと強調する。

 ただ、今年度の介護保険の報酬改定は2.27%減であり、医療費だけを優遇することには政府内に異論が強い。来夏の参院選で医師会の支援を得たい自民党内には増額を望む声も強いが、選挙利用は慎むべきだ。診療報酬を増額すれば患者負担も増えることを考えないといけない。

 削減の焦点は薬剤費だ。新薬に比べて6割程度の価格の後発薬(ジェネリック)を使えば薬剤費の抑制につながる。新薬の特許が切れてからの後発薬のシェアを見ると、日本はようやく4割台に達したものの、米国の9割をはじめ先進各国の7〜8割に比べて大幅に低い。政府は20年度までに8割以上に引き上げる目標を掲げているが、実現すれば1兆円以上の薬剤費が削減できるとも推計される。

 新薬と有効成分は同じでも材料や製造方法が完全に同じではないため、効果や安全性を懸念して医師が使いたがらず、中小のメーカーが多いため医療機関への説明やPRが不十分であることが、後発薬の普及が進まない原因とされる。院内薬局の場合、割高な新薬を使い続けた方が利ざやが大きいことも指摘される。

 調剤薬局に対しては後発薬を普及させると加算が付く制度もあるが、十分な成果は上がっていない。ドイツでは安価な医薬品を処方された患者の自己負担をゼロにする制度を導入し、健康保険組合も後発薬の普及に一役買っているという。わが国も患者側の意識改革も含めた実効性の高い政策を導入すべきだ。

 看護師を手厚く配置した報酬額の高い病床の削減も焦点の一つだ。また、医療的処置の必要性が高くない患者が、一般病院や精神科病院に多数入院していることも医療費膨張の一因だ。病院より家庭的な雰囲気でコストも低い介護施設やグループホームでの処遇を進めるべきだ。

 持続可能な医療制度を守るためである。医療費を抑制するために万策を講じる必要がある。



http://www.sankei.com/life/news/151106/lif1511060027-n1.html
群馬大、旭川医科大、秋田大に「最低評価」 国立大評価委、医療事故や財務内容悪化で
2015.11.6 19:27 産経ニュース

 国立大学法人評価委員会は6日、平成26年度の国立大など計90法人の業務実施状況に関する評価結果を取りまとめた。87法人はおおむね順調と認められたが、複数回にわたる医療事故を起した群馬大のほか、旭川医科大、秋田大の3校には最低評価にあたる「重大な改善事項」を指摘した。

 評価は業務運営 ▽財務内容 ▽自己点検・情報公開 ▽法令順守などを対象に実施。パリで東北の魅力を発信する「東北復幸祭」を開催し、原発事故による風評被害の軽減に向け積極的な情報発信を展開した福島大や、地域課題の解消に向け地元自治体などと共同で解決策を検討する教育組織を設置した高知大など5校が特筆すべき取り組みとして認められた。

 一方、重大な改善事項は3校で指摘された。複数回の医療事故が判明した群馬大については医療安全管理体制の重大な欠陥が認められ、「地域医療を担う中核として医療福祉を向上させる」という中期目標に十分に取り組んでいるとは認められないと判断。

 旭川医科大については財務マネジメント上の課題による財務内容の悪化が認められるとし、秋田大では寄付金の使途変更の手続きで寄付者の同意を取らないなど重大なミスがあったとした。



http://dot.asahi.com/wa/2015110400080.html
安倍政権“横暴改革”で大学崩壊 人件費削減、研究者は非正規雇用に
(更新 2015/11/ 6 07:00) 週刊朝日

 政府は、産業力強化に向けた大学改革を進め、昨年12月、産業競争力会議(議長・安倍首相)は、国立大学を3分類し、「稼ぐ大学」にするための改革案を発表。同会議には経済再生相などの閣僚のほか、産業界の重鎮がずらりと並んだ。

 こうした、産業力を重視する安倍政権の大学改革には、批判も多い。

 今年6月、当時の下村博文・文科相から各大学に対して出された「教員養成系や人文社会科学系の学部の廃止、転換を含めた組織見直し」の通知が物議をかもし、日本学術会議、大学の学部長などが反対声明を発表した。

「文系を軽視する背景には、一つは財務省からのプレッシャーもある。厳しい国家財政の下でより社会の需要に応える教育が求められている。もう一つは、保守的政治勢力からのプレッシャーがあるのではないか。政権批判をするのはいつも、人文社会科学系の人間ですから……」(科学技術政策に詳しい大阪大学の平川秀幸教授)

 十数年前から「選択と集中」という方針で大学などでの研究を進めてきたが、元凶はここにあるという。

 元三重大学学長で鈴鹿医療科学大学の豊田長康学長は指摘する。

「『選択と集中』はもともと産業界の経営手法で、大学でもうまくいくと多くの人が信じきっていて、これまで検証もせずに進められてきました。だが、その結果として、日本の大学の国際競争力は低下しているのではないでしょうか」

 豊田学長は、研究の競争力の指標である論文数の推移を調べ、ここ10年で日本の大学の国際競争力が低下していることをいちはやく指摘してきた。

「特に工学、物理、化学、物質科学など日本のお家芸と言われていた分野で論文数が減っています。大きな原因は、大学の研究者の研究時間が減っていることです」

 論文数が減少した時期は、2004年の国立大学法人化と重なる。国は、法人化によって大学に民間の経営理念を導入することを促す一方で、大学運営の基盤となる収入で主に教員の人件費として大きな役割を持つ運営費交付金を、毎年1%ずつ削減したのだ。

 04年から三重大学学長を務めた豊田学長は、当時をこう振り返る。

「運営費交付金が削減されたので、三重大でも計画的に教員数を減らしました。例えば医学部では1講座4人の教員がいたのが3人になった。教員が減り、研究時間が減っていくので、先生たちの疲弊感はますます高まっています」

 運営費交付金が減ることで教員が減り、ひとり当たりの負荷が高まり、研究時間が確保しづらくなった。その結果、論文数の減少につながったというわけだ。

 運営費交付金が減る一方で、研究テーマを選別して研究予算を配分する競争的資金は倍以上増加。ここ10年で国立大学の運営費交付金は約1695億円減り、競争的資金は約2465億円も増加している。競争的資金はテーマや成果によって配分が決まるため、競争が促され、効率化が進み、結果が出せるというのが国のもくろみだった。

 だが、研究者を大学で安定して雇用できる運営費交付金と異なり、競争的資金では3~5年のプロジェクトごとの雇用になる上、プロジェクトのテーマの研究しかできないなど自由度が低い。12年にノーベル賞を受賞した山中伸弥氏が率いる京都大学iPS細胞研究所でも、運営資金の多くは競争的資金が占め、職員の約9割が任期付きの雇用だという。iPS細胞研究でさえ、この状況なのだ。

 かつて国の大学院重点化施策で増え続けていた博士研究員(ポスドク)や博士課程大学院生も、近年は減少傾向だ。豊田学長はこう懸念する。

「法人化で大学の裁量が増すということだったが、実際には(国の予算配分によって)研究機能が縮小しました。現在国が進めている大学改革では、機能どころか組織の縮小段階に入っています」

 法人化以降、国立大学は6年ごとに中期計画を策定し国の評価を受ける。現在策定中の計画では、目標の設定によって国からの予算配分が左右される仕組みだ。

 今年4月には改正学校教育法などが施行され、大学学長の権限が強化されたと言われるが、逆に大学の自治は奪われつつあるのが現実だという。前出の平川教授はこう懸念する。

「国からの評価と予算に、大学、学長はより縛られるようになってきています。これまで大学の自治は教授会を中心として行われてきたが、学長が国に予算で首根っこを押さえられ、国の方針に振り回されてしまう危険性がある」

※週刊朝日 2015年11月13日号より抜粋


  1. 2015/11/07(土) 05:38:45|
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11月3日 

http://mainichi.jp/area/oita/news/20151103ddlk44040335000c.html
医師注意義務違反:県立病院過失で1700万円賠償命令 地裁判決 /大分
毎日新聞 2015年11月03日 地方版

 肝細胞がんを患った大分市の男性(当時62)が死亡したのは県立病院の医師が治療法を誤ったためなどとして遺族が県に約6200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が10月29日、大分地裁であった。竹内浩史裁判長は「適切な経過観察を実施する注意義務に違反した」などとして医師の過失を認め県に約1700万円の賠償を命じた。

 判決によると、男性は2008年9月多発性肝細胞がんと診断を受け、同10月に県立病院に入院。RFA(ラジオ波で腫瘍を死滅させる治療法)を受けたが入退院を繰り返し、09年7月に亡くなった。

 竹内裁判長は位置の特定が困難だった腫瘍に対して行ったRFAが「有効かつ適切なものであったか疑問。安易にRFAを継続し、適切な検査や治療方法を選択・実施する注意義務に違反した」と指摘。さらにその後の経過観察にも過失を認めた。【佐野格】



http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20151103ddlk35040459000c.html
山口市柚野診療所:再開 半年ぶり新しい医師着任 住民ら「ありがたい」 /山口
毎日新聞 2015年11月03日 地方版

 山口市徳地柚木(ゆのき)にある山口市柚野(ゆの)診療所が2日、新しい医師が着任して約半年ぶりに再開した。再開を待ち望んでいた近くの人たちは、久しぶりに診療所を訪れ、「ありがたい」とほっとした表情で話していた。

 柚野地区は人口約300人で半数以上を65歳以上が占める。診療所は1976年、現在の場所に開設された。今年3月まで100人ほどが通院していたが、担当していた90代の医師が通うことが難しくなり閉鎖された。

 山口市が、同市や防府市の医師会に相談し、代わりの医師を探していたところ今夏、約8キロ離れた同市阿東地福上(じふくかみ)で澤田医院を開く澤田英明医師(63)が引き受けた。

 診療所が閉鎖されていた半年間は、住民は車で10分ほどの地域活性化センターで、県が週1度実施する巡回診療を受けたり、阿東地区の医師にかかったりしていた。市健康増進課担当者は「やはり身近に継続して診療を受けられる医師がいる体制が安心につながる」と話す。

 この日、診察を受けた近くに住む河原五郎さん(87)は「これからはお医者さんが来てくれる。大変助かります」と笑顔を見せた。澤田医師は「患者さんがどこでも同じ治療を受けられるようにと引き受けました。(診療所の再開が)地域の方の安心につながれば」と話す。

 診療所は外科と内科があり、澤田医師と看護師計4人で運営する。毎週月曜の午後1時〜2時半が診療時間。【田中理知】

〔山口版〕



http://mainichi.jp/area/mie/news/20151103ddlk24040053000c.html
長岡診療所:2年ぶりに医師、鳥羽市が採用 /三重
毎日新聞 2015年11月03日 地方版

 鳥羽市相差町の市立長岡診療所に2日、島根県出身の医師、吉岡博司さん(65)が着任した。同診療所は前任の医師が亡くなり、2年間欠員となっていた。

 吉岡さんは長崎県西海市の江島で診療所に勤務していたが定年退職し、鳥羽市に応募、1日付で採用された。南鳥羽の長岡地区は人口約2000人で、医療機関は同診療所のみ。【林一茂】

〔三重版〕



https://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20151103_7
夫婦で支える地域医療 久慈・国保山形診療所
(2015/11/03) 岩手日報

 久慈市山形町の国保山形診療所(吉田弘之所長)に2日、吉田所長の妻の順子(よりこ)医師(60)が着任した。順子医師は副所長として弘之所長(59)と交代で診療に当たり「微力だがお役に立ちたい」と抱負を語る。市や地域住民は、人口約2700人の山形地区の医療を支える医師夫婦を歓迎。2人は同市の県立久慈病院でも勤務することになり、高齢化が進む久慈広域の医療も充実しそうだ。

 同日同診療所で辞令交付式を行い、遠藤譲一(じょうじ)市長から辞令を受けた順子医師は「住民に少しでも安心感を持っていただければ何より。皆さんと空気を共有して何を必要とされているかを早く覚えたい」と意欲を示した。

 順子医師は長野県出身で岩手医大医学部卒。同学部第三内科勤務を経て、10月末まで盛岡市の盛岡友愛病院に勤務していた。専門は呼吸器科とアレルギー内科。任用は年度ごとに更新する。

 夫婦で久慈市山形町内に住み、非常勤嘱託医として毎週月、金曜日の午後3時間診療する。火、水、木は久慈病院の呼吸器科で外来を受け持つ。



http://www.y-mainichi.co.jp/news/28666/
未納診療費、2億1千万円余 八重山病院
2015年11月03日 八重山毎日新聞

 県立八重山病院(依光たみ枝院長)で受診あるいは入院しても医療費の支払いのない未納診療費は9月末現在、累計で2億1387万円(6575件)になっていることが、同病院のまとめでわかった。前年同期比で2.5%(541万円)減っているが、なお多額。県立病院は診療費で運営されており、未収金が増えれば病院機能の低下を招く恐れがある。同病院は「みんなで守ろう地域医療」と支払いに協力を求めている。11月は、各県立病院の未収金回収強化月間となっており、同病院では法的措置も視野に取り組みを強化する。

 同病院によると、未収には所持金不足で当日中に支払えないケースのほか、支払い能力はあるのに払わない事例もある。さらに八重山病院がすべて税金で運営されていると勘違いして支払いに消極的な患者もいるという。同病院は「病院の運営は、給料や退職金を含め96%が診療費でまかなわれている。税金ではない」と説明する。

 9月末時点の未収金は現年度分1711万円(入院1506万円、外来205万円)、過年度分が1億9675万円(1億7365万円、2310万円)。全体に占める割合は過年度分が92%を占め、過年度分の回収が大きな課題となっている。

 同病院は10月30日、1168通(3948件、1億3736万円分)の督促状を未納者に発送、残りについても順次送付する。訪問、電話などでも支払いを督促する。

 支払い方法については相談を受け付けており、相談がない場合は支払う意思がないとみなし、法的措置を検討する。現在、2件(約60万円)の未納に対して財産の差し押さえに向けた裁判手続きを行っている。

 依光院長は「診療費の支払いがないと八重山病院は成り立たない。未収金が増えれば赤字の要因となるので、支払いをお願いしたい」と呼びかけている。

 支払いに関する問い合わせは同病院(83—2525)。



http://mainichi.jp/area/yamagata/news/20151103ddlk06040356000c.html
懲戒処分:県、女性病院職員3人を /山形
毎日新聞 2015年11月03日 地方版

 県は、乗用車の運転中のスピード違反で運転免許停止と罰金6万円の処分を受けたとして、県立病院に勤める40代の女性看護職員ら3人を戒告の懲戒処分にしたと発表した。

 県立中央病院の40代女性看護職員は9月上旬、仕事から帰宅途中に山形市内の国道で法定速度を32キロオーバーしたという。県立新庄病院の20代女性医療技術職員は7月中旬、私用で運転中に山形市内の国道で法定速度を36キロオーバー。同じ病院の30代女性非常勤嘱託職員は6月上旬、通勤中に新庄市内の県道で法定速度を37キロオーバーしたという。【山中宏之】



http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10102/245920
伊万里有田共立病院 医療ミス手術で2件
患者死亡、1年半入院

2015年11月03日 09時39分 佐賀新聞

 伊万里有田共立病院(西松浦郡有田町)で昨年3月、胆のう摘出手術を受けていた伊万里市内の80代男性が止血困難な状態になり、3日後に死亡していたことが2日分かった。病院側は医療ミスを認め、遺族に慰謝料約2700万円を支払うことで和解が成立している。

 男性は胆のう結石のため同年2月末に入院。腹腔(ふくくう)鏡手術で胆のうを摘出する際、胆管の血管を損傷、大量出血したため開腹手術に切り替え止血した。執刀した男性医師はこれまでにも同種の手術経験があったという。病院側は「ご高齢でもあり、大量出血が体力を消耗させ、死亡につながった」と説明している。

 同病院ではこのほか、2012年4月に水頭症の手術で、頭部にたまった水分を管で体内に流す処置を受けた伊万里市内の80代男性の小腸を傷つける医療ミスも発生。男性は髄膜炎を発症し、約1年半にわたる入院生活を余儀なくされた。男性は現在退院している。病院側は男性に慰謝料約1100万円を支払うことで和解している。

 いずれも病院を管理する伊万里・有田地区医療福祉組合議会で10月26日、和解金額を承認。事故を受け、井上文夫院長は全医師と職員に再発防止のため、細心の注意を払って業務に当たるよう指導した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/371839
シリーズ: 臨床研修制度の見直し
臨床研修、「研修医の希望より社会の要請優先を」
到達目標・評価の在り方WG、ポートフォリオの導入例も

2015年11月3日 (火)配信 成相通子(m3.com編集部)

 厚生労働省の医師臨床研修制度の到達目標・評価の在り方に関するワーキンググループ(座長:福井次矢・聖路加国際病院長)が10月29日に開かれ、四病院団体協議会の神野正博氏(社会医療法人財団董仙会理事長)、全国医学部長病院長会議の田中雄二郎氏(東京医科歯科大学理事)、聖マリアンナ医科大学医学部医学教育文化部門教授の伊野美幸氏、東京慈恵会医科大学内科准教授の古谷伸之氏へのヒアリングを実施した。

 神野氏は、政府が進める地域包括ケアシステムの推進のためにも、臨床研修は地域医療が学べる一般病院で実施することが適切だと主張。田中氏は、全国医学部長病院長会議による「スチューデント・ドクター」制度の推進や、WFME(世界医学教育連盟)の国際基準への対応、EPOCを使った臨床研修到達目標の達成度の比較結果について説明。伊野氏と古谷氏は、聖マリアンナ医科大学と東京慈恵会医科大学附属柏病院におけるポートフォリオを使った取り組みをそれぞれ紹介した。

 一般病院での臨床研修を推進すべきという神野氏の主張については、(地域診療を1カ月以上で良いと定めた)現在の弾力化プログラムを、研修医の多くが支持していると小森氏が指摘。これに対し神野氏は「研修医のやりたいことだけをやらせればいいとは思わない。国家財政をつぎ込んでいるのだから、国民が求めているところをまずすべき」と反論した。座長の福井氏も「研修医が希望していることとよりも、社会や患者が必要としていることを優先してプログラムを作るべきだと思っている」と見解を述べた。

 WFMEの国際基準対応に関しては、「卒業までに72週以上の臨床実習が必要」との認識が広まっていることについて、田中氏は「正式な目標として掲げたことはない」と説明。「(72週は)カリフォルニア州だけで、全米の話でもない。問題なのは量ではなく質」と話し、時間数よりも診療参加型臨床研修への転換や、処方権がないスチューデント・ドクターとしての診療への関わり方などが医学教育での課題だと指摘した。

臨床研修で求められるのは?

 神野氏が強調したのは、臨床研修制度が果たす社会的役割。神野氏は、同制度の基本理念は「医師が患者の傍らで医師免許を持った医師として、将来専門とする分野に関わらず学習すること」であると指摘し、臨床研修で求められるのは、コモン・ディジーズを鑑別診断できる能力や基本的な診療能力、チーム医療などと定義。高度急性期に特化した大学病院や特定機能病院は、多くの専門医の下で高度専門医療を学ぶことができ、専門医研修の場として適切だが、それ以外の一般病院では、急性期から在宅、介護連携やチーム医療まで幅広く学べるのが強みであり、臨床研修は一般病院で行うのが望ましいと主張した。

 プログラムの内容に関しては、国の方向性と合致した広い知識を身に付けるためには、スーパーローテーションの見直しが重要だと指摘。自身の病院で実施している臨床研修医のための「家庭医療コース」では、どの診療科の研修中でも週1 回半日の外来診療を義務付けていることなどを紹介した。

 委員からは、「現在の(1カ月以上が義務付けられた)地域医療の拡充で対応できないのか」(岩手県立中央病院医療研修部長の高橋弘明氏)、「日医の臨床研修医へのアンケートでは、3分の2が現在の弾力化プログラムを支持しているが、どう考えるか」(小森氏)、「旅費や宿泊費、指導料についてどう考えるか」(田中氏)といった質問が出た。

 現在の必修科目の「地域医療」との兼ね合いについては、神野氏は現状の1カ月以上は短すぎると指摘。小森氏に対しては「何を臨床研修に求めるか。研修医がやりたいことだけをやらせていいのかということになる。国民が広く診てもらえる医者を求めているのなら、本人の希望とは別に国家財政をつぎ込んで医師を育てているのだから、国民の求めるところをまずやって、それから好きなことをやってもらう道筋もあるのではないか」と反論した。

 臨床研修医の給料や指導料に関しては、田中氏が「東京医科歯科大でも、旅費や宿泊費が問題になる。研修医の自己負担は難しく、国の助成では足りない。逆に指導料を払ってくれという指摘がある」と質問。神野氏は「もし医師免許を持つ研修医が医師として3カ月来るなら、相手方の病院が仕事に対する対価を支払うべき。臨床研修に係る国からの補助金は後で病院に払えばいいのではないか」と応じた。

 一方で、筑波大医学医療系臨床医学域教授の前野哲博氏は、「給料を払うなら、診療所としては(臨床研修を)受けるか否かの判断ができるということ」と指摘し、数カ月だけ来る臨床研修医には「ニーズがない。給料を払えというのはとても頼めない」と現状を説明。社会保険は3カ月以上の雇用関係がないと入れないことから、それより短い期間の保険加入の問題もあると指摘した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/370859
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
病院は1.4ポイント赤字増、診療所は黒字維持
実調、医療法人立病院の院長、年収2930万円

2015年10月30日 (金)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 2016年度診療報酬改定の基礎データとなる、「医療経済実態調査」の結果概要が、このほど明らかになった。2014年度改定前後を経営状況や常勤職員の年収などを調べたもので、一般病院の医療・介護損益差額は、改定後の事業年度はマイナス3.1%で、改定前のマイナス1.7%よりも、1.4ポイント悪化した。一方、診療所(無床)は、改定後はプラス16.1%、改定前はプラス16.6%で、0.5ポイントの悪化にとどまった。詳細は11月4日に開催予定の中央社会保険医療協議会で報告される予定。

 2014年度診療報酬改定は、改定率は0.1%だった。しかし、消費増税に伴う対応を差し引くと、1.26%のマイナス改定。消費税対応は、初再診料や入院基本料の引き上げで行われたため、消耗品や設備投資などが多額で、控除対象外消費税負担が大きい病院では、その補填が十分ではなく、経営悪化につながったと見られる。

 常勤職員1人当たりの平均年収は、開設主体による差が大きい。病院長(医師)について、改定後の事業年度の年収を見ると、最も高いのは、医療法人立病院長で、2930万4083円、次が公立病院長の2069万861円、国立病院長の1933万6117円だった。いずれも改定前よりも増加。

 診療所院長(医師)の改定後の事業年度の年収は、医療法人立の場合は2913万5115円で、改定前より0.5%減少。個人立(医師)は、1192万1668円で、改定前より0.5%減少。

 医療経済実態調査は、診療報酬改定の前年度に実施される。調査対象は、病院は全体の3分の1(調査対象2578施設、有効回答数1365施設、有効回答率52.9%)、診療所は全体の20分の1(同3111施設、1637施設、52.6%)、歯科診療所は全体の50分の1(1130施設、585施設、51.8%)、保険薬局は全体の25分の1(1763施設、911施設、51.7%)。

 2014年4月実施の診療報酬改定の影響を見るため、2014年4月から2015年3月末までに終了した事業年(度)と、2013年4月から2014年3月末までに終了した事業年(度)の2期間について調査。医療・介護損益差額は、医業収益と介護収益から、医業・介護費用を差し引いた額。

 国立、公立の経営悪化目立つ

 一般病院の損益差額を開設主体別にみると、国立(独立行政法人国立病院機構、労働者健康福祉機構、国立高度専門医療研究センター)と、公立(都道府県立、市町村立、地方独立行政法人立)の悪化が目立つ。診療所は、有床と無床ともに、黒字であるものの、経営はいずれも悪化している。

一般病院の損益差額(改定後の事業年度。カッコ内は改定前事業年度比)
 全 体:  ▲3.1%(▲1.4ポイント)
 国 立:  ▲0.3%(▲3.6ポイント)
 公 立:  ▲11.3%(▲3ポイント)
 医療法人立:  2.0%(▲0.1ポイント)

診療所の損益差額(改定後の事業年度。カッコ内は改定前事業年度比)
 有床(全体):   11.7%(▲1.1ポイント)
 有床(個人):   20.0%(▲1.0ポイント)
 有床(医療法人立):10.7%(▲0.7ポイント)
 無床(全体):   16.1%(▲0.5ポイント)
 無床(個人):   30.2%(▲0.4ポイント)
 無床(医療法人立): 8.8%(▲0.4ポイント)

医療法人立病院の勤務医、1500万円超
 常勤職員のうち、改定後の事業年度の医師の平均年収は以下の通り。

一般病院の医師の年収(改定後の事業年度の年収。カッコ内は改定前事業年度比)
 医療法人 病院長:2930万4083円(0.1%増)
      医師: 1544万4200円(▲2.1%)
 国立   病院長:1933万6117円(8.4%増)
      医師: 1425万3163円(1.9%増)
 公立   病院長:2069万861円 (0.9%増)
      医師: 1494万182円 (1.0%増)

診療所の医師の年収(改定後の事業年度の年収。カッコ内は前年度比)
 医療法人 院長:2913万5115円(▲0.5%)
      医師:1215万2637円(2.6%増)
 個人   医師:1192万1668円(▲0.5%)



https://www.m3.com/news/general/370043
東大院教授、セクハラで処分
2015年10月28日 (水)配信 朝日新聞

 東京大学は27日、大学院生の女性に性的な言動を繰り返したとして、大学院の50代の男性教授を19日付で停職1カ月の懲戒処分にしたと発表した。2013年秋に複数回のセクハラをし、被害女性が冬に学内のハラスメント防止委員会に相談し発覚した。東大は教授の所属や言動の具体的な内容、女性との関係などは非公表としている。


  1. 2015/11/04(水) 05:28:37|
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11月2日 

http://www.cyzowoman.com/2015/11/post_17824.html
セレブ女医のウラの顔
女医タレントが“医療報酬詐欺”!?  芸人や女優も関与した黒い金は「暴力団の資金源に」

2015.11.02 サイゾーウーマン

 2日付の産経新聞に掲載された「医療報酬詐欺」報道により、芸能プロダクションやマスコミに緊張が走っているという。同記事では、暴力団や医療関係者による詐欺事件が伝えられており、近く関与者ら数十人が立件されるという。

 記事によると、この詐欺は医師と患者がグルになって、治療や医薬品処方が行われたと偽って診療報酬を水増し請求するというもの。計数億円以上が暴力団の資金源に流れているそうで、ヤミ患者として国民健康保険証を提示した者の中には、暴力団関係者だけでなくお笑い芸人の名前もあったという。

「この件は夏頃から『芸能人の逮捕者が出るかもしれない』と、マスコミの間で話題になっていたものです。とはいえ、有名ドコロのタレントがヤミ患者だったわけではなく、大手プロに所属する若手芸人や女優など、ハッキリ言ってしまえば“無名”の人物しか名前は挙がっていませんでした」(週刊誌記者)

 関与した人数が多いことから、捜査にだいぶ時間がかかっていたというが、どうやら今回の記事をきっかけに“一斉検挙”が開始されることとなりそうだ。

「まず初めに立件されるのは暴力団関係者ですが、警察はその後“第二陣”として、詐欺に深く加担していた医師やタレントらの立件も視野に入れています。その中には、一時期テレビに出演していた“有名女医”も含まれているようです」(同)

 その“有名女医”とは、出演したバラエティ番組でホスト通いを公言するなど、一時期ネット上で話題となっていた美人女医だという。

「この女医は、自身の患者ともトラブルを起こしており、夏頃から各マスコミに悪い意味で注視されていました。メディア関係者が情報を耳にしだした6月頃には、すでに芸能界を引退状態、自身のクリニックも閉院していましたが、近頃でも都内医院でアルバイト中という情報もあります」(スポーツ紙デスク)

 現在マスコミ各社は、この女医に対して取材を行っているものの、「あるテレビ局の直撃取材にまったく応じなかったようで、本人から情報を取ることは難しい状況。もはや捜査関係者も、彼女にベタ付きしていることでしょうしね。芸能人の患者に関しては、この女医が巻き込んだという話もあるのですが……」(同)という。

 大規模な集団詐欺事件として、逮捕者が出た後は連日メディアを騒がすこととなりそうだが、果たして芸能界にどこまでその波紋が及ぶのだろうか。



http://news.livedoor.com/article/detail/10780519/
「ヤブ医者」から身を守るための5箇条 触診しない医師は回避など
2015年11月2日 9時1分 日刊SPA!

「ヤブ医者」から身を守るための5箇条  急増する「ヤブ医者」問題。命を預かる職業である医師が起こす問題は生死に関わることも少なくない。ヤブ医者から身を守る自衛策として、医療ジャーナリストの田辺功氏は「まずは、親しい病院仲間をつくること」を薦める。

「いろいろな患者が集まる総合病院は、地域の情報が集積する場でもあります。医師は別の医師の評判を決して口にしませんが、患者は正直。口コミサイトには書かれないような、忌憚のない意見を耳にすることができるはずです」

 さらに、医師・医療ジャーナリストの森田豊氏は、医師の周辺人物の観察を推奨。

「看護師は、医師の力量を間近で知る人物。直接評判を教えてくれることはありませんが、表情ややり取りを観察していると、それとなくわかるものです。また、有能な医師の元には有能な看護師が集まるので、看護師自体の手際のよさも重要ですね」

 最後に、医者自身の判別に最も有効なのは、別の医師の意見を求めるために紹介状を書いてもらう「セカンド・オピニオン」を提案してみることだと森田氏は言う。

「力量に自信のない医師ほど、拒否反応を起こします。特に、絶対的な治療方針が唯一ではない医療の世界で、1つの診断結果と1つの治療方針しか示さないような医師が、ヤブ医者なのかどうかを見抜くのには効果的。怪しいと思ったらセカンド・オピニオンを提案しましょう」

 診察の基本である触診をしない医師は避けて吉。触診は診察の基本でありながら、検査のようにお金にはならない。そのため、初診で触診がないようなら、その医師、医療機関を替えたほうが安全だろう。

<ヤブ医者から身を守るための5箇条>

 ● かかりつけ医は必須。自分の体を熟知している医師を味方につけよう
 ● 地元での評判、口コミサイトの悪評をチェック
 ● 触診しない医師は絶対に回避
 ● 断定的な診察結果をする場合は、ほかの病気の可能性を聞く
 ● 怪しいと思ったらセカンド・オピニオンを提案。紹介状を書いてもらう

【田辺功氏】
朝日新聞社の医学・医療担当編集委員として患者の立場からの医療報道を進め、退社後はフリーの医療ジャーナリスト。ヘルスケア企業の広報コンサル会社「ココノッツ」取締役

【森田豊氏】
医師・医療ジャーナリスト。現役の医師として、診療に従事するとともに、テレビや雑誌などさまざまなメディアに出演して、病気や医療の問題について解説している

取材・文/SPA!ヤブ医者問題追及班
― 急増する[ヤブ医者]から身を守る方法 ―



http://www.m3.com/news/iryoishin/370159
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
6割の医師が仕事に満足、「やりたいようにできる」◆Vol.6
「仕事に不満がある」、医師の9.3%

2015年11月2日 (月)配信 佐藤留美(NewsPicks編集部)

 今回からは3回連続で、医師と会社勤めが(正社員、契約社員、派遣社員)79.8%を占めるNewsPicks(以下、NP)読者の仕事への満足度や悩み、年収などの実像に迫りたい(NP読者の残りは、フリーランスが5.5%、役員が12.0%、その他が2.8%)。

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高い医師の仕事満足度

 初回の今回は、仕事への満足度について取り上げる。医師は人気職業だが、“狭き門”。駿台予備校のデータによると、2014年度の医学部医学科の受験者数は3万2505人と 1997年度の3万354人と比べても増加しており、志願倍率で5倍を超える(『駿台予備校医学部医学科志願状況』を参照)。 では、実際、“狭き門”を突破し、医師になった人の仕事への満足度は、どうなのだろうか。m3.com とNPの共同アンケートの結果、自身の仕事に「非常に満足している」と答えた医師は5.9%、「満足している」と回答した医師が54.2%となり、双方合わせて60.1%の医師が仕事に満足しているという結果が明らかになった。

 一方、会社勤めが79.8%を占めるNP側のアンケート結果はどうだろうか。「非常に満足している」と答えた人の割合は、医師よりも多く、15.2%を占めた。だが、「満足している」と回答した人は39.5%にとどまり、合計で見ると仕事に満足している人は54.7%。その差は5.4ポイントと多いとは言えないまでも、医師とビジネスマンが中心のNP読者の仕事への満足度を比べると、医師側に軍配が上がったことになる。

 仕事に不満がある人の割合も、医師は9.3%にとどまったのに対し、NP側のアンケート回答者は14.4%と高くなっている。

生まれ変わっても医師になりたい医師は63.7%

 さらに注目したいのが、医師の仕事への満足度の高さを裏付けるこんなデータだ。それは、「生まれ変わっても同じ職業に就きたいですか」という問いに対し、実に63.7%もの医師が「就きたい」と回答したことだ(NP読者は41.2%が「就きたい」と回答)。

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 なぜ、医師はその大半が「生まれ変わっても」なりたいと思える職業なのか? その主たる理由は「やりがい」のようだ。自由回答欄にはズラリとこの四文字が並んだ。 「しんどいですがやりがいがあるからです。患者さんの良くなる姿だけが心の支えです。人助けで、お金をもらえる数少ない職業だから」「それなりにやりがいがあることと収入もある程度あることから」「勉強だけがとりえだが、勉強すればするほど人の役にたてる」などの回答に、やりがいの高さがうかがえる。「ご両親の職業は、今のご自身の職業と同じですか」の問いに対し、医師の21.8%が「はい」と回答しており、親の仕事ぶりを見て、医師を目指した人の多さも、「生まれ変わって医師」という意識につながっているのだろう(「はい」と答えたNP読者は12.3%)。

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 一方、NP読者の自由回答欄には、やりがいの文字を見つけることはできなかった。むしろ、「違う時代に生まれ変わるのだろうから、新しい時代で活躍できる新しい職業を選びたい」「時代が変わっているかもしれないので何とも言えない」「今の仕事が好きですが、全然違うことをやってみたい」など、次の時代のニーズを捉えた仕事に就きたいという声や、「今の仕事はとても面白いし満足しています。でもせっかく生まれ変わるなら、まったく違う職業を経験してみたい」「せっかくなら違う事にも挑戦してみたい」など別の職業に挑戦したいと考える読者の意見が支配的だった。

「やりがい」の理由

 医師の仕事への高い満足度を裏支えする、やりがい――。それが持てる理由についてさらに迫るべく「仕事に満足している」と回答した医師の自由回答欄を見てみると、実際には仕事への不満の声の方が多く見られた。だが、仕事に満足できる理由として、「やりたいようにやれている」と仕事の自由度や裁量の大きさを示唆する意見が目立つ。

 「やりたいようにできるし、やりがいは感じている」「100%満足というわけではないが、やりがいはあります」「やりたいようにやっているので、仕事への満足度はあるが、見合った報酬とは言いがたい」「好きなことをやって給与を得ており概ね満足」などの回答から、医師という職業の高い自由度が見て取れる(不満については、次回掲載する)。

 一方、仕事への満足度の高いと回答したNP読者の、「満足」の理由もベースはやりがいや達成感などにあるようだ。「顧客の重要な問題解決や意思決定に、勤務先の代表の一人として関わることができることへのやりがいは大きく、また仕事を通じた成長を実感できている」「好きなことで仕事を作っているから幸せ」といった回答からその様子が浮かび上がる。

 もっとも、「仕事を達成すると満足感も得られるし、自分自身の関わっている仕事には満足しているが、会社の方針や日程の決め方には不満があり、この先の経営を危惧してしまう」「仕事内容は満足しているが、環境やリスク管理をもう少しやってほしい」「仕事には満足しているが仕事への評価には不満」など達成感ややりがいを感じる一方で評価やリスク管理などを巡り会社に不満を募らせる複雑な会社員の心理もうかがうことができ興味深い。

 また、「投資銀行業務ができているので、医学部ではなく東大に行って良かったと思っている(戦略コンサルや総合商社の給与水準なら、医師になった方がマシ、もしそれ以下なら、完全なる負け組)」など、NP読者が「意識高い系」と評されるにふさわしい回答も散見された。

ビジュアル作成:櫻田潤(NewsPicks編集部)
※仕事のやりがいに関するm3.com会員、NewsPicks読者のコメントはこちら⇒

※職業選択への親の影響に関するm3.com会員、NewsPicks読者のコメントこちら⇒

※職業観に関するm3.com会員、NewsPicks読者のコメントはこちら⇒



http://www.m3.com/news/iryoishin/370228
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
仕事への満足度「第一線の病院でやりがい」「休みが取れない」
m3.com×NewsPicks共同企画◆Vol.6 自由回答1

2015年11月2日 (月)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 『m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」』の第6回「6割の医師が仕事に満足、「やりたいようにできる」」で紹介した、仕事への満足度についての医師、NewsPicks読者の自由回答を紹介する。「生命の選択に用いるの反対」「義務にしてもいいくらい」など、双方とも賛否の意見が入り乱れた。


Q 仕事への満足度についてご意見があればお寄せください。

■■NewsPicks読者
【満足度高め】
・仕事を達成すると満足感も得られるし、自分自身の関わっている仕事には満足しているが、会社の方針や日程の決め方には不満があり、この先の経営を危惧してしまう。
・仕事内容は満足しているが、環境やリスク管理をもう少しやってほしい。
・仕事内容そのものはやや満足だが、職場の風通しが非常によろしくない。
・好きなことで仕事を作っているから幸せ。
・現在のところ、楽しんで仕事をしている。
・投資銀行業務ができているので、医学部ではなく東大に行って良かったと思っている。(戦略コンサルや総合商社の給与水準なら、医師になった方がマシ、もしそれ以下なら、完全なる負け組)。
・顧客の重要な問題解決や意思決定に、勤務先の代表の一人として関わることができることへのやりがいは大きく、また仕事を通じた成長を実感できている。また、能力があり協調的なメンバー、働きやすいように配慮された環境(制度や空間など)、成長への投資、納得できる報酬と将来への期待などにも満足しており、逆に勤務先にもそれに見合うだけのリターンをもたらしたいと自然に考えて仕事をするようになる。そのような考えや行動は、勤務先全体で見られる気がしている。
・妻が医療職で収入が安定しているからこその仕事(トレーダー)だと思い感謝している。ただ、子どもが大きくなれば時間的余裕が出てくるはずなので、それまでに今まで学んだ財務分析の知識を生かし、公認会計士の資格を取り知人の会計事務所で働こうと考えている。

【満足度低め】
・自分のしたいことしかしない上司に押し付けられた作業に追われるだけの1日をすごすと、燃え尽きそうになります。
・好きな業務をやらせてもらえない。
・得られる経験は多いが、業務量、質ともに多すぎる。給与とも合わない。

【その他】
・働いたら負け。 ・電子化が進んでいないのでコストかけてインフラ整えば4時間くらいは勤務時間中にほかのこともできる。
・仕事には満足しているが仕事への評価には不満。
・あまり儲からないのが残念(自分の経営センスが無いせいですが)。
・給与と勤務時間のバランスが重要に感じる。多かれ少なかれ、ストレスは、どの仕事にもあるので。

■■医師(m3.com会員)
【満足度高め】

・第一線の病院なのでやりがいはあります。
・よく評価していただいている。
・まあ、恵まれた方と思います。
・充実はしている。
・やりたいようにできているのであまり不安はない。
・幸い自分の専門分野のみに注力できるが、以前の救急の職場には疲弊した。
・ワークライフバランスを考えれば、ほぼ満足しています。
・医師は苦労も多いが満足度の高い職業である。
・100%満足というわけではないが、やりがいはあります。
・満足はしているが、忙しすぎ。
・やりたいようにやっているので、仕事への満足度はあるが、見合った報酬とは言いがたい。
・好きなことをやって給与を得ており概ね満足。
・やりたいようにできるし、やりがいは感じている。

【満足度低め】
・自由がない。
・飽きた。
・給与が少なすぎる。
・夜間休日の拘束が多い。拘束されても賃金が支払われない。
・労働時間が長すぎ。医師資格が必要がないような業務に割く時間が多い。
・職場が非協力的、組合が強い。
・診療以外の業務が増えてきており、それは負担。
・人事や給与体系などが旧態依然としている。
・診療科として1人しかいないため休みが取れない。
・生活できているが、不満な面もある。
・大学勤務は極めて不満、その他は大変満足しています。
・精神的な満足感が少ない。もっとも、診療科の特殊性によるのかもしれませんが・・。
・勤務時間と報酬のバランスが悪い。
・肉体的にはいいが、休みが取れず、精神的にはそろそろ限界です。早くリタイアしたいです。
・割に合わない。
・もう少しいろいろな面での余裕がほしい。
・給料が安い。
・内科管理は、内科医に相談しないといけないことにストレスを感じている。
・大学病院の給与は民間病院と比べてあまりに少なくアルバイトをして底上げせざるを得ないが、そのぶん大学病院での診療に支障がでることも少なからずある。
・日勤後の当直がしんどい。
・診療以外のことが増えてくる。
・もう少し自分の時間が欲しいです。
・ルーチンワークを忙しくこなしている。もう少し学問的なこともしたい。

【その他】
・短時間で高収入ができるようにしてほしい。
・仕事以外のことで、パワハラなどと言われると、モチベーションが下がります。
・もう少しアカデミックなこともしてみたい気もします。
・先端医療、在宅医療だけが今の医療ではないことを認識してほしい。
・どこを満足するかですが、まだまだやらなければならないことは多いと思います。
・手術症例がもう少し増えれば。
・外科手術ができる環境にない。
・トラブルがないことが唯一満足する点。
・大学病院での高度な診療には満足しているが雑用が多すぎる。
・金儲けできればそれでよい。
・ある程度診療はできるが、薬選択の自由がない。
・対報酬的には満足しているが、ストレスが多いのが難点。



http://www.m3.com/news/iryoishin/370231
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
医師という選択、親の影響は?「無理やり」「後ろ姿を見て」
m3.com×NewsPicks共同企画◆Vol.6 自由回答2

2015年11月2日 (月)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 『m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」』の第6回「6割の医師が仕事に満足、「やりたいようにできる」」で紹介した、仕事への満足度についての医師、NewsPicks読者の自由回答を紹介する。「生命の選択に用いるの反対」「義務にしてもいいくらい」など、双方とも賛否の意見が入り乱れた。

Q 職業選択のおけるご両親の影響についてご意見があればお寄せください。
 
■■NewsPicks読者

・父は技術系の会社の営業マンで私は技術者ですが、モノづくりに関わっている仕事という点で影響は受けたと思います。小さい時に父の会社にこっそり連れて行ってもらって小さい歯車とか機構部品を見せてもらった記憶は残っています。
・研究職だった父の影響で、理系の道を志し、専業主婦であることを悔やんだ母から、長く続けることのできる仕事を、と勧められ、現在の職業についています。
・なぜか似たような職業。
・父親の影響を受けて理科系を選択した。
・安定性および世間体・社会的地位を気にするあまり、知名度のある一流企業勤務を選択。
・親が廃業した事業を再開したところ。
・リスク性向の高い事業に関わっている。
・広い意味で言えば、「はい」になるかもしれない。母が昔、簿記の資格を取り、父の会社(1人親方に近い)の経理をしている影響で高校は商業科へ。そこからのつながりでファイナンシャルプランナーに興味を持ち、現在は独立準備のため会計事務所に勤務している。
・親の時代と何十年も違うのに同じ職業のわけがない。
・違う業種を考えていたが、興味の対象が結局は同じ方向へと向かう結果に。
・父は製薬会社で意識はしていなかったものの、医療機器商社で働いています。
・総合商社に勤務していた父を通じて、国外にも目を向けるようになった。
・人格的な影響は少ないと思う。一方で、経済的に余裕があれば、私立医学部に進み医師になりたかった。そう言った意味では両親の所得による制約(影響)はあったと思う。
・祖父、父親とそれぞれ業種は違えど、自営だったので、自営には若干抵抗があります。
・学生の頃、これからはパソコンが使える方がいいと父に言われ、情報処理系の会社へ就職した。まだWindowsが発売される前のことだったので年齢の割りにはパソコン業務で困ったことがないので、職業選択には感謝しています。
・食いっぱぐれのない資格職に就くことを強く勧められた。
・親と同じ職に就くよう物心ついた時から刷り込まれ続けていたので、絶対にやりたくないと思う。
・好きなことをしていいと言われたことはよかった。
・抵抗感が和らぐという意味であったと思う。また、幼い頃から興味をもつ機会が増えるのは当然かも。
・職業以前に大学など進学には多分に影響あると思う。働き出したら、個人差あるかも。
・母子家庭で経済的に苦労して育ったので、専門を活かした仕事に就けるように大学も選択しました。ちなみに親戚中で大卒は私だけです。

■■医師(m3.com会員)
・無理やり医師にならされた。
・大いにあった。
・医師を目指すように、教育された。
・医師になるように、とよく言われた。
・両親と同じ道をなんとなく歩んできた感じです。
・自分自身は両親の影響は全く受けていません。ただ、自分の子供には余程の覚悟が無い限りは医師になることは容認しかねると思います。
・開業医の場合は影響すると思うが、それ以外の場合は両親の影響は受けないと思う。
・父親が開業医であったことにより、自然と自分も医師になった。
・特にはありませんでしたが、好きな職業に就くように言われました。
・夜に起こされる仕事は、どうかな、とは言われた。
・小さい頃からなんとなく医師になりなさいみたいな雰囲気だった。医師にはなったが、全く違う科です。
・全くない。父は畳屋だった。母は専業主婦だった。
・何となく、医師になるものと思っていた。
・父親が医師であったこともあり、他の生き方についてはよく分かりません。
・勤務医だが、あると思います。
・働くことの大切さを教えてくれた。
・影響はあると思う。無理になれとは言われてないが。
・親は親であるが、親が医師だとアドバンテージがある。
・親の意向のみ。
・とりあえず医師になってから考えることにしていました。一時期、研究者としても大学に勤務していました。
・両親とは違う職業に就きたかったのでこの仕事を選んだ。
・商売人にはなりたくないと思って育った。
・医師になれとは言われなかったが、父親と同じ職業に就きたいと思ったし、両親もそのような流れを言外に作っていたと思う。
・小さな時から後ろ姿を見てきており、強制はされなかったが、自然と医師という職業を選んでいた。
・医者になれと言われた。
・両親の経済力から、とりあえず安定した収入が期待できる医師になった(学力的には全く苦労がなかった)。両親の経済力があったら、別の職業を志したと思う。
・自分は違うが、周りを見ていると、医師の子供は医師になることが多いと思う。
・医師を選んだのも幼い時に父親の姿が残っていたので、自分から選びました。親の影響はありますが、強制的ではありません。
・親よりご先祖様かな。
・無理やり医師にならされた。



http://www.m3.com/news/iryoishin/370232
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
生まれ変わっても医師?「やりがいある」「人間学べる」
m3.com×NewsPicks共同企画◆Vol.6 自由回答3

2015年11月2日 (月)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 『m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」』の第6回「6割の医師が仕事に満足、「やりたいようにできる」」で紹介した、職業観についての医師、NewsPicks読者の自由回答を紹介する。医師側は「やりがい」という言葉が非常に多く寄せられた。

Q 生まれかわっても同じ職業に就きたいですか。その理由を教えてください。

■■NewsPicks読者

・こんな仕事は誰にも勧められないし、すぐにでも辞めたい。
・同じかどうかは分からないが、モノづくりを行うことをしたい。
・給与は少ないけれど、一生研鑽し社会に貢献できるとの自負があります。
・仕事自体は好き。向いているとも思う。複数の人生を生きられるなら、違う仕事をやってみたい。どんな仕事も必ず面白いと思う。
・実際、揺れてます。
・世界が狭い。
・自分でも驚くほど楽しんでいるから。
・そもそも他の国に生まれたい。
・今世でもずっと同じ仕事ができるほど一途ではないです。
・就きたくないので、今起業する準備をしている。
・色々他の仕事をやってみたい。
・薬剤師からの医師を目指していたけど、結婚を考えたりしているうちにめんどくさくなった。薬剤師つまらないから、来世は金よりもやりたいことをやりたい。
・適性なく、スキルアップや人脈形成のために期間限定で十分。
・違う世界を見たい。
・違う時代に生まれ変わるのだろうから、新しい時代で活躍できる新しい職業を選びたい。
・次は自分で起業したい。
・今の時代を見ていると、もっと学んで、もっとやってみたいことがたくさんある。
・スポーツ選手など目指してみたい。ただ男だったら堅実に仕事すると思う。
・人に勧められる仕事ではない(少なくとも日本においては)。業務内容が同じ金融機関所属のファンド・マネージャーか、やはり目指していた医師になりたい。
・この時代、中小企業の経営は本当に大変。やりがいもあるが、リスクが大きすぎる。
・今の仕事内容自体はとても魅力的だけれど、もっと別の世界も見てみたいしね。
・スポーツ選手やミュージシャンみたいな何か一つ極めた道も面白そうだなと思うから。

■■医師(m3.com会員)
・この仕事以外知らない。
・自分に合っている。
・天職だと思うので。
・技術があれば、色々な勤務先で重宝されるためです。会社員だと何をもって仕事ができるかとかの評価が良く分からないです。自身は放射線科ですが、画像が読めるかどうかで仕事量や収入が変わるので、自分に合っていればやりがいもあり、楽しいです。
・勉強だけが取り柄だが、勉強すればするほど人の役に立てる。
・それ以上が思いつかない。
・高収入・やりがいがある仕事の「はず」だから。
・これ以上稼げる職業はない。
・やりがいがあり、資格があれば、女性でもある程度の収入が見込めるのと、復職しやすい。
・仕事はやりがいを感じる。
・良い職業です。
・この職業が向いていると思うから。
・病気を治したいから。
・やはり人の役に立つことは生きがいになる。
・良い仕事です。
・天職だと思っている。
・収入もあり、仕事もやりやすい。
・日本で医師になるのであればリスクの低い他診療科を選んでいるか、もしくは日本以外の国で医師を行っていると思います。
・やりがいがあるから。ただし、専門は変えたいと思う。
・医師もいいが、他の職種も考慮する。
・別に「いいえ」と答える理由がないから。
・しんどいですがやりがいがあるからです。患者さんの良くなる姿だけが心の支えです。人助けで、お金をもらえる数少ない職業だから。
・(他にもあるかもしれないが)やりがいのある職業。
・安定している。就職先に不便しない。
・専門性が高くやりがいがある。
・まだまだやり足りないことがある。
・それなりにやりがいがあることと収入もある程度あることから。
・悪くない仕事だと思う。仕事はどれも大変だから。
・やはり医師という仕事に魅力を感じているから。
・医師でもいいが、研究に専念する医師になりたい。
・これしかできそうにないです。
・性格的に会社勤めは難しそう。
・別の仕事でも不満があるでしょうから、まだ医師でもいいかなと思っている。
・この仕事が好きだから。
・向いてなくはないから。
・他人とのコミュニケーションをとることが苦手ですので、他の生き方は難しいと思います。
・やりがいを感じる。責任感・使命がある職業だと思います。
・まあ向いていると思う。
・ある程度の性格の幅がカバーできるから。
・今までと違う経過を経験してみたい(大学院入学、留学、無医村勤務など)。
・他の職業に合うほどの自信がない。
・患者さんを救うことができ、やりがいはある。でも他の職業の選択肢を考えると未知数。患者さんに治療の上で喜んでもらいたいから。
・患者が喜んでくれるのはうれしい。
・生命について科学的にも心理的(霊的)にも勉強することができるから。もっと真理を探究できる職種があればそちらを目指すと思います。
・きついがやりがいがある。
・やりがいとある程度の収入が見込める。
・他の仕事で自分に何が向いているか、不明。
・楽しいから。
・今のところ医師免許ほど使える免許もないと思う。プラチナ免許です。
・人の命に係わる仕事は素晴らしいことだと思うので。
・現在の仕事に満足し充実感も得られているため。
・小金持ちにはなれる。仕事に困らない。
・そこそこの収入もあって社会に貢献できる、さらにやりがいもある。そして自身や家族の健康管理にも役立つ。
・収入とやりがいと社会貢献など悪い点が見当たらない。
・今のところ、他になりたい職業が思い浮かばないので。
・正確に言うと今後、医師を取り巻く環境によると思います。現在よりも不利に働く場合は他の職業を考えると思います。今のままであれば、再び医師を目指すと思います。
・他の人にはできないことができるから。ただお金をある程度稼いだら、休む時間がほしい。いつまでもしたいとは思わない。
・医師は、人間そのものを学べる貴重な職業。
・稼ぐことは概ねどの仕事でも大変と心得ていますが、サラリーマンとは多少扱われ方がましと思います。
・いろいろな問題はあるが、やはりやりがいがあるから。
・好きだから。



http://www.m3.com/news/general/371609
有名論文、うのみは危険? 精神医学、治療効果の信用度37%
2015年11月2日 (月)配信 京都新聞

 著名雑誌に掲載され引用の頻度も高く信頼性が高そうな論文であっても、精神医学の分野では、その論文が推奨する薬剤などの治療効果の信用度は約37%にとどまる、とする調査結果を、京都大医学研究科の大学院生で精神科医師の田近亜蘭さんがまとめた。現場の医師に論文の結果をうのみにしないよう警鐘を鳴らす内容で、英精神医学誌でこのほど発表した。

 医学分野の論文は高頻度に引用されていても信頼性は必ずしも高くないとする海外の調査結果がある。特に精神医学分野では、死亡や心筋梗塞の発症といった客観的な評価指標を用いることが難しく、論文の信頼性に疑問ももたれていた。

 田近さんは、2000~02年に「ニューイングランドジャーナル」や「ランセット」など医学・精神医学の分野で著名な雑誌8誌に掲載され、出版後3年間で30回以上引用された論文計約2600本から、精神科の治療法を内容とし、後に同じテーマでより緻密な研究デザインの新規論文がある43本を元論文として抽出。元論文を新規論文の内容と比較したところ、新規論文と同程度以上に治療法の効果が確認できたのは16本のみで、別の16本では効果が否定された。元論文の方が、効果を過大に評価する傾向が見られた。

 例えば、元論文の一本では、患者20人に対する臨床試験の結果から統合失調症の治療薬である「オランザピン」が難治性うつ病に「大きな効果がある」としていたが、患者数288人の大規模の臨床試験を基にした新規論文では「効果なし」となっていた。

 田近さんは「研究者や現場の医師は、有名論文であっても、惑わされずに批判的にチェックする必要がある。特に小規模の臨床試験で大きな効果を報告している論文には注意が必要だ」と話している。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=125839
群大手術死、遺族側要望書に対し「回答控える」と病院側
(2015年11月2日 読売新聞)

 群馬大学病院(前橋市)で肝臓手術後に患者の死亡が相次いだ問題で、遺族側の弁護団(団長・安東宏三弁護士)は30日、問題の背景説明などを求めた要望書に対し、病院と執刀医の上司だった教授から、それぞれ「回答を控える」とする文書が届いたことを明らかにした。

 いずれも現在、第三者による医療事故調査委員会が調査中であることを理由としている。

 遺族側は先月、病院と教授、執刀医に要望書を提出し、この日を回答期限としていた。病院への要望では、死亡した患者個別の診療について、執刀医が病院側の調査にどう答えたかなどを開示するよう求めた。

 病院側は、個別症例に関する質問には答えず、組織の改善状況を示す公表資料などを送っただけだった。教授からは「現時点での回答は控える」とのコメントのみで、執刀医の反応はないという。

 弁護団の梶浦明裕事務局長は「調査と遺族の疑問に答えることとは全く別で、病院や医師には回答する法的義務があると考える。遺族との信頼関係をさらに損ねる対応だ」としている。



http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45136
なぜ日本の夜間休日診療は充実しないのか?
救急病院だけではなく、軽症者受け入れの体制の充実が必要

多田 智裕
2015.11.3(火) JB Press

 医師向け情報サイト「m3.com」とニュースキュレーションメディア 「NewsPicks」の共同企画で、医師と患者の両方に医療の問題点を答えてもらうアンケート調査が行われました。

 その結果を見ると、医師が考える医療の問題点は、

1. 患者の理解不足
2. 夜間休日の診療体制が不十分
3. 医療に投入する金額が少ない

 一方、患者側が考える医療の問題点は、

1. 診療の待ち時間が長い
2. 夜間休日の診療体制が不十分
3. 国家財政に対する医療費の割合が高い

となっています。

 今回は、この中で医師と患者の双方が問題としている「夜間休日の診療体制が不十分」について、その状態がなぜ解消されないのかを考えてみたいと思います。

 解決策としては、

(1)夜間休日料金を値上げする、
(2)夜間休日診療の拠点を集約化する

の2つの施策を行う必要があると思われます。

 それぞれについて現状と課題を見ていきましょう。

救急病院以外の医療機関で夜間休日診療が困難な理由

 まず、夜間休日料金の値上げについてです。

 2014年度に保険点数が改訂され、休日・深夜(夜10時以降朝6時まで)の手術や、処置に関しては、価格が平日日中に比して2.6倍になるように加算されました。従来の1.8倍からの大幅な加算です。時間外(18時以降と朝8時まで)に関しても、従来の1.4倍から1.8倍へ増額されています。

 報酬が増額されているのだから夜間休日の診療体制が充実しても良さそうなものなのですが、現状の体制は決して十分とは言えません。

 それには理由があります。この加算は、あくまで3次救急医療機関(重症、重篤な救急患者を24時間体制で受け入れる医療機関)など地域の拠点病院のみが対象なのです。

 どういうことかというと、現状では救急外来受診の80%近くが緊急性を要しない軽症患者です。救急車で搬送される方を見ても、約50%が入院を要しない軽症患者です。ですから、拠点病院のみに加算を認め、そちらに患者を集中させるようにすると、重症患者をはるかに上回る軽症患者が押し寄せ、拠点病院の救急外来がパンクしてしまうのです。

 対策としては、軽症患者の受け皿となるような診療所などの医療機関にも、拠点病院同様の加算を認めることです。そうすれば、軽症者の受け皿が増え、夜間休日の医療体制が充実するのは間違いないでしょう。

 しかし、今のところ、救急病院以外の医療機関に認められている時間外加算は1人500円にしかすぎません。昼間の内科診察代金(1人当たり平均6000円程度)にたった500円が加わるだけです。これでは、夜間休日分の割り増し人件費分をまかなうことも不可能です。実際のところ私の診療所も日曜日診療を2010年まで4年間行いましたが、とても採算が合わず継続を断念しました。

 夜間休日の診療の充実を求めるのならば、救急病院以外の診療所へも夜間休日加算を手厚くして、軽症患者の受け入れ先となってもらうことが必要です。

さいたま市は夜間休日診療の拠点を集約化

 ただし、問題もあります。それは医療コストが増大することです。また、緊急の必要がない、いわゆる“コンビニ受診”を助長することにもなりかねません。

 では、できるだけコストをかけず、またコンビニ受診を増やさずに、夜間休日診療を充実させる方法はあるのでしょうか。

 ここで、埼玉県さいたま市の小児救急の例を見てみましょう。

 さいたま市では、以下の市内4カ所の夜間休日診療所が、19時から21時30分まで診療し、夜間休日の診療をカバーしています(さいたま市大宮休日夜間急患センターでは、19時から翌日6時まで受け付け)。

・さいたま市浦和休日急患診療所
・さいたま市大宮休日夜間急患センター(さいたま北部医療センター内)
・さいたま市与野休日急患診療所
・岩槻休日夜間急患診療所

 このようにさいたま市では、夜間休日の救急の場合、まず4カ所の夜間休日診療所のいずれかを受診して、そこから必要な病院へ紹介・転院する仕組みとなっています。夜間休日診療の拠点を4カ所に集約化することでコストを最小限に抑え、拠点病院に負担をかけずに、市内の夜間休日の小児医療を全てカバーしているのです。

診療所にも休日時間外加算を認めるべき

 ただし、この方法にも問題点があります。それは、患者側からみると、夜間休日に救急を必要とした場合、この4カ所のうちのどこかに行かなければならないということ、そして夜中の場合は、さいたま市大宮休日夜間急患センターまで行かなければならないということです。

 救急受診が必要な際に、いくらルールとはいえ近くの病院ではなく遠くの夜間休日診療所をいったん受診して、そこから病院へ紹介してもらうというのは、利用者にとって決して利便性が高いとは言えません。

 コストは増えるけれども診療所に拠点病院と同様の加算を認めるべきなのか、それとも、コストを抑えて夜間休日診療の拠点を集約するべきなのか。落としどころはどこにあるのでしょうか。

 先に説明したように、さいたま市の場合は夜間休日診療所の拠点を集約化しています。利用者に多少の不便を強いるものの、コストをそれほどかけずに夜間休日診療を充実させようという方策です。

 私は個人的には、軽症救急患者の受け皿となりうるべき診療所に、手厚く休日時間外加算を認めるべきではないかと考えています。

 それによって、現役世代の方が医療を受けやすくなりますし、私たちとしても、現在さいたま市で唯一提供している日曜日の大腸内視鏡検査を今後も続けていけるようになります。

 夜間休日診療体制の構築は、来年度の診療報酬改定の大きな議題には上っていませんが、どんな形態がベストなのか、医療側・患者側の意見を取り入れて今後も検討を続けてほしいと思います。


  1. 2015/11/03(火) 06:49:37|
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