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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

10月30日 

http://mainichi.jp/select/news/20151031k0000m010131000c.html
財務省:8年ぶり診療報酬マイナス改定の方針
毎日新聞 2015年10月30日 22時46分

 財務省は30日、2016年度の予算編成で医療サービスの公定価格である診療報酬の引き下げを求める方針を固めた。薬剤師に支払われる報酬の抜本的な見直しなどを求め、一般会計の3割超を占める社会保障費抑制に向けて8年ぶりのマイナス改定を目指す。ただ、厚生労働省は引き下げに慎重で、年末にかけての交渉は曲折が予想される。

 同日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)財政制度分科会に提案し、大筋で了承を得た。診療報酬は医師・薬剤師の技術料に当たる「本体」と、薬そのものの価格である「薬価」に分かれるが、両方の引き下げを求める。原則2年に1回行われる改定では近年、市場実勢に合わせて薬価が下がる一方、本体は増額が続いており、本体・薬価ともにマイナスになれば10年ぶり。要求する引き下げ幅は11月にも固める。

 財務省が本丸と位置づけるのが、薬剤師への調剤報酬だ。薬局を病院から独立させる「医薬分業」を進めた結果、薬局はコンビニエンスストアを上回る全国約5万7000店に増えた。ただ、医師の処方箋が必要な薬では、大病院と関係が深い「門前薬局」の存在が大きい。財務省は、病院から独立した薬剤師が過剰投薬などを防いで医療を効率化させるといった当初の目的を果たしていないと指摘。多くの薬を処方するほどもうかる仕組みを改め、患者の立場に立って調剤する薬局を優遇するよう「ゼロベースでの抜本的な見直しが必要」とした。

 薬価については、先発薬(新薬)でも特許が切れた後は薬価を引き下げるよう提案。将来的には、安価な後発薬(ジェネリック薬)の価格までしか保険適用を認めず、特許切れ先発薬との差額は自己負担とすることを求めた。また、処方箋なしでも買える市販品類似薬は保険の適用外にすべきだとした。

 ただ、日本医師会などの反発は必至で、医療の質の低下を警戒する厚労省との調整は難航が必至だ。

 雇用保険や子育て、地方財政についても議論。失業者減で雇用保険積立金が過去最高水準の6兆円台に積み上がったことを踏まえ、企業と従業員の保険料負担を一時的に減らすべきだと指摘した。企業には保険料負担が減った分の範囲内で政府の子育て支援充実策への企業負担増を求める。【宮島寛】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47173.html
マイナス改定に大多数が賛成、財政審分科会- 「もぐらたたき」と反対の委員も
2015年10月30日 18時00分 キャリアブレイン

 財政制度等審議会(財政審)の財政制度分科会は30日、会合を開き、2016年度の予算編成に向けた議論をした。会合後に開いた記者会見で吉川洋・分科会長(東大大学院教授)は、診療報酬の引き下げには「一人の委員を除き、圧倒的多数が賛成だった」ことを明らかにした。反対した委員は「診療報酬の引き下げは、もぐらたたきのようなもので限界がある」と主張したという。【坂本朝子】

 この日の会合では、財務省が16年度の診療報酬改定に向けた論点として、「経済・財政再生計画」に示された考え方に沿って、医療保険制度の持続可能性を確保するため、▽市場価格を反映した薬価改定▽診療報酬本体のマイナス改定▽「経済・財政再生計画」に示された診療報酬の改革検討項目(後発医薬品の使用促進、調剤報酬の見直しなど)の実現-などを提示。

 吉川分科会長は、委員から「これまでも賃金・物価の推移を勘案して診療報酬を引き下げることをやったわけだが、効果的だし、当然やるべき」「医療の高度化により生産性が向上した分は医療費の抑制に反映させるべき」など、診療報酬の引き下げが妥当との意見が多く見られたとした上で、「基本的には下げていくことに対して、一人を除いてコンセンサスがあると考えている」と述べた。また、薬価や調剤報酬の見直しについても多数が賛意を示したという。

 その一方で、ただ一人、診療報酬の引き下げに難色を示した委員は、「医療制度の改革のためには、かかりつけ医の推進や電子カルテの普及をすべきであり、イギリスに学ぶべき」と主張したという。

 また、吉川分科会長は、複数の委員から診療報酬の中身にめりはりを付けるよう求める意見があったことに触れ、「(薬価を)下げた分を本体に回すのは論外」と強調した上で、苦しい財政状況の中では診療報酬全体を見直し、点数の付け方を変えるべきだと主張した。

 そのほか、個別の項目では、湿布などの市販品類似薬を保険収載から除外すべきとの意見や、お薬手帳が有効に機能していないため、マイナンバーとひも付けて薬の一元管理の効率化を図るべきなどの意見が見られたという。

 財政審は、今後発表される医療経済実態調査の結果なども踏まえ、来年度予算の編成などに関する建議を取りまとめる予定。



http://www.sankei.com/economy/news/151030/ecn1510300054-n1.html
診療報酬マイナス改定を提案 調剤薬局報酬見直しも 財政審
2015.10.30 20:08 産経ニュース

 財務省は30日、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)を開き、医療サービスの公定価格である「診療報酬」を平成28年度改定で引き下げるよう求める方針を示した。「本体」と呼ばれる医師と薬剤師の技術料で10年ぶりのマイナス改定を目指し、調剤薬局の報酬でも抜本的な見直しを提案。厳しい財政事情を踏まえ、歳出抑制につなげる。

 診療報酬は医薬品の価格と技術料から構成され、改定は2年に1回。薬価は市場の実勢価格に沿って下がってきたが、技術料は平成20年度以降プラスが続いている。財務省は物価や賃金の動向を考慮しても技術料は高止まりしているとして、マイナス改定の必要性を訴えた。診療報酬を1%下げると医療費が年間4300億円減らせるという。 会合では、処方する薬の投与日数などに応じて報酬が上がる仕組みの見直しのほか、薬の過剰投与が指摘される大病院周辺の「門前薬局」の報酬引き下げなども提案した。

 この日は地方財政についても議論。財務省は、リーマン・ショックを機に始めた地方交付税に上乗せする「別枠加算」について、自治体の税収回復などを理由に廃止を提言した。



http://mainichi.jp/premier/health/entry/index.html?id=20151027med00m010009000c
「抗がん剤は効かない」は本当か
今解きたいがん治療の誤解【前編】

中村好見 / 毎日新聞 医療プレミア編集部
2015年10月28日

 川島なお美さんが胆管がんで急逝、また北斗晶さんが乳がんを告白と、著名人のがんのニュースが相次ぎ、改めてがんの予防や治療への関心が高まっています。日本人の2人に1人が一生のうち一度はがんになる時代。しかし、がん治療や予防についての誤解や、科学的根拠のない代替療法の誇大な宣伝などが、インターネットを通して無限に拡散されているのが現状です。「患者さんに害を及ぼす情報を放置してはいけない」と発信を続けている日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之医師に、がん治療の誤解や、正しい情報をどのように見分けたらよいかを聞きました。3回に分けてお届けします。【聞き手=編集部・中村好見】

 −−川島なお美さんの訃報の後、「『抗がん剤の副作用でステージに立てなくなる可能性があるなら、私は最後まで女優として舞台に立ち続けたい』というのは、抗がん剤に対する誤解ですので残念です」という先生のツイッターやフェイスブックでの投稿は、大きな反響がありました。一歩踏み込んだ発言だと感じましたが、どのような思いで発信されたのでしょうか。

 抗がん剤に対する誤解が、さらに広まってしまうのではと危惧しました。この10年ほどの医学の急速な進歩で、抗がん剤の副作用対策はかなり進みました。僕の患者さんには、きちんと副作用管理をして、抗がん剤治療を受けながら仕事を続けている人が大勢います。それなのに「誰もが吐いて、髪の毛が抜けて、体がぼろぼろになって、寝たきり状態で仕事ができなくなってしまう」という世間の抗がん剤のイメージは、ほとんど変わっていません。もちろん、すべての副作用が無くなったわけではなく、不快な症状を伴うことはありますが、旧来の副作用のイメージとは大きく異なるのが事実です。そして患者さんの選択は尊重しなければなりません。ただ、著名人の影響力は大きく、正しい情報を受けられていたのかが気になりました。また、抗がん剤治療への誤解をあおるようなメディアの報道の仕方にも大きな問題があると感じました。

 −−抗がん剤治療は、入院して受けるというイメージがありました。

 がんは、白血病などの血液がんと、それ以外の固形がんに分かれます。血液がんは抗がん剤だけで治る可能性があるので、連日強力な抗がん剤を投与するため、入院する必要があります。一方、固形がんの抗がん剤は、一部の治療を除いて、ほとんどが通院で受けることができます。通院治療が可能であれば、患者さんの生活の質(QOL)を保つことを考えて、通院で行うことが原則と思います。欧米では通院治療が主流です。しかし、日本では慣習で初回の抗がん剤治療は入院としたり、基本的にすべて入院でやっていたりと、9割以上の病院で一度以上は入院させています。もちろん、がんが進行し、症状が出て体力が弱って通院治療が困難な場合など、入院が必要な場合もありますが、まだまだ通院治療が遅れているという現実があります。


 −−インターネット上や書籍では「抗がん剤は効かない、逆に命を縮める」という言説が多く見られます。そもそも、抗がん剤でがんは治るのでしょうか。

 まずは、「抗がん剤が効く」とはどういうことか説明しましょう。先ほど、血液がんは抗がん剤だけで治る可能性があるとお話ししましたので、ここでは固形がんについてお話しします。抗がん剤を使う目的は、大きく分けて二つです。一つは手術や放射線治療後の再発を予防する(完治率を高める)治療、もう一つは進行再発がんに対する延命(がんが大きくなるのを一定期間防いで共存する)治療です。いずれも、効果があることが科学的なデータで示されています。また、分子標的薬(※注)などの新薬が毎月のように登場し、これまで治療が難しかった患者さんにも可能性は広がっています。

 しかし、抗がん剤に限界があることも正しく理解しなければなりません。特に進行再発がんについては、現状では完治は極めて難しい。抗がん剤には副作用がありますし、ほとんどの固形がんは、次第に抗がん剤への耐性を持ちます。どのような患者さんに抗がん剤が適応するかは、がんの種類、ステージ、年齢、全身状態や臓器機能によって一人一人異なります。また、最も重要なのは患者さんの価値観です。医療者は正しい情報提供をした上で、患者さんが大切にしたいこと、QOLを考慮し、抗がん剤治療を続けるか続けないか、最善の方法は何なのか一緒に考えていくことが大切です。そういった治療のコーディネートを担うのが抗がん剤治療を専門に行う腫瘍内科医のはずなのですが、日本では欧米に比べてまだまだ少ないのが現状です。

 −−緩和ケアについても、大きな誤解があると指摘されていますね。

 緩和ケアは、がん末期になってから、痛みや苦しみを和らげるための治療と思っていませんか。2010年、「緩和ケアに延命効果が認められた」という、世界中のがん治療医にとって衝撃的な論文が米科学誌に発表されました。早期に緩和ケアを導入すれば、無駄な抗がん剤を減らしてQOLを向上させ、延命効果をもたらすというのです。この結果を受けて、米国では外来での緩和ケアが広がりましたが、日本での取り組みは、こちらもまだまだというのが実情です。

 延命効果がはっきりと認められているのですから、緩和ケアは進行再発がんと診断された時から導入すべきです。抗がん剤治療と併用が可能です。痛みを和らげるための治療はもちろんですが、最も大切なのは病状をきちんと理解してもらい、患者さんが大切にしたいことを聞いてその生活をサポートすることです。「趣味を続けたい」「おいしいものをおなかいっぱい食べたい」「仕事を続けたい」…一番多いのは「家族とできるだけ長く普通の生活がしたい」という答えです。僕の患者さんの中には、抗がん剤治療を受けながら、「世界一周をしたい」「結婚式を挙げたい」という夢を実現した人もいます。進行再発がんは、生活の質を保ち、よりよい共存を目指すことが目標です。がんと上手に付き合うこと、治療ともうまく付き合っていくことが大切と思います。

※注 分子標的薬:がん細胞だけが持つ特徴を分子レベルでとらえ、それを狙い撃ちにする薬。



http://mainichi.jp/premier/health/entry/index.html?id=20151028med00m010005000c
「若いうちから乳がん検診」は有効か
今解きたいがん治療の誤解【中編】

中村好見 / 毎日新聞 医療プレミア編集部
2015年10月29日

 北斗晶さんが乳がんを告白し、「若かろうが年を取っていようが乳がん検診に行ってください」と呼びかけ、乳がん検診を実施している病院への問い合わせが増えているといいます。ただ、日本の自治体などの乳がん検診の対象は40代以上。20〜30代の若い世代の検診は有効なのでしょうか。そして日本のピンクリボン運動の問題とは。誤解の多いがん予防や治療について、前回に引き続き日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之医師に聞きました。【聞き手=編集部・中村好見】

がん検診のメリット、デメリットを正しく知る

 −−北斗さんについては、乳がん検診を受けた後にがんが見つかったことも話題になりました。乳がん検診は結局、有効なのでしょうか。

 北斗さんの件に関して、私たちが学ぶべき重要なことがあります。それは「検診には限界があることを知る」ということです。まず、がん検診が有効ながんと、そうでないがんがあります。現在、検診の有効性がある程度科学的に示されているのは「大腸がん」「子宮がん」「乳がん」「肺がん」「胃がん」−−の五つです。さらに有効性が示されているがんでも、北斗さんのように、検診によって100%がんを見つけられるわけではありません。毎年検診を受けていても、数ヶ月で大きくなるがんもあります。それなのに「検診さえしておけば、がんは早期発見、早期治療できる」というような誤解を与えるキャンペーンや報道が多いと感じています。

 また検診の有効性は、年齢によっても議論があります。日本の乳がん検診は40代以上が対象です。一方、米国予防医療作業部会は2009年、それまで推奨していた40代のマンモグラフィー(乳房X線撮影)は、大規模追跡調査の結果、ほとんど効果がないので推奨しないという勧告を出しました。閉経前で乳腺密度が高い40代は、健診の精度が下がります。不必要な放射線照射や組織検査、過剰診断(※注)、過剰治療を受けて、無用な不安をかきたてられるデメリットの方が大きいという判断でした。アジアでは欧米より、閉経前乳がんのリスクが高いなど人種による違いもあり、お隣の韓国は日本と同じく40代から、カナダや英国では50代からと、国によって対応は分かれています。大切なのは検診のメリットとデメリットを正しく知った上で、選択することです。一方、20〜30代の検診の有効性は科学的に示されていません。デメリットをきちんと伝えることなく「若いうちからがん検診を受けよう」と呼びかけることは、控えるべきでしょう。ただ、家族歴や気になる症状がある人は乳腺専門医に相談し、検査を受けるべきかどうか検討してください。

日本のピンクリボン運動の問題とは

 −−今月は乳がん月間で、ピンクリボン運動などが展開され、盛んに検診が呼びかけられています。

 この時期が近づくと、正直憂うつになります。それは日本のピンクリボン運動が、「早期発見、早期治療」、つまり検診の啓発しかほとんどしないからです。ピンクリボン運動は米国で始まりましたが、検診については実はあまり強調されていません。「乳がんに対して理解を深める」というキャンペーンです。寄付金は、検診の啓発ではなく乳がんの治療研究に主に使われます。2013年の国民生活基礎調査によると、2012〜13年の2年間で日本の40〜60代の乳がん検診率は43.4%。70%以上が並ぶ欧米に比べるととても低い。だから検診率を上げるのは重要ですが、啓発だけでは効果が十分でないのは明らかでしょう。行政が検診台帳を整備して、乳がん検診を受けていない人への呼びかけを徹底するべきです。

 日本ではあまりに検診についてばかり言うので、検診せずにがんにかかった患者さんは「検診しなかった私が悪い」と思うようになりますし、周りの人も「検診しなかったから悪い」というレッテルを貼るようになります。若年性乳がんの患者さんもいます。がんになったことが悪いことをしたかのように扱われるのはどうか、と思います。

 −−レッテル貼りについては、がんに関する報道が増えた後、「がんになるような食生活や生活習慣だったのでは」「体を温めていたらがんにならなかったのに」「無用なマンモグラフィーを受けて被爆したせい」などの言説がSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上などにあふれました。

 そういった情報は誤解を広げ、がん患者さんを助けるどころか傷付けるだけですね。がんは、家族歴も関係します。また、マンモグラフィーのデメリットは述べた通りですが、50〜60代は受けた方が、死亡率が下がることが科学的に示されています。また1回の撮影で乳房が受ける放射線の量(0.05ミリシーベルト)は、一般の人が1年間に受ける自然放射線量(2.4ミリシーベルト)の50分の1程度です。不必要な放射線は受けるべきではありませんが、健康影響はほとんどないと考えてよいと思います。今、大切なのは「がんは誰でもなる病気。がん患者さんを応援しよう。がん患者さんが安心して暮らせる社会を目指しましょう」という運動で、それが本来、ピンクリボン運動が目指すべき姿ではないでしょうか。

※注 過剰診断:検診では、健康に影響はなく、微小でその後も進行がんにはならないがんを見つける場合があります。これを「過剰診断」といいます。ただ今のところ、このようながんと普通のがんを区別することはできません。



http://mainichi.jp/premier/health/entry/index.html?id=20151029med00m010002000c
「医療否定本」を信じる前に
今解きたいがん治療の誤解【後編】

中村好見 / 毎日新聞 医療プレミア編集部
2015年10月30日 毎日新聞

 川島なお美さんが手術後に抗がん剤治療を拒否し、食事療法や邪気を取り除くという民間療法を受けていたと報道されると、その選択を巡ってインターネット上では議論が起こりました。「がんは放置してもいい」「がんが消えていく食事」「奇跡のがん免疫細胞療法」−−。インターネット上や書店に並ぶ書籍には、がん患者を惑わせるような情報にあふれています。私たちはどのように正しいがん情報を見分けたらよいのでしょうか。3回にわたる日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之医師へのインタビュー最終回です。【聞き手=編集部・中村好見】

 −−がんについての情報があふれ、医学的に最善とされている標準治療を否定する患者さんが増えていると聞きます。

 がん情報について、特に問題なのはインターネットです。もしもがんと言われたら、まず、インターネットで自分のがんについて情報を入手する人が多いと思います。ただ日本のインターネットのがん情報がどのくらい正確かというと、正しい情報にヒットする確率は50%以下だったという研究の報告があります(2009年、国立がん研究センター・後藤悌医師の論文より)。現在はさらに、医療関係者や影響力のある著名人らがSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で発言し、科学的根拠のない情報がもっともらしい「事実」として拡散されていく問題もあります。

 医療機関は、比較広告、誇大広告などが禁止されています。また、医薬品以外の健康食品や、医薬品でも承認されていないものについては、病気の治療や予防に効果があることを示すことが禁じられています。しかしインターネット上のこうした広告については、野放しの状態でした。昨年末の医薬品医療機器法(旧薬事法)の施行に伴う通達などで、今後は取り締まりが強化されることを期待します。

 一方、よく見かける「食べ物で末期がんが消えた」などという民間療法や代替療法に関する本や情報は、特定の商品と結び付けていなければセーフとされています。しかし、科学的根拠のない治療法で治ったという極端な事例について、万人に適応するかのような誤解を与えているので注意が必要です。生活習慣の見直しや食事はがんの予防につながる可能性はありますが、一度なってしまったがんが「治る」という科学的根拠はありません。

 何が正しい情報なのか迷ったら、国立がん研究センターのホームページに開設されている「がん情報サービス(http://ganjoho.jp/public/index.html)」を見てください。各種がんについて比較的偏りのない情報が書かれており、代替療法についても解説されています。また、現時点での最善の治療法である「標準治療」について書いてある診療ガイドラインは、「がん診療ガイドラインなどのエビデンスデータベース(http://ganjoho.jp/professional/med_info/evidence/index.html)」で調べることができます。

 −−そもそも、がんの「標準治療」とはどういったものなのでしょうか。

 言葉のイメージから誤解されがちですが、「標準治療」は、“並の治療”という意味ではありません。大規模臨床試験の結果から、現時点で最も効果が高く安全と認められた、最善の治療法です。しかも日本は皆保険の国で、「標準治療」はきちんと保険承認されています。これに対して「最新治療」は、期待されてはいるものの、まだ最良かどうか分かっていない“研究段階の治療”です。例として重粒子線や陽子線治療が挙げられます。中には厚生労働省の「先進医療」に指定され、一部の大学病院やがんセンターなどで保険診療との併用が認められているものがありますが、先進医療にかかわる費用は自己負担です。

 また、インターネットの広告でよく見かけるクリニックが自由診療で実施している「免疫細胞療法」は、全額自己負担です。科学的に有効性が示されていないから「標準治療」にならず、もちろん保険承認もされていないのです。数百万円の治療費をつぎ込んだにもかかわらず、効果がないまま、十分な緩和ケアを受けられずに亡くなった患者さんの話をよく聞きます。進行がんの患者さんの不安を利用して、ビジネスにしてよいのでしょうか。欧米では効果が実証されていない治療をするには届け出が必要で、「日本の状況はあり得ない」と言われます。免疫細胞療法は少なくとも臨床研究として実施し、治験と同じように無報酬で行うべきだと思います。

 最近、「免疫チェックポイント阻害剤」と呼ばれる画期的ながん新薬が、皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)の治療薬として保険承認され、他のがんへの治験もすすんでいます。メディアは「新しい免疫療法」などと報じていますが、従来の免疫細胞療法との混同を避けるため、呼称には注意すべきでしょう。

 −−いわゆる「がん放置療法」や「がんもどき理論」を唱えて著書がベストセラーになっている医師の近藤誠さんに対して、『「抗がん剤は効かない」の罪』、『医療否定本の嘘』を出版して反論されていますね。

 近藤医師の本は分かりやすく、おもしろい。また医学的な誤りは非常に多いのですが、過剰診断や過剰治療など、日本の現代医療の問題点を一部突いているのが、逆にやっかいと言えます。読者はどこまでが本当で、どこからが仮説、またはうそに過ぎないかが判断しにくいのです。

 近藤医師は、がんは「すでに転移が潜んでいて治療しても治らない“本物のがん”」と「放置しても進行しない“がんもどき”」に二分されると主張しています。そしてがん検診や早期治療を否定しています。ただ、がんはそんなに単純ではありません。「放置すると進行していずれ死に至るが、積極的治療で治るがん」と「積極的治療で治すことは難しいが、延命、共存できるがん」も存在します。また、進行しない“がんもどき”があるのは事実ですが、初期の段階で“本物のがん”と見分けることは現状できません。患者さんに放置をすすめて、がんが進行して最悪亡くなったら“本物のがん”、進行しなかったら“がんもどき”というのは後出しじゃんけんに過ぎません。医師としての姿勢に欠けているのではないでしょうか。

 近藤さんを信じてがんを放置したものの、進行して私を訪ねてくる患者さんもいます。がんについての情報は、人の人生や命を左右します。売れるからといって患者さんに誤解や混乱を与えるような本を出版するメディアも罪深いのではないでしょうか。学会や公的機関も放置すべきではないと思います。

 −−現代医療への誤解が広がっているのには、患者に寄り添うような医療がされていない、医療不信が背景にあるとも指摘されています。

 その通りだと思います。ある意味、医師と患者のコミュニケーション不足から生じた医療不信が“医療否定本”を生んだとも言えるでしょう。医師不足は深刻化し、毎日百人近くのがん患者さんを外来で診ている医師がざらにいます。現場は疲弊し、患者さんへの説明が十分でなかったり、心ない言葉を言ったりする医師がいるのは現実です。また、日本の大学病院やがんセンターでは、積極的治療ができなくなった患者を放り出すような傾向もありました。

 がん患者さんが言われて最も傷つくのは「もう何も治療法がない」という言葉と、「断定的な余命告知」だという報告があります。余命告知は医師の経験値やあくまで中央値で、一人一人異なる患者さんの余命を正確に予測することはできません。また、がん専門医による治療は、積極的治療ができなくなり、緩和ケア医やホスピスに紹介した時点で“終わり”ではありません。「最期まであなたの主治医です、いつでも相談してください」というメッセージを伝え、患者さんのQOL(生活の質)を支えることが大切だと思っています。(おわり)


【プロフィル】

勝俣範之(かつまた・のりゆき):日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授

1963年生まれ。88年、富山医科薬科大学卒業。国立がんセンター中央病院内科、同薬物療法部薬物療法室医長を経て、ハーバード大学公衆衛生院留学。その後、国立がん研究センター中央病院乳腺科・腫瘍内科外来医長、11年より現職。専門は、内科腫瘍学全般、抗がん剤の支持療法、臨床試験、EBM(根拠に基づく医療)、がん患者とのコミュニケーション、がんサバイバー支援など。著書に『「抗がん剤は効かない」の罪』(毎日新聞社)『医療否定本の嘘』(扶桑社)がある。



http://apital.asahi.com/article/story/2015103000004.html
(教えて!医療事故調査制度:3) 遺体の解剖、何が分かる?
教えて!医療事故調査制度

2015年10月30日 朝日新聞

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事故の原因究明のポイント/国の死亡事故調査モデル事業で死因は…

 死亡原因は医療行為によるのか、持病や合併症によるのか。医療事故調査では、カルテや看護記録のチェック、担当医や遺族からの聞き取りのほか、解剖が死因究明のカギを握る。

 医療裁判に詳しい石川寛俊弁護士は「事故が起きるときは、どのように容体が悪くなったかという記録が丁寧に書かれておらず、解剖して死因が初めてわかることも多い」と話す。

 解剖では、専門の臨床医も立ち会って、手術でどの部分を切り、縫合したかなどを丁寧に調べる。手術がうまくいっているとなれば、麻酔方法や手術後の点滴、呼吸管理などに問題があった可能性が出てくる。

 大阪大の松本博志教授(死因究明学)は「解剖でわかったことと、担当医らへのヒアリングで確認したいきさつとを照らしあわせれば、診療行為との関係を明らかにできる」と話す。

 国の医療事故調査のモデル事業では、2010~12年度に解剖を実施した73例中、88%が死因が判明もしくは確認できたという。

 脳卒中でリハビリ中に突然死した患者の原因が事故でなく、足の静脈にできた血栓で肺の血管を詰まらせたと解剖で判明したケースもあった。異状がないという確認も調査にプラスだ。

 ただ解剖できる施設は限られ、地域差も大きい。

 松本さんは「医療事故の解剖は、医療行為がどうされたかと死因を調べるため、通常の病理解剖とは視点が違う。正確な評価には解剖医と臨床医いずれもかなりの経験が必要」。人材育成や、実施・協力体制づくりが欠かせない。

 もう一つの大きな課題が、遺族の心情への配慮だ。事故で失った家族の体にメスを入れる解剖への拒否感情が働きやすい。

 事故遺族で、現在は病院で患者と医師の意思疎通を支援する豊田郁子さんによると、「今後の医療のために」「原因はわからないと思うけれど、どうしますか」と病院側から言われ、傷つく遺族も少なくない。

 ただ、解剖をした遺族を対象にしたアンケートでは約8割が評価。頭部は遺体を傷つけずにCTやMRIで出血や骨折を調べる「死亡時画像診断(Ai)」を利用できる場合もある。

 豊田さんは「病院側は、解剖でどのようなことがわかるか丁寧に説明するとともに、遺族の心情をくんで、何ができるか考えることが大切」と話している。

(富田洸平、桜井林太郎)
(朝日新聞 2015年10月30日掲載)



http://dot.asahi.com/aera/2015102800077.html
介護する側・される側の負担軽減「ユマニチュード」とは
(更新 2015/10/30 07:00) Dot朝日/AERA

 認知症の治療は薬物療法が中心だが、根本的な治療(キュア)は期待できない。「不治の病」に対処するため、医療現場もケア重視に傾いている。

 アルツハイマー型、脳血管性、レビー小体型、前頭側頭型という4タイプの認知症のうち、薬の効果が期待できるのは主にアルツハイマー型だ。1999年に抗認知症薬「アリセプト」が発売され、2011年には3剤が加わった。アリセプトはレビー小体型にも効果があり、14年から健康保険適用になっている。

 いずれの薬も症状の悪化を遅らせることはできるが、認知症を根治する効果はない。しかし、順天堂大学精神科の新井平伊(へいい)教授は「認知症の治療は薬だけではない」と話す。

「むしろ患者さんと介護する家族が適切な環境のもとで精神的に落ち着いて生活できることが重要で、それを支援する医療や介護の役割は大きい。認知機能が低下しても、穏やかに過ごせればいい人生を送れる。新薬の開発も大事ですが、それ以上にいま認知症と闘っている目の前の人を救う医療や介護が求められているのです」

 その潮流を象徴するケアとして注目を集めるのが「ユマニチュード」。フランス語で、人間らしさを取り戻すという意味だ。

 東京医療センター(東京都目黒区)では、認知症の症状がある入院患者に、11年から実践している。ユマニチュードを日本に導入した同センター・総合内科医長の本田美和子医師は「このケアの柱は『あなたを大事に思っていますよ』と、相手にわかる形で伝えること」と話す。

「たとえば時間を知りたいと思ったとき、いきなりすれ違う人の腕をつかんで、時計をのぞきこんだりしませんよね。でもケアの現場では、突然病室を訪ねて『おむつを交換しますね』とズボンに手をかけることは珍しくありません。状況がわかっていない患者さんはびっくりするし、怖いので、思わず『やめて』と意思表示する。ケアする側は拒否されたとか攻撃的になっていると感じますが、実はごく当たり前の反応で、自分を守ろうとしているだけなんです」

 おむつ交換のときはまず、これから行きますよという合図のノックをし、反応を待ってから近づく。そして目を見て穏やかに「調子はどうかなと思って会いに来ました」と伝える。おむつ交換が目的でも、おむつの話から始めないようにするのだ。

「ケアの間は、目を見てポジティブな話をし、優しく触れながら『あなたが大事』という思いを伝え続けます。相手はメッセージを感じ取り、穏やかにケアを受け入れるようになります」

 ユマニチュードの導入後、患者の行動・心理症状(BPSD)だけでなく、職員の疲弊度も明らかに改善したという。病院や施設が導入するのに加え、家族に学んでもらい、在宅介護に生かす取り組みも始まっている。

※AERA  2015年11月2日号より抜粋



http://www.news24.jp/nnn/news8659565.html
誤った発表で信用を失墜 県が謝罪文を掲載(福島県)
[ 10/30 12:11 福島中央テレビ]

 事実に反する発表をして、大熊町の病院の信用を失墜させたとして、県は、きょうからホームページに謝罪文を掲載している。
 大熊町で双葉病院を経営していた医療法人は、原発事故の直後に、県が誤った発表をしたため、信頼が失墜した、などと県を訴えていた。
 この裁判は、先週、県がホームページに謝罪文を掲載することで和解した。
*記者リポート
 「県のホームページを見ますとトップページの項目に、双葉病院に関する記載があります。ここをクリックすると、謝罪文が掲載されます」
 『十分な情報共有ができないまま、事実に反する記者発表を行った』などと、知事の名で謝罪している。
謝罪文は、きょうから1年間掲載される。
  http://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/library/futabaowabi.pdf
futabaowabi.jpg
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http://apital.asahi.com/article/news/2015103000002.html
病院の赤字拡大、診療所は利益安定 厚労省調査
2015年10月30日 朝日新聞

 医療機関や薬局の経営状況を調べた2014年度の「医療経済実態調査」の概要が29日、分かった。病院の赤字幅は前年度より拡大したが、診療所や保険薬局の利益率(収入に対する利益の割合)は7~10%の黒字だった。診療行為や薬代の公定価格となる診療報酬の来年度の見直しで、マイナス改定の圧力が強まる可能性がある。

 調査は厚生労働省が実施。来週の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に示され、診療報酬改定の基礎データとなる。

 14年度の病院(精神科以外)の利益率はマイナス3・1%で、前年度より赤字幅が1・4ポイント拡大した。公立病院がマイナス11・3%(前年度比3・0ポイント減)、国立病院がマイナス0・3%(同3・6ポイント減)。民間病院は0・1ポイント減でも2・0%の黒字を維持した。

 一方、病床がある診療所は10・7%(同0・7ポイント減)、病床がない診療所は8・8%(同0・4ポイント減)と安定的な利益率を確保。保険薬局は7・0%(同2・1ポイント減)だった。

 前回の14年度診療報酬改定は、消費増税対応分を除くと実質的にマイナス1・26%だった。このため設備投資額が大きく、増税による仕入れコストが上がった大規模な病院ほど経営が悪化した可能性がある。

 医師の年間の給与・賞与額をみると、国立病院の院長が1934万円で、前年度より8・4%増加。13年度で東日本大震災に関連する減額措置が終わったためとみられるという。最も高いのは民間病院の院長で、0・1%増の2930万円だった。

(朝日新聞 2015年10月30日掲載)


  1. 2015/10/31(土) 07:00:32|
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10月29日 

http://www.m3.com/news/general/370551
一審判決変更、市に賠償命令 米内沢病院整理解雇訴訟の控訴審
2015年10月29日 (木)配信 秋田魁新報

 旧公立米内沢総合病院を運営していた北秋田市上小阿仁村病院組合(管理者・津谷永光北秋田市長)の解散に伴い、分限免職(整理解雇)されたのは不当だとして、元職員5人が市に地方公務員の地位確認と2500万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁秋田支部(山田和則裁判長)は28日、請求を退けた一審秋田地裁判決を変更し、市に250万円の支払いを命じた。地位確認の請求は棄却した。

 判決で山田裁判長は、前管理者だった岸部陞(すすむ)前市長が雇用を継続する趣旨の発言をし、津谷市長も同じ方針を確認していたとして「原告が市職員として任用されることを期待するのはやむを得ない」と指摘。市は任用しない方針を原告に誠実に説明しなかったとし、「原告の期待権を侵害しており違法だ」と認めた。

 一方、組合解散後も市には職員を引き継いで採用する義務はなく、分限免職処分は裁量権の逸脱には当たらないとの一審判決の判断を支持。原告を市職員として任用するよう求めた請求は却下した。



http://www.m3.com/news/iryoishin/369886
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
出生前診断の是非、医師の3分の1が「分からない」◆Vol.5
一般向けの遺伝子検査、医師の半数「ある程度有効」

2015年10月29日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 妊娠中に妊婦の羊水や血液から、ダウン症などの胎児の染色体異常を調べる出生前検査。検査の結果、染色体異常が確定した97%で人工妊娠中絶をしたという調査結果もあるなど、命の選別につながるという指摘も否定できない。高齢出産が増える中で、診断を受けるかどうか悩むカップルも増えている。

 「ご自身、もしくはパートナー」について尋ねたところ、「利用したい」と回答した医師側は3割にとどまった。また、「分からない」とする回答もNewsPicks(以下、NP)側の2割に対して、医師側は3割だった。日ごろ、生と死を見つめる医療現場にいるからこそ、悩みが深いのかもしれない。

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 利用したいと回答した医師からは、「生命の選択という問題はあるものの、個人レベルに落とし込んでしまえば、手段があるなら利用したいと思うのが普通なのでは?」「自分の妻も高齢出産であり、利用した。ただし、値段が高すぎると思った」などの声があった。

 翻って利用する気がないという医師側の反対意見としては、「「染色体異常と出生前に分かったから中絶するという発想にはとても反対。この風潮は不妊治療をしてまで子どもを授かった夫婦に多いことも気に入らない」「出生前診断は,事実上の障害児の出生前断種として機能している。その差別的考え方に反対している」などが挙った。

NewsPicks読者は半数強が「利用したい」

 一方、NP側の回答では、「利用したい(利用経験がある)」が過半数を超えた。もっとも、「検査にお金を使うより、障害者が生活にこまらず生きていける懐の深い社会を作ることにお金を使ってほしい」などの意見も寄せられた。

 利用する気がないという意見では「授かった命。生まれるまで詳細は分からなくて良い。正直、性別だって生まれるまで分からなくて良い。せっかく生まれてきてくれたなら、どんな子供であっても育てたい」「出生前診断をすること自体に罪悪感がある」などが挙がった。

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一般向けの遺伝子検査、医師の半数弱が「ある程度有効」

 唾液や口腔内の粘膜などを分析することで、がんや生活習慣病などの発症リスクや体質の遺伝的傾向を知るための遺伝子検査。米国の女優アンジェリーナ・ジョリー氏が遺伝子検査の結果を基に、がん予防の目的で、乳房、卵巣と卵管の摘出手術を受けたというニュースは記憶に新しい。

 医療現場では抗がん剤の有効性を事前に確認するためなどに利用されているが、近年は一般人を対象とした民間業者による参入が相次いでいる。一方で、科学的根拠に乏しいものがあるとされ、結果をどう解釈をするのかといったカウンセリング体制が不十分との指摘も多い。「現時点」での有効性を尋ねたところ、「有効」「ある程度有効」と回答した医師は約半数に達した。

「専門家のフォローアップが不可欠」

 もっとも、自由意見では「カウンセリング体制が不十分なまま、検査が独り歩きしている」「患者教育も行われないままで余計な情報を伝えることは、害悪以外の何物でもないと思います」など、現状では、検査で分かった情報の活用の仕方が不十分という意見が多かった。

 一方、一般向けの遺伝子検査を有効と考えるNP読者は7割に達した。もっとも、「検査結果を聞いても、それをどう理解し、自分の生活にどう生かせばよいのか分からない。人間ドックのように、検査結果に対する専門家のフォローアップがあればいい」など医師同様に検査後のカウンセリングやフォローアップを要望する意見も見られた。

 また、NP読者には既に「実際にやってみた」という人が複数名いた。「遺伝子検査はやってみたが、結果を見て具体的な対応が取れるような意味のあるデータは結局提供されなかった」「祖先の情報が得られた点は有意義だった」などの感想があった。

ビジュアル作成:櫻田潤(NewsPicks編集部)
※出生前診断に関するm3.com会員、NewsPicks読者のコメントはこちら⇒
※一般向け遺伝子検査に関するm3.com会員、NewsPicks読者のコメントはこちら⇒



http://www.m3.com/news/iryoishin/370110
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
出生前診断「生命の選択につながる」「義務にしてもいいくらい」
m3.com×NewsPicks共同企画◆Vol.5 自由回答1

2015年10月29日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)

  『m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」』の第5回「「出生前診断の是非、医師の3分の1が「分からない」」で紹介した、出生前診断についての医師、NewsPicks読者の自由回答を紹介する。「生命の選択に用いるの反対」「義務にしてもいいくらい」など、双方とも賛否の意見が入り乱れた。

Q ご自身、もしくはパートナーが出産する場合に、出生前診断を利用したいと思いますか。

■■NewsPicks読者
・このようなことが倫理的に許されるのだろうか?このようなことにお金を使うより、障害者が生活に困らず生きていける懐の深い社会を作ることにお金を使ってほしい。
・二人の子どもがいて、出生前診断は行える状態でしたが、妻が年齢的に異常が出ることは低いことから実施はしませんでしたが、高齢出産になればやっていました。
・子どもを育てるのは本当に大変なことで不安がいっぱいです。事前に覚悟を持てるのであればやっていいと思います。ダウン症の子どもを持つ親のコミュニティに参加したりすることもできます。母親は産まれてくればどんな子どもでも育てていくかも知れないが、父親は厳しい現実になることがあるので事前の情報はあった方が良い。
・義務にしてもいいくらい。
・授かった命。生まれるまで詳細は分からなくて良い。正直、性別だって生まれるまで分からなくて良い。せっかく生まれてきてくれたなら、どんな子供であっても育てたい。
・友人が受けていてそういう検査があることは知っていたが、出産した病院では検査を受けるかどうか聞かれなかった。医師が選択肢を提示しなければ、中絶も減る?
・倫理的な問題はあるが、実際にダウン症の子が生まれたら、人生が変わってしまうから。奥さんのことを考えたら、やりたい。
・パートナーの精神的負担やコスパを考えるとやはり必要かなと。
・利用したいが費用が高額。
・出生前診断をすること自体に罪悪感がある。
・人の命という神聖な領域ではあるものの、自分やパートナー、生まれてくる子供の今後の人生を考えると実施したい。
・倫理的には問題かもしれないが、世話をする人の人生が大事。
・利用して何か異常が分かれば、苦悩は増すと思う。
・高齢出産に限りできるようにするなど配慮が必要。
・出生前診断に保険が適用されて利用者負担を下げるべき。
・過去出産した際に、診断があったとしても受けなかったと思う。あくまで自分は、ということで、受ける人の気持ちも分かります。
・家族、母親、産まれてくる子供、全てにおいて最善であることを出産の前にできるならば利用することも一つであると思う。ただし、命の選別につながるのも確かで、妊娠中にあらゆる情報が分かるようになったのも、医療が進むが故の結果である。安易に検査を行うべきでないし、命の重さを理解してカウンセリングを十分に行うべき。
・私には2人の子どもがいる。妻の妊娠の際に、実際には利用しなかったが、利用の検討はした。命の選別の問題は理解できるし、ダウン症の子を差別する気持ちも全くないが、いざ自分の子どもがそうなのは全く別次元の別問題である。今の日本の社会情勢では障害を抱えた子どもたちをケアし、温かく見守る余裕はないと考える(健常者でさえ自分の生活に必死なのが実情だろう)。そういった中で、障害を抱えた子を残して自分が先に逝くことは、その子が不憫でならない。私には中絶を選んだ方たちを非難することはできないし、誰にも非難する権利などないだろう。
・妻もやや高齢で、利用したかったが、費用が高かったので諦めた。
・高年齢出産40代後半になるとしたら、利用を考えるかもしれませんが、若い世代(20.30代)では不要と思います。
・妻が高齢だったので出生前診断を利用した。親の負担を考えると希望者は利用できるようにすべき。
・ハンディキャップを背負うと分かっていて生む必要があるのかは疑問。もちろん最終的には親の判断。現実問題、障害があると分かっていながら生む人はあまりいないと思う。

■■医師(m3.com会員)
・いいとも悪いとも言えない。
・生命の選択に用いるのは反対。
・障害児にも人権はあるが、出生後の子育てがとても大変であることを考慮すると、出生前診断は積極的に利用したいものである。「何のために生きているのか」ということをいつも考えさせられる。
・よくない。
・運命を受け入れる覚悟を持つべき。
・生命倫理の議論が不十分。
・生命の選択という問題はあるものの、個人レベルに落とし込んでしまえば、手段があるなら利用したいと思うのが普通なのでは?
・まずは、カウンセリング環境などを確立すべき。
・診断できるのは悪くはないが、中絶が増えるのは好ましいことではない。
・染色体異常と出生前に分かったから中絶するという発想にはとても反対。この風潮は不妊治療をしてまで子どもを授かった夫婦に多いことも気に入らない。
・現時点では命の選別と言われてもしょうがないレベルでしかない。
・自分の妻も高齢出産であり、利用した。ただし、値段が高すぎると思った。
・ダウンや不幸な症例を減らす意義はある。命の選別というが障害児を持った親の苦悩は計り知れない。 ・第3子を妻が妊娠した際に検討したが、妻が先天異常などあっても受け入れようという意見であった。この意見に賛成して出生前診断は行わなかった。
・これは生命の秩序に反しています。
・出生前診断は事実上の障害児の出生前断種として機能している。その差別的考え方に反対している。
・パートナーが高齢になりリスクが上がれば検査をする可能性はありますが、実際42歳で出産しましたが、検査はしませんでした。子供も今のところ異常はないようでした。
・ダウン症の人権を無視している。
・よくないかもしれないが、自分が先に死亡した時のことを考慮すると致し方ないかもしれない。行政がしっかりして自分の死後も面倒を見てくれるなら不要と思うが実現は不可能と思われる。
・予測できる疾患や先天異常だけでも除外したいと思います。
・出生前診断については、医療経済的に疾患関連遺伝子陽性なら堕胎が許容される様な法案が通らない限り、予後不良な疾患にのみ限られるべきであると思う。そうでないと優生思想の世の中となってしまう。



http://www.m3.com/news/iryoishin/370111
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
遺伝子検査「予防に寄与する」「詳細なカウンセリング必要」

m3.com×NewsPicks共同企画◆Vol.5 自由回答2
2015年10月29日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)

  『m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」』の第5回「「出生前診断の是非、医師の3分の1が「分からない」」で紹介した、一般向け遺伝子検査についての医師、NewsPicks読者の自由回答を紹介する。「予防に寄与する」「詳細なカウンセリング必要」など、期待と課題が寄せられた。 。

Q 現時点で、一般向けの遺伝子検査は有効だと考えますか。

■■NewsPicks読者
【肯定的】
・精度を高めていただいて、ウチのような遺伝する慢性疾患を持つような家系に有効な検査になればいいと思います。汎用的なものとか、疑われる疾患に特化したものとか、気軽に安価にできるようになれば、ホームドクター制の推進と合わせて医療費の削減につながる可能性はないでしょうか。
・自身のリスクを把握することは予防に寄与すると思う。
・オーダーメードの薬が遺伝子に基づいてできるのなら、それは素晴らしいことだと思います。
・受けてみたい、と常々思っていた!価格がちょっと高いかな…。

【否定的】
・遺伝的傾向を知ってどうするのか?例えば家族に癌患者が多くても癌にならない人はならない。このようなものに貴重な財源を割くべきではない。
・分析後の提案があいまいでメリットをほぼ感じない。

【その他】
・検査結果を聞いても、それをどう理解し、自分の生活にどう生かせばよいのか分からない。人間ドックのように、検査結果に対する専門家のフォローアップがあれば、いい。
・検査自体より、マイナンバーとも紐付けが怖い。
・癌や生活習慣病、その他疾患の発症に遺伝的素因が関係しているのは知られてきている事実。ただ、一つの遺伝子のみで説明が付くことはむしろ少ないだろう。複数種類の遺伝子と環境因子で発症するということが多くの疾患で説明されることだろう。一概に良い遺伝子とか悪い遺伝子とかは言えないはず。鎌状赤血球がマラリアには強いように、ある遺伝子はある癌の発症リスクは上げるが、ある生活習慣病の発症リスクは下げる、といった事実が出てくるだろう。遺伝子検査はかなりのリテラシーを持った人でないと正しい解釈は難しいだろうと思われる。一般人向けの遺伝子検査はある種の遺伝子を「悪者」扱いにして、その遺伝子を持っていればある種の癌のリスクが持ってない人に比べ、何倍である、といった説明をするものであって、現状は占いプラスαくらいに捉えてもらうのが妥当ではないかと思う。
・会社によって検査の水準が異なるように感じる。きちんとしたものを淘汰する仕組みが必要。また、それを使う消費者や、相談を受けるであろう医療従事者の教育を進めるべき。
・遺伝子検査はやってみたが、結果を見て具体的な対応が取れるような意味のあるデータは結局提供されなかった。祖先の情報が得られた点は有意義だった。
・例えば「遺伝的に発症のリスクが高い」と知ったところで、遺伝なんだから根本的な治療法なんてないんじゃない?
・生命保険会社が保険料率のリスク分類に用いそう。
・個人別リスク情報が把握可能になるにつれ、将来的に現在の形での民間保険(医療、生命)は存在できなくなるように思っています。

■■医師(m3.com会員)
【肯定的】
・過剰に反応しなければ、ある程度有効と考えます。
・これから需要が高まると思います。
・ガンなどの病気のリスクが高い家系は患者の希望があればすべきだと思います。
・価格がもっと安ければ、医療費抑制の可能性があると思います。
・病気になりやすさが分かれば予防も可能。

【否定的】
・フォロー体制が不十分な状態では検査を進めるべきではない。
・遺伝子検査自体が不確かであることと、結果が出た時の対応方法が決まっていない。
・質が悪い、論拠の薄いものも。玉石混交。
・生命倫理の議論が不十分。
・有効性が価格に見合っていないと思います。
・患者教育も行われないままで余計な情報を伝える必要は害悪以外の何物でもないと思います。
・有効性が不明。
・遺伝子差別が起こりかねないと危惧している。
・全く無意味だと思う。
・判定の基準が良く分からないのに、価格が高い。
・さまざまな新たな差別が生まれる温床になる可能性がある。
・コストパフォーマンスが極めて悪いと思います。健康不安に付け入っている感じがして、個人的には嫌いです。
・多因子遺伝が多いので必ずしも有効ではない。
・医療費高騰につながると思う。
・可能性の問題だけで、確実にその病気になると言える検査はない。患者を惑わせるだけなので、検査はすべきではないと思う。
・現時点では残念ながら、裏付け資料が乏しく、有効性を論じる段階にはない。

【その他】
・遺伝子異常を発見しても、医学の進歩にはつながるが、本人の病気の解決にはならないと考えます。
・病気はgenomeが起こすのではなく、epigenomeです。理解力不足。正確な情報が伝達されていない。医療者側にも無知がはびこっている。
・より正確な情報とセットにしないとかえって混乱招く。
・患者さんのプライバシーは、きっちり守ってほしい。
・カウンセリング体制が不十分なまま、検査が独り歩きしている。
・オーダーメード医療はこれからどんどん出てくるでしょう。ニーズに合っていると思いますが、体制がそこまで整備されていません。
・ベースとなるデータがまだ十分でない上、まともに結果を解釈できない人に行うのは危険である。
・結果の解釈につき詳細なカウンセリングがなされるべき。
・対策がなければ意味がないのでは?
・患者の理解、解釈する能力が必要。
・一般向けにやる意味は皆無。ただの金稼ぎの手段で、こういう考えが日本の医療をダメにする。



http://www.m3.com/news/iryoishin/370242
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
後発薬の「価格帯」、一本化で簡素化へ
薬価は先発薬の「5割」に引き下げか

2015年10月28日 (水)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会薬価専門部会(部会長:西村万里子・明治学院大学法学部教授)は10月28日の会議で、後発医薬品の薬価について議論、将来的には価格帯を一本化する方向でおおむね了承した(資料は、厚生労働省のホームページ)。現行制度では、後発医薬品の薬価は、先発医薬品とは異なり、銘柄別ではなく、3以内の価格帯として設定されている。2016年度改定で一気に一本化するのか、段階的に進めるのかについては、年末に公表予定の薬価調査で後発医薬品の実勢価格を踏まえて検討する予定だ。また、後発医薬品が新規に収載される場合には、現在は先発医薬品の0.6掛けから、0.5掛けとする案が出ている。

 後発医薬品は、今年6月に閣議決定した「骨太の方針2015」で、数量シェア目標について、(1)2017年央に、70%以上、(2)2018年度から2020年度末までの間のなるべく早い時期に、80%以上――という目標が掲げられた。2016年度薬価制度改革では、後発医薬品の使用促進が重要課題となる。

 厚労省が、後発医薬品の薬価について提示した論点は、(1)新規収載の後発医薬品の薬価(現在は、先発医薬品の0.6掛け)、(2)一定の銘柄数を超える後発医薬品に適用される特例(現在は、10を超す場合は、先発医薬品の0.5掛け)、(3)バイオ後続品の薬価(現在は、先行バイオ医薬品の0.7掛け)、(4)後発医薬品の価格帯の数と、その際の基準額(現在は、最高価格を基準に、3つの価格帯)――の4点。

 日本医師会常任理事の松本純一氏は、薬価と市場実勢価格(医療機関への納入価格)の差に当たる「乖離率」が24.1%(2013年9月の薬価調査)と大きいことから、(1)については「0.5掛けでも、利益が出ていると解釈できる」と指摘。(2)についても、最初に収載される後発医薬品が0.6掛けで、その後に10を超す銘柄の後発医薬品が収載される場合、最初の後発医薬品に関しても0.5掛けにすべきとした。(3)のバイオ後続品は、使用促進の観点から、価格の引き下げが必要とし、0.6掛けあるいは0.5掛けに下げるべきと指摘。(4)の価格帯も、3つの価格帯があると複雑であるとし、「一つにすべき」と求めた。

 日医副会長の中川俊男氏も、後発医薬品メーカー、それに伴う銘柄数の多さを問題視する視点から、「後発医薬品メーカーの再編統合がぜひとも必要。再編統合につながるような改定はできないのか」と求めた。例えば、10超、あるいは20超など、銘柄数の多さに応じて、薬価を段階的に抑える設定にすれば、おのずから銘柄数は減少することが期待できるとした。

 支払側の健康保険組合連合会副会長の白川修二氏も、基本的には松本氏と同意見だった。例えば、(1)については、「(後発医薬品の使用についての)政府目標が高い設定になっており、価格の面でも使用が進むような、政策的な意図が必要ではないか。新規収載の後発医薬品の薬価は下げる方向で議論し、その下げ幅は乖離率のデータを分析しながら、議論していく」と指摘。(4)についても、「我々は、一物一価でやるべきであり、1つの価格帯に集約すべき、との意見は、前回改定から変えていない」と述べ、いずれも薬価調査の結果を見つつ、2016年度改定で実施するか、あるいは段階的に進めるのかについて検討すべきとした。

実勢価格が極端な「外れ値」は別扱いか

 後発医薬品の価格帯については、2014年度改定で、「最高薬価品の50%以上」「最高薬価品の30%以上、50%未満」「最高薬価品の30%未満」の3つに分けて、それぞれ統一価格を設定する方式に簡素化された。

 9月30日の日本ジェネリック製薬協会のヒアリング時でも、将来的には価格帯を集約すべきとの提案があり、価格帯を一本化する方向性自体は、関係者の意見が一致している。ただし、薬価は市場実勢価格の加重平均で算出されるため、価格帯を一本化すると、大幅に薬価が上がる後発医薬品が出る可能性がある。専門委員の加茂谷佳明氏(塩野義製薬常務執行役員)は、極端に市場実勢価格が安い場合などの「外れ値」は別扱いにするなどの経過措置が必要だとした。

「乖離率」、後発医薬品は24.1%

 2013年9月の薬価調査によると、薬価と市場実勢価格との「乖離率」は、2012年4月から2013年6月に収載された新規後発医薬品は24.1%、これらの後発医薬品に対する先発医薬品は8.2%と、開きが大きい。後発医薬品が「安く売っても、利益が出る」と見られるのは、このためだ。しかし、「乖離率」の詳細をみると、内用薬は大きいものの、注射薬や外用薬では小さいなど、剤形によっても違いがあることから、丁寧にデータを見ていくべきと、加茂谷氏は求めた。

 そのほか、バイオ後続品については、専門委員の土屋裕氏(エーザイ代表取締役)からは、慎重な検討を求める意見が出た。他の後発医薬品とは異なり、新薬とほぼ同等の臨床試験で有効性等を評価することが必要なほか、大量生産もしにくいことから、低分子の化学合成品の後発医薬品より、開発・製造コストがかかるからだ。



http://www.m3.com/news/iryoishin/370233
「専門医、施設基準で女性に配慮を」
日医男女参画委、日医会長宛ての中間答申

2015年10月28日 (水)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会常任理事の笠井英夫氏は10月28日の定例記者会見で、日本医師会男女共同参画委員会がまとめた中間答申の内容を公表した。横倉義武・日医会長宛てで、女性医師が働きやすい環境を作るため、2017年度から始まる新専門医制度での配慮や診療報酬での施設基準の緩和を提言した内容。日医は一般社団法人日本専門医機構や中医協を通じて、実現を求めていく。

 答申を出したのは、日医が設置した、全国の女性医師らで主体となる男女共同参画委員会(委員長:小笠原真澄・秋田県医師会理事)。最終答申は2015年度末までに提出される予定だが、議論が進む新専門医制度や診療報酬改定について緊急性が高いとして、中間答申を出すことになったという。

 中間答申では、「医療界はとりわけ多様性が価値を生む領域であることを認識し、多様な働き方とその実績を評価する仕組みが求められている」と指摘した上で、新専門医制度について、専門医資格試験は出産や育児など女性のライフイベントと重なりやすく、「臨床実績を積み重ねることがハードルの高いものになる」と訴えた。

 要望事項としては、(1)出産・育児休業、介護休業等の事由によるプログラム休止・中断への配慮、および研修再開後の体制(短時間勤務に対する言及)への配慮、(2)基幹研修施設、関連研修施設等の施設基準の設定についての配慮、(3)更新時における期間延長等の配慮、(4)専門研修カリキュラムにおける日本医師会生涯教育講座の利用の推進――の4点を挙げている。

 施設基準の緩和では、短時間正規雇用の医師は、診療報酬の施設基準の「常勤医師」に該当しないことを問題視。「専従の常勤医師」要件を見直して、「複数の短時間正社員の合算による常勤換算を認める」よう要望した。笠井氏は「次期の診療報酬改定において実現を求めていく」と話した。

台湾に支援金1383万円

 この日の会見では、6月に台湾で起こった爆発事故への支援金として全国の医師会から1383万7010円が集まったと報告された。内訳は都道府県医師会33件(768万5000円)、郡市区等医師会43件(178万円)、個人などその他287件(437万2010円)。全額が台湾医師会に寄付される。



http://www.m3.com/news/general/370250
来てないのに「出勤」の印鑑 収賄容疑の厚労省室長補佐
2015年10月29日 (木)配信 朝日新聞

 マイナンバー制度の導入に向けた調査業務をめぐる汚職事件で、収賄容疑で逮捕された厚生労働省の室長補佐が職場に来てない日に職場に出勤した扱いとなっていた可能性があることが分かった。厚労省は出退勤や勤務状況の管理を徹底するよう、15日付で官房長名の通知を省内に出した。

 28日の民主党の会合で厚労省が明らかにした。担当者によると、国家公務員は始業時間までに職場に来ると、自分の出勤簿に印鑑を押す決まりがある。室長補佐の中安一幸容疑者(46)は職場に来るのが週の半分以下だったとされるが、逮捕後に昨年度の出勤簿を調べると、印鑑が押されて記録上は出勤したとされる日に職場に姿がなかったと証言する同僚がいた。本人が後日押したり、別の人が押したりした可能性があるとみて、同省が調べている。

 会合で担当者は「出勤簿の記録と勤務実態に矛盾がある。労務管理ができていなかった可能性があり、調査している」と話した。記録と実態とのズレの日数は明らかにしなかった。(久永隆一)



http://medg.jp/mt/?p=6224
MRIC Vol215   医療システムの再設計と医学部の新設~新しい社会モデルの候補地としての埼玉県~
前衆議院議員(元財務省官僚)、東京大学大学院客員教授、松田政策研究所代表
松田まなぶ
2015年10月29日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

 医師不足が言われて久しく、政府も近年、医学部の定員は増やしてきましたが、医学部(医学科)の新設ということになると、1979年の琉球大学以来、認められてきませんでした。最近になって、東日本大震災の復興支援として東北地方に所在する大学一校にのみ新設を認める方針が採られることになり、
 2016年4月に、日本では37年ぶりの医学部新設が宮城県内で実現することになりました。加えて、国家戦略特区として成田市にも医学部が新設を認める方針を政府は決定しましたが、それは国際的な医療人材の育成を目的とするもので、一般の臨床医の養成・確保を主たる目的とする既存の医学部とは次元の異なるものとされています。
 このように、医学部新設は極めて例外的なケースに限られていますが、全国一の医師不足地域とされる埼玉県に所在する、主として看護師を養成している某私立A大学が医学部新設を強く要望しています。ただ、政府の方針では、少なくとも国家戦略特区なり地方創生特区として認定された地域でなければあり得ないということになっています。どれだけ必要性が高くても、どれだけ住民のニーズが強くても、専ら医師数の増加だけを正面に掲げた医学部新設はとても無理な状況のようです。

 そこで、医学部新設につながる特区を埼玉県が申請するとすれば、それはどのような内容のものなのか、その試案づくりに関して筆者がA大学の理事長のお手伝いすることになったのですが、そこから見えてきたのは、今後の日本の医療システムを考える上での重要な論点でした。
 以下、現段階での試案について述べたいと思います。その内容は、筆者が長年にわたり社会システムデザインの「不肖の弟子」としてご指導をいただいている横山禎徳氏からのご提案を踏まえたもので、東大医科研の上昌広教授からも貴重なアドバイスや情報提供をいただきながら、筆者の文責でまとめたものです。

 超高齢化社会に適合した医療システム改革の必要性など、真正面から医療問題に取り組もうとする立場からは、この構想に多くの関係者が賛同してくれます。しかし、実際に動かすとなると、各人が置かれた立場の制約が大きいようです。
 もし、これが医療問題のソリューションとして正しい方向なのであれば、世の中を動かすのは世論という時代です。今の安倍政権も改革に向けた求心力の強い政権です。共鳴の輪が広がることを期待したいと思います。

●医学部の定員削減方針は果たして正しいのか。

 日本が医師不足状態にあり、これに直接応える対策が医学部の新設であることは論を待たないはずです。なかでも埼玉県は、人口当たり医師数だけでなく、医学部当たりの人口も723万人(千葉県は619万人、全国平均は165万人)と、全国ワーストワンです。
 その結果として、埼玉県は千葉県とともに、県外の医学部から医師が大量に流入する地域となっています(参考1参照)。その主な流入元は東京、東北、甲信越です。国民的な関心は地方の医師不足であり、埼玉県はこれに拍車をかけることで、周辺の都県に迷惑をかけていることにもなります。
 対策は、埼玉県、千葉県での手当てです。宮城県や成田市の次は、埼玉県に医学部を新設することが喫緊の課題ではないでしょうか。同県での医学部新設は、県内への医師の定着のみならず、全国的な医師不足対策の上でも必要となっていると思われます。

 しかし、そもそも医師数を増やすことについては、次のような反対意見があります。
 第一に、「医療崩壊」が社会問題となったことから、政府は2008年度から医学部の増員へと方針を転じましたが、2012年時点での医師数は30.1万人と、10年前に比して4.1万人増えており、今後、政府は2019年度まで増員を続ける方針なので、医師養成には8年かかることを踏まえると、このままでも2027年度まで、医師数の増加が続くということです。

 第二に、他方で、65歳以上の高齢世代の人口は2042年をピークに減少していくということです。日本の超高齢化がピークアウトすれば、人口の減少とともに医療需要も減少するので、医師数を増大させても、いずれ医師過剰を招くという見方です。
 最近では、政府は医療費膨張を抑制するためにも、2020年度以降、医学部の定員を削減する方針である旨の報道もなされました。恐らく、筆者がかつて勤めた財務省の立場からみれば、このような理屈になるのでしょう。しかし、財政の論理だけでは重大な公益が見失われることが往々にしてあります。先日の豪雨による堤防決壊が「事業仕訳」の結果だったという話がありますが、本当だとすれば、人命とどちらが大事なのかということになるでしょう。少し慎重に考えてみたいと思います。

 まず、足元をみると、医師も「超高齢化」が進み、死亡等による抹消手続きがなされない限り現役医師としてカウントされ続けるので、統計的医師数よりも現場の病院等での医療能率は一層低下しつつあるという指摘があります。例えば、日本医療労働組合連合会が病院に勤務する医師を対象に行った調査によると、3割の医師が「過労死ライン」である月80時間以上の時間外労働を行っている実態が明らかになっています。
 出発点が稼働医師数の圧倒的な不足状態である中で、今後、現状を続けたところで、日本の医師不足状態が解消するとは見込みにくいようです。2035年においても、60歳以下の男性医師は2010年に比して4%しか増加せず、2050年までみても、特に医療に対するニーズの高い75歳以上人口当たりの実働年齢医師(75歳未満、あるいは60歳未満)の数は、首都圏(東京、茨城、千葉、神奈川、埼玉)では概ね減少が続き、中でも埼玉県では減少が顕著であることを示す推計もあります。

 さらに重要なのは、いまや、医師が専ら単なる医者を営んでいられる時代ではなくなっているということではないでしょうか。その点にこそ考えるべき論点があると思われます。

●多様な医療人材が必要な時代に

 ここからは横山禎徳氏の指摘ですが、そもそも日本の現在の医療システムは、1961年の国民皆医療保険制度の導入時に出来上がったものです。当時は、人口構成がピラミッド型だっただけでなく、国民の主要な疾患は感染症という、すぐに治る形態の病気でした。
 しかし、人口構成が逆ピラミッド型になり、主要な疾患が循環器系疾患やがんなどに代表される慢性病へと変化し、社会の高齢化がこれを促進しているこんにち、多くの国民が、「完治」が定義上あり得ない疾病と長く付き合っていかざるを得ないことにどう対応するかが医療の課題になっています。医療システムは、こうした時代の変化に応えられるよう、再設計が必要な局面にあります。

 慢性病は身体のみならず、心にも病をもたらします。急性症の場合は治れば心も元気になりますが、完治しない病は心の問題を伴います。医師は心身の両面に対応しなければならなくなっています。米国では両面を診る体制づくりが進んでいますが(米国の健康関連支出170兆円のうち30兆円が心のケアとされる)、医師の関心が人間よりも身体的な疾病に集中している日本は、この面での遅れが大きいようです。
 従来型の純粋医療以外に、様々なタイプの医師が必要になっています。米国のメイヨークリニックは、慢性病には様々なタイプの医師が必要であることを示しているとされますが、日本で同様な医療クラスターを形成しようにも、そのような医師を訓練する場がありません。
 医療そのものだけでなく、臨床もマネージメントも含め、様々な能力を訓練する医学教育と実践の場が日本には必要です。
 A大学の理事長は、医療以外にも他分野の学問や職業の経験を有する多様な人材に医学教育を行うために、医学部入学年齢を多様化する「再チャレンジ構想」を提案しています。特に、東京に隣接する埼玉県の場合、こうした再チャレンジを求める人材が集まりやすい立地上のメリットもあるようです。

●超高齢化社会の新しい社会システム設計

 活力ある超高齢化社会の運営モデルの構築は、21世紀前半における日本の国家目標に据えても良い大テーマです。いずれどの国もが高齢化を迎える21世紀の世界で、他国に先駆けて人類が経験したことのない社会に突入する日本にとって、これは課題先進国として最も大義名分のあるテーマといえます。同時に、経済社会全体に最も広範な影響を与える「全体システム」の再設計を伴う課題でもあります。
 ここにおいて日本が、世界が参考にできる魅力的なモデルの構築に成功すれば、それは21世紀を通じて日本に世界の中での優位性と活力をもたらすことになるでしょう。

 では、そのモデルを何処で構築するかですが、それは、一定規模以上の人口が存在し、しかも、その人口が今後、全国の中でも急激に高齢化していく地域ということになります。その条件を最も備えているのが神奈川県と埼玉県です。神奈川県では「未病対策」が進められています。埼玉県では、医療のあり方そのものを中心テーマに据え、医療システム全体の再設計というアプローチから、より根源的な課題解決モデルを構築することが考えられるのではないでしょうか。
 その際、問題の中心にある慢性病対策は、ひとり医療システムのみでは対応しきれない課題です。社会の全体システム設計の観点から、医療を超えた問題解決を図る必要があります。例えば、的確な情報提供、住民の健康管理、コミュニケーションの場の形成などが挙げられます。

 大事なのは「健康寿命」とされる中にあって、自らの健康は自らマネージする能動的な国民を増やしていく必要があります。孤独死が増大していますが、他者との会話を全く欠く生活を送る高齢者に人との接触や外出の機会を与えるコミュニティーの形成も、健康対策上の課題となっています。心の緊張感をもって生活する人々を増やすことは、超高齢化社会の重要なテーマです。
 感染症とは異なり、慢性病の場合、人々がまちを行き交い、相互に交流することは可能であるだけでなく、望ましいことです。その際に高まるニーズがICTです。正確には、SIDT、すなわち、センサー・インターネット・デジタルテクノロジーと呼ぶべきもので、動き回る患者を24時間モニターし、センターとつながる仕組みが求められます。

 情報技術は慢性病との親和性が高く、健康マネージメントには医療のみならず、情報科学など様々な分野の科学技術を駆使することが必要になります。
 さらに視野を広げれば、健康・医療システムは、超高齢化社会の「経営」システムを構成する社会システムの一つであり、その再設計は、他の社会システム、例えば、住宅システム、高齢者雇用システム、短期滞在システムなど、地域の様々な社会システムと有機的に結び付くことで、「地方創生」にも大きく寄与するでしょう。医療や健康を中心に関連する産業と有機的な連携が図られることになれば、地域経済の活性化にもつながるはずです。

●「健康マネージメント特区」構想(仮称)

 慢性病を中心とする医療システムは現在の日本には未だ存在しないというのが、横山禎徳氏の指摘です。これを地域の全体システムとして構築することを「特区」として試すこととし、必要な規制改革措置や資源投入を図ってみてはどうかというのが、筆者の提案です。そこには、その中核となる病院と、システムをマネージメントする仕組みと、そのニーズに応えられる医療人材を育成する基本的機能としての医学部を設置することが不可欠だということになります。

 こうした「特区」を設けて日本全体の課題解決モデルを構築する場は、何も埼玉県に限られるものではないかもしれません。しかし、解決すべき課題が集中する埼玉県であれば、その最初のチャレンジの場として十分な大義名分があるのではないでしょうか。
特に、埼玉県の場合、医療人材の確保を病院の誘致に求めるだけでは、同県が全国から医師を吸引している構造は是正されないことになります。やはり、新しい社会システムを構築する中で、新しいタイプの多様な医療人材を地元で育成し、このことを通じて県内での医師確保を図ることが有効だと思われます。医学部の新設には、それぐらい大きな構想と、日本全体の課題解決という大義名分の中での位置づけが不可欠でしょう。
 とはいえ、以上は荒っぽいスケッチに過ぎません。医療界始め、各界の有識者、専門家、実務家の皆さまから、お知恵を寄せていただく必要があります。もし、これを熟度ある構想へと仕立て上げることができれば、日本の医療問題に正面から向き合う形での課題解決の突破口になるのではと考え、本稿を一つの問題提起として発信することといたしました。

【参考1】医師養成:7県で半数以上流出 育てた医師定着せず
     ~毎日新聞(2015年04月12日)記事より抜粋~
 地元の大学で養成した医師のうち、全国7県で半数以上が他県へ流出していることが慶応大などの研究チームの調査で分かった。多くが千葉や埼玉、兵庫など大都市近郊の都市へと流れたとみられる。
 47都道府県別に、1994年から2012年までの18年間に医学部を出て国家試験に合格した医師の数を累計。実際にこの間に増えた医師数と比較し、増減を人材の移動とみなした。
  その結果、養成した医師のうち他県へ流出した割合が最も高かったのは石川で68%。島根、鳥取、高知、秋田、青森、山梨も含め計7県が50%を超えた。地方からの流入が多いと思われていた東京は、養成数の16%にあたる医師が他県へ流出していた。
 一方、地元で養成した医師と比べたときの流入した医師の割合が最も大きかったのは千葉で232.3%。続く埼玉も、養成した医師の倍以上の流入があった。両県とも人口は多いが、医学部を持つ大学は1校しかなく、地方で養成された人材を吸収している構図が浮かんだ。

<養成された医師のうち、県外に流出した割合>
 (1)石川 68%、(2)島根 58.9%、(3)鳥取 56.4%、(4)高知 54.4%、(5)秋田 53.9%、(6)青森 53%、(7)山梨 51%、(8)福井 49.2%、(9)徳島 46.9%、(10)佐賀 44.8%
<養成した医師に対する流入した医師の割合>
 (1)千葉 232.3%、(2)埼玉 225.6%、(3)兵庫 72.7%、(4)静岡 68.3%、(5)広島5 7.3%、(6)茨城 40.9%、(7)宮城 36.1%、(8)岐阜 33.5%、(9)神奈川 32.3%、(10)長野 23・8%
※上位10県 慶応大など調べ

【参考2】首都圏の高齢化の進展
 2035年における65歳以上人口の実数を指数化(2005年=100)すると、全国では144.6に対し、埼玉県は182.3、神奈川県は182.9と、いずれも1.8倍以上になるものと推計。ちなみに、千葉県は1.70以上、東京都は1.50以上。この要因としては、団塊世帯が高度成長期に非大都市圏から首都圏に流入したことが挙げられている。



https://medical-tribune.co.jp/rensai/2015/1029037632/
<2>ED治療薬偽造品
偽造品が蔓延,深刻な健康被害の事例も
医療品などの自己“処方”から患者を守るには

2015.10.29 Medical Tribune

 勃起障害(ED)治療薬は,インターネット上で不正に売買される医薬品の最たるものである。他の医薬品同様,医師の処方に基づいて使用されるべきED治療薬だが,手軽に,密かに入手できるネット通販を利用する人は後を絶たない。ネット上に流通するED治療薬の実態はどのようなものか。また,ED治療薬の適正使用を推進するために,医療関係者にできることは何か。偽造ED治療薬の問題に詳しい,昭和大学藤が丘病院泌尿器科教授の佐々木春明氏に話を聞いた。

ネット上で売られているED治療薬の半数は偽造品

 ED治療薬を扱う通販サイトは膨大に存在する。「数は把握できていないが,今なお増加し続けている印象がある」と佐々木氏は言う。競争激化を背景に"激安""スピード配送"といったうたい文句で他との差別化を図るサイトも目立つようになった。"正規品保証"を明示するところも多いが,うのみにすべきではない。
 同氏らが行った調査によると,インターネットで流通しているPDE5阻害薬の55.4%が偽造品であった。調査国別に見ると,タイのサイトで入手したPDE5阻害薬の67.8%,日本のサイトで入手したものでも実に43.6%が偽造品であったという(日性機能会誌 2010; 25: 19-28)。
 偽造ED治療薬の中には,承認されていない用量や,実在しない剤形のものがある。また,正規品を横に並べて比較しないと判別が難しいほど,外見上極めて精巧につくられている偽造品も出回っている(図1)。

図1 (略)

殺鼠剤,抗炎症薬,血糖降下薬...何が混入しているか分からない

 偽造ED治療薬には有効成分が含まれていないどころか,健康被害を起こす物質が混入していることがある。偽造品の多くは不衛生な場所でつくられる。ネズミ駆除のために使われた薬が,製造過程で混入したとみられる偽造ED治療薬も見つかっている。
 また,偽造品業者はたいてい1つの機械で複数の製品をつくる。例えば,前日まで抗炎症薬メフェナム酸をつくっていたミキサーが,翌日にはED治療薬の偽造に使われる。メフェナム酸がED治療薬に混入してしまうことは想像に難くない。覚醒剤をつくっていた機械で偽造ED治療薬がつくられる可能性すら否定できない。
 さらに,血糖降下薬が意図的に混ぜられた偽造ED治療薬も少なくない,と佐々木氏は指摘する。「ED治療薬を飲む人には糖尿病が多いだろう。血糖値を下げてやればEDも良くなるんじゃないか」という,いいかげんな発想に基づく作為だという。

重篤な低血糖を来した事例あり。海外では死亡例の報告も

 実際,偽造ED治療薬を服用したことで深刻な健康被害を来した事例が報告されている。
 日本では,冷汗とふらつきを主訴に救急外来を受診した40歳代男性に重篤な低血糖が認められた。低血糖の原因は当初不明だったが,患者が入院前夜に服用したというED治療薬が,タイ人の友人から譲渡された偽造品であったことが後に判明。患者の血液中に高濃度のグリベンクラミドが認められたため,患者が服用した偽造薬に同成分が大量に混入していたと考えられた(出雲博子,他. 糖尿病 2011; 54: 906-909)。
 海外では死亡例も認められている。例えば,グリベンクラミドを含む偽造ED治療薬の服用が低血糖を引き起こし,それが原因で死亡に至ったと断定されたケースが2例,2008年にシンガポールから報告された。
 佐々木氏自身は偽造ED治療薬が原因で健康被害が生じた事例は経験していないが,「飲んだけど効かなかった」と,一目で偽造品と分かる錠剤を持参する人はたまにいるという。

「自分が買ったものは正規品」−根拠なき甘い認識

 では,ED治療薬を使用している人たちは,偽造品の存在をどの程度認知しているのか。国内でED治療薬を製造・販売している製薬会社が合同で行った調査によると,ネット購入者,医療機関受診者にかかわらず,ほぼ全員が「ネット上には偽造品が出回っている」,大半が「偽造品と本物は区別できない」と認識していた。一方で,「自分がネットで購入したものは本物だ」と考えているネット購入者が約9割に上ることも判明した。
 ネットでED治療薬を購入した理由は「手軽に入手できるから」が最も多く,その他「安く入手できる」 「人に知られず入手できる」 「医療機関を受診するのは面倒」などが上位に挙がった(図2)。

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 なお,ネットで購入したED治療薬を服用した人の4割以上が副作用を経験していることも分かった。これについて,佐々木氏は「医療機関で処方されたED治療薬で生じる副作用の頻度より高い印象がある。また,正規品の副作用とは考えにくい症状も見られる」との見解を示した。

EDを診る医療機関の増加が適正使用の推進につながる

 偽造ED治療薬から患者を守るための方策はあるのか。佐々木氏は,ED診療を行う医療機関の増加に期待する。「自由診療のEDを扱うと診療体制が煩雑になるため,敬遠する泌尿器科医もいると思う。しかし,安全なED治療薬を求めて医療機関を受診する人は少なくないことが前述の調査で示されている。EDを診る医療機関が増えれば,患者はネットで購入せずに済むようになるのではないか」と考えている。
 なお,ED治療薬は泌尿器科専門医でなくても処方できる。「併用禁忌薬さえ確認していただければ問題ない。プライマリケアの1つとしてEDを診て,積極的にED治療薬を処方してもらえれば」と言う。
 一方,厚生労働省に期待することとして,税関検査の強化の他,情報提供の充実を挙げる。「偽造医薬品の中でも,ED治療薬のように内服するものは特に注意が必要である。健康被害が出てからでは遅いということを肝に銘じながら,情報発信を繰り返してほしい」と同氏は強調した。
(編集室)



http://apital.asahi.com/article/story/2015102900008.html
(教えて!医療事故調査制度:2) 誰がどこまで調べるの?
教えて!医療事故調査制度

2015年10月29日 朝日新聞

 1日から始まった医療事故調査制度では、まず医療機関が自ら調査(院内調査)をし、結果を遺族らが納得できなければ、第三者機関の「医療事故調査・支援センター」による調査が始まるという二段構えだ。

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どんな調査がされるか

 元済生会宇都宮病院長で医療制度を考えるNPO法人の中沢堅次理事長は「医療機関は責任を持って院内調査をし被害者に事実をありのままに説明することが重要。第三者機関の調査で事故の全てを解決できるわけではない」と指摘する。

 院内調査では、カルテなどの診療記録をチェックし、担当医や看護師らからヒアリングをするほか、必要に応じて、解剖を実施したり、血液や尿などの検査・分析をしたりする。各都道府県の医師会や関連学会などが支援する。

 一方、センターの調査は、院長らからの説明や必要な資料の提出を求めるが、「新たな事実の調査というよりは、院内調査の結果を医学的に検証するのが主な役割」と厚生労働省の担当者。

 制度の中心はあくまで「院内調査」に置かれることについて、遺族側は「病院側が内輪で都合が悪いことを隠すのでは」と懸念する。ここで重要なのが「客観性」だ。院内調査に、その病院とは関係ない「外部委員」が参加しているかが一つの判断材料になる。

 昨年、腹腔(ふくくう)鏡手術を受けた患者が死亡する事故が千葉県がんセンターと群馬大病院で発覚した。千葉県がんセンターでは県の検証委員会の報告書作りに日本外科学会など外部もかかわりトラブルなく進んだが、群馬大病院では当初、病院内部だけで実質的に調査したため、遺族の信頼を失うなど混乱した。

 日本医師会は9月、医療事故調査制度に関する医療機関や都道府県医師会向けのマニュアルを発表。院内調査で委員長と専門的な医学判断をする委員を外部から招くことを推奨している。今村定臣常任理事は「患者、国民の信頼に応えるため、公平性、中立性、透明性を担保しなければならない」と話す。

 院内調査と第三者機関のセンターの調査では、報告書の扱いと患者の費用負担も異なる。

 院内調査の報告書はセンターへ必ず提出される。遺族に対しては遺族が希望する方法で説明するように厚労省は求めているが、文書の提出は義務化されていない。センターによる調査結果は、医療機関にも遺族にも報告書が渡される。ただ院内調査では遺族の費用負担はないが、遺族がセンターに調査を依頼した場合は2万円がかかる。

 (富田洸平、桜井林太郎)
(朝日新聞 2015年10月29日掲載



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47153.html?src=catelink
地域包括ケア、「不動産」と「福祉」連携を- 都検討会議が中間報告、認知症対策も
2015年10月29日 20時30分 キャリアブレイン

 東京都は28日、都の地域包括ケアシステムのあり方を議論している検討会議がまとめた中間報告書を公表した。中間報告書では、低所得高齢者が適切な住まいを確保しにくいことを挙げ、「不動産」と「福祉」の連携による住まいの確保と見守りの支援を一体的に提供する必要性を指摘。認知症についても初期段階からの対応策が必要とした。【新井哉】

■ 住まいの確保と見守り、一体的な生活支援検討へ

 検討会議は7月から、超高齢化社会に対応した地域包括ケアシステムを都内で構築しようと、「医療と介護」と「介護予防と生活支援」、「高齢期の住まい方」の3分野の対応策や、今後の議論の方向性を議論してきた。

 中間報告書では、東京五輪が開催される2020年をピークに、東京の総人口が減少に転じるといった都を取り巻く状況を説明。人口構造の転換期においては「現状を引き延ばした予測に基づく施策は通用しない」とし、各地の先駆的な取り組みを参考に検討することを求めている。

 各分野の具体的な対応策も挙げており、地域包括ケアへの貢献度が高いと見込まれるサービス付き高齢者向け住宅については、供給を促進するため、適切な立地への誘導に加え、医療・介護など多様なサービスを行う事業者を併設した「拠点型」と、空き家などを活用した「分散型」の供給が必要と指摘。サ高住などの住まいの確保と見守りなどの生活支援を一体的に行う取り組みを、今後の検討会議で議論する方向性を示した。

■ 25年に認知症高齢者は1.6倍、在宅生活支援モデル開発を

 また、中間報告書では、都内で13年に約38万人だった認知症の症状のある高齢者が、25年には約1.6倍の約60万人に増加することが見込まれることにも触れ、「認知症の診断を受けていない人や初期の認知症の人が多くいると推計される」と指摘。問題が顕在化してから初めて医療・介護サービスの利用を考える人が多いことを挙げた。

 こうした状況を改善するため、▽住民主体の健康づくりの推進▽適時・適切な支援の充実▽認知症に関する正しい知識の普及▽在宅生活支援モデルの開発―といった取り組みが必要とした。今後、中間報告書で示した方向性などを検討会議で議論し、来年3月に報告書を公表する見通し。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47147.html
類似名や後発品、取り違え防止の環境整備を- 評価機構、薬局事例まとめた報告書公表
2015年10月29日 13時00分 キャリアブレイン

 日本医療機能評価機構は、2014年に薬局から報告された「ヒヤリ・ハット」に関する報告書を公表した。名称が類似した医薬品や後発医薬品などの事例を掲載。先発医薬品を後発医薬品に変更する際に薬剤の取り違えが少なくないことから、医薬品の棚に後発医薬品の一覧表を提示するなど、「エラーを発見しやすい環境を整備することも重要」としている。【新井哉】


 医薬品の販売名の中には、名称が類似しているものがあり、薬剤の取り違えの事例が報告されているという。報告書では、「特に薬効が異なる医薬品を取り違えた場合や、ハイリスク薬を取り違えた場合は医療事故につながる可能性がある」と警鐘を鳴らしている。

 報告書によると、2014年に薬剤を取り違えた事例は、前年よりも76件多い817件。このうち「名称類似」に関する事例は246件で、全体の3割を占めた。246件のうち、頭文字が2字のみ一致している事例は62件、3文字以上一致している事例は153件あった。発生場面ごとの分類では、内服薬調剤が182件で最も多かった。

 また報告書では、患者の希望などにより後発医薬品に変更した際の「ヒヤリ・ハット」についても分析。後発医薬品への変更に関しては、142件の報告があった。このうち、薬剤の取り違えが105件で最も多かった。

 105件の内訳については、後発医薬品に変更して調剤するところを同一成分の先発医薬品を調剤した事例が8割超を占めた。こうした状況を踏まえ、報告書では「調剤する前に患者の先発医薬品・後発医薬品の希望を薬歴などで適切に確認することの重要性が示唆された」としている。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47142.html
新専門医制度で中小病院の切り捨て懸念- 四病協、専門医機構に要望へ
2015年10月29日 09時00分 キャリアブレイン

 四病院団体協議会(四病協)は28日に開いた総合部会で、2017年度から始まる新専門医制度で中小病院に対する配慮を求める要望書を、近く日本専門医機構の池田康夫理事長に提出することを決めた。四病協は、研修の基幹施設の相当数を大学病院が担うことが想定されるとし、医局が専門医の派遣を決定する際には、「中小病院の切り捨てにならないような地域医療を守る配慮が望まれる」と主張している。【坂本朝子】

 機構に要望するのは、▽機構が研修の基幹施設に対して地域医療への配慮を求めること▽連携施設の要件で地域特性に対する柔軟な配慮をすること▽医局から独立して運営している病院にも配慮すること-の3つの項目。いずれも、指導医や専攻医が偏在しないよう対応を求める内容だ。

 総合部会後の記者会見で、日本精神科病院協会の山崎學会長は、「中核病院が研修の基幹施設からかなり外れる」と述べ、大学病院に力が集中することに懸念を示した。



http://www.sankei.com/west/news/151029/wst1510290102-n1.html
民間の病院長年収2900万円超  高水準を維持 勤務医年収は1500万円超 厚労省調査
2015.10.29 22:06 産経ニュース

 平成26年度の医師の平均年収は、医療法人が経営する民間病院の院長が2930万円で、25年度より0・1%増えたことが29日、厚生労働省の「医療経済実態調査」で判明した。一般診療所の院長(主に開業医)の年収も2914万円で同0・5%減とほぼ横ばいで、ともに高水準を維持した。厚労省は11月4日の中央社会保険医療協議会(中医協)で報告する。

 民間の病院や診療所の経営が安定していることを反映した。実態調査は2年に1度実施し、医療サービスの価格を決める28年度の診療報酬改定の基礎資料となる。

 診療報酬は医師、看護師など医療関係者の人件費にも使われる。診療報酬を引き上げると患者の窓口負担や保険料、公費の必要額が増える。民間医療機関の経営が安定していることが明らかになったことで、財務省を中心に報酬引き下げを求める圧力が強まりそうだ。

 民間病院の勤務医の年収は1544万円で同2・1%の減少。開業医の半額程度で格差も浮き彫りとなった。

 26年度の医療機関の経営では、入院ベッドがある有床診療所の利益率は10・7%、入院ベッドのない外来だけの診療所でも8・8%と高く、民間病院は2・0%だった。一方で国公立の病院は厳しい経営状態が続いている。



http://news.biglobe.ne.jp/trend/1029/sgk_151029_2200814189.html
男社会の「白い巨塔」 孤独な闘い強いられる女医の悩みとは
NEWSポストセブン10月29日(木)7時0分

 男社会である“白い巨塔”の中で女医の闘いは孤独だ。彼女たちの悩みを一つ一つ聞いていこう。35歳の外科医は「女性ならではの悩み」を口にする。

「オペ中に急に生理が始まってしまい、そのまま垂れ流し……ということがよくあります。長いオペだと途中でトイレに行く暇もないので、ナプキンをしていても漏れてきてしまうし。それに生理痛の時にオペで立ちっぱなしというのは本当に辛いんです。でも周りは男性ばかりだから言えません」

 病院内では同じ女性である看護師との関係が微妙なのだとか。

「医師はナースとの関係をスムーズに運ぶことが大切なんですが、若い女医にだけ意地悪してくるナースも多いんです。でも、ナースに嫌われると自分の患者さんの情報を教えてもらえなくなるなど、仕事に本当に差し支えるので、ペコペコするしかない。そういうナースに限って、男性医師の前では別人みたいに優しいんですよね(苦笑)」(循環器科医・28)

 女医同士のいがみ合いもある。上司から可愛がられている女医は他の女医たちに嫉妬されるし、仕事ができないとバカにされる。

「上司である男性医師の前ではブリッ子して可愛がられてるのに、女の前では本性丸出しの嫌な女医もいる。女医がロッカールームで数人集まれば、噂話や他の女医の悪口ばかり。基本的にOLの給湯室と一緒です」(内科医・33)

 男性の上司や同僚との関係も、OLと同じ。若くて可愛い女医はチヤホヤされるし、上司に飲みに誘われたら嫌でも断われない。逆に婦人科クリニックに勤務する女医(38)からはこんな嘆き節が。

「女性スタッフばかりなので、男性と知り合う機会がない」

 さらに医療現場では、男性患者との接し方にも気を遣う。

「男性患者の下半身に触れなくてはいけない時がけっこうあるんです。とくに救急の現場で男性器に尿を取る管を入れる時なんかは、こちらが若い女医だと男性患者は気まずそう」(外科医・30)

※週刊ポスト2015年11月6日号


  1. 2015/10/30(金) 05:46:38|
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10月27日 

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=125527
群大術後死、指導力不足で医療の質低下…改革委
(2015年10月27日 読売新聞)

 群馬大学病院(前橋市)で肝臓手術後に患者の死亡が相次いだ問題で、病院の管理体制を検証する改革委員会(委員長=木村孟・大学評価・学位授与機構顧問)が26日、都内で記者会見し、問題点を厳しく批判するとともに、改善を求める提言の中間まとめを公表した。

 改革委は5月以降7回、会合を開催。同じ医師が行った手術で死亡例が短期間に続発した背景、防げなかった組織としての問題点を検討した。

 改革委は、問題が起きた最大の要因として、患者の死亡が相次いだ第二外科と、第一外科が同じような手術を行いながら互いに協力せず、非効率で十分な安全管理がしづらい体制だったことを挙げた。指導力のない診療科長の下で、資質に欠ける医師が過剰な数の手術を一手に引き受けた結果、医療の質が低下し、死亡例が続発したと批判した。

 病院に安全管理部門はあったが、問題を把握できる仕組みになっていなかったと指摘。群馬大出身者が多く、閉鎖的で物を言えない風土もあったとして組織改革を進めるよう注文した。

 木村委員長は「病院長や診療科長が指導力を発揮しようとした証拠もなく、病院としての統率が取れていなかった」と批判した。

 田村遵一病院長は「指摘は非常に的を射ており、心から反省している。真摯に受け止め、早期に改革したい」と述べた。

 死亡が続いた原因と再発防止策については、改革委とは別の学外の専門家による事故調査委員会が行っている。調査委は来春をめどに報告書をまとめる予定で、これと合わせて、改革委も最終的な提言を行う。

◆改革委員会提言のポイント

(問題点)

▽第一、第二外科が独立運営され協力体制がなかった
▽スタッフ数に見合わない数の手術を行っていた
▽適格性を疑われる医師が主要構成員として存在
▽病院長や診療科長(教授)が指導力不足だった

(改善点)

▽医療事故などの報告が複数部署から上がる仕組みの構築
▽診療科長(教授)の能力・資質を適切に評価できる体制構築
▽他部署に口を出せない文化を払拭する



http://apital.asahi.com/article/news/2015102700025.html
聖マリ医大病院の医師、患者500人の情報紛失
2015年10月27日 朝日新聞

 聖マリアンナ医科大学病院(川崎市宮前区)の30代の男性内科医が、患者約500人の氏名や年齢、病名などが保存された私物のノートパソコン1台を紛失したと、同大が26日発表した。これまでに不正利用は確認されていないという。

 同大によると、内科医は20日午後6時ごろ、非常勤で働く市内の別の病院から帰宅する途中、JR川崎駅で乗車した南武線の車内に、バッグに入れたパソコンを置き忘れた。翌朝に気づき、大学側に伝えた。

 個人情報の外部への持ち出しは原則として禁じられているが、学会で発表する資料を自宅で作成する目的で、上司らの許可を得ずに持ち出したという。

 同大はホームページに「お詫(わ)び」を掲載し、患者にも個別に説明して謝罪する。「再発防止に努める」としている。

(朝日新聞 2015年10月27日掲載)



https://www.m3.com/news/general/369830
「アプリで当直医師の孤立無くせ」、慈恵医大がICT化推進
2015年10月27日 (火)配信 成相通子(m3.com編集部)

 東京慈恵会医科大学は10月26日、これまで医師やコメディカルが院内の連絡用に使っていたPHSに代わり、スマートホンなど携帯電話3600台を導入し、医療のICT活用を推進すると発表した。導入に協力したNTTドコモによると、病院の大口導入としては国内最大で、「世界でも類を見ない規模」。10月に導入が始まり、スマホアプリでナースコールや電話帳の共有、顔写真付きのチャット機能などが使えるようになる。


 ICT化を進める同大脳神経外科学教授の村山雄一氏は、「スマホを導入する意義はコミュニケーションの活性化」と強調。従来の電話では1対1のコミュニケーションしかできなかったのが、スマホのアプリを使うことで同時に複数の人と情報を共有できるようになることから、「救急対応など、孤立した当直中の医師が1人で高度な判断を迫られ、若手の医師の負担になっている。患者を断らず、難しい患者が来たら皆で相談してより良い解決策を出せるようになる」と述べ、開発に携わるスマホアプリへの期待を込めた。

 慈恵医大は、2015年度中にスマホアプリでのナースコール対応や院内FreeWiFi設置を完了させ、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催までに、「スマホ診察券」のほか、「スマホ会計システム」「スマホ翻訳システム」など、スマホを使ったさまざまな医療のICT化を推進する方針。

 26日の記者会見では、元郵政大臣で衆院議員の野田聖子氏や学校法人慈恵大学理事長の栗原敏氏、NTTドコモ代表取締役の加藤薫氏らがあいさつ。栗原氏は、「医療の現場は多忙を極めている。患者中心の医療とワークライフバランスの両立のため、モバイルを導入して最適な医療を実現する」と抱負を語った。

 慈恵医大とNTTドコモは、今春から共同講座「先端医療情報技術研究講座」を開設。慈恵医大の本院と分院の計4つの病院で今回導入したスマホ3200台とフィーチャーフォン(従来の携帯電話)364台の計3588台を用いて、新たなサービス企画開発や共同研究を進めている。

 医療機関での携帯電話の使用は、これまで電波による医療機器への影響に配慮して制限されてきたが、電波の出力が少ない新しい機種の普及などを受けて規制緩和が進んでいる。2014年8月には、総務省などが参加する電波環境協会の「医療機関における携帯電話等の使用に関する指針等」で、手術室や診察室等の一部のエリアを除いた利用が認められ、今回のスマホ大量導入につながった。

患者1人年間6万円の医療費削減効果

 村山氏が将来展望を含めて紹介したのは、3つの医療用アプリ「MySOS」「Join」「Team」など。これら3つの活用で、超急性期からリハビリ・地域包括ケアまで一貫した情報・業務連携の実現を目指している。


脳神経外科学講座主任教授、村山雄一氏は、脳梗塞などの迅速な対応が求められる医療現場で、リアルタイムに複数とコミュニケーションが可能なアプリの利便性が高いと指摘した。
 「Join」は医療従事者が医用画像の共有やチャットに使えるスマホアプリで、国内50病院、海外でも10以上の病院が利用しており、同大でも日常的に使っているという。当直医が外出先の専門医や自宅にいる専門医に相談できるほか、医用画像やライブ映像を共有し、診療科やシフトなどで作った関係者のグループで「カンファレンス」もできる。

 村山氏は、リアルタイムで相談ができること以外に、「他の医師に相談した内容や話し合いの様子を記録でき、指導医がリアルタイムで見られなくても、後で記録を確認できる。1人の責任にしないことが重要だ」と救急時の若手医師のサポートツールとしてのメリットを強調する。

 「Join」はこのほかにも、大学の垣根を越えて、地域医療連携に携わる医師のグループでの情報共有や、学会や研究会等の認定医への相談と専門医認定への活用、病院間の連携で救急患者の搬送先調整など、病院連携医療の質の向上や、医師不足の解消、医療費の削減への効果が期待できるという。慈恵医大では、急性期脳梗塞疾患の患者1人当たり、年間6万円の医療費が削減できたとしている。

医療の最適化、医療費の削減へ

 「MySOS」は患者自身が身分情報や既往歴、内服薬、健康診断結果などの健康情報を管理するアプリで、救急時には医療従事者がデータを確認したり、家族に電話をかけたりできるほか、転院先の病院とも情報を共有できる。将来的にはマイナンバー制と連携して、全ての医療データを個人で管理できるようにすることも想定している。

 「Team」は多職種連携クラウドシステムで、地域包括ケアに関わる全ての関係者が一体のチームとして情報を管理する。例えば、病院の医師が退院した患者の介護施設での経過状況を確認しアドバイスを送ったり、見舞いに行けない家族に介護士から患者の様子を伝えたりすることができるようになる。

 そのほか、村山氏は「MySOS」や「Join」を活用した災害救急への対応や、山岳ガイド協会の登山アプリと「MySOS」の連携で、慈恵医大槍ヶ岳診療所と静岡県消防・静岡県立総合病院で情報共有し、登山中の救急時にも対応する実証実験を実施していることなどを紹介。将来的には、モバイルで集めたビッグデータを使い、人工知能による診療支援や病気予防、マイナンバー制と連携した医療の最適化、医療費の削減などにつなげたいと説明した。



https://www.m3.com/news/general/369779
国立大交付金年1%削減 財務省「自己収入増加を」
2015年10月27日 (火)配信 共同通信社

 財務省は26日、財政制度等審議会の分科会で、国立大学に配る運営費交付金を毎年度1%ずつ削減するよう求める改革案を示した。同時に大学の自己収入を1・6%ずつ増やすよう促す。財政難を理由に自助努力を強調した提案だが、実施されれば授業料の引き上げにつながる可能性もある。

 財務省は、文部科学省と協議し、2016年度の予算編成から反映させたい考え。文科省、大学側の反論が予想される。

 付属病院を除く13年度の国立大学の収入は2兆2692億円。うち授業料や寄付金、民間企業からの受託研究資金で構成される自己収入が32・5%なのに対し、運営費交付金は51・9%を占める。

 財務省は交付金の1%削減と自己収入の1・6%増額を続けると、31年度には交付金と自己収入がほぼ同規模になると試算し、この水準を目標とした。交付金の抑制には、大学が学生数の減少に見合う規模になるよう誘導する狙いもある。

 このほか少子化に対応し、全国の公立小中学校の教職員定数を24年度までの9年間に原則として約3万7千人削減するよう求める方針を示した。

 防衛予算では、安全保障関連法の成立で日本が米軍支援を強化することを踏まえ、在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)の減額を提案。公共事業については、自治体のインフラ整備を支援する社会資本整備総合交付金が効果の薄い事業に充てられないよう、配分に当たって費用対効果の分析などの事業評価を義務付けるべきだとした。

 ※国立大運営費交付金
 国が直接運営していた国立大学を2004年に「国立大学法人」に衣替えしたのに伴って創設された交付金。主に学生や教員の人数に基づき金額が決まり、15年度一般会計予算では1兆945億円だった。減額傾向にある中、文部科学省は改革の取り組み内容によって傾斜配分する仕組みの導入を進めている。国からは、交付金のほか、研究などに対する補助金も支出されている。



https://www.m3.com/news/general/369771
地域医療基金、大阪が最高 15年度2回目の配分額
2015年10月27日 (火)配信 共同通信社

 厚生労働省は26日、地域医療の充実のために都道府県ごとに設置した基金への2015年度の2回目の配分額を決めた。総額は約293億円で、大阪府が最多の28億8千万円だった。15年度の基金総額は約904億円で、先行して約611億円を既に交付しており、1回目と合わせた都道府県別の額としては、東京都の73億5千万円が最高となった。

 基金は、団塊の世代が全員75歳以上となる25年の地域医療の将来像を示す「地域医療構想」を実現するために使う。今回配った分は、病院ベッドの機能再編や在宅医療の充実、医師や看護師などの確保のために重点的に使う。

 2回目の配分額で大阪の次に多かったのは愛知県の19億5千万円。東京都の14億1千万円が続いた。

 基金の財源は国が3分の2、都道府県が3分の1を負担する。



https://www.m3.com/news/general/369761
聖路加国際病院、国際病院連盟の最高位大賞
2015年10月27日 (火)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 日本病院会の堺常雄会長は10月26日の定例記者会見で、国際病院連盟が選ぶ第1回国際病院連盟賞の最高位大賞に聖路加国際病院(東京都)が選ばれたと発表した。日本からは全部で3施設が応募し、いずれも入賞した。

 アメリカ・シカゴで開かれた10月6日から3日間に渡って開催された国際病院連盟第39回コングレスで、今大会から新たに創設された国際連盟賞の授賞式が行われた。この賞は、世界中の革新的で優れた病院・施設を表彰するというもの。賞には最高位大賞に当たるDr.Kim Kwang Tae Grand Award(金光泰最優秀大賞) とExcellence Awardsの2つのカテゴリーがあり、賞の数は全部で14になる。世界19カ国から105件の応募があり、日本からは3病院が応募。聖路加国際病院が最高位大賞を受賞したほか、八千代病院(愛知県)は最優秀賞、四国こどもとおとなの医療センター(香川県)は優秀賞をそれぞれ受賞し、日本から応募した全ての病院が受賞した。表彰委員会長を務めた堺会長は「地域の中でいかに質の高い医療を提供するかを常に考えており、当然の結果」と話した。

日本の受賞病院と受賞タイトル

聖路加国際病院:Measurement and Disclosure of Quality Indicator(QI), which express the Health Care Quality, and Improvement Activities(医療の質を表わす指標の測定・公開と改善活動)

八千代病院:Center of SUPER CARE MIX-A comprehensive Care from Emergency to Home for the Community(救急・急性期医療から在宅ケアまで切れ目のない医療を提供する「スーパーケアミックス」の実践)

四国こどもとおとなの医療センター:Developing new tools for analyzing financial management of hospitals and how to improve hospital management after merging of two hospitals(新たな病院経営指標の開発と2病院統合後の経営改善手法について)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47126.html
地域包括ケア、厚労白書で現場の活動紹介- 周産期医療や女性医師離職防止も
2015年10月27日 16時30分 キャリアブレイン

 塩崎恭久厚生労働相は27日の閣議に、2015年度版の厚生労働白書を報告した。「人口減少社会を考える」をテーマに掲げ、人口減少に応じた施策として、地域包括ケアシステムを進めていることを記載。地域の実情に応じて、在宅医療や介護予防サービスなどの充実に取り組む方針を示している。【新井哉】


 白書では、医療や介護、生活支援が包括的に確保される地域包括ケアシステムの概要について、イラストなどを交えて解説。空き家など既存の建物を改修して高齢者の共同住宅を運営して、利用者負担を安価に抑えるといった具体的な取り組みも紹介している。

 また、厚生労働省の検討会で議論が始まった周産期医療についても言及し、15年度予算で、周産期母子医療センターの母体・胎児集中治療室(MFICU)や新生児集中治療室(NICU)に対する支援などを行っていることを提示。小児の急病時に保護者の不安を解消する目的で行われている「小児救急電話相談(♯8000)」についても、相談実績のデータを挙げて効果を強調している。

 このほか、女性医師の離職防止を図るため、病院内保育所の運営に対する財政支援に加え、医療を担う人材の質の向上を目指し、チーム医療を推進していることも説明。後発医薬品についても、18年度から20年度末までのなるべく早い時期に80%以上とする「数量シェア目標」を取り上げ、「目標の達成に向けて、引き続き後発医薬品の使用促進を図っていく」としている。



http://mainichi.jp/area/tottori/news/20151027ddlk31040572000c.html
医療体験:日赤病院100周年、900人が /鳥取
毎日新聞 2015年10月27日 地方版

 鳥取赤十字病院(鳥取市尚徳町)でこのほど、創立100周年を祝う感謝祭があった。約900人が参加し、医療体験や健康チェックをして楽しんだ。

 1915年4月1日、県立病院の施設を無償譲渡され開設。県内であった水害の他、23年の関東大震災時などに救護班を派遣した。戦後も国内外に医師や救護班を派遣するなど県外にも貢献してきた。

 感謝祭では人体模型に胃カメラを入れて異物を取り出すなどの医療体験や、実際の救護服を身につけられるブースが人気を集めた。山田藤三郎事務部長は「皆さんのおかげで100年を迎えられた。これからも愛される病院でありたい」と話した。【李英浩】



http://mainichi.jp/area/osaka/news/20151027ddlk27040414000c.html
住吉市民病院統合問題:府医療審、病床再編計画に反対 /大阪
毎日新聞 2015年10月27日 地方版

 大阪市立住吉市民病院(住之江区)を府立急性期・総合医療センター(住吉区)に統合し、跡地に民間病院を誘致する病床再編計画について、府医療審議会は26日、反対することを決めた。計画の許可権を持つ厚生労働省は、審議会の決定を重要視している。審議会は反対する決定をしたが松井一郎知事は今後、国に計画の許可を求めて申請する方針。

 計画では、住吉市民病院と同センターを統合して「府市共同母子医療センター」を開設し、同病院の跡地に南港病院(住之江区)を誘致する。地元医師会などで作る市南部保健医療協議会は「南港病院では現在の医療レベルを保てない」などとして計画に反対の意見をまとめた。

 審議会には医師ら8人が出席。「地元医師会の意見を尊重すべき」などの意見が大勢を占め、反対することを決めた。【松井聡】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47101.html
佐久医師会、在宅看取りで当番制- 在宅医の負担軽減と新規参入図る
2015年10月27日 09時00分 キャリアブレイン

 佐久医師会(長野県佐久市)では、今月から在宅看取りの当番制を始めた。開業医らがローテーションを組み、在宅医が不在で看取りが必要になった場合などに、代理で自宅を訪れ、死亡確認や死亡診断書の作成を行う。在宅医の負担を軽減するほか、在宅医療への新たな参入を促したい考えだ。【大戸豊】


 佐久市では、佐久総合病院をはじめ、在宅に力を入れてきた病院や診療所も少なくない。ただ近年では、在宅医の担当件数も増えているほか、看取りが必要になる可能性のある患者を常に抱えているため、週末の学会に出席しづらかったり、休日でも対応に追われたりすることもある。
 佐久医師会では、医師会内の在宅医療推進委員会に参加する医療機関を中心に29施設で看取りの当番制を始めた。在宅医は、週末に学会に出席したい際などに、クラウド型の情報共有サービス「Net4U」を通じ、事前に患者の病歴などの情報を登録。同じ患者を担当する訪問看護ステーションに当番制を利用することを伝える。
 当番の医師はNet4Uで依頼を確認し、患者に異変があった場合は、家族が訪問看護ステーションに連絡し、看護師が在宅での状況を確認した上で、当番医に連絡する。医師は自宅を訪れ、看取りの対応や死亡確認、死亡診断書の作成を行う。
 対象となる患者は、事前に自宅や有料老人ホームなどでの看取りを希望しており、訪問看護が入っていて、家族が代理の医師による看取りを承諾している場合に限られる。
 参加医師の中には眼科や耳鼻科、精神科の医師も含まれる。現在のところ、当番制は休日のみで、ローテーションは年に3回程度となる。対応地域も佐久市内に限定している。
 制度の立ち上げにかかわった金澤病院の金澤秀典院長は、今後地域での在宅看取りが相当増えることを見越したといい、「実際に対応するのは、最初は年間1ケタ程度かもしれないが、10年後に備えることが大事」と話す。また、地域の医師がカバーする体制をつくることで、在宅医療に参入するハードルを下げたいという。



http://apital.asahi.com/article/news/2015102700027.html
山梨県の地域医療構想、病床18%削減を検討会が了承
2015年10月27日 朝日新聞

 高齢化がピークを迎えるとされる2025年に備え、効率的で質の高い医療体制を目指す「地域医療構想」策定のための有識者らによる検討会がこのほど、甲府市内で開かれた。25年に必要な病床数を2014年度より約18%削減する案が了承された。

 構想は、社会保障費を抑制するため、病院から在宅医療へ転換する国の方針を受けたもの。国のガイドラインに従い、人口推計などを加味して山梨県が推計した。この日、了承された案では、総計で14年度で8368床あった病床数を25年に6895床にする。地域別では、中北は25年に4143床(14年度4878床)、峡東1724床(同2002床)、峡南263床(同460床)、富士・東部765床(同1028床)となっている。

 来月から区域ごとに調整会議を開き、県では来年度の早い時期に構想をまとめる予定。

(朝日新聞 2015年10月27日掲載)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47125.html
新総合事業、6割の自治体が17年4月から- 厚労省、全保険者のスケジュールも公表
2015年10月27日 17時30分 キャリアブレイン

 今年4月の介護保険制度の改正で導入された「介護予防・日常生活支援総合事業」(新しい総合事業)について、保険者の約6割は、準備期間の最終年度と位置付けられる2017年4月から実施する方針であることが、厚生労働省のまとめで分かった。また、厚労省は1579保険者のすべての移行スケジュールも明らかにした。【ただ正芳】


 今年4月の介護保険法の改正に伴い、介護予防訪問介護と介護予防通所介護が、市町村の「介護予防・日常生活支援総合事業」に移行され、新しい総合事業に再編された。また改正に伴い、新しい総合事業は、ボランティアなども積極活用した多様なサービスの提供が可能な仕組みに見直された。新しい総合事業の開始時期は、今年4月から17年4月までの間で、各保険者が独自に定める。
 
 厚労省では今月1日段階での移行スケジュールをまとめて公表した。

 その結果、最も多くの保険者が新しい総合事業に取り組み始めるのは2017年4月で、全保険者の61.2%(966保険者)が、このタイミングでの事業実施を計画していた。次いで多かったのは来年度中の実施の20.2%(319保険者%)で、今年度中の実施を計画しているのは12.8%(202保険者)だった。実施時期未定は92保険者(5.8%)だった。
 
 厚労省が発表した各保険者の新しい総合事業の実施時期の一覧表はこちら。
    https://www.cabrain.net/newspicture/20151027-1.xlsx


  1. 2015/10/28(水) 05:29:18|
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10月25日 

https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/52248/Default.aspx
中医協総会 抗精神病薬の多剤併用 減薬への取り組み強化へ
公開日時 2015/10/26 03:50 ミクスOnline

中医協総会は10月23日開かれ、抗精神病薬の多剤併用をめぐる論点として、十分な指導を行わずに大量投与されているケースについて評価を見直す方針が示され、大筋で了承された。クロルプロマジン換算で1日1000mgを大量投与のひとつの基準に定めたデータが提示されたが、診療側委員の長瀬輝諠氏(日本精神科病院協会副会長)は、「減薬も試みなければいけないが、1000mgはいかがなものか」と一律的な基準の設定には疑義を示した。今後は、例外措置の設定も視野に入れて議論が進む見通しだ。

抗精神病薬の大量処方をめぐっては、クロルプロマジン換算1日1000mgなど一定量を超えると、治療効果は変わらずに、副作用のリスクが増大することが指摘されている。臨床研究データでは、安全に減量が可能であることも報告されている。

2014年度診療報酬改定では、1回の処方において3種類以上の睡眠薬、4種類以上の抗うつ薬または4種類以上の抗精神病薬を投与した場合について、処方せん料、処方料、薬剤料について減算措置がとられた。その結果、4種類以上の抗精神病薬を処方されている外来患者は、2013年の5.3%から3.8%と減少傾向を示した。一方で、レセプトデータによると、7日以上の処方のうち、クロルプロマジン換算1000mg/日を超える処方は2.5%あった。さらに、大量投与患者においても精神療法実施時間の延長がみられず、1回あたり10分未満の場合が多いことから、十分な指導が実施されているかも言及した。

こうした状況を踏まえ、「副作用の状況等を把握し、また安全性に配慮しながら抗精神病薬を減薬する試み等を促すよう、十分な指導によらず大量処方を行う場合の精神療法を見直してはどうか」と論点が示された。

◎診療側長瀬委員 一律的な基準に疑義

診療側、支払側も大筋で了承したが、診療側委員の長瀬輝諠氏(日本精神科病院協会副会長)は、クロルプロマジン換算1000㎎を指標にしている点について、「単剤が望ましいが、如何ともしがたいところがある」と述べた。その上で、リスペリドンやオランザピンを引き合いに、上限の用量を投与すると、クロルプロマジン換算で1000mgを超えるケースもあると指摘。「減薬も試みなければいけないが、1000mgはいかがなものか」と述べた。

これに対し、厚生労働省保険局医療課の宮嵜雅則課長は、臨床上の必要性からクロルプロマジン換算1000mgを超える場合もあることに同意した上で、「常量であれば越えない」と指摘。臨床状況を見て医師の裁量で投与がなされている実態も踏まえ、「一律にという意味ではない。そういうときの例外措置などをどのように設けるかも合わせて考えることが必要だ」と述べた。



http://www.sanin-chuo.co.jp/edu/modules/news/article.php?storyid=555552068
中学生が模擬手術 ブラックジャックセミナー
('15/10/25 山陰中央新聞)

 中学生を対象にした医療現場体験学習「ブラック・ジャックセミナー」が24日、島根県出雲市塩冶町の島根大医学部付属病院であり、市内の中学生21人が五つの手術を模擬体験して医療職への理解を深めた。

 将来の職業選択に役立ててもらおうと、同学部消化器・総合外科が毎年開き4回目。

 超音波振動で発生する摩擦熱を利用して止血しながら切開できる「超音波凝固切開装置」を使った腫瘍除去手術の模擬体験では鶏肉を内臓、鶏肉に刺したピンを腫瘍に見立てて挑戦。慣れない手つきながら、真剣な表情で装置を動かした。

 腹部に小さな穴を開けて行う腹腔鏡下(ふくくうきょうか)手術のシミュレーション機器を使って胆のう摘出を体験したり、気管にチューブを入れて酸素を送る「気管内挿管」を人形を使って行ったりした。

 医師になるのが夢という市立佐田中学校2年の小山璃々さん(14)は「気管内挿管は思ったより力が必要で大変だった。体験して医師になりたい気持ちが強くなった」と話した。



http://www.sankeibiz.jp/macro/news/151025/mcb1510251703004-n1.htm
“爆買い”中国人が「人間ドック」へ殺到…なぜ? 日本観光の合間に受診
2015.10.25 17:03  SankeiBIZ

 陽電子放射断層撮影(PET)検査とコンピューター断層撮影(CT)検査が同時にできるPET-CT装置。訪日中国人の間では「爆買い」だけでなく、こうした医療装置をつかった人間ドックなどにも関心が高まっているという9月30日に関空で行われた「爆買い」観光客への啓発のためのティッシュ配り。来日する中国人の関心は「爆買い」から徐々に変わりつつある中国建国66年の国慶節を迎え、北京の天安門広場で国旗掲揚式を見る大勢の人たち。訪日する中国人の「爆買い」は日本経済を底上げしているが、買うだけじゃなく健康志向の「診る」ことにも関心が強まっている=10月1日(新華社=共同)
 今年も国慶節の始まりとともに来日した中国人が店頭に殺到し、さまざまな商品を大量に買い集める「爆買い」が注目を集めた。ただ、最近はその中国人の行動パターンにちょっとした変化が表れているという。日本旅行の際、「爆買い」だけに注力するのではなく「診察体験」を新たに加えるケースが出始めている。来日中国人らは“神薬”と呼ぶ日本の医薬品も大量買いすることが知られているが、中には観光旅行を楽しむ合間に「人間ドック」を受けるなど、トータルで200万円近くにもなるツアーで日本が世界に誇る健康診断を利用する富裕層もいるという。

 内視鏡検査まで

 日本政府は成長戦略の一環として、医療ツーリズムを推し進めており、日本国内の医療機関を利用してもらうために中国だけでなく世界各国から日本に招き入れるようとしている。

 日本国内の旅行会社でもこうした動きを受けて、訪日プランの中に日本の医療機関での健康診断を組み入れるケースが出ている。中には全身PET-CT検査、頭部MRI、腫瘍マーカーなど人間ドック並みの検査項目がずらりと並ぶプランも用意されている。来日した中国の観光客は日本国内での観光や「爆買い」を満喫する合間にあらかじめ予約していた健康診断を受けるというわけだ。

 ある旅行会社のウエブサイトをみてみよう。「中国人・在日華僑のお客様限定」と銘打ったコースでは5日の滞在期間中、1泊2日で人間ドックを受診し、残りは東京などでの観光を楽しむ。その健診内容は問診から始まり、身体測定、尿検査、血液検査、胸部X線検査、消化器の内視鏡検査、腹部超音波検査など普通の人間ドックで受診できる内容と同じである。

 5500億円の市場規模

 日本国内の大学病院でも併設されている健診センターで中国からの受診者を積極的に受け入れているところもある。参考のために日本の大手旅行代理店が過去に立てたプランをみてみると、平均的なツアー費用は3泊4日で総額約180万円。宿泊費などのほか、検診代約35万円が含まれている。

 中国人が日本の健康診断に殺到する背景には、中国国内の医療態勢の未熟さが要因の一つにある。先進的な医療なら、欧米諸国など日本以外の国でも受けることができるはずだが、中国人が日本に来るケースが多いという。まず、地理的な近さに加えて、中国人は日本人と同じ東洋人で身体的な特徴が似ていることなどから、日本の医療機関での受診を希望するようだ。

 健康診断などを軸とした市場規模は5500億円になるといわれており、政府は経済産業省や観光庁を中心に「医療ツーリズム」への取り込みを進めている。

 ただ、課題も多いようだ。アジアにはシンガポールやタイなどのように国を挙げて海外からの医療機関への受診者受け入れに取り組んでいる諸国がある。また、受診に際してトラブルが起きた場合にどう対処するかといった問題にも直面することになる。



http://www.sanin-chuo.co.jp/column/modules/news/article.php?storyid=555565035
談論風発 : 主治医として体験する臨床現場/焦りは禁物 物事丁寧に
 島根県済生会江津総合病院名誉院長 堀江裕
('15/10/25 山陰中央新聞)

 私は「臨床最前線」という言葉が好きである。盆や正月と同じで、きりっとした気分になるからである。テレビや映画でみる災害や、交通事故などで遭遇する救急室での世界をまず思い浮かべる人も多いと思う。

 古い話だが、ベンケーシーという脳神経外科医のドラマをみて、医療の世界を志した人もいるはずだ。しかし、臨床最前線は救急医療だけではない。私は一般内科医として臨床の現場で仕事を再開して半年になる。主治医になることが臨床最前線にいることだと確信はしているが、とまどったり、違和感を抱いたりすることも多い。その体験談を述べてみたい。

 まず、現場復帰は勉強である。「イヤーノート」という医学生の90%以上が買って国家試験対策をする勉強する本がある。その存在さえ、私は数年前まで全く知らなかったが、難病疾患の執筆を頼まれたので、数年前に書いたところ毎年、著者進呈で新しい本が送ってくるようになった。

 これまでは、若い先生に右から左へとプレゼントしていたが、今年は何とか自分で食らいついてイヤーノートをそばに置いて勉強することに決めた。この本は毎年更新されていくので、最前線の知識が得られると思って実行している。大海の中で水かきしているだけかもしれないが、最新の領域を勉強しているという気分に浸れるので、精神衛生上、ありがたいと思っている。

 しかし、実践治療となると、話は別である。電子カルテを使いこなさなければいけない。電子カルテに慣れない医者には、クラークさんといって医師医療事務補助の人に、日常的にそばで手伝ってもらうシステムがあって、私も例に漏れず、専任の人がそばにいて助けてもらっている。

 薬の処方はもちろん、次回診察の予約、検査の予約、紹介状の返事など多岐にわたるが、その場で落ち度なく、チェックしてもらえるのは、うれしい限りである。まだクラークさんなしで独り立ちはできていないのが現状である。

 入院患者さんが決まって、主治医として説明するときに最も戸惑いを覚えるのが、急変事の対応を外来でご家族と話す時である。

 私は医療現場は言葉が大切だと、いつも自分に言い聞かせているが、人の話がゆっくり聞けない性格である。「急変時にどうされますか」と質問したところ、「病院だからすべてできることはしてください。挿管して心臓マッサージもお願いします。胃ろうも当然つくってください」と返事されて二の句がつげなかった体験がある。

 ご高齢でも患者さんのご家族がそう言われるのも、もっともだと得心した体験がある。しかし、患者さんには何が起こるか分からない世界なので、対応策はあらかじめ決めておいてという、今時の病棟の看護師さんたちの気持ちも理解しているつもりである。また、肝炎の患者さんの説明で、インターフェロンに代わる内服薬の治療説明がうまくいかず暗礁に乗り上げた。1カ月でも早く治療開始しようという気の焦りで、ゆっくりご家族と話すことを怠ったためである。

 そういえば正月にもらった「上手より、丁寧に」という年賀状があることを思い出した。「気の焦り」は性格でもあるが、迅速さや上手さよりも、物事を丁寧にしましょうという年賀状で、机の前に貼って座右の銘にして自分に言い聞かせている毎日である。

…………………………

 ほりえ・ゆたか 雲南市吉田町出身。鳥取大医学部卒。鳥取県の日野病院長などを経て、2004年6月に島根県済生会江津総合病院院長に就任。15年4月から同名誉院長。


  1. 2015/10/26(月) 05:49:42|
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10月24日 

http://www.j-cast.com/tv/2015/10/24248756.html
なぜなくならないのか大病院の『医療事故』年間1300~2000人死亡!とにかく隠せの閉鎖体質
2015/10/24 12:00    J-CASTニュース>テレビウォッチ>私見「クローズアップ現代」

千葉県がんセンターで7年前に父親を亡くした渋谷春樹さん(仮名)の自宅の留守電には、手術前日の父の元気な声が残っている。初期の胃がんですぐ退院できると楽観していた。ところが、腹腔鏡手術のあと容態が急変して死亡した。病院は「傷口が開いた」「一定の確率で起こる合併症で仕方がなかった」と説明した。納得するしかなかった。
この3月(2015年)、信じられないニュースを見た。がんセンターではその後も腹腔鏡手術が続けられ、11人の患者が亡くなっていた。いずれも、父の時と同じ消化器外科のチームによるものだった。渋谷さんはいま、「父の死がムダになってほしくない」という。

現場からの指摘「何かおかしい」耳貸さなかった千葉県がんセンター

渋谷さんの死亡を医療チームは「避け難い合併症」「再発防止は困難」で通してきたが、第三者委員会は渋谷さんのケースを医師の技量不足とした。他にも、止血が遅れたなど「何例かは発生を予防できた可能性がある」と断じた。
実は、内部で声をあげていた人がいた。麻酔科の志村福子医師は手術のやり直しが多いことに気付いた。「手術時間は長いし、出血は多いし・・・。それが翌日、翌々日に縫合不全とか出血で戻ってくる」
幹部に訴えたが、組織としてとりあげられなかった。どんな場合に調査するかのルールもなかった。「一例 一例向き合っていれば、そこで終わっていたかもしれない」
調査が行われたのは外部への告発があってからだった。がんセンターはいま調査部門の権限強化や安全スタッフの増員、聞き取りなど、改革に取り組んでいる。ようやくといったところだ。
順天堂医院副院長で天皇の手術も担当した天野篤さんは「麻酔科の医師の訴えに対応しなかった。組織のガバナンスの欠如です。医療安全の文化が欠けて いた。基幹病院ではあってはならないことです」という。



http://apital.asahi.com/article/news/2015102400004.html
看護師による死亡確認可能に 在宅、医師到着待たず 規制緩和検討
(朝日新聞 2015年10月24日掲載)

 みとりを在宅でしやすくするため、政府の規制改革会議は、医師が行う死亡確認を看護師にもできるようにする検討を始めている。23日の会合では、規制の緩和を求める日本看護協会から、可能にするための条件案が示された。

 現在、医師の最後の診察から24時間以内に死亡した場合は、現場から看護師が死亡を伝えることで医師は死亡診断書を交付できるが、24時間を超えると医師は改めて診察しなければ死亡診断書を出せない。医師が少ない地域などでは、到着するまでに時間がかかるため、死亡に備えて入院することもあるという。

 規制改革会議は、24時間を超えても医師の指示のもとで看護師が死亡確認することで、医師が直接診察をしなくても死亡診断書を交付できるようにすることを検討している。死亡診断書が速やかに出れば、家族は死亡届の提出や火葬などの手続きに入れる。一方、看護師の死亡確認では、犯罪などによる死亡を見逃す恐れも指摘されている。

 この日の会合で日本看護協会は、看護師による死亡確認で医師が死亡診断書を交付できる条件案として「患者や家族と事前の取り決めがある」「終末期と判断された後の死亡」「医師の速やかな死亡診断が困難」などを挙げた。

 規制改革会議は来年6月までに提言をまとめる予定。

 横浜市で在宅医療をしている西川真人医師は「みとりを重ねた看護師ならば、(24時間過ぎた後でも)死亡確認ができるのではないか。ただ、家族に事前に納得してもらうことが重要だ」と話す。

(竹野内崇宏)



http://www.m3.com/news/iryoishin/367040
国立国際医療研究センター、誤投与事故「10の疑問に回答」◆Vol.3
以前の医療安全体制は十分だったのか?どんな改善を進めたのか?

2015年10月24日 (土)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

Q8:いくら「禁忌」などの注意書きがあっても、ヒューマンエラーは起き得る。その防止に向け、事故後、ウログラフインをはじめ、危険薬の取り扱いをどう変更したのか。1本ずつ払い出しを行うなどの対策は実施したのか。

 ウログラフインをはじめ、検査室におけるハイアラート薬の管理を見直し、実施した。X線透視室では、必要な時にすぐに撮影ができるよう、棚に複数の造影剤を置いていたが、事故後は、ウログラフインを「ハイアラート薬」として扱い、(1)1本ずつ薬剤部から払い出しを行う、(2)警告用の赤いシールを箱とアンプルに貼るなどの対応をした。薬剤部をはじめ、現場に必要性を説明し、職員の理解を得て進めた。なお、病棟についても、医薬品を管理するために病棟薬剤師を配置し、今年の6月から、「病棟薬剤業務実施加算」を算定できるだけの体制を整えた。


【事故後の造影剤使用に関する改善点(概要)】
1.レジデントや研修医の基本的な知識や手技の確認と研修
 指導医がレジデントと研修の基本的な知識を確認した後に、指導医の監視下で手技に参加させることを徹底する、など。
2.脊髄造影検査のマニュアルの整備など
 従来のクリニカルパスに加え、マニュアルや医薬品の安全使用のための業務手順書を改定した、など。
3.チーム医療における相互チェックの実践
 (1)X線透視室に、常勤看護師1人を配置、(2)同室で行う検査は、医師・診療放射線技師・看護師がチームとなって実施、(3)患者、ハイアラート薬・造影剤の確認は、全ての職場で医師を含む二職種者によるダブル・チェックを行うことを徹底、(4)全ての侵襲的検査、治療において、複数職種によるタイムアウトの体制を整備した。
4.ハイアラート薬の管理の徹底
 ウログラフインをハイアラート薬に追加。全てのハイアラート薬には、箱と本体に警告用の赤いシールを貼付した。
5.造影剤の配置と管理の見直し
 (1)経口以外の造影剤は、薬剤部の直接管理とし、検査ごとに処方オーダーして、薬剤師が払い出す、(2)経口以外の造影剤を電子カルテで処方オーダーした際、造影剤ごとに使用用途を表示できるように、システムを変更、(3)管理棚の経口の造影剤は、台帳記入の上で持ち出し、多職種によるダブル・チェックの上、使用することとした。


Q9:事故当時の医療安全管理体制は、十分だったのか。事故後、医療安全管理体制をどのように見直したのか。

 2014年4月の時点でも、医療安全について、医療安全推進室と医療安全管理室の二つがあったが、その役割が曖昧な点があったため、2014年5月から、「医療安全管理室」として統合し、担当職員も増員した。並行して、医療安全の各種委員会も見直し、人数、開催頻度を増やしたほか、役割も充実させた。2014年度内には、見直しを一通り終えており、「5.デスカンファレンス」については、他病院などでの事件を機に、2015年5月から開始した。

 医療安全体制の向上に向けてこれで良いということはなく、今後も各種研修やe-ラーニングなども実施しつつ、不断の見直しを行っていく。


【事故後の医療安全管理体制の見直し(概要)】
1.医療安全管理室
 室長に加え、3人を新規に任命し、所属医師を計4人とした。専従の看護師も、1人から2人に増員した。
2.リスクマネジメント委員会
 院内全部門の責任者を参加させ、人数を13人から23人とした。
3.リスクマネージャー会議
 各部門からのリスクマネージャー(RM)69人に加え、より臨床現場に近い若手104人をジュニアリスクマネージャー(JRM)とし、従来は、全職員の4、5%が参加する会議だったが、12-13%にまで増えた。開催頻度も3カ月に1回から、毎月開催にし、医療安全情報をメール等以外に、直接的に伝達する機会を増やした。
4.リスク分析小委員会
 事例分析の回数を月1回から2回に増やし、それ以外に必要があれば随時行うなど、迅速に分析できる体制に変更した。
5.デスカンファレンス
 全死亡例について、診療科内でデスカンファレンスを実施し、カルテに記載、退院時サマリを医療安全管理室に提出する体制に変更した。
6.インシデント報告の推進
 ヒヤリハットの事例報告は、月に400~500件。件数は、従来とは変わっていないが、医師からの報告が、以前は全体の1、2%だったが、今は5-10%に増えるなど、職員の意識は、今回の医療事故を契機に、変わってきたと考えている。「患者影響度レベル」で3a以上の事例は、1カ月当たり10件未満だったが、今は20件弱に増えた。これは事故が増えたのではなく、確実に報告されるようになった結果と見ている。
7.医療安全パトロールの強化
 毎日の巡視は、医療安全管理室の専従看護師が実施、従来の1人から2人体制に変更。それ以外に、年に2回実施する大規模のパトロールのメンバーも、173人に大幅増員、16チーム(1チーム約12人、医師、看護師、メディカルスタッフで構成)体制で、従来は一部の病棟のみだったが、全病棟、手術室、各種検査室などまで拡大。検査項目も、従来の約4倍の16項目に増やした。
8.指差し声出し復唱ルールの確認
 以前から実施していた「指差し声だし復唱」を、自己評価だけでなく、他者評価(リスクマネージャーなどによる抜き打ち評価)を導入した。



Q10:10月からの医療事故調査制度のスタートに当たって、見直した点は何か。今回と同じような事故が起きた場合、医療事故調査・支援センターへの報告対象になり得るのか、記者会見等で公表するのか。

 医療安全への取り組みに全力を尽くし、今回のような事故を二度と起こさないということが大前提であるが、質問に対し答えるのであれば、医療事故調査・支援センターへの報告等についても法令の規程に則り適切に対応する。

 事故報告書を遺族側に渡す場合には、匿名化は必須である。また記者会見を行うかどうかは、個別判断となる。対応に当たっては、患者や国民の理解と支持が得られるかどうかが重要である。

※取材は、副院長の大西真氏、医療安全管理室長、医療安全管理者が対応。各者の発言をまとめた。



http://www.m3.com/news/iryoishin/368863
シリーズ: The Voice(医療)
がん治療の“トレードオフ”と報道
がんを克服するための覚悟

2015年10月24日 (土)配信 渡辺亨(浜松オンコロジーセンター院長)

 芸能人のがん体験がワイドショーで連日報道され、それを見た人たちが「がんが心配」「しこりがある」「ちくちくいたい」などと、外来に殺到しています。医療機関としては極限の状況の中で精一杯対応しており、結果、ほとんどの受診者は、大丈夫、心配ないですよ、何かあればいつでも来て下さいね、という対応で終わっています。

 有名人のブログには闘病日記が克明に書き綴られ、ワイドショーのコーナーで毎日、詳細に伝えられていています。特に取材努力はしなくていいわけですから、楽なものです。本人がブログを書く心境は、私がこのブログを書いているのと同じだろうし、芸能人だからと言って特別な思惑があるわけではないでしょう。受け取る側の一般ピープルは、冒頭のような「行列のできる診療所」状態をもたらしています。一方、がん治療を専門とする我々は、宮良通信からのコメントにもあったように、なんでそんな治療になるの??

 うちでははそんな対応はしないよ、当然術前ケモだろ!、余命云々なんて論じる時期じゃないだろう!!!、など感じることは山ほどあります。また、今後抗がん剤治療が始まると、副作用のこと、脱毛だ、悪心嘔吐だ、体が日増しに弱っていくだのと、ワイドショーで「地獄の苦しみ」みたいに報道されるに決まっていて、予想される世の中のネガティブな反応には今からうんざりしています。がんの状態、治療の選択肢、治療の目的、治療をうけるに当たっての「得るもの」と「失うもの」のバランス、つまりトレードオフの考え方、などが、わかって報道するワイドショーなどはありっこありません。

 大根を買ってサンマを買って秋の味覚を味わいたければ、その代償として多少高かろうが、サンマ一匹300円でもお金を払うでしょう。それと同じで、がんを治したいのならば、その代償として多少の副作用は、耐えて、忍んで、乗り切って行かなければいけないものなのです。その覚悟がなければがんを克服することはできません。

※本記事は、2015年10月7日にオンコロジストの独り言―腫瘍内科医が本音で語る過去、現在、近未来のがん医療―で掲載した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



http://www.m3.com/news/general/368808
損賠訴訟:春日部市立病院で患者死亡 過失一部認め賠償命令 地裁判決 /埼玉
2015年10月23日 (金)配信 毎日新聞社

 春日部市立病院で2011年9月、関節リウマチで入院中の男性(当時75歳)が死亡したのは、副作用のある薬剤を使った後に適切な治療を怠ったためとして、同市の遺族3人が同市に計約6250万円の賠償を求めた訴訟で、さいたま地裁(高野輝久裁判長)は22日、病院側の過失を一部認め、660万円の支払いを命じた。

 高野裁判長は判決で、副作用の症状が出た後も薬剤の投与を続けたことについて「中止する判断をすべきだった」とした。男性の死亡と過失との因果関係については否定したが、「(男性は)被告の注意義務違反により生存可能性が侵害され、精神的苦痛を受けた」と結論付けた。

 判決によると、男性は11年3月、右肩の痛みを訴え同病院を受診。関節リウマチなどと診断された。同5月に同病院に入院。薬剤の副作用が出ていたが投与は続き、同9月6日に間質性肺炎で死亡した。判決を受け、男性の妻(78)は「病院の問題点を適切に判断してくれ、ありがたく思う。病院には、今後このようなことが起こらないようしっかりと改善してほしい」とコメントを出した。小谷昭夫病院事業管理者は「判決文が届き次第対応を検討したい」としている。【山寺香】



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201510/20151024_63010.html
<福島医大>女性・小児医療の人材育成拠点開設
2015年10月24日土曜日 河北新報

 福島県立医大(福島市)は、女性や小児医療に携わる人材育成の拠点となる「ふくしま子ども・女性医療支援センター」を開設する。妊娠や出産のほか、子どもの成長も含め、女性の健康を生涯にわたって支援する先進的な医療体制の構築を進めながら、東京電力福島第1原発事故で減少した県内の産婦人科医らの確保を目指す。
 センターは2016年4月に開所予定で、産婦人科医や小児科医ら5人で構成。高い技術を持った医師らを全国から招き、付属病院で高度診療の実践・指導を行う。県内の拠点病院への医師派遣や技術向上のための研修会なども行う。
 11月1日に設立する準備室の室長には日本女性医学学会理事長の水沼英樹弘前大大学院教授が就任。内閣官房参与で日本産婦人科学会顧問の吉村泰典副学長がスーパーバイザーに就いた。
 開設に先立ち、付属病院に小児集中治療室(8床)を新設し、新生児集中治療室(15床)を6床増やすなど、周産期と小児救急の受け入れ機能を強化する。魅力ある研修体制を整備することで、産婦人科医らの県内定着を図る。
 水沼教授は20日に県庁であった記者会見で「福島で女性が安心して子どもを生み、はぐくみ、健やかな一生を送れるようにするのが役目だ」と語った。
 福島県内の勤務医は、新たな臨床研修制度が導入された04年以降、減少傾向が続いていたが、原発事故でさらに減った。人口10万人当たりの小児科医は全国38位、産科婦人科医は46位と低迷している。



http://www.m3.com/news/iryoishin/368872
「クラークの一言で確定診断」、チーム医療の成果
意識調査「チーム医療、相談しやすい職種は?」自由記述1

2015年10月25日 (日)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 10月15日から22日にかけて、m3.com意識調査で実施した「【医師会員からの質問】チーム医療、相談しやすい職種は?」において、 Q3「チーム医療にまつわる良いこと、悪いことどちらでも構わないので具体的な思い出をお書きください」 には非常に多くの回答が寄せられました。

 貴重なご意見を、医療維新内で2回に分けてご紹介します。たくさんのご回答ありがとうございました。

調査結果はこちら⇒「【医師会員からの質問】チーム医療、相談しやすい職種は?」
https://www.m3.com/research/polls/result/15
自由記述2はこちら⇒『チーム医療「伝言ゲームで大変」「看護師がいじめる」』
http://www.m3.com/news/iryoishin/368873

【チーム医療の成果】

・技師の協力で検査がスムーズに施行できた。【医師】
・気管支喘息の患者に対して、多職種とチームを組んで教育プログラムを実践できたことは良い思い出になっている。【医師】
・チーム医療が進められるようになり、圧倒的に医療関係者の患者に対する態度は変わったと感じる。医療者同士は???【その他医療従事者】
・多職種で NST(栄養サポートチーム)や褥瘡などの話をすると、より良い方向性が見つけ易くなる。【薬剤師】
・公立のリハビリテーションセンターにいたころ、クラークさんが「●●さんは、前にいた◆◆さんとしゃべり方が似ているネ」という一言で神経難病の確定診断に至ったことがあります。【医師】
・担当医だけでは聞き取りきれない部分を、チームのスタッフが聞いてくれて新しい気付きにつながることが多いです。【医師】
・感染症のICTチームに所属しているので、検査方法などで臨床検査技師に聞いて、理解できた。【薬剤師】
・病院機能評価の受審で、対応は大変なのですが、職種を越えて協力し合え、良い評価を得られると大きな喜びを感じられました。【薬剤師】
・看護師が適切に患者対応をしてもらえるので、多少はスムーズに診察が可能である。【医師】
・手術中に、高齢の患者さまの不安を緩和するため、看護師がずっと、手をにぎっている場合があるのですが、術後、本当に感謝されました。謙虚に他職種の意見を聞く姿勢が必要。【医師】
・知り合いが増える。【医師】
・チ-ム医療は、1人のスタッフに全ての責任を負わせない、またダブルチェック機構としての人的ミスを減らすのが最大の目的だと思います。チームで取り組んでいると、誰かがお休みの日であっても他のメンバーが情報を吸い上げてくれて、24時間・365日、患者さんや病院内での事象をチーム内で共有できます(休みでも、連絡が入りますが...)。ずっと休みなく、感染対策などを1人で担っていると疲弊してきますが、お互いにお休みを取ってリフレッシュしながらだと疲弊せず、潰れずに任務を遂行できるようになります。【医師】
・看護師のリーダーがいなくて指示出しができない時に、笑顔で、「私が代わりに聞いておきます」と言ってきたり、耳の聞こえない患者にボードで会話するため、ペンを探している時に、「先生何かお探しですか?ペン?すみません、そんなことまでしていただいて」と言ってくれたこと。早く帰りたいからと医師を攻撃する看護師さんもいる中、優しさが伝わってきた。【医師】
・片麻痺の患者へのインスリン指導。医師・作業療法士・薬剤師で自己注射可能にし、退院まで持って行けた。【薬剤師】
・薬剤師さんの、薬品に関する情報で何度も助けてもらいました。【医師】
・複数の目が入るので安全性、妥当性が高められた。典型的な例では、ICTにおける過剰スペクトラム抗菌薬使用など。【医師】

【医師に言いたい】

・医師がコミュニケーションを取るのが下手な人であると、何も話が進まない【看護師】
・自分も医師ですが、医師が一番えらそうで、生意気で、いらっときます。【医師】
・他科にコンサルトするときに、専門外の分からないことを聞くと不快感を表されることが多々ある。【医師】
・医師は周りが見えていない。協調性がない。【医師】
・医師主導すぎるのに、忙しすぎてカンファレンスなど十分にできていない。【薬剤師】 ・独特の感性で治療する上司がいて、しかも人の治療は否定してくるため、ものすごく仕事がしづらい。【医師】
・医師、コメディカルの関係は改善しやすいが、個性的な医師に対する対応がいつも一番苦労する。【医師】
・自分勝手な医者が多い。【医師】
・偉そうな医者はチームに入らないのがベスト。【医師】
・お互い忙しいのに、医師の機嫌を見ながら声をかけないといけない時。ある程度の関係性ができても、医師は気を使います。【看護師】
・表向き上は「チーム医療」を公言しているが、裏では「チーム医療なんて無理、お前たちコメディカルの力は必要ない」と言う医師が、実際にいる。日本の医療制度ではチーム利用なんてものは夢のまた夢なんでしょう。チーム医療推進の前に、コミュニケーションスキル習得について推進してはいかがでしょうか?【薬剤師】
・医師の中には自分の概念で物事を考える方が多く、患者の考えに共感したり、認めることが少ない。患者が納得して治療を受けられることが重要。【看護師】
・Drはプライドが高く、意見を否定されたり、上からかぶせた物の言い方をすると、あからさまに気分を害するので、とても難しい。言葉を選ばなくてはならないと多くの場面で感じた。【薬剤師】
・医師が他職種に対して尊敬の念を持っていない。自分が一番だと思っているので、連携が進まない。【薬剤師】
・医師に疑義照会した時に、詳しく知らない薬剤のことでも自分の主張を押し通す場合がある。明らかにおかしいと思っても、医師に処方権があるので、処方せんにその旨を記入するだけで折れざるを得ないことがある。また、医師の業務負担を軽減しなければならないとのことで、他のスタッフの負担が増えている。【薬剤師】
・医師から、他の職種に具体的表現で、チームだ。助かっていると言われると、モチベーションが上がる。「それは私たちの仕事ではない」と返されることが多いので看護師には伝えず、直接担当医に伝えることが多い。【その他医療従事者】
・医師が「俺が俺が・・・」というタイプのチーム医療は見せかけのチーム医療。どちらかというと弱くても、コメディカル等がばんばん意見できるチーム医療は本格的のような・・・。そういうチームのコメディカルは皆さん医師を愛し信頼している方が多く患者の前では医師の自慢話をしている。「俺が俺が」のタイプのチームのコメディカルは「先生に聞いてください」「医師じゃないと答えられない」と言う。要はあとで医師に叱られるからであって、こんな北朝鮮的なチーム医療はチーム医療とは言わないと思います。【その他医療従事者】

【看護師に言いたい】

・看護師は看護をしてほしい。【医師】
・看護師、事務員の仕事の手際の悪さやいい加減さ、マニュアル化して応用が利かないところ、自分ができないことをそのままできないままにしておくことに対してプロ意識の薄さを感じる。責任感がないと感じ温度差がある。患者がどうなっていようとただ患者に何か起きたことでも伝書鳩のように伝えるだけのため、機械的な作業をしているロボットのよう。【医師】
・看護師が病気に興味がなさすぎる。【医師】
・初めて在宅医療に取り組む医師の診療所に電話をした。応対は看護師で、その人が期待した答えをすばやく返答しなかったため電話越しに聞こえるように診療所の同僚に「この人何言っているか全く分からへんわ~」と叫ばれた。あとから悪評高い看護師だったと知ってやはりと思ったがそういう看護師しか雇えない医師が気の毒だと感じた。【薬剤師】
・攻撃的な表現をする看護師により、医師、看護師全体が発言できなくなる。このため、チームとしての機能が果たせなくなる。この攻撃的な表現の看護師は、ベテラン看護師であることが多く、誰もこの看護師を修正することができず、チーム医療のボトルネックとなる。【看護師】
・まずは看護が重要です。治療方針も看護の具合で変わってきます。【医師】
・何でも医師に任せてしまおうと、個人のモチベーションが低い指導者クラスの看護師が複数いる。【医師】
・チーム医療といいながら、自分らの負担軽減しか考えていない(特に看護師)。真のチーム医療を実現できている施設はほとんどないのでは?【薬剤師】
・看護師はわがままで、言うことをなかなか聞かない。【医師】

【薬剤師に言いたい】

・調剤薬局の薬剤師の意識が低いせいもあるが、薬剤師のポジションがなかなか確立していない。介護関係の職種や施設、私設・公設含め意外とバラバラなような気がする。【薬剤師】
・何の根拠もなく、この薬は良くないと患者さんに話す薬剤師さんには困ります。【医師】
・看護師はもちろん、PSWともよく相談する。薬剤師は、院内で病状説明や病名告知に近いことを単独で行ってしまったり、例えば精神科の古典的な薬を、能書等を根拠に量が多すぎるなどアドバイスされ困惑する(当科は個人差が大きいので、例えばセレネースは9mgまでしか使用できません、と言われても、症状が取れないのでは増量も病棟の安寧上仕方ないし、並行して血中濃度も測定しているのだが)。【医師】
・自分の診療科は大抵フォローできるが、他の疾患や薬剤まで気を回せないので病棟の薬剤師がいないと困りますね・・・。【医師】
・チーム医療と言われてからやっと定着しつつある、といったところが現状である。以前からのつながりで医師、看護師の良くも悪くも連携が良く、薬剤師は何かと自己中心的、裸の王様的体質がいつまでも抜けきらず、どこかチームの中でも外れた存在。もっと積極的に輪に入って薬剤師という立場をアピールしよう。医師や看護師以上に化学を学びあの苦手な亀の子ベンゼン核を学び、本来主導的立場にありながら、自分たちの業界でしか通用しない専門薬剤師、認定薬剤師を取るのに必死。チームにはほとんど役立たない。もっと視界を広く、協働作業の大事な一役を担っているという自覚に目覚めて活躍してほしいしし、医師、看護師もいつまでも2業種で固まらずに、面倒がらずに、輪を広げる努力をしてほしい。【薬剤師】
・大学病院勤務時代、自分を優秀だと勘違いしている病棟担当薬剤師が投薬内容にいちいちイチャモンを付けてきて困ったことがある。【医師】



https://www.m3.com/research/polls/result/14?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD151024&dcf_doctor=true&mc.l=128386623
意識調査一覧
結果女優・川島なお美氏とのやり取りを公開した近藤誠氏、許される?

カテゴリ: 現場の思い 回答期間: 2015年10月13日 (火)~20日 (火) 回答済み人数: 1962人

近藤氏「癌への誤解ふせぐためにやり取りを公開」

 現在発売中の『文藝春秋』11月号に、「癌放置療法」を提唱する医師・近藤誠氏が「川島なお美さんはもっと生きられた 二年前、彼女は私のセカンドオピニオン外来を訪ねてきた」と題するインタビュー記事を掲載しています。

 2015年9月24日に亡くなった女優の川島なお美さんが2013年に近藤氏のクリニックに訪れた際の30分ほどの様子を説明したもので、近藤氏は「やりとりを公にするのはためらいもある」としつつ、「大問題だと思うのは、治療にあたった医師らが逃げの沈黙を決め込むことで、むしろがんに対する誤解が世の中に広がってしまうことなんです」と公開の理由を説明しております。

 守秘義務について、近藤氏は「法律上、亡くなった方は医師の守秘義務の対象ではなくなります」と説明します。刑法134条には、医療従事者の守秘義務が定められていますが、同法135条には、「告訴がなければ公訴を提起することができない」とされ、被害者が亡くなっている場合は罪に問うことが難しいのが現実。

 しかし、世界医師会総会で採択された「患者の権利に関するリスボン宣言」では、「患者の健康状態、症状、診断、予後および治療について身元を確認し得るあらゆる情報、ならびにその他個人のすべての情報は、患者の死後も機密は守られなければならない。ただし、患者の子孫には、自らの健康上のリスクに関わる情報を得る権利もあり得る」として、死後も秘密を守るよう求めています。

 近藤氏の今回の言動を皆様はどのようにお考えでしょうか。

近藤氏の言動、「許される」は4%

 担当した患者が亡くなった場合に、遺族の求め以外で個人情報を開示することについて、「許される」(35人)と「公益に資する目的であれば許される」(342人)を足した19%(計377人)が一定の理解を示しました。
 しかし、今回の近藤誠氏の言動については、「内容を知らないので、答えられず」(384人)を除いても、「許される」としたのは4%(64人)にとどまりました。
 自由意見は約300件寄せられましたが、ほとんどが否定的な見解。「医療従事者としては許されない」「自分の宣伝をしたいだけ」といった厳しい言葉が並びました。

Q1担当した患者が亡くなった場合、遺族の求め以外で個人情報を公開することは医療従事者として…?
10251.png

開業医 : 401人 / 勤務医 : 1218人 / 歯科医師 : 3人 / 看護師 : 39人 / 薬剤師 : 183人 / その他の医療従事者 : 118人
※2015年10月20日 (火)時点の結果

Q2今回の近藤誠氏の言動は、許されると思いますか?
10252.png

開業医 : 401人 / 勤務医 : 1218人 / 歯科医師 : 3人 / 看護師 : 39人 / 薬剤師 : 183人 / その他の医療従事者 : 118人
※2015年10月20日 (火)時点の結果

Q3今回の近藤誠氏の行動について、ご意見があればお書きください【任意】

【肯定的】
・意見を述べることに、制限はないと思う。【医師】

【否定】
・遺族、親族の了解が無ければ、秘守義務違反と考えます。【歯科医師】
・医療人として、最低の行為であり決して許されない。【医師】
・公共の利益にもならず、近藤氏が注目を引きたいがための言動であり、しかも内容に一貫性がないため、許される理由がない。【その他医療従事者】
・進行性疾患の患者について、2年も前の情報が必要とされるのか疑問である。【薬剤師】
・このような医者を生む体制、認める厚労省、煽るマスゴミ、全てに疑問を感じます。【医師】
・臨床現場で苦悩しつつ対峙している医師と患者との関係の中に専門家的な意見を差し挟むのであれば、ありとあらゆる可能性を考えた上で極めて慎重にしていただく必要がある。【医師】
・医師の発言がどれだけ影響があるのか、亡くなった人なんで、なんでも話して良い訳ではないこと、今後の医療につなげるとしても、個人を特定する発言は考えて行うべき行動だったのではないかと思いました。【薬剤師】
・なんでいまさら?患者は亡くなったのであり、その後の報道や、病気の知識を広める目的であったとしても、心ある医師としては、話すべきタイミングと場所が違うと、思わざるをえないねぇ〜。【医師】
・法的に問題なければ良いということではない。医師として違和感を感じる。【医師】
・近藤氏(あえて先生と呼びたくない)の論理を完全論破できる自信がない自分が恥ずかしい。【医師】
・大規模臨床研究の成果を否定し、個々の症例の成功例のみを取り上げるという手法を用いるあの方であればやりかねない行動では。【医師】
・薬物療法が全てではないが、患者さんに対する医療は、全治療期間での治療内容のバランスと患者さん自身のお考えが大切と考える。マスコミが興味本位でまくし立てるような報道はいかがなものかと考える。【医師】
・癌放置療法の立場から一般論としての発言であれば何ら問題ないと思う。が、個別事例でのやり取りの公表は、個々の事例に特有の条件や前提となる事柄などがある。さらに死者にもプライバシー、尊厳を配慮すべきと考えるから。【歯科医師】
・気持ちは分からないでもないが、患者の個人情報は、いかなる状況でももらしてはいけないと思う。【医師】
・死亡したという結果のみを根拠に自論を主張するのは卑怯だと思う。【医師】
・亡くなった患者に関して公開するのは、医師として医療従事者としては許されないことです。医学教育を受けた人であれば守秘義務は当然。患者さんには死後も家族、親戚があります。残された人に個人情報は遺伝的側面、習慣的側面、人種的側面などあらゆることが影響すると考えます。【医師】
・医師会がきちんとした表明をすべきであると思います。【医師】
・近藤理論には全面的に賛成でいましたが、今回のことで近藤は医師の風上にはおけない人だと思いました。思い上がりもええかげんにせよと言いたい。医師としての倫理観があまりにも欠けている。【医師】
・価値観はそれぞれで一方的に非難はできないが、やはり喋りすぎの印象あり。【医師】
・死後も、むしろ死後こそ機密は守られなければならない。【医師】
・直接担当した医師も沈黙せず意見を公表すべき。それが今後の医療の在り方を変えるかもしれないから。ヒポクラテスの誓いしかり、特にリスボン宣言では論文の際も倫理に基づいていたのか必ずviewerがチェックされます。近藤誠氏が取得した1980年の医学博士の時代では余り言われなかったかもしれないですが...【薬剤師】
・家族・患者への思いやりがない。医学の発展のため等の場合であるならば理解できるが、ご本人の金儲けのための道具として人の人生を批判するのはどうかと思う。【医師】
・個人が特定できない形で、癌に対する誤解を解くことも可能では。【医師】
・相手にしたくないが患者には不利益あり。のさばらしておく慶応に責任あり!【医師】
・肝内胆管がんという治療が難しいがんの無治療と積極的治療の比較データがない現時点で、文藝春秋といういわば一流誌が取り上げた点が理解できない。ただ話題作りで部数が伸びるという安易な取り上げかたのように思える。【医師】

【その他】
・近藤誠氏は、真実の面の部分とあれ、おかしいと思える部分もあり、結果的に世間の人を惑わせているだけの感じがする。【薬剤師】
・医療はファジーなもの。抗がん剤は全てnoではないが、行なわない方が良い時もあると思う。医師個人の考え方は大切だが、最終的には患者さんの希望に沿う治療を行うことが必要と思う。【医師】
・患者が納得できない説明が多すぎるので、近藤さんのような人が登場するのでしょう。近藤さん自身、昔は私たちが学ぶべきことも語っておられましたが、現状では医師として、プロとしての思考ではなくなっていますね。【薬剤師】
・完全に的外れではない。治療ワールドに患者をひっぱりこみ、稼いでいる医業の実態は罪深い。【医師】
・二人とも公人で、ブログ等で個人情報を公開しているわけだから守秘しなければならない義務は無かろうが、医師として病気の重症度や個人の精神状態を考慮確認せず、同等の病気に対する主治医説明が正しく本人に伝わったものとしての発言には、オピニオンリーダーとしての慎重さに欠けていると言わざるを得ない。【医師】


  1. 2015/10/25(日) 06:52:46|
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10月22日 

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47072.html
研修医の内定者数、3年連続で増加- マッチング結果、地方比率は過去最大
2015年10月22日 19時00分 キャリアブレイン

 医学生らの来年度の臨床研修先を決めるマッチングの結果が22日、明らかになった。研修先が内定した人数は、前年度比3.4%増の8687人で、3年連続で増加した一方、内定率は研修希望者の94.3%で、前年度(95.8%)から微減した。内定者数に占める地方(大都市部のある東京都と神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、福岡県以外の道県)の割合は57.4%で、2004年度の新医師臨床研修制度の導入以降で最大だった。【新井哉】

■内定者の増加率、1位は鳥取

 来年度からの研修先を決めるマッチングには、前年度より8病院多い1023病院が参加し、計1万1052人(前年度1万1004人)の研修医を募集。希望順位登録者数は9216人(同8767人)だった。

 大学病院の内定者は3703人で、全体の42.67(同43.7%)だった。内定者に占める地方の割合は、08年度には51.3%だったが、翌年度から7年連続の増加となった。

 病院の所在地別の内定者数を見ると、前年度比で最も増加率が高かった都道府県は鳥取(前年度比36.7%増)。以下は、秋田(同31.3%増)、山口(同29.2%増)、和歌山(同26.2%増)、奈良(同22.2%増)などだった。

■都道府県別内定者は東京が最多、北海道で増加も

 また、内定者数が最多の都道府県は東京で1355人。以下は、神奈川(606人)、大阪(595人)、愛知(471人)、福岡(423人)、千葉(399人)、兵庫(361人)、北海道(353人)などの順。北海道では前年度に比べて24人増えた。

 研修医のマッチングでは、主に医学生(6年生)と研修病院が、希望する研修先と学生を順位付けしてそれぞれ登録。その後、コンピューターで、一定の規則に従って組み合わせを決める。

 厚生労働省は、研修医が都市部に集中しやすいなどの問題が指摘されていることを受け、10年度から都道府県別の募集定員の上限を設定するなどして、研修医の地域的な適正配置を誘導している。



http://mainichi.jp/select/news/20151023k0000m040106000c.html
診療報酬:社会保障費の伸び抑制の中、改定議論の課題は?
毎日新聞 2015年10月22日 21時06分(最終更新 10月22日 21時28分)

 2016年度診療報酬改定に関し、厚生労働省は21、22の両日、社会保障審議会の関係部会に改定の基本方針のたたき台を示し、議論が本格的にスタートした。社会保障費の伸び抑制が求められる中、マイナス改定となるかどうかが焦点だ。個別の課題では、薬の分野の見直しが重点課題に上るとともに、重症者向け病床の数を減らすことも議論になる。【堀井恵里子】


 ◇抑制のターゲット

 前回(14年度)は0.1%増だが、消費増税に伴う医療機関のコスト増を除いた実質ではマイナスだった。

 今回、社会保障費は概算要求から1700億円削減が見込まれる厳しい環境にある。来年度は大きな制度改正がないため、「診療報酬がターゲット」との見方が多い。

 医療費の国庫負担だけで1700億円削ると1%台半ばのマイナス。だが、日本医師会(日医)は来春に会長選を控えており、減額は避けたい考えだ。来夏の参院選で日医の支援を得たい自民党も増額圧力を強めそうだ。
 ◇薬が見直しの重点

 具体的な見直しの重点になりそうなのが、調剤報酬など薬の分野だ。厚労省は、医療機関の処方箋を集中的に受け付ける「門前薬局」について、服薬指導など「かかりつけ薬局」の機能を果たしていない場合は報酬を減額する方針。

 また、厚労省の調査(13年度)で患者の約55%が「医薬品が余ったことがある」としていることを踏まえ、複数の医療機関から何種類もの薬をもらっているケースなどの改善策も議論する。後発医薬品の使用促進策や価格の引き下げも課題だ。

 ◇重症者病床で攻防

 重傷の患者を受け入れるため「患者7人に看護師1人」と手厚い配置で報酬額も最高の「7対1病床」(約36万床)の扱いも議論になる。導入当初の厚労省の想定を大きく上回る数に上り、医療費増加の一因との見方もあるためだ。

 前回改定で要件を厳しくしたことで約1.6万床減ったが、さらなる絞り込みが議論されている。中央社会保険医療協議会(中医協)では、健康保険組合連合会など医療費を負担する側が「(要件を)見直す方向で議論すべきだ」と絞り込みを主張しているのに対し、日本医師会など診療側からは「あまりに減らすような議論をすべきではない」とけん制している。
 ◇診療報酬

 公的医療保険を使って病院などにかかった場合の医療の価格。手術や検査、薬などに点数が付けられ、1点=10円で医療費を計算する。患者は窓口で原則3割を負担し、残り7割は健康保険組合などが医療機関などに支払う。ほぼ2年ごとに改定し、全体の改定率は予算編成に合わせて決まる。



http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/10/22/06.html
悲願の総合病院誘致を断念 鴻巣市、上尾中央医科グループと協議不調
2015年10月22日(木) 埼玉新聞

 鴻巣市は21日、一般社団法人上尾中央医科グループ協議会(上尾市)と協議を進めてきた総合病院の誘致計画を断念すると明らかにした。同協議会が県の病院整備計画の再公募に応募しない意向を固めたことから、今回は見送らざるを得ないと判断した。

 総合病院の誘致は鴻巣市にとって長年の悲願。市は2013年10月から、同協議会と誘致協議をしてきた。計画によると、新病院は赤見台近隣公園(赤見台3丁目)を予定地とし、病床数300床、14診療科。県の第6次地域保健医療計画(13~17年)の期間内着工を目指していた。

 上尾中央医科グループは上尾中央総合病院(同市柏座)を基幹病院とする医療事業グループ。市によると、同病院の中村康彦理事長が今月15日、県の再公募に応募しない意向を示した。近年の建設費高騰によるコスト増などで、同市が望む医療を将来にわたり提供することは困難と判断したことが理由という。

 市では、消費税の引き上げや診療報酬改定など、昨今の医療を取り巻く経営環境が厳しさを増す中、上尾中央医科グループ全体にも影響があることから、計画を見送ることとしたという。

 原口和久市長は「総合病院誘致については多くの時間と努力を重ねてきたが、市民の皆さんの期待に応えることができず残念。計画をもう一度練り直し、チャンスがあれば誘致に取り組みたい」と話した。



http://www.m3.com/news/iryoishin/368399
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
「医療に犠牲強いる」、横倉日医会長が財政審に反論
定額負担で「フリーアクセス阻害する」と主張

2015年10月22日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会の横倉義武会長は10月21日の定例記者会見で、財務省が作成した、「骨太方針2015」の具体化に向けた社会保障制度の「改革工程表」について、「医療・社会保障に犠牲を強いるもの」と語った。10月9日に開催された財政制度等審議会財政制度分科会で示された改革工程表では、44項目のうち大半が医療関連だった(『外来医療費の地域差是正、2018年度から』 を参照)。

 横倉会長は改革工程表に挙がった、(1)医療・介護を通じた居住に係る費用負担の公平化、(2)かかりつけ医の普及の観点からの診療報酬上の対応や外来時の定額負担、(3)医療提供体制の適正化――の3点について反論を述べた。

 (1)は、入院と在宅医療の公平性を確保する観点から入院に際して居住費を求める内容で、横倉会長は「治療が必要だから入院しており、居住費という介護の概念は適さない。公平性の確保という視点が不適切」と指摘。(2)について、財政審はかかりつけ医以外を受診した場合は、定率負担に加えて少額の定額負担を課すべきと主張している。「定額負担は高齢者へ影響が大きく、受診控えで重症化し、かえって負担が増える」と指摘した上で、「日本の医療の特長であるフリーアクセスを阻害するもの」と拒否感を示した。

 さらに、(3)の医療提供体制の適正化について、病床機能の分化連携と都道府県の権限強化の二つの観点から反対意見を述べた。「地域医療構想の早期策定と推進」が求められていることに対し、「地域の関係者が情報を交換しながら共に考えるもので、拙速に策定されるべきものではない。病床機能報告は医療機関が自主的に機能を選択することが根幹である」と主張。「民間医療機関に対する転換命令等、医療保険上の指定に係る都道府県の権限の一層の強化」するための法案を遅くとも2017年度に国会提出すべきという財政審の主張に対しては、「法による強制やペナルティを課すことは健全な医療経営を阻害する。患者の強制転院や在宅移行につながり、需要予測にミスがあれば取り返しのつかない事態になる。地域医療の崩壊を阻止するためには、このような考え方を持つべきではない」と訴えた。

 社会保障財源については、支払い能力に応じた負担の公平化が先決として、「財政審の中で真剣に取り組まれてないので残念。速やかに改革を進めてほしい」と訴えた。



http://www.m3.com/news/iryoishin/367491
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
ジェネリック医薬品「使いたい」医師はNP読者の半分◆Vol.3
NP読者「スムーズに勧めてほしい」

2015年10月22日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)


 先発医薬品の特許期間が切れた後に、他の製薬会社が同等の有効性があるとして製造・供給するジェネリック医薬品。開発費が不要なことなどから安価になる。医療費削減に効果があるとして、政府は2020年度末までにジェネリック医薬品の普及率を80%にすると表明。それによる医療費の削減効果は2020年度に1.3兆円になるとしている。

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医師では意見が分かれる

 では、そのジェネリック医薬品を「自分自身が」使用したいかを尋ねた本問、「思う」と答えた医師は35%にとどまった。医師側では「思う」「思わない」「どちらでも良い」がほぼ3等分しており、意見が割れている状況が見て取れた。自由記述欄からは、薬効が先発医薬品と同等かどうかに確信が持てないことに不安を感じているようだ。

薬効に不安、医師に選択権を

 具体的には、「十分な効果があることを示し、積極的に処方される体制を作ってほしい」、「もっともっといろんな種類のジェネリックが出てきてほしい」という期待の声もある一方、「有効成分が同じでも、基材・添加物まで同じとは限らないので、「同じ薬」とは言えない。副作用情報を収集・提供しない会社のものは使いたいとは思わない」、「先発品と同様の品質とは言い難い」など、薬効への不安が多く寄せられた。

 「きちんと第三者機関にて安全性や同等性の確認を行ってほしい」「後発品メーカーからの情報提供は皆無であり、副作用等が生じた際の窓口が不明」「責任性と継続性に問題がある。ジェネリックの使用を推進しすぎると、新薬の開発に支障が出る」など製薬会社への要望も多かった。

 また、複数のジェネリック医薬品がある場合は薬局の判断で処方される医薬品が決まることもあり、「医師がジェネリックメーカーを選択できないことは大きな問題だと思う」、「調剤薬局で薬価差益が大きい高額なジェネリックに変えられてしまう」という不満も寄せられた。

NP読者はスムーズに勧めてほしい

 一方、ジェネリックを使用したいと思うNewsPicks(以下、NP)読者は65%に達した。ジェネリック医薬品に対する意見についても、「ジェネリック医薬品は安くて助かる人が多いし、普及の促進には賛成。ただ、最初に作った人に対するインセンティブをきちんと確保するという基本姿勢を忘れないようにすべき」「今のジェネリックへの切り替えの仕方(薬局等での案内)を、もう少しぎこちなさをなくせばもっと普及が早いと思う」など好意的な意見が多数だった。また、医師や薬剤師に対して、「ジェネリック医薬品に対しての説明が少し雑な印象を受けるので、ちゃんと説明してほしい」という要望もあった。

ビジュアル作成:櫻田潤(NewsPicks編集部)
※ジェネリック医薬品に関するm3.com会員、NewsPicks読者のコメントはこちら⇒



http://www.m3.com/news/iryoishin/367555
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
ジェネリック医薬品「義務化すべき」「もっと情報提供を」
m3.com×NewsPicks共同企画◆Vol.3 自由回答

2015年10月22日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 『m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」』の第3回「ジェネリック医薬品「使いたい」医師はNP読者の半分」で紹介した、ジェネリック医薬品についての医師、NewsPicks読者の自由回答を紹介する。

Q ご自身が使う場合、ジェネリック医薬品を積極的に使用したいと思いますか。

■■NewsPicks読者
【賛成】

・従来のものと同等であれば、安いに越したことがない。
・ジェネリック医薬品は安くて助かる人が多いし、普及の促進には賛成。ただ、最初に作った人に対するインセンティブをきちんと確保するという基本姿勢を忘れないようにすべき。
・処方する医師や管理している薬剤師が先発薬との違いなどをしっかり把握しているのであればいいと思う。

【不安・反対】
・新薬と同じ成分と言っても、治験をほとんどしないので提供は不安。新薬の会社が人件費等もっと減らせば薬価を下げられるのではないかと思ってしまう。
・どこまで安全かが正直分からない。先生によって、ジェネリックだと成分が微妙に違うから、ジェネリックじゃない方がいいという話も聞くので、いいイメージはない。
・ジェネリック医薬品は先発薬よりも効かないという噂を聞いたことがあります。実際のところはどうなのか確認のしようが無いので少し高くてもと思ってしまう。

【その他】
・医師や薬剤師に対しての意見ですが、ジェネリック医薬品に対しての説明が少し雑な印象を受けるので、ちゃんと説明してほしい。「ほとんど同じで安い薬です」ではなく、こういう効果は問題なくあり、副作用の作用は〇〇です。ジェネリック医薬品のこの薬は少し苦いですとか、消化する時間が少し長いです、などの一言を添えて上げるだけで変わると思う。
・同等の有効性があっても、添加物の違いやその分量の違いなどで効果の出方や副作用の出方が違う。できればそうした細やかな情報を得て選択できるようにしてほしい。
・効用が同じ薬品だとは分かるが、そこに存在するリスクの説明が不十分と感じる。
・先発薬とジェネリックは、生物学的同等性試験だけでは正確に は「同等」とは呼べないはずなのに、呼んでいる。正確な情報提供が必要な薬剤なのに、行き届いていない。
・薬の相互作用はさほど気にしないのに、ジェネリックへの変更は頑なに拒否する医者が多いと思います。
・ジェネリックに変えても無駄な薬を配り続け、使い続けるこの国の形は変わらないし、結局は薬屋や、それを率先して行う医師がいるという構造も変わらない。医療費が数字の上で少し変化したとしても病気の改善率は変化しない。
・信頼できるジェネリック医薬品が普及していけばよいと思う。会社が多すぎる。
・今のジェネリックへの切り替えの仕方(薬局等での案内)をもう少しぎこちなさをなくせばもっと普及が早いと思う。
・以前かかった個人病院で、「ジェネリックはどうしても純度が低くなってしまう」と言われ、医者にも偏った解釈があることに驚いた。もっと科学(化学)に対するリテラシーが必要だと思う。
・医薬品の仕事をしている者ですが、問題ないと思っている。日本以外の国はジェネリックが主流。よくわかっていない人ほどジェネリクを嫌がる傾向があると思う。これも日本の問題点。個人的には、皆保険では、基本ジェネリックしか使えないようにし、新薬を使いたい人は差額を払うシステムが良い。また保険償還はいったん全額払ってから後で振り込まれるフランス方式にし、薬の使いすぎを抑制すべき。

■■医師(m3.com会員)
【賛成】

・基本的には使用する。
・品質に替わりはない。
・推進してよいと思う。
・もっともっといろんな種類のジェネリックが出てきてほしい。
・欧米並みにジェネリックのシェアを上げる政策を作るべきである。
・先発品と後発品で薬物動態の差の影響で疾患管理が大きく変わる薬(例えば抗癲癇薬)以外であれば安価な後発品を使いたい、処方したい。
・財政状況が危機的なので使用しています。
・日本製なら良いと思います。
・副作用などの問題がない限り、ジェネリックに変更していく必要がある。
・副作用に注意しながら、投与しています。
・効果が変わらなく大手で安全性と供給もしっかりしていれば使わない理由がない。

【不安・反対】
・先発品なら副作用がなかった人が後発品に変えた途端、調子が悪くなる人がいるので全面的に信用はできない。
・先発品と比較して効果のバラツキがまだあるように感じられる。
・有効成分が同じであるというだけで、何の試験もなく使用できるのはおかしいと思う。
・質の悪いジェネリックの駆逐が必要。
・やはり効き具合にばらつきがあるという印象。他の医師からも聞く。せめてクオリティコントロールの管理ができている国産のものを希望。
・ジェネリックが先発品と全く変わらないなんてデマを流して医療費を安く上げようとする根性が気に入らない。
・有効成分が同じでも、基材・添加物まで同じとは限らないので、「同じくすり」とは言えない。副作用情報を収集・提供しない会社のものは使いたいとは思わない。
・後発品メーカーからの情報提供は皆無であり副作用等が生じた際の窓口が不明。
・ジェネリック医薬品の安全性が保証できないので、積極的に使い難い。
・本当に効果が同等か不信感がある。
・ものによっては、ジェネリックで明らかに効果の低下があることが問題だと思う。

【その他】
・逆にジェネリックだけが儲かっている。
・名前がもう少し分かりやすくなってほしい(既存の名前に近いか、例えばタケプロン1、2などすぐに何の薬の後発医薬品が分かりやすくしてほしいです)。
・メーカーを選べるようにした方がよい。メーカーによっては,企業モラルの問題があると考えられる。
・安定供給を切に願います。
・もっと品質を抜き打ちで調査するなど厳しくすべきだ。
・一般名処方をしているが、調剤薬局で薬価差益が大きい高額なジェネリック変えられてしまう。
・品質を保証する制度がなんらかの形で必要と思います。
・現状では医師はジェネリックメーカーを選択できないことは大きな問題だと思う。
・効果と安全性が先発品ほどはっきりと分かっていない。フェーズ4を必須化してほしい。
・専門領域以外の薬の名前が覚えられないので不便。
・ジェネリックという呼び名より「ゾロ」の方が、雰囲気があって良い。



http://www.m3.com/news/iryoishin/368400
2016年度からかかりつけ医研修、日医
実地研修では地域活動を評価

2015年10月22日 (木)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会の鈴木那彦常任理事は10月21日の定例記者会見で、2016年4月より「日医かかりつけ医機能研修」を実施することを発表した。

 地域包括診療料や同加算の算定要件に含まれている研修との関係について、鈴木理事は「算定要件は厚生労働省が決めて、それに合わせて日医が行っている。新たな研修は日医が考えるあるべきかかりつけ医機能を充実強化するためのもの」と説明した。

 かかりつけ医研修修了証書の取得には、基本、応用、実地の3つの研修が必要となり、基本研修は日医生涯教育認定証の取得で充当。応用研修(座学)10単位、実地研修10単位の計20単位を3年間で取得することが求められる。

 応用研修のシラバスには(1)かかりつけ医の倫理、質・医療安全、感染対策、(2)健康増進・予防医学、生活習慣病、認知症、(3)フレイル予防、高齢者総合機能評価、老年症候群、(4)かかりつけ医の栄養管理、リハビリテーション、摂食嚥下障害、(5)かかりつけ医の在宅医療・緩和医療、(6)症例検討――の6項目が挙がっている。

 実地研修は、学校医や警察活動への協力医、市民対象の講演、退院カンファレンスへの参加、地域行事(祭りなど)への医師としての参加――など、地域での活動を1活動に付き5単位として認定するというもの。

 修了者には修了証書(認定書)が公布され、有効期限は3年間。事務手数料は医師会員は無料、非会員は都道府県医師会が定めるとしている。



http://www.m3.com/news/general/368497
鳥大医の移転「ない」 大学側が会見、陳謝
2015年10月22日 (木)配信 日本海新聞

鳥取大と医学部付属病院は21日、米子市で記者会見を開き、医学部などに近接する湊山球場(同市久米町)の敷地が大学の用地として使えない場合に移転する可能性を示唆した問題について、一転して「現実的に移転は不可能」との見解を示した。

 北野博也副学長は「市民や患者と家族の皆さまにご心配を掛け、おわびします」と陳謝した。



http://apital.asahi.com/article/news/2015102200016.html
鳥取大医学部・付属病院、鳥取に移転「否定」 大学側謝罪「学部長の私的な考え」
(朝日新聞 2015年10月22日掲載)

 鳥取大は21日、米子キャンパス(米子市)で記者会見を開いた。医学部と医学部付属病院が鳥取キャンパスに移転する可能性があると一部で報道されたことについて、「大学の公式な見解ではなく、現実的にはありえない」と否定し、患者らから懸念の声が出ていることに対して謝罪した。

 会見には北野博也副学長、小川敏英・医学部長、清水英治・医学部付属病院長らが出席し、今回の経緯について説明した。

 それによると、医学部と付属病院は9月、「湊山球場敷地使用について」と題する要望書を米子市に提出。市が整備を計画している湊山球場(付属病院南側)について、学生用グラウンドや外来駐車場、将来の建て替え用地として提供することを求めた。

 この要望に関し、小川学部長が今月発行の米子商工会議所会報に「(医学部と付属病院の)建て替えを機に他地域に移転する可能性も排除しない」と寄稿。小川学部長に取材した地元紙が「移転も視野に検討」「移転となれば鳥取キャンパスが『現実的』」との記事を掲載した。

 北野副学長は「小川学部長の私的な考えであり、大学として次期再開発の考えは詰めていない。医療圏の問題があり、米子地区での移転はあっても鳥取はない」と否定。小川学部長は「可能性として挙げたが、現実的に不可能であることを十分説明しなかった」と釈明した。鳥大は小川学部長の処分を検討する。

 湊山球場については、市は数年後に更地にし、桜などを植えて景観地にする計画を進めており、野坂康夫市長は20日の定例会見で「具体的な対応を庁内で検討している」と述べた。一方、市民団体は、大学側と連携してまちづくりに生かすことなどを求めている。

(古源盛一、杉山匡史)



http://www.m3.com/news/general/368405
生活保護の人、医療費割高…「自己負担なし」で過剰な診療?
2015年10月22日 (木)配信 読売新聞

 生活保護受給者の医療費は、国民健康保険に加入する同じ病気の患者より高くなる傾向があり、高血圧を持つ患者では1・5倍に上ったとの調査結果を、大阪大の研究班がまとめた。

 国の生活保護費は3兆6000億円を超え、その半分を医療費が占める。生活保護受給者の医療費は自己負担がないため、医療機関が過剰な診療を行っている可能性が指摘されていた。医療の適正使用の議論に一石を投じそうだ。

高血圧1.5倍、心臓病1.3倍…

 22日から大阪府内で開かれる日本心不全学会で発表される。調査は、2011年から15年5月分までの大阪府内のある市の国民健康保険(国保)に加入している約3万5000人と、生活保護(生保)受給者約5000人の診療報酬請求データを集計、分析したもの。

 生保患者が使った医療費は1人当たり平均月約8万1000円で、国保患者は同約7万1000円。年代別では35~59歳の現役世代で、生保患者が1・7倍と高く、65歳以上になると差がなかった。

 診療報酬請求上の病名別でも、分析した29疾患中「歯・口腔こうくう」と「周産期」を除く27疾患で生保患者の方が医療費が高かった。

 高血圧では、生保患者の医療費は1人当たり月約7万9000円で、国保の同約5万3000円の1・5倍。心筋梗塞などの心臓病では生保が約10万円で国保の1・3倍。両疾患では入院、検査費、訪問診療などの在宅費で、生保患者の医療費が高かった。

 一方、腎臓病全体では生保患者の医療費の方が高かったが、生活保護を受給していなくても公的助成が受けられる人工透析などでは、生保と国保患者の医療費に違いはなかった。こうしたことから研究班では、患者の自己負担の有無が医療費の額に影響する可能性が高いとみている。生活保護を巡っては、患者に不必要な過剰な医療が全国的に問題視されてきた経緯もある。

 調査をまとめた大阪大の田倉智之教授(医療経済)は「重症度の差のみならず、患者の費用負担を気にせずに済むため安易な医療提供が行われやすいことの影響がありうる。提供された医療の内容を詳しく吟味する調査が求められる」と語る。



http://www.m3.com/news/iryoishin/368443
シリーズ: 社会保障審議会
2016年度改定、重点課題は機能分化と地域包括ケア
医療保険部会、厚労省が基本方針を提示

2015年10月22日 (木)配信 成相通子(m3.com編集部)

 厚生労働省は10月21日、社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学法学部教授)で2016年度診療報酬改定の基本方針案を示し、重点課題として、「医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進」を挙げた(資料は、厚労省のホームページ)。12月までに同部会と社保審医療部会で基本方針を策定し、年明けから中央社会保険医療協議会が具体的な診療報酬点数の設定を審議する予定。

 厚労省は21日の部会で、次期改定における3つの基本認識と4つの基本的視点を提示した。「超高齢社会における医療政策と方向性」「地域包括ケアシステムと効率的で質の高い医療提供体制の構築」「経済・財政との調和」の3つを基本認識とした上で、先に挙げた重点課題の視点のほか、「患者にとって安心・安全で納得できる効率的で質が高い医療を実現する視点」「重点的な対応が求められる医療分野を充実する視点」「効率的・適正化を通じて制度の持続可能性を高める視点」を4つの基本的視点として掲げた。

 具体的方向性には、医療機能に応じた入院医療、チーム医療の推進、かかりつけ医・かかりつけ歯科医・かかりつけ薬剤師(薬局)、がんや難病、後発医薬品の使用促進――などを評価する一方で、後発医薬品の価格適正化や門前薬局の評価の見直しなどが例として挙げられた。

 政府は、「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2015」などで社会保障費の伸びを「高齢化等に伴う増加額を加算した範囲内」に抑える方向性をしており(『来年度予算「医療費増は高齢化範囲内」、内閣府』を参照)、改定の基本方針でも質の高い医療と社会保障費抑制の両立を目指した困難な調整が求められそうだ。

医師と薬剤師の連携がカギ

 医薬品の適正使用の推進では、残薬や多剤・重複投薬を減らすために医師・薬剤師の協力による取り組みの推進が掲げられた。これに関して賛成意見が複数の委員からあった一方で、日本医師会副会長の松原謙二氏は「調剤医療費がひっかかる」とコメント。大手ドラッグストアで薬歴未記載が相次いだとの報道に触れ、調剤医療費を一から検証すべきだと述べた。

 これに対し、日本薬剤師会副会長の森昌平氏は、「薬歴の不記載はとんでもないことだが、一部の薬局の問題ではなく、特定の薬局の問題として、で対応が必要だ」と応じた上で、「残薬や重複投薬を薬剤師の疑義紹介で減らせるなど、医薬分業の効果もある。評価すべきは評価すべきだ」と述べ、医薬品の適正使用における薬剤師の役割の重要性を強調した。

「主治医」?「かかりつけ医」?

 重点課題で掲げられた医療の機能分化と地域包括ケアシステムの推進では、「診療所の主治医機能(かかりつけ医機能)の確保」が厚労省の案で提示された。これに対し、松原氏は、1人の医師ではなく複数の医師でも対応できるように、主治医機能ではなく「かかりつけ医」という言葉を使うべきだと指摘した。

 健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、「主治医や総合診療医とかかりつけ医の概念が違うのでは」と述べ、厚労省の具体的方向性(案)にあった「かかりつけ歯科医の評価」についても「『かかりつけ歯科医』という概念は全く分からない」と主張。「(かかりつけ医などの)機能を高めることに異論はないが、評価というと点数を付けるかのように読める。表現の仕方を考慮すべき」と話し、部会で言葉と概念の整理をするよう求めた。

「保健医療2035」を入れるか

 複数の委員から指摘が挙がったのは、塩崎恭久厚生労働大臣の私的懇談会が策定した提言書「保健医療2035」の取り扱い。厚労省の基本方針案では、基本認識の一部で「保健医療の価値を高めるためのリーン・ヘルスケア」の達成等の目標を掲げた『保健医療2035』に基づき、費用対効果等『患者にとっての価値』を考慮した報酬体系を目指していくこと」と記載されていた。

 これに対し、連合全事務局長の高橋睦子氏の代理で出席した新谷信幸氏は「提言はエッジが効いたものもあり、中医協でも議論していない。『基づき』というのはいかがなものか」と指摘。白川氏も「基づきというのは行き過ぎ」と同意し、「リーン・ヘルスケア」という言葉についても一般的に使われていないとして「適切な用語」にするよう求めた。

 一方、東海大学教養学部人間環境学科教授で、提言書を策定した懇談会のメンバーでもある堀真奈美氏は、2035年を見据えた中長期的な提言書は画期的で、基本方針に「文言を入れることに意味がある」と主張。「基づき」という言葉ではなく「方向性を参考にして」と表現を変えた上で残すべきだとした。

 21日の部会ではこのほか、「骨太の方針2015」の改革工程の具体化に関しても議論。医療費適正化に向けた取り組みや医療に要する費用負担の在り方について意見が交わされた。



http://jp.wsj.com/articles/SB12707975987092023884404581308663768680424
抗生物質と小児の体重増加に関連性=米調査
By GAUTAM NALIK
2015 年 10 月 22 日 17:08 JST Wall Street Journal Japan

 抗生物質を服用した小児は、服用しなかった小児より体重増加のペースが速いことが、新たな調査で明らかになった。体重は累積的に増加する可能性があるという。

 調査は、米ペンシルベニア州で約16万4000人の小児を対象に実施。幼少時に7回以上抗生物質を処方された子供は、抗生物質を飲まなかった子供と比べ、健康な15歳時点で体重が約3ポンド(約1.36キログラム)多かったと結論づけた。

 調査を率いた米ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生学部のブライアン・シュワルツ氏は「抗生物質はどの年齢でも体重増加に寄与する」と述べた。この調査結果は21日、医学誌「国際肥満ジャーナル」に掲載された。

 抗生物質と体重増加の関連性を示す証拠は増えつつある。畜産農家は家畜の成長を促すため、治療量以下の抗生物質を日常的に飼料に混ぜている。

 また複数の調査では、1~2歳の子供が抗生物質を服用すると体重増加につながることが示されている。体重増加の理由は、抗生物質が内臓内の一部の細菌を殺す一方、食物を分解する細菌を残すためとされる。これにより吸収される栄養分のカロリー増加につながるとみられる。

 抗生物質は最も一般的に処方される医薬品の1つだが、耐性菌の問題が大きくなっているのを受け、使用を制限する取り組みが進められている。公表されているある推計によると、2000~10年に米国内の抗生物質処方量は小児で18%減少し、成人については変わらず、高齢者では30%増加した。

 今回の新たなな調査は、抗生物質と体重増加の関係について、幼児期だけでなく小児期全体を対象にした最初の調査の1つ。

 シュワルツ氏らのチームは、2001~12年にペンシルベニア州の医療研究機関「ガイシンガー・ヘルス・システム」に登録された3~18歳の医療記録を精査した。データには肥満度指数(BMI)や抗生物質の使用、人種や性別、その他の各種情報があった。

 研究者らは、抗生物質を服用しなかった小児の典型的なBMIの軌跡と、服用した小児のBMIの軌跡を比較した。抗生物質を投与された群は少し体重が増えたが、翌年にその分は減った。ただ追加投与ごとに、体重の増加は累積的となり、抗生物質を投与しなかった群との差は拡大していった。

 シュワルツ氏は「これは(抗生物質の)影響が18歳で止まらないことを示唆している」と述べた。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/201510/CK2015102202000199.html?ref=rank
【群馬】
群大病院インフォームドコンセント 「説明同意書」に480例

2015年10月22日 東京新聞 群馬

 前橋市の群馬大学病院が、同じ男性医師(三月に退職)による腹腔(ふくくう)鏡などの手術を受けた患者が相次いで死亡した問題を受け、インフォームドコンセント(十分な説明と同意)の指針を大幅に改定したことが病院への取材で分かった。リスクのある手術や検査前に患者側の承認が必要な「説明同意書」は主な症例や手術方式ごとに四百八十例を用意。内容を分かりやすくし、説明漏れがないよう体系化するなど充実させ、患者側の理解を深める。 (川田篤志)

 同病院は二〇〇三年、インフォームドコンセントの指針を初めて作成した。今回は〇八年に続き、七年ぶり二度目の改定。患者八人が亡くなった腹腔鏡手術死の問題を院内で把握した後の昨年十月以降、医師や看護師らでつくるワーキンググループ(WG)で内容を詰め、今年九月に改定し運用を始めた。

 インフォームドコンセントを充実させるために重視したのが、説明同意書づくりの刷新だ。

 病院が三月に公表した腹腔鏡手術死の調査報告書によると、患者側に示した当時の説明同意書には、詳しく説明するべき手術内容が簡単な記述のみで、予想される合併症も箇条書き程度だった。男性医師は「口頭で説明した」と主張するが、遺族側は手術のデメリットや治療の選択肢の詳しい説明がなかったと証言し、意見が食い違っていた。

 病院側は問題が起きた背景に、説明同意書の記述をそれぞれの執刀・検査医に任せていたことがあると分析。旧指針でも患者に承認を得るため「診療行為の具体的な内容」「治療行為に伴う危険性の頻度」「代替的治療法の内容および利害損失」など九項目で説明が必要と明記していたが、やり方は医師任せのため一部では多忙により記述を簡略化し、口頭で済ませる事例が起きた可能性があるという。

 WGでは、同意書で網羅するべき記述内容のひな型を示し、全二十六診療科を中心に、さまざまな病気や手術方式ごとに基本となる文書フォーマットの作成を呼び掛けた。現時点で四百八十例が提出、承認された。今後も随時増やしていく方針。

 内容は多いもので十数ページに及び、肝臓などイラストも充実させ、切除する部位の説明などで活用できる。執刀医らは基本的に、手術・検査を受ける患者に対応したフォーマットを示しながら説明し、合意書の承認を得ていく。

 インフォームドコンセントの新指針ではほかに、「死亡時対応 病理解剖と死後CTの説明同意」の項目を新設。説明を補助する役割を果たす「看護師の同席」の項目を章立てにした。発生確率が0・1%以上のリスクは必ず説明するよう求めるなど対応方針をより細かく明記した。今後、研修を行うなど医師や看護師らの意思統一を図っていく。

 病院の医療の質・安全管理部長を務める永井弥生診療教授は「患者側が求めている説明をより明確にした。医療者と患者の意識が共有できる形を作ることが大切。信頼関係を築き、患者側と行き違いがないように努めたい」と話した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/47050.html?src=catelink
県立13病院、3億円超の未収金早期収納を- 新潟県が監査結果公表
2015年10月22日 09時00分 キャリアブレイン

 新潟県は、病院局などの企業会計監査結果の概況を公表した。監査結果では、県立13病院の3億円超の未収金について、早期の収納を促している。【新井哉】


 監査結果によると、県立の15病院のうち、13病院の過年度未収金の1万4533件、約3億3000万円を「指摘事項」として提示。金額が最も大きかった新発田病院(3211件、約8400万円)については、「件数、金額とも増加している」と指摘した上で、具体的な回収手法の見直しを行い、早期収納や発生予防を強化するよう求めている。

 また、吉田病院のボイラーなどの定期点検整備の業務委託についても、「委託内容が変更されたにもかかわらず、変更契約書が作成されていなかった」とし、財務規程に基づく適正な事務処理を促している。



http://apital.asahi.com/article/story/2015102200002.html
世界ランキング東大後退 なぜ
ニュースQ3

2015年10月22日 朝日新聞

 英国の教育誌が発表する世界大学ランキングで、国内筆頭の東京大が順位を落とし、去年のアジア首位から3位になった。ほかの国内組で200位以内は、京都大のみ。政府が「ランキング100位以内に10校」という目標を掲げたのに、どうして?
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 ■200位内の国内勢、東大と京大だけ

 教育誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)がランキングを公表した翌日の今月2日。当時の下村博文文科相は記者会見で「わが国の大学は国際面の評価が低い。それだけ魅力が無い」と厳しく指摘した。世界88位の京大の担当者は「努力したい」などと話し、43位の東大広報室は「コメントは控えたい」と言葉少なだった。

 国は、13年の「日本再興戦略」で大学ランキング上位校の増加を政策目標とし、「グローバル人材」の育成を進めようとしている。目玉事業が、留学生増加や海外連携を進める東大など37校に予算を充てる「スーパーグローバル大学」。ほかに、学長権限を強める法改正や教育内容の明確化を迫る制度変更などで「達成を目指している」と文部科学省は説明する。

 ■英語の論文重視、「日本には不利」

 それなのに、なぜ日本の大学のランキングは落ちたのか。朝日新聞の取材に、THE誌は「今年の指標で日本に不利な要素があった」と明かす。ランキングは論文引用数や外国人教員比率など13指標で評価されるが、文科省は「従来より英語論文が重視される方法に変わった」とみる。日本は日本語の論文が多いとされ、「国内大学の質が劇的に落ちたわけではない」と文科省の担当者は言う。

 ただ、大学生の学力に詳しい西村和雄・神戸大特命教授は「論文引用数の多い実績ある教授が定年で次々退職する一方、優秀な海外教員は報酬が低くて呼べない。順位低下は当然」と手厳しい。04年の国立大法人化後、交付金は削減され、スーパーグローバル大学の予算も1校あたり最大年約4億円。年間事業費2千億円超の東大にとっては微々たる額だ。

 ■予算確保に課題、「更なる投資を」

 THE誌も日本の大学予算に触れ、「ライバルと競うために、さらなる投資をするべきだ」と指摘した。ある国立大の学長は「職員減で教員は事務に追われ、論文を書く暇も無い。国はアクセルとブレーキを同時に踏んでいる」と嘆く。



http://mainichi.jp/shimen/news/20151023ddm005010038000c.html
診療報酬:マイナス改定焦点 議論スタート 薬分野見直し課題
毎日新聞 2015年10月23日 東京朝刊

 2016年度診療報酬改定に関し、厚生労働省は21、22の両日、社会保障審議会の関係部会に改定の基本方針のたたき台を示し、議論が本格的にスタートした。社会保障費の伸び抑制が求められる中、マイナス改定となるかどうかが焦点だ。個別の課題では、薬の分野の見直しが重点課題に上るとともに、重症者向け病床の数を減らすことも議論になる。【堀井恵里子】

 ◇抑制のターゲット

 前回(14年度)は0・1%増だが、消費増税に伴う医療機関のコスト増を除いた実質ではマイナスだった。今回、社会保障費は概算要求から1700億円削減が見込まれる厳しい環境にある。来年度は大きな制度改正がないため、「診療報酬がターゲット」との見方が多い。

 医療費の国庫負担だけで1700億円削ると1%台半ばのマイナス。だが、日本医師会(日医)は来春に会長選を控えており、減額は避けたい考えだ。来夏の参院選で日医の支援を得たい自民党も増額圧力を強めそうだ。
 ◇問われる薬局機能

 具体的な見直しの重点になりそうなのが、調剤報酬など薬の分野だ。厚労省は、特定の医療機関の処方箋を集中的に受け付ける「門前薬局」について、服薬指導など「かかりつけ薬局」の機能を果たしていない場合は報酬を減額する方針。

 また、厚労省の調査(13年度)で患者の約55%が「医薬品が余ったことがある」としていることを踏まえ、複数の医療機関から何種類もの薬をもらっているケースなどの改善策も議論する。
 ◇重症者病床で攻防

 重症の患者を受け入れるため「患者7人に看護師1人」と手厚い配置で報酬額も最高の「7対1病床」(約36万床)の扱いも議論になる。導入当初の厚労省の想定を大きく上回る数に上り、医療費増加の一因との見方もあるためだ。前回改定で要件を厳しくしたことで約1・6万床減ったが、さらなる絞り込みが議論されている。中央社会保険医療協議会(中医協)では、健康保険組合連合会など医療費を負担する側が絞り込みを主張しているのに対し、日本医師会など診療側からは「あまりに減らすような議論をすべきではない」とけん制している。

==============

 ■ことば
 ◇診療報酬

 公的医療保険を使って病院などにかかった場合の医療の価格。手術や検査、薬などに点数が付けられ、1点=10円で医療費を計算する。患者は窓口で原則3割を負担し、残り7割は健康保険組合などが医療機関などに支払う。ほぼ2年ごとに改定し、全体の改定率は予算編成に合わせて決まる。


  1. 2015/10/23(金) 05:41:34|
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Recommended Readings

http://www.medscape.com/viewarticle/852718?nlid=89093_430&src=wnl_edit_medp_fmed&uac=97177SZ&spon=34&impID=863707&faf=1

COMMENTARY
When a Physician Leaves, We All Lose
John M. Mandrola, MD
October 15, 2015 Medscape

When Experienced Physicians Leave Patient Care, Everyone Loses

Almost nothing gets better with age. Exceptions include wine, family dogs—and doctors.

When I heard that Dr Seth Bilazarian, author of Practitioner's Corner on theheart.org on Medscape, was quitting clinical practice, I was dismayed but not surprised. Seth has spoken clearly about the increasing burden of paperwork, the farce that is electronic health records, and the toxicity of removing joy from the practice of medicine. Among the drone of healthcare jargon, Seth's candor and plainspeak have stood out.

It is distressing when experienced clinicians leave patient care before the normal time. It's bad for patients. It's bad for healthcare systems. And, it's bad for the profession.

I'm not sure many people understand the normal progress of a doctor through his or her career. Emphasis here on progress as a process—a verb, an action and one that is continuous and lifelong.

To an administrator or employer, doctors look similar. A young doctor finishes years of training; he or she is board certified and ready for the real world. A few modules on compliance and coding, and he or she is ready to produce.

Nothing could be further from the truth.

Any experienced physician knows that it takes thousands of patient encounters, the grief of mistakes, and the longevity of having practiced through history to acquire the wisdom of a master clinician. Good training is essential, but learning amasses over a career, and if nurtured, medical knowledge knows no asymptote.

When I joined a 20-physician practice nearly two decades ago, there were a handful of master clinicians. These guys may not have known logistic regression, but they knew medicine. They were your go-to guys. We even nicknamed one of them "The General."

Another had enough pride in his skills that he took the American Board of Internal Medicine board exam the year before he retired. And another had a reputation for being mean because he advocated (vigorously) for diet and exercise—in the 1990s.


A fourth clinician used to get in trouble for not micromanaging elderly patients. He didn't do enough, went the critique. I now see the elegance of that approach.

These guys hung their self-esteem on the patient-care peg. They cared. They were attached to outcomes before outcomes had its own journal.

Of course, it's normal for older doctors to retire, and others are destined for administration, industry, or research. The problem is that more and more experienced clinicians are finding a new peg—and it is not patient care.

In my hospital, one of the most respected surgeons—a woman known for her patient-care ethos, her willingness to take the toughest cases, and her tenacity—moved to administration. A master surgeon now earns her living sending emails.

Two years ago, my colleague, friend, and a master electrophysiologist, Dr David Mann, left clinical practice far earlier than he should have. His kindness and humility were legend. He was practicing electrophysiology at the highest level, but for him, the nonsense negated the joy. I'm happy my friend is enjoying retirement, but our healthcare community is lessened.

Hardly a week goes by that I don't receive an email announcing the hire of a new administrator—a quality officer, a compliance director, or a physician "leader." I spoke to a retiring internist yesterday. (One month before quitting, he called me to make sure an elderly patient did not get lost in the morass.) He said it was a hard decision, but, like David Mann felt, the joy was too little and the nonsense too great.

"All it would take is two bad days in row, and I am out," says one of my senior partners. In a recent commentary published in Forbes, Dan Diamond argued that physicians are leaving practice for the same reasons most people choose to leave work: They are aging and retiring.[1] Contrary to this opinion, I believe my colleague. And if this doctor goes, it's one fewer person in the system who understands that cardiac disease is more than a plumbing problem,[2] and that palliative care has a role in heart failure.

The underperforming US healthcare system has many symptoms—such things as wasteful, low-value care; inequality; and limited access—but one of its core problems is in the delivery of RightCare.

Wisdom comes slowly. Accurate diagnoses require time and focus. Doctors are human. (And there is human nature.) It's fantasy to talk about shared decisions, patient-centered care, and reducing low-value care when we have a system that devalues listening, thoughtfulness, and using time as a therapy. And with pay-for-performance, good doctoring is often punished.

It used to be that the best doctors (and nurses) took care of patients. Is that still the case? I'm not sure.

The smartphone and technology will surely help when you need antibiotics for otitis, or an ECG for palpitations. And I have little doubt that I could train almost anyone to implant a pacemaker. These are the easy parts of medicine.

The hard part is when you need wisdom and empathy. In these cases, you need a Seth or a David, not a joyless distracted employee tied to a computer and a checklist.

What's more, clinicians with decades of practice have earned the capital to say "no" to procedures without risk to their standing—like the internist who saved my dying mom from worthless chemotherapy, or the vascular surgeon who did not operate on my frail grandmother when she was dying of mesenteric ischemia.

Patients often ask me to refer them to a new primary care doctor. They want someone who has the time and emotional strength to listen. They want a caregiver who knows both the science and them. Sadly, these doctors are nearly gone. They are in a meeting somewhere, working a shift in a hospital, retired, or "not taking new patients."

I'm afraid healthcare policy experts are making a rookie mistake. They are treating symptoms but missing the root cause. As it is in education, if we want good medicine, we must value the human element of patient care.

Somehow, we must find a way to care more for the caregivers.



http://www.medscape.com/viewarticle/839439
Medscape Family Medicine
Two Sides of the Physician Coin: Burnout and Well-being
Laurie Scudder, DNP, NP; Tait D. Shanafelt, MD
February 09, 2015

Editor's Note: The problem of physician burnout has been illuminated by a number of recent studies, including Medscape's 2015 Physician Lifestyle Report, which surveyed approximately 20,000 physicians and asked about severity of burnout, factors contributing to burnout, and its association with a range of other issues, including happiness outside of work, alcohol and marijuana use, and financial status. Burnout is not a new problem, but an emphasis on burnout prevention and physician wellness is a relatively new response. What are the strategies that are protective against burnout? Medscape spoke with Tait D. Shanafelt, MD, a nationally recognized researcher on this topic and program director of the Physician Well-Being program at Mayo Clinic, about prevention, recognition, and interventions for physicians exhibiting signs of burnout.

Is Burnout Really on the Rise?

Medscape: In our recent survey, we found a 16% increase in the incidence of self-reported burnout in just 2 years. Just under half of the approximately 20,000 physicians who completed our survey indicated that they were experiencing some degree of burnout. That rose to over half of physicians in primary care, emergency medicine, and critical care. How do these results compare with your own research?

Dr Shanafelt: The trend that you are reporting is consistent with what we are seeing in national studies. When assessed using validated, full-length, gold-standard tools, the rates of burnout in primary care, family medicine, and emergency medicine were well above 50% when we reported the national data in 2011.[1] Those rates all increased in the 2014 reassessment that we will soon be reporting.

Extensive evidence published over the past decade illustrates that burnout not only is a problem for the individual physician and his or her family, but also has profound effects on quality of care.[2,3] When you consider the rates of burnout that you observed and that we are seeing nationally, I think it indicates that burnout among physicians and nurses is one of the most prevalent and insidious problems undermining the quality of the US healthcare delivery system.

Medscape: A recent series of articles we posted about physician suicide garnered hundreds of comments from the tens of thousands of physicians who read it, many noting that they had experienced the suicide of a friend or colleague. Many pointed the finger at factors inherent in physician training, including high levels of competitiveness and punishing work schedules, factors that you also identified in a recently published study of matriculating medical students.[4] A minority, less sympathetic, argued that physicians who succumbed to these pressures probably shouldn't have been in medical school to begin with. Are there medical students who are inherently at higher risk for burnout?

Dr Shanafelt: That is a question that I am asked frequently. I think it is misguided to imply that when there is a suicide or a physician leaves the profession, "they were just never cut out for this in the first place."

We know that those who are at greatest risk for burnout are those who are the most dedicated and committed to their work. Those are the professionals that are at greatest risk to be consumed by their job and have difficulty drawing healthy boundaries or recognizing work overload.


Physician suicide is a substantial and underappreciated problem in both physicians in general and the general public. Physicians' risk for death by suicide is markedly higher than for age- and sex-matched professionals in other fields. In one national study of approximately 8000 surgeons, we found that over 6% of US surgeons had thought of killing themselves in the past 12 months.[5] On a practical level, that means that 1 of every 16 of my colleagues that I interact with from day to day has thought of killing themselves in the past year.

In that study of US surgeons, we found that burnout, as well as medical errors, were independent predictors of suicidal ideation after adjusting for depression. The issue of physician suicide is not limited to an "inherently weak" subset of physicians. In fact, most physicians would consider our colleagues who have chosen to pursue surgical disciplines as having signed up for a particularly demanding area of the profession relative to what have been coined "lifestyle specialties" with more contained work hours. No physician is immune to the risk for burnout and its potential repercussions.

Medscape: What is the role of screening tools[6] to identify physicians in distress or be used to identify applicants to medical school at higher risk for burnout? Are these tools for use throughout a physician's professional career?

Dr Shanafelt: I do believe that self-assessment tools for physicians that can provide individualized feedback, as well as comparison to national benchmarks for context, can be helpful. Our research team at Mayo Clinic has spent the last 7 years developing and validating precisely such instruments in national samples of physicians.[6,7] The ability of physicians to perform self-calibration in a confidential or anonymous manner, with links to resources at the time they are needed, would be a useful approach.

The hope is that such tools will allow physicians to monitor themselves at regular intervals throughout the course of their careers.

The concept of applying a screening tool among applicants to medical school to "weed out" those at high risk for burnout is fraught with problems. First, we have found that matriculating medical students have lower degrees of burnout and better mental health–related quality of life than college graduates going into other professions.[4] Once medical school begins, however, their mental health in these dimensions deteriorates and falls below that of their peers in other fields. The available research suggests that medical students with narcissistic personality traits are at lower risk for burnout. Similarly, individuals with those qualities—those who are more callous and less empathetic—may be at lower risk for burnout. Neither of these traits are the qualities we are trying to enrich in the medical profession. When we have an issue that is affecting approximately 50% of US physicians and which may disproportionally affect the most dedicated and committed physicians, it suggests that we need to look at the process of training and the practice environment. The notion of trying to "filter out those at risk" is a fundamentally flawed concept.

Is Organizational Change Part of the Solution?

Medscape: While medical school and residency have been found to be peak periods of distress, your research has illustrated that the increased incidence of burnout, depression, and suicide persists into early career years.[8]

Dr Shanafelt: Burnout—and at the other end of the spectrum, physician well-being—are multifaceted and complex constructs. The five drivers of burnout and well-being in physicians center around workload, work efficiency, work-life integration, autonomy/flexibility/control, and meaning in the work. It is important to note that there are both individual and organizational factors that contribute to each of these drivers.

Strategies focused on the individual, while important, are going to get us only so far in addressing this problem. Unfortunately, the environmental and institutional factors have been largely neglected which is likely why we see the rates of burnout increasing over the past 5 years. The physicians in these studies are largely the same individuals. They haven't changed so much over the past several years as has the practice environment, the workload expectations, and the efficiency of the environment.

Medscape: What are some of the strategies you have instituted at Mayo that can help to mitigate burnout and depression for these early-career physicians?

Dr Shanafelt: At Mayo Clinic, we have tried to take a very comprehensive approach to this problem, framed around the belief that addressing this issue is the shared responsibility of both the individual physician and the organization. At the organizational level, while there are a few general principles that can be broadly beneficial (eg, improving efficiency, giving individuals flexibility/control over work to the extent possible), many of the challenges and solutions are unique to each department or work unit. What a radiologist specifically needs to improve the work environment is very different from what would be helpful to a family physician or a general surgeon. At the organizational level, it is important not to oversimplify the problem by trying to come up with a "one size fits all" panacea for all departments. That approach often misses the critical changes necessary to improve the practice environment in a given department. This fact underscores the importance of local leadership to address this issue.

On an individual level, our research team has spent a lot of time studying how physicians can identify and cultivate meaning in their work life.[9,10] We have also evaluated the benefits of regular structured meetings with a group of colleagues to discuss the challenges and virtues of physicianhood. In randomized controlled trials,[11] we have found that these groups can help restore physicians' sense of meaning and passion for their work as well as reduce burnout. Other investigators at Mayo Clinic have been pioneers in evaluating the benefits of mindfulness-based stress reduction training for physicians and other healthcare workers, which can be a helpful approach for many. Ultimately, I think it will be important for us to create a menu of effective approaches for individual physicians to cultivate well-being, because one size will not fit all.

Organizations must also embrace the larger challenge of redesigning the practice environment. While many organizations have engaged in practice redesign with a focus on enhancing productivity, few have engaged in redesign with the goal of creating a sustainable and fulfilling work environment for their physicians, nurses, and other allied health personnel. These goals do not have to be mutually exclusive. Creating an environment where physicians and nurses are empowered to provide high-quality and efficient patient care, and also to derive professional satisfaction, is important for the long-term health of the healthcare organizations and the patients they care for.


Medscape: What about physicians not affiliated with larger medical centers—those clinicians in solo or small practices—without resources like the physician well-being program that you head? Are practitioners in these environments at the same risk for burnout? And what are the strategies for prevention that can be implemented in these settings?

Dr Shanafelt: Physicians in solo or small group practice are at risk for burnout, and in many ways they have to be even more proactive to manage this risk. It begins by recognizing that burnout is a threat to their professional health and prioritizing self-care, cultivating sustainable work habits, and building in time for renewal in their work. If they recognize that this is important and make it a priority, there are resources to help them succeed. There are a number of conferences that are focused on the theme of self-care, renewal, addressing burnout, and promoting resilience. Our research team at Mayo Clinic is also trying to build Web-based tools and resources accessible to physicians in their local environment or online.

Physician, Heal Thyself: What About Individual Strategies?

Medscape: One study in Spain concluded that physicians were more likely to seek help in programs designed specifically for physicians and perceived to be nonpunitive.[12] In your experience, is self-referral more common than referral by colleagues?

Dr Shanafelt: The simple answer is that physicians do not always accurately calibrate their level of distress. In one study[7] we conducted in collaboration with the American College of Surgeons, we began by asking physicians to rate their well-being relative to physicians nationally. On the next screen, physicians completed a validated well-being assessment with national benchmarks after which they received immediate feedback.

Prior to the objective assessment, everybody thought their well-being was at or above average—even those objectively benchmarked to be at the bottom end of the well-being continuum relative to national samples of physicians.

It is easy for physicians to assume that "these are challenging times; all my colleagues are stressed out too." That narrative can be a barrier to recognizing when your level of burnout or distress is starting to become an outlier, relative to the general physician population. It is often not until a physician hits rock bottom that they seek help. Sometimes they are facing personal life issues and broken relationships, or they recognize that they have lost the joy in their work and are thinking about leaving practice or pursuing early retirement. Regardless, self-referral is often a late event.

Unfortunately, most of the resources and referral strategies currently available focus on "physicians at the extreme," who are dealing with anger management issues or substance abuse or dependence. They are thus relevant to only the 1% or 2% of physicians dealing with those issues rather than the nearly 50% of US physicians dealing with at least some degree of burnout or other dimensions of distress.

Medscape: What are your suggestions for physicians, family, and friends who are witnessing burnout in a colleague or family member? At what point do you recommend referring a colleague or family member to a counseling or mental health program?

Dr Shanafelt: I wish I had a simple answer. Although there are a number of efforts in this area, most of them are in relatively preliminary stages. It is fairly common for physicians early in their career to get swept up in their practice and wake up 10 years later to realize they don't like what they are doing anymore. Family members and colleagues sometimes see this before the individual physician recognizes or acknowledges it. It is important for individual physicians facing burnout to take a step back and truly assess what their priorities and values are, both professionally and personally. They then need to consider whether they are structuring their life and practice in a way that is congruent with those personal and professional values, and what life and practice would look like if it better aligned with what they care about. Often, small adjustments, either addressing how much they work or increasing or decreasing a specific aspect of work, can bring back the joy they derive from practice.


Mindfulness-based stress reduction programs have also been developed around the country and are a well-established approach for physicians to acquire skills that can help them better navigate the stress of practice. These approaches are probably best employed for prevention, however; professional help or counseling is typically needed for physicians experiencing severe burnout.

It is certainly preferable to be proactive and cultivate resilience before burnout occurs. Where we would like to see things go, where we have been trying to go, is to incorporate self-renewal activities,[9,13] foster community at work,[11] and help individuals shape their practice to enhance meaning[10,14] as continual activities that every physician is engaged in at all times throughout their career. We need progress along that line if we are going to make true inroads into this problem that affects half of US physicians.

Medscape: Are there other key messages that you would like to share with our readers?

Dr Shanafelt: There is a tremendous need for additional research in this area. Many healthcare organizations recognize the problem and its potential repercussions for quality of care, recruitment and retention, and patient satisfaction. They struggle, however, with how best to respond in a time of limited resources. They need evidence regarding the cost and efficacy of interventions to reduce burnout and promote well-being in their physicians, nurses, and allied health staff so that they can be confident that the resources they invest will make a difference and not be wasted.

Until we develop that evidence, we are going to be left with a lot of workshops for individual physicians that tell them to "fix themselves" by sleeping and exercising more, taking more vacations, and "reducing their stress." That approach is just not going to make a serious or substantive impact on such a pervasive problem that has many of its roots in the practice environment. A continuing focus on conducting research that provides evidence of how we can address this issue at the organization and system level is where we need to go.


  1. 2015/10/21(水) 08:53:23|
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10月20日 

http://medg.jp/mt/?p=6206
MRIC by 医療ガバナンス学会
Vol.208 医師の公的言論に対する検閲・自主検閲の禁止

井上法律事務所 弁護士
井上清成
2015年10月19日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
医療ガバナンス学会 (2015年10月19日 15:00)

1 あらかじめのお断り

 最初にお断りしておく。本稿の想定例は、筆者が弁護士として代理人活動をしている事例に着想を得ているので、読者の中には何の事例かを想起される方もあるかと思う。しかし、個別具体的事例の事実関係と法的評価は当該個別具体的事例の代理人活動の中で明らかにされるべきことであると思料するので、そのような趣旨ではないし、本稿は当該個別具体的事例に即して述べたものでもない。あくまでも一般化抽象化した想定例として、極く一般的・抽象的な法律論の基礎知識を述べるものである。そのような一般的抽象的法律論としてお読みいただきたい。あらかじめ、お断りする次第である。

2 検閲・自主検閲の禁止

 日本国憲法第21条は、第1項において「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」と規定し、この表現の自由を受けて、第2項において「検閲は、これをしてはならない。」とも規定した。検閲の禁止の定めである。
 公権力が行う検閲の概念については、過去、各種分野にわたって諸々の定義・合憲違憲の争いがあった。実は、必ずしも一義的に明瞭な概念ではない。しかし、最低限いいうることは、公権力(国、地方自治体が典型)には裁量権の範囲の逸脱は許されていない、ということである。
 さらに、いわゆる自主検閲といわれるものも、特に現代においては問題であろう。公権力そのものが行うわけではないが、公権力に示唆され、または公権力の思惑を慮って、民間の私人が自主的に民間の他の私人をいわば検閲するというものである。いわゆる検閲の仕方には諸々の手立てが存在し、実質的に考察しなければならない。

3 学校医への検閲の禁止

 公立小学校の学校医が、校内での健康診査の結果、児童に動物性脂肪の摂取過多が見られ、その摂取源を追究したところ、学校給食における牛乳・乳製品に主な原因があると認識したため、その旨の栄養指導を小学校や父兄に対して行った。ところが、文部科学省の通達では牛乳・乳製品の給食を勧めていたので、通達を慮った教育委員会が栄養指導での当該重要部分を削除した上で、学校保健委員会での栄養指導の報告書を父兄に配布したとする。
 そうだとすれば、学校給食の見直し議論のための大前提たる情報提供の重要部分の削除は、憲法第21条第2項に定める「検閲の禁止」に違反するので、憲法違反の行為とも認定する余地があるであろう。もちろん、医学的には諸々の見解の対立があるであろうし、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉妥結による畜産農家等の打撃にさらに重ねたダメージに対する保護の必要もある。しかし、学校医、もっと一般的に医師が、その医学的知見を患者や児童・父兄や住民・国民や地方自治体・国に対して情報提供するのは、議論の大前提として必要不可欠であろう。これこそが表現の自由の価値であり、検閲禁止の立法趣旨である。
 公権力は,「民はよらしむべし、知らしむべからず」ではいけない。

4 勤務医への自主検閲の禁止

 民間病院の勤務医が、公権力を司る公務員の非違行為や行政のあり方を歯に衣着せぬ物言いで、積極的にメールマガジンなどに投稿していた。すると、公務員に示唆されるか、公権力を慮るかした民間病院が、「なお、既に繰り返し指示してきたところですが、爾後、メール、メールマガジン、記者会見等、手段の如何を問わず、厚生労働省及び県に対する一切の非難行為を厳に慎むことを命じます。」との指示命令を当該勤務医に発し、挙げ句の果てに当該勤務医を指示命令違反として懲戒解雇処分にしたとする。
 もちろん、そのような理由で解雇予告の除外認定が労働基準監督署で認められるわけもないし、それだけの理由で懲戒解雇処分が有効なわけもない。しかし、ここで重要なことは、病院対勤務医の労働関係自体ではなく、労働関係を借用して公的言論を封殺しようとして自主検閲が行われたと捉えうることである。形式的には公権力による検閲ではないけれども、実質的に考察すれば、公権力の意向を汲んだ民間病院による私人たる勤務医に対するいわゆる自主検閲かも知れない。
 もしもいわゆる自主検閲に当たるとしたならば、日本国憲法第21条は直ちにそのまま直接適用はされないけれども、第21条の趣旨を濃厚に充塡した上で、当該指示命令や懲戒解雇処分の違法性が検討されねばならないのである。公権力による検閲はもとより、現代においては特に、私人による私人に対するいわゆる自主検閲こそが、その憲法上における問題性を増しているように思う。

5 医師の公的表現の自由

 以上、二つの想定例をもとに、検閲の禁止と自主検閲の禁止の一般的抽象的な法律論の筋道を述べた。医師は職業の性質自体が公共的で公益的なだけに、どうしても公共的・公益的な事項に関わらざるをえない。というより、少子高齢化社会の到来などが医師の公共的・公益的使命を一層拡大させている。必ずしも有効適切な処方箋を提示できていない厚生行政の現状を踏まえると、なおさら一層、医師の公的言論の役割拡大に拍車がかからざるをえない。
 当然、批判・非難されたり、対案を突きつけられる公権力の公務員とすれば、不興に思うであろうし、事実、大変でもあろう。しかしながら、「よらしむべし、知らしむべからず」の如くに短絡的に走ってはならない。厚生行政に関わる公権力の公務員は、諸々の立場の医師の公的言論を尊重して上手くこなすことが大切である。
 本稿では医師の立場として、たまたま学校医と勤務医の想定例を挙げたが、もちろんこれらに限られず、多種多様の諸々の立場があろう。諸々の立場から一人の私人たる医師達が積極的に公共的・公益的な言論活動をすることこそが大切であり、それが直ちに国民すべての利益となる。公権力はそれらを阻害する検閲をしてはならないし、公共的・公益的存在である病院や医師達の一部が公権力を慮って逆に公共的・公益的な言論活動をする医師達を自主検閲してはならない。

この原稿は、月刊集中11月号掲載予定です。



https://www.m3.com/news/iryoishin/367039
国立国際医療研究センター、誤投与事故「10の疑問に回答」◆Vol.2
事故調査報告書の内容は?厚労省の立入検査の結果は?

2015年10月20日 (火)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

Q5:事故後、どのような調査を実施したのか。事故調査報告書の取り扱いは。
 事故翌日の4月17日の午前11時に、第1回の緊急事故調査委員会を開催した。その後、外部委員3人を含む第2回事故調査委員会(4月30日)、第3回事故調査委員会(6月18日)を開催した。外部委員は、薬学の専門家、整形外科医、診療放射線技師の3人であった。

 事故の背景と、再発防止策を検討し、6月に報告書をまとめ、外部委員を含む全員が確認したほか、レジデントとその弁護士にも内容を確認してもらった。追加で判明した事実や記憶違いなどについて一部修正した上で、最終的に8月にまとめた。

 8月9日に遺族全員に対する説明会を開催し、レジデント側にも予め伝え、遺族に報告書を渡した。説明会には、当院の幹部職員、整形外科診療科長と指導医、病院の弁護士のほか、レジデントとレジデントの弁護士が出席した。遺族からは、報告書の内容についての言及はあまりなく、主としてレジデントに対する厳しい意見が多かった。

 説明会の後、8月26日に、当院のホームページ上で概要を掲載した。

 緊急事故調査委員会の報告書は、「本件事故の概要」「審議経過と審議結果」「問題点とその検証」「再発防止策と実施状況」などから成る。「問題点とその検証」では、本件事故発生の一番の大きな原因は、「当該レジデントの基本的な医学的知識の欠如のみならず、造影剤の注意書きを確認し、それに準拠することを怠ったこと」とした。そのほか、改善すべき点として主に挙がったのは、以下の通り。

【「緊急事故調査委員会の報告書」で問題とされた医療安全管理体制(概要)】
◆ 指導医によるレジデントの指導体制について
 指導医は、レジデントが脊髄造影検査を他院で約10例程度経験しており、当然イソビスト注240を使用することを知っていると思い、また、他の知識・技術などを総合的に判断し、レジデント単独での検査を容認した。当院における脊髄造影検査の少なくとも第1回目は、当該主治医である指導医のもとに検査を実施するか、当該主治医が検査の手技や使用する薬剤等に関する確認と指導をするのが望ましかった。
◆ 検査体制について
 CTや血管造影などの検査には、診療放射線技師、看護師が常時立ち会っていたが、X線透視室では、比較的手技および操作が簡単な検査がなされ、診療放射線技師、看護師が常時立ち会うことはしていなかった。脊髄造影検査についても、多職種の相互チェックを行うことによるセーフティーネット強化が重要と考えられた。
◆ 造影剤の管理体制について
 造影剤は、注射剤・経口剤ともに、X線透視室に隣接する操作室の棚にまとめて置かれていた。ウログラフインの箱には、2カ所に赤字で「脊髄造影禁止」と、用途として「直接膵管胆道・逆行性尿路・関節造影剤」とそれぞれ記載、イソビスト注240の箱には2カ所に赤字で「脳槽・脊髄・関節造影剤」と記載されていた。
 いずれも検査時に、医師がアンプルを取り出して使用する体制だった。ウログラフインについては、その都度処方し、造影剤管理のセーフティーネットの強化が重要であると考えられる。

Q6:厚労省をはじめ、監督官庁からどんな検査を受けたのか。その結果は。

 以下の通り、厚労省および東京都から立入検査を受けた。2015年8月の集中検査は、他病院の問題を受け、実施されたもの。2014年9月の立入検査で、造影剤の取り扱いを含め、医療安全管理体制の改善を進めており、「短時間で、相当努力のあとが見られる」という評価を受けた。今年の立入検査でも、現場確認をしてもらい、改善策が着実に実行されているとの評価だった。

【厚労省および東京都による立入検査の時期とその結果】
2014年
  4月18日 東京都福祉保健局医療政策部医療安全課による緊急の立入検査。
  9月17日 厚労省関東信越厚生局と東京都福祉保健局医療政策部医療安全課による立入検査。実施してきた再発防止策など医療安全管理体制を確認され、特に指摘事項はなく、継続を指示された。
2015年
  8月5日 厚労省関東信越厚生局による特定機能病院の集中検査。
  9月16日 東京都福祉保健局医療政策部医療安全課による立入検査。8月と9月のいずれの検査でも、医療安全に関して適切な取り組みを着実に実施していることを確認したと評価された。


Q7:レジデントの刑事裁判の公判は、傍聴していたのか。有罪判決をどう受け止めているのか。院長らの処分を2015年9月25日付で行った理由は。

 公判は当院の職員が証人として出廷し、また、傍聴した。判決文の全文は入手できていないが、概要を見ると、当院の医療安全管理体制が不十分だったことが指摘されている。事故後、我々も医療安全体制の向上に取り組んでいるが、より一層努力していかなければならないと考えている。

 職員の処分は、当該レジデントの判決、厚労省及び東京都による立入検査の結果を経た後に実施した。当センターの職員懲戒規程に基づき、第三者を含む懲戒審査委員会が開催され、処分が検討された。結果は理事会にて承認され、9月25日付で処分を行い、監督官庁に報告し、9月28日に公表した。処分内容は、病院長に戒告、医療安全管理部門の責任者に訓告、整形外科の責任者に厳重注意となった。

※取材は、副院長の大西真氏、医療安全管理室長、医療安全管理者が対応。各者の発言をまとめた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/367801
シリーズ: 臨床研修制度の見直し
「専攻医の募集数、制限」「全医師かかりつけ医に」
臨床研修制度、新専門医制度についてヒアリング

2015年10月20日 (火)配信 成相通子(m3.com編集部)


 厚生労働省の医師臨床研修制度の到達目標・評価の在り方に関するワーキンググループ(座長:福井次矢・聖路加病院長)が10月14日に開かれ、日本専門医機構理事長の池田康夫氏、日本医師会常任理事の小森貴氏、卒後臨床研修評価機構専務理事の岩崎栄氏へのヒアリングを実施した。

 池田氏は2017年度にスタートする新専門医制度で、専攻医の募集数を指導医数に合わせて制限することや、地域医療に配慮し都道府県ごとに調整する方針を説明。小森氏は日本の医師の35%に当たる専門医資格を持たない医師に対し、日医の生涯教育プログラムでフォローすることや、日本の全ての医師が「かかりつけ機能」を高めることが重要だと主張した。岩崎氏は、卒後臨床研修における指導体制の強化や研修医数の制限の必要性を指摘した。

 2020年度の臨床研修制度の見直しに向けて、同ワーキンググループでは、到達目標・評価の在り方について、関係する諸団体のヒアリングを実施している(『「外科を必修に」「項目を絞って」、臨床研修』など参照)。

 議論の中で、何度も言及されたのが「卒前実習、初期臨床研修、専門医研修から生涯研修まで、シームレスな検討」。以前から指摘されてきたが、それぞれの実施機関や制度改定時期が異なることなどから、包括的な議論は進んでいない。新専門医制度の開始を控え、専門医を取らない医師の存在や出産・介護などのライフイベント、地域の状況などニーズも多様化しており、「若い医師にとって将来像が見えにくい」との懸念の声が委員から出た。

新専門医、専攻医数を制限し地域医療に配慮

 日本専門医機構の池田氏は、新専門医制度で導入される「専門医研修プログラム」制度と同機構の役割について概要を説明。専門医制度の目的は「医師の質の確保」を第一義としつつ、地域医療に与える影響にも配慮していることを強調した。

 専門医研修プログラムは、同機構が認可した整備指針に基づき、19の診療領域で学会などがモデルカリキュラムを策定。そのカリキュラムに則って、基幹となる研修施設と複数の連携施設がグループで研修プログラムを作成し、専門医取得を目指す「専攻医」を募る。基幹研修施設は、その県の指導医数や症例数を有効に使って、「研修を実りあるものにする責任を負う」という。

 スケジュールでは、2017年度の開始に向けて、基幹研修施設が2015年度中に研修プログラム案を作り、同機構に提出。機構は2016年6月までに研修プログラムを審査、認定し、同年夏ごろから、2年目の初期臨床研修医が2017年度に専門医研修を行う領域と研修施設を決める。

 地域医療への配慮に関連して、機構では今月末までに、都道府県ごとの各診療領域の基幹研修施設数について事前調査を実施。都道府県で1つしか基幹研修施設がない場合など、地域格差が大きい場合には、改善を促す考えだ。

 さらに、大学病院などの単一の大きな病院だけでプログラムを完結させず、必ずグループで実施することや、地域医療の経験をプログラムに一定期間組み込むことも求める方針。都道府県単位の病院のグループによるプログラムが基本だが、ケースによっては遠方でも連携に加えることも可能としている。

 専攻医の募集上限は、都市部の大病院に指導医数に見合わない数の専攻医の採用が起きないように、指導医1人に対して全学年で同時に3人と定めた。19の基本領域の研修期間は3年から5年程度で、3年間のプログラムでは、1年間に1人ずつとなる。指導医の資格は専門医を1回以上更新したことがあれば、認められるという。

「大学が人事権をまた握るのか」

 新専門医制度については、大学との関係についてワーキンググループの委員から質問が相次いだ。「診療科によっては、大学病院でないとプログラムができない状況がどうしても起きてしまうだろう。これは、結果的に大学が人事権を握ることになるのではないか」と強い懸念を示したのは、岡山県精神科医療センター理事長の中島豊爾氏。池田氏は、「確かにそのようなケースが起きることは否定できない」としつつも、「これからは大学にも卒前研修だけでなく、質の高い臨床医を育てる責任を担ってもらわないといけない。また、必ず地域の医療機関と連携する仕組みを作った」と応じた。

 学会への加入と専門医取得との関係についても質問が出た。池田氏は「研修プログラムに参加すれば、学会に入っていなくても専門医が取れる」とした上で、「更新するまでに共通の講習を受けて、キャッチアップするには学会に入っている方が明らかに有利なので、多くの人は学会に入るだろう」と説明した。

初期臨床研修の症例を組み込むか

 新専門医制度研修と初期臨床研修との連携に関しては、原則、別々のカリキュラムだが、一部、内科、外科、麻酔科であらかじめ定めた症例については、専門医研修の症例として申請することを認めるとの説明が池田氏からあった。

 これに対して、「初期臨床研修中に、『外科に行きたい人は外科の症例をいっぱいやりなさい』といった、行き過ぎた指導が起きないか懸念がある」と委員から指摘があった。池田氏は「必須となっていてもなかなか専門医研修中に経験できない症例がある。振り返ってみて、初期臨床研修中にやっていれば組み込んでもいいという意味」として、初期臨床研修中に専門医研修を睨んで症例を経験させる意図ではないと説明した。

 このほか、委員からは専門医制度のグローバル化対応やコンピテンシーの位置づけについて質問があり、池田氏は今後の課題として検討するとした。

35%が専門医取得せず

 小森氏は、日医が実施する生涯教育制度を解説。日本では65%もの医師が認定内科医を含む専門医資格を取得しているが、35%の取得していない医師に対して「生涯教育のチャンスを与えるのが日医の役割」と説明した。

 また、日本では専門を持ちながらプライマリケアに関わっている医師が多いことを指摘し、総合診療専門医は基本領域の専門医の一つになったものの、社会の需要に応えるためには全ての医師がかかりつけ医となりプライマリケアを担えるようにすべきだと主張した。

 卒後臨床研修評価機構の岩崎栄氏は、これまでに129の研修病院の認定を行った同機構の評価結果について紹介。現場訪問や書面の調査で、安全管理の研修に問題があったり、死亡診断書を臨床研修医に書かせたことがなかったりするケースがあったと報告した。岩崎氏は特に「一般外来での研修が少ない傾向」について懸念を指摘したほか、「指導医数と採用研修医数とのアンバランスで、指導医が研修医に関わる時間が全般に少ない。採用研修医の適正数について、見直しが必要だ」と意見を述べた。

 ワーキングループでは今後、英国など海外の医師のキャリアや臨床研修制度の事情を踏まえて、議論を進める方針。



https://www.m3.com/news/general/367664
(進学特集 地域:3)変わる大学入試
朝日新聞デジタルselect
2015年10月20日 (火)配信朝日新聞

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 大学入試が大きく変わろうとしている。文部科学省はセンター試験に代わる新しいテストの開発を進め、大学も推薦入試を新たに導入するなど独自の入試改革に動いている。国立大が取り組む改革を3種類から一つ選ぶなど、大学の教育や研究も変わりつつある。

 ■センター試験、2020年度にも一新

 文部科学相の諮問機関、「中央教育審議会」は2014年12月、大学入試を変えるよう国や大学に求める答申を出した。安倍政権がつくった「教育再生実行会議」が13年、入試改革を求めたのがきっかけだった。

 改革の柱は三つ。(1)国立大学の1次試験や私立大の合否判定などに使われる「センター試験」の衣替え(2)各大学が独自につくる試験の一新(3)高校生向けの学力テストの新設、だ。

 ■記述導入・複数回?

 まず、センター試験改革。現在の中学1年生が受ける20年度実施の試験から、「大学入学希望者学力評価テスト」(仮称)に移行する予定で準備が進んでいる。

 答申では、複数回受験にして良い成績を大学に出せるようにすることや、自分の言葉で書く記述式回答の問題を入れること、教科の壁を無くした「合教科・総合型」の問題にするなど大幅な変更を打ち出した。

 ただ、複数回の場合、日程が現在の1月から前倒しされる可能性がある。高校は「3年の学習内容が終わらない」と反発している。合教科型問題も実現が見通せない。試験まであと5年ほどだが、めどが立ってきているのは短い記述問題で全容は見えない。

 次に、各大学がつくる試験の改革。いわゆる「受験勉強」をして挑むような筆記による試験だけでなく、高校時代の成績や部活動、面接やプレゼンテーションといった多様な尺度を加味して評価される。こうした試験を考えるのは国ではない。どれだけ入試が変わるかは、個々の大学がどれだけ熱心に取り組むかにかかっている。

 ■高校で学力テスト

 新設される「高校基礎学力テスト」(仮称)は、高校生が自分の学力を確認して日々の勉強に生かしたり、教員が生徒のレベルを把握して授業をよくしたりするために導入が決まった。19年度からスタートする予定だ。面接や小論文による合否判定が中心のAOや推薦入試では、英語や数学といった教科別の学力はあまり問われてこなかった。そのため、準備期間を経て23年度からは入試の判定にも成績が使えるようにすることを検討する。

 ■各大独自の選抜に課題

 文科省が入試改革にこだわるのは、各大学が独自につくる試験に課題があるからだ。

 例えば、都心の私立有名大学。受験者数が10万人近い大学もあり、入試方式も多様だ。たくさん問題をつくる必要があり、質の高い試験になりにくいとの指摘がある。具体的には、歴史で教科書の本文に載っていないような事柄を選択肢から答えさせるなど、単なる知識の有無だけを問う問題もあったという。面接など丁寧な選抜も十分できず、こうしたペーパーテストだけで合否が決まるケースも多い。

 東京大や京都大も、これまで推薦入試が一切なく、選択式のセンター試験と2次試験の結果だけで合否を決めてきた。集まる学生が、与えられた問題に素早く正確に答えられる「受験エリート」だけに偏るとの懸念もあった。両大学は今年から、面接や高校の成績を見る推薦入試を始めた。

 一方、知名度が高くなく、志願者数も少ない私立大は、学生を集めるためAO、推薦入試の間口を広くし、事実上学力を不問にして入学させてきた実態もある。大学教員からは「高校の内容をやり直さないと大学の授業ができない」などの声も上がる。

 センター試験については、「1点刻みの試験1回だけで将来が決まってしまう」との指摘があった。入試改革を提言した答申は、「知識、技能を問う問題が中心になっている」と問題の内容自体を批判した。

 改革が必要、との危機感を持つ大学関係者は少なくない。ただ一方、面接だと選ぶ側の主観が入り込まないか、50万人が受けるセンター試験改革は費用対効果が十分かなどの課題がある。受験者ががんばった分だけ報われる、公正で公平な、納得できる試験が求められている。

 ■国立大、求められる「オンリーワン」 目指す方向性を3分類

 全国に86大学ある国立大が変革を迫られている。文科省は今年度、今後重点的に取り組む教育や研究の方向性を三つにわけ、その中から一つ選んでもらった。

 3分類の主な内容は、「地域に貢献」(55大学)、「世界、全国的な教育研究」(15大学)、「海外大と並ぶ卓越した教育研究」(16大学)。国立大の収入の4割を占める国からの「運営費交付金」(計約1.1兆円)の一部の配り方に反映させる。

 交付金の配り方はどうするのか。まず、規模に応じてある程度機械的に決まる額を一定の割合でいったん減らす。その後、それぞれの方向性に沿って改革の計画を評価し、メリハリをつけて増額する。これまでは大学の目指す方向はある程度自由に決められたが、分類メニューを三つに絞ったことでより明確に差別化が進むことになる。

 国の狙いは、各国立大の役割をはっきりさせることだ。それぞれが金太郎アメのように同じことに取り組むよりも、例えば山梨大ならワイン科学、岩手大なら宮沢賢治研究など、特色のある教育や研究に人や金を集める。そうすることにより、それぞれの「オンリーワン」としての存在意義が生まれると考えている。多額の交付金を無駄にしないよう、役割を重複させないようにする意図もある。

 また、危機感もある。少子化や財政難の中、1大学ごとの学生や自由になるお金が増える見込みはない。魅力を打ち出していかないと、人々の支持が得られなくなり、最悪の場合、閉学が相次ぐこともありうる。そんな声も文科省内からは漏れる。

 大学がどんな研究に力を入れ、どんな点を重視した教育をしているのか。これからの大学選びには、知名度だけでなく、そんな視点がより重要になる。

 (高浜行人)



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201510/20151020_11022.html
<東北大病院>摂食障害の治療拠点に指定
2015年10月20日火曜日 河北新報

 過食症や拒食症など摂食障害患者の総合支援窓口として、宮城県は東北大病院(仙台市青葉区)を「摂食障害治療支援センター」に指定した。東日本大震災の被災者が発症するケースに備え、国の補助事業に手を挙げた。実態が十分に明らかになっていない摂食障害の治療体制の確立を目指す。
 摂食障害は体重や体形に過度にこだわるといった心理的、身体的要因などから過食や拒食を繰り返し、患者の多くは女性。県によると、患者数は県内で200人程度との推計があるが、潜在的な患者も多いとされ実数は把握できていない。
 センターは治療と相談支援に加え、関係機関との連携や助言指導、摂食障害への理解を深める啓発活動も行う。専従の治療支援コーディネーターを配置し、医療関係者や県、患者や家族らによる対策推進協議会も設立する。経費約600万円は国と県が折半する。
 センター指定は厚生労働省による補助事業。国は国立精神・神経医療研究センター(東京)を基幹組織に指定し、全国5カ所の支援センター整備を目指している。実施団体として精神科か心療内科の外来があり、救急医療体制が整備された総合病院を都道府県を通じて募ってきた。
 県は、震災で身近な人や自宅を失うなどした被災者がトラウマ(心的外傷)やストレスから発症する事態を想定し、本年度に入り事業に応募。9月に指定の内示を受け、東北大病院と調整を図ってきた。
 県障害福祉課は「摂食障害は病気と認識されにくかったり、どこで診察を受ければいいか分からなかったりと課題が多い。センターが総合的な窓口となり、患者の早期発見、早期治療につなげたい」と話す。



https://www.m3.com/news/general/367808
東海大がハワイ大医学部と教育連携
2015年10月20日 (火)配信 成相通子(m3.com編集部)

 東海大学は10月19日、ハワイ大学医学部と医学教育連携に関する覚書を締結し、2016年度から「ハワイ医学教育プログラム」を導入すると発表した。締結に伴い、東海大学は「日本初の本格的な米国式医学教育を実践し、米国ECFMGの認定要件を満たすロールモデルとなる」としている。締結は8月。

 米国ECFMG(Educational Commission for Foreign Medical Graduates)は、海外の医師等がアメリカで臨床研修する際の認定許可を出す機関。2023年からは、週72時間以上の臨床実習などを義務付けるWFME(世界医学教育連盟)の基準を満たした医学部の卒業生のみが許可を受けられるようになるため、日本の医学教育機関でも対応が迫られている。

 東海大学医学部が計画する「ハワイ医学教育プログラム(HMEP)」は、(1)ハワイ大学医学部が、米国で臨床研修経験がある医師を東海大学医学部に講師として派遣し、1~3年生を対象にしたカンファレンスと講義を実施、(2)受講した学生の中で10~20人を選抜し、1~2カ月間、ハワイ大学医学部の臨床実習準備教育プログラムに参加、(3)同プログラムの修了者は、ハワイ大学医学部提携の日本国内の臨床実習病院で、米国式臨床実習を履修し、東海大学医学部5年生の臨床実習として認定する――のが骨子。

 米国式臨床実習では、医学生がStudent Doctorとして、外来診療を初診から担当し、上級医に相談しながら診療に加わるなど、診療参加型教育・ジェネラル(総合的医療)を中心とした教育になる。このプログラムを受けることで、米国の医師国家試験の対応もしやすくなり、米国日米両国の医師免許同時取得も可能になるという。

 ハワイ大医学部国際医学医療オフィス部長補佐で教授の町淳二氏らが協力、計画の導入に尽力した。東海大学は「アメリカと日本の医学教育の良い点を合わせ、人々により良い医療を提供できる医師の育成に寄与したい」と話している。



http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20151020-OYTNT50360.html
県立医大に医療支援施設…来春開設
2015年10月21日 読売新聞 福島

◆産婦人・小児科医養成へ

 県立医大は20日、東京電力福島第一原発事故などで不足が深刻化している産婦人科医と小児科医を養成する「ふくしま子ども・女性医療支援センター」を来春に開設すると発表した。来月1日に準備室を設ける。

 全国から招いた産婦人科医や小児科医5人程度を配置し、研修医の指導や医師不足の県内病院へのスタッフ派遣を実施する。妊娠、出産期に加え産後の健康についても相談に乗り、必要があれば診療にあたる。

 同大付属病院は、2016年度中に新生児集中治療室(NICU)を現在の9床から15床に増やし、小児専用の集中治療室(PICU)8床を新設するなどの目標も掲げている。



https://medical-tribune.co.jp/news/2015/1020037633/
便秘薬使用に伴う高Mg血症で3年に死亡4例
PMDA「使用上の注意」改訂

安全性情報 | 2015.10.20 Medical Tribune

 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は本日(10月20日),「使用上の注意」改訂を発表。便秘症などに適応を有する酸化マグネシウム製剤の高マグネシウム(Mg)血症に関する情報の追加が発表された。直近3年度で,同薬使用に伴う高Mg血症の報告が29例,うち死亡4例が報告されたため。

高齢者,腎機能正常の便秘症で症例が集積

 添付文書改訂の対象となる酸化マグネシウム製剤は医療用医薬品の「酸化マグネシウム原末・錠・細粒」「重質酸化マグネシウム」「マグラックス細粒・錠」「重カマ」「マグミット細粒・錠」など。国内で多数の企業が同成分を医療用医薬品,および一般用医薬品として販売している。

 PMDAによると,直近3年度で同薬使用例での高Mg血症が29例(うち,因果関係が否定できない症例が19例),死亡4例(同1例)が集積。症例検討の結果,①高齢者での集積が多く,重篤な転帰をたどる例が多かった,②便秘症の患者での集積が多く,腎機能が正常な場合や通常用量以下の使用でも重篤な転帰をたどる例が報告されていた,③定期的な血清Mg濃度の測定が行われておらず,意識消失などの重篤な症状が現れるまで発症に気付かれない症例が多く見られた。そのため,添付文書の改訂を行い,同薬の高Mg血症に関する注意喚起を行うこととした。一般用医薬品でも同様の改訂が行われる見通し。

 同製剤を製造・販売する企業は連名で適正使用情報を発表。処方は必要最小限にとどめること,特に長期投与例あるいは高齢者では,定期的な血清Mg値を測定すること,症状が現れた場合には使用を中止し直ちに医療機関を受診するといった指導を行うよう求めている。高Mg血症の初期症状は,吐き気や嘔吐,立ちくらみ,めまい,徐脈,皮膚の発赤,力が入りにくくなる,傾眠など。 今回,使用上の注意の改訂が指示された医薬品と概要は次の通り。

◆ アルツハイマー型認知症治療薬ガランタミン: 横紋筋融解症を追加
  ガランタミン(商品名レミニール)の重大な副作用に「横紋筋融解症」を追加
◆ 制酸・緩下薬酸化マグネシウム:高Mg血症に関する注意喚起などを追加
  酸化マグネシウム(マグミット他)の慎重投与に「高齢者」を追加,重要な基本的注意に高Mg血症に関する注意喚起などを追加
◆ 5α還元酵素阻害薬・前立腺肥大症治療薬,男性型脱毛症治療薬デュタステリド:肝機能障害,黄疸を追加
  デュタステリド(アボルブ,ザガーロ)の重大な副作用に「肝機能障害,黄疸」を追加
◆ セフェム系抗生物質製剤セフトリアキソン:急性汎発性発疹性膿疱症を追加
  セフトリアキソン(ロセフィン他)の重大な副作用に「急性汎発性発疹性嚢胞症」を追加
酸安定性・持続型マクロライド系抗生剤ロキシスロマイシン:偽膜性大腸炎,QT延長・心室頻拍(torsades de pointesを含む)を追加
  ロキシスロマイシン(ルリッド他)の慎重投与に「QT延長を起こすおそれのある患者」,重大な副作用に「偽膜性大腸炎」「QT延長,・心室頻拍(torsades de pointesを含む)」を追加
◆ 抗ウイルス薬ダクラタスビル,アスナプレビル:間質性肺炎を追加
  ダクラタスビル(ダクルインザ),アスナプレビル(スンベプラ)の重大な副作用に「間質性肺炎」を追加
◆ 酸化マグネシウム(一般用):高齢者を追加
◆ 酸化マグネシウム(スラーリア便秘薬,他)の「相談すること」に「高齢者」を追加
(坂口 恵)



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/52227/Default.aspx
厚労省 新たな副作用等で添付文書改訂指示 酸化マグネシウムによる高カルシウム血症 高齢者は慎重投与
2015/10/21 03:51 ミクスOnline

厚労省医薬・生活衛生局は10日20日、新たな副作用などが確認された医療用薬について、医療従事者に注意を促すため添付文書を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知で指示した。この中で便秘や胃炎などに用いられる酸化マグネシウム製剤の副作用である高カルシウム血症について、高齢者に多く、重篤になるケースも多いとして、「慎重投与」に高齢者を追記し、「高齢者への投与」には「投与量を減量するとともに定期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど観察を十分に行い、慎重に投与すること」と記載するよう求めた。

また、便秘症の患者について、腎機能が正常な場合や通常用量以下の投与であっても、重篤な転帰をたどる例が報告されているとして「重篤な基本的注意」に追記。▽必要最小限の使用にとどめる▽長期投与又は高齢者へ投与する場合には定期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど特に注意する▽嘔吐、徐脈、筋力低下、傾眠等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、直ちに受診するよう患者に指導する--ことを記載するよう指示した。

PMDAの資料によると、直近3年で因果関係が否定できない高マグネシウム血症が19例報告され、1例は死亡した。同成分は、一般薬にも使用されているため、副作用報告は確認されていないが、一般薬の使用上の注意に「高齢者は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること」と記載することにした。


  1. 2015/10/21(水) 06:06:35|
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10月18日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/366737
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
医療費カットの切り札は「患者負担増」か「ジェネリック」?◆Vol.2
混合診療解禁には医師、患者とも賛成意見多数

2015年10月18日 (日)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 特集Vol.2では、増え続ける医療費に対応するための方策について、医師(m3.com)側と医療の現場では患者の立場であるNewsPicks(以下、NP)読者側の意見を比較したい。医師側の最多は約半数が選んだ「窓口での患者負担の増加」だった。「保険診療の絞り込み」「大病院の受診制限」など、医療の制限が必要との回答も多かった。

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医師は「日本人の死生観を変えるべき」だと強調

 また、医師側の回答の中には「患者教育の徹底」「軽症での救急外来受診の抑制、救急車の使用抑制」「日本人の死生観を変えることしかない」など患者の意識改革を求める声が多かった。医療側のシステムについては「高齢者の検診・人間ドックの廃止」「開業医の厳選化」「整体師やほねつぎ系を医療保険から外すべき。エビデンスがなさすぎるものに保険を使うなんて国際常識に反している」という意見もあった。

NP読者は「医療にビジネス原理を」と提案

 一方、NP読者側の最多の意見は、「ジェネリック医薬品の利用促進」だった(ジェネリック医薬品の是非については第3回で改めて考えてみたい)。また、「医療機関へ報酬削減」が目立ったほか、「その他」の具体例として、「病院の企業経営」「患者の自己責任での服薬」といった意見も挙がった。

 「その他」に寄せられた意見では、「IT化による人材費コストカットと能力別報酬制度を設けるべき」「安定している慢性疾患患者の薬を海外のように箱売りボトル売りにして、ある程度患者自身の責任において服薬し治療の継続の有無を決める」「企業の病院経営を可能にする」「健康であることにインセンティブを与える」など、ビジネスマインドやインセンティブの導入という考えが多かった。

 また、「医療業界のリストラ。必要でない医療・医師、無用な研究を削除しては」「医師が儲からないシステムを作り国士レベルの医者を増やす。患者はお金じゃないと言う意識改革を」など、医療側のリストラや奉仕精神を求めるも意見もあった。一方で、「つい最近消費税上がったばかりなのに、増え続ける医療費に対応するための欄に「国民負担の増加」とか「患者負担の増加」っておかしくない??どんだけ国民苦しめれば気がすむわけ?」という切実な声も。

拡大する混合診療、患者団体は反対も

 医療費の問題や患者負担の在り方に関連して、議論に上がってくるのが「混合診療の解禁」だ。改めて混合診療とは、健康保険で認められている治療法(保険診療)と認められていない治療法(保険外診療)を併用すること。患者の経済力によって受けられる医療に差が出る、安全性、有効性が確認されていない医療が広がる可能性があるなどの理由で、日本では原則禁止されている。

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 一方で、政府の規制改革会議は成長戦略の一環として、混合医療の解禁を提案している。同会議の働きかけもあり、来年度から一部の病院が中核になって保険未承認の薬などが使えるようになる「患者申出療養制度」が始まる。同会議は「困難な病気と闘う患者が希望する治療を受けられるよう選択肢を拡大する」と主張するが、患者団体からは「患者が望んでできたものではない」「患者負担が増え、金の切れ目が命の切れ目になりかねない」といった批判や懸念が相次いでいる。

 混合診療解禁の是非を尋ねたところ、双方ともに賛成が大勢を占めたが、医師側では「分からない」という回答が2割強だったのに対し、NP側が賛成意見がやや多めだった。

「医師のモチベーション高まる」、賛成派

 混合診療についての考えを尋ねたところ、医師側では「税金で賄うことのできる限界があることを知らしめるべき」「患者の希望に合わせた医療ができるのでいい面が多いと思う」「質の高い医療には高額報酬を認めれば、医師のモチベーションが高まる。今は、どんな治療をしようが報酬は変わらないので、やる気が出ない」などの意見があった。

 NP側では賛成意見として「医療においても、格差はあって良いと思う。対価を払って高い治療を受けるという選択肢も必要。その方が科学の進歩にもつながる」「健康保険以外で収入を得ることで経営力の差が付くので賛成」「貧富の差くらい、あって当然です。持っているお金を自分のために使うことに法律で制限されるなんて、共産主義みたいで、気持ち悪いです」といった声が寄せられた。

「金の切れ目が命の切れ目に」、反対派

 反対という意見では医師側では「医療格差が助長される」「金儲けだけを目的にする医療機関が増える」「金の切れ目が命の切れ目になるような制度には反対」などの声が寄せられた。

 NP側では「混合診療を解禁してしまうと、これから新しくでる医療技術のほとんどが保険外になり、多くの国民が新しい医療にアクセスできなくなる可能性が高い」「保険診療の適用範囲が狭くなりそうで不安」などの意見が挙った。

ビジュアル作成:櫻田潤(NewsPicks編集部)
※医療費対策についてのm3.com会員、NewsPicks読者のコメント一覧はこちら⇒ ※混合診療に関するコメント一覧はこちら⇒



https://www.m3.com/news/iryoishin/366790
シリーズ: m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」
医療費カット「医者が儲からないシステムを」「死生観の政治的誘導」
m3.com×NewsPicks共同企画◆Vol.2 自由回答1

2015年10月18日 (日)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 『m3.com×NewsPicks共同企画「医療の未来、医師のリアル」』の第2回「医療費カットの切り札は「患者負担増」か「ジェネリック」?」で紹介した、増え続ける医療費への対応策についての医師、NewsPicks読者の自由回答を紹介する。
記事本文はこちら。

Q 増え続ける医療費に対応するためにどうすれば良いと考えますか

■■NewsPicks読者
【医療体制の変革、リストラ】

・医療業界のリストラ。必要でない医療・医師、無用な研究を削除しては?
・企業の病院経営を可能にする。
・テクノロジーによる自動化のコスト削減。
・医療機関の競争。
・医療へのアクセスが便利すぎる。
・医者が儲からないシステムを作り、国士レベルの医者を増やす。患者はお金じゃないという意識改革です。
・歯科など、重要度が高くなく、かつ個人病院が必要以上にあるものの集約統合。要は金をかける医療とそうでない医療とに濃淡を付けるべき。
・「経営をするのだ」という視点がもう少し必要なのではないでしょうか。
・患者に選ばせる治療法をもっと導入する。例えば、精神科の場合、まだまだ先生主体の治療法だと思う。カウンセリングを受けたい場合でも、自分から言わなければならない。もっとカウンセリングを受けられる治療法なら、病院も儲かると思う。
・医師は検査会社へ値引きを要求し、検査会社はそれに応じる。しかしながら医師は国へ正規価格を請求する。ここに差益が生まれるため横行している。検査料の見直しの際に値引きなどをできないように法律を定めその分保険点数を現行の50%程度まで落とす。相当医療費の削減につながり、かつクオリティはそのまま。医者の検査差益がなくなるだけではなく、無駄な検査も減る。
・IT化による人材費コストカットと能力別報酬制度を儲けるべき。

【薬関連】
・13歳~60歳の例えば風邪といった軽度の症状については自己負担率を高めてもよいのでは?また薬は基本的には毒なので、重症でどうしても薬が必要な疾患には手厚く保険適用させるべきだが、ただ安静にして寝ていればよいような風邪のための薬は自己負担率を大きく上げてよいと思う。
・老人に薬を出しすぎる点の改善。
・薬と診察の窓口を一つにする。
・安定している慢性疾患患者の薬を海外のように箱売りボトル売りにして、ある程度患者自身の責任において服薬し治療の継続の有無を決める。
・市販薬の範囲拡大。
・薬では治らない多くの疾患に対して、医師や製薬会社が提供する薬を不使用にする取り組みを促進させる。つまり医師が薬屋を辞め、患者がそれを理解する。
・ジェネリック医薬品の利用促進に加え、オリジナル医薬品の情報開示促進(ジェネリック医薬品の製造を念頭に)による、ジェネリック医薬品の品質向上。

【患者負担】
・生活が大変な人に対して一律無料ではなく、1回につき数百円や、回数券を発行して月に2回は無料で3回目からは補助あり料金とするなど、お金を払う行為をするべきである。冗談じゃないが老人のたまり場になっている医療機関があることは本当に問題である。
・所得に応じた支払額の決定と、患者の同意を得て分割の引き落とし。未払いが続けばハローワークと連携して労働の斡旋。
・無駄に通い詰める高齢者をなくすために高齢者医療費補助の制度見直し。
・高齢者の医療費負担増。
・特別な理由で月何度も治療を受けないと駄目な方以外は、受診回数ごとに保険負担割合を増やす仕組みにすべき。
・年間限度額の設定。
・年少、老人以外の皆保険の終了。※年少は無料。老人は5割負担。労働対象年齢については、保険会社での任意保険での対応。
・コストパフォーマンスの悪い医療(寝たきり老人や回復の望みのない患者)に対して投入される医療・介護資源(金銭、労働力)が多いにもかかわらず負担が小さい(もしくは年金でお釣りが来る)ことを是正する。
・医療費の負担を意識させるため、医療費の先払いにして、保険料を後からバックする。

【予防】
・寝たきりにしない。
・健康であることにインセンティブを与える。
・予防策に保険適用するなど予防に力を入れる。
・予防医療の推進。夕張市を模範にすれば良い。

【その他】
・デフレでゼロ金利で経常収支黒字かつ純資産が世界一のお金持ち国家である日本に財政再建の問題はないので、デフレ脱却するまで財政拡大をするべき。
・つい最近消費税上がったばかりなのに増え続ける「医療費に対応するためには」の選択肢に「国民負担の増加」とか「患者負担の増加」っておかしくない??どんだけ国民苦しめれば気がすむわけ?マイナンバー制も勝手に決めるわ、馬鹿じゃないの?だから病人の数が増えるんだよ!!
・東洋医学を浸透させる。
・医療費を減らす取り組みをした主体に削減できた費用を原資に報酬を支払う。
・増税としかるべき国家予算の配分。
・他国に比べ、医療の質は良いと感じる。ただし借金前提の社会保障制度はそのうち破綻すると思う。医療従事者のオーバーワーク、地方格差は問題。逆にこんなに恵まれている日本の医療制度に文句ばかりつけ、皆保険をいいことに不要な受診をする国民性は改めるべき。もっと利用者の負担を増やしても良い。海外に住んだことのある人なら分かると思う。

■■医師(m3.com会員)
【医療体制の変革、リストラ】

・開業医の厳選化。
・柔整への医療保険の使用をやめる。調剤薬局での指導料や管理加算をなくす。
・カルテの共通化で重複医療を減らす。
・無駄な治療を多くする施設を摘発してほしい。
・医療機関の集約化。
・整体師やほねつぎ系を医療保険から外すべき。エビデンスがなさすぎるものに保険を使うなんて国際常識に反している。
・開業医を減らす。
・生活保護相手に設けている透析などの医療機関を厳しく取り締まる。

【薬関連】
・院外処方から院内処方への切り替え。
・調剤費の減額。
・解熱鎮痛剤などの販売自由化。
・C型肝炎の薬を販売中止する。
・調剤料・院外薬局の削減。
・湿布やエンシュアリキッドなどを保険から外す。
・後発品は先発品の1/10の薬価で良い。

【患者負担】
・収入が少なかったり、生活保護を受けたりしている人がやたらに受診しないようにする。
・救急車の有料化。
・高齢者の検診・人間ドックの廃止。
・生活保護受給者にも医療費を負担させる。
・後期高齢者医療制度の見直し。
・高齢者福祉の制限、延命治療の制限。
・高齢者の延命治療を制限する。
・軽症での救急外来受診の抑制、救急車の使用抑制。
・救急の自由診療。
・同じ兆候でのドクターショッピングの抑制。

【予防】
・新しい財源(塩や脂、カロリーに課税するなど)を作る。
・予防医学の普及。
・健康増進対策。

【その他】
・患者に早く死んでもらう。
・結果責任に関し、よほどの場合を除き、訴訟ではなく免責とすべき。
・死生観の政治的誘導。
・無駄な歳費を削減し、医療費に充てる。
・患者教育の徹底。
・日本人の死生観を変えることしかない。
・医療費免除の患者さんへの治験医療の増進。
・医療を公共サービスから外す。
・医療機関を受診しなくても不安を解消できるように、医学教育する。



http://www.47news.jp/CN/201510/CN2015101801001466.html
「死の質」日本は14位 がん対策見直しで上昇
2015/10/18 18:38 【共同通信】

 英誌「エコノミスト」の調査機関は18日までに、緩和ケアや終末期医療の質や普及状況に基づく80カ国・地域の「死の質」ランキングを発表した。日本は14位で、政府のがん対策見直しなどが評価され、前回2010年の23位から上昇した。1位は前回に続いて英国。最下位はイラクだった。

 ロンドンを拠点とする「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」が、各国のデータや専門家への聞き取りに基づき、ケアの質、医療・介護職の豊富さ、患者の費用負担など五つの領域について数値化した。



http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03146_05
クロストーク 日英地域医療  ■第11回 
「患者中心」であるということ②

川越正平(あおぞら診療所院長/理事長)
澤 憲明(英国・スチュアートロード診療所General Practitioner)
企画協力:国際医療福祉大学大学院 堀田聰子
週刊医学界新聞 > 第3146号 2015年10月19日

(前回からつづく)

日本在宅医と英国家庭医──異なる国,異なるかたちで地域の医療に身を投じる2人。現場視点で互いの国の医療を見つめ直し,“地域に根差す医療の在り方”を,対話[クロストーク]で浮き彫りにしていきます。

川越 前回(第 10 回/第 3142 号),澤先生が指摘されたのは,日本では医療化が進んでいる印象があるということでした。そして患者をアドボケート(支援・擁護)する役割を,意識的に行う医師が増えることでその状況は良い方向に変わっていくのではないか,そのように提起していただきました。

澤 そのとおりです。医療化に関して,川越先生はどのようにお考えですか。

川越 まず申し上げたいのは,日本の医師は「過度の医療化」を志向しているというわけではないということです。

 医療の究極的な目的を考えると,患者の幸せを最大化することにあるのだと思います。その実現のために,医療という技術を使用する場面もあれば,使用を避ける判断がベストな場面もある。しかしながら専門家の性(さが)なのでしょうか,「自分の知識・技術で患者のために何ができるのか」という思考から医療介入がどうしても優先され,それを複数の医師が幾重にもかかわっていくことで,結果的に医療化が進行してしまう。このようなことが,日本のあちこちで起きているのではないかと思います。ある意味,医師たちが「職能に真面目であるから」とも言えるのかもしれません。

澤 専門家としての役割を発揮しようと取り組んでいるからこそ,と。

川越 そうです。でも,「真面目にやった結果だから」といって正当化されるものではありませんよね。

 社会的な議論にも発展した,胃ろうの問題もわかりやすい例ではないでしょうか。「口から食べられないと死んでしまう。栄養確保の方法は胃ろうくらいしかない」という医師の説明により,患者家族は胃ろう造設に同意せざるを得ない事態が数多く発生しました。確かに食べられないと死んでしまうのは事実としては間違っていません。でもその対応がベストとは限らない。実際,患者・家族の意向,胃ろう造設後の患者の生きざまや本人にどのような意味をもたらすのか,そうした部分への配慮の抜け落ちた対応も散見されていたわけですよね。

かかりつけ医の意識変容が必要だ

川越 医療化の問題を複雑にさせている要因もあります。一つは,医学や医療技術の進歩に伴い,国民全体の医療に対する期待自体が過度に高まってきた状況。それに加え,一次医療と高次医療がそれぞれ別なものとして機能しているかのような状況です。

 特に後者の影響は大きいものです。“一見”の救急病院当直医や病棟を担当する医師も,その日たまたま診ることになった患者が,どんな健康状態でこれまでを過ごし,どのような価値観を持ち,どんな生き方を志向する人なのかを知る術(すべ)があまりに少ない環境にあるわけですから。そうした中では,自分が有する知識・技術でどう対応するかという視点に偏るのも,無理からぬことなのかもしれません。

澤 急性期の病院で患者を「人」としてとらえるのが難しいのは,英国も同様です。非日常的かつハイリスクの問題を扱う二次医療の性格上,どうしても患者とのかかわりが低頻度,かつ臓器別の対応になる傾向にありますからね。英国でも一次医療と二次医療間でのスムーズな連携がより重要視されるようになり,かかりつけの診療所で一括管理された患者情報を病院側に伝えたり,病院医師がGPに連絡をとり,病棟患者の背景について助言を求めたりするなどの対応をとっています。

川越 患者中心の医療を実践するためには,日本ではまず,医師の意識変容から必要そうです。医師,特にかかりつけ医においては,患者の健康問題のうち,自分の専門領域のみを担当するという発想からの脱却が求められます。専門外も含め,その人の健康問題を丸ごと引き受け,予防・健康増進にもかかわるべきと自覚する。患者当人だけでなく,その家族の健康・社会背景や,地域社会との関係性にも関心を払い続けるスタンスをとる……など,臨床に臨む姿勢を地域包括ケアの文脈で再整理する必要がありそうです。

澤 同様に,現場から一歩下がって医療制度全体を見渡し,「どの人材をどこに配置すると,システムがより良く機能するのか」という巨視的な視点を持つことも大事かもしれません。

 スペシャリストはおのずと医療化を進めるものです。が,それは悪いことではない。その特性を発揮するための適切な「配置」こそが重要なのだと思います。そう考えてみると,健康な人が比較的多い一次医療の環境であれば,相談者が医療を必要としない人なのか,あるいは医療を必要とする人(病人)なのかの見極めに優れたジェネラリストを。一方,病人がより多くなる二次医療であれば,スペシャリストを配置するのが,システムの機能をさらに強化する方策の一つかもしれない。いずれにしても構造的な観点を持って各環境で発揮すべき力や,医療提供体制の在り方を振り返ることも重要ではないかと思うのですね。

川越 少なくとも,「スペシャリストは医療化を進める」という考えそのものは,日本の医師が冷静に受け止めるべきものだと感じました。特に日本の場合,ジェネラリストであることが望ましい地域の開業医も,その多くはスペシャリストを経て開業した医師であり,「スペシャリスト的」な医療を提供してきた経緯があります。病院医師だけでなく,地域の医師もまた,その言葉を心に留めておく必要があると思います。

継続的にかかわる体制が鍵

澤 医療へ過度な期待を抱く患者・家族が一定数いるという指摘がありました。例えば,終末期に際しても同じような状況があるのでしょうか。英国では,人生の最終段階において輸液を望む方はあまりいない印象なのですが。

川越 日本でもさすがに「1秒でも長く生かしてほしいから,とことん延命治療を行ってください」と希望するご家族に出会うケースはごくわずかだと思います。しかし,明らかに回復は難しいとこちらが判断している状況であっても,「手を尽くしたという形を取りたい」という思いから,入院させたいと強く希望する患者家族は時々いらっしゃいます。そこには死生観のようなものが影響するのかもしれません。

 例えば,患者家族が身内の死を受け止める体制が整っていないケースでは,輸液などによる侵襲性の低い医療を提供する場合もあります。医師側から推奨するわけではありませんが,家族側の「何かできることはないだろうか」という思いに対応するため,あくまで患者に著しい苦痛を与えない範囲の処置を,家族の受容のプロセスに要する時間を少し稼ぐために行うというわけです。なお,こうした医療を日本では「悪質で無意味な医療」と見なすことはありませんが,英国ではこのような実践を行うことはありますか。

澤 そのあたりは日本と似た状況です。終末期における輸液に関するエビデンスは十分でなく,いわば診療の指針がない状況です。もし希望する家族がいれば話し合って,ケースバイケースの対応をとるようにしています。

川越 なるほど。先のお話では,英国は輸液を望まない方が多いということでしたよね。声の大きな家族の希望によって,患者本人が希望していた以上の医療が投入されてしまうといったケースも少ないのですか。

澤 いえ,やはりありました。そうした背景もあり,近年英国では,不幸な転帰をたどる事態を防ぐために,「Mental Capacity Act」という法制度が設けられました。

 これは認知症を有する高齢者,知的・精神的障害者など,判断能力が不十分な状態でも可能な限り自己決定を実行できるよう,支援するための制度です。例えば,当人の意思表明が難しい状況にあって,医療行為に対する同意/拒否などの意思決定が必要な場合は,家族や後見人など,本人に関する情報を持つ人らが情報を持ち寄る。そして本人の過去・現在の希望,心情,信念や価値観,その他に本人が大切にしてきたことを考慮し,議論の末に患者にとっての「ベスト・インタレスト」(最善の利益)を追求する。GPは,その議論に参加することも多いので,仮に患者の希望に反するような親族の声があった場合でも,患者の希望を守る立場を取ることができます。

川越 そうした実践を聞いても,英国は権利擁護,そして継続した意思決定支援を保障してきた歴史があるのだと感じます。そこでGPが意見を求められるという点も,地域に根付き,定期的・継続的に患者とかかわってきた立場だからこそなのでしょう。

澤 そうですね。かかりつけ医として,患者に寄り添う“伴走者”としての役割が期待されているのだと思います。

川越 日本も超高齢社会が到来した今,医師は医療・介護・福祉や住まいの問題など,あらゆる角度からの支援を,地域の多職種の協力を得ながら患者に提供していくことが求められるようになっています。われわれも,患者一人ひとりと継続的にかかわれるように関係性を構築せねば,適切に対応することが困難なのではないかと気付かされる思いです。個人レベルで見れば,日本でもすでに実践する医師は数多くいます。今後の課題は,個々の優れた実践を標準化し,医療全体の質向上へと結びつけるために必要な“仕掛け”を考えることなのでしょう。

(つづく)

  1. 2015/10/19(月) 05:51:15|
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10月17日 

http://www.chibanippo.co.jp/news/national/283546
医師の説明義務原告の訴え棄却 千葉地裁
2015年10月17日 10:16 千葉日報

 茨城県の男性が十分な説明がないまま気管切開手術を受け、声が出なくなるなど精神的苦痛を受けたとして、男性の妻が手術した国保旭中央病院を運営する旭市を相手取り、慰謝料などを求めた訴訟の判決が16日、千葉地裁であった。岸日出夫裁判長は「医師はできる限りの時間をかけて、必要な説明をした」と認定し、原告の訴えを棄却した。

 判決によると、男性=2012年に死亡=は08年3月、同病院で筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断され入院。同年4月、気管を切開して人工呼吸器を付ける手術を行い、声が出なくなった。男性の妻は「医師が適切な説明をせず、手術を受けるか決める自己決定権を侵害された」と主張したが、岸裁判長は「医師に説明義務違反はなかった」と判示した。



http://www.minyu-net.com/news/news/FM20151017-020944.php
「高度被ばく」福島医大4県担当 医療チーム派遣の司令塔
2015年10月17日 08時43分 福島民友新聞

 原発事故時の被ばく医療体制の見直しに伴い、災害時に原子力災害医療派遣チームの派遣調整を担う「原子力災害医療・総合支援センター」に指定された4大学のうち、福島医大は本県のほか東京電力柏崎刈羽原発がある新潟県、日本原子力発電東海第2原発がある茨城県、中部電力浜岡原発がある静岡県を担当することが16日、同大への取材で分かった。

 全国を4地域に分け、4大学がそれぞれの地域で医療チーム派遣の司令塔の役割を果たす。平時から各地の原子力災害拠点病院とのネットワーク構築も進める。

 4大学のうち弘前大(青森県弘前市)は全国の原発立地地域のうち北海道、青森県、宮城県、広島大(広島市)は石川県、福井県、愛媛県、島根県、長崎大(長崎市)は佐賀県、鹿児島県を担当する。

 4大学は8月、原子力規制委員会から原子力災害医療・総合支援センターの指定を受けた。4大学と放射線医学総合研究所(放医研、千葉市)は高度な被ばく医療を担う「高度被ばく医療支援センター」にも指定されている。



http://news.livedoor.com/article/detail/10717822/
「早起き」すると寿命が縮む? オックスフォード大学の研究で判明
2015年10月17日 11時0分 Live Door News / 現代ビジネス

早起きは健康である-誰もが信じきっていた通説を覆す研究発表が全世界で話題だ。そこに示されていたのは早起きによって起こる病気の数々。一流学者が本誌に語った、驚くべき「睡眠の新常識」。

■体にも心にも悪い

「『早起き』が健康に良いものだと思っているのならば、それは大きな間違いです。朝6時に起きて、日課のジョギングを1時間ほどこなしてから、余裕をもって会社に向かい、9時から仕事に取りかかる。誰もが理想的だと考えるそんな生活が、重大な病気を引き起こし、命取りになることもあるのです」

朝早く起きることは、人体にとって「拷問」に等しい-そんな衝撃的な研究結果を発表したのは、英オックスフォード大学の睡眠・概日リズム神経科学研究所の名誉研究員、ポール・ケリー博士である。

同博士が、イギリスで行われた科学イベントで発表したレポートが英ガーディアン紙などで報じられ、いま世界中で話題となっている。

この記事の注目すべき点は、一般的な会社員にとっては当たり前のものとして受け入れられている「9時5時」という就業時間が、実は人間の体内時計と全くかみ合っていないということだ。

さらにそれが原因となって、さまざまな病気を引き起こす恐れがあるほどに、精神にも肉体にも悪影響を与えるという。

ケリー博士は言う。

「世界中のあらゆる人たちの睡眠パターンを分析して、年齢層ごとの推奨すべき起床時間と起床後の活動開始時間をはじき出すことに成功しました。それによれば、個人差はあるものの、起床時間は青年期(15~30歳)であれば朝9時、壮年期・中年期(31~64歳)なら8時、高年期(65歳以上)だと7時となっている。

また起床後の活動開始時間は青年期11時、壮年期・中年期10時、高年期は9時が最適だと分かっています。この数値を見れば明らかなように、すべての年齢層の人に言えることは、6時よりも前に起床することは人間として本来あってはならないということです」

人間、年を重ねていくほど眠れなくなって、朝が早くなりがちだが、こうした習慣が身体に重大な影響を及ぼすというのである。

これまでの研究から、早起きすることで起こりうる病気の数々についてケリー博士はこう続ける。

「わたしのいるオックスフォード大学だけでなく、米国のハーバード大学やネバダ大学などの研究機関で、早起きが病気のリスクを高めることに関する実証研究がすすめられています。

現時点でもすでにメタボリック・シンドロームや糖尿病、高血圧、より重篤な病気であれば、心筋梗塞や脳卒中、心不全などの循環器疾患やHPA(視床下部-脳下垂体-副腎皮質)機能不全によるうつ病などが判明しています」

■集中力も落ちる

早起きのせいで、病気にかかりやすくなる-なぜこんなことがわたしたちの身体で起こりうるのだろうか。ケリー博士によれば、その原因は「人間の体内時計の『ズレ』」にあるという。

体内時計とは、「概日リズム」とも呼ばれる、生物に生まれながらにして備わった生命活動のサイクルである。これがあるおかげで、人はもちろん、あらゆる生物は意識しなくても活動状態と休息状態を一定のリズムで繰り返すことができる。

ケリー博士はこの体内時計の周期と人間の実生活における行動周期とにズレが生じることが、人の身体に悪影響を及ぼすものだと考えている。そして早起きこそが、このズレを生むのだという。

「体内時計は身体のあらゆる部位に存在します。例えば脳の視交叉上核という場所に体内時計が備わっていますが、早起きすることによってこれがズレてしまうと、著しく脳の機能が低下します。すると集中力や記憶力、コミュニケーション能力などが著しく減退してしまうのです」

ハーバード大学医学部において、朝から夕方までの勤務シフトで働く医者と、昼から夜までの勤務シフトで働く医者の仕事ぶりを比較する実験をケリー博士らが行った。すると、前者の医者は後者に比べて集中力の欠如が見られ、医療ミスが36%も増加したという。

博士らの研究の正しさは、ビジネスエリートたちも証明している。

世界最大のIT企業、グーグルはとりわけ社員の能力と睡眠の関係性を重要視している企業の一つだ。フレックスタイムを導入しているグーグルは、社員が自由に出社時間と退社時間を決められるようにしている。

そのため、午前中のオフィスは人もまばらで、昼過ぎになってようやく社員たちが姿を見せ始めるという。

「脳に加えて、心臓や肺などのあらゆる臓器にも体内時計は備わっています。ただでさえ早起きをすることによってこれらの体内時計にズレが生じる上に、そのズレは年齢を重ねるごとに自然と大きくなります。

そうなると、必要以上に臓器を酷使してしまうことになり、病気を誘発するリスクがさらに高まるのです」(ケリー博士)

実際に65歳以上の高齢者で平常時の起床時間と病気の発生リスクの関係を調査したケリー博士の研究結果がある。

博士が先に述べた高齢者の理想的な起床時間である7時以降にいつも起きている人と比べて、それよりも早い6時以前に起きている人は、心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患の発症リスクが最大で約4割、糖尿病やうつ病といったその他の病気に関しても2~3割高くなり、またその多くが重篤化しやすいという驚きの結果が出た。

早起きが習慣化してしまったばかりに、脳や心臓に負担をかけ、その寿命を縮めてしまうのだ。

■高齢者は「遅寝遅起き」を

今回のケリー博士の研究発表と同じく、日本の睡眠医療の専門家である遠藤拓郎・スリープクリニック調布院長も、早起きが病気を引き起こす恐れがあると指摘する。

「人間のパフォーマンスというのは体温に依存します。体温が低い時は身体中の機能が著しく低下します。人間の一日のなかでの最低体温というのは、個人差もありますが朝の4時から6時。一方で最高体温となるのが夕方4時から6時。したがって、ケリー博士の言う通り、朝早くから活動をするのは年齢に関係なく危険なのです」

とはいえ年齢を重ねれば、自分の意思とは関係なく、つい朝早くに目が覚めてしまうものだ。遠藤氏は続ける。

「高齢の方が朝早く起きてしまいやすくなるのは、メラトニンという眠気を誘発するホルモンが加齢によって減少してしまうからです。また体力の低下が、そのまま寝る力も奪ってしまっています。

むしろ高齢の方は早寝早起きよりも『遅寝遅起き』のほうがずっと健康にいいんですよ」

遠藤氏によれば、早起きすることなく深い眠りを実現する一番の方法は、昼間から夜にかけて、時間を忘れるくらい趣味に没頭することだそうだ。

ウトウトしながらテレビを眺めているのは最悪で、例えばプラモデル作りなどの集中力を要する趣味に時間をかけると、朝まで深く長く眠ることができるという。

ケリー博士は特に日本社会に対して危機感を抱いている。

「統計的にも、日本人は世界中で突出して睡眠時間が短い。加えて早く起きる人の割合も多い。しかも学校や政府、企業がそれを主導しているように思えます。『早起きは三文の徳』ということわざが日本にはあるようですが、とくに高齢の方には、それは科学的に間違いだということを十分理解してもらいたいです」

健康に長生きするため早寝早起きを心がけよう-その思い込みが、実は、あなたの命を脅かしている。

「週刊現代」2015年10月17日号より



https://www.m3.com/news/iryoishin/367013
国立国際医療研究センター、誤投与事故「10の疑問に回答」◆Vol.1
なぜ誤投与は起きたのか?なぜ警察に届け出たのか?

2015年10月17日 (土)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 造影剤の誤投与事故で揺れた、国立国際医療研究センター病院。事故は2014年4月に発生、患者は死亡。担当した後期研修医は業務上過失致死罪に問われ、2015年7月、有罪判決を受けた(『造影剤の誤投与「初歩的、重い過失」、禁錮1年』を参照)。
 「検査室の棚に置いてあった、造影剤の取り違え」というミスは、なぜ起こったのか。事故直後、どのように対応したのか、その後、どんな医療安全体制の見直しを行ったのか……。刑事裁判の公判を通じても、いまだ疑問点は多い。
 同センター病院はこれまで取材対応は控えていたが、刑事裁判が終わり、厚生労働省の立入検査も終え、院長らの処分を9月25日に行ったことから、同院幹部らがm3.comの取材に応じた。その内容を「Q&A」形式でお届けする(取材は、2015年10月5日に実施。計3回の連載)。
※取材は、副院長の大西真氏、医療安全管理室長、医療安全管理者が対応、各者の発言をまとめた。

Q1: 患者の容体急変後、ICUではどんな治療をしていたのか。

 2014年4月16日、17時30分頃、「本日入院、神経根ブロックと脊髄造影検査を目的に入院した患者が急変して、これからICUに入室する」という一報が、ICU看護師長から、医療安全管理者(看護師)に届いた。

 ICUに患者が入室した時点では、患者は呼吸停止状態。「ウログラフインの誤投与」とは、この時点では誰も考えておらず、造影剤によるアナフィラキシーなども疑っていた。救命救急処置を行い、最善は尽くしたが、20時3分、患者の死亡が確認された。

 仮に、「ウログラフインの誤投与」が分かっていたら、ウログラフインを除去する潅流洗浄などを行う選択肢もあり得たかもしれないが、この方法の医学的有効性についての裏付けは不明である上に、患者の容体を考えると、再度、脊髄に針を刺す行為自体、難しい状況であった。

【事故の概要(これまで公になっていた事実経過)】
2014年
・4月16日 腰部脊柱管狭窄症の再発疑いの78歳女性への脊髄造影検査の際、
      脊髄造影用造影剤イソビストを使用すべきところを、誤って
      ウログラフイン60%注射液(以下、ウログラフイン)を使用。
      検査は午後2時頃から開始、午後3時40分頃に終了。午後4時
      30分頃から容体が急速に悪化し、救命措置を行ったが、同日
      午後8時3分頃、急性呼吸不全により死亡。同日夜に、地元の
      牛込警察署に届出。
・4月18日 厚労省内で院長らが記者会見 ・8月9日 第三者委員を含めた
      事故調査報告書をホームページ上で掲載
・12月3日 レジデントが業務上過失致死容疑で書類送検
2015年
・3月9日  レジデントが業務上過失致死罪で在宅起訴 
・5月8日  初公判
・7月14日 禁錮1年、執行猶予3年の有罪判決


Q2: 患者の死亡後、どのように対応したのか。ウログラフインの誤投与は、いつの時点で判明したのか。

 4月16日20時35分から、ICUにおいて、脊髄造影検査を担当したレジデントと指導医に対し、整形外科診療科長、医療安全推進室長(現在は医療安全管理室に改組、室長も交代)、医療安全管理者(看護師)などで、経過の聴き取りを実施した。「どのように造影検査をしたのか」を聴取した際に、レジデントが「ウログラフインを使った」と答えたことから、他の医師らが誤投与に気付き、X線透視室に出向き、使用後のウログラフインのアンプルを確認した。21時30分、病院長が合流し、再度経過を検証し、ウログラフインの誤投与による死亡と判断した。

 その後の緊急事故調査委員会では、ウログラフインを誤投与した状況について、以下の事実が判明した。ウログラフインのアンプルや箱、添付文書には、脊髄造影検査には禁忌と記載されていた。当該レジデントは、他の病院ではオムニパークを使っていた上、造影剤の種類やその種類によって適応の違いがあるという認識がなかったため、「禁忌」の文字などに注意が向かなかったことが、誤投与につながったとみられる。

【ウログラフイン誤投与の当日の経緯】
・4月16日、患者が1泊2日の予定で、腰部脊柱管狭窄症の再発を疑い、右下肢痛
 に対する神経根ブロックと原因精査のための脊髄造影検査を目的に入院した。
・当該主治医(指導医)が、脊髄造影検査のクリニカルパスを電子カルテに入力、
 造影剤としてはイソビスト注240を使用する旨が記載されていた。
・レジデントは、脊髄造影検査は当院では初めてだったが、他の病院で約10例
 程度の経験があった。同じ患者に前年に行った腰椎椎弓切除術は、レジデントが
 実施。主治医は、外来業務が終了せず、他の診療業務については十分な医学的
 知識と技術を持っていることなど総合的に判断し、レジデントが単独できると
 判断した。
・16日14時頃、脊髄造影検査に当たって、レジデントは、1年目の初期研修医A、
 患者とともに、X線透視室に入室した。
・初期研修医Aは、検査治療に必要な局所麻酔薬キシロカインが操作室になく、
 レジデントに依頼され整形外科病棟に取りに行く。そこで、初期研修医Bと出
 会い、一緒に造影検査の見学と介助を行うことになった。
・X線透視室に隣接する操作室の棚には、イソビスト(手前)とウログラフイン
 (奥)が入っている箱が置いてあった。初期研修医AとBが、X線透視室に戻った
 際、既にレジデントがウログラフインを箱から取り出していた。
・レジデントの指示に従い、初期研修医Bがアンプルカットを実施した。
・まず神経根ブロックを開始。第5腰椎右の神経根にアプローチしたが、最適の
 位置に刺入できず、刺入位置確認のためウログラフイン2mLを使用した。検査
 開始から30分以上経過したため、外来診療中の当該主治医に電話で相談したと
 ころ、「無理しないように」という指示があり、キシロカイン1%を約5mL局所
 に注射して終了した。
・次に、脊髄造影検査を開始した。第3腰椎と第4腰椎の棘突起間からアプローチし、
 髄液の流出を確認し、レジデントがウログラフイン8mL注入した。造影剤を注入
 してから、両下肢に痛みはあったが、明らかな運動障害はなく、意識は清明であった。
・脊髄造影後、透視下撮影とCT撮影を実施、病棟に戻った。
・16時5分頃、両下肢の痛みが強くなり、16時30分頃には痙攣出現、意識消失など
 のため、アンビューバックによる人工呼吸、心臓マッサージ、気管挿管等の救命
 救急処置を開始した。

Q3: なぜ医療事故を警察に届け出たのか。医師法21条に基づく届け出か。

 「診療行為中の予期しない死亡」に当たるため、今回の事故は、警察に届け出る必要があると、病院長以下、当該レジデントも含め、関係者全員が合意した。今回の事故は、医師が基本的な確認を怠った死亡事故であり、過失の程度が重いと判断した。4月16日22時から、患者の家族に経過説明をした際に、警察への届け出についても承諾を得た。

 22時20分頃、牛込警察署に届け出て、22時40分頃から、翌17日2時頃にかけ、警察による事情聴取、現場確認が行われた。なお、警察の事情聴取等は、事故現場にいた研修医をはじめ関係者に対して、2014年12月にレジデントが書類送検されるまで、断続的に続いた。事情聴取では、事故当時の状況のほか、前日何時まで仕事をしていたのか、過労ではなかったかなど、勤務環境なども聴かれた。

Q4: なぜ厚労省で記者会見し、ホームページで医療事故を公表したのか。レジデントが特定される情報をなぜ明らかにしたのか。

 4月17日に監督官庁である厚労省と関東信越厚生局、18日に東京都、5月1日に日本医療機能評価機構に対し、それぞれ医療事故について報告した。4月の18日と30日には東京都の立入検査が行われた。

 18日に、厚労省において、病院長、医療安全担当の副院長、整形外科診療科長が記者会見し、4月21日にホームページ上で、事故の報告と謝罪を掲載した。これらの公表については、遺族の了解を得ている。

 どのような医療事故の場合に記者会見を行うかなどの判断は、最終的には病院長となる。今回は過失の程度が重い事故であり、公表すべきと判断した。

 刑事裁判(2015年5月25日)においても、診療科長が「本人だけの問題ではなく、病院の体制が不十分であったことも事故の重要な原因と思う、本人だけに責任を取らせるのはどうか」と述べており、当院としても専らレジデント個人に責任を帰着させることは考えていない。記者会見では、あくまで記者からの質問があったため、その答えとして説明した。会見に立ち会った厚労省の担当課長も、記者に対し、担当医を同定できる情報は公表しないように要請していた。

※Q5-Q10は、後日掲載。



http://www.m3.com/news/iryoishin/366444
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
「紹介なし初診」、最高額は1万円超
高額シフト、2014年の選定療養の報告

2015年10月17日 (土)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省は、10月14日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授長)に、2014年7月1日現在の「主な選定療養に係る報告状況」を報告した(資料は、厚生労働省のホームページ)。

 紹介がなく、200床以上の病院の初診患者について、診療報酬にかかる定率負担とは別に徴収する定額負担は、高額化が進んでいることが分かった。2014年4月の診療報酬改定で、特定機能病院や500床以上の病院を対象に、紹介のない場合の初診料等の引き下げが行われたため、徴収額の引き上げを行った施設が少なくないことが分かる。

 定額負担を徴収しているのは、1201病院で、前年同期(2013年7月1日)の報告よりも10病院増加した(『「紹介状なし初診、最高8400円」は不変』を参照)。

 徴収額の最高は1万800円(消費税別で1万円)で、前年の最高額8400円(同8000円)よりも2400円増加。徴収額(消費税込み)の平均も2365円で、前年平均2130円よりも235円増えた。

 徴収額の金額帯も高額にシフトしている。最多価格帯(消費税別)は、「1500円超から2000円」と「2500円超から3000円」で、各237施設。前年は「1500円超から2000円」が最多で252施設、「2500円超から3000円」は218施設だった。さらに「4500円超から5000円」も74施設で、前年よりも26施設増。

 また200床以上の病院の場合、病状が安定して他院に紹介したにもかかわらず、患者が再診した場合にも費用徴収が可能。徴収しているのは101病院で、前年同期(110病院)よりも微減。最高額は6480円、最低は210円で、平均962円(いずれも消費税込み)。

 医療法改正を受け、2016年4月から、大病院では、紹介がない患者の定額負担を義務化する方針で現在議論が進められている(『紹介状なし大病院受診、定額徴収義務化』を参照)。 今後の検討課題は、対象となる病院の規模、徴収金額で、今回の報告状況が参考データになる。

 そのほか、外来部門での負担徴収の状況を見ると、「予約に基づく診療」は、447施設(前年比4施設減)で、最高額は5万4000円。平均は2105円。「時間外診療」については、323施設(同増減なし)で、最高額は1万6200円、平均は2355円。

 入院部門については、いわゆる差額ベッド代を徴収しているのは、全病床の約2割に当たる26万3387床。最高額は1日当たり37万8000円。平均徴収額は1人室7812円、2人室3130円、3人室2878円、4人室2509円。

 選定療養については、毎年7月1日現在の報告状況が公表されている。


  1. 2015/10/18(日) 05:47:42|
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