Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

7月30日 

医学部新設

https://www.m3.com/news/iryoishin/344393?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MS150730&mc.l=114482412
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
成田市の医学部、2017年度開学の可能性も
3府省が特区で方針案、「世界最高水準」拠点目指す

2015年7月30日(木)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 内閣府、文部科学省、厚生労働省は7月29日、「国家戦略特別区域における医学部新設に関する方針」(案)をまとめた。7月31日に開催予定の国家戦略特区「東京圏」の成田市分科会で議論する見通し。方針案が、同分科会や「東京圏」の区域会議等で了承され、方針案が示す「必要な条件整備」を満たせば、早ければ2017年4月に、国際医療福祉大学が成田市に医学部を新設する可能性が高まってきた。同大は既に成田市に「成田キャンパス」を設置し、2016年度に看護学部・保健医療学部を開学することが決まっている。

 7月29日には、日本医師会などが会見を開き、成田市での医学部新設への反対声明を出したばかり(『「メディアに訴えるしかない」、成田医学部反対』を参照)。医療界では依然、反対意見が強い中、政府主導で医学部新設に向けた動きが具体化した。東北地方では、東北薬科大学が2016年度の医学部新設に向け、今夏の大学設置・学校法人審査会での審査を待っている状況(『医学部「地域枠」55人、充足見通し、東北薬科大学』を参照)。1981年の琉球大学の医学部新設以来、ストップしていた医学部新設が、2校実現する可能性が浮上してきた。

 方針案では、世界最高水準の「国際医療拠点」としての医学部新設を目指すとしており、「必要な条件整備」として、(1)一般の臨床医の養成・確保を主たる目的とする既存の医学部とは次元の異なる特徴を有する医学部とする(留学生や外国人教員の割合を確保したり、大多数科目の授業を英語で実施するなど)、(2)医学部および附属病院設置の際に、教員等の引き抜きにより、地域医療に支障を来さない――などを求める。

 法令上の対応も行う予定。医学部の新設は、文科省の告示で現在制限されているが、特区に限って新設できるよう、今秋を目途に告示等の特例を設けることになると見られる。またあくまで特区における特例であり、「医学部を新設するとしても、1校」とする方針。

 国際医療福祉大学は従来から医学部新設を検討しており、成田市での新設は、2014年3月に同市が国家戦略特区の「東京圏」に指定された時から検討が始まった(『成田・国際医療福祉大学の医学部新設、再浮上』を参照)。最短で行けば、2016年3月までに設置認可申請を行い、同年8月頃の大学設置・学校法人審査会で新設が認められれば、2016年4月の開学になる。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS30H7F_Q5A730C1EA2000/
成田に国際医療拠点 政府、38年ぶりに医学部新設
2015/7/31 1:20日本経済新聞 電子版

 政府は30日、千葉県成田市での大学医学部の新設を認める方針を固めた。医学部の新設を禁じている文部科学省の省令を今秋にも改正し、外国人教授などを多く受け入れる世界最高水準の国際医療拠点をつくる計画。今秋に事業者を募り、2017年4月の開学を目指す。「岩盤規制」の一つである医学部の新設に風穴が開く格好だ。

 31日に開く国家戦略特区の会議に医学部の開設を認める方針を示す。国際医療福祉大学が参入意欲を示している。

 医学部の開設は、東日本大震災の復興目的で特例的に認可された東北薬科大学を除くと1979年以来38年ぶり。日本医師会は「新設を認めると将来的に医師数が過剰になる」と反対してきた。

 安倍政権は医療分野を成長産業として位置付けている。新たな医学部の設立目的を「世界最高水準の国際医療拠点」と規定。日本の空の玄関である成田空港が立地する地の利を生かし、外国人教授や留学生を多く受け入れる。日本人教員も海外での診療経験などが豊富な人材を配置、最高レベルの教育環境を整える。

 併設する国際病院では高度医療を提供し、外国人患者も受け入れる構想だ。最先端の医療機器を民間企業と共同開発する研究開発施設も設立し、医療産業の集積を目指す。医療機器の輸出促進につなげたい考えだ。

 周辺地域の患者の利便性も高める。日本は地域間で医師の偏在があり、医師不足が社会問題となっている。11年時点の人口10万人あたりの常勤の医師数は最も多い高知県の221人に対し、最も少ない埼玉県は108人と半分以下にとどまる。成田市がある千葉県も121人と少なく、医療機関の充実を求める声があがっていた。

 ただ、医学部の新設で医師が増えると、高齢化などで膨らんでいる医療費が一段と増える要因となる可能性がある。財政健全化計画で掲げる医療費の抑制方針に逆行しかねない。厚生労働省など関係省庁は今回の医学部が国際医療拠点という位置づけであり、当面は成田市に限定するという方針を踏まえ、新設に合意した。



http://www.m3.com/news/iryoishin/344325
シリーズ: 医師不足への処方せん
「メディアに訴えるしかない」、成田医学部反対
日医ら3回目の会見、手詰まり感も

2015年7月30日(木)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 政府の国家戦略特区で検討が進んでいる千葉県成田市における医学部新設について、日本医師会、日本医学会、全国医学部長病院長会議は7月29日、反対の意思を示す会見を開いた。同様の3者合同の会見は3回目で、反対の趣旨は、変わっていない(『「医師の養成過剰、目前」、成田の医学部新設巡り声明』を参照)。医学部新設を巡っては、文部科学省や厚生労働省はオブザーバーとしてしかメンバーに入っていない非公開の国家戦略特区「東京圏」成田市分科会で議論が進み、医療関係者が与党などの関係者に陳情しても手応えがなく、手詰まりの様相を呈している状況。度々会見を開く理由について、会見の出席者の1人は「計画の止めようが分からない。(一転して計画が白紙見直しとなった)新国立競技場のように世論の盛り上がりに期待して、メディアに訴えるしかない」としている。

 会見には、日医会長の横倉義武氏、日本医学会会長の高久史麿氏、医学部長会議顧問の森山寛氏らが出席。横倉氏は、7月に入って日医総研が公表した必要医師数調査において、「(5年前と比較して)必要な医師数の倍率 増加は認められず。必要医師数は充足されつつある」とした。出席者らは、新設を検討している国際医療福祉大学が示している国際人材育成のカリキュラムへの疑問や、医師過剰への懸念、診療科や地域偏在を解決する重要性など、従来の主張を繰り返した。

 会見の中で、相変わらず根強いのが、進め方への疑問。森山氏は、成田市分科会において、当事者以外の医療関係者が排除されているのに加え、非公開になっている点について、「密室で内容が出てこない。賛成する人だけ集めてヒアリングをしていて、不公平感が漂う」と指摘(『成田・医学部、「方針と進め方に一定の前進」』を参照)。医学部長会議相談役の寺野彰氏も、「特区ならば民主的なプロセスを踏まなくてよいのか」と諮問を呈した。

 成田市の医学部新設の検討は、政府主導で進んでいる。検討メンバーは、成田市や国際医療福祉大学などで、反対を示している三者は入っておらず、関係省庁の文科省、厚労省もオブザーバーとなっている。会議は非公開で、これまで3回開催されている。



http://mainichi.jp/edu/news/20150730ddlk04100042000c.html
東北薬科大:NTT東北病院と譲渡に向け交渉 /宮城
毎日新聞 2015年07月30日 地方版

 東日本大震災の復興支援として医学部新設先に選ばれた東北薬科大(仙台市)の高柳元明学長は27日、付属病院として運営するため、NTT東日本東北病院(同)と経営譲渡に向けて交渉していることを明らかにした。近く合意する見通しだという。

 東北薬科大病院の466床に、NTT病院の199床を合わせることで、高柳学長は「(十分な病床数を確保でき)医学部の付属病院として完成する」と話した。

 同日、仙台市内で東北6県の医療関係者を集めた会議を開き、終了後、記者団の質問に答えた。

 会議では、勤務先を宮城に限定した奨学生を30人、宮城以外の東北5県の勤務を計20〜25人とする制度についても議論。委員からはあらためて「医師の新たな地域偏在が起こる」などの懸念が出た。



医学一般

https://www.m3.com/news/general/344349
アカハラで男性教授を減給 部下に退職迫る、富山大
2015年7月30日(木)配信 共同通信社

 富山大は29日、部下の准教授に退職を迫るなどのアカデミックハラスメントを繰り返したとして、大学院医学薬学研究部の60代の男性教授を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にしたと発表した。処分は28日付。

 大学によると、教授は同じ講座に所属する准教授を退職させようと2009年以降、再就職先を何度も紹介したり、研究を妨害したりした。被害の訴えを受け、大学側が過去2回注意したが改善せず、ことし3月に3回目の注意を受けていた。

 教授は「退職を求めていない」などと事実関係を否定しているという。

 遠藤俊郎(えんどう・しゅんろう)学長は「ハラスメントは教育や研究に携わる者として許されない。被害者には心よりおわびする」とのコメントを出した。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20150729-OYT1T50159.html
パワハラ教授、准教授に再就職先を何度も紹介
2015年07月30日 08時55分 読売新聞

 富山大(富山市)は29日、部下の准教授に対するパワーハラスメント行為があったとして、大学院医学薬学研究部(医学)の60歳代の男性教授を減給10分の1(1か月)の懲戒処分にしたと発表した。

 処分は28日付。

 発表によると、男性教授は2009年12月頃から14年2月頃にかけ、同じ講座の准教授を辞めさせようと再就職先を何度も紹介したほか、講座のスタッフ会議で不適切な発言をしたり、准教授に対して実質的に進退を迫る行為をしたりしたなどとして、大学側から今年3月までに3回にわたって注意を受けた。いずれも准教授が学内のハラスメント防止委員会や倫理室に申し出て発覚した。

 大学はハラスメント行為が繰り返された点を問題視し、改めて事実確認を行った結果、処分を決めた。大学側の調査に対し、教授は「特定の方に進退を迫る行為はしていない」と主張しているという。

 遠藤俊郎学長は「健全なキャンパス環境の実現に全力で取り組む」とのコメントを発表した。



https://www.m3.com/news/general/344419
再使用禁止の器具使い回し 神戸大病院、300人に
2015年7月30日(木)配信 共同通信社

 神戸大病院(神戸市)は30日、再使用が禁止されている医療器具を1回使った後に滅菌処理して再度、使用した患者が2010年度以降、約300人に上ると発表した。患者の健康被害は確認されていない。

 同病院によると、再使用があったのは循環器内科が不整脈の手術で患部を焼くのに使う電極付きカテーテル2種類。07年と14年に厚生労働省が適正な使用を徹底するよう通知していた。

 2種類のカテーテルは1回の手術で保険適用の範囲で使える本数が決まっており、上限を超えて使う場合は保険が適用されず費用が全て病院の負担になるため、一度使ったものを滅菌して再使用していたという。肝炎など感染症の患者に使ったカテーテルを再使用したケースはなかった。

 ことし5月に滅菌を担当する看護師長から病院長に連絡があった。調査委員会を設置して調べた結果、10年度以降、再使用があった患者は296人、再使用の有無が不明な患者は41人だった。さらにさかのぼって調べている。

 病院は患者に文書を送り、個別に説明する方針。藤沢正人(ふじさわ・まさと)病院長は「再発防止に向け、職員への注意喚起と周知徹底を行う」と謝罪した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/344326
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
”地域医療構想以外は削減”に疑問
地域医療総合確保基金、内示2回に分割

2015年7月30日(木)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 日本医師会の横倉義武会長は7月29日の会見で、今年度の地域医療介護総合確保基金の内示が2回に分けられ、1回目の内示において、看護学校養成所運営費補助金など地域医療構想関連以外の事業への配分が削られたことに言及して、2回目の内示で十分な手当てをするように求める考えを示した。また、この日の会見では、大詰めを迎えたTPP(環太平洋経済連携協定)について、海外に投資する企業が投資先の政府を訴えられるISD条項への懸念を示し、「歯止めをかけるように要望している」とした。

 基金の設立の契機となった2013年8月の「社会保障瀬制度改革国民会議」の報告書において、「地域における医療従事者の確保」も用途の1つとして挙がっている。2015年度の基金について、医療分の内示が、7月17日付で実施された。ただ、横倉会長によると、今年度の1回目の内示では、看護学校養成所運営費補助金や2014年度からの継続事業などについて「大きく削られるなど、2014年度と相当異なる点があった」と言い、都道府県医師会からは、事業継続への懸念が出ているという。

 横倉会長が特に強調したのは看護学校養成所運営費補助金で、「地域医療構想を考えれば、医療や介護の重要な担い手となる看護職の養成に必要不可欠」と指摘して、重点的な配分を求めた。削減の理由については、6月末に閣議決定された「骨太の方針」において、「基金をメリハリのある配分にする」旨が盛り込まれたことを一因として挙げた。

 今秋の2回目の内示に向けて、日医は、「2回目の内示は、在宅や医療関係者の確保にも十分な配分を行う」ように求め、厚生労働省は既存事業の継続へ配慮する意向を示したという。

 TPPについて懸念を示したのはISD条項。横倉会長は、日本の国民皆保険制度が、ISD条項で提訴の対象となることを危惧して、「二国間の問題ではあるが、韓国やカナダなどで、(ISD条項に基づく訴訟の)問題がある。日本においては、起きないようにしてほしい」と述べ、公的医療の給付範囲を維持し、混合診療の全面解禁や営利企業の参入を認めないように求めた。



http://mainichi.jp/area/okayama/news/20150730ddlk33040473000c.html
玉野市民病院:立て直しの道険し 今月から民営化、白紙 指定管理者の「県外」法人、地元医師会が難色 /岡山
毎日新聞 2015年07月30日 地方版

 2013年度末で32億円超の累積赤字を抱え、深刻な経営難に陥っている玉野市民病院(同市宇野2)の立て直しを目指し、今月スタートするはずだった指定管理者制度による民営化が白紙になった。指定管理者に選ばれた県外の医療法人に、地元医師会が難色を示したためだ。市はあくまで指定管理者制度をベースに新たな事業者を選定したい考えだが、再公募の時期や条件は決まっておらず、経営改善の道は険しい。【原田悠自】

 市民病院は1952年、「市立玉野療養所」として同市田井に開設された。73年に現在の病棟が建てられ、名称も変更。12診療科を持ち、病床数199床の市内最大の医療機関として長年、地域医療を支えてきた。

 しかし、2004年に研修先の病院を自由に選べる臨床研修医制度が導入されたことで、高い医療技術を習得できる都市部の病院に研修医の人気が集中。そのあおりを受け、10年前には20人いた常勤の医師が徐々に減り、現在は半分の10人となっている。

 医師不足もあって外来患者は減少。市民病院事業管理局によると、一般的に7割以上の利用で採算が取れるとされる病床利用率が08年度以降は7割を下回るなどして経営を圧迫。今年5月時点では37・8%まで低下し、厳しい状況が続く。事業管理局は「医療環境が充実している岡山市中心部の大規模病院に患者が流れているのではないか」と分析する。

 市は、運営を民間に任せることで経営を立て直そうと指定管理者制度の導入を決定し、今年1〜2月に事業者を公募した。3月に大阪市の医療法人「若葉会」に決まり、今月から指定管理に移行する予定だった。

 ところが、玉野市医師会がこれに反発。現在、市民病院に常勤する医師10人のうち9人が岡山大医局から派遣されており、県外の事業者が運営することで医局からの医師派遣の継続が困難になることが大きな理由だ。同医師会は「市内の医療機関と行政が協力し、オール玉野で解決すべき」との立場だ。

 運営開始に向けて準備を進めていた若葉会は、自前で小児科や整形外科の医師を確保するめどが立たず、運営を断念することを5月に市側に伝えた。

 市民病院は、今月には異動する予定だった小児科の担当医を慰留するなどして医療体制の維持に懸命だが、経営立て直しに向けた具体的な動きは見えてこない。市は現時点では指定管理者制度の導入方針を変えておらず、事業管理局は「情報収集に努め、業者の再公募の時期や条件を決めたい」としている。



http://mainichi.jp/select/news/20150731k0000m040076000c.html
胃がん検診:内視鏡検査も実施へ 厚労省検討会が提言
毎日新聞 2015年07月30日 20時05分(最終更新 07月30日 20時34分)

 厚生労働省の「がん検診のあり方に関する検討会」(座長・大内憲明東北大教授)は30日、市区町村が行う胃がん検診で、新たに内視鏡検査の追加を提言することを決めた。同省は提言に沿って検診実施指針を改正し、早ければ来年度からの検診に反映させる。胃のエックス線検査もこれまで通り実施し、両方の実施体制が整っている自治体では受診者がどちらかを選べる。

 提言によると、胃の内視鏡検査は、最近の国内外の研究で、胃がんの死亡率を減らす効果が認められた。エックス線、内視鏡ともに50歳以上を対象とし、検診間隔は2年に1回とする方針だ。

 ただし、内視鏡検査はエックス線に比べて費用がかかるほか、検査を行う医師や医療機関の確保が課題で、安全管理も含めた体制整備が必要だと指摘した。

 一方、胃がんのリスクになるピロリ菌感染の検査は「死亡率を減らせるのかを示す証拠がないため、さらに検証が必要」とした。

 また、乳がん検診については、乳房のエックス線検査「マンモグラフィー」を引き続き、40歳以上を対象に2年に1回推奨するが、併用していた視触診の有効性は認められず、マンモグラフィーだけでもよいとした。【下桐実雅子】



http://www.niigata-nippo.co.jp/life/medical/news/20150730196206.html
加茂病院 開院へ迫る“時間切れ”
拡張めぐり 市長と県の対立続く

2015/07/30 10:27 新潟日報

 立て替えをして2017年度末に開院する予定の県立加茂病院をめぐり、延べ床面積の拡張などを求める加茂市の小池清彦市長と、基本設計に沿って建設を進めたい県との対立が続いている。県側は予定通り開院するためには合意のタイムリミットを8月中旬としているが、今月行った協議は不調に終わった。開院を待つ市民からは不安の声が漏れる。

    ◇    ◇

 加茂病院は施設が老朽化し、耐震への対応も必要なことから13年、県が建て替えを決めた。ことし1月には県が基本設計を発表。市長は「今後の医学の進歩に対応するため大きなスペースが必要」と拡張を求める要望書を提出したが、県は将来の増築で対応するとして、基本設計に理解を求める回答をしていた。

 6月、県が基本設計に沿った計画通知書を加茂市に送付すると、市長は「合意がないまま作成されたもので不当かつ無効」として抗議。計画通知は市に留め置かれたままになっている。

 県病院局業務課の三林康弘課長は、本体工事の議決を要する県議会の日程などから「加茂市は計画通知をお盆ごろまでに通してもらわないと、17年度末の開業には間に合わない」とする。

    ◇    ◇

<市民に遅れを案ずる声>

 病院利用者からは心配する声が聞かれる。定期的に通院する加茂市の無職女性(75)は「病院の中はすっかり古くなっている。計画に遅れることがないようにしてほしい」と話した。

 加茂病院は赤字運営で、かつては縮小計画も持ち上がった。建て替えの道筋を付けた市長の思い入れは強く、今春の市長選でも「できるだけ大きな最高の病院にする」と繰り返し訴えてきた。ある市議は「いったん言い出せば曲げないのが市長の性格。こうなる前に県は打つ手がなかったのか」と困惑の表情を浮かべた。

 市長と若月道秀県病院局長らが今月中旬に行った協議では、病院拡張に関する議論は平行線に終わった。一方で、加茂市と田上町が求めてきた病児・病後児保育施設の設置については、加茂市が規模や運用主体などについての要望をまとめて提出することになった。

 加茂病院「患者と家族の会」の杉田三二代表(79)は「双方が早く一致点を見いだし、予定通りに開院してほしい」とし、近く早期解決を求める会の要望書を、市長や県病院局長らに提出する予定だ。



http://apital.asahi.com/article/news/2015073000008.html
臨床研究病院に3病院 厚労省
2015年7月30日 朝日新聞 (本紙記事より)

 厚生労働省の社会保障審議会医療分科会は29日、質の高い臨床研究や治験を進める「臨床研究中核病院」に、国立がん研究センター中央病院、東北大病院、大阪大病院の3カ所を承認する、との意見で一致した。8月上旬に正式に承認される見通し。

 革新的な医薬品や医療機器の開発などに必要な研究で、中心的な役割を担うことが期待されるという。臨床研究中核病院は医療法に位置づけられ、厚労省が今年4月から全国の医療機関に対し募集をかけていた。



http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-246546-storytopic-1.html
北部病院、分娩受け入れ再開 かかりつけ医紹介状で対応
2015年7月31日 5:01  琉球新聞

 県立北部病院(名護市、仲間司院長)が6月から、これまで緊急搬送や帝王切開経験などハイリスク出産に限定していた産婦人科の診療制限を取り除き、同院で出産を希望する患者を受け入れている。ただし、同院は「地域医療支援病院」との位置付けから、飛び込み受診には対応せず、かかりつけの開業医の紹介状が必要となる。 北部病院の産科医師がことし4月に1人増えて2人体制になったことによる措置。同院は引き続き、多胎児など集中治療が必要となる出産については、新生児集中治療室がある県立中部病院や琉球大学付属病院などと連携していく。
 北部病院産婦人科は産科医の定員が4人で、まだ2人不足している。同科は医師不足から2005年に休診していた。08年以降、一時は4人体制になったこともあったが、制限しながら診療を続けてきた。
 これまでに名護市と同市議会などが県などに完全再開を要請してきた。県は「県北部地域・離島緊急医師確保対策基金」を創設し、医師の確保に努めている。一方で、医師不足解消のため県立北部病院と北部地区医師会病院を統合し、基幹病院を設置する提言も出ている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/344384
国がん、東北大、阪大の3病院が臨床研究中核病院
第1次分の残り8病院の審査も継続

2015年7月30日(木)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 厚生労働省の社会保障審議会医療分科会(会長:楠岡英雄・国立病院機構大阪医療センター院長)は7月29日、今年4月から医療法上で制度化された臨床研究中核病院に国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)、国立大学法人東北大学病院(宮城県)、国立大学法人大阪大学医学部附属病院(大阪府)の3病院を承認したと発表した(資料は厚労省のホームページに掲載)。

 臨床研究中核病院は、日本発の革新的医薬品・医療機器の開発などに必要となる質の高い臨床研究を推進するため、国際水準の臨床研究や医師主導治験の中心的役割を担うことが期待され、医療法に基づき、承認される(『高いハードル、臨床研究中核病院の承認要件』を参考)。厚労省が第1次の締め切りとしていた5月15日までに11病院が申請。書類の不備がなく実地調査が済んだ3病院が承認された。医政局研究開発振興課は「8病院が不承認ということではない」と説明しており、今後も審査を進めるという。

 予算事業で実施していた「臨床研究中核病院整備事業」の対象になっていた10病院がこれまで臨床研究中核病院と呼ばれることがあったが、医療法上で制度化されたことにより、新たに承認された3病院のみが臨床研究中核病院の名称を使用できるようになる。同事業名は臨床研究品質確保体制整備事業に変更されている。

 臨床研究中核病院になる法律上のメリットは名称独占のみだが、3病院は新たにAMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)が行う未承認医薬品等臨床研究安全性確保支援事業の対象になることが決まっている。未承認薬等による副作用や海外の安全性情報の収集・科学的評価を行うことや、臨床研究中核病院以外の医療機関における臨床研究の安全対策に関する相談・サポート体制を構築する。


  1. 2015/07/31(金) 06:09:02|
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7月29日 

http://forbesjapan.com/translation/post_7201.html
米国で最も稼ぐ医師たち 上位15分野の年収
文=キャサリン・ディル(Forbes)/ 編集=上田裕資 翻訳記事
posted on 2015.07.29, at 04:40 pm Forbes Japan

 医師といえば最も高収入の職業の一つにあげられる。しかし、専門性によって支払われる報酬も求められる能力も大きく異なり、最先端の分野では特に高額な報酬を受け取る例もある。
 以下に現在最も需要のある高収入の専門医をリストアップした。データは医療関係の人材派遣機関AMN Healthcareに所属する、コンサルティングの会社Merritt Hawkins & Associatesの情報に基づいている。この2社が2014年4月から1年間の間に募集を行った3,100以上のポストにおける年収の実態を示している。

 20分野の専門医のうち年収が最も高額だったのは心臓外科を担当する循環器科医だ。採用過程で年収52万5,000ドル(約6,510万円)のオファーを受けており、基本給だけで65万ドル(約8,050万円)稼ぐ心臓外科医もいる。整形外科医も平均49万7,000ドル(約6,160万円)という高額な年収を提示され、トップクラスの整形外科医は年間80万ドル(約9,910万円)もの報酬を得ている。

 「これが医療業界で人材を確保するために提示しなければならない金額だ。この数字は需要と供給の関係を正確に反映している」と、Merritt Hawkinsのシニア・バイス・プレジデントTravis Singletonは述べる。

 また、Merritt Hawkinsの報告書は、精神科医の需要がこの1年で「過去最高」レベルに及んでいる点に注目している。「これは我々が人材確保に最も悩む分野だ。近年、精神科医の職離れが進み、それを補充するための人材が不足している」

 Singletonによると、精神科医が最も必要とされるのは入院患者の治療施設や農村地域であり、そういったところでは得てしてメンタルヘルスケアを受けることがかなり難しい。しかし、若い精神科医は質の高い生活を望める都市部や外来を好む傾向がある。人材不足に関わらず、精神科医が見込める年収は平均22万6,000ドル(約2,800万円)で、上位の専門医と比べるとはるかに少ない。

 Singletonは循環器科医のうち手術担当の心臓外科医と診断担当の循環器内科医の報酬の違いにも言及している。
 「診断を担当する内科医の報酬は前年比で34%減少したのに対し、手術を担当する心臓外科医の報酬は16%増加した。結局のところ、高く評価されるのは診断行為よりも、外科治療行為なのだ」とSingletonは述べている。下記に上位15分野の専門医たちの年収を記載した。

1位:循環器科医(心臓外科)
    平均年収:52万5,000ドル(約6,510万円)
2位:整形外科医
    平均年収:49万7,000ドル(約6,160万円)
3位:消化器科医
    平均年収:45万5,000ドル(約5,640万円)
4位:泌尿器科医
    平均年収:41万2,000ドル(約5,110万円)
5位:皮膚科医
    平均年収:39万8,000ドル(約4,940万円)
6位:救急医療医
    平均年収:34万5,000ドル(約4,280万円)
7位:一般外科医
    平均年収:33万9,000ドル(約4,200万円)
8位:耳鼻咽喉科医
    平均年収:33万4,000ドル(約4,140万円)
9位:呼吸器科医
    平均年収:33万1000ドル(約4,110万円)
10位:循環器科医(内科)
    平均年収:29万1,000ドル(約3,610万円)
11位:神経科医
    平均年収:27万7,000ドル(約3,440万円)
12位:産婦人科医
    平均年収:27万6,000ドル(約3,420万円)
13位:フィジアトリスト(リハビリテーション専門医)
    平均年収:24万4,000ドル(約3,030万円)
14位:ホスピタリスト(病棟総合医)
    平均年収:23万2,000ドル(約2,880万円)
15位:精神科医
    平均年収:22万6,000ドル(約2,800万円)

文=キャサリン・ディル(Forbes)/ 編集=上田裕資



http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20150729-OYTNT50086.html
県立医大に死因究明センター
2015年07月30日 読売新聞 福島

◆犯罪捜査・専門医育成に期待

 県立医大は29日、犯罪に巻き込まれた可能性がある人らの死因を特定する「死因究明センター」を学内に開設した。同大医学部の付属組織で、コンピューター断層撮影法(CT)などで解剖せずに遺体内部の異変を調べられる「死亡時画像診断(Ai)」専用の装置が県内で初めて導入された。殺人事件の見逃し防止や専門的な医師の育成への活用が期待されている。

 センターは、CT撮影室や法医解剖室など5部屋計158平方メートル。法医学専門医や薬剤師ら6人が常勤で所属し、主に県警の依頼で遺体の死因特定に当たる。Aiや解剖、遺体の外見から死因を判断する検案など全てセンター内で実施できる。同大によると、国内には他に例がないという。

 昨年の同大での解剖件数は約200体。医師の負担が大きく受け入れに限界があるが、Aiでは1体20分足らずで終わる。センター長の黒田直人・法医学講座教授は「遺体を傷つけず、より多くの死因究明につながる。Ai画像から死因を判読できる医師の育成にも役立てたい」と話す。

 死因特定は殺人や虐待死など犯罪の見逃しを防ぐために重要だ。県警が本格的にAiを取り入れたのは2011年。扱った約半数の遺体に使った。昨年取り扱った遺体2949体のうち、Aiは69・6%にあたる2053体で実施され、解剖は6・9%の203体だった。増えたのは有効性が実証され、解剖よりかかる時間や経費が少ないためだという。

 これまではCTの装置がある一般病院に頼んでいたため、患者の利用中は対応してもらえないなどの課題があったという。県警の鈴木利雄・検視官室長は「事件性の有無の判断に死因の特定は不可欠だ。県立医大に専門組織ができたことで、正確な死因の速やかな究明につながる」と期待した。

<Ai> 検視と画像診断を組み合わせた英語「オートプシー・イメージング」の略。CTや磁気共鳴画像装置(MRI)で撮影、外見からは判別不明の遺体内部の損傷を見つける。医師で作家の海堂尊さんの小説「チーム・バチスタの栄光」で広く知られるようになった。



http://www.iga-younet.co.jp/news1/2015/07/post-18.html
医師や看護師の仕事を体験 オープンホスピタル 上野総合市民病院
編集部 (2015年7月29日 12:09) 伊賀タウン情報YOU

 子どもたちに医療現場を体験してもらう「オープンホスピタル 病院で働こう!」が8月1日午後12時15分から、伊賀市四十九町の市立上野総合市民病院で開かれる。【デモ機で採血体験をする参加者(提供写真)】

 中学生や高校生、大学生に、医療の仕事に関心を持ってもらおうと、同病院の市民公開講座の一環で実施している。

 当日は医師や看護師、薬剤師、放射線技師など9つの部門の代表者が、病院内での仕事についてのプレゼンテーションをする他、業務体験や院内見学もある。

 業務体験はデモ機材を使った内視鏡の手術体験や採血体験、調剤体験、エコーの検査体験など、医師や看護師らから直接指導を受けながら体験できる。

 参加無料で、申し込みも不要。問い合わせは同病院経営企画室(0595・24・1111)へ。



http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10102/213102?area=ranking
ドクターヘリ飛行中ドア開く 佐大病院、部品落下か
2015年07月29日 12時01分 佐賀新聞

 佐賀大学は28日、医学部附属病院が運航するドクターヘリ内部の部品が飛行中、ドアが開いた際に落下した恐れがあると発表した。乗員や搬送中の患者らにけがはなく、落下物による事故などの被害報告は入っていないという。

 落下したのはポリエステル製の日よけ部品で、縦38センチ、横51センチ、重さ55グラム。大学によると、27日午後0時37分ごろ、患者を搬送するため多久市から小城市にかけて上空約300メートルを飛行していたところ、心肺蘇生中の男性医師の腰にドアノブが引っかかり、ドアが開いた。運航後の点検で日よけの部品がなくなっていることが分かった。

 佐賀大学は「県民や関係機関にご迷惑と心配をおかけして深くおわび申し上げます」とコメントした。



http://www.m3.com/news/iryoishin/343774
造影剤誤投与、「禁錮1年、執行猶予3年」確定
今後の焦点は行政処分と遺族への損害賠償

2015年7月29日(水)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 国立国際医療研究センター病院の整形外科医が、医療事故で業務上過失致死罪に問われた事件で、控訴期限の7月28日までに、検察側と本人側ともに控訴せず、禁錮1年、執行猶予3年の判決が確定した。

 本事件は、2014年4月に脊髄造影検査には禁忌の造影剤ウログラフインを誤投与し、78歳の女性が死亡、整形外科医が業務上過失致死罪に問われ、東京地裁(大野勝則裁判長)は7月14日に判決を言い渡した(『造影剤の誤投与「初歩的、重い過失」、禁錮1年』を参照)。

 今後の焦点は、行政処分と遺族への損害賠償に移る。医師への行政処分は原則、年2回行われる。過去の例を見ると、医療事故で業務上過失致死(傷害)罪に問われ、有罪になった医師は、医業停止処分になる。医師の行政処分については、2007年4月の医師法改正で、医業停止が最高5年から3年に短縮され、新たに「戒告」という処分類型と再教育の制度が設けられた。直近3年間の処分例は以下の通りで、禁錮刑の今回の場合、医業停止期間がどの程度になるかが注目される。

◆医療事故で業務上過失致死(傷害)罪で有罪が確定した医師の医業停止期間 (2010年度以降。日付は、処分決定日)
・2015年2月27日: 該当者なし
・2014年10月3日: 1人(戒告=業務上過失傷害罪で罰金30万円)
・2014年2月27日: 3人(医業停止3カ月=業務上過失致死罪で罰金50万円、医業停止1年=業務上過失傷害罪で罰金100万円、戒告=業務上過失傷害罪で罰金30万円)
・2013年9月18日: 1人(免許取消=業務上過失傷害罪で禁錮2年の実刑、職務執行妨害と迷惑行為防止条例違反の罪で、それぞれ罰金30万円)
・2013年6月12日: 1人(医業停止1年6カ月=業務上過失致死罪で罰金100万円)
・2012年11月14日: 該当者なし
・2012年3月4日: 該当者なし
・2011年9月29日: 2人(戒告=業務上過失致死罪で罰金50万円、医業停止6カ月=業務上過失傷害罪で罰金100万円)、そのほか1人(医業停止2年=川崎協同病院事件=殺人罪で懲役1年6カ月、執行猶予3年)
・2011年2月23日: 2人(戒告=業務上過失傷害罪で罰金40万円、戒告=業務上過失傷害罪で罰金20万円)
・2010年9月22日: 該当者なし

 遺族への損害賠償については、6月8日の最終弁論で、弁護側は「遺族と示談交渉を行っており、適正な損害賠償がなされる」との見通しを説明していた(『造影剤誤投与「過失は重大」、禁錮1年求刑』を参照)。ただし、14日の判決後の記者会見で、遺族側は「賠償額には、数千万円の隔たりがある」と述べており、賠償額が焦点になる。



http://www.m3.com/news/iryoishin/343972
「日本の外科技術は優秀」、外保連
NDCから明らかに、米国との比較で死亡率低く

2015年7月29日(水)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 外科系学会社会保険員会連合は7月28日の会見で、「日本の医療技術がいかに優れているか」と題して、結腸癌や食道癌などの国内手術成績のNCD( National Clinical Database)のデータを示しながら、海外に比べて積極的な手術を実施しながらも、死亡率が低い現状を紹介した。また術前のリスク評価でNCDを活用したり、手術成績を臨床医にフィードバックしている例も挙げた。外保連は、外科技術の評価につなげることを模索したい考え。


専門医の多さが一因の可能性

 NCDは、国内の一般外科医の行う95%以上の手術をカバーするデータベース。2011年から登録開始し、専門医の認定・更新において診療実績が求められることから普及、最近では年間120万症例以上が登録されている。

 消化器外科領域について、NCDと米国のデータベース、「ACS-NSQIP」との比較を示したのはNCD幹事も務める後藤満一氏。「NSQIP」には、米国の大学病院など653施設が参加する。消化器外科領域の癌の代表的な術式について、2011年と2012年のデータを比較した結果を見ると、術後30日以内の死亡率が、結腸右半切除術の場合、米国の1.88%に対して日本では0.76%、直腸における低位前方切除術では、米国の1.08%に対して日本では0.43%、膵頭十二指腸切除術では、米国2.57%、日本1.35%で、いずれも日本の方が低かった。結腸右半切除術では年齢やBMIの影響を除いても日本の死亡率が下回った。また、退院患者の術後の入院期間も、3術式のいずれも、日本の方が9日間から22日間長い結果となった。

 後藤氏は、「日本の消化器外科手術は米国と比較して良好に実施されているのでは」とした上で、手術成績が良い原因として、病床規模の要因を排除しても、専門医の多さが一因としてある可能性に言及した。今後、その要因を詳細に分析するため、「ACS-NSQIP」との共同研究をさらに進める予定。

食道癌で開胸手術の胸腔鏡手術のRCT

 上部消化器外科領域については、日本外科学会理事の北川雄光氏が解説。2011年の食道癌5354例について、米国(2005年から2008年)や英国(2005年から2010年)と比較すると、術後30日以内の死亡で日本は1.2%だったのに対して、米国は3.0%、英国は4.3%となっているデータを紹介。さらに、日本においてはリンパ節郭清範囲が広いD2の手術が米国より多く、「消極的手術を実施しているために、術後死亡率が低い」との指摘は当たらず、「手術の精度においても日本が勝っている」とした。

 またNCDによって収集されたデータに基づいて、喫煙歴や年齢などに基づいてリスクモデルを構築し、臨床医に「Risk Calculator」として提供している点や、食道切除に当たって、術後90日以内の手術関連死亡率が、開胸手術2.8%、胸腔鏡手術2.5%で、胸腔鏡でも手術関連死亡が増えない上、出血量は胸腔鏡手術の方が有意に少ない点などを紹介し、「NCDの解析により、日本の外科医療がいかに優れているのかが示された」と述べた。

 胸腔鏡の手術の安全性について、北川氏は、胸腔鏡を実施しやすい症例が選択されている点を認めた上で、「NCDのデータだけでは証拠にならない」と発言。安全性や有効性について、開胸手術と胸腔鏡手術をより精緻に検討するため、ステージII/III食道癌扁平上皮癌を対象に、長期生存率の検証を含めたランダム化比較試験を今年から始めたことを紹介した。主要な評価項目は全生存期間で、300症例の登録を目指す。2022年頃まで症例集積して、解析を終えるには2027年ごろまでかかる予定だが、中間解析を実施する方針も示した。



http://www.m3.com/news/iryoishin/343971
「手術時間短縮で減点」回避へ、今秋に要望
外保連、生存期間や医療紛争リスクなどの評価も求める

2015年7月29日(水)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 外科系学会社会保険員会連合は7月28日の会見で、2016年度診療報酬改定に向けて、手術後の生存期間や手術時間短縮、医療紛争リスクなど、新たな5つの評価軸を、今秋まとめる予定の外保連手術試案8.3版に盛り込む方針を明らかにした。2014年度改定では、帝王切開手術の点数が、手術時間が短縮した結果、「人件費などが減った」などと受け止められ減点も起きていて、適正な評価につなげたい考え。

 また既に2016年度改定に向けて、厚生労働省に対し、452項目の改定要望を出していて、瀬戸康之実務委員長は、要望の採用を増やしたい考えも示した。

帝王切開手術の引き下げが契機に

 外保連手術試案は、2010年度改定から診療報酬改定の参考資料として用いられるようになり、8.2版までは、手術について、「人件費」「技術度」「手術時間」「医療材料」の4項目を評価軸として活用されてきた。結果として、2014年度改定では、帝王切開手術をはじめとして、手術時間の短縮が救命や予後改善につながる手術において、人件費などの観点から引き下げられる事態が起き、問題になっていた。外保連の岩中督会長は、「(手術時間の短縮などの)背景を発信しないといけない。頑張った結果が、マイナス改定はおかしい」と、今回の検討経緯を説明。

 外保連では、2014年から、川瀬弘一氏を座長とする新たな評価軸を検討するワーキンググループを立ち上げて、検討を続けてきた。このほどまとまった評価軸は、(1)手術を行うベネフィットのスコア化の策定(生命維持・延命効果、QOLの維持・改善効果、医療資源の有効活用)、(2)医療紛争リスク、(3)手術中の緊急度(レベル別、エビデンスの有無により3段階に分類、(4)2つの命を扱う手術、(5)費用対効果――の5項目。これらは、これまで用いていた4項目とは異なり、全ての術式に対して適用するのではなく、該当する術式のみに評価軸として使う。今後、外保連の加盟学会に対し、該当する術式を募集し、手術試案8.3版に入れ、改定の際に評価を求める。ただし、評価点数までは示さない見込み。

 また、2012年度改定では、437項目を要望し170項目が改定に反映されたが、2014年度改定では、376項目のうち82項目で、改定に反映される率が下がる傾向にある。今年度の452項目については、関係学会と厚労省との今後のヒアリングの中で、実現に至るよう要望していく考え。



http://www.m3.com/news/iryoishin/344107
シリーズ: 地域医療構想
医師数の報告追加に異議、病床機能報告制度
厚労省、2015年度報告に向け、3項目の改善案

2015年7月29日(水)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は、7月29日の第10回会議で、2015年度の病床機能報告制度について議論した。同省は医療機関が適切な報告をできるよう、3項目の改善を提案したが、医師数の報告の追加については異論が出て、8月末の次回会議で、医療機能情報提供制度との関係を整理した上で、再度議論することになった。他の二つ、つまり未報告の医療機関に報告を督促したり、医療機能の選択間違いや報告内容の不整合等への対応については、ほぼ了承が得られた(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 2015年度の場合、各医療機関が10月に、今年7月時点の病床の機能区分と、6年後の予定機能区分を報告する。厚労省は8月末までに改善案を確定して、9月1カ月間に各医療機関に通知などを通じて周知徹底を図る方針。

 会議では、2014年度の病床機能報告制度についての年度末までのまとめが報告された(今年5月28日時点で、データクリーニングが完了した医療機関のデータ)。過去3回の中間取りまとめと傾向は変わらず、4つの医療機能の内訳は、高度急性期15.5%(19万207床)、急性期47.1%(58万4993床)、回復期8.9%(6万155床)、慢性期28.6%(8万7981床)。「6年後」でも、高度急性期16.1%(20万1990床)、急性期44.7%(55万9181床)、回復期11.4%(14万2131床)、慢性期27.8%(34万8112床)であり、高度急性期と急性期の減少は軽微にとどまる。

 本検討会は10月から来年4月にかけて、地域医療構想策定の進捗状況を確認するほか、病床機能報告制度をより適切に運営できるよう検討を進める。現状では、同程度の医療内容と思われる医療機関でも、異なる医療機能を選択して報告している例もあるとされるからだ。

 医師数データ、他制度にも活用?
 「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」の開催は、3月末のガイドライン策定以降、4カ月ぶりの開催(『地域医療構想策定ガイドライン、了承』を参照)。会議の冒頭、厚労省医政局長の二川一男氏は、「地域医療構想の策定が進んでいるが、重要なのは、その前提となる病床機能報告制度。(2014年度に)1回目の報告が実施されたが、さまざまな改善点や精緻化を求める意見などが出ている」とあいさつ。

 改善点として厚労省が提案したのは、3項目。そのうち議論になったのは、医師数の報告の追加だ。医師数については、医療機能情報提供制度でも報告を求めているため、医療機関の事務負担軽減などの観点から、2014年度は、報告対象から除外された。しかし、病床機能報告制度は7月時点での報告を求めるのに対し、医療機能情報提供制度は更新時期が都道府県によって異なるため、同一時点での医師数を把握するのが厚労省の考え。

 慎重な検討を求めたのが、日本医師会副会長の中川俊男氏で、「なかなか簡単にはいかない、という印象を強く持っている」とコメント。医師は異動が多く、医師数には変動がある上、常勤換算でどう把握するかなどの問題があり、医師数把握の事務負担も大きいとした。さらに、医師数のデータは、医師不足の問題や臨床研修制度をはじめ、さまざまな他制度の議論に発展する懸念も、中川氏は示唆した。日本病院会副会長の相澤孝夫氏も、「医療機関にとっては、事務的な負担になることはやめてもらいたい」と求め、報告の簡素化を求めた。

 厚労省も事務負担の簡素化は進めたい考えで、同省医政局総務課長の土生栄二氏は、「二重の負担は避けなければいけない」とし、病床機能報告制度で医師数の報告を追加する場合、医療機能情報提供制度の医師数報告は整理する方針であると説明。医療機能情報提供制度は、更新時期や報告内容は必ずしも全国統一でないことから、「全国的に統一的な仕組みで、負担にならず、どんなデータを報告してもらうかについて議論深めてもらう」(土生課長)。


7月29日に再開した「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」は、来年4月まで検討予定。
 未報告には督促、医療機関名を公表
 そのほかの改善点は、(1)未報告の医療機関、(2)医療機能の選択間違いや報告内容の不整合等――の2項目。今年3月31日までの報告率は、病院98.6%、有床診療所91.0%。医療法上、未報告の医療機関に対しては、まず報告を督促し、それでもなお未報告の場合には、都道府県知事は当該医療機関を公表するなどの措置が可能になっている。これらの権限を、都道府県に対し、適切に実施していくことを求める。

 (2)の医療機能の選択間違いとしては、救命救急入院料やICU・HCU等の算定病棟で、回復期や慢性期の機能を選択している例、療養病棟入院基本料の算定病棟で高度急性期機能を選択する例などがある。明らかに間違いと分かる報告については、医療機関に修正を求める。そのほか、回復期機能は、「回復期リハビリテーション病棟だけが該当すると考えていた」医療機関もあり、医療機能についての周知徹底を図る。

 特定機能病院の役割、検討求める声も
 (2)の関連では、特定機能病院の報告の在り方も問題になる。昨年の7月時点では、特定機能病院は全国で86病院。2014年度の病床機能報告制度では、報告内容に不備があった北海道大学病院を除く85病院中、75病院が全ての病棟を「高度急性期機能」と報告した。厚労省は、「個々の病棟については、必ずしも全て高度急性期とは限らないと考えられる」とし、個々の病棟の役割や入院患者の状態に照らして、医療機能を適切に選択するよう求める方針。

 関連して相澤氏は、「特定機能病院の問題に限らない。県で中核的病院の役割を持っている病院の中には、全ての病床を高度急性期として報告しているケースもある。混乱のもとは、診療報酬で7対1入院基本料を算定しているから、高度急性期を申請するという逆の発想」と指摘。日本医療法人協会会長の加納繁照氏も、「特定機能病院や、自治体立病院が、どんな形で存在すべきかを議論する必要があるのではないか。それを議論しないと、機能分化の方向性を間違う恐れがある」と求めた。

 これらの発言を受け、遠藤座長は、「特定機能病院の役割についての議論は、本検討会で議論するかどうかは分からない」としたもの、医療機能の定義の明確化は今後の議論になるとした。

 そのほか、2014年度の病床機能報告制度の集計については、厚労省資料では、許可病床数ベースであることから、中川氏は、「許可病床数だけで議論するのは、違うのではないか。いたずらに、急性期が多すぎる、あるいは回復期が少ないなど、今のデータに基づく判断は早計だ」と述べ、稼働病数ベースの集計が必要と指摘した。

 10月以降、「精緻化を議論」と遠藤座長
 10月以降、議論を深めるテーマについて、遠藤座長は、「一番重要なのが、精緻化だ。判断基準が明確になっていないことなどから、報告の内容に不整合があったり、的確に選択できない例がある」として、エビデンスを基に、十分に議論する必要性を指摘。

 遠藤氏が「精緻化」と言及したように、厚労省の資料には、今後の検討予定について「病床機能報告制度の精緻化について」と記載されていた。

 「精緻化」という言葉を問題視したのは、中川氏。「各医療機関が、医療機能を自主的に選択していくことは、今後も変わらない。『精緻化』という言葉からは、間違った報告をすると、ペナルティーを課せられるといった不安が想起される」と述べ、「外れ値を防止する」といった考えで議論を進めるべきとした。

 10月以降、議論になると思われる一つが、医療機能と診療報酬との関係。本検討会のこれまでの議論でも、「連動させるべきではない」との意見が出ていたものの、例えば、地域包括ケア病棟などをめぐっては、混乱もある。

 2014年度診療報酬改定で新設された、地域包括ケア病棟は、(1)急性期からの受け入れ、(2)在宅・生活復帰支援、(3)在宅等での緊急時の受け入れ――の3つの役割を担う。2014年度の報告では、より届出数が多い「地域包括ケア病棟1」(114病院)では、急性期27.1%、回復期70.2%、慢性期2.7%だった。日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏からは、「できるだけ整合性があった方がいい」との意見も出た。



http://www.m3.com/news/general/344068
産科医不足が深刻化 福井県内、開業医の平均年齢は60歳超
2015年7月29日(水)配信 福井新聞

 お産を扱う産科医が福井県内で減っている。2004年には82人だったが、14年には68人に、出産取扱機関も27施設から19施設に減った。奥越では07年以降、ゼロの状態が続いている。産科開業医の平均年齢は60歳を超え、後継者不足も深刻だ。加えて女性の初婚年齢は上がり、医師にとっては出産と訴訟両方のリスクが高く、人材不足に拍車をかけている。

■お金で示談に

 「開業医になってから、外泊は一度もない」。県内の産科医、小林春樹さん=仮名=は言う。妊婦の体調が急変したときに即対応しなければならないからだ。連休を取るには、医師を雇う必要があるが「どこの病院より給料を高くしても、リスクが高く、なり手はいない」。家族旅行は夢のまた夢だという。

 あるとき、近くの助産所から、体調が急変した妊婦が運ばれてきた。この時点で死産は確定的だったが、すぐに総合病院に搬送した。結局、妊婦は子宮破裂で子宮を摘出。妊婦側は現在、訴訟の動きをみせているという。小林さんは「自分は適切な対処をしたと確信している。でも裁判になるぐらいなら、数百万円払ってでも示談にしたい。忙しい中での裁判は耐えられない。評判だって気になる」と打ち明けた。

 小さな命を失ったときの家族の失望は計り知れない。だから、医師としての仕事をまっとうしても納得してもらえないことがある。小林さんは「もう分娩(ぶんべん)はやめようかなと思うときもある」と話す。

 13年に改訂された県医療計画では、県内の産科開業医の平均年齢は63歳で「分娩取扱医療機関は今後さらに減少することが懸念される」と指摘している。

■高齢出産増加

 女性の初婚年齢は上昇傾向にある。13年の県内女性の平均は28・7歳で、95年比で2・8歳アップ。これに伴い第1子の平均出産年齢は27歳から30歳に上がった。

 13年版厚生労働白書によると、女性の自然妊娠力は30歳ごろから低下し、35歳前後からは流産率も上昇。妊娠高血圧症候群など、妊娠・出産のリスクも高くなる。

 県は04年、リスクの高い妊婦や新生児に、高度で専門的な医療を提供する総合周産期母子医療センターとして、県立病院を指定した。数百グラムの低体重児などを受け入れる新生児集中治療管理室(NICU)は11床備える。小さな体の新生児の心拍数などは24時間チェックされ、1人の新生児を、複数の看護師が担当する。

 現在、産科医は8人だが、同病院母子医療センターの野坂和彦センター長(60)はそれでも「医師の数は足りない」。精神的にも肉体的にもつらい仕事だけに、人材確保はままならない状態が続く。

 県内には産科医療の中核となる周産期母子医療センターが7病院ある。これらの病院で出産する割合は06年度は36・5%だったが、13年度には44・2%と、大幅に上昇した。

 野坂センター長は「産科医不足の中、出産は中核の病院に集約されていくだろう」と見通す。



http://www.m3.com/news/general/344017
無資格調剤窺わせる回答に「愕然」 都薬・会員薬局対象の自主点検集計結果を公表
2015年7月29日(水)配信 薬局新聞

無資格調剤窺わせる回答に「愕然」 都薬・会員薬局対象の自主点検集計結果を公表

 率直に申し上げて愕然とした。東京都薬剤師会(石垣栄一会長)は、無資格調剤と薬歴未記載問題等の不適切事例が相次いだことを受け、会員薬局を対象にした緊急自主点検を実施、このほど集計結果を公表した。しかしながら、薬剤師以外に調剤させていることを窺わせる回答が寄せられたことについて、同会は驚きをもって受け止めたようだ。調査結果は定例記者会見の中で明らかにした。

 緊急自主点検は、「調剤にあたっては、薬歴を用いて、必要な薬学的知見に基づく服薬指導を行っている」など、8項目について実施したもの。都薬が問題視したのは項目3「薬剤師以外の者に調剤させていない」について対応4103、未対応4とあったもので、石垣会長は「あくまで自主点検というかたちであり、回答した薬局と薬剤師の詳細はわからないが、未対応とはどういうことなのか。驚きを隠せない」と述べ、法令の捉え方の問題なのか、ある意味“実態”として答えられた内容なのか、精査する必要があるとの認識を示した。

 このほかにも項目4「円滑な業務遂行に必要な薬剤師数を確保し、処方せん応需状況を配慮した勤務体制にしている」においても対応4099、未対応8という回答が寄せられており、「パートなどで対応しているという意味なのか、判断が難しい」としている。

 なお、緊急自主点検は本年5月から6月にかけて会員店舗を対象に実施を呼び掛けたもので、4107件の回答が寄せられた。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201507/20150729_13062.html
<包括ケア>県挙げ推進 協議会きょう設立
2015年07月29日水曜日 河北新報

 介護が必要な高齢者が可能な限り住み慣れた地域で暮らせる体制づくりを目指し、宮城県は29日、市町村や医療、介護、福祉の関係団体などによる「県地域包括ケア推進協議会」(会長・村井嘉浩知事)を設立する。団塊世代が75歳以上となる2025年をめどに、各地域の実情に即したシステム構築に取り組む。

 地域包括ケアシステムは行政と保健・医療機関、介護サービス事業者、NPO、住民らが連携し、地域で暮らす高齢者を切れ目なく見守り、生活を支える仕組み。30分以内で必要なサービスが提供できる日常生活圏を想定する。

 協議会は県や県医師会、県社会福祉協議会、市長会、町村会など46団体で構成。14年度に準備委員会がまとめたアクションプラン(3カ年)を正式決定し、実現を目指す。

 事業主体は市町村で、具体的には(1)在宅医療・訪問看護の推進(2)医療・介護など他職種連携(3)介護予防やリハビリテーション推進(4)地域の支え合い体制づくり-などに取り組む。

 県の推計によると、県内の75歳以上人口は25年に38万5000となり、全世代の17.4%を占める。要介護認定者数が14万7000人に上る試算がある一方、介護保険料を負担する40歳以上人口は減る見通し。

 県長寿社会政策課は「地域包括ケアシステムの構築には、介護や医療など異なる分野の連携が不可欠。関係機関が顔の見える関係をつくり、高齢者を見守る体制を整えたい」と説明する。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2015072902000162.html
【暮らし】
<な~るほど介護>「地域包括ケアシステム」 先進地・埼玉県和光市の取り組み

2015年7月29日 東京新聞

 超高齢社会を支える言葉として、役所の文書などに頻繁に登場する「地域包括ケアシステム」。高齢者ができるだけ、住み慣れた地域で自立した暮らしを続けられるよう、医療や介護など福祉・生活支援サービスが一体的に提供される体制を指す。医療・介護費用抑制の狙いもあり、国が躍起となって市区町村に整備を働き掛けているが、掛け声先行の感も。全国から視察が相次ぐ先進地・埼玉県和光市の取り組みは-。
 「おれたちは、高齢者の尊厳を追求しているんだぞ!」。市役所五階の会議室に、東内京一(とうないきょういち)・保健福祉部長(51)の大きな声が響いた。机を囲む市や地域包括支援センター職員四十人の間に緊張が走る。センターの女性職員が報告した末期がんの八十代女性のケアプラン。担当医との調整がなく、容体急変への対応も不足と指摘された。同部長から「別途再調整を」と言われ、職員は「すみません」と謝るしかなかった。
 要支援者の自立支援や、課題が多い要介護者の対応策を個別に検討する「コミュニティケア会議」。隔週開催で、作業療法士や薬剤師ら外部講師も意見を述べるほか、バリアフリーの住宅改修を行う業者が、計画をセンチ単位で報告する場面も。ケアプラン作成側は、対象者と心底向き合わなければ会議をパスできない。高齢者にすれば、これほど多くの専門家が、自分のために徹底論議をしているとは知らないだろう。
 二〇〇〇年の介護保険制度発足と同時に市の介護保険室に異動し、地域包括ケア構築をけん引してきた東内部長によると、同市のシステムは、中学校区を基本とした地域ごとに、訪問介護・看護の介護サービスを展開し、地元診療所などとの連携で「介護状態になっても、自宅で安心して暮らせる街」を目指している。
 リハビリは、介護保険の通所サービスで。給食が必要なら、刻み食などもある市独自の配食サービス(一食の自己負担四百円)を依頼。外出が困難な場合は、これも市独自の地域送迎サービス(一時間まで同六百円)が利用できる。
 市民にとって「オーダーメード」ともいえるきめ細かな支援は、市をはじめ、地域包括支援センターの委託運営も担う介護事業者、医療機関などの連携があって成り立つ。冒頭の会議はその象徴だ。
 連携のカギは、地域包括ケアの成果。体が不調になっても施設入所を選ばず、在宅で暮らせる街づくりを進めた結果、市では、市民の間にも「なるべく自立した生活を続けよう」との意識が広がった。要支援になっても、毎年、約四割が同状態から「卒業」。要介護・要支援の認定率は現在、全国平均の半分近い9%台にとどまっている。「目に見える数字が、事業者や職員のやりがいにつながっている」と東内部長は言う。
 市の地域包括ケアは、介護保険制度と並行して整えられてきた。当初の目的は、給付が増加する一方の国民健康保険の轍(てつ)を踏まないこと。そのために、要介護状態の予防や、状態を改善するリハビリが重要といち早くとらえ、サービス体制の模索が始まった。〇一年には、六十五歳以上の市民全員を対象とした「ニーズ調査」を開始。市の「長寿あんしんプラン(地域包括ケア計画)」に反映させるとともに、市民、介護事業者らの意識啓発に地道に取り組んできた。
 東内部長は「介護保険の運営は地方分権の試金石。市町村のやる気次第で、思い切ったカラーが出せる」と強調する。 (白鳥龍也)
 <和光市> 人口約8万500人。埼玉県南端にあって東京都と隣接。若年層の転入が多く、高齢化率は17%と高くないが、高齢者の数は増え続けると予想されている。



http://www.qlifepro.com/ishin/2015/07/29/prescription-refills-japan/
リフィル処方箋は、日本の薬剤処方のかたちを変えます
2015年7月29日 Q Life Pro

 先日の中医協で、リフィル処方箋制度創設、分割調剤制度見直しに向け詳細な議論を始めることが了承されました。薬剤師にとって大きな話題ですが、日本の医療全体にとってもかなりインパクトのある制度変更です。

患者さん 「○○薬局ですかね。今飲んでいる薬欲しいのだけど出してもらえるのかな?」
薬剤師  「申し訳ありません。この薬は処方箋が必要でして、処方箋は必ず医療機関を受診しなければ発行することはできないのです。申し訳ありませんが早急に受診をお願いします。」
患者さん 「いつも同じ薬なのになんか面倒だね わかりました。」

 皆さんもよく体験されているかと思いますが、ご存知の通りこういった対応は、先進国のなかでは日本のみです。ドイツを除く諸外国においては、症状が安定し、受診時に医師による処方変更の可能性が低いような容態の患者さんには、リフィル処方箋というものが発行されています。「リフィル」というのは英語で「詰め替え」というような意味合いの単語で、つまりリフィル処方箋とは複数回使える処方箋です。

 患者が医師の再診を受けることなく、処方箋1枚で繰り返し薬局で薬を受け取ることができる処方箋である。多くの場合、病状が安定した患者において医師が期限を決めて処方箋を書き、その期限内であれば薬剤師のモニタリングの元に、その都度繰り返し調剤が行われる。薬剤師はモニタリンク結果を薬歴や調剤録に記録をとる。薬剤師が再受診を必要とすると判断した場合は調剤は行われず主治医に受診勧奨を行う。薬剤師によるモニタリングを前提とした仕組みである。

—–「リフィル処方箋」(2015年7月23日 (木) 16:35 UTCの版)『ウィキペディア日本語版』

メリットや問題点をまとめますとこんな感じでしょうか。

患者さんのメリット
1. 医療機関受診にかかる手間やコストがかからない
2. 残薬確認や副作用モニタリングなど薬剤師による薬学管理が定期的に行われる

問題点
1. 処方箋発行医療機関の診療報酬の減少
  (もちろん国民の皆様の医療費の削減には貢献します)
2. 麻薬・向精神薬処方に対する厳格なリスクマネジメントの必要
3. 薬剤師の技量により受診を勧めるタイミングが変化する可能性がある
4. リフィル処方交付時に本人ではなく代理の方が来られた時のアセスメントが出来ない


 規制改革会議や中医協では、残薬解消、多剤処方防止の手段として捉えられており、薬学部6年制により薬理的な管理を任せられる新たな存在として薬剤師を定義し直した上で、いよいよその役割を担わせようとしています。これが国としての姿勢です。私としても、この重責をしっかりと認識し頑張りたいと思っています。

 また薬局薬剤師としては、予見されている深刻な医師不足の医療環境を危惧しています。日常診療で忙しい医師の負担を、一部でも私たちが担うことで地域医療がうまくまわっていけばと思っています。私見ですが、以下の3点を原則としてリフィル処方箋を我が国でも実施することができれば薬剤師の資質の向上が図られ、医療の連携がスムーズになると信じております。

1. リフィル処方箋に関する情報の処方元への情報提供等は電子化された薬歴へのアクセスを可能とする
2. リフィル処方箋発行の際はお薬手帳の確認または新規発行を原則とする(電子版手帳でも可)
3. リフィル処方箋での薬剤交付は原則服用する本人のみとする
未来の医療のデザインは医療現場の声が重要です。より良き医療環境を目指して情報発信をしていかねばと考えております。


水八寿裕 : ふくろうメディカル代表、薬剤師、東京理科大学薬学部 臨床准教授



http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/column/14/091100014/072300010/?bpnet
コラム 医療問題なぜなにゼミナール  第10回 
「医療訴訟を提起したい」という相談が激減した理由
電話相談から見たこの25年間の患者意識の変化

山口育子=NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長
2015/7/29 日経Goody

誰もがいつかはお世話になる「医療」。ですが、自分や家族が病気になるまで、医療については特に関心がないという人も多いのではないでしょうか。医師との付き合い方や医療制度の動向まで、いざという時にあわてず、安心して治療を受けるために必要な知識をNPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)理事長の山口育子さんが伝授します。

 私たちCOMLが活動をスタートした1990年は、日本医師会の生命倫理懇談会がインフォームド・コンセントを「説明と同意」と訳し、「これからの医療現場に広めていく必要がある」と発表した年です。以来、25年間、COMLはまさしく、インフォームド・コンセントの発展と共に歩みを進めてきたように思います。

 1990年当時、患者はほとんど情報を得られず、「医療のような高度な専門領域は、医師にお任せするしかない」「説明を受けてもどうせ分からない」と、半ば諦めていました。しかし、その後の情報化やインターネットの普及といった時代の変化と共に、患者を取り巻く環境は大きく様変わりしました。

まず「聴く」ことから始まる電話相談

 COMLの日常の活動の柱は、全国の患者・家族から届く電話相談への対応です。これまでに約5万5000件に上る相談が寄せられました。

 相談を受ける上での私たちのこだわりは、専門家ではなく、同じ患者の立場のスタッフが対応すること。これは「相談とは答えることではなく聴くこと」という信念によるものです。忙しさが増すばかりの医療現場で、医療者が「時間をかけてじっくり患者と向き合う」ことは難しいのが現実です(そのことにジレンマを感じる医療者も少なくありません)し、入院治療から外来治療へとシフトする中で、患者が疑問を抱いたり不安になったりするのは自宅や仕事先で、周りに医療者がいません。つまり、患者がその想いを医療者に話す機会が限られているのです。

 そのようなときに、まずは想いをすべて吐き出してもらい、問題整理のお手伝いをした後で、その人が「どうしたいか」という本音を引き出し、それに沿ったアドバイスや情報提供をします。しかし、必ずしもアドバイスや情報提供ができるとは限りません。解決方法が簡単に見つからない場合でも、相談者の想いを受け止め、寄り添いながら“聴く”ことはできるはず、そう考えて対応してきました。そのため1件の相談に要する時間は長く、平均で約40分かかっています。

25年間の相談で変わったこと

 振り返れば、この25年間で、電話相談の内容も患者の意識も、さらには医療現場も大きく変化しました。特に1990年代の10年間は、患者の権利意識やコスト意識の芽生えと共に、情報化が進みました。それまで表沙汰にならなかった“暗闇の部分”も表面化するようになったあたりから、医療に不信感を抱く患者・家族も増え始めました。

 そこに1999年に起きた横浜市立大学医学部附属病院の患者取り違え事故や都立広尾病院での消毒液誤注入による患者死亡事故などの大きな医療事故が重なったことにより、医療事故・ミスの報道は過熱を極め、深刻な医療不信の深まりをもたらしました。

 そうした動きに伴い、COMLでも、「医療訴訟を提起したい」という内容の電話相談が増えました。ピーク時は、寄せられた電話の約2割強が、法的解決や示談交渉を含む医療不信関係の相談だったほどです。

“医療崩壊”報道へのシフト

 しかし、医師不足や救急医療の危機といった“医療崩壊”へと報道がシフトした2007年ごろから、「医療訴訟を提起したい」という電話相談が激減しました。

 2004年に起こった福島県立大野病院事件(産婦が胎盤剥離の際に失血死)では、担当医が2006年に逮捕されるというショッキングな事態に至り、関連する報道も過熱しました。しかしその後、産婦人科医から「あの状況は妊産婦を救えるものではない」と悲鳴が上がりました。

 さらに、2006年、奈良県の町立大淀病院で出産間近の妊産婦がくも膜下出血を起こし、受け入れ先の病院がなかなか見つからず、結果的に転送先の病院で死亡するという事件が起こりました。この際、「たらい回し」という言葉を使った報道も多く見られましたが、その際も同様に、「たらい回しではない。受け入れたくても受け入れられないんだ」という悲鳴が医療側から噴出しました。

 そういった動きによって、マスコミもそれ以前に比べると、“医療たたき”を前面に出した報道をしなくなりました。それに見事に呼応するかのように、「医療訴訟に訴えたい」という相談が激減したのです。こうした背景もあり、現在は、「法的解決や示談交渉」に関連した相談は、全体の1割ほどです。

以前とは異なる「自己決定できない」理由

 そのような変遷の中で、変わることなく届く相談が、相談というより判断を求める、つまり、治療法の選択や医療機関選びなどに関して「自己決定できない」という内容です。

 ただし、その理由は以前とは変わってきました。かつては「情報や知識がないから医師が話すことを理解したり自己決定するのが難しい」と訴える方が多くいました。しかし今は、専門家と同じぐらいの情報がたやすく手に入る時代です。また、COMLに寄せられる相談においても、「十分な説明を受けていない」という方は少なく、相応の時間、医師が説明の時間を取っている例が大半です。

 では、現実には何が起こっているのでしょうか? 患者が詳しい医療情報を手にしても、その内容はやはり専門的で難解。結果として、情報の渦に翻弄されてしまっている患者・家族が少なくないのです。

 次回は、インフォームド・コンセントという言葉が一般化した時代において「自己決定できない」患者がなぜ減らないのかを分析するとともに、情報に振り回されないために、患者として何ができるかについて、考えてみたいと思います。


【COMLからのお知らせ】
 COMLでは、「医療で活躍するボランティア養成講座」の参加者を募集しています。患者と医療者が協働してよりよい医療をつくりあげていく時代。患者の視点や意見がいまほど必要とされているときはありません。ボランティアといっても、活躍する場はさまざま。まずは医療の周辺事情を理解し、賢い患者になったうえで、あなたが参加できるボランティア活動を探してみませんか?
 大阪開催は8/10~14の5日間、東京開催は10月から来年2月にかけて5日間のスケジュールで行います。5回の講座は、連続参加はもちろん、関心のある講座だけを選択することもできます。
 詳しくは、こちら をご覧ください。

山口育子(やまぐち いくこ) NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)理事長


  1. 2015/07/30(木) 06:11:28|
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7月28日 

医学部新設

http://www.m3.com/news/iryoishin/343453
シリーズ: 医師不足への処方せん
医学部「地域枠」55人、充足見通し、東北薬科大学
教育運営協議会で準備状況説明、NTT東北病院の取得も

2015年7月27日(月)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 東北薬科大学は、7月27日に開催した「第7回教育運営協議会」(委員長:里見進・東北大学総長)で、修学資金制度を活用した1学年55人の「地域枠」は充足する見通しであるなど、2016年度の医学部新設に向けて順調に準備を進めている状況を説明した。附属病院の規模拡大のため、NTT東北病院(仙台市青葉区)の取得に向けて交渉しており、近く正式に契約締結できる見通しであることも明らかにした。


 同大学は今年3月の文部科学省の「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」で、医学部の設置認可申請を行うことが了承され、大学設置・学校法人審議会に対し、3月末に申請した。6月に補正申請書を提出、順調に進めば、この8月中に医学部新設の認可が下りるか否かが決まる見通し(『医学部新設、3月中の申請へ、東北薬科大学』などを参照)。

 新設予定の医学部は定員100人で、うち55人が東北6県への就職を条件とした修学資金制度を活用する入学枠。同大学医学部設置準備室委員・事務局長の堀田徹氏は、「55人については、基本的に集まると考えている。これは希望的観測ではなく、高校や予備校への説明会で、高校生や予備校生の話を聞いた上での考えだ」と述べ、55人が埋まらない場合でも、45人の「一般枠」を増やすことは考えていないと説明した。これは岩手医科大学理事長・学長の小川彰氏による質問への回答だ。

 東北薬科大学は、教員採用予定者は今年3月時点より4人増加の174人となったことも説明。新たに7人増えた一方、3人が「一身上の都合」により辞退した。そのほか、修学資金制度については、各県との協議が進み制度が固まってきた上、東北6県の高校進学指導者への説明会を開催したり、各地の高校を訪問するなどして、広報活動に取り組んでいるとした。学生の臨床実習や卒後の受け入れなどを担う、東北6県の「地域医療ネットワーク病院」も、宮城県は9病院、秋田県以外の東北4県で計8病院の協力を決定した。

 教育運営協議会後、会見した同大理事長・学長の高柳元明氏は、「(3月の)前回の協議会の時よりも、かなり問題が解決し、進展があったのではないか。各県、各大学との協議も進み、修学資金制度についても、ある程度の理解が得られている」などと感想を述べた上で、一部報道にあったNTT東北病院(仙台市青葉区)の取得についての質問には、「交渉していることには間違いない。あまり時間をおかず、正式な締結ができるだろう」と認めた。「東北薬科大学病院は466床で、附属病院の基準とされる600床には足りない。NTT東北病院(199床)に参加してもらうことによって、医学部の附属病院として完成できると考えている」(高柳氏)。


27日の教育運営協議会は、委員32人中28人(うち代理6人)が出席。

 小川・岩手医大理事長と関係者、見解に相違
 27日の教育運営協議会は、6月11日に小川氏を中心に、同協議会の有志委員13人が連名で開催要請したことを受けて開かれた。協議会の大半は、小川氏が疑問点や問題点を尋ね、東北薬科大学、宮城県、東北大学、文部科学省が答える形で展開された。その回答の大半は、小川氏の疑問等は解決できるとの趣旨だった。主なやり取りは以下の通り。

◆小川氏: 修学資金制度(循環型)は、宮城県枠として、毎年30人が予定されている。(義務年限の)10年で計300人だ。2014年8月の(文部科学省の)構想審査会では、仙台市に医師が集中しないように配慮を求めている。宮城県において、仙台市以外で、100床で10科以上の病院は16病院しかない。これらの病院で300人の受け入れは可能なのか。仮に30病院あったとして、1病院当たり10人ずつ受け入れるのはかなり無理な話。受け入れは大丈夫だというエビデンス、シミュレーションを示してもらいたい。
東北薬科大学(堀田氏): エビデンスがあるわけではないが、宮城県と協議した上で、今後の医師需給の見通しから、年30人は十分に吸収できる数だと考えている。
宮城県(福祉部長の伊東昭代氏): 県としても、一緒に制度について検討してきた。宮城県には、自治体立の病院が30施設、自治体立のクリニックが29施設、合計で58施設あり、これらがベースになる。自治体病院とは、これまで制度について説明会を重ねてきて、基本的には協力をもらっている。今の段階で、「どの病院に何人」という形でシミュレーションしている状況ではないが、自治体病院等の話では、「医師が不足しているので、ぜひ来てもらいたい」とのことだった。(修学資金制度活用の学生の受け入れは)自治体病院と診療所を想定しているが、地域医療を担っている国立病院機構や民間の病院への拡大についても、状況に応じて検討していきたい。また今後、医師のローテーション、キャリア形成などについては、宮城県医師育成機構も含め、相談していきたい。

◆小川氏: (教員採用予定174人のうち)64人が東北大学所属。これは、医師不足が激しい東北各県の地域医療をサポートしていた医師が、64人マイナスになるということ。これで地域医療に支障を来さないということが、どんなエビデンスから言えるのか。いったん地域医療に影響が出ると、回復は不可能。その責任は誰が取るのか。3月の構想審査会では、教員等の採用について、「採用地域や採用機関等に十分配慮しつつ」と指摘されたが、これは一つの施設からの応募が多すぎるという指摘ではないのか。
東北薬科大学(堀田氏): 地域医療に支障がない、ということを担保するために、(応募書類に添付する)意見書の記述内容を精査している。その医師が異動した場合の補充人事などを確認したりもしている。いろいろな点を検証しつつ、進めてきた。赴任時期についても、開学後1年目、2年目、3年目と調整した。地域医療に対する影響については、一定の担保ができると考えている。もちろん、今後、影響が起こらないとは断言できない。開学後、早い時期に地域医療への影響を検証して、本協議会で報告するなど、早め、早めに対応していく。教員採用の結果、明らかに影響が出ると分かれば、関係機関と協議する。
東北大学(医学部長の下瀬川徹氏): (教員採用予定の174人中、64人が東北大学所属であり)約30%を占めることが許容範囲かどうかは、個人によって違うのではないか。(東北大学の)各診療科が、教室運営や地域医療に支障がないという根拠を書いた申請書を見て判断しているので、それ以上は、首を突っ込むことはできない。(64人のうち、臨床系教員として採用予定の)46人だが、東北大学の診療科数を考えると、単純計算で1診療科当たり1.5人前後だ。また東北大学は、地域医療だけでなく、研究、教育のレベルも維持しなければいけない。(64人は、教員として応募しなければ)地域医療に充てていた数字ではない。
 (福島県いわき市の今年3月末の)東北労災病院の5人の整形外科医の引き揚げは、もともと予定していたものであり、今回の件とはリンクしていない。地域医療を支援していく上で、地域の医療事情も踏まえながら、東北全体の医師の配置を考えた結果だ。

◆小川氏: 6月11日に、本教育運営協議会を開催するよう要望したが、7月27日の開催が決まるまでの間、一切返事がなかった。極めて遺憾。
東北薬科大学(高柳氏): この協議会の開催が遅れたことは、改めてお詫びする。3月の構想審査会の決定を受けて、設置認可申請を行い、書面審査、面接審査、実地調査などを受けて、6月末には再補正申請書を提出した。教育運営協議会を中途半端な形で開催できず、対応に目途が付いて、今日開催した。

◆小川氏: 大学設置・学校法人審議会における指摘事項の開示を求めているが、本日、その資料がない。部外者以外には開示できないということであれば、本教育運営協議会は、大学の下に設置されており、我々としては部会者という認識はない。
文科省(高等教育局医学教育課課長の寺門成真氏): 大学設置・学校法人審議会は、設置基準に適合しているか否かについて審査をする場であり、従来から公正な審査を行うために、議論は非公開で行っている。審査の途中において、開示して議論する性格のものではない。また教育運営協議会は、(文科省の)構想審査会が提示した医学部新設の7つの条件についてその対応状況を検証する場であり、審議会とは役割が違い、すみ分けを行って議論している。ただ、教員採用など重なる点については、今日の協議会でも基本的な情報は開示している。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201507/20150728_13025.html
<東北薬科大>連携病院に栗原中央など追加
2015年07月28日火曜日 河北新報

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 来春の医学部新設を目指す東北薬科大(仙台市青葉区)は27日、東北6県の自治体や医療教育機関の代表でつくる教育運営協議会の第7回会合を仙台市内で開き、学生が臨床実習を行う「地域医療ネットワーク病院」を公表した。
 東北各県のネットワーク病院は表の通り。8月末の医学部設置認可後、正式に協定を締結する。
 宮城は既に公表している7病院に栗原市立栗原中央病院と公立刈田総合病院(白石市)を追加した。秋田の2病院は、連携に関する依頼が設置認可後になるとして病院名を明らかにしなかった。
 このほか、石巻市立病院と登米市民病院に地域医療の実態を包括的に学ぶ「サテライトセンター」を開設。仙台市の国立病院機構仙台医療センターと東北労災病院を先進医療を学習する「関連教育病院」とする。
 若林区のNTT東日本東北病院(199床)を譲り受けて付属病院化する。高柳元明理事長は「(十分な病床数を確保でき)医学部の付属病院として完成する」と話した。
 教員医師は採用予定174人のうち東北大所属が64人で36.8%を占める。出席者からは「偏っているのではないか」との指摘があった。
 新医学部は文部科学省の大学設置・学校法人審議会の審査を経て8月末に文科相が新設を認可する見通し。


医学一般

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2015072890202025.html
名大院教授ら書類送検 医師名義貸しで愛知県警
2015年7月28日 20時20分(中日新聞)

 愛知県岡崎市と長野県松本市の診療所の不正開設を手伝ったとして、中京病院(名古屋市)の形成外科部長浅井真太郎容疑者(50)=名古屋市守山区=らが逮捕、起訴された事件で、愛知県警は、松本市の診療所の無許可開設に関わったとして、医療法違反(無許可開設)の疑いで、この診療所に名義を貸していた医師の男女2人と仲介役の名古屋大大学院教授の男の計3人を書類送検した。送検は27日付。

 3人の送検容疑は、浅井容疑者や松本市の診療所「松本駅前皮膚科」(閉鎖)の元経営者の女(56)=同法違反容疑で逮捕=と共謀し、2012年6~12月と13年1月~14年9月の2度の期間にわたり、長野県知事の許可を得ずに診療所を開設したとされる。

 県警によると、医師2人は診療所に常勤していないのに院長として名義を貸し、名大大学院の教授は診療所に医師を紹介していた。浅井容疑者には、元経営者の女から名義貸しの医師らへの報酬を含めて月約15万円が支払われており、県警が金銭の流れを調べている。



http://www.yomiuri.co.jp/chubu/news/20150728-OYTNT50452.html
名大院教授ら書類送検 美容外科を不正開設容疑
2015年07月29日 読売新聞

 中京病院(名古屋市南区)形成外科部長らが長野県松本市の美容外科を不正に開設したとされる事件で、愛知県警が60歳代の名古屋大大学院教授の男と、医師の男女の計3人を医療法(開設の許可)違反の疑いで名古屋地検岡崎支部に書類送検したことが28日、捜査関係者への取材でわかった。送検は27日付。

 捜査関係者によると、教授ら3人は、同病院形成外科部長、浅井真太郎被告(50)(医療法違反で起訴)と松本市の美容外科「松本駅前皮膚科」(廃院)の元経営者、植野令子容疑者(56)と共謀。2012年6月~12月と13年1月~14年9月、長野県知事の許可を受けずに同皮膚科を不正に開設した疑い。

 教授は浅井被告の依頼を受け、保健所に提出する開設届に名義だけ貸す医師の男を紹介。医師の女については浅井被告が植野容疑者に直接紹介したという。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/51882/Default.aspx
女性ホルモン剤デュファストン錠と乳がん薬フェアストン錠で取り違え アボットと日本化薬が注意喚起
公開日時 2015/07/28 03:51 ミクスOnLine

 切迫流産や月経周期異常症などに用いられるアボット・ジャパンの女性ホルモン剤デュファストン錠(一般名:ジドロゲステロン)と日本化薬の閉経後乳がん治療薬フェアストン錠(トレミフェンクエン酸塩)の販売名が類似しているため、取り違えて調剤した事例が明らかになったとして両社は、医療従事者向けに文書で注意を呼びかけている。医薬品医療機器総合機構のホームページにも7月27日に掲載された。

 これは日本医療機能評価機構の「ヒヤリ・ハット報告」で明らかになったもので、2例公開されている。1例は、不妊症治療のために産科・婦人科医師がデュファストン錠を処方したところ、病院の薬剤部がフェアストン錠を調剤。交付2日後に、患者が違う薬であることに気づき、薬剤部に連絡して発覚した。

 取り違えの背景としては、いくつか挙げている。薬剤棚で両剤は使用頻度の低い同一棚に配置されていた。ラベルの色は両剤で黒と赤と異なっていたが、急いでいたため同一薬剤師が処方せん監査と調剤を行い、別の薬剤師が調剤監査のみを行い、調剤時には処方せんを見ながらピッキングを行わなかった。調剤監査時には、薬袋に入っていた薬剤の薬剤名を確認しなかった。薬剤交付時に、患者との薬剤の確認、患者への説明・指導を行わなかった。

 もう1例は、保険薬局でのケースで、患者が産婦人科の処方せんを持って来局し、フェアストン錠を調剤すべきところをデュファストン錠を誤って調剤し、監査、投薬。帰宅後、患者からの電話連絡で発覚した。

 取り違えの背景としては、調剤、監査時に確認を怠ったことを挙げている。類似の薬剤名、産婦人科で使用される薬剤であることによる思い込みで調剤した。



http://www.m3.com/news/iryoishin/343451
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
日病会長「次回はマイナス改定」と見通し
後発品使用目標は「金額ベースに」

2015年7月27日(月)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 日本病院会の堺常雄会長は7月27日に記者会見を開き、6月末に閣議決定された「骨太の方針」を巡る常任理事会の議論を紹介しながら、見解を示した。「骨太の方針」において、社会保障費抑制の方針を示していることなどを踏まえて、堺会長は、「残念ながら、次回はマイナス改定だろう」と見通した。また、後発医薬品の使用目標については、数量ベースでなく金額ベースとすべきとの考え方を示した上で、日本における後発医薬品の薬価の高さの問題にも言及した。

 「骨太の方針」においては、今後3年間の社会保障費の伸びについて「1.5兆円を目安とする」との内容が盛り込まれている。2020年度のプライマリーバランスの黒字化を主な目標として財政再建改革が続き、財源の観点から社会保障の抑制圧力が強い状況がある中で、堺会長は、「消費税率の10%の引き上げはマストでは」とした。社会保障費は、財政再建に向けて「本丸」として見られる中で、堺会長は、2015年度の介護報酬のマイナス改定も踏まえて、「結果として次年度はマイナス改定になるだろうという残念な予測」との認識を示した。常任理事会の役員も、マイナス改定を見通す雰囲気が強かったという。

 また、「1.5兆円」という伸びの容認が、年間3%程度の名目経済成長率を前提としている点については、「成長を担保できるのか」との見解も示した。成長が担保できない場合、「3年間で1.5兆円」の伸びも容認されない可能性については、「個人的には前提が崩れれば、全体も崩れざるを得ない」との見解を示した上で、経済成長が達成できるように政府への期待も示した。

 後発医薬品の使用については、「骨太の方針」において、「2018年度から2020年度末までの早い時期に80%以上」としている。この点について、堺会長は、供給能力の問題に加え、医薬品原料の出所や、日本における後発医薬品の薬価が高く、ばらつきがある点を問題として挙げた。さらに、後発医薬品の使用が進んだ場合の財政影響や具体的に80%まで引き上げる道筋について、明確に示すよう求めた。

 
 地域医療構想については、7対1入院基本料を算定している病院の実態を精査する必要性にも言及。病院団体として、医療費抑制に向けて、共同購入の規模を拡大して、仕入れコストを抑える努力する考えも示した。保険者機能の充実については、民間保険と公的保険のカバー範囲を見直す必要性に言及した上で、社会保障審議会医療保険部会に急性期病院団体の代表委員を送りたい考えも示した。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/s002/201507/542979.html?bpnet
地域医療のルーツを歩く◎沢内病院(岩手件西和賀町)【後編】
元院長に聞く 沢内の医療が崩壊した理由

千田敏之=医療局編集委員
2015/7/29 日経メディカル

 医師不足、人口減少と高齢化、国保財政の悪化……。僻地の悩みは、十年どころか50年一日だ。過去と現在を対比させながら、日本の地域医療のルーツと呼ばれる地を歩いてみる。沢内病院の後編では元院長・増田進氏に沢内の医療が崩壊した理由を聞いた。

 病院機能と村の保健医療行政を一体化した独自の方式で、日本の地域医療のお手本とされた沢内病院(現・町立西和賀さわうち病院)。前編ではその歴史と再生までの軌跡を追った。後編では、沢内病院の院長を長らく務めた増田進氏のインタビューをお届けする。増田氏は1999年に沢内病院を退職、2007年まで三陸・田老町(現・宮古市)の国民健康保険・田老病院の院長を務めた。その後、雫石町のペンションで診療所を開設。2010年には自宅のある沢内に戻り、ビール工場に隣接するホテルの中に診療所を開設し、鍼治療を自由診療で行っている。

「病院は余計なことをしないで、黙って患者診てろ」

 僕が辞めた後、沢内村は完全に深沢晟雄村長以前の1950年代の僻地医療に戻ってしまいました。深沢村長以来築いてきたシステムをご破算にして、医療や健康管理ではなく、土木や「箱モノ」に村が力を入れるようになってしまった。病院の方向性を議論していた頃、『村民が健康になるとか、医療費が安いとか、そんなことは役場にとって何のメリットもない』と非難されました。村民のメリットではなく、役場のメリットが一番だったのです。

元沢内病院院長の増田進氏 : 1934年盛岡市生まれ。58年東北大学医学部卒業。63年に沢内病院に赴任、75から99年まで院長を務めた。現在は西和賀町にあるホテル内の診療所で鍼治療を自由診療で行っている。

 では、役場のメリットとは何か。1つは補助金や地方交付税です。国の言った通りにやれば補助金、交付税が村に入ってくる。そういうことです。80年代の後半に『ふるさと創生事業』というのがありましたよね。市区町村に1億円配るという。あれで、どこの町村もまるで企業みたいにお金もうけを考えるようになった。村民の健康を守る存在だという視点は薄れ、病院は金ばっかり食っている「事業」だという見方が強くなってしまった。

 老人医療費無料化をはじめとして、沢内の医療はそもそも、国の方針とは一線を画した医療福祉サービスが持ち味でした。医療、福祉、介護を線引きをせず展開していました。実際に自宅を訪問したり村を見て回り、困っているお年寄りがいれば、入院もさせていました。僕が沢内病院にいた最後の頃には、病院の外来に風呂を付けて老人に入っていってもらおうか、という計画もありました。これは今で言えばデイサービスですね。

 こういった独自のサービスを「社会的入院だ」「医療ではない」などと批判されたけれど、沢内村自身は医療費は安いわけだから、何も言われる筋合いはない。でも、村からは「国の方針と違う」と強く非難されました。

 批判にさらされているうちに1989年に高齢者保健福祉推進10カ年戦略、通称ゴールドプランがやって来て、介護と福祉は完全に切り分けることになった。「病院はそったら余計なことをしないで、黙って患者診てろ」というわけです。病院は診療に特化、介護や福祉は社会福祉協議会で、と完全に分断され、沢内村の地域医療は1つの区切りを迎えたわけです。

各地の地域医療モデルがたやすく崩壊してしまう理由

 沢内村の医療は一時期、全国各地で参考にされました。どんな僻地でも1人の気概を持った医師がいて頑張れば、最初の頃は行政も理解を示しサポートもしてくれます。しかし、その医師がいなくなったり、やる気をなくしたりすると、どんなに立派なシステムであったとしても、瞬時にしてその地の医療は崩壊に向かう。各地でそんなことが繰り返されてきました。

 なぜそうなるか。1つには行政、村や町の首長の覚悟や見識だと思うのです。町や村に下りてくる税金を、医療や介護の充実に使うか、あるいは「箱モノ」と言いますか、土木や建物に重点的に使うか、大きな差が出ます。首長が替わるだけで、持続していた医療システムが、いともたやすく潰えてしまうことがあるのです。

 もちろん、医者の側に問題があることもあります。医者は本当にそこに住む人たちが健康に長生きしてもらうために行ったのか。あるいは自分の夢を実現するために行ったのか──。地域のためでなく自分の自己実現のためだとしたら、それは本末転倒です。

 かつて、沢内病院に若い医師が研修に来たことがあります。その後、ある山村に「第二の沢内を目指す」と言って意気込んで赴任していきました。しばらくすると「田舎は嫌いだ。地域医療なんてくそくらえ」という葉書が届いたのです。最初は村人たちも大歓迎だったが、段々と役場も自分のやることに抵抗し始めたと。その医者は「村はやる気がない」「住民はダメだ」と文句ばかりを言うようになり、結局は夢破れて村を去りました。

 医者が頑張るのも分かるし、頑張りと地域がズレるものよく分かります。でも、田舎はそれほど生易しいものではないし、そこに住む住民はしたたかです。医者が理想を掲げても、それだけでうまくいくはずがありません。僕が沢内で36年間も持ったのは、相手に敏感に反応しすぎない「鈍感」さを持っていたからかもしれません。

 後になって、沢内の医療が衰退したのは僕が後継者を育てなかったからだ、と随分言われました。でも地域医療において後継者は、育てるとか育てないとかの問題ではなく、後を継ぐ医者自身がその地域でどんな医療を行いたいか、だけでないでしょうか。

 沢内病院は町村合併後、廃止や診療所化も検討されたようですが、存続が決まってよかったと思っています。新しく赴任した北村道彦院長とも会いました。偶然ですが、僕と同門の東北大の第二外科出身でした。

 北村先生には「僕のやったことを真似する必要はないです」と話しました。時代も環境も変わりましたから。医療とか福祉とかっていう言葉にこだわらず、自分で地域を見て、住民が一番必要としているものは何かを見極めて運営していってほしいと思います。地域医療は、上からの押し付けで作るものではなく、自分たちの目で見て作っていくものです。

経営のために検査・投薬する保険診療に嫌気

 僕は沢内病院を辞めた後、三陸・田老町(現在の宮古市)の国民健康保険・田老病院の院長に就任し、40床の病院の運営に携わりました。そこも2007年に辞め、開業したのが雫石町のペンションでした。知人から閉めているペンションを使わないかという申し出があったのです。山奥のゆったりとしたログハウスで、患者の話をじっくり聞きながら診療するのもいいかなと考え、その話に乗ることにしました。

 JR雫石駅から車で約10分、雫石スキー場の麓にある2階建ての木造ペンションを「緑陰診療所」と名付けて、週3日の診療を3年ほど行いました。標榜科目は一応外科としましたが、中心は腰痛や手足のしびれなどの鍼治療で、全て自由診療にしました。基本料金1回1900円で、これに鍼を打つ部位や回数などを加味して料金を決める。患者1人の平均単価は3000円ほどでした。

 老人医療10割給付で有名になった医者がなんで自由診療だ、と言われたりもしましたが、診療報酬のために病名を付け、経営のために検査・投薬をする保険診療に嫌気が差したからです。山奥で自由診療ということで、患者が来るかと不安はありましたが、それも杞憂に終わりました。鍼は評判で、1日の平均患者数は約30人。田老時代の患者が電車、バスを乗り継いでやって来ることもありました。

 ペンションとの契約が切れ、2010年からは沢内に戻って「銀河高原ビール」の工場に隣接する「ホテル森の風 沢内銀河高原」の中に、再び「緑陰診療所」を開きました。ホテルの中の診療所というと大層な感じがしますが、実はここは潰れて閉鎖していたホテルなんです。再開する話を聞きつけて、会議室だったスペースを使わせてもらうことにして、改装し診療所にしたのです。今はここで週3日、やはり鍼主体の治療を自由診療で行っています。


 今は診察料が2000円、それに鍼の部位によって料金が加算されます。それでも1人平均3000円くらいです。患者さんは1日20人ほどです。鍼しか打たないんだけれども、県内だけでなく、宮城、山形、秋田からも来ます。新幹線を使って関東から日帰りで来られる患者さんもいます。

 週2日は雫石町立雫石診療所で外来も担当しています。こちらは普通の診療です。腰痛持ちの老人なんかに効かないだろうな、と思いながら注射を打って保険診療をしています。時々、試しに鍼を打ってみて比較するんです。もちろんお金は取りません。「おまじないの鍼と注射、どっちがいい?」と患者さんに聞くと、おまじないがいいと言うのです。効かないけど注射するのはむなしいですね。保険適用だから病院の収入にはなるのですが。

 最新の医療機器がなくても、患者の話をじっくり聞いているだけで見えてくるものがあります。医師になって57年。これまでの経験が無駄になっていないと感じます。今は日々の診療が面白くて仕方がありません。(談)



http://www.oita-press.co.jp/1010000000/2015/07/29/000657624
へき地の医療医学生が体験 「研修会」今年は65人参加 NEW!
7月29日 大分合同新聞朝刊

 医学生がへき地医療の現場で体験学習をする「地域医療研修会」があり、医師の卵たちが28日、県内の漁村や山村の診療所で実習を積んだ。地域に根差した医師を育てようと県が2004年度から始めた研修会。学生たちは、幅広い疾患に対応して住民の命を支える医師の姿を通し、地域医療への関心を高めた。

 今年は自治医科大の県出身者と、大分大学医学部の地域枠で入学した1~5年生計65人が参加している。地域枠は、奨学金を貸与する代わりに卒業後の7~9年間、地域医療に携わってもらおうと県と大分大が07年度から始めた制度。65人のうち1班の24人は27日から、2班の41人は8月19日からそれぞれ2泊3日の日程で、県内のへき地診療所やへき地医療拠点病院で診療や検査を見学し、看護業務の補助などをする。8月下旬には参加者全員で意見交換する予定。
 佐伯市鶴見の国民健康保険鶴見診療所(内山剛所長)では、大分大4年の糸長昌彦さん(33)、同3年の佐藤祐輔さん(23)と平国由佳さん(21)が研修。内山所長(41)は外来患者と笑顔で会話しながら手際良く診療し、「地域の文化、特性を知り、住民一人一人としっかり向き合うことが重要」と学生たちに伝えた。
 糸長さんは「現場の具体的イメージが分かり、とても参考になった」と感想。佐藤さんは「対応の仕方はもちろん、スキルや知識も磨かねばと思った」と述べ、平国さんは「患者との距離が近く、住民から信頼されていると感じた。私も地域に信頼される小児科医になりたい」と決意を新たにしていた。
 県医療政策課によると、県内の医師は3040人。人口10万人当たりでは256・5人と全国平均(226・5人)を上回っているが、東部(別府、杵築、国東各市と姫島村、日出町)と中部(大分、臼杵、津久見、由布各市)の両医療圏に約8割が集中している。南部、豊肥、西部、北部の各医療圏では全国平均を下回っている。
 同課の高窪修課長は「どこに住んでいても十分な医療サービスを受けられる環境を整えるには、医師の確保が大きな課題となる。学生たちは現場を知ることで新たな発見もあったのではないか。地域を支える医師になってほしい」と話している。



http://techon.nikkeibp.co.jp/article/FEATURE/20150727/429565/?bpnet
デジタルヘルス・レポート
宮城の地域医療連携システム「MMWIN」はこうしてセキュリティーと多様性を確保した
「第19回 医療情報学会」の共催セミナーから

2015/07/28 00:00
増田 克善=日経デジタルヘルス協力ライター

 地域医療連携システムをはじめ、医療系ネットワークには外部施設との安全な診療情報のやり取り、あるいは用途や相手先に応じてセキュリティーレベルを確保した通信制御が求められるようになった。宮城県の地域医療連携システム「みやぎ医療福祉情報ネットワーク」(MMWIN)では、ネットワーク仮想化技術やフルメッシュ型VPN技術などを用いて、コストを抑えつつセキュリティーを担保した利便性の高い医療情報ネットワーク基盤を構築している。

 このMMWINのネットワーク的な特徴と技術的なポイントについて、東北大学病院メディカルITセンターの中村直毅氏が、「第19回日本医療情報学会春季学術大会」(2015年6月11~13日、仙台国際センター)の共催セミナー(シスコシステムズ共催)で紹介した。

 各医療機関の電子化・バックアップの確立、中核病院と他の病院や診療所、保険薬局との医療情報連携、介護・在宅医療・生活支援推進を目的として構築されたMMWIN。医療情報連携のための患者ID名寄せ・認証システム、診療所などへのASP型の電子カルテや介護支援システムの提供、さらに遠隔カンファレンスや遠隔健康管理システムなどを提供している。

 MMWINのネットワーク的特徴として中村氏は、「医療情報連携用ネットワークや在宅医療システムなどのホスティング用ネットワーク、テレビ会議ネットワークなど、用途に応じた複数のサービスを提供するネットワークで構成されている。セキュリティーレベルにおいても医療機関が接続する高いセキュリティー環境や集会所などから接続する低いセキュリティー環境も対応する、さまざまなネットワークを提供している」と説明した。

用途やセキュリティーレベルに応じた接続環境を実現

 MMWINではIPsecによるインターネットVPNを使用し、各医療機関や介護事業所などに設置したルーターをデジタル証明書で認証して接続先の真正性を担保している。また、遠隔読影などの用途を想定し、インターネット接続とは別に閉域網も提供。遠隔読影やテレビ会議などは、センター側のネットワーク帯域を圧迫しないためにも、センター経由とせずに拠点間通信ができる環境を用意している。

 こうした用途ごとに回線をルーターで分離して使用しており、その実現のための技術の1つがVRF(Virtual Routing and Forwarding)という仮想化技術である。「1つの物理的なルーターを複数の仮想ルーターとしてネットワークをルーティングする技術で、仮想的なWANを構築している。ファイアウォール機能も仮想化することによってコストおよび運用管理の削減を実現している」(中村氏)。

 もう1つの技術が、フルメッシュVPNを実現するためのDMVPN(Dynamic Multipoint VPN)という技術だ。「センター側のネットワークを経由せず、拠点と拠点が直接通信するフルメッシュのVNPが可能で、設定をシンプルにでき、拠点側で固定アドレスが不要になるというメリットがある」(中村氏)と説明。シスコのルーターに実装されているこうした技術によって論理的に複雑なネットワーク環境を提供し、安全で利便性の高い接続制御を可能にしていると述べた。

 中村氏は今後の課題として、救急現場からのアクセスやデバイスフリーなアクセス環境、あるいは患者が自分の診療情報を参照したいといったルーターがない環境への対応が求められるだろうとし、「利用者やクライアント環境に応じて、セキュリティーレベルの異なったサービスやネットワークを提供できればと考えている」と展望した。

BYOD、多職種によるセキュアなアクセスを可能にする医療系基盤

 続いてシスコシステムズ 公共・医療担当シニア・ソリューション・アーキテクトの岩丸宏明氏が登壇し、仮想環境での院内から地域医療ネットワークに及ぶネットワーク基盤について、具体的な利用シーンで説明した。

 岩丸氏は医療系ネットワークのアクセス制御の課題として、(1)ネットワークレベルでのアクセスコントロール、(2)新しいサービス、デバイスへの迅速なポリシー適応、(3)従来のセグメンテーション方式の煩雑性と運用負荷、(4)拠点やシステム、アクセス方式ごとにサイロ化された管理の4点を提示。「特に今後は2番目と3番目の課題への対応が重要で、在宅医療などの拠点ルーターがないモバイル環境でアクセスする際にも(施設間通信と同様の)セキュリティーを担保した通信を運用の複雑性なく実現することが必要になってくる」(岩丸氏)と指摘した。

 具体的な利用シーンでは、まず診療におけるタブレット、あるいは医療従事者自身の端末を利用する、いわゆるBYOD(bring your own device)を運用する際のセキュリティー確保について紹介した。「端末にセキュリティータグ(認証タグ)を付与することによるデバイス認証をベースとし、電子カルテなどに直接接続するのではなく、コントローラー経由で参照用の仮想端末に接続する形態がある」(岩丸氏)と説明。

 この他、医療通訳や手話サービスといった外部のサービス事業者と院内LAN経由でVPN接続し、安全なビデオ会議を成立させる仕組み、開放型病床を持つ病院の医療情報システムに連携元主治医が診療所からアクセスして入院患者の診療情報、生体情報などを参照する事例、今後医療向けサービスがクラウドで提供されるようになった際に院内から安全に利用する事例などを紹介した。

 「このような接続先に認証可能なルーターがない場合は、アクセスする施設側の端末で信頼できる接続であるかといったポリシー管理が必要になる。Cisco ISEのユーザー認証ポリシー管理ソリューションを利用することによって、誰が、どの端末で、いつ、どこからアクセスしているか、あるいは検疫アプリケーションが適用されているかなどを見える化するとともに、ポリシーに則ったアクセス制御が可能になる」(岩丸氏)と述べた。


  1. 2015/07/29(水) 05:35:23|
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7月27日 

医学部新設

http://www.sankei.com/life/news/150727/lif1507270034-n1.html
新医学部に向け病院取得へ
2015.7.27 19:25 産経ニュース

 東日本大震災の復興支援として医学部新設先に選ばれた東北薬科大(仙台市)の高柳元明学長は27日、付属病院として運営するため、NTT東日本東北病院(同)と経営譲渡に向けて交渉していることを明らかにした。近く合意する見通しだという。

 東北薬科大病院の466床に、NTT病院の199床を合わせることで、高柳学長は「(十分な病床数を確保でき)医学部の付属病院として完成する」と話した。

 会議では、勤務先を宮城に限定した奨学生を30人、宮城以外の東北5県の勤務を計20~25人とする制度についても議論。委員からはあらためて「医師の新たな地域偏在が起こる」などの懸念が出た。

 また、災害や地域医療を重視する教育カリキュラムも明らかにし、過疎地の医療や被災者の心身ケアなどを重点的に取り上げるとしている。東北薬科大は来年4月の医学部開設を目指し、文部科学省の審査を受けている。


医学一般

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/46301.html?src=catelink
救急搬送、8割が情報キットなど準備せず- 埼玉県が医療意識調査
2015年07月27日 13時00分 キャリアブレイン

 健康保険証や診察券、お薬手帳の写しを入れて冷蔵庫などに保管する「救急医療情報キット」などを準備していない人が8割超を占め、救急搬送に備えた準備が十分進んでいないことが、埼玉県が実施した医療に関する意識調査で分かった。ただ、救急車の適正利用については意識が高まっているようで、ほとんどの人が、症状に緊急性がない場合は救急車を呼ばないと回答した。県は、意識調査の結果を今後の施策の参考にしたい考えだ。【新井哉】



http://www.saga-s.co.jp/column/ronsetsu/212314
介護職員不足
2015年07月27日 05時00分 佐賀新聞

◆国と地方、連動する対策を

 団塊の世代が75歳以上になる2025年度に必要な全国の介護職員は253万人に達し、このままだと38万人が不足する恐れがあることが、厚生労働省の推計で明らかになった。介護現場の低賃金や重労働は既に指摘され、定着率の低さも問題になっている。労働環境改善などの対策が急務だ。

 推計は必要な介護職員数に対し、確保できる見込みの人数の割合(充足率)を都道府県別でまとめた。全国平均は85・1%だが、宮城、栃木、群馬、埼玉は60%台から70%台とかなり低い数値が出た。一方、佐賀は96・0%で全国で2番目に高かったが、推移をみると、17年度の97・3%、20年度の98・6%と徐々に悪化していく予測で対策が必要だ。

 ただ、この数値は国が提示した様式に、高齢化率や離職率などの数値を入れて算出したもので、現場には「どのデータを選ぶか、厳しく見積もるかどうかで違いが出ている」という指摘もある。国が進めるサービス再編や自治体の地域支援事業などを織り込めば推計値が変わってくる可能性も大きい。数値に憂慮するのではなく、介護職員確保や高齢者の暮らしを支える根本的問題に目を向けたい。

 介護職員の数は、介護保険制度が始まった2000年度が55万人で、今は約3倍に増えているといわれる。だが、「低賃金で体力的にもきつい」というイメージが定着し人手不足は慢性化。厚労省によると、常勤の人で1年間に離職する割合は16・8%で全産業平均の12・4%を上回っている。勤続年数が短いことも影響し、平均月給は約22万円と全産業平均より10万円ほど低い。

 そうした現状に対し厚労省は、介護サービス事業者に支払われる介護報酬を改定し、職員賃金が平均月1万2千円上がるよう手当てしたほか、介護福祉士が離職した場合に各都道府県の福祉人材センターに届け出を求め、再就職を促すことを盛り込んだ社会福祉法改正案を今国会に提出しているが、大幅な改善は難しそうだ。

 人材確保策とともに進められているのが、医療・介護の「病院完結型」から「地域完結型」へのシフトだ。一言で言えば「施設から在宅へ」ということだ。ただ、1人暮らしや高齢夫婦だけの世帯に対応する人の確保が課題になる。

 そのため厚労省は「地域包括ケアシステム」の構築も考えている。自宅をベースに、医療・介護や生活支援、介護予防事業などを一体的に提供しようという考え方だ。切り札となるのは24時間の定期巡回サービス。事業参入が少ないことなど課題も多いが、在宅は多くの人が望んでいる。実効性のある仕組みに育てたい。

 こうした国としての政策が推進される一方で、地方はその地域の実情に合った独自の施策も考えたい。地域の人のつながりの深さを生かす方法、医師会などと連携した取り組みがあるかもしれない。地域ならではの取り組みは不可欠だろう。

 佐賀では27日、「介護労働懇談会」が開かれる。県や労働局などの行政、大学などの人材養成機関、高齢者福祉関係事業所など22団体が参加して、厚労省の推計の報告やこれからの対応について協議する。国の施策と並行して、佐賀の現状と将来を考慮した取り組みを始めたい。(小野靖久)



http://www.qlifepro.com/news/20150727/case-has-generated-confusion-in-duphaston-and-fareston.html
「デュファストン錠」と「フェアストン錠」で取り違え事例が発生
2015年07月27日 PM06:00 Q Life Pro

名称のほかに、ともに産婦人科で使用される薬剤であることが取り違えの一因か

 アボット ジャパン株式会社と日本化薬株式会社は、両社がそれぞれ販売する「デュファストン錠」と「フェアストン錠」で薬剤の取り違え事例が2例発生したことを受けて、注意喚起を促すリリースを医療従事者向けに発出した。

 アボット ジャパンが販売する「デュファストン(R)錠」(一般名:ジドロゲステロン)は、切迫性流産や月経周期異常、子宮内膜症などが適応。一方、日本化薬が販売する「フェアストン(R)錠」(一般名:トレミフェンクエン酸塩)は、閉経後乳癌が適応で「劇薬」に指定されている。

同一棚の同一列に配置。抗癌剤を示す表示はなく

医薬品医療機器総合機構(PMDA)のホームページで公開されている2例の取り違え事例は以下の通り。

【1例目】
 産科・婦人科医師が「デュファストン錠5mg」を処方したところ、薬剤部が「フェアストン錠40」を調剤。2日後に、患者本人が違う薬であることに気づき、薬剤部に連絡を取った。両剤は、使用頻度の低い同一棚の同一列に配置。フェアストンにハイリスク薬を示す「H」の文字は付いていたが、抗癌剤を示す表示はなかった。さらに、同一薬剤師が処方箋監査と調剤を行い、別の薬剤師が調剤監査のみを行ったことに加え、調剤時に処方箋を見ながらピッキングを行わなかったことが分かっている。その他にも調剤監査時の薬剤名の未確認や、薬剤交付時に患者への説明・指導を行わなかったことが、調査の結果、明らかになった。

【2例目】
 「フェアストン錠40」のところ、「デュファストン錠5mg」を調剤。患者から電話連絡があり、間違いが発覚、すぐに薬剤を取り換えた。類似の薬剤名、産婦人科で使用される薬剤であることによる思い込みで調剤したことが背景に。

 両社はリリースで両剤の包装写真を掲載するとともに、それぞれの会社でも問い合わせを受け付けている。(QLifePro編集部)



http://www.fukushishimbun.co.jp/topics/10057
医師なし病院内施設を慢性期医療協会が提案 施設長は看護師
2015年07月27日福祉新聞編集部

 日本慢性期医療協会(武久洋三会長)は16日、医師を配置しない病院内施設の創設案をまとめ、記者会見で発表した。施設長は所定の研修を受けた看護師とし、看護職員の配置も介護療養型医療施設より少なくすることで“割安感”を打ち出した。2018年度の介護報酬、診療報酬同時改定での実現を視野に入れ、厚生労働省の療養病床の検討会で提案する予定だ。
 今後、都道府県が病床を計画的に減らしていくことを踏まえ、入院患者のいない空き部屋を施設として活用する。精神科病棟を居住施設に転換する考えと似通う。特別養護老人ホームとの違いを見せるため、看取りの安心感をアピールする。
 特養ホーム、老人保健施設、認知症グループホームなどにとっては、介護報酬を奪いあう居住系サービスの“ライバル”となる可能性がある。
 介護保険の適用される介護療養型医療施設(今年3月現在6万3000床)は、17年度末に廃止になる予定。しかし、医師の配置が必要な老健施設への転換は進んでいない。
 会見で武久会長は「空き部屋を廃虚にする手はない。新施設は医師の配置はないが、院内にのみ設けるものなので、何かあれば別病棟から医師が駆け付けられる。家族は安心だ」と話した。
 新施設は入所者100人当たり看護職員の配置基準が13人、介護職員が17人。看護職員は介護療養型医療施設(同18人)より少ないが、特別養護老人ホーム(同3人)よりは多い。人件費は介護療養型医療施設の半分で済み、特養ホームとほぼ同じという。
 新施設を介護保険施設とするか、住宅扱いとして看護や介護を外付けサービスとするかは未定。基準上の居室面積は特養ホームよりも狭いため、入所者が負担する居住費も特養ホームより低く抑える意向だ。
 厚労省は10日、「療養病床の在り方等に関する検討会」(座長=遠藤久夫・学習院大教授)を発足。従来の病床や施設の類型にとらわれない検討が必要だとし、年内に報告書をまとめる予定だ。
 日本慢性期医療協会は、9月に開催予定の同検討会で新施設の創設を提案する。



http://news.livedoor.com/article/detail/10395328/
まさに鬼畜の所業! 
二度と行きたくない最悪の医者エピソード「混むはずの時間帯に患者がゼロ」など

2015年7月27日 7時0分 マイナビウーマン

まさに鬼畜の所業! 二度と行きたくない最悪の医者エピソード「混むはずの時間帯に患者がゼロ」など

忙しい毎日の中から時間をひねり出して病院へ……。なのに、医者の対応にガックリきてしまったことはありませんか? 体のケアをちゃんとしたい女性にとって、医者選びは大切ですよね。そこで、女性が通う病院を変える決断をするキッカケについてアンケート調査を行いました。次に行く病院を品定めする際に参考になるかもしれませんよ。

■医者の態度にブチギレ! 病院の雰囲気も大切です

・「歯医者で医者が1時間寝坊してずっと待たされた」(28歳/ソフトウェア/技術職)

・「医師が、医院スタッフにものすごく偉そう。怒鳴ったりするのでうるさいし、居づらい」(33歳/小売店/販売職・サービス系)

・「皮膚科にて、ニキビをすごく気にしてるのに嘲笑われた」(27歳/医薬品・化粧品/営業職)

・「婦人科で、中年のタメ語で話すような馴れ馴れしいおじさんが先生で、そのほかの言動も不快だったので一度で止めた」(32歳/医薬品・化粧品/事務系専門職)

どの病院に通い続けるかというのは、医者との相性がすごく大切ですよね。何のために医者になったのか忘れているような偉そうな医者のところには、行きたくないものです。無理して通うよりも、少し遠くても信頼できる医者のもとへ行ったほうが心身の健康によさそうです。

■不信感がある

・「風邪といつまでも診断し続けた病院。結局肺炎で、ほかの病院へ行ったらそのまま緊急入院になった」(29歳/情報・IT/クリエイティブ職)

・「薬を必要以上に処方してくる病院。いつも使いきれずに余らせてしまっていたので、病院を変えた」(27歳/金融・証券/事務系専門職)

・「歯医者で、先生の鼻毛が飛び出てて、マスクもしないし、汚く感じて通うのはやめようと思った」(26歳/情報・IT/営業職)

・「ふつう混んでいるであろう時間帯に患者さんがゼロ」(26歳/機械・精密機器/事務系専門職)

・「レントゲンを撮っていないのに歯を抜こうとする歯医者」(33歳/印刷・紙パルプ/クリエイティブ職)

・「受付のお姉さんがみんなギャル」(23歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)

医者本人の技量と人間性は比例するのではないでしょうか。ちゃんとした医者のところには、患者さんがたくさん集まるでしょう。人間性にどこか不信感を持ってしまったら、もう通いたくないものです。

■病院って個人情報を扱ってるのに!

・「婦人科で、先生の説明が外に丸聞こえでデリカシーもプライバシーもない」(29歳/学校・教育関連/事務系専門職)

・「廊下で今日はどうされました~?と聞かれ、ほかの人もいるなかで病状を言わなければならなかった」(30歳/機械・精密機器/事務系専門職)

・「中学生のころ吐き気と熱があって病院に行ったら、親の前で妊娠してない? 心当たりはない? と言われた」(28歳/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)

病院に案外多いのが、病気というプライバシーを扱っている自覚がないところです。中には他人に聞かれたくない診療科もあるはず。その心づかい一つで、通う病院を変えるキッカケになりますよね。

■忙しい中わざわざ行ってるのに!

・「患者が一人もいなかったのに診察までの時間、診察後の待ち時間が異様に遅かった」(32歳/その他/クリエイティブ職)

・「事前に受付で確認したのに、その後三時間待たされた上にうちの科では見れないと言われ、診療代だけしっかりととられたこと」(26歳/その他/その他)

・「何時間もまたされて、研修医のような若い医者がろくに問診せずに、『薬出しときます。よくならなければ、また来てください』と言った」(29歳/自動車関連/事務系専門職)

病院は、ある程度は時間がかかるものです。しかし働く女性にとっては半日休暇をとるのが精一杯なこともありますよね。予約をしているのに平気で何時間も待たされると、時間を無駄にしている気になってしょうがないですよね。

忙しい女性にとって、病院は時間の合間をぬって行くものです。ちゃんと診てくれて、人として信頼できる。そんな医者に出会いたいものです。

(ファナティック)

※画像は本文と関係ありません

※『マイナビウーマン』にて2015年7月にWebアンケート。有効回答数235件(22歳~34歳の働く女性)

マイナビウーマン



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/s002/201507/542976.html?bpnet
地域医療のルーツを歩く◎沢内病院(岩手県西和賀町)【前編】
かつての地域医療のお手本は今…

千田敏之=医療局編集委員
2015/7/28 日経メディカル

 医師不足、人口減少と高齢化、国保財政の悪化……。僻地の悩みは十年どころか五十年一日だ。一方で、先達のパイオニアワークが改めて脚光を浴びることもある。過去と現在を対比させながら、日本の地域医療のルーツといわれる地を歩いてみる。最初に訪れたのは岩手県の沢内病院。地域医療のお手本とされた病院は今──。


岩手県と秋田県の県境に位置していた沢内村は2005年に湯田町と合併し西和賀町となった。同町は南北約50km、東西約20kmの広大な町。人口は6247人(2015年2月28日現在)。

全国の地域医療をけん引した沢内病院

 3月31日、総務省から「新公立病院改革ガイドライン」が出された。前回のガイドライン公表から約7年ぶりの見直し。その内容は、地域の公立病院にはこれまで以上に厳しいものとなっている。新ガイドラインは、2014年6月に成立した医療介護総合確保促進法に規定された「地域医療構想」とも連関させながら、病院統合を推進していくためのツールとなる。病床数に応じて公立病院に交付される交付税についても、病床数の算定基礎が許可病床数から稼働病床数へと見直される。稼働率が低い公立病院にとっては大きな打撃だ。

 昨年10月に40床で再スタートを切った岩手県西和賀町の町立西和賀さわうち病院にとってもこの改革は逆風となろう。移転後、病床稼働率は上がったとはいえ約60%。依然、苦しい運営を強いられている。

 同病院の前身は知る人ぞ知る、あの沢内病院である。「沢内村」と聞いてぴんとくるのは、今となっては日本の地域医療の歴史に興味のある医師くらいではないだろうか。1960年代から80年代にかけて日本の地域医療、僻地医療をけん引したのが沢内村(現在の西和賀町)の沢内村国民健康保険沢内病院だった。


写真1 旧沢内病院の建物(略)
1954年に国保直営沢内病院として開設。76年から沢内村国民健康保険沢内病院。2005年に西和賀町国民健康保険沢内病院に名称変更。75年建設の旧病院建物は14年の移転により使われなくなった。

病院機能と村の保健医療行政を一体化

 盛岡でレンタカーを借り、秋田街道(国道46号線)を雫石方面へ。雫石から県道1号線に入り、田園地帯を走る道を、西和賀町へ向かう。山伏峠のトンネルを抜けると旧沢内村(さわうちむら。2005年に湯田町と合併し現在は西和賀町)だ。雪の季節でなければ、盛岡からは1時間弱、約50キロのドライブだ。

 岩手県内陸部の豪雪地帯にあり無医村でもあった沢内村は、「自分たちの生命は自分たちで守ろう」という深沢晟雄村長(当時)の掛け声の下、60年代以降、独自の保健医療施策を次々と打ち出していった。どこよりも早い(1960年12月)老人医療費(外来)無料化、全国初の乳児死亡率ゼロ達成(62年)、病院機能と村の保健医療行政の一体化、ヘルス事業(検診、生活指導)の積極展開などだ。

 1963年から99年まで沢内病院に勤め(75~99年は院長)、94年までは村の健康管理課長も兼務した増田進氏は「病院の医療と保健婦活動の一体化こそが沢内方式の要であり、地域医療を実践する上での必須条件だった」と振り返る。医療と保健活動の両方を展開しつつ、「越冬入院」の名の下で冬季に高齢者を病院が預かるなど、福祉・介護の役割も担っていたのが「沢内の医療」だった。

 厚労省は今、重い要介護状態となっても住み慣れた地域で最後まで自分らしい暮らしを続けることができるよう、「地域包括ケアシステム」構築を推し進めようとしている。国が画一的なシステムを押し付けるのではなく、保険者である市町村や都道府県が、主体性を持って各地域の特性に応じたシステムを作ることを求めている。

 地域包括ケアシステムは元々、広島県御調町(現尾道市)の公立みつぎ総合病院院長(当時)の山口昇氏が、「寝たきりゼロ作戦」を実践する中で「保健・医療・介護・福祉」の連携・統合の必要性を痛感し、1970年代から提唱し始めた概念だ。その基本的な考え方は、遠く北の地、沢内病院でも既に60~70年代に芽生えていた。

 1960~70年代に沢内病院が実践した、医療費を抑えつつ保健活動などによって村民の健康状態を向上さる施策の一部は、「ヘルス事業」として国の老人保健事業にも組み入れられた。日本医師会の武見太郎会長(当時)も幾度となく沢内村を訪れ、沢内病院の実践や西和賀地域保健調査会の活動を視察。それが日医の地域医療の定義のベースにもなったという。

病院長が村の健康管理課長を兼任

 また、病院長が村の健康管理課長を兼任し、病院機能と保健医療行政を一体化させる方式は、全国各地の国保直営診療施設(国保直診)の運営スタイルにも大きな影響を与えた。宮城県の涌谷町町民医療福祉センターや、新潟県大和町(現、南魚沼市)のゆきぐに大和病院などはその影響を受けた医療機関だ。

 しかし、80年代に入り、医療費抑制策が国策として進められるようになると、沢内病院への風当たりは強くなる。81年の診療報酬改定以降、国は医療費削減へと舵を切り、それと呼応するように病院の累積赤字も膨張していく。また、81年には第二次臨時行政調査会(いわゆる土光臨調)が発足、3K(国鉄、国民健康保険、米=食管会計)の赤字解消に乗り出す。沢内村も行政改革委員会を設置、村民に健康をもたらした医療システムは、一転、財政面から厳しい批判を受けるようになる。

 1992年4月には「保健・医療・福祉を考える村民大会」が開催され、当時の村長・太田祖電氏と院長の増田氏の対論が行われ、その模様はNHKの『プライム10』という番組で全国放送された。病院単体の赤字(当時で累積赤字約2億円)を問題視する太田氏に対し、村民が健康になり村全体の医療費が節約できていれば病院の機能は果たしていると主張する増田氏との対論は平行線をたどり、決着には至らなかった。しかし、病院運営を巡って村の行政と増田院長の間に生まれた溝は深く、村は最終的に医療と保健を統合したシステムを捨て、「病院は医療に特化」の方針を打ち出す。

 国が進める老人病院改革や、介護保険創設に向けての議論が活発化する中、医療、老人介護、ヘルス事業を制度の枠組みを超えて提供していた沢内病院は、医師不足に悩む「普通の僻地病院」に姿を変えた。増田氏が沢内を去った1999年以降、地域医療のけん引役としての存在意義もなくなった。2005年に沢内村と湯田町が合併し西和賀町になると、45年続いた老人医療費無料化も終了した。

住民の要望で病院存続が決まる

 町村合併後も沢内病院は存続した。だが常勤医は定着せず、厳しい経営状態が続いた。そんな中、2006年には3人体制だった医師のうち2人が退職、入院や救急の受け入れ制限を余儀なくされた。病院の機能不全は住民の受療行動にも変化をもたらす。盛岡市や北上市、秋田県横手市の病院への患者の流出も始まった。

 そんな中、2007年に総務省から「公立病院改革ガイドライン」が出された。背景には医師不足や経営悪化に悩む公立病院の急増があった。

 2007年6月には北海道夕張市の財政破綻を受けて地方財政健全化法が成立、同じく6月に閣議決定された「経済財政改革の基本方針2007」には、各自治体に総務省が病院改革のガイドラインを示し、改革プラン策定を促す旨が明記され、12月のガイドライン公表に至った。ガイドラインでは、公立病院に対し、経営効率化と持続可能な病院経営を目指すことを求め、病院を開設する地方公共団体に対して改革プランの策定を要請した。

 沢内病院も県の要請を受け、「沢内病院事業健全化計画」を策定、医師を3人確保し病院として存続する方針を打ち出した。しかし、その後も医師不足は続いた。県立病院をはじめとする公立病院の統廃合や診療所化を推し進めたい岩手県は、沢内病院に対し2008年末、有床診療所化を求めた。

 すると、すぐさま反対運動が起きた。2009年3月には老人クラブ、婦人会などの住民団体が中心となり、病院存続を求める町民大会が開かれた。町と住民との対話の結果、医師確保のメドが立たないまま、病院の存続は決まった。豪雪地帯であることや、南北約50キロという長大な西和賀町に病院の存在は不可欠との決断を町は下したのだ。地元紙は「深沢村政の精神は生きていた……」と報道したが精神論だけで病院が成り立つ時代では、もはやなかった。

 医師不足、経営悪化に加え、建物の老朽化・狭隘化への対応も課題だった。西和賀町は2011年から12年にかけ、新たな病院建設の検討を行い、40床規模で町中央部に新築移転する計画を立て、2014年の開院を目指すことにした。しかし、病院建設が始まっても医師不足は続き、2010年末から常勤医は2人のままで、病院全体をマネジメントする院長は不在の状態が続いた。

「シームレス医療」を目指す

 3年3カ月に及ぶ院長不在に終止符を打ったのが、現院長を務める北村道彦氏だ。北村氏は岩手県立胆沢病院副院長を経て、2009年から県立花巻厚生病院と県立北上病院の統合でできた岩手県立中部病院の初代院長を務めた人物。


西和賀さわうち病院院長の北村道彦氏
岩手県立胆沢病院副院長、岩手県立中部病院院長などを経て、2014年4月から沢内病院院長。増田進氏と同じ、東北大学第2外科の出身だ。

 「岩手県立中央病院名誉院長で全国自治体病院協議会の会長も務められた小山田惠先生が、亡くなられる3カ月前の2013年春まで沢内病院顧問としてここで診療をされていた。その小山田先生が私に『定年後、沢内を立て直してくれないか』と話されていた。そんなこともあり、定年退職後は沢内病院の再生に懸けようと決断した」と北村氏は経緯を話す。

 2014年4月に赴任した北村氏は、旧病院で約半年、住民との懇談や、病院の組織作り、地域の医療・介護連携の体制整備を進め、同年10月の新築移転を迎えた。新しい町立西和賀さわうち病院は、旧病院よりも南へ約6キロ、旧沢内村と旧湯田町の境界近くに建てられた。北村氏含め常勤医は3人。耳鼻科、泌尿器科、整形外科の非常勤も確保した。

 北村氏が目指すのは、医療と保健、福祉がつなぎ目なく連携する「シームレス医療」だ。

 「かつての沢内病院が展開した医療の姿を、地域の開業医や歯科医、介護保険事業者と密に連携することで、今のスタイルに改めて実現できればと考えている」と北村氏。病床稼働率も昨年度の30%台から3月には60%台まで上がってきた。「町外の病院に流出していた地元の患者も徐々に戻ってきている。病床稼働率も次は70%を目指したい。人口減少と高齢化も視野に入れ、将来は療養病床や介護施設への移行も視野に入れる」とも付け加える。地域のニーズも踏まえ、4月には通所リハビリも開始した。

 時代に翻弄されながらも、「病院」という器を守り続けてきた西和賀さわうち病院。「地域包括ケアシステム」の構築が叫ばれる中、そのパイオニアワークを担った同病院が、かつてのような輝きを取り戻すことができるのか──。豪雪地帯の病院に、再び注目が集まっている。


写真2 町立西和賀さわうち病院(略)
2014年10月に旧病院から約6キロ南の地に新築移転した新病院。40床、鉄筋コンクリート2階建て、敷地は延べ4700m2。総事業費は26億9400万円。



http://www.m3.com/news/general/343323?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150727&dcf_doctor=true&mc.l=113795496
高知の医療法人に賠償命令 高松高裁
2015年7月27日(月)配信 共同通信社

 搬送先の病院でてんかんと誤診され、脳梗塞を発症したとして、高知県香美市の女性の遺族が、病院を運営する高知市の社会医療法人に約2850万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、高松高裁は24日、原告敗訴の一審高知地裁判決を改め、慰謝料など330万円の支払いを命じた。

 判決によると、女性は2007年11月、脳梗塞を起こす可能性のある発作で救急搬送され、医師らの診察を受けた。その後に脳梗塞を発症した。

 判決理由で吉田肇(よしだ・はじめ)裁判長は診察した医師の1人について「脳梗塞につながる発作と疑い、必要な治療をするべき注意義務を怠った」と指摘。「適切な治療を受ける患者の期待権を侵害した」と判断した。注意義務違反と脳梗塞の発症との因果関係は認めなかった。

 原告側は昨年5月の一審判決後、期待権の侵害に基づく請求を新たに加えており、高裁はこの部分に関し賠償を命じた。女性は11年に死亡した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/342310?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150727&dcf_doctor=true&mc.l=113795497
シリーズ: 改革進む医学教育
兵庫医大出身のスター学者を出したい◆兵庫医科大Vol.2
医学教育センター長・鈴木敬一郎氏インタビュー

2015年7月27日(月)配信 高橋直純(m3.com編集部)

――兵庫医科大で研究医養成を目指す意義を教えてください。

 医学部生時代に研究に興味を持つ学生は少なからずいるが、経済的な問題もあり、臨床医を選択する人が大半。また、兵庫医科大を含む私学では、「研究は東大や京大の学生がやるもの」という思いがあるのも事実。ただ、やらせてみたら、すごく才能がある子もいる。受験に長けているのは満遍なく点数を取る人だが、研究はピンポイントで深く掘り下げること。研究者は好き嫌いがあっても良く、好きなことに打ち込むのに長けた私学を出た学生の方がすごく面白い研究をすることもある。

 また、自大学の将来の幹部教員を卒業生から排出したい。それが学生の学習へのモチベーションを上げることにもなる。ぜひ兵庫医大出身のスター学者が出てきてほしい。

――研究医養成を取り巻く現状にはどのような課題があるでしょうか。

 医学部の教育は昔に比べて、大変過密になっている。全国共用試験の導入で、昔のように最初の2年間はゆっくりすることはできない上に、国際認証を得るために臨床実習期間の延長が求められている。基礎講座配属も1カ月程度しか取ることができない。

 一方で、(2017年度からの)新専門医制度の影響もあり、卒業後5年間は臨床に出てしまう。専門医取得後に研究に戻ることも可能だが、研究の素養を身につけておかないと、限られた大学院の時間では実績を出すのに間に合わない。

 卒業生が大学院に戻ってくるのは、後期研修医や病院助手などの時で、8、9割が夜間大学院。昼間の大学院は医師以外が多い。本来、助教は学位が持っていることが前提だったが、今は夜間大学院に行きながら学位を取る人も増えている。卒業生で学位を取るのは半分から3分の1くらいか。学位を取っても仕方がないという風潮も強まっており、取れないまま辞めてしまう人もいる。

――授業に出席しなくても、医師としての能力に問題は生じないのでしょうか。

 全国共用試験、臨床実習、国家試験もあり、どこで時間を捻出するかが一番の課題だった。これまでは基礎医学の時間の中で捻出しようとしていたが、それは無理。これだけカリキュラムが過酷になると、かなり思い切ったシステムが必要になると考えた。アメリカの医学部などは臨床の系統講義は行われていないと聞いている。研究医コースでは教育過程そのものを変更することによって、全く新しい教育スタイルを作りたい。

 もちろん医師としての質の保証は大学の責務。全部の授業をビデオ録画し、ネットを介して家でも大学でも見られるようにする。専任教員3人を配置している医学教育センターでサポートする。ただ、学生から寂しいという声も出るので、希望する授業には出ても良いとする。日中は研究室、夕方以降は自習の時間に充ててもらうことを考えているが、クラブ活動などは普通にやって良い。これまでの研究医コースは日中は授業に出て、夕方から研究しろと言っていたがそれは過酷。

――学生の意識はいかがでしょうか。

 入学時に研究医コースが面白そうと言ってくれたが数人。「学生時代で一番面白かったのが研究室配属」と言う学生は多々いる。募集10人のところに20、30人が来て選抜したいが、先行する他大では4人の枠に4人の応募だったと聞いた。今年度末に最初の学生が決まるので、アピールしていきたい。

 10人全員が基礎研究者とは思っていなくて、大半は臨床医になるだろう。けれども臨床医をやりながら研究に目を向ける医師になってほしい。大学病院の責務は何かというと、治らない病気を治るようにすること。当直でインフルエンザの患者30人を見るのも立派なことだが、インフルエンザの新しい薬が必要と感じた時にやってみようと思える素養を身に付けた学生を作りたい。

――医師が研究することにどのような意義があるのでしょうか。

 「あれに困っている」「これがあれば役に立つ」という臨床現場の視点が医学研究には不可欠。また、医師であれば、基礎医学の成果を自分で病棟に持っていける。研究の世界ではトランスレーショナル(横断的)リサーチが必要と言われているが、MD研究者がまさにトランスレーショナルリサーチそのもの。

 また、最近は医学部の人気が高すぎて、偏差値の高い子が集中し過ぎ。あんまり医師向きでない学生もおり、医療系に来た中でも進路の多様さは必要だと思う。これはマイナーな理由だが。

――鈴木先生はどうして研究者になったのでしょうか。

 大阪大学卒業後の5年間は循環器内科にいた。師事していた先生が、たまたま生化学の先生と懇意にしており、昔の医局制度なのでちょっと行ってこいと言われたのがきっかけ。そのうち、おもしろくなり、のめり込んでいった。当初は研究がまとまり、学位をもらったらまた臨床に戻ると漠然と思っていた。

 昔は学位の研究を基礎医学教室に派遣されることが多かった。大学に人がいっぱいいたからだが、今は臨床講座の人材が不足しており、基礎に回す余裕もなくなっている。

 このコースでも基礎研究者を増やすのが究極の目標だけど、いきなりは増えない。大学で臨床研究をやる若い人が増えて、その中で臨床研究を極めるためには基礎医学の手法、アイディアが必要と感じて、基礎研究をしたいと思う人が大学に増えていってほしい。



http://www.m3.com/news/general/343399?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150727&dcf_doctor=true&mc.l=113795501
医師夢見る子供に医療や薬の効果解説 福島市で「ふくしま子供医科大学」開講
2015年7月27日(月)配信 福島民友新聞

 医師や科学者になりたいという子どもたちの夢を応援する「ふくしま子供医科大学」の初めての公開講座が23日、福島市で開かれ、中高生が医療について学んだ。専門家から話を聞いたり、体験する機会をつくることで、子どもたちの医療分野への関心を深め、医療人材の育成につなげる。

 医療人ネットワーク合同会社(福島市)の主催、サンセイ医機の共催、県教委や福島医大の後援。オープン式典では、医療人ネットワーク合同会社の阿部真一郎社長が「スポーツ分野で子どもの夢を支える仕組みがあるように、医療科学分野での野球のリトルリーグのような存在となり、子どもの夢を実現させたい」と開講に際し思いを語った。尾形淳一県こども未来局長があいさつ。杉昭重県教育長も参加して関係者がテープカットした。講座では、医師や医療関連企業の社員らが講師となり、医師の仕事や医療機器の仕組み、薬の効果などについて話した。



http://www.m3.com/news/general/342959?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150727&dcf_doctor=true&mc.l=113795503
【滋賀】民間施設でバイト 高島市民病院、看護師を停職処分
2015年7月27日(月)配信 毎日新聞社

懲戒処分:民間施設でバイト 高島市民病院、看護師を停職処分 /滋賀

 高島市民病院(高山博史院長)は24日、病院の看護師(33)が県内の民間福祉施設でアルバイトをしていたとして、停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。看護師は同日付で依願退職した。

 病院によると、この看護師は2012年4月~今年5月の3年2カ月にわたり、平均月3回、福祉施設で日勤や夜勤をして報酬を得ていた。病院には無届けで、地方公務員法の営利企業等の従事制限や職務専念義務などに違反するとしている。 病院は、監督責任などがあったとして看護師の上司にあたる部長2人も文書訓告とした。【塚原和俊】


  1. 2015/07/28(火) 05:52:39|
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7月26日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/341910
シリーズ: 後発品、地域別報酬…変わる制度どう見るか?
地域別報酬、賛成1割満たず◆Vol.8
「地域別報酬で患者殺到地域できる」との声も

2015年7月26日(日)配信 池田宏之(m3.com編集部)


Q.9-1 地域別診療報酬導入の是非
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 Q9-1では、現在、医療費適正化政策の一環として導入を求める声のある、地域別診療報酬導入についての考え方を、開業医のみに聞いた(回答者200人)。

 最多だったのは「反対」で35.5%となった。「賛成」は9.0%にとどまり、「医療費適正化の目的では反対」を含めても30.5%。消極的な賛成を含めても、「反対」を下回る結果となった。

 ただ「どちらとも言えない」との回答も34.0%。現時点では、具体的な考え方や制度設計が明らかにされていないが、状況次第では、「反対」を上回る可能性を残した。

 理由について任意で聞いた。主な回答は以下の通り。

【賛成】
・地域による地価、賃料、物価、人件費のばらつきがある。
・人口減少地域で患者数が毎年減っているため、クリニックを維持することが難しくなることが予想される。
・医療費の高騰を抑えるために、皆が身近な問題として考えることが大事。
・適正な診療報酬のモデルを提示することが、医療費の削減や診療内容の適正化につながると思う。 ・安上がりなところに手厚くしてほしい。


【医療費適正化目的では反対】
・恣意的な査定が増えるのでは。
・人口の過疎度や地域の経済状態を適正に配分されると良いが、税収の良い過密地域に有利な配分がなされる今の世相には、公正平等は信じられない。
・医師分布の格差解消が必要だが、適正病床、医学部の整理縮小統廃合も必要。
・医療、年金、福祉、労働、介護をまとめて地方に移管する。これらすべてを住民登録する窓口に一本化することで、福祉費の二重取り三重取りを防がなければ、ざるに水を流すようなものである。


【反対】
・全国統一ルールでないと混乱する。どうしてもの場合、地代などの上乗せはあり。
・国家公務員なら基本給はどこに派遣されても同じはず。医師が患者に対してやっていることが同じなら診療報酬も同じ。
・地域ごとで医療レベルに差が生じる可能性が高い。
・保険者も異なり、さらに報酬も異なるなら、保険医療制度自体が崩壊する。
・国民皆保険制度の趣旨からすべきではない。
・地域ごとに医療費が異なる原因を調べるべきで、報酬の上限を決めることは不適当。原因に対する対応とは思えない。
・診療報酬の安い地域に患者が殺到する可能性がある。
・地域ごとの人口構成疾病構成等を考慮せず、「医療費適正化」の名目で医療費の高い地域の医療費を削減するのはいかがなものか。
・地域の財政の状況によって報酬が変わってくることは納得できない。
・医療費の「適正化」がどのようなものか分からないが、患者負担ということからすれば、無料であるべき。医療と教育に国民負担を求めてはいけない。


【どちらとも言えない】
・文化的慣習的な問題やレセプト審査の問題もあるだろうが、交通事情や気象事情など、どうにもならない要素も多分に関係していると思うから。物価や路線価に応じて差を付けるのはよいかも知れない。
・制度そのものがよく分からない。
・増えるのか減るのか分からない。



https://www.m3.com/news/iryoishin/342295?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150726&dcf_doctor=true&mc.l=113764002
シリーズ: 改革進む医学教育
研究医養成には思い切った仕組み必要◆兵庫医科大Vol.1
授業・試験を免除、特任助教のポストも用意

2015年7月26日(日)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 m3.com編集部が今夏、先に実施した「医学部長アンケート」の回答大学・医科大学を中心に、さまざまな改革に取り組む現場の動きをリポートするスペシャル企画「改革進む医学教育」。第2回目は研究医養成に力を入れ始めた兵庫医科大学の取り組みを紹介する(計2回の連載)。

 基礎医学領域でのMD研究者の減少――。日本の医療界が抱える問題の一つへの解決策として兵庫医科大学が、2016年度から研究医コースをスタートさせる。学部教育において臨床分野の講義の出席・試験を免除、最大600万円の奨学金を用意し、博士号取得後には特任助教としてのポストを保証するという思い切った内容になっている。既に2014年度から医学部入学定員を研究医枠として2人増加させている。同大副学長で、医学教育センター長の鈴木敬一郎氏は「兵庫医大出身のスター学者を出したい」と意気込みを語る。

自大出身の幹部教員増やしたい

 研究医コースを設置する背景には、基礎医学分野の研究志望者の減少がある。基礎医学研究者はこれまで、臨床医から大学院に戻るケースなどがあったが、2004年度からの臨床研修の必修化や医師不足による多忙などで、そうしたケースが減り、成り手が大幅に減少している(『基礎医学研究者の養成、4大学が現状紹介』を参照)

 一方で、医学部時代でも教育課程の過密化で、研究の基礎的素養を身に付ける時間が取れなくなってきているという。鈴木氏は「これだけカリキュラムが過酷になると、かなり思い切った養成システムが必要になる」と語る。

 また、開業医の子弟が多い傾向にある兵庫医大では、研究を志向する学生が少ないという実情もあった。自大学出身の幹部教員を増やしたいという声もあり、そのためには研究者の養成することが不可欠だった。

授業、試験や実習を大幅に免除
 研究医コースは3年次から卒業までの4年間所属する。座学の臨床医学講義が中心となる3年次から4年次の前半までは、大多数の講義出席、試験を免除し、その期間は研究室に配属させるという思い切った内容。 単位認定は全学生が対象となる総合進級試験や、全国共用試験の結果に基づき判定する。鈴木氏は「優秀な学生は自分で座学の学習をできるが、基礎医学はきちんと教授に教わらないと身に付かない」と説明する。

 必修科目は極力減らしており、3年次では「医学英語」「症候病態 TBL(チーム基盤型学習)」「在宅ケア(訪問看護)実習」「医の倫理とプロフェッショナリズム」「チーム医療演習」の5科目に限定することを想定している。

 4年次後半から5年次にかけて臨床実習は通常通りだが、5年次末から6年次初めの選択実習は免除され、再び研究室に戻る。

全ての講義をビデオ録画
 通常の座学の講義は全てビデオ録画されており、自宅や大学内の学習支援組織「医学教育センター」で視聴することができる。疑問点があれば、センターの教員に問い合わせることもできる。講義に出席しない時間は、研究室に所属し研究を進める。ジャーナル投稿などのノルマはないが、学会発表は行うことが求められる。研究医コースについての学生向け資料には「学部生の間は研究の面白さを実感し、楽しく研究に取り組んでもらえば結構です」とある。

カリキュラム概要図
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※兵庫医科大提供

4年間で600万円の奨学金
 兵庫医科大の1学年の入学定員は全体で112人。研究医コースの定員は10人を予定しており、そのうち4人には年間150万円の奨学金が貸与される。学部卒業後に初期臨床研修に進む場合は卒後3年以内、後期臨床研修に進む場合は6年以内に兵庫医大大学院に進学し、学位を取得すれば返済は免除される。学部在学中には半年から1年間(通算)の留学を目指すとしており、海外での研修費の50%を大学が負担する。留学先は交流提携を実施しているカリフォルニア大学サンディエゴ校(米国)、ロバートウッドジョンソンメディカルスクール(米国)などから選ぶことができる。

学位取得後は特任助教を保証
 医学部卒業後はほとんどの学生が初期臨床研修に進むことを想定。その後、どのタイミングで兵庫医大大学院に進学するかは学生の判断に任せるとしている。大学院終了後は、希望すれば特任助教として5年間のポストを保証している。もちろん自大学に縛り付けることはなく、「良くできる学生が他大学や海外に出るのは仕方がない。偉くなって兵庫医大の教授になって戻ってきてくれたらそれで良い」(鈴木氏)。



https://www.m3.com/news/general/342871
過労死防止へ大綱 閣議決定 事案を調査研究
2015年7月26日(日)配信 朝日新聞

 政府は24日、昨年施行された「過労死等防止対策推進法」に基づく対策大綱を閣議決定した。過労死として労災認定された事案などの調査研究を柱に据え、働き過ぎを防ぐための具体的な施策につなげる。大綱は今後3年をめどに見直す。

 調査研究は、過労死の原因を探るため、労災認定された事案に加えて、働き手の健康や生活習慣、勤務状況を長期的に調査して病気との関連性を明らかにする。また、啓発活動や相談窓口の整備にも力を入れる。ただ、遺族らが求めていた長時間労働の防止につながる新たな数値目標は盛り込まれなかった。

 大綱は同法の施行を受け、労使の代表や専門家、遺族らが参加する厚生労働省の協議会で話し合われ、今年5月にまとめられた。塩崎恭久・厚労相は閣議後会見で「大綱は第一歩というべきもの。過労死がなく、健康で充実して働き続けることができる社会の実現に取り組む」と述べた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/343138
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
費用対効果評価、ガイドライン作成へ
中医協専門部会、QALY評価には慎重な意見も

2015年7月26日(日)配信 池田宏之(m3.com編集部)
 
 7月22日に開かれた中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門部会(委員長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)では、2016年度診療報酬改定の試行導入に向けて、費用対効果評価の分析方法などについて議論した。今後、標準的な分析方法についてガイドラインを作って示す方針となった(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。

 厚労省は、2015年度の厚生労働科学研究において、国立保健医療科学院医療・福祉サービス研究部部長の福田敬氏が実施している事業の中で、分析方法をガイドラインとして示すことを提案。委員から大きな異論はなかった。

 効果指標については、厚労省は、質調整生存年(QALY)を基本として、疾患や医薬品の特性などに応じて、その他の指標も用いることができるようにする方法を提案。費用については、公的医療費のみを費用の範囲と含めることを原則としながら、公的介護費、生産性損失も同時に提出することも可能とした。さらにアプレイザルの際に生産性損失等を含めた分析結果が必要とされた場合などには、費用の範囲を見直した分析も追加的に求めることとするアイデアを示した。

 日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏は、海外のデータの使用を容認しながら、日本におけるデータ整備を進めるよう求めた。さらに、鈴木氏はQALYについて、高齢者について不利な結果になる点や、国によって、社会的なバックグラウンドが違う中で、QALYのような指標だけでなく「バランスの取れた評価をしている国を参考にすべき」と釘を刺した。

 健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、QALYについて「全て解決するとは思わないが、制度ではQALYでスタートせざるを得ない」と指摘した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/342629
シリーズ: The Voice(医療)
合法的なカルテ情報の企業利用に道開く
国民抑圧の梃、番号制の「凍結」「撤回」を求める

2015年7月25日(土)配信 桑島政臣(神奈川県保険医協会政策部長)

 政府は2020年のオリンピックに向け「世界最先端のIT国家」をめざし社会基盤整備を急いでいる。それは税務・厚生などの官公庁のみならず民間が保有する諸分野の情報を極力、電子データ化しネット環境下、オンラインで連携・結合し、社会生活のあらゆる場面で活用する、社会構造の「パラダイム転換」である。「情報」の範疇は文書化、文字化されない「生体」データまでも対象である。

 近く実施の共通番号制(マイナンバー制)は、この構図の中での「屋台骨」となる。「官」の行政事務の効率化を超えた、「民」での利用と展開が織り込みずみであり、医療分野においてカルテ情報等の「集積」と企業による利用が堂々と計画されている。われわれは、医療を蹂躙し、社会混乱を招く、この危険なマイナンバー制の実施凍結、撤回を強く求めるものである。

◆「一体改革」の武器、資産要件、疾病自己責任による給付抑制
 番号制は消費税増税、社会保障制度改革と併せ「3点セット」の「一体改革」で、徴税強化と社会保障給付の抑制を狙いとし計画されたものである。利点と喧伝された低所得者救済の「給付つき税額控除」、患者負担軽減策の「総合合算制」は雲散霧消し跡形もない。

 12ケタの個人別のマイナンバーは、住民基本台帳、税務・社会保障関係の「官」の保有する個人情報に「紐付け」され、「官」の行政事務に利用される、これが基本である。しかし、「民」の保有する情報への「紐付け」が既に今国会に提案され、「民」による利用の拡張も視野に入ってきた。

 具体的には(1)預貯金口座情報(残高、出入金先)、(2)特定健診データ(身長・体重・腹囲・BMI、血圧、中性脂肪、HDL・LDLコレステロール、肝機能検査<GOT、GPT、γ-GTP>、血糖検査<空腹時血糖又はHbA1c>、尿検査<尿糖、尿蛋白>)、(3)予防接種履歴(ヒブ、肺炎球菌、インフルエンザ等)である。これらは、検討中の後期高齢者医療の2割負担への資産要件の導入や、検査データの「追跡」、疾病自己責任による保険料の傾斜設定との連結が透け、意味深長である。

 「個人番号カード」に埋め込むICチップを利用し2017年7月以降早期に保険証として通用させオンラインでの資格確認の予定であり、8,700万枚の普及(国民の2/3の保有)と皮算用を弾いている。「民」による利用に先鞭をつけ、カードの普及、制度の定着を謀る「本丸」は、医療にある。

◆番号制インフラ利用での「医療等ID」の死角
 これに照応し医療・介護分野の「医療等ID」を、番号制のインフラを利用し導入することが、日本再興戦略(閣議決定)に盛り込まれた。この医療等IDはマイナンバーから派生させた見えない電子的な符号であり、カルテ情報、検査情報など診療情報を「紐付け」、医療連携に活用することが計画されている。問題は、匿名化し集積された医療データの民間利用が前提とされている点である。医療情報連携を番号制の基盤と寸断した「独立系」とせずに、そのインフラを利用するとした点が「肝」であり、合法的に企業がカルテなどの診療情報を「入手」し、「利用・活用」することが可能となる。

 重複検査の是正、医薬品開発、医薬品の効果フォロー、医療費の無駄の排除など、論拠不在で論理的飛躍が酷く無理解な「利点」が相も変わらず強調されるが「狙い」はここにある。いまや過重な患者負担で6割超は1医療機関受診であり、診療連携での検査データ提供は一般的である。医薬品の開発・効果検証は治験計画で行うものであり、医療費の無駄の排除は理由も論理も不明である。政府の検討会や自民党のIT戦略委員会では、マインナンバーと医療との関係に極めて強い期待がかけられ、日医をはじめ医療団体が慎重対応を求め、なんとか付番の「峻別」でギリギリ押しとどめてきた。しかし、この政府の医療等IDにより擬似的「マイナンバー」となる。

 次期診療報酬改定では早くも電子カルテ化を促進する点数設定が厚労大臣により言及された。また電子カルテの標準化や、地域医療情報ネットワークの全国普及と基金での支援も打ち出された。特定健診データのマイナンバーへの紐付は、全医療機関、全患者の診療データの電子化・集積までの「代替」「一里塚」となる。

 マイナンバーは現在、医療給付・社会保障給付との紐付は、出産育児一時金などの「現金給付」に限定され、現物給付と関連する診療報酬明細書(「レセプト」)とは紐付いていない。ただ、厚労省保険局にはそれがオンラインで集積され、匿名処理が施された92億件の「ナショナルデータベース」があり、この民間利用が射程に上っている。この延長線で近い将来の、レセプトとマイナンバーの紐付けは想像に難くない。いまのレセプトの匿名処理は「患者名」と「生年月日」の「日」、「医療機関名」等に過ぎない。「生年月」「性別」「傷病名」、「診療開始日」「医療機関コード」「保険者コード」や「投薬」「注射」「検査」「画像診断」の具体的項目など治療概要はわかり、これが匿名化の基準となる。

 医療とマイナンバーの連結は、”ダルマ落とし”のように次々と巧妙に政府に攻略される懸念が強い。既にOTC保険外し、自己採血判定の検体測定室、健康情報拠点薬局、データヘルスと、医薬品、検査、生活習慣病指導、食事・栄養指導など保険給付の「保険外化」、医療からの「医師・歯科医師外し」の策動が始まっており、医療分野の営利産業化、保険外ビジネスへ虎視眈々と狙う企業の好餌となる。

 政府の医療等IDは、保険診療、非営利原則の医療提供の瓦解ももたらす危険が非常に高い。

◆安保法制採決で濃厚となる国民弾圧の「武器」の側面
 マイナンバーは、各機関が保有する個人情報の「格納庫」へ照会し利用するための「マスターキー」である。この扱いには、人為が介在するため、故意ならずも不注意や杜撰・不適正な実務による漏洩、流出や、悪用は不可避である。多くの国民が手続きなどで「記入」「提示」する場面、企業・事業者が官公庁への法定調書提出や従業員での出向先に「提供」する場面、官公庁職員のネット上での「照会」「利用」とマイナンバーは、日常的にやり取りされていく。

 この間の個人情報の「官」による悪用、年金情報流出にみる便乗詐欺、サイバー攻撃による略取など以上に、マイナンバーはそれへの個人情報の集積の度合いに応じ危険度は嵩んでいく。今後、個人番号カードを身分証明(国民ID)として普及させ、旅券、戸籍、印鑑証明、運転免許など「官」の情報との紐付け、キャッシュカード、クレジットカードなど民間カードとの一体化(ワンカード化、1枚保有)、商品購入、チケット購入での利用などが政府の工程には上っている。

 漏洩、流出、悪用の際の「被害の補償」、「原状回復」は現実には難しい。個々人が番号の照会履歴を把握できても、苦情申立てや訴訟など時間的、金銭的負担が大きくほとんど無理であり、ネットでの被害拡散も想定され社会的混乱は幾何級数的に膨れ上がる。

 それだけに止まらない。今国会で審議中の番号法改定案で、身体情報、資産情報が紐付され、国家による個人管理は緻密化する。一生涯の管理である。利用範囲は現在、限定されてはいるが、個人抑圧、個人弾圧の「武器」にいつでも転じることが可能である。いまでさえ公安警察の利用は認められ、電子記録(マイナポータル)に「足跡」は残らないことになっている。

 これは杞憂でない。実際、インド等に倣い、指紋、目の虹彩と国民(個人番号カード)、暗証番号と組み合わせた個人識別も、オリンピック会場のセキュリティーの関連で検討がなされている。
 安安保法制の衆院可決により、国民抑制、国民弾圧の「武器」としての稼働が現実味を帯びる。マイナンバーは各企業の保有するビッグデータとの連結も想定されており、これにより個人の資産、健康情報のみならず購入履歴、行動情報などあらゆる情報で個人の階層化、格付け、識別が可能となる。つまり、個人の「弱点」も明らかとなる。特定秘密保護法、インフルエンザ特措法(緊急事態宣言による戦時総動員法)の文脈でみれば、政敵や国民の弾圧に利用できる武器となる可能性が十分に高い。

 ビジネス利用と国民抑圧。憲法9条と25条、13条を否定する「横串」をマイナンバーは内包しており、立憲主義、法の支配、法治国家が揺らいでいるいま、楽観は禁物である。しかも、マイナンバーは、諜報攻略に長けた他国や国際勢力にとり「垂涎の的」となる。国家の危機管理上、危険であり国家存亡に直結する。覆水盆に返らず。われわれは番号制の「凍結」「撤回」を強く求める。

※本記事は、2015年7月24日付けの「政策部長談話」として、神奈川県保険医協会が同協会のホームページ上で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t245/201507/542958.html?bpnet
特集◎「地域枠」出身医師がやって来た《OverView》
医師不足解消の救世主?「地域枠」の実像

2015/7/21 加納亜子=日経メディカル

 2007年以降、急増した地域枠。募集人数は年間1400人を超え、今後は新卒医師の2割弱を占める一大勢力となる。だが、地域枠出身の医師が医療現場で働き始めた今、制度の課題も顕在化しつつある。その解決に向けた取り組みなくして地域の医師不足は改善しない。

 「地域医療に従事する明確な意志を持った学生の選抜枠」である地域枠。この数年で地域枠を利用して入学する医学生が急増している。2005年に地域枠を設けていた大学は9大学、募集人数は64人にすぎなかったが、翌06年には18大学129人と倍増。年々その数は増え続け、14年には68大学1452人に達した(図1)。

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図1 地域枠を設ける大学数と募集人数の推移(文部科学省資料を一部改変)

 地域枠が急増した背景には、2004年の新医師臨床研修制度の影響がある。かつては7割の研修医が大学の医局に所属し、医局人事により地域医療を支えていたが、新しい制度では医師が研修先を自由に選べるようになった。それに伴い、都市部の基幹病院で研修を受ける医師が増え、地域医療を担う医師の不足が顕著になったのだ。

表1 地域枠の募集人数
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医師不足地域で新卒者を養成

 政府は地域の医師不足を解消するため、2006年の「新医師確保総合対策」で、地元出身者のための入試枠の拡充と、出身地を問わず将来地域医療に従事する意志を持つ学生を対象にした入試枠の設置を推進。さらに、卒後一定期間、地元の医療機関に勤めることを条件とする都道府県の修学資金(奨学金)制度の拡充と、奨学金と地域枠の連動を進める方針を示した。そして、奨学金制度を設けることなどを条件に、10県に限定して10年度から最大10年間、入学定員の増員を認めた。

 翌年の07年の「緊急医師確保対策」では、奨学金制度と医学部定員をさらに増やす考えを示し、09年にはリーマンショックを受けて策定した「経済危機対策」で、都道府県への地域活性化・経済危機対策臨時交付金を制度化し、地域医療再生計画に基づく医師確保の取り組みを支援する方針を打ち出した。自治体はその交付金を用いて奨学金制度を増設。大学は奨学金制度と連動した入試枠を設け、医学部の定員を増やしていった。その結果、2007年以降に地域枠が急増したわけだ。

 とはいえ、地域枠の形態は一律ではない。代表的なものは先に述べた奨学金と連動したスタイルだが、他にも異なる条件を設けた大学独自の地域枠ができ始めた(表1)。地域枠が増加する前から複数の大学が設置していた、近隣地域の出身者枠やAO入試枠に加え、卒後に大学が所在する地域の医療に従事することを条件に全国から募集を募るもの、入学後にその地域での勤務を希望する学生を選ぶもの、奨学金制度との連動なく大学医局など卒後の勤務先・診療科を指定するもの──など様々だ。

 選抜方法も多岐にわたる。地域枠専用の選抜試験を設ける医学部や、高校の成績、センター試験の点数を参考に選抜する医学部などが多い。ほとんどの地域枠が一般入試枠に比べて入学しやすいとされるが、受験生の医学部人気に伴い、その難易度は年々より難しくなっているようだ。「以前の地域枠は容易に医学部に入学できる選抜枠と捉えられていたが、最近では地域枠の選抜水準も上がっており、容易に入学できる枠ではなくなりつつあると聞いている」(文部科学省高等教育局医学教育課)。

 入試要項に記載された卒後の勤務条件なども、地域枠ごとに異なる。大学によっては卒後の勤務条件が異なる複数の地域枠を設けており、入学者の半数が地域枠の学生である大学や、設けた地域枠が定員割れする大学も出てきている。

地域への勤務を前提に入学

 地域枠の学生について、「一般枠の学生と比べると入学時の学力は多少劣るが、さほど大きな差はない。むしろコミュニケーション能力が高く、地域医療に従事したいという思いからか、学ぼうとする意欲が高い。医師として優秀な人材が多い印象を受ける」と語るのは高知大家庭医療学講座教授の阿波谷敏英氏だ。

 地域枠の学生は、地域医療に従事することを前提に入学するため、総合診療医や家庭医を理想の医師像として描く傾向が強い。「地域枠で入学した以上、地域医療に興味を持ち、自ら学ぼうとする気持ちを持つべき」と、幡多けんみん病院の冨士田氏(詳細は7月22日公開記事参照)も話している。

 こうした背景に加え、総合診療科の医師が地域医療教育に携わる例が多く、教員の影響を受けて総合診療科に興味を持つようになる学生も多い。その意欲を伸ばすため、地域枠の学生を主な対象に、医学部1年次から地域の医療機関への見学や、地域住民や診療所の医師と関わる取り組みへの参加を義務付ける大学も増えつつある。


高知大学の地域医療実習風景。1年次から地域の医療機関に見学に行き、診療風景を見たり、地域医療に従事する医師から話を聞く。(写真提供:高知大学)(略)


東北大学の地域医療実習の様子。1年次に東日本大震災の被災地見学を行っている。(写真提供:東北大学)(略)

 「入学時に地域医療に従事する意欲を持っていても、大学で医学教育を受けるようになると、そのモチベーションは下がりがち。地域枠の学生は、地域の人々に育てられていて、一般枠の学生以上に地域の人々から地域医療を担うよう期待されている存在であると繰り返し伝えることが重要」と阿波谷氏は言う。

 実際に、地域枠や自治医科大学の学生などを主な対象に、1年次から地域の医療機関で診療風景や手術室を見学したり、地域に滞在して住民との関わりを持つ機会を作っているところは多い。「地域枠の医学生が制度で縛られていると感じるのではなく、自ら地域に残りたいと思えるような教育が求められている。1年次から『一般枠の学生が得られない経験を積んでいる』といった特別意識を持たせる指導が欠かせない」と阿波谷氏は言う。



http://irorio.jp/agatasei/20150726/247982/
セカンドオピニオンへの認識、患者の勘違いに悩む医師も
県田勢
2015年07月26日 21時38分 ミクスオンライン

医師約4000人の回答

医療関係者を対象としたコミュニティサイトを運営する「メドピア」の調査によると、多くの医師がセカンドオピニオンを不快に感じないと答えたことが分かった。

医療情報サイト「ミクスオンライン」の発表によれば、調査は今年の2月下旬に行ったもので、有効回答数は3952人、その内、セカンドオピニオンの要望を受けたことのある医師は2367人となっている。

「不快に感じない」が8割超

セカンドオピニオンの申し出を受けた医師では、「不快に感じない」が87.4%、「不快に感じた」が12.6%。

申し出を受けたことのない医師では、「不快に感じないだろう」が84.0%、「不快に感じるだろう」が16.0%。

いずれもセカンドオピニオンへの認識が高まっている様子がうかがえる。

具体的な意見では

記事では、具体的な医師のコメントをいくつか紹介している。

【不快に感じないと答えた医師】
・本人が納得することが重要
・患者の当然の権利
・患者が医師を選ぶ時代
・患者が、ドクターショッピングをセカンドオピニオンだと勘違いしている

【不快に感じたと答えた医師】
・信頼されていないと感じる
・かかっている主治医に聞きにくいから質問するのではなく、病気や治療法について主治医にきちんと聞いてほしい
・不安をぶつけるだけ、そういうセカンドを求められると主治医に聞きなさい、と言いたい

記事では「主治医とは別の医師の客観的意見を求めるもの」とセカンドオピニオンの意図を説明しつつ、意図から外れた患者がいることや、それに悩まされてる医師の存在が伺える。

満足度は高い

厚生労働省が発表した「平成23年受療行動調査の概況」によると、セカンドオピニオンが必要と答えた人は、

外来患者(有効回答数:9万8988人)中23.4%、入院患者(同:5万1632人)中34.6%だった。

さらに必要と答えた人を100とした場合、セカンドオピニオンの経験がある人は、どちらも3割強に留まっている。ただしセカンドオピニオンを受けた結果、8割前後の人が「良かった」と答えている。

利用しなかった理由
セカンドオピニオンを利用しなかった理由は次の通り。

受けた方が良いのか判断できない:  30.7%(外来患者)、31.9%(入院患者)
どうすれば受けられるのか分からない:28.8%、      34.4%
主治医に言いづらい:        25.5%、      20.4%
受けられる医療機関が近くにない:  13.3%、      12.8%
手続きが面倒そう:         12.1%、      12.9%
費用がかかる:           12.1、      10.1%
 
こうした理由をみると、セカンドオピニオンへの理解がまだまだ低いことが推測できる。

医師の側の不満を減らすためにも、患者のセカンドオピニオンに対する周知が必要だろう。

  1. 2015/07/27(月) 06:14:12|
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7月25日 

http://www.nnn.co.jp/news/150725/20150725003.html
「皆さんと地域医療を」 健康講座通し理解促進
2015年7月25日 日本海新聞

 公立浜坂病院(兵庫県新温泉町二日市)による健康講座が24日、同町の居組地区公民館で開かれた。健康維持のこつを解説したほか、同病院の現状や診療体制充実への取り組みを紹介。魅力ある病院づくりに向け、住民の理解と協力を求めた。

運動機能を維持する方法を紹介する宮階さん(左)の講話。病院と住民の距離を縮める試みが始まった=24日、新温泉町の居組地区公民館
 医師不足解消と並行し、同病院への関心を呼び戻そうと企画。県の養成医で内科の八幡晋輔医師(32)と医療スタッフが各地へ出向く。初回のこの日は約30人が耳を傾けた。

 八幡医師は「今こそ地域医療! 医師不足を考える」と題し、各地で医師不足が起きている原因を解説。研修制度の変化や、専門分野の細分化が主な原因と指摘した。一方、招致した医師を地域で支え育てる環境が必要と強調。「きょうは地域と病院の連携の第一歩。病院だけでなく、皆さんと地域医療をつくりたい」と協力を呼び掛けた。

 理学療法士の宮階大輔さん(32)は、加齢とともに筋肉や関節などが衰え、日常生活に困難をきたす「ロコモティブシンドローム」の対策を紹介。テーブルや椅子を使ったトレーニングを実演した。

 同地区の岡島康治さん(81)は「若い先生たちの情熱に応えられるよう、少しでも病院に足を運びたい」と話していた。



http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=34744
社会 : 伊那に産婦人科医院27日開業 市補助制度適用第1号
更新:2015-7-25 6:01 長野日報

 産科・婦人科の「菜の花マタニティクリニック」が27日、伊那市日影のベルシャイン伊那店近くに開業する。市が昨年度創設した産科医の新規開業を支援する補助制度の適用第1号。同クリニックでは年360件の分娩を取り扱うほか、不妊治療にも取り組む方針だ。少子化対策が大きな課題となる中、安心して産み育てる環境の充実に向けて期待されている。

 市健康推進課によると、上伊那地域では現在、出産ができる医療機関は伊那市の伊那中央病院と駒ケ根市にある民間診療所の2施設のみ。産科医の不足で負担が集中する伊那中央病院では2008年度から里帰り出産の受け入れを行っていない。

 このため、市は分娩を取り扱う産科医の市内への開業を促そうと、昨年7月に補助制度を創設。10年以上継続して分娩を扱う医療機関を対象に、施設整備費の5分の1、2000万円を上限に補助する仕組み。同クリニックでは上限の2000万円の補助を受ける見込みだ。

 開業するのは、元飯田市立病院婦人科部長の鈴木昭久さん(44)。現在、駒ケ根市に住む鈴木さんは上伊那地域の産科医療態勢を憂い、少子化対策に熱心で補助制度もある伊那市が「最適地」と判断し、開業を決めた。昨年12月に着工。設計・監理を城取建築設計事務所、施工を窪田建設が請け負った。

 同クリニックでは自由な姿勢で出産できる「フリースタイル分娩」を導入。分娩室にはベッドにもなる広めの分娩台を備えたり、畳の上で出産できる和室を設けた。風呂もあり、リラックスできる環境を整えた。部屋は全て個室(洋室11、和室4)とし、プライバシーに配慮。家族が喜びを分かち合ったり、絆を深めるようにした。

 医師は鈴木さんのほか、非常勤の女性医師が就任。医局の後輩という女性医師は不妊症が専門で、当初、数年後としていた体外受精も半年後をめどに開始する見通しだ。助産師外来も充実。妊婦健診では取り上げられないような妊娠中の悩みや体の不調などの相談に応じる。

 鈴木さんは「補助金を受けたことも踏まえ、この地域の少子化対策に貢献していけるよう取り組んでいきたい」と話していた。



http://mainichi.jp/edu/news/20150725ddlk31100533000c.html
鳥取養護学校:復職の看護師辞職で2人に /鳥取
毎日新聞 2015年07月25日 地方版

 5月に6人の看護師全員が一斉辞職を申し出て、医療的ケアの必要な児童生徒が一時登校できなくなった県立鳥取養護学校(鳥取市江津)で、6月に復職した看護師が7月22日付で辞職したことが分かった。県立中央病院などから1日3人の緊急派遣も1学期で終了。一方で7月21日には1人を新規採用しており、現在、看護師は2人という。

 辞職した看護師は6月15日に復職し、主に他の看護師の指示役を務めていたが、7月から週1日の勤務になっていた。県教委によると、辞職理由は「家庭の事情」という。

 9月1日付で更に1人を採用予定だが、少なくともあと3人の確保は必要で、山本仁志教育長は24日の定例教育委員会後の取材に「夏休み期間中に確保して通常状態に戻したい。引き続き全力をあげる」と述べた。また、とりまとめ役となる常勤看護師1人を配置するため9月補正で予算要求することを検討している。【小野まなみ】



http://mainichi.jp/area/shiga/news/20150725ddlk25040553000c.html
懲戒処分:民間施設でバイト 高島市民病院、看護師を停職処分 /滋賀
毎日新聞 2015年07月25日 地方版

 高島市民病院(高山博史院長)は24日、病院の看護師(33)が県内の民間福祉施設でアルバイトをしていたとして、停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。看護師は同日付で依願退職した。

 病院によると、この看護師は2012年4月〜今年5月の3年2カ月にわたり、平均月3回、福祉施設で日勤や夜勤をして報酬を得ていた。病院には無届けで、地方公務員法の営利企業等の従事制限や職務専念義務などに違反するとしている。 病院は、監督責任などがあったとして看護師の上司にあたる部長2人も文書訓告とした。【塚原和俊】



http://apital.asahi.com/article/news/2015072500017.html
腹腔鏡手術死亡、4医師懲戒処分 千葉県病院局
2015年7月25日 朝日新聞

 県がんセンターで腹腔(ふくくう)鏡手術を受けた患者が死亡した問題で、県病院局は24日、医師4人を懲戒処分とし、発表した。

 死亡11例中8例の手術を担当した男性医師(52)は、倫理審査委員会への申請を行わずに手術をしたことなどが病院への社会的信用を失わせた、などの理由で減給3カ月(10分の1)。同医師は同日付で退職した。同様に、11例中1例を担当した男性医師(56)は減給1カ月(10分の1)。当時の上司の男性医師(61)と、医療安全管理の責任者だった永田松夫・現病院長(64)の2人を戒告処分とした。

 このほか、医師や事務職員ら12人を文書訓告、1医師を厳重注意とした。



http://www.m3.com/news/iryoishin/341706
後発品、地域別報酬…変わる制度どう見るか?
医療費地域差原因「患者」が最多、僅差で◆Vol.7
「医療者」「レセプト審査」とほぼ三分

医師調査 2015年7月25日(土)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 Q8では、医療費の地域格差への影響への大きいものを、「医療者の要因」「患者の要因」「レセプト審査」「その他」の中から、順位を付けてもらった。1位に選ばれたものを4ポイント、2位3ポイント、3位2ポイント、4位2ポイントとして回答を集計した。回答者は勤務医が304人、開業医が200人。

【勤務医の集計結果】
1位 患者側の要因  892ポイント(29.3%)
2位 医療者側の要因 890ポイント(29.3%)
3位 レセプト審査  855ポイント(28.1%)
4位 その他     403ポイント(13.3%)

 勤務医で最も多かったのは「患者側の要因」で、892ポイント、29.3%となった。ただ、2位の「医療者側の要因」は890ポイントで、差がほとんどなかった。レセプト審査も含めて、いずれも3割に満たず、三分する結果となった。

【開業医の集計結果】
1位 患者側の要因  604ポイント(30.2%)
2位 レセプト審査  564ポイント(28.2%)
3位 医療者側の要因 560ポイント(28.0%)
4位 その他     272ポイント(13.6%)

 開業医で最も多かったのは「患者側の要因」で、604ポイント、30.2%となった。「レセプト審査」「医療者側の要因」はともに、28.0%程度だったことを考えると、開業医は、患者の要因がわずかながら強いと考えていることがうかがえる結果となった。

 2位は「レセプト審査」で、勤務医と逆転した。レセプト審査に接することが多いことから、勤務医より実感が強いとみられる。
 大きな差はなかったものの、勤務医、開業医ともに「患者側の要因」が最も多い結果となった。

Q.9 地域の入院医療費の格差は解消できるか。
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 Q9では、地域ごとの入院医療費の格差について、解消可能かどうかを聞いた。政府は、2020年度のプライマリーバランスの黒字化に向けて、社会保障費を「本丸」と位置づけ、抑制したい考え。中でも、たびたび言及されるのが、地域の入院医療費の格差だ。

 最多だったのは、勤務医、開業医、ともに「分からない」で、半数近くなった。「短期的(2018年ごろまで)に可能、長期可能」としたのは、勤務医で23.7%、開業医で31.5%となった。「短期的に可能」は、勤務医3.3%、開業医3.5%で、1割にも満たなかった。

 「その他」で寄せられた、医療費の地域格差の具体例は以下の通り。

・意識がない、あるいは意思表示不能の超高齢患者への胃瘻増設、高カロリー輸液を、医療制度や患者家族の要望のために実施せざるを得ない日本の異常性。
・「健康を維持するための努力」に対して自覚があるかないかという環境や地域の民度の差。
・気管支喘息の治療が公費負担されている東京では、レセプトが通りやすいらしい。
・レセプトの影響で必要な検査ができない→結果的に医療費削減。患者側が貧しいと、最低限の医療でOKとなる→結果的に医療費削減。
・患者側が副作用を心配して後発品を好まないことがある。
・病院に来るバス代金が惜しくて、かなり重症になってからでないと、地方では病院に来ない。実家の病院(地方)で無料巡回バスを走らせたら、患者数が2倍になった。
・都市部と地方とのレセプト審査の差が大きい。外科手術の予防的使用の抗生剤の種類で感じた。
・糖尿病治療のCSIIなど、医療者患者とも使いこなしに熟達する必要あり、田舎では難しい。
・寝たきりや重度のリハビリが必要な場合など、患者家族は医療機関に入院を希望するところが多い。
・病名が合っていても査定してくる。



http://www.m3.com/news/general/342869
予防で医療費抑制/廃校を貸し出し 政権、新たな歳出改革
2015年7月25日(土)配信 朝日新聞

 安倍政権が、新たな歳出改革の取り組みを始めた。景気を冷やす単純な歳出カットは控え、予防医療を進めて医療費を抑えたり、少子化で廃止された小学校を民間に貸したりと、公共サービスの質を落とさずに財政を改善することを目指す。ただ、効果が出るまでには時間がかかりそうだ。

 内閣府と財務省は24日、各省庁の事務次官を首相官邸に集め、歳出改革への協力を求めた。西村康稔・内閣府副大臣は「無駄の排除、民間活用を徹底して、歳出増加を抑えることが重要だ」と呼びかけた。

 政府は2020年度の基礎的財政収支の黒字化を目指している。ただ、実質2%の高い経済成長率を実現しても、20年度で6・2兆円の赤字が残る見通しだ。

 そのため、経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)の下に専門調査会をつくり、年末までに歳出改革の工程表を策定。自治体の優れた取り組みを全国に広げるための組織もつくる。

 具体的な改革案としては、健康になる努力をした人には商品などに交換できる「ヘルスケアポイント」を発行して医療費を抑える仕組みや、自治体の窓口業務の民間委託を広めることなどが検討されている。政府は今後3年を集中改革期間と設定している。


  1. 2015/07/26(日) 05:56:54|
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7月24日 

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201507/20150724_11027.html
<東北薬科大>医学部入試1次16年2月1日
2015年07月24日金曜日 河北新報

 東北薬科大(仙台市青葉区)が来春の新設を目指す医学部の入試日程が1次試験は来年2月1日、2次試験は同13日と決まり、受験生向けの進学説明会が各地で始まった。募集定員は100人で、合格発表は2月19日となる。

 1次試験は仙台と東京を会場に「理科」(物理、化学、生物から2科目選択)「数学」「外国語」「小論文」。2次試験は仙台会場で「面接」を実施する。受験料は6万円の予定で他の私大医学部と同程度。

 6年間の学費は入学金も含めて3400万円。修学資金制度はA方式が定員35人に3000万円、B方式が定員20人に2600万円以上を貸与する。どちらの方式も卒業後、東北の医療機関に一定期間勤務することなどを条件に返済を免除する。

 入試部長の遠藤泰之教授は「奨学金を考慮すれば国立大と同程度の負担。従来なら経済的理由で学ぶ機会が得られなかった受験生も目指してほしい」と話す。

 仙台市青葉区の河合塾仙台校で22日にあった説明会には、受験生約160人が参加した。医学部長予定者の福田寛教授は「東北の地域医療を支える医学部。東北6県の人に入学してほしい」と呼び掛けた。

 教育カリキュラムは「地域医療」と「災害医療」に重点を置くのが特徴。入学直後に割り振った担当県で体験実習や臨床研修を実施する。東日本大震災の被災地実習もある。

 文部科学省の大学設置・学校法人審議会を経て8月末に文科相が医学部新設を認可する見通し。




https://www.m3.com/news/iryoishin/342580?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150724&dcf_doctor=true&mc.l=113488577
県別医師給与、長崎1位、厚労省賃金調査
東京が最下位、全国平均1150万円、推計値

2015年7月24日(金)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 厚生労働省が毎年実施している2014年の「賃金構造基本統計調査」の都道府県別データを集計した結果、都道府県の医師年収の推計値にはばらつきがあることが明らかになった(調査結果は、厚労省のホームページ)。調査対象者の平均年齢は地域によって差が大きいものの、最も高かったのは、長崎県で約1794万円、最も低かったのは東京都で747万円。全国平均は、40.8歳で1150万円となった。三大都市圏で、トップ10に入ったのは、京都府のみとなった。トップ10の中で、2006年末に10万人当たりの医師数が全国平均を下回っているのは山形県のみとなっている。

 調査は、2014年7月に、無作為抽出された民間事業所を対象に実施。集計対象は、「(医師を含む)10人以上の常用労働者を雇用する」、5万98事業所。医療機関の場合は、国立病院機構と都道府県、市町村立の病院など地方公営企業の運営する病院以外は、国立大学法人や学校法人なども含め、全て対象となっている。都道府県別の医師の調査結果を見ると、平均年齢は24.5歳から52.6歳、集計対象者は2人から1462人とばらついている。

 調査では、2014年6月の賃金と、2013年1年間の賞与を含む特別給与額を聞いている。年収の推計値として、「2014年6月の給与×12カ月分+2013年の特別給与額」を用いた。

 その結果、最も高かったのは、長崎県で1794万円。他に1700万円を超えたのは、熊本県1754万円、高知県1749万円、北海道1730万円。

 一方、最も低かったのは、東京都の747万円。700万円台は他に、石川県751万円、岩手県755万円、広島県759万円となっている。700万円台の都県は、いずれも平均年齢が40歳未満だった。

 超過勤務時間が最も長かったのは、岩手県(76時間)、大阪府(42時間)、鳥取県(40時間)。短かったのは、青森県(0時間)、奈良県と千葉県(ともに1時間)。厚労省賃金福祉統計室の担当者は、「調査で回答する個人の選択は、事業所に委ねられている」としている。

 平均年齢で区分して給与を見ると、結果は以下の通りとなった。

【45歳以上】(10自治体)
1位 熊本県(1754万円)
2位 高知県(1749万円)
3位 鹿児島県(1549万円)

【40歳以上、45歳未満】(18自治体)
1位 長崎県(1794万円)
2位 北海道(1730万円)
3位 和歌山県(1522万円)

【40歳未満】(19自治体)
1位 愛知県(1378万円)
2位 山梨県(1335万円)
3位 滋賀県(1297万円)

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http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2014/
平成26年賃金構造基本統計調査 結果の概況



http://www.m3.com/news/general/342586?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150724&dcf_doctor=true&mc.l=113488579
過剰に薬飲んだ女性死亡 宮崎の老人ホーム
2015年7月24日(金)配信 共同通信社

 宮崎県は23日、県内の有料老人ホームで6月、職員が90代の女性入所者に過剰な量の薬を渡し、敗血症で死亡したと発表した。職員間の連絡不足や、思い込みが原因。施設代表の女性(63)は取材に「職員の連携が取れていなかった。何重にもチェックするなど改善策に取り組みたい」と話した。

 施設は、国富町の有料老人ホーム「なずな」。県によると、女性は高血圧やリウマチなどの持病があり、職員の介助で計19種類の薬を飲んでいた。うち2種類は6月6日から新たに追加され、本来は週1日なのに、誤って毎日渡していた。

 女性は6月12日から発熱や顔の腫れといった症状が現れ、服用を中止。入院後の6月25日に死亡した。過剰に服用したことで、免疫機能が低下したとみられる。



https://www.m3.com/news/iryoishin/342320?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150724&dcf_doctor=true&mc.l=113488578
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
「調剤バブル」、医薬分業への批判相次ぐ
閣議決定受け、調剤報酬の抜本的見直しに着手

2015年7月23日(木)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授長)は7月22日、次期調剤報酬改定に向けて、調剤報酬に関する議論をスタートした。6月に政府が閣議決定した規制改革実施計画で、「調剤報酬の在り方について抜本的な見直し」と打ち出され、門前薬局などへの批判も高まる中、「調剤バブルと言われる状況は早急に改善すべき」「明らかに今の医薬分業は行きすぎ」など、手厳しい意見が相次いだ。2014年度改定でも、「お薬手帳」を交付しない薬局や門前薬局に対しては厳しい改定だったが、2016年度改定でも同様に、かかりつけの機能を発揮しない薬局などに対しては、厳しい内容となりそうだ(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。

 日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏は、今の医薬分業について「面分業とは正反対のゆがんだ形になっている」と批判、院内処方と院外処方には不合理な点数格差なども問題視し、患者が院内処方と院外処方を選択できるようにする必要性を指摘し、「調剤バブルと言われる状況は早急に改善すべき」と求めた。

 健康保険組合連合会副会長の白川修二氏も、医薬分業は保険者と患者にとっては負担増であるものの、それに見合った効果を上げていないと批判的な意見を述べた。

 処方せん発行率の枚数ベースで見た医薬分業率は、2013年度時点で67.0%。薬価差益が医療機関の処方のインセンティブになることから、厚労省主導で進められてきた医薬分業は、ここに来て量から質へと大きな転換を迫られている。

「調剤報酬の抜本的見直し」が閣議決定

 医薬分業については、2014年度改定で、「お薬手帳」を交付しない場合の薬剤服用歴管理指導料が41点から34点に引き下げられたほか、調剤基本料の減額対象も、「月4000回、集中率70%以上」だけでなく、「月2500回、集中率90%以上」も加わるなど、門前薬局への締め付けが厳しくなった。

 6月に閣議決定した規制改革実施計画では、「薬局の機能やサービスに応じた診療報酬になるように、調剤報酬の在り方について抜本的な見直し」を掲げ、門前薬局の評価を見直す一方、「努力した薬局・薬剤師の評価」など、メリハリのある2016年度改定の実施を求めた。厚労省は、地域包括ケアへの薬剤師の参画を促進させるため、「患者のための薬局ビジョン」を今年内に策定する予定であり、同ビジョンでも「門前薬局」から「かかりつけ薬局」への転換が柱になる見通しだ。

 厚労省は現状の課題として、(1)患者は門前薬局で薬を受け取っていることが多い、(2)効果的な投薬・残薬管理、医師との連携による地域包括ケアへの参画、(3)患者にとってメリットが実感できる薬局の評価――の3点を提示。2014年度改定の影響も踏まえつつ、次期改定で「患者本位」の医薬分業を目指すとしている。

「服薬管理」は医師の役割

 医薬分業への批判の口火を切ったのは、日医の鈴木氏。「我が国の医薬分業は、当初は面分業を目指していたが、それとは正反対のゆがんだ形になった」と指摘、修正は難しいとし、一方で院内処方を評価した。「患者に話を聞くと、院内処方は『早い、安い、親切、変なものを売りつけられない』と言う。高齢社会においては、検査、診断、治療まで、高齢者にやさしい『ワンストップサービス』が必要であり、これに投薬が加われば、患者の利便性はかなり向上する上、患者の負担軽減、さらには医療費の適正化にもつながる」。鈴木氏はこう述べるとともに、「院内処方と院外処方には、不合理な点数格差がある」と指摘、少なくとも、患者が院内処方と院外処方を選択できるようにする必要があるとし、「調剤バブルと言われる状況は早急に改善すべき」と語気を強めた。鈴木氏は、医師の業務は「服薬管理」、薬剤師の業務は「服薬指導」と「薬剤管理」であり、言葉を使い分けるよう求めた。

 日医副会長の中川俊男氏も、「医薬分業のメリットは出ているのか。もう一回原点から議論し直した方がいい。私の意見としては、明らかに医薬分業は行きすぎていると思う」と手厳しく批判し、その現れの一つが、調剤報酬の伸びであるとした。「調剤報酬の加算の多くが、質を担保するものではなく、体制を整えれば容易に算定できる」など、調剤報酬体系にも問題があるとした。さらに、中川氏は、2014年度診療報酬改定で「地域包括診療料」と「地域包括診療加算」が新設されたことは、非常に意味があるとも指摘。これらの点数には、算定要件に「服薬管理」が含まれており、医師と薬剤師のそれぞれの役割を踏まえながら、調剤報酬の在り方を議論すべきだとした。

 一方、健保連の白川氏も、これまでは医薬分業を推進してきたものの、「保険者や患者の負担増に見合う効果があることが前提」であるとし、「現状の薬局の動きを見ると、まだ不十分」と述べ、今後はかかりつけ薬局の機能を果たし、患者の立場に立って医療機関側と調整する役割を果たすことも期待した。薬剤服用歴管理指導料についても、「服薬の指導をしてもらうための費用。単に記録を取って、コンピューターに入力して終わったのでは、41点に見合う機能を果たしているとは言えない」と指摘し、実際に果たしている機能に応じた評価を行うというスタンスで議論していく方針を示した。

 診療側と支払側からともに、現状の医薬分業に批判的な意見が相次ぐ中、日本薬剤師会常務理事の安部好弘氏は、日薬としても薬剤師の将来ビジョンを策定するなどして、薬剤師の機能と役割の転換に取り組んでいると説明、理解を求めた。「地域包括ケアの中で、地域に根付いた薬剤師として、薬学的知見に基づいた服薬指導や医薬品の一元管理、服薬に関する情報提供、服薬情報の確認などを通じて、かかりつけ医と連携して、薬物治療の有効性と安全性を向上させていきたい」と安部氏は述べ、現在の薬局インフラを活用しつつ、一歩一歩進めることが必要だとした。



https://www.m3.com/news/iryoishin/342374?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150724&dcf_doctor=true&mc.l=113488581
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
持参薬NGの影響調査、DPC病院
中医協小委決定、使用種類や対応など

2015年7月24日(金)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 7月22日に開かれた中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小員会(委員長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)では、全てのDPC病院を対象として、持参薬の取り扱いについての調査を実施することを決めた(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。月内をめどに実施する。2014年度診療報酬改定時に持参薬の使用が原則禁止としたことの臨床現場への影響を調べて、今後の対応を決める材料とする。

 対象は、全てのDPC対象病院。調査項目としては、持参薬を使用した患者の割合・種類や入院契機となった疾病に持参薬を用いた理由、院内採用のない持参薬が切れた場合の対応、持参薬の管理状況など。

 持参薬については、2014年3月に改定に伴う保険局医療課長通知によって「特別な理由がない限り、使用できない」とされた。一方で、中医協においては、専門病院などへ入院した場合、「当該病院にない診療科の治療の場合、持参薬が必要となる」との意見が出ていた。



http://www.nishinippon.co.jp/nnp/miyazaki/article/184305
内科診療など休止、日向市立東郷病院 [宮崎県]
2015年07月25日 00時21分 西日本新聞

 宮崎県日向市立東郷病院(崎浜正人院長、30床)は24日、入院診療と内科診療、救急病院業務を休止した。内科医が今月末で退職し、常勤医師が崎浜院長だけとなるため。入院患者はこの日までに転院した。
 東郷病院は内科、外科、整形外科、リハビリテーション科の4科を常勤医3人で担当していたが、3月末に整形外科医が退職。常勤医2人と宮崎大からの派遣医師など計4人でカバーしていた。内科以外の診療は続ける。
=2015/07/25付朝刊=



http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015072401001477.html?ref=rank
新潟大病院、白内障手術でミス 患者に謝罪
2015年7月24日 17時39分 東京新聞

 新潟大医歯学総合病院(新潟市)は24日、白内障を患った80代女性の両眼に、視力を回復させるためのレンズを入れる手術をした際、度数の異なる左右のレンズを取り違える医療ミスがあったと発表した。病院側は女性に謝罪。女性は再手術を受けた。
 病院によると、女性は7月上旬、レンズを両眼に入れる手術を左右それぞれ別の日に受けた。最初に実施した左眼は術後の経過が良かったが、右眼の手術の翌日、女性が「見え方が悪い」と訴えた。医師らがレンズのケースとカルテを照合すると、左右逆のレンズを入れていたことが分かった。
(共同)



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG24HB5_U5A720C1000000/
腹腔鏡手術のがんセンター担当医を減給 千葉県
2015/7/24 20:41日本経済新聞

 千葉県は24日、県がんセンターの腹腔(ふくくう)鏡手術後に患者が死亡した問題を受け、十分な対策を講じず病院の信用を失わせたなどとして、県の第三者委員会が調査した11例の手術中8例を担当した男性医師(52)を減給10分の1(3カ月)の懲戒処分とした。男性医師は同日付で自主退職した。

 11例のうち別の手術を担当した男性医師(56)を減給10分の1(1カ月)とし、当時上司だった永田松夫病院長ら2人も監督責任を問い戒告の懲戒処分とした。

 県によると、男性医師2人は病院内の審査を経ずに先進的な手術を実施。死亡事例の再発防止策を十分講じず、診療報酬の不適切な請求もしていた。こうした結果、国から「がん診療連携拠点病院」の指定更新を受けられなくなるなどし、病院の信用が失われたとしている。

〔共同〕



http://www.topics.or.jp/localNews/news/2015/07/2015_1437714987721.html
全国の自治体運営病院表彰 半田病院を「優良」選定、健全経営評価
2015/7/24 14:15 徳島新聞

 つるぎ町立半田病院は、全国自治体病院協議会などが選ぶ「2015年度自治体立優良病院表彰」で、協議会会長表彰を受けた。健全な経営と、地域医療への貢献が評価された。県内の公立病院が受賞するのは、1986年度の徳島市民病院以来2カ所目。
 
 表彰は、09~14年度に経常収支比率を黒字に保ち、13年度に不良債務がないことが要件で、救急医療や他の医療機関との連携など、地域での取り組みを審査する。同協議会の都道府県支部から推薦を受けた病院を対象に選考し、15年度は全国で13病院が選ばれた。
 
 半田病院は、三好市の県立三好病院と同市立三野病院、美馬市のホウエツ病院とともに地域の診療所と情報通信技術(ICT)でつなぎ、患者の診療情報を共有して医療の充実を図っている。美馬市立木屋平診療所に医師を派遣し、へき地医療を支援。県西部2市2町で唯一の分娩(ぶんべん)できる公立病院として、周辺市町も含め周産期医療の中心を担う。
 
 半田病院の沖津修事業管理者は「今後も公立病院としての役割を果たすため、周産期医療やリハビリ分野などで機能の強化を図りたい」と話した。
 
 半田病院は1949年、旧半田町の国民健康保険組合直営病院として外科のみで開院した。現在は内科、外科、産婦人科、小児科など12の診療科があり、病床数は120床。



http://apital.asahi.com/article/news/2015072400014.html
不正なカルテ閲覧、賠償900万円求め母娘3人が提訴 大崎市民病院
2015年7月24日 朝日新聞

 大崎市民病院の職員と医療事務を受託していた「ニチイ学館」(東京)の従業員による不正なカルテ閲覧で、プライバシーを侵害されたとして、入院していた姉妹と母親の3人が病院と同社を相手取り、900万円の損害賠償を求める訴訟を23日、仙台地裁古川支部に起こした。

 訴状によると、2014年10月、父親から暴力を受けて、けがをした10代の次女が病院で受診。医師の判断で、次女と20代の長女の2人が保護入院することになった。

 同社の従業員だった母親が「娘が骨折の疑いがあるため休ませてほしい」と上司に申告したところ、上司から「何言ってんの。わかってんだからね全部」と言われ、不審に思ったことから不正閲覧が発覚した。

 病院の調査では、看護師や同社の従業員ら24人が職務上の必要はないのに閲覧していた。

(2015年7月24日掲載)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/46290.html
医療機能区分の新たな目安を検討へ- 8月2日までの医療・介護の予定
2015年07月24日 19時30分 キャリアブレイン

 この記事では、今後行われる医療・介護関連の主な予定を紹介し、当サイトでの記事配信の予定をお伝えします。
 8月2日までの主な予定は以下の通りです。

 厚生労働省は29日、「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」を開催し、昨年10月にスタートした病床機能報告制度で、病床を持つ医療機関がその有する医療機能を適切に判断するために必要な、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の4つの区分の新たな目安の検討を開始します。8月末までの取りまとめを目指します。

【7月27日(月)】
★診療報酬調査専門組織 DPC評価分科会 (厚労省) 過去記事

【7月28日(火)】
・厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会 (厚労省)

【7月29日(水)】
★がん対策推進協議会 (厚労省) 過去記事
★診療報酬調査専門組織 入院医療等の調査・評価分科会 (厚労省) 過去記事
★地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会 (厚労省) 過去記事
・厚生科学審議会感染症部会新型インフルエンザ対策に関する小委員会医療・医薬品作業班会議 (厚労省)

【7月30日(木)】
★がん検診のあり方に関する検討会 (厚労省) 過去記事
★医道審議会保健師助産師看護師分科会看護師特定行為・研修部会 (厚労省) 過去記事

【7月31日(金)】
★希少がん医療・支援のあり方に関する検討会 (厚労省) 過去記事
★薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会 (厚労省) 過去記事
・薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会 (厚労省) 過去記事

【8月1日(土)】
なし

【8月2日(日)】
なし

※★印の付いている予定については記事を配信する予定です。予定は変更になる場合があります。
※かっこ内は主催者などを表します。
※予定は主催者の公式サイトで公開されている情報と取材を基にまとめています。
※それぞれの予定に関連する過去の記事をリンクしていますので、これまでの経緯などを知りたい方はご活用ください。



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO89745100V20C15A7CC1000/
精神疾患の診療 誘導か 都内医療グループ、生活保護窓口で
2015/7/25 1:43 日本経済新聞

 生活保護を受給している精神疾患の患者に対し、東京都内の医療グループが自治体からの委託で福祉事務所に「相談員」として職員を派遣し、グループの精神科クリニックで通院治療やデイケアなどの「自立支援医療」を受けるよう誘導した疑いがあることが24日、分かった。

 患者から相談を受けた弁護士らが同日、自治体やクリニックへの監査を求める意見書を厚生労働省に提出した。

 自立支援医療は障害者向けで、生活保護受給者の場合は自己負担がなく、全額公費で賄われる。

 弁護士らは、グループが患者を劣悪な施設に囲い込み、通院を続けさせた上、本人の同意がないままに保護費を管理していた疑いもあるとして、3人の患者を施設から退出させた。グループは保護費の返還請求に応じたという。

 弁護士によると、江戸川区、大田区、港区からの業務委託で、グループの職員7人が福祉事務所の相談員になっている。相談員らは生活保護を受けているうつ病や統合失調症の患者に、グループ内のクリニックに通院するよう伝えたという。自立支援医療が適用されれば、医療機関には患者1人当たり1日1万円の診療報酬が支払われる。〔共同〕



http://www.sankei.com/affairs/news/150724/afr1507240039-n1.html
精神疾患患者“囲い込み”問題 元患者、改善指導求める 厚労省、実態把握へ
2015.7.24 19:51更新  産経ニュース

 生活保護を受給する精神疾患患者の相談員として、都内の福祉事務所に特定の医療グループ(東京都)の職員が派遣され、患者の“囲い込み”が疑われている問題で、医療グループの元患者らが24日、厚生労働省に対し、住環境や金銭管理が適正に行われるよう改善指導を求めた。また、塩崎恭久(やすひさ)厚労相は同日、一連の問題について実態把握に乗り出す方針を示した。

 代理人の弁護士らが同省に提出した意見書では、福祉事務所が事務負担の軽減を目的に「医療グループを下請けのように利用している」と指摘。通院が生活保護費を受ける条件であると誤解させるような患者への説明もあったとし、相談員の派遣を受けることは中立性を欠くとした。

 さらに、相談員らの助言で患者が住まわされているシェアハウスは一室10平方メートルにも満たないなど、生活保護費の住宅扶助の支出先として不適切とした。

 記者会見した元患者の50代男性によると、生活保護費は福祉事務所から通院するクリニックに現金書留で送付され、管理されていたという。男性は「翌日の朝食代として1日1千円がクリニックから現物支給されるだけ。鬱病の薬と金銭管理によってクリニックにしばられていた」と訴えた。

 塩崎厚労相は24日の会見で「医療機関への受診は本人の意思で、強制があってはならない。劣悪な住居に居住している場合は支援を行うことになろうかと思うが、都を通じて事実関係を把握し、適切な指導を行っていただけるよう努めたい」と話した。



http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/news/1507/072401046/?rt=nocnt
狭間研至の「Road to 薬剤師3.0」
薬局薬剤師へのネガティブな評価をなくすには

2015/7/24 日経メディカル

 中央社会保険医療協議会(中医協)でいよいよ論戦が始まりました。規制改革会議以後の議論も受けて、いわゆる「調剤薬局」への風当たりは厳しく、メディアの報道を目にして、心がざわめくような思いをしている方も多いのではないでしょうか。

 しかし、薬剤師の仕事が、医師の指示に基づいて処方監査・疑義照会を行い、正確迅速に調製して、分かりやすい服薬指導とともに薬を交付し、一連の行為を薬歴に適正に記載する、という始点と終点がある業務であるならば、昨今の医師や国民からの薬剤師業務へのネガティブな指摘はもっともだと思います。

 機械的な併用禁忌はデータベースが、機械的な調製業務は調剤機器が、機械的な服薬指導はインターネットが、それぞれ代替することが技術的に可能になってきました。そのような時代になったにもかかわらず、薬剤師がいわゆる「調剤」を支えていた時代のコストがずっと掛かり続けていることが、社会保障費の適正化の観点から、種々の問題を引き起こしているのではないでしょうか。

 一方、医療には種々の課題があります。その1つが、多剤併用やそれに伴う薬剤性の有害事象です。これらは財政的にはもちろん、国民の幸福という観点からも看過できない重要な問題です。極端な話をすれば、この問題の解消は全国民の課題であり、医療従事者も介護スタッフも、患者も家族も、力を尽くさなければなりません。

 医師も、当然ですが、自分が投薬した薬が、きちんと飲めているのかを確認して、次の診察を行い、処方を行うことが必要です。今までも現場の多くの医師はそれをしてきたと思いますし、患者さんやそのご家族、ケアスタッフは、それに応えてきたのだと思います。ただ、現実に今、残薬問題が社会問題化しており、今後、この流れは高齢化が進むわが国で、一層顕著になっていくでしょう。

 このような流れの中、抜本的な、システマティックな改変が必要だと思った時に、肥大化したともいわれる薬局や薬剤師をどう捉えるかということはポイントになると思います。

 通常はネガティブに捉えます。お金が掛かりすぎ、役に立っていない、だからもう無くす方向で行くんだ、と――。機械と情報通信技術(ICT)を活用することで、無くても大丈夫な世界はできるんだ、と。7兆円の調剤薬局市場を、例えば5兆円に圧縮して、2兆円の財源を確保する。今までの“過剰”な利益を修正することで、この難局を乗り切るということです。この節約理論(?)は理解されやすいし、現在の薬局での薬剤師との体験を想起させるようなフレーズを並べれば、国民の共感も得られやすいでしょう。

 しかしそれでは、残薬の問題が解消されるというマイナスがゼロになるところまでしか行きません。そして、何より、制度を作り、現場で熱心に取り組み、活動してきた私たちの先達や私たち自身の活動の成果も、全てゼロにすることになってしまいます。

 5万7000軒の薬局、そこに勤務する15万5000人の薬局薬剤師を社会資源として捉えればどうでしょうか。医療機関が9万9000軒、開業医が10万人といわれる中で、これだけの大きな医療における社会資源は、なかなかありません。しかも、薬学教育が6年制に移行し、今までとは異なる働きをする医療人を育成すべく、動き始めているのです。

 この大きな社会資源のパラダイムを変革すれば、多剤併用や、薬剤性有害事象の回避、ひいては、医師の負担軽減や医療費の適正化など、この国の医療における課題を解決する糸口がつかめるのではないかと考えています。

 そのためには、薬について、医師が処方した責任を持つのと同様、薬剤師にも調剤した責任があるはずだと、考え直すことが必要です。そして、その責任は、対物業務における責任(正しく出す)に加えて、対人業務における責任(医薬品の適正使用と医療安全の確保)にも及んでいるのだと思います。

 薬剤師が服薬後の状況を確認し、薬学的専門性からアセスメントを行って、その情報を次回処方前に医師にフィードバックする。「医師の業務の中に、薬学という専門性の高い知識に基づく評価を入れ込むことは、医療の質を向上させるはずだ」というのが、この数年の、私の在宅医療分野での活動から得られた結果です。

 また、自分自身で薬局を運営してみて思うのは、対物業務の責任を、今まで薬剤師はきちんと取ってきたということです。しかし、それに対する社会の評価は、調剤報酬制度上はやや過剰になっている一方、社会的認知度においては、不当に低くなっているのだと思います。

 ただ、重要なのは、医師を初めとする周囲が、薬剤師をどう評価してくれるかについて一喜一憂することではなく、まず薬剤師自身が、対物業務と対人業務を行い、ともに責任を取る職種であることを改めて認識し、変わることだと思います。そして、その変化によって引き起こされた医療のアウトカムをきちんとまとめて世に問うべきだと思います。

 その原動力は何か。

 それは、社会的認知度を上げたいとか、調剤報酬上で評価されたいといったものではなく、「なぜ、自分が薬剤師になろうと思ったのか」という、Whyだと思います。患者の役に立ちたい、困っている患者を助けたいという思いがあったことを思い出せば、自分の仕事が始点と終点がある直線的なものであるはずがありません。出した薬が、きちんと効いているのか、副作用は出ていないのかを薬剤師自らが確認する業務は直線的ではなく、らせん状になるはずです。

 このような関わりを薬剤師が持つようになれば、多剤併用やそれに伴う有害事象は減少に転じるでしょうし、それらに付随する種々の投薬や医療行為も縮小していけば、医療費の適正化という形でも現れるはずです。その時に、今のネガティブな評価は消退していくのではないかと考えています。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/kumagai/201507/543116.html?bpnet
熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」
「医療業界の常識は、世間の非常識」

2015/7/23 日経メディカル

 先日、隣町にある公立病院の処方箋を受け付けました。その患者さん自身、以前からその病院にかかっていましたし、処方内容も変わりはありませんでしたので、いつものように患者さんにお薬をお渡しするはずでした。

 ところが、処方箋の備考欄にある「後発医薬品への変更不可」欄に、医師の押印が漏れてしまっていたのです。その方が服用するハルシオン錠の前にはチェックが入っていて、以前の処方の際にはハルシオンで調剤したので、今回は単純に「押印漏れ」、つまり処方箋の不備に該当します。

 処方内容の変更であれば、電話確認したことを記載しておけば事足りますが、押印漏れとなるとそうもいきません。実際に押印していただかなければなりませんので、病院にまずは電話をします。

 処方箋に記載された診療科の窓口につないでもらい、事情を説明します。一連のやり取りを通じて、電話に出た方からお詫びは一言もありません。念のために申し添えますが、お詫びしてほしくて電話をしているわけではありません。そしてその方が押印漏れをしたわけでもないかもしれませんので、お詫びをする義理はないのかもしれませんが、組織の対応としては不合格、ということになりますね。

 続いて、漏れている印鑑を押していただきたいと伝えたところ、当たり前のように次の言葉が返ってきました。「では、分かるようにしておきますね。いつこちらに来ますか?」

 まあ、半ば予想していたことですので、実は驚きはありませんでした。しかし押印漏れはもちろん、こうした書類の不備に対して、薬局が当たり前のように病院に出向いて、その不備を解消するというのは、世の中の動きに照らしてみれば、非常識と言わざるを得ません。

 「医療業界の常識は、世間の非常識」なんてことを言う人もいますが、これもそうしたことの1つではないのでしょうか。病院側が当然のようにしている対応に、薬局側も何の疑問も感じず、それが当然と思っている節もありますので、どちらが悪いとか、そういう問題ではないのかもしれません。

 そうした現状の背景を少し探ってみますと、病院で働く人たちの中には、決して言葉には出てきませんが、どこか薬局の人たちを下に見るような感覚があるのかもしれません。恐らく薬局で働いている方であれば、多かれ少なかれ経験があるでしょうし、同意いただけるのではないかと思います。

 印鑑が漏れていた処方箋を携えてその病院まで車で30分。病院の中では診療科の窓口と総合窓口を「たらい回し」され、そしてついに、誰からも「申し訳ありませんでした」との一言を聞くことはありませんでした。

 この病院の固有の問題なのか、あるいは業界としてもっと別のところに問題があるのか、限られた事例からですので判断はできませんが、私たち薬局の人間がこのように感じているのであれば、患者さんも何かしら感じるところがあるに違いありません。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=121498
世界に広がる母子手帳…成長の記録、健康管理に
(2015年7月24日 読売新聞)

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 母子健康手帳(通称・母子手帳)は、戦後の混乱期に生まれた。今、世界各国に広がりを見せる一方、日本では、電子化を検討する動きもある。

 先月29日、都内で開かれた母子手帳の勉強会に、中国の母子保健の専門家32人が参加した。海外での手帳の普及に取り組む「親子健康手帳普及協会」の主催で、厚生労働省担当者や日本の専門家と意見交換を行った。

 王巧梅団長は、中国全土で統一の母子手帳を普及させる計画を発表した。妊娠を希望した時から配布を検討しているという。

 母子手帳は、妊娠中から誕生後までの母子の健診やワクチン接種などの記録だ。市町村に妊娠を届けると渡され、妊娠や育児に関する情報も載っている。母親が成長の様子や気持ちを記録する欄もあり、家庭で保管する。

 原型は、戦時中の1942年に作られた「妊産婦手帳」。妊娠の証明書代わりにもなり、配給が手厚くなったという。48年に、出産後の乳幼児期の記録も含めた「母子手帳」になった。

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 この母子手帳を海外に広めたのが、中村安秀大阪大教授だ。86年に小児科医としてインドネシアに赴任した。診察時に出生時の体重やワクチンの接種状況を尋ねても、記録がなくてわからず、母子手帳の重要性を痛感。母子手帳を紹介した。

 同国の医師らの要請を受け、国際協力機構(JICA)が技術協力事業を開始。母親や助産師らに使い方を教えた。2004年には母子手帳を推奨する大臣令が出て、全土に定着した。

 その後も発展途上国を中心に「参考にしたい」との声が相次ぎ、現在、母子手帳は世界30か国以上で活用されている。中村教授は、「日本は、母子手帳のアイデアを提供したが、中身は、それぞれの国の文化や保健医療の制度が反映されている。だからこそ、各国で支持され、根付いたと思う」と話す。



 東日本大震災以降、国内では母子手帳の電子化への注目も高まっている。岩手県では、記録を電子化して自治体と医療機関が情報共有する仕組みがあったため、津波などで母子手帳を紛失した妊婦に再発行ができた。

 日本産婦人科医会は13年から電子母子健康手帳標準化委員会で、記載方法や運用の課題を整理している。委員長の原量宏かずひろ香川大特任教授は「紙と併用し、どこでもデータを確認できる電子版も実現させたい」と話す。

 時代とともに進化する母子手帳をひとかたならぬ思いで見守るのは、小児科医の巷野こうの悟郎さん(94)だ。48年、母子手帳の誕生時に、厚生省(当時)で記載内容の整理や普及に携わった。

 当時、赤ちゃんの1割弱が1歳までに、感染症などで命を落としていた。母子手帳を使った保健指導で、具体的な感染予防策も実施した。「一人でも多くの子どもの命を守りたいと必死でした」と振り返る。

 以前、女子大での講義で学生に自分の母子手帳を持参してもらった。「体重が増えてほっとした」「夜泣きに困った。頼むから今日は泣かないで」といった母親の記録を読み、涙を浮かべる学生の姿が印象的だった。

 巷野さんは、「時代は変わっても、母子の健康を守り、親子の絆を深める役割は変わらない。これからも大切に存続させてほしい」と願っている。(中島久美子)

  1. 2015/07/25(土) 08:42:30|
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7月23日 

http://www.m3.com/news/iryoishin/342320
中央社会保険医療協議会
「調剤バブル」、医薬分業への批判相次ぐ
閣議決定受け、調剤報酬の抜本的見直しに着手

2015年7月23日(木)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授長)は7月22日、次期調剤報酬改定に向けて、調剤報酬に関する議論をスタートした。6月に政府が閣議決定した規制改革実施計画で、「調剤報酬の在り方について抜本的な見直し」と打ち出され、門前薬局などへの批判も高まる中、「調剤バブルと言われる状況は早急に改善すべき」「明らかに今の医薬分業は行きすぎ」など、手厳しい意見が相次いだ。2014年度改定でも、「お薬手帳」を交付しない薬局や門前薬局に対しては厳しい改定だったが、2016年度改定でも同様に、かかりつけの機能を発揮しない薬局などに対しては、厳しい内容となりそうだ(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。

 日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏は、今の医薬分業について「面分業とは正反対のゆがんだ形になっている」と批判、院内処方と院外処方には不合理な点数格差なども問題視し、患者が院内処方と院外処方を選択できるようにする必要性を指摘し、「調剤バブルと言われる状況は早急に改善すべき」と求めた。

 健康保険組合連合会副会長の白川修二氏も、医薬分業は保険者と患者にとっては負担増であるものの、それに見合った効果を上げていないと批判的な意見を述べた。

 処方せん発行率の枚数ベースで見た医薬分業率は、2013年度時点で67.0%。薬価差益が医療機関の処方のインセンティブになることから、厚労省主導で進められてきた医薬分業は、ここに来て量から質へと大きな転換を迫られている。

 「調剤報酬の抜本的見直し」が閣議決定

 医薬分業については、2014年度改定で、「お薬手帳」を交付しない場合の薬剤服用歴管理指導料が41点から34点に引き下げられたほか、調剤基本料の減額対象も、「月4000回、集中率70%以上」だけでなく、「月2500回、集中率90%以上」も加わるなど、門前薬局への締め付けが厳しくなった。

 6月に閣議決定した規制改革実施計画では、「薬局の機能やサービスに応じた診療報酬になるように、調剤報酬の在り方について抜本的な見直し」を掲げ、門前薬局の評価を見直す一方、「努力した薬局・薬剤師の評価」など、メリハリのある2016年度改定の実施を求めた。厚労省は、地域包括ケアへの薬剤師の参画を促進させるため、「患者のための薬局ビジョン」を今年内に策定する予定であり、同ビジョンでも「門前薬局」から「かかりつけ薬局」への転換が柱になる見通しだ。

 厚労省は現状の課題として、(1)患者は門前薬局で薬を受け取っていることが多い、(2)効果的な投薬・残薬管理、医師との連携による地域包括ケアへの参画、(3)患者にとってメリットが実感できる薬局の評価――の3点を提示。2014年度改定の影響も踏まえつつ、次期改定で「患者本位」の医薬分業を目指すとしている。

 「服薬管理」は医師の役割

 医薬分業への批判の口火を切ったのは、日医の鈴木氏。「我が国の医薬分業は、当初は面分業を目指していたが、それとは正反対のゆがんだ形になった」と指摘、修正は難しいとし、一方で院内処方を評価した。「患者に話を聞くと、院内処方は『早い、安い、親切、変なものを売りつけられない』と言う。高齢社会においては、検査、診断、治療まで、高齢者にやさしい『ワンストップサービス』が必要であり、これに投薬が加われば、患者の利便性はかなり向上する上、患者の負担軽減、さらには医療費の適正化にもつながる」。鈴木氏はこう述べるとともに、「院内処方と院外処方には、不合理な点数格差がある」と指摘、少なくとも、患者が院内処方と院外処方を選択できるようにする必要があるとし、「調剤バブルと言われる状況は早急に改善すべき」と語気を強めた。鈴木氏は、医師の業務は「服薬管理」、薬剤師の業務は「服薬指導」と「薬剤管理」であり、言葉を使い分けるよう求めた。

 日医副会長の中川俊男氏も、「医薬分業のメリットは出ているのか。もう一回原点から議論し直した方がいい。私の意見としては、明らかに医薬分業は行きすぎていると思う」と手厳しく批判し、その現れの一つが、調剤報酬の伸びであるとした。「調剤報酬の加算の多くが、質を担保するものではなく、体制を整えれば容易に算定できる」など、調剤報酬体系にも問題があるとした。さらに、中川氏は、2014年度診療報酬改定で「地域包括診療料」と「地域包括診療加算」が新設されたことは、非常に意味があるとも指摘。これらの点数には、算定要件に「服薬管理」が含まれており、医師と薬剤師のそれぞれの役割を踏まえながら、調剤報酬の在り方を議論すべきだとした。

 一方、健保連の白川氏も、これまでは医薬分業を推進してきたものの、「保険者や患者の負担増に見合う効果があることが前提」であるとし、「現状の薬局の動きを見ると、まだ不十分」と述べ、今後はかかりつけ薬局の機能を果たし、患者の立場に立って医療機関側と調整する役割を果たすことも期待した。薬剤服用歴管理指導料についても、「服薬の指導をしてもらうための費用。単に記録を取って、コンピューターに入力して終わったのでは、41点に見合う機能を果たしているとは言えない」と指摘し、実際に果たしている機能に応じた評価を行うというスタンスで議論していく方針を示した。

 診療側と支払側からともに、現状の医薬分業に批判的な意見が相次ぐ中、日本薬剤師会常務理事の安部好弘氏は、日薬としても薬剤師の将来ビジョンを策定するなどして、薬剤師の機能と役割の転換に取り組んでいると説明、理解を求めた。「地域包括ケアの中で、地域に根付いた薬剤師として、薬学的知見に基づいた服薬指導や医薬品の一元管理、服薬に関する情報提供、服薬情報の確認などを通じて、かかりつけ医と連携して、薬物治療の有効性と安全性を向上させていきたい」と安部氏は述べ、現在の薬局インフラを活用しつつ、一歩一歩進めることが必要だとした。



http://www.m3.com/news/iryoishin/342252
安倍政権の医療制度改革
来年度予算「医療費増は高齢化範囲内」、内閣府
中期的に抑制圧力増す可能性も、経済財政諮問会議

2015年7月23日(木)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 政府の経済財政諮問会議が7月22日に開かれ、年金や医療などについて、人口の高齢化等に伴う増加額を加算した範囲内で要求するように求める内容を含む2016年度概算要求基準などの方針を議論した(資料は、内閣府のホームページに掲載)。内閣府は、経済再生を見込んだシナリオを示していて、安倍晋三政権が「国際公約」とする2020年度のプライマリーバランス黒字化に向けて、経済や税収の動向次第では、社会保障費の抑制圧力がさらに強くならざるを得ない可能性も含んでいる。

 2016年度予算の概算要求方針においては、6月末に閣議決定した「骨太の方針」に基づいて、要求額を「高齢化等に伴う増加額を加算した範囲内」として、要求段階から、社会保障を抑制したい考え(『骨太の方針改革「全部やる」、甘利大臣』を参照)。さらに、公的分野への支出を減らした部分を、産業化して税収増につなげるための「公的サービスの産業化」や「インセンティブ改革」については、「新しい日本のための優先課題推進枠」が設けられ、取り組みに向けた要求が可能となっている。消費税率の引き上げに伴う社会保障の充実については、予算編成過程で検討する方針。概算要求の提出期限は、8月末。

 2016年度予算全体像の案の中にも、「骨太の方針」の内容が反映されている。経済財政諮問会議の下に設置される専門調査会などと連携しながら、歳出改革に取り組む方針を示して、府省ごとに幅広く歳出改革を進めるほか、「頑張る府省とそうでない府省との間に差を設ける」としている。

 2020年度のプライマリーバランス黒字化を目指す安倍政権。今回の内閣府の示した中長期経済に関する試算では、2020年度のプライマリーバランスは、経済が再生したケースで6.2兆円の赤字、ベースラインケースでは11.9兆円の赤字となっている。会議の中で民間議員から、「(2017年4月の)消費税率引き上げや経済動向など、不確定要素があり、楽観すべきでない」との意見が出たという。

 会議終了後の会見で内閣府特命担当大臣(経済財政政策)の甘利明氏は、2020年度にプライマリーバランスが赤字となっている試算について、歳出改革実施前の試算であるとの認識を示した上で、専門調査会や公的分野の産業化へ向けた取り組みが始まる点を踏まえて、「本丸の社会保障サービスの改善、横展開に向けて仕組みができている」と述べた。

 ただ、「黒字化が視野に入ったのか」との質問に対しては、甘利氏は「視野に入ったというより、確実に取り組むということ」と述べるにとどめ、プライマリーバランス黒字化への明確な道筋が立ってはいないことをうかがわせた。



http://www.m3.com/news/iryoishin/342298
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
日医、リフィル処方せん反対明言
薬剤師による体調確認想定に「議論する状態にない」

2015年7月23日(木)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小員会(委員長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)が7月22日に開かれ、残薬問題にからんで、6月末に閣議決定で検討を求められている分割調剤やリフィル処方せんについて話し合った(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、リフィル処方せんについて、薬剤師が患者の体調を確認することが想定されることから、「体調確認はかかりつけ医の業務」「議論する状態にない」と強く反対し、他の診療側委員が同調する場面もあった。今後、残薬解消や分割調剤の拡大とともに議論される見込み。

リフィル、保険者も「負担増なら反対」

 分割調剤については、現在は長期保存が困難な薬剤や、後発医薬品を初めて使用する場合に限って認められている。内服薬1種当たりの平均投薬日数は、無床診療所では18.1日なのに対して、病床規模が増加するにつれて増加して、500床以上の場合、37.7日となっている。さらに残薬経験の有無については、2013年度の厚労省の患者を対象とした調査では、「大量に余ったことがある」は4.7%、「余ったことがある」が50.9%となっている。さらに調剤薬局の応需処方せんの中で、残薬に伴う日数・投与回数の調整は0.23%にとどまっている。分割調剤については、6月末に閣議決定した「規制改革実施計画」において、「リフィル処方せんの導入や分割調剤の見直しに関する検討を加速し、結論を得る」となっている。

 リフィル処方せんについて、明確に反対を示したのは、日医の中川氏。分割調剤が、ほとんど進んでいない現状を認識するように求めた上で、「リフィル処方せんは数段次元が違う話」と指摘。「(リフィル処方せんが導入されると、薬剤師が)体調まで診ることになる。かかりつけ医のど真ん中の役割。議論する状態にない」と述べた。他の委員からメリット・デメリットを示すように求める声が出ても、中川氏は「そんなに関心を持つものではない。分割調剤の議論を深めてほしい」とした。

 日医常任理事の鈴木邦彦氏は、海外の制度について質問。厚労省は米国と英国では有効期間が1年未満程度となっていることを回答。鈴木氏は、ドイツでは未導入、フランスでも限定的導入にとどまっている点を踏まえて、「1年も医師にかからないのはどうなのか。日本ではきめ細かい管理で臨床の成果を出している」と述べ、リフィル処方せんは日本になじまないとの認識を示した。日本病院会常任理事の万代恭嗣氏も、解消すべき問題は、あくまで残薬の問題である点を踏まえ、「リフィル処方せんは、もう少し経過しないと議論する価値がないのではないか。無駄をなくす目的からすると、あまり必要ではないのではないか」として、医師の委員は反対で足並みをそろえた。

 健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、議論の必要性を認めながらも、「患者や保険者の(コストや利便性で)負担が増えるようならば反対」と述べた。制度についての理解が進んでいない委員も少なくなく、今後、議論を進める方針となったが、現時点では、リフィル処方せんの必要性を強調する声は出なかった。

「行き過ぎた長期処方がある」

 残薬の問題について日医の鈴木氏は、厚労省の説明資料の中に、新聞報道などで出た大量の残薬の写真があったのに対して、「大量の残薬のイメージを植え付けるもの。ただ、少しでも残れば『残薬がある』となる」と述べ、実際に問題視すべきは、「大量に余ったことがある」とする5%に満たない群であると主張した。服薬には、基本的に、医師の関与があるべきとの考え方を示した。

 白川氏は、鈴木氏の残薬の考え方に一定の理解を示したものの、「(風邪の患者への処方でなく)問題は、慢性期における長期処方で、(同じ種類の薬を)重複して調剤を受けている状況をどう防ぐか」との認識を示した。さらに多剤処方となっている高齢者への服薬し忘れについては、「独居や認知症の高齢者で服薬指導がうまくいなかない。飲み忘れが出て当然」とした。鈴木氏が、認知症患者のデータを示すように求める場面もあった。

 鈴木氏は、長期処方についても、「一定程度上限を設ける必要がある」と言及し、かかりつけ医機能を推進して、大病院からの逆紹介の徹底を求めた。中川氏も「行き過ぎた長期処方がある。勤務医の疲弊を理由の長期処方も考え直すべき」との見解。ただ、万代氏は、長期投薬の制限や、処方のための工夫で病院の負担が増えないように求める場面もあった。

 日本薬剤師会の安部好弘常任理事は、介護現場において、「介護職の薬剤管理」が実施されている点について、「薬剤師の薬学の観点からの管理とは意味合いが違う」とした。その上で、医師と連携して、有効で安全な連携を評価するように求めた。



http://www.m3.com/news/general/342267
東大、推薦入試も難関 募集要項を正式公表
2015年7月23日(木)配信 共同通信社

 東大は22日、2016年度の入学生から初めて導入する推薦入試の募集要項を正式に公表した。各高校から推薦できる生徒は男女各1人までで、大学入試センター試験の受験が必要。論文などで1次選考を行い、2次選考は面接やセンター試験の成績を総合評価する。センター試験の得点はおおむね8割以上が目安で、特に900点満点で780点程度とされた医学部医学科は、変わらず難関になりそうだ。

 募集は各学部合わせて100人程度。内訳は工が30人、法、文、理、経済、農が各10人、教養、薬、医、教育が各5人程度としている。うち医学部は医学科が3人、健康総合科学科が2人程度。

 試験は学部ごとの実施で、11月2~6日に出願を受け付け、12月に面接などを行い、2月10日に合格者を発表する。

 志願理由書など必要書類は、東大のホームページからダウンロードして記入する。

 東大は「学生の多様性を促進し、学部教育のさらなる活性化を図ることに主眼を置いて実施する」としており、7月末から9月上旬にかけて全国9会場で説明会を開く。



http://www.m3.com/news/iryoishin/342037
医療機関の消費税問題
「消費税“見える化”、難しい」、日病の堺会長
病院に特徴的な項目を調査へ

2015年7月22日(水)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 四病院団体協議会は7月22日、総合部会を開き、医療機関における控除対象外消費税の問題について話し合い、独自に調査を実施することを決めた。日本医師会が開いている「医療機関等の消費税問題に関する検討会」などにおいて、病院の消費税負担を考える材料となる見込みで、病院に特徴的なMRI検査や看護職員夜間配置加算などを調べる方針。終了後の会見した日本病院会の堺常雄会長は、「“見える化”ができるのかどうか、疑問もある」「(影響の)色づけは難しい」と述べる場面もあった。

 四病協は、1団体につき約20病院、13項目程度を調べたい考えで、今後詳細を決める。調査項目としては、MRI検査、看護職員夜間配置加算、医師事務作業補助体制加算、脳血管疾患等リハビリテーション料、酸素ボンベ加算などが含まれ、人件費や材料費への影響を調べる。日医は、診療所への影響を中心に調べるため、四病協では、病院特有の項目を含める(『13項目で消費税影響調査へ、日医検討会』を参照)。

 現時点で、日医の検討会では、消費税の影響が特徴的に現れる項目を調べていく方針だが、マクロレベルの影響を調べるための方法についてのコンセンサスはない状況。調査がマクロの影響を判断する材料になるかについて、堺会長は「微妙な観点」との認識を示した上で、「“見える化”が可能なのかという問題がある。(消費税の導入や税率変更、その後の改定で)色づけが難しいのでは、という思いがある」と述べた。ただ、“見える化”に向けた作業については、「道筋を踏まないといけない」として、避けて通れない作業と見通した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/46278.html
巨額売上の薬、価格引き下げ対象の拡大を- 薬価算定組織が中医協部会に意見
2015年07月23日 14時00分 キャリアブレイン

 薬価算定組織の清野精彦委員長は22日、中央社会保険医療協議会(中医協)の薬価専門部会の会合に出席し、次期薬価制度改革に向け、薬価算定基準について意見を述べた。その中で、販売額が予想を大きく上回り巨額となった品目の薬価を引き下げるルールについて、対象品目を広げることなどを提言した。【丸山紀一朗】

 現行の薬価算定基準では、年間販売額が予想を上回り巨額になった品目の薬価を引き下げる「市場拡大再算定」のルールがあるが、その対象は、類似薬のない新医薬品に適用される原価計算方式で算定されたものに原則限られている。類似薬のある新薬の場合は、使用方法や対象患者などが変化しない限り、このルールの対象とならない。

 そこで清野委員長は、年間販売額が巨額な品目について、「例えば算定方式に関係なく、適切に設定した基準以上に市場規模が拡大した場合は再算定の対象とするなど、別の取り扱いを検討してはどうか」と意見した。予想販売額の2倍以上となったかどうかが再算定の基準となっている点についても、予想を上回った程度を見直す必要性を示した。

 同部会の次回会合では、製薬業界からヒアリングする見通し。厚生労働省は次期薬価制度改革に向け、秋ごろからは月2回の頻度で会合を開いて議論するとしている。

■MRの過剰・不適切な営業活動に「異例」の指摘

 清野委員長はこのほか、薬価算定基準の議論とは異なる意見として、製薬企業のMR(医薬情報担当者)について、「過剰もしくは不適切な営業・宣伝活動によって、薬価制度自体に無用な疑義を生じさせることのないよう、製薬企業には真に医療に貢献する活動を求めたい」と指摘した。

 中川俊男委員(日本医師会副会長)はこの指摘について、「ここにこうした文章が出てくるのは異例だ」とした上で、「今時、こんなふうに書かなければならない理由があるのか。目を疑う」と疑問を呈した。これを受け、加茂谷佳明専門委員(塩野義製薬常務執行役員)は、「ここに記載のある過剰もしくは不適切な営業というのは、現段階では是正されていると信じている」と述べた。



http://www.minyu.ne.jp/digitalnews/150723_1.htm
どうなる分娩受入れ、遠軽厚生10月から産婦人科1人へ
(7月23日付け)北海民友新聞社

 遠紋2次医療圏のセンター病院である遠軽厚生病院(矢吹英彦院長)が大きく揺らいでいる。平成22年4月から常勤医師が不在となった脳神経外科は月3回の出張医による診療体制を敷き、整形外科も平成25年4月から常勤医師減少により新規患者の受け入れは紹介による予約患者のみに限定している。これに加え、今年10月以降は産婦人科の常勤医師が3人から1人へ大幅減少するとされ、現在の365日24時間対応や年間350例ほどある分娩受け入れの継続は困難になる。同病院は遠紋どころかオホーツク全体の医療の要で、地域医療再生の前提条件でもある。紋別市の宮川良一市長と遠軽町の佐々木修一町長は、厚生労働省や高橋はるみ北海道知事に陳情し、医師確保への協力を要請したが、見通しは不透明だ。
 広域紋別病院の産婦人科は現在、常勤医師が1人のため、出産対応は原則として正常分娩が見込まれる経産婦に限っている。初産や帝王切開分娩経験者などは、検診は受け入れるものの、分娩そのものは遠軽厚生病院など他の病院を紹介している。
 遠軽厚生病院における年間出産数は約350人で、東紋在住者、西紋在住者、里帰り出産でほぼ120人ずつ3等分されるという。10月以降、例え里帰り出産の受け入れを中止したとしても、残り全員の受け入れは物理的に困難と見られる。
 常勤医師1人の広域紋別病院で受け入れ要件緩和は難しく、網走厚生病院も常勤医師は2人のみで北見に頼っている状況。その北見では、日赤北見病院が常勤医師4人で年間300例、中村記念病院が常勤医師6人で年間800例を扱っている。他の民間病院を含めても余力はそれほどなく、遠軽で宙に浮く約240例が北見に集中すると、北見の産婦人科がパンクする可能性が出てくる。
 それを避けるためには、旭川や名寄など他の地域を含めた計画的な振り分けが必要になる。とはいえ自家用車の有無や経済状況など、妊婦が置かれている状況により、選択肢が限られる場合もあり、振り分けの手法も課題となる。



https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/report/t245/201507/542963.html
特集◎「地域枠」出身医師がやって来た
「地域枠」出身者の専門医取得に課題あり

2015/7/24 加納亜子=日経メディカル

 地域枠出身の医師が本格的に増えてくるのはこれからだが、「地域枠の運用が自治体に任されていることもあり、制度のひずみが今後、顕在化する可能性がある」と指摘するのは奈義ファミリークリニック(岡山県奈義町)の賀來敦氏だ。賀來氏が指摘する地域枠の課題は2つ。1つは、奨学金制度が医師のライフイベントを考慮していない点。もう1つは、専門医の取得が保証されていないことだ。

 地域枠と連動した奨学金を自治体から借り入れた場合、義務年限が明けないうちに指定の医療機関での勤務を中断すると、自治体が定めた規定に基づき奨学金を返還しなければならない。結婚や出産といったライフイベントにより、いったん現場を離れる場合も同様の扱いを受ける。

 だが、地域枠と連動する奨学金は地域枠出身者を地域にとどめる策として設けられているため、返還を防ぐ目的であえて利率を高くしている。そのため、返還が困難な例が出てくる可能性がある。

 賀來氏の発言を裏付けるのが、2013年度に地域枠関連の奨学金制度を実施した42の自治体に対する調査結果だ。奨学金と関連する地域枠を設ける53大学59枠の貸与総額の最頻値は1440万円(月額20万円×72カ月)、全体の7割(69.0%)が10%の金利を設定していた。加えて、返還時に1年以内の一括返済を求める制度が7割強(74.1%)を占めていた。「地域枠の中にはある程度自治体の医療機関に勤務しても、返済額が全く減らない制度がある」と賀來氏は言う。

 金利を見ても、日本学生支援機構第二種奨学金の年利1.3%程度、日本政策金融公庫一般教育貸付の年利2.15%と比べると相当に高い。「奨学金を借りている期間が延びるほど返済額が増えるリスクがあると分かれば、入学後に奨学金の借り入れを拒否する学生や、すぐに返還する学生が増え、制度が空洞化してしまう可能性がある」と賀來氏は危惧する。

 地域医療に貢献しようと前向きに取り組む医師が、必要以上に不利益を被らないよう、「勤務期間に応じた返済額の減免や、返還の理由に応じて柔軟に対応することを保証する文言を奨学金貸与時に示すべき」と賀來氏は指摘する。幡多けんみん病院(高知県宿毛市)で初期臨床研修を行う冨士田崇子氏も、「一定期間の国内外への留学の許容や、女性医師が働きやすい仕組み作りは、将来地域に残る医師を増やすきっかけになるのではないか」と話している。

専門医取得の保証なし

 地域枠出身者の勤務先は自治体の都合で定められるため、専門医が取りづらいといった問題も起こり得る。「自治体から奨学金の貸与を受けている地域枠出身者は、専門医を確実に取得できる保証がない」と言うのは奈義ファミリークリニック所長の松下明氏だ。冨士田氏も、「まだ専門医制度が固まっていないこともあり、地域枠の医師として勤務を続ける中で、専門医を取れるかどうか不安に感じる」と話している。

 自治体の方針にもよるが、地域枠出身の医師は、自治体が定める医療機関に勤めるケースがほとんど。場合によっては初期研修後すぐに、指導医がいない医療機関への勤務を指示される可能性がある。

 2017年度から導入される新専門医制度では、指導医がいる施設に一定期間勤務し、専門医資格取得のために必要な症例数を確保し、手技経験を積むことが専門医の取得に求められる。各自治体は、専門医を取得するまでの間は地域枠出身者を基幹研修施設や関連研修施設に派遣し、各研修施設のプログラムに準じて勤務するよう指示するといった配慮も検討すべきだろう。

 だが、研修機関の多くは都市部にある。一方で自治体が地域枠出身医師に求めているのは、医師不足が顕著な地域での勤務。自治体が地域枠出身医師のキャリアをどの程度重視するかにより、処遇は変わってしまう。

 厚労省は地域枠出身者も専門医を取得できるよう、地域医療支援センターなどが主導し、自治体や大学、地域の医療機関の経営者などで協議することを推奨している。既に、話し合いの機会を設けている自治体もあるが、自治体には協議の場に出席する義務は課されていない。「地域枠を医師不足解消のために活用する政策を設けたのは国だ。地域医療を担いたいと思う地域枠出身の医師が働きながら専門医を取得し、キャリアを積める環境作りを、自治体任せにせず国が責任を持って推進していくべきだ」と松下氏は強調する。

 だが、地域医療再生基金の運用も、地域枠出身者の勤務先の決定も、自治体主導で行われている。そのため、国が容易にはコントロールできない状況にあるのが実情だ。

 地域医療を担う医師を養成する目的で設置された入試枠であれば、その質を担保する意味からも、専門医を取得できるようサポート体制を構築する必要があるだろう。さらに、個々の医師のライフイベントに応じて対応する柔軟性が奨学金制度になければ、地域枠に応募する学生がいなくなる可能性もある。各自治体は今後、地域枠出身の医師が本格的に増える前に、これらの問題点への対処法を模索する必要がありそうだ。

地域医療を担う医師をサポート
病院間で人事を調整する仕組みも


 地域枠出身医師のキャリア支援について、先進的な取り組みを始めているのが東北大学だ。

 地域枠の学生に限らず、全ての学生に東日本大震災の被災地見学などの地域医療学習を行っている。「東北大は長きにわたり、医師が少ない東北地方の医療を支え続けてきた。こうした背景から、全ての教員に地域医療を担う重要性を伝えようとする文化が根付いている」。東北大総合地域医療教育支援部教授の石井正氏は、東北大の教育方針をこう説明する。

 そして今、東北大が注力するのは、卒後のキャリア支援だ。「地域医療を担う医師を確保するには、地域で診療に携わりつつもキャリアを積める環境作りが欠かせない」と石井氏。その取り組みの一例が、「医療連携ネットワーク」の構築だ。東北大は地域の拠点病院を中心に、奨学金受給者や自治医科大学卒業生などが専門医の資格を取れる拠点病院に一定期間勤務するよう、人事調整を行える仕組みを作っている。そのため、「ある程度、医師の家庭事情やスキルアップに配慮できる体制が整っている」と石井氏は話す(図A)。

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図A 地域の医療機関と大学を情報通信技術(ICT)で結び研修医をサポート

 さらに、総合診療医を目指す後期研修医や実際に勤務している総合診療医には、「受講生」として登録すれば、東北大の内科、外科、小児科などの専任教員の授業や医学統計学などの講義を大学や拠点病院で聞けたり、勤務先でインターネット録画講義を視聴できるようにする「コンダクター型総合診療医」養成プログラムを、文科省の「未来医療研究人材養成拠点形成事業」として実施している。「受講生になれば、地域医療に従事しながら最新の治療技術や情報を学べ、さらには臨床研究もできる。地域医療を担う医師のキャリアへの心配をなくすための仕組みだ」と石井氏。

 これらの取り組みに加えて現在、卒後の経験症例数を医師ごとに検索できるシステムを作り、専門医取得に必要な症例数に満たない卒業生をサポートする取り組みを始める準備を進めているところだ。

 「地域医療の担い手を育てるには、地域全体が連携し、大学、拠点病院、医師がそれぞれ少しずつ地域医療をサポートしようとする意識を持つことが重要になる」と石井氏は話している。



http://jp.wsj.com/articles/JJ10930134356792104215119297274432107067513
医療、文化活動に「悪影響」=TPP知財交渉—NPOが懸念
2015 年 7 月 23 日 23:00 JST 更新 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

 環太平洋連携協定(TPP)交渉で重要な争点となっている知的財産権の保護ルール策定をめぐり、医療や文化関連の複数のNPO法人が23日、強い懸念を相次いで表明した。特許や著作権の行き過ぎた保護強化は、安価な医薬品の普及や、自由な創作活動に悪影響を及ぼすと訴えている。

 国際医療支援に取り組む「国境なき医師団」は、安倍晋三首相に宛てた書簡で「交渉されている知財関連の条項案は(安価な)後発医薬品の普及を阻み、アジア太平洋地域などに暮らす数百万人の健康を脅かす」と主張。TPP交渉で、最先端の新薬の開発データ保護期間を12年に延ばすよう求める米国の主張などをけん制した。

 日本の弁護士や漫画家らでつくる「TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム」は、110団体の計3637人の署名を添えた声明を政府に提出。TPP交渉で議論されている著作権の保護期間延長や、作者の申し立てがなくても検察などが著作権侵害を起訴できるようにする「非親告罪化」の導入について、権利者に実害のない創作活動も萎縮させる恐れがあるなどと懸念を示した。 

[時事通信社]



http://techon.nikkeibp.co.jp/article/EVENT/20150723/429121/?ST=ndh
国際モダンホスピタルショウ2015
過疎地の医療を「バーチャルホスピタル」で!
診療所を情報化、在宅をバーチャル病床に――静岡・川根本町の取り組み

2015/07/23 16:57
赤坂 麻実=日経デジタルヘルス

 病院がない地域の医療を「バーチャルホスピタル」で支える。こうした取り組みについて、静岡県立総合病院の医療連携管理監 地域医療ネットワークセンター・センター長である清水史郎氏が、「国際モダンホスピタルショウ2015」(2015年7月15~17日、東京ビッグサイト)で講演した。このセッションは、電子カルテや医療連携向けSOA基盤などを提供する京セラ丸善システムインテグレーションが設けたもの。

 清水氏は、2011年11月から、川根本町いやしの里診療所の所長も務めている。川根本町は静岡県中部に位置する自然豊かな山あいの町だ。主な産業は農業と観光業。「川根茶」の産地で、2014年からは「きかんしゃトーマス」デザインの蒸気機関車が運行しており、週末になると多くの観光客が訪れる。


 一方で、人口は減少の一途をたどり、2000年代以降は1万人を切っている。高齢化率は2015年7月現在で45%と高く、生産年齢人口は50%を切っている。町には診療所が5つあるが病院がなく、訪問看護ステーションもない。医師や看護師の確保も難しい状況という。

 そこで町は、町内の診療所をバーチャルホスピタル化し、在宅をバーチャル病床とする構想を立てた。まず、静岡県が2010年に開始した病院・診療所の連携施策「ふじのくにねっと」に、いやしの里診療所が早期に参加し、県立総合病院のカルテを参照できるようにした。また、総合病院との間でビデオ会議システムを構築し、総合病院の循環器科と整形外科による遠隔診療・支援をいやしの里診療所で受けられるようになった。

 当初は紙カルテを事前に病院へ運ぶ必要があったが、その後、いやしの里診療所のカルテを電子化。同時に、患者IDを町の健康基本番号にひもづけて管理する「町内1患者1ID」制を導入した。高度医療機器を使った検査などは近隣の病院で受ける必要があるが、検査結果画像などは遠隔で見られるようになり、この段階で、「通常の診療とそん色のない遠隔診療が可能になった」(清水氏)。

 また、島田市民病院の皮膚科の医師による遠隔診療もスタート。2012年度には町内で200人の患者が遠隔診療を受け、以降も毎年同様の患者数で推移している。医療の充実、受診にかかる時間やコストの節約など、効果は大きいという。

今後の課題は「川下の医療」

 今後は「川下の医療」が課題だと清水氏は話す。「検査・診断など川上の医療はバーチャル化できたが、川下はまだこれから。今後は在宅医療・介護やサテライト診療所など、患者の受け皿を充実させ、患者を看取る力もつけていかなくては」(清水氏)。川根本町では、町民の約2/3が近隣の市町の病院で亡くなり、住み慣れた自分の町で最期を迎える人は約1/3にとどまる。クオリティー・オブ・ライフの観点からも、地域完結型の医療体制の実現が望まれている。

 町では今後、医師の指導による医療処置も可能な訪問介護ステーションや、集会所などで定期的に遠隔診療を受けられるようにするサテライト診療所を設置する計画だ。

 また、町は高度情報基盤の整備事業を推進中であり、この基盤を使って、遠隔診療の推進や健診結果のデータ活用、高齢者見守りなど、地域の医療・介護を充実させる構想を持っている。川根本町の高度情報基盤整備事業は、町が町全域に超高速ブロードバンド網(光ネットワーク、Wi-Fi)を整備し、各世帯にテレビ電話機能などを持った情報通信端末を提供するというもの。現段階では防災情報や町からのお知らせ、天気予報などの配信を実現しており、今後、コンテンツやサービスの充実を図る。「テレビ電話を使った病院の受付などもすぐにも実現できるはず」(清水氏)。

 「生涯カルテ」の提供も、この高度情報基盤を使って実現しようとしている。生涯カルテは、母子手帳や学校健診、予防接種、健康診断、人間ドック、お薬手帳、血圧手帳などのデータを一元管理し、患者が各種手帳を携帯しなくても、必要なときに当人や医師が端末から確認できるようにするというもの。さらに健康・介護福祉の分野とも情報を共有し、1町民1IDでデータを管理して、医療・福祉・介護の各シーンで活用することを目指す。

 講演の最後に清水氏は「高齢化社会において、在宅医療や遠隔診療の充実は重要な社会課題。政府には規制緩和をしながら、在宅・遠隔の医療が保険医療としてうまくいくようにサポートしてもらいたい」と述べた。



http://apital.asahi.com/article/news/2015072400001.html
奈良)救急車の受け入れ一元化へ 県総合医療センター
2015年7月24日 朝日新聞

 県総合医療センター(奈良市)は29日から、重症患者を診る2・3次救急の救急車受け入れを救命救急センターに一元化する。搬送時間が短縮され、治療開始が早まるメリットがある。

 従来は救急車側が判断して2次救急を救急外来、さらに重篤な3次救急はセンターに搬送していた。今後はセンターで一元的に初期診療をして、各診療科に振り分ける。24時間態勢で365日、軽症から重症まであらゆる患者を受け入れるER型救命救急センターは県内で初めてとなる。

 県立医大付属病院(橿原市)では9月から土日に救急搬送の24時間受け入れを始め、さらに平日も実施できる態勢整備を目指す。(古沢範英)



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/nhc/201507/543137.html
病院スタッフの効率配置で「スリム経営」を目指せ
ここまでやる? 事務職員が手術や病棟で大活躍

2015/7/24 日経ヘルスケアon the web

 入院基本料の要件厳格化、診療報酬の引き下げ、慢性的な人材不足──。経営環境の悪化に悩まされる医療業界では今、効率的に職員を配置して経営をスリム化する必要に迫られています。

 医療・介護の経営誌『日経ヘルスケア』は、7月号の特集「目指せ! スリム経営 職員配置を究める」で、医療機関の経営改善に大きな成果を上げる「職員配置の適正化」の手法を解説しました。
(パソコンやタブレットで読める『日経ヘルスケア』電子版のご案内はこちら)


「患者の状態に応じた職員配置」の時代へ

 職員配置の適正化が求められる背景として、入院医療ではここ数回の診療報酬改定で評価のあり方が大きく変わっていることが挙げられます。看護配置などのストラクチャー(構造)に応じた評価から、入院患者の重症度や在宅復帰率などのプロセス(過程)・アウトカム(成果)が重視されるようになり、「看護師を集めれば収入を確保できる」という時代から、「患者の状態に応じて適正な職員配置をする」時代になりつつあります。

 ただし、医療資源が乏しく看護師の絶対数が少ない地域には、10対1や13対1の看護配置でも、7対1一般病棟の基準を満たせるほど重度な患者を受け入れている病院が少なくありません。この場合、少ない専門職でも医療の質を落とさない工夫が求められます。

 注目されるのが、関西地方の内陸の田園地帯に位置するA病院の取り組みです。専門職、特に看護師の確保が非常に困難な立地にあるだけでなく、周りに7対1看護配置の自治体病院が点在し、そちらに看護師が流れてしまう悩みも抱えていました。

 一方で、同院は救急車を年間1000台強受け入れています。周囲の自治体病院が平日昼の救急を中心に受けるため、同院の救急は全体の8割が土日か夜間・深夜などの時間外に集中。平均在院日数や「重症度、医療・看護必要度」では7対1一般病棟入院基本料の要件を満たしていますが、看護師不足という理由だけで、10対1一般病棟入院基本料を算定している状態です。

常勤看護師の離職率が3年で半分に

 ただでさえ看護師採用に苦労していたA病院ですが、今から5年ほど前、受け入れ患者が増えたために110床から199床へ増床。新たに職員を大量採用する必要に迫られ、院内で採用をうまく進めるための会議を何度も開きました。その会議で浮上した課題が、10対1看護で多くの急性期患者を受けているため、入職希望者に業務が忙しいとの印象を与えてしまうことでした。「職員満足度を高めるためには、組織を根本的に見直すことが必要だと考えた」と看護部長は話します。

 職員満足度向上の一つの施策として目を付けたのが、地域で比較的採用しやすい事務職員の活用です。同院では、2012年くらいから医師事務作業補助者だけでなく、医事課や総務課に所属する事務職員が医療の最前線に出向き、専門職ではなくてもできる業務を積極的に引き受けることで看護師やリハビリ職の負担を軽減してきました。

 例えば、手術の場面では事務職員が器具の用意や記録の下書きなどの業務を行い、病棟では看護記録の下書きや労務管理、医師への確認業務などの作業をこなします。訪問診療でも、従来は医師に外来看護師が同行していたのですが、看護業務が発生しない場合は事務職員が同行し、カルテへの入力や時間管理、持っていく医療材料の用意などを行うようになりました。夜間の人手不足を埋めるため、夜23時まで勤務する遅番の事務職員も配置しています。

 「事務職員のサポートによって患者のそばにいられる時間が長くなり、看護師のモチベーションが向上した」と看護部長。常勤看護師の離職率もこの3年で12.9%から6.5%に下がりました。事務職員も専門職から感謝されることで、やる気が高まったとのこと。事務職員の人件費は増えたものの、その分、医療職の残業が減り、より重度の患者も受け入れられるようになるなど、病院経営へのメリットは大きいそうです。

 本特集ではA病院だけでなく、様々なケースを実名で紹介しています。詳細は日経ヘルスケア7月号でぜひご覧ください。

 診療所経営には多くの“困った”が存在します。何か対策を講じようとしても、日々の診療や業務が忙しく、改善に向けたアクションをなかなか起こせないのが現実です。そこで、本書では実際の現場で利用され、様々な“困った”を解決へ導いているお役立ちツールを豊富に紹介し、その使い方を解説しました。

 「診療所の存在を患者に知ってもらう」「患者満足度を高める」「職場を活性化する」「経営を見直す」といった視点から詳述。忙しい診療所経営の院長・職員の“助っ人”になる1冊です。ご興味のある方はぜひご案内ページをチェックしてみてください。

Excelで行う自前解析のススメ、注目の書籍!

 国の政策動向を見る限り、全病院にDPCデータの提出が義務づけられる日はそう遠くないでしょう。ただ、DPCと聞いただけで「難しい」「よく分からない」といったアレルギー反応が現場にあり、またDPCデータを提出しているものの、データを全く活用していないケースも多く見られます。しかし、DPCデータは、病院マネジメントにとって実は宝の山です。本書はそんなDPCデータを、Excelのみを使って集計・分析し、徹底的に使いこなすコツを詳しく解説しました。

 ご興味のある方は、ぜひ一度、ご案内ページをチェックしてみてください。

院内処方と院外処方 どちらが“正解”?
 少々脱線しましたが、日経ヘルスケア7月号にはほかにも、特集、リポート、コラムが盛りだくさんです。

◎特集
院内処方と院外処方 どちらが“正解”?
 日本の医薬分業率は約70%に迫りますが、門前薬局が乱立している現状を問題視する声は少なくありません。また、政策誘導に乗らず、今なお院内処方を採用する医療機関も少なからず存在します。院内処方と院外処方、正しい選択はどちらか。各医療機関が何を重視し、どのような考えで選択しているのかリポートしました。

最新動向
  岐路を迎える医薬分業 「構造上の独立」の規制緩和も
病院編
  院内処方で患者定着に期待 国の施策は院外を後押し
診療所編
  国の方針に従う院外派が主流 あえて院内処方を選ぶ理由と実情は?

 日経ヘルスケア編集長 村松 謙一



http://www.tomamin.co.jp/20150728192
改築協議に町民参加を 白老町立病院を守る友の会が要望
(2015年 7/23)苫小牧民報

 白老町立病院を守る友の会(山本保子会長)は21日、白老町議会議員との懇談で、町立国保病院の改築計画を協議する場に町民が参加できる仕組みを導入するよう議会側に要望した。今年3月から町内3地区で開催した地域懇談会での意見を踏まえたもので、近く白老町長、町議会議長、町立病院長に正式な要望書を提出する考えだ。

 町議会広報広聴常任委員会(氏家裕治委員長)産業厚生分科会との懇談で示した。

 友の会は3月以降、石山青葉、竹浦、石山萩の里および新生地区の3地区で会員らを対象に地域懇談会を開催。町立病院に対する要望や不満などが数多く出る中で、改築に向けて将来的な人口減少や高齢化などの課題を踏まえ、「命を預けて安心して暮らせる町づくり、町民の実態に合った病院づくりが不可欠」などと強調。今後設置される改築検討会などの組織に町民代表を加えるよう求めた。

 町立病院改築に向けた考え方について町は、今年3月の町議会定例会で今年度内に基本構想、来年秋に基本方針を策定する考えを表明している。懇談会に出席した委員は、白老町第5次総合計画の第4期実施計画(2015~17年度)で「基本設計に向けた(町立病院改築等事業に係る)調査費用として17年度に1500万円の臨時予算を組み込んでいる」と病院改築がすでに計画に盛り込まれていることを強調。今後は町民意見を踏まえた病院づくりに向け、早急な対応の必要性を挙げた。

 友の会は今後も地区懇談会を開き、広く町民の意見を募った上で町側に“新町立病院”づくりに向けた要望を訴えていくとしている。


  1. 2015/07/24(金) 05:55:03|
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7月22日 

http://www.oita-press.co.jp/1010000000/2015/07/23/003115110
竹田二次救急再開へ 9年ぶり、来春から
2015年7/23(木)  大分合同新聞

 竹田市で来年4月、入院が必要な重症の救急患者を24時間・365日受け入れる「二次救急医療体制」が復活する見通しとなった。同市は医師不足により2007年から、大分県内で唯一、二次救急医療機関のないエリア。竹田医師会病院と大久保病院が連携し、約9年ぶりに再開する方向で検討を進めている。22日の県議会一般質問で、草野俊介・県福祉保健部長が明らかにした。

 県医療政策課によると、竹田市ではもともと、竹田医師会病院が二次救急医療機関になっていた。しかし、07年5月、常勤医7人のうち3人が退職したため、翌月から救急対応ができなくなった。
 その後、軽症患者らの救急医療自体は再開。重症患者も可能な範囲で受け入れてきたものの、対応できない場合は豊後大野市民病院や大分、由布市内の医療機関へ搬送していたほか、大分大学医学部付属病院から20分以内で着くドクターヘリを活用するなどしていた。
 地域の課題解消に向け、昨年6~7月、竹田医師会病院と大久保病院が相次いで「二次救急医療体制を担いたい」と県に打診。県、市、医師会、消防などの関係者で検討を重ね、来年4月から両病院の「輪番制」で復活できるめどが立った。
 両病院の具体的な連携方法は協議中。竹田医師会病院が市中心部、大久保病院が久住にある地理的条件を踏まえ、患者の地域に応じて受け入れ先を決める案や、両病院の当番医の専門を考慮して割り振る案が出ている。施設改修や医療機器の充実も検討している。
 現在、竹田医師会病院の常勤医は5人、大久保病院は7人。両病院は「4月に向け、さらなる医師確保も含めた体制の充実を図りたい」と話している。
 土居昌弘氏(自民)の質問に対する答弁。



http://apital.asahi.com/article/news/2015072200016.html
受刑者の治療、改善求め勧告 長野刑務所に弁護士会
2015年7月22日 朝日新聞

 受刑者に適切な治療をしなかったとして、県弁護士会は21日、長野刑務所に、再発防止と医療態勢の改善を求める勧告書を出した、と発表した。

 今月6日付の勧告書などによると、服役中の男性受刑者が、2014年4~9月に、歯の痛みを何度も訴えたが、鎮痛剤を渡されるだけで歯科医の診察を受けられなかった。その後の受診時には、症状が進行し、抜歯せざるを得なかったという。その年の10月中旬、受刑者が県弁護士会に申し出て発覚した。

 刑務所には担当医師が月6回訪れていたが、多くの受刑者の要望に応えるため、9月以降は7回に増やしていた。だが、診察を申し出てから受診までに約9カ月かかり、今も400人が待機しているという。

 県庁で記者会見した一由貴史弁護士は「医療を受ける権利を侵害することのないよう、医師不足を解消するなどの改善を速やかにしてほしい」と訴えた。

 長野刑務所の高橋哲也・総務部長は「措置に問題はなかったと考えているが、今後も適切な収容者の処遇に努めていく」と話した。

(朝日新聞 2015年7月22日掲載)



http://www.sankei.com/economy/news/150722/prl1507220053-n1.html
超高齢化社会の在宅医療、ケアマネ8割が「不安」。国内最大級の情報サイト「いしくる」公開
2015.7.22 13:00 産経ニュース

エムスリードクターサポート株式会社
国が進める在宅医療シフトに情報不足の壁、課題解決の一手にサイトを。独自アンケートも実施

 団魂の世代が 75 歳以上となる 2025 年には、高齢患者が激増して社会保障費が膨張する問題。いわゆる「2025 年問題」が差し迫る中、エムスリードクターサポート株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:●(=さんずいにウかんむりに眉の目が貝)口 慶太)は8 月1 日、在宅医療の情報が得られるweb サイト「いしくる」を公開いたします。高齢患者の増加に対し、厚生労働省が指針を示しているのが、入院医療から在宅で医療を受ける仕組みへの転換。つまり「在宅シフト」へのニーズが高まっています。一方で、高齢者に在宅医療機関を紹介することが多いケアマネジャーの8割が「在宅医療の情報が不足している」と不安を感じています(弊社調査より。別紙参照)。
 国の提供する情報だけでは、充分ではないと感じていると推測されます。「いしくる」では、全国 3,600 クリニックの情報(首都圏最大規模)が希望のエリアや処置ごとに検索できるシステムを導入。ケアマネに多角的な情報を情報するのに加え、サイトの使い方が分からない高齢者向けには電話でのサポートも行います。
http://www.ishikuru.com
(8月1日公開予定)

【2025問題とは?】
[画像1: http://prtimes.jp/i/14494/1/resize/d14494-1-667705-1.jpg ]

 2025 年問題とは、団塊の世代が75 歳以上の後期高齢者になる年です。2200 万人、4 人に1 人が75 歳以上という超高齢社会が到来します。医療、介護、福祉サービスへの需要が高まり、社会保障財政のバランスが崩れると言われています。高齢患者が病院に殺到し、医師不足から必要な医療を提供できない事態が起きるのでは、と懸念されています。入院医療から在宅医療への転換が必要とされています。

【在宅医療の情報が少ない】(弊社実施のケアマネジャーアンケートより)
 高齢者に在宅医療のクリニックを紹介することが多いケアマネジャーですが、的確な情報を保有しているケアマネジャーが少ないのが実情。エムスリードクターサポート株式会社では、ケアマネジャーを対象に、在宅医療機関に関する意識調査を実施。対象は東京都、神奈川県の居宅介護支援事業所約6000カ所のケアマネジャー。結果、8割が在宅医療機関の情報不足と回答し、6割が根底には医療介護の連携不足と回答しました。
[画像2: http://prtimes.jp/i/14494/1/resize/d14494-1-758335-0.jpg ]

 在宅医療機関の選択基準が不明確であり、医療従事者と介護従事者が連携するインフラが不足していることが浮かび上がりました。
 在宅医療機関や医師の人柄といった情報提供ツールの充実が求められており、当社は「いしくる」を通じて、高齢者やケアマネと医療機関を繋ぐ情報提供を行ってまいります。「2025 年問題」を迎えるための準備に貢献するサイトです。
 アンケート詳細は、いしくるFacebookページ(https://m.facebook.com/ishikuru)に掲載されております。

【在宅医療クリニック検索サイト「いしくる」のポイント】
ポイント1ーさまざまな視点から、在宅医療について調べることができるように。
「在宅医療とは」「診療費について」「クリニックの選び方」「クリニックの取り組み」など、在宅医療についてトータル情報を提供。

ポイント2-パソコン操作が苦手な方へ向けた安心のサービス
不明な点があった場合、すぐに問い合わせができるよう、電話サポートも完備。

ポイント3-地域の在宅医療マップの配布
患者家族へ直接情報提供し、在宅医療への関心を高めるツールとして、在宅医療マップを配布。都内15 万部発行予定。ケアマネだけではなく、患者家族へ直接情報を提供します。

ポイント4-在宅医療クリニックの選択基準を明確にしたり、在宅での看取りや夜間対応の可否などが実際には行われないというミスマッチを解消する
いしくるMAP と在宅医療機関の選択基準チェックリストをすべてのケアマネに配布し、患者のニーズにあったクリニック選びをサポートいたします。

プレスリリースPDF版
http://prtimes.jp/a/?f=d14494-20150722-9390.pdf



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/51858/Default.aspx
中医協・薬価専門部会 MRは「社会規範に沿った活動実践を」 原点回帰も
公開日時 2015/07/23 03:52 ミクスOnLine

 中医協薬価専門部会は7月22日、MR活動をめぐり、診療側委員、専門委員から発言があった。薬価算定組織(委員長=清野精彦氏)から提出された「薬価算定の基準に関する意見」では、薬価算定の基準の議論とは別に、委員からの意見としてMRによる過剰な営業、宣伝活動などの課題を指摘した。清野委員長は、「社会規範に沿った企業行動を実践しない限り、いかに今後の新薬が画期的であろうとも、その評価を社会が受け入れることは困難となる。製薬企業には日々の業務を常に見直し、真に医療に貢献する活動を求めたい」と述べた。

薬価算定で原価を積み上げて計算する原価計算方式では、営業利益率が加味されており、MRのコストが反映されているとの見方もある。こうした中で、臨床医が多く所属する薬価算定組織では、シェア・オブ・ボイス(SOV)に代表されるような、コール数を競うディテーリングなどに疑問を呈す医師もおり、今回の問題提起につながった。

診療側委員の中川俊男氏(日本医師会副会長)は、「こういう文章が出てくるのは異例。いまどき、こんな風に書かないといけないことがあるのか目が疑う」とした上で、議論の過程と製薬業界での受け止め方を質した。

清野委員長は、「残念ながらここ数年、わが国での医学、科学的な面と医療、MR活動の問題を指摘されている。そういうことが議論の中で出た。薬価算定に直接かかわっているということではないが、こういう記載をさせていただいた」と経緯を説明した。

これに対し、専門委員の加茂谷佳明氏(塩野義製薬執行役員)は、ARB・ディオバンなどの「臨床研究等の問題があって真摯に受け止め、反省すべきところは反省し、改善にむけて努力をしている」と述べた。その上で、MRについては、「医薬情報担当者という位置付け。これからさまざまな新薬が上市される段階で非常に使い方等々が難しいものもある。先生方に対して正しい薬の情報を伝えるという原点に立ち返る活動を業界の中でもいま一度確認する。ご指摘については真摯に受け止め、方向性についてきちっと議論していきたい」と述べた。プロパー時代には、添付販売や景品販売、キャッシュバックなど、さまざまな問題があったが、「業界を代表する立場からすると、過剰、もしくは不適切な営業というものは現段階では是正されているものと信じている」と述べた。

◎薬価算定委員会 先駆導入加算は薬事と一貫性で予見性高めイノベーション推進 

薬価算定委員会が提出した「薬価算定の基準に関する意見」では、次期薬価制度改革に向け、イノベーションの推進とともに、ブロックバスターや新規性にとぼしい医薬品については評価を見直すことが盛り込まれた。

意見書は、①世界に先駆け日本で承認する画期的新薬を評価する「先駆導入加算」を薬事制度と一貫性をもつ形に改める、②未承認薬・適応外薬検討会議に基づく開発要請・公募品目のうち、外国平均価格が算定薬価の1/3を下回る場合などでは、外国平均価格調整の対象外とする、③類似薬の収載時期が集中する医薬品や後発医薬品(GE)対策と考えられる医薬品など新規性に乏しい場合には薬価上の評価を低くする、④市場拡大再算定を見直す—の4項目が柱となっている。

先駆導入加算は、2015年度より試行的導入された先駆け審査指定制度で、指定された品目を評価対象とすることで、一貫性をもたせる。名称も、先駆導入加算から「先駆け審査加算」に改めるとともに、加算率を現行の10%から20%に引上げることも提案された。また、先駆導入加算の対象品目とならない原価計算方式で算定された品目についても、営業利益率の中で、積極的に評価する方向性も示された。製薬企業にとって投資の予見可能性を高め、イノベーションの推進が期待される。

市場拡大算定は、原価計算方式で算定された医薬品で、市場が原則2倍以上となった場合に適応されるが、この現行ルールを見直す。清野委員長は、「ブロックバスターとされる品目が予想を超える市場拡大を果たした場合は、原価計算方式ではないというだけで、薬価を見直さないことが果たして妥当か。(市場規模を加味せず)一律市場規模2倍以上という基準を用いることが妥当か」と疑問を投げかけた。一方で、「無原則の再算定の拡大はイノベーションの推進という政府方針に逆行する可能性がある」と指摘。「市場拡大再算定の論点を提示し、中医協で議論を深めていただくことがふさわしいと考えた」と述べた。

そのほか、新規性の乏しい医薬品についても、評価を見直す。先行した新薬から短期間に類似した医薬品が薬価収載される状況を問題視。「4番目以降の新規制の乏しい薬品であれば、時期や外国価格調整に関係なく、低い薬価とする」(清野委員長)形に改めることを提案した。現行ルールでは「類似薬のうち最も早く薬価収載された日から3年を経過していること」がルールとされるが、この3年という期間の撤廃を盛り込んだ。

GE対策とみられる医薬品については、「新薬開発へのリソースを浪費するという意味でもさらなる薬価の適正化が必要」と指摘。既収載のラセミ体では薬価の引き下げがなされているが、①同一製薬企業、②主たる効能効果、薬理作用、投与形態、臨床上の位置付けが類似または同一、③非劣勢のデータしかない、④既収載品の薬価収載から5年以上経過してから承認、⑤補正加算に該当しない—の5項目すべてを満たす医薬品については、原則として既収載品の8掛けとする低い評価とすることも提案された。

◎費用対効果評価専門部会 効果指標は「QALYを基本にその他指標も活用」で診療側、支払側一致

費用対効果評価専門部会は22日開催され、来年4月の費用対効果評価の試行的導入に向け、効果指標の取り扱いをめぐる議論がなされた。効果指標については、診療側、支払側ともに、「質調整生存年(QALY)を基本としつつ、疾患や医薬品等の特性に応じて、その他の指標も用いることができることとする」とした案におおむね合意した。運用に際しては、QALYと増分費用効果費(ICER)などの指標を組み合わせることなどが想定される。標準的な分析方法をめぐっては現在、厚生労働科学研究費補助金を用いた研究班が検討を進めており、今夏にもガイドライン(GL)を策定する。



https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/enkawa/201507/543102.html
援川聡の「クレーム対応の勘所」
患者に「土下座して謝れ!」と言われたら

援川聡(エンゴシステム代表取締役)
2015/7/23 日経メディカル

 医療機関で働いていると、小さなミスや勘違いによって患者さんや家族の怒りに触れることが少なくありません。時にその怒りが暴力的なものとなり、業務に支障が出るケースもあります。ここ数年、コンビニエンスストアの店員などに土下座させた写真をインターネットに投稿して逮捕者が出るといった事件が何度も発生しています。

 こうした無茶な要求があった場合、医療現場はどのように対応すればいいのでしょうか。今回は警察への通報を含めた医療機関の対応について考えていきます。

 「病院で患者やその家族から『辞めてしまえ!』『土下座して謝れ!』などと凄まれたら、『強要罪』や『業務妨害罪』に当たってすぐに警察が逮捕できるのでは?」――。医療機関などで講演すると、元刑事ということもあり、こうした質問を受けることがあります。答えは「No」です。

 何らかの原因で興奮している患者が怒鳴り声を上げただけでは、まだ犯罪の領域ではなく、すぐには警察の介入は望めません。警察的な言葉で説明すると、「犯罪の構成要件」が足りないのです。それでは、現場はどうしたらいいのでしょうか。

 一つは、あらかじめ医療機関で「これ以上はできない」というボーダーラインを決め、「土下座はできません」「そのような求めには応じられません」と明確に断ることです(モンスターの攻撃を“上手に”かわす方法) 。

 断ってもしつこく要求が続くようであれば、医療機関の「施設管理権限」に基づいて注意と警告を行う必要があります。具体的には、「依頼」「注意」「警告」「通報予告」「通報」の手順で対応することになります。

(1)依頼
他の患者への配慮から、まずは静かにするよう依頼する。
「他の患者さんの迷惑になるので、静かにしてください」

(2)注意
管理権限を有する者として、迷惑行為を放置しないため、再度静かにするよう注意する。
「先ほどもお願いしましたが、静かにしてください」

(3)警告
しつこい要求が業務妨害罪に当たることを警告し、退去を促す。
「これ以上騒がれると、業務に支障が生じます」

(4)通報の予告
再度退去を促し、警察に通報することを予告する。
「これ以上騒がれても退去していただけない場合、警察を呼びます」

(5)警察へ通報
あらかじめ誰がどのように通報するかを具体的に決めておき、その手順に沿って通報する。

 こうした手順を経ることによって、「不退去罪」や「威力業務妨害罪」のような犯罪の構成要件を満たすことになります。警察への通報がスムーズにできるよう、所轄警察署の連絡先はあらかじめ分かる場所に記載し、共有しておくとよいでしょう。

 所轄警察署の方とは日ごろから挨拶し、顔見知りになっておくのがベストです。警察要請が予想されるような懸案があるときは、早めに相談しておきましょう。緊急性が高い場合は「110番通報」が必要になることもあります。被害者が出る前に、勇気を出して相談通報することが重要です。 

 また、トラブル発生時は個人で対応すると負担が大きく、業務にも支障が出てしまうため、可能な限り複数の人間で対応した方がよいでしょう。

 私のクレーム対応の講演や研修では最近、ロールプレイングをよく取り入れています。私自身がクレーマーを演じ、参加者に対応してもらうのです 。参加者からは、「いきなり理不尽な要求をされ、大声でまくしたてられたために頭が真っ白になった」という意見が多い一方で、「ロールプレイのクレーマーがリアルで、むかついて切れかけた」といった感想も寄せられます。

 ロールプレイと分かっていても、聴講者の顔が真っ赤になり手に汗をかいている様子は、こちらにも伝わってきます。中には鼻血を出した人もいました。突発的にこのような状況に陥ったときに、1人で冷静に対応するのは困難と言えるでしょう。

 ロールプレイの目的は、トラブルの現場を体感してもらうことです。クレームの初期対応の場面で、相手が強面の場合や、急にぶち切れて怒号を浴びせられた場合などは、驚き怖気づいてしまうもの。こうした現象が結果として冷静さを失わせ、間違った対応につながってしまいます。

 私はこのような場合、あえて相手に目線を合わせるようにしています。急に怒鳴るような相手は、そうすることで相手が驚き、怖がると思い込んでいるのです。このため、私(クレームの交渉相手)がしっかり話を聞こうとしたり、落ち着いた行動に出ると、「あれ?」といった表情を浮かべます。これまでの経験から言えることですが、大声でオーバーなことばかり言うクレーマーは概して最初の攻撃は強いものの、持続性がなく、実は長期戦には弱いのです。

 これを利用するのが「受け身と粘り腰の対応」。噛み付いてきた相手といきなり勝負するのではなく、粛々と自分がやるべきことをやる。面倒な相手ほど、対応や会話はシンプルに、単純な作業にすることが、モンスターの攻撃をかわす護身(心)術、いわば“受け身”の取り方なのです。

 医療に携わる医療従事者の真面目さが裏目に出ないよう、耐性を鍛え、ハードなクレームや院内トラブルに立ち向かってほしいと切に願っています。

【第5回の勘所】無茶な要求には手順を踏んで対応
患者が怒鳴り声を上げただけでは犯罪にはならず、警察の介入は期待できません。無茶な要求をしつこく繰り返された場合は依頼や注意、警告などの手順を踏んで対応しましょう。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=121421
小児へのプロポフォール投与、複数医師で判断…初の指針
(2015年7月22日 読売新聞)

 東京女子医大病院(東京都新宿区)で鎮静剤「プロポフォール」投与後に男児が死亡した事故を受け、厚生労働省の研究班が再発防止に向けた初の使用指針をまとめた。

 今回の事故のような小児の集中治療室での人工呼吸中の投与は、複数の医師らが判断した上で、時間を制限することなどを盛り込んだ。

 同薬剤を長時間投与すると、心停止などを起こす可能性があるため、薬の添付文書では、特に危険の高い小児の集中治療室での人工呼吸中の投与を禁じている。だが、医師の裁量で使われる例もあるとされるため、研究班は全国の病院の入院費用のデータ解析などを行い、実態を調べた。

 その結果、2013年に集中治療室で人工呼吸中の小児患者の4~5%に、同薬剤が投与されていたことが判明。理由として「使いやすい」などの回答がある一方、「他の薬が効かない」などやむを得ない状況もあった。海外での使用例があることも踏まえ、指針では、可能な限り他の薬を検討した上で、複数の医師や薬剤師の判断があれば、限定的に投与を認めるとした。

 女子医大のケースでは、70時間以上にわたり大量に使用されていた。研究班は海外の文献や医療機関への調査を基に投与は48時間以内に制限し、異常を認めた場合は、直ちに投与を中止するよう求めている。

 研究班代表の氏家良人・日本集中治療医学会理事長は「添付文書で禁じられていることを医師は再認識すべきだ。投与する場合は家族に十分な説明を行い、同意を得ることが大前提になる」と話した。



http://diamond.jp/articles/-/75011
「先生が患者ならどうします?」【第3回】
日本人のがん死亡の4.4パーセントは
なんとレントゲン検査が原因!?

著者・岡田正彦
2015年7月22日 ダイヤモンドオンライン

タバコ、遺伝、肥満……さまざまな要因が取りざたされる発がんのメカニズム。実は、私たちが普段何気なく病院で行っている「レントゲン検査」が、日本人の発がん理由の4.4%を占めているとしたら……。『「先生が患者ならどうします?」医師が自分のために選ぶクスリ・治療法』の著者であり、医学博士の岡田正彦氏にその実態をうかがいました。

レントゲン検査を強制するのは
憲法違反?


 がんは遺伝する、と思っていませんか?
 遺伝するがんも確かにありますが、せいぜい全体の5パーセントくらいです。ほとんどのがんは、環境中、または生活習慣にその原因を見出すことができます。原因は、現時点で7割ほどが明らかになっていますが、そのランキングの第4位が、なんとレントゲン検査による放射線被ばくなのです。

 世界中の先進国を対象に行われた実態調査によれば、日本に限り、がんによる全死亡数のうち4.4パーセントがレントゲン検査によるものだ、と断定されています。
 なぜ日本限定かといえば、レントゲン検査の件数が他の先進国に比べて圧倒的に多いからです。CTの稼働台数が他の国々に比べて非常に多く、第2位を2倍以上も引き離しているという事実もあり、間違いはないでしょう。

 この意味で気になるのは、日本ですべてのサラリーマンに課せられている定期健診です。メタボ健診と兼ねて行われることも多いのですが、腹囲、血液検査、検尿、心電図などの検査とともに、胸部レントゲン検査が必須となっています。
 連載第1回目ですでに紹介したとおり、定期健診を受けないと雇用者(会社)が法律で罰せられる仕組みになっていて、実質的に強制されていることと同じなのです。
 このような法律は外国にはありません。

 過去、この法律を改定するチャンスは何度かあったようですが、国が招集した専門家会議で、健診業界の代表が、レントゲン検査を存続させるため必死になって低レベルの発言を繰り返すなど、あきれた実態も明らかにされています。
 日本国憲法には、『すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する』と書いてあります。しかし、きわめて有害、かつ何ら利益を生むことのないレントゲン検査を国民に強制しているのは、重大な憲法違反であると僕は思っています。

レントゲンでがんになるかどうかは、
宝くじに当たるか当たらないかと同じ?


 ある講演会で、僕の話が終わったあと、一人のご婦人から、こんな質問を受けました。

「私の子どもが、医師に勧められてCT検査を2回も受けてしまいました。大丈夫でしょうか?」

 発がんの仕組みは複雑ですが、原因が作用してから、がん細胞が発生するまでの出来事は、比較的短時間に終了します(正確な時間は不明)。その際にがん細胞が発生せずにすんだのであれば、危機は完全に去ったことになり、あとでがんになることはありません。

 がんになる確率は、発がん原因に暴露した回数(たとえばレントゲン検査の回数)に比例して高まると考えればよいでしょう。
 その状況は、ちょうど宝くじを買う場合に似ていて、何回も繰り返し買っている人ほど、一生涯のうちに当たるチャンスも大きくなるのと一緒です。

 つまり質問にあったように、CT検査を2回受けた直後にがん細胞が発生していなければ、放射線被ばくを受けたことは忘れてしまって構わないことになります。ただし、がんになったかどうかは、潜伏期をすぎたあとでなければわかりませんから、「あとあと大丈夫か?」という質問には誰も答えられないのです。

(本連載は、『「先生が患者ならどうします?」医師が自分のために選ぶクスリ・治療法』の記事に、一部加筆したものです)

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 あなたはすべての真実を知った後でも、その検査、その治療を受けます



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201507/20150722_13018.html
<カルテ不正閲覧>病院とニチイ学館を提訴へ
2015年07月22日水曜日 河北辛抱

 大崎市民病院(宮城県大崎市)で入院患者の電子カルテが不正閲覧されプライバシーを侵害されたとして、被害者の姉妹と母親が、病院と医療事務を請け負っていたニチイ学館(東京)に900万円の損害賠償を求める訴えを、23日にも仙台地裁古川支部に起こす。
 母子の代理人弁護士によると、昨年10月、姉妹の父親の家庭内暴力(DV)が原因で10代の次女が脚にけがをし、診療した医師の判断で20代の長女と共に同病院に保護入院させた。
 ニチイ学館の従業員として同病院に勤務していた母親が「次女が階段から落ちてけがをした」と上司に休暇の取得を申請したところ、「あなたの家庭内の事情は分かっている。なぜうそをつくのか」となじられ、不正閲覧が分かった。
 病院側の調査で、看護師ら病院職員とニチイ学館の社員の計24人が不正閲覧していたことが判明。社員の一部は「興味本位で見た」と打ち明けて謝罪したが、職場の人間関係は修復できず、母親はことし2月末に退職した。
 代理人は「虐待、DVという特に他人に知られたくない個人情報が、病院の中で漏れていたのは極めて遺憾だ」と主張している。



http://www.m3.com/news/iryoishin/340082
医学部・大学病院のみで教育は完遂できず◆慈恵医大 Vol.3
教育センター長・福島統氏インタビュー

2015年7月22日(水)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

――東京慈恵医大がいち早く、WFME(世界医学教育連盟)の基準に基づく「医学教育分野別評価」のトライアルを受けた経緯をお教えください。


 米国のECFMG(Educational Commission for Foreign Medical Graduates)が、「2023年以降は、ECFMGへの申請は国際的な認証評価を受けている医学部出身者に限る」という通知を出したのは、2010年9月。当初は、その意味や重要性は、我が国の医学教育関係者の間でもあまり認識されていませんでした。

 医学教育に携わっていた知り合いの医師らが集まり、立ち上げた「国際基準に対応した医学教育認証制度の確立」が、2012年度文部科学省大学改革推進委託事業(GP)として採択され、医学教育分野別評価の確立に向けた研究を5年計画で実施することになりました。これは、東京医科歯科大学が事業推進責任校、東京大学、千葉大学、新潟大学、東京女子医科大学のほか、当大学が連携校になり、計6大学で進める研究です。

 それ以前から女子医大は、WFMEによる外部評価を受けることが決定しており、女子医大は先陣を切って2010年秋に評価を受けました。海外から外部評価者が来て4日間、英語による評価を行い、我々も評価を見学したのですが、そのやり方を見て、「これならできる」と思い、次の年に国内で日本人だけで評価をやろうということで、準備を進めることになったわけです。評価基準の和訳は、日本医学教育学会が行い、私も参加しました。

 その評価基準を用いて、新潟大が最初に2013年12月にGPのメンバーによる外部評価を受け、次が東京医科歯科大、慈恵医大は3番目、その後、千葉大、東大の順に受審しています。今年度は、連携校以外にも広げて外部評価を行う方針です(『「JACME」、全80大学が参加し今秋発足』を参照)。

 WFMEの評価については当初、「臨床実習は72週以上、実施しなければならない」という、誤った風聞で伝わりました。しかし、72週の臨床実習を求めているのは、カリフォルニア州など米国の一部の州の医師免許登録時にすぎません。もっとも、「72週以上」という言葉のおかげで、外部評価への関心が高まった上、外国と日本の大学の臨床実習の違いを認識するきっかけになったというメリットはあります。「72週以上」という数字ではなく、大切なのは多様な現場を知るための「場」です。

 慈恵医大についての準備ですが、私自身、和訳を通じて評価基準の詳細を把握しており、医学教育の質保証については、イギリスに視察した経験もある上、慈恵医大の教育にも長年携わっており、それほどは大変ではありませんでした。しかし、それでもひと夏くらいは準備に要したと思います。

――慈恵医大の今の医学教育は、1996年頃の改革が基礎になっているとお聞きしています。

 大改革を進めたのは、(1992年から2000年まで学長を務めた)岡村哲夫先生です。岡村先生は、「講座制の廃止論者」。「一人の人間が多様な能力を発揮するためには、いろいろな組織に所属すべき。一つの医局に所属していたのでは、その人の能力を最大限発揮できない」「教育、診療、研究、社会活動、それら全てにおいて主任教授が差配するのはおかしい」という考えをお持ちでした。そこで先生が病院長から学長になられて、まず実施したのは、診療部と講座の分離です。主任教授でありながら、病院の診療部長ではない医師が生まれました。

 この改革を踏まえて導入したのが、「統合カリキュラム」です。講座ごとの授業を廃止して、基礎系臓器別統合カリキュラムと、臨床系臓器別統合カリキュラムに再編し、コース・ユニット制を採用しました。例えば、生理学、生化学、解剖学が一緒になって一つのコースになり、各講座が協力してコースを運営する体制です。

 その際、これまでは教育者イコール評価者でしたが、試験実施者と評価者も分けました。「私が教え、私が試験を行い、私が採点し、私が合否を決める」というのは、教育の密室性。日本の教育は、教育者の力があまりにも強すぎる。特に講座制は、外から監視の目が行き届かないので、仮に間違ったことを、間違ったまま教え続けていても、それを是正できません。

 試験問題のデータベース化も進めました。試験問題は、試験が終了すると、作成者と併せて公開しています。試験は、学生を落とすものもではなく、学び、向上させるためのものである上、教育の責任を明示する必要があるという考えからです。

 それ以外も、慈恵医大では教育に関するさまざまな情報をデータベース化しています。例えば、「教員評価FDシステム」には、各教員が担当した授業や委員会活動などの実績など、オフィシャルなデータを、担当部署が入力。各教員が入力できるのは、研究業績と社会活動くらいです。さらに教員が授業で使用したパワーポイントなどもデータベース化されています。

 一連の改革では、地域に実習の場を広げたり、「プライマリケア・選択学外臨床実習」の導入など、臨床実習の充実も進めていました。ただし、これらの改革から20年近くが経過しており、新たな改革が必要な時期に来ていると思います。

――今後の医学教育において、どのような視点が重要だとお考えでしょうか。

 急性期疾患に関する教育の重要性は変わりません。ただ、それだけでなく、慢性期疾患をどう扱うか、さらに地域包括ケアシステムの構築には、どんな能力が必要で、どのような教育を行っていくかなど、医療ニーズの変化に併せた改革を考えなければいけないでしょう。

 オーストラリアなどとは異なり、人が密集して住んでいる日本では、日本的なプライマリケアの在り方も考えていかなければいけません。患者さんが高齢化していくと、内科系だけでなく、眼科、皮膚科、耳鼻科などの開業医も大変大きな役割を担うことになります。慢性の臓器疾患を複数抱える高齢患者を診ていく中で、眼科、皮膚科、耳鼻科などの開業医と連携し、入院させずに地域での生活を維持していく。このような患者マネジメントは、今までない領域。これを教えることができるのは現場であり、その現場に学生を出していく教育が必要です。

 したがって、急性期疾患を扱う特定機能病院だけで、臨床実習を行う時代ではなくなっています。医学部と大学附属病院で、医学教員を完遂させてはいけない。地域の病院や開業医も含め、「慈恵医大教育関連病院群」を構成し、学生から研修医、レジデントまでこの枠組みの中で教育していくことが必要です。教育というものを考えた時に、カリキュラムなど以上に重要なのは、慈恵医大がどのように日本の医療の中に入っていき、日本の医療が必要とする医師をどのように養成していくか、その場所をどう作っていくかでしょう。

――大学本院だけでなく、多様な現場を経験することが、医学生には求められる。

 慈恵医大の1年次から3年次の学外実習でも、障害者施設や高齢者施設など、さまざまな場所に行きます。多様性の涵養が目的です。大学病院本院だけ実習していたのでは、「先端医療をやるのが医師」と思い込んでしまう。4年次以降の臨床実習でも同様で、地域に出していかなければいけません。必要とされる知識の上でも、またキャリアパスを考える上でも、外に出ることが求められます。

 あともう一つ重要なのは、自分の大学のミッション。京都府立医科大学は、慈恵医大の姉妹校ですが、両校の役割は大きく違います。府立医大は、京都府下の基幹病院に診療部長などを出し、地域の医療を守っていくミッションがあります。では慈恵医大のミッションは何か。慈恵医大がこれまでどんな医師を養成し、日本の医療にどのように貢献してきたか、私たちが今どんなリソースを持っており、それを社会のためにどのように使い、貢献していくか……。こうした視点を踏まえて医学教育に取り組んでいけば、生き残れる大学になれると考えています。



http://www.sankei.com/life/news/150723/lif1507230004-n1.html
【主張】
病床削減 地域包括ケアは決定打か

2015.7.23 05:02 産経ニュース

 高齢者が自宅で生活できるよう、往診や介護、生活支援などのサービスを必要に応じ一体的に提供する。政府が進める「地域包括ケアシステム」構想は、在宅療養の決定打になるのか。

 政府の専門調査会が、団塊世代が75歳以上となる平成37年に入院病床を現在よりも1割以上削減できると推計し、削減を求められた地域からは反発の声が上がっている。

 病床の削減や機能見直しの前提となる在宅療養態勢が整うのかどうか分からないためだ。

 厚生労働省は在宅療養の柱として、地域包括ケアの中学校区単位での普及を目指している。ところが、訪問看護や介護の人材不足は深刻で、十分普及しているとは言い難い。

 「24時間巡回サービスによって住み慣れた地域で暮らせるようにする」との政府の説明に懐疑的な国民は少なくない。

 それでなくとも、1人暮らしや夫婦ともに高齢者という世帯は増え、近所づきあいが希薄な地区も少なくない。全国に普及させる目算を、どこまで立てられているのだろうか。

 病床削減の推計結果を公表すれば、数字が独り歩きする。地域包括ケアの進み具合についても同時に説明すべきであり、そうした状況にないというのであれば、その点も率直に国民に知らせる必要がある。

 地域包括ケアが在宅療養の有力策であることは間違いない。だが、地域によってできないところが出てくるのであれば、別の方策も考えざるを得ない。

 在宅での受け入れ態勢が整わないから、病床削減をしなくてもよいということにはならない。余分な病床は不必要な入院を招き、医療費がかさむ要因となっている。見直しは、避けられない喫緊の課題である。

 しかし、病床削減だけが進み、介護施設に入所できず、公的な支援サービスも十分に提供されないというのでは、在宅療養は成り立たない。

 行き場を失った高齢者が続出することが予想されるなら、計画は画餅に帰す。

 厚労省は病床見直しを促すための具体策について有識者による議論をスタートさせたが、病床削減ありきでは、現実的な解決策を見いだすのは難しい。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=121424
医療費削減を地域で競争へ…厚労省がデータ提供
読売新聞7月22日(水)17時41分

 厚生労働省は来年度、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用割合やメタボ健診(特定健診)の実施率など医療費関連のデータについて、地域間で比べられる形で都道府県に情報提供を始める。

 医療のデータをグラフ化して各都道府県の位置付けが一目で分かるようにし、地域間で競い合いながら医療費削減に取り組んでもらう。

 人口あたりの病院のベッド数や、必要以上に病院を受診する患者が多いと医療費の増加につながる。一方、後発薬の使用や糖尿病の重症化予防への積極的な取り組みは医療費削減につながるとされる。

 厚労省は、都道府県別のメタボ健診受診率や1人あたりの医療費、病院ベッド数など既存のデータに加え、後発薬の使用割合や、医療機関の重複受診、薬の重複投与、生活習慣病の重症化予防の取り組み状況など、新たなデータを集め、グラフにまとめて都道府県に配る。グラフにはメタボ健診の実施率70%のように厚労省の目標も表示する。

 都道府県は2016年以降、医療費の抑制策を盛り込む6~7か年の「適正化計画」を作成する。計画には23年度の医療費やテーマ別の目標を掲げるが、グラフも一緒に載せて住民が他地域の状況を知ることができるようにする。厚労省は毎年、新たな情報を提供し、都道府県が医療費の低い他地域の取り組みを調べられるようにする。

画像:医療費削減を地域で競争へ…厚労省がデータ提供
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http://www.huffingtonpost.jp/kurashiki-central-hospital/doctor-exam_b_7837508.html
医師試験に実技導入の狙い...「5ミリ折り鶴」にこめられた医学界への問いかけ
公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院
投稿日: 2015年07月22日 10時22分 JST 更新: 2015年07月22日 19時50分 JST ハフィントンポスト

「研修医採用に実技試験を導入。極小折り鶴、昆虫の組み立て、ミクロ寿司」
http://www.kchnet.or.jp/recruiting/

この報道は驚きを持って迎えられた。病院にも当院での研修を希望する学生から「折り鶴は折れません。」「虫は・・・無理です。」といった問い合わせがあった。

ハードワーカーズ 2015年7月20日
http://news.aol.jp/2015/07/20/hwz_kurashiki/

Yahooニュース 2015年7月21日
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kuchikiseiichiro/20150721-00047718/

このような取り組みをするのにはそれなりに事情がある。

研修医の採用がどのような手続きかご存じだろうか。研修病院は就職先というよりも教育機関である。採用枠は厚労省から事前に決められ、マッチング試験と呼ばれるように、私たちが学生から選ばれているのだ。

病院ごとに学生を受け入れて見学をしてもらったり、筆記や面接試験を通じて、お互いが直接出会って意見交換をする。そのような重要な機会である、マッチング試験に私たちは「実技」を導入することにした。ちょっと難しい作品を課題として学生に与え、面接で話し合う手順を取り入れる。今回実際のマッチング試験の課題を決めるためにトライアウトを実施した。

今回のトライアウト、「昆虫の組み立て、5ミリの折り鶴、ミクロ鮨」という他に類を見ない特殊な形式を通じて、いくつかのことを感じた。

まずは、医学生たちの課題に前向きに取り組むひたむきさである。

作業を進めるうちに少しずつ自分自身の技術が向上し、工夫が成果を上げ、作品に反映されて行く手順が繰り広げられる。15分という短い時間、実際の医療とは異なるユニークな取り組みではあるが、そこにこそ、若い医師が学び成長する手順が凝縮されているようにも思えた。

もちろん、苦手なこともあっただろうし、うまく行かず戸惑う光景もあった。そのようなことを通して得られた自分の作品を手に、私たち医師と医学生たちが話し合うことで、その若者の意図や工夫を感じることができた。そこには彼らの真摯な姿勢や、実直な性格、そして自らを評価し、足りないことに気づいてさらに研鑽を積むというプロとしての姿勢を感じた。


小さい折り鶴を折れれば医者になれるのか、と心穏やかならぬ医師・医療関係者がいることは十分承知できる。一方で医師の適性をどう測るのかというのは、医学界全体の課題でもある。

私は9年間この病院の教育研修担当者として250人を超える研修医と接してきた。試験は苦手でも患者さんに優しく信頼され充実した研修を送った者もいる。少し話し下手でも、実直でていねいな姿勢が評価されたりする。「多面的」で「継続的」で「実践的」な評価を行いながら、医師として育てて行くというのが実感であった。

現状の筆記と短時間の面接だけの採用手順が適性の一部しか見ていないと感じていた。さらに、医療の現場ではしばしば予想外のことが起こる。医学知識や技術の更新はめまぐるしい。その中で、このような荒唐無稽にも思える作品作りを通して感じられることはたくさんあった。トライアウトに参加した学生にもいろいろな事を感じてもらったようだ。


実は、トライアウトのあと私はさらに悩んでいる。

職業人としてのキャリアは数十年をかけて形成される。一見単調な手技の先に複雑な手術がある。学生時代に意味もわからず学んだ知識が、医療の現場で「なるほど!」と感嘆するほど納得できることもある。最初は知識や小手先の技術の取得でよかったのが、チームの中での分担や協力などのスキルが求められるようになり、さらに組織間の協力・調整やプロジェクトの遂行などのスキルが必要になりと、求められる内容もレベルも変わってくる。

自分を育てれば、必ず応えてくれる。プロとしての誇りも得られる。一方で、育てるのには時間がかかる。手間もかかる。方向性を見誤らないためには少しあそびを持って多面的に考えることも重要になる。

こんな当たり前で大事なことを、私たちは学生たちに伝えられているのだろうか。最近の評価が頻回に繰り返される風潮の中では、短期的な成果がもてはやされる。時間をかけて自分を育てるという余裕を認めなくなっているのではないか。もっと遠くに行けるはずの人材に対して、私たちの評価手順そのものが、その場に押しとどめる力となってはいないか。この作品作りという課題を増やすことが、単に評価されることが増えるだけと思われては何にもならない。

私たちは、いくつかのことを決めている。実際のマッチング試験では学生の作品に点数を付けないでおこうと思う。その作品を前にしてその学生の意図や工夫を聞いてみたい。自分を育てることを楽しいと思う若者の素敵な面を見つけたい。その素敵な一面にエールを送る、そんなマッチング試験にしたいと思っている。

福岡敏雄
倉敷中央病院 救命救急センター センター長
人材開発センター センター長



https://www.m3.com/research/polls/vote/10779/
意識調査結果 アンケート
2015年の学会、ランチョンに参加した?(2015/07/09-2015/07/22)

m3 2015/07/22

Q. 1.今年参加した学会・研究会等で、「企業主催のランチョンセミナー」参加した?

医師の回答(投票者数:1,601)
・  参加した  - - - - -  67%
・  学会等に参加したが、ランチョンは未参加  - - - - -  14%
・  学会等に参加したが、ランチョン自体がなかった  - - - - -  3%
・  学会等に参加しなかった  - - - - -  15%
・  その他  - - - - -  1%

医師以外の回答(投票者数:500)
・  参加した  - - - - -  53%
・  学会等に参加したが、ランチョンは未参加  - - - - -  8%
・  学会等に参加したが、ランチョン自体がなかった  - - - - -  2%
・  学会等に参加しなかった  - - - - -  36%
・  その他  - - - - -  1%

Q. 2.過去1年、「企業主催の勉強会・講演会」参加した?

医師の回答(投票者数:1,519)
・  参加した  - - - - -  81%
・  参加していない(案内はあった)  - - - - -  11%
・  参加していない(案内もない)  - - - - -  7%
・  その他  - - - - -  1%

医師以外の回答(投票者数:470)
・  参加した  - - - - -  81%
・  参加していない(案内はあった)  - - - - -  10%
・  参加していない(案内もない)  - - - - -  9%
・  その他  - - - - -  1%

Q. 3.企業主催のランチョン、勉強会等、「役に立つ」?

医師の回答(投票者数:1,509)
・  必ず役に立つ  - - - - -  7%
・  大抵は役に立つ  - - - - -  35%
・  ある程度は役に立つ  - - - - -  46%
・  どちらとも言えない  - - - - -  6%
・  あまり役に立たない  - - - - -  2%
・  ほとんど役に立たない  - - - - -  1%
・  役に立ったことはない  - - - - -  1%
・  その他  - - - - -  1%

医師以外の回答(投票者数:467)
・  必ず役に立つ  - - - - -  5%
・  大抵は役に立つ  - - - - -  36%
・  ある程度は役に立つ  - - - - -  45%
・  どちらとも言えない  - - - - -  9%
・  あまり役に立たない  - - - - -  2%
・  ほとんど役に立たない  - - - - -  1%
・  役に立ったことはない  - - - - -  0%
・  その他  - - - - -  1%

Q. 4.学会・研究会等における企業主催のランチョン、続けるべき?

医師の回答(投票者数:1,486)
・  続けるべき  - - - - -  70%
・  どちらとも言えない  - - - - -  23%
・  廃止すべき  - - - - -  4%
・  その他・分からない  - - - - -  3%

医師以外の回答(投票者数:460)   
・  続けるべき  - - - - -  62%
・  どちらとも言えない  - - - - -  32%
・  廃止すべき  - - - - -  4%
・  その他・分からない  - - - - -  2%

Q. 5.企業主催の勉強会・講演会、どこまでなら企業が負担すべき?(企業が負担すべき項目にチェック。いくつでも)

医師の投票者数:1,698人(4,626回答)
・  勉強会等の開催費用に限る(会場代、講師の謝礼など)  - - - - -  57%  960票
・  参加者のお弁当代  - - - - -  66%  1115票
・  参加者の懇親会費用  - - - - -  43%  729票
・  参加者の交通費(電車やタクシー代)  - - - - -  43%  723票
・  参加者の交通費(新幹線や飛行機代)  - - - - -  31%  521票
・  参加者のホテル代  - - - - -  28%   478票
・  その他  - - - - -  3%  59票
・  企業主催の勉強会等は開催すべきでない  - - - - -  2%  41票

医師以外の投票者数:530人(1,128回答) 
・  勉強会等の開催費用に限る(会場代、講師の謝礼など)  - - - - -  72%  379票
・  参加者のお弁当代  - - - - -  63%  332票
・  参加者の懇親会費用  - - - - -  29%  152票
・  参加者の交通費(電車やタクシー代)  - - - - -  23%  120票
・  参加者の交通費(新幹線や飛行機代)  - - - - -  12%  65票
・  参加者のホテル代  - - - - -  12%  64票
・  その他  - - - - -  1%  7票
・  企業主催の勉強会等は開催すべきでない  - - - - -  2%  9票


  1. 2015/07/23(木) 06:24:58|
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7月21日 

http://www.hochi.co.jp/topics/20150721-OHT1T50032.html
【メディカルNOW】「ベッド数削減」医学部定員削減策の二の舞い、医療難民が増加へ
2015年7月21日15時0分 スポーツ報知

 今も一部の地域では「ベッドの空き待ち」で入院できない人がいるが、今後はそんな人がもっと増えるに違いない。政府が先月、10年後の2025年までに病院のベッド数を現在の135万床から16~20万床減らして115~119万床とする目標を示したからだ。地域別では東京・大阪・神奈川・埼玉・千葉・沖縄の6都府県では増えるが、それ以外の41道府県は大幅削減になる。狙いは高齢化で増加する一方の医療費を抑えることだ。入院できない患者は自宅や介護施設で治療してもらうのだという。しかし、独り暮らしの高齢者にも自宅で治療しろというのか。今でも空き待ちが多い特別養護老人ホームなど介護施設が10年後にどれほど増えているのか。

 誰しも好きで入院するのではない。治療が必要だから入院するのだ。ベッド数削減は、現場を知らない連中が机上の計算でひねり出した政策としか思えない。前例がある。1982年に閣議決定された医学部入学定員削減だ。医師の数を抑制すれば医療費を抑えられると考えたのだ。

 それを受けて医学部入学定員は85年の8340人をピークに年々削減され、03年には7625人(8%減)まで減少した。しかし、この頃から医師不足が深刻化する。地方の病院の勤務医不足、診療科別では産科・小児科・麻酔科の医師の不足だ。

 そのため08年から医学部入学定員を年々増やし、15年には9134人(21%増)になった。医学部入学定員削減は明らかに誤りだった。それで定員増に転じたが、一人前の医師になるには医学部6年と卒後研修2年の計8年かかるから、定員増の効果が表れるのは来年以降だ。

 ベッド数削減は、それに勝るとも劣らない愚策だ。高齢化が進むほど入院が必要な患者が増えるのは当たり前。ベッドが足りないと、感染症の流行や大規模な事故や災害にも対応できなくなる。ベッド数削減は、治療を受けたくても受けられない医療難民を増やすだけだ。(医療ジャーナリスト・田中 皓)



http://news.livedoor.com/article/detail/10372185/
働くならアメリカ、医療を受けるなら日本がいい? 現場の医師が語るアメリカの驚くべき医療事情
2015年7月21日 10時45分 All About

 アメリカの医療現場というとどのようなことをお考えになりますか? ドラマのような救急医療の現場を想像する方が多いかもしれません。医師にかかり、薬を処方してもらうという基本的な流れは日本と同じですが、システムは相当異なっています。

■1. 保険が一人ひとり違う

 まず、アメリカは国に統一された保険のシステムがありません。日本では通常3割負担で国が一律で保険を提供していますが、アメリカでは民間の保険がメインなので、人それぞれ違う名前の保険に入っています。

 たとえば通常の診療、救急医療、入院など項目ごとにいくらまでは個人の支払いになり、どこまで保険がカバーする、というような詳細が保険ごとに決まっています。

 私も雇用主から提示された2つの保険のうち、この項目を見比べて、1つを選びました。アメリカの保険は高いとよく言われていますが、私の場合は雇用側のサポートが手厚かったため、日本にいた時よりも安い保険料ですんでいます。これは雇用主によりますので、一概には言えません。

 オバマケアも現在保険に加入していない人が主なターゲットですので、日本のような国民全部をカバーする保険制度ではありません。

 一般的な医療であれば保険がカバーしてくれるので個人レベルではあまり意識することはありませんが、医療費の請求額自体はアメリカが圧倒的に高いです。飲み過ぎて倒れたら救急車で運ばれて、気づいたら病院だったという友人がいましたが、救急車代と診察代で1000ドル弱とられたとのことでした……。幸い保険がほとんどカバーしてくれたようですが。

 アメリカの保険と比べると日本の医療は平等でわかりやすく、優れている点が多いです。料金は一律で保険料も決まっているので、安心して医療を受けられます。また、高額な薬を使った治療を行う場合でも、高額療養費制度によって大部分は政府が肩代わりしてくれます。働くならアメリカ、医療を受けるなら日本がいい、というのがアメリカで働く日本人医師の定説になっていますが、まさにその通りだと思います。

■2. とにかく効率重視

 アメリカは短時間で効率よく仕事をまわすことを常に考えています。分業がはっきりしているので、自分の専門分野に集中して仕事をします。私が皮膚科の外来にいて一番驚いたのは、脚に潰瘍(かいよう)という皮膚に10cmほどの傷がある患者さんが受診したときのことでした。すでに診断はついていたので担当の皮膚科医が飲み薬の変更を指示しました。

 そこまでは通常通りなのですが、そのまま患者さんを返してしまい、傷自体の手当はまったく行わず、それに対するぬり薬を使った治療法の指導もありませんでした。

 不思議に思い「傷の処置はしないのか?」と聞いたところ、「それは傷を治療する専門のナースの仕事だから、皮膚科では診ないよ」とのことでした。日本では傷にぬり薬の治療をするだけのために皮膚科を受診することもあるくらいですから、この差には驚きました。

 ただ、皮膚科医が皮膚科医でなければできない仕事、つまり特殊な皮膚病の飲み薬の管理などに集中して効率よく多くの患者さんを診ることが重要、と考えているアメリカの医療からすると、これはもっともなことです。

 傷の処置をして長い時間を1人の患者さんにとられるよりは、その間に3人の患者さんを診察したほうが皮膚科医は限られた時間を有効に使えて患者さんの治療にも貢献できるというわけです。

■3. 診察時間が長い

 アメリカでは医師が一人あたりの診察にかける診察の時間が長いです。日本のように3分診療ということはまずなく、特に最初の診察時には場合によっては30分など長い時間をとって、すみからすみまで情報をとります。これにはカルテをしっかりと記載し、訴訟を避けるという意味もあります。

 一方で、日本のようにいぼやにきびといった病気で2週間ごとに皮膚科医にかかる、ということはなく、受診の間隔は長めです。

■4. 診察時の説明が専門的

 診察時間が長いためなのか、医師がかなり専門的な内容を話していることには驚きました。例えば乾癬(かんせん)の患者さんに新しい注射薬を始めるときに、その薬がなぜ効くのか、といった医学的な専門知識も話し、そして患者さんもそれにたいして質問し、よりよく理解しようと務めていました。

 アメリカではテレビで処方薬のCMが流れることも多く、その効果もあって病気のことを患者さんがよく知っているようです。

■5. プライベート重視

 日本では、診察中にはよほど重要な案件でない限り医師は電話に出ません。ところが、アメリカでは家族からの電話がかかってくると、「ちょっと待ってて」といい患者さんの目の前で電話に出ます。患者さんにとってもそれが自然で、電話の後にはその内容について2人で盛り上がっているくらいです。

 アメリカというと医療訴訟大国として有名で、医師と患者の関係が悪いのではないか、と予想してしまいますが、 むしろお互いかしこまった感じがなく、気を使わない間柄のことが多いです。

 医師の側から見るとアメリカの医療は効率がいい、残業が少ない、プライベート重視、と働く環境がいいです。ところが患者さんから見ると、主治医制でなくシフト制のため入院中に担当医がすぐ変わってしまう、医療費が高い、医療費の請求額が一定ではなく保険会社との交渉が必要、とマイナス面が目立ちます。

 医療の質、としてはアメリカのレベルは世界的に高いので、中国から来た友人はアメリカの医療のほうが中国よりも間違いなくいい、と言います。しかし、日本の医療レベルは(移植や新薬など特殊な分野を除けば)アメリカと遜色が無いので、その医療を低価格で受けられるというのは非常に恵まれていた、とこちらに来て実感しています。

【医療情報・ニュースガイド:野田 真史】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/46256.html
「精神科」が労働者の身近な存在に- ストレスチェック導入で、診療所医師が期待
2015年07月21日 19時17分 キャリアブレイン

 従業員50人以上の事業場に対し、労働者の心理的な負担の程度を把握する検査が義務付けられる「ストレスチェック制度」が12月から始まるのを前に、同制度の課題や解決策を話し合うシンポジウムが17日、日本うつ病学会総会であった。東京都内で精神科クリニックを運営する医師はその中で、同制度のさまざまな問題点を指摘した一方、同制度が契機となり、労働者にとって精神科の医療機関が身近な存在になることに期待を示した。【丸山紀一朗】

 「なかなか自分からメンタルクリニックには行かないが、ストレスチェックでたまたま引っ掛かったことがきっかけで来てもらうようになり、『こういうところなんだ』と分かってもらえる。『また何かあった時には、行けば治療してもらえるかもしれない』といった風潮が広がり、精神科の敷居が下がる」-。都内で精神科の「紫藤クリニック」を運営する紫藤昌彦院長は、同制度が始まることによるプラスの影響をこのように予想した。

 同制度は改正労働安全衛生法に基づいて導入されるもので、産業医や保健師らが実施者となり、職場での労働者のストレスの程度を点数化し、その度合いの高い人を選定。労働者の希望に応じ、産業医もしくは外部の医師による面接指導を実施し、必要に応じて例えば精神科の専門医などへ紹介することを通じて、ストレス要因となる職場環境の改善につなげる。

 紫藤院長はまた、同制度の評価すべき点として、産業医や保健師らといった産業保健スタッフと、外部の精神科医との接点が増えることで、連携が深まることを挙げた。さらに、産業保健に関心を持つ精神科医が増えるとの見方を示した上で、「精神科と産業医はあまり関係ないと思っていたこともあり、日本医師会の認定産業医を取っていなかった」と自身の例を出し、今後取得を目指すことも明らかにした。

 一方で、企業側から面接指導を依頼されて困ることとして、その企業の職場の状況などを詳しく把握できない状態では適切な指導を実施するのが難しいと指摘。また、面接指導の結果として、医師から企業側に意見する労働時間の短縮や就業場所の変更といったストレス軽減策が、待遇面などで労働者側の希望と異なる場合はどうすればいいのかといった疑問も提起した。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG21H17_R20C15A7000000/
小児患者190人に禁忌鎮静剤 人工呼吸中、厚労省13年調査
2015/7/21 12:12 日本経済新聞

 小児集中治療室(PICU)を持つ国内23の医療機関で2013年に人工呼吸器を付けて治療を受けた子供の4%超に当たる約190人に対し、禁忌とされる鎮静剤プロポフォールが投与されていたことが21日、厚生労働省研究班の調査で分かった。

 プロポフォールは添付文書の禁忌事項で、集中治療下で人工呼吸中の子供への使用禁止が明示されているが、実際には医師の判断で使うこともある。昨年2月、東京女子医大病院で投与された2歳男児が死亡する事故が発生。事態を重く見た研究班が同12月、PICUのある全国29施設の13年のプロポフォール使用状況を調べた。

 有効回答があった23施設で、PICUに入室し人工呼吸器が必要だった16歳未満の子供は計4283人。うち7施設で計189人にプロポフォールを使用していた。この中の3施設では計8人に対し、海外の文献などに基づき医師の間で使用の目安とされ、重い副作用を招く恐れがある48時間を超えて使用。うち7人への使用は72時間を超え、1人は1週間以上だった。

 投与の理由は「手術中に使用していたので継続した」「他の薬剤による副作用のため」「他の薬剤の効果が薄れてきたため」などが目立った。

 研究代表者で日本集中治療医学会の氏家良人理事長は「使用は限定的だと確認された」とする一方、「医師は禁忌であることを再認識し、保護者への説明を尽くし同意を得ることを原則としなければならない」と指摘。報告書に(1)複数の医師やスタッフによる使用可否の判断(2)投与時間は48時間以内(3)心電図や血圧、肝機能の測定など経過観察――を徹底するよう明記した。

 研究班は「今回は、女子医大病院の問題発覚前の13年が対象期間だったが、現在はさらに使用が減っている可能性がある」としている。〔共同〕



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/51849/Default.aspx
厚労省・鈴木審議官 調剤薬局は「“物販業”から“サービス業”への転換を」
公開日時 2015/07/21 03:50 ミクスOnLine

厚生労働省の鈴木康裕技術総括審議官は7月19日、調剤薬局の経営の柱は医薬品販売によるものだとの認識を示した上で、今後は在宅医療の中で残薬や健康情報サービスに対応した“対人サービス”による付加価値を生み出す業態への展開が求められているとした。次回以降の調剤報酬改定でも、こうした機能面の評価を見据えたものになるとした上で、薬局には従来の薬価差に依存した経営から脱却し、「付帯サービスによる技術料を収入の柱に」と呼びかけた。第8回日本在宅薬学会学術大会(千葉県・幕張メッセ、7月19~20日)で講演した。

鈴木審議官は、生活習慣病が増加する中で、在宅療養における服薬の機会が増加すると見通した。その上で、今後の薬局が在宅医療において役割を担うことが必要との認識を示した。特に、飲み残しなどの残薬問題については、「効果や安全性の懸念だけではなく、医療費の有効活用という点でも課題」と述べた。


こうした中で、地域調剤薬局は生活習慣病を中心としたラインアップを在庫に揃えることが必要との見方を示し、「飲み方や、コンプライアンスを指導していただくことが必要」と強調。従来のような薬価差に依存した経営から脱却し、「飲み残しや健康情報について在宅サービスに対応できる業態への転換が求められている」と述べた。一方で、処方頻度が低く、副作用頻度が高い希少疾患治療薬などは院内処方が中心になるとの見方を示した。

調剤薬局が在宅医療にかかわる上での課題のひとつとして、特に郡部では移動距離が長く、薬剤師の確保が難しいケースもあると指摘。薬剤師が1、2名の小規模薬局単独では難しいとの見方を示し、「日本薬剤師会を中心に、共同で行うのか考えていただきたい」と述べた。

◎薬薬連携 医療従事者用SNS活用も視野に

在宅医療の推進に際しては、病院の薬剤部と地域調剤薬局との“薬薬連携”を通じ、情報を共有化することも重要になる。鈴木審議官は、個人のプライバシーに配慮した医療マイナンバーの推進などで、インフラ構築も進んでいくことを紹介した。


こうした中で、「最大の課題は情報交換コスト」との見方を示した。これまで、医師、薬剤師、看護師など多職種が一同に会して症例検討会などが開催され、一定の成果をあげてきた。ただ、地域で在宅医療が進展する中で、患者によって、多職種連携のメンバーや形態も変わる。「患者によってサービスの主体もかわるし、忙しい在宅のサービスを介する人が集まるのが難しい」と指摘。こうした情報共有でもIT化が力を発揮するとの見方を示した。

鈴木審議官は、情報共有を円滑にするツールのひとつの例として、完全非公開型医療介護専用SNSメディカルケアステーションを紹介し、こうした新たなサービスを活用して連携を深めることが可能になる時代に入ったとの見方も示した。



http://mainichi.jp/opinion/news/20150721k0000m070111000c.html
社説:かかりつけ薬局 患者を守る責任は重い
毎日新聞 2015年07月21日 02時34分

 高齢になるほど複数の病院にかかり、薬を重複して処方されるケースが増える。薬の飲み残しや飲み忘れで多額の医療費が無駄になっているとして、厚生労働省は患者に処方される薬を一元的に管理する「かかりつけ薬局」の拡充を検討している。
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 医療費の膨張を抑えることはもちろん重要だが、薬の飲みすぎや飲み合わせの悪さから副作用を起こす人が多いことにもっと注目すべきだ。「かかりつけ薬局」は高齢の患者の健康を守るためにこそ必要だ。

 高血圧や糖尿病、認知症など高齢になるほど複数の病気にかかる人は増える。専門の病院や診療科で診察され、それぞれの医師から薬を処方されるため、多種類の薬を大量に服用している人は多い。日常的に薬を飲んでいる自宅生活の高齢者の約4割が、6種類以上の薬を飲んでいるとの調査結果がある。

 薬の副作用を軽視すべきでない。70歳以上の約1割が重複して服用しているとされる催眠鎮静剤や抗不安薬は、重複により認知症が悪化すると指摘されている。高齢になるほど服用期間も長くなる。睡眠薬は認知機能の低下や転倒を招きやすく、抗精神病薬は脳血管障害を引き起こす率が高くなるという。日本老年医学会などは副作用の強い薬は高齢者への使用中止も考慮すべきだと診療現場の医師らに呼びかけている。

 副作用のリスクは医師が処方する医療用医薬品だけではない。消費者庁によると、市販薬の副作用が原因とみられる死亡例が昨年3月までの5年間に15件、後遺症が残ったケースも15件あったという。あらゆる薬を一元的に管理してチェックする薬剤師の役割は重要だ。

 「かかりつけ薬局」は、患者ごとに医師から処方された薬や市販薬について記録し、同じ成分の薬が重複していないか、飲み合わせは悪くないかなどの確認をし、医師らと連携して副作用被害を避ける役割が期待されている。

 薬局は全国に約5万5000カ所あり、年間8億枚近い処方箋を取り扱っている。中には患者に対し薬の説明を怠るなど本来の職務を全うしていない薬剤師もいるという。はたして医師や患者と連絡を取り合って「かかりつけ薬局」の役割を担える薬剤師がどのくらいいるのかという疑問も拭えない。

 ただ、最近は介護支援専門員の資格を持つ薬剤師も少しずつ増え、薬の管理や医師・看護師らと連携してチーム医療の一端を担っている例もある。高齢化の進展や薬のネット販売の解禁などに伴って、薬剤師の役割はますます重要になる。患者の安全を守る専門職として信頼を勝ち取らなければならないだろう。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20150720-OYT1T50053.html
「なぜウソ」発言で上司のカルテ不正閲覧が発覚
2015年07月21日  08時57分 日本経済新聞

 宮城県の大崎市民病院(大崎市)で患者の電子カルテが不正閲覧されていた問題で、入院していた姉妹とその母親がプライバシーを侵害されたとして、病院と医療事務委託先のニチイ学館(東京)を相手取り、900万円の損害賠償を求めて仙台地裁古川支部に提訴することが分かった。


 関係者によると、姉妹の母親が昨年10月、夫の暴力でけがをした次女を受診させ、保護目的で長女とともに入院させた。母親は同社社員として病院に勤務しており、上司に「子供が階段から落ちてけがをした」と伝えたところ、「なぜうそをつくのか」と言われ、カルテが不正に閲覧されていたことが分かったという。母親は職場の人間関係に悩み、2月末で退職した。

2015年07月21日 08時57分


  1. 2015/07/22(水) 05:51:45|
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