Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月29日 

http://blogos.com/article/111121/
規制見直しめぐり議論「医薬分業」は誰のため? 本来の目的が達成できていないのはなぜ?
中村ゆきつぐ
2015年04月29日 07:00 BLOGOS

政府が厚労省に反対して院内薬局を復活させようとする提言もなされているようです。それもこれも例の違反のためでしょうが(いびつなビジネス 本来の目的のために院外薬局がんばろう)、一番の問題は院外薬局のメリットを薬剤師さん以外誰も感じることができていないからでしょう。

おさらいです。

医薬分業
定義
 医師、歯科医師が患者の診断・治療をおこなった後、医療機関から発行された処方箋に基づき独立した薬局の薬剤師が調剤や薬歴管理、服薬指導をおこない、それぞれの専門性を発揮し医療の質の向上をはかろうとするもの

この独立した薬剤師というのが大事な点でしょうが、実際は?です。また薬剤師の質にも問題があり(調剤薬局を脅かす「院内処方」への回帰)、勉強しないで患者に適当な説明する方もいて、後の外来で大変困ったこともあります。

目的
医療サービスの質の向上
高齢者への安全な投薬
医療費の適正化

本来これが達成されるのであれば、今のお金を使う事に誰も文句をあげないと思います。でも残念ながらそれがみえてきていない。

そしてこの医薬分業の是非の問題の難しいのは、メリット、デメリットを考える際、患者、医療機関、薬局、財政の立場毎に考えなければいけないことで、そのため複雑なものとなっています。

そのなかで
医療機関側のメリット
 薬の在庫管理
 処方自由度の増加(でもこれ実際はないです。電子カルテでは出す薬は限定されています)
薬局側のメリット
 薬剤師業務の適正化
 副作用予防
 病院との連携(これも難しいですね。カルテも見れませんし、定義の独立とも矛盾しかねません)

ただこの2つが達成されればあるべきかかりつけ薬局となり、患者さんも十分満足だと思います。

しかし一番の問題として、
患者、財政のデメリット
 病院と薬局回りの2度手間
 医療費用高騰
ということが上のメリットを凌駕してしまっているのです。

はっきり言うと、金儲けに走ってまともにあるべき姿のかかりつけ薬局業務をしなかった薬局達が、(ちゃんとしている薬局はあるのでしょうが)患者さんを含むみんなから値段が高いだけでそんなサービスいらないと言われているのです。

医師もそうですが、よかれと思ってやっている事が相手にとって必要ないと言われた際、本来サービスは考えなければいけません。シールを渡すこと等がその対価に値するのかを考えなければいけないのです。自己満足の押し付けは意味がありません。

本来のかかりつけ医も含めて、かかりつけ薬剤師はとても大変なものです。だからこそ理想の状態ができていればだれも文句は言わないはずです。
医薬分業に反対することは間違いだとか、以前の歴史上医師会が悪かったとか言っている場合ではありません。あなた達の今の仕事ぶりは、患者という消費者から、この値段ならいらないと言われたという事を認識する必要があります。点数上利益が確保できている薬局さんはだからこそ今以上に頑張らなければいけないんですよ。

私は院内の薬剤師が医師、看護師としっかり連携がとれさえすれば、院内薬局でいいと思っています。お互いに情報を共有できますし、話し合う事もできますので。まあマイナーな血液内科だからかもしれませんが。

もう一度書きますが、院外薬局頑張りましょう!患者のためという目的をお互いに果たしましょう。



http://www.iwanichi.co.jp/ichinoseki/1412.html
救急、感染で討議 磐井病院臨床研修医 地元医師らとWS
(4/29) 岩手日報

 一関市の県立磐井病院に今春、1年次の初期臨床研修医として着任した医師と一関地方の病院医師、行政関係者によるワークショップ(WS)が28日、同市山目のベリーノホテル一関で行われた。救急や感染管理をテーマとした講演やWSを通じ、臨床研修医は地域医療を支える医師としての自覚と決意を新たにした。

 磐井病院には2015年度、2人の1年次臨床研修医が着任。WSは地元医師や行政関係者との顔合わせと今後の連携につなげようと行われ、1、2年次の臨床研修医と同院医師、市内の民間病院長、市と平泉町、一関保健所長ら約20人が参加した。

 磐井病院の佐藤耕一郎副院長が救急医療、加藤博孝院長が感染管理について講演。その後2グループに分かれ救急、感染管理について討議した。

 救急では「研修医が診た急患の症例をどうフィードバックさせるか」「各職種を集めた定期的なミーティングをすべきだ」などの意見が出され、感染管理では「パンデミック(大流行)を起こさないために」「身の回りの予防法」などについて討議。初期研修2年間でどう研修プログラムを作り、学んでいくかを参加者が共に考え合った。

 1年次臨床研修医は、既に各診療科での研修に入っている。愛知県豊橋市出身の橋本壮平さん(28)は「いろいろな患者さんを診察させていただき、ありがたい。教科書以上の力になる。救急で着実に力を付けていくことが、医師としての第一歩」と意欲十分。東京都出身の金悠路さん(30)は「今回は開業医の先生の話も聞けて勉強になった。研修の質も高く、責任も大きい。恥ずかしくないよう技術を付けて、キャリアアップしていきたい」と決意を語った。

 加藤院長は「他の職種やいろいろな人たちと考え合うのは意義あること」とWSの意義を強調。「研修は順調にスタートしている。今年は人数が少ないが、どこでも通用する医師として大事に育てていきたい」と話した。



http://mainichi.jp/select/news/20150430k0000m040054000c.html
沖縄徳洲会:税優遇取り消し 32億円修正申告へ
毎日新聞 2015年04月29日 20時59分(最終更新 04月29日 20時59分)

 医療法人「徳洲会」グループの選挙違反事件に絡み、1億1000万円余の申告漏れを指摘された「沖縄徳洲会」(沖縄県八重瀬町)について、国税庁が法人税率を優遇する特定医療法人の承認を2008年4月にさかのぼって取り消したことが分かった。顧問税理士が29日、明らかにした。優遇による法人税軽減額は14年3月期までの5年間で約30億5000万円に上るといい、復興特別法人税分を含めて総額約32億円を修正申告し、納税する予定という。

 特定医療法人は、公益性が高い医療法人を国税庁が承認する制度で、一定の要件を満たすと法人税率が低くなる。沖縄徳洲会の場合、12年3月期までは通常30%の法人税率が22%に、14年3月期までは通常25.5%が19%に優遇されていた。

 関係者によると、沖縄徳洲会は09年と12年の衆院選などで徳洲会グループの創始者、徳田虎雄前理事長(77)の次男で、鹿児島2区から立候補した徳田毅元衆院議員(43)の応援に派遣した病院職員らの人件費として1億円超を計上していた。しかし、沖縄国税事務所は本来は前理事長が個人的に負担すべき経費と判断し、申告漏れを指摘した。

 特定医療法人の適用には(1)運営組織が適正(2)設立者や役員、その親族に特別の利益を与えていない(3)法令に違反する事実や公益に反する事実がない−−などの要件を満たす必要がある。国税庁は沖縄徳洲会がこれらの要件を満たしていないと判断したという。

 沖縄徳洲会の顧問税理士は「主張が認められなかったことは、非常に残念。異議申し立てをするかどうか検討している」としている。【太田誠一】



http://www.m3.com/news/iryoishin/316806
院内調査報告書を徹底検証
東京女子医大プロポフォール投与事件
「責任追及型」の典型、医師の人権無視、公表にも疑問

大磯義一郎(浜松医科大学教授、医師・弁護士)
2015年4月29日(水)配信

 4月27日、東京女子医科大学病院が、いわゆる「プロポフォール投与事件」の外部調査委員会による事故調査報告書を、同病院のホームページ上で公表した(『「死因は禁忌薬の使用」、女子医大第三者委 』を参照)。

 本件は、昨年3月に報道されて以降、大学の内部紛争に発展したり、遺族が院内で実施した事故調査報告書の撤回を要求したり、傷害致死で告訴しようとするなど、混乱を極めており、事件の顛末や報告書の取り扱いに注目が集まっていた。

 筆者も注目していた者の一人だが、残念ながら公表された報告書の内容には、残念ながら問題があると言わざるを得ない。本稿では、本件報告書の問題点のうち、2点に絞ってその問題点を検討したい。

1.責任追及型の事故調査報告書であること
 本報告書の構成は、(1)事実経過、(2)死因、(3)医学的評価、(4)再発防止策となっている。厚生労働省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」でも議論となったように、(3)医学的評価、および(4)再発防止策は、記載方法を誤ると裁判等責任追及に用いるための鑑定意見書となってしまうことから十分な注意が必要であるところ、残念ながら、本報告書では、「禁忌薬における用量設定として慎重さを欠いていたと言わざるを得ない」(報告書P13)、「禁忌薬を継統する場合の診療のあり方として不適切であった」(同P15)、「ICU医師団は有害事象の発生を予期してなかったために鑑別診断の機会を逃したものと考えることができる」(同P20)、「救命不可能と判晰された子どもの家族への対応については、本来主治医およびICU専従医の重要な役目であるが、不十分だったと推察される」(同P22)等々、いたるところで過失判断がされており問題である。

 昨今、群馬大学腹腔鏡事件の事故調査報告書において、「過失があったと判断される」と記載したことが問題であるとして、後になって削除されるといったドタバタ劇があったばかりであるが、「過失」や「予見可能性」といった法学上の用語を使用しなくとも、「不適切であった」「予期していなかった」と記載されていれば全く同じことである(むしろ、法の非専門家が「過失がある」などと記載すると法律家の反感を買うこともあるので、「不適切である」という記載の方がかえって法律家から喜ばれる)。

 確かに、福島県立大野病院事件(2004年12月に事故発生)以前においては、不適切な警察の介入を回避するために、医療界で自主的に鑑定意見書(責任追及型事故調査報告書)を作成する必要があるとした考えがあったのは事実であり、これを受けて悪名高い厚労省の医療事故調査制度に関する「大綱案」が作成され、モデル事業が開始された。

 しかし、福島県立大野病院事件や、2001年の東京女子医大人工心肺事件といった“冤罪事件”において、医療界で自主的に作成された責任追及型事故調査報告書の「副作用」が明らかとなったことから、責任追及から医療安全を目的とした事故調査にパラダイムシフトが図られ、今回の医療事故調査制度が成立したのである。

 医療安全のための事故調査においては、不可罰性や秘匿性が必須であることは国際的な常識である。であるにもかかわらず、本件報告書においても、いまだに法的責任追及を行い、かつ、遺族に報告書を交付し、ホームページで公表するといった対応がなされた。こうした対応は、上記の医療界の苦い経験からの前進を無に帰するものであり、極めて問題であると言わざるを得ない。

2.人権侵害(憲法38条1項)であり、かつ、そのことを理解していないこと
 本件では児死亡の4日後には、大学から警察に届出が出され、刑事捜査が開始されている。なお、詳細は不明であるが、本件は、医師法21条による届出該当事案ではない可能性が高く、同法に対する理解不足が推認される(東京女子医科大学病院医療安全管理指針医療安全管理運用マニュアル)。

 そのような状況の中、本件事故調査が行われているのであるから、調査するに当たり、調査対象者である現場医療従事者の人権保護には十全の対策がとられなければならないことは当然である。

 ところが、本件報告書では、「当委員会のヒアリングにおいて中央ICU医師団が診療行為についての供述を避けようとする態度が認められたことについて」として、「自己に不都合な発言を否定しようとする姿勢は、ICU医師らに共通している過剰ともいえる防御的姿勢と一連のものと思われ、かかる態度は、事故の真相解明を終始求めてきた御遺族および事故原因の解明に真摯な努力を続けている病院関係者に対しても弁解の余地のない、はなはだ無責任な言動と言わざるを得ないものと考える」(同P28)という記載がなされており、人権保護が図られていないばかりか、現場医療従事者の人権を蹂躙しようとしている。挙句、当然に認められるべき現場医療従事者の人権行使に対し、誹謗中傷をするといった、基本的な人権感覚の欠如が認められた。

 さらに問題なのは、「われわれの調査と並行して警察側の捜査が行われていたこともあって, ICU医師団がことさら防御的な姿勢を取っているのではないかとも考えられるが、事故原因を解明して再発防止を図ることを目的とする本事例調査の目的を遂げるためには、関係者の真摯かつ誠実な協力が不可欠であり、このような中央ICU医師団の必ずしも協力的とはいえない態度が本件調査をいっそう困難にしたことは否定できない」(同P28)との記載である。

 先に述べたように、本件事故調査は、刑事捜査が行われている最中に行われ、報告書において法的過失を明示し、かつ、遺族に交付し、公表までしていることから、責任追及型事故調査であることは明らかである。それにもかかわらず、医療安全のための調査を語り、現場医療従事者に自白を強要し、あまつさえそれを事故調査報告書において非難するなど、まさに言語道断であり、「不適切である」という他ない。

3.これから始まる医療事故調査制度に向けて
 筆者が「医療事故調査に係る検討会」の場で何度も述べてきたように、また、本件報告書をみても分かるように、わが国の医療安全のための調査、報告書作成能力(医療安全水準と言い換えてもよい)は、残念ながら著しく低く、初歩的な理解すら欠如しているというのが現状である。本年10月から始まる医療事故調査制度においても、同様に「不適切」な調査が行われ、「不適切」な報告書が作成されることは、およそ「予期しなかった事故」ではない。

 ヒト、モノ、カネが枯渇している医療現場において、現場医療従事者が安心して医療ができるように、せめて医療従事者のミス(to err is human)が患者の健康被害に直結しないように(フェイルセーフ、フールプルーフ)とした制度ではあるが、まずはこれ以上「不適切」な事故調査によって医療従事者の人権や生命・身体が棄損されないよう、適切な医療安全のための調査の方法論を学習し、現場医療従事者の人権,生命・身体の保護のための手続保障をルールとして定めることが先決であり、かつ何よりも重要である。

 医療安全のための事故調査で、現場医療従事者の人権や生命・身体が棄損されるようなことだけは「あってはならない」のである。


  1. 2015/04/30(木) 05:49:02|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

4月28日 

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS28H4B_Y5A420C1EE8000/
医療情報を番号で共有 政府検討、マイナンバー連動
2015/4/28 21:08 日本経済新聞

 政府は医療分野で利用する新しい番号制度を導入する検討を始めた。番号を通じて、医者や薬剤師、介護従事者が個人の医療情報を共有し、医療計画をたてやすくする。無駄な投薬や検査を減らして医療費の削減にもつなげる。税と社会保障の共通番号(マイナンバー)で構築するシステムを活用することで、効率的な運用をめざす。

 政府は28日、産業競争力会議を開いた。甘利明経済財政・再生相は医療・介護分野へのIT(情報技術)とマイナンバーの活用を「(6月にもまとめる)成長戦略の目玉として検討してほしい」と述べた。内閣官房の健康・医療戦略室を中心に具体的な制度設計に入った。2018年度にも導入する見通しだ。

 新番号は16年1月から始まるマイナンバーとシステム上、連動した形になる。新番号は医療機関や健康保険組合などが情報を共有するために用いるため、個人に見える番号にはならない方向だ。番号はカルテや診療報酬明細書(レセプト)などの医療情報にひも付けられる。

 個人が望めば、番号を使って普段通っている病院や薬局、介護施設などが情報を共有する。個人が過去に処方された薬の数や種類を忘れていても、薬局から無駄な処方はされなくなる。高齢者が在宅でも医者と介護従事者が情報を共有し、効果的な医療計画がたてやすくなる。

 マイナンバーの医療への活用を巡っては日本医師会などが医者の情報漏洩リスクが高いとして反対してきた。マイナンバーとシステム上は連動していても、別の医療番号を作れば、医者の漏洩リスクは医療分野に限られる。

 二重投薬が無くなれば、1兆円規模の医療費の無駄がなくなるとの試算もある。番号から得た情報は匿名の形でも集めて、ビッグデータとして大学や製薬企業の研究にも生かす。医療分野へのマイナンバーの活用は検討課題としてたなざらしになってきたが、具体策がまとまってきた。



http://apital.asahi.com/article/news/2015042800022.html
茨城)桜川市立病院、敷地選びから 「既存の病院では困難」 整備委初会合
朝日新聞 2015年4月28日掲載)

 新中核病院と並行して整備が計画されている桜川市立病院(仮称)の建設予定地などを決める同病院整備委員会の初会合が27日にあった。既存の公立病院の敷地での整備は困難と判断、新たな候補地を選定することを決めた。

 桜川、筑西の両市は1月、県西総合病院(桜川市)と筑西市民病院の2公立病院を再編し急性期を担う250床規模の新中核病院を筑西市につくることで合意。桜川市の医療機関の不足も考慮し、市内の山王病院を再編するかたちで初期診療や回復期などを担う120床規模の市立病院を整備することでも合意した。

 委員会は、山王病院と県西総合病院の院長や副院長、真壁医師会幹部、桜川市議会関係者や市民代表ら10人で構成されている。

 新中核病院が開院するまでの間、県西総合病院は診療を続ける。委員会は、診療への支障なども考慮し、県西総合病院敷地内での市立病院整備は極めて難しいと判断。次回以降、新たな候補地の選定に入る。委員会では、高度医療機関との連携重視の観点などから北関東自動車道の桜川筑西インター付近での予定地選定を求める意見が出された。



http://www.sankei.com/region/news/150428/rgn1504280014-n1.html
桜川市立病院整備委、候補地を新たに選定 茨城
2015.4.28 07:02 産經新聞 茨城

 県西地区の公立2病院と民間病院の3病院を2病院に再編統合し、桜川市が建設する「桜川市立病院(仮称)」の整備委員会初会合が27日、桜川市役所大和庁舎で開かれ、建設候補地を今後新たに選定することを決めた。

 この日の会合では、県西総合病院か民間の山王病院を現在地で建て替えて建設することについて協議したが、現在も入院患者のいる2病院の機能を維持しながら建て替えることは困難と判断した。また、10月に基本計画に着手することと年度内に実施設計に入るスケジュールを確認した。



http://www.m3.com/news/iryoishin/316433
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
財務省、「マイナス改定必要」の考え示す
「県に従わない病院の単価減額」も検討課題、財政審に

2015年4月28日(火)配信 池田宏之(m3.com編集部)

 財務省の財政制度等審議会財政制度分科会が4月27日に開かれ、来年度予算に向けた、財務省の社会保障制度の資料を基に議論した(資料は、財務省のホームページに掲載)。今後5年間で2兆円から2.5兆円の社会保障費の伸びを抑制する方針で、診療報酬改定については「マイナスが必要」と明言している。

 具体的には、後発医薬品の使用率を2019年度までに80%まで引き上げることを求め、応能負担の原則から外れる、「受診時定額負担の導入」や「75歳以上の医療費の自己負担の2割化の検討」などのアイデアを示している。さらに「(地域医療構想において)県の勧告等に従わない病院の報酬単価の減額」などが、今後の検討課題として、明記されている。分科会後に会見した吉川洋会長(東京大学大学院経済学研究科教授)は、一定程度のコンセンサスを得たとの認識を示した。分科会は6月ごろまでにまとめて、与党などに示す方針だが、2016年度診療報酬改定など医療関連予算は、厳しくなることが必至だ。


慢性期疾患増加「医療はスリム化を」

 政府などは、2020年のプライマリバランス黒字化に向けて、今夏までに財政再建計画を立てる予定で、医療を含む社会保障制度については「(計画の)本丸」との認識。強い削減圧力が続いている。社会保障の中でも、医療・介護がメーンターゲットで、財政審に示された資料では、86ページのうち46ページが、「医療・介護等に関する制度改革・効率化の具体案」が占める。

 総論としては、社会保障関係費について、高齢化に伴う増加分は許容するものの、「その他の要因は抑制する」との方針。過去3年間の社会保障関係費の伸びについては、消費税引き上げ分の財政を生かした部分以外で、「1.5兆円」としていて、「『高齢化による』伸び相当の範囲内」。2020年に向けては、名目3%の経済成長を前提として、伸びを2兆円から2.5兆円の範囲内に抑えて、社会保障制度の持続可能性を担保したい考え。

 委員からは、慢性期疾患が増加している現状を踏まえて、「医療をスリム化して介護を拡充すべき。戦略的な視点が必要」との声のほか、「年金と比べて、医療や介護は、国民の意識が低い。データを示して、国民の理解を深めてもらう必要がある」との意見が出たという。

「後発品不可」の理由義務化案

 社会保障費抑制策のうち「保険給付の範囲の見直し」とした項目では、後発医薬品に言及。厚生労働省は、後発医薬品の使用割合について現在、「2017年度までに60%」との目標を掲げているのに対して、80%まで引き上げるように求めている(資料のP15)。

 達成方法としては、DPC病院における機能評価係数IIの「後発医薬品係数」について、加算の上限基準を80%までを考慮するように変更することや、処方せんで後発医薬品への変更不可とした場合、理由の説明を義務化するアイデアが並ぶ。

 委員からは「後発医薬品の原則化」を求める声が出たほか、厚労省に対し、後発医薬品に対する不安を解消するように国民に周知するように求める意見もあったという。後発医薬品に対する期待が大きい状況だが、終了後の会見した吉川氏は「後発医薬品は、(先発医薬品と)薬効が変わらない前提」との認識を示した。

 日本医師会などが反対してきた受診時定額負担・保険免責制導入について「必要」と言及している(P19)。具体的には、高額療養費の上限を変えないものの、現行の自己負担に加え「少額の定額負担」を求めるアイデアだ。

75歳以上「自己負担2割に」

 「サービス単価の抑制」についても、多くのアイデアが示されている。総括の中で、診療報酬や介護報酬ついて、国民の負担を抑制する観点から「マイナスとする必要(がある)」と明言。さらに、公的保険の給付範囲の抜本的見直しができなかった場合、「(診療報酬本体や薬価を)さらに大幅に抑制することが必要」としている。また、診療報酬改定については、高齢化の影響を除外しても、2007年以降、改定時想定した診療単価より、実際の単価が高くなっていることを示す図もあり、「診療報酬改定の在り方を検討していく必要(がある)」と指摘している(P28)。

 具体的には、2017年度の消費税率10%引き上げ時に、公的保険医療が非課税に据え置かれた場合、薬価の市場実勢価格反映のために、通常改定年度ではないものの、改定を実施する構え(P30)。課税転換した際は、現状は消費税対応分として含まれている部分の引きはがし方針も明示している。さらに、日医などが従来から強調している、薬価改定財源を診療報酬本体の財源として充てる考えについては、「診療報酬本体を含む他の経費の財源とはしない」と断言している。

 単価抑制で焦点が当たっているのは、調剤技術料。2009年を基準とした場合、医科の入院が12%増、医科・入院外は7%増に対して、調剤技術料が19%伸びている点を明示。薬学管理料や院外処方にも言及した上で、「院内処方との比較、保険薬局の果たしている役割も踏まえながら、調剤技術料の抜本的な適正化が必要」としている(P34)。

 「負担能力に応じた公平な負担」の項目では、2019年度以降の75歳以上になる人について、2割負担の維持を検討するように求めていて、高齢者の実質的な自己負担の値上げを求めている(P41)。さらに、年齢が高くなるにつれて低くなる高額療養費の自己負担限度額についても見直すように求めていて、委員からは、「高額療養費で高齢者と若年者など、年齢による差は理不尽」との指摘があったという。

「良識あれば、変える余地感じる」

 さらに、今後の検討課題も上げている。医療提供体制改革において「インセンティブの枠組みの強化」を進めるため、2016年度以降の課題として「県の勧告等に従わない病院の報酬単価の減額」「改革が進まない地域の報酬単価の調整」「民間医療機関に対する他施設への転換命令等」など、医療界の反発を招きかねない項目が並ぶ(P51)。

 各種アイデアが並ぶ中で、財務省主計局の担当者は、「削減額ありきではない」と指摘し、吉川氏も同調し、重要なのはあくまで「制度改革・構造改革」と述べた。医療費や介護費について、地域差がある点について、「多くの人はデータを知らない。(分かりやすい)データ(で現状)を知れば『変える余地があるのでは』と良識のある人なら思うのではないか」と期待を示した。今日出たアイデアについて、吉川氏は分科会の中では「(おおむね)エンドースド(承認)された」と述べた。具体的な削減効果については、財務省が検討するという。

 その他、資料に盛り込まれた主な内容は以下の通り。
・ 柔道整復師に係る給付のあり方見直し(P14)
・ 非DPC病院に対する後発医薬品の割合に応じた診療報酬の加減算措置の導入(P16)
・ 後発品の価格に基づく特許切れ先発品使用における、自己負担の追加(P17)
・ 湿布、目薬、うがいなどの保険給付からの完全除外の加速化(P18)
・ 新薬等加算の意義の精査(P36)
・ 高血圧薬などの費用対効果による評価、処方ルールの明確化、価格付けの検討(P37)
・ 生活保護者における、後発品に基づく医療費扶助基準の設定、一部自己負担の導入などの見直し(P62)



http://jp.wsj.com/articles/JJ11528866174669363749120308413791310220387
安藤・間が新潟大に敗訴=不正契約の立て替え金請求—東京地裁
2015 年 4 月 28 日 19:38 JST 更新 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

 医療機器導入をめぐる新潟大の不正契約問題に絡み、中堅ゼネコン「安藤・間」が大学側に立て替え金など約19億円の支払いを求めた訴訟の判決が28日、東京地裁であった。小海隆則裁判長は「契約について大学側と合意が成立していたとは言えない」と述べ、請求を棄却した。

 安藤・間側は、元副学長が合意書を偽造したため大学に使用者責任があるとも主張したが、小海裁判長は「他の大学関係者に確認することは容易だったのにしていない」として退けた。

 判決によると、合併前の安藤建設が2010年に米メーカーから調達した陽子線がん治療機器について、元副学長が独断で購入契約を結んでいたことが11年に発覚。大学側は副学長を解任し、有印公文書偽造などの容疑で告訴した。元副学長は嫌疑不十分で不起訴となっている。

 安藤・間の話 主張が認められなかったことは大変遺憾。今後の対応は、判決内容を精査し決定する。 

[時事通信社]



http://www.afpbb.com/articles/-/3046737
世界の地方人口、半数に医療届かず ILO報告書
2015年04月28日 13:33 発信地:ジュネーブ/スイス AFPBB

【4月28日 AFP】国際労働機関(ILO)は27日、世界の地方部の人口の半数以上が基本的な医療を受けられない状況にあるとの調査結果を発表した。特に深刻な状態にあるアフリカの地方部では、その割合は5人に4人に上るという。

 この種の問題に関する初の報告書でILOは、都市部と地方部の格差は、富裕国でも貧困国でも同様に存在すると指摘した。

 報告書によれば、174か国・地域を対象に実施した調査の結果、基本的な医療を受けることができない人は都市部の22%に対し、地方部では56%に上った。さらにアフリカの地方部では、83%という圧倒的多数がこうした状況に置かれているという。また状況の改善には、世界全体で新たに約700万人の医療従事者が必要とされている。

 報告書をまとめたILOのゼニア・シャイルアドルン(Xenia Scheil-Adlung)氏は記者会見で「調査結果に衝撃を受けた。地方部と都市部の格差は世界レベル、地域レベル、国レベルで一貫して抱えている問題だ」と述べた。(c)AFP



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS28H3U_Y5A420C1PP8000/
医療改革法案が衆院通過 国保、都道府県が運営
2015/4/28 20:27 日本経済新聞

 市町村国民健康保険の財政運営を都道府県単位で行うことなどを盛り込んだ医療制度改革法案が28日の衆院本会議で、与党などの賛成多数で可決、参院に送付された。今国会で成立する見通しで、2018年度から都道府県が運営責任を担う。国保への財政支援の拡充なども盛り込んだ。


  1. 2015/04/29(水) 06:42:17|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

4月27日 

http://www.m3.com/news/iryoishin/316017?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150427&dcf_doctor=true&mc.l=99182650
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
医師の8割、「医療クラークで負担軽減」 2014年度診療報酬改定による負担軽減措置の影響速報

2015年4月27日(月)配信 成相通子(m3.com編集部)

 4月22日に開催された中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・国立社会保障・人口問題研究所所長)で、「医療従事者の負担軽減措置の実施状況調査結果(速報)」が公表され、医師を対象にした調査で、「医師事務作業補助者の配置・増員」で負担軽減の効果があったと答えた割合が8割以上あったことが明らかになった(資料は厚労省のホームページに記載)。医療従事者の負担軽減は、2014年度改定の重要課題だった。

 その一方、病院が医師の負担軽減策の一環として導入している電子カルテや診察や検査等のオーダリングシステムが、逆に負担だと感じている医師が全体の4割以上に上り、必ずしも負担軽減につながっていないことが報告された。

 医師の勤務状況は改定後の2013年10月と改定後の2014年10月で変化はほとんどなかった。1カ月の勤務時間は、1.3時間増の212.6時間(平均値)、当直回数は0.2回減の2.1回。1年前と比較して全体の75.4%が「勤務時間は変わらない」と回答。「長くなった」と答えた人は15.6%だった。外来の勤務状況、当直時の平均睡眠時間、オンコールの回数、当直翌日の勤務状況など、いずれも8割前後が「変わらない」と答えている。


 日本病院会常任理事の万代恭嗣氏は、「医師事務作業補助者の導入が負担軽減に有効だと出ているが、依然として診断書や診療録、処方せんの記載が負担だと答えている医師は多い。さらなる工夫が必要だ」と指摘した。

 2014年度改定では、医療従事者の負担軽減を目的に、手術・措置の休日・時間外・深夜加算の見直しを実施。手術前の当直免除や、交代勤務制、緊急呼び出し当番を指定するチーム制や時間外手当の医師への支給など、負担軽減策を行っているかを施設基準にして、加算を引き上げた。さらに、夜間の看護補助者の配置や医師事務作業補助体制についても加算点数を引き上げ、チーム医療を推進した。

 これらの改定の影響を評価するため、厚労省は、勤務医の負担軽減改善等を要件とする診療報酬項目、もしくはチーム医療に関する項目を算定している病院を対象に無作為に選んだ1000施設にアンケートを実施。417施設から回答を得た。医師調査では、対象施設に勤務する1939人が回答した。アンケート結果を基に、2014年度改定を検証し、次回の改定の議論に役立てる。

小規模病院では給与面で改善
 給与面の処遇に関しては、全体の64.0%が給与は「変わらない」と回答している一方、21.0%は「増えた」としていることが分かった。病床数別に見ると、99床以下の小規模病院で増えたと回答する割合が27.2%と高く、大規模になるにつれて割合が下がり、400床以上では18.6%だった。2014年度改定で引き上げられた時間外勤務の手当については、7~8割が「変わらない」と答え、「増えた」「減った」とする回答は数%内で顕著な変化はなかった。

「医療クラーク」の配置が有効
 
 病院が実施している勤務医の負担軽減策では、「薬剤師による投薬に関する入院患者への説明」(64.6%)が最多で、「医師事務作業補助者の配置・増員」(57.8%)、「薬剤師による処方提案」(39.3%)と続き、加算引き上げの効果がうかがえた(複数回答)。これら3つの軽減策の効果については、8割以上が「効果があった」「どちらかと言えば効果があった」を選択。特に「医師事務作業補助者の配置・増員」については、「効果があった」とする回答が46.9%と、高評価だった。反対に、「外来診療時間の短縮」が軽減策としての効果の評価が厳しく、何らかの効果があったとする回答が5割を切った。

 各業務の負担感に関しては、「主治医意見書の記載」「診察や検査等の予約オーダリングシステム入力や電子カルテ入力」「診断書、診療記録および処方せんの記載」を負担だとする声が約4割と多かった。病床規模別では、「診察や検査等の予約オーダリングシステム入力や電子カルテ入力」は、400床以上の病院で5割以上が負担だと答えるなど、規模が大きくなるにつれて負担と感じる人の割合も増えていた。

 この負担感が大きい3つの業務の実施者は、「主に他職種が実施」が1~5%と少なく、「医師のみが実施」が40~55%で、他職種との分担が難しい業務であることも分かった。一方で、採血や静脈注射は7割近くが主に他職種が実施していた。

 他職種との業務分担に関し、この3つの業務の今後の実施者として、3~4割は「現行(医師のみ実施)のままで良い」と答えているものの、4~5割以上は他職種の実施もしくは補助をしてほしいと回答。その反面、「他職種と分担して逆に負担が増えた」と指摘する声もこれらの業務について多かった。多職種連携の工夫が今後の医師の負担感軽減のカギになりそうだ。



https://www.m3.com/news/iryoishin/316016?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150427&dcf_doctor=true&mc.l=99182666
シリーズ: 日本医学会総会 2015 関西
基礎医学研究者の養成、4大学が現状紹介
経済支援、将来不安の解消が課題

 2015年4月27日(月)配信 成相通子(m3.com編集部)

 第29回日本医学会総会学術講演で、「基礎医学者、Physician Scientist、MD.PhDコースについて」と題する企画が4月12日開催され、京都大学、東京大学、慶應義塾大学、大阪大学の4大学が実施している基礎研究を志す医学生のためのプログラムを紹介し、実際の体験談も交えながら、今後の基礎医学研究教育の在り方について議論した。各大学では、基礎医学研究を志す学生数が減少傾向にあり、経済的な負担の多さやキャリアパスの不透明性など、将来の基礎医学研究者を増やすために解決すべき課題が改めて指摘された。

 基礎医学研究者はこれまで、臨床医から大学院に戻るケースなどがあったが、初期臨床研修の義務化や医師不足による多忙などで、そういったケースが減り、成り手が大幅に減少しているという(『高久会長、「産官学+民」で社会ニーズに対応』など参照)。各大学では、文部科学省の医学教育改革事業などを利用して様々な育成プログラムを創設、基礎医学を志す学生を増やそうと試行錯誤を重ねている。

◆京都大学 2種類のコースで学生のニーズに対応

 京都大学大学院医学研究科生体情報科学講座の渡邉大氏は、医学研究者を増やすための2種類のプログラムを説明。MD-PhDコースは、医学部4年生の後、臨床実習に入らずに大学院博士課程(3-4年)が組み込まれたコースで、医学部卒業時にMDとPhDの両方の学位を取得する。1年生から、ラボローテーション(研究室訪問)を行い、様々なさまざまな分野を見聞した上で、研究者としての適性を判断できるとしている。
 MD研究者養成コースは、同大と東京大学、大阪大学、名古屋大学の4大学が連携して開発するプログラムで、京都大では、『基礎医学研究者育成プログラム』として設置。1年生で医学概論や基礎医学生物学のプライマリーコース、4年生まで少人数セミナーや大学間の交流会、ラボローテーションを行うアドバンスドコースを選択できる。このコースでは、他の医学部の学生と同様に5、6年生で臨床実習を行い、6年生終了後に、大学院で研究を始めることになる。また、渡邉氏はカリキュラム編成のための特任教授に任命されたことを明かし、今後のカリキュラム改革に乗り出すとした。

◆東京大学 お昼にレクチャーで学生を集める

 東京大学大学院医学系研究科内科学専攻の山本一彦氏は、京都大と同じMD研究者育成コースとPhD-MDコースの2種類のコースのほか、基礎だけでなく臨床研究も推進すべきとして2010年に創設された、臨床研究者育成プログラムを紹介した。臨床研究者育成プログラムは、学部学生と臨床研修医を対象に、週1回昼休みの時間帯に行うレクチャーと、分野別の少人数の登録制コースを設置。レクチャーでは、弁当を支給し、臨床系の研究のトピックスのほか、公共健康医学専攻の医師による臨床疫学も紹介し、多くの学生を集めている。
 少人数コースでは、臨床系のさまざまな様々な分野のコースを用意し、優秀者には学会参加費の補助などの支援をしている。いずれも、多くの学生に臨床医でも研究が必要であることを再認識してもらうことが目的で、より多くの学生が研究に接する機会が増えるようにとの配慮をしている。

◆慶應義塾大学 メンター制で学生に寄り添う

 慶應義塾大学医学部先端医科学研究所遺伝子制御研究部門の佐谷秀行氏は、『慶応MD-PhDコース』を説明。3年生からコースにエントリーすると、医学部の講義の後に大学院の講義を受講し、単位を先取りできる。4年生まで3つの研究室をローテーションする。4年生の最後にコースを続けるかどうかを確認する「最終チェックポイント」を経て、5年生から臨床実習とともに配属が決まった研究室で研究を行う。6年生で卒業すると、そのまま大学院に進学、博士課程を3年で修了する。
 特徴として、学部5、6年生で年100万円、大学院1~3年では年60万円の給付型奨学金があることや、メンターと呼ばれる指導教官を設定し、3、4カ月1回定期面談していることが挙げられた。

◆大阪大学 放課後の活動として研究室で研究

 大阪大学大学院医学系研究科免疫制御学の竹田潔氏は、同大のMD研究者育成プログラムの内容とその背景を紹介した。同大では、博士課程に入学した学生のうち、臨床医学系に進む学生は増えているものの、基礎医学系が激減。その理由として、学生に行ったアンケートから、その原因は「研究志向の低下」ではなく、「将来のキャリアパスが不透明」「収入面での不安」などの理由が大きかったという。
 同大のプログラムは、必修科目ではなく、放課後の活動として実施し、博士課程の進学も義務付けていない。1年生で入学後、各研究室の紹介を受け、希望者は半年間で研究室を3つまで見学することができる。2年生で研究室1つを選択し、3年生以降で自らの専門的な研究を始めるというシステムで、より多くの学生に門戸を広げているのが特徴。また、大学院の教育プログラムでは、月20万円の奨励金や産業界との連携によるキャリア支援を実施している。

プログラムの修了者が体験談

 4大学で実施している研究者育成のためのプログラム紹介のほかに、そのプログラムの修了者による体験談も披露された。

 京都大学医学部医学科6回生の石井慧氏は、「経験から考察するMD-/PhDコース成長因子」と題して、自身の経験から、同コースを改善するための課題や対策を提案。コース出身者として感じたメリットは、論文執筆能力を獲得した後に臨床の現場に行けることだと指摘。今後、経済的支援やコースについての認知度の向上が鍵になるとした。

 スイスの研究所で脊椎動物の進化発生について研究している、東京大学医学系研究科の北沢太郎氏は、「MD-/PhDコース体験記」と題して発表。MD-PhDコースの修了者の多くが、修了後も基礎の分野で頑張っている一方で、MD研究者育成コースは全体の参加者が多いものの、卒業後に基礎に行く人は少ないと指摘。学部生では気付きにくい研究の魅力を学生自らが発見し、成功体験につなげることが大切だと述べた。



http://www.m3.com/news/general/316028?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150427&dcf_doctor=true&mc.l=99182516
パワハラで停職1カ月 岡山大の教授
大学

2015年4月27日(月)配信 共同通信社

 岡山大は24日、同僚の助教らにパワーハラスメント行為をしたとして、大学院医歯薬学総合研究科の教授を停職1カ月の懲戒処分とした。

 岡山大によると、教授は2011年4月~13年3月、助教3人と講師1人に対し、授業担当や担当業務から外し精神的苦痛を与えたり、退職勧奨と感じさせる言動を継続的に行ったりしたという。

 13年2~3月に助教らが大学に相談して発覚。教授は「あくまで教室をよくするためにしたこと」と話しているという。パワハラを受けた助教ら4人は昨年6月までに大学を退職した。

 森田潔(もりた・きよし)学長は「極めて遺憾。今回の事態を重く受け止め、環境の整備を図る」とコメントした。



http://www.m3.com/news/general/316078?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150427&mc.l=99182528
医療倫理が欠如…国立大病院長会議が提言公表へ
2015年4月27日(月) 読売新聞

 群馬大学病院で肝臓手術を受けた患者が相次いで死亡した問題などを受け、国立大学付属病院長会議は24日、6月をめどに医療倫理に関する提言を公表することを明らかにした。

 山本修一・同会議常置委員長(千葉大病院長)は同日の記者会見で、「根底には医の倫理の欠如がある。全国の大学病院の問題と捉え、責任を持って対応しなければならない」と説明。会議内でプロジェクトチームを作り、高い倫理観に基づく病院・診療科の運営のあり方、保険適用外の先進的な治療をする際のルールづくりなどを議論し、提言をまとめる。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=117803
肝移植ドナーに重篤な合併症…神戸の病院、調査時伝えず
(2015年4月27日 読売新聞)

 神戸国際フロンティアメディカルセンター(院長=田中紘一・京大名誉教授)で生体肝移植を受けた患者7人中4人が死亡した問題で、3月に行われた7例目の移植の臓器提供者(ドナー)が、重篤な合併症で2回再手術を受けていたことがわかった。田中院長が26日、記者会見で明らかにした。日本肝移植研究会の調査時には説明がなく、関係者は「調査に対しては正確な事実を伝えるべきだ」と疑問視している。

 同センターでは昨年12月~今年3月、生体肝移植を受けた4人が術後1か月以内に死亡。同研究会が調査報告書をまとめたのを受け、田中院長らが神戸市内で記者会見した。

 合併症を起こしたのは50代の男性患者に肝臓の一部を提供した50代の姉で、手術後肝臓の血管が詰まる門脈血栓を起こした。専門家によると、門脈血栓は命にかかわる合併症で、ドナーに起こるのはまれ。ドナーは元々健康な人だけに「極めて深刻な事態」という。

 しかし、報告書では、7例目は「問題なし」とされた。関係者によると、調査時、この合併症に関する説明はなく、同研究会は、この事実を把握していなかった。田中院長によると、ドナーは2度の再手術で門脈の血流を取り戻したが、現在も入院中という。

 このほか、記者会見では、調査報告書で指摘された問題に田中院長が反論した。

 医師の不足など「体制が不十分」とされた点には、全120床のうち現状では約40床の稼働で、入院患者は10人程度と少ないことや、近隣の病院と連携していることを挙げ、「対応は十分」と話した。死亡4人中3人について「救命できた可能性がある」とされた点には、「それぞれの症例に全力を尽くした」などと述べた。

 同センターは今後、生体肝移植を再開するかどうかなど対応を検討する。



http://www.qlifepro.com/news/20150427/hospital-prescription-in-the-disease-area.html
京都大病院、院外処方箋に病名記載欄
2015年04月27日 AM09:45 QLifePro

■薬局薬剤師の服薬説明に反映

京都大学病院は今月16日から院外処方箋の様式を改訂し、薬局薬剤師の処方鑑査や服薬説明に必要な場合には、病名などのコメントを医師が任意で記載できる欄を設けた。厳格な投与量の設定が求められる場合に体重と体表面積を記載できる欄も新たに設置した。2013年10月から院外処方箋への検査値表示を開始し、全国の基幹病院や薬局薬剤師から注目を浴びた京都大学病院が、その取り組みをさらに進化させた。

院外処方箋の下段に「処方医から薬局薬剤師へのコメント・依頼」欄を設けた
院外処方箋の下段に「処方医から薬局薬剤師へのコメント・依頼」欄を新設した。薬局薬剤師に伝えたい内容を、医師が手書きで記載する。「コンプライアンスに注意してほしい」「副作用のモニタリングをしっかり行ってほしい」など、薬局薬剤師への要望を具体的に記述するほか、必要に応じて病名を記入する。



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1504/1504077.html
事故調開始で注目される院内事故調査の実務的な問題点とは
浜松医大・大磯義一郎氏に聞く

[2015年4月27日] MT Pro / メディカルトリビューン

 今年(2015年)10月から本格的に運用が始まる医療事故調査制度(事故調)。制定前には医療関係者だけでなく法律関係者や医療事故被害者などから様々な議論が噴出した。こうした動きへの医療界からの注目度は高いが,現場の医療従事者にとっては事故調が実務上どのような問題をはらんでいるのかも大きな関心事ではないだろうか。医師であり弁護士でもある浜松医科大学医学部医療法学教授の大磯義一郎氏は,「事故調が適切に運用されるために最も重要なのは院内事故調査とその報告の手法」と指摘。現状では事故調が目指す「医療安全の向上」が達成できないばかりか,事故の一方当事者である医療従事者に対する人権侵害や,医療現場の萎縮による社会的影響といった「副作用」が大きくなることが懸念されると話す。

責任追及型の調査による「安易な対策三点セット」の問題

 2014年11月から翌年3月にかけて開かれた,厚生労働省の医療事故調査制度の施行に係る検討会の委員を務めた大磯氏。医師だけでなく弁護士のキャリアを積む契機でもあった医事紛争,そして医療安全への思い入れは人一倍強い。しかし「医療安全を向上させるための制度に関する議論が“事故調が医事紛争を解決できるか”といった視点で,医療安全の専門家不在の中で進められたことには大いに違和感があった」と振り返る。

 また,国内の医療機関で行われている院内事故調査と報告書の作成・公表の手法にも多くの課題が残されているとも考えている。今年2月の検討会で同氏は,事故調のモデル事業(正式名称「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」)における実際の検討例を取り上げた参考資料を提出。「モデル事業では実際に個人の責任追及を明確にした調査報告書が作成されている。こうした報告書には,医事紛争を促す,もしくは紛争化された場合の鑑定医意見書の意義しかない」と,医療安全の観点で事故調査のあり方を見直すべきと主張してきた。

 さらに,こうした責任追及型の調査報告書には別の問題もあると同氏。「個人の不注意,ミスに落とし込んだ上で,肝心の再発防止策が①“十分に注意して作業するように”という通達を出す②“安全第一”というスローガンを壁に張り出す③安全の専門家による講演会を開催する―といった“安易な対策三点セット”の提示に終わっている。これでは医療安全の向上につながらない」と指摘する。

「個人のミスです」と謝罪の構造を生み出す“利益相反”

 最近相次いで報道されている医療事故に関しても,「個人の責任追及に始まり,“過失があった”と断定し,病院側が記者会見で“教育研修を徹底”“再発防止に努める”と謝罪するパターンが繰り返されている」と大磯氏。医療事故の原因分析においてなぜシステム側ではなく個人に焦点が当てられてしまうのか。

 同氏は「医療安全に対する意識の低さだけでなく,病院管理者(管理者)と医療従事者の間の利益相反の存在が関連している」と分析する。

 利益相反は一般には「責任ある地位に就いている者の個人的な利益と当該責任の間に生じる衝突」(Merriam-Webster Online Dictionaryの当該項目を日本語訳)と定義されている。医療界でも産官学連携推進の中で評価の枠組みが取り入れられ,独自のガイドラインや評価委員会の設置などが公表されているが,医療安全の分野への応用はあまり進んでいないと見られる。

 大磯氏による医療事故発生時の管理者と医療従事者の利益相反は表のとおり。医療に限らず,事故を起こした当事者は1つの行為につき民事,刑事,行政上の3つの法的責任が問われる可能性がある。しかし,医療従事者の起こした医療事故において民事以外に法的責任を問われることのない管理者にとって「この3つはあまり興味がないこと」(同氏)。専ら労働契約,社会的責任,行政庁からの指導が関心事となる。

 対して,一方当事者である医療従事者は院内事故調査で「システムエラーの問題であり,個人の帰責性が低い」とされれば民事責任を問われる可能性は低くなるものの,場合によっては刑事・行政責任の対象にもなりうる。さらに管理者の判断次第では労働契約上の責任,社会的責任を問われることにもなる。

 このように管理者と医療従事者との間に利益相反が生じていることにより,「管理者が自らの労働契約上の立場を守るため“現場の医療従事者がミスを犯した”との調査結果を導き,社会的責任のためにマスコミにも公表し謝罪したという姿勢を見せて,“この病院は真摯に反省して頑張っている”との幕引きを図ってしまう」と“トカゲのしっぽ切り”が起こりやすい構造が生じていると,同氏は説明する。また,「管理者の人格や資質の問題ではなく,利益相反があれば誰でも同じようなことをやってしまう」と話す。利益相反は一般に,その存在自体に問題があるというよりも,そのような状態に組織が無関心であることにより社会的信頼が損なわれる恐れがある点が問題と考えられている(文部科学省「利益相反ワーキング・グループ報告書」2002年11月1日)。

責任追及型の調査で医療安全ではなく,医療萎縮のエビデンス

 こうした管理者と医療従事者の利益相反が認識されないまま,個人の責任を明確化する方向での院内事故調査が行われて公表されていることは,大きな問題であると大磯氏。事故調に類似した制度を有する英国では,責任追及型のシステム運営で医師の精神・身体面の悪影響や医療萎縮が起きているとのデータも報告されている(BMJ Open 2015 Jan 15; 5(1): e006687,関連記事)。「責任追及型の医療事故調査では,いくら教育研修を徹底しても,職員が一丸となって診療に当たっても,研修会を何百回やっても医療安全は向上しない。英国における報告も,医師に対する人権侵害や健康被害,医療萎縮など,医療安全とはかけ離れた状況が起こることを示すものだ」と懸念する。

間違えたら患者が亡くなる「システム」の改善こそが重要

 最近大きく報道された造影剤使用による患者の死亡事故も,脊髄造影への使用が禁忌とされている造影剤を担当医が「誤って使用したため」に起きたと結論付けられている。「同種の事故はこれで7件目。このままでは8件目も間違いなく起こる」とみる大磯氏。「造影剤にある禁忌の極めて小さなラベルを見落とした個人が悪いのだろうか。そもそも警告の表示方法に問題はないのか。個別の事例を基に誰もがよく見なくても気付けるような表示などの対策が提言・実行されなければ医療安全にはつながらない」と考えている。「人は必ず間違える。間違いが起きたら患者が亡くなってしまう体制を問題視し,少しでも安全になるような制度をつくっていかなければならない」と述べ,医療安全の向上のためにはシステマチックな分析に基づくフールプルーフやフェイルセーフの仕組みの構築が重要と強調する。

 事故調は妥協点を残したままの玉虫色の決着で動き出すと同氏。どのように運用されるか,院内事故調査に当たる管理者の役割はかなり大きいと考えている。「管理者がこうした利益相反を認識した上で,医療安全に資する院内事故調査を行えるのか,医療従事者は自分の所属施設が現場の医療従事者を守る体制を整えられるのか,動向を注視していかなくてはならない」と話した。

 また,事故調に携わる関係者には「①最新の医療安全の方法論について学習すること②利益相反があることを十分理解し,現場医療従事者の人権,生命,健康の保護のために努めること③そのために現場医療従事者に対する手続保障を院内ルールとして定めること―が重要となってくる」と述べた。

(坂口 恵)



http://www.kobe-np.co.jp/news/tanba/201504/0007961574.shtml
県立柏原病院 CT検査の異常見落とす がん治療遅れる
2015/4/27 21:16 神戸新聞

 県立柏原病院(兵庫県丹波市柏原町柏原)は27日、80代の男性患者の画像診断で呼吸器のがんの兆候とみられる異常を見落とし、治療の開始が遅れる医療過誤があったことを明らかにした。

 同病院によると、2012年8月、男性の症状を基に呼吸器以外の病気を調べるためコンピューター断層撮影(CT)を実施。診察した医師は呼吸器とは別の部位の画像を集中的に診ており、呼吸器に写った1センチ弱の異常な陰影を見落とした。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20150427-OYT1T50132.html
生体肝移植死亡問題、神戸市が立ち入り検査へ
2015年04月27日 23時04分 読売新聞

 神戸国際フロンティアメディカルセンター(院長=田中紘一・京大名誉教授)で生体肝移植を受けた患者7人中4人が死亡した問題で、神戸市は医療法に基づく立ち入り検査を、近く実施する方針を固めた。


 相次ぐ患者死亡を受けて専門医団体「日本肝移植研究会」が、移植患者と臓器提供者の診療実態について調査を実施。24日にセンターに提出した報告書で、医師不足や、術前術後の患者の検査や治療などで問題が指摘された。その後、同市も詳しい検査が必要と判断した。医療スタッフの出勤簿やカルテの提出を求め、安全管理体制などを調べる。

 同市は14日に開いた記者会見で、同センターへの聞き取り調査の結果として「現段階で問題はない」などと説明していた。



http://www.m3.com/news/general/315868
医療過誤 女性に791万円支払いで和解 愛知・岡崎市
2015年4月27日(月)配信 毎日新聞社

医療過誤:女性に791万円支払いで和解 岡崎市 /愛知

 岡崎市は25日、市民病院(同市高隆寺町)で脳梗塞(こうそく)の診断を受けた県内の50代の女性にしびれが残る医療過誤があり、791万5922円を女性に支払い和解すると発表した。

 病院によると、女性は2010年12月、左くちびるにしびれがあるため検査したところ、脳の一部に淡い白い影を認めたが、経過観察とした。翌年1月に再検査すると、影は大きくなっており脳梗塞と診断、入院した。その後、点滴などの治療で収まり退院したが、しびれなどの後遺症が残ったという。

 病院は「最初に影を発見した時、脳梗塞の疑いを持って診断すべきだった」と14年1月に過失を認め、和解交渉などを進めていた。和解契約議案は6月定例会に提出される。【渡辺隆文】



http://www.m3.com/news/general/316123
浜松医科大、学長候補を初公募 教員の事前投票は廃止
2015年4月27日(月)配信 静岡新聞

 浜松医科大(浜松市東区)は二十七日、来年四月に就任する次期学長の候補者の公募を始める。同大で学外から候補者を募るのは初めて。教員による事前の「意向投票」は今回から廃止する。

 六月十二日まで公募し、学内から推薦された候補者を含めて「優れたマネジメント能力と強いリーダーシップ」などを基準に選考。同大の経営協議会と教育研究評議会で選出された学内外の有識者十人でつくる学長選考会議で、九月に次期学長を決める。

 国立大学法人法は、学長は学長選考会議で決めると定めているが、多くの国公立大では事前に教員らの投票を実施し、その結果が選考会議で一定程度尊重されてきた。

 浜松医科大でも、前回の学長選考まで教授らの投票を実施していた。廃止について、同大広報室は「教授、准教授が参加する候補者への公開ヒアリングが意向投票の代わりになる」としている。

■教授会弱体化 懸念も

 意向投票の廃止は、教授会の力を弱め学長の権限を強化する文科省の大学改革の一環で、静岡県内の国公立大で投票を実施するのは静岡大のみとなった。

 四月に施行された改正国立大学法人法は、従来「重要な事項を審議する」と位置付けられていた教授会の役割を限定。「教育研究に関する事項を審議し、学長らの求めで意見を述べることができる」と諮問的な機関に“格下げ”した。

 「改革の阻害要因」との指摘もある教授会の力を弱め、学長のリーダーシップで社会の変化に素早く対応する狙いだが、「大学の自治の伝統を損なう」との懸念もある。

 法改正に併せ、文科省は「いわゆる意向投票が禁止されるものではないが、学内の意見に偏る学長の選考方法は適切でない」と各大学に通知。

 県内では、県立大で教員らが従来非公式に実施してきた投票を四月に就任した現学長の選考では取りやめた。静岡文化芸術大は二〇〇〇年の開学以来、実施していない。浜松医科大のある教員は「批判票を含め、意見を表明する貴重な機会だった。現場の意見が吸い上げられなくなるのではないか」と不安を漏らした。


  1. 2015/04/28(火) 06:04:47|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

4月26日 

http://www.sankeibiz.jp/econome/news/150426/ecd1504261716003-n1.htm
開業医でもお金持ちとは限らない? ますます裕福になる“地方の医者”
2015.4.26 17:16  産経ビズ

 金融危機以降、大きくは増えていない日本のお金持ち。だがその中身は変わった。富裕層研究の第一人者たちが彼らの素顔を明らかにする。

 「開業医=お金持ち」ではなくなった

 5万世帯とされる超富裕層。彼らの職業は「3分の2が企業オーナー」(NRIの宮本弘之・上席コンサルタント)であり、続いて医師・歯科医師(開業医)が多数を占める。甲南大学の森教授によれば、この構図が定まったのは1995年ごろと最近のことだ。企業オーナーの顔ぶれも変わってきた。

 「高度成長期からバブル経済、その後のITバブルにかけては、ある程度『伸びる業種』が決まっていて、いち早くそこへ乗り出した人たちが成功していました。しかし08年のリーマンショック以降は、同じ業種のなかでも工夫をして伸びた人と、そうではなく失速した人とに分かれるようになっています」(同)

 明暗を分けた条件とは何か。

 「ひとつは海外進出です。中小企業白書によると、中小製造業のうち海外へ進出している企業は、進出していない企業に比べて利益率が高いという傾向が出ています。もともと儲かっている企業だから海外進出にも対応できたという側面はあるでしょうが、彼らは海外へ出ることで、さらに大きな成長の機会を手にしているのです」(同)

 個別で見れば、06年までは多かったIPO(株式公開)リッチの勢いがなくなった。代わりに増えているのは、堅実な経営で業績を伸ばす「新オーナー経営者」。彼らは間近でベンチャー企業創業者の栄枯盛衰を見てきたため、それを反面教師にしているという。

 オーナー経営者の命運は企業の盛衰とともにある。業績を伸ばした人が富を増やすのは当たり前。興味深いのは、その関係が医業においても見られるようになってきた、ということだ。宮本氏が続ける。

 「かつて開業医であることは、自動的にある程度以上の資産家であることを意味しました。しかし病院数の増加や国民医療費の抑制が政策課題になるなかで、最近は開業医イコール資産家ではなくなっています。収入に格差もつくようになっており、それは地方で顕著です。先端的な医療技術や設備を導入している病院で成功しているところは、ますます裕福になっています」

 森教授も「医学部や医大が少ない県、具体的には2つ未満のところほど開業医がお金持ち」という。さらに、診療科によっても違いが出ると指摘する。


 「高額納税者名簿で調べると、04年までは内科の開業医が圧倒的なシェアを得ていました。しかしその後は、内科や外科と比べ『マイナー科』といわれた眼科や美容外科、皮膚科、内科のなかでも糖尿病に特化した医師が所得を伸ばしました」

 少子高齢化社会において、患者が増えたり高度治療の需要が高まったりしたことが背景にある。また、治療技術の進歩も一因だ。

 「かつて白内障は1泊2日の手術が必要でしたが、15分の治療ですむようになりました。それでも診療報酬はしばらくは変わらない。だから一時期は『眼科御殿』があちこちに建ちました」(森氏)

 【アドバイザー】甲南大学 経済学部教授 森 剛志(もり・たけし) 京都大学大学院博士課程修了(博士号取得)。研究分野は家計経済、経済格差。著書に『新・日本のお金持ち研究』などがある。

 野村総合研究所 上席コンサルタント 宮本弘之(みやもと・ひろゆき) 東京工業大学大学院理工学研究科修了。金融コンサルティング部長。著書に『プライベートバンキング戦略』(米村氏との共著)などがある。

 (面澤淳市=文 武内正樹、永井 浩=撮影)(PRESIDENT Online)



http://www.m3.com/news/iryoishin/314461
7割の医師が転職で働き方・生活が改善◆Vol.9
35%が転職の動機に「成長可能性」

医師調査 2015年4月26日(日)配信高橋直純(m3.com編集部)

Q20:直近の転職の動機になったことを教えてください。(複数回答)
 医局に所属していない医師163人に、直近の転職の動機を12の選択肢の中から、複数可能な回答方式で選んでもらった。最多は過半数の80人(49.1%)が選んだ「職務内容」。「自身の成長可能性」が59人(36.2%)、「労働時間」が50人(30.7%)、「収入」が48人(29.4%)と続いた。
04261.jpg

Q21:直近の転職で働き方、プライベートに変化はありましたか。
 直近のプライベートで働き方、プライベートがどのように変化したかを尋ねた。「改善した」が59人(36%)、「ある程度改善した」が53人(33%)で、程度の差こそあれ、転職で7割近くが改善している。「変わらない」は33人(20%)、「やや悪化した」が12人(7%)、「悪化した」が6人(4%)だった。
04262.jpg



http://www.asahi.com/articles/ASH4V363CH4VPLBJ001.html
生体肝移植4人死亡、病院が会見 「体制は万全」と反論
野中良祐
2015年4月26日12時28分 朝日新聞

 神戸市の専門病院で生体肝移植を受けた患者8人のうち4人が死亡した問題で、病院は26日、日本肝移植研究会による調査の報告書の概要を公表した。「病院の体制が不十分だ」との指摘に対し、院長の田中紘一・京都大名誉教授(73)は「非常勤の医師に来てもらい、近くの総合病院とも連携している」と述べ、「体制は万全だった」と反論した。

 神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)の田中院長と菊地耕三副院長が同日、記者会見した。報告書で「移植を中断するべきだ」と提言されたことについて、田中院長は「報告書を読み込み、どうするかを検討したい」と話し、明言を避けた。

 調査対象となったのは昨年12月から今年3月末までの生体肝移植7例。

 報告書が「5例で詳細な検査をするべきだった」などと問題視する評価している点や、「3人の死亡患者を救命できた可能性が高い」「可能性がある」と指摘したことに対し、田中院長は「『後でこうだった』というのは医学ではよくある。学術的に議論するべき話だ」と説明した。(野中良祐)



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK26H0E_W5A420C1000000/
神戸の院長、調査報告書に反論 肝移植4人死亡
2015/4/26 14:39 日本経済新聞

 神戸市の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)」で生体肝移植手術を受けた4人が術後1カ月以内に死亡した問題で、センターの田中紘一院長(73)は26日記者会見し、日本肝移植研究会の調査報告書が、4人のうち3人は救命できた可能性があると指摘したことに対し「生と死のはざまで移植治療を頑張ってきた。全力を尽くした結果だ」と反論した。

 調査報告書がまとまったのを受け、神戸市内で記者会見。田中院長は「4人が亡くなったことについては、重く受け止める」と述べた。

 その上で調査報告書に関し「いくつか誤った認識がある。研究会に見解を求めたい」と話した。

 報告書は、死亡した4人のうち3人は、スタッフの体制や手術の計画に問題がなければ救命できた可能性があり、残る1人は生体肝移植による治療が困難だったと指摘。

 会見で田中院長は4人の生体肝移植手術を説明。「一例一例、丁寧に検討していた」と強調し、報告書が指摘した体制の不備についても「近くに優れた病院があり、いざとなれば応援に来てもらえる」と否定した。

 報告書は、抜本的な組織改革を求め、改革を終えるまでは移植手術を中止すべきだと提言。京都大名誉教授でもある田中院長は既に手術の一時中止を表明している。

 センターは神戸市が進める「医療産業都市構想」の一環として昨年11月に開設。副院長によると、センターで移植に関わる常勤医は田中院長を含め5人で、手術は外部の医師も含め6~10人で行った。〔共同〕



http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150426-OYT1T50014.html
飲み残しの薬減らし、医療費29億円削減
2015年04月26日 12時12分 読売新聞

 全国の薬局で処方する薬の量を調整し、患者が飲み残す「残薬」を減らした結果、推計で約29億円の医療費削減効果があったことが日本薬剤師会の調査でわかった。

 厚生労働省はさらに残薬を減らすことは可能と見ており、残薬の削減は2016年度の診療報酬改定に向けて、大きな争点となりそうだ。

 日本薬剤師会の調査は13年7月に全国の薬局5410軒を対象に行われた。薬局の処方箋約18万枚のうち、患者に残薬があるかを確認して薬の量を調整した処方箋が420枚あったことなどから、全薬局の年間の医療費削減効果を推計した。

 厚労省が13年に実施した別の調査では、残薬が生じた患者がいると答えた薬局は約9割に上った。残薬が生じた理由(複数回答)では、患者の7割近くが「飲み忘れが重なった」と回答し、「新たに別の医薬品を処方された」と答えた患者も約2割いた。



http://apital.asahi.com/article/news/2015042600008.html
市民病院の診断ミス、791万円で合意 岡崎市
2015年4月26日 朝日新聞 愛知

 岡崎市は25日、市民病院で脳梗塞(こうそく)の治療が遅れて後遺症が残る過失があり、791万円の損害賠償金を支払うことで患者と合意したと発表した。市議会の6月定例会に議案を提出する。

 病院の説明では、患者は県内の50代の女性。2010年12月、顔のしびれなどを訴えて同病院の脳神経内科を訪れたが、担当した30代の男性専門医は、MRI検査で脳幹の一部に小さな影があったにもかかわらず帰宅させるなど、十分な措置をとらなかった。

 4日後、女性はめまいで救急車で搬送され、同病院で脳梗塞と診断されて入院したが、今も左半身のしびれが残っているという。

 女性側から調停による損害賠償の申し立てがあり、今月1日、病院が過失を認めて和解することで合意。病院は「年末の忙しい時期で慎重さを欠いた。当初の診断で、入院などの措置が必要だった」としている。

(朝日新聞 2015年4月26日掲載)



http://apital.asahi.com/article/news/2015042700002.html
臓器提供者が重い合併症、2度再手術 神戸の肝移植
2015年4月27日 朝日新聞 

 神戸市の専門病院で生体肝移植を受けた患者8人中4人が死亡した問題で、臓器提供者(ドナー)の1人に、重い合併症が起きていたことが26日、関係者への取材でわかった。太い血管の一部に血の塊が詰まり、再手術を2度受けていたという。生体移植は健康な人が臓器を提供するため、再手術は異例の事態だ。

 神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)で、昨年12月から今年3月末までの生体肝移植の7例のうち4例で患者が死亡したのを受け、専門医でつくる日本肝移植研究会が調査しており、報告書をまとめた。

 関係者によると、重い合併症が起きていたのは7例目の移植のドナー。研究会の報告書では「問題なし」と評価されていたが、評価後に新たに判明した。

 院長の田中紘一・京都大名誉教授(73)の説明によると、このケースでは、肝臓と、胃や腸をつなぐ血管に血の塊ができ、この血管の再建手術を2度実施。手術は成功し、快方に向かっているという。



http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201504/0007958036.shtml
生体肝移植4人死亡 神戸の病院、会見要旨と一問一答
2015/4/26 17:18 神戸新聞

 神戸市中央区の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター」で生体肝移植手術を受けた7人のうち4人が術後1カ月以内に死亡した問題で、同センターが26日、神戸市内で会見を開いた。同センターでの移植を調査した日本肝移植研究会の報告書が「同センターの体制はきわめて不十分」と指摘したことについて、田中紘一院長らは「万全の体制を取っていた」などと反論を展開した。

 会見の要旨は次の通り。

【田中紘一院長の説明】

 「病院は職員一丸となり、生と死のはざまの中で移植が必要な方に対して頑張ってきたが、7名中4名がお亡くなりになった。このことを大変心配され、日本肝移植研究会から調査を受けた。4名が亡くなったことは重く受け止めている」

 -報告書で院内体制がきわめて不十分とされた点について。

 「病院は神戸市が進める神戸医療産業都市のプロジェクトの一環で成り立っている。神戸市立医療センター中央市民病院を核として、メディカルクラスター(高度専門病院群)を形成し、発展するという内容」
 「(報告書では)病床120床となっているが、昨年11月の開院以来、段階的に(病床を)オープンしている。現在は集中治療室(ICU)を含めて44床。大体10名程度が入院している」
 「移植にはいろいろなチームが必要なことは、私も熟知している。感染症や栄養、放射線については非常勤の先生に週1回来てもらっている。5~10名程度の入院患者さんだからそれで十分と考える。循環器も近隣病院の先生に来てもらっている」
 「さらに連携や相談が必要であれば、中央市民病院に患者さんを外来で診察してもらい、専門的な意見をもらう。この体制については、メディカルクラスターの成り立ちについて考えてもらえれば、理解してもらえると思う」

 -異なる医療機関の職員が緊急時に常に要請に応じる保証はない、とされた点は。

 「何をもって断じているのか。保証がないというのはあくまで推測。循環器の先生を含めて私たちの要請には応じてもらっているし、必要なときには他施設で患者さんを診てもらうこともありえる」

 -院内の肝移植検討会(適応評価委員会)が十分機能していない、とされた点は。

 「検討会には必ず外部委員が1人入る。例外は1件あったが。検討会はあらゆる医学的データを検討し、指摘があれば追加検査などもする。その結果を倫理委員会に報告する。倫理委は医学的見地からも検討する。したがって研究会の指摘は当たらない。ただし、委員に肝臓内科医を入れるべきなどの提言については、早急に対応しようと思っている」

 

【報道陣との主な質疑応答】

 -報告書を受けての率直な感想を。
 (菊地耕三副院長)
 「医療、特に移植医療は患者の心が大切。報告書にはそれが欠落しているというのが私の考え方。報告書は、社会的に影響力があるため、日本肝移植研究会に再三にわたって検証メンバーの公表をお願いしたが、回答はノーだった。なぜか全然分からない。オープンフェアという移植医療の大原則を忘れたのではないか。名前と施設をしっかり出してもらって、堂々と意見交換してもらいたい。

 -亡くなった4人について、医療ミスではなかったという認識か。
 (田中紘一院長)
 「何をもって医療ミスかは難しいが、それはない」

 -移植手術は今後どうする。
 (田中院長)
 「検討する」

 -肝移植研究会との今後のやりとりは。
 (菊地副院長)
 「異議申し立てを必ずさせてもらう。今後の議論は未定」

 -今後の手術は延期か。
 (菊地副院長)
 「延期は事実。今後どうするのかは議論を深めていきたい」

 -適応評価委員会で、外部委員は症例7例すべてに参加していたのか。報告書は議事録がないと指摘しているが、その理由は。
 (菊地副委員長)
 「適応評価委員会については規約の中で、外部委員1人が必ず参加しないと開けないとなっている。議事録については、まとめが全てあり、倫理委員会に報告がなされているので、報告書の誤り」

 (田中院長)
 「3例目だけ時間がなく、例外で外部委員の参加がなかった」

 -他病院と連携し、何かあったときには必ず応援に来てもらうという取り決めがあるのか。
 (田中院長)
 「(高度専門病院群の連携協議会で)こういうレベルから連携しようということが決まっている。応援要請を断られた例は1例もない。十分連携を取りうる体制になっていると理解している」

 -現時点で、国内外で移植を希望している患者さんは何人ほどいるのか。
 (田中院長)
 「国内には2名。国外からは具体的ではないが、インドネシアなどから複数そうした話はある」



http://www.m3.com/news/general/315656?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150426&dcf_doctor=true&mc.l=99154925
がん兆候見落とす 80代患者に3度、過誤認め謝罪、丹波・柏原病院
2015年4月26日(日)配信 毎日新聞社

丹波・柏原病院:がん兆候見落とす 80代患者に3度、過誤認め謝罪 /兵庫

 県立柏原病院(丹波市)が2012~14年、80代の同じ男性患者に対し、3度にわたって呼吸器のがんの兆候を見落とし、治療の開始が遅れていたことが24日、病院関係者への取材などで分かった。病院は医療過誤を認め、男性や家族に謝罪した。

 柏原病院が県に提出した医療事故報告書や関係者によると、病院は12年8月、別の病気の診察などのため、男性にエックス線を使った検査(CT)を実施。その際、呼吸器に1センチ弱の異常な陰影があったが、医師らが見落としていた。本来は放射線科医が画像診断などをするようになっていたが、されていなかった。理由は不明という。

 さらに、13年10月の追跡調査目的の入院時と、14年7月の外来受診の時に、病院は男性にエックス線撮影をし、異常な陰影があったにもかかわらず、担当医は指摘することができていなかったという。陰影は13年10月の時は1センチだったが、14年7月は2センチに増大していた。

 そして、14年10月にも追跡調査目的でCTをした際、放射線科技師が異常陰影に気付き、追加でCTを実施。呼吸器に3センチを超えるがんとみられる腫瘤(しゅりゅう)があることを確認したという。病院は患者や家族らに経緯を説明し、3度にわたって異常陰影を指摘できなかった医療過誤があったとして謝罪した。男性は現在同病院などで治療を受けている。

 病院は、12年に放射線科医の画像診断などがされていなかったことについては「原因については不明。現在は転勤されている」とし、13年と14年については「指摘可能な状態と考えられ、単なる見落としであったと考えられる」としている。放射線科医の画像診断などの徹底といった再発防止策を図っているという。【久保聡】

〔神戸版〕



http://www.m3.com/news/general/315636?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150426&dcf_doctor=true&mc.l=99154929
医療保険制度改革関連法案:医療費負担増ズラリ 衆院委が可決
2015年4月26日(日)配信 毎日新聞社

医療保険制度改革関連法案:医療費負担増ズラリ 衆院委が可決

 衆院厚生労働委員会は24日、医療保険制度改革関連法案を与党などの賛成多数で可決した。28日にも衆院を通過する見通しで、今国会での成立は確実だ。市町村の国民健康保険(国保)の再編とともに、「能力に応じた負担」を打ち出しているのが特徴で、所得の高い人を中心に保険料や医療機関での窓口負担を引き上げる項目が並んでいる。

 現在、サラリーマンの保険料は、1~47等級の「みなし月収」を基に計算されている。上限の47等級(ボーナスの12分の1を含む月収が117万5000円以上)の人のみなし月収は121万円で、保険料は一律だ。

 だが、2016年度以降は、48等級(月収123万5000円以上)から50等級(月収135万5000円以上)まで区分が増える。このため月収123万5000円以上の人(約30万人)は等級が上がって負担が増え、その総額は約500億円に上る。

 例えば、月収が136万円の場合は47等級から50等級になり、保険料率の基準となる「みなし月収」が121万円から139万円に引き上げられる。保険料率が9%で労使折半とすると、天引き額は5万4450円から、8100円増の6万2550円となる。

 さらに16年度からは健保が設定できる保険料率の上限(現在12%)も13%に引き上げられる。

 保険料が上がるのは現役世代ばかりではない。後期医療で約865万人を対象に保険料を最大9割軽減している特例措置について、一部の低所得者を除いて17年度から段階的に廃止し、本来の「最大7割減」に戻す。夫婦とも年間の年金収入が80万円の世帯の場合、月の負担は今の740円から2240円と3倍にアップする。

 患者の窓口負担も増える。低所得者を除いて1食260円の入院食の自己負担を16年度に360円、18年度に460円に引き上げる。1カ月の入院で1万8000円の負担増だ。このほか同法案には、開業医の紹介状なく500床以上の大病院などの外来を受診する患者から5000円以上を徴収する方針も盛り込まれている。【吉田啓志】

………………………………………………………………………………………………………

 ◇医療保険制度改革関連法案による負担増と実施時期

▽2015年度
・給与総額が高い健保組合の高齢者医療への支援金を段階的に増額
・国民健康保険料(介護分含む)の年額上限額を4万円増の85万円に(条例で定めた自治体のみ)

▽16年度
・低所得者を除き、入院食の自己負担を1食260円から360円に
・紹介状なく大病院を受診する患者に5000円以上の定額負担
・月収123万5000円以上の人の保険料を引き上げ
・健保の保険料率上限を12%から13%に
・医師らの国保組合への国庫補助の段階的削減

▽17年度
・75歳以上の保険料の特例軽減措置の段階的廃止

▽18年度
・健康作りへの取り組みの有無で健保の高齢者医療費を10%増減
・入院食の自己負担を1食460円に再値上げ



http://www.m3.com/news/iryoishin/315628?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150426&dcf_doctor=true&mc.l=99154931
国立大学病院「不平等」と不満、消費税問題
不祥事は「共通の問題」、国立大学附属病院長会議

池田宏之(m3.com編集部)
2015年4月25日(土)配信 

 国立大学附属病院長会議は4月24日に常置委員会を開催した。終了後の記者会見で、2014年度の国立大学附属病院の収支状況として、消費税率の8%から10%への引き上げにおいて、42病院全体で55億円のマイナスが出ているとの暫定値を公表した。会見した千葉大学医学部附属病院長の山本修一氏は、大規模な設備投資を控える動きがある中で、消費増税に対する手当てがないままだと、「不平等で不均衡」「国民に不利益が出るのを危惧している」と述べた。また、続発する大学病院の不祥事について、大学病院共通の問題として捉え、会議として提言をまとめる方針も示した。


 消費税率8%への引き上げによる影響額としては、全体で55億円の赤字で、1病院当たりでは約1億3000万円のマイナスとなった。最大で4億円の赤字という。各大学病院では、人件費などの固定費が削減できないため、設備投資を減らしていて、設備備品費は2013年度の約255億円だったが、2014年度には約35%減の168億円となった。数値は、いずれも暫定値。

 山本氏は、2014年度診療報酬改定では、主に初診料や再診料などへの上乗せとなり、設備投資への対応がなかったため、高度医療を担う大学病院の負担が増したとの認識を示した上で、「(増税で負担が増える分の)40%程度しか補填されていないという試算。不均衡で、不平等」と指摘。2017年4月に控える消費税率10%引き上げ時に、設備投資への配慮がなかった場合、「国民に不利益が出るのを危惧している」と話した。

 各大学は、後発医薬品の利用促進などの対応をしているという。研究や診療への影響について、山本氏は、「大学病院として担っている機能を放棄できず、赤字でも歯をくいしばっている状況」との認識を示した。

 また、この日の委員会では、「医の倫理」もテーマとなった。東京女子医科大学、群馬大学、聖マリアンナ医科大学など大学病院における不祥事が続発を踏まえて、「患者に多大な迷惑をかけ、社会に不安を与えている」との認識を示している。山本氏は「根底に医の倫理の欠如があるのではないか」と指摘し、大学病院共通の問題として捉えて、提言をまとめる考えを示した。

 大阪大学医学部附属病院長の金倉譲氏は、診療科長のマネジメントやインフォームドコンセント 、診療記録などについてアンケートを実施済みで、問題点を洗いながら提言を出す考えを示した。時期は未定だが、「スピード感は重要」(山本氏)といい、可能な限り早くまとめる考え。

 診療記録などについてアンケートを実施済みで、問題点を洗いながら提言を出す考えを示した。時期は未定だが、「スピード感は重要」(山本氏)といい、可能な限り早くまとめる考え。


  1. 2015/04/27(月) 06:11:36|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

4月25日 

http://apital.asahi.com/article/news/2015042500021.html
【制度・課題】精神科 地域医療 精神疾患 医療者と患者 医療費 制度・立法
報酬、最大で52万円 神奈川県などが聖マリ医大処分医師へ

2015年4月25日 朝日新聞

 聖マリアンナ医科大学病院(川崎市)の医師が「精神保健指定医」の資格を不正取得したなどとして指定を取り消された問題で、処分を受けた医師延べ13人に対し、県と横浜、川崎、相模原市が、措置入院33件の判定の報酬として、昨年度までの過去5年間に最大52万8千円を支払っていたことが分かった。

 措置入院は指定医が判定し、都道府県知事や政令指定市長の権限で本人の同意なく入院させることができる。このため、指定医は公務員として判定するとされており、自治体は報酬を支払っている。県と横浜、川崎、相模原市の報酬は、いずれも日額1万6千円。

 17日付で指定医の資格を取り消されたが、厚生労働省は「処分されるまでの指定医としての行為は法的に有効」としており、県と3市は「報酬の返還を求めるのは法律上難しい」としている。

 同大はこれまでに、指定医に上乗せされる診療報酬について、不当に受け取った分については自主返還を検討する考えを示している。同大は24日、朝日新聞の取材に「自治体の報酬の取り扱いに関しても検討していく」と答えた。

(朝日新聞 2015年4月25日掲載



http://apital.asahi.com/article/news/2015042500019.html
岩手)認知症悪化の要因、ストレス否定せず 震災関連死、遺族の訴え棄却 地裁判決
2015年4月25日 朝日新聞

 釜石市で震災に遭い、1年後に病死した男性(当時80)を巡る震災関連死訴訟は24日、遺族の訴えが退けられた。代理人の大沼宗範弁護士は「残念な結論」と肩を落とした。

 遺族は、男性は震災による過度のストレスで認知症になり、胆?腫瘍(たんのうしゅよう)の症状を訴えられなかったと強調。その結果、病気の発見が遅れ、死亡したと主張していた。

 判決で、小川理津子裁判長は「震災に伴う極度のストレスで、認知症が悪化した可能性は否定できない」と指摘した。しかし、「認知症の悪化と腫瘍による死亡との因果関係を認める証拠はない」として関連死は認めなかった。

 判決後、弁護団は記者会見し、大沼弁護士は「ストレスで認知症が悪化したことは判断してもらえた」と判決の一部を評価。在間文康弁護士は、病状を示す記録が乏しかったことを挙げ、「医学的な立証が足りないと裁判所から言われているのかな」と語った。控訴は遺族と相談して決める方針だという。

 一方、釜石市の野田武則市長は「今後の対応については、判決の内容をよく読んだうえで検討する」と書面でコメントを出した。

 ■過去の審査見直し論 県委員から前向きな意見

 盛岡地裁での震災関連死をめぐる二つの判決が出そろった。今回は遺族側が敗訴したが、3月には陸前高田市の決定を覆す判決が言い渡された。関連死の認定を行う県の審査委員からは過去の審査分の見直しに前向きな意見が出ている。

 委員の一人、姉帯幸子弁護士は仮設住宅で亡くなった人の申請について見直しの必要性を強調する。

 これまで審査会では、避難所から仮設住宅へ移った場合、「環境の激変は終了した」として、震災の影響がそこで途切れると判断してきたという。「被災地の実態を知れば、『仮設住宅に入れば安定』などとは言えない。震災後の急性期のストレスだけでなく、慢性的なストレスにも目を向けていくべきではないか」

 同じく委員の小原紀彰医師は、震災ストレスの判断の難しさを指摘する。「被災した人は影響が全くないとは言い切れず、線引きができない。震災直後は、ストレスが原因の申請は全て認めてはどうかという議論さえあった。過去の審査について、慎重に見直していきたい」と話す。

 二つの訴訟で遺族側代理人を務めた在間文康弁護士は「訴訟を通して非公開の審査会の中身がようやく見えてきた。そのことには大きな意義がある」と述べた。

(松本龍三郎)
(朝日新聞 2015年4月25日掲載)



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201504/20150425_11048.html
石巻市立病院 建設費の不足分県に穴埋め要望
2015年04月25日土曜日 河北新報

 東日本大震災で全壊した石巻市立病院の移転新築費をめぐり、市は24日、労務費の高騰などで想定される不足額について、県の地域医療再生基金の執行残からの穴埋めを要望していることを明らかにした。市役所であった市議会保健福祉委員会で議員に説明した。
 市立病院建設費は、国の2015年度当初予算で52億4000万円が追加配分された。配分済みの70億円と合わせ122億4000万円が確保される見通し。ただ、市が昨年夏に組んだ予算は137億円。資材や労務費の高騰で当初より膨らみ、14億6000万円が不足すると見込んでいる。
 市は不足額が確定した後に県と協議する方針。ただ、県側は「協議には応じるが、満額になるかどうかは保証できない」と説明しているという。



http://www.m3.com/news/iryoishin/314095
「大学医局の常識」の非常識
学会出席で進まない患者マネジメント

岩田健太郎(神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授)
2015年4月25日(土)配信 m3

 昨日は産婦人科の先生方に感染症の基本についてお話。医学知識が爆発的に増大している現在、全ての専門領域についてまっとうな知識を持つのは不可能であり、大事なのは知識そのものではなく「考えかた」と「情報収集、吟味の方法」ですよ、という「いつもの」お話。学会のランチョンセミナーで「なんとかマイシンを中心に」みたいなレクチャーで勉強してはダメですよ、なんとかマイシンを使えるためには、なんとかマイシンの知識だけではなく、他の抗菌薬との相対比較が出来なきゃダメですから。とかなんとかいう話をした。

 ま、それはともかく、内科学会と感染症学会が続いたのでわりと忙しい日々であった。ここでは医局と学会の訳の分からないネタについて論ずる。

 ぼくはもともと医局育ちではない。ので、医局の「常識」が理解できない。タコツボ内の常識は外から見ると非常識だからだ。

 で、謎その1。学会になると医局員全員学会参加するところが多いけど、あれおかしいでしょ。医局員全員いなくなったり、あるいは留守番ひとりだけ残したりすると、その間の診療アクティビティはガタ落ちする。手術のある外科系はなおさらだ。

 だいたい学会なんて数人だけ出しておけば情報収集には問題ないわけで、それをあとで医局員たちで共有すれば良いだけの話だ。

 というか、21世紀の現代、学会で得る「新たな情報」などほとんどなく、自分で自宅や職場で得る勉強のほうがはるかに効率的だしコストもかからない。学会にいくことに本当に意味があるのか?このくらいラディカルに考えてみるべきだ(同窓会と観光以上の意味はあるのか?)発表者とか、学会経験のない若手だけ行かせ、主力は病院に残して、現行診療のアクティビティを維持するほうが絶対病院経営的にも得だ。現在、大学病院で経営がうまくいってうまくいって、なんてところは稀有だろうに。学会に行くことでダウンする病院経営上の金銭的マイナスを計算して学会発表するってのはどうだろ。

 まあ、学会に医局員全員を出す、というやり方は上記のように学術的にも臨床的にも病院運営的にも不合理な「非常識」だけど、このへんまでは「見解の相違」ということで、ある程度容認しなくも、ない。まったく理解できないのは、次の「その2」だ。

 患者さんの件で相談していて「今こういうことをやったらよいと思いますよ」とアドバイスすると、「今主治医は学会に行っていて、決断できません」と留守番医に言われることがとても多い。これは理解できないし納得もいかない。

 そもそも意思決定が出来ないレベルの医者が留守番やっている、ちゃんと引き継ぎしていない、というのが悪い。チーム医療がなっていなく、昔ながらの主治医制である(しかも機能していない)。

 というか、留守番医がへっぽこで自己決定できなくたって、せめて携帯に電話くらいしろよ、と思う。何世紀の人間だよ。海外の学会ですら今は容易に携帯やメールで連絡がつく時代だ。主治医だったら、患者の重大なイベント、大事な意思決定であれば(自分がしゃべっている7分間とかだけ外せば)きちんと対応してくれるはずだし、するべきだ。主治医が学会に行っているので患者のマネジメントが全然進まないなんて、非常識極まりない。

 アメリカでは入院が1日伸びるだけで病院が大損害なので、なんとか患者を「追いだそう」とあの手この手で入院期間を短くしようと全力を尽くす。それがよいとは全然思わないけど、学会に主治医が行くために入院期間がズルズル伸びるというのはいくらなんでも甘え過ぎだ。そんなに甘ったれていられるほど、今の大学病院は経営が甘くないのだが、昔ながらの「赤字を出しても大丈夫」な殿様経営のメンタリティーを引きずっているとしか思えない。というか、とにかく患者マネジメントに支障をきたすくらいなら、学会なんか行くな、とぼくは言いたい。どっちが大事か、少し考えれば分かるはずだ。

 学会発表の寿命は短い。アーカイブで残るのも抄録だけだし、そもそも査読が甘々なので発表の質が低い(地方会とかやるから、さらに薄まって低いのが日本の特徴だ)。患者や病気をゴチャゴチャ集めて「当院における何とか病の20例」みたいな「研究したふり」の発表が多く、その手の発表は学会が終わるとすぐに忘れられる。そんな賞味期限の短い活動をするくらいなら、5年も6年もかけて妥当性の高いデータ解析をして、ちゃんと論文をパブリッシュすればよいのである。たくさん発表をすれば業績だと(誤って)信じてくれるのは文科省くらいだ。pubmedに入れる論文であれば、その寿命は(おそらく)未来永劫である。労働の時間効率からいってもポスターを作る労力よりもよほどリターンが大きい。いつも言っているが、論文化しないのであればポスターは作るべきではない(無駄だから)。

 このブログを読んだ大学病院の医師の多くは憤慨するだろう。フンガイする、ということは、まだまだ自分たちの「常識」が世界の非常識である、というシンプルな事実に気がついていないのである。別に憤慨してもよいから、その後に、「俺達のやり方って外から見ると変なのかな」と考えてみるべきだ。考える、というのは学問の世界に足を突っ込んだ大学教員の最低限の責務なのだから。


※本記事は、2015年4月19日のブログ『楽園はこちら側』で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



http://www.asahi.com/articles/ASH4S64BGH4SPLBJ008.html
神戸の生体肝移植「体制、標準下回る」 専門医団体報告
2015年4月25日15時33分 朝日新聞

 神戸市の専門病院で生体肝移植を受けた患者8人のうち4人が死亡した問題で、専門医で作る日本肝移植研究会がまとめた報告書の全容がわかった。調査対象の7例のうち5例に問題点が指摘されており、病院の体制については「標準を大きく下回っている」と結論づけた。1例は適切な治療をしていれば「救命できた可能性が高い」と判断したことも新たにわかった。

生体肝移植、患者8人のうち4人死亡 神戸の先端病院

 研究会は移植をいったん中断して組織の作り直しを求めている。病院は26日に会見を開き、異議を訴えるという。

 研究会は、神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)で昨年12月から今年3月末までに実施された7人の生体肝移植について、医学的な問題を調査した。

 関係者によると、報告書では7人中死亡した4人を含む5人について、手術前後の対応などに問題があったと認定。移植後に脳出血で亡くなった1歳未満の男児の場合、手術前に薬を飲んでおけば出血が防げ、救命できた可能性が高いと指摘している。

 他に2人の患者は、手術後に感染症にかかって亡くなった。報告書は、手術前後の管理が適切にされていれば救命できた可能性があるとした。

 提供者の肝臓が脂肪肝で、通常は移植しないケースについては「移植の適応基準が標準を逸脱している」と結論づけた。

 重い悪性腫瘍(しゅよう)の患者は、そもそも移植に適していなかったとした。生体肝移植は健康な提供者にメスを入れ傷つけるリスクがあり、「肝臓を提供する必要はなかった」と判断した。

 さらに、子どもの細い血管をつなぐ際に、手術用の顕微鏡を使っていなかった点を挙げ、「小児の移植を続けるには、顕微鏡の導入が必須だ」と指摘した。

 病院の組織については、移植外科医が3人しかおらず、常勤の外科医が計5人といった状況などを「移植医の能力不足」「当直などの体制が不十分」と断じた。病理や循環器、放射線などの領域の医師を加える改革や、移植の検討に外部メンバーを交えた委員会の設置などを提言し、組織を作り直すまで生体肝移植を中断するよう求めた。

 報告書を受け取ったKIFMEC院長の田中紘一・京都大名誉教授(73)は「指摘を受け止める部分と、反論する部分がある。会見で説明したい」と話している。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20150424-OYT1T50046.html
肝移植、死亡4人すべてに問題…手術に不備など
2015年04月24日 10時43分 読売新聞

 神戸国際フロンティアメディカルセンター(院長=田中紘一・京大名誉教授)で生体肝移植を受けた患者7人中4人が死亡した問題で、調査にあたっている日本肝移植研究会が、死亡した4人の移植すべてに診療上の問題があると調査報告書で指摘していることがわかった。

 手術自体に不備があったケースのほか、手術前の検査や術後管理などに問題があったといい、同研究会は院内の体制が改善されるまで移植を中断するよう提言する。

 同センターでは昨年11月の開院後、同12月~今年3月に生体肝移植を受けた患者4人が術後1か月以内に死亡。専門家の間で問題視する声が上がり、専門医団体の同研究会が調査に乗り出していた。

 調査の結果、〈1〉移植に適していたか〈2〉手術自体に問題がなかったか〈3〉術前・術後の検査や治療が適切か〈4〉臓器提供者(ドナー)が適していたか――などについて評価。死亡した4人の移植いずれにも問題があり、うち3人は、問題がなければ死亡を回避できた可能性があるという。生存している患者1人の移植でもドナーの評価に問題があった。
0425_20150426104043954.jpg



  1. 2015/04/26(日) 10:41:14|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

4月24日 

http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/report/t221/201504/541817.html
シリーズ◎どうなる新専門医制度
総合診療専門医の研修カリキュラム案が明らかに
介護サービスへの理解や保健活動への協力などの経験も求める

2015/4/23 二羽 はるな=日経ヘルスケア

 日本専門医機構は4月21日、2017年から研修が始まる総合診療専門医の専門研修カリキュラム案を公表した。カリキュラムは、習得すべき知識や態度、技能をまとめた「到達目標」と、経験すべき症候・疾患や診療手技、業務などを定めた「経験目標」で構成される。さらに、総合診療専門医を養成する指導医やプログラム統括責任者の要件も明らかになった。資料は日本専門医機構のウェブサイトに公開されている。

 到達目標は、(1)患者や家族を医療の中心に据える「人間中心の医療・ケア」、(2)初期診療から慢性疾患の管理、予防医療まで提供する「包括的統合アプローチ」、(3)地域の多職種をまとめる「連携重視のマネジメント」、(4)地域特有のニーズに対応する「地域志向アプローチ」、(5)教育や学術活動に携わる「公益に資する職業規範」、(6)救急や在宅など様々な場所で診療に当たる「診療の場の多様性」――の6つのカテゴリーからなる。機構はこれのカテゴリーを「コアコンピテンシー」と位置付け、それぞれに具体的な必須目標と努力目標を定めた。

 例えば包括的統合アプローチでは、「患者の年齢、性別にかかわらず、早期で未分化な問題を含む大部分の健康問題の相談に乗る」ことや、「地域での有病率や発生率を考慮した適切な鑑別診断を挙げる」といったことが目標として設定された。地域志向アプローチでは、地域全体の健康増進に寄与する観点から「地域の保健・医療・介護・福祉に関する事業や社会資源・サービスの実態と特徴を理解し、評価できる」ことなども盛り込まれた。

 経験目標としては、経験すべき症候・疾患や診療手技、業務などを具体的に挙げた。症候ではショックや急性中毒、意識障害、心肺停止など59の症候が示され、これらに対して臨床推論に基づく鑑別診断、他の専門医へのコンサルテーションを含めた初期対応を適切に行うことを求めている。疾患としては、神経系、皮膚系、循環器系、感染症、小児疾患や悪性腫瘍など19領域で病態を明示し、他の専門医や医療職と連携しながらマネジメントを経験することを求めている。

 このほか、介護サービスへの理解や保健活動への協力など、果たすべき業務も盛り込まれた。

 総合診療専門医は2017年に始まる新しい専門医制度で、内科や外科、小児科などと並ぶ基本領域の専門医資格の一つとして新設される。領域別専門医の特徴が「深さ」であるのに対し、総合診療専門医は「扱う問題の広さと多様性」が特徴だ。総合診療専門医には、地域の医療や介護、保健などの分野でリーダーシップを発揮しつつ、在宅医療や緩和ケア、高齢者ケアなどを包括的に提供し、地域全体の健康増進に貢献することが期待されている。

 総合診療専門医の研修期間は他の専門医と同じく3年以上とされ、2020年には初の総合診療専門医が誕生する。

プライマリ・ケア認定医や家庭医療専門医が指導医に

 日本専門医機構は総合診療専門医の指導医やプログラム統括責任者の要件も明らかにした。

 新しい専門医制度では、指導医は「専門医資格を1度以上更新した専門医」としている。だが、総合診療専門医は新しい専門医資格のため、既存の専門医資格を持つ医師が1泊2日程度の指導医講習会と試験を受けた上で指導医になる見込みだ。

 指導医の候補としては、(1)日本プライマリ・ケア連合学会が認定したプライマリ・ケア認定医や家庭医療専門医、(2)全国自治体病院協議会・全国国民健康保険診療施設協議会が認定した地域包括医療・ケア認定医、(3)日本病院総合診療医学会認定医、(4)大学病院または初期臨床研修病院の総合診療部門で総合診療を行う臨床経験7年以上の医師――などが挙げられた。

 プログラム統括責任者の要件としては、総合診療専門医の指導医で、かつ(1)日本プライマリ・ケア連合学会認定指導医、(2)全自病協・国診協認定の地域包括医療・ケア認定施設の教育責任者、(3)日本病院総合診療医学会の認定医養成施設の教育責任者、(4)大学病院または臨床研修指定病院の総合診療部門の責任者――のいずれかであることなどが挙げられた。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t232/201504/541787.html?myselect=20150424
シリーズ◎どうする医療事故調査制度
遺族に報告書が渡れば民事訴訟は避けられない
弁護士の長谷部圭司氏に聞く

2015/4/24 聞き手:満武里奈=日経メディカル

 予期しない死亡事故が発生した際に第三者機関に報告し、院内での医療事故調査を義務づける法律が今年10月から施行される(参考記事)。今年3月には医療事故調査制度の運用指針を議論してきた「医療事故調査制度の施行に係る検討会」が具体的な運用指針案を公表。先日まで、パブリックコメントを募集していた。
 制度施行を前に、医療事故に関する訴訟を数多く手掛けてきた北浜法律事務所の長谷部圭司氏に医療事故調査制度のあり方について聞いた。


はせべけいじ氏○1999年大阪大学医学部卒。2005年大阪大学高等司法研究科に入学し、2009年に司法試験に合格。弁護士としては大阪弁護士会に所属しており、病院法務・医療安全を専門にしている。

――長谷部先生と医療事故調査制度との関わりについて、お教えいただけますでしょうか。

 私自身は、現在の医療事故調査制度設計自体に、直接関わりを持っていませんが、この制度に期待と不安を抱いています。特に不安に関しては、以下に述べるように数々の問題が予想されていますので、講演会やシンポジウム、さらには各病院での講習などを通じて啓発を行っています。


――今年3月には医療事故調査制度の省令・通知案が示されています。遺族側が求めた場合にはこの報告書を渡すことを事実上、努力義務にしているほか、第三者機関が調査した場合は遺族に報告書を交付することになっています。

 報告書が遺族の手元に渡ることで民事訴訟は増えると考えられます。それだけではなく、刑事訴訟を誘発するのではないかと感じています。

 最も問題なのは、報告書が刑事訴訟に使用される恐れがあるという点です。もちろん民事に使用されるのも困るわけですが、最悪、民事訴訟は保険で補填されます。一方、刑事事件で有罪となった場合、損害保険では補填することはできず、有罪となった医師は医道審議会にかけられ、医師免許が取消しになる可能性が出てくることになります。このようなことになれば、通常の医師は過失がないようにと、過度に防衛医療に走ることになり、医療費の増大と萎縮医療を引き起こしかねません。

 報告書が刑事事件の資料として扱われないという保証は全くありません。刑事事件の資料として使わないとする、努力目標があるにすぎないのです。法律上の制限もないのに、警察官や検察官が捜査の手を緩めることは考えられません。

 そうなると、医療事故調査制度のために当事者が正直に話した結果、それが刑事事件の証拠として使用される可能性があるわけです。しかし、これは黙秘権の侵害となります。

 つまり、「何人も、自己に不利益な供述を強要されない(憲法38条1項)」「取り調べに際しては、被疑者に対し、あらかじめ、自己の意思に反して供述をする必要がない、旨を告げなければならない(刑事訴訟法198条2項)」と規定されているのに、そのような告知なく自分の不利益になるかもしれない供述をさせられてしまうのです。ですから、当事者から聞き取りをする場合には、黙秘権の告知もないと、事実上の黙秘権侵害が発生すると言えます。

 一方、上記の憲法上の人権の侵害を防ぐために、医療事故を起こした当事者に対し、事前に黙秘権について告知するとなれば、おそらく事故の経緯を話さない医師も出てくることでしょう。そうなると、医療事故の本質に近づけず、今回の制度の目的である「医療の安全を確保するために、医療事故の再発防止を行うこと」を達成できなくなってしまいます。これでは、医療事故調査制度の意味が全くありません。

 この医療事故調査制度で予想されている人権侵害に関して、今のところ弁護士会は一切動いていません。殺人事件の被疑者ですら、黙秘権が侵害されたとき、弁護士は大きな声でそれを指摘するのに、です。医師には人権は無いのでしょうか?

――医療事故調査制度のために、当事者に話を聞く行為が将来的に刑事訴追の材料となる可能性が少しでもあるならば、医療者は医療事故調査に協力することをためらってしまってもおかしくはありません。どうすれば医療事故調査の目的を果たせるのでしょうか。

 私は、医療事故調査と医療者の黙秘権保護を両立するためには、「医療者の刑事免責」しかないと感じています。医療事故調査に協力する代わりに、刑事訴追をしないことを補償するということです。これは何も医療者が何をしても許されるべきだということを言っているのではありません。もし、誤投与など明らかに医療者に非があった場合は賠償・補償を行うなどの道はもちろんそのまま存在していますし、故意による場合については当然免責の対象となるものでもありません。

 もし免責を保証できないというのであれば、医療事故調査制度を行うにあたって、(1)黙秘権を告げた上で行う、(2)医療事故調査を、当事者を加えずに行う――のどちらかを選択しないとならないと考えます。

 (2)については、先ほどお話したとおり、今回の制度の目的を考えれば、現実的ではありません。医療事故の再発防止のため、さらに原因究明までするためには、当事者に正直に話してもらうことが不可欠です。

 刑事免責の議論をすると、「医療だけ特別扱いするのはおかしい」「一生懸命で済むならば警察はいらない」「特権階級を振りかざした恫喝だ」と言われることがよくありますが、果たしてそうなのでしょうか。

 そもそも医師は、生命身体を取り扱っているため、ミスをすれば身体に何らかの影響がある確率が高いのです。ヒューマンエラーは必ず起こるものだということを踏まえると、普通に仕事しているだけで逮捕される職業と言えます。「業務の本質に起因するミス」で逮捕されるのであれば、「間違った品物を配達した配送員」「値段を間違えて販売した店員」「誤認逮捕した警察官」「法令解釈を誤った裁判官」も刑事手続きで裁かなければならなくなります。

 そもそも医師による医療行為は正当業務行為として、故意の傷害罪が違法性阻却されています。つまり、生命身体を故意に侵害してもよいと法律で規定されているのです。しかし、医療行為で過失があり、傷害が生じると業務上過失傷害に問われてしまうのです。

 さらに、医師には応招義務があり、「医療に従事する医師は、診察治療の求めがあった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない(医師法19条)」と規定されていますから、医師が危険から逃げることができないのです。これでは医療現場が萎縮してもおかしくはありません。

 この萎縮をなくすことこそ、医師にとっても患者にとってもメリットになると思うのです。再発防止を目的を達成し、国民全体がより安全な医療を受けることができるようになるためにも、医療事故については刑事免責することが大事だというのが私の主張です。

 医療事故調査制度の目的を達成するためには、当事者の刑事免責しかないと私は考えています。

――現状示されてる制度に対し、指摘されているような問題への対策はないのでしょうか?

 ないわけではありません。ヒューマンエラーではなく、病院のシステムエラーに着眼した報告書を書ければ、「医療の安全を確保するために、医療事故の再発防止を行うこと」という法律の目的を達成でき、かつ個人責任の追及を避けられる可能性はあります。

 過去の医療事故に関する訴訟では、システムエラーではなく、ヒューマンエラーに着目した書き方になっていた例が多いです。しかし、ヒューマンエラーは必ずあるもので、ヒューマンエラーがあることを前提に、システムを構築することが大事なのです。ヒューマンエラーに注目しても医療安全にはつながらないのです。

 システムエラーに着目するというのは、例えば、使用する薬剤の取り間違いが起きた際、その原因分析として「似たような薬剤を同じ棚に置いている」「ダブルチェック体制がない」など、病院のシステム的な問題を指摘するというものです。そうすれば、結果として個人の責任追及を避けられます。


――システムエラーに着目した院内調査を経験したことのない施設にとっては、とても難しいことのように感じますが……。

 システムエラーに着目した院内事故調査が難しければ、システムエラーを検討する必要性を十分に理解している支援団体に依頼するのがよいでしょう。そうは言っても全国で発生する医療事故調査を支援するには人手不足なのかもしれません。

 私自身は、システムエラーに着目した報告書の作成法を各医療施設に指導するため、支援団体に入ることを視野に入れています。今後は7月以降、医療事故調査制度に関するセミナーを開始し、院内調査や報告書作成時の注意点について指導したいと考えています。


――医療事故調査制度に基づいて手続きを進めている中で、やはり遺族側に補償した方がよいと判断した場合はどうすればよいのでしょうか。

 そもそも今回の制度と、賠償は別問題です。賠償はこれまでも行われてきたことですし、ヒューマンエラーであってもシステムエラーであっても、和解を目指し、必要に応じて賠償することに変わりはありません。


――第三者機関に提出するものは、聴き取りなどの内部資料は含まず、匿名化するよう通知案では示されていますので、責任追及には使われないのではないかという指摘も聞きます。このあたりについて、先生はどのようにお考えでしょうか。

 その内部資料も、警察の強制捜査では押収の対象となってしまいます。法律上、その文書は対象とならないとは書かれていませんから。

 そうすると、匿名化しようと問題は解決しませんよね。


――最近は医療事故への刑事介入が減ってきたという声もありますが、この点についてはいかがでしょうか。

 大野病院事件以降、確かに社会の流れが変わり、警察・検察が謙抑的になってきたことは事実だと思います。しかし、減ってきたという事実上の話と、追及可能かどうかの法的な問題とは別個の問題です。法律家はいつも、「人権侵害となるおそれがある」だけで大騒ぎします。つまり、人権侵害は、法的に可能性があればダメなのです。ですから、刑事責任を追及可能である限り、問題は解決しません。



http://apital.asahi.com/article/news/2015042400013.htmlニュース
【制度・課題】医療者と患者 制度・立法
常勤医なし 民間との給与差一因 秋田刑務所

2015年4月24日 朝日新聞

 秋田刑務所(秋田市川尻新川町)の男性医師(67)が3月末で退職し、4月から受刑者約530人を診察する常勤医(矯正医官)が不在になった。刑務所内で急病人が出た場合、外部の医療機関で診察せざるを得ない状態になっている。

 同刑務所によると、受刑者の診察は1日約40件にのぼる。男性医師は7年前から勤務し、火、水、木曜の午前8時半~午後5時に診察していた。専門医の診察が必要な場合や、診察時間以外の急患が出た場合には、受刑者1人に複数の刑務所職員が付き添い、手錠をつけた状態で外部の病院に護送し、診察を受けていた。こうした護送は昨年は287回あった。

 常勤医が不在になったため、護送回数が増える見込みで、刑務所職員の負担も増えそうだ。

 高齢を理由に退職を申し出た男性医は、4月からは週1回程度の非常勤医になった。同刑務所は昨年6月から後任をハローワークなどで募集しているが、1人も応募がないといい、「一日も早く常勤医を確保したい」と説明する。

 刑務所の医師不足は全国的に共通する問題になっている。法務省矯正局によると、1月1日現在で全国の刑務所など158施設で必要とされる327人の矯正医官のうち、欠員は75人。常勤医がまったくいない施設が31カ所ある。

 原因の一つに、民間との給与格差がある。同省によると、国家公務員の矯正医官(平均年齢50歳)の月額平均給与は78万円。一方、民間医師の場合は41歳で平均101万円にのぼるという。

 同省は今国会に特例法案を提出した。原則として兼業が禁止される国家公務員の矯正医官も民間病院で働けるようにして、先端医療を学びつつ、民間病院から給与も受け取れるようにする内容で、今国会での可決成立をめざす。

(曽田幹東)
(朝日新聞 2015年4月24日掲載)



http://www.m3.com/news/iryoishin/315363
聖マリ、指定取消20人全員を「徹底調査」
中間報告を厚労省に提出、診療を制限

2015年4月24日(金)配信成相通子(m3.com編集部)

 聖マリアンナ医科大学病院で、精神保健指定医を不正に取得したとして、医師11人とその指導医9人の指定医が取り消された問題で、同病院の尾崎承一病院長が4月23日、厚生労働省を訪れ、社会・援護局障害保健福祉部長の藤井康弘氏に、指定を取り消された医師の診療制限などを盛り込んだ中間報告書を提出、取り消し処分後の調査の進捗状況について説明した。これまで聖マリアンナ医科大は、同大に現在も所属する医師8人について指定医としての業務を検証するとしていたが、厚労省は退職した12人も含め、不正に関わった20人全員について「細大漏らさず徹底調査」するよう求めた。

 同大は1カ月後をめどに、さらに中間報告を厚労省に提出する予定。最終結果については、「退職者も含めて調べるのは相応の時間がかかる」(尾崎氏)とした。今回指定医を取り消された20人以外にも不正がなかったか、これまでに指定医を申請した医師についても可能な限り調査をするとしている。


20人の指定医取消し処分について謝罪する尾崎承一病院長と病院職員ら。
 中間報告書では、(1)診療体制、(2)今後の対策、(3)再発予防策の3点をまとめた。(1)の診療体制は大幅に縮小し、不正に関わった医師は、外来患者からの要望があるなど特殊な場合を除いて、他医療機関も含め患者の診療を禁止。病院としては、紹介状がある患者や緊急性がある患者、自治体から依頼されたケースだけ対応することとした。

 (2)の今後の対策としては、今回取り消し処分を受けた中で、不正申請が指摘された2011年以前の申請事例について調査するほか、処分を受けた医師が、指定医として判断に関わった措置入院と医療保護入院について検証すると明記。この点について、厚労省の指示で調査を広げることになった。(3)の再発予防策としては、倫理・法令順守の教育を徹底するほか、申告症例の一元管理や、申請書類提出に際し指導医と上級医の二重チェックを励行するとしている。

 尾崎氏は厚労省に提出後の記者会見で、病院側は大学病院に現在在籍している医師8人の調査を予定していたが、厚労省から退職者も含めた20人全員の徹底調査を指導されたことを明かした。「現在どこで、何をしていて、どういう職歴をたどったのか、また関わりを持った患者についても徹底調査するように言われた」と言い、措置入院や医療保護入院のほか、拘束や隔離の判断の妥当性についても調べて報告する。

徹底調査も、検証できる書類は限定的
 措置入院について、大学は当初、調査委員会の調査で、不正取得した指定医で措置入院の判断に関わったケースはなかったとしていた。しかし、大学の調べた対象は同病院に入院したケースだけで、他の医療機関に入院したケースは対象外だったことが判明。不正取得した指定医が、別の医療機関に入院した患者の措置入院の判断に関わったとして、川崎市などが調査している。今後、大学は同病院には措置入院の判定記録がないことから、関係自治体の協力を得て検証する。

 調査委員会では、ほかにも不正がなかったか、さかのぼって調査するため、過去の申請者に対してアンケートを実施。これまで60人に送り38人から回答を得たとしていたが、調査対象を拡大し、1989年以降の申請者に調査票を送り、現在までに68人から回答を得た。不正の有無を調べるため、申請書類を過去の申請者から提出してもらい、同大病院で保存している過去10年分のカルテと照合するとしているが、申請者の多くが「申請書類は既に破棄した」と回答。申請書類を保存している申請者についてのみ、書類を病院に送付してもらい、カルテと突き合わせて検証するという。

 調査委員会は、調査体制の強化のため人員を増やして開催頻度を増やして調査に対応するとしている。

「症例足りなかったのに」、不思議に思う指導医も
 会見した尾崎氏によると、取り消し処分を受けて、調査委員会のヒアリングを受けた指導医の中には、「以前は申請する症例のジャンルが足りないから担当させてほしいと頼んでくる医師がいたが、最近は減っていた。それなのに、申請が出ているから不思議に思っていた」と答えた医師がいた。申請書類のケースレポートでは、8例以上の決まった領域の症例が義務付けられているが、中でも小児・思春期の精神疾患は同大病院での取り扱いは少なく、以前から申請の際のネックになりやすかったという。

 「不思議に思っていた」という指導医は、「なぜか知らないけど」申請が続いていたと話し、上級医らはそのような実態を共有しておらず、尾崎氏も調査委員会に同席中にその話を聞いて「驚いた」としている。尾崎氏は「気付かなかったのは我々の責任。神経精神科の中で、上級医が早く気付いて対応していればこうならなかったのではないか、と残念に思う」と述べた。

 不正申請が誰かの指示や了解を得ていたのではないか、という疑念については、不正申請した医師はヒアリング調査で「自分自身の判断でやった。他の人は知らない」と話しており、病院として組織的な関与は確認できなかったとした。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG24H5C_U5A420C1CR0000/
「特定機能」取り消す方針 東京女子医大・群馬大病院
2015/4/24 12:29 (2015/4/24 13:27更新) 日本経済新聞

 患者の死亡事故があった東京女子医大病院(東京・新宿)と群馬大病院(前橋市)について、厚生労働省は24日までに、高度医療を提供する特定機能病院の承認を取り消す方針を固めた。塩崎恭久厚生労働相は同日の閣議後の記者会見で両病院について「医療安全管理に重大な問題があり、ガバナンス(管理運営)の仕組みが機能していないことが分かってきた」と述べた。

 厚労省の社会保障審議会医療分科会は、両病院の特定機能病院の承認について「取り消し相当」との意見を近くまとめる見通し。厚労省は病院側から意見を聴いたうえで処分を決める。

 東京女子医大病院では昨年2月、首の手術を受け集中治療室(ICU)で鎮静剤「プロポフォール」を投与された男児が死亡。プロポフォールは添付文書の禁忌事項として、ICUで人工呼吸中の子供への投与が禁止されていた。

 群馬大病院では2010~14年に同じ医師による肝臓の腹腔(ふくくう)鏡手術で術後4カ月以内に8人の患者が死亡したが、原因などを検証する検討会が開かれていなかった。

 社保審医療分科会のこれまでの審議で、委員から「再発防止策が不十分」「病院の管理運営が機能していない」などの厳しい意見が出ていた。両病院の承認が取り消されれば3、4例目。東京女子医大病院は02年に続いて2度目となる。

 ほかにも精神保健指定医資格の不正取得が発覚した聖マリアンナ医科大病院(川崎市)、生体肝移植手術を受けた4人が死亡した神戸国際フロンティアメディカルセンター(神戸市)など医療機関で相次ぎ問題が発覚している。塩崎厚労相は「(医療機関の)医療の安全への取り組みを厚労省として見ていく」と述べた。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20150424/CK2015042402000164.html
【群馬】
群大腹腔鏡手術 執刀医らの論文 問題発覚後撤回

2015年4月24日 東京新聞

 群馬大病院(前橋市)で腹腔(ふくくう)鏡による肝臓切除手術を受けた患者八人が死亡した問題で、執刀した第二外科の男性医師(退職)と上司の教授らが、二〇一二年に発表した腹腔鏡手術に関する論文を問題発覚後の昨年十一月に撤回していたことが二十三日、分かった。
 撤回の理由は、手術時に必要な院内の倫理審査を受けるのを怠ったためとしている。
 教授らは論文を群馬大の研究者らでつくる「北関東医学会」の学会誌に発表。導入後一年間に実施した肝細胞がんの患者らの腹腔鏡手術二十例を検証し、うち一例は合併症を起こして術後二カ月で死亡していたが「おおむね許容される結果」と結論付けた。合併症を起こした症例数も「開腹手術に比べて多いとは考えていない」としていた。
 今年二月発行の学会誌に撤回を伝える文章を載せ「深く反省しておわびする」と謝罪していた。
 病院が三月に発表した事故調査委員会の最終報告書によると、一〇年に第二外科が腹腔鏡手術を導入後一年未満で、患者四人が術後四カ月以内に死亡した。論文に記載された死亡例が最終報告書の症例に含まれているかどうかは、病院は「コメントできない」としている。


  1. 2015/04/25(土) 05:44:08|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

4月23日 

http://news.biglobe.ne.jp/trend/0423/aab_150423_6829413974.html
免許の有効期限がない!医師たちが死ぬまで引退しない本当の理由
All About4月23日(木)20時45分

医師のライセンスには期限はありません。「何歳まで」とは決まってません。つまり「やろうと思えば死ぬまでOK」ってことなんです。

実際廃業というか、自ら返納する人はほとんどいないでしょう。途中で免許なくす人は、まー、大抵悪いことして取り消される人がほとんどでしょうね、っていう話をすると決まって、「いいなぁ、定年無くて、いつまでも稼げるんじゃん」といわれます。

正直医者やってる限りは常に知識を刷新しないといけないし、続けていくこと自体、そんなに楽ちんばかりじゃないんだけど、「免許の有効期限が無い」。これは事実。そういった意味では恵まれているのかもしれませんね。

正直「かなりぎりぎり」まで、現役として活躍している人も結構いるのも事実。70歳代の現役医師なんて、結構普通にいるし、80歳代の医師もちょくちょくいます。もちろん「勤務医」としてどこぞかに雇われて勤めていれば、いずれは「定年」はあります。ただ、そこを60歳とか65歳とかで定年退職しても、結構次の職もあるもんです。なので結局「ぎりぎり」まで働く人は多いですね。

でも最近少し風潮が変わってきた気がします。

以前、というか昔多かったのが、「初め15年くらいは大学にいて研究とか発表とかして、そこそこの病院に就職して、年とって退職したら残る余生はゆっくり開業医もしくは非常勤で産業医とかしてゆっくり勤務医」みたいなパターン。基本的には「自分の好きなだけ働いて、自分の意思で引退」みたいな感じ。

でも最近は世の中の長寿化高齢化と同じく、医師もやはり高齢化長寿化がすすんだことや、価値観の多様化からいろんな生き方を選ぶ医者が増えてきたので、上に書いたようなパターンを選ぶ医者も決して多くなくなりました。

初めに大学にしばらくいるのは、やはり当初は勉強が必要であることや、あわよくば「教授」とか、そこまでいかなくとも「講師」とか、それなりのステイタスを得るのを目指していた時代があります。少なくとも「医学博士」は大抵取るまで大学に所属していたことが多かったですね。

最近はそうでもなく、「いきなり開業する」のもいれば、「はじめっから海外にいく」のもいれば、「初めから病院に就職する」のもいます。

とか言ってる私も40代に開業していますしね。一昔前なんか40代で開業なんていったら「あー、お父さんの継ぐんですか? 若いのにたいへんですねえ」みたいな話でした。今では結構いますしね。

ということは、つまり「今はベテランになれば医者は仕事を選び放題……ではなくなった」ということなんです。

雇う医療機関側も一般企業と同じで、やっぱり「ある程度の経験があれば長く健康に働いてくれそうな若い医者の方が良い」と思うわけで、同時に応募があれば70代より40代、50代を選ぶわけです。

ということは「世代交代もある」わけで、いっくら自分が「まだまだわしゃ若い、まだまだ働けるぞう」と思っても、雇い側の医療機関が「いやもう最近休診も多くなったし、ちょっと……」と思われたら「勇退」となるわけです。

ただその「雇い側の感覚は、大体他もみんな同じ」ですから、どこぞかの医療機関とかで「先生、いやー長い間おつかれさまでした、ありがとうございました」となってしまうということは、他の医療機関でも厳しい、ということになります。

「医者として働くところがなくなる」ということは、「その瞬間に医者引退」となってしまいます。ライセンスがあろうがなかろうが、どんな本人が働きたくとも、ある日突然その日が来るわけです。100歳オーバーの某名誉院長先生なんかは特殊なケースです。

実際私の父が80歳代になって、そういうようになっています。

ぼけてもいないし、まだ働けそうなんですが、実際まわりが「いやいやいや、もう無理でしょ、あとはゆっくりしてください」みたいに決めてしまうのです。

正直「医者をしている人間にとって医者であることは生きてることに等しい」です。結構医者を引退したとたんにボケたり、大病したり、亡くなったり、そこで人生が終わってしまうケースも結構あります。

「医者を引退した後の第二の人生」というのはあまりききません。「不器用」というか「ばか」なんでしょうね、「医者ばか」というか。

私自身も「医者をやめる日」なんて想像したこともありません。たぶん「目が見えなくなる」とか、それこそ「死んでしまう」とか、物理的に医療が不可能になるまで、「ぎりぎり」まで医者を続けるんでしょうね。それはある意味「恵まれている」のではなく、「習性」「本能」みたいなものじゃないかと思います。

もちろん「体力」とかの問題はありますから、そういった意味では「現場や最前線は後進に譲る」ということはありますが、「年とったという理由だけで自分の意思で完全に医者自体をやめてしまう」ということはあまりないでしょうね。

そういった意味では医師というのは、「職業のような、人種のような」変な人の集まりなのかもしれません。

(たむこう38)



http://www.j-cast.com/tv/2015/04/23233795.html
名医に殺される!遺族に訴えられた「神の手」慈恵医大・大木隆生教授・・・手術のリスク説明手抜き?
2015/4/23 16:40  J-CAST ニュース

「医は仁術なり」といわれる。広辞苑には「医は人命を救う博愛の道である」ことを意味する格言とある。だが、このところテレビなどで取り上げられる「名医」たちは、難しい手術をこなせる「技術」にばかりスポットライトが当てられ、患者に対する「博愛」の精神が欠如している医者が多いのではないかと、『週刊文春』が特集を組んでいる。タイトルは「『名医』を疑え!」だ。
トップに挙げられたのは、人工血管「ステントグラフト」の第一人者とされ『神の手』を持つとNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」も特集を組んだ慈恵医大・大木隆生教授(52)である。慈恵を卒業した大木氏は、渡米して学んだ医科大学でステントグラフト治療(大動脈瘤などの手術で、折りたたんだ人工血管を脚の付け根から通して血管を補強することで瘤の拡大や破裂を回避する)により名を挙げて、2006年に帰国して慈恵医大の教授に就任した。
週刊文春によれば、その名医が手術した患者(死亡・当時74歳)の遺族から、8700万円の損害賠償請求訴訟を起こされているというのである。当該の患者の手術は10時間半にも及んだというから、相当な難手術であったようだ。手術の2日後に患者は亡くなっている。
訴訟に至ったのは、術前の説明「インフォームド・コンセント」が十分ではなかったためという。手術死亡率について、開胸手術では20%、ステントでは2~3%だと説明されていたと遺族側は主張している。しかも「未承認の機器」を使ったのでリスクが高いはずなのに、そのリスクに対する開示はなかったと言っているそうだ。
遺族側は、特注のステントグラフトを作製したメーカーが大木氏に「この特注品は試験をしておらず、予期せぬ危険が生じる可能性があることを、患者に対して必ず忠告しなければならない」と書いてある文書を入手しているという。
これだけでも大木氏の『博愛精神』に疑問があるが、これまでも手術室で大木氏はゴルフのクラブを振り回してレントゲン写真などを見るためのシャーカステンというディスプレイ機器を割り、全身麻酔の患者に破片が飛べば大惨事になっていた非常識な『事件』も起こしていたという。
大木氏は週刊文春の取材に、訴訟の事実は認めたが、こういっている。<「患者が亡くなった場合、全員が全員納得する医療を提供するのは至難の業です」>
このほかにも、群馬大学病院第二外科助教・須納瀬豊医師の腹腔鏡下肝切除術で8人が死亡したケースでは、群大病院側が「全ての事例において、過失があったと判断された」という最終報告書を出したが、週刊文春は第二外科の責任者である診療科長の責任も問われなければならないのではと追及している。
腹腔鏡手術を受けた患者11人が死亡した千葉県がんセンター、生体肝移植で4人が死亡した消化器疾患専門病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター」なども取り上げている。
医療に詳しいジャーナリストの鳥集徹氏は「ダメな名医」の見抜き方をこう話す。<「名医と呼ばれながら事故を起こしてしまう医師に共通するのは、患者に『簡単な手術』などと説明して手術に誘導していることです。(中略)私がほんとうに名医だと思う医師は、必ず『他の医者にセカンドオピニオンを聞くべきだ』と口を揃えます」>
私の友人の外科医が「手術なんてさして難しくはない。大工仕事と同じだよ」と私にいったことがある。大工仕事を易しいといっているのではない。神の手などなくても一生懸命手術し、それでも助けられない命があるということである。
自分は名医などとふんぞり返っている医者にろくな者はいないのだが、そうした連中を、ラーメンランキングの如く、名医のいる病院などと特集を組んだり、それを売りにする単行本を出すからつけあがらせるのだ。
週刊文春は「失敗しない病院選びの最新5カ条」をあげている。(1)外科医は『エンジニア』(これは私の知人の外科医がいっていたことと同じ)(2)セカンドオピニオンに紹介状は不要(まったく違うクラスの病院やその地域と離れた病院へ行く)(4)質問・資料請求は遠慮せずに(これに応じない病院は?)(4)病院内の『空気』を読む(5)通える範囲に「かかりつけ医」を。人生持つべき友は医者と弁護士ですぞ。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201504/20150423_11013.html
患者減 宮城県北の効果的な医療体制探る
2015年04月23日木曜日 河北新報

 宮城県は、県循環器・呼吸器病センター(栗原市)の在り方や他病院との機能分担などを検討するため、東北大病院や県北の基幹病院で構成する「県北地域基幹病院連携会議」の初会合を28日に県庁で開く。大崎市民病院開院など県北の医療環境の変化を受け、患者数が減少するセンターの効果的な体制整備を話し合う。

 センターを運営する独立行政法人県立病院機構や大崎市民病院、栗原中央病院、登米市民病院などが参加する。センターに医師を派遣する東北大病院や東北大医学部も加わる。
 会議を通し、結核や感染症への対策などを含めたセンターの役割や規模、県北全体の医療機関同士の機能分担と連携に関し、専門家の意見を聴く。開催数や設置期間は未定。
 センターは常勤医11人体制で一般病床と県内唯一の結核病床合わせ110床が稼働している。1952年に県立瀬峰療養所として開院後、県北の医療拠点の役割を担ってきた。
 患者数は年々減少し、2014年に大崎市民病院が移転新築されるとさらに流出。14年度は入院1万8717人、外来2万3836人と09年度の6~7割に落ち込み、経営環境が悪化していた。
 経営改善に向け県立病院機構は15年度から4年間の中期計画に、センターの在り方を見直す方針を盛り込んだ。中期計画は県議会2月定例会で可決された。
 県医療整備課は「他の医療機関との役割分担を踏まえたセンターの適正規模はどうあるべきか、連携会議のメンバーに意見を求めたい」と説明する。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/yakushiji/201504/541775.html?bpnet
連載: 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」
夢の超特急に思う「医師支援用具」のお粗末さ

2015/4/23 薬師寺泰匡

 先日、JATECコースインストラクターのために金沢まで行ってきました。JATECってなんやねんちゅう話ですが、JATECはJapan Advanced Trauma Evaluation and Careの略で、日本版の外傷初期診療ガイドラインのことです。外傷患者さんをいかに救命するかというガイドラインになっています。

 このガイドラインの内容を実践して体で覚えるための教育コースが、JATECコースです。とにかくABC(気道、呼吸、循環)の評価と確保ができるように、2日間みっちり勉強できます。今回は当院研修医も受講生として参加したのですが、そのお話はまた別な機会に書きたいと思います。

めんどくささは吹き飛ばされる「ありがとう新幹線!」

 そんなわけで、金沢まで行きました。たまたま同じ日に大学の部活動の新歓コンパをやっていたので、そのまま富山にも向かってみようかと考えました。大学時代の部活に久しく顔を出せていなかったので、お世話になった顧問の先生に会ったり、かつての仲間や後輩の活躍を聞いたり、頑張っている現役部員の姿を見てこようかなと思ったわけです。普段はなかなか北陸まで出向けませんから…。さて、金沢・富山と言えば現在とてもホットな話題があります。

 そうです!北陸新幹線です。

 金沢~富山間はもともとJRの在来線とサンダーバード号をはじめとする特急列車が走っておりましたが、この度の北陸新幹線開業に当たりJRは金沢~富山間の在来線営業から手を引いてしまいました。今はIRいしかわ鉄道線という鉄道会社と、あいの風とやま鉄道という第三セクター鉄道会社が運営する路線のみとなっています。大阪から富山まで走っていたサンダーバードがなくなってしまい、本当に富山に行きにくくなったのです。JRを使って富山に行くためには、まず大阪から金沢までサンダーバードで行ってから、新幹線に乗り換えなくてはならなくなりました。

 めんどくささとさみしさも感じますが、新しい新幹線車両に対する興味も大変強い僕は、少しだけ前のめりな気持ちで新幹線に乗り込むのでした。


 さて、北陸新幹線(E7系、W7系)です。開業したばかりの新幹線車両ということもあり本当にきれいでした。サンダーバードと比較すると、乗り心地も最高です。何より、金沢と富山の間を20分程度で結んでくれます。あまりの早さに、「めんどくさい」という気持ちは全て消え、完全に「ありがとう新幹線、すばらしい新幹線、また来るよ新幹線」と感動していました。あとはこれが大阪まで通ってくれたら…。

 ともかく、富山の仲間の顔を見ることができ、新しい新幹線にも乗れて、気持ちよく金沢と富山を往復できました。

 新幹線といえば、実はちょうど1年ほど前に、JR東日本が全ての新幹線と特急電車に医師支援用具を搭載すると発表しました。飛行機なんかで「この中にお医者さんはいませんか?」でおなじみの急病人の発生は、新幹線でも年間数百例起こるようです。居合わせた医師が、より迅速な対応ができるよう配備されたようです。

「死亡診断セット」と揶揄された用具セットの中身

 幸い僕自身はいまだそういう状況に遭遇したことはないのですが、そういう状況でも適切な対応ができたらいいなぁと思い救急を志した一面もあります。オフでも働きなさいと言われているようで無言のプレッシャーを感じてしまわなくもないのですが…。急病人がなんとか安全に病院にたどり着ける手助けができれば救急医としてはたぶん嬉しいものです。

 で、その医療用具とは以下の通りです。
(1)聴診器
(2)血圧計
(3)パルスオキシメーター
(4)ペンライト
(5)舌圧子
(6)アルコールシート
(7)簡易手袋
以上。

 これは…。僕たちに何を求められているのか理解するのがなかなか難しいところです。相手に触れられなくては話にならないので、手袋はありがたいです。聴診器とパルスオキシメーターがあれば気道と呼吸の評価ができ、身体所見と血圧計を頼りに循環の評価もある程度できそうです。ペンライトもあるので瞳孔径も評価できます。というわけで、評価をするための道具が勢ぞろいしております。

 ただし、医師として何かこれで対応ができるかというと難しいかもしれません。前述のJATECコースの教育通り、大事なのはABCを適切に評価して確保することです。評価だけでは人は助けられません。まぁ舌圧子を使えば指が折れた人のシーネ固定ができたり、薬を塗ってあげたりできるかもしれませんが、1分1秒争ってやる必要があるほどのことでもなさそうです。評価のための道具しかないということで、ネットでは発表当時「死亡診断セット」などと揶揄されていました。

国際線の飛行機ほどの装備は不要?

 とはいえ、突っ込んだ道具を用意したところで、使う機会がなかったり使える人がいなかったりということがあるかもしれません。医師としても、助けに行ったものの助けられなかったために逆に訴えられて――とかいうリスクを考えて物怖じしてしまう部分もあるでしょうし…。用具を置くとしてもこれが精一杯の対応かもしれません。

 またどこかの機会で書こうかと思いますが、国際線の飛行機などには潤沢な医療用品が置かれています。ただ、新幹線にも同じものを置けばいいのにとは思いません。飛行機は何時間も着陸できないことを考え、ある程度そこで完結する必要があるかもしれませんが、新幹線であれば最寄り駅で停車して救急搬送することが可能です。

 ということで、新幹線の医療グッズが日の目を見る機会はなかなかなさそうです。もちろんそんな機会がないのが一番ですけど…。

 実際に新幹線の医療用具を使用した事例があったとしたら、どんな事例にどんな適用をしたか知りたいです。

まとめ
・外傷初期診療を学ぶJATECコースに行ってきた
・ついでに北陸新幹線に乗った
・新幹線には医療用具が装備されたけど、評価しかできないので過信は禁物



http://www.asahi.com/articles/ASH4R5QN0H4RUTFL00G.html
聖マリアンナ医大、過去10年調査へ 資格不正取得問題
2015年4月23日23時28分 朝日新聞

 川崎市の聖マリアンナ医科大学病院の医師が「精神保健指定医」の資格を不正取得した問題で、病院側が23日、今後の対策などについて厚生労働省に報告した。報告を受けた厚労省は実態把握が不十分だとして、改めて徹底した調査を指示した。

 報告後、会見した尾崎承一病院長は、指定医の取り消し処分を受けた医師らの聞き取りでは、不正取得の経緯をまだ十分解明できていないと認めた。今後、医師20人を処分した厚労省の調査(今年1月までの過去5年間分)よりさらにさかのぼり、カルテが保管されている約10年間の不正の有無を調べるとした。神経精神科のOBら約60人にも不正がなかったかアンケートを実施。調査がまとまり次第、厚労省に改めて報告するという。

 厚労省は今後、資格の不正取得で処分した20人の医師について、医師法に基づく業務停止などの処分も検討する。



http://www.m3.com/news/iryoishin/314965
シリーズ: 始動する“医療事故調”
日本医療安全調査機構、“事故調”の準備着々
過去10年間のモデル事業239例も総括

2015年4月23日(木)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医療安全調査機構は4月22日、2015年度の第1回運営委員会を開催、今年10月からスタートする医療事故調査制度における第三者機関である、「医療事故調査・支援センター」として手を挙げるべく、さまざまな準備を進めていることを報告した。

 運営委員会の座長を務める、東京大学法学部教授の樋口範雄氏は、委員会の冒頭で、「新たな制度の医療事故調査・支援センターを担うのは、他にはないという覚悟で、粛々とやっていきたい。これまで機構でやってきたモデル事業(診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業)を総括し、次につなげないといけない」と挨拶、意気込みを見せた。

 日本医療安全調査機構は現在は一般社団法人だが、公益法人の申請を昨秋に内閣府に対して行い、この5月には認可が下りる見込みだという。既に同機構理事会で了承された2015年度予算では、厚生労働省の医療事故調査・支援センターに対する補助金である5億3900万円を収入として見込んでいる。院内調査ガイドライン(1、2カ月以内に公表予定)、医療事故報告に関する相談体制をはじめ、医療事故調査・支援センターに必要な体制整備のほか、(1)院内調査マネージメントコース(7月以降、全国7カ所で実施予定)、(2)院内調査指導者養成コース(9月)、(3)医療事故調査制度の説明会、講演、広報資料等による周知活動――などの実施も予定している。

 さらに、モデル事業の在り方も見直し、9月までの半年間は、新制度に近い院内調査中心の「支援型」調査を、パイロット的に10事例程度実施する予定。「10月からの仕組みを先行してやっていきたい」(樋口氏)。モデル事業がこれまで実施してきた、第三者機関が調査する「従来型」と、第三者機関が院内調査への外部委員の派遣や報告書の検証などを行い、当該医療機関とともに調査する「協働型」についての新規受け付けは、ストップする。

 22日の運営委員会では、2005年度から日本内科学会で、2010年度からは日本医療安全調査機構で実施してきた、モデル事業の総括案も了承した。過去10年間に実施した計239例の実績のほか、医療事故調査制度についてさまざまな提言を盛り込んだ内容だ。調査結果の報告・遺族への説明については、「遺族と医療機関が事実を共有することが原則であり、そのためには口頭での説明だけではなく、報告書の交付が望ましい」とし、特に院内調査結果の報告書交付について、「報告書作成時における記載方法に留意し、事実と専門的評価を伝えるという原則を基本とした対応が重要である」とした。報告書交付は、厚生労働省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」で最後まで議論になった点だ(『“事故調”の説明、「遺族が希望する方法で」』を参照)。樋口氏は、「総括をできるだけ早く公表して、医療事故調査制度の中で生かしてもらいたい」と述べ、同機構理事長の高久史麿氏も、「早急にホームページで公表した方がいい」と述べ、モデル事業の経験を新制度に生かしたい意向を示した。

 機構には厚労省退職者が入る可能性も

 運営委員会では、本機構中央事務局長の木村壮介氏が、モデル事業の総括案、2015年度の予算や事業計画などについて説明した。

 医療事故調査・支援センターは、厚生労働省が公募し、厚労大臣が指定する。まだ公募は始まっていないが、センターとして指定された場合に想定される運営形態として、木村氏は「日本医療機能評価機構が、委託を受けて、病院機能評価事業、医療事故情報収集等事業、産科医療補償制度運営事業をやっているのと同様になる」との見通しを説明。日本医療安全調査機構という名称は変わらず、機構の業務の一部として、センター業務を受けることを想定している。「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」代表の永井裕之氏が、「厚労省がどのくらい関与するのか。あまりにも関わってきたら問題」と質問。木村氏は、「民間の組織として存在するので、厚労省は関係ない」としつつ、類似の公益性の高い組織と同様に、厚労省を退職した人などが入ってくる可能性はあるとした。「行政とのパイプ役として機能すればいいが、管理される形になるのは問題」(木村氏)。

 日本医療安全調査機構の予算は、厚労省の補助のほか、同機構の社員・団体の会費(基本領域の学会20万円、サブスペシャリティの学会10万円)や助成金、寄付金などで賄う。

 「支援型」調査、費用は各医療機関の負担

 この4月から9月まで、「支援型」の医療事故調査を行う理由について、木村氏は、「次の制度に滑らかに移行するためにも、(医療事故調査が)途絶えることはよくない」と説明、最近のモデル事業で「協働型」が増えてきたのも、新制度をにらんでのことだという。

 「支援型」の調査では、(1)解剖、(2)外部委員の参加、(3)院内調査の具体的な方法――について相談に応じるほか、院内調査結果報告書(案)について、中立・公正な立場で確認し、医学的妥当性等の観点からの見解を伝える。

 ただし、問題となるのは予算だ。従来は日本医療安全調査機構の予算で、調査費用を賄ってきた。しかし、この「支援型」についての予算は確保されていないため、各医療機関の負担で行う。調査にかかる費用は、実費で負担してもらうほか、機構への調査申請費用として、10万円を求める。

 「再発防止策、個別事案でも必要」

 運営委員会では、10月からの医療事故調査制度についても議論になった。その一つが、センターにおける調査分析と再発防止策の検討。木村氏は、厚労省の通知案を踏まえ、「一例一例について、医療機関に返すのではなく、事例を集積し、一般化・普遍化した形で再発防止策をまとめる」と説明。

 これに異論を唱えたのが、弁護士の鈴木利広氏。医療法上では、「収集した情報の整理および分析を行う」となっているとし、そのあり方は省令ではなく、通知で規定され、「まだ決まっていない」と指摘。その上で、鈴木氏は、「限定的に考える必要はないのではないか。仮に通知で、集積した事例の分析に軸足を置くとしても、個別事例について分析してはいけないとなると、医療安全につながっていかないのではないか」との考えを述べ、個別事例の再発防止策も検討すべきとした。

 永井氏も、鈴木氏の意見を支持したほか、(1)センターは、遺族あるいは現場の医療者からの相談を受ける、(2)解剖費用などを負担する仕組みを作る――などを求めた。

 これらの意見に対し、木村氏は、「内部告発もあるので、もう少し考える必要があるかもしれない。センターは、遺族から相談を受けた場合には、医療機関に伝えないといけないと個人的には思っている」との考えを示し、費用については当事者や遺族に負担がかからない配慮することが必要とした。

 モデル事業、「従来型」は平均11.1カ月

 モデル事業の総括は、事業の概要や実績、医療事故調査制度への提言をまとめた内容。2015年3月現在、9つの地域事務局を置き、計12の都道府県で実施している。

 過去10年間で357事例の相談があり、うち遺族の解剖への承諾が得られなかった事例などを除き、239事例の調査を実施した。評価を終えた事例のうち、遺族の了解が得られなかった10事例以外の187事例については、評価結果概要を機構のホームページに掲載している。

 依頼した医療機関は比較的大規模な施設が多い。診療科別では、消化器外科(16.4%)が最も多く、死亡に至る経緯としては、手術等が48.3%で全体の約半数を占めた。モデル事業は、解剖を前提としている。2010年度から2012年度までに評価を終了した73事例では、計60事例(88%)において「死因究明、原因究明において調査解剖が大きく貢献している」と総括。

 申請受付から、遺族と医療機関への説明会開催までの期間は、「従来型」は平均11.1カ月、「協働型」は、協働調査委員会に加え、中央審査委員会を開催するために平均15.8カ月かかった。費用は、「従来型」が約90万円、「協同型」は約51万円だった。

 そのほか総括では、事例受付から、調査の在り方、評価結果説明に至るまで、モデル事業で培った経験をまとめている。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20150423-OYT1T50134.html
女性体内に24年間チューブ置き忘れ…病院謝罪
2015年04月23日 21時05分 読売新聞

 長崎大学病院(長崎市)は23日、24年前に泌尿器科で長崎県内の女性(当時30歳代)を手術した際、体内にシリコン製のチューブ1本(長さ約10センチ、直径1センチ)を置き忘れていたと発表した。


 女性の体調にチューブが原因とみられる異常は確認されていないという。病院側は女性に謝罪した。

 発表によると、女性が昨年12月、同病院でコンピューター断層撮影法(CT)検査を受けた際、膀胱ぼうこう近くにチューブのような陰影が確認された。同病院で調べたところ、1991年に泌尿器科の手術を受けていたことが判明。手術の際に体液などを排出するためのチューブを2本使っていたが、1本について取り出した記録が残っていなかった。

 女性は2010年10月にも、同病院のCT検査でチューブのような陰影が確認され、放射線科の医師が電子カルテに所見を記入していたが、泌尿器科の医師がカルテの記載を見落とした。

 病院側は今年1月、女性に経緯を説明して謝罪。チューブの除去については、全身麻酔が必要で危険を伴うため、様子をみて対応を考えるという。

 宮崎泰司副病院長は記者会見で「患者の方、ご家族にご迷惑をかけ、深くおわびする。今後は医療安全態勢の強化を一層図っていく」と陳謝した。


  1. 2015/04/24(金) 05:47:00|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

4月22日

http://www.huffingtonpost.jp/masahiro-kami/doctor-education_b_7114018.html
医師教育の在り方が変わりつつある
上昌広
東京大学医科学研究所 先端医療社会コミュニケーションシステム社会連携研究部門 特任教授
投稿日: 2015年04月22日 15時18分 JST 更新: 2015年04月22日 15時18分 JST ハフィントンポスト

高等教育の在り方が変わりつつある。世界と伍して競争するには、英語は勿論、広範な知識と高度なスキル、さらに現場経験が欠かせないからだ。従来型の座学中心の教育では対応できない。

この状況は医学教育の分野も変わらない。世界に通用する医師を育てるにはどうすればいいか、試行錯誤が続けられている。

森田知宏君という医師がいる。今回は、彼のことを紹介したい。彼の挑戦は、新しい医師教育の在り方を考える上で示唆に富む。

森田医師は2012年に東大医学部を卒業した。その後、千葉県鴨川市の亀田総合病院で初期研修を終え、昨年、自ら希望して、福島に移り住んだ。そして、相馬中央病院で内科医として診療に従事している。

同時に私の研究室の大学院生でもある。彼の研究テーマは高齢者の社会的孤立だ。

彼は、最初から、このテーマを選んだ訳ではない。まして、研究のために福島に飛び込んだのではない。その動機は「福島の役に立ちたい」、「福島で働きたい」だ。彼は現地で活動し、様々な人と出会い、大きな刺激を受けた。そして、生涯にわたって取り組むべきテーマとであった。森田医師は「今後、内科医として、研究者として一生をかけて、このテーマに取り組むつもりだ」と言う。

ここで、少し高齢化についてご説明しよう。高齢化は我が国が抱える課題であることは言うまでもない。

特に福島の高齢化は深刻だ。震災後、若年者が避難したためだ。南相馬市の高齢化率は震災前の26%から33%となった。

急速な高齢化は社会に歪みをもたらす。ただ、高齢化が、社会にどのような具体的な影響を与えるかは、現場を見なければわからない。

東日本大震災から四年が経過し、福島では軽症の要介護者で施設が溢れている。原発事故により若者が避難し、高齢者だけが取り残されたためだ。同居する家族がいなくなって、介護施設に入らざるを得なくなった。

介護者は簡単には養成できない。受け入れる事が出来る高齢者の数には限界がある。この結果、大量の介護難民が発生した。森田医師によれば、相馬市だけでも約400名が介護施設への入所を待っている。孤独死、アルコール依存、さらに介護難民が常態化しつつある。

どうやったら、この問題を解決出来るのだろう。誰も正解はわからない。試行錯誤を続け、地域にあった解決法を作り上げるしかない。

森田医師が住む福島県相馬市の場合、この問題への取り組みをリードするのは立谷秀清・相馬市長(63)である。

最近、相馬市は復興公営住宅として、「井戸端長屋」と呼ばれる集合住宅を造成した。立谷市長のアイデアだ。立谷市長は「如何にコミュニティーを維持するかが重要だ。そのために、行政がどこまでやるか、地域がどこまでやるか、ノウハウを蓄積しなければならない」と言う。

相馬市では、既に5棟58戸が建設され、57人が入居している。うち52人が高齢者、38人が独居だ。介護保険で要介護と認定された人は12人に上る。

「井戸端長屋」の工夫は興味深い。例えば、建物の中央には共同の食堂があり、昼食の弁当が配られる。洗濯機は、個室ではなく、共同スペースに設置されている。何れも、日常生活で入居者が顔を合わすことが目的だ。

森田医師は、相馬市から「井戸端長屋」を巡回する医師に任命されている。彼によれば「日常の触れあいから支えあいに発展する例もある」と言う。例えば、車いすに座った85歳女性が介護施設へ通うバスに乗り込むのを、隣に住む元気な80歳女性が支えたり、63歳の女性が昼食時に「お漬物どうぞ」と自分でつくったおかずを持って来ることもあったという。

相馬市が目指すのは「共助」のシステムの構築だ。そして、森田医師の仕事は、井戸端長屋で入居者と接しながら、それを記録することである。これは、我が国にとって貴重な資料になる。なぜなら、2040年には東京の高齢化率は現在の福島と同レベルになるからだ。福島の経験は他人事ではない。既に、国内外の研究者から多くの問い合わせがある。

では、なぜ、森田医師は福島県の市町村の中から相馬市を選んだのだろうか。それは、相馬市は、彼が成長するための素晴らしい環境を提供すると考えたからだ。

まず、卓越した指導者がいる。医師でもある立谷市長の実力は今さら言う必要もない。相馬市の復興が速いのは、彼に負うところが大きい。現に、「井戸端長屋」は建設を終え、入居が始まっている。

余談だが、森田医師が勤務する相馬中央病院は立谷市長が理事長を務める民間病院だ。こちらも動きは柔軟である。

ついで、相馬市は経営状況がいいことが挙げられる。何をやるにも金がかかる。それを調達するのはリーダーの仕事だ。相馬市も例外ではない。

相馬市の復興が速かったのは、2002年に立谷氏が市長に就任して以降、行政改革に努めてきたからだ。震災時には一定の内部留保があったため、政府の指示を待つことなく、矢継ぎ早に対策を打ち出すことが出来た。相馬中央病院の経営も同様だ。だから、森田医師に教育の機会を提供すべく「投資」することが出来る。ここが慢性的な赤字に悩む国公立病院との違いである。

医師は「職人」だ。成長するためには、各地をまわり修業しなければならない。これは古今東西変わらない。

若い医師は、どこで、誰のもとで研修するか悩む。その際、森田医師の経験は示唆に富む。問題は現場で起こっている。まず現場にでなければならない。

ただ、現場なら、どこでもいいという訳ではない。優秀なリーダーがいて、経営状況のいい病院があることが重要だ。ところが、このことはあまり指摘されないし、この手の情報はインターネットでは伝わりにくい。研修する病院を探す医師の卵たちには、是非、この点を考えて欲しいと思う。

よきリーダーがいる現場があれば、私たちのような指導者も色んなことが出来る。IT技術の発達した昨今、私は東京にいながら、森田医師を指導している。毎日のように携帯電話、メール、フェイスブックでやりとりしている。また、相馬中央病院の御厚意で、森田医師は毎週、東大医科研の研究室にも顔を出している。現在、森田医師は、原発事故が相馬地方の救急医療に与えた影響を調査しているが、論文の書き直しは既に200回を越えた。少しずつ、実力をつけてきている。

若き医師のトレーニングは、今も昔も変わらない。まず、現場で「困難」に直面する。本や論文を読んで自分で考える。そして書いて発表する。基本的には、この繰り返しだ。

ただ、通信技術が発達した昨今、やる気さえあれば、世界中の専門家の知恵を借りることも可能になった。色んな背景をもつ人と交わり、思考は深められていく。

若者は、まず「困難」を求めて行動すればいい。道は自然と開かれる。森田医師がその典型だ。医師教育の在り方が変わりつつある。



http://www.m3.com/news/iryoishin/314699
地域医療構想、民間委託の流れに危機感、日医
2025年の医療提供体制、病床削減もテーマに

2015年4月22日(水)配信池田宏之(m3.com編集部)

 日本医学会総会において、4月12日に「2025年の医療提供体制へ向けた長期計画」と題したシンポジウムが開かれた。焦点は、地域医療構想やそのガイドラインの扱いで、地域医療構想ガイドラインを策定した専門家が、「療養病床の削減」を将来の課題に上げたのに対して、日医からは「病床削減にはならない」と指摘する場面があった。また、地域医療構想区域の設定に当たっては、民間事業者が入る動きがあり、日医は「とんでもない」と述べ、注視していく考えを示した。

区域「原則2次医療圏」

 講演者は、「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」で座長を務めた遠藤久夫氏(学習大学経済学部長)、日本医師会副会長の中川俊男氏、厚生労働省医政局の二川一男氏の3人。

 遠藤氏は「医療提供体制改革の方向と課題」と題して講演。現在の在宅医療重視の流れについて、高齢化の進展において、病院完結型の医療がある中で、「病床は増やさないで対応する流れ」と指摘した。都道府県主体の病院再編や地域医療構想については、「新しい試み」と述べた。具体的には、「診療報酬には、個々の地域に適切に対応できない問題があった。地域医療計画は、ある程度実情を反映できるが、機能の区別ができなかった」と指摘した上で、今回の地域医療構想で、機能分化と地域の特殊性の両者に対応できる点に言及。その上で、各地で提供体制だけでなく、医療需要の違いを見据えて、「需要と供給のミスマッチを防ぐ新たな試みでは」とした。

 地域医療構想の区域については、遠藤氏は「原則2次医療圏」と説明した。療養病床については、削減に向けた議論を踏まえて、「在宅医療と療養病床を包括的に見る」と述べ、従来の療養病床の代替として、在宅医療推進の流れがあることに理解を求めた。7対1入院基本料の病床についても、その多さを指摘して、「急性期病床の数が適正化どうかの議論はある」とした。

 今後の課題として、遠藤氏がまず指摘したのは、都道府県の対応能力。都道府県は、地域医療構想区域の設定や国民健康保険の主体となる流れがあり、医療費適正化計画の見直しも控えており、遠藤氏は、都道府県が国や市町村との連携が重要になっていくとの認識を示した。さらに「療養病床の削減」についても課題として言及し、在宅医療の進展に向けて、訪問看護師の不足などが考えられるとして、訪問看護師や総合診療専門医の育成に期待を示した。

「誤った理解が広がっている」

 中川氏は、講演の冒頭で「地域医療構想について誤った理解が広がっている」と指摘。医療機関にとって「自分の医療機関のデータを客観的に把握して、将来像を描くことができる制度」と強調した。地域医療構想に向けて、厚労省が示したガイドラインが、「参考」との位置付けになったことを、「行政として勇気がある」と述べ、地域の自主性を重んじた動きになる点を強調した。

遠藤氏と認識が異なった点もあった。病床機能区分や医療需要の推計について、遠藤氏は病床の削減につながる可能性に言及したのに対して「地域で不足している機能の病床を、充足することができる」と述べた。さらに、地域医療構想区域については、「2次医療圏で決まったわけでない」として、地域の実情に合った区域を設定するように求めた。
 医療需要の推計については、診療報酬の点数が目安となっているものの、「医療資源投入量の目安。病床を規定するのでは、患者を推計するためのもの」と強調して、診療報酬とのリンクを懸念する声に反論した。また拡大する都道府県知事の権限については、丸1年稼働していないなどの病床への対応などに限定されている点を紹介し、”知事による強制的な病床削減”のイメージへ反論した。

 中川氏は、現状の課題について、都道府県の地域医療構想策定に向けた温度差を挙げた。2015年度予算において、20の自治体が、構想区域の策定を民間事業者に委託する動きを紹介し、「とんでもない」と指摘。地域の実情を考慮しないまま、ガイドラインの基準をそのままの区域策定に危機感を示した。この点は、ディスカッションで山口県医師会の担当者も危機感を示し、中川氏は重ねて注視していく考えを示した。

外来も今後議論の対象に

 二川氏は、医療資源が西高東低となっていることなどを紹介しながら、地域医療構想の狙いとして「足りない部分をどうするかを地域で、話し合ってもらう」と説明し、あくまで地域の自主性を重んじることを強調した。ただ、実際に回復期病床への転換を望む医療機関が少ない点を紹介した上で、「おおまかな話だが、回復期は足らない」とした。地域医療構想策定の中で周囲が提供する医療機能が把握できることにあることから、「転換すべきは転換してもらうことになる」と述べた。

 フロアからは、地域の実情に合わせて、それぞれの内容を確認する質問が相次いだ。その中で、京都大学の医学部生からは、「回復期の供給量は将来的に足りるのか」と質問。二川氏は、「(回復期の病床の)定義も悪いかと思う」と述べた。診療報酬や機能分化についての医療者の困惑に一定の理解を示した上で、「回復期=リハビリテーションとなりがちなので、(中医協で示されたデータにおけるアンケートで)急性期で届け出た可能性がある」と指摘。実際に急性期希望の中にも、厚労省の描く回復期に該当するケースがあるとの認識を示した。中川氏は、いずれの病棟も、機能が混ざるとの考え方を示し、報告病床数が即、供給量ならない点を指摘した上で、「(不足機能を調整する働きがあり)手当ては心配ない」との認識を示した。

 外来について「2次医療圏が変わるのでは」と、扱いを聞いたのは、岡山県医師会の担当者。地域医療構想の中で、外来は明確に位置付けられていない。中川氏は、地域医療構想調整会議の地域包括ケアシステムとの整合性も検討するため、調整会議の場面などで俎上に上るとの考えを示した上で、「外来は少し(構想より)範囲が狭いので、地域包括ケアシステムの範囲の議論に集約されるのでは」とした。二川氏も法的な位置付けがない点を認めた上で、流出入する患者などを踏まえて、調整が必要になっていくとの認識を示した。

   

http://www.m3.com/news/iryoishin/290838
地域医療構想、実現方策は3段階
「医療者の自主的な取り組み」が基本

2015年1月31日(土)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省は、1月29日の「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部長)の第7回会議で、各都道府県が策定する地域医療構想の実現に向け、「医療機関の自主的な取り組み」「医療機関相互の協議」「地域医療介護総合確保基金の活用」の三段階で進める考え方を提示した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。PDCAサイクルを回し、現状を将来の必要病床数に近づけることを目指す。

 地域医療構想では、2025年の医療提供体制における必要病床数を、構想区域(2次医療圏が原則)ごとに推計する。2014年10月からスタートした病床機能報告制度において、各医療機関は、現状および将来目指す病床を、「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の病床区分ごとに報告する。年間スケジュールで見れば、病床機能報告制度は毎年1回、10月に行う。翌年3月までに報告の集計結果を公表、それを基に各医療機関は、需給バランスのギャップなどを鑑み、自院の体制を検討する。並行して、地域の医療関係者から成る「地域医療構想調整会議」で話し合いを進める。各都道府県はこうした医療者の自主的な取り組みによる病床調整の状況を踏まえながら、「地域医療介護総合確保基金」の計画を策定、予算を計上し、執行するという流れになる。

 このPDCAサイクルについては、基金が有効に執行されるよう、評価指標を策定するほか、基金を待たずに自主的な取り組みで病床機能を転換する医療機関のやる気をそがないよう工夫すべきとの提案が出た。さらに、「地域医療構想調整会議」の参加者が、「医師会、歯科医師会、病院団体、医療保険者を基本とする」となっているのに対し、市町村や看護の立場からは参加を求める意見が上がった。また地域医療構想の策定に当たっても、特に現場の病院関係者の意見を聞く必要性が強調された。

 29日の会議では、2025年の医療需要と必要病床数の推計方法についても議論。特に、前回から問題になっているのが、「慢性期」の推計方法で、療養病床と在宅医療のニーズをどのように組み合わせて推計し、療養病床の必要数を算出するかが課題。現在、療養病床の入院受療率には地域差が大きいため、その縮小に向けて、A案とB案の2案を厚労省は提示している(『「高度急性期」「急性期」、今も6年後も6割強』を参照)。ただし、地域医療構想は、構想区域単位で医療需要を算出するが、厚労省は都道府県別の療養病床の入院受療率データしか提示していなかったため、構想区域単位のデータなどを基に次回会議で改めて議論することになった。


「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」の次回の第8回会議は2月12日に開催予定。
 「ビジョン策定段階から現場の参加を」

 第7回会議では、地域医療構想策定までのプロセスと、策定後、その実現に向けたプロセスについて議論した。地域医療構想の策定は、(1)策定を行う体制等の整備、(2)必要なデータの収集、分析、共有、(3)構想区域の設定、(4)構想区域ごとの医療需要の推計、(5)医療需要に対する医療提供体制の検討、(6)医療需要に対する医療供給を踏まえた必要病床数の推計、(7)構想区域の確認、(8)将来あるべき医療提供体制を実現するための施策の検討――というステップに分かれる。

 (1)については、本来は策定後に医療機関間の調整を行う場である「地域医療構想調整会議」を前倒して設置し、地域の医療関係者の意見を聞きながら、策定するのが望ましいとされた。(2)、(3)、(4)では、まず2次医療圏ごとに、必要なデータを収集・分析・共有する。それを踏まえ、構想区域を設定し、「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」別の医療需要を推計することになる。

 (5)の構想区域の設定に当たっては、現在は、2次医療圏、さらには都道府県を越えて受診する患者がいるため、患者住所地に基づいて推計した医療需要を踏まえ、構想区域間、都道府県間で議論、調整することが必要となる。それを踏まえて、(6)で将来の必要病床数を推計し、(7)で構想区域を確認、(8)で地域医療構想の実現に向けた施策を検討する。

 これらのプロセスについて、数多く挙がったのが、(1)の「策定の体制等の整備」に関する意見だ。日本医師会副会長の中川俊男氏は、「都道府県医師会から、県庁がデータを抱えていて見せてもらえない、との指摘が出ている」と述べ、地域医療構想のスムーズな策定のため、関係者によるデータ共有が必要だとした。日本病院会副会長の相澤孝夫氏は、「地域医療構想を策定する体制を一番懸念している」とし、医療計画策定において、病院の意見が反映されない場合もあることから、「そのやり方を踏襲されると困るとの危機感が、医療の現場にある」と述べ、策定段階から行政だけでなく、関係者が加わる重要性を強調した。

 また(5)について、奈良県医療政策部長の渡辺顕一郎氏は、県の立場から、都道府県間の調整についての懸念があるとし、「必要病床数の推計に当たって、患者の流出入を加味する重要性は分かるが、高度医療を受けるために遠方の都道府県に行く場合もある。都道府県間の協議は、これまであまり経験がないため、その協議のプロセスをもう少し明確化してもらいたい」と求めた。

 策定後、地域医療構想の実現に向けた取り組みがスタートする。「医療機関の自主的な取り組み」を促すに当たって、注目されるのは今後、病床機能報告制度により、同じ構想区域内の他の医療機関が病床機能の選択状況や、地域医療構想に基づく2025年の必要病床数が分かるようになる点だ。データ等の比較で、自院の位置づけを客観的に把握できる。

 議論になった一つが、都道府県が設置する「地域医療構想調整会議」のメンバーだ。「医師会、歯科医師会、病院団体、医療保険者」が基本で、議事に応じて、「代表性を考慮した病院・診療所、特定の診療科等の学識経験者、薬剤師会、看護協会、市町村」を加えるとなっている。市町村や看護の立場も加えるべきとの意見に対し、中川氏は、「調整会議は、随時開催と定例開催がある。定例開催は多いメンバーでもいいが、随時開催で個別の医療機関の病床転換などについて議論する場合には、まずこのメンバーでやり、必要な時に拡大する方がスムーズな議論ができるだろう」との見解を述べた。

 「慢性期」、療養病床と在宅を一体的に推計

 「慢性期」の医療需要の推計方法について、日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏は、「療養病床の入院受療率が低い地域は、一般病床に患者が行っているのかもしれない。あるいは両方とも低い地域では、在宅医療に行っているかもしれない」と指摘し、入院受療率の差が生じる要因分析を求めるとともに、一般病床や在宅医療の利用状況も踏まえて、トータルに需要を把握した上で、療養病床の必要数の推計を行うべきと主張した。

 さらに推計方法全体についても、幾つかの意見が出た。医療需要の推計は、医療資源投入量、つまり診療報酬の点数を基に行うため、高額な薬を使う場合、投入量も多く評価される。相澤氏などが、この点の留意を求めるとともに、全国自治体病院協議会会長の邊見公雄氏は、「今、医療界はチーム医療を推進する方向にあるが、(人件費は基本的には)入院基本料に包括されている。日本の医療が進む方向と少し違う感じがするので、どこかで評価できないか」と、医療資源投入量における「ヒト」の評価が必要だとした。

 邊見氏は、地域医療構想の策定が、療養病床の入院受療率の地域差が縮小につながることから、慢性期医療を担う経営者からは、「病院をやめなければならないのか」などと不安の声が出ているとも指摘。中川氏は、「慢性期」については、療養病床と在宅医療を一体的に考えて、必要量を算出することを強調、この点の明示が重要だとした。「療養病床の比重が高い構想区域もあれば、在宅医療の比重が高い区域もある。これこそが地域に合わせた弾力的な運用」(中川氏)。

 もっとも、療養病床のニーズ減少を懸念する現場の不安に対し、武久氏が次のように述べる場面もあった。「むしろ心配なのは、急性期病床がどう絞られるかではないか。療養病床は、看護必要度が高い患者の割合が高く、重症な患者を診ている。急性期病床が絞られると、療養病床に重症の患者がますます入ってくるようになる。慢性期の需要がなくなることは全くないと考えている」。



http://www.m3.com/news/iryoishin/261198
地域医療構想の「区域」、2次医療圏が原則
レセプトやDPCのデータ活用し、2025年を推計

2014年10月17日(金)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部長)の第2回会議が10月17日に開催され、地域医療構想を策定する単位である「構想区域」は、医療計画で用いている2次医療圏を原則としつつ、2025年における人口規模などの要素を勘案して、地域の実態を踏まえて定める方針でおおむね一致した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 2025年の医療需要と病床の必要量の推計については、社会保障・税一体改革で2011年6月に行った推計の基本的考え方を基に、レセプトデータやDPCデータなどを活用して、推計を精緻化する方針でもほぼ合意。厚労省は次回の10月31日の会議で、医療需要等の推計のたたき台を提示する予定だ。

 遠藤座長は、「構想区域」については、「現状の2次医療圏は、さまざまな課題を持っているとはいえ、他に代わる有効なものがあるわけではないので、これをベースにし、4つの要素を勘案するという、厚労省の提案がおおむね認められたと思う」と総括。2025年の推計については、「将来の医療ニーズの推計は難しいが、このような(社会保障・税一体改革のような)推計方法を取る。ただし、大胆の仮定の下に推計していたので、きちんとブラッシュアップしてやっていくことに合意を得たのだろう」とまとめた。

 「4つの要素」とは、2025年における、(1)人口規模、(2)患者の受療行動(流出率・流入率)、(3)疾病構造の変化、(4)基幹病院までのアクセス時間等の変化――だ。


 地域医療構想では、2025年の病床種別の必要量などを定める。2次医療圏と構想区域が一致しない場合、病床の調整に支障が生じることも想定し得る。医療計画の次期策定は、2018年の第7次医療計画だ。厚労省医政局地域医療計画課長の北波孝氏は、「構想区域を定めるのは都道府県だが、構想区域に合わせて2次医療圏を変えていくことはあっていいと思う」と述べ、地域医療構想の策定主体である都道府県の自主性を尊重しつつも、2つの計画の整合性を図るよう求めた。

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、「第7次医療計画の見直しの際に、現行の2次医療圏を、今回の構想区域に準じて見直すつもりで、構想区域を設定してもらいたい、というメッセージを発信してほしい」と述べ、二つの計画の整合性が図れるよう、厚労省に一歩踏み込んだ対応を要望した。

 さらに、地域医療構想の策定に当たって、焦点となる一つが、2025年の医療需要等の推計に当たって、どの程度、「あるべき姿」「標準化」「適正化」を進めるかという点。現状では、病床数が多い地域では、在院日数が長くなる傾向が見られるのも事実だ。社会保障・税一体改革の推計では、「改革シナリオ」として平均在院日数の短縮等を想定して推計している。北波課長は会議後、地域医療構想では地域の実態を踏まえる必要性は指摘したものの、「合理的に説明が付けばいいが、そうでなければ同じ疾患では在院日数は収斂すべき」との考えを示した。

 2次医療圏、人口で10倍以上の開き

 「構想区域」の設定の考え方は、総論では合意を得たものの、各論ではさまざまな検討課題がある。

 「構想区域」は「2次医療圏を原則」とするが、「2次医療圏」設定自体が妥当かという問題がある。2次医療圏の人口規模や面積を標準化させるのには限界があり、圏内のインフラが大きく異なる中で、地域の事情をどう反映させるかが課題だ。

 2次医療圏は344あるが、例えば、人口で見れば、最も多い大阪市は266万人、最少の隠岐(島根県)は22万人と10倍以上の開きがある。面積でも、最も広い十勝(北海道)は1万828km2、最も狭い尾張中部(愛知県)は42 km2で、約260倍の開き。

 2013年度からの第6次医療計画では、「人口20万人未満」「流入率が20%未満」「流出率が20%以上」に該当する2次医療圏では、圏域の検証を行うことになった。しかし、2008年の患者調査に基づく試算では、32都道府県、87医療圏が該当したものの、実際に見直したのは、3県(宮城県、栃木県、徳島県)のみ。基幹となる病院へのアクセス時間、最新データによる検証などの結果とされるが、必要病床数を規定する2次医療圏の見直しが容易ではない事情もうかがえる。

 兵庫県では、2次医療圏は10カ所あるが、疾患・事業ごとに、地域の実情に応じて圏域を設定している。例えば、心筋梗塞・脳卒中の医療圏域は9圏域、救急医療の医療圏域は12圏域だ。「2次医療圏を原則」とは、こうした柔軟性も想定していると見られる。

 4つの圏域、将来的には収斂

 医療や介護に関連した圏域としては、構想区域、2次医療圏のほか、介護に関する老人福祉圏域、医療介護総合確保区域がある(『医療介護の総合確保方針、了承・告示へ』を参照)。健康保険組合連合会理事の本多伸行氏は、「4つがあり、都道府県も混乱している。また一般住民は理解していな。医療と介護を連携していく上で、圏域を将来的に統合していく考えがあるのか」と質問。

 厚労省医療介護連携政策課長の渡辺由美子氏は、「2次医療圏と老人福祉圏域が一致しているのは、41都道府県。それ以外の地域でも、2次医療圏の中に、2つの老人福祉圏域があるなど、包含関係にある場合もある。今でもできるだけ一致させるようにしているが、基本的には収斂させていく方針」と回答した。

 この点については、医療提供側からも、可能な限り一致させるよう意見が相次いだ。日医の中川氏は、「2次医療圏は現在の必要病床数、構想区域は2025年を想定しているというが、将来に向けて、『協議の場』で議論していくことになる。構想区域と2次医療圏が一致していれば、理解しやすいが、異なる場合はどうするのか。2次医療圏は病床過剰で、構想区域では病床が必要になった場合にどのように整理するのか」と質問。北波課長は、「現行の2次医療圏の必要病床数を満たしながらやっていくことが必要。2018年には第7次医療計画を策定するため、(必要があれば)その際に圏域の見直しも行われる」と回答。構想区域と2次医療圏の整合性をどう図っていくかは、各都道府県に委ねられることになる。

 日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏からは、「病院も介護施設も、これ以上、あまり増えない。この10月からスタートした病床機能報告制度で、地域にある病院とその機能を把握できるようになる。各病院のほか、介護施設の分布をにらみながら、漠然とした構想区域ではなく、総合的に医療と介護が確保できる圏域にしていくことは当然」との意見も出た。

 社会保障・税一体改革の推計をベースに

 2025年の医療需要と病床の必要量の推計は、社会保障・税一体改革の2013年6月の推計の考え方をベースに進めることになったが、この点についても幾つか意見が出た。

 中川氏は、この推計自体を疑問視、(1)入院と外来の受療率を全国一律と仮定、(2)DPCおよびDPC準備病院を、急性期病院の代表と仮定、(3)平均在院日数を、高度急性期病床では2割、一般急性期病床では3割短縮すると想定――などの問題があるとした。「平均在院日数を短縮することが改革なのか。DPCが急性期病院の代表とは、誰が決めたのか」「全国の医療提供体制の全てに問題があるわけではなく、絶妙なバランスで成り立っている地域もある。しかし、全国の地域が、この推計に基づき改革することを求めているように思う」などと中川氏は述べ、社会保障・税一体改革の推計を提示した真意を厚労省に質した。

 日本医療法人協会会長代行の加納繁照氏も、「急性期医療の在院日数の短縮は限界。65歳以上の高齢者の患者が増えるので、逆にこれから伸びる可能性がある。データを基にしっかり計算して推計してもらいたい」と求めた。

 北波課長は、地域医療構想は、社会保障・税一体改革の流れで出てきたものであり、「あくまで参考だが、議論の出発点として、(社会保障・税一体改革の推計を)提示した。いかに説得性のある推計方法にするかについて議論してもらいたい」と回答。さらに「受療率に地域差があるという指摘は、その通りだが、医療の需要と供給を考える際に、あるべき姿があり、そこをどう考えるかについても議論してもらいたい」とも述べ、地域差の是正などの改革を意識した推計を行う必要性を指摘した。

 社会保障・税一体改革の推計は、「高度急性期病床」22万床、「一般急性期病床」46万床、「亜急性期・回復期リハ等」35万床、「長期療養」28万床。地域医療構想の病床区分(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)とは違うものの、一体改革の推計が独り歩きすること、さらには一律の方法で各地域が必要数を推計することへの懸念は他の委員からも提示されたが、「将来推計は、一体改革の推計を基本にする。しかし、推計から3年経っているので、レセプトデータ、DPCデータなどを使ってアップデートするほか、地域差なども考えていく」(慶應義塾大学経済学部教授の土居丈朗氏)という方針で落ち着いた。推計に当たっては、病床数だけでなく、在宅、訪問看護のニーズも的確に把握し、組み込む必要性も指摘された。



http://www.m3.com/news/iryoishin/122570
医療費の自然増のペースが鈍化、日医が危機感を示す
「2010年度レセプト調査」の4-5月結果速報を発表

2010年7月7日(水)配信星良孝(m3.com編集部)

 日本医師会は7月7日の定例記者会見で「2010年度レセプト調査」の4-5月の結果速報を発表、医療費の伸びのペースが鈍化していることに危機感を示した。今回の発表は、2010年4月の診療報酬改定後、最初の4半期となる4-6月の四半期ベースのデータの中間報告(調査詳細は記事末尾を参照)。

 注目すべきは、レセプトの総点数の伸びが、全体で見ると前年同期比で2.19%にとどまったことだ。日本医師会の高杉敬久常任理事は、「厚生労働省は、診療報酬改定の影響がなければ、医療費の伸びは毎年3%台と説明してきたが、診療報酬改定があったにもかかわらず2%台にとどまったのは自然増のペースが鈍化しているからだ」と説明した。

 2010年4月、診療報酬改定が行われ、全体ではプラス0.19%となり、10年ぶりの引き上げとなった。日医によると、厚労省の言う「3%の自然増」を踏まえると、総点数の伸びは3%に0.19%を加えて、3.19%となるはずだという。実績値は+2.19%で、想定の水準に届かなかったことになる。

 高杉常任理事は「6月に情報が確定するので、詳細な分析はそれから」としながらも、患者の医療機関の受診手控えの動きが広がっていることに危機感を示した。なお、入院と入院外の内訳を見ると、入院の総点数は+4.44%、入院外は+0.50%となり、入院外の伸びが低水準となっていた。

 「医療費の伸びが鈍化していることを材料に、政府の診療報酬抑制の方針を転換させたい」。日医のレセプト結果速報の説明からは、そんな思いがうかがわれた。

【日本医師会「平成22年度レセプト調査」の概要】

● 調査の方法
日本医師会A1会員の医療機関から、都道府県ごとに診療所、病院それぞれ20分の1ずつを無作為抽出し、レセプト情報(点数、件数、日数)を調査。

● 有効回答数
診療所1401、病院133、全体で1534で、有効回答数は診療所は31.6%、病院は34.5%、全体では31.9%となった。全国の医療機関に占めるレセプト調査有効回答数は、診療所が1.4%、病院が1.5%だった。

入院・入院外別の総点数、総件数、総日数 出所:日本医師会「22年度レセプト調査」4-5月結果速報 
0422_20150423054121482.jpg



http://www.m3.com/news/iryoishin/314710
「外科学会はNCD一本」、強まる専門医制度と連携
日本外科学会定期学術集会、NCDの意義と課題を報告

2015年4月22日(水)配信高橋直純(m3.com編集部)

 第115回日本外科学会定期学術集会で4月17日、特別企画「NCDの意義と課題」が開催され、2011年に運用が始まったNational Clinical Database (NCD)が外科の各領域でどのように使われているかが報告された。NCDデータを分析することで術前リスクの把握が簡単にできるようになるなどのメリットが生まれつつある一方で、入力作業などで現場負担は大きいとの報告があった。新しい専門医制度では、よりNCDが活用されていくという見通しも示された。

 司会を務めた東京大学小児外科の岩中督氏は冒頭、「2011年の開始当初は、『入力が面倒』『役に立っていない』という猛烈なクレームが出ていたが、2014年には累積564万件の手術データが集まり、(術式別の死亡率などについて)論文になるなどようやく成果ができてきた」と報告。一方で、課題もまだあるとして、今回の企画を設けた意図を説明した。


NCDでインセンティブ獲得へ

 NCDについては毎年、定期学術集会で取り上げられている(『RCTに限界あり、NCD活用の時代へ』を参照)。今年の特徴は、専門医制度との関連が取り上げられたことだ。

 この点について言及したのは、最初に登壇した外科学会専門医制度委員長の北川雄光氏(慶応義塾大学一般・消化器外科)で、「専門医制度におけるNCDの意義と課題」と題して、外科領域では専門医制度とNCDが密接不可分であると説明した。日本専門医機構が求める症例実績の証明手段として(1)症例の登録、(2)症例一覧の提示、(3)筆記試験など――の3つがあるとしつつ、「機構からはもう少し柔軟に認めたらどうかと言われたが、外科学会は今後も((1)にあたる)NCD一本で行くことを決めた」。専門医制度と結び付けることによって、NCDが世界でも他にない規模のデータベースになったと語った。

 NCDデータを分析することで、専門医関与の有無で食道癌手術の死亡率が違うことや、心臓血管手術でも年間40症例以下の施設ではそれ以上の施設に比べて死亡率が高まるといったことが分かったと説明。「NCDを担保することで、(診療報酬などでの)インセンティブを獲得できると考える」と述べた。同時に、「(専門医一人当たりの)症例数が不足することで、結果として医療の質を担保できない」などの実態が把握できるとして、専門医の適正数や適正配置の議論につながると指摘した。

医療の質向上に貢献

 浜松医科大学外科学第二講座の今野弘之氏は、日本消化器学会におけるNCDの活用法を説明。術式別の死亡率などを論文として発表しており、「欧米に比べて、本邦は非常に良好。それが認められた」と報告した。他にもNCDを基に作成したリスクモデルを使って、患者情報や術式などを入力するだけで、術後30日死亡率や手術関連死亡率の予測値が表示される「リスクカリキュレーター」や、施設ごとのパフォーマンスを全国比較できるベンチマークの提供など、NCDを使った成果還元も進んでいるとし、「最終的に医療の質の向上に役立つことが大切」と述べた。

 東邦大学医療センター佐倉病院心臓血管外科の本村昇氏は、「心臓血管外科領域におけるNCDの意義と課題」と題し、NCDの先駆けとなった心臓血管外科領域でのデータベース化の歴史を振り返った。2001年にボランティアの5施設で始まった取り組みは、2012年に日本の心臓血管外科を持つ施設のほぼ全てに当たる500施設を突破。手術リスク計算や施設レポートの提供だけでなく、日本胸部外科学会が古くから行っている学術調査票に、NCDから簡単に転記できるようにするなど、会員の使い勝手向上も図ってきたことを説明。「入れっぱなしではなく見ることが大事」と述べた。今後の課題には、事務局業務の増加やデータの取り扱いなどに加えて、「外れ値を呈する施設への対応」も挙げた。

オールジャパンの情報発信に期待

 日本小児外科学会データベース委員会の米倉竹夫氏は、「小児外科領域におけるNCDの意義と課題」として、小児外科特有の一部術式が含まれていないなどのNCDの課題を指摘した。2015年から「NCD-P」と呼ぶ小児特有の疾患を対象にした2階建て部分の運用を開始する。希少疾患が多く、ランダム化比較試験が困難な重症小児外科手術でも、継続的なデータ蓄積が可能になり、「ビッグデータとしてオールジャパンの発信が可能になる」と期待を述べた。

 大阪大学呼吸器外科の奥村明之進氏は、「呼吸器外科の全国データベースの現状とNCDへの期待」の中で、肺癌登録事業によって明らかになった日本の治療の動向を解説。一方で、肺癌治療の主要施設が中心で、全体の半分程度しか集計できていないという。NCDに期待することとして、データの互換性の確立や電子カルテからの自動入力などを求めた。

 東海大学乳腺内分泌外科の徳田裕氏は、「NCD乳癌登録を用いた長期アウトカムに基づく診療の評価」を発表。腋窩リンパ節転移陰性症例での術後抗癌剤治療では、ガイドラインを遵守した治療が、非遵守より生存率が高いことが明らかになっている。今後は予後のリアルタイム入力や、症例ごとに治療開始日より5、10、15年の予後入力依頼の通知を行うという。

重い負担、手術重視の風潮も
 最後に登壇した京都府立医科大学小児外科の青井重善氏は、「NCDの功罪―小児外科専門医制度に関連して―」として、自身の体験を基に問題点を指摘した。小児外科の特殊性として、診断名が同じでも治療戦略が異なることや、非手術的緊急措置が多いことが挙げられる。手術のみが評価対象となる風潮が形成され得るとして、周術期の管理や手術を回避できたことへの評価も必要と訴えた。

 また自院の電子カルテがインターネットに接続していないことから、カルテ入力時に横に並べたNCD専用台帳端末に入力するという運用をしていると説明。データマネジャーが台帳端末を参照しながら、NCDに基本項目を入力した後、主任外科医がデータを確認した後に承認するといった手間がかかっている。データマネジャーの人件費や端末設置費などの負担が発生しているが、病院の収入増にはつながらないことも問題と指摘した。

 NCDは必要なシステムとしつつ、入力の簡便化やシステムエラーの減少と対応の迅速化、入力項目の増加に対応するために非医師でも入力可能になることなどを求めた。



http://mainichi.jp/shimen/news/m20150423ddm041040125000c.html
聖マリアンナ医科大病院:指定医不正 医師法でも処分検討
毎日新聞 2015年04月23日 東京朝刊

 聖マリアンナ医科大病院(川崎市)の医師11人が「精神保健指定医」の資格を不正に取得した問題で、厚生労働省は資格取り消しに加え、医業停止など医師法に基づく行政処分も検討することを決めた。同医科大の明石勝也理事長も22日、謝罪のため同省を訪れ、不正に関わった医師の懲戒処分を検討する方針を明らかにした。

 医師法は罰金以上の刑や医事に関しての犯罪や不正行為があった医師に対し、免許取り消しや3年以内の医業停止の行政処分を規定している。厚労省によると、精神保健福祉法に基づき指定医の資格を取り消した医師に対し医師法でも処分する例はなかったという。

 同医科大のケースでは虚偽申請による不正な資格取得が常態化しており、重大な不正行為があったと判断。20人の医師について同省の医道審議会分科会で行政処分を検討することにした。【桐野耕一】



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/hazama/201504/541759.html?bpnet
狭間研至の「Road to 薬剤師3.0」
「医薬分業に意味はない」とは誰一人として言わなかった

2015/4/21 日経BP

 先週木曜日、4月16日に開催された健康・医療ワーキング・グループの会議に出席しました。

 この日の会議は、去る3月12日の内閣府規制改革会議による公開ディスカッションでの議論(詳細はこちら)を深めるために開催されました。ワーキング・グループの会議ではありますが、規制改革会議の岡素之議長、有村治子内閣府特命担当大臣も出席されたほか、規制改革推進室の大熊裕二参事官を初めとした内閣府の方々、厚生労働省の医療介護連携担当の吉田学審議官など厚労省の方々が出席されました。外部有識者として、東京医科歯科大学の川渕孝一教授、日本総合研究所の高橋進理事長、そして私の3人が呼ばれました。

 出席者の随行の方も含めると30人ほどが一堂に会して、熱気あふれる議論が行われました。議事録が近く内閣府のホームページに公開されると思いますので、詳しくは議事録をご覧いただくとして、ここではざっと議論のエッセンスをお伝えします。

 前半は、院外処方箋における調剤のコストがそのメリットに見合っていないのではないか、ということが改めて議論になりました。院内調剤との比較や、営利法人が保険調剤業務を運営することが持つ課題などについても、各委員が自身の経験なども踏まえながら、様々な意見が活発に出されました。

 「規制改革」という会議の目的から、どうしても厚労省に矛先(?)が向くような雰囲気にはなるのですが、吉田審議官を始め、医薬担当の成田昌稔審議官や、中井清人薬剤管理官が真摯に一つ一つ答えておられました。

 「(狭義の)調剤に関するコストが院内と院外とで大きく異なるということについて、『納得した』という雰囲気ではない中で、やはり、この問題とも関係がありますね」という翁議長の進行で、フェンス(=薬局の構造的独立性)の問題に議論が移りました。

 ここでも議論は白熱しましたが、患者や国民の利便性をフェンスが損なうという話と、経済的な独立性を担保することの重要性について、意見が出ました。フェンスのみならず門内薬局の議論とも重なり、「日常生活動作(ADL)が低下している患者さんが、わざわざ遠くにいかなくてはならないことがあってはならないという議論は、国民目線でいうと当然ではないか」という論調で進んだと思います。

 そして、「たとえ門内に薬局ができても、経済的独立性は別の方法で担保するような仕組みは作れるのではないか」「門内ありきで独立性を担保できるような規制や仕組みを考えるべき」という方向性に向いているように感じました。有村大臣は「国民の代表として、このテーマに取り組みたい」とコメントされましたが、私には「やはり、利便性の確保が重要だ」という意味合いが強いように聞こえました。

 いろいろと議論が交わされて、会議の終了予定時刻を若干過ぎていたのですが、私も最後に少しだけ発表する機会をいただきました。私が伝えたかったのは、「立地が良ければ、必ずその薬局に患者さんが行くという大前提は、いずれ変わる」「医師と薬剤師が連携すれば、多剤併用や薬剤の有害事象という、わが国が直面している医療の問題を解決できる」ということでした。

 薬剤師がモノと情報の専門家であり、薬局がお薬の受け取り窓口であるという大前提が、今、薬学教育6年制の影響もあり、変わりつつあります。また、多剤併用や薬剤の有害事象という問題は、今のところ未解決です。薬は飲んだ後が勝負であり、その後の経過を薬剤師がきちんと追うことは、薬剤師法第25条の2に明記された薬学的知見に基づく指導義務を果たすことに他なりません。薬剤師の業務における対人業務の比率を高めていく時代になりつつあるのではないでしょうか。

 少し緊張していたので、きちんと話せたかどうかは、議事録を見るまでドキドキですが、会議を終えて自分としては少しすっきりした気がしました。

 さて、3月12日と4月16日の2回、医薬分業に関して国民的議論がなされたわけですが、これらを通して「医薬分業には意味はない」という発言は、ただの1回もありませんでした。実際、16日の会議の最後に、翁座長が「『医薬分業における規制の見直し』というテーマを『医薬分業推進下での規制の見直し』と変えたい」と提案され、了承されました。

 ただし、医薬分業が否定されなかったからといって、現状が認められたわけではありません。会議の出席者からは、現在の医薬分業の形は最適ではないという意見が猛烈に(!)出されています。恐らく、6月に予定されている規制改革会議の答申の中で、何らかの形で医薬分業の規制改革というテーマが盛り込まれると思います。

 国民がコストに見合うメリットを感じられるよう、医薬分業をよりよい制度にしていくために、薬剤師自らが決断し、様々な取り組みを本格化させる時期が到来しているのだと感じています。


  1. 2015/04/23(木) 05:39:52|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

4月21日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/314396?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150421&dcf_doctor=true&mc.l=98387475
「スーパー診療所」で過疎医療と国際貢献両立
第4回「保健医療2035」策定懇談会

2015年4月21日(火)配信 成相通子(m3.com編集部)

 厚生労働省の第4回「保健医療2035」策定懇談会(座長:渋谷健司・東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授)が4月18日、開催された(資料は、厚労省のホームページに掲載)。「2035年を見据えて保健医療政策において優先して取り組むべき課題」について構成員6人がプレゼンテーションし、討論した。懇談会は非公開で、4月20日に懇談会事務局長の小野崎耕平氏(NPO法人日本医療政策機構理事)がブリーフィングし、内容を説明した。

 次回4月22日は、渋谷座長と小野崎事務局長がプレゼンテーションし、6月の構想取りまとめを目指したスケジュールとビジョンの方向性を確認する(前回は『「現場が主体の改革を」、NCD活用や海外事例を報告』を参照)。

 今回のプレゼンテーションで、アジアパシフィックアライアンスCEOの大西健丞氏は、「地域医療と災害緊急医療に対応するスーパー診療所構想」と題して発表。へき地に専門医を中心とする医療チームの拠点を置き、緊急時にチームを国内外に派遣することで、医療過疎の解消だけでなく、国際的な救急医療にも対応できるとした。実際に、気仙沼医療圏で導入されている救急医療搬送と災害に対応した「新型医療搬送ヘリ」の運用事例を紹介した。

 浜松医科大学地域家庭医療学講座特任教授の井上真智子氏は、「日本のプライマリ・ケアはどう変わるべきか」をテーマに発表し、高齢化で複数疾患を有する患者が増加する中で、現在の臓器疾患別のかかりつけ医のモデルから、患者中心の地域包括ケアモデルが重要だと強調した。

 討論では、今後給付が増える医療費の財源確保について、「医療の質と効率のバランスの視点が重要」との意見が出た。そのような視点に基づいた政策立案には、医療制度の国際比較やアウトカムリサーチ、医療経済などのエビデンスが必要だが、日本では人材もエビデンスも不足しているとして、「研究の支援をすべき」という指摘があった。

 また、グローバルヘルスセキュリティ「国際健康危機管理(仮)」の重要性についても活発に意見が交換された。保健医療や公衆衛生の問題は、日本の安全確保という観点でも重要であり、安全保障課題として取り組みを強化すべきだとする意見が出たほか、非感染症の問題や、介護分野の地域システムなど、グローバル化する保健医療課題の分野でも、もっと日本がリードして資金、人材、知恵で貢献できると意見が出た。

 そのほか、厚生労働省社会・援護局福祉基盤課福祉人材確保対策室長の武内和久氏、法政大学経済学部准教授の小黒一正氏、厚生労働省医薬食品局総務課医薬品副作用被害対策室長の岡本利久氏、厚生労働省健康局がん対策・健康増進課がん対策推進官の江副聡氏の4人がプレゼンテーションで自身のアイディアを説明した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/313858?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150421&dcf_doctor=true&mc.l=98387471
「カルテで過失の有無を判断」、保険会社が答弁
産婦人科協会設立総会、「産科医療補償制度の本音が判明」

2015年4月20日(月)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 一般社団法人日本産婦人科協会が発足、4月18日に設立総会が開かれ、「産科医療施設のリスク管理はどうあるべきか」をテーマに、シンポジウムが企画された。同協会は、分娩を取り扱う診療所や助産所などで構成、4月18日現在の会員数は379施設に上る。  


 その席上、同協会事務局長の池下レディースチャイルドクリニック(東京都江戸川区)院長の池下久弥氏は、「産科医療補償制度の本音が判明した」と注目すべき発言をし、同制度が単に重度脳性麻痺の子供に対する補償だけでなく、責任追及の仕組みであるとの危機感を示した。

 事の発端は、池下氏が、産科医療補償制度の補償金の支払いを求め、同制度を運営している保険会社の一つである、東京海上日動火災保険株式会社を訴えた裁判。現在、控訴審中の同裁判において、東京海上は今年3月12日付の「控訴審答弁書」で、「事故の原因分析、その結果による分娩機関の過失の有無の判断のためにも、診療録および検査データ等の写しは必要なのであって、機構が補償約款によりこれらの提出を求めることには合理的な理由がある」と記載していた。池下氏が「本音」とするのは、この「過失の有無の判断」という部分だ。「機構」とは、本制度を運営する日本医療機能評価機構のこと。産科医療補償制度は、補償と原因分析報告書の作成をセットで行う。同機構は、「原因分析報告書は、医療安全の向上を目指すものであり、責任追及が目的ではない」と説明してきたが、東京海上の主張はこれと矛盾する。

 従来から池下氏は、原因分析報告書について、当事者の分娩機関が異議申し立てをできないほか、過失認定につながるなどの理由から、問題視してきた。報告書は、事実の認定にとどまらず、「誤っている」「劣っている」など、行為の妥当性を判断しているからだ(『産科医療補償制度で訴訟は増加するか』などを参照)。

 両親、原因分析報告書作成を望まず

 産科医療補償制度の補償認定は、小児神経分野の医師などが作成した「診断書」を基に行われる。診療録は、主に原因分析報告書作成時に使用される(『補償や原因分析にカルテは必要 - 日本医療機能評価機構に聞く』を参照)。

 本裁判は、池下氏自身が担当した、重度脳性麻痺で生まれた子供の補償をめぐるもの。妊婦は経産婦で、健診では異常はなかったものの、2012年8月に第38週で陣痛を覚え、午前4時ころに急きょ入院、緊急の帝王切開手術を行った。池下氏は、院内で検討し、重度脳性麻痺の原因は、常位胎盤早期剥離と判断。妊娠や分娩の経過、自院で調査した結果などを基に、診療経過に過失はなかったことを確認した上で、2013年9月に両親に産科医療補償制度と同額の3000万円を支払った。同制度は、3000万円を20年にわたり分割して支払う。子供の両親が、仮に子供が死亡しても支払いが続くことなどを避けたいと思い、一括支払いを希望したため、池下氏が肩代わりした形だ。なお、両親との間に争いはなく、女性は2014年夏にも、池下氏のクリニックで出産している。

 その後、2014年3月に、日本医療機能評価機構に対して補償を申請。「診断書」などで補償対象基準を満たしていることが明らかであるため、機構には診療録を提出しなかった。両親は、原因分析報告書は匿名化されるものの、同機構のホームページで公表されるため、それを嫌がり、作成を望まなかったからだ。その結果、補償審査がたなざらしとなった。

 そこで池下氏は2014年8月、東京海上に3000万円を直接支払うよう求めるため、東京地裁に提訴した。しかし、同年12月の東京地裁判決は、本制度に適用される保険約款には、「日本医療機能評価機構が、補償対象として認定する場合に限り、保険金を支払う」と記載されていることを指摘し、機構の認定を経ずに東京海上が支払う理由はないとして、池下氏の請求を棄却した。

 池下氏は判決を不服として控訴。池下氏の代理人弁護士の井上清成氏は、本裁判の意味について、「補償と原因分析が一体化していることが、産科医療補償制度の問題。難しい裁判とは思っていたものの、診療録がなくても補償が下りれば、この点にくさびを打つことができると考えた」と説明。「補償認定に、診療録が必要か否か」を争っていた裁判の副産物として、診療録を「過失の有無の判断」に用いる、つまり産科医療補償制度が責任追及と連動した仕組みであるという、保険会社の「本音」が出てきたとも言える。控訴審判決は5月に予定されている。

 この10月からスタートする医療事故調査制度では、「死産」も対象になる。池下氏は、本制度について、「医療事故調査制度は、産科医療補償制度を反面教師としている。産科医療補償制度を今後、どのようにして改善するかが課題」とした。井上氏も、「産科医療補償制度は、医療事故調査制度に倣い、見直すべき」と指摘した。


 産科医療補償制度、大綱案の「古いスキーム」

 日本産婦人科協会の会長には、大川産婦人科医院(東京都日野市)院長の大川豊氏が就任。紛争に巻き込まれた施設への支援や、産科医療をめぐる制度改正への提言などを行っていく方針。前身は、任意団体として1997年に発足した産科中小施設研究会で、出産育児一時金直接支払制度の導入撤回などの活動を展開してきた(社保審で8月末までに結論、出産育児一時金等直接支払制度』などを参照)。

 シンポジウムでは、池下氏と井上氏が言及したように、産科医療補償制度の問題点のほか、医療事故調査制度に対し、分娩施設がどのように対応すべきかが問題になった。

 井上氏は、「医療事故調査制度は、古いスキームで作られた産科医療補償制度と比べれば、いい制度になっている」と見る。「古いスキーム」とは、前自民党政権時代の2008年6月にまとめられた医療事故調査制度に関する「医療安全調査委員会設置法案(仮称)大綱案」のスキームだ。産科医療補償制度のスタートは2009年1月であり、「両制度は同じようなメンバーが議論し、作成した」(井上氏)。

 10月からの医療事故調査制度は、「大綱案」と異なり、(1)第三者機関の調査ではなく、院内調査が基本、(2)調査結果を行政等に通知する仕組みがない、(3)原因究明ではなく、再発防止のための調査という意味合いが強い――などの相違があると、井上氏は説明。「産科医療補償制度は、無過失補償を口実にして、何もかも調査しようとしている。原因分析報告書は、当事者の意見を聞かずに作成され、子供の家族側に交付される。表面的には訴訟が増えていないと言うが、報告書を基に、水面下で損害賠償請求が行われている」(井上氏)。医療事故調査制度に倣い、産科医療補償制度を見直すべきとするゆえんだ。

 自然死産は報告の対象外

 シンポジウムでは、医療事故調査制度への対応が議論された。特に問題になったのは、第三者機関である医療事故調査・支援センターに報告する医療事故の定義だ。

 報告すべき医療事故は、法律上、「当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、または起因すると疑われる死亡・死産であって、当該管理者が当該死亡・死産を予期しなかったもの」と定義されている。

 まず問題になるのが「死産」。厚生労働省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」では、自然死産も含まれるか否かが議論になった。同検討会に参考人として出席した池下氏は、「胎児因子から母体合併症まで、自然死産は約1%存在する。これらは全て医療行為中のものであっても、予期していたものと認めることができる」との解釈を示した。

 また井上氏は、「妊婦健診は医療ではなく、健診中の自然死産は報告しない」とした上で、「健診で異常が見つかり、何らかの医療行為が行われ、その行為により死産に至れば、報告対象にはなり得る」と説明。

 死産の説明、妊婦のストレスに

 厚労省は、「予期しなかった」に該当するのは、「死産を予期していることを説明していた」など、3条件に該当しない場合と定義する方針。自然死産などをどのように妊婦に説明するかについても、議論になった。池下氏は、自院では妊婦への同意書に、「自然死産は、100人中約1人、母体死亡は2万人に約1人あります」と記載している。しかし、厚労省は統計的データではなく、当該妊婦等の個別ケースについての説明を前提とする方針。

 日本産婦人科協会副会長で、池川クリニック(神奈川県横浜市)院長の池川明氏からは、「自然死産には、妊婦のストレスも影響していると考えている。妊婦に安心・安全を与えるための医療と、医師を守るための医療が相反する。妊婦に自然死産や母体死亡のリスクなど厳しいことを言えば、医師は身を守れるが、妊婦のストレスになる。自然死産について、どう説明するかは悩ましい問題」と、現場の苦悩を語った。

 井上氏は、「3条件」の中に、口頭で説明しなくても、診療録等への記載があれば、「予期していた」と認められるとされているとし、状況に応じて医師が判断し、対応するよう提案した。



http://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20150421176327.html
医師確保へ、規制緩和が必要
新潟など3県知事 厚労省に要望書

2015/04/21 09:28 新潟日報

 泉田裕彦知事は20日、埼玉、群馬の両県知事と厚生労働省を訪れ、医師不足の解消に向け、医師養成に関する規制緩和などを求めて永岡桂子厚労副大臣に要望書を手渡した。

 要望したのは泉田知事のほか、埼玉県の上田清司知事と群馬県の大沢正明知事。昨年11月の3県知事会議で議論された共通の課題について、連名で要望した。

 要望書では、医学部の大幅な定員増に向けた規制緩和のほか、医師を養成する際の人員配置や財政支援の拡充を盛り込んだ。

 また、医師の地域偏在や、医師が特定の診療科に偏っている現状を解消するために、実効性のある対策を講じることを求めた。

 要望は冒頭以外、非公開。終了後、泉田知事は「地方は医師が不足しているので、知恵を出して対応してほしいと念押しした。医師数が過剰なエリアに、さらに集中することがないよう国全体で対応を考えてほしい」と話した。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/314474/?category=report
棄損された双葉病院の名誉、いまだ回復せず
裁判所が和解勧告、福島県に対応を求める

2015年4月21日 橋本佳子(m3.com編集長)

 双葉病院(福島県大熊町)などを経営する医療法人博文会が、福島県を訴え、謝罪広告の掲載などを求めた名誉棄損裁判で4月21日、口頭弁論が開かれ、福島地裁(金澤秀樹裁判長)は和解を勧告した。今後、和解に向けた協議が進められる。

 裁判所との話し合い後、取材に応じた博文会の代理人を務める喜田村洋一弁護士は、「裁判所は、双葉病院の名誉は回復されているとは思っておらず、何らかの手段を取ることはできないか、と福島県に検討を求めている」と説明。また和解勧告が出たことについて、喜田村氏は「妥当」と答えた。本裁判は、県が判決で求められ、謝罪するのではなく、県が自ら非を認め、謝罪するのが筋と考えるからだ。

 博文会が提訴したのは、東日本大震災から3年目に当たる2014年3月11日(『「謝罪広告」と説明求め、福島県を提訴』を参照)。双葉病院は、福島第一原発から約4.5kmの場所にある。原発事故直後、行政をはじめ各方面に患者救出への協力を依頼したものの、対応が後回しにされ、患者救出が遅れた結果、2011年3月18日、「双葉病院が、患者を置き去りにした。患者の搬送に付き添わなかった」などと、事実とは異なる“バッシング”報道が全国紙などに掲載された。博文会は、一連の報道は、前日3月17日夜の福島県の広報によるものと見ており、名誉回復のため、謝罪を求めるのが提訴の目的だ。

 具体的には、謝罪広告を、福島民友新聞、福島民報新聞、河北新聞、読売新聞(全国版)、朝日新聞(全国版)、毎日新聞(全国版)に各1回、福島県のサイトに、謝罪記事を1年間掲載することを求めている。金銭的な賠償は請求していない。

 21日の口頭弁論では、同会理事長の鈴木市郎氏への本人尋問も行われた。鈴木氏は原発事故直後の2011年3月12日から16日までの患者救出の様子を鮮明に説明。また3月17日の前日16日に、福島県の担当者から電話を受け、患者救出の状況を説明したとし、その情報が広報した担当者に伝わらなかったことを示唆した。3月18日に全国紙やテレビで報道された内容については、「(当時、一般市民は)放射能汚染が東京まで広がることを懸念して、(原発事故の状況を新聞やテレビなどで)固唾を飲んで観ていた時に、『患者を置いて、医師が逃げた』という報道は、強烈なインパクトを持って伝わったと思う。悪名高い病院として全国に知れ渡った。『医療施設として失格』と思われただろう」と、当時の心境を苦しい吐露した。

 その後、さまざまな形で福島県に対して働きかけ、「文書」、つまり形の残る方法での謝罪を求めたものの、県は応じず、いまだ名誉が回復されていないと訴えた。「記者を集めて、(3月17日の)発表を行ったのだから、記者を集めて、謝罪発表をしてもらいたい」(鈴木氏)。名誉棄損裁判では通常、慰謝料を求めるが、鈴木氏は求めていない。その理由について、鈴木氏は、「福島県民の皆が再建に向けて頑張っている中で、県民の税金を、(慰謝料に充てることで私的に)使うわけにはいかない」と説明した。


 本裁判で証人尋問は初

 4月21日は、第7回期日で、過去6回は書面などのやり取りが続き、証人尋問はこの日が最初だ。午前10時30分から始まった裁判は、喜田村弁護士による主尋問が30分強、福島県側の反対尋問が約15分、裁判官による尋問が約15分それぞれ行われ、最後に和解が勧告された。

 訴状によると、3月17日に県が広報したのは、「双葉病院内には、病院関係者が一人も残っておらず、自力で歩くことのできない重篤な患者だけが残されていた。直ちに自衛隊が双葉病院に救出に向かったが、双葉病院に病院関係者が一人も残っていなかったため、患者の状態等が一切分からないまま救出せざるを得ず、また寝たきり老人等の重篤な患者であったため、困難な状況での搬出となった。介護の人手が不足していたことなどもあり、3月17日現在、双葉病院の患者のうち14人が死亡している」という内容だ。

 この「双葉病院の院長や職員が、患者を置き去りにして、避難した」と受け取れる広報を受け、翌日の全国紙には「患者搬送に付き添わず」「福島・双葉病院患者だけ残される」などの見出しで報じられた。

 訴状では、主に二つの点で、福島県の広報内容が事実と異なると指摘していた。一つは、自衛隊が病院に到着した際、双葉病院には、鈴木氏をはじめ、職員ら計6人が残っていた点だ。もう一つは、「ただちに自衛隊が救出した」という点。双葉病院と同様に、福島第一原発から半径5km以内にある双葉厚生病院や福島県立大野病院では、3月13日の夕方頃までには患者救出が終了していた。これに対し、双葉病院の患者の自衛隊による救出活動が開始されたのは、14日の午前10時頃からで、終了したのは16日の未明だ(避難の経過などは、『“双葉病院事件”の真相、当事者医師、語る』を参照)。

 県の発表の前日、鈴木氏は県担当者と話す

 鈴木氏らの訴えに対し、福島県は過去6回の裁判で、(1)県の鈴木氏らの名誉穀損行為には悪質性がない、(2)鈴木氏らの名誉穀損の損害は回復されているため、名誉回復の必要性がない――の2点を主張していた。

 21日の本人尋問では、喜田村氏が鈴木氏への質問を通じて、患者救出の経過を明らかにしつつ、主に質問したのは、これら2点に関連する点だ。双葉病院の問題は、2012年7月に最終報告をまとめた、政府の「東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会」、いわゆる「政府事故調」でも取り上げられた。関連する部分を証拠として提出しており、喜田村氏はそれを引用しながら進めた。

 まず(1)の点について。福島県が3月17日の広報した際の担当者は、「福島県災害対策本部救援班」の班長。鈴木氏の発言で注目されたのは、その前日の3月16日に同班の副班長から電話があり、避難の経過を詳しく話したとした点だ。鈴木氏は、「2時間くらい話した」としたものの、「はっきりした時間は覚えていない」としたが、短時間ではなく、「避難の内容については理解してもらった」と述べた。喜田村氏が電話での印象について、「双葉病院のスタッフが、患者を避難させるために全力を尽くしたことを、県は理解してくれた、と思ったのですね」と尋ねると、鈴木氏は「はい」と答えた。

 しかし、結局、班長と副班長がその後、話し合う機会はなく、17日の広報に至り、報道へとつながった。その内容について鈴木氏は、「前日に、副班長と話していたので、びっくりした。このような内容が出てくるとは全く分からなかった。副班長に電話をかけ、『この内容は何だ。どうしてこのような内容になったのか。責任を取ってくれ』といった話をした」などと説明。これに対する副班長の答えは、「しどろもどろな感じで、私の質問に対する答えはなかった」(鈴木氏)。

 “政府事故調”、県の対応を問題視

 福島県は、鈴木氏の名誉が既に回復している根拠として、「政府事故調」などで、この問題が取られていることを挙げる。

 喜田村氏は、福島県の主張について、「県の広報による双葉病院の損害は、もうなくなっているのか」と尋ねると、鈴木氏は、幾つかのエピソードを交え、いまだ名誉が回復されていないとした。例えば、福島県医師会に対しては、鈴木氏の除名を求める声が寄せられたという。明確な時期は示されなかったが、震災から1年経った頃とした。また2014年5月21日号の『朝鮮日報』に掲載された、「入院患者を放置して、全員逃亡」という記事も、証拠として提出されている。

+-----------------------------------------------------------------------
「政府事故調」の最終報告書の抜粋
「広報内容は、そのような事実に反し、あたかも14日以降病院関係者が一切救出に立ち会わず、病院を放棄して立ち去っていたような印象を与える不正確又は不適切な内容と言わざるを得ないものであった。これは、前記事実が県災対本部内で共有されていなかったことなど、救援班が十分な状況の把握をしていなかったことによるものと考えられる。

+-----------------------------------------------------------------------

 さらに、鈴木氏は、「福島県からは、これまで明確な謝罪はない」と述べ、県に対し、何度も質問書などを送付し、文書での謝罪を求めた経緯を説明。一時は県議会議員に依頼し、議会で質問してもらうことを検討したが、「どんな圧力がかかったかは不明だが、結局、質問ができなかった」(鈴木氏)。その後も県に謝罪を働きかけたところ、「文書ではなく、口頭でするから、県に来てほしい」と言われたという。結局、埒が明かず、調停という手段を取ったものの、それでも不成立で、裁判に踏み切ったとした。

 鈴木氏への主尋問の後、反対尋問で福島県の代理人は、双葉病院の患者救出の経過と、鈴木氏が「名誉が回復されていない」とするエピソードの内容について確認。裁判官は、県の副班長とのやり取りなどについて事実確認をし、本人尋問は終了した。



http://www.m3.com/news/iryoishin/314459
「社会医学系の専門医設立を」関係学会が検討
5学会と保健所長会・衛生部長会、6月に提言へ

2015年4月21日(火)配信成相通子(m3.com編集部)

 2017年度から新専門医制度が始まるを踏まえ、社会医学系の5つの学会と日本保健所長会、全国衛生部長会が合同で「社会医学系専門医(仮)」創設に向けて話し合う検討会が4月20日、開催され、関連学会と団体で連携して専門医制度を作る方針で一致した。今後、6月に提言を公表し、日本専門医機構と協議して制度上の取り扱いを決めるとしている。

 日本衛生学会、日本産業衛生学会、日本疫学会、日本公衆衛学会、日本医療・病院管理学会の5学会のほか、日本保健所長会、全国衛生部長会が集まった。19の臨床系の基本領域を柱とする新専門医制度が始まり、臨床系に若手が流れることで、社会医学系の医師の成り手が減ってしまうとの危機感がきっかけになり、検討会が実現した。

 日本公衆衛生学会担当理事で日本医療・病院管理学会担当理事の今中雄一氏(京都大学医療経済学分野教授)は「新専門医制度と同時にスタートしたい」と話し、今後、急ピッチで具体的な研修内容や制度設計を検討する。


 今中氏は「地域包括ケアシステムや地域医療構想を進める中でも、社会医学系の医師が頑張らなければならない」と指摘。「社会学系の医師の能力は見えにくい。コンピーテンシーの体系を分かりやすくして、人材育成の仕組みも見えるようにしなければならない」と述べ、成り手の確保のほかに、社会医学系の医師の技術の指標を作り、質を確保するためにも、専門医制度による資格を作ることが望ましいとした。

 全国衛生部長会副会長の坂元昇氏(川崎市健康福祉局医務監)は「個々人を診る臨床系の医師も重要だが、集団を診て医学の知識で政策立案や制度設計を行う医師の重要性も、ますます高まっている」と述べ、厚生労働省とも協議しながら、行政分野の医師確保も考慮して進めたいとした。

 2017年度に始まる新専門医制度には、社会医学系をカバーする専門医はない。「社会医学系専門医(仮)」がこれまでに創設が決まった19の基本領域の専門医に新たに加わる形になるのか、別の制度になるのかは、今後、日本専門医機構と話し合って決めたいとしている。

 「社会医学系専門医(仮)」は、社会医学系の共通基盤とサブスペシャリティの二階建てを想定しており、社会医学系の専門医としての共通スキルのほかに、産業医などのサブスペシャリティの資格の創設を目指す。共通基盤となるスキルとしては、疫学、統計学、環境保健、行動学、医療管理・政策など、米欧の公衆衛生大学院の必須科目になるスキルのほか、コミュニケーション能力、プロジェクト・マネジメント能力なども挙がった。

 参加する5学会の中では、日本産業衛生学会が唯一、労働衛生を専門とする産業医の専門医制度を実施している。また産業医として働くためには、日本医師会の認定を受けるなど、幾つかの道があるが、社会医学専門医(仮)の取得を要件とはしないとしている。

社会医学系の医師の活躍がわかりづらい

 現在、日本で公衆衛生の大学院は9つあり、公衆衛生を修士課程のコースに取り込んでいる大学院が11と、合計で20以上の大学院で公衆衛生を学ぶことができるという。今後も公衆衛生を取り扱う大学院のコースは増える見込みで、学生からのニーズは少なくないとしている。

 しかし、「行政でも、全国に490ある保健所の10%で所長が決まらず、医師資格がある行政職員は全く充足していない状況」(坂元氏)。原因として、社会医学系では、産業医以外の明確な資格はなく、「何をしているかが分からない」ために成り手が少ない傾向にあったという。

 一方で、公衆衛生の知識を使った政策立案や国民全体の健康状態の把握・指導ができる医師は今後ますます重要になるとみられ、「既に活躍していても知られていない人が多い。ロールモデルを作って、キャリアパスを明確にすべきだ」と今中氏は指摘し、専門医制度として資格を認定することで、若手の医師にアピールできるとした。

 また、坂元氏は、群馬大学医学部附属病院の腹腔鏡手術の事案や聖マリアンナ医科大学病院での精神保健指定医の不正資格問題に触れ、「ガバナンスの観点でも、臨床医だけでなく社会医学系の医師の視点が重要だ」と話し、医学界としても社会医学の重要性について認識を高めるべきだとした。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20150420-OYT1T50125.html
市民病院で源泉徴収漏れ、市が300万円負担
2015年04月21日 11時53分 読売新聞

 三重県の松阪市民病院(松阪市)は20日、医師や看護師らの宿日直手当の一部を誤って非課税とするなど、2010年4月~15年2月に計約2340万円の源泉徴収漏れがあったと発表した。


 松阪税務署の税務調査で判明。同病院は今後、徴収不足分を立て替えたうえで、対象者から同額の返還を求めるが、不納付加算税と延滞税計約300万円は市の負担になるという。

 発表によると、同病院は2次救急医療体制の当番日の宿日直手当のうち4000円分を非課税としてきたが、同税務署から「課税対象になる」として、医師や看護師ら136人分計約330万円の徴収漏れを指摘されたという。

 また、非常勤医師1人の給与についても、法人向けと誤認して源泉徴収していなかったとして、約2010万円の追加徴収を求められた。同病院は「担当者が源泉徴収制度の研修会に参加するなど、再発防止に努めたい」としている。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/314479/?category=report
財務省が四病協の調査を評価、消費税問題
日医の消費税負担の検討会開催

2015年4月21日 池田宏之(m3.com編集部)

 日本医師会は4月21日、財務省と厚生労働省の官僚も交えた、医療機関の控除対象外消費税の負担の“見える化”を議論する「医療機関等の消費税問題 に関する検討会」の第2回会議を開いた。日医などは、現状の補填分について、診療報酬における上乗せ分について精査すれば良いとの認識を示したものの、財務省側は、初診料など細目まで精査して示す必要性を指摘し、委員として出席した日医の今村聡副会長は「隔たりがあった」とした。一方で、財務省の担当者は、四病協などの示した病院補填分のデータについて、一定の評価を示す場面もあった。

 この日の会議は非公開だったが、今村副会長が終了後に取材に応じた。会議では、”見える化”に向けた論点の資料が提出された。日医は、1989年、2007年、2014年の消費税導入および税率引き上げ時に、診療報酬改定で上乗せされた分など、診療報酬本体における補填分によって、医療機関の負担を”見える化”したい考え。これに対して財務省は、「個々の診療行為に係る標準的課税仕入れ額の確定方法」の算出が必要との立場で、初診料や入院料といった細目の中で、補填分を見るべきとの考えを示しているという。

 四病院団体協議会と日本病院団体協議会などは、2014年に消費税率が5%から8%に引き上げられた時点での影響について資料を提示(『消費増税、全病院で344億円の負担増』を参照)。四病協と日病協の調査では、400床以上の病院で補填率の中央値が70.5%にとどまり、大病院ほど補填率が低くなる傾向にあることを説明した。さらに、調査対象の303病院から推計して、全国8540病院で、総額344億円の不足の可能性を示唆している。財務省の担当者は、「調査方法はフェア」との認識を示したといい、医療界として補填額を示すことに向けて、一定の前進があった。ただ、前回の改定においては、個別の病院団体などが出した消費税負担の資料が、オーソライズされたものと認識されなかった経緯があり、今村副会長は、医療界としてまとまった意見を出す重要性を強調した。

 さらに財務省の担当者は、課税転換した場合、「国民の理解を得るのが大事」と指摘したという。理解を得るために努力する主体について、今村副会長は、「医療界や厚労省ではないか」とした。今回の会議に、財務省主計局の担当者が出席している点については、「税制上の解決を求める動きがある中で、よく踏み込んできている」と評価し、厚労省保険局で決定できる診療報酬の問題を超えて、会議に出席していることを評価した。


  1. 2015/04/22(水) 05:33:50|
  2. 未分類
  3. | コメント:0

4月20日 

http://mainichi.jp/select/news/m20150421k0000m040035000c.html
腹腔鏡:千葉県がんセンターと群馬大病院 認定取り消し
毎日新聞 2015年04月20日 19時05分(最終更新 04月20日 19時09分)

 ◇日本肝胆膵外科学会 手術で複数患者死亡で

 腹腔(ふくくう)鏡手術を受けた複数の患者が死亡した問題で日本肝胆膵(かんたんすい)外科学会は20日、千葉県がんセンター(千葉市)と群馬大病院(前橋市)について、難易度が高い手術を行う施設としての学会の認定を取り消したと発表した。

 両病院で患者が死亡した手術を担当した医師と上司の医師それぞれ2人、計4人の指導医資格も取り消した。

 同日出した声明で学会は両施設について「現状で(認定に)ふさわしくないと判断した」とし、4人の指導医は「安心して指導しうる者としては不適切」とした。

 学会は2008年に技能専門医制度を設け、年間30件以上の難しい肝臓手術などを行う病院を「修練施設」と認定している。(共同)



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1504/1504061.html
胃がん検診GL,内視鏡検査を対策型・任意型検診に推奨
国立がん研究センター

[2015年4月20日] Medical Tribune / MT Pro

 国立がん研究センターがん予防・検診研究センターは公式サイトで「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン(GL)」2014年版を発表。胃内視鏡検査を「複数の観察研究で死亡率減少効果を示す相応な証拠がある」として,対策型・任意型検診に推奨した。推奨の裏付けとなる「証拠のレベル」「推奨グレード」ともに従来から対策型検診として推奨されている胃X線検査と肩を並べた。

50歳以上,検診間隔は2~3年

 前回GL(2005年版)では胃内視鏡検査については「死亡率減少効果の有無を判断する証拠が不十分」と判定。対策型検診としては推奨せず,任意型検診として個人の判断で検診受診のための情報提供を行うべきと記載されていた。

 今回,新GLで示された胃内視鏡検査による胃がん検診の推奨内容は次の通り。検診開始年齢と推奨グレードは胃X線検査と同様だが,検診間隔や実施施設の要件に関する但し書きは異なる。

【胃内視鏡検査(証拠のレベル2+,推奨グレード2)】

 複数の観察研究において死亡率減少効果を示す相応な証拠がある。不利益については偽陽性,過剰診断の他,前処置の咽頭麻酔によるショックや穿孔・出血などの偶発症があり,重篤な場合は緊急性を要する。対策型検診・任意型検診としての実施を推奨する。検診対象は50歳以上が望ましく,検診間隔は2~3年とすることが可能である。ただし,重篤な偶発症に迅速かつ適切に対応できる体制が整備できないうちは実施すべきでない。さらに,精度管理体制の整備とともに,不利益について適切な説明を行うべきである

(出典「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン」2014年版)

 その他のペプシノゲン法,ヘリコバクターピロリ抗体,両者の併用法については死亡率減少効果が不明で,対策型検診としては推奨されず「適切な説明に基づく個人の受診は妨げない」と記載された。

胃X線検査の受診率は低迷「今後検診システムの維持が困難に」

 新GLでは,従来行われている胃X線検査について「受診率が低迷している他,今後検診システムの維持が困難になる」と予想。さらに胃内視鏡検査の普及後に行われた症例対照研究では,胃X線検診による死亡率減少効果は胃内視鏡検査に比べ小さいとの評価が示されている。

 今後の研究課題として胃X線検査については「継続には死亡率減少効果の大きさを再検証すべき」,胃内視鏡検査については「死亡率減少効果について引き続き評価研究を行うべき」などとされた他,40歳代への推奨を検討するにはピロリ菌感染率などの基礎資料の蓄積が必要との見解が示された。また,従来の2次(再発)予防だけでなく,1次(初発)予防を含む新たな評価方法やシステム構築を考慮しなくてはならないと指摘している。

(坂口 恵)



http://resemom.jp/article/2015/04/20/24150.html
医学生の9割が「将来に希望」、3割は「授業内容に不満」
2015年4月20日(月) 14時00分


医学部の勉強・学習と自分の未来
04201.jpg

医学部の学習・授業について、将来の有用性
04202.jpg

医学部の授業・学習への満足度
04203.jpg

医師としての将来の希望
04204.jpg

 医学生の多くが、大学での学習と将来のキャリアについて肯定的だが、約3割の学生が授業内容が妥当でないと考えていることが、現役医学生を対象とした調査で明らかになった。

 調査は2014年6月10日から7月5日、日本医師会総合政策研究機構が医学部医学科の学生1,309名を対象にキャリア意識の実態把握を目的に実施した。

 「医学部の勉強・学習に取り組むことで自分の未来がひらける」と感じる医学生は、「強く感じる」19.9%、「まあ感じる」53.7%を合わせて73.6%。「医学部での学習や授業が医師になってから役立つ」と感じる医学生は、「強く思う」24.1%、「まあ思う」57.4%を合わせて81.5%という結果になった。

 また、 「医師としての将来に希望を持っているか」との質問では、「強く持っている」29.3%、「まあ持っている」57.5%と、86.8%の医学生が将来に希望を抱いていることがわかった。

 医学部での学習を、将来の医師としてのキャリアに肯定的に関連づける医学生が数多くいる一方、「医学部での授業・学習の内容について満足しているか」との質問に「妥当」と回答した医学生は10.8%、「まあ妥当」は56.2%で、おおむね満足と感じている医学生は約3分の2(67.0%)だった。

 授業内容を「まったく妥当でない」と答えた割合は4.0%、「あまり妥当でない」23.6%と合わせると27.6%となり、医学部の授業・学習への満足度が低い学生が3割近くいることがわかった。
《勝田綾》



https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/314087/
「必要執刀数の上積みを」、若手が提言
日本外科学会定期学術集会、「若手外科医から見た新しい専門医制度」

2015年4月20日 高橋直純(m3.com編集部)

 第115回日本外科学会定期学術集会で4月16日、特別シンポジウム「若手外科医から見た新しい専門医制度」が開催された。登壇した後期研修医から指導医までの4人は必要症例数の上積みや認定基準の精緻化を求めた一方、司会を務めた外科学会の重鎮らは「非常に頼もしいが、外科志望者が減る中で果たして一般的な意見なのか」と疑問を呈する場面もあった。
「地域医療に混乱ないよう準備進める」

 最初に日本専門医機構理事長の池田康夫氏が「新専門医制度の方向性と日本専門医機構の役割」と題して講演。2015年度から学会認定専門医の更新作業と初期研修医に対する19基本領域の研修プログラムの提示、2017年度から新制度による後期研修の開始、2020年度以降に新制度の専門医の認定が始まるとするスケジュールを提示した。更新に際しては診療実績や学会参加、学術業績に加え、医療安全や医療倫理、感染対策などの共通講習や領域別講習を取り入れる考えも示した上で、「地域医療に混乱を来すことがないよう準備を進めたい」と話した。

 東京ベイ浦安市川医療センター外科の奥村賢治氏は「当院におけるACGME方式外科研修プログラム」と題して、ACGME(米国卒後医学教育認定評議会)の規定に準拠した研修プロクラムを紹介した。研修期間は、初期研修を含まずに5年間で、目標執刀数は500例としており、将来的にはACGMEの規定の750例を目指すとしている。米国のレジデントが毎年受験する到達度テスト(ABSITE)の受験を義務付けたり、各年次で評価を通知し「レジデント・オブ・ザ・イヤー」を選出したりするなど、段階に応じたマイルストーンを設定している。

 奥村氏は「日本では共通した研修プログラムがなく、どの時点を持って一人前の外科医になったのが曖昧。修了時には「総合外科医」を育成できるプログラムが必要では」と述べた。

 「新しい外科専門医制度への期待―外科後期研修医の視点から―」と題してスピーチした三菱京都病院消化器外科の田中崇洋氏は、施設によって教育への温度差があると指摘。自身の経験を示しながら、研修施設の集約化やプログラムの標準化が不可欠とし、特に執刀症例・入院患者症例に関しては、より細分化した基準を設けるべきと述べた。
研修のために医局制度を改革

 金沢大学消化器・乳腺・移植生成外科の牧野勇氏は「若手外科医が外科専門医・サブスペシャリティ専門医研修を合理的に行うためのシステム構築:新専門医制度導入に向けた金沢大学の取組み」と題して、同大外科の改革を紹介した。これまでは初期研修後に2つある外科系講座 のどちらかに入局する仕組みだったが、現在は3年間はどちらにも所属せず、前半の1年半は大学病院、後半は関連病院を3施設回り、研修するようにしたという。両外科を調整する中立機関として外科専攻医支援機構を設立し、プログラムの作成や配属調整、指導医に対する助言や指導などを行う機能を持たせた。牧野氏は「新制度導入をよい機会として、制度改革に取り組んでいる」と報告した。

 沖縄県立中部病院外科の村上隆啓氏は「これからの外科専門医制度と外科医教育:地方一般病院からの見解」として、地域の人口、疾病構造、医療施設状況に応じた、外科専門医、修練施設の指定と調整が必要と指摘した。初期臨床研修では全国的に知られる同病院の研修プログラムを紹介。歴史的経緯もあり1968年から米国式の研修プログラムを実施しており、5年間のプログラムでは一般外科の中で、外科分野を一通り学んだ後、離島の中核病院で勤務することが求められる。「朝から晩まで365日行うことで外科医になれる」と話した。

 最後に、後期研修中の市立函館病院心臓血管外科の柴田豪氏は「僕が願う専門医制度―心臓血管外科専門医制度について―」を説明。現在のカリキュラムは患者から信頼される標準的な医療が行える心臓血管外科医になれるか不安があるとして、最低執刀数の底上げや、早くからサブスペシャリティである心臓血管外科のトレーニングを受けられるようにしてほしいと要望した。

外科医志望が減っている原因は?

 登壇者らによるディスカッションでは、司会を務めた外科学会専門医制度委員長の北川雄光氏(慶応義塾大学一般・消化器外科教授)が「専門医プログラムを決める中でハードルを上げすぎないようにしようと議論していた。果たしてみなさんはマジョリティか」と問題提起。外科志望者が減っている現状について、演者に意見を求めると「女性医師の増加」「リスクを回避したい、自分の時間を持ちたいという学生が増えてきた」という声が出る一方、「志望者の質は昔と変わらない」「専門医制度がしっかりすれば増える」という意見も出た。

 同じく司会を務めた東京女子医科大学消化器外科教授の山本雅一氏は「一人前の総合外科医になれという意見があったが、専門と総合のどちらに力を入れたいか」と質問。村上氏は「当院で一般外科をやった後で、他院でサブスぺシャリティに集中する期間を求めている。最近は合併症の患者が多いので、多くの領域を経験していることで、(専門)領域の先生に話をつなぎやすい」と指摘。他2人も総合的な経験を重視する中で、唯一、柴田氏が「心臓血管外科ではなかなか手術ができない医師が多い。少しでも早く一人前になりたい」と訴えた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/45507.html?src=recom
7対1届け出病床の減少続く- 昨年11月調査、10対1病床は1万超減
2015年04月20日 18時07分

 昨年11月時点の一般病棟7対1入院基本料の届け出病床は36万6510床で、同年5月時点と比べ7558床減ったことが日本アルトマーク(東京都中央区)の調査で分かった。同社が半年ごとに実施する調査では、同入院基本料の届け出病床数の減少は2回連続。【佐藤貴彦】

 同社によると、昨年11月時点で一般病棟入院基本料を届け出ていた病院数は5123施設(前回調査比56施設減)。7対1は1551施設(同68施設減)だった。そのほか、10対1が2153施設(同34施設増)、13対1が412施設(同9施設増)、15対1が866施設(同22施設減)などだった。

 一方、病床数は7対1が最多の36万6510床で、前回調査から減ったものの一般病棟入院基本料の届け出病床の約6割を占めた。10対1は17万8486床で、前回調査と比べ1万601床減少。13対1は2万2404床(同120床減)、15対1は4万5629床(同1694床減)だった=グラフ、クリックで拡大=。

■地域包括ケア病棟は半年で2万床超える増加

 昨年11月時点で地域包括ケア病棟入院料か同入院医療管理料を届け出ていた病院は895施設だった。届け出病床は計2万3790床で、同年5月時点と比べ2万1070床増加。このうち、点数が高い同入院料1か同入院医療管理料1の届け出病床は2万2125床(同1万9714床増)だった。
05204b.jpg



http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2015042002000169.html
【私説・論説室から】
医薬分業の弊害を見直せ

2015年4月20日 東京新聞

 街のクリニックや病院で処方箋をもらって院外薬局で薬を買うと、院内薬局に比べて二・五倍も値段が高い。おかしくないか。

 たとえば、院内薬局なら内服薬七日分で七百二十円である。ところが院外だと千八百五十円もかかる(規制改革推進室調べ)。

 どうして、こんな違いが生じるか。一言で言えば、政策で医者と薬局を優遇しているからだ。政府は一九七四年に院外処方箋に対する診療報酬を五倍に引き上げた。一方で薬局が受け取る調剤報酬も手厚くした。

 病院が院内に薬局を抱えていると、薬の在庫コストがかかる。半面、患者に薬を出せば出すほどもうかりコスト削減にもなるから、薬漬け医療になりやすい。そんな医薬一体の弊害を改めるのが狙いだった。

 「医薬分業」を政策的に進めた結果、爆発的に院外薬局が増えた。昔は院内処方が普通だったが、いまでは病院の前には薬局が乱立している。それくらいもうかるのである。

 薬局業界は「薬局は複数の処方箋をチェックして飲み合わせを考えたり、飲み残しがあれば医師と相談して処方を変えたりする独自のサービスをしている」という。

 だが、つい最近も大手薬局チェーンが薬剤服用歴を記録管理せずに、調剤報酬を不正に受け取っていた事件が発覚したばかりだ。高い薬代で患者に重すぎる負担を押し付ける仕組みは改めるべきだ。 (長谷川幸洋)



http://www.m3.com/news/general/314069?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150420&dcf_doctor=true&mc.l=98039674
リフィル、分割調剤を検討 内閣府
2015年4月20日(月)配信薬事日報

経営の独立性確保 罰則強化で

 内閣府は16日、規制改革会議の健康・医療作業部会に「医薬分業推進の下での規制の見直し」についての論点を提示した。かかりつけ薬局機能を高めることを目的に、リフィル処方箋の導入や分割調剤の見直しに関する検討を加速させることを提案。会議側と厚生労働省は、薬局のかかりつけ機能を診療報酬などで重点的に評価すべき、との認識で一致した。今後、6月の答申や規制改革実施計画にどう盛り込むかについて、厚労省と調整する。また、医療機関の敷地内に薬局を開設してはならないとする構造上の規制の見直しも求めたが、経営の独立性は罰則の強化などで確保できると主張した会議側に対し、厚労省は経営上の独立性を確保するには構造上の独立が必要と慎重な姿勢を示し、結論は出なかった。

規制改革会議WGが論点提示

 3月の公開ディスカッションでは、「医薬分業における規制の見直し」をテーマに掲げていたが、医薬分業を前提としつつ、その効果を検証し、分業のあり方を見直すとの趣旨から、「医薬分業推進の下での規制の見直し」に変更した。論点は、医薬分業をテーマに取り上げた「公開ディスカッション」を踏まえ、さらに議論が必要とされた事項。

 医薬分業のコストとメリットをめぐって、患者が薬局に支払う費用と受けるサービスが見合っていないと感じる国民が多い現状を踏まえ、薬局に対する診療報酬を見直すことを提案。

 その上で、調剤技術の進歩や高齢化の進展に伴い、薬剤師の業務内容が大きく変わっているため、在宅医療への関与など、専門性を生かした業務のあり方を改めて検証すべきとした。

 また、医薬分業の効果を検証するため、厚労省が定性・定量の両面から評価し、政策目標を明確化させることも求めた。

 会議終了後に会見した内閣府の大熊裕二規制改革推進室参事官によると、薬局のかかりつけ機能の部分に、診療報酬点数を重点化すべきという考え方については、会議側委員と厚労省で「同じ方向を向いていた」とした。

 医療機関と別の場所に薬局を設置しなければならないとする構造上の規制については、薬剤師が医師と独立した立場で薬学的管理を行う必要性を示しつつ、医療機関と薬局の独立性が確保されるのであれば、規制を見直すよう求めた。

 会議側委員が「厳罰の強化といった手法で経営上の独立性は担保できる」と主張したのに対し、厚労省は、薬局が同じ敷地内にあれば、特定の医療機関からの処方箋が集中して、経営の独立性が担保できなくなると反論し、意見が対立した。 

新薬の14日処方制限も見直し

 この日の会議では、新薬の処方日数制限についても議論した。現行では、新薬は一定期間、患者の観察を十分に行う必要があるとの観点から、抗HIV薬など一部の薬剤を除き、薬価収載の翌月から1年間は原則として1回14日分までしか処方できない。

 これに対して会議側は、「仕事などで2週間に1回の通院が困難な患者もいる」と指摘し、処方日数の制限見直しを進めるよう求めた。今後、この提案を答申や規制改革実施計画にどう盛り込むかについて、厚労省と調整する。



http://www.m3.com/news/general/314131
【神奈川】指定医不足も深刻 関係者らが指摘 聖マリアンナ医大病院の不正取得問題
2015年4月20日(月)配信 神奈川新聞

 聖マリアンナ医大病院(川崎市宮前区)の医師が精神保健指定医資格を不正取得し取り消し処分を受けた問題をめぐり、重度の精神障害がある患者に向き合う関係者らに波紋が広がっている。「社会の信頼を裏切る行為で、精神科医療全体への不信や不安を生みかねない」―。専門家は同病院のずさんな体制を非難するとともに、病棟勤務医の減少も背景にあるとの見方を示す。患者の保護を担う関係者も、深刻な指定医不足に目を向けるべきと強調している。

 同病院の精神科受診者数は1日平均約130人(2013年度)で、県全域で進めている精神科救急医療体制にも協力している。今年4月1日時点で常勤の指定医は12人おり、このうち7人の資格取り消しが決定。当面は残る5人で診療体制の維持を図るとしているが、「入院診療は縮小せざるを得ない」(尾崎承一病院長)のが現状という。

 厚生労働省関東信越厚生局によると、県内在住の指定医は882人(14年度)で、11年度に比べ58人増えた。ただ、自身も指定医で医療法制度に詳しい東洋大の白石弘巳教授は「病棟の指定医は、むしろ少なくなっている」とみる。「暴れてしまうような重症患者を担当したり、患者に怒鳴られたりする病院勤務を敬遠する医師は多い」とし、比較的症状が軽い通院患者を診察するクリニックでの勤務を希望するケースが増えているのが実情という。

 実際、重い精神障害がある患者に向き合う現場では、受け入れ先をめぐる困惑が続いている。

 「自傷他害の恐れ」があり精神保健指定医の診断が必要とされるケースの多くは、警察に保護される。県警幹部によると、ほぼ毎日数人を保護する警察署もある中、指定医や入院先は慢性的に不足しており、署内で長時間の保護を余儀なくされるケースも少なくないという。

 本人の同意なしで強制的に入院させる「措置入院」には2人以上の指定医の判定が必要だが、医師がなかなか見つからず「署内で一晩を明かすことも珍しくない。指定医はそれだけ足りていない」と元県警幹部は強調する。「入院先も見つからず、警察官が県東部から西部の病院に送り届けることもしばしばある」と打ち明けた。

 別の県警幹部は「保護室がない署は他署を頼ったりしている。(自傷他害行為を防ぐため)署員はつきっきりで対応し、警察の負担は大きい」とし、「指定医不足という運用上の課題こそ深刻だ」と指摘する



http://www.asahi.com/articles/ASH4G41BDH4GUUPI004.html
製薬会社からの受領金、不適切申告35件 医師ら8人
沢木香織
2015年4月21日03時01分朝日新聞

薬事文科会の参加規定
07215.jpg

 新薬の承認などを審議する厚生労働省薬事・食品衛生審議会薬事分科会の委員を務める医師らが、製薬会社から受け取った講演料などを正しく申告しなかった事例が2014年度に8人で計35件あった。このうち2件では、受取額が規定の上限を超えた委員が議決に加わっていた。医師へ支払った講演料など製薬会社が公表したものを朝日新聞が集計して判明した。

 薬事分科会では、新薬の製造・販売や、すでに売られている薬の適応拡大を審議する。公平さを確保するため、委員は製薬会社から受け取った講演料や寄付金を申告するよう参加規定で定めている。

 委員は、審議される薬を出す社、または競合関係にある社から、過去3年度で受け取った金銭のうち最も多かった年度を申告する。「受領なし」「50万円以下」「50万円超~500万円以下」「500万円超」のいずれかを選ぶ。50万円超は議決に、500万円超は審議に加われない。

 朝日新聞は、薬事分科会の医薬品第一部会と第二部会が14年4月から11月までに非公開で開いた計13回の会議を検証した。各21委員で構成する両部会は計93議題を審議。議題ごとに委員が提出した申告書と、製薬会社が公表した13年度の支払額を照合した。

 このうち7委員は、審議に関係する製薬会社から13年度に講演料など2万~27万円を受け取ったのに、27議題で「受領なし」と申告していた。7委員が重なった議題もあり、不正確だった申告は計33件にのぼる。委員が申告する受領額は3年度分だが、朝日新聞が検証できたのは製薬会社が金額を公表した13年度のみ。12年度と14年度は公表されておらず、申告漏れがほかにもある可能性はある。

 このほか、第一部会の委員が、審議に関係する社から12年度に50万円超を受け取っていたのに、2議題で「50万円以下」と申告していた。2件とも参加規定に反して議決にも加わっていた。この委員は申告対象が前年度のみと誤認していたといい、「関係者にご迷惑をおかけしたことをおわびする」とコメントした。

 厚労省医薬食品局総務課は「議決権がない委員が議決に加わったことは極めて遺憾」としつつも、「承認に必要な過半数の賛成を得ており、議決に影響はなかった。2件の議決は有効だと考える」としている。

 参加規定は08年にできたが、罰則はなく、厚労省は委員の自己申告に委ねて真偽の確認まではしていなかった。製薬会社が昨年から医師への支払額の公表を始めたことから、参加規定の運用状況を評価する委員会で昨年10月、薬事分科会委員の申告を確認するのに活用できないかとの意見が上がった。これを受け厚労省は、委員の申告内容を製薬会社に問い合わせて点検することを今年度から試行的に始めるという。(沢木香織)



http://www.sankei.com/west/news/150420/wst1504200083-n1.html
生体肝移植問題 4人死亡の神戸の病院長「十分な体制で全力を尽くしてきた」
2015.4.20 23:35 産経ニュース

 神戸市の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター」で生体肝移植手術を受けた4人が術後1カ月以内に死亡した問題で、京都大名誉教授で同センターの田中紘一院長(73)は20日、「十分な体制のもとで手術を行っている。生と死のはざまで手術を求めた患者に対し、全力を尽くしてきた」と話し、改めて医療ミスではないとの見解を示した。

 問題を調査している日本肝移植研究会は、センターについて、移植治療を行うには医師が少なく、検査や検討が不十分だった可能性を指摘し、生体肝移植手術の中止を提言する方針を固めている。

 田中院長は、研究会から数日以内に提言をまとめた報告書が届くとの見方を示し、「心配をかけたので、事実誤認があり反論するところがあれば、きちんと説明したい」と述べた。

 また、近く実施する予定だった9例目の手術の中止を決めたことについては、「患者と臓器提供者の双方にがんが見つかったため、手術前にもっと精査が必要だと判断した」とし、一連の問題とは無関係だと強調した。



https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201504/0007940555.shtml
生体肝移植4人死亡問題 「最後の希望、納得して移植」手術受けた木山さん
2015/4/20 22:20 神戸新聞

生体肝移植手術を受けた体験を話す木山稔さん(左)と長男の智さん=20日午後、神戸市中央区港島南町1(撮影・小林良多)
 神戸市中央区の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター」で、生体肝移植手術を受けた患者4人が死亡した問題を受け、同センターで今月8日、8例目の生体肝移植手術を受けた木山稔さん(63)=神戸市須磨区=が20日、神戸新聞社の取材に応じ、危険性の説明を受けた上で、「納得して手術を受けた」と話した。

 木山さんは長く肝硬変を患い、昨年末には「余命は3カ月から半年」と宣告を受けた。移植しか道がない中でセンターを受診。「血液型不適合で難しい症例」(センター)だったが、術後の経過は良好という。

 同センターを移植を待つ患者にとっての「最後の希望」ととらえる木山さん。延期される9人目の手術についても「患者を第一に考えれば、答えは自然に出る」と述べ、早期の再開を期待した。

 臓器を提供した長男の智さん(36)=同市長田区=も「ドナー(提供者)である自分の命を第一にする、と説明され、大きな不安はなかった」と話した。



http://mainichi.jp/shimen/news/20150421ddm010040018000c.html
東日本大震災4年:医薬品卸売業の取り組み 命つなぐ流通網 必要な時・場所へ、必要量を確実に
毎日新聞 2015年04月21日 東京朝刊

 国内に流通している医療用医薬品は約1万数千種類に及び、製薬会社から約23万カ所の病院や診療所、保険薬局などに供給されている。「毛細血管型」と呼ばれる日本独自のシステムで、この流通網を支えているのが医薬品卸売業界だ。平常時はもちろんのこと、自然災害、新型インフルエンザのパンデミック(世界的大流行)などの緊急時への対応も迫られる。東日本大震災の発生から丸4年が経過する中、医薬品の安定供給維持に取り組む業界の動きを追った。【河嶋浩司】

 ◇JMATに初加入

 東日本大震災から4年目を迎えようとしていた昨年3月9日。宮城県医師会は県歯科医師会、県薬剤師会、県看護協会、県医薬品卸組合の医療関連5団体で構成する「JMAT宮城」の発足を発表した。医薬品卸団体がJMATの構成団体に加わったのは、全国でも初の試みで注目を集めている。

 JMATは、日本医師会災害医療チーム(Japan Medical Association Team)のこと。被災地の都道府県医師会の要請に基づき、日本医師会から依頼があった場合に被災地に派遣され、主に災害発生から48時間以上経過した亜急性期、慢性期の医療救護活動や被災医療機関の診療支援を担う。派遣期間は、3〜7日をめどとしている。

 大規模災害や多数の傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた災害派遣医療チーム(DMAT)とともに、東日本大震災でも多くの被災者の救命や治療にあたった。

 東日本大震災の経験を踏まえ、医師、看護師だけではなく、多業種が協力しあう態勢の確立が必要だと判断し、宮城県医薬品卸組合が加わった。その狙いについて同組合の一條武理事長は「日本の医薬品卸は、すべての病院、診療所、薬局との取引がある。医療機関が混乱する中、どの施設に何があり、何が必要かを把握していることが強み」と話す。

 宮城県内27カ所の物流拠点を通じ、災害時の医薬品供給を担うほか、輸液や緊急ショック用剤などに加え、降圧薬や糖尿病治療薬など慢性疾患用医薬品を加えた計82品目について0・6カ月間分を備蓄し、発災時の迅速な医薬品提供態勢も整えている。

 また、医療機関と自治体の災害対策本部との間の連絡機能を卸組合が担うことで円滑な情報収集にも寄与することが期待されている。

 ◇医療、介護と連携

 新型インフルエンザのパンデミック対策では、ワクチンや抗インフルエンザウイルス薬を、いかに迅速に運ぶかが、パンデミックに陥らないための重要な対策のひとつになっている。

 新型インフルエンザ対策特別措置法は、医薬品卸売業を指定公共機関に指定。製薬会社から医療機関へ医薬品を運ぶ役割を担っている。あらかじめ行動計画を定め、感染を防ぐための防護服なども常備し、緊急事態に備えている。

 一方、超高齢社会に対応するために国が進めている地域包括ケアシステムの中でも、医薬品卸売業の果たす役割に期待が集まっている。地域包括ケアシステムは高齢者が住みなれた地域で、医療、介護が連携し、できるだけ長く生活できるように地域で支援しようというシステム。機動力を持ち、地域で必要な医薬品情報を把握する医薬品卸売業が地域のシステムに参入することで、医療、介護との連携をスムーズにしている。

 ◇災害教訓に対策を強化

 阪神大震災(1995年)や中越地震(2004年)、東日本大震災(11年)など相次ぐ自然災害をへて、医薬品卸売業界もさまざまな対策を強化してきた。

 物流拠点となる地域の集配センターに、免震ゴムを採用するなど耐震対策の強化が進んでいる。津波被害に備えて、トラックヤードを地上3階に設けるなどの工夫をしているところもある。東日本大震災では、車両の燃料となるガソリンの供給が途絶えるなどのトラブルが発生したため、集配センター内に自前の燃料補給施設を設けているほか、停電に備えて自家用発電装置を付設するなどの対応が進んでいる。



http://mainichi.jp/shimen/news/20150421ddm010040020000c.html
東日本大震災4年:医薬品卸売業の取り組み 安定供給に使命感 日本医薬品卸売業連合会会長、バイタルネット社長・鈴木氏に聞く
毎日新聞 2015年04月21日 東京朝刊

 ◇日本医薬品卸売業連合会会長、バイタルネット社長・鈴木賢氏

 「平時はもちろん、非常時においても、国民の命を守っているという強い使命感が、私たちの財産です」と語る一般社団法人日本医薬品卸売業連合会(医薬卸連)の鈴木賢会長に聞いた。

 −−情報通信技術(ICT)を駆使し、医薬品のバーコード表示を推進するなど「流通改革」を掲げていますね。

 私たちが扱っているのは医薬品です。安全が最優先されなければなりません。届けるだけではだめなのです。卸売業者が管理しているからこそ、間違いなく届けられ、不良品があれば追跡調査と即時回収ができる態勢を取ることが可能なのです。そのために、バーコード表示による流通管理を徹底しているわけです。海外を中心にインターネットによる偽薬の流通が問題になっていますが、日本の卸売業者を通った医薬品には偽薬が混入する余地はありません。

 −−日本の医薬品卸売業のシステムは海外からも注目されていますね。

 日本では諸外国と違い、製薬企業のMR(医薬情報担当者)のほか、卸売企業のMS(医薬品卸販売担当者)が開業医や薬局などに情報提供を行っています。MSは中立的な立場から開業医などに医薬品情報の提供が可能です。物流機能だけにとどまらないヘルスケアコーディネーター的な役割も担っています。2002年の薬事法改正で、医薬品の市販直後調査や品質保証体制の大幅な見直しが行われ、安全管理業務の一層の強化が製造販売業者の必須業務となりましたが、卸売企業はこの業務の一部について受託が可能になりました。医薬品安全対策の一翼も担っているのです。

 −−東日本大震災では鈴木会長の会社も含め、各社の東北の集配センターも大きな被害を受けました。

 共同配送を実施するなど業者間の連携もよく、迅速な対応がとれました。自らも被災者でありながら、薬を届ける社員の姿に涙したのを覚えています。

 今回の震災では、医薬品卸売業者が災害対策本部に詰めて、情報収集にあたったのが大きかったと思います。緊急の医薬品に加え、どこの医療機関に、日ごろからどんな医薬品を配送していたのかをつかんでいる人が本部にいれば、その時、必要な医薬品を把握し、的確に配送できる。JMAT宮城に宮城県医薬品卸組合が参加することになったのもこうした成果が認識されたからだと思います。地域の実情に応じた「毛細血管型」物流システムの機能が十分に発揮された事例だと思います。

 −−超高齢社会の中で地域包括ケアシステム構築でも、重要な役割を果たしそうです。

 地域の実情に応じた対応ができるという意味では、医療・介護の現場をつなぐ役割をすでに果たしている地域もあります。新型インフルエンザ対策や自然災害に備えた耐震対策など、これからも平時はもちろんのこと、緊急時にも安定した医薬品の供給態勢を維持できるように努めていきたいと考えています。

==============

 ■人物略歴
 ◇すずき・けん
 1948年宮城県生まれ。74年米国マッケンドリュー大卒、前身の鈴彦に入社。商号変更したサンエスで社長、2001年にバイタルネットに商号変更し社長。09年からバイタルケーエスケー・ホールディングス社長。13年から日本医薬品卸売業連合会会長。



http://mainichi.jp/shimen/news/20150421ddm010040021000c.html
東日本大震災4年:医薬品卸売業の取り組み 「毛細血管型」震災時に機能発揮 厚生労働省医政局経済課長・城克文氏
毎日新聞 2015年04月21日 東京朝刊

 日本の医薬品卸売業者は、1万数千種類に及ぶ医療用医薬品などを全国津々浦々にある約23万カ所の医療機関・薬局などへ、必要な時に、必要な量を、必要な場所に迅速かつ確実に供給する基本的な機能に加え、不良品の回収などといった特殊な機能を持っています。

 「毛細血管型」と呼ばれる海外にも例をみない流通モデルを確立していて、2004年の中越地震、09年の新型インフルエンザ、11年の東日本大震災の際にも、その機能を発揮し、社会的インフラとして欠かすことのできない存在であることを示してきました。

 例えば、新型インフルエンザ対策のワクチンの全体の必要量が確保されたとしても、必要とする人たちが地域によって偏っていたり、あるいは遠隔地の1人のためにも供給せざるをえなかったりなどの課題が生じます。この課題を解決する力を持っているのが、医薬品卸売業界です。コスト面から考えれば、採算が合いませんが、医療の一端を担っているという使命感によって支えられています。

 また、これらの運用を支えているのがICTの積極的な活用とバーコード表示などの流通コードの標準化です。事故があった場合の回収などでも、この標準化によって流通経路の効率的な追跡(トレーサビリティー)を可能にしています。

 製薬業者と医療機関などを有機的につなぐ医薬品卸売業者の果たすべき役割は、今後ともますます、重要になってきます。(談)



http://medg.jp/mt/?p=3551
Vol.076 群馬大と医療事故調 ~群大「事故調」は混在の旧来型~
医療ガバナンス学会 (2015年4月20日 06:00)
井上法律事務所 弁護士
井上清成
2015年4月20日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
この原稿は『月刊集中』4月15日発売号からの転載です。

1.国際的水準の医療事故調

 この3月20日に厚生労働省「医療事故調査制度の施行に係る検討会」の取りまとめが行われ、公表された。この取りまとめられた医療事故調は、WHOドラフトガイドラインにいうところの「学習を目的としたシステム」に準拠していて、国際的水準のものといえる。
この大きな特徴は、図Aのように、「学習を目的としたシステム」(非懲罰性、秘匿性などが条件)と、「説明責任を目的としたシステム」とを切り分けることにほかならない。「学習」による医療安全の増進の現実化のため、「説明責任」をはじめとする責任問題(刑事責任・民事責任・行政責任・社会的責任など)をことさらに切り離す。だから、事故調に責任問題が混在したもの、たとえば責任追及型事故調になってはならない。誤解してはならないのは、責任問題と切り離しているだけなのだから、決して責任免除型(または責任減少型)の事故調というわけでもないことである。単に、説明責任をはじめとする責任問題とは切り離しただけなので、説明責任などの責任問題とは関係が無いだけ、といってもよい。

ところが、残念ながら、マスメディアの多くや一部の事故調関係者の思考は、約10年くらい前からの旧来型(原因究明と再発防止)のままである。旧来型は、「原因究明と再発防止」という標語で象徴されることが多い。図Bのように、「説明責任」と「学習」を一つの制度で実現しようとするもので、この二つが混在してしまう。往々にして、責任追及が中心にもなりかねない。幸いなことに、今般の医療事故調査制度(10月1日施行)は、国際的水準のものとなったので、「混在の旧来型」にならずに済んだ。

2.群馬大は混在の旧来型

 この2月以降、「群馬大学医学部附属病院」を巡る報道が過熱してしまった。大きな契機は、同病院の「事故調査委員会」による「腹腔鏡下肝切除術事故調査報告書」の公表である。
最も目を引くのは、「死亡事例の医学的検証(個別事項)」において、8例すべてについてそれぞれ「以上のことから、過失があったと判断される。」と明記されたことであろう。過失の認定判断をして、しかも、その事故報告書を公表したことなどは、今般の制度のような「学習」を目的としたシステムではありえない。つまり、群馬大のそれは「混在の旧来型」だということである。

3.特殊状況下の事故調

 国際的水準と掛け離れた「混在の旧来型」となってしまった理由は、群馬大の置かれた特殊状況にあると推測されよう。特殊状況の第1は、高い診療報酬をとれる特定機能病院の承認が危機に瀕していることである。厚労省医政局地域医療計画課(かつての指導課)による行政指導に基づくものではあろう。しかし、過熱報道や特定機能病院承認取消のプレッシャーの下では、まともな「学習」的な「事故調」などは到底期待できない。これ以上に「事故調」を続行したり追加補充しようとすると傷を深くするだけであるから、群馬大は、これ以上の「事故調」は開催すべきではなかろう。

第2は、大学の教授人事や運営の問題が絡んでいるであろうことである。問題性の一つは、教授の診療への指示・指導能力という教授人事制度の根幹に関わるものかもしれない。当然、運営問題も含めて文部科学省の行政指導もあったであろう。混在を越えて混線してしまっても仕方がないかもしれない。

第3は、マスメディアなども含めて皆が医師個人の手術の未熟さ・下手さに注目しすぎていることである。高い診療報酬を取りながら未熟だったり下手だったりすれば、確かに不当なことであろうし、比例的平等の原則にも反しよう。しかし、それ以上の問題性は、この未熟さ・下手さへの注目が刑事事件(業務上過失致死罪)に直結してしまいやしないかという恐れである。過失犯という犯罪は、悪いから罰するのであって、決して未熟だから下手だから罰するものであってはならない。それは刑法の責任主義に反することである。

第4は、虚偽の診断書の作成の疑いが持たれていることであろう。虚偽診断書作成罪(刑法第160条)は「公務所に提出」用のものに限られているので、この件では問題ない。しかし、たとえ生命保険提出用のものであっても、民間ではなく国立大学なので、虚偽公文書作成罪(刑法第156条)が成立する可能性がある。この犯罪は過失犯ではなくて故意犯なので、医師といえども犯罪構成要件に該当する事実があれば有罪とされうることもやむをえないであろう。

第5は、保険診療報酬の不正・不当請求の問題やその他の倫理問題も絡んでいるが、ここでは省く。

以上のとおりの特殊状況であるから、「事故調」をやろうとすると、どうしても「混在の旧来型」となってしまい、さらに混迷を深める。そこで、「事故調」で諸問題を包摂しようとせず、問題ごとに一つ一つ対処していくことが賢明であろう。まさにクライシス・ガバナンスの観点が要請される状況である。

4.医療事故調の目指すところ

 ところで、群馬大は「改善報告書」も併せて公表した。その中に、「院内全死亡症例の収集と検証」「死亡症例検証委員会を設置、全死亡症例を収集」という項目がある。
実はこれこそが、10月1日の今般の医療事故調施行以降、すべての医療機関で、現場の実情に合わせてではあるが、やらなければならないことであろう。群馬大学医学部附属病院に限らず、すべての医療機関において、程度の差こそあれ、是非とも実施しなければならないことである。「予期しなかった死亡」ではなく、「予期していた死亡」を全死亡症例について、説明の有無、診療録記載の有無、または、医療従事者の事情聴取(医療安全管理委員会の意見聴取も。)の観点からスクリーニングしていかねばならない。

もちろん現場の負荷とのバランスで調整しつつではあるが、全死亡症例をスクリーニングしつつ、自然にインフォームドコンセントの向上と診療録記載の充実化へ誘導しようというのが、今般の医療事故調の目指すところであろう。全国津々浦々のすべての医療機関において、バラつきはあっても皆がそれなりに向上・充実化することこそが、マクロの医療安全の総和の増加につながるのであり、これこそが国民すべての利益であり期待でもある。



https://www.m3.com/news/iryoishin/313124?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD150419&dcf_doctor=true&mc.l=98011368
シリーズ: 医局?転職?キャリアに関する大調査
「医局なければ、へき地行かない」「裁判で助け」◆Vol.7-2
経験、職場、教授、医師派遣……医局への思い

レポート 2015年4月19日(日)配信高橋直純(m3.com編集部)

Q18 医局人事という制度についてのご意見を教えてください。また、医局に所属していて良かったと思えたエピソードもあれば、教えてください。

【医局のメリット;人事・職場】
県内の関連病院との風通しが明らかによくなる。
・ 関連病院の部長は、医局人事で動いている人。
・ 意に沿った異動をしてもらった。
・ 問題が起こっても異動させてもらえる。
・ 見合いの時に、「○○大学病院に勤務医局に属している」と言えば、相手の親御さんに強い説得力が働いていた印象を持つ。やはり、働き口に困らない(困りにくい)のが良いと思う。
・ 周辺の医療機関にも関連病院が多く、困った症例などは治療を依頼しやすいこともメリットだと思います。
・ 病気になって長期離脱した医局員も復帰まで助けてもらえる。
・ 病気になった際の保険、失職のリスクがない。
・ 昇進がむずかしい。
・ 同じ医局員として、比較的まとまりのある診療ができる。
・ 難しい症例を大学病院へ送ることができる。
・ 妊娠出産を繰り返しているので、その都度一度退職しなければならないが、復帰後の就職先は面倒を見てもらえる。
・ 自分を認めてもらったり、評価してもらう時の後ろ盾として非常に有用です。
・ 医局人事の良い点は使えない医師もそれなりに対応できること。一方でその責任も上司や中間職にはかかり、育成の責任がかかること。育てた若手の退職が結果として上司や中間職に余分なストレスがかかること。ただし、それでも育てた若手の活躍はよいことだと思えること。
・ 病気で入院した時、助かった。
・ 互助会程度の存在としては役には立ちますが、給与やキャリアアップには邪魔な存在です。
・ いろいろな勤務体系の相談も受けてもらえる。
・ 医師の一都市集中化を避けるシステムとして有用だと思います。苦労しなくても仕事にありつけるのが良いと思います。
・ 人間関係がうまくいかない時に考慮がある。
・ 体調不良時に休みやすい。
・ 病気で長期療養になったが人事での配慮があった。
・ 医療事故で守ってくれた。
・ キャリア形成を考えた人事を行っているため、きちんと教育された専門医が育っていると思う。後輩を育てる義務も負うが、自分もそうやって教育してもらい、時には守ってもらってきたと思う。
・ 医局がないと全てを自力で切り拓かないといけないので大変。
・ 家庭環境などを考慮して勤務先を紹介してくれた。
・ 裁判でいろいろな先生方に助けていただいた。
・ 体調崩しても臨時医師の応援がある。。
・ 自分で考えずに就職先が決まるという点では恵まれているかもしれません。
・ その施設ごとで色々と違ってくるところがあり、視野を広げる観点ではよいと考えているものの、1年ごとの異動ばかりでは慣れた頃にまた1からやり直しになってしまってしまうので、個人的にはどうかと思っている。
・ 派遣先病院で、トラブルがあったときや勤務体制に意見を言いたいときに医局のバックアップがある。
・ バックに大学医局があることで、関連病院での待遇がいい。
・ 医局とつながりがあると、忙しい時などに手伝ってもらえる。
・ 自分は医局に紹介してもらった病院が、僻地なのですがやりがいがあるのでとてもよかったです。
・ 正当な理由なく移動が命じられる 好き嫌いの人事。

【医師派遣】
・ 地方への医師派遣には医局は必要。だれも田舎には行きたくない。
・ 一定の人数を派遣してもらえる。
・ 医局は派遣会社、就職あっせん業者と考えている。初期研修後期研修のときはよく知っている先生方に指導してもらえたのがよかった。
・ 派遣される我々は任期がある中で最大限の成果を出そうと努力する。
・ 病院にとっても人材の確保が安定するメリットがある。。
・ 頻繁に人事異動があるのが、教育という名目であるが、あまりよろしくない。
・ 僻地での医師不足のためには必要。
・ 医局にとっては人材が豊富になることで様々な分野で発展できる。
・ 一般病院にいても、医局人事でなければ医師数確保できない施設が多いので必要。
・ 地方の中核病院に勤務しているため、医局制度のありがたみを感じる。好き好んで、地方医療に従事する質の良い医師は、まだ少ない。
・ 人材派遣会社の一つ。医局以外の人材派遣会社が力を持つようになればよい。
・ 地域医療の維持といった意味合いではよかったと思う もう今は崩れつつありますが。
・ 医師派遣システムが機能しているのなら良い。
・ 地方大学医局所属ですが、地域医療の充実のためには必要。
・ 地方では、医局制度がないとマイナー科の医師が集まらない。
・ 当該診療科の人員が安定する。
・ 過疎地の病院維持のため、ある程度は必要。
・ 地域医療のバランスをとるのに必要。
・ 小児科は小児人口が減少し続けており、公的医療機関の機能が他科より必要だがその中で適切な人事管理をする必要がある。
・ 県内になるべく過不足なく医師を配置するという観点からは, 必要かなと思う。
・ 田舎では僻地医療のセーフティネットとなっている。
・ 東北地方においては、安定的な医師派遣のためには医局人事が不可欠であった。
・ へき地への医師の安定派遣などは、人材豊富な医局が担うべき。
・ 若手の教育と労働力とのバーターが成り立つのは、医局くらい。
・ 地方へき地と軋轢を生む。へき地で頑張っているのは自治医科大学ぐらいではないか。
・ 僻地や郊外において医療過疎を減少させるための医師の再配分、という意味では医局人事は必要であると考えます。

【医局のデメリット】
・ 医師を必要としている病院に派遣できればよいが、不十分であるので、特に医局制度のメリットはない。閉鎖的、下をこき使う、など古臭いところが多すぎる。所属していてよかったのは、大学病院に患者を紹介するときに知っている先生がいることくらいだが、他の病院の知らない先生に紹介することもできるので、良かったと思えることはない。
・ 良いことは何も無い。自分の留学先は自分で決め、就職先も自分で決めた。大学病院の人事権は弱体化している。研究を続けたい、あるいは教授になるという目的が無ければ大学に残る意味はない。
・ 奴隷。
・ ヤクザの集団。
・ 人身売買制度。
・ 理不尽さを強く感じる。
・ 虎の威を借る狐。
・ 医局に所属していて良かった点は、ない。

【医局の将来】
・ 専門医取得に必要なため所属しているが、初期研修制度も始まり、現在は情報インフラが整っており自分で情報を集めて職場を選択できる時代である。
・ 社会全体は確実にマーケット化の流れにあり、医局人事は時代の流れに即さないものだと思う。
・ 今は形骸化していると思います。
・ だんだん衰退してきて消滅するかもしれません。
・ 医師数の偏在は医局制度のぐらつきによって起こったものであるので、ある程度医局に力を持たせてもよい。
・ 完全になくして、自由競争にすべき。
・ むしろ自由標榜をなくして専門医のみ、その科を標榜できるようにするべき。。
・ 地方では必要悪。
・ 研究以外に魅力は無い。
・ キャリアパスが多様化した中で対応できていない。


  1. 2015/04/21(火) 06:18:54|
  2. 未分類
  3. | コメント:0
次のページ