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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月27日 

http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201502/0007775401.shtml
姫路循環器病センターと製鉄記念広畑病院が統合へ
2015/2/27 17:00 神戸新聞

 兵庫県は27日、県立姫路循環器病センター(姫路市西庄)と製鉄記念広畑病院(同市広畑区夢前町)を統合し、新たな県立病院を2021年度にも姫路市内に開設する方針を決めたと発表した。兵庫県立病院と民間病院の統合は初。施設の老朽化から同センターの移転と総合病院化を検討していた県と、救急医不足を解消させたいという製鉄記念広畑側の考えが一致した。県は新病院の建設候補地としてJR姫路駅東の再開発用地を挙げており、同市と協議する。

 県は3月に新病院について検討委員会を設置する。製鉄記念広畑病院は新病院開設まで機能を維持し、跡地にも「一定の医療機能を残したい」とする。

 両病院の病床数を合わせた742床を軸に新病院を検討。700床台が実現すれば、県内では姫路市以西で最大となる。事業費は300億円台を見込む。

 同センターは築後30年以上が経過し、敷地も手狭なため移転を検討。症状が極めて重い患者らを受け入れる3次救急医療機関でもあるが、内科医や麻酔科医が不足していた。一方、製鉄記念広畑も13年から3次救急を担い、ドクターヘリの準基地でもあるが、救急医不足が深刻化。両病院に医師を派遣する神戸大医学部も統合や機能強化を求めていた。

 県の岡本周治病院事業副管理者は「3次救急の拠点として新病院を充実させ、主に姫路、西播磨の県民の健康維持に貢献したい」とし、製鉄記念広畑病院の橘史朗院長は「企業病院から始まり、新日鉄の思いが入った病院だが、仮に名前は残らなくても、機能が高められることから統合を決断した」と話す。(金井恒幸)



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=112510
大町総合病院分娩休止 募る不安…長野
(2015年2月27日 読売新聞)

 長野県大町市立大町総合病院が3月上旬で分娩ぶんべんの取り扱いを休止する。常勤の産科医2人のうち1人が長期療養に入ったためで、代わりの医師の確保もままならず、再開の見通しは立っていない。

 分娩は、3月上旬までに予定日を迎える12人をもって当面休止となる。妊婦健診を受けている約120人は他の医療機関への転院を検討している。

 予定日が4月下旬という大町市大町の主婦石田美香さん(38)は、車で約30分かかる隣の安曇野市の穂高病院へ転院する。石田さんは2008年に長女を大町総合病院で出産した。自宅から車で5分の大町総合病院は、自身も生まれ家族の思い出が刻まれた場所だった。

 「通院にしても、病院の待ち時間を考えると、行って帰ってくるのに今までの倍以上の時間がかかる。道中で何かあったら。そう考えると怖い」と話す。

 石田さんと同じ穂高病院に移った大町市大町のNPO職員玉城美穂さん(31)も不安が募る。今おなかにいるのは待望の第1子。2年前に流産を経験した。「陣痛が来て車で移動する間、何か起こらないかと思うと不安。無事に生まれてきてほしいと願うだけ」と話す。

 助産師や看護師らでつくる大町市のNPO法人「女性健康支援SANBAの会」の太田二三子副理事長(70)は「病院へたどり着くまでに産気づいたり、出血したりするなど出産にはリスクが伴う。今はまだ雪の残る季節。道の渋滞も妊婦にとって大きな不安」と話す。

◆2人以上の常勤医必要

 大町総合病院は、人口6万の大北医療圏(大町、白馬、小谷、池田、松川の5市町村)で分娩施設を唯一持つ施設だ。県内10医療圏で分娩取り扱い施設が消えるのは初めてとなる。

 市や病院関係者は1月21日に休止の発表をしてから約1か月間、分娩を取り扱う松本市や安曇野市の病院に妊婦の受け入れを求めるとともに、牛越徹・大町市長らが県庁に出向き、阿部知事に産科医確保を求めてきた。

 そのかいがあってか、県のドクターバンク事業の支援により、非常勤医1人が確保でき、3月末で中止の予定だった妊婦健診の継続は決まった。

 ただ、これまで通り地域の拠点病院として多くの妊婦を受け入れるには、安全性の観点から常勤医2人以上が必要というのが、大町総合病院や県の見解だ。

◆産科医不足 どの地域でも

 産科医の不足や地域偏在は、全国的な問題だ。24時間、365日対応という過酷な勤務状況が医師の負担を重くしている。訴訟リスクへの懸念もある。

 県内では、2001年に68か所あった分娩取り扱い施設が、昨年9月1日時点で44か所に減った。人口10万人当たりの産科・産婦人科医師数も、8・9人と全国平均(8・6人)をわずかに上回るものの、県医師確保対策室は「どの地域も薄氷を踏む状態。第2、第3の大町総合病院が出てくる可能性がある」と話す。

 10日に県庁で開かれた県地域医療対策協議会では、大町総合病院から産科医の派遣を求められている信大付属病院の発言も注目された。本郷一博病院長は「医療機関の一員として非常に責任を感じているが、これ以上派遣できる医師がいない」とし、「医師の養成に力を入れるとしか現段階ではお答えできない状況だ」と述べるにとどめた。

 県は、県内の医療機関で働くことを条件に医学部を卒業するまでの学費を支援する修学金制度などを設けている。しかし、「すぐ代わりの常勤産科医を紹介できるかと言えば難しい状況」(医師確保対策室)だ。

 日本医科大の中井章人教授(産科医)は「産科医は全体として微増している。もはや県や市レベルで医師数を増やすことは困難で、隣県とも協力・連携することが必要」と指摘する。(安藤奈々)



http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/595185.html
北大に医師派遣センター 道が新年度設置 地域の公立医療機関支援
(02/28 06:10)北海道新聞

 道は新年度、道内の公立医療機関に医師を派遣する「地域医療支援センター」を北大に設置することを決めた。道が運営を委託する北大がセンターに医師を所属させ、道を通じ要請のあった医療機関に派遣。センターに所属する医師の人件費を道が支出する仕組み。センター設置は札医大と旭医大に次いで3カ所目で、医師不足に悩む地域の支援につなげたい考えだ。

 道によると、北大のセンター所属医師の定員は6人。道は市町村立などの医療機関から要請を受けた際、北大に打診し、協議を経て条件が整えば派遣する。道は、派遣されるまでの間、センターに所属する医師の人件費、1人当たり年間800万円を北大に委託料として支払う。

 センター所属医師は普段は北大病院などで診療に当たり、派遣後は地域の医療機関が給与を支払う。原則としてセンターからの派遣期間は最長4年で、医師は1年交代とする。外科や内科などセンター所属医師の診療科については今後、北大内で検討する。<どうしん電子版に全文掲載>



http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki3/595088.html
根室の医療担う若者を 振興局が動画制作、公開 管内の施設PR
(02/27 16:00)北海道新聞

 【根室】管内に医療従事者を呼ぼうと根室振興局が26日、動画投稿サイト「ユーチューブ」に根室地域のPR動画を公開した。1市4町の病院施設に加え、豊かな自然やイベントも紹介。振興局は「道内外の若い医療従事者に見てもらえたら」としている。

 タイトルは「あなたを待っている四島(しま)と知床と医療人・北海道根室地域医師・看護師・薬剤師求人学生版」。管内の医療従事者不足を解消しようと、同局保健行政室の職員が制作した。動画は約15分間。市立根室病院や町立中標津病院、知床らうす国保診療所など、管内の医療機関の設備や福利厚生を紹介している。

 また金刀比羅神社例大祭(根室市)などのイベントや、エスカロップ、アイスクリームといった特産品などの地域情報も盛り込んだ。管内の医師や看護師が「医療分野の一つとして、へき地医療に目を向けてほしい」などとメッセージも寄せている。動画は道のホームページでも見られるようにするほか、管内を紹介するパンフレットにQRコードを添付する。

 同室の山内敏幸企画総務課長は「職員の手作りで素人っぽさは否めないが、地域への温かみは十分伝わるはず。医療従事者確保に少しでも結びつけばうれしい」とPR効果に期待した。

 管内の人口10万人に対する医師数は2012年12月末現在、96・4人と道内平均の224・6人を大きく下回る。そのため、同室はPR効果の高いユーチューブでの動画公開に向け、昨年6月から市販のビデオカメラで撮影を進めてきた。(丸山格史)

https://www.youtube.com/watch?v=H0UmGTD_z-g
あなたを待っている四島と知床と医療人・北海道根室地域医師・看護師・薬剤師求人学生版



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG27HCM_X20C15A2000000/
武田の広告問題、京大「不正ない」 降圧剤巡る調査結果
2015/2/27 23:22 日本経済新聞

 武田薬品工業の降圧剤ブロプレスを使った医師主導臨床研究の広告に、論文とは異なるグラフが使われた問題で、臨床研究に参加した京都大は27日、「不正はなく、問題は認められない」とする調査結果を公表した。

 報告書によると、研究に参加した研究者らが提出したデータに不自然な修正の形跡はなく、改ざんはないと判断。武田薬品が広告で使用したグラフの作成にも関わっておらず、広告の存在に気付かなかったと考えられるという。

 武田薬品が自社製品を大げさに表現しようとすることは想定できたとして「注意して確認し、今回の事態を防ぐことが望まれた」と指摘。責任者だった2人を口頭厳重注意とした。〔共同〕



http://mainichi.jp/select/news/20150228k0000m040066000c.html
ノバルティス:業務停止15日間…厚労省命令
毎日新聞 2015年02月27日 21時21分

 製薬会社ノバルティスファーマ(東京都港区)が薬の重い副作用情報を3000例以上把握しながら国への報告を怠ったのは医薬品医療機器法(旧薬事法)違反にあたるとして、厚生労働省は27日、同社に医療用医薬品の販売など営業行為を3月5日から15日間停止する命令を出した。ノ社への行政処分は2回目で、副作用の報告義務違反で製薬会社に業務停止命令を出すのは初めて。【桐野耕一】

 ◇副作用3000例報告せず

 厚労省によると、未報告の副作用情報は26種類の薬で計3264例。白血病治療薬や抗がん剤の副作用が大半を占め、うち死亡例は687例あった。学会の発表などで副作用情報を把握しながら、自社の安全管理部門に連絡していなかった。

 同省は昨年7月、白血病治療薬を巡る16例の副作用の未報告で同社に業務改善命令を出した。今回の3264例については▽未報告が最長14年8カ月と長期間にわたる事例が少なくない▽すべて国内で発生した副作用で安全情報の収集や管理に重大な問題があった−−と判断。過去の処分例などから15日の業務停止が妥当とした。他社に類似品のない免疫抑制剤など5種類は患者への影響を考慮して販売を認める。

 医薬品医療機器法は、死亡や知られていない重い副作用については15日以内、その他の重い副作用は30日以内に報告するよう義務付けている。ノ社は「再発防止に取り組む」とコメントした。

 ◇解説…医師優先の悪弊、業界挙げて正せ

 MR(医薬情報担当者)と呼ばれる製薬企業の営業担当にとって、自社製品の副作用に関する情報を集めることは最も重要な業務の一つだ。国民の健康に直結する情報であり、たとえ1人分でも未報告があれば問題だ。それが今回のように桁違いの数に上った背景には、患者よりも薬の処方権を持つ医師を優先する日本の製薬業界の「文化」も関係している。

 厚生労働省によると、医師による学会発表などで自社製品の副作用情報を知ったノ社のMRの中には、「先生に負担をかけたくない」という理由から追加の情報収集を怠っていたケースもあったという。こうした「体質」の弊害はノ社も認めている。昨年来日したスイス本社幹部は謝罪の記者会見で「患者優先の文化に変えなければいけない」と語った。



http://www.m3.com/news/iryoishin/298704
医療維新
シリーズ: 医療裁判の判決詳報
家族への診察は医師の責任か、茨城医療過誤訴訟
地裁判決は医師夫の過失認め、賠償金4割減

レポート 2015年2月27日(金)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 救急搬送先の病院での診断ミスと転院先での無呼吸テストにより、女性患者が死亡したとして、遺族が双方の病院に対し、計約6400万円の損害賠償を求めた訴訟。水戸地裁(新谷晋司裁判長)は2月19日、救急搬送先の石岡第一病院(茨城県石岡市)に約3000万円、転院先の総合病院土浦協同病院(茨城県土浦市)に約60万円の支払いを命じた。

 過失の有無や死亡との因果関係を巡って、治療内容を医学的に検証した典型的な医療裁判である一方、本件の特殊性は、死亡した女性の夫が医師であり自身で薬を処方するなどの行為を行っていたことにある。

 複数ある争点の中で、(1)医師である、亡くなった女性の夫にはどのような責任があったか、(2)臓器提供を前提としない臨床現場での無呼吸テストに家族の同意は必要か――の2点について、裁判所がどのような判断を下したかを詳報する。

◆事案の概要
 茨城県内の女性(死亡時59歳)が2011年2月8日、A病院を受診し、左尿管結石と診断された。同日、B病院でも同様の診断が下された。女性の夫は元麻酔科医、現内科医で、女性のレントゲンを見たり、B病院が処方した薬とは違う薬を処方したりするなどの治療行為を行った。

 2月10日午後7時ごろに女性の容体が悪化し、石岡第一病院に救急搬送された。搬送時、女性の体温は40度に達するなど全身性炎症反応症候群(SIRS)の4項目のうち3つを満たしており、CRPも30mg/dL を超えていた。女性はそのまま入院したが、当直医は敗血症とは診断しなかった。

 12日朝に女性の容体が急変。この頃に敗血症ショックと診断され、土浦協同病院に転院した。容体は回復することはなく、16日午後3時ごろ、無呼吸テストを実施された。3月17日午前9時ごろ、敗血症ショックを原因とする心肺停止状態による低酸素脳症によって死亡した。

 女性の遺族は双方の病院に、連帯して計6400万円を支払うよう求めて、2012年に水戸地裁に提訴した。

◆5つの争点
裁判の争点となったのは次の5点。
(1)搬送時、敗血症と診断しなかったことに係る、石岡第一病院の過失の有無
(2)石岡第一病院の診断ミスと死亡の相当因果関係
(3)医師である夫(原告)が適切な行為をしなかったことによる過失相殺の成否
(4)土浦協同病院における無呼吸テストと死亡の因果関係
(5)土浦協同病院が、承諾を得ずに無呼吸テストを行ったことが女性、もしくは家族の自己決定権を侵害したか
 水戸地裁は石岡第一病院 の治療行為に関連して、(1)女性の症状から敗血症を疑うことは十分可能だった、(2)搬送時に直ちに敗血症を疑い、抗菌剤の投与や転院措置を取っていれば、救命された可能性は高い――と判断。一方で、土浦協同病院が実施した無呼吸テストに関しては、「テストを実施したことと死亡に因果関係は認められない」としたものの、承諾を得ない実施が、自己決定権を侵害したとした。

医師である夫に過失はあったのか
 ここで焦点になるのは、医師で女性の夫(原告)は「女性に対して生命・身体について特に配慮すべき義務があったか」という点だ。石岡第一病院側は 、夫(原告)がB病院で撮ったレントゲンを持ち帰って見たり、自身の判断でロキソニンやクラビット を処方したりするなどの行為を行っていることから、「前医」に当たり、相当の過失があったと主張した。

 具体的には、(1)9日の時点で、感染症の疑いを持って治療可能な病院に受診させる義務があった、(2)救急搬送時にも泌尿器科がある病院を選択すべきだった、(3)尿路結石の大きさや敗血症を疑わせる症状、自身の治療について、病院に適切に伝えておらず、患者と家族は医師の問診に置いてはもとより、問診がなくても自発的に症状を正確に告知する協力義務がある――という内容だ。

 石岡第一病院側は 、敗血症と診断しなかったことに係る過失はないとしつつ、「仮に過失があっても、原告の過失もあり、8割は相殺されるべきである」と訴えていた。

 これに対し、原告側は、夫は前医に当たらないと主張。(1)9日の時点では敗血症を発症していなかった、(2)搬送先病院は救急隊が選んだものであり、夫(原告)は泌尿器科がないことも知らなかった、(3)説明が不十分だったこと認めるが、診察に当たり情報収集は医師の責務であり、搬送時、夫(原告)は診察室ではなく待合室にいたことからも、「前医」としての説明義務はなかった――とした。

「前医」に当たらずも、相応の責任
 裁判所は、女性と夫(原告)が正式に治療契約を締結していないから「前医」には当たらないと判断。一方で、「医師資格を有しており、女性がB病院から薬を処方されていたにもかかわらず、別の薬を処方するなど診療契約を締結した医師が本来すべき行為の一部を行っていたとみることができる以上、前医と同視することはできないにせよ、女性の生命・身体に特に配慮すべき立場にあったと評価するのが相当である」とした。

 その上で、(1)夫(原告)は9日の時点で敗血症を疑うことは十分可能だった、(2)説明がなくても担当医は敗血症を疑うことは可能だったが、原告は「医師として、敗血症を疑わせる臨床症状などの詳細について自ら説明することが期待されていたというべきであり、過失があったと言わざるを得ない――と判断。一方で、搬送先は救急隊員が選択したことで、過失は認めらないとした。

 最終的に「医師の資格を有し、女性の生命・身体について特に配慮すべき立場にあった者としての過失であって、軽視することは相当でない」として、女性に生じた損害3800万円のうち4割を相殺。これに葬儀代や弁護士費用などを加えた約3000万円を賠償金とした。

無呼吸テストに家族の同意は必要か
 また原告側は、土浦協同病院に対しては、無呼吸テストの実施により、状態が悪化し死期が早まったと主張したが、裁判所は死亡とテストに因果関係はないと判断した。その上で、女性本人および家族への説明、承諾がなくテストが行われたことが、女性、家族の自己決定権を侵害しているか否かを検証した。

 原告側は、無呼吸テストは脳死判定に不要とされており、身体に過度な負担をかけることから患者本人、家族の同意があった時のみ実施すべきとして「医師の裁量にゆだねられていない」と主張した。また、臓器移植法においても家族同意が必要としている点からも、家族にも治療方針を決める自己決定権があると訴えた。

 土浦協同病院側は、臨床診断としての脳死判定について法規定が存在せず、テスト実施は医師の裁量と主張。女性が明示的に反対の意思を示していなかったので、自己決定権は侵害してないと述べた。

 また、家族の自己決定権は認められていないと主張。その理由として、家族と患者本人の意向が食い違った場合、いずれの意向を尊重しても病院が賠償責任を負うことになり、明らかに不合理であることを挙げた。臓器移植法で家族同意が必要なのは、その後に臓器提供があるからと述べた。

家族への説明は患者本人の権利
 裁判所は、患者の持つ人格的利益の一部として、「意識が喪失している状態では、家族に意思を確認してもらうことを欲していると見るのが相当で、法律的保護に値する」と判断した。身体に侵襲を及ぼす医療行為に及んだ際に、家族への説明を怠るのは患者本人の人格的利益を侵害するものとして、不法行為責任を負うと解するのが相当とした。今回は病院側が家族に容易に説明できる状況であり、怠ったのは不法行為責任と結論付け、慰謝料の支払いを命じた。

 一方、治療方針を決めることが家族の自己決定権かどうかについては、「意識を喪失している場合に、例外的に説明を受け意思確認を求められる立場にあるにすぎないため、有しているとは言えない」とした。臓器移植法上の家族同意は、臓器移植をするための要件として家族の同意を要求しているものと解するのが相当とした。

双方の対応
 原告側弁護士は2月27日、判決を不服として控訴する考えを明らかにした。石岡第一病院は「控訴するかどうかはコメントできない」、土浦協同病院は「担当者不在でコメントできない」としている。



http://www.sankei.com/region/news/150228/rgn1502280062-n1.html
静岡県、東部の医師不足解消へ聖マリアンナ医科大と協定
2015.2.28 07:00 産経ニュース

 県内でも特に深刻な東部の医師不足解消に向け、県と聖マリアンナ医科大(川崎市宮前区)は27日、地域医療の確保や県内医療に貢献する医学生育成などについて協力する協定を締結した。同大は、県外にある大学では最多の41人が県の奨学金の貸与を受けているなどすでに関係は深いが、協定締結で医師の医療技術の育成や県東部への医師の集中配置などを進めていく考えだ。

 協定は、大学は県内の地域医療に貢献できる医学生の育成に努める▽大学は県東部の医療の確保に協力する▽県と大学は、医師の偏在解消に向けて相互に協力する▽大学と県東部の医療機関の協議の場を設ける-というもの。

 県では、奨学金を6年間借りた場合は借りた期間の1・5倍となる9年間、県内の病院で勤務する必要がある制度を策定。また、大学卒業後の勤務先の選択肢として48の公的病院を定めるなど、県内への医学生定着に向けた取り組みを進めてきた。

 今回の協定締結で、大須賀淑郎副知事は「東部は医師不足が厳しく、大変喜んでいる」と話した。また、同大の三宅良彦学長は「協定により、医師不足に苦しむ東部に少しは役に立てれば」と話した。



http://mainichi.jp/shimen/news/20150228ddm012010086000c.html
厚労省:医師・歯科医20人を処分
毎日新聞 2015年02月28日 東京朝刊

 厚生労働省は27日、医師と歯科医師計20人の行政処分を発表した。虚偽の診断で傷病手当金約170万円をだまし取ったとして詐欺罪などの有罪が確定した医師ら3人が医業停止3年の処分を受けた。免許取り消しはなかった。発効は3月13日。【桐野耕一】

 医業停止1年以上の処分者は次の通り。(当時の所属医療機関の所在地、医療機関名、氏名、年齢、処分理由。敬称・呼称略)

 <医業停止3年>神戸市、日山クリニック、日山憲一(60)詐欺など▽熊本市、熊本赤十字病院、原靖幸(45)薬事法違反▽山口県下関市、水の木会下関病院、益淵大輔(37)覚せい剤取締法違反など<医業停止1年6カ月>群馬県伊勢崎市、ながしま歯科クリニック、長島安昭(41)自動車運転過失傷害など



http://www.sankei.com/region/news/150228/rgn1502280013-n1.html
大分大の元講師の医学論文26本に不正
2015.2.28 07:06 産経ニュース

 大分大は27日、医学部の元講師2人がそれぞれ発表した論文計26本に画像、データの捏造や改ざんを確認したと公表した。2人はすでに退職し処分はできないが、停職の懲戒処分に相当すると27日付で決定した。不正が確認された論文は産婦人科講師だった高井教行氏(47)の21本と、麻酔科講師だった萩原聡氏(42)の5本。


  1. 2015/02/28(土) 08:10:27|
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2月26日 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20150226/CK2015022602000178.html
【群馬】
医師、看護師不足 離職防止へ相談窓口 27日、前橋に県がセンター

2015年2月26日 東京新聞

 社会問題化している医師と看護師の不足に対応するため県は二十七日、前橋市に県医療勤務環境改善支援センターを開設する。社会保険労務士らが医師などの相談を無料で受け付け、離職を食い止めることで、県内の病院で安定した医療水準が保てるようにする。同日、県医師会や県病院協会など関係団体を県庁に集め、センターの第一回運営協議会を開く。 (菅原洋)
 日本看護協会(東京)の調査では、県内の常勤看護職員の離職率は二〇一三年が8・6%で、全国平均の11・0%より低いが、前年の7・9%から増加した。
 県によると、医師や看護師らは泊まり勤務が多いなど厳しい労働環境にある。県内出身の医師が働きやすい都心などの病院に勤めたり、子育てとの両立ができない女性が退職したりするケースが目立つという。
 こうした状況は全国的にも指摘され、厚生労働省が各県などにセンターの開設を勧めている。
 県はセンターの事務局を県庁医務課に、相談業務の拠点を県社会保険労務士会館(前橋市元総社町)に設置。同会館に担当の社会保険労務士が持ち回りで一人常駐し、医師らの相談を電話や面談で受け付ける。
 同会館では、病院の職場環境を改善してもらうため、医業経営コンサルタントらを招き、病院の管理職や事務職からの相談に応じることも検討している。センターは医療関係者を集めた研修会も開く。
 相談は同会館=電027(253)5621=で平日の午前九時~午後五時に受け付ける。



http://mainichi.jp/select/news/20150227k0000m040138000c.html
京都大:薬品宣伝で異なるグラフ「改ざんなどなし」公表へ
毎日新聞 2015年02月27日 05時00分

 武田薬品工業の降圧剤カンデサルタン(商品名ブロプレス)の宣伝で、臨床試験の論文と異なるグラフが使われた問題で、臨床試験に関わった京都大が27日にも学内の調査結果を発表することが分かった。関係者によると、グラフの改ざんなど不正はなかったとの結論を公表する見通しという。

 カンデサルタンの効果を巡り、京大などのチームが臨床試験を実施し、研究成果を2006年に学会で発表し、08年に医学誌で論文を発表した。同じ試験の結果ながら、武田薬品が薬の宣伝の根拠として使った06年のグラフでは、08年のグラフと異なり、他社の降圧剤より効果が優れているかのように示すグラフが使われており、昨年2月、京大病院の医師が不正がある可能性を指摘していた。

 京大は昨春以降、関係者から聞き取りするなど調査を開始。昨年9月には第三者委員会を設置し、不正の有無について調べていた。

 一方、武田薬品は昨年6月、委託した弁護士らの調査結果をもとに、社員が試験の企画段階から関与し、学会発表用のスライド作成などを手伝っていたと発表。しかし、グラフのデータについては「社員による改ざんはなかった」と結論づけた。

 カンデサルタンは1999年に武田薬品が発売し、大規模な宣伝を展開して年間1000億円以上を売り上げる主力商品の一つになった。同社は京大の研究チーム側に計37億5000万円の奨学寄付金を提供していた。【村田拓也】



http://www.m3.com/news/iryoishin/297964
医療維新
シリーズ: ここがおかしい!ここが問題!医療界
業務拡大の期待職種「なし」が最多◆Vol.7
比較的多いのは看護師と薬剤師

医師調査 2015年2月27日(金)配信池田宏之(m3.com編集部)

Q.7 業務範囲を広げるべき職種
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 Q.7では、チーム医療において「業務範囲を広げるべき職種」を、複数回答可能な方式で聞いた(回答数病院医師246人、診療所医師256人、合計人)。

 回答はいずれも4割に満たなかったが、最も多かったのは「なし」が36.5%となった。今年10月からスタートする看護師の特定行為実施のための研修制度について、厚生労働省は準備を進めているが、安全性などを不安視する声があり、他の医療職種の業務拡大は、医師の中に一定数抵抗があることが伺われた。

 次いで多かったのは、「看護師」で35.5%で、病院医師115人と診療所医師63人が回答した。「なし」とした、内訳が病院医師57人、診療所医師が125人だったことを考えると、病院医師の方が、業務拡大を容認する傾向が強い。

 回答の中で、病院医師より、診療所医師の回答が多かった職種は、「歯科医師」(7.4%、病院医師17人、診療所医師20人)のみ。歯科医師は、在宅や施設における口腔ケアの重要性に対する理解が一定程度進んでいるとみられる。

 2.6%が回答した「その他」の回答の中では、「それぞれが相手を理解しながら少しずつオーバーラップすれば良い」「事務職」などの回答が寄せられた。

Q.8 医師以外の職種に任せることが可能な医師の業務
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 Q8では、医師業務の中で、チームに医療において、他の職種に任せることが可能な医師の業務が、どれくらいあるかを聞いた。

 中央値は、病院医師で「40%以上(60%未満)」、診療所医師で「20%以上(40%未満)」。最も回答が多かったのは、病院医師、診療所医師ともに、「20%以上(40%未満)」。医療現場においては、診断・治療だけでなく、各種書類の記入などの事務処理なども増える傾向にある中で、医師の業務の中で、「2割くらいは移行できる」という医師が多そうだ。

 「全くない」は、病院医師で1.2%、診療所医師で7.4%と1割に満たない状況。看護師の特定行為だけでなく、医療クラークなど、医師の一部の業務を担える職種も増えてきていて、今後の動向が注目される。



http://www.sankei.com/life/news/150226/lif1502260037-n1.html
ワクチンメーカーの多額寄付は「規約違反」 薬害監視団体が申し立て
2015.2.26 22:24 産経ニュース

 薬害を監視する民間団体「薬害オンブズパースン会議」は26日、子宮頸がんワクチンの接種推進活動をする「子宮頸がん征圧をめざす専門家会議」にワクチンメーカーが多額の寄付をしたのは日本製薬工業協会の規約に違反するとして、同協会に苦情を申し立てた。

 製薬会社の公開情報などによると、専門家会議は、子宮頸がんワクチンを製造しているMSDとグラクソ・スミスクライン(GSK)から平成24年度に計3500万円、25年度にGSKの子会社とMSDから計3850万円の寄付を受けた。専門家会議は寄付額を公表していない。

 専門家会議は20年に設立され産婦人科の医師らが参加。子宮頸がん検診の普及やワクチンの接種率向上などを目標に、市民やメディア向けのセミナーを開催、接種の推奨再開を提言している。

 同協会は規約で、販売促進活動では金銭を医療関係者に提供してはならないと規定している。



http://www.47news.jp/news/2015/02/post_20150226121603.html
エボラ感染医師が報道批判 政治家も、米医学誌で
2015/02/26 12:15 【共同通信】

 【ワシントン共同】西アフリカのギニアで昨年、医療活動中にエボラ出血熱に感染した米ニューヨークの医師クレイグ・スペンサー氏が25日、当時の米メディアの報道や政治家の対応を厳しく批判する手記を、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表した。

 スペンサー氏は帰国後にニューヨークの地下鉄やレストランを利用。発症前のため感染を広げる心配はなかったが、一部メディアは触れた物を通じて感染するかのような報道を展開。スペンサー氏は「正しい情報を提供する責任を放棄し、派手な見出しでまやかしを売りつけた」と非難した。
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMp1501355?query=TOC
Perspective
Having and Fighting Ebola — Public Health Lessons from a Clinician Turned Patient
Craig Spencer, M.D., M.P.H.
February 25, 2015DOI: 10.1056/NEJMp1501355



http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=32230
病院に花は欠かせぬ 微生物と感染症は別 神戸大付属病院岩田医師
(2015/2/26)日本農業新聞

 日本花き卸売市場協会となにわ花いちばは25日、「お花と病院に関するセミナー」を大阪市で開いた。神戸大学医学部付属病院の岩田健太郎感染症内科診療科長が「微生物の存在と感染症にかかることは区別することが大事。世界的にみても見舞い花が原因で発症例は一例もない」と訴え、「快適な病院に花は欠かせない」と病室に潤いや癒やしを与える花の大切さを語った。



http://www.niigata-nippo.co.jp/life/medical/news/20150226165567.html
水原郷病院決算、2年連続赤字に
14年度 阿賀野市が見込み額

2015/02/26 11:19 新潟日報

 阿賀野市の水原郷病院の2014年度決算見込み額が、2年連続の赤字となることが25日、分かった。市議会新病院・地域医療に関する特別委員会で、市側が報告した。整形外科の常勤医師退職による入院診療収益と入院料の減少により、総収入から総支出を差し引いた純損失は2億166万円となる。

 水原郷病院は10年度に公設民営化し、JA県厚生連が指定管理者として運営している。10月に新病院が開院する予定だ。14年度の延べ患者数見込みは、入院が5万5967人(前年実績4587人減)、外来は9万330人(同3937人増)となった。

 特別委員会では、来年度から内科や産婦人科医の医師が4人増え、常勤医は17人になると報告した。



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2015/M48090141/
シリーズ 少子化最前線-産科医療の今 ②
働き方で産科医療の危機と少子化は変わるか

太田 寛 氏
瀬戸病院産婦人科/北里大学公衆衛生学
[2015年2月26日(VOL.48 NO.9) p.14] Medical Tribune / MT Pro

 24時間365日,緊急事態が起こりうる出産。日本ではほぼ全ての分娩に医師が関わることで,世界有数の妊産婦・周産期死亡率の低さを達成してきた。一方,昼夜を問わず対応に当たる医療スタッフの労働環境など,産科医療の危機が指摘されている。産婦人科勤務医の太田寛氏〔瀬戸病院(埼玉県所沢市)産婦人科,北里大学公衆衛生学〕は「産婦人科で医療の質と量を損なわずに医師の働き方を変えれば,少子化問題解決の糸口にもなるのでは」と話す。

航空整備士から産婦人科医へ

 太田氏は1989年に京都大学工学部を卒業後,日本航空に就職,航空整備士として勤務した。結婚して妻の通院に付き添う中で,医師の仕事に興味を持った。一念発起し1年の浪人期間を経て,東京医科歯科大学に入学。卒業後は「緊急事態に心肺蘇生や止血などの処置ができてこそ,医師として一人前」と考え,茅ヶ崎徳洲会総合病院(現・湘南藤沢徳洲会病院)でのスーパーローテート研修を受け,さらに日本赤十字社医療センターの産婦人科などに勤務した。

「現役世代の男性医師1人の分娩離脱につき2人の医師が必要に」

 産婦人科では分娩に備えるための夜勤が必須だ。日勤に続いて夜勤を行い,そのまま次の日も日勤をするという連続36時間勤務が常態化している病院は依然多い。

 また,少子化で分娩件数が減っても,必要なマンパワーはそれほど減らない。月にたった1件の分娩でも,24時間緊急帝王切開できる準備のため手術室や薬剤の準備,さらにスタッフの夜勤の必要がある。10万人当たり3.8人という日本の妊産婦死亡率の低さは,98.9%の分娩が緊急帝王切開の常時可能な病院や診療所で行われることで支えられている。

 太田氏は50歳を目前にした今も,埼玉県の瀬戸病院で常勤医として月6回ほどの36時間連続勤務の他,オンコールを含めると月12日程度の夜間拘束をこなす。

 一方,現在,30歳代以下の産婦人科医の過半数は女性。同世代で常勤する女性医師は,出産や育児で分娩からの離脱や勤務時間の短縮,さらには退職を余儀なくされることもある。「現在50歳前後の男性医師が常態的な連続勤務で支えている医療レベルを10年後も維持するには,ベテランの医師1人の分娩離脱につき,2人以上の若手医師が必要になる」と考えている。

1つの解決策はマンパワーと設備の集約化

 1つの病院での分娩数が減少すると,医師の待機時間が増えて産婦人科の採算は悪くなる。また,医師1人が経験する分娩数が少なくなれば,医療の質の低下にもつながりかねない。

 医療の質を維持し,男性・女性医師双方の勤務環境の問題を解決するには,年間3,000分娩クラスの病院にマンパワーと設備を集約化するのも1つの解決策と考えている。

 病院の取り扱い分娩数を増やし,より多くの医師を1カ所に集めれば,医師の無駄な待機時間が減り,麻酔科医や臨床検査技師を常駐させても採算が取れるなど,経営効率が良くなる。現在のように少ない医療スタッフによる長時間連続勤務ではなく,スタッフ全員の交代勤務制も可能になると考えている。

 一方,地域によっては集約化が困難な場合もある。特に過疎地での病院の集約化は,利用者のアクセス悪化を意味する。大量の出血や強い痛みを伴う疾患など,すぐに治療の必要な疾患への対応が遅れることになりかねない。経営母体が異なる病院をどう統合するのかも高いハードルだ。

 しかし,生まれる子供の数が減ったからといって,今の妊産婦や周産期死亡率のレベルが悪化することが日本の社会で許容されるのか。「一部の関係者だけでなく,全体の議論なくして少子化と産科医療の危機は語れない」と投げかける。

少子化時代の産婦人科医の役割

 少子化といっても,産婦人科医の仕事や求められる役割は依然として多い。生殖医療や遺伝子診断の進歩により,以前は妊娠が難しかった人も出産が可能になった。出産年齢の高齢化や早産の増加に伴い,医学的管理が求められる機会も増えている。

 少子化社会だからこそ,十分な知識を持って妊娠や避妊を適切に選択できるような性教育や,性感染症予防などの健康教育もまだ不足している。「不正確なトンデモ情報ではなく,正しい情報を見てほしい」と,ソーシャルメディアを駆使し,女性の健康や避妊,そして感染症予防に関する情報発信にも積極的だ。

「産婦人科医の仕事には,多くのやりがいがある」と話す太田氏は,これまでも常勤先の勤務の休みなどを利用して,分娩の支援のため東日本大震災の被災地や産休中の女性医師の代診で中部地方の診療所にも出かけた。魅力ある診療科だからこそ「今の自分がやっているような長時間労働を改善し,男性も女性も意欲を持って長く働ける環境づくりが欠かせない」と強調する。

長時間労働の見直しを「男女一緒の時間がないと子供はできない」

 長時間労働が脳・心血管疾患や精神疾患などの増加や業務の質の低下に関連することは,既に多くの調査や研究で指摘されている。

「男性の健康,社会経済の観点だけでなく,女性が男性と同様に活躍するためにも,今の長時間労働の環境に女性も適応すべきという考え方は間違い。海外の先進国では“長時間だらだらと職場にいるのは仕事ができない人”というのが常識で,普通の企業で女性も管理職として活躍している。男女がともに幸せに働くには,男性がまず“普通の働き方”をすること」と太田氏。それには「ワークライフバランスが保てないような職場は選ばない」という意思をより多くの人が持つことが必要と強調する。

 また,「長時間労働のために,カップルが一緒にいられない状況が続けば,そもそも子供はできない」(同氏)。日本で男性中心の長時間労働を改善することは今後の産科医療体制を維持するためだけでなく,社会における少子化の改善にも関連するとの考えだ。

 例えば企業が払う残業代の割増率を大幅に引き上げて,長時間労働を実質禁止とする法律の制定など,就業構造を変えるくらいの方策も必要と提言する。

「今,30歳代の女性医師が50歳代になるころには…」

 太田氏は,学生や若い医師たちに対しては,やりがいを持って長く働き続けるためにこそ,仕事だけでなく結婚や育児,介護を含む10年以上先のライフプランを見据えたキャリア設計を勧めている。

 自分自身の子供が生まれたのは,医学部にいた時期。学生で時間に比較的余裕があったおかげで,子供が生まれて最初の1年半くらいは育児にも関われた。しかし,産婦人科医になってからは「妻が1人で育てたようなもの」と苦笑する。

 実は産婦人科医に占める女性の割合の増加は医師のワークライフバランスに良い影響をもたらすのでは,とも考えている。「周りの若い人は,家事や育児を自然に分担しながら共働きしている。男性医師が中心となり,無理をして働いていたころの考えでは医療が成り立たなくなり“普通の働き方”が当然のように語られるようになってきている。現在,30歳代の女性医師が50歳になるころには,今の自分のような働き方はなくなっていると思う」(同氏)

 産婦人科は生殖年齢の女性やパートナーの男性に接する機会も多い。そんな産婦人科で,医師たちが出産や育児を経ながらも普通に働ける環境が整えば,医療環境だけでなく一般の人の妊娠や出産,そして仕事との両立に対する見方にも,より良い影響があるのでは,と期待を示した。

第3回「『育児中も常勤』にとどまらない,ステップアップ目指す働き方へ」は3月12日号に掲載します

Column

少子化改善の鍵は「夫の家事・育児時間の長さ」

 内閣府によると,6歳未満の子供を持つ男性の育児・家事時間の国際比較において日本は1日当たり1時間程度と,欧米諸国の3分の1程度にとどまる。一方,国内調査では休日の育児・家事時間が長いほど第2子以降の出生が増えていたとの集計もある。

図表
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http://www.sankei.com/region/news/150227/rgn1502270080-n1.html
長崎大病院、乳幼児15人が院内感染疑い
2015.2.27 07:10 産経ニュース/長崎

 長崎大病院(長崎市)は、入院中の乳幼児15人から、幅広い菌に効き目がある抗菌剤カルバペネムが効かない腸内菌を検出したと発表した。うち2人に発熱などの症状が出たが、別の抗菌薬が効き1人は回復、もう1人も快方に向かっているという。

 病院によると、昨年11月~今年2月までに新生児集中治療室と新生児治療回復室に入院した40人のうち、15人の便や気管から菌が確認された。感染拡大を防ぐために2月14日から新たな受け入れを中断している。

 長崎市内で記者会見した泉川公一感染制御教育センター長は「室内に出入りする医療従事者や保護者を通じ菌が入った可能性がある。対策が不十分だった面があり、保護者らにおわびしたい」と陳謝した。



http://getnews.jp/archives/837087
京大元教授、二審も実刑=「業者から賄賂認識」―東京高裁[時事]
ガジェット通信
2015.02.26 18:53 : 時事通信社

 納入業者から約940万円分の利益供与を受けたとして、収賄罪に問われた京都大大学院薬学研究科元教授の辻本豪三被告(62)の控訴審判決が26日、東京高裁であった。青柳勤裁判長は、懲役2年とした一審東京地裁判決を破棄し、懲役1年8月の実刑を言い渡した。

 弁護側は「利益供与の原資は、大学の研究費をプールした『預け金』と思っていた」として無罪を主張していたが、青柳裁判長は「業者の事業資金が原資だと知っており、賄賂性の認識はあった」と退けた。その上で、辻本被告が控訴審で反省の態度を示したことなどを考慮し、刑を減軽した。

 判決によると、辻本被告は物品納入で便宜を図った謝礼と知りながら2007〜11年、医療・理化学機器卸会社「メド城取」名義のクレジットカードを使うなどして約940万円分の賄賂を受け取った。 

[時事通信社]



http://www.yomiuri.co.jp/national/20150226-OYT1T50176.html
京大元教授、1審後1400万寄付を考慮し減刑
2015年02月26日 21時37分 読売新聞

 京都大の設備調達を巡る汚職事件で、東京高裁(青柳勤裁判長)は26日、収賄罪に問われた同大学院薬学研究科の元教授辻本豪三被告(62)を懲役2年、追徴金約940万円とした1審・東京地裁判決を破棄し、懲役1年8月、追徴金約940万円とする判決を言い渡した。


 被告が1審後、難病児支援団体などに計1400万円を寄付したことなどを考慮して刑を軽減した。被告側は無罪を主張し、控訴していた。

 判決によると、辻本被告は2007年~11年、医療機器販売会社に便宜を図った見返りに、計約943万円相当の賄賂を受け取った。

2015年02月26日 21時37分 Copyright © The Yomiuri Shimbun



http://www.m3.com/news/iryoishin/298270
医療維新
「患者が減少、病院間の格差も」
2014年度診療報酬改定の調査、日本病院会

レポート 2015年2月26日(木)配信成相通子(m3.com編集部)


 日本病院会が2月25日に開催した記者懇談会で、2014年度の「診療報酬等に関する定期調査」(12月13日概要を公表)について、調査を担当した同会理事の宮崎瑞穂氏(前橋赤十字病院院長)が解説した。宮崎氏は回答した病院の診療収入について「全体として増収しているにも関わらず、減益になっている。特にこれまで有利だった(病床数の多い)病院が不利になっている。器材費が高い病院が特に消費税増税の影響を受けているようだ」と指摘。「患者数も顕著に減少した。増税による受診抑制も考えられる」と話し、消費増税が病院経営を圧迫し病院間の格差も広がっているとの懸念を示した(調査結果は日病のホームページに掲載)。


 調査は日病の会員施設が対象で、2014年7月から9月にかけてインターネットを通じて、2014年6月と2013年6月の月別の診療収益、1人1日当たりの診療収入、延べ患者数などの前年比を聞いた。有効回答数は688病院(有効回答率は93.6%)。

 宮崎氏は、調査結果の特徴を大きく二つに分けて紹介した。一つは大規模病院の経営状況が厳しくなっている点。全体の63.5%の病院は診療利益が増収したが、経常赤字の病院も58.2%から66.3%に増加した。費用増が収益増を上回ったのが原因。特に大規模病院や急性期病院は、収益も伸ばしたものの高額化する診療材料費に圧迫され、より厳しい状況になっているという。

 調査によると、赤字病院の割合は、300床以上の大規模病院で大きく増加。1~99床の病院では、前年から引き続き赤字病院と黒字病院の割合はほぼ拮抗しているが、300床以上の病院では、前年の赤字病院の割合が60%台だったのが、昨年は70%台に大幅に増えた。また、急性期病院も相対的に経営状況が悪化。一般病棟入院基本料別の経常利益では、13対1入院基本料で赤字病院の割合は50.0%にとどまったのに対し、7対1入院基本料では70.6%に上った。病床区分で見ると、一般病院で赤字病院の割合が目立ち、71.0%で、療養・ケアミックスの病院がほぼ半分、精神病院は61.5%、その他は55.6%だった。

 次に宮崎氏が挙げたのが、入院患者数の減少と外来患者数の増加。入院患者数は病床規模や病院機能に関わらず減少していて、中央値は3.31%減の6943人。60.8%の病院が入院患者数は減少したと回答した。一方で外来患者数が増えた病院は61.9%だった。同席した土浦協同病院名誉院長の藤原秀臣氏は「経済と医療の受診状況は影響している」と話し、受診抑制が原因だとの見方を示した。また、患者数が減少したのに増収になった原因として、1人当たりの診療単価が増えていることを踏まえ、「診療器材が非常に高くなっていて診療報酬は上がっていないので、外科手術をして高額な器材を使えば使うほど赤字になる、という例もある」と話し、診療単価の増加が病院の利益に必ずしもつながっていない状況を指摘した。



http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NKCA7G6JTSEF01.html
オリンパスを提訴、米病院の患者が汚染内視鏡をめぐり
Blumberg  2015/02/26 08:27 JST

  (ブルームバーグ):米ロナルド・レーガンUCLA医療センターの患者1人が汚染された内視鏡をめぐってオリンパス を提訴した。内視鏡と関連があるとされる抗生物質が効かない「スーパー耐性菌」の発生を受けた初の訴訟となる可能性がある。
米食品医薬品局(FDA)は先週、使用には注意が必要だと内視鏡一般について警告していた。UCLA医療センターで少なくとも2人の死亡につながった耐性菌の発生について、内視鏡との関連が指摘されている。
訴状は、オリンパスが内視鏡の適切な消毒方法について医師や病院に適切な指示を与えていなかったとしている。
オリンパスの広報担当マーク・ミラー氏にボイスメールと電子メールのメッセージで訴状についてコメントを求めたが、これまでのところ回答は得られていない。訴状では、同社とロサンゼルス広域圏の内視鏡チームメンバー3人が被告として名前が挙げられている。
原題:Olympus Sued by Patient Over Endoscopes Linked to ‘Superbug’ (1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先: federal court in San Francisco Karen Gullo kgullo@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Michael Hytha mhytha@bloomberg.net Joe Schneider, Peter



http://www.sankei.com/affairs/news/150226/afr1502260009-n1.html
常勤医「ゼロ」困った… 不法滞在者収容の入国管理センター 救急に不安、医療費も高額化

2015.2.26 08:26 産経ニュース

 不法滞在の外国人を収容する全国3カ所の入国管理センターで、常勤医師が一人もいない事態になっていることが25日、入管当局への取材で分かった。いずれも非常勤医師が輪番で対応しているが、夜間帯の緊急対応の不備や外部医療機関の利用に伴う診療費の増加などが問題となっている。昨年3月には収容中の外国人2人が相次いで死亡しており、関係者から「医療態勢を充実すべきだ」という声があがっている。

 入国管理センターは現在、東日本(茨城県牛久市)▽西日本(大阪府茨木市)▽大村(長崎県大村市)-の3カ所で、常勤医師の定数は各1人。不法滞在の外国人が帰国するまでの間、施設内で健康管理や病気、けがの診療を行う。

 入管当局によると、東日本では平成24年3月、常勤医師が退職した後、後任が見つかっていない。大村でも25年4月から不在。唯一残っていた西日本でも昨年末に常勤医師が辞めたため、年明けから全国で「ゼロ」となった。

 いずれも、近隣の民間医療機関などの医師が輪番で勤務しているが、入管当局の幹部は「土日や夜間でも相談できる常勤医師がいないと困る。救急の場合など、外部医療機関への搬送が増える」とこぼす。外部へ搬送するには、逃走防止のため職員数人が交代制で付き添わなければならない上、健康保険が適用されず高額の医療費がかかってしまう。

 各センターでは、隣接の医師会へ呼びかけるなどして募集しているが、一向に集まらない。背景には、民間医療機関の医師と比較した給料の低さや最先端の医療から取り残される不安があるという。

 一方、昨年3月には東日本でイラン人男性が食べ物を詰まらせて死亡したほか、カメルーン人男性も病死。そのため、有識者の第三者機関「入国者収容所等視察委員会」は11月、「医療体制の見直し」を求めた。法務省入国管理局も同月、ハローワークへの求人登録などを行うとともに、週末や夜間でも非常勤医師に相談できる態勢の構築を目指す方針を示した。

 全国の刑事施設では昨年、常勤医師数が過去最低を更新。同省ではフレックス制の導入や兼業許可手続きの簡略化などを盛り込んだ新法案を準備中だ。入管幹部は「新法が管理センターにも準用されるのでは」と期待を寄せている。

■入国管理センター

 不法滞在で強制退去を命じられるなどした外国人を帰国まで収容する施設。収容者数(2月20日時点)は東日本290人(定員700人)▽西日本12人(同300人)▽大村23人(同800人)。西日本は収容者数の減少から今年9月に閉鎖する。更生作業のある刑務所と違い、収容者は施設内で自由に活動できる。東日本では平成25年、フィリピン人116人▽トルコ人66人▽中国人42人-らが入所していた。



http://www.yomiuri.co.jp/local/ibaraki/news/20150226-OYTNT50497.html?from=ycont_top_txt
県立中央病院 産科外来4月再開
2015年02月27日 読売新聞 茨城

 県立中央病院(笠間市)が、休止していた「産科外来」を4月から10年ぶりに再開することがわかった。妊娠しているかどうかの確定診断から始め、年内には、多胎などを除くリスクの低いケースで、同病院での出産が可能となる。26日に開会した県議会第1回定例会で橋本知事が報告した。


 県病院局などによると、同病院では2005年4月に産婦人科医が4人から2人に減り、産科を休止していた。その後、徐々に医師数が増え、昨年9月には7人となり、今年中に産科を維持するのに必要な目安となる8人を確保できる見通しが立ったという。

 同病院によると、4月の再開当初は、妊娠の兆候がある女性の診断を受け付けることからスタート。あくまでも「産科外来」の再開という位置付けで、その経過を見守りながら、年内に診断を受けた人を対象に出産対応を開始し、「産科」の再開になるという。

 知事は、「将来的には段階的にリスクの高い分娩ぶんべんにも対応できるよう機能強化を図っていく」と話した。



  1. 2015/02/27(金) 08:32:54|
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2月25日

http://mainichi.jp/edu/news/20150225ddlk05100153000c.html
東北薬科大:5県勤務条件の奨学金枠5人増方針 /秋田
毎日新聞 2015年02月25日 地方版

 東北薬科大(仙台市)は新医学部のあり方を協議する「教育運営協議会」を開き、宮城以外の秋田など東北5県での勤務が条件となる奨学金枠を5人分増やす方針を示した。同大は3月上旬に開く次回会合で奨学金や医師確保策を固めたい考えだが、委員からは今回の提案にも批判が続出、溝が埋まらない状態が続いている。

 今回示した奨学金案では、1学年の定員100人のうち、宮城県内で10年間勤務するという条件の奨学金枠が30人、東北5県に一定期間勤務するのが条件の枠が25人となる。同大は前回の協議会で、宮城県内の30人分について他県での勤務も可能とする案を示したが、宮城県側が難色を示したため撤回した。

 東北各県の医師会や医大の代表者の委員からは「今回の変更では(宮城に医師が集中する)地域偏在の解消にはほど遠い」などの批判が出た。高柳元明学長は協議会後、「私学として最大限の措置。これ以上は負担できない」と話した。【金森崇之】



http://www.sankei.com/region/news/150225/rgn1502250019-n1.html
岩手県医療局が医師不足解消策 「シニアドクター」活用
2015.2.25 07:02 産経ニュース

 ■東北初、任期付採用制度を導入

 公立病院の65歳を超えた「シニアドクター」について、県医療局は、平成27年度から3年間にわたり正規職員待遇で雇用できる医師の任期付職員採用制度を東北地方で初めて導入し、今月から募集を始めている。県立病院の深刻な医師不足の解消に向けた取り組みとして、その成果の行方が注目される。(石田征広)

                  ◇

 県立病院で医師の任期付職員採用制度を導入するのは岩手が5県目だが、常勤の医師を募集するのは岩手が2県目となる。

 「医師不足の中で65歳未満の医師確保は極めて難しい状況です。しかし、県立病院では65歳の定年後ももう少し頑張ろうという医師が増えています。元気な団塊世代でもあり、その力をもう少し借りられないかという思いで、この制度を導入しました」

 こう説明するのは県医療局の佐々木勝広・医師支援推進監。これまで県立病院は、外部からのシニアドクターや院内で定年後3年間の勤務延長を経た68歳超の医師を臨時職員としてしか採用できなかった。正規職員より給与が年間200万円程度低く、採用のネックになるケースもあったという。

 待遇改善でシニアドクターを採用しやすくするのがこの制度の主な狙い。正規職員待遇で、国内の学会出席に伴う研修助成として年額18万円の旅費と同3万円の受講料が支給され、認定医や専門医の資格取得者には同3万円、沿岸の県立病院勤務者には同額4万円の範囲の加算もある。

 臨時職員の研修助成は年額7万円の旅費だけ。正規職員待遇で年収が200万円程度増えるほか、研修助成も3倍以上になる。待遇の違いは歴然だ。免許取得後45年を経た医師が、給与が最も高い仮設の山田、大槌、高田の3病院に勤務すると、年収は概算で約1690万円になるという。

 27年度に制度を導入した背景には、県立病院の医師不足の顕在化がある。震災後の23、24年度に年間約20人を数えた応援医師が25年度以降は派遣期間の終了などで大幅に減少。一方で、28年度以降に津波で被災した沿岸の山田、大槌、高田3病院が相次いで全面復旧し、病床を抱え医師の確保が急務になっている。

 初年度の募集人員は10人程度を見込む。医師免許取得後におおむね10年以上の臨床経験があり、常勤の医師として3年間働く意思のあることが条件となる。



http://mainichi.jp/shimen/news/20150226ddm005070026000c.html
記者の目:「医療少年院は今」を連載して=和田武士(東京社会部)
毎日新聞 2015年02月26日 東京朝刊

 ◇出院後、支えは社会の理解

 病気やけが、障害がある非行少年の治療や支援、矯正教育にあたる全国5カ所の医療少年院を同僚と取材し、朝刊の連載「医療少年院は今」で、出院後の帰り先が見つかりにくい現実や、法務教官の苦労、医療と矯正教育の両立の難しさを紹介した。少年たちが社会に戻り、再び第一歩を踏み出すには、施設側の態勢だけではなく、受け入れる側の社会の理解が必要だと改めて感じている。

 ◇設備、人とも不足 地域連携も課題

 「施設の中では医療が完結できない」。取材中に複数の医師から聞いた言葉だ。治療や支援を受けながら少年院で暮らす少年少女は全国に約350人。5カ所の一つ、京都医療少年院(京都府宇治市)は医療法上の「病院」だが、年間70回程度の診療を外部の医療機関に頼っている。知的障害や発達障害など情緒面に問題がある少年が入る宮川医療少年院(三重県伊勢市)は京都のような「病院」ではなく、特殊教育を行う施設だが、2010年4月以降、30人以上が外部の医療機関で診療を受けている。ある医師は設備や機器の貧弱さを挙げ、「着任したときは一般病院との違いに驚いた」と打ち明けた。私が漠然と抱いていた医療少年院のイメージは覆された。

 刑務所や少年院などの矯正施設で勤務する医師の不足という問題が大きい。昨年4月1日現在、全国の矯正施設の医師の定員は計327人だが、実際には252人しかいない。京都医療少年院の常勤医師の定員は10人だが、婦人科は昨春から欠員が続いている。京都同様に「病院」である関東医療少年院(東京都府中市)も2人足りない。

 理由として指摘されるのが一般病院との待遇格差だ。矯正医療の在り方を議論した法務省の有識者会議が昨年1月にまとめた報告書によると、矯正医官(平均約50歳)の給与月額は平均約78万円。一方、民間医療機関の一般医師(同約41歳)は約101万円だ。外部病院との兼業ができない▽患者(収容者)と信頼関係を築きにくい▽高度な医療は外部病院に依頼するため医師としての技術を磨けない−−などの問題もある。法務省は兼業を可能にすることなどを盛り込んだ関連法案を今国会に提出するが、現場からは看護師の確保や医療設備の充実を求める声も聞く。

 ◇橋渡しの福祉士、待遇改善が必要

 矯正施設は交通の便の悪い医療過疎地域に立地していることもあるが、周辺の一般病院が収容者の診察を敬遠するケースも珍しくないという。関東、神奈川の両医療少年院は、17年9月に業務開始を目指す「国際法務総合センター」(東京都昭島市、仮称)に集約される見通しだ。医療や専門的支援の充実が期待されるが、地域の医療機関と安定的で継続的な協力関係を築くことも課題だろう。

 少年たちは家裁や少年鑑別所で医療や支援が必要と判断され、医療少年院に入ってくる。収容期間は1年〜数年程度だが、回復前に出院することも珍しくなく、受け入れ先も見つけにくい。ある法務教官は「福祉施設につなごうと思っても、『定員がいっぱい』と断られ、順番を待っても(非行少年ではない)他の少年の方が優先されてしまうことも多い」と歯がゆい思いを打ち明ける。09年度から精神保健福祉士や社会福祉士が配置され、医療や福祉関係者との独自の人脈を駆使して少年たちが帰る先を探している。成果は上がっているというが、週5日間フルタイムで勤務しても身分は非常勤だ。この点も見直しが必要だ。

 取材で出会った少年たちに被害者への気持ちを尋ねてみた。発達遅延があり、放火未遂事件を起こした少年は「ここを出たらまず被害者のところに行って謝りたい」と語った。恐喝未遂事件で収容された少年は「『少年院に来るほどのことかな』と思っていたけど、今は『ごめんなさい』と言いたい」と話した。

 だが、被害者にまで意識が至らない少年もいる。非行の背景に劣悪な家庭環境があったり、保護者や学校に病気や障害を見過ごされたりしてきた少年も多い。被害者の存在を思うとやるせないが、これが現実でもある。精神科が専門の矯正医官は「反省を求めること自体が無理な子は多い。再非行防止には最低限の社会生活が送れるようにする訓練が重要」と強調した。

 「医療少年院には、仮にこのまま手をかけなければ、自殺したり、再び非行や犯罪に及んだりすることだって十分考えられる子どもたちがいる。なんとか健全な社会人になるよう育て上げたい」。京都医療少年院の成田良造・首席専門官(56)の言葉だ。更生に導こうとする現場の意欲に応えられる態勢が整備されることを期待したい。



http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43017
10年後の内科医の作り方
~フレンチのシェフは中華料理を作らない~

津田 健司
2015.02.26(木) JB Press

私は千葉県内房にある500床程度の大学病院で血液疾患(悪性リンパ腫、白血病、骨髄移植など)および一般内科疾患の診療にあたっている内科医師です。内科はおそらく最もイメージしやすい医師像の1つで、検診や人間ドックなどを含めると、誰もが一生のうち一度は受診することになるのではないでしょうか。地域住民の健康的な生活に非常に密接に関わる科です。

 その内科医の養成教育が大きく変わろうとしています。10年後、20年後に私たちがどのような医療を受けられるのかに関わる重大な問題です。

 医療界に関わらず、ジェネラリスト養成教育がよいのか、スペシャリスト養成教育がよいのか、というのはある種、普遍的な問題です。

 会社員が営業、経営、総務など多岐にわたる部署を異動しジェネラリストを養成する仕組みは、日本の人事制度の特徴と言われてきました。その最たるものは官僚でありましょう。新卒一括採用、終身雇用制度を前提とした、流動性の低い日本の労働市場と密接に関係していると言われます。

 一方で、19世紀イギリスの経済学者デヴィッド・リカードの比較優位論をモデルとした専門性(スペシャリティ)の重要性も指摘されてきました。比較優位論は元々、二国間貿易においてそれぞれの国が自国の得意な財の生産に特化し自由貿易をすることが、自国及び貿易相手国を最も豊かにする、という国際分業の原理となる経済理論です。しかし、20世紀米国の経済学者のポール・サミュエルソンは「タイピングの早い弁護士が、タイピングの遅い秘書を雇うべきか?」という命題で説明し、専門家の協働による高い生産性の実現という意味でも理解されます。(この場合、弁護士はタイピング速度が秘書より早くとも、弁護に専念して秘書を雇うべき、というのが彼の答えです。)

 医師教育は元来スペシャリスト養成教育でした。初期臨床研修制度以前は大学卒業後にそのまま専門研修に入っていました。しかし「医療の高度化・専門化が進んだ結果、自分の専門分野しか分からないという医師が増えた」ことから「臨床医として誰もが身に付けるべき基本的なものを修得する」ため2004年から初期臨床研修制度が施行され、少しジェネラリスト養成方向にシフトしました。

 現在の一般的な内科医師のキャリアパスは、6年制の医学部を卒業後、2年のスーパーローテーション型初期臨床研修で外科や精神科や産婦人科、その他各内科などを1~2カ月ごとに回ります。初期研修を終えた3年目には専門を決めて専門研修に入ります。卒後4年目には内科認定医資格を得て、その後さらに3年の専門研修を行い、多少の差はあれども、大体7年目に循環器内科専門医、消化器内科専門医、血液内科専門医などの各専門医資格(subspecialty)を得ることになります。幅広く内科全般の診療能力を高めたいと思う人は初期研修後に総合診療内科の専門研修に入り総合内科専門医を取得しますが、中には3年の初期臨床研修プログラムを提供している病院に入職し、キャリア初期からより多くの診療科をローテーションで回る人もいます。

 しかし、現在検討されている新・内科研修制度では、初期臨床研修後に全員が各内科のローテーションを続け、卒後6年目に「新・内科専門医」資格を得ることが、その後の各専門医資格を取得するための必須条件となります。今までは総合診療を志す医師のみが行っていた研修を全内科医師が行う仕組みです。

 このような制度変更に至った日本内科学会の問題意識が、ホームページの中で「現制度の課題点と専門医制度を巡る状況」に記されています。すなわち、「2年間の初期臨床研修制度が2004年から始まったことにより、認定内科医の研修期間における内科全体の研修期間が減少する傾向が見受けられるようになりました。そして内科研修がsubspecialty研修に偏り、総合内科専門医(generalist)試験の受験者減少や内科系専門医の領域的、地域的偏在などの問題も顕在化してきました」とあります。くだけた言い方をすると「専門馬鹿」が増えてきたから問題だということのようです。

 確かに私も「循環器内科のA医師は不整脈が専門だから高血圧をみない」などの耳を疑うような事例を見聞きすることはあります(通常の高血圧は卒後2年目の研修医でも管理可能だと思われます)。そのA医師が大学病院や国立高度専門医療研究センターなどで、通常の病院で行えないような極めて先進的な不整脈診療のみにあたっているのであれば問題ありません。しかし、不整脈だけ見ればよかったA医師が、地域の総合病院などに出向になった場合には、地域の患者さんの抱える多くの循環器疾患(高血圧、心筋梗塞、狭心症、心不全など)を診療する必要が出てきます。

 多くの医師は再度勉強しなおして、なんとか現場のニーズにあうように方向修正していきますが、方向修正がうまくできなかったり、そもそも方向修正をするつもりがなかった場合には、最初の事例のように本人の職能と地域のニーズの乖離が生じ、軋轢を生みます。しかしこれは医師になって最初の3年の内科研修を5年にすれば解決する種類の問題ではありません。キャリアの転機を迎えた医師の再教育・生涯教育を各地域でどのように行っていくのかという別の大きな問題です。

*   *   *   *

 では、若手医師の教育とはどのようにあるべきでしょうか。私は専門性の確立こそが大切だと思います。総合診療も専門性です。初期研修を終えて、さらに幅広い分野の総合診療能力を高め地域医療に貢献したいと考えるものはその道を、心臓カテーテル治療や消化器内視鏡検査を学びたい者はその道を歩み始めるべきだと思います。「一律全員に」総合診療研修を科すことには次の3つの理由で好ましくないと思います。

 第1に、医師は本来的になんらかの専門性を柱として職能を発揮するからです。例えば私は血液内科医師として悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、造血幹細胞移植、その他良性血液疾患などの知識・診療レベルを最新のものに保つことが求められます。加えて、血液疾患を持つ患者さんの細菌性肺炎・器質化肺炎などの呼吸器疾患、B型肝炎ウィルスの再活性化やサイトメガロウィルス腸炎などの消化器疾患、ステロイド治療による糖尿病など非血液領域についても幅広く知識を持つことが必要です。しかし後者に関しては、各領域を専門とする医師の知識・経験に助けていただく場面も多々あります。なんらかの専門性を持った医師が協働して診療にあたり、患者さんに最適な治療を提供しています。

 舞台は違えども、総合診療の現場も同様ではないかと思います。縦割り専門家の狭間におちてしまいそうな患者さんの診断をつける、地域・離島の第一線で限られた資源を駆使して診療に当たる、ヘルスメンテナンスを行い地域の健康レベルを高める、など総合診療の専門性を軸としつつも、高度治療や特殊な検査を要する場合など他の専門家にお願いしなければならない場面も出てくるでしょう。

 第2に、全員がドラマ「ドクターX」の「大門未知子」のような、消化器外科も心臓外科も呼吸器外科もできるスーパードクターにはなりえないからです。限りある時間を、専門分野(subspecialty)の追求と非専門分野の網羅のどちらにどれだけ配分するかは、どのようなフィールドでどのような医療を行いたいか、個人の理想とする医師像によって異なります。これは医師以外の領域では当たり前だと考えられていることです。

 例えば、フレンチのシェフは中華料理を作りません。中華料理から着想を得たり、素材を使ったりするかもしれませんが、あくまでフランス料理人としての仕事に生かすという軸があるはずです。各国料理の技法は必要だから、フレンチシェフに中華から和食から全ての料理技法を全員に身につけさせるなどということは考えられません。また仮に中華・和食を学んだらそれでいいのかというと、世界にはインド料理、トルコ料理など独特で個性的な料理は様々あり、何を学び自分の中に取り入れていくかの取捨選択も個性であろうと思います。

 第3に、若く、体力があり、無理がきく時期を専門性の高い技術の研鑽に費やせなくなるからです。年をとり、そして家庭ができたりすると自分の思い通りに時間を使えるとは限りません。

 ここまで一個の医師のキャリアパスという面から問題を提示してきましたが、医師養成に社会的な要請があることも事実です。「医師養成には多額の税金が投入されているため、医師個人の自由・権利についてなんらかの制限がかかってもよい」との主張に対して私は賛同しかねますが、自覚することは必要です。一患者の視点からみると、どの医師に診てもらっても初診料・再診料は同じなので、専門領域に加えて非専門領域も詳しい医師に診てもらいたいと思うのは当然です。新・内科研修制度が導入されて、専門医の平均年齢がすこし上がってもあまり気にしないでしょう。しかし患者の金銭的負担は0でも、新・内科研修制度の社会的なコストは0なのでしょうか。医師の引退する年齢は変わらないので、専門に入るのが遅くなれば、医療界全体の専門医療にかけるリソースは減ります。結果、総医療費は抑制されるかもしれませんが、国民の高度医療を受ける機会は阻害される可能性があります。専門医取得年限の遅れは、大学院入学の遅れにつながり、ひいては基礎研究や臨床研究の停滞につながる可能性もあります。また、専門研修開始が遅くなり、なかなか一人前になれない医師のキャリアパスに高校生が魅力を持ち続けてくれるでしょうか。議論を通じて、10年後の内科医が今よりさらに魅力的になっていくことを願います。

・本記事は「MRIC by 医療ガバナンス学会」(Vol.037、2015年2月25日発行)を転載したものです。




http://www.m3.com/news/iryoishin/297963
医療維新
シリーズ: ここがおかしい!ここが問題!医療界
道半ばのチーム医療の構築◆Vol.6
診療所医師、4割が「ほとんど進んでいない」

医師調査 2015年2月25日(水)配信池田宏之(m3.com編集部)

Q.6 チーム医療のチーム構築の進み具合
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 Q.6では、チーム医療に向けたチーム構築の進展具合を聞いた(回答数:病院医師246人、診療所医師256人、合計512人)。

 病院医師、診療所医師ともに、中央値は「40%以上(60%未満)」となった。2009年に、計21の団体で構成するチーム医療推進協議会が立ち上がって5年半が経過したが、全体で見ると、チーム構築具合は「道半ば」とみられる。

 病院医師で最も多かったのは、「60%以上(80%未満)」で、32.1%となった。一方、診療所医師で最多だったのは、「ほとんど進んでいない(20%未満)」で40.2%。診療所においては、連携相手となる他職種が近くにいないことや、医師一人の診療所の場合、診療に追われ、チーム医療構築に向けた時間が割けない事情もあるようだ。80%以上の回答は、病院医師で14.2%、診療所医師で14.5%となり、ほぼ同じだった。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20150225-OYT1T50042.html?from=ycont_latest
医療行為見よう見まね「30年間無資格だった」
2015年02月25日 17時28分 読売新聞

 千葉県松戸市の診療所を経営していた「医師」は県警の調べに対し、「30年間無資格だった」と話した。

 医療報酬をだまし取ったとして診療所経営者ら3人が24日、詐欺容疑で再逮捕された事件。県警や関係者によると、経営者は診療所を設立しては譲渡していた。最近10年ほどは松戸市を拠点に、副業や医療機関債の販売にも力を入れていた。

 県警生活経済課と松戸東署が再逮捕したのは、「東葛整形外科・内科」(松戸市上本郷)経営の山本武男容疑者(67)(松戸市西馬橋)ら3人。医師免許がないのに診療報酬を請求、だまし取ったとされる。

 茨城県出身の山本容疑者。周囲に「医学部を卒業した」と話していたが、同課によると、実際は専門学校を卒業後、柔道整復師の資格を取得し、同県内で接骨院を開いた。30歳代中頃、知り合いの医師と柏市で診療所を始めた。

 山本容疑者はこの頃から見よう見まねで医療行為を始めたとされ、調べに対し、「医学書で勉強した」と供述。東京・新小岩や柏市などで診療所を始めては譲渡していたことも分かっており、同課幹部は「同じ場所に長くいると、無免許が明らかになる可能性が高くなるからだろう」と推測する。

 また、東葛整形外科・内科周辺の商店経営者らによると、山本容疑者は2006年頃から接骨院、09年頃には東葛整形外科・内科の前身に当たる診療所を始めた。近くで託児所や定食屋なども開き、患者らに「食べていって」と呼びかけていたが、いずれも短期間で閉めた。

 診療所の管理医師には代わる代わる免許を持った医師を雇った。埼玉県の男性医師もその一人で、「みんな(山本容疑者を)『院長』と呼び、私も医師だと信じていた」と話した。

 医療法人が医療機器などを購入するために発行できる医療機関債の販売もしていた。都内の会社社長(68)も誘われ、13年10月に500万円分を購入。山本容疑者から受け取ったパンフレットには、年利4%を3か月ごとに分割して支払うことが約束されていた。



http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20150225ddlk22040078000c.html
県:聖マリ医大と協定へ 医師確保・育成で協力 /静岡
毎日新聞 2015年02月25日 地方版

 県と聖マリアンナ医科大(川崎市宮前区)は27日、県の奨学金「医学修学研修資金」の貸与を受けた医学生と医師の育成について協定を結ぶ。県東部の医師確保に向けた協力を明文化するが、大学側の卒業生医師のキャリアアップも視野に入れた取り組みに期待が集まっている。

 医学修学研修資金は毎年、一大学の医学部入学定員に相当する120人分の奨学金を出身地を問わずに貸与する制度。卒業後に臨床研修を終えてから、貸与期間に応じて県の指定する地域医療に従事すれば返還免除になる。これまでの利用者は657人だが、県外では聖マリアンナ医科大の41人が最多となっている。

 県地域医療課によると、医学生と卒業後の医師を育成する環境の他、県民への安心医療の提供で両者が協力する。担当者は「医師は若い時にどれだけキャリアが積めるか、研修を受けられるかが大事。返還のための勤務中にもメリットがあれば」と話している。【立上修】



http://apital.asahi.com/article/local/2015022500007.html
基礎医学に奨学金 甲賀の製薬会社が寄付 滋賀医大、研究医を養成
滋賀

2015年2月25日 朝日新聞

奨学金創設のための協定を締結する塩田浩平学長(左)と大原誠司社長=大津市の滋賀医科大学

 解剖学や病理学、薬理学などの基礎医学の研究医を養成しようと、滋賀医科大学(大津市)は奨学金制度を創設した。基礎医学を志して大学院に進む学生が激減する中、甲賀市の製薬会社から寄付を受けて資金面で学生を支援する。

 基礎医学は内科、外科など「臨床医学」の基礎となる学問。滋賀医大によると、以前は医学部(6年間)卒業生の5%が大学院に進んだが、最近は卒業生約120人の1%未満で一人もいない年もある。2004年、卒業した新人医師に2年間の臨床研修が義務づけられて以降、ほとんどいなくなったという。

 研修医に給与が支払われる一方、大学院に進むと収入が得られず、授業料が必要なことも一因とみられる。全国的に基礎医学の研究をめざす医師が減ったため、文部科学省は研究医養成のモデル事業を公募。12年度に滋賀医大など全国10大学が採択された。

 滋賀医大は11年度から1、2年生を対象に入門研究医コースを開始。12年度から、医学部4年を終えて休学し、大学院に進学して博士号取得後に医学部に復学するなど研究医養成の3コースを設けた。

 新たな奨学金制度は医学部に復学するこのコースの学生が対象だ。大学院3年と復学後2年の計5年間、月10万円、総額600万円を支給し、返済しなくていい。

 これまで同コースを選んだ学生はおらず、奨学金は16年度以降に毎年1人に支給される予定。奨学金を受給した期間、同大が特任助教として雇用するという。

 塩田浩平学長は「奨学金をきっかけに、基礎研究に踏み出す若者が増えてほしい」と期待。寄付をした大原薬品工業の大原誠司社長は「若い頃に目標をもつことが大切。地元の企業として、滋賀から世界に羽ばたく人材を育てたい」と話す。

(朝日新聞 2015年2月24日掲載)



http://www.zaikei.co.jp/releases/232469/
【医師アンケート調査】「医学部新設」について、医師の4人に3人が反対している
プレスリリース発表元企業:メドピア株式会社
2015-02-25 13:50:49 財経新聞


医師7万人以上が参加する医師専用サイト「MedPeer(メドピア)」(https://medpeer.jp)を運営するメドピア株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長:石見 陽)は、会員医師を対象に「医学部新設の是非」についてのアンケートを実施し、以下のとおり結果を取りまとめました。


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■サマリー
・医師専門サイトMedPeer(メドピア)に登録する医師(7万人以上)を対象に「医学部新設に賛成ですか? それとも反対ですか?」という質問をしたところ、4,014件の回答が寄せられた。

・「どちらかといえば反対」が46.0%、「大いに反対」が27.5%という結果で、全体の73.5%が反対と回答した。「地域偏在は定数が増えても変わらない」「いずれ人口減により医師の必要数も減少する」「既存の医学部の定員を一時的に増員することで十分対応可能」といった意見が多数を占めた。質の低下を懸念する声も多い。

・「どちらかといえば賛成」は21.0%、「大いに賛成」は5.5%で、賛成は全体の26.5%だった。「へき地枠や産婦人科枠を増やす等、医師の偏りが少なくなるようにできれば良い」「量的に充足されないと、質の向上に繋がらない」といったコメントがみられた。

■回答コメント(回答一部を抜粋)

「どちらかといえば反対」  1,846件
・問題の本質は医師の数を増やすことではなく、地域の偏在と診療科の偏在をなくすことであり、いくら医師を増やしても魅力のない地方や診療科には医師は集まらないと思う。医師の数は現在でも十分に多いと思う。(50代、一般外科)
・人口減少時代、団塊の世代がいなくなれば一気に医療需要は減ります。今増やしても遅いのでは?(40代、血管外科)
・自由受診、自由(費用でない)診療を統制して、適切な医療配分をすれば、医師不足にならないと思う。医師が増えれば確実に医療費圧迫になる。(40代、泌尿器科)
・医師が増えても、都市部に偏在するのであれば、都市部の医師過剰が生じるだけで、地方での医師不足は解決しないと思います。(50代、眼科)
・医師だけ増やしてもシステムが変わらなければ同じではないでしょうか。(40代、リハビリテーション科)
・地域医療を考えるなら既成の大学に新設することは意味がないと思います。特に私立では。自治医大、防衛医大、産業医大のような義務を設けた形での新設なら賛成です。(50代、整形外科・スポーツ医学)
・医師不足と言われていますが、都市に集中するのが問題です。医師過剰な場所では患者の奪い合いが出るほどです。医学部の新設より、この問題の解決を図るべきです。(70代、一般内科)
・少子化による人口減少と再生医療、予防医学の発展により必要医師数は減っていく。(70代、整形外科・スポーツ医学)
・医師不足は定員の増加で対応可能と思います。また、将来、医師過剰になったときには、定員を減らすことで対応できますが、医学部新設の場合対応が難しくなると思います。(50代、眼科)

「大いに反対」  1,103件
・人口はこれから減ってくるので医師は過剰になるのが目に見えてる。(30代、代謝・内分泌科)
・絶対数の問題ではなく、診療科や地域の偏在、医師の過重負担が問題でしょう。(50代、代謝・内分泌科)
・患者の高齢化はいずれ終わります。人口が減ってから医師を削減しようと思っても遅い。(50代、血管外科)
・医師不足はない、医師の偏在があるだけ。ただでさえ定員増で質の低下が懸念されているのに。(40代、循環器内科)
・すでに1500人以上の定員が増えて、15個以上新設大学をつくったのと同じ状況です。人口減時代になり、医師過剰状態となると思われます。歯科医師、薬剤師と同じ状況です。絶対にやめた方がよい。(50代、代謝・内分泌科)
・数を増やせば解決するという問題ではないと思います。都会に勤務し、高給かつ楽な仕事を選ぶような人間が増えたところで何の解決にもなりません。(40代、一般内科)
・増やしても、質の管理と適切な人員配置ができなければ意味が無い。(40代、消化器外科)
・女医さんのための育休対策、保育園の確保などが優先だと思う。産後復帰したくても復帰できない現状。(30代、眼科)
・数を増やしたいのであれば、無駄な留年や国家試験浪人を減らせばいいだけのこと。国試の合格ラインを1点下げるだけで10人以上増えるはず。このほうが即効性もあるのに。(30代、一般内科)
・医師不足はない。勤務医師不足と言ってほしい。開業医はどんどん増加している。大学を設置すれば、また勤務医がひっぺがしにあう。イコール病院破壊である。開業制限法でも作ってください。(60代、腎臓内科・透析)
・定員が増えて質の悪い学生が増えているのを実感します。数が増えても質が悪く、なおかつ地域格差を是正する方策がないままなのに、大学新設する意味が分かりません。(40代、脳神経外科))
・医学部が増設されると、教員が必要になる。すると現職医師がかり出される。ますます大変になるでしょう。(40代、整形外科・スポーツ医学)
・医師数を増やすなら、医療費も先進諸国の平均ぐらいにはあげる必要がある。(50代、一般内科)

「どちらかといえば賛成」  843件
・既存校の増員では質量ともに限界があります。(50代、健診・予防医学)
・医師が増えることは、各医師の負担の軽減につながると考えます。(50代、精神科)
・地方と都会の医師偏在が解決するわけではないが、地方に医師が少しでも増える可能性があるなら期待したい。(30代、循環器内科)
・闇雲に増やすのではなく、へき地枠や産婦人科枠を増やす等、医師の偏りが少なくなるようにできれば良いと思います。(30代、一般内科)
・薬剤師や看護師もそうだが、今の日本の就職制度が抜本的に変わらない限り出産後の女性を旧態然とした組織で通常戦力として使うのは限界があり、にもかかわらず、女性医師の数は増えている。Nを増やさざるを得ないと考えるため(30代、消化器内科)
・医師数が増えるほうが、将来的には淘汰の作用が働くので医療の質の向上につながると期待している。(50代、麻酔科)
・医師不足の地域や人手不足の診療科の医師が増えるなら歓迎。(50代、麻酔科)

「大いに賛成」  222件
・医師の技術や管理能力、人間性を問われることがありますが、現在急性期や高度医療を行う施設の多くで人員が不足しており、十分な医師数が得られて、初めてそれらの評価ができる状況になるかと思います。(40代、膠原病科)
・私が医師になった30年前は女医さんの割合は10%ほどだった。今は50%ほどらしい。女医の割合が増え出産、育児で第一線を離れる医師が増えるため当然医師の増員は必要である。(50代、一般外科)
・実際余っているのは都心部だけ。田舎はホントに医師が足りない。地方勤務を希望してくれる医師が少ないのは実情だが、母数が増えれば多少変わるのではと期待する。(40代、一般外科)
・母数が多くなれば田舎で働く人も少しは増えるのではないかと期待します。(50代、血液内科)
・量的に充足されないと、質の向上に繋がらないと思います。(50代、消化器外科)

■調査方法
◇期間:
2015年2月6日(金) ~ 2015年2月12日(木)
◇有効回答:
4,014人(者はすべて、医師専用サイトMedPeerに会員登録をする医師)
◇設問:
医師専用サイト MedPeer内の「ポスティング調査」コーナーにおいて、医師会員からご投稿頂いたテーマをもとに、以下の質問を投げかけました。

調査フォーム(設問文 抜粋)
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喧々諤々の議論の末、医学部の新設が少しずつ具体化しそうな流れですが、みなさんは医学部新設に賛成ですか? それとも反対ですか? 選択肢にはあえて「どちらでもない」や「その他」は設けておりません。コメント欄には回答を選んだ理由と10年後の医師充足度についてのお考えをご記入ください。

これまでも医学部新設をめぐり政治的駆け引きが繰り返されてきました。2012年12月に自民党が政権復帰を果たすと新設に向けた動きがにわかに活気づき、13年12月には復興庁・文部科学省・厚生労働省が連名で、東北地方での医学新設認可に関する基本方針を発表しました。その後の文科省での審査を経て「東北医科薬科大学(応募主体は東北薬科大学)」の構想が選定され、課題山積ながらも16年春の開設に向けて準備を進めています。また、国家戦略特区を利用した新設構想なども浮上しています。
一方で、2008年度から医学部入学定員を年々増やしており、15年度の定員は9134人になります。入学定員を抑制していた2009年度と比べると1509人多いことになり、すでに15校分の増員を行っているという見方もあります。

1.大いに賛成
2. どちらかといえば賛成
3. どちらかといえば反対
4. 大いに反対
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【記事掲載に際してのお願い】
・「医師専用サイトMedPeer調べ」、であることの明記をお願い致します。
・web上での引用に際しましては、https://medpeer.jpへのリンクをお願い致します。

【調査依頼について】
・MedPeer会員医師への調査をご希望の方は、下記問い合わせ先までご連絡ください。

■メドピア株式会社について
・社名 :メドピア株式会社(https://medpeer.co.jp)
・代表者 :代表取締役社長 石見 陽 (医師・医学博士)
・設立 :2004年12月
・運営サービス :医師専用サイト「MedPeer(メドピア)」(https://medpeer.jp)

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  1. 2015/02/26(木) 06:23:11|
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2月24日 

http://credo.asia/2015/02/25/insufficiency-doctor/
日本は本当に医師不足なのか?未来の医師数を決める医学部入試今日から実施
橋本 直也 2015/02/25 credo

2月25, 26日は国公立大学の入試です。国公立大学の医学部入試も同日に行われます。(私立大学医学部は既に入試が始まっています)

医学部入試の定員数は、未来の医師数を規定します。医学部入試は、日本における未来の医療のあり方を決める、重要な医療政策の一つです。本記事では、医学部入試を通して、昨今叫ばれている日本の「医師不足」について取り上げます。

「医師不足」を考える際、「数」と「分布」にわけて考える必要があります。まず、「数」はどうでしょうか?



日本の医師は不足しているのか

下の図をみてください。OECD(経済協力開発機構)がまとめた国民1000人あたりの医師数を示しています。データは2012年の数値を用いています。(以下図は全て筆者作成)
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(OECD公表データ)

日本(赤で示しています)は、OECD諸国の平均(黄色で示しています)を下回り、下から6番目となっています。医師数の定義が若干違う国が混じっているのですが、その点を考慮しても、国際的に見て日本は人口あたりの医師数が少ないという事実は揺るぎません。まず、「数」は少ないのです。



医学部定員は増員されている

この「数」が少ないことに対して、医学部定員を増員するという対策がとられてきました。下のグラフを参照してください。医師不足の状況を受け、緊急に医師数の増加が必要という閣議決定が2008年になされ、翌2009年以降の定員数が一気に増えました。
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(文部科学省公表データ)

医学部志望者にとっては定員増は良いニュースかと思われますが、この医学部定員増とともに志願者も増加傾向にあり、入学の倍率自体は横ばいの状況です。



医師の分布はどうか

実は、「数」が少ないことに加え、「分布」の偏りがあります。下に示したグラフは、2010年に厚生労働省が調査したデータに基づいています。全国の病院を対象にした調査で、現状の医師数/必要な医師数で必要医師倍率を計算しています。
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(厚生労働省公表データ)

まず、倍率が全国で1倍を越えているため、全国的に医師が不足していることがわかります。それに加え、都道府県でその不足の程度に偏りがあることがわかります。

倍率が低いほうが医師の充足に近いことを示しますので、東京都や大阪府など大都市を抱えた都道府県でより医師充足傾向がみられています。医師の「分布」は、大都市に偏っているのです。この地理的な分布の偏りとともに、産婦人科の医師不足など、診療科による分布の偏りもみられています。



医師分布への対策

より深刻な「地方での医師不足」に対応するため、医学部入試では、地域枠の設定を行っています。地域枠とは、医学部のある都道府県内の出身者を対象とした推薦入試の実施や、卒後数年間の医学部のある都道府県内での勤務を条件とした奨学金の給付などを通して、地方に残る医師を確保する取り組みです。

2008年時点では33大学403人だった地域枠は、2013年時点で69大学1396人に拡大されています。このほか、大学病院と地域病院の連携を強め、地方においても専門的な研修が受けられるようにするシステムの構築や、地域医療を担う意欲を高めるような医学部における教育体制の充実などが行われています。


今後に向けて

「数」不足や「分布」の偏りに対する対策は始まっています。しかし、高齢化社会によって患者の増加も予想される中で、このスピードでの医師数増加が適切か否かは今後見極めていかなければいけません。

また、数を増やしたことで都市から地方に医師が移動するであろうという当初の予想(歯科医師ではこの現象がみられました)が、医師においてはあまり見られていないのが現状です。この「分布」の偏りの是正のため、先に書いたような対策がなされていますが、いずれも強い強制力がない点が弱みです。

各国の対応はどうでしょうか。たとえばフランスでは、医学部6年生のときに全国の医学生全員がECNという全国統一試験を受け、その成績順に国の出先機関である州保健庁がその医学生が研修医として働く診療科、勤務地を決定します。医学生は希望を事前に提出しますが、成績が悪ければ希望通りにはならないしくみです。このしくみによって、医師の診療科偏在、地域偏在がコントロールされています。イギリスにおいても、政府によって専門医定員数、地域医師数が規定されています。

現時点で、日本では医師の希望通りに診療科や勤務地を選択できます。世界一の長寿国となった日本の医療は胸を張っていいはずですが、医師数の不足と分布の偏在は確かに起きている問題です。これから来る未来への対策とその効果判定をしっかり行っていく必要があります。

医師不足対策の一つとしての医学部入試に、今後も注目が集まります。

[参考文献] Photo by www.audio-luci-store.it



http://www.iga-younet.co.jp/news1/2015/02/49-4.html
赤字補てんに4.9億円上野総合市民病院 伊賀市が補正予算で
編集部 (2015年2月24日 12:47) 伊賀タウン情報 YOU

 伊賀市は2月24日、病院事業会計の2014年度決算見込みを発表し、同市四十九町の上野総合市民病院(281床)が拡充した医師と看護師の給与費が収入の増加分を上回り、大幅な赤字になることを明らかにした。市は同年当初予算に盛り込んだ2億円に加え、更に4億9千万円の財政健全化補助金を繰り出すため、市議会3月定例会で補正予算案を提案する。
 財政課によると、不足していた同病院の常勤医と看護師の人数は14年1月1日現在で医師16人、看護師100人だったが、1年後には医師3人と看護師14人が新たに増えた。それに伴って、給与費は昨年度に比べ約3億円多い22億3598万円に膨らんだという。

 診療収益は昨年度、入院看護基準が勤務する看護師1人当たりの患者数を10人から7人に変更した結果、入院収益は1億852万円の増収を見込んでいる。一方、外来は患者数の減少で年間4289万円の減収予定で、入院と外来を合わせると6566万円の増収とみている。

 最大の課題は入院収益の増加で、13年度実績の1日平均入院患者数は98人。今後は入院を担当できる医師を採用し、1日平均入院患者数を増やす。福永泰治副院長によると、内科医が3月に1人、4月に2人の計3人採用できる見込み。改修工事が終わって今年4月に再開する5階のがん療養病棟(69床)の診療体制が整えば、大きな増収が見込めると話す。



http://www.minyu-net.com/news/topic/150224/topic6.html
産科医目指す学生を支援 県、修学資金を20万円増額
(2015年2月24日 福島民友トピックス)

 2月定例県議会は休会明けの23日、代表質問に入り、自民党の杉山純一議員(大沼郡)が登壇、内堀雅雄知事の政治姿勢や風評被害対策、農業、産業の復興に向けた県の取り組みなどをただした。24日も代表質問を続行し、民主・県民連合の渡部譲議員(会津若松市)が質問する。
 県内の病院などで一定期間勤めることを条件に医学生に貸し出す修学資金で、県は新年度、産科医や小児科医など周産期医療分野を目指す学生に対する月額の支給額を20万円増額する。併せて、福島医大に整備する「周産期医療人材養成支援センター(仮称)」で同大の既存講座と連動した医師養成を進め、原発事故後に医師不足が深刻化している周産期医療を担う人材確保策を強化する。杉山純一議員の質問に鈴木淳一保健福祉部長が答えた。
 県によると、医学生への修学資金は通常、月額15万円だが、周産期医療分野に進む意思のある学生に対しては月35万円に引き上げる。また、卒業後の臨床研修などの費用として月額20万円を貸し出す制度と、修学資金の貸与制度との併用を認める方針。併用は他の診療分野では認めていない。
 周産期医療人材養成支援センターについては、センター長1人と産科、小児科の医師各2人を配置。同大の産婦人科学、小児科学の各講座と連携した研修などを行い、医師を養成する。



http://mainichi.jp/area/gifu/news/m20150224ddlk21010025000c.html
中津川市:15年度予算案 産科充実に1億8408万円 総額748億4293万円 /岐阜
毎日新聞 2015年02月24日 地方版

 中津川市は23日、一般会計361億9900万円(前年度比0・4%減)、総額748億4293万円(同2・2%減)の2015年度当初予算案を発表した。市民病院の産科医療体制の充実などに1億8408万円を計上、“里帰り出産”の受け入れ再開を目指す。

 市民病院は産科医師不足により、“里帰り出産”など分娩(ぶんべん)を制限している。産科医師を増やして常時2人体制を整えるほか、ドクターカーを24時間運用する。

 このほか、放課後施設整備に9758万円を充てるなど「将来を担う人材が育つまち」などを主要事業に挙げた。また「地域活力」に向けて、11月完成予定の「苗木交流センター」整備費(2億4671万円)、19年完成を目指し「新衛生センター」の測量設計、用地取得費(7856万円)などを盛り込んだ。【小林哲夫】



http://www.yomiuri.co.jp/national/20150223-OYT1T50056.html
刑務所の医師、民間兼務OK…なり手不足解消へ
2015年02月24日 10時29分 読売新聞

 法務省は、刑務所などで働く医師の不足を解消するため、勤務時間内の民間病院との兼業を可能にするなど、勤務要件を柔軟にする方針を固めた。


 特例法案を今国会に提出し、早ければ今夏にも実現させる考えだ。

 刑務所や少年院などの矯正施設で収容者を常勤で診察する医師は「矯正医官」と呼ばれる。今年1月時点で、全国158施設の定員計327人に対し、欠員は約23%の75人に上る。常勤医師が1人もいない施設は31ある。

 法務省では「矯正医療の崩壊につながりかねない」と危機感を抱いている。受刑者の高齢化が進み、受刑者を外部の医療機関に搬送する例が増え、「逃走のリスクに備える職員の負担も重い」(法務省)状況だ。

 背景には、矯正医官は国家公務員であるため、原則的に兼業が禁止されていることがある。民間医療機関の勤務医の場合、他の病院で経験を積み技術を磨くこともできるが、矯正医官は施設内での症例に限られ、日進月歩の医療技術に対応できなくなることを懸念する声がある。給与水準も民間医療機関の医師より低い。このため、特に若手のなり手が不足して、平均年齢は50歳を超える。



http://www.m3.com/news/iryoishin/297750
医療維新
「2035年」見据え、長期ビジョン策定へ
厚労省の懇談会が初会合、今年6月に報告書

レポート 2015年2月24日(火)配信橋本佳子(m3.com編集長)、成相道子(m3.com編集部)

 厚生労働省の第1回「保健医療2035」策定懇談会が2月24日に開催された。座長には、東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授の渋谷健司氏が就任。渋谷氏も含めた構成員は計14人で、うち4人の厚労官僚は、現職の立場ではなく、有識者の1人として参加する。平均年齢は42.7歳と、厚労省の会議としては若い。


 今後、月2回程度、会議を開催し、今年6月までに、2035年を見据えた保健医療の長期ビジョンと、それまでの間の短期・中期的な施策についても、現在進行している制度改革の動きも踏まえて報告書をまとめる予定。

 会議の冒頭のあいさつで塩崎恭久厚労相は、医療技術の進歩や急激な少子高齢化など、医療を取り巻く環境が大きく変化していると指摘、日本の強みを生かした国際貢献も重要であるとし、「これまでよりはるかに長い視野である20年後の2035年を見据えた保健医療政策のビジョンを明らかにするとともに、それを踏まえた短期、中長期の課題解決に向けた政策立案とその実行が必要だと考えている」と述べ、懇談会発足の経緯を説明した。さらに、高齢社会の先進国である日本が、どのように保健医療の問題を克服するかは、世界各国から注目されているとし、「懇談会の議論が世界の期待にも応えることになるように願っている」と期待を込めた。

 フリーディスカッションとして行われた第1回会議では、基本的考え方として、診療報酬の改定率などの目先の議論ではなく、長期ビジョンを見据えた施策をしっかり考えていくべきとの意見が挙がった。保健医療制度のサステナビリティー(持続可能性)についても議論があり、医療の質をエビデンスベースでいかに測定、評価するか、医療の質と財政をいかに両立させていくか、さらには、より広義に捉え、コミュニティー、生き方なども含めて、制度の在り方を考えていく必要性も指摘された。

 今後、2、3回は自由に議論を行い、アイデアを出し合う予定。「そこから共通項を導き、中間的に取りまとめ、さらに議論を深めていく」(本懇談会の事務局長を務める、NPO法人日本医療政策機構理事の小野崎耕平氏)。

 14人の構成員中、4人が厚労官僚

 3時間弱にわたった第1回会議は、非公開で行われた。会議後にブリーフィングした小野崎氏は、その理由を「自由に、是々非々で議論してもらうため」と説明。

 構成員に厚労官僚が入ったのは、「民間の有識者のみで議論すると、実効性を担保しにくい。一方で、厚労官僚も、長期ビジョンを考える機会がなかったり、担当が違っていて、保健医療政策に意見を言いにくい場合がある」(小野崎氏)などの理由からだ。利害調整の場でもないと言い、個々人が自由に議論する場であることを強調した。

 小野崎氏は、懇談会の特徴として、「他の検討会等と一番違うのは、20年後という時間軸で考えている点。目先の施策を視野に入れた議論は結構あるが、2035年までを視野に入れた議論はない。既存の施策に捉われることなく、より思い切った提言ができる」ことを挙げる。もっとも、今通常国会にも法案が提出されるなど、各種の制度改革が現在進行中だ。「大臣からは、制度改革は非常に時間がかかるので、20年後を見据えた上で、今やらなければいけないことを特定してもらいたいと言われている」(小野崎氏)。

 構成員は、医師、大学教授、研究者など。医師の若手の一人が、起業家でもある山本雄士氏。山本氏との共著を持つ厚労官僚の武内和久氏も構成員だ(『「僕らが元気で長く生きるのに…」上梓のわけ - 武内氏・山本氏に聞く』を参照)。そのほか、アドバイザーとして、日本医師会会長の横倉義武氏ら4人が参加。


 「効率的かつ効果的な医療につながる方策」

 塩崎厚労相は冒頭のあいさつで、「自由な議論を期待するが、例えば保健医療システムがより持続可能なものとなるように、健康づくりや予防について個人、医療機関、保険者、自治体など、全てのプレーヤーへのインセンティブの在り方や、医療の質の向上が結果として効率的かつ効果的な医療につながる方策、世界最高水準の我が国の医療モデルを海外に展開する戦略などについて、幅広い議論を聞かせてほしい」と語った。

 第1回会議は、今後の運営方針を確認後、フリーディスカッションが行われた。1人3つずつ、2035年の保健医療を考える上でのキーワードについて発言してもらったという。

 議論は抽象的な内容が多かったというが、挙がったキーワードとして、小野崎氏は、(1)個人の健康づくりを促すためのインセティブの導入、健康寿命を延伸するための取り組み、(2)日本の保健医療システムの国際的の貢献、(3)少子高齢化を見据えた持続可能性、(4)医療の質の向上とバリューを高めるための方策、(5)制度のサステナビリティー(持続可能性)――などを紹介した。



http://www.sankei.com/affairs/news/150224/afr1502240042-n1.html
診療報酬詐取の疑い 無資格医療、3人再逮捕
2015.2.24 19:30 産経ニュース

 千葉県警は24日、医師免許がないのに医療行為をし、診療報酬を詐取したとして、詐欺容疑で同県松戸市にある「東洋医心会東葛整形外科・内科」経営山本武男容疑者(67)ら男3人を再逮捕した。

 3人の再逮捕容疑は、無免許で昨年3月、注射などの医療行為を800回以上行い、同5月に県後期高齢者医療広域連合などから計約244万円の診療報酬をだまし取った疑い。

 県警によると、山本容疑者が医師を装い、ほかの2人は診察書類の作成を担当。ほかの2人のうち1人は容疑を否認している。

 県警は今月4日、手術や注射などの医療行為をしたとして、医師法違反容疑で3人を逮捕していた。



http://www.huffingtonpost.jp/foresight/medical_media_tv_b_6733540.html
悪意あるテレビ報道にどう対処すべきか
髙本眞一
投稿日: 2015年02月24日 13時27分 JST Huffinton Post BLOG

 メディア、特にテレビでは医療をとり上げることが多くなりました。高齢化が進み、国民の健康に対する関心が高まっているからでしょう。医療現場で奮闘する医師や医療従事者のドキュメンタリー、医師を主人公にしたドラマ、地域における医療施設の新たな取り組み、最新の医療技術の紹介などなど――。挙げればきりがありません。特徴としては、どちらかというと医療関係者を肯定するものが多くなっているように思います。フリーアクセスながら安い医療費の陰で、疲弊する医療現場の苦難を、メディアの人々も感じ取っているからかもしれません。
 しかし、つい最近まで真逆の時代がありました。医療過誤で医師が刑事告訴される事件が相次ぎ、激しい医療バッシングが起こった1990年代後半から2000年代前半の時期です。「医師は犯罪者、患者は被害者」の構図をメディアが好んで報道したせいで、患者側は治療に疑心暗鬼となり、正当な医療行為についても疑いの目を向けるようになりました。
 そんな時代、私もテレビ報道の恐ろしさに震撼した経験があります。ある日、ふとテレビを見ていると、私が執刀した手術の映像が流れているではありませんか。個人の名前こそ出ていませんでしたが、「東大の心臓血管外科で医療事故」とのタイトルで、聞こえてくる術者の声は、確かに私のものでした。名前が出ていなくても、すぐに私が執刀しているとわかります。一体何が起きたのか――。テレビの画面を前に呆然としました。弁明をする機会も与えられず、数分に編集された同様の映像が、数日間のうちに、すべてのキー局で流されました。

 「子供は殺された」と言って、位牌を前にして涙ぐむ男性は、この報道の半年近く前に私が手術をした患者さんの父親でした。患者さんは、幼児だった25年位前に私の先々代の教授が2回も手術し、先天性疾患としては一応治癒していました。しかし、先天性心疾患のせいで、大動脈基部が拡大し、大動脈瘤となり、手術が必要と判断されていました。先天性の心疾患で、辛い運命を背負った我が子を不憫に思ったのでしょう、ご両親は、そのお子さんをたいへん可愛がっていました。

 それまで2度の手術をしたので癒着(本来離れているべき臓器・組織面が接着してしまうこと)もあり、難しい大動脈基部の手術でしたので、教室の責任者として私が手術を執刀することになりました。決して良い状況の手術ではなく、医療バッシングの嵐も吹いていたので、手術前の説明は通常以上に丁寧にしました。

 手術は10時間以上にも及びました。癒着しているので、手術中いろいろな場所から出血しましたが、止血しながらの手術は、それでも成功したのです。けれども術後の経過は予断を許さず、手術をした動脈ではなく、肺からの出血が見られました。なんとか助けたいと肺に連なる気管支動脈にコイル塞栓術(血管内治療)をしたり、気管支動脈、肋間動脈を閉塞するために、下行大動脈にステントグラフトの留置をカテーテルにより施すなど(連載第10回参照)、懸命な処置が続きました。けれども、患者さんと我々医師たちの奮闘虚しく、約1カ月後、その方は亡くなりました。

 ICU(集中治療室)で患者さんの父親に死亡を告げると、彼は激情にかられ、「お前たちが殺した!」と叫びながら、暴れまわりました。肺からの出血は先天性心疾患の影響で肺動脈が異常に増生したためと考えられ、その旨を何度もお父さんに説明しましたが、その説明をきちんと受け止めてくれてはいなかったようです。手術が失敗しての死ではない事実、手を尽くす中で死は避け難かった事実を、いくら話してもお父さんの怒りは、収まりません。
 しかし、私は、我が子を亡くした父親の深い悲しみに触れ、彼を非難する気持ちにはなれませんでした。暴れることで気がすむならば、好きなだけ、暴れさせてあげたいと感じました。
 けれども残念ながら、父親の激情はICU内でとどまらず、弁護士を雇って我々を刑事告訴しようとしました。最初は、警察も動いて関係者の事情聴取が行われたのですが、手術部位とは違うところでの出血と、1カ月は延命していたので、医療事故でないのは明らかでした。相手の弁護士に証拠として、カルテと手術の一部始終を写した映像を提出して、しばらくたつと弁護士も事件性がないと判断したのでしょう、説得しても訴えると主張し続ける父親のもとを去っていきました。
 そして孤立してしまった父親が最後にとった手段が、メディアを味方につけてのバッシングだったわけです。

 テレビで流された映像は、10時間に及ぶものを数分に編集していました。
 映像とともに流される私の声は、「穴があいているから」というものでした。手術の最中は、全神経が手術に集中しているので、発する言葉は意味不明な場合も多いです。
 誤解される可能性のある「穴があいているから引け」という言葉について説明します。血液を吸引しているときに吸引管の先端がどこかの壁にくっついてしまうと吸引ができません。そこで、吸引ラインに針で穴をあけ、吸引管の先端が壁にくっついても、その穴から空気が入ることにより陰圧がなくなり、再び吸引管の先端が壁から離れて、吸引が正常に行われるようになります。ですから、「穴があいているから」というのは、吸引ラインに穴が開いているから、吸引は心配なくやっても大丈夫だという意味だったのです。
 しかし、テレビでは、その音声と別の場面の映像が組み合わされて編集され、まるで心臓に穴があいてしまったと言わんばかりの内容になっていました。視聴者の誰もが、医師が誤って心臓に穴をあけてしまい、大量の出血が起こり、患者を死亡させたという印象を持ったでしょう。しかし、手術のビデオでは大出血した状況は全く写っていませんでした。

 さらに悪意を感じたのは、私が冗談めいたことを言って、周囲のスタッフが笑う音声が編集されて流され、コメンテーターとして登場している医師が、「手術中に笑うなど、許せません」と解説をしていた点です。手術が10時間以上にもなると、張り詰めた緊張感を和らげるようにしないと、強いストレスでミスが起きやすくなります。そこで、リラックスした雰囲気をつくるために世間話をしたり、冗談を言ったりする外科医はたくさんいます。
 そうした状況は、同じ医師であれば、理解しているはずなのに、「笑うのはおかしい」とコメンテーターの医師は断言していた。私は、父親の行動がいくら常軌を逸したものであっても、悲しさがなせることと心のどこかで許したいと感じていましたが、医療の専門家が、テレビの医療バッシングの意図に同調して、信じられない発言をしているのには、怒りを覚えずにはいられませんでした。

 私は、周囲に名誉棄損で訴えないのかとアドバイスされたりもしましたが、ことを大きくすれば父親の立場が悪くなるに違いないので、沈黙を守りました。
 それに、結果的には、テレビの報道は2、3日で下火になり、テレビ局も、父親による勢い余っての行動であったことに気づいたのでしょう、何もなかったように、この事件の報道は途切れました。しかし、まったくひどいテレビ局の編集でした。
 心臓血管外科の友人には、「これからは、テレビには気をつけろよ」と耳打ちされました。
 以降、東大病院では、手術中、映像は撮っても、音声は録音しないようになりました。音声の編集で、ありもしない医療事故があったかのように放映されたからです。音声は教育的材料としても不要でしたし、悪意ある改ざんを許さないために録音は取りやめられました。これを機に、音声を録音していた医療施設が次々と映像の撮影だけに切り替えていきました。

 報道の自由と言われますが、メディアは、ありもしないことでも、あったかのように見せられます。関係する方々には、ぜひ話題性や風潮に流されず、真実を報道してほしいと願います。今は、医師にとって理不尽な見方は少なくなってきたように感じますが、いつ、なんどき、なにかをきっかけにして、またバッシングが始まるかわかりません。ただ、ひどい報道をされた私ですが、それでもメディア嫌いにはなっていません。確かに、どんなメディアも諸刃の剣であり、その報道が社会の役に立つこともあれば、悪影響を及ぼすこともあります。また、医療においては、最終的にはすべて人が行っていることで、絶対はないのです。そうした医療の本質に対して、医療者も患者さんも、きちんと理解を深めれば、メディアがどんな非合理的な報道をしようとも、振り回されたりはしないでしょう。
 メディアも何のために報道をするのでしょうか。真実を伝え、それによって社会をよくする事が報道の使命でしょうが、ビデオを悪意でもって編集し、「特ダネ」として自分の業績だけを上げる事を考えたのではないでしょうか。正義と真実を伝えるために頑張るメディアの原点を忘れないで欲しいものです。(構成・及川佐知枝)

髙本眞一
1947年兵庫県宝塚市生れ、愛媛県松山市育ち。73年東京大学医学部医学科卒業。78年ハーバード大学医学部、マサチューセッツ総合病院外科研究員、80年埼玉医科大学第1外科講師、87年昭和病院心臓血管外科主任医長、93年国立循環器病センター第2病棟部長、97年東京大学医学部胸部外科教授、98年東京大学大学院医学系研究科心臓外科・呼吸器外科教授、2000年東京大学医学部教務委員長兼任(~2005年)、2009年より三井記念病院院長、東京大学名誉教授に就任し現在に至る。この間、日本胸部外科学会、日本心臓病学会、アジア心臓血管胸部外科学会各会長。アメリカ胸部外科医会(STS)理事、日本心臓血管外科学会理事長、東京都公安委員を歴任。 手術中に超低温下で体部を灌流した酸素飽和度の高い静脈血を脳へ逆行性に自然循環させることで脳の虚血を防ぐ「髙本式逆行性脳灌流法」を開発、弓部大動脈瘤の手術の成功率を飛躍的に向上させたトップクラスの心臓血管外科医。
関連記事



http://www.sankei.com/economy/news/150224/prl1502240026-n1.html
【医師アンケート調査】医師が自身で行っている”花粉症対策”は?
2015.2.24 12:38  産経ニュース

メドピア株式会社
治療の開始時期は「2月」、最重要視する花粉除去対策は「マスク」、 治療法は「薬物療法(ケミカルメディエーター受容体拮抗薬)」が1位に

医師7万人以上が参加する医師専用サイト「MedPeer(メドピア)」(https://medpeer.jp)を運営するメドピア株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長:石見 陽)は、会員医師を対象に『医師自身の花粉症対策』についてのアンケートを実施し、以下のとおり結果を取りまとめました。

■サマリー

「いつ頃から花粉症の治療を始めるか」について、「2月」と回答した医師が最も多く、花粉症の医師の36%を占めた。次いで多かったのは「何もしない」という回答で花粉症の医師の25%だった。
「最も重要視している花粉の除去対策は何か」について、「マスク」と回答した医師が最も多く、全体の41%を占めた。「空気清浄機」という回答が、16%で次に多かった。
「自身で行っている、もしくは花粉症の家族に勧める花粉症の治療法」について、「薬物療法」と回答した医師が71%と大半を占め、中でも、抗ヒスタミン薬などを含む「ケミカルメディエーター受容体拮抗薬」を服用している医師が最も多く、57%を占めた。

■調査概要
・調査期間:2015年2月13日(金) ~ 2015年2月19日(木)
・調査対象:医師専用サイトMedPeerに会員登録をする医師
・有効回答:【1】3,916人/【2】3,928人/【3】3,900人
・調査方法:医師専用サイト 「MedPeer」内の「ポスティング調査」コーナーにおいて、MedPeer事務局(運営:メドピア株式会社)より、医師会員自身の花粉症治療関する以下3つの質問を投げかけました。
【1】「いつ頃から花粉症の治療を始めますか」
【2】「家庭や職場で最も重要視している花粉除去対策は何ですか」
【3】「ご自身の花粉症に対してどのような治療していますか?あるいは花粉症のご家族にどのような治療法を薦めますか?」

■調査結果
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[画像4: http://prtimes.jp/i/10134/27/resize/d10134-27-338455-4.jpg ]

■回答コメント抜粋(ランキング順)
【1】いつ頃から花粉症の治療を始めるか
< 2月>
・花粉飛散の2週間前で十分と思います。(40代、耳鼻咽喉科)
・2月よりゴールデンウィークまで飲んでいます。(50代、産婦人科)
・飛散予想が出始めた頃から始めます。(50代、一般内科)
・2月から抗ヒスタミン薬を飲み始めます。(30代、精神科)
<何もしない>
・重症ではないので対処療法しています。(30代、血液内科)
・マスクを着用するなどの、予防だけで経過をみています。(40代、感染症科)
・症状がひどいときのみ、点鼻薬等で対処。(50代、一般内科)
<3月>
・くしゃみや鼻水、目の痒みなど一般的な症状を感じたら、内服を開始し、コントロール困難なら点鼻点眼をします。(30代、泌尿器科)
・少し遅めですが、最近の薬は比較的速効性があるような気がします。(50代、一般内科)
・ほぼ対症療法のみですのでシーズンインしてからです。(20代、循環器内科)
<1月>
・初期治療として飛散開始(予報)の2-3週間前から服薬を始めています。(50代、一般内科)
・発症1月前ぐらいのレーザー治療がベスト。(50代、耳鼻咽喉科)
・1月から開始したほうが後々絶対に良い。(50代、一般内科)
<前年12月以前>
・一年中、抗ヒスタミン剤を飲んでます。(40代、一般内科)
・通年性なので1年中薬服用しています。(50代、一般内科)
・ブタクサへの反応もあるので早めに始めています。(50代、精神科)
<4月>
・症状が出てから対症療法。(40代、心療内科)
・くしゃみが出ます。基本的に、かなりきつくなるまでは薬は飲みません。(30代、循環器内科)
・北海道なのでシラカバの飛ぶ前に。(50代、一般内科)

【2】最も重要視している花粉除去対策は何か
<マスク>
・マスクでかなりの花粉を防ぐことができます。(60代、放射線科)
・各人の症状に応じてと思いますが、基本はこれでかなり違うと思います。(50代、小児科)
・物理的なシャットアウトなので、実効性があると考えています。(30代、整形外科・スポーツ医学)
<空気清浄機>
・極めて有効性が高く、また安全性が高い、副作用が少ない。経済効率がよく、高齢者にも安全性が高く、併用薬にも問題は少ない。(50代、循環器内科)
・空気清浄機を使うと目のかゆみが楽になります。(20代、一般内科)
・効果の程は不明ですが、5年くらい前より使用しています。(50代、産婦人科)
<洗濯物を外干ししない>
・花粉を屋内に入れない最低限の対策をしています。(50代、一般内科)
・いろいろ気を付けても、これをしてしまうと台無しですからね。(30代、精神科)
・外干ししないことがメインですが、マスクや空気清浄機も使う時期ですね。1つではなく、複合的に行わなければならないかと。(30代、膠原病科)
<帰宅後、髪や衣類を払う>
・とにかく花粉の接触を避ける。それと体調管理が基本だと思います。(60代、一般内科)
・花粉を持ち込まないのが一番です。これ以外にも、外出時のマスクとゴーグル、空気清浄器の使用などを実践しています。(50代、健診・予防医学)
・家族のために外出から帰った際は、クリーナーで衣類を吸引します。(60代、麻酔科)
<花粉対策メガネ・ゴーグル>
・眼鏡により、眼に入る花粉は半減させることができる。(40代、眼科)
・眼症状が最もつらいので、合理的と思います。(40代、麻酔科)
・内服薬で鼻汁は抑えられるのですが、目がかゆいので花粉用メガネを使用します。(50代、放射線科)
<布団クリーナーを使う>
・リビング、寝室に置いて対応していますね。(40代、消化器外科)
・今年新たにクリーナーを購入した。(60代、リハビリテーション科)
・最近はいろいろと術がふえどれが最適か悩むようになりました。(30代、代謝・内分泌科)
<その他>
・私も家族も花粉症ではないので対策自体、行ってません。(30代、一般内科)
・帰宅後の洗顔のみです。(50代、一般内科)
・特に何もしないで内服薬のみで対処する。(50代、精神科)

【3】自身で行っている、もしくは花粉症の家族に勧める花粉症の治療法
<薬物療法>
・基本的には抗ヒスタミン剤の内服。症状によってステロイドの点鼻の併用。重症の場合は手術療法も考慮。(40代、耳鼻咽喉科)
・抗ロイコトリエン薬が、有効性が高く、何より副作用が少なく使い易い。(50代、循環器内科)
・第二世代以降の抗ヒスタミン薬は眠気も少なく使いやすい。(60代、一般内科)
・花粉からの防御を第一にして、薬物治療は最低限にしています。(50代、一般内科)
・来年は舌下免疫療法をやってみたいです。(30代、精神科)
・点鼻のステロイドを使います。内服は眠くてだめです。(50代、一般内科)
・いろいろ試みたが、結局点鼻ステロイドが一番有効。(50代、脳神経外科)
・本格的な鼻閉になってしまった場合、一番効果があるのは血管収縮薬です。これがないと息もできません。もちろん、他の治療薬も併用しての話ですが。(30代、小児科)
・漢方薬でいけています。(50代、一般外科)
<治療は何もしない>
・対症療法のみで様子をみています。(40代、一般外科)
・軽症なので対策はしていません。(30代、麻酔科)
・できるだけマスクで対処しております。(40代、脳神経外科)
<サプリメント>
・長期的な副作用を考えると、まずはサプリメントを考えます。(30代、呼吸器内科)
・乳酸菌系のサプリを内服していますが、内服してから、シーズン中に使用する抗ヒスタミン剤の回数が激減しました。自分にはあっていると思います。(50代、産婦人科)
・去年から腸内細菌叢改善目的でフルクトオリゴ糖内服を始めたらピタッと鼻詰まりがなくなった。腸内細菌が産生する短鎖脂肪酸による制御性T細胞活性化が原因か?と考えている(50代、腎臓内科・透析)
<手術療法>
・年1回レーザー受けています。(40代、整形外科・スポーツ医学)
・手術は数年間は有効ですが、粘膜が再生してくると再発します。(50代、一般内科))
<その他>
・私の場合は眼の症状を抑えれば鼻炎まで進行しないので、先に点眼薬をもちいています。(30代、呼吸器内科)
・洗眼剤で目を洗うのと、鼻うがいをするくらいです。(50代、一般内科)
※その他、花粉症ではない、という回答が多数

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http://www.m3.com/news/iryoishin/297642
医療維新 シリーズ: The Voice
厚労省が実態調査をあきらめた理由
院外調剤は時代にそぐわない

渡辺亨(浜松オンコロジーセンター院長)
オピニオン 2015年2月24日(火)配信

 チーム医療を重視する方向はオンコロジーだけに限ったことではないでしょう。オンコロジーではとりわけ医師、薬剤師、看護師など、異なったプロフェンションの協調は不可欠であり、チームとしての協力が前提として診療が成り立っています。がん薬物療法を専門とする腫瘍内科学が日本でも2000年前後から急速に発展しており、がん治療において内服薬剤の占める比率も急速に増大している昨今、チーム医療を分断するような「院外調剤」は全く時代にそぐわないものと実感されます。

 2月23日の朝日新聞にも、福太郎だけでなく、HACドラックも、そして、芋づる式にその他の調剤薬局でも、薬剤調剤歴の記載漏れと、不正請求が行われている、という記事が一面に掲載されていました。その実態はあまりにも広範囲に及んでいるため、厚生労働省も、本腰を入れた捜査はあきらめている、とも書かれていました。監督官庁である厚生労働省が、実態調査に匙をなげてしまった、ということは、薬剤調剤履歴の記載を怠っている調剤薬局が大多数ということなのでしょう。つまり、薬剤調剤履歴を記録すること自体、無意味なこと、と認識されているということなのだと思います。

 ではなぜ、調剤薬局薬剤師は、薬剤調剤履歴を無意味と考えているのか、そこに、院外調剤という制度自体の矛盾、無理があるのだと思います。履歴を記録出来るだけの、情報がない、履歴を記録する必要性がない、履歴を記録できるほど、患者は継続して調剤を依頼しない、薬剤師に、記録をするだけの能力がない・・・。そもそも、保険医(つまり、保険診療を行うことが許可されている医師)が守るべき、法律として「保険医療機関及び保険医療養担当規則」(通称「りょうたん」)があります。

 第二条の五は、(特定の保険薬局への誘導の禁止)が以下のように規定されています。「当該保険医療機関において健康保険の診療に従事している保険医(以下「保険医」という。)の行う処方せんの交付に関し、患者に対して特定の保険薬局において調剤を受けるべき旨の指示等を行つてはならない。」つまり、患者には「どうぞお好きな薬局でお薬を買って下さいね。」と言わなくてはならないということです。

 患者に「◯◯2丁目の越後屋薬局は抗がん剤のことをよく勉強している薬剤師がいるからおすすめですよ」とか言ってはいけないのです。ということは、患者は自由に、今日はA薬局、次はB薬局、あそこはコーヒーがただだから来月はC薬局にしようと、かならずしも、決まった薬局に通い続けるわけではないのです。すると、調剤薬局側から見ると続けてこないのだから「履歴記録」というものが意味を成さないことになります。なぜ、特定の保険薬局への誘導が禁止されているのかというと、「患者に対して特定の保険薬局において調剤を受けるべき旨の指示等を行うことの対償として、保険薬局から金品その他の財産上の利益を収受するから」というのが理由です。

 「宮悪クリニック様、なにとぞ、私共に処方箋をお申し付け下さい。つまらないものですが、これでひとつwin-winということで・・」、「おっ? そうか、越後屋、お前も悪よのー」の性悪説に基づいて、ユダヤの戒律のように整備された法規なので、形ばかりの「履歴をつけなさい指示」は、そもそも制度的に無理があるのです。この際、院外調剤への不自然な行政誘導は打ち切るべきだと思いますね。というか、もうすでに、院外調剤を廃止に追い込むための準備が始まっていると考えてもおかしくはないのではないでしょうか。


※本記事は、2015年2月10日にオンコロジストの独り言―腫瘍内科医が本音で語る過去、現在、近未来のがん医療―で掲載した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



http://www.m3.com/news/iryoishin/297657
医療維新
シリーズ: 東京女子医大事件
東京女子医大幹部から安全管理体制聴取
厚労省審議会、特定機能病院の承認取消の是非を審議

レポート 2015年2月24日(火)配信高橋直純(m3.com編集部)

 厚生労働省の社会保障審議会医療分科会(会長:楠岡英雄・国立病院機構大阪医療センター院長)が2月23日に開催され、医療事故が生じ、医療安全管理上の問題があるとされる東京女子医科大学病院の幹部を呼んで、事故に至った経緯などの事情を聴いた。分科会では特定機能病院の承認を取り消すか否かについての審議が行われており、今回が2回目(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 分科会は非公開で行われ、終了後に厚労省医政局総務課が審議内容を説明した。東京女子医大から出席したのは岡田芳和病院長、副院長2人(医療安全対策部門、看護部門)、薬剤部長の計4人。これまでの経過、事案発生時の医療安全の体制、発生事案の原因分析状況、再発防止策などについて説明があり、委員からは「複数あるICU間で情報共有されていたのか」「職員の研修が十分に行われていたのか」といった質問が寄せられた。「事実関係の確認が主で、淡々と質疑応答があった」(総務課)という。現状で厚労省が把握している以上の新しい情報はなく、引き続き審議することで意見が一致した。

 次回3月9日は群馬大学病院の病院長を呼んでヒアリングを行う。3月27日に両病院に関する審議を行い、その後の進め方などの方針を決める予定。

 女子医大病院は、2014年2月、小児の鎮静用には禁忌のプロポフォール投与の大量投与で男児が死亡するなど、医療安全管理体制が問題視されており、2月19日には遺族が東京女子医大の麻酔科医ら5人を傷害致死罪で、刑事告訴している(『女子医大の医師ら5人、遺族が傷害致死罪で告訴』を参照)。


  1. 2015/02/25(水) 05:58:12|
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2月23日 

http://digital.asahi.com/articles/ASH2B6D8ZH2BPTJB017.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH2B6D8ZH2BPTJB017
滋賀)基礎医学に奨学金 滋賀医大、製薬会社の寄付受け
2015年2月24日03時00分  朝日新聞デジタル>

 解剖学や病理学、薬理学などの基礎医学の研究医を養成しようと、滋賀医科大学(大津市)は奨学金制度を創設した。基礎医学を志して大学院に進む学生が激減する中、甲賀市の製薬会社から寄付を受けて資金面で学生を支援する。

 基礎医学は内科、外科など「臨床医学」の基礎となる学問。滋賀医大によると、以前は医学部(6年間)卒業生の5%が大学院に進んだが、最近は卒業生約120人の1%未満で一人もいない年もある。2004年、卒業した新人医師に2年間の臨床研修が義務づけられて以降、ほとんどいなくなったという。

 研修医に給与が支払われる一方、大学院に進むと収入が得られず、授業料が必要なことも一因とみられる。全国的に基礎医学の研究をめざす医師が減ったため、文部科学省は研究医養成のモデル事業を公募。12年度に滋賀医大など全国10大学が採択された。

 滋賀医大は11年度から1、2年生を対象に入門研究医コースを開始。12年度から、医学部4年を終えて休学し、大学院に進学して博士号取得後に医学部に復学するなど研究医養成の3コースを設けた。

 新たな奨学金制度は医学部に復学するこのコースの学生が対象だ。大学院3年と復学後2年の計5年間、月10万円、総額600万円を支給し、返済しなくていい。

 これまで同コースを選んだ学生はおらず、奨学金は16年度以降に毎年1人に支給される予定。奨学金を受給した期間、同大が特任助教として雇用するという。

 塩田浩平学長は「奨学金をきっかけに、基礎研究に踏み出す若者が増えてほしい」と期待。寄付をした大原薬品工業の大原誠司社長は「若い頃に目標をもつことが大切。地元の企業として、滋賀から世界に羽ばたく人材を育てたい」と話す。



http://www.m3.com/news/iryoishin/297216
医療維新
シリーズ: 混迷する”医療事故調”の行方
「医師の責任追及、目的にあらず」、橋本政務官
医療事故調査制度の狙いは医療安全、講演で強調

レポート 2015年2月23日(月)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働大臣政務官の橋本岳氏は、2月21日に都内で開催されたセミナーで、今年10月からスタートする医療事故交差制度について講演し、「ピュアに医療安全を高めていくことに着目した制度になっている点が、大綱案との違い」と述べ、責任追及と切り離した制度であることを繰り返し強調した。セミナーの主催は、新社会システム総合研究所。


 大綱案とは、前自民党政権時代の2008年6月にまとめられた医療事故調査制度に関する案。橋本政務官は、今回の制度は、(1)院内調査が前提、(2)司法や行政処分とは連動していない、(3)医療安全が目的――という点が大きな相違であると説明。橋本政務官は、厚労省の「医療事故調査制度に関するQ&A」でも、「現場の医師の責任追及を目的とした制度ではないことは、はっきりとうたっている」と紹介し、本制度については長年、さまざまな議論が展開されてきた経緯を踏まえ、「何のためにこの制度があるのかについて、いろいろな思いを持っている方が多いのだと思う。だから私たちとしては、繰り返し、医療安全向上が目的であることを一生懸命に言っている」と述べ、理解を求めた。

 10月の施行に向けて、厚労省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」における詳細な制度設計のための議論が最終局面を迎えている。橋本政務官は、まだコンセンサスが得られていない点として、(1)医療機関の管理者が、医療事故として第三者機関(医療安全調査・支援センター)に報告するか否かを迷った場合の相談先、(2)医療機関からセンターへの報告事項、(3)院内調査結果のセンターへの報告事項、(4)院内調査結果の遺族への説明方法、(5)センターが調査を行った場合の医療機関や遺族への報告内容――などを挙げた。

 検討会では、院内調査の報告書には、再発防止策まで書き、書面で渡すべきという意見と、これらに否定的な意見が対立している(『「事故調査で医師自殺」を回避せよ、大磯教授が提言』を参照)。前者は責任追及につながり得る仕組みであり、その結果、医療安全のための調査が十分にできない懸念があることなどから、医療者の委員は強く反対している。

 次回の検討会は2月25日に開催予定。橋本政務官は、「厚労省としては25日に取りまとめをしたいと考えている」と述べ、その後、省令等をまとめ、パブリックコメントを経て、4月をめどに省令等を出し、10月1日の施行を目指し、準備を進めるというスケジュールを提示した。

 フロアから出た質問の一つが、院内調査の報告書において、事実だけでなく、その評価や考察まで書くかという点だ。質問したのは、ある大学病院の院長経験者。大学病院および現在の勤務先の経験を踏まえ、「Aではなく、Bという方法を選択すべきではなかったのかなどについて、記録に残し、事故の関係者にフィードバックしている」とコメント。同時に、「その評価は調査委員によって変わり得る」「報告書に書くとなると、報告自体が目的になってしまう」とも指摘し、「医療事故をなくすための制度であることが、現場で信じられる制度にしてもらいたい」と求めた。

 これに対し、橋本政務官は、「検討会でも、いろいろ議論がされており、まだ一定の結論が出ていない」と断りつつ、自身の考えを次のように示した。「最終的には、事故を二度と起こさないためには、どうしたらいいかを突き詰めて考える以外にないと思う。調査の目的は、報告にあるのではない。再発防止につながらないと意味がなく、そのための報告の在り方を今、検討会で議論してもらっている。『次に、こうすれば起きないのではないか』と考えた場合でも、それはある意味では仮説。その再発防止策が当たっているかどうかは、やってみないと分からない。こうしたことを積み重ねていく以外に、医療安全を向上させる方法はない」。


 「警察への通知なし」、大綱案との相違を強調

 橋本政務官は講演の中で、1999年の横浜市立大学の患者取り違え事件と都立広尾病院事件に端を発した、医療事故調査制度に関する議論の経緯について説明。その上で、10月からスタートする医療事故調査制度の概要と、厚労省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」の議論を紹介した。

 大綱案との相違について、橋本政務官は、「大綱案では、院内調査のプロセスは書いておらず、いきなり第三者機関に届け出をし、第三者機関が調査をすることが表に立っていた。場合によっては、警察に通知をすることが入っていて、この点が議論になった。今回はまず院内調査を実施するところが、大綱案と違う。また、大綱案には警察への通知があったが、今回の制度ではそうした文言はない。第三者機関は医療安全の向上を目的に動くのであって、警察や裁判とは切り離して考える仕組みになっている」と説明。

 新制度は、(1)医療に起因する、または起因すると疑われる死亡または死産について、医療機関の管理者が予期しなかったものを、遺族への説明後、医療安全調査・支援センターに報告、(2)医療機関は院内調査を実施、その結果を遺族に説明するほか、センターに報告、(3)センターは、報告された事例を分析し、再発防止策を検討するほか、医療機関または遺族からの依頼で調査を実施――などが骨子。

 橋本政務官は、厚労省検討会でほぼ意見が一致しているとした点が、医療安全調査・支援センターに報告する医療事故の定義。「医療に起因する、または起因すると疑われる」とあるため、例えば、手術・処置・投薬およびそれに準じる医療行為などに起因する事故が該当し、院内の手すりが壊れたことによる事故など、施設管理に起因する事故は基本的には含まれないとした。

 また、「管理者が予期しなかったもの」として、(1)死亡または死産が予期されていると説明していたと、管理者が認めたもの、(2)死亡または死産が予期されているとカルテ等に記載していたもの、(3)医療者からの事情聴取等から、死亡または死産が予期されていると認めたもの――の3類型があると説明。(1)は患者側に説明したことを記録に残している場合であり、(2)は、「『死亡するかもしれない』とは、正直言いにくいかもしれない。患者へのインフォームド・コンセントの中で、どこまで伝えるかは医療者の判断であり、(死亡が予期されることを)『伝えるべきではない』と考えたケースでも、それを記録に残している」(橋本政務官)場合などが当てはまる。(3)は、例えば緊急手術で、(1)や(2)の手順を踏む時間的な余裕がない場合を想定したものという。

 そのほか、医療機関から医療安全調査・支援センターへの報告時期は、「遅滞なく」でほぼ合意を得ているとした。「すぐ判断できる場合もあれば、検討に時間を要する場合もある。『遅滞なく』というのは、何の合理的な理由もなく、単に遅いのはダメということ」(橋本政務官)。

 遺族への説明方法などで意見分かれる

 「まだコンセンサスが得られていない点」のうち、前述の(1)の「医療機関の管理者が、医療事故として第三者機関(医療安全調査・支援センター)に報告するか否かを迷った場合の相談先」としては、医療安全調査・支援センターと、各都道府県に設置が想定される「支援団体」が考えられるが、どちらかに限るか、両方とも可能にするかが検討課題とした。

 (2)の「医療機関からセンターへの報告事項」や、(3)の「院内調査についてのセンターの報告事項」についても合意に至っていないとし、(4)の「院内調査結果の遺族への説明方法」についても、「口頭または書面のうち、適切な方法を管理者が判断する」が厚労省案だが、書面での説明を求める意見があると紹介。

 (5)の「センターが調査を行った場合の医療機関や遺族への報告内容」について、橋本政務官は、「個別の調査の結果については、法的義務のない開示請求に応じないこととする」が厚労省案であると説明。法的義務としては、裁判所の令状に基づく場合がある。一方で、センターから医療機関や遺族への報告の仕方やその方法については、まだ検討中とした。

 「医療機関の個別事例、公表せず」

 橋本政務官が、現職に就任したのは2014年9月。それ以前にも、医療事故調査制度の法案提出前だけでなく、法律成立後も、積極的に関わっていた(『“事故調”、異例の前提で法案提出』、『“大綱案”復活の待望論、自民議員から相次ぐ』などを参照)。講演では、この間の厚労省とのやり取りや法案審議の一部も紹介。

 「本制度における原因究明とは、あくまで再発防止に資するために分析・情報を得ること」「医療事故調査・支援センターが収集した事例を、行政機関に報告、あるいは警察に通報する仕組みではなく、医療事故の個別事案についての公表も行わない」などの確認をしていたという。

 また院内調査などの報告書の取り扱いについて、医療機関と家族側が「証拠制限契約」を結び、裁判に使われないようにすべきとの意見も、関係者の間にはある。この点に関しては、厚労省は「民間同士の契約なので、厚労省がコメントする立場ではない」という見解。事故調査に当たっては、医療者にヒアリングしたり、資料を収集するが、これらの扱いについては、「調査の過程で生じる書類であり、調査結果報告書とは異なり、遺族に開示するものではないと考える」と厚労省は回答していた。

 さらに、医療事故調査制度については法律上、「医療事故の報告、医療事故調査および医療事故調査・支援センターの在り方を見直すこと等について検討を加え、その結果に基づき、法律の公布後2年以内に法制上の措置等を講じる」とされている。医療事故をめぐっては、刑法211条で定めた業務上過失致死罪に問うことが問題視されており、同罪を適用するか否かも、この検討課題に含まれるというのが厚労省の見解だ。「福島県立大野病院事件をはじめ、いろいろなことがあり、今に至っている。医療と刑法の関係は、簡単に結論が出る話とは思っていないが、今のまま何もしなくてもいいわけではない」(橋本政務官)。



http://mainichi.jp/shimen/news/20150224ddm012040068000c.html
東京女子医大病院:鎮静剤投与巡り、病院長らを聴取 厚労省分科会
毎日新聞 2015年02月24日 東京朝刊

 東京女子医大病院(東京都新宿区)で人工呼吸中の小児への使用が原則禁止されている鎮静剤「プロポフォール」を投与された2歳男児が死亡した医療事故で、厚生労働省の社会保障審議会医療分科会は23日、同病院の岡田芳和病院長らから事故の原因分析の状況や再発防止策などについて事情を聴いた。

 会議は非公開で、病院長のほか副院長、薬剤部長ら幹部4人が出席。厚労省によると、病院側は原則禁止の薬剤であるとの認識が欠如し、集中治療室の管理について組織的な連携も取れていなかったなどと説明したという。【桐野耕一】


  1. 2015/02/24(火) 05:56:47|
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2月20日 

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201502/20150221_13016.html
<医学部新設>宮城県奨学基金に上乗せ・東北薬科大
2015年02月21日土曜日 河北新報

 医学部新設を目指す東北薬科大(仙台市青葉区)の第5回教育運営協議会が20日、仙台市内であった。薬科大は前回協議で紛糾した修学資金制度の修正案を取り下げて再修正案を提出。宮城県が拠出する基金に大学独自の出資を上乗せし、宮城以外の東北5県への医師派遣を担保するとした。
 当初案の宮城県拠出の80億円で運用する修学資金制度は、宮城県内の指定病院への10年間勤務を条件に毎年学生30人に各3000万円を貸与。病院側が修学生の返済を肩代わりする仕組み。
 「宮城偏重の制度だ」との批判を受け、前回の運営協で薬科大は「基金に出資しない5県であっても修学資金を肩代わりする病院があれば医師を派遣する」と修正した。
 これに大口出資の宮城県が難色を示したため、再修正案では、薬科大も基金に出資して5県計5人分の修学資金を確保するとした。
 東北各県の自治体、医療機関の代表らからは「地方の病院は財政状況が厳しく、学費を返せる病院があるとは思えない」「結局、宮城県に医師が集中してしまう」と今回も異論が相次いだ。
 このほか、地域医療を現場で学ぶために新医学部と連携する「ネットワーク病院」の配置については、宮城以外の5県での提携先が決まっていないことが判明した。薬科大は「直ちに協議を進める」と説明し、3月2日の次回運営協で提示する予定。
 教員医師の採用状況は非公開で協議した。出席者によると、採用予定医師の約3割が東北大に所属。特定の大学から多くの医者が異動することに対し「地域医療に影響がないとはいえない」との懸念が示されたという。






http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=112276
若手医師偏りなく配置…岩手県や岩手医大などが協定
(2015年2月20日 読売新聞)

 岩手県、県医療局、岩手医大、県国民健康保険団体連合会は、奨学金を受けた若手医師を県内の医療施設に配置するための協定を結んだ。

 これまで奨学金を支給した組織が、個別に医師の配属先を決めていた。今後は4つの組織で調整会議を開き、県内で偏りがないように若手医師を配置していく。

 県内の医師数は、2012年12月現在で2603人。うち半数以上の1366人は、盛岡市と周辺の計6市町に集中しているため、この6市町以外の内陸部や沿岸部では医師不足が深刻になっている。

 県などは08年度から、県内の医学部生などを対象にした奨学金制度を拡充した。07年度までの受給者枠は25人だったが現在は55人になった。制度が拡充されてから、今年度までの受給者は計309人に達している。

 4つの組織が4月に発足する調整会議では、地域の要望や医師自身の希望を聞き、医師不足の地域が出ないように協議する。08年度に奨学金を受けた学生が医師となる、16年4月から配置がスタートする。

 奨学金を受けた若手医師は、県内に10か所ある公的基幹病院に配属され、2年間勤務する。その後、中小規模の医療機関(51か所)に移る仕組みだ。

 岩手医大の小川彰理事長は「地域医療に資するだけでなく、若手医師のキャリア形成にも効果が期待できる」と話していた。



http://www.minyu-net.com/news/topic/150220/topic2.html
寄付講座で医師確保 いわき市が助産師養成へ修学資金
(2015年2月20日 福島民友トピックス)

いわきの医療の核となる総合磐城共立病院。寄付講座開設などを通して医療体制の強化を図る

 いわき市は新年度、寄付講座による福島医大からの医師派遣や、全国からの助産師募集の事業を行い、慢性的な医師不足などが課題となっている地域医療体制の強化を図る。関連予算と条例案を2月議会に提出する。清水敏男市長が19日、発表した。
 寄付講座は、市が同大に講座の運営経費や研究費をまかなうための寄付を行い、同大が「地域整形外科支援講座」を開設、整形外科の医師を市立総合磐城共立病院に派遣する仕組み。現在、同病院の整形外科は7人体制で、詳細は調整中だが3人の医師が4月から5年間、派遣される見通しとなっている。同市と同大の間では「地域産婦人科支援講座」に関する協定が締結され、昨年1月から産婦人科医が派遣されている。
 助産師募集事業は、同病院で勤務することなどを条件に、助産師を養成する専門学校などに通う人に月額10万円の修学資金を貸与する。貸与期間は12カ月が上限で、居住地や学習地は問わないため、全国の助産師志望者が対象となる。卒業後1年以内に助産師となり、すぐに共立病院に勤務することが条件で、5年勤務すれば返還を免除する。一方で、条件を満たさない場合などは利息を付けた一括返還を求める条項を設ける。市は修学資金貸与者の募集に合わせて助産師の募集も行い、同病院の助産師確保を進める。



http://www.m3.com/news/iryoishin/295532
医療維新
「医療否定本」との向き合い方
『がんが自然に治る生き方』について

西 智弘(川崎市立井田病院 かわさき総合ケアセンター 腫瘍内科/緩和ケア内科)
オピニオン 2015年2月21日(土)配信 m3.com

 近藤誠をはじめとした、いわゆる「医療否定本」の類は、ここ数年で書店に急速に増えている。

 これは、日本だけの現象なのかと思っていたら、海外でこの『がんが自然に治る生き方――余命宣告から「劇的な寛解」に至った人たちが実践している9つのこと ケリー・ターナー (著)』が飛ぶように売れ、日本でも翻訳本がアマゾンでベストセラー1位になった、ということを聞き、「これも医療否定本の類かなあ~」と思いつつ購入してみた。

 読んだ感想として、一言で言えば「危険」。 ただ、いろいろと思うところもあったので、まず何が「危険」と思ったかから書いていこうと思う。

●「抗がん剤や放射線を否定しない」と書きながら結局否定的な印象を抱かせること

 この本の大まかな要点だが、世界には「がん」と診断され医師から厳しい余命を告げられながらも、そこから劇的な回復をみせ、がんが消えたり、長期生存した方達がいる。その方達は、これまでほとんど注目されていなかったのを、この著者が世界中を回ってインタビューや調査を行い、共通する行動パターンを明らかにしたというもの。

 結果的に、9つの共通点と実践を明らかにし、それを患者さんのエピソードを交えながら書き連ねているのが本書である。

 著者は、冒頭で「この本は手術、抗がん剤や放射線治療(いわゆる3大療法)を否定しない」と書かれているのだが、結果的に書かれている内容は「3大療法をしたけどダメだった。この9つの実践を行ったら治った」というもので、(意図はしていないにせよ)結果的に読者が3大療法について否定的な印象を抱くようなつくりになっている。

 これまでの「医療否定本」は、過激な論調で医療を否定するものだから、「ちょっと極端だなあ」という印象を抱いて、結果的に(ちょっと慎重になりつつも)適当な医療を受ける、というパターンは多かった。

 しかし、本書はそういった過激さが一見少ないところで(オカルトな部分はあるが)、結果的に西洋医学を否定するような流れを本の中で生み出しているところが「危険である」と私が考えた第一の理由である。

 また、他の医療否定本やがんビジネスの方々と一緒で、3大療法を受けて治った事例なのにそうは書かず、併用した他の方法が効いて治ったのだ、と書いている事例も散見される。

●「これは仮説である」と言いながらも「明日から実践しましょう」の論調

 もうひとつの「危険」は、これまた冒頭に示された「これは仮説である」の一文。 実際、この著者が行った研究は、がんになって治った人達の事例を集めて「共通点をまとめた」だけであり、確かに「仮説」の息を出ない。

 しかし、これもまた本書を読むとそんなことは頭から抜けてしまうようなつくりだ。 仮説、という一文があるからといって、この本を読んで医療を受けることをやめ、この本の通りに実践してもし生きる時間を短くした例があったとしたら、それは免責されるものではない。

●「それってどうなの」な代替療法を多数紹介している点

 本書では、3大療法ではなく他の代替療法で治った、とうたっている事例がいくつか出てくるが、その全てが科学的には検証されていない、もしくは否定されたような内容である。中には宗教がかった、ちょっと背筋が寒くなる部分もある(瞑想などそのものを否定はしないが)。

 代替療法を受けながら健康的に過ごしている例がある、ということを私は否定しない。しかし、その影でそれら治療法を受けながらも亡くなっていく方々が本当にたくさんいるのだという事実は厳然としてある。そのことに触れず、一部の「まれな事例」ばかりを取り上げ、それが万人にとって効果がありそうな書き方をするのは、やはり「危険」と見なさざるを得ない(先ほども述べたように「仮説」と思えないような書き方だから)。

 数々の医療否定・代替療法礼賛系の本を読んでいて思うことだが、テーマは全て「治るか、治らないか」で、治れば勝ち・幸せ、治らなければ負け・不幸、という価値観があるように思える。それは本書においても見受けられる価値観である。人はみな、すべからく死に向かっているというのに?だとしたら、人間はどうやっても幸せにはなれないということではないか。

 3大療法では幸せになれない、ということをこういった本などでは繰り返し主張されることだし、巷ではそれが真実だと思わされている面もあるかもしれない。

 しかし実際には、3大療法を受けて治った方々は、少なくともこういった代替療法などで治った方々よりも間違いなく大勢いるし、何かと悪者にされがちな抗がん剤ではあるが、かなり厳しい余命と言わざるを得ない全身にがんが転移した患者さんでも、これで治るという方も決してゼロではないのである。

 そして、これら3大療法+緩和ケアで、治らないまでも、生きている時間を延ばしたり質の高い生活を追求することで、結果的に幸せと思われる人生を全うする方々もいる。

 本書は、海外の誠実そうな心理士の方が書いていて信頼できそうという印象を抱かせる点、これまでの医療否定本と異なる優しげな装丁、そして先に述べた「3大療法否定しない」「仮説」と言いながらも読後にはそれを忘れさせるような構成、といった点から、個人的にはより注意を払って読むべき本であると考える。

●幸せとは何か、という命題

 ここまで、本書に否定的な意見を書き連ねてきたが、じゃあこの本は読むべきではないか、というと、読んでおいて悪くない本ではあると思う。

 私たち医療者は、毎日のように患者さんやご家族に厳しい言葉を伝えている。病名の告知、短い予後、予想される治療の副作用、だんだんと体力が落ちていく経過など・・・。

 ある医師はそれらの言葉をもって「呪い」と表現していた。我々医療者は日々、患者さんに「呪い」の言葉を吐いているのだと。確かに、呪いのようなものかもしれない。これらの言葉をもってして、患者さんの気持ちを下げこそすれ、前向きにする要素はひとつとしてないのだから。

 患者さんが代替療法などを受けたい、という希望を出したときもそれを頭ごなしに否定していないか。それもある意味「呪い」で、患者さんがその治療法と前向きに生きていこうという気持ちまで萎えさせていやしないか。

 「もう先は長くないので、あとは自分の時間を大切に過ごして下さい」という類の言葉をかけられて、いったいどれほどの人が「自分の時間を大切に」過ごせるのだろうか。死に向かって、前向きに生きる、というのは並大抵のことではない。我々医療者は、この無配慮を反省すべきである。

 がんサロンなどで出会う患者さんは、前向きな方も本当に多いが、死に向かって前向きというよりあくまでも生に向かって前向き、自分の人生を生き抜く、という決意を感じる。こういう方々と接していると、緩和ケアで教えられる「死を見つめ、受け入れることが大切」といった表現が本当に嘘くさく思える。

 ただ、その方々も何もせずに突然そういった心境になるわけではない。皆さん、多くの葛藤や苦しみを乗り越えた上で、そういった生き方を選んだ、というところである。誰しもが簡単に乗り越えられるような道程ではない。その歩みの手助けとして、本書は助けになる部分もあるのではないかと思えるのである。

 特に「治療法は自分で決める」「より前向きに生きる」「『どうしても生きたい理由』を持つ」といった部分は、私も同意できる部分も多々ある。

医療の目的は命を延ばすことか。

 答えは「No」である、と私は考える。医療の本当の目的は「人生を幸せに生き抜いてもらう手助けをすること」である。

 実際、「幸せ」はそれぞれの人によって違うものであるし、量的に(厳密には)計測できるない。一方で、命の長さは明確に計測ができる。なので、長く生きることは「幸せ」を測る代替指標のひとつに過ぎないのだと思う。

 本書では、がんが治って長く生きる、ということを絶対的な価値としている。しかし、この9つの実践で万人が治るわけではない「仮説」である以上、この本をそういった「治療の手引き」としてとらえるならそれはやはり危険である。ただし、その点に注意して、前向きに生きるためのヒント、がんを持ちながら生ききるためのヒントを得るための本としては、読む価値がある。

 我々医療者は、科学者として伝えるべきことはきちんと伝えるべきだし、危険な治療法や詐欺に患者さんが向かおうとしているのなら、それは止めるべきである。しかし一方で、患者さん達がいかに前向きに人生を生ききることができるかを常に考え続けないとならない。それは「自分らしく生きて下さい」と通り一遍の言葉をかけることでは決してない。私自身にもまだ答えはないが、科学者である人間として、患者さんと向き合う覚悟がまずは大切であると思う。

※本記事は、2015年2月16日にかわさきOncology&Palliative Careで掲載した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



http://mainichi.jp/select/news/20150221k0000m040125000c.html
兵庫の病院:頭蓋骨にドリル金属片…気付かず2カ月放置
毎日新聞 2015年02月21日 00時54分

 兵庫県は20日、同県加古川市の県立加古川医療センターで昨年9月、くも膜下出血で救急搬送された60代女性=神戸市在住=の頭部手術の際、頭蓋骨(ずがいこつ)に穴を開ける金属製ドリルの先端が折れ、破片(直径1.1ミリ、長さ5ミリ)が頭部内に放置される事故があったと発表した。ドリルの種類を間違えたのが原因で、約2カ月後に再手術で取り除いた。後遺症などはなかったといい、県は女性に謝罪した。

 県病院局によると、医師が頭蓋骨の切開用ドリル(直径2.3ミリ)でなく、より細い穴開け用ドリル(同1.1ミリ)を誤って使用。途中で気付いて取り換えて手術を終えた。しかし、同年11月10日の磁気共鳴画像化装置(MRI)検査で、穴開け用ドリルの先端が頭蓋骨の内側に付着していることが判明し、同20日に除去手術をした。ドリル本体は手術中に看護師が廃棄したため、医師は破損に気付かなかった。

 県は、手術終了までドリルを廃棄しないようマニュアルに明記するほか、使用器具の確認を徹底させるなど再発防止策を講じる。【久保聡】



http://dmm-news.com/article/919020/
医学部「裏口入学」の一部始終…受験生が狙う新興医大の寄附金枠
DMMニュース 2015.02.20 11:50

真っ当に挑む受験生にとっては腹立たしい話だが…

 大学入試シーズンもたけなわ。受験生や親たちにとっては、将来を懸けた真剣勝負に必死のラストスパートをかける時期である。しかし、その勝負に“抜け道”が存在するとしたら——。

 2014年夏、ある前衆院議員の元政策秘書らによる某私大医学部への「裏口入学」詐欺疑惑が報じられた。読売新聞などの報道によると、元秘書らは、受験生の孫を持つ80代男性に「何人か合格させた実績がある知人を紹介する」と持ちかけ、裏口入学の仲介料名目で現金計約2100万円を受け取ったという。

 捜査関係者の話では「前議員も大学側もこの話をまるで知らず、元政策秘書らが最初から仲介料をだまし取るつもりで進めた架空の話だった」というのだが、現実に「裏口入学」というルートは存在するのだろうか。

医学部入試を中心に実在する「裏口入学」

 ある私立大学の関係者は言う。

「いまどき、裏口入学なんてないですよ。世間の監視の目も厳しい時代ですし、政治家の口利きなんかもあり得ません」

 一方で、別の私立医科大関係者は次のように話す。

「箸にも棒にもかからないレベルの者を無理やり押し込むような露骨な裏口はまずありません。しかし私大医学部に限れば、政治家などの有力者の口利きで“寄附金”を条件に入試の点数に下駄を履かせるということは、いまもありますよ。ただし国公立や、私大でもいわゆる“名門”といわれる大学にはまずないと思いますが」

 長年にわたり国会議員の秘書を務めているX氏の証言も同様である。

「『いまどき裏口なんてない』というのはあくまで、体面を考えた綺麗事でしょうね。裏口入学の口利きは、政治家とって実にうまみの多い陳情処理の一つなんですよ」

「陳情」とは、本来はその事項について決定権を持っている国や地方公共団体などの公的機関に実情を説明し、善処を求めることであるが、永田町では政治家に依頼するあらゆる「口利き」をひっくるめて陳情と称する。そして、コトがうまく運べば「政治献金」という名の報酬を要求するのである。

 X氏が続ける。

「実は私も過去に医学部への裏口入学を取り持ち、首尾よく成功させたことがあります。いくら私学でも伝統校は相手にしてくれないから、当然、狙いは新興医大の“寄附金枠”ということになる。入試の成績に応じて寄附金の額を決め、それを払えば、点数に下駄を履かせてくれるわけです」

経営苦しい新興私大の「寄附金枠」が狙い目

 X氏自身が関わったという裏口入学斡旋の一部始終はこうだ。

 当時仕えていたN議員のもとに、九州地方のある開業医からこんな陳情が舞い込んできた。

「息子のやつ、模擬試験では結構いい成績を取るんですが、いま一歩足りないらしい。医学部ならどこでも構わないから、ひとつ、先生のお力で何とかなりませんか」

 こういう場合、狙いが立つのは偏差値があまり高くない新興医大である。国公立や、卒業生からの潤沢な寄附金が期待できる名門校は望み薄。一方、私立で、経営の苦しい新興医大には募集人員の一定数に「寄附金枠」なるものがあるのだという。

 医学部の運営には、高価な医療機器や臨床用設備、附属病院の維持など膨大な費用がかかる。通常の学費以外のカネを集めて新入生にタカらないことにはやっていけないのが現実なのである。

「“医学部裏口入学”の陳情を叶えるためのルートは4通り考えられました。まず1つめは、N議員が所属する派閥の親分であるK議員を頼る。K議員は私立の某医大と繋がっていて、個人事務所の経費をそこに持たせているくらいですから、先生が口を利けば医大側は嫌とは言わない。2つめの手は、N議員と同じ文教科学委員会のS議員に頼み込むこと。S議員は当時、某地方で私立医科大の理事を務めていました。3つめは、私学助成金を握る文部科学省の高等教育局長か私学部長に口を利いてもらうこと。4つめは、N議員と同じ派閥に所属する、医師会出身のM議員。日本医師会の副会長ですから私立の医学部には顔が利くし、近々会長選に立候補するとの噂もありましたから、カネはいくらあっても足りないはずでした」(X氏)

裏口入学を斡旋するOBの「仕切り屋」

 N議員とX氏は、“成功率の高さ”と“頼みやすさ”を勘案したうえ、M議員のセンでいくことに決定。議員会館のM議員の部屋に足を運び、医師会から派遣されている医師で政策秘書を務めている某氏に事情を話すと、

「新興医大では、卒業生のなかに仕切り屋のような人物がいて、寄附金枠の窓口になっていることが多いんです。S県のS医大なら何とかなると思いますよ。仕切り屋の一人を知っているので紹介します」

 という話になったという。X氏は語る。

「その“仕切り屋”は、S県内のさる公的医療センターの所長を務めている人物でした。『試験である程度の点数を取ってくれれば、寄附金で下駄は履かせられると思いますよ』とのことでしたので、さっそく九州にいる父親(依頼者)に連絡を取り、M議員と“仕切り屋”に引き合わせる日取りを決めました」

 結果、医学部合格まで“ちょっと足りない”福岡のご子息を無事にS医科大へ入れることに成功したという。

 では、肝心の裏口入学の「お値段」はいくらだったのだろうか?

「父親と先方を引き合わせた後は当事者間の話し合いとなったので、私自身は具体的な金額については把握していないんです」

 X氏はこう煙に巻くが、少なからぬ金銭の授受が行われたことは想像に難くない。一説には、医学部の裏口入学の相場は4千万〜6千万円とも言われている。

 古くは1977年に、奈良県立医科大学が過去11年間の入学者600人のうち3分の1以上の裏口入学を認めていたことが表面化した事件があった。また最近では、2012年に「医学部への裏口入学を斡旋する」として受験生の親から総額1億6千万円をだまし取った男が逮捕される事件が大阪で起きている。

 息子や娘をどうしても医者にしたい親たちと、切実にカネが必要な大学医学部。“需要と供給”は昔もいまも強固に存在するのである。

(取材・文/永井孝彦)



http://jp.wsj.com/sp/ad/ra/carver/index.html
米FDA、十二指腸内視鏡の問題を警告 超細菌感染拡大で
By BETSY MCKAY AND THOMAS M. BURTON
原文(英語)
2015 年 2 月 20 日 16:34 JST ウォールストリートジャーナル日本版

 米食品医薬品局(FDA)は19日、ロサンゼルスで発生した超細菌(スーパーバグ)の感染源とされる内視鏡は適切に清浄するのが困難で、それが患者の感染を拡大させた可能性があると警告した。

 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)医療センターは18日、問題の内視鏡で手術を受けた患者7人が薬物耐性菌として知られる「カルバペネム耐性腸内細菌(CRE)」に感染したと報告した。そのうち2人が死亡し、その死因は「悪夢の細菌」とも呼ばれるCREだったという。さらに、これ以外に179人がCREにさらされた可能性があることも明らかになった。

 UCLAの広報担当者は19日、新たな感染例は報告されていないと発表した。米疾病対策センター(CDC)によると、今回の感染を引き起こしているCRE種の致死性は不明だが、一部の抗生物質で治療可能だ。

 これらの患者は昨年10月から今年1月までに、UCLAで十二指腸内視鏡を使った手術を受けた。これは、のどから小腸の先端まで通す管状の特殊な機器で、FDAによると、がん性腫瘍、胆石、その他の病状で遮断されている膵(すい)管や胆管から液体を抜き取るのに使われる。

 医師らは、この機器の洗浄が困難なことは何年も周知の事実だったと指摘する。FDAは19日、医療従事者に洗浄・滅菌の問題を警告し、製造業者の指示通りに洗浄した場合でも一部で多剤に耐性を持つCREの発生・感染例が認められると指摘した。

 FDAによると、十二指腸内視鏡を使った手術は米国で年間50万件以上で、そのメーカーには日本のオリンパスの米子会社や日本のHOYA傘下のペンタックス・メディカルが含まれる。

 フランスの医師らが2010年11月、専門誌「エンドスコピー」に内視鏡的逆行性胆道すい管造影(ERCP)という手術に使われる十二指腸内視鏡が細菌の温床になっていると発表していた。ERCPを08年12月から09年8月までに受けた患者16人に重篤な感染症が認められ、うち8人は特に深刻で致死の可能性もある血流の感染症だったという。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20150220/CK2015022002000145.html?ref=rank
【茨城】
2病院に過失 賠償命じる判決 女性患者死亡で地裁

2015年2月20日 東京新聞

 救急搬送先の病院での診断ミスと転院先での検査で女性患者が死亡したとして、遺族が双方の病院側に計約六千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、水戸地裁は十九日、診断ミスによる死亡と認め、救急搬送先の石岡第一病院(石岡市)側に約三千万円の支払いを命じた。
 検査は脳死判定の際に自発呼吸の有無を調べる「無呼吸テスト」で、死亡との因果関係は認められないとしたが、新谷晋司裁判長は「家族の承諾を得ておらず、患者の人格的利益を違法に侵害した」と認定。転院先の土浦協同病院(土浦市)側に約六十万円の支払いを命じた。
 判決によると、二〇一一年二月、女性=当時(56)=は尿管結石で救急搬送され入院した。その後、容体が悪化して転院。無呼吸テストを受けた。同年三月、敗血症性ショックが原因の低酸素脳症で死亡した。
 判決は、救急搬送時に既に敗血症を発症していたのに医師が敗血症と診断しなかったとした上で「抗菌薬の投与など適切な措置を取る義務があった」と指摘。過失と死亡との因果関係も認めた。無呼吸テストに関しては「実施直前に瞳孔の固定などがあり、脳機能が回復する可能性はうかがえなかった」と述べた。
 石岡第一病院は「判決が届いた段階で今後の対応を検討する」とし、土浦協同病院は「担当者不在でコメントできない」としている。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20150220-OYT1T50042.html
緊急搬送で誤診、転院後死亡…2病院に賠償命令
2015年02月20日 14時17分 読売新聞

 茨城県小美玉市の女性(当時56歳)が2011年、緊急搬送された石岡第一病院(石岡市)で誤診され、転院先の土浦協同病院(土浦市)で家族の承諾なしに無呼吸テストを行われ、その後死亡したとして、遺族がそれぞれの病院を運営する公益社団法人「地域医療振興協会」と県厚生連に計約6410万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、水戸地裁であった。


 新谷晋司裁判長は、「(石岡第一病院での)過失と死亡との間には相当因果関係が認められる」などとして、協会に約3020万円、県厚生連に66万円の計約3090万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 判決によると、女性は11年2月10日、石岡第一病院に緊急搬送され、診察を受けたが、敗血症と診断されず、12日に容体が急変。同日、土浦協同病院に転院した。同病院は16日、女性に無呼吸テストを実施。女性は翌月17日、敗血症性ショックから心肺停止となり低酸素性脳症で死亡した。

 新谷裁判長は石岡第一病院の過失を認定した上で、必要な治療や転院などの措置があれば救命の可能性は高かったと指摘。無呼吸テストと死亡との関係は認められないとしたが、「女性と遺族に実施の承諾を得てから行うべきだったが、これを怠り、人格的利益を違法に侵害した」とした。

 女性の夫が医師だったことから、被告側は原告側にも落ち度があったなどと主張。判決は、〈1〉敗血症の発症を疑い、直ちに適切な病院を受診させるべきだった〈2〉搬送後、病状などの詳細について説明することが期待された――として原告側の責任も指摘した。

 判決を受け、女性の長男(35)は記者会見し、「母は苦しいと訴えてもおざなりにされ、亡くなりました。明らかに救えたはずの命だと思います」と話した。今後、対応を検討するとしている。

 取材に対し、石岡第一病院は「判決文が届いておらず、現段階ではコメントできない」、土浦協同病院は「担当者が不在でコメントできない」としている。

2015年02月20日 14時17分



http://apital.asahi.com/article/news/2015022000016.html
「麻酔医、危機感が希薄」 2歳死亡、外部調査委 東京女子医大
2015年2月20日朝日新聞


 東京女子医大病院で昨年2月、麻酔薬プロポフォールの大量投与後に2歳男児が死亡した事故で、外部調査委員会(委員長=飯田英男・元福岡高検検事長)の報告書の内容がわかった。麻酔科医が薬剤のリスクを十分認識せず、容体の異変を見過ごしたとしている。遺族は19日、麻酔科医ら5人について傷害致死容疑の告訴状を警視庁に出した。

 報告書によると、麻酔科ナンバー2の准教授は、プロポフォールを集中治療室で人工呼吸中の小児に鎮静のため使用するのは原則禁止と知りながら「切れ味がよい」と男児への投与を決めた。70時間の投与量は成人基準の2・7倍に達し、副作用で死亡した可能性が高いと調査委は認定した。

 また調査委は、複数の麻酔科医が心電図や血液検査の異変を見過ごしたとし、「禁忌薬の長時間・大量投与に対する危機感が希薄だったため」と指摘。異変への評価や対応を診療記録に残さなかったことも「重要な問題」とした。さらに、麻酔科の医師団は調査に「記憶がない」と述べるなど、「真相解明を求める遺族に対し、はなはだ無責任」と厳しく批判した。

 男児の両親は告訴状の提出後に記者会見した。薬剤が使える条件の拡大を検討していたと麻酔科医が発言したとの内部文書もあるとして、「果たして医療行為だったのか。報告書でも疑問は解消されない」と語った。

 岡田芳和病院長は「報告書の指摘を受け止め、再発防止にあたる」との談話を出した。

(伊藤和也)

(朝日新聞 2015年2月20日掲載)



http://www.sankei-kansai.com/press/post.php?basename=000000026.000010134.html
PRESS RELEASE提供:PR TIMES
【医師アンケート調査】「専門診療科を選択した決め手」について、約6割の医師は「最も興味があった」ためと回答

メドピア株式会社
2015.02.20 12:41

医師7万人以上が参加する医師専用サイト「MedPeer(メドピア)」(https://medpeer.jp)を運営するメドピア株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長:石見 陽)は、会員医師を対象に「専門診療科を選択した決め手」についてのアンケートを実施し、以下のとおり結果を取りまとめました。

[画像1: http://prtimes.jp/i/10134/26/resize/d10134-26-841240-0.jpg ]
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[画像2: http://prtimes.jp/i/10134/26/resize/d10134-26-450130-1.jpg ]
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■サマリー

・医師専門サイトMedPeer(メドピア)に登録する医師(7万人以上)を対象に「専門診療科を選択した一番の決め手は何ですか」という質問をしたところ、4,021件の回答が寄せられた。

・「最も興味があった」という回答が58.3%と過半数を超えた。「小学生ころから外科医に憧れていた」「ローテーションしてみたら一番興味が持てた」といったコメントがみられた。

・「医局・診療部の雰囲気」は15.7%。「自由な雰囲気に親しみを感じた」「信頼できる先輩医師が多かった」など、働きやすさを重視したコメントが多い。

・「将来性」は6.3%だった。「長く続けられる」「開業に向く」といった回答があった。

■回答コメント(回答一部を抜粋)

「最も興味があった」  2,345件
・医局の雰囲気や将来性については不安はありましたが興味がある科だったので入局しました。(50代、小児科)
・全身状態を診られること、また長く続けて行けそうな点も魅力でした。(40代、麻酔科)
・小学校時代に祖父の死をきっかけに医師になろうと決めたとき、既に老人関連の医療をやろうと決めていた。(40代、老年内科)
・理路整然とした神経機能に興味を持ちました。(50代、一般内科)
・まず循環器系を抑えないと内科的な総合診療ができないと考えていたから。(50代、一般内科)
・人の心を対象としていて、一生、飽きない分野だろうと思った。(60代、精神科)
・人間の脳に直接関われるのは脳神経外科しかないため、迷うことはありませんでした。(40代、脳神経外科)
・興味がないと長続きしないと思った。(40代、一般内科)
・手術がしたかったのと、死因の3分の1を占める癌の治療ができるので。(40代、一般外科)
・研修医のころから内視鏡を主にやっていきたいと考えていたから選択した。(30代、消化器内科)
・外科系を目指していたが、リハビリテーション的な発想が好きで最終的に整形外科医となった。(60代、整形外科・スポーツ医学)
・昔の話だが、その当時は移植が話題となっていたこともあり外科を選んだ。今は開業し内科をしています。(60代、消化器内科)
・すべての年齢層の診断から治療まで携われることが良かった。(50代、眼科)
・急性疾患から慢性疾患まで幅広くみれるからです。(30代、呼吸器内科)
・自分で診断と治療をして基本的には元気になってお別れできる、やりがいのある診療科と思い整形外科を選びました。選んでよかったです。(40代、整形外科・スポーツ医学)
・内科的治療と外科的治療の両方ができそうだったから。(50代、耳鼻咽喉科)

「医局・診療部の雰囲気」  632件
・雰囲気がよく落ち着いて診療研究に打ち込めると思いました。(50代、一般内科)
・肌に合うかどうかといった感覚で選んでしまいました。現在、診療内容も自分に合ってるなと思っています。(40代、一般外科)
・明るく自由な雰囲気があったので決めました。(60代、一般内科)
・教授・大学病院スタッフの人格がすばらしかったので。(30代、呼吸器外科)
・信頼できる先生がいたので。(40代、耳鼻咽喉科)
・内科系で一番厳しくきちんとした医局だったので。(40代、循環器内科)
・循環器内科との2択でしたが、最終的に一緒に働く先生の雰囲気に惹かれました。(20代、消化器内科)
・他にも興味のある科があり迷いましたが、科の雰囲気がいまひとつであったため現在の科を選択しました。(40代、小児科)
・部活の先輩が多くいたので決めましたが、入ってしまえばそういうことはあまり関係ないですね。(50代、神経内科)
・間違っていると思うことを、お互いに指摘できる雰囲気。他の医局にはありませんでした。(40代、精神科)
・面倒見の良い先輩方が多く、研修で回った時に楽しかったので。(30代、神経内科)

「将来性」  253件
・消化器内科を選びましたが、目指すジェネラリストの基本になると考えた次第です。(50代、一般内科)
・手に職が付けられ、開業にも向くと思いました。(40代、消化器内科)
・画像診断の発展を考えました。(50代、放射線科)
・急患があまりいなくて、開業ができる。(30代、耳鼻咽喉科)
・長く続けられるところ。(30代、皮膚科)
・自分が医者としてピークになるときに患者数が多い疾患。(30代、代謝・内分泌科)
・開業も含めた将来の選択肢の多さでえらびました。(50代、耳鼻咽喉科)
・”あと30数年の間、続けられるかどうか”という意味での将来性を考えました。(40代、病理)
・将来、地方で老人医療をすることを決めていたので、神経内科を選びました。(30代、神経内科)
・親が開業していたため、将来的に引き継ぐ際に必要だと思った。(50代、一般内科)

「QOL」  98件
・ある程度、時間的なゆとりのある診療科を選びました。(40代、精神科)
・時間外勤務をするのはまっぴらでしたので…。(50代、眼科)
・夜、寝られる科目がいい。(40代、皮膚科)
・基本的には主治医にならないので、個人的なプライベートの予定が立てやすいので。(50代、麻酔科)
・QOLがいいと思って選んだが、ここ十数年で精神科救急が導入されたり扱いの難しい患者が増えてQOLは悪化する一方。(50代、精神科)
・仕事と家庭を両立したかったので。(30代、皮膚科)
・子育てをしながら勤務できると考えた。(30代、乳腺・内分泌外科)
・興味もありましたし、オンオフはっきりつけたかったので。(30代、放射線科)

「待遇・給料」  49件
・待遇、給料以外にも様々な面で点数を付けて決めました。良い選択をしたと自負しています。(40代、整形外科・スポーツ医学)
・入局当初は、白内障手術やコンタクト診療で十分な報酬が得られた。今はそうではないが。(40代、眼科)
・真新しい分野に感じたこともあるが、先輩から聞いたバイト代が魅力的であった。(50代、神経内科)
・これが今後見込める科であると考えたため。一応興味もありますが。(30代、腎臓内科・透析)

「その他」  644件
・子どもの頃からアトピー性皮膚炎で、同じ病気の人を救いたかったから。(50代、皮膚科)
・地域医療に貢献するには、必須だからです。(40代、一般内科)
・オーベンをみてカッコいいと思ってしまった。(30代、小児科)
・医師として長く働くには…と考えし、女性ということもあり体力や労働時間等も考慮して現在の診療科を選択しました。(40代、精神科)
・興味があったのはもちろんですが、一番は患者さんが亡くなることがあまりないことです。(50代、整形外科・スポーツ医学)
・親の勧めが大きかった。自分としては他の内科の医局へ行こうかなと考えていた。(50代、一般内科)
・初診から手術、術後フォローまで全て自分で行える女性でも手術習得が可能 早い年数でできるため。(30代、眼科)
・正直な話、成り行きです。仕事は楽しく後悔はしておりません。(60代、整形外科・スポーツ医学)
・死を看取ることに抵抗が有りました。産婦人科(産科)は唯一、命の誕生をみられる、明るい科だと思いました。(50代、産婦人科)

■調査方法
◇期間:
2015年1月26日(月) ~ 2015年2月1日(日)
◇有効回答:
4,021人(者はすべて、医師専用サイトMedPeerに会員登録をする医師)
◇設問:
医師専用サイト MedPeer内の「ポスティング調査」コーナーにおいて、医師会員からご投稿頂いたテーマをもとに、以下の質問を投げかけました。

調査フォーム(設問文 抜粋)
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毎年、新入局員の勧誘に苦労していますが、皆それぞれ入局の決め手は異なり、勧誘方法について悩むことがあります。今後の勧誘方法の参考にしたいと思いますので、皆さまは何が決め手となって現在専攻している診療科を選んだかを教えてください。下記の選択肢の中から皆さまの状況に近いものを1つお選びいただき、コメント欄には入局時の具体的なエピソードをご記入ください。

1.最も興味があった
2. 待遇・給料
3. QOL
4. 医局・診療部の雰囲気
5. 将来性
6. その他
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

【記事掲載に際してのお願い】
・「医師専用サイトMedPeer調べ」、であることの明記をお願い致します。
・web上での引用に際しましては、https://medpeer.jpへのリンクをお願い致します。

【調査依頼について】
・MedPeer会員医師への調査をご希望の方は、下記問い合わせ先までご連絡ください。

■メドピア株式会社について
・社名 :メドピア株式会社(https://medpeer.co.jp)
・代表者 :代表取締役社長 石見 陽 (医師・医学博士)
・設立 :2004年12月
・運営サービス :医師専用サイト「MedPeer(メドピア)」(https://medpeer.jp)

メドピア株式会社が運営する「MedPeer」は、医師専用の会員制サイトです。主なコンテンツには、「薬剤評価掲示板(薬剤のクチコミ共有)」、「Meet the Experts(エキスパート医師への直接相談)」、「インタラクティブ・ケース・カンファレンス(オンライン症例検討会)」、「ディスカッション(掲示板)」、「ホスピタル・レポート(勤務先・研修先の病院評価)」などがあり、”臨床の決め手がみつかるサイト”として、現在約7.4万人の医師(日本の医師の約4人に1人)が利用しています。

■お問い合わせ先
メドピア株式会社 管理部 藤野
電話:03-6447-7961  メール:pr@medpeer.co.jp



http://www.m3.com/news/iryoishin/296610
医療維新
健診通知の遅れ、雇用者に慰謝料330万
死亡との因果関係は認めず、横浜地裁判決

レポート 2015年2月20日(金)配信 高橋直純(m3.com編集部)

 健康診断結果の通知遅れが肺癌による死亡につながった――。そう訴える、肺癌で死亡した女性の遺族が、雇用していた法人に損害賠償を求めた裁判。横浜地裁(田中寿生裁判長)は2月17日、通知遅れと死亡の因果関係は認めることはできないとしつつ、女性が被った精神的苦痛の慰謝料などとして330万円の支払いを命じる判決を下した。

 裁判の主たる争点は、(1)非正規雇用の女性に対して、施設側はどのような義務があったのか、(2)健診結果の通知は本当に遅れたのか、(3)通知の遅れと死亡に因果関係はあるのか――だ。

 厚生労働省によると、雇用主が健診結果を通知するまでの期間に規定はない。医療者からは、緊急性のない定期健診であっても、通知の遅れが問題視されるとあっては責任が重すぎるという声が上がっている。判決を基に、原告、被告双方の訴え、裁判所の判断を整理した。

◆事案の概要
 原告は、2007年から2008年の1年間に、神奈川県にある一般財団法人「友愛会」の介護付き有料老人ホームに非常勤職員として調理場業務を担当していた女性(死亡時60歳)の遺族。  2008年2月18日、女性は法人がA病院において行った健診の胸部レントゲンで、右肺に癌を疑わせる影があることが判明した。健診結果は他の従業員の分と合わせて、2月22日に勤務先の有老ホームに送付されている。

 女性は健診結果を基に、6月2日に精密検査をしたところ、腫瘍は拡大していることが判明。さらに別の病院の医師は、癌が進行したため手術ができないとして、抗癌剤などの治療を選んだ。女性は2010年5月に肺癌で死亡した。

 遺族は2013年、法人に対して約5000万円の損害賠償を求めて、横浜地裁に提訴した。

●裁判で示された出来事の時系列
2008年
2月4日   法人はA 病院に対して従業員33人の健康診断を依頼
2月18日  女性はA病院で健康診断を受診。胸部レントゲン解析の結果、担当医師は、
       医師の診断として「右下肺腫瘤影」、医師の意見として「胸部CT等精査必要」とした。
2月22日  病院が勤務先の有老ホームに健康診断個人票を送付
★3月末  法人は女性に健診結果を渡したと主張
★5月31日 遺族側は女性が健診結果を受け取ったと主張
6月2日   女性がB病院で精密検査を受ける
  4日   肺癌の告知を受ける
   その後、C病院で治療を続ける
2010年
5月     女性は肺癌のため死亡
★=裁判で争いのある点
 判決によると、C病院の女性の主治医は2011年3月18日付けの診断書で、次のように診断している。

「2008年2月18日の健診の胸部写真では右肺の腫瘍の大きさは30ミリ。この時は右肺門のリンパ節の腫大は認めない。2008年6月2日の胸部写真では右肺の腫瘍の大きさは43ミリ。この時は右肺門のリンパ節は23ミリ大に腫大を認める。2008年6月13日の胸部写真では右肺の腫瘍の大きさは45ミリ。この時は右肺門のリンパ節は23ミリ大に腫大を認める。以上の経過は2月から6月の時間経過が肺癌の病期を1期から2期以上への進行につながったと判断できる。従って、その後の女性の治療の選択において手術以外の治療法:抗癌剤+放射線治療に変更する原因になった」

◆原告:遺族の主張
(1)安全配慮義務の有無
 施設側は女性の使用者として、生命および身体の危機から保護するよう配慮する安全配慮義務を負っていた。したがって、女性に健診結果が判明したらすぐに知らせる義務があった。

(2)結果の通知時期
 施設側は2008年2月22日に健診結果を受け取っており、直ちに女性に渡さなければならかった。しかし、漫然と放置し続け、渡したのは女性の最終勤務日である2008年5月31日だった。

(3)通知の遅れと死亡の因果関係
施設側が女性に直ちに通知していれば、1期の段階で外科手術を受けることができ、現在まで生存している可能性は極めて高かった。少なくとも2010年5月11日に死亡することはなかった。

◆被告:法人側の主張
(1)安全配慮義務の有無
 施設が女性に対し、使用者として安全配慮義務を負っていたことは争わない。しかし、安全配慮義務は業務遂行のための物的環境および人的組織の管理を適切に行う義務である。通知が遅れたとしても、施設責任者の過失であり、法人側は義務違反とは言えない。

 また、女性は非正規職員であり、法人側は健康診断を受診させる労働安全衛生法による法的義務を負っておらず、善意で受診させたにすぎない。したがって、健康結果を直ちに知らせる義務を負わないと言うべきである。

(2)結果の通知時期
 仮に義務を負っていたとしても、2008年末に女性を含めた全従業員に健診結果を通知している。女性は通知を受領していたのにもかかわらず紛失し、改めて5月31日にコピーとしてあった法人側控えを受領したものと考えられる。

(3)通知の遅れと死亡の因果関係
 肺癌は癌の中でも生存率が低く、1期の患者の5年実測生存率は71.7%。手術による治癒の確率は50%である。女性が手術をしたとしても、現在までの間に死亡していた可能性は十分ある。したがって、仮に損害が認められるとしても期待権の損害にすぎない。善意で健診を受診させたにすぎず、損害額は少額の慰謝料にとどめるべきである。

◆裁判所の判断
(1)安全配慮義務の有無
 法人側は労働契約に基づき、女性に対し健康診断を行ったのであるから、結果は適切な時期に知らせる義務を負っていたというべきである。法人側は遅くとも健診の1カ月後である3月18日までに女性に健診結果を通知する義務があったというべきで、同時点が過ぎたことから債務不履行責任を生じたというべきである。

 女性への健康診断が法的義務に基づくものでないとしても、健診を受診させた以上、別異に解釈するべき理由はないので同様に解するべきである。契約上の義務を超えて、違法といえるかを判断するに足りる事実はないので、不法行為を理由とする損害賠償責任が生じるとは認められない。

(2)結果の通知時期
 女性の行動や記録、「健診結果が遅滞なく知らされなかった」と記憶している者もいることなどから、女性が2008年5月31日に結果を初めて知ったことが認められる。5月31日以前に結果を受け取ったことはないものと推認するのが相当である。

(3)通知の遅れと死亡の因果関係
 法人側が3月18日以前に通知していれば、女性は20日ごろには病院を受診していたと推認できる。 仮に女性が20日前後に病院を受診していたとしても、その時点で女性の肺癌が1期にとどまり手術が可能で、手術により女性が治癒して死亡しなかったとは認めるには足りない。通知の遅れと、女性の死亡との間には因果関係を認めることはできない。

 ただ、3月20日前後で手術が可能であり、抗癌剤および放射線の併用治療の効果が上がることにより、2010年5月の死亡時点で女性が生存していた可能性は相当程度あったと認めることができる。

 よって、法人側が女性に対して、健診結果の通知を遅らせたことで、肺癌治療の開始時期を遅らせ、2010年5月11日時点でなお生存していた相当程度の可能性を失わせ精神的苦痛を与えたものというべきであり、慰謝料として300万円、弁護士費用として30万円を認めるのが相当である。

◆今後の対応
 遺族側の弁護士は「判決を精査して今後の対応を考える」、法人側は「他の職員と同時期に結果を通知したという主張がなぜ認められなかった検証する。今回の理由で賠償が認められたら、従業員の病気は会社の健診不足ということでみんな訴えるようになるのでは」としており、2月20日時点では双方とも控訴するかどうかは未定となっている。

  1. 2015/02/21(土) 10:33:01|
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2月19日 

http://www.sankei.com/region/news/150219/rgn1502190077-n1.html
仙台厚生病院が「県立医学部新設」で土地建物売却 10年以内に移転へ
2015.2.19 07:03 産経ニュース

 東北で1校に限り認められる医学部新設を目指していた仙台厚生病院(仙台市青葉区)が、県が県立での医学部新設構想を発表した後の昨年7月に、病院の土地と建物を売却していたことが18日、関係者への取材で分かった。同市青葉区内で移転し、新医学部の仙台の拠点病院となる予定にしていたという。構想の頓挫後も、同病院は10年以内に別の場所に移る方針にしており、用地交渉などの準備を進めている。

 同病院は震災前から東北地方の医師不足問題を訴え、病院主導で医学部の新設を計画した。震災後に復興特例で医学部新設が認められるようになり、東北福祉大と連携して準備したが、昨年5月の応募期限の直前に同大が断念。しかし、期限前日に村井嘉浩知事が県立での医学部新設構想を発表すると、200億円を拠出して支援することを約束した。

 さらに、栗原市を本拠地とする予定だった県立医学部の仙台市内の拠点施設化を目指し、「仙台医療センター」の設置も計画。病院の土地と建物の売却益を元手としてより広い敷地へ移り、3年以内に同センターとなる方針にしていた。

 病院の土地と建物の売買契約は昨年7月31日、オリックス(東京都港区)との間で成立。しかし、約1カ月後に、文部科学省が医学部の新設先に選んだのは、東北薬科大(仙台市青葉区)だった。

 同病院の目黒泰一郎理事長は産経新聞の取材に対し、売却の意図について「県の構想が勝つだろうと思っていた」と、県立医学部構想の選定に自信を持っていたことを明かした。オリックスと土地、建物のリース契約を結んでいるため、同病院は現在の場所で運営されている。ただ、目黒理事長によると、「医学の進歩で最新機器を次々導入したり、手術室を増やしたりして、手狭になってきている」といい、リース契約の終わる10年以内に病院を移転する予定という。

 現在、同市青葉区内で現有施設の3倍程度の面積を持つ土地取得へ向け、交渉中。病床数は現在の409床を維持するが、最新の医療機器の導入による設備増などで広大な敷地が必要という。今後急増すると考えられる外来手術(入院せず日帰りで帰る手術)の受け入れを手厚くし、患者数の倍増を見込む。

 目黒理事長は「医学部新設の志は破れたが、今後は高度医療と救急に特化して成功した仙台厚生病院の選択と集中のモデルをますます発展させ、全国に発信していくのが夢」と話している。



http://www.med.or.jp/nichinews/n270220l.html
勤務医のページ
Physician-Scientist(研究医)のすすめ
~日本の臨床研究の信頼回復のために~

順天堂大学大学院医学研究科免疫病・がん先端治療学講座准教授 大沼 圭
日医ニュース 第1283号(平成27年2月20日) 

 先生のお仕事は臨床医かもしれないし,研究医かもしれませんが,ご自分のお仕事をworkと考えてますか? それともlaborと考えていますか?

日本の医学研究の危機

 近年,基礎研究成果を臨床研究・治験へ橋渡しする研究が盛んで,研究医の成果に期待が寄せられている.しかし,基礎研究においてモデル動物で新たな知見が確認されても,ヒトを対象にした臨床試験で一致した結果が得られることは少ない.
 当然のことながら,ヒトはマウスとは異なるものであり,一流科学雑誌に掲載された画期的な実験成果が,すぐさま実臨床に適応できるとは限らない.そのような難しさに対する焦りもあってか,毎年のように医学研究不正が発覚する.
 それに加えて,近ごろは,臨床志向・専門医志向の医学生が圧倒的多数となり,研究医が不足して日本の医学研究の将来が危ぶまれている.確かに,医学の進歩において,研究医はこれまで中心的な役割を果たしてきた.しかし,基礎医学に進む医師は何年も前からマイノリティーであり,最近はますます,基礎系の大学院に進学する医師が減少している(文部科学省・今後の医学部入学定員の在り方等に関する検討会).
 研究職のポストは極めて限られており,更に,基礎研究が実臨床で花開くためには,多くの時間や資金,労力が必要である.つまり,医師にとって,基礎研究と臨床医学の間の「橋渡し」とは,恐ろしい「死の谷」にかかる橋で,不安定な未来の恐怖に怯(おび)えつつ渡る狭く困難な橋を意味している.

研究医のすすめ

 日本のアカデミアにおいて指導的立場にある医師の多くが,基礎研究で画期的な成果を上げ,論文量産を最重要課題とする論文生産工場の真面目な労働者として勤めてきた.そのような論文生産工場の真面目な労働者の中には,「優れた研究成果を得るためには臨床の時間は無駄だ」と思っている人もいることであろう.
 しかし,患者を診る医師は,常に困難かつ未知の道を行くものであり,その意味において,全ての医師はPhysicianでありScientistである.
 筆者の言う研究医とは,ヒトのサンプルから新しい遺伝子をクローニングしたり,ノックアウトマウスの解析だけをしている者を言うのではない.常に患者に寄り添い,新たな診断方法や治療法,予防法を考案して実行しようとして試行錯誤している者のことである.常に患者のことを思い,その苦しみからの解放のために勇猛果敢に挑んでいく者のことを言う.一流科学雑誌に採択されるかどうかは問わない.
 治らなかった病気をいつかはきっと治すために歩み続ける,それが研究医魂であり,医師となった者全ての原点であると信じる.市井の臨床医との切磋琢磨(せっさたくま)により,アカデミアは真の橋渡し研究が見えてくるし,研究の実施により,臨床医は実臨床に必須のセンスがますます磨かれていくことであろう.

天職としての医師,労働者としての医師

 医学研究不正が発覚すると,研究者は「悪意のない単純な取り違えによるミス」と言い,組織は「結局は研究者個人の研究倫理の問題」と言う.医師の逃げ口上に辟易(へきえき)する.先生が着ている白衣は何のためですか? と問うてみたい.
 研究医の中には,特段興味はないが職業上仕方なく研究している医師も結構いる.そこには,論文生産工場の労働者として成果を出さなければ,職業上の安定が得られなかったり,顕著な実用性のある研究でなければ許されないという実態がある.
 彼らにとっての医学は単なる労働(labor)でしかなく,医学や患者への情熱はうわべだけで,論文作りが目的のPaper slave(論文奴隷)である.監視の目がなければ何でもできると考えるのがslaveだ.
 しかし,真の白衣を身にまとった全ての医師達には,研究医の心と実践力があるはずである.そういう人達にとって,医学は決してうんざりするようなlaborではなく,魅力溢れるworkであり続けるであろうし,壁にぶつかっても逃げない医師であろう.そして何よりも,患者や社会が待ち望む信篤(あつ)き医師であり続けるだろう.
 これまでlaborであった臨床業務も,基礎研究の要素を取り入れることにより,実り豊かなworkに変わることと信じる.



http://www.m3.com/news/iryoishin/296150
医療維新
医師の偏在解消、医局復権も視野に

レポート 2015年2月19日(木)配信池田宏之(m3.com編集部)

 全国医学部長病院長会議は2月18日の会見で、医師の診療科や地域の偏在解消に向けて、本年度中に日本医師会と合同委員会を立ち上げる意向を示した。立ち上げの理由について、同会議顧問の森山寛氏は、「医学部新設の動きがある中で、既存の団体は反対してばかりで対案がないという指摘があった」と話し、具体的な偏在の解消策をまとめて提言したい考え。同会議の関係者は 1つの考え方として、偏在の要因として、臨床研修制度の影響を指摘した上で、「前期研修は原則大学で実施し、医局の医師派遣機能を強める考え方もある」と話し、医局の復権も1つの方向性として考えられることを明かした。

ミクロの視点の重要性

 合同委員会は、全国医学部長病院長会議が昨年末に日医に対して協力を呼び掛けたもので、実現する見込み。医学部新設に肯定的な意見の中には、地域偏在や診療科偏在について、「医師養成数を増やすことで解決する」との意見もある。一方で、医学部について反対してきた同会議に対して、「反対ばかりで対案がないと説得力がない」と指摘する声もあった。

 委員会は、医師養成数から始まり、地域や診療科の偏在の実態を調べ、解消に向けた方策まで含めて示す方針。同会議相談役の河野陽一氏は、会見で「関西では麻酔科医は複数配置されているが、関東や東北では常勤がいないことがある」「小児科医は(医師不足がしばしば指摘されるが)全体を見ると、数は減少していない」などと話し、マクロでなくミクロの視点から事実を積み上げる重要性を指摘し、合同委員会は地域の特性も踏まえて検討することになるとみられる。本年度中に立ち上げられ、半年程度で結論を出す見込み。

 現在出ている東北薬科大学(宮城県仙台市) と千葉県成田市の2つの医学部新設の議論に間に合わせる方針ではないが、同会議は、学生の臨床能力の向上の取り組みなどと併せて、関係省庁に提示したい考え。

「初期研修中も医局所属」の考え

 医師偏在については、研修先を自由に選べるようになった 2004年度の臨床研修の必修化で、都市圏に医師が集中する問題が起きて、厚生労働省などが定員枠の調整などで少しずつ解消してきた経緯がある。また医師が、初期臨床研修の地域に残りやすいと指摘する意見も良く聞かれる。

 偏在解消に向けては、初期研修医を集めることが1つの有効な方法と考えられる中で、同会議の関係者は、臨床研修病院として十分な教育体制が整っていない施設があるとの考え方を示した上で、「現在、大学病院で研修する医師は全体の半数程度まで低下しているが、原則大学で受けるように戻した上で、最初の2年間もいずれかの医局の所属とすることが考えられる」と話し、従来の医局の復権も1つの視野に入っていることを明かした。医師偏在やへき地への医師の派遣機能の低下については、一定程度のコンセンサスがある中で、今後、議論が注目される。



http://www.m3.com/news/iryoishin/287450
医療維新
シリーズ: 大野病院事件スペシャル対談◆加藤医師 vs.安福弁護士
「第二の大野病院事件」を防げ!◆Vol.21

スペシャル企画 2015年2月20日(金)配信司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――最後に、先生方、それぞれ言い残したことをお願いします。

加藤 「いろいろな方にサポートされて、本当に恵まれた」と、いつも家族で話をしていました。

安福 言い始めるといくらでも出てきますが……(笑)。今日のお話の中には、今まで世の中に全く出ていない話、すごい話が結構出ている。

 私自身は、この医療事件にかかわるとは、夢にも思わなかった。先生の事件を受ける前、3年間くらい、医師と弁護士の共同の勉強会をやっていました。もし勉強会で、若い弁護士たちと出会っていなかったら、大野弁護団はできていなかった。不思議な縁を感じますよね。人間社会の人と人との縁は、不思議でありがたいと同時に怖さを感じます。

 加藤先生が言われたように、多くの方のサポートは大きかったですね。実は電話で「おまえ、(加藤先生の弁護を)やれ」と頼まれた時に、「どうしたらいいだろう」「どう向き合えばいいんだろう」とうろたえた。しかも、情報はなく、まして産婦人科の医療事故にはそれまでかかわったことがなかった。「全前置胎盤」と言われても、「どんな漢字を書くの?」というレベルだった。佐藤教授(当時の福島県立医大産婦人科の佐藤章教授)に、「全」と「前」の区別さえ、付いていなのだから、と怒られた記憶があります。本当に茫然たる思いだった。

 でも、ほんの2日か3日ですよ、私がうろたえていたのは。あちこちから、すごい情報が流れてきた。私の高校時代の名前も覚えていない同級生は、「俺も産婦人科だ、ぜひ頼む!」と資料を送ってきた。いや驚いた。

 しかも、我々も実は資金援助で支えられた。調査のための旅費に困ることはなかった。弁護団の皆が、それぞれの役割を果たすために、全国を駆けずり回って、文献も集めまくった。私一人だけでも、大阪府立母子保健総合医療センター(当時)の中山雅弘先生のところには、10回以上は通った。専門家の方に何か書いていただく際にも、お礼を出すことができた。これらは全て寄付のおかげなのです。

――遠くは、宮崎までいかれた(当時の宮崎大学医学部附属病院の池ノ上克病院長)。

安福 はい。全国からのあれだけ大きな支援の声がなければ、日本医師会、学会(日本産科婦人科学会)、医会(日本産婦人科医会)にも大変お世話になったけれども、あそこまで本気になってくれたかどうかは疑問ですね。実は、最初の頃は、冷たかったんだから(笑)。それが変わったのは、全国の多くの声をかけてくれた、支援してくれたお医者さんの力。

 この場をお借りして、お礼を申し上げたい。何より、申し訳なく思っているのは、裁判中は、支援してくださった方に、そっぽを向いていたこと。「心ならずも」とあえて申し上げます。深い意味があったことを、どうしても理解してもらいたい。

 裁判所に対して、妙な誤解を受けたくなかった。「外部団体の力を使っていません」というポーズを作りたいために、「マスコミとも、支援者の方々とも関係ありません。彼らは勝手にやっています。私たちは知りません」という姿勢を取りたいために、実は皆さんの大きな力を借りていたかにもかかわらず、無礼の限りを尽くしていた。それを佐藤教授はよく分かっていて、「じゃ、僕が行って説明します」と言ってくれた。2人で役割分担をしていた。

――それほど、マスコミ対応に注意を払っていた。

安福 「裁判所にどのように受け取られるか」「どう対応するか」と、非常に気を遣っていた。「裁判に法廷外のことで、影響を与えるのは、間違っている」という価値観があるので。大野病院事件に対するメディアの関心も、社会的な注目度も高い中で、盛り上がりも半端ではなかったので、裁判官は非常に神経質でしたね。

 あと医療者にぜひ知っておいていただきたいことがあります。事故があった時に、ご本人やご家族、ご遺族に対する説明が遅れれば遅れるほど、感情的な面は悪化していくということ。

 大野病院の場合は、院内での対応にすごく時間がかかった。妊婦さんが亡くなれた後、加藤先生と麻酔科の先生が、一緒にご遺族に説明に行かれたわけですが、その前に(死亡から)1時間、2時間くらい間があった。院長に説明していたり、県に連絡するために結構、時間がかかっていた。ご遺族は、ご遺体の前で、ただひたすら時間が経過するのを待つだけ。だいぶお待たせしてから、ご遺族に改めて説明に行ったと記憶しています。ご遺族がイライラするのは当たり前です。怒りが沸騰している状況のところに、先生が説明に行くわけだから、それは厳しい場面だっただろうと私は思います。

 揚げ句、院長は、「僕は現場にいなかったから、分からない」と説明に出てこなかった。この点も失敗です。組織のトップは厳しい場面、大事な場面には、必ず顔を出すべき。「組織の長として、責任を持って対応します」と言うべき。これは全国の責任ある立場にいらっしゃる方にお願いをしたいし、大野病院の場合も、トップが対応したら、流れが変わっていたかもしれないと、私は正直、思っています。

 初動対応で一番大事なことは、ご本人、ご家族、ご遺族に真摯に向き合うことです。本件では、それが実行されていなかったことが、私は非常に残念です。このことが、事故調査報告書を説明した際に、(ご遺族に)胸倉を掴まれたことにもつながっていると思います。

加藤 当日、手術室から患者さんが病室に戻ってくると、ご遺族、親戚の方がたくさんおられた。かなり騒いでおられたので、患者さんの脇に立って、ずっと下を向くしかなかったのですけれども、とりあえず、ぶつけてほしいというか、僕も亡くなってしまって、やはり悔しかったので……。放心状態になっていたというか。罵倒され続けていた、という記憶はありますね。その後はほとんど記憶がなくて。院長と麻酔科の先生と一緒に、3人で話をしたことは覚えているのですが。その後、遺族に説明するまでどのくらいお待たせしたのかなどは、全然覚えていないのです。

 初期の対応が大事、というのは分かるのですが、ではどのように対応すべきかは、なかなか難しい問題と思うのです。

安福 今の話が典型的なのですが、執刀医の先生はある意味では、事態の厳しさに茫然としているというか、誰よりも責任を強く感じているわけだから、ご遺族に向き合うのは簡単ではない。だからこそ、組織のトップが、スタッフを守るためにも、ご遺族に向き合わなければいけない。トップは、自分の部下を労わる気持ちを持って対応していただきたい。トップが守らずして、誰が組織のために働けるというのですか。

 先生があの時、一番つらいお立場にあり、その後、事故調査が行われ、逮捕、勾留となった。事故調査報告書が結局、警察の捜査の端緒となるという意味において、先生ご自身の経験も踏まえて、事故調査がどうあるべきかについて、お考えはありますか。最後にお聞きしたいのですが。

加藤 難しい問題。だからこそ、制度ができるのに時間がかかっているのだと思います。僕が入っている医療事故調査制度のメーリングリストを見ていると、医療者だけでなく、安全管理、法律家など、いろいろな立場の方が議論している。僕は発起人という形で名前を書かせていただいていますが、僕は全然発言ができないくらい遠いというか、法律的なことなど、深いところで議論されています。

 結論としては、僕みたいな人間、僕みたいな立場の人が、僕みたいな経験をしないようなシステムになってほしいと思うのです。



http://apital.asahi.com/article/news/2015021900004.html
地域包括ケア病棟など提言 上野原市立病院運営委
2015年2月19日 朝日新聞

 上野原市立病院の円滑な運営や課題について審議していた同市の市立病院運営委員会(瀬上清貴会長)はこのほど、地域包括ケア病棟の早急な開始などを提言する答申書を、江口英雄市長に提出した。

 市立病院は1970年に上野原町立病院として開設。2008年10月に公設民営化され、指定管理者として社団法人地域医療振興協会が運営している。

 市は、公設民営化や12年10月から新病院(135床)での診察が始まるなど新しい動きを受け、開設者として病院の運営や課題についてより緊密に地域医療振興協会と協議をする必要があると判断。13年12月に学識経験者、市議、医師ら9人の委員による運営委員会を設け、諮問していた。

 答申は、審議の過程で病院運営について市と同協会の間に考え方の違いがあることや、救急医療について救急車からの患者受け入れ要請への対応に課題があったと指摘。経営状況は、市からの運営費助成金を受けても赤字になるなど厳しいと報告している。

 その上で、同協会に対しては、休止中の病棟を「地域包括ケア病棟として一刻も早く再開する」ことや、常勤医師・看護師の充足による入院医療の充実、急変時に「入院要請を受けた場合は100%確実に受け入れる」よう取り組むことなどを提言。

 市に対しては、既設の市立病院管理運営協議会を少なくとも四半期ごとに、当面は毎月開催し、同協会と協議するよう求めている。

(朝日新聞 2015年2月18日掲載)



http://www.m3.com/news/iryoishin/296285
医療維新
シリーズ: 東京女子医大事件
女子医大の医師ら5人、遺族が傷害致死罪で告訴

レポート 2015年2月19日(木)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 東京女子医科大学病院の昨年2月のプロポフォール投与事故で、2歳10カ月の男児を亡くした遺族は2月19日、厚生労働省内で記者会見を開き、同大学の麻酔科医ら5人を傷害致死罪で、刑事告訴したことを明らかにした。小児集中治療における人工呼吸中の鎮静用には禁忌のプロポフォールを、遺族の承諾がないまま大量投与したことなどが告訴理由だ。

 ただし、業務上過失致死容疑で関係者の捜査を続ける警視庁と牛込警察署は、告訴状は受け取らず、「傷害致死罪も視野に入れて、捜査している。立件できる、あるいは証拠がそろった場合に告訴状を受け取る」との回答だったという。

 本件では事故後から警察の捜査が始まっており、遺族は昨年5月に業務上過失致死罪に当たるとして被害届を出していた(『医師ら10人の被害届提出へ、女子医大事故』を参照)。傷害致死罪で告訴したのは、禁忌薬の大量投与は、医療ではなく、医師の「業務外」の行為との判断からだ。プロポフォールの小児への適応拡大のためのデータ収集目的も疑われるという。

 遺族の代理人弁護士、貞友義典氏は、「患者の命を救うという目的に沿わないのであれば、医師の行為であっても、それは医療ではない」と問題視。女子医大が昨年7月に遺族に渡した資料の中に、「男児が死亡したICUを管理していた麻酔科がプロポフォールの適応拡大を検討していた」という旨の内部告発の文書があった。男児には、最大投与速度140mg/時というプロポフォールの大量投与が行われた。しかし、女子医大が設置した第三者調査委員会が今年2月にまとめた報告書には、鎮静薬としてプロポフォールを選んだ理由や、大量投与の理由が書かれていないという。「大量投与指示に、医師の署名もない」と貞友氏は指摘。女子医大による真相究明は第三者調査委員会の報告書で終了したと見て、「簡単に立件できるとは思わないが、プロポフォールの大量投与について検討しなければ、この事件の真相は分からない」と理由から、警察の捜査に期待するとした。

 会見した男児の父親も、プロポフォールの大量投与を問題視、第三者調査委員会でもその理由が検証されていないとし、「病院がデータを出さなかったのか、あるいは出してもあえて取り上げなかったのか」と問いかけ、「私たちが頼れるのは警察しかいない。真相を明らかにしてもらいたいという思いで、告訴状を警察に提出した」と訴えた。女子医大が、警視庁に第三者調査委員会の報告書を提出したことについては、「捜査資料として役立ててもらうことは構わないが、全てが書かれているかは別問題」と述べた。

 男児の母親は、「第三者調査委員会の報告書の中で、非常に怒り、悲しみを覚えたこと」として、昨年3月と4月の遺族への説明に同席した医師が、調査委員会の調査において、説明内容の撤回を求めた点を挙げた。「(当時は)現場の医師たちが誠意を尽くして、説明してくれていると思っていた。女子医大には誠意を尽くす人はいないことが分かった。いくら再生計画を作っても、心が入っていなければ意味がない」と母親は悲しみを込めて語った。

 第三者調査委員会の報告書は、2月6日に遺族に渡された。遺族側は2月10日には女子医大に公表を了承する旨を伝えたが、2月19日の時点で同大の会見は未定。遺族側による報告書についての検討結果は、2月18日に厚生労働省に提出した。女子医大については、特定機能病院の承認取り消しをめぐって、同省社会保障審議会医療分科会で、この2月から検討が始まっており、2月23日にも開催が予定されている(『女子医大と群馬大、特定機能病院取消を審議』を参照)。「この検討結果を基に、問題点を検討した上で、有識者に議論してもらいたいと思っているため、病院が公表する前だが、会見した」(貞友氏)。

 2月19日に告訴をしたのは、男児にプロポフォールが大量投与されたのが、1年前の2月19日の夜という理由からだ。男児は2月18日に、嚢胞性リンパ管腫を受け、2月21日に死亡した。「19日の夜、当直の時間帯に医師の署名がないまま、プロポフォールが増量されて、20日の朝に心電図の異常が出て、最終的に死亡した。もし何らかの犯罪行為があれば、2月19日の夜だと考えている」(貞友氏)。


  大量輸液で気道にむくみ、抜管できず

 第三者調査委員会の報告書について、遺族が特に問題視しているのは、プロポフォールの大量投与の理由だ。

 男児の父親は、「19日の夜に、異常なまでの大量投与がなされている。これが本当に必要だったのか。そもそもなぜ鎮静用にプロポフォールを使用したのか、その結果、息子がどんな状態になったのかなどが検証されていない」などと問題視。女子医大では、他の小児へのプロポフォール投与事例を検証、昨年12月にその結果を公表している(『「禁忌の認識、欠如」、女子医大の鎮静剤事故』を参照)。投与事例は小児循環器科で多かったが、心臓ICUでは、15歳未満の子供では2012年10月以降、使用を禁止していることが明らかになっている。

 「(男児が入っていた)中央ICUで、なぜ使用していたのか。研修医は、増量する際は指導医に連絡して、判断を仰ぐことになっているが、仰がずに、なぜ大量投与を続けたのか。(注射指示書において)なぜ医師が書くべき場所に、医師ではない人が書いているのか。再発防止を目指すなら、これらの点の検証が必要だが、行われていない。(研修医らに)どんな意図があるかは不明だが、警察にはぜひともこの点を明らかにしてもらいたい」(父親)。

 そのほか、報告書には、(1)術前のインフォームド・コンセントにも問題があったが、報告書では「説明には問題はない」としている、(2)プロポフォールの大量投与後、小児に褐色の尿が出ていることを、小児科医が指摘している点について、検証していない――などの問題があるとした。術前には、術後の人工呼吸器使用などについて、説明を受けていなかったという。「手術自体は簡単だが、術後に人工呼吸器を使うなど術後管理が難しいことが分かっていたら、手術自体、受けていなかった。第三者調査委員会は、カルテだけを見て検証し、我々から聞き取りをしなかったために、問題にしなかったのだろう」(父親)。

 一方で、報告書で新たになった点もあるという。その一つが、当初、手術を実施した耳鼻咽喉科は、術後に人工呼吸器を装着しても、24時間以内で抜管できる見通しと言っていた点。「中央ICUのトップも、そう思ったために、プロポフォールを使ったと話している。実際には、24時間以降も、切り替わらず、プロポフォールの投与が続いた。その理由は検討されていないが、抜管できなかったのは、輸液の量が多いためとされている。その結果、気道にむくみが生じて、抜管できなかった。これは新しい情報だが、次に誰が輸液量を決めたのか、という問題が出てくるが、検討されておらず、この点は不十分」(貞友氏)。

  「警察の捜査への意気込みを感じた」

 記者会見では、両親がそれぞれ男児の一周忌を控えた心情を語った。

 「息子が亡くなってから、1年になる。この1年間、私たちは息子がなぜ死亡したのか、その真相を知りたいという思いだけで、何とか立っていられた状態。息子のために、とにかく真実を明らかにするという気持ちは1年間、全く揺るぎはなかった。しかし、まだ分からないことだらけだ。これから警察の力を借りて、本当のことが分かればと思っている。今日は告訴状を受理されなかったが、警察の意気込みを感じたので、捜査をきちんとやっていただいていると思った。一歩一歩進んではいるので、そのことを息子に伝えたい」(父親)

 「正直、まだ息子が亡くなったことを受け入れられないが、死亡した原因を明らかにできれば、という思いだ。息子のために医療スタッフは、一生懸命に治療してくれたと考えていたが、あの病院で、息子に対して行われたことは、果たして医療行為なのか、という思いが、強くなっている。傷害致死罪も視野に入れて捜査をしているということだったので、警察を信頼している」(母親)



http://www.m3.com/news/iryoishin/296208
医療維新
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
「外来の応需」、クリニックには必須か?

レポート 2015年2月19日(木)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・国立社会保障・人口問題研究所所長)は2月18日、2016年度の次期診療報酬改定に向け、「在宅医療」をテーマに議論した(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。

 論点の一つが、在宅医療専門クリニックの扱い。2014年6月に政府が閣議決定した「規制改革実施計画」では、その開設要件の明確化を求めている。厚労省は、(1)医学的に必要な場合の往診の実施、(2)訪問診療に関する相談に応需する――など、健康保険法が求めるフリーアクセスの趣旨を保ちつつ、在宅医療をメーンとするクリニックの要件を規定する案を提示。診療側は「在宅医療は、かかりつけ医の外来診療の延長」という理由から、あくまで「外来応需」という原則を維持すべきと主張。これに対し、支払側は、この考えは否定しなかったものの、在宅医療を推進する観点から、さまざまな形態を考えていくべきとし、「外来応需」の見直しに一定の理解を示した。

 さらに、2014年度改定では、「同一建物」の入居者に対し、「同一日」に在宅医療を効率的に行う事例が問題となり、訪問診療料の大幅引き下げなどが行われたが、2016年度改定でもこの点が課題になる。また在宅関連の点数では、「総合的な医学管理」として包括的評価している割合が大きいが、患者の疾患・状態に応じた体系への変更も検討する。「点滴・中心静脈栄養・注射」など、何らかの処置・管理を要する在宅医療の評価は手厚くする一方、「健康相談」「血圧・脈拍の測定」「服薬援助・管理」のみの評価は抑えるイメージだ。

 18日の会議は、フリーディスカッションで展開し、何らかの結論が出たわけではない。今後、今年末にかけて「在宅医療」について数回にわたり議論し、次回改定につなげる予定。

 「規制改革実施計画」で検討要請

 在宅医療専門クリニックについて、実は法令上、明確に制限した規定はない。健康保険法は、「保険医療機関は、全ての被保険者に対して療養の給付を行う」、いわゆるフリーアクセスを趣旨としていることから、保険医療機関の指定申請の際、解釈運用上、「外来応需の体制」を有するよう指導しているのが現状だ。しかし、全国一律の運用基準や指針などはなく、地方厚生局によって指導内容等に違いがあるとされる。

 在宅医療推進という政策の下、在宅医療専門クリニックは増加傾向にある。ただし、中には、通院可能な患者も含め、「同一建物」の入居者全員に在宅医療を行ったり、軽症患者を中心に診療するなどの「不適切事例」がメディアに取り上げられ、問題視されたケースもある。2014年度改定では「同一建物」「同一日」の訪問診療料等を引き下げたほか、療養担当規則で医療機関が患者紹介の見返りに金銭を提供することを禁止した。

 しかし、一方で、2014年6月の「規制改革実施計画」では、「在宅診療を主として行う保険医療機関に対し、外来応需体制を求めた運用の在り方を検討し、結論を得た上で、必要な措置を取る」ことが求められた。これを受け、厚労省は(1)医学的に必要な場合の往診の実施、(2)訪問診療に関する相談に応需する――など、「客観的な要件を示すことを検討してはどうか」と提案。

 日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏は、「今後とも、かかりつけ医の外来の延長としての在宅医療であるべき。かかりつけ医と在宅専門の診療所が連携する仕組みが構築されれば、外来の在り方の見直しも必要になってくるかもしれないが、外来をやらなくてもいい、となると、軽症者も全て在宅医療で診ることになりかねない」などと述べ、「外来応需」の堅持を求めた。各クリニックが独自に在宅医療を展開するのではなく、地域包括ケアへの参加も必要とし、「診療規模や地域をあらかじめ制限しておくことが必要ではないか」との見方も示した。

 日医副会長の中川俊男氏も、「かかりつけ医が外来で診ていた患者の状態が悪くなり、患者宅を訪問する。これが在宅医療の大原則」と述べ、「外来応需」原則の安易な見直しをけん制した。さらに、「患者や家族からみると、毎回、訪問する医師が違っていたり、今日は誰が来るかが分からないといった在宅医療は、本来あるべき姿ではない。さらに営利企業が関与すると、医療の非営利性が損なわれる」とし、「前回の改定で、在宅医療のモラルハザードに対し、(在宅の診療報酬を)大幅に見直さなければならなかったことを教訓にすべき。慎重に在宅医療を推進していくことが必要ではないか」と主張した。

 これに対し、健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、日医の考え方について「否定するものではない」としながらも、「残念ながら、全ての医師が、訪問診療に対応できるところまで進んでいない。いろいろなバリエーションを考えていくことが必要。患者が希望する医療を選べるよう、患者側の選択権を考慮した診療報酬上の評価を考えてもらいたい」と述べ、厚労省案について検討する姿勢を示した。

 次回も「同一建物」がターゲット

 そのほか、在宅医療に関しては、(1)「同一建物」入居者への対応、(2)患者の状態・必要とする医療内容に応じた評価、(3)看取りの件数等に着目した評価、(4)認知症への対応――などが検討課題。

 厚労省が提示したデータによると、例えば(1)については、在宅患者1人当たりの診療時間は、全体では平均13.7分だが、「同一建物」では9.2分、「非同一建物」では21.9分と開きがある。高齢者向けの住居・施設の多くが訪問診療を利用しているが、特に有料老人ホームや認知症グループホームでは、要介護度にかかわらず利用している割合が高い。在宅患者のうち、「同一建物」の患者が占める割合については、「20%未満」と「80%以上」の医療機関が多く、二極化しており、「20%未満」の方が在宅患者に対して、「ターミナルケア加算」の算定回数が多い傾向にある。

 (2)の関連では、在宅患者全体のうち、45%程度は、「健康相談」「血圧・脈拍の測定」「服薬援助・管理」のみに該当する一方、残る55%は「点滴・中心静脈栄養・注射」など何らかの処置・管理等を必要としており、在宅医療の内容にも、患者による違いが大きい。そのほか、「ターミナルケア加算」の算定回数は全体では増えているものの、年間算定回数の上位8%が全体の算定回数の約50%を占め、看取りに取り組む医療機関のすそ野は広がっているとは言えないほか、今年1月の「新オレンジプラン」が示すように、増加する認知症高齢者への対応も課題だ。

 日医の鈴木氏は、通院可能な患者にも訪問診療を行っている現状などを問題視、「在宅医療においても、今後重症度に応じた評価をしていくことが必要」と指摘。一方で、在宅医療のみで増加するニーズに対応することは難しく、施設での対応も合わせて体制を整えることが必要だとした。さらに、訪問看護についても、「量的な整備は進んでいるが、一部はフランチャイズのような、安易な訪問看護ステーションもある。訪問看護においても量から質への転換が必要」とコメントした。

健保連の白川氏は、「在宅推進の方策を議論することには異論はないだろう」との前提を述べた上で、「同一建物」の問題については、2014年度改定で「かなり思い切った改定をしたと思うが、まだ密度の濃い医療サービスが実施されていないなど、いろいろな問題がある」とし、各種のデータも踏まえながら検討することが重要とした。さらに、診療報酬と介護報酬の同時改定は、次々回の2018年度改定になるため、2016年度改定はそれも見据えて行うべきとした。



http://www.med.or.jp/nichinews/n270220n.html
勤務医のひろば
総合診療医の育成に向けて

独立行政法人地域医療機能推進機構埼玉メディカルセンター院長 細田洋一郎
日医ニュース 第1283号(平成27年2月20日)

 私ども旧社会保険病院は,平成二十六年四月より厚生年金病院,船員保険病院と共に全国五十七の病院からなる独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)の病院となった.その名のとおりJCHOのミッションは地域医療機能推進だが,その一つに地域医療に求められる人材育成,すなわち幅広い診断能力を持つ「総合診療医」の養成に積極的に取り組むということがある.
 時期を同じくして,一般社団法人日本専門医機構が発足した.中立的第三者機関で認定過程の標準化,透明化を図り,専門医制度の枠組みとしては十九の基本領域とサブスペシャリティー領域専門医の二段階制を基本とする.そして,二〇一七年からは機構で認定された研修プログラムでの研修が始まる.この基本領域に新たに加わった十九番目が「総合診療専門医」である.総合診療医の定義,その目指す方向性等,いまだ議論の多いところではあるが,過日,横浜市内で開催された平成二十六年度全国医師会勤務医部会連絡協議会でも「地域医療再生としての勤務医~地域医療における総合診療医の役割~」がメインテーマとなった.
 いまだ多くの議論はあるが,基本的臨床能力を備えた上での専門性,超高齢化社会に突入しつつあるわが国で,今後,複数の疾患を併せ持つ高齢者に対処できる医師の必要性には異論はないと思われる.日本の医療の多くの部分は,総合診療中心の地域の開業医が支えてきた.そして,その開業医は専門医の育成に特化された大学で教育を受け,開業と同時に総合診療医として多くの患者の診療に当たるという矛盾があった.
 我々JCHO病院グループは,地域包括ケアも見据えた上で,総合診療医,専門医の育成をその使命としていく所存である.



http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/local/kagoshima/20150219-OYS1T50043.html
鹿児島大に370万円賠償判決、歯学部採点ミスで留年
2015年02月19日 読売新聞

 鹿児島大歯学部で発覚した卒業試験の不正判定で留年し、歯科医師になるのが遅れたとして、霧島市の男性が鹿大に約4160万円の損害賠償を求めた訴訟で、鹿児島地裁(吉村真幸裁判長)は18日、鹿大に約370万円を支払うように命じる判決を言い渡した。

 判決によると、男性は2005年度に卒業試験を受け、大学側の採点ミスで不合格となり、留年した。このため、06年4月から1年間、研修歯科医として働けず、報酬を得られなかった。

 男性は「採点者が故意に不合格とした。不正がなければ1年早く歯科医院を開業でき、報酬を多く得られた」と主張し、精神的苦痛への慰謝料も請求額に含めていた。

 吉村裁判長は大学側の責任を指摘する一方、「故意に起きたものであると認めるに足りる証拠はない」などとして、男性の主張を一部退けた。

 男性は判決を不服として控訴する方針。



http://www.sankei.com/region/news/150220/rgn1502200022-n1.html
埼玉県ドクターヘリ出動2000回 講演会で要請急増  
2015.2.20 07:00 産経ニュース「

 救急医療用の医療機器を装備したヘリコプターに医師や看護師が同乗し救急現場に向かう「県ドクターヘリ」の出動が昨年10月、計2000回を達成したことが分かった。

 運用開始は平成19年10月。川越市の埼玉医大総合医療センターが基地病院に指定され、要請から5分以内に出動、県内の最も遠い秩父地域にも20分以内に到着できるため、「空飛ぶ救命室」とも呼ばれている。

 同センターによると、運用開始当初は要請件数が少なかったが、現場で実際に活動する「フライトナース」が県内の各消防本部へ出向き、同じ現場で働く救急隊にドクターヘリの有用性をアピールする講演会を行ったところ、要請件数が大幅に増加したという。現在では出動件数が年間約400件に上る。同センターは「今後はフライトドクター・ナースの育成という課題を解決し、より多くの県民の命を救えるようにしていきたい」と話している。



http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20150219/news20150219286.html
県病床再編計画「適当」 県医療審議会  
2015年02月19日(木) 愛媛新聞

 県医療審議会が18日夜、愛媛県庁であった。済生会小田診療所、市立大洲病院の一般病床を計13減らし大洲記念病院、加戸病院、済生会松山病院の一般病床を計12増やす再編計画を「適当」とした。県は「大洲喜多地区の救急医療体制を維持する」と説明している。
 県は近く、再編計画について厚生労働省と協議する。
 計画によると、済生会小田診療所は全10床削減、市立大洲病院は3床削減。一方、2014年度から大洲喜多地区の2次救急輪番に参加している大洲記念病院、内子町内の基幹病院の加戸病院、小田診療所の入院機能を代替する済生会松山病院は4床ずつ増やす。



  1. 2015/02/20(金) 08:41:05|
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2月18日 

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1502/1502046.html
BSL4施設周辺への影響など10の質問に対する回答示す
第2回感染研村山庁舎施設運営連絡協議会

[2015年2月18日] MT Pro / Medical Tribune

 昨年(2014年)から西アフリカで続くエボラウイルス病(EVD)流行を機に,昨年11月塩崎恭久厚生労働相が武蔵村山市の藤野勝市長に対し,同市内にある国立感染症研究所(感染研)の村山庁舎内に設置されたバイオセーフティレベル4(BSL4)施設の稼働に向けた協議を申し入れた。市側はこれまでに厚労相が交代のたびに同施設の稼働停止継続と施設移転の要望を行っており,現在その立場は変えていないが,申し入れを受け連絡協議会の設置などを了承。昨日(2月18日)開かれた第2回の会合では,これまで感染研が行ってきた施設の一般公開や市民向けセミナーなどで住民から寄せられた10項目の質問に関する説明が行われた。

先進国では複数のBSL4施設を稼働

 BSL4には,病原体の中でも重篤な感染症を起こし,有効な治療法がなく致死率が特に高いものが含まれ,こうした病原体を取り扱う上で高度な安全設備を備えたBSL4施設が必要とされている。先進諸国では患者発生への備えだけでなく,予防ワクチンや治療薬の開発,バイオテロ対策の観点から複数のBSL4施設を稼働させるなどの整備が進んでいる。そうした中,日本は自国でBSL4施設を稼働できておらず,BSL4病原体の診断・研究体制に諸外国から大きく遅れを取っている。

 日本国内では1981年に感染研村山庁舎にBSL4施設が完成したが,地域住民の同意が得られない(武蔵村山市側は「施設の計画段階で市民に対する説明は全く行われなかった」と説明)との理由で,BSL3施設として運用されている。

エボラ疑い例の検体搬送時に「報道先行でかえって不安に」

 今回の連絡協議会で感染研が示した,村山庁舎に関する住民からの質問は次の10項目。

 ①近隣にウイルスを取り扱うBSL4施設があると,感染しないか心配

 ②エボラウイルス等が,外部に漏れる危険性はないのか

 ③震度6強以上の大地震動による災害が生じたら,建物が倒壊してウイルスが外部に漏れる恐れはないのか

 ④エボラウイルスを取り扱う職員が感染し,周辺住民にも二次感染する恐れはないのか。万一,職員が感染した場合,どのような対応を行うのか

 ⑤感染研施設が,犯罪やテロの標的となる可能性があるのではないか

 ⑥万一火災や地震などによる事故が発生した場合,感染研から周辺の住民に対して,どのようにして迅速に連絡するのか

 ⑦BSL4施設は,人家から遠く離れた施設に設置するべきではないか

 ⑧感染研のBSL施設はなぜ必要なのか

 ⑨これまで発生したエボラ出血熱の疑い例の検査はBSL3施設で実施できたようだが,感染した患者の検査のためだけならBSL4施設は不要ではないか

 ⑩感染研において実施している試験研究の内容や安全性について,周辺住民に対して説明してもらえないか

(当日配布資料,原文ママ)

 委員の1人で感染研ウイルス第1部部長の西條政幸氏は,各項目についてどのような対策・管理が行われているのかを説明した。住民側の委員たちは,海外でのEVD流行により国内でBSL4施設使用の機運が高まっていることに一定の理解を示しつつも,「今ここに来て“病原体が出たから”ではなく,もっと早く(同庁舎のBSL4施設完成は1981年)から説明があれば,こんな急に理解を求める必要もなかったのでは」「今までの経緯から“大丈夫です”と言われても信用できない」などと指摘した。

 また,同庁舎に隣接する小学校の関係者からは「エボラ疑い例の検体が持ち込まれるたびに報道関係の車が周辺に多数押し寄せ,児童の保護者から“自分たちは大丈夫なのか”と問い合わせが増える。報道だけが先行し十分な情報が少ないので,かえって不安になる。誰でも説明が聞けるような機会を設けてほしい」といった要望もあった。

施設内での実験動物の取り扱いなどに関する情報提供を予定

 この他,施設内での実験動物の取り扱いや職員の針刺し事故時の対応,世界保健機関(WHO)による実験室の生物学的安全性に関する指針と同施設の設置基準の整合性などに関する質問が出され,次回以降,感染研側が説明を行うこととなった。

 同市は昨年11月18日の公式見解で「市としてはこれまで同庁舎内のBSL4施設の稼働停止の継続と当該施設の移転を強く要望してきた。同施設の使用については国の責任において万全の安全対策と市民の理解を得るための取り組み状況を参考に判断する」と述べている。

 同協議会の座長を務める感染研副所長の倉根一郎氏は,小社の取材に対し「今後もBSL4施設を含め,村山庁舎での種々の活動に関する情報共有を図っていきたい」と話した。

(坂口 恵)



http://www.huffingtonpost.jp/2015/02/17/anti-vaccine-arguments_n_6702836.html
アメリカの「はしか」大流行の一因となった「反ワクチン」派を論破する
The Huffington Post  | 執筆者: Jacqueline Howard
投稿日: 2015年02月18日 14時41分 JST 更新: 2015年02月18日 14時54分 JST MEASLES

2014年12月、ディズニーランドで発生した「はしか」が2015年1月から2月にかけてアメリカで15年ぶりに大流行している。この大流行の背景には、アメリカの親たちに根強く残る「ワクチンへの不信」がある。「ワクチンが原因で自閉症になる」といった、根拠のない医師の論文やデマがひとり歩きしているためだ。ハフポストUS版では、そういったワクチンにまつわるデマについて紹介している。

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小児用ワクチンの安全性と効果には、多くの科学的根拠がある。アメリカの公衆衛生当局によると、ワクチンはシートベルトと同じくらい子供たちを守るのに重要だ。オバマ大統領も、子供に予防接種を受けさせるよう親に促している。

それなのに一体なぜ、アメリカの多くの親たちが子供に予防接種を受けさせないのか? まさに、14州で102人もの患者が出るはしかの大流行が起きているというのに。

もちろんこれは複雑な問題だ。政府への信頼(あるいは不信感)が重要な要因として指摘されている。しかし、多くの親たちが反ワクチン派になるのは、毎度おなじみ、誤った情報の結果だ。

反ワクチン派の6つの見当違いの主張と、その真実を見ていこう。

■ 間違った主張1:ワクチンが自閉症の原因になっている。

たしかに「ワクチンが自閉症の原因ではない」とは証明されていない。ないことを証明するのは困難だ。しかしアメリカ小児医学会は、ワクチンと自閉症の間にいかなる関連もみられなかったとする、40以上の研究のリストを公表している。

■ 間違った主張2:イギリスの研究でワクチンと自閉症の関連が示された。

たしかに、1998年に医学雑誌「ランセット」に掲載されたある研究論文で、関連性を指摘された。しかしこの論文は撤回されている。研究を主導した内科医のアンドリュー・ウェイクフィールド博士は、データを改竄したことが明らかになり、医師免許を剥奪されている。

■ 間違った主張3:予防接種を受けたあと自閉症を発症した子供の事例がたくさんある。

しかしこうした事例は証明にはならない。ワクチンのせいで子供たちが自閉症になったと信じる理由にはならない。科学者たちが端的に言う通り、相関関係と因果関係は別物だ。多くの親たちがどんな思い込みをしようとも。

アメリカの匿名投稿サイト「Reddit」ユーザーJasonp55は、こうした思い込みが見当違いであることを指摘している。彼の調べでは、オーガニック食品の売上と自閉症の診断患者数は、同時期に同じペースで増加している。相関関係があるからといって予防接種が原因だと言うのは、自閉症の増加はオーガニック食品のせいだと言うようなものだと述べている。

■ 間違った主張4:うちの子が予防接種を受けようが受けまいが勝手だ。

実際には、子供に予防接種を受けさせない親は、接種年齢に達していないなどの理由で接種を受けられない子供たちの健康を危険に晒す可能性がある。未接種の子供の割合が一定の閾値を越えると、いわゆる「集団免疫」が損なわれ、予防可能な病気がコミュニティへの侵入の足がかりを得ることになる。

■ 間違った主張5:ワクチンは子供の免疫系に「過剰な負荷」を与える。

これは真っ赤な嘘だ。赤ちゃんは生まれた瞬間から、あらゆる病原性ウイルスに曝されている。だから、医師、それにアメリカ予防管理センター(CDC)やアメリカ医学研究所の共通見解として、子供の免疫系は複数のワクチンの中の免疫反応を刺激する抗原に十分対処できる。それどころか、サンフランシスコの小児科医ローレル・シュルツ博士による最近の記事によれば、子供たちは日常の環境の中で、すべての予防接種を合わせたよりも多くの抗原に接触している。

■ 間違った主張6:予防接種で得られる免疫よりも「自然の」免疫の方が優れている。

いわゆる「自然の」免疫は、人体が伝染病に感染し打ち勝った結果だが、研究によれば、各種予防接種を受けた人たちの免疫反応は感染によって免疫を得た人たちのものと同等だ。それにもちろん、ワクチンによって免疫を獲得する方が、重篤になるかもしれない感染を経るよりも望ましい。

この記事はハフポスト・ブロガーで『パニック・ウイルス(The Panic Virus)』著者セス・ムヌーキン氏の協力により執筆されたハフポストUS版の記事を翻訳しました。



http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/local/miyazaki/20150218-OYS1T50019.html
宮崎大が宮崎市立田野病院の指定管理者に
2015年02月18日 読売新聞

 宮崎大は17日、宮崎市立田野病院と、併設の介護老人保健施設「さざんか苑」の指定管理者に決まったと発表した。同大によると、国公立大学法人が病院規模の医療機関の指定管理者になるのは全国初という。4月から運営が移管される。

 同大によると、高齢化社会の進展で外来から入院、在宅医療までの一連の流れを、医師が行政などと一体となって対応する地域医療体制の強化が求められている。

 これまで大学病院では専門医の育成に重点が置かれていたが、田野病院とさざんか苑の運営で、研修医や医学部生が一般的な風邪や虫垂炎といった患者への対応や、在宅医療、介護などを学ぶことができ、地域医療に詳しい医師や看護師の養成につながると判断した。

 田野病院の常勤医師は現在、外科2人と放射線科1人の計3人。初年度は、外科2人、内科、整形外科、新設する総合診療科各1人の計5人の常勤医師を配置する。外科は消化器系を専門とし、現在は年間15件程度の手術件数を約200件に増やし、病床利用率も90%以上を目標にする。

 記者会見で吉原博幸理事は「大学病院と診療を連携させ、地域の基幹病院を目指したい。医学部生が地域医療を学んで県内に残り、将来的な医師不足解消につながれば」と話した。

 田野病院は唯一の市立病院。市は、同大を含む2団体の応募から、「医師の確保」を重点に置いて選んだ。関連議案は昨年12月の市議会で可決された。

G3註:宮崎市立田野病院  一般病床42床 併設:介護老人保健施設「さざんか苑」(入所)50床 通所)20人



http://www.shimotsuke.co.jp/category/life/welfare/medical/news/20150219/1874029
災害拠点病院へ準備 要件整え、県指定目指す 日光の獨協医療センター
2月19日 朝刊 下野新聞

 【日光】獨協医大日光医療センター(中元隆明病院長、199床)は、日光地区で初となる災害拠点病院の指定に向け準備を進めている。災害派遣医療チーム(DMAT)の編成やヘリコプターの離着陸場の確保など指定要件を順調に整えており、2015年度内の県の指定を目指す。

 災害拠点病院は、地震や台風などの災害発生時に24時間体制で傷病者を受け入れる拠点として都道府県が指定。本県では9施設が指定されている。

 同医療センターは総面積約1450平方キロメートルと県土の約4分の1を占める日光市内に有事に備えた災害拠点病院機能が必要と判断。2014年夏ごろから指定に向けた準備を本格的に始めた。

 災害拠点病院の指定要件として、国はDMATの保有や派遣体制の整備、施設の耐震構造のほか、3日程度の燃料や食料、医薬品の備蓄などを定めている。

 同医療センターの医師や看護師ら計5人が2月上旬、研修を受けDMATの認定を受けたほか、患者搬送用ヘリコプターの離着陸場(ランデブーポイント)として市営公園を確保するなど整備を進めている。

 同医療センター事務部は「体制を充実させるとともに、地域医療の向上に努めていきたい」としている。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=112210
大動脈解離、震災後2倍に…岩手の病院調査
(2015年2月18日 読売新聞)

 東日本大震災の被災地で、血管の病気「急性大動脈解離」の患者が、震災前に比べて2・2倍に増えたことが岩手県立中央病院(盛岡市)の医師らの調査でわかった。

 ストレスによる血圧上昇が原因とみられ、患者数のピークは震災後3年目だった。京都市で開催中の日本心臓血管外科学会で18日に発表する。

 同病院で緊急手術を受けた患者数を震災前後で比較した。震災前の3年間は23人だったのに対し、震災後3年間は50人に増えた。震災後1年目は7人だったが、2年目は20人、3年目は23人と急増した。患者はほぼ全員が県内在住で、40歳代と若い人もいた。調査した小田克彦医師(心臓血管外科)は「生活不安などストレスを受け続けた結果、血圧が徐々に上昇し、発症したのでは」と分析する。

 1995年の阪神大震災や2004年の新潟県中越地震では被災直後に、避難生活でのストレスなどが原因で心筋梗塞などの心臓病が急増したことが知られている。小田医師は「被災直後に目立つ心臓病だけでなく、長期のストレスで起きるような大動脈解離にも備え、被災者の血圧検査など予防や治療の体制を整備する必要がある」としている。

 急性大動脈解離 心臓につながる大動脈の壁の内側に裂け目ができ、血液が流れ込み、血管の壁の一部が膨らむ状態になる。高血圧による動脈壁の劣化が要因の一つとされ、手術では膨らんだ部分を切除して人工血管に置き換える。



http://www.m3.com/news/iryoishin/295848
医療維新
専門医の不満「診療報酬の評価なし」が最多◆Vol.3

医師調査 2015年2月18日(水)配信池田宏之(m3.com編集部)

Q.3 専門医制度の現状の問題点
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 Q.3では、専門医制度の現状の問題点を、複数回答可能な方式で聞いた(全回答数512人)。

 最も多かったのは、「診療報酬上の評価がない」で52.2%となった。「自身の給与に反映されない」も38.6%で4位に入った。今までに要望が出ているものの、医師の待遇改善に、専門医資格が直結してこなかったことの不満は、根強いことが伺える。

 2番目に多かったのは、「専門医ごとに取得・更新の難易度に差がある」で52.2%。多くの学会が「専門医」制度を導入する中で、症例数や論文発表など厳しいハードルを課す学会がある一方、容易に取得でき、実際のレベルを担保しているのかと疑問視される学会もあり、取得・更新の難易度が高く、手間や労力をかける専門医を持つ医師からすると不満が大きそうだ。3番目に多かったのは「取得・更新に費用がかかる」で50.6%、費用負担も大きな不満の1つとなっていた。

 「領域が細分化しすぎている」は31.1%、「専門医の人数が適正でない」は28.5%。新しい専門医制度では、結果として地域偏在の解消に結び付く可能性がある中で、医療界が、外部から見て適切で信頼できる制度を、自主的に作り、運用できるかに大きな注目が集まる。一方で、患者から見た専門医についての不満は、いずれも2割に満たなかった。



http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2015/02/18091050016616.shtml
唯一の内科開業医が閉院へ
(2015年2月18日更新)長崎新聞

 新上五島町唯一の内科の開業医として、島の地域医療を51年間支え続けた同町青方郷の田坂医院が3月末で閉院する。院長の田坂章吾さん(84)の健康上の理由からだが、島の人々からは感謝や惜しむ声が上がっている。

 閉院は昨年11月、妻の和子さん(76)らと決めた。同町奈摩郷の分院は「地域への恩返し」として町に寄付し、町立診療所として活用される予定。町内には約20年前まで約10軒の外科、内科の開業医があったが、高齢化や移住で田坂医院だけとなっていた。

 田坂さんは島の出身。父の勧めで医師を志し、長崎大医学部を卒業。無医地区だった同町奈摩地区に33歳で開業した。

 このころ、島に産婦人科医はおらず、ほとんどが自宅分娩(ぶんべん)。出産後に出血が止まらなくなった女性を止血剤などを使い救った。その時生まれた宮下ゆかりさん(51)は2013年まで約30年間、医院で看護助手として働き、苦楽を共にしてくれたという。

 当時は外灯などもなく夜は真っ暗。「道に迷いながら、やっと心筋梗塞の患者宅に到着。心臓の血管を拡張する注射をしてようやく助けることができたことも忘れられない」と田坂さんは振り返る。

 田坂さんは高齢者世帯のための往診を今も続けている。月1回の診察を約10年間受けている同町阿瀬津郷の原ツルエさん(86)は「狭心症もすっかりよくなった。命があるのは先生のおかげ」とほほ笑む。

 和子さんは「ご苦労さまの一言。患者さんやスタッフに支えられたことも幸せだった」と話す。田坂さんは「『辞めないで』と患者に泣かれることもあり、命ある限り島民の健康維持に尽くしたいという思いもあったが、閉院は悔いはない」と話す。田坂さんは今後も、老人ホームの入所者の診察などを通じ、島の人たちの健康を守り続けるつもりだ。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=111901
新しい挑戦と医療倫理…群馬大病院問題を考える(2)患者守る仕組み必要
多田羅 浩三 大阪大名誉教授
たたら・こうぞう 日本公衆衛生協会会長。厚生労働省の「ハンセン病問題再発防止検討会」座長を務め、患者の権利についても研究する。74歳。
(2015年2月18日 読売新聞)

 群馬大病院の問題が報じられた時、昨年4月に千葉県がんセンターで発覚した腹腔鏡手術の問題に似ているので驚いた。私は千葉県が設けた第三者検証委員会の会長として調査に携わっているが、二つの病院で相次いだ問題が、体にやさしいイメージが先行していた腹腔鏡手術にもリスクがあることを広く知らせることになったと思う。

 肝胆膵(肝臓、胆道、膵臓)の腹腔鏡手術は今、外科のトレンドで、外科医が挑戦したくなる魅力的な手法のようだ。そういう状況の中では、無理が生じやすくなる。わかっていないだけで、ほかの医療機関でも同種のことが起こっている可能性がある。

 医療には実験的で挑戦的な部分があり、医学の進歩のためには、それを否定するわけにいかない。しかし、新しいことに取り組む時、医師は患者を尊重し、患者の安心を守ろうという意識を持つことが重要だ。

 群馬大病院も千葉県がんセンターも、腹腔鏡を使った保険適用外の手術を行う前に、病院の倫理審査を受ける手続きがとられていなかった。新しい手術は、いわゆる臨床研究というより、日常診療の延長という感覚だったのだろう。各病院で、どういう場合に倫理審査を通すべきか、定義を明確にしておく必要がある。

 患者への丁寧なインフォームド・コンセントが不可欠なことは言うまでもない。ただ、実際にはそれだけで患者は守りきれないと思う。なぜなら、患者と医師は決して対等になりえないからだ。病気を治してほしいと切望する患者は、結果的にリスクを押しつけられることになりかねない。

 社会的な仕組みによって弱い立場の患者を守る必要がある。患者の権利を明確化する法を制定すべきだと思うが、すぐにそれが難しければ、他の医師の意見を聞く「セカンドオピニオン」を制度化してはどうか。

 もう一つ重要なのは、手術後の説明を確実に行うということだ。難易度の高い手術ならなおさら、結果はどうなったのか、経過に問題はなかったのか、といったことの説明もまた不可欠ではないだろうか。

 かつての医療は、頂を仰ぎながら山道を登っていくようなものだった。それに対し、高度に進歩した現代の医療は、登り詰めて稜線を行くのに似ている。山道なら転んでも取り返しがつくが、稜線から転げ落ちれば最悪の結果につながる。医師はそれを十分認識し、技術を磨きつつ患者と認識を共有して、困難を一緒に乗り越えていく時代になったと言えるだろう。(医療部 高梨ゆき子)



http://mainichi.jp/select/news/20150219k0000m040130000c.html
司法解剖:准教授退任で後任見つからず 青森は近県頼りに
毎日新聞 2015年02月18日 23時38分

 弘前大学大学院医学研究科の講座で司法解剖を担当している阪本奈美子准教授が今年度末で退任し、青森県内で司法解剖ができなくなる。18日に同科の教授会が開かれ、中路重之研究科長が早期の補充を目指す考えを示したが、法医学の教授は全国的に少ない。すぐに後任が見つかっても着任は早くとも6月ごろになるという。県警は3月以降、司法解剖を秋田大や岩手医科大に依頼する方針。

 法医学講座では、県警の嘱託を受け、事件性の疑いのある遺体などの司法解剖を行っている。県内で司法解剖を行っているのは、同大だけ。昨年6月に男性教授が退任してからは、阪本准教授が1人で担当していた。同大では2010年度にも約1年間、教授の負担増で司法解剖受け入れを休止していたこともあり、その間も県警は秋田大や岩手医科大に依頼していた。

 阪本准教授は11年4月に着任。今年3月31日付で退任し、4月からは東京都の杏林大保健学部救急救命学科の教員に転出する。弘前大は教授を募集していたが、1月末の締め切りまでに応募はなかった。

 弘前大によると、同大での司法解剖の件数は11年度146件▽12年度204件▽13年度216件−−と、年々増加傾向にある。現在の弘前大のように1人体制で行っている大学も多い。医学研究科の亀谷禎清事務長は「危機感を抱いている。早く解消したい」と話す。

 県警捜査1課の半澤一人次長は「捜査に影響が出ないようにしていく」とするが、「秋田や岩手まで遺体を運ぶとなると、距離や時間がかかる」と懸念も示した。【石灘早紀】



http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20150218ddlk04040025000c.html
大崎市民病院:業者選定で虚偽、30代主査を懲戒処分 /宮城
毎日新聞 2015年02月18日 地方版

 大崎市病院事業管理者は17日、同市民病院本院に勤務する30代の男性技術系主査が、決められた手続き抜きに業者を選定する虚偽行為を行ったとし、減給10分の1(2カ月)の懲戒処分とした。

 同管理者によると、主査は昨年7月の本院開院に備え、病室の各ベッド脇に置く棚やテレビなどの備品のリース業者を選ぶ業務を担当。しかし、応募した4社の資格審査など所定の手続きをしないまま、同5月に1社を優先交渉権者に選定した。結果の通知を受けた応募業者からの指摘で発覚した。主査は「忙しく、選定手続きに手をつけないまま開院に間に合わない時期になり、苦し紛れに選定した」と話しているという。【小原博人】


  1. 2015/02/19(木) 05:53:44|
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2月18日 

http://www.yomiuri.co.jp/local/miyazaki/news/20150217-OYTNT50272.html
宮崎大、市立病院を運営へ
2015年02月18日 読売新聞

 宮崎大は17日、宮崎市立田野病院と、併設の介護老人保健施設「さざんか苑」の指定管理者に決まったと発表した。同大によると、国公立大学法人が病院規模の医療機関の指定管理者になるのは全国初という。4月から運営が移管される。


 同大によると、高齢化社会の進展で外来から入院、在宅医療までの一連の流れを、医師が行政などと一体となって対応する地域医療体制の強化が求められている。

 これまで大学病院では専門医の育成に重点が置かれていたが、田野病院とさざんか苑の運営で、研修医や医学部生が一般的な風邪や虫垂炎といった患者への対応や、在宅医療、介護などを学ぶことができ、地域医療に詳しい医師や看護師の養成につながると判断した。

 田野病院の常勤医師は現在、外科2人と放射線科1人の計3人。初年度は、外科2人、内科、整形外科、新設する総合診療科各1人の計5人の常勤医師を配置する。外科は消化器系を専門とし、現在は年間15件程度の手術件数を約200件に増やし、病床利用率も90%以上を目標にする。

 記者会見で吉原博幸理事は「大学病院と診療を連携させ、地域の基幹病院を目指したい。医学部生が地域医療を学んで県内に残り、将来的な医師不足解消につながれば」と話した。

 田野病院は唯一の市立病院。市は、同大を含む2団体の応募から、「医師の確保」を重点に置いて選んだ。関連議案は昨年12月の市議会で可決された。



http://www.sankei.com/region/news/150217/rgn1502170033-n1.html
周産期医療の医師確保・育成で意見交換 連絡協、長野の現状を報告
2015.2.17 07:04 産経ニュース

 県内の医療従事者や有識者らによる「周産期医療連絡調整協議会」の会合が、県庁で開催され、医師不足への対応策などについて意見を交換した写真。

 医師不足は県内でも、大町市立大町総合病院が産婦人科医の不足によって、3月末で産科診療を休止するなど深刻化している。

 会合では、県の担当者が、医師無料職業紹介事業の「ドクターバンク」や、医大生や研修医への資金貸与事業といった県が取り組んでいる医師確保策などを紹介。また、新年度からは幅広い診療に対応できる総合診療医の育成プログラムや、産科医などへの手当て支給を拡充させていくことなどを報告した。

 参加者からは「少人数で対応していて現場は疲弊している」など医師不足の現状が報告され、「不足-多忙-辞める」といった悪循環を断ち切るために医師を集約化させる取り組みや、産婦人科や小児科に多い女性医師の働きやすい環境整備などを求める意見が出た。また、大町総合病院の例を受けて、地域の医療機関が分娩体制を維持できなくなった場合、地域の助産所を充実させて分娩を扱えるようにするため、「今後はさらに助産師と医療機関との連携が必要だ」との指摘もあった。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/295508/
医療維新
臨床研修制度の見直し
「カンファ参加」のみで経験疾患とする例も
臨床研修の「到達目標」の曖昧さ、調査で明らかに

2015年2月17日(火) 成相通子(m3.com編集部)

 厚生労働省の医道審議会医師分科会医師臨床研修部会の「第2回医師臨床研修制度の到達目標・評価の在り方に関するワーキンググループ」が2月13日開催され、到達目標に関する研究の中間報告が公表された。研修医や指導医を対象に行った実態調査では「到達項目が多すぎる」といった批判的な意見が多かったほか、経験目標で特定の疾患を「経験済み」とする基準について、受け持ち医として担当した場合だけでなく、カンファレンスでディスカッションに参加した場合も含める研修医がいるなど、達成目標の基準が曖昧で医師によって評価方法が異なる実態が浮き彫りになった(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 研究結果発表を踏まえて、ワーキンググループのメンバーからは「経験が難しい症例がある」「制度の見直しには明確な根拠が必要」「医師不足の現状を踏まえた目標を設定すべき」などの意見が出た。また、座長を務めた聖路加国際病院長の福井次矢氏は「本来は医師の生涯教育まで整合性のある枠組みがあるといい」と指摘した。

 ワーキンググループでは、次回取りまとめ予定の研究の最終報告を踏まえて、2015年度から到達目標・評価の在り方について検討を進める。その後、ワーキンググループの検討内容は、医師臨床研修部会で審議し、2020年度の臨床研修制度の見直しに反映させる。


 4つの研究の中間報告

  臨床研修制度は2004年度から必修化されているが、その到達目標と評価について人口動態や疾病構造の変化などの観点から見直しが必要だとして、2014年8月に医師臨床研修部会の下にワーキンググループが設置された。到達目標には、行動目標と経験目標の2種類がある。行動目標では「医療人として必要な基本姿勢・態度」として21項目の目標が掲げられ、経験目標では経験すべき診察法や検査、疾患、救急医療や地域医療といった特定の医療現場などが挙げられている。今回のワーキンググループでは、(1)到達目標について指導医や研修医らに意見を求めたインタビュー調査、(2)実態把握のためのアンケート調査、(3)医師国家試験の出題目標などと比較した対比表、(4)国内外の医師のキャリア目標に関する情報収集結果――という、臨床研修に関する4つの研究の中間報告が発表された。

同じ「経験あり」でも中身はバラバラ

  筑波大学医学医療系臨床医学域教授の前野哲博氏が発表した「到達目標の評価手法の標準化に関する研究」では、全国の臨床研修病院のプログラム責任者、指導医、研修医を対象に昨年11月から今年1月にかけてアンケートを実施。 研修評価に記入した評価とその実態にバラつきがあることが浮き彫りになった。それぞれ有効回答数はプログラム責任者(=施設数)が384施設(回答率44.9%)、指導医が計1213人(同23.6%)、研修医757人(同22.8%)だった。

中でもバラつきが顕著だったのが、研修医に対し、経験目標(疾患)で「経験あり」と自己評価したレベルについて、5段階評価のどのレベルに当てはまるかを複数回答で聞いた設問だ。


 1. 受け持ち医として患者を担当し、診断、治療のプロセスに主体的に関わった
 2. 直接の受け持ち医ではないが、おなじチームの中で診療プロセスに関わった
 3. 同じチームの中で、回診の再に受け持ち医と一緒に声をかけたり、処置を手伝ったりした
 4. 受け持ちいではないが、入院時の診療、手術時の解除など、一時的に診療に関わった
 5. カンファレンスにおいて、受け持ち医のプレゼンテーションを受け、症例のディスカッションに参加した


 514人(67.9%)が1の「受け持ち医として主体的に関わった」を選択しているものの、2~5を選んだ回答も多く、5の「カンファレンスでディスカッションに参加した」も162人(21.4%)が選んでおり、一口に「経験あり」としても自己評価の実態はさまざまだった。指導医に研修医の評価について尋ねたところ1を選んだのは45.0%で、5は10.0%だった。

 指導医に対し、評価の際に研修医の自己評価をどれくらい参考にするのかを尋ねたところ、「多少参考」「自己評価をベース」と答えたのが計740人で約6割、「自己評価を追認」が60人で約5%いた。多くの指導医が研修医の自己評価を参考にしながら評価を記入していることが分かった。

 本来は修了が認定されないはずの「修了判定時に評価項目漏れ、レポート提出漏れがある場合」の対応をプログラム責任者に尋ねたところ、「全て記入・提出されるまで修了認定しない」としたのが200施設と約半分にとどまり、それ以外は「ほとんど記入・提出」「部分的に記入・提出」などで修了認定していることがわかった。

  一方で三者の回答が一致したのは、到達目標の多さだ。到達目標の項目について「かなり多い」「やや多い」と答えたのは研修医が58.0%、指導医が61.6%、プログラム責任者が61.5%で、三者ともに約6割を占めた。

到達目標と実態がかい離している

 北海道大学大学院医学研究科医学教育推進センター教授の大滝純司氏らの研究では、目標設定について研修医、指導医ら19人に少数グループでのインタビューを行い、論点を抽出した。前野氏のアンケート調査と同様に到達項目数の多さを指摘する声が多く、項目の網羅に終始しているという現状を訴える人もいた。また、「到達したと判断する基準が不明」「頻繁かつ継続的に評価が難しく年度末にまとめてやっている」といった意見も報告された。一方で、既に必修化から10年が経ち現場に定着している側面もあるため、制度を変えると大きな負担がかかる可能性も指摘された。これらの結果を基に、大滝氏の研究班は「外来での診療能力を行動特性の一部に組み込む」「卒前教育との一貫性を保つ」「上位目標と会目標に整理する」などを提案した。

医師国家試験、医学教育カリキュラムとの比較

 東京医科歯科大学医歯学教育システム研究センター長の奈良信雄氏は、臨床研修制度の到達目標、医師国家試験の出題基準、医学教育モデル・コア・カリキュラムの3つにおいて、該当する内容が対比できる詳細な表を提出。3つの連続性を考えながら、内容について「知っている」「シミュレーターでできる」「学生同士、標準模擬患者でできる」「指導監督下できる」「単独でできる」の5段階に分けて検討するように提案した。「診療科によっても研修医がこれぐらい修得すべきという内容は異なる」と指摘、さまざまな分野の専門家からの意見の必要性を訴えた。

医師の生涯教育プランを視野に

 杏林大学総合医療学分野の野村秀樹氏は、会議には欠席したものの、医師としてのプロフェッショナリズムの最終到達像とそこから遡った臨床研修を修了した時の中間目標の検討が必要だとし、参考として国内外の取り組みについて情報収集を行い、報告書を提出した。

 事務局からは2014年臨床研修修了者アンケート調査の結果(詳しくは「後期研修での大学人気、復活か」 )の最終報告が提出された。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=111900
新しい挑戦と医療倫理…群馬大病院問題を考える(1)命を預かる覚悟と矜持
(2015年2月17日 読売新聞)

 群馬大学病院で患者8人の死亡が明らかになった肝臓の腹腔鏡ふくくうきょう手術は、安全性が確認されていない保険適用外の手術だった。しかし、病院の倫理審査を通さず、患者へのインフォームド・コンセント(説明と同意)も不十分だった。医療の新しい挑戦と倫理の問題が改めて問われる中、患者を守るために必要なことについて聞いた。



 天野 篤 順天堂大教授
あまの・あつし 順天堂大病院副院長。一般病院で実績を積み、心臓手術の第一人者に。2002年から順天堂大教授。12年、天皇陛下の手術を執刀した。59歳。
 群馬大病院で腹腔鏡手術を受けた後、あれだけの患者が亡くなったことでまず頭に浮かんだのは、患者個々の病気の状態や年齢、体調が手術に適したものだったのだろうか、ということだ。手術の安全性を担保するには、そこをしっかり評価する必要がある。

 保険適用外の手術を保険診療として診療報酬を請求したり、患者へのインフォームド・コンセントが不十分だったりという問題もあったようだが、いずれもあってはならないことだ。

 手術の前、私なら、手術以外の選択肢も含めてよく説明し、一般的な手術成績の後に自分の成績も話したうえで同意を得る。利点だけでなく、マイナス面を隠さず言うことも大事だ。

 説明の仕方として、医学用語を並べて相手をけむに巻き、「わからないからお任せします」という言葉を導き出す医師もいる。しかし、患者と家族という「受け止める側」の言葉を使い、理解して同意してもらわなければ、十分とはいえない。

 手術中でも、事態に変化があれば、その都度、患者の家族に説明することにしている。手術では、予測できないことが起こる場合もある。誤解を生まないためにも必要なことだ。

 私は十数年前、心臓を動かしたまま冠動脈バイパス手術を行う「オフポンプ手術」に挑戦した。天皇陛下の手術でも採用した方法で、今では広く普及しているが、その頃は人工心肺を使い患者の心臓を止めて手術するのが主流だった。

 当時は、現在ほど厳しく医療行為に科学的根拠が求められる時代ではなかったので、大規模な臨床試験としてではなく、海外からの報告と経験を頼りに新しい手術を行っていた。今となっては、倫理的に本来あるべき姿ではなかったと思う。

 ただし、患者には、新しい手術方法であることはもちろん、自分たちの経験から得た情報を詳しく説明し、手術中に問題があれば人工心肺を使う方法に切り替えるなど、慎重に行ったのは確かだと言える。

 手術をするに当たり、私は、手術中の判断ミスで患者が2人続けて亡くなれば、心臓外科医を辞めると自らに課した。緊張感を伴う決めごとだが、今もそれを守っている。人の命を預かる手術という医療行為は、それほどの覚悟と矜持きょうじで臨まなければならない。

 手術で患者を亡くすことは、外科医にとって、とても大きな問題だ。もしも、それを大したことと考えず、いわば成長の中の一ページくらいにしか思わない外科医がいるとしたら、極めて残念だ。(医療部 高梨ゆき子)



群馬大病院の腹腔鏡手術問題

 2010年12月~14年6月、第二外科による肝臓の腹腔鏡手術を受けた患者92人のうち8人が術後約3か月以内に死亡したことが昨年11月に発覚した。腹腔鏡手術は、おなかにカメラと操作器具を差し入れて行う手術方法で、8人が受けたのは保険適用外の高難度手術だった。病院側は、診療内容を検証し、最終報告書を今年度中にまとめる予定。同科では、開腹手術でも09年4月以降、84人中10人という高い割合で患者が死亡したことがわかり、病院が調査を始めた。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2015021602000140.html
【核心】
地方医学部 青息吐息 東大・京大に偏る科研費

2015年2月16日 東京新聞

 地方の国立大学の医学部が悲鳴を上げている。政府から支給される研究予算が少ないうえ、消費税率の引き上げや円安による研究材料の高騰で思い通りの研究が進められないからだ。このままでは将来の地方医療に悪影響を及ぼしかねないと懸念を強めている。 (柚木まり)


【こちらは記事の前文です】
記事全文をご覧になりたい方は、東京新聞朝刊をご利用ください。



http://apital.asahi.com/article/news/2015021600016.html
羽島の不正医療、医師書類送検へ 開設手助けの疑い 岐阜県警
朝日新聞 (本紙記事より)
2015年2月16日 朝日新聞

 岐阜県羽島市にあった診療所「陽光クリニック」の不正医療事件で、無許可の診療所を開く手助けをしたとして、岐阜県警は16日にも、横浜市の男性医師を医療法違反幇助(ほうじょ)の疑いで書類送検する方針を固めた。診療所元代表の仲嶋淑人被告(49)=医師法違反(無資格医業)などの罪で公判中=と事務担当者の男も、医療法違反(無許可開設)の容疑で書類送検する。

 捜査関係者によると、医師の資格がない仲嶋被告らは、岐阜県の許可を得ずに2013年5月にこの診療所を開設。その際、男性医師は管理医師として登録されており、開設を手助けした疑いがもたれている。

 診療所では仲嶋被告らが看護師に指示し、末期がん患者らに、がんに効くなどとして未承認薬を注射していたとされる。

 男性医師は昨年11月、朝日新聞の取材に「知人の医師に健康診断のクリニックを開設すると誘われ管理医師になることにした。週1回(の勤務)でいいという話だった。6月に診療所に行くと、すでに(看護師が)注射を打っていた」と話していた。

 診療所開設から13年9月の閉鎖までの間に、がんや脳卒中などの約900人が受診。診療日の約半数は医師がいなかったとされる。

(朝日新聞 2015年2月16日掲載)


  1. 2015/02/18(水) 05:53:55|
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2月16日 

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医療維新
在宅「寛大な措置」終わり、適正化へ
2014年度改定での引き下げに不満多く、全国在宅医療養支援所連絡会

2015年2月16日(月) 池田宏之(m3.com編集部)

 全国在宅医療養支援診療所連絡会の第2回全国大会が2月14、15の両日、都内で開かれ、15日には、2014年度改定で大幅に引き下げられた診療報酬を巡り、「適正化に向かう診療報酬制度」と題したシンポジウムがあった。現場からは、在宅時医学総合管理料の算定要件の変更で非効率な診療が起きている点への不満や、機能強化型の在宅療養支援医療機関の施設要件の緩和を求める声が出た。出席した厚生労働省の担当者は、従来の診療報酬について「たくさんの人が参入するように、寛大な報酬を設定してきた」との認識を示し、”寛大な措置”の期間が終わり、適正化に向かう流れを伺わせた。

「金のためにやっているのか」

 現場からの不満を講演したのは、静岡県浜松市で「坂の上ファミリークリニック」などを運営する医療法人社団心の理事長を務める小野宏志氏。小野氏は2014年度改定について、在宅重視の方針や「頑張っている人が報われる」との考え方に理解を示したものの、同一建物の場合、約4分の1になった在宅時医学総合管理料を挙げて「どう考えても納得いかない。(従来が少し高めだったとしても)あまりに突然で急激。もう少し現実を良く見て判断してもらいたい」と指摘。 減額への対応として月1度までまとめて訪問できる特例措置が残ったが、算定に向けて、「(月2回目以降の)ばらばらの訪問は時間の無駄。誇れる日本の医療というが、どこの国が真似をするのか」と憤った。さらに、急激な変化に対応するために、非効率的な個別訪問をこなす中で、「(施設やスタッフ維持のための)金のために往診しているのではないかと思うことがある」と吐露し、現場のモチベーションが低下している点を指摘した上で、”支える医療”を優遇した政策を取るように求めた。

 千葉県船橋市で在宅医療も手掛ける板倉病院の理事長で、日本病院会副会長の梶原優氏は、船橋において、在宅関連の85施設で立ち上げた、2007年10月の船橋南部在宅療養研究会について言及。板倉病院では、在宅医療部の患者数が2008年には月平均34.3人だったが、2014年には89.1人まで増加した。ただ、機能強化型の在宅療養支援医療機関については、10施設から7施設に減少していることを紹介。梶原氏は、「年間で、緊急往診4件、看取り2件」との条件がネックになっているとの認識を示した。現場において、継続的に訪問していた診療所の医師が何らかの事情で不在になっていた際に、板倉病院の医師が看取るケースがあり、その場合、診療所の実績としてカウントされない仕組みになっていて、連携先の診療所などから不安が出ているという。梶原氏は、連携をしている医療機関全体の看取り件数で評価する仕組みを検討するように求めた。


全国在宅医療養支援診療所連絡会の全国大会のシンポジウムでは、2014年度診療報酬改定について、不満が多く出た。
在宅医療の質を評価する流れ

 厚生労働省保健局医療課課長補佐の林修一郎氏は、在宅における診療報酬の考え方について講演。2006年度に在宅療養支援診療所が新設され、2014年度改定までは一貫して引き上げ方針が続いてきた点に触れ、「高い報酬でいろいろな弊害は起こるが、極力目をつむり、頑張ってもらう方向だった」と振り返った。引き下げの1つの要因となった、高齢者の集合住宅への訪問診療に関する不適切事例については、「(税金や保険料を財源とする)貴重な診療報酬が高齢者施設に還流する事例が生じてしまった」と述べた上で、2014年度改定からは、提供する在宅医療の質の評価についても考える方針となったことを指摘。特例措置のために多くの在宅医療において、非効率な訪問となっている点については、「どういうコストに対してどう払うかを真剣に考え、あるべき姿にしないといけない」と話し、過渡期の側面があるとの認識を示した。

 2016年度改定に向けては、中医協が2014年度改定の影響を調べた結果を提示。患者1人当たりの診療時間は、同一建物の場合、平均で9.2分だったものの、非同一建物の場合21.9分と2倍を超えていることや、非同一建物の患者が、同一建物よりも要介護度が高い傾向にある点を示した。さらに林氏は、入居者全員が訪問診療を受けているケースや交通手段か確保できないために訪問診療を受けているケースに言及し、「どこまで医療保険でやっていくのかを考える時期。在宅医療は必要だが、対価が支払われるなら、いくらやっても良いというものではない」と述べ、重度の患者らに適切に行き渡る制度設計を考えたいとした。

介護報酬引き下げの影響も危惧

 各演者の講演後のディスカッションでは、演者やフロアから、診療報酬も含めた不満が出た。不満が集中した1つのテーマは、施設訪問が居宅対応より、評価が低くなる流れがある点。小野氏は、「(診察時間などと関係なく)24時間対応しないといけないのは、施設も居宅も変わらない。施設ほど重症な場合があり処置している現実もある」と訴えた。

 フロアからは、沖縄でクリニックを運営する医師が、施設と居宅について、「(患者の状態を管理して、情報提供をする)マネジメントの労力は変わらない」と指摘。さらに、骨折や発熱で状態が急変することも多いことから、施設の評価を上げるように求めた。林氏は、患者の個別性を評価していく可能性に言及し、「今答えがあるわけでなく、(現場の医師らと)一緒に考えたい」と述べた。

 その他も厚労省の考え方に意見が相次いだ。東京都小平市で開業している医師は、施設の場合、重症度が高いのに加え、施設の職員が看取りに慣れていないケースがある点に言及して、「国から医師会と相談して看取りの医師を探すように文書が出ているようだが、(居宅より大変な)施設をやるようには、医師会も言えない」と指摘した。小野氏も「どの医師会の施設への紹介を躊躇している」と同調した。

 沖縄県と鎌倉県で在宅医療を実施している医師は、処置や気管切開チューブなどの特定医療保険材料が算定できないものが、点数の引き下げで、包括的にカバーするのが難しくなっている点を指摘し、「検査は算定できるのにおかしいのでは」とした。林氏は、「包括と出来高をどう組み合わせるかという問題。従来、包括で(高めに設定して)たくさんの人が参入するように、寛大な報酬を設定してきた」と話し、”寛大な措置”の期間が終わり、算定の条件が厳しくなっていく流れを伺わせる発言をした。

 梶原氏は、介護報酬の引き下げの影響に言及。現在、引き下げが決まり、介護老人保健施設が積極的に在宅復帰を目指す流れになっている点に触れ、「在宅の支援体制ができてないところは、一気に在宅の医療需要などであふれかえる」と指摘して、混乱を生じる可能性を危惧した。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/287448/
医療維新
大野病院事件スペシャル対談◆加藤医師 vs.安福弁護士
多数の支援者に感謝の念◆Vol.19
「福島は大丈夫、安全に働ける」

2015年2月16日(月) 司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――今後、どのようなキャリアをお考えになっているのでしょうか。

加藤 今は周産期メーンでやっていますが、産科だけでなく、婦人科をやりたいという思いがあるので、産科と婦人科の両方をやれるような環境に身を置きたいですね。


2008年8月20日の判決日、福島市内では、「福島大野事件が地域産科医療にもたらした影響を考える」会が開催された。
――いずれにせよ、ずっと臨床を続けていくことになる。

加藤 そうです。

――大学に戻る選択肢は考えていますか。

加藤 (無罪判決後に)復帰する時に、教授(当時の福島県立医大産婦人科の佐藤章教授)から「戻るか」と聞かれましたが、僕は学術的なことは得意ではない。研究は、得意じゃないというか、好きではない。臨床の方が好きで、患者さんと普通にお話しているのがいいのです。

安福 私が先日、先生にお送りしたメールのお返事に、「福島第一原発のこともありますが、私の件があり、福島県で産婦人科医として働くことに躊躇する医師もいるようです」と書かれていました。最近、マスメディアでも、産婦人科医の減少、特に福島での減少が取り上げられている。それに対して、「自分がこの問題に対して、何か役に立たなくてはいけないんじゃないか、と思うようになりました」という内容のお返事をいただいたと思うけれども、具体的に何か、お考えになっていることはありますか。

加藤 具体的には……。ただ、「福島県」ということだけで、他県から見れば、やはり印象が悪いですよね。これは問題と思います。

安福 例えば、福島における医療、産科医療に対して、具体的に先生が声を上げて、いただけるような機会はありますか。例えば、シンポジウムに出席していただいたり、発言する場を設けるとか。

加藤 申し訳ないけれど、もう臨床の場に戻ってしまったので……。今回も本当に、対談をお引き受けするかどうか、迷いました。m3.comやその会員の皆様にかなり助けていただいたのですが、直接お礼もできていない。今回も直接、お礼することはできないですけれども、「元気に臨床の場でやっている」ことを、知っていただきたい。「福島は大丈夫」「安全に働けます」「全国標準の治療をしています」ということを知っていただきたくために、お引き受けしました。

安福 先生が「がんばっている」という姿が、どれだけ大きなメッセージになるか。

加藤 それしか、見せることができないですから。あとお伝えしておきたいのですが、(大野病院事件の)民事については、結局は調停で解決しました。「申立人と相手側らは、本調停の経過および内容について、第三者に開示しないものとする」という規定があり、その内容は詳しくは申し上げられないのですが。佐藤教授が病で倒れられて、意識もうつろな状態の時に、調停の結果が出ました。奥様に、教授に伝えてくださるように、お願いしました。教授は「うん、うん」と頷かれたと聞いており、全部解決したことを教授に分かっていただいた。

安福 加藤先生のおっしゃる通りで、民事事件も完全に解決しています。調停で終わっています。私の勝手なコメントで言うと、民法の規定から言って、県が当事者になることは避けられないので、県がもしそれなりの対応をしていたら、県議会の議決が必要だった可能性もある。実際には、議決はなかったと聞いていますから、「一定の範囲内で解決したのだろう」と私は推測します。

安福 福島の医療の立て直しは、そんな簡単にできないでしょうが、福島の医療を支える存在感は持っていらっしゃるので、今後はそれを見せていただきたい。

加藤 そうですね。たくさんの医師がいれば、休みも普通に取れる。福島では、おいしいお酒が飲めるし。おいしい食事もできる……(笑)。

――双葉の地では、医療はできない状況です。大野病院自体も、原発事故で被災されています。土地に対する思いなどはありますか。

加藤 土地に対する思い……。大野病院に最初に赴任した時に、「ここは危ない」と思ったんです。直観か、よく分からないのですが。夜に車で走ったりしていると、何か変な感覚があったんです。よく分からないですけれど……。他の場所では大丈夫なのですが、カーナビも、あの辺りは動かなくて。「(外部から原発が)攻撃された時に、GPSが機能しないようにしているのか」と考えたり。

――いろいろなところから攻撃されたら、問題だから。

加藤 ちょうど大野病院で働いている時に、福島の第一、第二原発が事故隠し考えていた。

安福 やはり現地にいたからこそ感じる、何とも言えない感覚があるんだね。

加藤 「これは、ちょっと危険な場所だな。早く違う病院に移りたいな」という思いはありました。うちの両親には、こうした話をしていました。「よく、ここは危ないという話をしていたよね」と、いまだに言われます。



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1502/1502039.html
国家戦略特区の医学部新設に医学界3団体があらためて「No!」
日本医師会,日本医学会,全国医学部長病院長会議が塩崎厚労相に要望

[2015年2月16日] MT Pro / Medical Tribune

 政府が議論をしている国家戦略特区による医学部新設に関して,日本医師会,日本医学会,全国医学部長病院長会議は塩崎恭久厚生労働相と会談し,反対する申し入れを行った。3団体は既に合同で反対意見を表明していたが,政府の議論が進んでいることを受けあらためて反対の申し入れを行った。近く文部科学省にも同様の主旨を申し入れることにしており,医学界全体として政府に「No」を突き付ける形になる。

少子化による医師定員過剰も視野に入れた適正養成数の議論も求める

 3団体は声明を公表し,反対の理由として①将来の医師数過剰の危険性を回避することから,養成費用も含めた医師養成数の議論が必要②これからの医学部新設は直近の医師不足を解消せず,むしろ医療の質を低下させる懸念がある③グローバルスタンダードにも対応した医学部とすることを検討しているが,国際的医療人材の育成は既存の医学部・医科大学でも既に行っている④医学部新設に伴って既存の医療機関から医師・教員が引き抜かれ地域医療の再生を妨げる恐れがある−の4点を挙げている。

 塩崎厚労相との会談後に記者会見に応じた日本医師会会長の横倉義武氏は「医師養成数は2008年度から比べて1,509人増えている。養成費用は6年間でおよそ1億円かかり,医学部を新設しても医師養成には10年はかかる。人口が減少する現状の中で費用を含めた養成数を慎重に議論すべき」と安直な医学部新設を批判した。

 全国医学部長病院長会議会長の荒川哲男氏は「国際的人材の育成をうたっているが,国際交流は既存の医学部・医科大学の約80%で既に行われており,医学部の新設には疑問」と述べた。

 同会議顧問の別所正美氏も「国家戦略特区の医学部新設で行おうとしていることは既に各大学で行われている。人口が減少する社会情勢の中で医師の養成数をどうすべきかを議論してほしい」と要望した。

(牧野 勇紀)



http://www.yomiuri.co.jp/local/shimane/news/20150216-OYTNT50012.html
地域医療維持へ連携 病院会県支部が発足
2015年02月17日 読売新聞 島根

設立総会で地域医療の課題について話す堺会長(出雲市のビッグハート出雲で)

 地域医療の将来を考えようと県内各地の病院が連携し、「日本病院会県支部」(支部長=石原晋・公立邑智病院長)を発足させた。県内は過疎・高齢化が避けられないことから、医療体制がこれ以上弱体化しないよう地域の声を集約し、2015年度から「地域医療構想」づくりに着手する県に提言していく。(高田史朗)

 一般社団法人「日本病院会」(東京都、会長=堺常雄・聖隷浜松病院総長)は1951年に創立された。「病院の向上発展とその使命遂行とを図り、社会の福祉増進に寄与すること」を目的としており、19都道県に支部がある。「人口減少の著しい地域では、医師確保など人的資源の充実を講ずべきだ」などと国に要望し、各地の病院などに支部設立を呼びかけている。

 県支部は、邑智病院のほか、松江赤十字、益田赤十字、県立中央、県済生会江津総合や各市立病院、浜田医療センターなど計17施設で構成。日本病院会の呼びかけに応じ、石原支部長らが昨年から準備を進め、会員の各病院代表、原仁史・県健康福祉部長、堺会長らが出席して14日、出雲市内で県支部の設立総会が開かれた。今後、町立奥出雲、飯南病院も加入するという。

 地域医療構想は、「団塊の世代」が後期高齢者となる25年をにらんだ医療改革を目指す「医療介護総合確保推進法」が昨年成立したのに伴い、各都道府県が策定する。将来の医療の必要量を見越し、医師ら医療従事者、医療機関の機能分担のあり方を考え、医療機関の話し合いの場設置、稼働していない病床の削減要請なども進める。

 設立総会で石原支部長は「国は『地方創生』を打ち出しているが、医療が確保されなければ地域は衰退する。地方創生に整合するような『構想』ができるよう県に提言していきたい」と抱負を述べた。


  1. 2015/02/17(火) 06:25:25|
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