Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

11月29日 

http://dmm-news.com/article/900132/
【病院のウラ側】「医師と教授令嬢の結婚」は本当にあるのか
2014.11.29 11:00 DMMニュース

【フリーランス医師が見た医療現場のリアル】
 高視聴率をキープする『ドクターX 〜外科医・大門未知子〜』。同ドラマに取材協力した現役フリーランス女医が、知られざる医療現場のリアルと最新事情をぶっちゃける!

野心家医師の「教授令嬢との結婚」はドラマの定番だが

「テレビドラマにおける医大教授の令嬢」と言えば、2003年放映のドラマ『白い巨塔』で矢田亜希子が演じた佐枝子が印象深い。石坂浩二が演じた東教授と高畑淳子が演じた教授夫人の一人娘であり、沢村一樹が演じた菊川医師を父は次期教授候補として推し、母は娘婿候補として推した。

 2013年放映の『ドクターX』シーズン2に登場する、藤木直人が演じる近藤教授は「ナースの恋人と極秘交際しつつ、教授令嬢との縁談を同時進行」させて主任教授選に臨んだ。同ドラマのシーズン1最終回に登場する、山本耕史が演じる野心家外科医・土方医師も「教授の娘と結婚目前」という設定であった。

 10年を隔てた2つのドラマに登場する「教授令嬢の婚活事情」は不変のように見える。しかし、現在においても本当に「教授令嬢との結婚」は医師垂涎の出世コースなのだろうか?

 昭和の時代、医大教授とは「医局における人事権を握った絶対君主」であり、若手医師にとって教授に気に入られるか否かは、人生を左右する大問題であった(前回記事「『ドクターX』に見る医療現場の真実…医大教授はなぜ落ちぶれたのか」参照)。また、当時の若手医師は卒業した医大の附属病院に就職するのが半ば常識であった。さらに、当時の医大における女子学生率はわずか10〜20%ほどであり、かつ「勉強・仕事熱心だが女子力は??(宇宙飛行士のM井千秋先生など)」なタイプが主流だったので、おのずと大学病院にはフリーな男性医師があふれていた。

 そのフリーな男性医師と、教授令嬢や院長令嬢とがマッチングする道として定番だったのが「医局秘書」というポジションだ。「名門女子大文学部卒といった風情の令嬢が、パパのコネで大学病院に就職し、いわゆるお茶くみ・コピー取りといった雑用をこなしつつ、男性医師に見初められ、寿退職を目指す」のである。まあ、これは医療界に限った話ではなく、当時の銀行や商社でも銀行マンや商社マンとの寿退職を目指す令嬢が多数コネ就職していた。「医局秘書」はこれの大学病院バージョンと言えよう。

 当時の医大はほとんど男子校みたいなものであったし、ネットもなかったので、概して男性医師の女性への免疫は薄かった。滅私奉公的な研修医生活の中では、ヘアメイクやファッションを整えた令嬢がお茶を煎れて優しい声をかけてくれるだけで、当直明けの男性医師にはお姫様のように見えたらしい。多くの令嬢は数年で難なく寿退職となり、かくして「医局秘書」ポジションには別の新人令嬢が収まっていた。

アラフォーまで売れ残る“お局秘書”が続出

 2004年の新研修医制度導入によって、『ドクターX』の冒頭ナレーションで繰り返されるように「大学病院は弱体化」した。あれから10年、教授ポストは乱発されてデフレ化し、各々の「教授職の旨味」は激減した。一例を挙げれば、昭和時代の「教授就任パーティー」といえば、名門ホテル宴会場で執り行われ、大学理事や学会重鎮のスピーチ、祝電や花輪がワンサカ、製薬会社からは御祝儀の山……だったのに対し、いまや忘年会のついでに、数人まとめて大学病院食堂で立食パーティーをするのが主流となってしまった。

 このように「教授職の旨味」が激減した現在においては、「教授の娘と結婚する旨味」はさらに激減した。そもそも、現在の医大生の30〜40%は女子学生であり、かつ西川史子先生、友利新先生などの女子力バッチリタイプも増えている。相対的に男子学生率は減り、めぼしい男性医師は医大生時代にすでにツバをつけられ、「医師×女医婚」に持ち込まれるようになった。

 また、かつてあったような「医師×看護師婚」のタブー感も消失した。「ちょっとかわいい若ナース」を好む男性医師が増え、男性医師の約半数が看護師(および検査技師、理学療法士などの医療系専門職)と結婚する時代となり、40代の若手教授だと「教授夫人は元看護師」というケースも珍しくなくなったのだ。

 現在の状況をざっくり計算すると、医大1学年100人中の男子学生は60~70名、うち30~40名が看護師と、10~20名が女医と結婚し、残るのは10~20名である。さらに近年、ネットの発達により男性医師ともなればチョッと婚活サイトに登録するだけで、向こうから山のようなアプローチがやってくる。地方都市にいながらスチュワーデスやモデルと出会うことも可能になったのだ。前述した、2004年からの新研修医制度によって「17時以降の研修は任意」「研修医単独当直の禁止」など、若手医師の土日夜はグッとヒマになったので、医師免許を活用して「アフター5は合コン三昧」に走る男性研修医も少なくない。

 こうして「医局秘書」に声をかける男性医師が減り、寿退職が減少した。かつてはうまく新陳代謝していた「医局秘書」ポストが回転しなくなり、「婚活歴10年超」のベテラン教授令嬢が医局に居座って「お局様」的な貫禄を漂わせるようになるのだ。たま~に「歯科医師」や「大手製薬会社社員」との縁談をもちこむ勇者がいるが、「医者じゃない!」と逆切れされ……やがて縁談を持ち込む者は皆無となる。やがて「家事手伝い」という名の無職・無資格アラフォー教授令嬢があちこちで発生するようになり、新研修医制度の陰でプチ社会問題と化すまでになったのである。

婚活だけを目標に医大へ進学する女子も急増

 もっとも、教授令嬢サイドも、このような医師婚活事情の変化を知らないわけではない。「どうしても男性医師と結婚したい」令嬢は、「医師夫ゲット」を最大の目標にして医大に進学するようになった。実際、パパが名門医大卒ならば、娘も頑張ればどこかの医大には入れるようである。入学したのがパッとしない医大でも、研修医として名門医大に就職すれば、そこで医師夫を探すことも可能である(2012年放映のNHKの朝ドラ『梅ちゃん先生』において、帝都大教授の次女である主人公は、入学したのはパッとしない女子医専だが、インターンとして帝都大病院に就職するシーンがある)。

 そんな令嬢が無事に「医師夫ゲット」の目標を達成した後は、自分はパート程度に働いてお小遣いを稼ぎ、医師夫婦としてセレブ生活を満喫する。官僚や商社総合職、外資コンサルは辞めてしまえばタダの人だが、「女医」は週1回のパートでも立派に「女医」なのである。

 厚労省は、メディアで叫ばれている「医師不足問題」の対策として、近年では積極的に医大定員を増やしているのだが、それ以上の勢いで「婚活」を目的に医大進学する女子学生が増えており、厚労省や各医大の担当者は対策に頭を悩ませている。

まとめ

新研修医制度によって教授の旨味が激減。「教授令嬢と結婚」する旨味も激減した
「医師×女医婚」「医師×看護師婚」が増え、教授令嬢にまで男性医師がまわらなくなった
『白い巨塔』時代の「無駄に高いプライド」を持った教授令嬢が売れ残り、プチ社会問題と化している
どうしても「医師夫をゲット」したい令嬢は、婚活目的で医大に進学し、厚労省や各医大は対策に悩んでいる
筒井冨美(つついふみ)
フリーランス麻酔科医。1966年生まれ。某国立医大卒業後、米国留学、医大講師を経て、2007年より「特定の職場をもたないフリーランス医師」に転身。テレビ朝日系ドラマ『ドクターX 〜外科医・大門未知子〜』にも取材協力



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=108946
認知症の急患「対応困難」94%…全国アンケート
(2014年11月29日 読売新聞)

意思疎通、事故への不安強く

 けがをしたり、病気になったりした認知症患者の受け入れで、9割以上の救急病院が対応に困難を感じているとする調査結果を国立長寿医療研究センターなどがまとめた。

 困った場合には、2~3割の病院が身体を抑制したり、薬で静かにさせたりといった対応をしばしば行っていた。29日から横浜市で開かれる日本認知症学会で発表する。

 調査は昨年10~11月、全国3697の救急病院にアンケートを送り、593病院から回答があった。認知症患者の対応に「困難と感じることがある」と94%が回答。理由は「転倒・転落の危険がある」「意思疎通が困難」「検査・処置への協力が得られにくい」などが多かった。

 看護師などの目が届かない所で起きあがるなど困った時の対応として、3割の病院が「身体抑制」、同じく2割が「薬物による鎮静」をしばしば行っているとした。また80%が対応マニュアルがないと回答した。

 調査では、認知症患者の家族へのアンケートも行った。468人の回答の33%が「受診に問題があった」とした。具体的には、認知症を理由に診療・入院の拒否を受けたという回答もあった。

 研究にあたった同センターの武田章敬・在宅医療・地域連携診療部長は「専門医以外の医師も認知症への理解を深めることが求められる」と話している。




http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2014112900046
看護師、患者150人以上殺害か=「退屈しのぎ」と供述-独
(2014/11/29-06:22)時事通信

 【ベルリン時事】ドイツ北部の病院で患者に薬物を無断で投与し、3人を殺害した罪に問われた看護師の男(37)=公判中=が150人以上の死亡に関与した可能性があることが明らかにされた。検察側が指摘したもので、空前の大量殺害事件に発展する恐れが出てきた。

 DPA通信などが28日までに報じたところによると、男は2003~05年、北部デルメンホルストの病院に勤務。看護師には投与が認められていない不整脈の治療薬を患者に使い、異常の出た患者を蘇生できるか試し、結果的に死亡させていたとみられている。男は調べに対し、「退屈しのぎ」にやったと供述した。


  1. 2014/11/30(日) 06:38:56|
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11月28日 

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki3/577061.html
道東
高校生が医療実習 市立根室病院 医師不足解消に期待

(11/28 16:00)北海道新聞

 【根室】市立根室病院で27日、高校生を対象にした医療実習が行われた。医師や看護師の不足が深刻な根室管内で、医療に携わる人材を育てようという試み。市が2012年度から始めた医学生向け奨学金貸付制度などの説明もあり、根室病院は「将来は医療従事者となって根室に戻ってほしい」と期待をかける。

 実習は道教委の主催で、根室病院では2年ぶりに開かれた。根室、根室西の両高校から1、2年生計23人が参加した。

 焼尻や利尻島の診療所で勤務した経験がある根室病院の中川紘明診療部長は「自分の医療が地域の基準となる。しっかり勉強することが大切」と生徒たちに伝えた。生徒と病院職員との意見交換も行われ、ある看護師は「医療は市民の安心に直結する。地域の役に立てる」と地域医療のやりがいについて語った。

 参加した根室高2年の鈴木奈菜香さん(17)は「現場で働く人と触れ合うことができ、根室病院で看護師か放射線技師として働いてみたいと感じた」と話した。

 10月末現在、根室病院の常勤医は13人で、目標の20人を下回っている。市は、市内の病院で医師として一定期間勤務することを条件に、医学部生らに月額30万円の奨学金貸付制度を設けており、これまでに2人から申請があった。

 また来年は、旭川医大に道内出身限定の「地域枠」で推薦入学した学生が初めて卒業し、道内各地の病院で働く見込み。市はそうした学生への働き掛けにも力を入れる。市や根室病院の担当者は「奨学金の活用や根室病院で働くやりがいを伝えることで、医師確保につなげていきたい」と話している。(水野薫)



http://www.sankei.com/life/news/141128/lif1411280028-n1.html
がん判明も治療せず放置 福岡大病院、医師が確認怠る
2014.11.28 18:54 産経新聞

 福岡大病院(福岡市)は28日、喉頭がん患者の70代の男性を検査した際、食道がんが見つかったにもかかわらず40代の男性主治医が検査結果の確認を怠ったため、治療せずに放置する医療ミスがあったと明らかにした。

 病院によると、男性は平成22年2月、病理検査で「食道は悪性の所見あり」と指摘されたが、主治医がこの診断を見落とした。男性は喉頭がんの治療だけを受けた。4年後の26年6月、男性は自宅で食事した際、「食べ物がのみ込みにくい」と訴えた。内視鏡検査で食道がんが見つかり、その後入院。治療を受けて経過が良好になり、10月に退院した。

 病院の調査委員会が検証した結果、4年前に主治医が確認するのを怠っていたと判明。病院側は取材に「検査結果を複数の医師で確認する体制を整えるなど、再発防止に努める」と説明した。



http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/region/news/20141128/1792550
患者目線でがん告知を 獨協医大で医師向けに研修
11月28日 朝刊 下野新聞

 「あなたはがんです」と知らされることは患者にとって大きな衝撃で、医師の伝え方によって闘病中の精神状態が大きく左右されるとされる。そのため、患者目線に立った対応を身に付けようとする動きが医師の間で広がりつつある。獨協医大は今月、医師対象に研修会を開催。研修の前後では患者への対応に大きな変化が見られた。

 「検査結果をお伝えします」。受講者は医師役となって話を切り出す。「予後の悪いがん」と聞いた模擬患者は「もう駄目っていうことですか」と迫真の演技で迫る。空気が張り詰めた瞬間、「はい、そこまで」。進行役のファシリテーターが中断し、「やりとりを振り返りましょう」と意見を促す。

 同大が実施したのは、日本サイコオンコロジー学会による「がん医療に携わる医師に対するコミュニケーション技術研修(CST)」。予後の悪いがん、積極的治療の中止といった「悪い知らせ」を伝えるシナリオに基づき、ロールプレイ方式で進める2日間のプログラムだ。

 CSTの最大のポイントは、情緒的サポート。一方的な説明は禁物。患者が気持ちを整理するための適切な沈黙や、「家族の将来が心配」といった患者の個人的な背景にも配慮した言葉掛けが求められる。

 受講した医師たちは臨床での告知を数多く経験しているが、初日は戸惑う場面が多かった。「患者からの質問に答えるだけで、気持ちに配慮していなかったことに気付いた」との反省も。しかし2日目には「患者の話を傾聴し、情緒的サポートも十分」とファシリテーターの石川和由同大腫瘍センター緩和ケア部門長も驚く変化が見られた。

 患者の精神的苦痛を和らげる「緩和ケア」はがん対策基本法(2007年)で重視され始めたが、「まだ新しい分野で、きちんと目が向いているとは言いがたい」と研修会主宰者の山口重樹同大麻酔科学講座主任教授。「こういった研修を通して、医師1人1人の変革を広げていければ」と話している。



http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2014112802000001.html
患者の不安和らげて 交通法規、罰則対象に精神疾患など
2014年11月28日 中日新聞

 車の運転に関する二つの法律が今年施行され、罰則の適用対象に、新たに「一定の病気」が加えられた。その中には精神疾患も含まれ、不安や不信を抱く患者は多い。名古屋市内で今月開かれた日本精神神経科診療所協会(日精診協会)の全国研修会も、この問題をシンポジウムで取り上げた。パネリストらは「主治医が適切な指導や助言をすれば、免許更新など、患者もそんなに悩まず対応できる」と指摘。そのためにも「医師は2法の問題点や運用の実態をもっと知ってほしい」と話した。

 研修会には精神科医や医療・福祉従事者ら約三百人が参加した。シンポ「運転と精神疾患」で主に議論されたのは、統合失調症とそううつ病だ。

 政令で定められた「一定の病気」には、ほかにてんかん、再発性の失神、低血糖症、重度の睡眠障害-などがある。五月施行の自動車運転処罰法と、六月の改正道交法で、それらが罰則の対象となった。

 処罰法では重大人身事故を起こすと、罰則がより重い危険運転致死傷罪に問われることに。改正道交法では免許更新時などに病状の虚偽申告をすると、最高一年以下の懲役か三十万円以下の罰金を科せられる。

 統合失調症の患者は約八十万人、そううつ病などは約百万人(厚生労働省の推計)と、少なくない。

 もともと二法は持病のある患者の重大人身事故が相次いだことを契機に、事故防止を目的につくられた。

 だが新法のために病気が発覚するのを恐れ、医師の受診をやめる“隠れ患者”が増え、「事故の危険がかえって広がる」などの指摘がシンポではあった。

 精神科に限らず、治療中の患者の大半が免許を持ち日常的に運転をしているのに、更新を自ら諦める人も現れ、「社会参加の機会を奪う」といった報告も。

 むろん二法は、運転に支障のない安定した病状なら罰則対象としない。パネリストの一人で、医師の三野進さん(日精診協会理事)も「症状が急性の状態でなければ適用されない。罰則は極めて例外的なケースと法務省が明言している」と話す。

 警察庁によると、十月末までに全国で危険運転致死傷罪の疑いで摘発された病気の人は、てんかんや低血糖症で医師に運転を制限されるなどしていた六人。

 ところが、法律の運用を詳しく知らない医師は案外多い。

 実際、免許の取得や更新時の質問票に病名を書く必要はなく、診断書を求められてもその時点の病状を記せばよい-などだ。主治医がそれらを把握して的確に対応すれば、患者の当面の不安を和らげる“処方箋”になるとパネリストらは指摘した。

 一方で、日精診協会は飲酒運転などと病気を同列に扱う「差別的で科学的根拠のない」二法の不当性を今後も訴えていくともいう。

 (論説室・金田秀樹)

 <日本精神神経科診療所協会> 1974年、精神科診療所の医師が全国組織をつくったのが始まり。現在は公益社団法人に認定され、会員は約1600人。地域の身近な「心のかかりつけ医」としてネットワークを生かし、精神障害者の就学、就労や患者の高齢化問題への対応など、さまざまな取り組みをしている。事務局は東京都渋谷区。電話は03(3320)1423。



https://www.m3.com/iryoIshin/article/273170/
「不適正研究」防止体制、重要な承認要件に
臨床研究中核病院、「骨子案」を議論

2014年11月28日(金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 11月27日に開催された厚生労働省の第4回「医療法に基づく臨床研究中核病院の承認要件に関する検討会」(座長:楠岡英雄・国立病院機構大阪医療センター院長)で、承認要件の骨子案を議論した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 承認要件案は、実施体制、実績、施設・人員の要件から成る。実施体制は、管理体制(ガバナンス)、臨床研究支援体制、データ管理体制、利益相反管理体制など計8要件。実績は、治験や介入・侵襲を伴う臨床研究を計画立案し、実施する能力など計4要件。施設要件は、内科をはじめ15診療科のうち、10以上を標榜するほか、400床以上であることなど。人員に関しては、臨床研究に従事する常勤医の配置のほか、臨床研究コーディネーター、データマネジャー、生物統計家などの配置が求められる。

 特徴は、実施体制の要件の一つとして、臨床研究不正が相次いだ昨今の現実を踏まえ、未然に防止し、適切な体制を確保するための管理体制(ガバナンス)を求める点だ。承認申請時に、過去の不適正事案の有無のほか、事案がある場合には事実関係や再発防止策の報告を求める。承認後も、院長をトップとする会議体を置き、適正実施のために管理・監督するほか、外部委員会から成る第三者委員会でガバナンスを評価、助言する。研究不正に関する内部通報も受け付ける仕組みとする。

 第4回会議で、最も議論になったのはこの点であり、「厚労省の毅然とした対応が見えない」(日本医師会副会長の中川俊男氏)など、承認時の不適正事案の実態を厳しく審査するほか、承認後も、第三者委員会に権限を与えてチェックできるようにするなど、より厳しい姿勢での対応を求める意見が相次いだ。これらの意見を踏まえ案を見直し、次回会議で改めて議論する。

 計画・立案能力は、医師主導治験の実績や論文数など、過去の実績などで評価。人員要件も含め、数値で設定する17項目の基準は、早期・探索的臨床試験拠点における過去3年間の実績の「中央値」を基に設定する。厚労省が「暫定版」として提示した資料では、6施設の早期・探索的臨床試験拠点と、10施設の臨床研究品質確保体制整備病院を合わせた計16病院でも、17項目を全て満たす病院はなく、非常に高いハードルと言える(『臨床研究論文、最多は372本、0本の施設も』参照)。最も多い高い病院でも13項目、少ない病院では3項目を満たすにすぎない。

 ただし、医師主導治験の対象は、抗悪性腫瘍薬が多く、医師主導治験の実績要件のみで承認すると、臨床研究中核病院が癌領域に偏る懸念がある。このため、医師主導臨床研究(介入・侵襲を伴うものに限る)の実績も加味するほか、難病・希少疾患領域などについても実績要件を配慮する。

 そのほか、同一法人内に、複数の病院があったり、病院とは別に法人直下の組織として、臨床研究のデータ管理体制を持つ場合などの承認の在り方も議論になった。「大学病院本院と合わせて、分院も承認されたら、臨床研究中核病院は膨大な数になる。賛成できない」と釘を刺したのは、中川氏。厚労省医政局研究開発振興課は、「承認はあくまで病院単位」とした上で、共通する臨床研究支援部門があり、二つの病院を同時に見ることによって、効率的に動いている場合に、本院用と分院用に分けて申請してもらう必要があるかということ。ただ、統一で申請してもらう場合でも、人員要件などは各病院で充足してもらうことになる」と説明。

  早期探索等16施設以外でも75%が申請予定

 臨床研究中核病院は、革新的な医薬品・医療機器開発のけん引役として、2014年4月から医療法上で制度化される。臨床研究については、承認要件ではないが、「First-in-Human(FIH)試験」が実施できる体制の整備が求められるほか、臨床研究に従事する人材の養成、医学分野以外との連携なども、勧奨される。医療保険制度改革の一環として、保険外併用療養の拡充として制度化が検討されている「患者申出療養(仮称)」の拠点となる意味でも、どの程度の病院が臨床研究中核病院に承認されるかが注目されている(『患者申出療養、課題は「有害事象の責任」』を参照)。

 厚労省が今年10月に、大学病院や国立高度専門医療研究センターなど、主な臨床研究機関117施設を対象に実施した調査では、早期・探索的臨床試験拠点等の計16病院では100%、それ以外では75%が、「臨床研究中核病院」に申請予定と回答した(回収95施設、回収率81%)。

  「申請受理の段階でハードルを」

 27日の会議で一番議論になったのは、前述のように、ガバナンスの問題だ。厚労省が示した案に、苦言を呈したのが中川氏。臨床研究不正など、何らかの問題が生じた医療機関が申請してきた場合に、「他の医療機関と同様に、申請を受理して、審査に持っていくことでいいのか」と問いかけ、「申請書類に不備がなければ、受理するのでは、厚労省の毅然とした対応が見えない」と問題視した。

 厚労省研究開発振興課は、「申請時に書類の点検などを実施し、再発防止策の内容などを確認した上で、審査に進め、実地調査などを行う」と回答。しかしながら、中川氏は、「申請書類を受理するハードルはないのか」「(事実関係が確認できなかったり、対策が講じられていない場合などに)受理を保留するという判断もあるのではないか」などと述べ、申請受理の段階から、実際に不適正事案への対応が講じられているかなどを見る必要性を指摘した。

 厚労省研究開発振興課は、「保留」はあり得ると回答。ノバルティスファーマ社の降圧剤「ディオバン」の論文不正事件では、計5大学で臨床研究についての調査が行われ、うち4大学について論文のデータ操作などの問題が確認された。同課は、調査を実施して結果を公表し、再発防止策もまとめている千葉大学、滋賀医科大学、京都府立医科大学が申請した場合には受理するものの、東京慈恵会医科大学の場合はいったんは調査結果を公表したものの、その後も調査を続けているので、「保留」の扱いになるとした。

 連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員の花井十伍氏は、ディオバン事件を検証する厚労省の検討会の委員を務めた経験を踏まえ、検証調査には時間がかかると指摘。臨床研究中核病院の申請受理の段階で、その作業を厚労省がやるのは、膨大な作業になるものの、厚労省研究開発振興課は、「事実確認、特に報道等があったものについては、事務局(厚労省)で把握する。申請内容について、不明確な部分が残っていないのかを確認していく」などと回答した。

 楠岡座長からは、臨床研究中核病院の承認は、社会保障審議会の医療分科会で実施することから、「特殊な分野なので、医療分科会では判断が難しい部分が出てくるのではないか。分科会の下に、委員会を作り、より専門的な検査しないと、不十分ではないか」との指摘も出た。中川氏も楠岡座長の意見を支持、だからこそ申請受理の段階での厚労省の対応が重要になるとした。

 ガバナンスについては、承認後の在り方も問題になった。特に、臨床研究中核病院を監視する第三者委員会については、独立性を担保し、一定の権限を与え、メンバーも利害関係を考えて調整する必要性が指摘された。内部通報についても、通報者が保護される仕組みを講じるべきとされた。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/273180/
エボラ出血熱を巡る動き
「日本の感染症対応は金太郎あめ」、青木真氏
疫学重視の対応を求める、企業セミナーで

2014年11月28日(金) 池田宏之(m3.com編集部)

 米国感染症専門医で日本におけるエイズ診療のパイオニアとして知られる医師、青木真氏が11月28日、企業主催のセミナーで「日本の感染症の風景」と題して講演し、エボラ出血熱を引き合いに、日本における新型の感染症への対応を「金太郎あめ」として進歩がない点を批判し、疫学を重視した対応の重要性を説いた。セミナー主催は、サクラ精機。

 青木氏は、日本の感染症へ対応について、エイズやSARS、鳥インフルエンザなどの新型の感染症が世界的に広がるたびに、騒動になる点を「金太郎あめのように変わらない」と指摘。エボラ出血熱を「飛行機墜落事故」とインフルエンザを「自動車事故」に例えて、インフルエンザで毎年1万人死亡しているのに対し、エボラ出血熱については、患者が1人も見つかっていない状態を踏まえて、「Big Pictureを見て、位置付けできる専門家が少ない」と指摘した。頻度の高さと結果の重大性から捉えるように求めた。

 青木氏は、感染症に対応する医師を「微生物学者」「臨床医」「疫学者」の3つに分類した上で、日本における感染症の混乱について、「微生物学者」からの観点が重視されすぎているとの認識を示し、通常の黄色ブドウ球菌と同様と手洗いで感染を防げるMRSAや、病原性の低い多剤耐性アシネトバクターで、危険性が強調されて大きな騒動になったことに疑問を呈した。日本において微生物学からの観点が重視される理由として、青木氏は、日本における疫学の専門家の少なさを指摘。感染症の感染源や感染経路などを全体として見る専門家の重要性を強調し、「疫学の専門家が著しく少ないのは、日本のウィークポイント」と話した。

 さらに日本の医療現場の問題点として、拠点病院や指定病院制度の問題点を指摘。拠点病院などの指定によって、それ以外の病院では、感染防止に向けた取り組みや意識がない点を問題視した。例として、国内の結核の院内感染を挙げ、「院内感染は、対処方法が分かっている結核の専門病院では起きない。結核を診療しない意識でいると結核を疑うことさえ難しい」と話した。さらに、患者に自己診断した上で、適切な医療機関の受診を求めることの難しさに言及し、「いつどこに何が来るか分からないと考えて対処すべき」として、医療者側の意識や体制を整える必要性に言及した。

 エボラ出血熱の致死率が4割から7割程度とされている点については、感染が広がっている国では脱水や低カリウムへの対応する対症療法が十分に実施できないことに加えて、拡大が認知された初期には、症状の重い人間のみが搬送され、必然的に認知された患者における致死率が上がる点を指摘し、実際の致死率が低い可能性を指摘した。

 米国などにおいて、一部空港経由で入国の禁止措置を求める声があることについては、「港もあり国境もある。疫学的には笑止千万」と指摘。その上で、「日本も、日本にいつ来るかを心配するより、リベリアなどにおける封じ込めを手伝うのが筋ではないか」とした。

   

http://mainichi.jp/area/news/20141128ddn010040037000c.html
特集:地域医療を考える かかりつけ医、近所にいれば安心 身近な医師、気軽に相談 健康管理アドバイスも
毎日新聞 2014年11月28日 大阪朝刊

 おなかが痛い、熱が出た、など小さな体の異常でもお医者さんにみてもらいたいと思うことがある。近所にかかりつけ医がいると安心だ。普段の健康管理とかかりつけ医について、医療法人光陽会「浅野病院」(松山市小坂3)の浅野宏國院長(76)に聞いた。【聞き手は毎日新聞松山支局長・三角真理】

 −地域に根ざした診療をされていますが、胃腸のトラブルで最近多いのはどのような病気ですか。

 逆流性食道炎が特に多く、機能性ディスペプシア、ピロリ菌による胃炎、過敏性腸症候群が多くなっています。

 それぞれの症状を簡単に説明すると、逆流性食道炎の症状は主に胸やけですが、胸痛やのどの違和感などもあります。機能性ディスペプシアは胃もたれ、胃の膨張感、吐き気など。胃炎や早期の胃がんは、特徴的な症状はなく無症状の場合もよくあります。胃潰瘍は腹痛です。

 最近多い、過敏性腸症候群は腹痛と便秘、下痢などの便通異常です。大腸がんは、便に血が混じったり、便秘症でないのに便秘をするようになったりします。

 −問診では、どのようなことを聞かれますか。

 問診で医師側が知りたいのは、症状の起こり方です。いつから、どのような症状が起き始めたか。原因と思われるような出来事や食事をしたか、時間や経過、症状の起こる頻度などを聞きます。さらに服用している薬について聞きます。

 −症状を聞いたうえで、どのような検査をしますか。

 症状のいかんに関わらず、消化器の中で食道、胃、十二指腸の疾患が予想される場合、胃カメラを行います。

 最近、経鼻内視鏡といって鼻から細いカメラを入れて食道、胃などをみる方法が進歩しています。口から入れる経口内視鏡に比べて、管を入れるときの痛みや「オエッ」となる気分の悪さが軽いのが特徴です。患者さんが楽に検査を受けられるようになりました。

 ポリープや潰瘍などの異常があって、がんかどうかをさらに調べるときには粘膜の一部をとって組織検査をします。また、ピロリ菌の感染が疑われる場合はピロリ菌の有無を調べます。

 −寒くなる季節、お年寄りの高血圧も心配ですが、高血圧が原因でなる病気はどのようなものがありますか。

 日本での高血圧人口は約4300万人と推定されています。血圧が高いと、動脈硬化を悪化させます。その結果、脳卒中(脳出血、脳梗塞(こうそく)、くも膜下出血)や心臓病(心不全、狭心症、心筋梗塞)、腎臓病などの原因となります。



http://www.yomiuri.co.jp/world/20141128-OYT1T50056.html
独の看護師、薬物投与で患者を大量殺害か
2014年11月28日 11時55分 読売新聞

 【ベルリン=工藤武人】ドイツ北部の病院で、薬物投与により患者3人を殺害したとして殺人罪などに問われている看護師の男(37)が、同様の手口で多数の患者を死亡させた疑いが浮上し、独国内に衝撃が走っている。DPA通信などが報じた。


 男は独北部デルメンホルスト市内の病院に2003年から05年まで勤務。3人に致死量の不整脈治療剤を注射して殺害した罪や患者2人に対する殺人未遂の罪で起訴され、9月に裁判が始まった。検察当局は犯行目的について「退屈しのぎに患者を重篤な容体にした上で蘇生させ、能力の高さを見せつけようとした」などと指摘している。

 地元捜査当局は、同病院での174件の死亡例についても、男の関与の有無を調べている。男が過去に勤務していた複数の医療機関での不審死についても捜査を進めている。大衆紙ビルトは「戦後最悪の連続殺人の可能性がある」と報じている。

 男は08年、同じ手口による殺人未遂の罪で、禁錮7年半の有罪判決を受けていた。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/minemura/201411/539554.html
コラム: その判決、正当?不当? 医療裁判深層リポート
高齢者転倒骨折事件
準備不足のまま提訴した患者、勝算はどこに?

2014/11/28 峰村健司  日経BP

 前回は、民事訴訟の進め方を大雑把にまとめました。復習しますと、1)原告、被告が各自の主張を出し合い、主張が一致する点と、主張が異なる点(争点)を明らかにし、2)各自が主張を裏付けるための証拠を提出し、3)それらの主張、証拠を基に、どちらの主張がより事実らしいかを裁判官が判断し、4)裁判官が認定した事実を法律に照らしたときに、被告に対する原告の請求が認められるべきか否かを判決する――というものでした。

 今回は、この仕組みの土台となっているルールである「弁論主義」をご紹介するとともに、弁論主義のあり方を考えさせられる1つの判例を取り上げます。

 弁論主義とはざっくり言うと、裁判における当事者各自の主張と、その主張を裏付ける証拠の収集および提出は、原告、被告といった当事者が行うものであって、裁判所が議論の方向を勝手に決めたり、また証拠を独自に集めてはいけないという決まりです。これは3つのテーゼにまとめて考えられています。

第1テーゼ「裁判所は、当事者が主張していない事実を、判断の基礎としてはいけない」
第2テーゼ「裁判所は、当事者間に争いがない事実は、そのまま判断の基礎としなければならない」
第3テーゼ「裁判所は、当事者の申し出た証拠のみによって、事実の認定をしなければならない」

 要するに裁判所は、昔の「遠山の金さん」よろしく、自ら事件を調査し証拠を探し出して裁くようなことはしてはいけないということです。

 そうすると、まずは原告側がそれなりの主張と証拠をそろえなければ、裁判に勝つことはできないことになります。一方被告側は、原告側から有力な主張と証拠が出てきた場合、放っておくと負けてしまうことになります。裁判官は双方から出てきた主張、証拠だけに基づいて検討するのであって、自ら真相を調べることはないからです(この点、前回ご紹介したテオフィリン中毒事件のように、医療側から見てどんなにばかばかしい主張をされたとしても、きちんと反論しなければならないということにつながるわけです)。

 そうすると、原告側が裁判を始めるに当たって重要なのは、相応の主張と証拠をそろえることができるという見込みを持って、裁判に臨めるかということだと思われます。我々の世界で言えば、医師が手術、処置を始めるに当たって、所見、検査データなどを基に、それなりの勝算を見込んで開始することが当然であるのと同様にです。

 しかし、世の中には不思議な裁判があるもので、そのあたりの前準備を怠ったのではないかと思われるような例があるのです。そのように感じられた事例を今回はご紹介します。

◎高齢者転倒大腿骨頸部骨折事件[東京地裁平成19年(ワ)第35365号、訴訟名は独自の命名]

【事例の概要】
 慢性腎不全の91歳女性(以下、Aとする)。内科入院中のある日の未明に病院のトイレの個室内で転倒し、左大腿頸部を骨折した。全身麻酔下に人工骨頭置換術を施行し、リハビリを開始したところ、脱臼を繰り返し、また透析も受けていたがシャントが閉塞するなどし、リハビリ開始19日で容体が急変して亡くなられた。

【裁判に至った経緯】
2003年
5月31日 自宅で転倒して整形外科受診。
10月29日~11月22日 入院、人工透析目的にシャント造設。
11月29日 嘔気、食欲低下で内科入院。
12月4日 8:45 病室内のポータブルトイレへ移動しようとして転倒。

2004年
1月7日 3:35 ナースコールをして病室外のトイレへ移動。担当看護師がAのそばを離れた際にAがトイレの個室内で転倒。左大腿骨頸部骨折。
1月14日 全身麻酔下に左大腿骨人工骨頭置換術を施行。
1月16日 リハビリ開始。
1月26日 朝、X線検査を施行したところ、左股関節が上方へ脱臼していた。9:15 透視下で整復を施行するも困難で、全身麻酔下に非観血的に整復施行するも筋拘縮が強く困難。16:03 全身麻酔下で観血的に脱臼を整復。
1月28日 透析中にシャントが閉塞。
1月29日 16:25 全身麻酔下にシャントを再度造設。
2月1日 2:00 Aが強い不穏状態に陥る。レントゲンで人工骨頭脱臼再発を確認。4:50 非観血的に整復を施行するも不能。9:20 全身麻酔下で非観血的に整復。
2月2日 10:40 透析中に意識障害、血圧低下。血中ガス酸素分圧も測定できず。その後意識状態は徐々に改善。
2月4日 0:20 容体が急変、心停止し1:45分に死亡。

 原告側は、看護師がAさんをトイレ個室に5分間放置したことが過失で、そのために転倒したのであるから病院側に責任がある、と主張したようです。一方、病院側は、他の患者さんからナースコールがあったため、個室内でAさんの足が地面に着くことを確認し、終了後にコールをするように指示し、Aさんもそれを了解した上でその場を離れたのであって、過失ではないと主張したもようです。

 それにしても、細かい状況判断以前の問題として、個室内での転倒に対して病院側に責任を負わせようというのは、それまでに転倒を繰り返しており、危険性がそれなりにあったといえるかもしれないにしても、かなり強引な主張だと思われます。

 そのような主張の内容にも驚かされたのですが、この事件の裁判記録を眺めていて一番驚いたのは、裁判を起こした側が主張を出すタイミングのことでした。

 この裁判の訴状は2007年12月30日付で書かれており、それに続いて原告側が自らの主張を述べる書面(一般に「第1準備書面」といいます)が2008年6月3日付で書かれていたのですが、その書面の中で「過失の内容と、結果との因果関係について、検討不十分のため次回書面まで猶予がほしい」との旨が書かれていたのでした。

 さらにそれに続く2008年7月7日付の書面(第2準備書面)では、「因果関係については次回書面にて主張する」との旨が書かれており、原告側の過失と因果関係に関する主張が最終的に出そろったのは、2008年9月2日付の書面においてでした。

 弁論主義の下では先に述べた通り、主張や証拠を当事者が出さない限り、裁判官も判断のしようがない仕組みなわけですが、この裁判を起こした原告側は、提訴から半年以上たっても主張を組み立てられていなかったわけです。

 この書面を見る限り、原告側の「予習不足」の感は否めず、医療に例えれば、諸検査結果の検討がなされないままに場当たり的に治療・手術に突入するようなもので、これで結果が悪ければ賠償責任を問われかねないものだと思われました。

 その後に出てきた原告側の主張にも説得力はなく、事件は最終的に医療側が原告側に100万円を支払うことで和解になりましたが、その100万円は医療側よりもむしろ原告側の弁護士が支払う方がより公平性にかなっているように思いました。

 私はこれまでに、このケースのように提訴前の検討が不十分だと思わざるを得ない事例を時折見かけているのですが、そのような裁判例が公に批判されているのは見たことがありません。弁護士の弁護活動の質的向上の一助となるよう、そうした事例について、もっと公に取り上げられてもよいのではないかと思います。

今回のまとめ
1) 裁判における主張と証拠の提出は、当事者が行うことになっており、裁判所はそのようにして提出されたものだけを基にして判断することになっている。裁判所が議論の方向を勝手に決めたり、証拠を勝手に収集することはない。
2)提訴に当たって、原告側の調査検討が不十分と思われる事例が存在する。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20141128-OYT1T50143.html
遺族と診療所が和解…救急搬送先での女性死亡
2014年11月28日 22時18分 読売新聞

 救急搬送された東京都世田谷区の診療所で死亡した女性(当時28歳)の遺族が、誤診があったなどとして診療所と、この診療所を救急医療機関に指定した都に計約9000万円の損害賠償を求めた訴訟は、東京地裁で和解が成立した。

 和解は25日付。遺族の代理人弁護士によると、診療所が遺族に6700万円を支払い、都への請求は放棄する。

 女性は昨年8月、腹痛のため診療所に救急搬送され、翌朝に死亡した。診療所は「急性胃炎」と診断したが、解剖の結果、「子宮外妊娠破裂による腹腔ふくくう内出血」と判明した。

 診療所の院長は取材に対し、「今後、再発防止に努めて診療にあたっていく」と話した。



http://dmm-news.com/article/900121/
「少子化解決」へ挑戦続ける… 必要なのは社会の意識改革
2014.11.28 17:15 産経デジタル

 【話の肖像画】内閣官房参与・吉村泰典氏(65)

 〈平成25年度で慶応大医学部の産婦人科学教授を退任。内閣官房参与として、日本の少子化対策に取り組んでいる〉

 10年くらい前から、少子化が進んだら産科はいらなくなるのではないかと考え始めました。2050年には、生まれてくる子供は50万人を切ると予測されています。今の社会保障の仕組みは、若者が高齢者を支えていく。ですが、50万人の子供が9千万人の大人を養うのはとても無理です。産科医として最大の問題は少子化の解決だと考え始めました。また、日本産科婦人科学会理事長として、出産育児一時金増額や、妊婦健診を無料で受けられる回数を増やすよう政治家に要望する中で、ものごとを変えられるのはやはり政治だとも思いました。

 〈政策立案に携わりながら、少子化を止めるには社会の意識変革が必要だと訴える〉

 これまでの日本社会は、女性や子供を大事にしてこなかったと思います。女性が子育てをしながら働ける社会を作らないと、少子化は止まりません。そのためには社会、男性、企業の意識改革が必要。企業の意識改革はだいぶ進んでいると思いますが、社会の方はまだまだですね。そんなに働いて子供がかわいそうと言われた、などという話をいまだに聞きますから。

 医師の世界でも同じことが言えます。私が医局にいた19年間、女性は84人入ってきましたが、子供を産んで今も常勤する医師は4、5人しかいません。あとは非常勤か働いていないかのどちらかです。

 女性医師の意識が低いのではありません。社会のシステムの問題です。例えば週1回の当直は無理でも、月1回ならできる。それならそう運用すればいい。一時の産科医不足は何とかしのぎましたが、20~30代の産科医の6割は女性。彼女らが出産、子育てを行う数年後にまた危機が来るでしょう。少子化を何とかしようにも、子育てと仕事が両立できる社会でなければ、また周産期医療の危機が来るのです。

 〈自身は名古屋で医師として働く妻と、長年別居婚を続け、娘を育ててきた〉

 妻が東京を離れたので、13歳だった娘が35歳になるまでわが家は父子家庭でした。私は掃除と料理が得意で、毎朝、必ず30分は掃除をします。妻と同居していたときも娘の保育園の送り迎えをするなど、今で言う「イクメン(子育てを積極的に行う男性)」でしたが、経験してみたら育児は社会で生きていく上でもとても役に立つと気づいた。子供の教育ほど難しいものはありません。私は子育てを経験したことで、若い人に優しく接することができたと思います。

 人を育てることは、家庭でも社会でも必要とされるスキルです。女性も働くことで視野が広がり、子供の教育に役立ちます。これまでの経験を糧に、産婦人科医として少子化の問題に何ができるか、私の挑戦はまだ続きます。(聞き手 道丸摩耶)



http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/141127/lif14112711220007-n1.html
【話の肖像画】ライフワークの生殖医療 体外受精…開けられた「パンドラの箱」
2014.11.27 11:22産経デジタル

 ■内閣官房参与・吉村泰典氏(65)(3)

 これまで日本産科婦人科学会理事長時代の話を中心に紹介してきましたが、私のライフワークについて振り返ってみたいと思います。

 〈昭和50年に慶応大医学部を卒業。学生時代にお産をみて感激し、産科医を志した〉

 女性が一番美しいのは、子供を産んだ後だと思うんです。お産をやりたくて産婦人科医になったのですが、3年後にロバート・エドワーズ博士が世界初の体外受精を成功させたというニュースが飛び込んできました。当時はロケットが月に行くより難しいとされていた技術。一気に生殖医療(不妊治療)に興味を持ちました。

 58年に行った米国は、体外受精全盛期。日本でも長い間、生殖医療をやらなければ産婦人科医じゃないという時代がありました。その流れに乗って生殖医療が私のライフワークになっていったのです。

 それまでの不妊治療はいかにして自然に妊娠させるかを考えてきました。卵管が詰まっていたら治すのがそれまでの不妊治療です。しかし、体外受精で完全にパラダイムシフト(発想の転換)が起きた。体外受精は、卵管が詰まっていたら外に卵子を出して受精して返す。子宮に問題があれば、治療するのではなく他人の子宮を借りて代理懐胎(代理出産)をする。人類はパンドラの箱を開けてしまいました。

 〈昨年からは、妊婦の血液から胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断も始まった〉

 生殖医療の一番の問題は、生まれてくる子供の医療なのに、その子供の同意を得ることができない点です。本当の患者は生まれてくる子供。目の前にいる不妊に悩む夫婦に向き合うだけではだめなんです。

 受精卵が子宮に着床する前に遺伝子に異常がないかを調べる「着床前診断」の実施を検討したのは十数年前。それが今や、血液で異常を調べる新型出生前診断が一部で認められる時代になりました。ダウン症の患者や家族の団体は「命の選別につながる」と反対していますが、当然のことです。ダウン症の人が生きやすい社会はいまだ実現していない。環境が変わっていないのに、技術だけが先行することに違和感を覚えます。

 私はずっとAID(第三者からの精子提供)をやってきました。その経験から、誰を「親」とするのか、子供が遺伝上の親を知る「出自を知る権利」をどうするかなど、AIDが抱える問題が解決できればあらゆる生殖医療に応用できると考えています。ですが、日本ではこの問題にまだ答えが出ていません。

 今や卵子や子宮の提供も行われるようになり、いつか人類はこれでよかったか振り返る時代が来るでしょう。忘れてはならないのは、医療の発展が悪いわけではないということ。その医療をどう使っていくのか、問われているのは人間の知恵なのです。(聞き手 道丸摩耶)



http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20141129ddlk13040114000c.html
妊娠中の妻死亡:遺族と和解成立 都、救急診療所など /東京
毎日新聞 2014年11月29日 地方版 首都圏版

 腹痛を訴えて救急搬送された妊娠中の妻(当時28歳)が死亡したのは、医師の診断や都の救急対応がずさんだったためだとして、都内の男性(32)ら遺族が医療法人「小林外科胃腸科」(世田谷区)や医師、都に約9000万円の賠償を求めた訴訟は、東京地裁(森冨義明裁判長)で和解が成立した。25日付。

 男性側の代理人弁護士によると、医師と法人が死亡の責任を認めて6700万円を支払うほか、都は救急医療の在り方について不断に検討を続けることを約束する内容で和解したという。男性は「救急医療の質向上がなされ、妻の死が少しでも人の役に立つことを望む」としている。

 訴状によると妻は2013年8月、強い腹痛を訴えて診療所に救急搬送されたが、子宮外妊娠破裂による出血で死亡した。男性は「急患に十分対応できない診療所を救急診療所に指定した」などとして都も訴えていた。【山本将克】

〔都内版〕



http://www.yomiuri.co.jp/national/20141128-OYT1T50157.html
災害医療、実務問題に備えを…被災の医療者ら
2014年11月28日 23時14分 読売新聞

特集 深層NEWS
 東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県で、医療機関として想定外の対応を迫られた国立病院機構・仙台医療センターの川村隆枝・麻酔科医長と山田康雄・救命救急センター長が28日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、被災経験から見えてきた災害医療の課題とあるべき対策について解説した。


 次々と運ばれてくる患者の治療の優先順位を選別する「トリアージ」や、各地から派遣されたDMAT(災害医療支援チーム)受け入れのあり方など実務的な問題に平時から備えることの必要性を強調した。


  1. 2014/11/29(土) 06:42:04|
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11月27日 

http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1411/1411070.html
医師主導臨床研究にも法規制を導入へ
厚労省検討委員会・報告書(案)

[2014年11月27日] MT Pro / Medical Tribune

 厚生労働省の「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」(座長=学習院大学経済学部教授・遠藤久夫氏,以下,制度検討委)は,昨日(11月26日)開かれた最終会合で,企業治験だけでなく医師主導で行う臨床研究にも法規制は必要であると結論し,未承認または適応外の医薬品などを用いた臨床研究にICH-GCPに準拠した法規制を適応する報告書(案)をおおむね了承した。

モニタリング・監査は企業治験並にせず

 制度検討委は,高血圧治療薬バルサルタン問題で失墜した臨床研究に対する信頼の回復に向け,法規制の検討を進めるべきとした「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」の報告書を受けて,今年4月に設置された。

 これまでの検討会において,現行の倫理指針を遵守するだけでは不十分との認識で一致していた。しかし,過度に規制した場合,研究の萎縮を招く懸念があるため,被験者に対するリスクと研究結果が医療現場の治療指針に与える影響などの社会的リスクの両者を勘案し,適切な規制対象を探ってきた。

 報告書(案)では,法規制の対象を,医師主導で行う未承認または適応外の医薬品・医療機器などを用いた臨床研究とした。

 法規制の実施基準をICH-GCPに定め,モニタリング・監査の実施や記録の保存により臨床研究の質を確保するなどの規制を設けるという。

 ただし,モニタリング・監査の手法は研究のリスクレベルに応じて適切な方法や頻度を検討すべきとされ,未承認薬の企業治験で行う手法をそのまま用いる必要はないとした。この点について「行政もその考え方の普及啓発に務めるべき」ことを明記するなどして念押ししている。

 なお,医師主導臨床研究の中には企業広告に用いられることが想定されるものがあるが,それらに対してもなんらかの規制を敷くことが望ましいとした。

必要があれば行政当局にも権限

 法規制対象の研究に義務違反が生じた場合のペナルティーについては,行政指導や改善命令を下しても改善が得られない場合にとどめた。

 またバルサルタン問題では,強制的な権限のない行政調査に限界があることが指摘された。その点を踏まえ,必要であれば行政当局に措置を講じる権限を持たせるべきとすることが盛り込まれた。

 さらに行政の権限に関するものとして,有害事象が発生した際,保健衛生上の危害の発生や拡大を防止する必要があれば,行政が倫理審査委員会の検討結果や対応を把握できるような仕組みづくりの検討を求めている。

 その他,行政が必要な臨床研究の情報を入手できる環境は,不正が生じた際に迅速に対応する上で有効であるとした一方,行政が研究者に研究計画の事前審査を求めることは学問の自由を脅かすことにもなりかねず,これを行う際は慎重を期すことにも触れた。

製薬協などによる広告の自主規制を行政が監視・指導

 先の「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」で倫理審査委員会が不正防止の歯止めにならなかったとの指摘もあり,将来的には一定の質を確保するために集約化される見通し。その他,倫理審査委員会は,研究開始前だけでなく研究開始後も関わるべきとされた。

 産学連携に必要な関係の透明性確保については,現在,各製薬企業が自主的に取り組んでいるが,行政はその状況も踏まえ,法的規制も視野に対応を検討すべきことが盛り込まれた。ただし,適切に管理・公表されればなんら問題がない利益相反(COI)が,国民には否定的に捉えられていると指摘。正しく理解される必要性を確認した。

 虚偽・誇大広告を禁じた薬事法第66条に抵触したバルサルタン問題を受け,厚生労働科学研究「製薬企業の薬事コンプライアンスに関する研究」(主任研究者=日本大学薬学部教授・白神誠氏)では,医療用医薬品における広告の在り方が検討された。公的機関による広告審査の実施も議論されたが,表現の自由などを保障する憲法第21条に違反する可能性があり,今回,制度検討委では,日本製薬工業協会(製薬協)や会員企業が行う広告審査を行政機関で監視・指導していく体制を強化することが妥当だとした。

 これらを最終調整した後,年内にも報告書として公表される。報告書を踏まえ,厚労省は法案づくりに着手する。

(田上 玲子)



http://www.shinmai.co.jp/news/20141127/KT141126FTI090036000.php
諏訪赤十字病院、時間外の受診 軽症患者対象に料金上乗せへ
11月27日(木) 信濃毎日新聞

時間外の診療を受け付ける諏訪赤十字病院救命救急センター=26日、諏訪市
 諏訪赤十字病院(諏訪市)は来春から、休日や夜間に同院救命救急センターで受診した軽症患者を対象に、時間外料金として3750円(税抜き)を医療費に上乗せする。増加する軽症者の受診を減らし、本来の高度救急救命の機能を維持する目的としている。軽症と重症の線引きは難しいため、徴収の対象外となる事案などを定めた独自の指針を作り、年明けにも公表する。

 同病院によると、徴収対象の軽症患者は「入院を必要としない人」。入院は不要でも、本人が強い痛みを感じている、といった判断が難しい例は院内で検討し、結果を指針に盛り込む。指針は年内をめどにまとめ、病院のホームページなどで公表する方針。

 時間外料金の設定には、特に増えている軽症の小児患者に、諏訪地域の医師会などが運営する諏訪地区小児夜間急病センター(諏訪市)に回ってもらう狙いもある。

 大和真史院長は、近年急病センターの利用者が減る一方、同院の受け入れは増えている―と指摘。「徴収を機に、地域医療のバランスや、急病センターの利便性向上といった対応を考えてほしいとの思いがある」としている。

 26日の経営審議会で示し、了承を得た。病院によると、昨年度の救急センター利用者は1万9人千余。2007年度の開設時より3千人近く増えた。時間外利用者の7割は軽症といい、同院の医師や経営の負担を減らすため、地域の診療所などとの役割分担が課題になっていた。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/272850/?category=report
「医療は経済成長を阻害」、次世代の党の公約に
民主含め主要三党、成長産業化の方針は共通

2014年11月27日 池田宏之(m3.com編集部)

 衆議院の解散に伴う12月投開票の衆院議員総選挙に向けて、主な野党の政策が出揃った。解散前の衆議院に10以上の議席のあった民主党、維新の党、次世代の党の3つの主要野党の医療関連の政策を見ると、医療はいずれも「成長戦略」の文脈に位置付けられている。民主党の公約では「医療崩壊の危機」と指摘し、医療への理解を示した。その一方、維新の党と次世代の党の公約では「医療は経済成長を阻害してきた岩盤規制」「診療報酬を市場に委ねる」などとの言葉もあり、医療に向けられた目は自民党よりも厳しい。

「増税分の半分しか充当ない」と批判

 消費税増税の先送りについて見ると、主要野党3党は、いずれも消費税引き上げ先送りの判断そのものを批判してはいない。自民党は、景気の動向を考慮する「景気条項」を削除した上で、2017年4月に増税を断行する方針を示している(『自民、医療の優先度低い可能性、政権公約発表 』を参照)。そもそも、消費税率10%への引き上げを盛り込んだ消費税法は、民主党、公明党も含めた3党合意に基づくものだが、民主党のマニフェストでは、増税を「延期」と明言し、還付措置付きの「給付付き税額控除」の導入の検討をうたっている。

 ただ、「景気条項」の削除について、11月24日にマニフェスト発表の会見に臨んだ福山哲郎政調会長は、「経済は生もの。(2017年に)どうなっているか分からないのに、何でも上げるというのは傲慢ではないか」と批判した。「給付付き税額控除」は、維新の党もうたっていて、「軽減税率や一律の給付金は費用対効果が悪い」としている。次世代の党の政策では、「医療を含めた社会保障給付の効率化」などの改革実現への道筋がつくまで、消費税増税を認めない方針。

 自民党の「消費税増税財源を全額社会保障の充実に充てる」という約束への実績に疑問も。民主党は、1兆円が充てられるはずだった2014年度予算ベースで、「0.5兆円に減らされており、約束違反」としている。維新の党も「(消費税)増税分を公共事業ばらまきに流用した」として、自民党の社会保障制度改革を批判している。


「医療崩壊の危機、再び」

 自民党は、医療について「成長産業」としての側面を期待しているのに対して、「社会保障制度」の中では、子育てを優先し、医療の優先度は低いとみられる。

 「社会保障制度」としての医療に一番理解を示しているのは民主党。民主党は、社会保障制度についてマニフェストで「充実・安定化で将来不安を軽減する」と明言。マニフェストの中の医療の項目では、「実質的に医療費が削減され、医療崩壊の危機がまた迫っている」として、2014年度の診療報酬改定率が実質マイナス1.26%だった点を指摘している。民主党は、与党時代に2回、診療報酬を引き上げた経緯があり、今回も必要な医療費の確保や地域の医療提供体制の立て直しをうたっているほか、医療従事者の労働条件改善、チーム医療の強化も盛り込んでいる。

 一方で、民主党は、医療の成長産業化についても期待を寄せている。「未来につながる成長戦略」の一環として「グリーン、ライフ、農林水産業、中小企業」が並んでいて、福山氏は会見の中で、「ライフは医療や介護など」と述べている。

「診療報酬、市場に委ねる」

 維新の党と次世代の党は、成長産業としての医療には期待を示す一方、旧来の医療を「岩盤規制」と位置づける立場で、自民党よりも厳しい視線を向けている。維新の党は、安倍政権が進めてきた医療改革について、「自民党の支持基盤を解体する改革は自民党にはできない」と批判。具体的には、患者申出療養(仮称)については、「(より自由度の高い)『選択療養』は医師会の反発で暗礁に」、千葉県成田市の医学部新設検討については、「『検討』のまま1年以上放置」と批判している。医療政策としては、成長戦略の一環として、従来からアイデアのあった混合診療解禁、データ活用による医療の標準化に加え、「診療報酬点数を市場に委ねる制度」としたい考えを示している。

 もともと維新の党と同一政党だった次世代の党も、維新の党に近い立場。「医療・福祉」分野について、「農業」「エネルギー」と並んで、「経済成長を阻害してきた岩盤規制」の1つとして挙げ、「補助金から(使途が限定される)バウチャーへ」「新規参入規制の撤廃」を目指す方針。具体的な政策としては、混合診療解禁に加えて、「医療費自己負担割合の一律化」を挙げている。患者申出療養(仮称)や国家戦略特区の推進で医療の成長を狙う自民党も含め、政治家の中には医療の成長産業化への期待が大きそうだ。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG27H84_X21C14A1CR8000/
認知症の人、救急病院の94%「診療困難」 意思疎通できず
2014/11/27 23:07 日本経済新聞

 認知症の人が急なけがや病気で搬送されて治療を受ける場合、全国アンケートに応じた救急病院の94%が対応は困難だと感じていることが27日、国立長寿医療研究センター(愛知県)などの調査で分かった。意思疎通が難しいことが主な理由で、診断に必要な病状の聞き取りや検査に支障が出ている可能性がある。

 認知症の人は記憶力や判断力が低下するため、こまやかな配慮が必要だが、介護の現場で「緊急やむを得ない場合」に限っている患者の身体拘束は78%の病院が実施していた。調査結果は29日から横浜市で開かれる日本認知症学会で発表する。

 2013年度に全国の救急病院3697カ所に調査票を送り、589カ所から有効回答を得た。このうち患者の入院や手術に対応できる2次救急病院は約60%だった。

 ほとんどの病院は認知症の人の診察や入院を受け入れているとしたが、「対応は困難だと感じることがある」が94%を占めた。理由(複数回答)は「転倒・転落の危険」が88%で最も多く、「意思疎通が困難」(85%)「検査・処置への協力が得られにくい」(82%)が続いた。

 90%以上の病院が「患者の不安や混乱を取り除くよう努めている」としたが、認知症の対応マニュアルがあるのは16%にとどまった。患者の身体拘束の他に、薬物による鎮静は70%だった。

 調査の主任研究者で長寿医療研究センターの武田章敬在宅医療・地域連携診療部長は「認知症の人が安心して治療を受けるには、医療スタッフを増やしたり、かかりつけ医と連携を強化したりするなど、総合的な対策が必要だ」と話している。〔共同〕



http://mainichi.jp/edu/news/20141127ddlk22010061000c.html
県:近畿大、川崎医大と協定 奨学金で医師確保 /静岡
毎日新聞 2014年11月27日 地方版

 2015年度の医学部入試で、卒業後に県内の地域医療に従事する条件で入学定員を増やす「地域枠」が、近畿大(大阪狭山市)と川崎医科大(倉敷市)で5人ずつ設定された。県は医学部生の出身地を問わず“静岡枠”として奨学金を負担し、将来の県内の医師確保につなげる。両大学と連携する県はそれぞれ協定書を交わした。

 両大学の地域枠に志願し、合格した医学部生は、月20万円の奨学金を6年間で計1440万円受ける。卒業後に臨床研修を終え、県が指定する地域医療の中核を担う46の公的病院などで9年間勤めると、返還免除となる。

 奨学金を負担する地方公共団体が大学所在地と異なるケースは、これまでに16例ある。15年度入試で文部科学省は10月末、新たに両大学を含む国公私立17大学64人の定員増となる11府県の地域枠を認可した。

 12年の県内の医師数は6967人。人口10万人当たりの医師数は全国平均で226・5人だが、県平均は186・5人と全国41位。医療圏別では中東遠129・7人▽富士132・1人▽賀茂133・8人▽志太榛原146・5人−−の順に県平均を下回る。

 県には地域枠と同様条件で、医学部入学定員に相当する120人分の奨学金制度「医学修学研修資金」もある。県地域医療課の担当者は「絶対数や地域偏在の問題を解決していく中で、少しでも多くの医師に県内で働いていただき、奨学金の返還免除後も残ってもらえれば」と話している。【立上修】



http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20141127ddlk22040079000c.html
沼津の医療ミス:看護師を停職に 市、上司も処分 /静岡
毎日新聞 2014年11月27日 地方版

 沼津市は26日、医療ミスで女性入院患者(88)を死亡させた市立病院の男性看護師(28)を停職6カ月の懲戒処分とした。監督責任を問い、上司の女性看護部長(57)と女性看護師長(45)の2人を訓告の処分とした。

 看護師は点滴投与すべきカリウム製剤を誤って静脈注射し、直後に女性が死亡した。当初は警察の捜査を待ち処分を決めるとしていたが、ミスを本人も認めており刑事罰の内容で懲戒処分が左右されることはないと判断した。栗原裕康市長は「遺族や関係者に深くおわびする。再発防止策を徹底し、信頼回復に努める」とコメントした。【石川宏】


  1. 2014/11/28(金) 05:49:45|
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11月26日 

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NFL9106KLVRE01.html
医療や介護にしわ寄せも、消費増税先送りで「社会保障の充実」に遅れ
更新日時: 2014/11/26 10:41 JST Bloomberg

  11月26日(ブルームバーグ):安倍晋三首相が消費税率の10%への引き上げを1年半先送りしたことで、高齢者介護など社会保障に充てる財源の確保も遠のくことになり、医療・福祉関係者から懸念の声が出ている。
日本医療政策機構の宮田俊男エグゼクティブディレクターは、医療改革や高齢者ケアの在宅シフトなどは「消費税増税による財源を当て込んでおり、実現がかなり難しくなるかもしれない」と述べ、取り組もうとしている勤務医や開業医、看護師、薬剤師にしわ寄せがいくだろう、とみている。
消費税率は今年4月に8%に上げた後、来年10月に10%に引き上げることにより、2017年度には国・地方合わせて約14兆円の税収増が見込まれていた。財務省の資料によると、このうち社会保障の充実に2.8兆円程度が使われる予定だったが、消費税率が8%のままだとこの額が1.35兆円程度にとどまり1.45兆円程度が不足する計算だ。
麻生太郎財務相は21日の会見で消費増税について「延期する以上は社会保障の充実も見直さざるを得ない。引き上げ延期中はその範囲の中で具体的な予算編成を優先順位をつけてやっていかざるを得ないということだ」と述べた。
4月の8%への消費税率引き上げに伴う増収分はほとんどが基礎年金の国庫負担引き上げ分に充てられている。10%への引き上げによる税収は、地域医療や認知症対策、在宅医療の推進などにより充てられることになっていた。菅義偉官房長官は19日の会見で、「予算編成の中でできることは最大限努力してできるだけ近づけていきたい」と述べた。
東大医科学研究所先端医療社会コミュニケーションシステム社会連携研究部門の上昌広特任教授は、増税先送りは「社会保障の意味ではマイナスだが、政治的には仕方がなかった」とみる。同時に「増税しても赤字国債削減に使われ、実際に診療報酬はそれほど伸びない」と予想。財源がある自治体は「高齢者を地域や在宅でみるため」人材確保などを進められるが、できない地域の高齢者は実質的に見捨てられることになりかねないという。
消費税率を10%に引き上げても社会保障費には「焼け石に水」と指摘するのは慶応義塾大学の池尾和人教授。「2020年代から30年代に団塊の世代が後期高齢者入りする。爆発的に増大する財政需要に耐えられる財政構造にしなければ



http://getnews.jp/archives/708568
臨床研究に法規制導入=違反に罰則、法案提出へ―厚労省
2014.11.26 18:29 時事通信社

 製薬大手ノバルティスファーマの高血圧治療薬ディオバン(一般名バルサルタン)をめぐる論文データ改ざん事件などを受け、臨床研究に関する制度の見直しを議論していた厚生労働省の有識者検討会(座長・遠藤久夫学習院大教授)は26日、法規制導入を求める報告書を大筋で了承した。

 新薬の販売承認を目的とする「治験」以外の臨床研究は、欧米と異なり倫理指針しかなかった。厚労省は報告書を踏まえ、法案の国会提出を目指す。

 報告書によると、法規制の対象は、未承認の医薬品・医療機器の効果などを調べる研究と、広告への利用が想定される研究。実施基準を定め、違反者には罰則を科すが、行政指導などで改善しない場合に限定する。 

[時事通信社]



http://mainichi.jp/select/news/20141127k0000m040071000c.html
臨床試験:法規制へ…奨学寄付金も対象視野 厚労省報告書
毎日新聞 2014年11月26日 20時49分(最終更新 11月26日 21時33分)

 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑を受け、臨床試験に関する制度の見直しを議論していた厚生労働省の有識者検討会(座長・遠藤久夫学習院大教授)は26日、一定範囲の臨床試験に法規制が必要だとする報告書をまとめた。製薬企業が医療機関に渡す奨学寄付金などの資金の開示についても、国は法規制を視野に対応を検討すべきだとした。厚労省は法案作成に着手し、早期の国会提出を目指す。

 現在、医薬品や医療機器の新規承認を目的として実施する「治験」は法規制されているが、それ以外の臨床試験に関するルールには指針があるだけで、罰則もない。報告書は、過度な規制で研究現場を萎縮させぬよう、法の網をかける臨床試験の範囲を、市販後の医薬品・医療機器の新たな効果・効能を確かめるものや、広告に用いられることが想定される研究などに限定した。これらは国際基準に従ってデータ保存などが必要になる。

 研究者の金銭などの利益相反については、「適切に公表されることが重要」と指摘。現在は業界団体の自主努力に委ねている提供資金の開示についても法制化の検討を求めた。

 研究不正については行政当局に情報の受付窓口を設置したり、調査権限を持たせたりして、監視を強めることを提言した。

 さらにバルサルタン疑惑では、臨床試験の妥当性を審査する研究機関や病院の倫理審査委員会が「歯止め」にならなかったことも問題視された。報告書では倫理委の構成要件を定め、臨床試験の進め方を点検できるようにすべきだと指摘。全国に1300ある倫理委について、将来的には地域や専門領域に応じて「集約化」を図るべきだとした。【八田浩輔、河内敏康】

 ◇厚生労働省の検討会の報告書の骨子

▽一定範囲の臨床試験に法規制が必要

▽倫理審査委員会の構成要件を定め、質を確保

▽行政当局は不正事案への調査権限を確保すべきだ

▽製薬企業が提供する資金の開示のあり方について、法規制も視野に検討すべきだ

▽医薬品の広告に関する監視・指導体制の強化

 ◇解説 信頼回復が急務

 製薬企業が広告に使う臨床試験に法の網がかけられることになった。第三者によるデータの監視などが義務付けられるため、不正防止と信頼回復に向けて一歩前進したと言える。だが、もたれあいの関係が指摘されてきた製薬企業と医師たちが襟を正さなければ、不正の根は絶てない。

 バルサルタン疑惑を巡っては、販売元のノバルティスファーマが5大学に11億円超の奨学寄付金を提供しつつ、データ操作された臨床試験結果を広告に使っていたことが社会問題化した。このため法規制により、分析に使うデータとカルテに違いがないかを試験の途中にチェックされたり、計画通り試験がされていることを監査で確認されたりしていなければ、製薬企業は広告に使うことをできなくする。

 だが、医師に取り入って薬を売りたい製薬企業と、研究資金の提供を受けたい研究者の関係は変わっておらず、法規制に過度な期待をすることはできない。

 一部では、この両者の間に距離を置く取り組みが始まっている。例えば、製薬社員の臨床試験への不適切な関与が発覚した東京大病院は今年4月、製薬企業のMR(営業担当者)が医師と約束なく病院に立ち入ることを禁じた。

 従来、MRの立ち入りを原則禁じてきた「ナビタスクリニック立川」(東京都)の久住英二医師は、「そもそもMRは自社に都合の良い情報しか提供してこない。必要ならこちらから製薬企業に問い合わせればよい。医学界の信頼を取り戻すため、製薬企業と医師との近すぎる関係を是正しなければならない」と指摘する。【河内敏康、八田浩輔】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/44336.html
臨床研究、「一定の範囲で法規制」- 厚労省検討会が報告書案、倫理審査強化も
( 2014年11月26日 19:06 )

 製薬会社ノバルティスファーマの降圧剤のデータ不正操作など不祥事案が相次いだ臨床研究について議論してきた、厚生労働省の臨床研究の制度のあり方に関する検討会は26日、「一定の範囲の臨床研究について法規制が必要」などとする報告書案を大筋で了承した。法規制の範囲は、「未承認または適応外の医薬品・医療機器などを用いた臨床研究が妥当」とした。厚労省は報告書が正式にまとまり次第、具体的な法整備の検討に着手し、関連法案の国会提出などを目指す方針だ。【新井哉】

 報告書案では、不適正な事案が見つかった場合、現状の倫理指針を順守する制度では「限界がある」と指摘。欧米の規制を参考にした上で、一定の範囲で法規制を行う必要性を示した。法規制の範囲については、すべての臨床研究に、一律に規制の網を掛けるのではなく、未承認や適応外の医薬品・医療機器などの臨床研究を対象とすべきとした。

 不祥事案に対して倫理審査委員会が歯止めとなっていなかったとの指摘を踏まえ、国内の医系大学などに約1300あるとされる同委員会の機能を強化する必要性も提示。「審査能力や体制が十分でなく、審査の質が確保されていない」と懸念を示し、研究開始時だけでなく、研究の途中段階でも関与することを求めた。

 また、有害事象発生時の対応についても、「予期しない重篤な有害事象等が発生した場合、速やかに倫理審査委員会に報告する」と明記。行政が有害事象への対応などを把握する仕組みについても、「検討する必要がある」とした。

 報告書案には、臨床研究で研究者の義務違反があった際の対応も提示。違反があった場合の罰則については、行政指導や改善命令に従わず、改善が図られない場合などにとどめた。

 委員からは「法規制の枠組みだけでなく、未来志向で研究の水準を高めていくことが必要」や「利益相反について検討会で明確に定義していない」といった意見が出たが、大筋で報告書案を了承した。委員らの意見を踏まえ、年内にも正式な報告書を公表する予定。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/272607/?category=report
“事故調”はWHOガイドライン準拠、日医が見解
「予期しなかった」の客観的定義も求める

2014年11月26日 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会は11月26日の定例記者会見で、2015年10月からスタートする医療事故調査制度に対する現時点での見解を公表、同制度の目的は再発防止にあり、「有害事象の報告・学習システムのためのWHOドラフトガイドライン」が求める、非懲罰性、秘匿性、独立性という三原則を遵守することが必要だとした(資料は、日医のホームページに掲載)。

 会見した日医副会長の松原謙二氏は、「本制度は、事故が起きてしまった時に、その事故がどのようにして起きたのかを正確に把握して、今後の医療に役立てるための仕組み」と説明、現場が対応に困らないように制度設計を進める必要性を指摘した。松原氏は、厚生労働省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」の構成員であり、同検討会で、同制度の省令や通知などの議論が進められている。

 松原氏が特に重要としたのが、医療事故の定義。本制度では、医療機関は「医療に起因した死亡・死産等で、予期しなかったものとして厚生労働省令で定めるもの」を、第三者機関である医療事故調査・支援センターに報告する。「死産」「医療に起因した」「予期しなかった」の3点の解釈がポイントになるとした。

 「死産」について、松原氏は、日本産婦人科医会とのすり合わせの結果、「自然な状態で亡くなっている胎児は1%くらいある。これは今回の報告の対象外」との解釈を述べた。「医療に起因した」では、ベッドから転落した場合などの「管理」の扱いが議論になるが、「単純な管理は入らない」(松原氏)。「予期しなかった」について、松原氏は次のようにコメント。「『予期』は、法律的には今までなかったものだが、過失の有無にかかわる『予見』とは違う。主観的ではなく、客観的評価でき、誰が見てもそうだと思える、明瞭な定義を言葉で書くよう厚労省に求めている」。


 第三者機関、「2つの機構」が候補

 松原氏はさらに、(1) 医療事故調査・支援センターへの報告事項、(2)支援団体の在り方、(3)報告書の記載内容、(4)医療事故調査・支援センターの指定、(5)医療機関の費用負担――についても見解を述べた。これらは11月26日に開催された、「医療事故調査制度の施行に係る検討会」の第2回会議で、構成員の意見が分かれた点だ。

 (1)の報告事項については、松原氏は「なるべくシンプルにこの制度に作る。明瞭に分かっていることは速やかに連絡する。後は順次報告していく形にすればいいのではないか」と述べた。最初から詳細な医療事故の内容の報告を義務化するのは難しいという考えが伺える。

 (2)の支援団体については、日医として、都道府県医師会に支援団体になるよう、要請しているという。「自分の県で起きた事故は、自分の県で対応する」のが基本で、大学病院と連携しながら、対応していくことを想定。

 (3)の報告書について、松原氏は、「再発防止が目的であり、個人の責任追及が目的ではない」と改めて指摘。「善きサマリア人」のたとえを挙げ、日本では医療事故に対する刑事免責がないことから、「報告書を、過失があるというという認定に使われると、調査される側も明瞭に言えない」とした。ただ、報告書に、具体的にどこまで記載するか、その詳細までは踏み込まなかった。

 (4)の医療事故調査・支援センターは、厚労大臣が指定する。厚労省は、11月26日の第2回会議で「法律上、数カ所の指摘も可能だが、現時点では1カ所のみの指定を想定している」と説明。これに対し、松原氏は、現時点で候補になり得るのが、日本医療機能評価機構と日本医療安全調査機構であり、「これらをどう使っていくか」と問いかけ、今後の検討課題とした。第2回会議で松原氏は、全都道府県への対応を想定し、「2つの機構を指定してもらいたい」と発言している。

 (5)の医療機関の費用負担は、医療事故調査・支援センターに報告する医療事故については、院内調査を実施しなければならないことから、「十分な費用をかけ、皆で再発防止につなげることが必要」としたものの、具体的な費用負担の方法までは言及しなかった。



http://www.qlifepro.com/news/20141126/number-not-visible-mechanism-in-the-number-of-medical-intermediate-drafts.html
厚生労働省研究会、「見えない番号」の仕組みを―医療の番号活用で中間案
2014年11月26日 AM10:30  QLifePro > 医療ニュース

厚生労働省の研究会は21日、医療等分野の番号制度の活用に向けた考え方を中間的にまとめた。医療等分野では、“見えない番号”でも医療連携等の必要な目的が達成できるとし、「何らかの番号や電磁的な符号を活用した仕組みが必要」と指摘。マイナンバーとの関係では、災害時に被災者の個人情報を把握するため、「何らかの形でマイナンバーとひも付けできる仕組みも検討する必要がある」としたが、一部委員からは、医療の中にマイナンバーが入ることに強い抵抗感が示された。
医療等分野の番号のあり方について、マイナンバーと別の新たな番号を発行、交付する場合、“見える番号”では膨大なコストが懸念されるとし、医療等分野の情報連携には電磁的な符号(見えない番号)でも必要な目的が達成できるとの考えを示した上で、機微性の高い医療分野の個人情報を効率的にひも付けするためには、何らかの番号や電磁的な符号を活用した仕組みが必要と提言した。



https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/272541/?category=report
急性期病床、想定の約2倍か、2025年に、日病調査
「回復期」「慢性期」の役割の不明確さ指摘

2014年11月26日 池田宏之(m3.com編集部)

 日本病院会の堺常雄会長は、11月25日の記者会見で、病床機能報告制度が始まったことを受けて会員に緊急調査を実施したところ、2025年度時点でも一般急性期として機能を果たす意向を示している病院が「6割以上」となっていて、2011年の厚生労働省の想定の3割強の約2倍になっていることを明らかにした上で、機能分化がうまくいかない可能性を示唆した。その上で、地域包括ケアシステムにおける「回復期」「慢性期」の病床の役割が明確になっていない点を指摘して、将来像の在り方や、厚労省が示している病床数の試算根拠などを示すように求めた。

厚労省試算「根拠が不明」

 社会保障・税一体改革で2011年6月に行った、2025年の医療需要と病床の必要量の推計では、高度急性期18万床、一般急性期35万床、回復期26万床、慢性期28万床となっている。

 日病は、初回の報告が終わった11月にかけて緊急調査を実施。2351病院に依頼をかけて、34.3%に当たる806病院から有効回答を得た。2025年度の意向については、447病院から回答を得た。堺氏は、「精査が終わっていない」としながらも、初回の届け出時点で、一般急性期で届け出た病院が75%を占めた上、2025年度の時点で一般急性期病床を希望している病院が「60%超あった」として、厚労省の推計と比べて2倍近くなっている現状を明らかにした。

 原因について、堺氏は、回復期や慢性期の病床の定義が不明確である点を指摘し、「地域包括ケアシステムにおける位置付けや連携、人員配置などが分かれば動きやすくなるのでは」と話した。さらに、厚労省の試算については、「何が根拠となっているのは定かでない。想定が妥当か議論する必要がある」と指摘した。

 病床機能報告制度を開始する一方で、内閣府の社会保障制度改革推進本部では、医療費適正化を目指して、医療の需給バランスを試算するための計算方法などが検討されている。堺氏は、「都道府県にはデータが行っているという話もあるが、病院からはデータが見えない状況。公明正大にやっているか分からない」と指摘した上で、都道府県に示されているデータを収集したい考えを示した。

「首相、社会保障言及少ない」

 消費増税の先送りの評価についても言及。10%引き上げのタイミングが2015年10月から2017年4月となった点については、「考える時間ができた一方で、(増税分は社会保障の充実のための)財源となっている。薬価財源を(診療報酬改定に充当する)元の形にするのが考えられるが、財務省から引きはがすのは難しいかもしれない」と指摘。さらに安倍晋三首相については「周辺も含めて社会保障についての言及が少ない。ある程度、専門家に任してくれる方向になれば」と述べ、今後の動向を注視する考えを示した。控除対象外消費税の問題については、2017年4月時点の抜本的解決を目指していく可能性を示した。



http://dmm-news.com/article/899855/
産科医不足の対応一段落も次なる危機… 新型インフル、震災、放射線
2014.11.26 17:15 産経デジタル

 【話の肖像画】内閣官房参与・吉村泰典氏

 〈産科医不足への対応が一段落したころ、次なる危機がやってきた。平成21年の新型インフルエンザ(H1N1型)の発生である〉

 インフルエンザと産婦人科は関係ないと思われるかもしれませんが、妊婦はインフルが重症化しやすいといわれているんです。おまけに、妊娠中は薬を飲んだり予防接種を受けたりしてはいけないと誤解している人も多い。せっかくワクチンや抗インフル薬(タミフル)があるのに、それを避けて重症化しては大変です。

 そこで、日本産科婦人科学会のホームページでインフル報道後、直ちに情報発信を始めました。感染が疑われる妊婦は、迅速検査が陰性でもタミフルの投与を始めた方がいいことや、ワクチンは妊婦や胎児に影響を与えないため接種を推奨することなどを伝えました。行政と医療者が全力で対応してくれたおかげで、日本は新型インフルが重症化して死亡した妊婦はゼロ。これは世界中から大変驚かれています。

 学会はこのとき、タミフルを飲んだ妊婦の子供に異常が出なかったことも確認しています。メッセージが的確であれば国民は守る。緊急時の学会の初期対応が奏功した事例でした。

 〈国家的有事にどう対処するか。この経験は、23年3月11日の東日本大震災で生きた〉

 被災地への対応には、2つのステージがありました。最初の数日間は医療物資不足への対応です。東京でも不足していましたから、東海地方や関西地方から購入。現地に届けようにも交通手段がなかったのですが、あらゆるつてを使い、何とか現地に届けることができました。

 1週間ほどたつと、対応は次のステージに移ります。人的資源の不足です。多くの診療所は被災し、分娩(ぶんべん)ができなくなっていました。そうなると、残った病院に妊婦が集中するでしょう。産科医たちは連日の当直でがんばっていましたが、そんな働き方は続きません。現地に医師を派遣するとともに、母子手帳がなくても妊婦を診察するよう、全国に通知も出しました。

 〈震災は福島第1原子力発電所の事故も引き起こした。放射能汚染の不安が増すなか、学会は情報発信を続けた〉

 産科医からだけでなく、放射線の影響を心配する授乳中の母親や妊婦からも多くの問い合わせがありました。でも、「大丈夫」といくら言っても、科学的根拠が示されなければ不安は解消されません。放射線被曝(ひばく)の影響についての研究や論文がほとんどない中、多くの先生が徹夜で文献を調べたり放射線量の計算をしたりしてくれました。

 それでも、今にして思えばもっと違うメッセージを出していればよかったと思うものもあります。妊婦や子供を守るべき学会として、子供たちへの放射線の影響を長期的に追跡し、それで得られる科学的な知見を発信していく必要性を今、強く感じています。(聞き手 道丸摩耶)



http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/141125/lif14112517000006-n1.html
【話の肖像画】産科医を増やすために…崩壊寸前、周産期医療の現場を立て直し
2014.11.25 17:00 iza 産経デジタル

 ■内閣官房参与・吉村泰典氏(65)(2)

 〈平成19年に日本産科婦人科学会の理事長に就任して最初に取り組んだのは、崩壊しかけていた周産期医療の現場を立て直すことだった〉

 全国で周産期崩壊が起きていましたが、中でも20年10月に起きた東京都立墨東病院の妊婦受け入れ拒否事件の衝撃は大きかったと思います。激しい頭痛を訴え、かかりつけ医から救急搬送されることになった江東区の妊婦が、墨東病院をはじめ7つの病院に受け入れを断られたのです。最終的に墨東病院が受け入れたものの、妊婦は3日後に死亡しました。

 〈崩壊は何年も前から始まっていた〉

 16年に初期研修医が2年間の研修先を自由に選べる「初期臨床研修制度」が導入され、大学病院の医局から研修医が大幅に減りました。大学病院のみならず市中の病院でも、夜勤や当直が多い過酷な勤務体制に加え、訴訟を起こされるリスクも高い産科は、若い医師から敬遠されるようになってしまったのです。

 とはいえ、まさかその余波が首都を直撃するとは東京都も思っていなかったでしょう。都立病院でお産を主に扱っていたのは大塚、広尾、府中の3病院。これらの病院には大学の医局が医師を派遣していたのですが、医局員の減少に伴い人繰りがつかなくなったのです。

 驚いたのは東京都です。「都立病院でお産ができなくなったら大変だ。何とかしてくれないか」というのです。学会に頼めば何とかなると考えたのかもしれませんが、私は「東京には都立病院以外にも病院があるのだから、やむを得ないのではないか」と突き放したんですよ。

 〈学会の対応に驚いた都は、石原慎太郎知事(当時)との面談を申し入れてきた〉

 石原知事の対応は早かった。「医師の待遇を改善すればよいか」と、その場で給与アップや分娩(ぶんべん)手当などの導入を約束してくれました。何十年も変わらなかった都立病院の待遇が、たった30分の面談で変わったのです。

 舛添要一厚生労働相(当時)には、出産した際に健康保険から支給される出産育児一時金を4万円アップの42万円にしてもらいました。分娩費用の安い地方病院でも40万円程度の費用を取れるようになり、安い病院に妊婦が集中し、医師が忙しくなってやめていく悪循環は避けられたと思います。

 〈待遇改善だけでなく、医学生や研修医に産婦人科の魅力を伝えるサマースクールを開くなど、産科医を増やす活動も始めた〉

 これまで私たちは、医師が待遇改善、つまりお金を要求してはいけないと考えてきました。けれども、一連の活動で問題解決のためなら要求してよいのだと学んだ。加えて福島県立大野病院問題では、メディアに正しい情報を伝えることの大切さも学びました。理事長を務めた4年間は、包み隠さず伝えることが国民の理解を得るために重要と実感した4年間でもありました。(聞き手 道丸摩耶)



https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/272540/?category=research
医師資格持つ厚労相「誕生しない」が8割超◆Vol.13
今後10年間で、古川俊治氏や鴨下一郎氏に期待の声も

2014年11月26日 池田宏之(m3.com編集部)

 Q.13 今後10年間で医師資格を持った厚労相が誕生するか

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 Q.13では、「今後10年間で医師資格を持った厚生労働大臣が誕生するか」の予測を聞いた(有効回答数:526人)。2001年に厚生省と労働省が省庁再編で1つになったが、歴代厚労大臣の中で、医師資格を持った人は、初代の坂口力氏のみとなっている。

 「誕生する」とした会員は16.7%にとどまり、8割以上が否定的な見解を示した。厚労省は、医療以外にも多くの所管業務があり、少子高齢化時代にあって、その重要性は増している。さらに、安倍晋三政権では医療は「成長産業」と位置付けられた上で、規制改革を求める声が根強い中で、歴代厚労大臣のバックグラウンドは、経済や法律系の大学が出た人物が多い傾向にある。

 坂口氏以外に、医療関係の資格を持っていたのは、野田佳彦内閣の時に厚労大臣だった三井弁雄氏のみ(薬剤師)。「医療系の資格を持っているか」が厚労相を選ぶ上で重視される傾向は弱い。

 卒後20年を区切りとして「45以上」「45歳未満」を分けてみても、大きな違いはなかった。

 「誕生する」と回答した会員に、任意で医師名を挙げてもらったところ、以下のような回答が寄せられた(人数は回答総数。人数がない人物は1人のみの回答)。


・古川俊治氏(自民党、参院議員)、4人
・鴨下一郎氏(自民党、前衆院議員、元厚労副大臣)、3人
・赤枝恒雄氏(自民党、前衆院議員)
・今枝宗一郎氏(自民党、前衆院議員)
・桜井充氏(民主党、参院議員、元厚労副大臣)
・梅村聡氏(元参院議員、元厚労大臣政務官)
・小池晃夫氏(共産党、参院議員)
・嘉山孝正氏(国立がん研究センター名誉総長、山形大学学長特別補佐)
・海堂尊氏(作家)
・誕生してほしいが、名前は思いつかない



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/50820/Default.aspx
厚労省・臨床研究在り方検 最終報告書を了承 “広告目的”“適応外”の臨床研究法規制へ
公開日時 2014/11/27 03:52 ミクスオンライン

ノバルティスファーマの降圧薬・ディオバン(一般名:バルサルタン)をめぐる臨床研究不正を受け、厚労省の「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」(座長=遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は11月26日、未承認・適応外の医薬品・医療機器を用いた研究や広告目的の臨床研究についてICH-GCPの遵守を求めた最終報告書を了承した。来年の通常国会にも法案を提出し、法制化する。また、一連の臨床研究不正では、誤ったデータが広告を通じて医療界に広まり、治療方針の決定に影響を与えたことから、医療従事者による“広告監視モニター制度”の構築など、新たな広告審査の枠組みづくりを進めることも求めた。

◎臨床研究の信頼回復へ ICH-GCP遵守で国際水準の臨床研究実施を

最終報告書では、一連の臨床研究不正が起きたことによる日本の臨床研究の信頼回復の重要性を強調し、「我が国においても、5年後・10年後の将来を見越した上で、国際水準の臨床研究が実施できるような制度づくりが必要」とした。その上で、現状の臨床指針に基づく指導では不十分と指摘。研究者等による自助努力の重要性も指摘した上で、議論を重ねた結果、法制化が必要との結論に至ったとした。


臨床研究の実施に際しては、臨床研究の質の確保、被験者保護の観点から、ICH-GCPの遵守を求めた。モニタリング・監査が有用とした上で、これまで製薬企業が治験実施時に実施した手法では、費用面の負担増を懸念。「実施する研究のリスク等に応じ、適切な方法、頻度を検討すべき」とした。法規制の対象は、被験者に対するリスクと研究結果が治療方針に与える影響をみた社会的リスクを勘案し、▽未承認または、適応外の医薬品・医療機器を用いた臨床研究、▽医薬品・医療機器等の広告に用いられることが想定される臨床研究––とした。

被験者保護の観点からは、臨床審査委員会の重要性を強調。問題事案が発生した際の“歯止め”となるためにも、「研究デザインや統計解析などの科学的妥当性についても十分審査できる能力を有することが必要」とし、委員構成や審査内容などの要件設定を求めた。研究開始段階だけでなく、研究の途中段階での関与も促した。ただし、こうしたスキルのある人材に限りがあることから、「将来的には、地域や専門領域等に応じた倫理審査委員会の集約化を図っていくことが必要」であることも明記した。そのほか、有害事象発生時の速やかな対応や、臨床研究に関する情報公開も求めた。

製薬企業に対しては、資金提供などのさらなる利益相反(COI)の透明性確保を求めた。労務提供についても、「業界による行動指針等の策定が必要」と指摘。イノベーションの推進には産学連携が不可欠であることから、COIの適切な管理、公表により、国民の理解を深めることが必要であることも明記した。

一方、不適正事案へのペナルティーについては、研究者が属す研究機関や学会に対し、「厳しい姿勢で臨むよう、自主的な取り組みが求められる」とした上で、「行政当局は関係者に対して必要な調査を行うとともに、必要な措置を講じさせる等の権限を確保すべき」とした。ただし、直ちに法律に基づく罰則を課すのではなく、行政指導や改善命令等による是正を促した上で、なお改善が図られない場合に適用することを原則とした。

◎広告審査新たな枠組み導入へ 医療従事者による監視モニター制度も

一連の臨床研究不正で広告が薬事法66条の虚偽・誇大広告の禁止に抵触したことについても報告書では触れ、広告の審査に際しては、製薬企業、業界団体が透明性を確保した審査組織で審査を行うことを求めた。また、広告違反の端緒を幅広く把握するため、医療従事者による広告監視モニター制度を含めた新たな枠組みの導入の検討も示唆された。行政機関は、監視・指導体制の強化を図る。

報告書では、「一旦失った信頼を回復することは容易ではなく、制度を整備しても研究の現場が変わらなければ、その意味は乏しい」と指摘。日本の臨床研究が信頼を取り戻すために、「製薬企業等の産業界や行政等を含めた臨床研究にかかわる全てのものがそれぞれの果たす役割に真摯に取り組む必要がある」と強調した。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/272621/?category=report
“事故調”、核心部分、いまだ意見対立
西澤班と医法協の案を基に「検討事項」を整理

2014年11月26日 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」(座長:山本和彦・一橋大学大学院法学研究科教授)の第2回会議が11月26日に開催され、医療事故の定義から、医療事故調査・支援センターの業務に至るまで、制度全般にわたる「医療事故調査制度の検討事項」について議論した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 山本座長は、「かなりの部分で、なお意見の隔たりがある」「核心的な部分で意見の相違がある」と議論を総括、次回会議で、意見対立点について集中的に議論するとした。

 検討会の構成員の間で、意見に相違があるのは、医療事故発生時の医療事故調査・支援センターへの報告内容や報告のタイミング、事故調査報告書の記載内容、報告書を遺族に渡すか否かなどの点だ。前回会議で争点となったセンターに報告する医療事故の定義についても、「予期しなかった」などをどう規定するかが論点(『“事故調”検討会、来年2月の取りまとめへ』を参照)。

 医療機関からセンターへの報告内容については、「医療事故の内容」まで求める意見と、事故が起きた事実に限定すべきという意見に分かれたほか、タイミングについても「速やかに24時間以内」から、「1カ月以内」まで大きな開きがあった。報告書の内容も、再発防止策を含めるか否かで意見が対立。さらに報告書を遺族に渡すべきとの意見があった一方、医療法で求めるのは遺族への「説明」であり、報告書を渡すことは求めていないとの反論も出た。

 いまだ意見が食い違う点が多々ある中、厚労省の方針が明らかになった点もある。医療事故調査・支援センターの在り方だ。同センターは、医療事故の報告を受けるほか、事故調査結果の整理・分析など、さまざまな業務を担う第三者機関で、厚生労働大臣が指定する。

 日本医師会副会長の松原謙二氏が、複数箇所が指定される可能性を尋ねたのに対し、厚労省医政局総務課長の土生栄二氏は、「法律(医療法)では、1つに限る規定はなく、複数あり得るが、制度の趣旨から、できるだけ情報を集約する役割を考えているので、指定は基本的に1カ所と考えている」との見解を述べた。「(医療事故調査制度は)全国的な取り組みであり、センターは一定の業務を支援団体に委託できるため、関係団体と協力しながら運営していく」(土生氏)。

 現行では、日本医療機能評価機構が医療事故情報等収集事業を、日本医療安全調査機構は「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」を、それぞれ実施している現状を踏まえ、松原氏は「同様の機能を持つのは、2つある」とし、全国的な取り組みであるが故に、2つを指定するよう求めた。


 「西澤研究班」と医法協ガイドラインをベースに議論

 「医療事故調査制度の検討事項」は、(1)医療事故の定義、(2)医療機関からセンターへの事故の報告、(3)医療事故の遺族への説明事項等、(4)医療機関が行う医療事故調査、(5)支援団体の在り方、(6)医療機関からセンターへの調査結果報告、(7)医療機関が行った調査結果の遺族への説明、(8)医療事故調査・支援センターの指定、(9)センターの業務――が柱。それぞれについて、医療法の規定、「西澤研究班」(「診療行為に関連した死亡の調査の手法に関する研究」班)と、日本医療法人協会「医療事故調ガイドライン」で意見が一致した点と、相違点を整理している(『“事故調” 西澤班、中間報告取りまとめ』、『医法協“事故調”GL、橋本政務官に提出』参照)。

 山本座長は、会議の冒頭、議論の進め方について、「構成員の間で、議論が分かれる点はどこかを把握することを、主たる目的として議論したい」と説明、結論を出すことが目的ではないとした。

 センターへの「第一報」、その内容は?

 「議論が分かれた点」の一つが、(2)の「医療機関からセンターへの事故の報告」。報告内容や報告のタイミングが論点だ。

 日本医療法人協会常務理事の小田原良治氏は、「事故が起きた際に、第一報を入れる話であり、調査した結果と異なることもあり得るので、医療事故の内容に関する報告をすることは難しい」と述べ、医療機関名や日時、患者情報(年齢、性別や病名等)など、報告内容は最低限にとどめるべきと主張。松原氏も、「最初は状況が分からないので、分かる範囲でシンプルに報告すべき」とし、小田原氏の意見を支持した。

 これに対して、弁護士の宮澤潤氏は、「最初から医療事故の内容を書くべき。分かっている範囲で何が起こっているかを明らかにすることが必要。その後に、変わってきたら、その理由を明らかにしていけばいい」と述べ、「医療事故の内容に関する情報」も報告すべきと主張。南山大学大学院法務研究科教授・弁護士の加藤良夫氏も、「医療事故の内容に関する情報も報告しなければ、どんな事故なのかが分からない」とし、「第一報として、管理者が把握できた情報を簡潔に、負担がかからない形で報告すべき。詳細が分からない場合には、その旨を書く」などと述べ、宮澤氏を支持。

 「医療提供側」対「弁護士」の構図に見えたが、日本病院会会長の堺常雄氏は、「施設の大小にかかわらず、最初の時点で、ある程度分かっていることは報告すべき」としたほか、自治医科大学メディカルシミュレーションセンターのセンター長を務める河野龍太郎氏は、「情報は共有化しなければいけない。その点を考えた時、最低限のことは届け出た方が、医療安全のために重要」との意見で、医療提供側の間でも意見が食い違った。

 「報告」、1カ月以内?24時間以内?

 報告のタイミングについても意見が分かれた。医法協ガイドラインでは、「1カ月をメドにセンターに報告する」としている点について、「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会代表」の永井裕之氏は、「1カ月はあまりに遅すぎる。なるべく早い時点で、分かったものを報告すべき」と指摘。加藤氏も、「どんなことが起きたのかを院内で検討し、第一報することは、遅滞なく速やかに、24時間以内くらいにできることだろう」と述べ、遺族への説明という観点からも迅速さが求められるとした。河野氏も、同様の事故が繰り返し起きるのを防ぐために、「速やかな報告が必要ではないか」とした。

 これに反論したのが、小田原氏。「我々がまずなすべきことは、遺族への説明」と述べ、センターへの報告とは別に、遺族への説明は継続して行うのが、医法協ガイドラインであるとした。その上で、「今回の制度は、医療安全のための仕組みであり、院内調査を主体としている。報告するかどうかを検討して報告するのが、1カ月をメドという意味」と説明。これに対し、堺氏は、「遺族への説明と同じ内容を、センターに速やかに報告できるのではないか」と述べ、迅速さが求められるとした。


 院内調査過程の「内部資料」、取り扱いは?

 (6)の「医療機関からセンターへの調査結果報告」や、(7)の「医療機関が行った調査結果の遺族への説明」も議論になった。

 加藤氏がまず確認したのは、院内調査過程の内部資料の取り扱い。通知のイメージとして、厚労省資料では、「外部に公表、開示しない」と記載している点について、「センターは、外部には該当しないという理解でいいか。センターには院内調査をレビューする役割なども想定されており、外部に当たらないとしないと、整合性が取れない」と述べ、厚労省に説明を求めた。

 土生課長は、「院内調査過程の内部資料は、報告書そのものではない」とし、その意味では「センターは外部に当たる」とした。ただし、センターが調査を行う場合には、医療機関に協力を求めることになるので、その場合に内部資料の提出を求めることはあり得るとした。

 調査報告書に何を書くか

 医療機関が院内調査終了後、センターに提出する報告書の内容について、加藤氏は、医法協ガイドラインで、「再発防止策は記載しない」としている点について、医療安全につながることから、「再発防止策はその都度、書いていくことが必要ではないか」と反論。

 河野氏も、「再発防止策を書かないと意味がないと思う」と指摘、ヒューマンエラーではなく、組織の中で事故は起きるという理解を基に、「マスト、ベター、ナイス」など、3段階くらいで対応策を書いておくことが必要だとした。堺氏も、「多くの事例が集まって再発防止に資するのは当然。また個々の例についても、対応していくことが必要ではないか」と発言。

 対して、小田原氏は、医法協ガイドラインでは、アドホックに立ち上げる院内医療事故調査委員会とは別に、常設の院内医療安全委員会で、再発防止策を検討し、実行可能なものから、順次改善に取り組んでいくと説明。報告書への記載は不要とした。

 鈴木氏は、弁護士の立場から、「報告書に再発防止策を書くのは、誤解を招くことを危惧しているのではないか。(法的な過失を議論する際の)結果回避可能性を議論しているわけではないのに、結果回避義務を法的に負うことに、再発防止策が利用される可能性はないと言えない。(結果回避可能性などを)特定するものではないとするなど、書き方を工夫すればいいのではないか」との意見を述べた。

 遺族に対し、報告書を渡すことを求めたのは、加藤氏。2013年5月の厚労省の検討会報告書(『院内調査、「外部の医療者の支援」が原則』を参照)や、今年5月の国会で、安倍晋三首相が「医療機関や遺族への情報提供を通じて、医療安全につなげる」と説明していることを引用し、「報告書そのものを交付すると、書き込むべきでないか」と提案。

 これに対し、小田原氏は、検討会報告書ではなく、改正医療法に基づき、議論すべきと指摘。同法では、「遺族に対し、厚生労働省令で定める事項を説明しなければならない」と規定されているだけで、検討会報告書にあった「報告書の開示」は求めていない。

 「予期しなかった事故」、定義は何か?

 さらに、第1回会議で意見が分かれた「医療事故の定義」についても、再度、議論された。医療事故調査制度では、医療機関の管理者は、「医療に起因した死亡・死産等で、予期しなかったものとして厚生労働省令で定めるもの」を、第三者機関である医療事故調査・支援センターに報告する。

 松原氏は、「現場の先生方に聞くと、『予期しなかった』の解釈が分からないという。院長の主観的な判断ではなく、客観的な評価がなければ、本当に届け出るべきかどうかの判断がしにくいのではないか」と述べ、現場が混乱しないよう、万人が見て分かるように、明確な表現で定義付けることを求めた(『“事故調”はWHOガイドライン準拠、日医が見解』を参照)。

 永井氏は、「本当に予期しなかったと言うのは、患者にとって説明を受けても、納得できないものではないか。こうしたものも真摯に扱わない限り、国民から信頼できる事故調査制度にならないと思う。被害者側の思いに対して、説明の在り方も含めて、予期しなかったとは何かをもう少し拡大的に考えた方がいいのではないか」と求めた。もっとも、医療法は「管理者が予期しなかった」としており、永井氏の要望は法律の範囲外になる。

 宮澤氏からは、「個々の医療事故に対して、その可能性が予期できたかどうかであり、一般的な確率の問題ではない」「単純な過誤も、医療事故調査の対象になると思う。単純な過誤だから対象外とするのは誤り」との意見が出た。

 センターによる調査、謙抑的であるべきか?

 そのほか、(9)の「センターの業務」のうち、センターが実施する調査も議論に。医療法上は、医療機関が報告した事例であれば、院内調査が終了する前でも、センターは調査を開始できる。

 浜松医科大学医学部教授の大磯義一郎氏は、「院内調査を実施している際には、センターは謙抑的であるべきではないか。院内調査がなかなか進まない場合に、センターに依頼できるという建て付けにしないと、院内調査が形骸化してしまう」とコメント。弁護士・医師の鈴木雄介氏も、遺族からの安易な依頼か否かを選別する何らかの手立てが必要との見解を示した。

 各種の論点について医療者の間でも意見が分かれる中、会議の最後に、全国医学部長病院長会議相談役の嘉山孝正氏からは、「本当により良い制度を作るなら、医療人は自浄作用を持っていなければいけない。また患者側も、被害者という言葉を使わず、医療側と対立軸ではなく、一緒にいい制度を作っていこうとしなければ、責任追及の方に走ってしまう。両方ともあまり自分の立場だけで話さず、いい制度を作るためにやっていかないと、現場でいろいろな問題が生じてくる」との発言もあり、「あるべき論」ではなく現場を踏まえた検討の必要性が指摘された。


  1. 2014/11/27(木) 05:37:52|
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11月25日 

http://dot.asahi.com/news/domestic/2014112000079.html
2015年医学部入試「面接重視」の理由
(更新 2014/11/25 07:00)  dot.

 医学部人気が高まる一方だ。少子化で受験生は減ってきているのに、医学部医学科志願者は増加傾向。医学部全体の定員は増えているが、決して入りやすい状況になっているわけではない。そこで、2015年入試の新しい動向や、合否を左右する面接の傾向と対策をお伝えしたい。

 まず、センター試験。駿台予備学校の医学部進学専門校舎・市谷校舎長の塚原慶一郎氏が、こう語る。

「14年の自己採点の集計結果を見ると、合格者の平均得点率は一番低い国公立大前期で83%以上、後期で84%以上。難関国公立大を目指すなら、9割以上の得点が必要です。医学部受験生は文系科目の点数を落としがちなので、過去問でセンター試験対策をしっかりとやりましょう」

 センター試験後は、自己採点の結果をもとに出願する大学を決定する。

「まず、第1志望の大学の二段階選抜(門前払い)をクリアできそうか検討します。クリアできれば、2次の配点が高い大学は2次での逆転が可能ですが、そうではない場合には志望校を変更します。2次とセンター試験の配点比率、2次の科目の配点、問題の難しさを検討し、自分の得意な科目の配点が高い、有利な条件の大学を探します。国語の配点が高い山形大、英語の宮崎大、理科の大阪市立大など、特徴があります。前年と志願者数を比較して、極端に減少している大学はチャンスです。入試の変更によって志望は変動しますので、注意が必要です。数校に絞り込んだら、最後は過去問をみて、自分の目で出願校を決めましょう」(塚原氏)

 医学部入試で、近年重視されているのが面接だ。ほとんどの大学で面接試験が実施され、14年入試で面接を課さなかったのは、国公立大前期では東大と九大、後期では熊本大と信州大、私大では近畿大(後期・センター利用入試)だけだ。

 面接では医師としての適性がチェックされる。また、地域枠では、地域で働き続ける意思を確認されることも多い。

 形式は、個人面接、集団面接、討論面接などがある。

「討論面接は差がつきやすいです。発言しないと記憶に残りませんから、積極的に発言しましょう。また、コミュニケーション能力も評価されます」(河合塾教育情報部部長の近藤治氏)

「集団面接では、他の受験生の話をしっかりと聞くようにしましょう。返答についての意見を求められることがあります。他の人の話を聞きながら自分の考えを整理し、突然、意見を求められても対処できるよう油断しないことです」(塚原氏)

 駿台予備学校がまとめた「過去3年間の面接試験での頻出テーマ」を下の表にした。就職試験の面接の定番である「志望理由」や「入った後に何をしたいか」「挫折経験」といった質問が、医学部の面接でもよく聞かれるという。

「医師にとって必要とされる精神面の強さをみたいのだと思います。また、地方の大学の場合には、残留意思確認や地域医療、医師不足などの質問をして、卒業後にその地域に残るつもりかどうかを確認します。特に『10年後、20年後』など、自分の将来像を聞くことによって、受験生が本当に地域に残る気があるのかを確かめます」(同)

 医療関係のテーマについても質問される。そのことについて知っているだけではなく、自分の考えもまとめておきたい。

医学部面接試験

頻度の高いテーマ ベスト20
1 研究(内容)、臨床(何科)、志望先
2 所在地域への関心と残留意思確認
3 入学後、何をしたいか
4 地域医療について(僻地含む)
5 気になる医療ニュース
6 体罰・いじめ問題
7 理想の医師像
8 脳死・臓器移植
9 iPS細胞・ES細胞・再生医療
10 医師に求められる資質
11 終末期医療・延命治療(告知)
12 TPP・医療制度
13 チーム医療・リーダーシップ
14 医療の崩壊・医師不足・偏在
15 原発・エネルギー問題
16 東日本大震災関連
17 自己の出身地の医療問題
18 生殖医療・代理出産
19 10・20・30・40年後の自分
20 挫折経験とどう乗り切ったか
(過去3年、駿台予備学校による)

(庄村敦子)

※週刊朝日  2014年11月28日号より抜粋



http://www.zaikei.co.jp/article/20141125/223625.html
医師の6割、規制強化も「MRからの接待必要」
2014年11月25日 14:22 財経新聞

記事提供元:エコノミックニュース
 日本では今から2年前の2012年、「MR生誕100年」を迎えた。大手製薬会社の営業部門を担う彼らは、医療機関を訪問し、自社の医薬品の情報を提供するのが主な仕事だ。普段はなかなか、表舞台に現れることがない現場のMRたちは、どんな仕事をしているのか。また、12年4月より、MRによる「接待」を自主規制する動きが始まったが、医療現場は、これをどう捉えたのか。

 公益財団法人MR認定センターが12年、全国の医師やMRを対象に実施した調査では、MRが1ヶ月に訪問する医師は、平均123.7人、薬剤師は38.1人だった。

 製薬会社225社からなる医薬品公取協(医療用医薬品製造販売業公正取引協議会)が、「医師に対する接待の自主規制強化」を打ち出したことについては、約6割の医師が「接待は必要」だと答えた。MRに尋ねたところ、「接待は必要」が約75%に上っている。

 医師の中には、昼休みや診療後に「MRとの面会時間」を設けているケースも多いが、病院ごとに実態は様々だ。医師専用サイト「メドピア」を運営するメドピア株式会社が今年7月、会員医師を対象にアンケートを取ったところ、勤務先で「MRとの面会に取り決め・ルールがある」という回答が56.2%で最も多かった。「取り決め・ルールはない」は30.8%。特に決めていなくても、暗黙の了解として、昼休みや診療後などの時間帯で時間があれば会う医師が多いようだ。もともとMRの訪問回数が少ない「開業医」は、全体の10.9%だった(有効回答は3910人)。

 「面会ルールがある」と答えた医師からは、「完全アポイント制で場所と時間は自由です(循環器内科)」と、接待の可能性も否定しない回答もあれば、「薬剤科を通じて、アポを取ることになっています。個人的には、MRとは2人きりで個室では会わないように、薬剤科にて薬剤師と一緒に会うようにしています。あとで何か疑われないようにした方がよいと考えております(一般外科)」という医師もいた。

 「面会ルールがない」医師からは、「ルールは無いのですが、診療終了を狙ってアポなしのMRが毎日のように3~5社来る状況にうんざりしています。自主規制でも作ろうかと思っている今日この頃です(総合診療)」との声も上がっていた。(編集担当:北条かや)



http://news.e-expo.net/world/2014/11/post-116.html
病院スタッフの手洗い頻度は勤務時間終了に近づくと減少する
20141125_健康美容EXPO

病院の医療従事者の手洗いの頻度は勤務時間が終わりに近づくと減ることが、米ペンシルベニア大学博士課程のHengchen Dai氏らの研究でわかった。研究論文が「Journal of Applied Psychology」オンライン版に11月3日掲載されている。

この過失は精神的な疲労が原因である可能性が高く、米国において年間何十万件もの感染増加につながる可能性があるという。Dai氏らが、米国の病院35施設の介護者4,000人超の手洗いに関する3年間のデータを検討したところ、手洗いのプロトコル遵守は通常の12時間勤務の最初と最後で平均8.7%低下した。仕事の要求が厳しいほど、手洗いの遵守率は大きく低下した。

対象者の65%は看護師、12%は介護士であり、医師は4%、残りは他のタイプの医療従事者であった。勤務時間中の休憩時間が長いほど、遵守率は高かった。今回の研究結果を既存の研究データを用いて米国の全病院に当てはめると、患者の感染は年間60万件増加しており、その費用は125億ドルになる可能性があるという。

Dai氏らは、「筋肉の反復運動が身体的疲労をもたらすように、エグゼクティブ・リソース(人々が自分の行動・希望・感情を管理できる認知資源)の反復使用は、個人の自己制御力の低下を招く。病院の介護者にとって、手洗いは優先度の低い仕事とみられているため、就業日の時間が進むにつれ手指衛生ガイドラインの遵守が難しくなるようだ」と述べている。(HealthDay News 11月12日)


http://consumer.healthday.com/caregiving-information-6/hospital-news-393/hospital-workers-wash-hands-less-at-end-of-shift-693627.html
Copyright (c) 2014 HealthDay.



http://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=44330
回復期などへの機能移行「思いの外少ない」- 日病・堺会長、病床機能報告で緊急調査
( 2014年11月25日 19:59 )キャリアブレイン

 日本病院会(日病、堺常雄会長)は、会員病院が病床機能をどのように報告したのかを緊急調査している。25日の定例記者会見で堺会長は、結果は精査中だとした上で、「思いの外、回復期・慢性期に手を挙げる病院が少ない」といった傾向を明らかにした。さらに、急性期から回復期や慢性期に機能を移行させた場合の収益が見通しづらいことなどが、移行に慎重な病院が多い背景にあるといった見方も示した。【佐藤貴彦】

 病床機能報告制度では、一般病床か療養病床を持つ医療機関に対し、現在の医療機能などを報告させるほか、25年度時点の医療機能の見通しを任意で報告するよう求めている。医療機能は病棟単位で、▽高度急性期▽急性期▽回復期▽慢性期-の4つから選ぶ。

 今年度の締め切りは今月14日だった。日病は25日までに、会員病院のうち2351病院を対象に報告内容について調査し、報告が必須の項目に関しては806病院から有効回答を取得。25年度の見通しについては447病院から回答を得た。集計結果は、日病の医療制度委員会が精査している。

 この日の会見で堺会長は、「移ってどうなるのかが見えない中で、(回復期や慢性期への移行を決めるのは)勇気が要る」と指摘。移行後に求められる人員配置などが明確になれば、「ずいぶん動きやすくなるだろう」と述べた。そのほか、地域の医療需要などが病院にとって見えづらいことも、移行に慎重な病院が多い要因の一つだと考察した。

■地域ビジョン、PDCAサイクルで策定後に検証を

 また堺会長は、来年4月以降に都道府県が策定する地域医療ビジョンにも言及。「われわれとしては、しっかりとPDCAサイクルを働かせてもらいたい」と訴えた。

 地域医療ビジョンは、25年の医療需要や目指すべき医療提供体制の姿、その姿を実現するための施策などで構成される。堺会長は、毎年度の病床機能報告などを活用して、策定した2-3年後にビジョンの内容を検証し、必要に応じて修正する仕組みが必要だと指摘した。



https://www.m3.com/open/clinical/news/article/272292/
インスリン誤投与で注意喚起
氏名記載不十分で注入器取り違え

2014年11月25日 m3

 日本医療機能評価機構はこのほど、糖尿病患者に対するインスリン誤投与を防ぐため、注入器のキャップと本体の両方に患者の氏名を記載するよう注意喚起を行った。同様の事例報告を受けての措置で、氏名がキャップのみに書かれていたり、注入器に未記載のケースがあったりしたため、患者間で取り違いが生じていたという。同機構では、投与前に患者の氏名とインスリン注入器、注射指示書を必ず確認するよう再発防止策の徹底を求めている。

 事例報告によると、インスリン投与が必要な患者2人の注入器で氏名が記載されていたのはキャップのみで、複数患者のインスリン注入器をまとめて保管していた過程でそのキャップが入れ替わった。看護師が注射伝票の内容との違いに気付いて確認したが、キャップに書かれた氏名を信じそのまま投与した。他の事例では、未使用のインスリン注入器に患者の氏名を記載したシールを張らずに保管していたという。



http://dmm-news.com/article/899730/
産科医を増やすために…崩壊寸前、周産期医療の現場を立て直し
2014.11.25 17:15 産経デジタル DMMニュース

 【話の肖像画】内閣官房参与・吉村泰典氏

 〈平成19年に日本産科婦人科学会の理事長に就任して最初に取り組んだのは、崩壊しかけていた周産期医療の現場を立て直すことだった〉

 全国で周産期崩壊が起きていましたが、中でも20年10月に起きた東京都立墨東病院の妊婦受け入れ拒否事件の衝撃は大きかったと思います。激しい頭痛を訴え、かかりつけ医から救急搬送されることになった江東区の妊婦が、墨東病院をはじめ7つの病院に受け入れを断られたのです。最終的に墨東病院が受け入れたものの、妊婦は3日後に死亡しました。

 〈崩壊は何年も前から始まっていた〉

 16年に初期研修医が2年間の研修先を自由に選べる「初期臨床研修制度」が導入され、大学病院の医局から研修医が大幅に減りました。大学病院のみならず市中の病院でも、夜勤や当直が多い過酷な勤務体制に加え、訴訟を起こされるリスクも高い産科は、若い医師から敬遠されるようになってしまったのです。

 とはいえ、まさかその余波が首都を直撃するとは東京都も思っていなかったでしょう。都立病院でお産を主に扱っていたのは大塚、広尾、府中の3病院。これらの病院には大学の医局が医師を派遣していたのですが、医局員の減少に伴い人繰りがつかなくなったのです。

 驚いたのは東京都です。「都立病院でお産ができなくなったら大変だ。何とかしてくれないか」というのです。学会に頼めば何とかなると考えたのかもしれませんが、私は「東京には都立病院以外にも病院があるのだから、やむを得ないのではないか」と突き放したんですよ。

 〈学会の対応に驚いた都は、石原慎太郎知事(当時)との面談を申し入れてきた〉

 石原知事の対応は早かった。「医師の待遇を改善すればよいか」と、その場で給与アップや分娩(ぶんべん)手当などの導入を約束してくれました。何十年も変わらなかった都立病院の待遇が、たった30分の面談で変わったのです。

 舛添要一厚生労働相(当時)には、出産した際に健康保険から支給される出産育児一時金を4万円アップの42万円にしてもらいました。分娩費用の安い地方病院でも40万円程度の費用を取れるようになり、安い病院に妊婦が集中し、医師が忙しくなってやめていく悪循環は避けられたと思います。

 〈待遇改善だけでなく、医学生や研修医に産婦人科の魅力を伝えるサマースクールを開くなど、産科医を増やす活動も始めた〉

 これまで私たちは、医師が待遇改善、つまりお金を要求してはいけないと考えてきました。けれども、一連の活動で問題解決のためなら要求してよいのだと学んだ。加えて福島県立大野病院問題では、メディアに正しい情報を伝えることの大切さも学びました。理事長を務めた4年間は、包み隠さず伝えることが国民の理解を得るために重要と実感した4年間でもありました。(聞き手 道丸摩耶)



https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/271064/?category=interview
大学病院改革の一環という狙いも - 森田潔・岡山大学学長に聞く◆Vol.2
「3000床、医師2000人」目指す

2014年11月25日 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――「岡山大学メディカルセンター構想」は、地域の医療提供体制の再編だけでなく、医学部や大学病院の改革にもつながり得るかと思います。大学病院が持つ「臨床機能」を中核として充実させるために大学本体から切り離す構想であり、先生は「大学病院だけでは、臨床教育の全てをカバーできないという現状がある」とも指摘されています。

 その通りです。この構想は、大学病院改革でもあります。私は学長になる前、病院長を務めており、大学病院の限界も、分かっていました。今のレベルの大学病院では、世界に太刀打ちできないことを感じていました。

――「限界」とは、どのような意味でしょうか。

 要するに、ベッド数が少なすぎるということです。865床の大学病院では、できることが限られています。米国にせよ、ヨーロッパにせよ、1つの病院の規模は大きい。研究データの集積をはじめ、スケールが違うわけです。今よりも大きな単位で医療をしたいという目的があります。

 大学病院の医療は、先進医療が主であり、学生教育の全てをできるわけではないという事情もあります。地域医療、総合医療、救急医療など、大学病院が不得意であり、他の市内の病院の方が得意な部分もたくさんあるわけです。6つの病院を合わせれば約3000床、医師は1200人です。我々大学病院としてできることが広がり、研究だけでなく、教育の幅が広がるなど、メリットは大きい。

――臨床研究もやりやすくなることが期待される。

 今は連携して研究に取り組んでいますが、データの統合などは大変な作業です。6つの病院を一つの単位とすれば、一つの倫理委員会で済み、はるかにやりやすい。統一の電子カルテを導入すれば、データの管理も容易になります。データの信頼性も増し、研究力も、さらには社会からの信用度も高まります。

 さらに、「大学病院を大学から分離する」ことも、今回の構想の大きな目的です。岡山大学病院に勤務する医師は、教育者であり、教師としての給与しかもらっていません。他の病院に勤務する医師との給与格差が大きいので、週1日くらいは外の病院に勤務して収入を得て、バランスを取っています。

 臨床医として大学病院に勤務すると同時に、週に何日かは大学で教員として働く。二つの肩書を持ち、両方から給与をもらう仕組みを実現するためには、大学病院を大学から分離して、二つの法人格にする以外に方法はないと思います。

――大学から分離すれば、「大学付属」ではなく、病院は独立した組織として運営が可能になる。

 そうです。大学病院は、あくまで大学の教育・研究機関ですが、大学の付属物ではありません。

――病院の意思決定プロセスも変わってくるのでしょうか。

 6病院として、ガバナンスを一本化して運営するので、意思決定プロセスも変わってきます。「岡山大学メディカルセンター構想」による新しい組織の長は、岡山大学の学長と対等な立場になると思います。大学病院の設置者は今は学長ですが、医師資格を持つ人が学長になるとは限りません。病院の管理のトップは、医師であるべきです。少なくとも医療のことを理解している人でないといけないというのが、私の主張です。

――岡山大学を含めて、既に6つの病院で話し合いを持たれているとお聞きしました。

 今年6月に閣議決定した「日本再興戦略」改訂2014で、「非営利ホールディングカンパニー型法人制度(仮称)を創設する」「新法人制度を活用した他病院との一体経営のために、大学附属病院を大学から別法人化できるよう必要な制度設計等を進める」と打ち出されました。

 その後、すぐに6病院の院長と事務長、県医師会、県病院協会、岡山県と岡山市の医療行政のトップが入った、「岡山大学メディカルセンター構想検討委員会」を発足させ、毎月1回会議を開催しています。

 もちろん、1つに統合することに対する温度差は、各病院の中にあります。それぞれの病院は親母体を持っていますから、親母体が賛成しない限り、構想が実現しないという事情もあります。また、私たちは支配するつもりは全くありませんが、「自分たちが大学病院の中に組み込まれ、大学病院の支配下に入るのか」という不安もあるでしょう。これらの問題や不安をどのようにして解消し、構想をどう実現するかを毎月話し合っているのです。

――先ほど先生がお話になった現状および将来の医療提供体制に対する問題意識は、関係者が共有しているのでしょうか。

 はい、問題意識は共有しています。現状でも連携しており、医師の人事は長い間、岡山大学を中心に動いているわけです。「共通の医療集団」という認識は既に持っていますから、強い反対はありません。強い抵抗感も、医師の間ではないと思っています。事務系の方々は、本部がどう判断するかを考えているでしょうが、「私たちは参加しません」と最初から言う人は一人もいません。

――岡山県全体で見れば、岡山市外に、幾つかの基幹病院があります。例えば、川崎医科大学の病院などについては、どうお考えですか。

 川崎医大の執行部の方々とは、この構想に関する協議を実施しています。私の意向は説明しているので、川崎医大がどのようにこの構想に関わっていくかは、これからの話し合いです。敵対するつもりはなく、構想に加わることもあり得ると私は思っています。

 また倉敷市には、倉敷中央病院(1161床)という大きな組織があります。同病院もこの構想に関心を持っていると聞きます。まだ話はしていませんが、近く話し合うことになると思います。川崎医大と同様に、敵対するつもりはなく、できれば共存したいと考えています。

――岡山市内には、6病院よりも、規模が小さい病院もあります。

 榊原記念病院、岡山旭東病院、光生病院などの200床クラスの病院があります。これらの病院は、どのような影響があるか、関心を持って見ていると思います。榊原記念病院は循環器系、岡山旭東病院は脳神経外科系に、それぞれ非常に専門特化するなど、いずれも優れた病院です。これらの病院とも、お互いに共存できるのではないかと思っています。

――それらの病院を「岡山大学メディカルセンター構想」に加える予定はないのでしょうか。

 まず6病院で集まるのが大切。数が多いと、「ガバナンスは誰が取るのか」という難しい事態になりかねません。6病院でも容易ではありませんが、6病院であれば可能と思っています。後から加わる病院は、ガバナンスに従うか、共存するかを選択してもらう形になるでしょう。

 つまり、「岡山大学メディカルセンター構想」が実現すれば、「縦と横の広がり」を考えていくつもりです。「横の広がり」とは、岡山県内のほか、福山地域や播磨地域、さらには四国など、岡山大学系の病院が県境を越えて、加わってくるということです。

 もう一つは、「縦の広がり」。急性期だけをやっていたのでは、今後の医療は成り立ちません。回復期医療の病院や介護を行う施設なども、今後、仲間に入ってもらい、一つの医療モデルを作り上げないといけない。そうしないと学生教育も難しい。どのような病院がどう加わってくるかは、これからの情勢、話し合い次第です。



http://www.huffingtonpost.jp/2014/11/24/kaigo_n_6215618.html
「拘束介護」マンション、総合病院の紹介が入居者の半数
朝日新聞デジタル  | 執筆者: 丸山ひかり、沢伸也
投稿日: 2014年11月25日 10時19分 JST 更新: 2014年11月25日 10時22分 JST

入居までの流れ
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「拘束介護」マンション、総合病院が紹介 入居者の半数

東京都北区の高齢者マンションの「拘束介護」問題で、半数以上の入居者が都内の大学病院など複数の総合病院からの紹介をきっかけに、マンションに入居していたことがわかった。一部の病院は朝日新聞の取材に紹介の事実を認めたが、「拘束は知らなかった」と説明している。

この「シニアマンション」と提携する医療法人の内部資料や関係者の証言によると、病院から紹介を受けた高齢者は、まず医療法人の診療所に転院。原則1~2週間の「入居審査」を受けた後、ほとんどが診療所近くのマンション3棟に入っていた。

朝日新聞は、入居者の紹介元として名前が多く挙がる都内の6病院に取材した。いずれの病院も、看護師や社会福祉士などの専門職が患者の「退院支援」に取り組んでいる。

6病院のうち、2病院は退院後に暮らせる施設の候補の一つとして、シニアマンションを紹介したことを認め、「低価格の施設を望む高齢者に情報を提供していた」などと答えた。

また、別の総合病院は、マンションではなく転院先の診療所を紹介しただけとし、その上で、「(マンション内部には)退院支援の一環として、退院患者の居室を過去数回訪問したことはあるが、マンション全体を見学したことはない」と答えた。

これらの3病院はいずれも、「拘束は知らなかった」と答えた。

このほか、大学病院を含む計3病院は「守秘義務がある」「事実確認できていない」などとして回答しなかった。



http://mainichi.jp/shimen/news/20141126ddm041040051000c.html
再生医療:関連法施行 監視強化 自由診療を規制
毎日新聞 2014年11月26日 東京朝刊

新法で定められた再生医療規制の流れ
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 再生医療を安全に、迅速に実施することを目指す「再生医療安全性確保法」と「医薬品医療機器法(旧薬事法)」の関連2法が25日施行された。効果が不確かな幹細胞を使った医療行為が自由診療で広がる中、法整備によって国による監視を強める。

 安全性確保法は、自由診療で実施される再生医療に対する初の規制。民間の医療機関で患者の脂肪から取り出して培養した幹細胞を使う医療行為は、国が認定する委員会の審査を経て、地方厚生局への届け出が義務付けられる。無届けで再生医療をしたり、虚偽の届け出をしたりした場合は罰則がある。扱う細胞の種類や投与法などによって3段階で規制をかける。脂肪の細胞を使った豊胸手術も対象とした。

 これまで、再生医療の効果や安全性を確かめる臨床研究については国の承認が必要だったが、自由診療への規制がないことで、日本は海外の患者を対象にした「幹細胞治療ツーリズム」の温床となった。治療後に外国人患者が死亡した例も表面化したが、国は十分な実態把握ができなかった。

 法施行に合わせ、厚生労働省は、地方厚生局に再生医学研究などに携わった専門家を職員として配置した。今夏以降、全国7カ所の厚生局で制度説明会を開催。毎日新聞の集計では計1000人以上の医師や細胞を取り扱う業者などが参加し、関心の高さをうかがわせた。

 医薬品医療機器法は、再生医療の普及促進を目指し、従来の医療機器、医薬品とは別に「再生医療製品」を定義し、早期に承認できる仕組みを導入した。

 旧薬事法では患者自身の皮膚を元に作製する人工表皮など再生医療技術を応用した製品は、医療機器として扱われていた。【八田浩輔】



http://diamond.jp/articles/-/62681
医療・介護 大転換
看護師が大活躍のオランダとイギリスに学ぶ
日本の訪問介護と認知症ケアの行方

浅川澄一 [福祉ジャーナリスト(前・日本経済新聞社編集委員)] 【第18回】 2014年11月26日

訪問看護に携わるのはわずか2%
看護師は医師の「指示待ち人」ではない

 日本と欧米の医療・介護分野で大きく異なっている点の1つは、看護師の仕事内容である。日本でもやっと専門看護師制度ができて、看護師の活動範囲が深く、広くなりつつあるが、欧米諸国に比べるとまだ緒に就いたばかりと言わざるを得ない。

 看護師の業務を定めた保健師助産師看護師法(保助看法)第5条では、「傷病者若しくは褥婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行う」と記されている。つまり、(1)療養上の世話と(2)診療の補助の2つが看護師の業務である。

 ところが、看護師教育の中では(2)が強調され、「病院や診療所に就職して医師の手助けをするのがあなた方の任務」と教えられる。そのため、医師の指示を待つ「指示待ち人」と揶揄されるなど、医師を頂点とするピラミッドを当然のように受け入れてしまう。

 だが、(1)も看護師の重要な業務である。病院や診療所ではほとんどこの(1)は発揮されていない。患者の自宅への訪問看護、即ち地域に出て行くと始めて(1)の業務の「やりがい」「面白さ」に気づく。

 病院では患者の臓器だけに注視していたが、在宅医療では日々の暮らし全体を掌握し、予防や健康維持にも配慮しなければならない。ローテーションで次々違う患者を診る病院とは大違いだ。QOL(生活の質)を支えることで、利用者との一体感が湧いてくる。これが看護師の「やりがい」「面白さ」に通じる。

 訪問看護も「医師の指示書」が事前に必要だが、実質的には看護師一人ひとりの判断で対応する。訪問看護ステーションがその足場となる。同ステーションは、医療法人が経営しなくてもいい。

 NPO法人や株式会社にも門戸開放されており、看護師が自由に起業できる。ただし、常勤で2.5人の看護師が必要という基準がある。この基準さえクリアできれば、地域で思う存分、看護の知識と技術を発揮できる。

 ところが、現実は訪問看護に携わる看護師は2%、50人に1人と少ない。訪問看護ステーションは全国で7000ヵ所に満たない。国は1999年までに9900ヵ所必要としていたが、いまだに達成できていない。

 医療界に病院偏重の思いが強いため、なかなか看護師の意識転換が進まないのだ。こうした日本の現況を踏まえて、オランダと英国で注目されている訪問看護の先進事例を見て行く。

オランダ人の6~7人に1人が利用
訪問介護組織「ビュートゾルフ」急拡大のワケ

 この数年、オランダで旋風を巻き起こしている訪問看護の組織がある。

 ビュートゾルフだ。オランダ語ではBuurtzorg。Buurtは英語のQuarter=地域、地区あるいはNeighborhood、Vicinity=近所にあたる。zorgはcare、介護の意味である。名は体を表すように、この組織名「地域ケア」が活動内容そのものを示している。

 2006年に看護師4人がドイツに近い東部のアーメロAlmelo市で起業、翌年から活動を始める。5年後の2012年には訪問看護師のチームは国内全域に広がり、500チームで5500人の看護師を擁する規模に拡大。2014年には800チームで8500人の看護師が働くようになった。

 驚くべき急拡大である。利用者は約7万人に達しているというから、オランダ人の要介護高齢者の6~7人に1人はビュートゾルフの訪問活動を利用していることになる。

 なぜこれほど浸透したのか。

 組織の代表で看護師でもあるヨス・デ・ブロックさんは「訪問看護の歩みを振り返れば当然のこと。かつての地域看護師の活動を復活させたに過ぎない」と話す。

 オランダには人口3000人ほどに1人の地域看護師が配置されていた。住民の疾病だけでなく家族全員の健康状態を把握し、家庭医や専門職と連携して文字通り地域ぐるみの活動をしていた。また、訪問看護も活発だった。

 ところが、規制緩和と市場化の世界的流れがオランダにも及ぶにつれ、合理化と効率化による競争の強化が図られ、組織が大型化する。

 アムステルダム在住45年近い後藤猛さんは「現場を知らない人が事務所内で政策を決めることになる。インテリによって定められた取り決めが、他から拝借して適合させた制度やシステム内で、汗も涙もない判断によって決まる」と著書の『認知症の人が安楽死する国』で記している。

 オランダの医療・介護は、家庭医にボランティア、相互扶助(マントルケア)、インフォームド・コンセント、寄付行為など「温かい血の通った」要素で成り立っている。そこへ「ややこしい取り決め、制度、システムなどが覆いかぶさってくれば……影をひそめ」(同)てしまう。

 訪問看護の現場では、サービスの質より長時間の量を重視する出来高払いが広がった。それぞれの資格保持者が細分化、断片化したサービスを担う。効率主義によるコスト削減が行き渡る。「1日に40人近い看護師・介護職が入れ代わり立ち代わり訪問することもあった」(労働政策研究・研修機構研究員の堀田總子さん)という。利用者にとっては迷惑な事態だ。

 こうした流れに抗して「全人的ケア」を目指して立ち上がったのがビュートゾルフだった。大規模化に反して、最大12人の独立した看護師・リハビリ職チームが40~50人の地域住民を担当する小規模運営を採りいれた。「利用者に寄り添う」気持ちで、各チームがそれぞれ計画を作成し、実施するのでモチベーションが高まる。当然、責任も負う。チームにはリーダーは置かずフラットな編成なのも特色だ。毎週のように利用者についての会議を開き情報共有を欠かさない。互いの意思疎通も早い。

 規模が小さいだけに、きめ細かいサービスができる。小回りが効くので訪問先での緊急事態にも応援を頼みやすい。利用者が増えればチームを増やしていく。

 ビュートゾルフが持つ、他の在宅事業者にはないもう一つの「武器」はICTの積極活用である。全職員がパソコンを持ち、本部との意思疎通がたやすい。看護師チームには、保険料の申告や労働契約、給与など総務、人事業務の負担が一切ない。看護業務に専念できる。管理業務はすべて本部の担当だ。その本部職員も45人ほどと極めて少数である。ICTを活用することで間接費を大幅に削減している。

 これまで看護師と記してきたが実は正確ではない。オランダでは、看護職と介護職が一体の職種である。従って、正確には「看護・介護師」となる。その中が5段階に分けられており、身体介護をするヘルパーが第1レベル、日本の介護福祉士が第3レベル、医療行為をほぼ専業とするのが第5レベルといった区分だ。

 訪問先の要介護者の自宅で、シャワー介助や調理、それに褥瘡の手当てなどを1人の看護・介護職が行うこともあり得る。日本では医療行為であるか否かで看護師と介護職の業務が完全に分かれてしまう。だが、完結型なので利用者からするととても利用しやすい。

 チームは単独では活動しない。地域内の家庭医をはじめ、栄養士、薬剤師、リハビリテーション職、行政などと常に連携をとりながら、訪問先の高齢者の情報を収集する。こうした機動力もビュートゾルフの特色で、かつて地域看護師が担っていたことである。その土台を成すのが住民に密着し、患者の代理人でもある家庭医であり、住民相互の助け合い精神に基づくマントルケアであろう。

 ビュートゾルフは「家庭医やマントルケアと利用者間の動脈であるだけでなく、社会と利用者の間の重要な潤滑油である」(後藤さんの著書『認知症の人が安楽死する国』より)とまで評価されている。別名「少数地元協力隊」と後藤さんは名付ける。

 そのイノベーション(革新)活動が認められて、2011年にはベスト企業家(最優秀雇用者賞)に選ばれた。国外からも評価され、ベルギーやスウェーデン、米国などにも進出を始めた。

イギリス認知症専門の看護師集団
「アドミラルナース」

 国家戦略として認知症ケアを早々と位置づけた英国では、認知症専門の訪問看護師の動きが注目され出した。NPO法人「デメンシアUK」が始めた「アドミラルナース」である。

 アドミラルとは海軍提督、海軍大将の意である。ヨットやボートなど海が好きで、認知症を患って亡くなったジョー・レビーさんのニックネームがアドミラルだった。家族介護に追われたレビーさんの家族が、家族への社会的サポートがもっと必要だとしてデメンシアUKに資金を提供したのが活動の始まり。その寄付者の意向を尊重して名付けたのがアドミラルナースというわけだ。

 欧米で制度外の支援活動を支えているのが、多くの一般国民の寄付行為ということがよく分かるネーミングだろう。寄付が普及していない日本とは大違いだ。日本の草の根のNPO活動が大きく広がらないのは、資金調達の壁が厚いとよく言われる。

 アドミラルナースはデメンシアUKが認定する。その業務は、認知症の人のいる家族への支援と高齢者医療やケアの専門家へのアドバイスである。主に認知症の人の自宅を訪問する。

 2005年に施行された「メンタルキャパシティ法」で要介護高齢者へのケアの枠組みが定められた。だが、本人が意思決定できなくなると、家族が全面的に引き受けざるを得なくなる。「そこで、私たちの出番が来るのです」と話すのは、デメンシアUKの代表、イアン・ウェザーヘッドさん。

 認知症の症状に対してどのように声を掛け、どのように対応すればよいのか、どのようなサービスを何処で受けられるのか、戸惑う家族は多い。本人への対応に追われ、不安が高じてストレスがたまり、時にはうつ症状になることも。そのため日常生活に支障をきたすこともある。

 そこで、そうした家族を安定した状況に導き、QOL(生活の質)の向上を目指すために、デメンシアUKは認知症ケアを十分理解した看護師を養成することにした。

「家族のために看護師が来てくれることが嬉しい」と言う声をよく聞くと、ウェザーヘッドさん。

 本人や家族などからじっくり話を聞かねばならないので、精神医療看護師の資格が必要。1990年に第1号の資格者が出て以来、現在までに126人いる。2015年中には200人に増やしていくという。

アドミラルナースの影響拡大で
入院・施設入居が激減、国費削減に

 その活動方法がなかなかユニークだ。

 アドミラルナースを必要とする家族や団体から要請が来ると、デメンシアUKから1~4人の資格者を派遣する。活動期間は原則1年だが、更新が継続することも多い。

 受け入れた団体や家族が活動に対する対価を支払う。受けいれを希望している団体は約90。ホスピスやナーシングホーム(特養)、家庭医などがあるが、半分近くと最も多いのはメモリークリニックと聞いて、「おやっ」と思った。メモリークリニックは、家庭医が認知症ケアを頼んでくるセカンドステージの医療機関。英国では、すべての住民は近くの複数の家庭医がいる診療所と契約を結んで受診する。診療所がファーストステージになり、95%の病気や傷害の治療が行われる。日本のようにどこの医療機関にも受診できるフリーアクセスではない。

 メモリークリニックは、診療所では対応できない認知症ケアを引き受ける専門機関だ。それなのに、アドミラルナースの支援を必要としている。アドミラルナースの知識や技術への評価が高いことが裏付けられているようだ。

 9月に訪問したロンドン郊外のサットン地区の介護者支援団体「サットン・ケアラーズ・センター」で、「私たちが行政に働きかけてアドミラルナースを呼んだ」という話を聞いた。しかも、「その活動費を行政から引き出した」と誇らしげな口調だった。

 ロンドン各地でアドミラルナースの活動が知れ渡っているようだ。

「アドミラルナースが入ることで、施設や病院への入院、入所が著しく減少し、国の経費削減に相当貢献している」とウェザーヘッドさんは胸を張る。

 続けて「3人のナースが16の家族に対し支援活動を10ヵ月続けて、50万ポンド(約7000万円)の削減につながった」と数字を挙げて念を押す。

「入院患者の45%は認知症を患い、その中で15~20%しか本当に入院が必要な人はいない」。自宅や施設で周りの人が対応できなくなるから入院に追い込まれるという。それを防ぐのも大きな使命だという。

 入院から在宅医療への転換は世界的な潮流である。欧米の病院は在院日数が5~7日に急減してきた。日本はまだ16~17日と長い。病院への依存度が先進諸国の中で唯一、異常に高い。それは、在宅医療への不安があるからだ。その不安を解消するには、取り組む在宅事業所が広がらねばならない。訪問看護がその重要な役割を担っている。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/266460/?category=special
医師の意識改革迫る地域包括ケア◆Vol.5
京都府医師会の重要課題として尽力

2014年11月26日 橋本佳子(m3.com編集長)

 「京都在宅医療塾」。ある平日の午後6時から京都府医師会館に集まった約20人の医師たちの年齢はさまざまだが、多くが在宅医療にかかわっている医師たち。この日のテーマは、「『肛門の診断学』の前に『肛門の診察法』 こうもんか(肛門科)とごうもんか(拷問か!)の違い」だ。

 このユニークな講演タイトルを付けたのは、講師のくらた医院(京都市南区)院長の倉田正氏。患者の羞恥心が伴う肛門の診察のコツを、自らの経験をふんだんに交えながら、約2時間講演した。

 「京都在宅医療塾」は、2012年10月から開始した京都府医師会の取り組み。在宅医療に取り組む、あるいは関心を持つ医師たちに、在宅医療の知識や技術の基本、在宅医療に取り組むに当たっての悩み、課題を解決してもらうのが目的だ。取り上げるテーマは、出席医師らのアンケートを基に検討。今年度は計6回開催、排泄ケア、感染予防対策、緩和ケア、がんの疼痛管理などをテーマにする予定だ。京都府医師会副会長の北川靖氏は、「いろいろなニーズに対応できる医師を養成していきたい」と語り、在宅医療塾で学んだ医師が、地域に戻り他の医師にアドバイスするといった好循環を期待する。

 『生活を支える医療「虎の巻」』も発刊

 京都府医師会会長の森洋一氏は、「在宅医療へのニーズが高まっているが、胃瘻や気管切開などの新しい技術を身に付けないと、在宅医療に取り組むことは容易ではない。同時に、医師以外の職種、さらには家族への教育も必要」と語る。

 こうした発想から、「京都在宅医療塾」を始めたほか、2011年4月に府医師会館を新設した際に、5階1フロアを全て占める形で新設したのが、「京都府医療トレーニングセンター」だ。大学などがシミュレーション・ラボを設ける例は多いが、医師会による運営は全国的に珍しい。

 同センターは、医療職種に限らず、医学生、介護従事者、患者家族などにも広く開放している点が特徴で、京都府立医科大学などの協力も得て、さまざまなコースを開講している。トレーニングできる技術は、救命医療から在宅医療まで幅広い。在宅関連では、喀痰吸引、褥瘡ケア、口腔ケアなどのほか、トイレ移乗の介助も実習できる。在宅医療を始める際に、事前に家族が疑似体験することで、介護不安を軽減できる。

 そのほか、京都府医師会では、「在宅医療サポートセンター」を立ち上げ、医療・介護関係者、介護者向けの情報提供を行うほか、摂食・嚥下障害、排泄障害などをテーマとした小冊子『生活を支える医療「虎の巻」』も発刊するなど、在宅医療支援のためのさまざまな取り組みを行っている。


 支える医療、癒す医療、看取りまで

 地域包括ケアシステムの確立には、医師の参加が不可欠だ。北川氏は、「地域包括ケアは、医療の役割、考え方の変化を求めるものと言える」と指摘する。医療の専門家としての役割だけではなく、チームをマネジメントする医療の責任者、さらには援助者などとしての役割が加わる上、「医療」の内容も、従来の「治す」から、支える医療、癒す医療、看取りまで広がってくるからだ。「生老病死のうち、今まで医師が目を反らしていたのが、老と死。それに対する備えの一つが地域包括ケアではないか。地域包括ケアは、地域の再構築であり、地域のきずなを深める機会でもある」(北川氏)。

 京都府医師会としては、医師の在宅医療、地域包括ケアシステムへの参加を進めるため、今後もさまざまな働きかけをしていく方針。同時に、医師会が地域包括ケアシステム構築の核となるための取り組みも進める。「京都地域包括ケア機構発足と同時に、府医師会も地域医療課の充実を図った。

 「100の地域があれば、100通りの地域包括ケアシステムがある。全国一律の取り組みは難しい。各地域の実情を知っているのは、地区医師会であり、都道府県医師会と郡市区医師会が共同して取り組むことが必要。また、地域包括ケアシステムには、医療、介護のあらゆる職種、大学、医師会、病院協会などさまざまな団体の参画が必要。地域によってまとめ役を誰が担うかは異なるが、私は医師会がその重要な担い手だと考えている」。森氏はこう語り、地域包括ケアシステムの構築を医師会の重要課題と位置付ける。

 京都府では、地区医師会でレベルでの取り組みも盛んだ。左京医師会がその代表格(『実践的な情報・課題共有が連携のカギ』を参照)。宇治市医師会も熱心な医師会の一つ。年に4回、医療と介護の垣根を越えた症例検討会を実施するほか、「在宅医紹介システム」を運営している。同医師会の開業医の会員は約200人のうち約30人が登録、紹介の依頼が入ると、患者の居住地や状態などの情報をメーリングリストで流し、主治医を探すシステムだ。同医師会の地域医療担当理事を務めているのが、かどさか内科クリニック院長の門阪庄三氏で、「私自身、在宅医療を進めないと、医療保険制度が持たないと考えている。しかし、これをリアルな問題として捉え、在宅医療に取り組む医師はまだ少ない」と危機感を募らせる。「在宅医療を難しいと考えている医師も少なくない。けれども、一度、在宅医療を知ってもらえば、その良さ、医師の社会的役割への目覚めなどにつながる。1例ずつお願いし、在宅医療を経験してもらうことが、一番の啓発になるのではないか」(門坂氏)。

 医療介護の地域格差、拡大も

 これまで5回の連載で、京都地域包括ケア推進機構および京都府医師会、地区医師会の取り組みの一部を見てきた。京都府の場合、府知事の公約という、トップダウンで、京都地域包括ケア機構が発足し、行政、医師会、大学、病院団体、介護・福祉系団体など、府下全域の関係団体が全て結集した。さまざまな事業が動き始めた今、京都府内でもいかに地域別の実情に合わせた取り組みを行うかが課題。京都市と京都府北部など、地域によって医療・介護のインフラが全く違うからだ。

 「地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本方針」が決まり、都道府県や市町村で計画策定が始まる(『医療介護の総合確保方針、了承・告示へ』を参照)。地域包括ケアシステムのステークホルダー、プレイヤーは多岐にわたり、地域によっても異なる。まさに2025年の医療介護提供体制の構築に向けた取り組みが本格化する中、地域の実情に合わせた仕組みを実現できる否かは、関係者の熱心さと知恵、行動力にかかっている。各地域の取り組みに温度差があれば、医療介護の地域格差が広がる可能性もある。



http://www.yomiuri.co.jp/local/hiroshima/news/20141125-OYTNT50356.html
備後圏「救急医療」連携
2014年11月26日 読売新聞 岡山

 ◇8市町会議、骨子案示す

 国が進める広域連携「地方中枢拠点都市」のモデル都市圏に選ばれた福山市など県東部や岡山県西部の8市町でつくる備後圏域連携協議会(会長=羽田皓・福山市長)が25日、府中市内で開かれ、今後の具体的な取り組みを示す「びんご圏域ビジョン」の土台となる骨子案が示された。

 8市町の首長ら関係者約30人が出席。9~10月に行った住民や事業所へのアンケートを基にした骨子案について、意見を交わした。

 骨子案では、住民アンケートで「必要となる市町連携」として全市町でトップに挙がった救急、高度医療の充実に向けた人材育成、「びんご産業支援コーディネーター(仮称)」を通じた起業などの推進や、圏域内の観光地をストーリー性を持って結ぶことが盛り込まれた。また「首都圏での災害に対し、バックアップする機能を担うことも盛り込んでは」などの意見があり、検討していくとした。

 28日のびんご圏域活性化戦略会議で骨子にまとめ、年度内にビジョンを作成する。



http://www.yomiuri.co.jp/local/akita/news/20141125-OYTNT50129.html
山形県とドクターヘリ協定で広域連携
2014年11月26日 読売新聞 秋田

 県は25日、山形県とのドクターヘリの広域連携運航を12月8日から始めると発表した。秋田県内の出動対象地域は、湯沢市などの県南部。県は今年10月から青森、岩手県と広域連携運航を本格的に始めており、山形県との広域連携の開始により、県境の救急搬送体制がすべてカバーされる。


 山形県との広域連携は、昨年6月に同県の吉村美栄子知事から要請を受けたことをきっかけに検討を始め、今年11月20日に基本協定を締結した。

 県医務薬事課によると、ドクターヘリは、秋田赤十字病院(秋田市)と山形県立中央病院(山形市)に配置されている。両病院から100キロ圏内が出動対象地域となり、山形のヘリは、秋田県内では湯沢市のほぼ全域のほか、由利本荘市、にかほ市、羽後町、東成瀬村の南部で運航。秋田のヘリの出動範囲は山形県酒田市のほぼ全域、遊佐町の全域など9市町村が対象だ。

 にかほ市と遊佐町沖にある飛島(酒田市)で患者が発生した場合、これまでは山形のヘリが100キロ以上の距離を運航していたが、同課では今後、100キロ圏内の秋田のヘリが出動するケースが増えるとみている。


  1. 2014/11/26(水) 05:30:41|
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11月24日 

http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/271974/?category=report
「事故から学ぶ」医療安全は限界
医療の質・安全学会、医療事故調のシンポジウム

2014年11月24日 橋本佳子(m3.com編集長)

 第9回医療の質・安全学会学術集会で11月23日、シンポジウム「WHOドラフトガイドライン 成功する報告システムの特性 医師法21条拡大解釈の反省から患者医師信頼関係へ」が開かれ、2015年10月からスタートする医療事故調査制度に対し、WHOドラフトガイドラインに準拠し、責任追及ではなく、医療安全に資する仕組みを作る重要性が異口同音に指摘された。

 5人のシンポジストは、医療安全の専門家、大学病院長、弁護士、大学教授と立場が異なるが、いずれも医師免許を持つ。厚生労働省はこの11月から医療事故調査制度の詳細な制度設計に着手しているが、5人の発言は、同制度が責任追及につながる懸念がいまだに払拭できない表れと言える(『“事故調”検討会、来年2月の取りまとめへ』を参照)。


 大阪大学医学部付属病院中央クオリティマネジメント部部長の中島和江氏は、異型輸血をはじめ、何度も繰り返し同じ医療事故が起きている現状を指摘、「事故を調査し、再発防止につなげる」という制度設計そのものも疑問視。「事故調査は、『後知恵バイアス』がかかり、犯人探しになる。失敗には原因があるという発想自体、言い換えれば、有害事象が起きるまでは、何も行動しないこと」と指摘し、事故から再発防止につなげるという発想を転換し、「成功事例から学ぶ」必要性を強調した。「日常診療の大半はうまくいっているのであり、そこから学ぶ取り組みをしないと、真の医療安全にはつながらない」(中島氏)。

 医師・弁護士で、厚労官僚の経験も持つ、田邉昇氏も、「医療事故の原因究明は難しい。院内でも、また第三者機関で調査しても、容易ではない。つまみ食い的に調査しても、再発防止に役立たない。そもそも事故が起きるのは、金(診療報酬)がなく、人手が不足しているからだ。医療事故調査に予算を付けるなら、診療報酬を上げて、人手を増やすべき」と発言し、「診療報酬10倍論が持論」と明かした。

 医療事故調査の報告書が、民事訴訟などの責任追及に使用される懸念も根強い。昭和大学病院長の有賀徹氏と、埼玉医科大学総合医療センター病院長の堤晴彦氏が、期せずして共に紹介したのが、今年10月25日の読売新聞の「交通事故訴訟、10年で5倍に…弁護士保険利用」というニュース。弁護士が過剰気味とされる折、医療事故に関心を持つ弁護士が、「喧嘩の構図」を医療事故調査に持ち込むことをけん制した。また現在、医療事故情報等収集事業を行う日本医療機能評価機構と、「診療行為に関連した死亡に関する調査・分析モデル事業」(以下、モデル事業)を行う日本医療安全調査機構があるが、両氏ともに、類似の組織は「二つも要らない」と指摘し、医療事故調査関連の組織は一本化すべきとした。

 浜松医科大学医学部法学教授の大磯義一郎氏も、医療事故調査に当たっては、「不可罰性」と「秘匿性」が重要になると強調。特に課題は「出口」であり、遺族に対し、何を説明、報告、通知するのかがポイントになるとした。

 シンポジスト5人の発表後のディスカッションで議論になったのが、「秘匿性」、特に医療事故のマスコミへの発表が、医療安全に資するかという点だ。中島氏は、医療は行為と結果との因果関係が分かりにくいシステムであるため、「誰が、ではなく、どのような状況で仕事をし、事故が起きたのかを把握するのが重要」と指摘し、個人を特定するような報道を問題視した。

 田邉氏は、病院の弁護士を担当している経験を踏まえ、「記者会見をし、テレビが入ると、(放映され)大きな事件と見られる。その結果、警察が動くので、禁止している」とコメント。大磯氏も、「事実関係がまだ不明確な段階で、特定の個人がミスを犯した可能性に触れ、記者会見するのは問題」と指摘し、医療事故調査制度で「透明性」や「中立性」が求められる場合、その当事者、関係者は誰かが問題になるとした。堤氏も、「透明性が求められると言われても、何を意味するのかが分からない。医師の名前も、何もかも明らかにするというのは反対」と述べた。


◆中島和江・大阪大学医学部付属病院中央クオリティマネジメント部部長
 「レジリエンス・エンジニアリングの医療安全への展開:うまくいっていることから学び、うまくいくことを増やす」

 中島氏は、これまでの医療安全への取り組みは、(1)さまざまな機能(人やモノなど)が関係する医療は、複雑系のシステムの代表格であり、機能が及ぼす結果の予測が困難、(2)「失敗には必ず原因がある」との発想を前提にしている――などの理由から限界があり、発想を転換する重要性を強調した。「失敗には原因があるという発想は、言い換えれば、有害事象が起きるまで、何も行動しないこと。原因を探すといっても、『後知恵バイアスがかかり、犯人探し』になる」(中島氏)。

 これからの医療安全は、(1)複雑系を前提、(2)失敗と成功は等価、(3)必ずしもはっきりとした原因がない、(4)安全の定義を動的(想定内の状況でも、想定外の状況でも、システムが求められた機能を果たしていること)、(5)許容されるアウトカムを増やす、(6)先行的――という視点での取り組みが求められるとした。「日常臨床業務の大半は、同じことをやっても成功しているのであり、その成功例から対策を見いだすことが求められる。その際のポイントは、日常臨床業務の複雑性を理解する、機能(function)に着目する、頭の中で考える仕事(work-as-imagined)と実際の仕事(work-as-done)を近づける。これら3つが、レジリエンス・エンジニアリングの中核であり、臨機応変、柔軟な対応が必要」(中島氏)。

 「日本医療機能評価機構の医療事故情報等収集事業には、異型輸血の事故が報告されるが、なぜ救急センターや、ICUで繰り返し起きるのかを考えてもらいたい」(『なぜ繰り返される異型輸血の事故 - 中島和江・阪大病院中央クオリティマネジメント部部長に聞く』を参照)。中島氏はこう問いかけ、何らかの対策を講じた場合、それを検証、フィードバックし、対策の妥当性を評価する必要性も指摘。

 日常臨床業務の複雑性を記述する方法に、「FRAM(Functional Resonance Accident Model )」がある。これは、「I:input(入力)、O:output(出力)、P:precondition(前提条件)、R:resource(リソース)、T:time(時間)、C:control(制御)」の6つの要素から業務を把握するやり方だ。

 さらに、中島氏は、FRAMの考え方を社会システムに広げた。「犯人を特定し、罰を与える」刑事司法は、患者の「P(前提条件)」に「不信感」を与えてしまった。医療提供者には、「C(制御)」が働き、医療が持っている大事な機能が止まり、診療拒否など、よくない状況に陥る懸念がある。モデル事業も同様であり、刑事司法と同様に、「work-as-done」ではなく、「work-as-imagined」になっている上、調査にもかなりのマンパワーが割かれているという。

 最後に中島氏は、新しい医療事故調査制度について、(1)患者と医療者の信頼関係を前提とし、これを壊さない、(2)複雑系を理解した調査、報告書作成、提言が行われること、(3)本来診療にあてるべきリソースを消費しないこと――を求めた。

◆有賀徹・昭和大学病院長
 「全国医学部長病院長会議の考え方」

 有賀氏はまず、全国医学部長病院長会議が2013年にまとめた、医療事故調査制度に関する報告書を紹介。WHOドラフトガイドラインに準拠し、院内調査を基本とするのが骨子だ(『「事故調査は医療者の責務」、全国医学部長病院長会議』を紹介)。同会議の今年5月の「死因究明に向けての動向に鑑みて」では、「一般診療と同様に、医療安全の面でも中小病院を地域の基幹病院が支援する構図になっている。このことにより、事故の当事者である患者・家族と医療者の間における信頼関係が強化・補完できる」と提言していると説明、医療事故への対応は、日常診療の延長戦上で行うものであり、「医療の外」で行う紛争処理とは次元が異なるとした。

 有賀氏は、今年10月25日の読売新聞に掲載された、「交通事故訴訟、10年で5倍に…弁護士保険利用」というニュースを紹介。「弁護士の報酬が目的か」と問いかけ、同様の「喧嘩の構図」を医療事故調査に持ち込むことをけん制した。

 今後の医療事故調査制度の制度設計に当たっては、(1)調査報告書の扱い、(2)遺族が、院内事故の結果を「諒」としない場合に、第三者機関に訴える場合の対応――がポイントになるとした。(1)の調査報告書は、日常診療の延長線上で事故調査を行う以上、まずは結果をカルテに記載するのが第一歩であり、報告書はA4判1枚程度のレポートを迅速に作成するのが、全国医学部長病院長会議の考え方だ。「報告書」を訴訟などに使うことは、「目的外使用」であると問題視。

 現在、日本医療機能評価機構と日本医療安全調査機構があるが、類似の組織は「二つも要らない」とも指摘した。

◆堤晴彦・埼玉医科大学総合医療センター病院長
 「医療事故調査制度の創設に対する日本救急医学会の意見」

 堤氏は、「日本救急医学会ではなく、救急医療の現場で働く一人の医師の立場から発言する」と断り発言、問題追及の矛先は、厚労省、患者側弁護士、検察、メディアに及んだ。

 まず厚労省については、医療事故調査制度を創設する狙いが、「調査権と行政処分権を得る」ことであれば、「いまだに(2008年の)大綱案の議論が繰り返されている。これでは悪代官に十手を渡すようなもの」と問題視(『「悪代官・厚労省に十手を渡すな」』を参照)。しかし、厚労省の「医療事故調査制度に関するQ&A」サイトに、「WHOドラフトガイドライン」に準拠すると記載されていることから、「大岡越前のような官僚も、厚労省内にいることが分かった」(堤氏)。

 また第三者機関である医療事故調査・支援センターへの医療事故の報告対象として、「医療行為に起因しない管理」は外れたが、「これは厚労省の保身ではないか」との見方を示した。「高齢者の転倒が報告されると、再発防止策を検討する中で、その原因として病棟の看護師の配置数が少ないことが指摘される。これは行政としては、非常に困る」(堤氏)。

 また遺族からは「逃げない、隠さない、ごまかさない」ことが求められ、この点には賛同するものの、「今必要なことは、素直に謝罪できる環境作りではないか」とし、対立から対話への転換が必要とした。「ただし、対立を煽るような人たちが加わるとうまくいかない」。こう指摘する堤氏は、一部の患者側弁護士が医療事故調査で作成された報告書を、民事訴訟に活用する動きを次のように形容。

 「悪代官:越後屋、そちも悪じゃのう」
 「越後屋:いえいえ…、お代官さんほどでは…」

 さらに検察に対しては、杏林大学割り箸事件、東京女子医大事件、福島県立大野病院事件という、医療事故が刑事事件になっても、担当医が無罪になった例を挙げ、検察の仕事についても、第三者機関で検証する必要性を指摘。杏林大学割り箸事件では、事故発生時には、担当医を問題視する一方的な報道がなされたほか、無罪判決後もその論調が変わらない報道が一部にあったことを挙げ、書類送検時の医師の実名報道をやめるなど、メディアにも改めるべき点があるとした。

 そのほか、堤氏は、有賀氏と同様に、交通事故における訴訟の増加、「二つの機構」の問題点も指摘した。

◆田邉昇弁護士(医師)
 「医師法21条に関する最高裁平成16年4月13日判決」

 田邉氏は、医師法21条の解釈の変遷を紹介。1994年の日本法医学会の異状死ガイドラインは、「明らかな診療中の疾病死以外は全て異状死」とし、21条の拡大解釈との批判がある。その経緯について、当時、脳死移植を進めている現状があり、脳死判定につなげたいという背景があったと説明。

 1999年に起きた東京都立広尾病院事件では、担当医と院長が異状死体の届け出を定めた医師法21条違反に問われた(担当医は略式命令で終了)。争点は、(1)異状死体の定義(A:「異状」とは、外表面説か、経過異常説か、B:「検案した医師」とは診療中の死亡診断は、検案に当たるか)、(2)医師法21条は黙秘権の侵害に当たるか――だが、評釈は、(1)-AとBが中心だったという。

 2004年の最高裁判決では、「検案とは、医師が死因等を判定するために死体の外表を検査すること」「検案して異状があると認めた時は警察署に届け出る」とされ、「外表面説」で判断。黙秘権については、あくまで、「外表の異状」の有無を届け出るにすぎず、「届出人と死体とのかかわり等、犯罪行為を構成する事項の供述までも強制されるものではなから、黙秘権侵害に当たらない」とされた(『医師法21条、法改正の必要なし - 田邉昇弁護士に聞く』を参照)。違憲判決をするのではなく、医師法について、合憲限定解釈し、黙秘権侵害の問題を解決した。

 田邉氏は、外表面説を取る医師法21条の届け出範囲は意外に狭いため、「医師法21条による介入を恐れて、医療事故調を作るべきという議論は誤り」と強調。また厚労省や医師会が、医師法21条の解釈を正しく伝えないことも問題視した。

◆大磯義一郎・浜松医科大学医学部法学教授
 「医師法21条の法的問題と医療事故調査制度への課題」

 大磯氏も、田邉氏と同様に、2004年の東京都立広尾病院事件の最高裁判決に触れ、医師法21条が合憲とされた理由について、(1)(異状死体の届出は)公益性が高い、(2)医師免許に付随する合理的負担、(3)異状死体があったことのみの届け出である――と整理したが、いずれも疑問視した。例えば、(3)については、広尾病院事件の場合、院長は、医師法21条違反だけでなく、「虚偽有印公文書等作成および同行使罪」で有罪になっている。医師は、死亡診断書もしくは死体検案書の作成も求められ、「異状死体の届け出のみ」では済まない状況にあるからだ。

 広尾病院事件の最高裁判決以降、医師法21条に基づく異状死体の届け出やそれに基づく立件送致数が増え、萎縮医療や“医療崩壊”が起きたのは、リスクを他者に「転嫁」することができず、「回避」する行動の結果だと説明。ただし、福島県立大野病院事件の2008年の無罪判決以降、「裁判所の医療に対する理解が進展し、検察も無理しなくなり、司法と医療の相互理解」が進みつつあるとの見方を示した。

 大磯氏は、「悪者を作り上げて、徹底して責任追及するのではなく、医療安全を進めていくことが、一般国民の最大の利益」と指摘。医療事故調査制度の設計に当たっては、WHOドラフトガイドラインに準拠し、事故について報告する者に対する「不可罰性」と、患者や報告者の個別情報の「秘匿性」を厳守する重要性を強調。医師自身が信頼できる仕組み作りのためにも、これら二つが重要であり、厚労省令やガイドラインも「不可罰性」と「秘匿性」が求められるとした。特に課題は「出口」であり、遺族に対し、何を説明、報告、通知するのかがポイントになるとした。



http://dmm-news.com/article/899616/
吉村泰典氏、産科最大の危機を乗り切る 背景にあった医師不足
2014.11.24 17:25 産経デジタル

 【話の肖像画】内閣官房参与・吉村泰典氏

 〈女性の活躍を推進する第2次安倍内閣で、内閣官房参与として少子化対策や子育て支援を担当する〉

 今は内閣府の少子化危機突破タスクフォースで少子化対策の提言をまとめたり、「少子化社会対策大綱案」を作る会議に参加したりしています。内閣官房参与というとわかりにくいですが、国の少子化対策や子育て支援についてのさまざまな政策立案に参加するのが仕事です。

 産婦人科医である私が政治に興味を持ったのは、日本産科婦人科学会の理事長として周産期医療の危機に対応したことがきっかけでした。

 〈平成19年に理事長となり、産科最大の危機と言っても過言ではない壁に向き合った。16年に福島県立大野病院で帝王切開した妊婦が失血死し、産科医が業務上過失致死と医師法違反(届け出義務違反)容疑で逮捕された事件の裁判が進んでいたのだ〉

 妊婦が亡くなられたことは大変悲しい出来事でしたが、医師の医療行為は正当でした。それなのに被告となってしまった医師には、「われわれも一緒に戦うから」と伝え、8人の刑事事件専門の弁護団を形成して裁判に臨みました。

 心強かったのは、外科系を中心に多くの学会が応援してくれたことです。外科医は「こういう状況ではメスを握れない」、産科医は「もう分娩(ぶんべん)はできない」と、現場に共通の危機意識が芽生えていました。判決が近づくにつれ学会に届くメールも増え、1日400通を超えたこともありました。現場の若い産科医からは「理事長は生ぬるい」「ストライキをしてでも、私たちの置かれた厳しい状況を訴えるべきだ」と怒りの声も寄せられました。判決が出る前の1週間は、胃がキリキリと痛む毎日でした。

 〈20年8月、福島地裁で無罪判決が出た〉

 もし有罪判決が出ていたら、日本の周産期医療は崩壊していたと思います。ただでさえきつく、訴訟リスクが高い現場。あの無罪がなければ、今の産科の姿はなかったでしょう。

 検察が控訴すればまた戦いが始まります。私たちは全ての医学会の会長に手紙を書き、応援をお願いしました。これに応え、日本医師会や日本外科学会など多くの団体が、控訴断念を求める声明を出してくれました。結局、検察の控訴断念で無罪が確定しましたが、この問題が医学会、特に周産期医療に与えた影響は大きいものでした。大野病院の医師が逮捕された後、奈良県で妊婦のたらい回しが2件起きました。そして20年には東京でも妊婦受け入れ拒否が起きた。これらはまさに、日本の周産期医療の危機的状況の縮図だったと思います。

 〈事件の背景には、産科医不足があった〉

 病院を退院するとき、「お大事に」ではなく「おめでとうございます」と言えるのは産科だけ。日本の妊産婦死亡率は米国の3分の1と実に優れています。ところが、それゆえに「無事に生まれて当たり前」という安全神話ができてしまい、妊婦が死亡したり死産だったりすると医療ミスが疑われ、医療訴訟になってしまう。その結果、産科医のなり手がいなくなってしまっていたのです。(聞き手 道丸摩耶)


  1. 2014/11/25(火) 05:26:24|
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11月23日 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20141123/CK2014112302000149.html
【群馬】
厚労省 適用外請求疑いで指導へ 群大病院 腹腔鏡手術の診療報酬

2014年11月23日 東京新聞 群馬

 厚生労働省は、群馬大病院が保険適用外の腹腔(ふくくう)鏡手術で診療報酬を請求していた疑いがあるとして、健康保険法に基づく指導を行う方針を固めた。不正の疑いが強まれば監査を実施、故意や重い過失を見逃したまま繰り返し請求するなど悪質性が高いと判断されれば保険医療機関の指定取り消しもあるという。
 厚労省によると、病院側は適用外の五十六例のうち、三十件ほどで診療報酬を請求したとしている。保険医療機関の指定が取り消されると、患者の受け入れが困難になる。



http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03102_04
【寄稿】
ハワイでのMedical-Legal Partnershipにおける取り組み
弁護士との協働により患者の問題解決をめざす

桑原 功光(ハワイ大学小児科レジデント)
医学界新聞 第3102号 2014年11月24日

 移民の国,アメリカ。ハワイもその例外ではなく,多くの移住者を受け入れてきた歴史があり,さまざまな人種が共存している。ハワイは明媚な観光地として名を知られるにもかかわらず,決して単なる楽園の島ではない。家賃,物価は著しく高く,生活費がアメリカで最も高い地域の一つである。

 その一方でハワイの求人は少なく,第1の産業である観光業に労働人口の約3分の1が従事している。第2の産業は軍産業で,この2つに公務員を加えると,ハワイの就業者の大多数を占めてしまう。結果として,残りの少ない求人に大勢の人が押し寄せることとなる。本土から楽園を追い求めてきたはずが,最終的にハワイを離れざるを得ないアメリカ人は多い。こうした事情の中でも,ハワイへ移住してくる移民は後を絶たない。

医学的な介入だけでは患者を救いきれない現実

 ハワイのオアフ島にKalihi(カリヒ)という貧困者層の多い地域がある。カリヒ地区はハワイに移住してきた移民が初めて根を下ろす地域の一つであり,従来はハワイアン系,サモア系,東南アジア系,フィリピン系が多かったが,最近はマイクロネシア圏内からの移民も増加している。Kokua Kalihi Valley(KKV)はそのカリヒ地区にあるクリニックで,1972年の創立からすでに40年以上が経過した。現在,クリニックでは内科,産婦人科,小児科,歯科の診療が行われているが,貧困層の診療を行っていると,医学的側面から介入するだけでは患者を救いきれない現実に直面することも多い。

 一例として「違法な立ち退き要求」がある。自閉症の患児を持つ家族が,その子が住居設備を壊してしまったことで,立ち退きを要求されたことがあった。社会的弱者である貧困層は交渉の余地を与えられず,幼い子どもを抱えたまま,路上生活をせざるを得ない状況に追い込まれる。ハワイでは,ホームレスが治療を要する病気に罹患していたり,妊娠していたり,幼い子どもを抱えている場合も珍しくない。

 こうしたハワイの貧困層の問題を憂いて,2009年に弁護士であるDina Shekが小児科医のDr. Chris Derauf と 一緒に “Medical-Legal Partnership for Children in Hawai’i(MLPC)1)”を立ち上げた。カリヒ地区の患者たちは,住居権の請求,通訳の援助,政府給付の取得,健康にかかわる法的支援を求めるために,弁護士が必要であった。従来,医師と弁護士はオフィスを別の場所に構えており,お互いの距離が物理的に離れていた。そのため,コミュニケーションが不足しており,同じ場所で患者を助けることなど思いもしなかった。

 KKVでは医師と弁護士が同施設内にオフィスを構えることで,物理的な距離の問題を解決し,別業種間の壁さえも乗り越えた。Dr. Deraufは必要に応じてMs. Shekを診察室に招き,診察室で共に患者の社会的問題の解決に取り組み始めた。Dr. Deraufが異動した後は,後任のDr. Alicia TurlingtonがMedical directorとして,Legal directorであるMs. Shekと共にKKVで勤務している。患者の需要に応えるべく弁護士チームは拡充を続け,Ms. Shekのみならず,他の弁護士スタッフやlaw fellow(法学部卒業後に特定の分野で勤務するトレーニング生)も加わった。こうしてMLPCでは,医師・弁護士間の連携を深めることで,ハワイの貧困層や移民層の医療・社会的な問題解決に取り組んできた。

 ハワイには医療的側面から法的擁護が必要とされる子が5万人はいると考えられている。MLPCは主にカリヒを中心とした地域を対象にしているが,要請があればハワイ全土の相談にも答えている。弁護士の仕事は,貧困層の子どもたちが学校に行けるための支援,適切な住居の斡旋,給付金を断られた家族の援助,子どもの後見人の認定や家庭内暴力など多岐にわたる。このように,MLPCチームの弁護士は地域住民との結び付きを深め,KKVはカリヒ地区での信頼を長きにわたり確かなものにしてきたのである。

次世代を担う人材育成の場としての一面も

 Medical Legal Partnershipの構想は,1993年にボストン大医学部で始まり,全米中に広まった。その数は現在,全米50州のうち36州262施設に上り,各地で医師と弁護士の連携が行われている。

 KKVはハワイでは唯一のMedical Legal Partnership施設である。設立にあたっては,The William S. Richardson School of Law(ハワイ大法学部)とKKVが協定を結んでいる。MLPCに所属する弁護士の給与は奨学金とハワイ大法学部から支払われている。また,法学部生が “pro bono”(“無料の”を意味するラテン語。ボランティアの意)として,KKVで弁護士の活動を援助する。それにより,医療と司法のコミュニケーションや健康に影響する社会的条件を学び,多様な地域社会と密接にかかわりながら働く機会が与えられている。

 MLPCの活動は主に3つの要素から成り立つ。

1)法律相談:KKVを訪れる低所得層の患者たちに,弁護士が適切な法律支援を無料で行う。
2)人材育成:法学部生,医学生,看護学生などさまざまな学生や小児科レジデントをKKVで受け入れ,interdisciplinary education(多業種間にわたる教育)を提供することで,MLPCに精通した次世代の人材を育てる。また,健康にかかわる法律や,社会的条件を学ぶ機会を提供している。
3)支援運動や政策変更:改正が必要な政策があれば,その変更を政府に求める。例として,マイクロネシアの住民リーダーと共に,地域や国における健康上の国策問題を政府に届ける運動を行っている。

 また,ハワイ大の小児科には,3年間の研修中に“community pediatrics(地域小児科)”というローテーションが数か月間あり,この間に小児科レジデントは私を含めて,みなKKVで弁護士たちと勤務する貴重な機会が与えられている。日本から来た私にとっては,かけがえのない体験を得ることができた。

今後日本でも起こり得る医療・社会問題解決の糸口に

 アメリカでは医師・弁護士の連携チームが必要になるほどに,貧困層や移民者の生活は問題となっているが,日本の実状はどうなのだろうか。実は,日本の貧困率は年々増加しつつあり,厚生労働省が2014年7月にまとめた国民生活基礎調査2)によると,日本人の約6人に1人は相対的な貧困層に分類される。また,OECD(経済協力開発機構)の2009年の統計3)によると,OECD加盟国30か国(当時)のうち,日本は相対的貧困率が第5位(16.0%)であり,メキシコ(20.9%,2008年),トルコ(19.3%),チリ(18.4%)米国(16.5%)に次ぐ貧困率の高さである。また,日本では少子高齢化に伴い生産年齢人口の減少が深刻化する中,海外から労働力を積極的に受け入れようという意見もある。このように日本でも貧困や格差の拡大,外国人労働者の雇用問題が近年議論になりつつあり,従来の医師,弁護士の体制では解決が困難な医療・社会的問題が出てくることが十分に予想される。

 疾病の罹患を防ぐことを目的とした医療を“preventive medicine(予防医学)”というが,患者が深刻な社会的状況に陥るのを未然に防ぐ “preventive law(予防法務)”という新しい概念が認知されつつある。KKVでは,社会的弱者となりやすい移民層や貧困層に,医師と弁護士が協働して医療・社会的擁護を行うことで,患者の健康と社会的問題が深刻化することを防ぐ試みを行っている。ハワイのあいさつ “ALOHA”は,「こんにちは」というあいさつにとどまらず,調和と他者への尊敬といった深い意味が込められている。ハワイのMLPCはそのALOHA精神を含有している。そして,そのALOHA精神を宿すMedical-Legal Partnershipの存在は,日本で将来起こり得る医療・社会的問題解決の一つの糸口となるかもしれない。

謝辞:本稿の作成でお世話になったAlicia Turlington,MD(MLPC medical director),Dina Shek,JD(MLPC legal director),その他関係者各位に心から感謝を申し上げます。

参考URL
1)Medical-Legal Partnership for Children in Hawai’iウェブサイト
 http://www.mlpchawaii.org/
2)厚労省.平成25年国民生活基礎調査の概況.
 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/dl/16.pdf
3)OECD iLibrary. Income Distribution and Poverty: Poverty rate (50% median income), percentage.
 http://stats.oecd.org/Index.aspx?QueryId=47991

桑原功光氏
2001年旭川医大卒。岸和田徳洲会病院での研修中に子どもたちの笑顔に魅せられ小児科医となる。都立清瀬小児病院,長野県立こども病院新生児科,在沖米海軍病院,都立小児総合医療センターER/PICU勤務を経て,12年より現職。屋久島や徳之島など離島医療の経験も持つ。ハワイでのレジデント修了後は小児神経発達学・医学教育学の道に進む予定。



http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03102_05
The Genecialist Manifesto / ジェネシャリスト宣言  
「ジェネラリストか,スペシャリストか」。二元論を乗り越え,“ジェネシャリスト”という新概念を提唱する。
【第17回】
ジェネシャリストと人的効率

岩田 健太郎(神戸大学大学院教授・感染症治療学/神戸大学医学部附属病院感染症内科)
週刊医学界新聞 第3102号 2014年11月24日

(前回からつづく)

 プライマリ・ケアに長けたジェネラリストがいたほうが,人的効率は良くなる――。  それは,かつて言われたように「ゲートキーパー」として機能するからではない。ゲートキーパーという概念は,専門医にかかる前の「露払い」的な役割をプライマリ・ケア医に持たせようというものである。これによって専門医を受診する患者が減り,医療費は減るだろう,といった目算を言う。



 しかし,プライマリ・ケア医/ゲートキーパー論はうまくいかなかった。コンサルテーション文化が強く,医療訴訟恐怖が強いアメリカでは,プライマリ・ケア医は容易に専門医にコンサルトしてしまうのである(詳しくは,拙著『悪魔の味方――米国医療の現場から』(克誠堂出版)を参照されたい)。プライマリ・ケア医は「ゲートキーパー」として機能しなかったし,紹介業務などの書類仕事が増え,むしろプライマリ・ケア医の業務を圧迫する結果にすらなった。アメリカではプライマリ・ケアの人気は落ちているが,その原因の一つに「ペーパーワークの増加」があるという1)。

 確かに,日本でも特定機能病院を受診する場合はかかりつけ医の紹介状を必要とするなど,「ゲートキーパー」としての役割を,プライマリ・ケア医に求めるやり方がやんわりと採られている。ただ,実際には,初診料を払えば(例えば)神戸大病院を受診できるし,ぼくの外来にもそのように紹介状なしでやってくる患者も少なくない。このへん,アメリカほどルールはガチガチではないのだ。



 まあ,ゲートキーパーといっても程度問題である。いくらプライマリ・ケア医が「なんでも診る」からといって,虫歯になったときも歯医者に行かずに,「まずはかかりつけ医にかかってから」はナンセンスであろう。もちろん,「虫歯だと思っていたら,実は心筋梗塞だった」という事例もあるだろうけど,これは“極論的例外”というもので,例外事項のために物事を過度に一般化するのは愚かなことだ。

 では,転んで骨折したときはどうか。この場合もまずはかかりつけ医に,というよりは,すぐに救急病院か整形外科医にかかったほうが効率的だと思う。もちろん,プライマリ・ケア医のなかには骨折を整復し,ギブスを巻くことができる人もいる。ぼくも北京の国際診療所に勤務していたときはギブスを巻いていた。外国とか,へき地の診療所のような特殊なセッティングであればそういうことは必要だと思うが,ある程度大きな都市であれば,「まずはかかりつけ医」は非効率だ。眼科疾患,皮膚科疾患,耳鼻科疾患,産婦人科疾患などについても同様であろう。

 昔,うちの親戚は「やっぱり医療は大学病院じゃなきゃ」と風邪をひいても近所の大学病院に通院していた。これはさすがにやりすぎで,大学病院は患者で溢れかえってしまう。第一,大学病院の医者はたいてい風邪とかの診療は苦手だし。しかし,かかりつけ医をガチンガチンのゲートキーパーに仕立て上げると,これはこれで問題であり,かかりつけ医には「紹介状を書くだけ」の患者が増えてしまう。



 プライマリ・ケア医の人的効率は,ゲートキーパーとしてのそれではなく,複数の問題を抱える患者に対して「まとめて面倒を見る」ことができるからだとぼくは思う。

 例えば,アトピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎,ぜん息の患者を,皮膚科医,耳鼻科医,眼科医,呼吸器内科医で分担して診療すると,それは無駄が多くなるし,薬が重なったりしてリスクすらある。この場合,プライマリ・ケア医が一手に患者を引き受け,まとめて治療してしまえば治療はよりうまくいきやすくなり,患者もあちこち別々に通院しなくてよいから楽であろう。高血圧,糖尿病,それに伴う慢性腎臓病(CKD)を持っていて,おまけに喫煙者といった患者においてもやはり同様で,個別に専門医にかかるよりは,プライマリ・ケア医が包括的に診療したほうがうまくいく可能性が高い。

 しかしながら,アトピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎,ぜん息の患者で,仮にアトピーが重篤な場合はどうだろう。プライマリ・ケア医では手に負えないような専門的治療を患者が必要とする可能性だってある。

 この場合,プライマリ・ケア医は皮膚科医やアレルギー専門医に紹介して患者を診てもらうわけだが,もしこの皮膚科医にプライマリ・ケアの能力があったら,すなわち「ジェネシャリスト」であれば,話は楽である。重篤な皮膚炎のみならず,鼻炎も結膜炎も,ぜん息も一緒に診てもらえるのだから。

 こうした疾患は皆,慢性疾患なので,長期にわたるフォローが必要になる。そういう意味でも,専門医がプライマリ・ケアも合わせて行い,アレルギー全般,そして患者全般も長きにわたって継続診療してもらえばよいのだ。

 このような「ジェネシャリスト」をぼくは何人か知っている。重篤なぜん息持ちの患者は,プライマリ・ケア医と専門医を行ったり来たりするより,呼吸器専門医をかかりつけ医にもって,かつ彼・彼女がプライマリ・ケア“も”提供したほうが,効率が良い。医療のアウトカム(それが何であれ)も良さそうである。膠原病(結合組織病)患者しかり,エイズ患者しかり,ALS患者しかり,である。慢性の難治性の疾患を持つ患者の治療においては,専門医かつジェネラリストという,「ジェネシャリスト」がもっともふさわしい存在なのである。



 大学病院にはたくさんの患者が送られてくる。特定の疾患を治療し,ある程度患者が安定したとき,「地域連携」といって,かかりつけ医に患者をお戻ししようと思う。

 しかし,それが案外うまくいかない。理由はさまざまだが,(たとえ安定期であっても)その疾患の専門性からして診ることができない,と言われるのである。例えば,エイズ患者を引き受けてくれるプライマリ・ケア医は稀有な存在である。安定期のエイズは糖尿病のマネジメントとかなり似ているにもかかわらず,である。

 しかし,感染症をきちんと勉強したプライマリ・ケア医であれば,安定しているエイズ患者の診療にはまったく苦痛を覚えないはずだ。通常の医療を継続しつつ,抗ウイルス薬などのエイズ診療も継続可能であろう。こうしてエイズは「普通の病気」に転じていくことができる。一種のノーマライゼーションだ。

 人的効率などというと金,資本主義というダーティーなイメージが強いが,そうとは限らない。患者にとっての快適レベルが最適になる,という意味でも効率は重要なのである。日本の少ない医療リソースを最大化する,という意味でもそうなのである。

(つづく)

◆参考文献
1)Where Have All the Primary Care Doctors Gone? The New York Times. Well.
http://well.blogs.nytimes.com/2012/12/20/where-have-all-the-primary-care-doctors-gone/



http://news.livedoor.com/article/detail/9499622/
盲腸の手術に300万円―アメリカの医療費は超高い
2014年11月23日 10時37分 マイナビウーマン / livedoor

どんなにお腹が痛くても、歯が痛くても体調が悪くても我慢せず気軽に病院に行けるのは「国民健康保険」があるからです。

アメリカでは日本と違い、保険の加入が任意のため、加入している人としていない人がいます。

そのため保険に加入していない人は、病院や歯医者に行ったあと非常に高い医療費に目が飛び出しそうなほど驚くことが多いのです。今回はその請求書の一例を紹介しましょう。

●2億4千万円
この請求書には詳しい病名は書いていませんが、おそらく手術費用、入院費用そして治療費が含まれているものと思われます。一生かかってもとても払いきれないような値段ですね。

●腰の手術 1千万円
腰の手術をするだけで、なんと1千万円もかかってしまうのがアメリカ。この請求書には手術そのもののお金は含まれていないそうなので、さらに1千万円程追加される可能性があります。

●腹痛の検査 125万円
突然お腹が痛くなることってありますよね。この患者さんも夜中に腹痛でいてもたってもいられなくなり、病院に行きました。検査をして翌朝病院を出たのですから、そんなに長い時間いたわけではありません。約6時間の滞在で、この値段!ああ恐ろしや、アメリカの医療費!

●救急車で運ばれて、軽い検査 120万円
これも上記と似たようなケースです。救急車代と二日間の軽い検査入院で120万円。

●簡単な手術 1355万円
特に全身麻酔を使うような複雑な手術ではありませんが、1,355万円も請求されてしまいました。複雑な手術の請求書を見るのが怖いですね。

どうでしょうか。

これらの請求書を見ていると、日本では全員が国民健康保険に入らなければならないという義務の大切さがよくわかりますね。

アメリカに行く際は、任意の保険に加入するのをお忘れなく。

US medical bills
http://www.damncoolpictures.com/2014/01/us-medical-bills.html


  1. 2014/11/24(月) 06:57:00|
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11月22日 

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201411/20141122_13011.html
仙台市立病院 精神科医1人めど
2014年11月22日土曜日 河北新報

 常勤医の不在で入院患者の受け入れを休止している仙台市立病院(太白区)の精神科に2015年度、東北大病院の医師1人が常勤医として着任するめどが立ったことが21日分かった。ただし、病棟再開には、さらに医師を補充する必要がある。
 同日の市議会健康福祉委員会で、遠藤一靖病院事業管理者が「中核となる精神保健指定医1人が、来年4月から常勤できる見通しとなった」と明らかにした。
 精神科は、昨年5月に常勤医が1人となり、病床を休止。ことし3月にはその医師も辞め、11月1日に移転した新病院の精神科病棟(50床)を稼働できずにいる。
 入院患者の受け入れ再開には、医療保護入院を判断できる保険指定医が複数必要となる。
 遠藤管理者は「着任する医師を中心に準備を進めながら、引き続き医師の確保を図る。できるだけ早く体制を整え、再開したい」と述べた。
 新病院は、身体疾患を併せ持つ精神疾患患者を積極的に受け入れられる24時間365日対応の精神科救急体制の構築を目指している。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=108624
腹腔鏡 死亡数調査へ…肝胆膵外科学会
(2014年11月21日 読売新聞)

 群馬大病院(前橋市)で保険適用外で腹腔鏡を使う高難度の肝臓手術を受けた8人が死亡した問題を受け、肝臓手術の専門家でつくる日本肝胆膵かんたんすい外科学会は20日、手術実績の多い全国の医療機関を対象に、腹腔鏡手術の死亡数について実態調査することを決めた。全国的な実態を把握し、安全性を検証する。

 調査対象は、同学会が一定の手術実績があると認めた大学病院やがんセンターなど214施設で、対象期間は2011~14年。肝臓、胆道、膵臓の腹腔鏡手術で保険適用、適用外いずれも実施件数と手術後90日以内の死亡数を調査する。

 保険適用外の手術は、病院の倫理審査で承認を受けたかどうかも調べる。来年1月末までに回答を求め、年度内に結果をまとめる。

 同学会理事長の宮崎勝・千葉大教授は「群馬大病院の問題はまだ詳細がわかっていないが、通常より死亡数が多いと思う。一般の方々にも安全性への懸念が出ており、無理のない範囲で腹腔鏡が活用されるよう対策をとりたい」としている。

不正請求疑い監査へ 厚生労働省は、群馬大病院が保険適用外の手術で診療報酬を不正請求していた疑いがあるとして、健康保険法に基づく指導・監査を行う方針を固めた。同病院は10年から14年の間に保険適用外の腹腔鏡手術を受けた約30人で診療報酬の請求をしたとしている。調査で悪質性が高いと判断されれば、保険医療機関の指定が取り消され、患者の受け入れが困難になる。



http://www.asahi.com/articles/ASGCN4DN1GCNTLTB004.html
鹿児島)かかりつけ医の認定制度、県が創設へ
中島健2014年11月22日03時00分 朝日新聞デジタル

 県は来年度から、身近で何でも相談でき、専門医や介護などとのつなぎ役を果たす「かかりつけ医」の認定制度を、県医師会に委託して始める。27日開会の定例県議会に、かかりつけ医の啓発費など626万円を含む13億8300万円を増額する一般会計補正予算案を提出する。

 県保健医療福祉課によると、認定制度は福岡県医師会が今年度、全国で初めて導入した。高齢者らが在宅で介護や医療を受けながら暮らすためには、医療と介護をつなぐ総合医的役割が求められているという。

 認定は、一定の研修を受けた医師に対し、医師会が行う。かかりつけ医が身近にいない患者が総合病院を受診することが、勤務医の忙しさや医療費の増加につながっているため、県は認定制度をこうした課題の改善につなげたい考えだ。

 補選予算案ではほかに、台風19号などで破損した港湾や土砂除去などの災害復旧対策費1億4300万円も計上する。(中島健)



http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/m20141122ddlk42040326000c.html
済生会長崎病院:手術後患者死亡、遺族が法人提訴 /長崎
毎日新聞 2014年11月22日 地方版〔長崎版〕

 済生会長崎病院(長崎市片淵2)で手術を受けた長崎市内の男性(当時64歳)が死亡したのは術後の処置が適切ではなかったためだとして、遺族が病院を運営する社会福祉法人・恩賜財団済生会(東京)に約4700万円の損害賠償を求める訴訟を長崎地裁に起こしたことが分かった。提訴は10月21日付。

 訴状によると、男性は2012年12月25日に同病院を受診。胃がんと診断され、13年1月11日に胃の切除手術を受けた。術後に消化管からの出血が続いたため、病院は輸血による経過観察をしていたが、翌12日に容体が急変。14日に消化管出血で死亡したとしている。原告側は出血のコントロールを怠ったことが死亡の原因だと主張している。

 病院側は「処置自体にミスはなかったと判断している。裁判で事実を明らかにしていきたい」と話している。【竹内麻子】



http://www.yomiuri.co.jp/national/20141121-OYT1T50030.html
厚さ3cmタオルを体内に置き忘れ、執刀医提訴
2014年11月21日 23時26分 読売新聞

 相模原中央病院(相模原市中央区)で手術を受けた際、体内にタオルを置き忘れられたとして、同区の会社員女性(40)が20日、執刀医と同病院に500万円の損害賠償を求める訴えを横浜地裁相模原支部に起こした。

 訴状などによると、女性は昨年5月2日、虫垂炎で入院。腹膜炎の疑いがあるとして、同7日に女性医師の執刀で開腹手術を受け、術後、激しい痛みを訴えた。翌8日、レントゲン検査で不自然な陰影が見つかり、別の医師が再び開腹手術をし、置き忘れていたタオル(縦44センチ、横29センチ)を取り出した。タオルは四つに折りたたまれ、厚さは3センチあった。その後、女性は病院側の不誠実な対応でうつ病になったと訴えている。 同病院は「個人情報なのでコメントできない」としている。



http://www.asahi.com/articles/ASGCP5WKTGCPPLPB00M.html
高知)高知大医学部生、馬路中学校で授業 高校から村外
根岸敦生2014年11月23日03時00分 朝日新聞デジタル

 高知大医学部の学生たちが馬路村立馬路中学校でキャリア教育の授業を開いた。高校からは村外に出ることになる同村の生徒らに社会の見聞を広げてもらうのが狙いだ。

 授業があったのは21日。中学2、3年生12人を前に、医学部医学科3年の平山崇さん(22)、同1年の杉本祥平さん(19)、同学部看護学科4年の岸本優妃さん(22)の3人が講師を務めた。

 3人は同大学の地域医療研究会(ARMS)のメンバーで、勉強の意味や、現在の進路を選んだ理由について話した。岸本さんは「看護師は人間を相手にする仕事。これでベストということはなく一生勉強して自分を磨いていけると思って選んだ」と伝えた。

 1年生の杉本さんは「受験勉強は人生の練習だったと思う」、3年生の平山さんは「教科の好き嫌いで勉強するのではなく、幅広く勉強すること。それぞれの勉強は、あらゆる領域につながっている」と穏やかな口調で話した。

 授業の後、杉本さんは「教師も一度は目指した仕事。経験してみると本当に難しいと思った」、平山さんは「緊張して頭が真っ白になりました」と振り返った。ARMSのメンバーは地域医療の実情を学ぶために同村を訪れたり、夏休みに塾のない村で勉強を教える「半熟たまご塾」を開いたり、交流を重ねている。(根岸敦生)


  1. 2014/11/23(日) 06:37:10|
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11月21日 

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/44314.html
埼玉の救急医療、崩壊の危機から救え!- 市民委員が提言書、知事と県医師会長に提出
( 2014年11月21日 13:30 ) キャリアブレイン

 埼玉県の脆弱な救急医療などの改善を求める提言書を、市民団体の関係者や大学生らの“市民委員”で構成された医療会議がまとめ、20日に上田清司県知事と県医師会の金井忠男会長に提出した。昨年1月、救急搬送時に病院から30回以上断わられた男性が死亡した事案を踏まえ、報告書では、軽症から重症までの患者を受け入れるER機能を持つ病院の整備や、救急医療機関への財政的な支援などを求めている。【新井哉】

 医療会議の委員らは、県が医療機関の充実した東京都に頼ったことから、人口10万人当たりの医師数が全国ワースト1となり、救急医などの医師や医療施設が不足している現状を問題視。報告書では、「救急医療を崩壊の危機から『救う』ために、県民や医療関係者、事業者、行政は、自覚と責任を持って行動する」と明記したほか、県内の医療システムを「将来にわたり共に守り育てる」とし、県民を含めて全県的に関心を持つことが医療崩壊を防ぐことにつながるとの考えを示した。

 特に救急医療体制を立て直すことが喫緊の課題となっているため、▽ER機能を持つ医療機関の整備▽積極的に救急医療を提供している医療機関に対する財政的な支援の重点化▽二次救急輪番医療機関の機能強化など休日・夜間診療の充実▽耳鼻咽喉科や眼科など特殊救急医療体制の整備―が必要とした。

 また、需要が多い初期・二次救急については、「診療する総合診療医を育成する」としたほか、限られた医療資源を有効活用するため、県民に対しても「不要不急の救急受診をやめ、救急車の適正利用に努める」と求めた。

 このほか、超高齢社会に備え、県を挙げて地域包括ケアシステムの整備を進めることに加え、医療費の抑制や医療の地域格差を解消する必要性も挙げた。

 今年5月から10月まで計6回開催された医療会議では、座長を努めた城西大経営学部の伊関友伸教授や市民団体の関係者、大学生らが、救急や在宅医療にかかわる医師らを参考人として呼び、現場の声を聞いたほか、2010年に約59万人だった75歳以上の高齢者が25年には倍増するといった県内の課題などを議論してきた。



http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20141121ddlk28040406000c.html
伊丹病院:出産受け入れ再開へ 阪大病院から医師確保 /兵庫
毎日新聞 2014年11月21日 地方版

 伊丹市の藤原保幸市長と宝塚市の中川智子市長が20日、大阪大学病院(大阪府吹田市)から医師を確保し、両市が連携することで市立伊丹病院での出産受け入れを再開するとともに、宝塚市立病院の産婦人科外来体制を強化すると発表した。

 この日、伊丹市役所であった記者会見で明らかにした。伊丹病院は2014年度から、宝塚市立病院は08年度から、それぞれ医師不足により出産の受け入れを休止し、外来診察を続けている。受け入れ休止後、伊丹市では出生数の半数以上が市外で出産しており、産科施設の不足が指摘されていた。一方、宝塚市は高度な産科医療に対応できる施設が求められていた。

 伊丹病院では来秋までに出産受け入れを再開し、年間約300件を受け入れる予定。また、来年5月から婦人科の手術や夜間緊急手術にも対応する。宝塚市立病院では、リスクの高い妊娠外来を受け入れ、手術が必要な場合は伊丹病院へ紹介する。高度な処置を必要とする症例については、大阪大病院へ搬送する方針。【米山淳】

〔阪神版〕



http://www.news-postseven.com/archives/20141121_288353.html
コラム
【レッツトライ!】文系が解いても興味深い!考えさせられる医師国家試験3選

2014.11.21 11:30 NEWSポストセブン

「もっと理系科目ができていたら、医者を目指していたのに…」という文系の方も多いのではないでしょうか。でも、医学部の学生さんって卒業した後、どうやって医師となるのか、ということはあまり知られていない気がします。

まず大前提として、医師免許を取得するには、医学部の最終学年6年生の時に受験する医師国家試験で合格することが必要。それから研修医を経て、医師となるわけですが、今回は医師免許を取るために必要な国家試験の問題の中から文系でも、いや、文系だからこそ思わず考えさせられる問題を3つご紹介したいと思います。

■出産後から「潔癖」になった(100回医師国家試験)

30歳の女性。昨年第一子出産後、赤ん坊に汚れが付いてはいけないと過剰に考えるようになった。外出から帰ってくるとすぐ衣類を着替え洗濯し、家の中の全てを毎朝消毒しないと気がすまないようになってきた。

最も考えられるのはどれか。
a 適応障害 b 強迫性障害  c 解離性障害 d 社会不安障害 e身体醜形障害

答えは、b。不合理だと分かっていても、その行動を繰り返してしまう精神疾患の一種だそう。よくテレビで芸能人が「潔癖」であることが面白おかしく取り上げられていますが、笑い事で済まされない場合も少なくはないようです。

■芥川龍之介の抱えていた疾患は?(104回医師国家試験)

芥川龍之介著「歯車」の一部を以下に示す。
僕の視野のうちに妙なものを見つけ出した。妙なものを?—と云うのは絶えずまわっている半透明の歯車だった。僕はこう云う経験を前にも何度か持ち合わせていた。歯車は次第に数を殖やし、半ば僕の視野を塞いでしまう、が、それも長いことではない、暫くの後には消え失せる代わりに今度は頭痛を感じはじめる、—それはいつも同じことだった。

「僕」の症状から最も考えられる疾患はどれか。
a 緑内障 b 片頭痛  c 脳内出血 d 緊張型頭痛 e 慢性硬膜下血腫

この答えは、bの片頭痛。「絶えずまわっている半透明の歯車」は片頭痛が起きる前兆と考えられるのだそうです。文学的な比喩ではなかったなんて文系からすると、何だか元も子もない気がして、悲しい思いがするのではないでしょうか。ですが、医者は些細なヒントからも疾患を見つけ出すようです。こうやって文学作品まで国試の問題にするなんて驚きですね。

■体が自分のものであるという感覚がない(102回医師国家試験)

25歳の男性。大学院に在籍し毎日研究に励んでいるが、ここ半年思うようにはかどらず焦っていた。最近、何をやっても実感がわかず、自分の体さえ自分のものであるという感覚がない。町並みも人々も妙によそよそしく現実感がないように感じられる。

症状はどれか。
a 錯覚 b 妄想  c 離人 d 両価性 e 感情鈍麻

答えは、c。これは、自意識に見られる障害だそうですが、文系からすると、「これが病気となると、偉大な作家たちは一体どうだったのだろうか…」という気がしてくることでしょう。「自分の体さえ自分のものであるという感覚がない」だなんて小説のワンフレーズとしてどこにでも登場しそうです。

夏目漱石は著書『吾輩は猫である』の中で、自身がモデルと思われる珍野苦沙弥先生の日常生活を猫の視点から面白く描いていますし、安部公房は自身の著書『棒』で、「気がつくと私は一本の棒になっていた。」と、ビルから落下する人を他の人を「棒」として表現しました。

「こんな症状を感じたことがある…」と思ってしまった筆者は、不謹慎なのかもしれません。病気とそうでないものをどこでどう線引きをし、診断しているのでしょうか。医者が患者を診断するのはとてもナイーブなこと。難しいことだということが実感させられます。

いかがでしょうか。問題を読みながら、「これだけの情報で診断する医者ってまるで探偵みたい!」などと文系の筆者はのん気に思ってしまいましたが、実際の現場では限られた情報だけで、正しい判断を行ない、病気を見つけなくてはならないのだから、当然といえるのかもしれません。名探偵のように疾患を見つけ出し、解決してしまう、お医者さんが増えることを期待するばかりです。

(文/しらべぇ編集部・アサトー)



http://www.sankei.com/west/news/141120/wst1411200067-n1.html
「術後、大腸が破け腹膜炎起こしていたのに気付けず」滋賀・高島市民病院、医療ミス5千万円支払い 
2014.11.20 22:54 産経ニュース

 滋賀県高島市は20日、高島市民病院で今年3月、50代の男性が手術後に死亡し、遺族に対し約5300万円の賠償金を支払い裁判外の和解をすることで合意したと発表した。病院は「術後に大腸が破けて腹膜炎を起こしていたのに気付けず、適切な処置を取らなかった」としている。

 病院によると、男性は2月に大腸の一部の摘出手術を受け、人工肛門を使用。経過が良好だったため3月14日、人工肛門を閉鎖する手術を受けたが、翌15日深夜から容体が悪化し、同25日に敗血症で死亡した。

 男性は15日昼から腹部が張った状態だったが、担当医師は腸閉塞と判断し、投薬などを続けていたという。

 病院は「術後管理のマニュアルを強化し、再発防止に努める」としている。



http://the-liberty.com/article.php?item_id=8794
下村博文文科相の「金の疑惑」相次ぐ 板橋区選出の下村氏、権力で政治資金を集める?
2014.11.21 ザ・リバティweb

週刊誌「フライデー」(10月17日号)が、下村氏(写真左)が東北薬科大の高柳元明理事長からお辞儀をされた様子を掲載した。
20日に公表された政治資金報告書によると、下村博文・文部科学大臣が代表を務める自民党東京都第11選挙区支部(板橋区)が、文科省から補助金を交付した2つの学校法人から計10万8千円の献金を受けたことが判明した。5月に提出した同報告書に記載されていた。11月20日付朝日新聞(夕刊)が報じた。

寄付者名を代表者個人に修正した下村氏の事務所は、同紙の取材に対し「個人の寄付を、その方の肩書きである法人の寄付と誤解していた」と話し、違法行為に当たらないと説明。しかし、政治資金規正法では、国から補助金を受け取った団体から、1年以内の政治献金を禁止している。神戸学院大学の上脇博之教授は、「補助金を受けた学校法人が一時的にでも献金を負担すること自体、違法性が高い」と同紙で述べている。

これは、政治資金規正法の抜け道を使った違法行為である疑いが強い。10万円程度の少額とはいえ、法令遵守の意識が低いと言わざるを得ない。
実際、下村氏に対する疑惑はこれだけではない。先月発刊された週刊誌「フライデー」は、下村氏本人が資金集めに勤しむ様子を掲載した。

記事は、9月27日、下村氏の後援団体「東北博友会」が仙台市の一流ホテルで開いた講演会の様子で、下村氏が約20分間の講演を行ったもの。これに先立つ8月末、医学部開設を申請していた東北薬科大学が、医学部としては37年ぶりに認可され、会場には、教育・医療関係者らが集まった。もちろん、同大の理事長の姿もあり、挨拶を終えた下村氏に頭を下げ、握手を求めた。会費1万円を徴収した講演会は、医学部新設を祝う集会のようなものだったという。

日本大学の岩井奉信教授は、同記事の中で、「参加する側としては、パーティ券を買うのと同じ気持ちですよね。(中略)文部科学大臣という許認可権を持っている人ですから、当然、大学関係者は買うでしょうね」と述べ、下村氏の講演会に批判的な見方を示した。

スキャンダルと言えば、先日、小渕優子・松島みどり両大臣が辞職し、国会が空転した騒ぎがあった。しかし、与党を批判すべき野党側は、選挙戦に突入したことで、下村氏を追及する余裕はない。冒頭の報告書の修正も、そのごたごたに乗じてうやむやにしようとした感が否めない。許認可権を持つ立場を露骨に利用する人物が、果たして大臣に相応しいのか。

疑惑がつきまとう下村氏は、当然、説明責任を果たすべきだ。人の道を教える教育に携わる人間であればこそ、である。(山本慧)



http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20141121ddlk22040084000c.html
医療ミス:沼津市立病院で女性死亡 看護師、薬剤投与を誤る /静岡
毎日新聞 2014年11月21日 地方版

 沼津市立病院(後藤信昭院長)は20日、今年10月3日に県東部の女性入院患者(88)を死亡させる医療事故を起こしたと明らかにした。点滴投与すべきカリウム製剤を男性看護師(28)が誤って静脈注射で投与し、直後に女性が死亡した。

 病院によると、女性は腸炎などのため今年8月25日から入院。利尿剤の副作用で血液中のカリウム成分が低くなったため、10月3日、主治医がカリウム製剤投与を指示した。指示文書には点滴投与を意味する「ボトル内に混注」とあったが、看護師は静脈注射で投与してしまった。点滴器具には側管があり、側管から薬剤を注入すると点滴液で薄まらず原液のまま静脈注射になる構造だった。看護師は「次の作業が頭の中にあり、つい静脈注射をしてしまった」と話しているという。

 病院は同日、沼津署に事故を連絡するとともに、副院長を委員長とする事故調査委員会を設置。事故調の報告に基づき、11月6日から(1)病棟で管理していたカリウム製剤を薬剤部で一括管理(2)静脈注射できない構造のカリウム製剤に変更(3)指示文書に静脈注射禁止を意味する「禁ワンショット薬」と表示(4)看護部での研修実施−−の再発防止策を実施したという。看護師は自宅謹慎中。警察の捜査などを待ち処分する。

 病院は20日の市議会民生病院委員会で事故を報告した。後藤院長は「市民の命を預かる病院にあるまじき事故。誠にすみませんでした」と陳謝した。【石川宏】



http://www.asahi.com/articles/ASGCN5TH3GCNUTIL02H.html
入管で外国人男性死亡 法務省「常勤医の不在が問題」
2014年11月21日03時51分 朝日新聞デジタル>

 不法滞在の外国人などを収容する東日本入国管理センター(茨城県牛久市)で3月、外国人男性2人が相次いで死亡する事案があり、法務省は20日、1人が体調の異変を訴えたにもかかわらず医師に受診をさせないなど、医療態勢に問題があったと発表した。常勤の医師がいないため、今後、常勤医を確保するなどの改善を図るという。

 問題があったのは、国外退去を命じられて収容されたカメルーン人男性(43)への対応。男性は3月30日朝、意識がない状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。

 同省の調査によると、男性は16日に脚の痛みを訴えたが、医師の診察は27日だった。その後も胸の痛みなどがあったが、土日で非常勤の医師もおらず、外部の医師にも相談しなかった。

 同省入国管理局は「診療を受けていたら助かった可能性は否定できない」と説明。センターは2012年度から常勤医が不在だといい、今後は、非常勤や民間の医師に速やかに判断を仰ぐよう改善するという。

 一方、食事中にのどを詰まらせて死亡したイラン人男性(33)の対応について、同局は「適切だった」と説明した。



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1411/1411058.html
SNSによる医療情報の拡散が威力を発揮するとき,しないとき
[2014年11月21日] MT Pro / Medical Tribune

 コミュニケーションの向上や情報格差の解消に有効として,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の活用が進んでおり,医療関連情報についても例外ではない。しかし,SNSの活用による医療情報の拡散が威力を発揮するときとそうでもないときがあるようだ。最近発表された2つの情報を紹介する。

ナイジェリアのエボラ流行でSNSキャンペーン,混乱の収集図る

 空前の規模となった西アフリカのエボラ流行。7月20日,リベリアからの旅行者によるエボラウイルス病(EVD)の持ち込みにより,ナイジェリアでもEVDが集団発生した。しかし,政府の緊急対策が効を奏し,10月20日には同国内での流行終息が公式に認められた。11月19日のBMJ特集記事(2014; 349: g69466)は,同国のEVD流行ではSNSによる正確な医療情報の拡散やデマ情報の修正が市民の混乱収集の一助となったとの分析を示している。

 記事によると,ナイジェリアでのEVD国内発生を受け,同国の歯科医Lawal Bakare氏がツイッターアカウント(@EbolaAlert)を作成。正確な医療情報の提供や情報交換の場を設けた。同アカウントのフォロワーは数週間で7万6,000人に達したと記されている。

 同アカウントでは刻々と変わるEVDに関する状況,安全かつ尊厳ある埋葬の方法や手指衛生など環境および個人レベルの感染予防に関する世界保健機関(WHO)など公共機関のアドバイスのリンクを提供。

SNSによるデマ拡散で死亡例,正確な情報の拡散が重要に

 それほど珍しいことをしているように見えないかもしれないが,緊急事態で情報伝達の速度やその内容は時として命に関わる。特集記事では同国内でのEVD発生時,SNSで住民に対し「食塩水を大量に飲むと良い」といったミーム(インターネット,SNSを介して広まる流行りネタ)により,それを実行した2人が死亡し12人が入院したとの報道を紹介。

 こうしたパニックによる誤った情報の拡散や誤解を防ぐため,メディアや当局による正確かつ迅速な医療情報の拡散が重要と特集記事は指摘している。英国放送協会(BBC)やWHO,米疾病対策センター(CDC)が,EVDや感染予防に関する医療情報をあらゆるSNSツールを用いてナイジェリアの保健省や自治体,人気ブロガーやFacebook,ツイッターのフォロワーなどに拡散している事例を紹介。こうした技術革新の活用だけでなく,いかに「伝わる(viral)」メッセージをつくれるかが重要と指摘している。

 しかし,こうしたSNSキャンペーンが効果を発揮するには,そもそも情報インフラの整備が不可欠だ。特集記事では,ナイジェリアの人口約1億7,400万人のうち携帯情報端末を使用する人は1億1,400万人以上,5,600万人がインターネットを常に使用しており,SNSへの関心も高いなどの背景が紹介されている。一方,現在もEVD患者の増加が続くシエラレオネでは,人口の57%が携帯電話を所有しているものの,SNSに必要なインターネットにアクセスしている人の割合は2%にすぎないとの数字も示されている。

専門家間でのSNSの威力は? 最新論文のPVに関するRCTを実施

 基盤さえあれば,緊急事態で正しい情報の拡散に威力を発揮できるSNSだが,平時かつ情報格差の少ない専門家集団を対象とした場合,最新情報とはいえ,その拡散力に疑問を投げかける研究も報告されている。

 米国心臓協会(AHA)の機関誌Circulationの編集委員を務めるCaroline S. Fox氏らは,同誌の論文オンライン掲載をSNSで拡散した場合とそうでない場合に論文の閲覧数に差が生じるかをランダム化比較試験(RCT)で検討。同誌11月18日オンライン版に報告した。

 同誌オンライン版の掲載論文をあらかじめ設定した領域(疫学,臨床,基礎),米国・その他の国などで抽出した243報をSNS群〔121報,Facebook公式ページまたはTwitter公式アカウント(@CircAHA)への投稿〕,対照群(122報)に割り付け,30日間の論文ページビュー(PV)を比較した。

拡散から30日のPVに明らかな増加なし

 対照群での30日PVの中央値は392回,これに対しSNS群では409回と有意な増加は認められなかった(P=0.80)。領域別(P=0.19),付随論評あり(P=0.87),責任著者が米国人(P=0.73)といったサブグループ別解析でもSNSでの拡散による有意な変化はなかった。

 Fox氏らは,循環器領域の医学雑誌におけるSNS戦略は論文の閲覧回数を増加させなかったと結論。今後,どのような方法でSNSによる循環器領域の論文のPVを増加させられるのか研究が必要と述べた。

 なお,検討時点での同誌Facebook上のフォロワー数は2万8,000人,ツイッターでは4,800人で,その他の大規模なSNSキャンペーンを行っている医学雑誌やその他の領域の医学雑誌には今回の結果を当てはめることはできないだろうとの見解を示している。

(坂口 恵)



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/271383/?category=report
名称が決まる、「地域医療構想調整会議」
構想策定段階から患者・住民の意見も聴取

2014年11月21日 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部長)は11月21日の会議で、「地域医療構想」の実現に向けた、関係者による「協議の場」の名称を、「地域医療構想調整会議」とすることを決定した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。同会議は、2025年の医療提供体制の構築に向け、医療関係者が集まり協議を行うことが目的。各都道府県が策定する「地域医療構想」の構想区域単位で設置することを原則とする。

 「地域医療構想」では、「高度急性期、急性期、回復期、慢性期」という4つの医療機能について、構想区域ごとに必要病床数などを定める(『地域医療構想の「区域」、2次医療圏が原則』などを参照)。医療機関が、開設・増床等の許可を申請する場合、過剰な医療機能に転換する場合などに協議を行い、「地域医療構想」を実現することが、「地域医療構想調整会議」の一番の役割。そのほか、病床機能報告制度による情報の共有、地域医療介護総合確保基金に関する協議、その他(地域包括ケアシステム、人材の確保、診療科ごとの連携など)の協議も行う。

 参加者は、医師会、歯科医師会、病院団体、医療保険者を基本とし、病床転換等について協議を行う場合には当事者の医療機関などの参加も想定。会議は公開だが、患者情報や医療機関の経営情報を扱う場合などは非公開。協議の内容・結果ついては原則、周知・広報する。例えば、過剰な医療機能への転換希望があっても、転換中止を要請する結論になった場合なども、広報される見通し。

 協議の結果の合意事項は、その履行を担保するため、当事者の署名・捺印のある「合意書」などの形で取りまとめる。合意事項を履行しない場合は、都道府県知事が、不足している医療機能を提供するよう要請するなどの対応を取れるようにする。

 21日の会議では、「地域医療構想」の策定プロセスの参考手順についても議論、ほぼ了承された。「地域医療構想」は、医療計画の一部であるため、作成に当たっては、都道府県の医療審議会が主体的役割を果たし、その下に専門部会やワーキンググループを設置することも検討する。診療・調剤に関する学識経験者の団体から意見焼聴取するほか、患者・住民の意見を反映させるため、タウンミーティングや調査なども行う。パブリックコメントも求め、決定後は、ホームページなどで公表する。

 「地域医療構想調整会議」は合意形成の場

 厚労省医政局地域医療計画課長の北波孝氏は、「地域医療構想調整会議」について、「地域医療構想の達成に向けた協議を行う場。(病床の転換などの)強制を求めるのではなく、合意で進めていくべきもの」と説明。

 「地域医療構想調整会議」をめぐって意見が出たのは、参加者だ。日本医療法人協会会長代行の加納繁照氏は、医療機能の転換等を行う病院には、民間と公的のいずれもあり得るため、参加者の病院団体についても、公私の公平さを保つよう、地域医療構想策定ガイドラインに明記するよう求めた。

 また日本薬剤師会常任理事の安部好弘氏は薬剤師を、日本看護協会常任理事の斎藤訓子氏は看護師を、それぞれ参加者に加えるよう要望。

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、「幅広い分野の方の意見を聞くのは賛成」と賛意を示した上で、常に固定する参加者を決め、案件によって関係する参加者が加わる体制での運営を提案した。

 全日本病院協会会長の西澤寛俊氏は、病床転換等についての協議は病院の話であり、「歯科医師や薬剤師などが出席しても、ほとんど発言の機会がないだろう」と指摘、「地域包括ケアシステムの議論では、看護師などの意見は必要だろう。議題によって、どのように会議を機能させるかという観点から、参加者を考えてもらいたい」と求めた。

 中川氏は、「地域医療構想調整会議」の協議議事についても提案。「過剰な医療機能への転換」の場合には議事になるが、それだけに限らず、「不足の医療機能であっても、その転換によって、過剰になることもある。過剰か不足かにかかわらず、会議にかけることにしてはどうか」と求めた。さらに中川氏は、「地域医療構想の策定の結果、4つの医療機能の全てが過剰になる地域も出てくる」と指摘、その地域では、どの機能への転換も難しくなり、診療報酬や病院経営なども絡めて議論する必要性から、「地域医療構想調整会議」は原則、非公開とするのが妥当だとした。

 この点に関連して、西沢氏は、「既存の医療機能を維持する場合には、(転換を)強制されることはないのか」と確認。北波課長は、「法律の規定通り」と回答。医療法では、維持する場合に、都道府県知事が要請等を行う規定はない。

 構想策定に当たっては、患者・住民の意見も聴取

 「地域医療構想」の策定プロセスについても、関係者の意見を幅広く聞く必要性が指摘された。

 健康保険組合連合会理事の本多伸行氏は、まず現状の都道府県医療審議会について、「医療提供者とそれ以外のバランスが崩れたり、委員構成に偏りがある場合などがある」と指摘し、さまざまな関係者が関与して公正、公平に進めることが必要だとした。

 NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長の山口育子氏は、患者や住民の意見を聞く際の方法や、人選についてコメント。「意見聴取は大事だが、タウンミーティングでは、一部の同じ人が出てくる。住民が会議に参加しても、1、2人のみ入るのでは意見を言いにくく、個別に意見を聞くことも必要。民生委員などだけではなく、病院でボランティア活躍している人など、今までとは違う選び方をしていくことも必要」(山口氏)。

 相沢氏は、「地域医療構想は、病院に大きな影響が及ぶ。下手をすると、病院が倒産しかねない問題であり、幅広く委員を募り、しっかりと意見を聞いていくことが重要」と述べ、地域の病院の声を聞く必要性を説いた。

 策定プロセスについて確認をしたのは、中川氏。かねてから、地域医療構想を策定する段階から、「協議の場」(地域医療構想調整会議)を前倒しして設置し、議論する必要性を指摘していた。この点を、都道府県医療審議会との関係を踏まえて質問した中川氏に対し、北波課長は、「地域医療構想案を作成する段階で、いろいろな場を活用することは当然あり得る。その結果、策定された案について、オーソライズする場が医療審議会」と回答し、「前倒し」は可能だとした。中川氏はそのほか、パブコメも早い段階で求め、それを基に案の修正などが行えるようにすべきと提案。

そのほか、相沢氏からは、地域医療構想の策定に当たって、実質的な議論を求める声も上がった。「地域医療構想の策定プロセスは、医療計画策定と同じプロセスを想定していると思う」と相沢氏はコメント。県によって異なるものの、県から計画案が提示され、それに対してほとんど審議がなく、計画を決定する例もあるという。何らかの形で監視をするなど、策定プロセスを見ていく必要もあるとした。



http://www.sankei.com/affairs/news/141121/afr1411210008-n1.html
適用外請求疑いで指導へ 群馬大病院の診療報酬
2014.11.21 12:42 産経ニュース

 厚生労働省は21日までに、群馬大病院が保険適用外の腹腔鏡手術で診療報酬を請求していた疑いがあるとして、健康保険法に基づく指導を行う方針を固めた。不正の疑いが強まれば監査を実施、故意や重い過失を見逃したまま繰り返し請求するなど悪質性が高いと判断されれば保険医療機関の指定取り消しもあるという。

 厚労省によると、病院側は適用外の56例のうち、30件ほどで診療報酬を請求したとしている。保険医療機関の指定が取り消されると、患者の受け入れが困難になる。



http://www.sankei.com/life/news/141121/lif1411210015-n1.html
腹腔鏡手術での死亡数調査へ 群馬大病院問題受け肝胆膵外科学会 214病院対象
2014.11.21 12:14 産経ニュース

 群馬大病院で腹腔鏡を使った肝臓切除手術を受けた患者8人が死亡した問題を受け、専門医でつくる日本肝胆膵外科学会は、手術実績の多い全国214の病院を対象に、腹腔鏡手術の実施状況や術後に死亡した患者数について実態調査することを決めた。来年1月末までに回答を求め、年度内に結果をまとめる方針。

 調査対象は、同学会が一定の手術実績があると認めた大学病院やがんセンターなど。平成23~26年に実施した肝臓や胆道、膵臓(すいぞう)の腹腔鏡手術について、保険適用と適用外のそれぞれの件数や、術後90日以内に死亡した患者の数の報告を求めるという。

 保険適用外の難しい手術に関しては、院内の倫理審査で承認を受けていたかどうかも調べる。


  1. 2014/11/22(土) 05:30:26|
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11月20日 

https://www.m3.com/iryoIshin/article/270889/
中央社会保険医療協議会
特区の先進医療施設、30点満点で評価
21点以上で「適」、個別事情踏まえ総合判断

2014年11月20日(木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・国立社会保障・人口問題研究所所長)は11月19日の会議で、国家戦略特区における先進医療の特例について議論、特区内で先進医療ができる「臨床研究中核病院等と同水準の国際医療機関」の要件や運用の在り方を了承した(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。

 (1)人員体制、(2)治験の実績、(3)データセンター・臨床研究の推進体制――という3項目について、各10点、合計30点満点で評価、原則として21点以上の場合に、「臨床研究中核病院等と同水準の国際医療機関」と判断する。最終的には、厚労省の先進医療会議で、個別の医療機関の状況を踏まえ、総合的に判断して決定する。したがって、21点以上でも「不適格」となったり、21点未満でも「適格」とされる場合があり得る。

 (1)の人員体制では、治験・臨床研究に精通する医師、データマネジャー、CRC、生物統計家、倫理審査委員会事務局員、モニタリング担当者という6職種について、それぞれ専任で1人以上配置する場合が10点、6職種のうち一部の人材は「確保の計画段階にある」場合は5点などとなる。(2)の治験の実績は、「治験の実績数が極めて高い水準にあり、内容も高い水準にあると言える」場合が10点。さらに、治験責任医師の経験がある医師を配置する場合には、加算が付く。(3)については、「データセンターを将来的に有する見込みがあり、ICH-GCPに準拠した臨床研究を適切に行う体制等が図られている」場合が10点に相当する。

 また「臨床研究中核病院等と同水準の国際医療機関」が行う先進医療については、厚労省が「特別事前相談」を実施、先進医療会議と先進医療技術審査部会を合同で開催して、申請からおおむね3カ月以内で実施の可否を評価する。抗がん剤、再生医療、医療機器については、「最先端医療迅速評価制度」がある。国家戦略特区では、同制度のほか、「特別事前相談」を通したルートで先進医療が可能になる。

 国家戦略特区では、国内未承認薬の使用などの先進医療を、保険外併用療養の仕組みを活用して実施することが可能。「臨床研究中核病院等と同水準の国際医療機関」について、3項目で判断する方針は、10月の中医協総会で了承が得られていた(『特区での「未承認薬使用施設」の要件議論』を参照)。

 「21点は足きりライン」との指摘も

 厚労省が示した要件や運用の在り方の案について、疑義を呈したのが、日本医師会副会長の中川俊男氏。臨床研究中核病院は現在、予算事業でやっているが、2015年4月から医療法上で制度化され、その基準について議論が進められている(『臨床研究論文、最多は372本、0本の施設も』を参照)。

 中川氏は、あくまで医療法上の臨床研究中核病院を基準にすべきと指摘した上で、「(2015年4月を待っていたら)間に合わないというので、ある程度、妥協しているが、現在の臨床研究中核病院でも、医療事故や研究不正が起きている。事故や不正が起きた場合には、(30点満点評価の際に)減点したり、そもそも手を上げられないようにすべきではないか」「21点未満の場合でも、条件付きで認めると読める。21点を最低基準にしてはどうか」などと述べ、「特区でうまくいけば、全国展開することになる」(中川氏)ことを念頭に置き、厳しい基準を求めた。さらに、「21点」という基準をやめ、適否を判断する先進医療会議に、もう少しフリーハンドの権限を与えることなども提案。

 連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員の花井十伍氏も、「合計点数が20点でも通る可能性があれば、この点数の意味は何なのか」と述べ、中川氏の指摘を支持、21点を「足きり」の要件とするのが普通の考え方であるとした。

 これに対し、厚労省保険局医療課企画官の佐々木健氏は、医療法上の臨床研究中核病院との関係については、「基準が定まったら、整合性が取れるように対応していく」と説明。「合計点数はあくまで指標で、先進医療会議における総合的な判断で、適とすることも含まれている。減点はないが、(各項目とも10点満点で評価するため、何らかの問題がある場合には満点を取れないよう)階段を付けており、先進医療会議でもそうした視点(医療事故や臨床研究不正の有無など)を踏まえて判断する」などと述べ、厚労省の提案に理解を求めた。

 同医療課長の宮嵜雅則氏も、中川氏の懸念について、「事務局としても理解している」と述べ、「マイナス評価という提案もあったが、臨床研究を推進できる体制を持っているかをしっかりと見て、運用していく」「実際の運用を見ないと分からないこともあり、また何も目安がないと困る。21点を超えていたら、すぐにOKとするのではなく、先進医療会議で、専門家の目で判断するのは大事」と補足説明した。

 さまざまなやり取りが続いたが、厚労省の当初案の「21点以上の場合」を「原則として21点以上の場合」に、「個別の医療機関の状況を踏まえ判断」を「個別の医療機関の状況を踏まえ総合的に判断」に、それぞれ変更することで了承が得られた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/44311.html
毎年の薬価改定の方向性に疑問呈す- 製薬協・多田会長
( 2014年11月20日 20:53 )キャリアブレイン

 日本製薬工業協会(製薬協)は20日、東京都内で定例記者会見を開いた。薬価の毎年改定の議論があることについて問われた多田正世会長は、「一方で成長産業として支援するという方向性を出しながら、他方で薬価だけは下げるのか」と疑問を呈した。【大戸豊】

 質疑応答では、経済財政諮問会議などで薬価の毎年改定を議論していることについて質問が出た。
 多田氏は、毎年薬価を改定した場合、実勢価を表せないのではないかと指摘。「マーケットでは日々実勢価が変わっている。ある時点だけで調査し、いろいろな条件がある中で決まった価格が本当に実勢価と言えるのか」と述べ、2年に1度改定してきたのは、その間に価格が安定し、実勢価として認定しようという考え方だったはずだとした。
 さらに、毎年の改定は、調査の技術的な問題でクリアするのが難しいという話だが、それがクリアされれば、実施しても問題はないのかと問われた多田氏は、基本的なスタンスとして、診療報酬も含め、医療全体のバランスの中で薬価を考えていくべきではないかと述べた。
 その上で、「経営として一番困るのが、毎年毎年(薬価が)予見できないということ」とし、国の方針についても、「一方で成長産業として支援するという方向性を出しながら、他方で薬価だけはどんどん下げるという。薬価そのものが企業の根幹なので、研究開発費を支援するから、薬価を下げていいだろうという議論ではないと思う」と語った。



http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4460
日本は世界の医療産業国を目指せ
亀田隆明 (医療法人鉄蕉会・亀田メディカルセンター理事長)
2014年11月20日(Thu)  Wedge編集部

海外からの外国人患者の受け入れなど、次世代の病院経営を進める亀田メディカルセンター。超高齢化社会を迎え、健康需要が高まる日本が取るべき医療政策とは。

 昨年、日本の生産年齢人口(15~64歳)が初めて8000万人を割り込んだ。約25年後の2040年には6000万人以下になると予想されている。今、40歳前後の団塊ジュニアの世代が65歳以上の高齢人口にシフトし始める頃だ。


亀田隆明(かめだ・たかあき)
1952年、千葉県生まれ。順天堂大学医学部大学院卒(医学博士)。亀田総合病院心臓血管外科医などを経て、08年から現職。東京医科歯科大学客員教授 (撮影・井上智幸)
 今後も高齢者の医療費を公費、つまり税金や保険料で賄うことができるのか。私はある程度、自由診療の幅を拡大し個人の意思を尊重するべきだと考えている。

 例えば、末期ガンに効果があり、投薬すると1カ月間だけ延命できる新薬が開発されたとする。ただし、その費用は1000万円だ。これを社会保険診療で賄うのは是か非か。若い頃から必死にお金を稼ぎ、病気になったら大金を払ってでも世界最高の医療を受けたいと考える人が、自ら1000万円を払ってはいけないのか。世界に類を見ない超少子高齢化と人口減少の社会を迎える中で、今の制度を維持し続けることが正しい判断と言えるのか疑問だ。

 現状維持は、同時に消費税や保険料の上昇を容認することになる。それを踏まえると、保険診療の消費税非課税は問題のある政策だ。非課税といっても医療機関が購入する薬剤や診療機器、設備などにはすべて消費税が乗せられている。保険診療は公定価格となっており、医療機関には価格裁量権はない。現在、この消費税のほとんどは医療機関が診療報酬の中から納めている。

 25年後は、おそらく消費税率が20%を超えている。診療報酬は政策誘導の面が強く、誰にでも公平公正で透明度の高いものでなければならない税とは、性格上相容れない。早急な抜本的改革が必要だ。

 一方、医療を産業という視点で展望すると、高齢人口の割合が大きくなる25年後の日本では、医療・介護福祉は雇用面で国内最大の産業になっているだろう。生産年齢人口6000万人のうち、1000万人規模が医療・介護福祉で占められているはずだ。

 高齢者が増え、雇用のシフトが起きる中、大規模な公共事業で景気回復を狙う政策に意味はない。今から手を打つべきは、世界的な医療産業の育成だろう。日本で使われている医薬品や医療機器の多くは、欧米やイスラエルの製品だ。輸入超過額は年間3兆円規模に上る。

 しかし、日本の医療はiPS細胞をはじめ基礎研究では世界をリードしている。このノウハウを活かし、産学官が一体となって医薬品や医療機器の国内生産を拡大し、世界に輸出できる環境を整えるべきだ。

 開発した医薬品や医療機器は、単純に売るだけでは使われない。海外に日本の製品を集めた病院を建設し、使い方などの技術指導を行うことも重要だ。こうした事業はODA(政府開発援助)で日本の税金を使っても意味はなく、お金を持っている国をターゲットにすべきである。中国と産油国だ。

 個人的な目標では、電子カルテをクラウド化し、全国の医療機関で診療データを共有できるネットワークを構築したい。こうした環境整備は欧米諸国が先進的だが、日本には優れた国民皆保険制度がある。詳細な診療データが蓄積されており、これをビッグデータ化して分析すればさらなる医療の発展につなげられる。

 健康長寿という人類の夢を叶えた日本は今後、人類が未経験の世界に突入する。目指すべきは、人類初の新しい社会システムを構築すること。日本に必要なのは「再生」ではなく「新生」だ。確かに、変わるリスクは小さくない。しかし、変わらないままでいるリスクはその比ではない。生き残るために変わることが必要だと考えている。



http://mainichi.jp/select/news/20141121k0000m040114000c.html
群馬大:パワハラで40代教授を解雇
毎日新聞 2014年11月20日 21時17分

 群馬大は20日、部下の教員5人にパワーハラスメントや暴言を繰り返したとして、大学院医学系研究科の40代の男性教授を懲戒解雇したと発表した。

 大学によると、教授は2012年1月〜13年8月、同じ研究室の助教や講師の男性4人と女性1人に対し、退職や休日出勤を強要したり、長時間にわたり叱責、侮辱したりしたとしている。女性に対し、「結婚は三角、出産はバツ」との趣旨の発言もあったという。5人のうち2人が退職した。

 教授は大学の調査に対し女性蔑視発言を認めたが、他の行為については「指導の範囲内」と説明したという。大学側は教授を諭旨解雇とすることを決め、退職願を書くよう勧告したが、本人が拒否したため20日付で懲戒解雇とした。

 群馬大医学部付属病院では今月、腹腔(ふくくう)鏡手術で患者8人が相次いで死亡する問題が発覚したが、懲戒解雇された男性教授は、この問題には関わっていないという。【尾崎修二】



http://www.sankei.com/affairs/news/141120/afr1411200023-n1.html
群馬大教授、女性に「結婚は三角、出産はバツ」 パワハラで懲戒解雇
2014.11.20 20:28 産経ニュース

 群馬大は20日、大学院医学系研究科の40代の男性教授が複数の教職員に、退職や休日出勤を強要するなどパワーハラスメントをしたとして懲戒解雇処分としたと発表した。女性に対し「『結婚は三角、出産はバツ』と書いているところもある」との趣旨の暴言を吐くなど、女性蔑視発言もあったと認定した。

 群馬大によると、教授は平成24年1月~25年夏ごろまで、男女5人の教職員にパワハラ行為をした。5人のうち2人は退職したという。

 大学側は当初、諭旨解雇にしたが教授が退職に応じなかったため、懲戒解雇とした。



http://www.asahi.com/articles/ASGCN5VYFGCNUHNB00D.html
群馬大、パワハラで教授を懲戒解雇 退職や休日出勤強要
2014年11月20日20時55分 朝日新聞デジタル 群馬

 群馬大学は20日、研究室の部下にパワハラを繰り返したとして、大学院医学系研究科の40代の男性教授を懲戒解雇したと発表した。当初は退職手当が出る諭旨解雇だったが、退職願の提出に応じなかったという。

 大学によると、教授は2012年1月~13年8月、研究室の助教と講師の男女計5人に、退職や休日出勤を強要。「結婚△出産×」などの発言で結婚や出産をする女性研究者を非難し、「ポストを空けるため(他大学などに)応募しろ」などと言い、3人が精神的な病気で休み、2人が退職した。教授は大学に発言を認めたが、一部は「指導の範囲」と話しているという。

 大学側は13年4月に調査委員会を設け、その後、被害者との接触を禁ずる業務命令などを出していた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/44306.html
消費増税延期「社会保障改革の遅れを懸念」- 邉見・全自病会長
( 2014年11月20日 20:18 )キャリアブレイン

 全国自治体病院協議会(全自病)の邉見公雄会長は20日、常務理事会後に開いた記者会見で、安倍晋三首相が来年10月に予定していた消費税率10%への引き上げを先送りする意向を示したことについて、「(増税時期が)1年半遅れることで、社会保障改革は2年から3年遅れる」と懸念を示した。【君塚靖】

 邉見会長は、「消費税の増税分を財源として、社会保障・税一体改革を進める予定だった。ビジョンはつくったが、財源がない。(増税時期は)再延期しないとしているが、後になったらどうなるか分からない。政治不信というより、何を信じればいいのかという感じだ」と述べた。

 この日の常務理事会では、増税先送りで、社会保険診療が非課税であることで生じている控除対象外消費税(損税)問題の解決も不透明になったとの声が上がった。邉見会長は、「(消費税率が)10%になった時に、抜本的に損税を考えようという話になっていた。今の損税がずっと続くことになるので10%になるまでに自治体病院がばたばたと倒れるのではないかという意見が出ていた」と説明した。



http://www.sankei.com/affairs/news/141120/afr1411200008-n1.html
75歳の産婦人科医 30代の女性患者にわいせつ行為 容疑で逮捕
2014.11.20 12:38 産経ニュース

 宮城県警は20日、産婦人科の受診に訪れた女性患者にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつの疑いで宮城県名取市増田、医師、高田道也容疑者(75)を逮捕した。

 逮捕容疑は、平成24年10月下旬、当時勤務していた仙台市内の病院の診察室で、30代女性の下半身を必要以上に触るなどした疑い。調べに「わいせつ目的で触るはずがない」と容疑を否認しているという。

 県警仙台南署によると、診察当日に女性から相談があり、捜査していた。高田容疑者は現在、仙台市内の診療所の院長を務めている。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/270534/
Doctors Community10周年 注目トピックスと10年後の医療
「今後10年プラス改定ない」が半数超◆Vol.12
「マイナス改定がない」は2割超と少数

2014年11月21日(金) 池田宏之(m3.com編集部)

 Q.12 今後10年間で診療報酬改定の最大の改定率(プラス)
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 Q.12では、「今後10年間で診療報酬改定の最大の改定率はどれくらいになるか」の予測を、プラスとマイナスに分けて、その有無と上げ幅を聞いた(有効回答数:526人)。2004年度以降の過去10年の診療報酬改定では、最も引き上げられたのが2010年度改定のプラス0.19%。

 「プラス」について最も多かった回答は、「プラス改定はない」で、55.3%となった。2004年度以降、6回の改定において、プラス改定は3回。うち2回は民主党政権下の改定で、残り1回は、2014年度のプラス0.1%。ただ、2014年度は、消費税の引き上げがあり、実質はマイナス1.26%の改定となっている。財務省が「薬価の毎年改定」のアイデアを示すなど、社会保障費の抑制圧力が続く中、「プラス改定はない」との見通しが多くなったとみられる。

 次いで多かったのは、幅の最も小さい「0.5%未満の引き上げ」で20.3%。医師が診療報酬の改定に明るい見通しを抱いているとは言えない状況となった。

 卒後20年を基準として年齢別にみると、「プラス改定はない」との回答は、「45歳以上」で58.8%だったのに対し、「45歳未満」は48.3%。10ポイント以上差が開いていて、若い世代の方が、明るい見通しを持つ傾向がある結果となった。


 Q.12 今後10年間で診療報酬改定の最大の改定率(マイナス)
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 マイナス改定について見ると、回答が分かれた。最も多かったのは、「1.0%以上、2.0%未満の引き下げ」で23.4%、次いで、「3.0%以上の引き下げ」で21.1%。2004年度以降の改定で、最も引き下げられたのが、2006年度のマイナス3.16%だったが、改定率は、時の政権の社会保障制度への考え方によって大きく左右される傾向にあり、予想の難しさが、回答の分散につながったとみられる。

 3番目に多かったのは、「マイナス改定はない」で、18.4%。医療需要は増加する傾向にあり、安倍晋三政権は、医療を成長産業の柱として打ち出すなどして、「医療」への注目は高まっている。

 一方で、社会保障費の抑制削減圧力があるのに加え、2014年度の改定で、診療報酬の増額を求めた医療界に対して、政府は、医療介護総合確保促進法で定めた904億円規模の「新たな財政支援制度(基金)」(以下、新基金)で、地域ごとの取り組みをチェックした上で、予算を配分する形の措置とした。都道府県ごとの医療費目標の設置を求める声も挙がる中、医療分野に配分する財政措置が、診療報酬の増額に直結するとは言えず、マイナス改定がないまま進んでいくかは不透明だ。



http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20141121/CK2014112102000094.html
投薬ミスで女性死亡 沼津市立病院の看護師が原液注入
2014年11月21日 中日新聞 静岡

 沼津市立病院(後藤信昭院長)は二十日、腸炎で入院した女性患者(88)に、男性看護師(28)が薬剤を希釈せずに誤って投与したために死亡したと、市議会民生病院委員会に報告した。通報を受けた沼津署は、業務上過失致死容疑を視野に女性患者が死亡した経緯などを調べている。

 病院によると、女性は八月二十五日に入院。利尿剤の使用に伴い血液中のカリウムが不足していたため、医師が十月三日、看護師にカリウムを調整する「カリウム製剤」を点滴で薄めて投与するよう書面で指示した。しかし、看護師は原液をそのまま注入し、女性は投与の直後に死亡した。

 病院によると、カリウム製剤は薄めて使わなければならない危険性の高い薬。看護師は危険性を承知していたが、「次の仕事のことで頭がいっぱいだった」と話しているという。

 病院は事故後、外部の医師や弁護士らでつくる事故調査委員会を設置し、今月になって当時の記録などから投与ミスと死亡の因果関係を認める判断をした。

 再発防止策として、病院は現行のカリウム製剤を全て廃棄するなどした。後藤院長は「病院として重大な責任を感じている。再発防止に努めたい」と話した。

 病院によると、沼津署は十月に通報を受けた後、病院のモニターなどの提出を受けている。



http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20141120-OYTNT50471.html
精神神経科医不足で入院中止…市立函館病院
2014年11月21日 読売新聞

 市立函館病院は20日、精神神経科の常勤医師が来年4月から1減の1人になり、入院病棟を閉鎖し、新規の入院患者受け入れも停止すると発表した。


 病院事務局によると、弘前大から精神神経科医師の派遣を受けているが、同大から「青森県内の医師派遣で手いっぱい」と話があり、北海道大医学部や札幌医大、旭川医大にも派遣を要請したが断られたという。同科の病床は50床あり、10人が入院しているが、いずれも函館市内の別の病院に転院させるか外来治療に切り替える。



http://www.asahi.com/articles/ASGCN65HKGCNULZU00M.html
腹腔鏡手術、学会が緊急調査へ 群馬大の8人死亡受け
2014年11月20日23時36分 朝日新聞デジタル

 群馬大学医学部付属病院(前橋市)で腹腔(ふくくう)鏡を使って肝臓の手術を受けた患者8人が手術後に死亡していた問題を受け、日本肝胆膵(かんたんすい)外科学会(理事長・宮崎勝千葉大教授)は全国の病院を対象に肝臓や膵臓などの腹腔鏡手術に関する緊急の実態調査をする。

 対象は、大学病院やがんセンターなど214病院。2011年から14年まで4年間に腹腔鏡を使った肝臓や膵臓などの手術の実施件数、手術後3カ月以内の死亡数、必要な場合に病院の倫理委員会の承認を得ているかなどを調べる。来年1月末までに回答を得て集計後に公表する予定。

 宮崎理事長は「無理な手術がないか検証する必要がある」と話している。

 群馬大では腹腔鏡を使った肝臓の一部を切る手術を受けた患者8人が手術後100日以内に死亡していた。今年4月には千葉県がんセンターで膵臓の腹腔鏡手術を受けた患者の死亡も明らかになっている。

  1. 2014/11/21(金) 05:38:21|
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