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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

9月19日 

http://www.m3.com/iryoIshin/article/252468/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140919&dcf_doctor=true&mc.l=63078028
医師不足への処方せん
医学部新設「弁護士と同じ轍踏むな」、全国医学部長病院長会議
暫定的定員増の期限も「誠実に履行を」

2014年9月19日(金) 池田宏之(m3.com編集部)

 文部科学省の「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」において、新設候補として東北薬科大学(仙台市青葉区)が条件付きで選ばれたことを受けて、全国医学部長病院長会議は、9月18日、改めて「新設に反対」とする声明の文書を出した(『東北薬科大、医学部新設の“第一関門突破”』を参照)。

 同会議の幹部は、同日の会見で、教員の確保により悪影響が出ないような方策が取られるか注視していく考えを示し、「行政には(資格保持者の増加で混乱する)歯科医や弁護士と同じ轍を踏まないようにしてほしい」との指摘も出た。声明には、暫定的に増加が認められている医学部入学定員増の期限切れについて「誠実に履行されるように行政に強く要望する」との項目も入っている。

「東北薬科大選定は、苦渋の選択」

 同会議は、今回の構想審査会の決定について、「政治判断なので、ある程度前向きに考えなくてはいけないところもある」(同会議の荒川哲男会長)としながら、「あくまで第一段階」(声明)とのスタンス。東北薬科大学が選ばれた理由については、「3つの候補の中から選ばざるを得なかった。苦渋の選択と理解している」(同会議顧問の別所正美氏)。

 声明では、当初示された「卒業生の定着」「教員確保で地域医療に影響を与えない」などの項目をブレイクダウンした7条件をクリアしているかについて検証する必要性を強調し、東北各県や地元大学などで作る「運営協議会」の議論について注目する方針。特に、教員などとして医師が引き抜かれる影響を防ぐための方策について「一番の問題」(荒川会長)として、「『現所属長の推薦書』などの仕組みが必要」と指摘して、対応を求めている。加えて、東北における2008年度以降の219人の定員増(うち95人は地域枠)の定着実態を検証する重要性も指摘している。

 同会議広報委員会委員長の森山寛氏は、東北薬科大学の計画について、地域定着の対策の不十分さを指摘されている点を踏まえて、「(指摘は、新設ありきでなく)『地域医療充実のために、(新設の必要性を)もう一度考え直してほしい』というところまで含んでいるとの認識」と踏み込み、「(定員増で)歯科医や法曹界と同じ轍を踏まないでほしい」と話した。

 医師偏在の解消については、会見出席者から様々な意見が出た。同会議相談役の岡村吉隆氏は、偏在の例として、出産や育児などで働けない期間のある女性医師やフリーター医師の「勤務形態の偏在」(森山氏)や、診療科偏在、介護系施設で働く医師の多さなどを挙げた。同会議副会長の甲能直幸氏は、医学部新設について、「非効率的。非常に金を使う」と切り捨てた。医師の必要数は定員増や女性医師の復職支援、外科系医師が現場に早く出るような教育制度の検討などのアイデアを示し、「(新設より)税金を使わすコストパフォーマンスが良い」とした。

 現状の暫定的な医学部定員増についての指摘も出た。声明では、「期限切れの誠実な履行」を求めているが、荒川会長は、暫定的な定員増の期限が2017年度と2021年度に来ることを踏まえて、「医師不足が続いている地域は、暫定措置を外すこともできると思う」と話し、暫定的な定員増で、養成数が調整できるとの認識。和歌山県立医科大学理事長・学長 の岡村氏は、同大が暫定的な定員増を始める際の条件として、「定員増から10年後には定員を10人減らす」との約束であった点に触れて、「(定員削減を示しながら、一方で)なぜ医学部新設になるのか」と矛盾を指摘した。

 岡村氏は、一部の「西日本に医師が多い」と指摘する声にも反論。和歌山県内の公的病院の勤務医について「全く足りない。寄付講座の話があっても、(派遣する)医師がいない」と理解を求めた。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/252467/
医師不足への処方せん
国試に実技導入の案も、全国医学部長病院長会議
「専門的な問題散見」、2013年度国試

2014年9月19日(金) 池田宏之(m3.com編集部)

 全国医学部長病院長会議は、2013年度に実施された第108回医師国家試験についての調査結果をまとめ、9月18日に会見した。第106、107回と比べて専門医レベルの知識が問われる問題が目立つ結果となった。同会議は、専門的な問題を排除するように、厚生労働省の医道審議会医師分科会医師国家試験改善検討部会などに要望を出しているほか、同会議の国家試験改善検討ワーキンググループ座長の持田智氏は、臨床実習の成果を評価するために「個人的に、実技の導入を考えてもらうのも重要と思う」との考えを示した。

 第108回の国試は、合格率、合格者ともに過去最高を記録したものの、第107回と比較して、平均点が6点近く低下。全80大学の国試関連担当の教員に聞いた調査結果によると、第108回の国試の満足度で、「満足」との回答は、第107回から10ポイント減の56%に低下。「少し不満」と「不満」の合計は35%になり、第107回から5ポイント増加した。理由としては、「一部の問題の内容は過度に専門的すぎる」「やや専門的な問題が散見される」など、一部の問題の専門性が高い点を指摘する声があった。全ての問題を調べた結果でも、「良問」の分類が減り、「不適切な問題」が増えていて、持田氏は、「専門的な問題が数問でも混じると、『不適切』が増える」と指摘し、専門性の高い問題が、国試への満足度を下げたとの認識を示した。10の大学の医学部生を対象にした調査結果でも、同様の傾向の結果が出た。

 アンケートの結果を受けて、同会議は、今年出した要望書の中に、「難易度の高い専門医レベルの問題は排除し、臨床実習の成果を問う良質な問題の出題に尽力してほしい」との文言を盛り込んだ。問題が難しくなった理由について、同会議広報委員会委員長の森山寛氏は、「昔の問題は出しにくくなり、(難易度)レベルを抑制しようと気を遣うのは難しい」と、問題作成の難しさを指摘。同会議顧問の別所正美氏は、難易度を調整するための方法として「問題をストックして、それぞれの(正解率などの)特性を把握して組み合わせて出題するのが大事」と述べた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43815.html
医師国試の教員満足度、08年以降で最低- 医学部長病院長会議が調査
( 2014年09月19日 12:29 )キャリアブレイン

 今年2月に行われた医師国家試験について、「満足」と答えた国試担当の教員は56%で、2008年以降で最低の満足度だったことが、全国医学部長病院長会議が18日に公表した調査結果で分かった。同会議はこの要因について「難易度の高い専門医レベルの問題」が多かったためとしている。【丸山紀一朗】

 調査結果によると、今年の医師国試についての満足度は56%で、昨年から10ポイント減少した。一方、「少し不満」と「不満」は計35%で、昨年から5ポイント増加し、05年以降で最も高かった。これらの回答者に自由記述で意見を聞いたところ、「一部の問題の内容が過度に専門的」「専門的過ぎる問題が多い」といった指摘があった。

 また、臨床実習の成果を問う問題の比率について、「多かった」との回答は40%で、昨年の66%から減少した。同会議の国家試験改善検討ワーキンググループの持田智座長(埼玉医大教授)は18日の記者会見で、今年の問題には難問が目立ったと指摘した上で、「なるべく臨床実習の成果を問う問題を多く出すことで、学生が座学に走らないようにしてほしい。6年生ぎりぎりまで臨床実習をしていても解けるようにすべき」と述べた。

 同会議は調査結果を受けて先月、厚生労働省に対し、「臨床実習の成果を問う良質な問題」を出題するよう求める要望書を提出した。同会議は医師国試について、教員と受験生を対象にしたアンケート調査を毎年行っている。今回の教員への調査では、同会議に参加している医学部など80校の国試関連担当職の教員を対象に、今年3-6月に調査を実施。全80校から回答を得た。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=105371
魚沼基幹病院開院へ医師確保 地域の医療に光…新潟
(2014年9月19日 読売新聞)

 2015年6月に新潟県南魚沼市浦佐に開院される魚沼基幹病院について、運営主体の一般財団法人県地域医療推進機構は17日、開院時に必要と試算した医師70人をほぼ確保したことを明らかにした。

 県は同病院を核に、人口10万人当たりの医師数が県内で最も少なく、救命救急センターがないなど医療環境が不十分な状況にある魚沼地域の医療体制を再編していく考えだ。

 同機構が同日開いた臨時理事会の中で明らかにした。70人を予定していた医師のうち、9日時点で69人を確保できる見込みとなり、そのうち32人は新潟大医歯学総合病院魚沼地域医療教育センターの教員を掛け持ちしながら診察、治療を行う。37人は勤務医で、2人が決定済み、35人については現在新潟大と調整中という。医師の顔ぶれは年内に発表する予定。

 開院時に必要とした280人の看護師についても、249人を確保した。92人は機構が職員として雇い、残りは県立病院などの看護師を派遣職員として採用する予定で、現在157人が派遣される見込みだ。同病院の荒川正昭理事長は「県と大学が期待に応えてくれ、非常に優秀な医師、看護師を確保できた」と話した。

 県は、高度医療など中核的な役割を担う魚沼基幹病院の開院により、周辺の六日町(南魚沼市民病院に移行)、ゆきぐに大和、小出(県立から市立に移行)、堀之内の4病院の病床数を減らし、より住民に身近な存在として初期医療や回復期の医療などを担うように再編する。

 魚沼基幹病院の稼働病床数は、これまで高度医療などを求めて他地域の病院に流出していた患者が徐々に戻ってくると推計し、段階的に増やしていく。機構の想定では同病院に必要とされる病床数は400床で、計画では15年度は356床を稼働させ、16年度は404床、17年度から454床をフル稼働させるとした。

 内山聖院長は「他地域の病院に入院している患者に移ってきてもらい、地域内で医療を確立できるように域外の病院と連携を図っていきたい」と話し、「今後どれだけ全国から研修医を呼び込み、医師不足解消につなげていけるかが課題だ」と述べた。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM19H1N_Z10C14A9FF1000/
中国、英グラクソに過去最大の罰金530億円 贈賄事件
2014/9/19 20:44  日本経済新聞

 【北京=阿部哲也】中国・湖南省長沙市の中級人民法院(地裁)は19日、贈賄罪に問われた英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)の中国法人に対し、30億元(約530億円)の罰金刑を言い渡した。組織ぐるみで悪質な不正行為を繰り返していたといい、中国の経済事件では過去最大の罰金を科す。外資大手も含めて企業の不正を厳しく取り締まるという習近平指導部の強い姿勢を改めて示した格好だ。

 国営新華社が伝えた。GSK中国法人に対する罰金に加え、同法人で総経理を務めていた英国人に執行猶予付き3年の懲役刑、その他の中国人幹部4人にも2~3年の懲役刑を科した。「5人とも自ら罪を認め、深い反省の態度を示しているため、減刑した」という。

 中国メディアによると、GSKは研修や学術会を手配する「旅行代理店」に費用を水増し請求させ、実際の支払額との差額を贈賄資金として悪用していた。水増しで得た裏金を政府高官や医師への接待費に使い、自社の薬品価格の引き上げや優先調達を働きかけていたという。

 GSKは会社ぐるみでこうした手法を使い、数年間にわたって総額30億元を中国の医療関係者にばらまいたとされる。GSKは同日「中国の司法機関の決定に従う。中国国民に深くおわびする」とする謝罪コメントを発表。社内規定を見直すなどして不正の再発を防ぐことを強調した。

 成長市場である中国で挽回したいGSKだが、すでに悪影響が広がる。中国当局がGSKの不正調査に乗り出したのは2013年前半で、発覚直後の13年7~9月期には中国売上高が6割減少した。今年に入っても医薬品やワクチンの売り上げの落ち込みに歯止めがかかる気配は見えない。

 過去最大の罰金を科す今回の判決については、外資企業への不正監視を強める習指導部の方針の表れと見る向きは多い。8月には日本の自動車部品メーカー12社の独占禁止法違反を摘発し、10社に12億3500万元の罰金を科した。今後も同様の摘発が増えそうだ。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43824.html
すべての郡市区医師会の役員に女性登用を- 日医・横倉会長、ダイバーシティシンポで
( 2014年09月19日 19:59 )キャリアブレイン

 女性など多様な人材の登用といった「ダイバーシティ」の普及を目指す一般社団法人ジャパンダイバーシティネットワーク(内永ゆか子代表理事)は19日、東京都内で「キックオフシンポジウム」を開催した。パネルディスカッションでは、同ネットワークの呼び掛け人の1人である日本医師会の横倉義武会長が登壇し、全国に約900ある郡市区医師会のすべてに対し、役員に女性を登用するよう求めていることなどを紹介した。【丸山紀一朗】

 横倉会長は、「現在、都道府県医師会のほとんどに女性役員が入ってきた状況だ。2020年には、いろいろな意思決定の部分に女性の参加をより強めていこうと思っている」と述べた。

 また、横倉会長は女性医師が病院や診療所を開設したり、医療機関のトップになったりしている割合が少ないと指摘した一方、医学部の学生の約3割を女性が占めている現状を説明。さらに、「日医女性医師支援センター」の事業を通じ、女性医師が医療現場から離れていかないような環境づくりを支援していることも紹介した。

 同ネットワークは、多分野の業界団体や企業、NPO法人、自治体など約70団体が加入しており、今年4月に設立された。女性の活躍推進に関する課題について、分科会や委員会を設け、政策提言や情報発信を行う。この日のシンポジウムには約900人が参加し、会場は熱気に包まれていた。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/252681/
「救急の充実が在宅推進の鍵」と厚労省
日医救急医療連絡協議会、開催

2014年9月19日(金) 池田宏之(m3.com編集部)

 日本医師会は9月18日、都道府県医師会の救急災害医療担当理事の連絡協議会を開いた。厚生労働省の担当者は、在宅医療を進めるために、救急医療の充実がキーポイントになるとの考え方などについて説明したが、都道府県医師会の担当者は、補助金の少なさや、全く情報のない患者が運ばれてくる現状などを指摘し、厚労省の担当者らに対応を求めた。

国民の希望は「夜間や休日の体制充実」

 日医の石井正三常任理事は、救急医療に対する考え方について講演。石井氏は、2010年に65万人弱だった85歳以上の救急搬送件数が、2035年には、約2.7倍に173万人弱となるとの総務省の推計や、国民の半数以上が「夜間や休日の診療や救急医療体制の整備」「高齢者などが長期入院するための入院施設などの整備」を重点項目として考えているとするデータを示し、地域包括ケア体制構築に当たり、「救急医療にも視点を置き、財源も確保しなくてはいけない」と指摘。今年度予算904億円の「新たな財政支援制度(基金)」などを活用するように訴えた。

 厚生労働省医政局地域医療計画課救急・周産期対策室長の西嶋康浩氏は、「メディカルコントロール体制強化と地域連携について」と題して講演。10月に始まる病床機能報告制度のデータなどを集めて、自主的な医療機関の機能分化・連携を促したい考え方を示した。救急医療については、国として在宅医療を推進していることに触れた上で、急性憎悪時の受け皿としてだけでなく、「(地域包括ケアシステムの)入り口を(しっかり)作っておかないと、在宅医療も進まないのでは」と述べ、機能分化・連携の中で、救急医療が充実していくことに期待を示した。地域のメディカルコントロール協議会には、地域の救急医療体制を構築するための関係者が話し合う協議会としての役割に期待を示した上で、医療機関の受診方法や受診先、医療情報が迅速に取り出せるようなセーフティネット作りを求めた。

改定で2次救急離脱も

 参加した都道府県医師会の担当者からは、現状の救急医療の問題点を指摘する声が相次いだ。1次救急と2次救急を担う病院への資金的な手当てを求めたのは岡山県の担当者。誤嚥性肺炎の患者が3次救急病院に搬送される現状がある一方、1次救急と2次救急の充実に対する県の補助金が、約10施設に対して、1000万円程度しかない点触れ、「(救急病院のすみ分けは)絵に書いた餅」と指摘し、1次救急や2次救急に対する支援の充実を訴えた。西嶋室長は、1次救急と2次救急の医療機関の数が非常に多い点に触れ、「(補助金などは)難しいかもしれないが、診療報酬もあるだろうし、すみ分けをどうするかの話もある。支援の仕方は、別途考えていきたい」と答えた上で、地域にも実情に合った対策を考えるように求めた。

 埼玉県の担当者は、2014年度診療報酬改定で、平均在院日数などの条件が厳格化して、「2次救急の輪番制から、外れる医療機関がでてきている。医療資源はなくすと取り戻せないことを理解してほしい」と話した。

 熊本県の担当者は、労働基準法の遵守を求める流れの中で、「地方の救急医療では、3人で1週間を回しているような地域もある」と訴えた。西嶋室長は労働基準局への対応で苦慮している医療機関があることに理解を示した上で、今後労働部局との連携を模索する考えを示した。

救急車から歩いてくる患者

 埼玉県の担当者は、首都圏特有の事情も訴えた。埼玉県の北部には、土地が安価なことから、高齢者専用住宅が多くあり、東京都の病院の退院者が移ってきている事情を指摘し、「首都圏で在宅医療が成り立たないから、土地の安いところに、高齢者専用住宅ができ、次々と何の情報もない患者が搬送されてくる」と話し、圏域を超えた「首都圏」として問題に取り組む必要性を指摘した。西嶋室長は、神奈川県や千葉県も含めて検討会を始めている点に触れて、「短期と中長期、両方の視点から、圏域の考え方などを議論していきたい」と答えた。

 広島県の担当者が訴えたのは、救急車利用の国民への啓発。広島県の担当者は「救急車から降りて歩いてくるような患者を見ると、やる気をなくす」と、安易な救急車利用を問題視。2007年ごろ、タクシー感覚で救急車が利用する人が増加したのを受けて、総務省消防庁で適正利用を訴えるキャンペーンの効果があったことを踏まえて、「マスコミ対策も含めてやるべきでないか」と訴えた。対して、総務省消防庁救急企画室の寺谷俊康氏は、現在、地域ごとの救急搬送資源を“見える化”する取り組みを検討していることを明かした一方、「(自己診断は、誤る可能性があって)救急車を使うなとは言えない」と難しさをにじませた。



http://www.qlifepro.com/news/20140919/ask-pmda-high-blood-pressure-treatment-for-proper-use.html
PMDA 高血圧治療剤の適正使用を求める
2014年09月19日 PM01:00 QLifePro

ARBおよびACE阻害剤使用について注意喚起

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は9月11日、高血圧治療剤について適正使用を求め、「PMDAからの医薬品適正使用のお願い」を同機構のホームページ上に掲載した。

これは、アンジオテンシンII受容体拮抗剤(ARB)およびアンジオテンシン変換酵素阻害剤(ACE阻害剤)について、妊婦および妊娠の可能性がある婦人への使用についての留意事項の周知徹底を目的に、公表したもの。ARBおよびACE阻害剤は胎児への影響が報告されており、妊婦への投与は禁忌とされている。

胎児・新生児死亡、羊水過少症など副作用が複数例報告
「PMDAからの医薬品適正使用のお願い」では、妊娠が判明したあともARBおよびACE阻害剤が継続して服用されている症例、胎児への影響が疑われる症例の報告が複数あるという。

報告された症例は、胎児・新生児死亡、羊水過少症、胎児・新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全、羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、脳、頭蓋顔面の奇形、肺の発育形成不全など。また、平成23~25年度にPMDAに報告された、妊婦または胎児への影響が疑われる副作用は、ARBおよび配合剤(ARBを含むもの)が25例58件、ACE阻害剤によるものが3例5件としている。

PMDAはARBおよびACE阻害剤の添付文書に書かれている注意事項を抜粋し、投与にあたっては十分に留意するように、としている。(小林 周)

▼外部リンク
・独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 プレスリリース
http://www.pmda.go.jp/topics/file/140911_iyakuhintekisei.pdf



http://www.nikkei.com/article/DGKDASFS18H20_Y4A910C1MM8000/?n_cid=BPRDS001
健保料 健康なら安く 厚労省が新制度、医療費抑制狙う
2014/9/19付日本経済新聞 朝刊

 厚生労働省は特定健診(メタボ健診)の数値が改善した人などを対象に公的医療保険の保険料を安くする仕組みを作る。健康づくりに励んでもらうきっかけにする。糖尿病などの生活習慣病にならない人を増やして医療費の伸びを抑えたいと同省は期待している。

 厚労省は審議会を開いて新しい制度の仕組みを19日から議論する。来年の通常国会に保険料を安くできる法案を提出する。健康保険組合側のシステム対応が必要なため2016年度以降に実施する健保が多そうだ。

 対象は大企業の健康保険組合、自営業らの国民健康保険、中小の全国健康保険協会(協会けんぽ)で、健保が希望すれば保険料を安くする仕組みを導入できる。今の仕組みでは健康保険組合の加入者は健康な人もそうでない人も同じ保険料率だ。

 メタボ健診で数値が良くなった人が候補となる。もともと健康な人は数値の改善が難しいので、代わりにお金やスポーツクラブの利用券などの給付を検討する。1年間病院に行かなかったら1万円分を支給する方法などが考えられる。

 メタボ健診を受けない人の保険料は変わらない。お金や利用券の給付も受けられないようにして、メリハリをつける。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20140918-OYT1T50187.html?from=ytop_main4
女性死亡の無許可助産院に市が助成金1800万
2014年09月19日 08時21分 読売新聞

 相模原市南区の「のぞみ助産院」を経営する女性助産師(69)が業務上過失致死と医療法違反の疑いで書類送検された事件で、無許可経営だった同助産院に同市が妊婦健康診査などを委託し、2009~14年度に計約1800万円の助成金を支出していたことが、市への取材でわかった。


 市によると、同助産院は1987年の法人化に伴い、市に開設の届け出を行ったが、許可が出なかった。しかし、市は許可が出ていると誤認し、09年4月、妊婦健診業務を委託。13年3月までに、3338件の健診費用として計1294万円を助成した。

 同助産院は今年7月になって法人閉鎖の、8月には個人助産所としての届け出を行った。個人の助産所は市長の許可を必要としないため、市は同月、妊婦健診業務を再委託したという。

 市健康企画課は「あくまで市民のための助成で、妊婦が支払うべき金額を市で負担している。市民の利便性を考え、少なくとも今年度中は助成を継続する」としている。また、市は、経済的に出産費用を払うのが難しい妊婦の負担を軽減する制度に基づき、09年4月~14年4月、計約530万円を助成していた。



http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20140920/CK2014092002000005.html
滋賀
ドクヘリ搬送、救命手術に成功 滋賀医科大病院で8月

2014年9月20日 中日新聞 滋賀

 滋賀医科大病院(大津市)は十九日、八月にドクターヘリで長浜市から搬送した重症患者の緊急救命手術に成功したと発表した。六月にできたヘリポートを生かした素早い搬送に加え、手術までの一般的な手続きを省略。ヘリ出発から手術開始まで二十四分という時間が命を救ったといえ、「考え得る最速の方法で医療の常識を破る手術だ」と広域緊急医療への手応えを語った。

 同病院によると、八月十三日午後三時ごろ、長浜赤十字病院(長浜市)で脳梗塞のリハビリ中だった女性が、血栓が肺動脈に詰まる肺血栓塞栓(そくせん)症を発症。別の仕事で居合わせた医科大病院の鈴木友彰准教授(42)の判断もあり、緊急外科手術ができる医科大病院へ搬送が決まった。

 血栓の量が多く血圧も下がるなど「いつ亡くなってもおかしくない状態だった」(鈴木准教授)が、約一時間後にドクターヘリが到着。患者を収容して二十四分後には、医科大病院で鈴木准教授が手術を始め、血栓を除去した。術後経過も良く、九日後に長浜赤十字病院に戻ったという。

 医科大病院によると、緊急手術をする場合は集中治療室(ICU)で術前準備をしたり家族への説明に時間をさいたり、到着から手術まで一時間以上かかるのが一般的だが、二〇〇九年ごろから緊急性が高い場合にこの手順を省略。各科の連携により、一刻を争う患者を救命する全国的にも先進的な取り組みだ。

 発表には鈴木准教授と松末吉隆病院長(63)と心臓血管外科の浅井徹教授(53)が出席。浅井教授は「湖北からは陸路だと時間がかかる。やっとヘリポートを持ったばかりだが、診療態勢を含め、緊急性が必要な患者が恩恵を受けられる第一歩」と強調。松末病院長は「県外も含めた広域ネットワークを作り、多くの人に利用してもらいたい」と話した。

 (井本拓志)



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140920_53020.html
医学修学金 元東海大生に返還求め提訴
2014年09月20日土曜日 河北新報

 山形市出身で東海大医学部に在籍し、中退した男性(31)=北海道蘭越町=が、登米、栗原など4市の医学生向け修学資金計約3080万円を借りたまま返済が滞っている問題で、登米市は近く、男性と親族に対し、貸付金など約1450万円の返還を求め仙台地裁登米支部に提訴する方針であることが19日、分かった。

 この男性は、医学部卒業生の地方定着を狙って自治体が学生に貸し付ける修学資金を、登米、栗原両市のほか、新潟県魚沼市、長野県大町市から受け取りながら2年で退学した。
 登米市によると、市は2011年6月から13年1月にかけて、修学一時金760万円と月20万円の奨学金計1240万円を男性に貸し付けた。
 男性は11年2月、将来登米市民病院に勤務する意思を記した応募書類を東海大医学部の合格通知などとともに提出。他の修学・奨学金借り入れに関する記載はなく、市は書類と面接による選考を経て、男性に貸し付けを行うことを決めたという。
 13年3月、男性は「日常的な不眠や頭痛などにより、勉学を満足に行えなくなった」などと市に文書で報告し、東海大医学部を退学した。
 市の奨学金貸付条例は対象者が退学するなどした場合、貸し付けを停止し、貸付金と年10%の利息相当額を市が指定する期日までに一括して返還するよう定めている。
 市は13年4月、同年5月までに全額を返還するよう男性に通知。ことし8月には男性と、連帯保証人の父親(63)=山形市=と弟(27)=仙台市青葉区=に支払いを督促した。男性と弟が督促に異議を申し立てたことから、市は提訴に踏み切る必要があると判断した。市は24日の市議会定例会に関連議案を追加提案する。
 この男性に対しては栗原市がことし3月、修学資金約760万円の返還を求める訴えを山形地裁に起こし、地裁は6月、請求を認める判決を出している。


  1. 2014/09/20(土) 06:24:15|
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9月18日 

http://www.med.or.jp/nichinews/n260920e.html
文部科学省
「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」の選定結果を受けて日医の見解を公表

日医ニュース 第1273号(平成26年9月20日)

 文部科学省「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」での審議の結果により,「東北医科薬科大学」(応募主体:学校法人東北薬科大学)が八月二十八日に選定された.
 これを受けて,日医では同日,見解を公表した(全文は日医ホームページ「プレスリリース」参照  http://www.med.or.jp/teireikaiken/).
 その中では,構想審査会の決定は尊重するとしながらも,今回の構想選定に際して付けられた「選定後速やかに,宮城県をはじめとする東北各県・各大学,関連教育病院,地元医療関係者等の協力の下で,運営協議会(仮)を立ち上げ,自治医科大学等の先行事例も参考に,教員等の確保や地域定着策をはじめとした,構想の実現・充実のために必要な協議を開始すること」等,七条件について,適切に対応ができていると認められるまで,国は設置認可を行わないようにすることが要求されていることに注意を払う必要を示した.
 更に,「東北地方における医学部設置に関する基本方針(復興庁・文科省・厚生労働省)」の中に示された四条件((1)震災後の東北地方の地域医療ニーズに対応した教育等を行うこと (2)教員や医師,看護師の確保に際し引き抜き等で地域医療に支障を来さないような方策を講じること (3)大学と地方公共団体が連携し,卒業生が東北地方に残り地域の医師不足の解消に寄与する方策を講じること (4)将来の医師需給等に対応して定員を調整する仕組みを講じること)については,厳守されるよう注視していく考えを改めて示した.
 なお,今回選定された「東北医科薬科大学」については,直ちに医学部新設が決定するわけではなく,開学に向けては,通常の医学部設置認可申請手続きが必要であり,今後は,大学設置基準等を始めとした法令上の基準にのっとって,当該法令への適合性を審査することになる.



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43810.html
医師引き抜きしない具体策、協議会で議論を- 医学部長病院長会議が要望、東北の新設で
( 2014年09月18日 21:33 )キャリアブレイン

 東北地方の医学部新設で文部科学省の構想審査会が東北薬科大(仙台市青葉区)を選定したことを受け、全国医学部長病院長会議は18日の記者会見で、医師などを地域の医療機関や大学から引き抜かないよう求め、引き抜きをせずに教員を確保するための具体策を、同大が設置する運営協議会(仮称)で議論すべきとの考えを示した。【丸山紀一朗】

 運営協議会の設置は、構想審査会が同大に対して求めた7つの選定条件の1つ。今後、東北各県・各大学や関連教育病院、地元医療関係者などの協力の下に立ち上げて、医師定着策などの協議を開始することとした。選定条件はこのほか、▽東北大などと役割分担し、東北の医師偏在を解消する枠組みを確立する▽総合診療医の養成に取り組む▽卒業生の東北への定着を促す修学資金の仕組みを構築する-など。

 全国医学部長病院長会議は会見で、「7条件がすべてクリアされることの検証が必要」などとするコメントを発表した。運営協議会での今後の議論の行方に「大いに注目したい」とした上で、医師などの引き抜きについては、「個々の大学や地域の医療・医学教育に支障のないことの担保が極めて重要」と指摘。具体的には、正式な設置認可の過程で同大が教員候補者リストを提出する際に、現在所属している医療機関や大学の長の推薦書の提出も求める案を示した。

 これについて、荒川哲男会長(大阪市立大医学部長)は、「単に医師個人の意思で現在の所属施設から出て行くことになると、新たに受け入れる側も将来困ることが起こる可能性がある」と述べ、推薦書を「温かく送り出されている証拠」と見ることで、引き抜きに一定の歯止めを掛けることができるとの認識を示した。

 コメントではこのほか、「東北においても医学部新設に関して反対であることは変わりない」とし、改めて医学部新設に反対する姿勢を強調。また、今後、東北薬科大が正式な設置認可を得られた場合にも、「国家戦略特区における医学部新設とは連動しないという認識である」とし、医学部のさらなる新設が進まないようけん制した。



http://www.med.or.jp/nichinews/n260920l.html
勤務医のひろば
医師不足,無い物ねだり

いわき市立総合磐城共立病院院長 新谷史明
日医ニュース 第1273号(平成26年9月20日)

 当院は福島県の地方中核市いわき市の市立病院,臨床研修指定病院であるが,ここ数年常勤医のいない診療科が四分の一を占める.
 新医師臨床研修制度が始まった当初は十一名,十四名,十三名とマッチングは順調に推移,総医師数も百四十名を超えた.平成十九年に関連大学医局の内科医師引き上げがあり,研修医の応募が激減した.震災の年は研修医十三名が着任したが,翌年は原発事故の影響か,ゼロ.今年は医科八名,歯科一名の研修医が着任,医師数は百十四名まで回復,一息ついたところである.
 市の消防統計によると,昨年度救急車の問い合わせ回数が十回を超える事例が一・九%に急増した.市内の病院勤務医がこの十年で百名ほど減少,震災を契機に開業医数よりも勤務医数が少なくなり,病院勤務医にかかる救急医療の負担が一挙に大きくなったためだ.
 いわき市の人口十万対医師数は百六十二人と元来医師数が少ないのに,二次救急を担う病院勤務医が激減しているのである.
 医師数の分布は西高東低が明らかである.東日本の医師養成数は西日本と比べて少なく,東北の地方都市の医師不足の原因は新医師臨床研修制度だけではあるまい.
 それだけに,医師不足に対する即効性のある手立てはない.大学に医師派遣を要請しても,所詮(しょせん),無い物ねだり,自前で研修医を集め,育てるしか手はない.
 東北人の気性故か自己PRが不足していたことを反省し,病院見学の学生には時間の許す限り,院長が直接顔を合わせて話をするよう心掛けた.また,Facebookに当院のページを開設,当院における臨床研修の魅力,地域医療と地域の魅力を医学部学生,若手医師に地道にアピールすることにした.アクセス数は順調に伸びているが,その効果が現れるのはいつの日か,“無い物ねだり”より“自己アピール”と言い聞かせている毎日である.



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43801.html
300-399床病院、6割が診療制限- 愛知県が医師不足の影響調査
( 2014年09月18日 13:00 )キャリアブレイン

 愛知県内の病院の2割が医師不足を理由とした診療制限をしており、そのうち300-399床の病院では6割が制限していることが、県の調査で分かった。県は2007年度から毎年調査を実施しているが、診療制限をする病院の割合はほとんど改善していない。【大島迪子】

 調査は、全病院にあたる322病院を対象に実施し、すべての病院が回答。ことし6月末時点で、医師不足により診療時間の縮小や内視鏡などの検査の制限、入院診療の休止、時間外救急患者の受け入れ制限などを行っているかどうかを聞いた。
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 322病院のうち診療制限を実施しているのは66病院(20.5%)で、昨年度の21.8%よりやや改善した。規模別にみると、300-399床では20病院中12病院(60.0%)、400-499床(18病院中6病院、33.3%)、200-299床(42病院中11病院、26.2%)、500床以上(31病院中7病院、22.6%)と続いた。
 診療科別にみると、産婦人科を標榜する全65病院のうち20.0%にあたる13病院で制限しており、精神科(103病院中14病院、13.6%)、内科(278病院中29病院、10.4%)の順に多かった。二次救急医療機関95病院では、38.9%にあたる37病院で診療制限を実施していた。

 診療制限の内容のうち、特に影響の大きいものの状況を聞いたところ、「時間外救急患者の受け入れ制限」23病院、「診療科の全面休止」が18病院、「入院診療の休止」16病院、「分娩休止」9病院の順で多かった。この4つのいずれかを行っている病院の数は、07年度から13年度まで増え続けており、14年度は1病院減って44病院だった。

 愛知県は、大学の医学部を介した医師不足病院への医師の派遣に対し、派遣する側の病院への損失補てんとして補助するなど対策をしており、調査結果を生かすことにしている。



http://www.yomiuri.co.jp/local/miyagi/news/20140918-OYTNT50373.html
石巻市立病院職員 62人不足…16年開業予定
2014年09月19日 読売新聞

 2016年7月開院予定の石巻市立病院の医療職員について、市は18日の市議会定例会一般質問で、確保目標の159人に対し、現状で62人が不足していると明らかにした。


 市病院局によると、確保目標は医師20人、看護師108人、薬剤師や臨床検査技師などの専門職31人。現在は医師8人、看護師75人、薬剤師ら14人の確保にとどまっており、市は16年4月までに採用するとしている。看護師や薬剤師の人件費は県の地域医療再生基金から支払われるが、医師分は市が負担する。

 同病院には、東北薬科大が新設する医学部の地域医療教育拠点が置かれる予定。市病院局は「備品などの整備は必要だが、病院建設への影響はない」と答弁した。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/49524/Default.aspx
製薬協 COI開示をウェブ閲覧方式に統一
公開日時 2014/09/19 03:52 ミクスオンライン

日本製薬工業協会は9月18日の理事会で、利益相反(COI)をめぐり、医師への原稿執筆料など資金提供の公開の方法について、これまで一部企業で実施されてきた来社閲覧方式を廃止し、ウエブ閲覧方式に統一することで合意した。理事会後の記者会見では、会長声明(多田正世会長・大日本住友製薬社長)が発表され、「再度問題意識の共有を図り、この問題に関する今後の改善に向けての我々の決意を改めて表明する」と決意を表した。

会長声明では、臨床研究不正などを受け、「社会の不信感や懸念を払しょくし、その信頼回復に全力で取り組むことが、課せられた喫緊かつ最優先の課題と強く認識している」とした。その上で、製薬協が策定した透明性ガイドラインの趣旨に沿って、「可能な限り改善の努力を積み重ねていく必要がある」との認識を示した。

そのひとつとして、現状各製薬企業でバラバラだった情報公開の内容やアクセスの方式などについても“社会の納得性の高いもの”とすることが必要と判断。ウエブ閲覧方式への統一を図ることとなった。

ただ、現状ではウエブでの公開方法の統一化はせず、運用は各製薬企業に任されることとなる。また、今年度についてはすでにCOIの開示方法について、各製薬企業と医師との間で合意に達していることから、数社では来社閲覧方式で実施されるとの見方も示した。

◎田中常務理事「情報提供と労務提供、プロモーションの線引きは残る課題」
医師とのCOI、特に臨床研究をめぐっては、MRだけでなく、メディカル部門をいかに営業部門と分離するかも議論となるところ。製薬協では、製薬協コード・オブ・プラクティスの研修を実施するなど、コンプライアンス向上の取り組みを進めてきた経緯がある。田中 徳雄常務理事は、「コード・オブ・プラクティスは、メディカル、開発製薬企業全員にかかわるコード」と説明。COIの問題は、「製薬企業全員にかかわる問題だ」との認識を示し、今後MR以外のメディカルなどの職種にもコード・オブ・プラクティスの浸透を進める考えを改めて示した。その上で、「情報提供なのか労務提供なのか、情報提供なのかプロモーションなのか、この辺の線引きについてはまだ課題としては残っていると認識している」と述べ、依然としてCOIをめぐる課題が残存するとの認識も示した。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/252463/
地域医療構想ガイドライン、1月策定へ
厚労省検討会が発足、2025年を見据え検討

2014年9月18日(木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」の第1回会議が9月18日に開催され、2015年4月からの各都道府県における地域医療構想(地域医療ビジョン)策定開始に備え、2015年1月をめどに取りまとめる方針が示された(資料は、厚労省のホームページに掲載)。座長には、学習院大学経済学部長の遠藤久夫氏、座長代理には、東京大学政策ビジョン研究センター特任教授の尾形裕也氏がそれぞれ選任された。

 先の通常国会で成立した、医療介護総合確保推進法では、各都道府県が、将来の医療提供体制に関する構想(地域医療構想)を策定することが盛り込まれた。この10月からは、病床機能報告制度がスタートする(『10月開始へ、病床機能情報報告の方針決定』を参照)。報告制度で得た情報なども踏まえ、地域医療構想を策定する際のガイドラインを作成するのが、本検討会の目的だ。

 9月12日には、「地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本方針」が告示されており、今年度予算で904億円に上る「新たな財政支援制度(基金)」も、交付決定に向けた作業が始まっている(『医療介護の総合確保方針、了承・告示へ』を参照)。2025年の医療提供体制構築に向けた動きが、本検討会の開始でさらに具体化することになる。

 厚労省医政局地域医療計画課の医師確保等地域医療対策室長を務める佐々木昌弘氏は、「2025年の各構想区域の医療提供体制を住民が想像できるよう、さまざまな関係者が集まって、地域医療構想を策定できるレベルにしてもらいたい」と述べ、医療関係者だけではなく、一般市民が理解できる形でガイドラインをまとめる方針を示した。1月の取りまとめを目途としているのは、4月からの策定に備え、2、3月は関係者への周知期間を確保するためだ。

 検討会の議論の柱は、三つ。(1)地域医療構想策定ガイドラインに盛り込む事項、(2)策定した地域医療構想の達成の推進のための「協議の場」の設置・運営に係る方針、(3)病床機能報告制度において報告される情報の公表のあり方――だ。中でもメーンになるのが(1)で、「あるべき将来の医療提供体制の姿」「2025年の医療需要の推計方法」「2025年の各医療機能の必要量の推計方法」「あるべき将来の医療提供体制を実現するための施策等」など、論点は多岐にわたる。

 第1回会議では、今後の議論の進め方や総論的な意見交換のほか、今年3月に、高度急性期と一般急性期や回復期などを担う2つの病院に機能分化させた、佐久総合病院へのヒアリングが行われた。

 全国自治体病院協議会会長の邊見公雄氏からは、自治体病院は僻地など過疎地域にも多く、医療の在り方は地域の将来構想なくして語れないことから、「『地域ビジョンがなく、なぜ地域医療ビジョン(地域医療構想)があるのか』という、悲鳴に近い声も自治体病院の長からは出ている」との発言も出た。厚労省医政局地域医療計画課長の北波孝氏は、「街づくりの視点は、ガイドラインの議論の中で不可欠」と答え、ガイドライン、ひいては地域医療構想の奥深さを示唆した。

 「協議の場、前倒して設置を」、中川日医副会長

 特に議論になったのは、ガイドラインの位置づけや、地域医療構想の策定方法などだ。日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏は、(1)地域医療構想が想定する「あるべき将来」の時期、(2)都道府県が地域医療構想を作成する際、ガイドラインを無視した場合の対応――について質問。厚労省医政局地域医療計画課長の北波孝氏は、(1)について、「まずは2025年の医療提供体制がどうなるのか、そこに至る道筋はどのようなものかを議論してもらいたい」と回答。(2)に関し、「ガイドラインができれば、都道府県に周知徹底する。地域医療構想を立てやすくするためのものが、ガイドラインであり、ガイドラインに従ってもらいたい」と答えた。

 これに対し、「ガイドラインは、従ってもらうものではない」と強く異議を唱えたのが、日本医師会副会長の中川俊男氏。「ガイドラインは、あくまで参考にするもの。47の都道府県があれば、47通りの地域医療構想がある。地域の実情を反映しながら、地域医療構想を策定していくことを、これまで何度も確認してきた」(中川氏)。国が示したガイドラインに縛られ、硬直的な地域医療構想になる懸念からの発言と見られる。

 さらに中川氏は、より地域の実情を反映した地域医療構想を策定するために、関係者による「協議の場」を構想の策定前から設置する必要性を指摘した。「地域医療構想の策定後に、構想区域ごとに協議の場を設定して、(構想実現に向け)協議するというのは難しい。協議の場の前倒しの設置を提案したい」と中川氏は述べ、地域医療構想は医療計画の一部であることから、都道府県医療審議会と「協議の場」が連携しながら、地域医療構想を策定するのが望ましいとした。

 日本病院会副会長の相澤孝夫氏は、地域医療構想の策定に当たって、2015年時点の医療需要などを推計する必要があることから、「そのためのデータがそろっているのか」と質問。北波課長は、「現在あるデータをいかに活用して、どんな推計ができるかをまさに議論してもらいたい」と述べ、次回以降の会議でデータを出して検討していくとした。

 「あるべき将来の医療提供体制」の視点を整理

 各論では、前述の(1)の「地域医療構想策定ガイドラインに盛り込む事項」のうち、「あるべき将来の医療提供体制の姿」について議論した。

 厚労省は、その基本的視点として、(1)病床の機能分化・連携の推進、患者の状態に応じた質が高く効率的な医療提供体制の構築、(2)地域包括ケアシステムを支える病床の整備や在宅医療の充実、(3)医療と介護サービスが一体的に提供される体制の構築、(4)病床の機能に応じた医療人材の確保、(5)人口動態や医療・介護需要のピークや程度が異なることや、医療・介護資源の現状に差があることを踏まえた、地域にふさわしい医療提供体制の構築、(6)国民(患者)が医療を適切に受けられるような医療機関に関する十分な情報の提供――の6点を挙げた。

 これらは支持されたものの、在宅医療を支えるための後方支援の病院機能、重症化予防のほか、街づくりなどの視点の追加を求める意見が出た。

 稲城市福祉部長の石田光広氏は、保険者の立場から、「医療依存度が高い高齢者が、在宅で生活するようになることが想定されている。地域の高齢者を支える診療所、それを後方から支援する病院の役割が重要であり、これらを地域で速やかに増やすことが重要」と指摘。相澤氏も、在宅支援の病院機能の必要性を訴えたほか、高齢者医療だけでなく、小児医療や難病医療なども地域医療構想に含めるべきとした。

 日本看護協会常任理事の斎藤訓子氏の代理として出席した、同協会副会長の菊池令子氏は、「例えば、糖尿病患者が人工透析に至らないようにするなど、重症化予防の視点は重要」と指摘。さらに街づくりの視点について「医療や介護が必要になっても、地域で生活するためには、住環境の整備が必要。認知症患者が地域で生活できるようにするためには、住民の理解なども求められる。街づくりの一環としての視点を入れてはどうか」と提案した。

 慶応義塾大学経済学部教授の土居丈朗氏は、「与えられた財源を有効に活用するためにも、病床機能分化の推進が必要。地域差の要因を分析して、それを地域医療構想に反映していくことも求められる」と述べ、効率化という視点も必要だとした。

 佐久総合、「協議の場」の先駆け

 佐久総合病院の事例は、診療部長の北澤彰浩氏が紹介した。従来は、821床の佐久総合病院で、予防、急性期医療から、在宅医療まで幅広く手掛けていたが、今年3月に、高度急性期医療を担う「佐久医療センター」(450床)を分離し、佐久総合病院(本院、351床)は一般急性期や回復期などを担う場とした。

 佐久総合病院が取り上げられた理由の一つは、地域の関係者と協議をしながら、機能分化を進めたことだ。2つの病院は、直線距離で約6km離れている。10数年前から、「協議の場」を先取りしたような形で、行政、地元医師会、地域の病院と議論を重ね、どの機能を佐久医療センターに移転するかなどを検討した。地域住民への説明会も、計100回近くに上ったほか、最終的には佐久市のほぼ全戸を病院職員が個別訪問して、病院の機能分化について説明した。

 2つの病院に分けたことで、設備機器が二重投資になる部分もあり、「収益的には今は少し厳しい状況になっている」(北澤氏)。一方で、機能分化に当たり、地域の病院と議論を重ねてきたことから、医療連携は機能分化前よりも、スムーズになっているという。



http://www.med.or.jp/nichinews/n260920a.html
中川副会長に聞く
「地域医療構想(ビジョン)」の策定のため病床機能報告制度に協力を

日医ニュース 第1273号(平成26年9月20日)

 十月一日から病床機能報告制度が開始されるに当たって,今号では中川俊男副会長に,制度創設までの経緯や仕組み等について説明してもらった.

Q 制度の目的は何ですか?

中川副会長に聞く/「地域医療構想(ビジョン)」の策定のため病床機能報告制度に協力を(写真)A 二〇二五年には,全ての団塊世代の方々が七十五歳以上となり,これまで以上に,医療機能の分化・連携等を進めることが重要となります.
 その一環として,地域医師会も参加し,それぞれの地域にふさわしいバランスのとれた医療機能の分化と連携を適切に推進するための「地域医療構想(ビジョン)」を策定することになりました.そのために,まずは自地域の現状をきちんと把握・分析することが前提となるということで,病床機能報告制度が創設されることになったのです.

Q 制度ができるまでの経緯を教えて下さい

A 厚生労働省は,病床の機能分化策として,二〇一一年十一月に「急性期病床群(仮称)」制度(認定制,その後登録制)を社会保障審議会医療部会に提案しました.しかし,制度導入による影響等への懸念が示され,作業部会を設けて検討を進めることになりました.そして,厚労省の提案は取り下げられ,二〇一二年六月に「各医療機関が,その有する病床において担っている医療機能を自主的に選択し,その医療機能について,都道府県に報告する仕組みを設けること」,更に,これにより地域の現状を把握した上で,「今後のその地域にふさわしいバランスのとれた医療機能の分化と連携を適切に推進するための『地域医療のビジョン』を地域ごとに策定すること」で決着し,「病床機能報告制度」の導入が決まりました.
 この議論の中で,日本医師会は,「急性期病床群(仮称)」制度は,要件を満たせない医療機関が急性期医療から撤退せざるを得ず,特に地方では医療確保が難しくなるとして強く反対し,対案を示しました.結果として,病床機能報告制度は,この対案を大幅に取り込む形で制度化されることになったのです.
 なお,このような検討経緯から,病床機能報告制度はあくまでも自主的な報告制度にとどめるべきと考えており,今後も認定制度,登録制度に変容しないよう注視していく方針です.

Q 制度はどのような仕組みなのですか?

A 病院は病棟単位(一部,病院単位の項目あり)で,有床診療所は施設単位で,一般病床及び療養病床については表に掲げる四区分のいずれかを選択し,その担っている機能の「現状」と「今後の方向」を都道府県に報告することになります(この四区分は,二〇一三年八月の日医と四病院団体協議会との合同提言「医療提供体制のあり方」での提案に基づくものです).
 なお,例えば「『急性期機能』の病棟の入院患者は,全て急性期でなければならないのか?」と不安に思われるかも知れませんが,そのようなことはありません.実際にはさまざまな病期の患者さんが入院しているのは当然であり,その病棟の患者さんが全て急性期である必要はありません.これは,厚労省も認めています.


医療機能の名称______医療機能の内容

高度急性期機能
______◎急性期の患者に対し,状態の早期安定化に向けて,診療密度が特に高い医療を提供する機能

急性期機能
______◎急性期の患者に対し,状態の早期安定化に向けて,医療を提供する機能

回復期機能
______◎急性期を経過した患者への在宅復帰に向けた医療やリハビリテーションを提供する機能
______◎特に,急性期を経過した脳血管疾患や大腿骨頸部骨折等の患者に対し,ADLの向上や在宅復帰を目的としたリハビリテーションを集中的に提供する機能(回復期リハビリテーション機能)

慢性期機能
______◎長期にわたり療養が必要な患者を入院させる機能
______◎長期にわたり療養が必要な重度の障害者(重度の意識障害者を含む),筋ジストロフィー患者または難病患者等を入院させる機能

出典:病床機能情報の報告・提供の具体的なあり方に関する検討会「議論の整理」(平成26年7月24日)資料より

Q 具体的には何を報告すればよいのですか?

A 報告するのは,大きく分けて,「構造設備・人員配置等に関する項目」と「具体的な医療の内容に関する項目」です.厚労省「病床機能情報の報告・提供の具体的なあり方に関する検討会」での検討により,前者は,病床数,医療従事者数,主とする診療科,算定する入院基本料・特定入院料,高額医療機器の保有状況,退院調整部門の設置・勤務人数,入院患者数や入棟前・退棟先の場所別患者数等になりました.
 また,特に有床診療所は,小規模かつ多様な役割を担っているため,報告必須項目を病院よりも少なくする一方で,日医が提唱した有床診療所の五つの機能を選択できる項目を設けています.
 後者の「具体的な医療の内容に関する項目」は,手術件数,がん・脳卒中・心筋梗塞等への治療の実施状況,重症患者への対応,救急医療の実施,急性期後・在宅復帰の支援,全身管理,リハビリテーション,長期療養患者・重度障害者等の受け入れ等になります.〔報告項目は,厚労省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)に掲載〕
 報告は,七月一日現在の状況を十月一日から十一月十四日(本年度のみ.次年度以降は十月末日)までに行うことになります.

Q 報告事項の「今後の方向」とは何ですか?

A 病院・有床診療所は,病床機能の「今後の方向」についても四区分のいずれかを選択することになります.これにより,都道府県は各医療機関の機能転換の予定を把握でき,また地域医療ビジョンの推進のための「協議の場」においても,地域医師会や医療機関等の参加者が共通認識を持って協議を行うことができるようになります.
 「今後の方向」は「六年先」の時点の機能を指します.もちろん,「今後の方向」は診療報酬改定や制度改正等によっても影響されますので,翌年や二年後といった短期の変更予定がある場合も報告事項(任意)となりますし,二〇二五年度時点についても,参考情報として任意で報告することができます.
 また,毎年報告するのですから,その時点で六年後の方向が変更されるのは不自然なことではありません.

Q どうやって報告するのですか?

A 先ほど,医療機関から都道府県に報告すると述べましたが,実際には,「構造設備・人員配置等に関する項目」では,医療機関から直接全国共通サーバに送付して頂き(厚労省ホームページ上の専用ページやCD─R等により報告する方法の場合),そこで整理を行い,都道府県にデータを提供する仕組みになっています.
 また,「具体的な医療の内容に関する項目」の報告では,病院・有床診療所の経済的・人的負担を軽減しつつ,病棟単位で医療の内容を把握できるよう既存の電子レセプトによる診療報酬請求の仕組みを活用します(図参照).

中川副会長に聞く/「地域医療構想(ビジョン)」の策定のため病床機能報告制度に協力を(図)
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Q レセプトを活用するとは?

A 医療機関の経済的・人的負担を軽減するため,「具体的な医療の内容に関する項目」は,レセプトに記載される診療報酬の診療行為から,病床機能報告制度で必要な項目を集計することとなりました.
 その際,病棟単位で医療の内容を集計するために,病院は,レセプト作成時に,九桁の病棟コードを付記して請求を行うことになります(有床診療所では付記は不要).そして,病棟コードが付記されたレセプトデータは,既存のレセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)の枠組みで厚労省において集計作業が行われます.また,NDBのサーバーへのレセプトデータの格納をもって,病院・有床診療所から都道府県に報告したものとして取り扱われます.なお,制度開始初年度では七月審査分が集計対象となります.
 病棟コードをレセプトに付記した請求に関しては,病院や医療保険者等でシステム改修が必要になりますが,負担軽減のため,次の診療報酬改定に伴う改修に合わせることになっており,それまでは病院単位での報告となります.
 また,特にレセプトデータについては,「指導監査等に流用されるのではないか」「当院の状況が丸裸にされるのではないか」といったご懸念もあると思いますが,その点に関しては日医から,「病床機能報告制度により報告されたデータは目的外使用を禁止し,あくまでも地域医療ビジョンの策定等のためにのみ利用されるべき」と要求しました.
 その結果,報告された情報は医療法上,地域医療ビジョンの策定のためにのみ利用されることが確認され,厚労省より医療保険者や審査支払機関に目的外使用や二次利用の禁止を周知することになりました.

Q 地域医療ビジョンとはどういうものなのですか?

A 病床機能報告制度により病院・有床診療所から報告された情報は,地域医療ビジョンへつながります.地域医療ビジョンは,病床機能報告制度からの情報に加え,地域の医療や人口等に関する統計を活用し,医師会等も参画して,主に「二〇二五年の医療需要 入院・外来別,疾患別患者数等」「二〇二五年に目指すべき医療提供体制(構想区域ごとの医療機能別の必要量)」「目指すべき医療提供体制を実現するための施策(医療機能の分化・連携を進めるための施設整備,医療従事者の確保・養成等)」を「構想区域」ごとに示すものです.
 病床機能報告制度は,この地域医療ビジョンを策定し,それぞれの地域の実情に応じて過不足ない医療提供体制を適切に構築するために必要な制度です.会員の先生方におかれましては,ぜひとも本制度へのご理解とご協力をお願いいたします.

今回のインタビューのポイント

・病床機能報告制度はあくまでも自主的な報告制度にとどめるべきと考えており,今後も認定制度,登録制度に変容しないよう注視していく.

・病床機能報告制度により報告されたデータは,あくまでも地域医療ビジョンの策定等のためにのみ利用されるべきものである.

・病床機能報告制度は,「地域医療構想(ビジョン)」を策定し,それぞれの地域の実情に応じて過不足ない医療提供体制を適切に構築するために必要な制度であり,ぜひとも本制度へのご理解とご協力をお願いしたい.



http://www.m3.com/iryoIshin/article/252297/
東京女子医大事件
「女子医大、重大な危機にある」
第三者評価委員会、内部統制の改革提言

2014年9月18日(木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 東京女子医科大学は9月12日、同大の「内部統制に係る第三者評価委員会」がまとめた報告書を公表した(資料は、同大のホームページに掲載)。

 女子医大の現状について、「重大な危機にある。本院における医療事故や前学長・前医学部長等による独自の記者会見等が立て続けに起きた結果、本大学および本院を含めた本法人全体に対する社会からの信頼が失われていると言っても過言ではない」と厳しい認識を示しており、理事会の理事に病院経営の専門家を入れるほか、情報発信体制や広報体制の確立などを通じたガバナンスの強化を提言。「本大学医学部においては、古い医局・講座制が保持され、その頂点に立つ主任教授に権限が集中」と指摘、主任教授会については病院長選考の権限を外すなど、その役割の見直しを求めている点が注目される。

 報告書を受け取った女子医大では、「本学は第三者評価委員会の報告書内容を真摯に受け止め、改善に向けてのアクションプランを迅速に策定し、役員教職員で共有の上、実行に移していく。今後、アクションプラン、そして計画の取り組み状況については、随時情報を公開していく」とのコメントを発表。

 今回、第三者評価委員会を設置したのは、大学のガバナンスを問題視する声が内部から起こり、プロポフォール投与事故を機に顕在化、学長の笠貫宏氏、医学部長の高桑雄一氏が解任される事態に至ったのがきっかけだ(『女子医大、学長に続き医学部長も解任』などを参照)。

 女子医大では、混乱を収め、大学管理運営を改善するため、7月25日に、日本医学会会長の高久史麿氏を委員長とする第三者評価委員会を設置、検討を進めていた。同委員会の委員は、高久氏のほか、三菱商事株式会社顧問の古川洽次氏、昭和女子大学理事長・学長の坂東眞理子氏、杏林大学学長の跡見裕氏、弁護士の柏木俊彦氏の計5人。

 主任教授の選考も見直しを

 報告書ではまず、学校法人の理事会・評議員会について、現在の理事12人のうち、医師が10人であり、経営管理部門担当の理事も、取引銀行出身であり、病院経営の専門家ではないことから、病院経営の知見のある有識者を入れるべきと提言。また理事会と現場の双方向の情報共有を進める必要性から、医学部長あるいは看護部長を「職責理事」として任免すべきなどとしている。

 また笠貫氏や高桑氏が今年6、7月に独自に記者会見を開いたことについて、「学校法人の対応が不十分だったことなどから、今回の混乱が生じている」と問題視(『「パンドラの箱を開けた」、女子医大学長』などを参照)。理事会・理事長からの情報発信力を強化したり、記者会見を開く際の窓口は広報に一本化するなど広報体制の必要性も指摘している。

 今回の学長と医学部長の解任に当たって、笠貫氏と高桑氏はその手続きの在り方を問題視している(『医学部長の解任、納得できず - 高桑雄一・女子医大教授に聞く』などを参照)。この点について、報告書では、「解任手順が明確ではない」ことから、解任規定の再整備を提言している。

 報告書は、主任教授の選考方法にも言及。医学教育学、放射線腫瘍学、救急医学の3講座の主任教授が現在、不在になっている。一定数以上の白票があると教授選が不成立になる仕組みが一因であるとし、その見直しも必要だとしている。

 さらに、女子医大出身者の主任教授数が年々減少傾向にあることから、学生・卒業生のモチベーション低下につながる懸念を指摘、研究業績偏重を改め、リーダーシップや大学・社会への貢献の意欲と実績なども加味した選考基準にし、女性主任教授数の数値目標を設定するなど、「ポジティブアクション」計画の策定も求めた。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20140918/CK2014091802000146.html
【東京】
練馬光が丘病院訴訟敗訴 区の再建手法疑問

2014年9月18日 東京新聞

 練馬区の「練馬光が丘病院」の運営から撤退した日本大学が、保証金として区に差し入れた五十億円の返還を求めた訴訟は十七日、区の敗訴となった。病院はもともと区医師会が開設したが、巨額の債務で運営を断念し、区が救済した経緯がある。自治体財政の専門家は、区の病院再建の手法にも疑問を呈した。 

 光が丘病院は一九八六年に区医師会が開設したが累積負債が九十三億円に達し、運営を断念。区が建物を買い取るなどして救済し、九一年四月から日大が運営を引き継いだ。この時▽区が大学に建物を貸し付ける▽大学は区に保証金五十億円を差し入れる▽保証金は契約期間満了時に返還▽貸借期間は三十年間-などを定めた。

 だが、日大は支出超過を理由に、運営開始から二十年となる二〇一一年三月末の運営終了を申し入れ、「賃借期間は二十年まで」とする民法六〇四条を根拠に貸借期間は終わると主張。区は反発したが、日大は翌年撤退し、同年四月に地域医療振興協会が引き継いだ。

 区は現在、五十億円を区の貯金にあたる財政調整基金に組み込んでいる。判決が確定すれば遅延損害金約五億八千万円(区の試算、今年九月末時点)も支払うことになる。

 地方自治と財政に詳しい安達智則・都留文科大講師は「区医師会による運営が行き詰まった時点で、区は大病院ありきの方針を見直し、区民生活に密着した地域医療態勢を整えるべきだった」と指摘。主に地域医療の担い手である区医師会が総合病院を運営していたことも疑問視した。

その上で「地域医療は大病院を誘致すれば良いわけではない。区は地元の実情に合った医療行政に主体的に取り組むべきだ」と提言している。 (杉戸祐子)



http://www.m3.com/iryoIshin/article/243328/
改めて問う専門医制度改革の意義
医師へのインセティブ、将来は必要◆Vol.6
国民や医師自身の理解が制度設計のカギ

2014年9月19日(金) 司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――専門医制度の改革に当たっては、国民の理解を得て進めることが重要です。難しい問題だと思いますが。

嘉山 専門医とは「安心して任せることができる医師」であることを、アピールすればいい。今までは腎臓しか診ることができない専門医もいましたが、本来は患者のトリアージができ、適切な医師に紹介し、自分の専門分野については標準的治療ができなければいけません。つまり「first aid」、「今この瞬間に、その患者さんにとって必要なことを教えてくれる医師」、それが専門医です。


池田 国民や患者さんに対しては、新しい情報提供の仕組みを考えていかなければならないと思います。その一つとして、「今、日本専門医機構で、どんな議論をしているのか」について、定期的にメディアなどに発表することを考えています。

 また、前身の日本専門制評価・認定機構の時代も、機構の開催で市民公開講座をやっており、各領域から寄せられた専門医に関する情報を集めて、お話はしていました。しかし、限られた人にしか伝わらず、なかなか国民に広く理解されるようにはなりません。今後は、さまざまな形で、各診療領域で専門医としての医師像を理解してもらう仕掛けを作ってきたいと考えています。さらに、各学会では、市民公開講座を既にやっています。その多くは、病気に関する説明や最新の治療法の紹介が主なので、それだけでなく、日本専門医機構と学会がタイアップしながら、専門医に関する啓発をしていきたいと考えています。

――日本専門医機構では、専門医に関するデータベースの構築を予定しています。専門医の理解を深めるツールとして活用できるのでしょうか。あくまで内部のデータベースなのでしょうか。

池田 日本専門医機構には、あまりお金がありません。現時点では、各診療領域の専門医数、専門医の分布のほか、現在研修中の医師の研修施設や研修内容などが分かるデータベースを構築する予定です。

國土 学会レベルでは、どの地域にどんな専門医がいるかについては、既に公開しています。

池田 広告が可能な専門医については、専門医の公開が条件になっているからです。それらをまとめた形で、データベースとして構築できればと考えています。将来的には、外科系専門医であれば、NCD(National Clinical Database)のようなデータベースを構築し、クリニカルアウトカムまで、専門医制度と連動させる仕組みを作ることが理想だと思うのです。ただ、そこまでいきなり踏み込むことはできないので、全体像を把握できるデータベースの構築から始める予定です。

國土 ぜひNCDと一緒にやりましょう。現場の医師にとって、二つのデータベースに入力するのは手間であり、ぜひ統合してもらいたいと思います。

池田 外科系専門医は、日本外科学会が中心となり作ったNCDという貴重なデータベースに倣って、クリニカルアウトカムと連動したシステムを作る方向にもっていければ理想的と考えています。

國土 外科医自身が思うのは、専門医の手術成績を基に、ドクターフィーを付けてほしいということです。NCDは、その客観的なデータになるわけです。国民に不安を与えずにいかに公開するかは課題ですが、例えば、「○年目と、○年目の専門医では、これだけ成績が違う」「専門医10年目の医師は、手術成績が優れている」などが分かれば、それを基にドクターフィーを付けることを、将来的には考えてほしいと思います。

――ドクターフィーという形でインセンティブを付けることについて、どうお考えですか。

嘉山 それはなかなか難しい問題です。武見(太郎)先生が、「2種類の医師を作るな」と言われたのは、当時はいいセンスだったと思うのです。ただし、専門医制度をここまできちんと確立する以上は、インセンティブがなければ、医師が納得する制度になりにくいでしょう。しかし一方、この議論が進みすぎると、医師の診療科の偏在なども起きかねません。医師は、金銭面だけではなく、やりがい、その診療科の面白さや大変さ、訴訟リスク、さらには国民の評価などを総合的に考えて、診療科を選択します。インセンティブを付ける場合には、これらを総合的に考える必要があります。

 その意味で、専門医制度の改革は、国民の理解を得て進めないと、いい方向に向かいません。国民が、あるいは医師の間でも、「この専門医は本当に大変だ」という合意を得た上で、インセンティブを付けるのが理想的な形だと思います。「初めからインセティブありき」では、専門医制度が歪む懸念があります。

國土 その通りで、だからこそ、我々は今はインセティブの議論を持ち出さないようにしています。

池田 インセンティブの議論は当然頭に入れつつも、現時点ではすぐには持ち出さない。ある時期になって、専門医制度が確立し、国民の側から、「これだけの医療をやっているのであれば、専門医に当然インセティブを付けるべき」という議論がわき起こることを期待していますし、その時にはインセンティブを付けるように強く働きかけます。

嘉山 m3.comは医療人だけが見るサイトですが、国民と一緒に専門医制度を育てる立場で、この問題を取り上げてもらいたいですね。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/49525/Default.aspx
製薬協 武田薬品の副会長職停止処分を半年間延長 CASE-J問題受け
公開日時 2014/09/19 03:50 キャリアブレイン

日本製薬工業協会(製薬協)は9月18日の理事会で、不適切なプロモーションが指摘されたARB・ブロプレスの臨床研究“CASE-J”をめぐる問題を受け、製薬協の副会長としての活動停止を半年間延長することが了承された。武田薬品は、4月3日から副会長職としての活動を半年間停止されており、期限が満了する10月2日から暫定的にさらに6か月間延長される。今回の処分を受け、武田薬品は通算1年間の副会長としての活動停止処分を受けることになる。

武田薬品は当初、CASE-Jをめぐり、不適切なプロモーションがあったことは認めたものの、臨床研究へのかかわりを否定していた。これに対し、6月に公表された第三者機関の調査報告では、臨床研究への組織的関与が指摘された。製薬協の川原章専務理事は、「当初と話が違うのではないかということ」と話し、4月時点で受けた報告との食い違いあったことを問題視、今回の追加処分につながったとした。

武田薬品は同日、「今回の決定を真摯に受け止めるとともに、患者および医療関係者をはじめとするステークホルダーに多大なご心配をおかけしていることを深くお詫び申し上げる」とのコメントを発表した。

◎協和発酵キリンに厳重注意 臨床研究でMRらが労務提供

徳洲会札幌東徳洲会病院で実施された腎性貧血治療薬・ネスプの臨床研究で、MRらの労務提供など不適切関与が指摘された協和発酵キリンには、「厳重注意」の処分が下された。



http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140918/prl14091814100100-n1.htm
「事前指示書(指定書)の導入・利用状況」について、 約75%の医師は「事前指示書を導入していない」と回答
2014.9.18 14:10 産経新聞

メドピア株式会社
-MedPeer会員医師へのアンケート調査-

医師7万人以上が参加する医師専用サイト「MedPeer(メドピア)」(https://medpeer.jp)を運営するメドピア株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長:石見 陽)は、会員医師を対象に「事前指示書(指定書)の導入・利用状況」についてのアンケートを実施し、以下のとおり結果を取りまとめました。

※事前指示書(指定書):患者が自身で意志決定や表明ができない状態になったときに備えて、患者自身が今後の治療方法についての希望を記入しておく文書。

医師専門サイトMedPeer調査結果:「事前指示書(指定書)の導入・利用状況」について(総回答:3,407 人)

<総合結果>
サマリー:
医師専門サイトMedPeer(メドピア)に登録する医師(7万人以上)を対象に「皆さんの勤務先では、事前指示書を導入・活用されていますか」という質問をしたところ、3,407 件の回答が寄せられた。

■事前指示書を「導入していない」と回答したのは、全体の74.8%、「導入している」は14.4%となった。「【導入していない】施設として、体制を整える予定がない」と答えたのは、67.5%。「対象となる患者さんがいない」「入院時に高齢で意思表示ができない患者が多い」といった回答が多い。「家族に確認している」「個別に口頭で確認しカルテに記載している」といった対応がとられる場合もある。
■「【導入している】入院時に指示書の規定対象となる患者さん全てに作成」は7.4%。「現場の混乱を防ぐためにも必須」「無いと非常に不便」といった意見がみられた。
■「導入を検討中」という回答は7.3%だが、事前指示書の運用に関しては、「状況に応じて希望が変化することがある」「遠方の親戚などがひっくり返す場合もある」とった問題点も挙げられている。

(回答一部を抜粋)
「【導入していない】施設として、体制を整える予定がない」2,299件
・そのような対象となる患者さんは診ていません。(50代、循環器内科)
・リビングウィルのようなものになっていくと思いますが、終末期も複雑なパターンの病態があります。そのすべてを考慮されているものとは思いません。不必要な延命は不要と考えますが、安易な延命(救命)処置不要論は危険だと思います。(50代、老年内科)
・全く対応していまがせん。世間で広く認知されてからでしょう。(50代、一般内科)
・有れば良いと思いますが、誰がいつ説明するのか、変更や撤回の自由と確実性を担保できるかなどの問題が解決されてからでしょう。(50代、脳神経外科)
・高齢の認知症、意識障害患者ばかり入院しています。全員に終末期延命治療が問題となるため、挿管、昇圧剤など家族に対する同意書はありますが、ほとんど機能していません。希望しないと同意があっても、他の方法も模索せずに、独自の倫理観?で院内救急として8割程度に挿管してしまう先生がいるため、病院として統一できないからです。(50代、一般内科)
・今後必要となってゆくと思いますが、あくまで患者様の意思決定が困難となった場合が大切なのでは。軽微な感染症でもDNR、麻痺が経度の脳梗塞でもDNRというのはいかがなものかと。統一化はむつかしいと思います。(30代、血液内科)
・指示書作成の提案もしにくいですね。死期が迫っていると捉えられると、関係もギクシャクしそうです。(40代、循環器外科)
・導入してもらえればありがたいですが、法的な根拠もほしいところ。(50代、一般内科)
・時間をかけて作っても、その場その場で異なる意見が出るので、意味がないと思う。蘇生しないと決めていても、急な窒息の際は蘇生するし、家族が希望されればせざるをえない。(50代、麻酔科)
・どの時点で希望が変わるか分かりません。その時の選択が、今の選択とは限りませんし。法的な根拠のある遺言書のようなものとは性質が異なると思います。(40代、一般外科)
・事前指示書の効力がどの程度のものかわからないのに導入しても意味がないと思われます。事前指示書の通りにしたからといって遺族が納得するとは限りません。(40代、呼吸器内科)

「【導入している】入院時に指示書の規定対象となる患者さん全てに作成」254件
・緩和ケア病棟ではきちんとしとかないとトラブルのもとなので全患者で作成しています。(40代、緩和医療)
・高齢者が多いので基本的にとるようにしています。説明の仕方に気を使いますが。(50代、一般内科)
・ルーチンで作成すれば、いちいち指示出さなくてもよくなるので便利です。(50代、救急医療科)
・認知症のある人を対象とする場合、家族の意向を聴くことになるが、本当に本人の意志かどうか不明である点が問題である。(60代、一般内科)
・ほぼ全ての患者さんに使用しており、無いと非常に不便。電子カルテで簡単に展開出来る。(30代、消化器内科)
・入院時に一応全員に聞きます。その時に判断できない場合も含めて文書で記録をとっておきます。(50代、一般内科)
・療養病棟を担当していますので高齢者が多く、以前から導入しています。強制はしていませんが、最近は特に抵抗もなく受け止められています。(70代、一般内科)
・緊急時対応の説明時、指示書作成、署名をもらっています。ただし、時々もらえない患者様もいます。(50代、一般内科)
・高カロリー輸液、輸血、透析、胸骨圧迫、人工呼吸器管理、胃瘻、経管栄養、などなど事細かに希望するか、否か考えていただいてます。(40代、一般内科)

「【導入していない】導入を検討している(導入の準備をしている)」249件
・トラブルは避けるようにしたいので、手間がふえるが、導入を考えている。(50代、一般内科)
・透析の継続を希望するかどうかも含めて検討中です。(40代、腎臓内科・透析)
・なかなか導入されないので、各自で説明し、カルテ記載になっています。(30代、精神科)
・書類にはまだしていませんが、口頭での意思確認をカルテに記載しています。(60代、一般内科)
・延命処置をしないでほしいと言ってくる患者もいます。家族と一緒に正式に言うことはないので、出来るだけのことはさせて下さいとその都度、お答えしています。その制度は導入を考えないといけないと思っていますが、家族同伴で相当な時間がかかると思いますし、また、病状の変化で気持ちも変わると思っております。(50代、一般内科)
・委員会を立ち上げて 導入に向かって進んでいる。(60代、リハビリテーション科)
・外来患者さんに、広くリヴィングウイルに関する冊子をお配りして、導入の準備をしています。(40代、一般内科)
・在宅でみている患者については導入しております。外来に来る人は特にしておりません。(40代、泌尿器科)

「【導入している】主治医の判断で作成を患者さんに依頼する」237件
・急変時に蘇生(気管内挿管、人工呼吸器装着など)をするかどうかの文章を作成します。(50代、麻酔科)
・高齢の悪性疾患患者が多いので、基本は急変のあり得る患者には説明します。(30代、血液内科)
・入所時にこちらの判断で作成しております。これで揉めることが激減しました。(50代、一般内科)
・疾患により、患者さんの人生観等々により、導入しています。(50代、精神科)
・病態により医療の方向性が変わる際に説明し、家族の意向を確認しています。(40代、泌尿器科)
・ひな形はありますが主治医の判断で書き加えたり、訂正したりしています。(50代、一般内科)
・対象症例では頂いています。一般の患者では異常経過で急変した場合はなんとしても救命しなければならない。(60代、消化器外科)
・実際は入院時に判断能力に問題がある患者さんが多いので、家族に依頼することが多いです。(40代、精神科)
・老人施設なので、基本的に臨終に近い状態になった時の蘇生の必要性の有無と積極的加療の有無を問い、合意したことを記録に残しています。(60代、一般内科)

「その他」368件
・書面としてはありませんが、可能性のある患者に関しては確認してカルテ記載しています。(40代、循環器内科)
・当院の患者層の特性のため、事前指示書にはなりにくい。可能な患者にはとっているが、多くは家族からの同意書になる。(50代、精神科)
・決まってはいないのですが、癌患者さん、しかも進行状態にある方では、可能な限り、徐々にICをして、希望を聞くようにはしています。(40代、泌尿器科)
・入院の患者さんはいませんので指示書はありません。予診票に「病気が重症になった時に相談したい家族の名前と連絡先」を書いてもらうようにしていますが、書いてもらいたい単身者に限って書いてくれていません。(50代、耳鼻咽喉科)

■期間:2014年8月29日(金) ~ 2014年9月4日(木)
■有効回答:3,407 人(回答者はすべて、医師専門サイトMedPeerに会員登録をする医師)
■設問:医師専用サイト MedPeer内の「ポスティング調査」コーナーにおいて、医師会員からご投稿頂いたテーマをもとに、以下の質問を投げかけました。

(設問文 抜粋)
事前指示書(指定書)とは、患者さんが意志決定や表明ができない状態になったときに備えて、患者さん自身が今後の治療方法について、希望を記入しておくものです。
終末期となった高齢の患者さんなど、患者さんご本人の意向を確認するのが難しい場合、ご家族の間で意見が分かれたり、治療の選択に迷うことがしばしばあります。そんな時に事前指示書があると、患者さんの意向を尊重できるため、今後の治療方針の基軸となります。
最近は、事前指示書を導入している病院も増えているようですが、作成の時期や説明にかかる時間など、実際の運用には難しいところもあるように感じます。
そこで質問です、皆さんの勤務先では、この事前指示書を導入・活用されていますか。
以下の選択肢から、皆さまの勤務先のご状況に近いものをご選択いただき、コメント欄に、施設規定の指示書フォーマットの有無や状況の詳細についてご入力ください。

1.【導入している】入院時に指示書の規定対象となる患者さん全てに作成
2.【導入している】主治医の判断で作成を患者さんに依頼する
3.【導入していない】導入を検討している(導入の準備をしている)
4.【導入していない】施設として、体制を整える予定がない
5. その他

メドピア株式会社について
・社名 :メドピア株式会社(https://medpeer.co.jp)
・代表者 :代表取締役社長 石見 陽 (医師・医学博士)
・設立 :2004年12月
・運営サービス :医師専用サイト「MedPeer(メドピア)」(https://medpeer.jp)

メドピア株式会社が運営する「MedPeer」は、医師専用の会員制サイトです(URL: https://medpeer.jp)。
主なコンテンツには、「薬剤評価掲示板(薬剤のクチコミ共有)」、「Meet the Experts(エキスパート医師への直接相談)」、「インタラクティブ・ケース・カンファレンス(オンライン症例検討会)」、「ディスカッション(掲示板)」、「ホスピタル・レポート(勤務先・研修先の病院評価)」などがあり、”臨床の決め手がみつかるサイト”として、現在7万人以上の医師(日本の医師の約4人に1人)が利用しています。

  1. 2014/09/19(金) 07:21:41|
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9月17日 

http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/252074/?category=report
「課税転換など要求」、医療界を一本化
日医、消費税の税制改正要望を公表

2014年9月17日 池田宏之(m3.com編集部)

 医療機関における控除対象外消費税の問題で、日本医師会は9月16日、消費税率10%引き上げ時から、次の税率引き上げまでの間に、「社会診療報酬を課税取引に転換するなどして、抜本的解決を図る」とする税制改正要望をまとめた。消費税率10%引き上げ時点においては、「設備投資などに係る消費税などについて、仕入れ税額の還付措置の導入」を求めている(資料は、日医のホームページに掲載)。

 9月17日に会見した日医の横倉義武会長は、四病協や日本歯科医師会、日本薬剤師会などの合意を得て、「医療界の一本化した要望」である点を強調。医療界の足並みがそろわない場合、問題の抜本的解決が遅れる可能性に触れ、「足並みを乱す動きがあれば、決して看過することなく強い姿勢で話す」と述べ、けん制した。会見に同席した日本病院会の堺常雄会長も「(医療界の)意見集約ができた。現時点で、最高を思われるもの」と評価し、今後、2015年度の税制改正大綱への明記を目指す。

 ただ、要望には、随所に「など」との表現が入っており、最終的な解決時の具体像が見えにくい表現となっており、日医の今村聡副会長は「幅を持たせないと、(要望が)かなわなかった時、(関係者の)責任問題になる」と、一本化する作業の難しさをにじませた。同時に、合意のために持たせた幅が、政治に都合良く解釈される危険性も残した。


「非課税」の解釈可能な表現

 改正要望は「消費税率10%時」と「(2015年10月となる可能性のある)消費税率10%引き上げ時」の2つのタイミングに、1つずつ要望を出している。消費税率10%引き上げ時から、次の税率引き上げまでを含む「消費税率10%時」の段階では、「現行制度から、軽減税率などによる課税取引に転換することなどにより、(控除対象外消費税の)問題の抜本的解決を図ること」となっている。「課税取引に転換することなど」の「など」の表現については、「非課税」のままとするアイデアも含まれることになる。四病協は「課税転換」を求めてきた経緯がある中、堺会長は「色々な解釈があると思うが、課税転換がメインと解釈している」とした(『消費税問題で医療崩壊の可能性、伊藤伸一四病協税制改正委員会委員長 』を参照)。

 「軽減税率など」の「など」の表現について、今村副会長は、「ゼロ税率や免税などを含む」と説明。具体的な表現として「軽減税率」が書かれた経緯については「この表現で(関係団体と)合意が取れた」とだけ説明した。

診療報酬で手当て「あり得ない」

 「消費税率10%引き上げ時」については、「医療機関などの設備投資などに係る消費税率について、非課税還付などのあらゆる方策を検討し、仕入れ税額の還付措置を導入すること」を求めている。従来の診療報酬による手当てが継続する可能性について、今村副会長は、中医協でも診療報酬による手当ての難しさが指摘されている点に触れ、「あってはならないと思っている」として否定した。税制改正の作業が「消費税率10%引き上げ時」に間に合うかについて、今村副会長は「数カ月あるので間に合うと思う」とした。


設備投資手当て「喫緊の要望」

 「消費税率10%時」と「消費税率10%引き上げ時」の2つの要望の関係性について、今村副会長は、2014年度の税制改正大綱の、軽減税率の検討の項目で「消費税率10%時」の表現が出ている点に触れ、「(医療の控除対象外消費税の問題は、食料品などの)軽減税率導入検討と、全く別の方向には行かないと思っている。抜本的解決は、できるだけすみやかに、導入してほしいと思っている」とした。その上で、大規模医療機関などから、設備投資などの負担感への不満の声が強いことから、「(引き上げ時について)喫緊の要望として書いた」と説明した。

 合意の取れた範囲について、今村氏は、日医、日歯、日薬、四病協などに加え、「数多くの病院団体と意見交換しており、基本は了承をもらっている」と説明。制度の改正に伴い、現状の診療報酬で補填しているとされる分の「引きはがし」については、今村副会長は、現状の補填分の考え方にも多様な考え方があることを踏まえて、「これからの議論を待ちたい」と述べるにとどめた。

 消費税率の10%引き上げの是非について、横倉会長は、「社会保障と税の一体改革は消費税率10%が前提。10%に上げないと社会保障が厳しくなる認識でいる」とした。



http://mainichi.jp/select/news/20140918k0000m040054000c.html
病院保証金:練馬区に50億円返還命令 東京地裁
毎日新聞 2014年09月17日 20時03分

 東京都練馬区の「練馬光が丘病院」の運営から撤退した日本大が、練馬区に預けていた保証金50億円を返すよう求めた訴訟の判決で、東京地裁(石栗正子裁判長)は17日、全額の支払いを命じた。

 病院は1986年、区医師会立病院として発足したが、財政悪化で90年に医師会が運営を断念。代わりに日大が既存施設や医療機器を使い「日大練馬光が丘病院」として91年から運営した。

 判決によると、日大はこの際「30年間運営を続ける」との前提で、土地建物を借りる基本協定を区と結んだが赤字を理由に21年後の2012年、撤退した。判決は、賃貸借の期間を20年までとする民法の規定を適用。「協定が解消された以上、日大が返還を求めることに問題はない」と判断した。

 区は「撤退は信義則に反し返還の必要はない」と主張していた。【近藤浩之】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43796.html
小児救急電話♯8000、9割が認知せず- 内閣府の世論調査で判明
( 2014年09月17日 18:12 )キャリアブレイン

 小児救急電話相談の「♯8000」について、9割近くの人が「知らない」と答えていたことが、内閣府が16日に公表した母子保健に関する世論調査の結果で分かった。特に50歳以上では、認知していない人の割合が高かった。♯8000をめぐっては、厚生労働省が「病院の診療を受けたほうがいいのかなど判断に迷った時に、小児科医師・看護師への電話による相談ができる」とし、ウェブサイトなどでPRに努めてきたが、周知が不十分な状況が調査結果で明らかになった。【新井哉】

 この調査は、全国の20歳以上の日本国籍を持つ3000人を対象に実施されたもので、妊娠や育児、地域での子育てなどに関する認知について、調査員による個別面接聴取法で行われた。調査期間は7月17日から同27日までで、1868人から有効回答を得た。

 調査対象となった小児救急電話相談事業は、電話で♯8000にかけると、各都道府県の相談窓口に自動転送され、小児科医師・看護師から子どもの症状に応じた適切な対処の仕方や、受診する病院などのアドバイスを受けられる。

 調査では、♯8000にかければ、小児救急電話相談につながることを知っているかどうか聞いたところ、「知らない」と答えた人の割合は88.8%で、「知っている」(10.2%)を大幅に上回った。性別では、女性よりも男性で「知らない」と答えた人の割合が高く、年齢別では50歳以上の9割超が「知らない」と答えたという。

 ♯8000については、今年2月に公表された「救急医療体制等のあり方に関する検討会」の報告書でも、利用者の多様なニーズに応える必要性が指摘されており、定期的な実態調査の実施に加え、事業を補完する全国センターの設置や相談事業運営の広域化などが求められていた。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG1700N_X10C14A9CC0000/
出産時の出血、措置遅れ死亡 助産師を書類送検
2014/9/17 12:40 日本経済新聞

 無許可で助産所を開設し、出産時の出血で女性を死亡させたとして、神奈川県警は17日までに、業務上過失致死と医療法違反の疑いで、相模原市南区の「のぞみ助産院」院長の女性助産師(69)を書類送検した。

 書類送検容疑は昨年4月27日、入院中だった相模原市中央区の女性(当時33)が次男を出産する際、多量の出血をしたのに必要な措置を取らず、搬送先の病院で同28日に死亡させた疑い。

 また、1987年2月から神奈川県や相模原市の許可を得ずに助産所を開き、医療法で求められる緊急時の嘱託先病院も2008年4月以降、決めていなかった疑い。

 県警によると、昨年4月27日午後11時半ごろ、助産所で水中出産した女性の血が止まらず、助産師は28日午前2時50分ごろに119番した。「目視で1~1.5リットルの出血があり、医療機関に搬送すべきだった。色が薄く、当初は血液ではないと判断した」と書類送検容疑を認めている。

 助産師は17日までの取材に「血は止まっていたと認識している。適切な処置だった」と説明する一方で「女性が死亡したのは自分の力不足だった」と話した。「4300人以上を取り上げてきた。今回のような死亡事故はなかった」として、無許可で開所した認識はないと話した。〔共同〕



http://www.asahi.com/articles/ASG9K5GMLG9KOHGB00V.html
岐阜)全国唯一の医学教育の拠点、国際化推進へ 岐阜大
竹下由佳
2014年9月18日03時00分 朝日新聞デジタル

 岐阜大の「医学教育開発研究センター」は2010年から文部科学省が認定する全国唯一の「医学教育共同利用拠点」として、医学教育の中枢を担ってきた。今年7月末に来年度以降も5年度にわたり、認定を受けることが決定。センターの担当者は「引き続き全国の医学教育のエキスパートを育てていきたい」と話している。

 岐阜大は90年代から少人数グループで学生の考える力を育む「テュートリアル教育」を導入するなど医学教育の改革に取り組み始め、専門的に研究する組織としてセンターを全国に先駆けて01年に設立した。10年に文科省の共同利用拠点に認定され、全国の医学部や医科大学が利用できる施設として医学教育の推進を手助けしてきた。

 センターによると、00年から医学部の教員や病院の指導医らを対象とした「医学教育セミナーとワークショップ」を始め、これまでに計53回実施。全国の全ての医学部と医科大学から延べ6千人以上が参加したという。テーマは時節などに合わせて決め、東日本大震災後に福島県で開催した際は、「災害から学ぶ実践的医療教育」を題にしたワークショップを開いた。

 再認定の期間は15年度から19年度末まで。センターは国際化する医療を担う医師の育成に力を入れる。世界保健機関(WHO)の下部組織「世界医学教育連盟」が示した医学部・医科大学における教育の国際標準の日本版が昨年7月に公表されたことを受け、センターでも国際標準に沿った研修プログラムなどを推進したいという。

 文科省高等教育局大学振興課の担当者は「岐阜大は国際的な医学教育の先進事例を研究しており、今後も日本の医学教育の第一人者として底上げを担ってほしい」と話す。鈴木康之センター長(小児科学)は「医療分野でのグローバル化は進んでおり、国際化に対応できる人材を育てたい」と話している。(竹下由佳)



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/252080/?category=report
事故情報の提供で国民の啓発を
第6回会議、医療事故調査・支援センター業務を議論

2014年9月17日 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働科学研究費補助金による「診療行為に関連した死亡の調査の手法に関する研究」の第6回会議が9月17日に開催され、第三者機関である医療事故調査・支援センターの業務のうち、「研修」「普及啓発」について議論した。「研修」に関しては、センターや支援団体、医療機関の各職員に対する必要性が指摘されたほか、普及啓発については、医療機関だけでなく、広く国民も対象とする必要性が指摘された。

 会議後に会見した研究代表者の西澤寛俊氏(全日本病院協会会長)は、普及啓発について、従来は医療事故の再発防止のために医療関係者を主に対象としていたとし、「内容は、医療者と国民向けでは、形を変えるなどの工夫は必要だが、国民全体に実態や取り組みを知ってもらい、将来の医療の在り方を考えていくために、国民全体に示すことが必要、という趣旨で発言がなされた」と説明。

 医療事故に関する国民向けの情報提供としては、日本医療安全調査機構の「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」と、日本医療機能評価機構が実施している「医療事故情報収集等事業」があり、これらの事業を参考にして議論したという。

 日本医療機能評価機構医療事故防止事業部長の後信氏は、「機構で実施している手法が今回参考にされるわけだが、統計情報のほか、複数発生かつ背景・要因が似ている事例、1例のみでも重要な事例を取り上げるなどのやり方がある。分厚い報告書ではなく、イラストなどを用いて見せるような方法もある。ホームページでデータベースを公開しており、事例をダウンロードして研究に使うこともできるようにしている。いろいろな方法論が育っているので、ノウハウを惜しみなくつぎ込んで、センターの業務に使っていくことになればいいのではないか」と語った。西澤氏は、機構の普及啓発の取り組みについて、「(会議では)肯定的な意見が多かった。特に、『医療安全情報』については評価されていた」とコメント。『医療安全情報』とは、注意喚起が必要な事例について、A4判1、2枚程度を基本に、事例の概要や再発防止策を簡潔にまとめたものだ。

 本研究班は、10月に3回の会議を行い、中間取りまとめを行う予定。「かなり積み残しもある」と西澤氏は述べ、中間取りまとめに向けた議論と、積み残した課題の議論を並行して進める見通しを示した。「積み残し」は、これまでの検討項目の全てにわたるという。

 なお、本研究班は、医療事故調査制度のガイドラインのたたき台策定を目的にスタートしたが、厚生労働省は今秋に別途、医療事故調査制度に関する省令や告知等を決めるための検討会を設置する方針を打ち出した(『事故調査、「当事者全員に意見を聞くべき」』を参照)。「当初想定された影響力を発揮できないのではないか」との質問に、西澤氏は、「ガイドライン策定に資する研究をやるスタンスは変わっていない。それをどう使うかは厚労省次第。たたき台を検討する場は必要で、(社会保障審議会)医療部会で直接議論することもあり得るが、その前に検討会でもんでもらうことになった。二川(一男)医政局長はその発表をしたのだと思う」と答え、研究班としての当初の方針には変わりはないとした。

「医療事故調査・支援センター業務に関する事項」への意見(研究代表者の西澤寛俊氏による)

1.医療事故調査・支援センターの業務(研修)
・センター職員向けの研修は、院内調査の実施を支援するために、多岐にわたる相談を受けることが想定されるので、制度全般にわたる能力を身につけるための研修が必要ではないか。
・医療機関向けの研修は、医療安全講習会のようなものは、各団体でもやっているため、センターでは他の団体ができない研修に特化してはどうか。これは、センターと他の団体との役割分担をしてはどうかという意見。
・支援団体の職員向けの研修も必要ではないか。
・さまざまなところで研修が行われると思うが、各団体の研修を標準化することが必要。団体によってムラがあってはならない。そのためには基準作りが必要で、それを作るのもセンターの役割になるのではないか。
・「ヒト」ではなく、「モノ」から見る専門家も、養成すべき。技術等について見るのが「ヒト」で、「モノ」から見る専門家とは、医療機器等の専門家。
・医療事故調査に必要なものは、論理性、科学性、専門性であり、これらを踏まえた上での事故調査の専門家を養成する必要があるのではないか。
・人材養成については、短期、長期で考えるべきではないか。
・この制度で必要となる人材やその数などについての見込みが必要。
・全体としては、医療機関の職員向けの研修、センターの職員あるいは支援団体の職員向け、その両方の研修を実施する必要がある。センターが行う医療機関の職員向けの研修は、医療事故調査の専門的なもので、他の団体ができない研修を中心とする。センター職員向けの研修は、院内調査の実施を支援するために制度全般の知識、調査の進め方や資料、報告書のまとめ方など、多岐にわたる医療機関からの相談への対応に関するものが必要。医療事故の専門家を養成するために、戦略的な人材養成が必要。

2.医療事故調査・支援センターの業務(普及啓発)
・定期的に繰り返し注意喚起することが必要。
・医薬品の名称や表示の変更などの対策は重要であり、これからできるセンターで得られた知見を、メーカーに対する要請に生かせるようにしてはどうか。
・普及啓発はいかに現場の医療者に届くかが重要。また再発防止策がどのくらい普及しているか、といった調査あるいは評価が必要ではないか。
・今後の医療を考えると、普及啓発の対象は、国民全体になるのではないか。
・まとめとしては、普及啓発に当たっては、定期的に繰り返し行うこと、定着度の調査・評価を行うこと、あるいはメーカーへの働きかけなど、具体的な対策までつなげることが必要。普及啓発に当たっては、国民全体を対象にする。


  1. 2014/09/18(木) 05:53:24|
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9月16日 

http://time.com/3379349/overdiagnosis-and-overtreatment/?xid=newsletter-brief
HEALTH HEALTH CARE
The Global Problem With Overdiagnosis and Overtreatment

Alexandra Sifferlin @acsifferlin
Sept. 15, 2014 TIME

Two new studies make a case against too much medicine

It’s a public health conundrum: Current screening guidelines lead to an overdiagnosis of diseases like cancer, which results in overtreatment for ailments that might never seriously impact a person’s health.

We’ve heard the overdiagnosis argument in the U.S. before, especially surrounding breast cancer; in 2009, the United States Preventive Services Task Force recommended against annual breast cancer screening starting at age 40 and instead advised women get mammograms starting at age 50.

Now, two new studies published Monday in the medical journal BMJ highlight the global problem with overtreatment in both breast cancer and heart disease.

In a new analysis report (*), a team of researchers conclude that hypertension is being overtreated in people with mild cases of the disease. The researchers write that about 40% of adults worldwide have hypertension, and more than half of those people have mild cases of the disease (meaning they’re low risk and don’t have existing cardiovascular disease). But more than half of people with mild hypertension are being treated with blood pressure-lowering drugs–even though the research on whether this reduces cardiovascular-related disease and death is not established. The researchers argue that the practice is unnecessary and costs $32 billion each year in the U.S. alone.
(*: Martin SA, et al. Too much medicine. Mild hypertension in people at low risk. BMJ 2014; 349: g5432)

Instead of recommending lifestyle modifications proven to work, like cutting back on alcohol and exercising more, many doctors opt for drugs because they want to do something right away without having to rely on the often-unhealthy environment beyond their office walls, says study author Vikas Saini, president of the Lown Institute. “[Doctors] need the confidence that we have systems in place that encourage a healthy lifestyle,” he says.

“Most doctors feel a little under siege; they see blood pressure rising and weight going up and they want to do something, but they know they have huge headwinds,” says Saini. “Prescribing a pill is the path of least resistance, but it’s a lot of money.” According to the researchers, the clinical treatment for mild hypertension needs to shift away from a heavy emphasis on drugs.

The second study adds to a growing body of research that supports later initiation into breast cancer screenings. The study authors argue that screening older women over age 70 for breast cancer doesn’t offer enough benefit to be worth it.

In 1998, the upper age limit for breast cancer screening in the Netherlands was extended from age 69 to age 75. The researchers wanted to see if the change actually resulted in fewer late-stage cancers among 70 to 75 year olds, so they looked at about 25,500 new breast cancer patients in a Dutch cancer registry between 1995 to 2011. What they found was that early-stage breast cancer in women 70 to 75 rose sharply after the screening recommendations changed, and while the number of new cases of advanced-stage breast cancer fell significantly, the absolute decrease of those cases was small. For every advanced-stage cancer detected by screening among women over age 70, about 20 “extra” cases were also diagnosed, the researchers concluded.

“Those numbers need to be told to women,” says study author Gerrit Jan Liefers, a surgical oncologist at Leiden University Medical Centre. “We are not voting against screening, but you should individualize your screening to women. To use it as a population-wide tool is wrong. You end up screening women who would never be affected by the cancer.”

The message both studies send to doctors is that physicians need to consider each patient individually and inform men and women of their options.

The two studies are part of the 2014 Preventing Overdiagnosis Conference (http://www.preventingoverdiagnosis.net/?p=315) in Oxford. BMJ has also launched a “Too Much Medicine” campaign you can follow here(http://www.bmj.com/too-much-medicine).



http://www.yomiuri.co.jp/national/20140916-OYT1T50012.html
病院移転に住民反発、説明会1時間で全員退席
2014年09月16日 10時34分 読売新聞

 千葉県の柏市立柏病院(同市布施)の建て替え候補地を巡る問題で、秋山浩保市長は14日、つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅に近い北部中央地区(同市正連寺)に新病院を建設する方針を明らかにした。

 移転に反対する現在地の周辺住民に向けた説明会で表明した。

 新病院は小児2次救急の強化を目指す構想で、近年開発が進み、他の医療機関も集まる同地区への移転が、小児科医の確保や収益性の向上などに有利と判断。現病院が地域で果たしてきた1次医療機能も重視し、移転後の現在地に分院を設けることなども提案した。

 市の整備基本方針では、東葛地域で小児科医が不足しているため、新病院は小児医療の拠点施設を目指している。現在の200床に加え最大40床の小児病棟を新設し、24時間365日対応の小児2次救急を行う計画で、現在3人の常勤小児科医を10人程度まで増やす必要があるとしている。

 北部中央地区は柏の葉キャンパス駅から約800メートルの県の区画整理事業地。候補地を検討した市の審議会では「まちの魅力が医師の確保につながる」との期待も出ていた。移転の場合、事業費は約130億6000万円が見込まれている。

 説明会には住民ら約100人が参加したが、「市役所の一部で決めていいのか」「移転は聞き入れられない」などと反発。開始から1時間で全員が退席した。

 説明会後、秋山市長は「東葛という医療圏の中で、専門性の高い特徴のある病院が求められている。新しい地域に新しい病院を作る方が、収益も上がり構想の実現性が高いと考えた。住民の皆さんと今後も話し合いたい」と話した。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=105180
市立柏病院、北部中央地区に…千葉
(2014年9月16日 読売新聞)

 千葉・柏市立柏病院(同市布施)の建て替え候補地を巡る問題で、秋山浩保市長は14日、つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅に近い北部中央地区(同市正連寺)に新病院を建設する方針を明らかにした。移転に反対する現在地の周辺住民に向けた説明会で表明した。

 新病院は小児2次救急の強化を目指す構想で、近年開発が進み、他の医療機関も集まる同地区への移転が、小児科医の確保や収益性の向上などに有利と判断。現病院が地域で果たしてきた1次医療機能も重視し、移転後の現在地に分院を設けることなども提案した。

 市の整備基本方針では、東葛地域で小児科医が不足しているため、新病院は小児医療の拠点施設を目指している。現在の200床に加え最大40床の小児病棟を新設し、24時間365日対応の小児2次救急を行う計画で、現在3人の常勤小児科医を10人程度まで増やす必要があるとしている。

 北部中央地区は柏の葉キャンパス駅から約800メートルの県の区画整理事業地。候補地を検討した市の審議会では「まちの魅力が医師の確保につながる」との期待も出ていた。移転の場合、事業費は約130億6000万円が見込まれている。

 説明会には住民ら約100人が参加したが、「市役所の一部で決めていいのか」「移転は聞き入れられない」などと反発。開始から1時間で全員が退席した。

 説明会後、秋山市長は「東葛という医療圏の中で、専門性の高い特徴のある病院が求められている。新しい地域に新しい病院を作る方が、収益も上がり構想の実現性が高いと考えた。住民の皆さんと今後も話し合いたい」と話した。



http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201409/0007334693.shtml
患者や遺族に解決金687万円 兵庫県立淡路医療センター
2014/9/16 10:39 神戸新聞

 兵庫県病院局は16日、洲本市の県立淡路医療センター(旧淡路病院)であった医療事故2件について、計約687万円を支払って和解する、と発表した。22日開会の県議会定例会に議案を提出する。

 同局によると、1件は2012年3月の手術中に発生。医師が30代女性の子宮の腫瘍を切除した後、レーザー器具の先端が布に触れて燃え広がり、女性の太ももなどにやけどを負わせたという。同局は器具の使用を誤ったとして女性に賠償金約387万円を支払う。

 もう1件は13年11月、心不全で入院していた70代男性の心静止を示すアラームが鳴っていたにもかかわらず、看護師が1時間以上気付かず、その約3時間後に死亡した。死亡との因果関係は不明だが、容体急変の発見が遅れた過失があるとし、遺族に賠償金300万円を支払う。

 岡本周治県病院事業副管理者は「大変申し訳ない。医療安全対策の取り組みを進め、再発防止に努める」とコメントした。(岡西篤志)



http://www.cabrain.net/news/article/43779.html
過度な規制緩和や医学部新設に反対- 近医連が決議
( 2014年09月16日 11:17 )キャリアブレイン

 近畿医師会連合(近医連)は14日に定時委員総会を開き、国家戦略特区における過度な規制緩和や医学部の新設などに反対するとする決議案を採択した。決議では、医学部の新設に関して、「地域からの指導医引きはがしによる地域医療の弱体化を招く可能性が高い」として、強く反対する姿勢を示した。【敦賀陽平】

 決議は、▽国家戦略特区における過度な規制緩和、医学部新設に反対▽国民の生命・健康を損ない、混合診療拡大につながる患者申出療養制度の導入に反対▽地域の実情に応じた医療提供体制の再編▽国民皆保険制度を形骸化させるTPP条約批准に反対▽控除対象外消費税問題に関する診療報酬への上乗せ対応についての速やかな結果検証とその抜本的解決▽公的医療保険による国民皆保険制度の堅持-の6項目。

 政府が検討を進める「患者申出療養制度」(仮称)に関しては、「形を変えた混合診療拡大策に他ならない」として、導入に反対する意向を示した。

 また、先の通常国会で成立した「医療・介護総合確保推進法」については、「医療提供体制を行政主導にて全国一律の再編へと導く政策が盛り込まれている」として、地域の状況に応じた政策の推進を要望した。



http://diamond.jp/articles/-/59160
医療・介護 大転換
認知症800万人の衝撃 【第9回】
欧米に遅れた日本の認知症ケアの現実

浅川澄一 [福祉ジャーナリスト(前・日本経済新聞社編集委員)]
2014年9月17日 ダイヤモンドオンライン

高齢者の4人に1人は認知症

 これまでこの連載では、医療と介護の制度改革を論じてきた。その医療と介護のサービスの主な対象が高齢者となったのは日本だけではない。OECD各国も同様で、これらの国に共通するのは最大の課題が認知症ケアということだ。

 アルツハイマー病を始め多くの病から発症する認知症には、根治薬がなくケアのあり方が焦点になっている。そのケア手法で、「病院モデル」から「生活モデル」への転換を進めてきた欧米諸国。だが一方、日本の認知症ケアは最先端を行く「生活モデル」と最も遅れた「病院モデル」を共に抱えており、先進諸国の中では特異な状況だ。

 病気の治療を最優先し部屋の環境や食事、入浴などが二の次になるのが「病院モデル」。だが、認知症は症状を遅らせることはあっても完全な治療はできない。そこで、日々の日常生活を充実させようというのが「生活モデル」。QOL(生活の質)を重視する考えは、障害や疾病を複数抱えがちな高齢者への一般的な処遇法としても広がりつつある。

 認知症が国民的な関心事となったのは、昨年6月に厚労省が発表した衝撃的な人数だ。2012年時点で462万人に上り、前年に発表した305万人より実際は160万人近くも多いことが判明した。茨城県つくば市や愛知県大府市など10市町で、4年間に計9000人の高齢者を追跡調査した結果による。認知症有病率が15%となり、全国の高齢者3080万人に照らし合わせると462万人となる。

 一方、正常でもなく認知症でもない、予備軍的な中間状態の軽度認知障害(MCI)の高齢者が約400万人いることも推計された。合わせると862万人となり、「認知症800万人時代」「高齢者の4人に1人は認知症」とその後のマスコミが使い出し、一躍、認知症の議論が盛んになった。

 今回の改革では、認知症への踏み込んだ新サービスはない。改革の土台となり、道筋を示したのは昨年8月に提言された社会保障制度改革国民会議の報告書である。その報告書では、残念ながら認知症についての記述はほんの少しで、国際的な危機感とはかなり乖離している。

 報告書では、「今後、認知症高齢者の数が増大するとともに、高齢の単身世帯や夫婦のみ世帯が増加していくことを踏まえれば、地域で暮らしていくために必要な様々な生活支援サービスや住まいが、家族介護者を支援しつつ、本人の意向と生活実感に合わせて切れ目なく継続的に提供されることも必要であり、地域ごとの医療・介護・予防・生活支援・住まいの継続的で包括的なネットワーク、すなわち地域包括ケアシステムづくりを推進していくことも求められている」とある。読みにくい長文の結語として、「医療・介護・予防・生活支援・住まい」の連携、即ち地域包括ケアの確立こそが重要な対策になるとする。

 その具体的な介護保険のサービスとして「24時時間の随時対応サービスや小規模多機能型サービスの普及を図る」という。前者は2013年から、後者は2006年からそれぞれ導入されている。とりたてて新しい提言ではない。

 実は、日本の認知症ケアは介護保険が始まって以来のわずか15年間で長足の進展を遂げた。BPSD(徘徊や不潔行為、帰宅願望など以前は「迷惑行為」「問題行動」と呼ばれていたが、今はその症状から「行動・心理症状」という)と言われる周囲に及ぼすあらゆる「迷惑行為」「問題行動」にはすべて原因があり、丁寧なケアで改善できることが分かってきた。認知症の人の心情を推測してその原因を理解することの重要性も浸透しつつある。

何が嬉しいことか、苦痛か
若い頃からの「生活歴」の把握が重要

 ではどのように対処すればいいのか。認知症ケアとは何なのか。

 できるだけその人にとって嬉しい、楽しい、心地よい状態や行為を引きだす対応法が最善と言われる。家族の一員としてのかつての暮らしそのものの再生を目指す。つまり日常生活の延長こそが認知症ケアに重なる。「病院モデル」でなく「生活モデル」こそ、認知症ケアの要諦と言われるのはこのためだ。習得してきた知識は失われつつあるが、生活感情は維持されているからだ。

 高齢女性であれば、自身が調理した料理を家族皆が「美味しい」「楽しい」と思ってもらえることが、家族内での役割の確立であり、社会的な「仕事」に通じる。他の人に役立っていることの実感こそが、あらゆる人々の生きがいである。それが「食」を通じて成されてきたのが、日本の多くの高齢女性であった。認知症を発症しても変わらない。

 そのためには、何が嬉しいことなのか、何が苦痛であったのかという生活歴を若いときに遡って介護者が把握することが重要である。認知症ケアの前提と言ってもいいだろう。小学校時代の運動会や結婚式、新婚旅行、家族旅行など人生の節目の体験は認知症で記憶障害になってもよく覚えている。「まだ朝食を摂ってない」と朝食後にすぐ言い出す認知症の人は多い。記憶障害は直近の出来事は忘れるが、若いときの印象的体験は良く覚えていることが多い。

 例えば、若いときにケーキ作りが得意であったとか、チャイムやサイレンの音は戦時中の空襲警報を思い出すので苦痛に感じるなどだ。そのためには本人や家族などから昔話を聞き取らねばならない。1980年代から認知症ケアに本腰を入れてきたスウェーデンやデンマークの北欧諸国に視察研修に行くと、必ずとって言っていいほど「生活歴をきちんと把握していますか」と訊かれる。

認知症ケアの先駆者「宅老所」とは

 こうした認知症ケアの「極意」を認知症の人と日々暮らしを共にする中で自然に獲得し、実際に活かしているのが「宅老所」である。日本特有のケアスタイルを紡ぎ出し、「生活モデル」の先駆者となった。介護保険が始まる前から佐賀、長野、栃木、岡山、広島などの各県で広がっていた。

 普通の民家を改修して認知症高齢者を積極的に受け入れ、スタッフと一緒に買い物や掃除など、どこの家でもあるような家事を行う。利用者は昼食作りを手伝い、食器の後片づけにキッチンに入り、入浴もできる。夕方になれば自宅まで送っていくので、その後介護保険で制度化された「通所介護(デイサービス)」に近い支援活動である。

 自宅から通って来るとき、夕方に帰宅する時、あるいは家族が一時的に自宅から離れる時などに、スタッフが自宅を訪問して介護にあたる宅老所もある。介護保険制度では「訪問介護」に位置づけられる。

 宅老所の主宰者たちはいろいろの職種に及ぶ。看護師や薬剤師など医療関係者のほか、福祉用具や医療器材のメーカー出身者、学校の教師、さらに外食や専業主婦など実に様々だ。団塊世代の女性が多数派で、共通の思いがある。

「家族介護だけでは自宅生活が難しい人たちの手助けをしたい。大きな病院や施設で管理された生活は嫌という人の願いをかなえてあげたい」

 要介護度が進むと、日中だけの支援では追い付かない。夜中に起きだしてトイレに行ったり、探し物をする老人に家族介護の限界が見えてくる。「2、3日でいいから泊めてほしい」と訴える家族。「昼間に過ごした部屋で寝られるなら気持ちが落ち着く」と本人も望む。そこで、自主事業としての「ショートステイ(泊まり)」が始まる。

 さらに、重度化すると、もう自宅には帰れない。ずっと泊まっていく、泊まりが3ヵ月、半年、1年と長引き、最期まで暮らし続けることになる。実質的には「住まい」として活用される。

 こうして宅老所は4つのサービス、「通所介護、訪問介護、ショートステイ、住まい」の機能を併せ持つ独特のケアスタイルを確立させた。宅老所の普及に取り組んできたNPO法人「コミュニティライフ・サポート・センター(CLC)」(池田昌弘理事長)は、宅老所の定義として「小規模、多機能、地域密着」を掲げた。

 その3要素の中で根幹を成すのが「多機能」である。多機能とは、「通って、泊まって、来てくれて、住まいもある」という4サービスを指す。「小規模」とは普通の民家の活用であり、「地域密着」とは同じ地域内の住民が対象ということ。

 この宅老所運動のスローガンを、厚労省がその後相次いで制度化する。まず、「住まい」の機能だけ取り出したのが認知症グループホームである。「認知症ケアの切り札」と謳って、厚労省が2000年4月の介護保険制度のスタートと同時に導入した。

 グループホームとは、9人以下の認知症の入居者に4畳半以上の個室を設け、トイレやキッチン、リビングルームを共用とする「疑似家族」的なケアスタイルである。1990年代からスウェーデンでも同様のスタイルが始まり、その成果が知られるようになったことも、介護保険のメニューに加わった要因であった。

 その2年後には、新設の特別養護老人ホーム(特養)は、全室個室とし10人単位のユニット構成という基準を設けた。ユニットごとに、トイレやキッチン、リビングルームを設け、ユニット内で生活が完結できるグループホームと同じ作りだ。定員100人の特養では、10人単位で10ユニットを設けねばならない。グループホームの集合体とし、従来の4人部屋、大食堂等の集団管理を否定した。新型特養、あるいは個室ユニット型特養と言われる。

 グループホームと共に、集団ケアから個別ケアへの転換を目指し、同時に伝統的な「病院モデル」から暮らしそのものの「生活モデル」への転換を促すことになった。

 次いで、2006年度には「通所介護、ショートステイ、訪問介護」を単独の事業として括った新サービス「小規模多機能型居宅介護」を介護保険に取り入れる。この「小規模多機能型」や認知症デイサービスなどは都道府県が事業者指定するのではなく、「地域密着サービス」として市町村にその権限を移した。

 こうして、宅老所が打ち出していた認知症ケアの3要素を厚労省が全面的に取り込んだ。宅老所が実践していた認知症ケアの良さを理解し、政策に反映させたと見ていいだろう。草の根の住民活動が評価された。それほどのインパクトが宅老所にはある。

「住まい」の機能は切り捨て
特養待機者数増大など新たな問題も

 だが、宅老所の4つの機能を丸ごと受け入れるサービスはない。小規模多機能型の3機能から「住まい」が欠けてしまった。なぜ「住まい」だけが切り離されたのか。厚労省の答えは理解し難い。「住まいを含めると、それだけを目的にされてしまう」。つまり、「住まい」だけに特化したグループホームの絶対数が不足していることを知りつつ、そのうえでの新サービスの新設なのだ。

 グループホームが足りないのは、06年度から管轄を都道府県から市町村に移したため、介護保険料を増やしたくない市町村が新設を抑制し始めたからだ。介護保険のスタート時から順調に広がっていたのに、急に開業数が減少し、現在は入居者数が18万人と低迷している。

 最期まで暮らし続けるために必要な「住まい」が不足しているのを承知しながら、切り捨ててしまった。小規模多機能を在宅サービスの柱と位置付けたのはいいが、多大な需要に応える方策を採らなかった。不可解としか言いようがない。

 そのために、特養入所の待機者数が増大したり、「お泊りデイサービス」がじわじわと広がり出すなど制度内で解決できない新事態の出現を招いた。「お泊りデイサービス」については重大事なので今後の連載で触れていきたい。

 それでも、こうした一連の認知症ケアを目的にした在宅サービスが登場し、宅老所に近い「寄り添うケア」を実現させた意義は大きい。入居者と一緒に調理したり、買い物に出向くなど「食」に拘りながらの素晴らしいケアは北欧諸国にも見られない。こうした前向きな「生活モデル」の認知症ケアがある一方で、従来の「病院モデル」を抱えた前時代的な病院でのケアがまだ残っている。

なぜ日本では精神科病院に
多くの認知症高齢者が入院しているのか

 それは精神科病院に入院している認知症高齢者がなんと5万3000人もいることだ。欧米諸国では見られない膨大な人数だ。その事実を2003年1月29日に東京で開かれた国際会議で各国から突き付けられた。

「認知症国家戦略に関する国際政策シンポジウム」である。英、仏、オランダ、デンマーク、豪州の5ヵ国から招かれた認知症の政策担当者や支援団体の代表が、この数年の認知症施策の実態を誇らしげに報告した。

 フランス代表が「アルツハイマー病患者のほとんどは在宅で暮らしています。精神科病院にいるアルツハイマー患者は1000人未満です。といっても、入院期間はわずか2ヵ月程度と短い」と述べ、豪州代表も「精神科病院に入院する人は非常に少なくなってきた」と発言した。

 シンポジウムで各国が強調した認知症ケアの基本は「脱病院」と「脱抗精神病薬」。「認知症は精神疾患ではない。(BPSDなどの)暴力行為はケアが不適切だから起こること。精神科病院での長期入院は止めることにした」と口をそろえた。数字を挙げて、その成果に胸を張った。

 一方、ホスト国の日本の原勝則・厚労省老健局長は、「精神科病院で治療を終えても退院できない人が多い」と触れただけ。精神科病院にいる認知症者は年々増えており、欧米諸国とは雲泥の差である。

 なぜ、日本だけが精神科病院に多くの認知症高齢者が入院しているのか。認知症ケアの最も遅れたところを底上げする方策はないのか。引き続き次回も、認知症をテーマにして、この問題を掘り下げていきたい。



http://www.zaikei.co.jp/article/20140917/214007.html
医療費が過去最高を更新 毎年約1兆円ずつ増
2014年9月17日 00:19 財経新聞
記事提供元:エコノミックニュース

厚生労働省は2013年度の医療費が最高を更新したことを発表した。概算値で算出した医療費は約39.3兆円にのぼる。前年と比較して2.2%増となり、過去11年連続で年1兆円ずつ増加し続けている。
厚生労働省は2013年度の医療費が最高を更新したことを発表した。概算値で算出した医療費は約39.3兆円にのぼる。前年と比較して2.2%増となり、過去11年連続で年1兆円ずつ増加し続けている。

 8月26日に厚生労働省は2013年度の医療費が最高を更新し、約39.3兆円にのぼったことを発表した。前年と比較して2.2%増の約8,500億円が増えたことになり、過去11年連続で増加し続ける結果となった。発表された医療費は、診療報酬を元に集計された速報値となる。これは国民医療費の98%に相当する概算医療費であり、全額自己負担の医療費や労災を除外して算出されている。

 高齢化に伴い医療費は年々膨らみ続けており、07年で33.4兆円、08年34.1兆円、09年35.3兆円、10年36.6兆円、11年37.8兆円、12年38.4兆円となっている。1年ごとに約1兆円ずつ増加しており、このままでは40兆円を超える日もそう遠くはないだろう。

 診療種類別で見ると、診療費が81.8%の32.1兆円、調剤が17.9%で7兆円となっている。診療費のうち医科の入院でかかった費用は40.2%の15.8兆円、医科の入院外は34.7%の13.6兆円、歯科は6.9%の2.7兆円となる。

 1人当たりの医療費は2.4%増の30万8千円となるが、年齢別にみると75歳未満が20万7千円である一方、75歳以上では92万7千円と4倍以上も差が出ている。厚生労働省は12年度の都道府県別医療費についても発表を行っており、1人当たりの医療費が最も多かったのは高知県で62.5万円だった。続いて山口県61.6万円、大分県60.0万円、広島県59.8万円、佐賀県59.6万円となり、東京都や埼玉県、千葉県など関東は40万円台と低い。

 地域によって医療費に差が生じていることに対し、国は都道府県ごとに目標値を定めて医療費の抑制を図っていく方針だ。必要のない入院や診療、投薬などはできるだけ控え、医療費の削減を促進していきたい考えだが、医療の充実を求める視点から反発の声は大きい。目標値に合わせた医療では、個々のケースに見合った医療を受けることができなくなる恐れも出てくるためだ。

 高齢化社会が進むにつれ、医療の自己負担増は避けられない問題として浮上している。今年4月には高齢者に対する特例措置が見直され、70歳になる人はこれまでの1割負担から2割負担へと変更になった。先行きに不安がたちこめる医療費問題だが、医療の質を守っていくことも重要な課題となるだろう。(編集担当:久保田雄城)



http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0RH3F420140916
武田、新組織体制へ がんとワクチンで事業部門を設置
2014年 09月 16日 23:08 JST ロイター

[東京 16日 ロイター] - 武田薬品工業 は16日、グローバル化に対応するための新たな組織体制を発表した。新体制では、オンコロジー(がん)とワクチンの製造・販売の事業部門を設置。研究開発は4つの疾患領域に再編成し、開発力を高める。新体制への完全な移行は2015年4月1日を予定している。

販売体制は、日本の医療用医薬品、米国、欧州・カナダ、新興国、日本の一般用医薬品の5つのユニットに再編成した。新興国については、北アジア販売組織とエマージングマーケット販売組織を統合し、拠点をシンガポールに置く。がんとワクチンに関しては「Specialty Business Unit」とし、事業部門とした。

研究開発については、従来6つの領域を重点領域と位置付けてきたが、「中枢神経系疾患」、「代謝性・循環器系疾患」、「消化器系疾患」、「オンコロジー」の4つに再編成する。現在の免疫疾患は中枢神経系へ、呼吸器系は代謝性・循環器系に統合した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43780.html
患者の緊急度判定、「救急医療に不可欠」- 院内トリアージ不正請求で学会が見解
( 2014年09月16日 12:57 )キャリアブレイン

 院内トリアージの不正請求が相次いでいることを受け、日本臨床救急医学会は、緊急度判定の意義などに関する見解を発表した。初診料の加算に当たる「院内トリアージ実施料」の不正請求については「診療報酬算定における過誤」とする一方、請求が認められない外来待ちが1人のケースで緊急度を判定したことは「救急医療において必要不可欠なプロセス」と説明。対応する患者の数にかかわらず緊急度判定を行う必要性を挙げている。【新井哉】

【トリアージ・救急医療の関連記事】
東京のドクターカー協議会、統一基準策定へ(2014/09/01)
災害に強い病院目指せ!“実戦”の教訓伝授(2014/08/21)

 院内トリアージ実施料をめぐっては、鳥取県倉吉市の県立厚生病院や米子市の山陰労災病院で、時間外に救急外来を訪れた初診患者に院内トリアージ実施料を不正請求していたことが明らかになっている。

 医療機関の救命救急部門を中心に導入が進んでいる緊急度判定支援システム「JTAS(Japan Triage and Acuity Scale)」の普及を図ってきた日本臨床救急医学会は、見解で「緊急度判定を実施したこと自体が不適切であったのではない」とし、今回の不正請求は、あくまでも診療報酬算定における過誤との認識を示した。

 緊急度判定を行う目的について、見解では「緊急度が高い状況であるかどうかを判断し、該当するなら診療をただちに開始して重症化を防ぐことにある」と説明。「対象者が1人であっても、該当患者の診療を最優先とする迅速な対応の必要性を判断する上で、その臨床的意義は変わらない」としている。



http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2014&d=0916&f=business_0916_032.shtml
【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】65歳以上の方の検診や新たな薬剤追加は慎重に!
2014/09/16(火) 12:20  サーチナ

  総務省が敬老の日に合わせて、65歳以上高齢者が3296万人で、総人口の4人に1人(25.9%)と公表しました。あと10年で3人に1人が65歳以上になるとも指摘されています。65歳以上の高齢者の10%が認知症との推計もあり、我が国の未来像に対して大変な危機感を覚えます。

  医療の現場でも、増加する単身高齢者への対応など、ご高齢の方々への医療が深刻な問題です。私自身の日々の外来でも、ご高齢の方に対する医療行為に常に悩んでいるのが現状です。例えば、ヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)は胃癌や胃潰瘍を引き起こすことが解っています。胃内視鏡検査でピロリ菌が存在していれば、ピロリ菌除菌が推奨されています。しかし、75歳以上の高齢者で萎縮性胃炎が進展している人へのピロリ菌の除菌が、胃癌発生を減少させるかは不明です。除菌療法には薬疹などの副作用があり、除菌療法は各人の「元気さや活動度」をみて除菌するのかを決定しています。

 米国では2013年老年医学会が、「必要性を考慮すべき項目」を発表して医師に過剰診断・治療を戒めています。

 (1)認知症への効果や副作用(食欲低下、下痢など)の定期的評価を行うことなく、認知症治療薬を投与してはならない
 (2)期待余命や検査リスク、過剰診断や過剰治療を考慮することなく、乳癌、大腸癌、前立腺癌検診を行ってはならない
 (3)高齢者の食欲不振や癌末期では食欲増進薬や高カロリー輸液は実施してはならない
 (4)処方全体を見直すことなく、新たな薬剤を処方してはならない
 (5)入院中にせん妄を呈した高齢者に対して、行動抑制を目的とした身体拘束をおこなわない。

  以上の(2)、(4)は私たち日本人にも大いに参考になる項目です。65歳以上の高齢者の方は、漫然とした検診や新薬剤追加には常に慎重に考慮し対処して下さい。(自衛隊中央病院消化器内科部長)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/248388/?category=interview
安倍総理の「生涯忘れられない言葉」 - 安達秀樹・京都府医師会副会長に聞く◆Vol.3
日医は政権に軽んじられたままなのか

2014年9月17日 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

 ――2012年12月の衆議院議員選挙で、民主党政権から自民党政権に交代しました。

 まず(2012年12月の)衆議院選挙で勝ち、次の年の夏には、参議院選挙で圧勝した。衆参のねじれもなくなった。その中で、女性登用という事情もあるけれど、村木事務次官が誕生したことは大きい。あれで、厚労省は震え上がったと思う。その後、出てくる厚労省の医療政策は、「政権の顔色をうかがっているな」と思うようになった。「どこに気がねして、この案を出すのだろう」と見るようになりましたね。

 しかも、今年7月の厚労省人事で、医政局長と保険局長は、2人とも法系のキャリアになった。これは今までにないこと。


安達秀樹氏は、2014年度診療報酬の改定率とその決定のプロセスに対し、「ここまで日医はなめられているのか」と思ったという(『「非常に強い憤り」、改定率で安達氏、中川氏が抗議』を参照)。
――舛添厚労大臣の時代に、医政局長が法系、保険局長が医系と、交代したことはありましたが、2人とも法系になったことは初めてです。

 内閣人事局による人事ですが、この人事により厚労省はますます首相官邸の方を見るようになったのでは。

――自民党政権になり、中医協の議論のプロセスに変化はあったのでしょうか。

 自民党は、中医協を重視していないでしょう。先ほどは「エビデンスベース」の観点からお話しましたが、全体的な評価としては、僕が中医協委員として経験した3回の診療報酬改定のうち、一番印象に残っているのは今回の改定です。

 それは直近の改定という理由ではなく、一つは、自民党政権に戻ったこと。ものすごく強大な権力を持った内閣の下での改定だったという事情があります。もう一つは、消費税率引き上げへ対応を含んだ改定だったこと。

 僕にとって生涯、忘れられない言葉があります。(2013年の)12月20日に2014年度改定の改定率が決まりましたが、安倍総理が記者団の改定率に関する質問に、「消費税を上げて、国民の皆さんに負担増をお願いする時に、さらなる負担増は厳に慎まなければいけない」と答えた。僕はこの言葉を聞いて、「ふざけているのか」「我々医師は、日本国民ではないのか」と率直に思った。診療報酬は非課税のため、医療機関の経営に必要な物品を購入すると、その消費税は損税となる。「さらなる負担増を慎む」ことの対象は、医師以外の国民のことであり、「損税分は、医療機関が負担しろ」と言っているに等しい。それが現実になった。

――2014年度改定率は、全体ではプラス0.1%ですが、消費税率引き上げ対応分の1.36%を差し引くと、1.26%のマイナス改定になった。

 改定の議論の中で、「消費税の対応は、消費税の中で行うべき」とずっと言い続けてきた。仮に医療費の中で、対応するにしても、その議論と本来の改定の議論は別にすべき、と主張してきた。けれども、見事に一緒にされた。薬価引き下げ分を診療報酬本体の改定財源にせずに、消費税対応に充てたために、マイナス改定になった。1.36%という数字が妥当だったかという検証も、今後必要。

 では、なぜ僕が絶対に忘れられないのか。それは安倍総理に対する怒りもそうですが、「ここまで、日本医師会はなめられているのか」「それでも日医は黙っているのか」と思ったからです。

――そもそも消費税率の引き上げは、医療を含む社会保障の充実が目的であるはず。

 その点については後で触れますが、2012年末の衆院選挙で自民党が勝っても、衆参のねじれがあったので、「おとなしくしていよう」と自民党の長老たちは言っていた。しかし、それは2013年の参院選挙で自民党が圧勝するまでの話。それまではアベノミクスで止まっていたけれど、参院選挙で勝ったら、安倍総理は、「集団的自衛権」「憲法改正」を言い出した。消費税率も上がるとなると、内閣支持率は落ちることが想定された。

 それを回避するために、「菅官房長官が描いた」と巷間伝えられている戦略が、小泉政権の手法そのもの。抵抗勢力を作り、抵抗勢力をたたくことで、内閣支持率を維持しようと考えた。その抵抗勢力の候補が、農協と日医だった。

 横倉(義武)会長は、政府や内閣と交渉する際に、幾つかの問題を抱えていた。一つは会長自身のこと。(横倉会長の地元である福岡県には)麻生副総理がいて、横倉会長は長い間、その対抗馬であった古賀さん(長年自民党議員を務めた古賀誠氏)の後援会長を務めていた。また民主党政権時代には、民主党支持者が日医会長が当選した経緯もある。

 こうした点を突かれることはあるけれど、少なくとも「日医を抵抗勢力にしよう」という動きが水面下で画策されている話が聞こえ、会うたびに非常に厳しいことを言われる中で、結局、横倉会長が取った方法は、「恭順の意を表する」ことだった。

 その結果が、安倍総理の「国民にさらなる負担を強いることは厳に慎まなければいけない」という言葉です。

 もちろん、抵抗すれば、「抵抗勢力」として扱われて、もっと大きなマイナス改定を受けたかもしれない。僕が(今年6月29日の)日医代議員会で聞いたのも、このことです(『「政権と対峙すれば、議論からも排除」』を参照)。僕が言いたかったのは、ある一線を越えたら、たとえ一時的にマイナス改定という扱いを受けたとしても、日医として反対しなければならないことは、反対すべきだということ。

 薬価引き下げ財源を、本体改定財源に充てることは、1972年の中医協で建議され、1997年の健康保険法等改正時の国会論議で、当時の橋本総理も、一議員だった安倍氏自身も認めている。薬価引き下げ分を本体改定に充当する論理的正当性はある。にもかかわらず、消費税対応に使われた。「国民にさらなる負担を強いることは厳に慎まなければいけない」とまで安倍総理に言われて、日医が何も言わずに恭順の意を表し続ける必要があったのか。これだけが唯一取れる方法だったのか。本当に横倉会長が取った方法は正しかったのか。

――昨年の12月20日に、「一線を越えるべきだった」とお考えですか。

 昨年の夏頃から、財務省の財政制度等審議会は、「薬価改定財源を、本体改定財源に充てるのはフィクションだ」と言い始めていた。安倍総理の発言に至る前のところで、日医は「その点だけは譲れない」と言うべきだった。

 最終的に結果が変わらなかったとしても、日医が言っていれば、少なくとも安倍総理の言葉は違っていたはず。「国民の皆さん、さらなる負担を強いることは厳に慎まなければいけないという立場から、医療機関のみなさんにはご苦労をかけるけれども、ご理解いただきたい」となっていたはず。この言葉の違いは大きい。だから、安倍総理の発言を聞いた時、「横倉会長は、『譲れない』とは、言わなかったのだな」と思った。

――それに対して、日医は、記者会見や中医協で、けん制する発言をしました。

 それは、「ごまめの歯ぎしり」でしょう。僕はいろいろ批判もしていますけれど、それなりに横倉会長を評価していますし、大変だとは思います。ただし、冷静に見て今改定への対応が正しかったのか。

 恭順の意を表してきた結果は、もうすぐ問われます。来年10月には、消費税率10%への引き上げが予定されており、その翌年4月には、また診療報酬改定がある。薬価改定財源を本体改定財源に充てないということが、常態化したら、横倉執行部は終わると僕は思う。


  1. 2014/09/17(水) 06:25:50|
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9月14日 

http://the-liberty.com/article.php?item_id=8418
医者には霊的知識が不可欠 米で医学実習生が相次ぎ自殺
2014.09.14 The Liberty Web

終末治療の研究者で内科医のプラナイ・シンハ氏が、4日付米ニューヨーク・タイムズ紙に「医師の自殺」に関して寄稿している。ニューヨーク市で8月、病医学実習生で2カ月目の学生が自殺する事件が相次いで2件起きたことを受けてのものだ。アメリカで自殺する医者は年間400人にのぼるといい、医学実習生の9.4%が「最近2週間の間に自殺を考えたことがある」と回答したという調査結果もある。

シンハ氏は「彼らの詳しい事情はわからないが、医学実習を始めたばかりの学生が受ける肉体的疲労や精神的疲労、自己不信については理解できる」としている。労働時間の長さに加え、受け持つ患者が増えることで受けるプレッシャーなどにより、同氏も、ひどい疲労と医療ミスの多発を経験したと告白している。また、「初めて死亡証明書にサインするときの悲しさ」については、医者同士で悲しみを共有する必要があると語る。

患者の生命を救うことを志して医者になった人々が、自ら生命を断つというのはあまりに悲しい。しかも、自殺した人の霊は天国に行けず、地上で迷うことになる。医者であっても、死後の魂について知らなければ、患者どころか、自分さえ救えなくなってしまうのだ。

また、成仏できず地上で迷っている霊が、生きている人に取り憑き、自殺に追い込むこともある。死後も魂は生きているということを知らなかった患者の霊が、ストレスや不安を感じている医者に取り憑いている可能性もある。臨終の際、医者が「あなたは死んで、魂はあの世に帰るのだ」という思いを込め、それが亡くなった患者に伝われば、あの世への旅立ちを手助けすることにもなる。

医学界でも、死後の生命を前提と考える動きは始まっている。その一つは臨死体験の研究だ。本誌10月号に掲載した、臨死体験研究の第一人者で医師のレイモンド・ムーディー氏のインタビューによれば、アメリカで臨死体験を認める医者が増えているという。患者の体験を目の当たりにする例がかなり増えている上、医者自身が臨死体験をすることも多くなっているからだ。

医者が死後の生命の存在を認めることは、医者自身を自殺から守ると同時に、多くの患者の死後の幸福にもつながるはずだ。(晴)



http://www.m3.com/iryoIshin/article/250564/
医師500人で作る「何でもランキング」
官僚や弁護士が人気、子どもになってほしい職業◆Vol.16
医師以外なら、「好きな仕事を」は半数近く

2014年9月15日(月) 池田宏之(m3.com編集部)

Q.16 医師以外で子どもになってほしい職業 (単位:人)
1位  国家公務員(官僚など)   77
2位  弁護士           60
3位  自然科学系の研究者     49
4位  地方公務員(警察官除く)  38
5位  薬剤師           33
6位  パイロット         30
7位  国会議員          21
8位  公認会計士         17
9位  会社役員          15
10位  美術家(画家など)     12
11位  裁判官           11
12位  検察官           10
12位  プロスポーツ選手      10
14位  歯科医師          9
14位  保健師,助産師,看護師   9
14位  電子機械系の研究者     9
17位  診療放射線技師や臨床検査技師などの医療技術者  6
17位  作家            6
17位  音楽家           6
20位  教師(大学)        5
20位  獣医師           5
20位  システム情報通信ネットワーク系の研究者  5
20位  俳優、タレント       5
24位  教師(小学校~高校)    4
24位  人文社会科学系の研究者   4
24位  建築土木技術系の研究者   4
27位  地方議会議員        3
28位  弁理士           2
28位  警察官、海上保安官     2
30位  マンションアパート経営者  1
    その他           13
    子どもの選んだもので良い  246
    医師以外にはなってほしくない  14

 Q.16では、「医師以外で子どもになってほしい職業」を、3つまで選んでもらう形式で聞いた(有効回答数、506人)。

 1位は、「国家公務員(官僚など)」で77人。医療は価格が公定価格になっており、2年ごとの診療報酬改定を通じて、医療界は官僚の大きな影響を受けている。厚生労働省以外にも、財務省や外務省など社会的に大きな影響力を持ち、政策決定への関与も大きい上、地位が安定していることも含めて、魅力になったとみられる。一方で、選挙戦に勝ち続けなければいけない「国会議員」は21人で7位だった。

 2位は、「弁護士」で60人。弁護士は、国家資格のうち、医師と並ぶ最難関とされ、人気のある仕事。刑事裁判の被告人を弁護する仕事から、企業の顧問弁護士まで幅広いニーズがある。ただ、法科大学院の設置に伴い、弁護士数は増加傾向にあり、競争の激しさが増している。

 3位は「自然科学系の研究者」で49人。生物以外の分野でも、太陽光エネルギーの活用や石油に替わる燃料の発見などが注目を浴びているほか、宇宙に広く存在するという仮説のある「暗黒物質」の発見など、テーマが多岐にわたっている。好きなテーマと環境が見つかれば、楽しめる仕事だろう。

 4位は、「地方公務員」で38人。地域の距離と近く、街づくりなどの仕事にやりがいがあるとされるほか、安定的な地位も比較的上位に入った要因とみられる。5位は「薬剤師」で33人だった。

 ただ、実際に最も多かったのは「子どもが選んだ職業で良い」で246人、半数近くを占めた。職業の人気ややりがい、安定性などは、社会情勢に影響されやすいことに加え、子ども自身の納得感を重視した結果とみられる。「医師以外になってほしくない」との回答は13人にとどまった。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/9/11/250538/
職員の心に重い負担 自殺や休職、特効薬なく 「東日本大震災3年半」救援者たちの今
共同通信社 2014年9月11日(木)

 岩手、宮城、福島3県の自治体では復興担当の職員や、応援の派遣職員の少なくとも3人が自ら命を絶ち、精神的不調で長期間休む例も出ている。復興事業の本格化で業務量が増大するなど職員の精神面のケアの必要性が高まっているが"特効薬"がないのが現状だ。

 岩手県大槌町では昨年1月、兵庫県宝塚市から派遣された男性=当時(45)=が仮設住宅で命を絶った。休日返上で専門外の用地交渉の業務に当たっていたという。生え抜きの職員でも岩手県山田町でことし4月、課長補佐の男性=当時(59)=が自殺。農地の復旧などを担当し週末も頻繁に出勤していた。関係者は「多くの仕事に忙殺されていたようだ」と話す。

 自治体側は職員に精神面のチェックを定期的に実施。さらに派遣職員の帰省費用や家族が訪問する旅費を支給するなど孤立防止に努める。

 それでも福島県に派遣中の30代男性は「縁のない土地で働くのは通常より難しい。仕事が思うように進まず焦る職員もいる」と明かす。周りも忙しく、相談できずに悩みを深める人もいる。

 2012年度、岩手県の沿岸12市町村で精神的不調で6カ月以上休んだ職員が17人、6カ月未満が42人いた。宮城県沿岸15市町では計200人が1カ月以上休んだ。福島県は集計していない。

 山田町の佐藤信逸(さとう・しんいつ)町長は「定期的に懇親会を開くなど気をつけているが、心のひだまではなかなか分からない」と悩む。宮城県の担当者は「職員も被災して傷つき、業務が増え疲弊している可能性がある」と話す。

 岩手医大病院(盛岡市)の精神科医大塚耕太郎(おおつか・こうたろう)さんは「普段から声を掛け合うなどの環境づくりが大切だ。産業医にも相談してほしい」と助言する。


  1. 2014/09/15(月) 10:41:18|
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9月13日 

http://www.minyu-net.com/news/topic/140913/topic3.html
研修医の募集定員を4人に倍増 南相馬市立総合病院
(2014年9月13日 福島民友トピックス)

 南相馬市立総合病院(金沢幸夫院長)が来年4月採用の臨床研修医の募集定員を、前年の2倍の4人に増やしたことが12日、分かった。金沢院長は「震災、原発事故を契機に全国の医療関係者との交流が生まれている。病院が元気になっていくため、全国から若い医師を募りたい」と話している。
 同病院は2012(平成24)年、基幹型臨床研修病院に指定された。昨年4月に研修医1期生2人、今年4月に2期生2人を採用し、2年連続で定員を満たしている。
 本県の医師不足は震災、原発事故でより深刻化しており、医師不足解消につなげようと福島医大や各病院は研修医確保に力を入れている。医学部生らの臨床研修先を決める「マッチング」(組み合わせ決定)の結果は10月に発表される。
 震災と原発事故による被災地医療を担う同病院は、公立相馬総合病院(相馬市)と共に12年、特例的に基幹型臨床研修病院に指定された。厚生労働省の医道審議会医師分科会医師臨床研修部会は8月27日、両病院の指定を継続することを決めた。



http://www.minpo.jp/news/detail/2014091318037
産科業務中止へ 済生会病院 来春から婦人科のみに
( 2014/09/13 09:31) 福島民報

 福島市の済生会福島総合病院の産婦人科が来年4月から、出産など産科の業務を中止する。12日までに分かった。常勤医1人が来年3月に定年退職するが、新たな医師の確保が難しいことが要因。
 同病院によると、医師の定年退職に合わせて新たな医師を募集しているが、採用に見通しが立っていないという。この医師は退職後も常勤医として病院に残る予定だが、体力面などを考慮し出産取り扱いの中止を決めた。
 来年4月からは婦人科のみの診療に移る。現在、出産取り扱い中止を知らせる文書を院内に掲示し、理解を求めている。
 今年度は出産予定日が来年3月までの妊婦のみ受け入れる。



http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-231537-storytopic-1.html
小児集中治療の患者最多 常に満床、手術延期や転院も
2014年9月13日 琉球新報

PICUへの入室患者数
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 県内で唯一、県立南部医療センター・こども医療センター(我那覇仁院長)に設置されているPICU(小児集中治療室)の入室患者が年々増え、2013年度は開設以来最も多い年間340人に上った。小児医療の「最後のとりで」といわれ、心疾患のほか外傷や溺水などで救急搬送される患者も受け入れる。患者数の増加とともに、現在6床のベッドは常に満床状態で、手術の延期や予定より早く病棟へ移ってもらう事態も生じている。同センターは県病院事業局に増床を要望している。
 「MRIの結果はどうだった」「総合所見は」。8日午前8時半すぎ、PICU専属の小児集中治療科、小児循環器科、小児心臓血管外科の医師、看護師らがベッドを囲む。病状が報告され、治療方針を話し合う。小児集中治療医は3人配置。主治医と連携しながら、病状を継続して診ることができる体制が利点の一つだ。重症患者を診るため、看護体制は一般病棟に比べ手厚い。
 心筋炎を患い他の県立病院から転院してきた女児は一時、命の危険があったが、治療をへて人工心肺から離脱し、人工呼吸器も外すことができるようになった。「声を掛けると反応が出るようになった」。看護師が女児の体を拭いながらほっとした様子で話す。母親の金城玲菜さん(31)=金武町=は「表情が乏しく目がうつろで本当に厳しいと思ったが、数日前から回復してきた。ここがなかったら命も危なかった」と目頭を押さえながら語る。
 患者数は08年度から10年度まで200人台で推移していたが、11年度以降は300人台を超えている。PICUの認知度の高まりとともに、重症患者も増えているが、死亡率は年々改善。患者の重症度を示す予測死亡率は2008年度2・5%で、実際亡くなった割合は3・3%だった。13年度は、重症患者の増加で予測死亡率は6・02%に上がったものの、死亡率は2・9%と改善している。小児心臓血管外科の長田信洋部長は「症例が増えるほど治療水準が上がる。(幅広い診療科の)医師が集まって症例を検討する体制が整っている」とPICUの強みを語る。
 課題もある。PICUは現在6床で、06年の開院以来変わっていない。常に満床状態のため、PICUから院内の救急科に対して、患者の受け入れが難しいと通知した日が、4月から8月までに20日間生じるなど異例の事態が続いている。小児集中治療科の藤原直樹医師は「県内唯一のPICUの機能が果たせなくなりつつある」と話す。我那覇院長は「重症だが転院をお願いした子どももいた。重症の子どもたちを可能な限り救いたい」と増床の必要性を語った。

<用語>PICU(小児集中治療室)
 新生児を除く0歳児から中学生ぐらいまでの重症の子どもを治療する専用病室。小さな体に合う人工呼吸器やモニター機器、医療器具などを備えている。子どもは大人より病状が急変しやすく、こうした施設で専門医が処置することで生存率が高まると、欧米では1970年代から整備が進められてきた。国内では昨年12月現在で医療施設27カ所に計178床ある。欧米に比べ人口当たりの病床数は少ない。



http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/social/20140913000123
坂出市立病院、残業上限超え/労基署が是正勧告
2014/09/13 09:31 四国新聞

 坂出市立病院(香川県坂出市文京町)が、事前の労使協議を経ずに医師や看護師らに労働基準法で定めた時間外労働の上限(月45時間)を超える残業をさせていたとして、坂出労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが12日分かった。管理職への割増賃金の未払いなども指摘され、病院は勧告に沿った改善策をまとめ、11日に報告書を提出した。

 12日の市議会教育民生委員会で同病院事務局が報告した。病院は毎年、全職員と時間外労働の上限を月45時間以内とする協定を締結し、超過する場合は事前の協議を行うとしている。

 病院によると、5月29日に坂出労基署が立ち入り調査に入り、今月2日に労働基準法違反などで是正勧告を受けた。違反行為は▽労使協議を経ず月45時間を超えて労働者を使用した▽管理職の時間外や深夜労働などに対する割増賃金の未払い―などの8項目。病院は11日、改善策をまとめた報告書を坂出労基署に提出した。



http://www.47news.jp/CN/201409/CN2014091301001640.html
重い副作用例が千件超と研究者 子宮頸がんワクチン
2014/09/13 20:29 【共同通信】

 国による接種の呼び掛けが中止されている子宮頸がんワクチンで、難病治療研究振興財団の研究チームは13日、厚生労働省に寄せられた約2500件の副作用報告を調べた結果、1112件の重い副作用が出ていたとする独自の分析を発表した。

 厚生労働省に重い副作用として医師から報告が寄せられたのは617件だが、症状を幅広く認定した結果、数が増えたとみられる。

 チームは内科、神経内科など専門医ら約7人で構成。けいれんや歩行障害、記憶障害などの中枢神経系の障害、視力や聴力低下などの感覚器異常、広範囲の体の痛みなどを重い副作用と判定。約45%に当たる1112件が該当したという。



http://apital.asahi.com/article/news/2014091300019.html
症状の3分の1は中枢神経系 子宮頸がんワクチン問題
2014年9月13日 朝日新聞 アピタル

 子宮頸(けい)がんワクチンの接種後に体の異変を訴える事例が相次いでいる問題で、東京医科大医学総合研究所長の西岡久寿樹医師らの研究班は13日、国に副作用として報告された約2500人の症例を独自に調べたところ、延べ7676件の症状が確認され、うち3分の1が中枢神経にかかわる症状とみられると発表した。

 研究班が長野市で開かれている日本線維筋痛症学会に関連して記者会見した。複数の症状が出ている女性が多く、最多は中枢神経の症状を含む62種類。ワクチンとの因果関係は不明だが、「脳内で異変が起きている可能性がある」としている。

 研究班のメンバーは西岡医師(リウマチ・膠原(こうげん)病)、横浜市大名誉教授で国際医療福祉大熱海病院長の横田俊平医師(小児科)、東京慈恵会医科大、順天堂大などの神経内科、整形外科、総合診療科の医師、生物統計学の専門家の計7人。



http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20140913_3
2億5450万円返還を請求 医薬品転売で洋野町
(2014/09/13) 岩手日報

 洋野町種市の国保種市病院で元薬剤科長の男性(53)が病院の医薬品を転売し約1億7千万円を横領したとされる問題で、町は12日、男性に被害額2億5450万円を返還請求したことを明らかにした。請求は9日付。

 町は29日までに返還がない場合は督促し、さらに10日以内に支払いに応じなければ年内に損害賠償を求めて提訴する方針。支払いの遅延利息も請求する。

 被害額は転売した薬剤の金額を特定できないため推計となった。8月に業務上横領容疑で男性を告訴した段階で判明した被害額3118万円や、転売で得たとみられる利益などを基に算出した。男性は8月末までに1006万円を支払い、「罪と損害は一生かけて償う」などと、弁済の意思を示しているという。


  1. 2014/09/14(日) 06:09:54|
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9月12日 

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140912_11010.html
要因は準備不足 宮城大医学部選外・知事報告
2014年09月12日金曜日 河北新報

 東北への大学医学部新設をめぐり、村井嘉浩知事は11日の県議会全員協議会で、宮城大医学部を選外とした文部科学省の構想審査を説明した。村井知事が選外の経緯を議会の場で報告したのは初めて。2005年に知事に就任して以来、2回目の全協開催となった。
 村井知事は選外の要因に準備不足を挙げ、文科省が設置した構想審査会では「提出した構想審査書だけをベースに審議された」と説明。
 構想提出後も教員や医師の確保策、設置者に選ばれた東北薬科大(仙台市青葉区)の修学資金制度への拠出限度額などを文科省に伝えたが、審査会の評価対象にならなかったと指摘した。
 審査会は医学部の設置認可に必要な条件として薬科大に対し、運営協議会(仮称)設立などを求めている。
 議員からは「協議会の設立に向けて県が主体的に東北各県や各大学、関係団体の協力体制を築く必要がある」との意見が相次いだ。
 村井知事は「文科省に伝えた内容を基に支援を検討する。各県知事や自治体は独立しており、宮城県が声を掛けても協力は得にくい。国が前面に立って支援する必要がある」と強調した。
 修学資金制度をめぐっては、薬科大は運営に必要な基金の規模を150億円程度と試算。県は拠出上限を80億円とする方針で、認識が異なる。
 全協で村井知事は80億円の算出根拠として、宮城大医学部が想定した(1)入学定員60人(2)義務年限10年(3)受け入れ先自治体の年間負担額130万円-を例示。薬科大の自治体負担額は年300万円と明かした。
 「自治体や県民の負担を抑えるためには基金の規模を縮小し、学生の自己負担額を増やすといった調整が必要になる。拠出額は厳しくチェックする」と述べた。

【関連記事】各会派、乏しい追及ムード 宮城大医学部選外
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140912_11011.html



http://www.m3.com/iryoIshin/article/243309/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140912&dcf_doctor=true&mc.l=61743791
改めて問う専門医制度改革の意義
メスを置いた外科医の位置付けは?◆Vol.5
「18の基本領域+総合診療医」との意見も

2014年9月12日(金) 司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――次に、各論を幾つかお聞きしたいと思います。ダブルボード、つまり基本領域の専門医は1つに限らず、2つ取得することが可能か、さらには既に専門医を取得した医師の移行について、どうお考えでしょうか。

池田 ダブルボードの取得の問題については、本当に努力して、2つの専門医の研修プログラムを完遂できるのであれば、問題ないと思っていますが、実際にはかなり難しいでしょう。ただ米国には、内科と小児科の両方の専門医を取得できる研修プログラムを実施している施設があります。内科あるいは小児科の単独研修よりも、研修期間は長い。こうしたプログラムが、専門医研修の評価認定などを行う第三者機関、ACGME(Accreditation Council for Graduate Medical Education)で認定されれば、両方の専門医を取得することが可能です。

國土 そのような医師たちは、どこで活躍するのですか。結局はどちらかの診療科に限られるのではないでしょうか。

池田 恐らくそうでしょう。あるいはGP(General Practioner)のような形で活躍する。ただ、やはり2つの基本領域の専門医の取得は、基本的には難しいと思います。ただし、総合診療専門医については、他の基本領域の専門医とのダブルボードをどのように認めていくかという議論をしなければいけないと思います。

嘉山 山形大学では、リフレッシュ教育プログラムを運営しています。例えば、ある心臓外科医が、45歳までやってきたけれども、体力の限界を感じ始めた。心臓外科医としてはやっていけないので、山形大学で半年間、ジェネラル・フィジシャンになるための研修を受けるわけです。こうした医師は今後、増えるでしょうから、「従来の18の基本領域+総合診療専門医」という形にして、総合診療専門医は、他の領域の専門医とダブルで取れる形がいいと考えています。

池田 まさにそうなのです。特に外科系の場合、メスを置いて、地域医療に従事したいと考える先生方が、今後、ますます増えてくると思うのです。高齢社会になり、そうしたニーズが高まっているのも事実です。それまで20年、30年と各領域で活躍されてきた方の「医療実績という財産」は非常に貴重で、何らかの形で生かしてほしいわけです。メスを置いても、若手の指導に当たっていただきたい。同時にご自身は、指導と同時に、地域医療で活躍する道を新たに選ぶこともあると思うのです。それまでの経験を生かしつつ、総合診療の能力を身に付けた医師を、一種のダブルボードとして認めてもいいと思うのです。

國土 脳神経外科はどうなのでしょうか。外科の場合は、専門医を維持するためには、必ず一定の手術症例数を直近5年間で経験しなければいけません。

嘉山 先生方はあまりにも、諸先輩方をないがしろにしているというのが、私の意見です(笑)。脳神経外科の専門医も、外科と同様に5年ごとに更新ですが、カンファレンスに参加したり、コンサルタントの立場で指導すれば、更新は可能です。

國土 それは私の先輩たちが、決めたことです(笑)。私の理解では、国民や患者さんの視点から考えた場合、「外科専門医は、やはり手術をアクティブにやっている人であり、そうでない医師は専門医ではない」という議論があったと聞いています。今回の専門医制度の議論でも、国民や患者さんの目線から見て、どう受け止められるのか、という視点も重要だと思います。

池田 外科専門医でも、既に3回更新すれば、指導医などの一定の資格が与えられる。

國土 それを外科学会では、認定登録医と位置付けたのです。しかし、新しい専門医制度では、認定登録医という仕組みがないので、その位置づけが曖昧になってしまうことが、懸念の一つです。

池田 名称を統一して、そのキャリアを認める方向で議論する必要があると考えています。

國土 それの議論は、ぜひお願いしたい。

嘉山 私は国立がん研究センターにいた時は、ほとんど手術をしなかったのですが、山形大学に戻った後は、また手術をするようになっています。今朝も、3時まで手術をしていました(編集部注:嘉山氏は、2010年4月から2年間、同センターの理事長を務めた)。自転車の運転と同じで、外科医はメスを持てば、すぐに思い出すのです。ですから、脳神経外科では、長老になっても、専門医を維持できる仕組みにしています。実績、経験があるので、それほど多数の経験症例数を課す必要はないのです。

池田 今の専門医の更新で一番厳しいのは、心臓血管外科です。各手術に点数を付け、更新の基準を点数化したのです。非常に一般的な手術は、点数が低い。合計で一定の点数以上にならないと、更新できない仕組みにしたところ、多くの医師が更新できなくなってしまった。そのため、更新制度をもう一度、見直す動きになっています。

國土 厳しい基準を作りすぎたのですね。

――新たに心臓血管外科の専門医を取得する医師にとっては、高いハードルが必要かもしれませんが、更新の場合には、それまでの経験なども考慮する必要がある。

嘉山 はい、新規取得と更新の場合では、違いがあっていい。3回の更新、専門医として計15年くらいやっていれば、一定の考慮をすることは必要でしょう。

 ただ、心臓血管外科は基本診療科ではないので、経験症例数を課す形でもいいと思うのです。例えば、私の場合、基本領域である脳神経外科の専門医を持っていれば、脳血管内治療をやらなくなれば、その専門医は不要です。つまり、基本領域とサブスペシャリティの更新の考え方にも、違いがあっていい。

 また専門医の定義の話になりますが、専門医はスーパードクターではないのです。脳神経外科の専門医とは、この領域を包括的に語ることができて、標準医療を実践できる医師です。外科専門医と違うのは、脳神経外科の場合は、神経内科やリハビリテーションなど、内科的なことをやっている医師もいる点です。最近は、メスを置いた医師が認知症を診るケースも増えています。日本認知症学会の約8割は、日本脳神経外科学会の会員です。手術に限らず、脳に関連した幅広い領域を診るのが、脳神経外科なのです。「メス」ばかりが注目され、そこに議論がいくと、基本領域の専門医の定義が、混乱します。

池田 大事なのは、「どんなトレーニングを受け、どの領域の医療を担当できる医師なのか」という、各専門医の医師像を、明確に国民に示すことです。「○○外科」と「外科」が付いていると、「メスを握る医師」と皆さんが思うのですが、例えば、脳神経外科専門医は、「メスを使わない医師」も、医師像として入れているわけです。この辺りは、各領域がしっかりと打ち出せばいい。

國土 私も同じような理解で、外科でも同様に打ち出してもいいかもしれません。

池田 外科系に限らず、専門医がキャリアパスを変えていくルールも、大変な作業ですが今後、日本専門医機構で議論していくことが必要です。



http://www.asahi.com/articles/ASG9D462PG9DOIPE00N.html
カテーテル誤って動脈に刺し患者死亡 名大病院
朝日新聞 2014年9月12日(金)

 名古屋大学病院(名古屋市)は12日、医師が入院患者の首にカテーテルを挿入する際、誤って動脈に針を刺し、患者が出血性ショックで死亡する事故が2012年にあった、と発表した。石黒直樹院長は会見で「重大なミスを起こし、申し訳ない。深く反省している。基本に立ちかえりたい」と謝罪した。

 死亡したのは急性散在性脳脊髄(せきずい)炎で同病院に入院していた当時60代の男性。12年8月、嘔吐(おうと)をきっかけに重症となって集中治療室に運ばれ、救急科の医師4人が栄養剤を送り込むため、首の静脈にカテーテルを挿入しようとした。

 医師らは、導入針で刺した血管を広げ、カテーテルを挿入。その後、誤って動脈に挿していることに気がついた。首を圧迫して止血を試みたが、実際には鎖骨下の動脈に穴が開いており、約6時間半後、男性がせき込んで胸の内部で出血。間もなく死亡した。

 同病院は第三者機関の日本医療安全調査機構に事故の検証を依頼。その結果などから、導入針を刺したのが動脈か静脈かを十分に確認せずに作業を進めたことは重大なミスだったとした。

 同病院にはカテーテル挿入の処置に対するマニュアルがあるが、事故を起こした医師は熟知していなかったという。マニュアルの周知徹底などを進めるとしている。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/9/12/250806/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140912&dcf_doctor=true&mc.l=61743787
大分市医師会に賠償命令 開設病院で「治療ミス」
共同通信社 2014年9月12日(金)

 病院で重いやけどを治療中だった大分県の男性(43)が、急性腎不全を発症して心肺停止になり、その後植物状態になったのは医師が適切な治療を怠ったためとして、男性らが病院を開設する大分市医師会に約4億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大分地裁は11日、約1100万円を男性に支払うよう命じた。

 竹内浩史(たけうち・ひろし)裁判長は「急性腎不全を疑うことができた時点で直ちに透析を開始すべきだったが、始めなかった。一方、すでに男性の状態は相当悪化しており、透析で心肺停止を回避できたとまでは認められない」と判断。植物状態との因果関係は否定したが、男性が受けた精神的苦痛を「適切な治療であれば重い後遺症にならない可能性もあった」と認定、慰謝料の支払いを命じた。

 判決によると、男性は2005年、仕事中に重いやけどを負い、大分市医師会立アルメイダ病院(大分市)に入院。急性腎不全を発症し、心肺停止に陥った。蘇生したが植物状態で、回復の可能性はないと診断された。

 医師会側は「判決文が届いておらず、コメントできない」としている。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20140912-OYT1T50127.html?from=ytop_main5
カテーテルを動脈に誤挿入、患者死亡…名大病院
2014年09月12日 20時51分 読売新聞

 名古屋大医学部付属病院(名古屋市昭和区)は12日、2012年8月に静脈に挿入すべきカテーテルを誤って動脈に挿入し、患者が死亡したと発表した。


 医師が静脈と動脈の確認を怠ったとして医療ミスを認め、記者会見で謝罪した。病院側は遺族への賠償を検討している。

 発表によると、患者は愛知県内の60歳代の男性で、脳や脊髄などの神経が炎症を起こす急性散在性脳脊髄炎のため入院。大量の嘔吐おうとをきっかけに重篤な状態に陥り、集中治療室で医師4人が栄養剤を送るためのカテーテルを首にある静脈に挿入しようとしたが、誤って鎖骨下の動脈に入った。誤挿入に気づいた医師が静脈に挿入し直したが、その後、動脈から胸腔きょうこう内に大量出血し、出血性ショックで死亡した。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/9/12/250894/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140912&dcf_doctor=true&mc.l=61743788
【福島】医師の確保困難で分娩中止へ 済生会福島総合病院、診療は継続
福島民友新聞 2014年9月12日(金)

 福島市大森の済生会福島総合病院が来年4月から、分娩(ぶんべん)の取り扱いを中止することが11日、分かった。常勤医1人が本年度で定年退職し、新たな医師の確保が難しいためという。

 同病院産婦人科の常勤医は1人。病院によると、この医師の定年退職に合わせて新たな医師を募集しているが、採用できる見通しが立たないという。常勤医は退職後も病院に残る予定だが、医師の体力面などを考慮し分娩中止を決めた。4月からは婦人科診療のみ行う。

 同病院の分娩取扱数は年100~120件。本年度は出産予定日が来年3月までの母親のみ受け入れる。分娩中止の方針を病院内に掲示して周知している。

 県内の病院をインターネット上で紹介する県の「ふくしま医療情報ネット」によると、福島市内で正常分娩を扱う病院・診療所は同病院を含め9カ所。本県の医師不足は震災、原発事故を境に深刻さを増しており、同市の福島赤十字病院でも今年、医師不足から一時分娩を制限した。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/250579/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140912&dcf_doctor=true&mc.l=61743790
医師不足への処方せん
大都市集中の割合、過去最低、2014年度臨床研修採用実績
都道府県の採用数規制に効果か

2014年9月11日(木) 池田宏之(m3.com編集部)

 厚生労働省は9月上旬、2014年度の臨床研修医の採用実績を公表した(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。採用実績数は、2013年度比で118人増え、7792人となり、新臨床研究制度開始の2004年以来、過去最高を更新した。大都市部6都府県(東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、福岡県)での採用割合は44.4%で過去最低となり、厚労省医政局医事課医師臨床研修推進室の担当者は「都道府県ごとの採用人数に、キャップ規制をかけたことの影響とみられる」としている(『最大の焦点、研修医の募集定員の設定』を参照)。

 都道府県ごとの採用数規制は、大都市部への研修医の集中を防ぐために、2010年度から始まった。規制前の大都市部6都府県の採用割合は48.0%程度だったが、規制開始後は、少しずつ低下し、2014年度は44.4%まで低下。これに対して、大都市部以外の採用割合は、増加し続け、2014年度は55.6%となり、政策誘導によって大都市集中が一定程度緩和され、傾向は来年以降も続くとみられる。

 研修医数が、前年比で20%以上増えたのは、25.5%増の59人となった山梨県と、24.0%増の160人となった広島県。毎年の採用数の振れ幅が大きい県も少なくないが、医師臨床研修推進室の担当者は「広島県は全体的に(特定の医療機関で増えたのでなく、うすく広く)増えている」として、自治体の取り組みが、研修医の増加につながった可能性に言及した。

 一方で、大学病院での採用割合は低下を続けていて、2014年度は42.8%で、過去最低を記録した。厚労省の臨床研究修了者アンケートによると、市中病院を選んだ理由として、トップ3に「多くの症例が経験できる」「バランスの良い経験が積める」などといった回答が入っていて、プライマリ・ケアを重視する傾向が広がりつつあることが伺える。



http://www.47news.jp/CN/201409/CN2014091201000849.html
消防職員70人にストレス PTSDの可能性、広島
共同通信社 2014年9月12日(金)

 土砂災害の救助、捜索活動をめぐり、広島市消防局が全職員約1300人のストレス症状を調査し、うち約70人は経過観察を必要としていることが12日、分かった。心的外傷後ストレス障害(PTSD)につながる可能性もあり、市消防局は、産業医らのカウンセリングを通じて対応する。実際に活動した人数は明らかにしていない。

 市消防局によると、災害発生2日後の8月22日以降、全職員を対象に「一時的に時間の感覚がまひしたか」、「身にとても危険を感じ、その恐怖に耐えられるか心配になったか」など19項目のチェックリストを配り、精神状態を確認した。

 回収したリストを分析した結果、チェックした項目が四つ以上あり、配慮を必要とする職員が70人程度に上ったという。

 今回の災害では、救助中の消防署員が亡くなったり、損傷の激しい遺体が見つかったりし、職員の精神的負担も大きかったとみられる。

 ストレス症状は時間の経過とともに解消されるが、1カ月以上続く場合にはPTSDと診断される。市消防局は配慮が必要な職員を中心に面談を続けている。

 災害時のストレスなどを研究している東京都医学総合研究所の飛鳥井望(あすかい・のぞむ)副所長は「制服を着ていても生身の人間。経験したことがないような大災害であり、丁寧にフォローしていく必要がある」と話している。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/09/12/250777/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140912&mc.l=61743844
科学論文は「作戦と議論」 学術誌元編集長、体験談交え伝授
朝日新聞 2014年9月12日(金)

 STAP細胞論文の問題など相次ぐ研究不正に揺らぐ科学界。「このままでは世界の笑いものになる」と心配する名古屋大名誉教授の上出(かみで)洋介さん(71)が大学を巡り、学生らに論文の書き方を指導し始めた。「世界に影響力のある良い論文を多く発信してほしい」。国際科学雑誌の編集長を11年務めた経験を踏まえて伝えたいという。

 ■学生「何が不正かわかった」

 「書くことは人間にしかできない特権。個性を発揮できるもの」「それほど素晴らしいことなのに、なぜ不正やコピペ(引き写し)?」

 名古屋大で6月にあった公開講義。上出さんは、集まった学生や社会人ら約100人に問いかけた。盗用やねつぞう、改ざんは「人間に与えられた特権や個性を否定するもの。『悪意がなかった』は認められない」とし、絶対に手を染めないよう注意した。

 地球物理学者で、オーロラ研究の世界的な第一人者。共同研究を含め約400編の論文を発表してきた。世界に6万人以上の会員を持つ米国学会の「Journal of Geophysical Research―Space Physics」など学術誌の編集長を11年間務め、論文掲載の採否にも関わってきた。現在は、りくべつ宇宙地球科学館(北海道陸別町)の館長を務める。

 大学の講義では、国際競争の激しさや、論文に対し厳しい意見をぶつけてくるレフェリー(査読者)への対処法などを体験談を交えて説明、国際誌に採択される手法を伝授する。不正はだめだが、「作戦」は必要だとし、研究精度などを示しつつ「世界で初めて」と、研究成果を遠慮せずに書くようアドバイスする。

 科学論文の主要部は、(1)序論(2)方法(3)結果(4)議論で構成されるが、上出さんは、その中で最も重要なのは発見の重要性や今後の方向性を記した「議論」であるとし、大学教育に日頃から活発な議論を採り入れるよう提言している。

 受講した名古屋大大学院理学研究科の大内麻衣さん(27)は「論文が重要だからこそ、評価を上げて研究費を獲得しなければならないというプレッシャーが生じるのかもしれない」と思ったという。だが、「何が不正で、何が戦略なのかがわかり、有意義だった」。

 7月には宮崎大と京都大で講義。論文の書き方は、研究室それぞれの方法で教授や先輩から教えられるのが一般的だといい、京大大学院理学研究科の瀬戸口怜子さん(24)と山方優子さん(24)は、なぜ論文を書くのか、どうすれば採択されるのかについて「これまでまとまって勉強する機会がなかった」と口をそろえた。愛媛大の若手教員向けの育成プログラムには9月上旬、上出さんの論文教育が加えられた。

 上出さんのもとには講義後、学生から「無性に論文を書きたくなった」という声が届くという。「これが一番うれしい。我々が信頼回復のためにできることは、研究活動の成果を発表していくことしかない」

 ■「日本発」減少を心配

 上出さんには、そもそも日本発の論文が減っていることへの危機感が強い。全国の大学を歩くのは、論文をもっと書いてもらいたいという願いからだ。

 科学技術・学術政策研究所によると、日本の論文数は減少傾向にある。2010~12年に年平均7万5483本。世界1位の米国31万4727本、2位の中国15万9910本には遠く及ばず、ドイツ(8万9033本)、英国(8万4872本)に続き5位。10年前の2位から転落した。

 STAP細胞や大手製薬会社ノバルティスファーマの高血圧薬を巡る論文不正などを受け、文部科学省は8月、研究不正に対応する新たなガイドラインを決定した。

 不正への対応はこれまで、研究者個人の責任に委ねられていたが、今後は大学や研究機関などが組織として責任を持ち、防止するという内容だ。各大学では、コピペを発見するシステムの導入が進められている。文科省も来春、研究不正に対応する部署を新設し、研究倫理の教育プログラム開発などを進める方針だ。

 上出さんは態勢づくりを評価する一方、不正防止に気を取られ、論文の発表が減ることを心配する。「研究倫理を含めた論文教育が求められているが、研究分野ごとに広い見地と経験に基づき、正しく行う必要がある」と指摘している。

 (嶋田圭一郎)



http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/09/12/250799/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140912&mc.l=61743843
健保組合1162億円赤字 13年度、高齢者医療が負担
共同通信社 2014年9月12日(金)

 大企業の会社員らが加入する健康保険組合の全国組織、健康保険組合連合会(健保連)は11日、2013年度の決算見込みが、1419組合(同年度末)全体で1162億円の経常赤字だったと発表した。赤字は6年連続。支出である高齢者医療への拠出金が4・5%増の3兆2739億円と過去最高額に膨らんだことが要因となった。

 ただ、景気の回復で会社員の給与が上がったことや保険料率の引き上げにより健保組合の収入が増え、赤字幅は12年度より1811億円減少。白川修二(しらかわ・しゅうじ)副会長は「15年度には団塊世代が全員65歳以上になり、高齢者医療費はさらに増える。先行きはむしろ暗い」と強調し、高齢者医療の負担の在り方を見直すよう求めた。

 13年度の保険料収入は前年度比5・0%増の7兆2227億円。一方、給付費は0・7%増の3兆6085億円だった。高齢者医療への拠出金が保険料収入に占める割合は45・3%。

 赤字の組合は65%に当たる927組合で134組合減少。保険財政の悪化で565組合が保険料率を引き上げた。平均保険料率は8・674%(労使で分担)で、0・331ポイント増えた。

 健保連は、1カ月の医療費が1千万円以上かかったケースが13年度に336件と過去最高に上ったことも明らかにした。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43776.html
臨床研究中核病院、ガバナンス要件も- 厚労省検討会が初会合
( 2014年09月12日 21:12 )キャリアブレイン

 国際水準の臨床研究や医師主導治験の中心的な役割を担う医療機関として、臨床研究中核病院が医療法上に位置付けられたことを受け、厚生労働省は12日、その承認要件を定める検討会の初会合を開いた。臨床研究については、相次いで不正が発覚したことから、研究を適正に管理するガバナンスを要件にするよう求める声が大勢だった。同省は来年4月の施行を前に、同検討会での議論を踏まえ、年内に要件を取りまとめたい考えだ。【君塚靖】

 この検討会の名称は、「医療法に基づく臨床研究中核病院の承認要件に関する検討会」(座長=楠岡英雄・国立病院機構大阪医療センター院長)で、厚労相が一定の要件を満たした病院を承認するため、具体的な要件を検討する同省医政局長の私的諮問機関として設置された。楠岡座長は会合の冒頭に、「臨床研究には今、厳しい目が注がれている。しかし、臨床研究を進めていく必要があり、要件をどのようにするかが、今後の臨床研究のキーになる」と述べた。

 この日の会合では事務局から、医療法の規定をベースにした要件のイメージとして、▽臨床研究支援体制など機能を果たすために必要な体制▽臨床研究実施件数や論文数など機能を確認するために必要な実績▽診療科名や病床数などの施設▽臨床研究に携わる医師や看護師などの人員―などが示されたが、複数の委員が外形の要件だけではなく、どのようにすれば研究が適正に管理されるかといったガバナンスの重要性を指摘した。また、臨床研究従事者の倫理感が問われていることから、高度人材教育を要件として挙げる委員もいた。

 近藤達也委員(医薬品医療機器総合機構理事長)は、「組織は、研究をしないと進化しない。しかし、ただ研究だけをしていてもだめで教育も必要。それにより業務が進化していく。つまり、業務と研究と教育は三位一体だ」と強調。中川俊男委員(日本医師会副会長)は、承認の取り消し方法について触れ、「取り消し要件は明確にすべきで、承認されたらそれでいいだろうというのが、不適切事案の多発につながったと思う」と述べた。



http://www.y-mainichi.co.jp/news/25797/
琉大医学生2人、離島医療体験 小浜診療所
2014年09月12日  八重山毎日新聞

将来は地域医療に従事
 【小浜】石垣市真栄里出身の母・久美子さん(49)を持つ仲山由李さん(琉球大学医学部医学科1年)=那覇市出身=と、光安幸奈さん(同)=福岡市出身=が9日から11日までの3日間、県立小浜診療所で離島医療体験を行い、地域医療の実態を学んだ。

 離島医療に対する理解を深めてもらおうと、県が2007年度から医学生を対象に行っているもの。

 二人は同診療所の馬原史子医師(29)の指導の下、外来診療の見学や診療所の北側にある「通所介護事業所さみん」での利用者との交流を体験。10日夜には、島民を対象に公民館で開かれた心肺蘇生法講習会にも参加した。

 由李さんは親戚が石垣島におり、将来八重山を中心に医師として働きたいとの思いから小浜島を希望。実習では「患者さんとの距離がすごく近くて本島の病院とは全然違うと感じた」といい、「小児科志望だが、離島は子どもからお年寄りまで幅広い年代層が来るため、いろんなことを学ぶ必要性を実感した。今後も研修を重ね、離島医療に貢献できる医師になりたい」と抱負を語った。

 光安さんは九州大学付属病院に離島から通う子どもを見た際、将来、小児外科医としていろんな場所へ出向きたいと思ったといい、離島医療の現状を学ぶために参加。「馬原先生のように患者に慕われる医師になりたい。まずは専門知識を学んで経験を積み、離島診療にも携わりたい」と力強く語った。

 馬原医師は「このような医療があることをどんどん外に出て見ることが大事。病気だけでなく人を見られる医者になってほしい」、久美子さんは「若いころから意識を高く持ち、挑戦していることを頼もしく感じる。地域の期待に応えられる医師になってほしい」とエールを送った。



http://www.nikkei.com/article/DGXDZO76938410R10C14A9NNMP01/
診察の順番、端末に通知 患者のプライバシーに配慮
病院など、取り組み広がる

2014/9/11付 日本経済新聞 夕刊

 病院や薬局で、周囲に氏名や病名を知られたくないという患者に配慮した取り組みが広がっている。口頭ではなくメールなどで順番を伝えたり、会話の内容が聞こえないよう合成音を流したり。プライバシー保護にとどまらず、患者の利便性向上につながるメリットもある。

 「ピー、ピー」。愛知医科大学病院(愛知県長久手市)の待合室に電子音が鳴った。音の鳴る端末を手にした患者が診察室へ入っていった。同病院が導入している呼び出し端末だ。

 患者は受付時、手のひらサイズのタブレット型端末を受け取る。画面には診察や検査の予定時間が表示され、順番待ちが残り2人となった時点で「まもなく診察となります。診察室の近くでお待ちください」と振動とともに表示され、順番が来ると音が鳴る仕組み。この間、病院内であればどこにいてもいい。

 今年5月の新病棟稼働にあわせ、システムを導入した。背景にあるのは患者のプライバシー意識の高まり。「待合室で名前を呼ばれることをプライバシーの問題と捉える患者もいる。とりわけ精神科などを受診する患者は名前を呼ばれないことへの安心感がある」(病院管理課)

■待ち時間有効に
 新たな呼び出しシステムにより、待合室で座っている必要がなくなったのも患者からは好評で、中学生の長男(13)の付き添いで来院していた女性(36)は「診察まで平均して約1時間は待つ。病院内の図書室で過ごしたり、売店で買い物をしたりできるので助かる」と歓迎している。さらに「待合室で別の患者が呼ばれたのを聞き間違えてしまうこともなくなり安心」と話す。

 専用端末ではなく、携帯電話やスマートフォンにメールを送るシステムを導入したのは国立成育医療研究センター(東京・世田谷)。受付時に渡される受診票に印刷されたQRコード(2次元バーコード)を患者が自分の携帯電話で読み取ると、呼び出しのメールが届く。

 愛知医科大学病院同様、名前を呼ばれるのに抵抗がある患者への配慮や利便性向上が目的だという。メールは院外でも届くため、待ち時間に銀行や買い物などの用事を済ますこともできる。ただ操作に不慣れな人も多いようで、利用するのは外来患者の約半数程度。横谷進副院長は「操作方法をわかりやすく伝えるよう工夫したい」と話す。

 小規模な医院でも、診察室での会話が待合室に漏れないよう工夫しているところは少なくない。精神科や心療内科の医院では、診察室の扉を防音性能のあるものに替えたり、診察室を防音室にしたりするなど患者が安心して相談できる環境づくりに腐心する。

 薬局でもプライバシー配慮を求める声は多い。薬剤師が服薬指導をする際に薬品名が周囲に聞こえ、そこから病名が推測されてしまうこともあるためだ。

■周囲に聞こえず
 東京都町田市にある大手薬局チェーンでは、カウンターに特殊な音声を発する機器を置いた。人間の声を加工した音と川のせせらぎなど自然音を合成し、周囲に会話が聞こえにくくなる効果があるという。開発した大手音響機器メーカーのヤマハによると、周囲の人は10単語のうち2~3単語しか聞き取れず、会話の中身がわからなくなる。機器は1台10万円と安くはないが、2011年の発売以降、250の薬局店と400の医院に納入した。

 この薬局がプライバシー対策に乗り出すきっかけになったのは、「薬剤師との会話が周囲に漏れているのではないか」と客から苦情があったのがきっかけ。利用者の半数以上は近くにある心療内科の患者で、会話を聞かれたくない患者が多いと判断した。機器のほか、待合室とカウンターの距離を広げる改装もした。

 対策前も会話の声量などの配慮をしていたが、薬剤師からは「ボソボソと話さなくても良くなった」と好評で、患者対象のアンケート調査でも約4割が「機器は有効」と答えた。同チェーンは「薬剤師が体の状態を尋ねることもあり、プライバシーにかかわるやりとりをする。心療内科などの処方が多い10店舗で機器を導入している」という。

◇            ◇

■会話の情報漏れ「気になる」 医師らの8割、患者も5割超す
 ヤマハが医師と看護師、薬剤師の計615人にアンケートしたところ、患者との会話で病気に関する個人情報がほかの患者にもれないか「気になる」と回答したのは84.7%。対策(複数回答)は「小声で会話」(68.4%)「待合席やパーテーションの設置などレイアウトの工夫」(50.8%)が多かった。

 患者(412人)側の調査でも、医師らとの会話で内容が漏れることを気にする割合が58.8%に達した。

 薬局での服薬指導については厚生労働省が2012年、「患者のプライバシーに配慮したうえで実施しなければならない」と通知した。ただ総務省近畿管区行政評価局には薬局でのプライバシーを巡る苦情が13年1月以降、6件寄せられた。カウンターと待合室の距離が近い薬局などが問題になった。

 医療機関での会話の漏洩対策に詳しい東京工業大学の清水寧・連携教授(環境工学)は「天井や床、壁に吸音効果のある建材を使うなど建物の設計段階から会話の漏洩防止について考慮する必要がある」と指摘している。

(村上徒紀郎、塩崎健太郎)



http://digital.asahi.com/articles/ASG9D5GMPG9DUDCB00X.html?_requesturl=articles%2FASG9D5GMPG9DUDCB00X.html&iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG9D5GMPG9DUDCB00X
双葉病院の患者遺族、東電と和解 1360万円支払い
2014年9月12日21時44分 朝日新聞デジタル

 東京電力福島第一原発の事故後、入院していた双葉病院(福島県大熊町)で十分なケアを受けられず、その後の避難先で死亡したとして、女性患者(当時83)の遺族2人が東電に対し、計約3110万円の損害賠償を求めた訴訟の和解が12日、千葉地裁(広谷章雄裁判長)で成立した。東電が遺族2人に計約1360万円を支払う。

 同病院をめぐっては、避難中や避難後に死亡したり行方不明になったりした複数の患者の遺族らがそれぞれ賠償を求めて東電を提訴している。この日の和解がこれらの訴訟に影響を与える可能性もある。

 今回和解した原告側によると、東日本大震災発生翌日の2011年3月12日、国は原発から10キロ圏内に避難指示を出し、病院は患者を順次避難させ始めた。女性は電気や水道が断たれた病院で16日未明まで過ごした後、福島市内に移ったが、同日夜に死亡した。遺族は適切なケアを受けられなくなったことで脱水症となり、死亡したと主張していた。

 原告側によると、東電側は和解の話し合いの中で、慰謝料について自動車損害賠償責任保険の基準額が相当などと主張した。しかし、地裁が「被害の悲惨さを考慮すれば、東電の責任はより重く考えるべきだ」との判断を示し、東電が受け入れたという。

 東電広報部は「和解が成立したことは事実です。訴訟などに関わることのため、詳細は差し控えさせていただきます」とのコメントを出した。



  1. 2014/09/13(土) 05:46:04|
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9月11日 

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140911_11016.html
薬科大理事長、県に支援要請・医学部新設
2014年09月11日木曜日 河北新報

 東北に新設される大学医学部の設置者に選ばれた東北薬科大(仙台市青葉区)の高柳元明理事長は10日、県庁を訪れ、文部科学省の構想審査会による選定後初めて村井嘉浩知事と会い、支援を要請した。
 関係者によると、両者は約15分間会談した。高柳理事長は「県の全面的な支援をお願いしたい」と求めた。村井知事は「県の支援の在り方は文科省に通知してある。その範囲でお手伝いしたい」などと答えた。
 今後、文科省の担当者を交えた3者で協議を進めることも確認した。薬科大側は医学部長就任予定者の福田寛特任教授と堀田徹事務局長ら、県側は伊東昭代保健福祉部長らが同席した。
 薬科大側の出席者の一人は、河北新報社の取材に「医学部新設には県との連携が必要不可欠。これから具体的な話をしていきたい」と語った。
 文科省の構想審査会は薬科大に対し、医学部の設置に必要な七つの条件を提示。運営協議会(仮称)の設立など、県との密接な関わりを求めた。
 卒業生の地元定着に向けた修学資金制度をめぐっては、薬科大が県に150億円規模の拠出を期待し、県は80億円が上限と考えるなど開きも生じている。



http://mainichi.jp/area/nagano/news/m20140911ddlk20040052000c.html
けんこうナビ:「信州型総合医」を養成 医師不足解消の打開策 県が開始 /長野
毎日新聞 2014年09月11日 地方版

 県は、小児科や内科、救急外来など幅広い診療に携わる「信州型総合医」の養成プログラム運用を始めた。今年度は県内3カ所の病院で、2年間の初期臨床研修を終えた研修医12人が研修を受けている。県は「地域の医師不足を解消する打開策になれば」と期待を込めている。

 県医師確保対策室によると、研修医は、後期専門研修として3年間にわたり、内科や小児科などの診療を通じて実地経験を積む。更に、患者とのコミュニケーション能力を高めるため、介護ケア研修なども行う。

 県は昨年度から、県内の医療施設が実施する研修プログラムの認定を開始した。今年度は、長野松代総合病院(長野市)▽相沢病院(松本市)▽佐久総合病院(佐久市)−−など19施設のプログラムを認定した。プログラムによって家庭医療専門医の資格が取得可能になり、2017年に国が研修を開始する予定の総合診療医の資格取得も容易になる可能性が高いという。

 各病院では来年度の受講者を募集している。同対策室の酒井和幸課長補佐は「県内では今後、さまざまな疾病を併発しやすい高齢者を一人で治療できる医者の需要が高まっていくだろう」と話している。【川辺和将】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43756.html
都の地域包括ケア実現へ、有識者が提案- 舛添知事「できるところからどんどんやる」
( 2014年09月11日 12:21 )キャリアブレイン

 東京都は10日、医療・介護分野の「福祉先進都市東京に向けた懇談会」を開催した。上昌広・東大特任教授や土屋了介・神奈川県立病院機構理事長らが、都における地域包括ケアシステムを実現するための提案を行った。同懇談会に出席した舛添要一都知事は、国との財政調整の必要性に触れつつ、医療・介護人材の育成などは中長期の課題として捉えた上で、地域包括ケアの構築に向けて障壁となる規制の緩和などは「できるところからどんどんやる」と意気込みを示した。【丸山紀一朗】

 上特任教授は、都での医師の偏在が深刻だと指摘。東久留米市や瑞穂町、羽村市などでは人口1000人当たりの医師数は0.5-1.0人で、これは東南アジア諸国並みに医師が不足している状態だとし、「都西部での医育機関の新設」を検討するよう提案した。また、都では看護師も不足しているとし、首都大学東京などの看護学科の定員を大幅に増やすよう求めた。

 土屋理事長は、多疾患を持った高齢患者が増加している中で、多様な疾病の診断と治療ができる医師を育成する必要性を強調。また、地域の訪問看護ステーションやケアマネジャーなどほかの専門家との協議を行うことができるリーダーシップやマネジメント能力も求められるとした。そこで、これらの素養を持つ「地域健康管理医」を養成するため、都による大学院寄附講座を提案。土屋理事長は、「こういう医師を育てないと地域包括ケアは動かない」と述べた。

 また、全国で有料老人ホームなどを展開するベネッセスタイルケアの長田洋渉外部長は、高齢化の進展を見据え、従来の「自宅か病院・施設かという二択」ではなく、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などの「第三の道」によるサービスの質・量を向上させるべきと指摘。そのために、サ高住などの新設を難しくしている駐車場の付置義務や、2階建ての小規模事業所などへのエレベーター設置義務といった規制を緩和するよう求めた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43767.html
病院から療養の概念がなくなる- 日慢協・武久会長
( 2014年09月11日 22:16 )キャリアブレイン

 日本慢性期医療協会は11日、東京都内で定例記者会見を開いた。武久洋三会長は今後、一般病床と療養病床という垣根が取り払われ、治療のための病床に統一されていくとの見方を示した。【大戸豊】

 武久氏は、2014年度の診療報酬改定を通じて、病院から療養という概念をなくそうとする厚生労働省の考え方が見えてくるとし、今後、療養病床は一般病床と同じく治療のための病床に統一されていくとの見方を示した。
 武久氏はそのように考える理由として、病床面積の基準に、一般病床においても療養病床と同じ6.4平方メートルが採用され、ハード面での違いがなくなってきたほか、データ提出加算についても、試行的に療養病床に拡大されることを挙げた。日慢協としても、データ提出を前向きにとらえ、加算取得のための講習会を行っていくとした。
 武久氏はまた、病棟別の医師、看護師、介護職の配置基準について、将来的に5対1と7対1が急性期とされ、10対1、13対1が「地域包括期」になるとみている。慢性期についても、15対1と20対1になると予想し、25対1からは「介護期」になるとみている。
 また、地域包括ケア病棟についても、中小病院で整形や白内障の手術などを行っていることから、一部を7対1として残さなければならない状況があるとし、在宅復帰率の要件などをクリアできないことが危惧されるとした。武久氏は、16年度の報酬改定には地域包括ケア病棟の手術点数を別建てで盛り込んでほしいと訴えた。

 記者会見ではこのほか、池端幸彦事務局長が介護療養病床の今後の方向性について述べた。池端氏は、介護療養病床にある機能はこれからも絶対に必要になってくるとし、医師の24時間対応や100床に対して医師3人の配置基準は守られる必要があるとした。
 さらに、介護療養病床には、どのような状態の患者が入院するのか、具体例を示していく必要があるとし、例として、がん末期で麻薬などを使用していないが、医療管理が必要な患者や身体合併症のある認知症患者などを挙げた。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/250579/?category=report
大都市集中の割合、過去最低、2014年度臨床研修採用実績
都道府県の採用数規制に効果か

2014年9月11日 池田宏之(m3.com編集部)

 厚生労働省は9月上旬、2014年度の臨床研修医の採用実績を公表した(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。採用実績数は、2013年度比で118人増え、7792人となり、新臨床研究制度開始の2004年以来、過去最高を更新した。大都市部6都府県(東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、福岡県)での採用割合は44.4%で過去最低となり、厚労省医政局医事課医師臨床研修推進室の担当者は「都道府県ごとの採用人数に、キャップ規制をかけたことの影響とみられる」としている(『最大の焦点、研修医の募集定員の設定』を参照)。

 都道府県ごとの採用数規制は、大都市部への研修医の集中を防ぐために、2010年度から始まった。規制前の大都市部6都府県の採用割合は48.0%程度だったが、規制開始後は、少しずつ低下し、2014年度は44.4%まで低下。これに対して、大都市部以外の採用割合は、増加し続け、2014年度は55.6%となり、政策誘導によって大都市集中が一定程度緩和され、傾向は来年以降も続くとみられる。

 研修医数が、前年比で20%以上増えたのは、25.5%増の59人となった山梨県と、24.0%増の160人となった広島県。毎年の採用数の振れ幅が大きい県も少なくないが、医師臨床研修推進室の担当者は「広島県は全体的に(特定の医療機関で増えたのでなく、うすく広く)増えている」として、自治体の取り組みが、研修医の増加につながった可能性に言及した。

 一方で、大学病院での採用割合は低下を続けていて、2014年度は42.8%で、過去最低を記録した。厚労省の臨床研究修了者アンケートによると、市中病院を選んだ理由として、トップ3に「多くの症例が経験できる」「バランスの良い経験が積める」などといった回答が入っていて、プライマリ・ケアを重視する傾向が広がりつつあることが伺える。



http://mainichi.jp/area/mie/news/20140911ddlk24040424000c.html
県医療勤務環境改善支援センター:医療者の勤務環境改善へ 津に開所 /三重
毎日新聞 2014年09月11日 地方版

 医師や看護師の離職を防止し、医療の安全確保のための取り組みを支援する「県医療勤務環境改善支援センター」の開所式がこのほど、津市の県医師会館で行われた。同センター設置は、福岡、岐阜県に次いで3県目。

 県医務国保課によると、2013年3月末現在、県内の人口10万人当たりの医師、看護師、助産師数はいずれも全国平均を下回り、都道府県順位はそれぞれ37位、35位、45位となっている。

 医療関係者の勤務環境の改善を促進するための拠点整備を目指す改正医療法が10月1日に施行されることもあり、県が同医師会に委託して設置した。社会保険労務士1人が常駐し、労務管理に関するアドバイスを行うほか、診療報酬制度や経営管理など、各医療機関が抱える課題に対して、対応できる専門家を派遣する。勤務環境改善マネジメントシステムの導入を支援する講習会も開催する。

 開所式で、佐々木孝治・県医療対策局長は「医師、看護師不足で恒常的な長時間勤務が続き、安全な医療の質の確保が課題だ。その中で改正医療法施行に先んじた開所に感謝したい」とあいさつ。青木重孝・県医師会長は「緊張を覚えるとともにやりがいのある仕事だ。県内の医療勤務環境改善を一生懸命やりたい」と話し、佐々木局長とともにセンター名を記した看板を事務室入り口に掛けた。【田中功一】

〔伊賀版〕



http://tanba.jp/modules/news/index.php?page=article&storyid=2078
地域へ出前講座スタート 医師派遣し医療講演 兵庫医大と「ささゆり」
2014年09月11日 丹波新聞

 兵庫医科大学ささやま医療センター (篠山市黒岡、 福田能啓院長) と地域医療支援グループ 「ささゆり」 (松本正義代表) は、 同センターの医師を地域に派遣し、 さまざまな医療や健康に関する講座を行う事業をスタートした。 地域の医療を担う病院として、 訪れる患者を診るだけでなく、 地域に赴き、 地域に溶け込み、 スタッフ、 住民ともに同センターを 「市民の病院」 として意識を高めることをねらった出前講座。 スタッフらは、 「どんどん地域に出向いていって、 市民との連携を深めていきたい」 と意気込んでいる。

 出前講座は、 まちづくり協議会や自治会、 団体などからの要望を受け、 医師や教授を派遣して講座を開くもの。 同センター地域連携・総合相談室や 「ささゆり」 が窓口となり、 講師の日程や講座内容を調整する。
 センター内で支援活動を行う中、 昨年、 松本代表が福田院長に、 「患者だけでなく、 地域に出向いていくことで、 スタッフに篠山への愛着を持ってほしい。 そうすることで災害が起きた時や急性期医療の現場でもモチベーションを高めることができるのでは」 と出前講座の開催を申し入れ、 実現に向けて調整を図ってきた。
 今月2日には王地山公園ささやま荘で、 篠山ライオンズクラブ (松本豊会長) が第1回目となる講座を受講。 同大学教授の下村壯治副院長が、 専門分野である 「肝臓」 などをテーマに講演した。
 下村副院長は、 食の欧米化などの影響から肝機能障害や高コレステロールなどが年々増えている状況や、 メタボリックシンドロームやアルコールの摂取が原因で、 肝硬変、 さらには肝臓がんになることなど、 研究成果を交えながら説明。 「肝臓に関する病や脂肪肝などは、 太っている人がなりやすい」 「肝臓の数値が低くても、 病気が進行しているケースもある」 など、 専門家としての立場から注意を促した。
 ライオンズクラブメンバーらは、 第一線で活躍する医師が語る説得力のある内容に、 熱心に聞き入っていた。
 会長テーマに 「つなぐ」 を掲げる松本会長は、 「地域や会員をつなぐことを考える中、 地域医療をつなぐこともとても大切。 出前講座がたくさんの団体につながっていけば」 とにっこり。 松本代表は、 「医療センターは、 税金を投入して存続した市民の病院。 感謝の気持ちを込めた出前講座を継続的に開催していきたい」 と話している。
 講座開催は無料。 診療後になるため、 開催は夜間になる。 松本代表 (090・8821・0126)。



http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/administration/20140911000175
新市立病院の産科、再開難しい/坂出市議会
2014/09/11 09:40 四国新聞

 坂出市の9月定例議会は10日、本会議を続開。5氏が一般質問に立ち、新市立病院の産科再開や現病院の跡地利用などについて、理事者側の考えをただした。

 12月1日に開院する新病院では、産科再開に必要な常勤医師の確保が難航しており、綾市長は「再開は非常に難しくなっている」と説明。その上で「新病院での出産を求める市民の声は多い。期限を設けることはできないが、産科再開に向けて努力を続けたい」と述べた。

 現病院の跡地利用のグランドデザイン(取り組み方針)については、全国的に資材価格や人件費が高騰している現状を踏まえ、「予算の裏付けが必要で、国の予算措置の動向を見極めながら検討したい」との考えを示した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43769.html
診療報酬の補てん率、金額ベースで7割- 全自病の改定影響率調査
( 2014年09月11日 22:28 )キャリアブレイン

 消費税8%への引き上げに伴って、医療機関の仕入れにかかる控除対象外消費税がどれくらい診療報酬で上乗せされているかを見る補てん率は、金額ベースで約7割だったことが、全国自治体病院協議会(全自病)が11日に発表した「2014年度診療報酬改定影響率調査」で分かった。【松村秀士】

 全自病は、会員病院や診療所を対象に、消費増税に伴って今年度の診療報酬改定で控除対象外消費税がどの程度補てんされているかなどの調査を実施。374施設から回答を得た。

 それによると、4―6月の金額ベースの補てん率は69%だった。病床規模別では、「100―199床」が最も高く89%で、次いで「20―99床」が74%、「200―299床」と「400―499床」が73%、「300―399床」が67%、「500床以上」が65%と続いた。

 施設種類別で見ると、最も高いのは精神科病院(単科)で136%。これに、ケアミックス病院(83%)、こども病院(79%)、一般病院(68%)が続き、専門病院は48%と、5割を下回った。

 同日の記者会見で明らかにした邉見公雄会長は、補てん率69%は低いとの認識を示し、「このままでは自治体病院は生き残れない」と危機感をあらわにした。

■地域医療ビジョン策定、「自治体病院が中心に」

 邉見会長は、5月から9月にかけて全国7か所で地方会議を開催したことも明らかにした。共通テーマは、▽地域包括ケアシステムにおける分担・連携▽地域医療ビジョン策定への関わり方▽「総合診療専門医」への取り組み―の3つ。会議では、地域医療ビジョンの策定には自治体病院が中心になるべきとの意見が上がったという。



http://www.chibanippo.co.jp/news/national/213523
部下に暴力、停職1月 君津中央病院
2014年09月11日 15:52 千葉日報

 君津中央病院企業団(木更津市桜井)は10日、部下への暴言や暴力を繰り返したとして、同病院事務局の副主査級の男性職員(46)を停職1月の懲戒処分にしたと発表した。

 同病院事務局によると、男性職員は、2009年度から今年6月ごろまで、部下の30代の男性職員に対し、平手で顔をたたいたり、足蹴りしたりしたほか、「お前帰れ」「ばか」などの暴言を繰り返した。

 また、10年ごろからは、勤務時間内に職場を離れ、自分の資格取得のための勉強をしていた。

 今年6月に匿名の情報提供があり発覚。同企業団の聴き取りに対し、男性職員は「業務に対する指導としてやった」などと話したという。



http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20140911ddlk22040136000c.html
誤処理:藤枝の病院、カルテなど 外来患者174人分 /静岡
毎日新聞 2014年09月11日 地方版

 聖稜リハビリテーション病院(藤枝市宮原)は10日、外来患者174人分のカルテと診断書の控えを誤って溶解処理したと発表した。

 医師法はカルテの5年間の保存を義務付けているが、今年1月にカルテ保管庫を移設する際、最後の来院から5年未満だった患者のカルテなど一部を誤って処理業者に渡した。

 今年8月13日に来院した患者のカルテが見つからなかったことから発覚。パソコン上に投薬などの検査データが残っていることから、再診察の際も大きな問題はないという。病院を運営する医療法人社団聖稜会の山田憲二常務理事は10日の記者会見で「患者や関係機関にご迷惑をおかけし深くおわびする」と謝罪した。【西嶋正信】



http://www.yomiuri.co.jp/local/yamanashi/news/20140911-OYTNT50160.html?from=ycont_top_txt
医師偏在解消へ奨学制度改正
2014年09月12日 読売新聞 山梨

 県内で深刻になっている地域ごとの医師数の偏りを解消しようと、県は、医学生に奨学金を貸与する「医師修学資金貸与条例」を改正することを決めた。奨学金の返済免除の条件に、医師免許取得後の勤務を義務付ける県内の病院を知事が決定できると規定し、医師不足の地域に医師を配置できるようにする。県が11日、条例改正案を9月定例県議会に提出すると発表した。

 県医務課によると、県内の人口10万人あたりの医師数は216.0人(2012年)で、全国平均の226.5人を下回っている。県内4地域では、中北の272.7人を除いて、峡東が182.0人、峡南が110.6人、富士・東部が130.7人で、全国平均に比べて大幅に少ない。

 こうした現状を打開するため、県は2007年に創設した「医師修学資金制度」の改正に乗り出す。制度では、医学生が在学中に月額5万円または13万円の貸し付けを受けることができ、医師免許取得後に一定期間、県内の公立病院などで勤務すれば返済が全額免除されるもので、今回の改正は、月額13万円の制度を対象とした。

 また、産科や麻酔科など特定の診療科で医師が不足していることの対策として、2年間の前期臨床研修を終えた医師が、産科や麻酔科など医師が足りない診療科で3年間の後期臨床研修を受けると、月額10万円を最大3年間借りられる「研修資金貸与制度」も新設する。

 いずれも来年4月1日の施行を目指す。同課は「奨学金の制度を設置してから県内の医師は増加傾向にある。今回の制度改正で、医師が全県的に広がり、県民にとって住みやすい医療体制の構築につながれば」としている。



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO76977580S4A910C1EE8000/
高齢者医療の拠出、最大の3.2兆円 13年度健保組合決算
2014/9/12 0:36 日本経済新聞

 大企業の会社員らが入る健康保険組合の財政が悪化している。健康保険組合連合会が11日発表した2013年度の決算は、全体の3分の2が赤字となった。高齢者医療を支えるため拠出するお金が、過去最大の3兆2千億円まで増えていることが要因だ。企業や会社員が支払う保険料の率は平均8.674%となり、14年度もさらに上がる。保険料負担が重くなれば、回復がもたつく個人消費にも影響が出かねない。

 全1419組合のうち13年度決算で経常赤字の健保組合の数は927で、全体の65%を占める。保険料収入から、健保加入者の医療費や、高齢者医療向けの拠出金など支出を引いた赤字額は、1162億円だった。12年度に比べると赤字の組合数や額は減ったが、全体の約4割の565組合が保険料率を引き上げ、収支を合わせたのが実態だ。

 財政悪化の一番の要因は、高齢者の公的医療保険制度への拠出金だ。政府は75歳以上が加入する後期高齢者医療制度を08年度につくったが、その医療費の約4割は、現役世代からの「仕送り」で賄う仕組みだ。健保組合は支援金を拠出しなければならず、08年度以降に財政が大きく悪化した。

 65~74歳の前期高齢者への納付金も健保組合が出している。後期と前期を合わせた高齢者医療への拠出総額は、前年度比1400億円増え、3兆2739億円となった。

 赤字の組合は、積立金を取り崩して穴埋めするか、保険料率を引き上げるかで対応する。健保組合の中には、中小企業の全国健康保険協会(協会けんぽ)の10%より料率が高い組合が198と1割強ある。9%台は3割強に上る。

 高齢者医療への拠出金は今後も膨らむ。健保連の予算ベースの推計では、14年度は3兆3155億円と1年で400億円も増える。これに伴い平均保険料率も8.861%に上昇する見込みだ。

 「団塊の世代が65歳以上になり、負担が相当な勢いで増える」(健保連の白川修二副会長)。総務省によれば65歳以上人口は25年には13年時点から500万人近く多い3657万人に増え、75歳以上に限ると600万人強もの伸びになる。経団連の阿部泰久常務理事は「高齢者医療制度のあり方の見直しが必要だ」と訴え、医療費の伸びを抑えるための効率化が不可欠だと指摘する。

 一方政府は、高齢化で増える医療費を消費増税だけでなく、保険料負担をさらに増やすことで対応しようとしている。厚生労働省は15年度から加入者の所得が高い企業の健保ほど、負担を重くする法改正を検討し年末までのとりまとめを目指すが、企業側は反発し調整は難航が避けられない。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/250489/?category=opinion
漢方治療の標準化・可視化を
保険収載漢方薬の再評価も必要

2014年9月11日 岡光序治(会社経営、元厚生省勤務)

◆現状

 漢方への関心が高まってきています。2000年10月の日経メディカルの調査では、72%の医師が漢方薬を使用している、とのことです。(近時、90%という数字も言われています)

 医学教育の場では、2001年「医学教育モデル・コア・カリキュラム-教育内容ガイドライン」の一般目標「診療に必要な薬物治療の基本原理を学ぶ」の到達目標に「和漢薬を概説できる」が追加掲載され、医学教育カリキュラムの中に徐々に漢方医学教育の講義が盛り込まれるようになり、2007年度には全国80医科系大学すべてのカリキュラムに漢方の講義が組み込まれ、2008年度には漢方医学を8コマ以上必須とする大学が68大学となっています。

 公的医療保険においては、1967年(昭和42年)武見太郎日本医師会長の尽力で漢方薬が薬価収載され、1975年以降148処方、200種類の漢方生薬が保険適用となっています。(しかし、保険薬に占める漢方薬の割合は2%前後とか、本当の意味での普及はそれほど進んでいないとも言えそうです。)


◆漢方医学の歴史(概説)

飛鳥・白鳳時代以来、明治の初年に医師の資格試験が西洋医学のみに限られるまでのおよそ1500年の間、日本の医療を支えてきたのは、大陸から伝来した中国医学を基にしたものでした。

 16世紀以降、日本の事情や国民性にあうように日本化してきました。(だから、現在の俗に漢方といわれるものの内容を学問的に正しく表現するなら「日本の伝統医学」-Japan's Traditional Medicine―というのが正しいだろうと言う人もいます)

 江戸時代、学問としても体系化され、著わされた書物名や実証的な取り組みに苦心した人々の著名な名前をご存知の方も多いと思います。

 江戸中期にオランダ医学が伝えられ普及しましたが、主流の中国系の医家たちはこの西洋医学に「蘭方」という名称を与えこれが一般化しました。

 明治になり、政府は将来の日本の医学の指針を定め西洋医学特にドイツ医学に範をとることとし、いままでの医学の主流であった中国系医学を「漢方」と呼んだのです。(「漢方」という名称は我が国独自のものであって、明治以降に用いられた言葉といわれています)

 明治政府は、1876年(明治9年)1月、医術開業試験の実施を布告しましたが、試験科目は7科目、すべて西洋医学によることとしました。漢方側はいろいろ政治的にも動きましたが、結局、開業試験科目への漢方医学の編入は明治28年の議会で否決され、我が国医学の世界から漢方の姿がなくなっていったのです。

 ですから、冒頭紹介したすべての医科系大学で漢方医学教育が講義に組み込まれたというのは、明治以降100年余の歴史の中で初めてのこととなります。


◆漢方治療の方法(今日の医学常識などと対比して)

 漢方の疾病観は病気を固定したものと考えず常に変化し動いているものと見て、診察した時点における最も適した処方を見い出し治療する、というのが特色とか。その時点におけるその患者の体質と疾病の性質(「証」という)を把握して治療を行う。治療すべきは病気ではなく患者のからだである、との発想に立ち、体は一つと考え、そのときの証に対応する一つの処方を選び匙加減するのです(処方の特定=治療)。例えば、風邪であっても、「熱があるかどうか、寒がっているかどうか」「汗をかくか、かかないか」「便はどうか」「食欲はどうか」「普段の体力はどうか」など患者の状態を考慮して処方します。漢方処方とは、原則、複数の生薬を一度に使う複合処方。(どの生薬がどのように作用しているのか作用機序が明確でなくEBMでない、といわれることがままあります)

 現代医学は、疾病の所在を細胞変化に求め、生理的な機能がどう阻害されているかを明らかにする。各種の化学的検査を行い、理学的な診断によって病名を特定する。病名決定は組織の病理的変化と結びつき、これを正常に回復させるために、化学的薬物、または手術、理学療法等によって治療する、とされています。

 複数の病名が特定されれば、その一つ一つに対応する薬を使うのが、原則。

 ところが、病名が決定しても治療方針がたたない疾病は少なくない。また、薬物治療の基礎的裏付けを動物実験に頼っているので本質的に人間と異なるところが存在する。その上、細かく分科した医学は、局所的、部分的な疾病現象だけにこだわる結果を招き、これらが総体的に現代医学に不信感を抱かせることになっています。

 現在、漢方が歓迎される所以はこの辺にありそうです。


◆漢方のこれから

 日本の医学は科学的根拠に基づいた西洋医学中心の教育になっています。全く別の医学体系を持ち、科学的根拠があいまいとされる漢方をそのまま受け入れるのには、大きな壁があるはずです。

 そこで、あるグループは、現代医学の視点で漢方薬の効果としくみを解明し、西洋薬と同等に処方できる環境を整えるべきと主張し、「サイエンス漢方処方」という新たなアプローチの仕方を提唱しておいでです。まず治したい症状があって、適した薬を処方していく。そのときに、ある領域においては漢方がすごく使える、という主張です。ちなみに、・免疫力を高めると同時に、過剰な炎症を抑える。・微小循環障害を改善する。・水分代謝をコントロール。この3つの分野では、漢方は速効性を示すと。

 今日的課題は、少なくとも二つ。

1.薬価基準に収載されている漢方薬は、新薬で行われる臨床評価試験を経ず、文献上の資料のみを元に収載したことに鑑み、再評価を順次、行うべき。ちなみに、FDAは、合剤は認めなかったにもかかわらず、大建中湯(だいけんちゅうとう)を臨床治験薬と認可し2011年より大規模な臨床治験をスタートさせています。

2.漢方診療の標準化・可視化を行うべき。漢方医学をして、現代医学のたんなる薬物の補給庫とすべきではない。漢方医学が背景にもっている哲学および診断・治療の方法を現代医学の視点に立って研究し、勘、アートなどという領域を乗り越え、標準化・可視化を追求すべき。


※本記事は、2014年9月9日に先見創意の会のホームページで掲載した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。


  1. 2014/09/12(金) 05:31:24|
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9月10日 

http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/250238/?category=report
ディオバン、薬価は下落、市場規模は増加
医療保険財政への影響、現時点では不明

2014年9月10日 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省は、中央社会保険医療協議会の薬価専門部会(部会長:西村万里子・明治学院大学法学部教授)の9月10日の会議で、「ディオバンおよびその類似薬の薬価と販売額の推移等について」というデータを提出した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 ディオバンの薬価は、7品目のARBの中でも、一番安く、2000年11月以降、一貫して下落している一方、市場規模は2011年までは増加の一途。ただし、2007年4月に、JIKEI Heart Studyの論文がランセット誌に掲載後も、市場規模は伸び続けているものの、その増加が論文の寄与によるものかどうかは、10日に提出された資料からは分からなかった。

 日本薬剤師会常務理事の安部好弘氏は、「(論文不正問題が)販売量や財政面に影響があるかどうかを判断するには、客観的な根拠が不足している。今日の時点で評価するのは難しいのではないか」と指摘。その上で、「薬剤師の立場から言えば、この問題は不愉快、かつ許し難い問題」と述べ、医薬品そのものへの信頼だけでなく、薬剤師と患者との信頼関係も損ないかねない問題であるとし、「今後、薬事法、その他に照らして、適切な処置が取られると思うが、その経緯を踏まえつつ、中医協でもこれらの資料や議論を踏まえて、引き続き議論してもらいたい」と求めた。

 「いったい何をしようとして、この議題を出したのか」と質したのは、日本医師会副会長の中川俊男氏。厚労省保険局医療課薬剤管理官の中井清人氏は、「ディオバン問題の医療保険財政への影響について、事実関係を確認できる資料を出した」と述べるにとどまり、厚労省としての今後の対応方針が決まっていないことを伺わせた。

 中川氏は、「メーカーがやったことは極めて重大」と指摘しつつ、「論文不正問題が、医療保険財政に損害を与えたかどうか、中医協でどんなペナルティーを与えるのか否かを、冷静に議論することが必要」との前提を述べた上で、「ランセット誌に発表された後の市場規模について、メーカーはこの論文(JIKEI Heart Studyの論文)の効果によって売上が上がったと認めているのか」「トータルで、どの程度、売上が増えたのか」などと質問した。中井薬剤管理官は、「特にメーカーが認めていることはない。まだそうした議論にはなっていない」「現現時点では分からない」と回答。

 さらに中川氏は、ディオバン問題の影響について、「患者と医師との信頼関係ではなく、臨床研究中核病院の議論にも影響している」と懸念を呈し、「中医協としても何らかの姿勢を示さなければいけない。もう少し精緻なデータを出してもらいたい」と述べ、安易な幕引きに釘を刺した。ディオバン問題に限らず、昨今明るみになった研究不正問題に関与した大学が、臨床研究中核病院の対象になり得るかが問題になっているという。

 ディオバン問題を中医協で掘り下げる必要性は、支払側も指摘。健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、次のようにコメントした。「ディオバンの薬価が、論文の影響を受けたとは、このデータからは見受けられない。一方で、市場占有率の増加に、論文が直接的に影響したかどうかは立証しにくいだろう。これら2つが中医協の議題になるが、この問題は、それ以上に、薬局や医療機関と患者との信頼関係や、国民皆保険に与えた影響は甚大。中医協でどんな対応できるのかについて、次回以降、議論した方がいい」。

 中井薬剤管理官は、「今日の議論を踏まえ、必要な資料を考えて、引き続き議論する」と述べ、会議を締めくくった。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20140910-OYT1T50163.html
患者死亡「検査怠った」東京女子医大に賠償命令
2014年09月10日 21時44分 読売新聞

 東京女子医大病院(東京都新宿区)で2011年、大腸がんで入院して死亡した男性(当時64歳)の遺族が、大学側に約3000万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は10日、大学側に約400万円の賠償を命じる判決を言い渡した。


 近藤昌昭裁判長は「肺塞栓症の防止に必要な検査を怠った」と述べた。

 判決によると、男性は、腹部の静脈にできた腫瘍の塊が肺に移動して肺塞栓症を起こすのを防ぐため、静脈に器具を挿入する措置を受けた。器具の除去直後に肺塞栓症になり、約2か月後に死亡した。

 大学側は「器具は適切に取り除き、死亡との因果関係もない」と主張。判決は死亡との因果関係は否定する一方で、医師は除去の際に必要な検査を怠ったと指摘し、「除去が肺塞栓症を引き起こした可能性も相当程度ある」と認定した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43750.html
自動車運転支障の恐れの届け出指針公表- 日医、てんかん学会などと調整
( 2014年09月10日 21:34 )キャリアブレイン

 日本医師会(日医)は10日、一定の症状を呈する病気の人を診断した医師が、都道府県公安委員会に対し、自動車などの運転に支障を来す恐れがあると届け出るためのガイドラインを公表した。医師が患者を診察し、運転免許保有の有無を確認、病気の症状が運転に支障を来す恐れを説明するなどといった一連の手続きを経た上で、最終的に届け出るかどうかを判断できる手順を示した。日医は届け出る基準となる症状を明確にするために、日本てんかん学会などの関係学会と調整した。【君塚靖】

 このガイドラインは、道路交通法の改正に対応したもので、医師の届け出は、義務ではなく任意だ。特定の病気の患者すべてを届け出対象としておらず、特定の症状を呈し、運転に支障を来す恐れがある場合に限定している。医師の届け出を踏まえ、公安委員会は患者の免許を取り消したり、免許の効力を停止したりすることができる。

 統合失調症の場合、自動車などの安全な運転に必要な認知、予測、判断または、操作のいずれかに係る能力を欠くこととなる恐れがある症状を呈しないものを除いているほか、てんかんでは発作が再発する恐れがないもの、発作が再発しても意識障害および運動障害がもたらされないもの、発作が睡眠中に限り再発するものを除外したりしている。

 日医は、このガイドラインは基本的な手順を示したものであり、一定の症状を呈する病気などの診断や治療に関しては、関係学会が作成するガイドラインなどを、認知症についての届け出手続きについては関係学会のガイドラインなどを、それぞれ参照するよう求めている。

 ガイドラインを説明する記者会見で松原謙二副会長は、「手順を追って、患者さんにわれわれ医師は(公安委員会に)届け出ることができることを説明し、それでも運転するようだったら、まず患者さんの安全が第一で、社会の安全も大事なので、届け出ることになる」と述べた。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG1001I_Q4A910C1CR8000/
京大、武田薬品の降圧剤問題で第三者委を設置
2014/9/10 18:49 日本経済新聞

 武田薬品工業の降圧剤ブロプレスを使った医師主導臨床研究の広告に、論文とは異なるグラフが使われた問題で、研究に関わった京都大は10日までに、研究不正の有無について調査する第三者委員会を設置した。

 第三者委には学内の関係者と学外の有識者が参加。関係者への聞き取りや資料の精査をして研究の経過を明らかにする方針だ。京大病院も3月に調査委を設置して調査を継続している。

 ブロプレスを巡っては、同社が広告の根拠とした2006年の学会発表でブロプレスにより効果があるかのように見えるグラフが使われたが、08年の論文では「他の降圧剤と効果に差はない」と結論づけられた。

 武田薬品が設置した第三者機関は今年6月、同社に有利な結果となるよう研究者側に働き掛けていたと発表。しかし「グラフに意図的な修正はしていない」としている。〔共同〕



http://apital.asahi.com/article/news/2014091000006.html
医療費、11年連続で過去最高 13年度は8千億円増
2014年9月10日 朝日新聞アピタル

 2013年度の医療費は前年度より約8千億円(2・2%)多い39兆3千億円だった。高齢化や医療技術の高度化を背景に、11年連続で過去最高を更新した。厚生労働省が10日、中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)で報告した。

 75歳以上の1人あたりの医療費は92万7千円で、74歳以下の4倍以上だった。診療種類別では「医科の入院」が一番多く、15兆8千億円で40・2%を占めた。「医科の入院外」が13兆6千億円(34・7%)、「調剤」が7兆円(17・9%)、「歯科」が2兆7千億円(6・9%)と続いた。

 新型の医療機器や手術などによる技術の高度化が進み、1人あたり医療費は1日につき1万5200円で前年度比3・1%増となった。今回の集計は医療機関からの診療報酬請求に基づく速報値で、全体の約98%に相当する。



http://www.minpo.jp/news/detail/2014091017964
あぶくま抄・論説
【新医学部選定】福島医大定員戻すな(9月10日)

( 2014/09/10 08:14 カテゴリー:論説 ) 福島民報

 東北地方で一校に限り認められる医学部の新設校として、東北薬科大(仙台市)が申請した「東北医科薬科大」が選ばれた。文部科学省の有識者審査会が8月末に決定した。総合南東北病院などを運営する一般財団法人脳神経疾患研究所(郡山市)の「国際復興記念大」構想は、残念ながら選定から外れた。
 東北医科薬科大は入試で地域特別枠を設けるなど東北地方への医師定着を目指すとしているが、本県の医師確保にどれだけ役立つかはまだ分からない。開学は平成28年4月で、初めての卒業生を送り出すのは、その6年後になる。医療現場で活躍するためには、さらに修業期間が必要となる。
 本県は、この新設医学部を頼りにするわけにはいかない。やはり福島医大医学部を軸にした医師の地元定着を進めるしかない。同学部を今春卒業した90人のうち県内の臨床研修指定病院で研修を受けている医師は過去10年間で最多の53人に上った。内訳は県内出身者が33人、県外出身者が20人だった。県内出身者で県外の病院に就いたのはわずか6人だった。
 東日本大震災から1年後の23年度卒業生は、東京電力福島第一原発事故の影響などで混乱する中、県内の病院を選んだのは県内外出身者合わせて26人しかいなかった。今春の卒業生が入学した20年度には(1)定員が80人から95人に増えた上、地元推薦枠を拡大した(2)卒業後に県内で一定の期間勤務することを義務づけた修学資金制度を創設した-ことなどが県内病院の選択につながったとみられる。
 年々増えてきた定員は25年度から130人に拡大している。県内の病院勤務を義務づけた修学資金制度も充実してきた。さらに、研修に際しては首都圏などの大病院よりも県内の医療機関の方が学びやすいことを大学側が学生に丁寧に説明してきたことから、来年以降も卒業生の県内定着が期待できるだろう。
 医学部の臨時的な定員増は5年後の31年度まで維持される見通し。その後については現段階では分からない。
 県内では原発事故後に、郡部だけでなく都市部にある規模の大きい病院でも医師不足が指摘されている。宮城県に医学部を新設するからといって本県の医師不足が解消するわけではない。文部科学省は、医師の定着に向けた福島医大や県の取り組みを評価してほしい。全国一律で医学部の定員を元に戻すことがないよう本県の実態を考慮した判断を求めたい。(佐藤 晴雄)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43747.html
【中医協】被災地特例を来年3月末まで延長- 山形・群馬の定数超過入院に疑問の声も
( 2014年09月10日 18:40 )キャリアブレイン

 中央社会保険医療協議会(中医協)は10日の総会で、東日本大震災で被害を受けた医療機関に支払う診療報酬の特例措置の期限を、9月末から来年3月末まで6か月間延長することを了承した。特に福島県内で看護師確保が進んでいない現状に配慮した。特例の延長は今回で6回目。一方で、山形と群馬の両県の医療機関が、許可病床数を超えて患者を入院させた場合の減額が免除される特例などを利用していることについて、委員から疑問視する声もあった。【丸山紀一朗】

 被災地特例措置は、地方厚生局に届け出ることで福島県の医療機関が利用できるほか、そのほかの都道府県の医療機関も、現在利用している特例措置に限り継続できる。特例には、定数超過入院のほか、看護職員の月平均夜勤時間数や看護配置基準の緩和などがある。

 厚生労働省の調査によると、特例措置を利用しているのは7月時点で33医療機関あり、内訳は福島県が13、岩手県が10、宮城県が8、山形と群馬の両県が各1。このうち28医療機関が10月以降も継続して利用することを希望した。

 福島県の医療機関からは、「福島第一原子力発電所の事故による退職者の増加、さらには採用予定者が減少したこと、県外からの採用者が減少したことが影響して人員不足になった」「職業安定所に看護職員の求人を提出しているが、依然として応募が少なく、今後も継続した特例措置が必要」などの声が寄せられた。

 一方で、白川修二委員(健康保険組合連合会副会長)は、「山形と群馬の医療機関が相変わらず(特例の利用者に)残っている」と指摘した。これに対し事務局は、両県の医療機関が被災地からの患者を受け入れているため、許可病床数を超えて入院させるといった事態が続いていると説明。白川委員はこれを受け、「今回の特例延長はやむを得ないと思うが、山形と群馬についてはもう少し詳しく調べてもらって、次回の継続の際には議論したい」と要望した。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/49500/Default.aspx
中医協・薬価専門部会 ディオバン問題 医療保険財政への影響検討 不正時のルール化も視野
公開日時 2014/09/11 03:52 ミクスオンライン

中医協薬価専門部会は9月10日、ARB・ディオバン(一般名:バルサルタン)の臨床研究不正について厚労省から事実関係の説明を受けた。同省は、データ不正があったとされるJIKEI Haert Study論文公表後のARB市場売上や市場占有率の推移などの資料を提出。その後の議論では、ディオバン問題による医療保険財政への影響などをめぐり各委員が発言した。診療側委員からは何らかのペナルティを考慮すべきとの意見もみられた。同問題をめぐっては誇大広告に関する薬事法違反でノバルティスの元社員が逮捕・起訴されているところ。ただ、医療保険財政への影響を各種データから明確化することも難しい。今後は不正時の対応に関するルール化なども議論の俎上にのぼりそうだ。


厚労省はこの日の薬価専門部会に、ディオバンを含むARB7品目の薬価や市場規模の推移、ARBとCa拮抗薬、ACE阻害薬などを比較した市場占有率の推移を示したデータを提示した。薬価については、外国平均価格調整や市場拡大再算定で引下げを受けた経緯をもつことから、ARBの中でも最低薬価で推移している。そのため、委員からは「薬価については、少なくとも論文の影響を受けたということは見受けられない」との声も聞かれた。

売上伸長の要因については、論文を用いた他剤との差別化のみではなく、有効性・安全性や営業力、卸との連携など複合的な要因がある。そのため、論文の改ざんの同剤の売上伸長への影響のみを抽出することは難しい。
一方、ディオバンの市場占有率をみると、東京慈恵会医科大学などで実施された「JIKEI HEART Study」が医学誌LANCETに公表された2007年4月以降、競合薬でそれまでトップシェアを維持してきたブロプレス(カンデサルタン)の売上に迫っている。また、その他の競合薬であるミカルディス(テルミサルタン)やオルメテック(オルメサルタン)はディオバンと同様、売上が伸長していた。


こうしたデータに診療側の安部好弘委員(日本薬剤師会常務理事)は、「販売量や財政影響があるか否かを判断するには客観的な根拠が不足している。今日の時点で評価するのは非常に難しいのではないか」と指摘した。


一方で、「不愉快かつ許しがたい案件。調剤した薬剤師と患者さんとの信頼関係を損ねかねない問題」(安部好弘委員・日本薬剤師会常務理事)、「臨床現場では、患者さんに不安と失望を与えた。メーカーの責任は極めて重大」(中川俊男委員・ 日本医師会副会長)など、ディオバン問題が臨床現場に与えた問題の大きさを指摘する声があがった。診療側の中川委員からは、「中医協でどういう“ペナルティ”を与えるのか与えないのか、医療保険財政上どのようにすべきか」と問う場面もみられた。



http://www.kobe-np.co.jp/news/tanba/201409/0007319029.shtml
県立柏原病院、2年連続赤字減 診療機能向上で患者増
2014/9/11 05:30 神戸新聞

 兵庫県立柏原病院(丹波市柏原町柏原)は、2013年度の決算を発表した。医師の増員による診療機能の向上で入院、外来とも患者数が増加。単年度の赤字額は6億7300万円(前年度比15・3%減)で、2年連続で減少した。
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 同病院の赤字額は03年度から一気に増え、07年度には15億5600万円まで膨れ上がった。その後、神戸大からの医師の派遣などで診療機能が改善。11年度は一時的に赤字が増えたものの、回復傾向が続いている。

 13年度は、内科医(院長を除く)が2人増え、内視鏡治療専門の医師が着任。稼働病床も4月から14床増え、164床になった。

 これらの結果、一般会計繰入金を除いた収入は30億8300万円と、前年度比9%の増加。入院患者が5318人増え、外来患者も1575人増えたことで入院収入、外来収入とも1割近く増加した。

 支出は、前年度比2・3%増の46億3500万円。給食の外部委託で給与費を抑えたが、燃料費高騰による光熱費や、緩和ケア病棟開設準備のための備品購入、患者増に伴う薬品の費用などがかさんだ。

 柏原病院の赤字額は、県立11病院の中では、県立淡路病院が移転し、開院した淡路医療センターに次いで多かった。柏原病院は18年度にも柏原赤十字病院との統合が予定されており、同病院は「開院に向けてさらに診療機能を充実させ、経費節減を進めたい」と話している。

(森 信弘)



  1. 2014/09/11(木) 05:55:08|
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9月9日 

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/nagasaki/article/113211
無断で部外病院勤務、幹部医官を停職処分 海自佐世保 [長崎県]
2014年09月10日(最終更新 2014年09月10日 00時17分)日本新聞

 海上自衛隊佐世保地方総監部は9日、承認を得ずに部外の病院で当直勤務に就いたとして、男性幹部自衛官(医官)を停職5日の懲戒処分にしたと発表した。
 総監部によると、医官は昨年1~7月に部外の病院で研修中、別の病院で医師が不足していると聞き、診療当直などの勤務に就いて報酬を受け取っていた。「専門分野で貢献したかった。許可を得るための申請手続きを失念していた」と話しているという。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43742.html
全国初、自治体病院と赤十字病院が統合へ- 18年度にも新病院、兵庫県
( 2014年09月09日 20:25 ) キャリアブレイン

 兵庫県は9日までに、丹波市の県立柏原病院と柏原赤十字病院について、2018年度をめどに統合する方針を明らかにした。同病院を廃止するとともに、同市内に300床程度の県立病院を新設する。自治体病院と赤十字病院の統合は全国初。県では月内にも、新病院の医療機能や建設地などを話し合う懇話会を立ち上げ、年内に統合に向けた基本計画を策定する見通しだ。【敦賀陽平】

【自治体病院の関連記事】
埼玉の自治体、他県の公立病院に負担金支出―小児救急拡充で、県内整備求める声も
公立病院の52%が人事評価を導入済み―崖っぷち自治体病院の復活(8)

 丹波医療圏には、急性期後の医療を提供する病院が少ない。このため、新病院では急性期から回復期まで幅広い医療に対応。さまざまな疾患に対応できる「総合医」を養成する研修プログラムも提供する。県の担当者は、「急性期だけでなく、回復期リハや地域包括ケアなど幅広い病床について検討したい」と話す。

 県ではまた、新病院に隣接する土地に保健・福祉施設を設置し、柏原赤十字病院が担っている在宅医療などの機能を引き継ぐほか、来年度に丹波市に移管する看護学校も将来的に移転し、看護師の安定的な確保を目指す。両施設の運営に関しては今後、県と市が協議する。

 柏原赤十字病院の職員の雇用について、井戸敏三知事は8日の記者会見で、「医師、看護師を含めて、基本的に希望通り引き受けていく」と語った。

■統合の最大の理由は病院の老朽化
 県立柏原病院(一般303床)は、7対1看護配置の急性期医療を提供しており、一方の柏原赤十字病院(一般163床、感染症4床)は、亜急性期や慢性期の医療を担っている。神戸大と連携している県立柏原病院に対し、柏原赤十字病院は特定の系列大学を持っておらず、同病院は医師不足の影響で、2つの診療科を休止せざる得ない状況が続いている。

 また、両病院の病床稼働率も低迷している。現在、県立柏原病院の稼働病床数は184床、柏原赤十字病院は101床と、いずれも稼働率は6割程度にとどまっている。

 こうした中、県の「丹波市域の今後の医療提供体制のあり方に関する検討会」は一昨年秋、「統合再編を行うことが最も望ましい」とする報告書をまとめ、これを受け、県と日赤側が対応を協議してきた。

 今回、両者が合意に至った最大の要因は、将来的な建て替えに伴うコストだ。井戸知事は会見で「お互い建て直しの時期が来ているのならば、一緒にやった方がいいのではないかというのが一番の理由だ」と述べた。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20140909-OYT1T50053.html
手術室で同僚の女性医師に性的発言、医師を注意
2014年09月09日 17時43分 読売新聞 

 名古屋市立東部医療センター(名古屋市千種区)の男性医師が同僚だった女性医師に不適切な性的発言を行ったとして、口頭注意を受けていたことが8日わかった。

 市病院局によると、5月30日午後、同センターの手術室で、手術前に男性医師が手術とは直接関係ないことを女性医師に話しかけた会話の中で、性的発言があったという。

 6月2日、女性医師から同センターに相談が寄せられ、当時周囲にいた職員ら関係者から事情を聞いたところ、不適切な発言があったことが確認された。このため、同27日、同センター病院長が口頭注意を行った。その後、男性医師と女性医師はそれぞれ依願退職したという。



http://www.asahi.com/articles/ASG8Y56T6G8YUZOB00H.html
山梨)清里で来春に診療所復活 「通院負担が軽減」の声
菅沼遼
2014年9月10日03時00分 朝日新聞デジタル 山梨

 3年前に開業医が急死してから医師がいない状態が続いていた北杜市高根町の清里地区に、来年4月、診療所ができる予定で準備が進んでいる。同市の社会福祉法人・緑樹会が週2日、医師を派遣する。診療所の復活を求めていた地元の住民からは喜びの声が上がる。

 緑樹会は来年1月、清里地区にデイケアなどの多機能な介護サービスの事業所を置き、それに併設する形で4月から診療所を開く。開業していた医師が2011年11月に亡くなり、閉まった状態が続いていた「杜(もり)の診療所」を買い取り、リフォームして使う。環境が整ったら保健所に認可を申請をするという。

 診察を地元で受けられなくなってから、住民は市に医師の派遣などを求めてきたが、地区の班長をしていた福田征四郎さん(74)は「大きな病院行きのバスを週に1回出すという話もあったが、高齢者にはその移動も負担」と話す。4月からも医師が常駐はしないが、「それでも通院の負担が軽くなる」と喜ぶ。

 緑樹会は看護師や介護士など職員を募集し準備を進めている。石井貴志副理事長(50)は「入院せずに少しでも自宅で過ごしたいという人の力になれば」と話した。(菅沼遼)



http://apital.asahi.com/article/news/2014090900002.html
茨城)家庭医療センターを来春開設 北茨城市立総合病院
2014年9月 9日 朝日新聞

北茨城市は11月に同市関南町の高台に移転、開院する市立総合病院の付属診療所として来年4月、「家庭医療センター」(仮称)を同市中郷町に開設すると発表した。筑波大から派遣された医師2人が外来診療や在宅医療などをする。

 家庭医療センターは軽量鉄骨造り平屋の診療棟と管理棟の2棟で、延べ床面積は約580平方メートル。一日に外来患者約30人、訪問診療も週8人を担当する予定だ。市は総事業費3億円を一般会計9月補正予算案に盛り込んだ。

 北茨城市の医師数は38人(2012年12月末時点)で人口10万人当たり83・6人と全国平均の237・8人を大きく下回る。市内の外来患者約600人のうち約100人は市外の医療機関に受診しているのが現状という。

 筑波大からはセンターへの2人のほか、市立総合病院にも1人が派遣され、現場で医療経験を積む予定。市は医師を継続的に確保することで患者の市外流出を食い止め、地域の在宅医療を向上させることも期待している。



http://diamond.jp/articles/-/58875
医療・介護 大転換【第8回】
介護度の軽い要支援者は「切り捨て」られる!?
国から自治体へ移行するサービスの弊害と課題

浅川澄一 [福祉ジャーナリスト(前・日本経済新聞社編集委員)]
2014年9月10日 ダイヤモンドオンライン


要支援者向けサービスは
介護保険制度外の方針へ

 今年6月に「地域医療・介護総合確保推進法」が成立し、それに伴う「医療」「介護」の大転換を取り上げてきた本連載。前回と前々回では、介護保険の制度改革を検証してきた。今回は、最も批判を浴びているテーマを採りあげる。要介護が軽い「要支援」高齢者が利用する訪問介護と通所介護(デイサービス)だ。費用の削減を狙って、これまでの国の一律の制度を保険者の市町村に移すことになった。効率化という「大義」によって、介護保険法に基づく全国制度の一角が崩れたと言えるだろう。

 要支援1と2の人向けのサービスは、2006年度から介護予防サービスと位置づけた。「要介護状態にならないよう」に、介護予防のためのサービスとした。要介護1~5のサービス提供が出来高方式なのに対し、包括方式を導入し、結果として訪問介護は月8回に限られるなどサービスの切り詰めになった。

 出来高方式とは、利用したサービスの利用時間と回数を積み上げて利用料金を決めるやり方。これに対して包括方式とは、利用時間に関係なくサービスの種類によってあらかじめ利用料金が決められている方式を指す。これまで出来高方式で収入を得ていた事業者は、同じサービスを提供する際に、従来の利用回数以上だと収支が取れなくなるので、結局、時間や日数に制限を設けることになった。

 介護予防訪問介護の利用者は59万5000人。543万1000人の全利用者の11%を占め、介護予防デイサービスの利用者は60万8000人でやはり11%を占める。

 利用者だけを見ると相当の人数だが、利用する費用は少ない。元々報酬が少ないからだ。介護予防訪問介護の費用は964億円。介護予防デイサービスでは1531億円となっている。7兆6000億円の全費用に対する割合は、介護予防訪問介護で1.3%、介護予防デイサービスで2.0%に過ぎない。

 介護費用の削減効果は少ないが、「軽度者向けサービスをこれからは介護保険制度から外していく」という方針を打ち出したことが重要である。今回は、原資を介護保険に依存する仕組みを残すが、いずれ切り離されるだろう。

 サービスの種類も訪問介護とデイサービスだけだが、今後、他のサービスにも広がる可能性が高い。つまり、国の制度から市町村の独自制度に完全転換を目指す将来プランを現場に示唆することに意味がありそうだ。並行して、介護保険の対象者を中重度者に絞っていくことになる。

制度変更で何が変わったか
国から市町村に移されるサービスとは

 今回の制度変更の中身を検討してみる。

 要支援者が受けているサービスが対象となるが、要支援者とは介護保険の7段階の認定で最も軽い要支援1と2の人たちだ。

 要支援1は、「日常生活に部分的支援を要する状態」で、具体的には「みだしなみや掃除などの身の回りの世話に手助けが必要。立ち上がり、歩行、移動の動作に支えが必要とするときがある。排泄や食事はほとんど自分でできる」人たちだ。

 要支援2は「日常生活に積極的支援を要する状態」のこと。具体的には「みだしなみや掃除など身の回りの世話の全般に助けが必要。立ち上がりや歩行、移動になんらかの支えが必要。排泄や食事に見守りや手助けが必要なときがある」人たちだ。

 共に自宅で生活できるレベルと見なされ、特別養護老人ホームには入所できない。

 現在、介護予防サービスの内容や提供する施設の運営基準は介護保険制度に則り全国一律である。この基準設定も市町村に移る。

 市町村に移るのは訪問介護とデイサービスだけだ。訪問介護は、入浴介助やおむつ交換などヘルパーが直接肌に触れる身体介護と買い物や掃除、洗濯などの生活援助の2種類があり、共に対象とする。

 デイサービスは、施設に通って食事や入浴、レクリエーション、機能回復の訓練などを受けて日中を過ごすサービス。

 訪問看護や訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションなど医療系の看護師が携わるサービスや福祉用具貸与などは除外された。

 市町村は、2つのサービスの運営基準のほかサービス内容や事業者に対する報酬、利用者負担額など関係するすべてについて独自に決め、責任を持つことになる。

厚労省は事業者への報酬切り下げを指示
サービス提供者の減少は必至か

 問題はサービスを誰が担うかである。

 これまで要支援のサービスを提供していた事業者が、そのまま続けることになれば何の支障も生じない。だが、厚労省は従来の報酬を切り下げるよう指示している。予防給付費全体は年間5~6%の割合で伸びているが、各市町村に住む75歳以上の人口増加率3~4%を上限にすると指示を出している。その差が削減分になるわけだ。

 予算編成段階で利用者一人当たりの費用が上限を上回ると、市町村は再検討を求められる。だが、上限を超えたら誰が負担するか明記されてない。

 報酬が減ると、当然、事業者の意欲は低下する。目の前の利用者からすぐに撤退するのは忍びないだろうが、新規の利用者は引き受けたがらないだろう。あるいは採算を第一に考えて、全面的に引き上げる事業者が出て来る可能性もある。いずれにしろ、要支援者へのサービス提供者が少なくなるのは必至である。

専門職のサービスが「素人のお世話」に
ボランティアの活用に批判も

 そこで、厚労省が考えついたのが、地域のボランティアでありNPO事業者の活用である。訪問介護のヘルパーには一定時間の研修が義務付けられ、資格が求められていた。だが、新制度になると単なるボランティアでいいから、研修も資格も不要になる。

 専門職のサービスから「素人のお世話」に変わる。

 デイサービスについても、自治体がそれぞれ独自に運営基準を決めることになるから、利用者15人に対して1人のスタッフという現行基準を大幅に緩めることもありえる。

 自治体の裁量に委ねることに対して厚労省は「地域の実情に合わせたきめ細かな、柔軟な取り組みができる。サービスの拡充である」と、言い張る。「苦しい言い訳にしか聞こえない」と言う声が聞こえる。
      
 担い手の変更に批判が集中している。

 立教大学講師でケアプランを作る居宅介護支援事業も営む服部万里子さんは、「事業者は症状の重い人に軸足を移し、利益の薄い要支援者向けサービスは減るだろう」とみている。ボランティアの出番と言われるが「ボランティアがホームヘルパーの代わりにはならない。ヘルパーは、食事の飲み込み方などわずかな体調の変化を見逃さないようにチェックしている。要支援の人でも入浴が難しいなどプロの介護が必要な人もいる」と、現行のヘルパーの業務を高く評価する。

 それだけに「ボランティアでは、身体機能の悪化のサインを察知できず、サービスの質の低下を招き、心身の状態が悪化しかねない」と断言する。そして「ボランティアに任せると、救うべき人が救えなくなる」とまで言い切る。「給付額を抑えるのが目的で、現場の実態を踏まえていないから」、こうした苦肉の策を採らざるを得ないと結論付ける。

 介護保険に係ってきた識者は多いが、この制度改革に真っ向から異を唱える声はほとんどない。大手新聞やテレビマスコミがこぞって服部さんの反論を採りあげた。現場に精通していることも服部さんの登場を促したのだろう。

 その反論内容が現場の声を代表しているといってもいい。

「認知症のケア」に重大な支障も
進行を早め重度化を加速させる恐れ

 新制度に当事者として困惑し、反対運動の先頭に立ったのは公益社団法人「認知症の人と家族の会」である。集めた署名は6万4344人。代表理事の高見国生さんは、「認知症の人へのケアに重大な支障をきたす」と言う。介護保険の創設に尽力してきただけに、方向転換に苦い表情だ。

「認知症の人で最も大変なのは初期の段階です。その段階では、要支援の判定を受け軽度者と見なされる。本人は自分の病状に気づきながらも、どうしていいか分からない。不安でいっぱいだし、家族も混乱し共にとてもつらい思いをしている。そこで研修を受けたヘルパーの存在が重要になる。

 認知症は早期発見・早期対応が重要だと言うのは常識になっている。初期・軽度の人たちがサービスを使いにくくなれば、進行を早め重度化を加速させることになり、かえって介護費用が増大することになる。認知症の予備軍が400万人いる状況を考えても、軽度者へのサービス縮小がもたらす悪影響は火を見るより明らかだ」

 民間の保険と比べて、「保険料を払って介護サービスを受けられるはずなのに、途中で条件が変わるのは民間保険ではありえないこと。契約違反だろう」と怒る。

ボランティア活動がない地域はどうなる?
自治体間でサービス格差が発生する

 運営を任される自治体の反応はどうか。

「当分は静観するしかないでしょう」と言うのが大方の自治体の本音だ。というのも、自治体への移行は介護保険制度が第6期を迎える来年4月からだが、3年後の2018年3月までに実現すればいいことになっている。つまり第7期に間に合えばいい。3年間の猶予があるのだから急ぐことはない、と見ている。

 ただ、自治体によって取り組む姿勢に相当の温度差が既に出ている。最も前向きな発言を繰り返し、注目を集めているのが埼玉県和光市の東内京一保健福祉部長だ。

「新制度で自治体の自由度が高まるのは確かなこと。地域ニーズに対応した政策を立案できるか、自治体の能力が問われる。元々介護保険は地方分権の試金石と言われてスタートした。2006年の地域密着型サービスや地域包括支援センターの創設時に、わが町意識や地域主権的考えを打ち出すべきだった。今度こそ腹をくくって取り組むべきだと思う」と、介護保険の本来の姿に立ち返る好機だと唱える。

 自治体の中には社団法人・シルバー人材センターの活動に期待する動きが出てきた。訪問介護を委託(東京都武蔵野市)したり、認知症高齢者の見守りや話し相手となる事業を実施している(埼玉県草加市)。食品メーカーと連携しての食事指導やロボットメーカーと協力して運動器の訓練に乗り出すなど、出来るだけ要介護状態にならないよう知恵を絞る自治体もある。

 だが、これらの事業をどのように要支援向けの新サービスにつなぐことができるかはまだ模索状態だ。

 全国の市町村数は1742。広域連合を設けて一体運営をしている自治を含め、市町村保険者は1560ある。保険者によって財政や職員の能力や経験、人員に差があるため、そのままサービス格差につながる可能性が高いと言われている。

 制度批判の第一はボランティアへの依存、次いで、自治体間格差を指摘する声が多いようだ。とりわけボランティア活動がほとんど見られない自治体には不安が強い。「地方では都会と違ってボランティア組織はなく、福祉は社会福祉協議会と社会福祉法人に任せている」と表情を曇らせる自治体も多い。

 介護費用は介護保険から全額投入されることになっているが、この先、地元自治体が全面的に責任を負わされると、自治体の予算がサービス量を左右しかねない。あるいはサービスの質を落とさざるを得ない状況に追い込まれることも。

要支援者向けの新サービスを担う
ボランティアをめぐる問題

 厚労省は、全国の自治体の介護保険担当者を集めた7月28日の会議で、要支援者向けの新しいサービス内容を示した(別表1と2)。これはガイドラインと言われる。

それによると「訪問型サービス」は5種類、「通所型サービス」は4種類で構成するとした。ますます複雑な仕組みとなる。いずれも担い手の違いによるものだ。

 訪問型サービスには、従来の指定事業者が担い手になる訪問介護の他に、①雇用労働者が担い手になり生活援助を行う、②ボランティアが主体になって生活援助を行う、③保健師など保健・医療の専門職が3~5ヵ月の短期間に相談・指導を行う、④ボランティアが主体になり移動前後(家から自動車に乗り込む際、車から降りて診療所や病院に移動する際)の生活支援を行う(※)――以上の4種類が加わる。

(※)移動サービスは、自動車を運転できる人を集めた組織が移動サービス実行者としての別の許可を得なければならない。そのため、ボランティアなど誰でもできるのは、家から自動車にあるいは乗車後に車から診療所や病院に移動する際の手助けのみになる

 もうひとつの「通所型サービス」は、従来の指定事業者が担う通所介護のほかに、①雇用労働者とボランティアが担うミニデイサービス、②ボランティアが主体となる体操や運動の活動、③保健・医療の専門職が担う3~6ヵ月の短期集中サービスで運動器の向上や栄養改善を行う――以上の3種類を新たに加えた。

 この中でも、厚労省が最も期待しているのがボランティアの活用である。

 ところが、である。ボランティアを介護政策に取り込むことに違和感を抱く人たちもいる。元来、ボランティアとは個人の強い思いがあって成り立つもの。体の奥から沸き出ずるエネルギーがいろいろな分野で表舞台に現れる。活動時間や場所は自分で選択して、余裕のある範囲内で活動を始める。

 あらかじめ決められたプログラムの中だけの活動は、本来のボランティア活動とは距離がある。今回の2つのサービスは共に、保険者の自治体が活動内容やスタッフなどの人員基準など枠組みを決めることになっている。

 そこに参加する地域住民をボランティアと呼ぶことに疑問が生じてきそうだ。

 問題となりそうなのは、報酬である。訪問型の③と通所型の②には、自治体からの補助が付く。活動に対して補助が出て、その一部がボランティアに支払われると、有償ボランティアと見なされる。

 もしその金額が都道府県の決める最低賃金を上回っていれば、労働の対価となりボランティアとは言えなくなる。逆に、最低賃金を下回っていると、活動内容によっては違法労働になりかねない。

 安い報酬だけに着目してボランティアに頼るのは、ボランティアへの誤解である。安易にボランティアを持ち出しているが、今後、ボランティア実践者や研究者からの異論が出てきそうだ。



http://mainichi.jp/area/shiga/news/20140909ddlk25070530000c.html
ご近所のお医者さん:/311 医事雑感/49 病院の世紀の終焉 /滋賀
毎日新聞 2014年09月09日 地方版

 ◇地域で患者支える時代へ−−堀泰祐さん(県立成人病センター緩和ケア科)

 最近、「病院の世紀の理論」(猪飼周平著、有斐閣)という本を読んで、感銘を受けました。

 20世紀、日本の医療供給システムは病院を中心に形作られてきました。病院は進歩する医学を体現し、病気を治すところとして信頼され、人々の期待を集めてきました。

 医学の進歩は、感染症に対して非常に有効でしたし、がんなどの難病にも立ち向かい、治療成績を上げてきました。病気になっても、病院を受診し治療を受ければ、元気になれるという単純な幻想がありました。

 1970年代、私がまだ駆け出しの外科医であった頃、何の疑いもなく、がんの末期患者に心肺蘇生術を行っていたことを思い出します。この頃、病院中心の医療・福祉提供システムは、障害を抱えた高齢者を一般病院に収容する「高齢者の社会的入院」という弊害ももたらしました。

 高齢化に伴う生活習慣病などは、完治することはありません。治療を受けても元のように、健康になれるものではありません。障害を持っていたとしても、生活の質(QOL)を保ちながら、日常の生活ができることが目標となります。病院での治療には限界があり、障害を持った高齢者には、生活の場において有効な支援、ケアを提供することが大切になっています。そのために、今後、医療・介護・福祉を一体として「地域包括ケアシステム」を構築してゆく必要があるのです。

 しかし、病院中心の医療システムが限界を迎えたとしても、病院の役割が小さくなったわけではありません。急性期の重篤な疾患に対して、人や機器、薬など医療資源を集中して、効率的に病気を治す機能は、ますます重要となっています。

 急性期の病気に対応する病院、回復期を担う病院、在宅を支える診療所・訪問看護などが連携して、地域で患者を支える地域包括ケアシステムを進めてゆくことが必要なのです。

 病院の世紀の終焉(しゅうえん)は、医療システムの目的が、病気の治癒だけを目指すのではなく、「病気や障害を持ちながらもQOLを高めること」に変わっていることを示しています。



http://mainichi.jp/shimen/news/20140910ddm041040103000c.html
武田薬品の降圧剤問題:調査 京大が第三者委
毎日新聞 2014年09月10日 東京朝刊

 武田薬品工業の降圧剤カンデサルタン(商品名ブロプレス)の臨床試験を巡り、論文と異なるグラフが宣伝に使われた問題で、臨床試験にかかわった京都大学が9日、第三者委員会を設立した。研究不正の有無について本格的に調査を始める。京大には2007年以降、利益相反に関する内部の調査委があるが、昨年に製薬会社ノバルティスファーマと京都府立医大による臨床試験を巡る疑惑が発覚し、専門性や公正性が高い第三者委が必要とされていた。

 発足したのは「医学研究利益相反マネジメント委員会」。学内関係者と学外の有識者を入れて組織した。大学とは別に京大病院も調査委を設置し、調査を進めている。一方、武田薬品側は6月、委託した弁護士の調査結果をもとに、武田社員が試験の企画段階から全面的に関与し、学会発表用のスライドの作成など幅広く試験を手伝っていたと発表した。しかし、「社員によるグラフの改ざんなどはなかった」としている。

 カンデサルタンは1999年に武田薬品が発売。同社が大規模な宣伝を展開し、年間1000億円以上を売り上げる主力商品の一つになった。薬の効果を巡っては、宣伝の根拠となる06年の学会発表で、08年に医学誌に発表した論文のグラフと異なり、他社の降圧剤より効果が優れているかのように示すグラフが使われていた。【村田拓也】



http://www.qlifepro.com/news/20140909/the-findings-from-study-about-allergy-treatment-vol1.html
アレルギー科標榜のうち専門医は3割、ガイドラインに外れた治療法も散見~アレルギー疾患の治療実態が明らかに
2014年09月09日 PM03:00(QLifePro)

患者の声を受けて、厚生労働省と日本アレルギー学会が大規模調査

アレルギー疾患対策の均てん化に関する研究班(研究代表者・国立成育医療研究センター・斎藤博久)が2014年2~3月に行った医師・患者双方の大規模全国調査の結果を公表した。この調査は、患者側の要望(厚生労働省疾病対策課アレルギー対策作業班2011年2月会議)を受けて厚生労働省と日本アレルギー学会が協力する形で実現した。有効回答は医師1052人、患者8240人。

調査によると、「アレルギー科」と標榜していてもアレルギー学会専門医でない場合が多く、非専門医でも専門医より多数の患者を診ているケースがあることが分かった。また、「アナフィラキシー経験がある患者に対し、5割しか『エピペン処方』しない」「2~5割が、外用剤を『できるだけ薄くのばす』指導をする」「2割弱は、喘息発作が月1回以上あっても発作予防薬を使わない」など、ガイドラインに外れた治療をする医師が珍しくない実態が明らかになった。ガイドラインと乖離した治療は非専門医だけでなく専門医にも見られた。

ガイドライン準拠すればコントロールできる時代になったのに
今回の結果について、研究代表者の斎藤博久氏は次のように述べている。

「現在のアレルギー診療の水準は、ほとんどのアレルギー疾患はガイドラインに準拠した治療を徹底すれば、症状はほとんどなくなり、健常者とほぼ同じ程度の生活ができるまでにコントロールが可能な時代になっている。患者が安心してアレルギー科標榜医にかかれるようにするには、ガイドラインに準拠した水準の治療が受けられるアレルギー科標榜医の割合を限りなく増やす必要がある」

また、斎藤氏によると、日本アレルギー学会では、非学会員や非専門医に対しても門戸を開き、学会への参加、専門医資格の取得に関する便宜を図り、診療内容の向上に役立つプログラムを提供する考えがあり、専門医に対しては、急速な学問の進歩や標準治療の変化についていけるように再教育プログラムの充実を図る予定とのこと。その手始めとして、第1回総合アレルギー講習会を今年12月に開催。また、学会運営を大会長主導から学会主導に変え、毎年一貫した教育プログラムが実施され医学医療の進歩に資するように計画している。

今回の調査は以下サイトで情報公開している。
⇒『全国のアレルギー治療実態とガイドラインのギャップ』
http://reports.qlifepro.com/allergy2014/



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/248387/?category=interview
再診料の引き下げ問題、いまだ解決せず - 安達秀樹・京都府医師会副会長に聞く◆Vol.2
在宅不適切事例の改定はエビデンス不足

2014年9月10日 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――診療報酬改定の全体を見据えながら、過不足ないデータを基に、個々の点数を評価することが重要とのことですが、先生が経験した2010年度、2012年度、2014年度の3回の改定で、どの程度、実現したのでしょうか。

 それは難しいですが、例えば、今改定の「在宅医療の不適切事例」をめぐる議論はデータが不足だった可能性があります(同一日に「同一建物」に住む複数の患者を診察した場合、在宅時医学総合管理料と、特定施設入居時等医学総合管理料が4分の1へと、大幅に減額。『「夫婦」への訪問診療、在総管の減額対象外』を参照)。点数を大幅に下げたことは、メッセージ性としては非常に大きい。だから、非常に議論の中身は印象に残っています。

 不適切事例は、リベートを払って、軽症の高齢者の紹介を受けて、高齢者住宅への訪問診療を行っていたことだけではありません。

 もともと医療や介護がある程度必要な人の多くは、医療系と介護系の療養病床、つまり医師が配置されている施設に入っている。そうではない人たちが住んでいるのが、高齢者住宅。ですから、基本的には、あまり重症な人はいないはず。歩いて通院できる人に対し、訪問診療を、月に2回、5分ずつ、計10分行っただけで、5000点を算定できる(病床を有する在宅療養支援診療所などの場合)。歩いて通院できる人に対して訪問診療を行う不適切事例を正す意味でのメッセージとしては、(在宅医療の不適切事例に関する今改定は)正しい。

 ただし、中には、医療系と介護系の療養病床が満杯であるために、相当重症な人、歩いて通院できない人が入っている高齢者住宅もある。一律に点数を引き下げるのではなく、例えば、「歩いて通院でできるかどうか」を基準にしたり、「要介護3以上の人は、対象外」などと切り分けるべきだったしょう。この辺りについてのデータはなく議論できなかったので、その意味では「データ不足」だったと思います。

――データ不足で、「在宅医療の不適切事例」の実態を把握しきれなかった。

 そうです。「エビデンスベースの議論」という観点から見た場合に、過去3回の改定の中で、特に印象に残っているのは、この「在宅医療の不適切事例」と、最初の2010年度改定で診療所の再診料を71点から69点に引き下げられたことです。この問題は未解決だと僕は思っています。

 その後、僕が、「財源論ではない議論をするための資料」の提出をしつこく要望するので、2013年6月、厚労省はある資料を出した。それに先立つ中医協総会で、宇都宮課長(当時の厚労省保険局医療課長の宇都宮啓氏)が、「どんなデータがあればいいですか」と聞いた。これは異例のことなので、鮮明に覚えています。それで僕は、「日本の診療所は、諸外国と比べて、非常に高い検査能力、診療能力を有している。例えば、MRIやCTが日本の診療所にどの程度導入されているのか」と答えた。嘉山先生はさまざまな場で、日本では、胃癌、大腸癌、肺癌については、世界的に見ても早期発見に優れるというデータを出しており、その理由として、「日常診療においてわずかな兆候でも丁寧に診療することが行われていると考えられる」といった発言をしていたからです。

 一戸君(厚労省保険局医療課長補佐の一戸和成氏)は、この点をよく分かっていた。単に我々が求めたデータだけではなく、受診回数と1回当たりの単価に関するグラフを出した(2013年6月12日の中医協総会。厚労省のホームページ「外来医療について(その2)の資料47ページ)。僕は彼に水面下で、「非常に講演回数が多い厚労省の審議官は、いつも『日本の外来は、受診回数が多い。これを是正しなければいけない』と言っていた。それは違うだろう。受診回数の多さが、日本の医療費を押し上げている要因なら、それは正しいが、1回当たりの単価はどうなのか。政策決定にかかわる官僚が、恣意的に一部のデータだけを取り上げて問題視するのは官僚として失格」と、何回も言っていたのです。

 確かに受診回数は日本がダントツですが、1回当たりの単価は安いので、結局、外来医療費は先進国の中でも、非常に低いところに落ち着く。これでストーリーは完結しているのです。

――医療提供体制や医療保険制度、患者の受診行動は国によって違うにもかかわらず、「外来の受診回数の多さ」だけが強調されていた。

 高額な医療機器を購入し、それをメンテナンスしながら使用する。その結果として、癌の早期発見につながっている。受診回数は多くても、単価を掛け合わせた日本の外来医療費は、先進諸国の中でも安い。これが日本の診療所の外来診療の事態です。この現状を見ずに、2010年度改定では、財源論だけで、診療所の再診料を71点から69点に引き下げた。いったいこの改定は何だったのか。

 6月の資料の最後に、医療課が書いた文章はすごい。2010年度改定について、「財源制約の下で、診療所の再診料を一定程度下げることにより対応せざるを得なかった」と正直に書いている。これは僕の主張、そのままです。

――病院と診療所の再診料をそろえる議論があり、かつ外来の改定財源は、400億円という制約があった。

 2010年度改定では、改定財源があらかじめ決められ、外来で400億円、入院で4400億円という枠をはめられた。外来の予算が少ない中で、「200床未満の病院と診療所の外来診療は、やっていることはほとんど変わらないのに、点数が違うのはおかしい。分かりにくい」というのが、1号側の主張だった。

 その議論が、中医協委員になったばかりの(2009年)11月の最初の頃に出てきたので、僕は、「71点でそろえるなら、全く異論はありません」と答えた。その後、財源が決まり、枠がはめられた。財政中立にするために、診療所の再診料を71点から2点下げ、200床未満を52点から7点上げる案が出てきた。再診料を上げ下げする根拠、エビデンスは全くなく、財源論でしか議論しなかった。

――ただ、2010年度改定は、10年ぶりのプラス改定でした。

 民主党政権は、東日本大震災後の2012年度改定も含めて、小泉政権下でのマイナス改定の流れを止めてくれた。その点だけは評価していますが、具体的な政策としては、ほとんど打ち出していません。

 「受診時定額負担」くらいではないですか。これも「軽医療免責制とどこが違うのか」という点も含めて、詰めが甘かった。もう一つは、各保険者からの後期高齢者医療制度への支援金。加入者割から、総報酬制への移行を進めようとした。皆保険制度の成り立ちから言ったら、それぞれ独立して健保組合が誕生し、その後、市町村国保ができた。各保険者は自主会計。総報酬制の導入は、保険者にとっては、ものすごく景色が変わること。政治家主導はいいのですが、全く議論もせずにやろうとした。

――当然、経済界から反発が生じた。

 その通りです。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG09H02_Z00C14A9CR0000/
アレルギー疾患治療、指針逸脱目立つ 厚労省研究班調査
2014/9/9 12:01日本経済新聞 電子版

 アレルギー疾患を診療する医師の多くが、学会の定めた指針と異なる治療を実施していることが9日、厚生労働省研究班(研究代表者・斎藤博久日本アレルギー学会理事長)の調査で分かった。ショック症状を緩和する自己注射薬の処方や塗り薬(ステロイド外用剤)の使用の方法で、指針から外れた診療が目立ったという。

 調査は研究班が今年2~3月、全国の医師1052人と患者8240人を対象に郵送やインターネットで実施した。

 学会は食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、気管支ぜんそくなど、症状別に標準的な治療法を「ガイドライン」として定めている。

 学会の指針は、食物アレルギーで呼吸困難などの「アナフィラキシー」症状を起こした経験のある患者に対し、ショックを緩和する「エピペン」を処方するよう推奨しているが、従っていた医師は約49%にとどまった。

 アトピー性皮膚炎では、適量に塗るよう求めているステロイドを「できるだけ薄くのばす」と、指針外の方法を指導された成人患者が約58%に上ったという。

 「アレルギー科」などを名乗る医療機関のうち、学会が認定した専門医は約3割しかいないことも判明。斎藤理事長は「ほとんどのアレルギー疾患は、指針に準拠した治療の徹底で症状をコントロールできる。適正な治療が受けられる医療機関を増やす必要がある」と話している。



  1. 2014/09/10(水) 08:05:54|
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