Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

8月30日 

http://www.nikkei.com/article/DGXLAS30U3C01_W4A820C1TY5000/
看護の仕事 「指示待ち」から「自ら考える」へ
2014/8/30 6:30日本経済新聞 電子版

 女性が9割以上を占める看護師の仕事の幅が広がり始めた。医師不足や在宅医療の普及などを背景に、医師の判断を待つだけではなく、自ら診療行為の一部を担ったり、介護・看護事業を手掛けたりする動きがでてきた。

 「検査の数値は安定しています。もう退院しても大丈夫ですよ」

 8月初旬、埼玉県熊谷市の熊谷総合病院。糖尿病の入院患者に「退院OK」の判断を示したのは医師ではない。看護師の多田朋子さん(46)だ。

 入院患者の状態を診て、患者や家族に説明する。週1日、糖尿病内科の外来診療も担当する。非常勤の糖尿病担当医だけでは足りない部分を、医師と緊密に連携しながら補う。

■特定看護師として診療の一部担う

 診療行為は原則として医師にしか認められていないはず。多田さんは特定の診療行為ができる研修を受けた看護師だ。「特定看護師」とも呼ばれる。政府は医師不足を踏まえてこうした看護師の育成に向けて制度づくりを進めている。そのために全国で実施した試行事業で、多田さんは糖尿病の治療の研修を受けた。

 体育大学で運動による健康づくりを学んでいた。そこから看護に興味を持ち、卒業後、専門学校に通って看護師資格を取得。最初は病院の救急部門で働いた。「充実していた」が、医師がいないと何もできない状況に違和感も持つ。

 「苦しい」と訴える患者の背中をさすって、「今、先生来ますから」というだけの看護師でいいのか。そんなとき、診療ができる看護師を大学院で育てる記事を目にする。すぐに入学を決め、働きながら勉強し、2年後、「特定看護師」となった。

 かつてない働き方は苦労の連続。「なんで勝手にそんなことができるのか」と白い目を向けられたこともある。なんどもくじけそうになるが、自分を頼ってくれる患者もいた。それを考えるとやめられなかった。

 それから3年余り、説明を重ねて同僚の理解も進んだ。今では「医師不足の中、大いに助かっている」(木村道雄病院長)、「説明がわかりやすい」(60代の男性患者)と評判も上々だ。多田さんは「人に頼られ、その責任を果たしていくのは大変だけど、大きなやりがいがある」とほほ笑む。

 「次のリクエストは『港町十三番地』です。みんなで歌いましょう」

 7月末、横浜市金沢区の住宅街にある「ふくふく寺前」には介護が必要な高齢者十数人が集まった。スタッフの声につられて大合唱が起こる。

 ここは地域の介護拠点の一つ。高齢者が日中集まって食事や入浴などのサービスを受けるほか、泊まることも可能。ここから介護ヘルパーが高齢者宅を訪問もする。一般的に「小規模多機能施設」と呼ばれる。

小規模な介護施設で利用者のケアをする看護師の小菅清子さん(横浜市の「ふくふく寺前」)
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小規模な介護施設で利用者のケアをする看護師の小菅清子さん(横浜市の「ふくふく寺前」)
 それだけではない。ここには看護師がいて、高齢者宅を訪問する訪問看護ステーションも併設されており、医療的な対応もできる。週4日ここに通う80代の女性は「楽しいし、安心」と話す。

 運営する有限会社在宅ナースの会代表の小菅清子さん(63)は看護師だ。「ふくふく寺前」を含め9つの介護・看護事業所を市内で展開する。

 政府は今後増える虚弱な高齢者にできる限り自宅や高齢者住宅などで療養してもらう方針。そのため病院ではなく、高齢者宅や介護施設で活躍する看護師が増える。

 小菅さんは「私たちの時代が来た」と感じている。「一昔前なら家でみとるのは無理というがんの末期患者も、今は小規模多機能施設と訪問看護があれば可能」だ。医療の知識があり、医師との連携に慣れた看護師がそうした施設の運営を担う利点は大きい。

 仕事は甘くはない。一人で現場に行き、判断する。高齢者の主治医とも密接に連絡を取り、裏付けのある意見を言う必要がある。それでも「家に行くと一人ひとりの人生や歴史が見える。それを支えていくことは大きなやりがい」だ。

 かつて働いていた病院に訪問看護などを提供する在宅部門が設立され、そこで働き興味を持った。2000年に介護保険制度が始まり民間事業者も介護・看護事業に参入しやすくなったことから、翌年会社を設立した。

 設立資金は退職金と借金で賄ったが、当初は毎月の資金繰りも大変だった。それでも徐々に規模を拡大、今では100人近い従業員を抱え、経営も安定し始めた。「質の高いサービスを提供すれば、利用者はつくことを実感した」という。

 日本看護協会の井伊久美子専務理事は「看護師はもっと色々な場面で責任を負わないといけなくなるだろう」と話す。活躍の場は広がる。

■高度な能力 資格も増加
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 国の試行事業などで一定の研修を受け、一部の診療行為が担える看護師は現在全国に250人ほどいるとされる。15年10月以降、法律に基づく研修制度が始まればさらに増える見通しだ。

 がんや在宅看護など特定の分野について高い専門性と相談・調整能力を併せ持つ「専門看護師」、各分野で熟練した技術を持つ「認定看護師」といった日本看護協会が定める資格もある。それぞれ約1300人、1万4000人いる。

 全国で働く看護師は増え続けており、現在100万人を超えたが、まだ人数は足りない。高度な能力を発揮する機会が増え、看護師の需要はさらに高まりそうだ。

(編集委員 山口聡)



http://www.m3.com/iryoIshin/article/243329/
改めて問う専門医制度改革の意義
「専門医はスーパードクター」は誤解◆Vol.7
がん専門医やサブスペシャリティなど課題多々

2014年8月30日(土) 司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――お話をお聞きしていると、細かい点に意見の相違はあるものの、専門医制度に関する基本的な考えは一致していると思います。ただ、改革の実施には、さまざまなハードルが想定されます。中でも一番大きな問題は何だとお考えでしょうか。

嘉山 私は国民の理解だと思います。「専門医はスーパードクター」と考えている国民が、いまだにいます。その考えは捨て、「あなたが診てもらっている医師は、安心」という保障をするのが、専門医であることを理解してもらう。自身で治療ができなければ、適切な医師に紹介する。このように「安心を与える医師」、それが専門医です。

池田 日本専門医機構の立場から言えば、課題が非常に多いのが現実です。

 従来は、各学会の中で、それぞれ専門医制度を運営してきたため、「隣の芝生」はあまり見えていなかった。「隣の芝生」が見えるようになると、「そんな工夫をしているのなら、私たちの領域も変えてみよう」「あの領域はここまでやっている。私たちの領域は少し問題」といった動きが出てくると、専門医の標準化が進むと思います。

 何度も言いますが、専門医制度は、各学会が中心にならないと絶対に運営できません。各領域の先生方の意見を聞きながら、一番いい方向に向かうように調整していくのが、日本専門医機構の役割です。総合診療専門医に関しては、医師会や現在地域医療で活躍されている先生方も含めて議論する。

 また、サブスペシャリティの議論は、今まではほとんどが学会内にとどまっていました。しかし、今後は「2階部分」のサブスペシャリティ、さらに「3階部分」のサブスペシャリティ、技術認定をどのような形で進めていくかについての議論も必要です。

 研修プログラムの在り方も、今後の重要な検討課題です。日本専門医機構において、標準的なプログラムを作りますが、それは一つのひな型にすぎません。各地域、各施設で特色を出さなければいけない。臨床だけでなく、リサーチも入れた研修プログラムができれば、非常にいい。大学の血液内科で、「臨床研究は3年、リサーチは2年、計5年のプログラム」があった場合、この大学に行って研修をしようと考える医師は結構いると思います。

嘉山 私の立場としては、池田先生へのお願いは、「学会の利益しか考えていない学会も、なきにしもあらず」なので、患者さんの全体を診ることができる医師養成を目指す専門医制度を構築してほしいということです。例えば、「がんだけが分かる」専門医を作ったとしたら、肺炎や心不全などを起こした場合に対応できなくなる。それは専門医とは言えません。この点を誤解して、変な圧力をかけてきている学会があるようなので、懸念しています。「がんだけが分かる」医師は、専門医ではなく、技術認定、あるいは知識認定などにすべき。そうでないと、患者さんが不幸になります。

池田 がんを扱う専門医は、幅広い関係者のコンセンサスを得ながら作っていく必要があります。患者さんから見ても、誤解があり、「がん腫ごとに専門医がいた方がいい」という考えを持つ患者さんは、非常に多いのです。

 しかし、がん腫ごとに専門医を作ったら、専門医制度は成り立ちません。ただし、日本人の2人に1人はがんに罹患する時代なので、がんの領域を専門医制度の中でどのように位置付けるか、特に外科系の先生方はがんを扱うわけですから、全体を踏まえて仕組みを作る必要があります。日本専門医機構に、「がん診療の専門医に関する委員会」をアドホックで作っており、今後、検討を進めます(『専門医機構の副理事長、有賀氏と小西氏が就任』を参照)。

嘉山 がんの治療に当たる医師たちの中にも、がん腫ごとに専門医を作るべきと考えている人がいます。専門医の定義に対する考え方が全然違うのです。私は、日本脳卒中学会の理事もやっていました。脳の機能の全体が分からなければ、脳卒中に対応することはできません。脳卒中学会には、今のところ、(日本専門医機構が認定する)専門医として名乗らないように働きかけています。

池田 日本専門医制評価・認定機構に加盟していても、新機構に移行していないサブスペシャリティの学会がまだ40ぐらいあります。「未承認診療領域連絡協議会」を早急に立ち上げます。その時に重要なのは、専門医制度のグランドデザインにおける各サブスペシャリティの位置付けを明確にすることです。

 未承認の診療領域については、コンセンサスが得られやすい分野から議論を進めていきます。例えば、「技術認定という形で、専門医制度の中に位置付ける」というコンセンサスが得られ、どんな研修プログラムにするか、どのような仕組みで技術認定を行うかなどを標準化できれば、技術認定を専門医制度の一つのカテゴリとして位置付けることができると思っています。

國土 未承認の診療領域の学会だけを集めて議論すると、やや言葉は悪いですが「学会の生き残り」の議論になりかねないことを懸念しています。基本領域の学会も議論に加えて、基本領域の専門医と関連付けて議論する必要があると思います。

池田 その通りで、「自分たちの学会の専門医を、新たな専門医制度にいかに入れるか」という議論は、建設的ではありません。日本専門医機構の「専門医制度検討委員会」に、基本領域の学会をはじめ、さまざまな立場の人が入っています。その下に「未承認診療領域連絡協議会」を置くので、「専門医制度検討委員会」の委員が主導して、議論を進めることになります。

嘉山 そのような議論をしないと、臓器別に細分化した専門医制度が乱立する以前の制度に戻ってしまいます。

――最後に先生方、一言ずつお願いします。

國土 専門医を目指す立場の若い医師たちのことを常に考えて、制度設計を進めてもらいたいと思います。その際に、繰り返しになりますが、インセンティブの議論は重要です。先にもお話しましたが、私は今、計5つの専門医と5つの指導医を取得しています。その認定料、更新料などは全て自腹です。今の診療報酬では、例えば移植学会認定医が外来で診察すると加算が付き、それは病院の収入になる。にもかかわらず、資格は個人のものであるという理由で、病院からの補助も、研究費からもお金は出ません。この辺りは変えてほしいと思います。

 その一方で、心配なのは、逆インセンティブです。専門医でない医師が手術をした場合に、結果が悪かったら、今以上に患者さんから責められ、裁判になったら、負けるという事態が起きかねません。そうなれば、「この患者さんは、自分の専門医資格がカバーしない領域の疾患だから診ない」などと、医療の委縮を招く可能性もあります。

池田 おっしゃる通りですね。今、実際に専門医がやることで、診療報酬上、優遇されている領域はあります。しかし、病院の収入になり、個人には還元されません。この点は、しっかり議論していくことが必要です。

嘉山 病院経営者にも、専門医について理解してもらうことが必要です。

 また最後に、繰り返しになりますが、「各領域の基本を幅広く診ることができるのが、専門医」という定義は絶対に譲らないでほしいと思います。その時に、国民が一緒になり、制度を育てるという理解がないと、「腕」、しかも誰も検証していないスーパードクターが専門医であると誤解され、サイエンティフィックでない専門医制度になりかねません。さらに、最終的にインセンティブが付けば、若い人たちが自信を持って、医療に取り組めるようになると思います。

池田 今日は嘉山先生と國土先生とお話をさせていただきましたが、先生方から、新しい日本専門医機構の中に、学会の意見をきちんと反映できる仕組みを作るよう求められました(『「学会外し」の専門医制度、73学会が覆す』を参照)。私も前から、「学会と密接な連携を取らないで、専門医制度は運営できない」と言ってきました。

 しかし、日本専門医機の立ち上げまでの経緯で、厚労省の「専門医の在り方に関する検討会」では、「学会ではなく、中立的な第三者機関が認定する仕組みすべき」という点が、あまりにも強調されたので、「学会が関与することは悪だ」という誤解があると感じていました。お二人の先生方に声を上げていただいたので、これから一緒に新しい専門医制度の構築に向けて、議論ができる仕組みができつつあると思います。



https://www.m3.com/iryoIshin/article/246773/
医療介護総合確保促進会議
医療介護の総合確保方針(素案)、ほぼ了承
予定通り9月上旬、決定・告示へ

2014年8月30日(土) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「医療介護総合確保促進会議」の第2回会議が、8月29日に開催され、「地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本方針」(素案)を議論した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。追加の細かな意見は出たものの、基本的には了承が得られた。意見を踏まえて修正し、9月8日の次回会議で確定、国の「総合確保方針」として告示する。

 「総合確保方針」(素案)は、5つの柱から成る。(1)医療介護総合確保の意義と基本的な方向に関する事項、(2)都道府県計画、医療計画、都道府県介護保険事業支援計画の整合性の確保に関する事項、(3)都道府県計画と市町村計画の作成と整合性の確保に関する基本的事項、(4)新たな財政支援制度(基金)等に関する基本的事項、(5)その他――だ。

 「総合確保方針」の策定は、(2)と(3)に掲げられた各計画の整合性を図るとともに、基金が公平性と透明性を確保しつつ、各種事業に活用されるようにすることが目的(『医療介護の総合確保方針、9月上旬に告示』を参照)。これらを遂行する際に、各関係職種の連携の重要性をうたい、その際、ICT(情報通信技術)の活用が有効だとしている。

 (4)の基金については、「診療・介護報酬では対応しにくい人材育成、情報基盤の整備、病床機能の分化および連携の推進」などに充てるとし、診療・介護報酬との違いを踏まえる必要性を指摘。2014年度の予算は904億円であり、「地域医療の達成に向けた医療機関の施設・設備の整備に関する事業」「居宅等における医療の提供に関する事業」「医療従事者の確保に関する事業」という医療の3事業が対象。2015年度以降は、「介護施設等の整備に関する事業」「介護従事者の確保に関する事業」という介護の2事業も含めた、計5事業が対象となる。

 日本医師会副会長の今村聡氏は、地域医療再生基金が、公的医療機関を中心に交付されたことから、今回の基金では、「地域包括ケアを担っている中小病院と診療所への配慮を強調してもらいたい」と要望。また既存の国庫補助事業の中には、基金に移る事業もあることから、看護師等養成所運営費など継続性が必要な事業については配慮するよう求めた。

 総合確保方針を基に、各都道府県は、「都道府県計画」を作成、「基金」の交付先を検討する。今年10月に基金の交付先を内示、11月には決定、12月以降、医療介護総合確保促進会議が基金の交付状況の検証などを行うケジュールが予定されている。


 さまざまな「圏域」「区域」の整合性図る

 複数の構成員から出たのは、(2)と(3)の各計画の作成プロセスと整合性に関する意見。医療介護総合確保促進法では、都道府県が「都道府県計画」を、市町村が「市町村計画」をそれぞれ策定、各計画では、それぞれ医療介護総合確保区域を設定する。一方、既存の「区域」としては、医療法に基づく医療計画の2次医療圏、介護保険法と老人福祉法における老人福祉圏域や日常生活圏域がある。

 「総合確保方針」(素案)では、都道府県医療介護総合確保区域は2次医療圏と老人福祉圏域を、市町村医療介護総合確保区域は日常生活圏域を、それぞれ念頭に置いて設定することとされている。

 この点について、日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏は、2次医療圏が設定され、約30年が過ぎていることから、2次医療圏自体の再編の必要性を指摘、既存の計画を発展的に解消して、設定し直す考え方もあり得るとした。今村氏も、特に都市部では患者の移動も激しいことから、2次医療圏が意味をなしていない場合もあるとし、この辺りを考慮する必要性を指摘。

 また「総合確保方針」(素案)では、「都道府県計画」や「市町村計画」の策定に当たって、「関係者の意見を反映させる仕組み」を整備するとされている。

 今村氏はこの点にも言及、「さまざまな関係者が入るのは重要」としつつ、それが有機的に機能する仕組み作りも必要だとした。「行政がおおむね計画を作り、意見を聞くのが通例。そうではなく、できるだけ早い段階から意見を聞いたり、議論の前に、データの分析などの段階から、一緒に策定する取り組みが必要。また計画策定だけでなく、その評価の際も関係者が一緒に行うことが求められる」(今村氏)。

 医療・介護連携、カギは人材

 人材の確保と養成の重要性も、複数の委員が強調した点だ。

 民間介護事業推進委員会代表委員の山本敏幸氏は、「職員の力量によって地域包括ケアの推進度合いが異なる」と指摘し、地方自治体の職員研修の重要性を指摘。また、サービス提供者においても、職種ごとではなく、「役割や場面」に焦点を当てた人作りが求められるとした。「地域ケア会議の議長役、あるいは地域連携室の職員などの力量によって、相当格差が広がる現実がある。職種単位で物事を考えがちだが、医療や介護のさまざまな連携の場面を想定した人材の養成に予算を付けるべき」(山本氏)。

 全国老人保健施設協会会長の東憲太郎氏は、地域包括ケアを構築するためには、情報等を集約し、公平性と独立性を持ちながら、各サービスの連携を進める役割を果たす「地域包括ケアコーディネーター」のような役割も必要になるとした。

 そのほか、今村氏が提案した、ワンストップで多様な相談・問題に対応できる「医療・介護の総合的な窓口機能」も、「連携」を超え、「集約化」という発想に基づく。既存の資源(地域医師会、地域包括支援センターなど)を活用し、そこに地域医師会をはじめとした各職能団体、病院団体、在宅療養支援診療所・病院、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所などが連携して体制作りを進めている例を紹介した。


  1. 2014/08/31(日) 05:47:26|
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8月30日 医学部新設

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201408/20140830_11027.html
村井知事無念「考え方間違いではない」
2014年08月30日土曜日 河北新報

 東北への医学部新設先に「東北医科薬科大」が選ばれたのを受け、村井嘉浩知事は29日、県庁で記者会見し、宮城大医学部構想が選外となったことに「医師不足解消などを実現したいと強く思っていたが、こういう結果になった。真摯(しんし)に反省し、県民におわびしたい」と謝罪した。
 審査会は構想段階での実現可能性を重視。宮城大について「教育内容や方法が具体的に示されず、実習などに必要な連携先との協議も未着手。準備不足が否めない」と指摘した。
 村井知事は「考え方の違い。致し方ない。将来の医学部の在るべき姿を目指すとした宮城大医学部の考え方は間違いではない」と主張した。
 栗原市などから県立医学部設置を要請され、3日間で構想を申請した事情を踏まえ「(他の構想と)中身に雲泥の差があることは明らか。将来性を考慮しないと分かっていれば、恐らく手を挙げなかった」と説明した。
 審査会は県立医学部という点に関し「県の事情を優先せざるを得ず、東北各地に卒業生を送ることが難しい」と懸念。東北に卒業生を送り込む「東北版自治医科大」を目指してきた村井知事は「常に東北を最優先に考えている。信念を傷付けられたよう」と反論した。
 新設医学部への支援策として県は4月、東北の各自治体などが原資を出し合う基金制度の骨格を発表。5月には県内に医学部を新設する私大に最大30億円の補助金を出す支援策を示していた。
 村井知事は、構想が選定された東北薬科大(仙台市青葉区)には「心よりエールを送り、支援を考えていきたい。単に全国81番目の医学部とならないよう、目的を達成してほしい」と要望。国に対しては「医学部新設は国策として行われる。国が薬科大と県の間に入るべきだ」と注文した。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=104174
東北薬科大に医学部 地域・災害医療の構想評価
(2014年8月30日 読売新聞)

 東北への医学部新設を巡り、文部科学省の構想審査会は28日、東北薬科大(仙台市)への設置を決めた。

 医師不足の解消や、災害医療に対応できる医師の育成などの構想が評価され、大学側は喜びに沸いた。一方、審査会は県の構想について「準備不足」と指摘、関係者の間には落胆が広がった。

 「これまでの実績が認められた。大きな喜びを感じるとともに、身の引き締まる思いだ」

 薬科大の高柳元明学長は28日夜、同大で記者会見し、感慨深げに語った。「震災復興のための設置で、今までの医学部とは違う」とも述べ、地域・災害医療に対応できる総合診療医の養成を目標に掲げた。

 同大によると、大学名を「東北医科薬科大」に改称し、2016年4月の開設を目指す。キャンパスは仙台市宮城野区福室の付属病院などを使う方向で調整。薬学の知識がある医師の育成のほか、臨床教育拠点として石巻市立病院と連携する方針だ。初年度の定員は120人としていたが、審査会の指摘を受け、100人前後にすることを検討するという。

 審査会の座長で、学習院大の遠藤久夫教授は会合終了後の会見で、薬科大を選んだ理由について「地域医療や災害医療を含む6年間の教育内容に具体性がある。設備経費を自己資金で確保できるなど、財政面でも安定している」と説明した。

 ただ、委員からは「東北大とのネットワークを意識しており、既存の医学部の延長線上にある」との意見も出たといい、審査会は、卒業生が仙台市に集中しないよう取り組むことを薬科大に求めた。

 一方、県は文科省への申請期限前日の5月29日に名乗りを上げた。宮城大に医学部を設置する方針を決め、全学生に修学資金を貸し付けたり、栗原中央病院(栗原市)にある病床を臨床教育に活用したりする運営方法を打ち出したものの、遠藤教授は「知事の熱意に期待感は高かったが、準備不足は否めなかった。開設予定時期までに計画通りの医学部を作るのは困難だと判断した」と指摘した。

 審査会の決定を受け、村井知事は「選定されず、大変残念。県としても、東北地方の医師不足解消に貢献できるよう新設医学部を支援していきたい」とのコメントを出した。

 県の構想でキャンパス予定地となっていた栗原市は、栗原中央病院の隣接地にキャンパス用地として約6ヘクタールの土地を買収する同意を地権者から取り付けていた。地元の商工団体なども、のぼりやポスターを作成して誘致運動を盛り上げてきただけに、佐藤勇市長は「残念としか言いようがない。みんなで頑張ってきたのに……」と肩を落とした。

■被災地から期待と懸念

 医学部の新設先に東北薬科大が選ばれ、被災地の医師や住民の間には期待が広がった。一方、医師や看護師が引き抜かれる恐れがあると懸念する声も出ている。

 石巻市で在宅診療に当たる佐藤保生さん(66)は「一人前の医師が育成されるまで現場の負担は続きそうだが、長期的には医師不足が解消されていく可能性がある」と話す。月に延べ200人を診察するが、医師は佐藤さんだけ。24時間対応を迫られ、休日に市外に出ることもままならない。「地域に根ざして働く医師を育ててほしい」と薬科大に求めた。

 仮設団地の中に開設された同市立病院開成仮診療所の長純一所長(48)も「総合診療医が不足する中、臓器別診療に特化した医師の養成が中心の現状を変える契機になってくれれば」と期待した。

 南三陸町では多くの病院や診療所が津波被害を受け、残った医療機関に患者が集中。人手不足で診察を待たされたり、離れた病院を紹介されたりすることもあるという。86歳の父親と仮設住宅に同居する主婦阿部美枝子さん(58)は「いつ何が起きても大丈夫なように、信頼できるお医者さんが近くに増えてくれたら」と願った。

 一方、県医師会の嘉数かかず研二会長は、「既に医学部の定員増が図られており、将来的に医師不足は解決する。その中で医学部が新たにできれば、東北各地の病院から勤務医や看護師が引き抜かれ、痛手を被る病院も出かねない」と懸念を示した。その上で、「東北に医師が定着する仕組みを制度化してほしい」と薬科大に求めた。

 気仙沼市医師会の森田潔会長は「東北の医療過疎は一朝一夕では解消しない。10年以上の長い年月がかかるという覚悟が必要だ」と語った。



http://www.kahoku.co.jp/editorial/20140830_01.html
新医学部決まる/「オール東北」で太い幹に
2014年08月30日土曜日 河北新報

 地域医療のさまざまな問題に完全な正解はないと言われる。医師の供給源である大学と、派遣を求める市町村、病院の間で「総論賛成、各論反対」が行き交い、患者と家族は置き去りにされてきた面がある。
 震災でさらに深刻化した医師不足を受け、東北に新しい医学部ができる。仙台市の東北薬科大が「東北医科薬科大」に改称し、2016年春から学生が入学する予定だ。
 前の轍(てつ)を踏まず「オール東北」で課題に向き合い、末永く地元に根付くよう力を合わせて理想郷に近づけてもらいたい。
 薬科大のプランは、卒業後に地域医療に従事させる誘導策などが国の審査会の高い評価を得た。しかし、医師不足の一因である仙台市など都市部への集中や、激務で敬遠されがちな産科、内科など診療科の偏在をどう解消するかは今後の宿題となっている。
 審査会は医師が東北全体へ行き渡るよう求めた。一定の期間働いて、やはり都会がいいとならないよう実効ある定着策をより具体化する必要がある。
 薬科大は薬剤師輩出に実績はあっても、医学分野には未知数なところがある。審査会は宮城県との連携を促すとともに、「東北各県や大学、医療関係団体からなる運営協議会を設ける」との条件を付けた。
 これまで行政側の当事者といえば、自治体病院を持つ市町村だった。今回、宮城県は自ら手を挙げ「宮城大医学部」を申請した。選に漏れはしたが、初めて主体的に関わろうとした姿勢は認めていい。
 県のプランにある学費、生活費など修学資金の貸与と地域医療への義務付けをはじめ、震災前から培ってきた医師確保のノウハウを生かさぬ手はない。
 地域医療で調整役不在と言われてきたのは、大学が医師派遣の権限を握り、ほかが手を出せなかったからだ。県が一端を担うのは国の考えにも沿う。キャンパス整備予算や教育内容づくりが行政レベルでスムーズに流れる効果も期待できよう。
 大きな影響力を持つ東北大医学部は、冷静に新設の動きを見守っていた。これからは先輩格として助言協力を求められる。
 同じ県に二つの医大があるのは東北で初めてとなる。複数ある東京、愛知、福岡などでは懲りずに病院の系列化が進み、反目する場面もあるという。
 そうなっては新設効果も限られてしまう。東北大は役割を一部譲るなどしてバックアップ、得意の先端研究の方に磨きをかけることがあっていい。
 教員として医師、看護師が中核病院から引き抜かれるのを懸念する声は依然大きい。医師会はかえって医療崩壊を招くと反対している。
 この点こそ、それぞれの人脈を活用結集すべきである。古里復興に燃える関東、関西の東北ゆかりの医療人を呼び込むなど、PR戦略も考えられよう。
 課題ばかりを挙げたが、それだけ大きな期待があることの証し、いよいよスタートである。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201408/20140830_13008.html
医学部新設 薬科大、申請本格化へ
2014年08月30日土曜日 河北新報

 東北に新設される大学医学部の設置者に選定された東北薬科大(仙台市青葉区)は、来年3月の大学設置・学校法人審議会への設置認可申請に向け、週明けから作業を本格化させる。
 週明けにも文部科学省から担当者が派遣される見通し。「東北各県や大学などと運営協議会を設立する」など文科省の構想審査会が選定条件に挙げた7項目などについて詳細な説明が行われる。
 近く理事会の開催も検討している。構想審査会から医学部の新設先に選定されたことを報告し、設置認可申請に向けた作業を確認する。
 新医学部の基本構想の策定を担っていた医学部設置準備委員会(委員長・福田寛特任教授)は今後、医学部設置準備室に移行する。学外の有識者も加え、設置認可の申請書類の作成を急ぐ。
 新医学部の臨床実習先に想定する国立病院機構仙台医療センター、東北労災病院(ともに仙台市)など協力機関との協議も本格化させる。
 東北薬科大の堀田徹事務局長は「設置認可申請の作業量は膨大で時間が足りない。取り組みを最大限急ぎたい」と話す。



http://mainichi.jp/edu/news/20140830ddlk04100037000c.html
東北薬科大:医学部新設 知事、国の積極的支援を 恨み節も /宮城
毎日新聞 2014年08月30日 地方版

 文部科学省の構想審査会が医学部新設先に東北薬科大(仙台市青葉区)を選出したことを受け、村井嘉浩知事は29日の記者会見で「県も県民の理解を得られる範囲で支援するが、国策であり、大学の財源が足りなければ国が出してもいいのではないか」と国の積極支援を求めた。

 県は医学部構想の申請時、東北薬科大に決まった場合も最大30億円の補助金を出すことや、地域定着を目的としたファンドの創設方針を示していた。これについて村井知事は「約束していたのでしっかり対応したい。金額はこれからの調整」と話した。

 一方、東北薬科大が提出した構想の具体性や実現可能性が評価され、将来性を強調した県の構想が落選したことについて「県は構想(の将来性)を審査するものと理解していたので、構想の(具体的な)中身をチェックすると分かっていれば手を挙げなかった。その点は文科省に不信感を持っている」と恨み節も漏らした。【百武信幸】


  1. 2014/08/31(日) 05:44:11|
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8月29日 

http://www.yomiuri.co.jp/national/20140829-OYT1T50106.html
大学病院で患者1万3千人分記録のメモリー紛失
2014年08月29日 22時20分 読売新聞

 大分大医学部付属病院(大分県由布市)は29日、総合内科・総合診療科を受診した患者1万3286人分の個人情報が入ったUSBメモリー1個を紛失したと発表した。


 発表によると、USBには2003年以降の初診の患者(1万3157人)の名前や生年月日、住所、電話番号、検査項目、病名などが入っていた。臨床試験に協力した患者(129人)の名前や投薬時期などのデータも含まれていた。個人情報が悪用されたとの報告は入っていない、としている。

 USBは院内の検査室に置いていたが、21日午後、職員がなくなっていることに気付いた。病院の内規では、USBなど持ち運び可能な記憶媒体に個人情報を記録することを禁じている。医師や職員は「バックアップのためだった」と説明したという。

 記者会見した津村弘・副病院長は謝罪し、「二度とこのようなことがないよう、指導を徹底する」と述べた。



http://www.oita-press.co.jp/1010000000/2014/08/30/002346528
マニュアル違反常態化 大分大病院の情報紛失
8月30日大分合同新聞

 患者約1万3千人分の氏名や住所、病名などの個人情報を記録したUSBメモリーの紛失が判明した大分大学医学部付属病院(由布市挾間町)は29日、病院で会見を開き経緯を説明した。USBやノートパソコン(PC)に個人情報を保存することをマニュアルで禁じていたにもかかわらず、使用が常態化していたことを明らかにした。「関係者の認識が欠如していた」とし、懲戒規定に基づいて処分を検討する。

 会見した津村弘副病院長らによると、医師たちの指示によりUSBやノートPCのデータ入力や管理をしていた非常勤の女性職員が21日、外来エコー室のパソコンラックに掛けていた手提げ袋の中にUSBがないのに気付いた。18日に医師たち数人がノートPCを使い、初診患者の症例や診断の検討会を開いた際にはUSBがあった。
 エコー室や検討会を開いた部屋は日中、鍵が掛かっていない。USBにパスワードは設定されておらず、専用ソフトがあれば誰でも情報を見ることができる。
 医学部で2007年に定めた個人情報の取り扱いに関するマニュアルでは、持ち運びができる媒体への保存は禁止し、内部で管理するサーバーに保存して扱うことを定めていた。
 紛失が判明した総合内科・総合診療科では、03年から初診患者全員分の氏名や電話番号、検査項目、診断名といったデータをノートPCに入力し、病気ごとの年次推移や地域別の統計データとして分析や研究に使っていた。USBはバックアップ用で、いつから使っていたかは不明という。
 病院の聞き取りに対し、医師たちは「ルールを知らなかった」などと説明している。病院は毎年、マニュアルの自己点検をさせており、津村副病院長は「知らないでは言い訳にならない」と批判した。
 病院は29日に大分南署に遺失届を出し、文部科学省など関係官庁へ報告した。再発防止策として(1)全職員から適切な情報管理の誓約書を取る(2)病院内への立ち入り検査を実施する―ことを示した。情報を紛失した全ての患者には説明とおわびの文書を送る。今のところ、第三者への情報の流出は確認されていない。
 津村副病院長は「プライバシーに深く関わる問題で二度とあってはならない。おわび申し上げます」と謝罪した。



http://www.minyu-net.com/news/news/0829/news14.html
双葉郡立診療所、いわきの好間と勿来に設置
(2014年8月29日 福島民友ニュース)

 双葉地方町村会は29日、広野町で会議を開き、いわき市に2カ所設置を検討していた郡立診療所について、同市の好間町北好間と勿来町酒井青柳の両地区に建設される県の復興公営住宅内に整備する方針を決めた。遅くとも2016(平成28)年度までの完成を目指す。
 双葉8町村と県、双葉郡医師会員らによる検討会の中間報告を了承した。両診療所では外来診療のみを行い、内科を中心とした総合診療科と歯科などの診療科を設ける。避難者の心のケアなどにも取り組む。



G3註 (2016/02/24) <誤報と判明したため、ここにあったニュース2報削除>
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http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1408/1408075.html
臨床研究の規制,広告にも拡大へ
厚労省第5回検討委員会

[2014年8月29日] MT Pro / medical Tribune

 8月27日に開かれた厚生労働省の「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」(座長=学習院大学経済学部教授・遠藤久夫氏,以下,制度検討委)において,厚労省側から法的に規制すべき臨床研究として,未承認薬を用いた研究と広告などに用いられる研究とする案が出された。しかし,広告などに用いられる研究の場合,どこまで厳密に行うべきかなどの戸惑いの声が上がった。

risk basedの米国のモニタリング参考になる

 この日は,米国における臨床研究規制について,慶應義塾大学大学院法務研究科教授の磯部哲氏ら4氏へのヒアリングが行われた。

 米国では未承認薬だけでなく,市販後薬であっても食品医薬品局(FDA)の承認内容と一致しない使用法の臨床研究であれば,研究新薬(IND)としてFDAによる事前審査を求めるとする臨床研究の規制制度がある。ただし,後者に関しては,目的(販売承認申請や広告への利用)とリスク(用法・用量,患者集団の違い)の程度に応じてIND申請が免除される仕組みになっている。

 同氏は,問題のバルサルタンの臨床試験をこの仕組みに当てはめた場合,厚労省が承認していない心血管イベントの抑制効果を検証する試験であり,その結果を広告で利用する目的があったことから,申請は免除されなかった可能性が高いと説明した。

 IND申請が必要な臨床研究では,データの信頼性を確保する手段としてモニタリングは必須条件だが,求められるのは主に中央モニタリングであり,試験内容に応じた多様性を許容しているという。監査の実施については法制化はなされていない。

 同氏は臨床研究に求めるモニタリングと監査は治験並みではなく,米国のようにrisk basedで対応できるのではないかと提案。それに対し,委員からも柔軟な形での対応は参考になるとの意見が聞かれた他,モニタリングで不正防止効果が得られるなら,法で規制する必要がないのではないかとの指摘があった。

 虚偽情報の提出や不十分な記録管理といった研究不正が発覚した場合,捜査権限があるFDAの犯罪捜査事務局(OCI)での対応が可能であり,試験新薬・機器の取り扱い資格の取り消しなどの行政処分や,場合によっては刑事告訴といった処置を取ることがある。

 また,米国での広告規制についても報告。FDA内に医療者向けの広告を規制する担当部門があり,製薬企業のプロモーション活動を監視しており,全ての広告資材の提出や,一部ではあるが事前の相談を義務付けているという。

モニタリング・監査ない研究は広告にできない

 ヒアリングの後,委員らは現行の「臨床研究に関する倫理指針」と「疫学研究に関する倫理指針」にはない規制を,どのような研究に適用するのかを議論した。

 厚労省側は,法規制の具体的な内容として「研究計画の行政当局への届け出」「モニタリング・監査」「問題発生時の立ち入り検査・改善命令など」を提案している。そのうち,「モニタリング・監査」の対象として,①適応外を含む未承認の医薬品や医療機器を用いた研究と②広告などに用いられる研究―の2つを挙げた。

 委員からは,研究結果が良ければ広告に用いるのであって,最初から広告ありきの研究が存在するのかとの疑問の声が上がった。それに対し厚労省側は,モニタリング・監査を行っていない研究は,その結果を広告に用いることができないことになると説明した。

 しかし,承認申請時のモニタリング・監査の効率化が図られている現状を踏まえ,広告などに用いられる研究の信頼性を確保するには,どこまで厳密に行うべきか,それをどこが決めるのか,判断の難しさが浮かび上がった。

 重大な研究不正を行った場合の罰則規定を含め,規制対象の線引きなどについて引き続き検討する。

(田上 玲子)



http://digital.asahi.com/articles/ASG8X5FD0G8XUJUB00C.html?_requesturl=articles%2FASG8X5FD0G8XUJUB00C.html&iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG8X5FD0G8XUJUB00C
岩手
医師、手術中に麻酔を自分に注射 使用の罪で在宅起訴

2014年8月29日10時29分 朝日新聞デジタル

 盛岡市の県立中央病院は28日、麻酔科の30代男性医師が手術中に麻酔薬を抜き取り、自分に注射していたと発表した。医師は少なくとも十数回繰り返したと話している。患者に影響は出ていないという。盛岡地検は麻薬取締法違反(使用)の罪で、医師を在宅起訴した。25日付。

 発表によると、医師は6月8日午後4時ごろ、緊急手術中の手術室に入り、麻酔注入管同士をつなぐ器具の穴から、麻薬に指定されている「フェンタニル」数ccを、注射器を使って抜き取った。穴は空気を抜いたり、薬液を注入したりするためのもので、医師は注射器を手術着の胸ポケットに入れ、トイレで自分の腕に注射したという。

 2人の看護師が不審な動きに気づき、手術担当の麻酔科の医師に報告。翌9日、麻酔科長から報告を受けた病院長が本人に確認したところ、抜き取りと使用を認め、10日に盛岡東署に届け出た。

 病院の聴取に、医師は「ストレスがあった。使うとふわっとした気分になった」と話したという。同じ手口で繰り返したが、譲渡や売却はないという。医師は別の県立病院を経て中央病院に異動し、今年で3年目。現在は休職中で、県が今後処分する方針。

 記者会見した望月泉院長は「見学や勉強で手術チーム以外の人が立ち入る場合もあり、違和感をもたれなかったようだ」と述べた。麻薬類は金庫に保管し、薬剤師と限られた看護師以外は開けられず、使用量と残量も毎日照合している。「手術中に抜き取るのは想定外。全医師の倫理を再教育し、手術室の巡回も強化する」と話した。

 起訴状によると、医師は6月8日ごろ、病院内のトイレで病気の治療以外の目的で麻薬「フェンタニル」を含む注射液を自分の体に注射したとされる。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43646.html
アクトス、膀胱がん発生リスクと関連性なし- 疫学研究で結論、武田がFDAにデータ提出
( 2014年08月29日 14:21 )キャリアブレイン

 武田薬品工業は29日、糖尿病治療薬「アクトス」錠(一般名、ピオグリタゾン塩酸塩)などのピオグリタゾン含有製剤について、その投与と膀胱がんの発生リスクとの間には関連性は認められなかったと発表した。市販後に課された疫学研究の完了に伴って同社は、研究データを厚生労働省や米国食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁(EMA)など各国の規制当局に提出した。【室谷哲毅】

 疫学研究は、ピオグリタゾンを投与された患者の膀胱がん発生リスクが増加するかどうかを検討することが目的で、米ペンシルベニア大学とKaiser Permanente医療保険グループの研究部門によって10年間行われた。その結果、過去にピオグリタゾン投与を受けたことがある患者で、統計学的に膀胱がん発生リスクの有意な増加は認められないことが報告されたとしている。

 疫学研究の5年間の中間解析は、2年以上使用した患者において有意なリスク増加が認められたとしていたが、今回の最終解析では有意な増加は認められないとの結論に達した。今年中に研究チームが最終結果を論文投稿する予定という。

 米国では、武田が販売したアクトスを服用していた男性が膀胱がんで死亡したため、遺族が服用に伴うリスクを十分に警告しなかったなどとして、同社を相手取って損害賠償訴訟を起こした。ほかにも同様の訴訟があり、5月の時点で同社は5件に勝訴したが、4月には、ルイジアナ州の連邦地裁で60億ドル(約6200億円)の懲罰的賠償金の支払いを命じる陪審評決が下された。これについて武田側は上訴している。



http://www.kenko-media.com/health_idst/008705.html
文科省・厚労省、ヒト医学系研究で倫理指針案
「疫学研究」「臨床研究」指針を統合

2014/08/29 健康メディア.com

 文部科学省と厚生労働省は9 日、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(案)について意見募集を開始した。02年に両省が制定し07年に全部改正した「疫学研究に関する倫理指針」と、03年に厚労省が制定し08年に全部改正した「臨床研究に関する倫理指針」を統合するもの。
 「疫学研究に関する倫理指針」は、特保申請でヒト試験を行う際に従うことが求められている。特保申請の留意事項(案)では、この指針について「現在見直しが行われていることから、注視すること」としている。一方の「臨床研究に関する倫理指針」は、食品C R O(食品開発業務受託機関)も試験実施時に順守している。2 指針の適用対象となる研究が多様化し、目的・方法で共通する部分が多くなり、「指針の適用範囲が分かりにくい」との指摘もあることから、今回2 指針を統合することとした。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43651.html
病院や診療所、1割超が防火設備違反- 国交省、調査結果を公表
( 2014年08月29日 18:45 )キャリアブレイン

 国土交通省は29日、病院や診療所の防火設備に関する調査結果を公表した。昨年10月に発生した福岡市の有床診火災を受けたもので、全国の自治体が行ったフォローアップ調査の状況(3月末現在)を集計。調査対象となった1万6186件のうち、防火設備で建築基準法令に違反した件数は全体の1割超を占めた。【新井哉】

 今回の調査結果は、前回の調査(1月15日現在)以降、新たに把握された件数も追加された。防火設備で建築基準法令に関する違反があったのは、全体の1割超の1778件。防火戸や防火シャッターの「閉鎖・作動の状況」の違反が最多の963件。閉鎖や作動の障害となる「物品の放置の状況」も369件あった。

 また、無届けの増改築があったのは572件あり、このうち470件が建築基準法令に違反していたという。物件によっては複数の違反があり、耐火建設関係の違反が最も多い275件。防火区画関係(262件)や非常用照明装置関係(157件)なども多かった。

 ただ、前回の調査に比べて是正済みとなった件数が増えており、国交省の担当者は「今後も定期的に同じような調査を行いたい」としている。



http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE000000000000005599.shtml
堺の病院 診療報酬8億円 過大受領
(08/29 06:57) MBS news 毎日放送

 去年12月に廃業した大阪・堺市の総合病院が、全国の自治体などから診療報酬、約8億円を不正に多く受け取っていたことがわかりました。

 問題があったのは、去年12月末に廃業した堺市北区の新金岡豊川総合病院です。

 診療報酬は病院スタッフの人数が基準を満たしている場合、地方自治体から病院に支払われますが、この病院はスタッフの人数の報告を偽り、一昨年まで5年間にわたって、8億円余り過大に報酬を受け取っていたことが、近畿厚生局の調査でわかりました。

 堺市などは先月、元院長らに対し、約6億600万円の返還を求めて大阪地裁に提訴しました。

 病院側の代理人弁護士は「事実上、全額返還ができない見通しなので、減額を求めたい」としています。



http://sankei.jp.msn.com/region/news/140830/ibr14083002080001-n1.htm
研修医教育機関にも活用 北茨城市「家庭医療センター」来春開設
2014.8.30 02:08 産經新聞

 北茨城市は、地域医療の充実を目指す「市家庭医療センター」(仮称)を来年4月に開設すると発表した。9月議会一般会計補正予算に建設費3億円を計上する。

 医療センターは11月4日から診療を開始する新市立総合病院付属診療所に位置づけ、同市中郷町の市有地に建設する。

 延べ面積は約580平方メートルで、診療棟とスタッフルームや宿泊室などの管理棟の平屋2棟。診療科目は内科、小児科、心療内科のほか婦人科や外傷の縫合など、手術を必要としない整形外科にも対応する方針。

 開設時は常勤医2人体制で外来診察や在宅医療、保健予防事業など、地域医療サービスを行う一方、筑波大の家庭医養成の教育拠点として研修医の受け入れにも対応。開院時は1日30人の外来患者と週8人の訪問診療を見込んでいる。

 市では市内の医師数38人(平成24年現在)は人口10万人当たりで83人と、全国平均を大きく下回っていることから、将来的には市内での開業や勤務医などの医師確保にもつなげたい考えだ。



http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20140830/CK2014083002000005.html
岐阜
脳卒中でかかりつけ医に助言 岐阜大病院が電話センター

2014年8月30日 中日新聞

 岐阜市の岐阜大病院は、かかりつけ医などが脳卒中について専門医の助言を電話で受けられる「脳卒中センター」の運営を始めている。脳卒中の後遺症を抑えるには治療に一刻を争うことから、地域の医師との連携を強めることが狙いだ。

 同センターでは医師向けの専用ダイヤルを開設。二十四時間態勢で脳神経外科、神経内科の専門医三人が交代で相談を受け付ける。地域のかかりつけ医は、自分の患者に表情や発語などで脳卒中の兆候を見つけた場合、同センターで応急処置について助言が受けられる。岐阜大病院への患者受け入れ、治療も迅速に行える。

 二〇一二年の厚生労働省の人口動態統計によると、脳卒中の死因は悪性新生物(がん)、心疾患、肺炎に続き四番目。岐阜県内では二千人超が脳卒中で亡くなった。

 一命を取り留めても後遺症に苦しむ人は少なくなく、一三年の調査では、要介護者となった人の18・4%が脳卒中が原因だった。特に脳卒中の一つの脳梗塞は迅速な対応が必要で、一三年の国際脳卒中学会での発表によると、脳梗塞の治療開始が三十分遅れるごとに、後遺症のなくなる可能性が10%ずつ低下するとも指摘される。

 脳卒中の代表的な症状には、「ろれつが回らない」「ものが二重に見える」などがあるが、加齢や疲れと勘違いしている間に重症化する場合もある。こうしたことを少しでも防ぐことが同センターの目的だ。

 小倉真治院長は「今後、脳卒中専用の治療室の設置を検討する」と述べ、将来的にはセンターを診断・治療まで一体で行う拠点としたいとの考えを示している。

 (磯部旭弘)



http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20140829ddlk42040351000c.html
医療事故:心臓手術で脳障害 佐世保市立総合病院、賠償金支払いへ /長崎
毎日新聞 2014年08月29日 地方版

 佐世保市立総合病院は28日、2004年に市内の当時60代の女性患者の心臓カテーテル手術を巡り、脳に障害が残る医療事故を起こしていたことを発表した。すでに、被害者側とは損害賠償金約6500万円を支払うことで示談しており、9月4日開会の9月定例議会に賠償額決定を求める議案を提案する。

 同病院によると、女性は04年8月23日、急性心筋梗塞(こうそく)のため、心臓の動脈を拡張させるカテーテル手術を受け、動脈を損傷した。当時の循環器内科の医師2人が止血処置して症状が安定し、集中治療室に搬送。直後に女性が嘔吐(おうと)して心停止に陥り、低酸素脳症による障害を負って現在も入院中だという。

 江口勝美院長は「止血後の術後管理に不十分な点があったが、現在は細心の注意を払っている。再度このような医療事故を起こさないよう努めたい」と陳謝した。【梅田啓祐】

〔長崎版〕



http://www.m3.com/iryoIshin/article/243029/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140829&dcf_doctor=true&mc.l=59216156
改めて問う専門医制度改革の意義
専門医のレベル、科による相違あり◆Vol.3
医学教育からのシームレスな医師養成必要

2014年8月29日(金) 司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

嘉山 「医師にとっての専門医制度改革の意味」について、お話させてください。私自身は、病気を基本的なところから、もう一度見直す機会につながることを期待しています。

 例えば、がん領域で言えば、がん薬物療法専門医を持って肺癌の治療をしていても、内科学会や呼吸器学会の専門医を持っていない医師がいます。がん薬物療法専門医の受験資格に、内科学会等の専門医取得が含まれていないからです。抗がん剤のことは、非常に詳しく知っていても、肺炎などにうまく対応できない。あるいは、転移した際にどんな症状が出るかについてもあまり理解していない医師もいます。

 専門医制度の改革が進めば、内科全般や呼吸器のことが分かった上で、肺がんの治療を行う専門医の養成につながります。このように医師の原点に戻ることができる改革を、私は期待しています。

――サブスペシャリティの専門医は、19の基本領域のいずれかの専門医取得が前提になるのでしょうか。

池田 基本領域を研修して、サブスペシャリティに進むのが、私は妥当だと思っています。

國土 基本領域とサブスペシャリティの関係は、内科と外科で違いがあるように思います。先ほども説明しましたが、外科専門医の取得には、350例の経験症例が必要なので、早くても5年かかります。長い場合は、7、8年かかる医師もいます。片や内科は3年。内科の場合、基本領域からサブスペシャリティへの移行がかなり早いのです。この点の整合性をどう付けるかも、大きな問題です。

池田 内科も現在、専門医制度の改革を進めています。以前は1年間の「認定内科医」と、その上の「総合内科専門医」でしたが、今は、3年で「新・内科専門医」を取得して、サブスペシャリティに行く形に変更しました。

國土 外科専門医については、内科専門医が3年のため、「350例を少し減らすべきか」という議論もありましたが、外科学会の中ではそれは絶対にやめようという結論になっています。外科専門医の研修期間を短縮する考えは全くありません。

池田 専門医の研修期間を短縮する考えを持つ人は、初期臨床研修の在り方を念頭に置いています。1年目は内科、小児科、救急を研修する。2年目はオプションで、各自が希望する診療科で研修をする。産婦人科医を目指すのであれば、2年目は産婦人科を研修する。その期間を、専門医の研修に含めるという考えです。

 厚労省の「専門医の在り方に関する検討会」でも発言したのですが、初期臨床研修に関しては厚労省の別の審議会で検討しており、学部教育、初期臨床研修、専門医研修について、シームレスに議論する仕組みを作らないと、問題は解決しません。全国医学部長病院長会議などでも、学部教育に、初期研修、後期研修を含めて、どのように医師のキャリア形成を進めるのかという議論を湧き起こしていただきたい。学部教育は文科省、初期研修以降は厚労省ですが、「医師を育てる」ことを考えれば、文科省も、厚労省もありません。

國土 卒前教育については今、(世界医学教育連盟;WFMEが行う)「国際的な認証評価」のために、臨床実習の充実に向けた流れは既にできています(『医学教育の「2023年問題」への対応始動』を参照)。ただ、その先の初期研修をどのように連動させるかという議論がなされていない。

池田 せっかく学部教育が大きく変革しつつあるのですから、初期臨床研修の在り方を今後、議論することが必要です。

嘉山 全国医学部長病院長会議では、学部教育と初期研修を一体化させようという話はしています。ただし、厚労省の審議会では議論は進んでいない。

國土 臨床研修制度の見直しは、5年に1回しか実施しないと聞いています。それでは対応が遅すぎると思います。

――医師国家試験の見直しも含めて、「シームレスな医師の養成」は長年の課題ですが、誰がどこで議論すれば、変わるのでしょうか。

嘉山 「国際的な認証評価」が進めば、医師の国家試験が必要かどうかという議論も出てくると思います。

國土 イギリスのように、国試をなくす方向もあり得るかと。

嘉山 ただ、国試をなくすのは、なかなか難しいでしょうね。

池田 医学教育との関連では、専門医制度は、初期臨床研修の修了後に、いずれかの基本領域の専門医を取得する制度設計にしており、それに当てはまらない若手医師が出てくる懸念もあります。学部教育でも、留年する人が最近、増えています。「国試浪人」の前の時点で、留年する人がいるのです。

國土 臨床実習が難しくなると、結果的にそうなります。さらに、初期研修を終えることができない医師も、少数ながら存在します。

池田 さらに、初期臨床研修を終え、専門医研修に進んでも、研修プログラムのレベルを上げると、クリアできない医師が出てきます。

 米国では、医師の8、9割は何らかの専門医を持っています。言い換えれば、各州の医師のライセンスは持っていても、専門医資格を持たない医師が1、2割はいます。専門医を取得していない医師には、医療保険から支払われないとなると、貧困層などを相手にしたり、健診業務に従事することになっています。

國土 2種類の医師を作るのは、あまり良くないと思うのですが。

池田 武見(太郎)先生が、日本医師会の会長時代、「医師の間に、差別を設けるのはよくない」と言っておられ、日本医師会は以前は、専門医制度に反対していました。確かに、それくらい高いレベルの研修プログラムを作って専門医育成を目指すと、今後は医師免許を持っていても、専門医になれない人が出てくる可能性があります。そのような医師たちへの対応も、今後の検討課題でしょう。

嘉山 国民から見れば、その議論は「どの職業でも当たり前じゃないか」と言われるでしょう。脳神経外科の専門医試験の合格率は、非常に厳しく、昔は6割だったのです。10年受けても、合格しない医師がいた。専門医試験については適切な合否判定を行う。けれども、医師としてドロップアウトさせたくはないので、ある領域の専門医を取得できなければ、他の専門領域に行ける道も作っておく必要があると思います。

――現時点では、学会により、専門医試験の難しさ、認定の基準が違うように思います。

嘉山 それは標準化する必要はないと思います。米国の場合、ドクターフィーは、「肝胆膵の専門医の場合は、このくらいが妥当」と、他科の医師が決めるのです。そうした視点で考えると、各科によって専門医のレベルが違って、当然だと思います。

池田 私も領域によって、違っていいと思います。

國土 新しい専門医制度ができれば、お互いのレベルが分かるので、専門医同士の評価ができるようになると思います。

池田 各領域の専門医のレベルは、合格率で判断できるものではありません。「あの領域の専門医は、合格率が90%だから、やさしすぎるのではないか」といった議論は、決して正しくない。標準的な研修プログラムを修了できるかどうかが重要だと思います。極端な言い方をすると、新制度では、研修プログラム制を採用しますので、各領域の標準的な医療を行うためにふさわしい医師として、研修プログラムを修了すれば、その医師は当該領域の専門医になってもおかしくはない。

國土 外科専門医の場合は、350例を経験して、うち120例は術者。つまり、専門医試験の受験資格を得た医師は、120例を術者として経験したということ。別の言い方をすると、指導医は、その医師に120例の手術を任せたわけです。これは厳然たる事実です。だから、単純に合格率の議論をするのはおかしいと思います。



  1. 2014/08/30(土) 05:47:03|
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8月29日 医学部新設

http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/iryou/1351679.htm
東北地方における医学部設置に係る構想審査会構想審査結果
平成26年8月28日  文部科学省

東北地方における医学部設置に係る構想審査会

  「東北地方における医学部設置認可に関する基本方針」(平成25年12月17日復興庁・文部科学省・厚生労働省決定)において、震災からの復興、今後の超高齢化と東北地方における医師不足、原子力事故からの再生といった要請を踏まえ、特例として、東北地方に1校に限定して、医学部新設について認可を行うことが可能とされたことに基づき、本審査会として審査を行った結果を報告する。


一、審査結果
  本審査会としては、審査の結果、「東北医科薬科大学」(応募主体:学校法人東北薬科大学)の構想を選定することが適切と判断した。
ただし、同構想は、現時点において確認できる限りにおいてはおおむね基本方針に掲げる留意点に即していると考えられるものの、より適切に対応することを明確にするため、二に掲げる条件を着実に実施することを選定に当たっての条件とする。国においては、これらの条件について適切に対応ができていると認められるまでは、設置認可が行われないようにすることを求める。
 具体的な選定理由は別紙「構想審査結果の理由」に、本審査会における主な意見の概要については別紙「構想審査会における主な意見」において示す。


二、選定に当たっての条件

以下の事項について対応することを選定の条件とする。 
(1)  選定後速やかに、宮城県を初めとする東北各県・各大学、関連教育病院、地元医療関係者等の協力の下で、運営協議会(仮)を立ち上げ、自治医科大学等の先行事例も参考に、教員等の確保や地域定着策を初めとした、構想の実現・充実のために必要な協議を開始すること。また開学後は、将来にわたり、復興のための医学部設置という趣旨に基づいた医学部運営がなされているかを担保し、各地域のニーズを踏まえた人材育成を行っていくための仕組みとして活用していくこと。

(2)  上記協議会の活用等により、東北大学を初めとする既存の大学との教育面、卒後の医師確保における役割分担と連携を整理し、東北6県全体の医師偏在解消につなげる枠組みを確立し、仙台への医師の集中とならないようにすること。

(3)  東北地方の各地域の医療機関と連携した教育について、医療現場の負担が過重とならないことや、異なる実習場所でも同じ目的のもとで教育効果が上げられるよう配慮しつつ、早期体験実習から卒前・卒後を通じ、「地域全体で医師を育てる」という観点から、総合診療医養成に積極的に取り組むこと。その際、こうした教育及び教育設計に卓越した指導力を有する教員・指導医を確保し、仙台以外の宮城県各地(例えば医師不足に悩む宮城県北部等)、東北各地域において滞在型の教育もできるよう体制や環境を整備していくこと。

(4)  教員や医師、看護師等の確保について、公募を行うに当たり、地域医療に支障を来さないことを担保する具体的な基準や指針を定めて対応すること。看護師の確保についても具体的な方策(年次計画、採用方法、採用後の育成方法等)を示すこと。附属病院の拡張整備に当たっても、県当局と相談の上、地域医療に支障を来すことなく進めること。

(5)  医師の東北地方への定着を促す修学資金の仕組みについて、宮城県等と制度の詳細について精査し、単に東北地方に残るようにするのではなく、地域偏在の解消に対してより実効性が高く、かつ持続可能な仕組みとした上で、東北各県と十分な調整を行うこと。かつ、修学資金だけでなく、入学者選抜から学部教育、卒後研修を見通した定着策の充実に取り組み続けること。

(6)  入学定員について、開学当初の教育環境の確保、地域定着策の有効性といった観点から適切な規模となるよう見直しを行うこと(例えば、臨時定員20名を設定せず、100名の定員で開学すること、学費全額相当の奨学金対象人数を増やすこと等)。また、将来的に、全国の大学において定員調整を行うこととなった場合には、他の大学と協調して対応すること。

(7)  上記のほか、本審査会において、別紙に掲げる意見・要望があったことを可能な限り採り入れ、東北地方における医学部新設の趣旨によりふさわしい大学とするよう努めること。


三、その他

○ 審査結果を踏まえ、国に対しては、以下の対応を要請する。

(1)  設置認可申請から開学までの準備はもとより、条件(1)の運営協議会の運営に当たり、適切な指導助言を行うとともに、関係大学・自治体等に対して協力を要請すること。

(2)  医学部新設による卒業生が活躍し始めるまでには10年以上かかる。既存の大学や地方公共団体が行う地域医療支援の取組について引き続き支援を行うこと。

(3)  今回の東北地方における医学部新設は復興のための特例措置であるが、今後の医学部新設や医師養成数に関しては、医師需給の見通しや定員増の効果の検証、医療制度改革の動向等を踏まえて、文部科学省と厚生労働省が連携し、適切に検討すること。

○ 今後の超高齢社会、人口減少社会の中で医療を支えていくためには、医学部の新設だけでは問題は解決しない。医師の偏在解消や働きやすい環境整備等のほか、効率的・効果的な医療提供体制の確保等様々な取組が必要である。設置される大学には、その理想の実現のため、設置が認められた後にも、不断の努力を求めるとともに、東北地方の各地方公共団体、各大学、関係団体等においては、設置される医学部と可能な限り相互に協力し、東北地方の震災からの復興、将来に向けた地域医療の振興のために、心を一つにして向かっていくことを期待する。

以上


(別紙)構想の実施に当たり参酌すべき意見


 以下の点については、一つ一つに対して対応することを設置認可の条件とするものではないが、これらの意見を可能な限り採り入れ、構想内容のさらなる充実を図ること。


(教育内容に関して)
・医師である以前に病める人、社会的弱者等への暖かい目等を涵養する豊かな人間教育を行うこと。
・地域立脚型の医学教育に関するカリキュラム設計ができる適切な人材を確保すること。
・医学教育の専門家や、保健師・看護師・リハビリテーション関係職種等の医療職や福祉関係者等の知見を幅広く取り入れることも含め、カリキュラムの検討体制を充実する等により、もう一段の工夫を行うこと。
・1年次から、薬剤師だけでなく看護師・リハビリテーション関係職種等の医療職や、福祉関係者等も含めた多職種連携教育を充実させること。
・1年次の早期体験実習、2年次以降の地域医療実習、臨床実習等に当たり、学生がそれぞれ同じ地域に、まとまった期間、何度も訪問、滞在し、愛着や使命感を持って学ぶことができる仕組みとすること。
・臨床実習においては、地域の中核病院で長期間滞在して実習を行い、そこを拠点に地域の診療所等での医療も経験できるようにすること。例えば石巻地域医療教育サテライトセンターを拠点に、石巻市立病院だけでなく、より前線の診療所や在宅医療の現場等も経験できるようにすること。
・地域医療実習を行うに当たり、地域の診療所や介護・老健施設訪問等が含められているが、その教育効果を高められるよう、各施設と十分に協議し進めること。
・地域医療実習を行うに当たり、受入先の医療機関や地方公共団体と連携し、指導体制はもとより、学生の生活環境・学習環境の整備等環境面の充実についても積極的に取り組むこと。
・放射線関連見学・実習に関し、関連施設の見学にとどまらず、福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センターの取組と連携し、充実を図ること。


(教員・医師・看護師の確保に関して)
・地域医療に支障を来さない方策としては、例えば応募に当たり施設長の意見を求めること等が考えられるが、運営協議会において十分に検討すること。
・国立病院機構仙台医療センター、労働者健康福祉機構東北労災病院を実習に活用するに当たり、現場の指導者の負担に配慮すること。本院でも大部分の教育ができることを基本とすること。
・地域医療実習に協力する病院等に対して、学生だけでなく教員、研修医等を合わせて派遣し、教育と医療支援の両方が可能となるよう体制を充実すること。
・開学後に予定されている附属病院の拡張に当たっても、地域医療へ支障を来さないように進めること。増床に関しては宮城県当局と十分に相談すること。


(卒業後の地域定着策について)
・生活面、学習面における学生の支援の体制(教職員による組織、先輩が後輩の世話をする仕組み等)を明確にすること。
・地域医療ネットワークについて、宮城県内にとどまらず、各県に展開できるよう、東北6県の自治体や医療機関との連携を広げること。
・東北各県における卒業生のキャリア形成のため、例えば人事交流や卒後研修センターを置く等により連携強化を図ること。
・前述の地域滞在型実習の実施と、卒業後の勤務地が一致するよう工夫すること。
・奨学生が卒業後勤務する機関や地域が偏らないように調整する仕組みを構築すること。



お問合せ先

高等教育局医学教育課企画係
電話番号:03-5253-4111(内線2509)

(高等教育局医学教育課)



http://www.m3.com/iryoIshin/article/246452/
医師不足への処方せん
教員確保は「一定のめど」、東北薬科大
定員は100人、大学病院も買収で対応

2014年8月29日(金) 池田宏之(m3.com編集部)

 文部科学省の「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」において、新設候補として条件付きで選ばれた東北薬科大学(仙台市青葉区)の理事長・学長の高柳元明氏らが8月28日夜に会見した(『東北薬科大、医学部新設の“第一関門突破”』を参照)。選定について、喜びの感想を述べるだけでなく「(審査会に出された構想の)3つの中で、最も適切だろうということだろう」と述べ、課題すべき解決の多さにも言及した。

 さらに、今回の選定への自信については、修学資金確保の難しさなどから、高柳氏は、「なかった。90%くらい宮城県だろうと思っていた」と述べる場面もあった。

 今後の最大の課題として高柳氏が挙げたのは「(卒業生の)地域定着策と修学資金整備」。私立大学の医学部となるため、同じく新設を目指し構想を出していた宮城県との連携や、地域定着を狙った奨学金のスキームなどを詰めて行くこととなる。

 「120人」として計画を示し、構想審査会から見直しが指摘された医学部の入学定員について、高柳氏は減らす方針を示したが、経営の観点から100人程度は確保したい考え。現在、同大が仙台市内に持つ大学病院の病床不足分と、教員確保については、高柳氏は「ある程度めどは立っている」と話した。大学病院については、仙台市内の病院を買収して対応する考えを示した。

2種類の修学資金

 同大の医学部設置計画によると、ミッションは「東北地方の復旧。復興の核となり地域医療を恒久的に支える医学部」。地域定着を狙う修学資金制度は「医学生修学資金制度」「復興支援特別枠制度」の2種類を用意する予定。「医学生修学資金制度」は宮城県の制度で、6年間の授業料3400万円のうちの3000万円を補助し、10年間の東北地方の指定病院勤務を義務付ける。医師派遣を受けた病院が返還する仕組みで、対象は年間50人。「復興支援特別枠制度」は、大学独自の制度で、1700万円を補助し、5年間の東北地方の指定病院勤務を義務付け。対象は年間20人を見込む。

 教育においては、地位滞在型の地域医療臨床実習のために、石巻地域に実習などのためのサテライト医療機関を設置するほか、宮城県以外の東北5県の病院と地域医療ネットワークを形成して、学部教育や卒後研修の場とする。

 キャンパスは、同大学から約6キロメートル離れた場所にある同大学附属病院の周囲に整備。大学病院は現在466床。スケジュールとしては、2015年3月までに設置申請を出し、認められれば、2016年4月にとして開学する見込み。名称は「東北医科薬科大学」を予定している。


会見には、医学部長に就任予定の東北薬科大学放射線核医学講座教授の福田寛氏も出席し、カリキュラムの考え方などを語った。
地域定着妙案なく

 東北薬科大学には会見開始予定の20時直前に、文科省からメールで選定内容が届いた。高柳氏は、会見の冒頭で、「良い報告にできるか正直とまどっている」と述べ、理由について、「(クリアすべき)問題がかなりの分量あり、十分検討できていない」と述べた。今回の医学部新設については、超高齢化社会への対応や東北地域の医師不足、原発事故からの再生などがあり「特別な趣旨を持った医学部」との認識を示した。

 課題として示したのは、第一に卒業生の東北地方への定着。高柳氏は「卒業した医師の定着を確実なものとするために宮城県などとの協力が必要だろう」とした。具体的な動きについては、選定されたばかりであることを理由に、言及しなかった。医学部長に就任予定の東北薬科大学放射線核医学講座教授の福田寛氏は「地域医療を担いながら、キャリアアップを図れる仕組み」として、教育の面からも定着を図りたい考え。ただ、ある大学関係者は「地域定着に妙案がないのは事実。ある程度金銭面で縛るしかないのでは」と、難しさをにじませた。

高柳氏「自信なかった」

 地域定着を図るための方策として最も大きく、かつ、医学部新設に向けたハードルの2つ目となるのは、地域定着策と関連する修学資金整備だ。東北薬科大は、学費として、現存する私立医学部の学費平均から割り出した、「6年間で3400万円」を示している。一方で宮城県の構想では、定員60人とする構想だった。高柳氏は、公立大学の学費は6年間で400万円程度になると想定で、数十人の卒業生を毎年確保する体制構築のために、「(差額を修学寄附金で補填するには、毎年)15億円以上は必要だろう」と述べた。

 10数億円単位の確保は、簡単でない。今回の選定に自信があったかを聞かれた高柳氏は「なかった。90%くらい宮城県だろうと思っていた」。理由として財政上の問題を挙げ、「県は『ない』といっても、いくらでも出せそうで、脅威だった」と述べるなど、修学資金の整備は、“必須条件”に近い受け止め方だ。

経営直結の定員数

 さらに、金銭面での課題は、入学定員の問題ともつながっている。構想審査会からは、定員について「もう少し減らした方が良い」との指摘があり、高柳氏は指摘について、「(指摘は)確かにその通りだろうと思う。臨床実習の割り振りなどを考えると、人数が多いと困難だろうと思っていた」として「減らす方向で考える」とした。

 一方で、定員は、新設医学部の経営そのものに直結する。「宮城県の60人を下回ることがあるのか」と聞かれた高柳氏は、私立医学部は、学生からの学費が重要な収入源である点に触れて「ない。(他の私立医学部を見ても)一番少ないところで100人程度。私学としては、定員が100人くらいないと、(経営が)難しいと思っている」と述べ、100人程度の定員は確保したい考えを示した。

大学からまとまった教員派遣か

 200人弱が必要とされる教員の確保も大きな問題で、医師会や全国医学部長・病院長会議が、新設に反対してきた主な理由の1つ。この点について、高柳氏は「ある程度めどは立っている」とした。同大は、教員の確保については、内々で打診を続けていて、大学関係者によると「現状の診療に影響が出ないように配慮している」とする。さらに、複数の大学からも、開設時の協力を取り付けているとみられる。大学からの派遣の場合、講座開設可能な程度のまとまった人数が移って来るとみられ、現状の候補者と公募を併せて、必要な人数を確保したい考えだ。

 大学附属病院については、現在466床だが、高柳氏は不足分を、市内の病院を買収する方向で対応する考えを示し、こちらも「ある程度めどは立っている」とした。既存の大学や医師会との調整については、「(医師会などは新設に反対していたので)まだ考えられていない」とした。



http://mainichi.jp/edu/news/m20140829ddlk04100259000c.html
東北薬科大:医学部新設へ 学長「地域医療に貢献を」 知事、医師不足解消へ支援 /宮城
毎日新聞 2014年08月29日 地方版

 東北地方への医学部新設を協議する文部科学省の構想審査会が28日、東北薬科大(仙台市青葉区)を設置先に選んだことを受け、同大関係者は「地域医療に貢献する医師を育てたい」と喜びの声を上げた。一方で県が提出した宮城大への設置構想は落選、今後は開学に向けて薬科大を支援していくことになる。

 薬科大は2013年10月に、医学部設置を目指して構想を発表。翌月に文科省が復興特例として1校の新設を認めたことを受け、国に「東北医科薬科大」の構想を提出した。正式な認可は来夏に下りる見通しで、16年春に開学予定。薬学の専門知識を持った医師の養成などを目指す。

 同大の構想では、昨年開院した大学病院(宮城野区)を付属病院として活用。20年度までに150床の新病棟を建設し計約600床とし、隣接地に校舎を建設するほか、臨床実習などの拠点となるサテライトセンターを再建中の石巻市立病院内に整備する。定員は1学年120人で、東北地方で10年間勤務することを条件にした貸与奨学金制度(50人)や、5年間勤務することを条件に奨学金も貸与する東北出身者対象の入学枠「復興支援特別枠」(20人)も設ける。

 同大は28日夜、記者会見を開き、高柳元明学長は「大きな喜びだが、責務も感じて身の引き締まる思い。薬学部を生かし、地域医療に貢献できる医師を養成したい。自信はありませんでした。(選ばれるのは)県(の構想)じゃないかと90%くらい思っていた」と笑みを浮かべた。

 ただ、構想審査会からは、地域医療教育の方策をより具体的にすることや、医師の地元定着策の確実性を高めること、定員減の検討などの条件を付けられたといい、高柳学長は「各自治体や協力病院との協議を行っていかなければならない。県と共同で考えている奨学金も大きな課題だ」と述べ、構想の修正に意欲を示した。学部長に就任予定の福田寛特任教授は「私どもの教育内容が高い評価を得た。病める者に寄り添った人間を育てる教育をしたい」と意気込みを語った。

 一方、県が提出した「宮城大医学部」構想は、教育内容や体制に具体性がないなどとして選ばれなかった。

 医学部新設を巡って県内では元々、薬科大の構想と、東北福祉大と栗原市、仙台厚生病院による構想の二つの準備が進められ、県は選ばれた大学に最大30億円の補助を表明するなど、両構想を支援する立場だった。

 ところが、文科省への応募期限が3日後に迫った今年5月27日、福祉大と栗原市の構想に食い違いが生じ、福祉大主体の計画が頓挫。同市などは村井嘉浩知事に協力を要請。県は3日間で構想の骨格を固めて提出したものの、7月になって付属病院の病床数削減を国に提案するなど、ドタバタが続いた。

 村井知事は落選の知らせに「大変残念に思う」とコメントする一方で、「県内に医学部が新設されることは喜ばしい」と歓迎。「補助金や新たな医学生修学資金制度などで東北地方の医師不足解消に貢献できるよう新設医学部を支援していきたい」とした。

 佐藤勇・栗原市長は「大変厳しい結果。構想実現に向け署名下さった皆様や市民、関係の方々のご支援に心より感謝申し上げます」とコメントを出した。【金森崇之、伊藤直孝、近藤綾加】

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 ■ことば

 ◇東北薬科大

 仙台市青葉区小松島にキャンパスを置く私立大学。1939(昭和14)年、東北薬学専門学校として創立。62年には私立薬科大として初の大学院を設置した。現在は薬学科(6年制)と生命薬科学科(4年制)があり、学生数は2143人(5月1日現在、大学院含む)。卒業生の総数は2万2000人を超え、東北地方の病院薬剤師の48・3%を出身者が占める。2013年に同市宮城野区に病床数466床の付属病院を開設した。

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 ◆東北地方の医学部新設構想の経緯

2011年
 1月12日 仙台厚生病院が医学部新設方針を発表
 3月11日 東日本大震災

  13年
 2月27日 自民党議連が東北に医学部新設を求める決議
10月11日 東北薬科大が医学部新設を目指すと発表
11月29日 下村博文文科相が震災復興特例として東北に医学部を1校新設する基本方針を表明

  14年
 2月28日 東北福祉大と仙台厚生病院が栗原市に医学部と病院を新設する構想発表
 4月14日 脳神経疾患研究所(福島県郡山市)が医学部新設構想を発表
 5月27日 東北福祉大を主体とした医学部新設断念発表
   29日 村井嘉浩知事が栗原市と仙台厚生病院の要望を受け入れ、県立大主体の医学部申請発表
 6月20日 村井知事が設置主体を宮城大にする案を発表
 8月28日 文科省の構想審査会が東北薬科大を選定



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201408/20140829_11036.html
東北医科薬科大理事長ら率直に喜び
2014年08月29日金曜日 河北新報

 新医学部の設置者に事実上決定した東北薬科大(仙台市青葉区)の高柳元明理事長は28日夜、同大で記者会見し「県が手を挙げてからは自信がなかった。県が90%選ばれると思っていた」と驚きと喜びを率直に語った。

 県と競合したことに高柳理事長は「私学は財源が限られる一方、県はいくらでも出そうなことを言っており、比較にならないと思った」。村井嘉浩知事については「医学部新設の道筋をつくってくれた」と述べた。
 文部科学省に提出した医学部設置構想では定員を120人としていたが、審査会から「もっと減らした方がいい」と助言があったという。高柳理事長は「収支を検討し、減らす方向で考えたい」との見通しを示した。
 東北薬科大の教員には東北大医学部の出身者も多い。一部に、新たに誕生する「東北医科薬科大」は「第2東北大医学部」になるのではないかとの懸念もある。
 高柳理事長は「(東北大との距離は)近いが、医学部設置とは別の問題。東北大以外に、地域医療に貢献できる医学部が必要だ」と強く反論した。
 会見には医学部長に就く予定の福田寛特任教授も同席。「(審査会からは)教育内容が高い評価を得たのではないか。今後は内容を実効的にするため、詰めの作業をしたい」と抱負を語った。
 会見では、新医学部の学費が6年間で3400万円となる見込みであることを明らかにした。定員のうち50人に1人当たり3000万円を貸与し、東北の指定病院に10年勤務で返済を免除。東北出身枠の20人には同じく1700万円を貸し、指定病院に5年勤務すれば返済を求めない。

◎サテライト施設設置構想に協力・石巻市長

 東北への大学医学部新設で石巻市に「石巻地域医療教育サテライトセンター」の設置を盛り込んだ東北薬科大(仙台市青葉区)の構想が選定されたことを受け、亀山紘石巻市長は28日、「東北の医師不足解消に向け、連携して取り組みたい」と協力する姿勢を示した。
 薬科大が文部科学省の構想審査会で示した資料によると、サテライトセンターは市が再建する市立病院内に設置。学生が臨床実習するなど、地域医療と災害医療教育の拠点と位置付けている。
 亀山市長は「地域に入って実習することで医師の定着につながる。在宅医療など市が進める地域包括ケアの一端を担ってもらい、地域医療に理解を深めてもらいたい」と期待した。
 市は実習の受け入れ態勢や施設などについて、薬科大と精査していく方針。

[関連特集]東北・医学部新設
http://www.kahoku.co.jp/special/spe1145/index.html



http://www.kahoku.co.jp/special/spe1145/20140829_07.html
東北薬科大に医学部、教育実績と財政評価
2014年08月29日金曜日 河北新報

 新医学部の設置者を選定するに当たり、文部科学省の構想審査会は、構想の「具体性」と「確実性」を重視。この点で東北薬科大はポイントを稼ぎ、宮城県と脳神経疾患研究所を突き放した。

 審査会は(1)東日本大震災後の医療ニーズへの対応(2)教員医師の確保策(3)卒業生の東北への定着策(4)医師需給に対応した定員調整の仕組み-の4点で3者を比較考量した。
 東北薬科大は(1)患者や教職員の確保に有利な仙台市内に付属病院を保有(2)最大被災地の石巻市に地域医療教育のサテライトを設置(3)最大70人分の奨学金を確保-など「一通りの具体策を示し、具体的な連携先を設定している」と評された。
 確実性についても審査会は「東北で70年以上の医療教育実績があり、設置経費を自己資金で確保できる一定のめどがあり、財政面でも安定している」と分析した。
 東北各県との連携不足などの課題も挙がったが、審査会は「具体的な準備が進んでいるから具体的な問題を指摘できる」と、むしろ肯定的な評価を与えた。
 宮城県は、村井嘉浩知事が「宮城大医学部」設置の検討に着手してから申請まで3日間という短兵急があだとなった。教育内容などについて審査会は「具体的に示されず、実習などに必要な連携先との協議も未着手」「総じて準備不足が否めない」と断じた。
 あえて医療過疎地の栗原市へのキャンパス進出を目指した野心的構想も裏目に出た。審査会は(1)付属病院の経営(2)教員医師や看護師の人材確保(3)教育環境の構築-などについて強い懸念を表明している。
 審査会内には、東北薬科大と宮城県のどちらを選定すべきか両論があった。ただ「東北薬科大と宮城県は連携すべきだ」という点で委員の意見はおおむね一致。最後は宮城県に、奨学金制度などで東北薬科大をバックアップするよう求めた。
 脳神経疾患研究所は、原子力災害対応に力を入れている点は評価の対象となったものの「財政面で確実性に欠ける」「行政との密接な連携がない」などと指摘された。
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http://www.kahoku.co.jp/special/spe1145/20140829_08.html
宮城大選外、宮城県に衝撃
2014年08月29日金曜日 河北新報

 宮城県が申請した「宮城大医学部」が選外となった28日、村井嘉浩知事ら県関係者の間には、衝撃が走った。提出期限ぎりぎりのタイミングで県立医学部へと急ハンドルを切った村井知事。準備不足は最後までたたり、自ら先頭に立って短期決戦に臨んだ「村井流」のシナリオは、幻に終わった。

 「直前に手を挙げ、明らかに準備が不足していた。特に、カリキュラムや教員確保策が遅れていたかもしれない」
 構想審査会が新設先を公表する5時間以上前の28日午後2時。村井知事は早々と、硬い表情のままで宮城大医学部の敗因を挙げた。
 報道では前日、ライバルの東北薬科大(仙台市青葉区)の構想が採択される見通しが既に伝えられていた。
 「審査会前に結論が出たことに非常に不信感を持っている。(下村博文)文科相には抗議させてもらった」と、悔しさをかみ殺すように語った。
 医学部新設は村井知事が東日本大震災後、国に働き掛けたことで一気に本格化した。安倍晋三首相は2013年秋、日本医師会などの強い反対を押し切って新設の検討を文科省に指示した。
 宮城県内への医学部新設の実現は、村井知事にとって一定の成果となる。しかし、県自ら医学部運営に乗りだしたことで、周囲の要求水準はいや応なく高まった。
 県議会内には「学費が安い」「宮城大看護学部と連携できる」などとして県立医学部を求める声が多かった。自民党県議の一人は「県内に新設されるだけでは十分でなく、県立医学部の採択という『勝利』が義務付けられた」と話した。
 村井知事は05年の就任以降、県独自のみやぎ発展税(08年)、沿岸漁業権を民間企業に開放する水産業復興特区(13年)など賛否が交錯する施策を次々導入。トヨタ自動車完成車組立工場の誘致(08年)も実現し、連勝街道をひた走ってきた。
 今回、自ら打ち出した政策では初めて挫折を経験することになった。県政界からは「今後の求心力低下につながりかねない」と県政運営への影響を指摘する声が上がった。

◎脳神経疾患研も「残念」

 福島県内から唯一申請した一般財団法人脳神経疾患研究所(郡山市)は28日夜、記者会見を開き、渡辺一夫理事長が「期待に応えられず残念な結果だ。福島県民から多数の署名を頂くなど深く感謝している。東北医科薬科大には、原発事故災害からの復興に向け、福島県の医療に手を差し伸べてほしい」と述べた。
 福島第1原発事故の被災県として、総合南東北病院などを運営する同研究所は最先端の放射線医療や災害医療をアピールしてきた。選定から外れた理由について「資金不足と思われてしまったことと、県などのサポートが他候補に比べて低かった」と振り返った。
 佐藤雄平知事は「東北医科薬科大には、東北地方の医師の地域偏在や診療科偏在を解決し、東北の医師不足解消につながる大学となるよう期待したい」との談話を出した。
 県保健福祉部地域医療課の伊藤直樹課長は「東北地方に医学生が増え、医師として残ってもらうことが重要だ。東北医科薬科大と連携をしていきたい」と話した。

◎東北各界に期待感/「医師不足を解消」/「地域医療充実へ」

 東北への大学医学部新設先として、東北薬科大(仙台市青葉区)が申請した「東北医科薬科大」が選ばれた。東北の各団体からは28日、医師不足の解消や、東日本大震災で疲弊した東北の地域医療体制の充実を望む声が上がった。
 仙台商工会議所の鎌田宏会頭は、国内では人口当たり医師数が「西高東低」となっている現状を指摘した上で「高齢化が進む東北では地域密着の医療が求められる。東北に定着する医師を増やし、医療体制の充実を図ってほしい」と語った。
 東北市長会会長の奥山恵美子仙台市長は「今後は計画を具体化し、円滑に医学部が運営されるよう尽力してほしい」と強調、東北全体の地域医療への貢献に期待感を示した。
 宮城県議会の安藤俊威議長は「県議会としても宮城県内への医学部新設を推し進めてきた。順調な開学に向けた今後の展開を期待する」との談話を出した。
 教員となる医師の引き抜きなどを懸念し、医学部新設に反対してきた宮城県医師会の嘉数研二会長は「新たな医学部の誕生により、医師の東北定着や診療科の偏在解消が実現できるか厳しく見守りたい」と話した。
 東北大の里見進総長は「新設医学部とも協力して地域医療を守っていきたい」と述べた。



http://www.kahoku.co.jp/special/spe1145/20140829_03.html
「がっかり」栗原市民、落胆 宮城大選外
2014年08月29日金曜日 河北新報

 東北への大学医学部新設先が「東北医科薬科大」に決まった28日、選定されなかった宮城大医学部のキャンパス予定地、栗原市では、地域医療の充実や活性化に期待した市民らが一様に落胆の表情を浮かべた。
 「非常に残念」。栗原市内の経済界や農業団体、教育関係者ら約30人で構成する市医学部設置推進連絡協議会の阿部忠雄会長(栗原南部商工会長)は肩を落とした。
 市は4月、協議会を設立し、栗原キャンパスの実現を官民一体で後押ししてきた。「医学部誘致を実現しよう」と呼び掛けるのぼり旗500本を製作。市内各所に立てて、誘致ムードを盛り上げてきた。集めた署名は3万人を超えた。
 栗原で人口減少は待ったなしの課題。医学部構想は地域活性化の切り札として期待が集まった。阿部会長は「今後もさまざまな方策を使って、活性化を図り、過疎化に歯止めを掛けなくてはならない」と指摘した。
 市築館各種女性団体連絡協議会の久我節子会長も「みんな(誘致に)一生懸命だった。大丈夫だと思っていたので、驚いた。がっかりしている」と落胆の色を隠さない。
 久我会長は「仙台などの都会には既に大学がある。安倍晋三内閣は地方創生を掲げる。地方に光を当ててくれたら良かったのに」と強調した。
 沿岸の被災地や栗原などの過疎地では、地域医療の崩壊の危機が続く。
 佐藤勇市長は「医学部誘致に向け、市民の皆さんや関係者にいろんな形で協力いただいた。感謝したい。地域医療の質が下がらないよう最善の努力をしながら、さらに充実させるための医療体制を作り上げたい」と、医師確保に向けた努力を続ける考えを示した。



http://www.kahoku.co.jp/special/spe1145/20140829_05.html
東北薬科大理事長「大きな責務」
2014年08月29日金曜日 河北新報

 文部科学省の構想審査会が新医学部の設置者に選定した東北薬科大の高柳元明理事長は28日、仙台市青葉区の同大で記者会見し、「長年にわたる本学の薬学教育の実績が評価されたと考えている。今は喜びと大きな責務を感じており、身の引き締まる思いだ」と決意を語った。
 構想の具体性や確実性など審査会が示した選定理由を踏まえ、「申請した3団体の中では最も高い評価を受けた」と手応えを語った。一方で、卒業生の地域定着策など複数の条件が付けられたことに対し、「中身を十分検討していく」と表情を引き締めた。
 今後の取り組みとして「宮城県をはじめ関係する大学や医療機関との協議の上、地域医療を担う人材育成や修学資金制度に関する課題解決を早急に進めたい」と述べた。
 東北薬科大は1939年創立。59年にがん研究所(現・分子生体膜研究所)、62年に大学院をいずれも私立薬科大として初めて設置した。2013年には単科薬科大初の付属病院(22診療科)を仙台市宮城野区に開設した。
 学科は6年制の薬学科(定員1800人)と4年制の生命薬科学科(定員160人)。東北地方の病院薬剤師の48.3%を同大出身者が占める。



http://www.kahoku.co.jp/special/spe1145/20140829_02.html
医学部決定、被災地の思い
2014年08月29日金曜日 河北新報

 東北薬科大(仙台市青葉区)への医学部新設が28日、事実上決まった。東日本大震災で医療環境の厳しさに拍車の掛かる被災地で、東北に誕生する七つ目の医学部に寄せる思いを拾った。

◎気仙沼市立病院/開業医減り混雑常態化

 平日午前9時の気仙沼市立病院。228台収容の駐車場は、瞬く間に埋まった。病院の周辺に乗用車が列を成す。夜明け前から病院の正面玄関前に並ぶ患者もいるという。
 気仙沼医療圏の病院や診療所は、震災後の再開率が73.2%で頭打ちの状態が続く。開業医が減った分、患者は基幹病院の市立病院に押し寄せた。
 「市立病院の医師は一定程度確保できている」と説明する菅原茂気仙沼市長だが、すし詰めの待合スペースとのギャップは大きい。

◎岩手・大槌の勤務医/救急医療再開願う

 津波で流失した岩手県立大槌病院では、夜間や休日の救急診療は休診が続く。救急搬送は峠一つ隔てた釜石病院がカバーしている。
 「救急診療には一定数以上の医師が必要。少数の医師が無理をすれば、今度は医師が疲弊してしまう。過重労働を嫌ってへき地勤務を希望する医師がいなくなったら元も子もない」
 大槌病院の岩田千尋院長は、医師不足を端緒とする地域医療崩壊のシナリオを懸念し「地域の救急医療の維持にも貢献してもらいたい」と新医学部に願いを託した。

◎福島・双葉の避難住民/「帰還へ役割重要」

 2万数千人の避難住民が身を寄せるいわき市では、医療機関の混雑が慢性化している。
 福島県双葉町から避難した斉藤宗一さん(64)は最近、茨城県へと引っ越した。それでも、県境を越えていわき市の病院まで片道20キロ以上を毎週通う。「混んでいても通い慣れた病院がいい。双葉町の知り合いにも会える」
 斉藤さんは、新医学部が復興に重要な役割を果たすと考えている。「病院、学校といった生活基盤が整って初めて地域に人が戻る。福島や東北の再生に向けた一歩だ」



http://www.kahoku.co.jp/special/spe1145/20140829_01.html
大学の学生やOB、薬学との連携期待
2014年08月29日金曜日 河北新報

 東北薬科大への医学部新設が、文部科学省の構想審査会による協議で決定したのを受け、同校の学生や卒業生からは28日、歓迎と期待の声が上がった。
 花巻市出身で薬学部5年の戸来賢明さん(24)は「以前から古里の医師不足を感じていた」と言い「大学には、卒業生が東北にしっかり定着するような運営をしてほしい」と話した。
 医学部は2016年春に開学予定。「準備が間に合うか心配」と薬学部4年の福井恭子さん(22)は気をもみつつ、「新たに医学部が加わることで、薬学部の学生にも大いに刺激になる。相乗効果でキャンパスが活気づく」と期待を寄せた。
 東北薬科大は1939年創立。卒業生の総数は2万人を超える。東北地方の病院薬剤師の半数近くを同大出身者が占める。
 OBで仙台逓信病院(仙台市青葉区)薬剤部長の遠藤孝さん(56)は、大学が長年培ってきた経営ノウハウに基づく構想が評価されたと分析。「新設される医学部の学生が、薬学の専門的知識を同時に学べる点は大きなメリットだ。医療現場においても、医師と薬剤師の連携が深まることが期待できる」と話した。
 若林区で薬局を経営する東北薬科大同窓会宮城県支部長の北村哲治さん(67)は「医師や薬剤師それぞれの道を目指す若者が、教育の場で交流を図る経験は将来役立つはず。医師不足が深刻な過疎地の地域医療を支える人材を多く輩出してほしい」と願った。



http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20140829_2
東北薬科大に医学部 16年新設へ、本県関係者は懸念
(2014/08/29) 岩手日報

 東日本大震災からの復興支援策で、東北地方の1大学に限って認める医学部新設について、文部科学省の構想審査会は28日、東北薬科大(仙台市)を選定した。名称を東北医科薬科大に変え、2016年4月に開設する予定。医学部新設は1979年の琉球大以来、37年ぶりとなる。 

 審査会は、地域医療や災害医療についての教育カリキュラムを充実させることや、開設に必要な教員や医師の確保策、財政面の安定などを評価したとしている。一方、不十分な点も指摘。選定の条件として、東北各県や大学などと運営協議会を立ち上げて卒業生の地域定着策を協議することや、120人とする入学定員の見直しなどを求めた。

 岩手医大の小川彰理事長は28日、「(教員として)本県の医師が引き抜かれ、復興どころか地域医療の崩壊を招く」と国の方針をあらためて批判した。「どの病院も医師1人を抜かれただけで診療科の存続が脅かされる」と医療現場の実情を説明。「新設には教員確保で300人近い医師が必要になり、本県への影響は避けられない」と警戒を強める。

 県医師会の石川育成会長は「医学部の定員増で近い将来、医師数が過剰になるのに、本県では新たな医師不足に見舞われる。国が考えるべきは地域偏在の解消だ」と指摘する。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20140829-OYT1T50036.html
大学医学部新設、喜ぶ人ばかりではない重大理由
2014年08月29日 10時14分 読売新聞

 文部科学省の構想審査会が28日、東北薬科大が改称して設置を目指す「東北医科薬科大」(仙台市)への大学医学部の新設を決定したが、岩手県内の医療関係者からは医師不足の加速を懸念する声が上がっている。


 医学部の新設は、東日本大震災の復興支援の一環で、東北地方の医師不足を解消するのが狙い。しかし、医学部の新設には多くの医師が必要となるため、「全国医学部長病院長会議」などが医師の引き抜きなどを懸念する声明を出していた。

 県内でも、県医師会が東北6県の医師会で作る「東北医師会連合会」の一員として反対を決議していた。石川育成会長は「新設で医師の数を増やすより、盛岡近郊に集中している医師の偏在をなくすのが先決ではないか」と話した。

 医学部を新設しても卒業して一人前になるまで15年前後かかると言われる。岩手医大の小川彰学長は「医師不足に悩む地域医療の崩壊は加速する。国は震災復興のシンボルとしているが、被災地で頑張る医師を疲弊させるもので、逆効果でしかない」と話す。

 7月の構想審査会では、千葉茂樹副知事が「医師の引き抜きなどによる影響がないようにしてほしい」と要望。達増知事は28日、「県としてどのように対応していくか内部で検討していきたい」とのコメントを出した。



http://sankei.jp.msn.com/region/news/140830/myg14083002190001-n1.htm
宮城知事「真摯に反省」 医学部新設の県構想落選
2014.8.30 02:19 産經新聞

 東日本大震災の復興支援策として国が東北に1校に限り認めた大学医学部の新設で、文部科学省の構想審査会で県の構想が落選となったことについて、村井嘉浩知事は29日、県庁で会見し、「正面から受け止め、真摯(しんし)に反省する」と述べ、選定された東北薬科大には「大きな使命を持っており、単に81番目の医学部にならないようにしてほしい」とエールを送った。

 また、「医学部新設は国策」として、「財源が足りない分は国の財政措置があってもいい」との考えを示した。

 県は構想提出期限の直前になって医学部新設に参入を決めた。審査会から「準備不足」が指摘されたことについて、村井知事は「準備不足といわれれば、それ以上、申し上げることはない」と述べた。その上で、「数日間でつくった構想なので(東北薬科大とは)雲泥の差がある」として、「構想の中身だけをみて判断し、将来性は判断しないというのであれば、手を挙げることはなかった。文科省には不信感を持っている」と語った。

 県立医学部での参入については「県立がより目的にかなうと判断した。結果は県立ではないが、県内にもう1カ所新設される目的は達成できた」と強調した。

                   ◇

 ■「貢献する医師育てたい」 東北薬科大学長一問一答

 医学部の新設先に選定された東北薬科大の高柳元明学長は28日夜、仙台市青葉区の同大で会見し、「地域医療に貢献する意欲を持った医師を育てていきたい」と抱負を語った。

 高柳学長との一問一答は次の通り。

 --選定される自信はあったか

 「なかった。宮城県が手を挙げたので、90%ぐらい宮城県に決まると思っていた。私学は限られた財源しかない。県は『ないない』とは言ってもいくらでも出そうなので、比較にならないと思った」

 --東北薬科大はどこが評価されたと思うか

 「教員や地域医療のネットワーク、財政などトータルにみて、最も良いとなったのではないか」

 -今後の課題は

 「(卒業生の)地域定着策のための修学資金(奨学金)だ。6年間の学費3400万円のうち3千万円を免除にする考えで、トータル150億円ぐらいの基金が必要となる」

 -教員や病床確保のめどはついているのか

 「教員は打診先からある程度の内諾は得られている。病床はあと200床ぐらい必要だが、既存の病院の取得(買収)で対応できると思う」



  1. 2014/08/30(土) 05:40:57|
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8月28日 

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG28H0U_Y4A820C1CR8000/
東北医科薬科大を正式選定 復興支援で医学部新設
2014/8/28 21:49 日本経済新聞

 東日本大震災からの復興支援のため東北地方に医学部を新設する構想で、文部科学省の構想審査会(座長・遠藤久夫学習院大経済学部長)は28日、東北薬科大が改称して設立する「東北医科薬科大」(仙台市)を選定したと発表した。

 遠藤座長は「被災地の地域医療のニーズに沿ったカリキュラムが組まれ、教員の確保にもメドがついている」と評価。その上で、東北各県や他大学と協議する場を設けることなどを新設の条件として提示した。



http://mainichi.jp/select/news/20140829k0000m040092000c.html
東北薬科大:医学部新設へ 文科省が選定
毎日新聞 2014年08月28日 21時39分

 東日本大震災からの復興支援策で、東北地方の1大学に限って認める医学部新設について、文部科学省の構想審査会は28日、東北薬科大を選定した。名称を東北医科薬科大に変え、2016年4月に開設する予定。医学部新設は1979年の琉球大以来、37年ぶりとなる。

 審査会は東北薬科大と、公立宮城大への設置を求めていた宮城県、福島県郡山市を拠点に病院などを運営する財団法人が立ち上げた国際復興記念大設立準備室の3者からヒアリングをするなどしてきた。(共同)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43644.html
東北医学部新設、東北薬科大に決定- 文科省審査会、総合診療医育成など条件
( 2014年08月28日 22:27 )キャリアブレイン

 東北地方での医学部新設をめぐり、文部科学省の構想審査会(座長=遠藤久夫・学習院大経済学部長)は28日、応募のあった3陣営の中から、東北薬科大(仙台市青葉区)を選定した。同大が構想で示した、きめ細かなカリキュラム内容や附属病院を含めた財政の安定性などが決め手となった。構想審査会は同大に対し、今後、地元医療関係者などの協力の下に運営協議会(仮称)を立ち上げ、医師定着策の協議を開始することや、総合診療医の育成に取り組むことなどの条件を付けた。【君塚靖】

 東北薬科大は、「東北医科薬科大」に改称し、2016年4月の開学を目指す。この日の会合後に記者会見した遠藤座長は、選定された同大に対し、「復興はもちろん、東北地方の医師不足、医師偏在は重要なテーマと思っている。これらは1大学でできることではないので、いろいろな知恵を使って解消する方向に持っていってほしい」と期待感を示した。

 構想審査会は、東北薬科大が医学部を新設するに当たり、運営協議会の設置や総合診療医育成のほか、東北大をはじめとする既存の大学の教育面や卒後の医師確保における役割分担と連携を整理し、東北6県全体の医師偏在解消につなげる枠組みを確立させることや、教員、医師・看護師などを確保するために、地域医療に支障を来さないよう具体的な基準・指針を定めることなどを条件にした。

■宮城県は準備不足、脳神経疾患研究所は財務面がマイナスに

 東北薬科大が選ばれた要因としては、教育上必要な症例数や患者数の確保などで有利な仙台市内に附属病院を持っていることのほか、被災地である宮城県石巻市で再建予定の石巻市立病院へのサテライト設置などが高く評価された。また、被災地の地域医療・災害医療に配慮した6年間のカリキュラム内容が充実していることを評価する意見があった。

 一方、選出されなかった宮城県については、同県知事の総合診療医を育成・確保し、地域医療を立て直したいという熱意が感じられたという意見があったものの、構想で示した教育内容や教育体制に具体性が欠けるなど、準備不足が影響した。もう1つの候補だった脳神経疾患研究所(福島県郡山市)は、同県や既存の医学部を有する大学との連携関係が構築されていないことや、宮城県が支援を約束している東北薬科大に比べ、財務面の確実性に欠けるなどと指摘された。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43643.html?src=catelink
医学部新設、医師引き抜き対策など注視- 日医、東北薬科大の選定受け
( 2014年08月28日 22:30 )キャリアブレイン

 東北薬科大の医学部新設構想を、文部科学省の構想審査会が28日に選定したことを受け、日本医師会(日医)は同日、医師や看護師の引き抜きを起こさないための方策を講じるといった4つの条件を同大が守るよう注視していくとの見解を発表した。【佐藤貴彦】

 文科省と復興庁、厚生労働省は、東北地方に医学部の新設を認可する際の留意点として、「教員や医師、看護師の確保に際し引き抜き等で地域医療に支障を来さないような方策を講じること」や「将来の医師需給等に対応して定員を調整する仕組みを講じること」など4つの条件を挙げている。

 日医は見解の中で、医師不足の課題は偏在で、数の問題ではないとの考えを強調。医学部を新設する安倍晋三首相の方針を尊重するとしながらも、4つの条件が厳守されるよう、引き続き注視していく方針を示した。



http://sankei.jp.msn.com/life/news/140828/edc14082822320004-n1.htm
東北薬科大に医学部新設へ 文科省の審査会が選定
2014.8.28 22:32 産經新聞

 東日本大震災からの復興支援策で、東北地方の1大学に限って認める医学部新設について、文部科学省の構想審査会は28日、東北薬科大(仙台市)を選定した。名称を東北医科薬科大に変え、平成28年4月に開設する予定。医学部新設は昭和54年の琉球大以来、37年ぶりとなる。

 審査会は、地域医療や災害医療についての教育カリキュラムを充実させることや、開設に必要な教員や医師の確保策、財政面の安定などを評価したとしている。

 一方、不十分な点も指摘。選定の条件として、東北各県や大学などと運営協議会を立ち上げて卒業生の地域定着策を協議することや、120人とする入学定員の見直しなどを求めた。

 東北薬科大が設置認可を申請する来年3月までに、審査会が条件を満たしているかを確認する。順調に進めば、大学設置・学校法人審議会の審査を経て、来年夏に正式認可の見通し。



http://www.yomiuri.co.jp/local/miyagi/news/20140828-OYTNT50469.html?from=ycont_top_txt
東北薬科大に医学部 地域・災害医療の構想評価
2014年08月29日 読売新聞

 東北への医学部新設を巡り、文部科学省の構想審査会は28日、東北薬科大(仙台市)への設置を決めた。医師不足の解消や、災害医療に対応できる医師の育成などの構想が評価され、大学側は喜びに沸いた。一方、審査会は県の構想について「準備不足」と指摘、関係者の間には落胆が広がった。

 「これまでの実績が認められた。大きな喜びを感じるとともに、身の引き締まる思いだ」

 薬科大の高柳元明学長は28日夜、同大で記者会見し、感慨深げに語った。「震災復興のための設置で、今までの医学部とは違う」とも述べ、地域・災害医療に対応できる総合診療医の養成を目標に掲げた。

 同大によると、大学名を「東北医科薬科大」に改称し、2016年4月の開設を目指す。キャンパスは仙台市宮城野区福室の付属病院などを使う方向で調整。薬学の知識がある医師の育成のほか、臨床教育拠点として石巻市立病院と連携する方針だ。初年度の定員は120人としていたが、審査会の指摘を受け、100人前後にすることを検討するという。

 審査会の座長で、学習院大の遠藤久夫教授は会合終了後の会見で、薬科大を選んだ理由について「地域医療や災害医療を含む6年間の教育内容に具体性がある。設備経費を自己資金で確保できるなど、財政面でも安定している」と説明した。

 ただ、委員からは「東北大とのネットワークを意識しており、既存の医学部の延長線上にある」との意見も出たといい、審査会は、卒業生が仙台市に集中しないよう取り組むことを薬科大に求めた。

 一方、県は文科省への申請期限前日の5月29日に名乗りを上げた。宮城大に医学部を設置する方針を決め、全学生に修学資金を貸し付けたり、栗原中央病院(栗原市)にある病床を臨床教育に活用したりする運営方法を打ち出したものの、遠藤教授は「知事の熱意に期待感は高かったが、準備不足は否めなかった。開設予定時期までに計画通りの医学部を作るのは困難だと判断した」と指摘した。

 審査会の決定を受け、村井知事は「選定されず、大変残念。県としても、東北地方の医師不足解消に貢献できるよう新設医学部を支援していきたい」とのコメントを出した。

 県の構想でキャンパス予定地となっていた栗原市は、栗原中央病院の隣接地にキャンパス用地として約6ヘクタールの土地を買収する同意を地権者から取り付けていた。地元の商工団体なども、のぼりやポスターを作成して誘致運動を盛り上げてきただけに、佐藤勇市長は「残念としか言いようがない。みんなで頑張ってきたのに……」と肩を落とした。

■被災地から期待と懸念

 医学部の新設先に東北薬科大が選ばれ、被災地の医師や住民の間には期待が広がった。一方、医師や看護師が引き抜かれる恐れがあると懸念する声も出ている。

 石巻市で在宅診療に当たる佐藤保生さん(66)は「一人前の医師が育成されるまで現場の負担は続きそうだが、長期的には医師不足が解消されていく可能性がある」と話す。月に延べ200人を診察するが、医師は佐藤さんだけ。24時間対応を迫られ、休日に市外に出ることもままならない。「地域に根ざして働く医師を育ててほしい」と薬科大に求めた。

 仮設団地の中に開設された同市立病院開成仮診療所の長純一所長(48)も「総合診療医が不足する中、臓器別診療に特化した医師の養成が中心の現状を変える契機になってくれれば」と期待した。

 南三陸町では多くの病院や診療所が津波被害を受け、残った医療機関に患者が集中。人手不足で診察を待たされたり、離れた病院を紹介されたりすることもあるという。86歳の父親と仮設住宅に同居する主婦阿部美枝子さん(58)は「いつ何が起きても大丈夫なように、信頼できるお医者さんが近くに増えてくれたら」と願った。

 一方、県医師会の嘉数かかず研二会長は、「既に医学部の定員増が図られており、将来的に医師不足は解決する。その中で医学部が新たにできれば、東北各地の病院から勤務医や看護師が引き抜かれ、痛手を被る病院も出かねない」と懸念を示した。その上で、「東北に医師が定着する仕組みを制度化してほしい」と薬科大に求めた。

 気仙沼市医師会の森田潔会長は「東北の医療過疎は一朝一夕では解消しない。10年以上の長い年月がかかるという覚悟が必要だ」と語った。



http://sankei.jp.msn.com/region/news/140829/myg14082902190002-n1.htm
東北薬科大に医学部新設 東北の医療レベルアップに期待 宮城
2014.8.29 02:19 産經新聞

 東日本大震災の復興支援として国が東北で1校に限り新設を認めた大学医学部。28日、東北薬科大(仙台市青葉区)が改称して設置を目指す「東北医科薬科大」の選定が正式に決まり、関係者は歓迎の声を上げた。一方、県の「宮城県立医科大(仮称)もしくは宮城大医学部(同)」(栗原市)と、福島県の総合南東北病院を運営する財団法人の「国際復興記念大(同)」(同県郡山市)は選から漏れた。

 「医学部と薬学部との連携で研究の質が向上すると思う」。東北薬科大薬学部1年の女子学生(19)は、自分の大学が選定されたことを喜んだ。

 同学部1年の男子学生(21)は「医学部ができると学校全体のレベルが上がる。チーム医療も充実すると思う」と話し、別の同学部1年の男子学生(19)は「県が名乗りを上げたので心配だったが、東北薬科大に決まってよかった」と笑顔を浮かべた。

 同大の構想によると、入学定員は120人でうち20人の東北地域の特別枠を設ける。臨床実習や医師不足が深刻な沿岸部への後方支援などを行う石巻地域医療教育サテライトセンターを石巻市立病院内に設置。平成28年4月の医学部開設を目指す。医学部新設は昭和54年の琉球大(沖縄県)が最後で、37年ぶりになる。

 医学部新設をめぐっては、政府は医師過剰を招く恐れがあるとして新設を認めてこなかったが、宮城県の村井嘉浩知事らが25年10月に医師不足解消のため東北への新設を国に要望。安倍晋三首相が下村博文文部科学相に検討を指示し、同11月に1校に限り新設を認める方針が決まった。

 当初、東北薬科大、東北福祉大(仙台市青葉区)、脳神経疾患研究所(福島県郡山市)が名乗りを上げたが、5月末の構想の提出期限間際になり、東北福祉大が断念。東北福祉大と連携していた仙台厚生病院(仙台市青葉区)と栗原市の要望を受け、宮城県が構想を申請した。

 東北薬科大が選定されたことについて、宮城県医師会の嘉数(かかず)研二会長は、医学部新設により東北全体の医療レベルが上がる可能性を指摘。一方で「医学部設立で地元のスタッフが引き抜かれたら本末転倒」と懸念を示した。

 また、全国的に医学部の定員が増加しており、将来的に医師不足は解消されるとして、「このままでは医師が増えすぎて、減らすことになる。その調整能力も問われるだろう」と注文を付けた。

                   ◇

 東北薬科大 昭和14年創立。37年に私立薬科大として初の大学院を設置。平成25年に単科薬科大として初めて付属病院(仙台市宮城野区)を開設。学科は6年制の薬学科と4年制の生命薬科学科。学生数は2143人(5月1日現在)。高柳元明学長。



http://digital.asahi.com/articles/ASG8X4FDGG8XUTIL021.html?_requesturl=articles%2FASG8X4FDGG8XUTIL021.html&iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG8X4FDGG8XUTIL021
医学部新設、東北薬科大に決定 その決め手は
高浜行人2014年8月29日00時57分 朝日新聞デジタル

 東北地方の医学部新設をめぐり、文部科学省の構想審査会は28日、応募を受けた3団体の中から東北薬科大(仙台市)を正式に選び、発表した。東日本大震災で被災した沿岸部に教育拠点を置き、地域医療や災害医療に強い人材を育成する方針が決め手となった。

 同大は2016年度の開設に向け、設置認可の手続きに入る。実現すれば、1979年の琉球大以来37年ぶり。通常なら15年3月には文科省に認可申請するが、医師不足の中、それまでに医師を含む最低140人の専任教員を確保できるかが最大の課題だ。

 東北薬科大は、宮城県石巻市に「石巻地域医療教育サテライトセンター」を設け、学生に実習させることを掲げた。学年定員120人の医学部を新設して「東北医科薬科大」とし、うち20人は卒業後5年間、東北地方での勤務を義務づける「地域枠」とする計画だ。

 審査会座長の遠藤久夫・学習院大経済学部長は28日の会見で、医師不足が深刻な沿岸部の石巻市に教育拠点を置く点を挙げ、「教育内容がより具体的であることを評価した」と説明。一方、奨学金の給付枠を増やして地域に定着する人数を増やすことなど7項目を条件とした。開学までに、これらをクリアしたかチェックするという。

 審査会は、教員となる医師を地元から引き抜いて地域医療に支障を来さないことや、卒業生が東北に残るようにすることなどをクリアしているかや財源確保の見通しなどを重視して審査した。

 医学部新設は、医師の過剰供給を防ぐためこれまで認めなかったが、政府は昨年11月、復興に向けた被災地医療の充実や医師不足の解消のため、特例として1校に限り認めると表明。今年5月末、同大のほか宮城県と脳神経疾患研究所(福島県郡山市)の3団体が名乗りを上げていた。

 選ばれなかった2団体については、教育面や財政面について実現可能性に問題があるとした。(高浜行人)



http://digital.asahi.com/articles/CMTW1408280700006.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_CMTW1408280700006
医学部新設、郡山の「大学」落選
2014年8月29日03時00分 朝日新聞デジタル 福島

●出遅れを巻き返せず

 東北地方の大学医学部新設問題は28日、文部科学省の審査会が東北薬科大(仙台市)の構想を選び、脳神経疾患研究所(郡山市)の「国際復興記念大学」は落選した。原発事故の被災県として、放射線研究所を設けるなど原発災害医療の充実などを訴えたが、出遅れを巻き返せなかった。

 医学部新設には両団体と宮城県が名乗りをあげ、有識者審査会(座長=遠藤久夫・学習院大経済学部長)が選考を進めていた。

 遠藤座長はこの日の審査会終了後に記者会見し、脳神経疾患研究所の構想について「原子力災害からの再生を前面に掲げている点が評価されたが、福島県との連携、(学生の)卒後の東北への定着策が十分でない」などと述べた。

 同研究所の渡辺一夫理事長は郡山市で会見し、「まことに残念だが、結果を厳粛に受け止めたい」と語った。

 東北での医学部新設は昨年10月、宮城県の村井嘉浩知事が安倍晋三首相に要望したのを受けて、文科省が設置する方針を決めた。

 ただ、東北薬科大がいち早く同月に医学部構想を発表したのに対し、同研究所が名乗りをあげたのは今年4月。出遅れたうえ、文科省内には「学校運営の経験がない」といった短所を指摘する声もあった。

 同研究所は総合南東北病院(郡山市)など東北・関東で8病院を経営しており、原発事故からの「復興」への貢献を強調。学校運営の経験がない点についても、傘下の病院で「各専門分野を担う教員確保が可能」と訴えていた。(編集委員・上田俊英)




(G3注:8月28日19:30から正式の記者発表があった。それより前の報道は協定違反による情報漏洩として文部科学省が注意を呼びかけている。)

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20140828-OYT8T50129.html
復興支援の新医学部、東北医科薬科大を選考方針
2014年08月28日 15時45分 読売新聞

 東日本大震災からの復興支援を目的に東北地方に大学医学部を新設する構想で、文部科学省の構想審査会(座長・遠藤久夫学習院大教授)が、東北薬科大が改称して設置を目指す「東北医科薬科大」(仙台市)を選ぶ方針を固めたことが27日、わかった。


 28日の同審査会で正式に決定される。2016年春に開設される見通し。

 政府は医師過剰を招きかねないとして1979年の琉球大を最後に、医学部の新設を認めてこなかったが、震災からの復興を目的に、特例的に1校認めることにした。

 応募があったのは、東北薬科大のほか、福島県の脳神経疾患研究所を母体とした団体が目指す「国際復興記念大(仮称)」(福島県郡山市)と、宮城県が目指す「宮城県立医科大(仮称)もしくは宮城大医学部(同)」(宮城県栗原市)。



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1408/1408074.html
STAP現象の有無,再現性を検証
理研が検証実験の中間報告

[2014年8月28日] MT Pro / Medical Tribune


 8月27日に東京都で行われた記者会見で,(独)理化学研究所(以下,理研)発生・再生科学総合研究センター,多能性幹細胞研究プロジェクトのプロジェクトリーダーである丹羽仁史氏がSTAP現象の検証の中間報告を行った。論文記載のプロトコールでは,多能性マーカーの働きが確認できなかったなど,STAP細胞様細胞塊の出現は認められなかったという。

あくまで中間報告と強調

 理研発生・再生科学総合研究センターの相澤慎一氏は「検証実験のほとんどは検討途中で報告する段階に至っておらず,大半の検討中の課題については,この場では報告できない」と強調。同プロジェクトが一定の判断をするに至った検討についてのみ報告がなされた。

 丹羽氏は「今回の検証実験は①STAP現象が存在するか否かを一から検証②論文に記載された方法で再現性を検証(リンパ球からの多能性細胞誘導)③論文に記載された方法とは異なる,より厳密な細胞追跡法を用いてSTAP現象の有無を検証(Cre-loxPシステムを用いた検証)−が目的である」と述べた。

 同氏らは,論文に記載された手順(C57BL/6のOct3/4-GFPトランスジェニックマウス由来の脾臓を塩酸処理した弱酸性条件)で,①遊離細胞塊の出現②マーカー遺伝子であるOct3/4-GFP(GOF)からのGFP蛍光遺伝子発現−によるSTAP細胞の確認作業を行った。

論文の手順でSTAP細胞は確認できず

 丹羽氏らはまず,塩酸を用いた弱酸性条件で処理した脾臓細胞集団〔6μL(pH6.7〜7.0)と10μL(pH5.7〜6.0)〕から細胞塊を得られるかどうかについて検討。10μLの方で,培養7日目に個数は少ないが血液細胞が凝集した細胞塊が検出された。

 次に,この細胞塊についてOct3/4-GFPを蛍光化しているかどうか調べた。本来,ES細胞などのGFPの蛍光は緑色蛍光観察フィルターによってのみ検出され,赤色では検出されない。それに対し,今回のSTAP細胞の検証実験では,脾臓から得られた細胞塊は,緑色のみでなく赤色蛍光観察フィルターでも蛍光シグナルが観察された(図)。同氏は「緑色,赤色の両方で観察される場合,非特異的といえる」としながらも,「ただし,この写真をもって緑色の本来のGFPの蛍光がないとは言い切れない」と述べた。


他の方法でも現時点では検出されず

 丹羽氏らは,C57BL/6マウス脾臓細胞から塩酸処理で得られた細胞集団を他の方法による解析も行っている。しかし,「これまでに,蛍光顕微鏡ならびにセルソーターを用いた解析によるGFPの蛍光の明確な検出,また,定量PCR法を用いた遺伝子発現解析および細胞塊の免疫染色法を用いた解析による内在性Oct3/4遺伝子の有意な発現上昇の検出もできていない」という。

 まだ現在進行中であるが,同氏らは,分化細胞で特異的にDNA分解酵素である遺伝子産物Creを発現させ,分化細胞を追跡するという方法を用いて,分化細胞からの多能性細胞の誘導という論文の後半部分についても検証している。いったんCre遺伝子を発現した分化細胞は恒常的に追跡が可能であるため,トランスジェニックマウスを交配し,その子孫マウスを追跡する。

 現在,この分化細胞標識系は確立しており,これらのマウスからのSTAP様細胞の誘導に関して,当初の計画通り実験を進めている段階であるという。

今後,同条件下で小保方氏も再現実験を行う

 丹羽氏は「脾臓細胞では,C57BL/6に関する実験でポジティブな結果が得られている」と述べた。今後は,C57BL/6以外にC57BL/129およびC57BL/6と129をかけ合わせたF1マウスの検討を予定している。また,他の臓器に由来する細胞における種々のストレス処理によるSTAP細胞誘導の実験も行う予定だという。

 相澤氏は「丹羽氏によるこれまでの実験では,論文に記載された方法でSTAP様細胞塊の出現を認めることはできていない。今後,第三者立ち会いのものと,小保方氏にこの条件での検証実験をしてもらう」と述べた。小保方氏は今年11月まで実験に参加し,検証実験は来年3月末日まで行われる予定。ただし,結果次第では途中で打ち切る可能性もあるという。

(慶野 永)



http://getnews.jp/archives/654870
麻酔薬抜き取り、自分に注射=医師を在宅起訴―盛岡地検
2014.08.28 18:14 記者 : 時事通信社

 麻薬成分を含む麻酔薬を自分の身体に使用したとして、盛岡地検は28日までに、麻薬取締法違反罪で、岩手県立中央病院麻酔科の30代の男性医師=盛岡市=を在宅起訴した。男性医師は手術のため患者に投与される麻酔薬を抜き取って使っていたという。

 病院などによると、6月8日午後に行われた緊急手術中、勤務外だった男性医師は手術室に入り、麻酔薬のチューブのつなぎ目に注射器を挿入。数ミリリットル抜き取って持ち去り、病院内のトイレで自身の右腕に注射した。 

[時事通信社]



http://mainichi.jp/select/news/20140828k0000e040271000c.html
医療事故:カテーテル血管外に、意識不明 大阪市大病院
毎日新聞 2014年08月28日 13時52分

 大阪市立大付属病院(大阪市阿倍野区、石河修院長)は28日、入院患者の心臓につながる血管にカテーテルと呼ばれる細い管を入れた際、誤って血管外に挿入したため、患者が心停止して低酸素脳症となる事故があったと発表した。

 病院によると患者は入院中の60代の女性。事故は7月21日午前9時ごろ、栄養補給のために首から血管にカテーテルを挿入する際に起きた。20代の医師2人が挿入したカテーテルが血管外に出て点滴液が胸腔(きょうくう)にたまり、女性はこの日午後11時過ぎに心停止した。女性は現在治療を受けているが、意識不明の状態だという。

 女性は午前11時過ぎに胸の違和感を訴えたが、別の医師は心電図などから異常はないと判断。午後6時ごろには呼吸が乱れ始め、酸素吸入で対応した。さらに別の医師が1時間後に診察した際も異常に気付かず放置した。女性は同9時ごろに再び胸痛を訴えたため、夜間当直の別の医師が心電図を使って診察したが、不整脈などはなく経過観察にとどめた。結局、女性は午後11時ごろ容体が悪化し、血液とCTの検査などで事故が分かった。蘇生措置で心拍が再開したが、低酸素脳症の状態が続いている。

 石河院長は会見で「深くおわびします。今後、再発防止に努めたい」と謝罪した。【斎藤広子、松井聡】



http://www.minpo.jp/news/detail/2014082817716
福島医大の若手医師岩瀬病院で診療支援 須賀川市 来月から新事業
( 2014/08/28 09:15 カテゴリー:主要 )

 福島医大と須賀川市は同市の医療機能強化と健康長寿を目指し新事業を展開する。同大臨床研究イノベーションセンター所属の若手医師(フェロー)5人が公立岩瀬病院で9月1日から診療を支援する。平成27年度にモデル地区を設定し、健診結果のデータを集めて分析する。フェローや地元の医師、保健師、薬剤師らが住民を指導して病気を予防し、健康寿命を延ばす。
 福島医大と須賀川市が27日、発表した。事業イメージは【図】の通り。市が実施し、同大が全面的に支援する。フェローが市町村で医療活動に当たるのは初めて。
 9月1日から公立岩瀬病院に総合診療外来を設け、フェローが交代で診療する。多くの業務を抱える常勤医師が専門外来や病棟管理に専念できる環境を整え、地域の中核病院としての機能を強化する。
 モデル地区では特定健診に独自の検査項目を導入し、住民の関心を高めて受診率を向上させる。発病のリスクが高い住民をフェローや地元診療所の医師、保健師、薬剤師らが連携して指導する。
 さらに、健診結果のデータベースを構築し、住民の生活習慣や疾病の特徴を分析。医師らの指導に用いる。食事や運動、飲酒などの習慣を改善する予防策に重点を置き、壮年期の死亡や要介護者の減少につなげる計画だ。モデル地区の場所や健診に追加する項目の検討を進める。
 同大はモデル地区で培ったノウハウを活用し、将来的に全県に取り組みを広げる方針。
 同大で記者会見した八木沼洋行同大理事(企画・地域医療担当)は「県民の健康長寿を達成したい。須賀川市の取り組みを全面的に支援する」と述べた。橋本克也市長は事業概要を紹介し、「成果が県全体に波及することを期待する」と語った。
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http://www.kyoto-np.co.jp/shiga/article/20140828000017
経営難の市立能登川病院、公設民営へ 滋賀・東近江市印刷用画面を開く
【 2014年08月28日 08時44分 】京都新聞

 滋賀県東近江市が、経営難の続く市立能登川病院の運営を、日野町に本部を置く医療法人社団「昴(すばる)会」を指定管理者として任せる方針を固めたことが27日、分かった。病院事業に指定管理者制度を導入できる条例改正案を9月1日開会の定例市議会に提案する。

 能登川病院は常勤医不足に伴う患者数の減少で、一昨年度に収益の不足分約4億4千万円を一般会計からの繰入金で補うなど経営難が続いていた。市は新型MRI(磁気共鳴画像装置)の導入による診断機能向上などで自主再建を目指してきたが困難と判断した。関係者によると、市側が27日に病院スタッフや議会に「今後の安定的な医師招へいが難しく、指定管理者の導入で地域医療を充実させたい」などと説明したという。

 昴会は同市と近隣で湖東記念病院、日野記念病院などを運営している。

 能登川病院の経営方針については、第三者委員会の「経営検討委員会」が昨年1月に、市直営の形態を変えるか否かを今年9月までに市が決定すべき、とする報告書を提出していた。小椋正清市長は6月市議会で「さまざまな存続の形態を模索する」と答弁していた。



http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20140828ddlk08040190000c.html
医療事故:中央病院で昨年12月 県、認める 遺族に2300万円賠償へ /茨城
毎日新聞 2014年08月28日 地方版

 県立中央病院(笠間市)で昨年12月、救急搬送された県西地域の90代女性が適切な措置を受けられず、亡くなっていたことが27日、分かった。県は「対応が不十分だった」と責任を認め、遺族に損害賠償2300万円を支払うことを決めた。関連議案を来月1日開会の9月議会に提案する。

 県病院局によると、女性は昨年12月22日午前、「オムツに血が付いている」として、桜川市の県西総合病院を受診。同病院は「精密検査が必要」と判断し、県立中央病院に救急搬送した。中央病院の男性医師は女性の腹部をコンピューター断層撮影し、「下腹部に慢性出血がある」と診断。輸血後、血圧などが改善したとして女性を帰宅させた。

 しかし、女性は約2時間後、体調が急変し、翌日に出血性ショックで死亡。遺族が1月、県医師会の「県医療問題中立処理委員会」に協議を申し立て、賠償金を支払うことで和解した。病院局経営管理課の高橋上(のぼる)課長は「年齢などを考慮し、経過観察などをすべきだった。残念な結果になり、二度と起こらないようにしたい」と述べた。【蒔田備憲】



http://www.47news.jp/CN/201408/CN2014082801001512.html
低酸素脳症で意識不明に 大阪市立大病院、医療ミス
2014/08/28 17:20 【共同通信】

 大阪市立大は28日、カテーテル(細い管)を誤って血管外に入れた医療ミスにより、市立大病院に入院中の60代の女性患者が一時心停止を起こして低酸素脳症になったと発表した。現在も意識が戻らず治療中で、家族に謝罪した。

 市立大によると、女性は7月上旬に腹部の痛みを訴え入院し、肺炎の治療を受けていた。カテーテルは、点滴による栄養補給のために心臓に近い部分に挿入されていた。

 挿入部から点滴液が漏れたため、7月21日午前9時ごろ、20代の医師2人でカテーテルを交換し、ミスで血管を突き破った。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43639.html
医療施設などの「事前移転制度」創設を- 関西広域連合が緊急提案
( 2014年08月28日 16:21 )キャリアブレイン


 8月の記録的な豪雨によって関西各地で被害が相次いでいる事態を受け、関西広域連合(連合長=井戸敏三・兵庫県知事)は28日、被災地の復旧に向けた財政措置や法的整備などを国に求める緊急提案をまとめた。【敦賀陽平】

 緊急提案では、一連の豪雨による災害について、政府が被災地の復旧事業などで財政支援する「激甚災害」に早期に指定するよう要望。また、被災者への介護サービスの提供や介護施設での受け入れに必要な経費に関して、災害救助法の支援対象とするよう求めたほか、同法が適用されない介護サービスの提供については、介護保険制度で対応することを提案した。

 さらに、災害時に特別な配慮が必要な高齢者らが利用する医療施設や社会福祉施設などを対象に、浸水被害や土砂災害が想定される危険地域からの「事前移転制度」の創設も求めた。

 関西広域連合によると、台風11、12号や前線による大雨の影響で、同連合に所属する滋賀、京都、大阪、兵庫、和歌山、徳島の2府4県と、連携する福井、三重、奈良、鳥取の4県では8月27日現在、計8264棟が浸水するなど大きな被害が出ている。



http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=29522
厚生連病院 治験ネットワーク 臨床試験を分担 医療の発展に寄与
(2014/8/28)日本農業新聞

 新薬や医療機器の承認・普及を早めようと立ち上げたJA厚生連病院のネットワークが設立から3年目を迎え、成果を上げている。新薬や医療機器の製造販売について、薬事法上の承認を得るために行う臨床試験である「治験」は従来、製薬会社が個々の病院に一つ一つ依頼していたが、ネットワークは事務手続きを一括で対応、治験を病院で分担し効率的に進める。これまで新薬41件を契約。うち抗がん剤1件は試験を終え、製薬会社が国に承認審査を申請中だ。
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http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/559386.html
道立「療育センター」産科医不在に 今年度、分娩ゼロ 外来診療も休止
(08/28 07:20) 北海道新聞

 先天性疾患のある胎児の分娩(ぶんべん)と高度救命救急を担う、道内で唯一の「特定機能周産期母子医療センター」に指定されている道立子ども総合医療・療育センター(札幌市手稲区、愛称=コドモックル)で、産科の常勤医師が4月から不在になっている。道は「必要に応じて札幌医大の非常勤医師を派遣して対応する」としているが、産科は外来診療が4月以降休止し、分娩も行われておらず、機能停止状態に陥っている。

 コドモックルは、先天性疾患がある胎児の分娩から新生児の高度治療まで1カ所で行うことができ、心疾患や水頭症などの胎児の救命率向上を目指す施設。2007年9月に開設。母子医療センターに、リスクの高い出産に備える母性病床12床、新生児集中治療室(NICU)9床を備える。

 産科は開設当初から医師3人の定員を満たせず、2人でスタート。昨年3月に1人が退職、今年3月末に残る50代の医師も体調不良などを理由に退職した。

 年間で延べ約200人が利用していた産科の外来診療(週3回)は4月から休止。分娩もピーク時の10年度に22件、昨年度も11件の実績があったが、本年度は1件もない。道は非常勤医師による分娩は今も可能とするが、常勤医師がいない状態では出産後の母体の危険などへの対応が難しく、本年度は分娩を札医大病院などに回しているという。<どうしん電子版に全文掲載>



http://sankei.jp.msn.com/region/news/140829/shg14082902180003-n1.htm
経営難の能登川病院に指定管理者制導入へ 滋賀・東近江市
2014.8.29 02:18 産經新聞

 東近江市は28日、経営難が続く市立能登川病院に指定管理者制度を導入し、民間事業者の力で改善を図る方針を発表した。市の病院事業に同制度の導入を可能にする条例改正案を9月1日開会の定例議会に提出。可決すれば来年4月にも、日野町に本部を置く医療法人社団「昴(すばる)会」に運営を移行する見込み。

 能登川病院は昭和22年5月、旧能登川町民国民健康保険組合の直営病院として開設。その後、町営を経て市立病院となったが、常勤医不足などに伴い患者数が減少し経営が悪化。平成18年度以降、赤字経営が恒常化し、25年度決算では1億9800万円の累積赤字を計上した。

 市は昨年度、経営検討委員会で改善策を模索してきたが、小椋正清市長が「今後も安定した医師の確保は望めず、自主再建は困難」と判断。指定管理者制度の導入に踏み切った。

 昴会は、湖東記念病院(東近江市)と日野記念病院(日野町)を経営し、地域密着の医療を展開。能登川病院へも医師を派遣してきた実績があることなどから、市は公募の形を取らずに昴会を指定管理者とする考えで、「3病院の連携で、地域の総合診療体制の充実が図れる」と期待している。



http://www.yomiuri.co.jp/local/mie/news/20140828-OYTNT50113.html
医療従事者の勤務改善 県、支援センター設置
2014年08月29日 読売新聞 三重

 勤務医や看護師の長時間勤務が常態化している状況を改善しようと、県は28日、津市桜橋の県医師会館内に「県医療勤務環境改善支援センター」を置き、業務を県医師会に委託した。各都道府県に支援センターの設置を求める改正医療法の10月施行を前に開設するのは福岡、岐阜県に次いで3番目。


 同センターは、医療の質の向上のため、医療従事者の離職を防いだり、復帰しやすい職場環境を作ったりすることで、1人当たりの負担を軽くするのが目的。社会保険労務士や医療経営コンサルタントらの専門チームを県内の病院に派遣し、労働環境や経営の計画作成に関する助言を行う。

 また、センター内に常勤する社会保険労務士らが電話相談にも応じる。

 県医務国保課によると、県内の看護師数は2012年末で約1万4000人と全国平均を下回っており、結婚や出産、育児などを理由に退職するケースが多い。医師数も全国平均より少なく、1人当たりの勤務時間が長くなっている。

 この日の開所式で、県医師会の青木重孝会長は「医療従事者の勤務環境を良くし、良質な医療を県民に提供したい」とあいさつした。同支援センターの開設時間は平日午前9時~午後5時。問い合わせは(059・253・8879)。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG22H0D_W4A820C1SHB000/
病院で死亡増加 ベッド不足も 「在宅」シフトへ国も動く
2014/8/29 2:00日本経済新聞 電子版

 超高齢化が進むなか、人生の最期をどこで迎えるかは社会的課題だ。国も在宅医療を進めており、病院で亡くなるのが当たり前の時代は変わりつつある。
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 Q 最期を迎える場所についての現状は。

 A 内閣府の2012年調査によると、全国55歳以上の男女を対象とした調査で「治る見込みがない病気になった場合、どこで最期を迎えたいか」の問いに、「自宅」との回答が54.6%で最も多かった。

 しかし現実には病院で死亡する人が年々増加。厚生労働省の統計では、1951年に年間死亡者のうち自宅で亡くなる人の割合が82.5%、病院は9.1%だったが、70年代半ばに逆転。12年にはそれぞれ12.8%、76.3%となった。

 Q 病院のベッド数は足りるのか。

 A 国立社会保障・人口問題研究所の推計では、年間の死亡者数は12年に125万6千人だったのが、ピークの40年には166万9千人に達する。一方で、ベッド数を増やさない政策が続く見通しで、このままでは大量の「介護難民」が生まれかねない。

 Q 国はどのような政策をとっているのか。

 A 厚労省は12年、「施設中心の医療・介護から、住み慣れた場所での生活へのシフト」を掲げた。「生活の場で医療、介護、予防、生活支援、住まいのサービスをトータルかつ継続的に提供する」地域包括ケアシステムの確立を目指す。在宅医療推進はその柱で、一定の条件を満たす在宅医療を行う診療所は、診療報酬を高く設定している。



http://biz-journal.jp/2014/08/post_5853.html?utm_source=nikkan&utm_medium=red&utm_campaign=ctr
ジャーナリズム
ストレス検査義務化が法制化、職場うつの抑制になるか?職場改善面や実効性に疑問の声も

文=海部隆太郎/ジャーナリスト
2014.08.29  Business Journal

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「労働安全衛生法の一部を改正する法律案の概要」(「厚生労働省HP」より)
 職場でのストレスを主因として、うつ病を発症させるビジネスパーソンが増えている。多くの企業を取材する中で、メンタル不調者が1人もいないと断言されたことはない。調査に基づくことではなく感覚的な見方でしかいえないが、大企業、中堅企業、官公庁など、あらゆる業種で職場うつは蔓延中といえる。

 その要因について筆者は5年以上調べてきたが、「断定できない」というのが結論だ。雇用不安や景気情勢など社会的な背景、家庭問題、職場問題など要因は多岐にわたり、それらがさらに細分化され、個々に複合的に絡み合っている。100人いれば100通りの要因がある、といってもいいのではないだろうか。だから、すべてが薬で治せるわけでもないと思うが、複雑な要因が重なる過程では、それらがストレスという状態に変化し、その人の中に蓄積されていく、と考えられる。
 そのストレス度合いを検査することで心の病を防ごうとする強制的な取り組みが、2015年度から始まる。従業員50人以上の企業は年に1回、医師、保健師によるストレス検査を受診希望の従業員に対し実施しなければならない。これは6月に閉会した通常国会で成立した「労働安全衛生法の一部を改正する法律」に明記された項目であり、企業にストレス検査の実施を義務付けた。
 
 50人以上の企業が対象となったのは、産業医の選任が必要とされる企業規模だからである。厚生労働省の原案では、すべての企業を対象にしていたが、自民党の厚労部会で結果管理の悪用が懸念され、50人以下の企業は努力義務となった。また、受診対象者も全員から希望者のみとなった。

●検査の実効性に疑問の声も
 ストレス検査を義務化する厚労省の目的は、職場を原因とする自殺者数を減らすことである。職場でのストレスがうつ病を招き、それが自殺へとつながるケースが多くあったからだ。12年の1年間で、原因が判明した自殺者約2万人のうち、職場を原因とする自殺者は約2500人だった。また、同省は昨年4月に策定した第12次労働災害防止計画において、4年後にはメンタル対策に取り組む企業を80%以上(現状は47%)とする目標を掲げている。こうした目標を達成するためには、ストレス検査を法制化する必要があると同省は考えたのである。
 意識の低い中小企業経営者などに対し法制化でメンタルヘルスに目を向けさせることは、決してマイナスとはいえない。ただ、実効性があるのか、多くの識者が疑問点を指摘する。
 例えば医師でもある亀田高志・産業医大ソリューションズ社長は「医学的には、労働者のストレス状況なりメンタルヘルスの状態をスクリーニング(ふるいわけ)するのは容易なことではない」とは指摘する。
 また、渡部卓・帝京平成大学教授は次のように強調する。
「メンタル不調者を見つけ、あとは医師に任せることが企業の責任になってしまうのではいけない。職場にある問題点を見つけ、働きやすい職場へと改善することに取り組むこと。その姿勢がなければ、職場でのメンタル不調者は減らない」

 今回の法律に罰則規定はないので、対象となる企業がストレス検査を実施しなくても、問題視されるのはコンプライアンスだけ。大手企業はともかくも、中小企業がどこまで取り組めるのか。厚労省安全衛生部は「難しい話ではなく、多額の費用がかかるわけでもない」としているが、「日本にある約380万の中小企業のうち対象となるのは2割程度。その大半は、法律が成立したことも知らない」とメンタルヘルス関連企業の役員は語る。
 企業向けにメンタルチェックなどを提供するEAP(従業員支援プログラム)企業や損害保険会社は、来年度から施行されるストレス検査の義務化を追い風として、新サービスの開発、売り込みに取り組む。「意識の低い経営者に、少しでもメンタルヘルスへの費用負担の必要性を感じてもらえるようになる」(大手EAP企業)といい、中小企業の顧客開拓を行う方針だ。

●企業側が恐れる労働訴訟リスクの増大
 一方、企業が恐れるのは労働訴訟だ。これまでも過重労働でうつ病になり自殺した社員の家族からの訴えで、億単位の賠償を命じられる判決があった。「ただでさえ、企業は不利な状況であり、さらに法律に明記されているストレス検査義務も果たさなかったら、どんな裁判でも勝てるわけがない」と中堅製造業の労務担当者は話す。
 悪意があれば、「自分がうつ病になったのは、何も対応しない会社のせいだ」と訴えることも可能かもしれない。訴訟が怖いからストレス検査を実施するというのでは、職場を原因とするうつ病を減らすという本来の目的を満たすのは困難である。
 今回義務化されたストレス検査では、今後、具体的な検査項目が検討されるが、産業医や保健師がどこまでメンタル分野に対応できるのかという課題も残るため、実際の運用においては混乱を招く懸念もあるといえよう。
(文=海部隆太郎/ジャーナリスト)

  1. 2014/08/29(金) 05:52:17|
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8月27日 

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG27H16_X20C14A8CR8000/
復興支援へ医学部新設 東北医科薬科大 選定へ 文科省審査会
2014/8/27 22:01 日本経済新聞

 東日本大震災からの復興支援のため東北に医学部を新設する構想で、文部科学省の構想審査会(座長・遠藤久夫学習院大学経済学部長)は27日、東北薬科大が改称して設置を目指す「東北医科薬科大」(仙台市)を選ぶ方針を固めた。28日の同審査会で正式に決定する。2016年春に開設する見通し。

 申請していたのは東北薬科大のほか、脳神経疾患研究所(福島県郡山市)と宮城県の3者だった。文科省は、卒業生が東北地方に残り、地域の医師不足に寄与することなどを求めている。

 医学部の新設は1979年の琉球大(沖縄県)以来。医師が増えすぎる懸念があるとして、03年に文部科学省告示で新設の凍結を明示していた。



http://sankei.jp.msn.com/life/news/140827/edc14082719550004-n1.htm
新医学部は東北医科薬科大 文科省有識者会議が方針 復興支援目的
2014.8.27 19:55 産經新聞

 東日本大震災の被災地の医師不足解消を目的に、東北地方に新設が予定されている大学医学部について、有識者でつくる文部科学省の構想審査会が、仙台市の東北薬科大が改称して設置を目指す「東北医科薬科大」を選定する方針を固めたことが27日、分かった。28日の同審査会で正式に決定される見通し。

 政府は医師過剰を招く恐れがあるとして、昭和54年の琉球大を最後に、医学部の新設を認めてこなかったが、震災からの復興支援を目的に、1校だけ新設を認めることにした。

 応募していたのは、東北薬科大のほか、宮城県が目指す「宮城県立医科大(仮称)もしくは宮城大医学部(同)」(宮城県栗原市)と、福島県の総合南東北病院を運営する財団法人が目指す「国際復興記念大(同)」(福島県郡山市)。

 審査会はこれまでに4回の会議を開き、3つの計画について審査してきた。



http://digital.asahi.com/articles/ASG8W667DG8WUTIL03W.html?_requesturl=articles%2FASG8W667DG8WUTIL03W.html&iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG8W667DG8WUTIL03W
医学部新設構想、東北薬科大選定へ 16年度開学目指す
2014年8月27日19時44分 朝日新聞デジタル

 東北地方に新設する大学医学部の構想を審査していた文部科学省の有識者会議は、応募のあった3団体のうち東北薬科大(仙台市)の構想を選ぶ方針を固めた。28日の審査会で正式に決める。2016年度の開学を目指しており、予定通り進めば医学部新設は琉球大以来、37年ぶりとなる。

 会議は「東北地方における医学部設置構想審査会」(座長=遠藤久夫・学習院大経済学部長)。名乗りを上げた宮城県、東北薬科大、脳神経疾患研究所(福島県郡山市)の3団体のうち、どこを設置主体にするか協議してきた。

 東北薬科大の構想では、新たに医学部を設置し、「東北医科薬科大」に改称。1学年の定員は100人。加えて、卒業後に東北で5年間働くことを条件にした東北出身者の「地域枠」20人分を設け、合わせて120人にする計画だ。

 東北の医学部新設は昨年11月、東日本大震災からの復興に向けた被災地医療の充実のため、政府が1校に限り認めると表明。大学や自治体などから構想を募り、5月末に申請を締め切った。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201408/20140828_13019.html
医学部新設 東北薬科大に 文科省審きょう決定
2014年08月28日木曜日 河北新報

 東北への大学医学部新設で、文部科学省の構想審査会(座長・遠藤久夫学習院大経済学部長)が、東北薬科大(仙台市青葉区)が申請した「東北医科薬科大」を選定する方向で調整していることが27日、関係者への取材で分かった。
 28日開かれる審査会第5回会合を経て、文科相が新設先を正式決定する見通し。医学部新設は1979年の琉球大が最後で、37年ぶりになる。
 審査会は医学教育の専門家ら12人で構成。関係者によると、委員の間では宮城県が申請した「宮城大医学部」を推す声もあり、意見が分かれた。審査会は両者とも不十分な点があるとみて、条件を付けた上で東北医科薬科大を選ぶ見込み。
 東北への医学部新設をめぐっては2011年1月、財団法人厚生会仙台厚生病院(青葉区)が構想を発表。東日本大震災後、宮城県や東北市長会などからの要望を踏まえ安倍晋三首相が昨年10月、下村博文文科相に新設の検討を指示した。
 審査会はことし6月に初会合を開催。構想応募書など書類の検討や関係者へのヒアリングなどを重ね、東北薬科大と脳神経疾患研究所(郡山市)、宮城県の3者から提出された構想を絞り込む作業を進めてきた。
 選定された大学は来年3月、大学設置・学校法人審議会に設置認可を申請し、夏ごろに正式に認可される見通し。

[東北薬科大]1939年創立。59年にがん研究所(現・分子生体膜研究所)、62年に大学院をいずれも私立薬科大として初めて設置。2013年には単科薬科大初の付属病院(22診療科、466病床)を仙台市宮城野区に開設した。学科は6年制の薬学科(定員1800人)と4年制の生命薬科学科(定員160人)。卒業生の総数は2万人を超え、東北地方の病院薬剤師の48.3%を同大出身者が占める。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20140827-OYT1T50107.html
ノバルティス、医師71人の旅費510万を負担
2014年08月27日 20時00分 読売新聞

 製薬大手「ノバルティスファーマ」(東京都港区)が、学会に出席した医師71人の旅費計510万円を肩代わりしていたとして、約200社が加盟する「医療用医薬品製造販売業公正取引協議会」は27日、規約違反を理由に同社に指導文書を出す処分を行った。

 同協議会などによると、同社は今年4月、東京都港区で、自社の販売する糖尿病治療薬などを説明する講演会を開き、首都圏以外から出席した糖尿病専門医160人の交通費と宿泊費を負担した。このうち71人は同じ日に千代田区で開かれた学会の総会にも出席していたという。

 規約は景品表示法に基づく業界の自主ルールで、取引を不当に誘引する手段として、医師に金銭などを提供することを禁じている。

 同社は「処分を重く受け止め、再発防止に努める」とコメントしている。



http://www.nikkei.com/article/DGXLAS8TA1T01_X20C14A8TJ1000/
ノバルティス、医師の旅費肩代わりで公取協から指導
2014/8/27 21:29 日本経済新聞

 スイス製薬大手ノバルティスの日本法人は27日、製薬会社を中心に構成される医療用医薬品製造販売業公正取引協議会から、規約違反で指導を受けたと発表した。4月13日に東京で開いた講演会に首都圏外の医師160人が参加し、うち71人が同日開催の別の学会にも参加していた。講演会参加のための交通費と宿泊費の負担が、学会参加の旅費の肩代わりと見なされ、景品類の提供を禁じる規約に抵触するとされた。

 ノバルティスは27日、再発防止策をまとめて公取協に提出した。公取協によると会員企業への指導は今年度2回目。景品類の提供を禁じる規約への抵触例は過去にもあったが、学会の交通費などを肩代わりしたことへの処分は初めてという。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/49431/Default.aspx
ノバルティス 学会期間中の全国講演会で旅費負担 公取協から指導
公開日時 2014/08/28 03:50 ミクスオンライン

ノバルティスファーマは8月27日、糖尿病専門医対象の全国講演会で、同時期の学会に出席した医師の旅費も負担したとして、医療用医薬品製造販売業公正取引協議会(公取協)から指導の措置を受けたと発表した。医療用医薬品の取引を不当に誘引する手段で、医療担当者に景品類を提供したとして、公正競争規約(公競規)第3条(景品類提供の制限の原則)への違反があったと判断された。

対象となったのは、4月13日に、都内のシェラトン都ホテル(東京都品川区)で開催された全国講演会“これからの糖尿病治療戦略を考える”。全国から200人の糖尿病専門医が参加し、首都圏以外から参加した160人の医師の旅費(宿泊費、交通費)を負担した。このうち、71人の医師が都内で開催された第111回日本内科学会(期間:4月11~13日、会場:東京国際フォーラム・東京都千代田区)にも出席していたが、同様に旅費を負担していた。71人の医師の旅費の総額は、510万円。


公競規の運用基準では、研究会・講演会の実施に際し、交通費は実費、宿泊費は社内規定で定められた範囲内での製薬企業の負担が認められている。今回の講演会でも、この点についての逸脱は認められなかったという。
ただ、講演会のターゲットとする医師が、糖尿病専門医であったことから、内科学会へ出席は想定していなかったという。


同社は、再発防止策として、▽全社員への公競規の周知、遵守の徹底、▽社内審査用の資料では、講演会についてのチェックリストを活用、▽MRが講演会に参加する医師を登録、管理するシステムでの、関連学会への参加の項目を追加、▽関連学会の確認、チェックの強化――を行うとしている。


公取協によると、「指導」は公競規第3条違反があったときの処分で、正式な処分である“警告”に準じた措置が行われる。公取協からの文書での通知に加え、会員製薬企業に対し、文書を通じ注意喚起が行われる。ただ、通常製薬企業名は明らかにされないという。本年度は製薬企業への指導は2件目だが、昨年度には1件もなかったとしている。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43627.html
医療消費税への要望、9月上旬に集約- 日医・今村副会長「医療界で1つに」
( 2014年08月27日 19:33 )キャリアブレイン

 日本医師会(日医)は9月上旬までに、社会保険診療への消費税課税についての医療界で統一した見解を取りまとめる方針だ。日医はかねて、消費税の在り方については、医療界でまとまって、政府・与党に要望していきたいとの考えを示している。27日に記者会見した今村聡副会長は、「今、病院団体、歯科医師会や薬剤師会など、さまざまな団体と意見をすり合わせている。近いうちに、1つの要望に取りまとめる」と述べた。【君塚靖】

 この日の会見は、日医の来年度税制改正要望を説明するために開かれた。その中で、消費税については、「消費税率10%引き上げ時において、社会保険診療に対する消費税の非課税制度および医療保険制度における補てんの仕組みを、仕入税額の控除または還付が可能な制度に改めること」などが盛り込まれたが、医療界で調整が続いているため、最終的な要望ではなく、今後、修正する可能性もあるとした。

 消費税に関連して、予防接種や法令に基づく健診などの自由診療については、税率10%引き上げ時には、患者の負担が増えないよう軽減措置を検討するよう求めている。また、消費税の簡易課税制度については、「中小医療機関の事務負担軽減措置として必要不可欠である」として、見直しは慎重に行うことを要望している。

 このほか、「経済財政運営と改革の基本方針2014」(骨太方針)で示された法人税改革をめぐり、法人実効税率を引き下げる方向性が示されたことに対し、「税率引き下げの財源確保のために、地域医療の重要な担い手である医療法人・公益法人などの税負担を増やさないこと」などとけん制している。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/245794/?category=report
中小・赤字法人の課税強化はNG、日医
消費税以外の2015年度「税制改正要望」まとまる

2014年8月27日 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会は8月27日の定例記者会見で、2015年度の「医療に関する税制改正要望」を公表した(資料は、日医のホームページに掲載)。計26項目だが、消費税関連の3項目は確定ではなく、「医療界として一致した意見の取りまとめに向け、作業を進めている段階」(今村聡日医副会長)であり、9月上旬を目途に公表する予定。

 新規項目として、「地域医療の重要な担い手である医療法人・公益法人等の税負担を増やさないこと」を掲げているのが特徴だ。政府が「経済財政運営と改革の基本方針2014」(骨太の方針2104)で、法人税実効税率の引き下げ財源確保のために、中小法人・赤字法人・公益法人等への課税強化が検討されているため、その動きをけん制する要望だ。

 消費税については、税率10%引き上げ時において、「仕入税額の控除または還付が可能な制度に改めること」と記載。その方法としては、免税制度・ゼロ税率・非課税のまま税制による全額還付方式を適用するなど、患者負担を増やさない制度に改善するよう求めている。今回の税制改正要望は、日医の前期の医業税制検討委員会がまとめた税制改正要望を、日医常任理事会が了承した内容。同委員会は、四病院団体協議会は参加しているが、日本歯科医師会、日本薬剤師会などの医療団体は入っていない。

 今村副会長は、「医療界として一致した意見を取りまとめるため、その作業を今、進めている。9月上旬をメドに公表する予定。最終的に今回の要望と同じになるか、修正が入るかは分からない」と説明。「日医が、最終的に取りまとめたら、それに従うという意見も多い」(今村副会長)ため、どんな形で消費税に関する要望をまとめるかについては、「現時点では軽々に言えない」と慎重姿勢を崩さなかった。

 「骨太の方針2104」で、法人税実効税率引き下げの方向性が示されたのを受け、政府税制調査会では、その財源確保のため、中小法人・赤字法人・公益法人等への課税強化が検討課題とされている。

 日医の税制改正要望では、医療法人は、そのほとんどが中小法人であり、その半数近くが赤字経営を余儀なくされていることから、「外形標準課税の対象拡大等により、中小医療法人の税負担を増やさない」「とりわけ、担税力がない赤字医療法人の税負担を、欠損金の繰越控除の縮減等により増やさない」ことなどを要望している。

 また日医などの公益法人については、「非課税範囲の縮小等による課税強化による税負担の増加」を避けるよう求めている。具体策として「利子配当等への課税強化」が検討されているが、それが実施されれば、日医が運営する医師年金などに影響が及ぶからだ。

 消費税については、「仕入税額の控除または還付が可能な制度に改めること」のほか、(1)予防接種や法令に基づく健診などの自由診療は、消費税率10%引き上げ時において、消費税について患者の負担が増えないよう軽減税措置を検討する、(2)消費税の簡易課税制度は中小医療機関の事務負担軽減措置として必要不可欠であることから、その見直しは慎重に行う――の計3項目を盛り込んでいる。



http://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=43628
事故報告、する病院・しない病院で差- 医療機能評価機構が13年年報
( 2014年08月27日 17:23 )キャリアブレイン

 日本医療機能評価機構は27日、「医療事故情報収集等事業」の2013年年報を公表し、これに伴い、東京都内で記者会見を行った。
 13年に報告を受けた医療事故は、前年比167件増の3049件で過去最多だった。04年10月に報告受け付けをスタートしてから制度の周知が進み、参加病院と報告件数は着実に増えている。その一方で、年間の事故報告がゼロの医療機関も、任意参加の医療機関だけでなく、報告義務が課された医療機関にも見られる。【大戸豊】

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 医療事故報告に参加する医療機関は、医療法施行規則で事故の報告が義務付けられている医療機関(国立、自治体、大学など)と、任意で参加する医療機関に分かれている。
 報告義務対象医療機関は13年12月末時点で274機関、13年の報告件数は2708件と過去最高となった。ただ、昨年1件以上事故を報告したのは222機関にとどまり、52機関では報告はゼロだった。100件以上報告する医療機関もある一方で、差が際立つ形となった。
 また、691の医療機関が任意参加となっているが、報告件数は341件だった。報告義務が課されている医療機関とは事情が異なるが、日本医療機能評価機構でも、「(任意参加の)医療機関は増えているが、毎年1件以上を報告してもらうことに大きなハードルがあるように感じている」(後信・医療事故防止事業部長)という。
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 年報には、1年間にわたり事例を収集して分析を行ったテーマ(前向き分析)として、「血液凝固阻止剤、抗血小板剤投与下での観血的医療行為に関連した医療事故」と「血液浄化療法の医療機器に関連した医療事故」のリポートが収められている。
 また、13年に発生した事故について分析を行ったテーマ(後ろ向き分析)として、▽アドレナリンの希釈の呼称に関連した事例▽リツキシマブ製剤投与後のB型肝炎再活性化に関連した事例▽胸腔穿刺や胸腔ドレーン挿入時に左右を取り違えた事例▽医療機関と薬局の連携に関連した医療事故▽薬剤の自動分包機に関連した医療事故▽造血幹細胞移植に関するABO式血液型の誤認▽はさみを使用した際、誤って患者の皮膚や医療材料等を傷つけた事例-についてのリポートが掲載されている。



http://mainichi.jp/area/miyazaki/news/20140827ddlk45010281000c.html
宮崎市:医療費申請を放置 助成できず男性に謝罪 /宮崎
毎日新聞 2014年08月27日 地方版

 宮崎市の医療費助成事務担当職員が、高額療養費の支給申請手続きを長期間放置し、受診男性が支給を受けられなかったことが26日分かった。市は7月、男性に支給額相当分約6300円を支払い謝罪した。市は職員が担当した他の申請に不備がないか調べている。

 市によると、男性は2011年8月、未就学の子供と医療機関を受診。市こども課の担当職員は12年6月、「世帯分をまとめて療養費申請できる」と男性の健康保険組合から連絡を受けた。ところが男性に伝えたのは13年4月。男性は同5月に申請したが、職員は申請書を11月まで組合へ提出しなかった。

 申請期限が13年8月だったため、組合は支払いを拒否。その後、男性は複数回問い合わせたが、職員は「いずれ振り込まれる」と話していた。今年4月、男性が職員の上司に相談して発覚した。職員は「失念していた」と説明しているという。

 市は、原因究明など詳細な調査結果を年内にも市議会へ報告する予定。【門田陽介】



http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20140827_7
ドクターヘリ出動51%増 本県、4~7月前年同期比
岩手日報 (2014/08/27)

 県ドクターヘリ運航調整委員会の事例検証部会は26日、矢巾町西徳田の岩手医大矢巾キャンパスで開かれ、4月1日~7月31日の出動件数が前年同期に比べ51・9%増えていることが報告された。ドクターヘリ導入から3年目に入り、運用ノウハウが定着した一方、重複要請への対応や、防災ヘリとの連携の必要性など課題が挙げられた。

 県や各消防本部、医療関係者ら約140人が参加。県によると、4~7月の本県のドクターヘリの要請件数は206件で、前年同期比71件増。出動件数は161件で、同55件増えた。

 ドクターヘリは2012年5月に導入した。県高度救命救急センターの大間々真一特任講師は「事例を重ねるうちに消防本部や医療機関の間で運用について意思疎通が進み、ヘリを活用しやすくなっている」と分析する。

 出動中に別の要請が入るなど、活用増に伴う要請の重複で対応できなかったケースは22件に上った。前年同期の18件を上回った。



http://diamond.jp/articles/-/58284
知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴 【第78回】
医療保険の給付金を左右する医師の「診断書」
スムーズに発行してもらうための3つのポイント

早川幸子 [フリーライター]
2014年8月28日 ダイヤモンド オンライン

 日本人ほど保険好きな国民はいないと言われている。

 スイス再保険会社(スイス・リー)のシグマ調査「2013年の世界の保険」によると、世界全体の生命保険料収入は2兆6080億ドル。そのうち、日本人が負担している保険料は4230億ドルで、全体の16.2%を占めている。

 実際、日本人の生命保険加入率は、世界でも飛びぬけて高い。死亡時の保障を得るための生命保険は90.5%、病気やケガの保障をする医療保険(医療特約)は92.4%の世帯が加入している。1年間に払い込む生命保険料の平均は、1世帯あたり41.6万円で、年収の8%にも及んでいるのだ(生命保険文化センター『平成24年度生命保険に関する全国実態調査』より)。

保険金請求をイメージして
保険に加入しているか?

 だが、これだけ加入率が高いにもかかわらず、保険金や給付金を受け取るときのことまでイメージして、保険に加入している人は少ないのではないだろうか。そのため、いざ、請求する段になって「こんなはずではなかった」と戸惑うことも多いようだ。

 とくに、医療保険の給付金請求に必要な「医師の診断書」をめぐっては、「担当医が忙しくて、なかなか書いてもらえない」「診断書の書き方ひとつで、給付金の支払いに影響が出る」などの問題が以前から指摘されている。

 8月21日、東京・千代田区で、「NPO法人がんと暮らしを考える会」が、この診断書に関する学習会を開催。保険金請求をスムーズに行うためには、現状をどのように改善すればいいのかについて、医師、患者、保険代理店職員などが意見交換を行った。

「がんと暮らしを考える会」は、がん患者の経済的問題や就労問題の解決を目指して、医療機関と協同で患者やその家族を支援している団体だ。定期的に学習会を開催したり、がん患者が利用できる公的な健康保険や障害年金、民間の保険の保障を検索できる「がん制度ドック」というサイトを運営している。

 代表の賢見卓也さんは、学習会開催の理由を次のように話す。

「せっかく民間の医療保険やがん保険に加入していても、使いこなせていない人は案外多いようです。中でも、診断書は給付金請求を左右する重要なポイントです。民間の保険を最大限に活用するには、どうすればいいのか。そんなことを考えるために、『診断書』についての学習会を開催しました」

 今回は、この「がんと暮らしを考える会」の学習会から見えてきた、「診断書」が現状で抱える問題点、その解決策について紹介したい。

民間医療保険の給付金は
請求しないともらえない

 民間の医療保険やがん保険に入っていれば、入院や手術をしたときに必ず給付金を受け取れるというものではない。

 給付金の受け取りには、さまざまな条件があり、「治療が目的であること」「保障開始日以降にかかった病気やケガ」など、「約款」に定められた条件を満たさないと、たとえ入院や手術をしても給付を受けることはできないのだ。たとえば、治療を伴わない検査入院や人間ドック、美容整形手術、介護を目的とした入院などは対象外だ。

 では、「約款」に定められた病気やケガで入院、手術をしたら、保険会社はすぐにお金を振り込んでもらえるのだろうか。残念ながら、そうでもない。

 保険会社は、加入者がいつ、どこで入院や手術をしたかまでは把握できないので、契約者みずからが保険会社に対して請求しなければならないのだ。

 医療保険やがん保険の給付金を請求する場合は、「給付金等請求書」に必要事項を記載して、医師に記載してもらう「入院・手術等証明書(診断書)」と医療機関が発行した「診療報酬明細書(領収書)」を添えて、保険会社に提出する。

 保険会社は、これらの書類をもとに保険金や給付金の支払いを判断するが、中でも重要なのが「診断書」だ。

 民間の保険は、それぞれの契約者が支払った保険料(掛け金)を集めて、保険事故(病気やケガ、死亡など)の対象になった人に給付金を支払う助け合いの仕組みで成り立っている。

 その保険料は、年齢や性別、厚生労働省の各種データなどから、加入者が一定の割合で保険事故に合うことを前提にして決めている。病気やケガをする確率の高い人ばかりが保険に加入すると、契約者同士の公平性を保つのが難しくなるため、保険会社は健康状態のよくない人の加入を断ったり、保険料を割高にするなどの特別条件をつけて契約を引き受ける、といったことを行っている。

 ところが、中には「どうしても保険に入りたいから」と、契約時に病歴を隠したり、嘘をついたりして保険に加入する人もいるようだ。これを「告知義務違反」というが、こうした人に保険金や給付金を払ってしまうと、当初の保険料計算の前提が崩れて、契約者全体の支払いに支障をきたす恐れもある。

 支払った保険料は個人のものではなく、契約者全体の共有の財産なので、不正請求などで侵害されることを避けるために、保険金や給付金の支払い時には慎重な審査が行われている。

 診断書は、加入者が「どのような病気やケガで入院・手術をしたのか」といったことを確認するとともに、「加入時に告知義務違反はしていないか」を見極める重要な役割を果たしているのだ。

 だが、診断書の記入作業は、日々の診療に忙しい医師にとって、負担に感じるものでもあるようだ。

診療に忙しい医師にとって
診断書の記載は負担になっている

 前述の「がんと暮らしを考える会」の学習会でも、参加していた医師が「治療内容を詳しく書いてほしいと求められることがありますが、どこまでの情報が必要なのか迷うこともしばしば」だと診断書への疑問を投げかけていた。

 民間保険に必要な診断書は、業界で統一した書式があるわけではない。保険会社ごとに様式が異なっており、記述内容もさまざまだ。選択方式やチェック方式なら判断しやすいが、医師が記述しなければならない欄もあり、書き上げるには案外時間がかかる。

 保険会社によっては、記述欄を減らしたり、記入にあたっての留意点などを添付して、診断書に工夫をしているところもある。

 また、医療機関側でも、民間保険の診断書のフォームを作成したり、診断書作成専門の事務職員を配置するなどで、医師の負担を減らしている病院もあるようだ。

 だが、すべての保険会社や病院が、診断書作成の負担軽減に取り組んでいるわけではないので、医師自らが診断書を手書きしているケースも多い。それでも、「患者さんのためだから」と、忙しいなかでも時間を見つけて書いているのが実情だ。

 そこで、医師に診断書の記述をお願いするときは、たんに書類を渡すだけはなく、次のようなことに注意してみよう。

・氏名、生年月日など、患者自身でも分かることは先に記入して、医師の負担を少しでも減らす
・記述欄については、必要な情報の具体例などを添えたメモをつける
・いつまでに必要だという締め切りを伝える

 この3つをするだけでも、医師の負担はずいぶんと軽くなり、診断書の発行がスムーズになる可能性が高い。

 民間の医療保険に複数加入している場合は、診断書もそれぞれに必要になるが、診断書のコピーでも申請を受け付けてくれる保険会社が増えている。コピーを使えば、医師には1枚だけ記入してもらえばいいので手間が省ける。

 ただし、コピーでは請求できない保険会社や保険の種類もあるので、事前に確認を。前述したように、診断書の記述内容は各社異なるので、比較してみて、すべての情報が入っている会社の診断書を医師に書いてもらうことも大切だ。

 診断書の作成費用は、医療機関にもよるが1通あたり5000~1万円程度。何枚も書いてもらうと診断書代もかかるので、その点でもコピーを上手に活用するといいだろう。

入院給付金の請求は
診断書不要のケースも

 苦労して診断書を手に入れても、1泊2日などの短期入院だともらえる給付金が少なく、診断書代で受け取った給付金が相殺されてしまうこともある。

 ただし、手術を伴わない入院給付金の請求なら、医療機関が発行する領収書や診療報酬明細書、退院証明書のいずれかがあれば、診断書なしでも給付金の簡易請求ができる保険会社が増えている。

 2週間以内の入院、退院済みであること、手術をしていない、部位不担保条件が摘要されていないなど、保険会社ごとにいくつかの条件はあるものの、診断書なしでも給付金請求できる場合もあるので、自分が加入している保険会社に確認してみよう。

 ただし、日本の公的な健康保険には、医療費が高額になった場合の負担を軽減する高額療養費、会社員が病気やケガで仕事を休んだときの傷病手当金などの制度もある。アメリカのように莫大な医療費がかかるわけではないので、必ずしも民間の保険に入らなければいけないわけではない。

 給付金請求の煩わしさを考えれば、病気やケガの治療費は、わざわざコストをかけて保険に加入するのではなく、貯蓄を増やすことで備えるという考え方もありだ。

 それでも医療費は保険で備えるという選択をするのなら、自分の保険の保障内容と、給付条件は確認しておこう。

 医療保険は、加入することが目的ではない。万一の病気やケガによる経済的リスクをカバーするためのものだ。入ったことで安心せずに、日頃から給付を受けるときのこともイメージして、準備をしておきたい。



http://www.yomiuri.co.jp/local/hiroshima/news/20140827-OYTNT50314.html
被災医師 住民支える
2014年08月28日 読売新聞 広島

 ◇土砂災害発生翌日から避難所で診療

 広島市の土砂災害で避難した住民が暮らす同市安佐南区の市立梅林小で、近くの医師桑原正彦さん(77)が、発生翌日からボランティア診療を続けている。地域で長年医院を営み、校医も務める「先生」は、自宅が被災しながらも駆けつけた。避難所生活が1週間となり、疲れが目立つ住民らを支えている。(松田祐哉)

 20日午前3時頃、同区八木3の自宅で、竜巻のような轟音ごうおんに気付いて目覚めた。2階の窓を開けて見下ろすと、長い木が1階の壁に突き刺さり、周囲の家々は倒壊していた。

 夫婦で避難せずにおびえていたところ、夕方、助けに来た警察官に手伝ってもらって車いすの妻を1階に降ろし、同校近くの医院に逃げた。避難所になった同校に、日頃診察している子どもらを含め住民が次々やって来たのを知り、同校から「健康上の不安を抱える人が多い」と相談もされた。

 桑原家が八木地区に診療所を構えたのは江戸時代。以来260年にわたって地域医療を支えてきた。6代目の桑原さんも40年余り住民を診察。「私の務めだから」。保健室でボランティア診療をすることにした。

 「先生、もう体がだるくて」。訪れた住民の手をそっと引き寄せ、脈を診る。「食事はちゃんととっていますか」。丁寧に問い、治療法を見極め、助言する。医院の仕事の合間、毎日午後1~4時頃診察し、多い日は20人以上が訪れる。

 27日、同校での避難生活から自宅に戻っていた高下ヤス子さん(72)が、「朝から熱が下がらなくて」と保健室を訪れた。「病院に行こうにも、電車が動いていない。土砂崩れがまた起きるんじゃないかとストレスがたまっていた。先生に話を聞いてもらってよかった」と安心した表情で話した。

 「家が半分流された。収入もないし、どうしたら……」。点滴を打ってもらいながら涙を流す患者もいる。「地域の患者を見守る仕事ですから」。桑原さんは、そうした悩みにもじっと耳を傾ける。

 避難所では住民の体力が落ち、集団生活で腸炎などの感染症が目立ち始めたという。「これからは被災した子どもに、しっかり心のケアをしないと」


  1. 2014/08/28(木) 06:04:36|
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8月26日 

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43624.html
「救急医療体制が弱い」、埼玉県の課題集約- “市民委員”がワークショップ
( 2014年08月26日 20:20 ) キャリアブレイン

 救急医療体制が弱く、医療機関の人員も不足している―。埼玉県が抱える医療の課題について、市民団体の関係者や大学生らの“市民委員”が話し合う会議が26日、さいたま市内で開かれた。委員らは3つのグループに分かれ、医療を受ける側の目線で、現状の問題点や改善すべき事項を挙げた。【新井哉】

 この会議は、昨年1月に埼玉県久喜市の男性が救急搬送時に病院から36回断られて死亡した事案などを受けて設置されたもので、今年5月から3回にわたり、救急や在宅医療にかかわる医師らから意見を聞くなどしてきた。

 4回目となった同日の会議では、これまでの議論や検証を踏まえ、委員の意見を集約するためのワークショップを実施した。日ごろから感じたり、不十分だと思ったりしている県内の医療提供体制の問題点などを集約することで、効果的な政策提案につなげる狙いがあるという。

 委員らは、伊関友伸委員(城西大経営学部教授)から明治時代に県と議会の対立によって「県立医学校」の予算案が否決されたり、県立病院が廃院となったりした歴史的な経緯や、75歳以上の高齢者の人口推計などの説明を受けた後、グループごとに「在宅医療の支援が不十分」「救急車の適正利用ができていない」といった課題をカードに書き込んだ。

 「医療の質」や「薬」、「教育」などの項目ごとにカードを整理した後、グループの代表者が集約した課題を発表。「よりよい病院で研修を受けようと、医師が東京都内の病院に出てしまう」といった教育体制の問題点のほか、「命にかかわる順にホームページに掲載してほしい」と情報提供の改善を求める意見も出た。

 今回集約した課題などについては、来月16日に開催される会合で、グループごとに改善策や政策を提案する見通しで、今年度内に県に対する提言を取りまとめるという。



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1408/1408069.html
広島土砂災害の避難所に段ボール製簡易ベッドを
日本血栓止血学会がVTE予防を呼びかけ

[2014年8月26日] Medical Tribune / MT Pro

 避難所での雑魚寝生活は,静脈血栓塞栓症(VTE)〔深部静脈血栓症/肺塞栓症(DVT/PE)〕を招きやすい。日本血栓止血学会の榛沢和彦氏(新潟大学大学院医歯学総合研究科講師)は,8月25日に都内で開かれた「世界血栓症デー(World Thrombosis Day)」記者会見・血栓症プレスセミナーで,広島市北部で発生した土砂災害の避難者の健康を守るため,避難所に段ボール製の簡易ベッドを入れるよう呼びかけた。

避難所の環境がVTEの引き金に

 広島市北部で8月20日に起きた土砂災害は,発生から6日目の8月25日現在で死者54人,行方不明者28人を出す大規模な災害となった。政府は,東日本大震災などと同じ「激甚災害」に指定する方針を明らかにしている。難を逃れ避難所での生活を余儀なくされている人に健康上の問題として懸念されるのがVTEである。

 VTEは,長時間,同じ姿勢のまま動かないことが原因の1つと考えられ,最悪の場合は死に至る。避難所では,床に直接または薄いマットや畳などの上に布団を敷き,その周辺に荷物を置いて生活している。他人と同居するストレスに加え,周囲の人に気を遣って極力移動しない,トイレに行く回数を気にして水分補給も十分にしないことなどにより,VTEを発症する条件が整ってしまう。

欧米で問題にならない秘密は「ベッド」

 一般的に欧米におけるVTEの発症率は日本の3〜10倍といわれているが,欧米では避難所生活でVTEが問題になる(VTEリスクが上がる)ことはないという。榛沢氏はその理由として,雑魚寝状態の日本と違い,欧米では簡易ベッドが用意されていることを挙げた。

 実際,1940年代(第二次世界大戦中)のロンドンで,地下鉄ホームでベッドなしの避難生活を余儀なくされた人々の間でVTEによる死亡が増えたことが問題となり,地下避難所に仮設ベッドを導入,それによってVTEが減ったと報告されている。

 2004年に起きた新潟中越地震から避難所での診療に当たってきた同氏は,広島土砂災害の避難所の様子について「新潟中越地震,2007年の能登半島地震,2011年の東日本大震災そして今回と,避難所の環境は何も改善されていない」と指摘し,広島土砂災害の避難所に段ボール製の簡易ベッド(写真)を導入することを提案している。

発災から1〜2週は特に血栓に注意

 また,VTEを予防するには,避難所の環境整備だけでなく避難者自身が積極的に予防に取り組まなければならないという。妊婦や中高年女性,手術後,寝たきり,脚のけが(打撲を含む)がある人などはVTEリスクが高いため,特に注意が必要である。榛沢氏は,避難者自身でできる対策として①昼間は起きて歩く②定期的でこまめな水分摂取③トイレを我慢しない④可能なら弾性ストッキングやスポーツ用のふくらはぎサポーターを着用⑤脚にむくみや痛みを感じたらすぐ医療班に連絡−などを挙げた。同学会では広島の避難者に向けたチラシを作成し,VTEへの注意を呼びかけている。

 これまでの震災避難者の調査では,震災から数年たっても脚の血栓が残り,PEや脳卒中,心筋梗塞の原因になっているという。同氏は「雑魚寝の避難所や車中泊では3日以上で脚,特にふくらはぎの静脈に血栓ができやすくなる。最も血栓の発生が多い時期は発災後7〜14日。明日(8月26日)で発災から7日目を迎える広島土砂災害の避難者では,これからがVTE予防の重要な時期となる」とし,行政も避難者も予防に取り組むよう求めた。

 なお,同氏らは8月26日から現地入りし,許可が取れた避難所に段ボール簡易ベッドを設置するという。

(小島 領平)



http://mainichi.jp/shimen/news/20140826dde041040017000c.html
広島土砂災害:地元の患者、放っておけぬ 被災医師父子が奮闘
毎日新聞 2014年08月26日 東京夕刊

 広島市の土砂災害で最大の避難所になっている市立梅林小学校(安佐南区)で、近くに医院を構える桑原正彦さん(77)と長男健太郎さん(48)の医師父子がボランティアで被災者の診療や健康相談をしている。同地区で約260年にわたって医師だった家系だ。自らの自宅も1階が土砂で埋まったが、「地域を担ってきた責任がある。できることを尽くしたい」と活動している。【大森治幸】

 「避難している人たちの健康状態を診てください」

 同じ地区の山側にあった自宅が被災し、小学校近くの自らの医院に避難していた桑原さん親子に、災害翌日の21日、学校側から依頼があった。

 「ぜひ行きましょう」。二つ返事で快諾した。桑原さんは「地元の医療を担ってきた者としての義務だと思った」と振り返る。その日から毎日、医院の昼休みにあたる午後1〜3時ごろ、梅林小学校の保健室に出向いて診療を続ける。市中心部の広島市民病院に勤める健太郎さんも、非番の日に活動を手伝っている。

 桑原さんは代々医師の家系で、開業は1750年ごろの江戸時代という。現在開設している医院は同校から目と鼻の先。近所の縁から、子供たちの健康診断をする同校の校医も務めてきた。

 保健室には、避難の際にけがをした人や復旧作業中に熱中症になった人、持病用の薬が切れてしまった人たちなどが次々と訪れる。ありあわせのA4サイズの紙が臨時のカルテで、患者の症状などを書き取っている。

 避難中にガラスで足首を切って別の病院で6針を縫ったパート従業員の石原勝さん(63)は、経過を桑原さんに診てもらっているが、「避難所と同じ屋根の下で診てもらえるのは安心だ。遠くまで行かなくて助かる」と感謝する。

 桑原さんは「地元の人たちが苦しんでいるのを放っておくわけにはいかない。必要としている被災者の人がいる限りは続けたい」。校内で子供の心的外傷後ストレス障害(PTSD)の予防法などを保護者に伝えることにも力を入れる健太郎さんは「父の姿を見ていたらじっとしていられなくなった」と話している。



http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014082600565
患者家族にうその手紙=市立病院副院長を処分-岡山
(2014/08/26-15:41)時事通信

 岡山市立総合医療センターは26日、市立せのお病院の50代の男性副院長が、患者の家族に虚偽の内容の不適切な手紙を送付したとして停職3カ月の処分にしたと発表した。副院長は同日付で辞職した。
 同センターによると、副院長は、3月末まで勤務していた市立市民病院に入院していた患者の家族に「病気が悪くなったのは○○医師の責任です。このままだとますます悪くなります。もう黙っておけないスタッフより」などと、虚偽の内容を記した手紙を7月6日付で送付した。
 患者家族から相談を受けた同センターが調査を進めたところ、副院長が市民病院の電子カルテを閲覧していたことが発覚。事情を聞いたところ、手紙送付を認め、「事実と異なることを書いてしまった。申し訳ないことをした」と話したという。同センターは患者の経過確認のため、副院長が市民病院を異動後も、電子カルテにアクセスできるIDを渡していたという。
 せのお病院の津下宏院長の話 医師らに対し、倫理観を持つよう注意する。



http://sankei.jp.msn.com/region/news/140827/oky14082702060001-n1.htm
市立病院副院長を懲戒 患者家族に中傷の手紙 岡山市
2014.8.27 02:06 産經新聞

 岡山市立総合医療センターは26日、市立市民病院を中傷する匿名の手紙を患者家族に送ったとして、同市立せのお病院(同市南区)の50代の副院長を停職3カ月の懲戒処分にしたと発表した。同センターの就業規則違反などによる処分で同日付。副院長は同日付で依願退職した。

 同センターによると、副院長は3月まで勤務していた市民病院の入院患者宅に先月6日、「病気が悪くなったのは○○医師の責任です。病院は隠蔽(いんぺい)しようとしている」「このままだとますます悪くなります」などと書いた手紙を匿名で送っていた。

 患者の家族からの通報で、同病院が電子カルテの閲覧履歴を確認し、副院長が浮上。聞き取り調査で事実を認め、「申し訳ないことをした」と話したという。同センターは「市民病院を誹謗(ひぼう)し、医師を中傷するのはあってはならない反社会的行為。法人の信用を失わしめる」と処分理由を説明した。法的措置は考えていないという。

 市民病院とせのお病院は今年4月から地方独立行政法人市立総合医療センターに移行している。

 また、同日付で医師の指示がないのに自分の長男や義母のX線、CT画像撮影を行った同病院の40代放射線技師を停職1カ月の懲戒処分にした。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43626.html
医療費の水準、最高は福岡- 最も低い千葉との差は1.38倍に縮まる
( 2014年08月26日 21:40 )キャリアブレイン

 厚生労働省は26日、2012年度の医療費の地域差の分析結果を公表した。都道府県ごとの一人当たりの医療費を、年齢構成による差を補正して指数化した「地域差指数」が最も高かったのは福岡で、全国平均を1とした場合に1.208だった。一方、最も低かったのは千葉の0.874。2県の順番は前年度と変わらず、その差は1.39倍から1.38倍に縮まった。【佐藤貴彦】

 地域差指数の基となっているのは、市町村国民健康保険と後期高齢者医療制度の情報。指数が1より高いほど、医療費の水準が高いことになる。福岡の次に高かったのは高知(1.161)で、以下は長崎(1.159)、佐賀(1.158)、北海道(1.155)などと続いた。一方、千葉の次に低かったのは新潟(0.877)で、静岡(0.881)、長野(0.889)、茨城(0.893)も低かった。

 指数を市町村国保だけで見ると、最高は佐賀(1.182)、最低は茨城(0.896)。2県も前年度と順番が変わらず、差は1.33倍から1.32倍に縮まった。一方、後期高齢者医療制度だけの場合は、最高が前年度と変わらず福岡(1.243)なのに対し、最低は、岩手から新潟(0.811)に入れ替わった。最高と最低の差は、前年度の1.54倍から1.53倍になった。

 指数の算出に当たり、年齢構成による影響を補正するのは、高齢者が多いほど医療費が高くなる傾向があるため。年齢構成による影響を補正しない医療費の実績は12年度、一人当たりの最高が、高知の62万5000円。最低は千葉県の40万1000円で、全国平均は48万7000円だった。

 市町村国保だけならば、平均は31万円で、最高が山口(38万3000円)、最低が沖縄(26万6000円)。後期高齢者医療制度のみでは、平均は90万5000円で、最高が福岡(115万5000円)、最低が新潟(72万9000円)。



http://www.sankeibiz.jp/econome/news/140827/ecc1408270500001-n1.htm
医療費、今年度40兆円超も 13年度概算、11年連続最高
2014.8.27 05:00 Sankei Biz

 厚生労働省は26日、2013年度に病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた医療費が概算で39兆3000億円となり、11年連続で過去最高を更新したと発表した。前年度と比べ8000億円増え、伸び率は2.2%。高齢化に加え、医療技術の高度化も影響した。このペースが続けば14年度にも40兆円に届く可能性がある。

 12年度の医療費の地域差分析も公表。都道府県別の1人当たり医療費が最も高い高知県と最も低い千葉県では1.5倍超の開きがあった。

 政府は医療費抑制のため入院治療から在宅医療への移行を促し、都道府県ごとの医療費支出目標を15年度から導入することを目指している。医療費の膨張は国の財政を圧迫しており実効性ある対策が求められそうだ。

 13年度の1人当たりの医療費は前年度から7000円増え30万8000円。75歳未満が3000円増の20万7000円だったのに対し、75歳以上は1万2000円増の92万7000円と大きく膨らんだ。

 医療費を診療別にみると、外来と調剤が20兆6000億円で全体の52.6%を占めた。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF26H0D_W4A820C1000000/
医療費39.3兆円、高齢化で最高更新 13年度2.2%増
2014/8/26 15:40 日本経済新聞

 厚生労働省は26日、2013年度の概算の医療費が前年度比2.2%増の39兆3千億円になったと発表した。11年連続で増え、過去最高を更新した。受診頻度が多い高齢者が増えたのに加え、先進的な薬や手術などを使うなど医療の高度化もあり、費用が増えている。

 概算医療費は労働災害や全額自費の自由診療などを除いた医療費の速報値。1人あたりの医療費は約30万8千円で、やはり過去最高となった。

 75歳以上の医療費は1人あたり92万7千円で、74歳以下の4.5倍近い。医療費の単価にあたる1日あたり医療費は1万5213円で、3.1%増えた。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS26H01_W4A820C1MM0000/
安心のコストなお拡大 厚労予算、過去最大に
2014/8/26 12:11 日本経済新聞

 厚生労働省は26日、2015年度予算の概算要求を自民党厚生労働部会に示した。要求額は高齢化に伴う社会保障費の自然増8155億円を含め、今年度当初予算(30兆7430億円)に比べ3%増の31兆6688億円で、過去最大となった。保育所の待機児童対策に6200億円を計上。成長戦略や地方創生に重点配分する特別枠には女性の活躍推進など2443億円を盛り込んだ。

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 他省庁の概算要求もほぼ固まり、すべての省庁の要求総額は今年度当初予算(95兆8823億円)に比べ約6兆円増の101兆円程度に達する見通し。年末の予算編成に向け、財務省が要求内容を絞り込む。国の予算全体の3割を占める社会保障費の伸びをどのように抑えるかが焦点となる。

 社会保障費が大半を占める厚労省予算が要求段階で30兆円を超えたのは3年連続。特別枠分を除く内訳をみると、医療は今年度当初比2%増の11兆1352億円。高齢化だけでなく、技術の高度化で治療費が伸びる。年金も2%増の10兆9591億円。国が給付額の半分を負担している基礎年金の受給者が増えているためだ。介護は5%増の2兆7618億円。

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 特別枠には、地方自治体と連携した雇用の創出に366億円を計上した。企業の女性登用を促す目標や行動計画を定めた企業に最大20万円の助成金を出す制度も盛った。医療分野の研究開発に512億円、再生医療の実用化などに54億円を求める。患者の希望で保険診療と保険外診療を組み合わせて受けられる「患者申し出療養」の創設に向け、海外事例の調査費なども盛り込んだ。

 15年10月に消費税率を10%に引き上げるかどうかが決まっていないため、要求では消費増税を前提とした子ども・子育て支援の充実や、財政が厳しい国民健康保険への国費投入など1.8兆円強(地方負担含む)分は「事項要求」とした。

 事項要求の扱いは年末の予算編成までに決定する。今年度予算では8%への消費増税が予算要求後に決まり、結果として当初予算は要求額を1800億円上回った。

 厚労省以外も増額要求が相次ぐ見通し。公共事業費が多くを占める国土交通省は今年度当初比16%増の6.6兆円強を要求する。小中一貫教育を推進する文部科学省は10%増の5.9兆円程度、農林水産省は14%増の2.6兆円強とする。島しょ防衛強化のため防衛省も3%増で、過去最大の5兆円強を求める。

 総務省は地方交付税交付金を減額要求する方針だ。景気回復による地方税収の回復を受け、国から地方自治体への財政支援を16兆円程度に縮小できると見込むからだ。

 財政難で政府は毎年度、多額の赤字国債を発行している。債務残高は増え続けているため、財務省は国債の元利払い費を今年度当初予算(23兆2702億円)より多い26兆円程度を要求する。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/245268/?category=report
東大が説明会、「不満残るも、ほぼ満足」
不正疑惑に不安抱く学生の要望で「臨床研究を考える会」

2014年8月26日 橋本佳子(m3.com編集長)

 東京大学医学部・医学系研究科は8月25日、同大医学部生を対象に、「臨床研究について考える会」を開催した。相次ぐ臨床研究をめぐる不正疑惑に対し、医学部医学科6年生の岡崎幸治氏らが、公開質問状を出し、学生向けの説明会の開催を要望していた(『東大総長の回答、「残念」と医学生』を参照)。

 考える会は医学部生限定で、非公開。終了後、岡崎氏のほか、公開質問状に名を連ねた、木村悠哉氏、斎藤宏章氏、吉田礼氏の計4氏が取材に応じ、異口同音に、「大学側は、真摯に学生に向き合おうという姿勢だった。不満が残る部分があるものの、おおむね目的は達成し、ほぼ満足」との感想を述べた。大学側は当初、「臨床研究に関する説明会」と案内していたが、「臨床研究について考える会」との名称に変わった。医学部長の宮園浩平氏からは、「今後の臨床研究の在り方について、学生の意見も聞きたい」との趣旨説明があったという。

 「ほぼ満足」の理由は、岡崎氏らが公開質問状を提出したのは、不正疑惑についてマスコミを通じて耳にするだけで、大学側から直接説明を聞きたいと考えたことがきっかけであり、それが実現したからだ。十分な質問の時間もあった上、今後の不正防止対策の具体策が示された。東大では9月中にも、COIマネジメントを徹底するため、チェックリストで各研究者が確認する方式を導入する予定だという。

 出席した医学部生は約40人。岡崎氏らは、夏休み明け初日のため、もっと少ないと思っていた一方、大学側はもう少し多くの出席者を期待していたようだ。学生の要望を機に開いた会だが、宮園医学部長からは、会の開催を前向きに捉え、「医学部生全員に臨床研究について考える機会を持ってもらいたい」との発言があり、今後、倫理教育の一環として、今回のような会を開いていく方針が示された。

 一方、「不満」の第一は、岡崎氏らは、降圧薬ディオバンの「VART研究」、白血病治療薬の「SIGN研究」、アルツハイマー病の「J-ADNI研究」という、いずれも東大医学部の教授がかかわった3つの臨床研究に関する説明を求めていたが、「VART研究」の説明がなかったこと。「VART研究」は現東大教授が千葉大時代に行われたため、「東大からの意見はない」ことなどが理由だという。

 「先生方が学生に真摯に向き合う様子を社会に見てもらうことが、東大医学部の信頼回復につながる」(岡崎氏)と考えていたため、公開での開催を求めたものの、「非公開」だった点も不満な点だ。大学側は、学部学生への倫理教育の一環と捉えていたため、参加に当たっては、学生証の提示を求めた。静止画の撮影、録画、録音も禁止された。

 さらに、各研究に携わった教授からの説明を求めていたが、実際には「SIGN研究」は、予備調査委員会委員長の斎藤延人氏(東大病院副院長)、「J-ADNI研究」は、予備調査委員会委員長の岩中督氏(東大病院副院長)がそれぞれ説明。この点については、当初「不満」だったが、会の後は「ほぼ満足」に変わっている。

 両調査とも、この6月に報告書をまとめた(『J-ADNI「見解の相違」で混乱、「改ざんなし」東大調査委』を参照)。岡崎氏らは、報告書を読み上げるだけの説明にとどまることも想定していたが、実際には斎藤、岩中の両副院長とも、約20分間、学生向けに分かりやすく説明。研究を知らない学生にとっては「噛み砕いた説明」、既に知っている学生には、「報告書以上の内容はなかった」との感想だが、当事者による説明よりも、公平な説明を聞けたのではないかと、学生らは見る。


右から、東京大学医学部医学科6年生の岡崎幸治氏、斎藤宏章氏、吉田礼氏、木村悠哉氏。
 グループディスカッションも実施

 「臨床研究について考える会」は、午後5時から開始。当初、1時間30分の予定だったが、約2時間に上った。

 大学側の参加者は、宮園医学部長、門脇孝病院長、斎藤氏と岩中氏の両副院長の4人。医学部生は、5、6年生を中心に約40人。

 まず、斎藤副院長が「SIGN研究」を、岩中副院長が「J-ADNI研究」をそれぞれ説明、門脇病院長が臨床研究の基本を解説した。持ち時間は各20分。その後、約40人が5つのグループに分かれ、説明・解説への感想や疑問、さらには臨床研究の改善点を約15分ディスカッションし、それを踏まえ、残る約45分間、質疑応答するという流れだった。

 門脇病院長は、医学の発展には臨床研究が必要であることを説明、研究実施に当たっては、「倫理性、COIマネジメント、正確性」を担保することが重要だとした。その上で、日本における臨床研究の問題点として、COIマネジメントをチェックする組織の不在や、研究資金確保の在り方を挙げた。研究資金については、(1)企業の奨学寄付金、(2)複数の企業が拠出し合う基金方式、(3)公的資金――などがあるとし、(1)の問題点などを説明したという。

 医学部生のCOIマネジメントへの関心高く

 医学部生らからは、多様な意見や質問、提言が出た。中でも多かった一つが、COIマネジメントに関するもの。昨今の臨床研究で、製薬企業の関与に対し、社会的に厳しい目が向けられていることを医学生らも肌で実感しているようだ。

 門脇病院長は、研究資金についての質問に答え、透明性や公平性を図るためにも、前述の(2)の基金方式を、個人的にこれまでと同様、今後も提言していくとした。

 そのほか、医学部生からは、「企業資金による臨床研究では、医師は企業の方を見がちなため、患者の立場に立ち、臨床研究に関わる組織」「研究資金配分前に、研究プロトコールをチェックする組織」などの必要性のほか、「いくらルールを作っても、それが徹底されなければ意味はない。モラル教育も重要」などの意見が上がったという。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/08/26/245346/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140826&mc.l=58784556
大学の財務基盤強化訴え 研究者雇用も、11大学提言
共同通信社 2014年8月26日(火) 配信

 東京大など国立大9大学と早稲田大、慶応大の計11大学の学長らが26日、都内で記者会見し、先端研究を支えるための財務基盤の強化と、若手研究者の雇用の安定を求める提言を発表した。

 提言では、日本では国立大の運営費交付金が削減され、私立大の私学助成が伸び悩み「教育、研究環境の劣化が急速に進んでいる」として、科学研究費補助金などの拡充を求めた。中国やシンガポールなどのアジア諸国では、科学技術への投資が戦略的、集中的に行われ、論文数が増え、世界大学ランキングの評価を上げていると指摘した。

 また日本では「若手研究者の雇用環境の悪化は深刻だ」として、研究者の雇用増員計画や女性研究者の充実が必要だと指摘した。

 会見では「このままでは日本の大学の研究力の存在感が薄れる」(永田恭介(ながた・きょうすけ)・筑波大学長)「若手にしわ寄せがいっている」(山口佳三(やまぐち・けいぞう)・北海道大学長)などの訴えが相次いだ。



http://www.yomiuri.co.jp/local/toyama/news/20140826-OYTNT50625.html
ドクターヘリ「来年度早期に」 知事
2014年08月27日 読売新聞

 県が導入に向けた準備を進めているドクターヘリについて、石井知事は26日、「来年度のできるだけ早い時期に運航を始めたい」と述べ、9月補正予算で関連費用を計上する考えを明らかにした。県は、共同運航する予定の岐阜県と協議を進める。

 この日、医師や消防の関係者でつくる「県高度救急医療体制検討会」は、3月からヘリの必要性を話し合ってきた結論として、「効果が十分見込まれることから、本県においても導入すべき」という報告を取りまとめ、会長の馬瀬大助・県医師会長から石井知事に提言した。

 石井知事は「答申の趣旨を生かして、岐阜県と具体論を詰めて、議会に諮りたい」と応じた。

 ドクターヘリは医師や医療機器をのせて救急現場に向かうため、救命率の向上が期待される。7月には石井知事が岐阜県の古田肇知事との会談で、ヘリの共同運航を呼びかけていた。

 県によると、ヘリの導入には半年から1年程度かかる。岐阜県とも具体的な運航方法を協議する必要があるため、運用開始は早くても来年度となる見通し。


  1. 2014/08/27(水) 05:51:20|
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8月25日 

http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/245075/?category=report
医療供給縮小の可能性に言及、厚労省幹部
日病が常任理事会開催、動向注視の構え

2014年8月25日 池田宏之(m3.com編集部)

 日本病院会は8月23日に常任理事会を開催し、堺常雄会長が8月25日の会見で内容を説明した。同理事会には、厚生労働省の幹部らが出席し、地域医療ビジョンや医療介護連携の考え方を紹介したが、医療について「マーケット・リサーチ」「サプライ・サイド」などの経済用語を用いて表現し、医療供給を減らしていく可能性に言及する発言などがあったという。医療介護総合確保促進法で定める「新たな財政支援制度(基金)」(以下、新基金)は、基本的に、国と都道府県の負担で行うが、医療機関に負担を求めている事例などもあり、堺会長は、医療提供体制を巡る今後の動向を注視していく考えを示した。

 理事会で、地域医療ビジョンと医療計画の今後について話したのは、厚労省医政局医師確保等地域医療対策室長の佐々木昌弘氏。堺会長によると、佐々木氏は、医療計画について、「マーケット・リサーチを実施して、将来推計を加味すれば、サプライ・サイドの縮小もある」と述べ、医療全体の供給量を減らしていく可能性に言及したという。出席者からは、「地域の衰退につながる可能性がある」と疑問が出たのに対して、佐々木氏は説明を追加。「患者の動線を明確化にした上で計画が進む」「国民に適切な情報を提供し、医療者に求めていくものを、理解できるようにする」旨などを説明した。

 全体として、佐々木氏は、「ナショナル・ミニマムは確保したい」と話し、見直しを進めながら、最低限の医療提供を確保する考えを示した。ただ、堺会長は「今あるデータでは『ナショナル・ミニマム』が分からないのではないか。地域格差が出てくる懸念はある」とした。また、「マーケット・リサーチ」「サプライ・サイド」といった経済用語を用いて、医療提供体制を表現したこともあり、堺会長は、医療需給の適正化について「最初は(病床機能報告制度のように)定性規制だったのが、(都道府県ごとの医療費目標など)定量規制になりつつある」と危機感を示した。

医療ビジョンの首長関与に懸念

 理事会では、医師の地域偏在についても話題になり、厚労省の幹部は、医学部定員の地域枠の増加によって対応していく考えを示したという。ただ、堺会長は、現在までに「医師のプロフェッショナル・オートノミーでは、(偏在が)解決されてこなかった経緯がある」と問題点を指摘。医療界に、行政によって、地域ごとの医療提供体制のある程度の枠を設定するように求める声があることも紹介したが、「軽々に制度に頼るのもどうかと思う」とも述べ、難しさをにじませた。

 地域医療ビジョンについては、都道府県と医療機関との協議がうまくいかない場合、堺会長は、「首長の力が全面に出てくるのではないか」と危惧を示した上で、現在、医師会中心に進んでいる点について、日病でも都道府県における支部のようなものを設置して、議論に積極的に関わりたい考えを示した。

新基金、3分の2は医療機関負担?

 医療介護連携について、堺会長が指摘したのは、新設された医療提供体制の充実などに利用される904億円規模の新基金に対する都道府県ごとの温度差。基本的に、資金は3分の2が国の負担、3分の1を都道府県が負担する仕組みが想定されていたが、神奈川県では、医療機関に3分の2を負担するように求めているケースが発生していると言い、「都道府県の動向を注視したい」と述べた。

 堺会長は、全体として、医療関連の法律改正が相次いでいることに加えて、政府の規制改革会議などから、さまざまな医療関連の提言が出ている点をふまえて、「大変分かりにくい状況だが、粛々とやりたい」とした。その上で、やりっぱなしの事業でなく、PDCAサイクルを回しながら効率的な政策にしていく必要性に言及した。

 


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全国初、広島の土砂災害にDPAT出動- 医師らが被災者の「心のケア」
( 2014年08月25日 19:01 )キャリアブレイン

 広島県は、広島市北部の土砂災害で広島市からの要請を受け、訓練を受けた医師らが精神医療を災害時に迅速に提供するための専門家チーム「災害派遣精神医療チーム(DPAT)」を被災地の避難所に派遣した。厚生労働省によると、東日本大震災をきっかけに整備が進むDPATが出動するのは全国初。被災者の「心のケア」に対処する。【真田悠司】

 県は、22日午後に市から要請を受け、広島県立総合精神保健福祉センター(同県坂町)や広島市精神保健福祉センター(同市中区)、瀬野川病院(同市安芸区)の3チームを派遣。3チームはその日の夜から、市立梅林小学校(同市安佐南区)などの避難所で、現地の保健師らと連携して被災者の状況の把握や診察などに当たった。

 県によると、3チームは24日までに避難所5か所を回り、「身内を亡くしてショックを受けている」などと訴える被災者ら11人の診察を行ったという。今後、地域の保健師が避難している約1600人(25日午後3時現在)の健康状態を確認し調査表を作成。これを基にDPATは、必要に応じて診察や医療機関の紹介などを行う方針。



http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20140825ddlk40040274000c.html
未来プロジェクト:患者支える「チーム医療」考えよう がん経験者と意見交換−−中央区 /福岡
毎日新聞 2014年08月25日 地方版〔福岡都市圏版〕

 ◇九大など医療系学生59人

 医師、薬剤師、看護師、臨床心理士など職種の垣根を越えて患者を支える「チーム医療」の意味を医療系学生が考える「未来プロジェクト」が23、24両日、中央区内で開かれた。乳がん患者支援や予防啓発に取り組むNPO法人ハッピーマンマ(福岡市)が主催。7回目の今年は、九州大、福岡大、久留米大などで学ぶ8学科の学生59人が参加した。

 臨床現場の医師を交えてチーム医療の基本姿勢を考えた他、「医の原点」と題して、がん経験者20人を招き、実際に治療を受ける中でどんなことを感じていたかを聞き取った。患者は「先生の忙しそうな様子を見ると、話を聞きにくい」「何気ない医師や看護師の言葉に一喜一憂した」「『どうですか?』と一言声をかけてもらえることで安心できた」など本音を伝えた。

 24日は、学生が「5年後の自分へ」をテーマに、理想の医療者像を発表。作業療法士を目指す関岡由美子さん(28)は「同じ症状の患者さんが続いたとしても『前と同じ』と流さず、一人一人の不安を考え、理解できる医療者になりたい」と話した。

 プロジェクト世話人代表で、九州がんセンター(南区)の大野真司・臨床研究センター長は「『医療の中心は患者』という意識を、生の声を聴くことで持てたはず」と未来を担う若手に期待を寄せた。【青木絵美】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43605.html
事故調ガイドライン独自案を中間報告- 「医療を守る会」、現場の判断尊重
( 2014年08月25日 13:01 )キャリアブレイン

 医師らが集まり、医療制度などについて情報発信する「現場の医療を守る会」(代表世話人=坂根みち子・坂根Mクリニック院長)の有志は23日、来年10月にスタートする医療事故調査制度(事故調)の運用ガイドラインの独自案の中間報告をした。独自案は、医療事故が起きた医療機関が第三者機関に報告するかどうかを決める際、現場の医療者の判断を尊重するのが特徴だ。【君塚靖】

【事故調の関連記事】
■事故調ガイドライン「研究班で十分議論を」-厚労医療安全推進室、大坪室長に聞く
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■WHOガイドラインは「世界の安全モデル」-監訳者・中島氏インタビュー


 同会有志は、日本医療法人協会(医法協)から、現場の医療者の意向をできる限り反映させたガイドラインを検討するよう諮問され、今回、独自案を中間報告として答申した。医法協は、この独自案を今年10月末までにガイドライン案の中間取りまとめを目指す厚生労働科学研究費による「診療行為に関連した死亡の調査の手法に関する研究班」(研究代表者=西澤寛俊・全日本病院協会長)に提出する。医法協を代表して、同研究班に参加している小田原良治常務理事が説明する予定だ。

 独自案では、「ガイドラインは法律に則るものにする」と前置きしており、坂根代表世話人は、「この部分で研究班のガイドライン案と一線を画している」と強調する。事故調を規定する改正医療法は、医療事故が起きた医療機関は、第三者機関に報告することを義務付けており、同法条文で、その届け出を判断する際、「管理者が予期しなかったもの」と定めている。それに対し、独自案では、運用上、「現場の医療者も管理者も予期しなかったもの」としている。また、届け出をするかどうかで医療現場が迷わないように、死亡から届け出(=図=)のフローチャートも添付した。

 このほかの個別事項では、院内事故調査について、WHO(世界保健機関)のドラフトガイドラインに準拠し、院内調査での報告書の取りまとめに当たっては、報告者の非懲罰性や報告内容の秘匿性を担保するとした。また、院内報告書の取り扱いについては、「遺族に適切な方法で説明する」との表現にとどめ、現在、研究班の議論で争点の1つになっている、遺族に報告書を渡すかどうかについては、特段、明示しなかった。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/244948/?category=report
女性医師の悩み「ロールモデル不在」など多々
厚労省が女性医師支援シンポ開催

2014年8月25日 池田宏之(m3.com編集部)

 安倍晋三政権の女性の活躍支援方針などを受けて、厚生労働省は8月24日、都内で「女性医師のさらなる活躍を応援するシンポジウム」を開催した。意見交換会では、参加した女性医師から、男性上司の理解を得られなかったり、周囲にロールモデルが見つからないなどの問題点を訴える声や、当直などを免除されている女性医師からは「周りに感謝しているだけで良いのか」との質問が出た。

 厚労省で実施されている女性医師の活躍を支援する懇談会のメンバーが、それぞれの経験や考え方を話し、今後の懇談会の議論でも、意見が活用していく方針(『国が女性医師支援の懇談会立ち上げ』を参照)。


「女性医師のさらなる活躍を応援するシンポジウム」では、参加した女性医師から、キャリアなどの悩みが多く出た。
 シンポジウムには女性医師を中心に100人以上が参加。最初に、厚労省の懇談会のメンバーである大阪府立母子保健総合医療センター消化器・内分泌部長の恵谷ゆり氏、あいち健康の森健康科学センター長の津下一代氏、日本女医会会長の山本紘子氏ら5人が講演。その後、会場の出席者と、講演者らの懇談会のメンバーとの間で意見を交換するセッションがあった。

「男女の対立構造作るな」

 東北の大学関連の病院に勤務する卒後10年目の女性医師が訴えたのは、理解者やロールモデルの不在。女性医師は「上司や管理職は、子育ての悩みを理解してくれない。ロールモデルもいない。周りで、専門性を高めるために、夜中までかかる症例を担当しようとしたら、『子育てかどちらかにしてほしい』と言われたケースもあった」として、理解を得ることを断念して退職する女性医師がいる事態を訴えた。参加している別の女性医師からは、「(育児や子育てに時間が取られることを前提とした)公平な評価制度が必要」「所属と関係なく参加できる(インターネット上の)コミュニティを立ち上げている」などの意見が出た。

 恵谷氏は、学会で、男女共同参画のプログラムへの参加者が少ない点を指摘し、「専門医取得時に、プログラム参加を義務付けるなど、ドラスティックにやらないと意識が変わらないのでは」と指摘した。

 全日本病院協会会長の西澤寛俊氏は、ある程度保守的な家族観が日本に残っている点を指摘した上で、「男性医師も余裕がないのが事実。男女間で対立構造を作るのでなく、国の医療提供体制構築が重要」とした。 

 卒後13年目で子ども2人を持ち、フルタイムで働いている女性医師は、妊娠をきっかけに九州から東京に移った体験談を踏まえて、「東京と九州では育児環境が違う。近くでロールモデルを探すしかないのか」と質問。

  恵谷氏は、自身が、医療機関の垣根を超えて、女性医師同士の集まりを開催している点を紹介し、「大学病院などを中心に(地域ごとに、ロールモデルが探せる)ネットワークを作れば良いのではないか」とした。岡山大学医歯薬総合研究科地域医療人材育成講座教授の片岡仁美氏は、「バリバリ働いているロールモデルばかりだと、自分のことに感じられなくなる」と指摘。友人や後輩も含めて、個別性を意識したロールモデルを提示できる重要性を強調した。

 津下氏は、自身のキャリア形成に向けて、夫が仕事を辞めるなどした体験を語り、「可能であれば女性がイニシアチブを取っても良いのでは」とした。

「感謝しているだけで良いのか」

 実際の働きづらさを吐露する意見も出た。5歳と0歳の子どもを育てながら働く、卒後12年目の消化器外科の女性医師は、若い世代の価値観の問題点を指摘。この女性医師は、多くの臨床研修に訪れる医師が、「自分を見て『すごい』というのは、自分の時代と価値観が変わっていない」と指摘。当直や緊急手術の免除を受ける中、「他の勤務医に感謝しているだけで良いのか」と投げかけた。

 山本氏は、「感謝の気持ちがあれば良い。同じ形で、次の世代の人をサポートしてもらえれば」と述べた。全国医学部長病院長会議副会長の甲能直幸氏は、「申し訳ないと思いながら、感謝の?気持を持って接するのが大事」とした上で、上司の妊娠や子育てを理解する重要性を強調し、「理解があれば、女性医師が働くモチベーションが生まれる。お金をかけずにできることとした」。西澤氏は、男性と女性が一緒に働くのが当たり前の時代とした上で、「医師に限らず、医療職全体にとっての環境を改善しないといけない」と述べ、民間病院でも託児所などのハード面を整備する重要性を強調した。

ベビーシッター少ない日本

 行政の介入を求める声も出た。ある女性医師は、妊娠や子育てを経ての現場復帰だけでなく、キャリア形成まで見据えた支援の重要性を強調した上で、韓国や台湾などで見られる、海外から入っている賃金の安いベビーシッターの導入を訴えた。

 厚生労働省事務次官の村木厚子氏は、海外の実態として賃金の安いベビーシッターの存在を認めた上で、「所得格差を利用した政策は相当勇気がいる」と述べ、ヨーロッパのように同僚などで分業しながら良い形を目指す方針がベターとの認識を示した。

 医学部生時代から、ワークライフバランスや、育児の実態について教える重要性を指摘する声や、可能な勤務時と関係なく、子育ての場合時短勤務になっている実態の改善を訴える声もあった。



http://jp.wsj.com/news/articles/JJ12775545977400194029118601275302273927158?tesla=y&tesla=y&mg=reno64-wsj
女子医大、医学部長も解任=男児死亡で、地位保全申請
2014 年 8 月 25 日 20:00 JST 更新 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

 東京女子医大病院で2月、男児が死亡した医療事故に絡み、学内を混乱させながら事情聴取に応じないなどとして、同大が高桑雄一医学部長を解任していたことが25日、分かった。高桑氏が同日、記者会見で明らかにし、医学部長としての地位保全などを求める仮処分を東京地裁に申し立てたと公表した。

 高桑氏によると、解任は24日の臨時理事会で決議されたという。同氏は「理事会には医学部長を解任する権限はなく、教授会も関与していないので決議は無効だ」と訴えている。 

[時事通信社]



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO76147370V20C14A8TJM000/
横浜国立大、ビッグデータで患者の重症度判断
2014/8/26 0:13日本経済新聞 電子版

 ■横浜国立大学 浜上知樹教授らは機械学習を用いて患者の重症度を判定する新しいプログラム手法を開発した。ビッグデータを用いて通報者の声色や申告による患者の状況に応じて救急隊の編成を調節。救急車の現場到着時間の短縮による迅速な医療対応が期待できる。

 横浜市の救急医療現場で実証実験を進める。ビッグデータを人工知能による機械学習で分析した。専門家を集めて議論し、1つの答えを出す「アンサンブル学習」という仕組みを導入した。緊急度が高い場合における現場への到着時間の短縮、効率的な救急出動が期待できる。実験では電話で得られた情報から、病院到着時の重症度判定を行う精度を約30%から約80%までに上げられた。

 浜上教授は「日本での適用にはさまざまな課題があるが、救命救急のデータと機械学習による重症度判定の精度が上がれば、効率のよい救命の本格的な実現に貢献できる」と話す。改良を続けて全国の自治体などへ無料で提供する。



http://www.nikkei.com/article/DGXMZO75421350Y4A800C1000000/
家電から医療へ 本物そっくり「心臓モデル」で手術革命
医療×ものづくり(下)

2014/8/25 7:00日本経済新聞 電子版

日経ものづくり
 製造業がこれまで培ってきたものづくりの技術を駆使して、医療機器にイノベーションをもたらそうとの機運が高まっている。政府や地方自治体による産業振興の支援の下、技術を武器に市場参入を狙う日本企業が増えつつあるのだ。安定した需要と世界的にも成長が期待される医療機器市場は、ものづくり企業にとっては魅力的。一方で、薬事法への対応など面倒で分かりにくいことも多い。今回は、医療分野で活躍するものづくり企業の先進事例を2つ紹介する。

【クロスエフェクト】 心臓を精緻に再現、術前検討に威力

 「よくできてるわ。すごいな」「これは革命やな」――。本物に似た質感と精緻に再現された形状を持つ樹脂製の心臓モデルを見た心臓外科医は、感嘆の声を上げた(図1)。

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図1 クロスエフェクトの軟質心臓モデル。外形や心室、心房の内部の形状だけでなく、大動脈や冠状動脈も中空で再現されている(a、b)。価格は標準モデルで約20万円、完全オーダーの場合は40万円程度である。ユーザーが導入しやすいように学習用の安価なモデル「Cardio Model E.V」を提供している(c)。価格は3万5000円。標準モデルは中子を使い捨てるが、 Cardio Model E.Vはあらかじめ切り込みが入っており、中子を取り出して再利用する
 その心臓モデルを開発したのが、3D(3次元)プリンターなどを活用した試作を中核事業とするクロスエフェクト(京都市)だ。同社の軟質心臓モデルは医師などから高い評価を獲得し、2013年度の「第5回ものづくり日本大賞 内閣総理大臣賞」(経済産業省主催)にも選ばれている。

■CTデータから3Dモデル

 同社が開発した心臓モデル(同社は生体モデルと呼ぶ)は、コンピューター断層撮影装置(CTスキャン)のデータを基にしており、細かなところまで本物そっくりに再現されている。その上、質感も実際の心臓に近い。心疾患患者の心臓モデルを作成すれば患部の様子まで再現でき、どうすれば最短距離で患部にアプローチして、より患者の負担の少ない手術にできるかを術前に検討できる。

 しかも、実際に心臓モデルにメスを入れてシミュレーションすることも可能となる。実際の心臓のイメージを頭に叩き込んでおくことで、本番でのムダやミスが防げて効率の高い手術が期待できるのだ。

 カテーテル(血管内に挿入する柔らかい管)や手術ロボットなどの医療機器開発での試験用としての引き合いもある他、医学生の実習用素材としても使われている。内部が見られて触ることのできるモデルがあれば、複雑な心臓の構造を直感的に把握しやすい。「いわば立体教科書」(代表取締役の竹田正俊氏)なのである。

■医学知識を身に付けて補正

 心臓モデルは以下のようにして造る。まず、CTデータからソフトウエアを使って3Dモデルの心臓データを作成する(図2)。ただし、CTデータには心臓だけではなく、周囲の臓器や骨、脂肪なども映っている。だが、本当に欲しいのは心臓のデータだけ。そこで、周囲の臓器や脂肪、心膜などの不要なデータを取り除き、その上で不鮮明な撮影箇所のデータを補正する。

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図2 心臓モデルの制作の流れ。ソフトウエアを使ってCTデータを3Dモデル化し、補正や抽出を行って心臓の3Dデータを作成。次に、それを基に3Dプリンターでマスターモデルを造形し、シリコーン型を作る。シリコーン型に2液混合の軟質発泡ウレタン樹脂を流し込んで心臓モデルを造形する
 心臓の3Dデータが出来上がったら3Dプリンターで心臓モデルを造形する。血管や心室、心房といった内部構造までも緻密に再現したモデルだ。

 しかし、3Dプリンターで造形した硬質樹脂のモデルでは、メスで切開するといった手術のシミュレーションに使えない。そこで、これをマスターモデルとしてシリコーンで型を作成。2液を混合させると固化する注型用の軟質ウレタン樹脂を流し込んで真空注型で心臓モデルを造形する。こうして心室の内部や中空の冠状動脈までを再現した心臓モデルができあがる。

 「ポイントはデータの作り込みと型」(竹田氏)。前述のようにCTデータから作成した3Dモデルは取捨選択とデータの補正が必要となる。どこまでが心臓でどこが不要なデータなのか、穴が空いているように見えるのは実際の心疾患による組織の欠損なのか、あるいはCTデータの欠落なのか、といった見極めが必要だ。

 「データの抽出と補正作業には医学的な知識が求められる」(同氏)。当初は、医学用語が飛び交う医師とのやり取りに苦労し、意思疎通できるようになるまでに時間がかかった。担当者は医学書片手に独学で知識を身に付け、今ではメールで医師と専門的なやり取りができるという。

■複雑形状を一発で造形

 外形形状を転写した1対のシリコーン型と、内部構造を転写した中子(中空となる部分に入れる型)だけで1発で造形する技術も同社の自慢だ。入り組んだ複雑な形状を持つ心臓を再現しようとしても、型を抜く際に障害となる形状、いわゆるアンダーカット部が多く、単純に型を開いたり中子を取り出したりはできない。しかし、同社の軟質心臓モデルは、複数の領域に分割して造形したものをつなぎ合わせることなく一度に造形している。

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図3 血管や胆管などを色分けした上で、肝臓全体を軟質の半透明な樹脂で造形したモデル。一見して内部構造が分かる
 特に心室や心房の内部は非常に入り組んだ「究極のアンダーカット」(同氏)。詳しい造形方法は明かさないが、内部形状を転写した中子を溶かすような消失鋳型のような造形手法を採用している、と推定される。現在は、CTデータを受け取ってから最短4~5日程度で納品できるという。

 いまや同社が造形するのは心臓だけではない。肝臓や肺など注文に応じていろいろな臓器に対応する。軟質のものもあれば、外側を硬質の透明樹脂で造形して一見して内部構造が分かるようにしたものまで、用途に応じてさまざまな生体モデルを提供する(図3)。

■医療は多様な顧客の1つ

 そもそもクロスエフェクトが心臓モデルを開発したのは、外科的手術が必要な先天的欠陥心疾患のある乳児の心臓を樹脂で再現できないかと相談されたのがきっかけだ。同社が樹脂製の試作品製造を手掛けていることを知った大阪の国立循環器病研究センターの医師からの依頼だった。

 CTデータがあればコンピューターの画面上で3次元の心臓モデルを見ることはできるが、より理解を深めて術前に練習するために、触ってメスを入れられるモデルがほしいというのだ。しかも、実際の心臓に近い柔らかい質感でという難題だった。

 乳児の約1%が何らかの先天性心疾患を持って生まれてくるとされており、そのうち40%程度に治療のための外科手術が必要という。小さい心臓に負荷をかけないために、手術に先立って最短距離で患部にアプローチできるかを検証したいというのがそもそもの医師の思いだった。

 もともと同社は、「世界最速の試作」を目指して電機メーカーなどの製品開発の試作を請け負っていた。今も顧客の業種は家電や娯楽用機器、産業機器など多種多様。幅広い業種の顧客との取引を通じて開発した技術は、分野にかかわらず共通して活用できる上に、特定の企業や業界に依存しないので事業リスクを下げられる。

 そうした幅広い企業と取り引きする中で、これまでにも大きなアンダーカットのある型からきれいに造形品を取り出したいといった要求がしばしばあった。「顧客の無理難題を解決して蓄積した技術の引き出しが、心臓モデルの開発に役立った」(竹田氏)。

■医療機器への昇格も

 心臓をはじめとする生体モデルは、医療機器ではないため薬事法に縛られない。ただし、それ故に患者にとっては保険を利用できず、需要が広がりにくいというデメリットもある。そこで現在、医療機器への格上げを目指している。

 具体的には、現在、国立循環器病研究センターと共同で心臓モデルを使った術前シミュレーションによって手術の効果がどれだけ高まったかを定量的に評価する治験を進めている。2018年に予定される診療報酬改定を期に、医療機器として登録したいとする。それに向けて、医療機器製造業の取得に向けても動き出している。

 加えて、竹田氏は材料のバリエーションも増やしたいと考えている。現在は注型用の軟質ウレタンで造形しており、使える材料が限られる。射出成形用樹脂で造形できるようになれば使える材料の選択肢が一気に広がる。生体適合樹脂や生分解性樹脂などでの造形が可能になれば、将来は体内に埋め込んで使えるなど、シミュレーターにとどまらない広い応用が可能になるとしている。

【シンテック】 携帯用アンテナ技術を応用し、安全に骨折部固定

 金属の加工や表面処理を得意とするシンテック(福島県いわき市)は、従業員数11人のベンチャー企業だが、経済産業省の「課題解決型医療機器等開発事業」を活用して独自の医療機器を開発。製販業を取得して自社製品で事業を拡大しようとしている。2015年3月の発売に向けて生産設備などの拡充を進めている最中だ。

 シンテックが開発したのは、骨折した個所の骨や脊椎に巻き付けるなどして固定するための骨癒合(骨折の修復)向けのケーブル「ベロシンク ケーブル」(図4)。体内に埋め込むため、不具合が生じた際に人体へのリスクが比較的高いとされる「クラス3」の医療機器だ。

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図4 シンテックが開発した骨癒合用のための固定用ケーブル。医療用のTi合金「ASTM F136」のワイヤーをより合わせたもの(a)。脊椎や大腿骨などに巻き付けて骨折した個所を固定する(b)
 極細のチタン(Ti)合金製ワイヤーをより合わせてあり、伸縮性がある上に径方向に潰れるという特徴がある。骨に密着しやすく時間が経過して体型が変化しても追従することから「輪ゴムで固定したように安定している」(同社)。

 骨を固定するためのケーブルを使う患者は国内だけで約50万人いると推定されており、市場は年間150億円の規模。同社は、ベロシンク ケーブルでこの市場に参入し、市場シェア10%、年間で約15億円の売り上げを目指す計画だ。

■独自の中空構造

 ベロシンク ケーブルと従来の骨固定用のケーブルとの違いは、断面を見ると一目瞭然である。素材は従来のケーブルと同様に医療用の64Ti合金「ASTM F136」(Ti-6Al-4V)だが、構造が全く異なる。

 通常のケーブルは芯線の周囲に6本の細線を配した構造を基本に、さらにそれを7本束ねて1本としている。これに対して、ベロシンク ケーブルの断面を見るとワイヤーを同心円状に配置した中空構造をしている(図5)。現在、直径1mmと同2mmの2種類があり、前者は直径0.14mmのワイヤー30本を2重に、後者は直径0.18mmのワイヤー72本を4重に配してある。

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図5 ベロシンクと従来のケーブルの断面構造。写真はいずれも直径2mmのもの。ベロシンク ケーブルはワイヤーを多重の同心円状に配した中空構造となっている(a)。一方、従来のケーブルは芯線の周囲に6本のワイヤーを配した構造のワイヤーをさらに7本束ねている(b)
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図6 シンテックが開発したワイヤーをより合わせるための装置。複数のワイヤーをねじりながらより合わせる。自社開発した
 引っ張ったときに中空部分が潰れることによって、他のケーブルにない伸縮性を生み出している。加えて、骨折個所に巻き付けた際に潰れて骨や組織と面接触するため、患部への負荷が小さい。

 従来のケーブルは伸縮性がない上に、きつく巻き付けると骨や組織と点接触して高い圧力がかかり、組織を痛め、ひどい場合は組織が壊死することがあった。ベロシンク ケーブルはそうした点を改善できる。「細いワイヤーを多層により合わせるのが難しく」(同社代表取締役の赤津和三氏)、市販の機械では加工できないため装置も独自開発した(図6)。

■携帯電話機のアンテナから

 シンテックは、もともと電機メーカーや金属メーカーなどから金属加工などを請け負っていた。例えば、同社が製造した代表的な製品に、大手メーカーから依頼された携帯電話機用の引き出し式アンテナがある。ニッケル(Ni)Ti系の形状記憶合金を使ったもので、半年ほどかけて難加工材であるNiTiの細管の先端を異形加工する技術を開発。累計で1億2000万個ほど生産したという。

 それをきっかけに、同じくNiTiのワイヤーを使った歯列矯正用のワイヤー加工も手掛けた。形状を保持でき丈夫なNiTiは歯列矯正に適しているが、黒っぽい金属光沢があって装着時に目立つ。唾液中の酸で合金中のNiが溶出してくるという難点もあった。

 そこで、白色で目立たず、耐食性のあるめっきを施したワイヤーが欲しいとの要請を受け、NiTiに施すロジウムめっきの技術を独自に開発した。NiTiは酸化皮膜を形成しやすいため、その皮膜を除去したり、酸化皮膜が再形成しないよう前処理を工夫したりして製品化したという。

 実は、これらの経験がベロシンク ケーブルの開発につながっている。携帯電話機のアンテナ加工を受託した際に、遊び心で開発した伸縮性の高いワイヤーが発端だ。直径0.76mmの極細線のNiTiワイヤー14本をより合わせたもので、非常に伸縮性が高く、最大で50%も伸びる。当初はネックレスなどの宝飾用として供給していた。しかし、材料を変えれば医療用に展開できるのではと考えた赤津氏は、医療用のASTM F136の細線を使って同じようなより線のワイヤーを試作した。

■市場や特許をあらかじめ分析

 「これは面白いね」――。福島県立医科大学に持ち込んで意見を聞いたところ、反応は上々だった。骨を癒合するのに使うワイヤーに使えるのではないかと、課題解決型医療機器等開発事業に応募し、補助金を得て本格的な製品化に向けた開発が始まったのだ。

 ただし、単純に技術シーズだけで開発を続けてきたわけではない。開発に当たっては、既存の競合製品の出荷実績や特許を分析。パテントマップを作成して既存のケーブルとの差異化要因を精査し、市場性があると判断した上で開発に踏み切った。経産省のプログラムに応募した際には、審査担当者に「ここまで調べているのは珍しいと言われた」(赤津氏)。2013年には特許協力条約(PCT)にのっとって国際特許も出願している。

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図7 ベロシンク ケーブル用のテンショナー。骨に巻き付けたケーブルを先端から後端まで貫通させる。グリップを握るたびに少しずつケーブルが後ろに送られ輪にしたケーブルが締まる
 従来品と全く構造の異なるベロシンク ケーブルのために、骨折部位に巻き付けたケーブルを締め付ける工具「テンショナー」の専用品を開発した(図7)。従来品ではベロシンク ケーブルを締め付けられないためだ。ケーブルの一端にある「クリンプ」という金具の穴にもう一方の端を通し、輪っかになったケーブルを引っ張りながら締めつけるための工具である。最後に先端にあるクリンプを別の工具で潰して輪が緩まないようにすれば固定できる。

 ケーブルを引っ張る際にはケーブルを挟んで把持する必要があるが、径方向に潰れてしまうベロシンク ケーブルは従来のテンショナーではうまく把持できない。専用のテンショナーは、潰れるベロシンク ケーブルをきちんと掴めるように、把持部の構造を工夫した。加えて、もっと使いやすいものが欲しいという臨床現場からの要求に対応してピストルのような形とした。グリップ部を握るたびに輪っかにしたケーブルが徐々に締まる仕組みで、従来品よりも操作性が高いという。

■思い切って製販企業に

 実は、当初は医療機器製造業に徹してベロシンク ケーブルを製販業の医療機器メーカーに供給することを想定していた。しかし、補助金の審査段階で審査員からアドバイスを受け、製販業を取得することにしたという。事業者としての独立性が高まるのに加え、審査側には医工連携促進のため製販企業として事業展開させたいとの思惑もあったようだ。「最初は分からないことだらけで大変だった」(赤津氏)。

 薬事法に不慣れだと、社内でどういう体制を整え、どんな書類を提出するのか、書類に求められる内容は何かなどが分かりにくい。赤津氏は自治体などが開設している製販を取得するためのWebサイトの情報を参照するなどして勉強を進める傍ら、コンサルタントの指導を受けながら準備を進め、2013年2月に「ISO 13485」を、同年5月に製販業の許可を相次いで取得した。

 最初は想定していなかった製販業だが、取得したことで営業しやすくなったという。製販業を持っているなら品質管理や安全管理は大丈夫だろうと、医療機器メーカーなどから信用を得られるからだ。知名度の低いベンチャー企業だからこそ、逆に製販業の許可を取得するメリットもあるのである。

 シンテックは現在、歯列矯正用の金具の加工を手掛けている他、内視鏡手術用のリトラクター(内視鏡用のガイド)の開発も進めている。2015年3月には新工場を建設する。従業員を増やすとともに生産設備や検査装置を新規導入して、歯列矯正用金具やベロシンク ケーブルの量産を始める。

(日経ものづくり 吉田勝・近岡裕)

[日経ものづくり2014年7月号の記事を基に再構成]



http://www.yomiuri.co.jp/national/20140825-OYT1T50119.html
医学部長解任された教授、地位保全の仮処分申請
2014年08月25日 20時40分 読売新聞

 東京女子医大病院で今年2月、男児(2歳)が死亡した医療事故を巡り、同大医学部長を解任された高桑雄一教授(62)が25日、解任は無効だとして同大に地位保全を求める仮処分を東京地裁に申し立てた。

 同大では事故の対応を巡り、学長と学校法人の理事会が対立し、先月6日には学長が解任されている。

 申立書によると、高桑教授の解任は今月24日の臨時理事会で決議された。同教授が学長とともに記者会見で病院の事故対応を批判したことなどが、「大学と医学部に混乱を引き起こした」として解任理由になったという。同教授側は申立書で、理事会に解任の権限はなく、解任理由も不当だと主張している。



http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014082590210203.html?ref=rank
死期早めた可能性、遺族に400万円賠償 大垣市民病院
2014年8月25日 21時02分(中日新聞)

 岐阜県大垣市民病院は25日、今年2月に肺がんで入院中に死亡した女性=当時(85)=に対し、医師がアレルギー歴のある薬を確認せず投与し続けて女性を苦しめ、死期を早めた可能性があるとして、女性の長女に400万円の賠償金を支払うと発表した。

 病院によると、昨年7月、肺炎で呼吸器内科に入院した女性に抗菌薬を点滴したところ、体に発疹などが現れたため、電子カルテにアレルギーの疑いがあると登録した。しかし、退院後の今年1月31日、救急で運ばれた女性に、別の医師が同じ薬を1日2回投与。2月2日午後1時ごろ、発疹が出たり呼吸困難の症状が悪化したりしたため、この医師がカルテを確認、アレルギー歴があることに気付いて処置を施したが、午後8時すぎ、女性は死亡した。

 同病院は「死因としては肺がんの可能性が大きいが、最期の時間を苦しめてしまった」とすでに長女に謝罪した。電子カルテは、アレルギーの可能性がある薬が登録されていればピンク色に点滅するシステムになっているが、「担当した医師が確認を怠った」としている。

 大垣市は9月市議会に関連議案を提出する。



http://www.qlifepro.com/news/20140825/published-guidance-on-the-use-of-mobile-phone-in-medical-institutions-etc.html
総務省 医療機関における携帯電話等の使用に関する指針等を公表
2014年08月25日 PM08:15 Q Life Pro

厚生労働省とともに議論に参加
総務省は8月19日、医療機関における携帯電話等の使用に関する指針等が取りまとめられたことを発表した。

これは、携帯電話など無線通信機器を医療機関内で安全かつ効果的に使用するため、「医療機関における携帯電話等の使用に関する指針」および「医療機関における携帯電話等の使用に関する報告書」の作成に向けて議論が行われてきたもの。電波環境協議会において行われ、総務省は厚生労働省とともにこの議論に参加してきた。

各医療機関の定めるルールの目安に
指針等は学識経験者や医療関係団体、携帯電話事業者各社、総務省や厚生労働省等による検討を経て作成された。医療機関が携帯電話等の使用ルールを定める際の考え方や、携帯電話等を使用可能とする場所の医用電気機器と離隔する距離の目安が示されている。

同指針は、電波環境協議会のホームページから閲覧することが可能。総務省はプレスリリースで

今後、各医療機関において、指針等を参考にして携帯電話等の使用に関する合理的なルールが定められることが期待されます。(総務省 プレスリリースより引用)
  http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban16_02000062.html
   電波環境協議会における「医療機関における携帯電話等の使用に関する指針等」の公表
  http://www.emcc-info.net/info/info2608.html
   「医療機関における携帯電話等の使用に関する指針」等の公表について

と述べ、さまざまな機会で周知等を行っていくとしている。(小林 周)



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/245024/?category=report
女子医大、学長に続き医学部長も解任
解任の高桑氏反論「理事会に解任の権限なし」

2014年8月25日 橋本佳子(m3.com編集長)

 東京女子医科大学は8月24日、臨時理事会と臨時評議員会を開催、高桑雄一医学部長の解任を決定した。教務委員長で、内科学第4の主任教授の新田孝作氏が医学部長を代行する。高桑氏は、生化学の主任教授であり、そのポジションは変わらない。

 同大学では7月6日に、笠貫宏学長を解任しており、理事長の吉岡俊正氏が学長代行を兼任している(『女子医大学長の解任、理事会で決議』を参照)。大学幹部2人が代行という事態は、異例だ。

 高桑氏の解任は、笠貫氏の解任以降も、それに従った適切な行動を取らなかったことなどが理由。しかし、高桑氏は、m3.comの取材に対し、「解任理由には、事実誤認と憶測が多い。しかも、女子医大には医学部長の解任規定がなく、理事会に医学部長を解任する権限はあるのか」と反論。解任の理由とその手続きに問題があるため、地位保全の仮処分申請を検討しているという。

 関係者の処分、どこまで及ぶのか?

 笠貫氏と高桑氏の解任に発展したのは、今年2月のプロポフォール投与事故を機に、女子医大の内紛が顕在化したことがきっかけ。

 高桑氏は6月5日、プロポフォール投与事故の担当科である耳鼻咽喉科教授の吉原俊雄氏らとともに、同事故に関連する会見を、理事会の了承を得ずに、厚生労働省内で開いた。さらに、7月の笠貫氏の解任以降も、高桑氏は、この解任は認めず、笠貫氏の公印を押した指示書を持ち、「吉岡学長代行が主催する委員会は無効」とし、自身が委員会を主催すると主張。これらが主たる解任理由だ。女子医大では、学長不在の場合は、医学部長が学長を代行する規定になっている。しかし、高桑氏は笠貫氏の解任と同日の7月6日、問責処分を受けている。

 さらに、高桑氏と笠貫氏らは、6月12日、女子医大のガバナンスを批判、吉岡理事長らの退陣を要求する記者会見を、やはり理事会の了承を得ずに開いている(『女子医大の理事長ら、全幹部の退陣を要求』を参照)。この点も、高桑氏の解任の背景にはある。

 これに対し、高桑氏は、笠貫氏の解任後の1週間は「吉岡学長代行は認めない」との行動を取ったことは認めたものの、それは笠貫氏解任に関する大学側から職員への説明が欠けており、学内の混乱を避けるためだったとし、「その後は吉岡学長代行に協力して行動してきた」と説明。さらに、女子医大には「医学部長解任」の規定がないため、理事会には医学部長を解任する権限はないと反論している。

 6月12日の会見では、笠貫氏と高桑氏のほか、吉原氏をはじめ、計10人が出席している。女子医大は8月19日、プロポフォール投与事故で、患者家族の個人情報の漏えいを問題視し、被疑者不詳のまま、秘密漏示罪で刑事告発した(『女子医大、秘密漏示罪で刑事告発』を参照)。一連の処分が、どんなタイミングでどこまで及ぶのか否か、今後が注目される。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201408/20140826_11011.html
医学部新設 宮城大採択時に準備委 知事
2014年08月26日火曜日 河北新報

 村井嘉浩知事は25日、宮城大医学部構想が国に採択された場合、カリキュラム編成や教員の確保に向けた「宮城大医学部教育課程・教員等採用検討委員会」を「準備委員会」に格上げし、9月にも会合を開く方針を明らかにした。
 新設するのは「(仮称)宮城大医学部設置準備委員会」。検討委の10人に加え、県内の医師会や自治体病院関係者、地域医療従事者らを委員に加える見通し。構想をより多角的に検討し、具体化の作業を加速させる。
 検討委は23日に初会合を開き、委員長の村井知事をはじめ、初代医学部長候補でがん研有明病院(東京都江東区)院長の門田守人氏ら委員9人が出席した。
 定例記者会見で、村井知事は「一番懸念していた教員の確保やカリキュラム編成について議論できた」と評価。門田氏起用の理由を「総合医を育成するため白羽の矢を立てた。臨床に力を入れていると聞き、大阪大の人脈を重要視した」と説明した。
 文部科学省が設置した構想審査会の第5回会合を28日に控え、村井知事は「5月末の申請時に比べて(宮城大医学部構想の)熟度が高まった」と強調。医学部新設に名乗りを上げている東北薬科大(仙台市)と脳神経疾患研究所(郡山市)より優位な点として、財政面や卒業生の地元定着策を挙げた。
 東北への医学部新設で文科省が示した基本方針は、教員確保に際し地域医療の現場から病院勤務医らを引き抜かないよう求めている。
 方針を踏まえ村井知事は、東北大との協力の在り方にも触れ「自主的に宮城大医学部に行きたいという教員がいるかもしれない」と指摘。
 「ただ、宮城大の教員のほとんどが東北大関係者で埋まると、各自治体などから医師派遣を求める声が出かねない。東北以外から教員を集めるよう努力する」と述べた。



http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20140825ddlk26040343000c.html
小学生親子教室:がんのことを父に教えたい 医療機器操作も体験−−府立医大病院 /京都
毎日新聞 2014年08月25日 地方版

親子で協力しながら内視鏡とレーザーメスを操作する参加者=上京区の府立医大付属病院で
親子で協力しながら内視鏡とレーザーメスを操作する参加者=上京区の府立医大付属病院で
 小学5・6年生の親子を対象とした「夏休みこども『がん教室』」が24日、京都市上京区の府立医大付属病院であった。子供のころからがんへの正しい知識を身につけてもらう狙い。府内から16組が参加し、医師や元患者から、がんの仕組みや治療法などを聞き、病院内で実際に医療機器を操作するなどした。

 放射線科ではMRI(磁気共鳴画像化装置)検査室や放射線治療室を見学。内視鏡室では親子で協力してシミュレーターを操作し、大腸の模型からポリープを除去する体験をした。操作ボタンの微妙な力加減に苦労しながら、真剣な表情で内視鏡とレーザーメスを動かしていた。

 母親と参加した京都市立伏見南浜小5年の辻川祐太朗君(11)は「がんになっても、早期発見すれば治療法はたくさんあるとわかった。お酒もたばこもやめない父が心配なので、今日のことを教えたい」と話した。

 教室を企画した府健康福祉部がん総合対策担当課によると、学校への出前授業でがんについて教えることはあったが、医療現場の見学会は初めてという。「この日の経験を友だちや家族に話すことで、がんの検診率向上にもつなげてほしい」と期待している。【礒野健一】


  1. 2014/08/26(火) 06:30:56|
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8月24日 

http://www.minpo.jp/news/detail/2014082417629
福島医大卒業の県内研修医増える 53人、過去10年間で最多
( 2014/08/24 08:50 カテゴリー:主要 )福島民報

 福島医大医学部の平成25年度の卒業生90人のうち、県内の臨床研修指定病院で研修を受ける研修医は、過去10年間で最多の53人に上る。同学部の定員増に加え、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故を経験した学生の地域貢献への思いの高まりが背景にあると、県は分析する。医師不足が大きな課題となっている本県地域医療の再生に向け、期待が高まる。
 過去10年間の研修医数と24、25年度の県内病院での福島医大医学部卒業生の研修状況は、震災発生直後の23年度は26人と大きく落ち込んだが、24年度は48人まで回復し、25年度はさらに5人上回った。
 24年度、25年度の卒業生に占める県内病院への研修医定着率は、23年度の35.1%から大幅に上昇。震災前よりも高い割合を維持している。
 同学部定員は20年度から、国の医師抑制策の転換を受け増加傾向が続く。19年度まで80人だった定員は年々増え、25年度に130人に達した。
 医師確保に向けて県と福島医大は20年度、卒業後に県内で9年間、医師としての勤務を義務付ける修学資金制度を創設。制度を利用した初めての学生が25年度に卒業し、県内各地の病院に研修医として採用された。
 ただ、県内の医師は避難などにより震災前より約200人減少し、24年12月末現在3506人にとどまる。人口10万人に占める医師の割合は全国平均が226.5人なのに対し、178.7人で全国44位に低迷している。全国平均に達するには、さらに938人の医師確保が必要だ。
 研修期間(前期、後期合わせて5年程度)以降の県内定着が課題となる。県などは研修医や若手医師を対象にした研修会を通し、地域医療への理解を促しているが、医師確保への「特効薬」となるかは不透明な状況だ。
 県地域医療課は「県や福島医大の長年の取り組みがようやく芽を出し始めた。若手医師の本県定着率を高め、地域医療の充実につなげる」としている。
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http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=103824&cx_text=08&from=ytop_os_txt2
「摂食障害」に支援センター…医師、栄養士ら専門チーム
(2014年8月24日 読売新聞)

1か所で一体的治療 受診先探す患者の負担減

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 若い女性に多い「摂食障害」の治療を充実させようと、厚生労働省は治療や研究の拠点となる支援センターを整備することになりました。

 患者は増えているとみられ、適切に治療を受けられずに苦しむ患者と家族がたくさんいるためです。欧米に後れをとってきたこの病気の治療の大きな進展ですが、課題も残っています。

 ――そもそも摂食障害とはどのような病気ですか。

 「摂食障害は、極端にやせる拒食症と、衝動的にむちゃ食いする過食症があります。拒食症には、食べる量が極端に減るタイプと、食べては吐くタイプの2種類あります。拒食症は、栄養失調などの合併症による死亡率が7~10%と高いことで知られています。成長障害、無月経、骨粗しょう症などの後遺症が残ることもあります」

 ――患者数は。

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 「1998年に当時の厚生省の研究班が病院にいる患者を対象にした調査では、約2万3000人と推定されました。ただ、治療を拒む人が多くいるため、受診をしていない潜在的な患者も数多くいるとみられています」

 「拒食症、過食症ともに若い女性が発症することが多いです。最近は、小学生まで低年齢化する一方、病気が長引くことによって子どもをもつ中年・高齢の女性にも広がっています。男性の患者も増えているといわれています。治療にあたっている医師らは患者は増えていると指摘しています」

 ――なぜ発症するのですか。

 「詳しい原因はわかっていませんが、友人や家族とのトラブル、いじめなど挫折経験が引き金になることが多いようです。完璧主義で、融通の利かない優等生タイプが多いと言われています。やせることを礼賛する社会の風潮も背景にあります」

 ――治療はどのように行うのですか。

 「点滴などで体重を戻しながら、栄養指導やカウンセリングで不安やストレスを取り除く必要があります。時間のかかる地道な治療で、医師や栄養士、臨床心理士らによるチーム医療が求められます。しかし、専門的な治療のできる医師は全国的に人数が限られています。しかも、心身両面からの治療が必要なのに、精神科医、心療内科医、小児科医らが個別に治療している現状があります。治療が充実している医療機関には患者が殺到しており、患者や家族は受診先を探すことに苦労しています」

 「摂食障害は、家族を巻き込むのが特徴です。『わがまま』『意志が弱いだけ』『すぐ治る』などと誤解がありますが、実際には、暴言や暴力、自傷行為に走ることがあるほか、不登校、ひきこもりになる人もいます。家族はどう対応したらよいかわからないまま、振り回され、心身ともに疲弊してしまいます」

 ――支援センターを整備することになったきっかけは何ですか。

 「摂食障害に詳しい医師らが呼びかけ、患者や家族ら2万人以上の署名を厚労省に昨年、提出しました。米国や英国には専門の病院があることから、公的な治療・研究センターの設立を要望したのです。これを受けた厚労省は今年度、既存の5病院を支援センターに指定することになりました」

 「指定の条件は、精神科もしくは心療内科の外来があって、救急医療の体制が整っていることです。地域の医師との情報交換などにあたります。データを集約して、よりよい治療に生かす『全国拠点機関』も1か所指定します。今秋にも指定される見通しです」

 ――これで摂食障害の治療はよくなりますか。

 「初めて国の予算がついたことは画期的なことで、大きな前進です。患者が治療を受けやすくなることが期待されます。ただ、当初10か所指定する予定だったセンターは予算の都合上、半数に減りました。いずれはせめて各都道府県に一つずつ、センターが必要との声は根強くあります」(加納昭彦)



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201408/20140824_51001.html
災害時のチーム医療確保 山形市が協定
2014年08月24日日曜日 河北新報

 山形市は22日、災害時の医療救護活動に関する協定を市医師会、市歯科医師会、市薬剤師会、山形県看護協会の4団体と締結した。医療専門職の各種団体と連携し、災害時にチーム医療の機能を確保する。4団体との災害協定締結は、東北では仙台市に続き2例目となる。
 協定は、市内での災害発生時、4団体が市の要請に基づき、情報収集や被災現場への医療スタッフの派遣などを連携して行うことを定める。
 災害発生後の時間経過に応じて、(1)傷病者の把握や災害派遣医療チーム(DMAT)との連絡調整(2)避難所や在宅者への対応(3)心のケアや仮設住宅入居者への健康指導-などを担う。
 市役所であった締結式で、市川昭男市長は「東日本大震災をはじめとする大規模災害を教訓に、チームとして連携を強化した活動をお願いしたい」と要請した。
 市医師会の門馬孝会長は「災害発生後の超急性期から、各段階のさまざまなニーズに応じ、協力して責任を果たしていきたい」と強調した。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201408/20140824_13010.html
医学部新設 「宮城大医学部長」に門田氏
2014年08月24日日曜日 河北新報

 東北への大学医学部新設で、宮城県の村井嘉浩知事は23日、国に構想を申請した宮城大医学部が採択された場合、国内最先端のがん治療に取り組むがん研有明病院(東京都江東区)院長の門田守人氏(69)を初代医学部長に充てる方針を正式に表明した。

 県庁で同日あった「宮城大医学部教育課程・教員等採用検討委員会」の初会合のあいさつで、委員長を務める村井知事が明らかにした。門田氏は既に医学部長就任を了承しており、検討委の副委員長に就いた。
 村井知事によると、門田氏は初会合で「地域医療に特化し、東北に根付き、志のある総合医を育てることが宮城大医学部の理念。全国の医学部の30年後、50年後のあるべき姿を形づくるような医学部を目指すべきだ」と述べた。
 門田氏は広島県出身で、大阪大医学部卒。専門は消化器外科。同大教授、副学長を歴任した。現在は日本医学会副会長、厚生労働省のがん対策推進協議会会長を務める。
 臨床医としての高い評価に加え、母校である大阪大のネットワークや、総合診療医への理解が深いことなどが医学部長候補の決め手になった。
 検討委の初会合には門田氏をはじめ、欠席の1人を除く9人が出席。大阪大、東北大の両医学部関係者らが新設医学部の具体像をめぐり、非公開で話し合った。
 文部科学省に構想を申請したのは東北薬科大(仙台市)、脳神経疾患研究所(郡山市)、宮城県の3者。文科省は今夏に1校に絞る方針を示しており、28日に構想審査会の第5回会合を開く。



http://mainichi.jp/life/edu/news/20140824ddlk04100166000c.html
医学部新設:がん研の門田氏、医学部長を内諾 宮城大に新設時 /宮城
毎日新聞 2014年08月24日 地方版 産經新聞

 村井嘉浩知事は23日、医学部新設を国に申請中の宮城大が正式に採択された場合、公益財団法人がん研究会有明病院(東京)の門田守人(もんでんもりと)病院長(69)に医学部長就任の内諾を得ていることを明らかにした。同日開かれた大学のカリキュラム編成や教員確保策を検討する有識者委員会の初会合で述べた。

 委員会には村井知事、門田氏と東北大、大阪大の有識者ら8人が参加(初会合は1人欠席)。非公開で約1時間半にわたり行われた。委員長には村井知事、副委員長には門田氏が就任。終了後、村井知事は門田氏について報道陣に「大学教育に造詣があり、臨床医としても素晴らしい実績がある」と述べた。

 門田氏は広島県出身で大阪大医学部卒。同大教授、副学長を経て2011年からがん研に所属している。

 医学部新設は東北薬科大(仙台市)と脳神経疾患研究所(福島県郡山市)も申請しており、文部科学省の構想審査会は第5回会合を開く28日にも1校を採択する見通し。【伊藤直孝】



http://sankei.jp.msn.com/life/news/140824/trd14082403070010-n1.htm
国保の運営移行 国は財源確保の道筋示せ
2014.8.24 03:07  産經新聞

 都道府県に運営を移行したからといって、ただちに、国民健康保険(国保)の財政状況が改善されるわけではない。

 国保は、高齢加入者が増え医療費がかさむという構造的課題を抱える。立て直しには財政基盤の強化が不可欠だ。単なる都道府県への赤字付け替えに終わることがないよう、国は責任を持って安定財源確保の道筋を示す必要がある。

 厚生労働省と全国知事会など地方3団体による協議会が「中間整理」をまとめた。運営主体を市町村から都道府県に移す法案について、来年の通常国会への提出を目指すことで一致した。

 国保の赤字額は毎年3千億円を超し、市町村が一般会計から穴埋めしている。本格的に人口が減り始める今後は、運営に支障を来す自治体も増える。制度を持続するためにも、都道府県が運営を担うのは必然といえよう。

 超高齢化社会ではただでさえ、広域的な地域情報を把握できる都道府県が果たす役割は大きい。国保の財政運営に責任を持つことで、地域内の医療の効率化を真剣に考えるようにもなるだろう。

 協議会は年末までに細部を詰める予定だが、実りある改革案がまとまるよう期待したい。

 問題は財源だ。田村憲久厚労相は「しっかり対応したい」と意気込みを示したものの、財源確保策はいまだに明確ではない。

 厚労省は、大企業サラリーマンが加入する健保組合の高齢者医療への分担金を増やすことにより、財源を捻出しようとしている。仕組みが異なるため単純比較はできないが、国保は健保に比べ個人の保険料負担率が2倍近く高い。懐具合がより厳しい国保の救済に協力するのはやむを得まい。

 とはいえ、健保の財政も決して楽ではない。過度の負担を強いられて解散に追い込まれる健保組合が相次いだのでは、本末転倒となる。国は思い切った規模の公費投入も検討すべきだ。

 もちろん、こうしたアイデアを実施に移すにあたっては、国保の無駄を徹底的に見直し、支払い能力のある高齢者に応分の負担を求めることが前提となる。

 公的医療保険の「最後のとりで」である国保が破綻すれば、日本の医療制度そのものが成り立たなくなる。関係団体にはそれぞれの立場があるだろうが、大局的な判断を求めたい。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/244751/?category=report
「坂根班」、“事故調”GL案を9月1日公表
法律に準拠、第三者機関への届出をチャート化

2014年8月24日 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医療法人協会の「現場からの医療事故調ガイドライン検討委員会」が8月23日、中間取りまとめに向けた議論を行った。同委員会委員長を務める坂根Mクリニック(茨城県つくば市)院長の坂根みち子氏は、「法律に則ったガイドラインを作成する」と強調、23日の議論で文言を修正の上、「中間取りまとめ」として9月1日に公表する方針。

 「中間取りまとめ」のガイドラインは、16ページ程度で、2015年10月からスタートする医療事故調査制度は、第三者機関(医療安全調査・支援センター)への届出が起点になることを踏まえ、第三者機関への届出の在り方を中心にまとめた内容。「医療行為に起因した死亡のうち、管理者および現場の医療者が、予期しなかった死亡」を届出の対象とし、その考えをチャート図で示している。転倒・転落など、病院の管理に起因する死亡は届出の対象外とする。「予期しなかった」の解釈も整理する方針。

 そのほか、坂根氏は、ガイドラインの原則として、(1)「有害事象の報告・学習システムのためのWHOドラフトガイドライン」に準拠して、事故を報告した医療者の非懲罰性、報告情報の秘匿性を担保する、(2)事故調査の結果は、遺族に適切な方法で説明する、(3)日本医療安全調査機構の「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」でうまくいかなかった点を参考にする、(4)院内調査を、第三者機関による調査に優先させる、(5)日本医療機能評価機構の医療事故情報収集等事業の事例などを利用して、医療事故の再発防止につなげる――などの視点を盛り込んでいると説明した。

 医療事故調査制度では、今国会で成立した改正医療法の付則で、「調査制度の対象となる医療事故が、地域および医療機関ごとに恣意的に解釈されないよう、モデル事業で明らかになった課題を踏まえ、ガイドラインの適切な策定等を行うこと」と記載された。

 これを踏まえ、発足したのが、厚生労働科学研究費補助金による「診療行為に関連した死亡の調査の手法に関する研究」班(研究代表者:西澤寛俊・全日本病院協会会長)だ。しかし、「医療の現場のことを考えていない。このままでは、とんでもない“医療事故調”ガイドラインができ上ってしまう」(坂根氏)との懸念から、スタートしたのが「現場からの医療事故調ガイドライン検討委員会」だ(『“事故調”、「西澤研究班」に危機感』を参照)。

 今後、「西澤研究班」の進捗状況を踏まえながら、「坂根研究班」では、「中間取りまとめ」をベースにさらに議論を深める予定。

 ガイドラインについては、東京都医師会も7月から「院内事故調査委員会ワーキンググループ」を発足させ、検討を進めている(『法律逸脱の“事故調”ガイドライン、阻止せよ』を参照)。

 日本医療法人協会常務理事で、「西澤研究班」のメンバーの一人、小田原良治氏によると、8月20日の「西澤研究班」第4回会議の冒頭、西澤氏および厚生労働省から、「研究班の位置付けは、ガイドライン案の作成にあり、学問的見地から議論を整理するのが目的。厚労省は、与党と協議して、厚労省としてのガイドラインを作成する。その際、西澤研究班の案に基づいて作成するのではなく、あくまで参考の位置づけ」との趣旨の説明があったという。「西澤研究班」、「坂根研究班」、東京都医師会など、さまざまな団体の案をベースに厚労省ガイドラインの作成が進むものと期待される。

 「第三者機関へのスイッチ押すのは管理者

 坂根氏が「法律に則ったガイドライン」と強調するのは、「西澤研究班」で、届出対象が法律よりも拡大される懸念があったからだ。7月30日の第2回会議後、西澤氏は、届出対象について、「2004年の通知による分類に、モデル事業の具体的事例を基にして整理する」などと説明した(『遺族も、「事故調査のスイッチ」押せる仕組みか』を参照)。

 「2004年の通知」とは、厚労省が「医療事故情報等収集事業」の開始に当たり、発出した2004年9月の通知。第三者機関への届出対象は、法律では、「医療機関の管理者が、予期しなかった死亡または死産」としているが、同通知では、「誤った医療または管理を行ったことが明らかであり、それに起因して患者死亡や心身の障害が残った事例、または予期しなかった、もしくは予期していたものを上回る処置その他の治療を要した事案」と規定しており、法律よりも広い。

 「坂根研究班」のガイドラインでは、「医療による死亡か」、「現場医療者が予期しなかった死亡か」、「管理者が予期しなかった死亡か」のそれぞれについて、「はい」「いいえ」で分岐するチャート図を作成、いずれも「はい」となった場合を届出の対象とする方針。転倒・転落、患者の危険行動、時差う、院内犯罪・トラブルなど管理に関する死亡は、届け出の対象外とする。過失の有無や、遺族の要望は、届出の判断とは無関係で、あくまで「管理者が第三者機関へのスイッチを押す仕組み」を目指す。



http://sankei.jp.msn.com/region/news/140824/kng14082402050004-n1.htm
横浜で医療体験「将来は救急救命士」
2014.8.24 02:05 産經新聞

 病院の仕事を体験しながら理解してもらおうと、横浜市立市民病院(同市保土ケ谷区)で23日、「一日メディカルパーク2014」が開催された。

 腹腔鏡手術体験や看護師の仕事紹介など20のプログラムが用意され、小学校4年から大学生まで約300人が参加した。

 骨折の応急処置体験でギプスを実際にまいてみた同市港南区の小学1年、今井悠貴君(7)は、「初めてだったけど簡単だった。将来は救急救命士になりたい」ときっぱり。10キロの妊婦ジャケットを装着して“妊婦”を体験した藤沢市の小学4年、川畑愛佳さん(10)は、「おなかをつけると座るのも大変。お母さんの苦労が分かりました」と話していた。



http://www.kanaloco.jp/article/76615/cms_id/97956
医療最前線に感動 横浜の病院で子どもら500人体験
2014.08.25 03:00:00【神奈川新聞】

 子どもたちに病気と医療職場を知ってもらおうと、縫合手術体験や超音波検査などの多彩なコーナーを設けた「一日メディカルパーク」が23日、横浜市立市民病院(同市保土ケ谷区岡沢町、石原淳病院長)で開かれた。子どもたちと保護者ら約500人が参加し、医療の最前線を楽しく学んだ。

 メディカルパークは、外来が休診の土曜日を利用し、外科チーム、心臓血管センター、産婦人科、画像診断部、検査部など20コーナーを設置。医師、看護師、検査技師ら約100人が出て、体験指導やクイズ、講演、ビデオ上映などで医療現場を分かりやすく説明した。病院挙げての一大企画とあって、募集を上回る申し込みが寄せられる盛況ぶりだった。

 子どもたちは、実際に針と糸を使って血管を縫い合わせる模擬体験をしたり、超音波検査画像で心臓の収縮や弁の動き、血液の流れを見たり、腹(ふく)腔(くう)鏡の練習機器を試したりした。

 同市泉区から連れだって来た私立小4年の女子児童2人は「自分のほおの細胞を検査した。顕微鏡でオレンジ色の点々が見えた」「超音波検査が面白かった。容器の中にエビが入っているのが画像で分かった」と感動した様子だった。



http://digital.asahi.com/articles/ASG8S6F3KG8SUTIL017.html?_requesturl=articles%2FASG8S6F3KG8SUTIL017.htmlamp;iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG8S6F3KG8SUTIL017
東京)在宅医療で迎える最期 高まる需要
小林太一2014年8月25日03時00分 朝日新聞デジタル

 高齢化がピークを迎える「2025年問題」を控え、自宅で生活の質を保ちながら最期を迎えるための在宅医療の需要が高まっている。実態を知ろうと、往診する医師と一緒に、患者や家族たちを訪ねた。

 平日午前9時。町田市の在宅療養支援クリニック「かえでの風」院長の宮木大(まさる)医師(40)は、自分で車を運転して事務所を出る。多いときは、1日に同市と隣の相模原市内で10軒を回る。

 町田市の70代の男性はベッドに横になり、一点を見つめていた。「長くて6カ月と言われました」。娘は部屋から出て言った。男性は入院して肝臓がんの治療を受けていたが、「治らないなら自宅で過ごしたい」と戻った。

 食欲がないため、宮木医師は粉ミルクで栄養を補うことを提案した。週1回、訪問入浴サービスを利用することになった。男性の妻から「病院に行かなくても治療を受けられますか」と尋ねられると、宮木医師は「また座って食べられるようにします」と応じた。

 男性は約2週間後、自宅で息を引き取った。家族から「最期まで一緒に過ごせてよかった」と感謝されたという。

 同市内の団地に住む70代の男性は昨年8月、末期の胃がんで余命2カ月と診断された。男性と家族の望みで、今年5月に病院を退院し、在宅医療に切り替えた。

 宮木医師は聴診器で男性の胃や腸の音を聞き、「いい音をしていますね」。男性は「家族の生活する音や姿が身近にある暮らしがしたかった。(入院のような)集団生活のストレスがない生き方を選び、精神的に安定した」と話した。

 宮木医師は2年前まで川崎市立川崎病院で救急救命医療に携わっていた。患者の思いを尊重したいと、在宅医療に転じた。自宅で最期を迎えたいという思いがかなえられる社会環境が必要だと感じている。

 「大きな病院に頼らなくても、質の良い治療を受けられる。在宅医療という選択肢を知ってほしい」(小林太一)

■医師紹介する窓口も

 全国在宅療養支援診療所連絡会(千代田区)によると、在宅医療を行う医師を見つけるには、医師が患者宅にすぐに駆けつけられるかが重要なポイントだ。

 入院している場合は、退院前に、病院の窓口で「医療ソーシャルワーカー」が相談に応じる。医療の連携や医療制度の活用を専門にしていて、患者宅周辺の医師を紹介してもらえる。また、自治体の地域包括支援センター、各地の医師会、ケアマネジャーが所属する居宅介護支援事業者にも相談窓口がある。

 医師が見つかったら、家族や本人が医師と会い、診療方針や内容を確認したほうがよい。これまでにかかっていた病院に年に数回通いながら、在宅医療を定期的に受けることもできる。

 詳しくは同連絡会のホームページ(http://www.zaitakuiryo.or.jp/index.html)か電話(03・5213・3766)。



http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140825/crm14082505000001-n1.htm
【徳洲会事件】
虎雄氏、不起訴の方針 病状など考慮 一連の捜査終結へ

2014.8.25 05:00  産經新聞

 医療法人徳洲会グループの公職選挙法違反事件で、東京地検特捜部が、難病のため捜査を中断していた徳田毅元衆院議員(43)の父でグループ創設者、徳田虎雄元衆院議員(76)を不起訴処分とする方針を固めたことが24日、関係者への取材で分かった。特捜部は虎雄氏の処分を経て、一連の捜査を終結させるもようだ。

 捜査関係者によると、特捜部は虎雄氏が病院職員の派遣を指示するなど違法な選挙運動を取り仕切った「総括主宰者」と断定したが、難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)で療養中なことを考慮し、身柄の拘束は見送っていた。

 一方、約600人を選挙区に派遣し、約1億5千万円の報酬が支払われた事案の重大さから、刑事処分の検討を継続。毅氏の親族やグループ病院幹部らを起訴した昨年12月の段階では刑事処分をいったん見送り、事件を長期間処理できない場合に適用する「中止処分」としていた。

 特捜部は当初、在宅起訴も視野に入れて捜査を進めたが、起訴した場合、罪状認否などを行う初公判に被告の出廷が原則として必要なことなどから、公判の過程で病状が悪化する可能性があると判断した。

 また、グループ幹部らの公判では、これまでに起訴された10人のうち9人の有罪が確定。今月12日に有罪判決を受けた病院事務局長(59)も控訴しない方針を固めている。

 一連の判決で虎雄氏は「絶対的な地位にあった」「指示に逆らうのは困難だった」などと指摘されており、特捜部は虎雄氏を起訴しなくても事件の全容解明は既に果たされていると判断したもようだ。

 事件では毅氏に連座制が適用され、鹿児島2区から5年間の立候補禁止が確定している。


  1. 2014/08/25(月) 05:46:51|
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8月23日 

http://inamai.com/www/ictnews/detail.jsp?id=37923
中高生を対象にした医療体験セミナー
ブラックジャックセミナー初開催

伊那谷ネット 放送日:2014年8月23日(土曜日)

 「ブラックジャックセミナー」と銘打った中高生対象の医療体験セミナーが23日、伊那市の伊那中央病院で開かれました。
 セミナーには、南信地域を中心に県内外から中高生31人が参加しました。
医療機器メーカーとの共催で今回初めて開かれたものです。
 セミナーのタイトルとなった手塚治虫の漫画「ブラックジャック」は、天才外科医が主人公の医療と生命をテーマにした医療漫画です。
 これからの進路について考える中高生達に最新医療を体験してもらい、ブラックジャックのような技術を持った医師を目指してもらおうと開かれたものです。
 参加者は縫合器や電気メスなど実際の医師がトレーニングに使う器具を使って体験しました。
 このうち県内に1台しかないという1台2千600万円のこの機器では、大腸や気管支、胃の内視鏡体験をしました。
 他に、シュミレーターを使った手術体験も行われました。
 伊那中央病院では「今後もこの様なセミナーを開き、子ども達に医療の道を目指すきっかけにしてもらいたい」と話していました。



http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/locality/20140822000416
地域医療に理解深める/医学生、さぬき市で研修
2014/08/23 09:39 四国新聞/香川

 医学生がへき地や過疎地の医療現場で地域医療について理解を深める研修が22日、香川県さぬき市寒川町の市民病院などで始まった。医学生は市内の診療所や福祉施設を見学したほか、先輩医師らとのグループワークなどを通じ、地域から求められる医師像について思いを巡らせた。23日まで。

 研修は、県出身の医学生らに、地元で医療を支える志を持ってもらおうと、県などが「地域医療スピリット」と銘打ち、2009年から県内各地で開催。6回目の今年は、自治医大と香川大医学部の学生計20人が参加した。

 市民病院の徳田道昭院長が講演し、「市民病院には医療の提供のほか、地域の保健、医療、福祉・介護をコーディネートする役割が求められている」などと説明。その後、市社会福祉協議会が運営する同市鴨庄の福祉施設や、同施設で個人が経営する診療所などを訪れ、地域医療や福祉の現場にも触れた。

 自治医大3年の三好由佳さん(23)=東かがわ市出身=は「在宅医療に関心がある。地域医療の現状を知ることで、これから先、自分が目指すべき方向性を見いだす参考にしたい」と話していた。



http://sankei.jp.msn.com/region/news/140824/kng14082402050004-n1.htm
横浜で医療体験「将来は救急救命士」
2014.8.24 02:05 産経新聞

 病院の仕事を体験しながら理解してもらおうと、横浜市立市民病院(同市保土ケ谷区)で23日、「一日メディカルパーク2014」が開催された。

 腹腔鏡手術体験や看護師の仕事紹介など20のプログラムが用意され、小学校4年から大学生まで約300人が参加した。

 骨折の応急処置体験でギプスを実際にまいてみた同市港南区の小学1年、今井悠貴君(7)は、「初めてだったけど簡単だった。将来は救急救命士になりたい」ときっぱり。10キロの妊婦ジャケットを装着して“妊婦”を体験した藤沢市の小学4年、川畑愛佳さん(10)は、「おなかをつけると座るのも大変。お母さんの苦労が分かりました」と話していた。 



http://www.nikkei.com/article/DGXLASHC2301G_T20C14A8AC8000/
精神科医ら被災者対応 医療チームが活動開始
2014/8/24 2:08 日本経済新聞

 広島市の松井一実市長は23日、被災者ケアのため災害派遣精神医療チーム(DPAT)の派遣を広島県に要請し、22日夜から活動が始まったことを明らかにした。DPAT派遣は全国初という。

 精神科医が中心の3チームを避難所に派遣。9人から「土砂崩れの音が急に頭に浮かぶ」「眠れない」などの相談があった。

 一方、2011年の東日本大震災で、岩手県大槌町の避難所運営にあたった同町教育委員会生涯学習課長の佐々木健さん(57)は避難所を設置する行政側の留意点として「衛生面と精神面の配慮が欠かせない」と話す。

 震災直後はインフルエンザやウイルス性腸炎など感染症が流行、消毒液を配るなど対策に腐心したという。「清潔な環境を保つことは被災者の心身の安定にもつながるはず」とし、換気など衛生管理の重要性を訴える。

 また「独り暮らしの高齢者らが孤立しないような気配りも大切」と指摘。「声かけやラジオ体操などの取り組みも有効になる」と強調している。



http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140823/dst14082319130008-n1.htm
医学部新設構想で学部長候補にがん研院長 宮城県
2014.8.23 19:13 産経新聞

 東日本大震災の復興支援のため、国が東北地方で1校に限り認める医学部の新設について、宮城県の村井嘉浩知事は23日、県が申請している公立宮城大(大和町)の構想が認められた場合、がん研究会有明病院(東京)の門田守人院長(69)を医学部長に充てる方針を明らかにした。

 門田院長は広島県出身で、大阪大医学部を卒業後、大阪大の教授や副学長などを歴任。日本医学会副会長を務めている。

 県はこの日、教員の確保策や授業のカリキュラムを話し合う検討委員会を開き、この中で村井知事が門田院長に医学部長就任を打診していることを報告した。門田院長も出席しており、検討委の副委員長に選ばれた。

 検討委の会合後、村井知事は記者団に「門田院長は臨床医としての実績が素晴らしく、大学運営にも造詣が深い。総合医を育てる医学部長に最もふさわしい」と語った。



http://dot.asahi.com/aera/2014082000086.html
東大医学部の「疑惑」に立ち上がる学生 しかし総長は…
(更新 2014/8/23 07:00) dot朝日

日本の学歴社会の頂点に立つ東京大学医学部で、研究をめぐる疑惑や不正が、次々と発覚している。なにが起きているのか。医学部生が立ち上がった。

 6月20日、夏休み前の最後の講義が終わるのを待ち、東京大学医学部6年の岡崎幸治は、勇気を奮い起こし、教壇に駆け上がった。

「不正が立て続けに報じられています。我々学生は何も知らされていない。医療が社会の信頼を失っている現状を、見て見ぬふりしていていいのでしょうか。公開質問状を出そうと思っています。賛同をお願いします」

 緊張で言葉を詰まらせながら、同学年の20人ほどを前に、思いのたけを訴えた。話し終えると、何人かの学生が近寄ってきて口々に言った。

「マジかよ」「やって大丈夫?」「効果あるの?」

 岡崎には納得できないことがあった。東京大学医学部附属病院の血液・腫瘍内科で起きた“不正”である。

 同科教授の黒川峰夫らが研究会をつくって進めた白血病治療薬の副作用を調べる臨床研究で、製薬大手ノバルティスファーマの社員が不適切な関与をしていた。いわゆる「SIGN研究」の問題で、この研究にかかわっていた講師に、岡崎は臨床研修で世話になっていた。指導に手を抜かず、誠実な人柄が印象的だった。医局の仕組みからいっても、講師が勝手にそんな不適切なことをやったとは考えにくい。岡崎は、研究の責任者だった同科科長である黒川に2月3日、メールを出した。

<直接お話を伺いにあがることはできないでしょうか。10分でもご都合のつく日時をご連絡いただければ>

 返信はなかった。思いは届かないのか、と残念だった。2カ月ほどしたある日、廊下で講師とばったり会った。

「教授にメールを出したんだって」

「はい。先生だけに責任があるとは思えません」

 講師は「ありがとう」と返し、苦しい胸の内を語った。

「ボクは処分を受け入れる。医局にいる医師の意識が変わるきっかけになればと思っている」

 胸が痛んだ。弱い立場の講師が犠牲になるのか、と。新聞や雑誌、インターネット上では、東大医学部の不正や疑惑が次々に報道され、話題になっていた。しかし、学内で説明はまったくない。

 講義後に決意を語った3日後、行動を起こした。東大・本郷キャンパス(東京都文京区)の本部棟玄関前。早朝からスーツ姿で立ち、出勤する総長の濱田純一を待ち構えた。「公開質問状」を手渡すためだ。A4用紙1枚にまとめた文面には、こうある。

「先生方から今の東大医学部の状況についてご説明が無ければ、信じたくないことも信じざるを得ないのであります。(中略)国民に信頼され得ると確信を持てる医学部に於いてこそ、将来患者さんに貢献できる医術を学べると信じております」

 結局、総長は現れなかった。

※AERA  2014年8月18日号より抜粋


  1. 2014/08/24(日) 05:57:36|
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