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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

8月15日 

http://www.m3.com/iryoIshin/article/242007/
医療機関の消費税問題
不完全な診療報酬の補填 - 1から分かる消費税問題◆Vol.2
設備投資の額と連動し、損税拡大

2014年8月15日(金) 池田宏之(m3.com編集部)

 1989年0.76%、1997年0.77%、2014年、1.36%――。厚労省が、医療機関の控除対象外消費税対応として「診療報種に上乗せした」とする消費税だが、十分な金額になっているのだろうか(初回は、『医療機関の「損税」とは?- 1から分かる消費税問題◆Vol.1』を参照)。

診療報酬の0.67%分が“損”

 実際には、補填額が不足して、差分を医療機関が補填している形となっている。近年、大きな問題となっているのは、1989年と1997年分の合計は「1.53%」。日本医師会などは、保険診療における消費税負担は医療機関全体で「2.2%」で、差の0.67%分は補填されていないと見ている。原因としては、消費税補填分を上乗せした診療報酬の項目が、過去の診療報酬改定で、減点されたり、項目ごと削除になってきたからだ。

 「0.67%が補填不足」という認識は、厚労省も理解を示している。それを示すのが、2014年度診療報酬改定で、厚労省の「8%引き上げ時に、診療報酬全体の1.36%分を確保した」との主張に表れている。増税分の3%に対しての補填が「1.36%」であることから、逆算すると5%時の控除対象外消費税は「約2.2%」となる。厚労省も医療界も、「医療機関は、診療報酬0.67%分を、控除対象外消費税の問題で負担している」というコンセンサスは得られているとみられる。金額にすると2700億円強となる。

設備投資多ければ、損税が拡大

 「診療報酬による補填」は、一見、合理性のある方法にも見えるが、医療機関や保険者からの批判は根強い。主な理由は(1)医療機関ごとの支出の違いに対応できずに、補填不足となる医療機関が発生する、(2)「非課税」前提の保険診療の医療費について、不透明な形で、患者や保険者から徴収している――の2点だ。

 (1)では、マクロな視点から見れば、「医療機関の負担分は0.67%」となるのは事実だが、実際の医療機関の控除対象外消費税の負担には、ばらつきがある。最も大きな要因は、建物の建て替えや医療機器の購入などの設備投資の多寡だ。2007年の日医の調査によると、「負担割合が2%以下」の医療機関の群の控除が対象外消費税の負担分は、1.63%(設備投資分0.11%、設備投資以外1.52 %)だったが、「負担割合が6%を超える群」では、10.82%(設備投資分が8.67%、設備投資以外が2.15%)となり、設備投資にかかる負担分の割合は78倍以上の開きがある。設備投資は大規模な医療機関ほど多額になる傾向がある中、病院団体からは「設備投資の負担が大きい」と、長年にわたり不満が表出してきた。

 2014年度の診療報酬改定でも、高額の設備投資をした場合の対応について、別途補填する方法を中医協で話し合ったが、結局解決策が見いだせずに見送りになった。2014年改定は、「広く薄く行きわたる」初診・再診料、入院基本料で補てんされ、大規模医療機関の不満は続いている。

「非課税」なのに消費税払う国民

 (2)は、表向き「非課税」にも関わらず、国民や保険者が、診療報酬に上乗せされた消費税分を負担している点だ。医療機関で発生する控除対象外消費税の負担を軽減するために、国民や保険者に、消費税を転嫁しているのが実情となっている。仮に、控除が可能な制度となっていれば、負担は、税収減となる国が負うことになるが、国は「医療費は非課税」という建前を保ったまま、一定程度の税収を確保していることになる。

 医療機関からすると、国民からの、的外れな怒りを招きかねない事情もある。「医療は非課税」にも関わらず、「医療機関への支払いには、消費税分が転嫁されている」との認知が広まれば、医療機関への批判を招きかねない。日本医師会は、一般国民向けのパンフレットを作って、広報活動に努め、不当な誤解を招かないように対策を打っている。

日医「2014年の増税分は、確保」

 一方、2014年度改定での負担分は、増税3%分の予算として、1.36%分、5200億円の財源が確保されている。この点について、日本医師会の今村聡副会長は「(消費税率5%から8%の引き上げで発生する控除対象外消費税は)マクロな観点からは確保されている」と指摘していて、新たな損税は発生していないという認識だ。

 病院団体からは、2014年度改定について、「開業医に財源が多く回っているのではないか」と批判する声があるが、2014年改定の消費税補填の財源は、医療費と課税経費率に基づいて「病院」と「診療所」に分けて確保されており、今村氏は「開業医に多く回っていることはない」と理解を求めている。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43546.html
不十分な地域医療連携、東京都が改善に本腰- 都立病院に患者支援センターを順次整備へ
( 2014年08月15日 20:00 )キャリアブレイン

 東京都が、診療や看護、生活上の経済的問題などにワンストップで対応可能な「患者支援センター」を都立病院に整備し、転院先の紹介や在宅療養への移行などの支援体制を拡充させることが、15日までに分かった。多摩総合医療センターで今年度行われているモデル事業の課題の整理や効果の検証を行い、来年度以降、他の都立病院にも同センターを順次整備することで、都内でこれまで連携が不十分だった在宅医らとの地域連携にもつなげたい考えだ。【新井哉】

 患者やその家族の疑問や不安に対して、病院側が的確に対応して患者の安心を確保するのが目的で、地域の医療機関や地域包括支援センターなどとも連携体制を構築し、患者の地域生活への早期復帰を支援する。

 独居の高齢者や高齢者のみの世帯が増加する「高齢化の進展」と、都の全死亡者数の約3割を占め、その8割が高齢者とされる「がん患者の増加」、困窮や社会的な孤立状態といった「生活上の課題の多様化」などに対応する施策が求められていた。

 都立病院でも、患者やその家族が相談したいことがあっても、どこに聞いていいか分からず、何度も病院に来てもらうケースもあり、職員間の情報共有や、在宅を支える機関との連携が不十分といった課題があったという。

 こうした課題を解消するため、都は、複数の職種や部門を一体的な組織として運営することが必要と判断。医師を組織のトップに置き、看護相談や退院調整を担う看護師、医療福祉相談を行うソーシャルワーカー、病床管理や地域連携を図る事務職員を配置する患者支援センターを都立病院に順次整備する方針を決めた。

 在宅医療に欠かせない訪問看護ステーションや在宅医との連携について、都は「必ずしも十分というところまではいっていない」と指摘。今後、地域の協議会などに都立病院が参加し、顔の見える連携や情報収集を図る方針だ。

 また、診療や看護、療養、生活や経済上の問題についても、都は病院の窓口を一本化し、「受診・入院から転院・退院、在宅療養まで、シームレスな相談支援を設ける」としている。今後、都内に8施設ある都立病院だけでなく、東京都保健医療公社の病院にも患者支援センターを展開する見通し。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43539.html
女性医師の活躍を応援、厚労省シンポ開催へ- 東京都内で
( 2014年08月15日 13:07 ) キャリアブレイン

 厚生労働省は24日、女性医師のさらなる活躍を応援するシンポジウムを東京都内で開催する。医療や医学の現場で働く女性医師の講演や意見交換を通じて、働きやすい環境整備の在り方などについて考える。【松村秀士】

 シンポジウムは、8日に初会合が開かれた「女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会」に関連したもので、国立国際医療研究センターで行う。

 女性として医療や医学の現場で働いてきた5人が体験談などを講演するほか、参加者との意見交換も行われる。登壇者は、▽惠谷ゆり氏(大阪府立母子保健総合医療センター消化器・内分泌部長)▽安田あゆ子氏(名古屋大医学部附属病院医療の質・安全管理部副部長)▽岩本あづさ氏(国立国際医療研究センター国際医療協力局派遣協力第二課医師)▽津下一代氏(あいち健康の森健康科学総合センター長)▽山本纊子氏(日本女医会会長)。

 厚労省の担当者は、「特に医師を目指す医学部生や研修医に参加してもらい、講演者の体験談やメッセージを参考にしていただきたい」と話している。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/241738/?category=research
仕事で最も使うのは「医師向けサイト」◆Vol.3
必要な情報は「検索」で探す傾向

2014年8月15日 池田宏之(m3.com編集部)

Q.3 仕事で、一番、使う頻度が高いサイト (単位:人)
 1位  その他の医師向けのサイト (m3.comなど)   239
 2位  一般の検索サイト (Google、Yahoo!など)    78
 3位  論文検索サイト (PubMedなど)        74
 4位  所属学会サイト                60
 5位  オンラインジャーナル(NEJM、Lancet など)  13
 6位  行政機関のサイト(厚生労働省など)      12
 7位  医療者向け、一般検索サイト以外        9
 8位  製薬企業のサイト               7
 9位  公的研究機関のサイト(国立感染症研究所など) 4
 9位  EBM関連サイト                4
11位  私的医療機関のサイト             3
12位  公的医療機関のサイト             1
12位  医療機器メーカーのサイト           1
12位  医療や科学をテーマとした個人のサイト・ブログ 1
15位  所属学会以外の学会サイト           0

 Q.3では、「仕事をしていく上で、一番、使う頻度が高いインターネットサイトはどこか」を、1つのみを選択できる形式で聞いた(有効回答数506人)。

 最も多かったのは、m3.comを含めた医師向けのニュースや情報を提供する「その他の医師向けのサイト」(学会や行政機関、論文検索サイトを含まず)で239人となった。近年医師向けの情報サイトは増加傾向にあり、半数近くの医師がいずれかのサイトをよく利用しているとみられる。

 2番目に多かったのは、GoogleやYahoo!などの「一般検索サイト」で78人、3番目に多かったのが、PubMedなどの「論文検索サイト」で74人。「オンラインジャーナル」は13人、「行政機関のサイト」は12人にとどまった。情報が集約しているサイトを訪れて、目的に沿って検索し、必要な情報に接触していることが伺える。

 具体的サイト名も必須回答として聞いた。5人以上の回答が集まったサイトは以下の通り。
   ・m3.com   233人
   ・PubMed   68人
   ・Google   46人
   ・Yahoo!   28人
   ・日経メディカル 10人
   ・医中誌   10人
   ・厚生労働省 7人
   ・Care Net   7人
   ・日本皮膚科学会 6人
   ・NEJM   5人



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43535.html
自殺未遂の救急搬送、「精神科と連携必要」- 救命センター調査、看護職への支援不十分
( 2014年08月15日 10:00 )キャリアブレイン


 救命救急センターに搬送された自殺未遂者について、9割近くの施設の看護スタッフが、精神科医療との連携の必要性を感じていることが、大分県立看護科学大精神看護学研究室の後藤成人助教の調査で分かった。後藤助教は「今後、自殺未遂者への対応に関する教育や研修、マニュアルがどの程度普及しているかといった具体的な調査を行う必要がある」としている。【新井哉】

 CBnewsマネジメント関連記事『自殺未遂者の救急搬送、地域連携で減らせ!』は、ここをクリック

 後藤助教は、全国の救命救急センター(約240施設)の救急部門の看護責任者を対象にアンケート調査を実施し、80施設から回答を得た。

 80施設のうち、72施設が受診した自殺未遂者を精神科医療機関に紹介していた。また、アンケートの自由記載では、看護師が情報提供やサマリーの作成などを行っている実態が浮き彫りになったという。

 また、9割近くに当たる69施設の看護スタッフが、「対応の仕方が分からない」や「自殺未遂を繰り返すため、外来で話を聞くだけでは解決にならない」などの理由を挙げ、「精神科医療との連携が必要」と考えていることが分かったという。

 80施設のうち57施設(71.2%)が自殺未遂者への対応に関する研修などの教育の機会がなく、マニュアルがない施設も58施設(72.5%)、スタッフへの精神的なフォローのない施設も54施設(67.5%)あった。この結果について、後藤助教は「救急部を受診した自殺未遂者への対応や、看護師への支援体制が不十分であることがうかがえる」と話している。



http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41498
『医療詐欺』が明かす驚くべき日本の医療の実態
コネがなければカネがあっても病院をたらい回しされる

2014.08.16(土) 川嶋 諭  JBpress

日曜日の明け方、左足の親指を戦車にでも踏まれたような痛みが突然襲ってきた。まだ起きるには少し早い時間帯だったが、飛び起きずにはいられなかった。いったい何が起きたんだ。


やる気のない医師に唖然

 指を少し動かしてみる。次の瞬間、とんでもない痛みが足の先から脳天に向かって貫いた。寝ている間に足の骨を折ってしまったのか・・・。いや、そうだ、胸に手を当てなくても原因は察しがついた。

 痛風発作だ。金曜日に痛飲して水分を十分に取らず、土曜日は暑い中の激しいテニスで体力を消耗させている。ついに来てしまったのか・・・。

 風が吹いても痛いことから痛風と呼ばれるようだが、風がなくても心臓が鼓動を打つたび、左足が悲鳴を上げる。

 日曜日なので病院は閉まっている。本心は救急車に来てもらいたかったが、こんなことで救急車を呼んでしまっては、命に係わる病気や事故の人がいたら申し訳ない。とにかく月曜日の朝まで約30時間、歯を食いしばって痛みに耐えた。

 月曜日の朝、ネットで痛風を専門にしている開業医を調べ、オープンと同時に駆け込んだ。幸いすいていてすぐに診てもらうことができた。

 「先生、どうも痛風発作を起こしたらしいんですけど」

 「今までに発作を起こした経験は?」「いえ、ありません」

 「尿酸値は日頃高いの?」「最近定期健診を受けていなので実は分からないんです。すみません」

 「ではとりあえず血液検査をしよう。腕を出して」

 この間2~3分くらいだっただろうか。

 「それじゃぁ、痛み止め4日分と尿酸値を下げる薬30日分の処方箋を書いておくから近くの薬局で受け取って。それから、痛みが引くまでは尿酸値を下げる薬は飲まない方がいいかも。ときどき症状を悪化させる場合があるから。それじゃ、帰っていいよ」

 「先生、もう来なくていいんでしょうか。血液検査の結果はどうすれば・・・」

 「そうね、1週間過ぎ頃にまた来てみて」


退化に向かっている日本の医療

 何となく納得がいかないまま、処方箋を持って薬局へ。激しい痛みに顔をしかめながら足を引きずって歩く私に気を遣ってくれ、私は椅子に座ったまま薬剤師の方が丁寧に対応してくれた。そして、痛風についていろいろな知識を授けてくれた。医師は何も説明してくれなかったのに・・・。

 医者って何だろう。常日頃疑問に思っていたことが自分が病気になって改めて証明されたような気がした。

 1週間後、痛みが引いていたので、すでに何の期待もなく再びその開業医の先生の診察を受けに行った。やはり、期待しないという期待がその通りになった。

 「先生、よろしくお願いします」

 「えーと、何だったけ」

 「痛風にかかったみたいで、先週受診して今日は血液検査の結果などを教えていただこうと思いまして」

 「そうだったね。えーと、あれれ、尿酸値はそんなに高くないんじゃない。へ~そんなこともあるんだ。薬は30日分出してあったよね。では今日はもういいよ」

 会話は本当にこれだけである。もう何かをこの先生に聞こうという気が全くなくなった。血液検査の結果をもらうことも忘れてしまった。

 帰りがけ、この医院があるビルのエレベーターに乗るとビル名と医師の名前が一致していることに気がついた。どうやらこのビルのオーナーさんらしい。そこそこ大きなJRの駅から徒歩30秒の好立地(痛風で足が腫れているときには10分の距離だったが・・・)。

 医者だからこのビルのオーナーになれたのか、ビルのオーナーだから医者になれたのか、どちらでもいいけど、こうした治療を見る限りこの国の医療システムはどうなっているんだと思わざるを得ない。間違いなく進歩ではなく退化に向かっている。

 そんな時だった。日頃大変お世話になっている東京大学医科学研究所の上昌広特任教授から1冊の本が届いた。上教授が書き下ろした最新本である。『医療詐欺』(講談社α新書、税抜840円)。


医療サービスには賢い受け方がある

 上教授には福島第一原子力発電所の事故直後に飯舘村で行った村民検診などにも同行させていただいたり(「福島を『聖地』にするか『廃墟』にするか 世界の頭脳と資金を被災地に~上昌広・東大教授の復興プラン」、「こんな美しい村をなくしていいのか! 菅野典雄・飯舘村長インタビュー」)、様々な医療改革の旗手をご紹介いただいている。歴史が大好きで物静か、非常に温和な先生なので、医療詐欺という本のタイトルには少し驚かされたものの、実際、本を読み始めると詐欺に近い日本の医療システムが浮き彫りになっている。

 プロローグ(まえがき)には「ほとんどの患者は医療サービスの賢い受け方を知らない」とある。まさに私のことではないか・・・。

 医療改革の本というと上から目線の難しいものが多いと決まったようなものだが、この本は違う。医療の素人が読んでも分かりやすい。例えば、「患者は医療サービスの賢い受け方を知らない」というケース。

 こういう設問の設定そのものがまず読者目線でなければできない。そのうえに上教授自らの実体験で説明されていて否応なく読者を惹きつける。さすがはメディア界に知己の多い上教授だと思った。

 その実例とはこうである。関西に住む98歳になる上教授のおばあさんが体調に異変を来たし、日頃かかりつけの医師に相談して大病院を紹介してもらおうとしたが見つからない。

 そこで、おばあさんを看護している上教授のお母さんは、大阪の大学病院に連絡して救急車を呼び40分かかっておばあさんを連れて行くが、そこで対応した宿直の若い医師は、「この程度なら近所の病院で診てもらって」とたらい回し、また40分かけて自宅に戻って来るはめになった。

 結局、お母さんは上教授に連絡して別の大きな病院に緊急入院することができ一大事にはならなかったが、なぜこのようなことが起こってしまうのか。上教授は日本の医療システムに対する大きな誤解があるからだと言う。

 例えば、こんな常識はないだろうか。国立病院では先端的な医療を提供し、地元の病院は開業医が手におえない治療の難しい患者がかけこむ場所である――。

 おそらく日本人のほとんどが当然のことだと思っているだろう。しかし、実態は真逆に近いと上教授は言う。「国立病院は軽症患者しか受け入れません。もっと正確に言えば、軽症患者しか受け入れることができないのです」。

 軽症患者しか受け入れられない。これには「そんなはずはないだろう。優秀な医師を集め、最先端の医療設備が整っている国立病院は先端医療の担い手でなければならない」と、誰しもが反論するかもしれない。

 しかし、国立がんセンター中央病院にも勤務したことがある上教授にすれば、国民に最先端医療を提供する場所ということの方が"非常識"に映る。上教授は国立がんセンターに勤務していたとき、重症患者が何度も門前払いされるのを見てきた。


国立病院に門前払いされる患者たち

 また、「『合併症が多い重症患者は受け入れるな』と医師たちに指示している上司の姿も何度も目にしてきました」と言う。

 なぜこのようなことが起きるのか。それは国立病院が重症患者の治療を目的として設立されているわけではないからだ。例えば国立がんセンターは、「新規治療の開発のための臨床研究の推進」を最大の目的として設立されているという。

 そのため、臨床研究に合致するような重症患者は受け入れるが、例えば合併症が多くて研究に不向きな患者さんは排除される。また体力の消耗が激しい患者も研究の対象外とされてしまう。

 つまり国立がんセンター(現在は国立がん研究センター)で診てもらえるのは、一握りの患者さんだけということになる。

 いくら研究のためとはいえ、病気で苦しんでいる患者を門前払いするのは医師として、人間として許されることではない。そう考える医師も中にはいるという。しかし、そのような態度を見せれば冷遇され、ほかの病院へ移らざるを得なくなるのだそうだ。

 なぜこのようなことが起きてしまうのか。それは日本の医療が、実は患者のためではなく身内、つまり医師や厚生労働省の役人にとっていいように設計され運用されているためである。

 例えば、保険診療と自由診療を組み合わせた混合診療を認めようという社会の要請に対し、日本医師会は頑なに反発を繰り返している。いまだに強い政治圧力を持っている日本医師会の反対によって実現できないでいる。

 混合診療を認めれば、医師は高額の治療費を受け取れる自由診療を優先し、日本の"世界に誇れる"国民皆保険制度が崩れてしまうというのが日本医師会の主張である。確かにその危険性はゼロではない。

 しかし、保険診療か自由診療かの選択を迫られ、金銭的理由から高度な治療を諦めざるを得ない状況の方がはるかに問題が大きい。

 上教授はこの問題について、極めてユニークな比喩を使って説明している。混合診療は飛行機のビジネスクラスのようなものだと言うのである。エコノミー席が大半でわずかなファーストクラスがあるのが現在の日本の医療システム。


ビジネスクラスの導入で格段に良くなる日本の医療システム

 ファーストクラスに乗れる人はごく一握りに限られ、航空会社は収益の大半をエコノミークラスに依存しなければならず、必死でコストダウンし超過勤務が当たり前のように働いても利益が出ない。

 実際、日本の看護師は米国の看護師に比べて8倍もの労働を強いられているという。それだけ働かせても病院は一向に利益が出ないのは、コストダウンだけでは経営は成り立たないためである。

 これに対し、混合診療、つまりビジネスクラスを作ることで航空会社は収益を安定させることができたように、病院もしっかりと利益を出せる。また航空会社がその利益を基に安全対策にも投資ができたように、病院も治療の安全性に力を入れられる。

 では、なぜビジネスクラスを作りたがらないか。それは、医師が競争を嫌っているからにほかならない。冒頭の私を診た医師が象徴しているように、競争のない社会は、何もしたくない人には大変心地良い。

 しかし、競争のない社会に進歩はないのもまた、冒頭の医師がからくも証明してくれている。増え続ける社会保障費がこの国にとって最も大きな負担となっているいま、効率的で世界最高水準の医療システムが求められている。

 努力なしに既得権益に守られただけのシステムはもういらないどころか、日本を沈没させてしまう。実は、競争が効率的で最先端の医療を実現している例がこの国にもある。公的医療保険の適用外である不妊治療の分野である。上教授は次のように書く。

 「不妊治療は公的医療保険の適用外ですので、お金の有無で患者に『格差』が生じます。厚労省や日本医師会の理屈で言えば、この『格差』を利用して、患者に不適切な治療を強いるようなアウトロー医師が増え、『安全』などと無縁な医療現場になっているはずですが、現実は違います」

 「実は日本の不妊治療技術は、世界でもトップレベルになっているのです」

 なぜか。それは競争があるからである。かつてのように良い医師を探すのが大変だった時代と違い、現代はインターネットの普及で、簡単に腕の良い医師を見つけることができる。

 そして、素晴らしい不妊治療を施している医師のもとには多くの患者が集まり満足度が上がれば治療費を高めに設定できる。その結果、優秀なスタッフを雇うことができ、最新の設備も導入できる。

 そして価格に見合う以上のサービスが提供できるようになり、さらに患者が増える。こうしてプラスのスパイラルが形成された結果、日本の不妊治療技術は世界トップレベルになったという。


競争原理が働く分野では世界の最先端に

 このような実例があるにもかかわらず、厚労省や日本医師会は、頑なにいままでのシステムを守り抜こうとする。もはやそうした行為は「医療詐欺」でしかない、と上教授は喝破するのである。

 この本には、古い医療システムを守ることに血道を上げている「医療ムラ」がどのようにして自分たちの身分を守っているか、その巧妙な手口が「不都合な真実」として14ほど挙げられている。

 その一つひとつがなるほどと思わせる。ここに紹介したのはごく一部である。国民の1人でも多くの人にぜひ読んでもらいたい一冊である。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43544.html
勤務環境改善システム指針案でパブコメ- 医療機関の取り組むべき事項示す
( 2014年08月15日 17:38 )キャリアブレイン

 医療機関の勤務環境を改善するための新たな仕組みが10月に始動するのを前に厚生労働省は、病院と診療所の管理者が取り組むべき事項を示した指針案に対するパブリックコメントを来月10日まで募集している。この仕組みは改正医療法に基づくもので、医療機関がPDCAサイクルを回しながらスタッフの勤務環境を自主的に改善する活動を促進する狙いがある。【丸山紀一朗】

 指針案は、同省の研究班がまとめた「勤務環境改善マネジメントシステム導入の手引き」のエッセンスを抽出したもの。医療機関の管理者が具体的に取り組む事項として、▽勤務環境改善活動を組織全体で実施することを改善方針として表明▽多様な職種から成る協議組織を設置▽勤務環境の現状を定量・定性的に把握▽一定期間に達成すべき到達点を明らかにした改善目標を設定-などを挙げた。

 さらに管理者は、改善目標を達成するため、▽具体的な実施事項や時期、手順などを定めた改善計画を作成▽改善計画を継続的に実施▽改善計画の終了後、その実施状況を評価し、次回の改善計画に反映-などに取り組むとした。また、指針案は、都道府県による勤務環境改善への支援を活用するよう管理者に求めた。



http://www.nippon.com/ja/in-depth/a03105/
特集 日中関係の現場で本当は何が起きているのか
心を尽くせば気持ちは必ず通じる
中国への日本式糖尿病医療輸出を通じて学んだこと

飯塚 陽子
[2014.08.15] Nippon,com in depth

日本式の糖尿病医療をセットで中国に持っていく——日中関係の険悪化で中断してしまったこのプロジェクトの中心となった医師が体験したのは、政治とは全く関係がない、治療を求める患者と医師の心の通った交流だった。

「糖尿病大国」中国の現実

 中国が、今や世界一の「糖尿病大国」であることをご存知でしょうか。生活習慣の変化などを背景に患者は急激に増加し、国際糖尿病連合によれば、有病数は9,240万人に達する(2010年)とされているのです。
 そんな中国において、2011年度に上海、12年度に杭州で実施された「日本式糖尿病診療サービス」調査研究事業に、私は提案・企画・医師として参加しました。経済産業省が主導する「医療サービス国際化推進事業」の一環として、日本の医師、看護師、栄養士、薬剤師などで構成される医療チームが企業とコンソーシアムを形成し、実際に中国現地の病院で患者の診察、治療に当たるというプロジェクトです。
 きっかけは、10年に中国から初めて講演に招かれ、併せて同国の医療現場を訪れたことでした。糖尿病治療に関して、それまで中国の目は欧米に向いていました。しかし、この病気は人種による違いの大きいことが一つの特徴です。私を呼んだのは、そのことに気づいて、アジアの中でも特に医療技術の進んだ日本に注目し始めたからだろうと思います。
 そこで見学した治療の実態には驚きました。日本では、糖尿病治療といえば、食事療法、運動療法、生活習慣の改善が基本。それでも数値が目標以下にならない場合に、初めて薬物療法・インスリン療法等が加わります。それらの各ステージで看護師、栄養士、薬剤師、それに医師などが適切な指導、教育を行いながら、患者のモチベーションを引出し・持続させる、患者中心のエンパワーメント「チーム医療」がスタンダードなのです。しかし、中国ではそうした発想はまったくなく、治療はあくまで医師のトップダウン、薬物療法が中心。しかも、薬物の用量が欧米並みで日本の約2-4倍と高く、患者側には低血糖が頻発していることから、不信感も芽を出していました。
 病院という「ハード」自体も、多くの問題を抱えています。中国のトップレベルの病院でさえ、音響を配慮した設計がされていなく、病院が大変騒々しく、また、一つの外来診察室で机を並べて、同じ部屋で4人の医師が同時に4人の外来患者を診るというのが現状でした。
 そうした状況を初めて知った私は、ただ話をするだけでなく、日中の医療交流を本格的に進めることで、「糖尿病大国」に日本の知見や技術を提供し、広めることはできないか、と痛感しました。思いが通じたのか、ちょうどそのタイミングで、経産省が日本の優れた医療を丸ごと輸出する、という公募事業をスタート。渡りに舟とばかりに手を挙げた、というわけです。

親身の診療に目の前で泣き出す患者

 第1回の上海への派遣は、11年の10月。市内の病院に「日本式糖尿病クリニック」を設置して、中国人糖尿病外来患者に対して医師による診療、看護師による糖尿病教室、栄養士による食事指導などを、無償で行いました。その効果は一目瞭然で、体重の減少のほか、血糖値、血圧や脂質など調べたすべての項目において改善が見られ、しかも我々の外来に受診回数の多い患者ほど、改善効果がより顕著である、という成果を上げることができました。
 ただ、そんな患者さんたちの反応は、私たちの予期しないものでした。例えば、私の診察の後、看護師や栄養士のところを回った患者さんの多くがわざわざ戻ってきて、「こんなにたくさんの方が、私一人のためにいろいろしてくれて、ありがとうございました」と頭を下げて、全員笑顔で帰っていくのです。反対に、目の前で切々と症状を訴えていた人が、突然涙をあふれさせたのにもびっくりしました。理由を尋ねると、「今まで、自分の話をこれほど親身になって聞いてもらったことはなかった」そうなのです。そんな患者さんたちの姿に驚き、感激して、「この信頼関係で好循環のチームに加わりたい」と話してくれた中国人の医療スタッフもいました。
 調査でも、「日本式」に対する患者さんの満足度は極めて高いものでした。症状の改善とも合わせ、チーム医療の理念、大切さを再確認することができたのです。

尖閣「反日デモ」でも現場は変わらない

 こうしてスタートは順風満帆に見えたプロジェクトでしたが、思わぬところで障害に見舞われることになってしまいました。12年に、尖閣諸島問題を契機に中国で起こった反日運動、反日デモの影響を、もろにかぶってしまったのです。
 実はこの年には、「日本式の糖尿病チーム医療」をより深く・より広く推進するため、上海では有償で取り組み、新たに広州にも展開させる計画でした。ところが、両方の病院は急遽NGに。恐らく、苦渋の決断だったのでしょう。
 一方、そうした状況にもかかわらず、新たに杭州から「ぜひ来てください」という強い要望がありました。私たちの側に、戸惑いの気持ちがまったくなかった、と言えば嘘になるでしょう。病院の上層部がゴーサインを出していたとしても、個々の患者さんのレベルでは、日中関係の悪化を反映して、特別な思いを抱いているかもしれません。プロジェクトメンバーは、そうした点にも細心の注意を払いながら、1年目以上に高いレベルのサービスを提供しよう、と決意を固めあって現地に向かいました。
 しかし、行ってみると、我々のそんな心配はまったくの杞憂に終わりました。患者さんたちは、上海の時と同じように「日本式」に満足し、心から感謝の言葉を述べてくださいました。病院関係者も、やはり日本のチーム医療の価値を認めて、「またぜひ来てほしい」と言ってくれたのです。また、我々が帰国後、杭州の病院は全職種において希望者を募集し、日本に研修に派遣するという方針を決めたということです。少なくとも、私が接した中国の患者さんや医療従事者に、国と国とのいさかいを気にしたり、それを理由に態度を変えたりする人は皆無でした。

80歳上海男性からの手紙で深めた確信

 2年間の中国でのプロジェクトを通じて私が最も学んだことは、医療の現場では、こちらが献身的に尽くせば、その気持ちはどんな相手にも必ず通じる、信頼関係が醸成できる、ということです。お互いの違い(文化・風習・理念等)を尊重し合い・認め合い、お互いの強みを活かし、より心が通い合えるような、よりwin-win効果が得られるような交流は、恐らく対中国人、アジア人に限らない、真の交流であり、「真理」なのだろうと思うのです。

上海の患者からの感謝の手紙

 私は80歳です。糖尿病にかかって30年になります。元々は糖尿病を大したものと思わず、自然の成り行きに任せていていいと思っていました。しかし、皆さんの指導を受けるようになってからは、毎日合理的な食生活・運動を継続するようになり、病状の改善が自覚でき、健康生活に対しても自信がもてるようになりました。日本と中国の合同外来に感謝いたします。皆さんが数カ月にわたり、疲れを知らずに中日両国の間で奔走されていることに対し敬意を表します。
 中日人民友好万歳!
     患者 ●●● 拝




 上海の病院で、我々の外来に5回通った80歳の男性が、最後の診察の時に渡してくれた手紙を紹介しましょう。この方は、それまで、「あれも食べるな、これも食べるな」と言われ、気分は沈み、半ば鬱(うつ)のような状態だったそうです。それが、我々の「カロリーとバランスに注意すれば、食べても大丈夫」という指導を受けることにより、症状も改善に向かい、糖尿病に前向きに向き合う気持ちが生まれました。手紙を読んで、我々のやっていることは、ただ症状を改善させるだけではなく、人の人生も変えることができるのだと感激し、あらためて確信を深めることができました。

「国と国」を超えて、日中医療交流に貢献したい

 実は私は、父が中国人、母が日本人のハーフで、16歳まで中国で暮らしていました。そうした生い立ちからも、日本で学んだ知識や技術をベースにした日中の医療交流を推進することが、長年の夢であり、私自身に課せられた使命だと思っています。
 人口が減少する日本では、「日本式」の優れた医療を受ける人たちも減っていきます。これを輸出することは、他国の人たちの健康に貢献するためだけでなく、人類共通の財産で、限られた資源である技術の維持、発展のためにも有意義なことだと考えます。
 残念ながら、経産省の中国向けのプロジェクトは、2年間で休止を余儀なくされました。でも、「ぜひ来てほしい」という病院は、今でもたくさんあります。何らかの形で再開できるよう、これからも努力を続けたいと思っています。
 できれば、今後中国とは、糖尿病を軸とした予防、診断、治療のネットワークを確立したい。また、臨床だけでなく、教育、研究の協力拠点を構築していきたい。さらに、糖尿病分野のみならず、日本の優れた医療技術におけるあらゆる分野での協力体制の構築を目指していきたい。それが私の目標です。
(構成・南山武志、写真・コデラケイ)



http://www.m3.com/iryoIshin/article/241768/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140815&dcf_doctor=true&mc.l=56647963
改めて問う専門医制度改革の意義
専門医改革は「医療界の失敗の後始末」◆Vol.1
診療領域の細分化、専門医の乱立が問題に

2014年8月15日(金) 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

 2017年度からスタートする専門医制度改革は、「第三者機関による専門医の評価・認定の実施」と、「19番目の基本領域の専門医として総合診療専門医の創設」の二つが柱だ。
 総合診療専門医の座談会に続き(『総合診療専門医、今まさに創設へ』を参照)、第二弾として、日本専門医機構理事長の池田康夫氏、日本外科学会理事長の國土典宏氏、日本脳神経外科学会理事長の嘉山孝正氏による座談会を企画した。國土氏と嘉山氏は、学会の立場から提言、池田氏とともに、専門医制度改革の成否を左右するキーパーソンだ(『「学会外し」の専門医制度、73学会が覆す』を参照)。
 3氏に、専門医制度改革の意義や目指すべき方向性について、語ってもらった(2014年7月5日に座談会を実施。計7回の連載。写真:的野弘路)。

――専門医制度改革がなぜ今、必要かという点から、改めてご意見をお聞かせください。

池田 日本の専門医制度の歴史は、米国と比べれば浅いのですが、これまで各領域の学会が非常に努力をされ、いい制度を作り、質の高い専門医を育成してきたと思います。この点は、疑いのない事実です。

 ただ、2002年度に厚生労働省が専門医の広告を可能とする学会の外形基準をまとめ、その基準を満たしている学会が認定する専門医は広告が可能になったため、その前後からさまざまな学会が専門医制度を作る動きが出てきました。その結果、学会の数と同じくらいの専門医ができてしまい、「専門医制度の乱立」のような状況になり、学会による差も生じてきた。非常に長い歴史を持ち、きちんと制度設計がなされている専門医制度がある一方、そうでない専門医制度もあります。非常に質が高い専門医と、あまり質が高くない専門医のいずれも、「専門医」と名乗ることは、日本の医療にとって大きな問題です。そこで、もう少し標準化しようという動きになってきたわけです。

 つまり、専門医をどのように定義し、その質を上げるためには、何をすべきかが問われる状況になってきたことが、一番大きいと思います。

 では、そもそも専門医制度はなぜ必要か。第一は、医師自身のキャリア形成のためであり、自分の専門領域については、責任を持って患者さんを診ることができるようにするために、専門医制度は非常に大事です。それだけのキャリアを積んだのであれば、世の中に知ってもらう必要もあります。一方、患者さんの側から見ると、受診に役立つ専門医制度でなければいけません。これらの面から見たときに、日本全体として、必ずしも満足できる専門医制度になっていないのが現状です。この点は、(日本専門医機構の前身の)日本専門医制評価・認定機構の時代から、私は懸念していました。

 さらに、日本の医療の質は、諸外国と比べて決して劣るものではなく、むしろ誇るべき領域はたくさんありますが、さまざまな意味で曲がり角に来ていると思います。長い歴史の中で、今のこの時期に、もう一度、医療提供体制を見直す必要が出てきたのではないか。この機に専門医制度を整備することによって、日本の医療の質の向上や、医療提供体制の改革を進めることができると考え、改革に取り組んでいるわけです。恐らく、この点は各領域の学会の先生方も、それぞれ意識されていると私自身は思っています。

嘉山 専門医制度の改革は、時代の要請だけでなく、「大学院の重点化」という、我々医療界の失敗の後始末の意味もあると考えています。1990年代に、東京大学をはじめとして、米国と同様に、大学院重点化を進めると同時に、昔の「ナンバー内科」が、腎臓内科、肝臓内科などに分かれるなど、各診療領域も細分化してしまった。それに伴い、教授の数も、また大学に入る運営費交付金も非常に増えました。東大が始めたために、他の旧帝大がそれに倣い、他の大学にも広がっていった。

 大学院については、米国に負けない研究を進めるためにも、専門領域の細分化はいいのでしょう。その方が論文を出しやすい現実もあります。しかし、それを医学教育や、卒後の研修、専門医研修にも当てはめてしまったために、問題が生じてきたのです。例えば、腹痛にしても、さまざまな原因がありますが、教育研修が細分化されると、横断的な見方ができなくなる上、日本の医師を育ててきた「屋根瓦方式」の研修もやりにくくなる。私は当時、こうした細分化の流れに大反対しました。

 それが現実となって現れたのが、当直体制です。内科系の医師が当直していても、腎臓内科の専門医であれば、肝臓に問題があり、黄疸がある患者が来ても対応できない場合が出てくる。これでは、国民から期待されている当直医、医師の姿からかけ離れてしまう。

 専門医は、神の手を持つ「スーパードクター」ではありません。患者さんの全身状態を診て、自分の専門領域であれば治療し、専門外であれば適切な医師に紹介できる能力を持つ。それが専門医です。しかし、細分化により、その機能が失われ、全身状態を見ることができない医師があまりにも増えてきた。そのため、専門医制度全体を見直す必要が出てきたわけです。今度、新たに誕生する総合診療専門医は、その意味で、原点に戻っているだけであって、本来は大講座制のままでやっていれば、必要はなかったはずです。

池田 その意味から言えば、私自身が内科ですが、日本内科学会の責任は結構、いや非常に大きい。

嘉山 外科では、術後の全身状態管理のために、循環動態や呼吸管理などの勉強が必要になる。だから外科は、細分化されたけれども、そのダメージはまだ小さい。それでも、脳神経外科でも、「下垂体手術しかしない」医師もいます。善し悪しの問題ではなく、東京なら成り立つのかもしれませんが、地方では絶対に無理です。

――各基本領域の専門医については、「裾野の広さ」が求められる。

池田 その意味では、小児科の先生方は、「小児領域の総合診療医」という意識をかなりしっかり持って、専門医制度を作っています。一方、内科は、早くサブスペシャリティの専門医研修に入れるよう、初期臨床研修終了後1年の内科研修で受験でき、認定内科医となれる仕組みを作ったために、大きな問題を抱えていることは事実です。しかし、ここに来て内科も、「総合的に診ることができる内科医」を養成してから、サブスペシャリティに進むという方向に大きく舵を切りました。これは非常に大きな変革です。

――國土先生、外科の立場からいかがでしょうか。

國土 専門医制度を改革する必要性については、池田先生と意見は全く一緒です。私自身のケースですが、基本領域の外科のほか、サブスペシャリティの消化器外科、消化器病、肝臓専門医など、計5つの専門医と5つの指導医を持っています。これらを維持するだけでも大変であり、お金もかかります。なぜこれだけの数の専門医が必要かという問題意識を持ち、何とか整理すべきだと私も思っていました。

 また中小の学会にとっては、学会を活性化したり、学会の経営状況を良くするために、専門医制度を作ることは、一つの手っ取り早い方法であることも事実です。しかし、これでは国民から見ても、専門医を取得する医師から見ても、本末転倒です。こうした状況は何とかしなければいけないとも考えていました。したがって、医療の質を向上させるためにも、第三者機関が認定する専門医制度の確立には、大いに賛成しています。

 しかし、厚労省の「専門医の在り方に関する検討会」の議論を見ていると、専門医を取得する医師にとってどんなメリットがあるのか、という議論が全く抜け落ちていたのです。

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図1 國土典宏氏は、外科専門医をベースに、計5つの専門医を取得(提供:國土氏)

池田 そうですね。

國土 「それはおかしい」と、私は議論の途中で声を上げた。結果的に検討会の最終報告書には、その視点も加えられました。国民のためだけでなく、専門医を取得する医師のためにも、いい制度でないと、成り立ちません。「Win-Win」という視点で、検討を進めるべきだと思っています。それは結局、「学会も、(日本専門医機構の)社員になるべき」という議論にもつながっていきます(『「学会外し」の専門医制度、73学会が覆す』を参照)。

 「専門医を取得する医師にとってのインセティブは、あまり要求しない方がいい」とさまざまな方からアドバイスを受けたので、今は表立っては言いません。しかし、最終的にはそれを目指すべきだと思います。それが専門医の側から見た一つの目標です。同時に、一人の医師にとって2つか、3つの専門医を取得すれば済む、専門医制度にしてもらいたいと思っています。

嘉山 その関連で言えば、日本脳神経外科学会では、先輩方が関連学会が専門医制度を作ることを検討していた頃、「多すぎる」と抑えたのです。関連学会に、専門医を作らせなかった。私の専門は、脳腫瘍と脳卒中ですが、日本脳腫瘍学会では専門医制度を作りませんでした。日本脳神経血管内治療学会や日本脊髄脊椎病学会は、整形外科と放射線科の領域とも重なる学会でもあり、専門医制度を作りましたが、今後の検討事項です。

 例えば、肝胆膵、あるは血液内科であれば、一生続くテーマを扱います。しかし、血管内治療、あるいは超音波などの学会は、方法論の学会であり、時代によって、より優れた機器や方法論が出てくれば、廃れてしまう。これらは、自己研さんを目指す学会であるべきです。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/8/15/242287/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD140815&dcf_doctor=true&mc.l=56648117
宮城県が全市町村のがん受診率一覧を公表 予防や早期治療に役立てる目的で
河北新報 2014年8月15日(金) 配信

 県はがんの予防や早期治療に役立てようと、2012年度の市町村がん検診の受診率一覧表を作成した。市町村の受診率を比較した一覧を作ったのは初めてで、県疾病・感染症対策室のホームページで公表している。

 厚生労働省が毎年公表する受診率は分母となる対象者数の基準が市町村間で異なり、これまで比較できなかった。県は今回、同一基準の推計対象者数を求め、胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮頸(けい)がんの男女別受診率を算出した。

 このうち男性の肺がん検診受診率はトップの登米市が89.81%で、最低は南三陸町の16.74%だった。乳がんでは富谷町が57.29%に対し、山元町が22.20%、子宮頸がんでも富谷町が72.57%、名取市が12.92%と開きがあった。

 県はがん検診の自己負担が無料の自治体ほど受診率が高く、受診希望者が申込票を請求しなければならない自治体は低い傾向があると分析している。広報の方法などによっても、受診率に開きが生じるとみている。

 県疾病・感染症対策室の担当者は「比較表を参考に、各市町村は受診率向上に努めてほしい」と話した。


  1. 2014/08/16(土) 09:07:21|
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8月7日 

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43437.html?src=catelink
上特任教授、医学部新設で重要なのは理念- 東北は「現実的に考えて宮城県」
( 2014年08月07日 10:00 )キャリアブレイン

 東北地方の医学部新設で、設置主体の選定をめぐる議論が文部科学省で進んでいる。新設を申請しているのは、脳神経疾患研究所(福島県郡山市)、東北薬科大(仙台市青葉区)、宮城県。東大医科学研究所の上昌広特任教授は、キャリアブレインの取材に対し、新設医学部の理念に審査のポイントを置くべきと指摘。教育の議論は数十年先を見据えてすべきであり、医学部新設も目先の効果ばかりを求めてはいけないという。また、3陣営の中では「現実的に考えて宮城県」などとし、宮城県が有力と予想した。【聞き手・丸山紀一朗】

 インタビューの主なやりとりは以下の通り。

-改めて、今、東北に医学部を新設する意義は何か?

 医学部を新設すれば、医師の数が増える。根拠は、地域の医師数は、地域の医学部定員数とリニアに相関することだ。これは東京だろうが、へき地だろうが同じ。医学部をつくれば、やがてその地域の医師数は増える。日本医師会が新設に反対しようがしまいが、医師は足りない。だから、たらい回しや医療事故が増えているという面がある。

 医学部新設は教育事業なので、最短でも30年後とか40年後を見越してやるべき。今、西日本の医学部、つまり鹿児島大や熊本大、長崎大、阪大、京大などの方が、レベルが高い理由は、昔から連綿と取り組んできたからだ。だから、「医師不足の解消などのためには、即効性のない医学部新設は役立たない」などという意見は、数年後しか見通しておらず、教育の議論ではなく論外だ。

 九州や北海道は、医師のイン・アウトが基本的にない。一方で、四国は医師の半分くらいが外に出て行く。それでも四国に医師が多い理由は、人口当たりの医師養成数が多いからだ。四国は人口約400万人に対し、一般家庭でも入りやすい国立の医学部が4つある。

 ここで、東北の医師不足の原因は、関東に医学部自体の数も、国立の医学部の数も少ない点にある。関東は人口約200万人当たりに1つしか医学部がなく、そのうち国立大(5つ)に限ると人口約900万人当たりに1つしかない。私立では、開業医の子どもが入学し、また開業するという「世襲化」が起きている。

-医師が増えると医療のレベルが下がるという懸念も出ているが、どう考えるか?

 その説には根拠がない。一つのベンチマークとして例えば、2009-11年の大学病院の医師1人当たりの臨床研究論文が多いのは、京大や名大、阪大。その次に東大や九大が多いが、旧7帝大で特段に少ないのが東北大。なぜなら、競争がないから。量は質に転化するから、競争がないところは駄目だ。

 東大がなぜ少ないかといえば、医師であり、かつ研究者である人のキャリアパスを生み出す大学が、関東圏には東大以外にないからだ。関西は京大や阪大、岡山大、金沢大などで猛烈な競争がある。人口当たりの医師数は明らかに西日本が多く、医療レベルはどうかと考えた場合、客観的データで評価できる臨床研究論文数で比べれば、東京は歯が立たないのは明らかだ。

-東北の医学部新設で、審査のポイントは何であるべきか?

 それは理念だ。教育は創始者の理念で決まる。いろいろな価値観があっていいと思うが、教育の一番のポイントは、金でもなければ、医師数を集めるとかでもなく、理念だ。今回、新設の申請者で、それぞれ中心になっている人物がこれまでどういう医療をしてきた人なのか、何を語るのかが重要になる。時間をかけても、この地域で一流の教育観をつくり上げるという議論が必要だ。

 現実的に考えて、被災地である宮城県の知事が申請者として持って来ている話を国がひっくり返すのは、相当なハレーションが予想されるため、わたしは政治的にはほぼ審査結果が見えたと思っている。県がやるということは、財政的にはけた違いだし、普通に考えて勝負あったというところだ。

 教員となる医師を地元から引き抜いてはいけないという点で、宮城県は、連携先である仙台厚生病院(仙台市青葉区)の目黒泰一郎理事長がどういう立ち位置で入るかをはっきり示し、仙台厚生病院と一緒にやることになればさらに強い。仙台厚生病院は東北でほぼ唯一、医師が大量に他地域から来ているからだ。

-宮城県の構想の理念について、どう考えるか?

 ここで微妙なのは、宮城県はプライベート(私立)ではないところだ。当初はもちろん目黒理事長の理念だったと思うが、今後それがふわっとしたものになるかどうかが不安定要因ではある。仙台厚生病院が医学部を新設するのが本来のきれいな形だが、今回はこういう経緯になったので。

-目黒理事長の手腕に期待するのはなぜか?

 仙台厚生病院は患者に選ばれた病院だ。補助金をもらってやっているわけではなく、全国から医師を集めているというのは、医師からも評価された全国屈指の病院である証拠だ。わたしは、臨床医は現場で育つと考えているので、そういう意味で仙台厚生病院はチャレンジャーの資格が十分にある。

 もしも宮城県が、仙台厚生病院との連携をプレゼンせず、それがはっきりしないのであれば、大きく減速する。誰が見ても、栗原市と県だけでできるはずがないので。宮城県の成功のカギは、仙台厚生病院のコミットメントを、どう分かりやすく説明するかだろう。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/236620/
スペシャル座談会◆総合診療専門医
大学も総合診療専門医の養成を◆Vol.5
専門医改革から生涯教育改革に発展へ

2014年8月8日(金) 司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――これまでのお話をお聞きしていると、日本専門医機構や学会など関係団体が協力して、より良い専門医制度を作るには、相当の「ヒト、カネ」が必要だと思います。

池田 現在はそこが一番の問題点だと思います。日本専門医機構の事務局で働く人数を一気に増やすわけにはいきませんが、どの程度の規模にするかは今後の検討課題です。各領域の学会とどの程度、密接に連携するかにも関係する問題です。

丸山 「後期研修が必修であるなら、お金は払わない」という議論になるのを心配しています。受益者負担がどこまで成立するか。財源の問題は、知恵を相当絞らなければいけないと思います。

――後期研修は必修ではないですが、今後、そうした議論も出てくるとお考えですか。

池田 今は必修化されているのは、初期の臨床研修のみで、研修を受けなければ、いろいろな形で制約が加わります。医学部を終えたら、最初のパスをもらい、初期研修を終えて、2番目のパスをもらって、一人前の医師になる。その後は、いろいろなコースがあるわけです。後期研修を受けず、専門医を取得しない人も当然出てくると思います。

丸山 そのお話をお聞きして安心しました。硬直化した制度は、日本にはなじみません。ただ、「後期研修を受け、専門医を目指したい」という医師が考える環境は作る必要があると思います。そうすれば、自然とバランスが取れてくるでしょう。

池田 はい。基本的には、臨床医として仕事を続ける場合には、いずれかの専門は選んでほしいと思います。ただ、専門医研修を終えることができない人も出てくると思います。今は医学部の留年生が非常に多い時代なので。だからと言って、その人のキャリアが閉ざされるわけではなく、臨床医以外のキャリアを積んで成功する人もいます。そうした道があってもいいと思います。

今村 それは今日の本題とは違うのですが、それは学力低下ですか。

池田 研修についていけないのでしょう。

今村 そうであれば、医学部を新設すれば、医師が増えるという論理は成り立ちにくいと思います。

丸山 ただどの業界も、丁寧に育成しないと、人材が育たない時代になっています。

今村 今、医学部を卒業して、国家試験に合格して、臨床に進む人はどのくらいなのですか。

池田 そもそも国家試験に合格しない人がまずいます。合格して、医師免許を取得しても、初期臨床研修を終了できない人のほか、研修をしないで、基礎医学に行く人もいれば、他の業界に行く人もいます。

丸山 製薬企業に就職したり、官僚になるなど、いろいろな道が今、ありますよね。バリエーションはいろいろ増えています。

――そのほか、総合診療専門医をめぐる課題は何でしょうか。

丸山 「標榜」の問題があります。専門医制度と標榜診療科が連動しないことが、医師にとっては、「なぜ専門医を取得したのか」と思ってしまう一因でしょう。そこはぜひ整理していただきたい。

池田 標榜の問題ですが、「総合診療科」を新設する病院が増えていることも、総合診療専門医をめぐる混乱の要因です。大学病院や総合病院が、競って「総合診療科」を作り、充実させようとしています。この辺りは、考え方をきちんと整理しなければいけないと思います。

 私は、日本内科学会が、今後、きちんとした内科の専門医制度を構築すると信じています。それが実現すれば、大学病院や総合病院の総合診療科は、本来「内科専門医」が担当するのが良いと思います。

丸山 その点に異論があります。大学病院の持っているコンフリクトの問題だと思っています。大学の医学部は、大学病院つまり特定機能病院とともに存在しています。特定機能病院は、「総合診療」とは対極にあります。医学部には、「総合診療」の診療実践ではなく、その学問体系、教育体系を作ることが求められると思っています。

池田 それはその通りですが、現実には総合診療科が存在しています。総合診療科と、総合診療専門医の議論が混乱していることが、私は非常に大きな問題と考えます。日本専門医機構には、全国医学部長病院長会議も、社員として入っています。これまでは同会議は、専門医制度についてはあまり議論してきませんでしたが、専門医制度に関する委員会を作る機運も出てきています。

 医学部教育、初期臨床研修、後期専門医研修をシームレスに考えなければいけない時代になっています。総合診療専門医についても、大学自身が、育成に関して、しっかりとした意見を持ってほしいと思うのです。しかし、大学病院の中には、総合診療専門医を育てる研修フィールドは十分ではなく、それは外の施設にあります。ただし、プログラムディレクターなどは大学の教員が担うべきであり、医学部は卒前だけでなく、卒後も含めて、人材育成に取り組まなければいけない。

丸山 確かに、大学病院には、総合診療専門医を養成するフィールドがありません。一つの診療科として見てしまうと、残念ながら、病院の売上に直結した議論になってしまう。総合診療科の売上はあまり高くはなく、結果的に学内の位置付けもそうなってしまう。それ以外の役割も、きちんと認めてもらうことが必要でしょう。

池田 私は長年、大学にいましたが(編集部注:池田氏は、慶応義塾大学名誉教授)、学問や基礎研究については、大学全体としてしっかりと考えていますが、臨床における人材育成にあまり熱心ではなく、関連施設などに、任せきりのことが多いようです。

丸山 だからこそ、日本専門医機構の役割は、非常に大きいのです。医師の生涯教育の一連の流れの中で、専門医制度改革はその中心にあるのです。専門医制度を変えることにより、その前後の仕組みが変わってくるのだと思います。臓器別専門医にしても、国際的な標準の中で戦える人をもっと育成していくことが必要でしょう。

――最後に先生方が言い残されたことなどがあれば、お聞かせください。

丸山 これまで出たお話でもありますが、池田先生が終始一貫して言われていることですが、「国民を意識した改革」を実行すること、「次の世代のための改革」。これら二つに尽きると思います。

池田 おっしゃる通りです。

今村 私は「今後の日本専門医機構の在り方に期待している」ということに尽きます。今、お話いただいたような話を、今後どのように具体化していくかにかかっています。日本医師会としては全面的に協力したいと考えており、我々の生涯教育制度をどのように活用していただくかを考えながら、我々の生涯教育制度もアージョンアップしていきたいと思っています。

池田 日本専門医機構は、医師のプロフェッショナリズムを基に作るものであり、せっかくオールジャパンの仕組みとしてできたので、知恵を出し合って、運営していければいいと思っています。これだけ様々な領域の先生方が集まり、専門医制度を改革する仕組みができたことは、ある意味では、画期的だと思っています。同時に、国民目線でこの制度を動かさないと、絶対にうまくいきません。外部評価委員会を組織し、国民目線でのコミュニケーションを保ち、国民の意見を機構にフィードバックできる仕組みも早々に立ち上げたいと思います。



http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/555535.html
札医大、18年度に定員増 最大15人 地方の医師不足解消
(08/07 06:55)北海道新聞

 札幌医大は6日、医学部の入学定員を2018年度から増やす方向で道との調整に着手した。最大で現在より15人多い125人とする。道内の地方の医師不足を解消する狙いで、定員増は9年ぶり。老朽化した同大教育研究棟の増改築が17年度に終わり、教育関連施設が充実するため、さらなる人材育成の強化が可能になった。

 定員増に伴う予算措置の権限を持つ道も前向きに検討する意向で、札医大は16年度にも文部科学省に定員増を申請する方針。同省も地方の医師不足の深刻化を受け、08年度以降、都道府県が奨学金を設け、地域に定着する医師を育成することなどを条件に、大学医学部の定員増を積極的に認可する姿勢を打ち出している。<北海道新聞8月7日朝刊掲載>



http://mainichi.jp/select/news/m20140808k0000m040087000c.html
殺人未遂容疑:病院で医師刺し、逃走の67歳逮捕 北海道
毎日新聞 2014年08月07日 22時19分 

 7日午前10時20分ごろ、札幌市東区東苗穂5の1の勤医協中央病院1階の内科診療室で、消化器内科医長の男性医師(50)が患者の男に包丁で切りつけられた。医師は脇腹など数カ所を刺され重傷。男は軽自動車で逃走したが、同日午後8時45分ごろ、北西へ約11キロ離れた北海道石狩市内で殺人未遂容疑で逮捕された。

 道警札幌東署によると、男は札幌市北区拓北2の3、無職、高田秀治容疑者(67)。「間違いなくやりました。刃物は逃走中に捨てた」と容疑を認めているという。

 同署によると、同日午後7時40分ごろ、石狩市内で車を運転していた男性から、「ニュースで見た逃走車両に似た車が走っている」と通報があった。捜査車両が発見して追跡していたところ、高田容疑者の車が単独の横転事故を起こし、捜査員が身柄を確保した。高田容疑者は腕に軽傷。同署は「捜査車両は赤色灯を出さず、緊急走行もしていなかった」としている。

 高田容疑者は2008年から同病院に通院。7日は午前9時半に、主治医である男性医師の診察を予約していた。2人の間にトラブルは確認されていないが、同署は動機や経緯などについて詳しく調べる。

 同病院は病床数450床の総合病院。JR札幌駅の北東約5キロで、小学校や住宅が建ち並ぶ一角にある。【酒井祥宏、三股智子】



http://mainichi.jp/select/news/20140808k0000m040078000c.html
精神鑑定:女性被告を全裸で検査 京都地裁選任の男性医師
毎日新聞 2014年08月07日 21時57分

 昨年4月に京都地裁の公判前整理手続き中に行われた精神鑑定で、鑑定人の男性精神科医が京都市内の30代の被告女性を全裸にさせて身体検査をしていたことが7日、分かった。女性の弁護人だった古川美和弁護士(京都弁護士会)は「人権を無視した行為。精神鑑定の名を借りた性的虐待だ」と批判。男性医師は「女性から事前に了解を得ていた。体の傷などを確認するため全身を見る必要があった」と反論している。

 古川弁護士によると、女性は裁判員裁判対象事件の被告。弁護側が2012年12月に精神鑑定を請求し、京都地裁が鑑定医を選任した。女性は昨年4〜6月にかけ男性医師と9回面接し、3回目の面接の後に男性医師が所属する大阪市内の病院で身体検査を実施。男性医師が女性に服や下着を脱ぐよう指示し、全裸になった体を前後から数十秒間観察したという。拘置所の女性職員2人が立ち会ったが、医療関係者は男性医師だけだった。精神鑑定書に全裸で検査した経緯の記載はなかったが、同年6月に女性から申告を受けて弁護士が地裁に報告した。

 精神鑑定に詳しい東京都内のベテラン精神科医は「鑑定時に体を視察するのは基本で、場合によっては全裸で見ることもある。ただし、同性の医療関係者をつけるなど配慮が必要だ」と話している。【村田拓也】



http://www.qlifepro.com/ishin/2014/08/07/abortive-flower/
個別診療という「徒花」
2014年8月7日  Q Life Pro

診療報酬の改定から3ヵ月。
施設訪問診療は、同一住所の減算対象となる集団診療から、
緩和措置の対象となる個別診療へのシフトが大きく進んでいる。

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個別診療とは、介護施設や集合住宅に複数いる患者さんのうち、一人だけを診察することを指す。
施設においては、これまでは曜日を決めて対象の患者さんをまとめて診察していたのだが(集団診療)、この方法による診療報酬を4分の1に削減するとされたため、在宅医療業界は大混乱になったのだ。結局、個別に訪問すればその患者さんに対しては従来と同じ高い診療報酬が算定できるという「緩和措置」が示され、多くの在宅医療機関は、集団診療から個別診療にシフトしている。

しかし、個別診療では1施設につき、1人の医師は1日に患者さん1人までしか診察できない。
1カ月は30日しかないので、20人くらいまでなら一人で診察できるが、
40人や60人となると一人では対応できない。
結局、複数の医師が一緒に施設を訪問し、それぞれ一人ずつ診察して、次の施設に回る・・・
というような特殊な診療スタイルを提供する在支診も出現している。
高齢者施設の業界団体の調査によれば、約半数の施設において、
施設内の患者全員に対して個別診療が行われている。
ーーーーーーー

個別診療は集団診療の4倍の医業収入になる(実は従来の診療報酬よりも高い)。
集団で診られるところを個別に訪問するのだから、高くて当たり前だという声も聞こえてきそうだが、個別診療を受け入れている高齢者施設の6割は、この個別診療には問題があると指摘している。

情報共有やカンファランスが困難になった  55.7%
処方の管理が難しくなった  39.2%
診察時間が短くなった  36.4%
緊急対応が減り、救急搬送が増えた  27.9%
同一日に複数医師が訪問し、対応が困難  25.6%

目につくものだけでもこれだけ。
個別診療になって、診療の質が下がり、安全管理も難しくなった、というのが現場の意見だ。

多くの方は、個別に訪問してくれるのだから、診察時間は長くなって、緊急対応もこれまで以上にきちんとやってもらえる、そう期待していたはずだ。

しかし、そうはならない。
なぜなら医師の移動時間が圧倒的に増えるからだ。

確かに、重症度の高い方、診察に時間のかかる方に対して個別診療を導入する、ということなら、
診療の質が上がることを期待できるのかもしれないが、
現実には、施設内の全患者を対象に個別診療を行っている在支診が大部分だ。

片道20分の施設にいる30人の患者さん。
15人ずつ隔週で集団で診療すれば移動時間は40分×1回=80分。
30人全員を月1回個別で診療すれば、40分×1回+40分×30人×1回=1240分。
移動時間だけで20時間余計にかかることになる。
これを5施設でやろうとすれば月に100時間。医師の勤務時間の過半を占める。
緊急対応のための時間的余裕はなくなるし、時間を節約するために、診察時間は縮減されるかもしれない。これは医師の手抜きではなく、個別診療という形態の然るべき結果なのだと思う。

厚労省の意図は、裏金などの温床となっていた施設診療の報酬面に大胆にメスを入れ、
悪質な施設在宅医療機関を退場させること、そして診療の効率と品質を両立させることにあったはずだ。後出しの「緩和措置」の意図は今となってはわからないが、現状の運用状況を見る限り、医療費の削減効果はあまりなさそうである。診療効率は下がり、かつ、診療の品質も下がった。目の敵にしていた「悪質な在支診」はどうなった?私の目には個別診療の高額報酬制度をシステム化して、むしろ勢いを増しているようにすら見える。

私は、施設診療は集団診療がもっともよいと思う。
反論を覚悟で書くが、診療報酬も現状(改定後)のラインで概ね良いのではないかと思う。
これまでの施設診療の評価はあまりに高すぎた。(救命救急センターで働いて年収1200万、施設在宅専業で年収3000万っておかしくないですか?)

進行ガンや看取りの方には高い管理料を認める、という緩和措置の一部は残すべきと思うし、
その他の病気についても一部管理料を見直していただきたいとは思うが、個別診療という制度は撤廃すべきと思う。(様式14なる意味不明な書類も、然り)

施設は、集団診療が損益分岐点を下回らないように、運営の効率化に協力し、看護師・介護士・薬剤師・その他のコメディカルがしっかり連携して、多職種協働による生活支援の体制を作る。
在支診は、集団診療を丁寧に確実に行う。患者さん・ご家族も交えて、きちんと診療方針を立てて、多職種で方向性を共有、役割分担し、診療外業務を最小化する。緊急時には24時間しっかりと対応する。これが本来の施設診療の姿ではないのだろうか。

地域包括ケアシステムにおける高齢者施設(住宅)の位置づけは、医療・介護依存度の高い患者さんを高効率に安全に管理できる、ということが重要だと思うし、ここに医者を個別で訪問させることが合理的とは到底思えない。(そうでなくとも生産性の低い業界なのに)
どうやったら個別のシフトが組めるか、ということに頭を使うより、どうやったら、限られた資源の中でよりよい診療が提供できるか、を考えるべき。

そもそも、この話題の主役は在支診と施設ではない。
診療を受けているのは施設ではなく患者さんなのだ。
患者さんのニーズはどこにあるのか。

自分の病気をきちんと診察してもらい、できるだけ急変したり入院したりしないで済むように、日頃から予防的な健康管理を受け、必要時はいつでも往診をしてくれ、望めば看取りまでしっかりと支えてくれる、そういうことを求めているのではないのか。
医者が集団の一人として診察しようが、個別で訪問しようが、そんなことは患者さんには関係ない。どちらの場合でも、患者さんは自分の居室で医師が来るのを待っている。
患者さんに必要な診療サービス、そしてそれが提供できる体制、それを考えれば、厚労省が政策誘導すべき診療形態もおのずと見えてくるのではないか。

私自身も在支診を運営している。
居宅診療の患者さんが多いとは言え、施設の患者さんの絶対数には相応の存在感もあり、現状、集団診療の効率化は期待値には届かず、一部は個別診療を組み合わせている。
経営的にはまだまだ苦しい。
しかし、救急、産科、小児・新生児、もっと苦しいセクターはたくさんある。
単に診療報酬を上げろと叫ぶのではなく、限られた財源で何ができるか知恵を絞ることが重要だと思う。

我々は今後も診療外業務の効率化には積極的に取り組んでいくつもりだし、これまで以上に患者さんのQOLやADLに寄与できるよう、多職種による連携も進めていく。
そして、近い将来、今よりもずっと高効率、高品質な健康管理支援の仕組みを作りたい。

それが目指すべき「高齢先進国」の姿なのではないかと思う。


佐々木淳  医療法人社団 悠翔会 理事長・診療部長
プロフィール  筑波大学医学専門学群、東京大学大学院博士課程卒業。三井記念病院、医療法人社団 哲仁会 井口病院副院長等を経て、24時間対応の在宅総合診療を提供する医療法人社団 悠翔会を設立。



http://news.ibc.co.jp/item_22543.html
元院長が被災地の医療課題を訴え
(2014年08月07日 19:00 更新) IBC 岩手放送

岩手県立高田病院の石木幹人元院長が7日、県議会で講演し、被災地の医療の課題を訴えました。県議会の復興特別委員会で講演した石木幹人さんは、4階まで津波が押し寄せた高田病院で入院患者らを救助し、その後もいち早く診療を再開して被災者の治療にあたりました。定年で退いた今も1人の医師として陸前高田市の地域医療を支え、被災地の医療のこれからを考えています。講演で石木幹人さんは「もともと沿岸地域の医療は崩壊寸前だったが、(今は)かなりひどい状況となっている。これから少子高齢化を迎えるにあたって、しっかりした基盤をつくっていかないと(いけない)」と話しました。石木さんは「高齢者の対応ができる病院や総合医の養成が必要」と、高齢化社会に対応した医療モデルの構築を訴えていました。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43463.html
京大に検診拠点を寄付、研究でもコラボ- 会員制検診ハイメディック
( 2014年08月07日 13:37 )キャリアブレイン

 会員制検診事業を運営する株式会社ハイメディック(東京都渋谷区)は、生活習慣病予防の研究やハイメディック社の検診の拠点として建設する「ハイメディック棟」を京都大学に寄付することで同大と合意し、調印した。同社がこの拠点で実施する会員向けの検診を京大医学部附属病院の医師らが担い、同病院は蓄積される検診データを生活習慣病研究に生かす計画。【大島迪子】

 ハイメディック棟は京大附属病院の敷地内に建設。建設費は約10億円。同病院はそこに「生活習慣病予防研究センター(仮称)」を新設する予定で、2016年4月にオープンする。
 ハイメディック棟は、地下1階地上3階、延床面積2000平方メートル。MRI装置2台、PET-CT2台などの機器を備え、年間4000人を受け入れる予定。同病院は、20年程度の長期にわたり収集する検診データを生活習慣病の早期診断研究に役立てる。
 ハイメディック社は、会員制リゾートホテル経営「リゾートトラスト」(名古屋市)の100%子会社。東大医学部附属病院内でも同様の検診事業を展開している。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43465.html
院内トリアージでまた誤請求、鳥取の病院で- 患者492人から
( 2014年08月07日 14:13 )キャリアブレイン

 鳥取県米子市の山陰労災病院は7日までに、休日や夜間などに救急外来を訪れた初診の患者計492人に対して、「院内トリアージ実施料」を誤って請求していたことを明らかにした。トリアージの必要のない1人のみの来院時に加え、国への届け出とは異なる担当者に関しても、診療報酬を算定していたという。院内トリアージ実施料をめぐっては7月下旬、県立厚生病院(倉吉市)で不正請求が発覚したばかり。【敦賀陽平】

 県立厚生病院の不正請求を受け、山陰労災病院が7月下旬、昨年4月24日から今年7月28日までに算定対象となった患者計3249人について調べたところ、このうち60人(請求額は計6万円)に関しては、トリアージの必要のない1人のみの来院だった。

 また、中国四国厚生局に届け出た担当者とは異なる看護師15人が行ったトリアージ(小児患者432人分)について、計43万2000円の診療報酬を請求していたことも判明。同病院によると、今年4月に小児科を開設した際、届け出の変更を忘れていたという。

 厚生労働省は一昨年夏、1人の来院など待ち時間がない場合、院内トリアージ実施料を算定できないとする通知を出しているが、同病院の長尾久幹・事務局次長は「1人の時に請求できないことは知らなかった。看護師に関しては、8月1日に変更届を出した」としている。

 同病院では、誤請求が判明した患者に対して、文書などで謝罪するとともに、7日から返金作業を開始。県では、15歳未満の子どもの医療費を補助しているため、432人の小児患者のうち、県内に住む367人に関しては、県側に返金するとしている。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=103092
病理解剖の結果 遺族に説明
(2014年8月7日 読売新聞)

悲しみ、後悔…整理する機会

 病気で亡くなった人を解剖する「病理解剖」の結果を、解剖を行った医師が、遺族に詳しく説明する取り組みがある。家族を失った悲しみや後悔といった様々な心情を整理する機会になるという。

 「誰のせいでもなく、母の体力の限界だった、とようやく死を受け入れることができました」

 茨城県の団体職員女性(49)は昨年10月、東京逓信病院(東京・飯田橋)で、父親(89)や姉妹と、病理診断科部長の田村浩一さんから、母親の病理解剖の最終結果の説明を受けた。

 母は、2012年11月、間質性肺炎で亡くなった。86歳だった。体調を崩して入院する際には「治して家に帰る」と言っていたのに、わずか1か月で旅立った。「もっと長生きできたのでは」との疑問がぬぐえぬ毎日だった。

 説明では、摘出した組織と臓器の写真や模式図などをまとめたスライドが使われた。うち1枚が、肺だった。呼吸できる正常な組織がほとんどなかったことがわかり、力尽きたのは仕方がなかった、と思えたという。

 意外だったのは、口の中がきれいだったこと。亡くなる2日前、意識を失う直前まで、口内炎に苦しんでいた。「痛みから解放されて亡くなったことがわかり、ほっとした」と話す。

 同病院では毎年秋、病理解剖を行った患者の慰霊祭を催す。その前後、解剖を行った病理医が直接、遺族に最終結果を伝える時間がある。07年、田村さんが同病院に着任した後に始まった。病理解剖の最終結果を遺族に説明する病院はまだ珍しいが、田村さんは、「結果を詳しく知りたい遺族はいるだろうと考えた。死を納得し、悲しみから立ち直る一助になるのではないか」と話す。自らも09年夏、実父を大腸がんで亡くし、その思いを強くした。

 がんの発見時は、すでに肝臓に転移していた。「早く見つかっていたら」と悔やんだが、病理解剖で、最初にがんが発生した場所である、大腸の原発巣はごく小さかったことがわかった。血便や体重減少といった発見につながる自覚症状がなかった理由を知り、納得できた。

 京都桂病院(京都市)でも、11年秋から、病理解剖の最終結果を、主治医と病理診断科副部長の安原裕美子さんが一緒に説明する取り組みを始めた。まず、結果がまとまったことを手紙で伝え、説明を希望するかどうかを尋ねる。

 返信の期限は、あえて設けていない。安原さんは、「愛する家族が亡くなった病院に足を運ぶ気持ちになるまでの時間は人それぞれです。これからも遺族の心情に寄り添いながら、よりよい説明の仕組みを整えていきたい」と話している。(中島久美子)

病理解剖
 診断や治療が的確だったかの検証や、病態の解明を目指す。遺族の承諾が必要。死体解剖保存法に基づき解剖する。厚生労働省の死体解剖資格の認定をうけた病理医らが行う。



http://www.shimotsuke.co.jp/category/life/welfare/medical/news/20140807/1679054
模擬手術に中学生挑戦 上都賀病院で「外科医体験セミナー」 鹿沼
8月7日 朝刊 下野新聞

 【鹿沼】上都賀総合病院で2日、外科医体験セミナーが開かれ、中学生9人が参加して模擬手術などを体験した。

 全国的に外科医志望者が減少している中、未来を担う中学生に手術の一部を体験してもらい、外科医について理解し、将来の職業として考えてもらうのが狙い。市内、宇都宮、日光市の中学生が参加した。

 セミナーには同病院の医師、看護師ら23人が対応。初めに知久毅副院長が外科医の心構えなどを紹介。実際の手術で使うマスク、キャップ、手袋、ガウンを着用し、普段は入れない手術室に入室。電気メスや内視鏡手術練習用の器具を操作したり、ブタの骨を使って骨折した骨の固定、縫合などにも挑戦した。



http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20140807_1/
STAP細胞問題にご関心を寄せられる方々へ
独立行政法人理化学研究所

2014年8月7日

再生医学分野を世界的に先導してきた笹井芳樹 発生・再生科学総合研究センター副センター長の早すぎる死を防げなかったことは、痛恨の極みです。笹井副センター長に謹んで哀悼の意を表すとともに、ご家族に心からお悔やみ申し上げます。
今、大切なことは、この不幸がこれ以上周辺の関係者に影響を与えないことであると認識しております。波紋が社会的に大きく広がる中で、関係者の精神的負担に伴う不測の事態の惹起を防がねばなりません。

3月以降、STAP論文の著者たちが、多方面から様々な批判にさらされ、甚だしい心労が重なったことを懸念し、メンタルケアなどに留意していたところですが、今回の事態に至ってしまったことは残念でなりません。

現在、当該論文著者のみならず、現場の研究者、特に若い研究者たち、技術者、事務職員ならびにその家族、友人たちの動揺と不安は深刻であり、非常に大きな心労を抱えている者もおります。理研は、今後もあらゆる方策で、こうした心身の負担軽減を講じていく所存ですので、皆様にも、ぜひこの状況をご理解とご協力いただきたくお願い申し上げます。

理研はSTAP研究論文にかかる問題の解明と、研究不正再発防止のための提言書等を踏まえた改革のためのアクションプランの策定に真摯に取り組んでおります。理研自らが、社会の要請に応えるべく、一刻も早く研究に専念できる環境を再生することが何よりも重要であると考えております。そのためにも、いましばらくの時間と静寂な環境を与えていただくことを切にお願い申し上げます。



http://www.saitama-np.co.jp/news/2014/08/07/05.html
知事裁量で780床増 第6次県地域保健医療計画
2014年8月7日(木) 埼玉新聞

 県の保健医療の総合的な指針となる第6次県地域保健医療計画(2013年度~17年度)について、計画の変更や進捗(ちょく)状況などを審議する協議会が6日、さいたま市内で開かれ、国の算定方法の見直しにより、上田清司知事の裁量で病床(ベッド)数を780床増床できることが協議会の委員に示された。

 病床数は5年ごとに実施される国勢調査の人口を基にし、都道府県で算出していた。第6次計画に基づき昨年、県内29病院に配分した1854床は10年度の国勢調査を基にしていた。

 高齢化の進展で患者数の増加などを危惧した県が国に是正を要望。5年ごとだった病床配分の改定が緩和され、人口も改定時直近のデータを使うことが認められた。

 県によると、県内では現在、10ブロックに分けた2次保健医療圏のうち、南部やさいたまなど五つの保健医療圏で722床が不足。知事裁量の780床と合わせると、最大で1502床の配分が可能という。

 県は病床配分について、救急医療や周産期医療などの喫緊の医療課題や医師の確保、育成に対応する病院の整備計画を採用する考えを明らかにした。

 増床分の配分などについては今後、県医療審議会で検討した上で、県議会に変更案を提出し、最終的には上田知事の裁量で決める。



http://diamond.jp/articles/-/57252
知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴【第77回】
長崎県五島市の「おくすり説明会」に学ぶ!
高齢化ニッポンの薬剤費削減のヒントは離島にあり

早川幸子 [フリーライター]
2014年8月8日 ダイヤモンドオンライン

 九州長崎の西方100㎞に浮かぶ、大小140あまりの美しい島々。五島列島。その中で、南西部に位置する島々からなるのが五島市だ。

 奈良・平安期には遣唐使の寄港地となり、中世以降は海外貿易の拠点として栄えた歴史ある地域だが、じわじわと過疎化が進み、現在の五島市の人口は約4万人。市民の30%が65歳以上という高齢化率の高い地域となっている。

 行政区の全体が離島である五島市は、福江島、奈留島、島山島、前島、久賀島、蕨小島、椛島、赤島、黄島、黒島、嵯峨島という11の有人の島でなりたっている。

 このうち、飛行機やフェリーなどで本土と直接の交通の便があるのは福江島、奈留島の大離島(一次離島)のみ。こちらは、病院や診療所、薬局・薬店があり、医療体制も整っている。

 それ以外の9島は、「離島の中の離島」とも呼ばれる小さな離島(二次離島)で、本土への直接の移動手段はない(ただし、島山島は福江島と橋で結ばれている)。比較的人口の多い久賀島、椛島には診療所はあるが、それ以外の地域は無医村で、薬局・薬店も存在しない。いわゆる僻地(へきち)で、日常的な医療の確保が困難な地域に分類される。

 そこで、五島市では、僻地での医療を円滑に行うために工夫を凝らしており、そのひとつが小離島の住民を対象とした「おくすり説明会」というユニークな取り組みだ。その中心にいるのが、長崎県薬剤師会理事・離島対策委員会委員長で薬剤師の平山匡彦さん(福江島で「ゆうとく薬局」を経営)だ。

離島に必要なのはネット販売より
医薬品を正しく使う情報提供だった

 平山さんら薬剤師が五島市と共同で、小離島の住民向けの「おくすり説明会」を始めたのは、2009年の薬事法改正を受けた一般用医薬品のインターネット販売の実態調査がきっかけだった。

 その翌年、長崎県薬剤師会は、五島市、東京大学と共同で、インターネットによる一般用医薬品の購入について離島や僻地で暮らす住民がどのような意識を持っているかを調査した。その結果、年齢層が高く、インターネットを利用していない人も多いため、離島の住民のほとんどはネットで医薬品を購入しておらず、その必要性も感じていないことが明らかになったのだ。

 同時に、この調査を通じて平山さんが痛感したのは、「小離島の住民には医薬品を正しく使うための情報が行き渡っていない」ということだった。

 薬は、正しく使えば病気やケガからの回復を助けてくれるが、誤った使い方をしたり、飲み合わせが悪かったりすると健康被害を起こすこともある。だからこそ、医薬品の使用に際しては、専門知識をもった薬剤師の介入が必要だ。

 しかし、二次離島には薬局・薬店はない。身近に薬剤師がいれば得られる情報から、住民が疎外されているがわかったのだ。そこで、2012年から、長崎県薬剤師会は五島市などの協力を得て、二次離島の住民向けの「おくすり説明会」を開催することを決定。

「福江島の薬剤師が二次離島に出かけていき、医薬品の正しい使い方、飲み合わせの注意、おくすり手帳やかかりつけ薬局を持つことの重要性などを地域の集会所などでお話しする機会を定期的に持つことにしたのです」(平山さん)

 その「おくすり説明会」は、今年で3年目を迎え、じわじわと島民の間でも浸透している。では、具体的にどのようなことが行われているのだろうか。7月27日に訪問した黄島、黒島での説明会の様子を紹介しよう。

薬局のない小離島に船で渡って
「おくすり説明会」を開催

 午前中に訪問した黄島は住民50人弱の小離島で、定期的な医師の訪問診療はあるが、通常は無医村だ。前述したように薬局・薬店はない。ここでの「おくすり説明会」は、今年で3回目。この日は、男女合わせて8名の島民の参加があった。

 説明に当たるのは、平山さんのほか、福江島の薬剤師・井上広平さん、長崎県の保健所職員で薬剤師の嵩下賢さん。地域の集会所で、パワーポイントを使って、薬剤師の役割、薬の正しい使い方、薬を飲むときの注意点、かかりつけ薬局・おくすり手帳の重要性などを説明していった。

 たとえば、内服薬は、コップ1杯程度の水で飲むのがよいとされている。だが、その理由を正しく理解している一般市民は少ないのではないだろうか。

 そこで、具体例としてグレープフルーツジュースと血圧や狭心症の薬などとの相互作用を解説。まずは、井上さんがパワーポイントを使って、グレープフルーツジュースが酵素の働きを阻害することで、薬の血中濃度があがって副作用が出る可能性をわかりやすく説明していった。

 薬の相互作用についての理解を促すために、平山さんは実際に試験管を用いた実験を披露。水とグレープフルーツジュースのそれぞれを入れた2本の試験管を用意し、胃薬にも使われている重曹(炭酸水素ナトリウム)を投入した。

 水の入った試験管は何事もなく重曹が溶けていくのに対して、グレープフルーツジュースでは二酸化炭素ガスが発生し、試験管から大量の泡が噴出。実験の様子を見守っていた住民は「わぁ~」と驚きの声をあげて、水で薬を飲むことの大切さを理解していった。

 午後は、黒島に移動。住民は高齢の親子2人だけで、医師の訪問診療もないため、薬剤師による服薬指導の必要性は高くなる。黒島での「おくすり説明会」は昨年に引き続き2回目で、直接、住民宅を訪問。こちらでは、紙芝居を使って黄島と同様の内容の説明が行われ、試験管を使った実験も披露した。

 説明会は終始和やかで、薬剤師たちを乗せた船が黒島を去るとき、船が見えなくなるまで港から親子が手を振ってくれていたのが印象的だった。


かかりつけ薬局で薬歴を管理し
おくすり手帳で情報を共有

 島から島を渡って行われている「おくすり説明会」は、2012年は9回の開催で82名が参加。2013年は11回の開催で124名が参加している。今年も同様の訪問が予定されており、それまで薬剤師の仕事の内容を理解していなかった住民からも「薬のことは、薬剤師から説明を受けるほうがわかりやすい」「今後も、定期的に説明会を続けてほしい」といった声が聞かれるようになっている。

 1年に1~2回でも定期的に離島を訪問することで、顔の見える関係ができて、住民と薬剤師の間には信頼関係が芽生えていることが伺える。「おくすり説明会」を通じて平山さんたちが目指しているのは、小離島の住民にも、福江島や本土にかかりつけ薬局を作ってもらい、おくすり手帳を持つことで、患者の薬歴情報を共有し、いざというときの健康管理に役立つ体制を作ることだ。

「かかりつけ薬局を作ってもらい、薬歴を記録したおくすり手帳を携帯してもらえば、電話などでも医療用医薬品の服薬指導ができます。また、患者さんが一般用医薬品を利用したいと思ったときも、飲み合わせを確認できるので、大離島から一般用医薬品を送ったり、小離島で入手可能な一般用医薬品の服用についても適切なアドバイスができるようになります」(平山さん)

 薬剤師による適切な服薬指導は、患者の健康管理に役立つのはもちろんだが、適正に医薬品を使用することで、国民医療費の削減にも期待が持てるのではないかと筆者は考えている。

住民の健康管理に加えて
薬剤費の削減も期待

 現在、日本国民が使っている薬剤費は年間約8兆円で、国民医療費の2割を占めている。だが、そのうちの400億円は、処方されても飲まずに捨てられていると推測されている。

 こうした残薬をなくすためには、患者が薬を飲まない原因を薬剤師が探って、他に飲みやすい形状の薬剤に変更したり、医薬品の適正な使用方法をアドバイスしたりするなどの介入が必要だ。五島市で行われている「おくすり説明会」のような住民への指導は、離島だけではなく、どこの自治体でも有効な手段になるのではないだろうか。

 五島市では、「おくすり説明会」のほかにも、島内に19施設あるすべての調剤薬局が参加している調剤情報共有システムを導入し、登録を希望する患者の薬歴を管理できるようにするなど、先進的な取り組みを行っている。

 2025年に向けて、今後ますます日本は高齢化が進んでいき、それは都市部でも例外ではなくなる。その意味で、高齢化率で先を行く五島市をはじめとする離島や僻地の自治体での取り組みからは、学ぶことは多いはずだ。

 今後も、五島市の薬剤師たちの活動に注目していきたい。



http://www.47news.jp/CN/201408/CN2014080701001562.html
介護療養病床の機能存続へ 厚労省、高齢者増加で
2014/08/07 20:32 【共同通信】

 厚生労働省は7日、2017年度末での廃止が決まっていた介護型療養病床の機能を存続させる方針を固め、社会保障審議会の分科会に示した。認知症や慢性疾患を抱え、医療と介護の両方のサービスを必要とする高齢者が増加すると見込まれており、今後も必要だと判断した。

 秋以降、利用者や病院の実態調査などを踏まえ、現在果たしている役割をどのような形で引き継がせるか具体策を検討する。来年度の介護報酬改定にも反映させる。

 厚労省内では、従来の枠組みは廃止した上で、みとりや終末期のケアを充実させた新たな形で再編成する案が浮上している。


  1. 2014/08/08(金) 06:42:45|
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8月5日 

http://diamond.jp/articles/-/57179
「有料老人ホームに医者が来なくなった…」
訪問診療に起きた“異変”の正体

浅川澄一 [福祉ジャーナリスト(前・日本経済新聞社編集委員)] 【第4回】
2014年8月6日 ダイヤモンド オンライン

 4月から始まった新しい診療報酬を点検しながら、厚労省の目指す医療改革の道筋を追ってきた本連載。前々回の入院医療、前回の外来医療に続き、今回は在宅医療を取りあげる。

「夜中の電話は嫌」「一軒ずつは面倒」
訪問診療をする医師が増えない理由

 日本の医療・介護制度が「治す医療」から「支える医療」へと大転換するなか、欠かせないのが厚労省の目指す「地域包括ケアシステム」の構築だとこれまで述べてきた。この「地域包括ケアシステム」は、中学校区の中で介護や生活サービスなどと並んで医療を充実させ、校区外に出なくても最期まで暮らし続けられるようにすることを目指すという。そこで中核となる医療機関は、大病院ではなく、住宅を一軒ずつこまめに巡る訪問診療医だ。在宅医療の浸透は、この訪問診療医の活動に大きく依存する。

 2006年度に厚労省は、訪問診療を手掛ける診療所が「在宅療養支援診療所(在支診)」として登録すれば、外来診療よりはるかに高額な報酬を得られる制度を作り、普及に傾注してきた。訪問診療とは、主に診療所の医師が通院できない患者の自宅や集合住宅を訪問して診察すること。患者と契約を交わし、必ず月2回以上の訪問を義務付けられるほか、患者や家族からの問い合わせや相談に24時間の対応を求められる。対応なので、医師が直接出向かなくても、既に渡した投薬を電話で伝えたり、訪問看護師に任せてもいい。

 緊急時に患者家族から呼ばれる往診とは違う。その後、中小病院(200床以下)にも「在宅療養支援病院(在支病)」として広げられた。

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 しかしながら、10年近く経った制度にもかかわらず、在支診に名乗り上げているのは、診療所の約1割、1万3758(2012年7月時点)にとどまっている。同病院は746に過ぎない。

「深夜に患者や家族からの電話を受けるのは嫌」「飲みに出たり海外旅行が楽しめない」「一軒ずつ患者宅を回るのは面倒でしんどい」「待っていても患者が来るので外来だけで十分」「生真面目な医師が勝手にやればいいこと」――。

 これらは、訪問診療を手掛けない医師の言い訳だ。一部の医師の「本音」が垣間見える。それでも、時の流れなので登録に踏み切る医師もいる。

「ずっと長い間通院してきたが、要介護度が進んで外出がままならなくなった患者のために訪問せざるを得ない」というケースも多い。

 なかなか普及が進まない在宅療養診療所。

 しかし在宅医療の充実を狙って、厚労省は今回の改定では新たに「在宅療養後方支援病院」を設け、入院希望患者一人に対し2万5000円の報酬を出すことにした。緊急時にいつでも対応し、入院も引き受ける病院が対象だ。後方病床が確保されていれば訪問診療活動に大きな支援となる。在支診と在支病を対象にしてきた制度だが、200床以上の大病院にも広げて受け入れ態勢を整えた。

 厚労省は、こうして在宅医療に力を注いでいるかのようにみえる。ところが、である。在支診や在支病に支払う新しい診療報酬が、普及に足を引っ張る役目を果たし始めた。「病院や施設でなく住宅で過ごしましょう、と掲げてきた国の政策を逆転させるとんでもない措置だ」「ちぐはぐな政策に振り回されるのはやりきれない」」と関係者の批判を浴びる大きな事件となった。

有料老人ホームでの診療報酬が4分の1に
診療拒否の医者続々に事業者の怒り

「有料老人ホームに医師が来なくなってしまう」「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)で医療ケアが必要な重度者を退去させねば」「グループホームで看取りができなくなる」―――。要介護状態の高齢者を受け入れるケア付き集合住宅の事業者たちが怒る。

 発端は、2月12日に開かれた第272回中央社会保険医療協議会(中医協)総会。厚生労働大臣に答申した4月からの診療報酬の改定案で、同一建物内の訪問診療の報酬を大幅に下げた。サ高住やグループホーム、それに有料老人ホームも同一建物内に多くの入居者がいるが、もちろんこの対象になる。

 厚労省は在宅医療を広げるため、2006年に外来診療よりも高額の管理料(在宅時医学総合管理料)を設定してきた。1日に多くの患者を診ると、これまで4万2000円だったその管理料を1万円へと4分の1に激減させる案がそのまま4月から施行された。したがって、1日に大勢を診ても報酬は4分の1。従来通りの報酬を得るには、1日に1人しか診療できないのだ。

「これでは訪問診療に出ると採算が合わない」と、診療拒否の連絡が診療所から有料老人ホームなどに入りだした。

 4分の1にまで減額されると、訪問意欲が萎えるのは当然だろう。医療・福祉行政に詳しい弁護士の遠藤直哉氏は、「法治国家の規範を成す一貫性、確実性、明確性、平等性及び予測可能性を大きく害する。特に予測可能性を大きく崩す。ルール変更の際には正当化する立法事実を明らかにすべき」と、4分の1へ減額に異を唱える。

 有料老人ホームで介護保険の報酬を得ている特定施設入居者生活介護の全国団体では、すぐに会員と診療に来ている診療所にアンケート調査を実施し、「被害」状況のまとめに入った。サ高住の全国団体、サービス付き高齢者向け住宅協会(サ住協)と有料老人ホームの団体も同様の実態把握に大わらわとなった。

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なぜ4分の1に報酬を下げたのか
背景に患者紹介ビジネス横行「疑惑」

 中医協はなぜこれほど大幅に報酬を下げたのか。いくつかの理由がある。有料老人ホームなど大規模集合住宅に診療に行く医師は、一度に数十人の患者を診るのだから、自宅に一軒一軒回る医師より効率がいい。だから単価を下げるべき、というのが大方の考えだ。

 さらに、「通院できそうな軽度者でも診ている。ひとつの集合住宅で入居者の9割も診療するのはおかしい。多くのサ高住では医療ケアが必要な入居者はせいぜい2割程度しかいないはず」と話す医師たちもいる。通院できるか否かは医師の判断で決められる。

 訪問診療の「疑惑」を掲載した朝日新聞の影響も大きい。昨年8月25日の朝刊1面トップで「患者紹介ビジネス横行。施設の高齢者を訪問診療。医師、報酬の一部を業者へ」、2面でも「患者、金づるか。過剰診療・水準低下の恐れ」と大見出しで掲載。施設入居者を紹介してもらう見返りに訪問医師が紹介料を支払っていると報じた。翌26日の1面でも「鍼灸院で訪問診療偽装」、さらにその日の夕刊で「患者紹介、協力施設募る」と、施設と医師をつなぐ紹介業者の暗躍を伝えた。たたみかけるようなスクープ記事だ。その後も9月2日に「架空診療所設け訪問報酬」、同月7日に「老人ホームも紹介料要求」と追い打ちをかけた。

 これを受けて厚労省は、都道府県に調査通知を出す。その結果、20件の不適切事例が報告される。そして10月23日の中医協では「民民の金銭の授受を制限できないので、診療報酬で対応する」こととし、2月の報酬減額となったわけだ。「悪質事業者の締め出しを図った」と厚労省は説明するが、「悪質」を過大に捉えるあまり、在宅医療の現実から目をそらしてしまったのではないだろうか。

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「実は集合住宅の方が診療は難しいのに…」
表面化しない訪問診療医の嘆き

 中医協の答申後、訪問診療を活発に展開している診療所から猛反発が起きた。有料老人ホームなど集合住宅は、いわば医師が来なくなるという「2次被害者」で、肝心なのは医師たちである。集合住宅では診療負担が少ないと言われることに反論する。

「実は自宅に行く訪問診療に比べ集合住宅のほうが診療が難しい。自宅なら家族が一緒だから診療内容を説明すると理解が早い。集合住宅では家族は別に住んでいて、本人と疎遠なことが多く難儀を極める」

「生活保護の受給者も多く、ケースワーカーとの連絡が必要」

「身体状況だけをみると通院可能かもしれないが、家族が同行出来ないことがほとんどで、医師が訪問せざるを得ない」

 施設職員への診療内容の説明にも苦労するという。「施設職員が頻繁に離職するので、繰り返し伝えねばならない。その手間に相当の時間を割かれてしまう」

「未熟な職員が多く、こちらの療養方針をなかなか分かってもらえない。ちょっとしたことでもすぐ電話をかけてくる」
        
 こうした訪問診療医の声は残念ながら表面化しない。というのも、在支診登録の医師の全国団体、全国在宅療養支援診療所連絡会が中医協の改定に同意していた。「有料老人ホームやサ高住で医療ケアが必要な入居者はせいぜい2~3割。だが実際は全入居者を診療する不自然な例が見受けられる。そうした不当な医療にメスを入れるものとして仕方ない」と幹部たちは厚労省と同じような理由を挙げる。日本医師会も同様な見解だった。

 同会に所属する医師は典型的な町医者が多い。午前中は外来患者を診て、午後に通院できなくなった患者の自宅を訪問する。なかには「地域の患者を外来で見るのが在宅医療の基本。遠くの集合住宅ばかり飛んでいくのは間違い」と断言する医師もいる。

 ところが現実は大きく異なる。1人暮らしや老々介護で重度になり、やむなく遠くの老人ホームやサ高住に転居を迫られる要介護者は多い。転居すると、今までのかかりつけ医は遠距離訪問を拒む。といって引っ越し先集合住宅の周辺に訪問診療を手掛ける診療所はほとんどない。訪問診療は16㎞までできるので、その範囲内の訪問に熱心な診療所に頼らざるを得ない。

 そうした依頼が重なっていくと、在宅医も外来から訪問に軸足を移していく。

「外来に来られる患者より緊急度が高いのが訪問診療の対象者。生活全体を見守りたいので外来に割く時間がない」と患者中心の医療に熱心だ。高齢の要介護者の急増で、集合住宅を中心に運営システムを切り替えていく動きが高まるのは時代の流れでもある。地域包括ケアが目指す訪問診療医の絶対的不足が続く限り、組織された診療所と集合住宅の結びつきは避けられない。それを報酬カットで断ち切れば、問題の長期入院が膨れ上がりかねない。時計の針を逆回転させるようなものだ。

報酬カットが老人の入院を加速?
“病院志向”に拍車をかける政策の矛盾

 高額でなく入居しやすい賃貸住宅を広めようと、厚労省と国交省はサ高住を2011年10月に創設し、一部屋当たり100万円の助成金を投入したり税の特別軽減措置を作って建設に旗を振ってきた。厚労省の発表によれば、特別養護老人ホーム(特養)の待機者は4年前から約10万人も増え、52万2000人に達した。サ高住は特養待機者の受け皿という目的もあった。その目的達成の目途もたたないにもかかわらず、サ高住の普及に水を差すのが今回の診療報酬改定だろう。

 サ高住は現在15万4000室に達し、10年後の60万室の目標値に近づきつつある。その根拠法の高齢者居住安定法では「重度になっても退室させてはダメ」と明記しており、終(ついの)の住処(すみか)と宣言している。

 重度になれば当然、医師の診察が必要となる。それなのに、医師が収支に合わないことを理由に、訪問に腰が引けてしまえば、サ高住の事業者が当惑するのは必然だろう。

 事業者にとどまらず、多くの要介護者やその家族にとってもサ高住や有料老人ホームが終の住処にならないと分かれば、病院への入院が加速されかねない。

 昨年8月の社会保障制度改革国民会議の報告書で、「脱病院、地域医療の推進」を医療改革の根本と打ち出したにもかかわらず、こうした状況は病院志向に拍車をかけそうだ。何ともちぐはぐな政策と言わざるを得ない。

 その後、思いのほかの反発に対し厚労省は制度を若干緩和する通達を出さざるを得なくなる。月2回の訪問のうち、1回は従来通り一日に多くの患者を診てもいいとしたのだ。だが、もう1回は、従来どおりの報酬を得るためには1人しか診られない。小規模の診療所には、常勤医師が少なく、非常勤医師の手当てもままならないため、大きな打撃であることには変わりない。

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http://news24.jp/nnn/news8656833.html
県内の看護学生 会津で地域医療の現状学ぶ
(福島県)

[ 8/5 12:06 福島中央テレビ]

 看護学校に通う学生らが地域医療を学ぶ研修会が、きのうから会津地方で行われている。
 研修会には、県内の看護学校に通う学生11人が参加し、三島町の県立宮下病院で、看護師から地域医療の実情や必要性を学んだ。

*参加した看護学生インタビュー
 「患者さんと話して感じたことが、ここにしか病院がないからここに行かなきゃいけないじゃなくて、ここだからこそ行きたい思いがすごく感じられたので、いい病院だと思いました」

 参加した学生は、地域医療の現実を目の当たりにしながらも、その地域だからこそできる患者との接しかたにやりがいも感じ取ったようだった。



http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201408/0007209739.shtml
麻酔薬剤紛失、実は補充漏れ 神戸・中央市民病院
2014/8/5 21:32 神戸新聞

 神戸市立医療センター中央市民病院(同市中央区)で劇薬指定の麻酔薬剤「プロポフォール」の瓶1本(50ミリリットル)の所在が分からなくなった問題で、同病院は5日、医師や看護師による管理ミスがあり、実際には紛失していなかったと発表した。

 プロポフォールは、ナースステーション内の保管庫で、1本だけ使用簿と一緒に管理。7月25日の点検で薬剤師がなくなっていることに気付き、使用簿への記載もなかったことから、同日夜に「紛失した」と公表した。

 ところが、聞き取り調査などで21日に使った後、看護師が記録をつけ忘れ、医師も補充を指示していなかったことが判明。当初は「25日以前も毎日点検していた」と説明していたが、在庫を直接確認していなかった。

 同病院は「薬剤の管理が不十分だった。速やかに改善する」としている。(田中陽一)



http://digital.asahi.com/articles/DA3S11285868.html?_requesturl=articles%2FDA3S11285868.htmlamp;iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11285868
連載:政々流転
(政々流転)横倉義武・日医会長 日医改革、背水のメスさばき

2014年8月6日05時00分 朝日新聞デジタル

 ◇横倉義武・日医会長(69歳) 「利益団体」脱却へ正念場

 「カネと票」の力で政権与党に圧力をかけ、政策に影響を与える。会員数16万6千人、年間予算173億円の日本医師会(日医)は業界団体の代表格だ。会長に再選された横倉義武(69)は、所信表明で30回以上「国民」と繰り返し、「国民の健康を守る専門家集団」を目指す。「医師の利益団体」から脱却できるのか。

     *

 「国政が誤った方向へ進まぬよう正しい方向へ導く」。6月末の日医代議員会で、14年ぶりの無投票で再選された横倉は自らの役割をこう表した。

 前回会長選で「親民主」の現職を破った。自民党元幹事長、古賀誠の後援会長だった人脈と温和な人柄で、割れた日医内部や自民党との関係修復に努めた。無投票再選は安定への評価だ。

 福岡県南部のみやま市の病院長が本業だ。軍医だった父が終戦直後、無医村に診療所を開いた。薬代が払えない患者を放っておけず、母の着物を売って処方した。そんな両親を見て育った横倉は久留米大を卒業後、外科医になると30代半ばで地元に戻った。地方に十分な医療が行き届かなかった時代、横倉親子は「目の届く範囲の医療」にこだわり、病院の規模拡大を図らなかった。

 当時の日医会長は武見太郎(在任1957~82年)。日医に最も力があった頃だ。開業医が地域に根を張り、「往診カバンに200票ある」と言われた。日医は国民の信頼を背に医療費抑制を図る厚生省と戦った。

 しかし、「開業医の利益拡大」を求める姿に国民の気持ちは離れ、今の日医の視線は国民や地域とずれている。利益を重視するあまり、収益性の高い急病人向け病床が多い。医師不足が叫ばれる原因は「医師の偏在」だが、是正への動きは鈍い。

     *

 政権との間合いでも迷走した。「聖域なき構造改革」を掲げた首相小泉純一郎は、日医の反対を押し切って医療費の膨張を力で抑えた。民主党政権になると、日医は自民党寄りとされ、診療報酬を決める審議会から締め出された。すると民主党寄りの会長が誕生し、2010年の参院選では、いったん推薦した自民現職を支援に格下げし、民主新顔を推薦した。

 安倍内閣の規制改革会議が提案した「混合診療の拡大」には日医が長年反対してきた。理屈はこうだ。高額な自由診療が拡大すれば、貧富の差で受ける医療に格差が生じ、危険な医療行為が広がる――。

 横倉は会長就任後、日医と国民のずれを埋め、政権との妥協点を探ろうと奔走。1期目は国民向けに日医の存在意義を示す綱領を定め、医療体制や皆保険制度を守ると宣言した。混合診療には当初、反対を唱えたが、一定の安全性と有効性が確保できるとして拡大を容認した。

 診療報酬総額を決めた昨年末も、「国民負担が増える」とプラス改定に否定的な安倍の意向を知ると増額要求は諦め、直接は医師の懐に入らない地域医療の補助金確保で折り合った。会員から「政権に利用されている」と不満がもれるが、横倉は確信する。高い給料を保証される医師が、「地域医療のため」と報酬増額を求めても理解を得るのは難しい。「『欲張り村の村長』をやっていたら、もっとひどい結果になっていた」

     *

 平日は都内暮らし。日曜に地元に帰り、月曜午前は長男が切り盛りする病院で働く。診察室で患者と向き合い、「体調はどう。いつもおらんでごめんね」。往診に出ることもある。

 今秋、安倍内閣は高齢化が深刻化する25年に向け、医療改革の具体化に乗り出す。横倉は政権が医療をゆがめないか監視し、報酬増を求める会員を抑え、持続可能な医療の将来像を国民に示すと言う。政権、医師、国民。三方納得の手綱さばきはできるか。でなければ「国民」の連呼はむなしい響きで終わる。=敬称略(石松恒)

 
  1. 2014/08/06(水) 08:26:19|
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8月3日 

http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14070861145083
県内病院、研修医確保に力 セミナー成果、着任も
実践的学習が好評

2014年8月4日(月) 茨城新聞

深刻な医師不足に悩む本県で、個々の病院でも研修医確保に向けさまざまな取り組みが進められている。水戸済生会総合病院と水戸協同病院(ともに水戸市)が合同で開催する医学生セミナーは今年で10回目を数え、参加者の多くが研修医として両病院に着任するなど成果を上げている。大学における座学では学べない実践的なセミナーが、熱心な医学生を引き付け、医師確保に向けたヒントとなりそうだ。

両病院によるセミナーは2010年にスタート。年に2回ずつ開催し、今年で5年目。ドクターヘリの基地病院でもある水戸済生会の救急、総合診療の水戸協同とそれぞれの病院の特徴を生かしたカリキュラムを組む。

10回目のセミナーは1、2日に開かれ、琉球大や熊本大、山形大など全国各地から14人の医学生が参加した。

実際の患者の協力を得て診察したり、患者の心音を電子聴診器を使って記録したりしての研修が行われた。

列車事故や危険ドラッグ使用者による暴走車の事故など多数のけが人が出た場合を想定し、現場で刻々と容体が変化する患者の処置などを体験した。

セミナーには、両病院の研修医や若手医師らが指導者となり、医学生に対し研修結果の答え合わせや診察の注意点などを助言するフィードバックを行う。

東京女子医大5年の時にこのセミナーに参加した水戸済生会の淵野玲奈さん(26)は、「大学では座学ばかりで実習も見学。セミナーでは自分で動いて診察できる」と大学では経験できない価値を語り、「年齢の近い研修医からのフィードバックも楽しかった」と振り返る。

本県の人口10万人当たりの医師数(12年12月31日現在)は、全国平均237・8人に対し175・7人。県内9ブロックの2次医療圏別で、医師数が「つくば」に次いで多い「水戸」でも223・0人と全国を下回る。

水戸済生会の千葉義郎循環器内科部長は「水戸でも医師は不足しており研修医に来てもらいたい。水戸でもいろいろ経験できることを知ってもらいたい」と企画意図を語る。

大阪市立大卒でセミナー経験者、水戸協同の片山皓太さん(27)=大阪市出身=は、「セミナーが水戸に来るきっかけになった」と語る。両病院の取り組みは、医師確保策としての好例といえそうだ。(根本樹郎)



http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=31976
社会 : 「信州型総合医」輩出へ 諏訪中央病院で県養成プログラム
更新:2014-8-4 6:01 長野日報
 諏訪中央病院(茅野市)は今年度から、県が独自に認定する「信州型総合医養成プログラム」に基づき、若手医師の臨床研修を始めた。20代後半の後期研修医5人が受講し、患者や家族に寄り添う地域医療の理念と、幅広い診療に対応できる知識と技術の習得に取り組んでいる。

 同プログラムは、高齢化が進む地域で必要とされる「信州型総合医」を輩出する県独自の認定制度。医師確保対策でもある。県内12病院のプログラムが認定され、1年目となる今年度、3病院で12人(県外出身者7人、県内出身者5人)が研修を始めた。内訳は佐久総合病院6人、諏訪中央病院5人、長野赤十字病院1人。

 研修は3年間。後期研修医を対象に行い、必須の内科、小児科、救急のほか希望科目の選択が可能。チーム医療を学ぶ症例カンファレンス(検討会)や、患者や家族とのコミュニケーション、福祉分野との連携など県独自の研修項目がある。所属病院だけでなく、診療所や海外、県外で研修することもできる。

 このうち諏訪中央病院は急性期から慢性期、回復期、在宅ケアを一貫して学ぶメニューを提供。同病院が培ってきた地域医療の理念や手法を学び、総合的に診療できる医師を目指す。研修内容は従来と同じだが、県の認定を受けたことで、他病院など研修場所の選択肢が広がるという。

 受講者の1人、佐久市出身の水間悟医師(27)は長野赤十字病院で初期研修(2年間)をした際、同病院の心臓血管外科医から諏訪中央病院での研修を勧められた。今後、特定科目の専門医を目指すかもしれないが「患者を点ではなく線で診ることのできる医師になりたい」と話す。

 長野市出身の山口裕起子医師(27)は、小児科医が志望という。大学病院の医局に入ることも考えたが、同病院の在宅診療に感銘を受け、初期研修から同病院で学ぶことを決めた。「子どもの周りには家族がいる。家族を含めて診ることができる医師になりたい」と表情は明るい。

 プログラム責任者で同病院在宅診療部長の高木宏明医師(53)=日本プライマリ・ケア連合学会家庭医療専門医=は「地域に溶け込んであらゆる健康問題に関わり、患者や家族に安心感を提供できる、幅広い力を持った存在になってほしい」と期待している。



http://mainichi.jp/feature/news/20140801mog00m040002000c.html
ヘッドハンターの仕事:ダイジェスト編 強引に引き抜くは誤解
2014年08月04日 毎日新聞

 顧客の企業などが求めている人材を見つけ出して、転職の意思を探り、あっせんしていく「ヘッドハンティング」。業界最大手、サーチファーム・ジャパン(東京都千代田区)の社長、武元康明さん(45)を取材し、ヘッドハンターの第一人者の仕事に迫った。武元さんは「転職をしたい人には、それぞれ何らかの動機がある。現在の仕事では能力が発揮できていない人に、新たなステージのカードを届ける。それが私たちの仕事」と話している。【尾村洋介/デジタル報道センター】

 6月上旬、武元さんは夕方の沖縄・那覇空港に降り立った。九州地方の総合病院から依頼されたヘッドハンティングの案件で誘いをかけている候補者の医師と面会するためだ。

 ヘッドハンティングの対象は、企業の経営層や幹部社員、技術者だけではなく、医療の世界まで及んでいる。今回は、武元さんが得意とする医師の案件だ。

 候補者は40代半ば、働き盛りの医師。沖縄本島の病院で働いている。これまでに6回ほど、この医師と面会を重ねている。技能、実績とも充実し、年齢的に専門科の責任者クラスとしてやっていきたいという気持ちが芽生えるころだ。

 依頼主は、地域医療の中核拠点を目指す九州南部の総合病院。担当科の部長が高齢のため、将来の後継含みで腰を据えて働いてくれる医師を採用したいという案件だ。これまで約10人の候補者に手紙を送り、5人ほどと会っている。

 武元さんは無理に口説いたりはしない。聞き出そうとしなくても、仕事に必要な情報は、何気ない会話の中で自然と拾っていく。

 会話の中で、医師が沖縄に家を建てた話が出た。転職には、本人の気持ちもあれば、動けるかどうかというタイミングもある。適性はぴったりだったとしても、さまざまな家庭の事情が絡む。このまま現在の病院にいていいのかどうか医師は悩んでいて、転職への妻の理解も深まってきているが、子供の教育問題もある。候補者は葛藤している。

 「機は熟したところでもないかな」。武元さんはこの日も無理には踏み込まなかった。2時間ほど話をして「また会いましょう」と約束して別れた。最後に決めるのは本人の気持ちだ−−。別れ際、武元さんは「次は秋口にまた会ってみようか」と考えていた。

  × × ×



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201408/20140803_71023.html
医学部新設 次回審査会28日に開催 文科省
2014年08月03日日曜日 河北新報

 東北への大学部医学部新設に向け文部科学省は2日までに、設置主体を選定する構想審査会(座長・遠藤久夫学習院大経済学部長)の第5回会合を28日に開くことを決めた。
 7月30日の第4回会合で新設先を絞り込む予定だったが、委員の意見を集約できずに結論を次回以降の会合に持ち越した。
 下村博文文科相は1日の記者会見で「応募された各構想が復興のための医学部新設という趣旨にかなうか、教員確保で地域医療に支障を来さないかなど、議論を尽くしてもらうことが重要だ」と述べた。
 構想を応募したのは東北薬科大(仙台市)、脳神経疾患研究所(郡山市)、宮城県の3団体。


  1. 2014/08/04(月) 11:37:07|
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Google Newsでみる医師不足 2014年7月31日

Google Newsでみる医師不足 2014年7月31日
Google (日本語) での検索件数 _ _ _ キーワード 医師不足 過去一か月のニュース  4,750
Google (English) での検索件数 _ _ _ Key word: Doctor shortage, past month 13,200

First 5 in Google in English 


Maybe there's not a doctor shortage, after all
Vox-2014/07/31 (米国)
For years, medical schools have been sounding the alarm that the United States is facing a doctor shortage — that we don't have enough providers for the population we have now, and we certainly won't have enough once Obamacare is in full force..


The grim reality of Cranbrook's doctor shortage
Cranbrook Daily Townsman-2014/07/31 (カナダ、ブリティッシュコロンビア州)
Cranbrook's chronic physician shortage, where nearly 4,000 people are without a family doctor, is having different effects on different orphaned patients. While for some of those patients who have this year found themselves unable to find a family doctor, the problem means long waits at the hospital for simple treatment of a cold or flu, for others it has life-threatening ramifications..


Task force: Graduate medical education a key to solving Nevada's doctor shortage
VEGAS INC-2014/07/30 (米国、ネバダ州)
Task force: Graduate medical education a key to solving Nevada's doctor shortage ... recently issued a draft report saying it made the recommendation after discovering that the state suffered from a deficiency of doctors.


UNC-CH researchers build online tool that predicts doctor shortages
Insurance News Net-2014/07/30 (米国 ノースカロライナ州)
July 30 -- CHAPEL HILL -- One fear about offering more people Medicaid under the Affordable Care Act has been that it would lead to a flood of new patients that would worsen the nation's growing shortage of physicians.


IOM report on medical education questions doc-shortage fears
ModernHealthcare.com-2014/07/30  (米国)
Physician organizations are not happy that an Institute of Medicine panel's vision for overhauling Medicare-funded medical training questions two beliefs that are widely held in healthcare: that a severe physician shortage is imminent and the only way to avoid it is an infusion of federal money for more residency positions.

(他に10位以内のニュースは、ノインド、カリフォルニア、ナミビア、カナダ、米国* などからも)
*米国 のニュース
http://www.usatoday.com/story/news/2014/07/19/doctor-recertification-rules/12866429/
Doctors say new rules will worsen physician shortage
By Roni Caryn Rabin , Kaiser Health News
2:26 p.m. EDT July 19, 2014 USA Today



  1. 2014/08/02(土) 06:26:30|
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8月1日 

http://www.m3.com/iryoIshin/article/236619/
医療維新
スペシャル座談会◆総合診療専門医
提供体制と専門医、別次元の議論◆Vol.4
医師偏在は需給バランスで徐々に解消

2014年8月1日(金) 司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――総合診療医については、先ほど数よりも質という話が出ましたが、若手医師が総合診療専門医を目指すようにするためには、どのような条件整備が必要でしょうか。何らかのインセンティブは必要とお考えですか。

丸山 5月の岡山の日本プライマリ・ケア連合学会学術大会の会長講演で、私は、「数と場の議論を外してほしい」とお話しました(『総合診療医、「数と場の議論は外して」、丸山理事長』を参照)。数と場の議論をすると、専門医制度とは別の議論になってしまうからです。数、ひいてはインセティブの議論は、従来型の領域別専門医の医師にとっても、また総合診療専門医を目指す医師にとっても不利益をもたらす。専門医制度は、学問に近い領域であり、やはり質を第一に考えるべきなのです。

 新制度が始まる2017年度以降は、なるべくいずれかの基本領域の専門医を取得するよう、自然に変わってくるでしょう。各基本領域の専門医に対するインセンティブは、別のところで議論すべきです。この点を専門医制度の問題にしてしまうので、利益相反のような問題が生じてきて、専門医としての将来像を描くことを難しくしているのだと思います。

池田 メディアからは必ず「専門医は何人必要か、分布はどうするか」と質問され、その議論がないと前に進まないと考えている人がたくさんいます。「その答えもなく、議論しているのですか」という言い方をされる人もいます。

 そうではなく、まずはどんな専門医が、なぜ必要なのか、その専門医はどんな医師像で、どのようなトレーニングを受けた人がその専門医になるのか――。これらの点をクリアにしていくと、医師はそれなりに、自分の向いているところ、やりたい分野に進んで、専門医を取得するようになります。この点が大事です。患者中心の医療を考え、医師が生涯教育に取り組むという仕組みを作れば、分布は自然に変わってくると思います。

 ただし、非常に安易に取得できる専門医が一つでも出てくると、そちらに流れてしまいかねない。さらにフリーターのように、「経済的にある程度恵まれれば、患者中心ではなく、自己中心でいい」と考える医師が増えてくることも避けたい。


座談会の出席者は、日本専門医機構理事長の池田康夫氏、日本医師会副会長の今村聡氏、日本プライマリ・ケア連合学会理事長の丸山泉氏の3氏。専門医制度改革と、医療提供体制の改革の議論は、切り離すべきとの意見で一致(写真:的野弘路)。
丸山 ニーズが医師を作る点については、私も同感です。

池田 産婦人科や小児科がそうでしょう。以前は不足していましたが、ここに来て少し持ち直しています。

今村 私も、同意見です。しかし、この専門医制度の議論がスタートした際、最初に数と偏在の議論が出ていたので、どうしてもそれに引きずられています。

池田 厚労省は「専門医の在り方に関する検討会」を立ち上げた当初は、その考えでした。

今村 だから、検討会の報告書の中でも、数や偏在の議論がゼロにはなっていないので、外部から見ると、そうした目標があると変に邪推され、本来とは違った方向に誤解されるところがあります。

――日本専門医機構では、専門医に関するデータベースを構築する計画があります。これはどのように活用されるのでしょうか。

池田 専門医取得に当たって、今後は事前登録制にします。総合診療専門医については、1年目のプログラム研修を受けている人は何人、2年目は、3年目は……と分かるようになります。他の領域の専門医も同様です。「数年後には各領域の専門医は、何人になるか」が、データベースで把握できるようになります。「日本の医療の中で、この領域が少なくなってくるのであれば、私はそこに行こう」と考える。たくさん専門医がいる分野を選んだら、生計が立たなくなる懸念があるからです。

――数と偏在の問題については、おのずから解消されていくというのが、先生方のご意見です。

池田 医師像をしっかりと明確にし、より良い医師を養成するためのプログラムを作ることによって、診療選択の考え方が少しずつ変わってくると思います。もし医師の養成数や偏在の問題を早急に変えるのであれば、それは行政が強制的に変える以外にないでしょう。私たちは、専門医制度改革において、あくまでも専門医の質の向上を目指します。

今村 それは、管理医療の究極です。しかし、今の日本の医療では、それはできないでしょう。日本は、公的な医療機関は少なく、民間の医療機関が主ですから。日本専門医機構が、先ほど言われたように、データを集めて、公開していくことにより、医師が自ら「どんな道に進むか」を判断するようになる。今は、そうした仕組みがないのが問題です。

――各専門医の養成に当たっては、カリキュラムの中で、経験症例数の考え方が出てくると思います。各地域の患者さんの数は限られているので、結果的に各地域で養成できる専門医数も決まってくる。

池田 その通りです。言い換えれば、症例数が少ないところに、医師がたくさん集まって、たいしたトレーニングを受けずに、専門医資格を取ることができなくなるわけです。

――目的ではなく、結果として、診療科間あるいは地域間の医師の偏在が解消されていく。

池田 その通りです。

丸山 現場ニーズは変わります。それに合わせてトレーニングができるようにすべきであり、強制すると様々な問題が生じてくるでしょう。

池田 まさにいいプログラムを作る。理想を言えば、そのプログラムで、3年なら3年、きちんと研修をすれば、試験を課さなくても、専門医として認めてもいいと思うのです。本当はそのような方向に持っていきたい。

丸山 到達目標をはっきりしておけば、それも可能だと思うのです。

――それは全ての診療科に共通する問題。

池田 はい、その通りです。「あの専門医の合格率は90%で、甘い」などと言われることがありますが、ある意味、研修プログラムの充実により、高い合格率は当たり前にしたい。きちんとしたプログラムを作るのだから、それに則ってトレーニングをすれば、専門医としての資格が取得できるのは当然だという考え方です。

――専門医に対しては、インセンティブの問題、診療報酬で評価するかという議論があります。この点については、誰がどのような議論をすべきだとお考えですか。

池田 「わが国の専門医制度の一番の問題点は、専門医を取得しても、インセティブがないことだ」「せっかく努力して専門医を取得しても、インセンティブがないのはおかしい」という議論が長年あります。個々の学会ではそれぞれ厚労省と交渉をしてきました。例えば、放射線専門医であれば、専門医が診断した場合には、高い読影料を保険で算定できるようになっています。しかし、個々の専門医が収入を得る訳ではなく、医療施設の収入になります。

 今回の専門医制度の議論でも、「インセンティブの問題が欠けている」といつも言われています。しかし、私は、まず質を担保して、専門医とはどんな医師であるかを確立し、国民に十分理解され、その後に、どんなインセンティブを付けたらいいかについて、医療界だけではなく、国全体で議論すべき問題だと思うのです。

 基本領域は全ての医師が、どこかを選ぶべきものであり、それに対してインセンティブを付けることはあまり考えていません。一方、質のいいサブスペシャリティの専門医については、将来的にはそうした議論が当然出てくるでしょうし、その方向に持っていく必要があります。しかし、それはあくまで結果であり、インセティブを求めるために、日本専門医機構が厚労省などに何らかの圧力をかけるつもりは、現時点では全くありません。

今村 国民に対し、いかに質の高い医療を提供するかという医療提供体制と、専門医制度は全く無縁ではありません。しかし、専門医にインセティブを付けるという話は、医療保険制度という大きな話になってきます。それは専門医の話だけで議論はできないと思うのです。公的な医療保険制度がどうあるべきかという、大きな枠組みの中での議論が必要です。

丸山 ある意味、COI(利益相反)が関係してくる問題のようにも思います。その点に注意する必要があります。

池田 また、インセンティブは、金銭的な問題だけではないと思います。いろいろな意味でインセンティブがあります。「専門医資格を持っている」という個人に対するリスペクトの問題もある。あるいは専門医資格を持っている医師を、病院が高給で採用することもあるでしょう。専門医の採用でその病院の質が担保されれば、「資格を持っている人を雇いましょう」となるでしょう。

丸山 それが本来の姿かもしれませんね。

<
池田 ドクター・フィーに全て結びつける必要はないと思います。インセンティブの議論は、患者さん、国民が納得して出てくるものであり、何より質を重要視してやっていく以外にありません。



http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-08-01/2014080101_01_1.html
病床削減 厚労省 自ら推進
診療内容一元管理、再編押し付け

2014年8月1日(金) しんぶん赤旗

 厚生労働省が“患者追い出し”の病床削減を自らが先頭に立って進めることが、7月31日までに分かりました。全病院が10月、都道府県に報告する「病床機能報告」について、厚労省自らが集計して都道府県に「病床再編計画」を策定させようとしています。診療内容が分かる診療報酬レセプト(明細書)情報もセットにして病院ごとに集約。自主的に行うことになっている病床再編を上から進めるものです。


 厚労省が診療情報を事実上、目的外使用し、個人の診療内容も含めて一元的に把握・管理し、利用する点でも重大問題です。

 「病床機能報告」は、将来の患者や必要な病床数などを盛り込んだ「地域医療構想」を都道府県が策定するために、病棟の機能や入院患者、医師・看護師の人員配置、医療機器の状況などを報告させる制度。成立した医療・介護総合法に盛り込まれました。

 病棟の機能については「高度急性期」など4類型のうちどれに該当するのか、現状と6年後の方向を報告することになっています。

 都道府県は、この報告などをもとに「地域医療構想」を策定。関係者による「協議の場」をつくって自主的に病床再編を進めていくとしていました。

 ところが、医療機関や都道府県の負担軽減を口実に、厚労省が各病院の報告を集約。診療報酬レセプトのデータベースから取り出した診療内容とあわせて病院ごとの現状を集約する方針を決定。報告事項について医療法施行規則で9月上旬をめどに定める考えです。

 医療関係者から「実態を無視して病床が減らされる危険がある。“医療難民”を増やすことになる」「稼働していない病床があるのは、医師・看護師不足のためだ。それを削るのでなく、人員不足の解消こそ必要だ」との声が上がっています。

 安倍内閣は、「地域医療構想」をもとに高齢化のピークとされる2025年までに202万床が必要なのに43万床も減らす計画。都道府県で作る「医療費適正化計画」に医療費目標を設定させ、目標の算定式まで示して進めようとしています。
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http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-08-01/2014080102_02_1.html
厚労省の「病床機能報告制度」
不足のベッド さらに減らす
関係者から意見相次ぐ

2014年8月1日(金) しんぶん赤旗

 厚労省が10月から全病院に実施させる「病床機能報告制度」について、医療関係者から意見が相次いで上がっています。

 病棟を四つの機能から選択することについて「小規模で病棟が一つしかない場合や診療所における病床は、疾病や病状が多様であるため、明確に分類できない」との批判があがっています。

 病床報告で、稼働していない病床があれば削減される可能性があります。これに対し千葉県の医療関係者は「休眠状態の病床があるのは医師と看護師の不足のためであり、医療需要があるのに稼働できないのが実態だ。国は人員不足の解決にこそ本腰を入れるべきだ」と話します。

 神奈川県では「県内の二次医療圏で基準病床を下回っているところが11のうち五つあります。病床数の適正化を強行すれば、現在も不足している病床をさらに減らすことになりかねない」と懸念する声があがっています。

 報告にもとづいて、都道府県が「地域医療構想」をつくることについても、“実態を反映したものにならない”との指摘も。「高度急性期機能をもつ医療機関は、都市部にある場合が多く、都道府県を越えて受診することが多い。レセプト(診療報酬請求書)データが患者の治療実態を反映することには無理がある」との指摘が出ています。

 国の計画や基本方針にもとづいて各都道府県が決める「医療費適正化計画」では医療費の支出目標を都道府県ごとに定めることが計画されています。「今後、報告制度を利用して、都道府県ごとに医療費を制限することになる」と批判の声があがっています。



http://mainichi.jp/shimen/news/20140801dde041040076000c.html
ノバルティス社:未報告問題 「医師に負担」との理由で−−副作用把握の担当者
毎日新聞 2014年08月01日 東京夕刊

 製薬会社ノバルティスファーマが白血病治療薬の重い副作用を隠していた問題で、同社のMR(医薬情報担当者)は副作用情報を把握しながら「医師に負担をかける」との理由で社内の担当部署への報告を怠っていたことが分かった。副作用の報告は医薬品の安全対策上、製薬会社が果たすべき責務だが、患者より薬を処方する医師側を向いた利益優先志向が改めて浮かんだ。

 ノ社のMRは昨年9月、東京医大病院が中心となった臨床試験に関わる過程で、不整脈など5件の重い副作用を把握した。降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑が表面化し、「MRは臨床試験に関与させない」という再発防止策の公表後だった。ノ社は厚生労働省に対し、MRが担当部署に報告しなかった理由を「医師に副作用の追跡調査をお願いすると負担になると懸念した」「副作用情報に対する意識の甘さがあった」と説明した。

 問題の臨床試験はノ社の新薬を投与されている患者の経過を調べる目的で始まった。ノ社によると、MRは患者同意書などの作成に関わり、参加した11医療機関に計2400万円(2012年)の奨学寄付金を提供していた。

 薬害オンブズパースン会議事務局長の水口真寿美弁護士は「業界全体として、患者の安全を軽視する文化があるのではないか。製薬各社は自社の副作用の扱いについて総点検すべきだ」と指摘する。【八田浩輔】



http://www.m3.com/iryoIshin/article/238677/
東京女子医大事件
「禁忌」の定義、厚労省とPMDAで違うのか
女子医大遺族、プロポフォールで再度質問

2014年8月1日(金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 東京女子医科大学病院のプロポフォール投与事故の遺族は8月1日、厚生労働省に対し、小児の集中治療における人工呼吸中の鎮静目的でのプロポフォール使用に関する質問書を提出した。同様の内容で質問するのは、7月15日に続き二度目だ。

 質問書は、PMDA(医薬品医療機器総合機構)の定義を引用し、「禁忌」と「原則禁忌」は異なるとし、7月15日の質問書に対する厚労省の7月28日付の回答は、小児の集中治療における人工呼吸中の鎮静目的でのプロポフォール使用は、「原則禁忌」に該当すると指摘した内容だ(『厚労省、プロポフォールで見解』を参照)。

 「厚労省は、プロポフォールの添付文書に、禁忌と定められている意味について、PMDAが定義する禁忌の内容では理解していないのか」と厚労省の見解を質している。

 PMDAでは、「禁忌」を、「当該医薬品を使用してはいけない患者を記載している」「ある医薬品を使用することにより病状が悪化したり、副作用が起こりやすくなったり、薬の効果が弱まるなどの可能性が高いため、使用しないこととされている」記載(PMDAのホームページを参照)。

「原則禁忌」は、当該医薬品を使用しないことを原則とするが、特別に必要とする場合には慎重な使い方をするべき患者を記載」「本来は当該医薬品の使用を禁忌とするような場合であっても、他に治療法が無いなどの理由から、特別に使用するときがある。その際は身体の様子を見ながら、慎重な使い方をすることが必要とされている」としている。

 7月28日付の厚労省の回答は、プロポフォール使用について、「禁忌であるため、投与すべきではない」としたものの、仮に医師が治療に必要な医療行為として使用する場合には、「特段の合理的な理由が必要」という内容だった。



http://mainichi.jp/area/hyogo/news/m20140801ddlk28040456000c.html
セミナー:目指せ「やぶ医者」 医学部志望高校生、講演や模擬体験 公立八鹿病院で7日 /兵庫
毎日新聞 2014年08月01日 地方版

 養父市と公立八鹿病院(養父市八鹿町八鹿)は医師確保対策事業「やぶ医者プロジェクト」の一環として、「医師を目指す高校生のためのセミナー」を7日、公立八鹿病院で開く。

 プロジェクトでは将来、養父市内に勤務する条件で医学生の修学資金を支援するなどしている。その一環として、2011年からセミナーを開催し、医学部志望の高校生が研修医の話を聞く機会を設けている。

 これまで、11年に参加した当時の高校生5人のうち、1人が大学の医学部に進学しているという。12年には7人、13年には21人が参加し、今回は22人が参加予定。公立八鹿病院の院長や研修医が講演、その後高校生と医師が懇談、医療の模擬体験も行う。【柴崎達矢】

〔但馬版〕



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43424.html
東北医学部の審査会、次回は28日- 文科相「できるだけ速やかに選定」
( 2014年08月01日 18:28 )キャリアブレイン

 東北地方の医学部新設に応募のあった3陣営から1つを選定するための、文部科学省の構想審査会(座長=遠藤久夫・学習院大経済学部長)は、28日に5回目の会合を開く。下村博文文科相が1日、閣議後の記者会見で明らかにした。下村文科相は、「(東日本大震災からの)復興に資するという観点から、できるだけ速やかに選定してもらいたい」と述べたが、28日に結論が得られるかは不透明な状況だ。【丸山紀一朗】

 同省の担当者によると、28日の会合は、委員間の意見交換を非公開で行う。先月30日の4回目の会合後、遠藤座長などは記者団の取材に対し、申請者や関係団体などから新たにヒアリングをする予定はないとしている。新設を申請しているのは、脳神経疾患研究所(福島県郡山市)、東北薬科大(仙台市青葉区)、宮城県。

 1日の会見で下村文科相は、できるだけ速やかに選定してもらいたいとしながらも、「各構想が復興のためという趣旨にかなうのか、教員確保で地域医療に支障を来さないか、実現可能性があるかなどについて、しっかり議論を尽くしてもらうことが重要」とも発言。さらに、「まずは28日にどんな結論が得られるか、得られないのか分からないが、その状況を見たい」とした。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20140801/CK2014080102000148.html
銚子市立病院の運営主体に「医療公社設立を」 検討委答申
2014年8月1日 東京新聞【千葉】

 銚子市立病院の在り方を検討してきた外部有識者の委員会は、今後の運営主体として、新たに市が中心となった公益的な団体設立を越川信一市長に答申した。
 現在の指定管理者の「銚子市立病院再生機構」との契約期間は来年三月末で終わる。答申では市の管理監督や経営力、透明性の観点から、機構による運営の続行を「困難と思われる」と否定した。
 新設する公益的な団体の具体例として、自治体が財団を設立して病院運営や委託事業を展開する公益財団法人などの「医療公社」を挙げた。
 また、赤字穴埋めなど病院運営の補助金は、市財政を圧迫しないよう、病院事業の交付税措置額の範囲内となる年二億円程度にとどめることを求めた。
 病院の役割として医療、保健、福祉が連携した地域包括ケアの拠点と、旭市の国保旭中央病院などと連携した救急事業を示した。ただ、病床数や診療科などの具体的な内容はなかった。
 越川市長は「答申を尊重し、市立病院を必ず存続させる強い意志を持って方向性を決定したい」とコメントした。 
  (小沢伸介)



http://biz-journal.jp/2014/08/post_5584.html
「医学部は最難関」は本当か?なぜ理系の医学部離れ進行?「医師の世界」の特殊事情が仇に
島野清志/評論家
Business Journal 2014.08.02

 現在の日本で信用度、ステイタスの高い職種として筆頭に挙げられるのは医師であろう。医師が社会的に別格的な扱いを受けているのは、医師が最難関のイメージが強い大学医学部出身であること、そして医学部出身でなければ医師国家試験を受けられない、すなわち医師にはなれないことが大きいのだろう。
 だが、果たして本当に医学部は最難関なのか実際に調べてみると、必ずしも世間一般のイメージ通りとはいえない実情が浮かび上がってくる。
 医学部の偏差値を見ると、国公立大学に関しては受験ヒエラルキーの頂点にあることは確かのようだ。進学に際して義務付けられるセンター試験の得点率を見ても、最も偏差値の低い大学でも東京大、京都大の理系(医学部以外)レベルの難易度だ。ただ、近年は僻地の医師不足を解消するために設けられた地域枠(条件は卒業後、大学のある都道府県内の医療機関に一定期間勤務する)を導入する大学が増加しており、偏差値が必ずしも難易度を反映したものではないとの指摘もある。
 さらに私大の医学部になると、事情はかなり異なってくる。もちろん最難関と呼べる大学もあるが、それほどでもない大学もある。別表に示したように受験科目や教科数がほぼ重なる私大理系(医学部以外)のトップクラスと比較しても、難易度で見劣る医学部は少なくはないのだ。また他の学部では有力大学のほとんどが開示している合格最低ラインを開示していない医学部が28大学中12大学もある。1校あたりせいぜい100名前後の定員なので容易に算出できるはずなのだが、あえて公表しないのもボーダーラインの曖昧さ、よくいわれる医学部特有のさじ加減が含まれていることを暗示しているように映る。医学部を持つ某私大の職員は、「うちの大学の医学部は政治家や伝統芸能の世界と同じ」と明かすが、要するに二世、三世、世襲だらけということだ。

●医師になるメリットは小さい?

 このあたりの事情を映しているのか、医学部を十分に合格できる学力を持ちながら、医学部以外の理系学部を選択した学生、OBは醒めた見方をしている。
「医学部といっても上下の開きはある。それに親が病院を経営しているなど、なんらかのオプションがなければ、医師になるメリットはそれほど大きいとはいえない」(トップクラス私大理系大学院生)
 出身大学の偏差値の上下は、医学界の強力な学閥と言い換えることもできるだろう。東大、京大及び旧帝大、私立では慶応義塾大が、その他のほとんどの大学を人事面で実質的に支配し、系列化しているのはよく知られたところだ。「ノーベル賞の山中伸弥博士のように純粋に学究の道に進めるのはひと握り。高給であることはわかっていましたが、一生病人に向き合わなければならない仕事ですからね」(慶応大理系OBの上場企業管理職)。高収入であっても、職種としての負荷が大きいということだろう。そうした年々増加しているといわれる医師への負荷の大きさは医療事故の数にも表れているようで、公益財団法人日本医療機能評価機構によれば、報告件数(報告義務のある医療機関のみ)は調査の始まった2006年の1296件に対して、13年は2708件と倍以上になっている。

 いずれにせよ世間が抱く医師の世界へのイメージとその実態には、大きな乖離があるようだ。

【私立大医学系学部と非医学系理系学部の偏差値】

●医学系学部
慶応(72)、東京慈恵会医科(70)、大阪医科・前期(69)、順天堂(68)、日本医科(68)、関西医科(68)、自治医科(67)、昭和・1期(67)、近畿・前期(67)、日本(66)、愛知医科(66)、藤田保健衛生(66)、兵庫医科(66)、久留米(66)、北里(65)、東京医科(65)、東邦(65)、埼玉医科(64)、杏林(64)、東京女子医科(64)、金沢医科(64)、東海(63)、川崎医科(63)、福岡(63)、獨協医科(62)、帝京(62)、岩手医科(61)、聖マリアンナ(61)
●非医学系理系学部
慶応理工(66~69)、早稲田理工(65~69)、同志社理工(62~65)、東京理科理(62~64)、上智理工(63)、立教理(60~62)、明治理工(60~62)
※データは代々木ゼミナール「入試難易ランキング2014最終資料」による
(文=島野清志/評論家)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43427.html
女性医師の勤務環境改善に補助金、福岡県- 先着順、時短制度など導入の医療機関対象
( 2014年08月01日 19:33 )キャリアブレイン

 福岡県は1日、女性医師の短時間勤務、当直やオンコールの免除制度を導入している県内の医療機関に交付する補助金の事業者の募集を開始した。選考は先着順で、募集期間は31日まで。補助対象は、育児や介護のため、これらの制度を利用する女性医師の代替として勤務する医師の人件費やロッカーなどの備品費で、補助額は経費の2分の1。【丸山紀一朗】

 同県は、出産や介護によって休職したり離職したりした女性医師の復職の促進を図ろうと、今年度、この補助金を新設。仕事と家庭を両立できる、働きやすい環境の整備に取り組む医療機関を支援する。補助対象期間は今年4月から来年3月まで。応募者は、代替医師の雇用契約書などを提出する必要がある。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43426.html
女性医師支援策を検討する懇談会を開催へ- 厚労省、年内に報告書
( 2014年08月01日 19:17 )キャリアブレイン

 厚生労働省は、女性医師が働きやすい環境整備に向け、「女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会」を立ち上げる。女性医師のライフステージに応じて活躍できる環境整備の在り方を検討し、年内に報告書を取りまとめる。8日に初会合を開催。24日には東京都内で、シンポジウムを開き、医療や医学の現場で働く女性医師の講演や意見交換会を行う。【君塚靖】

 田村憲久厚労相は1日の閣議後の記者会見で、「現在、大学の医学部の学生の3分の1が女性となっている。これからの医療現場においては女性医師がますます活躍することが期待され、働き続けやすい環境の整備が望まれている」などと、同懇談会を開催する理由を説明した。

 この懇談会は、村木厚子・厚労事務次官が主催。委員は、女性医師を含む有識者で構成し、ほぼ月1回のペースで会合を開く予定だ。報告書には、女性医師が働きやすくなるような制度改正への提言や必要な予算措置などを盛り込むだけでなく、すでに環境整備に取り組んでいる医療機関などの好事例を紹介したりする。



https://mainichi.jp/auth/check_login.php?url=http%3A%2F%2Fmainichi.jp%2Fshimen%2Fnews%2F20140802ddm012040083000c.html
厚労省:製薬業界に副作用報告義務徹底へ
毎日新聞 2014年08月02日 東京朝刊

 厚生労働省は1日、副作用の報告義務違反で製薬会社ノバルティスファーマ社に業務改善命令を出したことを受け、業界団体に対し医薬品の副作用情報の収集と国への報告義務を徹底するよう通知を出す方針を決めた。田村憲久厚労相が同日の閣議後の記者会見で明らかにした。

 副作用の未報告問題は、製薬会社が医師主導の臨床試験に不適切に関与したことが明らかになる中で、ノ社のほか武田薬品工業でも判明している。



http://apital.asahi.com/article/news/2014080100001.html
ノバルティスに業務改善命令 副作用を国に報告せず
2014年8月 1日 朝日新聞

製薬大手ノバルティスが白血病治療薬の重い副作用を国に報告しなかった問題で、厚生労働省は31日、同社に薬事法に基づく業務改善命令を出した。8月中に再発防止策を盛り込んだ改善計画の提出を求めた。医薬品の副作用の報告義務違反での命令は初めて。

 厚労省や同社によると、複数の社員は遅くとも昨年までに臨床研究や医師らへのアンケートで副作用の疑いがある事例を把握していたが、担当部署に伝えていなかった。その後、国への報告が義務づけられている重い副作用が21件あることがわかったが、同社は期限を過ぎた4月以降まで報告していなかった。

 厚労省は同日、全社員を対象に全ての薬の副作用について報告漏れがないかの調査結果を8月中に出すことも求めた。

 同社は「処分を厳粛に受け止め、全社をあげて再発防止を徹底する」とコメントした。


  1. 2014/08/02(土) 06:19:49|
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