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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

12月16日 医療一般

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131216-00000101-jij-pol
医学部定員20人増=9061人に―文科省
時事通信 12月16日(月)18時26分配信

 文部科学省は16日、来年度の大学医学部定員を今年度より20人増員する計画を発表した。同日の大学設置・学校法人審議会で了承され、過去最多の9061人となった。
 内訳は国立が弘前(青森)5、秋田2、筑波(茨城)9、神戸2。私立が兵庫医科2。 



http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131216-OYT1T01046.htm
国公私立の医学部入学定員、最多の9061人に
(2013年12月16日21時22分 読売新聞)

 文部科学省は16日、全国の国公私立79大学の来年度の医学部入学定員を今春より20人増やし、過去最多の9061人とする計画を発表した。

 発表によると、増員は国立4大学で18人、私立1大学で2人。内訳は、地域医療への貢献を条件に奨学金や入試の選抜枠(地域枠)を設けている弘前大(5人)、秋田大(2人)、筑波大(9人)の3大学が16人。研究医の養成コースを合同で設けている神戸大、兵庫医科大が「研究医枠」で各2人となる。

 文科省は、医師不足の解消に向け、2008年度から19年度まで医学部入学定員の増員を進めることにしている。11月には、東日本大震災からの復興を目的に東北地方の1校で医学部新設を認める方針も発表した。



http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=58962
震災被災医院の過半数が補助金不足
2013年12月16日 17:10 沖縄タイムス

 東日本大震災で壊滅的被害のあった宮城県沿岸部で、国や県の補助金を使って診療を再開した医療機関のうち過半数が必要な費用の4分の1以下しか支援を得られず、自己資金で賄っていたことが16日、県保険医協会の調査で分かった。

 予算不足で補助に上限が設定されたことなどが要因。患者数が震災前より減るなど医療経営の厳しさは増しており、協会は「地域住民の健康を支えるためにも一層の支援が必要」と訴えている。

 被災した医療機関135件を対象に、アンケート。診療所16件、歯科26件、病院1件の計43件が回答した。(共同通信)



http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20131216-OYT1T00641.htm
国立病院職員「非公務員」に…労働条件を弾力化
(2013年12月16日15時01分 読売新聞)

 政府の行政改革推進会議(議長・安倍首相)がまとめる独立行政法人改革に関する報告書の原案が16日、明らかになった。

 国立病院機構の職員を「非公務員」にすることや、理化学研究所など「研究開発型」法人が研究者の業績に応じた給与を支給できるようにすることなどが柱だ。現在100ある独法の統廃合は最小限にとどめる。

 行革推進会議は20日に報告書をとりまとめる。政府はこれをもとに独法改革の方針を24日に閣議決定し、2015年春から実現したい考えだ。

 国立病院機構(143病院、常勤職員約5万5000人)の職員は法律上、国家公務員扱いとなっている。医師を含め原則65歳で定年退職しなくてはならず、短時間勤務の正職員を雇うことができないなど「職員確保がむずかしい」といった指摘があった。原案は、機構職員を公務員から外し、給与水準や労働条件を自由に定められるようにする。



http://mainichi.jp/area/chiba/news/m20131216ddlk12040079000c.html
松戸・新病院建設:経費超過理由に参加3社が辞退 /千葉
毎日新聞 2013年12月16日 地方版 千葉

 松戸市は13日、2017年3月の開院を目指す新病院建設事業に絡む公募型プロポーザル方式の設計・施行の一括発注について、参加した3社が「市が示した上限価格では建設にかかる経費を超過する」として、辞退届を提出していたことを明らかにした。

 同市千駄堀に建設予定の新たな市立病院は、延べ床面積4万7230平方メートル、600床を備える。市が提示した上限提案額は約134億円で、10月2日に公募を開始していた。不調に終わった原因を、市は人件費や資材の高騰が影響していると見ている。

 市は今後の対応を検討中としているが、「工夫できるところは工夫し尽くしたい」と、工期に影響が出ないよう、さらなる予算の圧縮などを図っていく考えだ。【橋口正】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/41647.html
7対1の病棟単位の算定要望、報告制度視野- 日病
( 2013年12月16日 21:21 )キャリアブレイン

 日本病院会(日病)の堺常雄会長は16日の記者会見で、日病として、7対1入院基本料を現行の「病院単位」の届け出から、「病棟単位」に改めることを要望する方針を明らかにした。日病がこのような方針を示したのは、厚生労働省が来年の通常国会で医療法を改正し、来年度中に開始を目指す病床機能報告制度での届け出単位が、「病棟」になることを見据えたものだ。【丸山紀一朗】

 現在は、一つの医療機関内に複数の一般病棟があっても、原則として同じ一般病棟入院基本料を算定することになっている。そのため、例えば同じ病院で、7対1入院基本料と10対1入院基本料それぞれの基本料の算定はできない。

 堺会長は、この日の会見で、「今年の春先に、病棟単位がいいか、病院単位がいいか、あるいは両方認めて選択式がいいか理事会に諮ったところ、圧倒的に多かったのは病院単位だった」と述べた。病棟単位での病床機能報告制度を念頭に置き、日病の考えが変わってきているとした。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/187543/
The Voice
ジャパンハート総医療局 構想

吉岡秀人(ジャパンハート代表)
2013年12月16日(月) m3.com

 派閥主義から個人単位へ、という流れと封建制度的な要素を持っている集団の弱体化は同じ流れの中にある。白い巨塔のイメージに代表される従来の「医局」は、どんなに仕組みをいじり大学側が抵抗しようとしても、かつての栄光は戻ることはないと断言できる。

 なぜならば、それらは世の中すべての流れの中で起こっている出来事であり、医師を取り巻く環境だけが独立して存在しているわけではないからだ。

 あらゆる前近代的な思想や仕組みはそのスピードはともかく、崩壊していく途上にある。早く身をひるがえし、変革を行ったものは生き残る可能性が高い。無理やりにある種の強制力によって変革させられたものは、想像以上に悲惨な結果になる可能性もまた高い。

 約10年前に始まった研修制度の変革とともに、大学医局に入る人の数は減少の一途をたどっている。数こそ力でやってきた医局だから、数の減少はすなわち力の減少を意味する。

 新研修制度の始まる前、H15 大学に入局する医学部卒業生はや70%強だった。(ちなみに私が卒業した頃は95%といわれた。)今は反転し、4割くらいしか大学に入局しなくなっている。10年間入局医師数が減り続ければ、たとえはじめ100人医師がいても、半分くらいにはなってしまうだろう。すなわち、半分の力になってしまうということだ。

 なぜそうなるか? 厚生省のせいではない。 時代の要請だというのが私の見解だ。

 単純に、大学にそんなに医師を抱えないで、先端医療と研究機関・教育機関としての立場をしっかり確保すればいいのにと思うが。 いい研究、いい教育をすれば、若い医者はいくらでも学びにくると思う。 それをしないで医師ばかり集めていても仕方ない。

 時代は、派閥主義から個人単位に、時代がすごいスピードで動く。個人でいいと思った場所へ、人が移動していく。偉い教授の命令で動く時代はもう終わりかもしれない。

 そんな時代に、私は新しい仕組みを提唱する。

 それは個人がある方針のなかで、緩やかにつながった仕組みだ。そこに強制は無い。あるのは、参加する個人の自由意志だ。その大きな方針とは、”社会貢献”という意思の輪だ。この輪の中に入りたい人々が自由に出入りできるそんな仕組みだ。

 医師だけでなく、看護師も、その他の医療者も、医療にかかわるものであれば誰でもその輪に入ることができる。それぞれが、名前・職業・専門・卒業年月日とメールアドレスを登録する。それぞれの職種に合わせてジャパンハートが、情報を提供する。

 たとえば、海外の緊急救援の医師や看護師を募集するときは、このアドレスに直接、メールが飛び込んでくる。

 たとえば、離島で産休に入った看護師の代わりに1ヶ月間の離島病院からの要請があれば、看護師のみにメールで募集がくる。

 あるいは、短期ボランティアの海外医療情報やスタツアなどの情報も、その最適な職種ごとにメールで連絡が入る。

 医師に看護師に関係する、あるいはその逆の情報が来ることはしない。

 希望者は、それに応えればいい。こちらからの強制は一切ない。登録自体には、費用も一切発生しない。登録にはデメリットはないようにしてある。

 こうして、海外・国内で社会貢献をしたい医療者が精神的に所属する仕組みを「ジャパンハート総医療局」と呼称する。近い将来、この登録をできるようにしていきたい。

 海外医療、国内地域・僻地医療、緊急救援活動は医療者ならばもう誰もが当たり前にしていい時代だ。新しい仕組みを日本の中でどんどんつくっていく。20代と30代の世代が活躍できないような仕組みやあり方には魅力を感じない。

 緊急救援だって、どこの組織も上のほうから、おじさんおばさんに占拠されている。これではいけない。世界で戦っていけない。

 この時代遅れの日本の医療界に、若い世代が活躍できる組織を、一気につくっていく。

※本記事は、2013年12月16日のブログ『発展途上国の子供を救え!小児外科医吉岡秀人の戦い』で発表した内容を、編集部でタイトルとレイアウトのみ変更したものです。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/matsubara/201312/534106.html
コラム: 松原好之の「子どもを医学部に入れよう!」
医学教育から考える大学入試のあるべき姿

2013/12/17  日経メディカル

 日本の医学生は、4年から5年に進級する際に、CBT(Computer Based Test)とOSCE(Objective Structured Clinical Examination)を受験することが義務付けられています。OSCEは、いわゆる問診系を中心とする「医療面接試験」に加え、軽い外科系、救急系、神経系、腹部、胸部、顔面系に関する「身体診察試験」です。これに加えて、5年修了時には、いわゆるポリクリの集大成として“アドバンストオスキー”が加わり、6年修了時の卒業試験を経て、医師国家試験を受験することになっています。医師国家試験は、現時点では学科試験のみです。

医学教育は大幅に変わりつつある
 厚生労働省の医道審議会医師分科会医師国家試験改善検討部会が取りまとめた「医師国家試験改善検討部会報告書(2011年6月9日)」には、「卒後臨床研修を開始する前にOSCEによる評価が必要であるという認識で一致した」との記述があります。

 これはどういうことかというと、医学生のコミュニケーション能力をチェックすることや、ポリクリなどの実習時間を欧米並みに引き上げることが必要であるため、数年後には医師国家試験が大幅に改定される、すなわち、医師国家試験にOSCEが取り入れられるかもしれない、という意味なのです。入学定員増が既に始まっているからこそ、質の担保を図ることが急務であるとされたわけです。

 実際、医学部のカリキュラムは大幅に改変されつつあり、医学生たちの意識も数年前とは変わりつつあります。受験生の頃は人間的にも未熟だった彼らが、合格後しばらくしてから訪ねてくると、人間的に大きく成長していることがうかがわれ、本人の努力や経験もさることながら、大学側の努力と成果もまた確かに存在することが分かります。大学を受験する18歳時点で「人間力」を問う必要がないほどに、大学側も、卒業生を受け入れる社会の側も、大学入学後、事あるごとに学生の「人間力」を涵養する機会を設けているのです。

下村文科相が掲げる「優れた大学入試」とは
 前回のブログ(「国公立大2次試験「人物本位」の選抜方法に苦言を呈す」)で私は、政府の教育再生実行会議の第四次提言を取り上げて、率直な疑問を述べました。

 文部科学相の下村博文氏は、朝日新聞(13年11月22日)で、この提言について説明しています。それによると、21世紀に必要な3つの能力を育成するため、大学入学試験を見直す必要があるとのことです。「まずリーダーシップ力。多様な価値観や人をまとめ上げて、一つの方向に持っていく。二つめは、企画力や創造力などクリエーティブな能力。そして人間的な感性や優しさ、思いやり。この三つの能力を足せばトータルな「人間力」になるでしょう」と言います。

 これでは、言い方は悪いですが、「ゆとり教育」が掲げた理想像と何ら変わりない。もっと言えば、理系テクノクラートたちの能力や業績をないがしろにした、文系学者たちのこしらえた浅い人間像にすぎない気がします。仮に18歳時点で人間性が優れていたとしても、将来スケールの大きな医師や研究者、社会のリーダーになれるという保証はありませんし、大学に入ってから一回りも二回りも大きくなる「大器晩成型」はどうなのかという点も考えなくてはならない。何よりも、日本が優しいだけではなく「強い国」になるという観点からはどうなのか、よく考えなければならないと思います。

エリートをきちんと育てよ
 医師や研究者、あるいは社会のリーダーになるために必要な「人間性」とは、あくまで深い学識と長い実地訓練を経て得られる「信頼感のある人間性」であって、生まれつき「人当たりがいい」とか「人の話を聞ける」という、いわゆるそんじょそこらにいる「いいやつ」「いい人」が求められているわけではないということを、押さえておかねばなりません。

 そういう意味で、大学が「真のエリート」を選抜する場であるというところは、決して譲ってはならないと思います。世にいう“駅弁大学”をやたらと増やし、増やしたという前提を崩せないものだから、少子化を迎えた現在も、「真のエリート」の育成という本来の責務を忘れて、「エリート」を差別用語とまで決めつけ、経営維持に国費を投入するなどという愚は、早く止めてもらいたいものです。

 そして、大学受験は、国益に資する、強い学力を持った、言葉少なの朴訥な理系学生をもないがしろにしない「学力本位」の、さらに言えば、大学それぞれが本当に求める人材を、世間体を気にすることなく、はっきりと入試要項に明言し、入試問題そのものにも反映するのでなくてはならないのではないか、と思います。例えば「うちの大学は、こういう校是を持っているので、学校の教科書以外に、○○の書いた△△という本を必ず読んでおくように、そこから出題するから」というのもいいと思います。

将来を日本に生きる者たちに高いレベルの教育を
 かつて、ゆとり教育の旗振り役だった寺脇研氏は、今では文部科学省を辞めて「韓流映画の良さを伝える評論家」を自称しておられるそうです。内実は知りませんが、この事実を見る限り、氏がこの国をどうしようとしていたかが分かる気がします。私たちは、この国の流れと若者の運命に混迷を深めたにすぎない「ゆとり教育」の時代と完全に決別しなくてはなりません。

 世界に冠たる日本の医学教育、それを支える大学医学部は、文科省の愚行に早くから決別し、世界の医療をリードする「真のエリート」を養成しようとしています。その意気やよし、です。他大学もこれに続くべきでしょう。文科省も大学側に対して、いつまでも「ゆとり」を引きずることなく、本当の学力を試す、今よりも強力な試験の実施を行え、そして、受け入れた学生の人間力アップのためにどのような教育をしているのか、提出して世間に問え、と通達すべきです。

 そして、センター試験に代わる達成度テストでは、まず、将来日本に生きる者(日本人も在日外国人も差別なく)として当然知っておくべき日本の「近・現代史」「外交史」および、読んでおくべき日本の古典、文学書からの出題を明言しておくべきでしょう。ここが共通一次試験・センター試験の致命的な欠点でしたから。

連載の紹介
すばる文学賞受賞作家、大手予備校のカリスマ英語教師、そして医系予備校「進学塾ビッグバン」の主宰者である松原好之氏が、医学部受験の最新ノウハウや、中高生・予備校生の子どもとの付き合い方などを指南します。

著者プロフィール
松原好之(「進学塾ビッグバン」主宰者)●まつばらよしゆき。近著に「子どもを医学部に合格させる父親はこうやっている」(講談社)。チャンネル桜の討論番組で独特の教育観を舌鋒鋭く吐く(YouTubeで視聴可)。


  1. 2013/12/17(火) 05:42:43|
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12月15日 医療一般

http://www.sakigake.jp/p/akita/editorial.jsp?kc=20131215az
社説:小児科救急外来 地域ごとの開設、拡充を
(2013/12/15 付)秋田魁新聞

 平日24時間体制の小児科救急外来が市立秋田総合病院に開設されて1年余り。患者数が当初見込みを上回っている。親たちにとって心強い存在として定着してきたといえよう。安心して子育てできる環境づくりは本県の重要課題。秋田市以外の地域でも中核病院と行政、医師会などが連携し小児科救急外来の開設、拡充に力を注いでほしい。

 秋田総合病院の小児科救急外来の平日24時間体制は県内で唯一。土日・祝日は午前9時半〜午後10時半に開設している。それまで小児救急を担っていた市立夜間休日応急診療所の業務を拡充させて引き継いだ。

 市内の開業医や秋田大付属病院の医師の協力を得て40人余の医師が交代で勤務に当たる。採血やレントゲン撮影などの検査もでき専門的治療を早期に行う。4〜6月は受診した約3千人のうち100人が入院した。

 患者は特に土日・祝日に集中し、1日平均100人以上に上る。土日・祝日も24時間体制を取れないものか。さらなる体制の充実を期待する。

 小児科救急外来が開設された昨年9月からの年間患者数は約1万人。1日の平均患者数を当初は20人と見込んでいたが、27・3人と予測を上回った。

 大半が市内在住だったが、潟上、男鹿、大仙など市外から訪れた例も1割ほどあった。救急外来のニーズは秋田市だけに限らない。病気の子を連れて遠くから駆け付ける親たちにとって、身近に救急外来があるのが望ましいのは当然のことだ。

 横手市では、平鹿総合病院が市医師会の小児科医の協力を得て、日曜夜間の小児救急外来を開設している。大仙市の仙北組合総合病院も、大曲仙北医師会の協力で日曜日の小児救急診療を行っている。ともに診察時間などに制約があるものの、こうした努力をさらに広げ、いつでもどこでも受診できる体制を目指さなければならない。

 そこで問題なのが医師不足だ。2011年の県調査では全県で小児科医が26人不足していた。秋田総合病院が土日・祝日の小児科救急外来を24時間体制で実施できなかったのも医師を確保できなかったからだ。勤務医への負担集中を避けるためにも医師会、開業医の理解と協力体制を一層拡大するべきだ。

 安心して子育てできる環境の整備が不十分なままでは、本県の少子化にますます拍車が掛かる。少子化対策の一つとして、小児科救急外来の充実は急務といえよう。

 県内各地域で中核病院と医師会による連携、協力を一層推し進め、小児医療の充実を実現してもらいたい。各地域の事情はあろうが、諦めずに知恵を出し合い、可能な方法を探ることが重要だ。人口減少と少子高齢化が進む中、県、市町村も医師確保と小児医療の充実に積極的に取り組み、地域の医療関係者をしっかりと支援していく必要がある。



http://www.sakigake.jp/p/akita/topics.jsp?kc=20131215c
内視鏡検査や模擬手術体験 大館、高校生対象にセミナー
(2013/12/15 09:33 更新)秋田魁新聞

 大館市周辺の高校生54人を対象にした「フューチャー・ドクター・セミナーin大館」が14日、大館市立総合病院で開かれた。次代を担う生徒に医師の仕事を知ってもらい、医師不足の解消につなげることが目的。生徒たちは最新の医療機器を使った模擬手術などを体験した。

 深刻化する医師不足に対応するため、大館市が10月から弘前大学医学部に開設した「大館・北秋田地域医療推進学講座」の一環。

 大館鳳鳴、大館国際情報学院、花輪の3校から、医学部や看護学部などへの進学を希望する1、2年の男女生徒が参加。模擬手術台や最新の内視鏡外科手術シミュレーターなどが並ぶ中、生徒たちは手術着に着替え手術縫合や、内視鏡検査などを体験した。



http://www.huffingtonpost.jp/2013/12/14/nichiiren-jimin-kenkin-_n_4446695.html
日本医師連盟、自民党に1億2000万円超を献金
朝日新聞デジタル | 執筆者: 小林豪、石松恒 投稿日: 2013年12月15日 11時32分 JST | 更新: 2013年12月15日 12時16分 JST (朝日新聞社提供)  ハフィントンポスト

自民にすり寄る日医連 党側への政治献金、3年ぶり復活

日本医師会(日医)の政治団体「日本医師連盟」が2012年、自民党と国会議員23人の政治団体に計1億2150万円を献金していたことが、朝日新聞の調べでわかった。自民党の野党転落後、民主党支持へ転換した日医側だが、自民の政権復帰を見据えて先手を打っていた構図が鮮明になった。

昨年末の自民党の政権復帰後、初の診療報酬の改定率決定が今週に迫っており、日医側はこうした献金を行うことで自民党への回帰を演出しつつ、党の厚労族議員を通じてプラス改定への働きかけを強めている。10日に開かれた自民の議員連盟「国民医療を守る議員の会」には、日医の横倉義武会長も出席。会長の高村正彦副総裁が「ぜひとも診療報酬はプラスの改定を」と述べた。

日医側の戦略は、献金額からも明らかだ。12年の政治資金収支報告書を分析したところ、日医側は民主党への政権交代以降控えていた自民党の政治資金団体「国民政治協会」への献金を3年ぶりに復活、5千万円を出した。さらに、自民党の「国民医療を守る議員の会」幹事長の武見敬三参院議員に2千万円、同会長代行の鴨下一郎元環境相に1800万円、田村憲久厚生労働相に150万円、安倍晋三首相に100万円など計7千万円超を献金した。また、当時政権にあった民主党の議員に対しても、小沢一郎元代表らに計1億2500万円を献金した。



http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=30164
総合医の養成必要 諏訪市で県が地域医療シンポ
更新:2013-12-16 6:01  長野日報

 県は15日、地域医療をともに考えるシンポジウム(県医師会共催)を諏訪市文化センターで開いた。行政、医療関係者、一般県民ら約150人が参加。基調講演やパネル討論を通じて、医師不足や勤務医の過重労働といった課題に理解を深め、総合的な診察能力を持つ総合医の養成や、大病院だけに頼らない地域完結型医療への転換など、地域医療を守る取り組みを考えた。

 パネル討論では7人が発言者として登壇。講演の講師を務めた島根・隠岐島前病院長の白石吉彦さんも加わった。

 上伊那南部の母親らでつくる「安心して安全な出産ができる環境を考える会」代表の須田秀枝さんは「医師不足の厳しい状況を支えてきたのは患者の我慢と遠慮、医師の先生方の我慢と努力だと感じている」と、相互理解の重要性を強調。病院や医師への負担を軽減するために、「健康管理を勉強したり、かかり方を工夫したり、感謝の気持ちを伝えていく。当たり前のことをやる意識を持ち続けたい」とした。

 「信州型総合医」の育成に乗り出す県の眞鍋馨・健康福祉部長は、高齢化の進展などで総合医のニーズがさらに高まると説明。「総合医の数が増えれば、専門医も専門領域に特化できる」と述べた。

 諏訪赤十字病院(諏訪市)の小口寿夫名誉院長は「諏訪は医師は多いが、ほとんどが臓器別専門医で、他の疾患を診ることができない」と課題を指摘。「大病院の総合診療医、境界領域を診る医師が絶対に必要だ」と強調した。市民団体からは「総合医を養成して、将来は医師不足に悩む地域に派遣してほしい」との意見が出た。

 長野県の人口10万人当たりの医師数は2010年末時点で205人と、全国平均の219人を下回り、都道府県別で33位となっている。



http://www.asahi.com/articles/TKY201312150039.html
東北学院大も医学部新設検討 仙台厚生病院と連携
2013年12月15日17時28分 朝日新聞

 【福島慎吾】東北学院大(仙台市青葉区)が、財団法人厚生会仙台厚生病院(同区)と連携して医学部を新設する検討を始めたことがわかった。厚生病院から連携の打診を受けた。厚生病院は一方で、すでに公表している東北福祉大(同区)との医学部設置にも含みを残しており、学院大も含めた3者連携に発展する可能性もある。

 学院大は10月末、学内の検討委員会と学外の関係者で作る懇談会をそれぞれ設け、財政面での課題などについて検討。12月5日の理事会で、新設の検討に入ることを正式に決めた。

 学院大と厚生病院は情報交換や調整にあたる連絡協議会を設け、今後具体的な検討を進める予定だ。

 厚生病院の目黒泰一郎理事長は「東北学院大は東北最大の私立大で、財政基盤も安定している。キリスト教系の大学の理念と、東日本大震災からの復興支援という医学部新設の理念が合致する」と期待する。

 厚生病院はすでに東北福祉大と連携して医学部を新設する構想を公表していたが、9月の役員会でほかの大学との連携も選択肢とする方針を決めていた。

 目黒理事長によると、政権交代後、福祉大のような看護師を養成する大学との連携という医学部新設のための条件がなくなり、連携の選択肢が広がった。学院大以外の大学にも連携を打診したほか、打診していない大学からも問い合わせを受けているという。

 文部科学省は、来年5月まで医学部を新設する構想の公募を受け付ける予定。これを踏まえ、厚生病院は連携の枠組みを来年1月中旬にも決めたい考えだ。

 医学部の新設をめぐっては、文科省が11月、東北地方に1校に限って認めることを発表。早ければ2015年春にも開設される。これまでに東北薬科大(仙台市青葉区)も単独での医学部新設に名乗りを上げている。


  1. 2013/12/16(月) 06:25:24|
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12月13日 医療一般

http://mainichi.jp/area/shimane/news/m20131213ddlk32040603000c.html
追跡2013:医師不足、県医療の未来探る 問われる発信力 学費優遇や環境整備で対応 /島根
毎日新聞 2013年12月13日 地方版 島根

 医師不足が深刻だ。県西部や中山間地域の状況は特に厳しく、外来診療を縮小する病院も出ている。2004年に始まった医師の研修制度が大きな要因で、大学病院の医局を中心とした人材供給システムの弱体化が進む。県や島根大学などはソフト、ハード両面から医師の確保対策を強化している。島根の医療に未来はあるのだろうか。課題と対策を追った。【金志尚】

 「医師は疲れきり、看護師も不足している」。津和野町の担当者は、津和野共存病院が12月16日から夜間の救急外来を休止する理由をそう語る。

 共存病院の常勤医は現在、内科医3人、放射線科医1人だけ。10年前には産婦人科、小児科などに計12人がいたが、ここ数年で一気に減った。

 町医療対策課は「一つの病院で完結するのではなく、圏域の病院の連携で対応していくしかない」と、根本的な解決策は見えない。

 医師の絶対数が不足しているだけでなく、地域間で医師が均等に配置されていない偏在も大きな問題だ。県内では東部に医師が多く、西部に少ない「東高西低」の傾向がある。

 県と島根大医学部が圏域ごとに調査したところ、必要な医師数に対して実際の医師の割合を示す充足率は、松江、出雲がこの数年、8割前後なのに対し、大田、浜田は5割後半〜7割前半で推移。中山間地域の雲南も6割台と低迷する。

   ◇

 地方の医師不足を加速させたのが、9年前に導入された「臨床研修制度」と、それに伴う医局の弱体化だ。

 制度は医師の初期研修とされ、医師免許を取得した新人医師に2年間、内科や救急、地域医療などの臨床研修を義務付けた。同時に、本人の意思で研修先を選べるようになり、都市部などの医療機関に人材流出が相次いだ。

 大学医学部の講座や診療科ごとに設置される医局は、教授を頂点にしたピラミッド型の「組織」だ。かつて新人医師の多くは出身大学で研修を受け、医局の方針に従って地域の関連病院に派遣された。しかし臨床研修制度の導入後、医局に人が集まらなくなり、派遣先から医師を引き上げるケースが全国で相次いだ。

 実際、津和野共存病院では07年に小児科、10年に産婦人科の医師が不在に。雲南市立病院でも常勤の内科医が10年前の10人から2人にまで減るなど、影響は県内全域に広がっている。

 「派遣先がどれぐらいあるのかが大学のステータスだった」。県内の医療関係者がそう語る時代は過去になりつつある。

   ◇

 医局に頼れない中、地方でいかにして医師を確保するのか。島根大や自治体の模索は続く。

 島根大医学部(出雲市)は06年、卒業後に県内で働く意志のある学生を選抜する推薦入試「地域枠」(定員10人)を設けた。県も今年10月、全国の大学(自治医大を除く)で学ぶ医学生を対象に、将来県内で働けば返還を免除する奨学金の募集を始めた(定員5人)。これまで島根大、鳥取大に限っていたが、対象を全国に拡大した。

 ハード面での整備も進む。島根大医学部敷地内に今夏、若手医師の育成拠点「みらい棟」が完成した。

 4階建ての建物には、医師のキャリア形成を支援する「しまね地域医療支援センター」などの中核施設が並ぶ。自習室や談話室、100人収容の研修室も整備した。総事業費約5億円のうち、約3億円は県が負担した。

 研修医の評判は上々で、初期研修2年目の後藤ちひろさん(27)は「談話室をよく利用する。他の研修医との情報交換の場になる」と話す。

   ◇

 島根大医学部医学科には毎年約100人が入学するが、7割ほどは県外出身者だ。卒業後も島根に残る積極的な動機は持ちにくく、研修先に県内の病院を選ぶ者は多くない。島根の人口から計算すると、専門医になるために必要な後期研修が始まる3年目の時点で、50人の医師確保が望ましいという。

 しまね地域医療支援センターの吉川敏彦事務局長は「学生は都会の方が『症例数が多そう』『良い研修を受けられそう』などと思っているようだ」と話す。

 都会への人材供給源ではなく、地元に貢献する医師をいかに育成するか。地域医療が専門の谷口栄作・同大教授は「奨学金を利用する学生だけではなく、どうやって一般の学生に残ってもらうかが重要だ」と指摘。環境整備だけでなく、研修プログラムを広く全国にPRする発信力が問われている。



http://www.josei-ikyoku.jp/ji-news/6796.html#more-6796
北海道 高橋はるみ知事「医師派遣の新しいシステムへ」
[ 2013/12/13 ] 女性医局

10日、北海道の高橋はるみ知事は、道内の医師不足問題について新たな方針を発表した。新しい複数の医療機関の連携による医師の派遣システムづくりについて説明した。
(参考:スリランカで初の肺移植手術 岡山大学病院チームが医師派遣)

道議会予算特別委員会の知事総括質疑で新しい医師派遣システムについての構想の内容が発表された。道内では医師不足が課題となっており、地域医療対策を進めてきた。今回の方針で明らかになった新システムは大学病院や民間病院、開業医からの協力を得て、複数の医療機関の連携を元に医師の要望があった病院へ、医師を派遣するシステムである。これまでに民間による短期間の出張医などの協力はあったが、新しい派遣システムは週・月単位など長い期間を想定している。

派遣の実地期間は未定であり、今後は協力可能な病院の探すとともに「道医療対策協議会」に本提案を提出し協議が行われる。
「道医療対策協議会」は医師不足などの課題対策を目的として2004年に設立。自治体病院の再編、医師の養成、医師派遣などの対応策に取り組んでいる。



http://mainichi.jp/shimen/news/20131213dde012070071000c.html
キャンパる:就活最前線 医学部生は売り手市場 地方は倍率低くて高収入 OB多い系列病院、面倒見いい
毎日新聞 2013年12月13日 東京夕刊

 大学受験の世界でも最難関とされる医学部。毎年入学する約8000人が医師への第一歩を踏み出す。入学後も週15コマの授業をこなし、覚える知識は膨大だ。6年間休む間もなく学び続ける彼らが、卒業後にたどる進路とは。医学部医学科の学生たち6人を取材した。【上智大・伊藤あゆみ】

 ▼医学生の就職活動の流れについて、教えてください

 A 就職情報サイトと同じような事業を医学生・研修医向けに行っている“レジナビ”(メディカル・プリンシプル社運営)という会社がある。5年生の夏に、そこが主催する合同説明会に行って、病院の情報を集めた。5年生の夏と冬、6年生の夏に病院見学をする学生が多いから、この説明会はそれに先駆けたイベント。

 B 6年生の6月になると、医師臨床研修マッチング協議会が運営するマッチングシステムへの登録が始まって、7、8月には各病院の採用試験がある。希望する病院を4件程度受験するのが一般的。9月の中旬に希望順位表を協議会に提出して、10月下旬にマッチング結果が一斉公開される。

 ▼病院見学について、詳しく聞かせてください

 C 興味のある病院の設備や雰囲気を確かめ、そこで働く医師に話を聞くために行く。研修医と行動をともにし、実際に働く様子を見学する。

 D 見学先の病院はレジナビのイベントやインターネットから情報を集めて決める人もいるけれど、実際にはOBの存在も大きい。大学の友人は、系列病院や先輩の研修先を見学することが多い。OBがたくさんいる病院は面倒見がいいから安心するし。

 E 病院見学は志望する病院を固める上でも大事だけど、病院側に顔を売ることも重要。マッチングでは、病院側も採用したい学生の希望順位をつけるし定員も決まっているので、病院側に気に入られなければならない。特に研修先として人気な病院を第1希望とする場合は、3、4回と見学に行って本気度を見せなければならない。

 F 地方で人手不足の病院は見学に行くと「うちを第1希望に書いてくれ」と何度も連絡が来たりする。実際に書かなかったら、あとで怒られた。

 ▼全国にたくさん病院がある中で、どのような基準で希望する病院を選びましたか?

 E 自分の時間がほしいので、勤務時間が定時プラス1時間程度のところを選んだ。給与面では地方の方が優遇されていて、都心の平均年収が400万円程度なのに対して900万円もらえるところも。また、休日は都心で過ごしたいので、給料と勤務時間のバランスも考慮しつつ、東京から1時間程度のところにある病院に決めた。

 F 小児科志望なので、大学病院を選んだ。人件費や訴訟のリスクを考えると、民間病院は小児科を充実させるのは難しい。ひと昔前、大学病院の研修医はボロぞうきんのように働かされていたようだが、制度が改革されて当直の回数も減ったし、給料も良くなったみたい。

 D 地方の民間病院は人があまり多くないので、自分の手をたくさん動かせる。働いている人が楽しそうだったし、大学の先輩が多く、大学の同期も同じ病院に行くと聞いたので、地方病院に決めた。人数が少ない中で知人がいるのは安心。

 ▼病院の採用試験の様子を聞かせてください

 D 地方病院は倍率が高くないので、筆記試験がなかった。面接と適性検査があったくらい。

 F 人気病院の試験を受けたけれど、午前が筆記試験で午後が面接だった。筆記試験は医学英語と国家試験に類似した医学的な知識を問う問題。筆記試験に落ちた人はその場で帰される。面接は医師・病院の志望動機や学生時代の取り組みを聞かれたけど、「友達はいますか」と聞かれた時には驚いた。

 A 僕も最近人気が出てきた病院を受けた。面接は厳しい質問が多かった。10年後のビジョンについて聞かれたけれどうまく答えられなかった。第1志望の病院だったけど、泣く泣く第2志望に変えた。

 B 5人で「高齢者医療の問題点」について集団討論をやった。個人面接もそうみたいだけど、試験官は院長、看護師長、事務の人などを含めた3〜5人がそれぞれの視点で学生を見ているみたい。

 ▼一般企業の就職活動とここが違うなと感じるところは?

 C 精神的な疲れが普通の就活生よりないと思う。人気病院の倍率は高いが、全体で見れば学生の売り手市場。受験する病院は多い人で5件程度、8割の学生が第1希望にマッチする。

 D どの学生も研修先が決まるタイミングが同じだし、何度も試験に落ちるということもない。初期臨床研修の後に後期研修もあるから、希望が通らなくても人生への影響度は相対的に少ない。

 ▼来年医学部で就職活動する学生に向けて

 C 病院見学はぜひ行くべきだ。資料や合同説明会ではわからない生の情報が聞ける。研修医が過去の試験を詳細に教えてくれる場合もある。

 B どうしても行きたい病院があると、必死になるかもしれないがあまり思いつめずに。第1志望の病院でなくても、そこで全力を尽くせばきっといい医師になれる。

 ◆取材して
 ◇病院巡りに驚き

 医学部生も就活をするのだと今回初めて知った。小説「白い巨塔」のように、大学や教授が推薦して決まるものだとばかり思っていたが、病院巡りをしていることに驚いた。地方病院の医学生確保も大変のようだ。

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 ◇話を聞いた医学部生

A 首都圏出身、男。東京都内私立大学に通う。海外留学に行ったとき、医師に支えられた経験から医師を志す。

B 首都圏出身、女。都内私立大学に通う。家族は全員医者。テニス部のキャプテンを経験

C 首都圏出身、男。都内国立大学に通う。研究者志望で、現在は睡眠を研究する研究室に所属

D 地方出身、男。都内国立大学に通う。脳に興味があり、精神科医志望。趣味は読書

E 地方出身、男。都内国立大学に通う。地元の少年野球チームの監督が開業医で、彼に憧れ医師を目指した

F 地方出身、男。都内国立大学に通う。小さい頃、心臓病になったことがきっかけで小児科医を志す

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 ◇医学部生の就活

 医学部の中でも医師になるための医学科の6年生は、2月に行われる医師国家試験を受験する。医師免許を取得した彼らの大多数が、専門医として一人前の医師となるために、卒業後に2段階の研修期間を経る。卒業後の4月より始まる2年間の初期臨床研修は義務化されており、大学病院または民間病院で、研修医としてさまざまな科の臨床経験を積む。その後行われる後期研修は、専門医認定に先がけて、将来進みたい科について改めて選んだ病院で専門的に研修する。
 ◇マッチングシステム

 医師臨床研修マッチング協議会が運営。学生と臨床研修を行う研修病院は、それぞれの希望をコンピューターに登録。医学生と研修病院の研修プログラムの組み合わせを決定する。厚生労働省による制度。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/41639.html
医師の標準数満たす病院が0.7ポイント増- 11年度、看護師や薬剤師は前年度と同率
( 2013年12月13日 21:53 )キャリアブレイン

 厚生労働省は13日、医療法に基づく標準数以上の医師を配置する病院の割合が、2011年度は92.5%で、前年度から0.7ポイント増加したと発表した。そのほかの職種は、看護師・准看護師が99.4%、薬剤師が95.3%で、どちらも前年度と同率だった。【佐藤貴彦】

 医師の標準数を満たす病院の割合を地域別に見ると、最多は「近畿」の96.8%で、以下は「関東」(96.4%)、「東海」(94.7%)、「九州」(93.3%)、「中国」(92.4%)、「四国」(90.1%)、「北陸・甲信越」(87.7%)、「北海道・東北」(83.3%)の順だった。前年度と比べると、減ったのは「近畿」(0.2ポイント減)だけで、「東海」は前年度と同率。そのほかの地域は、軒並み上昇した。特に、「北海道・東北」は増加幅が最も大きく、「近畿」との差は15.4ポイントから13.5ポイントに縮まった。

 看護師・准看護師では、標準数を満たす病院の割合が最も高かった地域は「東海」と「九州」(共に99.9%)で、以下は「中国」(99.7%)、「四国」(99.6%)、「北海道・東北」(99.4%)、「近畿」(99.3%)、「北陸・甲信越」(99.2%)、「関東」(98.8%)と続いた。前年度と比べ、「東海」「九州」「近畿」「関東」の4地域で増えたが、そのほかでは減少した。

 薬剤師では、「近畿」(98.1%)が最も高く、以下は「関東」(96.9%)、「東海」(96.5%)、「北陸・甲信越」(95.9%)、「四国」(95.4%)、「北海道・東北」(93.9%)、「中国」(92.8%)、「九州」(92.6%)の順。前年度からは、「関東」「北海道・東北」「中国」の3地域で増加した。

 医療法に基づき、病院の人員などを都道府県や特別区が調べる立ち入り検査は11年度、全8598病院のうち8161病院(94.9%)で実施された。実施率は、前年度と比べ0.3ポイント増えた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/41629.html
財務相「診療報酬プラスは医師の所得増」- 自然増「“当然”増でない」とも
( 2013年12月13日 13:38 )キャリアブレイン

 麻生太郎財務相は13日の閣議後の記者会見で、2014年度からの消費税率の引き上げが、社会保障の充実と一体だとの認識を改めて表明。その上で、「診療報酬のプラス改定は、社会保障の充実と必ずしも直結ではない。医師の所得充実にはなる」と述べ、社会保障・税一体改革が、同年度に予定される診療報酬改定でのプラス改定を約束するものではないとの見方を示した。【佐藤貴彦】

 また、「自然増は、“当然”増ではない。毎年1兆円の自然増を放置したまま、消費税率を何%上げるのか。そんな話にはついていけない」と述べ、医療提供体制の適正化で、自然増の額を縮小すべきだと強調した。

 具体的には、入院基本料の中で最も点数が高い「7対1」を算定する病院が多いことに言及。この入院基本料は、看護職員を手厚く配置したりして環境を整え、重症度の高い患者を受け入れている病棟を評価するもの。一般病棟でこの入院基本料を算定する病床数は、2万床程度が想定されていたが、11年の時点で、35万2802床まで増えていた。

 麻生財務相は、「どうして膨れ上がっているのか。急に重体の患者が増えているわけがない。明らかに、(病院が)商売しているからだ」と指摘。算定する病床数を、患者の実情に合わせて適正化すれば、「3000億―3500億円の差が出てくる」との見方を示した。

 このほか、後発医薬品の使用促進も例示し、診療報酬をプラス改定する前に「きちんとした体制をつくっていただく必要がある」と強調。「結果を見せてもらいたい。その方向が見えてこなければ、(プラス改定に)容易に乗ることはできない」と述べた。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/187353/
中央社会保険医療協議会
大学医師を出向、指導医療官の確保に“裏技”
DPC指数に追加、「適応外使用」との指摘も

2013年12月13日(金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・学習院大学法学部教授)で12月13日、DPC制度について議論、大学病院本院については、大学勤務医を、指導・監査に当たる「指導医療官」として厚生労働省に一定期間出向させた場合に評価する方針が提示された(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。

 DPC病院を評価する係数の一つである「機能評価係数II」は、現在の6項目から7項目に増やす予定。その一つ、「データ提出指数」は「保険診療指数」に名称を変更した上で、適切な保険診療の取り組みを評価する。指導医療官の出向もその一環だ。厚生労働省が提示したデータによると、大学病院本院が該当するDPC病院のI群は、II群やIII群と比べて、過去3年間の特定共同指導・共同指導における指摘事項が多い。また大学病院本院のうち、非常勤で地方厚生局に勤務する「保険指導医」がいる大学の方が、いない大学よりも、DPCデータの質が高い傾向が見られている。

 「指導医療官」の成り手が不足している折、厚労省の方針に一定の理解が示されたものの、日本医師会社会保険診療報酬検討委員会委員長の安達秀樹氏は、「現場を一定期間離れて、常勤で派遣される医師にとっては、キャリアパスなどの面で何のプラスにもならない。非常勤の保険指導医でも(DPCデータの質の向上という)目的を達することができるなら、なぜ常勤の指導医療官を要件としているのか。保険指導医からまず始めて、普及すれば指導医療官にするという段階を踏めばいいのではないか」と提案。安達氏は、厚労省の資料で「大学病院本院は、研修医数が多く、教育的機能が期待されているにもかかわらず、共同指導で指摘事項が比較的多い」とされている点について、「かかわらず、ではない。研修医が多いから指摘事項も多くなる」と認識の違いも指摘した。

 日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏も、「大学病院では、新しい研修医が入ってくることもあり、(保険診療に関する)基本事項は十分に理解されていないのが事実。また大学派遣の指導医療官は優秀であり、指導医療官の不足もあってこうした提案をしたのだろう」と理解を示しつつ、「“適応外使用”とも言え、こうした形の乱用は控えるべき」と釘を刺した。

 厚労省保険局医療課企画官の佐々木健氏は、指導医療官の派遣を評価するに当たって、保険指導医のデータを提示したのは、指導医療官の数が少なくデータがないためであると説明、「非常勤の保険指導医でこうしたデータがあるなら、常勤の指導医療官では、より高い効果が期待できるのではないかという提案」と理解を求めた。出向時の給与や、出向から大学に戻った時の処遇なども踏まえて、出向の在り方を検討するとしている。

 中医協のDPC評価分科会分科会長の小山信彌師(東邦大学医学部特任教授)も、「指導医療官が非常に少ないという現状を踏まえて、大学病院がそれに対して協力することは決して悪いことではないだろう。逆に積極的に協力すべきではないか、という意見もある」と述べ、全国医学部長病院長会議など関係団体に説明したところ、容易ではないものの、その必要性については理解が得られたという。

 日本歯科医師会常務理事の堀憲郎氏は、指導を受ける立場から、「指導医療官が不足しているのは分かるが、数カ月単位で指導医療官が変わったり、臨床経験が乏しい、あるいは保険診療に詳しくない指導医療官が担当すると、現場は非常に混乱する」と述べ、指導医療官が臨床の研修を受けることなども必要だとし、指導医療官の質の向上の取り組みについて、厚労省に質した。

 厚労省保険局医療課医療指導監査室長の渡辺真俊氏は、「指導医療官の資質の向上は重要であり、現在も研修などをやっている。座学ではなく、臨床の研修を受けることが大切ではないかという点は意見として承り、検討していきたい」と答えた。



http://www.kahoku.co.jp/news/2013/12/20131214t15025.htm
東北学院大が医学部検討 仙台厚生病院、連携を打診
2013年12月14日土曜日 河北新報

 東北最大の私大、東北学院大(仙台市青葉区)が医学部新設の検討に入ったことが13日、分かった。財団法人厚生会仙台厚生病院(同)との連携を前提に、同病院と財政面など条件のすり合わせを進めている。近く経営母体の学校法人東北学院が理事会を開き、新設に名乗りを上げるかどうか最終判断する。

 大学関係者によると、厚生病院から連携の打診があり、10月末に学内の検討委員会と学外の医学関係者による懇談会を設置した。
 検討委は財政面など大学経営上の問題点、懇談会は教員となる医師募集の可否を調査。結果を踏まえ、12月5日の東北学院理事会で新設検討の方針が了承された。
 理事会では「東日本大震災からの復興を掲げる医学部新設は社会貢献をうたう建学の精神に合致する」などの意見があった。厚生病院との調整窓口となる「連絡協議会」を設け、具体的な検討に着手している。
 学院大は、本部がある土樋キャンパス(青葉区)周辺に泉キャンパス(泉区)を移転させる再編を計画中。厚生病院との協議は、再編スケジュールや財政基盤に与える影響が焦点になる。
 学院大は1886年開校の「仙台神学校」を母体として1949年開設された。文、経済、経営、法、工、教養の6学部と大学院に1万1926人(5月1日現在)が在籍する。
 学校法人東北学院は学院大のほかに、東北学院中・高(宮城野区)と同榴ケ岡高(泉区)、同幼稚園(多賀城市)を経営している。
 医学部新設をめぐっては東北薬科大(青葉区)もことし10月、単独で新設構想を公表した。



http://sankei.jp.msn.com/region/news/131214/ibr13121402100001-n1.htm
「新中核病院建設へ第一歩」 基本合意書に調印 筑西・桜川市 茨城
2013.12.14 02:09  産經新聞

 県西地区の新中核病院建設に向けた基本事項調印式が13日、筑西市二木成の県筑西合同庁舎で開かれ、筑西市の須藤茂市長と桜川市の大塚秀喜市長が合意書に調印した。

 合意書では、新病院建設後の県西総合病院の扱いについて「存続」または「診療所に縮小」の2案を併記した。年度内にも両市の代表と筑西市民、県西総合の両病院に医師を派遣している大学などを交えた建設推進会議を立ち上げ、具体的な構想策定に着手する。

 また、合意を受け、財源に予定する国の地域医療再生臨時特例交付金25億円の適用期限延長が16日に国の有識者会議で検討されることになった。

 調印後、筑西市の須藤市長は「(県西総合病院の)宿題を残したが、地域医療整備へ踏み出せた」と期待。桜川市の大塚市長は「建設に向けた第一歩。今後は県西総合病院を残していく道を考えたい」と述べた。



http://mainichi.jp/shimen/news/20131214ddm041040130000c.html
バルサルタン:臨床試験疑惑 データ、5年保存義務化−−厚労省方針
毎日新聞 2013年12月14日 東京朝刊

 バルサルタン疑惑を受け、厚生労働省は13日、薬や医療機器の効果を調べる臨床試験で使うデータについて、研究終了から最低5年の保存を義務付ける方針を明らかにした。大学などの倫理委員会には、研究計画を事前に審査する際、研究者と企業の間に利害関係で問題がないかの確認も求めることになった。

 人が対象の医学研究の新たな倫理指針に関する厚労省などの検討会で報告された。新薬の承認が目的である「治験」にはデータの保存義務があるが、それ以外の臨床研究には無く、研究不正が起きる背景の一つと指摘されていた。【八田浩輔】



http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20131214/CK2013121402000137.html
心電図アラーム気づかず 入院患者が死亡 川口の病院
2013年12月14日 東京新聞 埼玉

 川口市の済生会川口総合病院で二〇一一年一月、入院患者の女性=当時(71)=の心電図の異常を知らせるアラーム音が鳴ったのに看護師らが気づかず、この女性が死亡していたことが、同病院への取材で分かった。病院側は「明らかなミス。すぐに処置をすれば救命できた」として、翌二月に遺族に謝罪したという。

 病院によると、同年一月十九日午後六時ごろ、病院六階のナースステーションで、不整脈になった女性の心電図の異常を知らせるアラーム音が鳴った。ナースステーションには看護師十数人がいたが、勤務交代の引き継ぎなどで多くが話し中だったことなどから、誰も気づかなかった。約十分後に急患の対応から戻った看護師が気づいたが、女性は約二時間後に死亡した。

 病院は同年二月から再発防止策として、午後五時~七時の看護師の多忙時間帯には、ナースステーション内の心電図モニターを専従で観察する検査技師を置いている。 (池田友次郎)



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/41633.html
【中医協】再入院ルール強化、結論持ち越し- 「2ケタ目まで共通」に慎重論
( 2013年12月13日 19:36 )キャリアブレイン

 中央社会保険医療協議会(中医協)の総会が13日開かれ、DPC評価分科会の小山信彌分科会長がこれまでの審議状況の途中経過を報告、2014年度の診療報酬改定で対応するDPC関連の見直しの大枠が固まった。ただ、いわゆる「再入院ルール」の見直しは分科会で取り扱いを改めて話し合うことになった。ルールの適用対象を、現在の「同一病名」(DPCの6ケタ目まで共通)から、「同一診療科の疾患」(2ケタ目まで共通)にすることへの慎重論があったため。【兼松昭夫】

 再入院ルールのほか、機能評価係数Ⅱの一つとして新たに導入する「後発医薬品係数」についても再度、詰める。分科会では、これらを含む最終的な審議結果を18日に取りまとめ、25日に中医協総会に報告する見通し。

 再入院ルールは、患者をいったん退院させることで入院日数をリセットし、診療報酬が高いまま維持する算定を防ぐ仕組み。現在は、「同じ病名」で「3日以内」に再入院したら適用される。これに対して分科会の報告は、「同じ診療科の病気」「7日以内」に、ルールの適用を拡大する内容で、中医協総会ではルールの見直し自体への反対意見はなかった。

 ただ、診療側の万代恭嗣委員(日本病院会常任理事)が、「2ケタのコードで一連と見なすのは少し乱暴」と慎重な対応を要請。小山分科会長はこれに、「2ケタで本当にいいのか、もう一度検討させていただく」と応じた。支払側の白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)も「2ケタコードは若干危険」と指摘したが、再入院までの期間を「7日以内」に広げることには賛成した。

 一方、後発医薬品係数は、出来高算定のものも含め、すべての薬剤に占める後発品の使用割合(数量ベース)が高い病院を評価する仕組み。分科会の報告によると、後発品の使用割合が「60%」を超えたら評価を一定にする。後発品の数量シェアを18年3月末までに60%以上にする政府の目標に合わせた評価上限だが、白川委員はこれよりも高く設定すべきだと主張した。


  1. 2013/12/14(土) 08:18:43|
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12月12日 医療一般

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/509671.html
北海道内の公立病院、赤字拡大52億円 昨年度・看護師増、患者は減
(12/12 09:43、12/12 09:48 更新)北海道新聞

 道は11日、道内93公立病院(84市町村)の2012年度事業会計決算を公表した。経常収支の総額は52億6200万円の赤字で、前年度比79%、約23億円の増加。看護師らの増員で職員給与費が膨らむ一方、医業収益が減少に転じたためで赤字は2年連続で拡大した。赤字の累積に当たる累積欠損金も3年ぶりに増え、1503億9500万円に達した。

 道内公立病院は医師不足や診療報酬削減などで経営が悪化し、06年度に総額186億円の赤字を計上。その後、総務省の公立病院改革ガイドラインに基づく市町村の税金投入などで、10年度までに14億円まで改善していた。しかし、再び赤字が増え始めたことに、道は「財務内容の悪化が危惧される」(市町村課)と警戒している。

 病院によって差はあるものの、市町村からの税金投入などは10年度以降も続いている。一方で、職員給与費の増加傾向は年々強まっており、11年度は赤字が増加に転じた。さらに12年度は、経常収益の9割近い医業収益が前年度比1・0%減の1974億円と、4年ぶりに前年度を下回ったことも加わり、赤字額が膨らんだ。

 職員給与費の増加は06年度、入院患者7人に対し、看護師1人の配置を満たせば、診療報酬を高くする改定が行われたのがきっかけ。市立室蘭総合病院は10~12年度で看護師を25人増の343人とし、12年度の職員給与費は約50億円と、10年度比で2%余り増えた。<北海道新聞12月12日朝刊掲載>

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http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=89610
手洗い丁寧に 医師らが「教室」
(2013年12月12日 読売新聞)

インフルエンザやノロウイルス予防

 インフルエンザやノロウイルスなど感染症が流行する季節。予防に有効な手洗いの仕方を、子どもたちに教えておくことが大切だ。

 「丁寧に洗おうね」。東京都江戸川区の葛西めぐみ幼稚園で11月、手洗い教室が開かれた。指導したのは、地元の小児科医の宮野孝一さん。園児たちは、せっけんを泡立てて、〈1〉手のひら〈2〉手の甲〈3〉指先や爪〈4〉指の間〈5〉親指〈6〉手首――の6か所をしっかり洗うことを学んだ。

 時間をかけて洗うことが大切。宮野さんは「薬用せっけんで30秒洗うのが目安。『ハッピーバースデートゥーユー』を2回歌うぐらいの長さです」と助言した。

 相模原市立小山小学校でもハンバーガー店店長らを講師に手洗い教室が開かれた。店長は、指の間や爪の先などをどれだけ丁寧に洗っているか実演。例えば、指先は立てるような形にして、反対の手のひらをかくようにしながら洗うのがコツ。親指は、反対の手で握るようにして洗うといい。最後によく洗い流し清潔なタオルで水気を拭きとる。

 花王などが子どもの手洗い習慣を調査したところ、手首(29%)、指先(23%)、親指(20%)の順で洗い残しが多かった。ウイルスは手を介しても広がる。「踏み台を用意して子どもが手洗いをしやすい環境をつくることが大切。上手に洗えたらほめてあげましょう」と花王の担当者。


 国立感染症研究所によると、11月25日~12月1日の週に、全国約5000か所の医療機関を受診したインフルエンザの患者は、今季最多の2153人。6週連続で増え、流行の兆しを見せている。一方、同じ週に、全国約3000か所の小児科医療機関から報告されたノロウイルスなど感染性胃腸炎の患者数は3万人を超えた。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/tomita/201312/533651_2.html
コラム: 冨田和巳の「映画で考える医療と社会」
実在の人物を基に勧善懲悪を描いた西部劇の世界
名保安官の私闘に医師が助太刀『荒野の決闘』(1946年)

2013/12/13 日経メディカル

 映画に最も多く登場した医師(歯科医)といえば、西部劇でおなじみのドク・ホリディであろう。彼は名保安官といわれたワイアット・アープの友人として、アープを扱った映画には必ず出てくる。

結核を患った大酒飲みの歯科医崩れ

 名保安官アープは実在の人物で、敗戦後間もなく公開されたジョン・フォード監督の傑作『荒野の決闘』(1946年)で有名になった。フォードは米国ロサンゼルスで晩年を過ごしたアープと親交があった。アープへの思い入れがあったためか、彼のほらが効いたのか、フォード監督はアープを“物静かで内に秘めた正義感、兄弟思い、女性に礼儀正しい紳士”に描いた。それは、演ずるヘンリー・フォンダにぴったりの像であった。

 フォンダはフォード一家と呼ばれる俳優の1人で、フォード以外の監督作品でも、多くの場合“善良で正義感のある、男も惚れる理想の米国人”を演じている。しかし現実の彼は正反対の人物らしく、娘(ジェーン・フォンダ)からも、関わりのあったその他の人々からも嫌われたという。

 今回の主役はアープではなく、ドク・ホリディだ。ちなみに「ドク」とは「Doctor」という意味。『荒野の決闘』では医師だが、その後の映画では歯科医で、こちらが事実だ。ホリディは東部の名門に生まれたが、結核を患ったために気候のよい西部に転地しようと歯科医を辞め、その後、大酒呑みの賭博師になった。これが、映画で描かれた時代である。この頃にアープと出会って奇妙な友情が芽生える。『荒野の決闘』は、アープの正義の戦いとして描かれるが、実際には私闘であり、ホリディはこれに助太刀する。アープを名保安官として描く一方で、身を持ち崩す酒飲みのホリディは、彼の引き立て役として恰好の役割を担うことになった。

 フォードと同じく西部劇の神様と言われたハワード・ホークス監督の最大傑作『リオ・ブラボー』(1959年)は、西部劇では素人のフレッド・シンネマン監督が撮った『真昼の決闘』(1952年)の評判に腹を立て、否定するため撮った作品である。ただし、有能な保安官と大酒飲みのコンビが大活躍するという『リオ・ブラボー』の設定は、アープとホリディからヒントを得たと私は考える。

多くの俳優が演じた「ドク・ホリディ」

 さて、『荒野の決闘』では、この歯科医崩れのホリディを、ビクター・マチュアが演じることとなった。しかし彼は『サムソンとデリラ』(1952年)のような古代史劇がよく似合う俳優で、結核病みの医師崩れ役は、どう考えてもミスキャストだった。これはあまり指摘されないが、私は本作の価値を下げたと思っている。
『荒野の決闘』とほぼ同じ状況を浪花節的に描いたのが、これも西部劇の神様と言われたジョン・スタージェス監督の『OK牧場の決闘』(1957年)だった。フランキー・レインが歌う主題歌に乗って、活劇的面白さを追求した。ここではホリディを、癖のある役が得意なカーク・ダグラスが演じた。結核を病んでいるようには見えなかったものの、適役であった。アープはバート・ランカスターが演じた。共に主役級の俳優ゆえ、ほぼ互角に扱われていた。

 スタージェス監督は10年後、決闘後の二人を描く。アープとホリディが、執拗に生き残った敵を追い求めた私闘的な面を強調し、最後は結核療養所に入ったホリディをアープが見舞う場面として、余韻ある終わらせ方をした。題名も『墓石と決闘』で、監督のある種のこだわりを感じた。あまり話題にならなかったが、味のある映画になっていた。この時、ホリディは渋い脇役専門のジェイソン・ ロバーズが演じた。それから4年後に彼を主役にした『ドク・ホリディ』が、あまり有名でない監督・俳優で公開されたが話題にならず、これは私も未見である。

 その後、米国では西部劇が衰退していくが、1993と94年に『ワイアット・アープ』『トゥームストン』が相次いで公開された。前者は俳優のケビン・コスナーが監督・主演し、史実に沿ってアープの実像を描いた。そのためあまり好ましくない面が描かれた上、長編になったこともあり、面白くなかった。コスナーはその4年前に同じく監督・主演で『ダンス・ウィズ・ウルブス』を撮り、白人よりインディアンの方が人間的である事実を描き、西部劇に新風を吹き込んだ。これらのことから、コスナーは誠実な人と思われるが、それと映画の面白さは別である。

 後者はアープとホリディが決闘したOK牧場のある町の名前を題名にした。これも史実に沿っており、何よりもホリディの病的な感じが最も上手く描かれていた。いずれの映画でもホリディは主役ではなかったので、史実通りに描かれても、古典的名作における彼の像とあまり変わらず違和感がなかった。

 アープは拳銃がうまく度胸もあったため、乞われて保安官になり、名声を挙げたのは事実だ。だが同時に、酒場の用心棒になって利益の分け前を取ったり、売春宿を経営したりと、「これが保安官?」と思うような面もあった。実際の西部ではこのようなことが当たり前だったのだろう。こうなるとホリディとの交流もうなずける。決闘後も、アラスカに金が出るといえば出かけ、最後はロサンゼルスに住み着いた。拳銃使い(Gun man)の多くは非業の死を遂げるにもかかわらず、80歳まで長生きした。なお、ホリディの享年は36歳だ。

単純な勧善懲悪式が魅力だった西部劇

 西部劇は米国人の郷愁を誘う。幼児期から米国映画で育った私も同じ思いを持つが、時代の変化で、70年代になると単純な勧善懲悪式でなくなり、先のコスナーのように現実を描く作品が増加し始めた。こうして「人のよいインディアン」が悪で、「悪辣な白人」が善であるという昔の西部劇が「白人の、白人による、白人のための真っ赤な嘘」であることが証明された。

 また、名作『シェーン』(1953年)に見られるように、インディアンの代わりに牧場主が悪役を引き受け、農民は善人という映画も多い。しかし、後に入植した農民の方が身勝手な場合もあったから、これもかなり嘘が多かった。

 それでも困ったことに、昔の西部劇を観て育った私には、理性では分かっていても、現実を描く西部劇は面白くない。米国で西部劇が衰退したのも納得できる。この私の思考からも、子ども時代に刷り込まれたものは、なかなか矯正したり是正したりすることが難しいと痛感する。話は飛躍するようであるが、この刷り込みの怖さは、戦勝国米国の価値観を善とするわが国の戦後民主教育によっても証明されている。即刻是正しなければならないようだが、時既に遅しかも……。



http://mainichi.jp/area/nagano/news/m20131212ddlk20100122000c.html
けんこうナビ:佐久総合病院、院内に「情報コーナー」 地域医療との連携を /長野
毎日新聞 2013年12月12日 地方版 長野

 県厚生連佐久総合病院(佐久市臼田)の1階廊下に、市内各医療機関の案内チラシを置いた「情報コーナー」が設置された。来年3月に同病院の佐久医療センター(同市中込)が分離・開院するのを踏まえ、地域医療の連携を円滑に進めるために設けた。

 案内チラシは佐久医師会が作成し、約60の会員医療機関分を用意した。所在地や略図、診療科目や診療時間のほか、特色についても「消化器専門医として検査・治療を行っています」などと分かりやすく記され、自由に持ち帰れる。コーナーには、各医療機関の一覧表と所在地を示した市内地図も掲げた。

 佐久総合病院では患者を他の医療機関に紹介する際、同じチラシを渡す。高度医療を担う佐久医療センターは医師の紹介状が必要な紹介型の「地域医療支援病院」のため、「かかりつけ医」となる各医療機関との役割分担と連携が求められている。【武田博仁】



http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2013121200444
子宮頸がんワクチン、社員が論文=身分伏せ「医療費減」、助成根拠に
(2013/12/12-13:00)時事通信

 子宮頸(けい)がんワクチン「サーバリックス」を販売する大手製薬会社グラクソ・スミスクラインの社員(退職)が身分を伏せ、ワクチンはがんを防ぎ医療費を節減する効果があるとの論文を発表していたことが、12日分かった。
 厚生労働省の審議会はワクチンへの公費助成などを決める際の資料として、問題の論文を用いていた。
 同社によると、論文は「若年女性の健康を考える子宮頸がん予防ワクチン接種の意義と課題」と題し、2009年9月に国内の専門誌で発表された。12歳の女子約59万人に接種すると、がんを防ぎ医療費など約12億円が節減できると結論付けた。
 社員は医薬品にかかる費用と効果を分析する部門の課長だったが、論文では東京女子医大講師の肩書を使用。社員であると明かしていなかった。社員は10年6月に退職した。
 子宮頸がんワクチンは今春定期接種の対象となったが、副作用の訴えが出されたため、6月に接種勧奨が中断された。
 同社は「当時は明確なルールがなかったが、社員であることは明らかにすべきで、適切でなかった」とし、厚労省は「事実関係を確認する」としている。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=89593
救急搬送「30分以上」増加…高齢化で患者増
(2013年12月12日 読売新聞)

 救急隊が到着してから、重症以上の患者の搬送先が決まるまでに30分以上かかるケースが栃木県内で増えていることが11日、県の報告でわかった。

 県は、2010年に県内統一の搬送・受け入れ基準を導入して迅速化を目指したが、高齢化で全体の搬送者数が増え、効果が出なかった。県は来年度からの基準を見直すことで、救急搬送の迅速化を図る。

 県が11日、総務省消防庁の調査結果を県内の医療・消防関係者らの会議で報告した。それによると、基準導入前の09年には、重症以上の患者搬送(6370件)のうち、30分以上かかったケースは4・6%(294件)だったが、11年(7167件)は5・7%(409件)と増加。全国順位はワースト9位から同10位と改善したが、救急隊が搬送までに4か所以上の病院に受け入れを照会した事例も増えており、「たらい回し」の解消は進んでいなかった。

 県は10年、改正消防法に基づいて搬送・受け入れ基準を作成。現場判断で受け入れ先を探していたのを改め、症状と照らし合わせる基準をつくり、事前登録した医療機関に照会する手法に変えた。たらい回しを防ぐ狙いがあったが、高齢化で全体の搬送者数が増え、その効果は確認できなかった。

 県は来年度から、事前登録先以外への搬送も弾力的に認めるほか、緊急内視鏡手術や輸血が必要で受け入れ可能先が少ない「消化管出血」の項目を追加するなどして基準を改定し、搬送のスピード化を図る。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/187188/
中央社会保険医療協議会
安易な胃ろう造設にメス
嚥下機能評価や情報提供推進を評価

2013年12月12日(木) 島田 昇(m3.com編集部)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・学習院大学法学部教授)は12月11日、胃ろう造設の在り方などについて議論した(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。

 厚労省は、日本の胃ろう造設数が英国の10倍(人口100万人当たりの胃ろう造設数が日本は657件なのに対して英国は55件)と諸外国と比較して多いことを問題視。胃ろう造設時に嚥下機能の評価を実施していない事例が22.9%もあり(1467人が回答)、逆に嚥下機能の評価を実施してから胃ろうを造設する医療機関は25.8%にとどまっている(414病院が回答)。

 胃ろう増設後の患者を受け入れた介護保険施設からも「嚥下機能評価の結果」や「嚥下機能訓練の必要性」などの情報提供が不足しているとの声も多く、厚労省は安易な胃ろう造設にメスを入れるべく、胃ろう造設前の嚥下機能評価の実施や増設後の連携施設への情報提供の推進について、診療報酬で評価する方針を示した。

回復へ取り組む医療機関も評価

 一度は経口摂取不可と診断した患者についても、十分な嚥下機能訓練を行うことで、半数近くの割合で経口摂取可能な状態に回復した調査結果もあることから、医療機関における胃ろう閉鎖術や摂食機能療法の評価を手厚くすることも提案された。

 こうした提案について、診療側委員からは「胃ろうの是非ばかりが注目されていたが、胃ろう前後の取り組みが評価されることは重要なので、いいのではないか」(日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏)、「どう推進するかについて設計を十分にするべき」(日本病院会常任理事の万代恭嗣氏)など厚労省の示した方向性を支持し、支払側委員からも日本が英国と比べて胃ろう造設数が多い理由や背景の説明を求める発言などにとどまり、厚労省の提案に反対する意見はなかった。

画像診断の外部委託、「全くの想定外」

 画像診断管理加算についても議論。これは画像診断報告の質を確保するために、自施設で体制を整備している医療機関や、遠隔画像診断を行う特定機能病院などを評価するための加算だが、厚労省は、外部機関に画像の読影や報告書の作成を委託して加算を算定している医療機関もあるとの報告が複数件あることを明らかにした。厚労省は、こうした不適切な手法で加算を算定した場合には評価の対象としないことを提示。

 日医社会保険診療報酬検討委員会委員長の安達秀樹氏は、「全くの想定外。あり得ない話」と不適切事例を批判。その上で、「診療報酬(の問題)だけではなく、(関連)学会自体の倫理問題として、監督官庁として厚労省の指導が必要」と指摘した。

遠隔医療の評価、「対面上回るデータ」が必要

 遠隔モニタリングによる心臓ペースメーカーの指導管理料などについては、医療のICT化を推進するため、政府の規制改革会議が中医協での検討項目にするよう指摘。具体的には4カ月に一度、対面診療時に算定している現行の評価を、対面診療の間隔を延長するとともに、算定期間を短縮することで事実上、遠隔医療を診療報酬で評価する方向性を検討するよう求めている。これに対して厚労省は、遠隔医療が対面診療に比べてサービスの質が向上する科学的なデータが足りないことに加えて、遠隔診療の評価を対面診療時に上乗せして評価していることから、現状の方針を維持することを提案した。

 経団連社会保障委員会医療改革部会部会長代理の石山惠司氏は、遠隔医療が対面診療と比較してサービスの質に問題がないことを示す科学的データの収集を積極的に行うことを求め、厚労省保険局医療課長の宇都宮啓氏は「我々もデータの収集を望んでいる。担当部局に伝える」と応じた。

 自宅で腹膜灌流を行う患者への指導管理を評価する「在宅自己腹膜灌流指導管理料」について、本来は算定医療機関で全ての管理を行うことを評価する趣旨だが、他の医療機関で人工透析を行い、腹膜灌流を行っていない事例もあることから、この場合には算定不可とすることを明確にすることとした。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/187187/
社会保障審議会
医療法、病床機能分化を柱とする大改正へ
医療部会、第6次改正案、おおむね了承

2013年12月12日(木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 社会保障審議会医療部会(部会長:永井良三・自治医科大学学長)は12月11日の会議で、「医療法等改正に関する意見」(案)を議論、おおむね了承した。各論で追加や修正の要望が出たものの、これまで医療部会で議論してきた内容をまとめた案であるため、基本方針には異論は出なかった(『「協議」と「ペナルティー」で機能分化推進』、(『次期医療法改正、主要事項がほぼ決定』を参照)などを参照)。来週に予定されている次回会議で意見を確定、それを踏まえ厚生労働省は医療法改正法案などを2014年の通常国会に提出する。

 医療法改正は、2007年4月(公布は2006年6月)以来で、第6次改正に当たる。今改正の最大の柱は、社会保障・税一体改革で打ち出された医療提供体制を実現するため、「病床機能報告制度」の創設と、「地域医療ビジョン」の策定を通じて、医療機能、特に病床機能の分化と連携を進めていく点にある。

 これまで予算事業として実施してきた地域医療支援センターを医療法に位置付けるなど、医師をはじめとする医療者の確保対策も充実(『医師確保、都道府県の役割・権限強化へ』を参照)。さらに、都道府県の権限を強化するほか、消費税増収分を財源とする「基金」による財政支援も設け、「地域医療ビジョン」などに実効性を持たせる。前回の第5次医療法改正でも、「医療計画制度の見直し等を通じた医療機能の分化・連携の推進」が打ち出されているが、これを具体化する施策を盛り込んだのが第6次医療法改正とも言える。
12月11日の会議で出された意見も踏まえ、部会長の永井良三・自治医科大学学長と厚労省が、「医療法等改正に関する意見」(案)を修正、次回会議に諮る予定。


 そのほか、「医療法等改正に関する意見」(案)には、チーム医療の推進(特定行為に係る看護師の研修制度の創設など)、医療法人制度の見直し(医療法人の社団と財団の合併を可能にする)、医療事故に係る調査の仕組みの創設、臨床研究中核病院(仮称)の創設(『「臨床研究中核病院」、名称独占のメリット』を参照)、外国医師等の臨床修練制度の見直しなど、多岐にわたる項目が盛り込まれている。改正項目の多さや医療現場への影響などを踏まえると、第6次医療法改正は、第5次改正以上に、大幅な改正と言えよう。

 医療計画、5年から6年1期に変更

 「病床機能報告制度」の創設は、都道府県が「地域医療ビジョン」を策定する情報源とすることが主たる目的。各医療機関は、自らが有する病床機能が、「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の4区分のいずれに該当するかを、病棟単位で報告する。2014年度から開始予定。

 都道府県は、2015年度から2016年度にかけて「地域医療ビジョン」を策定する。「地域医療ビジョン」は、医療計画の一部という位置付けで、(1)2025年の医療需要(入院・外来別、疾患別患者数など)、(2)2025年に目指すべき医療提供体制(2次医療圏等ごとの医療機能別の必要量など)、(3)目指すべき医療提供体制を実現するための施策(医療機能の分化・連携を進めるための施設整備、医療従事者の確保・養成など)――などを定める。「病床機能報告制度」の具体的な報告事項や公表の在り方、「地域医療ビジョン」策定のガイドラインは、今後、検討する。

 「地域医療ビジョン」を実現するため、地域の関係者による「協議の場」を設けるとともに、「協議の場」が機能しない場合などに備えて、都道府県知事が、新規開設・増床許可、病床転換などの際に、不足している医療機能を担う条件を付すなど、一定の権限を発揮できるようにする(『「協議」と「ペナルティー」で機能分化推進』を参照)。

 さらに、医療と介護との連携を図るため、医療計画の期間は現在は5年だが、3年を1期とする介護保険事業計画と連動させるため、次回の2018年度から6年に改め、中間年(3年)に介護保険と関係する部分について必要な見直しを行う。
12月11日の会議で出された意見も踏まえ、部会長の永井良三・自治医科大学学長と厚労省が、「医療法等改正に関する意見」(案)を修正、次回会議に諮る予定。


 「亜急性期」は急性期?回復期?

 「病床機能報告制度」や「地域医療ビジョン」については、既に医療部会で議論し、了承を得ていた。11日の会議では、診療報酬との関連で質問が出た。全日本病院協会会長の西澤寛俊氏は、「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の4区分は、今後の医療再編の基本になるものの、医療法改正に先行して、2014年4月に診療報酬改定が予定されていることから、「医療法改正との整合性を図らなければならない」と指摘。その上で、同改定で、見直される予定の「亜急性期」病棟が、医療法の4区分でどこに該当するかを質問(『「高齢者差別、最悪の提案」、中川日医副会長』を参照)。

 亜急性期入院医療管理料は、(1)急性期病床からの患者の受け入れ、(2)在宅等にいる患者の緊急時の受け入れ、(3)在宅への復帰支援――の3つの機能を担うことを想定。同管理料の算定は、現在は病室単位だが、病棟単位にする方針。「病床機能報告制度」の報告も病棟単位のため、「急性期」と「回復期」のどちらの機能として報告すべきか、混乱が生じ得るというのが西澤氏の指摘だ。

 厚労省医政局総務課長の土生栄二氏は、次のように答え、医療法と診療報酬が現時点では一致しているわけではないことを認めた。「(亜急性期入院医療管理料は)回復期という議題の中で、幾つかの多様な機能を評価していくということで整理されている。急性期病床の患者のほか、在宅で急変した患者も受け入れるとされ、こうした機能は急性期として位置付けるべきとの指摘も受けている。(医療法上の)4区分と診療報酬は、整合性を図るべきだが、必ずしも1対1で全てが対応するわけではないだろう。急性期に重点に置くのであれば、急性期機能として報告する選択肢もあるのではないか。具体的な報告事項については引き続き検討していく」。

 知事に「イエローカード」出す権限を

 「病床機能報告制度」と「地域医療ビジョン」の実現に向け、都道府県をはじめ、関係者の責務も医療法に盛り込まれる。都道府県の役割としては、医療機能分化・連携について話し合う「協議の場」を設ける、「地域医療ビジョン」策定時に医療保険者の意見を聞く、財政支援をする、機能分化に不都合が生じる場合には医療審議会の意見を聞いた上で一定の措置を講じるなどが想定されている。

 保険者からは、医療機能分化・連携について話し合う「協議の場」への関与を求める意見が出たほか、都道府県知事の立場から、奈良県知事の荒井正吾氏は、都道府県の役割が盛り込まれたことを評価。例えば、「急性期」が過剰であっても、病院が「急性期」の病床に転換しようとした場合、最終的な手段としては「保険指定をしない」ことも想定されるが、その前段階として、転換を止めるよう要請するなど、「レッドカードだけでなく、イエローカードを出せるような、法的な仕組み」を求めるのが荒井氏の考え。

 健康保険組合連合会理事の高智英太郎氏は、現行の医療法で、医療機関の開設者と管理者は、医療計画達成に「協力」することが求められているが、「責務」にすべきと提案。国、地方公共団体、医療機関のほか、国民(患者)の「病床機能報告制度」と「地域医療ビジョン」に関する役割・責務をどう位置付けるという点も課題だ。

 医療法人、「持ち分なし」への移行を支援

 そのほか、12月11日の会議では、医療法人制度の見直しを議論している、厚労省の「医療法人の事業展開等に関する検討会」の検討状況が報告された。(1)「持ち分なし」の医療法人への移行促進策、(2)医療法人が国際展開する際の条件、(3)医療法人の付帯事業としての配食サービス、(4)医療法人合併や、社会保障税・一体改革で打ち出された「非営利ホールディングカンパニー」の枠組み――などが論点。(4)のうち、医療法人の社団と財団の合併は、次期医療法改正で認める方針。それ以外は、引き続き検討する。

 (1)は、「持ち分あり」の場合、医療法人の経営者の死亡により、相続が発生し、相続税の支払いのために医業が継続できなくなることを防ぐための対策。第5次医療法改正で、新規の医療法人は、「財団または持ち分なしの社団」に限定され、既存の法人には「持ち分なし」への自主的な移行を促した。

 しかし、「持ち分あり」から「持ち分なし」への移行があまり進んでいないことから、「移行計画認定制度」を新設。認定を受けた医療法人については、移行途中に相続が発生した場合、納税を猶予し、移行後は納税を免除する税制措置を設けるほか、移行への支援を行う。

 検討会の議論の方針は支持されたが、日本医療法人協会会長の日野頌三氏は、「持ち分ありの医療法人は、将来は認めないのか。相続税を支払っても、持ち分を持ち、自分の子孫に自らが築いてきた法人を譲りたいと考える人もいる」と質問。これに対し、厚労省医政局指導課長の梶尾雅宏氏は「今回の改正も自主的な移行を支援するもの」と答え、「持ち分あり」の全ての医療法人について、「持ち分なし」への移行を求めているわけではないとした。


  1. 2013/12/13(金) 06:17:35|
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12月9日 医療一般

http://japan.zdnet.com/release/30059521/
研修医採用分野に本格参入し、臨床研修プログラム情報提供などを開始 すべての医学生/研修医のための総合情報サイト 『マイナビRESIDENT』  2014年4月1日(火) グランドオープン
株式会社マイナビ 2013年12月09日  From PR TIMES

株式会社 マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中川信行)は、研修医採用分野に本格参入し、すべての医学生および臨床研修医を対象とした総合情報サイト『マイナビRESIDENT(レジデント)』( (リンク ») )を2014年4月1日(火)よりオープンします。なお、本日から、『マイナビRESIDENT』の準備サイトをオープンしています。


2004年4月に制定された新医師臨床研修制度によって一般の民間病院でも研修が可能になったことから、研修期間、受け入れる研修医が多く十分な経験が積めないと言われている大学病院は敬遠され、将来有望な若手研修医不足になりました。その結果、大学病院が高水準の医療を維持するために地域の一般病院などから医師を引き上げたことで、一般病院の診療科が次々と閉鎖に追い込まれるなどの問題が日本全国で起きています。

また、日本医師会定例会見(2008年12月3日)で発表された「医師確保のための実態調査」によると、病院長が医師不足を感じている病院の割合が71.5%となっており、特に救急医療、内科、産科医の不足と、中四国・東北エリアで医師不足を感じている病院長の割合が多い結果となりました。発表時点では、日本全体の病院従事医師数で考えると約1万7千人不足しており、大幅な医学部定員の増加の動きは昨今に至るまでなく、今もなお医師の不足、偏在は是正されていない状況です。
一方、2006年の日本医師会が発表した「医師の需給に関する検討会報告書」が厚生労働省医政局から公表され、2022年には医師の需給が均衡するとの公表がありました。しかし、届出医師数が約28万人、実働数が約17万人という調査結果や、医師の高齢化、引退問題、また患者の高齢化や中核病院からの逆紹介制度(地域医療機関連携)が進んでおらず、患者への対応や国民が求める医療サービスの質向上のための病院勤務医への負担増は、継続的に医療現場から強い指摘があることも否めません。

このように、研修医の採用市場に確固たる安定供給はなく、今後、地域偏在問題解消と医療サービスの質向上(チーム医療)のため、長期間勤務できる優秀な医師の継続的な確保は必要不可欠です。また健全な病院運営のために、総合職を含めた医師と各専門医療職種で織り成す“チーム医療”に対する研修や、専門職種スタッフそれぞれに対応した採用企画・研修など、複合的かつ総合的な対策が必要となってきます。

マイナビでは、このような現在の日本を取り巻く「医療業界の課題」に対して、「雇用」「育成」「組織作り」という観点から、『多くの医療機関が抱える人事的課題を、共に解決していく強力なパートナーでありたい』 『医学生と研修医に「自己判断の材料となる充実した情報」を伝えたい』と考え、医療機関と医学生と研修医に向けたサービス提供を開始することにいたしました。医学生と研修医と、地域医療サービスの向上を図る医療機関との出会いを創出するために、医学生と研修医の就職活動と医療機関の採用活動・人材育成を全面的にサポートしていきます。

今後は、2014年2月に会員登録の受付をスタートし、2014年4月のグランドオープン後には、医学生のための合同病院臨床研修説明会も開催予定です。


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本件に関するお問い合わせ先
株式会社 マイナビ
就職情報事業本部 メディカル企画推進部
TEL. 03-6267-4578 FAX. 03-6267-4015
e-mail:medical-resident@mynavi.jp
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当社に関するお問い合わせ先
株式会社 マイナビ
社長室 広報部
TEL.03-6267-4155 FAX.03-6267-4050
e-mail:koho@mynavi.jp
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プレスリリース提供:PRTIMES



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/41589.html
【中医協】「データ提出係数」を大幅変更へ- 来年度改定でDPC分科会
( 2013年12月09日 22:40 )キャリアブレイン

 中央社会保険医療協議会(中医協)のDPC評価分科会は9日、「機能評価係数2」の取り扱いなど2014年度の診療報酬改定に伴うDPC関連の見直し内容をほぼ固めた。現在は6つある機能評価係数2のうち、「データ提出係数」のベースとなるデータ提出指数の名称を改めて取り扱いを大きく変更したり、後発医薬品の使用を評価する7つ目の係数を新設したりする。小山信彌分科会長(東邦大医学部特任教授)が13日、中医協総会へ報告する。【兼松昭夫】

 14年度改定に向けた審議経過を中医協総会に報告するのは、10月16日に続き2回目。

 データ提出指数は現在、「適切なDPCデータの提出に対する評価」という位置付け。DPC対象病院が提出する退院患者の全データのうち、「部位不明・詳細不明コード」が20%未満なら満点(1点)を付けるが、20%以上だと評価が5%減点される。

 見直し案によると、14年度改定では指数の名称を「保険診療指数」(仮称)に変更し、部位不明・詳細不明コードの「20%以上」の基準と減点幅の「5%」はそのまま継続する。

 ただ、患者の氏名や実施した手術名などを書き込む「様式1」と、ほかの様式の記載内容に矛盾のあるデータが「1%以上」を占めるケースなども評価の減算対象に新たに加える。適切なデータ提出を一層促進するのが狙いで、厚労省では、この基準に該当するのは12年度時点で40病院前後とみている。具体的にどれだけ減点するかは今後、検討する。

 また、診療報酬に関する医療機関からの問い合わせに対応したり、医療機関への指導監査を行ったりする「指導医療官」として、勤務医を厚労省に1年間派遣した場合、この指数に評価を上乗せできる仕組みも検討する。DPC対象病院のうち、1群(大学病院本院)の80病院に限定しての提案。

 分科会では当初、副傷病名を記載しないか、記載が著しく少ない場合に指数の評価を減点する方向で検討していたが、14年度改定での対応は見送った。こうした形に見直した後にデータの質を担保できる適切な指標がないためで、まずは副傷病の適切な記載を呼び掛けることにした。

 一方、DPC対象病院による後発品の使用促進は、「後発医薬品係数」(仮称)で評価する。出来高算定のものも含め、入院患者に使用するすべての薬剤に占める後発品の使用割合(数量ベース)が上限の60%になるまでは、この割合が高いほど評価を手厚くする。

 厚労省によると、DPC対象病院全体での後発品の使用割合(12年度)は、出来高算定の薬剤を含めると37.2%。



http://www.kensetsunews.com/?p=23127
新中核病院、300床合意で再始動/国に条件緩和要請/筑西、桜川市
[ 2013-12-10 5面 面名:関東面]建設通信新聞

 茨城県筑西市と桜川市が計画している新中核病院の建設事業が再始動する。両市の市長らで構成する代表者会議は、筑西市民病院と県西総合病院を再編・統合し、300床規模の病院を建設することで合意した。建物は公共施設として建設し、運営は民間的手法を導入する。筑西市の養蚕地区と桜川市の長方地区から建設候補地を絞り込んだ後、両市は県を通して国に、建設費などに充てる交付金の前提となる「2013年度末までの着工」の延長など、条件緩和を求める予定だ。
 代表者会議の名称は、「新中核病院建設基本的事項調整代表者会議」。両市長、両市議会、真壁医師会、市民代表、筑西市民病院と県西総合病院の両院長の計12人で構成し、県はアドバイザーとして参加している。
 3日に初会合を開き、筑西市民病院(筑西市)と、両市で運営する県西総合病院(桜川市)を再編・統合し、3次救急医療への対応を目指す300床規模の病院を建設することで合意した。運営は、独立行政法人や指定管理者などの民間的手法を導入する予定。
 8日には第2回会合を開催。建設候補地として、筑西市が養蚕地区、桜川市が長方地区のうち北関東自動車道・桜川筑西インターチェンジ近くの準工業地域をそれぞれ提案したが、1カ所に絞り込めなかった。また、再編統合後の筑西市民病院と県西総合病院の事業形態についても議論したが、結論は出なかった。
 11日の第3回会合で意見を集約した後、両市は活用を予定している地域医療再生臨時特例交付金25億円の交付条件の緩和を、県を通し国に求める。一方、国は16日に、地域医療再生計画の変更・延長などを議題とする第8回「地域医療再生計画に係る有識者会議」の開催を控えている。
 その後、両市は14年1月に建設推進会議を設置し、新中核病院の施設概要やスケジュール、運営手法などを検討する予定だ。
 新中核病院建設に向けては、両市で設置した準備委員会が「建設候補地は筑西市の竹島地区が最適」とする報告書を11年9月にまとめた。その後、候補地や事業手法などをめぐり紆余曲折したが、桜川市で10月に新市長が就任したことで状況は一変。両市は11月に新中核病院建設を再度、議論することで合意した。



http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13865984746972
新中核病院、筑西・養蚕地区を了承 桜川市議会
2013年12月10日(火) 茨城新聞

県西総合病院は存続

県西地域の新中核病院建設問題で、桜川市議会は9日の全員協議会で、県西総合病院(桜川市鍬田)を病院として残すことを前提に、筑西市側から提案された建設場所「養蚕地区(筑西市内)」を受け入れることを決めた。11日開く筑西市との「新中核病院建設基本的事項調整代表者会議」に提案する予定だ。

養蚕地区は筑西市東部に位置し、桜川市からも近い。筑西市の須藤茂市長と桜川市の大塚秀喜市長によると、8日夜の代表者会議で筑西市が提案した。代表者会議では新中核病院の建設場所のほか、筑西市民(筑西市玉戸)、県西総合の公立2病院の再編統合後の形態も議論された。

桜川市議会全員協議会は、代表者会議の報告を受けて協議。同市内に医師が少ないなどの医療環境を考慮した上で、県西総合病院を病院として継続し、養蚕地区を新中核病院の建設場所に受け入れると結論付けた。

養蚕地区について、大塚市長は「桜川市に配慮したありがたい話だ。しかし、代表者会議での議論では、新中核病院の完成時には県西総合病院は19床の診療所になる。現在、1日約400人来ている外来患者をどう担保していくのか」と話し、県西総合病院の在り方が大きな焦点となっていることを示唆した。



  1. 2013/12/10(火) 05:47:50|
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12月8日 医療一般

http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20131208/CK2013120802000150.html
坂東市 医学生に奨学金制度
2013年12月8日 東京新聞 【茨城】

 坂東市は、子育て支援策の一環として、市内で産科・産婦人科の医院を開業することを条件に、来春の医学部への進学者や医学部の在学生を対象に、入学金や授業料の全額を貸し付ける奨学金制度を導入する。県内でも初の取り組みで、新たに条例を制定した。

 市によると、市内では十五年ほど前から、産科・産婦人科の医師がゼロになり、妊娠した女性は、つくば市や守谷市など市外の病院で受診している状況。

 医学部の六年間での入学金、授業料を合わせた教育資金は、国立は約三百五十万円、私立は二千万円から五千万円に上る。在学生の場合は、在籍年数に応じて、教育資金が貸し付けられる。

 また奨学金制度の導入に合わせ、市内で産科・産婦人科の医療施設を開業する医師や、医療法人を対象に、上限五千万円を限度とする開業資金の貸し付けも行う。開業資金は、少なくても一億円程度になるという。

 ともに十年以上開業すれば、返還は免除される。市では両方の制度で二人程度の枠を見込んでいる。応募は、市外からも受け付ける。

 市内では小児科医も不足しており、今後、小児科での制度導入も検討している。 (原田拓哉)



http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20131208/news20131208060.html
目指せブラック・ジャック 高校生が外科医体験
2013年12月08日(日) 愛媛新聞

 高校生に外科医の仕事を体験してもらう「ブラック・ジャックセミナー」が7日、愛媛県松山市文京町の松山赤十字病院であり、県内の29人が患部を縫い合わせる縫合などを学び医療の一端に触れた。
 医療への興味や知識を深めてもらい、進路の参考にしてもらおうと同病院と医療品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(東京)が開いた。同病院では昨年に続き2回目。
 西崎隆副院長(54)=消化器外科=が「外科医数が減り、愛媛でも夜間に緊急手術ができない地域が広がっている。手術で(患者の)生きる時間を延ばすことができるなど非常にやりがいがある」と仕事を紹介。参加者は、エコー検査▽自動体外式除細動器(AED)・救急▽カテーテル▽縫合▽電気メス▽腹腔(ふくくう)鏡シミュレーター―の六つを体験した。



http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03055_03
〔連載〕続 アメリカ医療の光と影  第259回
大統領の「公約違反」

李 啓充 医師/作家(在ボストン)
週刊医学界新聞   第3055号 2013年12月09日

(3053号よりつづく)

 前回・前々回と,オンライン医療保険交易所の機能不全で,オバマケアが「船出」と同時に大嵐に見舞われた事情を説明した。オバマ政権の「準備不足」が厳しく批判されたのは言うまでもないが,政権の苦境にさらに輪をかけるかのように,いま,オバマの「公約違反」が問題となっている。

「オバマにだまされた」と怒る声

 ここ数年間,オバマは,ことあるごとに「オバマケアが始まっても,それまで加入していた保険を失うことはないから安心してください」と国民に保証してきた。ところが,医療制度改革法の全面施行が2014年から始まるといういまになって,「新法の要件を満たさないのであなたの保険は無効となる」と加入していた保険をキャンセルされる国民が続出。「オバマにだまされた」と怒ることになったのである。

 以下,「オバマケアを支持してオバマに投票したのにだまされた」と怒る女性(55歳)の実例を,11月12日付けのロサンゼルスタイムズ紙から紹介する。彼女が加入していたのはいわゆる「カタストロフィー用保険」であった。保険料は毎月224ドルと格安である一方で,デタクティブル5000ドルとかデタクティブル後の患者負担率40%とか自己負担額が大きい上,産科医療・精神科医療には保険が給付されない等サービス内容が比較的貧弱なタイプの保険である。この手の保険は,持病がなく健康に自信のある人が「万が一大病になったときの備え」用に加入することが多く,「『掛け捨て』に限りなく近い医療保険」といえばわかりやすいだろうか。

 一方,オバマケアの眼目の一つは「消費者保護」であり,保険会社に対して,有病者の保険加入を拒否したり一方的に保険をキャンセルしたりする行為を禁じる一方で,給付内容についてもその充実を図るために一定の要件を満たすことを求めていた。換言すると,旧来の「掛け捨て型医療保険」は実質的に運用できない決まりとなったのである。

 かくして,上述の女性も「あなたの加入している保険は新法の要件を満たさないのでキャンセルされる」とする通知を受け取ることになったのであるが,しかも,彼女の場合,収入が多すぎて公費支援を受けることはできなかった。「自分には必要のない産科や精神科の給付が含められたりしたせいで,いままでよりも毎月の保険料が200ドルも高くなった。オバマにだまされた」と怒ることになったのである。

「例外条項」適用の国民自体が「例外的存在」という落とし穴

 では,なぜ,オバマが「オバマケアが始まってもあなたが加入している保険はキープできるから安心してください」と言い続けてきたのかというと,それは,2010年に成立した医療制度改革法には,「それまでと同じ保険に加入し続ける場合,新法が定める保険給付等の要件を満たす必要はない」とする「例外条項」が入れられていたからだった。オバマとすれば,「新法に例外条項を入れてあるから大丈夫」と信じ切って国民にも「安心してください」と説明してきたのであるが,ここで「落とし穴」となったのは,「同じ」と認定されて例外条項の適用を受けるためには,「2010年の法律成立時を基準として同じ」と定めていたことだった。というのも,米国では,保険会社が商品の内容をめまぐるしく変えることが常態化してきたため,新法制定から3年以上たったいま,「同じ」保険に加入している国民はごく限られた存在となっていたからである。いわば,「例外条項」の適用を受けることのできる国民自体が「例外的存在」となってしまっていたのである。

 オバマが保険をキャンセルされた国民から「嘘をついてだました」と非難されるに至ったのには以上のような背景があったのだが,11月14日,ホワイトハウスは「現在加入している保険については1年間新法の給付要件を満たさなくともよい」とする「とりあえず」の解決策を提示した。これに対して,保険業界は「ゲームが始まった後になってルールを変えるな」と反発,オバマケアの船出をめぐる混乱は一向に収まる気配がないのである。



http://www.kahoku.co.jp/news/2013/12/20131208t51007.htm
ドクターヘリ、冬季降雪が壁 山形県、導入1年
2013年12月08日日曜日 河北新報

 山形県が昨年11月にドクターヘリコプターを導入し、1年が過ぎた。出動回数は病院間の搬送を含めて計289件。7割の患者は搬送後の経過が良く、順調な滑り出しとなった。一方で冬季は悪天候のため運航できない日が多く、離着陸場の確保も難しいなど課題が残った。

 1年目の運航実績は、山形市で2日にあった県ドクターヘリ運航調整委員会で、基地病院の県立中央病院(山形市)の森野一真救命救急センター副所長が報告した。
 出動要請は345件あり、このうち未出動は56件(16%)。理由は天候不良が20件、要請が重なったが15件などだった。出動1件当たりの所要時間は平均50分。現場滞在時間がやや長く、全国平均と比べ9分上回った。
 ヘリの運航可能日数は1~2月、降雪による悪天候のため、県内4地域のうち最上、庄内両地域で極端に減った。1月は最上が10日、庄内が11日、2月は最上が12日、庄内が9日しかなかった。
 患者の搬送先は、中央病院が最も多く59.6%が集中した。最上地域は唯一の拠点、県立新庄病院(山形県新庄市)にヘリポートがなく、冬季は車で20分の場所に着陸せざるを得ず、中央病院に搬送するケースも多かった。
 中央病院の後藤敏和院長は「離着陸場問題を改善し、より多く現場周辺の拠点病院に搬送すべきだ」と指摘。新庄病院の鈴木知信院長は「国や県から除雪費の支援があれば、病院周辺に離着陸場を造れる」と求めた。
 山形県は10月、福島、新潟両県とドクターヘリの広域連携を開始。年内には秋田県とも相互応援の協定を締結する。


  1. 2013/12/09(月) 05:54:44|
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12月7日 医療一般

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=89319
筑西市民病院の医師 7人から5人に…茨城 
(2013年12月7日 読売新聞)茨城

 筑西市玉戸の筑西市民病院(田辺義博病院長)で、現在7人いる通常勤務の医師が、来年度は5人に減ることがわかった。
 市などが自治医科大(栃木県)に寄付講座を設置し、医師2人が派遣されていたが、同大が講座を更新しないことを決めたためだという。市議会定例会の一般質問で市が答えた。
 今年度当初、同病院の通常勤務医は8人だったが、1人が健康上の理由で11月に辞めており、同病院は医師確保を急ぐ。
 市などは2010年度から4年間、新中核病院と地域医療再生の関わりなどをテーマとした寄付講座を自治医科大に設置し、医師2人が派遣されていた。
 同病院事務部の市村雅信次長兼医療対策室長は取材に対し、「新中核病院建設の協議が進まず、この研究を反映させる場がはっきりしないことで、講座の延長ができなかった」と説明した。
 同病院の医師は、通常勤務7人のほか、契約を結んでいる非常勤が36人。通常勤務医の内訳は、市の直接採用2人、日本医科大(東京都)からの派遣が1人、寄付講座が2人、自治医科大から寄付講座で2人。
 同病院は1972年開設。現在、内科や小児科など11診療科目を置き、2次救急病院に指定されている。許可病床数は173床だが、医師が不足し東日本大震災前は90床を使用していたが、震災で入院病棟が使えなくなり、現在は新築した50床だけで運営している。



http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/508749.html
北海道・泊原発周辺の基幹病院で院長ら2医師退職へ 初期被ばく医療機関 運営方針で対立 
(12/07 09:40)
<北海道新聞12月7日朝刊掲載>

 【岩内】北海道電力泊原発の周辺4町村の基幹病院である後志管内岩内町の岩内協会病院の常勤医5人のうち、外科と総合診療科を担当する黒田嘉和院長が来年1月末、内科医1人が2月末にそれぞれ辞めることが分かった。病院は1月1日から当面、小児科を除いて救急患者の受け入れを中止する。

 病院を運営する札幌市の社会福祉法人・北海道社会事業協会によると、黒田院長は来年4月までの契約だが、任期途中で退職する。

 協会は、2人の退職について、「一身上の都合」と説明するが、関係者によると、病院の運営方針で協会と黒田氏が対立したことなどが理由という。

 病院は泊原発で事故が起きた際の「初期被ばく医療機関」の指定を受けており、有事の際は作業員の除染や応急処置などを担当する。協会の高橋透理事長は「後任医師の確保のめどはついていない。北電などには、重篤な事故発生時は、患者を札幌の医療機関に直接搬送するようお願いしている」と説明する。



http://mainichi.jp/area/shiga/news/20131207ddlk25010429000c.html
高島市:男性職員を懲戒処分 市民病院の事務処理怠慢 /滋賀 
毎日新聞 2013年12月07日 地方版 滋賀

 高島市の監査委員が市民病院の固定資産などの管理がずさんだと指摘した問題で、市は6日、「事務処理を漫然としていた」などとして、市民病院の部長級男性職員(58)ら3人を戒告の懲戒処分にした。今後、病院の予算編成にも市財政課が関与するなど、チェック体制を強化する。

 市の調査では、管理台帳に記された医療機器などの備品928件(昨年5月時点)のうち計522件が、規定で義務づけられた院長の決裁を経ずに処分されていたことが判明。このうち481件は、新たな市民病院開設時に廃棄された。

 一方、市は指摘を受け、全ての事務業務について調査。10年間にわたり市県民税約32万円分を別人から徴収するなど5件の不適切な事務処理が見つかった。更に、今年9月の台風18号で災害対応のため祝日出勤した管理職6人が、代休取得時には認められない特別勤務手当(9000円)を受給していたことも分かり、懲戒戒告処分とした。【村松洋】



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=89286
ドクターヘリ越境 青森県慎重…「県内手薄」懸念 
(2013年12月7日 読売新聞)

 北東北3県によるドクターヘリの広域連携を巡り、県境を越えた運航に一定の制限を課した現行ルールを見直すかどうかで意見が割れている。

 出動要件の「緩和」を求める秋田・岩手両県に対し、やみくもに越境を認めれば青森県内への対応が手薄になる恐れもあるとして、本県は慎重だ。県内に目配りしつつ、県外にどこまで手をさしのべるのか――。そのはざまで決めあぐねている。

「硬直的な運用」

 「一刻を争う救急医療では、縄張り意識ではなく臨機応援の対応を原則とすべきだ」

 11月29日の県議会一般質問で畠山敬一県議(公明)は、本県の対応が柔軟性に欠けるとして批判した。

 今年度から試行的に始めた広域連携は、自県ヘリが対応できない場合に限って他県に出動を要請できる。裏返せば、他県のヘリが速やかに現場に到着できる場合でも、遠方に駐機する自県ヘリを呼ばなければならないということだ。

 広域連携の出動要件を厳しくするのは、自県での運用に支障を出さないためだが、県境の地域を中心に改善を求める声は根強い。

 秋田・岩手両県は医師や消防などの意向も踏まえ、11月28日に行われた3県の実務者会議で、県域にとらわれず「医師の判断」で要請できる修正案を提示した。これに対し、本県の担当者は「持ち帰って検討する」と回答を保留した。

ためらう理由

 県内の医療関係者からも「救急医療の原則は目の前の瀕死(ひんし)状態の患者に全力を尽くすことだ」(今明秀・八戸市立市民病院救命救急センター所長)と疑問視する声が出ている。

 それでも県が慎重なのは、要件緩和が県内での運用に及ぼす影響を読み切れないためだ。

 秋田・岩手両県が提示した修正案では、出動要請を受けた医師が患者の容体などを勘案して救命に効果的と判断すれば、他県ヘリを要請できる。

 だが、実際には「一般的には距離の近いヘリが選ばれるだろう」(岩手県医療政策室)とみられ、本県が両県の一部地域を全面的に請け負うことも予想される。

 県内では年間約800件の出動要請があり、「いざという時に県内の出動要請に対応できなくなる」(県幹部)との懸念がくすぶっている。

県民理解

 NPO法人「救急ヘリ病院ネットワーク」(会長=国松孝次・元警察庁長官)によると、広域連携は南東北や北関東、中国地方などでも進められ、県域にかかわらず直近のドクターヘリが飛ぶ地域もある。

 河村由子事務局長は「議論を尽くして県民のコンセンサス(意見の一致)をつくることが重要だ」と指摘している。

ドクターヘリの広域連携

 東北3県のドクターヘリを県境を越えて運用する取り組みで、取り交わした覚書に基づき4月から試行的に始まった。半年間程度の実績を検証した上で本格運用に移行する。11月までの約7か月間で計5件(うち本県の出動が3件)の県外出動があった。本県には2機、秋田・岩手両県には1機ずつ配備されている。(木瀬武)


  1. 2013/12/08(日) 05:33:23|
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12月4日 医療一般

http://www.m3.com/news/GENERAL/2013/12/02/186306/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD131202&mc.l=25735687
空の協力、道半ば 新たな壁の懸念も 関西広域連合3年「連携の舞台裏」
共同通信社 2013年12月2日(月) 配信

 「目に見える成果だ」。関西広域連合トップの兵庫県知事井戸敏三は、ドクターヘリの共同運航に胸を張る。ただ構成自治体の一つで機体を持つ和歌山県は地理的な事情から加わっていない。共同運航自体が、広域連合とその他の地域との壁をつくるとの懸念もある。

 医師を乗せ、時速約200キロで現場に急行するドクターヘリ。道路事情に左右されない救急医療の切り札として35道府県が42機を導入している。

 関西広域連合は「もず」「こうのとり」「藍バード」の愛称を持つ大阪、兵庫、徳島の3機を運航。各府県は出動回数に応じ費用負担する。兵庫で11月に導入された機体も来春加わる予定だ。

 複数の自治体が協定を結ぶなどしてヘリが乗り入れるケースは他地域にも多いが、運航主体を統一しているのは広域連合のみだ。出動要請が重なった際のバックアップや、単独導入より少ない機数で関西圏をカバーできることを利点に挙げる。

 なぜ和歌山が外れているのか。広域連合は理想的な運航範囲を半径70キロとするが、南北に長い和歌山は県北部の基地病院から100キロでようやく全域に届く。広域連合の3機の基地はさらに遠い。県医務課地域医療班長の貴志幸生(きし・ゆきお)は「共同運航で空白が生じる懸念がある」と指摘する。

 知事の仁坂吉伸は大阪や徳島との従来の協力関係を挙げ「今のままでも同じだ」と主張する。とはいえ運航主体が異なるままでは、広域連合が目指すコストダウンや、効率的な運用のネックとなる可能性が残る。

 広域連合以外の自治体との連携も課題だ。距離の上ではカバー範囲に入る香川県などの隣接地域に、共同運航中のヘリが乗り入れる仕組みはまだない。近畿で唯一、広域連合に不参加の奈良県には大阪のもずが出動するが、広域連合発足前からの取り決めに基づく。

 ドクターヘリの普及を進めるNPO法人、救急ヘリ病院ネットワーク(東京都)理事長の篠田伸夫(しのだ・のぶお)は「ヘリの数が限られる中で広域運用の仕組みは必須だ」と指摘。その上で「他の自治体とも協力しながら整備を進めるべきだ。府県の垣根を取り払うための広域連合が壁になってはいけない」と警告する。(敬称略)



http://www.m3.com/news/GENERAL/2013/12/02/186222/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD131202&mc.l=25735686
ドクターヘリ 「他県への出動」協議 秋田、岩手が要件追加提案
毎日新聞社 2013年11月29日(金) 配信

ドクターヘリ:「他県への出動」協議 秋田、岩手が要件追加提案 /秋田

 秋田、岩手、青森の北東北3県で広域連携しているドクターヘリ(DH)の実務担当者会議が28日、秋田市内で開かれ、他県への出動要件について協議した。現行ルールでは「自県ヘリが出動できない場合」に限っているが、秋田、岩手両県は「自県のヘリが出動するより効果的と搭乗医師が判断した場合」も追加するよう提案した。青森県は「現行ルールで問題ない」としたが、今後、さらに検討を進めることになった。

 他県へ出動した事例5件を基に課題と対応策を各県がまとめた。会議では「緊急を要する現場判断で、自県防災ヘリより他県ヘリへの要請を優先した事例があった。現場の負担を軽減するために運航マニュアルの整理、見直しが必要」(岩手県)などの意見が出た。

 運航マニュアルを巡っては、秋田県鹿角市や岩手県久慈市など県境自治体で構成する「北奥羽開発促進協議会」が患者に近い他県の基地病院からの出動を求めるなど、柔軟な運用を3県に要望していた。【仲田力行】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/41541.html
薬価引き下げ分の診療報酬上乗せは妥当- 日医、財政審の提言に反対表明
( 2013年12月04日 22:08 )キャリアブレイン

 日本医師会(日医、横倉義武会長)は4日に記者会見を開き、2014年度診療報酬改定で薬価引き下げ分を診療報酬本体に上乗せすることを疑問視する財政制度等審議会の提言に反対を表明した。会見で横倉会長は「(薬剤は)医療と区分できない、含まれるべきものだ」と強調。消費税8%への引き上げに伴い生じる財源から充当される、医療・介護提供体制の整備費用や控除対象外消費税の補てんとは別に、地域医療を再興し、切れ目ない医療を実現するために必要と改めて主張した。【香西杏子】

 財政審の提言は「平成26年度予算の編成等に関する建議」として先月29日に麻生太郎財務相に提出された。現在の薬価は過大要求だとして下方修正を求める一方で、修正の結果生じる薬価差益については「薬価部分と診療報酬本体部分の損益を通算する議論は生じにくい」「修正分を診療報酬本体に流用することには合理性がない」としている。

 横倉会長は、同提言で診療報酬本体部分の引き下げが求められていることと併せ、日医が12年度に医療機関を対象に調査した結果、民間・国公立とも損益分岐点比率が経営危機を表す90%超だったことを指摘した上で、「財源が確保されなければ医療崩壊は必至」と強調した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/41544.html
日医・中川氏、診療報酬改定に厳しい認識- 官邸主導を懸念
( 2013年12月04日 21:51 )キャリアブレイン

 日本医師会の中川俊男副会長は4日、東京都内で開かれた医療フォーラムで講演し、2014年度に行われる診療報酬改定について、「若干、今の状況はいつもより厳しい気がする」と述べ、06年4月に執行部入りしてから経験した過去3回の改定に比べて厳しい状況だとの認識を示した。中川氏は、首相官邸主導で議論が進められる状況に懸念を表明。一方で、診療報酬の改定率が決まる年末にかけ、本体プラスを引き続き訴える考えを示した。【兼松昭夫】

 また、講演の後に行われたパネルディスカッションでは、診療報酬の改定率について、「われわれは一貫して、ネット(全体)でのプラスマイナスゼロから始めようとしている。もちろん、消費税対応分は別枠だ」と語った。

 医師の人件費などに当たる診療報酬本体は08年度に0.38%、10年度に1.55%、12年度に1.37%いずれも引き上げられており、財務省は14年度改定での引き下げを主張している。

 医療フォーラムには、中川氏のほか日本看護協会の坂本すが会長らが出席。坂本氏は、7対1入院基本料の算定病院に勤務する看護師が、医療の機能分化に伴ってどこに移動するのかや、これらの病院に支払われてきた財源が今後、どう分配されるのかに注目していることを明らかにした。

 また、団塊世代が後期高齢者になる25年には訪問看護サービスへのニーズが51万人分に膨らむとの見通しを示し、訪問看護ステーションの大規模化の必要性も強調。これだけのニーズに対応するには新たに5万人規模の訪問看護職員が必要になるが、現在は看護職員が5人未満の小規模な事業所が半分以上を占めており、坂本氏は「少ない人数の訪問看護ステーションで24時間対応は不可能に近い」と述べた。

 日看協など3団体は14年度改定で、24時間対応型の「機能強化型訪問看護ステーション」(仮称)の創設を要望している。



http://mainichi.jp/area/miyagi/news/m20131204ddlk04040165000c.html
塩釜市立病院:医療紛争和解金1000万円支払いへ /宮城
毎日新聞 2013年12月04日 地方版 宮城

 塩釜市は3日、ADR(裁判外紛争解決手続き)に持ち込まれている市立病院の医療紛争で和解金1000万円の支払いを盛り込んだ議案を発表した。9日開会の12月定例市議会に提出する。

 今年1月22日未明、心臓に持病を持つ多賀城市の男性(当時70歳)が救急搬送され入院。その日深夜、男性が呼吸していないのを巡回中の看護師が発見、心肺蘇生などを施したが院内の連絡ミスにより当直医師の到着が約30分遅れ、男性は死亡した。仙台弁護士会のADRの審理で「死亡との直接的な因果関係は明らかでないが、すぐに手当てすれば相当程度、生存の可能性があった」と判断され、解決金支払いが決まった。

 そのほか、同市は震災復興関連など約42億円の今年度一般会計補正予算案(補正後総額約441億円)や、県内一高いとされる国保税を平均3・22%(5372円)引き下げる条例改正案なども提出する。【渡辺豊】



http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20131204/CK2013120402000170.html?ref=rank
群馬大 人体模型使い英語授業 生徒「解剖学にも役立つ」
2013年12月4日 東京新聞 【群馬】

 授業や実習で忙しい医学部生にもっと英語に興味を持ってもらおうと、群馬大医学部は二年の英語の授業に人体模型を使い、筋肉や内臓などの部位を教えるユニークな方法を取り入れた。学生から「解剖学の授業にも役立つ」と好評で、解剖学担当の村上徹准教授(53)は来年三月、日本解剖学会で取り組みを発表する。 (伊藤弘喜)

 十一月末、医学部二年の英語授業。「Where is the rectus abdominis?(腹直筋はどこですか?)」。米国出身の非常勤講師ディアナ・クローズさん(44)が英語で尋ねると、三~四人のグループに分かれた学生は、目の前にある高さ七十センチの人体模型に筋肉の形に整えた粘土を貼り付けた。

 「rectus abdominisか…。It’s here(ここです)」。模型を見つめながら英語をつぶやく学生の瞳は真剣で、教室は活気づいていた。

 模型は、米国の高校などで使われている教材「アナトミー・イン・クレイ(粘土で学ぶ解剖)」。昨年、英語の非常勤講師に就任したクローズさんが目にとめ、群馬大が米国から十七体(約百万円相当)を輸入した。

 二〇一〇年までは従来の英語の授業だった。学生から「医学の役に立つようなものを」と要望を受けて、一一年から留学生を起用した医学の英語論文の講読に変えた。ところが内容が難しすぎて不評だった。

 医学部では二年後期から必修の解剖学が始まり、学生は講義と実習で膨大な課題をこなさなければならない。負担を抑えて効率よく学べるようにと「解剖学に役立つ英語授業」に方向転換した。

 二年の牛久保陸生(りくお)さん(19)は「模型で筋肉や内臓を組み立てながら人体について学べる。解剖学とは逆で面白い」と指摘する。

 クローズさんは普段は子ども向けの英会話教室を営み、医学は専門外。解剖学の洋書を十冊ほど取り寄せ、毎回、十分な準備をして授業に臨む。「私にとっても新しい挑戦」とほほ笑む。

 村上准教授は「最新の医学論文は例外なく英語なので、学生のうちから英語に親しんでほしい。医学が進むにつれ教科書はどんどん厚くなり、学生の負担が増えている。その中でもやる気を持って英語を学んでもらえれば」と話している。



http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13861668775920
新中核病院 筑西、桜川市が代表者会議 経営形態など合意
2013年12月5日(木) 茨城新聞

公設、民間的手法で県西地域の新中核病院建設を目指す筑西、桜川両市による代表者会議の初会合が4日までに、筑西市内で開かれた。既存病院統合の枠組みや経営形態などを決め、筑西市民(筑西市玉戸)、県西総合(桜川市鍬田)の両公立病院の再編・統合により、入院治療などの2次医療を担う300床規模の病院とすることで合意した。

初会合で合意したのは(1)再編統合の枠組み(2)新中核病院の特徴(3)経営形態-の3項目。経営形態については、公設で民間的手法を導入するとし、独立行政法人や指定管理者で運営・管理する。

代表者会議は両市の市長、市議会、真壁医師会、市民代表、公立2病院代表の計12人で構成。県がアドバイザーとして出席し、3日夜開かれた。

2病院の再編統合後の形態と新中核病院の建設場所の2項目については、8日夜開く2回目の会議で協議する予定。

初会合後、筑西市の須藤茂市長と桜川市の大塚秀喜市長はそろって会見し、「過去4年間を考えれば、3つの項目で合意したのは前進と考えている」「1日も早く結論を出したい」と話した。残る2項目について須藤市長は「密接に関連した問題。両市議会で8日までに議論して結論を出したい」との考えを示した。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/186631/
中央社会保険医療協議会
「高すぎる調剤報酬」、日医委員から批判相次ぐ
大手調剤薬局チェーンの利益率も問題視

2013年12月4日(水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・学習院大学法学部教授)で12月4日、調剤報酬について議論、厚生労働省は、保険薬局における後発医薬品の使用促進、長期投薬に対する分割調剤、残薬管理などを評価する方針を打ち出したが、日本医師会代表の委員からは、病医院でも同等の加算がないことに加え、調剤報酬の基本料や各種加算などの算定要件が、医科に比べて緩いことを問題視する声が相次いだ(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 調剤報酬について問題提起したのが、日本医師会社会保険診療報酬検討委員会委員長の安達秀樹氏。医薬分業が進展しているとはいえ、約3分の1の医療機関は院内調剤を実施していることを踏まえ、「保険薬局に、後発医薬品調剤体制加算があるのに、病医院の加算がないのは不合理」と問題視。

 入院では、後発医薬品使用体制加算が2012年度改定で新設されたが、外来では、一般名処方をした場合の処方せん料の加算(2点)があるのみ。「医薬分業などを進めるために、インセンティブ的に評価を行うことはあるが、今の医科や歯科と、調剤では、各種基本料や加算の算定しやすさに差があると認識している」。安達氏はこう指摘し、医科、歯科、調剤について、各種基本料と加算について算定要件を比較できるよう一覧表にして検討するよう提案し、「今回の提案は一部の直しばかり」と厚労省の対応を手厳しく批判した。

 日医総研は、保険薬局の後発医薬品調剤体制加算は年600 億円近くに上ると推計されるものの、財務省試算では、2007 年に後発医薬品のある先発医薬品が全て後発医薬品に振り替えた場合の効果は約1.3 兆円になると報告している。日本医師会副会長の中川俊男氏は、同報告を引用、調剤医療費の伸びや大手調剤薬局チェーンの利益率の高さなども踏まえ、安達氏と同様に、調剤報酬の在り方を問題視、「医療費は偏在している。もっと踏み込んで言えば、利益は大手調剤薬局チェーンに偏在している。こんなことでいいのか」と問いかけ、調剤報酬の根本的な議論の必要性を支払側に問い質した。

 これを受け、健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏は、「医薬分業が進んできて、患者側からすれば、(医療機関と保険薬局双方で)処方せん料と調剤基本料などがかかり、負担が増えているのが実態。それに見合う効果があれば納得できるが、どんな効果があるのか。後発医薬品の使用などは、加算を付けなくても当然努力すべき」と述べ、調剤報酬の激変には配慮する必要があるとしたものの、「調剤報酬の在り方について、議論すること自体はむしろ賛成」と答えた。

 日本薬剤師会副会長の三浦洋嗣氏は、病院や診療所よりも、保険薬局の在庫品目数は多く、それは医師にとってのメリットであるものの、管理は大変であること、また後発医薬品について患者に説明する際の手間など、保険薬局にかかる負担は少なくない上に、「薬価の安い薬を進めることは、保険薬局としては売上が下がることになる」など、保険薬局の立場をさまざまな観点から説明。

 保険薬局については、中川氏の指摘のように、大手調剤薬局チェーンの利益率の高さも問題視されており、同一法人で複数の保険薬局を経営するケースに対し、何らかのメスが入る見通し。4日の総会は、時間切れで、各論については十分な議論を尽くせなかったが、次期改定は保険薬局にとって厳しい内容になる様相を見せている。

調剤報酬については、診療側の委員の間で、大きく意見が分かれた。

 「残薬管理、医師の評価を」

 厚労省が調剤報酬で提案したのは、(1)後発医薬品の使用促進策(後発医薬品の調剤率が高い方に加重を置いた後発医薬品調剤体制加算に変更、一般名処方の場合には原則として後発医薬品を使用するよう療養担当規則に記載するなど)、(2)大型門前薬局と地域密着型薬局の区別による適正化(同一法人の保険薬局の店舗数、処方せん枚数や特定の医療機関からの処方せんの集中率などの観点から、大型門前薬局を別建てで評価するなど)、(3)薬剤服用歴管理指導のタイミングの見直し(服薬状況、残薬状況、後発医薬品使用の意向などを、処方せん受付時に確認するなど)、(4)残薬管理と長期投薬への対応(薬局における残薬管理の実施、長期投薬に対する分割調剤の試行的導入など)、(5)その他(無菌製剤処理の対象薬剤に麻薬を追加するなど)――という論点だ。

 日医代表委員から異論が出たのが、(4)の残薬管理や長期投薬への対応だ。三浦氏は、(3)と(4)で取り上げられた残薬の管理について、「医療安全や医療経済の観点からも重要」と厚労省の方針を評価。ただし、残薬管理は、薬剤を実施に渡す際に、実物を目にした患者が残薬に気付く場合もあるので、「処方せん受付時」ではなく、「薬剤を交付までに」とするなど、タイミングについては検討が必要だとした。三浦氏は、鹿児島県薬剤師会が今年10月に1週間分の調剤状況を調査した結果を紹介、166軒の保険薬局の平均で、1軒当たりの残薬は、1万1550円だったという。

 これに対し、日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏は、残薬管理について、「主語が違うのではないか」と問題視。「調剤量を調整するためには、処方医の確認が必要。薬剤師から医師に連絡して、処方内容を変更するのが、本来の残薬管理。あくまで医療機関の主治医を中心に考えるべき」と述べ、保険薬局だけでなく、医療機関の評価も検討すべきだと主張。

 長期投薬、「分割調剤」の試行を提案

 厚労省が(4)で、残薬管理や長期投薬を併せて提案したのは、特定機能病院と500床以上の地域医療支援病院について、外来の機能分化の観点から、状態が安定した患者に関しては、長期投薬の制限を検討しているため(『500床以上の病院、長期処方の制限検討』を参照)。特定機能病院等で、長期処方された場合、「処方医に連絡しつつ、処方された薬剤を原則分割調剤し、2回目移行は、患者の主治医と連携し、必要量を調剤するといった対応の試行的導入が考えられないか」としている。「何か新しい加算を設けることではない。保険薬局が、主治医と連携して残薬の管理を徹底する試行を行う」(厚労省保険局医療課薬剤管理官の近澤和彦氏)。三浦氏は、この提案についても、「患者安全の観点からも、積極的に進めていくべき」と評価。

 しかし、安達氏は、投薬に関する点数を下げることにより、特定機能病院等の長期投薬を制限することは、患者負担の軽減につながるとし、(患者が大病院を受診しやすくなるという)逆の誘導がかかり得るとし、問題視、「療養担当規則を変えない限り、長期処方の問題は解決しない」と持論を展開。その上で、厚労省が提案する長期投薬の分割調剤については「イメージがわかない。長期投薬した場合、『飲み残しがあるから』と主治医に連絡し、主治医の指示を受けて、また患者に伝え、処方量を変更する。こうしたことが、法的に本当に薬剤師に可能なのか、その責任は取れるのか」と指摘、こうしたやり取りをするのは現実的でもないとし、再検討を促した。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2013/12/4/186633/
【兵庫】「金田病院」経営の夢前会、民事再生法申請、負債5億円
東京商工リサーチ 2013年12月4日(水) 配信

 夢前会(姫路市夢前町前之庄2934-1、設立1996年2月1日、金田好弘理事長)は11月25日、神戸地裁姫路支部に民事再生法の適用を申請、翌11月26日保全命令を受けた。申請代理人は菊井豊弁護士(弁護士法人菊井法律事務所、姫路市北条宮の町392、電話079-286-8880)他3人。監督委員には谷林一憲弁護士(谷林・小川法律事務所、姫路市北条口2-64、電話079-288-2769)が選任されている。

 負債総額は、債権者58人に対し5億486万円。

 金田病院(52床)の経営母体。1951年、現在地において個人病院を営んでいたものを、1996年2月に法人化。金田病院のほか、2002年5月からは介護保険の事業所「歩歩」を3カ所運営していた。地域に密着した運営で、設立以来順調な経営状態を維持していたが、2010年当時の院長が逝去。

 その後、事実上院長不在の状況となり、常勤医師の確保が困難となったことから、紹介業者に高い紹介料を払って常勤医師を確保していた状況が続いていた。しかし、常勤医師の勤務は長続きせず、必要な看護師も退職し後任の確保が困難となっていた。診療報酬の削減といった外部要因も重なり急激に経営状態が悪化。

 そうした中、オーナー一族間での内紛が表面化。メインバンクに返済条件の変更を申請するなどで資金繰りを維持していたが、遂に行き詰まり当措置に至った。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2013/12/4/186527/
手術、いまだ1割強は材料等だけで赤字、外保連
池田宏之(m3.com編集部) 2013年12月4日(水) 配信

 外科系学会社会保険委員会連合(山口俊晴会長)が12月3日に記者会見を開き、いまだに手術料の1割強は、人件費を除く医療材料などの費用だけで赤字になることなどを紹介した上で、2014年度の診療報酬改定で、前々回、前回に続いて、サブスペシャリティの専門医が中心に行う、難易度「D群」の手術料を中心に大幅な引き上げを求める考えを示した。

 外保連は11月下旬に、3248の手術に対する評価を含む「外保連試案2014」を発表している。その中で、保険償還できない医療材料費などが手術料を上回るのは、一定数のデータが得られた2446の手術のうち、13.6%に当たる335項目あることを紹介。償還できない費用が「50%以上100%未満」を占める手術料も469項目ある状況で、外保連手術委員会委員長の岩中督氏は「手術をするだけで赤字になるものがある。改めて(引き上げを)行政に頼まないといけない」と述べた。手術料は、2010年度改定では12%、2012年度では14%、それぞれアップしたが、いまだ十分ではないことが分かる。外保連試案は、2010年度改定から参考にされるようになっており、2014年度改定においても活用も求めた。

 山口氏も、外科医の1週間の平均労働時間が2011年には77時間だったのが、2012年に78.5時間と増加している実態を指摘し、「当直明け手術の実態も変わっていない。もう一度診療報酬の手当てをしてほしい」と求めた(『外科医の時間外150時間超、いまだ過労死水準』を参照)。
手術料の上げ幅について問われると、岩中氏は「本当は2割、3 割上げてほしい」と話し、今回も大幅な引き上げの必要性があるとの認識を示した。

引き上げ要求の対象はD群

 手術料の引き上げに当たり重視する項目については、外保連としては難易度「D群」に含まれる手術を中心とする考え。D群は「サブスペシャリティを持つ外科医が修練して実施できる項目」であり、2014年試案では、手術試案の3248項目のうち、D群は1988項目。岩中氏は「本当に大変な思いをして、がんばっている外科医を評価してもらいたい」とした。


  1. 2013/12/05(木) 05:39:18|
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12月3日 医療一般

http://www.m3.com/iryoIshin/article/186407/?portalId=mailmag&mmp=MD131203&dcf_doctor=true&mc.l=25802436
医師不足への処方せん
最短で2015年度開学を目指す、東北薬科大
「医師らの引き抜き回避に配慮」

2013年12月2日(月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 東北薬科大学は、文部科学省が医学部新設に向けた基本方針を11月29日に発表したのを受け、「最短で2015年度開学のスケジュールに向けて、認可申請の手続き、入試、校舎の新設などの諸準備を進める」という、同大理事長・学長の高柳元明氏のコメントを発表した。同大は10月11日に、医学部新設を検討していることを、正式に公表していた(『「東北医科薬科大学」、2015年4月の実現目指す』を参照)。

 同大の医学部新設構想は、災害医療、地域医療および医師の地域定着などに貢献する医師の養成。これらの具体化に向け準備を進めているとした上で、「文科省の基本方針には、必要な条件整備としての留意点が示されたので、これを踏まえ、さらに詳細に検討していく」としている(『医学部新設認可へ、文科相が方針、東北に1校』を参照)。

 文科省の基本方針とは、(1)震災後の東北地方の地域医療ニーズに対応した教育を行う、(2)医師などの引き抜きで地域医療に支障を来さない方策を講じる、(3)卒業生が東北地方に残り、医師不足の解消に寄与する方策を講じる、(4)将来の医師需給などに対応して定員を調整する仕組みを講じる――の4条件。高柳氏のコメントでは、特に(2)に言及、「そうした事態を回避することに、十分に配慮して進めて行く」と結んでいる。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/186409/
医師不足への処方せん
医学部新設方針の取消、「ない」と文科省
政治決定の側面強い基本方針

2013年12月3日(火) 池田宏之(m3.com編集部)

 文部科学大臣の下村博文氏が11月29日に示した、東北地方に復興を目的として1校のみ医学部新設を認可する基本方針は、「政治決定」の側面が強いことが伺える(『医学部新設認可へ、文科相が方針、東北に1校』を参照)。文科省高等教育局医学教育課は、地域医療に影響を来たさないことが、新設に向けた4条件の一つに挙げられていることから、「拙速には進めない」と説明したが、下村文科相は、「復興目的なのでなるべく早く進めたい」と発言していて、「新設ありき」の姿勢を伺わせる。さらに、東日本大震災後の医師需給見通しがなく、文科省の担当者が、「政治」の意向を受けて、発表を急いだ拙速さを感じさせる。

  新設に向けた4条件を満たさなければ、医学部新設に至らない可能性がないわけではないが、12月中にも、文科省、厚労省、復興庁の3大臣が合意をする予定で、大臣合意後に新設方針が取り消される可能性について、同省医学教育課は「既に厚労省や復興庁と話をしていて、ないと思っている」としている。

「規制改革」であり「復興政策」

 今回の決定の流れは、被災地自治体等からの要望を受けて、安倍晋三首相が、文科省に検討を指示した結果で、最短で2015年4月の開学を目指している。医学部新設は、「規制改革」と「復興政策」の2つの側面を持つ。新設に反対する動きに配慮して、(1)教員等の確保に際し、地域医療への影響を来さないような方策を講じる、(2)卒業生が東北地方に残り、地域の医師不足の解消に寄与する方策を講じる、(3)震災後の東北地方の地域医療ニーズに対応した教育を行う、(4)将来の医師需給等に対応して、定員を調整する仕組みを講じる――の4点が条件整備として盛り込まれている。これらの条件を、有識者会議が新設構想を1校のみ採択し、通常の設置認可へのプロセスに入る。

地域医療への影響は「大学に責任」

 「政治決定」の側面が強いとはいえ、従来から、日本医師会や全国医学部長病院長会議などが強く反対してきた経緯があるだけに、整備すべき条件は「高いハードル」(日本医師会、中川俊男副会長)がある(『医学部新設は高いハードル、中川日医副会長』を参照)。日医などが、最も懸念を示してきたのは(1)の点だが、具体的にどう担保されるかは、現時点では不明確なままだ。同省医学教育課は「(応募する)各大学に、どう懸念を払しょくするのか示してほしい」としていて、一義的には大学に責任があるとの認識。既存の病院との連携などのアイデアが出てくると見られるが、「診療科偏在」や「地域偏在」が大きい中、具体的な解決策が出るかは疑問が残る。同省医学教育課は、「復興が目的である以上、全国的な協力がないと難しい」としていて、影響が全国に広がる可能性もある。

 (3)の「震災後の東北地方の地域医療ニーズに対応した教育」にも疑問が残る。日医などは、医師不足への対応として、医学部の定員増や医師の偏在解消で対応するように強く求めきた経緯に対して、同省医学教育課は、今回の医学部新設の目的について、「医師数でない部分が一つのポイントになる」として、「新設大学にしかできない点」を重視する方針を強調する。災害医療に関する教育や放射線医学についての教育等が想定されるが、国家予算を投入する以上、既存の大学ではできない理由を、新設を求める大学や文科省が示す必要性があると言える(2)についても、現状の「地域枠」の拡大以上に、確かな方策になるかは、現時点で不明だ。

震災後の需給見通しがないままの決定

 ただ、今回の新設認可方針は、拙速さが目立つ。(4)については、そもそも文科省が、医学部新設の必要性を十分に検討したとは言い難い。11月29日の時点で、最新の医師需給見通しを問われた文科省の担当者は、「最新は2006年のものではなかったか」と回答したが、その後、手法は異なるが、厚生労働省は2010年に「病院等における必要医師数実態調査」を公表している。震災後の東北地方にける実態も把握できていない状況で、「医学部新設認可方針」を決定したのは、「復興の象徴」を求める「政治的な判断」があったことを伺わせる。医師の需給見通しについては、今後厚労省が検討していく予定という。

半年で決まる新設構想

 需給見通しに加え、新設までの時間の短さも問題だ。新設構想の締め切りは2014年5月、その1カ月後には、有識者会議が1校に絞り込む予定で、今後、半年強で決まる。同省医学教育課は「(2014年6月に、医学部を新設する)1校を絶対に選ぶわけではなく、しっかりとした条件をクリアできる形でなければ再検討の形になる可能性もある」としていて、スケジュールについて弾力的に対応する方針。ただ、下村文科相が「早い方が良い」としている。

 拙速な進め方は、今回の決定の背景にある「政治決定」の意志の強さの裏返しともとれる。「政治決定」の力が強いほど、「高いハードル」を超えることが、容易となり、条件整備が不十分なまま「新設」のゴールに向かっていく可能性がある。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2013/12/3/186410/
地域医療再編に5百億円 14年度予算、基金を新設 消費増税で超高齢化対応
共同通信社 2013年12月3日(火) 配信

 政府は2日、地域の医療・介護サービスの提供体制を超高齢社会に対応できる形に再編するため、2014年度当初予算案に500億円程度を計上し、新たな基金を設ける方針を固めた。財源は消費税率引き上げに伴う増収分を充て、各都道府県に設置する。国と地方の負担割合は調整中だ。

 団塊の世代が全員75歳を迎える25年には、慢性疾患を抱えた高齢者が大幅に増えることから、在宅医療・介護を充実させ、不足しているリハビリ向け病床を増やすなど、住み慣れた地域で高齢者が暮らし続けられるよう支える狙いがある。

 基金方式だと地域ごとの実情に応じてお金を配分でき、全国一律の公定価格である診療報酬に比べ、メリハリのある対策を実行しやすくなる利点がある。今国会で審議中の社会保障改革に関するプログラム法案でも、提供体制の再編に向け「新たな財政支援制度の創設」が明記されている。

 13年度末が設置期限の「地域医療再生基金」の役割を引き継ぎ、医師や看護師の確保、医療従事者の勤務環境改善などの事業は新基金が担う。

 新基金ではさらに、都道府県や市町村に医療と介護の整備計画を出してもらい、計画に基づいて、在宅医療の拠点整備や訪問看護を担う人材の養成を図る。リハビリ病床への転換を目指す医療機関には、施設整備費を補助する。

 政府は、基金創設に必要な法案を14年の通常国会に提出し、医療法や介護保険法の改正案とセットで審議したい考えだ。

 14年度の消費税増収は約5兆円で、政府はこのうち約5千億円を社会保障の充実に使うとしており、新基金はその一環。

※社会保障のプログラム法案

 2014~17年度に実施する医療と介護の制度見直しを中心に、改革の手順を定めた法案。有識者で構成する政府の「社会保障制度改革国民会議」が8月に提出した報告書を基に策定、10月に国会提出された。「自助・自立のための環境整備を推進する」と規定し、医療機関の病床機能再編や、医療と介護の連携を図るなどとした。



http://www.saitama-np.co.jp/news/2013/12/03/02.html
医師不足解消を…県内に医学部設置を要望 県会自民懇話会が国に
2013年12月3日(火) 埼玉新聞

 自民県議でつくる「県議会医学部新設及び総合病院誘致推進自民党懇話会」(野本陽一会長)は2日までに、県の医師不足解消や医療体制を充実させるため、国の関係省庁大臣らに県内に医学部設置を求める要望をした。

 懇話会は、県の人口10万人当たりの医師数が全国最下位で医師不足が深刻化していることを危惧。国公立大学の医学部が設置されていない全国で数少ない県であるため、地域偏在のない医師確保や災害時の医療拠点体制の構築に向けて大きな支障となる、としている。

 県議会には、県立大学(越谷市)への医学部設置を目指す「県立大学医学部設置推進議員連盟」(佐久間実会長)がある。懇話会は医学部設置について、県立大学にはこだわらない考えを示している。

 野本会長は同日、さいたま市内で会見し、国に対して基準病床数の算定見直しを求めた上で、「総合病院誘致は県の執行部と軌を一にしている。医学部設置の前提として総合病院の誘致を先行させたい」と述べた。



http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20131203-OYT1T00592.htm
私失敗しないから…手術模擬体験セミナーが盛況
(2013年12月3日19時00分 読売新聞)

 現役医師の指導で子どもたちが手術などを模擬体験する、医療セミナーが全国で盛況だ。

 病院や大学の施設を使った本格的な指導が売り物で、地方の医師不足の解消にもつながると期待されている。

 医薬品大手「ジョンソン・エンド・ジョンソン」本社(東京)で先月開かれたセミナーには、中学生約30人が参加。スポンジの模擬皮膚を手術用針で縫ったり、超音波メスで鶏肉を切ったりする実技に挑戦した。

 外科は内視鏡や手術の道具が多彩で、医療ドラマや漫画の影響で子どもの関心も高い。しかし、重労働でなり手が少ない。その志望者を増やそうと、長崎大が2005年、同社と協力してセミナーを始めた。

 福島県立医大3年の男子学生(21)は中学3年の時、県内の病院で同社のセミナーに参加した。高校時代に祖父のがん治療にあたる医師を見て思い出し、医学部進学を決めた。「セミナーの経験から、医療と自分の間に距離を感じなかった」と語る。



http://www.kahoku.co.jp/news/2013/12/20131203t73008.htm
東北のニュース
医学部新設、再び反対 医学部長会議が文科省方針受け表明

2013年12月03日火曜日 河北新報

 全国医学部長病院長会議(会長・別所正美埼玉医科大学長)は2日、文部科学省が東北への医学部新設を認可する方針を打ち出したのを受け、あらためて新設に反対する声明を発表した。
 声明では、新設医学部の教員確保に伴う医師引き抜きへの懸念を強調し、「医師数が多いとされる西日本でも病院勤務医は不足している。招請に応じる余裕はない」と切り捨てた。さらに「新設は医師の粗製乱造につながり、国民の健康被害に結び付く」などと指摘。「医師が過剰になった場合、新設医学部を廃校するのは難しい。既存医学部の定員増減で調節するのが最も合理的だ」との考え方を示した。
 会議は全国80の医学部長と病院長で構成。文科省など関係省庁への要望活動も今後検討する。



http://dot.asahi.com/wa/2013112900037.html
週刊朝日記事
海堂尊・津田大介対談でわかった「地域医療が疲弊する理由」

※週刊朝日 2013年12月6日号
(更新 2013/12/ 3 07:00)
 朝日出版 ドット

海堂尊(かいどう・たける)
1961年生まれ。作家・医師。放射線医学総合研究所重粒子医科学センターAi情報研究推進室長。著書に『チーム・バチスタの栄光』『死因不明社会』『極北クレイマー』『ガンコロリン』など(撮影/写真部・岡田晃奈)

津田大介(つだ・だいすけ)
1973年生まれ。ジャーナリスト、メディア・アクティビスト。インターネットユーザー協会代表理事。主な著書に『Twitter社会論』『動員の革命』『ウェブで政治を動かす!』など(撮影/写真部・岡田晃奈)

 地方医療の問題をテーマにした海堂尊さんの小説『極北ラプソディ』(朝日新聞出版刊)が文庫になったのを機に、作家で医師の海堂さんとジャーナリストの津田大介さんが医療の仕組みについて対談を行った。

*  *  *
海堂:僕は日本の医療制度をドラスチックに変える必要はまったくないと思っているんです。なぜなら、日本の医療は世界ナンバーワンだと思っているから。

津田:ナンバーワンだけど、地域医療は疲弊している?

海堂:素晴らしい医療だからこそ、医療従事者が疲弊するんです。サービスがいいから。

津田:ああ、ベタに言えば医師個人の使命感みたいなものを利用していると。

海堂:あれもやれ、これもやれって、コンビニみたいな対応を求められたら疲弊するでしょう。個人商店がコンビニに変わったら潰れるようなもので、最近、地域医療が潰れているのは当然だということです。いいものを守りたいならサポートしなきゃいけない。

津田:国からのサポートがない状態なんですね。

海堂:ないですね。

津田:地域医療が復活していくために一番必要な要素は何だと思われますか。

海堂:まずは元の状態に戻すという概念を捨てること。

津田:一番よかったころの環境には戻らないと。

海堂:それは不可能ですから。大きなビルを壊して小さな掘っ立て小屋をつくるというメンタリティーを受け入れること。人は減っているんだから、集約化はどうしても必要ですよ。たとえば県に外科医が5人しかいないとしたら、地区ごとに1人分配するよりは、1カ所に5人集めて手術をする。そうすれば外科医もちゃんと週休2日にできる。

津田:山奥にいる人はドクターヘリを使えと。

海堂:ええ。そういう形にして再生していくしかない。でも崩壊、崩壊といいますが、外国に行って医療制度を見ると、患者さんは日本より費用がかさんでもっと大変ですよ。

津田:アメリカはすごく診療費がかかりますからね。

海堂:それで市民が泣いているのに、厚生省はTPPで追随しようとしているから、ばかじゃないかと思いますけど。医療保健もTPPに入っていて医師会はずっとワーニングを発しているけど、メディアはあまり取り上げようとしません。もしTPPに参加したら、メリットを受ける人もいるけど、大半の人はものすごいデメリットを受けると思う。



http://www.kahoku.co.jp/news/2013/12/20131203t73009.htm
地域医療の即戦力育成 東北に医学部新設・自治医科大ルポ
2013年12月03日火曜日 河北新報

 文部科学省が東北地方に医学部新設を認める方針を打ち出し、東日本大震災の被災地では地域医療拡充への期待が広がる。新設条件には、復興に貢献する新たな医学部像の構築、東北の医療を支える仕組みづくりが求められる。組み込むべき制度設計のヒントを求め、全国各地に医師を供給する自治医科大(栃木県下野市)を訪ねた。(報道部・佐々木篤)

<学生募集>
 広大な敷地の中心にそびえる医学部教育・研究棟の大教室で11月下旬、来年2月に医師国家試験を控えた6年生107人の最終講義があった。
 「地域医療を担う君たちへ」と題し、地域医療学センター長の梶井英治教授(62)=鳥取県出身=は「われわれのバトンを受け取ってほしい」と訴えた。1978年3月卒の第1期生でもある。
 都道府県が共同で設立した自治医科大は72年の開学以来、募集人員を都道府県に均等に割り振る独自の方法を採用する。
 計123人を募集する2014年入試の割り当ては2人か3人。地元の栃木のみ、地域枠として3人プラスされる。
 入学後の経済的支援の厚さも全国から学生を集める材料になっている。
 入学金や授業料など6年間の修学資金計2300万円は卒業後、出身都道府県で9年間勤務すると返還が全額免除される。無利子の奨学資金制度もあり、学生1人当たりの平均貸与額は月7万8000円になる。

<卒業生>
 12年度までの卒業生は3692人に上る。過去に修学資金を返還した卒業生は3%。残る97%は卒業後、地元で義務年限の9年間を勤め上げた。
 勤務先は病院や診療所、行政、大学などが9割近くを占め、開業は1割強にとどまる。全体の7割が出身都道府県に定着しているという。
 地元定着率が高い要因はカリキュラムの工夫にある。通常5年次から始まる臨床実習を、4~6年次の3年掛かりで行い、地域医療の即戦力となる総合医を育てる。
 梶井教授は「地域医療への貢献という目的を全学生が共有するよう、選抜方法からカリキュラム、学生生活に至るまで幾重にも仕掛けを組み込んでいる」と胸を張る。卒業生は使命感が強く、「地元の自治体職員らからの評判も良い」(梶井教授)という。
 学生は6年間、キャンパス内の学生寮で暮らす。マンションのような個室の表札には、出身都道府県が記されていた。
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<教員採用>
 看護学部を含む教員数は358人。キャンパス内の付属病院と付属さいたま医療センター(さいたま市大宮区)には教員と医師が800人いる。
 教員・医師の出身大学は卒業生が182人で最多だが、全体に占める割合は16パーセントにすぎない。地域医療の担い手育成という理念ゆえにOBが残りにくいジレンマがある。
 同じ栃木県の独協医科大(73年開学)とともに全国80医学部の中では歴史が浅い。草創期を知る職員は「開学1年目は一般教養の教員で間に合う。その後年々増やした」と話した。



http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1312020019/
横浜市大、医学部で推薦入学 県内県立高も対象に導入検討/神奈川
2013年12月3日 神奈川新聞 カナロコ

 横浜市立大学が医学部医学科で推薦入学の導入を検討していることが2日、分かった。この中には県内の県立高校を対象にした推薦枠も含まれており、実現すれば県立高の魅力向上や医師確保による地域医療の充実といったメリットが見込まれる。県と市大が年度内にも取り交わす包括的な連携協定の中で、具体的に詰める予定。

 市大では現在、国際総合科学部などで指定校、公募の推薦枠を設定している。医学部は看護学科で推薦枠を設けているものの、医学科は一般入試に限定しており、同大医学部は「優秀な学生を集める方法の一つとして推薦入学の導入を目指している」としている。

 県科学技術・大学連携課によると、市大と県は今夏、市大からの申し出を受け、新たな連携協定に向けて事務的な打ち合わせをスタート。新たな検討項目には、高大連携による高校生への講義、大学とのコラボレーションによる地域づくりのほか、県立高校生を対象にした医学部推薦枠-などが入っている。

 市大から県内の医療機関には、これまで約1300人の医師を輩出してきた。医学科の定員90人のうち、卒業後の一定期間に神奈川での診療活動を前提とした枠を設けており、県内の医師確保に貢献している。

 同市大は「(大学が特定の高校に推薦枠を与える)指定校推薦や教育委員会による推薦などさまざまな方法がある。包括協定を結ぶ中で県の意向も聞きながら考えたい」としている。

 同日の県議会本会議で、自民党の桐生秀昭氏(横浜市港南区)の代表質問に答えた黒岩祐治知事は「地元の生徒が地元の大学に学び、地域の医療機関に従事することは大変望ましい。ぜひ、積極的に対応したい」と前向きな姿勢を示した。



http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131203-OYT1T01135.htm
救急搬送先の誤診で妻死亡、夫が9千万賠償提訴
(2013年12月3日21時42分 読売新聞)

 救急搬送された東京都内の診療所(11床)で女性(当時28歳)が死亡したのは、適切な治療を怠ったためだなどとして、女性の夫(31)らが3日、治療に当たった男性院長や、診療所を救急医療機関に指定した東京都などを相手取り、計約9000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴状によると、女性は8月、激しい腹痛を訴え、世田谷区内の診療所に救急搬送されたが、翌朝に死亡した。行政解剖の結果、死因は「子宮外妊娠破裂による腹腔(ふくくう)内出血」とされた。

 遺族側は、院長が子宮外妊娠破裂を疑わず、「急性胃炎・過呼吸症候群」と誤った診断をし、適切な処置を怠ったと主張。診療所の当直看護師は1人のみで、午前6時~9時は誰もいない状況が常態化していたのに、診療所を救急医療機関に指定した都にも重大な過失があると訴えている。



http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39289
明日の医療
アベノミクスから取り残された医療診療報酬は実質マイナス改定、医療の質低下は必至

多田 智裕
2013.12.03(火) JB Press / Japan Business Press

11月15日に開かれた経済財政諮問会議において、安倍晋三総理は「新たな国民負担につながる措置は厳に慎まなければならない」として、2014年4月に改定される診療報酬の引き上げは困難としました。

 会議に参加した民間議員は、財政再建に向けて診療報酬の抑制と薬価のマイナス改定を提言しています。

医療機関の3分の1は赤字という現状

 これに対し、日本医師会の横倉義武会長は「(首相は)いつもと言っていることが違う」と記者会見で困惑の意を表明しています。

 2014年4月から消費税が3%引き上げられるのに伴い、消費税が非課税の医療費は消費税負担増加分として少なくとも1.36%は引き上げられることが既定路線でした。

 麻生太郎財務大臣は、診療報酬の引き上げは歳出増になるとして、値上げできないと述べています。確かに診療報酬を引き上げると国の医療機関への支払いも増加します。

 しかし医療機関が支払う消費税が3%増加するのに診療報酬を据え置きにするのは、医療機関から消費税増税分の収入を財務省が分捕るという話に他なりません(利用者が窓口で支払う医療費に消費税は発生しませんが、医療機関が薬や医療機器などを仕入れたりする代金、消耗品購入や外注費用には、全て消費税が課税されています)。

 安倍総理は引き上げ見送りの理由として「社会保障の歳出合理化、効率化に最大限取り組んでいく必要がある」と述べています。要するに、「単価を強制的に引き下げることで医療の合理化・効率化を促す」という意図なのでしょう。

 しかし、現状で3分の1は赤字という医療機関にこれ以上負荷をかけるのは、もはや無理な注文です。「社会保障の歳出合理化、効率化」のために単純に報酬を引き下げるだけなら、政治本来の役割を果たしているとはとても言えないでしょう。
単価の強制引き下げは医療の質低下をもたらす

 診療報酬の消費税増税分の値上げすら認めず、実質マイナス改定する安倍総理の方針に、「医療の合理化、効率化を促す施策だ」と拍手を送る方もいるかもしれません。

 しかし、そもそも「合理化」とは“最大限の利潤を追求するための諸方策”であり、「効率化」とは“資源や財の配分について無駄をなくすこと”です。

 医療費を強制的に値下げして、「合理化(利潤の最大化)」を推し進めるということは、可能な限り医療体制を手薄くして、可能な限り安物の機材を用いるということです。

 そして「効率化(無駄のない財の配分)」とは、手間のかかる病気や患者よりも、簡単に施行可能な医療行為に人員と資源をつぎ込むということに他なりません。

 いくら理由を付けようとも、診療報酬を減額することは「医療の質の低下を容認する」と言っているのと同じことなのです。

医療の構造改革とサービスの線引きが進んでいない

 2年前、私がフジテレビの「新報道2001」に出演して医療費増額を訴えた際、元厚生労働副大臣の鴨下一郎氏に「ただ単純に医療費を増額すれば良いものではない。医療の構造的改革、サービスの線引きについての検討も必要」と指摘されました。その意見には賛同します。

 このコラムで私が診療報酬増額を訴えると毎回コメントされるように、確かに単純に診療報酬を増額するだけでは本質的な改革にはならないでしょう。

 しかし問題なのは、“医療の構造改革“と”医療サービスの線引き“に関する施策が2年経過した現在も明確な形で実現していないことにあります。

 「外来受診の定額負担」「75歳以上の高齢者の慢性疾患を定額で治療する制度」「不要な延命治療をなくす終末期相談制度」などいろいろありますが、いずれも必要性が指摘され、検討されてはいるものの、実現のメドすらたっていないのが現状です。

 医療費を単純に増額すれば済む話ではありませんが、医療費を減らせば良い方向に進むものでもありません。構造改革やサービスの線引きが目に見える形で行われていないことこそが一番の問題なのです。

合理化、効率化を促す構造改革こそが本来の政治の仕事

 医療費増額に関してドライに割り切ってしまえば、こういう問答ができるかもしれません。

 「国民健康保険制度が(医療従事者に過酷な労働条件を課す)ブラック企業だと言うなら、文句を言わずにやめちゃえばいい」

 「いや、これまで診てきている患者さんに対する責任もあるし、すぐにはやめられない」

 「やめたらやめたで他の誰かがやるでしょう」

 これも正論に違いありません。とはいえ、医療に対して情熱と誇りを持ち、クオリティの高い仕事をしている人たちをそんな気持ちにさせてしまうのは、明らかに制度設計が正しくないからだと言わざるをえません。

 医療の構造を変える改革は、様々な部署との話し合いと調整が必要です。一筋縄ではいかないことは分かりますが、それこそが政治の仕事なのだと思います。

 ただ単に医療の価格を下げて合理化効率化を進めるという首相の発言は、政治家としての仕事を果たしていないと同時に、医療の質の低下を招くだけです。



http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13860803240316
坂東市、産科・産婦人科医確保へ 来年度貸付制度開設
奨学金や開業資金支援 10年業務で返還を免除

2013年12月4日(水) 茨城新聞

 坂東市は、市内での産科・産婦人科医師の養成、開業を支援するため、医学生と医師に対する奨学金と開業資金の貸付制度を2014年度限定で開設する。奨学金は私学を含め入学金・授業料の全額、開業資金は5千万円を上限に貸し付け、市内で産婦人科の医療施設を開業し、最低10年間業務を継続すれば返還免除する。市が提出した関連2条例案が3日の市議会定例会で可決、成立した。

 坂東市では産科・産婦人科の開業医の不在が約25年間続いており、子育て支援策の一環として奨学金・開業資金貸付制度の設置を決めた。

 奨学金、開業資金とも、産科・産婦人科の医療施設を市内で開業し、10年間にわたり医療業務を継続すれば全額の返還を免除する。奨学金の返還免除は、医師免許取得後10年以内の開業が条件。奨学金、開業資金両方の貸し付けを受けることも可能だ。

 医学生を対象にした奨学金制度は県や神栖市が設けているが、産科・産婦人科に限定した奨学金と開業資金支援を組み合わせた制度は県内市町村で初めて。全国でも例がないという。

 募集は来年度のみで奨学金、開業資金を含め2人まで。年齢を問わず全国から募集する。奨学金の貸し付けは、大学の医学部を受験しようとする受験者や在学中の医学生が対象。開業資金貸し付けは、医師免許の取得者や医療法人が対象になる。

 関連条例は来年4月1日から施行。市は来年4月中旬以降、審査委員会を開き、奨学金と開業資金の対象者を2人まで決定する。

 市によると、医師になるための修学資金は国立大医学部に6年間在学した場合で約350万円、私立大学の医学部の場合では最大約5千万円まで必要。市内で産科または産婦人科医が開業する場合、最低でも約1億円の資金が必要になるとみられる。

 産科・産婦人科のみならず、小児科についても条例活用を今後検討するという。吉原市長は会見で、「市内に産科・産婦人科の開業医がいなければ、子育て支援にはつながらない。子育てしやすい街をつくりたい」と話した。

 問い合わせは同市健康づくり推進課TEL0297(35)3121。



http://sankei.jp.msn.com/region/news/131204/ibr13120402050001-n1.htm
「一刻も早く要望書を」 新中核病院会議 基本5項目協議 茨城
2013.12.4 02:05 産經新聞

 県西地区の新中核病院建設に向けた筑西、桜川両市の代表者らによる会議の初会合が3日、筑西市二木成の県筑西合同庁舎で開かれ、新中核病院の経営形態や建設地など基本5項目に関する協議がスタートした。

 協議を前に、筑西市の須藤茂市長は「これが最後の調整機関。両市の間で合意形成を図り、一刻も早く知事に要望書を提出したい」と述べ、基本5項目についての早期合意をメンバーに要請。

 桜川市の大塚秀喜市長も「両市にとって中核病院は必要であり、前向きないい方向に結論づけてほしい」と呼び掛けた。

 建設の財源に予定している地域医療再生臨時特例交付金の交付条件となる実施計画策定の期限が今年度末に迫っており、計画策定の骨格となる5項目について代表者会議では年内の合意形成を目指す。



http://www.med.or.jp/nichinews/n251205d.html
日医定例記者会見 11月6日
実調の結果を踏まえ,診療所・中小病院の経営改善に努める

日医ニュース 第1254号(平成25年12月5日)

 鈴木邦彦常任理事は,十一月六日の中医協総会で報告された「第十九回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告─平成二十五年度実施─」の結果について,「詳細な分析結果は後日に中医協において明らかにする」とした上で,現時点での日医の見解を説明した.
 同常任理事は,一般病院で医療法人の医業収益の伸びは見られず,損益率は横ばいとされていることに関して,(一)医業収益の伸び率を見ると,医療法人は〇・八%となっており,国立,公立が三・一%,二・三%と高いのに比べて低い数字になっていること,(二)税引き後の利益率で見ると,国立,社会保険関係法人よりも医療法人の方が低いこと─などを挙げ,医療法人の経営は決して改善していないと強調した.
 また,一人当たりの給与費に関して,医療法人においては医師に加えて,看護師の伸びも高くなっており,民間の医療法人でも処遇改善が進んでいるように見えるが,このことは一方で,一定の金額を提示しなければ採用が難しくなっていることも示していると指摘.
 更に,一般診療所では院長の給与の伸び率がマイナスになっていることに言及し,院長の給与を削ることで従業員の確保をしていることが分かり,依然として苦しい状況がうかがえるとした.
 その上で,同常任理事は,「これからの超高齢社会を乗り切るためにも地域に密着した医療は必要であり,今後の中医協での議論においては,診療所,中小病院の経営の改善を訴えていきたい」と述べた.



  1. 2013/12/04(水) 06:11:10|
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12月2日 医療一般

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/41511.html
東北の医学部新設、文科省が基本方針公表- 地域の医師引き抜きに配慮も
( 2013年12月02日 13:30 )キャリアブレイン

 東北地方への医学部新設を検討してきた文部科学省は、設置許可に関する基本方針を公表した。通常の設置認可手続き前に、学校法人や地方公共団体などから新設構想を受け付け、有識者会議で検討し、実現の可能性のある構想を採択する方針だ。新設時に教員や医師、看護師を確保する際、「地域の医療現場から引き抜かれる」と懸念が出ていたことにも配慮。基本方針に「地域医療に支障を来さないよう方策を講じること」と明記した。【新井哉】

 医学部新設をめぐっては、1979年の琉球大への設置以降、事実上凍結されていたが、安倍晋三首相から正式に検討するよう指示を受けた文科省は10月以降、新設を前提に具体的な検討作業に着手。東日本大震災からの復興や、東北地方の医師不足、福島第1原子力発電所事故からの再生といった要請を踏まえ、1校限りであれば医学部の新設が可能と判断。最短で2015年4月からの開学を目指し、手続きを進める上での基本的な方針をまとめた。

 新設に必要な条件として、▽震災後の東北地方の医療ニーズに対応した教育▽卒業生が東北地方に残って地域の医師不足の解消に寄与▽教員や医師、看護師を確保する際、引き抜きで地域医療に支障を来さない方策―などが必要と明記。附属病院の病床や診療科、医師数などについても、現行の設置基準に加え、「最低600床以上」といった過去の基準や、「医師数は同規模病院の約2倍」といった既存の附属病院の水準も参考例として示した。

 15年4月に開学する場合のスケジュール案も提示。来年5月にも新設構想の受け付けを締め切り、翌月までに有識者会議で構想を採択。審議会での審査を経た上で、早ければ来年10月にも文科相が認可する見通しだ。

 また、基本方針では、東北地方以外の医学部新設についても言及。「これまでの定員増の効果の検証や、今後の医師需要と社会保障制度改革の状況などを踏まえ、今後検討する」としている。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/41513.html
医学部新設に反対、「復興とつながらぬ」- 医学部長病院長会議が緊急会見
( 2013年12月02日 17:01 ) キャリアブレイン

 全国医学部長病院長会議は2日、緊急記者会見を開き、文部科学省が公表した東北地方の医学部設置認可に関する基本方針を受け、改めて新設に反対する姿勢を示した。会見では、全国80の医学部・医科大学の声が無視されたことを遺憾とした上で、文科省が目的に掲げた東日本大震災からの復興は、医学部新設と論理的に結びつかないとの指摘が相次いだ。今後、下村博文文科相などへ意見を提出することも検討する。【丸山紀一朗】


 別所正美会長(埼玉医科大学長)は、基本方針が東日本大震災からの復興などを目的としていることについて、「その目的と医学部新設とどういう整合性があるのか。全くつながりがない」と指摘。また、日本私立医科大学協会の寺野彰会長(独協学園理事長)は、「政府は具体的な復興策として『やった』と言えるものがこれまで少なく、医学部新設は特殊で目立つのでシンボルとして作りたいと言うが、意味がない」と強調した。

 また同会議は、医学部新設で、地域の医療崩壊などの問題が生じた場合の責任を、事前に明確にすべきと主張。文科省が目的の一つに掲げる医師不足対策については、医療政策で地域・診療科の偏在を解消すれば解決するとしたほか、既存の医学部の定員調整で対応するのが合理的と指摘した。さらに、2025年には適正な医師数に達する見込みのため、医学部の6年教育を考慮すると、19年には定員削減を始める必要すらあると説明した。

 一方、基本方針で新設の条件として示された、地域の医療機関からの引き抜きをせずに教員や医師らを確保する方策や、将来の医師需給に応じて定員調整する仕組みなどの整備について、「設置認可に当たって厳しい条件が付されており、直ちに医学部新設が実現するものとは考えられない」とした上で、医学部新設構想を審査する際に、これらの条件をクリアしているかどうかを厳格に見極めることを要望した。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/186407/
医師不足への処方せん
最短で2015年度開学を目指す、東北薬科大
「医師らの引き抜き回避に配慮」

2013年12月2日(月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 東北薬科大学は、文部科学省が医学部新設に向けた基本方針を11月29日に発表したのを受け、「最短で2015年度開学のスケジュールに向けて、認可申請の手続き、入試、校舎の新設などの諸準備を進める」という、同大理事長・学長の高柳元明氏のコメントを発表した。同大は10月11日に、医学部新設を検討していることを、正式に公表していた(『「東北医科薬科大学」、2015年4月の実現目指す』を参照)。

 同大の医学部新設構想は、災害医療、地域医療および医師の地域定着などに貢献する医師の養成。これらの具体化に向け準備を進めているとした上で、「文科省の基本方針には、必要な条件整備としての留意点が示されたので、これを踏まえ、さらに詳細に検討していく」としている(『医学部新設認可へ、文科相が方針、東北に1校』を参照)。

 文科省の基本方針とは、(1)震災後の東北地方の地域医療ニーズに対応した教育を行う、(2)医師などの引き抜きで地域医療に支障を来さない方策を講じる、(3)卒業生が東北地方に残り、医師不足の解消に寄与する方策を講じる、(4)将来の医師需給などに対応して定員を調整する仕組みを講じる――の4条件。高柳氏のコメントでは、特に(2)に言及、「そうした事態を回避することに、十分に配慮して進めて行く」と結んでいる。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/186348/
医師不足への処方せん
「80大学の総意無視は遺憾」、医学部長病院長会議
医学部新設問題で会見、震災復興効果も疑問視

2013年12月2日(月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 全国医学部長病院長会議は12月2日記者会見を開き、11月29日に文部科学省が医学部新設の基本方針を示したことを受け、「全国80大学の医学部・医科大学の声を無視し、トップダウンで基本方針が示されたことは真に遺憾」との見解を公表、改めて新設に反対することを表明した(『医学部新設認可へ、文科相が方針、東北に1校』を参照)。今後、状況を見て、下村博文文科相など、関係大臣への提出も検討する。

 全国医学部長病院長会議会長の別所正美氏(埼玉医科大学学長)は、全国80の医学部・医科大学は、既に2008年以降、1416人の医学部定員増に協力してきたと説明。医学部新設は、教員確保に伴う医師の引き抜きなどが起こる懸念から、「医療崩壊を招き、医療の質低下を招く。将来的に医師過剰を招来させるなど、日本の医療に大きな禍根を残す」と述べ、再三にわたり反対してきたにもかかわらず、基本方針が提示されたことを強く疑問視した。11月28日には、全国医学部長病院長会議として、東北各県の知事、市長会、町村長宛てに、9項目の理由を添えて、「医療崩壊をもたらす医学部新設に反対する」との声明を提出していた。


 顧問で、岩手医科大学理事長・学長の小川彰氏も、「医学部新設は、百害あって一利なしであり、この5年間、全国の大学の総意として反対してきた」と、強く問題視(『「医学部新設、百害あって一利なし」、改めて反対』などを参照)。「医師不足対策のために、医学部を新設するのは、論理的に破たんしている。非常に簡単な算数であり、2025年には、日本の医師数はOECD平均に達する。医学教育は6年間であるため、その6年前の2019年には医学部定員の削減を進めなければならなくなる」。こう指摘する小川氏は、「過剰な養成増は、医師の粗製乱造につながり、医療レベルは下がる。医師は頭数を増やせばいい、という問題ではない」と語気を強めた。

 医学部新設の目的として、文科省の基本方針で、「震災からの復興」を掲げている点について、別所氏は、「医学部を1つ新設することが、なぜ復興になるのか。全くつながりがないと考えざるを得ない」と指摘。

 日本私立医科大学協会会長の寺野彰氏(独協学園理事長)も、「震災から3年近くが経ったが、政府として復興策をいかに講じてきたかを見た時に、具体的に言えるものはない。国民に対して、何かを示さなければいけないという焦りがあるのだろう」との見方を示しつつ、「医学部新設は、復興策となる上、医師不足の対策を講じたことになると考えたのかもしれないが、極めて抽象的であり、果たして復興のシンボルになるのか。本当の医学教育のあるべき姿を考えたものではない」と異論を呈した。さらに、寺野氏は、今回、震災対策として1校新設されるのを契機に、特区などの形で、他の地域でも新設の動きが出てくることも懸念しているとした。

 「4条件は、非常に高いハードル」

 文科省は、基本方針で医学部新設の4条件を示している。この点についても、別所氏はこれらを満たすのは困難であると考えられるため、「直ちに医学部新設が実現するものとは考えられない」とし、4条件の中でも、特に「教員や医師、看護師の確保に際し、引き抜きなどで地域医療に支障を来さない方針」が重要だと説明。医学部新設構想を審査する際には、4条件に対し、確実かつ実効ある方策や仕組みが講じられているか、厳格にチェックすることを求めた。

 全国医学部長病院長会議顧問で、東京慈恵会医科大学名誉教授の森山寛氏も、「4条件は、非常に高いハードル。果たして乗り越えられるのか。医学部新設の門は開かれたが、そこで示された条件とのギャップを感じている」と疑問を呈した。森山氏は、4条件以外に、医学部の附属病院の基準(最低600床以上)や医師数などの基準について、「弾力的な扱いを行うことも個別に検討」とされている点を指摘し、「きちんとした医学教育が可能か、懸念がある。粗製乱造で、レベルの低い医師が養成がされれば、最終的に被害を被るのは国民」とし、強い懸念を呈した。

 小川氏も、教員確保に伴う病院医師の引き抜きを懸念。「基幹病院ですら、各診療科1人から数人の医師で診療に当たっている。わずか1人の医師の減少で、その科の医療、ひいては病院の崩壊、地域医療の崩壊につながる」。こう問題視する小川氏は、医師数が多いとされる西日本でも病院勤務医、大学病院勤務医は不足であり、こうした地域でも医師の引き抜きが起きれば、問題だとした。



http://www.asahi.com/articles/OSK201312020032.html
近大付属病院の医師が結核発症 患者ら187人と接触
2013年12月2日20時32分 朝日新聞 大阪

 近畿大は2日、医学部付属病院(大阪狭山市)の消化器内科の30代男性医師が肺結核を発症し、患者や職員187人と接触していたと発表した。感染させた疑いがあるため、5日から患者を対象にした説明会を開き、採血やX線写真による検査をする。

 近大によると、医師は昨年10月の健康診断のX線写真で胸に異常な影が見つかり、今年3月に精密検査を受けたが、異常と診断されなかった。今年10月に再び影が見つかり、CT検査やたんの検査で11月25日に肺結核と確定した。自覚症状はなかった。診療時は常にマスクをつけていたという。近大は、今年8月以降に医師と狭い部屋で一緒に過ごすなどした50~80歳代の入院患者41人と職員146人について感染していないかを調べている。感染者が見つかれば検査の対象を広げる。



http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03054_03
【寄稿】
プロフェッショナリズム教育における評価ツールの活用
P-MEXを用いた経時的評価の方法について

高橋 理(聖路加国際病院一般内科/公益財団法人聖ルカ・ライフサイエンス研究所臨床疫学センター長)
週刊医学界新聞 > 第3054号 2013年12月02日

プロフェッショナリズム教育の必要性とその評価法

 プロフェッショナリズムは医学教育の中で最も重要なトピックの一つである。米国の卒後医学教育認可機関 Accreditation Council for Graduate Medical Education(ACGME)は医師の身に着けるべき6つの能力を提示し,その中の1つにプロフェッショナリズムを挙げている。日本においてもプロフェッショナリズム教育への関心が高まっており,卒前・卒後を通して教育が行われる必要がある。医師のプロフェッショナリズム教育は医師-患者関係のみならず,患者アウトカム改善,医療の質向上,患者安全推進の観点からも重要であり,いつどのように教育するべきかの方向性を決めることが喫緊の課題である。

 そこで,プロフェッショナリズムを教育するためには,その定義と目的を明確にし,妥当性・信頼性の高い評価ツールを用いて継続的に測定し,その効果の確認が必要である。文献レビューによると,評価ツールはさまざまな国で開発され,利用目的によりいくつかのカテゴリーに分けられる。例えば,評価目的は認知レベルなのか,行動レベルかなどを明確にして利用するべきである(図)1)。また,プロフェッショナリズムの多層構造(個人レベル,個人間レベル,組織レベル)や文化的背景で異なることを考慮して評価ツールを選択するべきである。そこで,本稿では,日本国内でも妥当性・信頼性が示された日本語版Professionalism Mini-Evaluation Exercise(以下,P-MEX)の継続的活用法やその注意点を述べる。
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図 ミラーのピラミッドモデル3)とプロフェッショナリズム評価ツール
P-MEX:Professionalism Mini-Evaluation Exercise
OSCE:Objective Structured Clinical Examination,客観的臨床能力試験
SPs:Simulated Patients,模擬患者

経時的に,チーム全員で360度評価を行う

 P-MEXはカナダのMcGill大学でRichard Cruessらによって開発された医師のプロフェッショナリズム評価ツールである。「医師患者間関係能力」「省察能力」「時間管理能力」「医療者間関係能力」からなる4つの領域で評価される。カナダをはじめ数か国で妥当性,信頼性が証明され,わが国においても,Tsugawaら2)により,日本国内の7つの施設の前期研修医および専門研修医の評価において有用性が示されている。日本語版P-MEXは4領域23問からなり,各質問を5段階(0点:評価不能,1点:不適切,2点:期待以下,3点:ほぼ期待通り,4点:期待を超えてとてもよい)で評価し平均を計算することでプロフェッショナリズムを評価することが可能である。

 これまでも,医師のプロフェッショナリズム教育のためには,経時的に評価し,フィードバックを行うべきであるとされてきたが,評価ツールを用いた継続的な測定による変化と,その有用性について検討された例はあまりない。そこでわれわれは,内科専門研修医の医師のプロフェッショナリズムの経時的変化をP-MEXを用いて測定し,その変化と変化に影響を与える因子を検討した。

 研究デザインは,後ろ向きコホート研究。対象は,2009年より当院で2年以上研修した内科専門研修医。P-MEXの評価方法は,指導医・同僚・後輩医師・看護師から各2人以上が評価する360度評価を採用した。一般的に指導医からの評価は,過大または過小に評価され,バイアスがかかりやすいと言われている。指導医が研修医のすべての面を観察できるわけではないため,医療チームの全員が評価することが重要である。同僚は被評価者と同じ経験年数とし,後輩医師は1学年以上臨床経験の短い医師とした。P-MEX評価用紙よりデータを収集し,P-MEX得点を3年間フォローした経時的変化について線形混合モデル法を用いて分析した。評価者がスコアの経時的変化に影響を与えるかどうかも併せて検討した。
P-MEX測定後フィードバックの重要性と注意点

 対象は,22人(男性17人,女性5人)。P-MEXの初年度の総合計の平均は3.20点(SD:0.04点)と,“ほぼ期待通り”であった。4つの領域間で平均の差は認めなかった。指導医が評価したP-MEXの平均点は3.26点(SD:0.04),後輩医師3.19点(SD:0.04),同僚3.11点(SD:0.04),であるのに対して,看護師が評価した場合の平均点は3.09点(SD:0.04)とほかの評価者と比べやや低く評価する傾向が認められた。これは,以前の研究とほぼ同様であったが,今回の結果では統計学的有意差は認められなかった。

 P-MEXスコアの全平均は経時的に統計学的変化を認めず“ほぼ期待通り”を維持していた(p=0.18)。P-MEXの各領域でも,同様に経時的変化を認めなかった。しかし,各評価者別では経時的変化は異なり,上級医からの評価と下級医からの評価は統計学的有意差をもって上昇し(それぞれ,p=0.01とp=0.02),同僚からの評価は有意な変化を認めず(p=0.09),看護師からの評価は唯一統計学的有意に下降傾向を示した(p=0.04)。指導医からの評価で各領域別では,「医師患者間関係能力」「時間管理能力」「医療者間関係能力」は経時的に上昇したが,「省察能力」は変化が見られなかった。他方,看護師からの評価で各領域の特に「医師患者間関係能力」が3年間でもっとも下降傾向であった。これらの変化は,継時的に測定して初めて明らかになることであり,早期のフィードバック,介入の可能性がある。今後はどのようなフィードバックを行うべきか効果的フィードバックの標準化を検討する必要があるだろう。

 P-MEXは妥当性・信頼性が証明された評価ツールだが,注意も必要である。評価者に関して,その選定法や信頼性を高める上での人数の確保が必要である。先行研究によると,信頼性を確保するには,指導医では8人以上,看護師は6人以上必要と報告されている。常にこれだけの人数を選定するのは困難なことが多く,実際に本研究では2人で評価したため,結果が偏った可能性がある。また,フィードバック方法の標準化が必要であり,行われなかった場合,フィードバックの効果が一定しない場合がある。

 フィードバックに関しては,人間性など内面的な性質ではなく行動パターンへの介入が推奨される。実際,人格や人間性を否定されたと,この評価自体に怒りを表す被評価者もいた。人間性への介入や人事評価などではなく,フィードバックによる内的な振り返り(省察)を目的にしていることを,評価者と被評価者双方が共有することが重要である。また,研修医の行動パターンは個人の内的な問題以上に,周りの組織(病院など)や環境からの影響力が強いことが報告されており,組織が定期的な勉強会・ワークショップなどを行い,プロフェッショナリズム教育へのカルチャーづくりが重要である。
プロフェッショナリズム教育発展のために

 プロフェッショナリズム教育には一度だけの評価ではなく,経時的に達成度を測りながらフィードバックし,改善を目的にすることが必要である。そのためには妥当性・信頼性が十分証明された評価ツールを選択しなければ,教育どころか被評価者に間違ったフィードバックを与えてしまう可能性がある。また,評価者により評価が異なることが明らかとなり,360度評価を採用することが勧められ,早めの建設的介入・フィードバックが大切で,それを組織レベルで共有することが課題となろう。P-MEXは日本をはじめ多くの国で妥当性が証明された数少ない評価ツールであり,継続的に利用することで経験を蓄積し,わが国におけるプロフェッショナリズム教育が発展することを期待する。

◆参考文献
1)Goldie J. Assessment of professionalism : a consolidation of current thinking. Med Teach. 2013 ; 35(2) : e952-6.
2)Tsugawa Y,et al.Introducing the Professionalism Mini-Evaluation Exercise (P-MEX) in Japan : results from a multicenter, cross-sectional study. Acad Med. 2011 ; 86(8) : 1026-31.
3)Miller GE. The assessment of clinical skills/competence/performance. Acad Med. 1990 ; 65 (9 Suppl) : S63-7.

高橋理氏
1996年鳥取大医学部卒。2005年ハーバード大公衆衛生大学院修士課程修了。06年京大大学院博士課程修了。08年オックスフォード大EBMセンターを経て09年より現職。



http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03054_02
【視点】
製薬企業とのかかわりを見直してみよう

宮田 靖志(北海道大学病院卒後臨床研修センター特任准教授)
週刊医学界新聞 > 第3054号 2013年12月02日

 降圧薬バルサルタンの臨床研究データの捏造が発覚し,日本の臨床研究の信頼性が大きく揺るがされかねない事態となっています。現在,データ捏造がどのように行われ,何がその原因になったのか調査されていますが,その原因のひとつに製薬会社から大学の研究者に提供される奨学寄付金という資金の問題が挙がっています。製薬会社から研究資金を受け取って研究すると,その製薬会社の開発した薬剤の有効性を強調するような結果を導いてしまうことが以前から指摘されており,研究者と製薬企業のかかわりについて透明性を確保することが重要と言われています。このことを"利益相反の管理"と言います。

 "利益相反の管理"は臨床研究者に限ったものではなく,一般臨床医,研修医,医学生にもかかわる大きな問題です。例えば,製薬会社からさまざまな利益供与を受けると,臨床医はその製薬会社の薬剤をより頻回に処方するようになってしまいます(PLoS Med.2010[PMID:20976098])。医学生は処方権がないので直接的には臨床上の問題は生じませんが,学生のうちから製薬企業からの利益供与を受けていると,そのような利益供与は受けて当然というふうに考えるようになり(これを「culture of entitlement仮説」と呼びます),臨床医になってからさらにそのような考えが深まり,ひいては製薬会社のバイアスのかかった情報に影響を受けて臨床行為を行ってしまう可能性があると言われています。

 製薬企業からの利益供与を受けても自分は不当な影響は受けないと多くの医師は考えますが,自分以外の医師も不当な影響は受けないはずだと考える医師は少数です(週刊医学界新聞2885号「ともに考える医師と製薬会社の適切な関係 連載第2回」参照)。このように自分だけは大丈夫と皆が考えがちで,自分のバイアスには気づかない,自分の都合の良いように考える,という傾向があるので,"利益相反の管理"はしっかりと行っておかなければなりません。

 私たちは2012年に全国の医学生5431人にアンケート調査(「医学生の製薬企業との接触行動に関する全国調査」)を実施しました。臨床実習前(前)と臨床実習後(後)に製薬企業から受けた主な利益供与の結果は次のとおりでした(数字は%)。文具[前36.8,後98.2],弁当[前21.2,後95.1],講演会後の懇親会[前13.0,後59.7],講演会参加のタクシーチケット[前8.5,後57.6]。このような利益供与に何の問題があるのかと疑問に思うかもしれませんが,知らぬ間に製薬企業からの影響を受ける可能性が高いことは先に述べたとおりです。

 まだ日常臨床の"利益相反の管理"については日本では議論が高まっていませんが,今回のバルサルタン問題を契機に少しずつ議論がされるようになると思われます。皆さんも製薬企業との関係を一度考え直してみてはどうでしょうか?

宮田靖志
1988年自治医大卒。愛媛県にて地域医療に従事。札医大,ハーバード大などを経て,2010年より現職。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/186291/
中央社会保険医療協議会
精神科病床にも救急の医師配置手厚く
早期退院促進で機能分化を推進

2013年12月2日(月) 島田 昇(m3.com編集部)

 中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・学習院大学法学部教授)は11月29日、2014年度診療報酬改定に向けて精神科医療について議論した(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。

 精神疾患の患者数は320万人を突破する一方、平均在院日数が依然として300日程度と長期入院が問題となっている。厚労省は精神科病床でも病床の機能分化を推進するため、救急の医師配置を手厚くし、全体としては早期退院を促進する要件見直しを提案した。

 厚労省が示した精神科医療においても機能分化を推進し、早期退院を促す方向性について、委員からは大きな反対意見はなかった。健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏は、総合病院で精神科が減っている理由はなぜかと、日本精神科病院協会副会長の長瀬輝誼氏に問うと、長瀬氏は理由は複数あるとした上で、「DPCの導入で総合病院から精神科が外れたことから、経済的な理由で立ち行かなくなり、赤字部門は切り捨てることになったのだろう」と説明。一方、精神科を標榜する開業医が増えていることも補足説明した。

 全国健康保険協会東京支部長の矢内邦夫氏は、日本が諸外国と比較して多剤投与が多い点を指摘すると、長瀬氏は「医師はなるべく薬を少なく出したい。それでも仕方なく多剤投与をせざるを得ない状況があるため、むやみに使っているわけではない」と理解を求めた。

デイ・ケア評価などで地域移行も促進

 厚労省は、急性期を担う「精神科急性期治療病棟入院料」を算定する病棟と「精神科療養病棟入院料」の医師の配置要件は、いずれも48対1であることから、「精神科急性期治療病棟入院料」を算定する病棟の医師配置を手厚くして、急性期の役割を明確化する案を提示。早期退院を促すため、クリニカルパスの使用も評価する。「精神科療養病棟入院料」の算定病棟については、患者の隔離や拘束などの必要性を判断する精神保健指定医の常勤を要件とした。在院日数の減少を目的に、急性期病床および療養病床のいずれでも、精神保健福祉士の配置を評価する。

 さらに、長期入院患者の地域移行を推進する観点から、多職種で定期的な会議や24時間体制の支援を行っている医療機関の在宅医療については、充実した評価を行う。精神科デイ・ケアは、利用者の過半数が3年以上利用する一方、利用から1年経過後のIADLがほぼ一定となっている。現在、毎日算定が可能な精神科デイ・ケアの利用が3年を超えると週5回までが限度となるが、この上限までの期間を1年に見直す。

 「精神科救急・合併症入院料」や「20歳未満加算」を算定しやすくするよう要件を緩和するほか、多量の処方を行った場合の減算、児童相談所と連携して被虐待児の診療を行う体制を評価することについても提案された。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=88932
加古川にドクターヘリ 搬送25分短縮…兵庫
(2013年12月2日 読売新聞)兵庫

 医師や看護師が同乗して重篤な症状の患者の元に向かう「ドクターヘリ」の就航式が30日、兵庫県加古川市神野町の県立加古川医療センターで行われた。

 同センターを基地病院とし、これまで県などの消防防災ヘリで行ってきた播磨地域への出動を担う。以前より20~25分の搬送時間の短縮が見込まれ、救命率の向上や後遺症の軽減が期待される。

 今回のドクターヘリは人工呼吸器、除細動器、患者監視モニターを備え、搬送中でも気道確保などの医療行為が可能。原則、午前8時半から日没まで、センターから50~70キロ圏内の播磨地域と篠山市をカバーする。

 同地域では、これまで県と神戸市の消防防災ヘリが患者の搬送を担っていたが、出動要請の重複や専用の機材の積み替え、離着陸地点の選定で、離陸まで15~30分かかっていた。

 しかし、今回は、あらかじめ管内の消防と421か所の離着陸地点を取り決め、手続きを省いて到着までの時間を短縮。要請から約5分で離陸でき、約50キロ離れた宍粟市や佐用町にも約15分で到着する。

 乗り込むのは医師と看護師、操縦士、整備士の計4人。患者は2人まで搬送できる。救急医15人と看護師6人が交代で待機し、出動に備える。今後、実地訓練などを通じて出動できる人員を増やしていくという。

 この日の就航式では、同センターの千原和夫院長が「ドクターヘリは『空飛ぶ救急室』が現場に向かうというもの。多くの命を救う責務を果たしたい」とあいさつ。交通事故で重傷者が出たとの想定で、医師と看護師が乗り込むデモンストレーションも行われた。

 担当医の宮本哲也医師(46)は「救急現場では1分1秒が生死を分ける。事故での救命だけでなく心筋梗塞など素早い処置が必要な患者も多く助けられるはずです」と話した。(長尾尚実)



http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-216074-storytopic-1.html
県ドクターヘリ5周年で報告会 救命率向上寄与を評価
2013年12月2日 琉球新報

 県ドクターヘリの5周年を記念した報告会(県ドクターヘリ運航調整委員会事務局主催)が1日、浦添市のてだこホールで開かれた。離島診療所の医師が「本島の病院への搬送がスムーズになった」「妊婦の急な出産に伴う搬送も、ヘリがあるから対応できる」などと述べ、救命率向上につながるヘリの役割を評価した。報告会の後は、ドクターヘリがホール裏の空き地に着陸した。子どもらが目を輝かせながら乗り込み、内部を見学した。
 県ドクターヘリは、浦添総合病院救命救急センターの医師や看護師が搭乗して救急現場に出動し、患者を治療しながら医療機関に搬送している。同病院は2005年7月から独自でヘリを運航していたが、08年12月以降、県の補助を受けて、県ドクターヘリとして運航を続けている。08年12月から今年10月末までに1746人を搬送した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/41518.html
病床機能、回復期は急性期とセット望ましい- 原医政局長、急変時の対応求める
( 2013年12月02日 19:48 )キャリアブレイン

 厚生労働省の原徳壽医政局長は、11月30日に東京都内で開かれた日本医療社会福祉協会設立60周年記念講演会で講演した。病床機能情報の報告制度についての説明では、回復期機能を担う医療機関には、急性期機能もセットで持ってもらい、急変時にも対応してほしいと述べた。【大戸豊】


 原氏は医療ソーシャルワーカー(MSW)にもかかわる政策として、病床機能の報告制度や地域医療ビジョンなどを説明した。
 厚労省の「病床機能情報の報告・提供の具体的なあり方に関する検討会」では、医療機関は、▽高度急性期▽急性期▽回復期▽慢性期―の4つの機能のうちから、「現状」と「今後の方向」に照らし合わせた上で、機能を報告するという案が示されている=表=。

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 原氏は、回復期機能には、さまざまな機能が入ってくると指摘。1つの病院が回復期機能を単独で提供するというのではなく、急性期機能とセットで担ってもらいたいとし、「患者が回復期に移ってからちょっと急変した時に、『うちでは診られません』と言って急性期に送り返したのでは、何にもならない」と強調した。
 原氏は「少々の急変ならば、急性期の病棟と連携しながらできるような形を、ある程度セットで考える方がいい」と述べた。その一方で、リハビリテーションを集中的に提供する機能については、単独の病院での提供も考えられるとした。

 また、慢性期機能については、いろいろな議論があるとした上で、高齢化の進展で患者がどんどん増えていく中、病床利用率を高めても、病床数は足りなくなってくることが予想されるため、「療養病床の中の医療で、本当に病院でなければいけないのか、施設では駄目なのか、家族がいる時に在宅ではどうかなどを真剣に考えていく必要がある」とした上で、慢性期機能を担う病院についても、少々の急変には対応できるくらいの能力を持ってほしいと述べた。
 原氏は、「機能分化をしていくと、患者の動きがある」とし、「高度急性期の病院から、患者の住まいの近くの病院に移ってもらうことを真剣に考えていかないと、高度急性期はうまく回らない。ここはとても大事なポイントではないか」と強調した。
 また現在、各医療機能における患者の状態像や調査項目をどのようにすべきか頭を悩ませているといい、「在院日数や主要な処置などにより、どのような患者がいるのかを推定するようなデータとか、病院にどのような機器があるといったことも聞きたい」と述べた。

■終末期医療の相談員事業でMSWの活躍も

 原氏はまた、来年度予算の概算要求の中に盛り込んでいる「患者の意思を尊重した終末期医療を実現するための体制整備支援」事業についても説明した。
 終末期にどのような医療を受けたいのか、患者が意思決定するのが難しかったり、本人が意思決定できる状態になかったりする場合には、家族が難しい決断を迫られる場面などもあることから、厚労省では、患者・家族から医療についての相談に乗ったり、関係者の調整を行ったりする相談員を育成するといったモデル事業を提案している。
 相談員については、「看護師やメディカルソーシャルワーカー等であって、一定の研修を受講した者」という案が示されている。
 原氏は、相談員はMSWにとって大きな役割になるのではないかと述べた。



http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131202/dst13120215180012-n1.htm
救助でヘリから落とす 心肺停止の男性2人死亡 富士山滑落
2013.12.2 15:17 [山岳事故] 産經新聞

静岡市消防局は、事故の状況を検証のため再現した。救助隊員2人がかりでヘリに引き上げようとしたところ、要救護者を支えていた黄色いつり上げ金具が外れて、落下したという=1日、静岡市葵区の静岡ヘリポート(静岡市提供)

 京都府の登山グループ4人が富士山の山頂付近から滑落した事故で、静岡県警は2日、心肺停止状態の男性2人をヘリコプターで収容し、搬送先の病院で死亡を確認した。4人が所属する京都府勤労者山岳連盟によると、矢野利明さん(61)と高橋美明さん(55)の2人とみられる。

 静岡市は2日、1日に消防ヘリコプターで1人をつり上げて救助しようとした際、地上3メートルの高さから誤って落下させたと明らかにした。

 県警御殿場署によると、山岳遭難救助隊が午前6時ごろから捜索を再開、1日夜から行方不明だった高橋さんとみられる男性を心肺停止状態で発見、1日に発見された矢野さんとみられる男性と別々に搬送した。

 同署によると、4人は1日午前、登山中に御殿場ルートの山頂付近から滑落した。残る男女2人は1日夜に病院に運ばれた。4人は冬山の登山技術を習得するため、富士山を登っていた。互いの体をロープでつないでいたため、一緒に滑落したとみられる。



http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131202-OYT1T00595.htm
救助中ヘリから落下、心肺停止の1人を翌日発見
(2013年12月2日13時55分 読売新聞)

 富士山の御殿場口登山道で京都府のグループ男女4人が滑落した事故で、静岡市は2日、消防ヘリで1日に男性1人を救出中に用具がはずれ、約3メートルの高さから男性が落下し、そのまま見失ったと明らかにした。


 静岡県警は2日、この男性とみられる1人を心肺停止状態で発見し、病院に収容した。

 静岡市の発表によると、市消防ヘリが滑落現場に到着したのは1日午後3時45分。男性は消防隊員の呼びかけに返事はしなかったものの、顔をゆがめたり、手を動かしたりするなど意識があったという。

 その後、隊員が男性に用具を装着し、男性を抱えてつり上げ作業を始めたところ、高度約30メートルで用具がはずれたという。地上にいったん男性を降ろそうと、隊員が抱えたままヘリの高度を下げたが、約3メートルの高さで男性が落下し、見失った。気流や足場の状況が安定しなかったことなどから、同日の救助を断念したという。

 県警山岳遭難救助隊は2日午前8時45分頃、滑落現場から西へ約500メートル離れた富士宮口登山道9合目付近で、この男性とみられる1人が心肺停止状態で倒れているところを発見。1日に心肺停止状態で見つかった別の男性とともにヘリで収容し、病院に搬送した。市消防局の名取和雄航空課長は「救急活動で誤りは絶対に許されない。このようなことがあってはならず、申し訳ない」と謝罪した。



http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20131203/CK2013120302000019.html
高山市、新たに医師雇用へ 来年度から3診療所3人態勢
2013年12月3日 中日新聞 【岐阜】

 高山市高根町の市国民健康保険高根診療所に昨年四月から常勤医がいない問題で、市は来年度から新たに医師を一人雇用し、近隣の朝日町、久々野町と合わせて三カ所の診療所を三人の医師で担当する方針を明らかにした。高根町に常勤医がいない状況は変わらないが、町の過疎高齢化に加えて全国的な医師不足など問題が山積みの中、将来を見据えて現実的な手を打った形だ。

 新たな医師の雇用は、二日に始まった市議会十二月定例会で国島芳明市長が報告した。市医療課によると、雇用するのは高山市出身で現在は名古屋市内の病院で勤務する四十代の男性総合内科医。

 来年四月からは、久々野、朝日両町の診療所でそれぞれ勤務している医師二人と、新しい医師が三つの診療所を交代で回る。久々野、朝日両町は今まで通り、平日は毎日診察を受け付ける。高根町は現行と同じ週三日だが、一一年四月以来、原則受け付けていなかった往診も再開する。

 舩坂和彦・市医療課長は「高根町の四百人の人口に一人の医師を置くのは難しい状況。継続的な地域医療のための方法」と説明。新しい仕組みによって「医師の負担軽減につながるほか、突然の退職など万が一のことがあっても、診療所から医師が一人もいなくなる事態を避けられる」と話す。


 医療課によると、すでに高根町での住民説明会も済ませており、歓迎ムードの一方で常勤医がいない状態が続くことを不安視する声もあったという。

 高根診療所では、昨年三月に前任の医師が退職して以来“無医村”状態が続いており、高山、下呂両市内の病院や診療所、高山医師会などの協力を得て、医師が交代で勤務している。

 (井本拓志)



http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39339
明日の医療
ロンドンから相馬市に赴任した内科医は見た
メディアが書けない自殺者、ロコモティブシンドロームの増加・・・

越智 小枝
2013.12.03(火) JP Press (日本ビジネスプレス)

 私は2011年の東日本大震災の半年後から英国インペリアルカレッジ・ロンドンの公衆衛生大学院へ留学していましたが、この度留学を終え、本年11月に相馬中央病院内科の常勤医として勤務を始めました。相馬中央病院は現・相馬市長の立谷秀清氏が設立した病院で、規模こそ小さいものの地域に密着した診療を行っています。

相馬市への移住の決意

 「原発の近くに支援に入るなんて勇気があるね」と言われることがよくありますが、これには2点、修正したい点があります。

 1点目は、私は「支援」に入っているつもりはない、ということです。私が相馬市に移住した理由には様々ありますが、何よりも相馬市の地域復興の在り方が公衆衛生学的な視点からみて興味深かった、という点が挙げられます。

 また、現在相馬市という小さな町に研究者、教師、アスリートなど、あらゆる分野で一流の人々が集まっており、そのような人々との交流のチャンスも与えられています。そういう意味で、相馬への移住は私自身が学ぶチャンスであり、第2の留学だと思っています。

 2点目は、相馬市に住むのに勇気はいらない、ということです。もし相馬市で放射線量が測定されていない町であったら、もちろん私も移住はためらったと思います。しかし実際には南相馬市立病院の坪倉正治医師を中心とした被曝調査チームにより住民の放射線の内部・外部被曝量に関してはデータが蓄積しており、住むには安全だと考えるには十分でした。

 余談になりますが、ロンドンで知り合った放射線医師には、「あの被曝量じゃ研究にならないからあまり興味ない」とすら言われてしまいました。

 また被曝量が少なすぎるせいで、政府とグルになって被曝量を低く見せている、という「風評被害」まで出ているそうです。私自身は坪倉先生チームと知り合いであることもあり、このデータの信頼性は自分が移住を決めることができる程度に高いと思っています。

 坪倉医師の拠点は南相馬市ですが、先生は相馬市にも毎週訪れます。行政区などということにこだわらず、相双地区が一丸となって調査チームを受け入れていることがこの地域の特色である気がします。

 相馬市は震災前の人口が約3万7000人、そのうち479人(1.3%)の命が津波により失われ、4000人以上が避難生活を余儀なくされました1。

 しかしこの状況でも、相馬市長の一声の下に市外からの大勢の避難者を受け入れたそうです。これは地方自治体の行政にとっては大きな負担だったと思いますが、その結果、相馬市は自身が被災地でありながら他地域を支援する、という独特のカラーを打ち出し、支援活動家たちの拠点となりました。

 外部の方を柔軟に受け入れる相双地区の雰囲気もまた、私が「長期留学」(ひょっとしたら生涯留学になるかもしれません)を決めた大きな要因です。

相双の自主自立と柔軟性

 相双地区に支援に入っている団体には、子供たちや教師の方々の精神面のフォローを行う相馬フォロアーチームや、仮設住宅健診を行う東大医科研チームなどがあります。中でも注目すべきは、相馬高校に支援に入っている代ゼミ名物講師(藤井健志先生・安藤勝美先生)の活動でしょう。

 このお2人の行動力もさることながら、教員でありながら塾講師を受け入れる、という高校側の柔軟性も素晴らしいと思います。

 このような鷹揚で柔軟な発想は、相馬市の人々に共通した美徳なのかもしれません。実は本年の6月より、整形外科医として埼玉県で開業している私の父(越智浩一・越智整形外科)もまた、相馬中央病院で月1回勤務の勤務をさせていただいています。その父が相馬での経験を同窓会報に投稿した際、相馬で診た患者さんを以下のように表現していました。

 「・・・その背中に諦めは見えない。柔らかいが、人からの労りは受け付けることはない。傾いてはいるがまっすぐな背は、そう語っている。・・・」

 これはまさに相馬市全体の雰囲気を語っていると思います。

 例えば、らいふねっと相馬、という独居老人への声掛けボランティアは、すべて地域の住民で構成されたボランティアです2が、そちらの理事長の阿部孝志さんとお話しする機会がありました。その時に伺ったのは、

 「外から来た人のボランティアは長く続かない」

 「あくまで大人のためのボランティアなのだから、無理に若者たちを参加させようとも思わない」

 の2点でした。

 震災当時相馬高校で剣道部の顧問をされていた荒義紀先生も、同じ気概を持っていらっしゃいました。私自身は9歳の時から剣道をたしなんでおり、どこかに行くたびに防具を持参して地元の稽古に入れていただく性癖があります。

 私が最初に相馬高校で稽古をさせていただいたのは2011年の7月。剣道界は元々学生不足に悩んでいますが、震災直後の相馬高校の剣道部も男子3人、女子3人の小さな部活でした。稽古の後に、

 「震災がなければこういう先生方は来てくれなかったんだから、おまえら感謝しろ」と生徒を諭す荒先生の言葉が心に沁みました。

 翌年の剣道部は5人戦で戦う福島県の地区大会に3人チームで出場し、1人でも負けたら負け、という厳しい状況で、なんと男子は優勝、女子は準優勝を飾りました。

 「『被災者』という目で見ていた周りの教師の目つきが本気で悔しがる目に変わったんだ」と嬉しそうに(ちょっとワルそうに)言う荒先生の笑顔は、まさに「柔らかいが、労りを受け付けない」という表現がぴったりでした。

行政と民間

 私の勤務する病院の理事長であり相馬市長でもある立谷秀清先生もこの例にもれません。相馬市はマスメディアに市の窮状を訴えて支援を求める、ということをやらないため、知名度はあまり高くないのかもしれませんが、その分のエネルギーを地元の文化のテコ入れに使っている、という印象を受けます。

 立谷市長は「短期対応は『救命』と『衣食住』だが、中期的な重点課題は『医職住育』。今回の相馬の場合『備える』を加えて『医職住育備』となる」3という明快なプランを持ち、住民健診・被曝健診の実行や巨大な備蓄庫を建てるなど、有言実行の方でもあります。

 一方、それでいて欧米にならったシステム重視の復興計画などには全く興味を示しません。「リヤカー部隊」「長屋」「寺子屋」など地元に古くからある活動をNPO化することで継続させる、という姿勢を貫いています。

 ご本人は自分を「悪代官」と自称されますが、どちらかと言うと地域の顔役、と言った方がイメージが近いかな、と思っています。

 復興に成功している地域には必ずこのような個性とリーダーシップを持った人物がいますが、3.11の直前に起きたニュージーランド大地震で壊滅的な被害を受けたカンタベリー市では、Canterbury Earthquake Recovery Authority(CERA)のCEOがそれにあたるかもしれません。

 復興対策室のアリステア・ハンフリー医師とお話しする機会がありましたが、彼も「リーダーシップなくコミュニティの復興はあり得ない」と断言していました。

 カンタベリー市ではコミュニティーを中心に据え経済・社会・建築・文化・自然を5つの軸に置いた復興計画を立てています4。相馬の健康を中心に据えた医職住育備はこれに匹敵するメッセージ性があると思っており、この2市を比較することで東西のリーダーシップの違いを比較できないか、というのが私にとって目下興味の対象です。

新たな挑戦

 このような相馬市ですが、震災後2年半を迎え、新たな課題を抱えているようです。一番は、復興のスピードの格差により、現在の相馬市の状況を「復興が完成した」と感じ、安定を求める人々と、「復興はまだ成っていない」と感じ、発展を求める人々とに温度差が生じていることです。

 相馬市は災害直後の混乱期にどこよりも早く仮設住宅を建て、その後も復興住宅、復興長屋を建てたり、私のような外部からの人間を次々と雇い入れたり、という「攻め」の復興を目指してきました。

 その間、復興をつかさどるリーダーたちは常に市議会委員などの地元の人間であり続けた、という点も、特筆すべきだと思います。

 しかし元々食べ物も水も空気も美味しく、ゆったりと生きてきた城下町の方々にとって、この「急変」は耐え難かったのかもしれません。発展にはエネルギーを要しますから、少し休みたい、と思われる住民の方の気持ちも理解できるような気がしますし、そのような方々にこれ以上頑張れ、ということは酷だとは思います。

 しかし復興は完成したのでしょうか?

 インフラと表面的な社会機能を見れば、相馬市は定常状態に戻った、と見えるかもしれません。しかし仮設住宅健診など、災害の少し後から相馬市の保健・医療の現場に参加させていただいている立場から見ると、私自身は後者の意見に賛成です。

 例えば災害の後、様々な理由により地域のロコモティブシンドロームが増加しています5。住民1万人当たりで医師数を数える、というほどの地域の医師不足もまだ解消されていません。

 もう1つ懸念されるのは、自殺率の増加です。これは他の市になりますが、2013年に入ってから自殺率が増加した、という話を聞きました。このような事実はマスメディアで報道をしてしまうと社会の自殺率を増加させてしまうため、報道ができないようです。

 自殺される方の多くは家族も家も仕事もある、ごく普通の方々のようです。平均的であるがゆえに支援の対象とならない人々の間に、見た目の復興と実際の生活とのギャップによる精神的なストレスが増えているのかもしれません。このような人々を救うためには、社会そのものの活力を底上げする必要があると感じます。

 急速な高齢化という社会問題をどこよりも早く経験している多くの被災市では、客観的に考えて現状維持を求めれば健康が増悪することが必至です。さらに、今後被災地では急速に人的・経済的支援がなくなっていきます。

 つまり、たとえ今が災害前の状態だったとしても、発展を目指さなければ健康は決して安定はしないだろう、という予測がつくのです。
チャンスの前髪

 しかし見方を変えれば、今この町が直面している問題、高齢者の廃用症候群、医師不足、介護不足、教育問題などの多くは、災害がなくても10年後、20年後に日本全体が直面する可能性が高いものばかりです。

 そういう意味では被災地は高齢化社会の最先端を行く街でもあります。災害という機会に人・モノ・金が集まってくる。この機会を十分に利用してどこよりも先にこの問題に備えることができる。

 市長の言う「医職住育備」の「備」の部分にはこのような側面も含まれているのではないでしょうか。

 日本の私を含め、相双地区に入ってくる比較的若い人材は、災害という機会を利用してこのような最先端の社会問題に取り組もうとしている人ばかりです。走り疲れた住民の方々も、是非こういう若いよそ者のエネルギーを利用していただきたいと思っています。

 私が相馬市長の運営する病院に留学を決意したのは、まさに地域に「使って」いただくためなのですから。

 地域の災害復興と地方行政は災害公衆衛生の中でもとても注目を浴びている分野ですが、このようなケースに巡り合えたことは私にとって僥倖でした。

 今後この相馬市が今の勢いを殺さずにどのように発展していくのか。例えば私が80歳になった時にまだここに住みたい、と思える街であるのか。これからは内部の人間として自身も努力しつつ、じっくりと観察していきたいと思います。



http://www.chibanippo.co.jp/newspack/20131203/168875
地域医療再編に5百億円予算計上 消費増税財源で超高齢化対応
2013年12月03日 02:00  千葉日報

 政府は2日、地域の医療・介護サービスの提供体制を超高齢社会に対応できる形に再編するため、2014年度当初予算案に500億円程度を計上し、新たな基金を設ける方針を固めた。財源は消費税率引き上げに伴う増収分を充て、各都道府県に設置する。国と地方の負担割合は調整中だ。

 団塊の世代が全員75歳を迎える25年には、慢性疾患を抱えた高齢者が大幅に増えることから、在宅医療・介護を充実させ、不足しているリハビリ向け病床を増やすなど、住み慣れた地域で高齢者が暮らし続けられるよう支える狙いがある。



http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1312/1312001.html
東日本大震災発生後4週間にわたり心原性院外心停止患者が増加
震災が発生しないと仮定した場合の1.3~1.7倍

[2013年12月2日] Medical Tribune / MT Pro

 近年,地震などの自然災害が住民の健康に及ぼす影響がさまざまな角度から検討されている。大阪大学大学院社会環境医学講座の北村哲久氏らは,総務省消防庁が集計している全国院外心停止(ウツタイン)統計を用いて,東日本大震災の被災地における心原性院外心停止の発生動向を解析。震災発生後4週間にわたり成人の心原性院外心停止患者が増加していたことをN Engl J Med(2013; 369: 2165-2167)に報告した。震災が発生しないと仮定した場合の1.3~1.7倍に及んだという。

予想心停止発生数と実際に観測された発生数とのリスク比を算出

 東日本大震災は,日本での過去最大震度マグニチュード9.0を記録し,死者行方不明者約1万9,000人に達する戦後最大の自然災害である。阪神淡路大震災や新潟県中越地震の調査で示されたように,地震は被災者に強い精神的・肉体的ストレスを与え,心臓突然死の原因となることが知られている。北村氏は今回の研究で,この歴史的な地震と心原性院外心停止の関係を評価した。

 調査対象地域は,東日本大震災で最も大きな被害を受けた岩手・宮城・福島の3県とし,ウツタイン統計から,2005~11年における3月11日の前4週間(2月11日~3月10日)および後8週間(3月11日~5月5日)の18歳以上の心原性院外心停止患者のデータを抽出。2005年以降の週平均気温などから2011年3月11日以降の予想心停止発生数を求め,震災発生後に実際に観測された週当たりの発生数とのリスク比をポアソン回帰分析により推定した。リスク比は,性別ならびに年齢(18~74歳と75歳以上)別にも評価した。

 観察期間中に被災3県で6,733人の心原性院外心停止患者を登録した。全体の心停止発生数は,地震発生後第1週(リスク比1.70),第2週(同1.48),第3週(同1.47),第4週(同1.26)で有意に増加した(図)。
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18~74歳では女性のみ有意な増加

 性・年齢別に見ると,18~74歳の男性では地震発生後の心停止発生数は増加しなかったが,同年齢の女性では地震発生後の最初の2週間は有意に増加した。75歳以上の男性では心停止発生数が最初の2週間増加し,最大余震があった4月7日(マグニチュード7.2)と4月11日(同7.0)の次週に再び増加した。75歳以上の女性においては,地震発生後の第1週,第3週,第4週に増加した。

 北村氏は,今回の研究結果を「被災地における成人心原性院外心停止発生数は,東日本大震災後4週間増加し,そのインパクトは性・年齢により異なった」とまとめ,「大規模災害後のヘルスケアならびにサポートは,本研究データを参考にすべきであり,今後の地震後の突然死対策として役立つだろう」と述べている。

(平田 直樹)



  1. 2013/12/03(火) 05:51:55|
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