Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

7月30日 医療一般

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=62480
自治体病院常勤医 241人不足…青森
(2012年7月30日 読売新聞)青森

 青森県内の市町村などが運営する全自治体病院の常勤勤務医数が各病院が必要とする医師数の合計よりも241人不足し、充足率が68・3%にとどまっていることが県国民健康保険団体連合会(県国保連)のまとめでわかった。

 県などは医師確保に努めているが、事態の改善に決め手を欠くのが現状だ。

 県国保連によると、県内には25の自治体病院があり、運営上必要とされる医師数は760人だが、常勤医師は519人だった(5月1日現在)。前年度の充足率は66・1%でこの5年間はほぼ横ばいの状態だという。

 病院別では、つがる西北五広域連合鰺ヶ沢病院が42・9%で充足率が最低。国保三戸中央病院(43・8%)、つがる西北五広域連合かなぎ病院(50%)が続いた。必要な医師数を確保しているのは国保外ヶ浜中央病院、六戸町国保病院だけだった。

 診療科別では、眼科(37・5%)、麻酔科(38・5%)、放射線科(42・9%)が特に少なかった。専門的でなり手が少ないためとみられる。激務とされる産婦人科(63・2%)や小児科(66・7%)も低水準で、100%以上の診療科は一つもなかった。

 そもそも本県の医師の絶対数が少ないことが充足率の低さの背景にある。厚生労働省が調査した人口10万人当たりの本県の医師数は182・4人(10年末現在)。全国平均219人を大きく下回り、全国42位だ。

 県などは弘前大医学部の入学金を免除するなど医師確保を目指しているが、思うような効果が出ていない。県国保連によると、〈1〉へき地での勤務が敬遠される〈2〉県内出身の医学部生が少ない〈3〉専門分野が細分化し都市部の病院に勤務する志向が強い――などが背景にあるという。

 医師不足の結果、救急医療の受け入れが困難になるほか、医師不足が原因で医師1人当たりの勤務が過酷になり、病院に定着しにくくなる「負の連鎖」が起きるなど事態は深刻だ。

 県国保連の寺田義秋・常務理事は「医師不足は本県が短命県であることにもつながる。地域でできることには限界があり、へき地に医師を誘導するなど国による対策が必要だ」と訴えている。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37781.html
医療機関の消費税問題解消へ、医師会と連携- 日病・堺会長
( 2012年07月30日 20:09 キャリアブレイン )

 日本病院会(日病)の堺常雄会長は30日の定例記者会見で、「特に消費税問題については、病院団体だけでなく、医師会との連携が非常に重要だ」と述べ、医療界全体が一つになり、消費税率引き上げ時の医療機関の負担解消に取り組んでいくべきだと訴えた。

 医療機関の社会保険診療には、原則として課税が認められていない。このため、医薬品の仕入れなどに掛かる消費税が、そのまま医療機関の負担になっている。
 政府は、消費税率(現在5%)を段階的に10%まで引き上げる法案を国会に提出。引き上げによる医療機関の負担増に対しては、過去の消費税導入時(3%)や、5%への引き上げ時と同じく、主に診療報酬の上乗せで解消する方向性を示している。しかし、医療現場では、その時の上乗せ分の効果を疑問視し、診療報酬以外での対応を求める意見も出ている。

 堺会長は会見で、日病として、保険診療の課税化を求める考えを示した上で、「課税するにしても、患者に負担の掛からない方向で道を探したい」と述べた。
 また、医療機関の負担増の解消に向けた国への働き掛けについては、日病単独よりも、日病を含む4つの病院団体で構成する四病院団体協議会(四病協)として行動するほか、日本医師会とも認識を共有するとした。

■死因究明制度、四病協と日病協の並行検討「意義ある」

 さらに堺会長は、診療に関連する死亡の原因究明や再発防止のための制度について、「医療界として統一した真のガイドラインを提唱すべき」と述べた。同制度をめぐり、四病協と、四病協を構成する4団体を含む11団体から成る日本病院団体協議会(日病協)が、それぞれ検討の場を立ち上げ、並行して議論していることについては、「四病協はあくまでも4つの病院団体。日病協には、国立病院や大学(病院)など、いろいろな病院がある。日病協でやることには意義がある」と述べた。【佐藤貴彦】



  1. 2012/07/31(火) 05:12:41|
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7月30日 震災関連

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37783.html
被災地域での「心のケア」が課題に- 被災者支援連絡協で対応協議
( 2012年07月30日 21:31 キャリアブレイン )

 医療・介護34団体で構成する「被災者健康支援連絡協議会」(代表=横倉義武・日本医師会長)は30日に東京都内の日医会館で会合を開き、東日本大震災で家族を亡くしたり、家財を流されたりしたことなどがストレスになっている被災者の心のケアを、どのようにしていくかを議論した。テレビ会議を通じて参加した被災地域の医師らは、メンタルヘルス専門の医師が足りないなどとして、関係団体に応援を要請した。

 テレビ会議で発言した岩手県医師会の石川育成会長は、「親きょうだいを亡くした子どもたちが、トラウマ(心的外傷)を持ったまま成長していくことを危惧している。現在、精神的な安定に焦点を置いているが、絶対的に人が足りない」と強調。同じくテレビで参加した宮城県医師会の嘉数研二会長も、「仮設住宅の住民のメンタルヘルス問題が非常に深刻な状況。うつによる生活不活発病で、体調を崩されている方が多い」などと被災地の現状を訴えた。

 被災地域の精神科医不足に対して、この日の会合の司会を務めた嘉山孝正事務局長(全国医学部長病院長会議相談役)は、同協議会のメンバーである日本精神科病院協会の担当者に善処を求めたが、同協会は問題を持ち帰って協議するとした。嘉山事務局長は、全日本病院協会や日本病院会にも対応策の検討を求めた。

 この問題について、日医の石川広己常任理事は、「子どもの精神科を専門とする医師は少ないが、発達心理の専門家は相当数いる。発達心理の方を派遣していただければ、大いに力になるのではないか」と提案した。厚生労働省を代表して唐澤剛審議官は、「心のケアについては、大人と子どもの問題がある。子どもの精神科医は、非常に少ない。全国の児童養護関係にも協力をしてもらうことも考えたい」と述べた。【君塚靖】



  1. 2012/07/31(火) 05:11:58|
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7月29日 医療一般

http://mainichi.jp/area/kagawa/news/20120729ddlk37040361000c.html
医師体験講座:中高生が高松赤十字病院で 超音波機器も操作 /香川
毎日新聞 2012年07月29日 地方版 香川

 高松赤十字病院(高松市番町)で28日、中高生を対象とした医師体験講座が開かれ、36人が実際の医療機器を使った実習に挑んだ。

 生徒らは気管支鏡や内視鏡、血管カテーテルによる検査や新生児の蘇生法、出産の介助など10種類もの体験講座に取り組んだ。超音波検査では、実際に機器を使い、患者役の職員の腹部内部を検査。超音波の跳ね返りが画像化され内部の様子が分かり、肝臓がんなどが見つけられるという説明を受けた後、生徒たちは画像で心臓や肝臓、胆のうなどを確認した。体験後は、勤務医から医師になったきっかけや仕事の厳しさなども聞いた。

 付属高松中2年、辻明佐美さん(13)は「病気を見つける難しさを感じ、たくさん勉強したいと思った」と意欲を見せていた。

 講座は、慢性的な勤務医不足や若手の県外流出などを受けた県の医師確保対策事業の一環で、今年初めて企画。8月にさぬき市民病院などでも予定されている。【馬渕晶子】



http://www.m3.com/iryoIshin/article/156515/?portalId=iryoIshin&pageFrom=openIryoIshin
特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会
大学の実力、手術件数や論文数を調査し把握
地域医療支援病院は「紹介の中身」を精査

2012年7月29日 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)の第4回会議が7月27日開催され、特定機能病院と地域医療支援病院に関する実態調査の方針を決定した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。各病院が、現行の承認要件に合致した機能を発揮しているか、承認を受けている以外の病院との違いは何かなどを把握し、承認要件の見直しに関する基礎資料を得るのが目的。今年9月までに調査を開始、11月をメドに調査結果を集計、公表する予定。

 調査対象は、特定機能病院とその比較対照用の400床以上の病院(特定機能病院が所在する都道府県ごとに同数プラスアルファ程度の回答を得る)、地域医療支援病院とその比較対照用の200床以上の病院(各地域医療支援病院が所在する2次医療圏ごとに同数程度の回答を得る)。都道府県にも調査を行う。

 特定機能病院については、承認要件である高度医療の提供などの体制に加えて、高度の医療技術の開発や研修、医学教育に関する視点からも調査。

 具体的には、人員基準として、常勤換算だけでなく医師数および医学教育に関わっている医師数のほか、診療科別の外来・入院担当、学会専門医や指導医の数などを、またチーム医療の重要性を鑑み、手術室配置の看護師数や、手術室やICUなどの業務に従事する薬剤師数などをそれぞれ調査。安全管理体制、院内感染対策などの体制面も詳しく調べる。

 高度医療の実績については、過去3年間の先進医療の承認件数、剖検数、CPC開催件数、手術総件数、外保連の手術試案で難度が高いDとEランクの手術件数、紹介および逆紹介などを調査。

 さらに高度な医療技術の開発や研修の視点から、論文数(英文と和文)、掲載誌のインパクトファクターの年間合計値、治験実施数、研修医数および卒後6年目以上の研修医数などを調べる。

 地域医療支援病院に関しては、紹介の実態について詳細に調査するのが特徴。紹介元医療機関別の紹介患者数(400床以上、200床以上400床未満、200床未満、診療所の別)だけでなく、開設者が同一であるなど、経営的に関係のある「特別の関係」にある施設からの紹介に集中していないかなどについても調査。これまでの議論で「門前クリニックが紹介率を上げているのではないか」という指摘が上がったためだ。また、紹介の相談があったものの、断った件数やその理由なども調べる。さらに地域医療支援の視点から、在宅医療支援、地域の住民や医療従事者に対する研修の実施状況、地域の他の医療機関への医療従事者の支援状況(医師、看護師、その他)なども調査。

 都道府県調査では、主に地域医療支援病院について聞く。整備の考え方(2次医療圏に1カ所か、それ以上かなど)、承認の考え方(承認要件を満たしていても承認しない場合があるか、承認要件を満たしていない場合でも承認する場合があるかなど)といった点を質問。地域医療支援病院に関しては、2次医療圏に複数整備されているケースがある一方、一つもないケースもあるなど、地域的なバラツキが問題視されている。

 実態調査の基本方針には異論は出なかったものの、調査対象や調査内容について、後述のように議論になった点が幾つかある。厚労省と遠藤座長が27日の議論を踏まえ、最終的に調査票を決定する。

比較対照、「1カ所のみではバイアスかかる」

 調査対象について質問したのが、日本医師会副会長の中川俊男氏。特定機能病院の比較対照は、当初「同数程度の回答を得る」とされていた。これに対し、「比較するのに、1カ所のみではバイアスがかかる。400床以上の病院と言っても、いろいろな病院がある」と質問。

 また比較対照として、「400床以上の病院」を選ぶとしているが、厚労省は、地域医療支援病院を含めると、特定機能病院と地域医療支援病院に関する二つの調査を依頼することになり、回答の負担が大きいことから除外すると説明。しかし、都道府県によっては、地域医療支援病院を除外すると調査対象を選ぶことが難しくなることも想定されるため、この点についても再検討することになった。

医師派遣機能は特定機能病院の役割か

 調査内容について議論になったのが、特定機能病院からの医師派遣の実態について。長野県健康福祉部長の真鍋馨氏は、「医師総数だけでなく、診療科ごとに関連病院などに派遣している医師数を調査してもらいたい」と求めた。

 これに対し、厚労省は、「高度な医療を提供するのが、特定機能病院の一義的な役割。その承認要件において、地域に医師を派遣する機能を見るべきかどうか、議論してもらいたい」と構成員に意見を求めた。

 千葉大学附属病院病院長の宮崎勝氏は、「高度の医療に関する研修は特定機能病院の役割であり、医師の派遣にもつながってくる。地域への良質な医療人の派遣状況を調査するのは、有意義ではないか」と支持、ただし、派遣期間は様々であるため、調査するのであれば派遣の定義の明確化が必要だとした。

 これに対し、中川氏は、「医師不足で、大学病院の派遣機能が低下したので、現実にどうなっているのかを見るのが意図だろう。しかし、大学病院からの派遣と言っても、短期から長期、さらには反永久的に派遣しているケースもあり、定義を明確にしないと混乱する」と指摘。遠藤座長は、「調査することには価値があるが、正確なデータになるかどうか難しい面がある」とコメント。

 しかし、「特定機能病院にこうした機能を持たせるかどうかだが、本来の役割は高度な医療の提供。社会的要求が変わってきたので、調査項目に入れる意見もあるかもしれないが、実際には難しいのではないか」(日本病院会会長の堺常雄氏)、「長期派遣の場合は、現実には受入側の病院の職員になっている。これらの職員の派遣も特定機能病院の機能だと言われると、我々としては困る。調査は見送った方がいいのではないか」(全日本病院会会長の西澤寛俊氏)など、否定的な意見が相次いだ。

 特定機能病院については、手術室に配置されている看護師のうち、「卒後5年以上の看護師」の内訳も調査する案になっている。代わりに、「手術室勤務5年以上」がいいのかなどの意見も出され、この点についても検討課題となった。

地域医療支援病院の要否、県に聞く案も

 そのほか、中川氏は、都道府県医師会から地域医療支援病院の現状を問題視する声が上がっているとし、都道府県調査において、「自由意見欄を設けても、あまり回答は得られない」とし、(1)現行のまま存続すべき、(2)要件を見直して存続すべき、(3)地域医療支援病院の役割は終わったので廃止すべき、(4)その他――という選択肢を設けて調査するように提案。前回会議でも、中川氏は地域医療支援病院が急増している現状を踏まえ、その役割を問題視していた(『特定機能病院等の実態調査、今秋実施へ』を参照)。

 真鍋氏は県の立場から、「自分の県の医療政策をどこまで理解し、行政上の必要性を判断した上で答えられるか。国が定めた制度だから必要だとする意見も出てくる」などと述べ、的確な回答が得られにくい可能性を指摘。政策研究大学院大学教授の島崎謙治氏も、県の中でも承認を行う部局と、県立病院を運営を担当する部局があるため、実態をうまく調査できるかは疑問であるとし、都道府県に実態を個別に聞いた方が適切な回答が得られるとした。

 遠藤座長も、「個別の地域医療支援病院に調査をしているため、その回答結果から判断するのはどうか。選択肢を提示しても、正確な回答が得られるかどうかは疑念がある、ということだった」と述べ、中川氏の提案には消極的姿勢を示した。



http://www.j-cast.com/2012/07/29140798.html
医療機関の消費税、「損金解消」を 「払いっぱなし」もう限界
2012/7/29 18:00  J-CAST News

病院や診療所が多額の消費税に苦しんでおり、訴訟も起きていることは、ほとんどの国民に知られていない。神奈川県保険医協会は会員 (医師) だけでなく患者にも関心を持ってほしいと待合室に張るポスターを配付したりしている。2012年 7月24日には、訴訟の原告を招いての講演会を開催した。
大病院では経営圧迫要因に

講演したのは兵庫県民間病院協会副会長でもある吉田静雄・尼崎中央病院理事長。事業者は売り上げで預かった消費税から仕入れで払った消費税の差額を税務署に納める。ところが医療費は非課税のため、患者から消費税を取ることができず、医薬品や医療機器、材料、備品購入時や建設時などかかる消費税の多くが払いっ放しになっている。また、医療費は公定価格のため、その分の値上げもできず、結局は医療機関の損金になっている。

そこで尼崎中央病院など兵庫県協会の4病院は2010年 9月、消費税は憲法の平等原則や財産権などの侵害にあたるとし、国に払いずみの消費税の一部(各病院1000万円)を払えとの訴訟を起こした。その一審判決が今年10月16日に予定されている。

吉田さんによると、公判で国は「 3%導入時の1989年に12項目、 5%に上げた1997年に24項目の診療報酬で消費税分を補填した」「多少の負担は厚生労働省の裁量権の範囲」などと説明している。

しかし、病院ごとで違う消費税をわずかな項目で解消できるわけはなく、現に大学病院や大病院では年に億円単位の損金が出ており、経営を圧迫している、との調査がいくつも出ている。外国でも非課税の国はあるが、ほとんどが公立病院だったり、特別な制度で対応したりしている。

吉田さんは、同じく消費税が取れない輸出業者には払い戻しがあるように、国は医療機関にも払い戻せる制度 (仕入税額控除) を作るべきで、判決のいかんにかかわらず医療機関が団結して要求していくように訴えた。

(医療ジャーナリスト・田辺功)



http://mainichi.jp/area/iwate/news/20120729ddlk03010059000c.html
ドクターヘリ:青森・秋田・岩手の3県、広域運航で合意 大規模災害など /岩手
毎日新聞 2012年07月29日 地方版 岩手

 青森、岩手、秋田の3県は27日、青森市内で会議を開き、3県のドクターヘリを県境を越え、広域運航することで合意した。運航体制の細部を詰めた上で合意書を取り交わし、できるだけ早期に始める方針。開始後半年をめどに課題をまとめて体制を見直す。

 会議には、3県の担当者やヘリ基地病院の医師らが出席した。出動範囲は基地病院の半径100キロ圏内とし、費用は出動した県側が負担することを了承。出動要件は、大規模災害や気象条件などにより、自県のヘリが対応できない場合とした。他県の出動要請と重なれば、原則として自県内の要請を優先する。

 青森県は、09年から八戸市民病院でヘリを運航しており、今年10月には県立中央病院との2機体制となる。秋田県は今年1月、岩手県も同5月に各1機体制で運航を始めたばかり。3県は県境で運航範囲が重なるため、10年12月から連携を目指して情報交換してきた。【高橋真志】



http://www.mutusinpou.co.jp/news/2012/07/22327.html
外傷患者の処置法学ぶ/弘大病院がセミナー
2012/7/29 日曜日 陸奥新報

 弘前大学医学部附属病院高度救命救急センター主催の青森外傷セミナーが28日、同病院で開かれ、津軽地域の救急隊員や医師、看護師らが、日本救急医学会公認の病院前外傷教育プログラム「JPTECプロバイダーコース」を受講し、現場や病院搬送中に外傷患者に対して実施すべき適切な観察や処置を学んだ。
 受講者は、同センターの伊藤勝博講師からJPTECの概念や内容について講義を受け、インストラクターによるデモンストレーションを見学。その後、インストラクターの指導で「状況評価」「初期評価」「全身観察」「車外救出」といったJPTECに必要な知識や技術の習得に努め、最後に筆記と実技の試験で確認した。



http://www.gifu-np.co.jp/hot/20120729/201207291057_6495.shtml
医療の現場に興味津々 中濃厚生病院で親子科学教室
2012年07月29日 10:57 岐阜新聞

 関市若草通の中濃厚生病院で28日、親子の科学教室が開かれ、子どもらが多彩な体験を通して医師をサポートする検査技師らの現場をのぞいた。

 同病院が、医療現場への理解と興味を深めてもらおうと、夏休み中、親子を対象に開いた。市内外から小中学生らと保護者計17組が参加し、栄養科や臨床検査科、臨床工学科など6科を回った。

 放射線科で腹部超音波装置(エコー)を使ってゼリーの内容物を探ったり、理学療法科ではさまざまな車いすで凸凹の床を乗り越えたり、親子らは興味深く体験。薬剤科では、錠剤に似せた数種類のお菓子を分包機に投入し、一包ずつに袋とじされる様子に感心していた。

 田原小6年の丸野峻平君(11)=同市迫間=は「車いすにもいろいろな種類があって印象的だった。お医者さん以外に多くの人が患者さんを支えていることが分かった」と話していた。



http://www.m3.com/iryoIshin/article/156509/?portalId=iryoIshin&pageFrom=openIryoIshin
中央社会保険医療協議会
消費税負担の実態把握、調査実施へ
今秋に予備調査、今年度末をメドに集計

2012年7月28日 橋本佳子(m3.com編集長)

 中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織の医療機関等における消費税負担に関する分科会(分科会長:田中滋・慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授)の第2回会議が7月28日に開催され、医療機関等における高額な投資に伴う消費税負担の実態把握のために、調査を実施する方針を決定した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 分科会の下に、「調査専門チーム」を設置。病院、一般診療所、歯科診療所、薬局についてそれぞれ 10カ所程度を選定し、予備的調査を実施。調査項目は、医療機関等における資産管理の状況、資産名、資産種類、取得日、取得価額、償却方法・償却率など。その結果を基に、今年秋をメドに調査票案を作成、本調査を実施し、今年度内をメドに集計する。

 社会保障・税一体改革大綱では、消費税率の引き上げに伴い、高額な投資部分については重点的に対応する方針が打ち出されている。それ以外の材料等の消費税負担がある仕入れについては、2013年に予定されている医療経済実態調査に調査項目を追加する形で、実態を把握する。1989年の消費税導入時と1997年の税率引き上げ時は、消費税分の上乗せとして0.76%、0.77%の診療報酬をアップする形で対応していた。

 分科会では、調査実施自体には異論は出なかったが、日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏は、「高額な投資だけを把握しても、それが消費税負担全体のどの程度を占めているのかが分からない。それ以外の部分については、医療経済実態調査を活用するとしているが、結果が出るのは2013年の秋頃と遅い。調査をせずにどのように議論を進めるのか」などと質問。

 厚生労働省保険局医療課保険医療企画調査室長の屋敷次郎氏は、「高額な投資については全くデータがないので、取り急ぎ調査に着手する」と説明。それ以外の点については、費用構造自体は大きく変わるわけではないため、2013年の結果が出るまでは、 2011年の医療経済実態調査を基に議論を進めると回答。

 全国健康保険協会理事長の小林剛氏は、「高額な投資は、診療のためなのか、それ以外の部分なのか、という点をどのように区分するのか。診療に直接かかわる消費税負担と、駐車場や職員の住宅などに伴う負担は区別すべき」と求めた。屋敷室長は、「予備調査を実施した上で、これらを把握できるように調査票を作成する」と答えた。

高額な投資部分の消費税は別に手当

 28日の議論は、調査の内容にとどまらず、消費税率8%への引き上げ時の対応や、今後の議論の進め方など多岐にわたった。厚労省審議官の唐沢剛氏は、「通常の診療をやっている分の仕入れは、診療報酬で対応している。しかし、病院の建て替えなど高額な投資について、今まで通り診療報酬で対応できるのか、診療報酬以外の対応が必要なのかを検討してもらいたい」と説明。ただし、あくまで「医療保険制度」の中で対応するし、税制などでの対応は想定していないとした。また、診療報酬での対応、あるいはそれ以外での対応にしても、医療機関等の仕入れに係る消費税負担に関する手当の総額は変わらないとした。

 この考え方に立つと、高額な投資部分以外の通常の仕入れに係る消費税負担への手当が、手薄になる可能性もあり得ることから、日本医師会副会長の今村聡氏は、「高額でない部分についても、恒常的な消費税負担がある」と、クギを刺した。

 さらに、診療報酬で消費税負担への対応をする場合、患者負担は上がる問題もあることから、今村氏は、「税金の負担の問題を、診療報酬で対応するのは無理」と指摘。日本医療法人協会副会長の伊藤伸一氏も、「診療報酬で対応するのは矛盾があるという議論をここでしたい。消費税は最終消費者が負担する仕組みだが、診療報酬で対応する場合、保険料等で負担する、つまり最終消費者でない人が負担することになる」と問題視した。

医療に課税するか、検討の場は未定

 今村氏は今後の議論の進め方について、社会保障・税一体大綱で、「医療に係る消費税の課税の在り方について、引き続き議論されている」と記載されている点を指摘、医療機関等における消費税負担に関する分科会で議論するのは難しいとし、別に検討の場が必要だとした。

 唐沢審議官は、「まず本分科会で消費税率が8%になった際の制度を決めなければならない」と説明、それ以外の議論の場としては、政府税制調査会なども想定されるとしたものの、「根本的な議論をどこでやるかについては、言うことができない」と答え、分科会での議論を限定しているわけでもないと付け加えた。今村氏は回答に納得せず、納得せず、消費税率8%から10%までは短期間に上がることから、8%時の対応の議論と、今後の課税の制度について同時並行的に議論する必要性を強調した。

過去の対応の検証、難しく

 医療における消費税の問題は、過去の対応を検証する必要性が指摘されている。28日の会議では、 1989年度と1997年度の2回の診療報酬改定時、消費税対応のために引き上げられた点数が、2012年度改定で何点になったかが提示された。1989 年の導入時、医科点数については、12項目で引き上げがされたが、2012年度改定時点で、7項目は包括化あるいは廃止され、残る5項目の点数も半分以下になっている。

 この資料に対し、小林氏は、「各点数が、どうなったのかという点しか示していない。点数が下がった分は、他の項目で評価されており、診療報酬全体では評価されていると見ている。資料は、(消費税対応で引き上げられた点数が)今はなくなったと読め、ミスリードしている」と問題視。

 健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏は、「過去の診療報酬上での消費税の取り扱いが、どのようになったのか、それを追跡しても解明できない。それより消費税率8%以降、いかに対応し、それを検証できるようにするかを議論する方が建設的ではないか」との考えを示した。

 一方、診療側もさらなる過去の検証は難しいとの見方を示した。今村氏は、「当時は、この対応でいいと合意したのだろう。しかし、20年も経つと、どのようになったのかが分からなくなる。診療報酬で消費税に対応するのがいかに難しいか、その検証もいかに難しいかが資料から分かる」と述べ、それを明らかにするために、前回会議で資料を求めたとした。伊藤氏も、「このような愚を繰り返してはいけない。いろいろな矛盾が生じる」と、診療報酬で消費税対応をする難しさを指摘。

「医療機関も一定程度の負担を」、財務大臣

 さらに、全日本病院会会長の西澤寛俊氏は、7月25日の参議院社会保障と税の一体改革に関する特別委員会における、民主党の梅村聡議員による安住淳財務大臣への質問について質した。

 梅村議員は、「医療は非課税」と説明すると、国民は負担していないように受け取るが、実際は窓口負担や保険料、税の形で負担している上、診療報酬による対応は、国民がどんな形で医療の仕入れに係る消費税を負担しているかが不透明になるなどの問題があるとし、今のやり方を今後も続ければ「ブラック・ボックスが拡大する」と指摘、政府税制調査会で、医療における課税の在り方を議論すべきたとした。

 安住大臣は、「諸外国においても、医療は非課税措置であるため、1989年の導入時、非課税で対応した」と説明、その上で「消費税率10%の時点でもこの制度を守るかどうかは、医療現場の全体を見定め、政府税制調査会でも議論するが、まずは厚労省で議論してもらいたい」と回答。さらに「(医療機関が)大赤字になったら、社会不安になる。それは望んでいないが、適切なある程度の負担はぜひお願いしたい。その適切がどの程度かについては我々としても十分に議論したい」とした。

 西澤氏が問題視したのは、この「適切なある程度の負担をお願いしたい」という点だ。西澤氏は、「損税が発生していることを指したのだろう」と述べ、負担を避けるために今後、議論していくべきだとした。

 唐沢審議会は安住大臣の発言の意味は分からないと回答。白川氏は、「医療は非課税と言いながら、診療報酬で計1.53%引き上げて対応しており、医療費で言えば5000億、6000億円という負担に相当」と指摘、「医療機関にも一定程度、負担してほしい財務大臣のコメントは一定程度理解できる」とした。



  1. 2012/07/30(月) 05:00:25|
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7月28日 医療一般

http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20120728/CK2012072802000128.html
県南西部救急医療体制をめぐり協議 朝霞区市長会
2012年7月28日 東京新聞 埼玉

 朝霞区市長会(新座、朝霞、志木、和光市)の臨時総会が二十七日開かれ、今後の県南西部地域の救急医療体制について協議。各市の意向などを確認したもようだ。

 志木市立市民病院が今月末で小児救急・入院の打ち切りを決定。同病院の医師不足を補うため平日午後八~十時などに開業医らを応援派遣していた地区医師会は、和光市の国立病院機構埼玉病院に派遣先を切り替えることを決めている。 (上田融)



http://www.ryoutan.co.jp/news/2012/07/28/005485.html
課題はマンパワー充実など 市議らが市民病院で地域医療の研修
両丹日日新聞2012年7月28日

 福知山市議会など府北部の議員たちが27日、福知山市厚中問屋町の私立福知山市民病院で、地方の医療の現状や課題について理解を深めるための研修会を開いた。市民病院の香川恵造院長が講師を務め、「地域医療における自治体病院の役割と課題」と題して講演をした。

 会場には、舞鶴、綾部、宮津、京丹後の各市議会議員も含め、約80人が訪れた。

 講演では、市民病院の取り組みなどを紹介しながら、地域医療が抱える課題や解決策について話した。

 課題には「マンパワーの充実」などを挙げ、さまざまな病状に対応できる総合診療医の育成、若年者にとって魅力ある教育環境の整備、女性医療者が出産後も再就職しやすいような環境づくりが必要だと話した。

 市民病院では、若手が中心になり、看護師の仕事を紹介する情報誌を作成し、その魅力を伝えていることも説明した。

 最後に「変革は、不足、不満足の状態から工夫して生まれるもの。課題が蓄積している地方にこそ、変革の芽生えがある」と締めくくった。

 このあと、質疑応答の時間が設けられ、各市の議員たちが積極的に質問していた。



http://www.qlifepro.com/news/20120728/night-shift-health-care-workers-at-high-risk-for-traffic-accidents.html
夜勤明けの医療従事者に、高い交通事故リスク
2012年07月28日 PM08:00  QLifePro医療ニュース -

仏パリの研究者が、医療従事者を対象に調査した結果、夜勤後のスタッフは交通事故を起こすリスクが高いということを実証した。

これは、夜勤後のスタッフに自宅で運転シミュレーターを用いて実施された最初の実験である。30人の医療スタッフに、午前8時、それぞれ通常の状態と睡眠時間がとれていない状態で運転シミュレーションを受けさせた。

シミュレーションは、都市内での15分の走行の後、自動車専用道路や高速道路といった自動車道で60分間続けられ、都市内での被験者の反応時間、スピードや事故の数、自動車道でのスピードや直線走行などについて解析が行われた。
夜勤明けの時は、スピードのコントロールや直線走行が困難

調査の結果、自動車道の単調な運転状況において、運転中に直線走行を続けることが、夜勤後ではない時と比較して困難であることが明らかになった。またスピードを制御することも、夜勤後の方が困難だった。

この研究結果を発表した仏北西部のカーンにあるCaen Teaching HospitalのSegolene Aryalier-Daret博士は、これによって医療従事者が睡眠が取れてない状態で運転することの危険性を認識することを願っている。

居眠り運転はフランスにおいて問題になっている。居眠り運転防止のためにさまざまなキャンペーンが実施されているが、交通事故統計で見る限り、効果が上がっていない、と博士は語っている。



http://www.fuji-news.net/data/report/society/201207/0000002442.html
富士市中央病院 潜在看護師の復職を支援
(2012-07-28 18:00)  Fuji-News

看護師などの資格を持ちながら医療現場から離れている「潜在看護師」の復職を支援する、県と県看護協会の「再就業準備講習会」が27日まで3日間、富士市高島町の市立中央病院で開かれた。

富士、富士宮、御殿場各市の20~40歳代の女性11人が最新の医療技術について学び直し、再び医療現場に立つ心構えを整えた。

県などの要請を受け、中央病院での研修が実現した。県ナースセンター(同協会内)によると、県内の看護職員数は増えているが、医療の高度化や専門化、介護施設の増加などで看護職が活躍する現場は拡大。需要が伸びていることで慢性的な看護職員不足に陥っているという。



http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2012/20120728221854.asp
救命救急学ぶ弘大・外傷セミナー
2012年7月28日(土) 東奥日報

 傷病者を病院に搬送するまでの救命救急を学ぶ「青森外傷セミナー」が28日、弘前大学医学部付属病院で開かれた。津軽地方の消防関係者や医師、看護師ら約30人が受講し、事故や災害現場で素早く適切に処置する技術を身に付けた。



http://www.shonai-nippo.co.jp/cgi/ad/day.cgi?p=2012:07:29
命を救う方法は “荘内病院探検隊”学ぶ
2012年(平成24年) 7月29日(日)荘内日報ニュース

 鶴岡市立荘内病院(三科武院長)の自由研究応援企画「荘内病院探検隊~君も命を救う一員だ~」が27日、同病院で行われ、小学生たちが救急救命法などを学んだ。

 病院探検隊は、慶應義塾大先端生命科学研究所「からだ館」がん情報ステーション主催の小学生を対象にしたワークショップ「自由研究おうえん隊」の一つのコースとして2010年にスタート。今年は、同病院独自の企画として開かれた。救急病院の役割や救命法を学んでもらうのが狙い。

 今回は同市や三川町から小学5―6年生14人が参加。午前は救急センターや薬局、手術室などの施設を見学したほか、手洗い方法などを学んだ。

 午後からは心肺蘇生法や血圧測定などの体験や応急方法について学習。このうち心肺蘇生法の体験では、子どもたちが看護師から「1分間に100回くらいを目安に、手のひらを使って胸の真ん中を押す」などと説明を受けながら、心臓マッサージに一生懸命取り組んでいた。

 藤島小5年の栗田将郁君(11)は「友達に誘われて面白そうだと思って参加した。心臓マッサージをずっと続けるのは大変だった。今日学んだことは友達とまとめて発表したい」と話していた。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20120728/CK2012072802000125.html
千葉大医学部付病院 壁画の絵本2作目
2012年7月28日 東京新聞 千葉

 千葉大医学部付属病院(宮崎勝院長)が入院する子ども向けに作った童話絵本の二作目「ぼくらが みつけた たからもの」が完成した。今作も小児科がある病院みなみ棟の壁画に描かれた「みなみまち」の住民たちが登場する。壁画や絵本は患者や職員らにもすっかり定着し、病院の公式キャラクターとして活躍することも決まった。 (小川直人)

 入院する子どもたちに少しでも楽しんでもらおうと、昨年三月に一作目が完成。二作目の文章は大学内の童話コンクールで優秀賞だった大学職員の椎名常子さんが、絵は前作同様、病棟の壁画を描いた千葉大大学院卒の画家伊藤香奈さんがそれぞれ担当した。

 二作目は主人公「ピーナツ三兄弟」が見つけた魔法の石に願い事をしようと住民たちが話し合い、最後はみんなが笑顔になることを願うという物語。作者の椎名さんは「思いやりの大切さを伝えたかった」と説明する。

 絵本の住民たちは小児科などの壁一面に描かれている。入院する子どもたちは、絵本を手に壁画の中から登場するキャラクターを探すなどして楽しんでいるという。伊藤さんは「絵を見て穏やかな気持ちになってくれれば」と話している。

 高林克日己副病院長は「病院の堅いイメージを払拭(ふっしょく)できたと思う。職員も絵を好きになり一体感も生まれた」と指摘。病院の公式キャラクターにも決まったほか、エコバッグやボールペンなどのキャラクターグッズ作りにも発展した。

 絵本は入院する子どもたちに配られているほか、キャラクターグッズとともに病院内売店で販売されている。


  1. 2012/07/29(日) 06:38:35|
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7月27日 医療一般

http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20120727/CK2012072702000136.html
地区医師会 医師派遣取りやめへ 志木市民病院 小児救急・入院休止で
2012年7月27日 東京新聞 【埼玉】

 志木市立市民病院が小児救急・入院患者受け入れを今月末で打ち切ることを受け、地元の朝霞地区医師会は今月いっぱいで、同病院への医師の応援派遣を取りやめることが二十六日、分かった。医師会は今後、和光市の国立病院機構埼玉病院に医師を派遣、二次救急医療圏の機能維持を図る方針だ。

 応援派遣は、市民病院の医師不足や地域の小児救急病院の減少に対応するため、二〇〇八年に始まった。現在、域内の小児科・内科の開業医ら約三十人が、輪番制で午前八時~午後十時に診療に当たっている。

 だが志木市は今月、市民病院の当直医が確保できないことを理由に、小児救急・入院を今月末で打ち切ると発表。長沼明市長は「医師が確保され次第、再開する」と説明しているが、県や周辺市からは「医師の確保は難しく、事実上の撤退になるだろう」とみられている。

 こうした事態を受け、医師会は対応を協議。小児救急・入院の維持ができない中での派遣は「所期の目的から逸脱し、開業医らの負担だけが増す」として、市民病院に対し二十五日、派遣取りやめを通知した。 (上田融)



http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kagawa/news/20120726-OYT8T01312.htm
県、医師就業へ橋渡し
(2012年7月27日 読売新聞)香川

 医師不足の解消を目的に、県は26日、県内での就業を望む医師と医療機関との間を橋渡しする「県地域医療支援センター」を医務国保課内に開設した。

 センターは、県外の医師や医学生らの氏名や専門分野などの情報を収集してデータベース化し、本人の希望があれば県内の病院に仲介する。専門医を目指す医師には、資格取得にかかる費用の一部を補助する。医師を含む職員4人が相談などに応じる。

 2010年の厚労省の調査では、県内104病院に医師1637人が在籍しているが、実際に必要な数より300人程度不足していた。また、県内の病院で初期研修(2年間)を希望する研修医はここ数年、定員の5~6割にとどまるなど、若手医師の不足が深刻となっている。

 この日、県庁18階の同課入り口にセンターの看板を取り付けた浜田知事は「医師の確保は重要な課題。就業のあっせん、相談に力を入れたい」と話した。



http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201207270047.html
「医療ヘリの積極的要請を」
'12/7/27 中国新聞

 島根県が昨年6月に導入した医療用ヘリコプター(ドクターヘリ)の基地病院、県立中央病院(出雲市)は26日、松江市消防本部に導入後1年の運用実績を報告した。同本部管内の出動要請が11件と全体の1・7%にとどまったため、積極的に出動要請するよう要望した。

 責任者の山森祐治救命救急科部長たち4人が同本部を訪れた。隊員が要請しやすくなるよう、内規で出動エリアを定めることを提案した。出雲市消防本部の場合、中央病院への搬送に20分以上掛かる地域を要請エリアと決めている。

 松江市消防本部管内の事故などで救急搬送に20分以上掛かった事例はことし約100件あり、山森部長は「需要は高い。要請が増えれば、救命率向上につながる」とした。



http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20120727ddlk19040076000c.html
県立病院機構:昨年度決算、純利益2.9倍の5億8000万円 入院減り外来増える /山梨
毎日新聞 2012年07月27日 地方版

 県立中央、県立北両病院を運営する地方独立行政法人「県立病院機構」は、昨年度決算を発表した。純利益は約5億8000万円で、8年連続の赤字から黒字に転じた独法化初年度の10年度からさらに2・9倍となった。

 同機構の篠原道雄事務局長によると、県立中央病院(671床)で昨年度、入院患者の平均入院日数が前年度比1・1日減の12・9日間となり、延べ入院患者数が7・3%減。一方で外来患者が同2・8%増えた。患者に請求する治療費の算出方法や病床回転率などの面で外来患者の方が収益が上がりやすいことに加え、がんなどの病気で従来は入院を要した場合でも投薬や通院による治療が年度ごとに可能になっていることで入院日数の短縮が進んだためという。【春増翔太】


  1. 2012/07/28(土) 06:41:11|
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7月26日 医療一般

http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/administration/20120726000419
地域医療支援センターが開設/就業希望者を支援
2012/07/26 15:30 四国新聞

 香川県外で働く香川県出身の医師らの香川県内就業を支援する「香川県地域医療支援センター」が26日、香川県庁18階の医務国保課内に開設され、業務をスタートした。

 同センターは、香川県内での就業相談や医療機関のあっせん、働きながら専門医や総合医の取得を目指す医師らのキャリア形成支援などを行い、医師確保を図っていくのが目的。専任の医師や担当職員ら4人が来所者や電話相談などに対応する。

 この日は、浜田恵造香川県知事が同課の入り口に看板を設置。「医師不足が進む中、県内においても医師確保対策は大変重要。総合的な支援窓口としてワンストップで対応していきたい」と述べた。

 業務時間は平日午前8時半から午後5時15分。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37763.html
人件費削減の政府方針に反対相次ぐ- 国立高度専門医療研究センター在り方検討会
( 2012年07月26日 20:41 キャリアブレイン )

 国立がん研究センターなど、独立行政法人6つの国立高度専門医療研究センター(ナショナルセンター、NC)の今後の在り方を議論する厚生労働省の検討会は26日の会合で、前回に引き続き、NCの2法人からヒアリングした。国立循環器病研究センターと国立国際医療研究センターの各理事長は、前回ヒアリングされた2法人と同じく、人件費の削減が現場に悪影響を及ぼすと主張した。

写真ニュース
国立高度専門医療研究センターの在り方に関する検討会(26日、厚生労働省)
 この日の会合で、国立循環器病研究センターの橋本信夫理事長は、政府が独法に総人件費の削減を求めていることについて、「自由に研究し、新しい医療を求めていく上で、人件費が当然問題になってくる。事務作業も非常に多くなっているし、わたしは今がほぼ限界にあると思っている」と述べた。
 また、国立国際医療研究センターの春日雅人理事長は、「研究を行う上で必要な、優秀な人材の確保ができるよう、いろいろな意味でご配慮を願いたい」と要望した。

 このほか、両法人の理事長は、研究のために国が支給する運営費交付金が、予想を大幅に上回って削減されているとして、2010年度に立てた5年間の目標を達成できない可能性があるとの危惧を表明した。

■委員が寄付集めを提案

 この日の会合で、近藤達也委員(医薬品医療機器総合機構理事長)は、「診療報酬(での収益確保)には限界がある。ご自身のミッションを明確に社会にアピールして、寄付したいと思わせるような仕組みをつくっていただきたい」と述べ、NCが担う研究事業の有益性などを周知し、寄付を集めることを提案した。
 また、猿田享男座長(慶大名誉教授)は、エイズなどの感染症や糖尿病の診療・研究などを行っている国立国際医療研究センターの事業内容が、ほかのNCと比べると、法人名から分かりづらいと指摘。同センター国府台病院の上村直実院長も、「そろそろ名前を変えないといけないのではないか」との認識を示した。【佐藤貴彦】



http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kagawa/news/20120726-OYT8T01312.htm
県、医師就業へ橋渡し
(2012年7月27日 読売新聞)香川

 医師不足の解消を目的に、県は26日、県内での就業を望む医師と医療機関との間を橋渡しする「県地域医療支援センター」を医務国保課内に開設した。

 センターは、県外の医師や医学生らの氏名や専門分野などの情報を収集してデータベース化し、本人の希望があれば県内の病院に仲介する。専門医を目指す医師には、資格取得にかかる費用の一部を補助する。医師を含む職員4人が相談などに応じる。

 2010年の厚労省の調査では、県内104病院に医師1637人が在籍しているが、実際に必要な数より300人程度不足していた。また、県内の病院で初期研修(2年間)を希望する研修医はここ数年、定員の5〜6割にとどまるなど、若手医師の不足が深刻となっている。

 この日、県庁18階の同課入り口にセンターの看板を取り付けた浜田知事は「医師の確保は重要な課題。就業のあっせん、相談に力を入れたい」と話した。



http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20120726ddlk22040068000c.html
安全・安心・しずおか:浜松労災病院、急患受け入れ率9割に向上 有井滋樹院長に聞く /静岡
毎日新聞 2012年07月26日 地方版 静岡

 ◇「断らない」意識共有−−有井滋樹院長(64)に聞く

 浜松労災病院(浜松市東区)が、救急搬送患者の受け入れ率を短期間で向上させ注目されている。先頭に立つのが4月に東京医科歯科大大学院教授から転身した有井滋樹院長(64)だ。地方都市での医師不足は、同病院でも例外ではない。当直医を増やさないでどう対応しているのか、有井院長に聞いた。【聞き手・宮澤勲】

 −−休日、夜間に搬送されてきた救急患者の受け入れ率は就任前の約7割から、現在は9割程度となった。

 ◆着任早々、救急患者を断らないという方針を打ち出した。当病院は基本方針として「地域医療への貢献」を掲げているが、それを一番分かりやすく示せると思ったからだ。労災病院は必ず診てくれるという態勢にしたい。それが地域で信頼されることだと思う。

 −−当直の医師は1人という態勢は変わっていない。医師の増員もなく、なぜ受け入れを増やせるのか。

 ◆医師などスタッフが、救急患者をできる限り受け入れるという同じ方向性を持つことを心がけている。意識改革だ。従来、各診療科でそれぞれ待機者を決め、当直者で対応できなければ連絡するシステムを取っているが、当直者が待機者に連絡するのをためらう雰囲気が以前はあった。皆で救急患者をできる限り受け入れるという気持ちを共有することで変わっていける。バックアップ態勢がしっかりしていることが鍵だと考える。

 −−同じ方向性を共有するための具体的な方法は。

 ◆当直者が翌朝、院長に直接報告するシステムを作った。仮に救急患者を断っていた場合には、なぜそうしたのか聞き取る。決して詰問調ではなく、受け入れの余地はなかったかなど話し合い、事例は皆で共有するようにしている。現場へのフィードバックだ。

 −−当直医の力量も問われる。

 ◆専門外の救急患者が搬送されることも少なくない。専門外でも、初期対応はなんとか可能とする治療のマニュアル化にも力を入れている。

 −−救急患者が来ても、難しいけがや病気は敬遠したくなることもあると思う。

 ◆リスクを取りたがらないというのは、人間の心情としては分かる。訴訟も多い。しかし医師としてそれでいいのか、楽な方向に向かうだけでいいのか。そうなればどんどん医療の質は落ちる。

 −−最近は安易に救急外来に駆け込む人が増えたとの指摘もある。

 ◆よく眠れないからと夜間の救急外来を訪れた人がいた。急患受け入れで我々もできる限りのことをするが、緊急性のないものの対応で、本当に治療の必要な救急患者に手が回らなくなることがあってはならない。

 −−浜松市で救急患者対応の取り組みについて感じたことは。

 ◆各病院の当直態勢とは別に、労災病院を含めた市内の総合病院7病院でローテーションを組み、救急患者受け入れの責任を負う態勢を取っている。また市は、軽症患者のための「夜間救急室」を設置し、総合病院の負担を軽くしている。市、医師会、総合病院の連携は比較的うまくできていると思う。

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 ■人物略歴
 ありい・しげき
 73年京都大医学部卒。同大医学部第1外科(消化器)助手、東京医科歯科大大学院肝胆膵(かんたんすい)外科教授、同大医学部付属病院副院長を経て12年4月から現職。



  1. 2012/07/27(金) 05:15:41|
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7月25日 医療一般

http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000001207250001
飛島でのテレビ電話診療
2012年07月25日 朝日新聞 山形

 ∞ 来月開始 酒田市示す

 4月から常駐医師が不在で「無医島」になった酒田市の飛島で、急患や冬期間対策で活用する「テレビ電話による遠隔診療」についての説明会が24日、飛島小中学校体育館であり、市は8月初めから遠隔診療を始める方針を示した。

 説明会では酒田市の久松勝郎健康福祉部長が、常勤医師の不在に加え、テレビ電話による遠隔診療が予定より遅れていることを、島民に陳謝した。

 市によると、10月までは日本海総合病院の医師派遣による診療を行う一方、急患はテレビ電話診療を開始。医師の派遣がない11月〜来年3月は、市立八幡病院と日本海総合病院の医師がチームを作り、週2日、「予約制の定期テレビ電話診療」を行う。

 説明会に集まった島民は13人。口々に医師がいない不安を訴え、緊急搬送の体制など急患への対応の遅れが出ないよう要望した。

 久松部長は「テレビ電話での診療は常勤医が見つかるまでの暫定的処置。新しい医師を見つける努力をしている」と理解を求めた。

 勝浦地区の漁業兼民宿経営の本間幸吉さん(66)は「先生がいたころは、2週間に1回、必ず診療所に行き、血圧を測り、話を聴いてくれた。それだけでも安心感があった。機械でどこまで通じるか不安だ」と話した。島民の一人は「市は真剣に医者を捜してくれているのか。テレビ電話を入れておしまいでは困る」と訴えた。(岡田和彦)



http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/syuukatsu/snews/20120725-OYT8T00517.htm
医療機関で高校生が看護体験
(2012年7月25日 読売新聞)

 高校生が病院などで看護の仕事を体験する「ふれあい看護体験2012」が24日、宮崎県内の医療機関で始まった。

 医師や看護師、患者らとの触れ合いを通じて看護への理解を深め、看護師を目指す生徒を増やそうと、県が1992年から始め、今年は8月2日までに65の医療施設などで約580人の高校生が体験する。

 この日、看護体験が行われた延岡市出北1の延岡クリニック(松岡文章院長)には、市内の高校生6人が参加。看護師になるための進路や看護師の実情などについて説明を受けた後、人工透析が行われる現場や、床ずれで生じた傷を洗浄する様子などを見学した。

 自分たちの腕に巻いた医療用テープをはがす体験もあり、クリニックのスタッフから「痛くないように相手の気持ちになって処置して」などと看護に必要な心得などを教わった。

 県立延岡星雲高3年、伊藤美波さん(18)は「看護師の仕事は思っていたより多岐にわたることが分かった。看護師になりたいという思いがいっそう強まった」と話していた。



http://www.oita-press.co.jp/localNews/2012_134318096248.html
大分大病院 来月から乳腺外科診療再開へ
[2012年07月25日 10:44] 大分合同新聞

 大分大学は24日、医学部付属病院の乳腺外科で、新規患者の受け入れを8月から再開すると発表した。医学部総合外科学第2講座の医師の一斉退職に伴い、受け入れを中断していた。
 同大学によると、8月1日付で、県内の乳腺外科の専門医2人を非常勤講師として採用。乳腺外科の医師は常勤医2人と合わせて計4人になる。診療日は毎週火曜、木曜日。
 6月に着任した同講座の杉尾賢二准教授は「適切かつ安全な医療の提供を第一にしたい」と話した。
 同講座では3月末、医師7人が一斉退職し、4月から呼吸器外科、乳腺外科の新規患者を受け入れられなくなった。呼吸器外科は6月に診療を再開した。



http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/locality/20120725000158
県内初の地域医療支援センター、26日開設
2012/07/25 09:42 四国新聞

 香川県内の医師確保対策の充実を図ろうと、県は26日、「地域医療支援センター」を医務国保課内に開設する。県外で働く県出身の医師らの就業相談や医療機関とのマッチングを行うほか、医師のキャリア形成支援なども行う。

 県が策定する県地域医療再生計画の一環で、センターの設置は県内初。2004年に研修医が研修先病院を自由に選べる制度が導入され、県内でも医師が都市部に集中し、島しょ部などで不足傾向にあることから、医師確保や偏在解消につなげるのが狙い。

 センターには専任の医師や担当職員を配置。登録者のデータベースを構築し、メールなどで臨床研修病院の紹介のほか、医学生向けにへき地医療機関での一日研修体験などの情報を発信。県内23公立病院の医師の配置調整や医療機関のあっせん、働きながら専門医や総合医の取得を目指す医師らのキャリア形成支援にも取り組む。

 開設時間は、平日の午前8時半〜午後5時15分。問い合わせは〈087(832)3321〉。



http://www.kahoku.co.jp/news/2012/07/20120725t11027.htm
2次医療圏再編へ 合併3案提示 宮城県地域医療懇話会方針
2012年07月25日水曜日 河北新報

 宮城県地域医療計画策定懇話会(座長・濃沼信夫東北大大学院医学系研究科教授)は24日、第6次県地域医療計画(2013〜17年度)の策定に向け、県内に七つある2次医療圏を再編する方針を確認した。
 県内の2次医療圏は仙南、仙台、大崎、栗原、登米、石巻、気仙沼の7圏域。濃沼座長は「大崎、栗原、登米の合併」「大崎と栗原、登米と石巻をそれぞれ合併」「大崎と栗原、登米と石巻と気仙沼をそれぞれ合併」の3案を提示。次回9月の会合で結論を出すこととした。
 国はことし3月、現状の2次医療圏の区域は細分化しすぎているとして、見直す方針を決定。対象として、(1)人口が20万人未満(2)他圏域からの入院患者の流入(流入率)が20%未満(3)他圏域への入院患者の流出(流出率)が20%以上−の3基準全てに該当することを挙げた。
 県内7圏域の昨年10月1日現在の人口と、県がことし1月に調べた入院患者の流出入率は表の通り。国の基準に当てはめると仙南、登米、石巻、気仙沼の4圏域が対象になる。
 第6次計画は、東日本大震災による被災病院の移転や再建など、計画期間内の医療体制の整備方針を踏まえて検討。三陸縦貫自動車道など高速交通網の建設見通しなども考慮して策定する。
 懇話会で、委員からは「仙南を隣接圏域と合併するのは現実的ではない」「小児医療を圏域内で完結できる仙台、大崎、石巻を中心に2次医療圏を考えた方がいい」などの意見が出た。
 2次医療圏関連以外では、「6次計画には東日本大震災の被災県として、災害医療を重点的に打ち出すべきだ」という提案も出された。
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http://www.m3.com/iryoIshin/article/156353/?portalId=iryoIshin&pageFrom=openIryoIshin
「医療等ID」、全国民への付与を検討
厚労省、医療の可視化・透明化・効率化が狙い

2012年7月25日 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省は、7月23日の「社会保障分野サブワーキンググループ・医療機関等における個人情報保護のあり方に関する検討会」の合同会議で、医療等分野における「医療等ID(仮称)」を個々人に付与するとともに、それに基づく認証・認可機能、情報提供ネットネットワークシステムとの接続機能を有する「医療等情報中継DB(仮称)」を中心とする仕組みを提案した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。

 政府は社会保障・税番号制度、いわゆるマイナンバー制度の導入を検討している。医療保険の保険料徴収手続きなどはマイナンバーの活用が想定されているが、医療機関等の情報連携は対象外とされている。このため、合同会議では、医療分野の個別法制定に向けた議論を2012年4月から進めてきた。

 「医療等ID(仮称)」は、国民すべてに発行し、唯一無二とする。利用できるのは、(1)医療等サービス提供者(医療機関、薬局、介護事業者など)、(2)医療保険者、(3)国の行政機関、地方公共団体、(4)その他、第三者機関または主務大臣が個別に承認する者。学術研究機関や製薬企業等の取り扱いは、検討課題であるとした。

 「医療等ID(仮称)」の活用事例として、国民の立場としては、(1)健診情報や予防接種履歴の確認、様々な医療機関に蓄積されている個人の診療情報の閲覧・管理、(2)保険料の額や納付状況の閲覧、医療費や明細書の確認――などが可能になり、「医療等分野の可視化・透明化」が進むとしている。また、医療提供側にとっては急性期から慢性期・介護、在宅まで切れ目ないサービスの提供、保険者にとっては被保険者への保健事業の実施や資格確認などができ、質が高く効率的なサービス提供ができるとしている。さらには地域がん登録や各種疾患に関するデータや医薬品副作用情報の収集などで用いれば、エビデンスに基づく医療や医療政策の推進につながると期待する。

 合同会議は、これまで、医療等分野の個別法の必要性、個別法の法的枠組み、効率的で安全な情報の取得・利活用を可能にする法的・技術的仕組み、罰則のあり方と医療等サービス提供側の免責、個別法の位置付け・適用範囲・履行確保、という五つの論点について検討してきた。次回会議は8月29日で、9月頃の取りまとめを目指す。

厚労省は、2013年の通常国会への医療等分野の個別法案の提出を目指している。

 「医療等ID(仮称)」の活用への懸念も

 もっとも、23日の会議では、「医療等ID(仮称)」に対する懸念が呈せされた。

 健康保険組合連合会理事の稲垣恵正氏は、「現時点で番号がなくて困っているわけではなく、導入に伴う費用負担を懸念している。しかし、将来を見据えれば、番号を導入する必要があるため、費用対効果を見極めて進めることが求められる。導入事例についても多くの課題を有しており、一朝一夕にできるわけではない。診療データの連携には標準化が必要になるなど、様々な課題解決に向けたアクションプランを作っていく必要がある。さもなければ、法律や情報連携基盤ができても、使われない懸念がある」と指摘。

 日本医師会常任理事の石川広己氏は、「医療等ID(仮称)が出てきたので驚いた」との感想を述べた上で、「医療連携は今の日本では必要で、合理的には番号制度があった方が進むと思う」としながらも、誰が「医療等ID(仮称)」を使えるか、どんな認証を行い、どの範囲まで見ることができるかなどの点を明確にしないと、国民の支持は得られないとした。「例えば、一つの病院で、精神科と産婦人科のカルテを分けている場合もある。また『忘れたい過去』も、医療現場にはある」(石川氏)。

 社会保障分野サブワーキンググループの座長で、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授の金子郁容氏も、「番号制度は、国民にとってのメリットがないと進まない」と述べた。その上で、税や年金などの分野に使うマイナンバーと、医療等分野での番号制度とは異なる仕組みが求められるとし、両者の類似点と相違点を明確にし、例えば、医療・介護等での連携において、どんな形で国民の同意を取り番号の活用を進めるかなど、さらなる検討が必要だとした。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37718.html
基礎医学崩壊の危機(下)- 研究の早期開始がカギ
( 2012年07月25日 15:00 キャリアブレイン )

 基礎研究医の減少に歯止めを掛けようと、大学ではさまざまな取り組みを行っている。医学部出身者が研究者になる上でハンデになるのは、6年間の医学部を卒業し、2年間の臨床研修を修了してからでは、研究を始めるのが遅くなることだ。各大学での取り組みも、できるだけ早期に研究に触れたり、本格的な研究を始めたりする機会をつくることに主眼が置かれている。

 東京医科歯科大では、3つのコースを設けて、研究医の養成に取り組んでいる。

 最も歴史が古いのは、2004年度に始まった「MD−PhDコース」。医学部4年か5年を終了後に大学院博士課程に進み、研究を行って学位を取り、その後に残りの学部教育を受けて医師免許を取得するプログラムだ。
 しかし、このコースを利用して研究者になった学生は、ほとんどいないという。水島昇教授は、「臨床医になってから研究をするのは困難なので、先に研究を済ませて学位を取っておこうというように、一部では利用されてしまった」と指摘する。

 こうした反省を踏まえ、11年度に始まったのが「研究者養成コース」だ。このコースでは、MD−PhDコースのように、医学部を休学して先に大学院を修了してもよいし、医学部卒業後に大学院へ進学してもよい。
  MD−PhDコースと大きく異なるのは、大学院修了後は研究者になることを前提にしていることだ。学生には、医学部・大学院在籍中に月10万円の奨学金が貸与されるが、大学院修了後に研究者になり、貸与年数と同じ期間、研究に従事すれば、返還義務が免除される。さらに、大学院修了後3年までは、特任助教のポストを付与することになっている。ポストを保障することで、金銭面などに不安を感じず、研究に没頭できるようにすることが狙いだ。

 ただ、どちらのコースに進んでも、医学部5、6年次にほかの学生と同じように、実習などをこなさなければならない。医学部6年次の11年度に研究者養成コースに進み、現在は大学院1年の吉井紗織さんは、「医学部在籍中は、研究室でやりたいことがあるのに病棟に呼び出されることがあり、スケジュールをうまく組めなかった」と振り返る。水島教授は、「医学部5、6年次も研究を続けられる仕組みを、臨床医学講座と共に検討することが今後の課題」と指摘する。

  12年度にはさらに、「研究実践プログラム」を新設した。これは、医学部2年次から始まる基礎研究の入門プログラム。それまでは、学生が初めて研究に触れる機会は4年次の10月から2、3月にかけての基礎配属で、研究志向の強い学生がその後、MD−PhDコースや、研究者養成コースに進む仕組みだった。
 研究実践プログラムの新設は、研究に興味がある学生が、より早い段階で研究に触れられるようにすることが狙い。その後、本格的に研究を目指す場合には、より専門的なMD−PhDコースや研究者養成コースに進むことができる。

■実績を上げることで可能性が広がる

 千葉大では、研究者の教育カリキュラムを08年度から変更し、1年生のうちに教育を始める仕組みにした。1、2年次に基本的な知識を教わり、3年次に研究を始める。ここまでが必修で、研究に興味を持った学生は、4年次以降も研究を続ける。
 従来は、3年次後半から研究室に配属になり、1−2か月間、研究に取り組む仕組みだった。同大大学院の白澤浩教授は、見直しの理由を「入試の際に面接で聞くと、研究に興味のある学生が多いが、3年次まで研究に触れる機会がないと変わってしまう」と説明する。

 山梨大では、05年度に「ライフサイエンス特進コース」を新設した。入学して間もない1年生全員を対象に説明会を行い、見学期間を経て、このコースに進む特待生を募集。大学院講座に本採用になるのは2年次からだが、講座によっては1年生のうちから研究を始めることができる。現在、30人ほどの学生が在籍しているという。
同コースを担当する北村正敬教授は、「時間がある1年生のうちに実験のテクニックを覚えれば、2年次になり忙しくなっても、自分のペースで実験ができるようになる」と話す。

 目指すのは、医学部卒業の時点で、博士課程修了者と同レベルの能力と実績を持った人材の育成だ。それだけの能力があれば、臨床研修の際の患者に対するアプローチが変わってくるし、研修修了後に研究を再開する可能性も高い。実際に、学生が上げた業績は外部からも高く評価されており、日本学生支援機構の優秀学生顕彰の「学術」の部で、初めて4年連続で大賞を受賞した。

 医学部4年の城野悠志さんは、これまでに2本の論文が国際誌に受理された。卒業後は臨床研修を受けずに、研究者になる予定という。「医師として働くことに、あまりこだわりはない。医学をバックグラウンドに、研究者としての人生を歩んでいきたい」と城野さんは語る。
 北村教授は、「業績を積めば、研究者としての将来が読めないわけではない」と指摘する。山梨大で実績を重視していることが、医学生の将来の可能性を広げることにつながっているという。【高崎慎也】



http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000001207250003
新中核病院 調査了承 筑西市議会委
2012年07月25日朝日新聞 茨城

 筑西市議会は24日、新中核病院建設推進特別委員会を開き、新中核病院の基本構想策定のための事前調査費630万円を吉沢範夫市長が専決処分することを了承した。特別委で市側は、吉沢市長が桜川市の中田裕市長に新中核病院整備を筑西市が引き継ぐことを了承するよう要望したことなどを報告した。

 筑西市は新中核病院の計画を筑西市単独でも推進する方針で、調査は新中核病院の基本的なあり方を整理するために実施する。病院に期待される機能や規模、300床規模の病院実現のための手法などを調べる。吉沢市長は25日に予算を専決し、9月下旬に調査を終える予定。

 桜川市の中田市長への要望は12日に行われ、(1)両市で運営している県西総合病院の病床のうち161床を新中核病院に配分する(2)県西総合病院は桜川市で、新中核病院は筑西市でそれぞれ整備、運営することも求めたという。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20120725/CK2012072502000146.html
県西総合病院を縮小 筑西 新中核病院の再編案
2012年7月25日 東京新聞 茨城

 筑西市の市民病院と桜川市の県西総合病院の再編統合計画が白紙になったのを受け、筑西市は二十四日、新中核病院の建設を進める新たな再編計画の枠組みを示した。

 それによると、市民病院を診療所化し、県西総合病院のベッド数を百二十床程度に縮小する。現在、県西総合病院は両市で運営し、県から認められているベッド数は三百床。筑西市側は病院運営から脱退する方針で、再編計画が通れば、ベッド数に応じた国の補助金が減額されることになるため桜川市側の反発が予想される。

 新中核病院計画は筑西市が主体。経営安定のため三百床程度のベッド数確保が焦点。今回の再編計画は、すでに、桜川市の中田裕市長に要望書として提出している。 (原田拓哉)



http://www.m3.com/iryoIshin/article/156385/?portalId=iryoIshin&pageFrom=openIryoIshin
医療関係団体
日医女性医師バンク、300件強の実績
開始から3年半、「数は少ないが着実な歩み」

2012年7月25日 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会は7月25日の定例記者会見で、女性医師バンクを通じた就業実績は、2007年1月の運用開始から2012年6月までの3年半に、計319件に上ることを公表した。内訳は、就業成立が302件、再研修紹介が17件。

 求職登録者数は246人(延べ646人)、求人登録施設数1384施設(延べ1566施設)、求人登録件数は918件(延べ3743件)だった。日医女性医師バンクは、日医女性医師支援センター事業の一環として運営しており、会員、非会員を問わず利用でき、求人、求職ともに無料。現役医師が、コーディネーターとして相談・マッチングに当たる。

 日医常任理事の小森貴氏は、現状を次のように説明する。「就業実績の件数は少ないと思うかもしれないが、経験豊かな先輩医師の女性医師が一人ひとりに寄り添って、希望や悩みを聞き、最も合った就業先を紹介し、再研修の際には状況を聞く。女性医師バンクを通じて就業した人はほとんどが今も就業している。民間の紹介会社の数字とはケタが違うが、民間の場合は、紹介しても、すぐ辞めてしまう例があるという話を、病院担当者あるいは女性医師バンクに来る人から聞く。着実な歩みであり、実効性が高いので、今後も広報していく必要があると考えている」。

女性医師バンクの現状を説明する日医常任理事の小森貴氏。

 また女性医師バンクに求職する女性医師は、「短時間の正規雇用、当直免除」を希望する例が少なくないという。小森氏は、医師国家試験の合格者に占める女性医師の割合が3割を超える時代にあって、出産・育児時にいったん職場を離れた女性医師が再就職できるよう丁寧に対応していく重要性を強調した。

 日医女性医師支援センターでは、2011年度はこの女性医師バンク事業のほか、女子医学生、研修医等をサポートするための会、各都道府県医師会での女性医師相談窓口の設置促進、各都道府県医師会の女性医師支援についての情報支援、医師会主催の講習会等への託児サービス併設促進と補助、女性医師のキャリア支援のためのDVD作成、女性医師支援センターのホームページ作成、「2020、30」推進懇話会の開催などを実施している。

 「2020、30」とは、2010年12月に第3次男女共同参画基本計画が閣議決定され、「社会のあらゆる分野において、2020年までに指導的地位に女性が占める割合が、少なくても30%程度になるよう期待する」という目標が打ち出されたのを受けた取り組み。

 日医では、2012年度までに、委員会委員に女性を最低1人登用し、女性の割合を1割に、また 2014年度までに、理事・幹事に女性を最低1人、常任理事に女性を最低1人それぞれ登用し、役員の女性の割合を1割にするという目標を掲げている。 2012年度の委員会の構成は現時点で検討中であり、目標達成が可能かどうかは未定。また2012年度の役員の女性は1人。この目標達成は、都道府県、郡市区医師会に対しても求めているという。小森氏によると、都道府県医師会レベルで最も女性役員が多いのは富山県医師会で、3人の女性理事がいるという。

 なお、役員に占める女性、あるいは勤務医の数を増やすために、「女性医師枠」「勤務医枠」などを作るべきという意見もある。この点について小森氏は、「公益法人制度改革への対応が最優先であり、意図的に理事枠を設けることは、内閣府との相談で難しいとされた。ただし、女性医師や勤務医の声を日医に反映させることは重要であり、公益法人への対応を終えた後に内閣府と対応を検討する」と説明した。



  1. 2012/07/26(木) 05:19:48|
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7月25日 震災関連

http://www.asahi.com/national/update/0725/TKY201207250510.html
被災地の医療費免除、10月以降も継続 国補助は8割に
2012年7月25日19時18分 朝日新聞

 東日本大震災の被災地で、国民健康保険や後期高齢者医療制度に入る人の医療費の窓口負担や保険料を免除している措置について、厚生労働省は10月以降も続けることを決めた。対象は、自宅が全半壊したり生計を支える人が死亡したりした被災者。

 国が全額を補助している今の措置は9月末に期限を迎えるが、10月以降は災害時の「特別調整交付金」を使って免除を続ける。ただ、国が補助するのは最大8割までで、残りは市町村が負担する仕組み。この部分をどうするかは各市町村の判断にゆだねられるため、地域によっては被災者の個人負担が発生する可能性もある。



  1. 2012/07/26(木) 05:16:29|
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7月24日 医療一般

http://mainichi.jp/area/okayama/news/20120724ddlk33100434000c.html
スコープ2012:過疎地のお産事情 産科医療の存続を 新見のクリニック、“安心なお産”手助け /岡山
毎日新聞 2012年07月24日 地方版 岡山

 人口約3万人の新見市で、唯一お産のできるクリニックが“過疎地医療再生の希望の星”として全国から注目されている。市内に産婦人科を復活させた新見市哲多町本郷の「国際貢献大学校メディカルクリニック」は今年4月、隣接する広島県庄原市から妊婦を受け入れる協定を結んだ。「お産を守るノウハウを知りたい」と、産科医療存続に揺れる自治体の視察も絶えない。【坂根真理】

 同クリニックは自然豊かな田園地帯にある。99年から約4年間、新見市内で出産できる施設はゼロだった。総合病院「新見中央病院」の産婦人科医が病気で倒れ、お産を取りやめたからだ。新たな医師の確保は難しく、遠方の病院に通う妊婦は、出産に不安を抱えていたという。

 「安心して子どもを生みたい」という母親の切実な声を受け、新見市(旧哲多町)は、国際医療ボランティア団体「AMDA」グループのアムダ国際福祉事業団と連携し、約6億円をかけて、03年に同クリニックを開設した。助産師長の竹田洋子さん(50)は「田舎だし、取り上げた子どもと顔を合わせることも多い。成長していく姿をずっと見られるのがいい」とほほ笑む。

新見市が設置した人材育成訓練学校「国際貢献大学校」が医師などの人材をクリニックに送り込んでいる。また、地元在住の助産師たちが産前産後の母親を支える。

 クリニック開設から9年目を迎え、産婦人科医を確保できなくなった西隣の庄原市からも県境を越えて妊婦の受け入れを始めた。クリニックのニーズは高まるばかりという。

 竹田さんは「お産は突然予期せぬことが起こる。住み慣れた地域の病院で、安心して子どもを生んでもらうことが一番」と話し、国際貢献大学校校営管理者の的野秀利さん(45)は「新見で生まれた子どもが、医師や助産師を目指してくれれば、将来の担い手も確保できる。新見で生まれる子どもの命を守ることがその基礎になる」と話した。

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 ■メモ
 ◇県内のお産事情
県医療推進課によると、県内でお産のできる病院や診療所などの産科施設は50施設(4月1日現在)。内訳は、岡山市23▽倉敷市10▽津山市6▽笠岡市3▽玉野市2▽総社市2▽赤磐市1▽高梁市1▽新見市1▽真庭市1で、約8割が県南に集中している。また、お産のできる施設がゼロの自治体は備前市、美作市など17市町村ある。背景には産婦人科医の減少と高齢化があり、県は、分娩(ぶんべん)数に応じて産科施設に補助金を出すなどの対策を講じている。



http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyazaki/news/20120724-OYT8T01633.htm
医療機関で高校生が看護体験
(2012年7月25日 読売新聞)宮崎

 高校生が病院などで看護の仕事を体験する「ふれあい看護体験2012」が24日、県内の医療機関で始まった。

 医師や看護師、患者らとの触れ合いを通じて看護への理解を深め、看護師を目指す生徒を増やそうと、県が1992年から始め、今年は8月2日までに65の医療施設などで約580人の高校生が体験する。

 この日、看護体験が行われた延岡市出北1の延岡クリニック(松岡文章院長)には、市内の高校生6人が参加。看護師になるための進路や看護師の実情などについて説明を受けた後、人工透析が行われる現場や、床ずれで生じた傷を洗浄する様子などを見学した。

 自分たちの腕に巻いた医療用テープをはがす体験もあり、クリニックのスタッフから「痛くないように相手の気持ちになって処置して」などと看護に必要な心得などを教わった。

 県立延岡星雲高3年、伊藤美波さん(18)は「看護師の仕事は思っていたより多岐にわたることが分かった。看護師になりたいという思いがいっそう強まった」と話していた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37746.html
病院機能評価に新たな枠組み- 来年4月から訪問審査を開始
( 2012年07月24日 19:04 キャリアブレイン )

 日本医療機能評価機構はこのほど、「新たな病院機能評価の枠組み」を公表した。病院の機能に応じて5つの区分を設けたのが特徴で、来年4月から訪問審査を開始する。

 病院機能評価は2009年改定のバージョン6.0が最新だが、新たな枠組みでは、「一般病院1」「一般病院2」「リハビリテーション病院」「慢性期病院」「精神科病院」の5区分が設けられ、自院の機能に合った区分で評価を受けることになる。
 一般病院では、日常生活圏などで地域医療を支える中小規模病院を「一般病院1」に分類し、二次医療圏など比較的広い範囲で急性期医療を中心に行う基幹的病院を「一般病院2」としている。
 病院機能評価は5年ごとの審査だったが、新たな枠組みでは、認定3年目に書面で状況確認を行う。希望があれば、訪問確認も行う。
 5年目の更新審査では、初回審査と3年目の状況確認で明らかになった課題について、どれだけ取り組んでいるかを重視した評価を行う。

 病院機能評価の評価項目はこれまで、「大項目」「中項目」「小項目」「下位項目」の4階層に分かれていたが、新たな枠組みでは項目を整理し、大項目と中項目の2階層になる。また、中項目も137項目から90項目前後に絞られる。
 評価対象領域は、「患者中心の医療の推進」「良質な医療の実践1」「良質な医療の実践2」「理念達成に向けた組織運営」で構成される=表=。新たな評価項目体系では、「患者の視点に立った良質な医療の実践」を評価する姿勢を明確にする。
 「良質な医療の実践1」は、病院組織としての決定事項が、診療・ケアの場面で確実で安全に実践されているかを評価し、「良質な医療の実践2」では、部門ごとに実践できているかを評価する。
 評価も中項目5段階、小項目3段階で行っていたのを、中項目4段階に一本化。「S(秀でている)」「A(適切に行われている)」「B(一定水準に達している)」「C(一定の水準に達しているとはいえない)」の評価となる。
 C評価を受けた場合、重要性や緊急性の高い項目であれば、改善に取り組むことが認定要件となり、「改善要望事項」が示される。
 訪問審査は、これまで病床規模によって2、3日間で行っていたのを原則2日間とし、審査手順の効率化を図る。【大戸豊】
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http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37717.html
基礎医学崩壊の危機(上)- 「研究離れ進めば、医療の発展止まる」
( 2012年07月24日 15:00 キャリアブレイン )

 大学医学部を卒業後、解剖学や病理学、薬理学などといった基礎医学の研究に携わる「基礎研究医」が減少し、基礎医学が崩壊の危機を迎えている。大学関係者は、「将来の医療レベル低下につながりかねない」と警鐘を鳴らしている。

 医学生の「研究離れ」は、この15年で大きく進んだ。文部科学省によると、医学系大学院の基礎系に入学した人に占める医学部卒業者(MD)の割合は、 1993年度には59.2%を占めたが、2008年度には29.9%にまで低下。10年度は36.7%とやや回復したが、他学部出身の「非MD」が6割以上を占めている。
 また、国立大学医学部長会議によると、08年度には、助教・助手の7割以上が非MDになっている。准教授では約5割、教授では約2割にすぎないが、助教・助手が昇進する10年後には、医学部出身の教授・准教授が珍しい存在になる可能性がある。

 病理学や法医学など一部の分野を除けば、医師免許がないと基礎研究ができないわけではない。農学部や理学部、薬学部などを卒業した非MDでも、基礎研究で実績を上げている人は多いという。
 ただ、山梨大の有田順医学部長は、「患者を診た経験を基に、医療の視点を研究に反映していく人が必要」と、MDが基礎研究に携わる重要性を強調する。
 逆に、基礎研究を経験した医師が患者を診ることも重要だ。「こんな治療方法や、治療薬があれば」—。現代の医療は、研究者としての視点を持つ医師が、未知の病気に立ち向かうことの積み重ねで発展してきたからだ。有田部長は、「このまま医学生の研究離れが進めば、医療の発展が止まってしまう」と訴える。

■臨床研修、国立大法人化が影響か

 基礎研究医減少の要因は何か。

 有田部長は、04年度に新臨床研修制度が始まった影響が大きいと指摘する。「臨床研修を受ける学生が、大学以外も含めて自由に研修先を選べるようになり、大学離れが始まった」。

 また、新臨床研修制度をめぐっては、医学部卒業後2年間の臨床研修が義務化されたことも、基礎研究医の不足に拍車を掛けたとされている。将来、基礎研究で行き詰まったとしても、臨床研修を受けていなければ、患者を診ることができない。キャリアパスに不安を感じる医学生は、研究志向が強くても、臨床研修を受けざるを得なくなった。それは、基礎研究に2年間の空白期間が生じることを意味する。

 東京医科歯科大の水島昇教授は、国立大の法人化の影響がむしろ大きいとみている。「研究者が雑務に追われて研究に専念できなくなり、研究がやりがいのある仕事だということを学生に見せられていない」というのだ。
 水島教授は、「医学部を卒業して、患者を診ないのは異端」といった風潮があるとも感じている。「医学だけでなく、ヒト生物学を学びたい人がもっと医学部に入学できるような工夫も必要だ」。【高崎慎也】



http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/390119.html
10月から医師3人体制に 京極
(07/24 16:00)北海道新聞

 【京極】町国保診療所(前沢政次所長)は、10月に新たに常勤医1人を採用することを決めた。同診療所には今年5月にも医師1人が着任しており、計3人体制となる。

 採用するのは秋田大医学部卒で、現在は千葉県の東庄町国保東庄病院に勤務する内科医の青木亮医師(42)。5月には、倶知安厚生病院に勤務していた北大医学部卒で内科医の吉永智彰医師(41)も着任した。

 同診療所によると2人は、前沢所長が顧問を務め、地域での家庭医普及などに取り組む「日本プライマリ・ケア連合学会」(東京)に所属しており、町内での勤務を決めた。

 前沢所長は「常勤医が増えることで、医師の負担が減るほか、外来の待ち時間も短縮できる。地域住民の安心にもつながる」と話している。

 同診療所は今年4月に運営を始めたが、常勤医は当初、前沢所長1人だった。(鈴木孝典)



http://www.sankeibiz.jp/econome/news/120724/ecb1207241915000-n1.htm
乳腺外科でも受け入れ再開 医師一斉退職の大分大
2012.7.24 14:15 Sankei Biz

 大分大病院(大分県由布市)は24日、乳腺外科の新規患者の受け入れを8月1日から再開すると発表した。医師の一斉退職で4月1日から中止していた。

 大分大によると、専門医2人を非常勤講師として採用。以前から勤務する2人と合わせて4人態勢になる。

 同病院では3月末、乳腺外科と呼吸器外科の医師10人のうち7人が、医学部の組織統合の動きなどに不信感を募らせて一斉退職した。呼吸器外科は6月から新規患者の受け入れを始めている。



  1. 2012/07/25(水) 06:11:05|
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7月23日 医療一般

http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20120723ddlk07040093000c.html
地域医療セミナー:「県内に勤務して」 県と県立医大が医学部生向け /福島
毎日新聞 2012年07月23日 地方版 福島

 医師不足に悩む県内の医療機関に勤務してもらおうと、県と県立医大は22日、セミナー「ふくしまの地域医療を学ぶ」を福島市のホテルで開き、県内出身の医学部生ら27人が参加した。学生たちは「地域医療を担うドクター」についてグループ討論を熱心に行った。

 人口10万人当たりの県内医師数(医療施設従事者)は10年時点で全国平均219人を下回る182・6人。東日本大震災でさらに減少したとみられ、県立医大医療人育成・支援センターの大谷晃司准教授が「研修医として県内に残ってもらうことが大事」と訴えた。

 また県内の公立病院、診療所などに勤務する医師4人が、地域医療に従事しながら専門医資格の取得などキャリアアップした経験を紹介した。【井崎憲】



http://news.ibc.co.jp/item_17641.html
ドクターヘリ 県境相互乗り入れを早く
(2012年07月23日 17:41 更新) 岩手放送

 より多くの命を救うため、岩手と青森の間で県境を越えたドクターヘリの相互乗り入れを早く実現してほしいと、県境地域の市町村が達増知事に要望を行いました。要望を行ったのは北東北3県の県境にちかい24の市町村でつくる協議会です。協議会会長の小林眞八戸市長は達増知事に要望書を手渡し、「可能な地域から連携をはじめることが、より多くの命を救うことにつながる」として早急に岩手県と青森県で連携体制をつくってほしいと要望しました。岩手県北地域や青森県南地域は隣県からの方が早く到着できる場合があるほか、お互いを補うことで医療環境向上が期待されています。要望について、達増知事は「早急に実現したい」と、こたえていました。なお今月27日には、3県の医療関係者などによる会議が開かれ、広域連携への具体的協議がスタートすることになっています。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37733.html
何もしないと日本の医療が負ける- モバイルヘルスシンポで総務省審議官
( 2012年07月23日 15:19 キャリアブレイン )

 ITヘルスケア学会はこのほど、「モバイルヘルスシンポジウム2012」を東京都内で開催した。在宅でのモバイル機器の活用をはじめ、高齢者のモバイル利用の促進や音声感情認識技術など、幅広いテーマについて発表された。また、総務省の稲田修一大臣官房審議官(情報流通行政局担当)が、医療分野におけるビッグデータ(大量のデータ集積)の活用を訴えた。

総務省の稲田修一大臣官房審議官は、「モバイルヘルスシンポジウム2012」で講演し、情報を重視して日本の医療やヘルスケアを高度なものにしてほしいと述べた

 稲田氏は、医療費が毎年伸びる一方で、GDP(国内総生産)は下がっており、持続可能な医療を目指す必要があると指摘。海外でモバイルヘルスなどに熱心なのは、高齢化による医療費の増大をできるだけ抑えようと、健康管理の充実を目指しているためとした。
 生活習慣病の患者が増加する中、稲田氏は、改善を図るには継続的に健康管理を行い、体重が減ったり、血圧が下がったりといった実感を得ることが重要で、それにはITが有用とした。一例として、大企業の健康保険組合が、社員2500人の健診データやレセプトデータ、日々の運動実績を集積し、過去に糖尿病になった人のパターンと照らし合わせ、糖尿病になる人を割り出したことを挙げた。
 稲田氏は、世界では医療情報の集積とネットワークづくりが進んでいると説明。EHR(電子健康記録)を進めることで、エビデンスに基づいた医療ができたり、飲み合わせの悪い薬の服用を回避できたりするほか、ビッグデータを活用することで、さらに効果が期待できるとした。
 米国では、集積した医療情報を分析し、1万分の1程度以下で発生する重大副作用の早期検出に取り組んでいるほか、欧州では、医療情報データベースから症例を集め、医薬品の投与状況とタイミングを分析。医師の間でベストプラクティスを共有し、小児急性リンパ性白血病治療の改善につなげた例もある。
 また、集積情報を基に、病気と遺伝子の関係や、遺伝子の相違による薬効の違いなどを分析する研究も進められており、稲田氏は「医療情報の蓄積が、医療の国際競争力を決めるような要因になってきている」とした。
 ICT(情報通信技術)については、これまでの効率化やコスト削減のツールから、付加価値を高めたり、新たなものを創造したりするツールになっていると指摘。医療の情報化の取り組みでは、近隣諸国では韓国が日本をリードしているとした。
 稲田氏は、テレビや携帯電話の販売で、日本は韓国に勝てなかったが、その原因は技術的な問題ではなく、マネジメントやマーケティングの差と指摘。さらに、医療情報の集積などについて「何もしないと、いろいろな国が取り組んでいるので、日本が負けてしまう」とした上で、情報を重視して日本の医療やヘルスケアを高度なものにしてほしいと述べた。

■ヘルスモバイル用のデバイスも豊富

 一方、株式会社ビジネス・アーキテクツ管理本部の信國謙司氏は、スペインのバルセロナで開かれた「モバイルワールドコングレス」を訪れたが、「mHealth」と呼ばれるモバイルヘルスに関する出展が目立ったとした。
 先進国では、スマートフォンを治療や健康維持・増進に活用しており、FDA(米食品医薬品局)では、モバイルヘルスで利用するデバイスやアプリケーションの承認が増加しているとした。
 信國氏は、先進国のモバイルヘルスの事例を類型化すると、▽ショートメッセージサービス(SMS)を活用したコンサルテーション▽テンポラリーコミュニティー▽ハンドヘルド・ホスピタル▽トラッキング(位置情報の追跡)—に分けられると説明。ハンドヘルド・ホスピタルの例として、スマートフォンにアタッチメントを装着して使うエコー検査器や血糖値測定器の例を紹介した。
 また、健康増進のための機器やアプリケーションも多数販売されており、利用を促すためにゲーム性を持たせているほか、一定歩数を歩けば、ポイントが付与され、ポイントがたまるとポリオワクチンを寄付できる歩数計もある。このほか信國氏は、利用者にコミュニティーを形成させながら、健康管理を継続させる事例も紹介した。【大戸豊】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37732.html
類似名称の薬剤取り違え、約5年半で20件- 日本医療機能評価機構
( 2012年07月23日 14:11 キャリアブレイン )

 日本医療機能評価機構は、名前が似ている薬剤を取り違えたとの報告が、2007年1月1日から今年5月末日までに計20件あったことを明らかにした。同様の間違いが複数回報告されたのは、取り違えをなくすために今年1月、アロチノロール塩酸塩錠「DSP」に名称変更した「アルマール錠」など。医師の処方時の入力ミスなどにより、患者が誤った薬を服用したケースが報告されている。

 同機構によると、取り違えの報告が複数あったのは、▽「アルマール錠」(不整脈用剤)と「アマリール錠」(糖尿病用剤)が3件▽「ノルバスク錠」(血管拡張剤)と「ノルバデックス錠」(腫瘍用薬)が3件▽「チウラジール錠」(抗甲状腺ホルモン剤)と「チラーヂンS錠」(甲状腺ホルモン剤)が2件—。

 ノルバスク錠をノルバデックス錠と取り違えたケースでは、ほかの医療機関からの紹介状を読んだ医師が、パソコンの処方発注画面で「ノルバ」と入力し、 10mgを処方しようとしたところ、ノルバスクに続いて表示されたノルバデックスに「10」の記載があったため、ノルバデックスを選択。院外薬局の薬剤師は、疑問を感じながらも病院側に確かめず、3か月分を調剤した。服用を続けた患者が、次の処方のためにほかの医療機関を受診した際、薬剤が違うことが分かった。

 厚生労働省は08年12月、名称がよく似た薬剤を処方・調剤・投与する際には、医療関係者同士が互いに確認し合うなど、取り違え防止に協力して取り組むよう通知している。

【関連記事】
* 新たな名称類似、取り違え防止で注意喚起を - マイスタンとマイスリー



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37739.html
医療機関の後発品使用に数値目標提案も- 協会けんぽ運営委で貝谷理事
( 2012年07月23日 21:55 キャリアブレイン )

 全国健康保険協会(協会けんぽ)の貝谷伸理事は23日の運営委員会で、「一般名処方加算」などの診療報酬上のインセンティブで後発医薬品の使用が進まない場合は、医療機関に後発品使用の数値目標を課すことを提案していく方針を示した。

 同加算は、2012年度の診療報酬改定で創設されたもので、医師が一般名処方した場合、処方せんの交付1回につき2点が算定できる。

 協会けんぽでは現在、12−14年度の第2期「保険者機能強化アクションプラン」を策定するため、運営委で議論を進めており、同プランには、後発品の使用を促進するための目標が盛り込まれる予定だ。
  23日の運営委で、城戸津紀雄委員(福岡県商工会連合会長)は、「診察を受ける立場は弱い。医師が処方してくれた薬を後発品にしてくれとは、なかなか言える話ではない」と述べ、被保険者を啓発し、医師に後発品を処方してもらうよう促すのは難しいとの認識を示した。その上で、「医療機関の数値目標にするなど、やり方を変えたらどうか」と提案した。
 これを受けて貝谷理事は、「(一般名処方加算が)それなりに効果を出していると聞いている。効果を見ながら、不十分であれば、制度的な枠組みとして、さらにもう一段考えられないかを主張していきたい」と述べた。【佐藤貴彦】



http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20120717/234504/?bv_ru&rt=nocnt
病院統合は府・市の縦割り、学閥構造への挑戦
年間200億円もの税金を投入する意義への疑問も

* 大嶽 浩司 、 上山 信一
2012年7月24日(火) 日経メディカルオンライン

 現在、大阪府と市の統合本部は「大阪都構想」の実現に向けて、府・市の主要事業の 民営化、統合プランを作成中である。そこではマッキンゼー社出身の経営コンサルタントたちが各事業の生産性、経営形態な どの評価を行っている。これまではモノレール事業(第2回、第3回で掲載)について考察した。

  府と市の統合を議論する中で、自然と出てくるのが両者の持つ8つの公立病院の統合だった。大阪には府立病院が5つ、市立病院が3つある。中でも、施設が老朽化し、建て替えが決まっていた市立住吉市民病院をどうするかは目前の課題だった。(1)平松邦夫前市長の時代に作られていた現地での建て替え案(2)1.8kmほど離れた距離にある府立急性期・総合医療センターに移設・機能統合する案——を検討した結果、5月の府市統合本部で統合することが決まった。

 今後は府立病院、市立病院の法人本体の経営統合や府域全体の官民の医療資源の有効活用について議論を進めていくことになる。

 前回に引き続き、府と市の特別参与として、府市病院の経営統合案をまとめた大嶽浩司・自治医科大学准教授(経営コンサルタント、医師)と統合本部の改革全般をガイドしている上山信一氏(慶応大学総合政策学部教授、大阪府・市の特別顧問)に登場していただき、公立病院事業の改革について、議論のポイントなどを語ってもらった。(聞き手は、伊藤暢人)

目前の課題として取り組んだ市立住吉市民病院と府立急性期・総合医療センターの統合は2015年度までに進める予定ですね。また、市立3病院を運営する大阪市病院局を2014年度までに「地方独立行政法人」とし、2015年度までに府立5病院を経営する独立行政法人の「大阪府立病院機構」と経営統合する予定です。
 市立病院、府立病院の統合作業を進めていく上で、両者の対立に直面することはありますか。
大阪府・市の特別参与を務める大嶽浩司・自治医科大学准教授

大嶽:職員にとっては統合したら府と市のどちらがイニシアチブをとるのかといった不安はやはりあるようです。府は、自分たちのところこそ広域でやってきた。市は府の一部だから吸収するという思いがあるし、市は市でこれまで立派な実績をあげてきており自分たちのところをベースにしたい。府と市の職員にはプライドやメンツを超えて、住民のために協働して欲しいのですが、現状はこれからといったところです。

病院というと学閥がつきものです。大阪の病院にもありますか。

上山:関西では学閥意識が強いですね。東京にも学閥はあるけれど、都内に医大が13もあるせいか、色合いは薄まります。それに比べて大阪の公立病院では大阪大学医学部と大阪市立大学医学部の影響力が非常に強い。府立病院は主に阪大系、市立病院は主に市立大系です。さらに京大や私学の近畿大、関西医大、大阪医大も加えると6つの学閥があります。

なるほど。そういう構造になっているのですか。今回、市立住吉市民病院と府立急性期・総合医療センターが統合するということは、大阪市立大学や阪大からすると、医者を送り込めるポストが減ってしまう懸念もあるのですね。
 府と市、大学同士がそれぞれの思惑を抱える中で、市立住吉市民病院と府立急性期・総合医療センターの統合プランを作ったわけですが、現場ではどんな駆け引きがありましたか。

大嶽:府立の急性期・総合医療センター側は、この機をとらえて、長年の課題を解決したいという思いがあるように感じました。

 今回の住吉市民病院との統合プランでは産科で47床増床する計画です。もともとの大阪市の単独建て替え案では35床でしたから、ずいぶん増えました。増えたのは、急性期・総合医療センターには産科を強化したいという思いがあるからです。

 急性期・総合医療センターはもともと「大阪府立病院」でした。けれど、全部で5つある府立病院の機能を分化する段階で、産科と新生児科の部分は切り離し、母子保健総合医療センターに移したのです。そういう経緯があって、「今の自分たちには産科の機能が不足している」という意識が根強いのだと思います。

時間切れを防ぐため、前倒しで進める

過去の経緯を覚えていて、不足していると感じているところを統合プランに盛り込もうと。

大嶽:企業だったら組織が改変されたり、人事異動があったりして、30年も過去の経緯を引きずることは少ないでしょうけれど、府立病院の場合、組織はあまり変わらないし、人もあまり動かなかった。“思い”を脈々と持ち続けてきたのだと思います。

 しかし病院側が産科を強化したいと思っても、本当にそれだけのニーズがあるかはまだ分かりません。5月に発表したのは概算で出した統合プランですから、実際の計画を練っていく段階では、きちんとした数字を精査し直すことになります。


大阪府・市の特別参与を務める大嶽氏(右)と同じく府・市の特別顧問を務める上山信一氏

病院の再編でも様々な思惑が交錯するのですから、今後、府と市の法人を統合するのも簡単ではなさそうですね。

大嶽:組織統合に向けた基本方針を公式文書にする過程では、どういう言葉を使うかでいろいろなやりとりがありました。

 結局、「府市病院の一体経営により、大阪全体の医療資源を充実する」という理念を掲げ、「大阪府域全体で最適となるよう医療資源を有効活用」「新たな大都市制度における公立病院として適切な役割を担う」「非公務員型の地方独立行政法人として、効率的な運営を行うとともに、法人経営の自立性を高める」「医師、看護師などの柔軟な人材確保体勢を構築し、診療機能の強化を図る」と書きました。

 内容は同じことでも、表現へのこだわりがあり、こういう形でまとめるまでにずいぶん時間がかかりました。

どんな表現にこだわりがあるのですか。

大嶽:例えば、府立病院側は「広域医療」という言葉を使いたいようでした。民間病院もたくさんあり、各市の公立病院もある中で府が自ら病院事業をやるには大義が必要です。広域という言葉を付けないと、公立病院は府の仕事ではなく、市がやればいいじゃないかという話になってしまうという感覚なのだと思います。

文言の一つひとつでももめるという状況では、統合に向けた作業はとても時間がかかりそうです。スケジュール通りに進めるのは大変ですね。

上山:2015年4月に向けて統合を進めていきたい我々と、職員とでは、時間に対する感覚が違うかもしれませんね。公務員は定年まで30年、40年と働く。一方、現在の市長や知事の任期は4年と決まっています。行政パーソンたちに早く進めようというインセンティブは働きにくい。時間切れになっては困るので、我々はとにかく前倒し、前倒しでことを進め、成果を出すようにしています。

赤字は脱しているものの、“健全経営”とは言い難し

全国的に公立病院は非効率で大赤字を抱えているイメージがあります。大阪の場合はどうなのでしょうか。

大嶽:大阪の公立病院は近年、赤字を脱却したところです。

 まず府立ですが、2006年の法人設立時に65.7億円あった不良債務は、2010年度末ですべて解消しました。2010年度の府立5病院の医業収益は533.5億円。一般会計から繰り入れる運営費負担金(約116億円)などを含めた収入は706.5億円。一方、医業費用を含めた支出は673.2億円。差し引き33.3億円の黒字でした。

 一方、大阪市立の方も2006年度に128億円あった不良債務は2010年度で解消しました。市立3病院の2010年度の医業収益は345.8億円。一般会計繰入金(約102億円)などを含めた収入は444.9億円。支出は404.5億円で、差し引き40.3億円の黒字でした。

 このように、府立病院も市立病院も、見た目は黒字を計上しています。しかし、いずれも毎年100億円もの一般会計、つまり税金からの繰り入れを収入として計算した上での黒字です。民間のように“健全経営”と言えるレベルではありません。府立も市立も患者数は多くて大規模で高度な医療を提供していて、収益力は高い。実質赤字の原因は端的に言って人件費です。職員の数が多く、給料がめちゃくちゃ高い。それで赤字になっている。公立病院は民間ができないことをやっているなら赤字も許せるでしょうが、大阪の府立病院や市立病院は単に健全経営できていないのです。この状況は同じ公立でも、地方の公立病院が赤字であるのと理由が全く異なります。

 地方の公立病院の事情を説明しましょう。医療は設備投資にコストがかかります。設備投資をした後も、医者や看護師、技師らが手をかけてこまめに患者を見ていかないといけない。労働集約型の産業です。そのため規模の小さな地方の公立病院は非常に効率が悪くて赤字になりやすい構造です。

 それから現在の診療報酬体系は、高度な医療機器を使うと、高い料金が取れる仕組みです。ところが、地方の公立病院では、高度な機器はあまり入れる余裕はありません。「胸が痛い」と言ってきた患者に対しては、聴診器を当てて、心電図をとって、薬を出して…と初期的な診察をするしかない。すると、収益力は非常に低くなってしまいます。おまけに地方では患者数も少ないので、地方の公立病院は赤字経営が増えているのです。

 ところが、大阪の公立病院の場合はこれらの理由は全く当てはまりません。

上山:大阪市立の方は、特にカネを稼がない医者がものすごく多いですね。若い頃は現場で医者をしていたけれど、どこかの段階で“オカ”に上がっちゃったような。

大嶽:そうなんです。僕は、医者は現場で患者を治してこそ価値があると思っているのですが、大阪の公立の場合は、現場に立たない医者がずらっと組織の上の方にいっぱいいるんです。

現場に立たない医者が組織の上にいっぱいいる

上山:市立病院には副院長が4~5人いるケースもあります。ほかにも市や府の組織内に、医療行為をしていない医師がいっぱいいる。そういう医療行為をしない医師たちが、医師の高い給与体系の中で組織の上位に上がっていく。

大嶽:普通の病院を知っている立場からすると、大きな違和感を受けました。

人件費が高いというだけでなく、公立病院には無駄な経費も多くかかっているのでしょうね。

上山:その点は昔より良くなっていて、特に府立病院は2006年に独立行政法人化したので、院長は経営者的な立場で病院経営を見るようになっています。

大嶽:ある府立病院の院長は診療科ごとに収益の数字を出し、成績の悪い科の医長を呼び出して、理由を問いただしたりしています。そうすると、「誰々君が、指示に従わず、費用のかかる手術をしているからです」という話になって、今度はその担当者を呼び出して戒めたりしている。

 それに比べると、市立病院は今のところ院長に経営責任がないので、やや緩いかもしれません。

20年後、30年後を考えていくと、日本の人口は減少するわけですが、そういう中で大阪の病院はどうあるべきなのでしょう。

上山:大阪は大都市圏ですから人口はそんなに減らないんです。むしろ高齢化で医療ニーズは増える。しかも高度医療を手掛けるいい病院が大阪には多いので、患者さんが電車に乗って遠くからどんどん来る。

逆に言うと、言い方は悪いかもしれませんが、ビジネスチャンスは豊富だと。

上山:豊富ですね。やろうと思えばいくらでも仕事は増やせます。ただ、公立病院として、それをやるのがいいのかどうかはまた別問題です。

 医療というのはパイの奪い合いです。人口に対する疾病の発生割合は決まっている。決まった大きさのパイを色々な病院で分け合う中で、公立病院の取り分が大きすぎれば、民業圧迫につながりかねません。府域全体の医療資源の中で、公立病院の位置付けや果たすべき役割を明確にしていかなくてはならないのです。

大嶽:一般的に、公的サービスと民間のサービスがある場合、民間の方が良質だけれども少し料金が高く、公的の方は質もそこそこで料金は安いというすみ分けができていることが多い。最低限のサービスを受ける必要がある人に向けて、公的サービスを用意しておくというパターンです。

 ところが日本の医療の場合、診療報酬体系は府立であろうが市立であろうが民間であろうが、どこでも一律です。これは国際的には非常に珍しいケースです。

上山:将来的には府立・市立の病院の民営化もありえると思います。また、大阪市立大学の附属病院との関係の見直しもありうるでしょう。しかし、今の段階では、既存の施設はとりあえず公立病院として存続させる前提で、いかに効率化し、府立と市立を統合し、改革するかという課題に取り組んでいます。

大嶽:米国では大学に売却するという例もあります。大学の付属病院にする形です。

上山:将来的には大阪府立や市立は、国立がんセンターのように超高度化する方向もあり得ます。道州制もにらみ、関西全体の難病に対応するような病院ですね。

高齢化で大阪の医療ニーズは増えるものの

府市病院統合のロードマップでは、市立3病院を2014年度までに独立行政法人化し、2015年度までに府立5病院を経営する独法と経営統合する方針です。そして府市で合計約5300人いる病院職員はすべて非公務員とすることになっています。独法化や統合の段階で、職員をどうスリム化するかも重要なテーマとなりそうです。

大嶽:具体的な話はこれから進めていきます。ただ看護師や技師は手に職を持っているし、普通の公務員と違って、役所への帰属意識があまりない。その気があれば、民間も含めて、よそへの再就職を考えるかもしれません。一定の配慮も必要でしょう。優秀な若手医師の確保も重要な課題です。

上山:病院事業は府と市でやっている業務があまり変わらない。法人の統合というのは改革のチャンスです。仕事のやり方も大きく見直せる。組織のスリム化や市の職員、府の職員、病院に勤めている医者や職員のマインドを変える上で、とても大きな意味があると思います。


病院経営統合問題が目に見えて動き始めたのは市立住吉市民病院の建て替え問題からだった
 目前にあった住吉市民病院の建て替え問題についても、政権交代したからこそ、統合が出てきた。府市統合本部としては、具体的な成果として、すごく大事にしたいプロジェクトです。その意味でこの住吉市民病院のケースは府市全体の統合のさきがけともいえる事例です。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201207/525890.html
増える「総合内科」診療所
家庭医ニーズが後押し、患者の生活面にも気配り

豊川琢=日経メディカル 2012. 7. 24
日経メディカル2012年7月号「トレンドビュー」(転載)

名称に「総合内科」を冠した診療所が目立ってきた。家庭医の重要性が増す中、幅広い疾患に対応できる点を患者にアピールする狙いがある。患者の生活面にも配慮した診療を重視しているのが共通の特徴だ。

「総合内科」診療所の医師たちは、患者の治療だけでなく精神面にも気を配って診療する例が多い。

 「統計があるわけではないが、ここ数年、『総合内科』を院名に付けた診療所が確実に増えている」。診療所の開業や運営を支援する日本医業総研(大阪市中央区)コンサルティング部マネージャーの柳尚信氏はこう話す。

 「総合内科」に明確な定義はないが、「家庭医療」や「総合診療」と同じ意味合いで使われており、総合内科のほか、「プライマリケアクリニック」や「ファミリークリニック」と名付けるケースも見受けられる。こうした命名が増加している背景には、高齢者の急増で幅広い疾患をカバーできる医師が必要になる中、その技能を持つ診療所開業医が患者に分かりやすく伝えようとする動きが活発になっていることがある。

 各診療所の診療内容を知る一番の手立ては標榜科目。しかし、一診療所が内科や外科など様々な標榜科目を掲げる例が多く、診療内容の違いが患者には理解しにくい。一方で、総合内科などを標榜することは医療法で認められていない。

 そこで、診療所名に「総合内科」を入れる診療所が出てきたわけだ。医療の専門分化が進み、患者を総合的に診る医師が不足しているため、国が家庭医や総合医を専門医制度に位置付けようとしていることも、この流れを後押しする(関連記事)。

 ただ、「診療所名に『総合内科』を使うことを、保健所が認めていない地域もある」(柳氏)。前例が少ないことと、定義がはっきりしないため患者をミスリードする可能性があることが主な理由のようだ。

 いずれにせよ、患者の幅広い疾患に対応しようと考える医師が徐々に増えているのは事実。こうした医師が運営する3つの「総合内科」クリニックの取り組みを紹介する。

ケース1 小児から高齢者まで幅広くカバー
さとう総合内科クリニック

 さとう総合内科クリニック(熊本県荒尾市)の院長である佐藤章氏が同クリニックを引き継いだのは2008年。地元の炭鉱会社などの組合が運営していた診療所を、当時勤務していた佐藤氏が買い取って理事長に就任した。その際に現在の院名に変更した。「総合内科クリニック」と名付けたのは、診療スタイルを反映した名前にしたいという同氏の思いがあったからだ。

 佐藤氏は1985年に東北大を卒業。卒後は、どんな疾患も診られるゼネラリストになりたいと考えて北海道の病院に勤務し、一般外来から内視鏡検査、気管支鏡検査まで幅広い分野の診療を学んだ。その2年間の研修の後、過疎化が進んでいた北海道江差町の公的診療所に所長として赴任。所長といっても医師は佐藤氏1人で、住民の健康維持を一手に引き受ける役目だった。

 このほか北海道函館市の病院などでの勤務を経て、現在のクリニックに落ち着いた。「大学に戻って特定の診療科を極めることは頭になかった」と佐藤氏。クリニック名に「プライマリケア」や「ファミリー」を使う手もあったが、「様々な疾患を内科的な観点から診るという意味では、『総合内科』が患者に一番理解してもらいやすいと考えた」とも話す。

 現在、1日の外来患者数は60〜70人ほど。同クリニックの特徴は、小児から高齢者まで、医療から介護まで幅広くカバーし、さらに生活面にも気を配るようにしていることだ。

 以前は高齢患者の受診が大半だったが、院名変更後に予防接種や健診などを促進した結果、2007年度には1.1%だった0〜9歳の患者の割合が、 11年度には7.9%を占めるまでになったという。さらに佐藤氏は、地域の介護事業者との連携を重視。2000年の介護保険制度の創設当初から要介護認定医として活動しているほか、診療中に高齢患者が生活面での心配を口にすれば、看護師などを通じて地域の介護事業者などとすぐに連絡を取り合う。

 在宅医療にも注力する。現在、20人ほどの在宅患者を担当し、年に1〜2人ほどを看取っている。今年4月には地域の2カ所の診療所と連携し、12年度の診療報酬改定で創設された「機能強化型」の在宅療養支援診療所として届け出た。

 佐藤氏は1989年に東大病院で1年間、心療内科に従事した経験も持つ。そんな同氏が心掛けているのが、身体的な面だけでなく精神的な側面も考慮して診療することだ。

 日本内科学会が2008年に内科専門医を「総合内科専門医」に呼称変更したほか、厚生労働省では現在、新しい専門医制度に「総合医」を位置付けることなどを検討している。佐藤氏は、「制度として整備するのはいいが、総合内科専門医を取ったからといって必ずしも患者を総合的に診られるとは限らないことも理解すべきだ」と話している。

ケース2 外科医を辞めて内科診療を学び直す
おおくぼ総合内科クリニック

  09年に開設されたおおくぼ総合内科クリニック(横浜市戸塚区)。院長の大久保辰雄氏はもともと外科医だった。1995年に東京慈恵医大の第一外科に入局し、複数の病院に勤務して外科部長などを務めてきた。その同氏が家庭医を目指したきっかけは、外科の仕事に疑問と限界を感じ始めたことだった。

 外科は医療訴訟のリスクが高い、技術の進歩が著しくそれまで培った経験が陳腐化しやすい、視力や体力に頼る部分が多く技術の劣化が早い─。2000年代半ば、こうした不安を抱くようになった大久保氏は開業を決意。ただ、外科の診療所を開設しても従来のように専門的な手術を手掛けるのは難しく、やりがいを維持できるかが心配だった。そこで、内科的な視点から疾患全般を診療できる開業医を目指すことにしたという。

 06年に、内科から消化器内科、精神科まで幅広く患者を診療していた井出広幸氏が院長を務める信愛クリニック(神奈川県鎌倉市)に非常勤医として勤務。07年には一般的な内科の経験をさらに積むため大学医局を退局し、大船中央病院(神奈川県鎌倉市)の総合内科に所属して2年間診療に当たった。

 開業場所は、JR東戸塚駅前の医療モール。クリニック名に「総合内科」を入れた理由について大久保氏は、「最近は様々な標榜科目を掲げるだけでなく、専門医資格を掲出するクリニックも一般的になっており、各クリニックの診療内容がどう違うのかが分かりづらくなっている。その中で、内科の上位にある専門性の高い治療を手掛けている印象を患者に持ってもらいたかった」と話す。

 現在の外来患者数は1日70人程度。新興住宅地で都心のベッドタウンという土地柄、ビジネスマンが多くを占める。クリニックの命名の狙いは当たり、中重度の糖尿病や複雑な循環器疾患などの患者が病院から紹介されてくるケースが少なくないという。

おおくぼ総合内科クリニックの大久保辰雄氏は、「内科の上位にある専門性の高い治療を手掛けるクリニックという印象を患者に持ってもらいたかった」と語る。

 また同クリニックは、大久保氏が信愛クリニックで研修した経験を生かし、内科や消化器内科、循環器内科、呼吸器内科以外に心療内科を標榜しているのも特徴だ。ビジネスマンに多く見られる不定愁訴にも積極的に対応している。一方で心療内科を標榜した場合、精神疾患の患者の割合が高くなってしまう心配があるが、「総合内科と銘打っていることがある種の抑制となっているようで、純粋な心療内科の患者は全体の20%にとどまっている」と大久保氏は語る。

 クリニックの周辺地域では今後、リタイアした高齢の住民が増えると予想されるため、同氏は在宅医療なども徐々に手掛け、こうした人たちの疾患を全般的に診ていくことにも力を入れていく考えだ。

ケース3 社会的な問題含め患者の背景を重視
ねもと総合内科クリニック

 「眠れていますか」─。10年に開業したねもと総合内科クリニック(神奈川県山北町)の院長の根本佳和氏は、患者によくこう尋ねる。

 「動悸や立ちくらみで来院しても、検査では異常がない患者がよくいる。その場合、精神面に問題があることが多い」と同氏は指摘する。「眠れていますか」という問い掛けは、それを探る手立てなのだ。実際、この問いから主婦が育児に悩んでいたり、高齢者が奥さんを亡くして落ち込んでいたりする状況が分かり、睡眠導入剤などを処方して症状が改善した例は少なくないという。

 根本氏は1990年に富山医科薬科大(現富山大)を卒業後、栃木県済生会宇都宮病院の内科に勤務。そこで聞いたカリフォルニア大サンフランシスコ校の准教授だったマイケル・フェルドマン氏の講演が、同氏の人生を変えた。

 一般内科で様々な疾患を診ていた根本氏だが、その専門性までは深く考えたことがなく、フェルドマン氏の「general internal medicine(総合内科)」という所属を見て不思議に思った。そこで「総合内科とは何か」と聞くと、同氏は「循環器科や血液内科などと同じ一つの専門科だ」と熱心に説明。これを機に根本氏は渡米し、総合内科を数カ月間学んだ。

 根本氏は、総合内科についてこう説明する。「一言で言うと、内科的プライマリケアのこと。患者が何を求め、どういうことを訴えたいのか、背景にはどんな社会的・精神的問題があるのかを確認し、医学的診断をして望ましい治療を導き出した上で十分に説明・納得してもらうことだ」。

「患者の社会的背景や精神的問題にも配慮した診療が大切だ」と言う、ねもと総合内科クリニックの根本佳和氏。

 同氏はその後、より幅広い医療技術を身に付けようと他の病院で高齢者医療や予防医療を学び開業した。現在の外来患者数は1日45〜60人。小児から高齢者までが来院し、生活習慣病やアレルギー、消化器疾患などの患者が多いという。

 根本氏が常に心掛けているのが、自身がどこまで診療が可能かをわきまえること。「自分で診きれないと思えば、すぐに病院などに紹介する。そのために、地域の医療機関とは日ごろから密に連携している」と話す。

 山北町は脳卒中発症率が県内で1〜2位を争うほど高い。同氏は今後住民に働き掛け、その予防に力を注ぎたいと意気込む。



  1. 2012/07/24(火) 06:08:53|
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