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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

7月23日 震災関連

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=62138
先端診療など5部門、福島県に新拠点設置へ
(2012年7月23日 読売新聞)

基本構想の素案

 福島県立医大は22日、最先端の災害医療や放射線被曝(ひばく)医療の拠点づくり基本構想の中間報告の素案をまとめた。

 同日開いた有識者の検討委員会で示した。委員の意見を踏まえて、10月にも予算などを盛り込んだ最終的な基本構想をまとめる考えだ。

 県は昨年12月に策定した県復興計画で、「県民の心身の健康を守る」「医療関連産業の集積」などの重点プロジェクトを掲げた。新拠点はこれらを具現化するもので、医大は5月に検討委を設立して検討を進めてきた。

 素案によると、新拠点には5部門を設置する。まず、将来にわたって県民の健康管理を担う「県民健康管理センター」を新拠点の1部門として再編。「先端医療臨床研究支援センター」(仮称)には、PET(陽電子放射断層撮影)とMRI(磁気共鳴画像)を一体にした国内初のPET―MRI装置などを導入する。

 「先端診療部門」(同)では、病院機能を拡充して災害医療やがん治療などを行う。「医療産業リエゾン支援センター」(同)は、創薬や新規の医療産業と雇用を創出する。さらに、「教育人材育成部門」を設けて被曝(ひばく)や災害の医療を担う人材を育成する。

 こうして機能を分化させながら、国際原子力機関(IAEA)など海外の関係機関とも連携し、積極的に世界に情報発信していく。放射線の健康影響や病気の早期診断・治療を行える最先端の医療拠点となることを目指していく。

 医大は今後、設置に必要な予算や人員などを精査して構想をまとめ、県に予算要求を行う。

 予算には県の基金などが充てられる予定で、県議会9月定例会の補正予算案に関連経費を順次計上していく。

 2015年度までに建設場所を選定して施設を整備したい考えだ。

 医大の菊地臣一理事長は、「低線量の長期被曝や子どもの甲状腺への影響調査、メンタルヘルスケア(心の健康づくり)などに取り組むため、しっかり進めていきたい」と述べた。



http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20120723dde041040035000c.html
東日本大震災:福島第1原発事故 双葉病院「患者置き去り」事実に反する 救助遅れで政府事故調「行政、全体統括を」
毎日新聞 2012年07月23日 東京夕刊

 「行政には全体を統括・調整できる仕組みが必要」−−。政府事故調は、福島県庁や自衛隊、警察の連携不足で双葉病院(福島県大熊町)の患者の避難が遅れた上、避難先で十分な医療を受けられず多数が死亡した問題を重視し、こう警告した。福島第1原発事故という未曽有の原子力災害から弱者をどう守るのか。報告書は、関係機関に猛省を促した。

 報告書によると、福島第1原発から南西4キロにある双葉病院には約340人の患者が入院していた。昨年3月12日に大熊町が用意したバスで患者209人と鈴木市郎院長を除く職員が先に避難。鈴木院長は残された患者約130人の救助を自衛隊や警察に求めたが、避難を待たずに患者4人が死亡、1人が行方不明になった。

 14日午前、自衛隊が患者34人と隣接する老人保健施設の利用者98人を避難させ、残る患者全員も15日午前9時から16日午前0時半に救出した。避難先の県立いわき光洋高(いわき市)に運ばれた患者も十分な医療を受けられなかった。双葉病院によると、昨年3月末までに患者40人、老健施設利用者10人の計50人が死亡。当時、治療した双葉病院の男性医師は「避難してほっとしたのに運ばれてきた患者が死んでいく。絶望的で、この世の終わりに思えた」と話す。



http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/120723/cpb1207232143006-n1.htm
【政府事故調最終報告】双葉病院の患者ら50人死亡 県の「連携不十分」
2012.7.23 21:42 Sankei Biz

 東京電力福島第1原発事故は、病院からの患者の避難をめぐる課題も浮き彫りにした。政府事故調は患者ら50人が亡くなった双葉病院(福島県大熊町)の例を挙げ、県の災害対策本部内外の連携が不十分だったため「避難や救出が遅れた」と問題点を指摘した。

 原発10キロ圏内の避難指示が出た昨年3月12日早朝、双葉病院と系列の介護施設「ドーヴィル双葉」には患者ら約440人がいた。午後2時ごろ、自力歩行可能な患者らから避難が始まり、院長と寝たきりの患者ら約230人が残った。

 14~16日に自衛隊が患者を救出したが、寝たきりの患者が中心という情報が県の災対本部で共有されなかったため、容体に適さない車両での長時間搬送といった問題が生じた。

 院長は14日夜、警察の指示で川内村にいったん退避し、自衛隊との合流のため待機していた。だが、この情報も共有されず、院長が救出に立ち会えなかったため、病院別棟に残された患者らの救出に遅れが出た。

 また、県が「患者を救出したが病院関係者は一人も残っていなかった」と17日に広報した点について、政府事故調は「病院を放棄した印象を与え、不正確で不適切」と批判した。



http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/120723/cpd1207232146006-n1.htm
【政府事故調最終報告】耳に残る「川内に帰りたい」 避難遅れで50人死亡、遺族の傷なお深く
2012.7.23 21:44 Sankei Biz

 双葉病院と隣接する介護施設「ドーヴィル双葉」で避難遅れから50人が死亡した惨事。事故から約500日。遺族の傷は今もまだ深い。

 どこかの病院に避難しているだろう。そんな期待は昨年3月17日、警察署からの電話で打ち砕かれた。

 福島県川内村の渡部武さん(61)の母、玉子さん=当時(87)=が亡くなったのは昨年3月16日午後10時。警察は「ドーヴィル双葉から受け入れ先を求め磐梯町に向かうバスの中だった」と説明した。

 「母親は殺されたようなもの」。渡部さんがいわき市の仮設住宅でそう話すのも無理はない。

 政府事故調の報告によれば、水も電気もない原発から4キロの施設に自衛隊が救出に来たのは政府が避難指示を出してから2日過ぎた3月14日。施設を出た後も患者はいわき市や二本松市などを転々とさせられた。

 警察から連絡を受けた翌日、渡部さんは変わり果てた玉子さんの遺体と対面した。「医者や自衛隊がやることやって亡くなるなら分かるが…」

 とにかく元気な母だった。足が悪く移動や排便に難はあったが、これといった持病もなく、好物の果物や甘い物を持って行くと必ず食べた。最後に会った震災3カ月前の一昨年12月、玉子さんはお土産のチョコを頬張りながら「孫が夢で歌ってくれた」と、笑顔で歌を口ずさんだ。

 渡部さんが後悔していることが一つだけある。玉子さんは施設を出たがっていた。歌を口ずさんでくれた後、玉子さんはこう訴えた。「川内に帰りたい」。だが、仕事もあり自宅で世話はなかなかできない。「川内は寒くて体に障るから、もう少し暖かくなったらな」としか言えず、施設を後にした。

 「あのとき連れて帰っていたら…」。渡部さんは、今も玉子さんの「帰りたい」という言葉が耳から離れないでいる。

 仮設住宅で仏壇を前に何を話せばいいか今も迷う。渡部さんは言う。「連絡ミスのために死んだなんて、仏前に報告できますか」(荒船清太)



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201207/525991.html
看護職員数は震災前の約70%、入院患者数は許可病床数の30%にとどまる
福島相双地区の被災病院いまだ復旧せず

豊川琢=日経メディカル 2012. 7. 23

 厚生労働省は7月20日、「東日本大震災厚生労働省復興対策本部」(本部長:小宮山洋子厚生労働大臣)の第1回会合を開き、東日本大震災に伴う福島第1原子力発電所の事故により緊急時避難準備区域に指定されていた福島県相双地区の病院の復旧状況を公表した。常勤医師数は震災前の約90%まで回復したものの、看護職員数は約70%、入院患者数は許可病床数の30%強にとどまっていることが明らかになった。

 同本部は、東日本大震災や原発事故からの復興を目的に、省内の局長クラスの職員をメンバーにして設置。20日の会合では、相双地区の医療機関や福祉施設の従事者確保の支援のため今年1月に設けられた「厚生労働省相双地域等医療・福祉復興支援センター」の活動実績が報告された。

 厚労省は同センターの主な活動実績として、(1)南相馬市立総合病院への福島県立医大からの医師派遣の調整、(2)雲雀ヶ丘病院への医師派遣の調整による精神科の入院診療再開への貢献、(3)医療分野の実情やニーズの把握、関係者間の調整等のため医療機関や自治体、関係団体等を延べ約300回訪問—などを挙げた。

 併せて緊急時避難準備区域にあった6病院の復旧状況も公表(表1)。全体の常勤医師数は震災前の人数の87.5%まで戻ったが、看護職員数は73.1%にとどまっていることが分かった。入院患者数は、全体の許可病床数1164病床に対して369人(31.7%)だった。

 厚労省はこうした現状を考慮し、全国の医療関係団体で構成する「被災者健康支援連絡協議会」の協力を得て病院ごとのニーズに合わせた医療従事者の派遣調整の実施、相双保健福祉事務所での看護職員確保に関する定期的な打ち合わせの開催、離職した看護職の就職支援を目的とした仮設住宅などでの巡回就職相談会の実施—などの取り組みを強化していくことを示した。

 会合に出席した藤田一枝厚生労働政務官は「現場の声を聞くと、看護職員や介護職員の不足を特に顕著に感じる」と述べ、「厳しい状況であることは確かだが、様々な工夫を施して人材を確保してほしい」と要望した。

 会合ではこのほか、外部組織が東日本大震災への厚労省の対応を検証した報告書も公表。反省点として挙がったのは、厚労省からの通知が被災現場に伝達されるのに時間がかかった、災害派遣医療チーム(DMAT)の活動と被災地の医療ニーズとの間にミスマッチがあった、被災都道県への義援金の配分が遅れた—などだった。

 これらの反省点に対する今後の対応策として、通知の遅延を防ぐために厚労省が都道府県や市町村の担当者に直接電話して実情を確認する、より広範な医療に対応できるようにDMATの研修内容を見直す、地方自治体に義援金の配付基準をあらかじめ定めておくことを要請する—といった方策を示した。

表1 原発事故に伴う緊急時避難準備区域にあった福島県相双地区の病院の復旧状況 厚労省資料より。
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http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000001207230008
双葉病院避難問題検証
2012年07月24日 朝日新聞 福島

 ●県の広報は「不的確」/政府事故調

 双葉病院の患者救出が遅れた問題で、政府事故調は当時の県の広報を「事実に反し、不的確な内容と言わざるを得ない」と批判した。

 県災害対策本部は昨年3月17日、いわき光洋高校に避難した双葉病院の患者が相次いで死亡した問題を説明する際、「双葉病院には病院関係者が一人も残っていなかったため、患者の状態などは一切分からないままの救出となった」とする文書を報道機関に配った。

 実際は原発の危険性が高まり、病院に残っていた鈴木市郎院長(77)と双葉署副署長らが14日夜、川内村の割山峠に一時退避。院長と副署長らはそこで自衛隊と合流予定だったが、自衛隊は病院に直行した。

 事故調は、断片情報の広報で「院長が病院を放棄し、立ち去った印象を与えた」と指摘。現地の状況を把握できなかった災対本部の対応を問題視した。



http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2200T_T20C12A7CC1000/
双葉病院の患者救出遅れ 事故調、自治体などの連携不足を批判
2012/7/24 1:14 日本経済新聞

 政府事故調は最終報告で、福島第1原発の南西約4キロにある精神科病院「双葉病院」(福島県大熊町)と系列介護老人保健施設にいた患者らの救出が遅れ、避難前後に多数死亡した問題を8ページにわたり詳述した。県や町、警察、自衛隊の連携不足で「不適切といわざるを得ない事態が生じた」と強く批判した。

 県が当初、「患者救出時に病院関係者は1人もいなかった」と発表したことについては、院長は県警に連れ出されて自衛隊と合流しようと峠で待機していただけで「県の発表は事実に反し、不適切」と指摘した。

 報告書によると、昨年3月12日朝、同原発10キロ圏内に避難指示が出たのを受け、大熊町は大型バス5台を病院に派遣。約210人を救助したが、寝たきり患者ら約230人が取り残された。町は避難は完了したと考え、その後の確認を怠った。

 「患者が残っている」と連絡を受け陸上自衛隊が救助を始めたのは2日後の14日午前。その間に計5人が死亡・行方不明に。陸自は128人を 70キロ離れたいわき市の体育館に運んだが、原発を避けて半日かけて移動したうえ、医師の同行もなく、少なくとも8人の死亡が確認された。

 15日には計54人が救出されたが、伊達市の避難所で2人の死亡を確認。陸自は院長と合流できず、別棟にも患者がいると気付かなかった。35人の救出は16日にずれ込み、福島市などの避難所で5人死亡が確認された。

 事故調は、警察無線で連絡を取ることができた県警に、自衛隊が協力を求めるなど、関係機関の連絡体制を確保する必要があったと指摘。「人命救助にあたる者は強い責任感を持って任務に当たるべきだ」と強調した。



 双葉病院は23日「報告書を手掛かりとして病院側でも調査を続け、一日も早く遺族に真相を報告したい」とのコメントを出した。「なぜ病院が取り残され、多くの患者を救えなかったのか、避難の経緯で何が起きたのか、いまだに不明な部分が残されている」とした。



  1. 2012/07/24(火) 06:07:55|
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7月22日 医療一般

http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/locality/20120722000125
切開や縫合…中高生が医師体験/高松赤十字病院
2012/07/22 10:00 四国新聞

 将来、医師を目指す香川県内の中高生を対象にした医師体験講座(県主催)が21日、高松市番町の高松赤十字病院(笠木寛治院長)であった。参加した生徒は、顕微鏡や電気メスなどの器具を使い切開や縫合などに挑戦。医師との交流を通じて思いを新たにした。

 体験講座は、県が策定する県地域医療再生計画の一環。医師不足が深刻化する中、早い時期から医師の仕事に興味を持ってもらい医師確保につなげようと初めて開いた。

 参加した43人の生徒は、4つのグループに分かれ、内科や外科などで行われている医療行為を体験。手術室ではガウンやマスクなどを着用し、電気メスや顕微鏡を使って鶏肉を切開したほか、医療用の針と糸で人工血管を縫合したり、骨の模型に金属プレートを固定。悪戦苦闘しながらも、医師からアドバイスを受けながら真剣な表情で取り組んでいた。

 実習後は、医師が1日のスケジュールや仕事の魅力などについて説明。医療の道を志す生徒たちを激励した。整形外科医を目指しているという大手前丸亀高3年の伊賀亮平君(17)は「縫合では手が震えた。実際の医療現場で医師体験ができ、モチベーションが高まった」と満足そうに話していた。

 体験講座は、来月下旬まで県内4医療機関で実施する。



http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20120722ddlk04040057000c.html
カルテ電子化・共有:今年度から開始 東北大病院メディカルITセンター・国井重男副部長に聞く /宮城
 ◇医療を地域完結型へ 独自ルールやめ用語標準化を

毎日新聞 2012年07月22日 地方版 宮城

 東日本大震災で多くの医療機関がカルテを失い医療活動に支障を来した経験から、県内全域を対象にカルテを電子データ化してインターネットで共有するシステムが今年度からスタートする。システムを活用し、地域で連携した医療体制にするための課題は何か。システム構築に携わる東北大病院の国井重男・メディカルITセンター副部長に聞いた。【聞き手・宇多川はるか】

 −−電子カルテ導入の課題は。

 ◆日本は医療サービスに対し出来高制で診療報酬が患者や社会保険、国民保険から支払われる仕組みです。この仕組みに対応するため、70年代ごろから医療機関が医事会計システムを導入しました。そのため、現在の電子カルテは会計処理用のシステムになっていて、患者の状態などの情報の記録・管理に対応していません。

 また、各医療機関独自のルールでも医療請求できればよい「一病院完結型」になっているのが現状で、「地域完結型」の医療へ舵(かじ)を切ることが必須です。

 −−地域完結型医療とはどのような形ですか。

 ◆住民の身近にいるホームドクターがスクリーニング検査を担い、より専門的な治療を担当する地域の中核病院や特定機能病院に紹介する体制です。

 これまでは一病院完結型だったため、医療用語や患者のIDなどが病院独自のルールになっています。この独自ルールを廃し、医療用語などの標準化が必要です。さらに介護などに幅広く連携するためには、より多くの機関と調整を図る必要があります。

 −−日ごろからの連携の有無が震災後に問われました。

 ◆沿岸部の医療機関が壊滅状態になり、全国から医療チームが駆け付けましたが、被災地の情報は整理されておらず、支援する側もされる側も薬などの情報集めが手作業で、双方が非常に苦労したようです。

 どの地域でどの薬がどのくらい消費されているかなどの情報が集まる仕組みがあったら、被災地に必要な物資を送ることができたはずです。

 −−地域連携の基盤がないまま電子カルテが共有されれば、どんな問題が起こるでしょうか。

 ◆個人情報漏れや用語解釈の違いによる医療過誤が発生する恐れがあります。また、資金切れと共に機能停止することも容易に想像できます。

 −−地域連携の先行事例はありますか。

 ◆長崎県大村市から始まった「あじさいネット」です。補助金を使わず、参加する医療機関が費用を負担し、大病院がデータを提供して地域の診療所が活用しています。

 −−県内では現在、連携の基盤は全くないのでしょうか。

 ◆一部あります。例えば産科です。妊婦健診は診療所で行い、妊娠34週から産後1カ月健診までは分娩(ぶんべん)施設で対応しています。また、診療所や病院が協力して夜間当直を担当する制度も連携の基盤と言えます。私を含め、これらをつなげようとする人たちが「みやぎ医療福祉情報ネットワーク協議会」に集まりました。

 −−協議会の今後の展望をお聞かせください。

 ◆協議会に集まるデータやコミュニティーを活用して地域で健康管理できる状況を作り、いつでもどこでも質の高い医療サービスが受けられるようにしたい。それは一病院ではトライできませんが、今回は国から大きな財源を任されました。メンバーはこれを大いに活用し、「宮城モデル」を全国に発信しなければという強い使命感に燃えています。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/kansei/201207/525876.html
連載:開業の落とし穴
【第26回 クリニックモールでの開業】
モール内の診療所間で患者取り合いが勃発!

2012. 7. 23 日経メディカルオンライン

著者プロフィール
日本医業総研●医院・診療所の開業コンサルティング企業。関西地方を中心に、220件以上の開業支援実績がある。関西および関東でクリニックモールの企画・開発も積極展開している。

連載の紹介
開業は一生の一大事。一方で、診療所の経営環境は悪化の一途をたどっています。開業地の選定や資金調達など、軌道に乗るまでに潜むさまざまな落とし穴を、過去に開業されたドクターの事例を基に紹介します。

 耳鼻科医のC氏は、自宅近くのクリニックモールで開業することを決めました。6つの診療科が入居する大型のモールです。最寄り駅から少し離れていますが、住宅地の中心に位置し、診療圏である半径1km圏内は人口3万人。まずまずの立地です。

 耳鼻科のC氏以外には内科、整形外科、小児科、皮膚科、歯科の開業が決定。各医師は出身大も医局も異なり、お互い初顔同士。内科、整形外科、小児科は秋に先行開業し、C氏と皮膚科、歯科は翌年の春に開業することが決まりました。

 秋に開業した各クリニックは、間もなくインフルエンザのシーズンを迎えてワクチン接種の機会が増え、滑り出しは順調でした。あとのクリニックの開業時期も花粉症のシーズンに重なり、C氏はアレルギー患者の取り込みに成功しました。その頃にはクリニックモールの認知度も上がり、皮膚科、歯科も運営が順調でした。ところが初夏になり、多くの診療科で患者の閑散期に入ると、事件が起こりました。

 皮膚科を受診していた子どもが、風邪を引いて小児科を受診した時のことです。小児科クリニックでは親の要望もあり、皮膚科領域の軟膏を風邪薬と一緒に処方しました。さらに、C氏の耳鼻科の患者が風邪で小児科を受診した際も、風邪薬のほかにアレルギー性鼻炎の薬剤を出したのです。

 閑散期にあるクリニックは、患者の色々な訴えに対応してしまいがちですが、他科の分野の診療もしてしまうと、他のクリニックから患者を奪ったと受け取られかねません。同じ建物に様々な診療科のクリニックが入居するモールでは、特にその傾向が強くなります。案の定、小児科クリニックに対して他科から不満の声が出始めました。

 小児科の医師は、「特に悪気があったわけではなく、患者の便宜を図って投薬しただけ」と弁解しました。しかし潜在的な意識には、閑散期で患者が少なくなっていることへの心配があったようです。

 大半のクリニックモールには、出身大も医局もバラバラで診療方針も違う医師が集まっています。医師間で普段からコミュニケーションが取れていれば、問題が生じることはなかったのでしょうが、実際には顔を合わせることがほとんどありませんでした。起こるべくして起こった事件だといえます。

 結局、医師たちで協議して、クリニックモールの運営会社のスタッフに「仕切り役(調整役)」になってもらうことになりました。その上で、コミュニケーションを図るために、食事を兼ねた定例会議を月1回開くことも決定。こうした取り組みのかいがあって、今では患者の取り合いは全くなく、逆にお互いに患者を紹介し合う関係が築かれ始めています。

 クリニックモールには複数の医師が入居しますが、いったん開業すると、医師同士が顔を合わせる機会がどんどん減っていきます。それを避けるために、コミュニケーションを積極的に取る努力が必要でしょう。



  1. 2012/07/23(月) 05:11:06|
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7月21日 Best Hospitals in US

http://health.usnews.com/best-hospitals/rankings
U.S. News Best Hospitals 2012-13

U.S. News surveyed nearly 10,000 specialists and sifted through data for approximately 5,000 hospitals to rank the best in 16 adult specialties, from cancer to urology. Death rates, patient safety, and hospital reputation were a few of the factors considered. Only 148 hospitals were nationally ranked in one or more specialties. The Honor Roll features the 17 that scored near the top in at least six specialties.

Rankings by Specialty

Cancer
* #1 University of Texas M.D. Anderson Cancer Center, Houston, TX
* #2 Memorial Sloan-Kettering Cancer Center, New York, NY
* #3 Johns Hopkins Hospital, Baltimore, MD

Cardiology & Heart Surgery
* #1 Cleveland Clinic, Cleveland, OH
* #2 Mayo Clinic, Rochester, MN
* #3 Johns Hopkins Hospital, Baltimore, MD

Diabetes & Endocrinology
* #1 Mayo Clinic, Rochester, MN
* #2 Cleveland Clinic, Cleveland, OH
* #3 Massachusetts General Hospital, Boston, MA

Ear, Nose & Throat
* #1 Johns Hopkins Hospital, Baltimore, MD
* #2 Cleveland Clinic, Cleveland, OH
* #3 Massachusetts Eye and Ear Infirmary, Massachusetts General Hospital, Boston, MA

Gastroenterology
* #1 Mayo Clinic, Rochester, MN
* #2 Cleveland Clinic, Cleveland, OH
* #3 Johns Hopkins Hospital, Baltimore, MD

Geriatrics
* #1 Johns Hopkins Hospital, Baltimore, MD
* #2 Mount Sinai Medical Center, New York, NY
* #3 Ronald Reagan UCLA Medical Center, Los Angeles, CA

Gynecology
* #1 Mayo Clinic, Rochester, MN
* #2 Brigham and Women's Hospital, Boston, MA
* #3 Cleveland Clinic, Cleveland, OH

Nephrology
* #1 Cleveland Clinic, Cleveland, OH
* #2 Mayo Clinic, Rochester, MN
* #3 New York-Presbyterian University Hospital of Columbia and Cornell, New York, NY

Neurology & Neurosurgery
* #1 Johns Hopkins Hospital, Baltimore, MD
* #2 Mayo Clinic, Rochester, MN
* #3 Massachusetts General Hospital, Boston, MA

Ophthalmology
* #1 Bascom Palmer Eye Institute at the University of Miami, Miami, FL
* #2 Wilmer Eye Institute, Johns Hopkins Hospital, Baltimore, MD
* #3 Wills Eye Hospital, Philadelphia, PA

Orthopedics
* #1 Hospital for Special Surgery, New York, NY
* #2 Mayo Clinic, Rochester, MN
* #3 Cleveland Clinic, Cleveland, OH

Psychiatry
* #1 Johns Hopkins Hospital, Baltimore, MD
* #2 McLean Hospital, Belmont, MA
* #3 Massachusetts General Hospital, Boston, MA

Pulmonology
* #1 National Jewish Health, Denver-University of Colorado Hospital, Aurora, CO
* #2 Mayo Clinic, Rochester, MN
* #3 Cleveland Clinic, Cleveland, OH

Rehabilitation
* #1 Rehabilitation Institute of Chicago, Chicago, IL
* #2 Kessler Institute for Rehabilitation, West Orange, NJ
* #3 TIRR Memorial Hermann, Houston, TX

Rheumatology
* #1 Johns Hopkins Hospital, Baltimore, MD
* #2 Cleveland Clinic, Cleveland, OH
* #3 Hospital for Special Surgery, New York, NY

Urology
* #1 Cleveland Clinic, Cleveland, OH
* #2 Johns Hopkins Hospital, Baltimore, MD
* #3 Mayo Clinic, Rochester, MN


  1. 2012/07/22(日) 10:37:23|
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7月21日 医療一般

http://www.miyakomainichi.com/2012/07/37391/
手術室に興味津々/宮古島徳洲会病院
医師目指す生徒に体験セミナー

2012年7月22日(日) 9:09 宮古毎日新聞

 宮古島徳洲会病院(酒井英二院長)は21日、第3回宮古島ジュニアドクター体験セミナーを同病院で開催した。将来医師を志す中学生と高校生14人が参加し、手術や内視鏡、救急の3部門の医療行為を模擬体験した。

 参加した生徒たちは医師の指導を受けながらメスを握り、内視鏡を操作するなど実際の医療の現場に興味津々の様子で担当医師の説明に聞き入った。

 手術室の模擬体験では、生徒たち手術用のガウンに着替え、緊張した表情で手術室に入った。

 手術前の手洗いの仕方など消毒の重要性について学んだ後、使用する手術用具や機器の説明を受け、実際に生徒たちはメスで豚肉を切開したり、針と糸で縫合したりと手術の基本を学んだ。

 手術の模擬体験を行った下地克尚君(平良中3年)は「手術室は入っただけで緊張した。実際に手術を行う医師はもっと緊張すると思う。将来は医師になりたいと思っているのできょうはいろいろなことが学べて良かった」と話した。

 同セミナーは、地域の医療を支える人材を地元から育てることを目的に、毎年実施し今回で3回目。



http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/TH20120722411.htm
患者と医者、心通わせて 消化器外科学会総会の併設事業、富山で市民公開講座
【7月22日01時41分更新】富山新聞

 第67回日本消化器外科学会総会の併催事業となる市民公開講座は21日、「患者と医師のよい関係」をテーマに富山市の富山国際会議場メーンホールで開かれた。受講者約450人が講演とパネル討論を通じ、患者と医師が心を通わせて信頼を築き、病気に立ち向かうことの大切さを感じ取った。

 日本消化器外科学会総会の会長を務めた富大医学部消化器・腫瘍・総合外科の塚田一博教授が進行役となった。塚田教授があいさつで総会の成功に感謝した後、前宮城県知事の浅野史郎氏が「ATL(成人T細胞白血病)患者になって」、富山市長の森雅志氏が「診断情報は誰のものか〜私的体験から〜」と題してそれぞれ講演した。

 浅野氏は3年前、医師からATLと告知された際の経験に触れ、「妻に対し、これから病気と闘うぞと宣言したら、根拠はないが、自信が湧いてきた」と述べ、患者の生きようとする強い意思が医師の力にもなると強調した。

 森氏は昨年、舌がんで亡くなった妻の闘病生活を振り返り、約20年前に発症した際は「セカンドオピニオン(第2診断)」が普及していなかったとし、「より水準の高い医療を実現するには、個人の診断情報を柔軟に使えるシステム作りが必要だ」と指摘した。

 消化器・腫瘍・総合外科の北條荘三診療助手が「パターナリズムからインフォームド・コンセント」、松井恒志助教が「セカンドオピニオンとは〜病院選び・医師選び」、嶋田裕准教授が「医師からみた賢い患者」と題して講演した。

 パネル討論は塚田教授の司会で進められ、各講師が良い医療に求められる患者と医師の関係について意見を交わした。



http://mytown.asahi.com/mie/news.php?k_id=25000001207210002
医学生・看護学生 連携へ一緒に研修
2012年07月21日 朝日新聞 三重

■県内5カ所 三重大が新制度

 学生時代からチーム医療の重要性を知ってもらおうと、三重大学医学部は今年から新たな研修を採り入れた。医学科の学生と看護学科の学生が一緒になって、今月末まで県内の医療機関で学んでいる。大学の付属病院以外の医療機関でこうした研修が行われるのは、全国的にも珍しいという。

 研修先は、津市の県立一志病院や亀山市の市立医療センターなど県内5カ所の医療機関。医学科と看護学科の学生が共通の患者を受け持ち、医師や看護師の指導を受けながら診察したり、訪問看護に同行したりしている。

 研修には、医学科の5年生5人と、看護学科の4年生6人が参加している。県立一志病院では、医学科の鈴木亮太さん(24)と看護学科の堰本詩織さん(21)が、2人1組で研修を受けている。

 鈴木さんは「同じ患者さんと接していても、看護師は医者ととらえ方が異なることがある。客観的な見方を学べる機会だ」と評価。堰本さんも「疾患を正確に理解するためのアドバイスがもらえる」と話す。

 研修期間は3週間。三重大医学部看護学科の辻川真弓教授は「学生時代からチーム医療の端緒に触れることで、現場に出てからも意思の疎通がしやすくなる」と話している。



http://www.asahi.com/edu/news/TKY201207210228.html
弘前大・医学部AO入試 卒業後、県内研修を求める
2012年7月21日14時54分 朝日新聞

 弘前大学(青森県弘前市)は20日、2013年度入試から医学部医学科のアドミッション・オフィス(AO)入試について、卒業後の臨床研修の方法を明確化した新たな確約を設けて実施することなどを盛り込んだ選抜要項を発表した。

 募集人員40人のAO入試は、これまで卒業後は弘大医学部または関連施設で勤務することを確約できる者としていた。だが今春、AO入試以前に実施していた推薦入学の中から県外で研修を受ける学生がいた。

 このため今後は、県内定着を明確化するため「卒業後は付属病院の臨床研修プログラムに従って研修を行い、引き続き付属病院または医学研究科の関連施設で医療に従事することを確約できる者」とした。

 またAO入試への出願地域を拡大した。現在は青森県のほか岩手、秋田両県北部、北海道南部。これを東北6県と北海道全域に広げて志願者を募る。東日本大震災で他県へ避難している場合でも出願できるようにし、併せて試験料の免除支援を継続する。



http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/389268.html
ドクターヘリ運航再開 旭川
(07/21 07:00)<北海道新聞7月21日朝刊掲載>

 【旭川】エンジントラブルのため運航を停止していた道北ドクターヘリが20日、代替機で患者搬送を再開した。機材整備に時間を要し運航停止期間は過去最長となったが、12日ぶりの再開に自治体や医療の関係者は胸をなで下ろした。

 基地病院の旭川赤十字病院などによると、代替機は10日に旭川に到着後、運航を担う朝日航洋(東京)がエンジンを新品に交換するなど整備を行い、20日午後から運用を再開した。この日は早速、旭川医大病院から道央の医療機関に患者を搬送した。利尻島国保中央病院(宗谷管内利尻町)の小坂実事務部長は「ヘリは離島医療に欠かせない存在。機体も万全な状態で再開され安心している」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。



  1. 2012/07/22(日) 09:57:38|
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7月20日 医療一般

http://mytown.asahi.com/okayama/news.php?k_id=34000001207200004
医学部の地域枠推薦入試に変更
2012年07月20日 朝日新聞

 岡山大学は、2014年の入試から医学部医学科の地域枠コースについて、筆記試験を伴う一般入試から推薦入試に変更する、と発表した。また医学科一般入試の後期日程を廃止する。

 地域枠コースは、医師偏在などを解消するために、09年度に設置。志願者は、一般の志願者と同じ前期入試で、3教科(数学・理科・外国語)の筆記試験と面接を受ける。

 14年からは、大学入試センター試験(5教科7科目)の結果と面接で選考する推薦入試に切り替わる。

 地域枠コースの定員は現在、岡山(7人)、鳥取(1人)、広島(2人)、兵庫(2人)で、各県出身者を中心に募集。入学後6年間は奨学金が貸与され、卒業後、各県が指定する医療機関に一定期間勤務すれば返還が免除される。

 ここ3年、志願者数は20〜38人いたが、合格者数は定員に満たない状況が続いていたという。



http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=61997
飛島の遠隔診療、今月中にも稼働…山形
(2012年7月20日 読売新聞)

 山形県酒田市は、不手際から導入が遅れていた離島・飛島の「遠隔診療システム」について、診療を担う医療機関のめどが立ったとして、今月中にも稼働させる方針を決めた。

 24日に島民説明会を開き、機材を診療所に設置。通信テストなどに問題がなければ、運用を開始する。

 今年度の診療を受け持つのは、10月までは日本海総合病院(酒田市)、11月以降は市立八幡病院。

 市は当初、常勤医が不在となった飛島の診療所と病院をテレビ電話でつなぎ、医師が診察を行う同システムを5月中旬に導入する計画だった。しかし、診療を依頼する予定だった日本海総合病院と具体的な運用方法について協議していなかったことが判明。地元医師会や他の医療機関に協力を依頼し、対応策を協議していた。

 市健康課は「稼働が遅れていたが、何とかめどが立った。今後は島民の不安解消、不測の事態への対応に努めたい」と話している。



http://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=37711
本当は厳しい!? 医師の結婚事情(2)- 結婚しにくく離婚しやすい女性医師
米山公啓(作家、医師)
( 2012年07月20日 05:00 キャリアブレイン )

 女性医師は男性にとって、ある意味、あこがれの存在だ。それだけに、「女性医師としての社会的地位と専門能力があれば、男など、より取り見取りでは?」と勘繰ってしまう人もいるだろう。女性医師というだけで、お付き合いをあきらめてしまう男性だって珍しくはないはずだ。しかし、女性医師を取り巻く結婚事情は、そうしたイメージからは恐ろしく懸け離れている。

■女性医師の「1/3の法則」とは?
 その現実をよく表した言葉がある。某女子医大に伝わる「1/3の法則」だ。
 すなわち、その女子医大を卒業した医師たちのうち1/3は結婚し、そのままの生活を維持。1/3は離婚。そして、1/3は生涯独身を貫く、というのだ。
 それにしても、結婚しない人が1/3とは、ほとんど想像を絶する数値だ。なぜ、それほどまでに結婚しない女性医師が多いのか—。

■西川史子さんが象徴する“お高い”イメージが結婚を妨げる
 はっきりしているのは、女性医師に対する世間の高過ぎるイメージが、結婚の妨げになっているということだ。冒頭でも紹介した通り、「女性医師は敷居が高く、自分などはとても相手にもしてもらえないだろう」と、世の男性諸氏の方からアプローチをあきらめてしまうということだ。
 女性医師のイメージに関しては、わたしの教え子で、芸能界の売れっ子となった西川史子さんを思い起こしてもらえば分かりやすい。彼女は、「わたしの付き合う相手は年収 4000万円以上じゃなきゃ駄目」を売り文句にしていた。この言葉の狙いは、世間に対して女性医師がいかに高額な収入を得ているかを強調し、ごう慢であるかのようなイメージをつくり、反感を買わせることにあった。そして、彼女の戦術は見事に成功した。
 言い換えるなら、キャラクターづくりのための強烈な言葉を、あっさり受け入れてしまうくらい、世間の女性医師に対するイメージは“お高い”のだ。
 ちなみに、女性医師であっても勤務医なら、年収はそう多くはない。大学病院勤務となれば、さらに少ない。

■女性医師の結婚相手は、やはり男性医師
 続いて、結婚する2/3の女性医師について。彼女たちは、どのような家庭を築くのか—。
 ここにも明確な特徴がある。同業者と結婚する人が圧倒的多数を占めるということだ。実際、わたしの所属していた医局の女性医師の9割は、男性医師と結婚している。

 女性医師の相手が男性医師にほぼ限られる背景にあるのは、彼女たちのプライドと、独特の職場環境だ。
 当然のことだが、患者の生命と健康を預かる医師の仕事は重い責任を伴う。そして責任の重さの分、仕事への誇り=プライドも高くなるから、男性(特に自分より明らかに社会的地位が低い男性)に対し、弱みをさらけ出したり、甘えたりすること自体が難しくなる。しかも、病院で働く人は女性ばかり。看護師も薬剤師も医療事務ですらも、女性が中心だ。
 その結果、大多数の女性医師は、身近にいて自分とよく似た地位や年収がある男性−つまり、男性医師−を伴侶とすることになる。

■すれ違いと経済的自立が離婚に拍車を掛ける
 次に残りの1/3、すなわち離婚に至る女性医師について考えたい。
 高い離婚率の背景にあるのは、先に述べた医師同士の結婚の多さだ。医師同士の場合、他の職業以上にすれ違いが多くなるので、結婚生活を維持することが非常に困難なのだ。
 例えば、病院勤務の医師同士が結婚した場合。先月の第1回で説明した通り、結婚適齢期の勤務医は、医局での業務に忙殺されているから、旅行はおろか、外食を一緒に楽しむ時間すら、確保するのは難しい。さらに外科と皮膚科というように診療科目をまたいでの結婚となると、一緒に過ごすこと自体が難しくなってしまう。診療科によっては、不規則な当直を強いられることも珍しくはないから、すれ違いは昼だけでなく夜の時間にも及ぶこともある。

 さらに、離婚に拍車を掛けるのが、女性医師の懐事情だ。
 世の中には夫婦の形だけを保っている男女が珍しくないが、そうした夫婦が離婚しない理由の多くは、「子どもを養っていくには、自分だけでは無理」「いまさら働こうにも、自立するだけの収入は得られない」といったところではないか。つまりは、経済的に自立できないという理由で離婚に踏み切れないのだ。
 ところが、女性医師は経済的に自立できるから、「食べていけないから、我慢して結婚を維持する」という選択肢はあり得ない。それどころか、気の進まない結婚を維持するくらいなら、手切れ金でも慰謝料でも払うという女性医師すらいる。例えば、病院長をしている女性医師と結婚していた男性医師が離婚を切り出したところ、女性医師はその日のうちに2000万円の小切手を切り、離婚を承諾したという。

■女性医師が幸せな結婚生活を送るためには?
 高過ぎるイメージと独特の職場環境、そして経済力が影響し、結婚しにくく離婚しやすい状況にある女性医師。彼女らが、幸せな結婚生活を実現するには、他の職種の人以上に結婚の目的について考える必要がある。

 少なくとも、「ずっと一緒にいたいから…」という程度の理由では、よく考えたことにはならない。脳科学的に言えば、恋愛という脳の中の異常な状態は、必ず終わりが来る。そして、いつでも自立できる立場の女性医師の場合、恋愛という病が治った時に見える現実をどう受け止めるかを考えることが、重要になってくるのだ。

 よく考えた結果から導き出される答えは、一つではないだろう。もちろん、一定の判断基準があるわけでもない。しかし、「パートナーと同じ方向を向いて歩んでいけるかどうか」は、指標の一つとなるのではないか。例えば相手が医師なら、職業の運命共同体(つまり、一緒に開業医として働くこと)のパートナーたり得るかどうかで結婚の是非を占うというやり方がある。運命共同体を運営するパートナー同士であれば、結婚生活も、より維持しやすいはずだ。

■女性医師と結婚したいあなたへ−「好き」以外に一緒にいる理由を探すべし−
 最後に、どうしても女性医師と結婚したいという人にアドバイスしたい。
 これまで見てきた通り、最も近道は、医師になることだ。
 しかし、(やはり、これまで見てきた通り)女性医師との結婚を維持することは、想像以上に大変だ。お互いの立場を認め合い、干渉しないよう生活するか。あるいは、一緒にいなければ、医師としての仕事ができないような環境にするか—。先に、女性医師は結婚の目的を考える必要があると指摘したが、それは女性医師と結婚する相手にも言えることだ。とにかく、「好き」という理由とは別に、結婚している理由を見いださなければならない。それができなければ、たとえ女性医師と結婚できたとしても、いつか彼女は、あなたの元を離れてしまうだろう。

著者プロフィル
米山公啓(よねやま・きみひろ)
1952 年5月10日、甲府市生まれ。東京都福生市育ち。聖マリアンナ医大卒。同大で超音波を使った脳血流量の測定や、血圧変動から見た自律神経機能の評価などを研究。老人医療・認知症問題にも取り組む。外勤先の天本病院(東京都多摩市)で在宅医療にも10年以上参加。健康管理部で、ニコチンガムを使った禁煙教室を実施した。98年に聖マリアンナ医大第2内科助教授を退職し、本格的な著作活動を開始。現在も週3日、東京都あきる野市にある米山医院で診療を続けている。



http://mainichi.jp/area/saitama/news/20120720ddlk11040222000c.html
県立小児医療センター:移転問題 患者家族、大半不安抱え 運転や通院時間−−県がアンケ /埼玉
毎日新聞 2012年07月20日 地方版 埼玉

 県は、県立小児医療センター(さいたま市岩槻区)のさいたま新都心地区(同市中央区)への移転について、外来患者の家族を対象に実施したアンケート結果をホームページで公表した。回答した2115人のうち、移転には「心配ない」と答えたのは255人(12・1%)にとどまった。患者家族の大半は車いすを載せるなどした自家用車で通院しており、移転先までの運転や通院時間に不安を抱えている実態が明らかになった。

 県は移転後も病院機能の一部を現在地に残す方針で、どのような機能を残すかを探ろうと、外来患者の家族を対象に4〜5月にアンケートを実施。6069人にアンケート用紙を配り、2115人(34・8%)から回答を得た。

 かかりつけの診療科を複数回答で尋ねたところ、患者1人の平均は2・49科だった。最大で14科を受診している患者もおり、現在地に残す診療科選定の難しさをうかがわせた。通院方法(複数回答)では1957人が自家用車と回答。移転した場合の心配(同)として「運転の負担」(1329人)や「通院時間」(1164人)が目立った。



http://www.m3.com/news/GENERAL/2012/7/20/156169/
[医療安全情報] 医薬品の名称類似に起因する取り違え頻発、注意喚起を
厚生政策情報センター 7月19日(木) 配信

医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.68(7/17)《日本医療機能評価機構》

 日本医療機能評価機構は7月17日に、医療安全情報No.68を公表した。

 今回は、「薬剤の取り違え(第2報)」を掲載している。薬剤取り違えに関しては、過去にも情報提供されているが、「2007年1月1日~2012年5月31日に類似の事例が20件報告されている」ことから、再度の注意喚起を行うもの(p1参照)。

 薬剤取り違え事例として、「担当医が紹介状を読み、男性患者に血管拡張剤『ノルバスク10mg』を処方しようとオーダリング画面に『ノルバ』と入力したところ、『ノルバスク』と腫瘍用剤『ノルバデックス』が表示され、誤って後者を選択し処方した。院外薬局の薬剤師も疑問を持ったが、疑義照会せず調剤し、患者が内服した。他院受診の際に、薬剤取り違えに気づいた」というケースを紹介している(p2参照)。同様のケースはほかにも2件発生している (p1参照)。なお、事例が発生した医療機関では、(1)ハイリスク薬などは、処方画面にアラート機能を追加する(2)医師と薬剤師の連絡体制を強化する ―という取組みを行い、再発防止に努めている。

 このほか、(i)不整脈用剤「アルマール錠」と、糖尿病用剤「アマリール錠」の取り違え3件(ii)抗甲状腺ホルモン剤「チウラジール錠」と、甲状腺ホルモン剤「チラーヂンS錠」の取り違え2件―などが報告されている(p1参照)。

 なお、医薬品の販売名が類似していることに起因した医療事故(薬剤の取り違え)は古くから生じているため、厚生労働省は注意を喚起する通知を発出している(p2参照)。



  1. 2012/07/21(土) 06:53:39|
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7月19日 医療一般

http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20120719/CK2012071902000036.html
県専門医研修プログラムの参加者増加
2012年7月19日 中日新聞 静岡

◆病院連携 医師確保へ

 県が医師確保対策で取り組む専門医研修プログラムが、全国的に注目されている。大学医局の垣根を越え、複数の病院が連携して専門医を育てる内容。研修中の一定期間は県内で医師を確保でき、将来的な県内定着を目指す手法は、医師不足に悩む自治体のモデルになっている。本年度は五十プログラムを準備し、前年度の五倍の二十四人の医師が参加している。

 医学部卒業後三年目からの専門医研修は通常、単独病院で実施されるが、県内で研修プログラムを単独で提供できる病院は限られる。そこで県などは複数の病院が強みを出し合い、研修医が順次、病院を巡る研修プログラムを考案した。

 二〇〇九年、医師不足の深刻な東部地区の病院を中心に三つのプログラムで取り組みを開始。一〇年は十五、一一年は三十二と、年々数を増やし、耳鼻科、小児科、内科などさまざまな分野で充実させてきた。

 県は一〇年十月には「ふじのくに地域医療支援センター」を設置。研修プログラムの構築、医師や医学生への情報提供などを進めている。国は一一年度から、県の取り組みをモデルに「地域医療支援センター事業」としてセンターを運営する都道府県への補助制度を創設。現在、全国に二十のセンターがある。

 県内には医学部を持つ大学が浜松医科大しかなく、人口十万人当たりの医師数は〇八年の時点で一七六・四人。四十七都道府県で四十二位と最低レベルだった。一〇年には一八二・八人と全国四十位にやや上昇したが、全国平均の二一九人をまだ下回っている。

 県地域医療課の壁下敏弘課長は「プログラムは医師確保でライバルだった病院が連携する画期的な試み。若手に県内に来てもらえるよう魅力あるプログラムづくりを進めたい」と話している。

(広瀬和実)
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http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37715.html
地域の「総合医」養成は分けて考えるべき- モダンホスピタルショウでシンポ
( 2012年07月19日 21:24 キャリアブレイン )

 「国際モダンホスピタルショウ2012」(日本病院会、日本経営協会主催)は2日目の19日、地域における医療機関の連携と在宅医療をテーマにしたシンポジウムが開かれた。基調講演を行った東京都の台東区立台東病院の山田隆司院長は、若手の医師が専門医を目指す傾向が強い中、地域で長い間、住民のプライマリ・ケアを担う医師が必要とし、中小病院の主導で臨床研修を実施するなど、従来の医師養成とは分けて考えることが望ましいとの認識を示した。

 基調講演で山田氏は、「地域医療の現場では、必ずしも先端医療は求められていない」と指摘し、日常的な疾患に幅広く対応できる能力の必要性を繰り返し強調。その上で、1つの疾患に精通する専門医と、地域住民の初期診療に長く携わる「総合医」の2種類が必要とし、既存の医療資源を有効活用するため、患者の自宅への往診など、総合医は在宅医療も担うことが望ましいとした。

 その後のパネルディスカッションでは、東京都医師会の野中博会長、台東病院の杉田義博副管理者、東大附属病院地域連携室の山口潔氏、岐阜県の「揖斐郡北西部地域医療センター」の吉村学氏の4人が、それぞれ講演した。

 野中氏は、かかりつけ医の役割に関して、「病状が安定した場合、専門医と協力し、患者さんの地域での生活を支えることが重要だ」と指摘。一方、病院の入院機能については、「実は、退院後の医療と生活の安定の確保が大事」とし、そのための他職種による連携の重要性を示した。

 また、杉田氏は、台東病院における在宅医療の取り組みを紹介した。同病院では、患者の自宅への復帰をスムーズに行うため、日常生活動作(ADL)や生活環境などの情報を集めた「患者状態連絡票」を作成。診療所の医師や、ケアマネジャーらが参加する「退院前カンファランス」で活用するなど、情報共有を進めた結果、入院患者の在宅復帰率が約7割に達したという。杉田氏は、高齢者医療が若手医師らのキャリア形成でどう位置付けられるかが課題とし、「患者さんのために他職種が考える場をどれだけつくれるかだ」として、院内外の情報共有の意義を強調した。

 一方、山口氏は病院の退院支援について、以前は経営の観点から、平均在院日数だけを重視する傾向にあったものの、平均在院日数の短縮化が進んだ現在では、それが地域連携の質に変わったことを指摘。今後、認知症やがんの患者に対し、診療所や病院、福祉施設が相互に連携する必要があるとした。

 このほか吉村氏は、同センターが行っている多職間連携教育(IPE)について説明した。同センターでは研修生として、医師や看護師、リハビリ職など、さまざまな学生を年間100人程度受け入れ、多職種によるグループディスカッションを実施。さらに、岐阜市の高齢者向けの賃貸マンションでは、医師や看護師、リハビリ職、ケアマネジャーらが3日間、他の職種に同行する研修も行った結果、研修生だけでなく、現場のスタッフへの教育効果も現れたという。吉村氏は、「皆さんの病院が、素晴らしい学校になるポテンシャルがある」と訴え、地域の連携だけでなく、人材確保においても効果があるとの考えを示した。

■フリーアクセスが地域連携を阻害?
 会場からは、患者側が医療機関を自由に選べる「フリーアクセス」が、地域における医療機関の連携を阻害しているとの問題提起があった。山田氏がこれに同調したのに対し、野中氏は「医師会は(フリーアクセスを)金科玉条のように守れとは言っていない」と前置きした上で、受診する「家庭医」が決まっている英国と同様の制度とした場合、国民皆保険制度は維持できなくなるとして、患者の「義務」と「権利」の両方の観点から、国民的な議論の必要性を示した。【敦賀陽平】



http://www.med.or.jp/nichinews/n240720p.html
勤務医のページ
日本医療コンフリクト・マネジメント学会
新潟県医師会が第1回学術大会を主管開催

日医理事(新潟県医師会理事) 塚田芳久
日医ニュース 第1221号(平成24年7月20日)

 クレームに対する窓口対応の際に強い味方となる,医療メディエーター(対話仲介者:Healthcare Mediators)の関係者が,平成二十三年九月に日本医療コンフリクト・マネジメント学会(理事長:久史麿日本医学会長)を結成した.
 第一回学術大会を企画することになり,新潟県医師会が主管となって,本年一月二十一,二十二の両日,新潟県医師会館で,渡部透新潟県医師会長(写真)の大会会長あいさつを皮切りに盛大に開催された.

患者サポート体制充実加算

 平成二十四年四月より認められた患者サポート体制充実加算において,常時配置の窓口担当者は医療対話仲介者の研修修了者が望ましいとされているが,二時間余の導入編講義と,終日二日間の実習を含む基礎編研修を受講することで,医療メディエーター B(Basic)の資格は取得出来る.
 日本医療メディエーター協会(久理事長)はメディエーター養成と並行して,相談窓口体制や医療安全推進体制について情報提供している.

医療メディエーターの意義

 医療メディエーターは医療相談窓口の担当者,患者医療者関係の齟齬(そご)解消の仲介者として必要性が評価されてきた.患者さんや家族との窓口対応のみならず,医療者の受けるストレスを緩和しながら対話を促進出来る点は見逃せない.対話を推進する中で情報を共有し,それぞれの気づきが理解を深める過程の場面設定や環境整備などを援助する役割である.理解の齟齬(そご)が頻発している医療の現場において,主役である医療者側と患者側の対話・理解促進のための第三者的介入は,医療者にとって歓迎すべき体制である.また,この技法や考え方であるメディエーションマインドは,組織管理の理解促進法としても有効なツールと考えている.過重労働で余裕のない状況において,ストレスフルな雰囲気緩和・改善のためには,メディエーションマインドのある職員を増やすことが有効である.

特別講演

 日本における医療メディエーター育成の祖である,早稲田大学法科大学院教授の和田仁孝先生が,「コンフリクト・マネジメント研究と医療」と題し,紛争学や法社会学,人類学など幅広い学問体系の中から,医療メディエーター育成に至る歴史が紹介された他,学問としての奥深さや医療メディエーター教育の確固たる基本が示された.

シンポジウム

 シンポジウム1「地域における医療コンフリクト・マネジメント」では,長島久信州大学教授,荒神裕之厚生中央病院長補佐の両先生の座長の下,横山清栄(札幌東徳洲会病院),中西淑美(山形大学准教授),上條福子(松本市立波田総合病院副看護部長),辻哲朗(福井総合クリニック院長),和田博和(岡山協立病院),今川俊一郎(愛媛県医師会理事),真名井敦(医療法人アガペ会)各氏が,全国各地の代表者として,医療メディエーター活動報告を行った.
 シンポジウム2「病院内の医療コンフリクト・マネジメント」は,杉浦良啓市立敦賀病院副院長,中西淑美両先生を座長として行われた.シンポジストには医療メディエーターとして現場で活躍する,遠田光子〔全国社会保険協会連合会(以下全社連)事業部患者安全推進室長〕,遊道桂子(尼崎医療生協病院医療安全管理室長),石井富美(衣笠病院グループ経営企画室長),依田明久(国立がん研究センター中央病院患者相談室長),橋井康二(ハシイ産婦人科院長),杉浦良啓(市立敦賀病院麻酔科副院長)各氏を迎え,座長からの症例提示に,医療メディエーターとしての対応方法や注意点などを解説するなど,現場ノウハウの粋を結集したシンポジウムが展開された.

第二回学術大会

 平成二十五年一月二十六,二十七の両日に,伊藤雅治大会会長(全社連理事長)の下で,全社連研修センターにおいて開催予定となっている.



http://www.m3.com/iryoIshin/article/156131/?portalId=iryoIshin&pageFrom=openIryoIshin
医学部定員増より地域枠学生の育成がカギ
全国医学部長病院長会議、13年度の定員増にも慎重姿勢

2012年7月19日 橋本佳子(m3.com編集長)

 全国医学部長病院長会議は7月19日、定例記者会見を開き、今後の地域医療を支えるためには、ここ数年で急増した地域枠の医学生の育成が重要課題になるとし、その教育・研修の核として大学が果たす役割が重要であると強調した。地域に定着し、かつ専門医取得を目指すキャリアパスをいかに描くかが重要だとする考えがその背景にある。

 医学部入学定員の地域枠は、2007年度は9大学64人だったが、2008年度以降、急増、 2011年度は67大学1292人まで増加、2012年度は1300人を超えている。国立大学医学部長会議の地域医療・医療人育成に関する小委員会委員長で、滋賀医科大学学長の馬場正美氏は、2004年度の臨床研修必修化以降、大学に籍を置く卒後3年目の医師が減少している点を指摘。全体では、必修化前は 70%強が大学にいたが、最近では50%台に低下、特に小都市では40%弱まで減少。その結果、大学の医師派遣力が低下し、地方の公立病院などの医師不足を招いているとした。

 馬場氏は、現状の問題解決には、「地域枠の学生を、地域医療全体を支える医師として育成できるかが大きなカギになる。そのためには、一定期間、大学を中心にしたところでレベルアップを図っていく必要がある」とし、各大学とも様々な工夫をしている現状を紹介(国立大学医学部長会議の、「地域医療を支える国立大学医学部の役割」を参照)。

 相談役の東京慈恵会医科大学附属病院長の森山寛氏も、大学を中心に地域の医療機関でコンソーシアムを組んで、専門医養成を視野に入れながら、医師を養成していく必要性を指摘。さらに森山氏は、地域枠の学生が卒業後、どのような進路をたどるかなどその動向を見ることが必要だとし、「東北エリア、特に被災3県の3大学の定員をどうするかという問題はある。もう少し増やすのであれば、我々としても応援する」と述べつつ、2013年度の医学部定員については慎重な検討が求められるとした。

 全国の大学への調査では、財源の確保や教員増などが可能であれば、全体で700人強の定員増の余力があるという。ただこれはあくまで「伸び代」という意味で、「無制限に増やしていいかはまた別問題。地域枠も増えており、今の定員増で対応できると考えている。医学部新設については従来通り反対している」(森山氏)。

 顧問で北里大学名誉教授の吉村博邦氏も、「(2008年度以降の)地域枠の医学生がまだ卒業していない。これらの学生が毎年、卒業してくるようになればかなりの数になる。卒業後、地域枠の学生がどんな活躍をするか、一方で地域枠の学生をいかに教育研修していくかが大きな課題」と述べている。

 「地域枠」でも地域に残らず?

 地域枠には幾つかのパターンがあるが、県などが卒業後、当該県に一定期間勤務することを条件に、奨学金を出すケースが多い。2008年度以降の医学部定員増は、地域枠拡大を中心に進められてきたが、課題もある。

 その一つは、卒業後、地域に定着するかという点。和歌山県立医科大学には、「一般枠」のほか、「県民医療枠」と「地域医療枠」という、二つの地域枠がある。「県民医療枠」は全国どこからでも受験が可能。「地域医療枠」は県内の高校出身者などが主たる対象となる。いずれも卒業後、和歌山県内の公的医療機関などに勤務し、地域医療に貢献するなどの条件が付く。

 同大学附属病院長の岡村吉隆氏は、「地域枠の学生には、誓約書1枚を書いてもらっているが、拘束力はない。皆が地域医療に従事するという精神で入学してくると期待しているが、約束を破られたら、どうしようもない。また、『地域医療は、地域枠の学生に任せればいいとなる』と考える一般枠の学生もいるとなれば、何のために地域枠を増やしたのかが分からなくなる」と説明。

 また馬場氏によると、大学側に地域枠を増やす意向があっても、県側が奨学金の予算を確保できないため、難しい場合もあるという。一方で、奨学金を返し、当該県以外での勤務を選ぶケースも想定し得る。

 さらに、卒後の研修のあり方も問題になる。広報委員会委員長で、東京慈恵会医科大学教授の福島統氏は、「地域枠」の義務年限は医学部年限の1.5倍、つまり9年間の例が多いことを踏まえ、「卒業後の9年間は非常に重要な時期だが、そこに一つの制限が付くことをどう考えるかが大切。各地域が地域の実情に応じて、キャリアパスを形成することを検討することが重要」だとした上で、「総合医を含め、専門医のトレーニングコースは大学にある」と述べる福島氏は、地域の基幹病院の核となる担い手の養成という視点も視野に入れながら、キャリアパスを検討していく必要があるとした。

記者会見には、別所会長以下、6人が出席。

 なお、厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」では現在、専門医数のコントロールを通じて地域および診療科偏在を解決することも視野に入れている(『専門医認定の第三者機関、来年度の設立目指す』を参照)。同検討会の構成員も務める森山氏は、この点についても言及、「そもそも専門医はどうあるべきか、という視点から議論すべきであり、偏在解消という視点を入れると専門医養成のプログラムがゆがむ。結果として、専門医養成には、地域研修も必要だとなり、その結果として偏在が解消するのであればいいが、偏在解消を目的とするのは問題ではないか」との考えを述べた。さらに専門医の必要数も、同時に議論されている総合医の役割により変わってくるため、その算出は容易ではないとの見通しを示した。



http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2012/20120719110042.asp
厳しさ増す八戸の産科医療
2012年7月19日(木)東奥日報

 三八地方で最も分娩(ぶんべん)取扱件数の多い八戸市民病院の分娩件数が急増し、2011年度は875件と10年度比で27%も増加したことが18日、同病院への取材で分かった。分娩施設が少ない上十三や岩手県北地方から受診する妊婦の増加、市内開業医の分娩中止などが要因。同日には同市の「西村産婦人科クリニック」が2013年3月末で分娩を中止すると告知、市内の分娩可能な施設は現在の総合病院2カ所と開業医4カ所の計6施設から、来春には計5施設に減少する。産科医療をめぐる環境は厳しさを増しており、市民病院の分娩数は限界に近づいている−との指摘も出ている。


http://www.nikkei.com/article/DGXNZO43880190Y2A710C1L71000/
国保旭中央病院、救急外来の軽症患者に別料金 安易な受診抑制
日本経済新聞 2012/7/19 6:06

 国保旭中央病院(旭市)は8月1日から夜間や休日の救急外来を受診する軽症患者に限り、診療費とは別に自己負担5250円を求める。同院の救急外来を訪れる患者数は年間6万人で、うち2割を風邪や腹痛など軽度な症状での受診が占める。軽症患者に限り料金を上乗せすることで、地域の診療所や当番医などの受診を促し、重症患者の受け入れに力を注ぐ。

 自己負担の必要があるのは、平日の夜6時から翌朝8時までと土日祝日に受診し、検査などが不要で薬の処方のみで済んだ患者。旭市内は救急診療所がないため、市内在住者は除く。また容体が変わりやすい15歳未満の子供も対象には含めない。ほかの病院などの紹介状を持って受診したり、診察後に入院したりした場合も対象外となる。

 受付時に問診票で自己負担に関する説明を読んでもらい1万円を預かる。軽症だった場合、患者は精算時に診療費に5250円を上乗せした額を支払う。

 同病院は旭市や香取市などを含む広域医療圏で中核となる病院だ。2010年度の1日当たり外来患者数は約3300人で自治体による公立病院では全国1位。救急外来を受診する患者数も年間6万人前後で高止まりしており「受け入れ能力は限界に近い」(同院)。

 内訳を見ると、入院が必要な重症患者は1割にとどまる。軽症患者に自己負担を求め、地域の診療所や平日時間内での受診を促す。診療所と役割を分担し、同院は重症患者の受け入れに力を注ぐ「病診連携」を進める。

 県内の中核医療機関では成田赤十字病院(成田市)が09年4月に夜間や休日に紹介状なしで受診する患者を対象に同様の制度を導入した。結果、11年度の救急外来の受診者は約2万4000人と導入前の08年度から1万人以上減った。入院が必要な患者数は横ばいで「重症患者の割合は1割強から2割に高まった」。

 同病院は制度の導入前から段階的に安易な受診を抑える施策を打ち、住民の理解も求めてきた。国保旭中央病院でも同様の成果をあげるには、地域の医療機関との連携や市内外への周知の徹底がカギになりそうだ。
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http://www.ryoutan.co.jp/news/2012/07/19/005435.html
患者らに“一服の清涼剤” 市民病院で36年前から写真展示
両丹日日新聞 2012年7月19日

 福知山市厚中町の市民病院で、36年前から継続して写真が展示されている。日本報道写真連盟福知山支部のメンバーが撮影した作品で、四季折々の自然などを巧みにとらえており、気分が沈みがちな入院患者らにとっては、まさに「一服の清涼剤」になっている。

 支部は1973年に設立。市内を中心に、綾部市や兵庫県丹波市に住む25人が所属し、写真技術の向上に励んでいる。
 
 展示は市民病院の前身、国立福知山病院時代の1976年に、病院から依頼を受けて始めた。旧病院では外来用ロビーに掲示し、97年からは入院病棟の階段踊り場に展示。主に入院患者らに見てもらっていた。
 
 支部では当初、短期間の展示と考えていたが、患者や家族らに好評で、病院側も継続を願い、これまで続いている。写真の入れ替えは年に2回だったが、今の市民病院の建物になった2006年からは1階通路に並べ、年に3回入れ替えている。展示数も増え、始まったころの4点から現在は20点以上に増えている。
 
 結成時からのメンバーの上月均さん(75)は「こんなに長く続くとは思いませんでした。展示を待っている患者さんがおられるので、ずっと続けていきたい」と言う。
 
 支部員たちが撮影した写真は、四季の自然の風景や花、祭りの様子、笑顔あふれる子どもの顔など、明るい雰囲気のものを選んで出す。入院・通院患者が足を止め、一点ずつ食い入るように見ている。入院患者の女性(76)は「見栄えのある写真ばかりで、おもしろい。ゆっくり見ていると、本当に心が癒やされます」と話していた。
 
 患者だけでなく、普段職務に追われている医師や看護師ら職員にも受けが良い。
 
 市民病院の香川恵造院長は「ユーモアに富んだ日常生活の写真や四季の写真を、継続して展示していただいており、大変ありがたい」と感謝。「来院者もスタッフも、時の流れの一瞬を見事にとらえた素晴らしい作品にしばらく足を止め、心和む憩いの空間になっています。日報連の活動に敬意を表するとともに、今後も展示をお願いしたい」と望んでいる。
 
 荒木孝允支部長(65)は「患者さんには、写真を見ることで、少しでも元気を出してもらえればうれしい。喜んでいただけると、支部員も良い写真を撮ろうと張り合いが出てくる。今後も続けていきたい」と話している。



http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20120719_9
新病院の病棟2倍の広さに 西和賀町の国保沢内病院
7月19日(木) 岩手日報

 西和賀町は18日、老朽化して建て替える国保沢内病院の新病院基本設計を明らかにした。病棟は現病院の約2倍の広さと快適な療養空間を確保し、町産木材をふんだんに使ったぬくもりある病院を設計。年内には実施設計をまとめ、来春に着工、2014年8月ごろの開院を目指す。

 新病院は現病院(同町沢内字太田)から南に6・5キロに位置する同町沢内字大野の町有地に建設。敷地面積は2万5250平方メートル。鉄筋コンクリート造りで、高齢者に配慮した2階建てで、延べ床面積は約4429平方メートル。

 1階には内科、外科、小児科、皮膚科、眼科、整形外科、歯科の7科の外来診察室や救急、検診室など、2階は40床の病棟などを配置。1床8平方メートル以上を確保し、療養環境を向上。町が力を入れる予防医療の検診者と患者の動線を分ける工夫もする。患者の待合室や通路の天井などには町産木材を活用し、チップボイラーも導入する考えだ。



  1. 2012/07/20(金) 05:21:30|
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7月18日 医療一般

http://news24.jp/nnn/news8671541.html
医学部生と知事がランチミーティング
[ 7/18 18:20 四国放送] (徳島県)

 将来、県内の地域医療の担い手となる医学部生と飯泉知事がランチミーティングで意見を交わしました。ランチミーティングは県が、毎年開いていて、今回は医師不足解消を目的に設けられた「地域枠」で入学した徳島大学医学部の1年生17人が参加しました。「地域枠」の学生は卒業後、県内で医師として働く前提で入学しています。遠隔医療やへき地で働く女性医師の子育て支援など、県内の取り組みについて将来の自分を想像しながら質問していました。一方、知事は自分の学生時代のエピソードを交えながらアドバイスをおくりました。「地域枠」の学生の大学院進学について意見を求められると、「まず現場に出て 実践を積んでほしい」と本音をもらし、医師不足の深刻さをにじませました



http://www.sakigake.jp/p/special/12/iryo/article3_06.jsp
あきた 医療を問う 第3部・人材育成
[学生たちの思い]
在学中に“縁”構築を 地域交流、出会いも大切

(2012/07/18 付)秋田魁新聞

 「ゆくゆくは秋田でがん治療に携わりたい」

 秋田大医学部5年の漆畑宗介さん(24)=静岡県出身=は、再来年に卒業を控え、こう思い始めている。

 同大を選んだ理由は「自分の学力に見合ったレベルだったから」。本県との縁はなかった。卒業後の進路を自由に選べる一般入試で入学した。そんな漆畑さんが将来的に本県で働くことを考えるきっかけとなったのは、地域の人との交流だった。

 1年時から医療系サークルに所属。さまざまなボランティア活動に取り組んできた。がん患者の団体が開く茶話会に参加して患者の声に耳を傾けたり、地域医療に携わる行政関係者と意見を交わしたり。「秋田の医療レベルを上げたい」と奔走する多くの人の姿を見てきた。

 ただ、卒業後はいったん県外に出るつもりだ。もともとがん治療に関心があり医師を志した。全国から研修医が集まるような病院で学び、がん関連の専門医資格の取得を目指すという。漆畑さんは「お世話になった秋田の人のためにも、しっかりと力を付けて戻って来たい。熱い思いを持った人たちと一緒に本県のがん治療を担いたい」と語る。

  ■―――■

 来春卒業する6年の坂本祥さん(24)=東京都出身=は、医師が必要とされている地方で在宅医療に携わりたいと同大を選んだ。その思いは変わらず、医学部付属病院で臨床研修を受ける予定だ。

 「せっかく秋田に来たんだから、いいところをたくさん知って楽しもう」。ボランティア活動や臨床実習のほか、県内のさまざまな職種の人と接する機会を自ら求め、地域の人たちと交わってきた。

 「秋田さ残ってけれ」と頼りにしてくれるお年寄り、地域活性化に燃えるユニークな人たちに出会うたび、「どんどん秋田を好きになっていった。卒業後に県外に出ることは考えもしなかった」と言う。坂本さんが本県に残ることを決めた理由の一つは、人とのつながりだ。

  ■―――■

 2004年に臨床研修制度が導入されて以降、同大の卒業生の多くは首都圏の有名病院や出身地の病院を選び、本県を出る。「全国から人が集まる環境で刺激を受けたい」「親が開業しており、いずれ地元で後を継ぐ」というのが主な理由だ。

 研修先にこだわりのない学生もいるが、勉強が忙しく、6年間の在学中に狭い交友関係しか築けず、「秋田は何もないところ」というイメージを抱いたまま、卒業後に県外に出ていく学生が多い。

 「魅力的な指導医はいるのか」「当直明けの休みは取れるのか」「職場の雰囲気は明るいか」「都市としての暮らしやすさは」…。学生たちの研修先を選ぶ基準は、さまざまだ。行政や病院関係者が考えるほど収入への関心は高くなく、「学ぶためのよりよい環境」としてあえて忙しい病院を選ぶ学生も多いという。

 漆畑さんと坂本さんは言う。「秋田の魅力を学生のうちにたくさん知り秋田を好きになれば、『残りたい』という気持ちが自然に生まれる。早い段階から勧誘することも大事だけど、まずは学生に対し、地域の人との交流の場や秋田をもっと知るきっかけをつくってあげることが大切だと感じる」

<第3部終わり>

卒後研修病院の選択に関するアンケート
 秋田大が今年3月の卒業生を対象に初めて実施。75人が回答した。同大医学部付属病院を第1志望の研修先としたのは20%、県外病院としたのは54・7%。県外を選んだ理由は「実家が県外」「寒い秋田が嫌」「都心に住みたい」など。同大が臨床研修病院として魅力的になるための条件に「研修プログラムの改善」「研修医・職員寮の整備」「駐車場の整備」「他大学との交流や留学機会の増加」などを挙げている。



http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=25606
社会 : 岡谷病院電子カルテ本格運用 地域医療連携を強化
更新:2012-7-18 6:01 長野日報

 市立岡谷病院の電子カルテシステムの運用が本格的に始まり、17日に同病院で運用開始式が行われた。岡谷市病院事業の平山二郎管理者ら関係者、今井竜五市長、市議ら23人が参加し、平山管理者が整形外科外来の同システムのスイッチを入れた。病棟は16日に稼働済み、塩嶺病院は30日から運用が始まる。

 1997年導入の紙カルテ管理システムの老朽化に伴う故障の回避、業務の効率化、ほかの医療機関との連携強化などを図る目的で導入。2月から準備を進め、16日から主要部分の運用を開始した。さらに機能を加え、8月31日までに事業を完了させる。費用は総額2億7315万8697円。

 病院事業によると、電子カルテを導入することで紙カルテ検索システムの故障に伴う診療の混乱を避け、紙カルテ保管のコスト軽減、業務や経営の効率化につなげる。今後は、県や信州大医学部付属病院などが協力して構築を進める地域医療連携ネットワークシステム「信州メディカルネットワーク」にも参加し、診療情報の共有化などで病病連携、病診連携の強化を図る。

 運用開始式で平山管理者は「医療現場のIT化を進め、診療機能の一層の充実化を図る。効率的な診療と他病院や診療所との連携を深めていく」とあいさつ。今井市長は「安定的で快適な医療を提供できるよう、市と病院が力を合わせて取り組んでいきたい」と述べた。続いて平山管理者が今井市長を模擬診療した。

 岡谷病院と塩嶺病院の電子カルテは一つのサーバーで一括管理し、2015年度の新病院移設に合わせて統合する。12月までは紙カルテと電子カルテの両システムを併用する。紙カルテは永久的に保管する。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/37688.html
医療機関の倒産、今年上半期は15件- 過去10年間で最少
( 2012年07月18日 12:00 キャリアブレイン )

 東京商工リサーチの集計によると、今年1-6月に全国で発生した医療機関(病院、診療所、歯科診療所)の倒産は15件で、昨年の同じ時期の23件に比べ 8件減少した。上半期の倒産件数としては、この10年間で最少。東京商工リサーチでは、「中小企業金融円滑化法」(モラトリアム法)の期限が来年3月末まで再延長されたことで、倒産が抑制されている可能性があるとみている。

 今年上半期に倒産した医療機関15件の内訳は、病院1件、診療所6件、歯科診療所8件。負債総額は計68億6000万円で、前年同期の107億1100万円から減少した。
 また、倒産の形態別では、経営主体が財産を清算して消滅する破産手続きによるものが11件と、全体の7割以上を占めた。再建を目指す民事再生は3件にとどまった。銀行取引停止は1件だった。

 倒産の原因では、「販売不振」によるものが8件で最多。これに「赤字累積」を合わせると、不況型の倒産が計10件に上った。そのほかは、「放漫経営」(4件)と、「設備投資過大」(1件)によるものだった。【兼松昭夫、佐藤貴彦】



http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20120718ddlk40040306000c.html
福岡市民病院:医業収支、初の黒字 高度医療特化など効果 /福岡
毎日新聞 2012年07月18日 地方版

 福岡市は17日、市民病院(博多区)の11年度決算で医業収支(医療での収入と支出の差)が89年の開院から初めて約9530万円の黒字になったと発表した。10年4月の独立行政法人化で大幅に権限が移譲され、高度専門医療への取り組み強化、医師や看護師らの増員、コスト削減に柔軟に取り組んだことが主な要因という。

 市によると、11年度は入院収入など医業収益が前年度比7・9%増の48億8184万円、人件費など医業費用は同3・7%増の47億8655万円で9529万円の黒字となった。病院は11年度に市から運営費負担金8億9400万円を受けており、医業外も含めた総収支は7億5100万円の黒字だった。

 医業収支の赤字はピーク時の02年度には6億8200万円。病院は、03年度から救急告示病院の指定を受け、脳卒中や心筋梗塞(こうそく)などの重篤患者を受け入れる高度専門医療への取り組みを強化。診療単価の向上や手術件数の増加などで増収を図り、薬剤購入費の削減などを徹底しているという。

 政令市にある45市立病院のうち10年度に医業収支が黒字だったのは、神戸市の市立医療センター中央市民病院だけだったという。【木下武】



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cadetto/magazine/1202-t1/201207/525820.html
私にチカラをくれる とっておきの言葉 Vol.3
医師791人に聞いた「私の大切な言葉」
身の引き締まるものから、じーんと目が熱くなるものまで

2012. 7. 19 日経メディカルCadetto

 医師が心に刻んでいる「大切な言葉」。NMO医師会員791人に聞いたところ、ミスを防ぐ実用的なものから、やる気になるもの、医師としての自分を律するものまで、バリエーション豊かな「言葉」が集まった。

肝に銘じている言葉

●所見は画像の端にある。
 仕事を始めた頃、先輩に言われた。画像診断医は隅から隅まで見ることが重要。頭部外傷のCTで頸椎に所見があったり、腹部CTで肺底部に所見があったり、日々、該当するケース多数。(52歳男性、放射線科)
●First,do no harm.
 「医療が医療の体をなしていない時代」に、医療者倫理について、これほど長い間説得力を失わない言葉が生まれたという事実に驚く。(44歳男性、精神科)
●自分が慌てれば周りのスタッフも慌てる。
 救急の指導医がふと口にした言葉です。何事にも落ち着いているように見えた指導医も、実はプレッシャーを感じているんだとわかり安心しました。それ以来自分も、救急や急変に対処するときには、平静を装って行動することができるように(たぶん)なりました。(32歳男性)
●一期一会
 特に救急医療の現場では必要なこと、「真髄」と思っています。(46歳男性、内科)
●より安全に誤診せよ!
 実地医学ではまだまだ不明なことの方が多く、常に最良の答えが導き出されるとは限らない。診断を誤ることはあり得るが、判断の分岐点では必ず、選択の結果が「取り返しのつく側へ間違う」ようにすれば、致命的なミスを恐れずに済む。(53歳男性、泌尿器科)
●すべては患者から学べ。
 研修医になりたての頃にオーベンから言われた言葉。あたり前ですが、いつもこの言葉を思い出し、患者さんのところへこまめに足を運ぶようにしている。(30歳男性、産婦人科)
●それは本当に患者に必要か?患者の治癒の邪魔をしてはいけない。
 ジュニアレジデントのころ、チーフレジデントによく問いかけられていたこと。余計な検査や治療は患者の治療経過を悪くすることすらある。無駄な検査や治療を行わないことは大切で、治療方針に誤りがなければ患者は自然と良くなっていくことを実感できた。(48歳男性、外科)
●標本の向こうに患者さんがいる。
 直接患者さんと接することが少ないため、仕事(病理診断)がどうしても他人事のように感じられます。そんなとき、教授に言われたのがこの言葉。直接知ることがない患者さんだからこそ、丁寧に標本をみて、正確な診断をしようと思いました。(32歳女性、病理診断科)
●どちらかと迷ったら、しんどい方を選べ。
 研修医の時代にオーベンから教えられたフレーズです。重症患者を前にしたときはもちろん、夜間・休日呼び出しや家族からの説明要求など、いかなるときも、迷ったらできるだけ応じて、検査や治療や面談をする。しんどいことを選んだ方が結局は安心できます。(47歳男性、内科)
●一生に一度しか使わない知識でも、患者の人生を決定的に変えることがある。
 研修医時代、指導医に「この知識は一生使わないかも知れないですね」と言ったところ、こう諭され、一生懸命勉強しなければという気持ちになった。今でも「こんなこと役立つわけがない」という気持ちになったときに戒めの言葉としている。(35歳女性、内科)

支えになった言葉
●先生のような人になりたいから、医者を目指したい。
 慢性特発性血小板減少症の12歳男児。経過観察を続けているが、良くも悪くもならず、もどかしい日々だったが、本人からこの言葉を聞いて、すごく元気づけられた。子供の言葉の影響力は私にとって大きかった。(35歳女性、小児科)
●走らなくてもいい、でも立ち止まってはいけない。
 医学部受験のため浪人していたころの、予備校の先生の言葉。医師人生も同じで、あせらず、ゆっくり着実に目の前の仕事に取り組むことが大事だと思う。(36歳男性、内科)
●I先生とOさん(担当看護師)の言うことは100%信じる。
 小児科研修医のときに担当した白血病のお子さんが、苦しい治療を受けながら言ってくれた言葉。落ち込んだ時に思い出しています。(49歳男性、小児科)
●小さい失敗ではくよくよするな。特に若いうちには。
 研修医になりたてで、右も左もわからない状態で任せられた仕事。患者から苦情を言われ仕事が嫌になったとき、このような応援のメールを思い出し、気持ちを切り替えることができた。(28歳男性、放射線科)

奮起した言葉
●Aggressive surgeonではなく、Active surgeonになれ。
 尊敬する上司に、お酒の席で言われました。ラディカルな手術が好きでなかった自分の生き方を肯定してもらったようで、励みになりました。(56歳男性、外科))
●「誰にでもできる事とできねェ事がある。お前にできねェ事はおれがやる。おれにできねェ事をお前がやれ!!!」
 東日本大震災の時に若手から教えてもらった、漫画『ワンピース』の登場人物サンジのセリフです。なるほどなあと納得した覚えがあります。研修医へのはなむけの言葉としても引用させてもらっています。(37歳男性、小児科)
●「先生が手術を受ける時は、 誰に執刀してもらうのですか」
 「君にやってもらおうかな」
 血管外科に入ったばかりの新人だった私が、ある時、尊敬する上司に「先生が手術を受ける時は、誰に執刀してもらうのですか」と尋ねたところ、上司はすぐにこのように答えた。このとき、日本一腕の良い外科医になろうと決心した。(56歳男性、外科)
●医は仁なり
 高額な治療薬を使った方がベターだが、使うと保険が切られてしまうような状況があった。責任者に相談したところ「医は仁なり、経営のことは二の次だ」と言われ、感銘を受けた。患者さんにも伝えたところ、涙していた。(39歳男性、産婦人科)

調査概要
日経メディカル オンラインの医師会員を対象にWebアンケートを実施。期間は2012年5月17日~5月27日。有効回答791人。性別●男性701人/女性90人 年齢●20歳代60人/30歳代208人/40歳代275人/50歳代202人/60歳以上46人 勤務形態●勤務医672人/開業医88人/その他(研究施設、行政機関、企業など)31人


  1. 2012/07/19(木) 05:29:02|
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7月17日 医療一般

http://www.47news.jp/feature/medical/2012/07/post-714.html
病理医が足りない!
最終診断の担い手
学会副理事長に聞く

2012.07.17 共同通信

 小児科医や産婦人科医が足りないという話をよく耳にするが、それ以上に不足しているのが病理医だ。普段、患者と接する機会はあまりないが、検査や手術で採取したがんなどの細胞や組織を調べ、病気の種類や性質、広がりなどを最終診断する重要な役割を担っている。2012.0717honki1.jpg だが、全国の一般病院約7600施設に対し、病理専門医は実働約2千人。常勤病理医不在の施設が多い。病理医の現状と今後の課題を、日本病理学会 副理事長の黒田誠・藤田保健衛生大 病理診断科教授に聞いた。

 ▽細胞診と組織診
 ―病理医とは。
 患者さんの体から採取した細胞や組織の標本を顕微鏡などで観察して「病理診断」を行います。病理診断は最終診断となり、治療方針を左右します。実際に治療を行う内科医や外科医などのように前面には出ませんが、チーム医療において非常に重要な仕事です。
 ―病理診断にはどんなものがあるか。
 細胞診や組織診といった通常の病理診断のほかに、手術中に採取された病変組織を10分程度で調べ、切除範囲などの決定に役立てる「術中迅速診断」があります。最近は遺伝子レベルで薬の効果などを判定する「分子病理診断」という業務も増えてきました。また、ご遺族の承諾を得て患者さんのご遺体を解剖し、死因や治療効果などを調べる「病理解剖」も病理医が行います。
 ―国内での病理診断の実施件数は。
 推定で細胞診が年間約1600万件、組織診が約1200万件。病理解剖は以前より減っており2万2千件ほどです。

 ▽自転車操業
 ―膨大な件数に対して病理医の現状は。
 日本病理学会の試験に合格し、実際に活動している病理専門医は約2千人で、この何十年かずっと横ばいです。人口当たりで米国の5分の1しかいません。しかも、大学で研究に従事している人もいるため、診断業務に当たっている人はさらに少ない。地域的な偏在もあり、三重県や福井県の人口当たり専門医数は、最も高い石川県との間に約3・5倍の格差があります。国民の医療、特にがん対策上、憂慮すべき状況です。
0717.jpg

 ―常勤の病理医がいない施設は、どうやって病理診断をするのか。
 大学からの医師派遣や非常勤のアルバイト、あるいは検査会社への外注に頼っています。私どもの教室も、術中迅速診断が必要な手術日などに合わせて週1回、関連病院に病理医を派遣しています。自転車操業で何とかやりくりしているのが実情です。

 ▽低い認知度
 ―病理医が不足した原因は何か。
 もともと日本では、病理学は基礎医学の研究分野として発展してきました。診断としての病理学の歴史は浅く、社会的な認知度が低い。医師免許を取得すれば、どの診療科でも掲げられるという「自由標榜制」の中で、人材の集まり方に偏りが生じたのです。
 ―ようやく2008年に病理診断科の標榜が認められ、診療報酬で病理診断料が新設されたが。
 厚生労働省も病理医の不足を重く受け止めているのでしょう。本年度の診療報酬改定では、2人以上の常勤病理医がいる施設に手厚く報酬を付ける「病理診断管理加算」も認められました。大きな進展です。
 ―学会として病理専門医を増やす努力は。
 若い人のリクルートに力を入れています。学生や研修医、さらには医学部を受験する前の高校生にも病理医の重要性を伝えていきます。
 ―病理医の魅力は。
 全ての臓器を診られること。最終診断を担うことで、全ての患者さんに貢献できることです。(共同通信 赤坂達也)



http://www.sakigake.jp/p/special/12/iryo/article3_05.jsp
あきた 医療を問う 第3部・人材育成
[女性医師支援]
働き方の多様化進む 出産、育児との両立課題

(2012/07/17 付)秋田魁新聞

 平日の午後4時すぎ。秋田市中通のビルの一室に設けられた中通総合病院(鈴木敏文院長)の院内保育所で、乳幼児たちが思い思いに遊んでいた。子どもを預け仕事に向かう看護師を、スタッフが送り出す。同病院を経営する社会医療法人明和会は県内医療機関で最も早く、2007年に24時間対応の院内保育所を整備。約30人の医師や看護師が利用している。
中通総合病院の院内保育所。24時間体制で、医師や看護師の子どもを預かる=秋田市中通

 内科医の引地悠(はるか)さん(32)も利用者の一人。福岡県出身で、07年4月から脳外科医の夫堅太郎さん(34)と共に秋田市で働く。09年1月に長女愛奈(あいな)ちゃんを出産、産休と1年間の育休を取得した。

 「出産前は入院病棟を主に受け持ち、当直や夜間呼び出しで昼も夜もない生活。子どもが生まれ、同じような勤務は難しいと感じた」。復帰後は愛奈ちゃんを院内保育所に預け、日中の外来診療を中心に短縮勤務で働いている。

 県外出身の引地さん夫妻にとって、院内保育所と病院のスタッフは頼れる家族のような存在。悠さんは「出産前はばりばり働いていたのにと焦りを感じたこともあったが、今はこれが自分のライフスタイルと思える」と話す。

  ■―――■

 厚生労働省の調査では、10年時点の本県医師数(医療機関従事者)は男性1867人、女性346人。女性医師の割合は15・6%で、1996年に比べ4・7ポイント増えた。

 日本医師会が09年に全国の女性医師を対象に行ったアンケートによると、回答者の約4割が仕事を休職、離職した経験があり、このうち約7割は出産がきっかけだった。仕事を続ける上で必要な対策として「託児所などの整備拡充」「宿直・日直の免除」などを挙げる医師が多かった。

 医療機関にとって、増加する女性医師が働き続けられる環境づくりは重要な課題だ。県内でも、女性医師を支援する取り組みは広がっている。

 県は県医師会に委託し、相談窓口の設置や復職に向けた研修受け入れ病院の紹介などの支援を実施。JA秋田厚生連は、10年10月に由利組合総合病院(由利本荘市)、昨年4月に秋田組合総合病院(秋田市)に保育所を開設した。

  ■―――■

 秋田大医学部医学科でも女子学生は増加しており、本年度は1~6年までの各学年で女子学生が約4割に上る。卒業後9年間、県内医療機関に勤務することを条件とする地域枠(06~12年度)は、女子学生が56・7%を占める。

 同大は06年度から、本格的な女性医師支援を始めた。病児保育室設置のほか、短時間勤務など多様な働き方ができるようにした。

 10年度からは3年生全員に女性医師支援に関する講義を行い、出産後に復帰した医師らの話を聞く機会を設けている。女子学生に出産や子育てを含めた将来の姿を在学中からイメージさせ、医師としての一歩を踏み出してもらうことが大切との考えからだ。男子学生にも支援について知ってもらう狙いもある。

 担当する総合地域医療推進学講座の蓮沼直子助教(42)は「医療の充実のためには、女性医師が第一線で働き続けられる環境が不可欠。男性医師も含め、支え合いながら仕事できる体制づくりが求められる」と強調した。

県内の女性医師数の推移
 厚生労働省が2年ごとに実施している調査によると、県内の医療機関に勤務する女性医師は1996年時点で215人(10・9%)。調査ごとに増加し、2006年には304人(14・1%)となり、初めて300人を超えた。その後も08年317人(14・5%)、10年346人(15・6%)と増え続けている。



http://www.qlifepro.com/news/20120717/on-the-doctor-who-assigned-next-to-doctor-retirement-again-kamikoani.html
上小阿仁村 またもや医師退職へ 今後赴任してくれる医師はいるのか?
2012年07月17日 PM12:00 QLife Pro 医療ニュ―ス

3人連続で1年での退職

秋田県北秋田郡上小阿仁村は、2012年6月30日時点での人口は、2,743人(1,226世帯)。この村では、村民からの嫌がらせなどで赴任してきた医師が長続きせず、1年も経たないうちに辞めてしまうと言う事態が続いています。

最初に公募で採用された医師は、1年足らずで退職。この医師は、僻地医療に20年も従事していた医師にも関わらず、2008年3月の赴任からわずか4ヶ月で辞意を表明し、6ヶ月で退職となりました。

その時

「村執行部の医師に対する見方、接し方、処遇の仕方の中に医師の頑張る意欲をなくさせるものがあった」
「次の医師が見つかっても、その人も同じような挫折をすることになりかねない」

と語り、大きなニュースとなりました。その後も、その問題を知りながらも、熱意に溢れ赴任してきた医師が、連続1年で退職をしてしまいます。

このままでは無医村になってしまう

村には、最初の公募で赴任していた医師の後任として、2009年1月に、女性医師が着任。しかしこの医師に対しても、村民からの嫌がらせは続き、2010年3月には辞意を表明しました。

その後、村民600人の署名や、村当局からの改善策などの申し出により、辞意は一時撤回されましたが、2011年2月に再度辞意を表明し、後任の医師が決まった後、退職となりました。

後任として、2011年6月から着任し2012年5月に辞意を表明した医師は、退職理由について、

「内地の気候が合わないからで、後は特にない」

と語っていますが、一部の村民の嫌がらせとは言え、3人の医師が連続で辞めていくというのは、まさに異常事態。

今後この村に赴任しようと手を上げる医師が出てくるかどうか、気になるところですが、村では、後任が見つかるまで診療を続けて欲しいとしています。



http://sankei.jp.msn.com/region/news/120717/stm12071721590010-n1.htm
志木市民病院休止問題 国立埼玉病院が全時間小児救急を担当 医療空白回避へ 
2012.7.17 21:58 産經新聞

 埼玉県の志木市立市民病院が小児科入院患者の受け入れを7月末で休止することに伴い時間外救急医療の輪番ができなくなる問題で、上田清司知事は17日、記者団に対し「和光市の国立埼玉病院で受け持ってくれることになった」と述べ、医療空白が回避されたことを明らかにした。

 県によると、朝霞地区では現在、小児2次救急医療の輪番体制は、市民病院が月曜と水曜を担当。その他は国立埼玉病院で担っている。市民病院では9月までは小児救急を継続する方針だったが、12日、小児科入院治療休止の2カ月前倒しを発表。輪番体制に空白が生じることが確実となり、県は対応を模索していた。

 また上田知事は、10月以降、志木市民病院に近いイムス富士見総合病院(富士見市)にも、現在はできない小児救急受け入れを可能にするよう働きかけていることも明らかにした。



http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/313366
福岡市民病院、初の黒字 市立病院機構、11年度医業収支
2012年7月18日 01:37=2012/07/18付 西日本新聞朝刊=

 地方独立行政法人・福岡市立病院機構は17日、福岡市民病院(同市博多区吉塚本町、200床)の2011年度決算で、医療関連の収支(医業収支)が1989年の開院後、初めて黒字になったと発表した。同機構が2010年度に運営に携わって以降、医師や看護師などのスタッフを大幅に拡充し、脳卒中など入院が必要な患者の受け入れ体制を整えたことが要因とみている。

 市民病院の医業収支は開院後22年連続の赤字だったが、11年度は医業収益約48億8184万円に対し、医業費用は約47億8655万円で、約9529万円の黒字に転じた。

 同法人化に伴い、病院長の裁量での組織設置や医師などの人員増が可能となり、10年度は専門医師を配置する脳卒中集中治療室を設置。11年度は、市が運営していた09年度に比べ81人増の計279人のスタッフを抱えた。これに伴い、脳卒中や心筋梗塞などの患者の受け入れが増え、救急搬送された患者数は11年度、09年度比378人増の2274人に達した。11年度の1人1日当たりの入院単価は同1万1千円増の約5万7600円になり、収益増につながったという。

 同機構によると、同じく10年度から運営する市立こども病院の医業収支は11年度、約3億4300万円の赤字だったが、10年度に比べて4億4600万円ほど赤字幅が縮小した。



  1. 2012/07/18(水) 05:11:38|
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7月16日 医療一般

http://www.m3.com/iryoIshin/article/155922/?portalId=iryoIshin&pageFrom=openIryoIshin
レポート  医療維新
「ジェネラリスト宣言」を採択
Generalist Japan 2012、都内で約250人集め開催

2012年7月16日 橋本佳子(m3.com編集長)

 ジェネラリスト全国会議「Generalist Japan 2012」が7月16日、医師や医学生ら約250人を集め、東京都内で開催され、議論の総括として「医療者が有機的に連携し、社会とのつながりを再構築することで生老病死が生活の一部になっている社会」を目指すという、「ジェネラリスト宣言」を採択した。

 同全国会議の主催は、教育事業などを通じてジェネラリスト(家庭医・総合診療医)の育成を目指す目的で、2012年4月に発足した非営利法人(一般社団法人)「Medical Studio」、後援は日本プライマリ・ケア連合学会、日本病院総合診療医学会。

 会議の開催に先立ち、「ジェネラリストが増えた社会のあり方」を募集、計103件のメッセージを 40に分類。会議当日、参加者に「共感できる未来像」を三つまで投票してもらい、その結果、上位に入った未来像を要約する形で、「ジェネラリスト宣言」をまとめた。上位三つに入ったのは以下の通り。

【ジェネラリストが増えた社会のあり方】の投票結果
1位 ジェネラリストが協調・連携することで、スペシャリストの真価が効率的に発揮され、互いに尊厳を持って、意見交換・連携ができる社会
2位 健康、生き方、死に方について普段から考え、話し合える社会
3位 人生に医療が寄り添う懐の深い社会

 ジェネラリスト全国会議は、午前9時30分から午後5時まで1日かけて開催。午前中は、「Medical Studio」の代表理事で、医師の野崎英夫氏の趣旨説明のほか、「ジェネラリストは日本の医療を救うのか」をテーマにオープニングパネルを実施。午後は、10人のジェネラリストによる円卓会議、「ジェネラリスト大国ニッポンになるためには」のほか、同時並行で「ジェネラリストの魅力を伝える医学教育」と「越境者たれ!コミュニティを変えるジェネラリストとは」の二つのテーマのセッションが行われた。

 円卓会議では、ジェネラリストの定義や役割、養成のための教育・研修、質の保証、キャリア形成支援、医療界・社会でジェネラリストが認められるための方策、ジェネラリストとして取り組むべき臨床研究など、実に多角的な視点から議論が展開された。何らかの結論が出たわけではないが、ジェネラリスト自身が自らの問題としてアイデンティティーを確立するとともに、社会に対して、「ジェネラリストは、誰に、どこで何を提供する医師なのか」を明確にする重要性が浮き彫りになったと言える。

 会議を通じて得た知見を基に、参加者一人ひとりも「私のジェネラリスト宣言」をまとめ、その一部が紹介された(下記を参照)。「Medical Studio」理事で、東京大学医学教育国際協力研究センター講師の孫大輔氏は、「ジェネラリストの魅力を日々情報発信していく」と宣言。同じく理事で、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科特任准教授の坂本文武氏は、「ジェネラリストは誰もが必要だと思っていても、これまではなかなかうまく行かなかった領域」であるとし、非医療者の立場としてジェネラリストの育成や支援にかかわっていくとした。

ジェネラリスト全国会議には約250人が参加、学生や若手医師の姿が目立った。

【私のジェネラリスト宣言】(会場で読み上げられたものを抜粋掲載)
・これからもニーズ主義でいくぜ
・ジェネラルマインドを持つ。社会との対話から見い出される問題点を解決するために、情熱を抱いて汗をかきたい。
・還暦を過ぎたが、真のジェネラリストになるべくがんばりたい。
・将来のホスピタリストとして、次の世代を育てることに関わりたい。まず今できることとして、研修医の勉強会を続けていきたい。
・地域の医療人の総合支援のつながりを作りたい。ジェネラリスト、総合診療を目指すそれぞれの医療施設が、実は競合関係に入りつつあり、お互いの理解が消失しつつあるので、もう1回その支援体制を作りたい。
・家庭医とか、ジェネラリストなどという枠組みではなく、○○(本人の名前)という医師になるために、自分が自分であるための行動をやっていきたい。
・国民のためにジェネラリストができることを、国民、ほかの医療者に広めていき、そして必要とされるようになる。
・ジェネラリストとしての情報収集と発信を自分なりにやっていきたい。
・パッション。
・顧客に応じた発信方法を工夫していきたい。
・すべては患者のために。
・「越境」は帰れる故郷があるからこそ。「越境」して得た経験は、ジェネラリストの未来に還元する。
・医療の意義を考える機会を定期的に作っていく。
・まず自分の足元から備える。被災地から人材育成を始める。
・自分がジェネラリストというキャリアを選択した場合の10年後、20年後はまだまだ見えてこないけれど、ジェネラリストとして充実した仕事、生活ができるのなら、すごく、すごく魅力的。
・「私が目指すジェネラリスト100のストーリー」を発信できるようにがんばっていきたい。
・患者さんに話す時に、「家庭医です」と自己紹介する。
・自己満足で終わらない。
・ジェネラル精神を培うために、自分自身に深みを付けて、様々な人と交流していきたい。
・ジェネラリストとは、ゴール設定のプロデューサーであると同時に、稼げること、便利であることが、存在感を増すことにつながる。
・ジェネラルマインドを体現し、極めていく。
・患者さんが抱えるリスクと、共に向き合うアドボケーターとなる。
・地域の方ともっとかかわり、エバンジェリストを増やす努力をする。
・今やパラダイムシフトの到来。制度設計と評価、これを忘れずに一つひとつの課題を整理し、前に進めていきたい。
・ジェネラリストの面白さ、大変さを伝え、対話をしていく。
・よりケアにかかわる、より住民にかかわる、より社会にかかわる。いろいろな方をつなげられるジェネラリストとしてのあり方を強く持ちたい。
・ジェネラリストを増やす一歩は、医師として、人としての魅力を示す卒前教育と、一般市民へのアピール。
・毎日一つ、患者さんのためになることを勉強する。



http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=15440
病院の垣根越え医師不足解消 研修医 地域育成型に JA愛知厚生連海南病院 
(2012年07月16日)日本農業新聞

 JA愛知厚生連海南病院(弥富市)は、地域の市民病院や医師会に呼び掛け、病院の垣根を越えた研修で若手医師を育成し、医師不足を解消した。地域住民への勉強会も開き、「軽症者は診療所、重症は病院」と医療機関の役割に応じた来院を促し、地域医療の中核的な役割を果たしている。
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http://www.m3.com/iryoIshin/article/155715/?portalId=iryoIshin&pageFrom=openIryoIshin
インタビュー  医療維新
国際医療福祉大学にこだわる理由なし - 黒岩祐治・神奈川県知事に聞く◆Vol.2
「医学部新設の意思表示」の意味で国に要望

2012年7月17日 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――人材養成の観点から、医師不足問題についてもお聞きします。宮城、新潟、静岡、そして神奈川の4 県知事の連名で、2011年12月20日、国に対して医学部新設を要望しています。県のグランドデザイン策定プロジェクトチームがまだ中間報告の段階であり、医学部新設の是非については両論併記でした。この時点で要望を出した理由は。

 神奈川では医師も大変不足しています。特に勤務医が不足している問題があります。この問題については、非常に長い歴史があり、かつては「医師過剰時代が来る」と言われていた。

 厚生労働省、役所というのは、いったんある方向性、見解を決めると、現場からは「医師が足りない」という声が上がってきても、それを変えようとはしない。矢崎(義雄)先生は、ご自身が座長を務められた検討会(編集部注:厚生労働省の「医師の需給に関する検討会」、2006年7月に報告書)で、「医師不足ということを明記したい」とおっしゃっていた。ところが、厚労省から「冗談じゃない。診療科による偏在、地域による偏在であり、決して全体としては不足しているわけではない」と言われ、押し切られたそうです。この経緯をご本人から聞いたことがあります(編集部注:報告書に付記した座長談話で、「医師が不足しているため、医学部の定員を増やす必要がある」と付記)。

黒岩祐治知事は、医学部新設に当たって、「一番条件がいいところを誘致していくのが、県のスタンス」だと言う。

 しかし、現場からは「医師不足だ、医師不足だ」という声がどんどん高まってきた。ようやく舛添(要一)厚労大臣の時に、医師不足を認めた(編集部注:2008年6月の「安心と希望の医療確保ビジョン」で、医学部定員増を打ち出す)。それではどうするのか。医学部を新設するのか、既存の医学部の定員を増やすのか。あるいはメディカルスクールのようなものを作るか。

 私自身はあの時、医学部新設が大きなテーマとして浮上したと思った。しかし、その後、いろいろな政局の中で、うやむやのまま今に至っています。医学部を新設しようとすると、医師会が反対するという構図で来たわけです。その中で、神奈川県では高齢化が急速に進む現状がある。それとともに、医師自身も高齢化していくという問題もあります。現役で働ける医師が減っていく。だから、医学部を作るべきだと思っていました。

 ただ、グラントデザイン策定プロジェクトチームでは、意見がまとまっていなかった。だから私は、自分自身の中では、「医学部を新設するといい」と思いながらも、議論の行方を見るポジションでした。その時に昨年末、たまたま新潟県の泉田(裕彦)知事から電話があって、「新潟県も医学部を作りたいと思っている。一緒に行きませんか」と呼びかけられた。「意思表示、エントリーをしておかなければ、将来、『医学部を作る』と言った際に、具体化の作業が始まらないだろう」というのが私のその時の認識。「新潟が行くのであれば、神奈川もエントリーします」ということで国要望したわけです。

 その後、今、言われたように、「プロジェクトチームでまだ決めていないにもかかわらず、なぜ知事は医学部新設を国に要望したのか」となり、紛糾した。「知事の真意を聞こう」ということになったため、「真意を説明します」と出向いたら、その前に県医師会のメンバーが委員を辞めていた。抗議の撤退をしていた。残ったメンバーに対して、私は今のような説明をしたわけです。「エントリーしただけです。エントリーしないと話が始まらないからです」と言ったら、皆さんは「あ、そうだったのか」と納得された。

 その後、ここの部分は正確にお話をしますが、神奈川県医師会長とお会いした際に、「我々は誤解をしていました。間違った情報を入れる人がいた。申し訳ございませんでした」と言われ、県医師会の別の副会長を委員として戻した。私が謝って委員として戻ってもらったように、一部で伝えられていますが、それは違います。

――先日、大久保神奈川県医師会長にインタビューした際、「知事が特定の大学を念頭に置いていると思ったが、知事は『念頭にない』と言ったので、それで『誤解していた』と答えた」とお聞きしました(『医学部新設、うさんくさい」と言ったわけ - 神奈川県医師会会長・大久保吉修氏に聞く』を参照)。

 それはありました。私は、知事に就任する前まで、国際医療福祉大学大学院の教授でした。国際医療福祉大学には、まさに医学部を作りたいという気持ちがあることは間違いない。だから、私が「医学部」と言うと、「国際医療福祉大学の医学部を作ろうとしているのか」と思われたという話です。そんなこと別に思っていません。プロジェクトチームのメンバーにも、このことを説明しています。

――知事は、現時点でも「特定の大学を念頭に置いているわけではない」ということでしょうか。

 現実問題として、水面下では、いろいろな大学と接触しています。私自身が、国際医療福祉大学にこだわらなければいけない理由は一つもないわけです。本当にないです。条件面をはじめ、様々な面で折り合うところに来ていただきたい。

――医学部を新設する場合、県立ではなく、どこかの大学を誘致する。一番条件がいいところを、県としては探すというスタンスになりますか。

 そういうことです。



http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/313143
医療の最先端研究 理系高校生が体験
2012年7月17日 00:58 =2012/07/17付 西日本新聞朝刊=

 理系大学の研究内容を高校生に紹介する「ひらめき☆ときめきサイエンス」が16日、八幡西区の産業医科大であり、参加した福岡、熊本両県と東京、大阪の13校に通う1~3年生計21人が、医学部での実習に臨んだ。

 このイベントは、子どもの理科離れが指摘される中、大学の最先端の研究に触れることで科学への理解や関心を深めてもらうのが狙い。同大が開くのは2回目。

 この日は「神経活動を自分の目で見てみよう!」をテーマに、生徒たちがカエルを解剖して神経を取り出したり、神経細胞の動きを特殊な顕微鏡で観察したりした。

 同大は、体内でつくられるホルモンの遺伝子に、緑や赤の蛍光タンパク遺伝子を融合させ、「ニューロン」と呼ばれる神経細胞を蛍光顕微鏡で観察することに成功。愛情や信頼感といった人間の脳の高度な機能との関わりも指摘され、医学界で注目されている。

 生徒たちは実験結果を発表し、大学側から記念の「未来博士号」を授与された。



http://www.sakigake.jp/p/special/12/iryo/article3_04.jsp
あきた 医療を問う 第3部・人材育成
[臨床研修病院]
手厚い指導心掛ける やりがい伝え医師勧誘

(2012/07/16 付)秋田魁新聞

 由利組合総合病院(由利本荘市川口)で4月から、2年間の臨床研修に入った針金幸平さん(26)は横浜市出身。「一度病院を見に来いよ」。日本医大(東京)6年生だった昨年、仙台市で開かれた病院説明会に参加。たまたま同病院のブースを訪れ、橋本正治副院長から声を掛けられた。
由利組合総合病院で臨床研修中の針金さん(右)=由利本荘市川口

 「病床数が多く、たくさんの症例を経験できそうだった。都会に比べ娯楽の少ない環境でじっくり学ぶのもいいと思った」と針金さん。3カ月の外科研修を終え、「先生たちがよく面倒を見てくれる。研修医が少ないため手術には全て入れてもらえた。もし外科に進むなら、研修後もここに残るのもありかな」と充実した表情を見せた。

 由利組合病院で研修委員長を務める橋本副院長は「研修医を数十人単位で抱える都会の病院とは違い、研修医一人一人が幅広く臨床経験を積むことができ、精神的にも鍛えられる」と地方病院での研修の利点を強調する。

  ■―――■

 2004年に始まった臨床研修制度は、医師免許取得後、2年間の臨床研修を義務付けている。医師の県内定着を促進するには、県内の病院を研修先に選んでもらえるかどうかが鍵となる。

 県は06年、県内14の臨床研修病院と共に県臨床研修協議会を設立。病院合同説明会や指導医講習会、研修医講習会、医学生スキルアップセミナーなど研修医確保に向け、病院と共にさまざまな事業を展開している。

 針金さんが研修する由利組合病院の研修医は、04年の13人をピークに、05~09年は11~6人で推移。しかし、09年7月以降、消化器科の常勤医が不在となる時期があったため学生に敬遠され、10~12年は3~1人にとどまった。

 他病院の協力を得て、消化器系の研修に支障は出ていないが、学生の間に広がったマイナスイメージが払拭(ふっしょく)できず、研修医を一定数確保することは難しいという。

 「地域医療に頑張って取り組んでいる様子を見せることが大切。疲弊している姿ではなく、患者さんに感謝されている姿、楽しんで仕事をしている姿を見せたい」。橋本副院長は研修先に選んでもらうため、「やりがい」を伝えることが重要だとする。

 県内の臨床研修病院は、針金さんのように出身も大学も県外という人材を呼び込む努力をしている。ただ実際には、県内病院を研修先に選ぶのは秋田大出身者が大半だ。秋田大の1、3、5、6年生は毎年、県内の臨床研修病院で実習しており、病院にとって研修医勧誘の場ともなっている。

 「卒業が近づくとみんな都会志向が強まり、研修先に有名病院を選びたがる。地域医療への関心が高い学生に早くからアプローチすることが大事」と橋本副院長。

  ■―――■

 由利組合病院では、研修医が担当医師と相談しながら研修プログラムを作成できるようにしているほか、院内勉強会を週1、2回開くなど「手厚い指導」を心掛けている。

 菊地顕次院長は「病院を挙げて、若い医師を育てようという意識が芽生えている。『もてなす』のではなく、一人一人を大事にしながら地域医療に真摯(しんし)に向き合う姿勢を伝えていきたい」と話す。

県内の臨床研修病院
 医学部を卒業し医師免許を取得した研修医が、2年間の臨床研修を積む病院。県内では秋田大医学部付属病院やJA秋田厚生連が運営する6病院など計14病院が厚生労働省から指定されている。



http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20120709/234278/?top_updt&rt=nocnt
「コンサルタントが見た“大阪都”」
老朽化した病院の建て替えに、無理やり黒字化するプランを描いていた
府市統合で、必要な病院の維持と投資効率を見直すことがやっと可能に

* 上山 信一 、 大嶽 浩司
2012年7月17日(火)日経BP


 上山信一氏(慶応大学総合政策学部教授)は大阪府・市の特別顧問を務める。現在、府市統合本部は「大阪都構想」の実現に向けて、府・市の主要事業の民営化、統合プランを作成中である。上山氏はかつてマッキンゼー社などで一緒に仕事をした経営コンサルタントたちの力を借りて各事業の生産性、経営形態などの評価を行っている。前回、前々回はモノレール事業について考察した。

 そのほかにも、統合と改革の対象となる事業は数多いが、その1つに、府立と市立の公立病院事業がある。5月末、府市統合本部は病院事業の改革の方針を発表した。それによると市立3病院を運営する大阪市病院局を2014年度までに「地方独立行政法人」とし、2015年度までに府立5病院を経営する独法の「大阪府立病院機構」と経営統合する。また府立病院や市立病院で働く医師、職員ら約5300人は非公務員化されることになった。

 また法人の統合に先立ち、2015年までに老朽化している市立住吉市民病院(住之江区)と近くの府立急性期・総合医療センター(住吉区)に機能集約して新病棟を同センター敷地内に建てることも決めた。

 今回は府と市の特別参与として、府市病院の経営統合案をまとめた大嶽浩司・自治医科大学准教授(経営コンサルタント、医師)に登場していただき、公立病院事業の改革について、議論のポイントなどを語ってもらった。(聞き手は、伊藤暢人)

今回は5月末に発表された大阪府市公立病院の経営統合についてお話をお聞きします。まず、府と市を統合する「大阪都構想」において、病院事業はどのような位置付けにあるのかを教えてください。

上山:府と市の統合を考えた時、病院事業は真っ先に検討すべきテーマの1つでした。なぜなら患者からみたら府立か市立かはどうでもいいのです。現在、大阪には府立病院と市立病院が両方で8つあります。それぞれ立派に役割を果たしていますが、互いの近所に病院があっても、お互いバラバラにやってきました。経営統合して適正配置すれば機能もアップし、無駄も省けます。

 公立病院統合のポイントは3つあります。第1には病院を経営する法人の統合です。理事会や事務部門を1つにする。そして大阪全体の観点にたって公立病院の役割を見直す。

 第2に病院そのものの再編。たとえば府立病院Xと市立病院Yが近所にあって、同じ機能を持つならば、ひとつに統合して強化するといった選択がありえます。

 第3に民間も含めた府域全体の医療資源をどう有効活用するかという点です。過疎地と違って、大阪はむしろ医療の供給過剰地域です。大学付属病院、民間病院、クリニックなどいろいろある。大阪の医療ニーズがどれだけあって、民間、大学病院もたくさんある中で公立病院の果たすべき役割を考え直す。大阪都が誕生して都立病院になった時、都の医療政策で都立病院はどのような役割を果たすべきか。もしかしたら不要かもしれないという検討です。

医師の言葉がわかるコンサルタント経験者を迎えた

 現在、大阪府と大阪市の担当部門から成る病院タスクフォースチームがこうした3層にわたる、複雑なテーマを検討しています。しかし医者は技術屋の最たるもので専門用語がいっぱい出てくる。行政学では「情報の非対称性」というのですが、医者にしかわからないこと、政治家や行政マンには判断できない事柄も出てきます。そこで、大嶽さんに特別参与として参加してもらうことにしました。

 大嶽さんは臨床医として勤務する傍ら、シカゴ大学のビジネススクールでMBA(経営学修士)を獲得し、マッキンゼーで経営コンサルタントをやった経験があります。都内で病院改革をやったこともあり、現場の実務にも詳しい。医者と議論し、屁理屈が出てきたら論破してもらうのに格好の人材です。

目前の問題が住吉市民病院の建て替えだった / 大阪府・市の特別参与 大嶽浩司さん

大嶽:3 層のうち、本当は最も話し合いたいのは第3番目にあたる大阪全体での医療資源の有効活用についてです。でも、そういう大きなテーマを議論するには時間がかかる。また府と市というカルチャーの異なる2つの組織が一緒になろうという時に、公立以外の病院を含めたあり方論や、いきなり理想論を語り合ってもうまくいきません。

 一方、知事と市長からは目の前の現実問題として、老朽化した市立住吉市民病院(大阪市住之江区)の建て替えをするべきか否かという問題提起がありました。この問題は非常に具体的で、府と市が一緒になって解いていく試金石ともなるテーマです。そこでまずはこの課題をクリアしようと考えました。

大阪以外の地域に住んでいる読者にとっては、大阪の公立病院がどういう状況にあるかがわかりません。まず、どういう病院があるかから説明してもらえますか。

上山:大阪には府立病院が5つ、市立病院が3つあります。

 大阪府は2006年に直営をやめて、独立行政法人の大阪府立病院機構を設立しました。府は同機構を通じて現在、5病院を経営しています。急性期・総合医療センター(大阪市住吉区)、呼吸器・アレルギー医療センター(羽曳野市)、精神医療センター(枚方市)、成人病センター(大阪市東成区)、母子保健総合医療センター(和泉市)と機能ごとに分かれています。

 一方、大阪市立の3病院は大阪市役所による直営のままで、市役所内の病院局が運営しています。高度医療を提供するという位置付けの病床数1063床の総合医療センター(大阪市都島区)、淀川以北をみる総合病院の十三市民病院(大阪市淀川区)、南部医療圏の総合病院で病床が157しかない小規模の住吉市民病院があります。

 このうち、住吉市民病院は1950年の開院で、施設が老朽化しています。耐震強度も低く、2015年度中に耐震化が必要とされていました。

 実は大阪市はダブル選の前の昨年5月に、産科や小児科に特化した120床程度の新病棟に建て替える基本構想を公表し、2012年度予算に基本設計の費用を盛り込む予定でいました。

 しかし、昨年11月、橋下徹市長が就任します。そして市立3病院と府立5病院の経営統合を目指す方針を発表したため、計画を見直す必要が生じていたのです。

建て直し計画案を取りやめ、統合する方向で考え直すことにしたのですか。

大嶽:いいえ、最初から統合と決めていたわけではありません。しかし、昨年、市が発表した建て替え案は費用も大きく、需要に比べてずいぶん背伸びして作ったものだといわれていました。少なくとも現実に即した案を作る必要がありました。そこで近所の府立病院との統合案のほか、現地での建て替え案なども含めて、複数の選択肢を分析・検討しました。

バラ色の未来を描いて黒字になるプランを無理に作った

背伸びというのはどういう点ですか。

大嶽:平松前市長のときに市役所が作った建て替えプランでは、分べん件数を1000件、病床数を120と設定していました。しかし、現在、住吉市民病院が取り扱っている分べん件数は726件です。子供を産む数が減っている今のご時世に、それほどたくさんの産婦さんを連れてくることは難しい。また公立病院を拡大することで、頑張っている民間病院を圧迫することにもなりかねない。

 1000というのは無理をした数字だということは、プランを作った市の担当者もわかっていた。ただ、そうしないと収支が取れない。

 病院の建設には非常に大きな設備投資が必要です。レントゲンだのCT(コンピューター断層撮影装置)だの、高額な設備・機器を導入しなくてはならない。医療IT(情報技術)システムも構築しなくてはならないし、給食用のお釜だって買わなくてはいけない。規模が小さな病院では、黒字化が難しいのです。

 昨年、市が作った建て替えプランでは、57億円の費用がかかると見込んでいました。病床稼働率90%で試算した場合、1000件のお産を扱っても、初年度は約1600万円の赤字。7年目からようやく黒字化するという見込みになっています。

 赤字を垂れ流し続けるようなプランでは、当然、市民の支持は得られません。議会を通すためには、黒字になるようなプランを作らなくてはならない。それにはこれくらいの分べん件数が必要だという逆算で作ったのが当初の建て替え案でした。リサーチをして、「1000件ぐらいの需要があります」というのではなかったのです。

上山:それで今回は現状の患者数に即した現実的な建て替え案を作ってみたのです。病床数は80床程度、分べん件数は750件と設定した。これだと、建て替えにかかる費用が約45億円。同じく病床稼働率90%で試算して、初年度は約7000万円の赤字。7年目から4000万円の赤字に縮小する。赤字はずっと続くわけです。

 一方で住吉市民病院からわずか約1.8kmの距離に府立急性期・総合医療センターがあります。病床数は768。高度救急救命センターもある、とても大きな病院です。そこで、建て替えをやめて府立の方を拡張する、つまりこの2つの病院を統合したらどうかと考え、プランを作成しました。

大嶽:これは府立の方に産科と小児科の新病棟をつくるというプランです。入院患者数が100人強増えるぐらいなら、CTも食事用のお釜も、今あるものをちょっと融通すれば何とかなる。設備投資が非常に少なくて済むのです。こうしてプランを作ってみたところ、費用は30億円に抑えられ、初年度から約4000万円の黒字になるという結果が出ました。

 しかも、府立急性期・総合医療センターには救急救命センターもあって、様々な領域の専門家がいます。分べん時、いざという時には、その部隊の力を借りることもでき、医療の質と安全性が格段に向上します。住吉の建て替えをやめてそこに機能を統合すれば、一等地にある住吉市民病院の跡地の有効活用も可能です。つまり、安全という面でも、経営効率という面でも、非常に良いことが分かったのです。

 5月29日に開かれた府市統合本部会議でこれらの案のメリット、デメリットを説明し、知事と市長は、現地での建て替えはしない、統合するという判断をされました。

「なくてはならない病院」だったか

あえてお聞きしますが、市が当初、作成していた「建て替え案」にメリットはあったのでしょうか。

上山:職員にとっては建て替えの方がメリットがあったでしょうね。長年、住吉市民病院に勤めてこられた方々には愛着があるでしょう。事務職員やコメディカルスタッフの待遇も良いので今からよその病院に移って、新しい風に吹かれるのはしんどいという思いがあるでしょう。

 住吉市民病院に通い慣れた患者さんの中にも、同じ場所で新しい病院ができることを望んでいた人もおられたでしょう。わずか1.8kmの距離ですが、遠くなるのはイヤだという方はおられるはずです。

出所:第12回大阪府市統合本部会議資料「府市病院経営統合について」
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住吉市民病院は一部の住民にとって、なくてはならない病院だったと言えるのでしょうか。

大嶽:400mしか離れていない民間の総合病院が、昨年末に400床もある12階建ての新病棟を建てたばかりです。そこでほとんどまかなえます。ご存じのとおり医療の料金は全国統一で民間でも公立でも患者の負担額は同じですし。

 さらに、住吉市民病院は地域医療を担う病院として、盤石の体制とは言いきれない部分もありました。例えば小児救急は火曜日と金曜日の週2日しか受け付けていません。夜中にも仕事ができる若手の医師の人数が限られているからです。

 また、日本では10万件のお産で4~5人のお母さんが亡くなります。つまり、世界でもかなり医療の水準が高いのです。住吉市民病院は、これまで少ない医師数でこの高い水準の医療を提供してきました。つまり、医師個人の頑張りに依存してきた。しかし、この規模で今後もやっていけるかというと不安をぬぐいきれません。

公立病院こそ夜間救急に貢献すべきだと思うのですが。

大嶽:住吉市民病院に限りません。市立の総合医療センターは1000床もあり、高度な設備も整っているし、それを扱える医者もいっぱいいる。だけど、重症の救急搬送は原則平日の9時~17時の間しか受け付けていません。

病院の稼働率を引き上げれば、患者さんにもメリット

それは急患になるのですか。普通の飛び込み患者と同じような気がしますが…。

大嶽:民間病院でもよくある話です。僕がある病院の経営改革を手伝っている時に、収益力の高い病院にしたいというので「患者さんが困っている時に助けたら、ロイヤルカスタマーになりますよ」という話をして、救急を強くしようとしたのです。ところが職員の多くは夜中に働くのを嫌がる。

 本当は、良い設備があって、それを扱える医者がいるなら、24時間、365日、稼働率を上げて、どんどん患者さんを治療していけば、患者さんはあり難いだろうし、病院側の収益も上がります。
大阪府・市の特別顧問を務める上山信一さん(左)と、同じく府・市の特別参与の大嶽浩司さん

 しかし公立病院の場合、病院経営が赤字でも、給料は同じように出る。誰も困らない。職員は公務員のメンタリティーで働いていますから、夜間休日の救急をとるインセンティブがないのです。このため急患をどんどんとるようなやる気のある医師は、働きがいのある民間病院に出てしまう。要するに日本の多くの夜間や休日の重症救急医療は官でなく民が担っているのが現実です。

 そうは言っても、住吉市民病院が長年、地元に根付き、多くの患者さんを救ってきた病院であることは間違いありません。愛着を持って通い続けていた患者さんも少なくないでしょう。

 そういう事情を考慮しつつも、松井知事や橋下市長は「この地域は民間病院も充実している。ここに市立病院がないと地域医療が担えないという状況ではない」として、近所の府立病院と統合という結論を下したのです。

(構成:小林佳代)


  1. 2012/07/17(火) 05:52:52|
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7月15日 医療一般

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120716/biz12071601270001-n1.htm
人気に偏り、人材確保難しく…研修医「就活」に人だかり
2012.7.16 01:27 産經新聞

 研修先を探す医学生と病院を引き合わせる「レジナビフェア 2012 in 東京」(メディカル・プリンシプル社主催)が15日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれた。人気が一部に偏り、人材確保が難しくなる医療機関が広がっていることから企画。学生側も現場の実情を把握できるため、会場は人だかりができていた。

 医師免許取得後の2年間の研修先をめぐっては、平成16年度から自由に選べるようになり、都市部などの病院に人気が集中。地方などで医師不足が深刻になり、フェアには全国から約600もの病院が人材を求めて出展した。

 一方、学生側にとっては選択の幅が広がっただけに、将来を見据えシビアに研修先を選ぶ傾向も。信州大医学部5年生の女性(22)は「実際に働く研修医の話が聞け、実情が分かった」と話していた。



http://www.sakigake.jp/p/special/12/iryo/article3_03.jsp
あきた 医療を問う 第3部・人材育成
[寄付講座]
実技通じ総合力養う 県全体で教育体制支援

(2012/07/15 付)秋田魁新聞

 医師役 どのような痛みがありますか。

 患者役 頭が脈打つように痛くて。それがいつも片側だけなんです。
1年生を対象とした初年度ゼミ。学生が医師と患者役に分かれて、コミュニケーションスキルなどの臨床能力を磨く=秋田市本道の秋田大医学部

 秋田大学医学部の入学して間もない1年生120人を対象とした初年度ゼミ。先月行われたゼミでは、学生が医師役と患者役に分かれ頭痛について模擬診断する授業を行っていた。

 「コミュニケーションで良かった点、悪かった点はありますか」。一つの班の発表が終わると、長谷川仁志教授が問い掛ける。学生からは「良性の頭痛と緊急性の高い頭痛の区別をもっとすべきではないか」などの意見が出た。

  ■―――■

 秋田大医学部は2011年度から、1年生を対象に、一般市民から募った模擬患者相手に医療面接の実技試験を実施している。臨床能力の向上を目的とした医療面接を1年時に行うのは、全国で初の取り組み。ゼミの模擬診断は、医療面接に向けたトレーニングの一環で、頭痛のほか、胸痛、腹痛、めまいの症状を学ぶ。

 全国的に見ると、1年時は座学を中心とする医学部が大半であり、秋田大の取り組みは注目されているという。

 初年度ゼミを担当するのは、「総合地域医療推進学講座」。県が08年10月に開設した寄付講座だ。入学直後から人間性やコミュニケーション能力、幅広い診療力など将来、何科に進んでも対応できる総合力を身に付けさせ、患者中心の医療を実践できる医師の育成を目指す。

 学生の総合力を養う初年度ゼミに加え、09年度からは1、3年生を対象に、学生が医学部各科と県内の臨床研修病院を交互に見学する早期臨床実習も実施。地域医療の実情に触れる機会を増やしている。医療面接同様、在学中の早い段階で大学と病院を行き来し見学する実習は、全国的にも珍しい。

 早期臨床実習を経験した4年の男子学生(23)は「患者と直接話す機会があり、医師として頑張りたいという気持ちがより強くなった。実習先で見学した事例を、その後の授業で学ぶこともあり、モチベーションも上がった」と話す。

 講座の取り組みは学生たちにとって、県内医療現場で働くやりがいを実感する機会となっている。受け入れる病院側も、早期から学生教育に携わることで、病院としての指導力が向上しているという。

  ■―――■

 長谷川教授は「大学と県内各病院の熱意ある指導医の先生たちによって、1年時から卒業後の初期臨床研修(2年間)まで8年間にわたり、県全体でよりよい医師を育てようという教育体制が充実しつつある」と話す。

 県は「高齢化社会が進む中、総合力を持った医師の育成は重要」と寄付講座設置の意義を強調。「学部教育の段階で総合力を身に付けながら、県内地域医療の現場を体感し、関心を抱いてもらえることはありがたい。本県の医療現場で活躍する人材の輩出に期待している」としている。

県が設置する秋田大医学部の寄付講座
 県内の医師不足解消に向けて、県が人件費などの費用を寄付し大学に設置する講座。総合力のある医師養成を目指す「総合地域医療推進学講座」(2008年10月設置)と、医師派遣システムの実践的研究に取り組む「地域医療連携学講座」(10年7月設置)があり、本年度の県の負担額は2講座合わせて1億6500万円。



  1. 2012/07/17(火) 05:46:15|
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