http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1412/1412009.html
日本版NIHは1,400億円の予算をどう使いこなすのか
内閣府参事官・板倉氏が解説[2014年12月3日] MT Pro / Medical Tribune
昨年(2013年)6月,アベノミクスの第三の矢である「日本再興戦略」で,医療分野の研究開発の司令塔を担う「日本版NIH」の創設がうたわれた。今年5月には関連法案が成立し,現在は「日本医療研究開発機構」(Japan Agency for Medical Research and Developement;AMED)として来年4月の発足に向けた準備が進んでいる。年間1,400億円にも上る予算はどのように配分され使われるのか。大阪大学で開かれた未来医療セミナー(主催:未来医療交流会)で,内閣府の日本医療研究開発機構担当室参事官の板倉康洋氏が,AMEDの役割と予算について説明した。
支援体制の一本化による基礎・臨床研究の強化が望まれている
日本は基礎には強いが臨床応用に弱いといわれる。しかし,医療分野における論文数は基礎分野でも近年落ち込んでおり(図1),臨床のみならず基礎研究の強化も今や課題となっている。また,日本の製薬・医療機器メーカーは,企業規模が小さくベンチャー企業が少ないためリスクを負いづらい環境にあり,そうした弱点は貿易収支の赤字に表れている(図2)。一方,国においても医療分野の研究開発支援がこれまで文部科学省・厚生労働省・経済産業省にまたがってばらばらに行われてきており,これらの課題の解決が求められている。

AMEDは自ら研究開発しない
基礎から実用化までの切れ目のない研究開発支援が期待される中,その司令塔機能を担うべく来年4月に設立されるAMEDは,次の4つの業務を担う見通しだ。1つ目は,研究開発と環境整備。AMED自ら研究開発を行うわけではなく,例えば再生医療研究への支援やその研究に必要な機器の整備といった業務である。2つ目は,研究成果の普及・活用の促進で,医薬品開発の基礎研究の成果を製薬企業に紹介し,実用化を促進するといった例が想定されている。3つ目は,研究開発環境整備に対する助成(補助)で,バイオ医薬品の製造技術開発や臨床研究実施への補助などである。4つ目は,国内外の研究・技術開発の動向調査や研究成果の広報,研究を通じた国際協力などの付帯業務である。
アカデミアのシーズを生かして日本で開発された医薬品には,アクテムラ・ポテリジオ・ザーコリ・Mekinist・オプジーボなどがある(表)。こうした成功事例を増やし産業競争力を強化するには優れた研究シーズを製薬企業に転用した橋渡し研究が欠かせない。AMEDでは,実用化を視野に入れた研究開発の支援を,政府の「健康・医療戦略推進本部」(本部長:内閣総理大臣)が作成する「医療分野研究開発推進計画」に基づいて,トップダウンで行うことになる。

『研究費,出したら終わり』は終わり
具体的にAMEDではどのようにして研究のマネジメントを行うのか。
予算はまず,政府の健康・医療戦略推進本部が決めた予算配分方針に基づいて文部科学省・厚生労働省・経済産業省が財務省に要求する。その後,3省がAMEDへ補助金を交付し,AMEDが一括して研究者へ配分する。AMEDには基礎・臨床研究や治験,創薬に関する豊富な経験を持つプログラムディレクター(PD)とプログラムオフィサー(PO)が置かれ,彼らが個別の研究テーマの選定や進捗管理・助言などを行い,研究が実用化に向かっているかを厳しくチェックすることで,研究のマネジメントが行われる(図3)。

AMEDにはこの他,研究費の不正使用や研究における不正行為の監視機能と監査機能も設けられる。また,世界の知財の動向を分析するシンクタンク機能をつくり,知財取得に向けた研究者対象の相談窓口も置かれる。臨床研究に対しては,研究拠点の体制整備やデータマネージャー・プロジェクトマネージャーの配置といった形での支援など予定しているという。
板倉氏は「『研究費は出したら終わり』といった批判が国に向けられることもあったが,AMEDでは研究の進捗を厳しくチェックし,適切にアクセル・ブレーキを踏んでいく予定だ」と述べている。
政治のリーダーシップが予算配分を決める
2016年度のAMEDの予算要求額は1,431億円。これに,内閣府に計上される「科学技術イノベーション創造推進費(2016年度概算要求額500億円)」の一部が「調整費」として充当される。医療分野における国の予算にはこの他,研究者からの発意によるボトムアップの基礎研究へ配分される650億円と国立高度専門医療研究センター・理化学研究所・産業技術総合研究所など国の研究機関に充てられる750億円がある。AMEDと国の研究機関に流れる,調整費を含む計2,000億円以上の予算の配分は,健康・医療戦略推進本部が,政治の強力なリーダーシップによって重点分野を戦略的に定めた上で決めていく。
板倉氏は「『縦割り』といえば『省益をかけた官僚の戦い』といったことが話題になるが,そうしたマインドで仕事をする者は若い世代にはもういない。本当に成果の上がるファンディングをし,日本の未来を考えて仕事をしたい。研究者の皆さんからもアイデアを頂いてAMEDをつくっていきたい」と語った。
(宮下 直紀)
http://www.portfolio.nl/bazaar/home/show/709
オランダでの病院入院日数、欧州でもかなり少なく2014.12.04 ポートフォリオ・バザール(オランダニュース)
オランダでは日帰りで出産したりガンの手術後も簡単な場合には1日で退院するなど、日本と比べると病院での入院日数は驚くほど少ない。本日OECDとオランダの中央統計局CBSが発表した2012年の統計結果によれば、オランダでの入院日数平均は他の欧州諸国に比較しても少ないことがわかった。
出産で入院するのは手術をしたり問題がある場合のみで、この場合の平均入院日数は1.9日となっている。欧州でこれより短期間なのはイギリスのみ。最も長いスロバキアでは出産後平均5.1日間入院している。欧州全体平均では3.6日となっている。心臓発作の場合でもオランダは平均5.6日と平均の7.1日より少ない。ドイツでは一番長く10.3日入院する。
欧州では2000年から2012年にかけて平均入院日数が下がっている。これは病院の効率化とコスト削減が背景にあるという。オランダでは病院での入院を最小限にし、在宅での治療に重点を起き医療費削減を図っている。
《下記の翻訳》
http://www.cbs.nl/nl-NL/menu/themas/gezondheid-welzijn/publicaties/artikelen/archief/2014/2014-4188-wm.htm
Kort in het ziekenhuis, weinig rokers: Nederland vergeleken met de EU
Webmagazine, donderdag 4 december 2014 9:30
Vergeleken met andere Europese landen liggen we in ons land niet lang in het ziekenhuis: voor een bevalling nog geen twee dagen, voor een acuut hartinfarct nog geen zes dagen. Ook telt Nederland relatief weinig rokers. Dit blijkt uit de tweejaarlijkse publicatie Health at a Glance: Europe van de OESO en de Europese Commissie.
Minder dan 2 dagen in ziekenhuis voor bevalling
De opnameduren in ziekenhuizen in ons land zijn relatief kort. Een vrouw die voor een bevalling naar het ziekenhuis gaat, blijft daar gemiddeld 1,9 dagen. De gemiddelde opnameduur daarvoor in de Europese Unie is 3,6 dagen. Het langst (5,1 dagen) is de opnameduur in Slowakije.
Een opname na een acuut hartinfarct duurt in Nederland gemiddeld 5,6 dagen. In Duitsland is dat bijna het dubbele, 10,3 dagen. De gemiddelde opnameduur is overigens in alle landen gedaald tussen 2000 en 2012. Praktische richtlijnen voor ziekenhuizen en de wijze van bekostiging van de ziekenhuiszorg zijn, naast de behoefte van de patiënten, onder andere redenen waarom opnameduren in de diverse landen uiteenlopen.
Gemiddelde duur ziekenhuisopname, 2012

Percentage dagelijkse rokers, bevolking van 15 jaar en ouder, 2012
Weinig rokers in Nederland
Nederland behoort met 18,4 procent dagelijkse rokers tot de landen met relatief weinig rokers. Het EU-gemiddelde ligt op 22,8 procent. In Griekenland rookt 38,9 procent van de bevolking (15-plus). In alle landen roken meer mannen dan vrouwen, behalve in Zweden, het land met de minste rokers. Het percentage rokers is in alle landen gedaald vergeleken met het begin van deze eeuw. Op de lange termijn heeft deze daling een drukkende invloed op het aandeel sterfgevallen door longkanker. De huidige relatief hoge sterfte door longkanker in Nederland weerspiegelt de relatief hoge aandelen rokers in vorige decennia. Met 72,4 op de 100 duizend personen heeft Nederland een van de hoogste sterftecijfers door longkanker binnen de EU, waar het gemiddelde op 55,2 per 100 duizend ligt.
Percentage dagelijkse rokers, bevolking van 15 jaar en ouder, 2012

Groei uitgaven per inwoner aan gezondheidszorg
Groei gezondheidszorguitgaven omlaag
In de periode 2009-2012 zijn de zorguitgaven per inwoner in ons land met 2,2 procent per jaar gestegen, een halvering vergeleken met de groei van 5,2 procent tussen 2000 en 2009. In de Europese Unie daalden deze uitgaven gemiddeld met 0,6 procent per jaar, na een jaarlijkse groei van 4,7 procent (periode 2000-2009).
Groei uitgaven per inwoner aan gezondheidszorg 1)

Greoi uitgaven zorg in Europa
1) Gemiddelde groei per jaar, in procenten, gecorrigeerd voor inflatie
Bron:
Health at a Glance Europe 2014
http://www.cbs.nl/NR/rdonlyres/6EF55D8D-994F-45BA-9AA1-C6B385A5EBEA/0/HAGEuropePDFlight.pdf
http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/274867/?category=research
暗闇や霧の中でもがく医療界◆Vol.17
今後10年、漢字4字以内で表すと?2014年12月5日 池田宏之(m3.com編集部)
Q.17 今後10年間の医療界の見通を、漢字4文字以内で表すと?
順位 漢字 回答 選択率
. . . . . . 45歳以上 45歳未満
1 暗中模索 72 55 17
2 五里霧中 35 22 13
3 混沌 27 20 7
4 苦悩 21 19 2
5 凄惨 15 12 3
6 忍耐 14 10 4
7 予測不能 11 11 0
7 停滞 11 10 1
9 末期状態 10 7 3
10 変化 9 5 4
10 難 9 8 1
10 凋落 9 5 4
13 迷 8 3 5
13 高齢社会 8 3 5
13 再生 8 2 6
13 医療崩壊 8 8 0
17 改善 7 4 3
17 未知 7 2 5
19 厳 6 2 4
20 貧 5 4 1
20 明 5 3 2
22 乱 4 2 2
22 臥薪嘗胆 4 4 0
22 希望 4 2 2
22 諦 4 4 0
22 自然淘汰 4 3 1
22 訴訟 4 4 0
28 疲 3 1 2
28 新 3 2 1
28 不安 3 1 2
28 暗夜行路 3 3 0
28 再生医療 3 2 1
28 先進医療 3 1 2
28 競争熾烈 3 2 1
28 一進一退 3 3 0
28 経済性 3 1 2
28 費用削減 3 2 1
Q.17では、今後10年間の医療界の見通しについて、「四字熟語もしくは漢字一字など、漢字4文字以内で表すと何か」を聞いた(有効回答数:526人)。言葉の意味が近い単語については、まとめて集計した。
最も多かったのは、「暗中模索」で72人となった。「暗」「暗闇」との回答もあった。2位は「五里霧中」で35人。ともに、手がかりがないまま、物事に取り組んだりする様を表す四字熟語。2014年には、診療報酬改定や病床機能報告制度の開始などで、2025年に向けた医療提供体制の改革が始まり、医療者も対応を迫られている。世界トップレベルの高齢化が進みながらも、医療費の抑制圧力は続き、政府の方針決定に利用されている各種データなどが、医療者に十分に公開されているとは言い難い。変化を後ろ向きに捉え、手探りでもがく様子を示す2語がトップ2になったのも、不思議ではない。
3位以下も暗い言葉が並ぶ。3位「混沌」(27人)、4位「苦悩」、5位「凄惨」と続き、13位にようやく「再生」(8人)が入っている。診療報酬を巡っては、「今後10年を巡って、プラス改定はない」との見込みが半数を超えていて、会員の見通しの暗さが目立つ結果となっている(『「今後10年プラス改定ない」が半数超◆Vol.12』を参照)。
明るい単語としては、17位の「改善」(7人)、20位の「明」(5人)、22位の「希望」(4人)などだった。
2人以下の回答として寄せられた主なものは以下の通り。
・阿鼻叫喚
・科毎平等
・過渡期
・原点回帰
・混合診療
・歯科医化
・寂滅為楽
・順風満帆
・切磋琢磨
・不撓不屈
- 2014/12/05(金) 05:52:57|
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http://www.zaikei.co.jp/article/20141203/224843.html
分娩医数に地域差 10年後の出産難民ゼロを目指す対策早急に必要2014年12月3日 11:56 財経新聞
記事提供元:エコノミックニュース
日本産科婦人科学会は11月12日、お産に携わる分娩(ぶんべん)施設の産婦人科医(分娩医)が2024年に26府県で減少する試算を発表した。もっとも減少率が著しいのは石川県で25.8%減、続いて福島県20.2%減、宮崎県16.3%減、三重県14.8%減、岐阜県13.8%減となった。その他、10%以上の減少率が見込まれているのは、新潟県、島根県、山口県、長崎県、大分県、鹿児島県だった。
反対に一部地域では増加するところもある。トップは東京都で32.2%増、茨城県25.9%増、兵庫県25.2%増、大阪府17.6%増、山梨県11.3%増になっている。産科医が減少していると言われて久しいが、全国規模での実態が明らかになったのは今回が初めてとなる。全体では、1万376人で約7%増と推測されているが、地域によって大きく差が出る結果となった。
日本産科婦人科学会の調査によると、全国の分娩医は今年3月末で9,702人だった。産婦人科医の全体の人数は1万5,990人で、そのうちの約60%しか分娩を行っていないということになる。分娩医の平均年齢は46歳で、多くは体力的な問題から60歳以上になると分娩を扱うのを辞めるという。試算では定年時を基準に分娩医の人数を導き出し、新たに分娩医となる新人医師を推計して加えている。
産科医不足により、近くの病院や、里帰り先で分娩の予約を取ることができない「出産難民」という言葉も生まれた。06年には奈良県で緊急搬送の受け入れ先が見つからず、たらい回しの末妊婦が死亡するという事件も起きており、医療訴訟も起こっている。医療機関全体に体制の見直しが求められているが、産科医の実情としては24時間体制の過酷な労働環境と、医療訴訟のリスクなどが重くのしかかり、分娩医を目指す学生が減っている。
今回の調査でも10年後分娩医が減少することが予想された各地域では、35歳未満の若手産科医と、産科医を目指す研修医が少なく、反対に増加する地域では若手医師の育成が進んでいる。全国でもっとも増加率の高かった東京都では、08年から「都立病院における医師確保総合対策」を実施。産科医師不足対策として給与を増額し、異常分娩など過重労働がかかった場合や、研修医を指導する際には業務手当を支給している。地域格差をなくし、安心安全なお産環境を守るために、各地域で足並みを揃えた対策が早急に必要だろう。(編集担当:久保田雄城)
http://www.yomiuri.co.jp/local/shiga/news/20141204-OYTNT50026.html
不当要求備え 医師ら真剣2014年12月04日 読売新聞
◇大津の病院 複数での対応学ぶ
病院に対する不当要求に備え、大津市の大津赤十字病院は3日、県警から講師を招いて研修会を開いた。先月には東京の病院で苦情を寄せていた男が火炎瓶を投げつける事件が起きており、医師や看護師ら約60人が真剣な表情で聞き入った。
県警捜査2課の中野和浩・課長補佐が、医師を脅して事実に反する診断書を作らせようとしたり、診察の待ち時間に不満を持った男が看護師にナイフを突きつけたりした県内での実例を紹介。対策として、複数での対応や録画録音、時間制限を設けることなどを示した。
交通トラブルを発端に、「誠意を見せろ」と金を不当要求する男を警察官が演じ、職員が対応する訓練も実施。参加した事務部の中村竜之介さん(27)は「毅然きぜんとした態度をとっても重箱の隅をつつくような要求もある。日頃から意識していないと対応が難しい」と話していた。(猪股和也)
http://www.yomiuri.co.jp/local/kagoshima/news/20141203-OYTNT50160.html
奄美にもドクターヘリ導入へ2014年12月04日 読売新聞
医師や医療機器を乗せて救急現場に飛ぶドクターヘリについて、伊藤知事は3日の県議会で、2016年度を目標に奄美群島にも発着の拠点を設ける方針を明らかにした。これに伴って、ドクターヘリの運用範囲は県内全域となる。
県保健医療福祉課によると、救命率の向上を目指し、県は11年12月にドクターヘリを導入。鹿児島市立病院を拠点とし、13年度の出動実績は前年度より244件多い835件だった。しかし、奄美群島の全域と十島村の一部地域は運用範囲に入っておらず、奄美群島では沖縄県内の病院を拠点とするヘリや自衛隊のヘリに頼っている。地元首長らから導入を求める声が上がっていた。
知事はこの日の県議会で、吉留厚宏議員(自民)の代表質問に対し、「奄美地域は多くの離島があり、本土以上にニーズは高い」と答えた。
県の計画では、奄美市の県立大島病院を拠点とするヘリを1機配備。救急患者を同病院のほか、鹿児島市立病院や鹿児島大病院、沖縄県の浦添総合病院などに搬送することを想定している。
http://www.sankei.com/affairs/news/141203/afr1412030012-n1.html
使用禁止の造影剤投与 業務上過失致死容疑で国立国際医療研究センター病院の女性医師を書類送検 警視庁2014.12.3 12:20 産経ニュース
脊髄への投与が禁止されている造影剤を患者の女性(78)に注射して死亡させたとして、警視庁捜査1課は3日、業務上過失致死容疑で、国立国際医療研究センター病院整形外科の女性医師(30)=東京都新宿区=を書類送検した。捜査1課によると、「使ってはいけないとは知らなかった」と容疑を認めている。
送検容疑は4月16日、足にしびれがあるなどとして検査入院していた女性に脊髄の造影検査をした際、脊髄への投与が禁止されている造影剤「ウログラフィン」を誤って注射し、呼吸不全で死亡させたとしている。
病院によると、医師は医大卒業後5年目のレジデント(後期研修医)で、1人で造影剤の脊髄注射を行うのは初めてだった。ウログラフィンの箱などには「脊髄造影禁止」と注意書きがあったという。
http://www.sankei.com/west/news/141203/wst1412030016-n1.html
「やぶ医者大賞」それって何!? 13日に表彰式も2014.12.3 09:15 産経ニュース
「第1回やぶ医者大賞」の表彰式と地域医療をテーマにしたシンポジウムが13日、兵庫県養父市広谷の市立ビバホールで開かれる。
「やぶ医者大賞」は、“やぶ医者”の語源が「養父の名医」とする説があることにちなみ、養父市が地域医療に貢献している医師を顕彰するために創設。第1回は広島県北広島町の雄鹿原診療所長、東條環樹さんと、山口県萩市のむつみ診療所長、前川恭子さんが受賞した。
表彰式に続いて、大賞受賞者の講演会があり、東條さんが「田舎の医療が日本を救う~地域医療ってホントはイケてる」、前川さんが「“やぶ医者”になった私」と題してそれぞれ講演。広瀬栄市長や井上正司・市医師会長を交え、地域づくりをテーマにした討論会もある。
午後1時半から。参加無料。問い合わせは養父市保険医療課((電)079・662・3165)。
http://www.asahi.com/articles/ASGD335CKGD3PTIL004.html
神戸大アカハラ訴訟が和解 元准教授に解決金支払い2014年12月3日11時56分 朝日新聞デジタル
神戸大大学院医学研究科でアカデミック・ハラスメントを受けたとして、元准教授の男性(59)が大学と科長だった特命教授の男性(66)=譴責(けんせき)処分=にそれぞれ1千万円の損害賠償を求めた訴訟が大阪高裁(小松一雄裁判長)で和解した。訴訟記録によると、和解は11月7日付。大学と元科長が計125万円の解決金を支払うなどの内容になっている。
昨年6月の一審・神戸地裁判決は、元科長が2008年1月~09年6月、退職勧奨に応じない原告に「考え方がおかしい」と言ったり、配置転換をしたりしたと指摘。「違法な退職強要だった」として大学に220万円、元科長に55万円の賠償を命じた。大学は取材に「和解は事実だが、内容は話せない」としている。
http://gigazine.net/news/20141203-macmillan-publishing-initiative/
無料でネイチャーの論文すべてが閲覧&共有可能に2014年12月03日 11時00分48秒 GIGAZINE
世界的出版社のMacmillan Science and Education(マクミラン)が学術論文のフルテキストを無料で閲覧でき、共有できるイニシアチブを発表しました。このイニシアチブへ科学誌Natureが一早く賛同したため、無料でNature論文が過去の論文も含めてフルテキストで閲覧できるようになります。
Index of News Article – Macmillan
http://se.macmillan.com/Media/News/Content-Sharing-Announcement/
Press release archive: About NPG
http://www.nature.com/press_releases/share-nature-content.html世界的な出版社Macmillan Science and Education(マクミラン)は、2014年12月2日に、科学的知見という人類共通の財産を共有することを目的として、学術論文を世界中の科学者が無料で閲覧できるプラットフォームを用意するという新しい出版イニシアチブ(以下、「マクミランイニシアチブ」と呼ぶ)を発表しました。
マクミランイニシアチブの下では、イニシアチブに賛同する学術誌は購読者に全ての論文のフルテキストを無料で閲覧できるオンライン専用ソフトへの論文リンクを共有することができるとのこと。そして、科学誌Natureがマクミランイニシアチブへの賛同を早々と表明し、 Nature Genetics、Nature Medicine、Nature PhysicsなどNature Publishing Groupが提供するNature論文すべてを対象に、各学術誌の購読者は無料ですべての論文をフルテキストで閲覧することができるようになります。なお、無料で閲覧できるNature論文は1869年までさかのぼった過去の論文全てが対象になるとのことです。
フルテキスト学術論文の無料閲覧は、学術論文を収集・管理するソフトとして高い評価を受けている「ReadCube」のビューワー機能を使ってオンライン上で可能になる予定。ただし、学術論文はReadCubeビューワーで閲覧はできますが、印刷したりダウンロードしたりすることはできません。なお、デスクトップ版ReadCubeでは手元にPDFを保存することもできるとのこと。ReadCubeは「iTunesの論文管理版」のようなソフトウェアと考えるとイメージしやすそうです。
具体的な使用例としては、Nature Medicineを購読する医学研究者が同じ分野の研究者はもちろん、他分野の研究者に対して論文ページのリンクURLをメールなどを使ってシェアすると、URLを送られた人がリンクページをクリックすれば論文をフルテキストのPDFファイルで閲覧できるようになるというもの。これによって、購読していない学術論文(Nature Medicine)のフルテキストを無料で閲覧することができ、分野を超えた科学的知見の共有が可能になるというわけです。
さらにマクミランイニシアチブが画期的なところは、学術誌を購読する個人だけでなく、サイエンスに関する記事を掲載する約100のマスメディアやブログメディアもPDFファイルを共有することができ、論文のフルテキストへアクセスできるようになるという点。これによって、研究者間だけでなく、科学に関心のある一般市民にも科学的知見が共有されるようになると期待できます。
最も権威ある科学誌の1つであるNatureがマクミランイニシアチブへ参加する意義は大きく、他の学術誌がNatureに倣ってマクミランイニシアチブへ参加すれば、学術誌の垣根を超えて、科学的知見という富が世界中に共有されることになりそうです。
- 2014/12/04(木) 06:25:46|
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http://news.livedoor.com/article/detail/9532642/
日本の総合病院を視察したドイツ人医師が看護師の過酷な長時間勤務に言葉を失う2014年12月2日 18時12分 livedoorトピックニュース
11月29日放送の「世界が驚いた日本!スゴ~イデスネ!!視察団 2時間スペシャル」(テレビ朝日系)で、日本の病院を視察したドイツ人医師が、看護師の過酷な勤務体制に絶句した。
番組では、ドイツからベルリン医師会会長のギュンター・ヨーニッツ氏、ベテラン看護師のヴェラ・ニョッツェル氏の2名、アメリカからER緊急専門医のデイビッド・オバート氏が「海外の医療のプロ」として来日し、千葉県松戸市にある千葉西総合病院を視察で訪れた時の模様をVTRで紹介した。
番組が後半にさしかかり、視察団が入院病棟を回り、看護師の仕事をチェックする場面があった。シフトについて訊ねるニョッツェル氏に、看護師の上戸暢子さんは「日勤と夜勤に分かれていて、日勤が8時間、夜勤が16時間」と説明した。
ニョッツェル氏はこの答えを聞いて「16時間!?」「すごく大変ですね」と驚きの声を上げた。ヨーニッツ氏も日本とドイツの勤務体制の違いを知り、目を大きく見開いて絶句した。
ドイツでは、看護師の勤務体制は、連続勤務は10時間以内、3交代制が主流だそう。ただし、看護師は1人当たり10人から15人の患者を看ているそうだ。一方、日本では、夜勤明けの翌日を休みとする病院が多く、看護師が無理なく働ける工夫をしているようである。
http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20141202/news20141202208.html
地域医療の課題共有 愛媛大医学部でセミナー2014年12月02日(火) 愛媛新聞
愛媛県内で地域医療に携わる市町の医療機関や行政関係者らが意見交換する第4回「地域医療再生セミナー」が1日、東温市志津川の愛媛大医学部であり、137人が活動報告や講演、討論を通じ、現状や課題を共有した。
四国中央市の病院に勤務して宇摩圏域で診療・研究を続ける間島直彦准教授(地域医療再生学)は、高齢者に多い骨脆弱(ぜいじゃく)性骨折に着目。退院後の再骨折防止を目的とした急性期病院での骨粗しょう症評価やパンフレット作成などの取り組みを示し、圏内医療機関の連携を密にした循環型の治療が重要と指摘した。
八幡浜・大洲圏域の本田和男教授(地域救急医療学)は、八西地区と大洲・喜多地区合同での部分的広域輪番体制を紹介した。
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1412/1412010.html
【緊急取材】群大病院・腹腔鏡下肝切除術死亡事例を受けて
普及の大前提は安全性の担保[2014年12月2日] MT Pro / Medical Tribune
今年(2014年)11月,群馬大学病院で腹腔鏡下肝切除術(LLR)施行後に8例の死亡例があったことが報道された。いずれも保険適応外の高難度のLLRが行われていたという。LLRは,日本では2010年4月に「腹腔鏡下肝部分切除術(肝外側区域切除術を含み,肝腫瘍に係るものに限る)」が保険適応となっている。今年10月に日本で開催された第2回腹腔鏡下肝切除術国際コンセンサス会議(ICCLLR2014)では,短期成績を中心にLLRの有用性が示された(関連記事)。肝臓内視鏡外科研究会の代表世話人の1人であり,東邦大学医療センター大森病院副院長(外科学講座一般・消化器外科教授)の金子弘真氏は「LLRは普及させたい手術と考えているが,大前提は安全性の担保だ」と話した。
自分自身の技術,手術の難易度,適応をしっかり認識すべき
群馬大学病院の発表によると,2010年12月から2014年6月までに第二外科で行われたLLR症例は92例。このうち56例に保険適応外の高難度のLLRが行われ,術後4カ月以内に60~80歳代の8例が死亡した。現時点では,手術と死亡との因果関係は不明である。同大学病院では保険適応外の手術を行う場合,院内の倫理審査委員会に事前申請し審査を受ける必要があるが,8例については申請されていなかった。同大学病院は,同科の手術については当該手術を中止するとともに,同大学病院において第三者を加えた調査委員会を設置し,事実関係などを検証していると発表した。
LLRは保険適応となってから急速に導入が進み,2013年の全国の手術件数は約2,000件近くとなった。
金子氏は,以前から「安全性を担保できなければ手術をする意味がない」と提言しており,「今回の事例では調査委員会の発表がまだないため推測になるが,問題があったとすれば,安全性の担保に関する部分ではないか」と述べた。安全性の担保とは「自分自身の技術,手術の難易度,適応などをしっかり認識した上で手術を行うこと」(同氏)だ。
肝臓内視鏡外科研究会が行ったアンケートでは,LLRの周術期死亡率は約0.2%。同大学病院の事例の死亡率は約8.7%となる。ただし,死亡の発生期間が前者では周術期,後者では術後3カ月までと異なっており,またアンケートにはその回答率などに限界があるため,2つの数字を直接比較することはできない。
術前に手術の困難性を評価するスコアリングシステム
今年10月に岩手県盛岡市で開催されたICCLLR2014では,LLRを積極的に行っている「エキスパートパネル」が「切除範囲が小さなLLRでは,開腹肝切除術(OLR)と比べて輸血率と合併症(肝硬変患者を含む)の発症率が低下し,在院日数は短縮し,手術時間と腫瘍と切除縁の距離は同等である」とする推奨を提案した。最終的な推奨は、LLRを行わない,または積極的には行われていない肝臓外科医から選出された「審査員」の評価を待つ必要があるが,会議の参加者の約8割が同案に強く同意した。切除範囲が大きい区域や葉切除のLLRなどは今後慎重に検討するとされた。
ICCLLR2014で提案された推奨のうち,安全性への寄与が特に期待されるのが,術前に手術の困難性を評価するスコアリングシステムだ。金子氏は,東京医科歯科大学肝胆膵・総合外科教授の田邉稔氏,岩手医科大学外科学講座教授の若林剛氏らとともに,この研究を行っている(D. Ban, et al. J Hepatobiliary Pancreat Sci 2014; 21: 745-753)。
同システムは,肝切除範囲,腫瘍の位置,腫瘍の大きさ,主要脈管への接近度,肝機能から各症例をスコア化し,スコアでLLRの困難性を3段階に分け,術者の経験や技術と併せて考慮するもの。経験の浅い医師には患者選択の良い基準となり,患者の安全性が高まると考えられる。金子氏は「LLRを行う全ての医師が真剣に安全性について考え,このシステムを利用すれば,有効性は高いと考えられる」と話した。
関連学会が注意喚起や実態調査に乗り出す
肝臓内視鏡外科研究会では2009年から年に約3回の技術セミナーを開催しており,これまでに400人以上の外科医が参加した。また日本内視鏡外科学会の技術認定制度では,LLRの技術審査が2年前から開始されている。書類とノーカットの手術ビデオによる審査で,過去の合格者は6人のみ。合格者には,LLRの指導者としての役割が期待されている。
今回の事例を受けて日本内視鏡外科学会,日本肝胆膵外科学会,日本消化器外科学会,日本外科学会は,4学会会員に対して「保険適応外等の新規外科治療を実施するに際しては,患者保護の観点から,施設内倫理審査委員会での承認と,予想される不利益に関する十分な説明と同意を患者から得る」とする注意喚起を行った。日本肝胆膵外科学会は,手術実績の多い全国214施設を対象に,肝臓や膵臓などの腹腔鏡手術の実施状況や術後90日以内に死亡した患者数などについて,実態調査を行うと発表した。また,日本外科学会でもNational Clinical Database(NCD)を利用した調査が行われることとなった。これを受けて肝臓内視鏡外科研究会ではオンラインの症例登録を始めるべく準備を進めている。
金子氏は「LLRは患者に対するメリットがあり,普及させたい手術と考えている。ただし,その大前提は安全性の担保である」と述べた。
(森下 紀代美)
http://mainichi.jp/area/miyagi/news/m20141202ddlk04040144000c.html
医療ミス:大崎市民病院で患者死亡 損害賠償支払いへ /宮城毎日新聞 2014年12月02日 地方版
大崎市の伊藤康志市長は1日の記者会見で、市民病院本院の医療ミスで患者が死亡したと発表した。12月定例市議会の議決を経て遺族に4039万円の損害賠償を支払うとした。
病院側によると、死亡したのはリューマチで通院治療を受けていた栗原市内の50代の女性患者。病院側は治療途中の昨年8月、リューマチ薬の副作用が強く出るとされるB型肝炎ウイルスのキャリアと診断しながら、「肝機能の数値は落ち着いている」として、ウイルスに対する十分なケアをしないまま薬を投与し続けた。患者は同年暮れから肝機能が悪化し今年2月、転院先で劇症肝炎により死亡した。
その後、病院は医療安全管理委員会を開催し、専門科による肝炎の治療が時期を逸するなど病院側に全面的な責任があるとの結論を出した。【小原博人】
http://www.saitama-np.co.jp/news/2014/12/02/11.html
医療保護入院10年以上、県内20人 自治体対応に温度差2014年12月2日(火) 埼玉新聞
身寄りのない精神障害者らが市町村長の同意で入院する医療保護入院をめぐり、10年以上にわたり長期入院している患者が10月末現在で、県内に少なくとも20人いることが、市町村への取材で分かった。
医療保護入院は、患者の意思とは異なる判断で入院の手続きが行われるため、法律や福祉の専門家は「障害者の人権が脅かされる」「形骸化している」と指摘。各自治体の対応にも温度差があり、改善を求める声が上がっている。
10月下旬から11月にかけて、県内63自治体の担当者に電話で取材した。市町村長の同意により10年以上医療保護入院している20人は、18市2町長が同意していた。20人は身寄りがなく、症状が改善しないため、やむを得ず入院が長期化しているとみられる。
精神保健福祉法では、市町村長の同意後、担当者が「速やかに本人に面会し、状態を把握する」としている。入院者が死亡・退院した場合や、同意する家族らが見つかった場合に、市町村長の同意は解除される。
自治体の対応に温度差があることも浮き彫りになった。
入院者に対応している自治体は「定期的に病院に訪問し連絡を取っている」「病院や施設と連携し、本人による任意の入院や施設への移行を図っている」「人権の問題。慎重に対応している」などの声があった。
一方、担当者が入院者を訪問していない自治体もあった。「年に一度電話で病院に確認するだけ」「(入院者は)病院の手厚い保護が受けられる。同意後は行政が介入すべきではない」などの意見もあった。
長期入院している20人のうち、県北部で10年を経過した入院者は2人だった。秩父郡市の自治体担当者は「同意しても、すぐに保護者が現れ解除になる。長期化するケースはない」という。身寄りのない高齢者の入院が長期化する事例は、都市部の方が多い。
同意解除の確認をせず、書式上、医療保護入院の同意が継続している例も。ある担当者は「病院から解除の連絡が来ないので分からない」と自治体からの確認には消極的な姿勢を見せた。
同意の事務を複数の部署で担当し、情報を共有していない自治体も目立った。2市が「資料がない」ことなどを理由に「分からない」と回答した。
県疾病対策課によると、県内で医療保護入院の入院者の数は約8千人に上る。大半は家族などが同意しており、市町村長の同意による医療保護入院は約500人程度で推移しているとされる。
同課の担当者は「市町村長が同意した後、入院後のフォローがどこまで行われるかは、その自治体ごとの判断によるところが大きい」としている。
■市町村同意による医療保護入院
精神的な障害により精神保健指定医が入院が必要と判定した患者で、家族等がいない場合、市町村長が入院に同意する。
精神保健福祉法に基づく「医療保護入院」は、都道府県知事の権限と責任で入院を強制する「措置入院」、本人の同意による「任意入院」と区別される。
政府は今年4月、同法改正により同意する保護者の要件を修正。改正同法は医療機関に対して、医療保護入院者に、退院後の生活に向け、入院者を支援する相談員の選任を義務付けている。
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/eye/201412/539680.html
記者の眼
臨床現場の疑問解決こそビッグデータの出番2014/12/3 石垣恒一=日経メディカル
「宝の山」と巷間注目が高まっているビッグデータ。医療領域でも、カルテ、レセプトは元より、診断群分類(DPC)に疾患レジストリーと、多種多量のデータが年々うず高く積み上がっていく。これらのデータを分析すれば、病院経営の効率化や超高齢社会に対する医療政策立案に活用できる。あるいは、ビッグデータといえばライフサイエンス。ゲノムのデータ解析を進めれば疾患の原因や創薬ターゲットが続々見つかると期待される。
京都大学の川上浩司氏。「リアルワールドデータ」を活用した観察研究を進めている。
……と言われても、自分の日常とは縁遠い話と感じる医療者は多いだろう。しかし、ビッグデータ活用の真骨頂は、日常の疑問の解決にこそある。こういった視点から近年急速に拡充している医療データベースを駆使し、各地・各科の医師が集まってユニークな臨床研究を手掛けているのが京都大学大学院医学研究科薬剤疫学教室。紅葉シーズンの京都を訪ね、教授の川上浩司氏に医療ビッグデータ研究の展望を聞いてみた。
もっとも川上氏曰く、京単位のデータを扱って分子の挙動を追うような他の領域と比べれば、「医療領域のデータのスケールをビッグと呼ぶのは少々おこがましい気がする」とのこと。なので、ここからは川上氏が提唱する「リアルワールドデータ」の呼称で話を進めたい。
「やってて意味ある?」の疑問を検証
日常臨床において、「ルーチンの処置や手順だけど、やってて意味はあるのか?」といった素朴な疑問にはよく出くわすだろう。文献を検索してヒットしなければ、自分で調べてみるのが理想。だが、例えばあるルーチン処置の有効性を検証しようとして、処置群とコントロール群を設定して被験者をエントリーし、前向き試験で分析……。そう考えた瞬間に、せっかくのアイデアは棚上げ、そのままお蔵入りというのが大方の医療者のリアルだろう。
しかし今は、「各種の医療データベースを活用し、観察研究のかなり強力なデザインを作れるようになってきた」(川上氏)。日常臨床におけるニーズが高くても5年前ならアイデア止まりだった研究が、実現できる可能性が高くなっているらしいのだ。
実際、川上氏の薬剤疫学教室では、日常の業務から生まれた疑問の解決を図る様々な研究を各科の医師が行っている。例えば、倉敷中央病院の徳増裕宣氏が行った研究のテーマは絨毛膜羊膜炎の診断の妥当性。細菌感染による絨毛膜羊膜炎は早産の大きな原因であるとともに、罹患が明らかな場合は急速遂娩も行われる。しかし、早期分娩された新生児をその後にケアするチームにとっては、果たして産科医の診断は妥当だったのかという疑問が時に生じるという。
その疑問を検証したのが徳増氏の研究。低体重出生児レジストリーのデータから、絨毛膜羊膜炎と臨床診断された786例と病理診断で確認した1129例を突き合わせ、臨床診断の陽性的中率、感度、特異度を算出。産科医の診断が妥当であることを示した(Pediatr Int. 2013;55:35-8)。新生児のケアを担う側の徳増氏が検証することで、「診療科間のわだかまりも解消し、相互理解を進められる成果となった」(川上氏)。
一方、麻酔科医である研究スタッフは、扁桃腺摘出術におけるステロイド投与の有効性をDPCデータから解析中。海外のガイドラインでも推奨度はまちまちで、評価が分かれる処置について、リアルワールドデータから現状を明らかにする方針という。別の麻酔科医の研究テーマは、術中モニタリングにおけるスワンガンツカテーテルの必要性。ルーチン業務が「本当に必要なのか?」という疑問を起点としている。
使える大規模データベースが増えてきた
臨床研究や疫学の知識を習得する必要があるから「手軽」とまでは言えないだろうが、若手医師でもアイデア次第で臨床現場にインパクトをもたらす研究が実現できるようになってきたのは近年の大きな変化。その背景には、「使える医療データベースが増えてきた」(川上氏)ことがある。
国民健康保険のレセプト、組合健保のレセプト、DPC、学会などが運営する疾患レジストリなど、利用できるデータベースは様々。川上氏の教室ではさらに、調剤薬局チェーンと契約し、調剤データを用いた解析も可能という。
対象や規模、登録情報、追跡期間といった各データベースの特性を把握してマイニングすれば、「ランダム化比較試験(RCT)に匹敵するような観察研究もできる時代になった」と川上氏。「レセプトの病名の記載が当てにならない」といったバイアスに対する批判もデータベース研究にはつきものだが、大量のデータを集めることでバイアスの影響をより希釈すると期待できる。臨床的に矛盾がある処方データの削除など、クリ―ニング手法も並行して進化しているようだ。
3年前に日経メディカルCadettoで若手医師に博士課程の研究テーマを聞いてみたところ、やりたいのは臨床研究だが、行っているのは基礎研究という回答が多かった(関連記事)。「臨床研究といえば何よりRCTで、観察研究は格が落ちる」といった風潮もこの背景にあると思われるが、今どきの医療データベースをうまく活用すれば、日常の臨床から得たアイデアを臨床研究に発展させられる可能性は年々高くなっている。
どれだけググっても解決できない疑問を持て余しているならば、リアルワールドデータの世界に足を踏み入れてみてはいかがだろうか。
- 2014/12/03(水) 05:30:21|
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後期研修での大学人気、復活か
厚労省・臨床研修修了者アンケート速報2014年12月1日 橋本佳子(m3.com編集長)
11月28日に開催された、厚生労働省の医道審議会医師分科会医師臨床研修部会で、「2014年臨床研修修了者アンケート調査結果概要(速報)」が公表され、研修修了後に大学病院に勤務する医師は、全体の54.4%を占め、2013年調査の49.9%よりも4.5ポイント増加したことが明らかになった。臨床研修後に大学医局に入局を予定している医師も73.8%で、2012年調査の72.3%から1.5ポイント増加。
研修修了後の大学病院勤務者は、2010年調査51.9%、2011年調査54.0%、2012年調査50.5%と推移していた。初期臨床研修では、大学病院での研修者の減少傾向に歯止めがかからないが(『「大学で研修」低下の一途、2014年度マッチング最終結果』を参照)、「臨床研修ではいったん市中病院に出るものの、後期研修は大学病院に戻る」というキャリアを選ぶ医師が、増加傾向にあることがうかがえる。専門医取得や大学院進学などを踏まえた場合、大学病院の方が有利と考えることが一因と見られる。
医師不足地域への従事意向が高いことも、今回の調査で示されている。「地域枠入学者」と「奨学金の受給者」を除いた医師への調査では、「積極的に従事したい」が4.4%、「条件が合えば従事したい」が63.5%と高率。
調査は2014年3月末に臨床研修終了予定者7534人を対象に、今年3月に実施。4月21日の回答期限までに5905人から回答を得た(回収率78.4%)。「地域枠入学者」と「奨学金の受給者」は、重複を除き、計599人。
大学病院勤務では9割が入局
臨床研修を行った病院は、大学病院38.9%、臨床研修病院49.9%、無回答11.1%。これに対し、臨床研修修了後の勤務先(予定も含む)は、大学病院は全体の54.4%、市中病院43.6%、その他(臨床以外の進路、無回答など)2.0%。
研修修了後の「大学医局に入局予定」は、全体では73.8%。「入局する予定はない」11.6%、「分からない・まだ決めていない」14.2%。入局か否かは勤務先別で相違があり、大学病院勤務者では89.8%と9割近くに上る一方、市中病院勤務者では61.1%にとどまる。
医学博士の取得希望者は、41.0%だが、「分からない・まだ決めていない」も39.4%と多い。医学博士の取得希望者の大学院への進学希望時期は、「臨床研修終了後、一定程度経験を積んだ後」が最多で69.3%。
「麻酔科、精神科」、研修修了後に希望増
希望する診療科は、臨床研修前と研修修了後で相違がある。
研修修了後の希望が、研修前の希望よりも1ポイント以上増加した診療科は、麻酔科(全体の3.2%→4.9%)、精神科(同3.4%→4.3%)、皮膚科(同2.3%→3.4%)、放射線科(同2.1%→3.1%)。
反対に、1ポイント減少した診療科は、内科系(同36.6%→34.2%)、外科系(同12.0%→10.0%)、小児科(同8.0%→6.0%)、産婦人科(同5.7%→4.6%)。
増減が1ポイント以内のうち、増加した診療科は、耳鼻咽喉科(同1.9%→2.8%)、泌尿器科(同1.9%→2.6%)、眼科(同2.5%→2.9%)、形成外科(同1.5%→1.9%)病理診断(0.5%→0.7%)、整形外科(6.3%→6.4%)。減少は、脳神経外科(同2.6%→2.4%)、救急(2.6%→2.5%)、リハビリ(0.3%→0.2%)。
研修修了後の診療科希望を男女別に見ると、女性の割合が最も多いのは、皮膚科で70.0%、以下、産婦人科59.5%、麻酔科52.7%と続く。一方、女性割合の最少は、脳神経外科で7.6%、次が整形外科11.8%。診療科による男女の割合の開きは大きい。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki3/577560.html
道東
医師の仕事に関心を 中学生が模擬手術 帯広で最新機器使いセミナー(12/01 16:00)北海道新聞
【帯広】医療現場で使用されている最新機器を使い、外科手術や救急救命などを模擬体験してもらう中学生対象の「ブラックジャックセミナー」が30日、帯広第一病院で行われた。十勝管内の24人が参加し、外科医の指導を受けながら医師の仕事に理解を深めた。
地方で働く医師や外科医を志す若者が減少する中、医学の世界に関心を持ってもらおうと同病院や帯広厚生病院、帯広協会病院が持ち回りで開いている。
模擬体験は実際の手術室で行われ、マスクや手術衣を身につけた参加者が、人体に見立てた鶏肉を超音波メスで切断した。外科医から「あまり奥までメスを入れないように」などと助言を受けながら、印がついた部分のみを切り取るよう慎重に器具を操った。別の参加者も、作業がしやすいようにピンセットで補助するなど「助手役」を務めた。
今回初めて参加した帯広西陵中2年の藤内貴大君は昨年、足の手術をした祖母が回復した様子を見て医師に憧れたという。「細かい作業は得意なので楽しかったけれど、本当の手術は人の命に関わると思うと少し緊張しました」と話していた。(加藤千茜)
http://jp.wsj.com/articles/JJ12294467990707043506618131058762479260026?tesla=y&tesla=y&mg=reno64-wsj
社会
患者に不要インスリン投与か=傷害容疑で看護師の女逮捕—警視庁2014 年 12 月 1 日 13:40 JST 更新(時事通信)
東京都世田谷区の「日産厚生会玉川病院」で今年4月、入院中の女性患者(91)が治療に必要のないインスリンを投与されて発作を起こした事件で、警視庁捜査1課は1日、傷害容疑で、同病院でこの患者を担当していた看護師高柳愛果容疑者(25)=同区桜新町、休職中=を逮捕した。「やってません」と容疑を否認している。
逮捕容疑は、4月3〜9日、同病院の病棟一室で、3回にわたって女性患者に必要のないインスリンを投与し、低血糖による発作を起こさせた疑い。女性は集中治療室で治療を受け、命に別条はなかった。
同課によると、女性患者の血中からは高濃度のインスリンが検出されたという。高柳容疑者は女性患者が発作を起こし意識混濁になった際、3回ともその場にいた。医師の指示も受けずに低血糖の検査をする不自然な行動もあったという。同容疑者と患者やその家族の間でのトラブルや、他に同様の被害は確認されていない。
同病院では事件前後、インスリンの瓶が2本なくなる騒ぎが起きていた。病院に勤めている看護師であれば誰でも手に取れる状態だったという。
インスリンは糖尿病の治療に使用されるが、不必要な投与で最悪死に至る場合があるという。女性は糖尿病患者ではなかった。
日産厚生会玉川病院の話 当院において医療の根幹を揺るがすような事件が発生してしまったことを深く反省し、患者さま、そのご家族をはじめ、多くの方々に多大のご心痛やご迷惑をおかけしましたことに深くおわび申し上げる。
[時事通信社]
http://www.sankei.com/affairs/news/141201/afr1412010014-n1.html
不必要なインスリン大量投与 傷害容疑で看護師の25歳女逮捕 東京・世田谷の玉川病院2014.12.1 12:36 産経ニュース
東京都世田谷区の玉川病院で4月、入院患者の女性(91)が必要のないインスリンを大量に投与され、一時的に意識がもうろうとするなどした事件で、警視庁捜査1課は1日、傷害容疑で、同区桜新町、看護師、高柳愛果容疑者(25)を逮捕した。捜査1課によると、容疑を否認している。女性との間に目立ったトラブルは確認されておらず、捜査1課が詳しい動機などを調べる。
逮捕容疑は4月3日、6日、9日の3回にわたり、病室内で女性にインスリンを投与して低血糖状態にしたとしている。
女性は糖尿病などインスリンの投与が必要な患者ではなく、一時、手足が震えたり、意識が薄れたりしたが、治療を受けて回復。現在は退院している。
捜査1課によると、高柳容疑者は女性の担当で、女性が意識障害を起こした際、いずれも病室内にいるところを同僚らが目撃していた。意識障害の原因が判明していない段階で、医師へ報告せずに女性から採血して血糖値を計測する不審な行動もみられたという。
インスリンは血糖値を下げる働きがあり、大量に投与した場合、低血糖による発作で死亡する恐れもある。捜査1課は高柳容疑を8月20日から数回、任意聴取し、殺人未遂容疑での立件も視野に捜査していた。
病院では4月7日と9日に瓶2本分のインスリンが紛失しているのが見つかり、捜査1課は高柳容疑者が持ち出した可能性があるとみている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20141201-OYT1T50141.html?from=ycont_latest
インスリン大量投与、甘い管理…使用記録つけず2014年12月02日 08時05分 読売新聞
東京都世田谷区の「玉川病院」で今年4月、大量のインスリンを投与された女性患者(91)が意識混濁状態になった事件で、同病院は保管していたインスリンの使用記録をつけていなかったことが病院関係者への取材でわかった。
事件当時、インスリンが入れられていた瓶2本が病院からなくなっており、警視庁は、看護師の高柳愛果容疑者(25)(傷害容疑で逮捕)が病院側の管理態勢の甘さをついてインスリンを持ち出した疑いがあるとみて調べている。
病院によると、インスリンはガラス瓶に入れられ、ナースステーションの薬品棚に保管されていた。棚に鍵はなく、看護師なら誰でも持ち出すことが可能だったという。
棚のインスリンの使用記録はつけておらず、今年4月7日と9日、インスリンが入った瓶2本がなくなっていることが判明したが、最後に持ち出した人物などはわかっていないという。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=108783
隈病院 甲状腺治療(下)
相談室の看護師 不安解消(2014年11月30日 読売新聞)
甲状腺の働きが活発になり過ぎる「バセドウ病」を始めとした甲状腺の病気は、長期間の治療が必要な場合も多く、患者は日ごろから様々な悩みを抱えがちだ。甲状腺の病気を専門的に診る隈病院(神戸市中央区)では、経験豊富な看護師が患者の相談に応じる「医療相談室」を設置、不安の解消に努めている。
■ □
医療相談室が設けられているのは、隈病院3階の一角。看護部長の新田早苗(46)ら4人のベテラン看護師が、バセドウ病などの患者からの相談に応じている。
バセドウ病は、細胞を活発に働かせる甲状腺ホルモンの量が過剰になり、動悸どうきや息切れ、大量の発汗、体重の減少、疲労感などの症状を引き起こす病気だ。女性に多い。
治療は、甲状腺ホルモンの産生量を減らす薬を服用するのが基本だ。定期的に医師の診察を受けながら、少なくとも2年間は服薬を続ける必要があり、さらに長引くことも少なくない。その場合、手術で甲状腺の一部を切除したり、医療用の放射性物質で治療したりすることもある。
相談に来るバセドウ病患者の質問で多いのは、「ワカメや昆布を食べてはいけないのか」というものだ。
ワカメや昆布は、甲状腺ホルモンの原料となる「ヨード」を豊富に含む。そのため、バセドウ病患者が食べると、甲状腺ホルモンが増えて症状が悪化するので一切食べない方がよいとの情報が、インターネット上などで見られる。だが、常識的な食事量であれば、摂取されるヨードの量も知れている。「気にせずに食べて問題ない」と新田は言う。
「治療中に妊娠・出産できるのか」と悩む女性患者も多い。ネット上では、殊更に危険視する意見もみられるが、新田は「専門医の指導の下で治療を受けて症状を安定させれば、健康な人と同じように子どもを産める」と励ます。
ネット上には、いいかげんな情報が少なくない。「専門家にしっかり確認してほしい」と呼びかける。
■ □
「とてもしんどいのに家族や職場の人がわかってくれない」。患者の多くが、そんな悩みを抱えている。
服薬治療の効果で症状が和らぐと、元気になったように見えるが、体調には波がある。つらい時に「家事や仕事を怠けている」などと心ない言葉を投げつけられ、傷つく。相談室で、泣きながら胸の内を明かす患者もいるという。
そんな時は、じっと耳を傾け、共感するよう心がけている。相談後、「気持ちが楽になった」と、穏やかな表情で帰途につく姿を見るたび、社会の病気への理解を広げる大切さを痛感する。「身近にいる人は、患者の心に寄り添い、支えてあげてほしい」と願う。(敬称略、竹内芳朗)
http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/273222/?category=interview
「大学病院を大学から分離」が大前提 - 森田潔・岡山大学学長に聞く◆Vol.3
学長任期、2016年度内の実現目指す2014年12月2日 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
――国立病院機構、日本赤十字社、済生会などの全国組織は、病院が少ない時代には、各地域に病院を増やすためには意味がありました。しかし、先生方の構想をお聞きすると、今後は、開設主体を超えて、「地域」でのつながりが重要になってくる時代だと思います。
「地域医療は、各地域の大学が主導権を持って、面倒を見てきた」というのが、私の主張です。医師を派遣したり、教育・研修に取り組み、医療技術のレベルを保ち、各地域の医療に責任を持ってきたのは、大学であるという自負があります。だから大学主導でやらせてほしいと言っているのです。そうでなかったら、まとまりません。
――いつ頃までに「岡山大学メディカルセンター構想」を実現させる計画ですか。
6月の閣議決定で、タイムスケジュールは決まっています。「非営利ホールディングカンパニー型法人制度(仮称)の検討内容等を踏まえつつ検討を進め、年度内に結論を得るとともに、制度上の措置を来年度中に講ずることを目指す」とされています。だから、統合するとしたら、3年後(2016年度)です。それができなかったら、この話はゼロだと思っています。
政府に対しては、「私たちが目指す構想が実現できるような法律を作ってください」とお願いしています。そうでない限り、中途半端なものになってしまい、リスクを冒してやるのは難しいと私は思っています。
――「3年後」を目指すのは、先生の学長の任期とも関係がありますか。
私の学長がうちでないと、この構想は実現しないと思っています。岡山大学の学長は2期が限度で、私は既に2期目。任期はあと2年半、2017年3月までです。次の学長が医学部出身とは限りません。今は私が学長として主導しているから、この構想が前に進んでいるのです。私は学長になる前は病院長でしたが、病院長の立場ではなかなか進まないと思っています。2017年3月までに、構想が完全にスタートしなくても、実現できるメドが立っていないと難しいと思っています。
――構想が実現すれば、医業収益「1200億円」規模になるとのことですが、次の「2000億円」は、いつ頃の実現を目指しているのでしょうか。
スタートしてから、5年後くらいです。内閣府や産業競争力会議の方からは、「2000億円の事業集団を目指してください」と言われています。1000億円くらいでは誰も投資をせず、2000億円の規模になると、投資する人が出てきて、自前で資金を調達でき、企業として成り立つようになるとのことです。この規模を目指すのであれば、「横の広がり」も必要です。
――構想実現の一番のハードルは、関係者の理解でしょうか、それでも法整備ですか。
我々の構想を実現できる法整備だと考えています。
――最低限、先生が法律的にクリアしてもらいたい条件とは何でしょうか。
一つは、大学病院としての機能を残したまま、大学から分離独立、拡大ができる法律です。これが大前提です。
「大学病院としての機能を残したまま」と言うのは、大学の研究と教育に対しては、国が補助金を出しています。これを維持したまま、分離するという意味です。研究と教育は利益を生まないので、大学病院で行うものに対しては、国がある程度、面倒を見てもらう必要があります。
もう一つは、6病院が一つのガバナンスとして統一できる法律です。6病院はいずれも親母体が異なります。公的病院と言っても、生い立ちが全く違います。非営利ホールディングカンパニー型法人なのか、別の法人形態なのかは分かりませんが、何らかの新型法人が必要です。
――ガバナンスの在り方では、意思決定の際の議決権が問題になるのでしょうか。
はい。6病院が1票ずつの議決権を持っていたら、大学病院によるコントロールができなくなるからです。大学病院が決定の主導権を握れる法人が必要です。例えば役員を出すとしたら、過半数は大学病院から出せるとか、株で言うのであれば、過半数を持つなどの形で、大学病院から出ている人が、ガバナンスを握れる形にしないと、この構想はうまくいかないでしょう。
――大学病院が独占的にやるわけではないけれど、対等ではない。
国が教育や研究のために予算を投入するわけですから、「大学病院が」というより、最終的には「国が」コントロールできるガバナンスです。
――ガバナンスを統一する場合でも、各病院の経営は独立採算なのでしょうか。
「岡山大学」というブランドを冠にし、ガバナンスの統一を進めます。最初は独立採算ですが、数年後には完全統合を目指しますから、独立採算ではなくなると思います。そうしないと意味はありません。しかし、各病院のアイデンティティーを崩そうとは全く思っていないので、各病院の名前は残します。各病院はそれぞれミッションを持っていますので、これを取り下げることはできないと思います。
――構想実現の第一歩は、それが可能になる法整備とのことですが、内閣府のほか、文科省や厚労省とどのような協議を行っているのでしょうか。
文科省は特に大学を所管していますから、何度もお伺いしています。厚労省にも説明しています。両省とも、(非営利ホールディングカンパニー型法人の新設は)閣議決定していますから、それを制度化するようやってくださっています。
ただし、閣議決定した内容は、何も我々の構想だけを念頭に置いたものではありません。したがって、我々がやりたいことと、政府が目指していることの間には、どうしてもズレがあるのです。このズレを解消できるかどうかを、我々は一番注目しています。我々の構想が、厚労省や文科省が作る法律の中で実現できるかがカギです。
――そこで言われる「ズレ」とは。
例えば、「非営利ホールディングカンパニー型法人」と言っても、各組織の議決権が「1票制」になってしまえば、我々の構想は実現できません。
――厚労省の検討会では、非営利新型法人(非営利ホールディングカンパニー型法人)は、2次医療圏(11月末の時点では、地域医療構想区域)を基本的単位として想定しています。
そうした制約を付けて、やることを狭めようとしている雰囲気があるように思います。また、文科省は、私たちの主張を理解してくださり、反対はしていません。しかし、同省は「大学病院から離れて、別組織にした場合に、国の予算を投入できる法律を、どうすれば作ることができるか」で、一番頭を悩ませているようです。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/12/1/273940/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD141201&dcf_doctor=true&mc.l=75124713
徳島大が出題ミス 医学部の推薦入試共同通信社 2014年12月1日(月) 配信
徳島大は28日、同日実施した医学部医科栄養学科の推薦入試で出題ミスがあったと発表した。数学の1問で、受験生39人全員を正解にする。
大学によると、問題文中の「等式」を誤って「不等式」と記載していた。試験終了後に受験生から指摘があった。入試担当者は「再発防止を心掛ける」としている。
http://www.sankei.com/life/news/141201/lif1412010039-n1.html
弘前大が医学科の編入試験で出題ミス 合否に影響なし2014.12.1 19:35 産経ニュース
弘前大(青森県弘前市)は1日、11月30日に実施した医学部医学科の学士編入試験・第1次選抜の「基礎自然科学」で、出題ミスがあったと発表した。291人が受験したが、合否に影響はないとしている。
問題文の「個体の測定」を「固体の測定」と誤植し、回答の記述にどちらの用語を使っても正解とした。また、別の穴埋め式の問題でも用語を間違え、影響して解けなくなる設問を含む2問を全員正解にした。
大学卒業者らを医学科2年に受け入れる試験。採点中に気付いた。
http://www.m3.com/iryoIshin/article/273967/
Doctors Community10周年 注目トピックスと10年後の医療
国試合格者の女性割合「4割超」が6割弱◆Vol.15
10年後の予測、過去数年は横ばい続く2014年12月1日(月) 池田宏之(m3.com編集部)
Doctors Community 9件
Q.15 10年後に、医師国家試験の合格者のうち、女性の割合はどれくらいになっているか

Q.15では、「10年後に、医師国家試験の合格者のうち、女性の割合はどれくらいになっているか」の予測を聞いた(有効回答数:526人)。2014年3月実施の第108回医師国家試験の合格者のうち、女性の割合は31.8%だった。
最も多かったのは、「40%台」で58.0%となった。安倍晋三政権では、女性の活躍のバックアップに力を入れていて、2014年末の衆院議員総選挙においても、特に重視する3項目の1つとして「女性活躍」が入るなど、女性を後押しする政治的な流れは強い。ただ、女性医師の場合、妊娠・出産を契機に、現場を離れざるを得ない状況が指摘されていて、資格取得者が増えるだけでなく、働きやすい環境づくりが、実際の現場に定着するためのカギとなる。
次いで多かったのは、「30%台」で28.3%。第108回国試の女性の割合は、31.8%だった。過去20年分のデータを見ると、割合は順調に伸びているわけではなく、最も低かったのが第89回で23.7%だったが、最も高かったのは、第102回の34.5%だった。第99回から第104回にかけて、33%以上を維持していたが、第105回以降は33%未満の状態が続いている。
「50%以上」との回答は、11.8%だった。卒後20年を区切りとして、「45歳以上」と「45歳未満」を分けてみたところ、両者に大きな差はなく、世代による認識の差は少ないようだ。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/11/30/273730/
美容医療、トラブル多発 昨年度の相談、最多2155件に 強引な勧誘、術後に痛み朝日新聞 2014年11月30日(日)
全国の消費生活センターなどに寄せられた美容医療に関するトラブル相談を国民生活センターが集計したところ、2013年度は2155件を数えて過去最多となった。アンチエイジング(抗加齢)ブームもあって、40代以上の相談も増えているという。
目立つのは勧誘方法や広告をめぐるトラブルの相談だ。国民生活センターによると13年度は1195件にのぼり、04年度(328件)の3・6倍に増えた。ケース別に分類すると、「説明不足」が513件で最多。「強引」268件、「虚偽説明」158件と続いた(重複ケースあり)。
「脂肪吸引のカウンセリングに行くと、その場で契約を迫られた。数日後に解約を申し出たら全額を請求された」「街で声をかけられ、アンケートに答えて無料脱毛のチケットをもらった。チケットを使って施術をした後、全身脱毛で60万円の契約をさせられた」といった事例があった。
■40代以上が増加
相談者の平均年齢は、04年度は32歳だったが、13年度は37・9歳に上昇した。40歳以上の割合は24%から39%に増えた。
関西大学の谷本奈穂教授(文化社会学)は「いまの40~50代はバブル世代で化粧やファッションなどへの関心も高い。40~50代向けの雑誌は、老いは医療の対象で、加齢にあらがえるというメッセージを発する傾向が強い。そうしたことが美容医療への関心を高めているのではないか」と指摘する。谷本教授が昨年、20~60代の男女約2千人に尋ねたアンケートでは、40歳以上の女性の2割以上が美容整形や美容医療を「受けたい」と答えたという。
消費生活センターなどによせられる相談では、けがをしたり痛みが残ったりといった体への「危害」に関する内容も増えている。13年度は479件で、04年度169件の2・8倍になった。
術後の痛みなどの諸症状が最も多く265件を数えた。発疹やかぶれなどの皮膚障害144件、脱毛でのやけどなど熱傷48件が続いた。症状や障害が出た部位は、顔面が274件で6割近くを占め、頭部が53件、目が51件だった。
■「情報うのみダメ」
東京都消費生活総合センターによると、13年度は特殊な糸を顔の皮下組織に入れてたるみをとる施術に関する相談が全体の2割を占めた。「クリニックで『短時間で終わり、痛くない』と説明を受けた。200万円近い施術を4分の1に値引きすると言われ、その日のうちに契約したが、ピリピリとした痛みが引かない」などの事例があった。
顔のたるみを改善するため糸を使う施術をめぐっては、全国に診療所を展開する医療法人社団に対して患者らが、十分な説明がなく痛みが残ったなどとして損害賠償を求める集団訴訟も起きている。
消費者庁は「美容医療にはリスクがある」と呼びかけ、「情報をうのみにしない」「施術や医療機関の情報を確認」といった注意点を挙げる。(高橋健次郎)
■美容医療を受ける際の注意点
●広告の情報をうのみにしない。「絶対」「一番」などの不適切表現に注意
●施術や医療機関情報を確認する。複数の医療機関から情報を得る
●痛みや出血、安定するまでの期間などの説明を施術前に求める
●即日施術や追加施術を勧める医療機関があるが応じない。時間を置いて冷静に判断
※消費者庁の資料から作成
http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/12/1/273528/
妊娠中の妻死亡 遺族と和解成立 都、救急診療所など /東京毎日新聞社 2014年11月29日(土)
腹痛を訴えて救急搬送された妊娠中の妻(当時28歳)が死亡したのは、医師の診断や都の救急対応がずさんだったためだとして、都内の男性(32)ら遺族が医療法人「小林外科胃腸科」(世田谷区)や医師、都に約9000万円の賠償を求めた訴訟は、東京地裁(森冨義明裁判長)で和解が成立した。25日付。
男性側の代理人弁護士によると、医師と法人が死亡の責任を認めて6700万円を支払うほか、都は救急医療の在り方について不断に検討を続けることを約束する内容で和解したという。男性は「救急医療の質向上がなされ、妻の死が少しでも人の役に立つことを望む」としている。
訴状によると妻は2013年8月、強い腹痛を訴えて診療所に救急搬送されたが、子宮外妊娠破裂による出血で死亡した。男性は「急患に十分対応できない診療所を救急診療所に指定した」などとして都も訴えていた。【山本将克】
〔都内版〕
http://www.m3.com/iryoIshin/article/274041/
「柔整に公的資源使うべきでない」、学会シンポ
業務範囲「根拠ない」、受領委任払いの中止求める声2014年12月1日(月) 池田宏之(m3.com編集部)
日本臨床整形外科学会のシンポジウムが11月30日に都内で開かれた。出席者からは、柔道整復師の学校団体への問い合わせの結果、柔整師の主張する業務範囲への疑義を示し、「根拠がないものに、公的医療資源を使うべきでない」と、年間4000億円を超える柔整療養費への疑問が出た。加えて、患者の代わりに柔整師が療養費の申請を行え、不正請求事例の原因ともなっている「受領委任払い」の制度の適用を止めるように求める意見が出た。
データ示さない柔整師関連協会
柔道整復師を巡って問題となっている点を調査して発表したのが、福岡県国保連柔道整復療養費審査委員の松本光司氏。柔整を巡っては業務範囲について、1997年の厚生省の保健局通知で「急性又は亜急性の介達外力による筋又は腱の断裂」も含めるとする通知が出ている。
「亜急性」については、医学的には「時間経過」を表す用語だが、柔整師の教科書「柔道整復学・理論編」には、「反復あるいは持続される力によって、はっきりとした原因が自覚できないにも関わらず損傷が発生する」とされていて、「外力」の種類として定義されている。柔整師は、「外力の種類」として捉えることで、原因不明の痛みなどの施術について、療養費を申請している。
松本氏は、「外力の種類」による「亜急性」の考え方を定義した文献が、「柔道整復学・理論編」以外にないことから、編集した全国柔道整復学校協会の教科書専門委員会に対して、今年、提唱者と根拠について質問状を送った。同協会の返答では、「提唱者は1984年の協会賞編集委員18人の総意」とだけされていて、根拠となるデータは示されなかった。松本氏は、「外力の種類」による「亜急性」の考え方について、提唱者もデータもあいまいな点を指摘し「根拠がない。全く先入観のない学生に(柔整側の「亜急性」の定義を教えることは)洗脳と言っても良いのではないか」と厳しく指弾。「学問的根拠のない業過独自の理論で施術をするのであれば、公的医療資源を使うべきでない」と訴えた。
「保険者が積極的な監査を」
市町村国保の現場の取り組みを報告したのは、大阪府岸和田市市民生活部国民健康保険課の北川直正氏。岸和田市においては、啓発チラシの配布や、患者向けのアンケート、療養費申請書の委託点検などを実施した結果、保険給付費が2009年度の4億2500万円が、2013年度には3割弱減り、3億1000万円程度となった。
北川氏は問題点も指摘。担当者の異動が頻繁にありノウハウが蓄積されない点やマンパワー不足があり、「市町村は大阪府の監督担当課へ依存していて、自ら対策に踏み出せていない」とした。ただ、大阪府における指導監査は、年間数百件の情報が寄せられる上、監査実施まで1年半を要することから労力がかかり、「保険者が積極的に取り組んでいってほしい」と述べた。岸和田市が、周辺の7市と合同で、柔道整復等療養費適正化ワーキングチームを立ち上げで、施術日数過多の療養費申請書を見出す合同分析などに取り組んでいることも紹介した。
自賠責、労災にも影響
最後の討論では、学会が求めてきた「受領委任払い」を巡る議論があった。柔道整復療養費について、やむを得ない事情がある場合、保険者への請求を、患者から依頼を受けた柔道整復師ができる仕組みとなっている。多くの場合、初回の施術において、施術の内容を確認しないまま、患者がサインをする”白紙委任”のケースが多く、患者からは請求の実態が見えない。柔整師が「回数」や「部位」を水増しして請求するケースも発覚し、不正につながっている部分もある。受領委任払い制度が適用されなくなると、一旦患者が全額を負担することとなり、柔整療養費の抑制につながる可能性がある。
「受領委任払い」は、法律の建前上、保険者の判断で辞めることができるが、以前、ある保険者が中止しようとした際、厚労省から「全国一律のルールから外れないように」との注意が入り、保険者が意向を撤回した経緯もある。厚生労働省社会保障審議会医療保険部会の柔道整復療養費検討専門委員会委員の相原忠彦氏は、保険者ごとの認識にずれがある点を指摘し、「保険者がもう少し団結してくれれば」と話した。北川氏は、「自分が今岸和田市でやろうとすると、上司や市長に止められるのではないか。新しい取り組みは大事だが、準備しないと振り回されるのは患者」と指摘した。「保険者機能を推進する会」の柔整問題研究会の木村元彦氏は、受領委任払いの仕組みの影響について、「(健康保険だけでなく)自賠責や労災などの制度を浸食している」と述べ、制度の在り方を見直すように求めた。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2014/12/1/273917/?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD141201&dcf_doctor=true&mc.l=75124752
認知症、在宅介護を手厚く 報酬見直しで厚労省方針共同通信社 2014年12月1日(月)
介護保険サービスを提供する事業者に支払われる介護報酬の来年度の改定に向けた厚生労働省の見直し方針が30日までに出そろった。急増する認知症への対応や、できる限り在宅生活を続けるための支援を手厚くする。
見直しは厚労相の諮問機関である社会保障審議会の介護給付費分科会で議論中だ。来年1月に予定される予算編成で報酬に充てられる額が決まり、その後に分科会は見直しの具体策をまとめる。
在宅支援では、通いを中心に宿泊などを組み合わせる小規模多機能型居宅介護で、訪問サービスを充実させた場合の「訪問体制強化加算」や、終末期の「みとり介護加算」を新設する。
通いで食事、入浴介助を利用する通所介護(デイサービス)でも、認知症や要介護度が重い人への対応に重点的に報酬を配分する。在宅介護の充実策として2012年度に始まりながら、人員配置基準の厳しさなどから参入が進んでいない「24時間地域巡回型サービス」は、県境を越えて全国一括の電話受け付けを可能にする方針だ。
施設サービスでは、リハビリや医療を提供する介護老人保健施設(老健)で、在宅復帰に向けた専門職を多く配置すれば報酬を加算する。
24時間体制で介護や看護を受けられる特別養護老人ホーム(特養)では、相部屋の部屋代を利用者に求める。個室で2万5千~5万円程度負担していることを踏まえ、相部屋は1万5千円程度で調整する。低所得者は免除する。
高齢者が増え続ける中、介護現場では人手不足が深刻化している。厚労省は今回の報酬改定で職員の賃金アップに充てる「処遇改善加算」を引き上げる方針で、財務省とも意見が一致する。ただ、財務省は報酬全体では大幅な引き下げを求めており、介護サービスの向上を目指して予算を確保したい厚労省との綱引きが続く。消費税率10%への引き上げ延期で、増収分が充てられる予定だった賃金アップの規模にも影響する可能性がある。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=108989
延命措置中止の指針…家族へのケア盛り込む(2014年12月1日 読売新聞)
延命措置を望まないと思われる患者の意思を尊重するため、日本救急医学会など3学会は、治療の差し控え・中止の手続きを示した「終末期医療に関するガイドライン(指針)」を作った。
家族との話し合いでは、悲しむ家族の心のケアを医療チームに促すなど、従来の各学会の指針や提言の内容を充実させた。
延命措置の中止については、過去に医師が殺人容疑で書類送検された経緯があり、いまだに混乱を恐れて中止できないという医療機関が一部にある。このため同学会や日本集中治療医学会、日本循環器学会は、これまでに示した指針や提言をまとめ、より丁寧に現場の疑問に答える形の新しいガイドラインを作った。
医療チームにより「治療をしても回復できない」と診断された患者の意思が分からない場合は、家族などと話し合い、患者にとって最も良い方針をとるのが基本とした。延命措置の差し控えをする場合も、苦痛を和らげる治療は続けることを明示した。
また、家族が悲しみを十分に表す時間や機会を設けるように医療チームに配慮を求めた。
3学会が今月公開したホームページ(日本救急医学会はhttp://www.jaam.jp/index.htm)では、ガイドラインの背景や経緯をまとめた資料、一問一答のQ&A集も掲示した。
http://www.qlifepro.com/news/20141201/private-sector-research-and-record-high-backed-industry-university-cooperation-development.html
文部科学省、民間研究費が過去最高―「産学連携」進展を裏づけ2014年12月01日 AM09:45 QLifePro医療ニュース
文部科学省は11月28日、2013年度の大学等における産学連携の実施状況を調べた結果、民間企業からの研究資金の受け入れ額が過去最高額になったと発表した。共同研究や特許権実施料収入の大幅な増加を背景に、産学連携が進んだ。また、特許権実施料収入も初めて20億円を突破し、過去最高額となった。治験等の受け入れ額は前年度比3・7%増だった。
■大学特許収入 初の20億円台
調査は、全国の大学等1073機関を対象に、昨年度に行われた民間企業との共同研究や受託研究、治験実績、発明状況等、産学連携の実施状況をまとめたもの。その結果、治験や特許権実施料収入等、民間企業からの研究資金の受け入れ額は、約695億円と前年度に比べて67億円(10・6%)増加し、過去最高額となった。共同研究で390億円、治験等で172億円の受け入れ額があった。
民間企業との共同研究費の受け入れ額も、約390億円と前年度に比べて約49億円(14・3%)増加し、過去最高額となった。共同研究の実施件数は1万7881件と、956件(5・6%)増加した。
ただ、民間企業との共同研究に伴う1件当たりの研究費の受け入れ額を見ると、約218億円と5年前と同水準にとどまった。共同研究全体の研究費受け入れ額は、前年度に比べて大幅に増加しているものの、1件当たりの受け入れ額はそれほど増えていないことが判明。産学連携活動の課題が浮かび上がった。
民間企業からの受託研究実施件数は6677件と、前年度に比べて519件(8・4%)、それに伴う研究費の受け入れ額は約105億円と9億円増加した。受託研究全体で見ると、相手先として民間企業は約105億円と、全体の6・2%にとどまり、受託研究の民間からの研究費は少ないことが分かった。治験等による受け入れ額は、約192億円と前年度に比べて7億円増えた。
特許出願件数は、国内、外国合わせて9303件と前年度に比べて199件、そのうち外国特許出願件数は2698件と111件増加した。分野別に見ると、製薬等のライフサイエンス分野で2964件の特許出願があった。
また、特許保有件数は、国内と外国合わせて2万5945件と、前年度に比べて6120件、30・9%も増加する等、急激に伸びている状況が明らかになった。文科省は、04年度の国立大学法人化以降、特許出願したものが権利化されてきたと分析している。
さらに、特許権の実施件数は9856件、特許権実施料収入は約22・1億円と、前年度に比べて6・5億円(42・0%)増加。初めて20億円を突破して過去最高額となった。
- 2014/12/02(火) 08:37:22|
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Google Newsでみる医師不足 2014年11月30日
Google (日本語) での検索件数 _ _ _ キーワード 医師不足 過去一か月のニュース
4,010件
Google (English) での検索件数 _ _ _ Key word: Doctor shortage, past month
141,000First 5 in Google in English Doctor Shortage Looming? Maybe Not NPR Berlin-2014/11/18(ドイツ)
Others point out that the shortage isn't just about the absolute numbers of doctors needed. The demographics of the physician workforce are important, too, says Dr. Andrew Bazemore, who studies the primary care workforce for the Robert Graham Center, a think tank created by the American Academy of Family Physicians.
Some Experts Dispute Claims of Looming Doctor ShortageHCPLive-2014/11/26 (Health Care Professionals) (米国)
But others, particularly health care economists, are less convinced. “Concerns that the nation faces a looming physician shortage, particularly in primary care specialties, are common,” wrote an expert panel of the Institute of Medicine (IOM) in a report on the financing of graduate medical education in July. “The committee did not find credible evidence to support such claims.” - See more at: http://www.hcplive.com/physicians-money-digest/practice-management/Some-Experts-Dispute-Claims-Of-Looming-Doctor-Shortage#sthash.XnHTlKSX.dpuf
Is the U.S. really facing a serious doctor shortage? PBS NewsHour-2014/11/24 米国
You hear it so often it’s almost a cliché: The nation is facing a serious shortage of doctors, particularly doctors who practice primary care, in the coming years.
But is that really the case?
Many medical groups, led by the Association of American Medical Colleges, say there’s little doubt. “We think the shortage is going to be close to 130,000 in the next 10 to 12 years,” says Atul Grover, the group’s chief public policy officer.
New Answers Will Be Needed to Cure America's Doctor ShortageHuffington Post-2014/11/20 米国
Through the years, there has often been a shortage of doctors in rural America with many communities having only one doctor, some not even that. That's because twenty percent of the population lives in rural areas, but only nine percent of the nation's doctors work there. These days, though, the shortage is not confined to rural communities; it's also affecting cities and the suburbs.
WNY health leaders take broad view as they address doctor shortageBuffalo News-2014/11/08 (米国、ニューヨーク州)
The dire news released earlier this year when it came to the shortage of primary care doctors in Western New York came as no surprise to Dr. John Fudyma. Fudyma is a clinical associate professor and chief of general internal medicine at the University at Buffalo School of Medicine, and an associate medical director at Erie County Medical Center.
(他に10位以内のニュースは、カナダ:ブリティッシュコロンビア州、オンタリオ州、米国ケンタッキー州、ワシントン州、 などからも)
- 2014/12/01(月) 06:26:17|
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http://the-liberty.com/article.php?item_id=8832
【大学不認可問題】下村博文・文科相と文科省の10の不正行為 <前編>2014.11.29 The Libeerty Web
幸福の科学大学の不認可を巡り、学校法人幸福の科学学園は下村博文・文部科学相に対して、11月7日に異議申し立てを行い、26日には設置審議中に文科相が行った「不正行為」についての弁明請求を行った。
今回は、下村文科相および大学設置室などが行ってきた不正行為の概要をまとめた。
(1) 審議ルールを破った その1「『霊言』に基づく教育と一方的に断定した」
大学設置審査は、「書面、面接、又は実地により行う」ことになっており、それ以外のものを参考にすることは認められていません。
幸福の科学大学が提出した申請書類には、「霊言」に基づいて教育を行うという趣旨が記載された文書はまったくありませんでした。
しかし、審議会や下村氏は、「霊言を根拠とした教育は認められない」との趣旨で不認可にしました。一方的な予断であり、書面で行うという審査ルールを破っています。
(2) 審議ルールを破った その2「教団ホームページの内容を参考にして不可にした」
大学設置審査は、「書面、面接、又は実地により行う」ことになっており、それ以外のものを参考にすることは認められていません。
しかし、大学設置室の新木聡室長は、教団ホームページの内容を参考にして、「『霊言を根底にした教育をする』と類推して、不可にしました」と証言しています。
大学側は19000ページに及ぶ書類を提出したにもかかわらず、ホームページから類推して判断するとは審議ルール破りもいいところです。
(3) 審議ルールを破った その3「禁止されている『不意打ち』で不認可にした」
審査においては、1回目に出さなかった是正意見を2回目以降に出してはいけないと言うルールがあります。これは、申請者にとって「不意打ち」であり「後出しジャンケン」になるからです。
実は、大学設置室は約2年にわたるやり取りの中で、一度も「霊言」を問題視してきませんでした。それが突如、10月31日の最終段階で、「霊言」を理由に不認可の通知を出しきました。明らかな「不意打ち」だったのです。
(4) 審議ルールを破った その4「前任の室長との内諾が引き継がれなかった」
前任だった今泉柔剛・大学設置室長は、幸福の科学大学に対して、「霊言は問題にはならない」「幸福の科学教学を単位に含んでもかまわない」という趣旨の約束をしていました。
しかし、認可に向けて調整していた今泉室長が、審議中の7月25日にいきなり異動になりました。後任の新木室長はなんと、不認可を通知する10月31日まで、事務相談の場に一度も姿を現さなかったのです。今泉前室長との内諾は反故にされました。
(5) 下村文科相の職権乱用 「認可に向けて調整していた室長を突然、異動にした」
下村氏は、認可に向けて調整していた今泉室長を、審議中に突然、人事異動させました。幸福の科学大学との交渉内容は引き継がれず、審議の流れは一変しました。
「行政の継続性」という根本的なルールを大臣自ら破ったこの人事異動は、下村氏の職権乱用です。
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8836
【大学不認可問題】下村博文・文科相と文科省の10の不正行為 <後編>2014.11.30 The Liberty Web
幸福の科学大学の不認可を巡り、学校法人幸福の科学学園は下村博文・文部科学相に対して、11月7日に異議申し立てを行い、26日には設置審議中に文科相が行った「不正行為」についての弁明請求を行った。
今回は、下村文科相および大学設置室などが行ってきた不正行為の概要をまとめた。
(前編からのつづき)
(6)下村文科相による宗教法人への「出版妨害」と「言論・出版の自由」の侵害
下村氏は、幸福実現党の職員の携帯電話に連絡を入れ、「大川隆法総裁の書籍の出版差し止めと幸福の科学大学の認可」のバーター取引を持ちかけてきた事実があります(発言内容は以下)。
これは、大学設置の許認可権を利用した極めて悪質な「不正行為」です。「公人」としての権力を使って出版妨害を行うことは、言うまでもなく「言論・出版の自由」の侵害であり、違憲行為に当たります。
6月7日に発刊された『文部科学大臣 下村博文守護霊インタビュー』という書籍に関して、発刊前日の6日、下村氏は以下のように電話で同職員に話しました。
「役人が(同書籍の原稿の)コピーを持ってきた。今だったら、対応の仕方がある。本部のしかるべき人に話をしてくれないか。本のストップ(出版中止)は当然のことだ(中略)。今だったら対応の仕方がある」
(7)下村文科相による幸福実現党への"脅迫"
上記の電話を受けた同職員は、大学設置には何の関係もない第三者です。その人物の携帯に現職の大臣が直接、「出版差し止め」を求める電話をしたことは不可解です。
実際、同職員は、幸福実現党の活動を押さえ込もうとする脅迫の意図があったと理解しています。同党は、消費増税反対を掲げ、安倍政権に対する批判も行なっていました。
(8)下村文科相は、自分の守護霊霊言を「公に」否定するために不認可にした
不認可理由は不自然なほど「霊言」の否定に集中していますし、実際、下村氏は霊言本の出版妨害を行っていました。
これを見れば、幸福の科学大学の不認可は、下村氏が自分の守護霊霊言の内容を「公の場」で否定するためのものだったことは明らかです。個人的な事情で権力を行使したことは、明確な「不正行為」です。
(9)下村文科相は、権力を「票とカネ」に変えている。
下村氏にまつわる「政治とカネ」の問題が次々と明るみに出ています。
下村氏が代表を務める自民党東京本部第11支部は、文科省から補助金を交付された2つの学校法人から計10万8千円の献金を受け取っていた。政治資金規正法違反の疑い。
国内で37年ぶりとなる医学部の開設候補として東北薬科大学を選定。その直後の9月27日、下村氏の後援団体「東北博友会」が仙台市内で会費1万円の講演会を開催し、同大学理事長を始め、医師や教育関係者などが多数参加。露骨な「票とカネ」集めとして、非難された。(週刊誌「フライデー」(10月17日号))
政府の教育再生実行会議のメンバーの中に、下村氏の同支部に計156万円を寄付していた学習塾グループの代表が選出されていた(11月20日付毎日新聞)。
政治権力を「票とカネ」に変えたことは、まさに「不正行為」そのものです。不認可となった幸福の科学大学は、下村氏の後援団体や支部には金銭的な寄付を行っていませんでした。
(10)下村文科相の「霊言」否定は、宗教弾圧
下村大臣が不認可の理由の中で「霊言」を否定したことは、キリスト教、仏教、天理教など他の宗教系大学の正当性まですべて否定したことになります。
霊言は宗教行為であり、伝統宗教から新宗教まで幅広く見られます。行政の長が、霊言を公に否定したことは「信教の自由」の侵害であり、それを理由に大学を不認可にしたことは「学問の自由」の侵害です。
今回の不認可は、下村文科相による「宗教弾圧」と言えます。
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20141201/CK2014120102000017.html
三重
後任決まらず住民不安 熊野、3診療所の常駐医2014年12月1日 中日新聞
熊野市の山間部の市立診療所で医師が不足し、地域の高齢者から不安の声が出ている。五郷町の五郷診療所は今年四月から常駐医師が不在となり、育生町と神川町の二診療所は長年従事してきた医師が十月いっぱいで退職。三診療所いずれも後任が決まらず、別の診療所の医師が掛け持ちしてしのいでいるのが現状だ。
「夜、何かあったらと思うとやっぱり怖いね」。五郷町で畑仕事をしていた女性(79)はそう不安を漏らした。二十六年前に右股関節を手術して以来、痛み止めを服用。薬をもらうため月一回、五郷診療所に通う。週二回の診療日以外に体の異変が起きたらと考えると心配になるという。
五郷診療所は今年三月、十七年間勤務した医師が退職した。このため四月から二木島町の荒坂診療所の平谷一人医師(66)が週二回、午前中のみ診察を行っている。以前は週五日、午前九時から午後五時までだった。待合室は込みがちとなり、高血圧で通院する女性(86)は「今日は(診察を受けるまで)二時間半も待った」と不便さを訴えた。
五郷町の人口は八百十九人(四月一日現在)で、うち49%が六十五歳以上。診療所に通院してくるのはほとんどが高齢者で、車を持っていない人が多い。熊野市中心部の病院で午前中に診察を受けるには、午前七時台に発車するバスに乗る必要がある。
荒坂診療所の平谷医師は夜間、携帯電話を手放さない。夕食時もお構いなしに患者から電話がかかってくる。「足首がけいれんしている」という声に「痛み止めはある?」「マッサージして」と丁寧にアドバイスする。
五郷診療所を兼務するようになってから、これまで以上に夜間の電話が増えた。平谷医師はその背景に「住民たちの不安の大きさがある」という。五郷診療所に医師が常駐していないことへの漠然とした不安が、ささいなことでも電話をかけてしまう行動につながっているとの見方だ。
育生へき地出張診療所と、神川へき地診療所の二診療所は十一年間、京都から車で通う医師(71)がそれぞれ週一回診療に当たってきた。この医師が十月末に退いた後、熊野市の働き掛けで、御浜町の尾呂志診療所の医師(65)が掛け持ちすることになった。
医師不在の危機にひんした診療所を、近隣診療所の医師の兼務で補った形だが、市健康・長寿課の清嶺地利夫課長(58)は「何とか間に合わせたが、綱渡り状態にあることに変わりない」と話す。
熊野市はホームページで医師の募集を呼び掛けている。清嶺地課長は十月下旬、名古屋市で開かれた医師の学会にも足を運び、手作りのチラシでPRした。チラシには「来たれ!県境なき医師団」との文字を入れた。国境なき医師団は医療サービスを受けられない途上国にスタッフを派遣するが、国内にも熊野市のように医師不足にあえぐ土地がある。「県を越えて来てほしい」との願いを込めたが、今のところ反応はない。
(福永保典)
http://www.yomiuri.co.jp/local/mie/news/20141130-OYTNT50049.html
志摩市民病院に常勤内科医着任2014年12月01日 読売新聞
常勤内科医が約2年間不在だった志摩市大王町の同市民病院に1日、三重大医学部出身の内科医、江角悠太医師(33)が着任する。これで診療体制は、内科1人、外科2人、整形外科1人の計4人となり、今月からほかに研修医1人も加わる。
同病院は6日午前10時から、今後の地域医療を考える市民公開講座「街と恋をしよう」を同市阿児町の阿児アリーナで開催する。江角医師が船医として世界一周した経験を語るほか、共に旅した音楽家や戦場カメラマンら計10人の演奏や講演などがある。参加無料。問い合わせは同病院(0599・73・8877)。
- 2014/12/01(月) 06:24:39|
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http://dmm-news.com/article/900132/
【病院のウラ側】「医師と教授令嬢の結婚」は本当にあるのか2014.11.29 11:00 DMMニュース
【フリーランス医師が見た医療現場のリアル】
高視聴率をキープする『ドクターX 〜外科医・大門未知子〜』。同ドラマに取材協力した現役フリーランス女医が、知られざる医療現場のリアルと最新事情をぶっちゃける!
野心家医師の「教授令嬢との結婚」はドラマの定番だが
「テレビドラマにおける医大教授の令嬢」と言えば、2003年放映のドラマ『白い巨塔』で矢田亜希子が演じた佐枝子が印象深い。石坂浩二が演じた東教授と高畑淳子が演じた教授夫人の一人娘であり、沢村一樹が演じた菊川医師を父は次期教授候補として推し、母は娘婿候補として推した。
2013年放映の『ドクターX』シーズン2に登場する、藤木直人が演じる近藤教授は「ナースの恋人と極秘交際しつつ、教授令嬢との縁談を同時進行」させて主任教授選に臨んだ。同ドラマのシーズン1最終回に登場する、山本耕史が演じる野心家外科医・土方医師も「教授の娘と結婚目前」という設定であった。
10年を隔てた2つのドラマに登場する「教授令嬢の婚活事情」は不変のように見える。しかし、現在においても本当に「教授令嬢との結婚」は医師垂涎の出世コースなのだろうか?
昭和の時代、医大教授とは「医局における人事権を握った絶対君主」であり、若手医師にとって教授に気に入られるか否かは、人生を左右する大問題であった(前回記事「『ドクターX』に見る医療現場の真実…医大教授はなぜ落ちぶれたのか」参照)。また、当時の若手医師は卒業した医大の附属病院に就職するのが半ば常識であった。さらに、当時の医大における女子学生率はわずか10〜20%ほどであり、かつ「勉強・仕事熱心だが女子力は??(宇宙飛行士のM井千秋先生など)」なタイプが主流だったので、おのずと大学病院にはフリーな男性医師があふれていた。
そのフリーな男性医師と、教授令嬢や院長令嬢とがマッチングする道として定番だったのが「医局秘書」というポジションだ。「名門女子大文学部卒といった風情の令嬢が、パパのコネで大学病院に就職し、いわゆるお茶くみ・コピー取りといった雑用をこなしつつ、男性医師に見初められ、寿退職を目指す」のである。まあ、これは医療界に限った話ではなく、当時の銀行や商社でも銀行マンや商社マンとの寿退職を目指す令嬢が多数コネ就職していた。「医局秘書」はこれの大学病院バージョンと言えよう。
当時の医大はほとんど男子校みたいなものであったし、ネットもなかったので、概して男性医師の女性への免疫は薄かった。滅私奉公的な研修医生活の中では、ヘアメイクやファッションを整えた令嬢がお茶を煎れて優しい声をかけてくれるだけで、当直明けの男性医師にはお姫様のように見えたらしい。多くの令嬢は数年で難なく寿退職となり、かくして「医局秘書」ポジションには別の新人令嬢が収まっていた。
アラフォーまで売れ残る“お局秘書”が続出
2004年の新研修医制度導入によって、『ドクターX』の冒頭ナレーションで繰り返されるように「大学病院は弱体化」した。あれから10年、教授ポストは乱発されてデフレ化し、各々の「教授職の旨味」は激減した。一例を挙げれば、昭和時代の「教授就任パーティー」といえば、名門ホテル宴会場で執り行われ、大学理事や学会重鎮のスピーチ、祝電や花輪がワンサカ、製薬会社からは御祝儀の山……だったのに対し、いまや忘年会のついでに、数人まとめて大学病院食堂で立食パーティーをするのが主流となってしまった。
このように「教授職の旨味」が激減した現在においては、「教授の娘と結婚する旨味」はさらに激減した。そもそも、現在の医大生の30〜40%は女子学生であり、かつ西川史子先生、友利新先生などの女子力バッチリタイプも増えている。相対的に男子学生率は減り、めぼしい男性医師は医大生時代にすでにツバをつけられ、「医師×女医婚」に持ち込まれるようになった。
また、かつてあったような「医師×看護師婚」のタブー感も消失した。「ちょっとかわいい若ナース」を好む男性医師が増え、男性医師の約半数が看護師(および検査技師、理学療法士などの医療系専門職)と結婚する時代となり、40代の若手教授だと「教授夫人は元看護師」というケースも珍しくなくなったのだ。
現在の状況をざっくり計算すると、医大1学年100人中の男子学生は60~70名、うち30~40名が看護師と、10~20名が女医と結婚し、残るのは10~20名である。さらに近年、ネットの発達により男性医師ともなればチョッと婚活サイトに登録するだけで、向こうから山のようなアプローチがやってくる。地方都市にいながらスチュワーデスやモデルと出会うことも可能になったのだ。前述した、2004年からの新研修医制度によって「17時以降の研修は任意」「研修医単独当直の禁止」など、若手医師の土日夜はグッとヒマになったので、医師免許を活用して「アフター5は合コン三昧」に走る男性研修医も少なくない。
こうして「医局秘書」に声をかける男性医師が減り、寿退職が減少した。かつてはうまく新陳代謝していた「医局秘書」ポストが回転しなくなり、「婚活歴10年超」のベテラン教授令嬢が医局に居座って「お局様」的な貫禄を漂わせるようになるのだ。たま~に「歯科医師」や「大手製薬会社社員」との縁談をもちこむ勇者がいるが、「医者じゃない!」と逆切れされ……やがて縁談を持ち込む者は皆無となる。やがて「家事手伝い」という名の無職・無資格アラフォー教授令嬢があちこちで発生するようになり、新研修医制度の陰でプチ社会問題と化すまでになったのである。
婚活だけを目標に医大へ進学する女子も急増
もっとも、教授令嬢サイドも、このような医師婚活事情の変化を知らないわけではない。「どうしても男性医師と結婚したい」令嬢は、「医師夫ゲット」を最大の目標にして医大に進学するようになった。実際、パパが名門医大卒ならば、娘も頑張ればどこかの医大には入れるようである。入学したのがパッとしない医大でも、研修医として名門医大に就職すれば、そこで医師夫を探すことも可能である(2012年放映のNHKの朝ドラ『梅ちゃん先生』において、帝都大教授の次女である主人公は、入学したのはパッとしない女子医専だが、インターンとして帝都大病院に就職するシーンがある)。
そんな令嬢が無事に「医師夫ゲット」の目標を達成した後は、自分はパート程度に働いてお小遣いを稼ぎ、医師夫婦としてセレブ生活を満喫する。官僚や商社総合職、外資コンサルは辞めてしまえばタダの人だが、「女医」は週1回のパートでも立派に「女医」なのである。
厚労省は、メディアで叫ばれている「医師不足問題」の対策として、近年では積極的に医大定員を増やしているのだが、それ以上の勢いで「婚活」を目的に医大進学する女子学生が増えており、厚労省や各医大の担当者は対策に頭を悩ませている。
まとめ
新研修医制度によって教授の旨味が激減。「教授令嬢と結婚」する旨味も激減した
「医師×女医婚」「医師×看護師婚」が増え、教授令嬢にまで男性医師がまわらなくなった
『白い巨塔』時代の「無駄に高いプライド」を持った教授令嬢が売れ残り、プチ社会問題と化している
どうしても「医師夫をゲット」したい令嬢は、婚活目的で医大に進学し、厚労省や各医大は対策に悩んでいる
筒井冨美(つついふみ)
フリーランス麻酔科医。1966年生まれ。某国立医大卒業後、米国留学、医大講師を経て、2007年より「特定の職場をもたないフリーランス医師」に転身。テレビ朝日系ドラマ『ドクターX 〜外科医・大門未知子〜』にも取材協力
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=108946
認知症の急患「対応困難」94%…全国アンケート(2014年11月29日 読売新聞)
意思疎通、事故への不安強く
けがをしたり、病気になったりした認知症患者の受け入れで、9割以上の救急病院が対応に困難を感じているとする調査結果を国立長寿医療研究センターなどがまとめた。
困った場合には、2~3割の病院が身体を抑制したり、薬で静かにさせたりといった対応をしばしば行っていた。29日から横浜市で開かれる日本認知症学会で発表する。
調査は昨年10~11月、全国3697の救急病院にアンケートを送り、593病院から回答があった。認知症患者の対応に「困難と感じることがある」と94%が回答。理由は「転倒・転落の危険がある」「意思疎通が困難」「検査・処置への協力が得られにくい」などが多かった。
看護師などの目が届かない所で起きあがるなど困った時の対応として、3割の病院が「身体抑制」、同じく2割が「薬物による鎮静」をしばしば行っているとした。また80%が対応マニュアルがないと回答した。
調査では、認知症患者の家族へのアンケートも行った。468人の回答の33%が「受診に問題があった」とした。具体的には、認知症を理由に診療・入院の拒否を受けたという回答もあった。
研究にあたった同センターの武田章敬・在宅医療・地域連携診療部長は「専門医以外の医師も認知症への理解を深めることが求められる」と話している。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int&k=2014112900046
看護師、患者150人以上殺害か=「退屈しのぎ」と供述-独(2014/11/29-06:22)時事通信
【ベルリン時事】ドイツ北部の病院で患者に薬物を無断で投与し、3人を殺害した罪に問われた看護師の男(37)=公判中=が150人以上の死亡に関与した可能性があることが明らかにされた。検察側が指摘したもので、空前の大量殺害事件に発展する恐れが出てきた。
DPA通信などが28日までに報じたところによると、男は2003~05年、北部デルメンホルストの病院に勤務。看護師には投与が認められていない不整脈の治療薬を患者に使い、異常の出た患者を蘇生できるか試し、結果的に死亡させていたとみられている。男は調べに対し、「退屈しのぎ」にやったと供述した。
- 2014/11/30(日) 06:38:56|
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http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki3/577061.html
道東
高校生が医療実習 市立根室病院 医師不足解消に期待(11/28 16:00)北海道新聞
【根室】市立根室病院で27日、高校生を対象にした医療実習が行われた。医師や看護師の不足が深刻な根室管内で、医療に携わる人材を育てようという試み。市が2012年度から始めた医学生向け奨学金貸付制度などの説明もあり、根室病院は「将来は医療従事者となって根室に戻ってほしい」と期待をかける。
実習は道教委の主催で、根室病院では2年ぶりに開かれた。根室、根室西の両高校から1、2年生計23人が参加した。
焼尻や利尻島の診療所で勤務した経験がある根室病院の中川紘明診療部長は「自分の医療が地域の基準となる。しっかり勉強することが大切」と生徒たちに伝えた。生徒と病院職員との意見交換も行われ、ある看護師は「医療は市民の安心に直結する。地域の役に立てる」と地域医療のやりがいについて語った。
参加した根室高2年の鈴木奈菜香さん(17)は「現場で働く人と触れ合うことができ、根室病院で看護師か放射線技師として働いてみたいと感じた」と話した。
10月末現在、根室病院の常勤医は13人で、目標の20人を下回っている。市は、市内の病院で医師として一定期間勤務することを条件に、医学部生らに月額30万円の奨学金貸付制度を設けており、これまでに2人から申請があった。
また来年は、旭川医大に道内出身限定の「地域枠」で推薦入学した学生が初めて卒業し、道内各地の病院で働く見込み。市はそうした学生への働き掛けにも力を入れる。市や根室病院の担当者は「奨学金の活用や根室病院で働くやりがいを伝えることで、医師確保につなげていきたい」と話している。(水野薫)
http://www.sankei.com/life/news/141128/lif1411280028-n1.html
がん判明も治療せず放置 福岡大病院、医師が確認怠る2014.11.28 18:54 産経新聞
福岡大病院(福岡市)は28日、喉頭がん患者の70代の男性を検査した際、食道がんが見つかったにもかかわらず40代の男性主治医が検査結果の確認を怠ったため、治療せずに放置する医療ミスがあったと明らかにした。
病院によると、男性は平成22年2月、病理検査で「食道は悪性の所見あり」と指摘されたが、主治医がこの診断を見落とした。男性は喉頭がんの治療だけを受けた。4年後の26年6月、男性は自宅で食事した際、「食べ物がのみ込みにくい」と訴えた。内視鏡検査で食道がんが見つかり、その後入院。治療を受けて経過が良好になり、10月に退院した。
病院の調査委員会が検証した結果、4年前に主治医が確認するのを怠っていたと判明。病院側は取材に「検査結果を複数の医師で確認する体制を整えるなど、再発防止に努める」と説明した。
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/region/news/20141128/1792550
患者目線でがん告知を 獨協医大で医師向けに研修11月28日 朝刊 下野新聞
「あなたはがんです」と知らされることは患者にとって大きな衝撃で、医師の伝え方によって闘病中の精神状態が大きく左右されるとされる。そのため、患者目線に立った対応を身に付けようとする動きが医師の間で広がりつつある。獨協医大は今月、医師対象に研修会を開催。研修の前後では患者への対応に大きな変化が見られた。
「検査結果をお伝えします」。受講者は医師役となって話を切り出す。「予後の悪いがん」と聞いた模擬患者は「もう駄目っていうことですか」と迫真の演技で迫る。空気が張り詰めた瞬間、「はい、そこまで」。進行役のファシリテーターが中断し、「やりとりを振り返りましょう」と意見を促す。
同大が実施したのは、日本サイコオンコロジー学会による「がん医療に携わる医師に対するコミュニケーション技術研修(CST)」。予後の悪いがん、積極的治療の中止といった「悪い知らせ」を伝えるシナリオに基づき、ロールプレイ方式で進める2日間のプログラムだ。
CSTの最大のポイントは、情緒的サポート。一方的な説明は禁物。患者が気持ちを整理するための適切な沈黙や、「家族の将来が心配」といった患者の個人的な背景にも配慮した言葉掛けが求められる。
受講した医師たちは臨床での告知を数多く経験しているが、初日は戸惑う場面が多かった。「患者からの質問に答えるだけで、気持ちに配慮していなかったことに気付いた」との反省も。しかし2日目には「患者の話を傾聴し、情緒的サポートも十分」とファシリテーターの石川和由同大腫瘍センター緩和ケア部門長も驚く変化が見られた。
患者の精神的苦痛を和らげる「緩和ケア」はがん対策基本法(2007年)で重視され始めたが、「まだ新しい分野で、きちんと目が向いているとは言いがたい」と研修会主宰者の山口重樹同大麻酔科学講座主任教授。「こういった研修を通して、医師1人1人の変革を広げていければ」と話している。
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2014112802000001.html
患者の不安和らげて 交通法規、罰則対象に精神疾患など2014年11月28日 中日新聞
車の運転に関する二つの法律が今年施行され、罰則の適用対象に、新たに「一定の病気」が加えられた。その中には精神疾患も含まれ、不安や不信を抱く患者は多い。名古屋市内で今月開かれた日本精神神経科診療所協会(日精診協会)の全国研修会も、この問題をシンポジウムで取り上げた。パネリストらは「主治医が適切な指導や助言をすれば、免許更新など、患者もそんなに悩まず対応できる」と指摘。そのためにも「医師は2法の問題点や運用の実態をもっと知ってほしい」と話した。
研修会には精神科医や医療・福祉従事者ら約三百人が参加した。シンポ「運転と精神疾患」で主に議論されたのは、統合失調症とそううつ病だ。
政令で定められた「一定の病気」には、ほかにてんかん、再発性の失神、低血糖症、重度の睡眠障害-などがある。五月施行の自動車運転処罰法と、六月の改正道交法で、それらが罰則の対象となった。
処罰法では重大人身事故を起こすと、罰則がより重い危険運転致死傷罪に問われることに。改正道交法では免許更新時などに病状の虚偽申告をすると、最高一年以下の懲役か三十万円以下の罰金を科せられる。
統合失調症の患者は約八十万人、そううつ病などは約百万人(厚生労働省の推計)と、少なくない。
もともと二法は持病のある患者の重大人身事故が相次いだことを契機に、事故防止を目的につくられた。
だが新法のために病気が発覚するのを恐れ、医師の受診をやめる“隠れ患者”が増え、「事故の危険がかえって広がる」などの指摘がシンポではあった。
精神科に限らず、治療中の患者の大半が免許を持ち日常的に運転をしているのに、更新を自ら諦める人も現れ、「社会参加の機会を奪う」といった報告も。
むろん二法は、運転に支障のない安定した病状なら罰則対象としない。パネリストの一人で、医師の三野進さん(日精診協会理事)も「症状が急性の状態でなければ適用されない。罰則は極めて例外的なケースと法務省が明言している」と話す。
警察庁によると、十月末までに全国で危険運転致死傷罪の疑いで摘発された病気の人は、てんかんや低血糖症で医師に運転を制限されるなどしていた六人。
ところが、法律の運用を詳しく知らない医師は案外多い。
実際、免許の取得や更新時の質問票に病名を書く必要はなく、診断書を求められてもその時点の病状を記せばよい-などだ。主治医がそれらを把握して的確に対応すれば、患者の当面の不安を和らげる“処方箋”になるとパネリストらは指摘した。
一方で、日精診協会は飲酒運転などと病気を同列に扱う「差別的で科学的根拠のない」二法の不当性を今後も訴えていくともいう。
(論説室・金田秀樹)
<日本精神神経科診療所協会> 1974年、精神科診療所の医師が全国組織をつくったのが始まり。現在は公益社団法人に認定され、会員は約1600人。地域の身近な「心のかかりつけ医」としてネットワークを生かし、精神障害者の就学、就労や患者の高齢化問題への対応など、さまざまな取り組みをしている。事務局は東京都渋谷区。電話は03(3320)1423。
https://www.m3.com/iryoIshin/article/273170/
「不適正研究」防止体制、重要な承認要件に
臨床研究中核病院、「骨子案」を議論2014年11月28日(金) 橋本佳子(m3.com編集長)
11月27日に開催された厚生労働省の第4回「医療法に基づく臨床研究中核病院の承認要件に関する検討会」(座長:楠岡英雄・国立病院機構大阪医療センター院長)で、承認要件の骨子案を議論した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。
承認要件案は、実施体制、実績、施設・人員の要件から成る。実施体制は、管理体制(ガバナンス)、臨床研究支援体制、データ管理体制、利益相反管理体制など計8要件。実績は、治験や介入・侵襲を伴う臨床研究を計画立案し、実施する能力など計4要件。施設要件は、内科をはじめ15診療科のうち、10以上を標榜するほか、400床以上であることなど。人員に関しては、臨床研究に従事する常勤医の配置のほか、臨床研究コーディネーター、データマネジャー、生物統計家などの配置が求められる。
特徴は、実施体制の要件の一つとして、臨床研究不正が相次いだ昨今の現実を踏まえ、未然に防止し、適切な体制を確保するための管理体制(ガバナンス)を求める点だ。承認申請時に、過去の不適正事案の有無のほか、事案がある場合には事実関係や再発防止策の報告を求める。承認後も、院長をトップとする会議体を置き、適正実施のために管理・監督するほか、外部委員会から成る第三者委員会でガバナンスを評価、助言する。研究不正に関する内部通報も受け付ける仕組みとする。
第4回会議で、最も議論になったのはこの点であり、「厚労省の毅然とした対応が見えない」(日本医師会副会長の中川俊男氏)など、承認時の不適正事案の実態を厳しく審査するほか、承認後も、第三者委員会に権限を与えてチェックできるようにするなど、より厳しい姿勢での対応を求める意見が相次いだ。これらの意見を踏まえ案を見直し、次回会議で改めて議論する。
計画・立案能力は、医師主導治験の実績や論文数など、過去の実績などで評価。人員要件も含め、数値で設定する17項目の基準は、早期・探索的臨床試験拠点における過去3年間の実績の「中央値」を基に設定する。厚労省が「暫定版」として提示した資料では、6施設の早期・探索的臨床試験拠点と、10施設の臨床研究品質確保体制整備病院を合わせた計16病院でも、17項目を全て満たす病院はなく、非常に高いハードルと言える(『臨床研究論文、最多は372本、0本の施設も』参照)。最も多い高い病院でも13項目、少ない病院では3項目を満たすにすぎない。
ただし、医師主導治験の対象は、抗悪性腫瘍薬が多く、医師主導治験の実績要件のみで承認すると、臨床研究中核病院が癌領域に偏る懸念がある。このため、医師主導臨床研究(介入・侵襲を伴うものに限る)の実績も加味するほか、難病・希少疾患領域などについても実績要件を配慮する。
そのほか、同一法人内に、複数の病院があったり、病院とは別に法人直下の組織として、臨床研究のデータ管理体制を持つ場合などの承認の在り方も議論になった。「大学病院本院と合わせて、分院も承認されたら、臨床研究中核病院は膨大な数になる。賛成できない」と釘を刺したのは、中川氏。厚労省医政局研究開発振興課は、「承認はあくまで病院単位」とした上で、共通する臨床研究支援部門があり、二つの病院を同時に見ることによって、効率的に動いている場合に、本院用と分院用に分けて申請してもらう必要があるかということ。ただ、統一で申請してもらう場合でも、人員要件などは各病院で充足してもらうことになる」と説明。
早期探索等16施設以外でも75%が申請予定
臨床研究中核病院は、革新的な医薬品・医療機器開発のけん引役として、2014年4月から医療法上で制度化される。臨床研究については、承認要件ではないが、「First-in-Human(FIH)試験」が実施できる体制の整備が求められるほか、臨床研究に従事する人材の養成、医学分野以外との連携なども、勧奨される。医療保険制度改革の一環として、保険外併用療養の拡充として制度化が検討されている「患者申出療養(仮称)」の拠点となる意味でも、どの程度の病院が臨床研究中核病院に承認されるかが注目されている(『患者申出療養、課題は「有害事象の責任」』を参照)。
厚労省が今年10月に、大学病院や国立高度専門医療研究センターなど、主な臨床研究機関117施設を対象に実施した調査では、早期・探索的臨床試験拠点等の計16病院では100%、それ以外では75%が、「臨床研究中核病院」に申請予定と回答した(回収95施設、回収率81%)。
「申請受理の段階でハードルを」
27日の会議で一番議論になったのは、前述のように、ガバナンスの問題だ。厚労省が示した案に、苦言を呈したのが中川氏。臨床研究不正など、何らかの問題が生じた医療機関が申請してきた場合に、「他の医療機関と同様に、申請を受理して、審査に持っていくことでいいのか」と問いかけ、「申請書類に不備がなければ、受理するのでは、厚労省の毅然とした対応が見えない」と問題視した。
厚労省研究開発振興課は、「申請時に書類の点検などを実施し、再発防止策の内容などを確認した上で、審査に進め、実地調査などを行う」と回答。しかしながら、中川氏は、「申請書類を受理するハードルはないのか」「(事実関係が確認できなかったり、対策が講じられていない場合などに)受理を保留するという判断もあるのではないか」などと述べ、申請受理の段階から、実際に不適正事案への対応が講じられているかなどを見る必要性を指摘した。
厚労省研究開発振興課は、「保留」はあり得ると回答。ノバルティスファーマ社の降圧剤「ディオバン」の論文不正事件では、計5大学で臨床研究についての調査が行われ、うち4大学について論文のデータ操作などの問題が確認された。同課は、調査を実施して結果を公表し、再発防止策もまとめている千葉大学、滋賀医科大学、京都府立医科大学が申請した場合には受理するものの、東京慈恵会医科大学の場合はいったんは調査結果を公表したものの、その後も調査を続けているので、「保留」の扱いになるとした。
連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員の花井十伍氏は、ディオバン事件を検証する厚労省の検討会の委員を務めた経験を踏まえ、検証調査には時間がかかると指摘。臨床研究中核病院の申請受理の段階で、その作業を厚労省がやるのは、膨大な作業になるものの、厚労省研究開発振興課は、「事実確認、特に報道等があったものについては、事務局(厚労省)で把握する。申請内容について、不明確な部分が残っていないのかを確認していく」などと回答した。
楠岡座長からは、臨床研究中核病院の承認は、社会保障審議会の医療分科会で実施することから、「特殊な分野なので、医療分科会では判断が難しい部分が出てくるのではないか。分科会の下に、委員会を作り、より専門的な検査しないと、不十分ではないか」との指摘も出た。中川氏も楠岡座長の意見を支持、だからこそ申請受理の段階での厚労省の対応が重要になるとした。
ガバナンスについては、承認後の在り方も問題になった。特に、臨床研究中核病院を監視する第三者委員会については、独立性を担保し、一定の権限を与え、メンバーも利害関係を考えて調整する必要性が指摘された。内部通報についても、通報者が保護される仕組みを講じるべきとされた。
http://www.m3.com/iryoIshin/article/273180/
エボラ出血熱を巡る動き
「日本の感染症対応は金太郎あめ」、青木真氏
疫学重視の対応を求める、企業セミナーで2014年11月28日(金) 池田宏之(m3.com編集部)
米国感染症専門医で日本におけるエイズ診療のパイオニアとして知られる医師、青木真氏が11月28日、企業主催のセミナーで「日本の感染症の風景」と題して講演し、エボラ出血熱を引き合いに、日本における新型の感染症への対応を「金太郎あめ」として進歩がない点を批判し、疫学を重視した対応の重要性を説いた。セミナー主催は、サクラ精機。
青木氏は、日本の感染症へ対応について、エイズやSARS、鳥インフルエンザなどの新型の感染症が世界的に広がるたびに、騒動になる点を「金太郎あめのように変わらない」と指摘。エボラ出血熱を「飛行機墜落事故」とインフルエンザを「自動車事故」に例えて、インフルエンザで毎年1万人死亡しているのに対し、エボラ出血熱については、患者が1人も見つかっていない状態を踏まえて、「Big Pictureを見て、位置付けできる専門家が少ない」と指摘した。頻度の高さと結果の重大性から捉えるように求めた。
青木氏は、感染症に対応する医師を「微生物学者」「臨床医」「疫学者」の3つに分類した上で、日本における感染症の混乱について、「微生物学者」からの観点が重視されすぎているとの認識を示し、通常の黄色ブドウ球菌と同様と手洗いで感染を防げるMRSAや、病原性の低い多剤耐性アシネトバクターで、危険性が強調されて大きな騒動になったことに疑問を呈した。日本において微生物学からの観点が重視される理由として、青木氏は、日本における疫学の専門家の少なさを指摘。感染症の感染源や感染経路などを全体として見る専門家の重要性を強調し、「疫学の専門家が著しく少ないのは、日本のウィークポイント」と話した。
さらに日本の医療現場の問題点として、拠点病院や指定病院制度の問題点を指摘。拠点病院などの指定によって、それ以外の病院では、感染防止に向けた取り組みや意識がない点を問題視した。例として、国内の結核の院内感染を挙げ、「院内感染は、対処方法が分かっている結核の専門病院では起きない。結核を診療しない意識でいると結核を疑うことさえ難しい」と話した。さらに、患者に自己診断した上で、適切な医療機関の受診を求めることの難しさに言及し、「いつどこに何が来るか分からないと考えて対処すべき」として、医療者側の意識や体制を整える必要性に言及した。
エボラ出血熱の致死率が4割から7割程度とされている点については、感染が広がっている国では脱水や低カリウムへの対応する対症療法が十分に実施できないことに加えて、拡大が認知された初期には、症状の重い人間のみが搬送され、必然的に認知された患者における致死率が上がる点を指摘し、実際の致死率が低い可能性を指摘した。
米国などにおいて、一部空港経由で入国の禁止措置を求める声があることについては、「港もあり国境もある。疫学的には笑止千万」と指摘。その上で、「日本も、日本にいつ来るかを心配するより、リベリアなどにおける封じ込めを手伝うのが筋ではないか」とした。
http://mainichi.jp/area/news/20141128ddn010040037000c.html
特集:地域医療を考える かかりつけ医、近所にいれば安心 身近な医師、気軽に相談 健康管理アドバイスも毎日新聞 2014年11月28日 大阪朝刊
おなかが痛い、熱が出た、など小さな体の異常でもお医者さんにみてもらいたいと思うことがある。近所にかかりつけ医がいると安心だ。普段の健康管理とかかりつけ医について、医療法人光陽会「浅野病院」(松山市小坂3)の浅野宏國院長(76)に聞いた。【聞き手は毎日新聞松山支局長・三角真理】
−地域に根ざした診療をされていますが、胃腸のトラブルで最近多いのはどのような病気ですか。
逆流性食道炎が特に多く、機能性ディスペプシア、ピロリ菌による胃炎、過敏性腸症候群が多くなっています。
それぞれの症状を簡単に説明すると、逆流性食道炎の症状は主に胸やけですが、胸痛やのどの違和感などもあります。機能性ディスペプシアは胃もたれ、胃の膨張感、吐き気など。胃炎や早期の胃がんは、特徴的な症状はなく無症状の場合もよくあります。胃潰瘍は腹痛です。
最近多い、過敏性腸症候群は腹痛と便秘、下痢などの便通異常です。大腸がんは、便に血が混じったり、便秘症でないのに便秘をするようになったりします。
−問診では、どのようなことを聞かれますか。
問診で医師側が知りたいのは、症状の起こり方です。いつから、どのような症状が起き始めたか。原因と思われるような出来事や食事をしたか、時間や経過、症状の起こる頻度などを聞きます。さらに服用している薬について聞きます。
−症状を聞いたうえで、どのような検査をしますか。
症状のいかんに関わらず、消化器の中で食道、胃、十二指腸の疾患が予想される場合、胃カメラを行います。
最近、経鼻内視鏡といって鼻から細いカメラを入れて食道、胃などをみる方法が進歩しています。口から入れる経口内視鏡に比べて、管を入れるときの痛みや「オエッ」となる気分の悪さが軽いのが特徴です。患者さんが楽に検査を受けられるようになりました。
ポリープや潰瘍などの異常があって、がんかどうかをさらに調べるときには粘膜の一部をとって組織検査をします。また、ピロリ菌の感染が疑われる場合はピロリ菌の有無を調べます。
−寒くなる季節、お年寄りの高血圧も心配ですが、高血圧が原因でなる病気はどのようなものがありますか。
日本での高血圧人口は約4300万人と推定されています。血圧が高いと、動脈硬化を悪化させます。その結果、脳卒中(脳出血、脳梗塞(こうそく)、くも膜下出血)や心臓病(心不全、狭心症、心筋梗塞)、腎臓病などの原因となります。
http://www.yomiuri.co.jp/world/20141128-OYT1T50056.html
独の看護師、薬物投与で患者を大量殺害か2014年11月28日 11時55分 読売新聞
【ベルリン=工藤武人】ドイツ北部の病院で、薬物投与により患者3人を殺害したとして殺人罪などに問われている看護師の男(37)が、同様の手口で多数の患者を死亡させた疑いが浮上し、独国内に衝撃が走っている。DPA通信などが報じた。
男は独北部デルメンホルスト市内の病院に2003年から05年まで勤務。3人に致死量の不整脈治療剤を注射して殺害した罪や患者2人に対する殺人未遂の罪で起訴され、9月に裁判が始まった。検察当局は犯行目的について「退屈しのぎに患者を重篤な容体にした上で蘇生させ、能力の高さを見せつけようとした」などと指摘している。
地元捜査当局は、同病院での174件の死亡例についても、男の関与の有無を調べている。男が過去に勤務していた複数の医療機関での不審死についても捜査を進めている。大衆紙ビルトは「戦後最悪の連続殺人の可能性がある」と報じている。
男は08年、同じ手口による殺人未遂の罪で、禁錮7年半の有罪判決を受けていた。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/minemura/201411/539554.html
コラム: その判決、正当?不当? 医療裁判深層リポート
高齢者転倒骨折事件
準備不足のまま提訴した患者、勝算はどこに?2014/11/28 峰村健司 日経BP
前回は、民事訴訟の進め方を大雑把にまとめました。復習しますと、1)原告、被告が各自の主張を出し合い、主張が一致する点と、主張が異なる点(争点)を明らかにし、2)各自が主張を裏付けるための証拠を提出し、3)それらの主張、証拠を基に、どちらの主張がより事実らしいかを裁判官が判断し、4)裁判官が認定した事実を法律に照らしたときに、被告に対する原告の請求が認められるべきか否かを判決する――というものでした。
今回は、この仕組みの土台となっているルールである「弁論主義」をご紹介するとともに、弁論主義のあり方を考えさせられる1つの判例を取り上げます。
弁論主義とはざっくり言うと、裁判における当事者各自の主張と、その主張を裏付ける証拠の収集および提出は、原告、被告といった当事者が行うものであって、裁判所が議論の方向を勝手に決めたり、また証拠を独自に集めてはいけないという決まりです。これは3つのテーゼにまとめて考えられています。
第1テーゼ「裁判所は、当事者が主張していない事実を、判断の基礎としてはいけない」
第2テーゼ「裁判所は、当事者間に争いがない事実は、そのまま判断の基礎としなければならない」
第3テーゼ「裁判所は、当事者の申し出た証拠のみによって、事実の認定をしなければならない」
要するに裁判所は、昔の「遠山の金さん」よろしく、自ら事件を調査し証拠を探し出して裁くようなことはしてはいけないということです。
そうすると、まずは原告側がそれなりの主張と証拠をそろえなければ、裁判に勝つことはできないことになります。一方被告側は、原告側から有力な主張と証拠が出てきた場合、放っておくと負けてしまうことになります。裁判官は双方から出てきた主張、証拠だけに基づいて検討するのであって、自ら真相を調べることはないからです(この点、前回ご紹介したテオフィリン中毒事件のように、医療側から見てどんなにばかばかしい主張をされたとしても、きちんと反論しなければならないということにつながるわけです)。
そうすると、原告側が裁判を始めるに当たって重要なのは、相応の主張と証拠をそろえることができるという見込みを持って、裁判に臨めるかということだと思われます。我々の世界で言えば、医師が手術、処置を始めるに当たって、所見、検査データなどを基に、それなりの勝算を見込んで開始することが当然であるのと同様にです。
しかし、世の中には不思議な裁判があるもので、そのあたりの前準備を怠ったのではないかと思われるような例があるのです。そのように感じられた事例を今回はご紹介します。
◎高齢者転倒大腿骨頸部骨折事件[東京地裁平成19年(ワ)第35365号、訴訟名は独自の命名]
【事例の概要】
慢性腎不全の91歳女性(以下、Aとする)。内科入院中のある日の未明に病院のトイレの個室内で転倒し、左大腿頸部を骨折した。全身麻酔下に人工骨頭置換術を施行し、リハビリを開始したところ、脱臼を繰り返し、また透析も受けていたがシャントが閉塞するなどし、リハビリ開始19日で容体が急変して亡くなられた。
【裁判に至った経緯】
2003年
5月31日 自宅で転倒して整形外科受診。
10月29日~11月22日 入院、人工透析目的にシャント造設。
11月29日 嘔気、食欲低下で内科入院。
12月4日 8:45 病室内のポータブルトイレへ移動しようとして転倒。
2004年
1月7日 3:35 ナースコールをして病室外のトイレへ移動。担当看護師がAのそばを離れた際にAがトイレの個室内で転倒。左大腿骨頸部骨折。
1月14日 全身麻酔下に左大腿骨人工骨頭置換術を施行。
1月16日 リハビリ開始。
1月26日 朝、X線検査を施行したところ、左股関節が上方へ脱臼していた。9:15 透視下で整復を施行するも困難で、全身麻酔下に非観血的に整復施行するも筋拘縮が強く困難。16:03 全身麻酔下で観血的に脱臼を整復。
1月28日 透析中にシャントが閉塞。
1月29日 16:25 全身麻酔下にシャントを再度造設。
2月1日 2:00 Aが強い不穏状態に陥る。レントゲンで人工骨頭脱臼再発を確認。4:50 非観血的に整復を施行するも不能。9:20 全身麻酔下で非観血的に整復。
2月2日 10:40 透析中に意識障害、血圧低下。血中ガス酸素分圧も測定できず。その後意識状態は徐々に改善。
2月4日 0:20 容体が急変、心停止し1:45分に死亡。
原告側は、看護師がAさんをトイレ個室に5分間放置したことが過失で、そのために転倒したのであるから病院側に責任がある、と主張したようです。一方、病院側は、他の患者さんからナースコールがあったため、個室内でAさんの足が地面に着くことを確認し、終了後にコールをするように指示し、Aさんもそれを了解した上でその場を離れたのであって、過失ではないと主張したもようです。
それにしても、細かい状況判断以前の問題として、個室内での転倒に対して病院側に責任を負わせようというのは、それまでに転倒を繰り返しており、危険性がそれなりにあったといえるかもしれないにしても、かなり強引な主張だと思われます。
そのような主張の内容にも驚かされたのですが、この事件の裁判記録を眺めていて一番驚いたのは、裁判を起こした側が主張を出すタイミングのことでした。
この裁判の訴状は2007年12月30日付で書かれており、それに続いて原告側が自らの主張を述べる書面(一般に「第1準備書面」といいます)が2008年6月3日付で書かれていたのですが、その書面の中で「過失の内容と、結果との因果関係について、検討不十分のため次回書面まで猶予がほしい」との旨が書かれていたのでした。
さらにそれに続く2008年7月7日付の書面(第2準備書面)では、「因果関係については次回書面にて主張する」との旨が書かれており、原告側の過失と因果関係に関する主張が最終的に出そろったのは、2008年9月2日付の書面においてでした。
弁論主義の下では先に述べた通り、主張や証拠を当事者が出さない限り、裁判官も判断のしようがない仕組みなわけですが、この裁判を起こした原告側は、提訴から半年以上たっても主張を組み立てられていなかったわけです。
この書面を見る限り、原告側の「予習不足」の感は否めず、医療に例えれば、諸検査結果の検討がなされないままに場当たり的に治療・手術に突入するようなもので、これで結果が悪ければ賠償責任を問われかねないものだと思われました。
その後に出てきた原告側の主張にも説得力はなく、事件は最終的に医療側が原告側に100万円を支払うことで和解になりましたが、その100万円は医療側よりもむしろ原告側の弁護士が支払う方がより公平性にかなっているように思いました。
私はこれまでに、このケースのように提訴前の検討が不十分だと思わざるを得ない事例を時折見かけているのですが、そのような裁判例が公に批判されているのは見たことがありません。弁護士の弁護活動の質的向上の一助となるよう、そうした事例について、もっと公に取り上げられてもよいのではないかと思います。
今回のまとめ
1) 裁判における主張と証拠の提出は、当事者が行うことになっており、裁判所はそのようにして提出されたものだけを基にして判断することになっている。裁判所が議論の方向を勝手に決めたり、証拠を勝手に収集することはない。
2)提訴に当たって、原告側の調査検討が不十分と思われる事例が存在する。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20141128-OYT1T50143.html
遺族と診療所が和解…救急搬送先での女性死亡2014年11月28日 22時18分 読売新聞
救急搬送された東京都世田谷区の診療所で死亡した女性(当時28歳)の遺族が、誤診があったなどとして診療所と、この診療所を救急医療機関に指定した都に計約9000万円の損害賠償を求めた訴訟は、東京地裁で和解が成立した。
和解は25日付。遺族の代理人弁護士によると、診療所が遺族に6700万円を支払い、都への請求は放棄する。
女性は昨年8月、腹痛のため診療所に救急搬送され、翌朝に死亡した。診療所は「急性胃炎」と診断したが、解剖の結果、「子宮外妊娠破裂による腹腔ふくくう内出血」と判明した。
診療所の院長は取材に対し、「今後、再発防止に努めて診療にあたっていく」と話した。
http://dmm-news.com/article/900121/
「少子化解決」へ挑戦続ける… 必要なのは社会の意識改革2014.11.28 17:15 産経デジタル
【話の肖像画】内閣官房参与・吉村泰典氏(65)
〈平成25年度で慶応大医学部の産婦人科学教授を退任。内閣官房参与として、日本の少子化対策に取り組んでいる〉
10年くらい前から、少子化が進んだら産科はいらなくなるのではないかと考え始めました。2050年には、生まれてくる子供は50万人を切ると予測されています。今の社会保障の仕組みは、若者が高齢者を支えていく。ですが、50万人の子供が9千万人の大人を養うのはとても無理です。産科医として最大の問題は少子化の解決だと考え始めました。また、日本産科婦人科学会理事長として、出産育児一時金増額や、妊婦健診を無料で受けられる回数を増やすよう政治家に要望する中で、ものごとを変えられるのはやはり政治だとも思いました。
〈政策立案に携わりながら、少子化を止めるには社会の意識変革が必要だと訴える〉
これまでの日本社会は、女性や子供を大事にしてこなかったと思います。女性が子育てをしながら働ける社会を作らないと、少子化は止まりません。そのためには社会、男性、企業の意識改革が必要。企業の意識改革はだいぶ進んでいると思いますが、社会の方はまだまだですね。そんなに働いて子供がかわいそうと言われた、などという話をいまだに聞きますから。
医師の世界でも同じことが言えます。私が医局にいた19年間、女性は84人入ってきましたが、子供を産んで今も常勤する医師は4、5人しかいません。あとは非常勤か働いていないかのどちらかです。
女性医師の意識が低いのではありません。社会のシステムの問題です。例えば週1回の当直は無理でも、月1回ならできる。それならそう運用すればいい。一時の産科医不足は何とかしのぎましたが、20~30代の産科医の6割は女性。彼女らが出産、子育てを行う数年後にまた危機が来るでしょう。少子化を何とかしようにも、子育てと仕事が両立できる社会でなければ、また周産期医療の危機が来るのです。
〈自身は名古屋で医師として働く妻と、長年別居婚を続け、娘を育ててきた〉
妻が東京を離れたので、13歳だった娘が35歳になるまでわが家は父子家庭でした。私は掃除と料理が得意で、毎朝、必ず30分は掃除をします。妻と同居していたときも娘の保育園の送り迎えをするなど、今で言う「イクメン(子育てを積極的に行う男性)」でしたが、経験してみたら育児は社会で生きていく上でもとても役に立つと気づいた。子供の教育ほど難しいものはありません。私は子育てを経験したことで、若い人に優しく接することができたと思います。
人を育てることは、家庭でも社会でも必要とされるスキルです。女性も働くことで視野が広がり、子供の教育に役立ちます。これまでの経験を糧に、産婦人科医として少子化の問題に何ができるか、私の挑戦はまだ続きます。(聞き手 道丸摩耶)
http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/141127/lif14112711220007-n1.html
【話の肖像画】ライフワークの生殖医療 体外受精…開けられた「パンドラの箱」2014.11.27 11:22産経デジタル
■内閣官房参与・吉村泰典氏(65)(3)
これまで日本産科婦人科学会理事長時代の話を中心に紹介してきましたが、私のライフワークについて振り返ってみたいと思います。
〈昭和50年に慶応大医学部を卒業。学生時代にお産をみて感激し、産科医を志した〉
女性が一番美しいのは、子供を産んだ後だと思うんです。お産をやりたくて産婦人科医になったのですが、3年後にロバート・エドワーズ博士が世界初の体外受精を成功させたというニュースが飛び込んできました。当時はロケットが月に行くより難しいとされていた技術。一気に生殖医療(不妊治療)に興味を持ちました。
58年に行った米国は、体外受精全盛期。日本でも長い間、生殖医療をやらなければ産婦人科医じゃないという時代がありました。その流れに乗って生殖医療が私のライフワークになっていったのです。
それまでの不妊治療はいかにして自然に妊娠させるかを考えてきました。卵管が詰まっていたら治すのがそれまでの不妊治療です。しかし、体外受精で完全にパラダイムシフト(発想の転換)が起きた。体外受精は、卵管が詰まっていたら外に卵子を出して受精して返す。子宮に問題があれば、治療するのではなく他人の子宮を借りて代理懐胎(代理出産)をする。人類はパンドラの箱を開けてしまいました。
〈昨年からは、妊婦の血液から胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断も始まった〉
生殖医療の一番の問題は、生まれてくる子供の医療なのに、その子供の同意を得ることができない点です。本当の患者は生まれてくる子供。目の前にいる不妊に悩む夫婦に向き合うだけではだめなんです。
受精卵が子宮に着床する前に遺伝子に異常がないかを調べる「着床前診断」の実施を検討したのは十数年前。それが今や、血液で異常を調べる新型出生前診断が一部で認められる時代になりました。ダウン症の患者や家族の団体は「命の選別につながる」と反対していますが、当然のことです。ダウン症の人が生きやすい社会はいまだ実現していない。環境が変わっていないのに、技術だけが先行することに違和感を覚えます。
私はずっとAID(第三者からの精子提供)をやってきました。その経験から、誰を「親」とするのか、子供が遺伝上の親を知る「出自を知る権利」をどうするかなど、AIDが抱える問題が解決できればあらゆる生殖医療に応用できると考えています。ですが、日本ではこの問題にまだ答えが出ていません。
今や卵子や子宮の提供も行われるようになり、いつか人類はこれでよかったか振り返る時代が来るでしょう。忘れてはならないのは、医療の発展が悪いわけではないということ。その医療をどう使っていくのか、問われているのは人間の知恵なのです。(聞き手 道丸摩耶)
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20141129ddlk13040114000c.html
妊娠中の妻死亡:遺族と和解成立 都、救急診療所など /東京毎日新聞 2014年11月29日 地方版 首都圏版
腹痛を訴えて救急搬送された妊娠中の妻(当時28歳)が死亡したのは、医師の診断や都の救急対応がずさんだったためだとして、都内の男性(32)ら遺族が医療法人「小林外科胃腸科」(世田谷区)や医師、都に約9000万円の賠償を求めた訴訟は、東京地裁(森冨義明裁判長)で和解が成立した。25日付。
男性側の代理人弁護士によると、医師と法人が死亡の責任を認めて6700万円を支払うほか、都は救急医療の在り方について不断に検討を続けることを約束する内容で和解したという。男性は「救急医療の質向上がなされ、妻の死が少しでも人の役に立つことを望む」としている。
訴状によると妻は2013年8月、強い腹痛を訴えて診療所に救急搬送されたが、子宮外妊娠破裂による出血で死亡した。男性は「急患に十分対応できない診療所を救急診療所に指定した」などとして都も訴えていた。【山本将克】
〔都内版〕
http://www.yomiuri.co.jp/national/20141128-OYT1T50157.html
災害医療、実務問題に備えを…被災の医療者ら2014年11月28日 23時14分 読売新聞
特集 深層NEWS
東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県で、医療機関として想定外の対応を迫られた国立病院機構・仙台医療センターの川村隆枝・麻酔科医長と山田康雄・救命救急センター長が28日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、被災経験から見えてきた災害医療の課題とあるべき対策について解説した。
次々と運ばれてくる患者の治療の優先順位を選別する「トリアージ」や、各地から派遣されたDMAT(災害医療支援チーム)受け入れのあり方など実務的な問題に平時から備えることの必要性を強調した。
- 2014/11/29(土) 06:42:04|
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http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1411/1411070.html
医師主導臨床研究にも法規制を導入へ
厚労省検討委員会・報告書(案)[2014年11月27日] MT Pro / Medical Tribune
厚生労働省の「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」(座長=学習院大学経済学部教授・遠藤久夫氏,以下,制度検討委)は,昨日(11月26日)開かれた最終会合で,企業治験だけでなく医師主導で行う臨床研究にも法規制は必要であると結論し,未承認または適応外の医薬品などを用いた臨床研究にICH-GCPに準拠した法規制を適応する報告書(案)をおおむね了承した。
モニタリング・監査は企業治験並にせず
制度検討委は,高血圧治療薬バルサルタン問題で失墜した臨床研究に対する信頼の回復に向け,法規制の検討を進めるべきとした「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」の報告書を受けて,今年4月に設置された。
これまでの検討会において,現行の倫理指針を遵守するだけでは不十分との認識で一致していた。しかし,過度に規制した場合,研究の萎縮を招く懸念があるため,被験者に対するリスクと研究結果が医療現場の治療指針に与える影響などの社会的リスクの両者を勘案し,適切な規制対象を探ってきた。
報告書(案)では,法規制の対象を,医師主導で行う未承認または適応外の医薬品・医療機器などを用いた臨床研究とした。
法規制の実施基準をICH-GCPに定め,モニタリング・監査の実施や記録の保存により臨床研究の質を確保するなどの規制を設けるという。
ただし,モニタリング・監査の手法は研究のリスクレベルに応じて適切な方法や頻度を検討すべきとされ,未承認薬の企業治験で行う手法をそのまま用いる必要はないとした。この点について「行政もその考え方の普及啓発に務めるべき」ことを明記するなどして念押ししている。
なお,医師主導臨床研究の中には企業広告に用いられることが想定されるものがあるが,それらに対してもなんらかの規制を敷くことが望ましいとした。
必要があれば行政当局にも権限
法規制対象の研究に義務違反が生じた場合のペナルティーについては,行政指導や改善命令を下しても改善が得られない場合にとどめた。
またバルサルタン問題では,強制的な権限のない行政調査に限界があることが指摘された。その点を踏まえ,必要であれば行政当局に措置を講じる権限を持たせるべきとすることが盛り込まれた。
さらに行政の権限に関するものとして,有害事象が発生した際,保健衛生上の危害の発生や拡大を防止する必要があれば,行政が倫理審査委員会の検討結果や対応を把握できるような仕組みづくりの検討を求めている。
その他,行政が必要な臨床研究の情報を入手できる環境は,不正が生じた際に迅速に対応する上で有効であるとした一方,行政が研究者に研究計画の事前審査を求めることは学問の自由を脅かすことにもなりかねず,これを行う際は慎重を期すことにも触れた。
製薬協などによる広告の自主規制を行政が監視・指導
先の「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」で倫理審査委員会が不正防止の歯止めにならなかったとの指摘もあり,将来的には一定の質を確保するために集約化される見通し。その他,倫理審査委員会は,研究開始前だけでなく研究開始後も関わるべきとされた。
産学連携に必要な関係の透明性確保については,現在,各製薬企業が自主的に取り組んでいるが,行政はその状況も踏まえ,法的規制も視野に対応を検討すべきことが盛り込まれた。ただし,適切に管理・公表されればなんら問題がない利益相反(COI)が,国民には否定的に捉えられていると指摘。正しく理解される必要性を確認した。
虚偽・誇大広告を禁じた薬事法第66条に抵触したバルサルタン問題を受け,厚生労働科学研究「製薬企業の薬事コンプライアンスに関する研究」(主任研究者=日本大学薬学部教授・白神誠氏)では,医療用医薬品における広告の在り方が検討された。公的機関による広告審査の実施も議論されたが,表現の自由などを保障する憲法第21条に違反する可能性があり,今回,制度検討委では,日本製薬工業協会(製薬協)や会員企業が行う広告審査を行政機関で監視・指導していく体制を強化することが妥当だとした。
これらを最終調整した後,年内にも報告書として公表される。報告書を踏まえ,厚労省は法案づくりに着手する。
(田上 玲子)
http://www.shinmai.co.jp/news/20141127/KT141126FTI090036000.php
諏訪赤十字病院、時間外の受診 軽症患者対象に料金上乗せへ11月27日(木) 信濃毎日新聞
時間外の診療を受け付ける諏訪赤十字病院救命救急センター=26日、諏訪市
諏訪赤十字病院(諏訪市)は来春から、休日や夜間に同院救命救急センターで受診した軽症患者を対象に、時間外料金として3750円(税抜き)を医療費に上乗せする。増加する軽症者の受診を減らし、本来の高度救急救命の機能を維持する目的としている。軽症と重症の線引きは難しいため、徴収の対象外となる事案などを定めた独自の指針を作り、年明けにも公表する。
同病院によると、徴収対象の軽症患者は「入院を必要としない人」。入院は不要でも、本人が強い痛みを感じている、といった判断が難しい例は院内で検討し、結果を指針に盛り込む。指針は年内をめどにまとめ、病院のホームページなどで公表する方針。
時間外料金の設定には、特に増えている軽症の小児患者に、諏訪地域の医師会などが運営する諏訪地区小児夜間急病センター(諏訪市)に回ってもらう狙いもある。
大和真史院長は、近年急病センターの利用者が減る一方、同院の受け入れは増えている―と指摘。「徴収を機に、地域医療のバランスや、急病センターの利便性向上といった対応を考えてほしいとの思いがある」としている。
26日の経営審議会で示し、了承を得た。病院によると、昨年度の救急センター利用者は1万9人千余。2007年度の開設時より3千人近く増えた。時間外利用者の7割は軽症といい、同院の医師や経営の負担を減らすため、地域の診療所などとの役割分担が課題になっていた。
http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/272850/?category=report
「医療は経済成長を阻害」、次世代の党の公約に
民主含め主要三党、成長産業化の方針は共通2014年11月27日 池田宏之(m3.com編集部)
衆議院の解散に伴う12月投開票の衆院議員総選挙に向けて、主な野党の政策が出揃った。解散前の衆議院に10以上の議席のあった民主党、維新の党、次世代の党の3つの主要野党の医療関連の政策を見ると、医療はいずれも「成長戦略」の文脈に位置付けられている。民主党の公約では「医療崩壊の危機」と指摘し、医療への理解を示した。その一方、維新の党と次世代の党の公約では「医療は経済成長を阻害してきた岩盤規制」「診療報酬を市場に委ねる」などとの言葉もあり、医療に向けられた目は自民党よりも厳しい。
「増税分の半分しか充当ない」と批判
消費税増税の先送りについて見ると、主要野党3党は、いずれも消費税引き上げ先送りの判断そのものを批判してはいない。自民党は、景気の動向を考慮する「景気条項」を削除した上で、2017年4月に増税を断行する方針を示している(『自民、医療の優先度低い可能性、政権公約発表 』を参照)。そもそも、消費税率10%への引き上げを盛り込んだ消費税法は、民主党、公明党も含めた3党合意に基づくものだが、民主党のマニフェストでは、増税を「延期」と明言し、還付措置付きの「給付付き税額控除」の導入の検討をうたっている。
ただ、「景気条項」の削除について、11月24日にマニフェスト発表の会見に臨んだ福山哲郎政調会長は、「経済は生もの。(2017年に)どうなっているか分からないのに、何でも上げるというのは傲慢ではないか」と批判した。「給付付き税額控除」は、維新の党もうたっていて、「軽減税率や一律の給付金は費用対効果が悪い」としている。次世代の党の政策では、「医療を含めた社会保障給付の効率化」などの改革実現への道筋がつくまで、消費税増税を認めない方針。
自民党の「消費税増税財源を全額社会保障の充実に充てる」という約束への実績に疑問も。民主党は、1兆円が充てられるはずだった2014年度予算ベースで、「0.5兆円に減らされており、約束違反」としている。維新の党も「(消費税)増税分を公共事業ばらまきに流用した」として、自民党の社会保障制度改革を批判している。
「医療崩壊の危機、再び」
自民党は、医療について「成長産業」としての側面を期待しているのに対して、「社会保障制度」の中では、子育てを優先し、医療の優先度は低いとみられる。
「社会保障制度」としての医療に一番理解を示しているのは民主党。民主党は、社会保障制度についてマニフェストで「充実・安定化で将来不安を軽減する」と明言。マニフェストの中の医療の項目では、「実質的に医療費が削減され、医療崩壊の危機がまた迫っている」として、2014年度の診療報酬改定率が実質マイナス1.26%だった点を指摘している。民主党は、与党時代に2回、診療報酬を引き上げた経緯があり、今回も必要な医療費の確保や地域の医療提供体制の立て直しをうたっているほか、医療従事者の労働条件改善、チーム医療の強化も盛り込んでいる。
一方で、民主党は、医療の成長産業化についても期待を寄せている。「未来につながる成長戦略」の一環として「グリーン、ライフ、農林水産業、中小企業」が並んでいて、福山氏は会見の中で、「ライフは医療や介護など」と述べている。
「診療報酬、市場に委ねる」
維新の党と次世代の党は、成長産業としての医療には期待を示す一方、旧来の医療を「岩盤規制」と位置づける立場で、自民党よりも厳しい視線を向けている。維新の党は、安倍政権が進めてきた医療改革について、「自民党の支持基盤を解体する改革は自民党にはできない」と批判。具体的には、患者申出療養(仮称)については、「(より自由度の高い)『選択療養』は医師会の反発で暗礁に」、千葉県成田市の医学部新設検討については、「『検討』のまま1年以上放置」と批判している。医療政策としては、成長戦略の一環として、従来からアイデアのあった混合診療解禁、データ活用による医療の標準化に加え、「診療報酬点数を市場に委ねる制度」としたい考えを示している。
もともと維新の党と同一政党だった次世代の党も、維新の党に近い立場。「医療・福祉」分野について、「農業」「エネルギー」と並んで、「経済成長を阻害してきた岩盤規制」の1つとして挙げ、「補助金から(使途が限定される)バウチャーへ」「新規参入規制の撤廃」を目指す方針。具体的な政策としては、混合診療解禁に加えて、「医療費自己負担割合の一律化」を挙げている。患者申出療養(仮称)や国家戦略特区の推進で医療の成長を狙う自民党も含め、政治家の中には医療の成長産業化への期待が大きそうだ。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG27H84_X21C14A1CR8000/
認知症の人、救急病院の94%「診療困難」 意思疎通できず 2014/11/27 23:07 日本経済新聞
認知症の人が急なけがや病気で搬送されて治療を受ける場合、全国アンケートに応じた救急病院の94%が対応は困難だと感じていることが27日、国立長寿医療研究センター(愛知県)などの調査で分かった。意思疎通が難しいことが主な理由で、診断に必要な病状の聞き取りや検査に支障が出ている可能性がある。
認知症の人は記憶力や判断力が低下するため、こまやかな配慮が必要だが、介護の現場で「緊急やむを得ない場合」に限っている患者の身体拘束は78%の病院が実施していた。調査結果は29日から横浜市で開かれる日本認知症学会で発表する。
2013年度に全国の救急病院3697カ所に調査票を送り、589カ所から有効回答を得た。このうち患者の入院や手術に対応できる2次救急病院は約60%だった。
ほとんどの病院は認知症の人の診察や入院を受け入れているとしたが、「対応は困難だと感じることがある」が94%を占めた。理由(複数回答)は「転倒・転落の危険」が88%で最も多く、「意思疎通が困難」(85%)「検査・処置への協力が得られにくい」(82%)が続いた。
90%以上の病院が「患者の不安や混乱を取り除くよう努めている」としたが、認知症の対応マニュアルがあるのは16%にとどまった。患者の身体拘束の他に、薬物による鎮静は70%だった。
調査の主任研究者で長寿医療研究センターの武田章敬在宅医療・地域連携診療部長は「認知症の人が安心して治療を受けるには、医療スタッフを増やしたり、かかりつけ医と連携を強化したりするなど、総合的な対策が必要だ」と話している。〔共同〕
http://mainichi.jp/edu/news/20141127ddlk22010061000c.html
県:近畿大、川崎医大と協定 奨学金で医師確保 /静岡毎日新聞 2014年11月27日 地方版
2015年度の医学部入試で、卒業後に県内の地域医療に従事する条件で入学定員を増やす「地域枠」が、近畿大(大阪狭山市)と川崎医科大(倉敷市)で5人ずつ設定された。県は医学部生の出身地を問わず“静岡枠”として奨学金を負担し、将来の県内の医師確保につなげる。両大学と連携する県はそれぞれ協定書を交わした。
両大学の地域枠に志願し、合格した医学部生は、月20万円の奨学金を6年間で計1440万円受ける。卒業後に臨床研修を終え、県が指定する地域医療の中核を担う46の公的病院などで9年間勤めると、返還免除となる。
奨学金を負担する地方公共団体が大学所在地と異なるケースは、これまでに16例ある。15年度入試で文部科学省は10月末、新たに両大学を含む国公私立17大学64人の定員増となる11府県の地域枠を認可した。
12年の県内の医師数は6967人。人口10万人当たりの医師数は全国平均で226・5人だが、県平均は186・5人と全国41位。医療圏別では中東遠129・7人▽富士132・1人▽賀茂133・8人▽志太榛原146・5人−−の順に県平均を下回る。
県には地域枠と同様条件で、医学部入学定員に相当する120人分の奨学金制度「医学修学研修資金」もある。県地域医療課の担当者は「絶対数や地域偏在の問題を解決していく中で、少しでも多くの医師に県内で働いていただき、奨学金の返還免除後も残ってもらえれば」と話している。【立上修】
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20141127ddlk22040079000c.html
沼津の医療ミス:看護師を停職に 市、上司も処分 /静岡毎日新聞 2014年11月27日 地方版
沼津市は26日、医療ミスで女性入院患者(88)を死亡させた市立病院の男性看護師(28)を停職6カ月の懲戒処分とした。監督責任を問い、上司の女性看護部長(57)と女性看護師長(45)の2人を訓告の処分とした。
看護師は点滴投与すべきカリウム製剤を誤って静脈注射し、直後に女性が死亡した。当初は警察の捜査を待ち処分を決めるとしていたが、ミスを本人も認めており刑事罰の内容で懲戒処分が左右されることはないと判断した。栗原裕康市長は「遺族や関係者に深くおわびする。再発防止策を徹底し、信頼回復に努める」とコメントした。【石川宏】
- 2014/11/28(金) 05:49:45|
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http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NFL9106KLVRE01.html
医療や介護にしわ寄せも、消費増税先送りで「社会保障の充実」に遅れ更新日時: 2014/11/26 10:41 JST Bloomberg
11月26日(ブルームバーグ):安倍晋三首相が消費税率の10%への引き上げを1年半先送りしたことで、高齢者介護など社会保障に充てる財源の確保も遠のくことになり、医療・福祉関係者から懸念の声が出ている。
日本医療政策機構の宮田俊男エグゼクティブディレクターは、医療改革や高齢者ケアの在宅シフトなどは「消費税増税による財源を当て込んでおり、実現がかなり難しくなるかもしれない」と述べ、取り組もうとしている勤務医や開業医、看護師、薬剤師にしわ寄せがいくだろう、とみている。
消費税率は今年4月に8%に上げた後、来年10月に10%に引き上げることにより、2017年度には国・地方合わせて約14兆円の税収増が見込まれていた。財務省の資料によると、このうち社会保障の充実に2.8兆円程度が使われる予定だったが、消費税率が8%のままだとこの額が1.35兆円程度にとどまり1.45兆円程度が不足する計算だ。
麻生太郎財務相は21日の会見で消費増税について「延期する以上は社会保障の充実も見直さざるを得ない。引き上げ延期中はその範囲の中で具体的な予算編成を優先順位をつけてやっていかざるを得ないということだ」と述べた。
4月の8%への消費税率引き上げに伴う増収分はほとんどが基礎年金の国庫負担引き上げ分に充てられている。10%への引き上げによる税収は、地域医療や認知症対策、在宅医療の推進などにより充てられることになっていた。菅義偉官房長官は19日の会見で、「予算編成の中でできることは最大限努力してできるだけ近づけていきたい」と述べた。
東大医科学研究所先端医療社会コミュニケーションシステム社会連携研究部門の上昌広特任教授は、増税先送りは「社会保障の意味ではマイナスだが、政治的には仕方がなかった」とみる。同時に「増税しても赤字国債削減に使われ、実際に診療報酬はそれほど伸びない」と予想。財源がある自治体は「高齢者を地域や在宅でみるため」人材確保などを進められるが、できない地域の高齢者は実質的に見捨てられることになりかねないという。
消費税率を10%に引き上げても社会保障費には「焼け石に水」と指摘するのは慶応義塾大学の池尾和人教授。「2020年代から30年代に団塊の世代が後期高齢者入りする。爆発的に増大する財政需要に耐えられる財政構造にしなければ
http://getnews.jp/archives/708568
臨床研究に法規制導入=違反に罰則、法案提出へ―厚労省2014.11.26 18:29 時事通信社
製薬大手ノバルティスファーマの高血圧治療薬ディオバン(一般名バルサルタン)をめぐる論文データ改ざん事件などを受け、臨床研究に関する制度の見直しを議論していた厚生労働省の有識者検討会(座長・遠藤久夫学習院大教授)は26日、法規制導入を求める報告書を大筋で了承した。
新薬の販売承認を目的とする「治験」以外の臨床研究は、欧米と異なり倫理指針しかなかった。厚労省は報告書を踏まえ、法案の国会提出を目指す。
報告書によると、法規制の対象は、未承認の医薬品・医療機器の効果などを調べる研究と、広告への利用が想定される研究。実施基準を定め、違反者には罰則を科すが、行政指導などで改善しない場合に限定する。
[時事通信社]
http://mainichi.jp/select/news/20141127k0000m040071000c.html
臨床試験:法規制へ…奨学寄付金も対象視野 厚労省報告書毎日新聞 2014年11月26日 20時49分(最終更新 11月26日 21時33分)
降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑を受け、臨床試験に関する制度の見直しを議論していた厚生労働省の有識者検討会(座長・遠藤久夫学習院大教授)は26日、一定範囲の臨床試験に法規制が必要だとする報告書をまとめた。製薬企業が医療機関に渡す奨学寄付金などの資金の開示についても、国は法規制を視野に対応を検討すべきだとした。厚労省は法案作成に着手し、早期の国会提出を目指す。
現在、医薬品や医療機器の新規承認を目的として実施する「治験」は法規制されているが、それ以外の臨床試験に関するルールには指針があるだけで、罰則もない。報告書は、過度な規制で研究現場を萎縮させぬよう、法の網をかける臨床試験の範囲を、市販後の医薬品・医療機器の新たな効果・効能を確かめるものや、広告に用いられることが想定される研究などに限定した。これらは国際基準に従ってデータ保存などが必要になる。
研究者の金銭などの利益相反については、「適切に公表されることが重要」と指摘。現在は業界団体の自主努力に委ねている提供資金の開示についても法制化の検討を求めた。
研究不正については行政当局に情報の受付窓口を設置したり、調査権限を持たせたりして、監視を強めることを提言した。
さらにバルサルタン疑惑では、臨床試験の妥当性を審査する研究機関や病院の倫理審査委員会が「歯止め」にならなかったことも問題視された。報告書では倫理委の構成要件を定め、臨床試験の進め方を点検できるようにすべきだと指摘。全国に1300ある倫理委について、将来的には地域や専門領域に応じて「集約化」を図るべきだとした。【八田浩輔、河内敏康】
◇厚生労働省の検討会の報告書の骨子
▽一定範囲の臨床試験に法規制が必要
▽倫理審査委員会の構成要件を定め、質を確保
▽行政当局は不正事案への調査権限を確保すべきだ
▽製薬企業が提供する資金の開示のあり方について、法規制も視野に検討すべきだ
▽医薬品の広告に関する監視・指導体制の強化
◇解説 信頼回復が急務
製薬企業が広告に使う臨床試験に法の網がかけられることになった。第三者によるデータの監視などが義務付けられるため、不正防止と信頼回復に向けて一歩前進したと言える。だが、もたれあいの関係が指摘されてきた製薬企業と医師たちが襟を正さなければ、不正の根は絶てない。
バルサルタン疑惑を巡っては、販売元のノバルティスファーマが5大学に11億円超の奨学寄付金を提供しつつ、データ操作された臨床試験結果を広告に使っていたことが社会問題化した。このため法規制により、分析に使うデータとカルテに違いがないかを試験の途中にチェックされたり、計画通り試験がされていることを監査で確認されたりしていなければ、製薬企業は広告に使うことをできなくする。
だが、医師に取り入って薬を売りたい製薬企業と、研究資金の提供を受けたい研究者の関係は変わっておらず、法規制に過度な期待をすることはできない。
一部では、この両者の間に距離を置く取り組みが始まっている。例えば、製薬社員の臨床試験への不適切な関与が発覚した東京大病院は今年4月、製薬企業のMR(営業担当者)が医師と約束なく病院に立ち入ることを禁じた。
従来、MRの立ち入りを原則禁じてきた「ナビタスクリニック立川」(東京都)の久住英二医師は、「そもそもMRは自社に都合の良い情報しか提供してこない。必要ならこちらから製薬企業に問い合わせればよい。医学界の信頼を取り戻すため、製薬企業と医師との近すぎる関係を是正しなければならない」と指摘する。【河内敏康、八田浩輔】
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/44336.html
臨床研究、「一定の範囲で法規制」- 厚労省検討会が報告書案、倫理審査強化も( 2014年11月26日 19:06 )
製薬会社ノバルティスファーマの降圧剤のデータ不正操作など不祥事案が相次いだ臨床研究について議論してきた、厚生労働省の臨床研究の制度のあり方に関する検討会は26日、「一定の範囲の臨床研究について法規制が必要」などとする報告書案を大筋で了承した。法規制の範囲は、「未承認または適応外の医薬品・医療機器などを用いた臨床研究が妥当」とした。厚労省は報告書が正式にまとまり次第、具体的な法整備の検討に着手し、関連法案の国会提出などを目指す方針だ。【新井哉】
報告書案では、不適正な事案が見つかった場合、現状の倫理指針を順守する制度では「限界がある」と指摘。欧米の規制を参考にした上で、一定の範囲で法規制を行う必要性を示した。法規制の範囲については、すべての臨床研究に、一律に規制の網を掛けるのではなく、未承認や適応外の医薬品・医療機器などの臨床研究を対象とすべきとした。
不祥事案に対して倫理審査委員会が歯止めとなっていなかったとの指摘を踏まえ、国内の医系大学などに約1300あるとされる同委員会の機能を強化する必要性も提示。「審査能力や体制が十分でなく、審査の質が確保されていない」と懸念を示し、研究開始時だけでなく、研究の途中段階でも関与することを求めた。
また、有害事象発生時の対応についても、「予期しない重篤な有害事象等が発生した場合、速やかに倫理審査委員会に報告する」と明記。行政が有害事象への対応などを把握する仕組みについても、「検討する必要がある」とした。
報告書案には、臨床研究で研究者の義務違反があった際の対応も提示。違反があった場合の罰則については、行政指導や改善命令に従わず、改善が図られない場合などにとどめた。
委員からは「法規制の枠組みだけでなく、未来志向で研究の水準を高めていくことが必要」や「利益相反について検討会で明確に定義していない」といった意見が出たが、大筋で報告書案を了承した。委員らの意見を踏まえ、年内にも正式な報告書を公表する予定。
http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/272607/?category=report
“事故調”はWHOガイドライン準拠、日医が見解
「予期しなかった」の客観的定義も求める2014年11月26日 橋本佳子(m3.com編集長)
日本医師会は11月26日の定例記者会見で、2015年10月からスタートする医療事故調査制度に対する現時点での見解を公表、同制度の目的は再発防止にあり、「有害事象の報告・学習システムのためのWHOドラフトガイドライン」が求める、非懲罰性、秘匿性、独立性という三原則を遵守することが必要だとした(資料は、日医のホームページに掲載)。
会見した日医副会長の松原謙二氏は、「本制度は、事故が起きてしまった時に、その事故がどのようにして起きたのかを正確に把握して、今後の医療に役立てるための仕組み」と説明、現場が対応に困らないように制度設計を進める必要性を指摘した。松原氏は、厚生労働省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」の構成員であり、同検討会で、同制度の省令や通知などの議論が進められている。
松原氏が特に重要としたのが、医療事故の定義。本制度では、医療機関は「医療に起因した死亡・死産等で、予期しなかったものとして厚生労働省令で定めるもの」を、第三者機関である医療事故調査・支援センターに報告する。「死産」「医療に起因した」「予期しなかった」の3点の解釈がポイントになるとした。
「死産」について、松原氏は、日本産婦人科医会とのすり合わせの結果、「自然な状態で亡くなっている胎児は1%くらいある。これは今回の報告の対象外」との解釈を述べた。「医療に起因した」では、ベッドから転落した場合などの「管理」の扱いが議論になるが、「単純な管理は入らない」(松原氏)。「予期しなかった」について、松原氏は次のようにコメント。「『予期』は、法律的には今までなかったものだが、過失の有無にかかわる『予見』とは違う。主観的ではなく、客観的評価でき、誰が見てもそうだと思える、明瞭な定義を言葉で書くよう厚労省に求めている」。
第三者機関、「2つの機構」が候補
松原氏はさらに、(1) 医療事故調査・支援センターへの報告事項、(2)支援団体の在り方、(3)報告書の記載内容、(4)医療事故調査・支援センターの指定、(5)医療機関の費用負担――についても見解を述べた。これらは11月26日に開催された、「医療事故調査制度の施行に係る検討会」の第2回会議で、構成員の意見が分かれた点だ。
(1)の報告事項については、松原氏は「なるべくシンプルにこの制度に作る。明瞭に分かっていることは速やかに連絡する。後は順次報告していく形にすればいいのではないか」と述べた。最初から詳細な医療事故の内容の報告を義務化するのは難しいという考えが伺える。
(2)の支援団体については、日医として、都道府県医師会に支援団体になるよう、要請しているという。「自分の県で起きた事故は、自分の県で対応する」のが基本で、大学病院と連携しながら、対応していくことを想定。
(3)の報告書について、松原氏は、「再発防止が目的であり、個人の責任追及が目的ではない」と改めて指摘。「善きサマリア人」のたとえを挙げ、日本では医療事故に対する刑事免責がないことから、「報告書を、過失があるというという認定に使われると、調査される側も明瞭に言えない」とした。ただ、報告書に、具体的にどこまで記載するか、その詳細までは踏み込まなかった。
(4)の医療事故調査・支援センターは、厚労大臣が指定する。厚労省は、11月26日の第2回会議で「法律上、数カ所の指摘も可能だが、現時点では1カ所のみの指定を想定している」と説明。これに対し、松原氏は、現時点で候補になり得るのが、日本医療機能評価機構と日本医療安全調査機構であり、「これらをどう使っていくか」と問いかけ、今後の検討課題とした。第2回会議で松原氏は、全都道府県への対応を想定し、「2つの機構を指定してもらいたい」と発言している。
(5)の医療機関の費用負担は、医療事故調査・支援センターに報告する医療事故については、院内調査を実施しなければならないことから、「十分な費用をかけ、皆で再発防止につなげることが必要」としたものの、具体的な費用負担の方法までは言及しなかった。
http://www.qlifepro.com/news/20141126/number-not-visible-mechanism-in-the-number-of-medical-intermediate-drafts.html
厚生労働省研究会、「見えない番号」の仕組みを―医療の番号活用で中間案2014年11月26日 AM10:30 QLifePro > 医療ニュース
厚生労働省の研究会は21日、医療等分野の番号制度の活用に向けた考え方を中間的にまとめた。医療等分野では、“見えない番号”でも医療連携等の必要な目的が達成できるとし、「何らかの番号や電磁的な符号を活用した仕組みが必要」と指摘。マイナンバーとの関係では、災害時に被災者の個人情報を把握するため、「何らかの形でマイナンバーとひも付けできる仕組みも検討する必要がある」としたが、一部委員からは、医療の中にマイナンバーが入ることに強い抵抗感が示された。
医療等分野の番号のあり方について、マイナンバーと別の新たな番号を発行、交付する場合、“見える番号”では膨大なコストが懸念されるとし、医療等分野の情報連携には電磁的な符号(見えない番号)でも必要な目的が達成できるとの考えを示した上で、機微性の高い医療分野の個人情報を効率的にひも付けするためには、何らかの番号や電磁的な符号を活用した仕組みが必要と提言した。
https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/272541/?category=report
急性期病床、想定の約2倍か、2025年に、日病調査
「回復期」「慢性期」の役割の不明確さ指摘2014年11月26日 池田宏之(m3.com編集部)
日本病院会の堺常雄会長は、11月25日の記者会見で、病床機能報告制度が始まったことを受けて会員に緊急調査を実施したところ、2025年度時点でも一般急性期として機能を果たす意向を示している病院が「6割以上」となっていて、2011年の厚生労働省の想定の3割強の約2倍になっていることを明らかにした上で、機能分化がうまくいかない可能性を示唆した。その上で、地域包括ケアシステムにおける「回復期」「慢性期」の病床の役割が明確になっていない点を指摘して、将来像の在り方や、厚労省が示している病床数の試算根拠などを示すように求めた。
厚労省試算「根拠が不明」
社会保障・税一体改革で2011年6月に行った、2025年の医療需要と病床の必要量の推計では、高度急性期18万床、一般急性期35万床、回復期26万床、慢性期28万床となっている。
日病は、初回の報告が終わった11月にかけて緊急調査を実施。2351病院に依頼をかけて、34.3%に当たる806病院から有効回答を得た。2025年度の意向については、447病院から回答を得た。堺氏は、「精査が終わっていない」としながらも、初回の届け出時点で、一般急性期で届け出た病院が75%を占めた上、2025年度の時点で一般急性期病床を希望している病院が「60%超あった」として、厚労省の推計と比べて2倍近くなっている現状を明らかにした。
原因について、堺氏は、回復期や慢性期の病床の定義が不明確である点を指摘し、「地域包括ケアシステムにおける位置付けや連携、人員配置などが分かれば動きやすくなるのでは」と話した。さらに、厚労省の試算については、「何が根拠となっているのは定かでない。想定が妥当か議論する必要がある」と指摘した。
病床機能報告制度を開始する一方で、内閣府の社会保障制度改革推進本部では、医療費適正化を目指して、医療の需給バランスを試算するための計算方法などが検討されている。堺氏は、「都道府県にはデータが行っているという話もあるが、病院からはデータが見えない状況。公明正大にやっているか分からない」と指摘した上で、都道府県に示されているデータを収集したい考えを示した。
「首相、社会保障言及少ない」
消費増税の先送りの評価についても言及。10%引き上げのタイミングが2015年10月から2017年4月となった点については、「考える時間ができた一方で、(増税分は社会保障の充実のための)財源となっている。薬価財源を(診療報酬改定に充当する)元の形にするのが考えられるが、財務省から引きはがすのは難しいかもしれない」と指摘。さらに安倍晋三首相については「周辺も含めて社会保障についての言及が少ない。ある程度、専門家に任してくれる方向になれば」と述べ、今後の動向を注視する考えを示した。控除対象外消費税の問題については、2017年4月時点の抜本的解決を目指していく可能性を示した。
http://dmm-news.com/article/899855/
産科医不足の対応一段落も次なる危機… 新型インフル、震災、放射線2014.11.26 17:15 産経デジタル
【話の肖像画】内閣官房参与・吉村泰典氏
〈産科医不足への対応が一段落したころ、次なる危機がやってきた。平成21年の新型インフルエンザ(H1N1型)の発生である〉
インフルエンザと産婦人科は関係ないと思われるかもしれませんが、妊婦はインフルが重症化しやすいといわれているんです。おまけに、妊娠中は薬を飲んだり予防接種を受けたりしてはいけないと誤解している人も多い。せっかくワクチンや抗インフル薬(タミフル)があるのに、それを避けて重症化しては大変です。
そこで、日本産科婦人科学会のホームページでインフル報道後、直ちに情報発信を始めました。感染が疑われる妊婦は、迅速検査が陰性でもタミフルの投与を始めた方がいいことや、ワクチンは妊婦や胎児に影響を与えないため接種を推奨することなどを伝えました。行政と医療者が全力で対応してくれたおかげで、日本は新型インフルが重症化して死亡した妊婦はゼロ。これは世界中から大変驚かれています。
学会はこのとき、タミフルを飲んだ妊婦の子供に異常が出なかったことも確認しています。メッセージが的確であれば国民は守る。緊急時の学会の初期対応が奏功した事例でした。
〈国家的有事にどう対処するか。この経験は、23年3月11日の東日本大震災で生きた〉
被災地への対応には、2つのステージがありました。最初の数日間は医療物資不足への対応です。東京でも不足していましたから、東海地方や関西地方から購入。現地に届けようにも交通手段がなかったのですが、あらゆるつてを使い、何とか現地に届けることができました。
1週間ほどたつと、対応は次のステージに移ります。人的資源の不足です。多くの診療所は被災し、分娩(ぶんべん)ができなくなっていました。そうなると、残った病院に妊婦が集中するでしょう。産科医たちは連日の当直でがんばっていましたが、そんな働き方は続きません。現地に医師を派遣するとともに、母子手帳がなくても妊婦を診察するよう、全国に通知も出しました。
〈震災は福島第1原子力発電所の事故も引き起こした。放射能汚染の不安が増すなか、学会は情報発信を続けた〉
産科医からだけでなく、放射線の影響を心配する授乳中の母親や妊婦からも多くの問い合わせがありました。でも、「大丈夫」といくら言っても、科学的根拠が示されなければ不安は解消されません。放射線被曝(ひばく)の影響についての研究や論文がほとんどない中、多くの先生が徹夜で文献を調べたり放射線量の計算をしたりしてくれました。
それでも、今にして思えばもっと違うメッセージを出していればよかったと思うものもあります。妊婦や子供を守るべき学会として、子供たちへの放射線の影響を長期的に追跡し、それで得られる科学的な知見を発信していく必要性を今、強く感じています。(聞き手 道丸摩耶)
http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/141125/lif14112517000006-n1.html
【話の肖像画】産科医を増やすために…崩壊寸前、周産期医療の現場を立て直し2014.11.25 17:00 iza 産経デジタル
■内閣官房参与・吉村泰典氏(65)(2)
〈平成19年に日本産科婦人科学会の理事長に就任して最初に取り組んだのは、崩壊しかけていた周産期医療の現場を立て直すことだった〉
全国で周産期崩壊が起きていましたが、中でも20年10月に起きた東京都立墨東病院の妊婦受け入れ拒否事件の衝撃は大きかったと思います。激しい頭痛を訴え、かかりつけ医から救急搬送されることになった江東区の妊婦が、墨東病院をはじめ7つの病院に受け入れを断られたのです。最終的に墨東病院が受け入れたものの、妊婦は3日後に死亡しました。
〈崩壊は何年も前から始まっていた〉
16年に初期研修医が2年間の研修先を自由に選べる「初期臨床研修制度」が導入され、大学病院の医局から研修医が大幅に減りました。大学病院のみならず市中の病院でも、夜勤や当直が多い過酷な勤務体制に加え、訴訟を起こされるリスクも高い産科は、若い医師から敬遠されるようになってしまったのです。
とはいえ、まさかその余波が首都を直撃するとは東京都も思っていなかったでしょう。都立病院でお産を主に扱っていたのは大塚、広尾、府中の3病院。これらの病院には大学の医局が医師を派遣していたのですが、医局員の減少に伴い人繰りがつかなくなったのです。
驚いたのは東京都です。「都立病院でお産ができなくなったら大変だ。何とかしてくれないか」というのです。学会に頼めば何とかなると考えたのかもしれませんが、私は「東京には都立病院以外にも病院があるのだから、やむを得ないのではないか」と突き放したんですよ。
〈学会の対応に驚いた都は、石原慎太郎知事(当時)との面談を申し入れてきた〉
石原知事の対応は早かった。「医師の待遇を改善すればよいか」と、その場で給与アップや分娩(ぶんべん)手当などの導入を約束してくれました。何十年も変わらなかった都立病院の待遇が、たった30分の面談で変わったのです。
舛添要一厚生労働相(当時)には、出産した際に健康保険から支給される出産育児一時金を4万円アップの42万円にしてもらいました。分娩費用の安い地方病院でも40万円程度の費用を取れるようになり、安い病院に妊婦が集中し、医師が忙しくなってやめていく悪循環は避けられたと思います。
〈待遇改善だけでなく、医学生や研修医に産婦人科の魅力を伝えるサマースクールを開くなど、産科医を増やす活動も始めた〉
これまで私たちは、医師が待遇改善、つまりお金を要求してはいけないと考えてきました。けれども、一連の活動で問題解決のためなら要求してよいのだと学んだ。加えて福島県立大野病院問題では、メディアに正しい情報を伝えることの大切さも学びました。理事長を務めた4年間は、包み隠さず伝えることが国民の理解を得るために重要と実感した4年間でもありました。(聞き手 道丸摩耶)
https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/272540/?category=research
医師資格持つ厚労相「誕生しない」が8割超◆Vol.13
今後10年間で、古川俊治氏や鴨下一郎氏に期待の声も2014年11月26日 池田宏之(m3.com編集部)
Q.13 今後10年間で医師資格を持った厚労相が誕生するか

Q.13では、「今後10年間で医師資格を持った厚生労働大臣が誕生するか」の予測を聞いた(有効回答数:526人)。2001年に厚生省と労働省が省庁再編で1つになったが、歴代厚労大臣の中で、医師資格を持った人は、初代の坂口力氏のみとなっている。
「誕生する」とした会員は16.7%にとどまり、8割以上が否定的な見解を示した。厚労省は、医療以外にも多くの所管業務があり、少子高齢化時代にあって、その重要性は増している。さらに、安倍晋三政権では医療は「成長産業」と位置付けられた上で、規制改革を求める声が根強い中で、歴代厚労大臣のバックグラウンドは、経済や法律系の大学が出た人物が多い傾向にある。
坂口氏以外に、医療関係の資格を持っていたのは、野田佳彦内閣の時に厚労大臣だった三井弁雄氏のみ(薬剤師)。「医療系の資格を持っているか」が厚労相を選ぶ上で重視される傾向は弱い。
卒後20年を区切りとして「45以上」「45歳未満」を分けてみても、大きな違いはなかった。
「誕生する」と回答した会員に、任意で医師名を挙げてもらったところ、以下のような回答が寄せられた(人数は回答総数。人数がない人物は1人のみの回答)。
・古川俊治氏(自民党、参院議員)、4人
・鴨下一郎氏(自民党、前衆院議員、元厚労副大臣)、3人
・赤枝恒雄氏(自民党、前衆院議員)
・今枝宗一郎氏(自民党、前衆院議員)
・桜井充氏(民主党、参院議員、元厚労副大臣)
・梅村聡氏(元参院議員、元厚労大臣政務官)
・小池晃夫氏(共産党、参院議員)
・嘉山孝正氏(国立がん研究センター名誉総長、山形大学学長特別補佐)
・海堂尊氏(作家)
・誕生してほしいが、名前は思いつかない
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/50820/Default.aspx
厚労省・臨床研究在り方検 最終報告書を了承 “広告目的”“適応外”の臨床研究法規制へ公開日時 2014/11/27 03:52 ミクスオンライン
ノバルティスファーマの降圧薬・ディオバン(一般名:バルサルタン)をめぐる臨床研究不正を受け、厚労省の「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」(座長=遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は11月26日、未承認・適応外の医薬品・医療機器を用いた研究や広告目的の臨床研究についてICH-GCPの遵守を求めた最終報告書を了承した。来年の通常国会にも法案を提出し、法制化する。また、一連の臨床研究不正では、誤ったデータが広告を通じて医療界に広まり、治療方針の決定に影響を与えたことから、医療従事者による“広告監視モニター制度”の構築など、新たな広告審査の枠組みづくりを進めることも求めた。
◎臨床研究の信頼回復へ ICH-GCP遵守で国際水準の臨床研究実施を
最終報告書では、一連の臨床研究不正が起きたことによる日本の臨床研究の信頼回復の重要性を強調し、「我が国においても、5年後・10年後の将来を見越した上で、国際水準の臨床研究が実施できるような制度づくりが必要」とした。その上で、現状の臨床指針に基づく指導では不十分と指摘。研究者等による自助努力の重要性も指摘した上で、議論を重ねた結果、法制化が必要との結論に至ったとした。
臨床研究の実施に際しては、臨床研究の質の確保、被験者保護の観点から、ICH-GCPの遵守を求めた。モニタリング・監査が有用とした上で、これまで製薬企業が治験実施時に実施した手法では、費用面の負担増を懸念。「実施する研究のリスク等に応じ、適切な方法、頻度を検討すべき」とした。法規制の対象は、被験者に対するリスクと研究結果が治療方針に与える影響をみた社会的リスクを勘案し、▽未承認または、適応外の医薬品・医療機器を用いた臨床研究、▽医薬品・医療機器等の広告に用いられることが想定される臨床研究––とした。
被験者保護の観点からは、臨床審査委員会の重要性を強調。問題事案が発生した際の“歯止め”となるためにも、「研究デザインや統計解析などの科学的妥当性についても十分審査できる能力を有することが必要」とし、委員構成や審査内容などの要件設定を求めた。研究開始段階だけでなく、研究の途中段階での関与も促した。ただし、こうしたスキルのある人材に限りがあることから、「将来的には、地域や専門領域等に応じた倫理審査委員会の集約化を図っていくことが必要」であることも明記した。そのほか、有害事象発生時の速やかな対応や、臨床研究に関する情報公開も求めた。
製薬企業に対しては、資金提供などのさらなる利益相反(COI)の透明性確保を求めた。労務提供についても、「業界による行動指針等の策定が必要」と指摘。イノベーションの推進には産学連携が不可欠であることから、COIの適切な管理、公表により、国民の理解を深めることが必要であることも明記した。
一方、不適正事案へのペナルティーについては、研究者が属す研究機関や学会に対し、「厳しい姿勢で臨むよう、自主的な取り組みが求められる」とした上で、「行政当局は関係者に対して必要な調査を行うとともに、必要な措置を講じさせる等の権限を確保すべき」とした。ただし、直ちに法律に基づく罰則を課すのではなく、行政指導や改善命令等による是正を促した上で、なお改善が図られない場合に適用することを原則とした。
◎広告審査新たな枠組み導入へ 医療従事者による監視モニター制度も
一連の臨床研究不正で広告が薬事法66条の虚偽・誇大広告の禁止に抵触したことについても報告書では触れ、広告の審査に際しては、製薬企業、業界団体が透明性を確保した審査組織で審査を行うことを求めた。また、広告違反の端緒を幅広く把握するため、医療従事者による広告監視モニター制度を含めた新たな枠組みの導入の検討も示唆された。行政機関は、監視・指導体制の強化を図る。
報告書では、「一旦失った信頼を回復することは容易ではなく、制度を整備しても研究の現場が変わらなければ、その意味は乏しい」と指摘。日本の臨床研究が信頼を取り戻すために、「製薬企業等の産業界や行政等を含めた臨床研究にかかわる全てのものがそれぞれの果たす役割に真摯に取り組む必要がある」と強調した。
http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/272621/?category=report
“事故調”、核心部分、いまだ意見対立
西澤班と医法協の案を基に「検討事項」を整理2014年11月26日 橋本佳子(m3.com編集長)
厚生労働省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」(座長:山本和彦・一橋大学大学院法学研究科教授)の第2回会議が11月26日に開催され、医療事故の定義から、医療事故調査・支援センターの業務に至るまで、制度全般にわたる「医療事故調査制度の検討事項」について議論した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。
山本座長は、「かなりの部分で、なお意見の隔たりがある」「核心的な部分で意見の相違がある」と議論を総括、次回会議で、意見対立点について集中的に議論するとした。
検討会の構成員の間で、意見に相違があるのは、医療事故発生時の医療事故調査・支援センターへの報告内容や報告のタイミング、事故調査報告書の記載内容、報告書を遺族に渡すか否かなどの点だ。前回会議で争点となったセンターに報告する医療事故の定義についても、「予期しなかった」などをどう規定するかが論点(『“事故調”検討会、来年2月の取りまとめへ』を参照)。
医療機関からセンターへの報告内容については、「医療事故の内容」まで求める意見と、事故が起きた事実に限定すべきという意見に分かれたほか、タイミングについても「速やかに24時間以内」から、「1カ月以内」まで大きな開きがあった。報告書の内容も、再発防止策を含めるか否かで意見が対立。さらに報告書を遺族に渡すべきとの意見があった一方、医療法で求めるのは遺族への「説明」であり、報告書を渡すことは求めていないとの反論も出た。
いまだ意見が食い違う点が多々ある中、厚労省の方針が明らかになった点もある。医療事故調査・支援センターの在り方だ。同センターは、医療事故の報告を受けるほか、事故調査結果の整理・分析など、さまざまな業務を担う第三者機関で、厚生労働大臣が指定する。
日本医師会副会長の松原謙二氏が、複数箇所が指定される可能性を尋ねたのに対し、厚労省医政局総務課長の土生栄二氏は、「法律(医療法)では、1つに限る規定はなく、複数あり得るが、制度の趣旨から、できるだけ情報を集約する役割を考えているので、指定は基本的に1カ所と考えている」との見解を述べた。「(医療事故調査制度は)全国的な取り組みであり、センターは一定の業務を支援団体に委託できるため、関係団体と協力しながら運営していく」(土生氏)。
現行では、日本医療機能評価機構が医療事故情報等収集事業を、日本医療安全調査機構は「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」を、それぞれ実施している現状を踏まえ、松原氏は「同様の機能を持つのは、2つある」とし、全国的な取り組みであるが故に、2つを指定するよう求めた。
「西澤研究班」と医法協ガイドラインをベースに議論
「医療事故調査制度の検討事項」は、(1)医療事故の定義、(2)医療機関からセンターへの事故の報告、(3)医療事故の遺族への説明事項等、(4)医療機関が行う医療事故調査、(5)支援団体の在り方、(6)医療機関からセンターへの調査結果報告、(7)医療機関が行った調査結果の遺族への説明、(8)医療事故調査・支援センターの指定、(9)センターの業務――が柱。それぞれについて、医療法の規定、「西澤研究班」(「診療行為に関連した死亡の調査の手法に関する研究」班)と、日本医療法人協会「医療事故調ガイドライン」で意見が一致した点と、相違点を整理している(『“事故調” 西澤班、中間報告取りまとめ』、『医法協“事故調”GL、橋本政務官に提出』参照)。
山本座長は、会議の冒頭、議論の進め方について、「構成員の間で、議論が分かれる点はどこかを把握することを、主たる目的として議論したい」と説明、結論を出すことが目的ではないとした。
センターへの「第一報」、その内容は?
「議論が分かれた点」の一つが、(2)の「医療機関からセンターへの事故の報告」。報告内容や報告のタイミングが論点だ。
日本医療法人協会常務理事の小田原良治氏は、「事故が起きた際に、第一報を入れる話であり、調査した結果と異なることもあり得るので、医療事故の内容に関する報告をすることは難しい」と述べ、医療機関名や日時、患者情報(年齢、性別や病名等)など、報告内容は最低限にとどめるべきと主張。松原氏も、「最初は状況が分からないので、分かる範囲でシンプルに報告すべき」とし、小田原氏の意見を支持した。
これに対して、弁護士の宮澤潤氏は、「最初から医療事故の内容を書くべき。分かっている範囲で何が起こっているかを明らかにすることが必要。その後に、変わってきたら、その理由を明らかにしていけばいい」と述べ、「医療事故の内容に関する情報」も報告すべきと主張。南山大学大学院法務研究科教授・弁護士の加藤良夫氏も、「医療事故の内容に関する情報も報告しなければ、どんな事故なのかが分からない」とし、「第一報として、管理者が把握できた情報を簡潔に、負担がかからない形で報告すべき。詳細が分からない場合には、その旨を書く」などと述べ、宮澤氏を支持。
「医療提供側」対「弁護士」の構図に見えたが、日本病院会会長の堺常雄氏は、「施設の大小にかかわらず、最初の時点で、ある程度分かっていることは報告すべき」としたほか、自治医科大学メディカルシミュレーションセンターのセンター長を務める河野龍太郎氏は、「情報は共有化しなければいけない。その点を考えた時、最低限のことは届け出た方が、医療安全のために重要」との意見で、医療提供側の間でも意見が食い違った。
「報告」、1カ月以内?24時間以内?
報告のタイミングについても意見が分かれた。医法協ガイドラインでは、「1カ月をメドにセンターに報告する」としている点について、「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会代表」の永井裕之氏は、「1カ月はあまりに遅すぎる。なるべく早い時点で、分かったものを報告すべき」と指摘。加藤氏も、「どんなことが起きたのかを院内で検討し、第一報することは、遅滞なく速やかに、24時間以内くらいにできることだろう」と述べ、遺族への説明という観点からも迅速さが求められるとした。河野氏も、同様の事故が繰り返し起きるのを防ぐために、「速やかな報告が必要ではないか」とした。
これに反論したのが、小田原氏。「我々がまずなすべきことは、遺族への説明」と述べ、センターへの報告とは別に、遺族への説明は継続して行うのが、医法協ガイドラインであるとした。その上で、「今回の制度は、医療安全のための仕組みであり、院内調査を主体としている。報告するかどうかを検討して報告するのが、1カ月をメドという意味」と説明。これに対し、堺氏は、「遺族への説明と同じ内容を、センターに速やかに報告できるのではないか」と述べ、迅速さが求められるとした。
院内調査過程の「内部資料」、取り扱いは?
(6)の「医療機関からセンターへの調査結果報告」や、(7)の「医療機関が行った調査結果の遺族への説明」も議論になった。
加藤氏がまず確認したのは、院内調査過程の内部資料の取り扱い。通知のイメージとして、厚労省資料では、「外部に公表、開示しない」と記載している点について、「センターは、外部には該当しないという理解でいいか。センターには院内調査をレビューする役割なども想定されており、外部に当たらないとしないと、整合性が取れない」と述べ、厚労省に説明を求めた。
土生課長は、「院内調査過程の内部資料は、報告書そのものではない」とし、その意味では「センターは外部に当たる」とした。ただし、センターが調査を行う場合には、医療機関に協力を求めることになるので、その場合に内部資料の提出を求めることはあり得るとした。
調査報告書に何を書くか
医療機関が院内調査終了後、センターに提出する報告書の内容について、加藤氏は、医法協ガイドラインで、「再発防止策は記載しない」としている点について、医療安全につながることから、「再発防止策はその都度、書いていくことが必要ではないか」と反論。
河野氏も、「再発防止策を書かないと意味がないと思う」と指摘、ヒューマンエラーではなく、組織の中で事故は起きるという理解を基に、「マスト、ベター、ナイス」など、3段階くらいで対応策を書いておくことが必要だとした。堺氏も、「多くの事例が集まって再発防止に資するのは当然。また個々の例についても、対応していくことが必要ではないか」と発言。
対して、小田原氏は、医法協ガイドラインでは、アドホックに立ち上げる院内医療事故調査委員会とは別に、常設の院内医療安全委員会で、再発防止策を検討し、実行可能なものから、順次改善に取り組んでいくと説明。報告書への記載は不要とした。
鈴木氏は、弁護士の立場から、「報告書に再発防止策を書くのは、誤解を招くことを危惧しているのではないか。(法的な過失を議論する際の)結果回避可能性を議論しているわけではないのに、結果回避義務を法的に負うことに、再発防止策が利用される可能性はないと言えない。(結果回避可能性などを)特定するものではないとするなど、書き方を工夫すればいいのではないか」との意見を述べた。
遺族に対し、報告書を渡すことを求めたのは、加藤氏。2013年5月の厚労省の検討会報告書(『院内調査、「外部の医療者の支援」が原則』を参照)や、今年5月の国会で、安倍晋三首相が「医療機関や遺族への情報提供を通じて、医療安全につなげる」と説明していることを引用し、「報告書そのものを交付すると、書き込むべきでないか」と提案。
これに対し、小田原氏は、検討会報告書ではなく、改正医療法に基づき、議論すべきと指摘。同法では、「遺族に対し、厚生労働省令で定める事項を説明しなければならない」と規定されているだけで、検討会報告書にあった「報告書の開示」は求めていない。
「予期しなかった事故」、定義は何か?
さらに、第1回会議で意見が分かれた「医療事故の定義」についても、再度、議論された。医療事故調査制度では、医療機関の管理者は、「医療に起因した死亡・死産等で、予期しなかったものとして厚生労働省令で定めるもの」を、第三者機関である医療事故調査・支援センターに報告する。
松原氏は、「現場の先生方に聞くと、『予期しなかった』の解釈が分からないという。院長の主観的な判断ではなく、客観的な評価がなければ、本当に届け出るべきかどうかの判断がしにくいのではないか」と述べ、現場が混乱しないよう、万人が見て分かるように、明確な表現で定義付けることを求めた(『“事故調”はWHOガイドライン準拠、日医が見解』を参照)。
永井氏は、「本当に予期しなかったと言うのは、患者にとって説明を受けても、納得できないものではないか。こうしたものも真摯に扱わない限り、国民から信頼できる事故調査制度にならないと思う。被害者側の思いに対して、説明の在り方も含めて、予期しなかったとは何かをもう少し拡大的に考えた方がいいのではないか」と求めた。もっとも、医療法は「管理者が予期しなかった」としており、永井氏の要望は法律の範囲外になる。
宮澤氏からは、「個々の医療事故に対して、その可能性が予期できたかどうかであり、一般的な確率の問題ではない」「単純な過誤も、医療事故調査の対象になると思う。単純な過誤だから対象外とするのは誤り」との意見が出た。
センターによる調査、謙抑的であるべきか?
そのほか、(9)の「センターの業務」のうち、センターが実施する調査も議論に。医療法上は、医療機関が報告した事例であれば、院内調査が終了する前でも、センターは調査を開始できる。
浜松医科大学医学部教授の大磯義一郎氏は、「院内調査を実施している際には、センターは謙抑的であるべきではないか。院内調査がなかなか進まない場合に、センターに依頼できるという建て付けにしないと、院内調査が形骸化してしまう」とコメント。弁護士・医師の鈴木雄介氏も、遺族からの安易な依頼か否かを選別する何らかの手立てが必要との見解を示した。
各種の論点について医療者の間でも意見が分かれる中、会議の最後に、全国医学部長病院長会議相談役の嘉山孝正氏からは、「本当により良い制度を作るなら、医療人は自浄作用を持っていなければいけない。また患者側も、被害者という言葉を使わず、医療側と対立軸ではなく、一緒にいい制度を作っていこうとしなければ、責任追及の方に走ってしまう。両方ともあまり自分の立場だけで話さず、いい制度を作るためにやっていかないと、現場でいろいろな問題が生じてくる」との発言もあり、「あるべき論」ではなく現場を踏まえた検討の必要性が指摘された。
- 2014/11/27(木) 05:37:52|
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